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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】漏れ検出器
(51)【国際特許分類】
   G01M 3/20 20060101AFI20240711BHJP
【FI】
G01M3/20 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501227
(86)(22)【出願日】2022-06-01
(85)【翻訳文提出日】2024-01-10
(86)【国際出願番号】 EP2022064899
(87)【国際公開番号】W WO2023006281
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】102021119256.0
(32)【優先日】2021-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523025551
【氏名又は名称】インフィコン・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】シルヴィオ・デッカー
(72)【発明者】
【氏名】シモン・マチオウダキス
(72)【発明者】
【氏名】ランドルフ・パウル・ロルフ
【テーマコード(参考)】
2G067
【Fターム(参考)】
2G067AA44
2G067BB02
2G067BB25
2G067CC13
2G067DD17
(57)【要約】
全体漏れ検出および局所漏れ検出の組合せのための漏れ検出デバイスであって、試験体ポート(14)と、試験体高真空ポンプ(16)であって、試験体高真空ポンプ(16)の入口が試験体ポート(14)に連結される、試験体高真空ポンプ(16)と、少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)であって、少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)の入口が、試験体ライン(18)を介して試験体高真空ポンプ(16)の出口(19)に連結される、少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)と、予備真空ポンプ(20)に連結されたガス検出器(32)であって、少なくとも第1のガスライン(28)を介して試験体高真空ポンプ(16)、試験体ライン(18)、および/または試験体ポート(14)に連結され、それにより、試験体ポート(14)からのガスが、ガス分析のために、ガスライン(28)を介してガス検出器(32)に供給される、ガス検出器(32)とを備える、漏れ検出デバイスにおいて、ガス圧力センサに連結されたガス圧力測定容積(22)が、ガス検出器(32)によるガス測定の最中に、ガス圧力測定容積(22)内の圧力プロファイルを測定することにより、全体漏れ検出が実施され得るように、試験体ライン(18)において構成されることを特徴とする、漏れ検出デバイス。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
全体漏れ検出および局所漏れ検出の組合せのための漏れ検出デバイスであって、
試験体ポート(14)と、
試験体高真空ポンプ(16)であって、前記試験体高真空ポンプ(16)の入口が、前記試験体ポート(14)に連結される、試験体高真空ポンプ(16)と、
少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)であって、前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)の入口が、試験体ライン(18)を介して前記試験体高真空ポンプ(16)の前記出口(19)に連結される、少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)と、
前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)に連結されたガス検出器(32)であって、少なくとも第1のガスライン(28)を介して前記試験体高真空ポンプ(16)、前記試験体ライン(18)、および/または前記試験体ポート(14)に連結され、それにより、前記試験体ポート(14)からのガスが、ガス分析のために、前記第1のガスライン(28)を介して前記ガス検出器(32)に供給される、ガス検出器(32)と
を備える、漏れ検出デバイスにおいて、
ガス圧力センサに連結されたガス圧力測定容積(22)が、前記ガス検出器(32)によるガス測定の最中に、前記ガス圧力測定容積(22)内の圧力プロファイルを測定することにより、全体漏れ検出が実施され得るように、前記試験体ライン(18)において構成されることを特徴とする、漏れ検出デバイス。
【請求項2】
全体漏れ検出および局所漏れ検出の組合せのための漏れ検出デバイスであって、
試験体ポート(14)と、
検出器高真空ポンプ(30)と、
少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)であって、前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)の入口が、検出器ライン(34)を介して前記検出器高真空ポンプ(30)の出口に連結される、少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)と、
