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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】インピーダンスが低減された基板
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20240711BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
H01L23/12 E
H01L23/12 Q
H05K1/02 N
H05K1/02 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578158
(86)(22)【出願日】2022-06-14
(85)【翻訳文提出日】2023-12-19
(86)【国際出願番号】 US2022072935
(87)【国際公開番号】W WO2023288164
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】17/375,676
(32)【優先日】2021-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】パティル、アニケット
(72)【発明者】
【氏名】ブオト、ジョアン・レイ・ビリャルバ
(72)【発明者】
【氏名】ウェー、ホン・ボク
【テーマコード(参考)】
5E338
【Fターム(参考)】
5E338AA02
5E338AA16
5E338BB19
5E338BB25
5E338CC01
5E338CC06
5E338CD03
5E338EE11
(57)【要約】
基板を備える装置と、装置を製造するための技術とが開示される。基板は、基板の第1の側上に信号相互接続部を有する第1の金属層を含むことができる。第2の金属層が、基板の第2の側上にグランドプレーン部分を含むことができる。導電性チャネルが、基板内に形成され、グランドプレーン部分に結合され得る。導電性チャネルは、個々の信号相互接続部から個々の導電性チャネルまでの距離を短くするために、グランドプレーン部分を信号相互接続部に向けて延ばすように構成されている。距離は、第1の金属層と第2の金属層との間の基板厚さの75%~50%の範囲内であってもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を備える装置であって、前記基板は、
前記基板の第1の側上に複数の信号相互接続部を備える第1の金属層と、
前記基板の第2の側上に複数のグランドプレーン部分を備える第2の金属層と、
個々の信号相互接続部から個々の導電性チャネルまでの距離を短くするために、前記信号相互接続部に向けて前記複数のグランドプレーン部分を延ばすように構成されている前記複数のグランドプレーン部分に結合された前記基板内の複数の導電性チャネル、ここにおいて、前記距離が、前記第1の金属層と前記第2の金属層との間の基板厚さの75%~50%の範囲内である、と、
を備える、
装置。
【請求項2】
前記複数の信号相互接続部は、高速データ信号を伝送するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記複数の信号相互接続部がダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)に結合されている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記基板によって前記DRAMに結合されたプロセッサダイ、
を更に備える、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記プロセッサダイ、前記基板、及び前記DRAMを備えるモールド埋め込みパッケージ(MEP)、
を更に備える、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第1の金属層、前記第2の金属層、及び前記複数の導電性チャネルは、銅(Cu)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、ウォルフラム(W)、モリブデン(Mo)、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)、又はこれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記基板が、コア付き基板である、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記基板厚さが、40マイクロメートル~1.2ミリメートルの範囲内である、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記複数の導電性チャネルが、前記コア付き基板のコア内に形成されており、前記基板厚さが、約40マイクロメートルであり、前記距離が、約20マイクロメートル~約30マイクロメートルである、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記基板は、前記第1の金属層と前記第2の金属層との間に誘電体を有するコアレス基板である、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記基板厚さが、25マイクロメートル~50マイクロメートルの範囲内である、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記複数の導電性チャネルが、前記コアレス基板の前記誘電体内に形成されており、前記基板厚さが約25マイクロメートルであり、前記距離が約12.5マイクロメートル~約19マイクロメートルである、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記複数の信号相互接続部の各々のインピーダンスが、50オーム未満である、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
複数の導電性チャネルの各々の幅は、前記複数の信号相互接続部の各々の幅よりも5マイクロメートル以下広い、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記装置は、パッケージ、モールド埋め込みパッケージ(MEP)、音楽プレーヤ、ビデオプレーヤ、エンターテイメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、モバイルデバイス、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、定置端末、タブレットコンピュータ、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、ラップトップコンピュータ、サーバ、基地局、及び自動車内のデバイスから成る群から選択される、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
装置を製造する方法であって、
第1の金属層及び第2の金属層を備える基板を用意することと、
前記基板の第1の側上に複数の信号相互接続部を形成することと、
