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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】人体用エアジェット乾燥機
(51)【国際特許分類】
   A47K 10/48 20060101AFI20240711BHJP
   F04D 29/00 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
A47K10/48 A
F04D29/00 A
A47K10/48 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573092
(86)(22)【出願日】2022-06-01
(85)【翻訳文提出日】2023-11-24
(86)【国際出願番号】 IT2022050155
(87)【国際公開番号】W WO2023275904
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】102021000017120
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523444730
【氏名又は名称】マウリ,ミルコ
【氏名又は名称原語表記】MAURI,Mirko
【住所又は居所原語表記】Via Papina n.8,20862 Arcore,MB Italy
(71)【出願人】
【識別番号】523444741
【氏名又は名称】アルゴーニ,ガブリエラ
【氏名又は名称原語表記】ARRIGONI,Gabriele
【住所又は居所原語表記】Via Fermi n.9,20865 Usmate Velate,MB Italy
(74)【代理人】
【識別番号】100079980
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 伸行
(74)【代理人】
【識別番号】100167139
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 和彦
(72)【発明者】
【氏名】アルゴーニ,ガブリエラ
【テーマコード(参考)】
3H130
【Fターム(参考)】
3H130AA13
3H130AB26
3H130AB52
3H130AC27
3H130BA66A
3H130BA66J
3H130BA77A
3H130BA77J
3H130CA29
3H130DG03X
3H130EA03A
3H130EA03J
3H130ED04A
3H130ED04J
(57)【要約】
【構成】本発明は好ましくはブレードを備え、一つかそれ以上の取り入れ口を介して大気を吸引し、かつ一つかそれ以上の取り出し口を介して乾燥機の外部に空気流を高速で噴出する複数のインペラを有する身体用乾燥機に関する。この乾燥機の場合、取り出し口、あるいは2つ以上設ける場合には各取り出し口、および/または取り出し口を分割できる複数部分の各部分、あるいは2つ以上設ける場合取り出し口の少なくとも一つにおけるインペラから放出する一つかそれ以上の空気流の流量を調節できる適正な手段を有する。また、使用者の身長、そして場合によっては使用者が占有するスペース部分を独立的に計測でき、使用者に衝撃を与えないか、あるいは例えば顔面などの身体の比較的敏感な部位に衝撃を与える空気流の放出を防止するか、抑制できることが好ましい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体用の乾燥機(1、10、15、20)であって、
ガス状流体に運動エネルギーおよび/または圧力エネルギーを印加するガス動作式手段(3)と、
一つかそれ以上の取り込み口(4)であって、これを介して前記ガス動作式手段(3)が前記乾燥機(1、10、15、20)の外部環境に連通し、該外部環境から大気を取り込み、この大気に運動エネルギーおよび/または圧力エネルギーを印加するのに適した一つかそれ以上の取り込み口(4)と、
一つかそれ以上の排出口(6、11)であって、これを介して前記ガス動作式手段(3)が前記外部環境に連通し、かつ前記取り込み手段(4)を介して取り込まれ、前記ガス動作式手段(3)によって運動エネルギーおよび/または圧力エネルギーが印加された一つかそれ以上の空気流を前記外部環境に放出する一つかそれ以上の排出口(6、11)と、
を有する身体用の乾燥機(1、10、15、20)であり、
少なくとも前記排出口(11)に部分的に向き合うか、あるいは前記排出口(6)が2つ以上ある場合には少なくともその一つに向き合い、身体が少なくとも部分的に向き合っている前記排出口(11)か、あるいは少なくとも一つの前記排出口(6)を介して放出できる空気流を遮断し、身体を乾燥できるように使用者自身が前記乾燥機(1、10、15、20)に対して位置できるように一つかそれ以上の前記排出口(6、11)が配置され、
前記乾燥機(1、10、15、20)は、前記排出口(6)が2つ以上設けられる場合にはそれぞれを介して、および/または
前記排出口(11)を分割できる複数の分割部分(11a、11b、11c)の各部分(11a、11b、11c)、あるいは前記排出口(6)を2つ以上設ける場合には少なくともその一つを介して、前記ガス動作式手段(3)によって前記外部環境に放出できる前記一つかそれ以上の空気流の流量を調節する調節手段を有する
ことを特徴とする乾燥機(1、10、15、20)。
【請求項2】
請求項1に記載の乾燥機(1、15)であって、
前記乾燥機(1、15)は複数の前記排出口(6)を有し、前記調節手段は前記複数の排出口(6)のそれぞれを介して前記外部環境に放出できる前記空気流の流量を調節するために適しており、
前記乾燥機(1、15)は第1の複数の前記ガス動作式手段(3)を有し、前記排出口(6)毎に前記ガス動作式手段(3)が対応し、前記排出口(6)毎に対応する前記ガス動作式手段(3)は、
対応する前記排出口(6)を介して前記外部環境に連通し、かつ
対応する前記排出口(6)を介して前記外部環境に前記空気流を放出するために適しており、
前記調節手段は前記第1の複数のガス動作式手段(3)の制御手段である第1制御手段を有し、
前記第1制御手段は、前記排出口(6)毎に、該排出口(6)に対応する前記ガス動作式手段(3)が残りの排出口(6)に対応する前記第1の複数の他のガス動作式手段(3)とは無関係に制御可能であるように構成され、それにより、前記排出口(6)に対応する前記ガス動作式手段(3)によって前記排出口(6)を介して前記外部環境に放出できる前記空気流の流量を、それぞれ残りの排出口(6)に対応する複数の他のガス動作式手段(3)によって、それぞれ残りの排出口(6)を介して前記外部環境に放出できる空気流の流量とは無関係に調節可能である請求項1に記載の乾燥機。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の乾燥機(10、20)であって、
前記調節手段は、前記排出口(11)を分割できる複数の部分(11a、11b、11c)のそれぞれの部分(11a、11b、11c)を介して、あるいは前記排出口(6)が2つ以上ある場合には少なくともその一つを介して前記外部環境に放出できる空気流の流量を調節するために適しており、
第2の複数のガス動作式手段(3)を有し、前記乾燥機(10、20)が前記排出口の前記部分(11a、11b、11c)毎に、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)に対応する第2の複数のガス動作式手段(3)を有し、 前記排出口(11)の当該部分(11a、11b、11c)に対応する前記ガス動作式手段(3)は、
対応する前記排出口(11)の当該部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に連通し、
かつ対応する前記排出口(11)の当該部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に前記空気流を放出するために適しており、
前記調節手段は前記第2の複数のガス動作式手段(3)の制御手段である第2制御手段を有し、
前記第2制御手段は、
前記排出口(11)の当該部分(11a、11b、11c)毎に、前記排出口(11)の当該部分(11a、11b、11c)に対応するガス動作式手段(3)が前記排出口(11)の残りの部分(11a、11b、11c)に対応する前記第2の複数の他のガス動作式手段(3)とは無関係に制御可能であるように構成され、それにより、前記排出口(11)の当該部分(11a、11b、11c)に対応するガス動作式手段(3)によって前記排出口(11)の当該部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に放出できる前記空気流の流量を、それぞれ排出口(11)の残りの部分(11a、11b、11c)に対応する前記第2の複数のガス動作式手段(3)の他のガス動作式手段(3)によって前記排出口(11)の残りの部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に放出できる空気流の流量とは無関係に調節可能である乾燥機(10、20)。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の乾燥機(15)であって、