前記検出器高真空ポンプ(30)の入口に連結されたガス検出器(32)であって、少なくとも第1のガスライン(28)を介して前記試験体ライン(18)および/または前記試験体ポート(14)に連結され、それにより、前記試験体ポート(14)からのガスが、ガス分析のために、前記第1のガスライン(28)を介して前記ガス検出器(32)に供給される、ガス検出器(32)と
を備える、漏れ検出デバイスにおいて、
ガス圧力センサ(24)に連結されたガス圧力測定容積(22)が、前記ガス検出器(32)によるガス測定の最中に、前記ガス圧力測定容積(22)内の圧力プロファイルを測定することにより、全体漏れ検出が実施され得るように、前記検出器ライン(34)において構成されることを特徴とする、漏れ検出デバイス。
【請求項3】
試験体高真空ポンプ(16)が用意され、前記試験体高真空ポンプ(16)の入口が、前記試験体ポート(14)に連結され、前記試験体高真空ポンプ(16)の出口(19)が、試験体ライン(18)を介して前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)に連結されることを特徴とする、請求項2に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項4】
前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)のためのストップ弁(V4、V5)または遮断デバイスの形態のデバイスが、前記ガス圧力センサ(24)により前記ガス圧力測定容積(22)内の圧力プロファイルを測定しながら、前記ガス圧力測定容積(22)に対する前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)の吸引能力の効果を無効にするために用意されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項5】
前記第1のガスライン(28)は、前記試験体高真空ポンプ(16)の中間ガスポートに連結されることを特徴とする、請求項1または2に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項6】
前記ガス圧力測定容積(22)に連結された前記試験体ライン(18)および他のガスライン(36、40)のうちの少なくとも1つが、スロットル(38)を備えることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項7】
少なくとも1つのスロットル(38)が、前記検出器高真空ポンプ(30)に前記ガス圧力測定容積(22)を連結する中間ガスライン(36、40)において設けられることを特徴とする、請求項2に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項8】
前記ガスライン(28)および/または少なくとも1つの中間ガスライン(36、40)は、前記ガス検出器(32)を真空排気する検出器高真空ポンプ(30)内へと開口することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項9】
前記検出器高真空ポンプ(30)の前記出口は、前記予備真空ポンプ(20)に連結されることにより真空排気されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項10】
前記ガス検出器(32)は、質量分析計であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項11】
前記ガス圧力センサ(24)は、全圧センサ、ガス気密性センサ、または差圧センサとしての圧力計であることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項12】
選択的に閉鎖可能なストップ弁(V2、V3)を備える少なくとも1つの他のガスライン(36、40)が用意されること、および/または前記第1のガスライン(28)は選択的に閉鎖可能なストップ弁(V1)を有することを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項13】
選択的に閉鎖可能なストップ弁(V5)が、前記検出器高真空ポンプ(30)および前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)を連結する前記検出器ライン(34)において設けられることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項14】
前記ストップ弁(V5)は、前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)に前記圧力測定容積(22)を連結する前記検出器ライン(34)の一部分において形成されることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項15】
前記試験体ライン(18)は、前記ガス圧力測定容積(22)と前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)との間に選択的に閉鎖可能なストップ弁(V4)を有することを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか一項に記載の漏れ検出デバイスを用いた、全体漏れ検出および局所漏れ検出の組合せのための漏れ検出方法であって、
