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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】電子装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/20 20060101AFI20240711BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20240711BHJP
   H01L 23/40 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
H05K7/20 E
H05K7/20 F
H05K1/02 C
H05K1/02 F
H01L23/40 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579739
(86)(22)【出願日】2022-07-07
(85)【翻訳文提出日】2023-12-26
(86)【国際出願番号】 KR2022009891
(87)【国際公開番号】W WO2023287114
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】10-2021-0092355
(32)【優先日】2021-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】チョ ヨン ソク
(72)【発明者】
【氏名】ナム ウォン ソク
(72)【発明者】
【氏名】イ チェ サム
(72)【発明者】
【氏名】チュン ユン ヨン
【テーマコード(参考)】
5E322
5E338
5F136
【Fターム(参考)】
5E322AA01
5E322AA11
5E322AB02
5E322AB08
5E322EA11
5E322FA04
5E338BB05
5E338BB13
5E338BB75
5E338CD32
5E338EE02
5F136BA04
5F136BB11
5F136BC03
5F136EA40
(57)【要約】
電子装置は、ホールを含む基板と、前記基板の一面に配置される電子部品と、前記基板の他面に配置される放熱体と、前記電子部品と前記放熱体との間に配置される熱伝達部材を含み、前記ホールは前記熱伝達部材の一部分が挿入される第1領域と、前記第1領域より小さな幅を有する第2領域を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホールを含む基板と、
前記基板の一面に配置される電子部品と、
前記基板の他面に配置される放熱体と、
前記電子部品と前記放熱体との間に配置される熱伝達部材を含み、
前記ホールは、前記熱伝達部材の一部分が挿入される第1領域と、前記第1領域より小さな幅を有する第2領域を含む、電子装置。
【請求項2】
前記第1領域と前記第2領域の配置方向を第1方向とする時、
前記第1方向に垂直した第2方向を基準に、前記熱伝達部材の前記一部分の長さは前記第2領域の長さより大きい、請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記基板は、前記電子部品と電気的に接続される回路パターンを含み、
前記第2領域は、前記回路パターンと前記第1領域との間に配置される、請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記第2領域の第1方向の長さをL1とし、前記第1方向を基準に前記第2領域と前記回路パターンとの間の離隔距離をL2とする時、L1:L2=2:1を満たす、請求項3に記載の電子装置。
【請求項5】
前記ホールの内面には他領域より内側に突出する段差が配置される、請求項1に記載の電子装置。
【請求項6】
前記放熱体と前記熱伝達部材との間に配置される絶縁パッドを含む、請求項1に記載の電子装置。
【請求項7】
前記放熱体は、外面から突出する多数の放熱ピンを含む、請求項1に記載の電子装置。
【請求項8】
前記基板と向かい合う前記放熱体の表面は、前記電子装置の外形を形成するハウジングの内面である、請求項1に記載の電子装置。
【請求項9】
ホールを含む基板と、
前記基板の一面に配置される電子部品と、
前記基板の他面に配置される放熱体と、
前記電子部品と前記放熱体との間に配置される熱伝達部材を含み、
前記熱伝達部材は前記基板を貫通し、
前記熱伝達部材の一側面は、前記基板の前記ホールの一側面と第1方向に離隔する、電子装置。
【請求項10】
ホールを含む基板と、
前記基板の一面に配置される電子部品と、
前記基板の他面に配置される放熱体と、
前記電子部品と前記放熱体との間に配置される熱伝達部材を含み、
