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特表2024-526682電子デバイスの多段階熱管理のためのシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】電子デバイスの多段階熱管理のためのシステム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/04 20060101AFI20240711BHJP
   A61M 5/142 20060101ALN20240711BHJP
【FI】
H02J7/04 L
A61M5/142 520
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024501122
(86)(22)【出願日】2022-07-12
(85)【翻訳文提出日】2024-02-09
(86)【国際出願番号】 US2022036786
(87)【国際公開番号】W WO2023287764
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】63/220,720
(32)【優先日】2021-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591013229
【氏名又は名称】バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
(71)【出願人】
【識別番号】501453189
【氏名又は名称】バクスター・ヘルスケヤー・ソシエテ・アノニム
【氏名又は名称原語表記】Baxter Healthcare S.A.
【住所又は居所原語表記】Thurgauerstr.130 CH-8152 Glattpark (Opfikon) Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】スラビー, ジリ
(72)【発明者】
【氏名】ボーゲル, マシュー スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】エリス, フォード クリストファー
【テーマコード(参考)】
4C066
5G503
【Fターム(参考)】
4C066AA07
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD12
4C066DD15
4C066FF01
4C066FF04
4C066QQ82
4C066QQ85
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503CA02
5G503CA20
5G503CB10
5G503CB11
5G503DA04
5G503GD03
5G503GD06
(57)【要約】
本開示は、医療デバイスおよび他の電子デバイスなどのデバイスの熱管理のための新規且つ革新的な方法およびシステムを提供する。様々な実施形態では、コンピュータ実装方法は、充電電流レベルで電力を引き出すデバイスの現在温度を測定することと、現在温度に基づいて複数の温度閾値内の現在温度閾値を識別することであって、複数の温度閾値が、少なくとも1つの上昇温度閾値および少なくとも1つの下降温度閾値を含む、ことと、現在温度が第1の期間にわたって下降温度閾値を下回るときにデバイスの充電電流レベルを増加させることと、現在温度が第1の期間にわたって上昇温度閾値を上回るときにデバイスの充電電流レベルを減少させることとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実装方法であって、
充電電流レベルで電力を引き出すデバイスの現在温度を測定することと、
前記現在温度に基づいて複数の温度閾値内の現在温度閾値を識別することであって、前記複数の温度閾値が、少なくとも1つの上昇温度閾値および少なくとも1つの下降温度閾値を備える、ことと、
前記現在温度が第1の期間にわたって下降温度閾値を下回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを増加させることと、
前記現在温度が前記第1の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを減少させることと
を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記現在温度が第2の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回っていると決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに設定することと
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記現在温度が警告閾値を上回っているときを決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに直ちに設定することと
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記現在温度が第2の期間にわたって前記下降温度閾値を下回っていると決定することと、
前記充電電流レベルを1レベルだけ増加させることと
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記電力が、バッテリを充電するために使用される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記現在温度が、バッテリ温度を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
前記現在温度が、プロセッサ温度を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
デバイスであって、
プロセッサと、
少なくとも1つの温度センサと、
命令を記憶するメモリと
を備え、
前記命令が、前記プロセッサによって読み取られると、前記デバイスに、
前記少なくとも1つの温度センサを使用して、充電電流レベルで電力を引き出す前記デバイスの現在温度を測定することと、
前記現在温度に基づいて複数の温度閾値内の現在温度閾値を識別することであって、前記複数の温度閾値が、少なくとも1つの上昇温度閾値および少なくとも1つの下降温度閾値を備える、ことと、
前記現在温度が第1の期間にわたって下降温度閾値を下回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを増加させることと、
前記現在温度が前記第1の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを減少させることと
を行わせる、デバイス。
【請求項9】
前記命令が、前記プロセッサによって読み取られると、前記デバイスにさらに、
前記現在温度が第2の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回っていると決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに設定することと
を行わせる、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記命令が、前記プロセッサによって読み取られると、前記デバイスにさらに、
前記現在温度が警告閾値を上回っているときを決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに直ちに設定することと
を行わせる、請求項8に記載のデバイス。
【請求項11】
前記命令が、前記プロセッサによって読み取られると、前記デバイスにさらに、
前記現在温度が第2の期間にわたって前記下降温度閾値を下回っていると決定することと、
前記充電電流レベルを1レベルだけ増加させることと
を行わせる、請求項8に記載のデバイス。
【請求項12】
前記電力が、バッテリを充電するために使用される、請求項8に記載のデバイス。
【請求項13】
前記現在温度が、バッテリ温度を含む、請求項8に記載のデバイス。
