IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッドの特許一覧

特表2024-526578オーバージエア(OTA)アップグレード方法及び装置
<>
  • 特表-オーバージエア(OTA)アップグレード方法及び装置 図1
  • 特表-オーバージエア(OTA)アップグレード方法及び装置 図2
  • 特表-オーバージエア(OTA)アップグレード方法及び装置 図3
  • 特表-オーバージエア(OTA)アップグレード方法及び装置 図4
  • 特表-オーバージエア(OTA)アップグレード方法及び装置 図5
  • 特表-オーバージエア(OTA)アップグレード方法及び装置 図6
  • 特表-オーバージエア(OTA)アップグレード方法及び装置 図7
  • 特表-オーバージエア(OTA)アップグレード方法及び装置 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】オーバージエア(OTA)アップグレード方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/654 20180101AFI20240711BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
G06F8/654
B60R16/02 660U
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579068
(86)(22)【出願日】2021-07-01
(85)【翻訳文提出日】2024-01-31
(86)【国際出願番号】 CN2021104077
(87)【国際公開番号】W WO2023272699
(87)【国際公開日】2023-01-05
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マ、タオ
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ、ジェン
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376AB25
5B376CA21
5B376CA60
5B376CA76
5B376FA11
5B376GA08
(57)【要約】
本願の実施形態は、OTAアップグレード方法及び装置を提供し、これらは、ビークルツーエブリシングの分野に適用される。特定の応用では、サーバが、第1のアップグレードタスクを送信し、ここで、第1のアップグレードタスクに対応する第1の実行ポリシは、実行ポリシセットに属し、実行ポリシセットは、第2の実行ポリシを含み、第2の実行ポリシは、第1の実行ポリシとは異なり;端末デバイスは、第1のアップグレードタスクを受信することによって第1の実行ポリシを決定し、第1の実行ポリシに基づいて第1のアップグレードタスクの実行を制御する。このようにして、OTAアップグレードタスクがフレキシブルにスケジューリングされ得、アップグレード効率が改善され得るように、少なくとも2つの実行ポリシを含む実行ポリシセットが設計される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のアップグレードタスクを受信する段階;
前記第1のアップグレードタスクに対応する第1の実行ポリシを決定する段階、ここで、前記第1の実行ポリシは、実行ポリシセットに属し、前記実行ポリシセットは、第2の実行ポリシを含み、前記第1の実行ポリシは、前記第2の実行ポリシとは異なる;及び
前記第1の実行ポリシに基づいて前記第1のアップグレードタスクの実行を制御する段階
を備える、アップグレード方法。
【請求項2】
前記第1のアップグレードタスクに対応する第1の実行ポリシを決定する前記段階の前に、前記アップグレード方法は、第1の指示情報を取得する段階を更に備え、ここで、前記第1の指示情報は、第1の実行ポリシを示すか、又は前記第1のアップグレードタスクの第1のレベルを示すのに使用され、前記第1の実行ポリシは、前記第1のレベルに対応する、請求項1に記載のアップグレード方法。
【請求項3】
前記実行ポリシセットは、前記第1のアップグレードタスクに対応する少なくとも2つのインストールプロンプトを含み、前記第1の実行ポリシ及び前記第2の実行ポリシは、異なるインストールプロンプトに対応する、請求項1又は2に記載のアップグレード方法。
【請求項4】
前記インストールプロンプトは、以下の項目:
前記インストールプロンプトの表示ロケーション、前記インストールプロンプトの表示明度、又は前記インストールプロンプトのフォントサイズ
のうちの1つ又は複数を含む、請求項3に記載のアップグレード方法。
【請求項5】
前記実行ポリシセットは、前記第1のアップグレードタスクに対応する少なくとも2つのダウンロードレートを含み、前記第1の実行ポリシ及び前記第2の実行ポリシは、前記第1のアップグレードタスクの異なるダウンロードレートに対応する、請求項1~4のいずれか1項に記載のアップグレード方法。
【請求項6】
前記実行ポリシセットは、前記第1のアップグレードタスクに対応する少なくとも2つの残存電力閾値を含み、前記第1の実行ポリシ及び前記第2の実行ポリシは、異なる残存電力閾値に対応する、請求項1~5のいずれか1項に記載のアップグレード方法。
【請求項7】
前記実行ポリシセットは、前記第1のアップグレードタスクに対応する少なくとも2つの記憶リソースを含み、前記第1の実行ポリシ及び前記第2の実行ポリシは、異なる記憶リソースに対応する、請求項1~6のいずれか1項に記載のアップグレード方法。
【請求項8】
前記第1の実行ポリシに対応する記憶リソースは、K個の記憶コンポーネントに位置する記憶リソースを含み、Kは、1よりも低くない整数であり、前記記憶コンポーネントは、少なくとも1つの電子制御ユニットを含む、請求項7に記載のアップグレード方法。
【請求項9】
前記実行ポリシセットは、前記第1のアップグレードタスクに対応するインストール回数の少なくとも2つの最大量を含み、前記第1の実行ポリシ及び前記第2の実行ポリシは、インストール回数の異なる最大量に対応する、請求項1~8のいずれか1項に記載のアップグレード方法。
【請求項10】
第1のアップグレードタスクを生成する段階、ここで、前記第1のアップグレードタスクに対応する第1の実行ポリシは、実行ポリシセットに属し、前記実行ポリシセットは、第2の実行ポリシを含み、前記第1の実行ポリシは、前記第2の実行ポリシとは異なる;及び
前記第1のアップグレードタスクを送信する段階
を備える、アップグレード方法。
【請求項11】
第1のアップグレードタスクを生成する前記段階の後、前記アップグレード方法は、第1の指示情報を送信する段階を更に備え、ここで、前記第1の指示情報は、第1の実行ポリシを示すか、又は前記第1のアップグレードタスクの第1のレベルを示すのに使用され、前記第1の実行ポリシは、前記第1のレベルに対応する、請求項10に記載のアップグレード方法。
【請求項12】
前記実行ポリシセットは、前記第1のアップグレードタスクに対応する少なくとも2つのインストールプロンプトを含み、前記第1の実行ポリシ及び前記第2の実行ポリシは、異なるインストールプロンプトに対応する、請求項10又は11に記載のアップグレード方法。
【請求項13】
前記インストールプロンプトは、以下の項目:
前記インストールプロンプトの表示ロケーション、前記インストールプロンプトの表示明度、又は前記インストールプロンプトのフォントサイズ
のうちの1つ又は複数を含む、請求項12に記載のアップグレード方法。
【請求項14】
前記実行ポリシセットは、前記第1のアップグレードタスクに対応する少なくとも2つのダウンロードレートを含み、前記第1の実行ポリシ及び前記第2の実行ポリシは、前記第1のアップグレードタスクの異なるダウンロードレートに対応する、請求項10~13のいずれか1項に記載のアップグレード方法。
【請求項15】
前記実行ポリシセットは、前記第1のアップグレードタスクに対応する少なくとも2つの残存電力閾値を含み、前記第1の実行ポリシ及び前記第2の実行ポリシは、異なる残存電力閾値に対応する、請求項10~14のいずれか1項に記載のアップグレード方法。
【請求項16】
前記実行ポリシセットは、前記第1のアップグレードタスクに対応する少なくとも2つの記憶リソースを含み、前記第1の実行ポリシ及び前記第2の実行ポリシは、異なる記憶リソースに対応する、請求項10~15のいずれか1項に記載のアップグレード方法。
【請求項17】
前記第1の実行ポリシに対応する記憶リソースは、M個の記憶コンポーネントに位置する記憶リソースを含み、Mは、1よりも低くない整数であり、前記記憶コンポーネントは、少なくとも1つの電子制御ユニットを含むコンポーネントである、請求項16に記載のアップグレード方法。
【請求項18】
前記実行ポリシセットは、前記第1のアップグレードタスクに対応するインストール回数の少なくとも2つの最大量を含み、前記第1の実行ポリシ及び前記第2の実行ポリシは、インストール回数の異なる最大量に対応する、請求項10~17のいずれか1項に記載のアップグレード方法。
【請求項19】
第1のアップグレードタスクを受信するように構成された送受信機;及び
前記第1のアップグレードタスクに対応する第1の実行ポリシを決定するように構成されたプロセッサ、ここで、前記第1の実行ポリシは、実行ポリシセットに属し、前記実行ポリシセットは、第2の実行ポリシを含み、前記第1の実行ポリシは、前記第2の実行ポリシとは異なる;
を備え;
前記プロセッサは、前記第1の実行ポリシに基づいて前記第1のアップグレードタスクの実行を制御するように更に構成されている、通信装置。
【請求項20】
前記送受信機は、第1の指示情報を取得するように更に構成されており、ここで、前記第1の指示情報は、第1の実行ポリシを示すか、又は前記第1のアップグレードタスクの第1のレベルを示すのに使用され、前記第1の実行ポリシは、前記第1のレベルに対応する、請求項19に記載の通信装置。
【請求項21】
前記実行ポリシセットは、前記第1のアップグレードタスクに対応する少なくとも2つのインストールプロンプトを含み、前記第1の実行ポリシ及び前記第2の実行ポリシは、異なるインストールプロンプトに対応する、請求項19又は20に記載の通信装置。
【請求項22】
前記実行ポリシセットは、前記第1のアップグレードタスクに対応する少なくとも2つの残存電力閾値を含み、前記第1の実行ポリシ及び前記第2の実行ポリシは、異なる残存電力閾値に対応する、請求項19~21のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項23】
第1のアップグレードタスクを生成するように構成されたプロセッサ、ここで、前記第1のアップグレードタスクに対応する第1の実行ポリシは、実行ポリシセットに属し、前記実行ポリシセットは、第2の実行ポリシを含み、前記第1の実行ポリシは、前記第2の実行ポリシとは異なる;及び
前記第1のアップグレードタスクを送信するように構成された送受信機
を備える、通信装置。
【請求項24】
前記送受信機は、第1の指示情報を送信するように更に構成されており、ここで、前記第1の指示情報は、第1の実行ポリシを示すか、又は前記第1のアップグレードタスクの第1のレベルを示すのに使用され、前記第1の実行ポリシは、前記第1のレベルに対応する、請求項23に記載の通信装置。
【請求項25】
前記実行ポリシセットは、前記第1のアップグレードタスクに対応する少なくとも2つのインストールプロンプトを含み、前記第1の実行ポリシ及び前記第2の実行ポリシは、異なるインストールプロンプトに対応する、請求項23又は24に記載の通信装置。
【請求項26】
請求項1~9のいずれか1項に記載のアップグレード方法を実行するように構成された通信装置を備える端末デバイス。
【請求項27】
請求項10~18のいずれか1項に記載のアップグレード方法を実行するように構成された通信装置を備えるサーバ。
【請求項28】
1つ又は複数のプロセッサ及びインターフェース回路を備えるチップであって、前記インターフェース回路は、前記1つ又は複数のプロセッサに情報入力及び/又は出力を提供するように構成されており、前記チップは、請求項1~9又は請求項10~18のいずれか1項に記載のアップグレード方法を実行するように構成されている、チップ。
【請求項29】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラム又は命令を記憶し、前記コンピュータプログラム又は前記命令は、通信装置によって実行されると、請求項1~9又は請求項10~18のいずれか1項に記載のアップグレード方法が実装される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項30】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムが1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、請求項1~9又は請求項10~18のいずれか1項に記載のアップグレード方法が実装される、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の実施形態は、ビークルツーエブリシング技術の分野に関し、特に、OTAアップグレード方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
社会の発展及び科学及び技術の進展に伴い、インテリジェント車両が、インテリジェントドライビング及び自動運転の分野においてますます広く使用されている。インテリジェント車両は、数十個又は更には数百個の電子制御ユニット(electronic control unit、ECU)を含む複雑なシステムを有する。インテリジェント車両の様々な複数の機能がECU間の協働を通して実装される。
【0003】
