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特表2024-526702エアロゾル生成装置及びその制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/57 20200101AFI20240711BHJP
   A24F 40/50 20200101ALI20240711BHJP
【FI】
A24F40/57
A24F40/50
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501229
(86)(22)【出願日】2023-02-10
(85)【翻訳文提出日】2024-01-10
(86)【国際出願番号】 KR2023001963
(87)【国際公開番号】W WO2023153852
(87)【国際公開日】2023-08-17
(31)【優先権主張番号】10-2022-0018327
(32)【優先日】2022-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ファン
(72)【発明者】
【氏名】キム、トン スン
(72)【発明者】
【氏名】リム、フン イル
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ソク ス
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB23
4B162AC34
4B162AC37
4B162AC50
4B162AD02
4B162AD03
4B162AD06
4B162AD12
4B162AD13
4B162AD15
4B162AD20
4B162AD23
4B162AD32
(57)【要約】
実施形態は、エアロゾル生成装置及びその制御方法に係り、一実施形態によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品の少なくとも一部を加熱するヒータと、ヒータの温度を測定する温度センサと、既定の予熱時間及び予熱温度を定義する第1予熱プロファイルによって、ヒータへの電力供給を制御するプロセッサと、を備え、プロセッサは、ヒータの温度が基準温度以上の場合、第1予熱プロファイルとは異なる第2予熱プロファイルによって、ヒータへの電力供給を制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物品の少なくとも一部を加熱するヒータと、
前記ヒータの温度を測定する温度センサと、
既定の予熱時間及び予熱温度を定義する第1予熱プロファイルによって、前記ヒータへの電力供給を制御するプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、
前記ヒータの温度が基準温度以上である場合、前記第1予熱プロファイルとは異なる第2予熱プロファイルによって、前記ヒータへの電力供給を制御する、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記ヒータの温度が前記基準温度以上である場合、連続喫煙が行われたと判断する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記エアロゾル生成物品の挿入を検出した場合、前記ヒータの温度を測定して、前記ヒータの温度が前記基準温度以上であるかどうかを判断する、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
目標温度に到逹する時間区間は、前記第1予熱プロファイルより前記第2予熱プロファイルで短く設定されている、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
目標温度を維持する時間区間は、前記第1予熱プロファイルより前記第2予熱プロファイルで長く設定されている、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
目標温度より低い温度に低める時間区間は、前記第1予熱プロファイルより前記第2予熱プロファイルで長く設定されている、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記ヒータの温度が前記基準温度以上である場合、所定の遅延時間が経過した後、前記第2予熱プロファイルによって前記ヒータへの電力供給を制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記ヒータの温度によって前記遅延時間の長さを異なって定める、請求項7に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記エアロゾル生成装置の予熱モードを表示するディスプレイをさらに備え、
前記プロセッサは、
前記第1予熱プロファイルによる予熱モードまたは前記第2予熱プロファイルによる予熱モードを、前記ディスプレイに表示するように制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記第1予熱プロファイルまたは前記第2予熱プロファイルによる前記予熱時間に到逹した場合、前記ディスプレイに、予熱完了に相応する通知を出力するように制御する、請求項9に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
エアロゾル生成装置の制御方法において、
エアロゾル生成物品の少なくとも一部を加熱するヒータの温度を測定するステップと、
前記ヒータの温度が基準温度以上であるか判断するステップと、
前記ヒータの温度が前記基準温度以上である場合、第1予熱プロファイルとは異なる第2予熱プロファイルによって、前記ヒータへの電力供給を制御するステップと、を含むエアロゾル生成装置の制御方法。
【請求項12】
前記判断するステップは、
前記ヒータの温度が前記基準温度以上である場合、連続喫煙であると判断する、請求項11に記載のエアロゾル生成装置の制御方法。
【請求項13】
前記エアロゾル生成物品の挿入を検出するステップをさらに含み、
前記エアロゾル生成物品の挿入が検出された場合、前記ヒータの温度を測定して、前記ヒータの温度が前記基準温度以上であるかどうかを判断する、請求項11に記載のエアロゾル生成装置の制御方法。
【請求項14】
目標温度に到逹する時間区間は、前記第1予熱プロファイルより前記第2予熱プロファイルで短く設定され、
前記目標温度を維持する時間区間は、前記第1予熱プロファイルより前記第2予熱プロファイルで長く設定されるか、
前記目標温度より低い温度に低める時間区間は、前記第1予熱プロファイルより前記第2予熱プロファイルで長く設定されている、請求項11に記載のエアロゾル生成装置の制御方法。
【請求項15】
前記ヒータの温度が前記基準温度以上である場合、所定の遅延時間が経過した後、前記第2予熱プロファイルによって前記ヒータへの電力供給を制御する、請求項11に記載のエアロゾル生成装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替の方法への需要が増加しつつある。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成する方法ではなく、エアロゾル生成装置を用いて、シガレットまたはエアロゾル生成物質を加熱することで、エアロゾルを生成するシステムへの需要が増加しつつある。
【0003】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品を加熱するための目標温度が設定される。エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品を加熱する前に、一定時間の間にヒータを予熱して、ヒータの温度を目標温度まで高めることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザがエアロゾル生成装置を使う条件、例えば、周りの温度が非常に高い場所または低い場所で吸煙したり、夏季または冬季、室内または室外で吸煙したり、一度喫煙した直後にすぐに喫煙する場合がある。
【0005】
特に、ユーザが既定のパフ数ほど吸煙した後で終了すれば、エアロゾル生成装置のヒータは、既に高温に加熱されている状態である。次いで、ユーザが連続して喫煙するために、エアロゾル生成装置に新たなエアロゾル生成物品を挿入すれば、エアロゾル生成装置のヒータは、高温の状態で再び予熱される。エアロゾル生成装置のヒータが、最初の喫煙及び連続喫煙時に等しい温度プロファイルによって予熱されれば、連続喫煙時にエアロゾル生成物品から高温のエアロゾルが生成される恐れがあり、これはユーザの不便をもたらす。
【0006】
本発明の実施形態を通じて解決しようとする課題は、前述した課題に制限されるものではなく、言及されていない課題は、本明細書及び添付した図面から、当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による多様な実施形態は、最初の喫煙と連続喫煙とを区分し、それぞれに対応する予熱温度プロファイルによってヒータの温度を制御するエアロゾル生成装置を提供する。
【0008】
一実施形態のエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品の少なくとも一部を加熱するヒータと、前記ヒータの温度を測定する温度センサと、既定の予熱時間及び予熱温度を定義する第1予熱プロファイルによって、前記ヒータへの電力供給を制御するプロセッサと、を備え、前記プロセッサは、前記ヒータの温度が基準温度以上である場合、前記第1予熱プロファイルとは異なる第2予熱プロファイルによって、前記ヒータへの電力供給を制御する。
【0009】