【請求項14】
前記現在温度が、プロセッサ温度を含む、請求項8に記載のデバイス。
【請求項15】
命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
充電電流レベルで電力を引き出すデバイスの現在温度を測定することと、
前記現在温度に基づいて複数の温度閾値内の現在温度閾値を識別することであって、前記複数の温度閾値が、少なくとも1つの上昇温度閾値および少なくとも1つの下降温度閾値を備える、ことと、
前記現在温度が第1の期間にわたって下降温度閾値を下回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを増加させることと、
前記現在温度が前記第1の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを減少させることと
を含むステップを実行させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記現在温度が第2の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回っていると決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに設定することと
を含むステップをさらに実行させる、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記現在温度が警告閾値を上回っているときを決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに直ちに設定することと
を含むステップをさらに実行させる、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記現在温度が第2の期間にわたって前記下降温度閾値を下回っていると決定することと、
前記充電電流レベルを1レベルだけ増加させることと
を含むステップをさらに実行させる、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記電力が、バッテリを充電するために使用される、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記現在温度が、バッテリ温度およびプロセッサ温度からなる群から選択される、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年7月12日に出願された「Systems and Methods for Multi-Level Thermal Management of Electronic Devices」と題する米国仮特許出願第63/220,720号の優先権を主張し、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本出願は、電子デバイスに関し、より具体的には、電子デバイスの性能を制御する制御システムに関する。
【背景技術】
【0003】
背景
本開示は、医療デバイスを含むデバイスの熱管理のための新規且つ革新的な方法およびシステムを提供する。様々な実施形態では、デバイスは、輸液ポンプである。一般に、医療患者は、連続的な薬剤または設定された定期的間隔での薬剤の正確な送達を必要とするときがある。制御された薬物注入を提供するために医療用ポンプが開発されており、薬物は、薬物濃度を治療マージン内に維持し、不必要な範囲または場合によっては毒性の範囲外に維持する正確な速度で投与されることができる。医療用ポンプは、制御可能な速度で患者に適切な薬物送達を提供することができ、これは頻繁な注意を必要としない。
【0004】
医療用ポンプは、臨床環境の内外の双方で患者への静脈内治療の投与を容易にし得る。臨床現場以外では、医師は、多くの場合、患者が医薬品の定期的または連続的な静脈内投与を受けていれば、患者が実質的に正常な生活に戻ることができることを見出している。この種の投与を必要とする治療の種類の中に、抗生物質治療、化学療法、疼痛制御治療、栄養治療、および当業者に公知のいくつかの他の種類がある。多くの場合、患者は複数の毎日の治療を受ける。特定の医学的症状は、30分から2時間などの比較的短期間にわたる溶液中の薬物の注入を必要とする。これらの症状および他の症状は、患者が装着することができ、且つ所望の速度で薬剤の連続供給を投与することまたは予定された間隔で数回分の薬剤を提供し得るより一層軽量化された携帯型または移動式の輸液ポンプの開発を促進するために組み合わされてきた。
【0005】
輸液ポンプの構成は、患者への送達のためにバルーンなどの可撓性容器からIVチューブ内に溶液を圧搾するエラストマーポンプを含む。あるいは、ばね式ポンプが溶液容器またはリザーバを加圧する。特定のポンプ設計は、溶液を排出するために圧力ローラによって圧迫される可撓性区画を含むカートリッジを利用する。駆動機構がシリンジのプランジャを動かして流体を患者に送達する、シリンジを利用する輸液ポンプも知られている。典型的には、これらの輸液ポンプは、シリンジアセンブリを受け入れるように適合されたハウジングと、シリンジプランジャを移動させるように適合された駆動機構と、様々な動作制御部を有するポンプ制御ユニットと、駆動機構および制御部を含むポンプに電力を供給するための電源とを含む。
【0006】
さらに、いくつかの輸液ポンプは携帯式であり、例えば、輸液ポンプは、外来患者または他の患者による移動式使用のために、より小さく、よりコンパクトであり得る。当然ながら、携帯式ポンプには、ポンプモータに電力を供給するための手段として、同様に携帯式の電源が供給されなければならない。バッテリは、携帯ユニット用の電力の適切な選択肢である。一部のポンプは、使い捨てバッテリを使用することがあり、他のポンプは、充電式バッテリを使用することがある。ポンプはまた、I.V.ポールに取り付けられるように寸法決めされ得る。ポンプが取り付けられたI.V.ポールは、静止したままであってもよく、または病院環境内で移動されてもよい。別の例では、ポンプは病院のベッドまたは他の支持構造に取り付けられてもよい。上述したように、ポンプは、携帯可能であってもよく、例えばパウチ内で患者に携帯されてもよい。ポンプは、患者の衣服および/またはベルト、ベストなどの他の支持衣服に取り付けられて支持されてもよい。
【0007】
充電式バッテリは、輸液ポンプなどの各種システムの電源として広く用いられている。システムに格納されたバッテリの寿命は、そのシステムの性能にとって重要な要素である。しかしながら、バッテリパックに過剰な電流が供給されることによりバッテリパックが過熱されると、充電式バッテリの寿命が低下する。バッテリパックの損傷を軽減することは、バッテリパックの温度が閾値温度を超えないことを確実にすることによって達成されることができる。
【0008】
システムに格納されたバッテリが過度の温度によって損傷されないことを保証し、それによってバッテリの寿命を延ばすためのいくつかの方法が存在する。しかしながら、既存の方法にはいくつかの欠点がある。例えば、システムに格納されたバッテリパックが過度の温度によって損傷を受けないことを保証するための1つの既存の方法は、ファンまたは他の能動冷却デバイスを利用してデバイスの熱性能を管理することである。しかしながら、これらの方法は、様々な制限および欠点を有する。例えば、能動冷却デバイスは、能動冷却デバイスが電力を必要とするため、デバイスの全体的なコストを増加させ、デバイスの電力需要を増加させる。これは、デバイスに対して既に一定量の電力を有するバッテリ駆動デバイスにとって特に問題となり得る。能動冷却デバイスはまた、医療デバイスの全寿命よりも短い寿命制限を有する可能性があり、医療デバイスの修理および/または早期交換を必要とする。
【0009】
したがって、ユーザの介入を必要としないシステムにおいて充電可能バッテリの熱性能を管理するための方法およびシステムが望まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
概要
