(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20240711BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20240711BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/46
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024502690
(86)(22)【出願日】2023-04-03
(85)【翻訳文提出日】2024-01-17
(86)【国際出願番号】 KR2023004416
(87)【国際公開番号】W WO2023195696
(87)【国際公開日】2023-10-12
(31)【優先権主張番号】10-2022-0042432
(32)【優先日】2022-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク、ヒ クン
(72)【発明者】
【氏名】キム、トン スン
(72)【発明者】
【氏名】ペ、ヒョン チン
(72)【発明者】
【氏名】ヨム、チャン フン
(72)【発明者】
【氏名】イ、コン チャン
(72)【発明者】
【氏名】イム、ヘ チン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC01
4B162AC12
4B162AC22
(57)【要約】
様々な実施例に係るエアロゾル発生装置は、第1の端面、前記第1の端面の反対側に形成される第2の端面、前記第1の端面及び前記第2の端面の間に形成される前面及び前記前面の反対側に形成される後面を含む複数のパッドユニットと、前記パッドユニットの前面上に配置される加熱ユニットと、複数の前記パッドユニットの間に配置されるヒンジユニットと、を含み、前記エアロゾル発生装置は、各々の前記パッドユニットの前記前面が中心軸に向かって配置されるように変形されることができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
第1の端面、前記第1の端面の反対側に形成される第2の端面、前記第1の端面及び前記第2の端面の間に形成される前面及び前記前面の反対側に形成される後面を含む複数のパッドユニットと、
前記パッドユニットの前面上に配置される加熱ユニットと、
複数の前記パッドユニットの間に配置されるヒンジユニットと、
を含み、
前記エアロゾル発生装置は、前記各々のパッドユニットの前記前面が中心軸に向かって配置されるように変形されることができる、
エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記エアロゾル発生装置は、
前記複数のパッドユニットが一面上に並んで配置される、スプレッドモードと、
前記複数のパッドユニットの前記前面が中心軸に向かって配置される、ローリングモードと、
を含み、
前記ローリングモードの場合に前記エアロゾル発生装置が活性化し、前記スプレッドモードの場合に前記エアロゾル発生装置が不活性化する、
請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記ローリングモードで、前記エアロゾル発生装置は、前記複数のパッドユニットの前記前面が中心軸に向かって配置されることによってエアロゾル発生物品を収容することができる細長型空洞を形成する、
請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記加熱ユニットは、
熱を発生させる発熱部と、
前記発熱部を開閉するように構成されたカバー部と、
を含み、
前記カバー部は、前記エアロゾル発生物品が前記細長型空洞に挿入される場合に開放される、
請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記加熱ユニットの前記カバー部は、前記パッドユニットの前記前面と平行に配置され、
前記カバー部は、前記エアロゾル発生物品が前記細長型空洞に挿入され、前記カバー部を前記パッドユニットの前記前面上から押し出すことによって開放される、
請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記加熱ユニットは、前記ローリングモードで前記細長型空洞が円筒形に形成されるようにするアーチ状の構造を有する、
請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記複数のパッドユニットは、前記第1の端面及び前記第2の端面の間に形成され、前記前面及び前記後面の間に形成されるサイド面をさらに含み、複数の前記パッドユニットの相互間に前記サイド面が互いに隣接するように配置される、
請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
複数の前記パッドユニットは、
両角に各々配置されるエッジパッドユニットと、
前記エッジパッドユニットの間に配置される少なくとも1つ以上のセンターパッドユニットと、
を含み、
前記エッジパッドユニットの各々は、前記サイド面に配置される磁性体を含み、前記複数のパッドユニットの前記前面が前記中心軸に向かって配置されるように前記エアロゾル発生装置が変形される場合に前記磁性体間の引力によって前記エッジパッドユニットが互いに結合される、