他の実施形態のエアロゾル生成装置の制御方法は、エアロゾル生成物品の少なくとも一部を加熱するヒータの温度を測定するステップと、前記ヒータの温度が基準温度以上であるか判断するステップと、前記ヒータの温度が前記基準温度以上である場合、第1予熱プロファイルとは異なる第2予熱プロファイルによって、前記ヒータへの電力供給を制御するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明の多様な実施形態によれば、最初の喫煙と連続喫煙について、それぞれ対応する予熱温度プロファイルに基づいて予熱を行うことで、連続喫煙時にもエアロゾル生成物品から生成されるエアロゾルの熱感を緩和することができ、高温のエアロゾルによるユーザの不便を防止することができる。
【0011】
また、本発明の多様な実施形態によれば、連続喫煙に対応する予熱温度プロファイルの場合に、温度下降区間に対応する時間が長くなることで、ユーザの連続喫煙時にヒータの消耗電流が減少する。
【0012】
但し、実施形態による効果は、前述した効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は、本明細書及び添付した図面から、当業者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一実施形態によるエアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図2】一実施形態によるエアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図3】一実施形態によるエアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図4】一実施形態によるシガレットの例を示す図面である。
図5】一実施形態によるシガレットの例を示す図面である。
図6】一実施形態によるエアロゾル生成装置の概略的なブロック図である。
図7】エアロゾル生成装置の全体加熱区間の温度プロファイルを説明するための例示図である。
図8図7に示された温度プロファイルのうち予熱区間の一例を説明するための例示図である。
図9図7に示された温度プロファイルのうち予熱区間の他の例を説明するための例示図である。
図10】他の実施形態によるエアロゾル生成装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。
図11】さらに他の実施形態によるエアロゾル生成装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。
図12】さらに他の実施形態によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
図13図12に示されたエアロゾル生成装置の予熱モードを説明するための図面である。
図14図12に示されたエアロゾル生成装置の予熱モードを説明するための図面である。
図15図12に示されたエアロゾル生成装置の予熱モードを説明するための図面である。
図16図12に示されたエアロゾル生成装置の予熱モードを説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施形態で使われる用語としては、本発明での機能を鑑みてなるべく現在広く使われている一般的な用語を選択したが、これは、当業者の意図または判例、新しい技術の出現などによって変わりうる。また、特定の場合には、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合、該発明の説明部分で詳細にその意味を記載する。よって、本発明で使われる用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が持っている意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されねばならない。
【0015】
明細書の全般にわたって、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは、特に逆の記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。また、明細書に記載の「~部」、「~モジュール」などの用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味するが、これは、ハードウェアまたはソフトウェアで具現されるか、またはハードウェアとソフトウェアとの結合で具現される。
【0016】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態について当業者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明はいろいろな相異なる形態に具現されてもよく、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。
【0017】
以下では、図面を参照して実施形態を詳細に説明する。
【0018】
図1ないし図3は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【0019】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、バッテリ11、制御部12、及びヒータ13を備える。図2及び図3を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、蒸気化器14をさらに備える。また、エアロゾル生成装置1の内部空間には、シガレット2が挿入される。
【0020】
図1ないし図3に示されたエアロゾル生成装置1には、本実施形態に係る構成要素が示されている。よって、図1ないし図3に示された構成要素以外に、他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置1にさらに備えうるということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0021】
また、図2及び図3には、エアロゾル生成装置1にヒータ13が備えられていると示されているが、必要に応じて、ヒータ13は省略されてもよい。
【0022】
図1には、バッテリ11、制御部12、及びヒータ13が一列に配置されていると示されている。また、図2には、バッテリ11、制御部12、蒸気化器14、及びヒータ13が一列に配置されていると示されている。また、図3には、蒸気化器14及びヒータ13が並列に配置されていると示されている。しかし、エアロゾル生成装置1の内部構造は、図1ないし図3に示されたものに限定されるものではない。言い換えれば、エアロゾル生成装置1の設計によって、バッテリ11、制御部12、ヒータ13、及び蒸気化器14の配置は変更されてもよい。
【0023】
シガレット2がエアロゾル生成装置1に挿入されれば、エアロゾル生成装置1は、ヒータ13及び/または蒸気化器14を作動させて、エアロゾルを発生させる。ヒータ13及び/または蒸気化器14によって発生したエアロゾルは、シガレット2を通過してユーザに伝達される。
【0024】
必要に応じて、シガレット2がエアロゾル生成装置1に挿入されていない場合にも、エアロゾル生成装置1はヒータ13を加熱する。
【0025】
バッテリ11は、エアロゾル生成装置1が動作する際に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ11は、ヒータ13または蒸気化器14が加熱されるように電力を供給し、制御部12が動作する際に必要な電力を供給する。また、バッテリ11は、エアロゾル生成装置1に設けられているディスプレイ、センサ、モータなどが動作する際に必要な電力を供給する。
【0026】
制御部12は、エアロゾル生成装置1の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部12は、バッテリ11、ヒータ13、及び蒸気化器14だけではなく、エアロゾル生成装置1に備えられている他の構成の動作を制御する。また、制御部12は、エアロゾル生成装置1の構成それぞれの状態を確認して、エアロゾル生成装置1が動作可能な状態であるかどうかを判断することもある。
【0027】
制御部12は、少なくとも一つのプロセッサを備える。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイで具現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせで具現されてもよい。また、他の形態のハードウェアで具現されてもよいということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0028】
ヒータ13は、バッテリ11から供給された電力によって加熱される。例えば、シガレットがエアロゾル生成装置1に挿入されれば、ヒータ13は、シガレットの外部に位置する。よって、加熱されたヒータ13は、シガレット内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させる。
【0029】
ヒータ13は、電気抵抗性ヒータであってもよい。例えば、ヒータ13には、電気伝導性トラックを備え、電気伝導性トラックに電流が流れてヒータ13が加熱される。しかし、ヒータ13は、前述した例に限られず、所望の温度まで加熱されうるものであれば、制限なしに用いられる。ここで、所望の温度は、エアロゾル生成装置1に既に設定されていてもよく、ユーザによって所望の温度に設定されていてもよい。
【0030】
一方、他の例として、ヒータ13は、誘導加熱式ヒータであってもよい。具体的に、ヒータ13には、シガレットを誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを備え、シガレットは、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタを備える。
【0031】
