(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】加熱アセンブリおよびエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/46 20200101AFI20240711BHJP
【FI】
A24F40/46
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024502686
(86)(22)【出願日】2022-06-08
(85)【翻訳文提出日】2024-01-17
(86)【国際出願番号】 CN2022097723
(87)【国際公開番号】W WO2023000858
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】202110839338.6
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519403945
【氏名又は名称】深▲せん▼麦時科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】劉 小力
(72)【発明者】
【氏名】梁 峰
(72)【発明者】
【氏名】郭 玉
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC12
4B162AC22
(57)【要約】
本出願は加熱アセンブリとエアロゾル発生装置を提供する。加熱アセンブリは発熱体、導電性の第1電極及び導電性の第2電極を含む。発熱体はエアロゾル生成マトリックスを収容し、且つ通電時にエアロゾル生成マトリックスを加熱するために用いられ、第1電極は発熱体の外側面に設置され、且つ第1接続部を有し、第2電極は第1電極と間隔をあけて発熱体の外側面に設置され、且つ第2接続部を有し、ここで、第1接続部と第2接続部は発熱体の同一端部に位置される。該加熱アセンブリ及びエアロゾル発生装置は導線の配線経路を大幅に簡略化するだけでなく、導線の長さを減少させ、且つ製造コスト及び難度を有効的に低下させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発熱体と、導電性の第1電極と、導電性の第2電極と、を含む加熱アセンブリであって、
前記発熱体はエアロゾル生成マトリックスを収容し、且つ通電時に前記エアロゾル生成マトリックスを加熱することに用いられ、
前記導電性の第1電極は、前記発熱体の外側面に設置され、且つ第1接続部を有し、
前記導電性の第2電極は、前記第1電極と間隔をおいて前記発熱体の外側面に設置され、且つ第2接続部を有し、ここで、前記第1接続部と前記第2接続部は前記発熱体の同一端部に位置することを特徴とする加熱アセンブリ。
【請求項2】
前記発熱体は対向する第1端部と第2端部を有し、前記第1接続部と前記第2接続部はいずれも前記発熱体の第1端部に設けられ、前記第1電極はさらに前記第1接続部に接続された少なくとも一つの第1延伸部を含み、前記第1延伸部は前記第1接続部から前記発熱体の第2端部に向かって延伸され、前記第2電極はさらに前記第2接続部に接続された少なくとも一つの第2延伸部を含み、前記第2延伸部は前記第2接続部から前記発熱体の第2端部に向かって延伸され、隣接する前記第1延伸部と前記第2延伸部との間に発熱領域が形成されることを特徴とする請求項1に記載の加熱アセンブリ。
【請求項3】
前記第1延伸部及び/又は前記第2延伸部は前記発熱体の軸方向に沿って延伸され且つ直線型を呈することを特徴とする請求項2に記載の加熱アセンブリ。
【請求項4】
一つの前記第1延伸部と一つの前記第2延伸部は間隔をおいて設置され、又は複数の前記第1延伸部と複数の前記第2延伸部が交互に間隔を置いて設置されることによって、前記発熱体が分割されて偶数個の前記発熱領域が形成されることを特徴とする請求項3に記載の加熱アセンブリ。
【請求項5】
任意の隣接する前記第1延伸部と前記第2延伸部との間の距離が同じであることを特徴とする請求項4に記載の加熱アセンブリ。
【請求項6】
前記第2電極はさらに第3接続部を含み、前記第3接続部は前記発熱体の第2端部に設置され、且つ少なくとも一つの前記第2延伸部に接続されることを特徴とする請求項2に記載の加熱アセンブリ。
【請求項7】
前記第1延伸部及び前記第2延伸部の数はいずれも1つであり、且つ前記第1延伸部は前記第1接続部から前記第2端部まで延伸され、前記第2延伸部は前記第2接続部から前記第2端部まで延伸され、それにより二つの発熱領域が形成されることを特徴とする請求項2に記載の加熱アセンブリ。
【請求項8】
前記第1延伸部及び前記第2延伸部の数は二つであり、二つの前記第1延伸部はそれぞれ前記第1接続部の両端に位置し、それにより4つの発熱領域が形成され、前記第3接続部は二つの前記第2延伸部に接続されることを特徴とする請求項6に記載の加熱アセンブリ。
【請求項9】
前記第1延伸部及び前記第2延伸部は前記発熱体の周方向に沿って延伸され且つ螺旋型を呈することを特徴とする請求項2に記載の加熱アセンブリ。
【請求項10】
前記第1延伸部及び前記第2延伸部の数はいずれも1つであり、前記発熱領域は前記第1延伸部と前記第2延伸部の間に位置し且つ螺旋型の発熱領域が形成されることを特徴とする請求項9に記載の加熱アセンブリ。
【請求項11】
前記第1延伸部及び前記第2延伸部の延伸方向が一致することを特徴とする請求項9に記載の加熱アセンブリ。
【請求項12】
前記第1接続部及び前記第2接続部のそれぞれは前記発熱体の発熱層から間隔を置いて設置されることを特徴とする請求項1に記載の加熱アセンブリ。
【請求項13】
前記第1接続部、前記第2接続部及び前記第3接続部のそれぞれは前記発熱体の発熱層から間隔を置いて設置されることを特徴とする請求項6に記載の加熱アセンブリ。
