(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】表示パネル、表示装置および表示装置の駆動方法
(51)【国際特許分類】
G09G 3/36 20060101AFI20240711BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240711BHJP
G09G 3/3225 20160101ALI20240711BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240711BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20240711BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20240711BHJP
H10K 59/12 20230101ALI20240711BHJP
H10K 59/35 20230101ALI20240711BHJP
H10K 50/858 20230101ALI20240711BHJP
【FI】
G09G3/36
G09F9/30 338
G09F9/30 365
G09G3/3225
G09G3/20 660X
G09G3/20 623R
G09G3/20 623T
G09G3/20 621M
G09G3/20 680G
G09G3/20 621K
G09G3/20 621E
G09G3/20 680H
G02F1/133 580
G02F1/13 505
H10K59/12
H10K59/35
H10K50/858
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023549623
(86)(22)【出願日】2021-07-02
(85)【翻訳文提出日】2023-08-16
(86)【国際出願番号】 CN2021104257
(87)【国際公開番号】W WO2023272719
(87)【国際公開日】2023-01-05
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャン フイ
(72)【発明者】
【氏名】リー チャンフォン
(72)【発明者】
【氏名】ホウ カイ
(72)【発明者】
【氏名】リウ リーウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ホンルン
(72)【発明者】
【氏名】イム ヨンシク
(72)【発明者】
【氏名】ジャン シュンハン
(72)【発明者】
【氏名】ペン クワンジュン
【テーマコード(参考)】
2H088
2H193
3K107
5C006
5C080
5C094
5C380
【Fターム(参考)】
2H088EA05
2H088HA06
2H088HA08
2H088HA26
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5C380DA58
(57)【要約】
本発明は、表示パネル(24)、表示装置および表示装置の駆動方法を提供する。表示パネル(24)は、ベース基板(1)、複数のデータ線(4)、複数の走査線(5)、複数のサブピクセル(6)、複数のデータ選択制御線(MU)、複数のデータ入力線(D)および複数のデータ選択回路(8)を含み、データ選択回路(8)は、少なくとも2つのマルチプレクサ(9)を含み、各データ選択回路(8)において、異なるマルチプレクサ(9)の入力端子は、異なるデータ入力線(D)に接続され、異なるマルチプレクサ(9)の制御端子は、異なるデータ選択制御線(MU)に接続され、異なるマルチプレクサ(9)の第i出力端子は、同一のデータ線(4)に接続され、隣接する2つのデータ選択回路(8)において、異なるデータ選択制御線(MU)に接続される2つのマルチプレクサ(9)は、同じデータ入力線(D)に接続され、データ選択回路(8)は、複数のデータ選択制御線(MU)の信号の制御により、対応のデータ入力線(D)の信号それぞれを接続される各データ線(4)に供給するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルであって、
前記表示パネルは、
表示領域と、前記表示領域の外側に位置する周辺領域とを含むベース基板と、
前記表示領域から前記周辺領域に延在する前記ベース基板の一方側に位置する複数のデータ線と、
前記ベース基板の一方側に位置する複数の走査線と、
複数の前記走査線および複数の前記データ線によって区画された領域内にそれぞれ位置する複数のサブピクセルと、
前記周辺領域で前記データ線と前記ベース基板の同一側に位置する複数のデータ選択制御線と、
前記周辺領域で前記データ選択制御線と前記ベース基板の同一側に位置する複数のデータ入力線と、
前記周辺領域で前記データ選択制御線とベース基板の同一側に位置する複数のデータ選択回路と、を含み、
各前記データ線は第1方向に延在し、複数の前記データ線は第2方向に沿って配列され、前記第1方向と第2方向とが交差しており、
前記走査線は、第2方向に延在し、複数の前記走査線は前記第1方向に沿って配列され、
前記第1方向および前記第2方向における隣接する少なくとも2つのサブピクセルが1つのピクセル・アイランドを構成し、前記第2方向において任意に隣接する2つの前記サブピクセルは発光色が同一であり、
各前記データ選択回路は少なくとも2つのマルチプレクサを含み、各前記データ選択回路において、異なる前記マルチプレクサの入力端子は異なる前記データ入力線に接続され、異なる前記マルチプレクサの制御端子は異なる前記データ選択制御線に接続され、異なる前記マルチプレクサの第i出力端子は同一の前記データ線に接続され、ここで、iは正の整数であり、隣接する2つの前記データ選択回路において、異なる前記データ選択制御線に接続される2つの前記マルチプレクサは同一の前記データ入力線に接続され、前記データ選択回路は、複数の前記データ選択制御線の信号によって制御されることで、対応する前記データ入力線の信号それぞれを接続される各前記データ線に供給する、表示パネル。
【請求項2】
前記ピクセル・アイランドは、前記第1方向に沿って配列される複数のサブピクセル行を含み、各前記サブピクセル行はh個の前記第2方向に沿って配列される前記サブピクセルを含み、各前記サブピクセル行は、a個のサブピクセルグループに分割され、各サブピクセルグループは、f個のサブピクセルを含み、ここで、a=h/f,a,h,fはいずれも1より大きい正の整数であり、
各前記サブピクセルグループは、前記データ線を介して1つの前記データ選択回路に接続され、異なる前記サブピクセルグループは、前記データ線を介して異なる前記データ選択回路に接続され、
各前記マルチプレクサは、f個の出力端子、f個の入力端子およびf個の制御端子を含む、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
各前記データ選択回路は、第1のマルチプレクサおよび第2のマルチプレクサを含み、
前記データ選択回路の数mおよび前記データ入力線の数nは、n=m+1を満たし、
第jのデータ選択回路の第1のマルチプレクサおよび第j+1のデータ選択回路の第2のマルチプレクサは、第jのデータ入力線に接続され、ここで、jはmより小さい正の整数である、請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記第1のマルチプレクサはf個の第1の選択スイッチを含み、異なる前記第1の選択スイッチの制御電極は異なる前記データ選択制御信号線に接続され、異なる前記第1の選択スイッチの第1の極は同一の前記データ入力線に接続され、異なる前記第1の選択スイッチの第2の極は異なる前記データ線に接続され、
前記第2のマルチプレクサはf個の第2の選択スイッチを含み、異なる前記第2の選択スイッチの制御電極は、異なる前記データ選択制御信号線に接続され、異なる前記第2の選択スイッチの第1の極は同一の前記データ入力線に接続され、異なる前記第2の選択スイッチの第2の極は異なる前記データ線に接続され、
各前記データ選択回路において、前記第1のマルチプレクサ内のi番目の前記第1の選択スイッチの第2の極および前記第2のマルチプレクサ内のi番目の前記第2の選択スイッチの第2の極は同一の前記データ線に接続される、請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記第1の選択スイッチは第1のトランジスタを含み、前記第1のトランジスタの制御電極は前記データ選択制御線に接続され、前記第1のトランジスタの第1の極は前記データ入力線に接続され、前記第1のトランジスタの第2の極は前記データ線に接続され、
前記第2の選択スイッチは第2のトランジスタを含み、前記第2のトランジスタの制御電極は前記データ選択制御線に接続され、前記第2のトランジスタの第1の極は前記データ入力線に接続され、前記第2のトランジスタの第2の極は前記データ線に接続される、請求項4に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記表示パネルは2f本のデータ選択制御線を含む、請求項4に記載の表示パネル。
【請求項7】
異なる前記データ選択回路内のi番目の前記第1の選択スイッチの制御電極は同一の前記データ選択制御信号線に接続され、
異なる前記データ選択回路内のi番目の前記第2の選択スイッチの制御電極は同一の前記データ選択制御信号線に接続される、請求項6に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記ピクセル・アイランドは、前記第1方向に沿って配列される第1のサブピクセル行、第2のサブピクセル行および第3のサブピクセル行を含み、
前記第1のサブピクセル行は、複数の前記第2方向に沿って配列される第1の色のサブピクセルを含み、
前記第2のサブピクセル行は、複数の前記第2方向に沿って配列される第2の色のサブピクセルを含み、
前記第3のサブピクセル行は、複数の前記第2方向に沿って配列される第3の色のサブピクセルを含む、請求項2から7のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記ピクセル・アイランド内の各前記サブピクセル行は、16個の前記サブピクセルを含み、各前記サブピクセル行は、4つのサブピクセルグループに分割され、各サブピクセルグループは4つのサブピクセルを含み、
各前記マルチプレクサは、4つの入力端子、4つの制御端子および4つの出力端子を含む、請求項2から8のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の表示パネルを含む、表示装置。
【請求項11】
前記表示パネルの出光側に位置するシリンドリカルレンズ構造をさらに含み、前記シリンドリカルレンズ構造はアレイ状に配列された複数のシリンドリカルレンズを含む、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記表示装置におけるユーザーの目の注視領域をリアルタイムで決定するための人間眼追跡システムをさらに含む、請求項10または11に記載の表示装置。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか1項に記載の表示装置の駆動方法であって、
現在の表示モードを決定し、前記表示パネルにおけるユーザーの目の注視領域をリアルタイムで決定するステップと、