本開示は、医療デバイスおよび他の電子デバイスなどのデバイスの熱管理のための新規且つ革新的な方法およびシステムを提供する。様々な実施形態では、コンピュータ実装方法は、充電電流レベルで電力を引き出すデバイスの現在温度を測定することと、現在温度に基づいて複数の温度閾値内の現在温度閾値を識別することであって、複数の温度閾値が、少なくとも1つの上昇温度閾値および少なくとも1つの下降温度閾値を含む、ことと、現在温度が第1の期間にわたって下降温度閾値を下回るときにデバイスの充電電流レベルを増加させることと、現在温度が第1の期間にわたって上昇温度閾値を上回るときにデバイスの充電電流レベルを減少させることとを含む。
【0011】
様々な実施形態では、項目1に記載のコンピュータ実装方法は、現在温度が第2の期間にわたって上昇温度閾値を上回っていると決定することと、デバイスの充電電流レベルを最低充電電流レベルに設定することとをさらに含む。
【0012】
様々な実施形態では、項目1に記載のコンピュータ実装方法は、現在温度が警告閾値を上回るときを決定することと、デバイスの充電電流レベルを最低充電電流レベルに直ちに設定することとをさらに含む。
【0013】
様々な実施形態では、項目1に記載のコンピュータ実装方法は、現在温度が第2の期間にわたって下降温度閾値を下回っていると決定することと、充電電流レベルを1レベルだけ増加させることとをさらに含む。
【0014】
様々な実施形態では、電力は、バッテリを充電するために使用される。
【0015】
様々な実施形態では、現在温度は、バッテリ温度を含む。
【0016】
様々な実施形態では、現在温度は、プロセッサ温度を含む。
【0017】
様々な実施形態では、デバイスは、プロセッサと、少なくとも1つの温度センサと、命令を記憶するメモリとを含み、命令は、プロセッサによって読み取られると、少なくとも1つの温度センサを使用して、充電電流レベルで電力を引き出すデバイスの現在温度を測定することと、現在温度に基づいて複数の温度閾値内の現在温度閾値を識別することであって、複数の温度閾値が少なくとも1つの上昇温度閾値および少なくとも1つの下降温度閾値を含む、ことと、現在温度が第1の期間にわたって下降温度閾値を下回るときにデバイスの充電電流レベルを増加させることと、現在温度が第1の期間にわたって上昇温度閾値を上回るときにデバイスの充電電流レベルを減少させることとをデバイスに行わせる。
【0018】
様々な実施形態では、命令は、プロセッサによって読み取られると、現在温度が第2の期間にわたって上昇温度閾値を上回っていると決定することと、デバイスの充電電流レベルを最低充電電流レベルに設定することとをさらにデバイスに行わせる。
【0019】
様々な実施形態では、命令は、プロセッサによって読み取られると、現在温度が警告閾値を上回っているときを決定することと、デバイスの充電電流レベルを最低充電電流レベルに直ちに設定することとをさらにデバイスに行わせる。
【0020】
様々な実施形態では、命令は、プロセッサによって読み取られると、現在温度が第2の期間にわたって下降温度閾値を下回っていると決定することと、充電電流レベルを1レベルだけ増加させることとをさらにデバイスに行わせる。
【0021】
様々な実施形態では、電力は、バッテリを充電するために使用される。
【0022】
様々な実施形態では、現在温度は、バッテリ温度を含む。
【0023】
様々な実施形態では、現在温度は、プロセッサ温度を含む。
【0024】
様々な実施形態では、非一時的コンピュータ可読媒体は、命令を記憶し、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、充電電流レベルで電力を引き出すデバイスの現在温度を測定することと、現在温度に基づいて複数の温度閾値内の現在温度閾値を識別することであって、複数の温度閾値が、少なくとも1つの上昇温度閾値および少なくとも1つの下降温度閾値を含む、ことと、現在温度が第1の期間にわたって下降温度閾値を下回るときにデバイスの充電電流レベルを増加させることと、現在温度が第1の期間にわたって上昇温度閾値を上回るときにデバイスの充電電流レベルを減少させることとを含むステップを1つ以上のプロセッサに実行させる。
【0025】
様々な実施形態では、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、現在温度が第2の期間にわたって上昇温度閾値を上回っていると決定することと、デバイスの充電電流レベルを最低充電電流レベルに設定することとを含むステップをさらに1つ以上のプロセッサに実行させる。
【0026】
様々な実施形態では、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、現在温度が警告閾値を上回っているときを決定することと、デバイスの充電電流レベルを最低充電電流レベルに直ちに設定することとを含むステップをさらに1つ以上のプロセッサに実行させる。
【0027】
様々な実施形態では、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、現在温度が第2の期間にわたって下降温度閾値を下回っていると決定することと、充電電流レベルを1レベルだけ増加させることとを含むステップをさらに1つ以上のプロセッサに実行させる。
【0028】
様々な実施形態では、電力は、バッテリを充電するために使用される。
【0029】
様々な実施形態では、現在温度は、バッテリ温度およびプロセッサ温度からなる群から選択される。
【0030】
開示された方法および装置の追加の特徴および利点は、以下の詳細な説明および図面に記載され、それらから明らかになるであろう。本明細書に記載の特徴および利点は、全てを含むものではなく、特に、多くの追加の特徴および利点が、図面および説明を考慮すると当業者には明らかであろう。さらに、本明細書で使用される言語は、主に読みやすさおよび説明目的のために選択されており、本発明の主題の範囲を限定するものではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
説明は、本開示の例示的な態様として提示され、本開示の範囲の完全な列挙として解釈されるべきではない以下の図を参照してより完全に理解されるであろう。
【0032】
図1図1は、本開示の例示的な態様によるデバイスのブロック図を示している。
【0033】
図2図2は、本開示の例示的な態様によるシステムおよびその熱源のブロック図を示している。
【0034】
図3図3図8は、本開示の例示的な態様による熱制御プロセスにおける閾値の例を示している。
図4図3図8は、本開示の例示的な態様による熱制御プロセスにおける閾値の例を示している。
図5図3図8は、本開示の例示的な態様による熱制御プロセスにおける閾値の例を示している。
図6図3図8は、本開示の例示的な態様による熱制御プロセスにおける閾値の例を示している。
図7図3図8は、本開示の例示的な態様による熱制御プロセスにおける閾値の例を示している。
図8図3図8は、本開示の例示的な態様による熱制御プロセスにおける閾値の例を示している。
【0035】
図9図9は、本開示の例示的な態様による熱制御プロセスの状態図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0036】
詳細な説明
ここで図面を参照すると、医療デバイスおよび他の電子デバイスなどのデバイスの熱管理のための新規且つ革新的なシステムおよび方法のための技術が開示されている。医療デバイスの熱管理は、計算能力の増加および医療デバイスの制御のためにますます重要になっている。計算能力および機能性の増加は、通常、より高い消費電力に関連し、電子デバイスの消費電力は、電子デバイスによって生成される熱の量に関連する。電子デバイスは、通常、特定の温度閾値内で動作するため、電子デバイスを動作温度閾値内に保つために、デバイスによって生成された熱を管理する必要がある。
【0037】
いくつかの実施形態では、医療デバイスは、輸液ポンプおよび/または複数の輸液ポンプを有するラックマウント型システムを含む。輸液ポンプは、これらに限定されるものではないが、蠕動ポンプ、シリンジポンプ、携帯用ポンプ、および/または患者に薬剤を送達する任意の他のポンプを含むことができる。デバイスは、様々な実施形態において、任意の種類の医療デバイス、または充電式バッテリもしくは他の電子部品を有する任意の他の適切なデバイスであることを理解されたい。
