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特表2024-526464半導体構造及びその製造方法、メモリ及びその動作方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】半導体構造及びその製造方法、メモリ及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
   H10B 20/25 20230101AFI20240711BHJP
【FI】
H10B20/25
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022562580
(86)(22)【出願日】2022-07-04
(85)【翻訳文提出日】2022-10-13
(86)【国際出願番号】 CN2022103663
(87)【国際公開番号】W WO2023245728
(87)【国際公開日】2023-12-28
(31)【優先権主張番号】202210728734.6
(32)【優先日】2022-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522246670
【氏名又は名称】チャンシン メモリー テクノロジーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CHANGXIN MEMORY TECHNOLOGIES,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100125922
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 章子
(72)【発明者】
【氏名】唐 衍哲
【テーマコード(参考)】
5F083
【Fターム(参考)】
5F083CR13
5F083GA27
5F083JA03
5F083JA39
5F083PR21
5F083PR22
(57)【要約】
本発明は、半導体構造及びその製造方法、メモリ及びその動作方法を提供し、前記半導体構造は、基板であって、前記基板の表面に近い複数の活性領域を有する、基板と、前記基板の上の第1構造層に配置されたゲート構造であって、前記ゲート構造及び前記活性領域が選択トランジスタを構成する、ゲート構造と、前記第1構造層の上の第2構造層に配置され、且つ第1接続構造を介して1つの前記選択トランジスタの前記活性領域に接続されたアンチヒューズビット構造であって、前記アンチヒューズビット構造のブレークダウン状態及び非ブレークダウン状態は、異なる記憶データを表すために使用される、アンチヒューズビット構造と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体構造であって、
基板であって、前記基板の表面に近い複数の活性領域を有する、基板と、
前記基板の上の第1構造層に配置されたゲート構造であって、前記ゲート構造及び前記活性領域が選択トランジスタを構成する、ゲート構造と、
前記第1構造層の上の第2構造層に配置され、且つ第1接続構造を介して1つの前記選択トランジスタの前記活性領域に接続されたアンチヒューズビット構造であって、前記アンチヒューズビット構造のブレークダウン状態及び非ブレークダウン状態は、異なる記憶データを表すために使用される、アンチヒューズビット構造と、を備える、前記半導体構造。
【請求項2】
前記アンチヒューズビット構造は、
前記第1接続構造を介して前記活性領域に接続される、第1電極と、
前記第1電極と同一平面に配置された第2電極であって、前記第1電極及び前記第2電極が配置された平面は前記基板の表面に平行である、第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に配置され、且つ前記第1電極と前記第2電極とを接続するアンチヒューズビット誘電体層と、を備え、前記ブレークダウン状態は、前記アンチヒューズビット誘電体層がブレークダウンされた状態であり、前記非ブレークダウン状態は、前記アンチヒューズビット誘電体層がブレークダウンされていない状態である、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項3】
前記ゲート構造の延在方向に平行に配置された複数のアンチヒューズビット構造の前記第2電極は、互いに連結されている、
請求項2に記載の半導体構造。
【請求項4】
前記第1電極において前記第2電極に近い一方の側には、突出構造が設けられ、前記第2電極において前記第1電極に近い一方の側には、前記突出構造に対応する陥凹構造が設けられる、
請求項2に記載の半導体構造。
【請求項5】
前記基板における前記アンチヒューズビット構造の投影は、前記基板における前記ゲート構造の投影と少なくとも部分的に重なる、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項6】
前記第1構造層は更に、少なくとも前記ゲート構造のゲート電極の底面及び側面を取り囲む第1分離層を含み、
前記第2構造層は更に、少なくとも前記アンチヒューズビット構造の底面及び側面を取り囲む第2分離層を含み、前記第1接続構造は、前記第1分離層及び前記第2分離層を貫通する、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項7】
前記第1分離層は酸化物材料であり、前記ゲート構造内の前記第1分離層の一部は、前記選択トランジスタのゲート誘電体として使用される、
請求項6に記載の半導体構造。
【請求項8】
前記活性領域は、
同じドープタイプを有する第1ドープ領域及び第2ドープ領域を含み、前記第1ドープ領域及び前記第2ドープ領域は、それぞれ前記ゲート構造の両側に配置され、
前記第1ドープ領域は、前記第1接続構造を介して前記アンチヒューズビット構造に接続される、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項9】
前記半導体構造は更に、
前記第2構造層の上の第3構造層に配置された第1金属線を備え、前記第1金属線は、第2接続構造を介して前記第2ドープ領域に接続され、前記第1金属線の延在方向は、前記ゲート構造の延在方向に垂直である、
請求項8に記載の半導体構造。
【請求項10】
前記第3構造層は更に、少なくとも前記第1金属線の底面及び側面を取り囲む第3分離層を含む、
請求項9に記載の半導体構造。
【請求項11】
隣接する2つの前記アンチヒューズビット構造は対称的に設けされ、対称的に設けされた2つの前記アンチヒューズビット構造のそれぞれに接続された前記選択トランジスタは、同じ前記第2ドープ領域を共有する、
請求項8に記載の半導体構造。
【請求項12】
前記半導体構造は更に、
隣接する2つの前記第1ドープ領域の間に配置された分離構造を含み、隣接する2つの前記第1ドープ領域は、前記第2ドープ領域を共有しない隣接する2つの前記選択トランジスタに対応する前記第1ドープ領域である、
請求項11に記載の半導体構造。
【請求項13】
半導体構造の製造方法であって、
基板を提供することであって、前記基板は、前記基板の表面に近い複数の活性領域を有することと、
前記基板の上に、ゲート構造を含む第1構造層を形成することであって、前記ゲート構造及び前記活性領域が選択トランジスタを構成することと、
前記第1構造層の上に、アンチヒューズビット構造を含む第2構造層を形成し、前記アンチヒューズビット構造と前記選択トランジスタの前記活性領域とを接続する第1接続構造を形成することと、を含み、前記アンチヒューズビット構造のブレークダウン状態及び非ブレークダウン状態は、異なる記憶データを表すために使用される、前記半導体構造の製造方法。
【請求項14】
前記第1構造層の上に、アンチヒューズビット構造を含む第2構造層を形成し、前記アンチヒューズビット構造と前記選択トランジスタの前記活性領域とを接続する第1接続構造を形成することは、
前記第1構造層の上に絶縁材料を堆積することであって、前記絶縁材料は、前記第2構造層内の第2分離層を形成するために使用されることと、
前記絶縁材料に第1トレンチ及び第2トレンチを形成し、前記第1トレンチ内に、前記第1構造層を貫通する第1接続孔を形成することと、
前記第1接続孔に導電材料を充填して、前記第1接続構造を形成することと、
前記第1トレンチ及び前記第2トレンチに導電材料を充填して、第1電極及び第2電極をそれぞれ形成することと、を含み、前記第1電極及び前記第2電極以外の前記絶縁材料は、前記第2分離層であり、前記第1電極と前記第2電極との間の前記第2分離層の一部は、前記アンチヒューズビット構造のアンチヒューズビット誘電体層として使用され、前記ブレークダウン状態は、前記アンチヒューズビット誘電体層がブレークダウンされた状態であり、前記非ブレークダウン状態は、前記アンチヒューズビット誘電体層がブレークダウンされていない状態である、
請求項13に記載の半導体構造の製造方法。
【請求項15】
前記第1トレンチ及び前記第2トレンチの延在方向は、前記ゲート構造の延在方向に平行である、
請求項14に記載の半導体構造の製造方法。
【請求項16】
前記第1トレンチ及び前記第2トレンチに導電材料を充填して、第1電極及び第2電極をそれぞれ形成することは、
前記第1トレンチ及び前記第2トレンチに導電材料を充填することと、
前記第1トレンチ内の導電材料の少なくとも一部を除去して、互いに分離された複数の第1電極と、前記ゲート構造の延在方向に平行な同一直線に配置された複数のアンチヒューズビット構造において互いに連結される前記第2電極とを形成することと、を含む、
請求項15に記載の半導体構造の製造方法。
【請求項17】
メモリの動作方法であって、前記メモリは、請求項1ないし12のいずれか一項に記載の半導体構造を含み、前記メモリの動作方法は、
書き込まれるデータに従って、前記メモリのアンチヒューズビット構造におけるターゲットアンチヒューズビット構造をブレークダウンして、前記ターゲットアンチヒューズビット構造を非ブレークダウン状態からブレークダウン状態に切り替えることと、
非ターゲットアンチヒューズビット構造の非ブレークダウン状態を維持することと、を含み、前記非ターゲットアンチヒューズビット構造は、前記ターゲットアンチヒューズビット構造以外のアンチヒューズビット構造である、メモリの動作方法。
【請求項18】
前記メモリのアンチヒューズビット構造におけるターゲットアンチヒューズビット構造をブレークダウンして、前記ターゲットアンチヒューズビット構造を非ブレークダウン状態からブレークダウン状態に切り替えることは、
前記ターゲットアンチヒューズビット構造に接続された前記選択トランジスタの前記ゲート構造に対して第1電圧を印加して、前記選択トランジスタを導通させることと、
前記選択トランジスタに接続された第1金属線に第2電圧を印加することと、
前記ターゲットアンチヒューズビット構造の第2電極に第3電圧を印加して、前記ターゲットアンチヒューズビット構造を非ブレークダウン状態からブレークダウン状態に切り替えることと、を含み、前記第2電圧と前記第3電圧との電圧差は、前記アンチヒューズビット構造のブレークダウン電圧以上である、
請求項17に記載のメモリの動作方法。
【請求項19】
前記非ターゲットアンチヒューズビット構造の非ブレークダウン状態を維持することは、
前記非ターゲットアンチヒューズビット構造に接続された前記選択トランジスタの前記ゲート構造に第1電圧を印加して、前記選択トランジスタを導通させることと、
前記選択トランジスタに接続された第1金属線に第4電圧を印加することと、
前記非ターゲットアンチヒューズビット構造の第2電極に第3電圧を印加して、前記非ターゲットアンチヒューズビット構造を非ブレークダウン状態に維持させることと、を含み、前記第4電圧と前記第3電圧との電圧差は、前記アンチヒューズビット構造のブレークダウン電圧より小さい、