例えば、ヒータ13は、管型の加熱要素、板型の加熱要素、針型の加熱要素または棒型の加熱要素を含み、加熱要素の形状によって、シガレット2の内部または外部を加熱する。
【0032】
また、エアロゾル生成装置1には、複数のヒータ13が配置されてもよい。この時、複数のヒータ13は、シガレット2の内部に挿入されるように配置されてもよく、シガレット2の外部に配置されてもよい。また、複数のヒータ13のうち一部は、シガレット2の内部に挿入されるように配置され、残りはシガレット2の外部に配置されてもよい。また、ヒータ13の形状は、図1ないし図3に示された形状に限定されず、多様な形状に製作されてもよい。
【0033】
蒸気化器14は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレット2を通過してユーザに伝達される。言い換えれば、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置1の気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルが、シガレットを通過してユーザに伝達されるように構成される。
【0034】
例えば、蒸気化器14は、液体保存部、液体伝達手段、及び加熱要素を備えるが、これらに限定されるものではない。例えば、液体保存部、液体伝達手段、及び加熱要素は、独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置1に備えられてもよい。
【0035】
液体保存部は、液状組成物を保存する。例えば、液状組成物は、揮発性のタバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。液体保存部は、蒸気化器14から脱着されるように製作されてもよく、蒸気化器14と一体として製作されてもよい。
【0036】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エチルアルコール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含む。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、これらに限定されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含む。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち少なくとも一つが混合されたものでありうるが、これらに限定されない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含む。
【0037】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達する。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミックス繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックスのような芯(wick)でありうるが、これらに限定されない。
【0038】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックスヒータなどでありうるが、これらに限定されない。また、加熱要素は、ニクロム線などの伝導性フィラメントで構成されてもよく、液体伝達手段に巻き取られる構造で配置されてもよい。加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触した液体組成物に熱を伝達して、液体組成物を加熱する。その結果、エアロゾルが生成される。
【0039】
例えば、蒸気化器14は、カートマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)と呼ばれるが、これらに限定されるものではない。
【0040】
一方、エアロゾル生成装置1は、バッテリ11、制御部12、ヒータ13、及び蒸気化器14以外に、汎用的な構成をさらに備えてもよい。例えば、エアロゾル生成装置1は、視覚情報の出力の可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを備える。また、エアロゾル生成装置1は、少なくとも一つのセンサ(パフ感知センサ、温度感知センサ、シガレット挿入の感知センサなど)を備える。また、エアロゾル生成装置1は、シガレット2が挿入されている状態でも、外気が流入されるか、内部気体が流出される構造に製作される。
【0041】
図1ないし図3には示されてはいないが、エアロゾル生成装置1は、別途のクレードルと共にシステムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置1のバッテリ11の充電に用いられる。または、クレードルとエアロゾル生成装置1とが結合されている状態で、ヒータ13が加熱されることもある。
【0042】
シガレット2は、一般的な燃焼型シガレットと類似している。例えば、シガレット2は、エアロゾル生成物質を含む第1部分と、フィルタなどを含む第2部分とに区分される。または、シガレット2の第2部分にもエアロゾル生成物質が含まれていてもよい。例えば、顆粒またはカプセルの形態に作られているエアロゾル生成物質が、第2部分に挿入されてもよい。
【0043】
エアロゾル生成装置1の内部には、第1部分の全体が挿入され、第2部分は、外部に露出される。または、エアロゾル生成装置1の内部に第1部分の一部のみ挿入されてもよく、第1部分の全体及び第2部分の一部が挿入されてもよい。ユーザは、第2部分を口にした状態でエアロゾルを吸い込む。この時、エアロゾルは、外気が第1部分を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過してユーザの口に伝達される。
【0044】
一例として、外気は、エアロゾル生成装置1に形成されている少なくとも一つの空気通路を通じて流れ込む。例えば、エアロゾル生成装置1に形成されている空気通路の開閉及び/または空気通路のサイズは、ユーザによって調節される。これによって、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節される。他の例として、外気は、シガレット2の表面に形成されている少なくとも一つの孔を通じて、シガレット2の内部に流れ込むこともある。
【0045】
以下、図4及び図5を参照して、シガレット2の例を説明する。
【0046】
図4及び図5は、シガレットの例を示す図面である。
【0047】
図4を参照すれば、シガレット2は、タバコ・ロッド21及びフィルタ・ロッド22を備える。図1ないし図3を参照して前述した第1部分21は、タバコ・ロッド21を備え、第2部分22は、フィルタ・ロッド22を備える。
【0048】
図4には、フィルタ・ロッド22が単一セグメントに示されているが、これに限定されるものではない。言い換えれば、フィルタ・ロッド22は、複数のセグメントで構成されてもよい。例えば、フィルタ・ロッド22は、エアロゾルを冷却させるセグメント、及びエアロゾル内に含まれている所定の成分をフィルタリングするセグメントを備える。また、必要に応じて、フィルタ・ロッド22は、他の機能を行う少なくとも一つのセグメントをさらに備えてもよい。
【0049】
シガレット2の直径は、5mmないし9mmの範囲以内であり、長さは、約48mmであるが、これらに限定されるものではない。例えば、タバコ・ロッド21の長さは約12mm、フィルタ・ロッド22の第1セグメントの長さは約10mm、フィルタ・ロッド22の第2セグメントの長さは約14mm、フィルタ・ロッド22の第3セグメントの長さは約12mmであるが、これらに限定されるものではない。
【0050】
シガレット2は、少なくとも一枚のラッパ24によって包装される。ラッパ24には、外気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも一つの孔が形成される。一例として、シガレット2は、一枚のラッパ24によって包装される。他の例として、シガレット2は、2枚以上のラッパ24によって重なって包装されてもよい。例えば、第1ラッパ241によってタバコ・ロッド21が包装され、ラッパ242、243、244によってフィルタ・ロッド22が包装される。そして、単一ラッパ245によってシガレット2全体が再包装されてもよい。もし、フィルタ・ロッド22が複数のセグメントで構成されていれば、それぞれのセグメントが、ラッパ242、243、244によって包装されてもよい。
【0051】
第1ラッパ241及び第2ラッパ242は、一般的なフィルタ巻き紙で製作される。例えば、第1ラッパ241及び第2ラッパ242は、多孔質の巻き紙または無多孔質の巻き紙である。また、第1ラッパ241及び第2ラッパ242は、耐油性の紙類及び/またはアルミニウム合紙包装剤で製作されてもよい。
【0052】
第3ラッパ243は、ハード巻き紙で製作されてもよい。例えば、第3ラッパ243の坪量は、88g/mないし96g/mの範囲内に含まれ、望ましくは、90g/mないし94g/mの範囲内に含まれる。また、第3ラッパ243の厚さは、120umないし130umの範囲内に含まれ、望ましくは、125umである。
【0053】
第4ラッパ244は、耐油性のハード巻き紙で製作される。例えば、第4ラッパ244の坪量は、88g/mないし96g/mの範囲内に含まれ、望ましくは、90g/mないし94g/mの範囲内に含まれる。また、第4ラッパ244の厚さは、120umないし130umの範囲内に含まれ、望ましくは、125umである。
【0054】
第5ラッパ245は、滅菌紙(MFW)で製作されうる。ここで、滅菌紙(MFW)は、引張強度、耐水性、平滑度などが一般紙よりも向上するように特別に製造された紙を意味する。例えば、第5ラッパ245の坪量は、57g/mないし63g/mの範囲内に含まれ、望ましくは、60g/mである。また、第5ラッパ245の厚さは、64umないし70umの範囲内に含まれ、望ましくは、67umである。