【0038】
限定されるものではないが、部品温度限界、デバイス表面温度、ならびにラックなどの集合システムにおける関連する付属品表面および部品温度などの様々な領域が管理されて、デバイスの熱性能を管理することができる。様々な実施形態では、ファンまたは他の能動冷却デバイスが使用されて、デバイスの熱性能を管理することができる。しかしながら、これらの能動冷却デバイスは、能動冷却デバイスが電力を必要とするため、デバイスの全体的なコストを増加させ、デバイスの電力需要を増加させる。これは、デバイスに対して既に一定量の電力を有するバッテリ駆動デバイスにとって特に問題となり得る。能動冷却デバイスはまた、医療デバイスの全寿命よりも短い寿命制限を有する可能性があり、医療デバイスの修理および/または早期交換を必要とする。
【0039】
熱管理の複雑さは、特にラックマウント型システムなどのマルチデバイスシステム内の様々な構成要素およびデバイスの異なる熱時定数によってさらに悪化する。マルチデバイスシナリオにおいて独立して熱を発生する複数のデバイスは、異なる条件下で動作されることができる。デバイス内部システムのそれぞれは、独立して(機能制御、機構制御、充電など)発熱することができ、各デバイスの性能を最適化するために、各デバイスの性能が独立して制御される必要がある。同様に、デバイスは、複数の構成要素を含むことができ、デバイス内の任意の特定の構成要素の電力消費は、デバイス内の各構成要素の性能を最適化するために独立して制御されることができる。様々な実施形態では、ラックマウント型システムは、複数の輸液ポンプを含み、各輸液ポンプの性能および/または温度に基づいて各輸液ポンプを独立して制御することが望ましい。このようにして、複数の患者への様々な処置の送達を最適化するために、各輸液ポンプの性能が改善されることができる。
【0040】
本明細書に記載のシステムおよび方法は、特定の構成要素、デバイス、および/またはシステムの性能を制御して特定の熱閾値内で性能を維持するために、温度の瞬間的な変化による不要な変化を制限するために「動作領域なし」を利用しながら、時間および温度パラメータの両方に対して複数の制御レベルを利用することができる。温度は、構成要素、デバイス、および/またはシステム内のいくつかのサーミスタ(または任意の他の温度検出デバイス)を介して監視されることができる。温度は、デバイス自体(例えば、シャーシ温度)、任意の構成要素、および/または必要に応じて構成要素の組み合わせについて測定されることができる。
【0041】
本開示の態様にしたがう様々なシステムおよびプロセスを以下により詳細に説明する。
【0042】
デバイスおよびシステム
図1は、本開示の例示的な態様によるデバイスのブロック図を示している。デバイス100は、プロセッサ110、メモリ120、通信インターフェース130、センサ140、コントローラ142、電源144、および/または温度センサ150を含むことができる。
【0043】
プロセッサ110は、中央処理装置(CPU)とも称されることがある。プロセッサ110は、算術演算、論理演算、および/またはI/O演算を符号化する命令を実行することができる1つ以上のデバイスを含むことができる。多くの態様では、プロセッサ110は、典型的には一度に1つの命令を実行する(または単一の命令パイプラインを処理する)ことができるシングルコアプロセッサおよび/または複数の命令を同時に実行することができるマルチコアプロセッサであってもよい。様々な態様では、プロセッサ110は、単一の集積回路、2つ以上の集積回路として実装されてもよく、および/または、個々のマイクロプロセッサダイが単一の集積回路パッケージに含まれ、したがって単一のソケットを共有するマルチチップモジュールの構成要素であってもよい。
【0044】
メモリ120は、RAM、ROM、EEPROM、またはデータを記憶することができる任意の他のデバイスなどの揮発性および/または不揮発性メモリデバイスの任意の組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、メモリ120は、様々なデータ122を記憶する。様々な実施形態では、データ122は、デバイス100に、通信インターフェース130を使用して、必要に応じて、要求に応じて、自動的に、スケジュールにしたがって、または任意の他の間隔で、温度データおよび/またはプログラミングデータなどのデータを提供する1つ以上のアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を提供させる。このようにして、デバイス100は、その熱性能を報告し、および/またはその熱管理を再構成するための命令を取得することができる。APIへのアクセスは、本開示の特定のアプリケーションの要件に応じて、クライアント認証鍵を使用するなど、様々な技術のいずれかを使用してオープンにされるおよび/または保護されることができる。
【0045】
通信インターフェース130は、ネットワークデバイス(例えば、ネットワークアダプタまたはコンピュータをコンピュータネットワークに接続する任意の他の構成要素)、周辺機器相互接続(PCI)デバイス、記憶デバイス、ディスクドライブ、サウンドまたはビデオアダプタ、写真/ビデオカメラ、プリンタデバイス、キーボード、ディスプレイなどを含むことができる。通信インターフェース130は、必要に応じて様々なネットワークを介して通信することができる。これらのネットワークは、LAN(ローカルエリアネットワーク)、WAN(ワイドエリアネットワーク)、電話ネットワーク(例えば、公衆交換電話網(PSTN))、セッション開始プロトコル(SIP)ネットワーク、無線ネットワーク、ポイントツーポイントネットワーク、スターネットワーク、トークンリングネットワーク、ハブネットワーク、無線ネットワーク(EDGE、3G、4G LTE、Wi-Fi、5G、WiMAXなどのプロトコルを含む)、インターネットなどを含むことができる。ユーザ名/パスワード、オープン認証(OAuth)、ケルベロスス、セキュアID、デジタル証明書などの様々な認証および認証技術が使用されて、通信を保護してもよい。
【0046】
センサデバイス140は、様々な環境および/または物理的状態を検知するための様々なセンサを含むことができる。例えば、センサデバイス140は、特定の状態について処置されている患者に関するデータを測定および/または記録するために使用されることができる。別の例では、センサデバイス140は、温度、湿度、光レベルなどの部屋の状態を検出することができる。コントローラ142は、動作を実行するために使用される任意のデバイスを含むことができる。これらの動作は、デバイスの電気出力を調整すること、薬剤の送達を調整すること、部屋の環境条件を変更することなどを含むことができるが、これらに限定されるものではない。電源144は、デバイス100の構成要素のいずれかに電力を供給することができる。電源144は、バッテリ、コンデンサ、変圧器、充電回路、および/またはデバイス100の構成要素にACおよび/またはDC電力を供給することができる任意の他のデバイスを含むことができる。様々な実施形態では、電源144は、AC電力を3.3V、5V、および/または12VのDC電力に変換してデバイス100の構成要素に供給するAC/DCコンバータを含む。電源144の充電回路は、AC充電器、DC充電器、ソーラーパネルなどの任意の適切な充電器を含むことができる。
【0047】
温度センサ150は、デバイス100の構成要素のいずれかの熱状態を測定することができる任意のデバイス(例えば、サーミスタ)を含むことができる。温度センサは、デバイス100の特定の構成要素および/または別個の温度検知デバイス内に埋め込まれることができる。例えば、プロセッサ110は、一体型熱センサを有することができるとともに、サーミスタは、メモリ120に取り付けられることができる。
【0048】
図2は、本開示の例示的な態様によるシステムおよびその熱源のブロック図を示している。システム200は、様々なデバイス210~212およびシステム電源220を含むことができる。デバイス210~212は、ラックまたは他の取り付けシステムなどの固定空間内に格納されることができる。デバイス210~212は、図1に関してなど、本明細書に記載されたデバイスの任意の構成要素を含むことができる。システム電源220は、デバイス210~212のうちの1つ以上に電力を供給するパワーデバイスとすることができる。システム電源220は、AC電源、DC電源、および/または本明細書に記載の任意の他の電源を含むことができる。