請求項17に記載のメモリの動作方法。
【請求項20】
前記非ターゲットアンチヒューズビット構造の非ブレークダウン状態を維持することは、
前記非ターゲットアンチヒューズビット構造に接続された前記選択トランジスタの前記ゲート構造に第5電圧を印加して、前記選択トランジスタを遮断させて、前記非ターゲットアンチヒューズビット構造を非ブレークダウン状態に維持させることを含む、
請求項17に記載のメモリの動作方法。
【請求項21】
メモリであって、
請求項1ないし12のいずれか一項に記載の半導体構造を含む、メモリアレイと、
前記メモリアレイに結合された周辺回路と、を備える、メモリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
本願は、2022年06月24日に中国特許局に提出された、出願番号が202210728734.6であり、発明の名称が「半導体構造及びその製造方法、メモリ及びその動作方法」である、中国特許出願に基づいて提出されるものであり、当該中国特許出願の優先権を主張し、当該中国特許出願の全ての内容が参照によって本願に援用される。
【0002】
本発明は、半導体技術分野に関し、半導体構造及びその製造方法、メモリ及びその動作方法に関するが、これに限定されない。
【背景技術】
【0003】
現在の科学技術の持続的な開発に伴い、半導体記憶装置の性能はますます強力になったが、フィーチャサイズはますます小さくなっている。ここで、ワンタイムプログラマブル(OTP:One Time Programmable)メモリは、不揮発性メモリ(NVM:Non-Volatile Memory)の一種であり、電源が遮断されても記憶されたデータを保持することができる。ワンタイムプログラマブルメモリは、一度しかプログラムできず、電気的に消去することはできず、プログラムコードメモリ、シリアル・コンフィギュレーション・メモリ、システム・オン・チップ(SOC:System-on-Chip)に適用でき、ID識別やメモリ修復などの役割を果たすことができる。
【0004】
現在、ワンタイムプログラマブルメモリは、主に、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM:Dynamic Random Access Memory)に類似した構造を採用しており、1つの選択トランジスタと1つのブレークダウン可能なコンデンサ(1T1C)とを備え、コンデンサの誘電体層のブレークダウンは不可逆であるため、コンデンサのブレークダウン状態を読み取ることにより、固化した記憶データを取得することができる。しかし、ワンタイムプログラマブルメモリは、メモリセルの占有面積が大きい、集積度が低い、製造工程が複雑、製造コストが高いなどの問題に直面している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これを鑑みて、本発明の実施例は、半導体構造及びその製造方法、メモリ及びその動作方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様によれば、本発明の実施例は、半導体構造を提供し、前記半導体構造は、基板と、ゲート構造と、アンチヒューズビット構造と、を備え、
前記基板は、基板の表面に近い複数の活性領域を有し、前記ゲート構造は、前記基板の上の第1構造層に配置され、ゲート構造及び活性領域は、選択トランジスタを構成し、前記アンチヒューズビット構造は、第1構造層の上の第2構造層に配置され、前記アンチヒューズビット構造は、第1接続構造を介して1つの選択トランジスタの活性領域に接続され、前記アンチヒューズビット構造のブレークダウン状態及び非ブレークダウン状態は、異なる記憶データを表すために使用される。
【0007】
いくつかの実施例において、アンチヒューズビット構造は、第1電極と、第2電極と、アンチヒューズビット誘電体層と、を備え、前記第1電極は、第1接続構造を介して活性領域に接続され、前記第2電極は、第1電極と同一平面に配置され、且つ第1電極及び第2電極が配置された平面は、基板の表面に平行であり、前記アンチヒューズビット誘電体層は、第1電極と第2電極との間に配置され、且つ第1電極と第2電極とを接続し、ここで、ブレークダウン状態は、アンチヒューズビット誘電体層がブレークダウンされた状態であり、非ブレークダウン状態は、アンチヒューズビット誘電体層がブレークダウンされていない状態である。
【0008】
いくつかの実施例において、ゲート構造の延在方向に平行に配置された複数のアンチヒューズビット構造の第2電極は、互いに連結されている。
【0009】
いくつかの実施例において、第1電極において第2電極に近い一方の側には、突出構造が設けられ、第2電極において第1電極に近い一方の側には、突出構造に対応する陥凹構造が設けられる。
【0010】
いくつかの実施例において、基板におけるアンチヒューズビット構造の投影は、基板におけるゲート構造の投影と少なくとも部分的に重なる。
【0011】
いくつかの実施例において、第1構造層は、更に、少なくともゲート構造のゲート電極の底面及び側面を取り囲む第1分離層を含み、第2構造層は、更に、少なくともアンチヒューズビット構造の底面及び側面を取り囲む第2分離層を含み、第1接続構造は、第1分離層及び第2分離層を貫通する。
【0012】
いくつかの実施例において、第1分離層は酸化物材料であり、ここで、ゲート構造内の第1分離層の一部は、選択トランジスタのゲート誘電体として使用される。
【0013】
いくつかの実施例において、活性領域は、同じドープタイプを有する第1ドープ領域及び第2ドープ領域を含み、第1ドープ領域及び第2ドープ領域は、それぞれゲート構造の両側に配置され、ここで、第1ドープ領域は、第1接続構造を介してアンチヒューズビット構造に接続される。
【0014】
いくつかの実施例において、半導体構造は、更に、第2構造層の上の第3構造層に配置された第1金属線を備え、第1金属線は、第2接続構造を介して第2ドープ領域に接続され、第1金属線の延在方向は、ゲート構造の延在方向に垂直である。
【0015】
いくつかの実施例において、第3構造層は、更に、少なくとも第1金属線の底面及び側面を取り囲む第3分離層を含む。
【0016】
いくつかの実施例において、隣接する2つのアンチヒューズビット構造は対称的に設けられ、対称的に設けられた2つのアンチヒューズビット構造のそれぞれに接続された選択トランジスタは、同じ第2ドープ領域を共有する。
【0017】
いくつかの実施例において、半導体構造は更に、隣接する2つの第1ドープ領域の間に配置された分離構造を含み、ここで、隣接する2つの第1ドープ領域は、第2ドープ領域を共有しない隣接する2つの選択トランジスタに対応する第1ドープ領域である。
【0018】
第2態様によれば、本発明の実施例は、半導体構造の製造方法を提供し、前記方法は、基板を提供することであって、基板は、基板の表面に近い複数の活性領域を有することと、基板の上に、ゲート構造を含む第1構造層を形成することであって、ゲート構造及びゲート構造の下の活性領域は選択トランジスタを構成することと、第1構造層の上に、アンチヒューズビット構造を含む第2構造層を形成し、アンチヒューズビット構造と選択トランジスタの活性領域とを接続する第1接続構造を形成することと、を含み、アンチヒューズビット構造のブレークダウン状態及び非ブレークダウン状態は、異なる記憶データを表すために使用される。
【0019】
いくつかの実施例において、第1構造層の上にアンチヒューズビット構造を含む第2構造層を形成し、アンチヒューズビット構造と選択トランジスタの活性領域とを接続する第1接続構造を形成することは、第1構造層の上に絶縁材料を堆積することであって、絶縁材料は、第2構造層内の第2分離層を形成するために使用されることと、絶縁材料に第1トレンチ及び第2トレンチを形成し、第1トレンチ内に、第1構造層を貫通する第1接続孔を形成することと、第1接続孔に導電材料を充填して、第1接続構造を形成することと、第1トレンチ及び第2トレンチに導電材料を充填して、第1電極及び第2電極をそれぞれ形成することと、を含み、第1電極及び第2電極以外の絶縁材料が第2分離層であり、第1電極と第2電極との間の第2分離層の一部は、アンチヒューズビット構造のアンチヒューズビット誘電体層として使用され、ここで、ブレークダウン状態は、アンチヒューズビット誘電体層がブレークダウンされた状態であり、非ブレークダウン状態は、アンチヒューズビット誘電体層がブレークダウンされていない状態である。
【0020】
いくつかの実施例において、第1トレンチ及び第2トレンチの延在方向は、ゲート構造の延在方向に平行である。
【0021】
いくつかの実施例において、第1トレンチ及び第2トレンチに導電材料を充填して、第1電極及び第2電極をそれぞれ形成することは、第1トレンチ及び第2トレンチに導電材料を充填することと、第1トレンチ内の導電材料の少なくとも一部を除去して、互いに分離された複数の第1電極と、ゲート構造の延在方向に平行な同一直線に配置された複数のアンチヒューズビット構造において互いに連結される第2電極とを形成することと、を含む。
【0022】
第3態様によれば、本発明の実施例は、メモリの動作方法を提供し、メモリは、上記の実施例のいずれかに記載の半導体構造を備え、前記方法は、書き込まれるデータに従って、メモリのアンチヒューズビット構造の1つのターゲットアンチヒューズビット構造をブレークダウンして、ターゲットアンチヒューズビット構造を非ブレークダウン状態からブレークダウン状態に切り替えることと、非ターゲットアンチヒューズビット構造の非ブレークダウン状態を維持することと、を含み、ここで、非ターゲットアンチヒューズビット構造は、ターゲットアンチヒューズビット構造以外のアンチヒューズビット構造である。
【0023】
いくつかの実施例において、メモリのアンチヒューズビット構造の1つのターゲットアンチヒューズビット構造をブレークダウンして、ターゲットアンチヒューズビット構造を非ブレークダウン状態からブレークダウン状態に切り替えることは、ターゲットアンチヒューズビット構造に接続された選択トランジスタのゲート構造に第1電圧を印加して、選択トランジスタを導通させることと、選択トランジスタに接続された第1金属線に第2電圧を印加することと、ターゲットアンチヒューズビット構造の第2電極に第3電圧を印加して、ターゲットアンチヒューズビット構造を非ブレークダウン状態からブレークダウン状態に切り替えることと、を含み、ここで、第2電圧と第3電圧との電圧差は、アンチヒューズビット構造のブレークダウン電圧以上である。
【0024】
いくつかの実施例において、非ターゲットアンチヒューズビット構造の非ブレークダウン状態を維持することは、非ターゲットアンチヒューズビット構造に接続された選択トランジスタのゲート構造に第1電圧を印加して、選択トランジスタを導通させることと、選択トランジスタに接続された第1金属線に第4電圧を印加することと、非ターゲットアンチヒューズビット構造の第2電極に第3電圧を印加して、非ターゲットアンチヒューズビット構造を非ブレークダウン状態に維持させることと、を含み、ここで、第4電圧と第3電圧との電圧差はアンチヒューズビット構造のブレークダウン電圧より小さい。
【0025】
いくつかの実施例において、非ターゲットアンチヒューズビット構造の非ブレークダウン状態を維持することは、非ターゲットアンチヒューズビット構造に接続された選択トランジスタのゲート構造に第5電圧を印加して、選択トランジスタを遮断させて、非ターゲットアンチヒューズビット構造を非ブレークダウン状態に維持させることを含む。
【0026】
