(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-18
(54)【発明の名称】脳刺激装置、及びそれを含む脳刺激システム
(51)【国際特許分類】
A61N 1/36 20060101AFI20240710BHJP
A61M 21/02 20060101ALN20240710BHJP
【FI】
A61N1/36
A61M21/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501861
(86)(22)【出願日】2023-05-26
(85)【翻訳文提出日】2024-01-12
(86)【国際出願番号】 KR2023007255
(87)【国際公開番号】W WO2023234650
(87)【国際公開日】2023-12-07
(31)【優先権主張番号】10-2022-0067693
(32)【優先日】2022-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0099429
(32)【優先日】2022-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ、ウォン キョン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミン キュ
(72)【発明者】
【氏名】ソンウ、ポール ジュン
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053BB02
4C053JJ21
4C053JJ40
(57)【要約】
脳刺激装置は、少なくとも一領域がユーザの体に付着され、物品(article)が収容される収容空間を含むハウジング、ハウジングの内部に配されるバッテリ、バッテリから供給される電力に基づき、ユーザの体に電流を印加する出力部、並びにバッテリ及び出力部と電気的に連結されるプロセッサを含み、該プロセッサは、収容空間に収容された物品の種類を検出し、検出された物品の種類に基づき、ユーザに脳刺激が加えられるように、出力部を介し、前記ユーザの体に電流を印加しうる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一領域がユーザの体に付着され、物品が収容される収容空間を含むハウジングと、
前記ハウジングの内部に配されるバッテリと、
前記バッテリから供給される電力に基づき、前記ユーザの体に電流を印加する出力部と、
前記バッテリ及び前記出力部と電気的に連結され、前記収容空間に収容された物品の種類を検出し、検出された物品の種類に基づき、前記ユーザに脳刺激が加えられるように、前記出力部を介し、前記ユーザの体に電流を印加するためのプロセッサと、を含む、脳刺激装置。
【請求項2】
ユーザの入力を受信する少なくとも1つのボタン部をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記少なくとも1つのボタン部に対するユーザ入力に基づき、前記脳刺激装置の電源、または前記ユーザの体に印加される電流の強度を制御する、請求項1に記載の脳刺激装置。
【請求項3】
前記収容空間に配される少なくとも1つの電気的連結部材をさらに含み、
前記少なくとも1つの電気的連結部材は、前記収容空間に物品が収容されるとき、前記物品のメモリと電気的に連結される、請求項1に記載の脳刺激装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記収容空間に物品が収容されるとき、前記少なくとも1つの電気的連結部材を介し、前記物品のメモリから識別情報を受信し、
受信された識別情報に基づき、前記収容空間に収容された前記物品の種類を検出する、請求項3に記載の脳刺激装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記収容空間に、第1物品が収容されたと検出されれば、前記ユーザに、第1脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が加えられるように、前記出力部を介し、前記ユーザの体に、第1電流プロファイルに対応する電流を印加し、
前記収容空間に、前記第1物品と異なる第2物品が収容されたと検出されれば、前記ユーザに、第2脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が加えられるように、前記出力部を介し、前記ユーザの体に、第2電流プロファイルに対応する電流を印加する、請求項1に記載の脳刺激装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記出力部を介し、ユーザの体に電流を印加した回数を計数し、
計数された回数が指定された値より多い場合、前記出力部の動作を中断させる、請求項1に記載の脳刺激装置。
【請求項7】
外部装置と信号を、送信または受信するための通信部をさらに含み、
前記プロセッサは、前記通信部を介し、前記外部装置から受信される信号に基づき、前記脳刺激装置の動作を制御する、請求項1に記載の脳刺激装置。
【請求項8】
少なくとも一領域がユーザの体に付着される脳刺激装置と、
前記脳刺激装置と作動的に連結される制御装置と、を含み、
前記脳刺激装置は、
少なくとも一領域がユーザの体に付着される第1ハウジングと、
前記第1ハウジングの内部に配されるバッテリと、
前記バッテリから供給される電力に基づき、前記ユーザの体に電流を印加する出力部と、
前記バッテリ及び前記出力部と電気的に連結される第1プロセッサと、を含み、
前記制御装置は、
物品が収容される収容空間を含む第2ハウジングと、
前記収容空間に収容される物品の種類を検出する第2プロセッサと、を含み、
前記第1プロセッサは、
前記第2プロセッサから検出された物品の種類に対応するデータを含む信号を受信し、
受信された信号に基づき、前記ユーザに脳刺激が加えられるように、前記出力部を介し、前記ユーザの体に電流を印加する、脳刺激システム。
【請求項9】
一端が、前記脳刺激装置と連結され、他端が、前記制御装置と連結されるコネクタをさらに含み、
前記第1プロセッサは、前記コネクタを介し、前記第2プロセッサから検出された物品の種類に対応するデータを含む信号を受信する、請求項8に記載の脳刺激システム。
【請求項10】
前記脳刺激装置は、第1通信部をさらに含み、
前記制御装置は、前記第1通信部との通信のための第2通信部をさらに含み、
前記第1プロセッサは、前記第1通信部及び前記第2通信部を介し、前記第2プロセッサから検出された物品の種類に対応するデータを含む信号を受信する、請求項8に記載の脳刺激システム。
【請求項11】
前記制御装置は、前記収容空間に配される少なくとも1つの電気的連結部材をさらに含み、
前記少なくとも1つの電気的連結部材は、前記収容空間に物品が収容されるとき、前記物品のメモリと電気的に連結される、請求項8に記載の脳刺激システム。
【請求項12】
前記第2プロセッサは、
前記収容空間に物品が収容されるとき、前記少なくとも1つの電気的連結部材を介し、前記物品のメモリから識別情報を受信し、
受信された識別情報に基づき、前記収容空間に収容された前記物品の種類を検出する、請求項11に記載の脳刺激システム。
【請求項13】
前記制御装置は、少なくとも1つのボタン部をさらに含み、
前記第2プロセッサは、
前記少なくとも1つのボタン部に対するユーザ入力に基づき、前記第1プロセッサに、前記脳刺激装置の電源、または前記出力部から、前記ユーザの体に印加される電流の強度を制御するための信号を送信する、請求項8に記載の脳刺激システム。
【請求項14】
前記第2プロセッサは、
前記収容空間に、第1物品が収容されたと検出されれば、前記第1プロセッサに、前記第1物品が収容されたというデータを含む第1信号を送信し、
前記第1プロセッサは、
前記第2プロセッサから受信された前記第1信号に基づき、前記ユーザに、第1脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が加えられるように、前記出力部を介し、前記ユーザの体に、第1電流プロファイルに対応する電流を印加する、請求項8に記載の脳刺激システム。
【請求項15】
前記第2プロセッサは、
前記収容空間に、前記第1物品と異なる第2物品が収容されたと検出されれば、前記第1プロセッサに、前記第2物品が収容されたというデータを含む第2信号を送信し、
前記第1プロセッサは、
前記第2プロセッサから受信された前記第2信号に基づき、前記ユーザに、第2脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が加えられるように、前記出力部を介し、前記ユーザの体に、第2電流プロファイルに対応する電流を印加する、請求項14に記載の脳刺激システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脳刺激装置、及びそれを含む脳刺激システムに係り、さらに詳細には、ユーザに、喫煙行為と対応する脳刺激を提供しうる脳刺激装置、及びそれを含む脳刺激システムに関する。