【0049】
熱制御プロセス
図3は、本開示の例示的な態様による熱制御プロセスにおける閾値の例を示している。熱制御プロセスの様々な特徴が例300に示されており、これは3つのバッテリ充電電流レベル340を含む。例えば、バッテリ充電電流レベル370は、標準充電電流372、低減充電電流374、ゼロ充電電流376、および/または本発明の特定の用途の要件に適切な任意の他の電流レベルを含むことができる。例300は、3つの上昇温度閾値330と、2つの下降温度閾値340と、温度変化なし動作ブロック310と、電流変化なし動作ブロック320とを含む。温度変化なし動作ブロック310は、例300に示すように10秒などの持続時間360を有することができる。温度変化なし動作ブロック310の間、デバイスは、デバイスの温度350を上昇させる標準的なバッテリ充電電流レベル372で動作する。温度350が特定のレベルに達し、および/または持続時間360が経過すると、バッテリ充電電流レベル370は、バッテリ充電電流低減レベル374に設定されることができ、電流変化なし動作ブロック320において充電が低減レベルで継続することができる。電流変化なし動作ブロック320は、例300に示すように150秒などの持続時間362を有することができる。例300に示すように、温度350は、上昇し続けるが、温度変化なし動作ブロック310よりも遅い速度である。温度350が閾値レベルに達し、および/または電流変化なし動作ブロック320の持続時間362が経過すると、バッテリ充電電流レベル370がゼロ充電電流状態376に低下され得る。例300に示すように、これは、デバイスの温度350を低下させる。
【0050】
構成要素温度は、様々な構成要素、デバイス、およびシステム閾値に基づいて異なる範囲に分割されることができる。例300に示すように、第1の上昇温度閾値332と第1の下降温度閾値342との間の温度の範囲は、これらの閾値が、デバイスの性能(例えば、電力)を高めるには高すぎる温度に関連するが、デバイスの性能(例えば、電力)を低下させるには低すぎる温度にも関連するため、構成要素の性能に変更を加えることができない範囲である。
【0051】
第1の上昇温度閾値332と第2の上昇温度閾値334との間の温度範囲は、温度読み取り値のノイズを除去するために閾値時間(例えば、温度変化なし動作ブロック310)待機した後にデバイスの性能が低下する範囲に対応する。このようにして、温度変化なし動作ブロック310は、温度読み取りのノイズをフィルタリングし、デバイス(例えば、ヒステリシス)の性能の望ましくない切り替えを防止するために使用されることができる。ヒステリシスの後に温度350がこの範囲内に留まると、構成要素、デバイス、および/またはシステムの性能が低下されることができる。
【0052】
第2の上昇温度閾値334と第3の上昇温度閾値336との間の温度範囲は、いかなるヒステリシスも伴わずに(例えば、警告温度閾値)、直ちに性能が1レベルだけ低下する範囲に対応する。この範囲では、この迅速な変化は、構成要素、デバイス、および/またはシステムの温度350がそれ以上上昇するのを防ぐために使用される。温度350が第3の上昇温度閾値336を超えると、性能は、直ちにゼロに低下する。これは、構成要素、デバイス、および/またはシステム内の熱負荷を可能な限り低減するためであり、温度は、構成要素、デバイス、システムがその最大動作温度を超える可能性があるレベルに近付く可能性がある。電力をゼロに低減することは、構成要素、デバイス、および/またはシステムの損傷を回避し、および/または構成要素、デバイス、および/またはシステムの有効寿命を延ばすのに役立つことができる。
【0053】
第1の下降温度閾値342と第2の下降温度閾値344との間の温度範囲は、構成要素、デバイス、および/またはシステムの性能が1レベルだけ増加する範囲に対応することができる。温度350が第2の下降温度閾値342を下回ると、温度変化なし動作ブロック310または電流変化なし動作ブロック320が有効であっても、性能が直ちに1レベルだけ増加されることができる。これは、低い動作温度を利用するために、可能な限り早く構成要素、デバイス、および/またはシステムの性能を高めるために行われることができる。
【0054】
例300は、バッテリ充電電流レベルに関して説明されているが、本開示の態様にしたがって、任意のデバイスまたは構成要素の任意の電流レベルが利用されることができる。同様に、例300には3つの充電レベル、3つの上昇温度閾値、および2つの下降温度閾値のみが示されているが、システムの熱時定数などの特定の要件に応じて、任意の数および/または粒度の充電レベルおよび閾値が利用されることができる。
【0055】
以下の図は、バッテリ充電電流の変化に対する温度の様々な例を使用した熱制御プロセスの挙動を示す。しかしながら、本明細書に記載の他の構成要素およびデバイスにも同じ方法が適用される。
【0056】
図4は、本開示の例示的な態様による、温度が第1の上昇閾値を上回ったままであるときの熱制御プロセスにおける閾値の例を示している。例400では、デバイスは、2アンペアの動作電力にある。温度450が第1の上昇温度閾値432を上回って上昇すると、温度変化なし動作ブロック410に入る。これは、温度が閾値を超えた後の期間(例えば、持続時間460)であり、その間、温度450が閾値432を超えたままであることを検証するために、バッテリ充電電流へのいかなる変化もブロックされる。温度変化なし動作ブロック410の終了に達せず、温度450が依然として閾値432を上回っている場合、バッテリ充電電流は、例400に示すように、1レベルだけ、例えば1アンペアに低下する。バッテリ充電電流を下げると、電流変化なし動作ブロック420に入る。これは、バッテリ充電電流が変更された後の期間(例えば、持続時間465)であり、その間、デバイスが新たなバッテリ充電電流で安定することを可能にするために、バッテリ充電電流のさらなる変化がブロックされる。電流変化なし動作ブロック420の終了時に温度450が依然として第1の上昇閾値432を上回っている場合、バッテリ充電電流は、再び低下されることができ、今度は例400に示すように最低充電電流レベル、例えば0アンペアに低下されることができる。
【0057】
図5は、本開示の例示的な態様による、温度が第1の下降閾値を下回るときの熱制御プロセスにおける閾値の例を示している。例500では、デバイスの充電電流は、2アンペアである。温度550が第1の上昇閾値532を上回って上昇すると、温度変化なし動作ブロック510に入る。温度変化なし動作ブロック510の終了に到達すると、温度は依然として閾値532を上回っているため、充電電流は、1レベルだけ(例えば、1アンペアに)低下する。バッテリ充電電流を下げると、電流変化なし動作ブロック520に入る。例500では、温度は、電流変化なし動作ブロック520の終了時に第1の下降閾値542を下回る。したがって、バッテリ充電電流は、1レベルだけ増加するか、または2アンペアに戻る。
【0058】
図6は、本開示の例示的な態様による、温度が第2の上昇閾値を上回って上昇したときの熱制御プロセスにおける閾値の例を示している。例600では、デバイスは、2アンペアで動作している。温度650が第1の上昇閾値632を上回って上昇すると、温度変化なし動作ブロック610に入る。例600では、温度650は上昇し続け、温度変化なし動作ブロック610の終了に達する前に第2の上昇温度閾値634を超える。したがって、温度変化なし動作ブロック610の終了に達する前に、バッテリ充電電流が1レベルだけ(例えば、1アンペアに)低下される。バッテリ充電電流を低下させた後、温度変化なし動作ブロック時間閾値(例えば、持続時間660)が経過し、電流変化なし動作ブロック620に入る。温度650は、電流変化なし動作ブロック620の終了時に第1の上昇閾値を上回ったままであり、したがって、バッテリ充電電流は、再び低下し、今度は最低充電電流レベルになり、これは例600では0アンペアである。
