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特表2024-526695熱緩衝材料及び相変化材料を含む陶磁器システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】熱緩衝材料及び相変化材料を含む陶磁器システム
(51)【国際特許分類】
   A47G 19/00 20060101AFI20240711BHJP
   F25D 3/08 20060101ALI20240711BHJP
   F28D 20/02 20060101ALI20240711BHJP
   A47G 19/08 20060101ALI20240711BHJP
   C09K 5/06 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
A47G19/00 C
F25D3/08 Z
F28D20/02 D
A47G19/00 A
A47G19/08
C09K5/06 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501204
(86)(22)【出願日】2022-07-08
(85)【翻訳文提出日】2024-01-22
(86)【国際出願番号】 IB2022056332
(87)【国際公開番号】W WO2023281458
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】BE2021/5536
(32)【優先日】2021-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524011524
【氏名又は名称】プロメコ エヌヴィー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】レジャル,カリム
(72)【発明者】
【氏名】メルテンス,パスカル ガブリエル ネストル
【テーマコード(参考)】
3B001
3L044
【Fターム(参考)】
3B001AA11
3B001CC11
3L044AA03
3L044DC03
3L044KA01
(57)【要約】
少なくとも1つの盛付皿(130)と、液体熱緩衝材料(120)を含む少なくとも1つの形状柔軟パッケージと、相変化材料(110)を含む少なくとも1つの任意選択的な形状保持パッケージと、を備え、熱緩衝材料を含む少なくとも1つのパッケージが、その上側で少なくとも1つの盛付皿と熱接触し、その下側で相変化材料を含む少なくとも1つのパッケージと熱接触する、陶磁器システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの盛付皿と、液体熱緩衝材料を含む少なくとも1つの形状柔軟パッケージと、相変化材料を含む少なくとも1つの任意選択的な形状保持パッケージと、を備え、熱緩衝材料を含む少なくとも1つのパッケージが、その上側で前記少なくとも1つの盛付皿と熱接触しており、その下側で相変化材料を含む少なくとも1つのパッケージと熱接触する、陶磁器システム。
【請求項2】
前記相変化材料を含む少なくとも1つの任意選択的な形状保持パッケージを中に配置することができ、前記少なくとも1つの盛付皿を上に配置することができるように構成された、キャリア装置を備える、請求項1に記載の陶磁器システム。
【請求項3】
前記液体熱緩衝材料を含む少なくとも1つの形状柔軟パッケージが、水、塩、アルコール、及びエステルに対してあまり透過性でないか、又は不透過性であるプラスチック材料から製造される、請求項1又は2に記載の陶磁器システム。
【請求項4】
前記液体熱緩衝材料が、水、塩、アルコール、及び/又はエステルを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の陶磁器システム。
【請求項5】
前記液体熱緩衝材料が、ゲル化剤、好ましくはポリアクリル酸ナトリウムを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の陶磁器システム。
【請求項6】
相変化材料を含む前記パッケージが、水、塩、アルコール、及びエステルに対してあまり透過性でないか、又は不透過性である形状保持プラスチック材料から製造される、請求項1~5のいずれか一項に記載の陶磁器システム。
【請求項7】
前記相変化材料が、水、塩、アルコール、及び/又はエステルを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の陶磁器システム。
【請求項8】
前記相変化材料が、35℃~95℃の温度範囲の融点を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の陶磁器システム。
【請求項9】