第4態様によれば、本発明の実施例はメモリを提供し、前記メモリは、上記の実施例のいずれかに記載の半導体構造を含むメモリアレイと、メモリアレイに結合された周辺回路とを備える。
【発明の効果】
【0027】
本発明の実施例による半導体構造において、ゲート構造は、基板の上の第1構造層に配置され、アンチヒューズビット構造は、第1構造層の上の第2構造層に配置され、アンチヒューズビット構造は、第1接続構造を介して基板の活性領域に接続される。このようにして、アンチヒューズビット構造は、水平方向で追加の面積を占有する必要がなく、メモリの集積度が向上し、アンチヒューズビット構造を形成するために必要なマスク工程の回数が減少し、それにより、製造工程が簡略化される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の実施例による半導体構造の概略図である。
図2】本発明の実施例による半導体構造の概略図である。
図3】本発明の実施例による別の半導体構造の概略図である。
図4】本発明の実施例による更に別の半導体構造の概略図である。
図5】本発明の実施例による更に別の半導体構造の上面図である。
図6】本発明の実施例による更に別の半導体構造の概略図である。
図7】本発明の実施例による、半導体構造を形成するプロセスのフローチャートである。
図8A】本発明の実施例による、半導体構造を形成するためのプロセスを示す概略図である。
図8B】本発明の実施例による、半導体構造を形成するためのプロセスを示す概略図である。
図8C】本発明の実施例による、半導体構造を形成するためのプロセスを示す概略図である。
図9A】本発明の実施例による、アンチヒューズビット構造を形成するためのプロセスを示す概略図である。
図9B】本発明の実施例による、アンチヒューズビット構造を形成するためのプロセスを示す概略図である。
図9C】本発明の実施例による、アンチヒューズビット構造を形成するためのプロセスを示す概略図である。
図10A】本発明の実施例による、アンチヒューズビット構造を形成するためのプロセスを示す上面図である。
図10B】本発明の実施例による、アンチヒューズビット構造を形成するためのプロセスを示す上面図である。
図10C】本発明の実施例による、アンチヒューズビット構造を形成するためのプロセスを示す上面図である。
図10D】本発明の実施例による、アンチヒューズビット構造を形成するためのプロセスを示す上面図である。
図11】本発明の実施例によるメモリの概略図である。
図12】本発明の実施例によるメモリ内のメモリアレイの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の理解を容易にするために、以下では、関連する図面を参照して、本発明の例示的な実施形態をより全面的に説明する。図面には、本発明の例示的な実施形態が示されているが、本発明は、様々な形態で実現でき、本明細書に示される特定の実施形態によって限定されないことを理解されたい。むしろ、これらの実施形態は、本発明をより完全に理解させ、本発明の範囲を当業者に十分に伝えるために提供される。
【0030】
以下の説明では、本発明をより完全に理解させるために、多数の具体的な詳細が与えられている。しかし、当業者なら自明であるが、本発明は、これらの詳細の1つ又は複数がなくても実施可能である。いくつかの実施例において、本発明との混同を避けるために、当技術分野で周知のいくつかの技術的特徴は説明されていない。即ち、本明細書には、実際の実施例のすべての特徴がここに記載されておらず、周知の機能及び構造は詳細に記載されていない。
【0031】
通常、用語は、文脈におけるそれらの使用から少なくとも部分的に理解することができる。例えば、文脈に少なくとも部分的に依存して、本明細書で使用される「1つ又は複数」という用語は、任意の特徴、構造又は特性を単数形で記述するために使用されてもよいし、又は特徴、構造又は特性の組み合わせを複数形で記述するために使用されてもよい。同様に、「1つ」又は「前記」などの用語は、少なくとも部分的に文脈に応じて、単数使用又は複数使用を伝えるものとして同様に理解され得る。更に、「…に基づいて」という用語は、必ずしも1セットの排他的な要因を指すことを意図するものではなく、代わりに、必ずしも明示的に記述されていない付加の要因の存在も可能であり、これも、少なくとも部分的には文脈に依存する。
【0032】
別段の定義がない限り、本明細書に使用される用語は、特定の実施例を説明することのみを目的としており、本発明を限定するものではない。本明細書で使用されるとき、文脈において別段の定義がない限り、単数形の「1」、「1つ」及び「/当該」は、複数形も含むことを意図する。更に、「構成」及び/又は「含む」という用語が、本明細書で使用される場合、記載された特徴、整数、ステップ、動作、素子及び/又は部品が存在するが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、素子、部品及び/又は組み合わせの存在又は追加を除外しないことを意味する。本明細書で使用される「及び/又は」という用語は、関連付けられた項目のいずれか及びそれらのすべての組み合わせを含む。
【0033】
本発明を徹底的に理解させるために、以下では、詳細なステップ及び詳細な構造を例挙して、本発明の技術的解決策を説明する。以下、本発明の好ましい実施例について詳細に説明するが、本発明は、これらの詳細な説明に加えて、他の実施形態を有することができる。
【0034】
いくつかの実施例において、図1及び図2に示すように、アンチヒューズビット(Anti Fuse Bit)構造を有する半導体構造10a及び半導体構造10bがそれぞれ提供される。半導体構造10a及び半導体構造10bは、ワンタイムプログラマブルメモリに使用される。ここで、半導体構造10aは、
ベース100と、ベース100上の絶縁層101と、絶縁層101上のP型半導体層102と、すべてP型半導体層102に配置された第1ドープ領域103と、第2ドープ領域104及び第3ドープ領域105と、第1ゲート誘電体111と、第1ゲート121と、第2ゲート誘電体112と、第2ゲート122と、を備え、ここで、第1ドープ領域103、第2ドープ領域104及び第3ドープ領域105は、N型ドープ領域であってもよく、第1ドープ領域103は第1金属線130に接続され、第1金属線130はビットライン(BL:Bit Line)であってもよく、
第1ゲート誘電体111は、第1ドープ領域103と第2ドープ領域104との間のP型半導体層102の上に配置され、第1ゲート121は、第1ゲート誘電体111の上に配置され、第1ゲート121はワードライン(WL:Word Line)であってもよく、
第2ゲート誘電体112は、第2ドープ領域104と第3ドープ領域105との間のP型半導体層102の上に配置され、第2ゲート誘電体112はアンチヒューズビット誘電体層であってもよく、第2ゲート誘電体112のブレークダウン状態及び非ブレークダウン状態は、異なる記憶データ即ち、「0」又は「1」を表すために使用されることができ、第2ゲート122は、第2ゲート誘電体112の上に配置される。
【0035】
留意されたいこととして、図中の各構造を明確に示すために、図面内の各構造の寸法の比例関係は実際の構造とは一致しない場合がある。このように、第1ドープ領域103、第2ドープ領域104、第1ゲート誘電体111及び第1ゲート121は、選択トランジスタを構成し、第2ドープ領域104、第3ドープ領域105、第2ゲート誘電体112及び第2ゲート122は、アンチヒューズビット構造を構成し、1つの選択トランジスタと1つのアンチヒューズビット構造がメモリセルを構成する。
【0036】
いくつかの実施例において、図2に示すように、半導体構造10b内のP型半導体層102の厚さは、各ドープ領域の深度より大きくてもよく、半導体構造10bは、更に、ディープNウェル(DNW:Deep N-Well)106と、ディープNウェル106の下に配置されたP型ベース107とを備える。このようにして、P型半導体層102とディープNウェル106との間、及びディープNウェル106とP型のベース107との間に逆バイアスのPN接合を形成することにより、半導体構造10a内の絶縁層101を置換し、電気的分離作用をなす。
【0037】
したがって、第1ゲート121により、選択トランジスタの導通及び遮断を制御することができる。選択トランジスタが導通されると、第1金属線130に印加された電圧は、選択トランジスタのチャネルを介して第2ドープ領域104に伝達されることができ、このとき、第2ゲート122と第2ドープ領域104との電圧差は、第2ゲート誘電体112のブレークダウン電圧以上にすることができ、それにより、第2ゲート誘電体112が永久的にブレークダウンされ、メモリセルに対する書き込み動作が完了する。理解できるように、第3ドープ領域105は、書き込み動作中に浮遊状態(Floating)にある。
【0038】
いくつかの実施例において、第1ドープ領域103、第2ドープ領域104及び第3ドープ領域105は、高濃度のN型ドープ領域、即ち、N+型ドープ領域であってもよく、第1ゲート誘電体111及び第2ゲート誘電体112は、比較的薄い酸化層であってもよく、これにより、メモリセルの占有面積を減少させ、且つ第2ゲート誘電体112がブレークダウンしやすくなり、それによってメモリの低電力消費の要件を満たすことができる。
【0039】
理解できるように、半導体構造10a及び半導体構造10bにおいて、選択トランジスタ及びアンチヒューズビット構造は、水平方向において隣接する位置に配置されるため、水平方向でより多くの面積を占有し、メモリセルのサイズも比較的に大きいので、メモリの集積度が低くなる。
【0040】
図3に示すように、本発明の実施例は、半導体構造20を提供し、前記半導体構造20は、基板200と、ゲート構造211と、アンチヒューズビット構造250と、を備え、前記基板200は、基板200の表面に近い複数の活性領域201を有し、前記ゲート構造211は、基板200の上の第1構造層210に配置され、ゲート構造211及び活性領域201は選択トランジスタ240を構成し、前記アンチヒューズビット構造250は、第1構造層210の上の第2構造層220に配置され、且つアンチヒューズビット構造250は、第1接続構造221を介して1つの選択トランジスタ240の活性領域201に接続され、アンチヒューズビット構造250のブレークダウン状態及び非ブレークダウン状態は、異なる記憶データを表すために使用される。
【0041】
本発明の実施例において、基板200の材料は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)などの元素半導体材料を含んでもよいし、又は窒化ガリウム(GaN)、砒化ガリウム(GaAs)又はリン化インジウム(InP)などの化合物半導体材料を含んでもよい。いくつかの実施例において、基板200は、Pウェル及びPウェルの下に配置されたディープNウェルなどのウェル領域を有することができ、ここで、Pウェルは、選択トランジスタ240の活性領域201を形成するために使用されることができ、ディープNウェルは、Pウェルを分離し、Pウェルに形成されたデバイスへのノイズ干渉を低減するために使用されることができる。活性領域201は、基板200のドープ領域であってもよく、複数の活性領域201のドープタイプは同じであり得、ここで、P型ドープ領域によってドープされる不純物イオンは、ボロンなどの3価元素であってもよく、N型ドープ領域にドープされる不純物イオンは、リン、砒素などの5価元素であってもよい。例示的に、活性領域201は、Pウェル内のN+型ドープ領域であってもよく、選択トランジスタ240のソース電極及びドレイン電極を構成するために使用される。
【0042】