相手先商標製品製造者(original equipment manufacturer、OEM)は、主にインテリジェント車両の様々な機能に関連したECUをアップグレードすることによってこれらの機能を維持及びアップグレードする。オーバージエア(over the air、OTA)技術は、製造者がリコールコストを削減することを支援する車両関連ハードウェア又はソフトウェアをアップグレードし、要件に高速に応答し、ユーザエクスペリエンスを改善するのに使用され得る。インテリジェント車両の発展に伴い、ECU間の協働を通してインテリジェント車両によって実装される機能はより多様化し、これにより、より多様なオブジェクトがOTAを通してアップグレードされることがもたらされる。アップグレード効率を改善するためにフレキシブルOTAアップグレードスケジューリング方法をどのように設計するのかは、当業者によって切実に解決されなければならない技術的問題である。
【発明の概要】
【0004】
本願の実施形態は、OTAアップグレードタスクをフレキシブルにスケジューリングするためのOTAアップグレード方法及び対応する装置を開示する。
【0005】
第1の態様によれば、アップグレード方法が提供され、方法は、端末デバイス、又は端末デバイスに配置されたチップによって実行されてよい。方法は、第1のアップグレードタスクを受信する段階;第1のアップグレードタスクに対応する第1の実行ポリシを決定する段階、ここで、第1の実行ポリシは、実行ポリシセットに属し、実行ポリシセットは、第2の実行ポリシを含み、第1の実行ポリシは、第2の実行ポリシとは異なる;及び第1の実行ポリシに基づいて第1のアップグレードタスクの実行を制御する段階を備える。
【0006】
任意選択で、方法は、代替的には、端末デバイスに含まれるOTA管理モジュール、又はOTA管理モジュールに配置されたチップによって実行されてよい。例えば、方法は、OTA管理モジュールによって実行されてよい。
【0007】
本願において提供されるアップグレード方法によれば、実行ポリシセットが設計され、異なる実行ポリシが異なるアップグレードタスクに対応し、その結果、OTAアップグレードタスクがフレキシブルにスケジューリングされ得、アップグレード効率が改善される。
【0008】
第1の態様を参照すると、第1の態様の幾つかの実装では、方法は、第1の指示情報を取得する段階を更に備えてよく、ここで、第1の指示情報は、第1の実行ポリシを示すか、又は第1のアップグレードタスクの第1のレベルを示すのに使用され、第1の実行ポリシは、第1のレベルに対応する。
【0009】
この解決手段では、第1の実行ポリシは、第1の指示情報を使用することによってフレキシブルに示され得る。例えば、第1の指示情報が第1のレベルを示す場合、第1のレベルに対応する実行ポリシは、第1のレベル及び実行ポリシの間のマッピング関係に基づいて第1の実行ポリシとして決定される。
【0010】
第1の態様を参照すると、第1の態様の幾つかの実装では、方法は、第1のアップグレードタスクのアップグレードコンテンツ又はアップグレード機能に基づいて第1の実行ポリシを決定する段階を更に備えてよい。
【0011】
例えば、第1の実行ポリシは、アップグレードコンテンツ及び実行ポリシの間のマッピング関係に基づいて、又はアップグレード機能及び実行ポリシの間のマッピング関係に基づいて決定される。マッピング関係は、サーバによって事前構成されてもよいし、又はプロトコルにおいて指定されてもよい。
【0012】
この解決手段では、第1の実行ポリシは、事前構成されたマッピング関係又はプロトコルにおいて指定されたマッピング関係に基づいて決定され、その結果、シグナリングオーバヘッドを削減することができる。
【0013】
第1の態様を参照すると、第1の態様の幾つかの実装では、方法は、第2の情報をインストールプロンプト制御モジュール及び/又はOTAアップグレードモジュールに送信する段階を更に備え、ここで、第2の情報は、第1の実行ポリシに対応するインストールプロンプトを示すのに使用される。
【0014】
この解決手段では、インストールプロンプトは、第2の情報を使用することによってフレキシブルに示され得、その結果、異なるアップグレードタスクが異なるインストールプロンプトに対応し得、それによって、異なるアップグレードタスクが異なるように実行されることが確実になり、OTAタスクのフレキシブルスケジューリングが実装され、アップグレード効率が改善される。
【0015】
第1の態様を参照すると、第1の態様の幾つかの実装では、方法は、第1の実行ポリシを決定した後、OTA管理モジュールが第1の実行ポリシに対応するダウンロードレートにおいて第1のアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをダウンロードすることを更に含む。
【0016】
この解決手段を使用することによって、実行ポリシに対応するアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージは、実行ポリシに対応するダウンロードレートにおいてダウンロードされ得、その結果、異なるアップグレードタスクが異なるダウンロードレートに対応し得、それによって、異なるアップグレードタスクが異なるように実行されることが確実になり、OTAタスクのフレキシブルスケジューリングが実装され、アップグレード効率が改善される。
【0017】
第1の態様を参照すると、第1の態様の幾つかの実装では、方法は、OTA管理モジュールは、第3の情報を電力管理モジュールに送信することを更に含み、ここで、第3の情報は、端末デバイスの残存電力又は充電状態を検出するように電力管理モジュールに指示するか、又は端末デバイスの残存電力又は充電状態をフィードバックするように電力管理モジュールに指示するのに使用される。
【0018】
この解決手段では、残存電力又は充電状態は、第2の情報を使用することによってフレキシブルに示され得、その結果、異なるアップグレードタスクのインストールが異なる残存電力又は充電状態に対応し得、それによって、異なるアップグレードタスクが異なるように実行されることが確実になり、OTAタスクのフレキシブルスケジューリングが実装され、アップグレード効率が改善される。
【0019】
第1の態様を参照すると、第1の態様の幾つかの実装では、方法は、OTA管理モジュールは、第1の実行ポリシに対応する記憶ポリシに基づいて、第1のアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージの記憶を制御することを更に含む。
【0020】
この解決手段では、異なるアップグレードタスクが異なる記憶リソースを使用することによって記憶されて、異なるアップグレードタスクが異なるように実行されることが確実になり、OTAタスクのフレキシブルスケジューリングが実装され、アップグレード効率が改善され得る。
【0021】
第1の態様を参照して、第1の態様の幾つかの実装では、方法は、OTA管理モジュールは、第4の情報をOTAアップグレードモジュールに送信することを更に含み、ここで、第4の情報は、第1のアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージのインストール回数の最大量を示すのに使用される。
【0022】
この解決手段では、インストール回数の最大量は、第4の情報を使用することによってフレキシブルに示され得、その結果、異なるアップグレードタスクのインストールが異なるインストール回数の異なる最大量に対応し得、それによって、異なるアップグレードタスクが異なるように実行されることが確実になり、OTAタスクのフレキシブルスケジューリングが実装され、アップグレード効率が改善される。
【0023】
第2の態様によれば、アップグレード方法が提供される。方法は、サーバ、又はサーバに配置されたチップによって実行されてよい。方法は、第1のアップグレードタスクを生成する段階、ここで、第1のアップグレードタスクに対応する第1の実行ポリシは、実行ポリシセットに属し、実行ポリシセットは、第2の実行ポリシを含み、第1の実行ポリシは、第2の実行ポリシとは異なる;及び第1のアップグレードタスクを送信する段階を備える。
【0024】
本願において提供されるアップグレード方法によれば、サーバは、異なる実行ポリシを使用することによって異なるアップグレードタスク間で区別し得る。実行ポリシセットが設計され、異なる実行ポリシが異なるアップグレードタスクに対応し、その結果、OTAアップグレードタスクがフレキシブルにスケジューリングされ得、アップグレード効率が改善される。
【0025】
第2の態様を参照すると、第2の態様の幾つかの実装では、方法は、第1の指示情報を送信する段階を更に備えてよく、ここで、第1の指示情報は、第1の実行ポリシを示すか、又は第1のアップグレードタスクの第1のレベルを示すのに使用され、第1の実行ポリシは、第1のレベルに対応する。
【0026】
この解決手段では、第1の実行ポリシは、第1の指示情報を使用することによってフレキシブルに示され得る。第1の態様及び第2の態様を参照すると、第1の態様及び第2の態様の幾つかの実装では、第1のレベルは、タスク実行レベルセットに属し、タスク実行レベルセットは、少なくとも2つのタスク実行レベルを含む。任意選択で、異なるタスク実行レベルの分類原理は、以下の項目のうちの1つ又は複数を含む:異なるタスク実行レベルは、アップグレードタスクに対応するアップグレードオブジェクトの機能セキュリティレベルに基づいて分類される。異なるタスク実行レベルは、アップグレードタスクによって修復される欠陥の異なる重大度に基づいて分類される。異なるタスク実行レベルは、ユーザの運転体験に対するアップグレードタスクの新たな機能の異なる影響に基づいて分類される。異なるタスク実行レベルは、車両製造業者に対するアップグレードタスクのコンテンツの異なる事業価値に基づいて分類される。異なるタスク実行レベルは、アップグレードタスクに対応するアップグレードオブジェクトの異なる優先度に基づいて分類される。異なるタスク実行レベルは、アップグレードタスクの異なる緊急度に基づいて分類される。異なるタスク実行レベルは、ユーザレベルに基づいて分類される。さらに、任意選択で、異なるタスク実行レベルは、OTAアップグレードタスクの異なる重要性を表すのに使用される。
【0027】
第1の態様及び第2の態様を参照すると、第1の態様及び第2の態様の幾つかの実装では、異なる実行ポリシは、異なるタスク実行レベルに対応する。
【0028】
この解決手段では、区別される実行ポリシは、異なるタスク実行レベルに対応し、異なる実行ポリシは、異なるタスクの重要に基づいて使用されて、重要なOTAアップグレードタスクがより優先的に又はより高信頼度で実行され得ることが確実になり得る。
【0029】
第1の態様及び第2の態様を参照すると、第1の態様及び第2の態様の幾つかの実装では、実行ポリシセットは、アップグレードタスクに対応する少なくとも2つのインストールプロンプトを含み、第1の実行ポリシ及び第2の実行ポリシは、異なるインストールプロンプトに対応する。
【0030】
例えば、インストールプロンプトは、以下の項目:インストールプロンプトの表示ロケーション、インストールプロンプトの表示明度、又はインストールプロンプトのフォントサイズのうちの1つ又は複数を含む。
【0031】
異なるインストールプロンプトに基づいて、異なるインストールプロンプトポリシが異なるアップグレードタスクのために使用され得、その結果、OTAアップグレードタスクがフレキシブルにスケジューリングされ、アップグレード効率が改善される。
【0032】
第1の態様及び第2の態様を参照すると、第1の態様及び第2の態様の幾つかの実装では、実行ポリシセットは、アップグレードタスクに対応する少なくとも2つのダウンロードレートを含み、第1の実行ポリシ及び第2の実行ポリシは、アップグレードタスクの異なるダウンロードレートに対応する。
【0033】
異なるダウンロードレートに基づいて、異なるダウンロードレートが異なるアップグレードタスクのために使用されることが確実になり得、その結果、OTAアップグレードタスクがフレキシブルにスケジューリングされ、アップグレード効率が改善される。
【0034】
第1の態様及び第2の態様を参照すると、第1の態様及び第2の態様の幾つかの実装では、実行ポリシセットは、アップグレードタスクに対応する少なくとも2つの残存電力閾値を含み、第1の実行ポリシ及び第2の実行ポリシは、異なる残存電力閾値に対応する。
【0035】
異なる残存電力閾値に基づいて、異なる残存電力閾値が異なるアップグレードタスクのために使用されることが確実になり得、その結果、OTAアップグレードタスクがフレキシブルにスケジューリングされ、アップグレード効率が改善される。
【0036】
第1の態様及び第2の態様を参照すると、第1の態様及び第2の態様の幾つかの実装では、実行ポリシセットは、アップグレードタスクに対応する少なくとも2つの記憶リソースを含み、第1の実行ポリシ及び第2の実行ポリシは、異なる記憶リソースに対応する。
【0037】
例えば、第1の実行ポリシに対応する記憶リソースは、K個の記憶コンポーネントに位置する記憶リソースを含み、ここで、Kは、1よりも低くない整数であり、記憶コンポーネントは、少なくとも1つの電子制御ユニットを含む。
【0038】
異なる記憶リソースに基づいて、異なる記憶リソースが異なるアップグレードタスクのために使用されることが確実になり得、その結果、OTAアップグレードタスクがフレキシブルにスケジューリングされ、アップグレード効率が改善される。
【0039】
第1の態様及び第2の態様を参照すると、第1の態様及び第2の態様の幾つかの実装では、実行ポリシセットは、アップグレードタスクに対応するインストール回数の少なくとも2つの最大量を含み、第1の実行ポリシ及び第2の実行ポリシは、インストール回数の異なる最大量に対応する。
【0040】
インストール回数の異なる最大量に基づいて、インストール回数の異なる最大量が異なるアップグレードタスクのために使用されることが確実になり得、その結果、OTAアップグレードタスクがフレキシブルにスケジューリングされ、アップグレード効率が改善される。
【0041】
第1の態様及び第2の態様を参照すると、第1の態様及び第2の態様の幾つかの実装では、第1の実行ポリシセット及び第2の実行ポリシセットは、異なる実行属性に対応し、実行属性は、以下の項目:インストールプロンプトポリシ、ダウンロードポリシ、検出ポリシ、記憶ポリシ、及びインストールポリシのうちの1つ又は複数を含む。
【0042】
第1の態様及び第2の態様を参照すると、第1の態様及び第2の態様の幾つかの実装では、第1の実行ポリシセット及び第2の実行ポリシセットは、同じ実行属性に対応するが、少なくとも1つの実行属性は、異なる実行モードを有する。実行属性は、以下の項目:インストールプロンプトポリシ、ダウンロードポリシ、検出ポリシ、記憶ポリシ、及びインストールポリシのうちの1つ又は複数を含む。