【背景技術】
【0002】
分子生物学、進化生物学、電気生理学、生物情報学のような学問が発展することにより、脳の複合的な機能と構造とを解析し、脳の多様な機能を活性させる方法について研究する脳科学(brain science)に係わる研究がだんだんと増大している。
【0003】
脳科学の研究が進捗することにより、神経に電気的な刺激を加え、疾病を治療するための目的の脳刺激装置に対する開発が増大することになった。例えば、該脳刺激装置は、ユーザの体(例:額)に付着された後、体に微細電流を流すことにより、ユーザの神経に電気的な刺激を加えることができる。
【0004】
そのような脳刺激装置は、主に、鬱病、痴呆のような疾病の治療、またはユーザのストレス緩和のための用途に使用された。ただし、脳刺激装置に対する開発が進捗されることにより、疾病治療またはストレス緩和目的だけではなく、多様な分野において、神経刺激装置を活用するための試みがだんだんと増大している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
喫煙前と喫煙後のユーザの脳波を測定及び分析し、ユーザに、喫煙によって変更された脳波に対応する電気的な刺激を印加する場合、ユーザは、別途の喫煙行為なしにも、喫煙行為に対応する脳刺激を感じることができる。
【0006】
本開示は、電気的刺激を介し、煙行為なしにも、ユーザに、喫煙感覚を提供しうる脳刺激装置、及びそれを含む脳刺激システムを提供することにより、脳刺激装置の活用分野を拡張させることを目的とする。
【0007】
本実施形態を介して解決しようとする課題は、前述の課題に制限されるものではなく、言及されていない課題は、本明細書及び添付図面から、本実施形態が属する技術分野において通常の知識を有する者に明確に理解されうるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態による脳刺激装置は、少なくとも一領域がユーザの体に付着され、物品(article)が収容される収容空間を含むハウジング、前記ハウジングの内部に配されるバッテリ、前記バッテリから供給される電力に基づき、前記ユーザの体に電流を印加する出力部、並びに前記バッテリ及び前記出力部と電気的に連結されるプロセッサを含み、前記プロセッサは、前記収容空間に収容された物品の種類を検出し、検出された物品の種類に基づき、前記ユーザに脳刺激が加えられるように、前記出力部を介し、前記ユーザの体に電流を印加することができる。
【0009】
他の実施形態による脳刺激システムは、少なくとも一領域がユーザの体に付着される脳刺激装置、及び前記脳刺激装置と作動的に連結される(operatively connected)制御装置を含み、前記脳刺激装置は、少なくとも一領域がユーザの体に付着される第1ハウジング、前記第1ハウジングの内部に配されるバッテリ、前記バッテリから供給される電力に基づき、前記ユーザの体に電流を印加する出力部、並びに前記バッテリ及び前記出力部と電気的に連結される第1プロセッサを含み、前記制御装置は、物品が収容される収容空間を含む第2ハウジング、及び前記収容空間に収容される物品の種類を検出する第2プロセッサを含み、前記第1プロセッサは、前記第2プロセッサから検出された物品の種類に対応するデータを含む信号を受信し、受信された信号に基づき、前記ユーザに脳刺激が加えられるように、前記出力部を介し、前記ユーザの体に電流を印加することができる。
【発明の効果】
【0010】
本開示の多様な実施形態による脳刺激装置、及びそれを含む脳刺激システムは、ユーザが喫煙行為を行わない場合にも、電気的な刺激を介し、喫煙行為に対応する脳刺激を提供しうる。
【0011】
また、本開示の多様な実施形態による脳刺激装置、及びそれを含む脳刺激システムは、ユーザに多様な形態の電気的刺激を提供することにより、ユーザに、喫煙行為に対応する脳刺激を提供するか、あるいはユーザのストレスまたは緊張感を解消させることができる。
【0012】
本実施形態による効果は、前述の効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は、本明細書及び添付図面から、本実施形態が属する技術分野において通常の知識を有する者に明確に理解されうるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】一実施形態による脳刺激装置の斜視図である。
【
図2】
図1の脳刺激装置が、ユーザの体に電流を印加する過程を説明するための図面である。
【
図3】
図1の脳刺激装置と、脳刺激装置に収容された物品との電気的連結関係を示す断面図である。
【
図4】一実施形態による脳刺激装置の物品の種類に基づき、電流を印加する動作を示すフローチャートである。
【
図5】脳刺激装置に、第1物品が挿入された場合、ユーザの体に印加される電流の変化の例示を示すグラフである。
【
図6】脳刺激装置に、第2物品が挿入された場合、ユーザの体に印加される電流の変化の例示を示すグラフである。
【
図7】一実施形態による脳刺激装置の電流印加回数に基づき、ユーザの体に印加される電流を制御する動作を示すフローチャートである。
【
図8】他の実施形態による脳刺激装置と、外部電子装置とを示す斜視図である。
【
図9】一実施形態による脳刺激システムを示す斜視図である。
【
図10】
図9の脳刺激システムが、ユーザの体に電流を印加する過程について説明するための図面である。
【
図11】一実施形態による脳刺激システムの物品の種類に基づき、電流を印加する動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本実施形態で使用される用語は、本発明における機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語が選択されているが、それは、当分野に従事する技術者の意図、判例、または新たな技術の出現などによって異なりうる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とを基に定義されなければならない。
【0015】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むものでもあるということを意味する。また、明細書に記載された「~部」、「~モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によって具現されうる。
【0016】
以下においては、添付図面を参照し、本発明の実施形態につき、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施することができるように、詳細に説明する。しかしながら、本発明は、さまざまに異なる形態によって具現され、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。
【0017】
以下においては、図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0018】
図1は、一実施形態による脳刺激装置の斜視図である。
【0019】
図1を参照すれば、一実施形態による脳刺激装置100は、少なくとも一領域が、ユーザの体Bに付着され、ユーザの体Bに電流を印加し、ユーザに、喫煙行為に対応する脳刺激を提供しうる。
【0020】
本開示において、「喫煙行為に対応する脳刺激」は、ユーザの喫煙行為によって脳に加えられる刺激と実質的に同一刺激を意味しうる。ユーザは、喫煙行為に対応する脳刺激を介し、喫煙行為のような感覚または心理的安定を感じうる。また、ユーザは、喫煙行為に対応する脳刺激を介し、ストレスまたは緊張感を解消させることができる。このとき、本開示の脳刺激装置は、「喫煙用脳刺激装置」と称されうるが、それに限定されるものではない。
【0021】
一実施形態によれば、脳刺激装置100は、少なくとも一領域が、ユーザの体Bに付着されるハウジング110、及びユーザの入力を受信する少なくとも1つのボタン部120を含むものでもある。
【0022】
ハウジング110は、脳刺激装置100の全体的な外観を形成し、物品(article)10を収容するための収容空間110iを含むものでもある。物品10は、少なくとも一部領域が、収容空間110iに挿入または収容され、脳刺激装置100は、収容空間110iに挿入される物品10の種類を検出し、検出された物品10の種類に基づき、ユーザに加えられる脳刺激を制御することができる。ただし、それに係わる具体的な説明は、後述する。