請求項7に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記エッジパッドユニットの各々のサイド面は、
前記センターパッドユニットに隣接して配置される第1のサイド面と、
前記センターパッドユニットと離隔して配置される第2のサイド面と、
を含み、
前記第2のサイド面と前記前面との間の角は鈍角である、
請求項8に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記磁性体は、前記各々のエッジパッドユニットの前記第2のサイド面に配置され、
前記2つのエッジパッドユニットは、前記複数のパッドユニットの前記前面が中心軸に向かって配置されるように前記エアロゾル発生装置が変形される場合、ローリングモードで互いに対向して前記磁性体の引力によって結合される、
請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記複数のパッドユニットのうち少なくとも1つに配置され、前記エアロゾル発生装置に電力を供給するバッテリをさらに含む、
請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記複数のパッドユニットの前記後面に隣接して配置される断熱部材をさらに含み、
前記断熱部材は、前記加熱ユニットで発生した熱が前記各々のパッドユニットの前記後面に伝達されるのを妨げる、
請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記ヒンジユニットは、前記複数のパッドユニットを互いに連結し、
前記パッドユニットの前記第1の端面に平行に配置される第1のヒンジユニット及び前記第2の端面に平行に配置される第2のヒンジユニットを含む、
請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下、実施例は、エアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、伝統的なシガレットの欠点を克服する代替物品に関する需要が高まっている。例えば、シガレットスティックを電気的に加熱することによってエアロゾルを発生させる装置(e.g.シガレット型電子タバコ)に関する需要が高まっている。これにより、電気加熱式エアロゾル発生装置とそれに適用されるシガレットスティック(又はエアロゾル発生物品)に関する研究が盛んに行われている。例えば、公開特許公報第10-2017-0132823号は、非燃焼型香味吸引器、香喫味源ユニット及び霧化ユニットを開示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一実施例による目的は、使用されていないときに平面形状に保管可能であり、使用時には立体形状を有するように変形(ローリング)して使用されることによって、ユーザの便宜性を増大させるエアロゾル発生装置を提供することである。
【0004】
一実施例による目的は、保管及び携帯が容易であり、審美感を増大させるエアロゾル発生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
様々な実施例に係るエアロゾル発生装置は、第1の端面、前記第1の端面の反対側に形成される第2の端面、前記第1の端面及び前記第2の端面の間に形成される前面及び前記前面の反対側に形成される後面を含む複数のパッドユニットと、前記パッドユニットの前面上に配置される加熱ユニットと、複数の前記パッドユニットの間に配置されるヒンジユニットを含み、前記エアロゾル発生装置は、前記各々のパッドユニットの前記前面が中心軸に向かって配置されるように変形されることができる。
【0006】
一実施例において、前記エアロゾル発生装置は、前記複数のパッドユニットが一面上に並んで配置される、スプレッドモードと、前記複数のパッドユニットの前記前面が中心軸に向かって配置されるように変形される、ローリングモードと、を含み、前記ローリングモードの場合に前記エアロゾル発生装置が活性化し、前記スプレッドモードの場合に前記エアロゾル発生装置が不活性化することができる。
【0007】
一実施例において、前記ローリングモードでは、前記エアロゾル発生装置は、前記複数のパッドユニットの前記前面が中心軸に向かって配置されるように変形され、エアロゾル発生物品を収容することができる細長型空洞を形成することができる。
【0008】
一実施例において、前記加熱ユニットは、熱を発生させる発熱部と、前記発熱部を開閉するように構成されたカバー部と、を含み、前記カバー部は、前記エアロゾル発生物品が前記細長型空洞に挿入される場合に開放されることができる。
【0009】
一実施例において、前記加熱ユニットの前記カバー部は、前記パッドユニットの前記前面と平行に配置され、前記カバー部は、前記エアロゾル発生物品が前記細長型空洞に挿入され、前記カバー部を前記パッドユニットの前記前面上から押し出すことによって開放されることができる。
【0010】
一実施例において、前記加熱ユニットは、前記ローリングモードで前記細長型空洞が円筒形に形成されるようにするアーチ状の構造を有することができる。
【0011】
