(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】体外組織標本を画像化するための画像化装置用標本容器システム
(51)【国際特許分類】
A61B 50/00 20160101AFI20240711BHJP
【FI】
A61B50/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580451
(86)(22)【出願日】2022-06-03
(85)【翻訳文提出日】2024-02-21
(86)【国際出願番号】 EP2022065241
(87)【国際公開番号】W WO2023280490
(87)【国際公開日】2023-01-12
(32)【優先日】2021-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523273543
【氏名又は名称】ゼオス メディカル エンフェー
【氏名又は名称原語表記】XEOS Medical NV
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン ホーレン,ロエル
(72)【発明者】
【氏名】キールマン,ヴィンセント
(72)【発明者】
【氏名】ムーア,ジャレッド ダブリュー.
(57)【要約】
体外組織標本を画像化するための画像化装置用の標本容器システムが、底部と直立壁を有する標本容器を備えており、システムは、標本容器の底部に取り付け可能な追加の底板をさらに備え、追加の底板は体外組織標本を受け入れるように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
体外組織標本を画像化するための画像化装置用の標本容器システムであって、
前記標本容器システムは、底部と直立壁を有する標本容器を備えており、
前記システムは、さらに、前記標本容器の前記底部に取り付け可能な追加の底板を備え、
前記追加の底板は体外組織標本を受け入れるように構成されており、
前記追加の底板は、少なくとも2つの特徴的方向マーカに少なくとも2つの実質的に横方向の解剖学的方向を割り当てることができるように構成された少なくとも2つの特徴的方向マーカを含むことを特徴とする標本容器システム。
【請求項2】
請求項1に記載の標本容器システムにおいて、
前記追加の底板が発泡体で作られていることを特徴とする標本容器システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の標本容器システムにおいて、
前記標本容器は、内側に突出する縁部を含み、前記追加の底板は、前記標本容器の前記突出する縁部を受け入れるように構成された対応する凹部を含むことを特徴とする標本容器システム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の標本容器システムにおいて、
前記追加の底板は、少なくとも4つの解剖学的方向を示すように構成された少なくとも4つの特徴的方向マーカを含み、そのうちの少なくとも2つの解剖学的方向が実質的に互いに直交し、
特に、隣接する2つの方向マーカごとに、実質的に横方向の解剖学的方向を示すように構成されることを特徴とする標本容器システム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の標本容器システムにおいて、
前記標本容器が少なくとも部分的に透明であることを特徴とする標本容器システム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の標本容器システムにおいて、前記標本容器が略円筒形であることを特徴とする標本容器システム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の標本容器システムにおいて、前記標本容器の上側が開いていることを特徴とする標本容器システム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の標本容器システムにおいて、前記直立壁の上端がノッチなどの視覚的インジケータを含むことを特徴とする標本容器システム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の標本容器システムにおいて、さらに、前記標本容器の前記底部が取り外し可能に固定可能な台を備えることを特徴とする標本容器システム。
【請求項10】
請求項9に記載の標本容器システムにおいて、
前記標本容器および/または前記台が、単一の向きでのみ前記台の上に前記標本容器を取り外し可能に固定できるように構成されていることを特徴とする標本容器システム。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の標本容器システムを含む、体外組織標本を画像化するための画像化装置システム。
【請求項12】
請求項11に記載の画像化装置システムにおいて、