前記表示モードおよび前記注視領域に基づき、前記注視領域に対応する前記ピクセル・アイランド内の各前記サブピクセルの表示情報を決定するステップと、
前記表示情報に基づいて前記データ選択制御線にデータ選択制御信号を供給し、前記データ選択回路を介して前記データ書込線から供給された前記表示情報に対応するデータ信号を前記注視領域内の前記ピクセル・アイランドに対応する各前記データ線に供給するステップとを含む、方法。
【請求項14】
前記表示パネルにおけるユーザーの目の注視領域をリアルタイムで決定するステップは、
人間眼追跡システムにより前記表示パネルにおけるユーザーの目の注視領域を取得するステップを含み、
前記表示モードおよび前記注視領域に基づき、前記注視領域に対応する前記ピクセル・アイランド内の各前記サブピクセルの表示情報を決定するステップは、
前記表示モードおよび取得された前記表示パネルにおけるユーザーの目の注視領域に基づき、ユーザーが視聴するビュー情報を決定するステップと、
前記ビュー情報に基づき、前記ビュー情報に対応するピクセル・アイランド内のターゲットサブピクセルを決定し、前記ビュー情報に対応するターゲットサブピクセルの表示情報を決定するステップとを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
現在の表示モードを決定するステップは、
前記表示装置のシステムリソース使用状況が予め設定された条件を満たす場合に、前記現在の表示モードが第1の表示モードであると判定するステップと、
前記表示装置のシステムリソース使用状況が予め設定された条件を満たさない場合、前記現在の表示モードが第2の表示モードであると判定するステップと、を含み、
前記第1の表示モードの場合、前記ピクセル・アイランドの1つの前記サブピクセル行内の各前記サブピクセルは1つの視点に対応し、
前記第2の表示モードの場合、前記ピクセル・アイランド内の1つの前記サブピクセル行における隣接するf個の前記サブピクセルは1つの視点に対応し、こで、前記ピクセル・アイランドの1つの前記サブピクセル行はh個の前記サブピクセルを含み、h/fは正整数であり、h,fはいずれも1より大きい正整数である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
各前記データ選択回路は、第1のマルチプレクサおよび第2のマルチプレクサを含み、前記第1のマルチプレクサはf個の第1の選択スイッチを含み、前記第2のマルチプレクサはf個の第2の選択スイッチを含み、
前記現在の表示モードが第1の表示モードであると判定された場合、前記表示情報に基づいて前記データ選択制御線にデータ選択制御信号を供給し、前記データ選択回路を介して前記データ書込線から供給された前記表示情報に対応するデータ信号を前記注視領域内の前記ピクセル・アイランドに対応する各前記データ線に供給するステップは、
各前記第1の選択スイッチに接続される複数の前記データ選択線に第1のデータ選択制御信号を提供して、各前記データ選択回路内のf個の前記第1の選択スイッチを順次にオンするように制御し、f個の前記第1の選択スイッチの第1の極に接続される前記データ入力線のデータ信号をf個の前記第1の選択スイッチの第2の極に接続される前記データ線に供給し、同時に、各前記第2の選択スイッチに接続される複数の前記データ選択線に第2のデータ選択制御信号を供給して、各前記データ選択回路におけるf個の前記第2の選択スイッチをオフするように制御する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ピクセル・アイランド内の各行前記サブピクセルは、a個のサブピクセルグループに分割され、a=h/fであり、各前記サブピクセルグループはf個の隣接する前記サブピクセルを含み、
前記現在の表示モードが第2の表示モードであると判定された場合には、前記表示情報に基づいて前記データ選択制御線にデータ選択制御信号を供給し、前記データ選択回路を介して前記データ書込線から供給された前記表示情報に対応するデータ信号を前記注視領域内の前記ピクセル・アイランドに対応する各前記データ線に供給するステップは、
サブピクセルグループ内の各前記サブピクセルの表示情報が同一である場合、各前記第1の選択スイッチに接続されるf本の前記データ選択線に第1のデータ選択制御信号を供給して、各前記データ選択回路内のf個の前記第1の選択スイッチを同時にオンするように制御し、f個の前記第1の選択スイッチの第1の極に接続される前記データ入力線のデータ信号をf個の前記第1の選択スイッチの第2の極に接続される前記データ線に供給し、同時に、各前記第2の選択スイッチに接続されるf本の前記データ選択線に第2のデータ選択制御信号を供給して、各前記データ選択回路におけるf個の前記第2の選択スイッチをオフするように制御する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記現在の表示モードが第2の表示モードであると判定された場合には、前記表示情報に基づいて前記データ選択制御線にデータ選択制御信号を供給し、前記データ選択回路を介して前記データ書込線から供給された前記表示情報に対応するデータ信号を前記注視領域内の前記ピクセル・アイランドに対応する各前記データ線に供給するのは、
一部の前記サブピクセルグループにおいて、1番目のサブピクセルからg-1番目のサブピクセルまでの表示情報は同一であり、g番目のサブピクセルからf番目のサブピクセルまでの表示情報は同一であり、前記g-1番目のサブピクセルの表示情報が前記g番目のサブピクセルの表示情報と異なる場合、1からg-1番目までの前記第2の選択スイッチおよびg番目からf番目の前記第1の選択スイッチに接続される前記データ選択線に第1のデータ選択制御信号を供給して、各前記データ選択回路内の1からg-1番目までの前記第2の選択スイッチおよびg番目からf番目の前記第1の選択スイッチを同時にオンするように制御し、1からg-1番目までの前記第2の選択スイッチの第1の極およびg番目からf番目の前記第1の選択スイッチの第1の極に接続される前記データ入力線のデータ信号を1からg-1番目までの前記第2の選択スイッチの第2の極およびg番目からf番目の前記第1の選択スイッチの第2の極に接続される前記データ線に供給し、
同時に、1からg-1番目までの前記第1の選択スイッチおよびg番目からf番目の前記第2の選択スイッチに接続される前記データ選択線に第2のデータ選択制御信号を供給して、各前記データ選択回路内の1からg-1番目までの前記第1の選択スイッチおよびg番目からf番目の前記第2の選択スイッチをオフするように制御することである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
各前記データ選択回路は、第1のマルチプレクサおよび第2のマルチプレクサを含み、前記現在の表示モードが第2の表示モードであると判定された場合には、前記表示情報に基づいて前記データ選択制御線にデータ選択制御信号を供給し、前記データ選択回路を介して前記データ書込線から供給された前記表示情報に対応するデータ信号を前記注視領域内の前記ピクセル・アイランドに対応する各前記データ線に供給するステップは、
一部の前記サブピクセルグループにおいて、1番目のサブピクセルからg-1番目のサブピクセルまでの表示情報は同一であり、g番目のサブピクセルからf番目のサブピクセルまでの表示情報は同一であり、前記g-1番目のサブピクセルの表示情報が前記g番目のサブピクセルの表示情報と異なる場合、各前記第1の選択スイッチに接続される複数の前記データ選択線に第1のデータ選択制御信号を提供して、1からg-1番目までの前記第1の選択スイッチを同時にオンするように制御し、g番目からf番目の前記第1の選択スイッチを同時にオンするように制御し、1からg-1番目までの前記第1の選択スイッチおよびg番目からf番目の前記第1の選択スイッチが順次オンし、f個の前記第1の選択スイッチの第1の極に接続される前記データ入力線のデータ信号をf個の前記第1の選択スイッチの第2の極に接続される前記データ線に供給し、同時に、各前記第2の選択スイッチに接続される複数の前記データ選択線に第2のデータ選択制御信号を供給して、各前記データ選択回路におけるf個の前記第2の選択スイッチをオフするように制御することであり、
ここで、1からg-1番目までの前記第1の選択スイッチがオンのときの各前記データ入力線の前記データ信号は、g番目からf番目の前記第1の選択スイッチがオンのときのデータ信号と異なり、g番目からf番目の前記第1の選択スイッチがオンのときのk番目の前記データ入力線のデータ信号は、1からg-1番目までの前記第1の選択スイッチがオンのときのk+1番目のデータ入力線前記データ入力線前記データ信号と同じである、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示技術分野に関し、特に表示パネル、表示装置および表示装置の駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術が発展に伴い、3次元(three dimensional,3D)表示技術に対する関心が高まっている。3次元表示技術は表示画面を立体的にリアルにする。この原理は,人間の左右の目で一定の視差を持つ左眼画像と右眼画像をそれぞれ受信し、2枚の視差画像をそれぞれ人間の左右の目で受信した後、脳を介して画像情報を重畳融合することにより3D的な視覚表示効果が構築されることにある。
【0003】
超多視点3D表示と光場表示との互換性を実現するために、従来のサブピクセルをピクセル・アイランド構造として用いる。各ピクセル・アイランドは複数のサブピクセルを含む。複数のサブピクセルの表示情報が異なる場合には光場3D表示が可能であり、複数のサブピクセルをグループ化して各グループを統合して表示する場合には超多視点3D表示が可能である。しかしながら、従来の技術では、各グループのサブピクセル統合表示は、表示情報が同じになるように設定することができ、つまりピクセル・アイランド内の各グループのサブピクセル固定統合表示のみが可能であり、人の目の位置が変化した場合には統合表示サブピクセルを変更することは不可能であった。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施形態によって提供される表示パネルは、
表示領域と、表示領域の外側に位置する周辺領域とを含むベース基板と、
表示領域から周辺領域に延在するベース基板の一方側に位置する複数のデータ線と、
ベース基板の一方側に位置する複数の走査線と、
複数の走査線および複数のデータ線によって区画された領域内にそれぞれ位置する複数のサブピクセルと、
周辺領域でデータ線とベース基板の同一側に位置する複数のデータ選択制御線と、
前記周辺領域で前記データ選択制御線と前記ベース基板の同一側に位置する複数のデータ入力線と、
周辺領域でデータ選択制御線とベース基板の同一側に位置する複数のデータ選択回路と、を含み、
各データ線は第1方向に延在し、複数のデータ線は第2方向に沿って配列され、第1方向と第2方向とが交差しており、
前記走査線は、第2方向に延在し、複数の走査線は、第1方向に沿って配列され、
第1方向および第2方向に隣接する少なくとも2つのサブピクセルが1つのピクセル・アイランドを構成し、第2方向において任意に隣接する2つのサブピクセルは発光色が同一であり、