前記相変化材料が、ゲル化剤を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の陶磁器システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの盛付皿が、ステンレス鋼、磁器、石器、ガラス、強化ガラス、及びプラスチックの群から選択される少なくとも1つの材料を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の陶磁器システム。
【請求項11】
前記液体熱緩衝材料が、少なくとも0.1W/(m.K)の熱伝導率を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の陶磁器システム。
【請求項12】
前記熱緩衝材料の融点と前記相変化材料の前記融点との間の差が、10℃未満、より好ましくは7℃未満、更により好ましくは4℃未満になる、請求項1~11のいずれか一項に記載の陶磁器システム。
【請求項13】
少なくとも1つの盛付皿と、液体熱緩衝材料を含む少なくとも1つの形状柔軟パッケージと、相変化材料を含む少なくとも1つの任意選択的な形状保持パッケージと、を備える陶磁器システムを生成するための方法であって、熱緩衝材料を含む少なくとも1つのパッケージが、その上側で前記少なくとも1つの盛付皿と熱接触しており、その下側で相変化材料を含む少なくとも1つのパッケージと熱接触し、前記方法が、
-熱緩衝材料を形状柔軟パッケージ中にパッケージングするステップと、
-相変化材料を任意選択的な形状保持パッケージ中にパッケージングするステップと、
-熱緩衝材料を含む前記形状柔軟パッケージを、相変化材料を含む前記任意選択的な形状保持パッケージ上に配列し、前記盛付皿を、熱緩衝材料を含む前記形状柔軟パッケージ上に配列するステップと、を含むことを特徴とする、方法。
【請求項14】
前記方法が、
-相変化材料を含む前記任意選択的な形状保持パッケージをキャリアシステム中に配置するステップと、
-前記盛付皿を前記キャリアシステム上に配置するステップと、を含むことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
液体熱緩衝材料を含む前記形状柔軟パッケージが、水、塩、アルコール、及びエステルに対してあまり透過性でないか、又は不透過性であるプラスチック材料から製造される、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
前記液体熱緩衝材料が、水、塩、アルコール、及び/又はエステルを含む、請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記液体熱緩衝材料が、ゲル化剤、好ましくはポリアクリル酸ナトリウムを含む、請求項13~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記相変化材料を含むパッケージが、水、塩、アルコール、及びエステルに対してあまり透過性でないか、又は不透過性である形状保持プラスチック材料から製造される、請求項13~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記相変化材料が、水、塩、アルコール、及び/又はエステルを含む、請求項13~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記相変化材料が、35℃~95℃の温度範囲の融点を有する、請求項13~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記相変化材料が、ゲル化剤、好ましくはポリアクリル酸ナトリウムを含む、請求項13~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つの盛付皿が、ステンレス鋼、磁器、石器、ガラス、強化ガラス、及びプラスチックの群から選択される少なくとも1つの材料を含む、請求項13~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記液体熱緩衝材料が、少なくとも0.1W/(m.K)の熱伝導率を有する、請求項13~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
熱緩衝材料の融点と相変化材料の前記融点との間の差が、10℃未満、より好ましくは7℃未満、更により好ましくは4℃未満になる、請求項13~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
-好ましくは-15℃~5℃の範囲の融点を有する前記相変化材料を含む少なくとも1つの任意選択的な形状保持パッケージが、前記相変化材料が凝固するまで冷凍庫内に配置され、