前記乾燥機(15)が複数の前記排出口(6)を有し、前記調節手段が前記排出口(6)のそれぞれを介して前記外部環境に放出できる空気流の流量を調節するのに適しており、
前記調節手段は、前記排出口(6)毎に、前記排出口(6)に対応する第1閉塞手段(16)を有し、かつ、少なくとも、
前記第1閉塞手段(16)が前記排出口(6)を塞いで前記排出口(6)を介して前記外部環境に空気を放出できない第1閉鎖位置(第1位置)と、
前記第1閉塞手段(16)が排出口を閉塞しないか、あるいはその一部のみを閉塞することにより、前記排出口(6)を介して前記外部環境に空気を放出できる第2の少なくとも部分的に開放する位置(第2位置)
との間で動作可能であり、
前記排出口(6)のそれぞれに対して前記調節手段がさらにこれら第1位置と第2位置との間において前記排出口(6)に対応する前記第1閉塞手段(16)の第1動作手段を有し、前記排出口(6)を介して前記外部環境に放出できる空気流の流量を調整でき、
前記排出口(6)のそれぞれのための前記調節手段は、前記排出口(6)に対応する前記第1閉塞手段(16)の前記第1閉塞動作の制御手段である第3制御手段を有し、
前記第3制御手段は、前記排出口(6)毎に、前記排出口(6)に対応する前記第1閉塞手段(16)の前記第1閉塞動作手段が、他の排出口(6)の対応する前記第1閉塞手段(16)の前記第1閉塞動作手段とは無関係に制御可能であり、それにより、前記排出口(6)毎に、前記排出口(6)に対応する前記第1閉塞手段(16)が他の排出口(6)に対応する前記第1閉塞手段(16)とは無関係に動作可能であり、それぞれ他の排出口(6)を介して前記外部環境に放出できる空気流の流量とは無関係に排出口(6)を介して前記外部環境に放出できる空気流の流量を調節できるように構成された請求項1~3のいずれか一項に記載の乾燥機(15)。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の乾燥機(20)であって、
前記調節手段は前記排出口(11)を分割できる複数の部分(11a、11b、11c)のそれぞれの部分(11a、11b、11c)を介して、あるいは前記排出口(6)が2つ以上ある場合には少なくともその一つを介して、前記外部環境に放出できる空気流の流量を調節するために適しており、
前記調節手段は、前記排出口(11)の部分(11a、11b、11c)毎に前記排出口(11)の部分(11a、11b、11c)に対応する第2閉塞手段(21)を有し、かつ、少なくとも
前記第2閉塞手段(21)が前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)を塞ぐことで空気が前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に放出できないようにするための第一閉鎖位置(第一位置)と、
前記第2閉塞手段(21)が前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)を塞がないか、あるいはその一部のみを閉塞することにより、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に空気を放出できない第二の少なくとも部分的に開放する位置(第二位置)
との間で動作可能であり、
前記調節手段は、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)毎に、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)に対応する前記第2閉塞手段(21)の第2動作手段を前記第一位置と前記第二位置との間に有し、前記引き出し口(11)の前記部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に放出できる空気流の流量の調整し、
前記調節手段は、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)毎に、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)に対応する前記第2閉塞手段(21)の前記第2動作手段の制御手段である第4制御手段を有し、
前記第4制御手段は、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)毎に、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)に対応する第2閉塞手段(21)の第2閉塞動作手段が、前記排出口(11)の残りの部分(11a、11b、11c)に対応する前記第2閉塞手段(21)の前記第2動作手段とは無関係に制御可能であり、それにより、前記排出口(11)の部分(11a、11b、11c)毎に、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)に対応する第2閉塞手段(21)が前記排出口(11)の残りの部分(11a、11b、11c)に対応する前記第2閉塞手段(21)とは無関係に動作可能であり、それぞれ排出口(11)の残りの部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に放出できる空気流の流量とは無関係に排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に放出できる空気の流量を調節できるように構成された請求項1~4のいずれか一項に記載の乾燥機(20)。
【請求項6】
使用者が前記排出口(11)に対して、あるいは2つ以上設けた場合には前記排出口(6)の少なくとも一つに対して少なくとも部分的に向き合い、前記排出口(11)を介して、あるいは使用者が少なくとも部分的に向き合っている少なくとも一つの排出口(6)を介して空気流を放出して乾燥を行うために使用者が前記乾燥機(1、10、15、20)に対して位置した際に身長を計測する計測手段(8)を有し、
前記調節手段が前記計測手段(8)に接続し、前記ガス動作式手段(3)によって前記外部環境に放出できる空気流の流量を調節して、計測手段(8)が計測した身長よりも高いレベルでの空気流の放出を抑制するために適しており、
当該レベルおよび身長を同じ水平基準面において測定する請求項1~5のいずれか一項に記載の乾燥機(1、10、15、20)。
【請求項7】
使用者が前記排出口(11)を介して、あるいは前記排出口(6)を2つ以上設ける場合には少なくとも一つに対して少なくとも部分的に向き合い、前記排出口(11)を介して、あるいは使用者が少なくとも部分的に向き合っている少なくとも一つの前記排出口(6)を介して放出し、乾燥を行うために使用者が前記乾燥機(1、10、15、20)に対して位置した際にこの使用者が占有するスペース部分を計測する計測手段(8)を有し、
前記調節手段は前記ガス動作式手段(3)によって前記外部環境に放出できる空気の流量を調節して、前記計測手段(8)が計測した前記スペース部分に向かわない空気流の放出を阻止するように構成された請求項6に記載の乾燥機(1、10、15、20)。
【請求項8】
前記排出口(6)を複数有し、これら排出口(6)が並置される請求項1~7のいずれか一項に記載の乾燥機(1、15)。
【請求項9】
前記排出口(6)が垂直方向に沿って並置可能である請求項8に記載の乾燥機(1、15)。
【請求項10】
前記排出口(11)、あるいは前記排出口(6)を2つ以上設ける場合には少なくともその一つが縦方向に伸長した請求項1~9のいずれか一項に記載の乾燥機(10、20)。
【請求項11】
前記排出口(11)が垂直長手方向に伸長するように配置可能である請求項10に記載の乾燥機(10、20)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエアジェット乾燥機の分野、即ち対象物の乾燥装置分野、特にその外面を乾燥し、装置が発生する空気流を当該対象物に衝突させる装置に関する。
【0002】
特に、本発明は大型対象物、好ましくは(シャワー後、家庭用バスタブでの入浴後、あるは水泳プールでの水泳後など)身体を乾燥する形式の乾燥機に関する。
【背景技術】
【0003】
通常、身体用エアジェット乾燥機は一つかそれ以上の入り口開口を介して外部環境から空気を取り込み、そして空気の取り込み速度より高速で一つかそれ以上の出口開口を介してこの空気を再放出する構成のファンまたは圧縮機を有する。身体用のこれら乾燥機は通常嵩が張るため、一般には地面から壁に一体的に接続する。乾燥機を使用して身体自体を乾燥できるようにするために、使用者は身体が接触している乾燥機から出ていく空気流を遮断する、(すなわちこの空気流が身体に衝突する)位置にいる必要がある。ところが、周知のように、人の体形や大きさは年齢や体重などに応じて様々である。この結果、身体用の公知エアジェット乾燥機では、乾燥機からの空気流の一部が乾燥を受けている身体に衝突せず、“無駄”になる。この問題は特に、乾燥機を使用して身長の低い子供などを乾燥する際に顕著である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は使用者の体形および大きさの関数として好ましくは速度が分割および/または調節できる一つかそれ以上の空気流を放出できる身体用エアジェット乾燥機を提供することによって前記問題を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、