本発明の実施例において、基板200の上には、第1構造層210が設けられ、第1構造層210はゲート構造211を含み、ゲート構造211及びゲート構造211の下の活性領域201は選択トランジスタ240を構成する。ゲート構造211は更に、ゲート電極2111及びゲート誘電体2112を含み得、ここで、ゲート電極2111は、メモリ内のワードラインであってもよく、ゲート電極2111の材料は、金属、ドープ半導体などの導電材料を含み得、ゲート誘電体2112は、第1構造層210において基板200に近い側に配置されることができ、ゲート誘電体2112は、酸化シリコン、酸化ハフニウムなどの材料であってもよい。理解できるように、第1構造層210は、図3には示されていない他の構造を含むこともできる。
【0043】
本発明の実施例において、第1構造層210の上に第2構造層220が設けられ、第2構造層220は、アンチヒューズビット構造250を含み、アンチヒューズビット構造250は、ブレークダウン可能なコンデンサ構造であってもよい。アンチヒューズビット構造250は、第1接続構造221を介して少なくとも1つの選択トランジスタ240の活性領域201に接続され、ここで、第1接続構造221は第1構造層210を貫通し、第1接続構造221の材料は、金属、ドープ半導体などの導電材料を含み得る。いくつかの実施例において、アンチヒューズビット構造250は、同一平面に配置された2つの電極と、2つの電極の間に配置されたアンチヒューズビット誘電体層とを含み得る。例示的に、上記の2つの電極は導電材料であってもよく、アンチヒューズビット誘電体層は酸化シリコンなどの材料であってもよい。アンチヒューズビット構造250のブレークダウン状態及び非ブレークダウン状態は、異なる記憶データ、即ち、「0」又は「1」を表すために使用されることができる。理解できるように、第2構造層220は、図3には示されていない他の構造を含むこともできる。
【0044】
いくつかの実施例において、1つの選択トランジスタ240及び1つのアンチヒューズビット構造250は、OTPメモリの1つのメモリセルを構成し、ここで、ゲート構造211は、その延在方向に配置された複数のメモリセルを接続する。ゲート構造211に異なる電圧を印加することにより、選択トランジスタ240の導通及び遮断を制御することができる。いくつかの実施例において、選択トランジスタ240の一端は更にビットラインに接続され、選択トランジスタ240が導通されると、ビットライン上の電圧をアンチヒューズビット構造250の一方の電極に印加することができ、このとき、他方の電極に適切な電圧を印加することにより、アンチヒューズビット構造250の2つの電極間の電圧差を、アンチヒューズビット誘電体層のブレークダウン電圧以上にすることができ、それにより、アンチヒューズビット構造250を永久的にブレークダウンさせて、メモリセルに対するワンタイムプログラム動作を完了することができる。
【0045】
アンチヒューズビット構造250は、第1構造層210の上の第2構造層220に配置されているため、即ち、アンチヒューズビット構造250が、選択トランジスタ240の上に配置されているため、アンチヒューズビット構造250は、水平方向で追加の面積を占有する必要がなく、したがって、メモリセルのサイズが小さくなり、メモリの集積度が改善される。更に、アンチヒューズビット構造250の2つの電極は、第2構造層220に同時に形成することができ、必要とされるマスク工程回数が少なくなり、それによって製造工程を簡略化される。一方、ゲート構造211が第1構造層210に配置されているため、ゲート構造211内のゲート誘電体2112をより厚くすることができ、それにより、選択トランジスタ240のプログラミング電圧がより安定し、且つゲート誘電体2112が誤ってブレークダウンされにくくなり、メモリの信頼性を向上させることができる。
【0046】
いくつかの実施例において、図4に示すように、アンチヒューズビット構造250は、第1電極251と、第2電極252と、アンチヒューズビット誘電体層253と、を備え、前記第1電極251は、第1接続構造221を介して活性領域201に接続され、前記第2電極252は、第1電極251と同一平面に配置され、第1電極251及び第2電極252が配置された平面は、基板200の表面に平行であり、前記アンチヒューズビット誘電体層253は、第1電極251と第2電極252との間に配置され、且つ第1電極251と第2電極252とを接続し、ここで、ブレークダウン状態は、アンチヒューズビット誘電体層253がブレークダウンされた状態であり、非ブレークダウン状態は、アンチヒューズビット誘電体層253がブレークダウンされていない状態である。
【0047】
本発明の実施例において、アンチヒューズビット構造250は、第1電極251、第2電極252及びアンチヒューズビット誘電体層253を含む。第1電極251及び第2電極252は、第2構造層220において同一平面に配置され、且つ第1電極251及び第2電極252が配置された平面は、基板200の表面に平行である。アンチヒューズビット誘電体層253は、第1電極251と第2電極252との間に配置され、且つ第1電極251と第2電極252とを接続することにより、ブレークダウン可能なコンデンサ構造を形成する。ここで、第1電極251は、第1構造層210を貫通する第1接続構造221を介して、同じ選択トランジスタ240に配置された活性領域201に接続される。このようにして、第1電極251と第2電極252との電圧差が、アンチヒューズビット誘電体層253のブレークダウン電圧以上である場合、アンチヒューズビット誘電体層253はブレークダウンされ、即ち、アンチヒューズビット構造250は永久的にブレークダウンされ、それにより、メモリセルに対するワンタイムプログラム動作を完了する。
【0048】
いくつかの実施例において、第1電極251及び第2電極252は、導電材料であってもよく、例示的に、第1電極251及び第2電極252の材料はタングステン(W)であってもよく、アンチヒューズビット誘電体層253は、酸化シリコンなどの材料であってもよい。理解できるように、第1電極251及び第2電極252は、同時に形成されることができる。例示的に、1回のマスク工程のみによって、第1電極251及び第2電極252に対応するトレンチを同一平面に形成した後、トレンチに導電材料を充填して、第1電極251及び第2電極252を形成し、それにより、製造工程を簡略化する。
【0049】
いくつかの実施例において、基板200におけるアンチヒューズビット構造250の投影は、基板200におけるゲート構造211の投影と少なくとも部分的に重なる。
【0050】
本発明の実施例において、図4に示すように、基板200におけるアンチヒューズビット構造250の投影は、基板200におけるゲート構造211の投影と少なくとも部分的に重なり、即ち、アンチヒューズビット構造250は、少なくとも部分的にゲート構造211の上に配置され、このようにして、アンチヒューズビット構造250及び選択トランジスタ240が水平方向で占有する面積を更に減少させることができ、半導体構造の集積度を向上させることができる。例示的に、アンチヒューズビット構造250の第2電極252は、ゲート構造211の上に配置されて、水平方向の占有面積を減少させ、第1電極251の少なくとも一部は、ゲート構造211からずれて配置され、その結果、第1接続構造221は、第1電極251を第1電極251の下の活性領域201に垂直に接続することができ、それにより、第1接続構造221の配置及び製造工程を簡略化することができる。
【0051】
いくつかの実施例において、図5は、半導体構造20の上面図を示しており、ゲート構造311の延在方向に平行に配置された複数のアンチヒューズビット構造250の第2電極252は、互いに連結されている。
【0052】
本発明の実施例において、ゲート構造211のゲート電極2111は、メモリ内のワードラインであり得、ゲート構造211は、その延在方向に配置された複数のメモリセル内の選択トランジスタ240に接続される。図5に示すように、ゲート構造211の延在方向に平行に配置された複数のメモリセルのアンチヒューズビット構造250の第2電極252は、互いに連結されている。このようにして、ゲート構造211を介して、ゲート構造211の延在方向に配置された複数のメモリセル内の選択トランジスタ240の導通又は遮断を制御することができ、このとき、第2電極252に適切な電圧を印加することにより、複数のメモリセル内のアンチヒューズビット構造250内の少なくとも一部の第2電極252に同時に電圧を加えることができ、これにより、メモリの動作を簡略化させることができる。留意されたいこととして、ゲート構造211の延在方向に平行に配置された複数のメモリセルのアンチヒューズビット構造250の第1電極251は、互いに分離されている。
【0053】
いくつかの実施例において、図5に示すように、第1電極251において第2電極252に近い一方の側には、突出構造254が設けられ、第2電極252において第1電極251に近い一方の側には、突出構造254に対応する陥凹構造255が設けられる。
【0054】
本発明の実施例において、第1電極251及び第2電極252は、単純な長方形構造でなくてもよく、互いに入れ子構造に配置されることができ、例えば、陥凹構造255が突出構造254を半包囲する。このようにして、尖端構造としての突出構造254は、周囲の電界を増強することができ、そのため、隣接するアンチヒューズビット誘電体層253がより容易にブレークダウンされ、これにより、半導体デバイスの低電力消費の要件を満たすことができ、更に、突出構造254及び陥凹構造255は、第1電極251及び第2電極252の表面積を増大させ、それにより、アンチヒューズビット構造250のブレークダウン及び非ブレークダウン状態をより安定させ、読み取りの信頼性を向上させることができる。理解できるように、突出構造254及び陥凹構造255は、更に、図5に示す形状以外の他の形状であってもよく、例えば、第1電極251は、複数の突出構造254を有することができ、第2電極は、複数の陥凹構造252を有することができ、これらは互いに入れ子になっている。突出構造254はまた、三角形形状、ジグザグ形状などの尖端構造を有する形状であってもよい。
【0055】
いくつかの実施例において、図6に示すように、第1構造層210は、更に、少なくともゲート構造211のゲート電極2111の底面及び側面を取り囲む第1分離層212を含み、第2構造層220は、更に、少なくともアンチヒューズビット構造250の底面及び側面を取り囲む第2分離層222を含み、第1接続構造221は、第1分離層212及び第2分離層222を貫通する。
【0056】
本発明の実施例において、第1構造層210は更に、第1分離層212を含み、第1分離層212は、ゲート電極2111の底面及び側面を取り囲むことができ、第2構造層220は更に、第2分離層222を含み、第2分離層222は、アンチヒューズビット構造250の底面及び側面を取り囲むことができる。ここで、第1分離層212は。第1構造層210のゲート電極2111と基板200の活性領域201とを分離するために使用されることができ、第2分離層222は、第2構造層220のアンチヒューズビット構造250と第1構造層210のゲート電極2111とを分離するために使用されることができる。第1分離層212及び第2分離層222の材料は、酸化シリコン(SiO2)、スピンオン絶縁誘電体(SOD:Spin-on Dielectrics)、窒化シリコン(Si3N4)、酸窒化シリコン(SiON)などを含むが、これらに限定されない。理解できるように、第1分離層212及び第2分離層222の材料及び厚さは、メモリの性能要件に応じて調整できる。いくつかの実施例において、第1構造層210内の、ゲート電極2111以外の部分は、第1分離層212であり、ゲート電極2111の下に配置された第1分離層212の一部は、ゲート誘電体2112として使用されることができる。いくつかの実施例において、第2構造層220内の、第1電極251及び第2電極252以外の部分は、第2分離層222であり、第1電極251と第2電極252との間に配置された第2分離層222の一部は、アンチヒューズビット誘電体層253として使用されることができる。このようにして、製造工程を簡略化し、製造コストを削減することができる。