【0055】
第5ラッパ245は、所定の物質が内添される。ここで、所定の物質の例としては、シリコンがあるが、これに限定されるものではない。例えば、シリコンは、温度による変化の少ない耐熱性、酸化されない耐酸化性、各種薬品に対する抵抗性、水に対する撥水性、または電気絶縁性などの特性を持つ。但し、シリコンではなくても、前述した特性を持つ物質であれば制限なしに、第5ラッパ245に塗布(または、コーティング)される。
【0056】
第5ラッパ245は、シガレット2が燃焼される現象を防止する。例えば、タバコ・ロッド210がヒータ13によって加熱されれば、シガレット2が燃焼される可能性がある。具体的に、タバコ・ロッド310に含まれている物質のうちいずれか一つが発火点以上に昇温する場合、シガレット2が燃焼される恐れがある。このような場合にも、第5ラッパ245は不燃性物質を含むため、シガレット2が燃焼される現象が防止される。
【0057】
また、第5ラッパ245は、シガレット2で生成される物質によってホルダ1が汚染することを防止する。ユーザのパフによって、シガレット2内で液体物質が生成される。例えば、シガレット2で生成されたエアロゾルが外気によって冷却されることで、液体物質(例えば、水分など)が生成される。第5ラッパ245がシガレット2を包装することによって、シガレット2内で生成された液体物質がシガレット2の外部に漏れることが防止される。
【0058】
タバコ・ロッド21は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも一つを含むが、これらに限定されるものではない。また、タバコ・ロッド21は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸のような他の添加物質を含んでもよい。また、タバコ・ロッド21には、メントールまたは保湿剤などの加香液が、タバコ・ロッド21に噴射されることで添加されてもよい。
【0059】
タバコ・ロッド21は、多様に製作される。例えば、タバコ・ロッド21は、シートで製作されてもよく、ストランドで製作されてもよい。また、タバコ・ロッド21は、タバコシートが切り刻まれた刻みタバコで製作されてもよい。また、タバコ・ロッド21は、熱伝導物質によって取り囲まれる。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属ホイルでもあるが、これに限定されるものではない。一例として、タバコ・ロッド21を取り囲む熱伝導物質は、タバコ・ロッド21に伝達される熱を均一に分散させて、タバコ・ロッドに加えられる熱伝導率を向上させ、これにより、タバコ味を向上させる。また、タバコ・ロッド21を取り囲む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとしての機能を行う。この時、図面に示されてはいないが、タバコ・ロッド21は、外部を取り囲む熱伝導物質以外にも、サセプタをさらに備えてもよい。
【0060】
フィルタ・ロッド22は、セルロースアセテートフィルタであってもよい。一方、フィルタ・ロッド22の形状には制限がない。例えば、フィルタ・ロッド22は、円柱状のロッドであってもよく、その内部に中空を含むチューブ状のロッドであってもよい。また、フィルタ・ロッド22は、リセス状のロッドであってもよい。もし、フィルタ・ロッド22が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち少なくとも一つが異なる形状に製作されることもある。
【0061】
フィルタ・ロッド22の第1セグメントは、セルロースアセテートフィルタでもある。例えば、第1セグメントは、その内部に中空を含むチューブ形態の構造物である。第1セグメントによってヒータ13が挿入される場合に、タバコ・ロッド210の内部物質が後方に押し出される現象を防止することもでき、エアロゾルの冷却効果も発生する。第1セグメントに含まれている中空の直径は、2mmないし4.5mmの範囲内で適当な直径が採用されるが、これらに限定されるものではない。
【0062】
第1セグメントの長さは、4mmないし30mmの範囲内で適当な長さが採用されるが、これらに限定されるものではない。望ましくは、第1セグメントの長さは10mmになるが、これらに限定されるものではない。
【0063】
第1セグメントの製造時に可塑剤の含量を調節することで、第1セグメントの硬度が調整される。また、第1セグメントは、その内部(例えば、中空)に同一あるいは異形の材質のフィルム、チューブなどの構造物を挿入して製造される。
【0064】
フィルタ・ロッド22の第2セグメントは、ヒータ13がタバコ・ロッド21を加熱することで生成されたエアロゾルを冷却させる。よって、ユーザは、適当な温度に冷却されたエアロゾルを吸い込むことができる。
【0065】
第2セグメントの距離または直径は、シガレット2の形態によって多様に定められる。例えば、第2セグメントの長さは、7mmないし20mmの範囲内で適当に採用される。望ましくは、第2セグメントの長さは14mmになるが、これらに限定されるものではない。
【0066】
第2セグメントは、ポリマー繊維を製織することによって製作される。この場合、ポリマーで製造された繊維に加香液を塗布してもよい。または、加香液が塗布されている別途の繊維と、ポリマーで製造された繊維とを共に製織して第2セグメントを製作してもよい。または、第2セグメントは、巻縮されたポリマーシートによって形成される。
【0067】
例えば、ポリマーは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、セルロースアセテート(CA)及びアルミニウムホイルからなる群から選択された材料で製作される。
【0068】
第2セグメントが、製織されたポリマー繊維または巻縮されたポリマーシートによって形成されることによって、第2セグメントは、縦方向に延びる単数または複数のチャネルを備える。ここで、チャンネルは、気体(例えば、空気またはエアロゾル)が通過する通路を意味する。
【0069】
例えば、巻縮されたポリマーシートからなる第2セグメントは、約5μmと約300μmとの間、例えば、約10μmと約250μmとの間の厚さを持つ材料から形成される。また、第2セグメントの全表面積は、約300mm2/mmと約1000mm2/mmとの間になる。また、エアロゾル冷却要素は、比表面積が約10mm/mgと約100mm/mgとの間の材料から形成される。
【0070】
一方、第2セグメントには、揮発性の香味成分を含むスレッドが含まれる。ここで、揮発性の香味成分はメントールであるが、これらに限定されるものではない。例えば、スレッドには、1.5mg以上のメントールを第2セグメントに提供するために、十分な量のメントールが充填される。
【0071】
フィルタ・ロッド22の第3セグメントは、セルロースアセテートフィルタでもある。第3セグメントの長さは、4mmないし20mmの範囲内で適当に採用される。例えば、第3セグメントの長さは12mmになるが、これらに限定されるものではない。
【0072】
第3セグメントを製作する過程で、第3セグメントに加香液を噴射することで香味が発生するように製作されてもよい。または、加香液が塗布された別途の繊維を第3セグメントの内部に挿入してもよい。タバコ・ロッド21で生成されたエアロゾルは、フィルタ・ロッド22の第2セグメントを通過することによって冷却され、冷却されたエアロゾルが第3セグメントを通じてユーザに伝達される。よって、第3セグメントに加香要素が添加される場合、ユーザに伝達される香味の持続性が向上する効果が発生する。
【0073】
また、フィルタ・ロッド22には、少なくとも一つのカプセル23が含まれる。ここで、カプセル23は、香味を発生させる機能を行ってもよく、エアロゾルを発生させる機能を行ってもよい。例えば、カプセル23は、香料を含む液体を被膜で包む構造である。カプセル23は、球状または円筒状であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0074】
図5を参照すれば、シガレット3は、前端プラグ33をさらに備える。前端プラグ33は、タバコ・ロッド31において、フィルタ・ロッド32に反対になる一側に位置する。前端プラグ33は、タバコ・ロッド31が外部に離脱することを防止することができ、喫煙中にタバコ・ロッド31から、液状化したエアロゾルがエアロゾル発生装置(図1ないし図3の1)に流れ込むことを防止する。
【0075】
フィルタ・ロッド32は、第1セグメント321及び第2セグメント322を備える。ここで、第1セグメント321は、図4のフィルタ・ロッド22の第1セグメントに対応し、第2セグメント322は、図4のフィルタ・ロッド22の第3セグメントに対応する。
【0076】
シガレット3の直径及び全長は、図4のシガレット2の直径及び全長に対応する。例えば、前端プラグ33の長さは約7mm、タバコ・ロッド31の長さは約15mm、第1セグメント321の長さは約12mm、第2セグメント322の長さは約14mmであるが、これらに限定されるものではない。
【0077】
シガレット3は、少なくとも一枚のラッパ35によって包装される。ラッパ35には、外気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも一つの孔が形成される。例えば、第1ラッパ351によって前端プラグ33が包装され、第2ラッパ352によってタバコ・ロッド31が包装され、第3ラッパ353によって第1セグメント321が包装され、第4ラッパ354によって第2セグメント322が包装される。そして、第5ラッパ355によってシガレット3全体が再包装される。
【0078】
また、第5ラッパ355には、少なくとも一つの穿孔36が形成される。例えば、穿孔36は、タバコ・ロッド31を取り囲む領域に形成されるが、これに限定されるものではない。穿孔36は、図2及び図3に示されたヒータ13によって形成された熱をタバコ・ロッド31の内部に伝達する役割を行う。