【0043】
第3の態様によれば、プロセッサ及び送受信機を備え、第1の態様又は第1の態様の可能な実装のうちのいずれか1つに記載の方法を実行するか、又は、第2の態様又は第2の態様の可能な実装のうちのいずれか1つに記載の方法を実行する通信装置が提供される。送受信機は、送信及び受信に関連した機能を実行するように構成されている。任意選択で、送受信機は、受信機及び送信機、又は送信機マシン及び受信機マシンを含む。
【0044】
第3の態様を参照すると、第3の態様の幾つかの実装では、通信装置は、通信チップであり、送受信機は、通信チップの入力/出力回路又はポートであってよい。
【0045】
第3の態様を参照すると、第3の態様の幾つかの実装では、通信装置は、メモリを更に備え、メモリは、通信装置に含まれるプロセッサに結合される。プロセッサは、メモリにおける命令を実行するように構成されてよく、その結果、装置は、第1の態様又は第1の態様の可能な実装のうちのいずれか1つに記載の方法を実行するか、又は、第2の態様又は第2の態様の可能な実装のうちのいずれか1つに記載の方法を実行するように有効化される。任意選択で、装置は、インターフェース回路を更に備えてよく、処理モジュールが、インターフェース回路に結合される。
【0046】
第3の態様を参照すると、第3の態様の幾つかの実装では、通信装置は、第1の態様又は第1の態様の可能な実装のうちのいずれか1つに記載の方法を実行するように構成されたユニット、又は、第2の態様又は第2の態様の可能な実装のうちのいずれか1つに記載の方法を実行するように構成されたユニットを更に備える。
【0047】
第4の態様によれば、第1の態様又は第1の態様の可能な実装のうちのいずれか1つに記載の方法を実行するように構成された通信装置を備える端末デバイスが提供される。具体的には、端末デバイスは、車両、ロボット、無人航空機等、例えば、車両又は低速輸送車両であってよい。
【0048】
第5の態様によれば、第2の態様又は第2の態様の可能な実装のうちのいずれか1つに記載の方法を実行するように構成された通信装置を備えるサーバが提供される。具体的には、サーバは、ワイヤレス通信機能及び記憶機能を有する電子デバイス上に展開されてもよいし、又はクラウド上の仮想マシン(virtual machine、VM)又はコンテナ上に展開されてもよい。クラウドは、複数の電子デバイスを含むクラスタであってよい。
【0049】
第6の態様によれば、チップが提供され、チップは、1つ又は複数のプロセッサ及びインターフェース回路を備える。チップは、第1の態様又は第1の態様の可能な実装のうちのいずれか1つに記載の方法を実行するか、又は、第2の態様又は第2の態様の可能な実装のうちのいずれか1つに記載の方法を実行するように構成されている。
【0050】
第7の態様によれば、本願は、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラム又は命令を記憶する。コンピュータプログラム又は命令が通信装置によって実行されると、通信装置は、第1の態様又は第1の態様の可能な実装のうちのいずれか1つに記載の方法を実行するように有効化されるか、又は通信装置は、第2の態様又は第2の態様の可能な実装のうちのいずれか1つに記載の方法を実行するように有効化される。
【0051】
第8の態様によれば、本願は、コンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム又は命令を含む。コンピュータプログラム又は命令が通信装置によって実行されると、通信装置は、第1の態様又は第1の態様の可能な実装のうちのいずれか1つに記載の方法を実行するように有効化されるか、又は通信装置は、第2の態様又は第2の態様の可能な実装のうちのいずれか1つに記載の方法を実行するように有効化される。
【図面の簡単な説明】
【0052】
以下は、本願の実施形態で使用される添付図面を説明する。
【0053】
図1】本願の一実施形態に係るアップグレードシステムアーキテクチャの概略図である。
【0054】
図2】本願の一実施形態に係る端末デバイスの概略図である。
【0055】
図3】本願の一実施形態に係る別のアップグレードシステムアーキテクチャの概略図である。
【0056】
図4】本願の一実施形態に係る別のアップグレードシステムアーキテクチャの概略図である。
【0057】
図5】本願の一実施形態に係るアップグレード方法に対応する概略フローチャートである。
【0058】
図6】本願の一実施形態に係る通信装置の概略図である。
【0059】
図7】本願の一実施形態に係る別の通信装置の概略図である。
【0060】
図8】本願の一実施形態に係るチップの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
以下は、本願の実施形態における添付図面を参照して本願の実施形態における技術的解決手段を詳細に説明する。
【0062】
本願の実施形態では、「例えば」又は「等/のような」等の文言は、一例、図示、又は説明を示すのに使用されることに留意されたい。本願における「例えば」又は「等」として説明される任意の実施形態又は設計の解決手段は、他の実施形態又は設計の解決手段に優る好ましい又は有利であるものとして説明されるべきではない。厳密には、「例えば」又は「等/のような」等の文言の使用は、特定の方式で関連した概念を提示するように意図される。
【0063】
本願の実施形態において言及される「及び/又は」のような用語は、関連付けられたオブジェクト間の関連付けの関係を説明するのに使用され、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、A及び/又はBは、次の3つのケースを表し得る:Aのみが存在する、A及びBの両方が存在する、及びBのみが存在する。A及びBは各々、単数又は複数であってよい。記号「/」は、通常、関連付けられたオブジェクト間の「又は」の関係を示す。
【0064】
加えて、別段言及されない限り、本願の実施形態では、「第1」及び「第2」等の序数は、複数のオブジェクト間を区別するように意図されるが、複数のオブジェクトの順序、時間シーケンス、優先度、又は重要性を限定するように意図されない。例えば、第1の情報及び第2の情報は、異なる情報間を区別するように意図されているに過ぎず、情報の2つのタイプがコンテンツ、優先度、送信シーケンス、重要性等において異なることを示してはいない。
【0065】
以下は、本願の実施形態におけるシステムアーキテクチャ及びサービスシナリオを説明する。本願において説明されるシステムアーキテクチャ及びサービスシナリオは、本願における技術的解決手段をより明確に説明するように意図されており、本願において提供される技術的解決手段に関する限定を構成しないことに留意されたい。当業者であれば、システムアーキテクチャの進化及び新たなサービスシナリオの登場とともに、本願において提供される技術的解決手段が類似の技術的問題に対しても適用可能であることを知得し得る。
【0066】
図1は、本願の一実施形態に適用可能なアップグレードシステムアーキテクチャの概略図である。図1において示されているように、アップグレードシステムアーキテクチャは、サーバ、ワイヤレス通信リンク、及び端末デバイスを備えてよい。
【0067】
例えば、本願のこの実施形態におけるサーバは、端末デバイスのためにOTAアップグレードを提供する製造者又はOEMとして機能し得る装置を指す。具体的には、サーバは、ワイヤレス通信機能及び記憶機能を有する電子デバイス上に展開されてもよいし、又はクラウド上の仮想マシン又はコンテナ上に展開されてもよい。クラウドは、複数の電子デバイスを含むクラスタであってよい。
【0068】
例えば、本願のこの実施形態におけるワイヤレス通信リンクは、通信ネットワークを使用することによって実装されるリンクであってよい。通信ネットワークは、ローカルエリアネットワークであってもよいし、又はリレー(relay)デバイスを使用することによって転送されるワイドエリアネットワークであってもよいし、又はローカルエリアネットワーク及びワイドエリアネットワークを含んでもよい。通信ネットワークがローカルエリアネットワークである場合、通信ネットワークは、Wi-Fi(登録商標)ホットスポットネットワーク、Wi-Fi(登録商標)ポイントツーポイント(point to point、P2P)ネットワーク、ブルートゥース(登録商標)ネットワーク、ジグビー(登録商標)ネットワーク、近距離無線通信(near field communication、NFC)ネットワーク、将来の可能な汎用短距離通信ネットワーク等であってよい。通信ネットワークがワイドエリアネットワークである場合、通信ネットワークは、第3世代ワイヤレス電話技術(3rd-generation wireless telephone technology、3G)ネットワーク、第4世代モバイル通信技術(4th-generation mobile communication technology、4G)ネットワーク、第5世代モバイル通信技術(5th-generation mobile communication technology、5G)ネットワーク、将来の発展型モバイル通信技術ネットワーク(限定されるものではないが6G等を含む)、公衆陸上移動体ネットワーク(public land mobile network、PLMN)、インターネット(Internet)等であってよい。これは、本願のこの実施形態において限定されるものではない。
【0069】
例えば、本願のこの実施形態において説明される端末デバイスは、サーバによって提供されるOTAアップグレードサービスをサポートする装置を指す。例えば、端末デバイスは、輸送手段又はインテリジェントデバイスであってよい。具体的には、輸送手段は、動力車両(例えば、無人車両、インテリジェント車両、電動車両、又はデジタル車両)、無人航空機、軌道動力車、信号機等を含んでよい。インテリジェントデバイスは、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、携帯情報端末、販売時点情報管理端末、車内コンピュータ、拡張現実デバイス、仮想現実、ウェアラブルデバイス、車内端末等を含んでよい。
【0070】
図2は、本願の一実施形態に係る端末デバイスの概略図である。図2において示されているように、端末デバイスは、OTA管理モジュール(これは、OTAマスタモジュールと称され得る)及び複数のOTAアップグレードモジュール(これは、OTAスレーブモジュールと称され得る)を含む。OTA管理モジュールは、サーバからアップグレードパッケージを受信し、OTAアップグレードモジュールが担当するアップグレードオブジェクトのアップグレードパッケージをOTAアップグレードモジュールに送信するように構成されている。OTAアップグレードモジュールは、アップグレードパッケージをインストールし、アップグレードパッケージのインストール結果をOTA管理モジュールにフィードバックするように構成されている。任意選択で、アップグレードオブジェクトの具体的な形態は、本願のこの実施形態において限定されるものではない。インテリジェント車両が、一例として使用される。アップグレードオブジェクトは、車両におけるコンポーネントであってもよいし、又はコンポーネントにおけるソフトウェアであってもよい。
【0071】
インテリジェント車両が、一例として使用される。図3は、本願の一実施形態に適用可能な別のアップグレードシステムアーキテクチャの概略図である。図3において示されているように、アップグレードシステムアーキテクチャは、OTAサーバ、ワイヤレス通信リンク、及び車両を備えてよい。車両は、少なくともゲートウェイ(gateway、GW)、及びインテリジェントドライビングをサポートするように構成されたソフトウェア及びハードウェア統合プラットフォーム、すなわち、車内コンピューティングプラットフォーム(vehicle computing platform)、例えば、モバイルデータセンタ(mobile data center、MDC)、ヒューマン/マシンインタラクション(human-machine interaction、HMI)システム、テレマティクス制御ユニット(telematics control unit、TCU)、テレマティクスボックス(telematics box、Tbox)、及び電子制御ユニットECU等のコンポーネントを備える。GWは、車両全体の電子及び電気アーキテクチャにおけるコアコンポーネントである。GWは、車両ネットワーク全体のデータ交換ハブとして機能し、異なるネットワークにおいて、コントローラエリアネットワーク(controller area network、CAN)、ローカルインターコネクトネットワーク(local interconnect network、LIN)、マルチメディアソフトウェアアップグレード(メディア指向システムトランスポート、MOST)ネットワーク等のネットワークデータをルーティングしてよい。MDCは、車両の自動運転機能を実装するように構成されてよい。HMIは、車両のインフォテインメントシステムである。TCU及びTboxは、主に、車両の外部デバイス(例えば、携帯電話、又はバックグラウンドシステム)と通信するように構成されている。ECUは、車両固有マイクロコンピュータコントローラである。ECUは、車両統合ユニット(vehicle integrated/integration unit、VIU)、コックピットドメインコントローラ(cockpit domain controller、CDC)、車両ドメインコントローラ(vehicle domain controller、VDC)等を含むが、これらに限定されるものではない。例えば、未アップグレードコンポーネントは、GW、MDC、HMI、TCU、Tbox、及びECUを含むが、これらに限定されるものではない。未アップグレードコンポーネントは、GW、MDC、HMI、TCU、Tbox、及びECUのうちの1つ又は複数を含んでよい。
【0072】