【0057】
いくつかの実施例において、図6に示すように、第1分離層212は酸化物材料であり、ここで、ゲート構造211内の第1分離層212の一部は、選択トランジスタ240のゲート誘電体2112として使用される。
【0058】
本発明の実施例において、第1分離層212は、酸化シリコンなどの酸化物材料である。ここで、ゲート構造211に配置された第1分離層212の一部は、選択トランジスタ240のゲート誘電体2112として使用されることができ、このようにして、製造工程を簡略化し、製造コストを削減することができる。理解できるように、第1分離層212が第1構造層210に配置され、アンチヒューズビット構造250を形成する前に第1分離層212を形成することができるため、比較的に厚い酸化物層を形成して、第1分離層212として使用することができる。このように、選択トランジスタ240のゲート誘電体2112が比較的に厚いため、選択トランジスタ240のプログラム電圧はより安定し、ゲート誘電体2112が誤ってブレークダウンされにくくなり、半導体デバイスの信頼性が向上する。
【0059】
いくつかの実施例において、図6に示すように、活性領域201は、同じドープタイプを有する第1ドープ領域202及び第2ドープ領域203を含み、第1ドープ領域202及び第2ドープ領域203は、それぞれゲート構造211の両側に配置され、ここで、第1ドープ領域202は、第1接続構造221を介してアンチヒューズビット構造250に接続される。
【0060】
本発明の実施例において、活性領域201は、ゲート構造211の両側にそれぞれ配置された第1ドープ領域202及び第2ドープ領域203を含むことができる。第1ドープ領域202及び第2ドープ領域203のドープタイプは同じであり、選択トランジスタ240のソース電極及びドレイン電極として使用されることができ、ゲート構造211は、第1ドープ領域202と第2ドープ領域203との間のチャネルの導通又は遮断を制御するために使用される。例示的に、基板200にはPウェルが設けられ、第1ドープ領域202及び第2ドープ領域203はPウェル内に形成され、第1ドープ領域202及び第2ドープ領域203は、N型ドープ領域又はN+型ドープ領域であり、即ち、選択トランジスタ240はNMOSトランジスタであり、NMOSトランジスタは、導通抵抗が小さく、製造が容易であるという利点を有する。
【0061】
いくつかの実施例において、半導体構造20は、更に、第2構造層220の上の第3構造層230に配置された第1金属線231を備え、第1金属線231は、第2接続構造232を介して第2ドープ領域203に接続され、第1金属線231の延在方向は、ゲート構造211の延在方向に垂直である。
【0062】
本発明の実施例において、図6に示すように、半導体構造20は、更に、第2構造層220の上に配置された第3構造層230を備え、第3構造層230は第1金属線231を有し、ここでの第1金属線231は、メモリのビットラインであってもよい。選択トランジスタ240が導通されると、第1金属線231の電圧を、選択トランジスタ240を介してアンチヒューズビット構造250の第1電極251に印加することができ、このとき、第2電極252に適切な電圧を印加することにより、第1電極251と第2電極252との電圧差を、アンチヒューズビット誘電体層253のブレークダウン電圧以上にして、アンチヒューズビット構造250を永久的にブレークダウンさせることができ、それにより、メモリセルに対するワンタイムプログラム動作を完了することができる。第1金属線231の延在方向は、ゲート構造211の延在方向に垂直であり得、即ち、メモリ内のビットラインとワードラインの延在方向は互いに垂直であり、これによって、ビットラインとワードライン延在方向の交点にメモリセルを配置して、メモリセルアレイを形成することができる。他の実施例において、第1金属線231の延在方向は、ゲート構造211の延在方向と交差するが、直交しない。理解できるように、第3構造層230は、図6には示されていない他の構造を含むこともできる。第1金属線231は、第2接続構造232を介して第2ドープ領域203に接続され、ここで、第2接続構造232は、金属、ドープ半導体などの導電材料であってもよく、例示的に、第2接続構造232の材料はタングステンである。
【0063】
いくつかの実施例において、第3構造層230は、更に、少なくとも第1金属線231の底面及び側面を取り囲む第3分離層233を含む。
【0064】
本発明の実施例において、図6に示すように、第3構造層230は、更に第3分離層233を含み、第3分離層233は、第1金属線231の底面及び側面を取り囲むことができる。第3分離層233は、第3構造層230の第1金属線231と、第2構造層220のアンチヒューズビット構造250とを分離するために使用される。第3分離層233の材料は、酸化シリコン、スピンオン絶縁誘電体、窒化シリコン、酸窒化シリコンなどを含むが、これらに限定されない。第2接続構造232は、第1分離層212、第2分離層222及び第3分離層233を貫通する。第3分離層233の材料及び厚さは、メモリの性能要件に応じて調整できる。
【0065】
いくつかの実施例において、隣接する2つのアンチヒューズビット構造250は対称的に設けられ、対称的に設けられた2つのアンチヒューズビット構造250にそれぞれ接続された選択トランジスタ240は、同じ第2ドープ領域203を共有する。
【0066】
本発明の実施例において、図6に示すように、隣接する2つのアンチヒューズビット構造250は対称的に設けられ、対称的に設けられた2つのアンチヒューズビット構造250にそれぞれ接続された選択トランジスタ240は、同じ第2ドープ領域203を共有する。このようにして、ワンタイムプログラマブルメモリにおいて、隣接する2つのメモリセルは対称的に設けられ、且つ1つの第2ドープ領域203を共有することにより、各メモリセルの占有面積を減少し、更に、1つのビットライン(第1金属線231)は、1つの第2接続構造232を介して、隣接する2つのメモリセルに接続され、これによって2つのメモリセルの読み書き動作を同時に実行し、メモリの動作効率を向上させることができる。
【0067】
いくつかの実施例において、半導体構造20は更に、隣接する2つの第1ドープ領域202の間に配置された分離構造204を備え、ここで、隣接する2つの第1ドープ領域202は、第2ドープ領域203を共有しない隣接する2つの選択トランジスタ240に対応する第1ドープ領域202である。
【0068】
本発明の実施例において、図6に示すように、第2ドープ領域203を共有しない隣接する2つの選択トランジスタ240に対応する第1ドープ領域202は、互いに近接している。したがって、隣接する2つの第1ドープ領域202の間に分離構造204を配置することにより、第2ドープ領域203を共有しない隣接する2つの選択トランジスタ240を分離して、漏れ電流現象の発生を防止することができる。ここで、分離構造204の深度は、第1ドープ領域202のドープ深度より大きい。例示的に、分離構造204は、低コスト、良好な分離効果などの利点を有するシャロートレンチ分離(STI:Shallow Trench Isolation)であってもよく、分離構造204の材料は、酸化シリコンなどを含むが、これらに限定されない。
【0069】
図7及び図8A図8Cに示すように、本発明の実施例は、半導体構造30の製造方法を更に提供し、その対応する構造は、図8Aないし図8Cに示す通りであり、製造方法は、以下のステップを含む。
【0070】
ステップS10において、基板300を提供し、基板300は、基板300の表面に近い複数の活性領域301を有する。ステップS20において、基板300の上に、ゲート構造311を含む第1構造層310を形成し、ゲート構造311及びゲート構造311の下の活性領域301は選択トランジスタ340を構成する。ステップS30において、第1構造層310の上に、アンチヒューズビット構造350を含む第2構造層320を形成し、アンチヒューズビット構造350と選択トランジスタ340の活性領域301とを接続する第1接続構造321を形成し、アンチヒューズビット構造350のブレークダウン状態及び非ブレークダウン状態は、異なる記憶データを表すために使用される。
【0071】
図8Aに示すように、基板300を提供し、基板300の材料は、シリコン、ゲルマニウムなどの元素半導体材料を含んでもよいし、又は窒化ガリウム、砒化ガリウム又はリン化インジウムなどの化合物半導体材料を含んでもよい。いくつかの実施例において、基板300には、Pウェル及びPウェルの下に配置されたディープNウェルなどのウェル領域が設けられことができ、ここで、Pウェルは、選択トランジスタ340の活性領域301を形成するために使用されることができ、ディープNウェルは、Pウェルを分離し、Pウェルに形成されたデバイスへのノイズ干渉を低減するために使用されることができる。活性領域301は、基板300内のドープ領域であってもよく、複数の活性領域301のドープタイプは同じであってもよい。例示的に、活性領域301は、Pウェル内のN+型ドープ領域であってもよく、選択トランジスタ340のソース電極及びドレイン電極を形成するために使用される。
【0072】
図8Bに示すように、堆積、フォトリソグラフィ(Photolithography)、エッチング(Etching)などの工程により、基板300の上に、ゲート構造311を含む第1構造層310を形成することができ、ここで、ゲート構造311及びゲート構造311の下の活性領域301は、選択トランジスタ340を構成する。形成されたゲート構造311は、ゲート電極3111及びゲート誘電体3112を含み得、ここで、ゲート電極3111は、メモリ内のワードラインであってもよい。例示的に、堆積工程により、基板300の上に絶縁材料を堆積し、ここでの絶縁材料は、酸化シリコンなどの材料であってもよく、その後、フォトリソグラフィ及びエッチング工程により、絶縁材料にゲート電極3111に対応するトレンチを形成し、次に、堆積工程により、トレンチに導電材料を充填してゲート電極3111を形成し、ここで、ゲート電極3111の下の絶縁材料の一部は、ゲート構造311のゲート誘電体3112である。理解できるように、第1構造層310には、図8Bに示されていない他の構造を形成することもできる。ここでの堆積工程は、化学気相堆積(CVD:Chemical Vapor Deposition)、原子層堆積(ALD:Atomic Layer Deposition)又は物理気相堆積(PVD:Physical Vapor Deposition)を含むが、これらに限定されない。エッチング工程は、ドライエッチング(Dry Etching)及びウェットエッチング(Wet Etching)を含むが、これらに限定されない。ここで、ドライエッチングは、イオンビームミリングエッチング(Ion Beam Milling Etching)、プラズマエッチング(Plasma Etching)、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching)又はレーザーアブレーション(Laser Ablation)などを含み得、ウェットエッチングは、酸塩基溶液などの溶媒又は溶液を利用してエッチングすることである。