【0079】
また、第2セグメント322には、少なくとも一つのカプセル34が含まれる。ここで、カプセル34は、香味を発生させる機能を行ってもよく、エアロゾルを発生させる機能を行ってもよい。例えば、カプセル34は、香料を含む液体を被膜で包む構造である。カプセル34は、球状または円筒状であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0080】
第1ラッパ351は、一般的なフィルタ巻き紙にアルミニウムホイルのような金属ホイルが結合されたものである。例えば、第1ラッパ351の全体厚さは、45umないし55umの範囲内に含まれ、望ましくは、50.3umである。また、第1ラッパ351の金属ホイルの厚さは、6umないし7umの範囲内に含まれ、望ましくは、6.3umである。また、第1ラッパ351の坪量は、50g/mないし55g/mの範囲内に含まれ、望ましくは、53g/m2である。
【0081】
第2ラッパ352及び第3ラッパ353は、一般的なフィルタ巻き紙で製作される。例えば、第2ラッパ352及び第3ラッパ353は、多孔質の巻き紙または無多孔質の巻き紙である。
【0082】
例えば、第2ラッパ352の多孔度は、35000CUであるが、これに限定されるものではない。また、第2ラッパ352の厚さは、70umないし80umの範囲内に含まれ、望ましくは、78umである。また、第2ラッパ352の坪量は、20g/mないし25g/m2の範囲内に含まれ、望ましくは、23.5g/mである。
【0083】
例えば、第3ラッパ353の多孔度は、24000CUであるが、これに限定されるものではない。また、第3ラッパ353の厚さは、60umないし70umの範囲内に含まれ、望ましくは、68umである。また、第3ラッパ353の坪量は、20g/mないし25g/mの範囲内に含まれ、望ましくは、21g/m2である。
【0084】
第4ラッパ354は、PLA合紙で製作される。ここで、PLA合紙は、紙層、PLA層及び紙層を含む3重の紙を意味する。例えば、第4ラッパ354の厚さは、100umないし120umの範囲内に含まれ、望ましくは、110umである。また、第4ラッパ354の坪量は、80g/m2ないし100g/mの範囲内に含まれ、望ましくは、88g/m2である。
【0085】
第5ラッパ355は、滅菌紙(MFW)で製作される。ここで、滅菌紙(MFW)は、引張強度、耐水性、平滑度などが一般紙よりも向上するように特別に製造された紙を意味する。例えば、第5ラッパ355の坪量は、57g/mないし63g/mの範囲内に含まれ、望ましくは、60g/mである。また、第5ラッパ355の厚さは、64umないし70umの範囲内に含まれ、望ましくは、67umである。
【0086】
第5ラッパ355は、所定の物質が内添される。ここで、所定の物質の例としては、シリコンがあるが、これに限定されるものではない。例えば、シリコンは、温度による変化の少ない耐熱性、酸化されない耐酸化性、各種薬品に対する抵抗性、水に対する撥水性、または電気絶縁性などの特性を持つ。但し、シリコンではなくても、前述した特性を持つ物質であれば制限なしに、第5ラッパ355に塗布(または、コーティング)される。
【0087】
前端プラグ33は、セルロースアセテートで製作される。一例として、前端プラグ33は、セルロースアセテート・トウに可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えて製作される。セルロースアセテート・トウを構成するフィラメントのモノ・デニール(mono denier)は、1.0ないし10.0の範囲内に含まれ、望ましくは、4.0ないし6.0の範囲内に含まれる。さらに望ましくは、前端プラグ33のフィラメントのモノ・デニールは5.0である。また、前端プラグ33を構成するフィラメントの断面はY字形でもある。前端プラグ33の総デニールは20000ないし30000の範囲内に含まれ、望ましくは、25000ないし30000の範囲内に含まれる。さらに望ましくは、前端プラグ33の総デニールは28000である。
【0088】
また、必要に応じて、前端プラグ33は、少なくとも一つのチャンネルを含み、チャンネルの断面形状は多様に製作される。
【0089】
タバコ・ロッド31は、図4を参照して前述したタバコ・ロッド21と対応する。よって、以下では、タバコ・ロッド31についての具体的な説明は省略する。
【0090】
第1セグメント321は、セルロースアセテートで製作される。例えば、第1セグメントは、その内部に中空を含むチューブ形態の構造物である。第1セグメント321は、セルロースアセテート・トウに可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えて製作される。例えば、第1セグメント321のモノ・デニール及び総デニールは、前端プラグ33のモノ・デニール及び総デニールと同一である。
【0091】
第2セグメント322は、セルロースアセテートで製作される。第2セグメント322を構成するフィラメントのモノ・デニールは1.0ないし10.0の範囲内に含まれ、望ましくは、8.0ないし10.0の範囲内に含まれる。さらに望ましくは、第2セグメント322のフィラメントのモノ・デニールは9.0である。また、第2セグメント322のフィラメントの断面はY字形である。第2セグメント322の総デニールは、20000ないし30000の範囲内に含まれ、望ましくは25000である。
【0092】
図6は、一実施形態によるエアロゾル生成装置の概略的なブロック図である。
【0093】
図6を参照すれば、エアロゾル生成装置は、制御部610、温度センサ620、及びヒータ630を備える。一実施形態によるエアロゾル生成装置の構成要素がこれらに制限されるものではなく、実施形態によって、他の構成要素が加わるか、少なくとも一つの構成要素が省略されてもよい。
【0094】
実施形態によるエアロゾル生成装置は、ヒータ630の温度が基準温度より低い場合、既定の第1予熱プロファイルによってヒータへの電力供給を制御する。エアロゾル生成装置は、ヒータ630の温度が基準温度以上である場合、第1予熱プロファイルとは異なる第2予熱プロファイルによって、ヒータへの電力供給を制御する。エアロゾル生成装置は、一般的な条件、例えば、常温では、予め定義された予熱プロファイルによってヒータに電力を供給し、特殊な条件、例えば、ヒータの温度が高い場合には、他の予熱プロファイルによってヒータに電力を供給する。ここで、予熱プロファイルは、既定の予熱時間及び予熱温度を定義したプロファイルを意味する。第1予熱プロファイル及び第2予熱プロファイルは、図8及び9を参照して後述する。
【0095】
ヒータ630の温度が基準温度以上である場合は、例えば、装置の連続使用または連続喫煙の場合でありうる。例えば、第1喫煙シリーズが終了してから短時間で再び第2喫煙シリーズが行われる場合である。
【0096】
実施形態では、ヒータ630の温度が基準温度以上である場合について説明するが、ヒータ630の温度が前述した基準温度または他の基準温度未満である場合にも、一般的な条件とは異なるため、他の予熱プロファイルを適用してもよい。
【0097】
温度センサ620は、ヒータ630の温度を測定する。例えば、温度センサ620は、ヒータ630と接触した状態で温度を測定する接触式温度センサであるか、ヒータ630と接触していない状態で温度を測定する非接触式温度センサである。接触式温度センサは、熱電対、RTD(resistance temperature detector)、サーミスタまたは温度ラベルであり、非接触式温度センサは、赤外線温度センサである。実施形態で、温度センサ620は、ヒータ630の温度を測定すると説明するが、これに限定されず、ヒータ630の周りまたは隣接した位置での温度を測定することもある。
【0098】
ヒータ630は、エアロゾル生成物品の少なくとも一部を加熱する。ヒータ630は、図1ないし3を参照して説明した多様な類型のヒータである。ヒータ630は、制御部610の制御によって電力が供給されて、エアロゾル生成物品の少なくとも一部を加熱する。エアロゾル生成物品の少なくとも一部は、エアロゾル生成物質及びタバコ物質のうち少なくとも一つを含むタバコ・ロッドを意味する。一実施形態で、ヒータ630は、予熱区間及び加熱区間に対応する温度プロファイルによって、制御部610を介して電力を供給される。
【0099】
制御部610は、エアロゾル生成装置の全般的な動作を制御する。一実施形態で、制御部610は、ユーザの喫煙動作を検出する。この時、本発明で「第1喫煙シリーズ」、「第2喫煙シリーズ」または「ユーザの喫煙動作」は、1個のエアロゾル生成物品についての既定のパフ数(例えば、14回)ほど、ユーザが一連のパフを行うことを意味する。例えば、制御部610は、温度センサ620を通じて測定されたヒータ630の温度に基づいて、ユーザの連続喫煙動作を検出する。他の例で、制御部610は、タイマー(図示せず)を通じて測定された時間に基づいて、ユーザの連続喫煙動作を検出することもある。すなわち、第1喫煙シリーズが終了してから所定時間、例えば、3秒以内に第2喫煙シリーズが続く場合、連続喫煙動作であると判断する。
【0100】
制御部610は、エアロゾル生成装置にエアロゾル生成物品が挿入された場合、ヒータ630の温度を測定して、ヒータ630の温度が基準温度以上であるかを判断する。実施形態で、制御部610は、シガレット挿入感知センサを通じてエアロゾル生成物品が挿入されたかを判断することで、ユーザが喫煙動作を始めようとするかを判断する。他の例示で、制御部610は、エアロゾル生成装置を動作させるためのユーザ入力、例えば、動作開始ボタンまたはパワーボタンが押された場合に、ヒータ630の温度を測定し、測定された温度が基準温度以上であるかどうかを判断することもある。
【0101】
制御部610は、ユーザの喫煙動作によってヒータ630への電力供給を制御する。例えば、制御部610は、ユーザの喫煙動作が最初の喫煙動作であるか、それとも最初の喫煙動作に続く連続喫煙動作であるかを検出し、検出結果に基づいて、ヒータ630への電力供給を制御する。