各データ選択回路は少なくとも2つのマルチプレクサを含み、各データ選択回路において、異なるマルチプレクサの入力端子は異なるデータ入力線に接続され、異なるマルチプレクサの制御端子は異なるデータ選択制御線に接続され、異なるマルチプレクサの第i出力端子は同一のデータ線に接続され、ここで、iは正の整数であり、隣接する2つのデータ選択回路において、異なるデータ選択制御線に接続される2つのマルチプレクサは同一のデータ入力線に接続され、データ選択回路は、複数のデータ選択制御線の信号によって制御されることで、対応するデータ入力線の信号それぞれを接続される各データ線に供給する。
【0005】
いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランドは、第1の方向に沿って配列される複数のサブピクセル行を含み、各サブピクセル行は、h個の第2の方向に沿って配列されるサブピクセルを含み、各サブピクセル行は、a個のサブピクセルグループに分割され、各サブピクセルグループは、f個のサブピクセルを含み、ここで、a=h/f,a,h,fはいずれも1より大きい正の整数であり、
各サブピクセルグループはデータ線を介して1つのデータ選択回路に接続され、異なるサブピクセルグループはデータ線を介して異なるデータ選択回路に接続され、
各マルチプレクサは、f個の出力端子、f個の入力端子およびf個の制御端子を含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、各データ選択回路は、第1のマルチプレクサおよび第2のマルチプレクサを含み、
データ選択回路の数mとデータ入力線の数nは、n=m+1を満足し、
第jのデータ選択回路の第1のマルチプレクサおよび第j+1のデータ選択回路の第2のマルチプレクサは、第jのデータ入力線に接続され、ここで、jはmより小さい正の整数である。
【0007】
いくつかの実施形態では、第1のマルチプレクサはf個の第1の選択スイッチを含み、異なる第1の選択スイッチの制御電極は、異なるデータ選択制御信号線に接続され、異なる第1の選択スイッチの第1の極は同一のデータ入力線に接続され、異なる第1の選択スイッチの第2の極は異なるデータ線に接続され、
第2のマルチプレクサはf個の第2の選択スイッチを含み、異なる第2の選択スイッチの制御電極は、異なるデータ選択制御信号線に接続され、異なる第2の選択スイッチの第1の極は同一のデータ入力線に接続され、異なる第2の選択スイッチの第2の極は異なるデータ線に接続され、
各データ選択回路において、第1のマルチプレクサ内のi番目の第1の選択スイッチの第2の極と、第2のマルチプレクサ内のi番目の第2の選択スイッチの第2の極とが同一データ線に接続される。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1の選択スイッチは第1のトランジスタを含み、第1のトランジスタの制御電極はデータ選択制御線に接続され、第1のトランジスタの第1の極はデータ入力線に接続され、第1のトランジスタの第2の極はデータ線に接続される。
【0009】
第2の選択スイッチは第2のトランジスタを含み、第2のトランジスタの制御電極はデータ選択制御線に接続され、第2のトランジスタの第1の極はデータ入力線に接続され、第2のトランジスタの第2の極はデータ線に接続される。 いくつかの実施形態では、表示パネルは2f本のデータ選択制御線を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、異なるデータ選択回路内のi番目の第1の選択スイッチの制御電極は、同じデータ選択制御信号線に接続される。
【0011】
異なるデータ選択回路内のi番目の第2の選択スイッチの制御電極は、同じデータ選択制御信号線に接続される。
【0012】
いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランドは、第1の方向に沿って配列される第1のサブピクセル行、第2のサブピクセル行および第3のサブピクセル行を含み、
第1のサブピクセル行は、複数の第2の方向に沿って配列される第1の色のサブピクセルを含み、
第2のサブピクセル行は、複数の第2の方向に沿って配列される第2の色のサブピクセルを含み、
第3のサブピクセル行は、複数の第2の方向に沿って配列される第3の色のサブピクセルを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランド内の各サブピクセル行は、16個のサブピクセルを含み、各サブピクセル行は、4つのサブピクセルグループに分割され、各サブピクセルグループは4つのサブピクセルを含み、
各マルチプレクサは、4つの入力端子、4つの制御端子および4つの出力端子を含む。
【0014】
本発明の実施形態によって提供される表示装置は、本発明の実施形態によって提供される表示パネルを含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、
表示パネルの出光側に位置するシリンドリカルレンズ構造がさらに含まれ、シリンドリカルレンズ構造は、アレイ状に配列された複数のシリンドリカルレンズを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、
表示装置におけるユーザーの目の注視領域をリアルタイムで決定するための人間眼追跡システムをさらに含む。
【0017】
本発明の実施形態によって提供される表示装置の駆動方法は、
現在の表示モードを決定し、表示パネルにおけるユーザーの目の注視領域をリアルタイムで決定するステップと、
表示モードおよび注視領域に基づき、注視領域に対応するピクセル・アイランド内の各サブピクセルの表示情報を決定するステップと、
表示情報に基づき、データ選択制御線にデータ選択制御信号を供給し、データ選択回路を介し、データ書込線から供給された表示情報に対応するデータ信号を注視領域のピクセル・アイランドに対応する各データ線に供給するステップとを含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、表示パネルにおけるユーザーの目の注視領域をリアルタイムで決定するステップは、具体的に、
人間眼追跡システムにより表示パネルにおけるユーザーの目の注視領域を取得するステップを含む。
【0019】
表示モードおよび注視領域に基づき、注視領域に対応するピクセル・アイランド内の各サブピクセルの表示情報を決定するステップは、具体的に、
表示モードおよび取得された表示パネルにおけるユーザーの目の注視領域に基づき、ユーザーが視聴するビュー情報を決定するステップと、
ビュー情報に基づき、ビュー情報に対応するピクセル・アイランド内のターゲットサブピクセルを決定し、ビュー情報に対応するターゲットサブピクセルの表示情報を決定するステップとを含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、現在の表示モードを決定するステップは、具体的に、
表示装置のシステムリソース使用状況が予め設定された条件を満たす場合に、現在の表示モードが第1の表示モードであると判定するステップと、
表示装置のシステムリソース使用状況が予め設定された条件を満たさない場合、現在の表示モードが第2の表示モードであると判定するステップと、を含む。
【0021】
ここで、第1の表示モードの場合、ピクセル・アイランドの1つのサブピクセル行における各サブピクセルは1つの視点に対応する。
【0022】
第2の表示モードの場合、ピクセル・アイランド内の1つのサブピクセル行における隣接するf個のサブピクセルは1つの視点に対応し、ここで、ピクセル・アイランドの1つのサブピクセル行は、h個のサブピクセルを含み、h/fは正整数であり、h,fはいずれも1より大きい正整数である。
【0023】
いくつかの実施形態では、各データ選択回路は、第1のマルチプレクサおよび第2のマルチプレクサを含み、第1のマルチプレクサはf個の第1の選択スイッチを含み、第2のマルチプレクサはf個の第2の選択スイッチを含み、
現在の表示モードが第1の表示モードであると判定された場合、表示情報に基づき、データ選択制御線にデータ選択制御信号を供給し、データ選択回路を介し、データ書込線から供給された表示情報に対応するデータ信号を注視領域のピクセル・アイランドに対応する各データ線に供給するステップは、具体的に、
各データ選択回路内のf個の第1の選択スイッチが順次オンするように制御するために、各第1の選択スイッチに接続される複数のデータ選択線に第1のデータ選択制御信号を供給し、f個の第1の選択スイッチの第1の極に接続されるデータ入力線のデータ信号をf個の第1の選択スイッチの第2の極に接続されるデータ線に供給するとともに、各データ選択回路内のf個の第2の選択スイッチがオフするように制御するため、各第2の選択スイッチに接続される複数のデータ選択線に第2のデータ選択制御信号を供給する。
【0024】
いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランド内の各サブピクセルの行は、a個のサブピクセルグループに分割され、ここで、a=h/fであり、各サブピクセルグループは、f個の隣接するサブピクセルを含み、
現在の表示モードが第2の表示モードであると判定された場合、表示情報に基づき、データ選択制御線にデータ選択制御信号を供給し、データ選択回路を介し、データ書込線から供給された表示情報に対応するデータ信号を注視領域のピクセル・アイランドに対応する各データ線に供給するステップは、具体的に、
各サブピクセルグループ内の各サブピクセルの表示情報が同一である場合、各第1の選択スイッチに接続されるf本のデータ選択線に第1のデータ選択制御信号を供給して、各データ選択回路におけるf個の第1選択スイッチを同時にオンするように制御し、f個の第1の選択スイッチの第1の極に接続されるデータ入力線のデータ信号をf個の第1の選択スイッチの第2の極に接続されるデータ線に供給するとともに、各第2の選択スイッチに接続されるf本のデータ選択線に第2のデータ選択制御信号を供給して、各データ選択回路におけるf個の第2の選択スイッチをオフするように制御する。
【0025】
いくつかの実施形態では、現在の表示モードが第2の表示モードであると判定された場合、表示情報に基づき、データ選択制御線にデータ選択制御信号を供給し、データ選択回路を介し、データ書込線から供給された表示情報に対応するデータ信号を注視領域のピクセル・アイランドに対応する各データ線に供給し、さらに、
一部のサブピクセルグループにおいて、1番目のサブピクセルからg-1番目のサブピクセルまでの表示情報は同一であり、g番目のサブピクセルからf番目のサブピクセルまでの表示情報は同一であり、g-1番目のサブピクセルの表示情報がg番目のサブピクセルの表示情報と異なる場合、1番目からg-1番目までの第2の選択スイッチおよび番目から第f番目までの第1の選択スイッチに接続されるデータ選択線に第1のデータ選択制御信号を供給して、各データ選択回路中1番目からg-1番目までの第2の選択スイッチおよびg番目から第f番目までの第1の選択スイッチを同時にオンするように制御し、1番目からg-1番目までの第2の選択スイッチの第1の極およびg番目から第f番目までの第1の選択スイッチの第1の極に接続されるデータ入力線のデータ信号を、1番目からg-1番目までの第2の選択スイッチの第2の極およびg番目から第f番目までの第1の選択スイッチの第2の極に接続されるデータ線に供給し、