【0073】
図8Cに示すように、堆積、フォトリソグラフィ、エッチングなどの工程により、第1構造層310の上に、アンチヒューズビット構造350を含む第2構造層320を形成し、アンチヒューズビット構造350と選択トランジスタ340の活性領域301とを接続する第1接続構造321を形成することができる。形成されたアンチヒューズビット構造350は、ブレークダウン可能なコンデンサ構造であり得、同一平面に配置された2つの電極と、2つの電極間のアンチヒューズビット誘電体層とを含む。例示的に、堆積工程により、第1構造層310の上に絶縁材料を堆積し、ここでの絶縁材料は、酸化シリコンなどの材料であってもよく、その後、フォトリソグラフィ及びエッチング工程により、絶縁材料に、アンチヒューズビット構造350の2つの電極に対応するトレンチと、第1構造層310を貫通して活性領域301に連結される第1接続孔とを形成し、その後、堆積工程により、トレンチ及び第1接続孔に導電材料を充填して、アンチヒューズビット構造350の2つの電極及び第1接続構造321を形成し、ここで、2つの電極間の絶縁材料の一部は、アンチヒューズビット誘電体層である。いくつかの実施例において、自己整合ダブルパターニング(SADP:Self-Aligned Double Patterning)により、アンチヒューズビット構造350を有する第2構造層320を形成することもでき、自己整合ダブルパターニングは、露光回数を減少し、製造効率と生産性を向上させることができる。アンチヒューズビット構造350のブレークダウン状態及び非ブレークダウン状態は、異なる記憶データ、即ち、「0」又は「1」を表すために使用されることができる。理解できるように、第2構造層320には、図8Cに示されていない他の構造を形成することもできる。
【0074】
アンチヒューズビット構造350は、第1構造層310の上の第2構造層320に形成され、即ち、アンチヒューズビット構造350は、選択トランジスタ340の上に形成されるため、アンチヒューズビット構造350は、水平方向で追加の面積を占有する必要がなく、そのため、メモリセルのサイズが小さくなり、メモリの集積度が向上し、更に、アンチヒューズビット構造350の2つの電極は、第2構造層320に同時に形成することができ、即ち、必要とされるマスク工程回数が少なくなり、そのため、製造工程が簡略化される。一方、ゲート構造311が第1構造層310に配置されるため、エッチングの深度を制御することにより、ゲート構造311内のゲート誘電体3112をより厚くすることができ、それにより、選択トランジスタ340のプログラム電圧がより安定し、且つゲート誘電体3112が誤ってブレークダウンされにくくなり、メモリの信頼性を向上させることができる。
【0075】
いくつかの実施例において、図9Aないし図9Cに示すように、第1構造層310の上に、アンチヒューズビット構造350を含む第2構造層320を形成し、アンチヒューズビット構造350と選択トランジスタ340の活性領域301とを接続する第1接続構造321を形成することは、第1構造層310の上に絶縁材料を堆積することであって、前記絶縁材料は、第2構造層320の第2分離層322を形成するために使用されることと、絶縁材料に第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203を形成し、第1トレンチ3202内に、第1構造層310を貫通する第1接続孔3204を形成することと、第1接続孔3204に導電材料を充填して、第1接続構造321を形成することと、第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203に導電材料を充填して、第1電極351及び第2電極352をそれぞれ形成することと、を含み、第1電極351及び第2電極352以外の絶縁材料は、第2分離層322であり、第1電極351と第2電極352との間の第2分離層322の一部は、アンチヒューズビット構造350のアンチヒューズビット誘電体層353として使用され、ここで、ブレークダウン状態は、アンチヒューズビット誘電体層353がブレークダウンされた状態であり、非ブレークダウン状態は、アンチヒューズビット誘電体層353がブレークダウンされていない状態である。
【0076】
図9Aに示すように、CVDなどの工程により、ゲート構造311が形成された第1構造層310の上に、絶縁材料を堆積することができる。例示的に、ここでの絶縁材料は、酸化シリコン、スピンオン絶縁誘電体、窒化シリコン、酸窒化シリコンなどの材料であってもよい。第1構造層310の上の絶縁材料は、第2構造層320内の第2分離層322を形成するために使用されることができ、ここで、第2分離層322は、第2構造層320内のアンチヒューズビット構造350と、第1構造層310内のゲート電極3111とを分離するために使用されることができる。
【0077】
図9Bに示すように、フォトリソグラフィ及びエッチング工程により、絶縁材料に、第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203を形成し、第1トレンチ3202に、第1構造層310を貫通する第1接続孔3204を形成することができる。ここで、第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203はそれぞれ、第1電極351及び第2電極352を形成するために使用され、第1接続孔3204は、第1接続構造321を形成するために使用される。例示的に、1回のマスク工程のみにより、絶縁材料表面に、第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203に対応するマスクを形成し、その後、エッチング工程により、第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203を同時に形成し、第1トレンチ3202に、第1構造層310を貫通して活性領域301に連結される第1接続孔3204を形成することができる。第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203の深度は同じであってもよく、両方の深度は、堆積された絶縁材料の厚さより小さい。
【0078】
図9Cに示すように、堆積工程により、第1接続孔3204に導電材料を充填して、第1接続構造321を形成し、第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203に導電材料を充填して、第1電極351及び第2電極352をそれぞれ形成することができる。ここでの導電材料は、金属であってもよいし、ドープ半導体などの材料であってもよい。理解できるように、第1電極351及び第2電極352を形成した後に残る絶縁材料は、第2分離層322であり、第1電極351と第2電極352との間に配置された第2分離層322の一部は、アンチヒューズビット誘電体層353として使用されることができる。
【0079】
このように、第1電極351と第2電極352との電圧差が、アンチヒューズビット誘電体層353のブレークダウン電圧以上である場合、アンチヒューズビット誘電体層353はブレークダウンされ、即ち、アンチヒューズビット構造350は永久的にブレークダウンされ、それにより、メモリセルに対するワンタイムプログラム動作を完了する。
【0080】
いくつかの実施例において、第1電極351及び第2電極352は、SADP工程により同時に形成され、そのため、必要とされるマスク工程の回数を減少することができ、それにより、製造工程を簡略化させ、製造コストを削減することができる。
【0081】
図10Aないし図10Dは、製造過程における半導体構造30の上面図である。いくつかの実施例において、第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203の延在方向は、ゲート構造311の延在方向に平行である。
【0082】
本発明の実施例において、図10Aに示すように、ゲート構造311内のゲート電極は、メモリのワードラインであってもよく、即ち、第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203の延在方向は、ワードラインの延在方向に平行である。第2トレンチ3203を用いて第2電極を形成することにより、ゲート構造311の延在方向に平行に配置された複数のアンチヒューズビット構造内の第2電極が互いに連結される。このように、ゲート構造311を介して、その延在方向に配置された複数のメモリセルの選択トランジスタの導通又は遮断を制御することができ、この場合、第2電極に適切な電圧を印加することにより、複数のメモリセルの少なくとも一部のアンチヒューズビット構造の第2電極に同時に電圧を加えることができ、これにより、メモリの動作を簡略化させることができる。留意されたいこととして、第1トレンチ3202に形成された複数の第1電極は、互いに分離されている。
【0083】
いくつかの実施例において、自己整合ダブルパターニングにより、第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203を形成することもでき、第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203に導電材料を充填し、その後、後続のマスク工程及びエッチング工程により、第1トレンチ3202内に、互いに分離された複数の第1電極を形成することができる。
【0084】
いくつかの実施例において、図10Bに示すように、自己整合ダブルパターニングにより、突出構造354を有する第1電極と、陥凹構造355を有する第2電極とを形成することもでき、陥凹構造355は、突出構造354を半包囲する。このようにして、尖端構造としての突出構造354は、周囲の電界を増強することができ、そのため、隣接するアンチヒューズビット誘電体層353がより容易にブレークダウンされ、これにより、半導体デバイスの低電力消費の要件を満たすことができ、更に、突出構造354及び陥凹構造355は、第1電極及び第2電極の表面積を増大させ、それにより、アンチヒューズビット構造のブレークダウン及び非ブレークダウン状態をより安定させ、読み取りの信頼性を向上させることができる。
【0085】
いくつかの実施例において、図10Bないし図10Dに示すように、第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203に導電材料を充填して、第1電極351及び第2電極352をそれぞれ形成することは、第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203に導電材料を充填することと、第1トレンチ3202内の導電材料の少なくとも一部を除去して、互いに分離された複数の第1電極351と、ゲート構造311の延在方向に平行な同一直線に配置された複数のアンチヒューズビット構造350において互いに連結される第2電極352とを形成することと、を含む。ゲート構造311は、図10Bないし図10Dには示されていない。
【0086】
図10Bに示すように、堆積工程により、第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203に導電材料を充填することができ、ここでの導電材料は、金属であってもよいし、ドープ半導体などの材料であってもよい。例示的に、堆積工程により、第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203にタングステンを充填することにより、後続の工程での第1電極及び第2電極の形成を容易にする。
【0087】