前記基板の第2の側上に複数のグランドプレーン部分を形成することと、
個々の信号相互接続部から個々の導電性チャネルまでの距離を短くするために、前記信号相互接続部に向けて前記複数のグランドプレーン部分を延ばすように構成されている前記複数のグランドプレーン部分に結合される複数の導電性チャネルを前記基板内に形成すること、ここにおいて、前記距離が、前記第1の金属層と前記第2の金属層との間の基板厚さの75%~50%の範囲内である、と、
を備える、方法。
【請求項17】
前記複数の信号相互接続部は、高速データ信号を伝送するように構成される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記複数の信号相互接続部がダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)に結合される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記基板を使用して前記DRAMにプロセッサダイを結合すること、
を更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記プロセッサダイ、前記基板、及び前記DRAMを備えるモールド埋め込みパッケージ(MEP)を形成すること、
を更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の金属層、前記第2の金属層、及び前記複数の導電性チャネルは、銅(Cu)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、ウォルフラム(W)、モリブデン(Mo)、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)、又はこれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを備える、請求項16に記載の方法。
【請求項22】
前記基板が、コアを有するコア付き基板である、請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記基板厚さが、40マイクロメートル~1.2ミリメートルの範囲内である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記複数の導電性チャネルが、前記コア付き基板のコア内に形成され、前記基板厚さが、約40マイクロメートルであり、前記距離が、約20マイクロメートル~約30マイクロメートルである、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記基板は、前記第1の金属層と前記第2の金属層との間に誘電体を有するコアレス基板である、請求項16に記載の方法。
【請求項26】
前記基板厚さが、25マイクロメートル~50マイクロメートルの範囲内である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記複数の導電性チャネルが、前記コアレス基板の前記誘電体内に形成され、前記基板厚さが約25マイクロメートルであり、前記距離が約12.5マイクロメートル~約19マイクロメートルである、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記複数の信号相互接続部の各々のインピーダンスが、50オーム未満である、請求項16に記載の方法。
【請求項29】
複数の導電性チャネルの各々の幅は、前記複数の信号相互接続部の各々の幅よりも5マイクロメートル以下広い、請求項16に記載の方法。
【請求項30】
前記装置は、パッケージ、モールド埋め込みパッケージ(MEP)、音楽プレーヤ、ビデオプレーヤ、エンターテイメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、モバイルデバイス、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、定置端末、タブレットコンピュータ、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、ラップトップコンピュータ、サーバ、基地局、及び自動車内のデバイスから成る群から選択される、請求項16に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1. 開示の分野
[0001] 本開示の態様は、概して、集積回路(IC)に関し、特に、高速データ信号のために基板上のインピーダンスを低減することに関する。
【0002】
2. 関連技術の説明
[0002] 半導体(チップ又は集積回路(IC)としても知られる)は、積層基板を伴うモールド埋め込みパッケージ(MEP)を含むことができる。MEPは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)のための接続部を伴うパッケージオンパッケージ(POP)を含み得る。従来の設計では、メモリ(例えば、DRAM)とプロセッサとの間の接続を形成する基板は、メモリをプロセッサに結合する信号相互接続部の高インピーダンスによって制限され得る。
【0003】
[0003] したがって、以下の開示において本明細書で提供される方法、システム及び装置を含む従来の基板設計の欠点を克服するシステム、装置及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
[0004] 以下は、本明細書で開示する1つ以上の態様に関係する簡略化された概要を提示する。したがって、以下の概要は、すべての企図される態様に関する広範な概観と見なされるべきではなく、また、以下の概要は、すべての企図される態様に関する主要もしくは重要な要素を特定するか、又は任意の特定の態様に関連する範囲を定めるものと見なされるべきではない。したがって、以下の概要の唯一の目的は、以下で提示される詳細な説明に先立って、本明細書において開示される機構に関する1つ以上の態様に関するいくつかの概念を、簡略化された形態で提示することである。
【0005】
[0005] 少なくとも1つの態様は、基板を備える装置を含む。基板は、基板の第1の側上に複数の信号相互接続部を備える第1の金属層と、基板の第2の側上に複数のグランドプレーン部分を備える第2の金属層と、複数のグランドプレーン部分に結合された、基板内の複数の導電性チャネルであって、個々の信号相互接続部から個々の導電性チャネルまでの距離を短くするために、信号相互接続部に向けて複数のグランドプレーン部分を延ばすように構成されており、距離が、第1の金属層と第2の金属層との間の基板厚さの75%~50%の範囲内である、複数の導電性チャネルと、を備える。
【0006】
[0006] 少なくとも1つの他の第2の態様は、装置を製造する方法を含む。方法は、第1の金属層及び第2の金属層を備える基板を用意することと、基板の第1の側上に複数の信号相互接続部を形成することと、基板の第2の側上に複数のグランドプレーン部分を形成することと、複数のグランドプレーン部分に結合される複数の導電性チャネルであって、個々の信号相互接続部から個々の導電性チャネルまでの距離を短くするために、信号相互接続部に向けて複数のグランドプレーン部分を延ばすように構成され、距離が、第1の金属層と第2の金属層との間の基板厚さの75%~50%の範囲内である、複数の導電性チャネルを基板内に形成することと、を含む。