-好ましくは-5℃~5℃の範囲の融点を有する熱緩衝材料を含む前記少なくとも1つの形状柔軟パッケージが、任意選択的に冷却され、
-前記液体熱緩衝材料を含む少なくとも1つの形状柔軟パッケージが、凝固した相変化材料を含む前記少なくとも1つの任意選択的な形状保持パッケージ上に熱接触して配置され、
-前記少なくとも1つの盛付皿が、その上の食品の有無にかかわらず、任意選択的に冷却され、
-前記少なくとも1つの盛付皿が、その上の食品の有無にかかわらず、前記液体熱緩衝材料を含む少なくとも1つの形状柔軟パッケージ上に配置され、これ自体が、前記凝固した相変化材料を含む前記少なくとも1つの任意選択的な形状保持パッケージ上に熱接触して配置される、請求項1~12のいずれか一項に記載の陶磁器システムの使用のための方法。
【請求項26】
-好ましくは5℃~15℃の範囲の融点を有する前記相変化材料を含む少なくとも1つの任意選択的な形状保持パッケージが、前記相変化材料が凝固するまで冷却され、
-好ましくは5℃~15℃の融点を有する前記液体熱緩衝材料を含む少なくとも1つの形状柔軟パッケージが、任意選択的に冷却され、
-前記液体熱緩衝材料を含む少なくとも1つの形状柔軟パッケージが、前記凝固した相変化材料を含む前記少なくとも1つの任意選択的な形状保持パッケージ上に熱接触して配置され、
-前記少なくとも1つの盛付皿が、その上の食品の有無にかかわらず、任意選択的に冷却され、
-前記少なくとも1つの盛付皿が、その上の食品の有無にかかわらず、前記液体熱緩衝材料を含む少なくとも1つの形状柔軟パッケージ上に配置され、これ自体が、前記凝固した相変化材料を含む前記少なくとも1つの任意選択的な形状保持パッケージ上に熱接触して配置される、請求項1~12のいずれか一項に記載の陶磁器システムの使用のための方法。
【請求項27】
-好ましくは35℃~95℃の範囲の融点を有する前記相変化材料を含む少なくとも1つの任意選択的な形状保持パッケージが、前記相変化材料が溶融するまで加熱され、
-前記液体熱緩衝材料を含む少なくとも1つの形状柔軟パッケージが、任意選択的に加熱され、
-前記液体熱緩衝材料を含む少なくとも1つの形状柔軟パッケージが、前記凝固した相変化材料を含む前記少なくとも1つの任意選択的な形状保持パッケージ上に熱接触して配置され、
-前記少なくとも1つの盛付皿が、その上の食品の有無にかかわらず、任意選択的に加熱され、
-前記少なくとも1つの盛付皿が、その上の食品の有無にかかわらず、前記液体熱緩衝材料を含む少なくとも1つの形状柔軟パッケージ上に熱接触して配置され、これ自体が、前記凝固した相変化材料を含む前記少なくとも1つの任意選択的な形状保持パッケージ上に熱接触して配置される、請求項1~12のいずれか一項に記載の陶磁器システムの使用のための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品を配置することができる表面、及び熱緩衝材料、及び相変化材料を含む陶磁器(crockery)システムに関する。本発明は、熱緩衝材料及び相変化材料を含む陶磁器システムを生成及び使用するための方法に更に関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの特許が知られており、これらの特許は、陶磁器に含有された相変化材料のそれぞれの凝固又は溶融によって活性化することができ、相変化材料の活性化後に陶磁器の表面を通して、典型的には熱エネルギーの伝導を介する伝達によって、保冷又は保温される食品に伝達することができる潜在エネルギーによって、陶磁器上又は陶磁器内に配置された食品を保冷又は保温するための、陶磁器に含有された相変化材料の適用に関する。
【0003】
記載された用途が食品を保冷することに関する場合、相変化材料の必要な活性化(これは液体から固体状態への相転移である)は、典型的には、相変化材料の凝固点よりも低い温度を有する環境に相変化材料を配置することによって達成される。相転移及び食品の冷却に関連する凝固温度は、-15℃~15℃の温度範囲にあり、これらは、食品が消費される環境、又はより一般的には典型的な日常環境の周囲温度よりも典型的に低い温度であり、結果として、典型的には-5℃~-20℃の範囲の温度を有する冷凍庫、及び典型的には1℃~7℃の範囲の温度を有する冷蔵庫が、これらの相変化材料の活性化に好適であり得、3時間~12時間の活性化時間が典型的に必要とされる。
【0004】
食品を温かく保つための用途の場合、固体状態から液体状態への相転移である必要な活性化は、典型的には35~95℃の温度範囲の融点を有する相変化材料を、相変化材料の融点よりも高い温度を有する環境に配置することによって達成される。したがって、例えば90℃に設定された温度を有する加熱キャビネット又は120℃の温度に設定されたオーブンは、典型的には1時間~12時間の間にある必要な活性化時間で、そのような相変化材料を溶融するために好適であり得る。