【0102】
図7は、エアロゾル生成装置の全体加熱区間の温度プロファイルを説明するための例示図である。
【0103】
図7を参照すれば、予熱区間(tないしtの間)と加熱区間(tないしtの間)を含む全体加熱区間の温度プロファイルが示されている。エアロゾル生成装置の喫煙動作が開始されれば、図7に示されたように、時間別温度値で定義された温度プロファイルによって、ヒータに電力を供給する。それぞれの予熱区間と加熱区間は、さらに細分化された区間に分けられてもよい。
【0104】
予熱区間は、第1目標温度Tまで上昇する第1予熱区間、第1目標温度Tを維持する第2予熱区間、第2目標温度Tに下降させる第3予熱区間を含む。加熱区間は、第3目標温度Tに下降させる第1加熱区間、第4目標温度Tに下降させる第2加熱区間、第4目標温度Tを維持する第3加熱区間を含む。ここで、予熱区間を、第1予熱区間、第2予熱区間、第3予熱区間と説明したが、これに限定されず、エアロゾル生成物品またはヒータの形態や種類によって多様な変形が可能であるということは言うまでもない。
【0105】
以下、図8及び図9を参照して、図7に示された予熱区間または予熱プロファイルについて詳細に説明する。
【0106】
図8は、図7に示された温度プロファイルのうち予熱区間の一例を説明するための例示図である。図8を参照すれば、第1予熱プロファイル800及び第2予熱プロファイル810が示されている。
【0107】
第1予熱プロファイル800は、既定の予熱時間tの間の予め定義された予熱時間及び予熱温度を示す。エアロゾル生成装置は、第1予熱プロファイルによってヒータへの電力供給を制御する。図示されたように、第1予熱プロファイル800は、t時間まで第1目標温度Tに上昇させ、t時間まで第1目標温度Tを維持し、t時間まで第2目標温度Tに下降させる。例えば、予熱時間が約37秒に設定された場合、約19秒の間に270℃に上昇させ、以後に11秒の間に270℃を維持し、以後に7秒の間に225℃に下降させる。ここで、予熱時間、目標温度は、例示的なものであり、これに限定されるものではない。
【0108】
第2予熱プロファイル810は、t時間まで第1目標温度Tに上昇させ、t時間まで第1目標温度Tを維持し、t時間まで第2目標温度Tに下降させる。第2予熱プロファイルの開始温度Tは、第1予熱プロファイルの開始温度、例えば、常温(約15℃)より高い温度である。よって、第2予熱プロファイル810は、第1目標温度Tに到逹する時間が、第1予熱プロファイル800よりも早い。この場合、エアロゾル生成装置が初期に高温を維持するため、ユーザに熱い熱感を与えるという問題点がある。
【0109】
実施形態で、第2予熱プロファイル810は、第1目標温度Tに到逹した後の予熱時間を第1予熱プロファイル800より長くすることで、初期熱感を緩和させることができる。
【0110】
図8に示されたように、第2予熱プロファイル810の第1目標温度Tに到逹した後の予熱時間は、t-tであり、第1予熱プロファイル800の第1目標温度Tに到逹した後の予熱時間は、t-tである。ここで、t-tは、t-tより長い時間である。また、第2予熱プロファイル810の第1目標温度Tを維持する時間(t-t)を、第1予熱プロファイル800の第1目標温度Tを維持する時間(t-t)より短くしてもよい。また、第2予熱プロファイル810は、第2目標温度Tに下降させる時間(t-t)を、第1予熱プロファイル800の時間(t-t)より長くしてもよい。
【0111】
第2予熱プロファイルの第1目標温度Tを維持する時間と、第2目標温度Tに下降させる時間とを合わせた時間区間の長さは、開始温度Tによって可変される。例えば、開始温度Tが高い場合には、時間区間の長さを長くし、開始温度Tが低い場合には、時間区間の長さを短くする。また、第1目標温度Tを維持する時間と第2目標温度Tに下降させる時間との割合も、開始温度Tの値によって調節することができる。
【0112】
実施形態で、エアロゾル生成装置は、現在ヒータの温度が基準温度より低い場合、すなわち、一般的な条件で動作する場合には、第1予熱プロファイルによってヒータに電力を供給する。エアロゾル生成装置は、現在ヒータの温度が基準温度以上である場合、すなわち、ヒータの温度が高くなった条件で動作する場合には、第2予熱プロファイルによってヒータに電力を供給する。ここで、ヒータの温度が高くなった条件は、周りの温度が高い場合、装置の連続使用である場合などを含む。よって、エアロゾル生成装置は、ヒータの現在温度によって適応的に予熱プロファイルを選択することで、ユーザが初期パフ時に熱い熱感を感じないようにして、十分量のエアロゾルを提供することができる。
【0113】
図9は、図7に示された温度プロファイルのうち予熱区間の他の例を説明するための例示図である。
【0114】
図9を参照すれば、図7に示された第2予熱プロファイル810とは異なる、さらに他の第2予熱プロファイル910を持つ。図9に示されたように、第2予熱プロファイル900は、初期開始温度Tが常温より高い場合、遅延時間t後にt時間まで第1目標温度Tに上昇させ、t時間まで第1目標温度Tを維持し、t時間まで第2目標温度Tに下降させる。
【0115】
実施形態で、第2予熱プロファイル900は、常温より高い温度Tから始まるため、一定の遅延時間tが経過した後でt時間まで、第1目標温度Tに上昇する。この時、遅延時間tの長さは、測定されたヒータの温度によって変わる。例えば、初期の開始温度Tが高い場合、遅延時間tの長さは長くなり、初期開始温度Tが低い場合、遅延時間tの長さは短くなる。また、遅延時間tの長さによって、後続の第1目標温度Tが維持される間の時間区間の長さ、または第2目標温度Tに下降させる時間区間の長さを調節することもある。
【0116】
実施形態で、第2予熱プロファイル900の第1目標温度Tを維持する時間(t-t)、または第2目標温度Tに下降させる時間(t-t)は、図8に示された第1予熱プロファイルの第1目標温度Tを維持する時間(t-t)、第2目標温度Tに下降させる時間(t-t)より長くすることで、初期ヒータの温度が高い場合にも、ユーザが感じる初期の熱感を緩和させることができる。
【0117】
図10は、他の実施形態によるエアロゾル生成装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。
【0118】
図10を参照すれば、ステップ1000で、ヒータの温度を測定する。
【0119】
ステップ1002で、測定されたヒータの温度と基準温度とを比較する。ステップ1002で、ヒータの温度が基準温度より低い場合、ステップ1004で、第1予熱プロファイルを選択する。ここで、基準温度は、任意に設定することができる温度であり、例えば、常温に該当する約17℃である。また、特定されたヒータの温度と、特定の値ではない特定の温度範囲とを比較してもよい。第1予熱プロファイルは、一般的な条件で使われる予熱プロファイルであり、予め定義された時間対比目標温度を定義したものである。
【0120】
ステップ1002で、測定されたヒータの温度が基準温度以上である場合、ステップ1006で、第2予熱プロファイルを選択する。現在測定されたヒータの温度が基準温度以上である場合には、第1予熱プロファイルとは異なる第2予熱プロファイルを選択する。第2予熱プロファイルは、目標温度に到逹した後で維持させる時間区間及び/または目標温度より低い温度まに下降させる時間区間が、第1予熱プロファイルよりさらに長く設定される。
【0121】
ステップ1008で、ステップ1004またはステップ1006で選択された予熱プロファイルによって、ヒータに電力を供給する。
【0122】
図11は、さらに他の実施形態によるエアロゾル生成装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。
【0123】
図11を参照すれば、ステップ1100で、エアロゾル生成装置へのシガレットの挿入を感知する。シガレットの挿入を感知することで、エアロゾル生成装置が使われると予測することができる。また、シガレットの挿入を感知することで、エアロゾル生成装置の電源を入れたり、ヒータの加熱を開始したりすることができる。シガレットが挿入された場合、ステップ1002で、連続使用であるかどうかを判断する。連続使用であるかどうかは、シガレットが挿入されて、喫煙シリーズが一度終了した後、所定時間内にシガレットが再び挿入されたことを意味する。ヒータの温度が基準温度以上である場合に、連続使用であると判断することができる。また、喫煙シリーズが一度終了した後、所定時間内にシガレットが再び挿入されたことを感知した場合に、連続使用であると判断することができる。
【0124】
ステップ1002で、連続使用が検出されない場合、ステップ1004で、第1予熱プロファイルを選択する。
【0125】
ステップ1002で、連続使用が検出された場合、ステップ1006で、第2予熱プロファイルを選択する。
【0126】
ステップ1108で、ステップ1004またはステップ1006で選択された予熱プロファイルによって、ヒータに電力を供給する。
【0127】
図12は、さらに他の実施形態によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【0128】
図12を参照すれば、エアロゾル生成装置1200は、制御部1210、センシング部1220、出力部1230、バッテリー1240、ヒータ1250、ユーザ入力部1260、メモリ1270、及び通信部1280を備える。但し、エアロゾル生成装置1200の内部構造は、図6に示されたところに制限されるものではない。すなわち、エアロゾル生成装置1200の設計によって、図6に示された構成のうち一部が省略されるか、新たな構成がさらに加えられ得るということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0129】