陽電子放射断層撮影(PET)画像化モジュールおよび/またはコンピュータ断層撮影(CT)画像化モジュールを備えることを特徴とする画像化装置システム。
【請求項13】
請求項1~10のいずれか一項に記載の標本容器内に置かれた体外組織標本に方向を割り当てるためのコンピュータ実装方法であって、
-任意選択で、前記少なくとも2つの方向マーカと6つの解剖学的方向を画面上に表示するステップと、
-前記少なくとも2つの方向マーカのうちの第1の方向マーカの、6つの解剖学的方向のうちの第1の方向への割り当てを使用者入力から受信するステップと、
-任意選択で、前記第1の方向マーカが割り当てられている解剖学的方向及びその反対の解剖学的方向を除いた前記6つの解剖学的方向のうちの4つを画面上に表示するステップと、
-使用者入力から、前記第1の方向マーカの隣にある第2の方向マーカの第2の解剖学的方向への割り当てを受信するステップであって、前記第2の解剖学的方向は前記第1の解剖学的方向に対して横方向であり、好ましくは前記画面上に表示される前記4つの解剖学的方向のうちの1つである、ステップと、
-横方向の前記第1および第2の解剖学的方向から前記体外組織標本の向きを導出するステップと、
-任意選択で、前記体外組織標本の割り当てられた向きを画面上に表示するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備えるコントローラであって、
前記少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサとともに、前記コントローラに請求項13に記載の方法を実行させるように構成されていることを特徴とするコントローラ。
【請求項15】
コンピュータプログラム製品であって、
プログラムがコンピュータ上で実行されるときに、請求項13に記載の方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令を含むコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、体外組織標本を画像化するための画像化装置用の標本容器システムに関する。
【背景技術】
【0002】
体外組織標本分析の分野では、切除精度の評価が重要な問題となる。例えば腫瘍組織を切除した後、腫瘍組織は可能な限り完全に除去する必要があるため、さらに組織を切除する必要があるかどうかを決定するために、切除組織の切除断端を評価する必要がある。さらに、切除組織には、腫瘍のない組織である十分な辺縁が必要である。このような切除精度の評価は、組織病理学者が行うことができる。しかしながら、手術中に組織病理学者が立ち会ったり待機したりすることは比較的費用がかかる可能性があり、また、それを達成することが物流上比較的困難である。同時に、組織病理学的評価は比較的時間がかかるプロセスであり、術中に実現するのが難しい。したがって、そのような組織病理学的評価が術中に行われることはほとんどなく、切除組織の腫瘍縁が術後に検出された場合に、その後の追加手術といった望ましくないスケジュールが生じることになる。
【0003】
体外組織標本の切除精度の評価において1つ以上の画像化技術を使用することが知られており、その画像化技術は腫瘍組織を視覚化することができる。CT画像化モジュールは、たとえば、組織標本の組織密度の違いを検出し、画像化された組織標本に関する形態学的情報を提供して、腫瘍組織と健康な組織を区別できる。しかしながら、CT画像では、腫瘍組織と健康な組織の間のコントラストが制限されることがよくある。PET画像化モジュールは、画像化前に患者に投与された陽電子放出放射性トレーサの、前記患者の体内における分布を検出することができる。一部の放射性トレーサは高い特異性で腫瘍組織に取り込まれるため、PET画像化モジュールは、例えば比較的高い精度で腫瘍組織の画像を提供できる。残念ながら、PET画像では詳細な形態学的情報が得られない場合がある。したがって、CT画像化モジュールとPET画像化モジュールによって作成された画像を組み合わせると、臨床的画像化、特に切除された組織標本の辺縁評価において非常に有利になる。
【0004】
切除された組織標本の辺縁評価における重要な問題は、組織が切除された本体に対する組織標本の体外での向きである。組織標本の方向を定義するためにさまざまな技術が使用されている。外科医は、例えば、組織標本の前面、後面、上面または下面を、その面を示す特定のワイヤまたはカラーペイントを使用することによって、またはラベル付きマーカまたはクリップを使用することによって示すことができる。標本の向きは、例えば、画像化装置用の標本容器の提供者によって規定され得る。しかしながら、そのような処方は人間による操作および/または取り扱いエラーを起こしやすく、体内の組織標本の元の向きに関して誤った辺縁評価につながる可能性がある。
【0005】
したがって、本発明の目的は、上述の問題の1つ以上を解決するか、少なくとも軽減することである。特に、本発明は、潜在的な取り扱いミスのリスクを最小限に抑えながら、切除標本の配向に比較的柔軟性を与える、体外組織標本を画像化するための画像化装置用の標本容器システムを提供することを目的とする。
