(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】インヘイラー
(51)【国際特許分類】
A61M 15/00 20060101AFI20240711BHJP
【FI】
A61M15/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023557763
(86)(22)【出願日】2023-05-31
(85)【翻訳文提出日】2023-10-03
(86)【国際出願番号】 KR2023007450
(87)【国際公開番号】W WO2024005385
(87)【国際公開日】2024-01-04
(31)【優先権主張番号】10-2022-0081058
(32)【優先日】2022-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、タエ ヘオン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジャエ ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ミ ジェオン
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン、ミンセオク
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ヨンミ
(72)【発明者】
【氏名】ジェオウン、エウンミ
(72)【発明者】
【氏名】チュン、タエ ヨウン
(72)【発明者】
【氏名】ハン、セウン キュ
(57)【要約】
一実施例によるインヘイラーは、一面、前記一面と対向する他面、および前記一面と他面とを連結する複数の側面を備えるハウジング;前記ハウジングに交換可能に取り付けられ、吸入可能な組成物を収容するキャニスタ;前記キャニスタが開閉可能に連結され、前記吸入可能な組成物が貯蔵される貯蔵所;前記キャニスタの開閉動作を制御するレバー;および、前記キャニスタおよび前記レバーの間に回転可能に配置されたカウンタ;を含み、前記カウンタは、前記レバーの作動によって一定の角度で回転して前記キャニスタ内の前記吸入可能な組成物の残余量を知らせることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一面、前記一面と対向する他面、および前記一面と他面とを連結する複数の側面を備えるハウジング;
前記ハウジングに交換可能に取り付けられ、吸入可能な組成物を収容するキャニスタ;
前記キャニスタが開閉可能に連結され、前記吸入可能な組成物が貯蔵される貯蔵所;
前記キャニスタの開閉動作を制御するレバー;および
前記キャニスタおよび前記レバーの間に回転可能に配置されたカウンタ;
を含み、
前記カウンタは、前記レバーの作動によって一定の角度で回転して前記キャニスタ内の前記吸入可能な組成物の残余量を知らせる、インヘイラー。
【請求項2】
一端が前記ハウジングに回転可能に結合され、他端がフック形状に形成される固定部をさらに含み、
前記固定部の他端は、前記カウンタに噛み合って前記カウンタの回転を一方向に拘束する、請求項1に記載のインヘイラー。
【請求項3】
前記カウンタは、
円形に形成され、中心が前記ハウジング内部に回転可能に結合された第1カウンタ部材;および
それぞれが鋸歯状に形成され、前記第1カウンタ部材の円周に一定の間隔で配置される複数の第2カウンタ部材;
を含み、
前記キャニスタが開放されるとき、前記第1カウンタ部材が回転される、請求項1に記載のインヘイラー。
【請求項4】
前記レバーは、
前記キャニスタに向かう第1方向に延長される支持部材;および
前記支持部材に備えられた回転軸を中心に回転可能に結合された突起部材;
を含み、
前記レバーが加圧されるとき、前記突起部材は、前記複数の第2カウンタ部材の1つに第1方向に加圧力を作用して前記第1カウンタ部材を回転させる、請求項3に記載のインヘイラー。
【請求項5】
前記レバーが前記第1方向に加圧されるとき、前記支持部材は前記突起部材の回転を制限し、
前記レバーが元の位置に戻るとき、前記支持部材は前記突起部材の回転を許容する、請求項4に記載のインヘイラー。
【請求項6】
前記突起部材は、端部が前記ハウジングの一面に向かって起立した状態で、前記キャニスタに向かう方向への回転が拘束されず、前記キャニスタから離れる方向への回転が拘束されるように配置される、請求項4に記載のインヘイラー。
【請求項7】
前記固定部および前記カウンタの間に備えられるリセット部をさらに含み、
前記リセット部は、前記キャニスタが前記ハウジングから取り外されるとき、前記固定部を前記カウンタから離脱させる、請求項2に記載のインヘイラー。
【請求項8】