ガス状流体に運動エネルギーおよび/または圧力エネルギーを印加するガス動作式手段、
このガス動作式手段が乾燥機の外部環境に連通ないし連絡し、かつこの外部環境から大気を取り込み、当該空気に運動エネルギーおよび/または圧力エネルギーを印加するために好適な一つかそれ以上の取り込み口、
ガス動作式手段が前記外部環境に連通ないし連絡し、かつ取り込み口を介して取り込まれ、ガス動作式手段によって運動エネルギーおよび/または圧力エネルギーが印加された一つかそれ以上の空気流を前記外部環境に放出するために好適な一つかそれ以上の排出口を有する身体用の乾燥機に関する。
少なくとも部分的に前記排出口に向き合うか、あるいは排出口を2つ以上設ける場合には少なくとも一つに向き合い、身体が少なくとも部分的に向き合っている排出口か、あるいは少なくとも一つの排出口を介して放出できる空気流を遮断し、身体を乾燥できるように使用者自身が乾燥機に対して位置できるように一つかそれ以上の排出口を配置する。
本発明の場合、前記乾燥機はさらに、
乾燥機を2つ以上設ける場合には、排出口それぞれを介して、および/または排出口を分割できる複数の分割部分の各部分、あるいは2つ以上設ける場合には排出口の少なくとも一つを介して、ガス動作式手段によって前記外部環境に放出できる前記一つかそれ以上の空気流の流量を調節できる調節手段を有する。
【0006】
調節手段があるため、本発明の乾燥機が複数の排出口を有する場合、乾燥機の使用者はこの調節手段によって、これら排出口のそれぞれから排出する空気流を調節する。これに加えて、あるいはこの代わりに、本発明の乾燥機が、例えば相互に対向する第1端部と第2端部との間に位置する中心部分に長さ方向ないし縦方向に伸長(延長)しかつ分割できるのが好ましい単独の排出口を有する場合(あるいは2つ以上設ける場合には排出口の少なくとも一つが例えば相互に対向する第1端部と第2端部との間に位置する中心部分に長さ方向ないし縦方向に伸長(延長)しかつ分割できるのが好ましい場合)、使用者はこれら3つの部分のそれぞれから排出する空気の流量を調節できる。
【0007】
本発明の乾燥機の場合、被乾燥者には当たらない、2つ以上設けるそれぞれの排出口および/または排出口のそれぞれの部分から(あるいは2つ以上設ける排出口の少なくとも一つのそれぞれの部分から)の空気流を抑制するか取り除くように動作可能であることが有利である。本発明の他の革新的な特徴については、以下の説明および独立請求項に記載する通りである。
【0008】
本発明の一つの態様では、乾燥機は複数の排出口を有し、前記調節手段が好適にはこれら排出口のそれぞれを介して前記外部環境に放出できる空気の流量を調節する。この態様では、乾燥機は複数の排出口を有し、前記調節手段が好ましくはこれら排出口のそれぞれを介して前記外部環境に放出できる空気流量を調節する。当該乾燥機は、排出口毎に、前記排出口に対応する第1の複数のガス動作式手段を有するため、当該排出口に対応するこれらガス動作式が、
対応する排出口を介して前記外部環境に連絡し、かつ
対応する排出口を介して前記外部環境に前記空気流を放出するために好適である。
前記調節手段は第1の複数のガス動作式手段の第1制御手段を有する。
この第1制御手段については、排出口毎に、排出口に対応するガス動作式手段が残りの排出口に対応する第1の複数の他のガス動作式手段とは無関係に制御可能であるように構成するため、排出口に対応するガス動作式手段によって排出口を介して前記外部環境に放出できる前記空気流量を、それぞれ残りの排出口に対応する第一の複数の他のガス動作式手段によって残りの排出口を介して前記外部環境に放出できる空気流量とは無関係に調節可能である。
【0009】
本発明のこの態様では、各排出口がそのガス動作式手段に対応し、前記調節手段については、排出口のそれぞれのガス動作式手段の動作を制御することによって各排出口における前記外部環境に放出できる空気の流量を調節するために好適である。本発明のこの態様では、ガス動作式手段は、例えば各排出口にブレードを有するインペラで構成することができる。この場合、各(取り出し)口から出る空気の流量については、これらインペラのそれぞれによって噴出する空気の流量を調節することによって(例えば各インペラの回転速度を制御することによって調節する。
【0010】
本発明の別な態様では、前記調節手段は、前記出口を分割できる複数の部分の各部分を介して、あるいは排出口を複数設ける場合にはそのうちの少なくとも一つを介して前記外部環境に放出できる空気の流量を調節するために好適である。
前記乾燥機は、前記排出口の前記部分のそれぞれに対して、この少なくとも一つの部分に対応する第2の複数のガス動作式手段を有するため、排出口の前記部分のガス動作式手段が、
対応する排出口の前記部分を介して前記外部環境に連通ないし連絡し、かつ
対応する排出口の前記部分を介して前記空気流を前記外部環境に放出するために好適である。
第2制御手段については、排出口の前記部分毎に、排出口の前記部分に対応する前記ガス動作式手段が排出口の残りの部分に対応する第2の複数の他のガス動作式手段とは無関係に制御可能であるため、排出口の当該部分に対応する前記ガス動作式手段によって前記外部環境に放出できる空気の流量が、排出口の第2の複数の他の部分に対応する第2の複数の他のガス動作手段によって、排出口の残りの部分にそれぞれ対応する第2の複数の他の部分を介して前記環境に放出できる空気の流量とは無関係に調節可能であるように構成する。
【0011】
本発明のこの態様では、排出口の各部分(あるいは2つ以上設ける場合には排出口の少なくとも一つ)がそのガス動作式手段に対応し、かつ調節手段が当該部分のそれぞれに対応するガス動作式手段の動作を制御することによって排出口の各部分において前記外部環境に放出できる空気の流量を調節するために好適である。この態様でも同様に、乾燥機は、長さ方向ないし縦方向に伸長(延長)し、かつ相互に対向する第1端部と第2端部との間に位置する中心部分に分割可能であることが好ましい単独の排出口を有する(排出口を2つ以上設ける場合には少なくとも一つが長さ方向ないし縦方向に伸長(延長)し、かつ相互に対向する第1端部と第2端部との間に位置する中心部分に分割可能である)。本発明のこの態様では、乾燥機は排出口の各部分にブレードを有するインペラを備えることができる。この場合、排出口の各部分から出る空気の流量の調節は前記インペラのそれぞれによって噴出する空気の流量を調節することによって(例えば各インペラの回転速度を制御することによって)行うのが好ましい。
なお、本発明のこの態様は前出の態様に従属してもよく、あるいは従属しなくてもよい。
【0012】
本発明のこの態様が前出の態様に従属せず、かつ乾燥機が長さ方向ないし縦方向に伸長(延長)するのが好ましい単体の排出口を有する場合には、この乾燥機はそれぞれ排出口の前記部分に対応する(第2の)複数のガス動作式手段を有する。
【0013】
逆に、本発明のこの態様が前出の態様に従属し、排出口毎に(第1の複数の)ガス動作式手段に加えて、乾燥機が複数の排出口を有する場合には、乾燥機は排出口の少なくとも一つにそれぞれ排出口の部分に対応する(第2の)複数のガス動作式手段を有する。即ち、排出口の少なくとも一つに対応する第1の複数のガス動作式手段はそれぞれ排出口の部分に対応する第2の複数のガス動作式手段からなる。この態様でも同様に、ガス動作式手段はブレード付きのインペラを有し、すべての排出口は各部分において、(第1の複数のガス動作式手段に対応する)少なくとも1つのブレード付きインペラを有し、少なくとも1つの排出口は、(第2の複数のガス動作式手段に対応する)ブレード付きインペラを複数有する。
【0014】
本発明のさらに別な態様では、前記乾燥機は複数の排出口を有し、前記調節手段は各排出口を介して前記外部環境に放出できる空気の流量を調節するために好適である。
排出口毎に、前記調節手段が排出口に対応する第1閉塞手段を有し、
少なくとも第1閉塞手段が排出口を塞ぐため排出口を介して前記外部環境に空気を放出できない第1閉鎖位置と、
第1閉塞手段が排出口を閉塞しないか、あるいはその一部のみを閉塞する第2の、少なくとも部分的に開放する位置との間で動作可能な、排出口に対応する第1閉塞手段を有するため、排出口を介して前記外部環境に空気を放出できる第1閉塞手段を有し、
排出口毎に、前記調節手段がさらにこれら第1位置と第2位置との間において排出口に対応する第1閉塞手段の第1動作手段を有するため、排出口を介して前記外部環境に放出できる空気の流量を調節でき、
排出口毎に、前記第3調節手段もこの排出口に対応する第1閉塞手段の第1閉塞動作の第3制御手段を有し、
排出口毎に、排出口に対応する第1閉塞手段の第1閉塞動作手段が、他の排出口に対応する第1閉塞手段の第1閉塞動作手段とは無関係に制御可能であるため、排出口毎に、排出口に対応する第1閉塞手段が他の排出口に対応する第1閉塞手段とは無関係に閉塞動作可能であるため、それぞれ他の排出口を介して前記外部環境に放出できる空気の前記流量とは無関係に排出口を介して前記外部環境に放出できる空気の流量を調節できるように第3制御手段を構成する。
【0015】
