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特表2024-526564医療システム、デバイス、および関連する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】医療システム、デバイス、および関連する方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/14 20060101AFI20240711BHJP
   A61B 1/018 20060101ALI20240711BHJP
   A61B 1/01 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
A61B18/14
A61B1/018 515
A61B1/01 512
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578010
(86)(22)【出願日】2022-06-27
(85)【翻訳文提出日】2023-12-18
(86)【国際出願番号】 US2022035049
(87)【国際公開番号】W WO2023278287
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】63/216,548
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(71)【出願人】
【識別番号】522368684
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック メディカル デバイス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】シャルマ、ディーパック クマール
(72)【発明者】
【氏名】ボーミック、ナバルン
(72)【発明者】
【氏名】ラウト、シュリカント バサン
(72)【発明者】
【氏名】スカッティ、ジェームズ ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ジー、シャラス クマール
【テーマコード(参考)】
4C160
4C161
【Fターム(参考)】
4C160KK06
4C160KK12
4C160MM32
4C160NN02
4C160NN03
4C160NN11
4C160NN13
4C161CC06
4C161DD03
4C161FF43
4C161GG15
4C161HH57
4C161LL02
4C161QQ06
(57)【要約】
医療デバイスシステムは、挿入デバイスおよび医療デバイスを含む。挿入デバイスは、ハンドル本体上にポートを含む挿入デバイスハンドルを含む。挿入デバイスは、挿入デバイスハンドルから延びる挿入デバイスシャフトも含む。挿入デバイスシャフトは、ポートに接続された作業チャネルを含む。医療デバイスは、可動ハンドル部分および静止ハンドル部分を含む医療デバイスハンドルを含む。可動ハンドル部分は、静止ハンドル部分の空洞内に、動くことができるように配置されたボール部分を含む。医療デバイスは、医療デバイスシャフトも含む。医療デバイスシャフトは、挿入デバイスハンドルのポートを通して、および挿入デバイスシャフトの作業チャネルを通して送達されるように構成されている。静止ハンドル部分に対する可動ハンドル部分の動きは、医療デバイスシャフトの遠位部分の動きを制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿入デバイスであって、
ハンドル本体上にポートを含む挿入デバイスハンドルと、
前記挿入デバイスハンドルから延びる挿入デバイスシャフトであって、前記ポートに接続された作業チャネルを含む、挿入デバイスシャフトと
を含む、挿入デバイスと、
医療デバイスであって、
可動ハンドル部分および静止ハンドル部分を含む医療デバイスハンドルであって、前記可動ハンドル部分は、前記静止ハンドル部分の空洞内に、動くことができるように配置されたボール部分を含む、医療デバイスハンドルと、
前記挿入デバイスハンドルの前記ポートを通して、および前記挿入デバイスシャフトの前記作業チャネルを通して送達されるように構成されている医療デバイスシャフトと
を含む、医療デバイスと
を備え、
前記静止ハンドル部分に対する前記可動ハンドル部分の動きが、前記医療デバイスシャフトの遠位部分の動きを制御する、医療デバイスシステム。
【請求項2】
複数のステアリングワイヤをさらに備え、前記複数のステアリングワイヤの各々は、近位端において前記ボール部分に結合され、遠位端において前記医療デバイスシャフトの前記遠位部分に結合されている、請求項1に記載の医療デバイスシステム。
【請求項3】
前記複数のステアリングワイヤの前記遠位端は、前記医療デバイスシャフトの前記遠位部分においてリングに結合されている、請求項2に記載の医療デバイスシステム。
【請求項4】
前記複数のステアリングワイヤは、前記ボール部分に結合された4つのステアリングワイヤを含み、前記ボール部分は、前記ボール部分の周囲に互いに90度離れた位置に4つのワイヤマウントを含み、各ワイヤマウントは、各ステアリングワイヤを前記ボール部分に結合するための圧着スロットを含む、請求項3に記載の医療デバイスシステム。
【請求項5】
前記医療デバイスは、作動ワイヤと、前記作動ワイヤに結合された可動体とを含み、前記作動ワイヤは、前記静止ハンドル部分に対する前記可動体の動きによって前記医療デバイスシャフトに対して可動である、請求項1~4のいずれか一項に記載の医療デバイスシステム。
【請求項6】
前記医療デバイスは、遠位電極を含み、前記可動体の動きは、前記作動ワイヤを操作して、前記医療デバイスシャフトの遠位端に対して前記遠位電極を延ばす、または後退させる、請求項5に記載の医療デバイスシステム。
【請求項7】
前記医療デバイスハンドルは、流体ポートおよび/または焼灼ハブを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の医療デバイスシステム。
【請求項8】
前記医療デバイスハンドル上の焼灼ハブと、前記医療デバイスハンドルの少なくとも一部および前記医療デバイスシャフトを通って延在する作動ワイヤとをさらに備え、前記作動ワイヤは、前記焼灼ハブに電気的に接続されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の医療デバイスシステム。
【請求項9】
前記挿入デバイスの前記ハンドル上の前記ポートと前記医療デバイスハンドルとの間に配置されたアダプタをさらに備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の医療デバイスシステム。
【請求項10】
前記アダプタは、弧状部分を含み、および/または少なくとも部分的に可撓性である、請求項9に記載の医療デバイスシステム。
【請求項11】
前記アダプタは、前記挿入デバイスに取り外し可能に結合され、遠位部分上に1つまたは複数のスリットを含み、前記アダプタは、前記1つまたは複数のスリットの各々の幅を制御するために前記遠位部分に沿って可動であるロックナットを含む、請求項10に記載の医療デバイスシステム。
【請求項12】
ガイドワイヤデバイスをさらに備え、前記ガイドワイヤデバイスは、ガイドワイヤハンドルおよびガイドワイヤを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の医療デバイスシステム。
【請求項13】
前記ガイドワイヤは、主ワイヤ部分と、遠位ワイヤ部分と、前記遠位ワイヤ部分に結合された可動プルワイヤとを含み、
前記ガイドワイヤハンドルは、ケーシングと、前記ケーシングに回転可能に結合されたローラと、前記ローラのチャネル内で可動であるボタンとを含み、
前記ローラは、前記プルワイヤの伸長および/または回転を制御するために前記プルワイヤに結合されている、請求項12に記載の医療デバイスシステム。
【請求項14】
前記プルワイヤの一部は、結合部を介して前記遠位ワイヤ部分に結合され、前記結合部は、前記プルワイヤの一部の外周全体よりも小さい範囲にわたって延在している、請求項13に記載の医療デバイスシステム。
【請求項15】
前記可動ハンドル部分は、ジョイスティックであり、静止ハンドル本体は、前記ジョイスティックの遠位に配置された主ハンドル本体である、請求項1に記載の医療デバイスシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の種々の態様は、概して、体内の組織または他の物質を操作または処置するための医療システム、デバイス、および方法に関する。特に、本開示の態様は、いくつかの実施形態では処置部位を処置するために挿入デバイスを通して体内に挿入され、挿入デバイスの遠位端に対して医療デバイスを撓ませるか、または他の方法で配置することが可能な医療デバイスを使用して、医療処置を行うための医療システム、デバイス、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
患者の胃腸(GI)管内など、患者の体内の診断および/または処置のために、多種多様な医療技術および器具が開発されてきた。内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)、内視鏡的粘膜下層切除術(ESR)、粘膜切除術(EMR)、ポリープ切除術、粘膜切除術などは、悪性病変および非悪性病変の両方に対する低侵襲処置方法である。例えばESRのような内視鏡医療処置は、解剖学的管腔(例えば胃、食道、結腸など)の表面から、無茎性腺腫または他の望ましくない組織(例えば体表面に付着した腫瘍)を切除するために使用されることがある。そのような処置は、多くの場合、下にある組織面を無傷のままにしながらの1つの組織面の切除、または他の精密な処置を必要とする。一般的に、このような医療処置中には、処置部位から組織を切除するために、スネアまたは他の医療デバイスが使用される。しかしながら、多くの従来のスネアまたは医療デバイスは、1自由度でのみ動作し、スネア(または別のエンドエフェクタ)の撓みは、多くの場合、制限され、および/または患者への挿入のために使用される内視鏡または他のデバイスの先端の撓みに依存する。さらに、個別の撓みを可能にし得るデバイスは、複数のオペレータ、複数の手、オペレータの手、手首、腕などの様々な動き、所望の動きを得るためのオペレータの認知負荷の増加、および/または他の事項を必要とする可能性がある。これらの懸念は、医療処置の期間、費用、およびリスクを増加させる可能性がある。本開示のデバイスおよび方法は、上述した欠陥のうちのいくつかを是正し、または当技術分野の他の態様に対処することができる。
【発明の概要】
【0003】
本開示の例は、とりわけ、1つまたは複数の医療処置を実行するためのシステム、デバイス、および方法に関する。本明細書に開示される例の各々は、他の開示される例のうちの任意のものに関連して説明される特徴のうちの1つまたは複数を含んでいてよい。
【0004】
一例では、医療デバイスシステムは、挿入デバイスおよび医療デバイスを含んでいてよい。挿入デバイスは、ハンドル本体上にポートを含み得る、挿入デバイスハンドルを含んでいてよい。挿入デバイスは、挿入デバイスハンドルから延びる挿入デバイスシャフトも含んでいてよい。挿入デバイスシャフトは、ポートに接続された作業チャネルを含んでいてよい。医療デバイスは、可動ハンドル部分および静止ハンドル部分を含み得る医療デバイスハンドルを含んでいてよい。可動ハンドル部分は、静止ハンドル部分の空洞内に、動くことができるように(movably)配置されたボール部分を含んでいてよい。医療デバイスは、医療デバイスシャフトも含んでいてよい。医療デバイスシャフトは、挿入デバイスハンドルのポートを通して、および挿入デバイスシャフトの作業チャネルを通して送達されるように構成されていてよい。静止ハンドル部分に対する可動ハンドル部分の動きは、医療デバイスシャフトの遠位部分の動きを制御することができる。