前記カウンタは、前記第1カウンタ部材に備えられる弾性部材をさらに含み、
前記弾性部材は、前記レバーによる前記第1カウンタ部材の回転方向に沿って圧縮され、前記キャニスタが前記ハウジングから取り外されると、前記第1カウンタ部材を元の位置に回転させる、請求項3に記載のインヘイラー。
【請求項9】
前記キャニスタは、前記レバーが加圧されるときに開放されて前記吸入可能な組成物が前記貯蔵所に移動することを許容し、前記レバーが加圧されないときに閉鎖される、請求項1に記載のインヘイラー。
【請求項10】
前記第1カウンタ部材は、一面に円周方向に沿って異なる色または一連の数字が表示される、請求項3に記載のインヘイラー。
【請求項11】
前記ハウジングは、一側に形成された表示窓を含み、
前記表示窓は、前記残余量を表示する前記カウンタの一部を外部に露出させる、請求項1に記載のインヘイラー。
【請求項12】
前記貯蔵所は透明な材質で構成され、
前記ハウジングは、前記貯蔵所が配置される位置に形成される顕示窓をさらに含み、
前記顕示窓は、前記貯蔵所内の前記吸入可能な組成物の量を外部に露出させる、請求項1から11の何れか1つに記載のインヘイラー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
インヘイラーが開示される。
【背景技術】
【0002】
一般的にインヘイラーは、吸入する過程において薬物などの組成物を液体またはガスの状態で口腔または鼻腔を通じて吸入させるのに使用される器具である。このようなインヘイラーは、吸入可能な組成物を収容する容器を備え、組成物は、細管を通じて容器から最終的に吸入口を通じて口腔または鼻腔に噴射されてユーザに吸入されることになる。
【0003】
前述の背景技術は、発明者が本願の開示内容を導き出す過程で保有、または習得したものであり、必ずしも本出願前に一般公衆に公開された公知の技術であるとは言えない。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]大韓民国登録特許公報第10-2021229号(2019.09.11.公告)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一実施例による目的は、キャニスタから貯蔵所に吸入可能な組成物を充填するときに、キャニスタの上下運動を活用して充填回数をカウントすることで、キャニスタ内部の組成物の残量およびキャニスタの交換時期に対する情報を知らせることができるインヘイラーを提供することである。
【0005】
実施例において解決しようとする課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていないさらに別の課題は、以下の記載から当業者には明確に理解されるあろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するための一実施例によるインヘイラーは、一面、前記一面と対向する他面、および前記一面と他面とを連結する複数の側面を備えるハウジング;前記ハウジングに交換可能に取り付けられ、吸入可能な組成物を収容するキャニスタ;前記キャニスタが開閉可能に連結され、前記吸入可能な組成物が貯蔵される貯蔵所;前記キャニスタの開閉動作を制御するレバー;および、前記キャニスタおよび前記レバーの間に回転可能に配置されたカウンタ;を含み、前記カウンタは、前記レバーの作動によって一定の角度で回転して前記キャニスタ内の前記吸入可能な組成物の残余量を知らせることができる。
【0007】
一側面によれば、一端が前記ハウジングに回転可能に結合され、他端がフック形状に形成される固定部をさらに含み、前記固定部の他端は、前記カウンタに噛み合って前記カウンタの回転を一方向に拘束してもよい。
【0008】
一側面によれば、前記カウンタは、円形に形成され、中心が前記ハウジング内部に回転可能に結合された第1カウンタ部材;および、それぞれが鋸歯状に形成され、前記第1カウンタ部材の円周に一定の間隔で配置される複数の第2カウンタ部材;を含み、前記キャニスタが開放されるとき、前記第1カウンタ部材が回転されてもよい。
【0009】
一側面によれば、前記レバーは、前記キャニスタに向かう第1方向に延長される支持部材;および、前記支持部材に備えられた回転軸を中心に回転可能に結合された突起部材;を含み、前記レバーが加圧されるとき、前記突起部材は前記複数の第2カウンタ部材の1つに第1方向に加圧力を作用して前記第1カウンタ部材を回転させてもよい。
【0010】
一側面によれば、前記レバーが前記第1方向に加圧されるとき、前記支持部材は前記突起部材の回転を制限し、前記レバーが元の位置に戻るとき、前記支持部材は前記突起部材の回転を許容してもよい。
【0011】