一実施例において、前記複数のパッドユニットは、前記第1の端面及び前記第2の端面の間に形成され、前記前面及び前記後面の間に形成されるサイド面をさらに含み、複数の前記パッドユニットの相互間に前記サイド面が互いに隣接するように配置されることができる。
【0012】
一実施例において、複数の前記パッドユニットは、両角にそれぞれ配置されるエッジパッドユニットと、前記エッジパッドユニットの間に配置される少なくとも1つ以上のセンターパッドユニットと、を含み、前記エッジパッドユニットのそれぞれは、前記サイド面に配置される磁性体を含み、前記複数のパッドユニットの前記前面が前記中心軸に向かって配置されるように前記エアロゾル発生装置が変形される場合に前記磁性体間の引力によって前記エッジパッドユニットが互いに結合されることができる。
【0013】
一実施例において、前記エッジパッドユニットの各々のサイド面は、前記センターパッドユニットに隣接して配置される第1のサイド面と、前記センターパッドユニットと離隔して配置される第2のサイド面と、を含み、前記第2のサイド面と前記前面との間の角は、鈍角であり得る。
【0014】
一実施例において、前記2つのエッジパッドユニットは、前記複数のパッドユニットの前記前面が中心軸に向かって配置されるように前記エアロゾル発生装置が変形される場合にローリングモードで互いに対向して前記磁性体の引力によって結合されることができる。
【0015】
一実施例において、前記複数のパッドユニットのうち少なくとも1つに配置され、前記エアロゾル発生装置に電力を供給するバッテリをさらに含むことができる。
【0016】
一実施例において、前記複数のパッドユニットの前記後面に隣接して配置される断熱部材をさらに含み、前記断熱部材は、前記加熱ユニットで発生した熱が前記各々のパッドユニットの前記後面に伝達されるのを防ぐことができる。
【0017】
一実施例において、前記ヒンジユニットは、前記複数のパッドユニットを互いに連結し、前記パッドユニットの前記第1の端面と平行に配置される第1のヒンジユニット及び前記第2の端面と平行に配置される第2のヒンジユニットを含むことができる。
【発明の効果】
【0018】
一実施例に係るエアロゾル発生装置は、使用されていないときに平面形状に保管可能であり、使用時には立体形状を有するように変形(ローリング)して使用されることによって、ユーザの便宜性を増大させることができる。
【0019】
一実施例に係るエアロゾル発生装置は、保管及び携帯が容易であり、審美感を増大させることができる。
【0020】
一実施例に係るエアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システムの効果は、上記で言及されたものに限定されず、言及されていない他の効果は、以下の記載から通常の技術者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】一実施例に係るエアロゾル発生装置のブロック図である。
【
図2A】一実施例に係るエアロゾル発生装置のスプレッドモード状態を示す図である。
【
図2B】一実施例に係るエアロゾル発生装置のスプレッドモード状態を示す図である。
【
図3】一実施例に係るエアロゾル発生装置のローリングモード状態を示す図である。
【
図4】一実施例に係るエアロゾル発生装置のローリングモード状態でエアロゾル発生物品が収容されたエアロゾル発生システムを示す図である。
【
図5A】一実施例に係るエアロゾル発生装置にエアロゾル発生物品が挿入されない状態の平面図である。
【
図5B】一実施例に係るエアロゾル発生装置にエアロゾル発生物品が挿入されない状態の平面図である。
【
図6】一実施例に係るエアロゾル発生装置のスプレッドモード状態でカバー部が剥がれた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
実施例において使用される用語は、本発明における機能を考慮しながら、できるだけ現在広く使用されている一般的な用語を選択したが、これは当分野に従事している技術者の意図又は判例、新しい技術の出現などによって変わり得る。また、特定の場合には、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合、該当する発明の説明部分に詳細にその意味を記載する。したがって、本発明において使用される用語は、単なる用語の名称ではなく、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されるべきである。
【0023】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」という場合、これは特に反対する記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。さらに、明細書に記載の「~部」、「~モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能又は動作を処理する単位を意味し、これはハードウェア又はソフトウェアで実現されてもよく、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0024】
本明細書において使用されるように、「少なくともいずれか1つ」などの表現が配列された構成要素の前にある場合、配列された各々の構成ではなく全構成要素を修飾する。例えば、「a、b、及びcのうち少なくともいずれか1つ」という表現は、a、b、c、又はaとb、aとc、bとc、又はaとbとcを含むと解釈されるべきである。
