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特表2024-526718レセプタクル貯蔵領域からレセプタクルを効率的に移送するためのシステムおよび方法
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  • 特表-レセプタクル貯蔵領域からレセプタクルを効率的に移送するためのシステムおよび方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】レセプタクル貯蔵領域からレセプタクルを効率的に移送するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/04 20060101AFI20240711BHJP
【FI】
G01N35/04 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501535
(86)(22)【出願日】2022-07-13
(85)【翻訳文提出日】2024-01-11
(86)【国際出願番号】 US2022036925
(87)【国際公開番号】W WO2023287858
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】63/221,763
(32)【優先日】2021-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500169900
【氏名又は名称】ジェン-プローブ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】シルバート, ロルフ
【テーマコード(参考)】
2G058
【Fターム(参考)】
2G058AA05
2G058CA02
2G058CB08
2G058CB16
2G058CB20
2G058CF01
2G058CF17
(57)【要約】
試料レセプタクルは、貯蔵モジュールに貯蔵された任意の他の試料レセプタクルを通過することなく、貯蔵モジュールの第1の貯蔵領域および第2の貯蔵領域からコンベヤに自動的に移送される。第1の貯蔵領域および第2の貯蔵領域内のレセプタクル保持位置は、行および列に配置され、試料容器は、第1の貯蔵領域または第2の貯蔵領域の第1の側に最も近く保持された試料容器から始めて、行ごとまたは列ごとに移送される。第1の貯蔵領域から移送されたレセプタクルは、第1の側を横切ってコンベヤに移送される。第2の貯蔵領域から移送されたレセプタクルは、第1の側を横切って第1の貯蔵領域と第2の貯蔵領域との間の第1のレセプタクル搬送経路に移送され、次いで第1の貯蔵領域を横切って第2のレセプタクル搬送経路に移送され、次いでコンベヤに移送される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の試料レセプタクルを貯蔵し、システムに貯蔵された別の試料レセプタクルを通過することなく各試料レセプタクルを前記システムから移送するためのシステムであって、前記システムは、
第1のレセプタクル貯蔵領域であって、前記第1のレセプタクル貯蔵領域は、対向する第1の側および第2の側と、前記第1の側および第2の側に対して横方向に配向された対向する第3の側および第4の側とを有し、複数のレセプタクル保持位置を含み、各レセプタクル保持位置は、単一の試料レセプタクルを保持するように構成され、最も狭いレセプタクル保持位置の幅よりも小さい距離だけ任意の直接隣接するレセプタクル保持位置から離間され、前記複数のレセプタクル保持位置は、前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第3の側から前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第4の側まで延在する第1の方向に配向された一連の平行な行と、前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側から前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第2の側まで延在する第2の方向に配向された一連の平行な列とに配置される、第1のレセプタクル貯蔵領域と、
第2のレセプタクル貯蔵領域であって、前記第2のレセプタクル貯蔵領域は、対向する第1の側および第2の側と、前記第1の側および第2の側に対して横方向に配向された対向する第3の側および第4の側とを有し、複数のレセプタクル保持位置を含み、各レセプタクル保持位置は、単一の試料レセプタクルを保持するように構成され、最も狭いレセプタクル保持位置の幅よりも小さい距離だけ任意の直接隣接するレセプタクル保持位置から離間され、前記複数のレセプタクル保持位置は、前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記第3の側から前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記第4の側まで延在する第1の方向に配向された一連の平行な行と、前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側から前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記第2の側まで延在する第2の方向に配向された一連の平行な列とに配置され、
前記第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域は、前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側が前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第2の側に面するように配置され、前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第2の側は、前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記最も広いレセプタクル保持位置の幅以上の距離だけ前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側から離間され、それによって前記第1のレセプタクル貯蔵領域と前記第2のレセプタクル貯蔵領域との間に第1のレセプタクル搬送経路を画定し、
前記第1のレセプタクル貯蔵領域は、前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側から前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第2の側まで延在する第2のレセプタクル搬送経路を含み、前記第2のレセプタクル搬送経路は、前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記最も広いレセプタクル保持位置の幅以上の幅を有する、第2のレセプタクル貯蔵領域と、
前記試料レセプタクルを搬送するように構成されたコンベヤと、
前記第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域に保持された試料レセプタクルをそれらのそれぞれのレセプタクル保持位置から前記コンベヤに移送するように構成された試料レセプタクルハンドリングシステムと、
前記試料レセプタクルハンドリングシステムと通信するコントローラであって、前記コントローラは、
前記試料レセプタクルハンドリングシステムによって各試料レセプタクルを、前記第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側を越えて、前記第1のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過することなく前記コンベヤに移動させることによって、前記第1のレセプタクル貯蔵領域から前記コンベヤ上に支持されたレセプタクルホルダに試料レセプタクルを移送することと、
前記第2のレセプタクル貯蔵領域から前記コンベヤに試料レセプタクルを移送することであって、
前記試料レセプタクルハンドリングシステムによって各試料レセプタクルを、前記第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過することなく、前記第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側を越えて、前記第1のレセプタクル搬送経路内に移動させることと、
前記取り外された試料レセプタクルが前記第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から前記第1のレセプタクル搬送経路内に移送された後、前記試料レセプタクルハンドリングシステムによって前記試料レセプタクルを、前記取り外された試料レセプタクルを前記第2のレセプタクル搬送経路と位置合わせするのに必要な距離だけ移動させることと、
次いで、前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第2の側から前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側を越えて前記コンベヤに前記第2のレセプタクル搬送経路に沿って前記試料レセプタクルハンドリングシステムによって前記取り外された試料レセプタクルを移動させることと
によって、前記第2のレセプタクル貯蔵領域から前記コンベヤに試料レセプタクルを移送することと
を行うようにプログラムされる、コントローラと
を備える、システム。
【請求項2】
複数の試料レセプタクルのそれぞれをレセプタクル貯蔵モジュールから前記レセプタクル貯蔵モジュールに隣接して位置するコンベヤに移送する方法であって、前記レセプタクル貯蔵モジュールは、第1のレセプタクル貯蔵領域と、第2のレセプタクル貯蔵領域とを含み、前記第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれは、対向する第1の側および第2の側と、前記第1の側および第2の側に対して横方向に配向された対向する第3の側および第4の側とを有し、前記第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域は、前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側が前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第2の側に面するように配置され、
前記第1のレセプタクル貯蔵領域は、前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第3の側から前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第4の側まで延在する第1の方向に配向された一連の平行な行と、前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側から前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第2の側まで延在する第2の方向に配向された一連の平行な列とに配置された複数のレセプタクル保持位置を含み、前記第1のレセプタクル貯蔵領域の各レセプタクル保持位置は、単一の試料レセプタクルを保持するように構成され、前記最も狭いレセプタクル保持位置の幅よりも小さい距離だけ任意の直接隣接するレセプタクル保持位置から離間され、
前記第2のレセプタクル貯蔵領域は、前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記第3の側から前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記第4の側まで延在する第1の方向に配向された一連の平行な行と、前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側から前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記第2の側まで延在する方向に配向された一連の平行な列とに配置された複数のレセプタクル保持位置を含み、前記第2のレセプタクル貯蔵領域の各レセプタクル保持位置は、単一の試料レセプタクルを保持するように構成され、前記最も狭いレセプタクル保持位置の幅よりも小さい距離だけ任意の直接隣接するレセプタクル保持位置から離間され、
前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第2の側は、前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記最も広いレセプタクル保持位置の幅以上の距離だけ前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側から離間され、それによって前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第2の側と前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側との間に第1のレセプタクル搬送経路を画定し、
前記第1のレセプタクル貯蔵領域は、前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側から前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第2の側まで延在する第2のレセプタクル搬送経路を含み、前記第2のレセプタクル搬送経路は、前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記最も広いレセプタクル保持位置の幅以上の幅を有し、
前記方法は、試料レセプタクルハンドリングシステムを制御することであって、
(1)前記試料レセプタクルハンドリングシステムによって各試料レセプタクルを、前記第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側を越えて前記コンベヤに移動させることによって、前記第1のレセプタクル貯蔵領域から前記コンベヤに試料レセプタクルを移送することであって、前記取り外された試料レセプタクルが前記第1のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過しないように、前記試料レセプタクルのそれぞれが、前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側を越えて順に経路を介して前記第1のレセプタクル貯蔵領域から取り外される、ことと、
(2)前記第2のレセプタクル貯蔵領域から前記コンベヤに試料レセプタクルを移送することであって、
(a)前記第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側を越えて、前記第1のレセプタクル搬送経路内に、前記試料レセプタクルハンドリングシステムによって各試料レセプタクルを移動させることであって、前記取り外された試料レセプタクルが前記第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過しないように、前記試料レセプタクルのそれぞれが、前記第2のレセプタクル貯蔵領域から、前記第2のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側を越えて前記第1のレセプタクル搬送経路内に順に経路を介して取り外される、ことと、
(b)前記取り外された試料レセプタクルが前記第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から前記第1のレセプタクル搬送経路内に移送された後、前記試料レセプタクルハンドリングシステムによって前記試料レセプタクルを、前記取り外された試料レセプタクルを前記第2のレセプタクル搬送経路と位置合わせするのに必要な距離だけ移動させることと、
(c)次いで、前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第2の側から前記第1のレセプタクル貯蔵領域の前記第1の側を越えて前記コンベヤに前記第2のレセプタクル搬送経路に沿って前記試料レセプタクルハンドリングシステムによって前記取り外された試料レセプタクルを移動させることと
によって、前記第2のレセプタクル貯蔵領域から前記コンベヤに試料レセプタクルを移送することと
を行うように、前記試料レセプタクルハンドリングシステムを制御すること
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本開示は、一般に、液体試料を分析するための自動分析システムおよび方法に関し、より詳細には、貯蔵領域のサイズを最小にし、貯蔵領域に貯蔵された異なる試料レセプタクル間の相互汚染のリスクを最小にするように、複数のレセプタクルを貯蔵する貯蔵領域から液体試料を含むレセプタクルを自動的且つ効率的に移送するための機械化されたコンピュータ制御システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
様々なタイプの流体試料(流体検体とも呼ばれる)を取り扱い、分析するための自動分析システムは、臨床診断および医学研究において広く使用されている。流体試料は、液体として自然に存在するか、または液化された任意のタイプの試料もしくは検体タイプであり得る。流体試料は、全血、血清、血漿、間質液、痰、尿、糞便、精液、粘液、痰、唾液、涙、膿、および鼻咽頭または泌尿生殖器検体を含み得る。流体試料は、動物、食品、環境、および工業的供給源を含む様々な供給源から取得され得る。流体試料に対してアッセイを実施して、試料中に存在し得る抗原、抗体、細胞異常、疾患状態、および/または寄生虫、真菌、細菌、およびウイルスなどの疾患関連病原体の存在または量を検出および/または定量するためのいくつかの自動分析システムが市販されている。診断アッセイのために、抗原または抗体がイムノアッセイにおいて標的化され、核酸が分子アッセイにおいて標的化される。例えば、疾患関連変異を検出するために、試料中に存在する遺伝子を識別するために生物学的流体に対して遺伝子検査を実施するための自動分析システムも存在する。
【0003】
自動分析システムは、様々なステーションを含み得て、それらは、試料調製または「準備」ステーション、および試料レセプタクルに収容された試料を調製および分析するための分析ステーション(例えば、試験管、バイアルなど)、試料レセプタクルが自動分析システムに搬送され、自動分析システム内で処理される前および/または後に試料レセプタクルを保持するための貯蔵ステーション、および/または自動分析システムのステーション間で試料レセプタクルを搬送するための搬送機構を含み得る。搬送機構は、ロボット、コンベヤ、および試料レセプタクルおよび他の材料をステーション間で移動させるための他のデバイスを含み得る。いくつかのステーションは、ロボット(例えば、ピックアンドプレースロボット)ならびに流体吸引および流体分注デバイス(例えば、ロボットピペッタ)など、試料レセプタクル、試料、試薬器および試薬を操作するための関連する試料レセプタクルハンドリング機構および/または流体ハンドリング機構を含み得る。例えば、レセプタクル貯蔵ステーション、またはレセプタクル貯蔵容量を有するステーションは、ステーション内の試料レセプタクル保持構造(例えば、レセプタクルラック)とステーションの外側に位置する搬送機構との間で試料レセプタクルを搬送するためのロボット(例えば、ピックアンドプレースロボット)を含み得る。
【0004】
自動分析システムの構成要素および/またはステーションは、試料レセプタクルに収容された複数の試料に対する1つ以上のアッセイの実行に関与する構成要素を統合および調整するために、構成要素またはステーションのそれぞれの動作を制御する1つ以上のコンピュータ化されたコントローラを含むコントローラによって制御され得る。
【0005】
関連するステーションのサイズを最小にしながら貯蔵容量を最大にするために、レセプタクルラックなどの試料レセプタクル保持構造は、場合によっては、試料レセプタクル保持構造によって支持される個々の試料レセプタクルの幅または直径よりも小さい隣接する試料レセプタクル間の間隔で、試料レセプタクルが可能な限り密接に一緒に保持されるように構成され得る。したがって、ステーション内の試料レセプタクル保持構造(例えば、レセプタクルラック)からステーションの外側に位置する搬送機構(例えば、コンベヤ)に試料レセプタクルを搬送するために、搬送される試料レセプタクルは、レセプタクル保持構造によって支持された1つ以上の他の試料レセプタクルを通過する必要がある場合がある。したがって、搬送される試料レセプタクルは、搬送中に他の試料レセプタクルに接触しないように、周囲の試料レセプタクルに対して十分に高くロボットによって上昇されなければならない。これは、ステーションが比較的大きな垂直寸法を有することを必要とする場合がある。さらに、第1の試料レセプタクルからそれが搬送されている第2の試料レセプタクルに落下し得る任意の材料は、第2の試料レセプタクルの内容物を汚染する場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
概要
以下では、本明細書に記載のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために、簡略化された概要を提示する。この概要は、特許請求される主題の広範な概要ではない。特許請求される主題の重要なまたは重大な要素を識別することも、その範囲を詳しく説明することも意図されていない。その唯一の目的は、後に提示されるより詳細な説明の前置きとして、いくつかの概念を簡略化した形態で提示することである。
【0007】
レセプタクル貯蔵モジュールは、第1の側および第2の側を有する。実施形態では、レセプタクル貯蔵モジュールの第2の側は、レセプタクルがレセプタクル貯蔵モジュール内に配置される入力側であり、第1の側は、レセプタクルがレセプタクル貯蔵モジュールから取り外され、コンベヤトラック上のレセプタクルホルダに移送される出力側である。液体レセプタクルなどの試料レセプタクルは、モジュールの第1の側に隣接する少なくとも第1の貯蔵領域およびモジュールの第2の側に隣接する第2の貯蔵領域内のレセプタクル貯蔵モジュール内に貯蔵される。第1の貯蔵領域および第2の貯蔵領域のそれぞれは、対向する第1の側および第2の側と、第1の側および第2の側に対して横方向に配向された対向する第3の側および第4の側とを有する。第1の貯蔵領域および第2の貯蔵領域は、第2の貯蔵領域の第1の側を第1の貯蔵領域の第2の側に向けて配置される。
【0008】
第1の貯蔵領域は、第1の貯蔵領域の第3の側から第4の側に延在する一連の平行な行と、第1の貯蔵領域の第1の側から第2の側に延在する一連の平行な列とに配置された複数のレセプタクル保持位置を含む。第2の貯蔵領域は、第2の貯蔵領域の第3の側から第4の側に延在する一連の平行な行と、第2の貯蔵領域の第1の側から第2の側に延在する一連の平行な列とに配置された複数のレセプタクル保持位置を含む。各レセプタクル保持位置は、1つの試料レセプタクルを直立配向で保持するように構成され、試料レセプタクルの上部は、機械的グリッパによって把持可能に露出される。第1の貯蔵領域の各レセプタクル保持位置は、単一のレセプタクル保持位置の幅よりも小さい距離だけ第1の貯蔵領域の各隣接レセプタクル保持位置から空間的に分離されてもよく、第2の貯蔵領域の各レセプタクル保持位置は、単一のレセプタクル保持位置の幅よりも小さい距離だけ第2の貯蔵領域の各隣接レセプタクル保持位置から空間的に分離されてもよく、その結果、試料レセプタクルは、隣接するレセプタクル保持位置間の間隙を通過することができない。第1の貯蔵領域の第2の側は、第2の貯蔵領域の最も広いレセプタクル保持位置の幅と少なくとも同じ幅の距離だけ第2の貯蔵領域の第1の側から分離され、それにより、第1の貯蔵領域の第2の側と第2の貯蔵領域の第1の側との間に位置し、第2の貯蔵領域に保持された最も広い試料レセプタクルが、第1のレセプタクル搬送経路に隣接するレセプタクル保持位置に接触したり通過したりすることなく通過することができる第1のレセプタクル搬送経路を画定する。
【0009】
レセプタクル貯蔵モジュールに関連する試料レセプタクルハンドリングシステムは、レセプタクル保持位置内の個々の試料レセプタクルを把持するように構成された機械的グリッパと、グリッパを垂直方向および直交する水平方向に移動させるように構成されたグリッパムーバとを含む機械化ロボットを備え得る。各レセプタクル保持位置は、試料レセプタクルハンドリングシステムがレセプタクルを把持してレセプタクルをレセプタクル保持位置から取り外すことを可能にする向きに、またはレセプタクル保持位置が空である場合には、レセプタクル移送装置によってレセプタクル保持位置に配置された試料レセプタクルを受け入れることを可能にする向きに、関連する試料レセプタクルを保持するように構成される。
【0010】
1つ以上の別個のレセプタクルラックを備え得るレセプタクル保持位置の連続するグループを備える第1の貯蔵領域または第2の貯蔵領域の一部は、STAT試料レセプタクルを保持するためのSTATセクションとして指定される。
【0011】
第1の貯蔵領域のSTATセクション内のいずれのレセプタクル保持位置も含まず、1つ以上の別個のレセプタクルラックを含み得る、レセプタクル保持位置の連続するグループを含む第1の貯蔵領域の一部は、隔離セクションとして指定される。隔離セクションは、最初は空であってもよく、すなわち、試料レセプタクルがなくてもよい。
【0012】
試料レセプタクルは、第2の貯蔵領域の最も広いレセプタクル保持位置と少なくとも同じ幅である第1の貯蔵領域の隣接するレセプタクル保持位置の少なくとも1つの列から省略され、それによって、第1の貯蔵領域の第1の側から第1の貯蔵領域の第2の側まで延在し、第1のレセプタクル搬送経路と交差する第2のレセプタクル搬送経路を画定する。一例では、第1の貯蔵領域の第1の側から第1の貯蔵領域の第2の側に延在し、第2のレセプタクル搬送経路を画定する空のレセプタクル保持位置の列は、第1の貯蔵領域の隔離セクション内にある。
【0013】
レセプタクル貯蔵モジュールは、第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域に加えて、レセプタクル貯蔵領域、例えば、第3のレセプタクル貯蔵領域、第4のレセプタクル貯蔵領域などを含み得る。各レセプタクル貯蔵領域は、平行な行および列に配置された複数のレセプタクル保持位置を含む。各レセプタクル貯蔵領域について、第3の側と第4の側との間に延在するレセプタクル搬送経路が、各レセプタクル貯蔵領域と後続のレセプタクル貯蔵領域との間、すなわち、第1のレセプタクル貯蔵領域と第2のレセプタクル貯蔵領域との間、第2のレセプタクル貯蔵領域と第3のレセプタクル貯蔵領域との間、第3のレセプタクル貯蔵領域と第4のレセプタクル貯蔵領域との間などに設けられる。さらに、各レセプタクル貯蔵領域は、レセプタクル貯蔵モジュールの第1の側から最も遠い最後のレセプタクル貯蔵領域を除いて、レセプタクル貯蔵領域の第1の側からレセプタクル貯蔵領域の第2の側への方向に延在する(すなわち、レセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の列に平行であるか、またはそれを包含する)レセプタクル貯蔵経路を含む。
【0014】
一実施形態では、各レセプタクル貯蔵領域は、ラック支持プラットフォーム上のレセプタクル貯蔵モジュール内に取り外し可能に支持された2つ以上のレセプタクルラックを備え、各ラックは、行および列に配置された複数のレセプタクル保持位置を含む。
【0015】
第1の貯蔵領域の各ラックは、第1の貯蔵領域の第1の側および第2の側にそれぞれ対応する対向する第1の側および第2の側と、第1の側および第2の側に対して横方向に配向された対向する第3の側および第4の側とを有する。第2の貯蔵領域の各ラックは、第2の貯蔵領域の第1の側および第2の側にそれぞれ対応する対向する第1の側および第2の側と、第1の側および第2の側に対して横方向に配向された対向する第3の側および第4の側とを有する。
【0016】
第1の貯蔵領域のレセプタクルラックは、第1の貯蔵領域の第3の側から第1の貯蔵領域の第4の側に並んで配置され、すなわち、各レセプタクルラックの第4の側は、各隣接するラックの第3の側に面するか、当接するか、またはほぼ当接する。第2の貯蔵領域のレセプタクルラックは、第2の貯蔵領域の第3の側から第1の貯蔵領域の第4の側に並んで配置され、すなわち、各レセプタクルラックの第4の側は、各隣接するラックの第3の側に面するか、当接するか、またはほぼ当接する。
【0017】