【発明の概要】
【0006】
この目的のために、本発明の第1の態様によれば、請求項1の特徴を特徴とする体外組織標本を画像化するための画像化装置用の標本容器システムが提供される。特に、標本容器システムは、底部と直立壁を有する標本容器を備える。標本容器システムはさらに、標本容器の底部に取り付け可能な追加の底板を備える。追加の底板は、例えば、接着または任意の他の適切な方法によって、恒久的な方法で標本容器の底に取り付けることができる。代替的に、追加の底板は、標本容器の底部に取り外し可能に取り付け可能である。追加の底板は、使用者が選択できる方向で体外組織標本を受け入れるように構成されている。追加の底板は、少なくとも2つの実質的に横方向の解剖学的方向を示すように構成された少なくとも2つの特徴的方向マーカを含み、これらの方向は、使用者が選択した追加の底板上の体外組織標本の向きに応じて、前記少なくとも2つの特徴的方向マーカに割り当てることができる。少なくとも2つの方向マーカは、当業者には明らかなように、例えば、少なくとも2つの特徴的記号、例えば、星形、四角形、円板状、多角形、十字、またはその他の記号のうちの少なくとも2つを含むことができる。前記少なくとも2つの方向マーカは、体外組織標本が追加の底板上に置かれたときに前記マーカが見えたままであるように、追加の底板の周縁に沿って配置されることが好ましい。従来技術の標本容器システムとは対照的に、体外組織標本は、標本容器システムの製造業者によって強制されるのではなく、使用者によって選択された方向で追加の底板上に配置され得る。標本容器内の体外組織標本の最適な向きを決定する際に、使用者は、例えば、体外組織標本の位置決めの安定性および/または画像化する必要がある組織標本の特殊性を考慮に入れることができる。しかしながら、使用者は、体外組織標本の解剖学的方向が少なくとも2つの特徴的方向マーカのうちの1つに対応するように、体外組織標本の向きを選択することが好ましい。したがって、追加の底板上の体外組織標本の方法の選択は、完全にランダムではなく、いくつかの潜在的な方向の中から選択されることが好ましく、潜在的な方向の数は、追加の底板上の特徴的方向マーカの数に依存する。次いで、使用者は、体外組織標本の選択された向きに応じて、重要性、特に解剖学的方向を方向マーカに割り当てることができる。換言すれば、2つの特徴的方向マーカにより、使用者が選択した体外組織標本の方向に応じて、少なくとも2つの実質的に横方向の解剖学的方向を前記少なくとも2つの特徴的方向マーカに割り当てることができる。第1のシンボルには、第1の解剖学的方向または向き、例えば「後方」を割り当てることができ、第2のシンボルには、第2の解剖学的方向または向きを割り当てることができ、これは、第1の方向に対して実質的に直交し、例えば「上」または「下」または「左」または「右」である。少なくとも2つの解剖学的な横方向を割り当てることにより、3つの解剖学的面、すなわち、矢状面または縦面、横断面、冠状面または前額面のうちの1つの任意の方向を定義できる。少なくとも2つの実質的に横方向の解剖学的方向の前記少なくとも2つの特徴的方向マーカへの割り当ては、標本容器の使用ごとに異なっていてもよい。このようにして、体外組織標本の操作を簡素化し、柔軟性を高めることができ、操作エラーを回避、または少なくとも減少させることができる。
【0007】
追加の底板は有利に発泡体で作ることができる。発泡体はX線では実質的に見えないことがある。その結果、発泡体上の組織標本のX線画像は浮遊組織標本のような印象を与え、画像内のアーティファクトを避ける標本の明確な境界があるため、自動画像化処理を簡素化できる。さらに、発泡体製の追加の底板は、体外組織標本を受け入れるために使用する際にいくつかの実用的な利点を提供することができる。発泡体は、生体外組織の体液を少なくとも部分的に吸収することができる。さらに、発泡体は、例えば標本を発泡体にピン留めするか、当業者に既知の他の方法で標本を固定することによって、追加の底板上に体外組織標本を比較的容易に固定することができる。発泡体は、比較的丈夫で、例えば発泡体上に書き込むことができる、例えばポリエチレン(PE)または酢酸エチルビニル(EVA)などの例えばクローズドセルの発泡体とすることができる。発泡体は、白色の発泡体または任意の明るい色の発泡体であることが好ましい。マーキングやインジケータとして発泡体にペイントを使用する場合、白または明るい色は色の視認性を高める。
【0008】
標本容器は、好ましくは、内側に突出する縁部を含む。追加の底板は、標本容器の前記突出する縁部を受け入れるように構成された対応する凹部を含む。このようにして、追加の底板を単一の方法でのみ試料容器に挿入することができる。結果として、追加の底板上の方向マーカは、標本容器に対して常に同じ方向を向くことができる。内側に突出する縁部は、標本容器の底部から、または標本容器の直立壁から、あるいは標本容器の直立壁と底部の双方から突出する。突出する縁部および凹部は、突出する縁部が一方向のみで凹部と係合できるような対応する形状である限り、任意の適切な形状を有することができる。代替的に、標本容器は凹部または外側に突出する縁部を含んでもよく、追加の底板は標本容器の前記凹部に嵌合する対応する突出する縁部を含む。