【0025】
以下の実施例において、「エアロゾル発生物品」は、媒質を収容する物品であって、エアロゾルが該当物品を通過し、媒質が移行する物品を意味することができる。エアロゾル発生物品の代表的な例としてはシガレットが挙げられるが、本開示の範囲はこれに限定されるものではない。
【0026】
以下の実施例において、「上流」(upstream)又は「上流方向」は、ユーザ(喫煙者)の口部から離れる方向を意味し、「下流」(downstream)又は「下流方向」は、ユーザの口部から近づく方向を意味することができる。上流及び下流という用語は、エアロゾル発生物品を構成する要素の相対的位置を説明するために用いられる。
【0027】
以下の実施例において、「パフ(puff)」とは、ユーザの吸入(inhalation)を意味し、吸入とは、ユーザの口や鼻を通じてユーザの口腔内、鼻腔内又は肺に引き寄せる状況を意味する。
【0028】
一実施例において、エアロゾル発生装置は、内部空間に収容されるエアロゾル発生物品を電気的に加熱してエアロゾルを生成する装置であってもよい。
【0029】
エアロゾル発生装置はヒーターを含むことができる。一実施例において、ヒーターは電気抵抗性ヒーターであってもよい。例えば、ヒーターは、電気伝導性トラック(track)を含むことができ、電気伝導性トラックに電流が流れるとヒーターが加熱されることができる。
【0030】
ヒーターは、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素又は棒状の加熱要素を含むことができ、加熱要素の形状によってエアロゾル発生物品の内部又は外部を加熱することができる。
【0031】
エアロゾル発生物品はタバコロッド及びフィルタロッドを含むことができる。タバコロッドは、シート(sheet)で作製されてもよく、ストランド(strand)で作製されてもよく、タバコシートが細かく切られた刻草で作製されてもよい。また、タバコロッドは熱伝導物質によって囲まれてもよい。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルなどの金属ホイルであってもよいが、これに制限されるものではない。
【0032】
フィルタロッドはセルロースアセテートフィルタであってもよい。フィルタロッドは少なくとも1つ以上のセグメントで構成されてもよい。例えば、フィルタロッドは、エアロゾルを冷却する第1のセグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングする第2のセグメントを含むことができる。
【0033】
他の実施例において、エアロゾル発生装置はエアロゾル生成物質を保有するカートリッジを用いてエアロゾルを生成する装置であってもよい。
【0034】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル生成物質を保有するカートリッジ及びカートリッジを支持する本体を含むことができる。カートリッジは本体と着脱可能に結合されることができるが、これに制限されるものではない。カートリッジは本体と一体に形成又は組み立てられてもよく、ユーザによって脱着されないように固定されてもよい。カートリッジは内部にエアロゾル生成物質を収容した状態で本体に装着されてもよい。ただし、これらに制限されるものではなく、カートリッジが本体に結合された状態でカートリッジ内部にエアロゾル生成物質が注入されてもよい。
【0035】
カートリッジは、液体状態、固体状態、気体状態、ゲル(gel)状態などの様々な状態のうちいずれかの状態を有するエアロゾル生成物質を保有することができる。エアロゾル生成物質は液状組成物を含むことができる。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。
【0036】
カートリッジは、本体から伝達される電気信号又は無線信号などによって作動することで、カートリッジ内部のエアロゾル生成物質の相(phase)を気体の相に変換してエアロゾルを発生させる機能を実行することができる。エアロゾルは、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子及び空気が混合した状態の気体を意味することができる。
【0037】
別の実施例において、エアロゾル発生装置は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成することができ、生成されたエアロゾルはシガレットを通過してユーザに伝達されることができる。すなわち、液状組成物から生成されたエアロゾルは、エアロゾル発生装置の気流通路に沿って移動することができ、気流通路は、エアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成されることができる。
【0038】
さらに別の実施例において、エアロゾル発生装置は、超音波振動方式を用いてエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成する装置であってもよい。ここで、超音波振動方式とは、振動子によって発生する超音波振動でエアロゾル生成物質を霧化させることによってエアロゾルを発生させる方式を意味することができる。