前記試験体ポート(14)に対して試験体(12)を連結するステップと、
前記試験体(12)を真空排気するステップと、
前記試験体(12)から前記ガス圧力測定容積(22)内へとガスを抜き出し、前記ガス圧力測定容積(22)内の圧力プロファイルを測定するステップと、
前記試験体(12)に試験ガスをスプレーするステップと、
前記試験体(12)から引かれた前記ガスの部分ガス流を前記ガス検出器(32)に輸送し、前記ガス圧力センサ(24)を用いて前記ガス圧力測定容積(22)内の圧力プロファイルを測定しながら、前記ガス検出器(32)を用いて前記ガスを分析するステップと
を特徴とする、漏れ検出方法。
【請求項17】
前記部分ガス流は、少なくとも前記第1のガスライン(28)を介して、または前記第1のガスライン(28)と、前記検出器高真空ポンプ(30)に前記ガス圧力測定容積(22)を連結するおよび既知のスロットル(38)を有する中間ガスライン(36)とを介して輸送されることを特徴とする、請求項16に記載の漏れ検出方法。
【請求項18】
前記スロットル(38)は、前記ガス圧力測定容積(22)内の圧力プロファイルを決定するために前記中間ガスライン(36)を介して前記部分ガス流を輸送する場合に考慮されることを特徴とする、請求項17に記載の漏れ検出方法。
【請求項19】
前記ガス圧力センサ(24)を用いて前記ガス圧力測定容積(22)内の圧力プロファイルを測定する間に、前記ガス圧力測定容積(22)に対する前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)の吸引能力の効果が無効にされることを特徴とする、請求項16から18のいずれか一項に記載の漏れ検出方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)に前記ガス圧力測定容積(22)を連結する少なくとも1つのガスライン経路、特に、前記検出器ライン(34)、前記試験体ライン(18)、または少なくとも1つの中間ガスライン(36、40)が、前記圧力測定容積(22)内で測定された圧力に応じて周期的に閉鎖および再開口され、前記試験体中の漏れ部が、圧力上昇方法に基づいて、前記圧力測定容積(22)内で測定された圧力上昇に基づいて閉鎖状態において推定されることを特徴とする、請求項16から19のいずれか一項に記載の漏れ検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体漏れ検出および局所漏れ検出の組合せのための漏れ検出デバイスおよび漏れ検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
全体ガス漏れ検出のための「上昇率(Rate of Rise)法」では、試験体が、真空ポンプの助力により真空排気され、次いで、真空引きされた試験体における全圧プロファイルを測定することにより、この全圧プロファイルに基づいて試験体のガス漏れを推定する。この圧力が実質的に一定である場合には、試験体に漏れが存在しないと考えることができる。全圧プロファイルが上昇する場合には、試験体に漏れが存在すると考えられる。
【0003】
全体漏れ検出の1つの代替例として、局所漏れ検出は、試験体における漏れの位置を特定するためにスプレーピストルまたはスニファー漏れ検出器の助力により実施される。従来のガス漏れ検出方法では、全体漏れ検出または局所漏れ検出のいずれか一方のみの実施が可能であった。圧力上昇を測定するためには、試験対象の容積が、完全に隔離されなければならず、すなわち測定容積は、圧力を変化させないために測定の最中にさらに真空排気されてはならない。しかし、対照的に、試験ガススプレーピストルを用いる従来の漏れ検出装置は、試験体から測定すべきガスを継続的にポンプ送出する必要がある。既存の漏れ検出デバイスを用いて全体的な気密性と試験ガススプレー漏れ検出とを同時に測定することは不可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
対照的に、本発明は、改良された漏れ検出デバイスおよび改良された漏れ検出方法を提供するという目的に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による漏れ検出デバイスの第1の変形例においては、試験対象の試験体が連結された試験体ポートが、試験体高真空ポンプの入口に連結される。試験体高真空ポンプの出口は、予備真空ポンプの入口に試験体ラインを介して連結される。さらに、予備真空ポンプは、ガス検出器に連結され、ガス検出器は、ガス分析のために試験体ポートからのガスを第1のガスラインを介して供給されるように、少なくとも1つの第1のガスラインを介して試験体高真空ポンプ、試験体ライン、および/または試験体ポートに連結される。本発明の第1の変形例の特異性は、ガス圧力センサに連結されたガス圧力測定容積が、ガス検出器によるガス分析の最中に、全体漏れ検出がガス圧力測定容積内の例えば全圧、差圧、ガス圧力、または分圧などの圧力プロファイルの同時測定により実施され得るように、試験体ラインにおいて形成される点である。
【0006】