【0009】
追加の底板は、少なくとも4つの解剖学的方向を示すように構成された少なくとも4つの特徴的方向マーカを含むことが好ましく、そのうち少なくとも2つの解剖学的方向は互いに実質的に直交する。より好ましくは、2つの隣接する方向マーカごとに、実質的に横方向の解剖学的方向を示すように構成され得る。少なくとも4つの特徴的方向マーカは、例えば、3つの解剖学的平面のうちの1つの4つの解剖学的方向に割り当てることができる。方向がすでに2つの横方向によって定義できている場合であっても、少なくとも4つの特徴的方向マーカは、例えば、体外組織標本が1つ以上の方向マーカを部分的に覆う場合に、疑う余地なく体外組織標本の方位を定義するのに役立ち得る。さらに、少なくとも4つの特徴的方向マーカにより、生体外組織標本の潜在的な方向の数を増やすことができる。使用者が体外組織標本に対して最適な方向を選択できたとしても、その方向の選択は完全にランダムというわけではない。体外組織標本の1つの解剖学的方向が少なくとも2つ以上の特徴的方向マーカの1つに対応するように、標本容器の追加の底板上に体外組織を位置決めし方向を合わせることがさらに好ましい。隣接する2つごとの方向マーカが実質的に横方向の解剖学的方向を示すように構成されている4つの特徴的方向マーカは、例えば、追加の底板上の体外組織標本に24の好ましい潜在的な方向を提供することができる。隣接する2つごとの方向マーカが実質的に横方向の解剖学的方向を示すように構成されている、4つの方向マーカの追加セットごとに、追加の底板上の体外組織標本に対する好ましい潜在的な方向の数を増やすことができる。このような追加の4つの方向マーカのセットは、例えば、4つの特徴的方向マーカの第1のセットに対して、例えば30°または45°回転させることができる。少なくとも4つの方向マーカが、少なくとも4つの特徴的方向マーカ、例えば少なくとも4つの異なるシンボルであることは、当業者には理解されよう。このような方向マーカは、形状、色、または形状と色の双方が異なっている。
【0010】
標本容器は少なくとも部分的に透明であることが好ましい。特に、標本容器の直立壁は透明であってもよい。より好ましくは、標本容器全体が透明である。標本容器は、様々な波長範囲、特にX線に対して透明であることが好ましい。生体外組織の目視検査が可能となるように、可視光に対してさらに透明な標本容器を有することが好ましい。標本容器は、例えば、アクリルまたはスチレンアクリロニトリルなどの透明なプラスチックで作ることができる。標本容器は、例えば射出成形によって作ることができる。
【0011】
標本容器は実質的に円筒形であることが好ましい。このような形状により、直立壁の表面積に対する標本容器の底部の表面積を最適化することができる。代替的に、他の形状も同様に可能である。直立壁は、体外組織標本に横方向の支持を提供するのに十分な高さであることが好ましい。同時に、直立壁は、体外組織標本の容器への挿入を妨げないように高すぎないことが好ましい。直立壁の高さは、例えば約3cmから約10cm、より好ましくは約4cmから約7cmの範囲、例えば約5cmに含まれる。標本容器の直径または類似の幅は、標本容器システムを使用できる画像化装置の視野に対応することが好ましい。標本容器の直径は、例えば9cm前後から12cm前後の範囲に含まれ、例えば約10.5cmである。画像化する生体外標本の種類に応じて、標本容器の寸法を調整することができる。
【0012】
標本容器の上側は開放されていることが好ましい。上部または上部が開いていると、例えば画像化装置でトップダウンカメラを使用できるようになる。標本容器内の体外標本のトップダウンビュー、または好ましくは画像により、体外組織標本と追加の底板の少なくとも2つの方向マーカの双方を一緒に見ることができる。このようなビューにより、解剖学的方向への方向マーカの事前の割り当てに基づいて、生体外組織標本の方向の自動決定が可能になる。代替的に、標本容器は、開閉可能な上側、例えば蓋を含んでおり、有利には、X線に対して透明であり、好ましくは可視光に対しても透明であり得る。
【0013】
直立壁の上端は、ノッチなどの視覚的インジケータを有利に含む。このようなノッチまたは任意の他の視覚的インジケータは、標本容器システムが画像化装置内に一方向のみで挿入可能であることが好ましいため、特に回転方向に関して、画像化装置内で標本容器システムを整列させるのに役立つ。
【0014】
標本容器システムは、容器の底部が取り外し可能に固定可能な台をさらに備える。このような専用の台の上に標本容器を固定することにより、体外組織標本を画像化する手順中に、標本容器、ひいては体外組織標本の安定した位置決めを確保することができる。前記台は、専用の画像化装置と一体化されてもよいし、例えばそのような画像化装置を後付けすることによって既存の画像化装置に取り付け可能となるように構成されてもよい。