【請求項14】
前記発熱体の形状は中空管状であることを特徴とする請求項1に記載の加熱アセンブリ。
【請求項15】
前記発熱体は基体及び発熱層を含み、
前記基体は、収容キャビティを有し、前記収容キャビティは前記エアロゾル生成マトリックスを収容することに用いられ、
前記発熱層は、前記基体の外側面に設置され、且つそれぞれ前記第1電極及び前記第2電極に接続され、通電時に熱を発生させて前記エアロゾル生成マトリックスを加熱することに用いられることを特徴とする請求項1に記載の加熱アセンブリ。
【請求項16】
前記基体は中空円柱体であり、且つその材料は石英またはガラスであることを特徴とする請求項15に記載の加熱アセンブリ。
【請求項17】
前記発熱層は赤外線発熱フィルムであることを特徴とする請求項15に記載の加熱アセンブリ。
【請求項18】
前記発熱体はさらに少なくとも一つの制限部材を含み、前記少なくとも一つの制限部材は前記基体に設けられ、前記制限部材は、前記エアロゾル生成マトリックスの外側面と収容キャビティの内側面との間に隙間を有するように、前記エアロゾル生成マトリックスを位置決めるために用いられることを特徴とする請求項15に記載の加熱アセンブリ。
【請求項19】
前記第1接続部は前記発熱体の周方向に沿って延伸され且つ切り欠きを有することを特徴とする請求項1に記載の加熱アセンブリ。
【請求項20】
前記第2接続部は前記切り欠きの位置に位置し、且つ前記発熱体の軸方向において前記第1接続部の高さに一致することを特徴とする請求項19に記載の加熱アセンブリ。
【請求項21】
加熱アセンブリと、電源アセンブリと、を含むエアロゾル発生装置であって、
前記加熱アセンブリは通電後にエアロゾル生成マトリックスを加熱することに用いられ、前記加熱アセンブリは請求項1に記載された前記加熱アセンブリであり、
前記電源アセンブリは前記加熱アセンブリの第1接続部及び第2接続部に電気的に接続され、前記加熱アセンブリに給電するために用いられることを特徴とするエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2021年07月23日に提出された2021108393386という出願番号である中国特許出願による優先権を請求し、且つその中国特許出願の全体内容が参照により全て本文に組み込まれる。
【0002】
本出願は、電子霧化装置の技術分野に関し、具体的には加熱アセンブリおよびエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0003】
加熱非燃焼エアロゾル発生装置はその使用が安全で、便利で、健康で、環境に優しい等の利点を有するため、ますます注目されている。
【0004】
従来の加熱非燃焼エアロゾル発生装置は一般的に加熱アセンブリを含み、加熱アセンブリを介して通電時にエアロゾル生成マトリックスを加熱して霧化する。具体的には、加熱アセンブリに第1電極及び第2電極が設置される。ここで、第1電極は正極リードに接続され、第2電極は負極リードに接続され、更に正極リード及び負極リードを介して電源に接続され、それにより電源が加熱アセンブリに給電することができる。
【0005】
しかし、従来の加熱アセンブリを使用する時に、正極リード及び/又は負極リードの配線経路が複雑であり、製造コストが高く、製造難度が高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は加熱アセンブリ及びエアロゾル発生装置を提供し、該加熱アセンブリは、正極リード及び/又は負極リードの配線経路が複雑で、製造コストが高く、製造難度が高いという従来の加熱アセンブリの問題を解決できる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記技術的問題を解決するために、本出願が提供する第1技術的解決策は以下のとおりである。本出願は加熱アセンブリを提供し、加熱アセンブリは発熱体、導電性の第1電極及び導電性の第2電極を含む。発熱体はエアロゾル生成マトリックスを収容し、且つ通電時にエアロゾル生成マトリックスを加熱するために用いられる。第1電極は発熱体の外側面に設置され、且つ第1電極は第1接続部を有し、第2電極と第1電極は間隔をあけて発熱体の外側面に設置され、且つ第2電極は第2接続部を有し、ここで、第1接続部と第2接続部は発熱体の同一端に位置される。
【0008】
ここで、発熱体は対向する第1端部及び第2端部を有し、第1接続部と第2接続部は発熱体の第1端部に設置される。第1電極はさらに第1接続部に接続された少なくとも一つの第1延伸部を含み、第1延伸部は第1接続部から発熱体の第2端部に向かって延伸される。第2電極はさらに第2接続部に接続された少なくとも一つの第2延伸部を含み、第2延伸部は第2接続部から発熱体の第2端部に向かって延伸され、隣接する第1延伸部と第2延伸部との間に発熱領域が形成される。
【0009】
ここで、第1延伸部及び/又は第2延伸部は発熱体の軸方向に沿って延伸され且つ直線型を呈する。
【0010】
ここで、一つの第1延伸部と一つの第2延伸部は間隔をおいて設置され、又は複数の第1延伸部と複数の第2延伸部が交互に間隔を置いて設置されることによって、発熱体が分割され偶数の発熱領域が形成される。
【0011】
ここで、任意の隣接する第1延伸部と第2延伸部との間隔距離は同じである。
【0012】
ここで、第2電極はさらに第3接続部を含み、第3接続部は発熱体の第2端部に設置され、且つ少なくとも一つの第2延伸部と接続される。
【0013】
ここで、第1延伸部及び第2延伸部の数はいずれも1であり、さらに第1延伸部は第1接続部から第2端部までに延伸され、第2延伸部は第2接続部から第2端部までに延伸され、それにより二つの発熱領域が形成される。