本発明のこの態様では、各排出口がそれ自体の閉塞手段に対応し、かつ調節手段は各排出口の(第1)閉塞手段の(第1)閉塞動作を制御することによって各排出口において前記外部環境に放出できる空気の流量を調節するために好適である。本発明のこの態様では、(第1)閉塞手段は例えば各排出口におけるスライディングドアで構成することができる。この場合、各排出口から放出する空気の流量の調節については、各ドアの位置を調節することによって行うのが好ましい。
【0016】
本発明のさらに別な態様では、前記調節手段は前記排出口を分割できる前記複数の部分の各部分を介して、あるいは2つ以上設ける場合には前記排出口の少なくとも一つを介して前記外部環境に放出できる空気の流量を調節するために好適である。
排出口毎に、前記調節手段が排出口に対応する第2閉塞手段を有し、少なくとも第2閉塞手段が排出口を塞ぐため排出口を介して前記外部環境に空気を放出できない第1閉鎖位置と
第1閉塞手段が排出口を閉塞しないか、あるいはその一部のみを閉塞する第2の、少なくとも部分的に開放する位置との間で動作可能な、排出口に対応する第1閉塞手段を有するため、排出口を介して前記外部環境に空気を放出できる第2閉塞手段を有し、
排出口毎に、前記調節手段がさらにこれら第1位置と第2位置との間において排出口に対応する第2閉塞手段の第2動作手段を有するため、排出口を介して前記外部環境に放出できる空気の流量を調整でき、
排出口毎に、この調節手段もこの排出口に対応する第2閉塞手段の第2閉塞動作手段の第4制御手段を有し、
排出口毎に、排出口に対応する第2閉塞手段の第2閉塞動作手段が、他の排出口の対応する第2閉塞手段の第2閉塞動作手段とは無関係に制御可能であるため、排出口毎に、排出口に対応する第2閉塞手段が他の排出口に対応する第2閉塞手段とは無関係に閉塞動作可能であるため、それぞれ他の排出口を介して前記外部環境に放出できる空気の前記流量とは無関係に排出口を介して前記外部環境に放出できる空気の流量を調節できるように第4制御手段を構成したことを特徴とする乾燥機(15)。
【0017】
本発明のこの態様では、排出口の各部分(あるいは2つ以上設ける場合には排出口の少なくとも一つ)がそれ自体の閉塞手段に対応し、かつ前記調節手段は前記部分のそれぞれの(第2)閉塞手段の(第2)閉塞動作を制御することによって排出口の各部において前記外部環境に放出できる空気の流量を調節するために好適である。
【0018】
例示を目的として説明すると、乾燥機は長さが伸長し、かつ相互に対向する第1端部と第2端部との間に介在する中心部分に分割できることが好ましい単体の排出口を有する(あるいは2つ以上設ける場合には排出口の少なくとも一つが長さにおいて伸長し、かつ例えば第1端部と第2端部との間に介在する中心位置に分割できることが好ましい)。本発明のこの態様では、(第2)閉塞手段は例えば排出口の各部においてスライディングドアで構成することができる。この場合、排出口の各部分から出る空気の流量は各ドアの位置を調節することによって行う。
なお、本発明のこの態様は直前の態様だけでなく、他の態様に従属してもよく、あるいは従属しなくてもよい。
【0019】
本発明のこの態様が直前の態様に従属せず、乾燥機の単体の排出口が長さにおいて伸長する場合には、この乾燥機はそれぞれ排出口の各部に対応する(第2)の複数の閉塞手段を有する。
【0020】
逆に、本発明のこの態様が各排出口に対応して(第1の複数の)閉塞手段に加えた、前出の態様に従属する(従って乾燥機が複数の排出口を有する)場合には、乾燥機は排出口の少なくとも一つに対してそれぞれ当該排出口の各部に対応する(第2の)複数の閉塞手段を有する。即ち、排出口の少なくとも一つに対応する第1の複数の閉塞手段はそれぞれ当該排出口の各部に対応する第2の複数の閉塞手段から構成する。例示を目的として説明すると、閉塞手段はスライディングドアを有し、すべての排出口が(第1の複数の閉塞手段に対応する)少なくとも一つのドアを有し、そして排出口の少なくとも一つがそれぞれ当該排出口の各部に(第2の複数の閉塞手段に対応する)複数のドアを有する。
【0021】
本発明のさらに別な態様では、前記乾燥機は前記排出口に対して、あるいは複数設ける場合には前記排出口の少なくとも一つに対して少なくとも部分的に向き合うように使用者が乾燥機に対して位置して、当該排出口を介して、あるいはこの少なくとも一つの排出口を介して放出できる空気流を遮断して乾燥を行う際に伸長を計測する計測手段を有する。
【0022】
この調節手段は当該計測手段に接続し、前記ガス動作式手段によって前記外部環境に放出できる空気流量を調節し、当該計測手段によって計測された(使用者の)身長よりも高いレベルでの空気流の放出を抑制するために好適である。なお、これらレベルおよび身長は同じ水平基準平面で計測する。
【0023】
本発明のこの態様では、本発明の乾燥機は2つ以上設ける場合にはそれぞれの排出口から、あるいは乾燥中の使用者に衝撃を与えない排出口の、(あるいは2つ以上設ける場合には少なくとも一つの)部分から流出する空気流を独立して排除できる。
【0024】
本発明のさらに別な態様では、前記計測手段は身体が前記排出口を、(あるいは排出口を2つ以上設ける場合には少なくとも一つ)を介して放出する空気流の少なくとも一つを遮断するように前記乾燥機に対して使用者が位置する際に身長だけでなく、使用者が占有するスペース部分を計測するために好適である。この調節手段は前記ガス動作式手段によって前記外部環境に放出できる空気流量を調節し、使用者の身長よりも高いレベルでの空気流放出を防止するだけでなく、より広く言えば、使用者に衝撃を与えない空気流の放出、即ち前記計測手段によって計測される(使用者が占有するスペース部分に向かわない)空気流の放出を防止するために好適である。
【0025】
本発明のこの態様では、本発明の乾燥機は2つ以上設ける場合にはそれぞれの排出口から、および/または排出口のそれぞれの部分(あるいは2つ以上設ける場合には少なくとも一つの)それぞれの部分から放出され、乾燥中の使用者に衝撃を与えない空気流を独立して排除するものである。
【0026】
本発明のさらに別な態様では、前記乾燥機は複数の排出口を有し、これら排出口を並置する。
【0027】
本発明のさらに別な態様では、前記排出口が垂直方向に沿って並置するように前記乾燥機の位置を決定できる。
【0028】
本発明のさらに別な態様では、前記排出口は、あるいは2つ以上設ける場合には少なくとも一つの排出口が長さにおいて伸長するものである。
本発明のさらに別な態様では、前記排出口が垂直方向に伸長するように前記乾燥機の位置を決定できる。
【0029】
本発明のこれら態様では、空気流が乾燥機から相互に上下に、即ち使用者が背筋を伸ばす方向に放出する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本発明の上記以外の目的および作用効果については、例示のみを目的とする本発明の例示的な実施態様に関する以下の詳細な説明、および添付図面から明らかになるはずである。
【0031】
図1図1は本発明に係る乾燥機を示す概略正面図である。
図2図2図1の乾燥機を示す側面図である。
図3図3図1の乾燥機の第1変形例を示す概略正面平面図である。
図4図4図1の乾燥機の第2変形例を示す概略正面平面図である。
図5図5図1の乾燥機の第3変形例を示す概略正面平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、ある一つの図面には明示されていないが、他の図面には図示されている要素を参照して本発明を説明する。図示の各種要素の縮尺および比率は必ずしも実際に使用する要素には対応していない。
【0033】
図1および図2に、例えばシャワー後の、家庭用バスタブでの入浴後の、あるいは水泳プールでの遊泳後の身体乾燥を行う“エアジェット”型“身体”用の本発明乾燥機1を示す。
【0034】
乾燥機1の場合、実質的に直平行六面体の形状であるのが好ましく。この六面体は基部2が接地し、高さを有するのが好ましい。乾燥機1はガス状流体に(加速による)運動エネルギーおよび/または(圧縮による)圧力エネルギーを印加できる一つかそれ以上のガス動作式作業機を有する。このような作業機は一つかそれ以上のモーターを有し、これらモーターをブレード3などの一つかそれ以上のインペラに接続し、各軸線を中心にしてインペラを回転させる。ガス動作式作業機は実質的に公知であり、細部については説明を省く。
【0035】
乾燥機1の場合、図1において背後に位置し、かつ図2の右側側方に位置する乾燥機1の4つの側壁の一つに一つかそれ以上の取り入れ口4を設けるのが好ましい。図3にはこれら側壁を参照符号5で示す。取り入れ口4を介して、ガス動作式作業機、特にインペラ3は乾燥機1の外部環境に連絡し、この環境から大気を取り入れる。図示の取り入れ口4の個数は例えば5である。
【0036】
また、乾燥機1は、乾燥機1の4つの側壁のうちの側壁5に対向する別の側壁に設けるのが好ましい一つかそれ以上の排出口6を有する。この別の側壁は図1の正面かつ図2の左側側方に位置し、参照符号7で示す。排出口6を介して、ガス動作式作業機、特にインペラ3が乾燥機1の外側環境と連絡し、取り入れ口4を介して外部環境から取り入れ、ガス動作式作業機によって運動エネルギーおよび/または圧力エネルギーを印加した一つかそれ以上の空気流を外部環境に放出する。排出口6は、例えば個数が図示のように5であり、上下に重ねて配置するのが好ましい。即ち、乾燥機1の作動時に(例えば基部2の接地時に)好ましくは垂直方向に沿って重ねて配置するのが好ましい。