前記熱伝達部材は、第1方向を基準に前記ホールの長さより大きい長さを有するボディー部と、前記ボディー部から延びて前記基板の前記ホールに配置され、前記電子部品と連結される突出部を含む、電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施例は電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の電子装置としては、エンジン電気装置(始動装置、点火装置、充電装置)と灯火装置が一般的であるが、最近では車両がより電子制御化されることにより、シャーシ電気装置を含んだほとんどのシステムが電機電子化される傾向にある。
【0003】
自動車に設置されるランプ、オーディオ、ヒーター、エアコンなどの各種電装品(電子装置)は、自動車停止時にはバッテリーから電源が供給され、走行時には発電機から電源が供給されるようになっているが、この際、通常の電源電圧で14V系統電源システムの発電容量が使用されている。
【0004】
近年、情報技術産業の発展に伴い、自動車の便宜性増大を目的とする様々な新技術(モーター式パワーステアリング、インターネットなど)が車両に取り入れられており、今後も現自動車システムを最大限利用できる新技術の開発が進むと予想される。
【0005】
電子装置はハウジングによって外形が形成される。前記ハウジングの内部には駆動のための多数の電子部品が配置される。前記電子部品は駆動によって熱を発生させる。熱は電子部品の過負荷を起こし、設定機能に障害を発生させて故障を誘発する可能性がある。したがって、電子装置内の部品の放熱のための構造または手段が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本実施例は、構造を改善して放熱効率を向上させることができる電子装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施例による電子装置は、ホールを含む基板と、前記基板の一面に配置される電子部品と、前記基板の他面に配置される放熱体と、前記電子部品と前記放熱体との間に配置される熱伝達部材を含み、前記ホールは前記熱伝達部材の一部分が挿入される第1領域と、前記第1領域より小さな幅を有する第2領域を含む。
【0008】
前記第1領域と前記第2領域の配置方向を第1方向とする時、前記第1方向に垂直した第2方向を基準に、前記熱伝達部材の前記一部分の長さは前記第2領域の長さより大きいことができる。
【0009】
前記基板は、前記電子部品と電気的に接続される回路パターンを含むことができる。
【0010】
前記第2領域の第1方向の長さをL1とし、前記第1方向を基準に前記第2領域と前記回路パターンとの間の離隔距離をL2とする時、L1:L2=2:1を満たすことができる。
【0011】
前記ホールの内面には他領域より内側に突出する段差が配置されることができる。
【0012】
前記放熱体と前記熱伝達部材との間に配置される絶縁パッドを含むことができる。
【0013】
前記放熱体は、外面から突出する多数の放熱ピンを含むことができる。
【0014】
前記基板と向かい合う前記放熱体の表面は、前記電子装置の外形を形成するハウジングの内面であってもよい。
【0015】
他の実施例による電子装置は、ホールを含む基板と、前記基板の一面に配置される電子部品と、前記基板の他面に配置される放熱体と、前記電子部品と前記放熱体との間に配置される熱伝達部材を含み、前記熱伝達部材は前記基板を貫通し、前記熱伝達部材の一側面は、前記基板の前記ホールの一側面と第1方向に離隔する。
【0016】
また他の実施例による電子装置は、ホールを含む基板と、前記基板の一面に配置される電子部品と、前記基板の他面に配置される放熱体と、前記電子部品と前記放熱体との間に配置される熱伝達部材を含み、前記熱伝達部材は、第1方向を基準に前記ホールの長さより大きい長さを有するボディー部と、前記ボディー部から延びて前記基板の前記ホールに配置され、前記電子部品と接続される突出部を含む。
【発明の効果】
【0017】
本実施例により、電子部品と熱伝達部材の接触構造によって、電子部品の駆動熱が熱伝達部材および放熱体に容易に伝達されるため、放熱効率が向上する長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施例による印刷回路基板モジュールの分解斜視図である。
図2】本発明の実施例による印刷回路基板の一面を図示した平面図である。
図3】本発明の実施例による印刷回路基板の他面を図示した平面図である。
図4】本発明の実施例による熱伝達部材の側面を図示した平面図である。
図5】本発明の実施例による熱伝達部材の上面を図示した平面図である。
図6】本発明の実施例による印刷回路基板モジュールの上面を図示した斜視図である。
図7】本発明の実施例による印刷回路基板モジュールの下面を図示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳細に説明する。
【0020】
ただし、本発明の技術思想は、説明される一部実施例に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で実現されることができ、本発明の技術思想範囲内であれば、実施例間のその構成要素のうち一つ以上を選択的に結合または置き換えて使用することができる。
【0021】