【0059】
図7は、本開示の例示的な態様による、温度が第3の上昇閾値を上回って上昇したときの熱制御プロセスにおける閾値の例を示している。例700では、デバイスは、2アンペアで動作している。温度750が第1の上昇閾値732を上回って上昇すると、温度変化なし動作ブロック710に入る。例700では、温度750は、上昇し続け、温度変化なし動作ブロック710の終了に達する前に第2の上昇温度閾値734を超える。したがって、「温度変化なし動作ブロック」の終了前に電流が1レベルだけ(例えば、1アンペアに)低下される。バッテリ充電電流を低下させた後、温度変化なし動作ブロック時間閾値(例えば、持続時間760)が経過し、電流変化なし動作ブロック720に入る。例700では、温度750は、上昇し続け、電流充電なし動作ブロック720の持続時間(例えば、持続時間765)中に第3の上昇閾値736を超える。この時点で、電流は、電流変化なし動作ブロック720の終了まで待つことなく、最低充電レベル(例えば、0アンペア)まで直ちに低下される。電流充電なし動作ブロック720が経過すると、温度750は、第1の下降温度閾値742を上回ったままである。したがって、電流は、最低充電電流レベルのままである。
【0060】
図8は、本開示の例示的な態様による、温度が第2の下降閾値を下回るときの熱制御プロセスにおける閾値の例を示している。例800では、デバイスは、2アンペアで動作している。温度850が第1の上昇閾値832を上回って上昇すると、温度変化なし動作ブロック810に入る。温度変化なし動作ブロック810の終了に達すると(例えば、持続期間860の後)、温度850は、第1の上昇閾値832を上回ったままであり、バッテリ充電電流は、1レベルだけ、例えば1アンペアに低下し、電流変化なし動作ブロック820に入る。例800では、電流変化なし動作ブロック820が経過しなくなる前に(例えば、持続時間865)、温度850は、第2の下降閾値844を下回っている。したがって、バッテリ充電電流は、第2の下降閾値844を超えるとすぐに且つ電流変化なし動作ブロック820の終了前に、2アンペアまで1レベルだけ増加される。
【0061】
本発明の実施形態にしたがうデバイスの熱管理のための具体的なプロセスおよび例を、図3図8を参照して説明する。しかしながら、異なる時間期間、異なる温度閾値を利用するプロセス、および任意のデバイス、構成要素、またはシステムのプロセスを含む様々なプロセスのいずれも、本開示の特定の用途の要件に適切に利用されることができる。例えば、様々な異なる現在状態(例えば、2.5アンペア、2アンペア、1.5アンペア、1アンペア、0.5アンペア、および0アンペア)が使用されて、特定のデバイス、構成要素、またはシステムの消費電力(および、関連して、その温度)をより細かく制御することができる。同様に、様々な異なる温度閾値(例えば、65C、70C、75C、80C、85C、90C、95C、100Cなど)が利用されることができる。
【0062】
図9は、本開示の例示的な態様による熱制御プロセスの状態図900を示している。状態図900は、デバイスの電源がオンになる状態910において始まる。電源が投入されると、デバイスは、初期動作状態に対応する状態920に入る。状態920にある間、デバイス温度が下降温度閾値を下回ると、デバイスは、その充電電流を1レベルだけ増加させ、状態922に遷移する(930)。デバイス温度が上昇温度閾値を超えると、デバイスは、状態924に遷移する(932)。デバイス温度が警告温度閾値を超えると、デバイスは、その充電電流を最低レベルに変更し、状態928に遷移する(934)。
【0063】
状態922は、デバイス温度が下降温度閾値を下回る電流変化なし動作ブロックに対応する。状態922において、デバイス温度が特定の持続時間にわたって下降温度閾値を下回ったままであり、および/または即時増加閾値を下回った場合、デバイスは、その充電電流を(最大充電電流レベルではないにしても)1レベルだけ増加させ、状態922のままである(936)。持続時間が経過し、デバイス温度が下降温度閾値を超えると、デバイスは、状態920に遷移する(938)。
【0064】
状態924は、温度変化なし動作ブロックに対応する。状態924において、持続時間が経過し、デバイス温度が上昇温度閾値を下回ると、デバイスは、状態920に遷移する(940)。デバイス温度が上昇温度閾値を上回ったままであり、充電電流が最低レベルを上回っているとき、デバイスは、その充電電流を1レベルだけ減少させ、状態926に遷移する(942)。デバイスがその充電電流レベルを低減することができないとき、デバイスは、状態928に遷移する(944)。
【0065】
状態926は、電流変化上昇なし動作ブロックに対応する。状態926において、持続時間が経過し、デバイス温度が上昇温度閾値を上回ったままであるか、またはデバイス温度が即時減少閾値を超えた場合、デバイスは、充電電流を1レベルだけ減少させ、状態926のままである(946)。デバイスがその充電レベルを低減することができないとき、デバイスは、状態928に遷移する(948)。持続時間が経過し、デバイス温度が上昇温度閾値を下回ると、デバイスは、状態920に遷移する(950)。
【0066】
状態928は、高温ブロック(例えば、警告状態)を伴う最低充電電流レベルに対応する。状態928にある間、充電レベルは、最低状態のままであり、デバイスを冷却することができる。状態928において、デバイス温度が温度上昇閾値を下回ると、デバイスは、状態920に遷移する(952)。
【0067】
様々な実施形態では、デバイスが存在する環境に関する追加の基準を熱制御プロセスの意思決定に使用されることができる。例えば、バッテリの電流充電がその容量の25%であり、デバイスが高い周囲温度環境にある(例えば、環境の温度は、第1、第2、または第3の上昇温度閾値またはその付近である)場合、デバイスがより低い周囲温度の環境に位置するまでバッテリ充電を遅らせることができる。いくつかの実施形態では、いくつかの低減された性能レベルが実装されてもよい。特定の低減された性能レベルでは、デバイスの性能は、システムがそれを可能にする場合、温度とともに直線的に低減され得る。例えば、バッテリは、バッテリのサーミスタが温度の上昇を検出すると、充電率をゆっくりと低下させることができる。多くの実施形態では、温度読み取り周波数(例えば、サンプリングレート)は、急激な温度スパイクが見逃されないようにするために、温度限界に近付いたときに変更(例えば、増加および/または減少)されることができる。
【0068】
状態図900に関連する動作を実行する多くの他の方法が使用されてもよいことが理解されよう。例えば、状態のいくつかの順序は変更されてもよく、特定の状態は他の状態と組み合わされてもよく、1つ以上の状態が繰り返されてもよく、および/または記載された状態のいくつかは任意である。状態図900は、本明細書で説明するように、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア、または両方の組み合わせを含み得る処理ロジックによって実行されてもよい。
【0069】
本明細書に記載された開示された方法および手順の全ては、1つ以上のコンピュータプログラム、構成要素、および/またはプログラムモジュールを使用して実装されることができることが理解されよう。これらの構成要素は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、磁気または光ディスク、光メモリ、または他の記憶媒体などの揮発性または不揮発性メモリを含む、任意の従来のコンピュータ可読媒体または機械可読媒体上の一連のコンピュータ命令として提供されてもよい。命令は、ソフトウェアまたはファームウェアとして提供されてもよく、および/またはASIC、FPGA、DSPまたは任意の他の同様のデバイスなどのハードウェア構成要素に全体的または部分的に実装されてもよい。命令は、一連のコンピュータ命令を実行するときに、開示された方法および手順の全部または一部を実行するまたは実行を容易にする1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成されてもよい。当業者には理解されるように、プログラムモジュールの機能は、本開示の様々な態様において所望に応じて組み合わされ、または分散されてもよい。