【0005】
例えばビュフェにおいて食品を保冷するために、典型的には材料としてステンレススチール又は磁器を有し、典型的にはガストロノーム(GastroNorm、GN)寸法からの選択に対応する寸法を有する1つ以上の盛付皿(serving dish)からなり、典型的にはステンレススチールのキャリア容器上で支持し、プラスチック容器中に収容された相変化材料からなる1つ以上の冷却要素を容器中に有する一式の陶磁器システムとして典型的に使用される。1つ以上の冷却要素は、キャリア容器によって側方及び下側に形成された空間、並びに1つ以上の盛付皿によって上側に形成された空間の冷却を提供し、したがって、食品が載る表面が冷却される。食品をより長く保冷するために、ドームも任意選択的に当該一式に追加され、ドームは、例えば透明ガラス又は人工ガラスで作製される。
【0006】
しかしながら、当該一式からなるそのような陶磁器システムの使用において、特にドームなしで使用する場合に、大きな温度差が生じることが観察され、これは、例えば冷たい中央部分及びより温かい縁部分に関する盛付皿上の位置、並びに盛付皿上の最初の凍結温度及び30~60分後にすでに7℃を超える温度に関する使用期間の両方に関連し、これは、例えば、肉及び魚などの冷たく盛り付けされる食品の食品安全性のリスクを伴い、追加的に、また陶磁器の使用中に、盛付皿の材料の選択に応じて異なる温度範囲が達成されるという問題も伴う。
【発明の概要】
【0007】
従来技術に欠けているものは、ドームを使用することのない盛付皿、冷却要素、及びキャリア容器の上述の組み合わせに基づく陶磁器であり、これは、盛付皿上の食品、特に、肉及び魚を、限定された温度変動、例えば3℃~6℃に限定された状態で、標準条件下で2時間を超えて、より長い期間にわたって保冷することができ、これは、食品が配置される表面全体、例えば中央部分だけでなく、盛付皿のために選択された材料に関係なくこの最適温度範囲を達成するという選択肢を有する。
【0008】
同様の限定は、加熱要素を利用する同様の一式に基づく陶磁器にも観察され、特に、盛付皿上の食品の位置に応じて盛付皿上の温度の望ましくない大きい変動も有する。
【0009】
本発明の目的は、上述した問題及び限定のうちの少なくともいくつかに対する解決策を提供することである。
【0010】
第1の態様において、本発明は、熱緩衝材料及び相変化材料を含む陶磁器システムに関し、これは請求項1~12に記載されている。
【0011】
第2の態様において、本発明は、熱緩衝材料及び相変化材料を含む陶磁器システムを生成するための方法に関し、これは請求項13~24に記載されている。
【0012】
第3の態様において、本発明は、熱緩衝材料及び相変化材料を含む陶磁器システムを使用するための方法に関し、これは請求項25~27に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の上記、下記、並びに他の有利な特性及び目的は、添付の図面及び表と組み合わせて読まれるとき、以下の詳細な説明に基づいて、より明らかになり、本発明はより良く理解されるであろう。
図1】任意選択的なキャリア容器も示されている、本発明による熱緩衝材料及び相変化材料を含む陶磁器システムの例示的な実施形態を示す。
図2】実施例1に関する仕様を有する表を示す。
図3】実施例1に関する測定結果を有するグラフを示す。
図4】実施例2に関する盛付皿の概略上面図を示す。
図5】実施例2に関する測定結果を有するグラフを示す。
図6】実施例3に関する測定結果を有するグラフを示す。
図7】実施例4に関する仕様を有する表を示す。
図8】実施例4に関する測定結果を有するグラフを示す。
図9】実施例5に関する仕様を有する表を示す。
図10】実施例5に関する測定結果を有するグラフを示す。
図11】実施例6に関する仕様を有する表を示す。
図12】実施例6に関する測定結果を有するグラフを示す。
図13】実施例7に関する仕様を有する表を示す。
図14a】実施例7に関する測定結果を有するグラフを示す。
図14b】実施例7に関する測定結果を有するグラフを示す。
図15】実施例8に関する仕様を有する表を示す。
図16】実施例8に関する測定結果を有するグラフを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、熱緩衝材料及び相変化材料を含む新しい陶磁器システム100であって、より詳細には、1つ以上の盛付皿130と、上側で1つ以上の盛付皿130と(熱)接触する液体熱緩衝材料120を含む1つ以上の形状柔軟パッケージと、上側で熱緩衝材料120を含む1つ以上のパッケージと(熱)接触する相変化材料110を含む1つ以上の任意選択的な形状保持パッケージと、から組み立てられた一式を任意選択的に、キャリアシステム140、例えばキャリア容器と組み合わせて備え、相変化材料110を含む1つ以上のパッケージを配置することができ、その上に1つ以上の盛付皿130を配置することができ、その間の1つ以上のパッケージが、上側で1つ以上の盛付皿130と(熱)接触し、下側で相変化材料110を含む1つ以上のパッケージと(熱)接触する熱緩衝材料120を含む、陶磁器システム100に関する。