【0037】
乾燥機1の場合、それぞれ複数のインペラ3を作動する(即ち、“回転軸を中心として回転させる”)複数のガス動作式作業機を有するのが好ましい。具体的には、乾燥機1は各排出口6に対応するインペラ3を備えたガス動作式作業機を有するのが好ましい。それぞれインペラ3を有する各ガス動作式作業機が、従って、排出口6の一つに対応するため、各作動式作業機が対応する排出口6を介して乾燥機1の外部環境に連絡し、対応する排出口6を介して空気流を外部環境に放出できる。
【0038】
乾燥機1は制御ユニットを有し、この制御ユニットは、ガス動作式作業機に接続され、それぞれ、残りの排出口6に対応する他のガス動作式作業機とは無関係に、排出口6のそれぞれに対応するガス動作式作業機を作動できるため(即ち制御できるため)、ガス動作式作業機の排出口6を介して乾燥機1の外部環境に放出できる空気の流量を調節できる。なお、この調節はそれぞれ残りの排出口6に対応する他のガス動作式作業機から残り排出口6を介して外部環境に放出できる空気流量に関係なく実施できる。
【0039】
上記の点からみて、ガス動作式作業機の制御ユニットは排出口6に対応するガス動作式作業機から各排出口6において乾燥機1の外部環境に空気流量を調節するのに好適である。各排出口6において外部環境に放出できる空気流量の調節については、排出口6に対応するガス動作式作業機に接続したインペラ3の回転速度を制御することによって行うのが好ましい。
【0040】
前記の複数のガス動作式作業機については、補正前は“第1の複数のガス動作式手段”という用語で表現していた。ガス動作式作業機の前記制御ユニットはこの“第1制御手段”のカテゴリに包摂されるものである。
【0041】
使用者が乾燥機1を使用して自身の乾燥を望む場合、壁7の前に立ち、少なくとも部分的に一つかそれ以上の排出口6に向き合い、身体が少なくとも部分的に向き合っている一つかそれ以上の排出口6を介して放出される空気流を遮断する必要がある。換言すると、身体を乾燥するためには、排出口6については、身体を乾燥機1に対して位置させ、これが少なくとも部分的に少なくとも一つの排出口6に向きあい、この開口を介して放出される空気流を遮断する必要がある。前記制御ユニットによって、使用者が各インペラ3の回転速度を、従って各排出口6から放出する空気流の流量を調節できる。例えば、乾燥機1を調節して、(排出口6から出てくる)空気流を減らすか、あるいは排除できるため、使用者に衝撃を与えることがなく、あるいは使用者の顔や生殖器などの特に敏感な領域に衝撃を与えることはない。
【0042】
上記のように、乾燥機1の場合、使用者の体形や寸法の関数として好ましくは分割または調整できる空気流を放出できる。
【0043】
乾燥機1については、上記したように、一つかそれ以上の排出口6に対して少なくとも部分的に対向し、かつ使用者が少なくとも部分的に向き合う排出口6から放出される空気流を遮断するように、設定時に使用者の身長を検出する構成のデバイス8を有するのが好ましい。このデバイス8に制御ユニットを接続し、ガス動作式作業機によって乾燥機1の外部環境内に放出できる空気流を独立して調節するのが好ましく、デバイス8によって検出されるレベルより高いレベルでの空気流の放出を防止できる。即ち、(放出時に)使用者に衝撃を与えないように空気流の放出を抑制できる。制御ユニットについては、デバイス8によって検出されるレベルより高いレベルでの空気流の放出を防止できるだけでなく、使用者の顔や生殖器に当たらないようにプログラミングできる。このために、制御ユニットは使用者の身長の関数として、直立状態の使用者の顔および生殖器の位置に関する情報を格納したデータベースにアクセスできるようにするのが好ましい。前記の“検出手段”のカテゴリに包摂されるデバイス8については、壁部7に取り付けた垂直ストリップ状の近接センサーで構成するのが好ましい。
【0044】
なお、空気流の放出レベルおよび使用者の身長については、同じ水平参照平面を対象として決定でき、この平面が基部2の位置する平面に一致しているのが好ましい。
【0045】
デバイス8は一つかそれ以上の排出口6に対して少なくとも部分的に対向し、かつ使用者が少なくとも部分的に対向する排出口6から放出される空気流を遮断するように、設定時に使用者の身長を検出できる上に、使用者が占めるスペース部分も検出できる。この場合、デバイス8は垂直ストリップ状の近接センサーに加えて、あるいはこの代わりに、三次元スキャナを有するのが好ましい。このデバイス8に接続する制御ユニットについては、ガス動作式作業機によって乾燥機1の外部環境内に放出できる空気流を独立して調節するのが好ましく、デバイス8によって検出されるレベルより高いレベルでの空気流の放出を防止できるだけでなく、使用者が占有し、かつデバイス8が検出するスペース部分に向かわない空気流の放出を防止できる。即ち、使用者に衝撃を与えない空気流の放出を防止できる。既に説明したように、制御ユニットは使用者の顔および/または生殖器へ空気流の放出を防止できるようにプログラミングする場合、使用者が占有し、かつデバイス8が検出するスペース部分から直接使用者の顔および生殖器を認識できるようにするのが好ましい。
【0046】
デバイス8は連続乾燥時の使用者が占有するスペース部分を検出できるため、乾燥時に使用者が位置を変えても、使用者のその新しい位置の関数として排出口6から放出される空気の流量を制御ユニットによって調節できる。
【0047】
なお、すべての排出口6から放出できる空気流量については、上記のように、制御ユニットによって必ずしも制御できなくともよい。換言すると、使用者の身長、あるいは使用者が占有するスペース部分に関係なく、乾燥機1の作動時に空気流が常に放出される一つかそれ以上の排出口6で構成することができる。即ち、使用者の身長、または使用者が占有するスペース部分の関数として始動を調節できない少なくとも一つのガス動作式作業機によって乾燥機1の外部環境内に空気流を放出する一つかそれ以上の排出口6で構成することができる。
【0048】
乾燥機1については、ガス動作式作業機毎に、空気を排出口6から放出する前に空気を加熱するヒーターを有するのが有利であり、好ましい。
【0049】
図3は複数の排出口6の代わりに一つの排出口11を備える点で乾燥機1と異なる乾燥機10を示す図である。排出口6と同様に、排出口11は壁部7に設けるのが好ましく、高さを有するのが好ましい。乾燥機1の作動時(例えば基部2の接地時)排出口11は垂直方向に延長するのが好ましい。
【0050】
乾燥機1と同様に、乾燥機10もそれぞれ複数のインペラ3を作動させる(即ち“それぞれの軸線を中心として回転させる”)複数のガス動作式作業機を有するのが好ましい。
【0051】
排出口11は複数の部分に分割できる。例えば、排出口11はそれぞれ上部および底部に相互に設ける第1端部11aと第2端部11cとの間に介在する中心部分11bに分割できる。乾燥機10は各部分11a、11bおよび11c毎にそれぞれインペラ3を有するガス動作式作業機を有する。従って、それぞれインペラ3を有するガス動作式作業機は上記部分11a、11bおよび11cの一つに対応するため、各ガス動作式作業機は対応する部分11a、11bおよび11cを介して乾燥機1の外部環境に連絡し、対応する部分11a、11bおよび11cを介して外部環境に空気流を放出できる。
【0052】
乾燥機1と同様に、乾燥機10もガス動作式作業機に接続する制御ユニットを有し、部分11aおよび/または11bおよび/または11cそれぞれに対応するガス動作式作業機とは無関係にこれら部分11a、11bおよび11cに対応するガス動作式作業機を作動させる(従って制御する)ことができるため、これら部分11a、11bおよび11cに対応するガス動作式作業機からこれら部分11a、11bおよび11cの一つを介して乾燥機10の外部環境に放出できる空気流量について、それぞれ残りの部分11aおよび/または11bおよび/または11cに対応する他のガス動作式作業機から残りの部分11aおよび/または11bおよび/または11cを介して外部環境に放出できる空気流量とは無関係に調節可能である。
【0053】
上記のように、ガス動作式作業機の制御ユニットの場合、上記部分11a、11bまたは11cに対応するガス動作式作業機からこれら部分11a、11bおよび11cのそれぞれにおいて乾燥機10の外部環境に放出できる空気流量を調節するために好適である。
【0054】
各部分11a、11bおよび11cにおいて外部環境に放出できる空気流量の調節については、これら部分11a、11bおよび11cに対応するガス動作式作業機に接続したインペラ3の回転速度を制御することによって行うのが好ましい。
【0055】
乾燥機10内の複数のガス動作式作業機については、補正前は“第2の複数のガス動作式手段”としていた。乾燥機10内のガス動作式作業機の前記制御ユニットはこの“第2制御手段”のカテゴリに包摂されるものである。
【0056】