【0014】
ここで、第1延伸部及び第2延伸部の数はいずれも2つであり、二つの第1延伸部はそれぞれ第1接続部の両端部に設置され、それにより4つの発熱領域が形成される。
【0015】
ここで、第2電極はさらに第3接続部を含み、二つの第2延伸部のうちの一つは第2接続部に接続される。第3接続部は二つの第2延伸部に接続される。
【0016】
ここで、第1延伸部及び第2延伸部は発熱体の周方向に沿って延伸され且つ螺旋型を呈する。
【0017】
ここで、発熱領域は一つの第1延伸部と一つの第2延伸部との間に位置し且つ螺旋型発熱領域を形成する。
【0018】
ここで、第1延伸部の延伸方向及び第2延伸部の延伸方向が一致する。
【0019】
ここで、第1接続部及び第2接続部のそれぞれは発熱体の発熱層に間隔を置いて設置される。
【0020】
ここで、第1接続部、第2接続部及び第3接続部のそれぞれは発熱体の発熱層に間隔を置いて設置される。
【0021】
ここで、発熱体の形状は中空管状である。
【0022】
ここで、発熱体は基体と発熱層を含む。基体は収容キャビティを有し、収容キャビティはエアロゾル生成マトリックスを収容するために用いられる。発熱層は基体の外側面に設置され、且つそれぞれ第1電極及び第2電極に接続され、通電時に熱を発生させてエアロゾル生成マトリックスを加熱することに用いられる。
【0023】
ここで、基体は中空円柱体であり且つその材料は石英或いはガラスである。
【0024】
ここで、発熱層は赤外線発熱フィルムである。
【0025】
ここで、発熱体はさらに少なくとも一つの制限部材を含み、少なくとも一つの制限部材は基体に設けられ、制限部材は前記エアロゾル生成マトリックスを位置決めするために用いられ、それによりエアロゾル生成マトリックスの外側面と収容キャビティの内側面との間に隙間を有する。
【0026】
ここで、第1接続部は発熱体の軸方向に沿って延伸され且つ切り欠きを有する。
【0027】
ここで、第2接続部は切り欠きの位置に位置し、且つ発熱体の軸方向において第1接続部の高さと一致する。
【0028】
上記技術的問題を解決するために、本出願が採用する別の技術的解決手段は以下のとおりである。本出願はエアロゾル発生装置を提供し、エアロゾル発生装置は加熱アセンブリ及び電源アセンブリを含む。加熱アセンブリは通電後にエアロゾル生成マトリックスを加熱することに用いられ、加熱アセンブリは上述のいずれかの加熱アセンブリであり、電源アセンブリは加熱アセンブリの第1接続部及び第2接続部に電気的に接続され、加熱アセンブリに電力を供給するために用いられる。
【0029】
本出願が提供する加熱アセンブリ及びエアロゾル発生装置において、該加熱アセンブリには正極リードに接続するための第1接続部及び負極リードに接続するための第2接続部が発熱体の外側面の同一端部に設置されることにより、正極リード及び負極リードが発熱体の同じ端に接続されることができ、対応する電極に接続するために正極リード又は負極リードをもう一方の端部まで配線する必要がなく、正極リード及び負極リードを両端で配線する必要がある解決策に比べて、導線の配線経路を大幅に簡略化することができ、導線の長さを減少し、且つ製造コスト及び難度を効果的に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本出願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、実施形態の説明において使用する必要がある図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は、本出願のいくつかの実施形態にすぎない。当業者にとって創造的な努力なしにこれらの図面から他の図面を得ることができる。
【
図1】本出願の一つの実施形態が提供する加熱アセンブリの全体構造模式図である。
【
図2】本出願の一つの実施形態が提供する
図1に示す加熱アセンブリのその軸方向に沿って展開する外側壁の構造模式図である。
【
図3】本出願の一つの実施形態が提供する加熱アセンブリの全体構造模式図である。
【
図4】本出願のもう一つの実施形態が提供する加熱アセンブリのその軸方向に沿って展開する外側壁の構造模式図である。
【
図5】本出願の別の実施形態が提供する加熱アセンブリのその軸方向に沿って展開する外側壁の構造模式図である。
【
図6】本出願の一つの実施形態が提供する加熱アセンブリの全体構造模式図である。
【
図7】本出願の一つの実施形態が提供する
図6に示す加熱アセンブリのその軸方向に沿って展開する外側壁の構造模式図である。
【
図8】本出願のもう一つの実施形態が提供する加熱アセンブリの全体構造模式図である。
【
図9】本出願の一つの実施形態が提供する
図8に示す加熱アセンブリのその軸方向に沿って展開する外側壁の構造模式図である。
【
図10】本出願が提供するエアロゾル発生装置の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下では本出願実施形態の図面を参照しながら本出願実施形態の技術的解決手段を明確に、完全に説明し、明らかなように、説明する実施形態は、本出願の実施形態の一部にすぎず、それらのすべてではない。本出願の実施形態に基づき、当業者が進歩性のある労働を必要とせずに取得するすべての他の実施形態は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0032】
以下の説明では、特定のシステム構造、インターフェース、技術などの特定の詳細は、本出願の完全な理解を提供するために、限定ではなく説明を目的として提供される。
【0033】