【0015】
パッケージに熱緩衝材料120を適用することによって、いくつかの利点が達成され、これらの利点は、時間に応じて温度の変動が限定された状態での盛付皿の表面上での長期間の冷却又は加熱であり、これは、盛付皿130の表面の大部分にわたるものであり、盛付皿130の表面上の位置に応じて温度の変動も限定されている。
【0016】
本発明はまた、液体熱緩衝材料120を含む形状柔軟パッケージの材料が、好ましくは、水、塩、アルコール、及びエステルに対してあまり透過性でないか、又は不透過性であるプラスチックからなる実施形態に関する。
【0017】
本発明はまた、液体熱緩衝材料が好ましくは水、塩、アルコール、又はエステルを含み、好ましくは例えばポリアクリル酸ナトリウム(超吸収材又はSAP)などのゲル化剤も含む実施形態に関する。
【0018】
本発明はまた、相変化材料110を含むパッケージの材料が、好ましくは、水、塩、アルコール、及びエステルに対してあまり透過性でないか、又は不透過性である形状保持プラスチックからなる実施形態に関する。
【0019】
本発明はまた、相変化材料が水、塩、アルコール、又はエステルを含み、好ましくはゲル化剤も含む実施形態に関する。
【0020】
本発明はまた、35~95℃の温度範囲に融点を有する相変化材料に関する。
【0021】
本発明はまた、盛付皿130に関し、その材料は、好ましくは、ステンレス鋼、磁器、石器、強化ガラス、ガラス、及びプラスチックの群から選択される。
【0022】
液体熱緩衝材料及びプラスチックパッケージは、好ましくは、少なくとも0.1W/(m.K)の熱伝導率を有する。
【0023】
熱緩衝材料の融点と相変化材料の融点との差は、好ましくは10℃未満、より好ましくは7℃未満、更により好ましくは4℃未満になる。
【0024】
本発明はまた、1つ以上の盛付皿130と、液体熱緩衝材料120を含む1つ以上の形状柔軟パッケージと、相変化材料110を含む1つ以上の任意選択的な形状保持パッケージと、を備え、熱緩衝材料120を含む1つ以上のパッケージが、上側で1つ以上の盛付皿130と熱接触し、下側で相変化材料110を含む1つ以上のパッケージと熱接触する、陶磁器システム100を生成するための方法に関し、この方法は、
-熱緩衝材料を形状柔軟パッケージ中にパッケージングするステップと、
-相変化材料を任意選択的な形状保持パッケージ中にパッケージングするステップと、
-熱緩衝材料を含む形状柔軟パッケージを、相変化材料を含む任意選択的な形状保持パッケージ上に配列し、盛付皿を、熱緩衝材料を含む形状柔軟パッケージ上に配列するステップと、を含む。
【0025】
本発明はまた、
-相変化材料を含む任意選択的な形状保持パッケージをキャリアシステム中に配置するステップと、
-盛付皿をキャリアシステム上に配置するステップと、を含む方法を追加的に含む。
【0026】
本発明はまた、液体熱緩衝材料120を含む形状柔軟パッケージの材料が、好ましくは、水、塩、アルコール、及びエステルに対してあまり透過性でないか、又は不透過性であるプラスチックからなる方法に関する。
【0027】
本発明はまた、液体熱緩衝材料が、好ましくは水、塩、アルコール、又はエステルを含む方法に関する。
【0028】
本発明はまた、液体熱緩衝材料が、例えばポリアクリル酸ナトリウム(超吸収材又はSAP)などのゲル化剤を含む方法に関する。
【0029】
本発明はまた、相変化材料110を含むパッケージの材料が、好ましくは、水、塩、アルコール、及びエステルに対してあまり透過性でないか、又は不透過性である形状保持プラスチックからなる方法に関する。
【0030】
本発明はまた、相変化材料が、好ましくは水、塩、アルコール、又はエステルを含み、好ましくはゲル化剤も含む方法に関する。
【0031】
本発明はまた、相変化材料が、好ましくは35~95℃の温度範囲に融点を有する方法に関する。
【0032】
本発明はまた、相変化材料がゲル化剤を含む方法に関する。
【0033】
本発明はまた、1つ以上の盛付皿130が、好ましくはステンレス鋼、磁器、石器、(強化)ガラス、又はプラスチックの群から選択される材料を含む方法に関する。
【0034】
本発明はまた、液体熱緩衝材料及びプラスチックパッケージが、好ましくは少なくとも0.1W.m-1.K-1の熱伝導率を有する方法に関する。
【0035】
本発明はまた、熱緩衝材料の融点と相変化材料の融点との差が、好ましくは10℃未満になる方法に関する。