【0015】
標本容器および/または台は、単一の方向でのみ台の上に標本容器を取り外し可能に固定できるように構成され得る。この単一の方向によつ固定は、様々な方法で取得できる。一例として、容器の底部および台の一方は、容器および台の他方の底部の対応する凹部に受容されるように構成された少なくとも1つの、好ましくは複数の外側に突出する縁部を含む。標本容器の底部、特に底部の周囲は、例えば、外側に、好ましくは下方に突出する縁部を含む。台に固定されていないときの標本容器の安定性を向上させるために、標本容器が立つことができる支持縁部のような、少なくとも3つの縁部、例えば4つの縁部を含むことが好ましい。そして、台は、標本容器の底部から突出する縁部を受け入れるように構成された対応する凹部を含むことができる。代替的に、台の底部は、台から上方に突出する縁部を受け入れるように構成された少なくとも1つの凹部を含む。どちらの場合も、突出する縁部および対応する凹部は、台に対する方向マーカの配向が既知で常に同じであるように、標本容器を台に固定する1つの方法のみを可能にする。
【0016】
前記少なくとも1つの外側に突出する縁部は、標本容器から下方に突出するか、台から上方に突出するかのいずれかであり、有利には面取りされた縁部を含み得る。面取りされたエッジは、前記少なくとも1つのエッジの対応する凹部への挿入をガイドすることができ、これにより、標本容器の操作を容易にする。前記少なくとも1つの縁部の端部もしくは側部またはそれらの双方は、面取りされていてもよい。
【0017】
本発明のさらなる態様によれば、請求項11~12の特徴を有する画像化装置である標本容器システムを含む、体外組織標本を画像化するための画像化装置システムが提供される。このような画像化装置は、上述の利点のうちの1つ以上を提供し得る。画像化装置は、例えば、陽電子放射断層撮影(PET)画像化モジュールおよび/またはコンピュータ断層撮影(CT)画像化モジュールを含む。非常に有利な実施形態では、画像化装置は、PET画像化モジュールとCT画像化モジュールの両方を備える単一の装置であってもよい。標本容器システムは、CT画像化モジュールとPET画像化モジュールの双方による画像化のために体外組織標本を受け入れるように構成され得る。
【0018】
本発明のさらなる態様によれば、請求項13、14および15の特徴をそれぞれ有する、体外組織標本に方向を割り当てるためのコンピュータ実装方法、コントローラおよびコンピュータプログラム製品が提供される。このような方法、コントローラ、およびコンピュータプログラム製品は、上述の利点の1つまたは複数を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本発明の第1の態様による体外組織標本を画像化するための画像化装置用の標本容器システムの好ましい実施形態の斜視図を示す。
【
図3】
図3aは、標本容器の追加の底板の斜視図を示し、
図3bは、本発明の第1の態様による体外組織標本を画像化するための画像化装置用の標本容器のさらに好ましい実施形態の斜視図を示す。
【
図6】
図6は、
図1の標本容器システムの台の好ましい実施形態の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明の第1の態様による体外組織標本を画像化するための画像化装置用の標本容器システムの好ましい実施形態の斜視図を示す。標本容器システムは、(
図3および
図4に示すように)底部2および直立壁3を有する標本容器1を備える。標本容器1は、例えば、実質的に円筒形であり、すなわち、直立壁3を有して実質的に円形の断面を有する。標本容器1の上面4は開放されていることが好ましい。標本容器1は少なくとも部分的に透明である。標本容器1は、例えばアクリルまたはスチレンアクリロニトリルで作ることができる。標本容器1は、好ましくは射出成形によって作製することができる。このシステムはさらに、標本容器1の底部2に取り付け可能な追加の底板5を備える。追加の底板5は、好ましくは発泡体で作られる。追加の底板5は、例えば、標本容器1の底部2に接着される。底板は、他の既知の方法で取り外し可能に取り付けられてもよく、または取り付けずに底部2に載置されてもよい。追加の底板5は、例えば手術中に切除されたばかりの腫瘍組織などの体外組織標本を受け入れるように構成されている。標本容器1は、内側に突出する縁部7を含む。本実施形態の場合のように、内側に突出する縁部7は、標本容器1の直立壁3または底部2、またはその両方に含まれている。内側に突出する縁部7は、例えば、
図4に見られるように、底部2と直立壁3の両方から延在する内側に突出する突起部である。内側に突出する縁部7は、標本容器1の容積を損なわないように、直立壁3の高さ全体にわたって延在してもよいが、そうでないことが好ましい。前記内側に突出する縁部7の高さは、例えば、