一側面によれば、前記突起部材は、端部が前記ハウジングの一面に向かって起立した状態で、前記キャニスタに向かう方向への回転が拘束されず、前記キャニスタから離れる方向への回転が拘束されるように配置されてもよい。
【0012】
一側面によれば、前記固定部および前記カウンタの間に備えられるリセット部をさらに含み、前記リセット部は、前記キャニスタが前記ハウジングから取り外されるとき、前記固定部を前記カウンタから離脱させてもよい。
【0013】
一側面によれば、前記カウンタは、前記第1カウンタ部材に備えられる弾性部材をさらに含み、前記弾性部材は、前記レバーによる前記第1カウンタ部材の回転方向に沿って圧縮され、前記キャニスタが前記ハウジングから取り外されると、前記第1カウンタ部材を元の位置に回転させてもよい。
【0014】
一側面によれば、前記キャニスタは、前記レバーが加圧されるときに開放されて前記吸入可能な組成物が前記貯蔵所に移動することを許容し、前記レバーが加圧されないときに閉鎖されてもよい。
【0015】
一側面によれば、前記第1カウンタ部材は、一面に円周方向に沿って異なる色または一連の数字が表示されてもよい。
【0016】
一側面によれば、前記ハウジングは、一側に形成された表示窓を含み、前記表示窓は、前記残余量を表示する前記カウンタの一部を外部に露出させてもよい。
【0017】
一側面によれば、前記貯蔵所は透明な材質で構成され、前記ハウジングは前記貯蔵所が配置される位置に形成される顕示窓をさらに含み、前記顕示窓は、前記貯蔵所内の前記吸入可能な組成物の量を外部に露出させてもよい。
【発明の効果】
【0018】
一実施例によるインヘイラーによれば、キャニスタから貯蔵所に吸入可能な組成物を充填するときに、キャニスタの上下運動を活用して充填回数をカウントすることで、キャニスタ内部の組成物の残量およびキャニスタの交換時期に対する情報を知らせることができる効果がある。
【0019】
一実施例によるインヘイラーの効果は、以上で言及したものなどに限定されず、言及されていない他の効果は、以下の記載から通常の技術者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】一実施例によるインヘイラーの前方斜視図である。
【
図2】一実施例によるインヘイラーの断面図である。
【
図3】一実施例によるインヘイラーの後方斜視図である。
【
図5】レバーが加圧されるときに回転されるカウンタを示す。
【
図6】キャニスタが取り外されるときに元の位置に戻るカウンタを示す。 本明細書に添付された以下の図面は、本発明の好ましい一実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的思想をさらに理解させる役割を果たすものであるので、本発明はそのような図面に記載された事項だけに限定して解釈されてはならない。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、実施例を例示的な図面を通じて詳しく説明する。各図面の構成要素に参照符号を付けるにおいて、同一の構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されても、できるだけ同一の符号になるようにしていることに留意されたい。また、実施例の説明において、関連する公知構成または機能に対する具体的な説明が実施例に対する理解を妨げると判断される場合は、その詳細な説明は省略する。
【0022】
また、実施例の構成要素の説明において、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することがある。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけであり、その用語によって該構成要素の本質や手順または順序などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載した場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結され、または接続され得るが、各構成要素の間にさらに別の構成要素が「連結」、「結合」または「接続」されることもあり得ると理解されるべきである。
【0023】
いずれかの実施例に含まれた構成要素と共通の機能を含む構成要素は、他の実施例において同一の名称を用いて説明することとする。断りのない限り、いずれかの実施例に記載した説明は、他の実施例にも適用可能であり、重複される範囲で具体的な説明は省略する。
【0024】
図1は一実施例によるインヘイラー10の前方斜視図である。
【0025】
図2は一実施例によるインヘイラー10の断面図である。
【0026】
図3は一実施例によるインヘイラー10の後方斜視図である。