センシング部1220は、エアロゾル生成装置1200の状態またはエアロゾル生成装置1200周辺の状態を感知し、感知した情報を制御部1210に伝達する。制御部1210は、前記感知された情報に基づいて、ヒータ1250の動作制御、喫煙の制限、エアロゾル生成物品(例えば、シガレット、カートリッジなど)の挿入如何の判断、お知らせ表示などの多様な機能が行われるように、エアロゾル生成装置1200を制御する。
【0130】
センシング部1220は、温度センサ1222、挿入感知センサ1224及びパフセンサ1226のうち少なくとも一つを備えるが、これに制限されるものではない。
【0131】
温度センサ1222は、ヒータ1250(または、エアロゾル生成物質)が加熱される温度を感知する。エアロゾル生成装置1200は、ヒータ1250の温度を感知する別途の温度センサを備えるか、ヒータ1250自体が温度センサの役割を行う。または、温度センサ1222は、バッテリー1240の温度をモニタリングするように、ッテリー1240の周りに配置されたものであってもよい。実施形態で、温度センサ1222は、加熱される前のヒータ1250の温度を測定する。
【0132】
挿入感知センサ1224は、エアロゾル生成物品の挿入及び/または除去を感知する。例えば、挿入感知センサ1224は、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ及び赤外線センサのうち少なくとも一つを含み、エアロゾル生成物品が挿入及び/または除去されることによる信号変化を感知する。実施形態で、挿入感知センサ1224は、エアロゾル生成物品の挿入を感知した後、喫煙シリーズが一度終了した後、所定時間内にエアロゾル生成物品の挿入を再び感知した場合、連続使用であると判断することができる。
【0133】
パフセンサ1226は、気流通路または気流チャネルの多様な物理的変化に基づいて、ユーザのパフを感知する。例えば、パフセンサ1226は、温度変化、流量変化、電圧変化及び圧力変化のうちいずれか一つに基づいて、ユーザのパフを感知する。
【0134】
センシング部1220は、前述したセンサ1222ないし1226以外に、温/湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、及びRGBセンサ(illuminance sensor)のうち少なくとも一つをさらに備える。各センサの機能は、その名称から通常の技術者が直観的に推論することができるため、具体的な説明は省略する。
【0135】
出力部1230は、エアロゾル生成装置1200の状態についての情報を出力して、ユーザに提供する。出力部1230は、ディスプレイ部1232、ハプティック部1234及び音響出力部1236のうち少なくとも一つを備えるが、これに制限されるものではない。ディスプレイ部1232とタッチパッドとが層構造をなしてタッチスクリーンに構成される場合、ディスプレイ部1232は、出力装置以外に入力装置としても使われる。
【0136】
ディスプレイ部1232は、エアロゾル生成装置1200についての情報を、ユーザに視覚的に提供する。例えば、エアロゾル生成装置1200についての情報は、エアロゾル生成装置1200のバッテリー1240の充/放電状態、ヒータ1250の予熱状態、エアロゾル生成物品の挿入/除去状態、またはエアロゾル生成装置1200の使用が制限される状態(例えば、異常物品の感知)などの多様な情報を意味し、ディスプレイ部1232は、前記情報を外部に出力する。ディスプレイ部1232は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などである。また、ディスプレイ部1232は、LED発光素子の形態であってもよい。
【0137】
ハプティック部1234は、電気的信号を機械的な刺激または電気的な刺激に変換して、エアロゾル生成装置1200についての情報をユーザに触覚的に提供する。例えば、ハプティック部1234は、モータ、圧電素子、または電気刺激装置を備える。
【0138】
音響出力部1236は、エアロゾル生成装置1200についての情報をユーザに聴覚的に提供する。例えば、音響出力部1236は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力する。
【0139】
バッテリー1240は、エアロゾル生成装置1200の動作に用いられる電力を供給する。バッテリー1240は、ヒータ1250が加熱されるように電力を供給する。また、バッテリー1240は、エアロゾル生成装置1200内に備えられた他の構成(例えば、センシング部1220、出力部1230、ユーザ入力部1260、メモリ1270及び通信部1280)の動作に必要な電力を供給する。バッテリー1240は、充電の可能なバッテリーであるか、使い捨てバッテリーである。例えば、バッテリー1240は、リチウムポリマー(Li Poly)バッテリーであるが、これに制限されるものではない。
【0140】
ヒータ1250は、バッテリー1240から電力を供給されてエアロゾル生成物質を加熱する。図12には示されていないが、エアロゾル生成装置1200は、バッテリー1240の電力を変換してヒータ1250に供給する電力変換回路(例えば、DC/DCコンバータ)をさらに備える。また、エアロゾル生成装置1200が誘導加熱方式でエアロゾルを生成する場合、エアロゾル生成装置1200は、バッテリー1240の直流電源を交流電源に変換するDC/ACコンバータをさらに備える。
【0141】
制御部1210、センシング部1220、出力部1230、ユーザ入力部1260、メモリ1270、及び通信部910は、バッテリー1240から電力を供給されて機能を行う。図12に示されていないが、バッテリー1240の電力を変換してそれぞれの構成要素に供給する電力変換回路、例えば、LDO(low dropout)回路または電圧レギュレータ回路をさらに備える。
【0142】
一実施形態で、ヒータ1250は、任意の好適な電気抵抗性物質で形成される。例えば、好適な電気抵抗性物質は、チタン、ジルコニウム、タンタル、プラチナ、ニッケル、コバルト、クロム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、錫、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属または金属合金であるが、これに制限されるものではない。また、ヒータ130は、金属熱線、電気伝導性トラックが配置された金属熱板、セラミックス発熱体などで具現されるが、これに制限されるものではない。
【0143】
他の実施形態で、ヒータ1250は、誘導加熱方式のヒータである。例えば、ヒータ1250は、コイルによって印加された磁場を通じて発熱して、エアロゾル生成物質を加熱するサセプタを備える。
【0144】
一実施形態で、ヒータ1250は、複数であってもよい。例えば、ヒータ1250は、シガレットを加熱するための第1ヒータ及び液相を加熱するための第2ヒータを備えてもよい。
【0145】
ユーザ入力部1260は、ユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力する。例えば、ユーザ入力部1260は、キーパッド、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線感知方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式など)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがあるが、これらに制限されるものではない。また、図12には示されていないが、エアロゾル生成装置1200は、USB(universal serial bus)インターフェースなどの連結インターフェースをさらに備え、USBインターフェースなどの連結インターフェースを通じて、他の外部装置と連結して情報を送受信するか、バッテリー1240を充電する。
【0146】
メモリ1270は、エアロゾル生成装置1200内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、制御部1210で処理されたデータ及び処理されるデータを保存する。メモリ1270は、フラッシュメモリタイプ、ハードディスクタイプ、マルチメディアカードマイクロタイプ、カードタイプのメモリ(例えば、SDまたはXDメモリなど)、RAM(random access memory)、SRAM(static random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、PROM(programmable read-only memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち少なくとも一つのタイプの記録媒体を含む。メモリ1270は、エアロゾル生成装置1200の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも一つの温度プロファイル、及びユーザの喫煙パターンについてのデータなどを保存する。実施形態で、メモリ1270は、複数の温度プロファイルを保存する。また、メモリ1270は、温度プロファイルのうち予熱区間を定義した複数の予熱プロファイルを保存する。メモリ1270は、図8及び9を参照して説明した複数の予熱プロファイルを保存する。
【0147】
通信部1280は、他の電子装置との通信のための少なくとも一つの構成要素を含む。例えば、通信部1280は、近距離通信部1282及び無線通信部1284を備える。
【0148】
近距離通信部1282は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部、WLAN(Wi-Fi)通信部、ジグビー通信部、赤外線(IrDA、infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含むが、これらに制限されるものではない。
【0149】