車両全体のOTAアップグレードは、通常、車両における複数のコンポーネントのアップグレードを含む。インテリジェント車両に位置するOTA管理モジュールは、車両のGW及びTbox等のコンポーネント上で実行され、別のコンポーネントのOTAアップグレードモジュールと協働して、車両全体のアップグレードをともに完了させてよい。図4は、本願の一実施形態に適用可能な別のアップグレードシステムアーキテクチャの概略図である。図4において示されているように、OTA管理モジュールは、車両のGWにおいて展開され、OTAアップグレードモジュールは、車両の他のコンポーネントにおいて展開される。OTA管理モジュールは、全てのコンポーネント上に展開されたOTAアップグレードモジュールを協働して、車両全体のOTAアップグレードをともに完了させてよい。
【0073】
アップグレードプロセスにおいて、OTA管理モジュールは、アップグレードパッケージ間の従属関係に基づいてアップグレードパッケージを順次にインストールするようにOTAアップグレードモジュールにコマンドする。しかしながら、異なるOTAアップグレードタスクを使用することによってアップグレードされる機能又は修復される欠陥は、端末デバイスに対して異なる影響を有する。したがって、異なるOTAタスクは、異なる重要度又は緊急度を有する。例えば、ナビゲーションオンパイロット(navigation on pilot、NOP)機能が導入されるOTAアップグレードバージョンは、前部乗員席メモリが追加されるOTAアップグレードバージョンよりも、車両製造業者及びユーザにとってより重要である。別の例の場合、幾つかのOTAアップグレードタスクは、重要なセキュリティ欠陥を修復するのに使用される。重要なセキュリティ欠陥が適時に修復されない場合、車両リコールさえ生じる。対照的に、幾つかのOTAアップグレードタスクは、一般的な故障(バグ)を修復するためにのみ使用される。比較すると、重要なセキュリティ欠陥を修復するためのOTAアップグレードタスクがより重要である。全てのタスクのアップグレードパッケージが同じ実行ポリシに基づいてインストールされる場合、重要なアップグレードタスクは、十分なリソースを取得することができない。したがって、重要なアップグレードタスクは、高信頼度で又は適時に完了され得ない。
【0074】
これを考慮して、本願の一実施形態は、アップグレード方法を提供する。本方法では、第1のアップグレードタスクに対応する第1の実行ポリシが決定され、第1のアップグレードタスクの実行は、第1の実行ポリシに基づいて制御される。第1の実行ポリシは、実行ポリシセットに属し、当該実行ポリシセットは、第2の実行ポリシを含み、当該第2の実行ポリシは、第1の実行ポリシとは異なる。このようにして、異なる実行ポリシを使用することによって異なるアップグレードタスクを区別することができ、その結果、OTAアップグレードタスクがフレキシブルにスケジューリングされ、アップグレード効率が改善される。
【0075】
以下は、本願のこの実施形態において提供されるアップグレード方法を説明するために特定の実施形態を使用する。説明の明確さのために、OTA管理モジュールが、以下の実施形態において説明のための一例として使用されることに留意されたい。代替的には、OTA管理モジュールは、端末デバイスに置き換えられてよい。図5は、本願の一実施形態に係るアップグレード方法に対応する概略フローチャートである。さらに、方法は、図1図4において示されたアップグレードシステムアーキテクチャに基づいて実装されてよい。方法は、以下を含んでよい:
【0076】
S501:サーバが、第1のアップグレードタスクを生成し、ここで、第1のアップグレードタスクに対応する第1の実行ポリシは、実行ポリシセットに属し、実行ポリシセットは、第2の実行ポリシを含み、第1の実行ポリシは、第2の実行ポリシとは異なる。
【0077】
サーバは、アップグレードタスクを作成し、アップグレードタスクを展開すること、アップグレードタスクを終了すること、アップグレードタスクを一時中断すること、及びアップグレードタスクを再実行すること、複数のアップグレードタスクの優先度を決定すること等を含めて、アップグレードタスクを管理してよい。例えば、サーバがアップグレードタスクを生成することは、サーバがアップグレードタスクを作成することとして理解され得る。アップグレードタスクは、1つ又は複数のアップグレードパッケージを含んでよい。
【0078】
例えば、車両が、一例として使用される。アップグレードタスクは、未アップグレード車両のバッチのアップグレードプロセスに同意することである。例えば、アップグレードタスクは、通常、車両のバッチ内のいずれの車内デバイスがアップグレードされる必要があるのか、アップグレードの前にいずれの通知がユーザに送信される必要があるのか、いずれのコンテンツがユーザにプロンプトされる必要があるのか、アップグレードのために使用されるアップグレードパッケージ等を指定する。さらに、車内デバイスは、HMI、バッテリ管理システム(battery management system、BMS)、インフォテインメントシステム等を含んでよい。これは、本願のこの実施形態において限定されるものではない。
【0079】
例えば、異なるアップグレードタスクが異なる機能に対応し得る。インテリジェント車両が、一例として使用され、アップグレードタスク1が、インテリジェント車両の主要な安全上の欠陥を修復するのに使用され、アップグレードタスク2が、より良好なユーザエクスペリエンスを提供するためにコックピットシートメモリ機能を改善するのに使用される。
【0080】
例えば、異なるアップグレードタスクが、異なるアップグレードオブジェクトに対応し得る。例えば、インテリジェント車両について、アップグレードタスク3は、ファームウェアアップグレード(firmware over the air、FOTA)に対応し、アップグレードタスク4は、ソフトウェアアップグレード(software over the air、SOTA)に対応する。FOTAのアップグレードは、ハードウェア、例えば、ECUのフラッシュメモリのための完全な内容のイメージをダウンロードすること、又は既存のファームウェアをパッチすること、又はフラッシュメモリを更新することを含む。SOTAは、アプリケーションソフトウェアをアップグレードする、例えば、インテリジェント車両のHMIインターフェース上の表示を更新する傾向がある。
【0081】
一実装では、実行ポリシセットは、次の実行属性:インストールプロンプトポリシ、ダウンロードポリシ、検出ポリシ、記憶ポリシ、及びインストールポリシのうちの1つ又は複数を含む。
【0082】
例えば、インストールプロンプトポリシは、ユーザがアップグレードタスクをインストールするようにプロンプトする方式を含む。インストールプロンプトポリシは、以下の実行モードのうちの1つ又は複数を含んでよい:
【0083】
(1)アップグレードタスクは、いずれかのフォントを使用することによってユーザインターフェース(user interface、UI)上でプロンプトされる。さらに、例えば、アップグレードタスクは、Times New Romanを使用することによってUI上でプロンプトされる。
【0084】
(2)アップグレードタスクは、いずれかのフォントサイズを使用することによってUI上でプロンプトされる。さら、例えば、アップグレードタスクは、12のフォントサイズを使用することによってUI上でプロンプトされる。
【0085】
(3)アップグレードタスクは、いずれかのフォント色を使用することによってUI上でプロンプトされる。さら、例えば、アップグレードタスクは、赤色のフォントを使用することによってUI上でプロンプトされる。
【0086】
(4)UI上のアップグレードタスクのインストールプロンプトの表示ロケーション。さらに、例えば、インストールプロンプトポリシは、UIの左半分又は上半分においてアップグレードタスクをプロンプトしてよい。
【0087】
(5)アップグレードタスクは、いずれかの明度を使用することによってUI上でプロンプトされる。
【0088】
UIは、サーバ及びユーザの間のインタラクション及び情報交換のためのブリッジであることに留意されたい。例えば、インテリジェント車両について、UIは、車内ディスプレイスクリーン又は車内タッチスクリーンであってよい。UIの具体的な形態は、本願のこの実施形態において限定されるものではない。
【0089】
例えば、ダウンロードポリシは、OTA管理モジュールによってアップグレードパッケージをダウンロードすることに対応するダウンロードレートを含む。例えば、ダウンロードポリシは、例えば、ダウンロードレート1、ダウンロードレート2、...、及びダウンロードレートNによって表されるN個の異なるダウンロードレートを含み、ここで、Nは、0よりも大きい整数である。N個の異なるダウンロードレートは、ダウンロードポリシのN個の実行モードとして理解され得る。代替的には、ダウンロードポリシは、「ダウンロードレート1よりも低いレートにおいてアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをダウンロードすること」、「ダウンロードレート1よりも低くなく、かつダウンロードレート2よりも低いレートにおいてアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをダウンロードすること」、...、「ダウンロードレートN-1よりも低くなく、かつダウンロードレートNよりも低いレートにおいてアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをダウンロードすること」、及び「ダウンロードレートNよりも低くないレートにおいてアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをダウンロードすること」を含む1つ又は複数の実行モードとして理解され得る。代替的には、ダウンロードポリシは、「ダウンロードレート1よりも高くないレートにおいてアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをダウンロードすること」、「ダウンロードレート1よりも高く、かつダウンロードレート2よりも高くないレートにおいてアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをダウンロードすること」、...、「ダウンロードレートN-1よりも高く、かつダウンロードレートNよりも高くないレートにおいてアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをダウンロードすること」、及び「ダウンロードレートNよりも高いレートにおいてアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをダウンロードすること」を含む1つ又は複数の実行モードとして理解され得る。本明細書において、N個のダウンロードレートは、次の関係を満たすことが仮定される:ダウンロードレートi<ダウンロードレートj、ここで、iは、jよりも小さい。ダウンロードポリシは、具体的に限定されない別の形態において実装されてよいことに留意されたい。
【0090】
例えば、検出ポリシは、アップグレードパッケージのインストールのために要求される検出条件を含む。例えば、検出ポリシは、例えば、P1、P2、...、及びPMによって表されるM個の残存電力閾値を含み、ここで、Mは、0よりも大きい整数である。M個の残存電力閾値は、検出ポリシのM個の異なる実行モードとして理解され得る。代替的には、検出ポリシは、「アップグレードパッケージをインストールするために要求される残存電力がP1よりも低くない」、「アップグレードパッケージをインストールするために要求される残存電力はP2よりも低くない」、...、及び「アップグレードパッケージをインストールするために要求される残存電力はPMよりも低くない」ことを含む1つ又は複数の実行モードとして理解され得る。代替的には、検出ポリシは、「アップグレードパッケージをインストールするために要求される残存電力がP1よりも高い」、「アップグレードパッケージをインストールするために要求される残存電力はP2よりも高い」、...、及び「アップグレードパッケージをインストールするために要求される残存電力はPMよりも高い」ことを含む1つ又は複数の実行モードとして理解され得る。残存電力は、充電状態(state of charge、SOC)としても理解され得る。P1~PMは、0及び1の間の十進数、又はパーセンテージ単位で表される1よりも小さい数であり、又は別の形態であってもよい。これは、本願のこの実施形態において限定されるものではない。検出ポリシは、具体的に限定されない別の形態において実装されてよいことに留意されたい。
【0091】
例えば、記憶ポリシは、アップグレードパッケージを記憶するために必要とされる記憶リソースを含む。例えば、アップグレードパッケージを記憶するために要求される記憶リソースは、K個の記憶コンポーネントにおける記憶リソースであり、ここで、Kは、1よりも小さくない整数である。例えば、インテリジェント車両について、コンポーネントは、少なくとも1つのECUを含んでよい。別の例の場合、記憶ポリシは、1つの特定の車内デバイス又は複数の特定の車内デバイス上にアップグレードパッケージを記憶することである。さらに、例えば、記憶ポリシは、OTA管理モジュール及びOTAアップグレードモジュールの両方の上にアップグレードパッケージを保存することであり、OTAアップグレードモジュールは、アップグレードパッケージをインストールすることを担当するアップグレードモジュールであってよい。別の例の場合、記憶ポリシは、OTA管理モジュールにのみアップグレードパッケージを保存することである。
【0092】
例えば、インストールポリシは、アップグレードパッケージのインストール方式を含む。例えば、インストールポリシは、アップグレードパッケージをインストールするためのインストール回数の最大量である。インストール回数の最大量は、アップグレードタスクを受信した後であって、アップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージのインストールに成功する前に、端末デバイスがアップグレードパッケージをインストールすることができる回数の最大量として理解され得る。インストールポリシは、アップグレードパッケージをインストールするためのインストール再試行回数の最大量であってもよいことが理解され得る。例えば、インストールポリシは、例えば、MAX-NUM 1、MAX-NUM 2、...、及びMAX-NUM Pによって表されるインストール回数のP個の異なる最大量を含んでよく、ここで、Pは、0よりも大きい整数である。インストール回数のP個の異なる最大量は、インストールポリシのP個の異なる実行モードとして理解され得る。代替的には、インストールポリシは、「インストール回数の最大量はMAX-NUM 1である」、「インストール回数の最大量はMAX-NUM 2である」、...、及び「インストール回数の最大量はMAX-NUM Pである」ことを含む1つ又は複数の実行モードとして理解され得る。