【0039】
エアロゾル発生装置は振動子を含むことができ、振動子を介して短い週期の振動を発生させてエアロゾル生成物質を霧化させることができる。振動子で発生する振動は超音波振動であってもよく、超音波振動の周波数帯域は約100kHz~約3.5MHz周波数帯域であってもよいが、これらに制限されるものではない。
【0040】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル生成物質を吸収するウィックをさらに含むことができる。例えば、ウィックは、振動子の少なくとも一領域を囲むように配置されてもよく、又は振動子の少なくとも一領域と接触するように配置されてもよい。
【0041】
振動子に電圧(例えば、交流電圧)が印加されることによって、振動子から熱及び/又は超音波振動が発生することができ、振動子から発生した熱及び/又は超音波振動はウィックに吸収されたエアロゾル生成物質に伝達されることができる。ウィックに吸収されたエアロゾル生成物質は、振動子から伝達される熱及び/又は超音波振動によって気体の相(phase)に変換されることができ、その結果、エアロゾルが生成されることができる。
【0042】
例えば、振動子から発生した熱によってウィックに吸収されたエアロゾル生成物質の粘度が低くなることがあり、振動子から発生した超音波振動によって粘度が低くなったエアロゾル生成物質が微細粒子化することによって、エアロゾルが生成されることができるが、これらに制限されるものではない。
【0043】
別の実施例において、エアロゾル発生装置は、誘導加熱(induction heating)方式でエアロゾル発生装置に収容されるエアロゾル生成物品を加熱することによって、エアロゾルを生成する装置であってもよい。
【0044】
エアロゾル発生装置は、サセプタ(susceptor)及びコイルを含むことができる。一実施例において、コイルはサセプタに磁場を印加することができる。エアロゾル発生装置からコイルに電力が供給されることによって、コイルの内部には磁場が形成されることができる。一実施例において、サセプタは外部磁場によって発熱する磁性体であってもよい。サセプタがコイルの内部に位置して磁場が印加されることによって発熱することでエアロゾル生成物品が加熱されることができる。さらに、選択的に、サセプタはエアロゾル生成物品内に位置することができる。
【0045】
別の実施例において、エアロゾル発生装置はクレードル(cradle)をさらに含むことができる。
【0046】
エアロゾル発生装置は、別途のクレードルと共にシステムを構成することができる。例えば、クレードルはエアロゾル発生装置のバッテリを充電することができる。あるいは、クレードルとエアロゾル発生装置とが結合された状態でヒーターが加熱されることができる。
【0047】
以下では、添付の図面を参照して本開示の実施例について、当該技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本開示は、前述した様々な実施例のエアロゾル発生装置において実現可能な形態で実施されるか、又は様々な異なる形態で実現されて実施されることができ、本明細書に記載の実施例に制限されない。
【0048】
以下では、図面を参照して本開示の実施例を詳細に説明する。
【0049】
図1は、一実施例に係るエアロゾル発生装置100のブロック図である。
【0050】
エアロゾル発生装置100は、制御部110、検出部120、出力部130、バッテリ140、ヒーター150、ユーザ入力部160、メモリ170及び通信部180を含むことができる。ただし、エアロゾル発生装置100の内部構造は、
図1に示すものに制限されない。すなわち、エアロゾル発生装置100の設計に応じて、
図1に示す構成の一部が省略されるか、新たな構成がさらに追加されることを本実施例に関する技術分野における通常の知識を有する者であれば理解することができる。
【0051】
検出部120は、エアロゾル発生装置100の状態又はエアロゾル発生装置100の周辺の状態を感知し、感知された情報を制御部110に伝達することができる。制御部110は、前記感知された情報に基づいて、ヒーター150の動作制御、喫煙の制限、エアロゾル発生物品(例えば、エアロゾル発生物品、カートリッジなど)の挿入如何判断、通知表示などの様々な機能が行われるようにエアロゾル発生装置100を制御することができる。
【0052】
検出部120は、温度センサ122、挿入感知センサ124及びパフセンサ126のうち少なくとも1つを含むことができるが、これらに制限されない。
【0053】
温度センサ122は、ヒーター150(又は、エアロゾル生成物質)が加熱される温度を感知することができる。エアロゾル発生装置100は、ヒーター150の温度を感知する別途の温度センサを含むか、ヒーター150自体が温度センサの役割を果たすことができる。あるいは、温度センサ122は、バッテリ140の温度をモニタリングするようにバッテリ140の周囲に配置されたものであってもよい。
【0054】
挿入感知センサ124は、エアロゾル発生物品の挿入及び/又は除去を感知することができる。例えば、挿入感知センサ124は、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ及び赤外線センサのうち少なくとも1つを含むことができ、エアロゾル発生物品が挿入及び/又は除去されることによる信号変化を感知することができる。