【0036】
本発明はまた、1つ以上の盛付皿130と、好ましくは-5℃~5℃の範囲の融点を有する液体熱緩衝材料120を含む1つ以上の形状柔軟パッケージと、好ましくは-15℃~5℃の範囲の融点を有する相変化材料110を含む1つ以上の任意選択的な形状保持パッケージと、を備える陶磁器システム100の使用のための方法に関し、
-相変化材料110を含む1つ以上の任意選択的な形状保持パッケージが、相変化材料が凝固するまで冷凍庫内に配置され、
-液体熱緩衝材料120を含む1つ以上の形状柔軟パッケージが、任意選択的に冷蔵庫内で冷却され、
-液体熱緩衝材料120を含む1つ以上の形状柔軟パッケージが、凝固した相変化材料を含む1つ以上の任意選択的な形状保持パッケージ上に熱接触して配置され、
-食品の有無にかかわらず、1つ以上の盛付皿130が、任意選択的に冷蔵庫内で冷却され、
-食品の有無にかかわらず、1つ以上の盛付皿130が、液体熱緩衝材料120を含む1つ以上の形状柔軟パッケージ上に配置され、これら自体が、凝固した相変化材料110を含む1つ以上の任意選択的な形状保持パッケージ上に熱接触して配置される。
【0037】
本発明はまた、1つ以上の盛付皿130と、好ましくは5℃~15℃の範囲の融点を有する液体熱緩衝材料120を含む1つ以上の形状柔軟パッケージと、好ましくは5℃~15℃の範囲の融点を有する相変化材料110を含む1つ以上の任意選択的な形状保持パッケージと、を備える陶磁器システム100の使用のための方法に関し、
-相変化材料110を含む1つ以上の任意選択的な形状保持パッケージが、相変化材料が凝固するまで冷蔵庫内に配置され、
-液体熱緩衝材料120を含む1つ以上の形状柔軟パッケージが、任意選択的に冷蔵庫内で冷却され、
-液体熱緩衝材料120を含む1つ以上の形状柔軟パッケージが、凝固した相変化材料110を含む1つ以上の任意選択的な形状保持パッケージ上に熱接触して配置され、
-食品の有無にかかわらず、1つ以上の盛付皿130が、任意選択的に冷蔵庫内で冷却され、
-食品の有無にかかわらず、1つ以上の盛付皿130が、液体熱緩衝材料120を含む1つ以上の形状柔軟パッケージ上に配置され、これら自体が、凝固した相変化材料110を含む1つ以上の任意選択的な形状保持パッケージ上に熱接触して配置される。
【0038】
本発明はまた、1つ以上の盛付皿130と、液体熱緩衝材料120を含む1つ以上の形状柔軟パッケージと、好ましくは35℃~95℃の範囲の融点を有する相変化材料110を含む1つ以上の任意選択的な形状保持パッケージと、を備える陶磁器システム100の使用のための方法に関し、
-相変化材料110を含む1つ以上の任意選択的な形状保持パッケージが、相変化材料が溶融するまで加熱され、
-液体熱緩衝材料120を含む1つ以上の形状柔軟パッケージが、任意選択的に加熱され、
-液体熱緩衝材料120を含む1つ以上の形状柔軟パッケージが、凝固した相変化材料110を含む1つ以上の任意選択的な形状保持パッケージ上に熱接触して配置され、
-食品の有無にかかわらず、1つ以上の盛付皿130が、任意選択的に加熱され、
-食品の有無にかかわらず、1つ以上の盛付皿130が、液体熱緩衝材料120を含む1つ以上の形状柔軟パッケージ上に配置され、これら自体が、凝固した相変化材料110を含む1つ以上の任意選択的な形状保持パッケージ上に熱接触して配置される。
【0039】
以下、本発明を例示する非限定的な実施例に基づいて本発明を説明するが、これらの実施例は、本発明の範囲を限定することを意図するものでもなく、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきでもない。
【0040】
以下の実施例において説明される要素の利点及び技術的効果については、詳細な説明において上述された対応する要素の利点及び技術的効果が参照される。
【0041】
実施例1
盛付皿130は、冷蔵庫(5℃に設定)内で予冷され、相変化材料110を含むパッケージは、冷凍庫(-18℃に設定)内で予冷され、その仕様は図2の表に記載されている通りである。試験の最初に、相変化材料110を含むパッケージは、盛付皿130によって閉じられるステンレス鋼キャリア容器140中に配置される。これにより、図1に示すように、相変化材料を含むパッケージと盛付皿との間に約3mmの空気層が生じる。
【0042】
温度は、盛付皿130の中心及び食品の中心で測定される。この試験で使用した食品は、そのような一式で典型的に提供されるようなマイルドチーズのスライス(100g、4スライス)である。
【0043】