使用者が乾燥機10を使用して自身の乾燥を望む場合、壁7の前に立ち、少なくとも部分的に一つかそれ以上の排出口11に向き合い、上記部分11aおよび/または11bおよび/または11cを介して放出される空気流を遮断する必要がある。換言すると、使用者が乾燥機10に対して排出口11に少なくとも部分的に向き合うように位置し、上記部分11aおよび/または11bおよび/または11cを介して放出できる空気流を遮断できるように排出口11を配置する。前記制御ユニットによって、使用者が各インペラ3の回転速度を、従って上記部分11a、11bおよび11cから放出する空気流の流量を調節できる。例えば、乾燥機1を調節して、(上記部分11a、11bおよび11cから出てくる)空気流を減らすか、あるいは排除できるため、使用者に衝撃を与えることがなく、あるいは使用者の顔や生殖器などの特に敏感な領域に衝撃を与えることはない。
【0057】
乾燥機10の場合、乾燥機1と同じように、使用者の体形および寸法の関数として分割および/または速度を調整できることが好ましい空気流を放出できる。
【0058】
乾燥機1について記載したように、乾燥機10はデバイス8を備えるのが好ましく、制御ユニットについては、既に記載したように、デバイス8が行う検出の関数としてガス動作式作業機から乾燥機10の外部環境に放出できる空気流量を独立して調節できるのが好ましい。
【0059】
なお、すべての上記部分11a、11bおよび11cから放出できる空気流量については、上記のように、制御ユニットによって必ずしも制御できなくともよい。換言すると、使用者の身長、あるいは使用者が占有するスペース部分に関係なく、乾燥機10の作動時に空気流が常に放出される一つかそれ以上の排出口6で構成することができる。即ち、これら部分11a、11bおよび11cの一つを介して、使用者の身長、または使用者が占有するスペース部分の関数として始動を調節できない少なくとも一つのガス動作式作業機によって乾燥機1の外部環境内に空気流を放出できる
【0060】
乾燥機10については、ガス動作式作業機毎に、空気を排出口11から放出する前に空気を加熱するヒーターを有するのが有利であり、好ましい。
【0061】
なお、乾燥機1の排出口6の一つが乾燥機10の排出口11に対応する。即ち、排出口6の一つを複数の部分に分割でき、乾燥機1は各部分毎にインペラ3を有するガス動作式作業機で構成できる。この場合、乾燥機1の制御ユニットによって前記各部それぞれに対応するガス動作式作業機を作動(かつ制御)できる。この作動(かつ制御)はそれぞれ残りの部分に対応する他のガス動作式作業機とは無関係に行うことができるため、上記部分の一つを介してこれに対応するガス動作式作業機から乾燥機1の外部環境に放出できる空気の流量については、残りの部分を介してこれらに対応する他のガス動作式作業機から外部環境に放出できる空気の流量とは無関係に調節できる。
【0062】
図4に乾燥機15を示す。この乾燥機15は排出口6毎に好ましくはスライド式可動ドア16を有する点で乾燥機1とは異なる。この可動ドア16はドア16が排出口6を閉じるため空気をこの排出口6を介して乾燥機15の外部環境に放出できない第1閉鎖位置と、ドア16が排出口6を閉じないため、あるいは少なくとも部分的に閉じるため空気をこの排出口6を介して乾燥機15の外部環境に放出できる第2の少なくとも部分的な開放位置との間に介在する。さらに、乾燥機15はドア16毎に(従って排出口6毎に)前記第1位置と第2位置との間でドア16を開閉できる装置を有する。
【0063】
乾燥機15はドア16を開閉する前記装置に接続し、排出口6のそれぞれに対応したドア16を開閉する装置を作動させ(従って制御できる)制御ユニットであって、これを残りの排出口6に対応してドア16を開閉する他の装置とは無関係に行う制御ユニットを有するため、排出口6に対応するドア16が残りの排出口6に対応するドア16とは無関係に開閉でき、従って当該排出口6に対応ガス動作式作業機の排出口6を介して乾燥機1の外部環境に放出できる空気の流量を、それぞれ残りの排出口6に対応する他のガス動作式作業機から残りの排出口6を介して外部環境に放出できる空気の流量とは無関係に調節できる。上記のように、開閉装置の制御ユニットは各排出口6においてこの排出口6に対応するガス動作式作業機から乾燥機15の外部環境に放出できる空気の流量を調節するために好適である。各排出口6において外部環境に放出できる空気の流量の調節については、当該排出口6に対応するドア16の位置を調節することによって、当該排出口6に対応するガス動作式作業機に接続したインペラ3の回転速度を制御することに加えて、あるいはこの制御の代わりに、行うことが好ましい。
【0064】
乾燥機15の変形例では、乾燥機は前記複数のガス動作式作業機の代わりに、すべての排出口6を介して外部環境に連絡し、かつ乾燥機の外部環境に各排出口6を介して一つかそれ以上の空気流を放出する構成の一基のガス動作式作業機を有する。この変形例では、各排出口6において当該外部環境に放出できる空気の流量の調節については、当該排出口6に対応するドア16の位置を調節することによって行うのが好ましい。
【0065】
(ドア16)の上記開閉装置については、補正前は“第1開閉手段"という用語によって記載していた。開閉装置の前記制御手段は前記“第3制御手段”のカテゴリの範囲内に包摂され、乾燥機15のガス動作式作業機に接続する制御ユニットに一致するものと考えていた。
【0066】
乾燥機1について説明したように、使用者が乾燥機15を使用して自身の乾燥を望む場合、壁7の前に立ち、少なくとも部分的に一つかそれ以上の排出口6に向き合い、身体が少なくとも部分的に向き合っている一つかそれ以上の排出口6を介して放出される空気流を遮断する必要がある。換言すると、身体を乾燥するためには、排出口6については、身体を乾燥機15に対して位置させ、これが少なくとも部分的に少なくとも一つの排出口6に向きあい、この開口を介して放出される空気流を遮断する必要がある。各インペラ3の回転速度を調節することに加えて、あるいはこの代わりに、開閉装置の前記制御手段を使用することによって、使用者は各ドア16の位置を調節でき、各排出口6から出てくる空気の流量を調節できる。例えば、乾燥機1を調節して、(排出口6から出てくる)空気流を減らすか、あるいは排除できるため、使用者に衝撃を与えることがなく、あるいは使用者の顔や生殖器などの特に敏感な領域に衝撃を与えることはない。
【0067】
乾燥機15の場合、乾燥機1と同じように、使用者の体形および寸法の関数として分割および/または調整できることが好ましい空気流を放出できる。
【0068】
乾燥機1について記載したように、乾燥機15はデバイス8を備えるのが好ましく、開閉装置の制御ユニットについては、既に記載したように、ガス動作式作業機の制御ユニットに加えて、あるいはこの代わりに、デバイス8が行う検出の関数として排出口6から乾燥機15の外部環境に放出できる空気流量を独立して調節できるのが好ましい。
【0069】
なお、すべての排出口6から放出できる空気流量については、上記のように、一つか複数の制御ユニットによって必ずしも制御できなくともよい。換言すると、使用者の身長、あるいは使用者が占有するスペース部分に関係なく、それぞれのドア16によって塞がれない一つかそれ以上の排出口6で乾燥機15を構成することができる。即ち、これら部分11a、11bおよび11cの一つを介して、使用者の身長、または使用者が占有するスペース部分の関数として乾燥機15の外部環境内に空気流を調節できない流量で放出できる
【0070】
乾燥機1については、ガス動作式作業機毎に、空気を排出口6から放出する前に空気を加熱するヒーターを有するのが有利であり、好ましい。
【0071】
図5に乾燥機20を示す。この乾燥機20は部分11a、11bおよび11c毎に好ましくはスライド式の可動ドア21を有する点で乾燥機1とは異なる(即ちこの乾燥機は乾燥機1の変形例を間接的に構成する)。この可動ドア21はドア21が当該部分11a、11bおよび11cを塞ぐため空気をこれら部分11a、11bまたは11cを介して乾燥機20の外部環境に放出できない第1閉鎖位置と、ドア21が当該部分11a、11b、および11cを塞がないため、あるいは少なくとも部分的に塞ぐため空気をこのこれら部分11a、11bまたは11c介して乾燥機20の外部環境に放出できる第2の少なくとも部分的な開放位置との間に介在する。さらに、乾燥機20はドア20毎に(従って各部分11a、11bまたは11c毎に)前記第1位置と第2位置との間でドア21を開閉できる装置を有する。
【0072】
乾燥機20はドア21を開閉する前記装置に接続し、上記部分11a、11bおよび11cのそれぞれに対応するドア21を開閉する装置を作動させ(従って制御できる)制御ユニットであって、これを残りの部分11a、11bおよび11cに対応してドア21を開閉する他の装置とは無関係に行う制御ユニットを有するため、当該部分11a、11bおよび11cに対応するドア21が残りの部分11a、11bおよび11cに対応するドア21とは無関係に開閉でき、従って当該部分11a、11bおよび11cに対応するドア21を残りの部分11a、11bおよび11cに対応するドア21とは無関係に開閉でき、従って当該部分11a、11bおよび11cの一つを介して乾燥機1の外部環境に放出できる空気の流量を、それぞれ残りの当該部分11a、11bおよび11cを介して外部環境に放出できる空気の流量とは無関係に調節できる。
【0073】