STATセクションは、第1の貯蔵領域または第2の貯蔵領域の1つのレセプタクルラックに対応してもよく、隔離セクションは、第1の貯蔵領域の異なるレセプタクルラックに対応してもよい。
【0018】
コントローラは、試料レセプタクルを第1の貯蔵領域および第2の貯蔵領域のレセプタクル保持位置から一度に1つずつ取り外し、レセプタクルを貯蔵モジュールから、および貯蔵モジュールの第1の側に隣接するコンベヤのトラック上のレセプタクルホルダへ搬送することによって、試料レセプタクルをレセプタクル貯蔵モジュールから取り外すように試料レセプタクルハンドリングシステムを制御する。レセプタクル貯蔵モジュールがSTATセクションを含む場合、試料レセプタクルハンドリングシステムは、コントローラによって制御されて、最初に第1の貯蔵領域または第2の貯蔵領域のSTATセクション内のレセプタクル保持位置に保持された全ての試料レセプタクルを取り外し、次に第1の貯蔵領域および第2の貯蔵領域内の残りのレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルを取り外す。一実施形態では、コントローラは、試料レセプタクルハンドリングシステムのグリッパムーバを作動させて(指示して、命令して)、STATセクションの第1のレセプタクル保持位置(例えば、STATセクションの第1の行および第1の列)に機械的グリッパを位置決めするようにプログラムされる。次いで、機械的グリッパは、例えば、第1のレセプタクル保持位置の上方に突出する試料レセプタクルの上部の対向する側面に隣接する開放構成に対向するグリッパフィンガのグリッパセグメントを配置し、次いで対向するグリッパフィンガを閉鎖して試料レセプタクルの対向する側面を把持することによって、第1のレセプタクル保持位置において試料レセプタクルを把持しようと試みるように作動される。そのレセプタクル保持位置に試料レセプタクルが存在しない場合、例えば、グリッパフィンガのグリッパセグメントが最も狭い試料レセプタクルよりも短い距離だけ離間された位置に近い機械的グリッパの対向するグリッパフィンガが決定される場合、コントローラは、グリッパムーバを作動させて、STATセクションの第2のレセプタクル保持位置(例えば、STATセクションの第1の行および第2の列)に機械的グリッパを位置決めする。次いで、機械的グリッパは、上述したように、第2のレセプタクル保持位置において試料レセプタクルをピックアップしようと試みるように作動され、試料レセプタクルが第2のレセプタクル保持位置に配置されていない場合、コントローラは、グリッパムーバを作動させて、STATセクションの第3のレセプタクル保持位置(例えば、STATセクションの第1の行および第3の列)に機械的グリッパを位置決めする。連続するレセプタクル保持位置において試料レセプタクルを把持しようと試みるこのプロセスは、規定の回数(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回、またはそれよりも多くの回数)繰り返され、所定数の連続するレセプタクル保持位置において試料レセプタクルが検出されない場合、コントローラは、試料レセプタクルハンドリングシステムを作動させて、異なるレセプタクル貯蔵領域または異なるレセプタクルラックにおいて試料レセプタクルをピックアップしようと試みるようにプログラムされる。一方、試料レセプタクルが機械的グリッパによって把持される場合、把持された試料レセプタクルは、それぞれのレセプタクル保持位置から取り外され、レセプタクル保持位置からコンベヤトラック上のレセプタクルホルダに移送される。試料レセプタクルがレセプタクルホルダに首尾よく移送された後、コントローラは、グリッパムーバを作動させて、機械的グリッパを次のレセプタクル保持位置(例えば、STATセクションの同じ行、次の列または次の行、第1の列)に位置決めする。
【0019】
コントローラは、STATセクションが以前に空にされた後に試料レセプタクルがSTATセクションに追加されたか、または追加された可能性があるかどうかを検出するようにプログラムされる。例えば、STATセクションが個別の取り外し可能なレセプタクルラックを備える場合、スイッチが設けられて、新たなラックが第1の(または第2の)貯蔵領域のSTATセクションに配置されたときにコントローラによって検出可能な信号を生成し得る。STATセクションが以前に空にされた後に試料レセプタクルがSTATセクションに追加されたこと、または追加された可能性があることをコントローラが検出すると、コントローラは、上述したように、試料レセプタクルをSTATセクションから把持しようと試みるために試料レセプタクルハンドリングシステムを作動させて、STATセクションに試料レセプタクルがあるかどうかを決定するようにプログラムされる。
【0020】
試料レセプタクルは、試料レセプタクル保持位置を有する各試料レセプタクルを、第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて、コンベヤトラック上のレセプタクルホルダに移動させることによって、第1のレセプタクル貯蔵領域からコンベヤトラック上のレセプタクルホルダに移送され、試料レセプタクルのそれぞれは、第1のレセプタクル貯蔵領域から、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて順に経路を介して、取り外された試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過しないように取り外される。したがって、第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置と第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側との間に1つ以上の介在レセプタクル保持位置がある場合、第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルは、試料レセプタクルが介在レセプタクル保持位置のそれぞれから取り外されるまで取り外されない。
【0021】
試料レセプタクルは、第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて、第1のレセプタクル搬送経路内に試料レセプタクルハンドリングシステムを有する各試料レセプタクルを移動させることによって、第2のレセプタクル貯蔵領域からコンベヤトラック上のレセプタクルホルダに移送される。試料レセプタクルのそれぞれは、取り外された試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過しないように、第2のレセプタクル貯蔵領域から順に、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて第1のレセプタクル搬送経路に入る経路を介して取り外される。したがって、第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置と第1のレセプタクル搬送経路との間に1つ以上の介在レセプタクル保持位置がある場合、第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルは、試料レセプタクルが介在レセプタクル保持位置から取り外されるまで取り外されない。取り外された試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル搬送経路に移送された後、コントローラは、取り外された試料レセプタクルを第2のレセプタクル搬送経路と位置合わせするのに必要な距離だけ試料レセプタクルを試料レセプタクルハンドリングシステムによって移動させるようにプログラムされる。次いで、コントローラは、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側からコンベヤトラック上のレセプタクルホルダまで第2のレセプタクル搬送経路に沿って取り外された試料レセプタクルを試料レセプタクルハンドリングシステムによって移動させるようにプログラムされる。
【0022】
本開示の態様は、複数の試料レセプタクルを貯蔵し、システムに貯蔵された別の試料レセプタクルを通過することなく各試料レセプタクルをシステムから移送するためのシステムを含む。システムは、対向する第1の側および第2の側と、第1の側および第2の側に対して横方向に配向された対向する第3の側および第4の側とを有し、複数のレセプタクル保持位置を含む第1のレセプタクル貯蔵領域を含み得る。各レセプタクル保持位置は、単一の試料レセプタクルを保持するように構成されてもよく、最も狭いレセプタクル保持位置の幅よりも小さい距離だけ任意の直接隣接する任意のレセプタクル保持位置から離間されてもよい。複数のレセプタクル保持位置は、第1のレセプタクル貯蔵領域の第3の側から第1のレセプタクル貯蔵領域の第4の側に延在する第1の方向に向いた一連の平行な行と、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側に延在する第2の方向に向いた一連の平行な列とに配置される。
【0023】
システムは、対向する第1の側および第2の側と、第1の側および第2の側に対して横方向に配向された対向する第3の側および第4の側とを有し、複数のレセプタクル保持位置を含む第2のレセプタクル貯蔵領域を含み得る。各レセプタクル保持位置は、単一の試料レセプタクルを保持するように構成され、最も狭いレセプタクル保持位置の幅よりも小さい距離だけ任意の直接隣接するレセプタクル保持位置から離間される。複数のレセプタクル保持位置は、第2のレセプタクル貯蔵領域の第3の側から第2のレセプタクル貯蔵領域の第4の側に延在する第1の方向に向いた一連の平行な行と、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から第2のレセプタクル貯蔵領域の第2の側に延在する第2の方向に向いた一連の平行な列とに配置される。
【0024】
第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域は、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側が第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側に面するように配置され、第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側は、第2のレセプタクル貯蔵領域の最も広いレセプタクル保持位置の幅以上の距離だけ第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から離間され、それによって第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域の間に第1のレセプタクル搬送経路を画定する。
【0025】
第1のレセプタクル貯蔵領域は、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側まで延在する第2のレセプタクル搬送経路を含み、第2のレセプタクル搬送経路は、第2のレセプタクル貯蔵領域の最も広いレセプタクル保持位置の幅以上の幅を有する。システムは、試料レセプタクルを搬送するように構成されたコンベヤと、第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域に保持された試料レセプタクルをそれらのそれぞれのレセプタクル保持位置からコンベヤに移送するように構成された試料レセプタクルハンドリングシステムと、試料レセプタクルハンドリングシステムと通信するコントローラと、を含み得る。コントローラは、第1のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過することなく、第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて、試料レセプタクルハンドリングシステムを有する各試料レセプタクルをコンベヤに移動させることによって、試料レセプタクルを第1のレセプタクル貯蔵領域からコンベヤに移送するようにプログラムされ得る。コントローラは、第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過することなく、第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて、第1のレセプタクル搬送経路内に試料レセプタクルハンドリングシステムを有する各試料レセプタクルを移動させることによって、第2のレセプタクル貯蔵領域からコンベヤに試料レセプタクルを移送するようにプログラムされ得る。取り外された試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル搬送経路内に移送された後、コントローラは、取り外された試料レセプタクルを第2のレセプタクル搬送経路と位置合わせするのに必要な距離だけ試料レセプタクルを試料レセプタクルハンドリングシステムによって移動させ、次いで、取り外された試料レセプタクルを試料レセプタクルハンドリングシステムによって第2のレセプタクル搬送経路に沿って第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側から第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えてコンベヤに移動させるようにプログラムされる。
【0026】
本開示のさらなる態様によれば、第2のレセプタクル搬送経路は、第1のレセプタクル貯蔵領域の空のレセプタクル保持位置の列を含み得る。
【0027】
本開示のさらなる態様によれば、コントローラは、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い行に位置するそれぞれのレセプタクル保持位置に保持されたレセプタクル以外に、第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、それぞれのレセプタクル保持位置と第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側との間に位置する1つ以上の介在するレセプタクル保持位置のそれぞれを越えて、任意の試料レセプタクルを移動させることによって、第1のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過することなく、各試料レセプタクルを試料レセプタクルハンドリングシステムによって第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて、コンベヤに移動させるようにプログラムされ、試料レセプタクルは、1つ以上の介在レセプタクル保持位置から以前に取り外されている。
【0028】
本開示のさらなる態様によれば、コントローラは、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い行に位置するそれぞれのレセプタクル保持位置に保持されたレセプタクル以外に、第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、それぞれのレセプタクル保持位置と第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側との間に位置する1つ以上の介在するレセプタクル保持位置のそれぞれを越えて、任意の試料レセプタクルを移動させることによって、第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過することなく、各試料レセプタクルを試料レセプタクルハンドリングシステムによって第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて、第1のレセプタクル搬送経路に移動させるようにプログラムされ、試料レセプタクルは、1つ以上の介在レセプタクル保持位置から以前に取り外されている。
【0029】
本開示のさらなる態様によれば、各試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて試料レセプタクルハンドリングシステムによって移動される経路は、第1のレセプタクル貯蔵領域の各レセプタクル保持位置についてコントローラ内にプログラムされる。第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて第1のレセプタクル搬送経路内に各試料レセプタクルが試料レセプタクルハンドリングシステムによって移動される経路は、第2のレセプタクル貯蔵領域の各レセプタクル保持位置についてコントローラ内にプログラムされる。
【0030】
本開示のさらなる態様によれば、試料レセプタクルハンドリングシステムは、レセプタクル保持位置内の個々の試料レセプタクルを把持するように構成された機械的グリッパと、グリッパを垂直方向および直交する水平方向に移動させるように構成されたグリッパムーバとを含む機械化ロボットを含み得る。
【0031】
本開示のさらなる態様によれば、コントローラは、試料レセプタクルハンドリングシステムに、機械的グリッパによってそれぞれのレセプタクル保持位置において試料レセプタクルを把持しようと試みることによってそれぞれのレセプタクル保持位置から試料レセプタクルを取り外させ、試料レセプタクルがそれぞれのレセプタクル保持位置において保持されているか否かを検出させ、試料レセプタクルがそれぞれのレセプタクル保持位置において検出されない場合、レセプタクル保持位置の同じ行内、レセプタクル保持位置の同じ列内、レセプタクル保持位置の次の行内、またはレセプタクル保持位置の次の列内で機械的グリッパを次のレセプタクル保持位置に前進させるようにプログラムされる。
【0032】
本開示のさらなる態様によれば、第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれは、ラック支持プラットフォーム上に取り外し可能に支持された2つ以上のレセプタクルラックを含み得て、各レセプタクルラックは、行および列に配置された複数のレセプタクル保持位置を含む。所定数の連続するそれぞれのレセプタクル保持位置において試料レセプタクルが検出されない場合、コントローラは、第1の貯蔵領域または第2の貯蔵領域の次のラック内の次のレセプタクル保持位置に機械的グリッパを前進させるようにプログラムされてもよい。
【0033】
本開示のさらなる態様によれば、レセプタクル保持位置の連続するグループを含む第1のレセプタクル貯蔵領域の一部は、STAT試料レセプタクルを保持するためのSTATセクションとして指定される。コントローラは、第1のレセプタクル貯蔵領域内の残りのレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルを移送する前、および第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルを移送する前に、第1のレセプタクル貯蔵領域のSTATセクション内のそれぞれのレセプタクル保持位置に保持された全ての試料レセプタクルを、試料レセプタクルハンドリングシステムによってコンベヤに最初に移送するようにプログラムされる。
【0034】
本開示のさらなる態様によれば、コントローラは、試料レセプタクルハンドリングシステムによって全ての試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域のSTATセクションから取り外された後、試料レセプタクルが試料レセプタクルハンドリングシステムによって第1のレセプタクル貯蔵領域の残りのレセプタクル保持位置から取り外されている間、または試料レセプタクルが試料レセプタクルハンドリングシステムによって第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置から取り外されている間に、追加の試料レセプタクルがSTATセクションのレセプタクル保持位置に配置される場合、試料レセプタクルハンドリングシステムによって第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域からの試料レセプタクルの取り外しが再開される前に、第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域からの試料レセプタクルの取り外しが中断され、試料レセプタクルハンドリングシステムによってSTATセクションに配置された追加の試料レセプタクルが取り外されるようにプログラムされる。
【0035】
本開示のさらなる態様によれば、レセプタクル保持位置の連続するグループを含む第2のレセプタクル貯蔵領域の一部は、STAT試料レセプタクルを保持するためのSTATセクションとして指定され、コントローラは、第2のレセプタクル貯蔵領域内の残りのレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルを移送する前、および第1のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルを移送する前に、第2のレセプタクル貯蔵領域のSTATセクション内のそれぞれのレセプタクル保持位置に保持された全ての試料レセプタクルを、試料レセプタクルハンドリングシステムによってコンベヤに最初に移送するようにプログラムされる。
【0036】
本開示のさらなる態様によれば、コントローラは、試料レセプタクルハンドリングシステムによって全ての試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域のSTATセクションから取り外された後、試料レセプタクルが試料レセプタクルハンドリングシステムによって第2のレセプタクル貯蔵領域の残りのレセプタクル保持位置から取り外されている間、または試料レセプタクルが試料レセプタクルハンドリングシステムによって第1のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置から取り外されている間に、追加の試料レセプタクルがSTATセクションのレセプタクル保持位置に配置される場合、試料レセプタクルハンドリングシステムによって第2のレセプタクル貯蔵領域または第1のレセプタクル貯蔵領域からの試料レセプタクルの取り外しが再開される前に、第2のレセプタクル貯蔵領域または第1のレセプタクル貯蔵領域からの試料レセプタクルの取り外しが中断され、試料レセプタクルハンドリングシステムによってSTATセクションに配置された追加の試料レセプタクルが取り外されるようにプログラムされる。
【0037】
本開示のさらなる態様によれば、コントローラは、第1のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各行の少なくとも一部から試料レセプタクルを一度に1行ずつ、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い行から始めて取り外し、次いで、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から次第に遠くなる行から試料レセプタクルを取り外すように試料レセプタクルハンドリングシステムを制御するようにプログラムされる。
【0038】
本開示のさらなる態様によれば、コントローラは、第1のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の列の少なくとも一部から全ての試料レセプタクルを一度に1列ずつ、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い各列内の試料レセプタクルから始めて取り外し、次いで、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から次第に遠くなるその列から各試料レセプタクルを取り外すように試料レセプタクルハンドリングシステムを制御するようにプログラムされる。
【0039】
本開示のさらなる態様によれば、コントローラは、第1のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の列の少なくとも一部から試料レセプタクルを一度に1列ずつ、第1のレセプタクル貯蔵領域の第3の側に最も近い列から始めて取り外し、次いで、第1のレセプタクル貯蔵領域の第3の側から次第に遠くなる列から試料レセプタクルを取り外すように試料レセプタクルハンドリングシステムを制御するようにプログラムされる。
【0040】
本開示のさらなる態様によれば、コントローラは、第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各行から全ての試料レセプタクルを一度に1行ずつ、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い行から始めて取り外し、次いで、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から次第に遠くなる行から試料レセプタクルを取り外すように試料レセプタクルハンドリングシステムを制御するようにプログラムされる。
【0041】
本開示のさらなる態様によれば、コントローラは、第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各列から全ての試料レセプタクルを一度に1列ずつ、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い各列内の試料レセプタクルから始めて取り外し、次いで、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から次第に遠くなるその列から各試料レセプタクルを取り外すように、試料レセプタクルハンドリングシステムを制御するようにプログラムされる。
【0042】
本開示のさらなる態様によれば、コントローラは、第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各列から試料レセプタクルを一度に1列ずつ、第2のレセプタクル貯蔵領域の第3の側に最も近い列から始めて取り外し、次いで、第2のレセプタクル貯蔵領域の第3の側から次第に遠くなる列から試料レセプタクルを取り外すように、試料レセプタクルハンドリングシステムを制御するようにプログラムされる。
【0043】
本開示のさらなる態様によれば、第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれは、ラック支持プラットフォーム上に取り外し可能に支持された2つ以上のレセプタクルラックを備え、各レセプタクルラックは、行および列に配置された複数のレセプタクル保持位置を含む。
【0044】
本開示のさらなる態様によれば、第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれは、ラック支持プラットフォーム上に取り外し可能に支持された2つ以上のレセプタクルラックを備え、各レセプタクルラックは、行および列に配置された複数のレセプタクル保持位置を含み、第1のレセプタクル貯蔵領域の1つのラックは、STAT試料レセプタクルを保持するためのSTATラックとして指定される。コントローラは、第1のレセプタクル貯蔵領域内の残りのレセプタクル保持位置から試料レセプタクルを移送する前、および第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置から試料レセプタクルを移送する前に、試料レセプタクルハンドリングシステムによってSTATラック内のそれぞれのレセプタクル保持位置からコンベヤに全ての試料レセプタクルを最初に移送するようにプログラムされる。
【0045】
本開示のさらなる態様によれば、コントローラは、全ての試料レセプタクルが試料レセプタクルハンドリングシステムによってSTATラックから取り外された後、全ての試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域および/または第2のレセプタクル貯蔵領域の、STATラック以外のラックから取り外される前に、追加の試料レセプタクルがSTATラックの1つ以上のレセプタクル保持位置に配置される場合、試料レセプタクルハンドリングシステムが、第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域の、STATラック以外のラックから試料レセプタクルを取り外す前に、STATラックに保持された全ての試料レセプタクルを取り外すためにSTATラックに戻されるようにプログラムされる。
【0046】