【0005】
医療デバイスシステムは、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでいてよい。医療デバイスシステムは、複数のステアリングワイヤをさらに含んでいてよい。複数のステアリングワイヤの各々は、近位端においてボール部分に結合され、遠位端において医療デバイスシャフトの遠位部分に結合されていてよい。複数のステアリングワイヤの遠位端は、医療デバイスシャフトの遠位部分においてリングに結合されていてよい。複数のステアリングワイヤは、ボール部分に結合された4つのステアリングワイヤを含んでいてよい。ボール部分は、ボール部分の周囲に互いに90度離れた位置に4つのワイヤマウントを含んでいてよい。各ワイヤマウントは、各ステアリングワイヤをボール部分に結合するための圧着スロット(crimping slot)を含んでいてよい。
【0006】
医療デバイスは、作動ワイヤと、作動ワイヤに結合された可動体とを含んでいてよい。作動ワイヤは、静止ハンドル部分に対する可動体の動きによって、医療デバイスシャフトに対して可動(movable)であってよい。医療デバイスは、遠位電極を含んでいてよく、可動体の動きは、作動ワイヤを操作して、医療デバイスシャフトの遠位端に対して遠位電極を延ばす、または後退させる(extend or retract)ことができる。医療デバイスハンドルは、流体ポートおよび/または焼灼ハブを含んでいてよい。
【0007】
医療デバイスシステムは、医療デバイスハンドル上の焼灼ハブと、医療デバイスハンドルの少なくとも一部および医療デバイスシャフトを通って延在する作動ワイヤとをさらに含んでいてよい。作動ワイヤは、焼灼ハブに電気的に接続されていてよい。医療デバイスシステムは、挿入デバイスのハンドル上のポートと医療デバイスハンドルとの間に配置されたアダプタをさらに含んでいてよい。アダプタは、弧状部分を含んでいてよく、および/または少なくとも部分的に可撓性であってもよい。アダプタは、挿入デバイスに取り外し可能に結合されていてよく、遠位部分上に1つまたは複数のスリットを含んでいてよい。アダプタは、1つまたは複数のスリットの各々の幅を制御するために遠位部分に沿って可動であるロックナットを含んでいてよい。
【0008】
医療デバイスシステムは、ガイドワイヤデバイスをさらに含んでいてよい。ガイドワイヤデバイスは、ガイドワイヤハンドルおよびガイドワイヤを含んでいてよい。ガイドワイヤは、主ワイヤ部分と、遠位ワイヤ部分と、遠位ワイヤ部分に結合された可動プルワイヤとを含んでいてよい。ガイドワイヤハンドルは、ケーシングと、ケーシングに回転可能に結合されたローラと、ローラのチャネル内で可動であるボタンとを含んでいてよい。ローラは、プルワイヤの伸長(extension)および/または回転を制御するためにプルワイヤに結合されていてよい。プルワイヤの一部は、結合部(coupling)を介して遠位ワイヤ部分に結合されていてよい。結合部は、プルワイヤの一部の外周全体よりも小さい範囲にわたって延在していてよい。可動ハンドル部分は、ジョイスティックであってよい。静止ハンドル本体は、ジョイスティックの遠位に配置された主ハンドル本体であってよい。
【0009】
別の態様において、医療システムは、医療デバイスおよびガイドワイヤデバイスを含んでいてよい。医療デバイスは、医療デバイスハンドルを含んでいてよい。医療デバイスハンドルは、可動ハンドル部分および静止ハンドル部分を含んでいてよい。可動ハンドル部分は、静止ハンドル部分の空洞内に、動くことができるように配置されたボール部分を含んでいてよい。医療デバイスは、医療デバイスハンドルから延びる医療デバイスシャフトも含んでいてよい。医療デバイスは、複数のワイヤも含んでいてよい。複数のワイヤは、可動ハンドル部分のボール部分に結合され、かつ医療デバイスシャフトの遠位部分においてリングに結合されていてよい。静止ハンドル部分の空洞内での可動ハンドル部分のボール部分の動きは、医療デバイスシャフトの遠位部分を操作することができる。ガイドワイヤデバイスは、ガイドワイヤハンドルおよびガイドワイヤを含んでいてよい。医療デバイスシャフトは、ガイドワイヤの一部を受け入れるように構成された医療デバイスシャフトの1つまたは複数の外側部分に沿った1つまたは複数の開口部またはチューブを含んでいてよい。
【0010】
医療システムは、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでいてよい。ガイドワイヤデバイスは、主ワイヤ部分と、遠位ワイヤ部分と、遠位ワイヤ部分に結合された可動プルワイヤとを含んでいてよい。ガイドワイヤハンドルは、ケーシングと、ケーシングに回転可能に結合されたローラと、ローラのチャネル内で可動であるボタンとを含んでいてよい。ローラは、プルワイヤの伸長および/または回転を制御するためにプルワイヤに結合されていてよい。医療システムは、挿入デバイスをさらに含んでいてよい。挿入デバイスは、医療デバイスシャフトの一部およびガイドワイヤの一部を受け入れるためのポートを有する挿入デバイスハンドルを含んでいてよい。挿入デバイスは、挿入デバイスハンドルから延びる挿入デバイスシャフトも含んでいてよい。挿入デバイスシャフトは、ポートと連通するルーメンを含んでいてよい。挿入デバイスは、挿入デバイスハンドルの一部に結合された制御デバイスも含んでいてよい。制御デバイスは、挿入デバイスシャフトの遠位端の位置を制御するように動くことができてよい。
【0011】
さらに別の態様では、医療デバイスは、医療デバイスハンドルを含んでいてよい。医療デバイスハンドルは、ジョイスティック部分および静止ハンドル部分を含んでいてよい。ジョイスティック部分は、静止ハンドル部分の遠位に配置されていてよく、静止ハンドル部分の空洞内に、動くことができるように配置されたボール部分を含んでいてよい。医療デバイスは、医療デバイスハンドルから延びる医療デバイスシャフトも含んでいてよい。医療デバイスは、複数のワイヤを含んでいてよい。複数のワイヤは、ジョイスティック部分のボール部分に結合され、かつ医療デバイスシャフトの遠位部分においてリングに結合されていてよい。静止ハンドル部分の空洞内での可動ハンドル部分のボール部分の動きは、医療デバイスシャフトの遠位部分を操作することができる。
【0012】
医療デバイスは、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでいてよい。医療デバイスは、静止ハンドル部分に結合された可動体を含んでいてよい。医療デバイスは、可動体から医療デバイスシャフトの遠位端にあるエンドエフェクタまで延在する作動ワイヤをさらに含んでいてよい。可動体の動きは、エンドエフェクタの伸長または後退を制御することができる。
【0013】
前述の概説および以下の詳細な説明は両方とも、例示的かつ説明的なものに過ぎず、特許請求の範囲に記載される本開示を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示の例示的な態様を示し、説明と共に本開示の原理を説明する役割を果たす。
図1図1は、本開示の態様による、挿入デバイス、医療デバイス、およびアダプタを含む、例示的な医療システムの斜視図である。
図2A図2A図2Cは、本開示の態様によるアダプタの様々な図を示す。
図2B図2A図2Cは、本開示の態様によるアダプタの様々な図を示す。
図2C図2A図2Cは、本開示の態様によるアダプタの様々な図を示す。
図3A図3A図3Dは、本開示の態様による、医療デバイスハンドルおよび医療デバイスシャフトを含む、医療デバイスの様々な部分の様々な図を示す。
図3B図3A図3Dは、本開示の態様による、医療デバイスハンドルおよび医療デバイスシャフトを含む、医療デバイスの様々な部分の様々な図を示す。
図3C図3A図3Dは、本開示の態様による、医療デバイスハンドルおよび医療デバイスシャフトを含む、医療デバイスの様々な部分の様々な図を示す。
図3D図3A図3Dは、本開示の態様による、医療デバイスハンドルおよび医療デバイスシャフトを含む、医療デバイスの様々な部分の様々な図を示す。
図4A図4Aおよび図4Bは、本開示の態様による医療デバイスシャフトの様々な切断図を示す。
図4B図4Aおよび図4Bは、本開示の態様による医療デバイスシャフトの様々な切断図を示す。
図5図5は、本開示の態様による、様々な構成の医療デバイスハンドルおよび医療デバイスシャフトの遠位部分を有する医療システムを示す。
図6A図6Aおよび図6Bは、本開示の態様による、挿入デバイス、医療デバイス、およびガイドワイヤデバイスを含む別の医療デバイスシステムを示し、医療デバイスは、医療デバイスハンドル、医療デバイスシャフト、および遠位端を含む。
図6B図6Aおよび図6Bは、本開示の態様による、挿入デバイス、医療デバイス、およびガイドワイヤデバイスを含む別の医療デバイスシステムを示し、医療デバイスは、医療デバイスハンドル、医療デバイスシャフト、および遠位端を含む。
図7図7は、本開示の態様による、様々な構成の医療デバイスハンドルおよび医療デバイスシャフトを有する医療デバイスを示す。
図8A図8Aおよび図8Bは、本開示の態様による医療デバイスハンドルおよび医療デバイスシャフトの様々な態様を示す。
図8B図8Aおよび図8Bは、本開示の態様による医療デバイスハンドルおよび医療デバイスシャフトの様々な態様を示す。
図9図9は、本開示の態様による、様々な構成の医療デバイスハンドルおよび医療デバイスシャフトを示す。
図10A図10A図10Dは、本開示の態様による、医療デバイスシャフトの様々な部分に沿った断面を含む、医療デバイスシャフトの様々な図を示す。
図10B図10A図10Dは、本開示の態様による、医療デバイスシャフトの様々な部分に沿った断面を含む、医療デバイスシャフトの様々な図を示す。
図10C図10A図10Dは、本開示の態様による、医療デバイスシャフトの様々な部分に沿った断面を含む、医療デバイスシャフトの様々な図を示す。
図10D図10A図10Dは、本開示の態様による、医療デバイスシャフトの様々な部分に沿った断面を含む、医療デバイスシャフトの様々な図を示す。
図11A図11Aは、本開示の態様による、図7のガイドワイヤデバイスの斜視図を示す。
図11B図11Bは、本開示の態様による、図7のガイドワイヤデバイスの断面図を示す。
図12A図12A図12Cは、本開示の態様による、ハンドル部分およびガイドワイヤシャフトの遠位端を含むガイドワイヤデバイスの部分を示す。
図12B図12A図12Cは、本開示の態様による、ハンドル部分およびガイドワイヤシャフトの遠位端を含むガイドワイヤデバイスの部分を示す。
図12C図12A図12Cは、本開示の態様による、ハンドル部分およびガイドワイヤシャフトの遠位端を含むガイドワイヤデバイスの部分を示す。
図13図13は、本開示の態様による、挿入デバイス、医療デバイス、およびガイドワイヤデバイスを含む別の医療デバイスシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
「近位」および「遠位」という用語は、本明細書では、例示的な医療システムおよび例示的な医療デバイスの構成要素の相対位置を指すために使用される。本明細書で使用される場合、「近位」は、身体の外部に比較的近い位置、または医療システムもしくは医療デバイスを使用する医療専門家により近い位置を指す。対照的に、「遠位」は、医療システムまたは医療デバイスを使用する医療専門家から比較的遠く離れた位置、または身体の内部により近い位置を指す。本明細書で使用される場合、用語「備える」、「備えている」、「有する」、「含む」、またはそれらの他の変形は、要素のリストを備えるシステム、デバイス、または方法が、それらの要素のみを含むのではなく、明示的に列挙されていない他の要素、またはそれらに固有の他の要素を含み得るように、非排他的な包含をカバーすることが意図されている。別段の定めがない限り、「例示的」という用語は、「理想的」ではなく「例」の意味で使用される。本明細書で使用される場合、「約」、「実質的に」、および「略」という用語は、述べられた値の+/-10%以内の値の範囲を示す。