図4に見られるように、追加の底板5の高さに対応する。したがって、追加の底板5は、内側に突出する縁部または突起部7の上面と実質的に同一の面である。内側に突出する縁部7の形状は変えることができる。ここで、内側に突出する縁部7は、実質的に標本容器1の断面の弦に沿って延在し、内側に突出する縁部7のレベルでの標本容器1の前記断面は、実質的に円形の断面とは異なる。追加の底板5は、標本容器の前記突起部を受け入れるように構成された対応する凹部8を有利に含む。凹部8の形状は、突起部7の形状に対応することが好ましい。本実施形態では、追加の底板5は、凹部8として実質的に円形の部分を欠いた実質的に円板状である。直立壁3の上縁は、例えば内側に突出する縁部7の実質的に上に位置する、例えば1つのみの切欠部といった切欠部9を含む。このような切欠部またはその他の視覚的インジケータは、使用者が標本容器システムの向きを正確に定め、画像化システムへの標本容器システムの挿入を容易にするのに役立ち、案内することができる。
【0021】
図2は、
図1の標本容器システムの上面図を示す。追加の底板5は、少なくとも2つの実質的に横方向の解剖学的方向を示すように構成された少なくとも2つの特徴的方向マーカ6を含み、特に、少なくとも2つの実質的に横方向の解剖学的方向を前記少なくとも2つの特徴的方向マーカ6に割り当てることを可能にする。より好ましくは、追加の底板5は、少なくとも4つの特徴的方向マーカ6、例えば、
図1および
図2に示すように正方形、三角形、円板および六角形、または例えば
図3a、3b、および7に示すように正方形、三角形、円板および十字を含む。他のタイプのシンボルも方向マーカ6として使用できる。前記特徴的方向マーカは、好ましくは、例えば、前記追加の底板5の中央領域に向かうのではなく、追加の底板5の周縁に向かっておよび/またはそれに沿って偏って配置され、これにより、体外組織標本が追加の底板5上で使用者によって選択した方向に配置されるときに、これらの方向マーカ6が生体外で観察されたときに見えたままである。方向マーカ6は、隣接する2つの方向マーカ6ごとに実質的に横方向の解剖学的方向を示すように配置される。3つの独立した解剖学的軸があり、それらは常に相互に同じ方向を向いている。3つの独立した軸のそれぞれには、軸に沿った2つの方向を表す2つのラベルがある。解剖学的方向には、例えば、使用される解剖学的平面に応じて、上、下、前、後、左、右、内側、外側、または当業者に知られているその他の方向が含まれる。医療専門分野が異なれば、解剖学的方向のラベル付けに対する好みも異なる。使用者、例えば外科医または看護師は、最初に、使用者が最適な向きであると考える向きで標本容器1内に体外組織標本を配置することができ、次のステップで前記特徴的方向マーカ6の少なくとも1つに解剖学的方向を割り当てることができる。その後、反対の解剖学的方向が自動的に推定される。一例として、後方の方向を示すために三角形を割り当てることができる。反対方向のマーカ、特に六角形があれば、推定によって自動的に前方向に割り当てることができる。次のステップでは、使用者には残りの4つの解剖学的方向と、少なくとも1つの方向マーカ、または2つの反対の方向マーカが残される。次に、使用者は、前記残りの4つの解剖学的方向のうちの1つ、例えば左方向を円板または正方形に割り当てることができる。次に、反対の解剖学的方向を反対方向のマーカに自動的に割り当てることができる。この例では、追加の底板5の平面は、例えば、正方形の方向マーカが右方向に対応し、六角形の方向マーカが前方向を示すように、本体の横断面に対応することができる。方向マーカ6によって示される方向は、標本容器を使用するたびに再定義することができる。この手順は、生体外組織標本の方向付けが一般に標本容器の製造業者によって課される従来技術で行われていることとは対照的である。本発明では、使用者は、画像化に有利な比較的安定した標本の位置決め方法を選択できるように、体外組織標本を容器1内に位置決めする際にかなり自由度が与えられる。使用者は、標本容器1の追加の底板5に設けられた特徴的方向マーカ6に解剖学的方向を割り当てるだけでよい。
【0022】
図3bは、本発明の第1の態様による体外組織標本を画像化するための画像化装置用の標本容器1’のさらに好ましい実施形態の斜視図を示し、
図3aは、
図3bの前記標本容器1’の追加の底板5’の斜視図を示す。追加の底板5’は、特に追加の底板5’の周囲5aが、少なくとも1つ、好ましくは複数の半径方向に延びる突出部20またはタブを含むという点で、
図1および
図2に示される実施形態とは異なる。周囲5aは、少なくとも1つの、好ましくは複数の凹部21をさらに含み得、そこから前記少なくとも1つの突出部20が延びる。少なくとも1つの突出部20は、好ましくは、少なくとも1つの突出部20が標本容器1’の内径を超えて延びているにもかかわらず、標本容器1’の内側に格納可能であるように、可撓性材料で作られている。実際に、