本開示のさらなる態様によれば、システムは、STATラックが交換されたときにコントローラによって検出される信号を生成するように構成されたスイッチを含み得て、コントローラは、第1のレセプタクル貯蔵領域内の残りのレセプタクル保持位置から試料レセプタクルを移送する前、および第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置から試料レセプタクルを移送する前に、交換されたSTATラック内のそれぞれのレセプタクル保持位置から全ての試料レセプタクルを試料レセプタクルハンドリングシステムによって移送するようにプログラムされる。
【0047】
本開示のさらなる態様によれば、第1のレセプタクル貯蔵領域のラックは、第1のレセプタクル搬送経路を形成する間隙によって第2のレセプタクル貯蔵領域のラックから分離される。
【0048】
本開示のさらなる態様によれば、システムは、第1のレセプタクル貯蔵領域の少なくとも1つのラックおよび第2のレセプタクル貯蔵領域の少なくとも1つのラックを支持する第1の引き出しと、第1のレセプタクル貯蔵領域の少なくとも1つのラックおよび第2のレセプタクル貯蔵の少なくとも1つのラックを支持する第2の引き出しとを含み得る。
【0049】
本開示のさらなる態様によれば、第1のレセプタクル貯蔵領域は、第1のレセプタクル貯蔵領域の第3の側および第4の側の間に並んで配置された4つのレセプタクルラックを含み得て、第1のレセプタクル貯蔵領域の4つのレセプタクルラックは、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に対応する位置合わせされた第1の側と、第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側に対応する位置合わせされた第2の側とを有する。第2のレセプタクル貯蔵領域は、第2のレセプタクル貯蔵領域の第3の側と第4の側との間に並んで配置された4つのレセプタクルラックを含み得て、第2のレセプタクル貯蔵領域の4つのレセプタクルラックは、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に対応する位置合わせされた第1の側と、第2のレセプタクル貯蔵領域の第2の側に対応する位置合わせされた第2の側とを有する。
【0050】
本開示のさらなる態様によれば、第2のレセプタクル搬送経路は、第1のレセプタクル貯蔵領域の4つのレセプタクルラックのうちの2つの間に間隙を備え、間隙は、第2のレセプタクル貯蔵領域の最も広いレセプタクル保持位置の幅以上の幅を有する。
【0051】
本開示のさらなる態様によれば、システムは、第1のレセプタクル貯蔵領域の2つのレセプタクルラックおよび第2のレセプタクル貯蔵領域の2つのレセプタクルラックを支持する第1の引き出しと、第1のレセプタクル貯蔵領域の2つのレセプタクルラックおよび第2のレセプタクル貯蔵領域の2つのレセプタクルラックを支持する第2の引き出しとを含み得る。
【0052】
本開示のさらなる態様によれば、レセプタクル保持位置の連続するグループを含む第1のレセプタクル貯蔵領域の一部は、試料レセプタクルハンドリングシステムによってその中に配置された試料レセプタクルを受け入れるように構成された隔離セクションとして指定され、コントローラは、隔離セクション内にない第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域外に試料レセプタクルの選択されたものを移送し、次いで、選択された試料レセプタクルを隔離セクションのレセプタクル保持位置に移送するようにプログラムされる。
【0053】
本開示のさらなる態様によれば、コントローラは、選択された試料レセプタクルに関してエラーが発生すると、選択された試料レセプタクルを隔離セクションに移送するようにプログラムされる。
【0054】
本開示のさらなる態様によれば、選択された試料レセプタクルに関するエラーは、選択された試料レセプタクルに関する不十分な情報が記憶されること、選択された試料レセプタクルのオープン試験オーダーが記憶されないこと、選択された試料レセプタクルに関連する機械可読情報を読み取ることができないこと、選択された試料レセプタクル内の不十分なヘッドスペース、および選択された試料レセプタクル内に収容された不十分な試料材料のうちの1つ以上を含み得る。
【0055】
本開示のさらなる態様によれば、レセプタクル保持位置の連続するグループを含む第1のレセプタクル貯蔵領域の一部は、試料レセプタクルハンドリングシステムによってその中に配置された試料レセプタクルを受け入れるように構成された隔離セクションとして指定され、第2のレセプタクル搬送経路は、隔離セクションの空のレセプタクル保持位置の列を備え、コントローラは、隔離セクション内にない第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域外に試料レセプタクルの選択されたものを移送し、次いで、選択された試料レセプタクルを第2のレセプタクル搬送経路のレセプタクル保持位置以外の隔離セクションのレセプタクル保持位置に移送するようにプログラムされる。
【0056】
本開示のさらなる態様によれば、各試料レセプタクルは、試験管を備える。
【0057】
本開示のさらなる態様によれば、システムは、複数のレセプタクルホルダを含み得て、各レセプタクルホルダは、コンベヤ上に支持され、試料レセプタクルを受け入れ、試料レセプタクルを直立配向に保持するように構成される。
【0058】
本開示の態様は、複数の試料レセプタクルのそれぞれをレセプタクル貯蔵モジュールからレセプタクル貯蔵モジュールに隣接して位置するコンベヤに移送する方法を含む。レセプタクル貯蔵モジュールは、第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域を含み得て、第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれは、第1の側および第2の側に対向し、第1の側および第2の側に対して横方向に配向された対向する第3の側および第4の側を有し、第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域は、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側が第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側に面するように配置される。第1のレセプタクル貯蔵領域は、第1のレセプタクル貯蔵領域の第3の側から第1のレセプタクル貯蔵領域の第4の側に延在する第1の方向に向いた一連の平行な行と、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側に延びる第2の方向に向いた一連の平行な列とに配置された複数のレセプタクル保持位置を含み得る。第1のレセプタクル貯蔵領域の各レセプタクル保持位置は、単一の試料レセプタクルを保持するように構成され、最も狭いレセプタクル保持位置の幅よりも小さい距離だけ任意の直接隣接するレセプタクル保持位置から離間される。第2のレセプタクル貯蔵領域は、第2のレセプタクル貯蔵領域の第3の側から第2のレセプタクル貯蔵領域の第4の側に延在する第1の方向に向いた一連の平行な行と、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から第2のレセプタクル貯蔵領域の第2の側に延在する方向に向いた一連の平行な列とに配置された複数のレセプタクル保持位置を含み得る。第2のレセプタクル貯蔵領域の各レセプタクル保持位置は、単一の試料レセプタクルを保持するように構成され、最も狭いレセプタクル保持位置の幅よりも小さい距離だけ任意の直接隣接するレセプタクル保持位置から離間される。第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側は、第2のレセプタクル貯蔵領域の最も広いレセプタクル保持位置の幅以上の距離だけ第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から離間され、それによって第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側と第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側との間に第1のレセプタクル搬送経路を画定する。第1のレセプタクル貯蔵領域は、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側まで延在する第2のレセプタクル搬送経路を含み得て、第2のレセプタクル搬送経路は、第2のレセプタクル貯蔵領域の最も広いレセプタクル保持位置の幅以上の幅を有する。本方法は、試料レセプタクルハンドリングシステムによって各試料レセプタクルを第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えてコンベヤに移動させることによって、試料レセプタクルを第1のレセプタクル貯蔵領域からコンベヤに移送するように試料レセプタクルハンドリングシステムを制御することを含み得て、試料レセプタクルのそれぞれは、取り外された試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過しないように、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて順に経路を介して第1のレセプタクル貯蔵領域から取り外される。本方法はまた、試料レセプタクルハンドリングシステムによって各試料レセプタクルを第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて第1のレセプタクル搬送経路内に移動させることによって、試料レセプタクルを第2のレセプタクル貯蔵領域からコンベヤに移送するように試料レセプタクルハンドリングシステムを制御することと、取り外された試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過しないように、第2のレセプタクル貯蔵領域から第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて第1のレセプタクル搬送経路内に順に経路を介して試料レセプタクルのそれぞれを移動させることと、を含み得る。取り外された試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル搬送経路に移送された後、試料レセプタクルハンドリングシステムは、取り外された試料レセプタクルを第2のレセプタクル搬送経路と位置合わせするのに必要な距離だけ試料レセプタクルを移動させ、次いで、取り外された試料レセプタクルを第2のレセプタクル搬送経路に沿って第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側から第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えてコンベヤに移動させるように制御される。
【0059】
本開示のさらなる態様によれば、第2のレセプタクル搬送経路は、第1のレセプタクル貯蔵領域の空のレセプタクル保持位置の列を含み得る。
【0060】
本開示のさらなる態様によれば、レセプタクルを第1のレセプタクル貯蔵領域からコンベヤに移送することは、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い行に位置するそれぞれのレセプタクル保持位置に保持されたレセプタクル以外に、第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、それぞれのレセプタクル保持位置と第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側との間に位置する1つ以上の介在レセプタクル保持位置のそれぞれを越えて任意の試料レセプタクルを移動させることを含み得て、試料レセプタクルは、1つ以上の介在レセプタクル保持位置から以前に取り外されている。
【0061】
本開示のさらなる態様によれば、試料レセプタクルハンドリングシステムによって各試料レセプタクルを第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて第1のレセプタクル搬送経路内に移動させることは、任意の試料レセプタクルを第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い行に位置するそれぞれのレセプタクル保持位置に保持されたレセプタクル以外に、それぞれのレセプタクル保持位置と第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側との間に位置する1つ以上の介在するレセプタクル保持位置のそれぞれを越えて移動させることを含み得て、試料レセプタクルは、1つ以上の介在するレセプタクル保持位置から予め取り外されている。
【0062】
本開示のさらなる態様によれば、各試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて試料レセプタクルハンドリングシステムによって移動される経路は、第1のレセプタクル貯蔵領域の各レセプタクル保持位置について事前定義される。また、第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて第1のレセプタクル搬送経路内に各試料レセプタクルが試料レセプタクルハンドリングシステムによって移動される経路は、第2のレセプタクル貯蔵領域の各レセプタクル保持位置について事前定義される。
【0063】
本開示のさらなる態様によれば、試料レセプタクルハンドリングシステムは、レセプタクル保持位置内の個々の試料レセプタクルを把持するように構成された機械的グリッパと、グリッパを垂直方向および直交する水平方向に移動させるように構成されたグリッパムーバとを含む機械化ロボットを含み得る。
【0064】
本開示のさらなる態様によれば、第1のレセプタクル貯蔵領域からレセプタクルを移送すること、または第2のレセプタクル貯蔵領域からレセプタクルを移送することは、機械的グリッパによってそれぞれのレセプタクル保持位置において試料レセプタクルを把持し、試料レセプタクルがそれぞれのレセプタクル保持位置に保持されているか否かを検出しようと試みることによって、第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から試料レセプタクルを取り外すように、また、それぞれのレセプタクル保持位置において試料レセプタクルが検出されない場合、レセプタクル保持位置の同じ行内、レセプタクル保持位置の同じ列内、レセプタクル保持位置の次の行内、またはレセプタクル保持位置の次の列内で機械的グリッパを次のレセプタクル保持位置に前進させるように試料レセプタクルハンドリングシステムを制御することを含み得る。
【0065】
本開示のさらなる態様によれば、第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれは、ラック支持プラットフォーム上に取り外し可能に支持された2つ以上のレセプタクルラックを含み得て、各レセプタクルラックは、行および列に配置された複数のレセプタクル保持位置を含み得て、本方法は、所定数の連続するそれぞれのレセプタクル保持位置において試料レセプタクルが検出されない場合、第1の貯蔵領域または第2の貯蔵領域の次のラック内の次のレセプタクル保持位置に機械的グリッパを前進させることを含み得る。一例では、所定数は5である。
【0066】
本開示のさらなる態様によれば、レセプタクル保持位置の連続するグループを含む第1のレセプタクル貯蔵領域の一部は、STAT試料レセプタクルを保持するためのSTATセクションとして指定される。本方法は、第1のレセプタクル貯蔵領域内の残りのレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルを移送する前、および第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルを移送する前に、第1のレセプタクル貯蔵領域のSTATセクション内のそれぞれのレセプタクル保持位置に保持された全ての試料レセプタクルを、試料レセプタクルハンドリングシステムによってコンベヤに最初に移送することを含み得る。
【0067】
本開示のさらなる態様によれば、試料レセプタクルハンドリングシステムによって全ての試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域のSTATセクションから取り外された後、試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域の残りのレセプタクル保持位置から取り外されている間、または試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置から取り外されている間に、追加の試料レセプタクルがSTATセクションのレセプタクル保持位置に配置される場合、本方法は、第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域からの試料レセプタクルの取り外しを中断することと、第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域からの試料レセプタクルの取り外しを再開する前に、STATセクションに配置された追加の試料レセプタクルを取り外すことと、を含み得る。
【0068】
本開示のさらなる態様によれば、レセプタクル保持位置の連続するグループを含む第2のレセプタクル貯蔵領域の一部は、STAT試料レセプタクルを保持するためのSTATセクションとして指定される。本方法は、第2のレセプタクル貯蔵領域内の残りのレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルを移送する前、および第1のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルを移送する前に、第2のレセプタクル貯蔵領域のSTATセクション内のそれぞれのレセプタクル保持位置に保持された全ての試料レセプタクルを、試料レセプタクルハンドリングシステムによってコンベヤに最初に移送することを含み得る。
【0069】
本開示のさらなる態様によれば、試料レセプタクルハンドリングシステムによって全ての試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域のSTATセクションから取り外された後、試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域の残りのレセプタクル保持位置から取り外されている間、または試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置から取り外されている間に、追加の試料レセプタクルがSTATセクションのレセプタクル保持位置に配置される場合、本方法は、第2のレセプタクル貯蔵領域または第1のレセプタクル貯蔵領域からの試料レセプタクルの取り外しを中断することと、第2のレセプタクル貯蔵領域または第1のレセプタクル貯蔵領域からの試料レセプタクルの取り外しを再開する前に、STATセクションに配置された追加の試料レセプタクルを取り外すことと、を含み得る。
【0070】
本開示のさらなる態様によれば、レセプタクルを第1のレセプタクル貯蔵領域からコンベヤに移送することは、第1のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各行の少なくとも一部から試料レセプタクルを一度に1行ずつ、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い行から始めて取り外すことと、次いで、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から次第に遠くなる行から試料レセプタクルを取り外すことと、を含み得る。
【0071】
本開示のさらなる態様によれば、レセプタクルを第1のレセプタクル貯蔵領域からコンベヤに移送することは、第1のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の列の少なくとも一部から全ての試料レセプタクルを一度に1列ずつ、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い各列内の試料レセプタクルから始めて取り外すことと、次いで、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から次第に遠くなるその列から各試料レセプタクルを取り外すことと、を含み得る。
【0072】
本開示のさらなる態様によれば、試料レセプタクルは、第1のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各列から一度に1列ずつ、第1のレセプタクル貯蔵領域の第3の側に最も近い列から始めて取り外され、次いで、第1のレセプタクル貯蔵領域の第3の側から次第に遠くなる列から試料レセプタクルを取り外す。
【0073】
本開示のさらなる態様によれば、試料レセプタクルハンドリングシステムによって各試料レセプタクルを、第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて第1のレセプタクル搬送経路内に移動させることは、第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各行から全ての試料レセプタクルを一度に1行ずつ、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い行から始めて取り外すことと、次いで、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から次第に遠くなる行から試料レセプタクルを取り外すことと、を含み得る。
【0074】
本開示のさらなる態様によれば、試料レセプタクルハンドリングシステムによって各試料レセプタクルを、第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて第1のレセプタクル搬送経路内に移動させることは、第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各列から全ての試料レセプタクルを一度に1列ずつ、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い各列内の試料レセプタクルから始めて取り外すことと、次いで、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から次第に遠くなるその列から各試料レセプタクルを取り外すことと、を含み得る。
【0075】
本開示のさらなる態様によれば、試料レセプタクルは、第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各列から一度に1列ずつ、第2のレセプタクル貯蔵領域の第3の側に最も近い列から始めて取り外され、次いで、第2のレセプタクル貯蔵領域の第3の側から次第に遠くなる列から試料レセプタクルを取り外される。
【0076】
本開示のさらなる態様によれば、第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれは、ラック支持プラットフォーム上に取り外し可能に支持された2つ以上のレセプタクルラックを含み得て、各レセプタクルラックは、行および列に配置された複数のレセプタクル保持位置を含む。
【0077】
本開示のさらなる態様によれば、第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれは、ラック支持プラットフォーム上に取り外し可能に支持された2つ以上のレセプタクルラックを含み得て、各レセプタクルラックは、行および列に配置された複数のレセプタクル保持位置を含み、第1のレセプタクル貯蔵領域の1つのラックは、STAT試料レセプタクルを保持するためのSTATラックとして指定される。本方法は、第1のレセプタクル貯蔵領域内の残りのレセプタクル保持位置から試料レセプタクルを移送する前、および第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置から試料レセプタクルを移送する前に、試料レセプタクルハンドリングシステムによってSTATラック内のそれぞれのレセプタクル保持位置から全ての試料レセプタクルを最初に移送することを含み得る。
【0078】
本開示のさらなる態様によれば、本方法は、STATラックが交換されたときを検出することと、次いで、第1のレセプタクル貯蔵領域内の残りのレセプタクル保持位置から試料レセプタクルを移送する前、および第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置から試料レセプタクルを移送する前に、交換されたSTATラック内のそれぞれのレセプタクル保持位置から全ての試料レセプタクルを試料レセプタクルハンドリングシステムによって移送することと、を含み得る。
【0079】
本開示のさらなる態様によれば、第1のレセプタクル貯蔵領域のラックは、第1のレセプタクル搬送経路を形成する間隙によって第2のレセプタクル貯蔵領域のラックから離間される。
【0080】
本開示のさらなる態様によれば、第1のレセプタクル貯蔵領域の少なくとも1つのラックおよび第2のレセプタクル貯蔵領域の少なくとも1つのラックは第1の引き出しに支持され、第1のレセプタクル貯蔵領域の少なくとも1つのラックおよび第2のレセプタクル貯蔵領域の少なくとも1つのラックは第2の引き出しに支持される。
【0081】
本開示のさらなる態様によれば、第1のレセプタクル貯蔵領域は、第1のレセプタクル貯蔵領域の第3の側および第4の側の間に並んで配置された4つのレセプタクルラックを含み得て、第1のレセプタクル貯蔵領域の4つのレセプタクルラックは、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に対応する位置合わせされた第1の側と、第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側に対応する位置合わせされた第2の側とを有する。本開示のさらなる態様によれば、第2のレセプタクル貯蔵領域は、第2のレセプタクル貯蔵領域の第3の側および第4の側の間に並んで配置された4つのレセプタクルラックを含み得て、第2のレセプタクル貯蔵領域の4つのレセプタクルラックは、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に対応する位置合わせされた第1の側と、第2のレセプタクル貯蔵領域の第2の側に対応する位置合わせされた第2の側とを有する。
【0082】
本開示のさらなる態様によれば、第2のレセプタクル搬送経路は、第1のレセプタクル貯蔵領域の4つのレセプタクルラックのうちの2つの間に間隙を含み得て、間隙は、第2のレセプタクル貯蔵領域の最も広いレセプタクル保持位置の幅以上の幅を有する。
【0083】
本開示のさらなる態様によれば、ラック支持プラットフォームは、第1の引き出しおよび第2の引き出しを含み得て、第1の引き出しは、第1のレセプタクル貯蔵領域の2つのレセプタクルラックおよび第2のレセプタクル貯蔵領域の2つのレセプタクルラックを支持し、第2の引き出しは、第1のレセプタクル貯蔵領域の2つのレセプタクルラックおよび第2のレセプタクル貯蔵領域の2つのレセプタクルラックを支持する。
【0084】
本開示のさらなる態様によれば、レセプタクル保持位置の連続するグループを含む第1のレセプタクル貯蔵領域の一部は、試料レセプタクルハンドリングシステムによってその中に配置された試料レセプタクルを受け入れるように構成された隔離セクションとして指定され、本方法は、必要に応じて、隔離セクション内にない第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域外に試料レセプタクルの選択されたものを移送することと、次いで、選択された試料レセプタクルを隔離セクションのレセプタクル保持位置に移送することと、を含み得る。
【0085】
本開示のさらなる態様によれば、選択された試料レセプタクルに関してエラーが発生すると、選択された試料レセプタクルが隔離セクションに移送される。
【0086】
本開示のさらなる態様によれば、選択された試料レセプタクルに関するエラーは、選択された試料レセプタクルに関する不十分な情報が記憶されること、選択された試料レセプタクルのオープン試験オーダーが記憶されないこと、選択された試料レセプタクルに関連する機械可読情報を読み取ることができないこと、選択された試料レセプタクル内の不十分なヘッドスペース、および選択された試料レセプタクル内に収容された不十分な試料材料のうちの1つ以上を含み得る。
【0087】