【0055】
パフセンサ126は、気流通路又は気流チャンネルの様々な物理的変化に基づいてユーザのパフを感知することができる。例えば、パフセンサ126は、温度変化、流量(flow)変化、電圧変化及び圧力変化のいずれかに基づいてユーザのパフを感知することができる。
【0056】
検出部120は、前述したセンサ122~126の他に、温/湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、及びRGBセンサ(illuminance sensor)のうち少なくとも1つをさらに含むことができる。各センサの機能は、その名称から通常の技術者が直観的に推論することができるので、具体的な説明は省略されてもよい。
【0057】
出力部130は、エアロゾル発生装置100の状態に関する情報を出力してユーザに提供することができる。出力部130は、ディスプレイ部132、ハプティック部134及び音響出力部136のうち少なくとも1つを含むことができるが、これらに制限されるものではない。ディスプレイ部132とタッチパッドがレイヤー構造を成してタッチスクリーンで構成される場合、ディスプレイ部132は出力装置の他に入力装置としても使用できる。
【0058】
ディスプレイ部132は、エアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに視覚的に提供することができる。例えば、エアロゾル発生装置100に関する情報は、エアロゾル発生装置100のバッテリ140の充/放電状態、ヒーター150の予熱状態、エアロゾル発生物品の挿入/除去状態又はエアロゾル発生装置100の使用が制限される状態(例えば、異常物品感知)などの様々な情報を意味することができ、ディスプレイ部132は、前記情報を外部に出力することができる。ディスプレイ部132は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などであってもよい。また、ディスプレイ部132は、LED発光素子形態であってもよい。
【0059】
ハプティック部134は、電気的信号を機械的な刺激又は電気的な刺激に変換してエアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに触覚的に提供することができる。例えば、ハプティック部134は、モータ、圧電素子、又は電気刺激装置を含むことができる。
【0060】
音響出力部136は、エアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに聴覚的に提供することができる。例えば、音響出力部136は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力することができる。
【0061】
バッテリ140は、エアロゾル発生装置100が動作するのに用いられる電力を供給することができる。バッテリ140は、ヒーター150が加熱されるように電力を供給することができる。また、バッテリ140は、エアロゾル発生装置100内に備えられた他の構成(例えば、検出部120、出力部130、ユーザ入力部160、メモリ170及び通信部180)の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ140は、充電可能なバッテリであってもよく、使い捨てバッテリであってもよい。例えば、バッテリ140はリチウムポリマー(LiPoly)バッテリであってもよいが、これに制限されない。
【0062】
ヒーター150は、バッテリ140から電力を供給されてエアロゾル生成物質を加熱することができる。
図1には示されていないが、エアロゾル発生装置100は、バッテリ140の電力を変換してヒーター150に供給する電力変換回路(例えば、DC/DCコンバータ)をさらに含むことができる。また、エアロゾル発生装置100が誘導加熱方式でエアロゾルを生成する場合、エアロゾル発生装置100はバッテリ140の直流電源を交流電源に変換するDC/ACコンバータをさらに含むことができる。
【0063】
制御部110、検出部120、出力部130、ユーザ入力部160、メモリ170及び通信部180は、バッテリ140から電力を供給されて機能を実行することができる。
図1には示されていないが、バッテリ140の電力を変換して各々の構成要素に供給する電力変換回路、例えば、LDO(low dropout)回路又は電圧レギュレータ回路をさらに含むことができる。
【0064】
一実施例において、ヒーター150は任意の適した電気抵抗性物質で形成されてもよい。例えば、適した電気抵抗性物質は、チタン、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロム、ハフニウム、ナイオブ、モリブデナム、タングステン、スズ、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属又は金属合金であってもよいが、これらに制限されない。また、ヒーター150は、金属熱線(wire)、電気伝導性トラック(track)が配置された金属熱板(plate)、セラミック発熱体などで実現されてもよいが、これらに制限されない。
【0065】