無線通信部1284は、セルラーネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例えば、LANまたはWAN)通信部などを含むが、これらに制限されるものではない。無線通信部1284は、加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI)を用いて、通信ネットワーク内でエアロゾル生成装置1200を確認及び認証してもよい。
【0150】
制御部1210は、エアロゾル生成装置1200の全般的な動作を制御する。一実施形態で、制御部1210は、少なくとも一つのプロセッサを備える。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイで具現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されているメモリとの組み合わせで具現されてもよい。また、他の形態のハードウェアで具現されてもよいということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0151】
制御部1210は、バッテリー1240の電力をヒータ1250に供給することを制御することで、ヒータ1250の温度を制御する。例えば、制御部1210は、バッテリー1240とヒータ1250とのスイッチング素子のスイッチングを制御することで、電力供給を制御する。他の例で、制御部1210の制御命令によって、加熱直接回路がヒータ1250への電力供給を制御してもよい。
【0152】
制御部1210は、エアロゾル生成装置1200の動作が開始されれば、既定の温度プロファイルまたは既定の予熱プロファイルによって、ヒータ1250への電力供給を制御する。
【0153】
実施形態で、制御部1210は、エアロゾル生成装置1200の動作が開示されるか、エアロゾル生成物品が挿入された場合、温度センサ1222を通じてヒータ1250の現在温度を測定する。制御部1210は、ヒータ1250の温度が基準温度以上の場合には、メモリ1270から既定の予熱プロファイル、即ち、第1予熱プロファイルとは異なる第2予熱プロファイルをローディングし、第2予熱プロファイルによってヒータ1250への電力供給を制御する。
【0154】
実施形態で、制御部1210は、PID(proportional-integral-differential)制御方式で、ヒータ1250への電力供給を制御する。すなわち、制御部1210は、ヒータ1250が、設定された温度プロファイルに対応する温度を持つように、PID制御方式で、ヒータ1250への電力供給を制御する。例えば、制御部1210は、温度プロファイルによって温度上昇区間に対応する時間の間に、ヒータ1250の温度が目標温度まで到逹するように、比例制御に対するパラメータKp、積分制御に対するパラメータKi、及び微分制御に対するパラメータKdを調整するか、これらのパラメータのうち少なくとも一つを調整して電力を供給する。
【0155】
制御部1210は、センシング部1220によって感知された結果を分析し、以後行われる処理を制御する。例えば、制御部1210は、センシング部1220によって感知された結果に基づいて、ヒータ1250の動作が開始または終了するように、ヒータ1250に供給される電力を制御する。他の例として、制御部1210は、センシング部1220によって感知された結果に基づいて、ヒータ1250が所定の温度まで加熱されるか、適当な温度を維持するように、ヒータ1250に供給される電力の量及び電力が供給される時間を制御する。
【0156】
制御部1210は、センシング部1220によって感知された結果に基づいて、出力部1230を制御する。例えば、パフセンサ1226を通じてカウントされたパフ回数が既定の回数に到逹すれば、制御部1210は、ディスプレイ部1232、ハプティック部1234及び音響出力部1236のうち少なくとも一つを通じて、ユーザに、エアロゾル生成装置1200が間もなく終わるということを予告する。
【0157】
一実施形態で、制御部1210は、センシング部1220によって感知されたエアロゾル生成物品の状態によって、ヒータ1250への電力供給時間及び/または電力供給量を制御する。例えば、エアロゾル生成物品15が過湿状態の場合に、制御部1210は、誘導コイルへの電力供給時間を制御して、エアロゾル生成物品15が一般的な状態の場合より、予熱時間を増加させる。
【0158】
図13ないし図16は、図12に示されたエアロゾル生成装置の予熱モードを説明するための図面である。
【0159】
図13を参照すれば、エアロゾル生成装置100の収容部にエアロゾル生成物品200が挿入される。ここで、シガレット型エアロゾル生成物品が垂直方向に挿入される形態を例として説明するが、これに限定されるものではない。また、ディスプレイ部1232は、エアロゾル生成装置100の状態、条件、ユーザ情報などの表示情報またはインジケータを表示する。ここで、表示情報またはインジケータは、アイコンまたはテキストである。また、図13に示されたように、エアロゾル生成物品200がエアロゾル生成装置100に収容される前のディスプレイ部1232は、オフ状態である。
【0160】
図14を参照すれば、エアロゾル生成装置100の収容部にエアロゾル生成物品が収容されれば、エアロゾル生成装置100は、エアロゾル生成物品200の収容を感知して、ディスプレイ部1232をオフ状態からオン状態に変更する。この場合、エアロゾル生成装置100の電源を入れるか、加熱動作を開始する。次いで、ヒータに電力供給を開始する。
【0161】
実施形態で、エアロゾル生成物品200が挿入される場合、ヒータの温度を測定する。エアロゾル生成装置100は、ヒータの温度が基準温度より低い場合には、メモリ1270から第1予熱プロファイルをローディングし、第1予熱プロファイルによってヒータ1250に電力を供給する。ここで、第1予熱プロファイルは、一般的な条件でヒータを予熱するための予熱時間及び予熱温度を定義したものである。
【0162】
図15に示されたように、エアロゾル生成装置100は、ディスプレイ部1232に、第1予熱プロファイルによってヒータ1250を予熱していることを示す表示情報1500をディスプレイする。エアロゾル生成装置100は、第1予熱プロファイルによるヒータの予熱が完了した場合(例えば、第1予熱プロファイルに定義された加熱時間に到達した場合)、予熱が完了したことを示す表示情報をディスプレイ部1232にディスプレイするか、ハプティック部1234を通じて振動などの通知を出力する。
【0163】
実施形態で、エアロゾル生成装置100は、ヒータの温度が基準温度以上である場合には、メモリ1270から第2予熱プロファイルをローディングし、ヒータ1250に電力を供給する。ここで、第2予熱プロファイルは、ヒータの温度が高い場合であって、例えば、連続使用の場合に、ヒータを予熱するための予熱時間及び予熱温度を定義したものである。すなわち、エアロゾル生成物品200が収容されて第1喫煙シリーズが終了した後、エアロゾル生成物品200が分離された後、数秒内に他のエアロゾル生成物品200が収容される場合には、第1喫煙シリーズの影響またはヒータ1250の残熱などによって、ヒータ1250の温度は、エアロゾル生成物品200が最初に収容される時より高い。よって、このような場合には、エアロゾル生成装置100は、メモリ1270から、第1予熱プロファイルとは異なる第2予熱プロファイルをローディングし、第2予熱プロファイルによってヒータ1250に電力を供給する。よって、第2喫煙シリーズの初期にヒータの高温による熱感を低減させ、十分量のエアロゾルをユーザに提供することができる。
【0164】
図16に示されたように、エアロゾル生成装置100は、ディスプレイ部1232に、第2予熱プロファイルによってヒータ1250を予熱していることを示す表示情報1600をディスプレイする。エアロゾル生成装置100は、第2予熱プロファイルによるヒータの予熱が完了した場合(例えば、第2予熱プロファイルに定義された予熱時間に到達した場合)、予熱が完了したことを示す表示情報をディスプレイ部1232にディスプレイするか、ハプティック部1234を通じて振動などの通知を出力する。
【0165】
一実施形態は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールなどの、コンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現される。コンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意に利用できる媒体であり、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含む。コンピュータ記録媒体は、コンピュータで読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他のデータなどの、情報の保存のための任意の方法または技術で具現された、揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータで読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュールなどの変調されたデータ信号のその他のデータ、またはその他の伝送メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0166】
前述した実施形態についての説明は、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。よって、発明の真の保護範囲は、添付した特許請求の範囲によって定められねばならず、特許請求の範囲に記載の内容と同等な範囲にあるすべての差異は、請求の範囲によって定められる保護範囲に含まれると解釈されねばならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【国際調査報告】