同時に、1番目からg-1番目までの第1の選択スイッチおよびg番目から第f番目までの第2の選択スイッチに接続されるデータ選択線に第2のデータ選択制御信号を供給し、各データ選択回路中1番目からg-1番目までの第1の選択スイッチおよびg番目から第f番目までの第2の選択スイッチをオフするように制御する。
【0026】
いくつかの実施形態では、各データ選択回路は、第1のマルチプレクサおよび第2のマルチプレクサを含み、現在の表示モードが第2の表示モードであると判定された場合、表示情報に基づき、データ選択制御線にデータ選択制御信号を供給し、データ選択回路を介し、データ書込線から供給された表示情報に対応するデータ信号を注視領域のピクセル・アイランドに対応する各データ線に供給するステップは、具体的に、
一部のサブピクセルグループにおいて、1番目のサブピクセルからg-1番目のサブピクセルまでの表示情報は同一であり、g番目のサブピクセルからf番目のサブピクセルまでの表示情報は同一であり、g-1番目のサブピクセルの表示情報がg番目のサブピクセルの表示情報と異なる場合、1番目からg-1番目までの第1の選択スイッチを同時にオンし、g番目から第f番目までの第1の選択スイッチを同時にオンし、1番目からg-1番目までの第1の選択スイッチおよびg番目から第f番目までの第1の選択スイッチが順次オンするように制御するため、各第1の選択スイッチに接続される複数のデータ選択線に第1のデータ選択制御信号を供給し、f個の第1の選択スイッチの第1の極に接続されるデータ入力線のデータ信号をf個の第1の選択スイッチの第2の極に接続されるデータ線に供給するとともに、各データ選択回路内のf個の第2の選択スイッチがオフするように制御するため、各第2の選択スイッチに接続される複数のデータ選択線に第2のデータ選択制御信号を供給し、
ここで、各データ入力線において、1番目からg-1番目までの第1の選択スイッチがオンのときのデータ信号は、g番目から第f番目までの第1の選択スイッチがオンのときのデータ信号と異なり、g番目から第f番目までの第1の選択スイッチがオンのときのk番目のデータ入力線のデータ信号は、1番目からg-1番目までの第1の選択スイッチがオンのときのk+1番目のデータ入力線のデータ信号と同じである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明の実施形態における技術的態様をより明確に説明するために、以下、実施形態の説明で使用される必要がある図面を簡単に説明する。以下の説明における図面は、本発明のいくつかの実施形態に過ぎず、当業者には創造的な労力を要することなく他の図面が得られることは明らかである。
【
図1】本発明の実施形態によって提供される表示パネルを示す図である。
【
図2】本発明の実施形態によって提供される表示パネルにおけるピクセル・アイランド内のサブピクセルが視点に対応することを示す図である。
【
図3】本発明の実施形によって提供される別の表示パネルにおけるピクセル・アイランド内のサブピクセルが視点に対応することを示す図である。
【
図4】本発明の実施形によって提供される他の表示パネルにおけるピクセル・アイランド内のサブピクセルが視点に対応することを示す図である。
【
図5】本発明の実施形によって提供される他の表示パネルにおけるピクセル・アイランド内のサブピクセルが視点に対応することを示す図である。
【
図6】本発明の実施形態によって提供される表示装置の概略構成図である。
【
図7】本発明の実施形態によって提供される表示装置の駆動方法のフローチャートである。
【
図8】本発明の実施形態によって提供される表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。
【
図9】本発明の実施形によって提供される別の表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。
【
図10】本発明の実施形によって提供される他の表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。
【
図11】本発明の実施形によって提供される他の表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。
【
図12】本発明の実施形によって提供される他の表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。
【
図13】本発明の実施形によって提供される他の表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態の目的、技術解決策および利点をより明確にするために、本発明の実施形態の図面を参照しながら、本発明の実施形態の技術解決策に明確かつ完全に説明する。説明した実施形態は、本発明の一部であり、全ての実施形態ではないことは明らかである。また、本発明における実施形態および実施形態における特徴は、競合することなく組み合わされていてもよい。記載された本発明の実施形態に基づいて、当業者が創造的労働を必要としない範囲内で獲得した他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲に属する。
【0029】
特に定義されない限り、本発明で使用される技術用語または科学用語は、本発明の当業者に理解される一般的な意味を有するものとする。本発明で使用される「第1」、「第2」および同様の語句は、順序、数量または重要性を示すものではなく、単に異なる構成要素を区別するために用いられる。「含む」または「含有」などの類似語は、その語の前に出現する要素または物体が、その語の後に出現する要素または物体と同等であることを意味し、他の要素または物体を排除しない。「接続」または「連結」のような類似語は、物理的または機械的な接続に限定されるものではなく、直接的であれ間接的であれ電気的な接続を含んでいてもよい。
【0030】
なお、図面における各図形の寸法及び形状は、真のスケールを反映するものではなく、本発明を概略的に説明することを目的とする。また、最初から最後まで同一又は類似の符号は、同一又は類似の要素又は同一若しくは類似の機能を有する要素を表すものである。
【0031】
本発明の実施形態は、表示パネルを提供する。
図1に示すように、表示パネルは、
表示領域2と、表示領域2の外側に位置する周辺領域3とを有するベース基板1と、
表示領域2から周辺領域3に延在するベース基板1の側に位置する複数のデータ線4と、
データ線4とベース基板1の同一側に位置する複数の走査線5と、
複数の走査線5と複数のデータ線4によって区画された領域内にそれぞれ位置する複数のサブピクセル6と、
周辺領域3とデータ線4とでベース基板1の同一側に位置する複数のデータ選択制御線MUと、
周辺領域3においてデータ選択制御線MUとベース基板1の同一側に位置する複数のデータ入力線Dと、
周辺領域3においてベース基板1と同一側に位置する複数のデータ選択回路8と、を含む。
【0032】
各データ線4は、第1方向Yに延在し、複数のデータ線4は、第2方向Xに沿って配列され、第1方向Yと第2方向Xとが交差する。
【0033】
前記走査線5は、第2の方向Xに沿って延在し、複数の走査線5は、第2の方向Xに沿って配列され、
複数のサブピクセル6において、第1方向Yおよび第2方向Xに沿って隣接する少なくとも2つのサブピクセル6は、1つのピクセル・アイランド7を構成し、第2方向Xにおいて任意に隣接する2つのサブピクセル6は発光色が同一である。
【0034】
各データ選択回路8は、少なくとも2つのマルチプレクサ9を含み、各データ選択回路8において異なるマルチプレクサ9の入力端子は異なるデータ入力線Dに接続され、異なるマルチプレクサ9の制御端子は異なるデータ選択制御線MUに接続され、異なるマルチプレクサ9の第i出力端子は同一のデータ線4に接続され、ここで、iは正の整数であり、隣接する2つのデータ選択回路8において、異なるデータ選択制御線MUに接続される2つのマルチプレクサ9は同一のデータ入力線Dに接続され、データ選択回路8は、複数のデータ選択制御線MUの信号によって制御されることで、対応するデータ入力線Dの信号それぞれを接続される各データ線4に供給する。
【0035】
本発明の実施形態によって提供される表示パネルは、データ選択回路を用いてデータ入力線の信号をデータ線に供給することにより、データ入力線の数をデータ線の数よりも少なくすることができ、データ入力量を低減することが可能となる。また、本発明の実施形態によって提供される表示パネルにおける各データ選択回路は、少なくとも2つのマルチプレクサを含み、各データ選択回路上の異なるマルチプレクサは、異なるデータ入力線に接続される。これにより、1つのデータ選択回路については、複数のデータ選択制御線の信号によって制御されることで、接続される各データ線に対して同じデータ入力線からの信号をそれぞれ供給することも可能となり、異なるデータ入力線からの信号をそれぞれ異なるマルチプレクサを介して対応するデータ線へ供給することも可能となる。すなわち、同一データ選択回路に接続される複数のデータ線は、同一データ信号を入力してもよいし、完全に同一でないデータ信号を入力してもよい。ピクセル・アイランド毎に同一行の複数のサブピクセルを一括して表示することを必要とする際に、人の目の動きに応じて統合表示サブピクセルも変化され、本発明の実施形態によって提供される表示パネルのデータ選択回路によれば、人の目の動きに応じて統合表示サブピクセルの表示情報を変化させることが可能となり、人の目の動きに応じてサブピクセルの表示情報をスムーズに遷移させることができ、表示効果が向上し、ユーザーエクスペリエンスが向上する。
【0036】
なお、
図1では、一部のデータ線、走査線、サブピクセル、データ入力線およびデータ選択回路のみを図示する。
図1では第1方向Yと第2方向Xが交差する。
【0037】
いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランド7は、
図1に示すように、第1の方向Yに沿って配列された複数のサブピクセル行10を含み、各サブピクセル行10は、第2の方向Xに沿って配列されるh個のサブピクセル6を含む。各サブピクセル行10は、a個のサブピクセルグループ11に分割され、各サブピクセルグループ11はf個のサブピクセル6を含む。ここで、a=h/fであり、a,h,fはいずれも1より大きい正の整数である。
【0038】
1つのサブピクセル行10において、各サブピクセルグループ11はデータ線4を介して1つのデータ選択回路8に接続され、異なるサブピクセルグループ11はデータ線4を介して異なるデータ選択回路8に接続される。
【0039】
各マルチプレクサ9は、f個の出力端子、f個の入力端子およびf個の制御端子を有する。
【0040】
このように、1つのサブピクセル行におけるサブピクセルグループ毎に、複数のデータ選択制御線の信号によって制御されることで、同一データ入力線の信号を対応するデータ選択回路を介して接続される各データ線にそれぞれ供給してもよいし、異なるデータ入力線の信号を対応するデータ選択回路を介して接続される各データ線にそれぞれ供給してもよい。すなわち、1つのサブピクセルグループにおける各サブピクセルは、データ選択回路を介して同じ表示情報を入力してもよいし、データ選択回路を介して完全に同じ表示情報を入力してもよい。
【0041】