【0070】
本開示はある特定の態様で説明されているが、多くの追加の変更および変形が当業者には明らかであろう。特に、上述した様々なプロセスのいずれも、特定の用途の要件により適した方法で同様の結果を達成するために、代替シーケンスでおよび/または並列に(同じまたは異なるコンピューティングデバイス上で)実行されることができる。したがって、本開示は、本開示の範囲および趣旨から逸脱することなく、具体的に説明された以外の方法で実施されることができることを理解されたい。したがって、本開示の実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の特定の用途に適していると考えられる、本明細書で論じる実施形態のいくつかまたは全てを自由に組み合わせることは、当業者には明らかであろう。本開示を通して、「有利な」、「例示的な」または「好ましい」などの用語は、本開示またはその実施形態に特に適している(ただし必須ではない)要素または寸法を示し、明示的に必要とされる場合を除いて、当業者によって適していると考えられる場合はいつでも変更され得る。したがって、本発明の範囲は、例示された実施形態によってではなく、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物によって決定されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-03-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実装方法であって、
充電電流レベルで電力を引き出すデバイスの現在温度を測定することと、
前記現在温度に基づいて複数の温度閾値内の現在温度閾値を識別することであって、前記複数の温度閾値が、少なくとも1つの上昇温度閾値および少なくとも1つの下降温度閾値を備える、ことと、
前記現在温度が第1の期間にわたって下降温度閾値を下回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを増加させることと、
前記現在温度が前記第1の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを減少させることと
を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記現在温度が第2の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回っていると決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに設定することと
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記現在温度が警告閾値を上回っているときを決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに直ちに設定することと
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記現在温度が第2の期間にわたって前記下降温度閾値を下回っていると決定することと、
前記充電電流レベルを1レベルだけ増加させることと
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記電力が、バッテリを充電するために使用される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記現在温度が、バッテリ温度を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
前記現在温度が、プロセッサ温度を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
デバイスであって、
なくとも1つの温度センサと、
命令を記憶するメモリと
プロセッサと
を備え、
記プロセッサ
前記少なくとも1つの温度センサを使用して、充電電流レベルで電力を引き出す前記デバイスの現在温度を測定することと、
前記現在温度に基づいて複数の温度閾値内の現在温度閾値を識別することであって、前記複数の温度閾値が、少なくとも1つの上昇温度閾値および少なくとも1つの下降温度閾値を備える、ことと、
前記現在温度が第1の期間にわたって下降温度閾値を下回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを増加させることと、
前記現在温度が前記第1の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを減少させることと
前記プロセッサに行わせる、前記命令を読み取るように構成される、デバイス。
【請求項9】
記プロセッサ
前記現在温度が第2の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回っていると決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに設定することと
さらに前記プロセッサに行わせる、前記命令を読み取るように構成される、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
記プロセッサ
前記現在温度が警告閾値を上回っているときを決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに直ちに設定することと
さらに前記プロセッサに行わせる、前記命令を読み取るように構成される、請求項8に記載のデバイス。
【請求項11】
記プロセッサ
前記現在温度が第2の期間にわたって前記下降温度閾値を下回っていると決定することと、
前記充電電流レベルを1レベルだけ増加させることと
さらに前記プロセッサに行わせる、前記命令を読み取るように構成される、請求項8に記載のデバイス。
【請求項12】
前記電力が、バッテリを充電するために使用される、請求項8に記載のデバイス。
【請求項13】
前記現在温度が、バッテリ温度を含む、請求項8に記載のデバイス。
【請求項14】
前記現在温度が、プロセッサ温度を含む、請求項8に記載のデバイス。
【請求項15】
命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
充電電流レベルで電力を引き出すデバイスの現在温度を測定することと、
前記現在温度に基づいて複数の温度閾値内の現在温度閾値を識別することであって、前記複数の温度閾値が、少なくとも1つの上昇温度閾値および少なくとも1つの下降温度閾値を備える、ことと、
前記現在温度が第1の期間にわたって下降温度閾値を下回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを増加させることと、
前記現在温度が前記第1の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを減少させることと
を含むステップを実行させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記現在温度が第2の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回っていると決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに設定することと
を含むステップをさらに実行させる、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記現在温度が警告閾値を上回っているときを決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに直ちに設定することと
を含むステップをさらに実行させる、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記現在温度が第2の期間にわたって前記下降温度閾値を下回っていると決定することと、
前記充電電流レベルを1レベルだけ増加させることと