さらに、本発明の実施例で使用される用語(技術および科学的用語を含む)は、明白に特に定義されて記述されていない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般的に理解されることができる意味と解釈され、辞書に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮して、その意味を解釈することができるであろう。
【0022】
さらに、本発明の実施例で使用された用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。本明細書において、単数型は文面で特に言及しない限り複数型も含むことができ、「Aおよび(と)B、Cの少なくとも一つ(または一つ以上)」と記載される場合、A、B、Cで組み合わせられるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。
【0023】
さらに、本発明の実施例の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を使用することができる。
【0024】
このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであって、その用語によって該当構成要素の本質や順番または順序などで限定されるものではない。
【0025】
また、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」、または「接続」されると記載された場合、その構成要素はその別構成要素に直接的に「連結」、「結合」、または「接続」される場合だけでなく、その構成要素とその別構成要素との間にあるさらに他の構成要素によって「連結」、「結合」、または「接続」される場合も含むことができる。
【0026】
さらに、各構成要素の「上(の上)」または「下(の下)」に形成または配置されるものとして記載される場合、「上(の上)」または「下(の下)」は、二つの構成要素が互いに直接接触する場合だけでなく、一つ以上のまた他の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(の上)」または「下(の下)」で表現される場合、一つの構成要素を基準に上側方向だけでなく下側方向の意味も含むことができる。
【0027】
本実施例による電子装置は、車両内に配置されるものであり、コンバータ、電子制御ユニット、ポンプおよびモーター制御器などを含むことができる。しかし、これは例示的なものであり、本明細書による電子装置は、ハウジング内に少なくとも一つ以上の電子部品が配置される様々な装置を含むことができる。
【0028】
図1は、本発明の実施例による印刷回路基板モジュールの分解斜視図であり、図2は、本発明の実施例による印刷回路基板の一面を図示した平面図であり、図3は、本発明の実施例による印刷回路基板の他面を図示した平面図であり、図4は、本発明の実施例による熱伝達部材の側面を図示した平面図であり、図5は、本発明の実施例による熱伝達部材の上面を図示した平面図であり、図6は、本発明の実施例による印刷回路基板モジュールの上面を図示した斜視図であり、図7は、本発明の実施例による印刷回路基板モジュールの下面を図示した斜視図である。
【0029】
図1図7を参照すれば、本発明の実施例による印刷回路基板モジュールは、電子装置内に配置されることができる。前記電子装置は、外形を形成するハウジングを含むことができ、前記ハウジング内には、前記印刷回路基板モジュールが配置されるように空間が形成されることができる。
【0030】
前記印刷回路基板モジュールは、基板100、電子部品200、放熱体300および熱伝達部材400を含むことができる。
【0031】
前記基板100は、印刷回路基板(Printed Circuit Board、PCB)であることができる。前記基板100は、プレート状で形成することができる。前記基板100の一面または他面には、前記電子装置の駆動のための少なくとも一つ以上の素子が配置されることができる。
【0032】
前記基板100は、ホール110を含むことができる。前記ホール110は、前記基板100の一面から他面を貫通するように形成されることができる。前記ホール110には、前記熱伝達部材400の突出部420が結合されることができる。
【0033】
前記ホール110は、第1領域112と第2領域114を含むことができる。前記第1領域112と前記第2領域114は、互いに連通することができる。前記第1領域112には前記熱伝達部材400の少なくとも一部分が挿入されることができる。前記一部分は、後述する突出部420であることができる。
【0034】
前記第1領域112と前記第2領域114は、それぞれ異なる断面積を有することができる。一例として、前記第1領域112の断面積は、前記第2領域114の断面積より大きく形成することができる。前記第1領域112の幅は、前記第2領域114の幅より大きく形成することができる。前記第1領域112の断面形状は、前記熱伝達部材400の突出部420の断面形状に対応したり、より大きく形成することができる。