本開示のさらなる態様によれば、レセプタクル保持位置の連続するグループを含む第1のレセプタクル貯蔵領域の一部は、試料レセプタクルハンドリングシステムによってその中に配置された試料レセプタクルを受け入れるように構成された隔離セクションとして指定される。第2のレセプタクル搬送経路は、隔離セクションの位置を保持する空のレセプタクルの列を含み得る。本方法は、必要に応じて、隔離セクション内にない第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域外に試料レセプタクルの選択されたものを移送することと、次いで、選択された試料レセプタクルを第2のレセプタクル搬送経路のレセプタクル保持位置以外の隔離セクションのレセプタクル保持位置に移送することと、を含み得る。
【0088】
本開示のさらなる態様によれば、各試料レセプタクルは、試験管を含み得る。
【0089】
本開示の主題の他の特徴および特性、ならびに動作方法、構造の関連要素および部分の組み合わせの機能、ならびに製造の経済性は、添付の図面を参照して以下の説明および添付の特許請求の範囲を考慮するとより明らかになるであろう。添付の図面は、全て本明細書の一部を形成し、同様の参照符号は、様々な図の対応する部分を指定する。
【図面の簡単な説明】
【0090】
実施形態の前述および他の態様は、添付の図面を参照してさらに詳細に説明され、同様の参照符号は同様の要素を指し、同様の要素の説明は、関連する全ての説明された実施形態に適用可能であるものとする。
【0091】
図1図1は、試料レセプタクルに収容された流体試料を処理するための例示的な自動分析システムの概略図である。
【0092】
図2A図2Aは、試料管および関連するキャップの形態の例示的な試料レセプタクルの側面図である。
【0093】
図2B図2Bは、図2Aの試料レセプタクルの断面図である。
【0094】
図3図3は、例示的な試料レセプタクルのホルダの斜視正面図である。
【0095】
図4図4は、自動分析システムの入力ステーションの形態の例示的なレセプタクル貯蔵モジュールの概略図である。
【0096】
図5図5は、自動分析システムの例示的な入力ステーションおよび試料レセプタクル移送システムの概略図である。
【0097】
図6図6は、複数のレセプタクルホルダを支持するトラックの斜視図であり、そのうちの1つには試料レセプタクルが装填され、関連する構成要素が入力ステーションに隣接している。
【0098】
図7図7は、試料レセプタクル保持位置についての番号付け方式を示す例示的な入力ステーションの概略図である。
【0099】
図8図8は、試料レセプタクルを入力ステーション内の試料レセプタクル保持位置から入力ステーションの外側の位置に移送するための例示的な経路を示す例示的な入力ステーションの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0100】
詳細な説明
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語、表記および他の科学用語または用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で言及される全ての特許、出願、公開出願および他の刊行物は、その全体が参照により組み込まれる。本開示に記載された定義が、これらの参考文献における定義に反するか、そうでなければ矛盾する場合、本開示に記載された定義は、参照により本明細書に組み込まれる定義よりも優先する。本明細書に記載または参照される参考文献はいずれも、本開示の先行技術であるとは認められない。
【0101】
本明細書における「一実施形態(one embodiment)」、「実施形態(an embodiment)」、「さらなる実施形態(further embodiment)」、「例示的な実施形態(an exemplary embodiment)」、「いくつかの態様(some aspects)」、「さらなる態様(a further aspect)」、「態様(aspects)」などへの言及は、記載された実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得ることを示すが、全ての実施形態が必ずしも特定の特徴、構造、または特性を含まなくてもよい。さらに、そのような語句は、必ずしも同じ実施形態を指すとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が実施形態に関連して説明される場合、そのような特徴、構造、または特性は、明示的に説明されているか否かにかかわらず、他の実施形態に関連した説明でもある。本明細書で使用される場合、「a」または「an」は、「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味する。
【0102】
本明細書で使用される場合、「試料」という用語は、少なくとも1つの目的の分析物を含有すると疑われる任意の物質を指す。目的の分析物は、例えば、核酸、タンパク質、プリオン、化学物質などであり得る。物質は、動物、工業プロセス、環境、水源、食品、または固体表面(例えば、医療施設内の表面)を含む任意の供給源に由来し得る。動物から得られる物質は、例えば、血液または血液製剤、尿、粘液、痰、唾液、精液、涙、膿、便、スワブまたは他の収集デバイスによって得られた鼻咽頭または泌尿生殖器検体、および他の体液または物質を含み得る。「試料」という用語は、その天然の形態または任意の処理段階の検体を意味すると理解される。
【0103】
本明細書で使用される場合、「レセプタクル」という用語は、試料または別の流体(本明細書では集合的に流体と呼ばれる)を収容するように構成された、例えば管、バイアル、キュベット、1つ以上のウェルを有するカートリッジ、マイクロタイタープレートなどを含む任意のタイプの流体容器を指す。管は、円筒形(すなわち、断面が円形)または非円筒形であってもよく、平坦または丸みを帯びた底部を有してもよい。例示的なレセプタクルの非限定的な例は、例えば、Aptima(登録商標)尿検体搬送管、Aptima(登録商標)検体移送管、BD Vacutainer(登録商標)などを含む。
【0104】
本明細書で使用される場合、「グリッパロボット」という用語は、個々のレセプタクルを把持し、レセプタクルをX、Y、および/またはZ方向に並進させるように構成されたピックアンドプレースデバイスなどの電気機械デバイスを指す。
【0105】
本明細書で使用される場合、「コンベヤ」という用語は、物品(例えば、レセプタクル)を所定の経路に沿ってある場所から別の場所に搬送するための機械的装置を指す。例示的なコンベヤの非限定的な例は、ロボット、ベルト、トラック上を移動するシャトル/キャリッジ、レール、またはベルト、磁気デバイス、ギアシステム、ケーブルシステム、真空システム、車輪付き自動車などのうちの1つ以上を含む。
【0106】
本明細書で使用される場合、「アッセイ」という用語は、試料中の分析物を検出および/または定量するための手順を指す。分析物を含むかまたは含むことが疑われる試料は、1つ以上の試薬と接触され、分析物が存在するかどうかまたは試料中の分析物の量(例えば、質量または濃度)を知らせる検出可能な信号を生成するための許容条件に供される。
【0107】
本明細書で使用される場合、「アナライザ」という用語は、流体試料中に存在すると疑われる1つ以上の分析物の存在または非存在を決定するステップを含む、アッセイの1つ以上のステップを実行することができる自動化された機器を指す。
【0108】
本明細書で使用される場合、「分析物」という用語は、アッセイにおいて検出されるかまたは分析に供される分子または物質を指す。例示的な分析物は、核酸、ポリペプチド、タンパク質、抗原、およびプリオンを含む。
【0109】
本明細書で使用される場合、「分子アッセイ」という用語は、特定の核酸などの標的分子を特異的に検出および/または定量するための手順を指す。標的分子を含むかまたは含むと疑われる試料は、標的分子に特異的な少なくとも1つの試薬を含む1つ以上の試薬と接触され、標的分子が存在するかどうかを知らせる検出可能な信号を生成するための許容条件に供される。例えば、分子アッセイがポリメラーゼ連鎖反応(PCR)などの増幅反応を含む場合、試薬は、標的核酸に特異的であり得るプライマーを含み、検出可能な信号の生成は、少なくとも部分的に、標的の存在下でプライマーによって産生されたアンプリコンにハイブリダイズする標識プローブを提供することによって達成されることができる。あるいは、試薬は、二本鎖核酸の形成を検出するためのインターカレート色素を含むことができる。
【0110】
本明細書で使用される場合、「試薬」という用語は、アッセイの試料材料および生成物以外の、アッセイに関与する任意の物質または混合物を指す。分子アッセイに使用するための例示的な試薬は、ヌクレオチド、酵素、プライマー、プローブおよび塩を含む。
【0111】
図1は、試料レセプタクル104に収容された流体試料102(図2を参照)を処理するための自動分析システム100の概略図を示している。例示的な自動分析システムは、国際出願第PCT/US2021/028719号および国際出願第PCT/US2021/028722号に記載されている。この例示的な実施形態では、自動分析システム100は、複数の試料レセプタクル104を処理するように構成される。自動分析システム100は、入力ステーション106a、出力ステーション106b、デキャッピングステーション106c、試料調製ステーション106d、1つ以上のアナライザステーション106e(2つのアナライザステーション106eが示されているが、1つのみを含む任意の適切な数のアナライザステーション106eが自動分析システム100において使用され得る)、キャッピングステーション106g、および貯蔵ステーション106hを含む複数のステーション106を含む。自動分析システム100は、各タイプのステーション106を複数有することを含む、システム100の意図された使用に適した任意の異なる数およびタイプのステーション106を有し得る。自動分析システム100はまた、各ステーション106を接続し、ステーション106間で試料レセプタクル104を搬送するように構成された自動コンベヤシステム108を含む。例示的なコンベヤシステムは、米国特許第9,766,258号および第9,776,811号ならびに米国特許出願公開第2017/0254827号に記載されているものを含み、FlexLink、Inpeco(Flexlab、FlexLab-HTなど)、Integrated Drive Systems(例えば、IDS-CLAS-Xl)、Thermo Fisher Scientific、日立、MagneMotion、GLPなどから市販されているシステムにおいて具現化される。
【0112】
図示の実施形態では、自動分析システム100は、試料レセプタクル104として試料管104(例えば、試験管)を利用するように構成される。例示的な試料管104が図2Aおよび図2Bに示されている。試料管104は、閉鎖底部110と、閉鎖底部110からリム114まで延在する円筒状レセプタクル壁112とを有する円筒状管である。リム114は、試料管104の開放上部116を画定する。試料管104は、嵌合ねじ山を有するキャップ107を取り付けるためのねじ山付き上部109を有し得る。試料レセプタクル104は、閉鎖底部と、開放上部を画定するリムとを有する任意の適切な流体試料レセプタクルであり得る。例えば、試料レセプタクル104は、適切な形状およびサイズを有する任意の他の適切な流体レセプタクルであってもよい。試料管104は、上面103を有する流体試料102を収容する。
【0113】
自動分析システム100は、試料レセプタクルホルダ118を利用して、システム100のコンベヤシステム108の周りに試料レセプタクル104を保持して搬送する。図3は、例示的な試料レセプタクルホルダ118を示している。試料レセプタクルホルダ118は、円筒状ベース122を有する略円筒状パック120の形態である。例示的なパックは、米国特許出願公開第2021/0061584号に記載されている。パック120のベース122は、試料レセプタクル104の閉鎖底部110を着座させる凹部125を有する。ベース122はまた、コンベヤトラック119の一対の対向するレールを受け入れてそれに沿って摺動するように構成された1つ以上の溝123を有し得る。パック120はまた、試料レセプタクル104を垂直方向に支持するように構成された、ベース122から上方に延在する複数のフィンガ124を有する。フィンガ124は、試料レセプタクル104の円筒形状に一致するように円形パターンで配置される。フィンガ124は、リム114を含む試料レセプタクル104の上部126がフィンガ124の上方にあって露出されるように、試料レセプタクル104のリム114の下方の点まで延在する。フィンガ124の上部128は、パック120のフィンガ124の間に試料レセプタクル104を挿入しながらガイドを提供するために、上部から内側に先細になっている。テーパ状上部128はまた、試料レセプタクル104が試料レセプタクルホルダ118に挿入されるときにフィンガ124を偏向させるのに役立つ。
【0114】
自動分析システム100は、試料レセプタクル104に収容された流体試料102の処理に関与する構成要素を統合および調整するために、例えば、試料レセプタクル104内の流体試料102のレベルを決定すること、試料レセプタクル104を隔離するかどうかを決定すること、および/または流体試料102に対して1つ以上の分析手順を実行することを含む、各構成要素の動作を制御するコンピュータ化されたコントローラ105(例えば、プログラマブルロジックコントローラ、またはPLC)を有する。コントローラ105は、主コントローラ105iおよび1つ以上のサブシステムコントローラを含み得る。例えば、各ステーション106は、それぞれのステーション106を制御し、また主コントローラ105iおよび他のサブシステムコントローラ105と連携するための対応するサブシステムコントローラ105(例えば、プログラマブルロジックコントローラまたは「PLC」)を有し得る。したがって、入力ステーション106aは、入力ステーションコントローラ105aを有し、出力ステーション106bは、出力ステーションコントローラ105bを有し、デキャッピングステーション106cは、デキャッピングステーションコントローラ105cを有し、試料調製ステーション106dは、試料調製ステーションコントローラ105dを有し、第1のアナライザステーション106eは、第1のアナライザステーションコントローラ105e1を有し、第2のアナライザステーション106eは、第2のアナライザステーションコントローラ105e2を有し、キャッピングステーション106gは、キャッピングステーションコントローラ105gを有し、貯蔵ステーションは、貯蔵ステーションコントローラ105hを有し、コンベヤシステム108は、コンベヤコントローラ105jを有する。主コントローラ105iは、各試料102についてのルーティング論理をアドレス指定するように構成され得る。例えば、それは、ステーション106a、ステーション106c、少なくとも1つのステーション106e、ステーション106g、およびステーション106hを含む経路など、システム100を通る経路またはワークフローを指示し得る。コンベヤコントローラ105jは、主コントローラ105iによって指示されるように、各流体試料102(およびそれぞれの流体試料102を収容する試料レセプタクル104)を全ての必要なステーション106に物理的にどのようにルーティングするかに関する全ての詳細を管理するように構成され得る。ステーション106内の個々のコントローラ105は、センサ、モータおよびアクチュエータなどを含むそれぞれのステーションの全ての構成要素を監視および制御する。
【0115】
ステーション106およびコンベヤシステム108は、自動分析システム100の周りで、試料レセプタクルホルダ118、および試料レセプタクルホルダ118に受け入れられた試料レセプタクル104(まとめて装填された試料レセプタクルホルダ118と呼ばれる)を取り扱い、搬送するように構成される。コンベヤシステム108は、装填された試料レセプタクルホルダ118を自動分析システム100のステーション106間で搬送する。実施形態では、自動コンベヤシステム108は、ラインコントローラと呼ばれるソフトウェアを実行するコンベヤコントローラ105jによって制御される。
【0116】
コンベヤシステム108は、画定された経路に沿ったステーション106間の装填された試料レセプタクルホルダ118の運搬または他の方法での搬送を容易にするための任意の装置であり得る。図示の実施形態では、コンベヤシステム108は、コンベヤトラック119およびコンベヤコントローラ105jを含む。コンベヤトラック119は、主コンベヤライン184と、各ステーション106a、106b、106c、106d、106e、106g、106hにそれぞれ関連付けられた複数の分岐ライン182a、182b、182c、182d、182e、182g、182hと、戻りライン184a、184bを含む1つ以上の再循環ループとを含む。
【0117】
主コンベヤライン184は、自動分析システム100の異なるステーション106間で装填された試料レセプタクルホルダ118を搬送するための主ラインとして機能する。図示の実施形態では、主コンベヤライン184は、装填された試料レセプタクルホルダ118の一方向移動を容易にする(図示の実施形態では反時計回り)閉じた幾何学的形状(例えば、長方形)を有する。代替的な実施形態では、主コンベヤライン184は、直線状および/または双方向であってもよい。
【0118】
分岐ライン182a、182b、182c、182d、182e、182g、182hのそれぞれは、それぞれ特定のステーション106a、106b、106c、106d、106e、106g、106hにおいて処理されるべき1つ以上の装填された試料レセプタクルホルダ118を受け入れておよび待ち行列に入れるためのバッファキューとして使用されることができる。戻りライン184a、184bは、装填された試料レセプタクルホルダ118がステーション106a、106b、106c、106d、106e、106g、106hのうちの1つ以上へのアクセスを待つ間に循環することを可能にする閉じた内部ループを形成する。例えば、ステーション106の分岐ライン182が装填された試料レセプタクルホルダ118の完全な待ち行列を有する場合、そのようなステーション106において処理されるのを待っている装填された試料レセプタクルホルダ118は、分岐ライン182の待ち行列が利用可能な空間を有するまで、戻りライン184aまたは戻りライン184bを含む内部ループの一方で循環され得る。
【0119】
コンベヤコントローラ105jは、自動分析システム100のステーション106間で装填された試料レセプタクルホルダ118を搬送するなど、コンベヤシステム108の機能を制御するように構成される。主コントローラ105iは、コンベヤコントローラ105jと通信して、各試料レセプタクルホルダ118がルーティングされるべき経路上でコンベヤコントローラ105jに指示し得る。したがって、コンベヤコントローラ105jは、装填された試料レセプタクルホルダ118が搬送されるステーション106、および装填された試料レセプタクルホルダ118によってバイパスされるステーション106を制御し得る。コンベヤコントローラ105jは、個々のステーションコントローラ105のそれぞれと直接通信して、各試料レセプタクルホルダ118のワークフロー経路を管理し得る。
【0120】
各ステーション106は、それぞれのステーション106内で試料レセプタクルホルダ118および/または試料レセプタクル104を受け入れ、取り扱い、および移動するように構成される。例えば、ステーション106の少なくとも一部は、それぞれのステーション106内で試料レセプタクルホルダ118および/または試料レセプタクル104を移動および/または操作するためのそれぞれの試料レセプタクルハンドリングシステム130を含み得る。レセプタクルハンドリングシステム130は、ピックアンドプレースデバイスなどのグリッパロボット、または他のタイプの運搬装置を含み得る。
【0121】
一般的に言えば、入力ステーション106aは、流体試料102を収容する試料レセプタクル104を受け入れ、自動分析システム100に装填する役割を果たすレセプタクル貯蔵モジュールである。図4に示すように、入力ステーション106aは、コンベヤトラック119の分岐ライン182aに隣接する第1の側200と、第1の側200の反対側の第2の側202とを有する。入力ステーション106aは、入力ステーション106a(すなわち、第2の側202よりも第1の側200に近い)の第1の側200に隣接して配置された第1のレセプタクル貯蔵領域216を含み得て、これは、第1の側204と、第1の側204に対向する第2の側206と、第3の側212と、第3の側212に対向する第4の側214とを含み、第3の側212および第4の側214は、第1の側204および第2の側206に対して横方向に延在する。第1のレセプタクル貯蔵領域216は、第1の側204から第2の側206への方向に延在する平行な列222と、第3の側212から第4の側214への方向に延在する平行な行220とに配置された複数のレセプタクル保持位置236を含む。入力ステーション106aは、入力ステーション106aの第2の側202に隣接して配置された(すなわち、第1の側200よりも第2の側202に近い)第2のレセプタクル貯蔵領域218を含み得て、これは、第1の側208と、第1の側208に対向する第2の側210と、第3の側212(第1のレセプタクル貯蔵領域216の第3の側212と一致する)と、第3の側212に対向する第4の側214(第1のレセプタクル貯蔵領域216の第4の側214と一致する)とを含み、第3の側212および第4の側214は、第1の側208および第2の側210に対して横方向に延在する。第2のレセプタクル貯蔵領域218は、第1の側208から第2の側210への方向に延在する平行な列と、第3の側212から第4の側214への方向に延在する平行な行とに配置された複数のレセプタクル保持位置236を有する。
【0122】
図4は、入力ステーションに対応する参照符号106aを含むが、図4に示す第1の貯蔵領域および第2の貯蔵領域ならびに第1のレセプタクル経路および第2のレセプタクル経路は、貯蔵ステーション106hおよび出力ステーション106bを含む、本明細書に記載のレセプタクル移送アルゴリズムおよび機構が実装され得る任意のレセプタクル貯蔵モジュールに実装されてもよい。
【0123】
各レセプタクル保持位置236は、試料レセプタクル104が挿入され得て且つレセプタクルのレセプタクル壁112が開口部(例えば、円筒形レセプタクル壁112用の円形開口部)の周縁部によって支持されるような形状および幅または直径を有するスロットまたは開口部を含み得る。入力ステーション106aは、様々なサイズおよび形状の試料レセプタクル104を取り扱うように構成され得るため、レセプタクル保持位置236の対応するサイズおよび形状はそれに応じて変化し得る。
【0124】
第1のレセプタクル貯蔵領域216は、それぞれが複数のレセプタクル保持位置236を含む1つ以上のレセプタクルラック111a、111b、111c、111dを備え得る。各レセプタクルラック111a、111b、111c、111dのレセプタクル保持位置236は、流体試料102を収容する複数の試料レセプタクル104を支持するように構成され、試料レセプタクル104は、同じまたは異なる構成を有し得る。各レセプタクルラック111a、111b、111c、111dは、ラック支持プラットフォーム上に支持され得る。第2のレセプタクル貯蔵領域218は、それぞれが複数のレセプタクル保持位置236を含む1つ以上のレセプタクルラック111e、111f、111g、111hを備え得る。各レセプタクルラック111e、111f、111g、111hのレセプタクル保持位置236は、流体試料102を収容する複数の試料レセプタクル104を支持するように構成され、試料レセプタクル104は、同じまたは異なる構成を有し得る。各レセプタクルラック111e、111f、111g、111hは、ラック支持プラットフォーム上に支持され得る。本明細書で使用される場合、「ラック」という用語は、例えば、それぞれが単一の試料レセプタクルを受け入れるように構成された複数の開口部またはスロットによって画定されたほぼ固定されたレセプタクル保持位置に複数の試料レセプタクルを保持するように構成された任意の構造またはプラットフォームを指し得る。各試料レセプタクル104の底部110は、レセプタクル保持位置236内に着座し、各試料レセプタクル104の上部126は、各試料レセプタクル104の上部126が試料レセプタクルハンドリングシステムのグリッパ機構によって把持されることができるように、レセプタクル保持位置236の最上部の上方に延在する。
【0125】
レセプタクル貯蔵領域216、218、またはレセプタクルラック111a~111hのそれぞれは、第1のレセプタクル貯蔵領域および/または第2のレセプタクル貯蔵領域216、218ごとに、またはラック111a~111hごとに試料レセプタクル104、50~500、10~100、10~50などの任意の適切な数の試料レセプタクル104を保持するように構成され得る。
【0126】
レセプタクル保持位置の「行」は、図4に示す単一のラック111aの行220など、第1のレセプタクル貯蔵領域216または第2のレセプタクル貯蔵領域218のレセプタクル保持位置236の行の一部を指し得るか、または「行」は、第1のレセプタクル貯蔵領域216または第2のレセプタクル貯蔵領域218の第3の側212から第4の側214まで延在するレセプタクル保持位置のライン全体を指し得る。
【0127】
第1のレセプタクル貯蔵領域216の第2の側106は、第3の側212と第4の側214との間で入力ステーション106aを横切って延在する第1のレセプタクル搬送経路224を形成するように、第2のレセプタクル貯蔵領域218の第1の側208から離間されている。また、入力ステーション106aは、第1のレセプタクル貯蔵領域216の第1の側204と第2の側206との間に延在する第2のレセプタクル経路226を含み得る。第2のレセプタクル経路226は、空のレセプタクル保持ステーション236の列を備え得て、入力ステーション106aの試料レセプタクルハンドリングシステム130aは、試料レセプタクル104を第2のレセプタクル経路226内のいずれのレセプタクル保持ステーション236にも配置しないように制御される。あるいは、第2のレセプタクル経路226は、レセプタクルラック111cと111dとの間の間隙など、第1のレセプタクル貯蔵領域216の2つの部分の間に間隙を含んでもよい。
【0128】
入力ステーション106aの試料レセプタクルハンドリングシステム130aは、レセプタクル貯蔵領域216、218から試料レセプタクル104を取り外し、取り外された各レセプタクル104を、コンベヤトラック119の主コンベヤライン184または分岐ライン182a上に支持されたそれぞれの試料レセプタクルホルダ118に移送するように構成される。
【0129】
実施形態では、各アナライザステーション106eは、試料の少なくともアリコートに対して分析試験を実施することによって、試料レセプタクル104に収容された流体試料102を処理するように構成され得る。そのような試験は、分子アッセイ(例えば、核酸に基づくアッセイ)、配列決定アッセイ、イムノアッセイ、化学分析などを含み得る。そのようなアナライザステーション106eの非限定的な例は、米国特許第8,731,712号および第9,732,374号、ならびに国際公開第2019/014239号に記載されており、Hologic,Inc.(マサチューセッツ州マールボロー)から入手可能なPANTHER(登録商標)およびPANTHER FUSION(登録商標)システムにおいて具現化される。各アナライザステーション106eは、コンベヤシステム108上の試料レセプタクルホルダ118からアナライザステーション106eに試料レセプタクル104を移送するように構成された試料レセプタクルハンドリングシステム130eを含み得る。試料レセプタクルハンドリングシステム130eはまた、さらなる処理のために、アナライザステーション106eからコンベヤシステム108上の試料レセプタクルホルダ118に試料レセプタクル104を移送するように構成され得る。図示の実施形態では、各アナライザステーション106eは、自動装填(コンベヤシステム108を使用)または試料ベイ(図示せず)を介した手動装填によって試料レセプタクル104を受け入れるように構成され得る。試料レセプタクルの自動装填の例は、国際公開第2020/226969号に記載されている。
【0130】
アナライザステーション106eは、試料レセプタクル104に収容された流体試料102に対する分析タスクのより高いスループットを可能にするように特殊化または冗長化され得る。典型的には、アナライザステーション106eは、液体または液化した流体試料102を試料レセプタクル104から抽出し、流体試料102をキュベット、管、バイアル、マイクロタイタープレートなどの反応器内の試薬と組み合わせ、その後、器が密封、キャッピング、またはその他の方法で閉鎖され得る。試料を試薬と組み合わせた後、反応器の内容物は、一連の試験条件に供される。