【0007】
[0007] 本明細書で開示する態様に関連する他の目的及び利点は、添付の図面及び詳細な説明に基づいて、当業者に明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
[0008] 添付の図面は、本開示の様々な態様の説明を助けるために提示されており、態様を限定するものではなく、態様の例示のためにのみ提供されている。本開示のより完全な理解は、添付図面と併せて以下の詳細な説明を参照することによって得ることができる。図において、参照番号の最も左の桁(1つ又は複数)は、その参照番号が最初に表示された図を識別する。異なる図における同じ参照番号は、類似又は同一の項目を示す。
図1】[0009] 本開示の様々な態様に係る、コアを有する例示的なパッケージを示す。
図2】[0010] 本開示の様々な態様に係る、例示的なコアレスパッケージを示す。
図3】[0011] 本開示の様々な態様に係る、積層基板を有するモールド埋め込みパッケージ(MEP)を含む例示的なパッケージを示す。
図4A】[0012]本開示の様々な態様に係る、パッケージのコア付き基板を形成するためのステージの第1のセットを示す。
図4B】本開示の様々な態様に係る、パッケージのコア付き基板を形成するためのステージの第1のセットを示す。
図4C】本開示の様々な態様に係る、パッケージのコア付き基板を形成するためのステージの第1のセットを示す。
図4D】本開示の様々な態様に係る、パッケージのコア付き基板を形成するためのステージの第1のセットを示す。
図5A】[0013] 本開示の様々な態様に係る、パッケージのコア付き基板を形成するためのステージの第2のセットを示す。
図5B】本開示の様々な態様に係る、パッケージのコア付き基板を形成するためのステージの第2のセットを示す。
図5C】本開示の様々な態様に係る、パッケージのコア付き基板を形成するためのステージの第2のセットを示す。
図5D】本開示の様々な態様に係る、パッケージのコア付き基板を形成するためのステージの第2のセットを示す。
図6】[0014] 本開示の様々な態様に係る、パッケージのコア付き基板を形成することを含むプロセスを示す。
図7】[0015] 本開示の1つ以上の態様に係る、集積デバイス又は半導体デバイスと一体化され得る様々な電子デバイスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0016] 本開示の態様は、例示の目的で提供される様々な例を対象とする以下の説明及び関連する図面において提供される。本開示の範囲を逸脱することなく、代替の態様が考案されてもよい。加えて、本開示のよく知られている要素は、本開示の関連する詳細を不明瞭にしないように、詳細には説明されない、又は省略される。
【0010】
[0017] 「例」及び/又は「例」という用語は、本明細書では「例、事例、又は例示としての役割を果たす」ことを意味するために使用される。「例」及び/又は「例」として本明細書に記載される任意の態様は、必ずしも他の態様よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。同様に、「本開示の態様」という用語は、本開示のすべての態様が、説明される特徴、利点、又は動作モードを含むことを必要とするとは限らない。
【0011】
[0018] 本明細書に開示される様々な態様は、高速信号、例えば、約200メガヘルツ(MHz)~12ギガヘルツ(GHz)で送信される信号の使用を可能にするために基板(コア付き又はコアレス)のインピーダンスを低減するためのデバイス及び技術を含む。幾つかの態様において、高速信号は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)にアクセスするために使用される高速データ(DQ)信号を含み得る。例えば、パッケージオンパッケージ(POP)DRAMは、メモリアレイへの及びメモリアレイからのデータ転送のために高速DQ信号を使用する。本明細書に開示される様々な態様は、高速通信を容易にするために基板内のインピーダンスを制御するためのデバイス及び技術を含む。
【0012】
[0019] 本明細書に記載のデバイス及び技術は、コア付き基板又はコアレス基板(例えば、プリプレグ)を有するパッケージと共に使用することができる。樹脂を予備含浸させたガラス繊維は、プリプレグと呼ばれる。コア付き基板内のコアは、例えば、銅張積層板(CCL)、例えば、ガラス繊維で強化されたエポキシ材料を有する銅を使用して形成することができる。銅張積層板がガラス繊維(又は他の補強材料)と共に樹脂に浸され、銅クラッドが片面又は両面のいずれかに追加される。幾つかの例示的な態様において、コア厚さは、40マイクロメートル(um又はミクロン)~1.2ミリメートル(mm)の範囲であり得る。
【0013】
[0020] 幾つかの態様において、半導体(チップ又は集積回路(IC)としても知られる)は、積層基板を有するモールド埋め込みパッケージ(MEP)を含むことができる。MEPは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)のための接続部を有するパッケージオンパッケージ(POP)を含み得る。幾つかの態様では、MEPは、2層基板を使用し、第1の層(M1)は、信号ルーティングに使用され、第2の層(M2)は、一般に、グランドシールドプレーンとして使用される。例えば、コア付き基板の厚さが典型的に約40マイクロメートル(μm又はミクロン)である場合、コア付き基板は少なくとも50オーム(Ω)のインピーダンスを有することができる。そのような比較的高いインピーダンスは、信号ルーティングにおける信号の速度に影響を及ぼし得る。
【0014】
[0021] 高速信号の場合、特にDRAMアクセス速度が増加するため、50オーム未満のインピーダンスが好ましい。インピーダンスを低下させる1つの方法は、高速信号(例えば、第1の層)とグランドプレーン(例えば、第2の層)との間の距離を短くすることである。しかしながら、厚さが約40ミクロンのコア付き基板の場合、コアが薄くなると反りが生じる可能性があるため、より薄いコアを使用することは選択肢ではない場合がある。本明細書に記載のデバイス及び技術は、基板の厚さを変更することなく、高速信号(例えば、第1の層)とグランドプレーン(例えば、第2の層)との間の距離を短くすることによってインピーダンスを低減するために使用され得る。様々な態様が前述の例示的な構成に限定されないことが理解されるであろう。例えば、幾つかの構成では、層が反転される場合、幾つかの信号及び/又は電力線がM2層に含まれる場合、コアが異なる厚さである場合などがある。
【0015】
[0022] 図1は、本開示の様々な態様に係る、コア付き基板101を有する例示的なパッケージ100を示す。パッケージ100は、コア112と、コア112の上方の第1の金属層102(M1とも称される)と、コア112の下方の第2の金属層104(M2とも称される)と、を有するコア付き基板101を含む。
【0016】