【0093】
本願のこの実施形態では、実行ポリシセットは、少なくとも2つの実行ポリシを含む。明確さのために、実行ポリシセットが第1の実行ポリシ及び第2の実行ポリシを含むことのみが、説明のための一例として使用される。しかしながら、本願のこの実施形態は、それに限定されるものではないことが理解されるべきである。以下は、上記で説明された実行属性を参照して、第1の実行ポリシが第2の実行ポリシとは異なる実装を別個に説明する。実行ポリシは、本願のこの実施形態において限定されるものではない1つ又は複数の実行属性に対応してよいことに留意されたい。
【0094】
一実装では、第1の実行ポリシ及び第2の実行ポリシは、異なる実行属性に対応する。
【0095】
第1の実行ポリシ及び第2の実行ポリシは、異なる実行属性に対応する、すなわち、第1の実行ポリシ及び第2の実行ポリシに含まれる実行属性における少なくとも1つの異なる実行属性が存在することが理解され得る。例えば、第1の実行ポリシは、インストールプロンプトポリシに対応し、第2の実行ポリシは、ダウンロードポリシに対応する。別の例の場合、第1の実行ポリシは、インストールプロンプトポリシ及びダウンロードポリシに対応し、第2の実行ポリシは、ダウンロードポリシに対応する。
【0096】
別の実装では、第1の実行ポリシ及び第2の実行ポリシは、同じ実行属性に対応するが、少なくとも1つの実行属性が、異なる実行モードを有する。例えば、第1の実行ポリシ及び第2の実行ポリシの両方が、インストールプロンプトポリシ及びダウンロードポリシを含む。しかしながら、第1の実行ポリシに対応するインストールプロンプトポリシの実行モードは、第2の実行ポリシに対応するインストールプロンプトポリシの実行モードとは異なる。代替的には、第1の実行ポリシに対応するダウンロードポリシの実行モードは、第2の実行ポリシに対応するダウンロードポリシの実行モードとは異なる。代替的には、第1の実行ポリシに対応するインストールプロンプトポリシの実行モードは、第2の実行ポリシに対応するインストールプロンプトポリシの実行モードとは異なり、第1の実行ポリシに対応するダウンロードポリシの実行モードは、第2の実行ポリシに対応するダウンロードポリシの実行モードとは異なる。例えば、少なくとも1つの実行属性の異なる実行モードは、以下の項目のうちの1つ又は複数を含んでよい:
【0097】
(1)第1の実行ポリシ及び第2の実行ポリシの両方が、インストールプロンプトポリシを含むが、実行モードは異なる。例えば、第1の実行ポリシに対応するインストールプロンプトのフォントは、第2の実行ポリシに対応するインストールプロンプトのフォントとは異なり、例えば、第1の実行ポリシに対応するインストールプロンプトのフォントは、Times New Romanであり、第2の実行ポリシに対応するインストールプロンプトのフォントは、Arialである。別の例の場合、第1の実行ポリシに対応するインストールプロンプトのフォントサイズは、第2の実行ポリシに対応するインストールプロンプトのフォントサイズとは異なり、例えば、第1の実行ポリシに対応するインストールプロンプトのフォントサイズは、12よりも小さくなく、第2の実行ポリシに対応するインストールプロンプトのフォントサイズは、12よりも小さい。別の例の場合、第1の実行ポリシに対応するインストールプロンプトのフォント色は、第2の実行ポリシに対応するインストールプロンプトのフォント色とは異なり、例えば、インストールプロンプトに対応する第1の実行ポリシは、赤色のフォントで表示され、インストールプロンプトに対応する第2の実行ポリシは、緑色のフォントで表示されていた。別の例の場合、第1の実行ポリシに対応するインストールプロンプトの表示ロケーションは、第2の実行ポリシに対応するインストールプロンプトの表示ロケーションとは異なり、例えば、UI上で、第1の実行ポリシに対応するインストールプロンプトは、第2の実行ポリシに対応するインストールプロンプトの上方に表示される。別の例の場合、第1の実行ポリシに対応するインストールプロンプトの表示明度は、第2の実行ポリシに対応するインストールプロンプトの表示明度とは異なり、例えば、UI上で、第1の実行ポリシに対応するインストールプロンプトの表示明度は、第2の実行ポリシに対応するインストールプロンプトの表示明度よりも高い。実行ポリシセットは、少なくとも2つのインストールプロンプトを含むことが理解され得る。更に任意選択で、少なくとも2つのインストールプロンプトのうちの1つは、デフォルト構成インストールプロンプトであってよい。
【0098】
(2)第1の実行ポリシ及び第2の実行ポリシの両方が、ダウンロードポリシを含むが、実行モードは異なる。例えば、第1の実行ポリシに対応するアップグレードタスクダウンロードレートは、第2の実行ポリシに対応するアップグレードタスクダウンロードレートとは異なる。例えば、第1の実行ポリシでは、アップグレードパッケージは、100Mbpsよりも低くないダウンロードレートにおいてダウンロードされ、第2の実行ポリシでは、アップグレードパッケージは、1Mbpsよりも低くないダウンロードレートにおいてダウンロードされる。別の例の場合、第1の実行ポリシでは、アップグレードパッケージは、100Mbpsよりも低くないダウンロードレートにおいてダウンロードされ、第2の実行ポリシでは、アップグレードパッケージは、100Mbpsよりも低いダウンロードレートにおいてダウンロードされる。実行ポリシセットは、少なくとも2つのダウンロードレートを含むことが理解され得る。更に任意選択で、少なくとも2つのダウンロードレートのうちの1つは、デフォルト構成ダウンロードレートであってよい。
【0099】
(3)第1の実行ポリシ及び第2の実行ポリシの両方が、検出ポリシを含むが、実行モードは異なる。例えば、第1の実行ポリシに対応する残存電力閾値は、第2の実行ポリシに対応する残存電力閾値とは異なる。例えば、第1の実行ポリシでは、残存電力閾値が30%よりも低くない場合、マスターノードは、アップグレードタスクに対して後続の処理を実行し、例えば、アップグレードタスクの実行を制御する。第2の実行ポリシでは、残存電力閾値が20%よりも低くない場合、マスターノードは、アップグレードタスクに対して後続の処理を実行する。実行ポリシセットは、少なくとも2つの残存電力閾値を含むことが理解され得る。更に任意選択で、少なくとも2つの残存電力閾値のうちの1つは、デフォルト構成残存電力閾値であってよい。
【0100】
(4)第1の実行ポリシ及び第2の実行ポリシの両方が、記憶ポリシを含むが、実行モードは異なる。例えば、第1の実行ポリシに対応する記憶リソースは、第2の実行ポリシに対応する記憶リソースとは異なる。インテリジェント車両が、一例として使用される。第1の実行ポリシでは、インテリジェント車両は、車両におけるK個の記憶コンポーネントを使用することによって、アップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージを記憶し、第2の実行ポリシでは、インテリジェント車両は、車両におけるK'個のコンポーネントを使用することによって、アップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージを記憶する。別の例の場合、第1の実行ポリシでは、インテリジェント車両は、マスターノード及びスレーブノードにおいて、アップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージを記憶し、ここで、スレーブノードは、アップグレードタスクに対応するアップグレードオブジェクトであり、第2の実行ポリシでは、インテリジェント車両は、マスターノードのみにおいて、アップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージを記憶する。実行ポリシセットは、少なくとも2つの記憶リソースを含むことが理解され得る。更に任意選択で、少なくとも2つの記憶リソースのうちの1つは、デフォルト構成記憶リソースであってよい。
【0101】
(5)第1の実行ポリシ及び第2の実行ポリシの両方が、インストールポリシを含むが、実行モードは異なる。例えば、第1の実行ポリシに対応するインストール回数の最大量は、第2の実行ポリシに対応するインストール回数の最大量とは異なる。例えば、第1の実行ポリシでは、端末デバイスは、アップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージのインストールに成功する前に最大でMAX-NUM 1回アップグレードパッケージをインストールしてよく、第2の実行ポリシでは、端末デバイスは、アップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージのインストールに成功する前に最大でMAX-NUM 2回アップグレードパッケージをインストールしてよい。実行ポリシセットは、インストール回数の少なくとも2つの最大量を含むことが理解され得る。更に任意選択で、インストール回数の少なくとも2つの最大量のうちの1つは、インストール回数のデフォルト構成最大量であってよい。別の例の場合、第1の実行ポリシに対応するインストールシーケンスは、第2の実行ポリシに対応するインストールシーケンスとは異なる。
【0102】
本願のこの実施形態では、実行ポリシセットは、第1の実行ポリシ及び第2の実行ポリシ以外の1つ又は複数の実行ポリシを更に含んでよいことに留意されたい。実行ポリシセットにおける実行ポリシは、互いに異なり、実行ポリシのものであり、互いに異なる実装は上記で説明されている。詳細は、本明細書において再度説明されない。
【0103】
任意選択で、図5において示されているアップグレード方法は、具体的には以下のように、段階S502を更に含む:
【0104】
段階S502:サーバは、第1のアップグレードタスクに対応する第1の実行ポリシを構成する。
【0105】
一実装では、サーバは、第1のアップグレードタスクに対応する第1の実行ポリシを直接構成してよく、第1の実行ポリシは、1つ又は複数の実行属性に対応する。例えば、第1の実行ポリシは、1つ又は複数の実行属性:インストールプロンプトポリシ、ダウンロードポリシ、検出ポリシ、記憶ポリシ、及びインストールポリシを含む。第1の実行ポリシは、1つ又は複数の実行属性に対応し、これは、第1の実行ポリシが1つ又は複数の実行属性及び1つ又は複数の実行属性に対応する実行モードを含むこととしても理解され得ることに留意されたい。例えば、サーバは、いずれのフォントサイズにおいてUI上に第1のアップグレードタスクを表示するのかについてのインストールプロンプトポリシを含むように、第1のアップグレードタスクに対応する第1の実行ポリシを構成する。別の例の場合、サーバは、いずれのフォント色においてUI上で第1のアップグレードタスクをプロンプトするのかについてのインストールプロンプトポリシ及びいずれのダウンロードレートにおいてアップグレードパッケージをダウンロードするのかについてのダウンロードポリシを含むように、第1のアップグレードタスクに対応する第1の実行ポリシを構成する。第1の実行ポリシは、別の形態も有し得る。詳細について、上記の実行ポリシの詳細な説明を参照されたい。詳細は、本明細書において再度説明されない。サーバは、第1のアップグレードタスクのアップグレードコンテンツ又はアップグレード機能に基づいて第1の実行ポリシを構成してもよいし、又はOEM又は製造者の推奨に基づいて第1の実行ポリシを構成してもよい。これは、本願のこの実施形態において限定されるものではない。
【0106】
別の実装では、サーバは、第1のアップグレードタスクの第1のレベルを構成し、第1のレベルは、第1の実行ポリシに対応する。
【0107】
例えば、第1のレベルは、タスク実行レベルセットに属し、タスク実行レベルセットは、少なくとも2つのタスク実行レベルを含む。例えば、実行ポリシセットは、高(high)タスク実行レベル及び低(low)タスク実行レベルを含む。別の例の場合、実行ポリシセットは、高タスク実行レベル、低タスク実行レベル、及び中(middle)タスク実行レベルを含む。本願のこの実施形態では、異なるタスク実行レベルの分類原理は、以下の項目のうちの1つ又は複数を含む:
【0108】
(1)異なるタスク実行レベルは、アップグレードタスクに対応するアップグレードオブジェクトの機能セキュリティレベルに基づいて分類される。例えば、より高い機能セキュリティレベルを有するアップグレードオブジェクトは、より高いタスク実行レベルに対応する。
【0109】
(2)異なるタスク実行レベルは、アップグレードタスクによって修復される欠陥の異なる重大度に基づいて分類される。例えば、アップグレードタスクによって修復される欠陥のより高い重大度は、より高いタスク実行レベルに対応する。
【0110】
(3)異なるタスク実行レベルは、ユーザの運転体験に対するアップグレードタスクの新たな機能の異なる影響に基づいて分類される。例えば、ユーザの運転体験に対するアップグレードタスクの新たな機能のより高い影響は、より高いタスク実行レベルに対応する。
【0111】
(4)異なるタスク実行レベルは、事業価値に異なるように寄与するアップグレードタスクのコンテンツに基づいて分類される。例えば、事業価値に対するアップグレードタスクのコンテンツのより高い寄与は、より高いタスク実行レベルに対応する。
【0112】
(5)異なるタスク実行レベルは、アップグレードタスクに対応するアップグレードオブジェクトの異なる優先度に基づいて分類される。例えば、アップグレードオブジェクトのより高い優先度は、より高いタスク実行レベルに対応する。
【0113】
(6)異なるタスク実行レベルは、アップグレードタスクの異なる緊急度に基づいて分類される。例えば、時間内により多くインストールされる必要があるアップグレードパッケージは、より高いタスク実行レベルに対応する。
【0114】