本出願における用語「第1」、「第2」、「第3」等は、説明目的でのみ使用され、相対的な重要性を示しまたは暗示したり、示された技術的特徴の数を暗示したりすると解釈されるべきではない。従って、「第1」、「第2」、「第3」として定義される特徴は、その特徴の少なくとも一つを明示的または黙示的に含むことができる。本出願の説明において、「複数」とは、別段の明確かつ具体的な定義がない限り、少なくとも二つ、例えば二つ、三つなどを意味する。本出願の実施形態におけるすべての方向性指示(例えば上、下、左、右、前、後…)はある特定の姿勢(例えば図面に示される)における各部品間の相対位置関係、運動状況等を解釈するために用いられ、該特定姿勢が変化する場合、該方向性はそれに応じて変化する。また、本出願の実施形態における用語「含む」、「有する」及びそれらの任意の変形は、非排他的包含をカバーすることを意図している。例えば、一連のステップ又はユニットを含む過程、方法、システム、製品又は装置は列挙したステップ又はユニットに限定されず、選択的に列挙しないステップ又はユニットを更に含み、又は選択的にこれらの過程、方法、製品又は装置固有の他のステップ又はユニットを更に含む。
【0034】
本明細書に言及した「実施形態」とは、実施形態を参照して説明した特定の特徴、構造又は特性が本出願の少なくとも一つの実施形態に含まれてもよいことを意味する。明細書の各箇所に該連語が出現することは必ずしもいずれもが同じ実施形態を指すとは限らず、他の実施形態と相互排他的な独立した又は代替の実施形態でもない。当業者であれば明示的及び暗示的に理解されるように、本明細書に説明される実施形態は他の実施形態と組み合わせられることができる。
【0035】
以下、図面および実施形態を参照して本出願を詳細に説明する。
【0036】
図1及び
図2を参照すると、
図1は本実施形態の加熱アセンブリ100の構造模式図を提供し、
図2は
図1の加熱アセンブリ100の展開概略図である。本実施形態において、加熱アセンブリ100が提供され、該加熱アセンブリ100は具体的にはエアロゾル生成マトリックスを収容し、且つ通電時にエアロゾル生成マトリックスを加熱するために用いられる。ここで、エアロゾル生成マトリックスは具体的には植物草葉系基質又はペースト状基質などであってもよい。エアロゾル生成マトリックスは、アルミニウム箔または紙などの内部に包まれて、一緒に使用することができる。
【0037】
具体的には、加熱アセンブリ100は発熱体110、第1電極120及び第2電極130を含む。
【0038】
ここで、発熱体110はエアロゾル生成マトリックスを収容するために用いられ、且つ発熱体110は発熱材料を含む。該発熱体110は、その中に収容されたエアロゾル生成マトリックスを支持するとともに通電時に発熱し、そこに収容されたエアロゾル生成マトリックスを加熱してそれにより使用者が使用するエアロゾルを形成する。
【0039】
第1電極120は正極リードに接続されることに用いられ、第2電極130は負極リードに接続されることに用いられ、それにより加熱アセンブリが外部電源より供給された電力を受信することができ、それにより発熱体110に通電して発熱体110を発熱させる。発熱体110は外側面110a及び内側面110bを有し、導電性の第1電極120及び導電性の第2電極130は発熱体110の外側面110aに間隔を置いて設置され、且つ導電性発熱層を介して電気的に接続される。
【0040】
第1電極120は第1接続部121を有し、第1接続部121は正極リードに接続されることに用いられる。第2電極130は第2接続部131を有し、第2接続部131は負極リードに接続されることに用いられる。ここで、第1接続部121と第2接続部131は発熱体110の同一端部に間隔を置いて設置される。ここで、発熱体110の同一端部は発熱体110の第1端部又は発熱体110の第2端部を指す。具体的には、発熱体110の軸方向と垂直で且つ該発熱体110の軸方向の中心点を貫通する平面を限界とし、該平面の一方側に位置する発熱体110の部分は発熱体110の第1端部110cであり、該平面の他方側に位置する発熱体110の部分は発熱体110の第2端部110dである。具体的には、本実施形態において、発熱体110の形状は中空柱状であり、対向する第一端部110c及び第2端部110dを有し、第1接続部121及び第2接続部131は発熱体110の第1端部110cに間隔を置いて設置される。これにより、正極リードと負極リードとはいずれも、発熱体110の同一端部において第1接続部121および第2接続部131にそれぞれ接続されることができる。他の実施形態においては、第1接続部121が負極リードと接続され、第2接続部131が正極リードと接続されてもよい。
【0041】
第1電極120及び第2電極130は発熱体110の外側面110aにコーティングされた導電性コーティングであってもよく、導電性コーティングは金属コーティング、導電性銀ペースト又は導電性テープ等であってもよい。第1電極120及び第2電極130発熱体110の外側面110aに設けられた金属導電性シート又は発熱体110の外側面110aに堆積された金属等であってもよく、例えば金フィルム、アルミニウムフィルム又は銅フィルムである。
【0042】
本実施形態が提供する加熱アセンブリ100は正極リードに接続するための第1接続部121及び負極リードに接続するための第2接続部131を発熱体110の外側面110aの同一端部に設置することにより、正極リード及び負極リードが発熱体110の同じ端部で接続することができ、対応する電極に接続するために正極リード又は負極リードをもう一方の端部まで配線する必要がない。第1接続部121及び第2接続部131を発熱体110の対向する両端に設置し、正極リード及び負極リードを両端で接続する必要があるという解決策に比べて、導線の配線経路を大幅に簡略化するだけでなく、導線の長さを減少させ、且つ製造コスト及び難度を有効的に低下させる。