本発明による漏れ検出デバイスの第2の変形例においては、試験対象の試験体が連結された試験体ポートが同様に用意される一方で、予備真空ポンプの入口が、検出器ラインを介して検出器高真空ポンプの出口に連結される。ガス検出器は、検出器高真空ポンプの入口に連結され、試験体ポートからのガスが少なくとも1つの第1のガスラインを介して供給されるように、このガスラインを介して試験体ラインにおよび/または試験体ポートに連結される。本発明の第2の変形例の特異性は、ガス圧力センサに連結されたガス圧力測定容積が、ガス検出器によるガス測定の最中に全体漏れ検出がガス圧力測定容積内の圧力プロファイルを測定することにより実施され得るように、検出器ラインにおいて構成される点である。
【0007】
ガス検出器は、例えば質量分析計などの、ガス選択的にガスのタイプを検出することが可能な分圧センサであってもよい。
【0008】
本発明のこれらの両変形例の共通する特徴は、ガス圧力センサに連結されたガス圧力測定容積により、局所漏れ検出のためのガス検出器を用いたガス測定が実施される間にまたはその後に、ガス圧力測定容積内の圧力プロファイルを測定することによる全体漏れ検出が可能となる点である。ガス検出器が、局所漏れ検出のため使用される一方で、ガス圧力測定容積およびこれに対して連結されたガス圧力センサは、局所漏れ検出と同時にまたは局所漏れ検出の迅速変更において全体漏れ検出を行うために使用され得る。
【0009】
全体漏れ検出および局所漏れ検出の組合せのための本発明による漏れ検出方法においては、試験体が、最初に試験体ポート対して連結され、次いで真空排気される。試験体からのガスが、ガス圧力測定容積内に輸送され、全圧の圧力プロファイルが、ガス圧力測定容積内においてある期間にわたり測定される。同時に、試験体は、例えば水素またはヘリウムの形態などの試験ガスでスプレーされ、試験体から引かれたガスの部分ガス流が、ガスラインを介してガス検出器に供給され、ガス検出器により分析される。その一方で、試験体高真空ポンプは、軽量ガス成分がガスラインを介してガス検出器に供給され、試験体高真空ポンプにより試験体から抜き出されたガスの大部分がガス圧力測定容積内へと圧入されるように、試験体から引かれたガス流を分岐することが可能である。これは、典型的には空気である。ガス圧力測定容積内に圧入された空気は、試験体高真空ポンプを経由してガス検出器に進入することはできない。
【0010】
この場合に、選択的ロック可能なストップ弁が、圧力上昇測定の最中に予備真空ポンプからガス圧力測定容積を分離するために、ガス圧力測定容積と予備真空ポンプとの間に形成されると有利となる。したがって、予備真空ポンプは、圧力上昇測定の最中に、ガス検出器および/またはガス検出器に連結された検出器高真空ポンプを真空排気するために使用され得る。これは、質量分析計ガス検出器の場合には特に有利となり得る。
【0011】
したがって、ガスラインは、例えば検出器高真空ポンプの中間ガスポートなどを介して、ガス検出器に試験体高真空ポンプの中間ガスポートを連結することが可能となる。代替的にはまたは追加的には、例えば検出器高真空ポンプの中間ガスポートなどを介して、試験体高真空ポンプと予備真空ポンプおよび/またはガス圧力測定容積との間の試験体ラインをガス検出器に連結するガスラインが設けられてもよい。この場合に、事前設定されたコンダクタンスを有するスロットルが、ガス圧力測定容積からガス検出器へ連続ガス流を供給するために、中間ガスラインにおいて設けられてもよい。スロットルの既知のコンダクタンスおよび/またはスロットル間の圧力降下を考慮に入れることで、ガス圧力測定容積内における全圧上昇を判定することが可能となる。
【0012】
具体的には、試験体高真空ポンプは、従来の質量分析計向流漏れ検出器と共に動作されるブースターポンプであってもよい。各中間ガスライン、および可能な場合にはさらに検出器高真空ポンプと予備真空ポンプとの間の連結ラインのそれぞれが、選択閉鎖可能なストップ弁を備えるべきである。
【0013】
ガス圧力測定容積は、ガス圧力測定容積内の圧力プロファイルを測定するためのガス圧力センサを備える。ガス圧力センサは、全圧測定のためのガス気密性センサまたは圧力計であってもよい。
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の例示の一実施形態を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】漏れ検出デバイスの第1の例示の実施形態の概略ブロック図である。
図2】第1の圧力プロファイルを示す図である。
図3】第2の圧力プロファイルを示す図である。
図4】漏れ検出デバイスの第2の例示の実施形態の概略ブロック図である。
図5】漏れ検出デバイスの第3の例示の実施形態の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1に示す例示の実施形態は、本発明の第1の変形例を示す。試験体12が、試験体ポート14に対して連結され、この試験体ポート14は、試験体高真空ポンプ16の入力部にガス導通状態で連結される。試験体高真空ポンプ16は、試験体ライン18を介して予備真空ポンプ20に連結され、ガス圧力測定容積22を有する。このガス圧力測定容積22は、試験体ライン18の第1の部分を介して試験体高真空ポンプ16の出口19に、および試験体ライン18の第2の部分を介して予備真空ポンプ20の入口に、ガス導通状態で連結される。ガス圧力測定容積22は、ガス圧力センサ24に連結され、このガス圧力センサ24は、ガス圧力測定容積22内のガス圧力p1を測定する。
【0017】