[0023] 第1の金属層102は、信号相互接続部114などの構造体を含んでもよく、信号相互接続部は、第1の金属層内のトレース又はラインであってもよい。第1の金属層は、複数の信号相互接続部と、隣接するグランド106(1)、パッドなどの他の金属構造体と、を含む。第2の金属層104は、信号相互接続部114の反対側にあってもよいグランドプレーン部分106(2)を含んでもよい。グランドプレーン部分106(2)は、グランド電位に結合され、集合的にグランド基準プレーンを形成する。ビア108が、基板ビアを通してめっき又は充填されてもよく、第1の金属層102内の隣接するグランド106(1)を第2の金属層104内のグランドプレーン部分106(2)に電気的に結合するように構成されてもよい。様々な態様では、金属プレーン106が電力線(Vdd)又はグランドに結合されてもよく、図1に示される金属プレーン106がグランドプレーン部分であると理解されるべきであることが分かる。
【0017】
[0024] 導電性チャネル110が、コア付き基板101のコア112内に配置されている。1つの金属層(例えば、102、104)が示されるが、開示された様々な態様がこの構成に限定されないことが理解されるであろう。幾つかの態様において、コア付き基板101は、コア112の両側に2つ以上の金属層を有することができる。幾つかの態様では、図1に示されるように、第1の金属層102(M1)、メッキスルービア108、導電性チャネル110、及び第2の金属層104(M2)は、例えば、銅(Cu)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)、又はこれらの任意の組み合わせなどの任意の高導電性材料を使用することができる。
【0018】
[0025] 図1に示される例において、各導電性チャネル110は、信号相互接続部114の各々の下方に配置され、信号相互接続部114の各々とほぼ整列している。導電性チャネルは、導電性チャネル110の境界としてのみ示されるトレンチ109内に形成されている。信号相互接続部114は、高速信号を伝送するように構成され得る。幾つかの態様において、高速信号は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)のためのDQ(データ)信号を含み得る。幾つかの態様において、コア112は、約40ミクロンの厚さ116(例えば、基板厚さ)を有する。幾つかの態様において、各導電性チャネル110は、各信号相互接続部114とほぼ同じ幅から各信号相互接続部114よりも約5ミクロン広いチャネル幅120を有する。追加の幅は、信号相互接続部114と導電性チャネル110との間のわずかな位置ずれを補償するために使用され得る。本明細書で説明するように、グランドプレーン部分106(2)に電気的に結合された導電性チャネル110の追加は、信号相互接続部114とグランドプレーン部分106(2)との間の距離118の効果的な縮小をもたらす。更に、信号相互接続部114の下方の部分では、コア112が、厚さ116から距離118まで低減される。距離118は、厚さ116よりも約25%~50%小さい、又は第1の金属層102と第2の金属層104との間の基板厚さの75%~50%(すなわち、25%~50%の減少)であると考えることができる。例えば、厚さ116が約40ミクロンである場合、距離118は、約20~30ミクロン、又は一般に約30ミクロン未満であってもよい。
【0019】
[0026] 幾つかの態様において、基板101は、プリント回路基板(PCB)であってもよく、プリプレグ及びコア112を含んでもよい。コア112は、FR4などのプリプレグを使用することができ、この場合、FRは難燃性材料を示し、「4」はガラス織物強化エポキシ樹脂を示し、また、コア112は、均一な指定された厚さ(例えば、40ミクロン)を有する。コア112は、構造安定性(例えば、反り、変形などを防止する)を提供するために使用され、信号が、第1の層102上の信号相互接続部114及び第2の層104上のグランドプレーンを移動する。コア112の均一な厚さは、均一なインピーダンスをもたらす。導電性チャネル110は、コア112の厚さ116を減少させることなく、又は構造安定性を実質的に減少させることなく、インピーダンスを低下させることができる。
【0020】
[0027] 導電性チャネル110は、グランドプレーン部分106(2)に電気的に結合され、高速データを伝送するように構成された信号相互接続部114の下方のコア112内に形成される。これにより、信号相互接続部114とグランドプレーン部分106(2)との間の距離を導電性チャネル110を介して効果的に小さくすることができるという技術的利点が与えられる。低減された距離118は、本明細書で説明するように、より低いインピーダンスを提供する。より低いインピーダンスは、DRAMにアクセスするために使用されるDQ信号などの高速データ信号を伝送するように信号相互接続部114を構成することを可能にするという技術的利点を提供する。このようにして、信号相互接続部114を使用して(例えば、導電性チャネルを含まない基板と比較して)より高速なDRAMにアクセスすることができ、それにより、所与の基板設計に関して改善された性能が与えられる。
【0021】
[0028] 開示された様々な態様によれば、本明細書に記載されたデバイス及び技術は、コアレス基板と共に使用されてもよい。図2は、本開示の様々な態様に係る、パッケージ200の例示的なコアレス基板201を示す。パッケージ200は、誘電体212と、誘電体212の上方の第1の金属層202(M1とも称する)と、誘電体212の下方の第2の金属層204(M2とも称する)とを有するコアレス基板201を含む。
【0022】
[0029] 第1の金属層202は、信号相互接続部214などの構造体と、隣接するグランド206(1)などの他の金属構造体と、を含むことができる。第2の金属層204は、信号相互接続部214の反対側にあってもよいグランドプレーン部分206(2)を含んでもよい。グランドプレーン部分206(2)はグランド電位に接続される。ビア208が、第1の金属層202内の隣接するグランド206(1)を第2の金属層204内のグランドプレーン部分206(2)に接続することができる。
【0023】
[0030] 導電性チャネル210が、コアレス基板201の誘電体212内に配置されている。1つの金属層(例えば、202、204)が示されるが、開示された様々な態様がこの構成に限定されないことが理解されるであろう。幾つかの態様において、コアレス基板201は、誘電体212の両側に2つ以上の金属層を有することができる。幾つかの態様では、図2に示されるように、第1の金属層202(M1)、ビア208、導電性チャネル210、及び第2の金属層204(M2)は、例えば、銅(Cu)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)、又はこれらの任意の組み合わせなどの任意の高導電性材料を使用することができる。
【0024】