なお、具体的な実施形態では、サブピクセルは走査線およびデータ線のいずれにも接続され、第1方向Yに配列される1列のサブピクセルは同一データ線に接続され、第2方向Xに配列される1行のサブピクセルは同一走査線に接続される。すなわち、具体的な実施形態では、1つのデータ選択回路がf本のデータ線を介して1列のサブピクセルグループに接続する。
【0042】
いくつかの実施形態では、データ選択回路の数は、第2方向に配列される1行のサブピクセルにおけるサブピクセルグループの数と等しい。
【0043】
これにより、データ選択回路を介して対応するピクセル・アイランド内のサブピクセルグループにデータ信号を供給することが可能となる。
【0044】
いくつかの実施形態では、
図1に示すように、各データ選択回路8は、第1のマルチプレクサ12および第2のマルチプレクサ13を含む。
【0045】
データ選択回路8の数mとデータ入力線Dの数nは、n=m+1を満足する。
【0046】
第jのデータ選択回路8の第1のマルチプレクサ12および第j+1のデータ選択回路8の第2のマルチプレクサ13は、第jのデータ入力線Djに接続され、ここで、jはmより小さい正の整数である。
【0047】
具体的な実施の形態では、データ入力線Dの番号は、例えば0から始まり、すなわちn本のデータ入力線の番号はそれぞれD0~Dmである。
図1に示すように、
図1の最左端のデータ選択回路8が1番目のデータ選択回路である場合、1番目のデータ選択回路8の第1マルチプレクサ12および2番目のデータ選択回路8の第2マルチプレクサ13は、1本目のデータ入力線D1に接続する。具体的な実施形態では、1番目のデータ選択回路8における第2のマルチプレクサ13は、0番目のデータ入力線D0に接続する。m番目のデータ選択回路8の第1マルチプレクサ12は、m番目のデータ入力線Dmに接続する。
【0048】
いくつかの実施形態では、
図1に示すように、第1のマルチプレクサ12は、f個の第1の選択スイッチT1を含む。異なる第1の選択スイッチT1の制御電極は、異なるデータ選択制御信号線MUに接続され、異なる第1の選択スイッチT1の第1の極は同一のデータ入力線Dに接続され、異なる第1の選択スイッチT1の第2の極は異なるデータ線4に接続される。
【0049】
第2のマルチプレクサ13は、f個の第2の選択スイッチT2を含む。異なる第2の選択スイッチT2の制御電極は、異なるデータ選択制御信号線MUに接続され、異なる第2の選択スイッチT2の第1の極は、同じデータ入力線Dに接続され、異なる第2の選択スイッチT2の第2の極は、異なるデータ線4に接続される。
【0050】
各データ選択回路8において第1のマルチプレクサ12におけるi番目の1の選択スイッチT1iの第2の極と、第2のマルチプレクサ13におけるi番目の2の選択スイッチT2iの第2の極は、同じデータ線4に接続される。
【0051】
いくつかの実施形態では、第1の選択スイッチは第1のトランジスタを含み、第1のトランジスタの制御電極はデータ選択制御線に接続され、第1のトランジスタの第1の極はデータ入力線に接続され、第1のトランジスタの第2の極はデータ線に接続される。
【0052】
第2の選択スイッチは第2のトランジスタを含み、第2のトランジスタの制御電極はデータ選択制御線に接続され、第2のトランジスタの第1の極はデータ入力線に接続され、第2のトランジスタの第2の極はデータ線に接続される。
【0053】
具体的な実施形態では、第1のトランジスタ、第2のトランジスタはいずれも金酸素半導体(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor, MOS)、相補型金属酸化物半導体トランジスタ(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor Transistor, CMOS)または薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor, TFT)を用いることができる。
【0054】
いくつかの実施形態では、第1のトランジスタおよび第2のトランジスタは、共にP型またはN型である。これにより、データ選択制御線によるデータ選択回路の制御が容易となる。
【0055】
もちろん、第1のトランジスタおよび第2のトランジスタの一方がP型トランジスタであり、他方がN型トランジスタであってもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、表示パネルは2f本のデータ選択制御線を含む。
【0057】
ここで、f本のデータ選択制御線は、第1のデータ選択器における各第1の選択スイッチの制御電極に接続され、残りのf本のデータ選択制御線は、第2のデータ選択器における各第2の選択スイッチの制御電極に接続される。
【0058】
いくつかの実施形態では、
図1に示すように、異なるデータ選択回路8におけるi番目の1の選択スイッチT1iの制御電極が同じデータ選択制御信号線MUに接続される。
【0059】
異なるデータ選択回路内のi番目の第2の選択スイッチT2iの制御電極は、同じデータ選択制御信号線MUに接続する。
【0060】
異なるデータ選択回路内のi番目の第1の選択スイッチT1iの制御電極は同一のデータ選択制御信号線MUに接続され、異なるデータ選択回路内のi番目の第2の選択スイッチT2iの制御電極は、同じデータ選択制御信号線MUに接続され、表示パネルが2f本のデータ選択制御線を含む例を挙げて説明する。もちろん、具体的な実施形態では、異なるデータ選択回路内のi番目の第1の選択スイッチT1iの制御電極は、異なるデータ選択制御信号線MUに接続され、異なるデータ選択回路内のi番目の第2の選択スイッチT2iの制御電極も異なるデータ選択制御信号線MUに接続される。表示パネルに含まれるデータ選択制御線の数は2fの整数倍である。
【0061】
いくつかの実施形態では、
図1に示すように、ピクセル・アイランド7は、第1方向Yに沿って配列される第1のサブピクセル行14、第2のサブピクセル行15および第3のサブピクセル行16を含む。
【0062】
第1のサブピクセル行14は、複数の第2の方向に沿って配列される第1の色のサブピクセルを含む。
【0063】
第2のサブピクセル行15は、複数の第2の方向に沿って配列される第2の色のサブピクセルを含む。
【0064】
第3のサブピクセル行16は、複数の第2の方向に沿って配列される第3の色のサブピクセルを含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、
図1に示すように、第1の色のサブピクセルは赤色サブピクセルRであり、第2の色のサブピクセルは、緑色サブピクセルGであり、第3の色のサブピクセルは、青色サブピクセルBである。
【0066】
いくつかの実施形態では、
図1に示すように、ピクセル・アイランド7内の各サブピクセル行10は16個のサブピクセル6を含み、各サブピクセル行10は、4つのサブピクセルグループ11に分割され、各サブピクセルグループ11は4つのサブピクセル6を含む。
【0067】
各マルチプレクサ9は、4つの入力端子、4つの制御端子および4つの出力端子を含む。
【0068】
次に、本発明の実施形態によって提供される表示パネルについて、各サブピクセルグループが4つのサブピクセルからなる例を説明する。
【0069】
具体的な実施形態では、
図1に示すように、第1のマルチプレクサ122は、T11,T12,T13,T14の4つの第1選択スイッチを有する。第2のマルチプレクサ13は、T21,T22,T23,T24の4つの第2選択スイッチを有する。
【0070】
具体的な実施形態では、
図1に示すように、表示パネルは、8本のデータ選択制御信号線MUを含み、それぞれMU1、MU2、MU3、MU4、MU5、MU6、MU7、MU8である。このうち、各データ選択回路8における1番目の第1の選択スイッチT11の制御端子は、MU1に接続され、各データ選択回路8における1番目の第2の選択スイッチT21の制御端子は、MU2に接続され、各データ選択回路8における2番目の第1の選択スイッチT12の制御端子は、MU3に接続され、各データ選択回路8における2番目の第2の選択スイッチT22の制御端子は、MU4に接続され、各データ選択回路8における3番目の第1の選択スイッチT13の制御端子はMU5に接続され、各データ選択回路8における3番目の第2の選択スイッチT23の制御端子はMU6に接続され、各データ選択回路8における4番目の第1の選択スイッチT14の制御端子はMU7に接続され、各データ選択回路8における4番目の第2の選択スイッチT24の制御端子はMU8に接続される。
【0071】
具体的な実施形態では、
図1に示すように、各データ選択回路8において1番目の第1の選択スイッチT11の出力端子および1番目の第2の選択スイッチT21の出力端子は、同一のデータ線4に接続され、2番目の第1の選択スイッチT12の出力端子および2番目の第2の選択スイッチT22の出力端子は、同一のデータ線4に接続され、3番目の第1の選択スイッチT13の出力端子および3番目の第2の選択スイッチT23の出力端子は、同一のデータ線4に接続され、4番目の第1の選択スイッチT14の出力端子および4番目の第2の選択スイッチT24の出力端子は、同一のデータ線4に接続される。
【0072】
具体的な実施形態では、
図1に示すように、各データ選択回路8において各第1の選択スイッチT11、T12、T13、T14の入力端子は、同一のデータ入力線Dに接続され、各第2の選択スイッチT21、T22、T23、T24の入力端子は、同一のデータ入力線Dに接続され、第1の選択スイッチT11、T12、T13、T14の入力端子および第2の選択スイッチT21、T22、T23、T24の入力端子は、異なるデータ入力線Dに接続される。例えば、
図1における左から右に向かう第1のデータ選択回路8における各第1の選択スイッチT11、T12、T13、T14の入力端子はD1に接続され、第2の選択スイッチT21、T22、T23、T24の入力端子はD0に接続される。第2のデータ選択回路8における各第1の選択スイッチT11、T12、T13、T14の入力端子はD2に接続され、第2の選択スイッチT21、T22、T23、T24の入力端子はD1に接続される。第3のデータ選択回路8における各第1の選択スイッチT11、T12、T13、T14の入力端子はD3に接続され、第2の選択スイッチT21、T22、T23、T24の入力端子はD2に接続される。このような類推で、ここではこれ以上言及しない。
【0073】
なお、具体的な実施にあたっては、視点は赤色サブピクセル、青色サブピクセルおよび緑色サブピクセルに対応する必要がある。次に、ピクセル・アイランドの1つのサブピクセル行が16個のサブピクセルを含む場合を例に挙げて、サブピクセルと視点との対応関係について説明する。
【0074】
1つのピクセル・アイランドが16視点に対応する場合、ピクセル・アイランド内の各サブピクセルグループにおける同じ行の各サブピクセルは異なる表示情報を表示する必要があり、例えば
図2に示すように、第i視点Piは第1のピクセル・アイランド22内のRi,Gi,Biに対応し、ここで、iは16以下の正の整数である。第1のピクセル・アイランドが
図1の左から右へ並ぶ最初の4つのデータ選択回路に接続されている例を挙げて説明すると、具体的な実施形態では、データ選択制御信号線MU1、MU3、MU5、MU7によりデータ選択回路における各第1の選択スイッチT11、T12、T13、T14を順次にオンするように制御し、視点Pi~P4iに対応するデータ信号がDiを介して順次供給されるとともにデータ選択制御信号線MU2、MU4、MU6、MU8により、データ選択回路における各第2の選択スイッチT21、T22、T23、T24をオフするように制御する。