図3のグラフは、以下の結果を示しており、これは、相変化材料110を含むパッケージが設けられたキャリア容器140上で支持する1つの盛付皿130であり、相変化材料は、キャリア容器140によって側方及び下側に形成された空間、並びに盛付皿130によって上側に形成された空間の冷却を提供する。盛付皿130に対する冷却効果は限定されていることが分かっており、これは、相変化材料110を含むパッケージが、キャリア容器140の側方閉鎖部及び盛付皿130自体による上方閉鎖部によって形成された空間内の空気に対して冷却効果を及ぼすためである。しかしながら、この効果は、ちょうど90分に限定され、この特定の時間以降、温度は、肉及び魚製品にとって安全な温度を上回るであろうと結論付けることができる。
【0044】
実施例2
この試験では、温度は、盛付皿上の3つの位置で判定される。図4に示すように、盛付皿の中心(位置2)に、追加的に、また盛付皿の中心の中間(位置1及び3)において。
【0045】
実施例1と同様に、盛付皿130は、冷蔵庫内で5℃で予冷され、相変化材料110を含むパッケージは、冷凍庫内で-18℃で活性化され、その仕様は実施例1に対応し、図2の表を参照されたい。この実施例では、盛付皿130と相変化材料110を含むパッケージとの間の距離も約3mmになる。
【0046】
図5のグラフは、相変化材料110を含むパッケージが設けられたキャリア容器140上で支持する盛付皿130上の位置の変動を示す。ここで、位置に関するこの盛付皿130にわたる変動は大きく、それによって、盛付される食品は、いくつかの位置では冷凍状態にあり得、一方、同じタイプの食品は、この盛付皿上の他の位置では食品にとって安全な温度を上回り得ると述べることができる。
【0047】
実施例3
この実施例では、実施例2と同様の試験が実行されるが、相変化材料110を含むパッケージが厚紙で底部において隔離されている点が異なる。これはまた、相変化材料110を含むパッケージと盛付皿130との間の直接接触をもたらす。盛付皿130は、冷蔵庫内で5℃に予冷され、相変化材料を含むパッケージは、-18℃の冷凍庫内で活性化される。この実施例では、温度測定は、皿の中心で直接実行される。
【0048】
図6のグラフは、相変化材料110を含むパッケージが設けられたキャリア容器140上で支持する1つの盛付皿130についての結果を示しており、相変化材料は、キャリア容器140によって側方及び下側に形成された空間、並びに盛付皿130によって上側に形成された空間の冷却を提供する。ここでは、一方では相変化材料110を含むパッケージと盛付皿130との間に直接的な接触がなく、他方では直接的な熱的接触がある上述のシステムが区別される。このことから、直接的な熱接触のない実験における空気層が遅延効果を有すると結論付けることができる。これは、盛付皿130から抽出される熱の量がより長い期間にわたって分配され、それによって大きい氷点が防止されることを保証する。
【0049】
実施例4
この実施例では、実施例3と同様の試験が実行されるが、異なる相変化材料は、負の温度が回避され得るかどうかを検証するために試験される点が異なり、仕様は図7の表の通りである。実施例3と同様に、下側は、厚紙を使用して隔離され、それによって、ここでも、相変化材料110を含むパッケージと盛付皿130との間に直接接触がある。盛付皿130は、冷蔵庫内で5℃に予冷され、相変化材料110を含むパッケージは、-18℃の冷凍庫内で活性化される。温度測定は、皿の中心で直接実行される。
【0050】
図8のグラフは、以下の結果を示しており、これは、相変化材料110を含むパッケージが設けられたキャリア容器140上で支持する1つの盛付皿130であり、相変化材料は、キャリア容器140によって側方及び下側に形成された空間、並びに盛付皿130によって上側に形成された空間の冷却を提供する。ここでは、一方では、負の融点を有する相変化材料が使用され、他方では、0℃の融点を有する相変化材料が使用される上述のシステムが区別される。適用時間、例えば90分ではなく、例えば45分に関して負の温度を限定することが可能であり得るが、実施例3と同様に、負の温度は、相変化材料の比熱容量のために最初に回避することができないと結論付けることができる。
【0051】
実施例5
この実施例では、実施例4と同様の試験が実行されるが、負の温度を回避するために第3の要素がここで追加される点が異なり、これは、盛付皿130と相変化材料110を含むパッケージとの間に位置付けられ、盛付皿130及び相変化材料110を含むパッケージの両方と直接熱接触している液体熱緩衝材料120であり、仕様は図9の表の通りである。実施例3及び4と同様に、下側は厚紙を使用して隔離される。盛付皿130は、冷蔵庫内で5℃に予冷され、相変化材料110を含むパッケージは、-18℃の冷凍庫内で活性化される。液体熱緩衝材料120を含むパッケージは、周囲温度で保管される。温度測定は、盛付皿130の中心で直接実行される。
【0052】