【0016】
本開示の例は、医療処置の有効性、効率、および/または安全性を促進および/または改善するためのシステム、デバイス、および方法を含む。本開示の実施形態は、様々な医療処置を行うための、および/または大腸(結腸)、小腸、盲腸、食道、胃、胃腸管の任意の他の部分、肺、および/または任意の他の適切な患者の解剖学的構造の部分を処置するためのシステム、デバイス、および方法に関する。本明細書に説明される様々な実施形態は、単回使用または使い捨て可能な医療デバイスを含む。本開示のいくつかの態様は、内視鏡、関節鏡、気管支鏡、尿管鏡、結腸鏡、または他の種類の処置を行う際に使用され得る。例えば、開示される態様は、十二指腸鏡、気管支鏡、尿管鏡、結腸鏡、カテーテル、診断もしくは治療ツールもしくはデバイス、または他のタイプの医療デバイスとともに使用され得る。本明細書で議論される要素のうちの1つまたは複数は、金属、プラスチックであるか、または形状記憶金属(ニチノールなど)、形状記憶ポリマー、ポリマー、または生体適合性材料の任意の組み合わせを含んでいてよい。
【0017】
ここで、上記で説明され、添付の図面に示される本開示の例を詳細に参照する。可能な限り、同一または類似の部分を指すために、図面全体を通して同一の参照番号が使用される。本明細書で議論される医療システムまたはデバイスの1つまたは複数の態様は、本明細書で議論される他の医療システムまたはデバイスの1つまたは複数の態様と組み合わせられ、および/または使用されてもよいことに留意されたい。
【0018】
図1は、挿入デバイス12と、医療デバイス14と、アダプタ16とを含む例示的な医療システム10の斜視図を示す。挿入デバイス12は、ハンドル本体を含む挿入デバイスハンドル18と、例えば、ハンドル18の遠位端から遠位端20Aまで延在する挿入デバイスシャフト20とを含む。挿入デバイス12は、例えば、挿入デバイスハンドル18から遠位端20Aの遠位開口部20Bまで延在する、少なくとも1つの作業チャネル(図示せず)も含む。挿入デバイス12は、例えば、ハンドル18にポート22も含み、ポート22は、作業チャネルに接続していてよい。挿入デバイス12は、例えば、ハンドル18の一部分上に制御デバイス24を含んでいてよく、制御デバイス24の1つまたは複数の部分は、医療デバイスシャフト20の一部分、例えば、遠位端20Aの撓みを制御するように操作(例えば、回転)され得る。
【0019】
医療デバイス14は、医療デバイスハンドル26と、医療デバイスハンドル26から遠位端30まで延在する医療デバイスシャフト28とを含んでいてよい。医療デバイスハンドル26は、可動ハンドル部分または主ハンドル本体26Aと、本明細書でソケット本体26Bと称される、静止ハンドル部分またはジョイント(例えば、ボールジョイント)とを含んでいてよい。主ハンドル本体26Aは、ソケット本体26Bに対して可動であり、ソケット本体26Bの近位に配置されている。以下に詳細に説明するように、ソケット本体26Bに対する主ハンドル本体26Aの動きは、1つまたは複数のステアリングワイヤ(図3A図3D、および図3E)の動きを制御し、医療デバイスシャフト28の遠位端30の撓みを制御することができる。加えて、医療デバイスシャフト28は、ポート22を通して、例えば、アダプタ16を介して、および作業チャネルを通して送達されて、挿入デバイス12のシャフト20の遠位端20Aから延びていてよい。これらの態様では、医療デバイスシャフト28の遠位端30は、挿入デバイス12の遠位端20Aから延びていてよく、制御デバイス24、挿入デバイスハンドル18に対する医療デバイスハンドル26の動き、およびソケット本体26Bに対する主ハンドル本体26Aの動きのうちの1つまたは複数を介して制御され得る。
【0020】
挿入デバイス12は、十二指腸鏡、内視鏡、結腸鏡、尿管鏡、気管支鏡など、またはハンドルおよびシャフトを有する任意の他の類似のデバイスであってよい。上述したように、挿入デバイス12は、例えばハンドル18の近位部分上に制御デバイス24を含んでいてよい。制御デバイス24は、ハンドル12に対して可動(例えば、回転可能)であってよく、挿入デバイスシャフト20の一部(例えば、遠位端20A)の動きを制御することができる。制御デバイス24は、1つまたは複数のダイヤルまたはノブを含んでいてよい。図1に示されるように、制御デバイス24は、例えば、第1のノブ24Aおよび第2のノブ24Bを含んでいてよく、各々は、2つの異なる平面に沿って遠位端20Aを撓ませるように回転可能である。制御デバイス24は、1つまたは複数のロック機構を含んでいてよい。図1に示されるように、制御デバイス24は、例えば、2つのロック機構24Cおよび24Dを含んでいてよく、各々、ノブの位置をロックおよび/またはロック解除するために、ノブ24Aおよび24Bのうちの1つと係合可能であり、したがって、挿入デバイスシャフト20の遠位端20Aの位置をロックおよび/またはロック解除する。代替的に、制御デバイス24は、挿入デバイスシャフト20の1つまたは複数のエレベータを作動させ、または動かしてもよく、あるいは挿入デバイス12のケーブル駆動機能を作動させてもよい。
【0021】
挿入デバイス12は、導管32を含んでいてよい。例えば、挿入デバイスハンドル18は、導管32に結合されていてよい。導管32は、例えば、アンビリカス(図示せず)を介して、挿入デバイスハンドル18を外部電源、処理ソフトウェア、1つまたは複数のディスプレイ、1つまたは複数のメモリまたはストレージデバイスなどに接続することができる。この態様では、挿入デバイス12は、遠位端20Aに1つまたは複数の照明デバイスおよび/またはカメラを含むことができ、これらは、挿入デバイス12内の1つまたは複数の通信ワイヤ(図示せず)を介して、および導管32を介して、給電され、および/または処理ソフトウェア、1つまたは複数のディスプレイ、メモリなどに接続されてよい。加えて、導管32は、挿入デバイスハンドル18を1つまたは複数の流体源、例えば、空気源、水源などに接続することができる。導管32は、挿入デバイスハンドル18を吸引源に接続することもできる。これらの態様では、挿入デバイスハンドル18の1つまたは複数の開口部(図示せず)に結合されるか、またはその中に受け入れられる1つまたは複数の弁は、挿入デバイスシャフト20の遠位端20Aに対して遠位の領域への挿入デバイス12を通した空気もしくは水の送達および/または吸引の適用を制御することができる。
【0022】
上述したように、医療デバイス14は、医療デバイスハンドル26と、医療デバイスハンドル26から遠位端30まで延在する医療デバイスシャフト28とを含む。医療デバイスハンドル26は、主ハンドル本体26Aと、本明細書においてソケット本体26Bと称される、ジョイント(例えば、ボールジョイント)とを含み、主ハンドル本体26Aは、ソケット本体26Bに対して可動である。例えば、ソケット本体26Bは、図1において部分的に透明であるように示されている。示されるように、主ハンドル本体26Aの遠位部分またはボール部分34は、ソケット本体26B内に配置されていてよい。以下に説明するように、1つまたは複数の制御要素(例えば、ステアリングワイヤ)が、ボール部分34に接続されていてよく、1つまたは複数の制御要素は、医療デバイスシャフト28の遠位部分に結合されていてよい。ソケット本体26Bに対する主ハンドル本体26Aの動きは、1つまたは複数の制御要素の動きを制御することができ、また、医療デバイスシャフト28の遠位部分(すなわち、遠位端30)の撓みを制御することもできる。さらに、図示されていないが、医療デバイスハンドル26は、ソケット本体26Bに対する主ハンドル本体26Aの相対的な動きを制御および/またはロックするのを助けるために、1つまたは複数の摩擦および/またはロック要素を含んでいてよい。
【0023】
医療デバイスハンドル26は、流体を受け入れるように構成されたポート36Aと、電気プラグまたはソケットと同様に電気エネルギーを受け取るように構成されたハブ36Bとを含んでいてよい。ポート36Aおよびハブ36Bは、医療デバイスハンドル26の近位部分上に配置されていてよい。医療デバイスシャフト28の遠位端30は、エンドエフェクタ、例えば、エネルギー送達部分または電極部分38(以下、「電極38」)を含んでいてよい。電極38は、ハブ36Bに電気的に接続され、ポート36Aに流体的に接続されるか、または他の方法でポート36Aと流体連通するチャネルを含んでいてよい。さらに、図1に示されるように、電極38は、遠位先端38Aおよび電極シャフト38Bを含んでいてよい。いくつかの態様では、遠位先端38Aは、電極シャフト38Bよりも(例えば、電極シャフト38Bの長手方向から離れる横方向に)広くてもよい。例えば、遠位先端38Aは、マッシュルーム状または半球状の先端を含んでいてよい。いくつかの態様では、遠位先端38Aのサイズおよび/または形状は、ユーザがエネルギーを送達し、および/または組織を処置するのに役立ち得る。さらに、図示されていないが、医療デバイスシャフト28の遠位端30は、例えば、電極38から医療デバイスシャフト28を絶縁するのを助けるために、電極38の一部を取り囲むエンドキャップを含んでいてよい。
【0024】
医療デバイスハンドル26は、例えば、主ハンドル本体26Aの一部分上に可動体40を含んでいてよい。可動体40は、主ハンドル本体26Aに形成されたトラック内で可動である(例えば、摺動可能な)ノブまたは他の機構であってよく、可動体40は、例えば、医療デバイスシャフト28の遠位端30に対する電極38の位置を制御することができる。この態様では、以下で説明するように、医療デバイス14は、例えば、電極シャフト38Bに結合された、可動体40と電極38との間のプルワイヤ、作動ワイヤ、駆動ワイヤ、または他の接続を含んでいてよい。この例では、主ハンドル本体26Aに対する可動体40の第1の方向(例えば、遠位方向)への動きは、医療デバイスシャフト28に対して電極38を延ばすことができる(例えば、医療デバイスシャフト28の遠位端30に対して電極38を遠位に動かす)。同様に、主ハンドル本体26Aに対する可動体40の第2の方向(例えば、近位方向)への動きは、医療デバイスシャフト28に対して電極38を後退させることができる(例えば、医療デバイスシャフト28の遠位端30に対して電極38を近位に動かす)。
【0025】
いくつかの態様では、主ハンドル本体26Aは、例えば、可動体40が可動であるトラックを形成する2つの半体から形成されていてよい。例えば、図示されていないが、主ハンドル本体26Aの一方の半体は、ねじ無し孔を含んでいてよく、主ハンドル本体26Aの他方の半体は、ねじ付き孔を含んでいてよい。この態様では、主ハンドル本体26Aの半分は、1つまたは複数のねじを介して結合されていてよい。代替的に、主ハンドル本体26Aの半分は、接着剤、スナップ嵌め、または他の適切な結合機構を介して結合されていてよい。
【0026】
いくつかの態様において、医療デバイスハンドル26は、ポート36Aを介して流体源に結合されていてよい。ポート36Aは、内部ルーメン(図示せず)を介して電極38と流体連通していてよく、内部ルーメンは、医療デバイスハンドル26および医療デバイスシャフト28を通って延在していてよい。これらの態様では、電極38は、例えば、組織の層(例えば、粘膜層)の下に流体を注入し、組織の層を持ち上げるのを助けるために、処置部位に流体を送達するために、例えば、電極38の遠位部分に、1つまたは複数の出口38Cを有する内部ルーメンを含んでいてよい。ポート36Aは、医療デバイスハンドル26と流体源との間の確実な接続の維持、逆流(例えば、ポート36Aから近位に流出する流体)の最小化もしくは防止、および/または漏出の抑制、最小化、もしくは防止を助けるために、一方向弁、ルアー、シール、ねじ切り、および/または任意の適切な接続もしくは嵌合要素を含んでいてよい。少なくとも1つの例では、ポート36Aは、内側エラストマーおよび/またはゼラチン状シール部材を含む外側ハウジングを有する一方向弁を含んでいてよい。図示されていないが、1つまたは複数のルーメン、チューブ、導管、チャネルなどが、挿入デバイス12および/または医療デバイス14内に配置されていてよく、ポート36Aを電極38に流体接続して、例えば、電極出口38Cから流体を送り出すことができる。いくつかの例では、例えば、医療デバイス14が流体送達のために使用されない場合、医療デバイスハンドル26は、ポート36Aを含まない。