【0027】
図4は、レバー300と連動して作動するカウンタ900を示す。
【0028】
図5は、レバー300が加圧されるときに回転されるカウンタ900を示す。
【0029】
図6は、キャニスタ200が取り外されるときに元の位置に戻るカウンタ900を示す。
【0030】
図1を参照して、一実施例によるインヘイラー10は、ハウジング101、マウスピース102、貯蔵所103、キャニスタ200、およびレバー300を含む。
【0031】
ハウジング101は、一面に形成された第1面、前記第1面と対向する第2面、および前記第1面と第2面とを連結する複数の側面を含む。ハウジング101の第1面は、例えばハウジング101の上部に位置する面であり、第2面は、例えばハウジング101の底面である。
【0032】
マウスピース102は、前記ハウジング101の第1面に配置されてもよい。ユーザは、マウスピース102を通じてインヘイラー10に収容されている吸入可能な組成物を吸入することができる。このとき、ユーザは、組成物を、例えばエアロゾル状態で吸入することができ、粉末などの形態でも吸入することができる。以下においては、吸入可能な組成物をエアロゾル状態で噴射するインヘイラー10を例として、一実施例によるインヘイラー10を説明することにする。
【0033】
図1および
図2を参照して、貯蔵所103は、ハウジング101の内部に配置されてもよい。貯蔵所103には、キャニスタ200の一側が連結されており、キャニスタ200に収容されていた吸入可能な組成物が貯蔵所103に移動して貯蔵されることができる。また、貯蔵所103に貯蔵されている吸入可能な組成物は、ユーザがマウスピース102を通じて吸入力を加えることによってエアロゾル状態でマウスピース102を通じて排出されるので、貯蔵所103に貯蔵された吸入可能な組成物は、徐々に消耗される。
【0034】
キャニスタ200は、ハウジング101の内部に取り付けられてもよい。このとき、キャニスタ200は、ハウジング101の内部に交換可能に取り付けられてもよい。また、キャニスタ200は、内部に吸入可能な組成物を収容してもよい。キャニスタ200の組成物は、貯蔵所103の内部に一定量が充填されてもよい。
【0035】
レバー300は、貯蔵所103内部へキャニスタ200に収容された組成物を充填するために、ユーザにより加圧されてもよい。レバー300は、ハウジング101の一側面を構成してもよく、第2面と隣接して位置してもよい。ユーザがレバー300を加圧すると、レバー300がキャニスタ200の底面を押し上げてキャニスタ200の噴射口220が貯蔵所103と連通され、噴射口220を通じて組成物がキャニスタ200から貯蔵所103に移動することができる。
【0036】
以下においては、レバー300が位置するハウジング101の一側面からキャニスタ200に向かう方向を第1方向と定義し、前記ハウジング101の第2面から第1面に向かう方向を第2方向と定義する。
【0037】
図3を参照して、一実施例によるインヘイラー10は、ユーザが貯蔵所103内に貯蔵された組成物の残量をハウジング101に設けられた顕示窓120を通じて視覚的に確認することができる。また、一実施例によるインヘイラー10には、貯蔵所103の充填時にキャニスタ200の上下運動に連携して充填回数をカウントするカウンタ900およびキャニスタ200内の組成物の残量を表示する表示窓110が備えられてもよい。貯蔵所103内に貯蔵された組成物は、ユーザがマウスピース102に吸入力を加えることでエアロゾル状態で噴射されるが、このとき、吸入力によって貯蔵所103を開閉するインヘイル連動バルブ105が作動し、インヘイル連動バルブ105の開閉動作は、ピストン106によって制御される。また、貯蔵所103には、リリーフ弁(図示せず)が設置されており、ハウジング101の第1面にはリリーフベントホール400が備えられてもよい。このようなリリーフ弁は、リリーフバー(図示せず)およびリリーフバー移動突起(図示せず)などを通じてレバー300と連動されており、レバー300がキャニスタ200を押し上げて貯蔵所103を充填する直前にリリーフバルブが先に開放されて貯蔵所103内の残余ガスを排出することができる。さらに、一実施例によるインヘイラー10には、キャニスタ200の離脱を防止するカバー500およびロック装置600が備えられてもよい。
【0038】
前述のように、一実施例によるインヘイラー10は、キャニスタ200の交換時点を知るために、キャニスタ200内部の組成物の残量に対する情報をユーザに伝達する必要がある。よって、一実施例によるインヘイラー10は、充填レバー300の充填回数を数えることで、逆に何回くらい充填可能であるかをユーザに知らせるカウンタ機能が適用される。このような機能をするカウンタ900は、組成物の総量と貯蔵所103の体積を考慮して充填回数を計算し、充填回数をカウントして残った充填回数を推定する方式であり、充填レバー300の動作と連動して機構的に作動するカウント方式が適用されてもよい。