【0131】
アナライザステーションコントローラ105e1および105e2と連携して動作し得るコントローラ105は、特定の試料レセプタクル104が主コンベヤライン184から特定のアナライザ106eに関連する分岐ライン182eに迂回されるかどうかを決定することを含む、アナライザステーション106eにおける流体試料102の処理をスケジュールするようにプログラムされ得る。アナライザステーションにおける流体試料の処理をスケジューリングするための例示的なプログラミングおよび方法は、国際出願第PCT/US2021/028722号に記載されている。
【0132】
試料調製ステーション106dは、アナライザステーション106eのうちの1つ以上において試験するために試料レセプタクル104に収容された流体試料102を調製するように構成される。例えば、試料調製ステーション106dは、移送された流体試料102に対して試験を実行するためにアナライザステーション106のうちの少なくとも1つによって使用されるために、流体試料102の一部をあるタイプの試料レセプタクル(例えば、試料レセプタクル104とは異なる形状または体積を有するレセプタクル)から別のタイプの試料レセプタクル(例えば、試料レセプタクル104)に移送するように構成されたアリコート化モジュールであり得る。例示的なアリコート化モジュールは、米国特許第9,335,336号に記載されている。試料調製ステーション106はまた、アナライザステーション106のうちの少なくとも1つにおいて試験するために流体試料102を調製するために、流体試料102(またはその一部)を別のレセプタクル(例えば、バルク試薬レセプタクル)からの試薬と組み合わせ得る。したがって、試料調製ステーション106dは、流体試料102および/または試薬を吸引して分注する1つ以上のピペッタ(図示せず)を含み得る。試料調製ステーション106dの非限定的な例は、マサチューセッツ州マールボローのHologic,Inc.によって販売されているTOMCAT(登録商標)機器である。試料調製ステーション106dは、さらなる処理のために、試料レセプタクル104を試料調製ステーション106dからコンベヤシステム108上の試料レセプタクルホルダ118に移送するように構成された試料レセプタクルハンドリングシステム130dを含み得る。
【0133】
レセプタクル貯蔵モジュールとして機能し得る貯蔵ステーション106hは、試料レセプタクル104、例えば完成した試料レセプタクル104(すなわち、ワークフローが完了した流体試料102を収容する試料レセプタクル104)、および/または低頻度で試験される流体試料102を収容する試料レセプタクル104を自動的に装填、貯蔵、および装填解除するように構成される(試験のために十分な数のそのような流体試料102が存在するまで、同じ試験を必要とする試料レセプタクルが貯蔵される)。貯蔵ステーション106hは、複数のレセプタクルラック111(または複数の試料レセプタクル104を保持するように構成された他のレセプタクルラック)を取り扱い、貯蔵するように構成される。いくつかのラック111は、試料レセプタクル104によって容量まで満たされ得て、他のラックは、貯蔵ステーション106hに貯蔵される追加の試料レセプタクル104を受け入れるための開口部を有し得る。貯蔵ステーション106hの試料レセプタクルハンドリングシステム130hは、そのような試料レセプタクル104を貯蔵するために、コンベヤシステム108上の試料レセプタクルホルダ118から貯蔵システム106h内のレセプタクルラック111に試料レセプタクル104を移送するように構成される。試料レセプタクルハンドリングシステム130hはまた、貯蔵された試料レセプタクル104を貯蔵システム106内のレセプタクルラック111から試料レセプタクルホルダ118に移送して、そのような試料レセプタクル104をさらなる処理のためにコンベヤシステム108上に装填するように構成され得る。例示的な貯蔵ステーション、ならびに流体試料を処理するための自動分析システムの他の特徴は、国際出願第PCT/US2021/028721号に開示されている。
【0134】
デキャッピングステーション106cは、その中に収容された流体試料102を処理する前に、試料レセプタクル104(一例が図2Aに示されている)からキャップ107を取り外すように構成される。適切なデキャッピングステーションの例は、米国特許第6,321,619号および第7,152,504号に記載されている。図示の実施形態では、デキャッピングステーション106cは、試料調製ステーション106dおよびアナライザステーション106eの前の主コンベヤライン184に沿って配置されている。デキャッピングステーション106cは、試料レセプタクル104をコンベヤシステム108上の試料レセプタクルホルダ118からデキャッピングステーション106cに移送するように構成された試料レセプタクルハンドリングシステム130cを含み得る。試料レセプタクルハンドリングシステム130cはまた、さらなる処理のために、試料レセプタクル104をデキャッピングステーション106cからコンベヤシステム108上の試料レセプタクルホルダ118に移送するように構成され得る。デキャッピングステーション106cは、キャップされた試料レセプタクル104から異なるタイプのキャップを取り外すことができ、いくつかの実施形態では、デキャッピングステーション106cは、試料レセプタクル104から単一タイプのキャップ107のみを取り外すことができる。後者の場合、それぞれがキャップされた試料レセプタクル104から異なるタイプのキャップ107を取り外すことができる複数のデキャッピングステーション106cが、主コンベヤライン184に沿って設けられてもよい。さらに、試料レセプタクル104は、穿刺可能なキャップ(図示せず)を有してもよく、そのような試料レセプタクル104は、デキャッピングステーション106cをバイパスまたは通過し、処理のために試料調製ステーション106dおよび/またはアナライザステーション106eに直接搬送され得る。
【0135】
キャッピングステーション106gは、例えば、アナライザステーション106eの試料レセプタクル104から流体試料を抽出した後に、開放端の試料レセプタクル104上にキャップ107(例えば、交換キャップまたはストッパ)を設置するように構成される。適切なキャッピングステーションの例は、米国特許第6,321,619号および第7,152,504号に記載されている。図示の実施形態では、キャッピングステーション106gは、主コンベヤライン184に沿って配置され、一方側のアナライザステーション106eと、他方側の貯蔵ステーション106hおよび出力ステーション106bとの間に配置されている。キャッピングステーション106gは、コンベヤシステム108上の試料レセプタクルホルダ118からキャッピングステーション106gに試料レセプタクル104を移送するように構成された試料レセプタクルハンドリングシステム130gを含み得る。試料レセプタクルハンドリングシステム130gはまた、さらなる処理のためにキャッピングステーション106gからコンベヤシステム108上の試料レセプタクルホルダ118に試料レセプタクル104を移送するように構成され得る。キャッピングステーション106gは、異なるタイプのキャップ107を開放端の試料レセプタクル104に設置することができ、いくつかの実施形態では、キャッピングステーション106gは、単一タイプのキャップ107のみを開放端の試料レセプタクル104に結合することができる。後者の場合、それぞれが異なるタイプのキャップ107を開放端の試料レセプタクル104に設置することができる複数のキャッピングステーション106gが、主コンベヤライン184に沿って設けられてもよい。試料レセプタクル104は、穿刺可能なキャップ(図示せず)を有してもよく、そのような試料レセプタクル104は、貯蔵ステーション106hまたは出力ステーション106bに向かう途中でキャッピングステーション106gをバイパスまたは通過し得る。
【0136】
出力ステーション106bは、試料レセプタクル104を受け入れ、それらをコンベヤシステム108から取り外すように構成され、レセプタクル貯蔵モジュールとしても機能し得る。例えば、試料レセプタクル104は、それらの流体試料102が自動分析システム100上で処理された後に、または試料レセプタクル104が拒否されたために、または他の何らかの理由で、トラック119(主コンベヤライン184または分岐ライン182b)から取り外され、出力ステーション106bに移送され得る。出力ステーション106bは、出力ステーション106bの試料レセプタクルハンドリングシステム130bを使用して、コンベヤシステム108上のそれぞれの試料レセプタクルホルダ118から試料レセプタクル104を取り外し、試料レセプタクル104をレセプタクルラック111(または他のレセプタクルホルダ)に配置するように構成される。ラック111が試料レセプタクル104によって十分に満たされると、ラック111は、出力ステーション106から取り外され、それによって試料レセプタクル104を自動分析システム100から取り外し得る。
【0137】
図4図8を参照して、入力ステーション106aについてここでより詳細に説明する。
【0138】
入力ステーション106aは、流体試料102を収容する試料レセプタクル104を自動分析システム100に装填するように構成される。一実施形態では、流体試料102を収容する試料レセプタクル104は、例えば、複数の試料レセプタクル104を入力ステーション106aに保持するように構成されたレセプタクルラック111a~111hを配置することによって、第1のレセプタクル貯蔵領域216および第2のレセプタクル貯蔵領域218に装填される。一実施形態では、入力ステーション106aは、第1のレセプタクル貯蔵領域216および第2のレセプタクル貯蔵領域218のレセプタクル保持位置236へのアクセスを提供するために、またはレセプタクルラックが入力ステーション106a内に配置されるか、またはそこから取り外されることを可能にするために、例えば第2の側202から開放され得る1つ以上の引き出しを含み得る。一実施形態では、第1のレセプタクル貯蔵領域216のレセプタクルラック111a、111bおよび第2のレセプタクル貯蔵領域218のレセプタクルラック111e、111fは、第1の引き出し232に支持され、第1のレセプタクル貯蔵領域216のレセプタクルラック111c、111dおよび第2のレセプタクル貯蔵領域218のレセプタクルラック111g、111hは、第2の引き出し234に支持される。
【0139】
入力ステーション106aは、入力ステーション106a、特に試料レセプタクルハンドリングシステム130aの動作を制御する入力ステーションコントローラ105aを有する。試料レセプタクル104が入力ステーション106a内の第1のレセプタクル貯蔵領域216および第2のレセプタクル貯蔵領域218のうちの一方のそれぞれのレセプタクル保持位置236から、またはレセプタクルラック111a~111hから取り外された後、取り外されたレセプタクル104は、入力ステーション106a(貯蔵モジュール)から取り出され、主コンベヤライン184または分岐ライン182a上の試料レセプタクルホルダ118に移送されて挿入される。
【0140】
一例では、レセプタクルラック111aなどの第1のレセプタクル貯蔵領域216のレセプタクル保持位置236の一部228は、緊急処理を必要とするSTAT試料レセプタクルを保持するように指定され得る。代替的または追加的に、レセプタクルラック111eなどの第2のレセプタクル貯蔵領域218のレセプタクル保持位置236の一部は、緊急処理を必要とするSTAT試料レセプタクルを保持するように指定されてもよい。
【0141】
別の例では、レセプタクルラック111dなどの第1のレセプタクル貯蔵領域216のレセプタクル保持位置236の一部230は、「隔離」セクションとして指定され得る。隔離セクション230のレセプタクル保持位置236は、最初は空であり(例えば、ラック111dは空の入力ステーション106aに装填される)、入力ステーションから取り外された試料レセプタクルであるが、1つ以上の理由で、自動分析システム100によって処理されることができない試料レセプタクルは、試料レセプタクルハンドリングシステム130aによって入力ステーション106aに戻され、隔離セクション230内のレセプタクル保持位置236に配置される。実施形態では、第2のレセプタクル経路226は、隔離セクション230内のレセプタクル保持位置236の列(例えば、レセプタクルラック111dのレセプタクル保持位置236の列)を含み、試料レセプタクルハンドリングシステム130aは、試料レセプタクル104を第2のレセプタクル経路226内のいずれのレセプタクル保持ステーション236にも配置しないように制御される。
【0142】
入力ステーション106aは、試料レセプタクルデータを生成するために使用される試料レセプタクル104の試料レセプタクル特性を決定するために試料レセプタクルを特徴付けるためのシステムおよび/またはサブシステムを含むか、またはそれらに関連付けられ得る。例えば、入力ステーション106aのそのような特徴付けシステムおよび/またはサブシステムは、試料レセプタクル104内の試料レセプタクル高さ、直径、底部プロファイル、流体レベル/ヘッドスペース(レセプタクルがキャップされていない場合)、レセプタクルホルダ118に対する試料レセプタクル104の傾斜角、およびバーコードIDを決定し得る。流体レベル測定システムおよび試料レセプタクル検出器システムなどのそのようなシステムおよびサブシステムを含む入力ステーションは、国際出願第PCT/US2021/028719号に記載されている。試料レセプタクルデータは、コンベヤコントローラ105jに送信されてもよく、コンベヤコントローラは、試料レセプタクルデータを命令のために主コントローラ105iまで搬送してもよい。実施形態では、ソフトウェアコールを実行する主コントローラ105iは、ワークフロー管理ソフトウェアが試料レセプタクル104のオープン試験オーダーを決定し、試料レセプタクル104についてのルーティング命令をコンベヤコントローラ105jに送信し得る。ワークフロー管理ソフトウェアを実行する主コントローラ105iは、どのステーション106が試料レセプタクル104をワークフロー内で次にルーティングするかをラインコントローラソフトウェアを実行するコンベヤコントローラ105jに指示する。次に、ラインコントローラソフトウェアを実行するコンベヤコントローラ105jは、コンベヤおよび個々のステーションコントローラ105(PLC)との全ての低レベルロジックおよび通信を処理して、試料レセプタクル104を正しいステーション106に物理的にルーティングする。試料レセプタクル104が正しいステーション106に到着すると、ステーションコントローラ105は、試料レセプタクル104を次にどこにルーティングするかをコンベヤコントローラ105jおよびラインコントローラソフトウェアに照会する。次に、ラインコントローラソフトウェアは、ワークフロー管理ソフトウェアに照会する。ワークフロー管理ソフトウェアは、試料レセプタクル104の記憶されたメタデータを検索し、試料レセプタクル104が次にルーティングされるべき次のステーション106を決定する。そして、このプロセスは継続する。
【0143】
入力ステーションコントローラ105aは、入力ステーション106aの構成要素に動作可能に結合され、構成要素のデータ信号を受信し、データ信号を処理し、データ信号と、試料レセプタクル104間の汚染の可能性を最小限に抑えながら、時空間効率的な方法で試料レセプタクルを入力ステーション106aに出入りさせるためのプログラムされたアルゴリズムとに基づいて、入力ステーション106aの動作を制御する。
【0144】
図5は、入力ステーション106aの上面概略図であり、図6は、複数のレセプタクルホルダ118を支持するコンベヤトラック119の斜視図であり、そのうちの1つには試料レセプタクル104、および入力ステーション106aに隣接する関連構成要素(入力ステーション106aは図6では見えない)が装填される。
【0145】
図5および図6に示すように、入力ステーション106aの試料レセプタクルハンドリングシステム130aは、レセプタクル保持位置内で個々の試料レセプタクル104を把持するように構成された機械的グリッパ131を含むグリッパロボットと、第1のレセプタクル貯蔵領域216または第2のレセプタクル貯蔵領域218から試料レセプタクル104を主コンベヤライン184またはコンベヤトラック119の分岐ライン182a上のそれぞれの試料レセプタクルホルダ118に移動させるために、グリッパを垂直方向および直交する水平方向に移動させるように構成されたグリッパムーバ250とを含み得る。グリッパロボットは、対向する並進可能なグリッパフィンガ131a、131bなどを含むピックアンドプレースロボットなど、レセプタクル保持位置236から試料レセプタクル104を取り外し、それらを試料レセプタクルホルダ118に挿入するための任意の適切なロボットであり得る。グリッパフィンガ131a、131bは、それぞれの遠位端にグリッパセグメント132a、132bを有し得て、各グリッパセグメント132a、132bは、レセプタクルがグリッパフィンガ131a、131bの間に把持されたときにレセプタクル104の対向する壁112に接触するグリッパ面(図6では、1つのグリッパ面133のみが見える)を含み得る。グリッパロボットは、機械的グリッパ131およびそれによって保持された任意のレセプタクル104を垂直方向またはZ方向に移動させて、例えばレセプタクル104をレセプタクル保持位置に出入りさせ、水平XおよびY方向に移動させて、例えばレセプタクルを入力ステーション106aから出入りさせ、主コンベヤライン184またはコンベヤトラック119の分岐ライン182a上のレセプタクルホルダ118に出入りさせるように構成され得る。例示的な実施形態では、グリッパムーバ250は、X方向に入力ステーション106aを横切って延在し、Y方向または前後方向に移動するように構成された第1のガントリ252と、Y方向に延在し、X方向または左右方向に移動するように構成された第2のガントリ254とを含み得る。機械的グリッパ131は、第1のガントリ252および第2のガントリ254の下方に配置され、グリッパムーバ250は、グリッパを垂直方向またはZ方向に作動させるためのピストン、リードスクリュー、またはベルトなどの適切な機構を含む。
【0146】
例示的な機械的グリッパ131は、米国仮出願第63/104,401号に記載されている。
【0147】
一般に、試料レセプタクル104を入力ステーション106aからコンベヤトラック119の主コンベヤライン184または分岐ライン182a上のレセプタクルホルダ118に移送するために、レセプタクルハンドリングシステム130aは、コントローラ105aによって、以下を選択的に行うように構成されて制御される:
【0148】
(a)第1のガントリ252および第2のガントリ254を有する機械的グリッパ131を、対応するレセプタクル保持位置236に保持された選択されたレセプタクル104の上方の位置に位置決めする;
【0149】
(b)グリッパセグメント132a、132bのグリッパ面133間の間隔が選択されたレセプタクル104または関連するキャップ107の幅よりも大きくなるように、グリッパフィンガ131a、131bを開放する;
【0150】
(c)ムーバ250によって機械的グリッパ131を下降させて、グリッパフィンガ131a、131bのグリッパセグメント132a、132bをレセプタクル104の対向する壁112に隣接して位置決めする;
【0151】
(d)グリッパセグメント132a、132bの間の選択されたレセプタクル104を把持するためにグリッパフィンガ131a、131bを閉鎖する;
【0152】
(e)ムーバ250によって機械的グリッパ131を上昇させて、レセプタクル104をレセプタクル保持位置236から持ち上げる;
【0153】
(f)機械的グリッパ131およびそれによって保持されたレセプタクル104を、一方または両方のガントリ252、254とともに水平に、入力ステーション106aの第1の側200を過ぎて、コンベヤトラック119上のレセプタクルホルダ118の上方の位置まで並進させる;
【0154】
(g)ムーバ250によって機械的グリッパ131を下降させて、レセプタクル104をレセプタクルホルダ118に挿入する;
【0155】
(h)グリッパセグメント132a、132bのグリッパ面133間の間隔が選択されたレセプタクル104または関連するキャップ107の幅よりも大きくなるように、グリッパフィンガ131a、131bを開放する;および
【0156】
(i)ムーバ250をレセプタクル104から離した状態で機械的グリッパ131を上昇させる。
【0157】
図6に示すように、検出器136を含む試料レセプタクル検出器システム134は、試料レセプタクル104が試料レセプタクルホルダ118に挿入される前または試料レセプタクルホルダ118に挿入された後に、試料レセプタクル104の物理的特性を検出するように位置決めおよび構成され得る。例えば、前者の場合、入力ステーション106aの機械的グリッパ131は、入力ステーション106a内から試料レセプタクル104を取り出し、試料レセプタクル104を検出器136の検出ゾーンに移動させることができ、検出器136は、試料レセプタクル104の1つ以上の物理的特性を検出するために作動される。後者の場合、装填された試料レセプタクル118は、コンベヤトラック119の主コンベヤライン184または分岐ライン182a上で検出器136の検出ゾーンに移動され、検出器136は、試料レセプタクル104の1つ以上の物理的特性を検出するために作動される。
【0158】
検出器136は、サブミリメートル分解能が可能な少なくとも1つの高分解能検出器を含み得る。少なくとも1つの高解像度検出器136は、「レーザカーテン」としても知られるワイドレーザ測定センサ(例えば、OMRON(登録商標)Corp.製のZX-GTスマートセンサ)、二次元レーザプロファイラ、撮像デバイス(例えば、CCDセンサベースのカメラまたはCMOSセンサカメラ)、または単一点距離測定センサ(例えば、KEYENCE製の共焦点変位センサCL-3000シリーズ)であり得る。
【0159】
検出器136は、垂直に位置合わせして配置された光センサ140a、140bなどの光センサのアレイを含み得て、試料レセプタクル104は、試料レセプタクル104の高さを検出するために、光センサのアレイの検出ゾーンに配置され得る。光センサ140aおよび140bは、エミッタ/レシーバを内蔵した反射式センサ、反射ファイバ光センサなどであり得る。試料レセプタクル検出器システム134は、試料レセプタクル104が光センサのアレイの検出ゾーンに挿入されたときに、光センサ140aまたは140b(または追加のセンサ)のいずれが試料レセプタクル104の一部によって中断されるかを決定することによって、いくつかの異なる予想高さの中から試料レセプタクル104の高さを決定することができる。レセプタクル検出器システム134が高解像度検出器136を含む場合、高解像度検出器は、光センサ140a、140bのアレイに加えて、またはその代わりであり得る。光センサのアレイとは異なり、高解像度検出器136が使用されて、試料レセプタクル104の形状を検出するか、または試料レセプタクル104の寸法を決定し得る。
【0160】
試料レセプタクル104の高さを知ることにより、試料レセプタクル104の対応する容積容量も知られることができる。
【0161】
試料レセプタクル検出器システム134は、試料管104がその開放上部116に固定されたキャップ107を有するかどうかを決定することによってキャップの有無を決定するために、1つ以上のキャップ検出器135を含み得る(キャップ検出器135は、異なるサイズの試料レセプタクル104に関連するキャップ107を検出するように位置決めされる)。キャップ検出器135は、反射ファイバ光学センサ、エミッタ/レシーバ対センサ、または他の適切なセンサであり得る。試料レセプタクル検出器システム134はまた、試料管104のキャップ状態を表す出力信号をコントローラ105に送信するように構成され得る。
【0162】
流体レベル測定システム144は、センサから特徴までの距離を測定するように構成された距離センサ146を含む。ビームカラムネータ147を有し得る距離センサ146は、垂直下方に向けられ、距離センサ146から、試料レセプタクル104のリム114(試料レセプタクル104の開口端116に固定されたキャップを有していないことが知られているかまたは決定されている)、流体試料102の上面103、または他の所望の表面などの表面までの垂直距離を測定する。流体レベル測定システム144はまた、試料管104がその開放上部116に固定されたキャップ107を有するかどうかを決定することによってキャップの有無を決定するために、1つ以上のキャップ検出器135を含み得る(キャップ検出器135は、異なるサイズの試料レセプタクル104に関連するキャップ107を検出するように位置決めされる)。例示的な流体レベル測定システムは、国際出願第PCT/US2021/028719号に記載されている。
【0163】
実施形態では、距離センサ146は、水平リニアトランスレータ150によって支持され得る。水平リニアトランスレータ150は、固定試料レセプタクル104に対して距離センサ146を制御可能に移動させ、ステージ150の水平位置を表す水平ステージ位置信号を提供するリニアステージであり得る。したがって、距離センサ146の水平位置は、水平ステージ位置信号から決定され得る。水平リニアトランスレータ150は、水平リニアトランスレータ150を制御可能に作動させ、水平ステージ位置信号を受信する入力ステーションコントローラ105aに動作可能に結合され得る。
【0164】
距離センサ146はまた、ステージモータ155によって動作され、距離センサ146を試料レセプタクル104に対して垂直に移動させる垂直リニアトランスレータステージ156によって支持され得る。垂直リニアトランスレータ156は、距離センサ146の測距範囲内に位置決めされるように、距離センサ146の位置を調整する。垂直リニアトランスレータ156はまた、距離センサ146を固定試料レセプタクル104に対して垂直に制御可能に移動させ、ステージの垂直位置を表す垂直ステージ位置信号を提供するリニアステージであり得る。したがって、距離センサ146の垂直位置は、垂直ステージ位置信号から決定され得る。垂直リニアトランスレータ156は、垂直リニアトランスレータ156を制御可能に作動させるコントローラ105aに動作可能に結合され得る。
【0165】
試料レセプタクル104および流体試料102の測定走査を実行するために試料レセプタクル104を正確に位置決めおよび配向するために、流体レベル測定システム144はまた、試料レセプタクル104を把持し、試料レセプタクル104を測定位置にセンタリングするように構成されたレセプタクルクランプ152を含み得る。レセプタクルクランプ152は、距離センサ146および水平リニアトランスレータ150の走査軸上に試料レセプタクル104の中心を位置決めする。これは、距離センサ146が試料レセプタクル104の中心に沿って試料レセプタクル104を一貫して測定することを確実にする。例えば、試料管104の場合、図2A図2Bに示すように、距離センサ146は、各試料管104の直径に沿って走査する。レセプタクルクランプ152は、試料レセプタクル104の中心軸が測定走査中にほぼ垂直になるように、試料レセプタクル104を垂直に配向するように構成される。それにもかかわらず、レセプタクルクランプ152が試料レセプタクル104を不適切に把持する(または把持しない)場合、試料レセプタクルホルダ118内に受け入れられるときに垂直に対してある角度で試料レセプタクル104が傾斜されることが可能である。この可能性のため、本明細書で説明するように、(i)リム114に対する流体試料102のレベルを決定し、および/または(ii)試料レセプタクル104の傾斜角を決定するために、距離センサ146を使用して測定走査が実行され得る。
【0166】
試料レセプタクル検出器システム134はまた、試料レセプタクル104上のバーコード、機械可読テキストなどの機械可読標識139(図2Bを参照)を読み取るように構成されたリーダ(図示せず)を含み得る。標識は、図示のように水平に配向されてもよく、または、標識は、90度回転されて垂直に配向されてもよい。代替的または追加的に、リーダ137は、図6に示すように、入力ステーション106aの流体レベル測定システム144上に配置されてもよい(または他の方法で関連付けられてもよい)。
【0167】
レセプタクル104が試料レセプタクルハンドリングシステム130aによって入力ステーション106a内のレセプタクル貯蔵領域216、218にまたはそこから移送される間に、一方のレセプタクル104から別のレセプタクル104に落下する試料材料に起因する試料汚染を回避することが重要である。