試験体高真空ポンプ16の中間真空ポート26が、第1のガスライン28を介して検出器高真空ポンプ30に連結される。検出器高真空ポンプ30および試験体高真空ポンプ16は、それぞれ従来設計のターボ分子ポンプである。検出器高真空ポンプ30の入口は、ガス検出器32に連結される。ガス検出器32は、検出器高真空ポンプ30により真空排気される質量分析計である。検出器高真空ポンプ30は、連結ライン34を介して予備真空ポンプ20に連結される。図1に示すアセンブリは、向流原理に基づく質量分析計ガス漏れ検出器であり、ガスは、試験体12からガスライン28を経由して向流においてガス検出器32内に進入する。
【0018】
第2のガスライン36が、検出器高真空ポンプ30の他の中間ガスポートにガス圧力測定容積22を連結する。この場合に、第2のガスライン36は、事前設定されたおよび例えば調節可能なガスコンダクタンスを有するスロットル38を有する。第2のガスライン36を経由して、ガスは、ガス圧力測定容積22から向流において検出器高真空ポンプ30を通過してガス検出器32内に継続的に進入することができる。図1に示す例示の実施形態では、第1のガスライン28および第2のガスライン36は、組合せにおいて図示されるが、第1のガスライン28が第2の中間ガスライン36を伴わずに設けられるか、または第2の中間ガスライン36が第1のガスライン28を伴わずに設けられるかのいずれかとなる、図面には示さない他の例示の実施形態もまた考えられる。
【0019】
第3のガスライン40は、すべての例示の実施形態において考えられ得るものであり、図に示す例示の実施形態に設けられる。第3のガスライン40は、ガス検出器高真空ポンプ30の他の中間ガスポートにガス圧力測定容積22をガス導通状態において連結し、選択的に閉鎖可能弁V3を有する。ガス圧力測定容積22は、弁V3および第3の中間ガスライン40を経由して排気され得る。
【0020】
第1のガスライン28は、選択的に閉鎖可能な第1のストップ弁V1を有する。第2の中間ガスライン36は、選択的に閉鎖可能な第2のストップ弁V2を有する。第3の中間ガスライン40は、選択的に閉鎖可能な第3のストップ弁V3を有する。ガス圧力測定容積22および予備真空ポンプ20を連結する試験体ライン18の第2の部分は、選択的に閉鎖可能な第4のストップ弁V4を有する。予備真空ポンプ20に検出器高真空ポンプ30を連結する連結ライン34は、選択的に閉鎖可能な第5のストップ弁V5を有する。
【0021】
第1のガスライン28は、中間ガス出口と試験体高真空ポンプ16の中間ガス真空ポート26とのそれぞれにおいて圧力を測定する第2の圧力センサ42を備える。
【0022】
連結ライン34は、第5の弁V5と検出器高真空ポンプ30の出口との間に第3の圧力センサ44を有し、この第3の圧力センサ44は、検出器高真空ポンプ30の出口において圧力を測定する。
【0023】
ガス圧力センサ24は、試験体高真空ポンプ16の予備真空ポートに設けられ、したがってある意味においては漏れ検出器の入口に設けられる。本発明による方法では、ガス圧力測定容積22内の圧力上昇は、試験体高真空ポンプ16の後方すなわち試験体高真空ポンプ16の下流にて測定される。試験体高真空ポンプ16は、ブースターポンプとも呼ばれ得る。
【0024】
試験体高真空ポンプ16は、試験体12から引いたガス流を例えばヘリウムおよび/または水素などの軽量成分へと分離させ、これらの軽量成分は、主に検出器高真空ポンプ30へ輸送され、局所漏れ検出(スプレー漏れ検出)に利用される一方で、試験体12から引いた空気の主要部分は、試験体高真空ポンプ16の後方のすなわち下流のガス圧力測定容積22内へと輸送される。中間ガス真空ポート26と試験体高真空ポンプ16の出口との間における高い圧縮により、試験体高真空ポンプ16は、空気成分に対するバリアとして機能する。ガス圧力測定容積22は、ガス圧力測定容積22に対して連結された検出器ライン18、36、40中に位置する弁のうちの少なくとも1つを、すなわち弁V2、V3、またはV4のうちの少なくとも1つを切り替えることにより、好ましくは第3の弁V3を切り替えることにより、周期的に閉鎖される。空気が試験体高真空ポンプ16に流入し、この試験体高真空ポンプ16により圧縮されることにより、ガス圧力測定容積22内の圧力は、上昇し、圧力センサ24により測定される。この圧力上昇は、試験体12の全体漏れに比例する。この点に関して、中間ガス出口とも呼ばれ得る中間ガス真空ポート26は、継続的に開状態にあり、ガス検出器32に対して、より具体的には検出器高真空ポンプ30の第1の中間ガスポートに対して連結される。したがって、この場合においてはスプレー漏れ検出である局所漏れ検出は、質量分析計向流原理に基づき全体漏れ検出と同時に実施されることが可能となる。
【0025】
第4の弁4を経由したガス圧力測定容積22の完全な閉鎖の一代替例として、ガス流は、第2の中間ガスライン36のスロットル38を経由して検出器高真空ポンプ30の第2のまたは同一の中間ガスポートへ案内され得る。試験体高真空ポンプ16を介してガス圧力測定容積22内へと圧縮されるガスは、スロットル38を経由し、向流において検出器高真空ポンプ30を通りガス検出器32内へと流れ得る。スロットル38を介した圧力降下は、判定することが可能であり、圧力上昇と同様に試験体12の全体漏れの尺度となる。この方法では、試験体高真空ポンプ16の開口する中間ガス真空ポート26により、全体漏れ検出と並行して局所漏れ検出を実施することもまた可能となる。
【0026】