【0039】
図4を参照して、一実施例によるインヘイラー10のカウンタ900は、ハウジング101の複数の側面のうちの1つに回転可能に設置されてもよい。このとき、カウンタ900は、キャニスタ200およびレバー300の間に配置されてもよい。このようなカウンタ900は、レバー300と連動して回転するように設置されてもよい。例えば、カウンタ900は、レバー300の作動によって一定の角度で回転してキャニスタ200内の吸入可能な組成物の残余量を色または数字などでユーザに知らせることができる。
【0040】
具体的に、カウンタ900は、第1カウンタ部材910および第2カウンタ部材920を含んでもよい。
【0041】
第1カウンタ部材910は、円形で形成され、中心がハウジング101の内部に回転可能に結合されてもよい。第1カウンタ部材910には、一面にキャニスタ200の残余量を表示する記号などが表記されてもよい。例えば、第1カウンタ部材910の一面には、円周方向に沿って異なる色または一連の数字が表示されてもよい。
【0042】
第2カウンタ部材920は、複数設けられてそれぞれが鋸歯状に形成され、第1カウンタ部材910の円周に一定の間隔で配置されてもよい。
【0043】
第2カウンタ部材920は、レバー300に噛み合って、キャニスタ200が開放されるときに円周方向に移動されて第1カウンタ部材910が回転されることになる。
【0044】
このとき、一実施例によるインヘイラー10は、第1カウンタ部材910がレバー300による回転以外に逆回転することを防止するために、固定部930をさらに含んでもよい。
【0045】
固定部930は、一端がハウジング101に回転可能に結合され、他端がフック状で形成されてもよい。このような固定部930は、他端が第2カウンタ部材920に噛み合ってもよい。これにより、固定部930は、第1カウンタ部材910の回転を一方向に拘束することができる。すなわち、固定部930は、第2カウンタ部材920がレバー300によってキャニスタ200に向かう方向に回転することは許容するが、第2カウンタ部材920がキャニスタ200から離れる方向に回転することは許容しない。
【0046】
前述のように、一実施例によるインヘイラー10のレバー300がユーザにより加圧されると、キャニスタ200が開放されて貯蔵所103に吸入可能な組成物が充填される。このとき、レバー300とカウンタ900が互いに連動されているので、カウンタ900は、レバー300の作動によって回転してキャニスタ200の残余量を知らせる。このようなレバー300は、ユーザにより加圧されると第1方向に移動され、レバー300は、キャニスタ200を第2方向に移動させると共にカウンタ900を回転させる。
【0047】
図4および
図5を参照して、レバー300は、支持部材310および突起部材320を含んでもよい。
【0048】
支持部材310は、キャニスタ200に向かう第1方向に延長されてもよい。
【0049】
突起部材320は、支持部材310に備えられた回転軸を中心に回転可能に結合されてもよい。突起部材320は、一側に前記回転軸から放射方向に突出した端部が形成されてもよい。突起部材320の端部は、ハウジング101の第1面に向かって起立した状態で配置されてもよい。
【0050】
レバー300が加圧されると、突起部材320は、第1方向に移動され、複数の第2カウンタ部材920の1つに第1方向に加圧力を作用することができる。これにより、第2カウンタ部材920がキャニスタ200に向かう方向に回転するようになり、やがて第1カウンタ部材910が回転される。
【0051】
このようにレバー300が第1方向に加圧されると、支持部材310は、突起部材320の回転を制限することができる。すなわち、突起部材320は、端部がハウジング101の第1面に向かって起立した状態でキャニスタ200から離れる方向への回転が拘束される。
【0052】
したがって、レバー300が加圧されると、突起部材320も第1方向に移動しながら第2カウンタ部材920と接触するようになり、このとき、突起部材320が回転せず第2カウンタ部材920を押してキャニスタ200に向かう方向に回転させることができる。
【0053】
結局、レバー300がキャニスタ200を開放させるときにカウンタ900が回転して、変更されたキャニスタ200内の組成物の残余量を知らせることができる。
【0054】
一方、支持部材310は、レバー300が元の位置に戻るときに突起部材320の回転を許容してもよい。すなわち、突起部材320は、端部がハウジング101の第1面に向かって起立した状態でキャニスタ200に向かう方向への回転が拘束されなくてもよい。