図3bに示すように、少なくとも1つの突起部20を標本容器1’に押し込むことができる。前記少なくとも1つの凹部21は、引っ込んだ突出部20を受け入れるための空間を提供することができる。少なくとも1つの突出部20は、追加の底板5’と同じ材料、例えば発泡体で作られることが好ましい。少なくとも1つの突出部20は、比較的鋭角である1つのみの延在角度を有する実質的に三角形の形状を有している。このようにして、少なくとも1つの突出部20を標本容器1’に比較的容易に押し込むことができ、標本容器1’の内側との摩擦を最小限にして追加の底板5’の挿入を容易にする。少なくとも1つの突出部20の他の形状も同様に可能である。複数の突出部20および対応する凹部21は、追加の底板5’の円周5aに沿って実質的に等しい距離で、例えば3つの突出部20について120°ごとに分布する。突起物が多すぎると使いやすさが損なわれる場合がある。追加の底板5’は、セグメント形状の凹部8が実質的に丸い端部8aを含むという点で、
図1および2に示される実施形態とはさらに異なる。少なくとも1つの突出部20により、追加の底板5’は、標本容器1’に対する追加の底板5’の固定方向を保証することができるセグメント形状の凹部8に加えて、標本容器1’内での追加の底板5’の回転移動に対する追加の保護を含む一方、特徴的方向マーカ6により、追加の底板5’上の標本をランダムに方向付けることができる。
【0023】
図4は、
図1の標本容器システムの正面図を示す。標本容器1の底部2は、複数、例えば4つの外側に、好ましくは下方に突出する縁部10を含む。前記縁部10は、標本容器1の底部2の円周または外周に沿って配置されおよび/または延在している。下方に突出する縁部10は、例えば、標本容器1の底部2の周囲に沿った湾曲した刃の形状を有する。前記縁部10は、標本容器1の底部2が取り外し可能に固定される台の対応する凹部に受け入れられるように構成され得る。前記縁部10は、標本容器1の底部2の外周に沿って長さが異なっていることが有利である。その結果、標本容器1は、一方向のみで前記台の中に、より好ましくは前記台の対応する凹部内に受容される。したがって、台に対する標本容器1の向きは常に同じであり、既知である。下方に突出する縁部10は、面取りされた縁部であり、例えば、面取りされた端部11、あるいはさらには第1および第2の面取りされた端部11を含む。下方に突出する縁部10は、任意に、標本容器1を台の上に固定するためにスナップ要素を受け入れるように構成された少なくとも1つの穴12をさらに含む。代替的に、標本容器1は、追加のスナップ留めや磁気嵌合、あるいは他の保持要素を使用せずに、自重によって台の上に載置されるように構成されてもよい。
【0024】
図5は、
図1の標本容器システムの側面図を示す。標本容器の全高は、例えば、2cm前後から12cm前後の範囲に含まれる。直立壁3の高さは、例えば約3cmから約10cm、より好ましくは約4cmから約7cm、例えば約5cmの範囲に含まれる。標本容器1の直径は、標本容器システムを使用できる画像化装置の視野に対応することが好ましい。標本容器1の直径は、例えば9cm前後から12cm前後の範囲に含まれていてもよく、例えば約10.5cmである。
【0025】
図6は、
図1の標本容器システムの台13の好ましい実施形態の斜視図を示し、
図7は、
図6の台を含む
図1の標本容器システムの斜視図を示す。台13は、画像化装置に含まれていてもよいし、既存の画像化装置に後付けされてもよい。台13は、標本容器1の底部を解放可能に固定可能な方法で受け入れるように構成されている。標本容器1は、例えば、標本容器1の形状嵌合によって固定可能である。代替的に、標本容器1は、台の上にスナップ留めされてもよいし、磁気要素によって、あるいは当業者に知られている他の方法で保持されてもよい。標本容器1および/または台13は、好ましくは、単一の向きでのみ台13の上に標本容器1を取り外し可能に固定できるように構成される。さらに、台13、好ましくは台13の外周は、標本容器1の外向き、例えば下向きに延びる縁部10を受け入れるように構成された凹部14を含んでいる。前記凹部14は、例えば、各凹部が標本容器1の複数の下方に延びる縁部10のうちの1つだけを受け入れるように構成されるように、それぞれ異なる周長を有する。台13は、標本容器13が台13の上に適切に配置されているかどうかを感知するように構成された感知ボタン15をさらに含む。感知ボタン15は、予め張力がかけられた要素(図示せず)、例えば、感知ボタン15を図示のような伸張位置に維持するように構成されたバネ要素を含んでもよく、この場合、感知ボタン15は台13の上方に延在する。標本容器1が台13の上に適切に位置決めされた場合にのみ、予め張力がかけられた要素の力に抗して感知ボタンを台13に押し込むことができる。感知ボタン15は、標本容器1が正しく位置決めされたことを知らせる信号を中央演算装置および/または画像化装置に送信するように構成され得る。台13、特に台13の底面は、台13の周囲の弦に実質的に沿って延びる追加の凹部16をさらに含んでおり、追加の凹部は、台13を確実に正しく配置するように構成されている。この画像化装置は、曲面に沿ったものよりも、弦に沿ったものなど、比較的直線および/または平坦な表面で得ることが容易である。追加の凹部16は、例えばネジまたは他の任意の既知の取り付け手段によって、台13を画像化装置に固定して取り付けることを可能にする穴17を含んでいる。