【0027】
いくつかの態様において、医療デバイスハンドル26は、ハブ36Bを介してエネルギー源に結合されていてよい。ハブ36Bは、エネルギー源に結合するための1つまたは複数の突起またはピンを含んでいてよい。ハブ36Bは、1つまたは複数の導電性要素を介して電極38に電気的に結合されていてよく、導電性要素は、ハブ36Bの1つまたは複数の突起またはピンに電気的に結合され、医療デバイスハンドル26を通って、および医療デバイスシャフト28の少なくとも一部を通って延在していてよい。エネルギー源は、例えば、電気焼灼源、高周波発生器、加熱源、電流発生器などであってよい。他の態様では、エネルギー源は、医療デバイスハンドル26の一部(例えば、医療デバイスハンドル26の内部バッテリー)であってもよい。図示されていないが、1つまたは複数のアクチュエータ(例えば、フットペダル、ボタン、スイッチなど)が、エネルギー源からのエネルギーの送達を制御することができ、したがって、電極38からのエネルギーの送達を制御することができる。代替的に、医療デバイス14は、吸引を適用するために使用されてもよい。この例では、医療デバイスハンドル26は、例えば、医療デバイスハンドル26および医療デバイスシャフト28を吸引源に結合するための吸引ポートを含んでいてよい。
【0028】
少なくとも1つの態様では、医療デバイス14は、単極電気手術のために使用されてよく、電極38から離れて対象上または対象に隣接して配置されたリターン電極を含んでいてよい。他の態様では、医療デバイス14は、双極電気手術のために使用されてもよい。そのような場合、電極38は、活性電極部分を含んでいてよく、リターン電極は、電極38、医療デバイスシャフト28、および/または挿入デバイスシャフト20の別の部分、またはその付近に提供されてもよい。少なくとも1つの例では、2つの導電性要素が、医療デバイスシャフト28を通って延びていてもよく、導電性要素は、互いに電気的に絶縁されていてよく、一方の導電性要素が活性電極にエネルギーを伝導し、他方の導電性要素がリターン電極からのエネルギーを伝導することができる。
【0029】
図1および図2A図2Cを参照すると、アダプタ16は、実質的に管状の要素であってよく、医療デバイス14を挿入デバイス12に結合するのを助けることができる。アダプタ16は、例えば、医療デバイスシャフト28の一部を受け入れ、医療デバイスハンドル26の遠位部分、例えば、ソケット本体26Bの遠位部分に当接するように構成された、近位部分16Aを含む。アダプタ16は、例えば、ポート22の一部に結合されるように構成された遠位部分16Bも含む。上述のように、アダプタ16は、挿入デバイスハンドル18のポート22上に、またはそれを覆って配置されていてよく、あるいは挿入デバイスハンドル18のポート22に結合されていてよく、医療デバイスシャフト28は、アダプタ16を通して、ポート22の中へ、および挿入デバイス12の作業チャネルを通して、挿入デバイスシャフト20の遠位端20Aまで挿入されていてよい。ポート22は、挿入デバイスハンドル18とアダプタ16との間の確実な接続の維持、逆流(例えば、ポート22から近位に流出する流体)の抑制、最小化、もしくは防止、および/または漏出の抑制、最小化、もしくは防止を助けるために、一方向弁、ルアー、シール、ねじ切り、および/または任意の適切な接続または嵌合要素を含んでいてよい。
【0030】
加えて、アダプタ16は、例えば、主ハンドル本体26Aがソケット本体26Bに対して動けるように、医療デバイスハンドル26の支点または枢動点を形成するのに役立ち得る。アダプタ16は、医療デバイス14、したがって、医療デバイスシャフト28が挿入デバイス12に対して近位または遠位に動くことを可能にするのにも役立ち、医療デバイスシャフト28の遠位端30が挿入デバイス遠位端20Aに対して動くことを可能にし得る。
【0031】
さらに、アダプタ16の遠位部分16Bは、例えば、遠位部分16Bの一部において長手方向に延在する、1つまたは複数のスリット42Aを含んでいてよい。いくつかの構成では、1つまたは複数のスリット42Aの遠位部分は、1つまたは複数のスリット42Aの近位部分よりも幅広くてよい。アダプタ16は、例えば、遠位部分16B上にロックナット42Bおよびねじ山42Cを含んでいてよい。図2Aに示すように、ロックナット42Bは、ねじ山42C上で可動(例えば、回転可能)であってよい。図示されていないが、ロックナット42Bは、ねじ山42Cと相互作用するように構成された内側のねじ山を含んでいてよい。ロックナット42Bは、例えば、ユーザがロックナット42Bを操作するのを助けるために、1つまたは複数の突起またはグリップ機構42Dを含んでいてよい。
【0032】
ねじ山42C上のロックナット42Bの第1の方向(例えば、時計回り)への回転は、ロックナット42Bをアダプタ16に沿って第1の方向(例えば、遠位方向)に並進させ、ねじ山42C上のロックナット42Bの第2の方向(例えば、反時計回り)への回転は、ロックナット42Bをアダプタ16に沿って第2の方向(例えば、近位方向)に並進させ得る。最も遠位の位置において、ロックナット42Bは、1つまたは複数のスリット42Aと少なくとも部分的に重なっていてよい。例えば、ねじ山42Cは、1つまたは複数のスリット42Aに隣接していてよく、または部分的に重なっていてよい。
【0033】
加えて、図2Bおよび図2Cに示されるように、遠位部分16Bは、例えば、半径方向内向きに延在する、1つまたは複数の突出部42Eも含んでいてよい。図2Cに示されるように、ポート22は、例えば、半径方向外向きに延在する、1つまたは複数の延在部22Aを含んでいてよい。この態様では、アダプタ16がポート22に結合されると、突出部42Eおよび延在部22Aが相互作用して、アダプタ16をポート22に固定するのを助けることができる。例えば、ロックナット42Bが近位に後退した状態で、遠位部分16Bは、例えば、1つまたは複数のスリット42Aが開いた構成にある第1の構成であってもよい。アダプタ16は、遠位部分16Bが第1の構成にある状態で、挿入デバイス12のポート22の一部分を覆うように配置されていてよい。次いで、ロックナット42Bは、例えば、回転およびねじ山42Cとの相互作用を介して、遠位に並進されてよい。ロックナット42Bの動きは、例えば、スリット42Aのサイズまたは幅を減少させ、遠位部分16Bを、例えば、1つまたは複数のスリット42Aが閉じた構成にある第2の構成に移行させることによって、遠位部分16Bを締め付けることができる。図2Cに示すように、スリット42Aが閉じた構成にある状態で、突出部42Eの部分は、延在部22Aの部分に少なくとも部分的に当接していてよい。閉じた構成では、突出部42Eと延在部22Aとの相互作用は、ポート22とアダプタ16との間の確実な接続を維持すること、逆流(例えば、ポート22および/またはアダプタ16から近位に流出する流体)を抑制、最小化、もしくは防止すること、および/または漏出を抑制、最小化、もしくは防止することを助けることができる。
【0034】
アダプタ16は、例えば、近位部分16Aと遠位部分16Bとの間のアダプタ16の中間部分に、屈曲または弧状部分16Cを含んでいてよい。弧状部分16Cは、ユーザが、医療システム10の様々な構成要素(例えば、挿入デバイス12および医療デバイス14)を取り扱う間、快適または好適な位置を維持するのに役立ち得る。いくつかの態様では、アダプタ16は、少なくとも部分的に可撓性であってよく、例えば、ユーザがアダプタ16を操作する(例えば、曲げる)ことを可能にし、したがって、ユーザおよび医療処置にとって快適または好適な位置に医療デバイス14を配置することを可能にする。さらに、図示されていないが、アダプタ16は、ポート22とアダプタ16との間および/または医療デバイスシャフト28の周りの確実な接続の維持、逆流(例えば、アダプタ16から近位方向に流出する流体)の抑制、最小化、もしくは防止、および/または漏出の抑制、最小化、もしくは防止を助けるために、一方向弁、ルアー、シール、および/または任意の適切な接続または嵌合要素を含んでいてよい。
【0035】
図3A図3Dは、医療デバイスハンドル26の主ハンドル本体26Aおよびソケット本体26Bを含む医療デバイス14の様々な特徴を示す。図3Aは、ソケット本体26Bを透明なものとして示しており、医療デバイスハンドル26の内部特徴が見えるようになっている。示されるように、主ハンドル本体26Aのボール部分34は、ソケット本体26B内の空洞44内に配置されていてよい。図3Aおよび図3Dに示すように、空洞44の近位部分は、例えば、ボール部分34を空洞44内に保持するのを助けるために、1つまたは複数の隆起部または棚部44Aを含んでいてよい。さらに、図3Aおよび図3Dに示されるように、ソケット本体26Bは、空洞44を形成するのを助けるために、例えばソケット本体26Bの内側面に1つまたは複数の突起44Bを含んでいてよい。図示されていないが、空洞44の近位端は、ボール部分34をソケット本体26B内に保持するのを助けるために、1つまたは複数のガスケットまたは他の封止要素を含んでいてよい。さらに、ボール部分34に近接する主ハンドル本体26Aの部分は、拡幅部分46を含んでいてよく、これは、ソケット本体26Bに対する主ハンドル本体26Aの相対的な動きを制限するのに役立ち得る。以下に説明するように、ボール部分34は、1つまたは複数のワイヤマウント48を含んでいてよい。例えば、ボール部分34は、ボール部分34の周囲に互いから約90度に配置された4つのワイヤマウント48を含んでいてよい。
【0036】
これらの態様では、複数のステアリングワイヤ50が、ワイヤマウント48を介してボール部分34に結合されていてよい。例えば、ソケット本体26Bに対する主ハンドル本体26Aの動きを介したボール部分34の動きは、例えば、医療デバイスシャフト28の一部を撓ませるように、ステアリングワイヤ50のうちの1つまたは複数を後退させ得る。さらに、作動ワイヤ52は、ボール部分34、ソケット本体26B、および医療デバイスシャフト28を通って電極38まで延在して、例えば、電極38の伸長または後退を制御することができる。
【0037】
ソケット本体26Bは、ボール部分34の一部を受け入れるための空洞44を含む。ソケット本体26Bは、例えば、結合孔44C内に配置された1つまたは複数のねじ、ボルトなどを介してボール部分34の周りに結合された2つの半体から形成されていてよい。一態様では、ソケット本体26Bの一方の半体の結合孔44Cは、ねじ無し孔を含んでいてよく、ソケット本体26Bの一方の半体は、ねじ付き孔を含んでいてよい。さらに、ソケット本体26Bは、円筒形部分54を含む。例えば、ソケット本体26Bの各半体は、円筒形部分54(すなわち、半円筒形部分)を含んでいてよく、ソケット本体26Bの半体が互いに結合されると、半体は円筒形部分54を形成する。本明細書では円筒形部分として言及されるが、部分54は、任意の好適な断面形状を有していてよく、例えば、テーパ状であってもよいことが企図されている。
【0038】
図示されていないが、1つまたは複数の態様では、主ハンドル本体26Aは、空洞を含んでいてよく、ソケット本体26Bは、ボール部分を含んでいてよい。この態様では、ソケット本体26Bのボール部分は、主ハンドル本体26Aの空洞内に配置されていてよい。この態様では、主ハンドル本体26Aは、1つまたは複数のステアリングワイヤを主ハンドル本体26Aに結合するための1つまたは複数のワイヤマウントを含んでいてよい。したがって、ソケット本体26Bに対する主ハンドル本体26Aの動きは、1つまたは複数のステアリングワイヤをソケット本体26Bに対して動かして(例えば、後退させて)、医療デバイスシャフト28の一部を撓ませる。