[0031] 図2に示される例において、各導電性チャネル210は、各信号相互接続部214の下方に配置され、信号相互接続部214の各々とほぼ整列している。信号相互接続部214は、高速信号を伝送するように構成され得る。幾つかの態様において、高速信号は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)のためのDQ(データ)信号を含み得る。幾つかの態様において、各導電性チャネル210は、各信号相互接続部214とほぼ同じ幅から各信号相互接続部214よりも約5ミクロン広いチャネル幅220を有する。追加の幅は、信号相互接続部214と導電性チャネル210との間のわずかな位置ずれを補償するために使用され得る。本明細書で説明するように、グランドプレーン部分206(2)に電気的に結合された導電性チャネル210の追加は、信号相互接続部214とグランドプレーン部分206(2)との間の距離218の効果的な縮小をもたらす。更に、信号相互接続部214の下方の部分では、誘電体212が、厚さ216(基板厚さ)から距離218まで低減される。距離218は、厚さ216よりも約25%~50%小さい、又は厚さ216の75%~50%である。例えば、厚さ216が約25ミクロンである場合、距離218は、約12.5~19ミクロンであってもよい。
【0025】
[0032] コアレス基板201の厚さ216は、約25ミクロン~50ミクロンであってもよい。コアレス基板201は、幾つかの態様では、誘電体212の1つ以上の層を含むことができる。幾つかの態様において、誘電体212は、約25ミクロン~50ミクロンの厚さを有するプリプレグであってもよい。導電性チャネル210の幅220は、約8μm~100μmであってもよく、幾つかの態様では、基板厚さの25%~75%の範囲内であってもよい。幾つかの態様において、導電性チャネル210は、約12ミクロンの深さを有し、前述のコア付き基板に関して上述した様式と同様の様式で、信号相互接続部214のインピーダンスを低下させるために誘電体212内に配置されてもよい。
【0026】
[0033] 図3は、本開示の様々な態様に係る、積層基板を有するモールド埋め込みパッケージ(MEP)304を含む例示的なパッケージ300を示す。パッケージ300は、MEP304に電気的に結合されるダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)302を有する。MEP304は、基板310と、アプリケーションプロセッサ(AP)ダイ306と、パッケージ基板308とを含む。幾つかの態様において、基板310は、APダイ306をDRAM302に結合するためのインターポーザとして構成されてもよく、図1のコア付き基板101又は図2のコアレス基板201に従って設計されてもよい。図示された構成は、本明細書に開示された様々な態様の例示を助けるための構成の一例としてのみ提供され、他の構成は、開示された様々な態様に含まれることが理解されるであろう。例えば、APダイ306は、MEP304の一部ではなくスタンドアロンデバイスであってもよく、それでもなお基板310を利用してDRAM302に結合することができる。したがって、開示された様々な態様は、図示された例に限定されると解釈されるべきではなく、様々な構成要素の他の配置及び構成は、本明細書の開示から明らかになるであろう。
【0027】
[0034] 図4A図4B図4C、及び図4Dは、本開示の1つ以上の態様に係る部分的な製造プロセスを示す。図4Aにおいて、製造プロセスは、第1の金属層402、第2の金属層404及びコア412(例えば、FR4)を含む銅コア積層体(CCL)基板401を用意することによって開始し得る。図4Bにおいて、製造プロセスでは、第2の金属層404に金属開口を形成してコア412を露出させるために、第2の金属層404上にパターニング及びエッチング405を実行することを続けることができる。更に、幾つかの態様において、エッチング405は、第2の金属層404に他の金属構造体を形成してもよい。図4Cにおいて、製造プロセスでは、第2の金属層404の開口を介して、コア412内でのトレンチ409のパターニングを続けることができる。図4Dにおいて、製造プロセスでは、エッチング405が実行された第2の金属層404にフォトレジスト407の層を塗布することを続けることができる。フォトレジスト407の層は、第2の金属層404の開口を介してトレンチ409を充填してもよい。
【0028】
[0035] 図5A図5B図5C、及び図5Dは、本開示の1つ以上の態様に係る、部分的な製造プロセスを示す。図5Aにおいて、製造プロセスでは、フォトレジスト407をトレンチ409及び第2の金属層404の開口から除去することを、図4Dから続けることができる。図5Bにおいて、製造プロセスでは、金属充填プロセス510を続ける。金属は、銅などであってもよく、導電性チャネル410を形成するためにトレンチ409の各々を充填するために使用される。導電性チャネル410を形成することに加えて、金属充填プロセス510は、第2の金属層404の開口を充填してもよい。図5Bに示されるように、導電性チャネル410が第1の金属層402により近いことが理解されるであろう。図5Cにおいて、製造プロセスでは、フォトレジストの残りの部分を除去することを続けることができる。ここで、基板401は、第1の金属層402、第2の金属層404及びコア412と共に導電性チャネル410を含む。図5Dにおいて、製造プロセスでは、基板401上に従来の処理を続けることができる。例えば、ビア408は、第1の金属層402と第2の金属層404との間にビア408を形成するために穴を開けて充填又はめっきすることによって形成される。リソグラフィプロセスを実行し、第1の金属層402をパターニング及びエッチングして、信号相互接続部414、隣接するグランド406(1)、及び任意の他の金属構造体を第1の金属層402内に形成することができる。同様に、リソグラフィプロセスを実行し、第2の金属層404をパターニング及びエッチングして、グランドプレーン部分406(2)及び任意の他の金属構造体を第1の金属層402に形成することができる。基板401(図5D)は、180度回転され、第1の金属層402が底部にあり、第2の金属層404が上部にあることを除いて、基板101(図1)と同様であることが理解されるであろう。したがって、基板401の様々な態様の詳細な説明は提供されない。
【0029】
[0036] したがって、前述の開示から理解されるように、本明細書に開示された様々な態様を製造するための追加のプロセスが当業者には明らかであり、様々なプロセスの各々の文字通りの表現は、含まれる図面に提供又は図示されない。例えば、幾つかの態様において、コアレス基板の製造プロセスは、一般に、上述の製造プロセスに従うことができることが理解されるであろう。更に、製造プロセスの順序は必ずしも任意の順序ではなく、開示される様々な態様を説明する便宜上、後のプロセスを先に説明することができることが分かる。
【0030】
[0037] 以上から分かるように、本明細書に開示されるデバイスを製造するための様々な方法がある。図6は、本開示の少なくとも一態様に係る、低インピーダンス基板を含むデバイス/装置を製造するための方法/プロセス600のフローチャートを示す。図6のフロー図において、各ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせで実施され得る1つ以上の動作を表わす。ソフトウェアのコンテキストにおいて、ブロックは、1つ以上のプロセッサによって実行されたときにプロセッサに列挙された動作を実行させるコンピュータ実行可能命令を表わす。ブロックが記載される順序は、限定として解釈されることを意図するものではなく、任意の数の記載された動作を任意の順序で及び/又は並列に組み合わせてプロセスを実施することができる。説明の目的で、プロセス600は、前述のように図1図2図3図4A図4B図4C図4D図5A図5B図5C、及び図5Dに関連して説明されるが、他のモデル、構成、システム、及び環境を使用してプロセスを実施することができる。幾つかの態様において、プロセス600は、半導体製造プロセス中に部分的に実行されてもよい。