【0023】
一例示において、ハウジング110は、全体的に長方形状のパッチ(patch)形態に形成されうるが、ハウジング110の形状は、それに限定されるものではない。他の例示において、ハウジング110は、楕円形状のパッチ形態に形成されるか、あるいは多角形状のパッチ形態に形成されもする。
【0024】
また、ハウジング110は、
図1に図示されているように、ユーザの額に付着されうるが、ハウジング110が付着されるユーザの体B部位は、図示された実施形態に限定されるものではない。他の例示において、ハウジング110は、ユーザの頬または首にも付着される。
【0025】
少なくとも1つのボタン部120は、ハウジング110の外周面に配され、ユーザ入力を受信することができる。脳刺激装置100のプロセッサ(図示せず)は、少なくとも1つのボタン部120に対するユーザの入力に基づき、脳刺激装置100の動作を制御することができる。
【0026】
一実施形態によれば、少なくとも1つのボタン部120は、脳刺激装置100の電源状態を制御するための第1ボタン部121、及びユーザに加えられる脳刺激の強度を制御するための第2ボタン部122を含むものでもある。ただし、少なくとも1つのボタン部120の個数は、前述の実施形態に限定されるものではなく、一実施形態により、ボタン部の個数が増減しうる。
【0027】
一例示において、脳刺激装置100のプロセッサは、第1ボタン部121に対するユーザの入力が受信されれば、脳刺激装置100の電源状態を、オン(on)状態からオフ(off)状態に切り替えるか、あるいは反対に、オフ状態からオン状態に切り替えることができる。
【0028】
他の例示において、脳刺激装置100のプロセッサは、第2ボタン部122に対するユーザの入力が受信されれば、ユーザに印加される電流の強度を調節し、ユーザに加えられる脳刺激の強度を制御することができる。
【0029】
例えば、プロセッサは、第2ボタン部122に対するユーザの入力に基づき、ユーザに、強い脳刺激が加えられるか、あるいは脳刺激が早く加えられるように、ユーザに印加される電流の強度を調節することができる。他の例として、プロセッサは、第2ボタン部122に対するユーザの入力に基づき、ユーザに相対的に弱い脳刺激が加えられるか、あるいは脳刺激が遅く加えられるように、ユーザに印加される電流の強度を調節することができる。
【0030】
また、プロセッサは、第2ボタン部122に対するユーザの入力に基づき、ユーザに加えられる脳刺激の強度、または脳刺激が加えられる時間を調節するために、ユーザに印加される電流の周波数を調節することもできる。
【0031】
以下においては、
図2を参照し、脳刺激装置100が、ユーザの体に電流を印加するための構成について具体的に説明する。
【0032】
図2は、
図1の脳刺激装置が、ユーザの体に電流を印加する過程について説明するための図面である。
【0033】
図2を参照すれば、一実施形態による脳刺激装置100は、ハウジング110、プロセッサ130、バッテリ140及び出力部150を含むものでもある。一実施形態による脳刺激装置100の構成要素のうち少なくとも一つは、脳刺激装置100(
図1)の構成要素のうち少なくとも一つと、同一でもあり、あるいは類似してもいるが、以下において、重複される説明は、省略される。
【0034】
ハウジング110は、物品10が、収容または挿入されうる収容空間(例:収容空間110i(
図1))、及び脳刺激装置100の構成要素が配されうる内部空間(または、「実装空間」)を提供しうる。例えば、ハウジング110の内部空間には、プロセッサ130、バッテリ140及び出力部150が配されうるが、それらに限定されるものではない。
【0035】
プロセッサ130は、脳刺激装置100の全般的な動作を制御することができる。例えば、プロセッサ130は、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせによっても具現される。また、プロセッサ130が、他形態のハードウェアによっても具現されるということは、本実施形態が属する技術分野において通常の知識を有する者であるならば、理解することができるであろう。
【0036】
一実施形態によれば、プロセッサ130は、ハウジング110に、収容または挿入される物品10の種類を検出し、出力部150から、ユーザの体Bに印加される電流を制御することができる。本開示において、「プロセッサが、出力部から、ユーザの体に印加される電流を制御する」という表現は、出力部150から、ユーザの体Bに印加される電流の強度及び/または周波数を制御することができるということを意味し、当該表現は、以下においても、同一の意味に使用されうる。
【0037】
例えば、プロセッサ130は、ハウジング110に、第1物品が収容されたと検出される場合、ユーザの体Bに、第1電流プロファイルに対応する電流が印加されるように、出力部150を制御することができる。他の例として、プロセッサ130は、ハウジング110に、第1物品と異なる第2物品が収容されたと検出される場合、ユーザの体Bに、第1電流プロファイルと異なる第2電流プロファイルに対応する電流が印加されるように、出力部150を制御することができる。本開示において、「電流プロファイル」は、経時的な電流変化を意味しうるが、当該表現は、以下においても、同一の意味に使用されうる。発明の説明に記載されている「第1物品」は、ユーザに、第1電流プロファイルを提供するための物品を意味し、発明の説明に記載されている「第2物品」は、ユーザに、第1電流プロファイルと異なる第2電流プロファイルを提供するための物品を意味する。
【0038】
プロセッサ130は、出力部150を介し、ユーザの体Bに電流を印加することにより、ユーザに、喫煙感覚を感じうる脳刺激を提供しうる。それにより、ユーザは、脳刺激装置100から加えられる脳刺激を介し、喫煙行為と実質的に同じ感覚、及び同じ心理的安定感を感じるか、あるいはストレスまたは緊張感を解消させることができる。プロセッサ130の出力部150の制御動作に係わる具体的な説明は、後述する。
【0039】
バッテリ140は、脳刺激装置100が動作するのに利用される電力を供給することができる。一例示において、バッテリ140は、プロセッサ130の動作に必要な電力を供給することができる。他の例示において、バッテリ140は、出力部150が、ユーザの体Bに電流を印加するために必要な電力を供給することができる。バッテリ140は、充電が可能なバッテリでもあり、一回使用バッテリでもある。例えば、バッテリ140は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリでもあるが、バッテリ140の種類は、それに限定されるものではない。
【0040】
出力部150は、バッテリ140から供給される電力を介し、ユーザの体Bに電流を印加することにより、ユーザの脳に刺激を発生させることができる。すなわち、出力部150は、バッテリ140から供給される電力を利用し、ユーザに脳刺激を提供しうる。
【0041】
例えば、出力部150は、バッテリ140から供給される電力を介して微細電流を生成する少なくとも1つの電極(図示せず)を含むものでもある。出力部150の少なくとも一領域は、ユーザの体Bと接触することができ、少なくとも1つの電極で生成された微細電流は、ユーザの体Bと接触する出力部150の一領域を介し、ユーザの体Bに印加されうる。出力部150で生成された微細電流が、ユーザの脳神経網(brain circuit)に印加されることにより、ユーザの脳に刺激が生じうる。このとき、出力部150は、ユーザに、喫煙行為に対応する脳刺激が加えられうるように、ユーザの体Bに微細電流を印加することができ、その結果、ユーザは、別途の喫煙行為なしにも、喫煙感覚、または心理的な安定感を感じるか、あるいはストレスまたは緊張感を解消させることができる。
【0042】
一実施形態によれば、プロセッサ130は、ハウジング110に、収容または挿入される物品10の種類を検出し、検出された物品10の種類に基づき、出力部150から、ユーザの体Bに印加される電流を制御することができる。例えば、プロセッサ130は、出力部150から、ユーザの体Bに印加される電流の強度または周波数を制御することができる。
【0043】
その結果、プロセッサ130は、ユーザに、物品10の種類により、多様な脳刺激を提供し、以下においては、
図3を参照し、プロセッサ130が、ハウジング110に、収容または挿入される物品10の種類を検出する過程について具体的に説明する。
【0044】
図3は、
図1の脳刺激装置と、脳刺激装置に収容された物品との電気的連結関係を示す断面図である。
【0045】
図3を参照すれば、一実施形態による脳刺激装置100は、ハウジング110、プロセッサ130、バッテリ140、出力部150、及び少なくとも1つの電気的連結部材160を含むものでもある。一実施形態による脳刺激装置100の構成要素のうち少なくとも一つは、