【0026】
要約すると、台13は、画像化装置システムに対して固定された向きを有するように形作られる。台13および標本容器は、台13に対して容器1の向きを1つのみにすることができるように構成されている。特徴的方向マーカ6を含む追加の底板5は、単一の方法でのみ標本容器1内に位置決めすることができる。したがって、方向マーカ6の位置は画像化装置システムに知られ、比較的誤りが少ない。同時に、使用者は体外組織標本を標本容器内に位置決めする際に比較的自由に配置できる。その後、使用者は、例えば専用ソフトウェアによって、6つの解剖学的方向のうちの1つを方向マーカ6の最初の方向に割り当てるように促される。次に、反対の解剖学的方向を推定することができ、使用者は残りの4つの解剖学的方向のうちの1つを、第1の方向マーカに対して横軸上にある第2の方向マーカに割り当てるだけで済む。このようにして、他の解剖学的方向を推定し、画像化装置システムによって使用することができる。したがって、本発明は、潜在的な取り扱いエラーのリスクを最小限に抑えながら、切除標本の位置決めに比較的柔軟性を与える、体外組織標本を画像化する画像装置用の標本容器システムを提供することができる。
【0027】
手術中、例えば乳房手術中、画像化装置、例えばモバイル画像化装置を使用して体外組織標本の画像化を行うことができる。さらに、外科医、またはより好ましくは看護師は、画像化装置を手術台の近くに移動させることができる。外科医または看護師は、切除した組織標本を、例えば本発明の標本受容システムなどの組織標本受容要素にランダムな向きで置くことができる。次に、外科医、看護師、または他の操作者は、組織標本がどのように位置決めされるかに応じて、例えば専用のソフトウェアを使用することによって、方向マーカ6のうちの少なくとも2つの横方向、好ましくは4つの解剖学的方向を割り当てることができる。次に、組織標本受容要素を画像化装置に設けることができる。画像化装置は、組織標本受容要素を装置内に正確に配置するような形状にすることができる。光学カメラは、例えば、標本容器システムといった、組織標本受容要素の実質的上に取り付けられ、組織標本の上面画像を作成できるようになり、標本容器システム内の体外組織標本の向きの自動決定に貢献する。次に、組織標本受容要素を画像化装置のCT画像化モジュールに移動させることができる。CT画像化モジュールは、体外組織標本のイメージングを実行できる。複合型PET-CT走査装置では、同じ組織標本受容要素をPET画像化モジュールに移動させることができる。その後、PET画像化モジュールは体外組織標本のイメージングを実行できる。再構成された3DPETおよび/またはCT画像は、次に、外科医および/または看護師、またはその他の医療従事者による評価のために、体外組織標本の高精度マージン評価用に、ディスプレイ上に個別におよび/または同時に表示できるが、これは手術中に行うことが好ましい。
【0028】
本発明を特定の実施形態を参照して説明してきたが、本発明が前述の例示的な実施形態の詳細に限定されず、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができることは当業者には明らかであろう。したがって、本実施形態はあらゆる点で例示的であり限定的ではないとみなされるべきであり、本発明の範囲は前述の説明ではなく添付の特許請求の範囲によって示され、したがって、特許請求の範囲の均等の意味および範囲内にあるすべての変更は、特許請求の範囲に包含されるものとする。換言すれば、基礎となる基本原理の範囲内にあり、その必須の属性が本特許出願で主張されるあらゆる修正、変形、または均等物を網羅することが企図される。さらに、本特許出願の読者は、「含んでいる」または「含む」という言葉は他の要素またはステップを排除するものではなく、「一つの」または「一つの」という言葉は複数を排除するものではなく、コンピュータシステム、プロセッサ、または別の統合ユニットなどの単一の要素が、特許請求の範囲に記載されているいくつかの手段の機能を果たすことができることを理解するであろう。特許請求の範囲におけるいかなる参照符号も、関連するそれぞれの請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。「第1の」、「第2の」、「第3の」、「a」、「b」、「c」などの用語は、本明細書または特許請求の範囲で使用される場合、類似の要素またはステップを区別するために導入されており、必ずしも連続した順序または時系列の順序を説明しているわけではない。同様に、「上」、「下」、「上」、「下」などの用語は、説明の目的で導入されており、必ずしも相対的な位置を示すものではない。このように使用される用語は、適切な状況下では置き換え可能であり、本発明の実施形態は、他の順序、または上で説明または図示したものとは異なる方向で本発明に従って実施することができることに留意されたい。
【国際調査報告】