図10Cに示すように、フォトリソグラフィ又はSADPなどの工程により、導電材料が充填された第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203の上に、マスク層3205を形成することができ、ここでのマスク層3205は、ハードマスク(Hard Mask)であってもよく、後続のエッチング工程でハードマスクの下の領域を遮蔽するために使用され、それにより、遮蔽された領域がエッチングによって除去されないようにする。例示的に、まず、CVD工程により、導電材料が充填された第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203の上に、一層のSiNやSiO2などの無機薄膜材料を形成し、その後、無機薄膜材料上にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィ工程により、パターンを無機薄膜材料に転写して、マスク層3205を形成することができる。理解できるように、マスク層3205によって遮蔽されていない領域は、後続の工程でエッチングにより除去される領域である。
【0088】
図10Dに示すように、マスク層3205を介して、第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203内の導電材料をエッチングすることにより、第1トレンチ3202内の導電材料の少なくとも一部が分離されて、互いに分離された複数の第1電極351と、ゲート構造311の延在方向に平行な同一直線に配置された複数のアンチヒューズビット構造350において互いに連結される第2電極352とを形成する。
【0089】
いくつかの実施例において、互いに分離された複数の第1電極351を形成した後、第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203内の導電材料の一部がエッチングにより除去されているため、続けて第1トレンチ3202及び第2トレンチ3203に絶縁材料を充填することにより、互いに分離された複数の第1電極351を隔離することができる。
【0090】
図11に示すように、本発明の実施例はメモリ40を更に提供し、前記メモリ40は、上記の実施例のいずれかに記載の半導体構造を含むメモリアレイ41と、メモリアレイ41に結合された周辺回路42とを備える。
【0091】
本発明の実施例において、メモリ40は、メモリアレイ41と、メモリアレイ41に結合された周辺回路42とを備える。ここで、メモリアレイ41は、上記の実施例のいずれかに記載の半導体構造を含む。周辺回路42は、行/列アドレス情報をラッチしてデコードするためのアドレス回路と、アンチヒューズユニットによって記憶された情報を監視及び判断するためのセンス回路と、動作モードを切り替えるための制御回路とを備える。このようにして、アンチヒューズビット構造の占有面積が小さくなり、メモリセルのサイズが小さくなり、メモリ40の集積度が向上し、更に、アンチヒューズビット構造を形成するために必要なマスク工程の回数が少なくなり、それにより、メモリ40の製造工程が簡略化される。一方、ゲート誘電体をより厚くすることができ、それにより、選択トランジスタのプログラム電圧をより安定させ、メモリ40の信頼性を向上させることができる。
【0092】
図12は、メモリアレイ41の概略図であり、ここで、1つの選択トランジスタ440と1つのアンチヒューズビット構造450が1つのメモリセル410を構成し、各ワードライン411及び第2電極452は、それぞれの延在方向における複数のメモリセル410を接続し、1つの第1金属線430(ビットライン)は、ソース電極又はドレイン電極を共有する隣接する2つのメモリセル410を接続する。
【0093】
本発明の実施例は、メモリ40の動作方法を更に提供し、メモリ40は、上記の実施例のいずれかに記載の半導体構造を備え、前記方法は、書き込まれるデータに従って、メモリ40のアンチヒューズビット構造450の1つのターゲットアンチヒューズビット構造450をブレークダウンして、ターゲットアンチヒューズビット構造450を非ブレークダウン状態からブレークダウン状態に切り替えることと、非ターゲットアンチヒューズビット構造450の非ブレークダウン状態を維持することと、を含み、ここで、非ターゲットアンチヒューズビット構造450は、ターゲットアンチヒューズビット構造以外のアンチヒューズビット構造450である。
【0094】
本発明の実施例において、図12を参照すると、メモリ40の動作方法は、ターゲットメモリセルに対して書き込み動作を実行する際に、書き込まれるデータに従って、メモリアレイ41内の1つのターゲットアンチヒューズビット構造450をブレークダウンして、当該ターゲットアンチヒューズビット構造450を非ブレークダウン状態からブレークダウン状態に切り替えることと、非ターゲットメモリセル内の非ターゲットアンチヒューズビット構造450の非ブレークダウン状態を維持することとを含む。ここでの非ターゲットアンチヒューズビット構造450は、ターゲットアンチヒューズビット構造450以外のアンチヒューズビット構造450である。
【0095】
例示的に、第1電極451及び第2電極452に異なる電圧を印加することにより、両者間の電圧差がブレークダウン電圧Vblow以上になるようにし、それにより、アンチヒューズビット構造450のブレークダウンを実現する。両者間の電圧差がブレークダウン電圧Vblowより小さい場合、アンチヒューズビット構造450の非ブレークダウン状態を維持することができる。
【0096】
以下では、表1に示す動作電圧及び図12を参照して、メモリ40の動作方法を説明する。ここで、非ターゲットメモリセル410b及びターゲットメモリセル410aは、同じワードライン及び同じ第2電極に接続され、非ターゲットメモリセル410c及びターゲットメモリセル410aは、同じワードライン、同じ第2電極、又は同じビットラインのいずれにも接続されていない。
【0097】
【表1】
【0098】
いくつかの実施例において、メモリ40のアンチヒューズビット構造450内の1つのターゲットアンチヒューズビット構造450aをブレークダウンして、ターゲットアンチヒューズビット構造450aを非ブレークダウン状態からブレークダウン状態に切り替えることは、ターゲットアンチヒューズビット構造450aに接続された選択トランジスタのゲート構造440aに第1電圧V1を印加して、選択トランジスタ440aを導通させることと、選択トランジスタ440aに接続された第1金属線430に第2電圧V2を印加することであって、第2電圧V2は、選択トランジスタ440aを介してターゲットアンチヒューズビット構造450aの第1電極451aに印加されることと、ターゲットアンチヒューズビット構造450aの第2電極452に第3電圧V3を印加して、ターゲットアンチヒューズビット構造450aを非ブレークダウン状態からブレークダウン状態に切り替えることと、を含み、ここで、第2電圧V2と第3電圧V3との電圧差は、アンチヒューズビット構造450のブレークダウン電圧以上である。
【0099】
本発明の実施例において、ターゲットメモリセル410a内のターゲットアンチヒューズビット構造450aをブレークダウンすることによって、データの書き込みを実現することができる。具体的には、図12に示すように、ターゲットアンチヒューズビット構造450aに接続された選択トランジスタ440aのゲート構造に第1電圧V1を印加し、即ち、ワードライン411に第1電圧V1を印加し、例示的に、選択トランジスタ440aの導通を確保するために、ここでの第1電圧V1はブレークダウン電圧Vblowの1/2より大きいことができる。同時に、選択トランジスタ440aに接続された第1金属線430に第2電圧V2を印加し、ターゲットアンチヒューズビット構造450aの第2電極452に第3電圧V3を印加し、このようにして、第2電圧V2は、導通された選択トランジスタ440aを介してターゲットアンチヒューズビット構造450aの第1電極451aに印加され、第2電圧V2と第3電圧V3との電圧差は、ブレークダウン電圧Vblow以上であるため、ターゲットアンチヒューズビット構造450aは、非ブレークダウン状態からブレークダウン状態に切り替えられ、例示的に、ここでの第2電圧V2は0Vであってもよく、第3電圧V3は、ブレークダウン電圧Vblowであってもよい。
【0100】
いくつかの実施例において、非ターゲットアンチヒューズビット構造450bの非ブレークダウン状態を維持することは、非ターゲットアンチヒューズビット構造450bに接続された選択トランジスタ440bのゲート構造に第1電圧V1を印加して、選択トランジスタ440bを導通させることと、選択トランジスタ440bに接続された第1金属線430bに第4電圧V4を印加することであって、第4電圧V4は、選択トランジスタ440bを介して非ターゲットアンチヒューズビット構造450bの第1電極451bに印加されることと、非ターゲットアンチヒューズビット構造450bの第2電極452に第3電圧V3を印加して、非ターゲットアンチヒューズビット構造450bを非ブレークダウン状態に維持させることと、を含み、ここで、第4電圧V4と第3電圧V3との電圧差は、アンチヒューズビット構造450のブレークダウン電圧より小さい。
【0101】
本発明の実施例において、ターゲットメモリセル410a内のターゲットアンチヒューズ構造450aをブレークダウンするとき、非ターゲットメモリセル410b内の非ターゲットアンチヒューズビット構造450bの非ブレークダウン状態を維持する必要がある。具体的には、図12に示すように、ターゲットメモリセル410aと同じワードライン411及び同じ第2電極452に接続された非ターゲットメモリセル410bについて、非ターゲットアンチヒューズビット構造450bに接続された選択トランジスタ440bのゲート構造、即ち、ワードライン411に第1電圧V1が印加されるため、選択トランジスタ440bが導通され、したがって、非ターゲットアンチヒューズビット構造450bの第1電極451bと第2電極452との電圧差がブレークダウン電圧Vblowより小さいことを確保する必要がある。したがって、選択トランジスタ440bに接続された第1金属線430bに第4電圧V4を印加し、このようにして、第4電圧V4は、導通された選択トランジスタ440bを介して非ターゲットアンチヒューズビット構造450bの第1電極451bに印加され、第2電極452上の第3電圧V3と第1電極451b上の第4電圧V4との電圧差は、ブレークダウン電圧Vblowより小さいため、非ターゲットアンチヒューズビット構造450bを非ブレークダウン状態に維持させる。例示的に、ここでの第3電圧V3は、ブレークダウン電圧Vblowであってもよく、第4電圧V2はVblowの1/2であってもよい。
【0102】
いくつかの実施例において、非ターゲットアンチヒューズビット構造450cの非ブレークダウン状態を維持することは、非ターゲットアンチヒューズビット構造450cに接続された選択トランジスタ440cのゲート構造に第5電圧V5を印加して、選択トランジスタ440cを遮断させて、非ターゲットアンチヒューズビット構造450cを非ブレークダウン状態に維持させることを含む。
【0103】
本発明の実施例において、ターゲットメモリセル410a内のターゲットアンチヒューズ構造450aをブレークダウンするとき、非ターゲットメモリセル410c内の非ターゲットアンチヒューズビット構造450cの非ブレークダウン状態を維持する必要がある。具体的には、図12に示すように、非ターゲットメモリセル410c及びターゲットメモリセル410aは、同じワードライン411にも同じ第1金属線430にも接続されていないため、選択トランジスタ440cを遮断するだけで、非ターゲットアンチヒューズビット構造450cの非ブレークダウン状態を維持することができる。具体的には、非ターゲットアンチヒューズビット構造450cに接続された選択トランジスタ440cのゲート構造(ワードライン411)に第5電圧V5印加して、選択トランジスタ440cを遮断させて、非ターゲットアンチヒューズビット構造450cを非ブレークダウン状態に維持させる。選択的に、ここでの第5電圧V5は0Vであってもよい。