【0075】
1つのピクセル・アイランドが4視点に対応する場合,すなわちピクセル・アイランド内の各行に4つのサブピクセルが統合されて表示されることとなる。場合によっては、例えば
図3に示すように、第i視点Piは、第1ピクセル・アイランド22内のR4i-3~R4i,G4i-3~G4i,B4i-3~B4iに対応していてもよい。ただし、iは4以下の正の整数である。具体的な実施形態では、データ選択制御信号線MU1、MU3、MU5、MU7により、データ選択回路における各第1の選択スイッチT11、T12、T13、T14を同時にオンするように制御し、視点Piに対応するデータ信号がDiを介して順次供給されるとともに、データ選択制御信号線MU2、MU4、MU6、MU8により、データ選択回路における各第2の選択スイッチT21、T22、T23、T24をオフするように制御する。
【0076】
例えば、ユーザーの目が移動して視点に対応するサブピクセルが
図3の右方向に並進した場合、1つのサブピクセル分を並進すると、ユーザー注視領域の視点に対応する各サブピクセルは、
図4に示すように、第1視点P1が第1のピクセル・アイランド22内のR2~R5,G2~G5,B2~B5に対応し、第2視点P2が第1のピクセル・アイランド22内のR6~R9,G6~G9,B6~B9に対応し、第3視点P3が第1のピクセル・アイランド22内のR10~R13,G10~B13に対応し、第4視点P4が第1のピクセル・アイランド22内のR14~R16、G14~G16、B14~B16および第2のピクセル・アイランド23内のR1、G1、B15に対応する。具体的な実施形態では、データ選択回路における各第1の選択スイッチのみを用いて、1つのサブピクセルグループにおける各サブピクセルが完全に同一でないデータ信号を入力することを実現してもよい。例えば、D0にはd4,d1データ信号が順次入力され、D1にはd1,d2データ信号が順次入力され、D2にはd2,d3データ信号が順に入力され、D3にはd3,d4データ信号が順に入力され、D4にはd4、d1データ信号が順に入力される。MU1には第1のデータ選択制御信号が供給され、その後、T12、T13、T14が同時にオンするように制御される。同時にMU2、MU4、MU6、MU8には第2のデータ選択制御信号が供給され、各データ選択回路における4つの第2選択スイッチT21,T22,T23,T24がオフするように制御される。または、データ選択回路における第1の選択スイッチおよび第2の選択スイッチを用いて、1つのサブピクセルグループにおける各サブピクセルが完全に同一でないデータ信号を入力することを実現してもよい。具体的には、D0にはd4データ信号が入力され、D1にはd1データ信号が入力され、D2にはd2データ信号が入力され、D3にはd3データ信号が入力され、D4にはd4データ信号が入力される。MU2、MU3、MU5、MU7に第1のデータ選択制御信号を同時に供給して、各データ選択回路におけるT21、T12、T13、T14を同時オンするように制御する。同時に、MU1、MU4、MU6、MU8に第2のデータ選択制御信号を供給して、各データ選択回路におけるT11、T22、T23、T24をオフするように制御する。
【0077】
場合によっては、例えば、視点対応サブピクセルが
図4の右方向に再び1つのサブピクセル分を並進するようにユーザーの目を移動させると、ユーザー注視領域の視点対応サブピクセルは、
図5に示すように、第1視点P1が第1のピクセル・アイランド22内のR3~R6,G3~G6,B3~B6に対応し、第2視点P2が第1のピクセル・アイランド22内のR7~R10,G7~G10,B7~B10に対応し、第3視点P3が第1のピクセル・アイランド22内のR11~G14,B11~B14に対応し、第4視点P4が第1のピクセル・アイランド22内のR15~R16、G15~G16、B15~B16および第2のピクセル・アイランド23内のR1、R2、G1、G2、B1、B2に対応する。具体的な実施形態では、データ選択回路における各第1の選択スイッチのみを用いて、1つのサブピクセルグループにおける各サブピクセルが完全に同一でないデータ信号を入力することを実現してもよい。D0にはd4,d1データ信号が順次入力され、D1にはd1、d2データ信号が順次入力され、D2にはd2、d3データ信号が順に入力され,D3にはd3,d4データ信号が順に入力され、D4にはd1データ信号が順に入力されるようになる。同時に、MU1、MU3に第1のデータ選択制御信号を供給し、MU5、MU7に同時に第1のデータ選択制御信号を供給して、各データ選択回路におけるT11、T12を同時にオンした後、T13、T14を同時にオンするように制御する。同時にMU2、MU4、MU6、MU8に第2のデータ選択制御信号を供給し、各データ選択回路における4つの第2の選択スイッチT21、T22、T23、T24をオフするように制御する。または、データ選択回路における第1の選択スイッチおよび第2の選択スイッチを用いて、1つのサブピクセルグループにおける各サブピクセルが完全に同一でないデータ信号を入力することを実現してもよい。具体的には、D0にはd4データ信号が入力され、D1にはd1データ信号が入力され、D2にはd2データ信号が入力され、D3にはd3データ信号が入力され、D4にはd4データ信号が入力される。MU2、MU4、MU5、MU7に第1のデータ選択制御信号を同時に供給して、各データ選択回路におけるT21、T22、T13、T14を同時にオンするように制御する。同時に、MU1、MU3、MU6、MU8に第2のデータ選択制御信号を供給して、各データ選択回路におけるT11、T12、T23、T24をオフするように制御する。
【0078】
具体的な実施形態では、表示パネルは剛性の高い表示パネルであってもよいし、フレキシブルな表示パネルであってもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、本発明の実施形態によって提供される表示パネルは、液晶表示パネルである。その種類としては、ツイストネマチック(Twisted Nematic,TN)型、垂直配向(Vertical Alignment、VA)型、平面変換(In-Plane Switching、IPS)型やアドバンストスーパーディメンションスイッチ(AdvancedSuper Dimension Switch,ADS)型等の液晶表示パネルが挙げられる。
【0080】
いくつかの実施形態では、液晶表示パネルは、対向して配置されたアレイ基板および対向基板と、アレイ基板と対向基板との間に位置する液晶層とを有する。具体的な実施形態では、走査線、データ線、データ選択制御線、データ入力線およびデータ選択回路がアレイ基板に設けられていてもよい。アレイ基板は、サブピクセルと1対1に対応する複数の駆動トランジスタおよび駆動トランジスタと1対1に対応して電気的に接続された複数のピクセル電極とをさらに有する。対向基板は、ブラックマトリクスおよびカラーフィルムを有する。ここで、駆動トランジスタの制御電極は走査信号線に電気的に接続される。駆動トランジスタの第1の極は、データ線に電気的に接続され、駆動トランジスタの第2の極はピクセル電極に電気的に接続される。いくつかの実施形態では、ブラックマトリクスは走査線およびデータ線を遮蔽し、ブラックマトリクスの開口領域はサブピクセル色に対応するカラー膜を設定する。いくつかの実施形態では、第2の方向Xに並ぶ1行のサブピクセルの色が同じである場合、ブラックマトリクスは走査線のみを遮蔽するように設けられていてもよい。いくつかの実施形態では、液晶表示パネルは、アレイ基板に設けられてもよいし、対向基板に設けられてもよい共通電極層をさらに有する。
【0081】
いくつかの実施形態では、本開示の実施形態によって提供される表示パネルは、エレクトロルミネッセンス表示パネルである。エレクトロルミネッセンス表示パネルは、例えば有機発光ダイオード(Organic Light-EmittingDiode,OLED)表示パネル、量子ドット発光ダイオード(Quantum Dot Light EmittingDiodes,QLED)表示パネル等である。具体的な実施形態では、各サブピクセルは、例えば、トランジスタや容量等を含むピクセル駆動回路と、ピクセル駆動回路に電気的に接続されたエレクトロルミネッセンス素子とを有する。
【0082】
同様な発明思想に基づき、本開示の一実施形態は、
図6に示すように、本発明の実施形態によって提供される表示パネル24を備える表示装置を提供する。
【0083】
いくつかの実施形態では、
図6に示すように、表示装置は、表示パネルの出光側に位置するシリンドリカルレンズ構造25をさらに含む。
【0084】
前記シリンドリカルレンズ構造は、アレイ状に配列された複数のシリンドリカルレンズを含む。
【0085】
いくつかの実施形態では、
図6に示すように、表示装置は、
表示パネル24とシリンドリカルレンズ構造25との間に位置する透光スペーサ層26と、
透光スペーサ層26から離れるシリンドリカルレンズ構造25側に位置する平坦層27とを、さらに含む。
【0086】
いくつかの実施形態では、表示パネルが液晶表示パネルである場合、表示装置は、例えば、表示パネルのシリンドリカルレンズ構造から離れるバックライトモジュールをさらに有する。
【0087】
いくつかの実施形態では、表示装置は、
表示装置におけるユーザーの目の注視領域をリアルタイムで特定するための人間眼追跡システム(eye-tracking)をさらに有する。
【0088】
これにより、決定された表示装置におけるユーザーの目の注視領域に基づき、注視領域に対応するピクセル・アイランド内の各サブピクセルの表示情報を決定することができる。
【0089】
具体的な実施形態では、ピクセル・アイランド(2次元画像(2D)として表示可能な1つのサブピクセル)内でサブピクセル細分化を行うため、3次元画像(3D)表示モードにおいても2D表示と同様の解像度を維持することができ、eye-trackingを組み合わせることで大画角の多視点(view)表示が可能となり、より高いピクセル密度(ppi)の3D表示が可能となり、情報量が多く隣接する視点間での色クロストークも低減され、ユーザーによる立体画像視聴時の眩しさやユーザーエクスペリエンスも向上する。表示装置にシリンドリカルレンズアレイを設ける場合、シリンドリカルレンズアレイは、ピクセル・アイランド内のサブピクセルに対するピクセルマッピングだけでなく、ピクセル・アイランドの出射光線も光場変調することにより、最終的なピクセル・アイランドの出射光線が複数の視点を形成して光場3D表示が可能となる。
【0090】
本発明の一実施例によるディスプレイ装置は、携帯電話、タブレット、テレビ、モニター、ノート型パソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲーションなどのディスプレイ機能を含む任意の製品または部品である。表示装置のその他必要不可欠な構成要素は、当業者には理解されるべきであり、ここでは言及せず、本発明の制限としてもよい。この表示装置の実施形態は、上述した表示パネルの実施形態を参照することができ、重複部分については省略する。
【0091】
同様な発明思想に基づき、本発明の実施形態は、前記表示装置の駆動方法と提供し、