上記のように、開閉装置の制御ユニットは上記部分11a、11bまたは11cに対応するガス動作式作業機からこれら部分11a、11bおよび11cにおいて乾燥機20の外部環境に放出できる空気の流量を調節するために好適である。上記部分11a、11bおよび11cのそれぞれにおいて乾燥機20の外部環境に放出できる空気の流量については、当該部分11a、11bまたは11cに対応するガス動作式作業機に接続したインペラ3の回転速度の制御に加えて、あるいはこの代わりに、当該部分11a、11bまたは11cに対応するドア21の位置を調節することによって行うのが好ましい。
【0074】
乾燥機20の変形例では、乾燥機は前記複数のガス動作式作業機の代わりに、すべての上記部分11a、11bおよび11cを介して外部環境に連絡し、かつ乾燥機の外部環境にこれら部分11a、11bおよび11cそれぞれを介して一つかそれ以上の空気流を放出する構成の一基のガス動作式作業機を有する。この変形例では、これら部分11a、11bおよび11cそれぞれにおいて当該外部環境に放出できる空気の流量の調節については、当該部分11a、11bおよび11cに対応するドア21の位置を調節することによって行うのが好ましい。
【0075】
乾燥機20のさらに別な変形例では、この乾燥機20は前記複数のガス動作式作業機の代わりに、上記部分11a、11bおよび11cのすべてを介して上記外部環境に連絡し、これら部分11a、11bおよび11cそれぞれを介して一つかそれ以上の空気流を乾燥機20の外部環境に放出する構成の単体のガス動作式作業機を有する。この変形例では、複数のドア21の代わりに、排出口11が(好ましくは垂直方向に)延長し、上記部分11a、上記部分11bおよび上記部分11cを順次塞ぐ方向に対して平行にスライドする一つのドア(従って一つの開閉装置)を有する。
【0076】
(ドア21の)前記開閉装置については、補正前は“第2開閉手段”としていた。乾燥機20内のガス動作式作業機の前記制御ユニットはこの“第4制御手段”のカテゴリに包摂されるものであり、乾燥機20内のガス動作式作業機に接続する制御ユニットに一致すると考えることができる。
【0077】
乾燥機10に関して説明したように、使用者が乾燥機20を使用して自身の乾燥を望む場合、壁7の前に立ち、少なくとも部分的に排出口1に向き合い、上記部分11aおよび/または11bおよび/または11cを介して放出される空気流を遮断する必要がある。換言すると、使用者が乾燥機20に対して排出口11に少なくとも部分的に向き合うように位置し、一つかそれ以上の部分11a、11bまたは11cを介して放出できる空気流を遮断できるように排出口11を配置する。各インペラ3の回転速度を調節することに加えて、あるいはこの代わりに、開閉装置の前記制御ユニットによって、使用者が各ドア12の位置を、従って上記部分11a、11bおよび11cそれぞれから出てくる空気の流量を調節できる。例えば、乾燥機20を調節して、(上記部分11a、11bおよび11cそれぞれから出てくる)空気流を減らすか、あるいは排除できるため、使用者に衝撃を与えることがなく、あるいは使用者の顔や生殖器などの特に敏感な領域に衝撃を与えることはない。
【0078】
乾燥機20の場合、乾燥機1と同じように、デバイス8を有するのが好ましく、また開閉装置の制御ユニットについては、ガス動作式作業機の制御ユニットに加えて、あるいはこの代わりに、既述のように、デバイス8が行う検出の関数として上記部分11a、11bおよび11cを介して放出できる空気の流量を独立して調節できることが好ましい。
【0079】
なお、すべての上記部分11a、11bおよび11cから放出できる空気流量については、上記のように、制御ユニットによって必ずしも調節できなくともよい。換言すると、乾燥機11は使用者の身長あるいは使用者が占有するスペース部分に関係なく、それぞれのドア21によって塞がれることがない一つかそれ以上の部分11a、11bおよび11cで構成することができる。即ち、排出口11は使用者の身長あるいは使用者が占有するスペース部分の関数として制御できない流量で乾燥機20の外部環境に空気流を放出する一つかそれ以上の部分11a、11bおよび11cで構成できる。使用者の体形および寸法の関数として分割および/または調整できることが好ましい空気流を放出できる。
【0080】
乾燥機20については、ガス動作式作業機毎に、空気を排出口11から放出する前に空気を加熱するヒーターを有するのが有利であり、好ましい。
【0081】
なお、乾燥機15の排出口16の一つは乾燥機20の開口21に対応していればよい。即ち、排出口16の一つは複数の部分に分割でき、乾燥機15はこれら部分毎にそれぞれインペラ3を備えたガス動作式作業機で構成することができる。この場合、乾燥機15の制御ユニットはこれら部分のそれぞれに対応するガス動作式作業機を、残りの部分に対応する他のガス動作式作業機とは関係なく、作動(従って制御)できるため、この部分に対応するガス動作式作業機からこれら部分の一つを介して乾燥機15の外部環境に放出できる空気の流量を、それぞれ残りの部分に対応する他のガス動作式作業機から外部環境に放出できる空気の流量とは無関係に調節できる。
【0082】
好適な実施態様の説明に基づき、当業者ならば前記の特許請求の範囲に記載した発明の範囲から逸脱せずに、いくつかの変更を加えることができるはずである。
【符号の説明】
【0083】
1 乾燥機
2 基部
3 ブレード、インペラ
4 取り入れ口
6 排出口
7 排出口、壁部
8 デバイス
10 乾燥機
11 排出口
11a 第1端部
11b 中心部分
11c 第2端部
15 乾燥機
16 スライド式可動ドア
20 乾燥機
21 スライド式の可動ドア
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-11-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体用の乾燥機(1、10、15、20)であって、
ガス状流体に運動エネルギーおよび/または圧力エネルギーを印加するインペラ(3)と、
一つかそれ以上の取り込み口(4)であって、これを介して前記インペラ(3)が前記乾燥機(1、10、15、20)の外部環境に連通し、該外部環境から大気を取り込み、この大気に運動エネルギーおよび/または圧力エネルギーを印加するのに適した一つかそれ以上の取り込み口(4)と、
一つかそれ以上の排出口(6、11)であって、これを介して前記インペラ(3)が前記外部環境に連通し、かつ前記取り込み手段(4)を介して取り込まれ、前記インペラ(3)によって運動エネルギーおよび/または圧力エネルギーが印加された一つかそれ以上の空気流を前記外部環境に放出する一つかそれ以上の排出口(6、11)と、
を有する身体用の乾燥機(1、10、15、20)であり、
少なくとも前記排出口(11)に部分的に向き合うか、あるいは前記排出口(6)が2つ以上ある場合には少なくともその一つに向き合い、身体が少なくとも部分的に向き合っている前記排出口(11)か、あるいは少なくとも一つの前記排出口(6)を介して放出できる空気流を遮断し、身体を乾燥できるように使用者自身が前記乾燥機(1、10、15、20)に対して位置できるように一つかそれ以上の前記排出口(6、11)が配置され、
前記乾燥機(1、10、15、20)は、調節手段であって、前記排出口(6)が2つ以上設けられる場合にはそれぞれを介して、および/または、前記排出口(11)を分割できる複数の分割部分(11a、11b、11c)の各部分(11a、11b、11c)、あるいは前記排出口(6)を2つ以上設ける場合には少なくともその一つを介して、前記インペラ(3)によって前記外部環境に放出できる前記一つかそれ以上の空気流の流量を調節する調節手段を有し、
前記乾燥機(1、15)が、複数の前記排出口(6)を有して前記調節手段が前記複数の排出口(6)のそれぞれを介して前記外部環境に放出できる前記空気流の流量を調節するために適するように構成される場合、
前記乾燥機(1、15)は第1の複数の前記インペラ(3)を有し、前記排出口(6)毎に前記インペラ(3)が対応し、前記排出口(6)毎に対応する前記インペラ(3)は、
対応する前記排出口(6)を介して前記外部環境に連通し、かつ
対応する前記排出口(6)を介して前記外部環境に前記空気流を放出するために適しており、
前記調節手段は前記第1の複数のインペラ(3)の制御手段である第1制御手段を有し、
前記第1制御手段は、前記排出口(6)毎に、該排出口(6)に対応する前記インペラ(3)が残りの排出口(6)に対応する前記第1の複数の他のインペラ(3)とは無関係に制御可能であるように構成され、それにより、前記排出口(6)に対応する前記インペラ(3)によって前記排出口(6)を介して前記外部環境に放出できる前記空気流の流量を、それぞれ残りの排出口(6)に対応する複数の他のインペラ(3)によって、それぞれ残りの排出口(6)を介して前記外部環境に放出できる空気流の流量とは無関係に調節可能であり、
前記調節手段が、前記排出口(11)を分割できる複数の部分(11a、11b、11c)のそれぞれの部分(11a、11b、11c)を介して、あるいは前記排出口(6)が2つ以上ある場合には少なくともその一つを介して前記外部環境に放出できる空気流の流量を調節するために適するように構成される場合、
第2の複数のインペラ(3)を有し、前記乾燥機(10、20)が前記排出口の前記部分(11a、11b、11c)毎に、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)に対応する第2の複数のインペラ(3)を有し、 前記排出口(11)の当該部分(11a、11b、11c)に対応する前記インペラ(3)は、