(7)異なるタスク実行レベルは、ユーザレベルに基づいて分類され、ユーザレベルは、例えば、ユーザのメンバレベルであってよい。例えば、ユーザのより高いメンバーシップレベルは、より高いタスク実行レベルに対応する。
【0115】
タスク実行レベルの分類原理は、具体的に限定されない別の形態を含んでよいことに留意されたい。
【0116】
さらに、例えば、異なるタスク実行レベルは、OTAアップグレードタスクの異なる重要性を表すのに使用されてよい。例えば、高タスク実行レベル及び低タスク実行レベルは、それぞれ、重要なOTAアップグレードタスク及び重要ではないOTAアップグレードタスクに対応する。本願のこの実施形態では、異なる重要性を有するOTAアップグレードタスクの分類原理は、異なるタスク実行レベルの分類原理と整合してよく、すなわち、より高いタスク実行レベルを有するアップグレードタスクは、より重要である。重要なOTAアップグレードタスク又は高タスク実行レベルを有するOTAアップグレードタスクのために、端末デバイスは、より高速に又はより高信頼度でOTAアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをアップグレードする必要があることが理解され得る。
【0117】
タスク実行レベル及び実行ポリシの間のマッピング関係は、プロトコルにおいて指定されるか又はサーバによって構成されてもよいし、又は別の方式で実装されてもよい。これは、本願のこの実施形態において具体的に限定されるものではない。
【0118】
段階S503:サーバは、第1のアップグレードタスクをOTA管理モジュールに送信する。
【0119】
それに応じて、OTA管理モジュールは、第1のアップグレードタスクを受信する。具体的には、OTA管理モジュールは、第1のアップグレードタスクを受信する。
【0120】
さらに、任意選択で、第1のアップグレードタスクは、アップグレードパッケージを更に含んでよい。
【0121】
段階S504:OTA管理モジュールは、第1のアップグレードタスクに対応する第1の実行ポリシを決定する。
【0122】
一実装では、OTA管理モジュールは、第1のアップグレードタスクのアップグレードコンテンツ又はアップグレード機能に基づいて第1の実行ポリシを決定してよい。例えば、第1のアップグレードタスクは、セキュリティ機能欠陥を修復するタスクであり、OTA管理モジュールは、第1の実行ポリシとしてセキュリティ機能欠陥修復に対応する実行ポリシを決定し、例えば、第1の実行ポリシとしてUI上にユーザの注目をより集め得るインストールポリシ(例えば、12よりも小さくないフォントサイズにおけるインストールプロンプト、赤色のフォントにおけるインストールプロンプト、又はUIの上半分において表示されるインストールプロンプト)を決定してよい。別の例の場合、OTA管理モジュール及びOTAアップグレードモジュールにおいて、第1のアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージを記憶するための記憶ポリシは、第1の実行ポリシである。アップグレードタスクのアップグレードコンテンツ又はアップグレード機能及び実行ポリシの間のマッピング関係は、サーバによって事前構成されてもよいし、又はプロトコルにおいて指定されてもよいことが理解されるべきである。更に任意選択で、サーバは、ネットワークデバイスを使用することによって端末デバイスに対するマッピング関係を構成してよい。
【0123】
別の実装では、図3において示されているアップグレード方法は、具体的には以下のように、段階S505を更に含む:
【0124】
段階S505:サーバは、第1の指示情報をOTA管理モジュールに送信し、ここで、第1の指示情報は、第1の実行ポリシを示すか又は第1のレベルを示すのに使用される。この段階は、任意選択である。
【0125】
それに応じて、OTA管理モジュールは、第1の指示情報を受信する。さらに、OTA管理モジュールは、第1の指示情報に基づいて第1の実行ポリシを決定する。具体的には、OTA管理モジュールは、第1の指示情報に基づいて第1の実行ポリシを決定する。例えば、第1の指示情報が第1のレベルを示す場合、OTA管理モジュールは、第1のレベル及び実行ポリシの間のマッピング関係に基づいて、第1のレベルに対応する実行ポリシを第1の実行ポリシとして決定する。マッピング関係は、サーバ及び端末デバイスの両方によって従われるマッピング関係であることが理解されるべきである。マッピング関係は、サーバによって事前構成されてもよいし、又はプロトコルにおいて指定されてもよい。更に任意選択で、サーバは、ネットワークデバイスを使用することによって端末デバイスに対するマッピング関係を構成してよい。
【0126】
加えて、第1の指示情報及び第1のアップグレードタスクは、同じメッセージを使用することによって送信されてもよいし、又は異なるメッセージを使用することによって送信されてもよい。例えば、サーバは、メッセージAを使用することによって第1のアップグレードタスク及び第1の実行ポリシを送信し、又はサーバは、メッセージAを使用することによって第1のアップグレードタスク及び第1のレベルを送信する。別の例の場合、サーバは、メッセージAを使用することによって第1のアップグレードタスクを送信し、メッセージBを使用することによって第1の指示情報を送信する。
【0127】
段階S506:OTA管理モジュールは、第1の実行ポリシに基づいて第1のアップグレードタスクの実行を制御する。
【0128】
第1のアップグレードタスクを取得した後、OTA管理モジュールは、第1の実行ポリシに基づいて第1のアップグレードタスクの後続の動作を実行し、例えば、第1のアップグレードタスクの実行を制御する。
【0129】
OTA管理モジュールは、以下の実装のうちの1つ又は複数を通して第1のアップグレードタスクの実行を制御する。
【0130】
一実装では、OTA管理モジュールは、第2の情報をインストールプロンプト制御モジュールに送信し、第2の情報は、第1の実行ポリシに対応するインストールプロンプトを示すのに使用される。例えば、インテリジェント車両について、第2の情報は、車内通信媒体(例えば、イーサネット(登録商標)、CANバス、ブルートゥース(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、又は別のワイヤレス通信媒体)を使用することによって送信されてよい。インストールプロンプト制御モジュールは、UIディスプレイ、例えば、CDCを制御するための制御モジュールである。このようにして、第1の実行ポリシは、インストールプロンプトポリシを含むことが理解されるべきである。
【0131】
第1の実行ポリシを決定した後、OTA管理モジュールは、第2の情報を使用することによって、UI上に第1の実行ポリシに対応するインストールプロンプトを表示するためにインストールプロンプト制御モジュールを示してよい。具体的には、例えば、第1の実行ポリシは、赤色のフォントにおいて第1のアップグレードタスクのインストールプロンプトを表示することを含む。それに応じて、インストールプロンプト制御モジュールは、第2の情報を取得した後にUI上に赤色のフォントにおいて第1のアップグレードタスクのインストールプロンプトを表示する。別の例の場合、第1の実行ポリシは、UIの上半分において赤色のフォントにおいて第1のアップグレードタスクのインストールプロンプトを表示することを含む。それに応じて、インストールプロンプト制御モジュールは、第2の情報を取得した後にUIの上半分において赤色のフォントにおいて第1のアップグレードタスクのインストールプロンプトを表示する。
【0132】
代替的には、OTA管理モジュールは、第2の情報をOTAアップグレードモジュールに送信してよく、OTAアップグレードモジュールは、UI上に第1の実行ポリシに対応するインストールプロンプトを表示するようにインストールプロンプト制御モジュールを制御する。OTAアップグレードモジュールは、第1のアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをインストールすることを担当するアップグレードモジュールであってよい。
【0133】
別の実装では、OTA管理モジュールは、第1の実行ポリシに対応するダウンロードポリシに基づいて、第1のアップグレードタスクに対応する第1のアップグレードパッケージを取得する。このようにして、第1の実行ポリシは、ダウンロードポリシを含むことが理解されるべきである。具体的には、例えば、第1の実行ポリシは、100Mbpsよりも低くないレートにおいて第1のアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをダウンロードすることである。OTA管理モジュールは、第1の実行ポリシを決定した後に、サーバから100Mbpsよりも低くないレートにおいて、第1のアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをダウンロードする。
【0134】
更に別の実装では、OTA管理モジュールは、第3の情報を電力管理モジュールに送信する。第3の情報は、端末デバイスの残存電力又は充電状態を検出するように電力管理モジュールに指示するか、又は端末デバイスの残存電力又は充電状態をフィードバックするように電力管理モジュールに指示するのに使用される。例えば、インテリジェント車両について、第3の情報は、車内通信媒体(例えば、イーサネット(登録商標)、CANバス、ブルートゥース(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、又は別のワイヤレス通信媒体)を使用することによって送信されてよい。電力管理モジュールは、端末デバイスの残存電力又は充電状態を検出することができるモジュール、例えば、BMSである。このようにして、第1の実行ポリシは、検出ポリシを含むことが理解されるべきである。インテリジェント車両が、一例として使用される。第1の実行ポリシを決定した後、OTA管理モジュールは、第3の情報を電力管理モジュールに送信して、車両のSOCを検出するように電力管理モジュールをトリガするか、又は車両のSOCをフィードバックするように電力モジュールに指示する。車両のSOCを取得した後、電力管理モジュールは、SOCを、OTA管理モジュール又はOTAアップグレードモジュールにフィードバックする。OTAアップグレードモジュールは、第1のアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをインストールすることを担当する。さらに、電力管理モジュールによって検出又はフィードバックされたSOCの結果が第1の実行ポリシに対応する残存電力閾値よりも高い場合、OTA管理モジュール又はOTAアップグレードモジュールは、第1のアップグレードタスクの後続の動作を実行する。具体的には、例えば、第1の実行ポリシに対応する残存電力閾値は、30%である。OTA管理モジュールは、第3の情報を送信して、第1の実行ポリシが残存電力閾値を含むと決定した後にインテリジェント車両のSOCを検出するように電力管理モジュールに指示する。電力管理モジュールは、インテリジェント車両のSOCが70%であることを検出し、この結果をOTA管理モジュールにフィードバックする。結果に基づいて、OTA管理モジュールは、インテリジェント車両のSOCが第1の実行ポリシに対応する残存電力閾値よりも高いと決定し、その後、第1のアップグレードタスクの後続の動作を実行してよく、例えば、第1のアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをOTAアップグレードモジュールに送信してよい。代替的には、第3の情報は、電力閾値を含み、端末デバイスの残存電力又は充電状態が電力閾値よりも高いか否かを決定するように電力管理モジュールに指示する。例えば、第3の情報を受信した後、電力管理モジュールは、端末デバイスのSOCを取得し、SOCを、第3の情報に含まれる電力閾値と比較し、その後、比較結果をOTA管理モジュールにフィードバックする。OTA管理モジュールは、比較結果に基づいて第1のアップグレードタスクの後続の動作を実行すべきか否かを決定する。例えば、電力管理モジュールによってフィードバックされた比較結果が、端末デバイスのSOCが第3の情報に含まれる電力閾値よりも高いというものである場合、OTA管理モジュールは、第1のアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをOTAアップグレードモジュールに送信する。
【0135】
代替的には、OTA管理モジュールは、第3の情報をOTAアップグレードモジュールに送信してよい。その後、OTAアップグレードモジュールは、端末デバイスの残存電力又は充電状態を検出するように電力管理モジュールを制御するか、又は端末デバイスの残存電力又は充電状態をフィードバックするように電力管理モジュールに指示するか、又は端末デバイスのSOC及び第3の情報に含まれる電力閾値の間の比較結果をフィードバックするように電力管理モジュールに指示する。具体的には、例えば、第1の実行ポリシに対応する残存電力閾値は、30%である。OTA管理モジュールは、第3の情報をOTAアップグレードモジュールに送信し、第3の情報は、第1の実行ポリシを示す。第1の実行ポリシが残存電力閾値を含むと決定した後、OTAアップグレードモジュールは、インテリジェント車両のSOCを検出するように電力管理モジュールに指示する。対応して、電力管理モジュールは、検出されたSOC結果又はSOC及び電力閾値の間の比較結果をOTAアップグレードモジュールにフィードバックしてよい。OTAアップグレードモジュールは、結果に基づいて第1のアップグレードタスクの後続の動作を実行する。例えば、SOC結果が第1の実行ポリシに対応する残存電力閾値よりも高い場合、OTAアップグレードモジュールは、第1のアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをインストールする。
【0136】