図1ないし
図2の脳刺激装置(例:脳刺激装置100(
図1または
図2))の構成要素のうち少なくとも一つと同一でもあり、あるいは類似してもいるが、以下において、重複説明は、省略される。
【0046】
少なくとも1つの電気的連結部材160は、ハウジング110の収容空間110i内に配され、収容空間110i内に、物品10が、収容または挿入されるとき、物品10と接触しうる。例えば、少なくとも1つの電気的連結部材160は、収容空間110i内に、物品10が、収容または挿入されるとき、物品10と接触することにより、物品10に内蔵されたメモリ11と電気的に連結されうる。
【0047】
例えば、少なくとも1つの電気的連結部材160は、ポゴピン(pogo-pin)を含むものでもあるが、少なくとも1つの電気的連結部材160の種類は、それに限定されるものではない。他の例示において、少なくとも1つの電気的連結部材160は、少なくとも1つの電極または軟性印刷回路基板(FPCB:flexible printed circuit assembly)を含むものでもある。
【0048】
本開示において、物品10は、メモリ11が内蔵された構成でもあり、メモリ11には、物品10の識別情報が保存されうる。本開示において、「物品10の識別情報」は、物品10が、いかなる種類の物品であるかということを示す情報を意味しうる。例えば、物品10の識別情報は、物品10が第1物品であるか、または第1物品と異なる第2物品であるかということを示す情報を含むものでもあるが、それに限定されるものではない。また、図面上においては、物品10がスティック形状である実施形態についてのみ図示されているが、物品10の形状は、スティック形状に限定されるものではない。
【0049】
プロセッサ130は、少なくとも1つの電気的連結部材160と電気的に連結され、収容空間110iに、物品10が収容または挿入されるとき、少なくとも1つの電気的連結部材160を介し、物品10のメモリ11と電気的に連結されうる。すなわち、プロセッサ130は、少なくとも1つの連結部材160を媒介に、物品10のメモリ11と電気的に連結されうる。
【0050】
プロセッサ130は、少なくとも1つの電気的連結部材160を介し、物品10のメモリ11から、物品10の識別情報を含む信号を受信し、受信された信号に基づき、収容空間110iに、収容または挿入された物品10の種類を検出することができる。
【0051】
一実施形態によれば、プロセッサ130は、検出された物品10の種類に基づき、出力部150から、ユーザの体(例:体B(
図2))に印加される電流の強度を調節することができる。このとき、プロセッサ130は、検出された物品10の種類により、バッテリ140から出力部150に供給される電力を制御することにより、出力部150から、ユーザの体に印加される電流の強度を調節することができる。
【0052】
一例示において、プロセッサ130は、収容空間110iに収容された物品10が第1物品であると検出される場合、ユーザに、第1脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が加えられるように、出力部150を制御することができる。他の例示において、プロセッサ130は、収容空間110iに収容された物品10が第1物品と異なる第2物品であると検出される場合、ユーザに、第1脳刺激プロファイルと異なる第2脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が加えられるように、出力部150を制御することができる。
【0053】
本開示において、「脳刺激プロファイル」は、時間に変化による、ユーザに加えられる脳刺激の変化を意味しうる。例えば、ユーザに、第1脳刺激プロファイルに対応する刺激が加えられる場合、ユーザは、第1物品を吸煙したところと同じ喫煙感覚を感じうる。それと類似するように、ユーザに、第2脳刺激プロファイルに対応する刺激が加えられる場合、ユーザは、第2物品を吸煙したところと同じ喫煙感覚を感じうる。
【0054】
一実施形態による脳刺激装置100は、収容空間110iに収容された物品10の種類により、ユーザに異なる脳刺激を提供することにより、ユーザに、多様な喫煙感覚、あるいはストレスないし緊張感の緩和効果を提供しうる。それにより、ユーザは、脳刺激装置100から加えられる脳刺激を介し、多様な喫煙感覚を感じるか、あるいはストレスないし緊張感を減らすことができるので、別途の喫煙行為なしにも、吸煙したところと同じ効果を得ることができる。
【0055】
図4は、一実施形態による脳刺激装置の物品の種類に基づき、電流を印加する動作を示すフローチャートである。また、
図5は、脳刺激装置に、第1物品が挿入された場合、ユーザの体に印加される電流の変化の例示を示すグラフであり、
図6は、脳刺激装置に、第2物品が挿入された場合、ユーザの体に印加される電流の変化の例示を示すグラフである。
【0056】
以下において、
図4の脳刺激装置の電流を印加する動作について説明するにあたり、
図1ないし
図3に図示された脳刺激装置100の構成要素、及び
図5ないし
図6に図示された電流プロファイルP
1,P
2を参照する。
【0057】
図4を参照すれば、401動作において、一実施形態による脳刺激装置100のプロセッサ130は、脳刺激装置100に、収容または挿入された物品10の種類を検出することができる。
【0058】
一実施形態によれば、プロセッサ130は、収容空間110iに配され、収容空間110iに収容された物品10のメモリ11と電気的に連結される少なくとも1つの電気的連結部材160を介し、収容空間110iに収容された物品10の種類を検出することができる。例えば、プロセッサ130は、少なくとも1つの電気的連結部材160を介し、物品10のメモリ11から、物品10の識別情報を含む信号を受信し、受信された信号に基づき、物品10の種類を検出することができる。
【0059】
402動作において、一実施形態による脳刺激装置100のプロセッサ130は、401動作において検出された物品10の種類に基づき、ユーザに加えられる脳刺激プロファイルを決定することができる。
【0060】
一例示において、プロセッサ130は、収容空間110iに、第1物品が収容されたと検出された場合、第1物品に対応する第1脳刺激プロファイルを決定することができる。他の例示において、プロセッサ130は、収容空間110iに、第1物品と異なる第2物品が収容されたと検出された場合、第2物品に対応する第2脳刺激プロファイルを決定することができる。
【0061】
図4、
図5及び
図6を参照すれば、403動作において、一実施形態による脳刺激装置100のプロセッサ130は、ユーザに、402動作で決定された脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が加えられるように、出力部150を介し、ユーザの体Bに電流を印加することができる。
【0062】
図5を参照すれば、プロセッサ130は、収容空間110iに、第1物品が収容されたと検出された場合、ユーザに、第1脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が加えられるように、出力部150を介し、ユーザの体Bに、第1電流プロファイルP
1に対応する微細電流を印加することができる。このとき、第1電流プロファイルP
1は、ユーザに、第1脳刺激プロファイルに対応する脳刺激を提供するための電流の変化を意味しうる。
【0063】
言い換えれば、プロセッサ130は、収容空間110iに、第1物品が収容された場合、出力部150を介し、ユーザの体Bに、第1電流プロファイルP1に対応する電流を印加することができ、その結果、ユーザの脳には、第1脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が生じうる。
【0064】
図6を参照すれば、プロセッサ130は、収容空間110iに、第2物品が収容されたと検出された場合、ユーザに、第1脳刺激プロファイルとは異なる第2脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が加えられるように、出力部150を介し、ユーザの体Bに、第2電流プロファイルP
2に対応する微細電流を印加することができる。このとき、第2電流プロファイルP
2は、第1電流プロファイルP
1とは区別され、ユーザに、第2脳刺激プロファイルに対応する脳刺激を提供するための電流の変化を意味しうる。
【0065】