次に、図2の圧力プロファイル曲線により圧力上昇測定値について説明する。このプロセスでは、漏れ部を経由して試験体12に進入するガスが、試験体高真空ポンプ16により試験体12から除去される。圧縮差分により、例えばヘリウムなどの軽量ガスは、検出器高真空ポンプ30へ主に輸送される。したがって、ヘリウムは、試験ガスとしてしばしば使用される。他方において、残りの空気は、試験体高真空ポンプ16の後方のガス圧力測定容積22内へと主に輸送される。試験体高真空ポンプ16の中間ガス真空ポート26と空気成分用のその出口19との間における圧縮が高いことにより、ガスは、ガス圧力測定容積22内に収集され、この容積22内の圧力を上昇させる。この圧力上昇は、試験体12の全体漏れ率に比例する。
【0027】
すべての流入ガスが、試験体高真空ポンプ16を通り輸送されるため、ガス圧力測定容積22内の圧力上昇は、試験体12の容積とは無関係となる。圧力は、ガス圧力測定容積22に対して連結された適切な全体圧力センサまたはガス気密性センサ(例えば圧力センサ24)を介して測定される。
【0028】
ガス圧力測定容積22内の圧力は、好ましくは、試験体高真空ポンプ16が圧縮状態を依然として良好に維持することが可能となり、軽量ガスの逆流が少ないものとなる範囲内に維持される。これは、典型的には、0mbar~5mbarの間の圧力範囲に該当する。この点に関して、圧力p1は、0mbar~5mbarの間に維持されるべきである。圧力p1が過度に上昇すると、ガスは、ガス圧力測定容積22に対して連結された検出器ライン18、36、40中に位置する弁のうちの少なくとも1つを、すなわち第2の弁V2、第3の弁V3、もしくは第4の弁V4、またはこれらの弁V2、V3、V4の任意の組合せを短時間にわたり開くことにより除去され得る。
【0029】
ガス圧力測定容積22内の圧力上昇が、事前設定された時間t内において測定されるか、またはある特定の圧力上昇に到達するための時間が、測定される。
【0030】
主に軽量なガスが第1の弁V1を経由してガス検出器32に輸送されるため、圧力上昇方法を介した全体漏れ測定と同時に、例えばヘリウムまたは水素などの軽量ガスによる局所漏れ検出がさらに可能となる。これにより、試験体に軽量試験ガスをスプレーすることによる局所漏れ検出と、試験体12全体の全体気密性測定とを同時に実施することが可能となる。全体漏れ率は、q=VA[I]*Δp[mbar]/t[s]の、ガス圧力測定容積22の容積VAと圧力上昇Δp/Δtとから結果的に算出され得る。
【0031】
第1の弁V1、第2の弁V2、および第5の弁V5が開いており、第3の弁V3および第4の弁V4が閉じている場合に、全体気密性の直接測定が、圧力差分測定によって実施され得る。この場合に、上述の圧力上昇方法とは対照的に、ガス圧力測定容積22は、完全には閉じられない。スロットル38を経由して、ガスは、検出器高真空ポンプ30に向かって輸送される。このスロットリングにより、第1の圧力センサ24により測定されるガス圧力測定容積22内の圧力上昇がもたらされる。この圧力上昇は、試験体内の流入ガス量に対して、およびしたがって漏れに対して比例する。図3では、結果的に得られる圧力ストロークが示され、この圧力ストロークは、漏れの尺度として利用される。第3の弁V3および/または第4の弁V4を短時間にわたり開くことにより、ユニットの最終圧力または平衡圧力が判定され得る。次いで、流れは、第3の弁V3を開口した場合の平衡圧力と、弁V3が閉じられた場合の圧力との間の圧力差から結果的に算出される。上述の全体圧力測定方法と同様に、全体漏れ検出および局所ヘリウム漏れ検出または局所水素漏れ検出が同時に可能となる。
【0032】
図4および図5に示す例示の実施形態は、本発明の2つの変形例を示す。これらの変形例においては、圧力測定容積は、検出器ライン34の一部分に設けられ、この検出器ライン34は、検出器高真空ポンプ30に予備真空ポンプ20を連結する、すなわち弁V5と検出器高真空ポンプ30との間を連結する。この場合に、圧力測定容積22内の圧力は、圧力上昇方法に基づき全体漏れ検出を実施するために、弁V5の周期的な閉鎖および開口を介して圧力センサ24によって測定され得る。弁V5が閉じられると、圧力測定容積22内の圧力上昇が測定される。この圧力上昇は、試験体12の全体漏れ率に比例する。弁V1が同時に開いている状態においては、局所漏れ検出のために試験体12に対してスプレーされる試験ガスは、試験体12における漏れ部の位置を特定するためにガス検出器によって検出され得る。
【0033】
代替的にはまたは追加的には、ガス検出器32は、試験体12を囲む雰囲気からの空気が漏れ部を通して試験体12に進入し、試験体12からガス検出器32へ供給される場合に、例えば空気中に含まれたヘリウム含有量の形式などの試験ガス信号の一定上昇を判定するために使用され得る。このようにすることで、全体漏れ検出もまた実施することが可能となる。このデバイスの修正を伴うことなく、次いで、例えばヘリウムなどの試験ガスを試験体12にスプレーすることにより、局所検出を即座に実施することが可能である。
【0034】
これらの2つの可能性の組合せにより、例えば試験体12の内部の割れ目を有する窒素ラインの形態などの、試験体12中の内部漏れ部は、試験体12の外方シェル中に存在する外部漏れ部から識別され得る。内部漏れ部は、ガス検出器32内の試験ガス(例えばヘリウム)バックグラウンド信号の上昇を用いずに圧力センサ24により測定可能な圧力上昇の結果として生じる。
【符号の説明】
【0035】
12 試験体
14 試験体ポート
16 試験体高真空ポンプ
18 試験体ライン、検出器ライン
19 出口
20 予備真空ポンプ
22 ガス圧力測定容積
24 ガス圧力センサ、第1の圧力センサ
26 中間真空ポート、中間ガス真空ポート
28 第1のガスライン