【0043】
発熱体110は全体として導電性材料(例えば導電セラミックス)で製造されてもよい。発熱体110は絶縁性基体及び絶縁性基体の表面に設置される導電発熱層を含んでもよい。本実施形態において、発熱体110は基体111及び発熱層112を含む。基体111は絶縁材料で製造され、基体111の材料は石英ガラス、セラミック又は雲母等の耐高温の絶縁材料であってもよく、それにより第1電極120及び第2電極130が短絡することを防止できる。基体が石英ガラスである場合、透明度80%以上の石英ガラスを選択することができる。基体111は収容キャビティ1111を有し、収容キャビティ1111はエアロゾル生成マトリックスを収容することに用いられる。収容キャビティの一端は開口部を有し、それによりエアロゾル生成マトリックスが開口部から収容キャビティ1111の内部に挿入したり、又は収容キャビティ1111の内部から取り出したりすることができる。基体111の形状は中空管状であってもよく、本実施形態において、基体111は中空円柱体であり、収容キャビティ1111の形状は円柱状であり、且つ基体111の側壁の壁厚は固定値であり、それにより発熱体110がエアロゾル生成マトリックスを均一に加熱することができる。第1接続部121及び第2接続部131はいずれも基体111の周方向に沿って延伸され弧状を呈する。好ましくは、第1接続部121及び第2接続部131の長さは同じであり、且つ基体111の軸方向に沿って同じ高さに位置する。
【0044】
一つの実施形態においては、
図3が示すように、さらに、基体111の端部に制限部材113を設置することができ、エアロゾル生成マトリックスを位置決めることに用いられ、それによりエアロゾル生成マトリックスが開口部から収容キャビティ1111内に挿入される時、エアロゾル生成マトリックスと収容キャビティ1111の内壁との間に空気間隙を有することができ、空気間隙は断熱層とすることができ、基体111の側壁がエアロゾル生成マトリックスの熱を吸収することを回避する。
【0045】
具体的には、制限部材は収容キャビティ1111の開口部と連通する制限孔1131を有し、制限孔1131の孔径は円柱形の収容キャビティ1111の内径より小さい。制限孔1131の中心は収容キャビティ1111の軸線上に設置されてもよく、それによりエアロゾル生成マトリックスを発熱体110の中心位置に限定する。
【0046】
制限部材113の数は一つであってもよく、例えば、
図3の実施形態において、制限部材は端部に近接する収容キャビティ1111の内表面の一つの環状フランジである。制限部材113の数は複数であってもよく、複数の制限部材113は収容キャビティ1111の周方向に沿って等間隔をおいて基体111に設置され、それにより制限部材113がエアロゾル生成マトリックスの複数の半径方向を効果的に位置きめることができる。さらに、収容キャビティ1111の軸方向における複数の制限部材113の高さが等しく、収容キャビティ1111の同じ軸方向高さに制限孔1131が形成される。
【0047】
制限部材113の形状は環状、円弧状、ドット状、ブロック状、ストリップ状等の形状であってもよい。例えば二つの弧状の制限部材113等が収容キャビティ1111の内側面110bに等間隔に設置されてもよく、あるいは、三つのブロック状の制限部材113が基体111の第1端部110cの端面に等間隔に設置され、且つ基体111の第1端部110cに制限孔1131が形成される。
【0048】
発熱層112は通電時に熱量を生成することができ、それによりエアロゾル生成マトリックスを加熱する。発熱層112は、基体111の外側面110aの周りに配置され、第1電極120および第2電極130にそれぞれ接続される。第1電極120及び第2電極130が通電された後、第1電極120と第2電極130との間の発熱層112に電流が流れ、さらに熱を発生させる。発熱層112は金属層、導電性セラミック層又は導電性炭素層であってもよい。発熱層112の形状は連続的な膜状であってもよく、多孔のメッシュ状又はストリップ状であってもよい。本実施形態において、発熱層112は赤外線発熱膜であり、赤外線発熱膜が通電されると赤外線を放射し、それにより収容キャビティ1111のエアロゾル生成マトリックスを加熱する。そのうち、赤外線加熱波長は2.5um~20umであり、加熱されたエアロゾル生成マトリックスの特性により、通常加熱温度は350℃以上であることが必要であり、エネルギー放射の極値は主に3um~5um帯域である。
【0049】
他の実施形態では、第1電極120、第2電極130及び発熱層112は発熱体110の内側面110bに配置されてもよく、発熱体110の外側面110aのみに設置されることに限定されない。
【0050】
一つの実施形態においては、
図4に示すように、第1接続部121は環状であり、発熱体110の周方向に沿って延伸され切り欠き1211を有し、即ち第1接続部121が周方向に閉環を形成しない。第2接続部131は第1端部110cの端面から遠く離れた第1接続部121の近くに位置し、負極リードは切り欠き1211を介して第2接続部131に接続されることができる。第1接続部121は切り欠き1211を形成し、負極リードが第1接続部121に接触せず第2接続部131に接続されることができ、負極リードが第1接続部121と接触することによる短絡を防止し、それにより配線を容易にすることができる。
【0051】