【0035】
前記第1領域112と前記第2領域114は、第1方向(X)に隣り合うように配置することができる。前記第1方向(X)を基準に、前記第1領域112の長さは、前記第2領域114の長さより大きく形成することができる。さらに、前記第1方向(X)に垂直な第2方向(Y)を基準に、前記第1領域112の長さは、前記第2領域114の長さより大きく形成することができる。このため、前記ホール110の内面のうち前記第2領域114の形成領域には他領域より内側に突出する段差116が形成されることができる。前記段差116は複数備えられ、前記第2領域114を基準に相互対向するように配置することができる。
【0036】
前記基板100の両面は、一面と他面に区分することができる。以下では、前記基板100の表面のうち前記電子部品200の結合面を基板100の一面と定義し、前記熱伝達部材400および放熱体300の結合面を前記基板100の他面と定義して説明する。
【0037】
前記基板100の一面には、前記電子部品200と電気的に接続される回路パターン120が形成されることができる。前記回路パターン120は、前記ホール110と第1方向(X)に離隔する領域に配置することができる。前記回路パターン120は、前記第2領域114と第1方向(X)に所定距離離隔するように配置することができ、前記第2領域114は、前記第1領域112と前記回路パターン120との間に配置することができる。
【0038】
前記回路パターン120は金属層が露出した領域であり、後述する前記電子部品200のリード220が結合されることができる。前記回路パターン120は複数で備えられ、前記第2方向(Y)に沿って相互離隔して配置されることができる。
【0039】
本実施例によると、前記電子部品200との電気的な接続が行われる前記回路パターン120を前記ホール110と所定距離離隔させ、前記電子部品200と物理的な接触が行われる前記放熱体300および熱伝達部材400との電気的なノイズ発生を防止することができる長所がある。例えば、前記第1方向(X)を基準に、前記回路パターン120と前記第1領域112は、2.5mm~3.5mm離隔することができる。
【0040】
なお、前記第2領域114の第1方向(X)の長さをL1とし、前記第2領域114と前記回路パターン120の間の第1方向(X)距離をL2とする時、L1:L2=2:1を満たすことができる。
【0041】
前記基板100の他面にはパッド130が配置されることができる。前記パッド130は、前記基板100内の金属層が露出された領域であることができる。前記パッド130は、グラウンド(Ground)電源が形成されることができる。これにより、前記パッド130は接地領域とも名付けることができる。前記パッド130には、前記熱伝達部材400のボディー部410が結合されることができる。前記ボディー部410は、前記パッド130にソルダリング(Soldering)されることができる。
【0042】
前記パッド130は複数で備えられ、相互離隔して配置されることができる。複数のパッド130は、前記ホール110を基準に相互対向するように配置されることができる。例えば、前記複数のパッド130のうち第1パッド132は、前記第1領域112から第1方向(X)に離隔して配置され、前記複数のパッド130のうち第2パッド134は、前記第2領域114から第1方向(X)に離隔して配置されることができる。
【0043】
前記パッド130の第2方向(Y)の長さは、前記第1領域112または第2領域114の長さより長く形成されることができる。
【0044】
前記電子部品200は、前記基板100の一面に結合されることができる。前記電子部品200は前記電子装置の駆動のためのものであり、FET素子、インダクタンスを得るためのインダクタ(Inductor)、電圧変換のためのトランスフォーマー(Transformer)等を含むことができる。
【0045】
前記電子部品200は、コア210と、前記コア210から延びて前記回路パターン120に結合されるリード220と、前記コア210の表面に配置される金属層230を含むことができる。
【0046】
前記コア210は、前記電子部品200の外形を形成することができる。前記リード220は、前記コア210の一側面から外側に延びて、前記回路パターン120に端部が結合されることができる。前記リード220は、前記回路パターン120にソルダリングされることができる。これにより、前記電子部品200は、前記基板100と電気的に接続されることができる。
【0047】
前記金属層230は所定厚さを有し、前記コア210の下面に配置されることができる。前記金属層230は、前記コア210より断面積が大きく形成されることができる。前記金属層230は、前記第1領域112または後述する突出部420の断面形状に対応するように形成されるが、これを限定されるものではない。前記金属層230は、前記突出部420の上面にソルダリング(Soldering)されることができる。
【0048】