【0039】
円筒形部分54は、医療デバイスシャフト28の一部を受け入れるためのチャネル54Aを含む。加えて、チャネル54Aは、拡幅チャネル部分またはスロット54Bを含んでいてよい。いくつかの態様では、チャネル54Aは、略円筒形であってよく、スロット54Bは、略矩形であってよい。クリンプ54Cは、例えば、医療デバイスシャフト28を医療デバイスハンドル26に結合するのを助けるために、スロット54B内の医療デバイスシャフト28の一部の周りに配置されていてよい。この態様では、医療デバイスシャフト28の一部およびクリンプ54Cは、ソケット本体26Bの一方の半体のチャネル54Aおよびスロット54B内に配置されてよく、ソケット本体26Bの他方の半体は、医療デバイスシャフト28の一部およびクリンプ54Cを囲むようにソケット本体26Bの第1の半体に結合されてよい。クリンプ54Cは、挿入デバイスシャフト20、したがって医療デバイスシャフト28が患者内で動く(例えば、曲がる)とき、例えば、挿入デバイスシャフト20および医療デバイスシャフト28が患者内の蛇行経路を横切るとき、スロット54B内で(すなわち、近位および/または遠位に)動くことができる。代替的に、医療デバイスシャフト28の一部は、熱収縮または他の結合機構を介して医療デバイスハンドル26の一部に結合されていてよい。
【0040】
医療デバイスハンドル18は、ハンドルキャップ54Dも含んでいてよい。ハンドルキャップ54Dは、円筒形部分54の遠位部分に結合されていてよい。いくつかの態様では、円筒形部分54の遠位部分は、ねじ山を含んでいてよく、ハンドルキャップ54Dは、内側のねじ山を含んでいてよく、その結果、ハンドルキャップ54Dは、円筒形部分54の遠位部分上にねじ込まれることができる。ハンドルキャップ54Dは、医療デバイスシャフト28が医療デバイスハンドル26のソケット本体26Bから延びることを可能にする、内部ルーメンも含んでいてよい。ハンドルキャップ54Dは、ソケット本体26Bの部分(例えば、2つの半体の円筒形部分)を結合するのに役立ち得る。ハンドルキャップ54Dは、医療デバイスシャフト28を医療デバイスハンドル26に結合するのにも役立ち得る。1つまたは複数の態様においては、ハンドルキャップ54Dは、例えば、ユーザがハンドルキャップ54Dを操作するのを助けるために、1つまたは複数の突起またはグリップ機構54Eを含んでいてよい。
【0041】
図3Bは、ワイヤマウント48を含む主ハンドル本体26Aのボール部分34の斜視図を示す。各ワイヤマウント48は、例えば、主ハンドル本体26Aの長手方向に延在するワイヤスロット48Aを含んでいてよい。ワイヤスロット48Aは、各ステアリングワイヤ50を各ワイヤマウント48と位置合わせするのを助けることができ、これは、ステアリングワイヤ50が曲がることなどを防止するのを助けることができる。各ワイヤスロット48Aは、例えば、ボール部分22の外周に沿ってワイヤスロット48Aにほぼ垂直に延在する、ワイヤ開口部48Bに接続されていてよく、またはば隣接していてよい。例えば、ワイヤ開口部48Bは、ボール部分22の外周にある半径方向内側に延在する窪みであってよい。加えて、ワイヤ開口部48Bは、圧着スロット48Cを含んでいてよい。圧着スロット48Cは、ボール部分34によって、例えば、ベース部分48Dおよび延在部分48Eによって形成されていてよい。これらの態様において、1本のステアリングワイヤ50は、ワイヤスロット48A、ワイヤ開口部48B、および圧着スロット48C内に配置されてよい。延在部分48Eは、クリンプを形成するとともに、ステアリングワイヤ50をワイヤマウント48内、例えばワイヤスロット48A内に固定するために、例えばプライヤ、万力、または他の力印加機構を用いて、ベース部分48Dに向かって寄せられて(例えば、圧縮されて)よい。このプロセスは、各ステアリングワイヤ50および各ワイヤマウント48に対して行うことができる。さらに、ワイヤマウント48の近位に、またはそれを越えて延びるステアリングワイヤ50の任意の部分は、切断され、縛られ、または他の方法で除去され、あるいは主ハンドル本体26Aの動きに干渉しないように配置され得る。さらに、各ステアリングワイヤ50を固定するクリンプは、主ハンドル本体26Aの長手方向軸にほぼ垂直に配置されていてよい。さらに、各ステアリングワイヤ50を固定するクリンプは、実質的に円筒形であってよく、および/または自由に回転できてよい。この態様では、主ハンドル本体26Aおよびボール部分34が動くと、クリンプは、主ハンドル本体26Aおよびボール部分34とは異なる軸であってよい、それ自体の軸を中心に枢動することができる。主ハンドル本体26Aのワイヤマウント48およびボール部分34に対してステアリングワイヤ50を固定するクリンプの上述の配置は、ハンドル本体26Aおよびボール部分34が動くときにステアリングワイヤ50がねじれるかまたは変形するリスクを低減、制限、または緩和するのに役立ち得る。
【0042】
図3Cは、ボール部分34および主ハンドル本体26Aの一部の断面図である。図示のように、ボール部分34は、略球状の外面を含み、これは、ボール部分34がソケット本体26B内で動くことを可能にするのに役立つ。図3Cは、各々がワイヤスロット48Aを含むワイヤマウント48も示す。さらに、ボール部分34は、例えば、導電性要素、例えば、作動ワイヤ52を収容するための中央開口部34Aを含む。中央開口部34Aは、例えば、三角形または円錐形状で、近位部分から遠位部分に広がっていてよい。この態様では、作動ワイヤ52は、中央開口部34Aを通って延在していてよく、作動ワイヤ52は、ソケット本体26Bに対する主ハンドル本体26Aの位置にかかわらず、ボール部分34に接触しなくてよい。さらに、ボール部分34は、例えば、主ハンドル本体26Aの2つの半体を結合するために、1つまたは複数の結合孔34Bを含んでいてよい。
【0043】
図3Dは、第1の撓み位置にある医療デバイスハンドル26の一部を示す。図示のように、主ハンドル本体26Aは、ソケット本体26Bに対して非平行な角度で配置されている。例えば、主ハンドル本体26Aは、ソケット本体26Bに対して上方に枢動される。この態様では、(図示のように)ボール部分34の底部に結合された1つの制御ワイヤ、例えば、ステアリングワイヤ50Aが、近位に後退させられる。以下に説明するように、ソケット本体26Bに対する主ハンドル本体26Aの動きを介したステアリングワイヤ50の1つの近位方向の後退は、医療デバイスシャフト28の遠位部分を撓ませる。それにもかかわらず、作動ワイヤ52は主ハンドル本体26Aの中央部分から延びているので、ソケット本体26Bに対する主ハンドル本体26Aの動きは、作動ワイヤ52の位置または動きに影響を与えない。代わりに、可動体40の動きは、作動ワイヤ52の位置および動きを制御する。
【0044】
さらに、上述したように、ソケット本体26Bは、ボール部分34をソケット本体26B内に保持するのを助ける棚部44Aを含んでいる。例えば、棚部44Aは、空洞44に隣接してソケット本体26Bの近位端の周りに内向きに延在していてよい。ソケット本体26Bの部分は、結合孔44C内に配置されているねじ、ピン、または他の結合機構を介して結合されていてよい。
【0045】
4つのステアリングワイヤ50および4つのワイヤマウント48が本明細書で説明されているが、本開示はそのように限定されないことに留意されたい。例えば、医療デバイス14は、2つのステアリングワイヤ50および2つのワイヤマウント48、3つのステアリングワイヤ50および3つのワイヤマウント48、5つのステアリングワイヤ50および5つのワイヤマウント48などを含んでいてよい。さらに、ワイヤマウント48は、ボール部分34の周囲に均一に配置されていてよく、または、図示されていないが、ワイヤマウント48は、ボール部分34の周囲に不均一に配置されていてもよく、またはボール部分34上でより近位もしくはより遠位に位置していてもよい。
【0046】
図4Aおよび図4Bは、医療デバイスシャフト28の様々な詳細を示す。例えば、図4Aは、医療デバイスシャフト28の主要部分28Aにおける医療デバイスシャフト28の横断面を示し、図4Bは、医療デバイスシャフト28の遠位部分28Bの様々な部分を示す。
【0047】
図4Aに示されるように、医療デバイスシャフト28の主要部分28Aは、内部マルチルーメン要素56から形成されていてよく、内部マルチルーメン要素56は、例えば、押出成形または他の適切な形成プロセスを介して、ポリテトラフルオロエチレン(「PTFE」)または他の適切な材料で形成されていてよい。ステアリングワイヤ50は、例えば、マルチルーメン要素56の断面において約90度離隔されたマルチルーメン要素56のそれぞれのルーメン56A内に、動くことができるように配置されていてよい。加えて、マルチルーメン要素56は、例えば、マルチルーメン要素56の中心に位置する中心ルーメン56Bを含んでいてよく、作動ワイヤ52は、中心ルーメン56B内に、動くことができるように配置されていてよい。医療デバイス14が異なる数のステアリングワイヤを含む場合、マルチルーメン要素56は、各ステアリングワイヤ50がマルチルーメン要素56の別個のルーメン内に収容されるように、異なる数および/または異なる間隔のルーメン56Aを含んでいてもよいことに留意されたい。加えて、医療デバイスシャフト28の主要部分28Aは、例えば、ポリエーテルブロックアミド(「PEBA」)または他の適切な材料で形成される、1つまたは複数の外側シース58Aを含んでいてよい。外側シース58Aは、例えば、PEBAで形成されていてよく、約60~80、例えば、約72のデュロメータを含んでいてよい。加えて、医療デバイスシャフト28は、例えば、マルチルーメン要素56と1つまたは複数の外側シース58Aとの間に配置された、編組の1つまたは複数の層を含んでいてよい。主要部分28Aは、医療デバイスシャフト28の長さの大部分、例えば、医療デバイスシャフト28の長さの約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、またはそれ以上に及んでいてよい。
【0048】
さらに、図4Bに示されるように、医療デバイスシャフト28は、図4Aに示されるものとは異なる配置および/または異なる特性を有する遠位部分28Bを含んでいてもよい。例えば、遠位部分28Bは、ステアリングワイヤ50および作動ワイヤ52のためのルーメンを含み得るが、例えば、約25~55、例えば、約33~50のデュロメータの、例えば、PEBAで形成された、より高い可撓性を有するマルチルーメン要素(図示せず)を含んでいてよい。加えて、遠位部分28Bは、約20~50、例えば、約33のデュロメータの、例えば、PEBAで形成された、外側シース58Bを含んでいてよい。遠位部分28Bは、例えば、マルチルーメン要素と1つまたは複数の外側シース58Bとの間に配置された、編組58Cの1つまたは複数の層も含んでいてよい。これらの態様では、医療デバイスシャフト28の遠位部分28Bは、例えば、遠位部分28Bがステアリングワイヤ50の動きによって撓まされるように、主要部分28Aよりも高い可撓性を有していてよい。
【0049】
図4Bは、遠位部分28Bを操縦または撓ませるために、医療デバイスシャフト28の遠位部分28Bに組み込まれ得る様々な特徴も示す。例えば、ステアリングワイヤ50の各々の遠位端は、リング60に溶接され、接着され、または他の方法で固定的に結合されていてよい。リング60は、実質的に円筒形であってよく、ステアリングワイヤ50の半径方向外側またはその周りに配置されていてよい。リング60は、鋼または別の適切な金属または他の材料で形成されていてよい。加えて、作動ワイヤ52の遠位部分52Aは、電極38(図1)に(直接的または間接的に)接続されて、電極38の伸長または後退を制御することができる。例えば、遠位部分52Aは、拡幅延在部分を含んでいてよい。加えて、上述のように、医療デバイスハンドル26上のハブ36Bを通して送達されるエネルギーは、作動ワイヤ52を介して電極38に送達されてよい。