【0168】
さらに、設置面積を最小限に抑えながら入力ステーション106a(または他のレセプタクル貯蔵モジュール)の貯蔵容量を最大にするために、レセプタクル保持位置236は、互いに可能な限り近接して配置され、隣接するレセプタクル保持位置236間の空間は、好ましくは入力ステーション106aに保持された最も狭い試料レセプタクルの幅(または直径)よりも小さい。したがって、試料レセプタクルが入力ステーション106aからコンベヤトラック119の主コンベヤライン184または分岐ライン182aに移送されるとき、試料レセプタクルの少なくとも一部が、レセプタクルが取り外されたレセプタクル保持位置とコンベヤトラックとの間のレセプタクル保持位置を通過することは避けられない。理想的には、試料レセプタクルは、他の試料レセプタクル上を通過する必要がなく、それによって汚染の潜在的な原因を回避し、コンベヤトラック119への移送中にレセプタクルを上昇させなければならない高さを低下させる。
【0169】
したがって、実施形態では、試料レセプタクルハンドリングシステム130aは、例えば入力ステーションコントローラ105aによって制御され、移送されるレセプタクルがいかなる他の試料レセプタクルも通過せず、好ましくは、第1のレセプタクル貯蔵領域216または第2のレセプタクル貯蔵領域218の第3の側212または第4の側214上を通過することなく、それぞれのレセプタクル保持位置236から第1のレセプタクル貯蔵領域216の第1の側204上または第2のレセプタクル貯蔵領域218の第1の側208上を直接通過するように、各試料レセプタクル104を各レセプタクル保持領域216、218または各レセプタクルラックのそれぞれのレセプタクル保持位置236から移動させる。試料レセプタクル104が、第1のレセプタクル貯蔵領域216の第1の側204上または第2のレセプタクル貯蔵領域218の第1の側208上に直接移動されるのではなく、コンベヤトラック119への途中で貯蔵領域216または218の第3の側212または第4の側214上を移動された場合、第3の側または第4の側に沿ったレセプタクルの移動に対応するために、入力ステーション106aは、広げられなければならないか、または入力ステーション106aと隣接ステーション(例えば、出力ステーション106b)との間に空間が設けられなければならない。
【0170】
図7は、第1のレセプタクル貯蔵領域216の各レセプタクル保持位置236から、または第1のレセプタクル貯蔵領域216の各レセプタクルラック111a、111b、111c、111dから、または第2のレセプタクル貯蔵領域218の各レセプタクル保持位置236から、または第2のレセプタクル貯蔵領域218の各レセプタクルラック111e、111f、111g、111hからコンベヤトラック119上のレセプタクルホルダ118への試料レセプタクル104の移送を制御するレセプタクル移送アルゴリズムを説明するためのレセプタクル保持位置命名規則を示している。第1のレセプタクル貯蔵領域216の個々のレセプタクル保持位置は、Pi,jと指定され、行i(i=1-m)および列j(j=1-n)のレセプタクル保持位置236である。ラック111dなどの第1のレセプタクル貯蔵領域216の一部が隔離セクション230として指定される場合、試料レセプタクルは、隔離セクション230からコンベヤトラック119に移送されない。第2のレセプタクル貯蔵領域218の各レセプタクル保持位置をPx,yと指定され、行x(ここで、x=1-oであり、oはmに等しくても等しくなくてもよい)、列y(ここで、y=1-pであり、pはnに等しくても等しくなくてもよい)のレセプタクル保持位置236である。
【0171】
各試料レセプタクル104が、それぞれのレセプタクル保持位置236と第1の側204または第1の側208との間のレセプタクル保持位置236に保持されたいかなる試料レセプタクル104も通過することなく、そのそれぞれのレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル貯蔵領域216の第1の側204または第2のレセプタクル貯蔵領域218の第1の側208上に移送されることを確実にするために、試料レセプタクル104は、試料レセプタクル104が移送された試料レセプタクル104が通過しなければならない任意の試料レセプタクル保持位置236から事前に取り外されているように、画定された順序でレセプタクル貯蔵領域216、218から取り外されることが必要である。すなわち、試料レセプタクルハンドリングシステム130aは、試料レセプタクル104が取り外される順序および各試料レセプタクル104が通過する経路が、貯蔵領域が最初に装填されたとき(例えば、試料レセプタクルが完全に装填されていないラックが貯蔵モジュールに配置されているとき)に試料レセプタクル104が以前に取り外されたまたは試料レセプタクル104が装填されていないレセプタクル保持位置236上のみを各試料レセプタクル104が通過するようなものであるように、試料レセプタクル104をレセプタクル保持位置236からコンベヤトラック119に移送するように構成および制御される。
【0172】
試料レセプタクルハンドリングシステム130aは、試料レセプタクルがグリッパ131のグリッパフィンガ131a、131bの対向するグリッパセグメント132a、132bの間に配置されているかどうかを検出することができることを除いて、試料レセプタクル104の有無を検出するように構成されなくてもよい。したがって、試料レセプタクルハンドリングシステム130aの機械的グリッパ131は、レセプタクル移送アルゴリズムによって定義された各レセプタクル保持ステーションPi,jおよびPx,yの定義された経路にしたがって、ムーバ250によって移動される必要がある。
【0173】
一例では、試料レセプタクル104は、その第1の側204に最も近い第1のレセプタクル貯蔵領域216の行から開始して、またはその第1の側208に最も近い第2のレセプタクル貯蔵領域218の行から開始して、行ごとに移送され、試料レセプタクル保持位置236の各行は、次の行から試料レセプタクル104を移送するために進む前に空にされる。
【0174】
上述した指定を使用して、試料レセプタクル104は、第1のレセプタクル貯蔵領域216、または第1のレセプタクル貯蔵領域216の各ラック111a、111b、111c、111d(ラック111dが隔離ラックとして指定されていない場合)から、以下の順序で移送される:P1,1、P1,2、P1,3、...、P1,n、P2,1、P2,2、P2,3、...、P2,n、...、Pm,1、Pm,2、Pm,3、...、Pm,n。各試料レセプタクル104は、そのそれぞれのレセプタクル保持位置236から、試料レセプタクルが貯蔵されていた列に沿ってY方向に搬送され得る。すなわち、位置Pi,jに貯蔵された各試料レセプタクル104は、位置Pi,jから列jに沿って第1の貯蔵領域216の第1の側204に搬送される。
【0175】
同様に、試料レセプタクル104は、第2のレセプタクル貯蔵領域218、または第2のレセプタクル貯蔵領域218の各ラック111e、111f、111g、111hから、以下の順序で移送される:P1,1、P1,2、P1,3、...、P1,p、P2,1、P2,2、P2,3、...、P2,p、...、Po,1、Po,2、Po,3、...、Po,p。各試料レセプタクル104は、そのそれぞれのレセプタクル保持位置236から、試料レセプタクルが貯蔵されていた列に沿ってY方向に搬送され得る。すなわち、位置Px,yに貯蔵された各試料レセプタクル104は、位置Px,yから第2の貯蔵領域218の第1の側208に列yに沿って搬送される。
【0176】
別の例では、試料レセプタクル104は、第1のレセプタクル貯蔵領域216の第1の側204に最も近い、または第2のレセプタクル貯蔵領域218の第1の側208に最も近い各列の試料レセプタクル保持位置236から開始して、列ごとに移送され、試料レセプタクル104を次の列から移送するために進む前に、試料レセプタクル保持位置236の各列は空になっている。上述した指定を使用して、試料レセプタクルは、第1のレセプタクル貯蔵領域216、または第1のレセプタクル貯蔵領域216の各ラック111a、111b、111c、111d(ラック111dが隔離ラックとして指定されていない場合)から、以下の順序で移送される:P1,1、P2,1、P3,1、...、Pm,1、P1,2、P2,2、P3,2、...、Pm,2、...、P1,n、P2,n、P3,n、...、Pm,n。各試料レセプタクル104は、そのそれぞれのレセプタクル保持位置236から、試料レセプタクルが貯蔵されていた列に沿ってY方向に搬送され得る。すなわち、位置Pi,jに貯蔵された各試料レセプタクル104は、位置Pi,jから列jに沿って第1の貯蔵領域216の第1の側204に搬送される。
【0177】
同様に、試料レセプタクル104は、第2のレセプタクル貯蔵領域218、または第2のレセプタクル貯蔵領域218の各ラック111e、111f、111g、111hから、以下の順序で移送される:P1,1、P2,1、P3,1、...、Po,1、P1,2、P2,2、P3,2、...、Po,2、...、P1,p、P2,p、P3,p、...、Po,p。各試料レセプタクル104は、そのそれぞれのレセプタクル保持位置236から、試料レセプタクルが貯蔵されていた列に沿ってY方向に搬送され得る。すなわち、位置Px,yに貯蔵された各試料レセプタクル104は、位置Px,yから第2の貯蔵領域218の第1の側208に列yに沿って搬送される。
【0178】
図8は、試料レセプタクルを第1のレセプタクル貯蔵領域216からコンベヤトラック119(主コンベヤライン184または分岐ライン182a)に移送し、試料レセプタクルを第2のレセプタクル貯蔵領域218からコンベヤトラック119に移送するための例示的な経路を示している。図8は、入力ステーションに対応する参照符号106aを含むが、図8に示す経路は、貯蔵ステーション106hおよび出力ステーション106bを含む、本明細書に記載のレセプタクル移送アルゴリズムおよび機構が実装され得る任意のレセプタクル貯蔵モジュールに実装されてもよい。破線の矢印260は、第3行第2列(P3,2)のレセプタクルラック111a内のレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル保持領域216の第1の側204を通過する経路を表す。図示の実施形態では、第1のレセプタクル貯蔵領域216は、一度に1行ずつ空にされ、各レセプタクル保持位置を表す円を横切る「X」によって示されるように、ラック111aの最初の2行のレセプタクル保持位置およびラック111aの第3行の第1のレセプタクル保持位置のそれぞれは空であり、各ラックの試料レセプタクル104が、第1の側204に最も近い行から始めて、各行内で第3の側212に最も近い列から始めて行ごとに移送されるプロセスを例示する。第1のレセプタクル貯蔵領域216の第1の側204上のそれぞれのレセプタクル保持位置からトラック119に移動し、第1のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の第1行(すなわち、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側204に最も近い行i=1)以外の試料レセプタクルは、本明細書では介在レセプタクルホルダと呼ばれる1つ以上の他のレセプタクルホルダ上を通過しなければならない。別の試料レセプタクル上を通過する必要を回避するために、それぞれのレセプタクル保持位置と第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側との間の各介在レセプタクル保持位置の試料レセプタクルは、別の試料レセプタクルがレセプタクル保持位置上を通過する前に取り外されなければならない。
【0179】
破線矢印262は、第2行第3列(P2,3)のレセプタクルラック111e内のレセプタクル保持位置から第2のレセプタクル保持領域218の前面208を通過する経路を表す。図示の実施形態では、第2のレセプタクル貯蔵領域218は、一度に一行ずつ空にされ、各レセプタクル保持位置を表す円を横切る「X」によって示されるように、ラック111eの第1の行のレセプタクル保持位置およびラック111eの第2の行の最初の2つのレセプタクル保持位置のそれぞれは空であり、各ラックの試料レセプタクル104が、前面208に最も近い行から始めて、各行内で、第3の側212に最も近い列から始めて、行ごとに移送されるプロセスを例示する。第2のレセプタクル貯蔵領域218の第1の側208上のそれぞれのレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル搬送経路224に移動し、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1行のレセプタクル保持位置(すなわち、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側208に最も近い行x=1)以外の試料レセプタクルは、それぞれのレセプタクル保持位置と第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側との間の、本明細書では介在レセプタクルホルダと呼ばれる、1つ以上の他のレセプタクルホルダ上を通過しなければならない。別の試料レセプタクル上を通過する必要を回避するために、各介在するレセプタクル保持位置の試料レセプタクルは、別の試料レセプタクルがレセプタクル保持位置上を通過する前に取り外されなければならない。
【0180】
図8の破線矢印264によって表されるように、試料レセプタクル104が第2のレセプタクル貯蔵領域218のレセプタクル保持ステーション236、例えばレセプタクル保持ステーションP2,3から移動された後、試料レセプタクルは、試料レセプタクルが第2のレセプタクル搬送経路226と位置合わせされるまで、試料レセプタクルハンドリングシステム130aによって第1のレセプタクル搬送経路224に沿って移動される。試料レセプタクルが、第2のレセプタクル搬送経路226と既に位置合わせされている第2のレセプタクル貯蔵領域218の列内のレセプタクル保持ステーションから移送されている場合、矢印264によって表される移動は不要である。図8の破線矢印266によって表されるように、試料レセプタクルは、試料レセプタクルハンドリングシステム130aによって第2のレセプタクル搬送経路226に沿って第1のレセプタクル貯蔵領域216の第2の側206から第1のレセプタクル貯蔵領域216の第1の側204を過ぎてコンベヤトラック119まで移動される。試料レセプタクル104は、第2のレセプタクル搬送経路226を介して第1のレセプタクル貯蔵領域216上を移動するため、試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域218から取り外される前に試料レセプタクル104が第1のレセプタクル貯蔵領域216から取り外される必要はない。したがって、第1のレセプタクル貯蔵領域216が先に空になるか、第2のレセプタクル貯蔵領域218が先に空になるかは重要ではない。
【0181】
入力ステーション106aがSTATセクション、例えばレセプタクルラック111aなどの第1のレセプタクル貯蔵領域216のセクションを含む場合、試料レセプタクルハンドリングシステム130aは、入力ステーション106aの任意の他のセクションまたはラックから試料レセプタクル104を取り外す前に、全ての試料レセプタクル104をSTATセクションから取り外すように制御され得る(すなわち、非STAT試料レセプタクル)。したがって、他の任意の非STAT試料レセプタクル104が第1のレセプタクル貯蔵領域216の残りの部分から入力ステーション106aから移送される前に、または任意の追加の非STAT試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域218から入力ステーション106aの外に移送される前に、全ての試料レセプタクル104が入力ステーション106aから移送される。
【0182】
入力ステーション106aは、試料レセプタクルが試料レセプタクルハンドリングシステム130aによってレセプタクル貯蔵領域の他の部分から入力ステーション106aの外に移送されている間に、試料レセプタクル104が第1のレセプタクル貯蔵領域216または第2のレセプタクル貯蔵領域218の部分に追加され得るように構成され得る。例えば、上述したように、図4に示すように、第1のレセプタクル貯蔵領域216のラック111aおよび111bならびに第2のレセプタクル貯蔵領域218のラック111eおよび111fは、第1の引き出し232に支持され、第1のレセプタクル貯蔵領域216のレセプタクルラック111cおよび111dならびに第2のレセプタクル貯蔵領域218のレセプタクルラック111gおよび111hは、第2の引き出し234に支持され得る。第1の引き出し232が開放されることができ、第2の引き出し234の試料レセプタクル104が試料レセプタクルハンドリングシステム130aによって入力ステーション106aから移送されている間に、そのレセプタクルラックのうちの1つ以上が新たな試料レセプタクル104を保持するレセプタクルラックと交換されることができる。さらに、第1の引き出し232内の第1のレセプタクル貯蔵領域216の試料レセプタクル104が試料レセプタクルハンドリングシステム130aによって入力ステーション106aから移送されている間に、第2の引き出し234が開放されることができ、そのレセプタクルラックのうちの1つ以上が新たな試料レセプタクル104を保持するレセプタクルラックと交換されることができる。
【0183】
したがって、STATセクション228(例えば、ラック111a)の全ての試料レセプタクル104が入力ステーション106aから移送された後、第2のレセプタクル貯蔵領域218の別のセクションからの非STAT試料レセプタクル104が試料レセプタクルハンドリングシステム130aによって入力ステーション106aから移送されている間に、全ての試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域218の他の非STATセクションから入力ステーション106の外に移送される前に、追加の試料レセプタクルがSTATセクション228に追加され得ることが可能である。試料レセプタクルが入力ステーション106aの非STATセクションから移送されている間に、新たな試料レセプタクル104が入力ステーション106aのSTATセクションに追加される場合、試料レセプタクルハンドリングシステム130aは、入力ステーション106aの他の非STATセクションからの試料レセプタクルの移送を再開する前に、STATセクションに新たに追加された試料レセプタクルを入力ステーション106aから移送するように制御され得る。例えば、試料レセプタクルラック111aがSTATレセプタクルラックであると仮定する。ラック111aが試料レセプタクルハンドリングシステム130aによって最初に空にされた後、引き出し232が開放されてラック111aに新たな試料レセプタクルが追加され得て、またはラック111aが追加の試料レセプタクル104を含むラックと交換され得て、試料レセプタクル104は、引き出し234のレセプタクルラックのうちの1つから入力ステーション106aの外に移送される。この場合、引き出し232が閉鎖された後、試料レセプタクルハンドリングシステム130aは、任意の他の非STAT試料レセプタクルを入力ステーション106aから移送する前に、試料レセプタクルをレセプタクルラック111aから入力ステーション106aの外に移送するように制御され得る。
【0184】
実施形態では、入力ステーション106aは、STAT試料ラック111aが取り外されて新たなラックと交換されたときに作動されるスイッチ(例えば、機械的、光学的、磁気的)または他の手段を含み得て、それによってコントローラ、例えばコントローラ105aに、入力ステーション106aの異なるセクションからの試料レセプタクルの移送を停止し、交換されたばかりのSTATラック111aから入力ステーション106aの外に試料レセプタクルを最初に移送するための信号を提供する。実施形態では、コントローラは、それがどこで停止したかを記憶し、STATラック111aに新たに追加された試料レセプタクルを移送した後にその異なるセクションに返す。
【0185】
上述したように、試料レセプタクルハンドリングシステム130aは、試料レセプタクル104が機械的グリッパ131のグリッパフィンガ131a、131bのグリッパセグメント132a、132bの間に配置されているかどうかを検出することができる以外は、レセプタクル保持ステーション236内の試料レセプタクルの存在を検出することができなくてもよい。したがって、一実施形態では、コントローラ105aは、試料レセプタクルハンドリングシステム130aのグリッパムーバ250を作動させて、機械的グリッパ131をSTATセクションの第1のレセプタクル保持位置(例えば、STAT228セクションP1,1の第1の行および第1の列)に位置決めするようにプログラムされる。次いで、機械的グリッパ131は、例えば、グリッパセグメント132a、132bが第1のレセプタクル保持位置の上方に突出する試料レセプタクルの上部の対向する側面に隣接して配置された開放構成でグリッパフィンガ131a、131bを位置決めし、次いで対向するグリッパフィンガを閉鎖してグリッパセグメント132a、132bの間の試料レセプタクルの対向する側面を把持することによって、第1のレセプタクル保持位置において試料レセプタクル104を把持しようと試みるように作動される。コントローラ105aは、グリッパセグメント132a、132bのグリッパ面133が入力ステーション106aに保持された最も狭い試料レセプタクルの幅よりも小さい距離だけ離間された位置に近い機械的グリッパ131の対向するグリッパフィンガ131a、131bがある場合、そのレセプタクル保持位置に試料レセプタクルがないと決定するようにプログラムされ得る。コントローラが、その試料レセプタクル位置に試料レセプタクル104がないと決定した場合、コントローラ105aは、グリッパムーバ250を作動させて、機械的グリッパ131をSTATセクションの第2のレセプタクル保持位置(例えば、STATセクションP1,2の第1の行および第2の列)に位置決めする。次いで、機械的グリッパ131は、上述したように、第2のレセプタクル保持位置において試料レセプタクルをピックアップしようと試みるように作動され、試料レセプタクルが第2のレセプタクル保持位置に配置されていない場合、コントローラ105aは、グリッパムーバ250を作動させて、機械的グリッパ131をSTATセクションの第3のレセプタクル保持位置(例えば、STATセクションP1,3の第1の行および第3の列)に位置決めする。連続するレセプタクル保持位置において試料レセプタクルを把持しようと試みるこのプロセスは、規定の回数(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回、またはそれよりも多くの回数)繰り返され、所定数の連続するレセプタクル保持位置において試料レセプタクルが検出されない場合、コントローラは、試料レセプタクルハンドリングシステムを作動させて、異なるレセプタクル貯蔵領域または異なるレセプタクルラックにおいて試料レセプタクルをピックアップしようと試みるようにプログラムされる。
【0186】
一方、試料レセプタクル104が機械的グリッパ131によって把持されている場合、把持された試料レセプタクルは、それぞれのレセプタクル保持位置から取り外され、レセプタクル保持位置236からコンベヤトラック119の主コンベヤライン184または分岐ライン182a上のレセプタクルホルダ118に移送される。試料レセプタクルが入力ステーション106aから首尾よく移送された後、コントローラ105aは、グリッパムーバ250を作動させて、機械的グリッパ131を次のレセプタクル保持位置(例えば、STATセクションの同じ行、次の列または次の行、同じ列)に位置決めする。
【0187】
流体レベル測定システム144を使用して、入力ステーションコントローラ105aは、試料レセプタクル104の相対流体レベルが所定の範囲外であるか、または所定の設定レベルを超えているかを決定するようにさらに構成される。この文脈における「上」という用語は、試料レセプタクル104内の流体のレベルが所定の、プログラムされた、または他の様態で設定されたレベルよりも高いことを意味する。さらにまた、入力ステーションコントローラ105a、入力ステーション106a、および/または自動分析システム100は、試料レセプタクル104の相対流体レベルが所定の範囲外または所定のレベルを超えると決定された場合、試料レセプタクル104を隔離するように構成され得る。上述したように、入力ステーション106aは、隔離ラック111dなどの隔離セクション230として指定されたレセプタクル保持位置236の連続するグループを含む第1のレセプタクル貯蔵領域216の一部を含み得て、入力ステーション106aの試料レセプタクルハンドリングシステム130aは、隔離される必要がある試料レセプタクル104を配置する。例えば、試料レセプタクル104がキャップされていない場合に他の試料レセプタクル104またはシステム100の構成要素を汚染する可能性がある、試料レセプタクル104からの流体試料102のこぼれまたは飛散のリスクを低減するために、相対流体レベルの所定の最大レベルが設定され得る(すなわち、最小ヘッドスペース)。入力ステーションコントローラ105aが、流体レベル測定システム144を介して、試料レセプタクル104の流体レベルが最大レベルを上回っており、試料レセプタクル104内に十分なヘッドスペースがないと決定した場合、試料レセプタクルハンドリングシステム130aは、コンベヤトラック119(主コンベヤライン184または分岐ライン182a)上のレセプタクルホルダ118から試料レセプタクル104を取り出し、試料レセプタクル104を入力ステーション106aの隔離セクション230内のレセプタクル保持位置236に配置する。実施形態では、試料レセプタクルハンドリングシステム130aは、試料レセプタクルが隔離セクションに搬送される間にこぼれの可能性を低減するために、流体レベルが最大を超えると決定された試料レセプタクルを搬送するとき、通常速度よりも遅い速度で動作するように構成される。同様に、例えば、(例えば、アナライザステーション106eのうちの1つ以上に対して1つ以上の試験を実行する)自動分析システムで処理するのに十分な流体試料102が試料レセプタクル104内にあることを確実にするために、流体レベルの所定の最小レベルが設定され得る。選択された試料レセプタクル内に収容された試料材料が不十分であるように、試料レセプタクル104の流体レベルが最小レベルを下回っていると入力ステーションコントローラ105aが決定した場合、試料レセプタクル104は、最大レベルを超える流体レベルを有する試料レセプタクル104と同じ方法で隔離セクション230に移動されることができる。最初は空である隔離セクション230(例えば、ラック111d)は、例えば、第2の引き出し234が開放されているときに、入力ステーション106aの隔離エリアから手動で取り外すために位置決めされ得る。
【0188】
第2のレセプタクル搬送経路226が隔離セクション230を横切って延在する場合、入力ステーションコントローラ105aは、第2のレセプタクル搬送経路226によって包含される任意のレセプタクル保持ステーションに、任意の隔離された試料レセプタクルを配置しないようにプログラムされる。
【0189】
入力ステーションコントローラ105aはまた、相対的な流体レベルが所定の範囲内または所定のレベル未満であると決定された場合に、自動分析システム100上で処理するための試料レセプタクル104を解放するように構成され得る。例えば、入力ステーションコントローラ105aは、相対流体レベルが相対流体レベルの所定の最大レベルを下回ると決定した場合、試料レセプタクルを解放するように構成され得る。
【0190】
入力ステーションコントローラ105aはまた、傾斜角が所定の傾斜角範囲外であるか、または所定の傾斜角を超えると決定された場合、試料レセプタクルを隔離するように構成され得る。例えば、傾斜角が試料レセプタクルの中心軸に対して2°超、5°超、または10°超であると決定された場合、入力ステーションコントローラ105aは、試料レセプタクルを隔離するようにプログラムされ得る。傾斜角を決定する例示的な方法は、国際出願第PCT/US2021/028719号に記載されている。
【0191】
入力ステーションコントローラ105aはまた、傾斜角が傾斜角の所定の範囲内にあると決定された場合、試料レセプタクルを解放するように構成され得る。例えば、入力ステーションコントローラ105aは、傾斜角が試料レセプタクルの中心軸に対して2°未満、5°未満、または10°未満(またはなんらかの他の所定の最大傾斜未満)であると決定された場合、試料レセプタクル104を解放するようにプログラムされ得る。