更に別の実装では、OTA管理モジュールは、第1の実行ポリシに対応する記憶ポリシに基づいて、第1のアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージの記憶を制御する。このようにして、第1の実行ポリシは、記憶ポリシを含むことが理解されるべきである。具体的には、例えば、第1の実行ポリシは、OTA管理モジュール及びOTAアップグレードモジュールにアップグレードパッケージを記憶することである。第1の実行ポリシを決定した後、OTA管理モジュールは、OTA管理モジュールにアップグレードパッケージを保存することに加えて、アップグレードパッケージをOTAアップグレードモジュールに配布し、アップグレードパッケージを保存するようにOTAアップグレードモジュールに指示する。OTAアップグレードモジュールは、第1のアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをインストールすることを担当する。さらに、例えば、アップグレードパッケージがインストールに成功した後、アップグレードパッケージは、OTA管理モジュール及びOTAアップグレードモジュールから除去されてよい。
【0137】
更に別の実装では、OTA管理モジュールは、第4の情報をOTAアップグレードモジュールに送信し、第4の情報は、第1のアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージのインストール回数の最大量を示すのに使用される。例えば、インテリジェント車両について、第4の情報は、車内通信媒体(例えば、イーサネット(登録商標)、CANバス、ブルートゥース(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、又は別のワイヤレス通信媒体)を使用することによって送信されてよい。OTAアップグレードモジュールは、第1のアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをインストールすることを担当する。具体的には、インテリジェント車両が、一例として使用される。OTA管理モジュールは、第1の実行ポリシを決定した後に第4の情報をOTAアップグレードモジュールに送信する。第4の情報を取得した後、OTAアップグレードモジュールは、第4の情報によって示されたインストール回数の最大量に基づいて、第1のアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージをインストールする。例えば、インストール回数の最大量はNであり、OTAアップグレードモジュールは、アップグレードパッケージのインストールに成功する前にN回アップグレードパッケージを繰り返しインストールし得ることが理解されるべきである。
【0138】
本願のこの実施形態では、任意選択で、異なる実行ポリシは、異なるアップグレードタスクに対応し得る。説明の容易さのために、本願のこの実施形態では、第1のアップグレードポリシに対応するアップグレードタスクは、第1のアップグレードタスクとして説明され、第2のアップグレードポリシに対応するアップグレードタスクは、第2のアップグレードタスクとして説明される。例えば、第1のアップグレードタスクは、高レベルOTAアップグレードタスクであり、第2のアップグレードタスクは、低レベルOTAアップグレードタスクである。異なるアップグレードタスクは、区別される実行ポリシに基づいて実行され、その結果、異なるタスクの重要度が区別され得、それによって、重要なOTAアップグレードタスクが車両側でより優先的に又はより高信頼度で実行され得ることが確実になる。具体的には以下のとおりである:
【0139】
例えば、高レベルOTAアップグレードタスク及び低レベルOTAアップグレードタスクは、異なるインストールプロンプトポリシに基づいて区別され、その結果、ユーザは、より高いレベルのOTAアップグレードタスクをより容易に通知し、その後、ユーザは、アップグレードタスクをより高速にかつより容易に確認及び実行することができる。例えば、高レベルOTAアップグレードタスクに対するユーザの注目は、異なるタスクのインストールプロンプトを表示するためのインストールプロンプトの異なるフォント、異なるフォントサイズ、異なるフォント色、又は異なる表示明度を使用することによって改善され得る。別の例の場合、複数のアップグレードタスクリマインダが存在する場合、高レベルOTAアップグレードタスクのインストールプロンプトシーケンスが、UIインターフェース上で低レベルOTAアップグレードタスクのインストールプロンプトシーケンスの前に配置され、その結果、高レベルOTAアップグレードタスクは、ユーザによって確認されるより高い機会を有し得る。
【0140】
別の例の場合、高レベルOTAアップグレードタスク及び低レベルOTAアップグレードタスクは、異なるダウンロードポリシに基づいて区別され、その結果、OTAアップグレードタスクのアップグレードパッケージが、より高速レートにおいて端末デバイスにダウンロードされ得、アップグレードタスクは、より高速に更に実行され得る。例えば、サービス品質(quality of service、QoS)をサポートするチャネルにおいて、高レベルOTAアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージのダウンロード優先度は、低レベルOTAアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージのダウンロード優先度よりも高く、通常の車両ネットワークサービスのアップグレードパッケージ、例えば、車両ネットワークサービスに含まれる音楽及びマップに対応するアップグレードパッケージのものよりも高くてもよい。区別されるサービスDiffservが、一例として使用される。通常の車両ネットワークサービスのアップグレードパッケージのダウンロードレートは、低優先度として構成されてよく、高レベルOTAアップグレードタスクのアップグレードパッケージのダウンロードレートは、高優先度として構成されてよく、その結果、サーバは、高レベルOTAアップグレードタスクのアップグレードパッケージを優先的に送信することができ、又はサーバは、ネットワークデバイスを使用することによって高レベルOTAアップグレードタスクのアップグレードパッケージを優先的に送信する。
【0141】
別の例の場合、高レベルOTAアップグレードタスク及び低レベルOTAアップグレードタスクは、異なる検出ポリシに基づいて区別され、これは、高レベルOTAアップグレードタスクの高信頼度の完了を確実にし得る。例えば、高レベルOTAアップグレードタスクは、インテリジェント車両のSOCが30%よりも多い場合にのみ実行されてよく、低レベルOTAアップグレードタスクは、インテリジェント車両のSOCが20%よりも多い場合にのみ実行されてよい。このようにして、電力枯渇に起因して高レベルOTAアップグレードタスクの実行に失敗する確率が低下し得る。
【0142】
別の例の場合、高レベルOTAアップグレードタスク及び低レベルOTAアップグレードタスクは、異なる記憶ポリシに基づいて区別され、これは、より多くの記憶リソースが高レベルOTAアップグレードタスクのために使用されることを確実にし得、それによって、高レベルOTAアップグレードタスクのスムーズな完了が確実になる。例えば、高レベルOTAアップグレードタスクのアップグレードパッケージは、1つのバックアップコンポーネント又は複数の部分コンポーネント上で保持される。アップグレードコンポーネントの記憶又はインストール中にアップグレードパッケージが損傷を受けるか又は読み出しエラーが生じる場合、インテリジェント車両は、バックアップアップグレードパッケージを使用することによってアップグレードタスクを高速に再実行してよく、それによって、高レベルOTAアップグレードタスクの実行に成功する確率が高まる。しかしながら、低レベルOTAアップグレードタスクは、バックアップされなくてよい。問題が生じる場合、アップグレードタスクは失敗する。インテリジェント車両は、アップグレードパッケージを再ダウンロード及びインストールしてよく、要求されるインストール回数は、高レベルOTAアップグレードタスクのものよりも長い。本願のこの実施形態では、コンポーネントは、少なくとも1つのECUを含むコンポーネントであってよい。
【0143】
別の例の場合、高レベルOTAアップグレードタスク及び低レベルOTAアップグレードタスクは、異なるインストールポリシに基づいて区別され、これは、高レベルOTAアップグレードタスクのアップグレードパッケージが、より高信頼度でかつより高速にインストールされ得ることを確実にし得る。例えば、アップグレードタスクのアップグレードパッケージのインストールは失敗し得るので、高レベルOTAアップグレードタスクは、インストール成功レートを改善するようにより多くのインストール再試行回数で構成されてよい。別の例の場合、複数のOTAアップグレードタスクが存在するとき、インテリジェント車両は、高レベルOTAアップグレードタスクに含まれるアップグレードパッケージを優先的にインストールしてよい。
【0144】
代替的には、本願のこの実施形態では、異なる実行ポリシは、異なるアップグレードサブタスクに対応してもよい。1つのアップグレードタスクは、複数のアップグレードサブタスクを含んでよい。例えば、サーバは、アップグレードタスクによって実装される機能に基づいて1つのアップグレードタスクに含まれる特定のタスクを分類し、例えば、アップグレードタスクに含まれるバッテリ制御機能をアップグレードするタスクを1つのサブタスクとして使用し、アップグレードタスクに含まれるシャーシ制御機能をアップグレードするタスクを別のサブタスクとして使用してよい。別の例の場合、サーバは、アップグレードタスクに対応するアップグレードコンポーネントに基づいて、アップグレードタスクに含まれる複数のサブタスクを分類してよく、例えば、FOTAに対応し、かつアップグレードタスク内にあるタスクを1つのサブタスクとして使用し、SOTAに対応し、かつアップグレードタスク内にあるタスクを別のサブタスクとして使用してよい。このケースでは、第1の指示情報は、1つ又は複数のアップグレードサブタスクに対応する実行ポリシを示してもよいし、又は1つ又は複数のアップグレードサブタスクに対応するタスクレベルを示してもよいことが理解され得る。タスクレベルは、タスクレベルを有するサブタスクの実行ポリシに対応する。代替的には、第1の指示情報は、複数のアップグレードサブタスクを含むアップグレードタスクの実行ポリシ又はタスクレベルを依然として示す。OTA管理モジュールは、別の決定方式と組み合わせた第1の指示情報に基づいて、アップグレードタスクに含まれるサブタスクに対応する実行ポリシ又はタスクレベルを決定してよい。別の決定方式は、例えば、デフォルトタスクレベル分類方式又は実行ポリシ決定方式であってもよいし、又は具体的に限定されない別の形態を有してもよい。
【0145】
図5を参照して、別の実装では、アップグレードタスク及びタスクレベルの間のマッピング関係は、サーバ側で保存されてよく、タスクレベル及び実行ポリシの間のマッピング関係は、端末デバイス側で実装されてよい。
具体的に言えば、サーバは、第1のアップグレードタスクを生成し、第1のアップグレードタスクに対応する第1のレベルは、タスク実行レベルセットに属し、タスク実行レベルセットは、少なくとも2つのタスク実行レベルを含む。それに応じて、第1のアップグレードタスクを受信した後、OTA管理モジュールは、第1のレベル、及び当該第1のレベル及び実行ポリシの間のマッピング関係に基づいて第1の実行ポリシを決定してよい。代替的には、この実装では、アップグレードタスクは、アップグレードサブタスクに置き換えられてよい。具体的に言えば、アップグレードサブタスク及びタスクレベルの間のマッピング関係は、サーバ側で保存されてよく、アップグレードサブタスクに対応するタスクレベル及びアップグレードサブタスクに対応する実行ポリシの間のマッピング関係は、端末デバイス側で実装されてよい。
【0146】
本願のこの実施形態では、アップグレードサブタスクレベルの分類原理及びアップグレードタスクレベルの分類原理は、同じであってもよいし、又は異なってもよく、これは具体的には限定されないことに留意されたい。
【0147】
本願のこの実施形態において示されているこの方式によれば、少なくとも2つの実行ポリシを含む実行ポリシセットは、OTAアップグレードタスクがフレキシブルにスケジューリングされ得るように設計される。さらに、異なるレベルを有するタスクは、実行ポリシセットに含まれる異なる実行ポリシに基づいて区別され得、それによって、重要なOTAアップグレードタスクがより高信頼度でかつより高速で完了され得ることが確実になる。
【0148】
以下は、図5を参照して、本願のこの実施形態において提供されるアップグレード方法を説明する。以下は、図6図8を参照して、本願の実施形態において提供される装置を詳細に説明する。
【0149】
図6は、本願の一実施形態に係る通信装置の概略ブロック図である。図6において示されているように、通信装置は、前述の可能な実装のうちのいずれか1つにおける方法を実行するために、プロセッサ及び送受信機を含んでよい。プロセッサは、装置の内部処理を実行する、例えば、アップグレードタスクに対応する実行ポリシを決定し、別の例の場合、実行ポリシに基づいてアップグレードタスクの実行を制御し、更に別の例の場合、アップグレードタスクを生成するように構成されてよい。送受信機は、送信及び受信に関連する機能を実行する、例えば、情報を別の装置に送信するか、又は情報を別の装置から受信するように構成されている。
【0150】
通信装置は、端末デバイスの装置であってよく、通信装置は、端末デバイスによって実行される前述の方法のうちのいずれか1つを実行するように構成されてよい。代替的には、通信装置は、サーバの装置であってよく、通信装置は、サーバによって実行される前述の方法のうちのいずれか1つを実行するように構成されてよい。
【0151】
一実装では、通信装置は、通信チップであり、送受信機は、通信チップの入力/出力回路又はポートであってよい。別の実装では、通信装置に含まれる送受信機は、送信機及び受信機、又は送信機マシン又は受信機マシンであってよい。
【0152】
更に別の実装では、通信装置は、本願の実施形態における可能な実装のうちのいずれか1つにおける方法を実行するように構成されたモジュールを更に含む。
【0153】
更に別の実装では、通信装置は、図7において破線ボックスで示されているように、メモリを更に含んでよい。図7は、本願の一実施形態に係る通信装置の概略ブロック図である。メモリは、通信装置に含まれるプロセッサ及び送受信機に結合される。メモリ、プロセッサ、及び送受信機は、内部接続パスを通して互いに通信することが理解されてよい。具体的には、プロセッサは、メモリにおける命令を実行するように構成されてよく、その結果、装置は、本願の実施形態における可能な実装のうちのいずれか1つにおける方法を実行するように有効化される。