【0050】
図5は、システム10の様々な構成および医療デバイスシャフト28の異なる位置を示す。示されるように、医療デバイス14は、アダプタ16を介して挿入デバイス12のハンドル18に結合されている。加えて、医療デバイスシャフト28は、挿入デバイスシャフト20を通して延ばされている。主ハンドル本体26Aは、矢印A、B、C、およびDによって示される、ソケット本体26Bに対する任意の方向に枢動されてよい。例えば、使用者は、一方の手で挿入デバイスハンドル18を保持し、他方の手で医療デバイスハンドル26を保持することができる。次いで、使用者は、主ハンドル本体26Aを制御するために、その他方の手の手首を動かすことができる。この態様では、医療デバイスシャフト28の主要部分28Aは静止したままであってもよいが、医療デバイスシャフト28の遠位端部分28Bは、矢印Eによって示される任意の方向に撓まされてよい。例えば、ユーザの手首を左または右に動かすと、医療デバイスシャフト28の遠位端30は、右または左に撓む。同様に、ユーザの手首を上下または横に動かすと、医療デバイスシャフト28の遠位端30は、上下または横に撓む。
【0051】
1つまたは複数の態様では、右側ステアリングワイヤ50は、主ハンドル本体26Aのボール部分34の右側に結合されていてよい。右側ステアリングワイヤ50は、マルチルーメン要素56の右側ルーメンを通過していてよく、右側ステアリングワイヤ50は、挿入デバイスシャフト20の遠位端20Aの右側部分に結合されていてよい。左側ステアリングワイヤ50は、主ハンドル本体26Aのボール部分34の左側に結合されていてよい。左側ステアリングワイヤ50は、マルチルーメン要素56の左側ルーメンを通過していてよく、左側ステアリングワイヤ50は、挿入デバイスシャフト20の遠位端20Aの左側部分に結合されていてよい。したがって、主ハンドル本体26Aを右に動かすと、左側ステアリングワイヤ50に張力がかかり、挿入デバイスシャフト20の遠位端20Aを左に屈曲させ、または撓ませることができる。同様に、主ハンドル本体26Aを左に動かすと、右側ステアリングワイヤ50に張力がかかり、挿入デバイスシャフト20の遠位端20Aを右に屈曲させ、または撓ませることができる。別の態様では、右側ステアリングワイヤ50は、主ハンドル本体26Aのボール部分34の右側に結合されていてよく、左側ステアリングワイヤ50は、主ハンドル本体26Aのボール部分34の左側に結合されていてよい。右側ステアリングワイヤ50は、マルチルーメン要素56の左側ルーメンを通過していてよく、右側ステアリングワイヤ50は、挿入デバイスシャフト20の遠位端20Aの左側部分に結合されていてよい。同様に、左側ステアリングワイヤ50は、マルチルーメン要素56の右側ルーメンを通過していてよく、左側ステアリングワイヤ50は、挿入デバイスシャフト20の遠位端20Aの右側部分に結合されていてよい。この態様では、主ハンドル本体26Aを右に動かすと、右側ステアリングワイヤ50に張力がかかり、挿入デバイスシャフト20の遠位端20Aを右に屈曲させ、または撓ませることができる。同様に、主ハンドル本体26Aを左に動かすと、左側ステアリングワイヤ50に張力がかかり、挿入デバイスシャフト20の遠位端20Aを左に屈曲させ、または撓ませることができる。
【0052】
挿入デバイスシャフト20は、例えば、ノブ24A,24Bを介して撓まされてもよい。さらに、図示されていないが、医療デバイスハンドル26は、挿入デバイス12のアダプタ16およびハンドル18に対して近位に後退させられて、挿入デバイスシャフト20に対して医療デバイスシャフト28を後退させ、例えば、医療デバイスシャフト28の遠位端30を後退させることができる。加えて、ユーザは、可動体40を介して、例えば、ユーザの親指からの動作を介して、電極38を医療デバイスシャフト28の遠位端30から延ばす、または後退させることができる。
【0053】
図6Aおよび図6Bは、別の例示的な医療システム110を示す。示されるように、医療システム110は、例えば、挿入デバイス12と類似の挿入デバイス112を含む。医療システム110は、医療デバイス114も含む。いくつかの態様では、医療システム110は、アダプタを含まない。さらに、医療システム110は、ガイドワイヤデバイス162を含んでいてよい。医療デバイス114は、上述のように、挿入デバイス112のハンドル118およびシャフト120を通して、処置部位に結合および/または送達されてよい。ガイドワイヤデバイス162は、例えば、医療デバイスシャフト128または医療デバイスハンドル126の一部におけるスロットまたは開口部を介して、医療デバイス112に結合されていてよい。
【0054】
医療デバイス114は、医療デバイスハンドル126および医療デバイスシャフト128を含む。医療デバイスハンドル126は、静止ハンドル部分またはハンドル本体126Aと、ボールソケット結合部を介してハンドル本体126Aに結合された可動ハンドル部分またはジョイスティック164と、可動体140とを含んでいてよい。加えて、医療デバイスハンドル126は、例えば、ユーザによって把持されるハンドル延在部166を含んでいてよい。ハンドル延在部166は、例えば、エネルギー源を医療デバイス114に結合するためのハブ136Bを含んでいてよい。図示されていないが、医療デバイス114は、例えば、流体源を医療デバイス114に結合するために、1つまたは複数のポートを含んでいてよい。医療デバイスシャフト128は、上述したように、挿入デバイス112のハンドル118のポート122を通して送達されてよく、医療デバイスシャフト128の遠位端130の位置を制御するために近位および遠位に可動であってよい。さらに、ジョイスティック164は、医療デバイスシャフト128の遠位端130を撓ませるように可動であってよく、可動体140は、医療デバイスシャフト128の遠位端130の一部の位置を制御するように(例えば、ユーザの指を介して)可動であってよい。これらの態様において、医療デバイス114は、括約筋切開器または他の適切な医療デバイスであってよい。
【0055】
図6Aおよび図6Bに示されるように、医療デバイスシャフト128の遠位端130は、例えば、医療デバイスシャフト128の第1の部分と医療デバイスシャフト128の第2の部分との間に延在する焼灼ワイヤ168を含んでいてよい。例えば、可動体140の動きは、焼灼ワイヤ168を遠位に延ばし、または近位に後退させて、例えば、医療デバイスシャフト128の遠位端130の形状または位置を制御することができる。加えて、ガイドワイヤ170は、医療デバイスシャフト128を通って延在していてよい。ガイドワイヤデバイス162は、ガイドワイヤ170の位置を制御することができ、したがって、いくつかの態様では、医療デバイスシャフト128の遠位端130の位置も制御することができる。
【0056】
図7は、医療デバイスシャフト128の遠位端130の形状または位置を制御するための可動体140の動きおよび焼灼ワイヤ168の動きを示す。図7では、挿入デバイス112から分離された医療デバイス114が示されているが、開示された動きは、挿入デバイス112に結合された医療デバイス114で実施され得ることに留意されたい。示されるように、医療デバイス114は、主ハンドル本体126Aに対して可動である可動体140を含む。可動体140は、例えば、ユーザの指を受け入れるためのリングを含んでいてよい。この態様では、ユーザは、一方の手でハンドル延在部166を把持することができ、同じ一方の手の指(例えば、人差し指)で可動体140を操作することもできる。可動体140は、例えば、矢印Fの方向に遠位に延ばされてよく、遠位端130は、例えば、矢印Gの方向に、第1の構成(例えば、曲げられた構成)から第2の構成(例えば、伸長された構成)に動くことができる。同様に、可動体140は、近位に後退させられてよく、医療デバイスシャフト128の遠位端130は、第2の構成から第1の構成に動くことができる。さらに、可動体140の中間位置に基づいて1つまたは複数の中間構成が存在してもよい。
【0057】
主ハンドル本体26Aおよびソケット本体26Bに関して上述したように、ジョイスティック164は、医療デバイスシャフト128の遠位端130をさらに操作するために主ハンドル本体126Aに対して可動であってよい。例えば、ジョイスティック164および主ハンドル本体126Aは、上述したように、複数のステアリングワイヤを有するボールアンドソケットアセンブリを形成することができる。さらに、ジョイスティック164は、主ハンドル本体126Aの近位部分に結合されていてよい。
【0058】
図8Aおよび図8Bは、主ハンドル本体126Aが透明であるものとして、医療デバイスハンドル126の一部を示す。図示のように、ジョイスティック164は、ボール部分134に結合されていてよく、ボール部分134は、主ハンドル本体126Aの近位部分の空洞144内に受け入れられていてよい。この態様では、ジョイスティック164の遠位部分は、ボール部分134の近位部分と一体的に形成されていてよい。代替的に、ジョイスティック164の遠位部分は、例えば、接着剤、1つまたは複数のねじ、スナップ嵌合、または他の適切な結合を介して、ボール部分134の近位端に結合されていてよい。したがって、ジョイスティック164の動きも、例えば、空洞144内でボール部分134を動かす。複数のステアリングワイヤ150が、ボール部分134の部分に結合されていてよく、上述したように、ジョイスティック164を操作して医療デバイスシャフト128の遠位部分の撓みまたは動きを制御するために、ステアリングワイヤ150は、医療デバイスシャフト128の1つまたは複数の遠位部分に結合されていてよい。
【0059】
さらに、可動体140は、作動ワイヤ152に結合されていてよく、その結果、主ハンドル本体126Aに対する可動体140の動きが、医療デバイスシャフト128の遠位端130の位置を制御する。図示されていないが、主ハンドル本体126Aは、可動体140が近位および/または遠位に動くことができるスロットを含んでいてよい。ステアリングワイヤ150および作動ワイヤ152は、上記で議論されたように、医療デバイスシャフト128を通して、例えば、1つまたは複数のルーメンを通して延在していてよい。加えて、ステアリングワイヤ150は、可動体140の周りに引き回されていてもよい。さらに、図8Aに示されるように、主ハンドル本体126Aは、例えば、2つの半体から形成されていてよく、主ハンドル本体126Aは、1つまたは複数の結合孔144Cを含んでいてよく、半体は、例えば、結合孔144C内に配置された1つまたは複数のねじ、ボルトなどを介して、ボール部分134および他の構成要素の周囲に結合されていてよい。
【0060】
主ハンドル本体126Aは、医療デバイスシャフト128の一部を受け入れるためのチャネル154Aを備えた円筒形部分154を含んでいてよい。本明細書では円筒形部分として言及されるが、部分154は、任意の好適な断面形状を有していてよく、例えば、テーパ状であってもよいことが企図されている。加えて、チャネル154Aは、拡幅チャネル部分またはスロット154Bを含んでいてよい。いくつかの態様では、チャネル154Aは、略円筒形であってよく、スロット154Bは、略矩形であってよいが、他の形状も企図される。図8Bに示すように、クリンプ154Cは、例えば、医療デバイスシャフト128を医療デバイスハンドル126に結合するのを助けるために、スロット154B内の医療デバイスシャフト128の一部の周りに配置されていてよい。さらに、図示されていないが、1つまたは複数の追加のワイヤまたは導管が、例えば、エネルギーを作動ワイヤ152に送達するために、ハブ136Bを作動ワイヤ152に結合してもよい(例えば、ハンドル延在部166および主ハンドル本体126Aの一部を通過する)。図8Bに示すように、ハンドルキャップ154Dは、円筒形部分154の遠位部分に結合されて、主ハンドル本体126Aの部分を結合するのを助け、医療デバイスシャフト128を主ハンドル本体126Aに結合するのを助けることができる。