【0192】
試料レセプタクル104がコンベヤトラック119上のレセプタクルホルダ118から入力ステーション106aの隔離エリアに移送され得る他の理由は、選択された試料レセプタクル104のためのシステムデータベースに記憶された情報が不十分であること、または選択された試料レセプタクル104上の機械可読情報を読み取ることができないことを含む。入力ステーションコントローラ105aはまた、流体レベル測定システム144内の液体レベルの読み取りを試みている間に液体レベル検出エラーが存在する場合、リーダ137によってレセプタクル上の機械可読ラベルの読み取りを試みている間に読み取りエラーが存在する場合(例えば、欠落ラベル、または引き裂かれたもしくはしわくちゃのラベルに起因する読み取り不能なバーコード)、レセプタクルラベルに対応する患者情報が見つからない場合、識別された患者のオープン試験オーダーがない場合、レセプタクル104がキャリア118内に適切に着座していない場合、または何らかの理由でレセプタクルがアナライザステーション106eのいずれかによって処理されることができない場合、試料レセプタクルを隔離するように構成され得る。
【0193】
試料レセプタクルが、出力ステーション106bの試料レセプタクルハンドリングシステム130bによってトラック119から出力モジュール106bのラックまたは他のレセプタクル貯蔵領域に自動的に移送されるとき、試料管はまた、管が出力モジュール106bに既に貯蔵されている別の管上に移送されないように移送される。入力ステーション106aについて図4に示すコンベンションを使用すると、トラック119(主コンベヤライン184または分岐ライン182b)に最も近い出力ステーション106bの側は、出力ステーション106bの後方であり、トラック119から最も遠い出力ステーション106bの側は、出力ステーション106bの前方である。試料レセプタクルが他の試料レセプタクル上を通過するのを回避するために、試料レセプタクルハンドリングシステム130bは、出力ステーションコントローラ105bによって制御されて、最初に出力ステーション106bの正面に最も近い試料レセプタクル保持位置を充填し、次に出力ステーション106bの正面から次第に遠くに位置する試料レセプタクル保持位置を充填する。
【0194】
本明細書に記載のシステムおよびアルゴリズムは、入力ステーション106aなどのレセプタクル貯蔵モジュールの動作および効率を改善し、そこからレセプタクルが貯蔵モジュールの垂直および水平フットプリントを制限することによって自動分析システムの自動コンベヤシステムに自動的に移送され、それによって空間を節約しながら、レセプタクル間の相互汚染のリスクを低減し、試料レセプタクルがレセプタクル貯蔵モジュールの異なる領域から移送される順序のより大きな柔軟性を可能にする。水平方向に空間を節約するために、貯蔵容量を最大にしながら、レセプタクル保持位置は互いに近接して配置され、位置間の間隔は、個々のレセプタクルの幅または直径よりも小さく、レセプタクルは、レセプタクル貯蔵モジュールの横方向または横方向を通過するのではなく、自動コンベヤシステムに最も近接したレセプタクル貯蔵モジュールの側面を通過するレセプタクルハンドリングシステムによって、レセプタクル貯蔵モジュールから自動コンベヤシステムに移送される。垂直方向の空間を節約し、交差汚染のリスクを低減するために、試料レセプタクルは、レセプタクル貯蔵構造に保持された他のレセプタクルを通過することなく、レセプタクルハンドリングシステムによってレセプタクル貯蔵モジュールから自動コンベヤシステムに移送される。これは、移送される試料レセプタクルが他の試料レセプタクルを通過しないため、試料レセプタクルから別の試料レセプタクルに試料材料がこぼれ得るリスクを低減する。これはまた、移送されたレセプタクルが他のレセプタクル上に持ち上げられる必要がないため、移送されている間に持ち上げられなければならない高さを制限する。第1の貯蔵領域および第2の貯蔵領域の間に第1のレセプタクル搬送経路を設け、第1のレセプタクル貯蔵領域を通る第2のレセプタクル搬送経路を設けることにより、試料レセプタクルは、第1の貯蔵領域または第2の貯蔵領域のいずれかから自動コンベヤシステムに移送され得て、試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域から最初に移送されるかどうかは重要ではない。
【0195】
例示的な実施形態
【0196】
実施形態1.複数の試料レセプタクルを貯蔵し、システムに貯蔵された別の試料レセプタクルを通過することなく各試料レセプタクルをシステムから移送するためのシステムであって、第1のレセプタクル貯蔵領域であって、第1のレセプタクル貯蔵領域が、対向する第1の側および第2の側と、第1の側および第2の側に対して横方向に配向された対向する第3の側および第4の側とを有し、複数のレセプタクル保持位置を含み、各レセプタクル保持位置が、単一の試料レセプタクルを保持するように構成され、最も狭いレセプタクル保持位置の幅よりも小さい距離だけ任意の直接隣接するレセプタクル保持位置から離間され、複数のレセプタクル保持位置が、第1のレセプタクル貯蔵領域の第3の側から第1のレセプタクル貯蔵領域の第4の側まで延在する第1の方向に配向された一連の平行な行と、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側まで延在する第2の方向に配向された一連の平行な列とに配置される、第1のレセプタクル貯蔵領域と、第2のレセプタクル貯蔵領域であって、第2のレセプタクル貯蔵領域が、対向する第1の側および第2の側と、第1の側および第2の側に対して横方向に配向された対向する第3の側および第4の側とを有し、複数のレセプタクル保持位置を含み、各レセプタクル保持位置が、単一の試料レセプタクルを保持するように構成され、最も狭いレセプタクル保持位置の幅よりも小さい距離だけ任意の直接隣接するレセプタクル保持位置から離間され、複数のレセプタクル保持位置が、第2のレセプタクル貯蔵領域の第3の側から第2のレセプタクル貯蔵領域の第4の側まで延在する第1の方向に配向された一連の平行な行と、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から第2のレセプタクル貯蔵領域の第2の側まで延在する第2の方向に配向された一連の平行な列とに配置され、第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域が、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側が第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側に面するように配置され、第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側が、第2のレセプタクル貯蔵領域の最も広いレセプタクル保持位置の幅以上の距離だけ第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から離間され、それによって第1のレセプタクル貯蔵領域と第2のレセプタクル貯蔵領域との間に第1のレセプタクル搬送経路を画定し、第1のレセプタクル貯蔵領域が、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側まで延在する第2のレセプタクル搬送経路を含み、第2のレセプタクル搬送経路が、第2のレセプタクル貯蔵領域の最も広いレセプタクル保持位置の幅以上の幅を有する、第2のレセプタクル貯蔵領域と、試料レセプタクルを搬送するように構成されたコンベヤと、第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域に保持された試料レセプタクルをそれらのそれぞれのレセプタクル保持位置からコンベヤに移送するように構成された試料レセプタクルハンドリングシステムと、試料レセプタクルハンドリングシステムと通信するコントローラであって、試料レセプタクルハンドリングシステムによって各試料レセプタクルを、第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて、第1のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過することなくコンベヤに移動させることによって、第1のレセプタクル貯蔵領域からコンベヤ上に支持されたレセプタクルホルダに試料レセプタクルを移送し、試料レセプタクルハンドリングシステムによって各試料レセプタクルを、第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過することなく、第2のレセプタクル貯蔵領域の各レセプタクル保持位置から、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて、第1のレセプタクル搬送経路内に移動させ、取り外された試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル搬送経路内に移送された後、試料レセプタクルハンドリングシステムによって試料レセプタクルを、取り外された試料レセプタクルを第2のレセプタクル搬送経路と位置合わせするのに必要な距離だけ移動させ、次いで、第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側から第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えてコンベヤに第2のレセプタクル搬送経路に沿って試料レセプタクルハンドリングシステムによって取り外された試料レセプタクルを移動させることによって、第2のレセプタクル貯蔵領域からコンベヤに試料レセプタクルを移送するようにプログラムされるコントローラと、を備える、システム。
【0197】
実施形態2.第2のレセプタクル搬送経路が、第1のレセプタクル貯蔵領域の空のレセプタクル保持位置の列を備える、実施形態1に記載のシステム。
【0198】
実施形態3.コントローラが、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い行に位置するそれぞれのレセプタクル保持位置に保持されたレセプタクル以外に、第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、それぞれのレセプタクル保持位置と第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側との間に位置する1つ以上の介在するレセプタクル保持位置のそれぞれを越えて、任意の試料レセプタクルを移動させることによって、第1のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過することなく、各試料レセプタクルを試料レセプタクルハンドリングシステムによって第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて、コンベヤに移動させるようにプログラムされ、試料レセプタクルが、1つ以上の介在レセプタクル保持位置から以前に取り外されている、実施形態1または2に記載のシステム。
【0199】
実施形態4.コントローラが、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い行に位置するそれぞれのレセプタクル保持位置に保持されたレセプタクル以外に、第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、それぞれのレセプタクル保持位置と第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側との間に位置する1つ以上の介在するレセプタクル保持位置のそれぞれを越えて、任意の試料レセプタクルを移動させることによって、第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過することなく、各試料レセプタクルを試料レセプタクルハンドリングシステムによって第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて、第1のレセプタクル搬送経路に移動させるようにプログラムされ、試料レセプタクルは、1つ以上の介在レセプタクル保持位置から以前に取り外されている、実施形態1~3のいずれか1項に記載のシステム。
【0200】
実施形態5.各試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて試料レセプタクルハンドリングシステムによって移動される経路が、第1のレセプタクル貯蔵領域の各レセプタクル保持位置についてコントローラ内にプログラムされ、各試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて試料レセプタクルハンドリングシステムによって第1のレセプタクル搬送経路内に移動される経路が、第2のレセプタクル貯蔵領域の各レセプタクル保持位置についてコントローラ内にプログラムされる、実施形態1~4のいずれか1項に記載のシステム。
【0201】
実施形態6.試料レセプタクルハンドリングシステムが、レセプタクル保持位置内の個々の試料レセプタクルを把持するように構成された機械的グリッパと、グリッパを垂直方向および直交する水平方向に移動させるように構成されたグリッパムーバと、を含む機械化ロボットを備える、実施形態1~5のいずれか1項に記載のシステム。
【0202】
実施形態7.コントローラが、試料レセプタクルハンドリングシステムに、機械的グリッパによってそれぞれのレセプタクル保持位置において試料レセプタクルを把持しようと試みることによってそれぞれのレセプタクル保持位置から試料レセプタクルを取り外させ、試料レセプタクルがそれぞれのレセプタクル保持位置において保持されているか否かを検出させ、試料レセプタクルがそれぞれのレセプタクル保持位置において検出されない場合、レセプタクル保持位置の同じ行内、レセプタクル保持位置の同じ列内、レセプタクル保持位置の次の行内、またはレセプタクル保持位置の次の列内で機械的グリッパを次のレセプタクル保持位置に前進させるようにプログラムされる、実施形態6に記載のシステム。
【0203】
実施形態8.第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれが、ラック支持プラットフォーム上に取り外し可能に支持された2つ以上のレセプタクルラックを備え、各レセプタクルラックが、行および列に配置された複数のレセプタクル保持位置を含み、コントローラが、所定数の連続するそれぞれのレセプタクル保持位置において試料レセプタクルが検出されない場合、第1の貯蔵領域または第2の貯蔵領域の次のラック内の次のレセプタクル保持位置に機械的グリッパを前進させるようにプログラムされる、実施形態7に記載のシステム。
【0204】
実施形態9.レセプタクル保持位置の連続するグループを含む第1のレセプタクル貯蔵領域の一部が、STAT試料レセプタクルを保持するためのSTATセクションとして指定され、コントローラが、第1のレセプタクル貯蔵領域内の残りのレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルを移送する前、および第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルを移送する前に、第1のレセプタクル貯蔵領域のSTATセクション内のそれぞれのレセプタクル保持位置に保持された全ての試料レセプタクルを、試料レセプタクルハンドリングシステムによってコンベヤに最初に移送するようにプログラムされる、実施形態1~8のいずれか1項に記載のシステム。
【0205】
実施形態10.コントローラが、試料レセプタクルハンドリングシステムによって全ての試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域のSTATセクションから取り外された後、試料レセプタクルが試料レセプタクルハンドリングシステムによって第1のレセプタクル貯蔵領域の残りのレセプタクル保持位置から取り外されている間、または試料レセプタクルが試料レセプタクルハンドリングシステムによって第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置から取り外されている間に、追加の試料レセプタクルがSTATセクションのレセプタクル保持位置に配置される場合、試料レセプタクルハンドリングシステムによって第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域からの試料レセプタクルの取り外しが再開される前に、第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域からの試料レセプタクルの取り外しが中断され、試料レセプタクルハンドリングシステムによってSTATセクションに配置された追加の試料レセプタクルが取り外されるようにプログラムされる、実施形態9に記載のシステム。
【0206】
実施形態11.レセプタクル保持位置の連続するグループを含む第2のレセプタクル貯蔵領域の一部が、STAT試料レセプタクルを保持するためのSTATセクションとして指定され、コントローラが、第2のレセプタクル貯蔵領域内の残りのレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルを移送する前、および第1のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルを移送する前に、第2のレセプタクル貯蔵領域のSTATセクション内のそれぞれのレセプタクル保持位置に保持された全ての試料レセプタクルを、試料レセプタクルハンドリングシステムによってコンベヤに最初に移送するようにプログラムされる、実施形態1~6のいずれか1項に記載のシステム。
【0207】
実施形態12.コントローラが、試料レセプタクルハンドリングシステムによって全ての試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域のSTATセクションから取り外された後、試料レセプタクルが試料レセプタクルハンドリングシステムによって第2のレセプタクル貯蔵領域の残りのレセプタクル保持位置から取り外されている間、または試料レセプタクルが試料レセプタクルハンドリングシステムによって第1のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置から取り外されている間に、追加の試料レセプタクルがSTATセクションのレセプタクル保持位置に配置される場合、試料レセプタクルハンドリングシステムによって第2のレセプタクル貯蔵領域または第1のレセプタクル貯蔵領域からの試料レセプタクルの取り外しが再開される前に、第2のレセプタクル貯蔵領域または第1のレセプタクル貯蔵領域からの試料レセプタクルの取り外しが中断され、試料レセプタクルハンドリングシステムによってSTATセクションに配置された追加の試料レセプタクルが取り外されるようにプログラムされる、実施形態11に記載のシステム。
【0208】
実施形態13.コントローラが、第1のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各行の少なくとも一部から試料レセプタクルを一度に1行ずつ、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い行から始めて取り外し、次いで、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から次第に遠くなる行から試料レセプタクルを取り外すように試料レセプタクルハンドリングシステムを制御するようにプログラムされる、実施形態1~12のいずれか1項に記載のシステム。
【0209】
実施形態14.コントローラが、第1のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の列の少なくとも一部から全ての試料レセプタクルを一度に1列ずつ、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い各列内の試料レセプタクルから始めて取り外し、次いで、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から次第に遠くなるその列から各試料レセプタクルを取り外すように試料レセプタクルハンドリングシステムを制御するようにプログラムされる、実施形態1~12のいずれか1項に記載のシステム。
【0210】
実施形態15.コントローラが、第1のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の列の少なくとも一部から試料レセプタクルを一度に1列ずつ、第1のレセプタクル貯蔵領域の第3の側に最も近い列から始めて取り外し、次いで、第1のレセプタクル貯蔵領域の第3の側から次第に遠くなる列から試料レセプタクルを取り外すように試料レセプタクルハンドリングシステムを制御するようにプログラムされる、実施形態14に記載のシステム。
【0211】
実施形態16.コントローラが、第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各行から全ての試料レセプタクルを一度に1行ずつ、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い行から始めて取り外し、次いで、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から次第に遠くなる行から試料レセプタクルを取り外すように試料レセプタクルハンドリングシステムを制御するようにプログラムされる、実施形態1~15のいずれか1項に記載のシステム。
【0212】
実施形態17.コントローラが、第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各列から全ての試料レセプタクルを一度に1列ずつ、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い各列内の試料レセプタクルから始めて取り外し、次いで、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から次第に遠くなるその列から各試料レセプタクルを取り外すように、試料レセプタクルハンドリングシステムを制御するようにプログラムされる、実施形態1~15のいずれか1項に記載のシステム。
【0213】
実施形態18.コントローラが、第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各列から試料レセプタクルを一度に1列ずつ、第2のレセプタクル貯蔵領域の第3の側に最も近い列から始めて取り外し、次いで、第2のレセプタクル貯蔵領域の第3の側から次第に遠くなる列から試料レセプタクルを取り外すように、試料レセプタクルハンドリングシステムを制御するようにプログラムされる、実施形態17に記載のシステム。
【0214】
実施形態19.第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれが、ラック支持プラットフォーム上に取り外し可能に支持された2つ以上のレセプタクルラックを備え、各レセプタクルラックが、行および列に配置された複数のレセプタクル保持位置を含む、実施形態1~7のいずれか1項に記載のシステム。
【0215】
実施形態20.第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれが、ラック支持プラットフォーム上に取り外し可能に支持された2つ以上のレセプタクルラックを備え、各レセプタクルラックが、行および列に配置された複数のレセプタクル保持位置を含み、第1のレセプタクル貯蔵領域の1つのラックが、STAT試料レセプタクルを保持するためのSTATラックとして指定され、コントローラが、試料レセプタクルを第1のレセプタクル貯蔵領域内の残りのレセプタクル保持位置から移送する前、および試料レセプタクルを第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置から移送する前に、試料レセプタクルハンドリングシステムによって全ての試料レセプタクルをSTATラック内のそれぞれのレセプタクル保持位置からコンベヤに最初に移送するようにプログラムされる、実施形態1~6のいずれか1項に記載のシステム。
【0216】
実施形態21.コントローラが、全ての試料レセプタクルが試料レセプタクルハンドリングシステムによってSTATラックから取り外された後、全ての試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域および/または第2のレセプタクル貯蔵領域の、STATラック以外のラックから取り外される前に、追加の試料レセプタクルがSTATラックの1つ以上のレセプタクル保持位置に配置される場合、試料レセプタクルハンドリングシステムが、第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域の、STATラック以外のラックから試料レセプタクルを取り外す前に、STATラックに保持された全ての試料レセプタクルを取り外すためにSTATラックに戻されるようにプログラムされる、実施形態20に記載のシステム。
【0217】
実施形態22.STATラックが交換されたときにコントローラによって検出される信号を生成するように構成されたスイッチをさらに備え、コントローラが、第1のレセプタクル貯蔵領域内の残りのレセプタクル保持位置から試料レセプタクルを移送する前、および第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置から試料レセプタクルを移送する前に、交換されたSTATラック内のそれぞれのレセプタクル保持位置から全ての試料レセプタクルを試料レセプタクルハンドリングシステムによって移送するようにプログラムされる、実施形態20または21に記載のシステム。
【0218】
実施形態23.第1のレセプタクル貯蔵領域のラックが、第1のレセプタクル搬送経路を形成する間隙によって第2のレセプタクル貯蔵領域のラックから分離される、実施形態19~22のいずれか1項に記載のシステム。
【0219】
実施形態24.第1のレセプタクル貯蔵領域の少なくとも1つのラックおよび第2のレセプタクル貯蔵領域の少なくとも1つのラックを支持する第1の引き出しと、第1のレセプタクル貯蔵領域の少なくとも1つのラックおよび第2のレセプタクル貯蔵の少なくとも1つのラックを支持する第2の引き出しとをさらに備える、実施形態19~23のいずれか1項に記載のシステム。
【0220】
実施形態25.第1のレセプタクル貯蔵領域が、第1のレセプタクル貯蔵領域の第3の側および第4の側の間に並んで配置された4つのレセプタクルラックを備え、第1のレセプタクル貯蔵領域の4つのレセプタクルラックが、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に対応する位置合わせされた第1の側と、第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側に対応する位置合わせされた第2の側とを有し、第2のレセプタクル貯蔵領域が、第2のレセプタクル貯蔵領域の第3の側および第4の側の間に並んで配置された4つのレセプタクルラックを備え、第2のレセプタクル貯蔵領域の4つのレセプタクルラックが、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に対応する位置合わせされた第1の側と、第2のレセプタクル貯蔵領域の第2の側に対応する位置合わせされた第2の側とを有する、実施形態19~23のいずれか1項に記載のシステム。
【0221】
実施形態26.第2のレセプタクル搬送経路が、第1のレセプタクル貯蔵領域の4つのレセプタクルラックのうちの2つの間に間隙を備え、間隙が、第2のレセプタクル貯蔵領域の最も広いレセプタクル保持位置の幅以上の幅を有する、実施形態25に記載のシステム。
【0222】
実施形態27.第1のレセプタクル貯蔵領域の2つのレセプタクルラックおよび第2のレセプタクル貯蔵領域の2つのレセプタクルラックを支持する第1の引き出しと、第1のレセプタクル貯蔵領域の2つのレセプタクルラックおよび第2のレセプタクル貯蔵領域の2つのレセプタクルラックを支持する第2の引き出しとをさらに備える、実施形態25または26に記載のシステム。
【0223】