図7に示すように、以下のステップを含む。
【0092】
S101、現在の表示モードを決定し、表示パネルにおけるユーザーの目の注視領域をリアルタイムで決定する。
【0093】
S102、表示モードおよび注視領域に基づき、注視領域に対応するピクセル・アイランド内の各サブピクセルの表示情報を決定する。
【0094】
S103、表示情報に基づき、データ選択制御線にデータ選択制御信号を供給し、データ選択回路を介し、データ書込線から供給された表示情報に対応するデータ信号を注視領域のピクセル・アイランドに対応する各データ線に供給する。
【0095】
本発明の実施形態によって提供される表示装置の駆動方法,複数のデータ選択制御線の信号によって制御されることで、データ選択回路により、接続される各データ線に対して同じデータ入力線からの信号をそれぞれ供給することも可能となり、異なるデータ入力線からの信号をそれぞれ異なるマルチプレクサを介して対応するデータ線へ供給することも可能となる。ピクセル・アイランドごとに同一行の複数のサブピクセルの統合表示を必要とし、人の目の位置が変化した場合には統合表示サブピクセルも変化し、各サブピクセルに対応する表示情報を決定した後で統合表示サブピクセルが変化しても、データ選択回路により統合表示サブピクセルの表示情報を変化させることが可能となり、人の目の動きに応じてサブピクセルの表示情報をスムーズに遷移させることができ、表示効果が向上し、ユーザーエクスペリエンスが向上する。
【0096】
いくつかの実施形態では、ステップS101において、表示パネルにおけるユーザーの目の注視領域をリアルタイムで決定することは、具体的に、
人間眼追跡システムにより表示パネルにおけるユーザーの目の注視領域を取得する。
【0097】
ステップS102では、表示モードおよび注視領域に基づき、注視領域に対応するピクセル・アイランド内の各サブピクセルの表示情報を決定することは、具体的に、
表示モードおよび取得された表示パネルにおけるユーザーの目の注視領域に基づき、ユーザーが視聴するビュー情報を決定し、
ビュー情報に基づき、ビュー情報に対応するピクセル・アイランド内のターゲットサブピクセルを決定し、ビュー情報に対応するターゲットサブピクセルの表示情報を決定する。
【0098】
いくつかの実施形態では、現在の表示モードを決定することは、具体的に、
表示装置のシステムリソース使用状況が予め設定された条件を満たす場合に、現在の表示モードが第1の表示モードであると判定する、ここで、第1の表示モードの場合、ピクセル・アイランドの1つのサブピクセル行における各サブピクセルは1つの視点に対応し、
表示装置のシステムリソース使用状況が予め設定された条件を満たさない場合、現在の表示モードが第2の表示モードであると判定し、第2の表示モードの場合、ピクセル・アイランド内の1つのサブピクセル行における隣接するf個のサブピクセルは1つの視点に対応し、ここで、ピクセル・アイランドの1つのサブピクセル行は、h個のサブピクセルを含み、h/fは正整数であり、h,fはいずれも1より大きい正整数である。
具体的な実施形態では、表示装置のシステムリソース使用状況が予め設定された条件を満たせば表示装置のシステムリソースが十分であり、表示装置のシステムリソース使用状況が予め設定された条件を満たさなければ表示装置のシステムリソースが不足する。
【0099】
いくつかの実施形態では、各データ選択回路は、第1のマルチプレクサおよび第2のマルチプレクサを含み、第1のマルチプレクサはf個の第1の選択スイッチを含み、第2のマルチプレクサはf個の第2の選択スイッチを含み、
現在の表示モードが第1の表示モードであると判定された場合、表示情報に基づき、データ選択制御線にデータ選択制御信号を供給し、データ選択回路を介し、データ書込線から供給された表示情報に対応するデータ信号を注視領域のピクセル・アイランドに対応する各データ線に供給することは、具体的に、
各データ選択回路内のf個の第1の選択スイッチが順次オンするように制御するために、各第1の選択スイッチに接続される複数のデータ選択線に第1のデータ選択制御信号を供給し、f個の第1の選択スイッチの第1の極に接続されるデータ入力線のデータ信号をf個の第1の選択スイッチの第2の極に接続されるデータ線に供給するとともに、各データ選択回路内のf個の第2の選択スイッチがオフするように制御するため、各第2の選択スイッチに接続される複数のデータ選択線に第2のデータ選択制御信号を供給する。
【0100】
いくつかの実施形態では、第1の選択スイッチにおける第1のトランジスタと第2の選択スイッチにおける第2のトランジスタとが同種のトランジスタである場合、選択スイッチをオンに制御する第1のデータ選択制御信号がハイレベル信号であるか、または選択スイッチをオフに制御する第2のデータ選択制御信号がローレベル信号であるか、または選択スイッチをオンに制御する第1のデータ選択制御信号がローレベル信号であるか、または選択スイッチをオフに制御する第2のデータ選択制御信号がハイレベル信号である。
【0101】
具体的な実施形態では、
図1に示す表示パネルを例に挙げ、現在の表示モードが第1の表示モードであると判定された場合、対応するタイミングチャートは、
図8に示すように、MU1,MU3,MU5,MU7に順次第1のデータ選択制御信号を供給し、各データ選択回路8における4つの第1の選択スイッチT11、T12、T13、T148の4つの第1の選択スイッチT11,T12,T13,T14を順次オンするように制御する。MU2、MU4、MU6、MU8に同時に第2のデータ選択制御信号を供給し、各データ選択回路8における4つの第2の選択スイッチT21、T122、T23、T24をオフするように制御する。このように、左から右へ順に配列された各データ選択回路8について、第1データ選択回路8はD0入力のデータ信号を第1選択スイッチT11,T12,T13,T14を介して対応するデータ線に入力し、第2のデータ選択回路8はD1入力のデータ信号を第1選択スイッチT11,T12,T13,T14を介して対応するデータ線に入力し、第3のデータ選択回路8はD2入力のデータ信号を第1選択スイッチT11,T12,T13,T14を介して対応するデータ線に入力し、第4のデータ選択回路8は、D3入力のデータ信号を第1選択スイッチT11,T12,T13,T14を介して対応するデータ線に入力する。具体的な実施形態では、
図1における1つのピクセル・アイランドが16視点に対応し、視点Pとサブピクセルとが対応する場合は、例えば
図2に示すようなものであってもよく、
図8中diはピクセル・アイランドにおけるi番目の視点Piの表示情報に対応するデータ信号である。すなわち、D0にはd1~d4データ信号が順次入力され、D1にはd5~d8データ信号が順に入力され、D2にはd9~d12データ信号が順に入力され、D3にはd13~d16データ信号が順に入力となる。
図8におけるga信号は走査線入力の信号である。
【0102】
いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランド内の各サブピクセルの行は、a個のサブピクセルグループに分割され、ここで、a=h/f,各サブピクセルグループは、f個の隣接するサブピクセルを含む。
【0103】
現在の表示モードが第2の表示モードであると判定された場合、表示情報に基づき、データ選択制御線にデータ選択制御信号を供給し、データ選択回路を介し、データ書込線から供給された表示情報に対応するデータ信号を注視領域のピクセル・アイランドに対応する各データ線に供給することは、具体的に、
各サブピクセルグループ内の各サブピクセルの表示情報が同一である場合、各第1の選択スイッチに接続されるf本のデータ選択線に第1のデータ選択制御信号を供給して、各データ選択回路におけるf個の第1選択スイッチを同時にオンするように制御し、f個の第1の選択スイッチの第1の極に接続されるデータ入力線のデータ信号をf個の第1の選択スイッチの第2の極に接続されるデータ線に供給するとともに、各第2の選択スイッチに接続されるf本のデータ選択線に第2のデータ選択制御信号を供給して、各データ選択回路におけるf個の第2の選択スイッチをオフするように制御する。
【0104】
具体的な実施形態では、
図1に示す表示パネルを例に挙げ、現在の表示モードが第2の表示モードであると判定された場合、すなわち
図1において4つの隣接するサブピクセルは1つの視点に対応し、すなわち4つの隣接するサブピクセルを統合して表示し、各サブピクセルグループ内の各サブピクセルの表示情報が同一である場合、視点Pとサブピクセルとが対応付けられている場合は例えば
図3に示し、対応のタイミングチャートは
図9に示す。MU1、MU3、MU5、MU7に第1のデータ選択制御信号を同時に供給して、各データ選択回路8における4つの第1の選択スイッチT11、T12、T13、T14を同時にオンするように制御する。同時に、MU2、MU4、MU6、MU8に第2のデータ選択制御信号に供給して、各データ選択回路8における4つの第2の選択スイッチT21、T122、T23、T24をオフするように制御する。このように、左から右へ順に配列された各データ選択回路8について、第1データ選択回路8はD0入力のデータ信号を第1選択スイッチT11,T12,T13,T14を介して対応するデータ線に入力し、第2のデータ選択回路8はD1入力のデータ信号を第1選択スイッチT11,T12,T13,T14を介して対応するデータ線に入力し、第3データ選択回路8はD2入力のデータ信号を第1選択スイッチT11,T12,T13,T14を介して対応するデータ線に入力し、第4のデータ選択回路8は、D3入力のデータ信号を第1選択スイッチT11,T12,T13,T14を介して対応するデータ線に入力する。
図9において、diはピクセル・アイランドにおけるi番目の視点Piの表示情報に対応するデータ信号である。すなわち、D0にはd1データ信号、D1にはd2データ信号、D2にはd3データ信号、D3にはd4データ信号が入力される。
【0105】
いくつかの実施形態では、各データ選択回路は、第1のマルチプレクサおよび第2のマルチプレクサを含み、現在の表示モードが第2の表示モードであると判定された場合、表示情報に基づき、データ選択制御線にデータ選択制御信号を供給し、データ選択回路を介し、データ書込線から供給された表示情報に対応するデータ信号を注視領域のピクセル・アイランドに対応する各データ線に供給することは、具体的に、
一部のサブピクセルグループにおいて、1番目のサブピクセルからg-1番目のサブピクセルまでの表示情報は同一であり、g番目のサブピクセルからf番目のサブピクセルまでの表示情報は同一であり、g-1番目のサブピクセルの表示情報がg番目のサブピクセルの表示情報と異なる場合、各第1の選択スイッチに接続される複数のデータ選択線に第1のデータ選択制御信号を供給して、1番目からg-1番目までの第1の選択スイッチを同時にオンするように制御し、g番目から第f番目までの第1の選択スイッチを同時にオンするように制御する。かつ、1番目からg-1番目までの第1の選択スイッチは、g番目から第f番目までの第1の選択スイッチを順次にオンするように制御する。f個の第1の選択スイッチの第1の極に接続されるデータ入力線のデータ信号をf個の第1の選択スイッチの第2の極に接続されるデータ線に供給するとともに、各データ選択回路内のf個の第2の選択スイッチがオフするように制御するため、各第2の選択スイッチに接続される複数のデータ選択線に第2のデータ選択制御信号を供給する。