を含むステップをさらに実行させる、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記電力が、バッテリを充電するために使用される、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記現在温度が、バッテリ温度およびプロセッサ温度からなる群から選択される、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
開示された方法および装置の追加の特徴および利点は、以下の詳細な説明および図面に記載され、それらから明らかになるであろう。本明細書に記載の特徴および利点は、全てを含むものではなく、特に、多くの追加の特徴および利点が、図面および説明を考慮すると当業者には明らかであろう。さらに、本明細書で使用される言語は、主に読みやすさおよび説明目的のために選択されており、本発明の主題の範囲を限定するものではないことに留意されたい。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
コンピュータ実装方法であって、
充電電流レベルで電力を引き出すデバイスの現在温度を測定することと、
前記現在温度に基づいて複数の温度閾値内の現在温度閾値を識別することであって、前記複数の温度閾値が、少なくとも1つの上昇温度閾値および少なくとも1つの下降温度閾値を備える、ことと、
前記現在温度が第1の期間にわたって下降温度閾値を下回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを増加させることと、
前記現在温度が前記第1の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを減少させることと
を含む、コンピュータ実装方法。
(項目2)
前記現在温度が第2の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回っていると決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに設定することと
をさらに含む、項目1に記載のコンピュータ実装方法。
(項目3)
前記現在温度が警告閾値を上回っているときを決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに直ちに設定することと
をさらに含む、項目1に記載のコンピュータ実装方法。
(項目4)
前記現在温度が第2の期間にわたって前記下降温度閾値を下回っていると決定することと、
前記充電電流レベルを1レベルだけ増加させることと
をさらに含む、項目1に記載のコンピュータ実装方法。
(項目5)
前記電力が、バッテリを充電するために使用される、項目1に記載のコンピュータ実装方法。
(項目6)
前記現在温度が、バッテリ温度を含む、項目1に記載のコンピュータ実装方法。
(項目7)
前記現在温度が、プロセッサ温度を含む、項目1に記載のコンピュータ実装方法。
(項目8)
デバイスであって、
プロセッサと、
少なくとも1つの温度センサと、
命令を記憶するメモリと
を備え、
前記命令が、前記プロセッサによって読み取られると、前記デバイスに、
前記少なくとも1つの温度センサを使用して、充電電流レベルで電力を引き出す前記デバイスの現在温度を測定することと、
前記現在温度に基づいて複数の温度閾値内の現在温度閾値を識別することであって、前記複数の温度閾値が、少なくとも1つの上昇温度閾値および少なくとも1つの下降温度閾値を備える、ことと、
前記現在温度が第1の期間にわたって下降温度閾値を下回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを増加させることと、
前記現在温度が前記第1の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを減少させることと
を行わせる、デバイス。
(項目9)
前記命令が、前記プロセッサによって読み取られると、前記デバイスにさらに、
前記現在温度が第2の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回っていると決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに設定することと
を行わせる、項目8に記載のデバイス。
(項目10)
前記命令が、前記プロセッサによって読み取られると、前記デバイスにさらに、
前記現在温度が警告閾値を上回っているときを決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに直ちに設定することと
を行わせる、項目8に記載のデバイス。
(項目11)
前記命令が、前記プロセッサによって読み取られると、前記デバイスにさらに、
前記現在温度が第2の期間にわたって前記下降温度閾値を下回っていると決定することと、
前記充電電流レベルを1レベルだけ増加させることと
を行わせる、項目8に記載のデバイス。
(項目12)
前記電力が、バッテリを充電するために使用される、項目8に記載のデバイス。
(項目13)
前記現在温度が、バッテリ温度を含む、項目8に記載のデバイス。
(項目14)
前記現在温度が、プロセッサ温度を含む、項目8に記載のデバイス。
(項目15)
命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
充電電流レベルで電力を引き出すデバイスの現在温度を測定することと、
前記現在温度に基づいて複数の温度閾値内の現在温度閾値を識別することであって、前記複数の温度閾値が、少なくとも1つの上昇温度閾値および少なくとも1つの下降温度閾値を備える、ことと、
前記現在温度が第1の期間にわたって下降温度閾値を下回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを増加させることと、
前記現在温度が前記第1の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回るときに前記デバイスの前記充電電流レベルを減少させることと
を含むステップを実行させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
(項目16)
前記命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記現在温度が第2の期間にわたって前記上昇温度閾値を上回っていると決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに設定することと
を含むステップをさらに実行させる、項目15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
(項目17)
前記命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記現在温度が警告閾値を上回っているときを決定することと、
前記デバイスの前記充電電流レベルを最低充電電流レベルに直ちに設定することと
を含むステップをさらに実行させる、項目15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
(項目18)
前記命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記現在温度が第2の期間にわたって前記下降温度閾値を下回っていると決定することと、
前記充電電流レベルを1レベルだけ増加させることと
を含むステップをさらに実行させる、項目15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
(項目19)
前記電力が、バッテリを充電するために使用される、項目15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
(項目20)
前記現在温度が、バッテリ温度およびプロセッサ温度からなる群から選択される、項目15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】