30 検出器高真空ポンプ、ガス検出器高真空ポンプ
32 ガス検出器
34 連結ライン、検出器ライン
36 第2のガスライン、第2の中間ガスライン、検出器ライン
38 スロットル
40 第3のガスライン、第3の中間ガスライン
42 第2の圧力センサ
44 第3の圧力センサ
V1 第1のストップ弁
V2 第2のストップ弁
V3 選択的に閉鎖可能弁、第3のストップ弁
V4 第4のストップ弁
V5 第5のストップ弁
p1 ガス圧力
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-01-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
全体漏れ検出および局所漏れ検出の組合せのための漏れ検出デバイスであって、
試験体ポート(14)と、
試験体高真空ポンプ(16)であって、前記試験体高真空ポンプ(16)の入口が、前記試験体ポート(14)に連結される、試験体高真空ポンプ(16)と、
少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)であって、前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)の入口が、試験体ライン(18)を介して前記試験体高真空ポンプ(16)の前記出口(19)に連結される、少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)と、
前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)に連結されたガス検出器(32)であって、少なくとも第1のガスライン(28)を介して前記試験体高真空ポンプ(16)、前記試験体ライン(18)、および/または前記試験体ポート(14)に連結され、それにより、前記試験体ポート(14)からのガスが、ガス分析のために、前記第1のガスライン(28)を介して前記ガス検出器(32)に供給される、ガス検出器(32)と
を備える、漏れ検出デバイスにおいて、
ガス圧力センサに連結されたガス圧力測定容積(22)が、前記ガス検出器(32)によるガス測定の最中に、前記ガス圧力測定容積(22)内の圧力プロファイルを測定することにより、全体漏れ検出が実施され得るように、前記試験体ライン(18)において構成される、漏れ検出デバイス。
【請求項2】
全体漏れ検出および局所漏れ検出の組合せのための漏れ検出デバイスであって、
試験体ポート(14)と、
検出器高真空ポンプ(30)と、
少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)であって、前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)の入口が、検出器ライン(34)を介して前記検出器高真空ポンプ(30)の出口に連結される、少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)と、
前記検出器高真空ポンプ(30)の入口に連結されたガス検出器(32)であって、少なくとも第1のガスライン(28)を介して前記試験体ライン(18)および/または前記試験体ポート(14)に連結され、それにより、前記試験体ポート(14)からのガスが、ガス分析のために、前記第1のガスライン(28)を介して前記ガス検出器(32)に供給される、ガス検出器(32)と
を備える、漏れ検出デバイスにおいて、
ガス圧力センサ(24)に連結されたガス圧力測定容積(22)が、前記ガス検出器(32)によるガス測定の最中に、前記ガス圧力測定容積(22)内の圧力プロファイルを測定することにより、全体漏れ検出が実施され得るように、前記検出器ライン(34)において構成される、漏れ検出デバイス。
【請求項3】
試験体高真空ポンプ(16)が用意され、前記試験体高真空ポンプ(16)の入口が、前記試験体ポート(14)に連結され、前記試験体高真空ポンプ(16)の出口(19)が、試験体ライン(18)を介して前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)に連結される、請求項2に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項4】
前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)のためのストップ弁(V4、V5)または遮断デバイスの形態のデバイスが、前記ガス圧力センサ(24)により前記ガス圧力測定容積(22)内の圧力プロファイルを測定しながら、前記ガス圧力測定容積(22)に対する前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)の吸引能力の効果を無効にするために用意される、請求項1または2に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項5】
前記第1のガスライン(28)は、前記試験体高真空ポンプ(16)の中間ガスポートに連結される、請求項1または2に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項6】
前記ガス圧力測定容積(22)に連結された前記試験体ライン(18)および他のガスライン(36、40)のうちの少なくとも1つが、スロットル(38)を備える、請求項1または2に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項7】