【0031】
[0038] ブロック602において、プロセス600は、第1の金属層及び第2の金属層を備える基板を用意することから始まる。ブロック604において、プロセス600では、基板の第1の側上に複数の信号相互接続部を形成することを続ける。例えば、図5Dでは、パターニングを使用して、第1の金属層102又は202に信号相互接続部114又は214を作成する。ブロック606において、プロセス600では、基板の第2の側上に複数のグランドプレーン部分を形成することを続ける。例えば、第1の金属層102、202におけるグランドプレーン部分106(2)、206(2)である。ブロック608において、プロセス600では、複数のグランドプレーン部分に結合される複数の導電性チャネルを基板内に形成することを続ける。複数の導電性チャネルは、個々の信号相互接続部から個々の導電性チャネルまでの距離を短くするために、複数のグランドプレーン部分を信号相互接続部に向けて延ばすように構成されている。例えば、図5A図5B、及び図5Cでは、導電性チャネル410が、作成されて、金属でめっき又は充填され、グランドプレーン部分(例えば、図5Dの406(2))と接触する導電性チャネル410が作成される。個々の導電性チャネルは、個々の信号相互接続部の下方に配置されている。更に、ブロック608において、幾つかの態様における距離は、第1の金属層と第2の金属層との間の基板厚さの75%~50%の範囲内である。例えば、図1に示されるように、導電性チャネル110の各々は、信号相互接続部114のうちの1つの下方に配置されている。導電性チャネル110の各々から各導電性チャネル110の上に直接配置された信号相互接続部114までの距離118は、コア112の厚さ116よりも少なくとも25%小さい、又は基板厚さの75%~50%であると考えることができる。例えば、コア112の基板厚さ116が40ミクロンである場合、信号相互接続部114と信号相互接続部114の下方に配置された導電性チャネルとの間の距離118は、約20~30ミクロン、例えば、コア112の厚さ116の50%~25%である。別の例として、図2では、導電性チャネル210の各々は、信号相互接続部214のうちの1つの下方に配置されている。導電性チャネル210の各々から各導電性チャネル210の上に直接配置された信号相互接続部214までの距離218は、基板201の基板厚さ216の75%~50%未満である。
【0032】
[0039] したがって、グランドプレーンと接触する導電性チャネルが、高速データを伝送することができる信号相互接続部の下方の基板(例えば、コア付き、又はコアレス)内に配置され、信号相互接続部とグランドプレーンとの間の距離を縮小するという技術的利点を提供する。距離が短くなると、インピーダンスがより低くなるという更なる技術的利点をもたらす。より低いインピーダンスは、信号相互接続部がDRAMにアクセスするために使用されるDQ信号などの高速データ信号を伝送することを可能にするという技術的利点を提供する。このようにして、信号相互接続部を使用して(例えば、導電性チャネルを含まない基板と比較して)より高速なDRAMにアクセスすることができ、それによって、より高速な性能を可能にする。
【0033】
[0040] 他の技術的利点は、本明細書に開示された様々な態様から認識され、これらの技術的利点は単なる例として提供され、本明細書に開示された様々な態様のいずれかを限定すると解釈されるべきではない。
【0034】
[0041] 前述の開示されたデバイス及び機能は、コンピュータ可読媒体上に記憶されたコンピュータファイル(例えば、レジスタ転送レベル(RTL)、ジオメトリックデータストリーム(GDS)ガーバーなど)に設計及び記憶することができる。そのようなファイルの一部又はすべてが、そのようなファイルに基づいてデバイスを製作する製作業者に提供されてもよい。結果として得られる製品は、半導体ウェハを含む様々な構成要素を含むことができ、半導体ウェハは、その後、半導体ダイに切断され、半導体パッケージ、集積デバイス、パッケージオンパッケージデバイス、システムオンチップデバイスなどへとパッケージングされ、これらは、その後、本明細書に記載の様々なデバイスで使用することができる。
【0035】
[0042] 本明細書で開示する様々な態様は、当業者によって説明され及び/又は認識される構造、材料、及び/又はデバイスの機能的均等物として説明できることが諒解されよう。例えば、一態様では、装置は、上述した様々な機能を実行するための手段を備えてもよい。前述の態様は例として提供されたにすぎず、請求される様々な態様が、例として引用される特定の内容及び/又は図に限定されないことが理解されよう。
【0036】
[0043] 図7は、本開示の様々な例に係る、前述のパッケージ又は半導体デバイスのいずれかと一体化することができる様々な電子デバイスを示す。例えば、携帯電話デバイス702、ラップトップコンピュータデバイス704、及び定置端末デバイス706は各々が、一般にユーザ機器(UE)と見なされてもよく、本明細書で説明されるように、コア付き基板を有するパッケージ700を含んでもよい。パッケージ700は、例えば、本明細書に記載の集積回路、ダイ、集積デバイス、集積デバイスパッケージ、集積回路デバイス、デバイスパッケージ、集積回路(IC)パッケージ、パッケージオンパッケージデバイスのいずれかであってもよい。図7に示されるデバイス702、704、706は、例にすぎない。他のデバイスは、モバイルデバイス、ハンドヘルドパーソナル通信システム(PCS)ユニット、携帯情報端末などのポータブルデータユニット、全地球測位システム(GPS)対応デバイス、ナビゲーションデバイス、セットトップボックス、音楽プレーヤ、ビデオプレーヤ、エンターテイメントユニット、メータ読み取り機器などの定置データユニット、通信デバイス、スマートフォン、タブレットコンピュータ、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、サーバ、ルータ、自動車(例えば、自律型車両)に実装された電子デバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、又はデータもしくはコンピュータ命令を記憶もしくは取り出す任意の他のデバイス、あるいはこれらの任意の組み合わせを含むデバイス(例えば、電子デバイス)のグループを含むが、これらに限定されない、パッケージ700も含むことができる。
【0037】