図4は、第1接続部121と第2接続部131との3種の縦向位置関係を示している。第2電極130がa位置にある場合、第2接続部131が発熱体110の軸方向に沿って切り欠き1211と完全にずれている。第2電極130がb位置にある時に、第2接続部131及び切り欠き1211は発熱体110の軸方向に正対するように設置される。第2電極130がc位置にある時に、第2接続部131が発熱体110の軸方向に沿って切り欠き1211部分に位置ずれしている。第2電極130がb位置に設けられる場合、導線が切り欠き1211を介して第2接続部131に接続されやすく、導線の配線経路がよりシンプルになる。
【0052】
本実施形態において、
図2に示すように、第1接続部121及び第2接続部131はいずれも切り欠きを有する円環状の構造体であると見なされてもよい。ここで、第1接続部121は第2接続部131の切欠きに配置され、或いは第2接続部131は第1接続部121の切欠きに配置される。例えば、全ての第2接続部131は発熱体110の軸方向に沿って切り欠き1211によって露出され、且つ第2接続部131は切り欠き1211の位置に位置し、且つ発熱体110の軸方向において第1接続部121の高さと一致する。さらに、第1接続部121及び第2接続部131は発熱体110の第一端部110cの端面と面一となる。それにより、正極リード及び負極リードは第1接続部121及び第2接続部131に直接接続されることができ、導線の配線経路がよりシンプルになり、加熱アセンブリ100の配線方式を簡略化させる。
【0053】
本実施形態において、第1電極120はさらに少なくとも一つの第1延伸部122を含み、第1延伸部122の一端は第1接続部121に接続され、第1延伸部122の他端は第1接続部121から発熱体110の第2端部110dに向かって延伸される。第2電極130はさらに少なくとも一つの第2延伸部132を含み、第2延伸部132の一端が第2接続部131に接続され、第2延伸部132の他端が第2接続部131から発熱体110の第2端部110dに向かって延伸される。第1延伸部122および第2延伸部132は、第2端部110dに近い位置まで延伸されてもよいし、第2端部110dの端面まで延伸されてもよい。ここで、第1延伸部122及び第2延伸部132は発熱層112に少なくとも一つの発熱領域を形成又は定義することに用いられる。第1延伸部122と第2延伸部132が間隔をおいて設置され、隣接する第1延伸部122と第2延伸部132の間の発熱層112が一つの発熱領域を形成する。第1電極120及び第2電極130が通電された後、第1延伸部122と第2延伸部132との間の発熱領域に電流が流れ、発熱領域を発熱させてエアロゾル生成マトリックスが加熱される。第1接続部121と第1延伸部122の材料は同じであってもよく、印刷又は堆積によって一回形成される。第2接続部131と第2延伸部132の材料は同じであってもよく、印刷又は堆積によって一回形成される。本出願において、接続部と延伸部との違いは外部接続導線との溶接又は接着固定を容易にするために、接続部の寸法が延伸部の寸法より大きくてもよい。
【0054】
ここで、第1延伸部122及び第2延伸部132の延伸経路は直線型、折れ線状、曲線型又は非規則形状型であってもよい。第1延伸部122及び第2延伸部132の延伸方向は軸方向に沿って延伸されてもよく、軸方向に対して任意の角度で延伸されてもよく、又は周方向に沿って螺旋状に延伸されてもよい。
【0055】
一つの実施形態において、第1延伸部122及び第2延伸部132は平行であり、いずれも発熱体110の軸方向に沿って延伸され、且ついずれも直線型を呈し、それにより第1延伸部122と第2延伸部132との間の加熱領域の形状を規則的にさせ、第1延伸部122と第2延伸部132との間の電流分布を均一にすることに有利であり、各加熱領域でエアロゾル生成マトリックスが均一に加熱される。本実施形態においては、延伸部は接続部と垂直に接続されている。
図1及び
図2の実施形態において、第1接続部121及び第2接続部131は基体111の第1端部110cに周方向に沿って均一に分布される。第1延伸部122及び第2延伸部132の数はいずれも一つであってもよい。第1延伸部122の一端は第1接続部121の中央部に設けられ、第1延伸部122の他端は基体111の第2端部110dの端面まで延伸され、他の実施形態において、第1延伸部122の他端は端面に近い位置まで延伸されてもよい。第2延伸部132の一端は第2接続部131の中央部に設けられ、第2延伸部132の他端は基体111の第2端部110dの端面まで延伸され、他の実施形態において、第2延伸部132の他端は端面に近い位置まで延伸されてもよい。第1延伸部122及び第2延伸部132は円柱形基体111の同一直径の対向する両端に間隔をおいて設置され、いずれも発熱体110の軸方向に沿って延伸され、且ついずれも直線型を呈してもよい。他の実施形態において、第1延伸部122及び/又は第2延伸部132は曲線型を呈してもよく、両者が交差しない限り本出願はこれに限定されない。具体的には、第1延伸部122及び第2延伸部132は周方向に沿って均一に分布され、且つ発熱層112が同じ形状および大きさを有する2つの発熱領域に分割され、それにより二つの発熱領域がエアロゾル生成マトリックスを均一に加熱することができる。第1電極120及び第2電極130が通電された後、電流は第1延伸部122から逆方向の2つの方向に沿って第2延伸部132に向かって流れ、電流が二つの発熱領域に流れ、2つの発熱領域を発熱させてエアロゾル生成マトリックスが加熱される。このような加熱アセンブリの回路分布はシンプルであり、且つ同じ端部での接続方式を実現し、それにより加熱アセンブリの配線経路がシンプルになり、製造コスト及び難度を低下させる。
【0056】
図5を参照すると、