【0061】
図9は、医療デバイス114の動きを示す。具体的には、図9は、主ハンドル本体126Aに対するジョイスティック164の動き、および医療デバイスシャフト128の遠位端130の動きを示す。ジョイスティック164は、様々な位置、例えば、164A、164B、164C、および164D、または他の中間位置に配置されてよい。ジョイスティック164は、ユーザの指のうちの1つまたは複数によって、例えば、ユーザの親指によって、ユーザの親指および人差し指などによって操作され得る。一態様では、ユーザは、一方の手でハンドル延在部166を把持することができ、同じ一方の手の親指でジョイスティック164を操作することができる。その結果、遠位端130を、様々な位置、例えば、130A、130B、130C、130D、または様々なジョイスティック位置に対応する様々な中間位置に撓ませることができる。さらに、ジョイスティック164は、矢印Hによって示される任意の方向に動くことができ、これは、矢印Iによって示される任意の方向に遠位端130を撓ませることができることに留意されたい。さらに、ジョイスティック164は、例えば、挿入デバイス112の遠位端に対して、例えば、遠位端130を半球状の範囲内で撓ませるように、様々な方向に漸増的かつ異なる範囲で動くことができる。いくつかの態様では、遠位端130の撓みやすさに応じて、ジョイスティック164の動きは、半球状の範囲よりも大きい範囲で遠位端130を撓ませることができる。図9には示されていないが、挿入デバイスシャフト120および/または可動体140の動きまたは撓みも、上述のように、遠位端130の動きを制御することができる。さらに、医療デバイス114は、挿入デバイス112に対して(例えば、ポート122に対して)近位または遠位に動かされて、挿入デバイスシャフト120の遠位端に対する遠位端130の位置を制御することができる。
【0062】
図10A図10Dは、医療デバイスシャフト128に組み込まれ得る様々な特徴を示す。図10Aに示されるように、医療デバイスシャフト128は、複数のセクションを含んでいてよい。例えば、医療デバイスシャフト128は、主要部分128Aを含んでいてよい。主要部分128Aは、医療デバイスシャフト28の長さの大部分、例えば、医療デバイスシャフト128の長さの約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、またはそれ以上に及んでいてよい。加えて、医療デバイスシャフト128は、遠位シャフト部分128Bおよび遠位焼灼シャフト部分128Cを含んでいてよい。遠位シャフト部分128Bは、主要部分128Aと遠位焼灼シャフト部分128Cとの間に配置されていてよい。さらに、遠位焼灼シャフト部分128Cは、1つまたは複数の支持部分128Dを含んでいてよく、これは、例えば、焼灼ワイヤ168が遠位焼灼シャフト部分128Cから延びるときに、焼灼ワイヤ168を支持するのに役立ち得る。上述のように、焼灼ワイヤ168は、遠位焼灼シャフト部分128Cの開口部から延びていてよい。さらに、上述したように、医療デバイスシャフト128の異なる部分は、異なる特性、材料の層などを有していてよく、これは、様々な部分の可撓性または剛性に影響を与え得る。
【0063】
図10Bは、図10Aの線10B-10Bによって示される、医療デバイスシャフト128の主要部分128Aの横断面の斜視図を示す。図10Bに示されるように、医療デバイスシャフト128の主要部分128Aは、例えば、押出成形または他の適切な形成プロセスを介して、ポリテトラフルオロエチレン(「PTFE」)または他の適切な材料から形成され得る、内部マルチルーメン要素156を含む。マルチルーメン要素156は、約20~60、例えば、約33~50のデュロメータを含んでいてよい。ステアリングワイヤ150は、例えば、マルチルーメン要素156の断面において約90度離隔されたマルチルーメン要素156のそれぞれのルーメン156A内に、動くことができるように配置されていてよい。加えて、マルチルーメン要素156は、例えば、マルチルーメン要素156の中心に位置する中心ルーメン156Bを含んでいてよく、作動ワイヤ152は、中心ルーメン156B内に、動くことができるように配置されていてよい。
【0064】
医療デバイスシャフト128の主要部分128Aは、例えば、ポリエーテルブロックアミド(「PEBA」)または他の適切な材料で形成される、1つまたは複数の外側シース158Aを含んでいてよい。この態様では、編組158Cおよび1つまたは複数のシース158D(例えば、約60~80、例えば、約72のデュロメータを有するPEBAから形成される)が、マルチルーメン要素156と外側シース158Aとの間に配置されていてよい。外側シース158Aは、押出成形によって形成されていてよく、熱収縮によって主要部分128Aの他の構成要素に結合されていてよい。図示のように、外側シース158Aは、C字型チューブ174を受け入れることができるC字型開口部172を含んでいてよい。チューブ174は、例えば、医療デバイスシャフト128がガイドワイヤ上で処置部位に送達されるように、ガイドワイヤ170(図6Aおよび図6B)の一部を受け入れることができる。
【0065】
図10Cは、図10Aの線10C-10Cによって示される、遠位シャフト部分128Bの横断面の斜視図を示す。図10Cに示すように、遠位シャフト部分128Bは、上述したように、ワイヤ150および作動ワイヤ152のためのそれぞれのルーメンを含むマルチルーメン要素156を含んでいてよい。医療デバイスシャフト128の遠位シャフト部分128Bは、例えば、ポリエーテルブロックアミド(「PEBA」)または他の適切な材料で形成される、1つまたは複数の外側シース158Eを含んでいてよい。この態様では、編組158Fおよび1つまたは複数の中間シース(図示せず)が、マルチルーメン要素156と外側シース158Eとの間に配置されていてよい。編組158Fおよび中間シースは、約20~60、例えば、約33~50のデュロメータを含んでいてよい。外側シース158Eは、押出成形によって形成されていてよく、例えば、熱収縮によって遠位シャフト部分128Bの他の構成要素に結合されていてよい。示されるように、外側シース158Eは、開口部176を含んでいてよく、これは、円筒形の開口部を形成するために円形断面を含んでいてよい。開口部176は、C字型チューブ174と少なくとも部分的に位置合わせされていてよい。この態様では、ガイドワイヤは、遠位シャフト部分128Bおよび主要部分128Aの両方を通過することができ、ガイドワイヤは、遠位シャフト部分128Bを覆う外側シース158Eの一部内に封入されている。例えば、ガイドワイヤを使用して、医療デバイスシャフト128、および任意選択で挿入デバイスシャフト120を処置部位に送達することができる。さらに、1つまたは複数のガイドワイヤは、処置部位を処置するために、医療デバイスシャフト128を通して送達され、および/またはそこから除去されてよい。
【0066】
図10Dは、遠位シャフト部分128Bから延びる遠位焼灼シャフト部分128Cを含む、医療デバイスシャフト128の遠位端130を示す。上述のように、焼灼ワイヤ168は、遠位焼灼シャフト部分128Cの部分から延びていてよい。さらに、遠位焼灼シャフト部分128Cは、遠位開口部178を含んでいてよい。図示されていないが、遠位シャフト部分128Bの開口部176は、遠位焼灼シャフト部分128Cの部分にわたって、医療デバイスシャフト128の外部から、医療デバイスシャフト128の中央部分へと移行することができる。この態様では、ガイドワイヤ(図示せず)は、遠位焼灼シャフト部分128Cの遠位開口部178を通過し、遠位シャフト部分128Bの開口部176に入ることができる(図10C)。さらに、図示されていないが、ステアリングワイヤ150の部分は、例えば、遠位焼灼シャフト部分128Cの部分に結合されていてよく、その結果、ジョイスティック164の動きが、例えば、図9に関して上で議論されたように、遠位焼灼シャフト部分128Cを動かす。
【0067】
図11A図11B、および図12A図12Cは、ガイドワイヤデバイス162の様々な特徴を示す。ガイドワイヤデバイス162は、ハンドル部分162Aおよびガイドワイヤ170を含む。ハンドル部分162Aは、例えば、ユーザが保持するためのケーシング162Bを含んでいてよい。ハンドル部分162Aは、ボタン162Cおよびローラ162Dも含む。ボタン162Cは、ローラ162Dのチャネル162E内に配置されていてよい。図11Bに示されるように、ボタン162Cは、ガイドワイヤ170の一部分、例えば、プルワイヤ170Aに結合されていてよい。一態様では、スリーブ162Fが、プルワイヤ170Aに圧着されていてよく、スリーブ162Fは、例えば、接着剤、1つまたは複数のねじ、スナップ嵌合、または他の適切な結合を介して、ボタン162Cに結合されていてよい。この態様では、例えば、チャネル162E内でのボタン162Cの動きは、プルワイヤ170Aの動き、したがって作動を制御することができる。加えて、ローラ162Dは、図11Bに示されるように、例えば、重なり合う延在部を介して、ケーシング162Bに回転可能に結合されていてよい。この態様では、ローラ162Dを回転させることにより、ボタン162Cも回転させることができ、したがってプルワイヤ170Aも回転させることができる。図示されていないが、ガイドワイヤデバイス162は、例えば、ボタン162Cおよび/またはローラ162Dの動きを制限および/またはロックするために、1つまたは複数の摩擦またはロック要素を含んでいてよい。
【0068】
ガイドワイヤ170は、主ワイヤ部分170Bおよび遠位ワイヤ部分170Cを含んでいてよい。主ワイヤ部分170Bは、例えば、ニチノールまたは他の適切な材料から形成された中空ワイヤで形成されていてよく、ケーシング162Bに固定的に結合されていてよい。遠位ワイヤ部分170Cは、可撓性材料、例えば、PEBA、ゴム、PTFEなどで形成されていてよい。さらに、プルワイヤ170Aは、例えば、ニチノール、ステンレス鋼、または他の適切な材料で形成された中実ワイヤであってよい。遠位ワイヤ部分170Cは、例えば、プルワイヤ170Aの位置に基づいて関節運動することができる。例えば、プルワイヤ170Aの遠位端は、例えば、接着剤、熱収縮、圧着、または他の適切な結合を介して、遠位ワイヤ部分170Cの遠位部分に結合されていてよい。
【0069】
図11Bは、部分的に透明であるものとして遠位ワイヤ部分170Cを示す。遠位ワイヤ部分170Cは、閉じられた遠位端を含んでいてよい。この態様では、プルワイヤ170Aの一部と遠位ワイヤ部分170Cとの間の結合部170Dは、プルワイヤ170Aの円周部分上にのみ形成され得る。この態様では、遠位ワイヤ部分170C内に配置されたプルワイヤ170Aの部分の全周未満が、結合部170Dを形成していてよい。例えば、プルワイヤ170Aの外周の半円形または4分の1円形部分が、結合部170Dにおいて遠位ワイヤ部分170Cの内部に結合されていてよい。この態様では、例えば、ボタン162Cおよび/またはローラ162Dを介したプルワイヤ170Aの動きは、遠位ワイヤ部分170Cを関節運動させることができる。さらに、遠位ワイヤ部分170Cが、医療デバイスシャフト128の一部、例えば、遠位焼灼シャフト部分128Cおよび/または遠位シャフト部分128B内に配置される場合、遠位ワイヤ部分170Cの動きは、医療デバイスシャフト128の一部を関節運動させることもできる。
【0070】
図12A図12Cは、ハンドル部分162Aおよびガイドワイヤ170の様々な動きを示す。例えば、図12Aは、ローラ162Dのチャネル162E内で遠位に(すなわち、矢印Jの方向に)作動されているボタン162Cを示す。この態様では、ボタン162Cの遠位関節運動は、プルワイヤ170Aを遠位に関節運動させる。プルワイヤ170Aの遠位ワイヤ部分170Cへの接続に基づいて、プルワイヤ170Aの遠位関節運動は、遠位ワイヤ部分170Cを第1の方向、例えば、上向きに(すなわち、矢印Kの方向に)関節運動させる。
【0071】