言い換えれば、プロセッサ130は、収容空間110iに、第2物品が収容された場合、出力部150を介し、ユーザの体Bに、第2電流プロファイルP2に対応する電流を印加することができ、その結果、ユーザの脳には、第1脳刺激プロファイルとは異なる第2脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が生じうる。
【0066】
一実施形態による脳刺激装置100は、前述の401動作ないし403動作を介し、収容空間110iに収容される物品10の種類により、ユーザにそれぞれ異なる脳刺激を提供し、その結果、ユーザは、別途の喫煙行為なしに、脳刺激だけでもって、多様な種類の喫煙感覚または心理的安定感を感じるか、あるいは緊張感またはストレスを解消させることができる。
【0067】
図7は、一実施形態による脳刺激装置の電流印加回数に基づき、ユーザの体に印加される電流を制御する動作を示すフローチャートである。
【0068】
以下において、
図7の、ユーザの体に印加される電流を制御する動作について説明するにあたり、
図1ないし
図3に図示された脳刺激装置100の構成要素を参照する。
【0069】
図7を参照すれば、701動作において、一実施形態による脳刺激装置100のプロセッサ130は、出力部150から、ユーザの体Bに電流を印加した回数を計数することができる。例えば、プロセッサ130は、バッテリ140から出力部150に電力を供給した時間、回数及び/または電力供給量に基づき、出力部150から、ユーザの体Bに電流を印加した回数を計数することができる。
【0070】
702動作において、一実施形態による脳刺激装置100のプロセッサ130は、701動作において計数された電流印加回数が指定された値(または、「指定された回数」)より多いか否かということを確認することができる。本開示において、「指定された値」は、物品10によって指定された、ユーザの体に電流を印加することができる最大回数を意味し、前述の指定された値は、物品10のメモリ11に保存された値であるか、あるいはプロセッサ130に保存された値でもある。指定された値が、物品10のメモリ11に保存されている場合、プロセッサ130は、少なくとも1つの電気的連結部材160を介し、メモリ11から、指定された値に係わるデータを受信することができる。
【0071】
703動作において、一実施形態による脳刺激装置100のプロセッサ130は、702動作において計数された電流印加回数が、指定された値より多いと確認される場合、ユーザの体Bに電流印加を中断させることができる。例えば、プロセッサ130は、計数された電流印加回数が、指定された値より多い場合、少なくとも1つのボタン部120に対するユーザ入力が受信される場合にも、出力部150の動作を中断させ、ユーザの体Bに、電流が印加されることを中断させることができる。
【0072】
それと異なり、702動作において計数された電流印加回数が、指定された値以下である場合、ユーザの体Bに、電流をさらに印加しても無関係であるので、一実施形態による脳刺激装置100のプロセッサ130は、電流印加を中断せず、701動作ないし702動作を繰り返し遂行することができる。
【0073】
一実施形態による脳刺激装置100は、前述の701動作ないし703動作を介し、ユーザに指定された回数より多くの回数の電流が印加されることを防止することができ、その結果、ユーザに過度な脳刺激が加えられることを防止することができる。
【0074】
図8は、他の実施形態による脳刺激装置と、外部電子装置とを示す斜視図である。
【0075】
図8を参照すれば、他の実施形態による脳刺激装置100は、物品10が収容される収容空間110iを含むハウジング110、ユーザの入力を受信する少なくとも1つのボタン部120、及び外部装置20との通信のための通信部(図示せず)を含むものでもある。他の実施形態による脳刺激装置100は、
図1ないし
図3に図示された脳刺激装置100において、通信部が追加された装置でもあり、以下において、重複説明は、省略される。
【0076】
脳刺激装置100は、通信部を介し、外部装置20と、有線及び/または無線で連結されうる。それにより、脳刺激装置100は、該通信部を介し、外部装置20に信号を送信するか、あるいは通信部を介し、外部装置20から信号を受信することができる。
【0077】
通信部は、脳刺激装置100と外部装置20との通信のための少なくとも1つの構成要素を含むものでもある。例えば、該通信部は、近距離通信部(short-range wireless communicationunit)及び無線通信部を含むものでもある。
【0078】
一例示において、近距離通信部は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部(near field communication unit)、WLAN(wireless local area network)(Wi-Fi(wireless fidelity))通信部、ジグビー(Zigbee(登録商標))通信部、赤外線(IrDA:infrared data association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra-wideband)通信部、Ant+通信部などを含むものでもあるが、それらに限定されるものではない。他の例示において、無線通信部は、セルラネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例:LAN(local area network)またはWAN(wide area network))通信部などを含むものでもあるが、それらに限定されるものではない。
【0079】
図8上には、脳刺激装置100が、モバイル電子装置形態の外部装置20と無線で連結される実施形態についてのみ図示されているが、それに限定されるものではない。一実施形態により、脳刺激装置100は、外部装置20と有線で連結されるか、あるいはモバイル電子装置ではなく、他の電子装置と連結されもする。
【0080】
一実施形態による脳刺激装置100のプロセッサ(例:プロセッサ130(
図2ないし
図3))は、外部装置20から、有線または無線で受信される信号に基づき、脳刺激装置100の全般的な動作を制御することができる。外部装置20から受信される信号には、脳刺激装置100の動作を制御するためのデータが含まれ、該プロセッサは、受信された信号に含まれたデータに基づき、脳刺激装置100の動作を制御することができる。
【0081】
一例示において、脳刺激装置100のプロセッサは、外部装置20から受信される信号に基づき、脳刺激装置100の電源をオン状態からオフ状態に切り替えるか、あるいはオフ状態からオン状態に切り替えることができる。
【0082】
他の例示において、脳刺激装置100のプロセッサは、外部装置20から受信される信号に基づき、脳刺激装置100の出力部(例:出力部150(
図2))から、ユーザに印加される電流の強度を調節することができる。
【0083】
すなわち、他の実施形態による脳刺激装置100は、少なくとも1つのボタン部120に対するユーザの入力だけではなく、外部装置20に対するユーザの入力に基づき、脳刺激装置100の全般的な動作を制御することができる。それにより、ユーザは、脳刺激装置100を、多様な方式で制御することができ、脳刺激装置100の利便性が向上されうる。
【0084】
図9は、一実施形態による脳刺激システムを示す斜視図である。
【0085】
図9を参照すれば、一実施形態による脳刺激システム1000は、ユーザの体Bに付着される脳刺激装置100、及び脳刺激装置100を制御するための制御装置200(または、「制御モジュール」)を含むものでもある。
【0086】
脳刺激装置100は、ユーザの体Bの少なくとも一領域に付着され、微細電流を印加することにより、ユーザに喫煙感覚に対応する脳刺激を提供しうる。
【0087】
一実施形態によれば、脳刺激装置100は、第1ハウジング110(例:ハウジング110(
図1)及び出力部(図示せず)(例:出力部150(
図2))を含むものでもある。
【0088】
第1ハウジング110は、脳刺激装置100の全体的な外観を形成することができ、第1ハウジング110の内部には、脳刺激装置100の構成要素が配されうる内部空間(または、「実装空間」)が形成されうる。例えば、第1ハウジング110の内部空間には、プロセッサ(例:プロセッサ130(
図2))、バッテリ(例:バッテリ140(
図2))及び出力部が配されうるが、それらに限定されるものではない。
【0089】
図面上においては、第1ハウジング110が、全体的に長方形状のパッチ形態に形成された実施形態についてのみ図示されているが、第1ハウジング110の形状は、それに限定されるものではない。他の例示において、第1ハウジング110は、楕円形状のパッチ形態に形成されるか、あるいは多角形状のパッチ形態に形成されもする。
【0090】