【0154】
本願のこの実施形態では、通信装置は、本願の実施形態における可能な実装のうちのいずれか1つにおいて端末デバイス又はOTA管理モジュールに対応してよい。通信装置は、端末デバイス、又は当該端末デバイスに配置されたチップであってもよいし、又はOTA管理モジュール、又は当該OTA管理モジュールに配置されたチップであってもよい。
【0155】
本願のこの実施形態では、通信装置は、本願の実施形態における可能な実装のうちのいずれか1つにおいてサーバに対応してよい。通信装置は、サーバ、又は当該サーバに配置されたチップであってよい。
【0156】
加えて、本願の一実施形態は、図8において示されているように、チップを更に提供する。図8は、チップの構造の概略図である。チップは、1つ又は複数のプロセッサ及びインターフェース回路を含み、本願の実施形態における可能な実装のうちのいずれか1つにおける方法を実行するように構成されている。任意選択で、チップは、バスを含んでもよい。
【0157】
例えば、プロセッサは、信号処理能力を有する集積回路チップである。例えば、プロセッサは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)であってもよいし、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)又は別のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジックデバイス、又はディスクリートハードウェアコンポーネントであってもよいし、システムオンチップ(system on chip、SoC)であってもよいし、中央プロセッサユニット(central processor unit、CPU)であってもよいし、ネットワークプロセッサ(network processor、NP)であってもよいし、マイクロコントローラユニット(micro controller unit、MCU)であってもよいし、又はプログラマブルロジックデバイス(programmable logic device、PLD)又は別の集積チップであってもよい。プロセッサは、本願の実施形態において開示された方法、段階、及び論理ブロック図を実装又は実行することができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいし、又はプロセッサは、任意の従来のプロセッサであってもよい。本願の実施形態を参照して開示された方法の段階は、ハードウェア復号プロセッサによって直接実行されてもよいし、又は復号プロセッサにおけるハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせを使用することによって実行されてもよい。ソフトウェアモジュールは、当該技術分野において成熟した記憶媒体、例えば、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、リードオンリメモリ、プログラマブルリードオンリメモリ、電気的消去可能プログラマブルメモリ、又はレジスタに位置してよい。記憶媒体は、メモリ内に配置されている。プロセッサは、メモリにおける情報を読み出し、プロセッサにおけるハードウェアとともに方法における段階を実行する。
【0158】
インターフェース回路は、データ、命令、又は情報を送信又は受信するのに使用されてよい。プロセッサは、インターフェース回路を使用することによって受信されたデータ、命令、又は他の情報を処理してよく、インターフェース回路を使用することによって処理済みの情報を送信してよい。
【0159】
任意選択で、チップは、メモリも含み、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよいし、又は揮発性メモリ及び不揮発性メモリの両方を含んでもよい。不揮発性メモリは、リードオンリメモリ(read-only memory、ROM)、プログラマブルリードオンリメモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(electrically EPROM、EEPROM)、又はフラッシュメモリであってよい。揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であってよく、外部キャッシュとして使用される。例えば、限定ではないが、スタティックランダムアクセスメモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic RAM、DRAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(double data rate SDRAM、DDR SDRAM)、拡張シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、シンクリンクダイナミックランダムアクセスメモリ(synchlink DRAM、SLDRAM)、及びダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(direct rambus RAM、DR RAM)等の多くの形態のRAMが利用可能である。
【0160】
任意選択で、チップは、本願の実施形態に含まれる通信装置において使用されてよい。
【0161】
プロセッサ及びインターフェース回路にそれぞれ対応する機能は、ハードウェア設計、ソフトウェア設計、又はソフトウェア及びハードウェアの組み合わせによって実装されてよく、これは、本明細書において限定されるものではないことに留意されたい。
【0162】
本明細書において説明されるシステムのメモリ及び方法は、これらの及び他の任意の適したタイプのメモリを含むが、これらに限定されるものではないように意図されることに留意されたい。
【0163】
本願は、コンピュータプログラム製品を更に提供し、コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムコードを含む。コンピュータプログラムコードがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の方法の実施形態のうちのいずれか1つにおける端末デバイス、サーバ、OTA管理モジュール、又はOTA制御モジュールによって実行される方法を実行するように有効化される。
【0164】
本願は、コンピュータ可読媒体を更に提供し、コンピュータ可読媒体は、プログラムコードを記憶する。コンピュータプログラムコードがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の方法の実施形態のうちのいずれか1つにおける端末デバイス、サーバ、OTA管理モジュール、又はOTA制御モジュールによって実行される方法を実行するように有効化される。
【0165】
本願は、システムを更に提供し、システムは、端末デバイス及びサーバを含むか、又はOTA管理モジュール及びサーバを含むか、又はOTA管理モジュール、OTAアップグレードモジュール、及びサーバを含む。
【0166】
本願の一実施形態は、プロセッサ及びインターフェースを含む処理装置を更に提供する。プロセッサは、本願の実施形態における可能な実装のうちのいずれか1つにおける端末デバイス、OTA管理モジュール、又はOTA制御モジュールによって実行される方法を実行するように構成されている。
【0167】
前述の実施形態のうちの全て又は幾つかは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はこれらの任意の組み合わせを使用することによって実装されてよい。ソフトウェアが実施形態を実装するのに使用される場合、実施形態のうちの全て又は幾つかは、コンピュータプログラム製品の形態において実装されてよい。コンピュータプログラム製品は、1つ又は複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がコンピュータ上にロード及び実行されると、本願の実施形態に係る手順又は機能は、完全に又は部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラマブル装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されるか、又は1つのコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてよい。例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、又はデジタル加入者線(digital subscriber line、DSL))又はワイヤレス(例えば、赤外線、ワイヤレス、又はマイクロ波)方式において、1つのウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタから、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタに送信されてよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能媒体、又は、1つ又は複数の使用可能媒体を統合するサーバ又はデータセンタ等のデータ記憶デバイスであってよい。使用可能媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、又は磁気テープ)、光学媒体(例えば、デジタルビデオディスク(digital video disc、DVD)、半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスク(solid state disc、SSD))等であってよい。
【0168】
本明細書において使用される「コンポーネント」、「モジュール」、「システム」等の用語は、コンピュータ関連エンティティ、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、又は実行中のソフトウェアを指すのに使用される。例えば、コンポーネントは、限定されるものではないが、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行のスレッド、プログラム、又はコンピュータであってよい。コンピューティングデバイス上で実行されるアプリケーション、及びコンピューティングデバイスは、全て図面に係るコンポーネントであり得る。1つ又は複数のコンポーネントが、プロセス又は実行のスレッドに存在してよく、コンポーネントは、1つのコンピュータ上に位置してもよいし、又は2つ又はそれよりも多くのコンピュータ間で分散されてもよい。加えて、これらのコンポーネントは、様々なデータ構造が記憶される様々なコンピュータ可読媒体からの命令を実行してよい。コンポーネントは、例えば、1つ又は複数のデータグループ(例えば、ローカルシステム、分散システム、又はネットワーク間で別のコンポーネントとインタラクトする2つのコンポーネントからのデータ;別の例の場合、信号を介して他のシステムとインタラクトするインターネット)を有する信号に基づいてローカル又はリモート処理を介して通信されてよい。
【0169】
当業者であれば、本明細書において開示された実施形態を参照して説明される例におけるユニット及びアルゴリズム段階は、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェア及び電子ハードウェアの組み合わせとして実装され得ることを認識し得る。これらの機能がハードウェア又はソフトウェアを使用することによって実装されるか否かは、技術的解決手段の特定の応用及び設計制約に依存する。当業者であれば、説明された機能を特定の応用ごとに実装するのに異なる方法を使用し得るが、当該実装が本願の範囲を超えるとみなされるべきではない。
【0170】
当業者であれば、説明の利便性及び簡潔性のために、前述のシステム、装置、及びユニットの特定の動作プロセスについての方法の実施形態における対応するプロセスに対して参照がなされ得ることを明確に理解し得る。詳細は、本明細書において再度説明されない。
【0171】
本願において提供される幾つかの実施形態において、開示されたシステム、装置及び方法は、別の方式で実装され得ることが理解されるべきである。例えば、説明された装置の実施形態は例に過ぎない。例えば、ユニットの分割は、論理機能の分割に過ぎず、実際の実装では他の分割であってよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントが、別のシステムへ組み合わされるか又は統合されてもよいし、又は幾つかの特徴が、無視されてもよく、又は実行されなくてもよい。加えて、図示され又は説明された相互結合又は直接結合又は通信接続は、幾つかのインターフェースを通して実装されてよい。装置又はユニット間の間接的結合又は通信接続は、電子的形態、機械的形態、又は他の形態で実装されてよい。
【0172】
別個の部品として説明されるユニットは、物理的に別個であってもよいし、又はそうでなくてもよく、ユニットとして表示される部品は、物理ユニットであってもよいし、又はそうでなくてもよく、1つの位置に位置してもよいし、又は複数のネットワークユニットに分散されてもよい。これらのユニットの一部又は全てが、実施形態の解決手段の目的を達成するために、実際の必要性に基づいて選択されてよい。
【0173】
加えて、本願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよいし、又はユニットの各々が物理的に単独で存在してもよく、又は2つ又はそれよりも多くのユニットが1つのユニットに統合される。
【0174】
前述の説明は、本願の特定の実装に過ぎないが、本願の保護範囲を限定するように意図されない。本願で開示された技術的範囲内で当業者が容易に想到する任意の変形又は置換が、本願の保護範囲に含まれるものとする。したがって、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】