図12Bは、ローラ162Dのチャネル162E内で近位に(すなわち、矢印Lの方向に)作動されているボタン162Cを示す。この態様では、ボタン162Cの近位関節運動は、プルワイヤ170Aを近位に関節運動させる。プルワイヤ170Aの遠位ワイヤ部分170Cへの接続に基づいて、プルワイヤ170Aの近位関節運動は、遠位ワイヤ部分170Cを第2の方向、例えば、下向きに(すなわち、矢印Mの方向に)関節運動させる。
【0072】
さらに、図12Cは、ケーシング162Bに対して時計回りまたは反時計回りに(すなわち、矢印Nの方向に)回転されているローラ162D、したがってボタン162Cを示す。この態様において、ボタン162Cの回転は、プルワイヤ170Aを回転させる。さらに、ボタン162Cは、上記のように、例えば、近位または遠位のいずれかに関節運動されてよく、プルワイヤ170Aおよび遠位ワイヤ部分170Cは、複数の方向(すなわち、矢印Oの方向)に回転および関節運動され得る。この態様では、上述したように、ガイドワイヤ170は、医療デバイスシャフト128の一部を案内し、および/または関節運動させるのを助けることができる。
【0073】
図13は、本開示の態様による別の例示的な医療システム210を示す。システム210は、例えば、挿入デバイス12と類似の挿入デバイス212を含む。医療システム210は、医療デバイス214も含む。医療システム210は、例えば、医療デバイス214を挿入デバイス212のポート222に結合するアダプタ216を含んでいてよい。さらに、医療システム210は、例えば、ガイドワイヤデバイス162に類似するガイドワイヤデバイス262と、例えば、焼灼ワイヤ168に類似する焼灼ワイヤ268とを含んでいてよい。医療デバイス214は、上述のように、挿入デバイス212のハンドル218およびシャフト220を通して、処置部位に結合および/または送達されてよい。ガイドワイヤデバイス262は、ガイドワイヤ270を含んでいてよく、これは、例えば、医療デバイスシャフト228または医療デバイスハンドル226の一部におけるスロットまたは開口部を介して、医療デバイス214に結合されていてよい。加えて、アダプタ216は、アダプタスロットまたは開口部216Dを含んでいてよい。この態様では、ガイドワイヤ270の一部が、開口部216Dを通過していてよい。例えば、ガイドワイヤ270の一部は、医療デバイスシャフト228がアダプタ216および挿入デバイス212のポート222に対して(例えば、近位または遠位に)動くと、開口部216D内で動くことができる。
【0074】
医療デバイス214は、医療デバイスハンドル226および医療デバイスシャフト228を含む。医療デバイスハンドル226は、可動ハンドル部分または主ハンドル本体226Aと、本明細書ではソケット本体226Bと称される、静止ハンドル部分またはジョイント(例えば、ボールジョイント)とを含んでいてよく、主ハンドル本体226Aは、ソケット本体226Bに対して可動であり、その近位に配置されている。医療デバイス14に関して説明したように、ソケット本体226Bは、アダプタ216の一部に当接していてよく、図示されていないが、主ハンドル本体226Aは、複数のステアリングワイヤおよび関節運動ワイヤに結合されていてよい。関節運動ワイヤは、主ハンドル本体226A上の可動体240に結合されていてよい。さらに、主ハンドル本体226Aおよびソケット本体226Bは、ボールアンドソケットジョイントを形成してもよい。この態様では、ソケット本体226Bに対する主ハンドル本体226Aの動きは、1つまたは複数のステアリングワイヤの動きを制御し、例えば、挿入デバイスシャフト220の遠位端に対する医療デバイスシャフト228の遠位端230の撓みを制御する。挿入デバイスハンドル218のポート222に対する医療デバイスハンドル226の位置も、挿入デバイスシャフト220の遠位端に対する遠位端230の位置を制御することができる。さらに、上述したように、主ハンドル本体226Aは、例えば、流体、吸引、またはエネルギー源を医療デバイス214に結合するために、1つまたは複数のポート(図示せず)またはハブ236Bを含んでいてよい。この態様では、ユーザは、一方の手で挿入デバイス212のハンドル218を保持および/または操作することができ、他方の手で(例えば、ソケット本体226Bに対して)主ハンドル本体226Aを保持および/または操作することができる。
【0075】
さらに、図10A図10D図11A図11B、および図12A図12Cに関して上述したように、ガイドワイヤデバイス262は、医療デバイスシャフト228の遠位端230を操作するのを助けることができる。例えば、ガイドワイヤ270は、医療デバイスシャフト228の一部を通って、例えば遠位端230まで延在していてよい。上述したように、ガイドワイヤデバイス262は、ケーシング262Bを備えたハンドル部分262Aを含む。ボタン262Cおよびローラ262Dは、ガイドワイヤデバイス262のケーシング262Bに対して可動であってよく、例えば、ガイドワイヤ270のプルワイヤ(図示せず)の動きを制御するように、近位に、遠位に関節運動させられ、または回転させられてよい。プルワイヤの動き、したがってガイドワイヤ270の動きは、医療デバイスシャフト128の遠位部分を、例えば複数の方向に案内し、および/または関節運動させるのを助けることができる。
【0076】
本明細書で論じられる様々な態様は、挿入デバイスおよび医療デバイス(例えば、医療デバイス12)が、例えば、内視鏡的粘膜下層剥離術(「ESD」)を行うために、または他の方法で処置部位を処置するために、処置部位に送達されることを可能にし得る。医療デバイス(例えば、電極38)の1つまたは複数の部分は、ステアリングワイヤ50の動きによって、挿入デバイスに対して選択的に配置され得る。さらに、例えば、ソケット本体26Bに対する主ハンドル本体26Aの動きを介した1つまたは複数のワイヤ50の選択的操作は、医療デバイス14が、挿入デバイス12とは異なる1つまたは複数の角度で処置部位に接近することを可能にすることができ、これは、ユーザが処置部位において処置を行うのに役立ち得る。具体的には、1つまたは複数のワイヤ50の操作は、医療デバイスシャフト28が挿入デバイスシャフト20の遠位端20Aに対して各方向に約90度まで撓ませる(例えば、枢動または方向を変更させる)ことを可能にすることができる。
【0077】
アプローチの角度が異なることに加えて、医療システム10、110、および210は、送達された医療デバイスの制御を向上させ、および/または処置部位を処置および/または視認することをユーザに提供することができる。ワイヤ50,150は、医療デバイスハンドル26,126,226によって制御されてよく、ユーザが、挿入デバイスシャフトに対する医療デバイスシャフトの位置を制御するための便利な機構を使用することができる。加えて、ワイヤに印加される力および動きの方向(例えば、主ハンドル本体26A、ジョイスティック164、または主ハンドル本体226A上における)は、医療デバイスシャフトの枢動の量または方向変更を制御するために、異なる力および動きの方向を付与することができる。ワイヤを含む医療システムは、医療デバイスシャフトの遠位部分が、挿入デバイスの遠位端から延びる半球状の(またはそれを超える)範囲内の任意の位置または方向に枢動または方向を変更されることを可能にすることができる。いくつかの態様では、例えば、医療システム10、110、および210は、医療デバイスシャフトの遠位部分が、挿入デバイスから分離して枢動または方向を変更することを可能にすることができる。さらに、医療デバイスハンドルは、挿入デバイスハンドルに対して長手方向に、例えば近位または遠位に動かされて、挿入デバイスシャフトの遠位端に対する医療デバイスシャフトの遠位端の長手方向位置を制御することができる。医療デバイスシャフト28の遠位端30に配置されたエンドエフェクタ(例えば、電極38)は、例えば、可動体40を介して、別個に可動であってよく、または別個に起動されてもよい。
【0078】
論じられたように、本明細書で議論された医療システムは、単一のオペレータが医療システムの種々の態様を制御することを可能にすることができる。例えば、図1を参照すると、ユーザは、第1の手で挿入デバイス12を保持および/または制御することができる。ユーザは、制御デバイス24を操作して、例えば、挿入デバイスシャフト20の遠位端20Aを撓ませることができる。ユーザは、第2の手で医療デバイス14を保持および/または制御することもできる。ユーザは、第2の手を(例えば、手首の動きを介して)操作して、ソケット本体26Bに対する主ハンドル本体26Aの操作を制御し、例えば、医療デバイスシャフト28の遠位端30を操作することができる。さらに、ユーザは、指(例えば、第2の手の親指)を操作して、可動体40を操作し、例えば、作動ワイヤ52を介して医療デバイスシャフト28の遠位端30に対してエンドエフェクタ(例えば、電極38)を延ばし、または後退させ、あるいは作動させることができる。これらの態様では、単一のユーザが、医療システム10,110,210の様々な動きおよび/または機能を制御することができる。さらに、様々な動き、例えば、ソケット本体26Bに対する主ハンドル本体26Aの動きは、処置部位を治療するための処置中に、ユーザが学習および実行することが直観的かつ/または容易であり得る。
【0079】
ステアリングワイヤ50は、可撓性であってよく、金属(例えば、ステンレス鋼)、プラスチックで形成されていてよく、または形状記憶金属(ニチノールなど)、形状記憶ポリマー、ポリマー、もしくは生体適合性材料の任意の組み合わせ、または別の適切な生体適合性材料を含んでいてよい。ステアリングワイヤ50は、医療デバイス14,114,214と比較して、比較的細くてもよい。この態様では、ステアリングワイヤ50は、医療デバイス14,114,214の断面サイズを著しく増加させず、医療デバイス14,114,214の動きを妨げない可能性がある。同様に、作動ワイヤ52は、金属(例えば、ステンレス鋼)、プラスチックで形成されていてよく、または形状記憶金属(ニチノールなど)、形状記憶ポリマー、ポリマー、もしくは生体適合性材料の任意の組み合わせ、または別の適切な生体適合性材料を含んでいてよい。上述したように、作動ワイヤ52は、例えば、電気エネルギーを電極38、焼灼ワイヤ168などに送達するために導電性であってよい。本明細書で議論されるように、医療システム10,110,210の他の構成要素は、プラスチック、ポリマー、生体適合性材料の任意の組み合わせ、または別の適切な生体適合性材料から形成されていてよい。いくつかの態様では、様々な構成要素または構成要素の部分は、押出プロセス、射出成形、アディティブマニュファクチャリングなどを介して形成され得る。
【0080】
したがって、本明細書で説明される様々な態様は、処置の有効性および/または処置、例えば、治療サイドを治療するための処置からの回復を改善するのに役立ち得る。本明細書で議論される様々な態様は、処置の期間を低減および/または最小限にすることに役立ち、および/または処置のための医療システムの送達、再配置、もしくは除去の間、組織もしくは他の物質との不用意な接触のリスクを低減することに役立ち得る。加えて、本明細書で議論される様々な態様(例えば、医療デバイス114およびガイドワイヤデバイス162)は、例えば、キットを挿入デバイスに結合することによって、患者を処置するために使用されるキットとしてパッケージ化されてもよい。
【0081】
本開示の原理は、様々な適用のための例示的な態様を参照して本明細書で説明されているが、本開示はそれに限定されないことを理解されたい。本明細書に提供される教示へアクセスする当業者であれば、追加の修正、適用、態様、および均等物の置換がすべて本明細書に説明される態様の範囲内に入ることを認識するであろう。したがって、本開示は、前述の説明によって限定されるものと見なされるべきではない。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図13
【国際調査報告】