少なくとも1つのスロットル(38)が、前記検出器高真空ポンプ(30)に前記ガス圧力測定容積(22)を連結する中間ガスライン(36、40)において設けられる、請求項2に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項8】
前記ガスライン(28)および/または少なくとも1つの中間ガスライン(36、40)は、前記ガス検出器(32)を真空排気する検出器高真空ポンプ(30)内へと開口する、請求項1または2に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項9】
前記検出器高真空ポンプ(30)の前記出口は、前記予備真空ポンプ(20)に連結されることにより真空排気される、請求項1または2に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項10】
前記ガス検出器(32)は、質量分析計である、請求項1または2に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項11】
前記ガス圧力センサ(24)は、全圧センサ、ガス気密性センサ、または差圧センサとしての圧力計である、請求項1または2に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項12】
選択的に閉鎖可能なストップ弁(V2、V3)を備える少なくとも1つの他のガスライン(36、40)が用意されること、および/または前記第1のガスライン(28)は選択的に閉鎖可能なストップ弁(V1)を有する、請求項1または2に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項13】
選択的に閉鎖可能なストップ弁(V5)が、前記検出器高真空ポンプ(30)および前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)を連結する前記検出器ライン(34)において設けられる、請求項1または2に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項14】
前記ストップ弁(V5)は、前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)に前記圧力測定容積(22)を連結する前記検出器ライン(34)の一部分において形成される、請求項1または2に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項15】
前記試験体ライン(18)は、前記ガス圧力測定容積(22)と前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)との間に選択的に閉鎖可能なストップ弁(V4)を有する、請求項1または2に記載の漏れ検出デバイス。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか一項に記載の漏れ検出デバイスを用いた、全体漏れ検出および局所漏れ検出の組合せのための漏れ検出方法であって、
前記試験体ポート(14)に対して試験体(12)を連結するステップと、
前記試験体(12)を真空排気するステップと、
前記試験体(12)から前記ガス圧力測定容積(22)内へとガスを抜き出し、前記ガス圧力測定容積(22)内の圧力プロファイルを測定するステップと、
前記試験体(12)に試験ガスをスプレーするステップと、
前記試験体(12)から引かれた前記ガスの部分ガス流を前記ガス検出器(32)に輸送し、前記ガス圧力センサ(24)を用いて前記ガス圧力測定容積(22)内の圧力プロファイルを測定しながら、前記ガス検出器(32)を用いて前記ガスを分析するステップと
を特徴とする、漏れ検出方法。
【請求項17】
前記部分ガス流は、少なくとも前記第1のガスライン(28)を介して、または前記第1のガスライン(28)と、前記検出器高真空ポンプ(30)に前記ガス圧力測定容積(22)を連結するおよび既知のスロットル(38)を有する中間ガスライン(36)とを介して輸送される、請求項16に記載の漏れ検出方法。
【請求項18】
前記スロットル(38)は、前記ガス圧力測定容積(22)内の圧力プロファイルを決定するために前記中間ガスライン(36)を介して前記部分ガス流を輸送する場合に考慮される、請求項17に記載の漏れ検出方法。
【請求項19】
前記ガス圧力センサ(24)を用いて前記ガス圧力測定容積(22)内の圧力プロファイルを測定する間に、前記ガス圧力測定容積(22)に対する前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)の吸引能力の効果が無効にされる、請求項16に記載の漏れ検出方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つの予備真空ポンプ(20)に前記ガス圧力測定容積(22)を連結する少なくとも1つのガスライン経路、特に、前記検出器ライン(34)、前記試験体ライン(18)、または少なくとも1つの中間ガスライン(36、40)が、前記圧力測定容積(22)内で測定された圧力に応じて周期的に閉鎖および再開口され、前記試験体中の漏れ部が、圧力上昇方法に基づいて、前記圧力測定容積(22)内で測定された圧力上昇に基づいて閉鎖状態において推定される、請求項16に記載の漏れ検出方法。
【国際調査報告】