【0104】
【表2】
【0105】
いくつかの実施例において、表2に示す動作電圧に応じて、メモリ40に対して書き込み/読み取り動作を実行することができる。ここで、Vblrは第1金属線430、即ち、ビットラインの読み取り電圧であり、Vwlrは、ワードライン411の読み取り電圧である。
【0106】
留意されたいこととして、本発明で提供されるいくつかの方法又は機器の実施例で開示される特徴は、競合することなく任意に組み合わせて、新たな方法の実施例又は機器の実施例を取得することができる。上記の説明は、本発明の特定の実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲はこれに限定されなく、本発明の技術的範囲内で当業者によって容易に想到し得る変更又は置換は、すべて本発明の保護範囲内に含まれるべきである。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の保護範囲に従うものとする。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明の実施例による半導体構造において、ゲート構造は、基板の上の第1構造層に配置され、アンチヒューズビット構造は、第1構造層の上の第2構造層に配置され、アンチヒューズビット構造は、第1接続構造を介して基板内の活性領域に接続される。このようにして、アンチヒューズビット構造は、水平方向で追加の面積を占有する必要がなく、メモリの集積度が向上し、アンチヒューズビット構造を形成するために必要なマスク工程の回数が減少し、それにより、製造工程が簡略化される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図10D
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2022-10-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体構造であって、
基板であって、前記基板の表面に近い複数の活性領域を有する、基板と、
前記基板の上の第1構造層に配置されたゲート構造であって、前記ゲート構造及び前記活性領域が選択トランジスタを構成する、ゲート構造と、
前記第1構造層の上の第2構造層に配置され、且つ第1接続構造を介して1つの前記選択トランジスタの前記活性領域に接続されたアンチヒューズビット構造であって、前記アンチヒューズビット構造のブレークダウン状態及び非ブレークダウン状態は、異なる記憶データを表すために使用される、アンチヒューズビット構造と、を備える、前記半導体構造。
【請求項2】
前記アンチヒューズビット構造は、
前記第1接続構造を介して前記活性領域に接続される、第1電極と、
前記第1電極と同一平面に配置された第2電極であって、前記第1電極及び前記第2電極が配置された平面は前記基板の表面に平行である、第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に配置され、且つ前記第1電極と前記第2電極とを接続するアンチヒューズビット誘電体層と、を備え、前記ブレークダウン状態は、前記アンチヒューズビット誘電体層がブレークダウンされた状態であり、前記非ブレークダウン状態は、前記アンチヒューズビット誘電体層がブレークダウンされていない状態である、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項3】
前記ゲート構造の延在方向に平行に配置された複数のアンチヒューズビット構造の前記第2電極は、互いに連結され、及び/又は
前記第1電極において前記第2電極に近い一方の側には、突出構造が設けられ、前記第2電極において前記第1電極に近い一方の側には、前記突出構造に対応する陥凹構造が設けられる
請求項2に記載の半導体構造。
【請求項4】
前記基板における前記アンチヒューズビット構造の投影は、前記基板における前記ゲート構造の投影と少なくとも部分的に重なる、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項5】
前記第1構造層は更に、少なくとも前記ゲート構造のゲート電極の底面及び側面を取り囲む第1分離層を含み、
前記第2構造層は更に、少なくとも前記アンチヒューズビット構造の底面及び側面を取り囲む第2分離層を含み、前記第1接続構造は、前記第1分離層及び前記第2分離層を貫通し、
前記第1分離層は酸化物材料であり、前記ゲート構造内の前記第1分離層の一部は、前記選択トランジスタのゲート誘電体として使用される
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項6】
前記活性領域は、
同じドープタイプを有する第1ドープ領域及び第2ドープ領域を含み、前記第1ドープ領域及び前記第2ドープ領域は、それぞれ前記ゲート構造の両側に配置され、
前記第1ドープ領域は、前記第1接続構造を介して前記アンチヒューズビット構造に接続される、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項7】
前記半導体構造は更に、
前記第2構造層の上の第3構造層に配置された第1金属線を備え、前記第1金属線は、第2接続構造を介して前記第2ドープ領域に接続され、前記第1金属線の延在方向は、前記ゲート構造の延在方向に垂直であり、
前記第3構造層は更に、少なくとも前記第1金属線の底面及び側面を取り囲む第3分離層を含む
請求項に記載の半導体構造。
【請求項8】
隣接する2つの前記アンチヒューズビット構造は対称的に設けされ、対称的に設けされた2つの前記アンチヒューズビット構造のそれぞれに接続された前記選択トランジスタは、同じ前記第2ドープ領域を共有する、
請求項に記載の半導体構造。
【請求項9】
前記半導体構造は更に、
隣接する2つの前記第1ドープ領域の間に配置された分離構造を含み、隣接する2つの前記第1ドープ領域は、前記第2ドープ領域を共有しない隣接する2つの前記選択トランジスタに対応する前記第1ドープ領域である、
請求項に記載の半導体構造。
【請求項10】
半導体構造の製造方法であって、
基板を提供することであって、前記基板は、前記基板の表面に近い複数の活性領域を有することと、
前記基板の上に、ゲート構造を含む第1構造層を形成することであって、前記ゲート構造及び前記活性領域が選択トランジスタを構成することと、
前記第1構造層の上に、アンチヒューズビット構造を含む第2構造層を形成し、前記アンチヒューズビット構造と前記選択トランジスタの前記活性領域とを接続する第1接続構造を形成することと、を含み、前記アンチヒューズビット構造のブレークダウン状態及び非ブレークダウン状態は、異なる記憶データを表すために使用される、前記半導体構造の製造方法。
【請求項11】
前記第1構造層の上に、アンチヒューズビット構造を含む第2構造層を形成し、前記アンチヒューズビット構造と前記選択トランジスタの前記活性領域とを接続する第1接続構造を形成することは、
前記第1構造層の上に絶縁材料を堆積することであって、前記絶縁材料は、前記第2構造層内の第2分離層を形成するために使用されることと、
前記絶縁材料に第1トレンチ及び第2トレンチを形成し、前記第1トレンチ内に、前記第1構造層を貫通する第1接続孔を形成することと、
前記第1接続孔に導電材料を充填して、前記第1接続構造を形成することと、
前記第1トレンチ及び前記第2トレンチに導電材料を充填して、第1電極及び第2電極をそれぞれ形成することと、を含み、前記第1電極及び前記第2電極以外の前記絶縁材料は、前記第2分離層であり、前記第1電極と前記第2電極との間の前記第2分離層の一部は、前記アンチヒューズビット構造のアンチヒューズビット誘電体層として使用され、前記ブレークダウン状態は、前記アンチヒューズビット誘電体層がブレークダウンされた状態であり、前記非ブレークダウン状態は、前記アンチヒューズビット誘電体層がブレークダウンされていない状態であり、
前記第1トレンチ及び前記第2トレンチの延在方向は、前記ゲート構造の延在方向に平行である
請求項10に記載の半導体構造の製造方法。
【請求項12】
前記第1トレンチ及び前記第2トレンチに導電材料を充填して、第1電極及び第2電極をそれぞれ形成することは、
前記第1トレンチ及び前記第2トレンチに導電材料を充填することと、
前記第1トレンチ内の導電材料の少なくとも一部を除去して、互いに分離された複数の第1電極と、前記ゲート構造の延在方向に平行な同一直線に配置された複数のアンチヒューズビット構造において互いに連結される前記第2電極とを形成することと、を含む、
請求項11に記載の半導体構造の製造方法。
【請求項13】
メモリの動作方法であって、前記メモリは、請求項1ないしのいずれか一項に記載の半導体構造を含み、前記メモリの動作方法は、
書き込まれるデータに従って、前記メモリのアンチヒューズビット構造におけるターゲットアンチヒューズビット構造をブレークダウンして、前記ターゲットアンチヒューズビット構造を非ブレークダウン状態からブレークダウン状態に切り替えることと、
非ターゲットアンチヒューズビット構造の非ブレークダウン状態を維持することと、を含み、前記非ターゲットアンチヒューズビット構造は、前記ターゲットアンチヒューズビット構造以外のアンチヒューズビット構造である、メモリの動作方法。
【請求項14】
前記メモリのアンチヒューズビット構造におけるターゲットアンチヒューズビット構造をブレークダウンして、前記ターゲットアンチヒューズビット構造を非ブレークダウン状態からブレークダウン状態に切り替えることは、
前記ターゲットアンチヒューズビット構造に接続された前記選択トランジスタの前記ゲート構造に対して第1電圧を印加して、前記選択トランジスタを導通させることと、
前記選択トランジスタに接続された第1金属線に第2電圧を印加することと、
前記ターゲットアンチヒューズビット構造の第2電極に第3電圧を印加して、前記ターゲットアンチヒューズビット構造を非ブレークダウン状態からブレークダウン状態に切り替えることと、を含み、前記第2電圧と前記第3電圧との電圧差は、前記アンチヒューズビット構造のブレークダウン電圧以上であり、及び/又は
前記非ターゲットアンチヒューズビット構造の非ブレークダウン状態を維持することは、
前記非ターゲットアンチヒューズビット構造に接続された前記選択トランジスタの前記ゲート構造に第1電圧を印加して、前記選択トランジスタを導通させ、前記選択トランジスタに接続された第1金属線に第4電圧を印加し、前記非ターゲットアンチヒューズビット構造の第2電極に第3電圧を印加して、前記非ターゲットアンチヒューズビット構造を非ブレークダウン状態に維持させることであって、前記第4電圧と前記第3電圧との電圧差は、前記アンチヒューズビット構造のブレークダウン電圧より小さいこと、又は
前記非ターゲットアンチヒューズビット構造に接続された前記選択トランジスタの前記ゲート構造に第5電圧を印加して、前記選択トランジスタを遮断させて、前記非ターゲットアンチヒューズビット構造を非ブレークダウン状態に維持させることを含む
請求項13に記載のメモリの動作方法。
【請求項15】
メモリであって、
請求項1ないしのいずれか一項に記載の半導体構造を含む、メモリアレイと、
前記メモリアレイに結合された周辺回路と、を備える、メモリ。
【国際調査報告】