図5は、別の加熱アセンブリ100の展開構造模式図を示している。一つの実施形態では、第2電極130は第3接続部133をさらに含み、第3接続部133は負極リードと接続されることに用いられる。第3接続部133は、発熱体110の第2端部110dに設けられ、且つ第2延伸部132に接続されている。第3接続部133は、発熱体110の第2端部110dに沿って周方向に延伸されて閉環状、切り欠きを有する環状または弧状の構造体が形成されてもよい。接続の際には、正極リードは第1端部110cの第1接続部121に接続され、負極リードは、第1端部110cの第2接続部131に接続されてもよいし、第2端部110dの第3接続部133に接続されてもよい。従って、第3接続部133を設置することにより加熱アセンブリ100が片側接続を実現すると同時に、両側接続を実現することもでき、該加熱アセンブリ100は複数の配線方式を提供し、必要に応じて加熱アセンブリ100の接続方式を選択することができる。他の実施形態において、第1電極120は第3接続部133を含んでもよい。第3接続部133は正極リードに接続され、同様に発熱アセンブリが片側接続及び両側接続の機能も実現できる。
【0057】
一つの実施形態においては、第1接続部121、第2接続部131および第3接続部133の少なくとも一つは、発熱体110の発熱層112と間隔を置いて配置される。発熱層112が第1接続部121、第2接続部131及び第3接続部133の少なくとも一つに接続される際、電流の一部が第1接続部121から第2延伸部132に流れ、或いは、第1延伸部122から第2接続部131に流れ、或いは、第1延伸部122から第3接続部133に流れ、それにより、発熱領域の電流の流れが不規則になり、発熱領域の発熱が不均一になる。好ましくは、第1接続部121、第2接続部131及び第3接続部133はいずれも発熱体110の発熱層112と間隔を置いて設置され、発熱領域の電流の流れ方向が周方向であることを制限させ、それにより発熱領域の電流の流れ方向を規則的にさせ、発熱領域の発熱がより均一になり、エアロゾル生成マトリックスはより均一に加熱される。更に、発熱層112のエッジは第2端部110dに近い第1延伸部122の端部と面一であり、第1延伸部122は発熱層112を完全に同じ形状と面積を有し且つ間隔をあける2つの発熱領域に分割し、それにより発熱領域の電流の流れ方向をより規則的になる。理解できるように、第3接続部133がない場合、第1接続部121及び第2接続部131はいずれも発熱体110の発熱層112と間隔を置いて設置され、且つ発熱体110の発熱層112との距離が同じである。
【0058】
一つの実施形態においては、
図6及び
図7を参照し、
図6は別の加熱アセンブリ100の立体構造模式図を提供し、
図7は
図6の加熱アセンブリ100の展開概略図である。第1電極120は、第1接続部121に接続された複数の第1延伸部122を含み、第2電極130は、第2接続部131に接続された複数の第2延伸部132を含む。隣接する第1延伸部122及び第2延伸部132は間隔を置いて設置され、隣接する第1延伸部122と第2延伸部132との間に発熱領域が形成される。さらに、複数の第1延伸部122は複数の第2延伸部132と交互に間隔を置いて設置され、それにより発熱層112は周方向に分割され偶数の発熱領域が形成され、各発熱領域は発熱層112の一部を有する。
【0059】
第1延伸部122及び第2延伸部132の数が同じである場合、第1延伸部122及び第2延伸部132が交互に間隔をおいて設置され、発熱層112が十分に利用され、且つエアロゾル生成マトリックスを加熱するための偶数の発熱領域に分けられる。第1延伸部122及び第2延伸部132の数が異なる場合、二つの第1延伸部122が隣接又は二つの第2延伸部132が隣接する状況が発生し、隣接する二つの第1延伸部122の電極が同一極性であり、隣接する二つの第2延伸部132の電極が同一極性であり、その間に電流を導通させることができず、即ち隣接する二つの第1延伸部122又は隣接する二つの第2延伸部132の間に発熱領域を形成できず、発熱層112が十分に利用されることはできない。従って、第1延伸部122及び第2延伸部132の数が同じである場合、第1延伸部122及び第2延伸部132が交互に間隔を置いて設置され、発熱層112が十分に利用されることができ、発熱層112の一部が発熱領域を形成できないという状況を回避する。
【0060】
さらに、任意の隣接する第1延伸部122及び第2延伸部132の間隔距離は同じであり、且つ第1延伸部122及び第2延伸部132は軸方向に沿って延伸され、且つ直線形を呈する。それにより複数の第1延伸部122及び複数の第2延伸部132が発熱体110の外側面110aに周方向に沿って均一に分布され、隣接する第1延伸部122と第2延伸部132との間の発熱領域の形状及び大きさは同一であり、各発熱領域の等価抵抗は同じである。それにより、通電後に各発熱領域から放出された熱量の大きさをほぼ同じにすることができ、各発熱領域は各方向にエアロゾル生成マトリックスを均一に加熱することができる。
【0061】
第1延伸部122及び第2延伸部132の数が複数である場合には、第2電極130は第3接続部133を含む。第1接続部121は正極リードに接続すると同時に、さらに複数の第1延伸部122と接続することに用いられる。第3接続部133は負極リードに接続すると同時に、さらに複数の第2延伸部132を接続することに用いられる。即ち第1電極120と第2電極130とが歯電極を形成する。好ましくは、第3接続部133は各第2延伸部132に接続され、且つ第3接続部133は加熱体の第2端部110dに閉環状を形成し、それにより各発熱領域がいずれも通電されて各発熱領域を動作させることができる。
【0062】
図6及び