前記放熱体300は、前記基板100の下部に配置されることができる。前記放熱体300の上面は、前記基板100の下面と所定距離離隔することができる。前記放熱体300は、前記電子装置の外形を形成するハウジングであることができる。この場合、図1を基準に、前記放熱体300の上面310は前記ハウジングの内面と定義することができる。
【0049】
前記基板100の他面と向かい合う前記放熱体300の上面310には、絶縁材質の絶縁パッド500が配置されることができる。前記絶縁パッド500はプレート状を有し、前記放熱体300と前記基板100、前記放熱体300と前記熱伝達部材400を相互絶縁させることができる。
【0050】
前記放熱体300の上面310と対向する下面には、他領域より下方に突出する放熱ピン320が配置されることができる。前記放熱ピン320は複数で備えられ、相互離隔して配置されることができる。前記放熱ピン320は、前記放熱体300の表面積を増加させ、前記基板100または前記電子部品200から発生した熱を効率的に放熱させることができる。
【0051】
前記熱伝達部材400は、前記放熱体300と前記基板100との間に配置されることができる。前記熱伝達部材400は金属材質で形成され、前記電子部品200および前記基板100から発生した熱を前記放熱体300に伝達することができる。前記熱伝達部材400は、金属プレートと名付けることができる。
【0052】
前記熱伝達部材400は、ボディー部410と突出部420を含むことができる。前記第1方向(X)と定義される前記ボディー部410の幅は、前記ホール110の幅より大きく、前記突出部420の幅は、前記ホール110の幅より小さいことができる。
【0053】
前記ボディー部410は、前記基板100の下面と前記放熱体300の上面310との間に配置されることができる。前記ボディー部410は、プレート状を有することができる。前記ボディー部410の断面積は、前記ホール110の断面積より大きく形成されることができる。
【0054】
前記ボディー部410は、前記突出部420を基準に第1ボディー部413と、第2ボディー部415で区画されることができる。前記第1ボディー部413は、前記第1パッド132と向かい合うように配置することができる。前記第1ボディー部413の上面は、前記第1パッド132の下面に接触することができる。前記第1ボディー部413の上面は、前記第1パッド132にソルダリング(Soldering)されることができる。
【0055】
前記第2ボディー部415は、前記第2パッド134と向かい合うように配置されることができる。前記第2ボディー部415の上面は、前記第2パッド134の下面に接触することができる。前記第2ボディー部415の上面は、前記第2パッド134にソルダリング(Soldering)されることができる。
【0056】
一方、前記第1パッド132と前記第2パッド134にソルダリングされる前記ボディー部410の領域は、第1方向(X)を基準に、前記ボディー部410の両端に隣接したエッジ(Edge)領域であることができる。
【0057】
前記第1方向(X)を基準に、前記第1ボディー部413の長さと前記第2ボディー部415の長さは相異なることができる。前記第1方向(X)を基準に、前記突出部420の一端から前記ボディー部410の一端までの第1距離は、前記突出部420の他端から前記ボディー部410の他端までの第2距離より大きいことができる。一例として、前記第2ボディー部415の第1方向(X)の長さは、前記第1ボディー部413の第1方向(X)の長さより長く形成されることができる。前記第2ボディー部415の上面は、前記第2領域114を介して前記基板100の下面と向かい合うように配置されることができる。
【0058】
前記突出部420は、前記ボディー部410の上面から上方に突出するように形成されることができる。前記突出部420を介して前記熱伝達部材400は、前記基板100を貫通するように結合されることができる。前記ボディー部410の上面から前記突出部420の上面までの突出の長さは、前記基板100の上下方向の厚さに対応することができる。前記突出部420の厚さは、前記ボディー部410の厚さより大きく形成されることができる。
【0059】
前記第2方向(Y)を基準に、前記突出部420の長さは、前記第2領域114の長さより大きく形成されることができる。
【0060】
前記突出部420の一側面は、前記ホール110の一側面と離隔することができる。具体的に、前記第1領域112に結合された前記突出部420の一側面は、前記第1方向(X)を基準に前記第2領域114の一側面と離隔することができる。
【0061】
前記突出部420の断面形状は、前記第1領域112の断面形状に対応するように形成されることができる。前記突出部420の上面は、前記電子部品200の金属層230の下面と接触することができる。前記金属層230の下面は、前記突出部420の上面にソルダリング(Soldering)されることができる。前記金属層230の下面と前記突出部420の上面は、それぞれソルダリングのためにTinメッキされることができる。
【0062】