出力部は、供給される電力に基づき、ユーザの体Bに電流を印加することにより、ユーザに脳刺激を提供しうる。例えば、該出力部は、ユーザの体Bと接触する第1ハウジング110の少なくとも一領域を介し、ユーザの体Bに電流を印加することができる。
【0091】
制御装置200は、脳刺激装置100と作動的に連結され(operatively connected)、脳刺激装置100の全般的な動作を制御することができる。すなわち、ユーザは、制御装置200を介し、脳刺激装置100の電源状態、及び/あるいは脳刺激装置100から体Bに印加される電流の強度、または電流の周波数などを調節することができる。
【0092】
一実施形態によれば、制御装置200は、物品10が、収容または挿入されうる収容空間210iを含む第2ハウジング210、及びユーザの入力を受信する少なくとも1つのボタン部220を含むものでもある。
【0093】
第2ハウジング210は、制御装置200の全体的な外観を形成することができ、第2ハウジング210の一領域には、物品10の少なくとも一部が、収容または挿入されうる収容空間210iが配されうる。制御装置200は、第2ハウジング210の収容空間210iに、収容または挿入される物品10の種類を検出し、検出された物品10の種類に対応するデータを、脳刺激装置100に伝達することができる。脳刺激装置100は、制御装置200から受信された物品10の種類に係わるデータに基づき、ユーザの体Bに印加される電流を制御することができるが、それに係わる具体的な説明は、後述する。
【0094】
図9上には、第2ハウジング210が、全体的に円柱形状に形成される実施形態についてのみ図示されているが、第2ハウジング210の形状は、それに限定されるものではない。一実施形態により、第2ハウジング210は、多角形柱(例:四角形または五角形柱)にも形成される。
【0095】
少なくとも1つのボタン部220は、第2ハウジング210の外周面に配され、ユーザ入力を受信することができる。制御装置200のプロセッサ(図示せず)は、少なくとも1つのボタン部220に対するユーザの入力に基づき、脳刺激装置100に、脳刺激装置100の動作を制御するための信号を伝達することができる。
【0096】
一実施形態によれば、少なくとも1つのボタン部220は、脳刺激装置100の電源状態を制御するための第1ボタン部221、並びに脳刺激装置100からユーザに加えられる脳刺激、及び/あるいは電流の強度、または周波数を制御するための第2ボタン部222を含むものでもある。ただし、少なくとも1つのボタン部220の個数は、前述の実施形態に限定されるものではなく、実施形態により、ボタン部の個数は、増減されうる。
【0097】
一例示において、制御装置200のプロセッサは、第1ボタン部221に対するユーザ入力が受信されれば、脳刺激装置100に、脳刺激装置100の電源状態を制御するためのデータが含まれた信号を伝達することができる。脳刺激装置100は、制御装置200から受信された信号に基づき、電源状態を、オン状態からオフ状態に切り替えるか、あるいは反対に、オフ状態からオン状態に切り替えることができる。
【0098】
他の例示において、制御装置200のプロセッサは、第2ボタン部222に対するユーザの入力が受信されれば、脳刺激装置100に、ユーザに印加される電流の強度または周波数を調節するためのデータが含まれた信号を伝達することができる。例えば、脳刺激装置100は、制御装置200から受信された信号に基づき、ユーザに、強い脳刺激が加えられるか、あるいは脳刺激がさらに早く加えられうるように、ユーザに印加される電流の強度または周波数を調節することができる。また、脳刺激装置100は、制御装置200から受信された信号に基づき、ユーザに、さらに弱い脳刺激が加えられるか、あるいは脳刺激がさらに遅く加えられうるように、ユーザに印加される電流の強度または周波数を調節することもできる。
【0099】
一実施形態によれば、脳刺激システム1000は、脳刺激装置100と制御装置200とを電気的または作動的に連結するためのコネクタ300をさらに含むものでもある。
【0100】
例えば、コネクタ300の一端310は、脳刺激装置100の第1電極170と連結され、コネクタ300の他端320は、制御装置200の第2電極270と連結されうる。このとき、第1電極170は、脳刺激装置100の第1ハウジング110の一領域に配され、コネクタ300と、脳刺激装置100のプロセッサとを電気的に連結させる構成でもある。また、第2電極270は、制御装置200の第2ハウジング210の一領域に配され、コネクタ300と、制御装置200のプロセッサとを電気的に連結させる構成でもある。
【0101】
コネクタ300は、例えば、電線または軟性印刷回路基板(FPCB:flexible printed circuit assembly)でもあるが、それに限定されるものではない。他の例示において、コネクタ300は、光軸ケーブルでもある。
【0102】
前述のコネクタ300を介し、脳刺激装置100と制御装置200は、電気的または作動的に連結され、コネクタ300を介し、脳刺激装置100と制御装置200との間で、信号が伝送されうる。
【0103】
他の実施形態によれば、脳刺激装置100と制御装置200は、脳刺激装置100と制御装置200とを連結する別途の構成(例:コネクタ300)なしに、無線で連結されうる。
【0104】
例えば、脳刺激装置100は、制御装置200と通信を行うための第1通信部を含み、制御装置200は、脳刺激装置100と通信を行うための第2通信部を含むものでもある。該第1通信部と該第2通信部を介し、脳刺激装置100と制御装置200は、電気的または作動的に連結され、その結果、脳刺激装置100と制御装置200との間で、信号が伝送されうる。
【0105】
以下においては、
図10を参照し、一実施形態による脳刺激システム1000の構成要素について具体的に説明する。
【0106】
図10は、
図9の脳刺激システムが、ユーザの体に電流を印加する過程について説明するための図面である。
【0107】
図10を参照すれば、一実施形態による脳刺激システム1000は、ユーザの体Bに付着されて電流を印加する脳刺激装置100、脳刺激装置100を制御するための制御装置200、及び脳刺激装置100と制御装置200とを連結するコネクタ300を含むものでもある。一実施形態による脳刺激システム1000の構成要素のうち少なくとも一つは、
図9の脳刺激システム1000の構成要素のうち少なくとも一つと同一でもあり、あるいは類似してもいるが、以下において、重複説明は、省略される。
【0108】
また、脳刺激システム1000の構成要素は、それらに限定されるものではなく、実施形態により、他の構成要素が追加されるか、あるいは前述の構成要素のうち少なくとも一つ(例:コネクタ300)が省略されもする。
【0109】
脳刺激装置100は、第1ハウジング110、第1プロセッサ130、第1バッテリ140及び出力部150を含むものでもある。
【0110】
第1ハウジング110は、少なくとも一領域が、ユーザの体Bに付着され、第1ハウジング110の内部には、脳刺激装置100の構成要素が配されうる内部空間が形成されうる。例えば、第1ハウジング110の内部空間には、第1プロセッサ130、第1バッテリ140及び出力部150が配されうるが、それらに限定されるものではない。
【0111】
第1プロセッサ130は、第1バッテリ140及び出力部150と電気的に連結され、脳刺激装置100の全般的な動作を制御することができる。例えば、第1プロセッサ130は、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせによっても具現される。また、第1プロセッサ130が、他形態のハードウェアによっても具現されるということは、本開示の実施形態が属する技術分野において通常の知識を有する者であるならば、理解することができるであろう。
【0112】
一例示において、第1プロセッサ130は、制御装置200から受信される信号に基づき、脳刺激装置100の電源状態を制御することができる。例えば、第1プロセッサ130は、制御装置200から受信される信号に基づき、脳刺激装置100の電源状態を、オン状態からオフ状態に切り替えるか、あるいは反対に、オフ状態からオン状態に切り替えることができる。
【0113】
他の例示において、第1プロセッサ130は、制御装置200から受信される信号に基づき、第1バッテリ140から出力部150に供給される電力を制御することにより、出力部150を介し、ユーザの体Bに印加される電流の強度または周波数を調節することができる。例えば、第1プロセッサ130は、制御装置200から受信される信号に基づき、ユーザに、強い脳刺激が加えられるか、あるいは脳刺激がさらに早く加えられうるように、ユーザに印加される電流の強度または周波数を調節することができる。また、第1プロセッサ130は、制御装置200から受信された信号に基づき、ユーザに、さらに弱い脳刺激が加えられるか、あるいは脳刺激がさらに遅く加えられうるようにユーザに印加される電流の強度または周波数を調節することもできる。