[0044] 特定の周波数、集積回路(IC)、ハードウェア、及び他の特徴が本明細書の態様に記載されているが、代替の態様は変化し得ることに留意されたい。すなわち、代替の態様は、追加の又は代替の周波数(例えば、他の60GHz及び/又は28GHz周波数帯域)、アンテナ素子(例えば、異なるサイズ/形状のアンテナ素子アレイを有する)、走査期間(静的走査期間及び動的走査期間の両方を含む)、電子デバイス(例えば、WLANAP、セルラ基地局、スマートスピーカー、IoTデバイス、携帯電話、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC)など)、及び/又は他の特徴を利用することができる。当業者であれば、そのような変形形態を理解されよう。
【0038】
[0045] 「第1の」、「第2の」などの呼称を使用する本明細書の要素へのいかなる言及も、一般に、それらの要素の数量又は順序を限定するものではないことを理解されたい。むしろ、これらの呼称は、本明細書では、2つ以上の要素又は要素のインスタンスを区別する好都合な方法として使用され得る。したがって、第1の要素及び第2の要素への言及は、そこで2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。また、別段に記載されていない限り、要素のセットは1つ以上の要素を備えてよい。加えて、本説明又は特許請求の範囲で使用する「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」又は「A、B、又はCのうちの1つ以上」又は「A、B、及びCからなる群のうちの少なくとも1つ」という形の用語は、「A又はB又はC又はこれらの要素の任意の組み合わせ」を意味する。例えば、この用語は、A、又はB、又はC、又はA及びB、又はA及びC、又はA及びB及びC、又は2A、又は2B、又は2Cなどを含んでよい。
【0039】
[0046] 上記の記述及び説明に鑑みて、本明細書で開示する態様に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又はその両方の組み合わせとして実装され得ることを当業者は理解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、及びステップについて、それらの機能に関して概略的に上記で説明した。そのような機能がハードウェアとして実装されるのか又はソフトウェアとして実装されるのかは、具体的な適用例及び全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明する機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈されるべきではない。
【0040】
[0047] 上記の発明を実施するための形態では、各例において様々な特徴がグループ化されることが分かる。開示のこの方式は、例示的な条項が、各条項の中で明示的に述べられるよりも多くの特徴を有するという意図として、理解されるべきでない。むしろ、本開示の様々な態様は、開示される個々の例示的な条項のすべての特徴よりも少数の特徴を含むことがある。したがって、以下の条項は、説明に組み込まれるものと見なされるべきであり、各条項は、別個の例として単独で有効であり得る。各従属条項は、その条項の中で、他の条項のうちの1つとの特定の組み合わせに言及し得るが、その従属条項の態様は、その特定の組み合わせに限定されない。他の例示的な条項も、任意の他の従属条項もしくは独立条項の主題との従属条項の態様の組み合わせ、又は他の従属条項及び独立条項との任意の特徴の組み合わせを含み得ることが理解されるだろう。特定の組み合わせが意図されないこと(例えば、絶縁体と導体の両方として要素を規定することなどの、矛盾する態様)が明示的に表現されないか又は容易に推測できない限り、本明細書で開示される様々な態様は、これらの組み合わせを明確に含む。更に、条項が独立条項に直接従属しない場合でも、条項の態様が任意の他の独立条項に含まれ得ることも意図される。以下の番号付きの条項において、実装例について説明する。
【0041】
[0048] 条項1.基板を備える装置であって、基板は、基板の第1の側上に複数の信号相互接続部を備える第1の金属層と、基板の第2の側上に複数のグランドプレーン部分を備える第2の金属層と、複数のグランドプレーン部分に結合された、基板内の複数の導電性チャネルであって、個々の信号相互接続部から個々の導電性チャネルまでの距離を短くするために、信号相互接続部に向けて複数のグランドプレーン部分を延ばすように構成されており、距離が、第1の金属層と第2の金属層との間の基板厚さの75%~50%の範囲内である、複数の導電性チャネルと、を備える、装置。
【0042】
条項2.複数の信号相互接続部は、高速データ信号を伝送するように構成されている、条項1に記載の装置。
【0043】
条項3.複数の信号相互接続部がダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)に結合されている、条項2に記載の装置。
【0044】
条項4.基板によってDRAMに結合されたプロセッサダイを更に備える、条項3に記載の装置。
【0045】
条項5.プロセッサダイ、基板、及びDRAMを備えるモールド埋め込みパッケージ(MEP)を更に備える、条項4に記載の装置。
【0046】
条項6.第1の金属層、第2の金属層、及び複数の導電性チャネルは、銅(Cu)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、ウォルフラム(W)、モリブデン(Mo)、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)、又はこれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、条項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【0047】
条項7.基板が、コア付き基板である、条項1~6のいずれか一項に記載の装置。
【0048】
条項8.基板厚さが、40マイクロメートル~1.2ミリメートルの範囲内である、条項7に記載の装置。
【0049】
条項9.複数の導電性チャネルが、コア付き基板のコア内に形成されており、基板厚さが、約40マイクロメートルであり、距離が、約20マイクロメートル~約30マイクロメートルである、条項7又は8に記載の装置。
【0050】
条項10.基板は、第1の金属層と第2の金属層との間に誘電体を有するコアレス基板である、条項1~9のいずれか一項に記載の装置。
【0051】
条項11.基板厚さが、25マイクロメートル~50マイクロメートルの範囲内である、条項10に記載の装置。
【0052】
条項12.複数の導電性チャネルが、コアレス基板の誘電体内に形成されており、基板厚さが約25マイクロメートルであり、距離が約12.5マイクロメートル~約19マイクロメートルである、条項10又は11に記載の装置。
【0053】
条項13.複数の信号相互接続部の各々のインピーダンスが、50オーム未満である、条項1~12のいずれか一項に記載の装置。
【0054】
条項14.複数の導電性チャネルの各々の幅は、複数の信号相互接続部の各々の幅よりも5マイクロメートル以下広い、条項1~13のいずれか一項に記載の装置。
【0055】