図7の実施形態において、第1延伸部122及び第2延伸部132の数はいずれも二つである。二つの第1延伸部122はそれぞれ第1接続部121の両端に位置する。一方の第2延伸部132はそれぞれ第2接続部131及び第3接続部133に接続され、他方の第2延伸部132は二つの第1延伸部122の間に設けられ且つ第3接続部133のみに接続される。第3接続部133は発熱体110の第2端部110dに環状のように設置され、且つそれぞれ二つの第2延伸部132に接続される。二つの第1延伸部122及び二つの第2延伸部132は交互に間隔を置いて設置され、いずれも発熱体110の軸方向に沿って延伸され、且ついずれも直線型を呈する。二つの第1延伸部122及び二つの第2延伸部132は周方向に沿って均一に分布され、且つ発熱層112を同じ形状と大きさの4つの発熱領域に分割し、それにより4つの発熱領域がエアロゾル生成マトリックスを均一に加熱することができる。回路によって発熱層112を二つの発熱領域に分ける加熱アセンブリ100に比べて、4つの発熱領域を有する加熱アセンブリ100における各発熱領域の等価抵抗はより小さく、各発熱領域の発熱パワーがより大きくエアロゾル生成マトリックスに対する加熱アセンブリ100の加熱効率をより高める。
【0063】
図8及び
図9を参照すると、
図8は別の加熱アセンブリ100の立体構造模式図を提供し、
図9は
図8の加熱アセンブリ100の展開概略図である。
図8及び
図9の実施形態において、第1延伸部122及び第2延伸部132の数はいずれも一つである。第1延伸部122及び第2延伸部132は、発熱体110の周方向に沿って螺旋状に延伸され、発熱体110の第1端部110cから第2端部110dまで延伸される。
【0064】
ここで、発熱層112は第1延伸部122と第2延伸部132との間に位置し、且つ螺旋型の発熱領域を形成する。好ましくは、第1延伸部122及び第2延伸部132の螺旋延伸方向が一致し、且つ第1延伸部122と第2延伸部132との間の距離が同じであり、第1延伸部122、第2延伸部132及び発熱層112が発熱体110の外側面110aに均一に分布され、それにより発熱層112がエアロゾル生成マトリックスを均一に加熱する。
【0065】
第1延伸部122及び第2延伸部132が発熱体110の第1端部110cから第2端110dまで螺旋状に延伸されるため、第1延伸部122の両端はいずれも第1接続部121として使用でき、第2延伸部132の両端はいずれも第2接続部131として用いることができる。又は、第一端部110c及び第2端部110dにはいずれも第1接続部121及び第2接続部131が設置され、且つ第1接続部121が第1延伸部122の一端に接続され、第2接続部131が第2延伸部132の一端に接続される。
【0066】
図10は本出願の一つの実施形態が提供するエアロゾル発生装置200の構造模式図である。本実施形態において、エアロゾル発生装置200が提供される。該エアロゾル発生装置200は加熱アセンブリ100及び電源アセンブリ230を含むことができる。
【0067】
ここで、加熱アセンブリ100は具体的には上記いずれかの実施形態に係る加熱アセンブリ100であってもよく、その具体的な構造と機能は上記実施形態における加熱アセンブリ100の関連説明を参照でき、且つ同一又は類似の技術的効果を実現することができ、ここでは説明を省略する。
【0068】
ここで、エアロゾル発生装置200はさらにハウジング210及び取付座220を含むことができる。取付座220は加熱アセンブリ100をハウジング210に固定することに用いられる。具体的には、取付座220は取付本体を含み、取付本体に貫通孔が設置され、加熱アセンブリ100は具体的に該貫通孔内に挿着されて取付座220に取付られる。具体的な実施形態において、貫通孔の側壁にさらに逃げ溝が設置されてもよく、正負極リードは具体的に該逃げ溝を介して取付座220内に延伸されて発熱体110上の取付座220から離れた第1電極120及び第2電極130に接続される。さらに、取付本体に少なくとも二つの係止部が設置され、取付座220は具体的に係止部によってエアロゾル発生装置のハウジング210に固定される。
【0069】
ここで、該エアロゾル発生装置200はさらにコントローラ(図に示せず)を含むことができ、コントローラはそれぞれ加熱アセンブリ100及び電源アセンブリ230に接続され、起動信号を受信した後に電源アセンブリ230を制御して加熱アセンブリ100に給電し且つ加熱アセンブリ100の発熱電力、加熱時間等を制御することに用いられる。
【0070】
ここで、電源アセンブリ230は加熱アセンブリ100の第1接続部121及び第2接続部131に電気的に接続され、加熱アセンブリ100に給電することに用いられる。且つ一つの実施形態においては、電源アセンブリ230は具体的に充電可能なリチウムイオン電池を含むことができる。
【0071】
本実施形態が提供するエアロゾル発生装置200は、加熱アセンブリ100を備える。加熱アセンブリ100は正極リードに接続するための第1接続部121及び負極リードに接続するための第2接続部131を発熱体110の外側面110aの同一端部に設置することにより、正極リード及び負極リードを発熱体110の同じ端部で接続することができ、対応する電極と連通するために正極リード又は負極リードをもう一方の端部まで配線する必要がない。第1接続部121及び第2接続部131を発熱体110の外側壁の対向する2つの端部に設置され、正極リード及び負極リードを2つの端部に接続する必要がある解決策に比べて、導線の配線経路を大幅に簡略化するだけでなく、導線の長さを減少させ、且つ製造コスト及び難度を効果的に低下させる。
【0072】
以上は本出願の実施形態のみであり、本出願の特許範囲を制限するものではなく、本出願明細書及び図面内容を利用して行われる等価構造又は等価フロー変換、又は直接的又は間接的に他の関連技術分野に応用され、いずれも同様に本出願の特許請求の範囲内に含まれる。
【国際調査報告】