【0114】
第1バッテリ140は、脳刺激装置100が動作するのに利用される電力を供給することができる。一例示において、第1バッテリ140は、第1プロセッサ130の動作に必要な電力を供給することができる。他の例示において、第1バッテリ140は、出力部150が、ユーザの体Bに電流を印加するために必要な電力を供給することができる。第1バッテリ140は、充電が可能なバッテリでもあり、あるいは一回使用バッテリでもある。例えば、第1バッテリ140は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリでもあるが、第1バッテリ140の種類がそれに限定されるものではない。
【0115】
出力部150は、第1バッテリ140から供給される電力を介し、ユーザの体Bに電流を印加することにより、ユーザの脳に刺激を発生させることができる。すなわち、出力部150は、第1バッテリ140から供給される電力を利用し、ユーザに脳刺激を提供しうる。
【0116】
例えば、出力部150は、第1バッテリ140から供給される電力を介し、微細電流を生成する少なくとも1つの電極(図示せず)を含むものでもある。出力部150の少なくとも一領域は、ユーザの体Bと接触することができ、少なくとも1つの電極で生成された微細電流は、ユーザの体Bと接触する出力部150の一領域を介し、ユーザの体Bに印加されうる。このとき、出力部150で生成された微細電流がユーザの脳神経網に印加されることにより、ユーザの脳に刺激が生じうる。
【0117】
制御装置200(または、「制御モジュール」)は、第2ハウジング210、少なくとも1つのボタン部220、第2プロセッサ230、第2バッテリ240、及び少なくとも1つの電気的連結部材260を含むものでもある。
【0118】
第2ハウジング210は、制御装置200の全体的な外観を形成することができ、物品10が、収容または挿入されうる収容空間210i、及び制御装置200の構成要素が配されうる内部空間(または、「実装空間」)を含むものでもある。例えば、第2ハウジング210の内部空間には、第2プロセッサ230及び第2バッテリ240が配されうるが、それらに限定されるものではない。
【0119】
一実施形態によれば、第2ハウジング210は、ユーザが把持しやすい大きさ及び/または形状に形成されうる。例えば、第2ハウジング210は、ユーザが把持しやすいように、円柱形状に形成されうるが、第2ハウジング210の形状は、それに限定されるものではない。
【0120】
第2プロセッサ230は、制御装置200の全般的な動作を制御することができる。例えば、第2プロセッサ230は、収容空間210iに、収容または挿入される物品10の種類を検出し、検出された物品10の種類に対応するデータを含む信号を、脳刺激装置100に伝達することができる。
【0121】
一実施形態によれば、第2プロセッサ230は、コネクタ300を介し、脳刺激装置100の第1プロセッサ130の収容空間210iに、収容または挿入された物品10の種類に対応するデータを含む信号を伝達することができるが、それに限定されるものではない。他の実施形態において、第2プロセッサ230は、コネクタ300なしに、無線通信を介し、脳刺激装置100の第1プロセッサ130の収容空間210iに、収容または挿入された物品10の種類に対応するデータを含む信号を伝達することもできる。
【0122】
また、第2プロセッサ230は、少なくとも1つのボタン部220に対するユーザの入力に基づき、脳刺激装置100の電源状態、あるいは脳刺激装置100の出力部150から、ユーザの体Bに印加される電流の強度または周波数を制御するためのデータが含まれた信号を、第1プロセッサ130に伝達することができる。
【0123】
第1プロセッサ130は、第2プロセッサ230から受信された信号に基づき、脳刺激装置100の電源状態を、オン状態またはオフ状態に切り替えるか、あるいは出力部150から、ユーザの体Bに印加される電流の強度または周波数を調節することができる。
【0124】
第2バッテリ240は、制御装置200が動作するのに利用される電力を供給することができる。例えば、第2バッテリ240は、第2プロセッサ230の動作に必要な電力を供給することができる。第2バッテリ240は、充電が可能なバッテリでもあり、あるいは一回使用バッテリでもある。例えば、第2バッテリ240は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリでもあるが、第2バッテリ240の種類は、それに限定されるものではない。
【0125】
少なくとも1つの電気的連結部材260は、第2ハウジング210の収容空間210i内に配され、収容空間210i内に、収容または挿入される物品10と接触しうる。例えば、少なくとも1つの電気的連結部材260は、収容空間210i内に、物品10が収容または挿入されるとき、物品10と接触することにより、物品10に内蔵されたメモリ11と電気的に連結されうる。
【0126】
少なくとも1つの電気的連結部材260は、例えば、ポゴピンを含むものでもあるが、少なくとも1つの電気的連結部材260の種類は、それに限定されるものではない。他の例示において、少なくとも1つの電気的連結部材260は、少なくとも1つの電極または軟性印刷回路基板(FPCB)を含むものでもある。
【0127】
第2プロセッサ230は、少なくとも1つの電気的連結部材260と電気的に連結され、収容空間210iに、物品10が収容または挿入されるとき、少なくとも1つの電気的連結部材260を介し、物品10のメモリ11と電気的に連結されうる。すなわち、第2プロセッサ230は、少なくとも1つの電気的連結部材260を媒介に、物品10のメモリ11と電気的に連結されうる。
【0128】
第2プロセッサ230は、少なくとも1つの電気的連結部材260を介し、物品10のメモリ11から、物品10の識別情報を含む信号を受信し、受信された信号に基づき、収容空間210iに、収容または挿入された物品10の種類を検出することができる。
【0129】
一実施形態によれば、第2プロセッサ230は、検出された物品10の種類に対応する脳刺激プロファイルを決定し、決定された脳刺激プロファイルに係わるデータが含まれた信号を、第1プロセッサ130に伝達することができる。第1プロセッサ130は、第2プロセッサ230から受信された信号に基づき、出力部150から、ユーザの体Bに印加される電流を制御することができる。本開示において、「第1プロセッサ130が出力部150から、ユーザの体Bに印加される電流を制御する」という表現は、第1プロセッサ130が出力部150から、ユーザの体Bに印加される電流の強度及び/または周波数を制御することができるということを意味するが、当該表現は、以下においても、同一の意味に使用されうる。
【0130】
一例示において、第2プロセッサ230は、収容空間210iに、第1物品が収容されたと検出される場合、ユーザに、第1物品とマッチングされる第1脳刺激プロファイルに対応する刺激が加えられなければならないと決定し、第1脳刺激プロファイルに係わるデータが含まれた信号を、第1プロセッサ130に伝達することができる。このとき、脳刺激装置100の第1プロセッサ130は、第2プロセッサ230から受信された信号に基づき、ユーザに、第1脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が加えられうるように、出力部150からユーザの体Bに印加される電流を制御することができる。
【0131】
他の例示において、第2プロセッサ230は、収容空間210iに、第1物品と異なる第2物品が収容されたと検出される場合、ユーザに、第2物品とマッチングされる第2脳刺激プロファイルに対応する刺激が加えられなければならないと決定し、第2脳刺激プロファイルに係わるデータが含まれた信号を、第1プロセッサ130に伝達することができる。このとき、脳刺激装置100の第1プロセッサ130は、第2プロセッサ230から受信された信号に基づき、ユーザに、第2脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が加えられうるように、出力部150からユーザの体Bに印加される電流を制御することができる。
【0132】
本開示において、「脳刺激プロファイル」は、時間の変化による、ユーザに加えられる脳刺激の変化を意味しうる。例えば、ユーザに、第1脳刺激プロファイルに対応する刺激が加えられる場合、ユーザは、第1物品を吸煙したような喫煙感覚を感じうる。それと類似するように、ユーザに、第2脳刺激プロファイルに対応する刺激が加えられる場合、ユーザは、第2物品を吸煙したような喫煙感覚を感じうる。