条項15.装置は、パッケージ、モールド埋め込みパッケージ(MEP)、音楽プレーヤ、ビデオプレーヤ、エンターテイメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、モバイルデバイス、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、定置端末、タブレットコンピュータ、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、ラップトップコンピュータ、サーバ、基地局、及び自動車内のデバイスから成る群から選択される、条項1~14のいずれか一項に記載の装置。
【0056】
条項16.装置を製造する方法であって、第1の金属層及び第2の金属層を備える基板を用意することと、基板の第1の側上に複数の信号相互接続部を形成することと、基板の第2の側上に複数のグランドプレーン部分を形成することと、複数のグランドプレーン部分に結合される複数の導電性チャネルをであって、個々の信号相互接続部から個々の導電性チャネルまでの距離を短くするために、信号相互接続部に向けて複数のグランドプレーン部分を延ばすように構成され、距離が、第1の金属層と第2の金属層との間の基板厚さの75%~50%の範囲内である、複数の導電性チャネルを基板内に形成することと、を含む、方法。
【0057】
条項17.複数の信号相互接続部は、高速データ信号を伝送するように構成される、条項16に記載の方法。
【0058】
条項18.複数の信号相互接続部が、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)に結合される、条項17に記載の方法。
【0059】
条項19.基板を使用してプロセッサダイをDRAMに結合することを更に含む、条項18に記載の方法。
【0060】
条項20.プロセッサダイ、基板、及びDRAMを備えるモールド埋め込みパッケージ(MEP)を形成することを更に含む、条項19に記載の方法。
【0061】
条項21.第1の金属層、第2の金属層、及び複数の導電性チャネルは、銅(Cu)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、ウォルフラム(W)、モリブデン(Mo)、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)、又はこれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、条項16~20のいずれか一項に記載の方法。
【0062】
条項22.基板が、コアを有するコア付き基板である、条項16~21のいずれか一項に記載の方法。
【0063】
条項23.基板厚さが、40マイクロメートル~1.2ミリメートルの範囲内である、条項22に記載の方法。
【0064】
条項24.複数の導電性チャネルが、コア付き基板のコア内に形成され、基板厚さが、約40マイクロメートルであり、距離が、約20マイクロメートル~約30マイクロメートルである、条項23に記載の方法。
【0065】
条項25.基板は、第1の金属層と第2の金属層との間に誘電体を有するコアレス基板である、条項16~24のいずれか一項に記載の方法。
【0066】
条項26.基板厚さが、25マイクロメートル~50マイクロメートルの範囲内である、条項25に記載の方法。
【0067】
条項27.複数の導電性チャネルが、コアレス基板の誘電体内に形成され、基板厚さが約25マイクロメートルであり、距離が約12.5マイクロメートル~約19マイクロメートルである、条項25又は26に記載の方法。
【0068】
条項28.複数の信号相互接続部の各々のインピーダンスが、50オーム未満である、条項16~27のいずれか一項に記載の方法。
【0069】
条項29.複数の導電性チャネルの各々の幅は、複数の信号相互接続部の各々の幅よりも5マイクロメートル以下広い、条項16~28のいずれか一項に記載の方法。
【0070】
条項30.装置は、パッケージ、モールド埋め込みパッケージ(MEP)、音楽プレーヤ、ビデオプレーヤ、エンターテイメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、モバイルデバイス、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、定置端末、タブレットコンピュータ、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、ラップトップコンピュータ、サーバ、基地局、及び自動車内のデバイスから成る群から選択される、条項16~29のいずれか一項に記載の方法。
【0071】
[0049] 例えば、装置又は装置の任意の構成要素が、本明細書で教示するような機能を提供するように構成され得る(又は動作可能にされ得る、もしくは適合され得る)ことが理解されよう。これは、例えば、機能を提供するように装置又は構成要素を製作する(例えば、製造する)ことによって、機能を提供するように装置又は構成要素をプログラミングすることによって、又は、何らかの他の適切な実装技術を使用することによって、達成され得る。一例として、集積回路は、必須の機能を提供するように製造され得る。別の例として、集積回路は、必須の機能をサポートするように製造されてもよく、次いで、必須の機能を提供するように(例えば、プログラミングによって)構成されてよい。更に別の例として、プロセッサ回路が、コードを実行して必要な機能を提供することができる。
【0072】
[0050] その上、本明細書で開示する態様に関して説明した方法、シーケンス、及び/又はアルゴリズムは、直接ハードウェアで、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、又はこの2つの組み合わせで具現され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM(登録商標))、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、又は当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に存在し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ること及び記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合されている。代替として、記憶媒体は、プロセッサと一体であってよい(例えば、キャッシュメモリ)。
【0073】
[0051] 上記の開示は様々な例示的な態様を示すが、添付の特許請求の範囲によって定義される範囲から逸脱することなく、図示の例に様々な変更及び修正が加えられてよいことに留意されたい。本開示は、具体的に図示した例のみに限定されるものではない。例えば、別段に明記されていない限り、本明細書で説明した本開示の態様による方法の請求項の機能、ステップ、及び/又はアクションは、特定の順序で実行される必要はない。更に、いくつかの態様は、単数形で記載又は特許請求されることがあるが、単数形への限定が明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。

図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7
【国際調査報告】