他の実施例において、ヒーター150は誘導加熱方式のヒーターであってもよい。例えば、ヒーター150は、コイルによって印加された磁場を通じて発熱してエアロゾル生成物質を加熱するサセプタを含むことができる。
【0066】
一実施例において、ヒーター150は複数のヒーターを含むことができる。例えば、ヒーター150は、エアロゾル発生物品を加熱するための第1のヒーター及び液状を加熱するための第2のヒーターを含むことができる。
【0067】
ユーザ入力部160は、ユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力することができる。例えば、ユーザ入力部160は、キーパッド(key pad)、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線感知方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式など)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがあり得るが、これらに制限されるものではない。また、
図1には示されていないが、エアロゾル発生装置100は、USB(universal serial bus)インターフェースなどの連結インターフェース(connection interface)をさらに含み、USBインターフェースなどの連結インターフェースを介して他の外部装置に連結して情報を送受信するか、バッテリ140を充電することができる。
【0068】
メモリ170は、エアロゾル発生装置100内で処理される各種データを貯蔵するハードウェアであって、制御部110で処理されたデータ及び処理されるデータを貯蔵することができる。メモリ170は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、SD又はXDメモリなど)、ラム(RAM、random access memory)SRAM(static random access memory)、ロム(ROM、read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、PROM(programmable read-only memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち少なくとも1つのタイプの貯蔵媒体を含むことができる。メモリ170は、エアロゾル発生装置100の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル及びユーザの喫煙パターンに関するデータなどを貯蔵することができる。
【0069】
通信部180は、他の電子装置との通信のための少なくとも1つの構成要素を含むことができる。例えば、通信部180は、近距離通信部182及び無線通信部184を含むことができる。
【0070】
近距離通信部(short-range wireless communication unit)182は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部(Near Field Communication unit)、WLAN(ワイパイ)通信部、Zigbee(登録商標)通信部、赤外線(IrDA、infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra-wideband)通信部、Ant+通信部などを含むことができるが、これらに制限されない。
【0071】
無線通信部184は、セルラーネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例えば、LAN又はWAN)通信部などを含むことができるが、これらに制限されない。無線通信部184は、加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI))を用いて通信ネットワーク内でエアロゾル発生装置100を確認及び認証することもできる。
【0072】
制御部110は、エアロゾル発生装置100の全般的な動作を制御することができる。一実施例において、制御部110は少なくとも1つのプロセッサを含むことができる。プロセッサは、複数の論理ゲートのアレイで実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサとこのマイクロプロセッサで実行することができるプログラムが貯蔵されたメモリの組み合わせで実現されてもよい。また、他の形態のハードウェアで実現されてもよいことを本実施例が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば理解することができる。
【0073】
制御部110は、バッテリ140の電力をヒーター150に供給することを制御することによってヒーター150の温度を制御することができる。例えば、制御部110は、バッテリ140とヒーター150との間のスイッチング素子のスイッチングを制御することで電力供給を制御することができる。他の例では、制御部110の制御命令に従って加熱直接回路がヒーター150に対する電力供給を制御することもできる。
【0074】