対応する前記排出口(11)の当該部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に連通し、
かつ対応する前記排出口(11)の当該部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に前記空気流を放出するために適しており、
前記調節手段は前記第2の複数のインペラ(3)の制御手段である第2制御手段を有し、
前記第2制御手段は、
前記排出口(11)の当該部分(11a、11b、11c)毎に、前記排出口(11)の当該部分(11a、11b、11c)に対応するインペラ(3)が前記排出口(11)の残りの部分(11a、11b、11c)に対応する前記第2の複数の他のインペラ(3)とは無関係に制御可能であるように構成され、それにより、前記排出口(11)の当該部分(11a、11b、11c)に対応するインペラ(3)によって前記排出口(11)の当該部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に放出できる前記空気流の流量を、それぞれ排出口(11)の残りの部分(11a、11b、11c)に対応する前記第2の複数のインペラ(3)の他のインペラ(3)によって前記排出口(11)の残りの部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に放出できる空気流の流量とは無関係に調節可能である
ことを特徴とする乾燥機(1、10、15、20)。
【請求項2】
請求項1に記載の乾燥機(15)であって、
前記乾燥機(15)が複数の前記排出口(6)を有し、前記調節手段が前記排出口(6)のそれぞれを介して前記外部環境に放出できる空気流の流量を調節するのに適しており、
前記調節手段は、前記排出口(6)毎に、前記排出口(6)に対応する第1閉塞手段(16)を有し、かつ、少なくとも、
前記第1閉塞手段(16)が前記排出口(6)を塞いで前記排出口(6)を介して前記外部環境に空気を放出できない第1閉鎖位置(第1位置)と、
前記第1閉塞手段(16)が排出口を閉塞しないか、あるいはその一部のみを閉塞することにより、前記排出口(6)を介して前記外部環境に空気を放出できる第2の少なくとも部分的に開放する位置(第2位置)
との間で動作可能であり、
前記排出口(6)のそれぞれに対して前記調節手段がさらにこれら第1位置と第2位置との間において前記排出口(6)に対応する前記第1閉塞手段(16)の第1動作手段を有し、前記排出口(6)を介して前記外部環境に放出できる空気流の流量を調整でき、
前記排出口(6)のそれぞれのための前記調節手段は、前記排出口(6)に対応する前記第1閉塞手段(16)の前記第1閉塞動作の制御手段である第3制御手段を有し、
前記第3制御手段は、前記排出口(6)毎に、前記排出口(6)に対応する前記第1閉塞手段(16)の前記第1閉塞動作手段が、他の排出口(6)の対応する前記第1閉塞手段(16)の前記第1閉塞動作手段とは無関係に制御可能であり、それにより、前記排出口(6)毎に、前記排出口(6)に対応する前記第1閉塞手段(16)が他の排出口(6)に対応する前記第1閉塞手段(16)とは無関係に動作可能であり、それぞれ他の排出口(6)を介して前記外部環境に放出できる空気流の流量とは無関係に排出口(6)を介して前記外部環境に放出できる空気流の流量を調節できるように構成された請求項1~3のいずれか一項に記載の乾燥機(15)。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の乾燥機(20)であって、
前記調節手段は前記排出口(11)を分割できる複数の部分(11a、11b、11c)のそれぞれの部分(11a、11b、11c)を介して、あるいは前記排出口(6)が2つ以上ある場合には少なくともその一つを介して、前記外部環境に放出できる空気流の流量を調節するために適しており、
前記調節手段は、前記排出口(11)の部分(11a、11b、11c)毎に前記排出口(11)の部分(11a、11b、11c)に対応する第2閉塞手段(21)を有し、かつ、少なくとも
前記第2閉塞手段(21)が前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)を塞ぐことで空気が前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に放出できないようにするための第一閉鎖位置(第一位置)と、
前記第2閉塞手段(21)が前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)を塞がないか、あるいはその一部のみを閉塞することにより、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に空気を放出できない第二の少なくとも部分的に開放する位置(第二位置)
との間で動作可能であり、
前記調節手段は、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)毎に、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)に対応する前記第2閉塞手段(21)の第2動作手段を前記第一位置と前記第二位置との間に有し、前記引き出し口(11)の前記部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に放出できる空気流の流量の調整し、
前記調節手段は、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)毎に、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)に対応する前記第2閉塞手段(21)の前記第2動作手段の制御手段である第4制御手段を有し、
前記第4制御手段は、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)毎に、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)に対応する第2閉塞手段(21)の第2閉塞動作手段が、前記排出口(11)の残りの部分(11a、11b、11c)に対応する前記第2閉塞手段(21)の前記第2動作手段とは無関係に制御可能であり、それにより、前記排出口(11)の部分(11a、11b、11c)毎に、前記排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)に対応する第2閉塞手段(21)が前記排出口(11)の残りの部分(11a、11b、11c)に対応する前記第2閉塞手段(21)とは無関係に動作可能であり、それぞれ排出口(11)の残りの部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に放出できる空気流の流量とは無関係に排出口(11)の前記部分(11a、11b、11c)を介して前記外部環境に放出できる空気の流量を調節できるように構成された請求項1~4のいずれか一項に記載の乾燥機(20)。
【請求項4】
使用者が前記排出口(11)に対して、あるいは2つ以上設けた場合には前記排出口(6)の少なくとも一つに対して少なくとも部分的に向き合い、前記排出口(11)を介して、あるいは使用者が少なくとも部分的に向き合っている少なくとも一つの排出口(6)を介して空気流を放出して乾燥を行うために使用者が前記乾燥機(1、10、15、20)に対して位置した際に身長を計測する計測手段(8)を有し、
前記調節手段が前記計測手段(8)に接続し、前記インペラ(3)によって前記外部環境に放出できる空気流の流量を調節して、計測手段(8)が計測した身長よりも高いレベルでの空気流の放出を抑制するために適しており、
当該レベルおよび身長を同じ水平基準面において測定する請求項1~3のいずれか一項に記載の乾燥機(1、10、15、20)。
【請求項5】
使用者が前記排出口(11)を介して、あるいは前記排出口(6)を2つ以上設ける場合には少なくとも一つに対して少なくとも部分的に向き合い、前記排出口(11)を介して、あるいは使用者が少なくとも部分的に向き合っている少なくとも一つの前記排出口(6)を介して放出し、乾燥を行うために使用者が前記乾燥機(1、10、15、20)に対して位置した際にこの使用者が占有するスペース部分を計測する計測手段(8)を有し、
前記調節手段は前記インペラ(3)によって前記外部環境に放出できる空気の流量を調節して、前記計測手段(8)が計測した前記スペース部分に向かわない空気流の放出を阻止するように構成された請求項4に記載の乾燥機(1、10、15、20)。
【請求項6】
前記排出口(6)を複数有し、これら排出口(6)が並置される請求項1~5のいずれか一項に記載の乾燥機(1、15)。
【請求項7】
前記排出口(6)が垂直方向に沿って並置可能である請求項6に記載の乾燥機(1、15)。
【請求項8】
前記排出口(11)、あるいは前記排出口(6)を2つ以上設ける場合には少なくともその一つが縦方向に伸長した請求項1~7のいずれか一項に記載の乾燥機(10、20)。
【請求項9】
前記排出口(11)が垂直長手方向に伸長するように配置可能である請求項8に記載の乾燥機(10、20)。
【国際調査報告】