前記のような構造によれば、前記電子部品200と前記熱伝達部材400の接触構造によって、前記電子部品200の駆動熱が前記熱伝達部材400および前記放熱体300に直接的に容易に伝達されるため、放熱効率が向上する長所がある。
【0063】
具体的に、突出部420を通した電子部品200との接触構造の他に、ボディー部410を通した熱伝達部材400の全体断面積が増加することにより、放熱体300および絶縁パッド500と連結される熱伝達部材400の有効断面積増加によって、放熱効率が向上することができる。
【0064】
一方、図示していないが、前記熱伝達部材400が結合される前記放熱体300の表面には、前記ボディー部410が結合されるように溝が形成されることができる。この場合、前記溝は、前記ボディー部410の断面形状に対応するように形成されることができる。さらに、前記溝の底面と前記ボディー部410の表面との間に前記絶縁パッド500が配置されることができる。このような構成によって、放熱体300に形成された溝内で前記ボディー部410の下面および複数の側面方向に熱が放出されるため、より一層効果的に熱を放出することができる。
【0065】
以上、本発明の実施例を構成する全ての構成要素が一つに結合または結合して動作するものとして説明したが、本発明が必ずしもこのような実施例に限定されるものではない。すなわち、本発明の目的の範囲内であれば、その全ての構成要素が一つ以上に選択的に結合して動作することもできる。また、上記で記載された「含む」、「構成する」または「有する」などの用語は、特に反対の記載がない限り、当該構成要素が内在しうることを意味するものであり、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むことができるものと解釈されるべきである。技術的または科学的な用語を含むすべての用語は、他に定義されていない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。辞書に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味と一致するものと解釈されるべきであり、本発明で明確に定義されていない限り、理想的または過度に形式的な意味に解釈されない。
【0066】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲で様々な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するものではなく、説明するためのものであり、これらの実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、以下の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-01-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホールを含む基板と、
前記基板の一面に配置される電子部品と、
前記基板の他面に配置される放熱体と、
前記電子部品と前記放熱体との間に配置される熱伝達部材を含み、
前記ホールは、前記熱伝達部材の一部分が挿入される第1領域と、前記第1領域より小さな幅を有する第2領域を含む、電子装置。
【請求項2】
前記第1領域と前記第2領域の配置方向を第1方向とする時、
前記第1方向に垂直した第2方向を基準に、前記熱伝達部材の前記一部分の長さは前記第2領域の長さより大きい、請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記基板は、前記電子部品と電気的に接続される回路パターンを含み、
前記第2領域は、前記回路パターンと前記第1領域との間に配置される、請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記第2領域の第1方向の長さをL1とし、前記第1方向を基準に前記第2領域と前記回路パターンとの間の離隔距離をL2とする時、L1:L2=2:1を満たす、請求項3に記載の電子装置。
【請求項5】
前記ホールの内面には他領域より内側に突出する段差が配置される、請求項1に記載の電子装置。
【請求項6】
前記放熱体と前記熱伝達部材との間に配置される絶縁パッドを含む、請求項1に記載の電子装置。
【請求項7】
前記放熱体は、外面から突出する多数の放熱ピンを含む、請求項1に記載の電子装置。
【請求項8】
前記基板と向かい合う前記放熱体の表面は、前記電子装置の外形を形成するハウジングの内面である、請求項1に記載の電子装置。
【請求項9】
前記熱伝達部材は、第1方向を基準に前記ホールの長さより大きい長さを有するボディー部と、前記ボディー部から延びて前記基板の前記ホールに配置され、前記電子部品と接続される突出部を含む、請求項1に記載の電子装置。
【請求項10】
ホールを含む基板と、
前記基板の一面に配置される電子部品と、
前記基板の他面に配置される放熱体と、
前記電子部品と前記放熱体との間に配置される熱伝達部材を含み、
前記熱伝達部材は、前記基板を貫通し、
前記熱伝達部材の一側面は、前記基板の前記ホールの一側面と第一方向に離隔する、電子装置。
【国際調査報告】