図10のグラフは、以下の結果を示しており、これは、相変化材料110を含むパッケージが設けられたキャリア容器140上で支持する1つの盛付皿130であり、相変化材料は、キャリア容器140によって側方及び下側に形成された空間、並びに盛付皿130によって上側に形成された空間の冷却を提供する。ここで、一方では、相変化材料110を含むパッケージと盛付皿130との間に直接接触があり、他方では、液体熱緩衝材料120が、盛付皿130と相変化材料110を含むパッケージとを互いに接触させるために使用される、上述のシステムが区別される。このことから、特に液体熱緩衝材料120の適用により、負の温度は発生しないと結論付けることができる。この材料120の比熱容量は、盛付皿130からのエネルギーの流れを十分に抑制するのに十分である。
【0053】
実施例6
この実施例では、実施例5と同様の試験が実行されるが、パッケージ及び相変化材料110を含むパッケージの量は具体的に変更される点が異なり、仕様は図11の表の通りである。先の実施例と同様に、下側は厚紙を使用して隔離される。盛付皿130は、冷蔵庫内で5℃に予冷され、相変化材料110を含むパッケージは、-18℃の冷凍庫内で活性化される。熱緩衝材料120を含むパッケージは、ここでも周囲温度で保管される。温度測定は、皿130の中心で直接実行される。
【0054】
図12のグラフは、以下の結果を示しており、これは、相変化材料110を含むパッケージが設けられたキャリア容器140上で支持する1つの盛付皿130であり、相変化材料は、キャリア容器140によって側方及び下側に形成された空間、並びに盛付皿130によって上側に形成された空間の冷却を提供する。ここでは、一方では25mmの厚さを有するポリプロピレンの相変化材料110を含むパッケージが使用されるシステムと、他方では10mmの厚さを有する積層ナイロンの相変化材料110を含むパッケージが使用されるシステムとが区別される。判定された温度プロファイルから、液体熱緩衝材料120を含むパッケージを適用することによって、食品にとって安全な温度プロファイルを達成するために、相変化材料110を含むパッケージ中の相変化材料の量をより少なくする必要があり得ると結論付けることができる。
【0055】
実施例7
相変化材料110を含むパッケージとして、この実施例では、相変化材料(-18℃で活性化される)を含む積層ナイロンのパッケージが、同じ材料を含むが活性化されていない熱緩衝材料120を含むより薄いパッケージと組み合わせて使用され、更なる仕様は図13の表の通りである。盛付皿130は、再び冷蔵庫内で予冷される。
【0056】
ここでは、金属容器140は使用されず、金属プレートが使用される。金属容器140と同様に、これは、冷却システムとテーブルとの間に直接接触がないように配設される。
【0057】
最初に、相変化材料110を含む活性化パッケージがプレート上に配置される。熱緩衝材料120を含む非活性化薄型パッケージは、その上に配置される。次いで、盛付皿130がその上に置かれる。
【0058】
実施例2と同様に、温度を再び3つの位置で測定する。
【0059】
図14a(食品なし)及び図14b(食品あり、実施例1と同様に100gのスライスチーズ)のグラフは、キャリア装置140上で支持する1つ以上の盛付皿130に適用された熱緩衝材料120及び相変化材料110を含む陶磁器システム100の結果を示す。温度変動は、熱緩衝材料120及び相変化材料110を含む新しい陶磁器システム100を適用することによって、3~6℃に限定され得ると結論付けることができる。これらの結果に基づいて、この上述のシステムでは、食品温度が安全な温度範囲内にある180分の冷却期間を保証することができると、追加的に、結論付けることができる。
【0060】
実施例8
この実施例は、盛付皿130の材料がステンレス鋼に変わるが、実施例5と同様であり、更なる仕様は図15の表の通りである。
【0061】
図16のグラフは、熱緩衝材料120及び相変化材料110を含む陶磁器システム100が、キャリア容器140上で支持する1つ以上の盛付皿130に適用された結果を示しており、盛付皿130がステンレス鋼である特定の選択を伴う。熱緩衝材料120及び相変化材料110を含む陶磁器は、表面全体の温度変動の最小化を提供し、それによって、このプレート又は皿130上に存在する食品の安全性に関して保証を与えることが可能であると結論付けることができる。加えて、冷却システムとしての陶磁器システムは、温度が食品にとって安全な範囲内にあることを保証すると判断することが可能である。
【0062】
当業者であれば、本発明が上述の実施形態及び実施例に限定されないこと、並びに以下の特許請求の範囲によってのみ定義される本発明の範囲内で多くの修正形態及び変形形態が可能であることを理解するであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14a
図14b
図15
図16
【国際調査報告】