【0055】
したがって、レバー300が第1方向と逆方向に移動するとき、突起部材320は、第2カウンタ部材920を回転させずに元の位置に戻ることができる。
【0056】
貯蔵所103への組成物の再充填が一定の回数繰り返されると、カウンタ900は、キャニスタ200に残余量がないことを知らせ、これを確認したユーザは、キャニスタ200をハウジング101から取り外すことができる。
【0057】
図6を参照して、キャニスタ200がハウジング101から取り外されると、第1カウンタ部材910は、初期位置に戻るように回転される。このとき、初期位置に戻るために、カウンタ900は、レバー300による回転方向とは逆方向に回転する。このような逆回転を許容するために、一実施例によるインヘイラー10は、リセット部940をさらに含んでもよい。
【0058】
リセット部940は、固定部930およびカウンタ900の間に配置されてもよい。リセット部940は、一端がハウジング101の内部に回転可能に取り付けられ、他端が固定部930と接触するように配置されてもよい。このようなリセット部940は、キャニスタ200がハウジング101から取り外されるときに固定部930をキャニスタ200に向かう方向に押して回転させることができる。これにより、第2カウンタ部材920に噛み合っていた固定部930のフック部分が第2カウンタ部材920から離脱されることができる。
【0059】
また、カウンタ900は、第1カウンタ部材910に備えられる弾性部材(図示せず)をさらに含んでもよい。
【0060】
弾性部材は、レバー300によって第1カウンタ部材910が回転されるとき、カウンタ900の回転方向に沿って圧縮されてもよい。このような弾性部材は、カウンタ900に対する回転拘束が作用しない場合、例えば、キャニスタ200がハウジング101から取り外されて固定部930による回転拘束が解除されると、第1カウンタ部材910を元の位置に回転させることができる。
【0061】
図3をさらに参照して、一実施例によるインヘイラー10のハウジング101は、表示窓をさらに含み、前述のカウンタ900に表示されたキャニスタ200の残余量は、表示窓110により外部に知らせ、ユーザがこれを確認することができる。
【0062】
表示窓110は、ハウジング101の一側に形成されたホールまたは透明な材質で構成されてもよい。表示窓110は、カウンタ900の第1カウンタ部材910と対応する位置に形成されてもよい。このような表示窓110は、第1カウンタ部材910が表示する色または数字を外部に表示することができる。
【0063】
一方、貯蔵所103の組成物の残量を確認するために、一実施例によるインヘイラー10の貯蔵所103は、透明素材で作製されてもよく、ハウジング101は、顕示窓120をさらに含んでもよい。このような顕示窓120は、ハウジング101の一側に形成されたホールであってもよく、貯蔵所103に対応する位置に形成されてもよい。このような顕示窓120は、貯蔵所103内の吸入可能な組成物の量を外部に表示することができる。これにより、ユーザは貯蔵所103の充填が完了したか否かと残量を容易に確認することができる。
【0064】
前述の一実施例によるインヘイラー10は、充填レバー300と連動されたカウンタ900が適用され、キャニスタ200から貯蔵所103に吸入可能な組成物を充填するとき、キャニスタ200の上下運動を活用して充填回数をカウントすることにより、キャニスタ200の内部の組成物の残量およびキャニスタ200の交換時期に対する情報を知らせることができる。
【0065】
以上のように本発明の実施例では、具体的な構成要素などのような特定事項と、限定された実施例および図面によって説明されたが、これは本発明のより全般的な理解のために提供されたものに過ぎず、本発明は前記の実施例に限定されるものではなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような記載から様々な修正および変形が可能である。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる手順で行われ、および/または説明された構造、装置などの構成要素が説明された方法と異なる形態で結合または組合され、他の構成要素または均等物によって交換または置き換えられても、適切な結果が達成されることができる。よって、本発明の思想は、説明された実施例に限定されるものではなく、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等または等価的な変形があるすべてのものは、本発明の思想に属するとするみなす。
【国際調査報告】