実施形態28.レセプタクル保持位置の連続するグループを含む第1のレセプタクル貯蔵領域の一部が、試料レセプタクルハンドリングシステムによってその中に配置された試料レセプタクルを受け入れるように構成された隔離セクションとして指定され、コントローラが、必要に応じて、隔離セクション内にない第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域外に試料レセプタクルの選択されたものを移送し、次いで、選択された試料レセプタクルを隔離セクションのレセプタクル保持位置に移送するようにプログラムされる、実施形態1~27のいずれか1項に記載のシステム。
【0224】
実施形態29.コントローラが、選択された試料レセプタクルに関してエラーが発生すると、選択された試料レセプタクルを隔離セクションに移送するようにプログラムされる、実施形態28に記載のシステム。
【0225】
実施形態30.選択された試料レセプタクルに関するエラーが、選択された試料レセプタクルに関する不十分な情報が記憶されること、選択された試料レセプタクルのオープン試験オーダーが記憶されないこと、選択された試料レセプタクルに関連する機械可読情報を読み取ることができないこと、選択された試料レセプタクル内の不十分なヘッドスペース、および選択された試料レセプタクル内に収容された不十分な試料材料のうちの1つ以上を含む、実施形態29に記載のシステム。
【0226】
実施形態31.レセプタクル保持位置の連続するグループを含む第1のレセプタクル貯蔵領域の一部が、試料レセプタクルハンドリングシステムによってその中に配置された試料レセプタクルを受け入れるように構成された隔離セクションとして指定され、第2のレセプタクル搬送経路が、隔離セクションの空のレセプタクル保持位置の列を備え、コントローラが、必要に応じて、隔離セクション内にない第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域外に試料レセプタクルの選択されたものを移送し、次いで、選択された試料レセプタクルを第2のレセプタクル搬送経路のレセプタクル保持位置以外の隔離セクションのレセプタクル保持位置に移送するようにプログラムされる、実施形態1~24のいずれか1項に記載のシステム。
【0227】
実施形態32.コントローラが、選択された試料レセプタクルに関してエラーが発生すると、選択された試料レセプタクルを隔離セクションに移送するようにプログラムされる、実施形態31に記載のシステム。
【0228】
実施形態33.選択された試料レセプタクルに関するエラーが、選択された試料レセプタクルに関する不十分な情報が記憶されること、選択された試料レセプタクルのオープン試験オーダーが記憶されないこと、選択された試料レセプタクルに関連する機械可読情報を読み取ることができないこと、選択された試料レセプタクル内の不十分なヘッドスペース、および選択された試料レセプタクル内に収容された不十分な試料材料のうちの1つ以上を含む、実施形態32に記載のシステム。
【0229】
実施形態34.各試料レセプタクルが試験管を備える、実施形態1から33のいずれか1項に記載のシステム。
【0230】
実施形態35.複数のレセプタクルホルダをさらに備え、各レセプタクルホルダが、コンベヤ上に支持され、試料レセプタクルを受け入れ、試料レセプタクルを直立配向に保持するように構成される、実施形態1から34のいずれか1項に記載のシステム。
【0231】
実施形態36.複数の試料レセプタクルのそれぞれをレセプタクル貯蔵モジュールからレセプタクル貯蔵モジュールに隣接して位置するコンベヤに移送する方法であって、レセプタクル貯蔵モジュールが、第1のレセプタクル貯蔵領域と、第2のレセプタクル貯蔵領域とを含み、第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれが、対向する第1の側および第2の側と、第1の側および第2の側に対して横方向に配向された対向する第3の側および第4の側とを有し、第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域が、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側が第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側に面するように配置され、第1のレセプタクル貯蔵領域が、第1のレセプタクル貯蔵領域の第3の側から第1のレセプタクル貯蔵領域の第4の側まで延在する第1の方向に配向された一連の平行な行と、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側まで延在する第2の方向に配向された一連の平行な列とに配置された複数のレセプタクル保持位置を含み、第1のレセプタクル貯蔵領域の各レセプタクル保持位置が、単一の試料レセプタクルを保持するように構成され、最も狭いレセプタクル保持位置の幅よりも小さい距離だけ任意の直接隣接するレセプタクル保持位置から離間され、第2のレセプタクル貯蔵領域が、第2のレセプタクル貯蔵領域の第3の側から第2のレセプタクル貯蔵領域の第4の側まで延在する第1の方向に配向された一連の平行な行と、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から第2のレセプタクル貯蔵領域の第2の側まで延在する方向に配向された一連の平行な列とに配置された複数のレセプタクル保持位置を含み、第2のレセプタクル貯蔵領域の各レセプタクル保持位置が、単一の試料レセプタクルを保持するように構成され、最も狭いレセプタクル保持位置の幅よりも小さい距離だけ任意の直接隣接するレセプタクル保持位置から離間され、第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側が、第2のレセプタクル貯蔵領域の最も広いレセプタクル保持位置の幅以上の距離だけ第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から離間され、それによって第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側と第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側との間に第1のレセプタクル搬送経路を画定し、第1のレセプタクル貯蔵領域が、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側まで延在する第2のレセプタクル搬送経路を含み、第2のレセプタクル搬送経路が、第2のレセプタクル貯蔵領域の最も広いレセプタクル保持位置の幅以上の幅を有し、方法が、試料レセプタクルハンドリングシステムを制御することであって、(1)試料レセプタクルハンドリングシステムによって各試料レセプタクルを、第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えてコンベヤに移動させることによって、第1のレセプタクル貯蔵領域からコンベヤに試料レセプタクルを移送し、取り外された試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過しないように、試料レセプタクルのそれぞれが、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて順に経路を介して第1のレセプタクル貯蔵領域から取り外され、(2)(a)第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて、第1のレセプタクル搬送経路内に、試料レセプタクルハンドリングシステムによって各試料レセプタクルを移動させ、取り外された試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された別の試料レセプタクルを通過しないように、試料レセプタクルのそれぞれが、第2のレセプタクル貯蔵領域から、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて第1のレセプタクル搬送経路内に順に経路を介して取り外され、(b)取り外された試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル搬送経路内に移送された後、取り外された試料レセプタクルを第2のレセプタクル搬送経路と位置合わせするのに必要な距離だけ試料レセプタクルを試料レセプタクルハンドリングシステムによって移動させ、(c)次いで、第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側から第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えてコンベヤに第2のレセプタクル搬送経路に沿って取り外された試料レセプタクルを試料レセプタクルハンドリングシステムによって移動させることによって、第2のレセプタクル貯蔵領域からコンベヤに試料レセプタクルを移送するように、試料レセプタクルハンドリングシステムを制御することを含む、方法。
【0232】
実施形態37.第2のレセプタクル搬送経路が、第1のレセプタクル貯蔵領域の空のレセプタクル保持位置の列を備える、実施形態36に記載の方法。
【0233】
実施形態38.ステップ(1)が、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い行に位置するそれぞれのレセプタクル保持位置に保持されたレセプタクル以外に、第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、それぞれのレセプタクル保持位置と第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側との間に位置する1つ以上の介在レセプタクル保持位置のそれぞれを越えて任意の試料レセプタクルを移動させることを含み、試料レセプタクルが、1つ以上の介在レセプタクル保持位置から以前に取り外されている、実施形態36または37に記載の方法。
【0234】
実施形態39.ステップ(2)(a)が、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い行に位置するそれぞれのレセプタクル保持位置に保持されたレセプタクル以外に、第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から、それぞれのレセプタクル保持位置と第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側との間に位置する1つ以上の介在レセプタクル保持位置のそれぞれを越えて任意の試料レセプタクルを移動させることを含み、試料レセプタクルが、1つ以上の介在レセプタクル保持位置から以前に取り外されている、実施形態36~38のいずれか1項に記載の方法。
【0235】
実施形態40.各試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて試料レセプタクルハンドリングシステムによって移動される経路が、第1のレセプタクル貯蔵領域の各レセプタクル保持位置について事前定義され、各試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側を越えて試料レセプタクルハンドリングシステムによって第1のレセプタクル搬送経路内に移動される経路が、第2のレセプタクル貯蔵領域の各レセプタクル保持位置について事前定義される、実施形態36~39のいずれか1項に記載の方法。
【0236】
実施形態41.試料レセプタクルハンドリングシステムが、レセプタクル保持位置内の個々の試料レセプタクルを把持するように構成された機械的グリッパと、グリッパを垂直方向および直交する水平方向に移動させるように構成されたグリッパムーバと、を含む機械化ロボットを備える、実施形態36~40いずれか1項に記載の方法。
【0237】
実施形態42.第1のレセプタクル貯蔵領域からレセプタクルを移送すること、または第2のレセプタクル貯蔵領域からレセプタクルを移送することが、機械的グリッパによってそれぞれのレセプタクル保持位置において試料レセプタクルを把持し、試料レセプタクルがそれぞれのレセプタクル保持位置に保持されているか否かを検出しようと試みることによって、第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれのレセプタクル保持位置から試料レセプタクルを取り外すように、また、それぞれのレセプタクル保持位置において試料レセプタクルが検出されない場合、レセプタクル保持位置の同じ行内、レセプタクル保持位置の同じ列内、レセプタクル保持位置の次の行内、またはレセプタクル保持位置の次の列内で機械的グリッパを次のレセプタクル保持位置に前進させるように試料レセプタクルハンドリングシステムを制御することを含む、実施形態41に記載の方法。
【0238】
実施形態43.第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれが、ラック支持プラットフォーム上に取り外し可能に支持された2つ以上のレセプタクルラックを備え、各レセプタクルラックが、行および列に配置された複数のレセプタクル保持位置を含み、方法が、所定数の連続するそれぞれのレセプタクル保持位置において試料レセプタクルが検出されない場合、第1の貯蔵領域または第2の貯蔵領域の次のラック内の次のレセプタクル保持位置に機械的グリッパを前進させることをさらに含む、実施形態42に記載の方法。
【0239】
実施形態44.レセプタクル保持位置の連続するグループを含む第1のレセプタクル貯蔵領域の一部が、STAT試料レセプタクルを保持するためのSTATセクションとして指定され、方法が、第1のレセプタクル貯蔵領域内の残りのレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルを移送する前、および第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルを移送する前に、第1のレセプタクル貯蔵領域のSTATセクション内のそれぞれのレセプタクル保持位置に保持された全ての試料レセプタクルを、試料レセプタクルハンドリングシステムによってコンベヤに最初に移送することを含む、実施形態36~43のいずれか1項に記載の方法。
【0240】
実施形態45.試料レセプタクルハンドリングシステムによって全ての試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域のSTATセクションから取り外された後、試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域の残りのレセプタクル保持位置から取り外されている間、または試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置から取り外されている間に、追加の試料レセプタクルがSTATセクションのレセプタクル保持位置に配置される場合、第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域からの試料レセプタクルの取り外しを中断することと、第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域からの試料レセプタクルの取り外しを再開する前に、STATセクションに配置された追加の試料レセプタクルを取り外すことと、をさらに含む、実施形態44に記載の方法。
【0241】
実施形態46.レセプタクル保持位置の連続するグループを含む第2のレセプタクル貯蔵領域の一部が、STAT試料レセプタクルを保持するためのSTATセクションとして指定され、方法が、第2のレセプタクル貯蔵領域内の残りのレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルを移送する前、および第1のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置に保持された試料レセプタクルを移送する前に、第2のレセプタクル貯蔵領域のSTATセクション内のそれぞれのレセプタクル保持位置に保持された全ての試料レセプタクルを、試料レセプタクルハンドリングシステムによってコンベヤに最初に移送することを含む、実施形態36~43のいずれか1項に記載の方法。
【0242】
実施形態47.試料レセプタクルハンドリングシステムによって全ての試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域のSTATセクションから取り外された後、試料レセプタクルが第2のレセプタクル貯蔵領域の残りのレセプタクル保持位置から取り外されている間、または試料レセプタクルが第1のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置から取り外されている間に、追加の試料レセプタクルがSTATセクションのレセプタクル保持位置に配置される場合、第2のレセプタクル貯蔵領域または第1のレセプタクル貯蔵領域からの試料レセプタクルの取り外しを中断することと、第2のレセプタクル貯蔵領域または第1のレセプタクル貯蔵領域からの試料レセプタクルの取り外しを再開する前に、STATセクションに配置された追加の試料レセプタクルを取り外すことと、をさらに含む、実施形態46に記載の方法。
【0243】
実施形態48.ステップ(1)が、第1のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各行の少なくとも一部から試料レセプタクルを一度に1行ずつ、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い行から始めて取り外すことと、次いで、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から次第に遠くなる行から試料レセプタクルを取り外すことと、を含む、実施形態36~47のいずれか1項に記載の方法。
【0244】
実施形態49.ステップ(1)が、第1のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の列の少なくとも一部から全ての試料レセプタクルを一度に1列ずつ、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い各列内の試料レセプタクルから始めて取り外すことと、次いで、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から次第に遠くなるその列から各試料レセプタクルを取り外すことと、を含む、実施形態36~47のいずれか1項に記載の方法。
【0245】
実施形態50.試料レセプタクルが、第1のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各列から一度に1列ずつ、第1のレセプタクル貯蔵領域の第3の側に最も近い列から始めて取り外され、次いで、第1のレセプタクル貯蔵領域の第3の側から次第に遠くなる列から試料レセプタクルを取り外す、実施形態49に記載の方法。
【0246】
実施形態51.ステップ(2)が、第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各行から試料レセプタクルを一度に1行ずつ、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い行から始めて取り外すことと、次いで、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から次第に遠くなる行から試料レセプタクルを取り外すことと、を含む、実施形態36~50のいずれか1項に記載の方法。
【0247】
実施形態52.ステップ(2)が、第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各列から全ての試料レセプタクルを一度に1列ずつ、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に最も近い各列内の試料レセプタクルから始めて取り外すことと、次いで、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側から次第に遠くなるその列から各試料レセプタクルを取り外すことと、を含む、実施形態36~50のいずれか1項に記載の方法。
【0248】
実施形態53.試料レセプタクルが、第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置の各列から一度に1列ずつ、第2のレセプタクル貯蔵領域の第3の側に最も近い列から始めて取り外され、次いで、第2のレセプタクル貯蔵領域の第3の側から次第に遠くなる列から試料レセプタクルを取り外す、実施形態52に記載の方法。
【0249】
実施形態54.第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれが、ラック支持プラットフォーム上に取り外し可能に支持された2つ以上のレセプタクルラックを備え、各レセプタクルラックが、行および列に配置された複数のレセプタクル保持位置を含む、実施形態36~42のいずれか1項に記載の方法。
【0250】
実施形態55.第1のレセプタクル貯蔵領域および第2のレセプタクル貯蔵領域のそれぞれが、ラック支持プラットフォーム上に取り外し可能に支持された2つ以上のレセプタクルラックを備え、各レセプタクルラックが、行および列に配置された複数のレセプタクル保持位置を含み、第1のレセプタクル貯蔵領域の1つのラックが、STAT試料レセプタクルを保持するためのSTATラックとして指定され、方法が、試料レセプタクルを第1のレセプタクル貯蔵領域内の残りのレセプタクル保持位置から移送する前、および試料レセプタクルを第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置から移送する前に、試料レセプタクルハンドリングシステムによって全ての試料レセプタクルをSTATラック内のそれぞれのレセプタクル保持位置から最初に移送することを含む、実施形態36~43のいずれか1項に記載の方法。
【0251】
実施形態56.STATラックが交換されたときを検出することと、次いで、第1のレセプタクル貯蔵領域内の残りのレセプタクル保持位置から試料レセプタクルを移送する前、および第2のレセプタクル貯蔵領域内のレセプタクル保持位置から試料レセプタクルを移送する前に、交換されたSTATラック内のそれぞれのレセプタクル保持位置から全ての試料レセプタクルを試料レセプタクルハンドリングシステムによって移送することと、をさらに含む、実施形態55に記載の方法。
【0252】
実施形態57.第1のレセプタクル貯蔵領域のラックが、第1のレセプタクル搬送経路を形成する間隙によって第2のレセプタクル貯蔵領域のラックから離間される、実施形態54~56のいずれか1項に記載の方法。
【0253】
実施形態58.第1のレセプタクル貯蔵領域の少なくとも1つのラックおよび第2のレセプタクル貯蔵領域の少なくとも1つのラックが第1の引き出しに支持され、第1のレセプタクル貯蔵領域の少なくとも1つのラックおよび第2のレセプタクル貯蔵領域の少なくとも1つのラックが第2の引き出しに支持される、実施形態54~57のいずれか1項に記載の方法。
【0254】
実施形態59.第1のレセプタクル貯蔵領域が、第1のレセプタクル貯蔵領域の第3の側および第4の側の間に並んで配置された4つのレセプタクルラックを備え、第1のレセプタクル貯蔵領域の4つのレセプタクルラックが、第1のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に対応する位置合わせされた第1の側と、第1のレセプタクル貯蔵領域の第2の側に対応する位置合わせされた第2の側とを有し、第2のレセプタクル貯蔵領域が、第2のレセプタクル貯蔵領域の第3の側および第4の側の間に並んで配置された4つのレセプタクルラックを備え、第2のレセプタクル貯蔵領域の4つのレセプタクルラックが、第2のレセプタクル貯蔵領域の第1の側に対応する位置合わせされた第1の側と、第2のレセプタクル貯蔵領域の第2の側に対応する位置合わせされた第2の側とを有する、実施形態54~57のいずれか1項に記載の方法。
【0255】
実施形態60.第2のレセプタクル搬送経路が、第1のレセプタクル貯蔵領域の4つのレセプタクルラックのうちの2つの間に間隙を備え、間隙が、第2のレセプタクル貯蔵領域の最も広いレセプタクル保持位置の幅以上の幅を有する、実施形態59に記載の方法。
【0256】
実施形態61.ラック支持プラットフォームが、第1の引き出しおよび第2の引き出しを備え、第1の引き出しが、第1のレセプタクル貯蔵領域の2つのレセプタクルラックおよび第2のレセプタクル貯蔵領域の2つのレセプタクルラックを支持し、第2の引き出しが、第1のレセプタクル貯蔵領域の2つのレセプタクルラックおよび第2のレセプタクル貯蔵領域の2つのレセプタクルラックを支持する、実施形態59または60に記載の方法。
【0257】
実施形態62.レセプタクル保持位置の連続するグループを含む第1のレセプタクル貯蔵領域の一部が、試料レセプタクルハンドリングシステムによってその中に配置された試料レセプタクルを受け入れるように構成された隔離セクションとして指定され、方法が、必要に応じて、隔離セクション内にない第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域外に試料レセプタクルの選択されたものを移送するステップと、次いで、選択された試料レセプタクルを隔離セクションのレセプタクル保持位置に移送するステップと、をさらに含む、実施形態36~61のいずれか1項に記載の方法。
【0258】
実施形態63.選択された試料レセプタクルに関してエラーが発生すると、選択された試料レセプタクルが隔離セクションに移送される、実施形態62に記載の方法。
【0259】
実施形態64.選択された試料レセプタクルに関するエラーが、選択された試料レセプタクルに関する不十分な情報が記憶されること、選択された試料レセプタクルのオープン試験オーダーが記憶されないこと、選択された試料レセプタクルに関連する機械可読情報を読み取ることができないこと、選択された試料レセプタクル内の不十分なヘッドスペース、および選択された試料レセプタクル内に収容された不十分な試料材料のうちの1つ以上を含む、実施形態63に記載の方法。
【0260】
実施形態65.レセプタクル保持位置の連続するグループを含む第1のレセプタクル貯蔵領域の一部が、試料レセプタクルハンドリングシステムによってその中に配置された試料レセプタクルを受け入れるように構成された隔離セクションとして指定され、第2のレセプタクル搬送経路が、隔離セクションの空のレセプタクル保持位置の列を備え、方法が、必要に応じて、隔離セクション内にない第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域のレセプタクル保持位置から第1のレセプタクル貯蔵領域または第2のレセプタクル貯蔵領域外に試料レセプタクルの選択されたものを移送するステップと、次いで、選択された試料レセプタクルを第2のレセプタクル搬送経路のレセプタクル保持位置以外の隔離セクションのレセプタクル保持位置に移送するステップと、をさらに含む、実施形態36~58のいずれか1項に記載の方法。
【0261】
実施形態66.選択された試料レセプタクルに関してエラーが発生すると、選択された試料レセプタクルが隔離セクションに移送される、実施形態65に記載の方法。
【0262】
実施形態67.選択された試料レセプタクルに関するエラーが、選択された試料レセプタクルに関する不十分な情報が記憶されること、選択された試料レセプタクルのオープン試験オーダーが記憶されないこと、選択された試料レセプタクルに関連する機械可読情報を読み取ることができないこと、選択された試料レセプタクル内の不十分なヘッドスペース、および選択された試料レセプタクル内に収容された不十分な試料材料のうちの1つ以上を含む、実施形態66に記載の方法。
【0263】
実施形態68.各試料レセプタクルが試験管を備える、実施形態36から67のいずれか1項に記載の方法。
【0264】
特定の実施形態を示し説明したが、上記の説明は、これらの実施形態の範囲を限定することを意図するものではない。本開示の多くの態様の実施形態および変形例を本明細書で開示および説明してきたが、そのような開示は、説明および例示のみを目的として提供される。したがって、特許請求の範囲から逸脱することなく、様々な変形および変更が行われてもよい。例えば、実施形態に記載された構成要素の全てが必要であるとは限らず、本開示は、記載された構成要素の任意の適切な組み合わせを含んでもよく、本開示の構成要素の一般的な形状および相対的なサイズは変更されてもよい。したがって、実施形態は、特許請求の範囲に含まれ得る代替、変更、および均等物を例示することを意図している。したがって、本開示は、以下の特許請求の範囲およびそれらの均等物を除いて、限定されるべきではない。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】