【0133】
一実施形態によれば、第1プロセッサ130は、出力部150を介し、ユーザの体Bに電流を印加した回数を計数し、計数された電流印加回数に基づき、出力部150の動作を制御することができる。例えば、第1プロセッサ130は、計数された電流印加回数が、指定された値(または、「指定された回数」)より多い場合、出力部150の動作を中断させ、ユーザの体Bに、それ以上電流が印加されないようにするのである。
【0134】
本開示において、「指定された値」は、物品10によって指定された、ユーザの体に電流を印加することができる最大回数を意味し、前述の指定された値は、物品10のメモリ11に保存された値でもあり、第1プロセッサ130または第2プロセッサ230に保存された値でもある。
【0135】
他の実施形態によれば、第1プロセッサ130は、第2プロセッサ230から信号が受信された回数に基づき、出力部150を介し、ユーザの体Bに電流を印加した回数を計数し、計数された電流印加回数に基づき、出力部150の動作を制御することもできる。
【0136】
すなわち、一実施形態による脳刺激システム1000は、制御装置200の収容空間210iに収容される物品10の種類により、脳刺激装置100から、ユーザに印加される電流を制御することにより、ユーザに多様な種類の脳刺激を提供しうる。それにより、ユーザは、別途の喫煙行為なしに、脳刺激だけでもって、多様な喫煙感覚及び/あるいは緊張感またはストレス解消効果を感じうる。
【0137】
図11は、一実施形態による脳刺激システムの物品の種類に基づき、電流を印加する動作を示すフローチャートである。以下において、
図11の脳刺激システムの電流を印加する動作について説明するにあたり、
図9ないし
図10に図示された脳刺激システム1000の構成要素を参照する。
【0138】
図11を参照すれば、1101動作において、一実施形態による脳刺激システム1000の制御装置200は、収容空間210iに、収容または挿入された物品10の種類を検出することができる。
【0139】
一実施形態によれば、制御装置200の第2プロセッサ230は、収容空間210iに配され、収容空間210iに収容された物品10のメモリ11と電気的に連結される少なくとも1つの電気的連結部材260を介し、収容空間210iに収容された物品10の種類を検出することができる。例えば、第2プロセッサ230は、少なくとも1つの電気的連結部材260を介し、物品10のメモリ11から、物品10の識別情報を含む信号を受信し、受信された信号に基づき、物品10の種類を検出することができるが、それに限定されるものではない。
【0140】
1102動作において、一実施形態による脳刺激システム1000の制御装置200は、1101動作において検出された物品10の種類に基づき、ユーザに加えられる脳刺激プロファイルを決定することができる。
【0141】
一例示において、制御装置200の第2プロセッサ230は、収容空間210iに、第1物品が収容されたと検出された場合、ユーザに、第1脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が加えられなければならないと決定することができる。他の例示において、制御装置200の第2プロセッサ230は、収容空間210iに、第1物品と異なる第2物品が収容されたと検出された場合、ユーザに、第1脳刺激プロファイルと異なる第2脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が加えられなければならないと決めることができる。
【0142】
1103動作において、一実施形態による脳刺激システム1000の制御装置200は、1102動作において決定された脳刺激プロファイルに対応する信号を、脳刺激装置100に伝達することができる。
【0143】
一実施形態によれば、制御装置200は、コネクタ300を介し、脳刺激装置100と電気的または作動的に連結され、コネクタ300を介し、1102動作において決定された脳刺激プロファイルに係わるデータを含む信号を、脳刺激装置100に、伝達または送信することができる。
【0144】
一例示において、制御装置200は、1102動作においてユーザに、第1脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が加えられなければならないと決定された場合、第1脳刺激プロファイルに係わるデータが含まれた第1信号を、脳刺激装置100に伝達または送信することができる。
【0145】
他の例示において、制御装置200は、1102動作においてユーザに、第2脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が加えられなければならないと決定された場合、第2脳刺激プロファイルに係わるデータが含まれた第2信号を、脳刺激装置100に伝達または送信することができる。
【0146】
他の実施形態によれば、制御装置200は、無線通信を介し、脳刺激装置100と電気的または作動的に連結されており、1102動作において決定された脳刺激プロファイルに係わるデータを含む無線信号を、脳刺激装置100に伝達または送信することもできる。
【0147】
1104動作において、一実施形態による脳刺激システム1000の脳刺激装置100は、1103動作を介し、制御装置200から受信された信号に基づき、出力部150を介し、ユーザの体Bに電流を印加することにより、ユーザに喫煙感覚に対応する脳刺激を加えることができる。
【0148】
一例示において、脳刺激装置100の第1プロセッサ130は、制御装置200から、第1脳刺激プロファイルに係わるデータを含む第1信号を受信する場合、ユーザに、第1脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が加えられるように、出力部150を介し、ユーザの体Bに、第1電流プロファイル(例:P
1(
図5))に対応する微細電流を印加することができる。
【0149】
他の例示において、脳刺激装置100の第1プロセッサ130は、制御装置200から、第2脳刺激プロファイルに係わるデータを含む第2信号を受信する場合、ユーザに、第2脳刺激プロファイルに対応する脳刺激が加えられるように、出力部150を介し、ユーザの体Bに、第2電流プロファイル(例:P
2(
図6))に対応する微細電流を印加することができる。
【0150】
一実施形態による脳刺激システム1000は、前述の1101動作ないし1104動作を介し、収容空間210iに収容される物品10の種類により、ユーザにそれぞれ異なる脳刺激を提供し、その結果、ユーザは、別途の喫煙行為なしに、脳刺激だけでもって、多様な喫煙感覚、心理的安定感、及び/またはストレスないし緊張感の解消効果を感じうる。
【0151】
本開示の多様な実施形態による脳刺激装置または脳刺激システムの動作は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現されうる。コンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータによってアクセスされうる任意の可用媒体でもあり、揮発性及び不揮発性の媒体、分離型及び非分離型の媒体をいずれも含む。また、コンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含むものでもある。該コンピュータ記録媒体は、コンピュータで読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュール、またはその他データのような情報の保存のための任意の方法または技術によって具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型の媒体をいずれも含む。該通信媒体は、典型的に、コンピュータで読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他伝送メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0152】
本実施形態と係わる技術分野において通常の知識を有する者であるならば、前述の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態に具現されうるということを理解することができるであろう。従って、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されなければならない。本発明の範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての違いは、本発明に含まれたものであると解釈されなければならないのである。
【国際調査報告】