【0106】
ここで、各データ入力線において、1番目からg-1番目までの第1の選択スイッチがオンのときのデータ信号は、g番目から第f番目までの第1の選択スイッチがオンのときのデータ信号と異なり、g番目から第f番目までの第1の選択スイッチがオンのときのk番目のデータ入力線のデータ信号は、1番目からg-1番目までの第1の選択スイッチがオンのときのk+1番目のデータ入力線のデータ信号と同じである。
【0107】
本発明の実施形態によって提供される表示装置の駆動方法は、人の目の位置が変化した場合に、統合表示されるサブピクセルが変化しても、各サブピクセルに対応する表示情報を決定した後、データ選択制御信号線から供給されたデータ選択制御信号を利用して、統合表示サブピクセルの表示情報を変化させることができるようにデータ選択回路を制御することができ、人の目の動きに応じてサブピクセルの表示情報をスムーズに遷移させることができ、表示効果が向上し、ユーザーエクスペリエンスが向上する。
【0108】
なお、gは2以上f未満の整数である。gが2に等しい場合、すなわち、各サブピクセルグループにおける2番目のサブピクセルからf番目のサブピクセルまでの表示情報は同一であり、2番目のサブピクセルからf番目のサブピクセルまでの表示情報は同一でない。
【0109】
具体的な実施形態では、現在の表示モードが第2の表示モードであると判定された場合、ユーザーの目が移動すると、1つのサブピクセル(g=2)だけ右方向に移動する場合は、
図3に示し、視点Pがサブピクセルに対応する場合は、
図4に示す。対応するタイミングチャートは
図10に示す。
図10において、diはピクセル・アイランド内のi番目の視点Piの表示情報を表すデータ信号である。すなわち、D0にはd4,d1データ信号が順次入力され、D1にはd1,d2データ信号が順に入力され、D2にはd2,d3データ信号が順に入力され、D3にはd3,d4データ信号が順に入力され、D4はピクセル・アイランド内のi番目の視点Piの表示情報を表すデータ信号である。すなわち、D0にはd4,d1データ信号が順次入力され、D1にはd1,d2データ信号が順に入力され、D2にはd2,d3データ信号が順に入力され、D3にはd3,d4データ信号が順に入力されd4、d1データ信号が順に入力される。MU1には第1のデータ選択制御信号が供給され、その後、MU3、MU5、MU7には第1のデータ選択制御信号が同時に供給され、各データ選択回路8におけるT11が先にオンし、その後T12、T13、T14が同時にオンするように制御される。MU2、MU4、MU6、MU8には同時に第2のデータ選択制御信号が供給され、各データ選択回路8における4つの第2の選択スイッチT21、T22、T23、T24をオフするように制御する。これにより、
図4に対応する統合表示方式が実現可能となる。
【0110】
具体的な実施形態では、現在の表示モードが第2の表示モードであると判定された場合に、ユーザーの目が移動し続けると、注視領域が
図4に対して右方向に1つ移動し、すなわち、g=3である。視点Pとサブピクセルとが対応する場合は、例えば
図5に示す。タイミングチャートは
図11に示す。
図11において、diはピクセル・アイランド内のi番目の視点Piの表示情報を表すデータ信号である。すなわち、D0にはd4,d1データ信号が順次入力され、D1にはd1,d2データ信号が順に入力され、D2にはd2,d3データ信号が順に入力され、D3にはd3,d4データ信号が順に入力され、D4にはd4、d1データ信号が順に入力される。第1のデータ選択制御信号をMU1,MU3に同時に供給し、その後MU5,MU7に同時に供給することで、各データ選択回路8内のT11,T12を先に同時にオンし、その後T13,T14を同時にオンするように制御する。MU2,MU4,MU6,MU8には同時に第2のデータ選択制御信号が供給され、各データ選択回路8における4つの第2の選択スイッチT21,T22,T23,T24をオフするように制御する。これにより,
図5に対応する統合表示方式が実現可能となる。
【0111】
なお、
図10,
図11に示すように、データ選択回路のうちの1組のデータ選択器のみを用いて、タイミングを調整することにより、異なるデータ信号をデータ選択器を介して1つのサブピクセルグループに供給することが可能となる。しかし、第2の表示モードでは表示装置のリフレッシュ周波数を2倍にする必要があり、表示装置のシステムリソースが不足している場合には表示装置の消費電力に影響を与えることになる。そこで、本発明の一実施形態は、表示モードが第2の表示モードである場合に、以下のような駆動方法を提供する。
【0112】
いくつかの実施形態では、現在の表示モードが第2の表示モードであると判定された場合、表示情報に基づき、データ選択制御線にデータ選択制御信号を供給し、データ選択回路を介し、データ書込線から供給された表示情報に対応するデータ信号を注視領域のピクセル・アイランドに対応する各データ線に供給し、さらに、
一部のサブピクセルグループにおいて、1番目のサブピクセルからg-1番目のサブピクセルまでの表示情報は同一であり、g番目のサブピクセルからf番目のサブピクセルまでの表示情報は同一であり、g-1番目のサブピクセルの表示情報がg番目のサブピクセルの表示情報と異なる場合、1番目からg-1番目までの第2の選択スイッチおよび番目から第f番目までの第1の選択スイッチに接続されるデータ選択線に第1のデータ選択制御信号を供給して、各データ選択回路中1番目からg-1番目までの第2の選択スイッチおよびg番目から第f番目までの第1の選択スイッチを同時にオンするように制御し、1番目からg-1番目までの第2の選択スイッチの第1の極およびg番目から第f番目までの第1の選択スイッチの第1の極に接続されるデータ入力線のデータ信号を、1番目からg-1番目までの第2の選択スイッチの第2の極およびg番目から第f番目までの第1の選択スイッチの第2の極に接続されるデータ線に供給し、
同時に、1番目からg-1番目までの第1の選択スイッチおよびg番目から第f番目までの第2の選択スイッチに接続されるデータ選択線に第2のデータ選択制御信号を供給し、各データ選択回路中1番目からg-1番目までの第1の選択スイッチおよびg番目から第f番目までの第2の選択スイッチをオフするように制御する。
具体的な実施形態では、現在の表示モードが第2の表示モードであると判定された場合に、ユーザーの目が移動すると、
図3に対して1つのサブピクセル(g=2)だけ右方向に移動した場合、例えば
図4に示すように視点Pがサブピクセルに対応する場合、対応するタイミングチャートを
図12に示すようにしてもよい。
図12において、D0にはd4データ信号が入力され、D1にはd1データ信号が入力され、D2にはd2データ信号が入力され,D3にはd3データ信号が入力され、D4にはd4データ信号が入力されることになる。第1のデータ選択制御信号は、MU2,MU3,MU5,MU7に同時に供給され、各データ選択回路8内のT21、T12、T13、T14を同時にオンするように制御する。MU1,MU4,MU6,MU8には同時に第2のデータ選択制御信号が供給されて、各データ選択回路8内のT11、T22、T23、T24をオフするように制御する。
図4に対応する統合表示方式が実現可能となる。
【0113】
具体的な実施形態では、現在の表示モードが第2の表示モードであると判定された場合に、ユーザーの目が移動すると、
図4に対して1つのサブピクセル(g=2)だけ右方向に移動した場合、例えば
図5に示すように視点Pがサブピクセルに対応する場合、対応するタイミングチャートを
図13に示すようにしてもよい。
図13において、diはピクセル・アイランド内のi番目の視点Piの表示情報を表すデータ信号である。すなわち、D0にはd4データ信号が入力され,D1にはd1データ信号が入力され、D2にはd2データ信号が入力され、D3にはd3データ信号が入力され、D4にはd4データ信号が入力される。MU2、MU4、MU5、MU7に第1のデータ選択制御信号を同時に供給して、各データ選択回路8におけるT21、T22、T13、T14を同時にオンするように制御する。同時に、MU1、MU3、MU6、MU8に第2のデータ選択制御信号を供給して、各データ選択回路8におけるT11、T12、T23、T24をオフするように制御する。これにより,
図5に対応する統合表示方式が実現可能となる。
【0114】
本発明の実施形態によって提供される表示装置の駆動方法は、人の目の位置が変化した場合に、サブピクセルの表示情報を人の目の動きに追従してスムーズに遷移させることができるだけでなく、表示効果が向上し、ユーザーエクスペリエンスが向上する。
図12、
図13に示すように、データ選択回路における複数組のデータ選択器を用いて異なるデータ信号を1つのサブピクセルグループに供給することを実現し、第2表示モードでは表示装置のリフレッシュ周波数を上げる必要がなく、表示装置のシステムリソースが不足している場合には表示装置の消費電力を節約することが可能となる。
【0115】
なお、
図8~
図13において、選択スイッチのオンを制御する第1のデータ選択制御信号はハイレベル信号であるとともに、選択スイッチのオフを制御する第2のデータ選択制御信号はローレベル信号である。
【0116】
以上説明したように、本発明の実施形態によって提供される表示パネル、表示装置およびその駆動方法は、データ選択回路を用いてデータ入力線の信号をデータ線に供給することにより、データ入力線の数をデータ線の数よりも少なくすることができ、データ入力量を低減することが可能となる。また、本発明の実施形態によって提供される表示パネルにおける各データ選択回路は、少なくとも2つのマルチプレクサを含み、各データ選択回路上の異なるマルチプレクサは、異なるデータ入力線に接続される。これにより、1つのデータ選択回路については、複数のデータ選択制御線の信号によって制御されることで、接続される各データ線に対して同じデータ入力線からの信号をそれぞれ供給することも可能となり、異なるデータ入力線からの信号をそれぞれ異なるマルチプレクサを介して対応するデータ線へ供給することも可能となる。すなわち、同一データ選択回路に接続される複数のデータ線は、同一データ信号を入力してもよいし、完全に同一でないデータ信号を入力してもよい。ピクセル・アイランド毎に同一行の複数のサブピクセルを一括して表示することを必要とする際に、人の目の動きに応じて統合表示サブピクセルも変化され、本発明の実施形態によって提供される表示パネルのデータ選択回路によれば、人の目の動きに応じて統合表示サブピクセルの表示情報を変化させることが可能となり、人の目の動きに応じてサブピクセルの表示情報をスムーズに遷移させることができ、表示効果が向上し、ユーザーエクスペリエンスが向上する。
【0117】
本発明の好適な実施形態について説明したが、当業者が基本的な創造性概念を理解すると、これらの実施形態はさらに変更および修正されうる。したがって、添付の特許請求の範囲は、好適な実施形態および本発明の範囲内にあるすべての変更および修正を含むものと解釈されることを意図する。
【0118】
当業者は、本発明の実施形態の精神および範囲を逸脱することなく、様々な変更および変形が可能であることは明らかである。このように、本発明の実施形態におけるこれらの変形および変形が、本発明の請求項およびそれと同等の技術的範囲内にある場合には、本発明もこれらの変形および変形を含むことを意図する。
【国際調査報告】