制御部110は、検出部120によって感知された結果を分析し、その後、行われる処理を制御することができる。例えば、制御部110は、検出部120によって感知された結果に基づいて、ヒーター150の動作が開始又は終了するように、ヒーター150に供給される電力を制御することができる。他の例として、制御部110は、検出部120によって感知された結果に基づいて、ヒーター150が所定の温度まで加熱されるか、適切な温度を維持するようにヒーター150に供給される電力の量及び電力が供給される時間を制御することができる。
【0075】
制御部110は、検出部120によって感知された結果に基づいて、出力部130を制御することができる。例えば、パフセンサ126を介してカウントされたパフ回数が既に設定された回数に達すると、制御部110は、ディスプレイ部132、ハプティック部134及び音響出力部136のうち少なくとも1つを介してユーザにエアロゾル発生装置100がすぐ終了することを予告することができる。
【0076】
一実施例において、制御部110は、検出部120によって感知されたエアロゾル発生物品の状態に応じてヒーター150に対する電力供給時間及び/又は電力供給量を制御することができる。例えば、エアロゾル発生物品が過湿状態の場合、制御部110は誘導コイルに対する電力供給時間を制御して、エアロゾル発生物品が一般的な状態の場合よりも予熱時間を増加させることができる。
【0077】
一実施例は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールなどのコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態としても実現されてもよい。コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の可用媒体であってもよく、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ貯蔵媒体及び通信媒体をいずれも含むことができる。コンピュータ貯蔵媒体は、コンピュータ読み取り可能命令語、データ構造、プログラムモジュール又はその他のデータなどの情報の貯蔵のための任意の方法又は技術で実現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は典型的にコンピュータ読み取り可能命令語、データ構造、プログラムモジュールなどの変調されたデータ信号のその他のデータ、又はその他の送信メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0078】
図2A及び
図2Bは、一実施例に係るエアロゾル発生装置200のスプレッドモードMS状態を示す図である。
【0079】
図2A及び
図2Bを参照すると、一実施例に係るエアロゾル発生装置200は、パッドユニット210、加熱ユニット220及びヒンジユニット230を含むことができる。
【0080】
一実施例に係るパッドユニット210は、様々な電子/機械コンポネント、例えば、加熱ユニット220、バッテリ(図示せず)及び制御部(図示せず)などを収容するように構成されてもよい。
【0081】
引き続き、
図2A及び
図2Bを参照すると、一実施例に係るエアロゾル発生装置200は、複数のパッドユニット210を含むことができ、好ましくは、エッジパッドユニット212及びセンターパッドユニット214を含むことができる。一実施例に係るエッジパッドユニット212は、複数のパッドユニット210が並列に配置される場合、両角に配置されるパッドユニット210に該当する。一実施例に係るセンターパッドユニット214は、エッジパッドユニット212を除く少なくとも1つ以上のパッドユニット210に該当する。
図2A、
図2B及び以下の図面による実施例において、センターパッドユニット214は1つであると示されているが、必ずしもこれに限定されず、エアロゾル発生装置200は、2つ以上のセンターパッドユニット214を含むことができる。
【0082】
一実施例に係るエッジパッドユニット212及びセンターパッドユニット214は、第1の端面212a、214a、第1の端面212a、214aの反対側に形成される第2の端面212b、214b、第1の端面212a、214a及び第2の端面212b、214bの間に形成される前面212c、214c及び前面212c、214cの反対側に形成される後面212d、214dを含むことができる。以下では、エアロゾル発生装置200の第1の端面212a、214a側方向をエアロゾル発生装置200の上部又は上方、エアロゾル発生装置200の第2の端面212b、214b側方向をエアロゾル発生装置200の下部又は下方と規定する。
【0083】
また、一実施例に係るパッドユニット210は、パッドカバー216を含むことができる。一実施例に係るパッドカバー216は、パッドユニット210の前面212c、214cを形成し、外部の衝撃及び異物から各々のパッドユニット212、214の内部に収容される様々な電子/機械コンポネントを保護することができる。
【0084】
引き続き、
図2A及び
図2Bを参照すると、エッジパッドユニット212及びセンターパッドユニット214の前面212c、214cは一平面上に配置され、エッジパッドユニット212及びセンターパッドユニット214の後面212d、214dは、前面212c、214cが配置された平面と平行な他平面上に配置されてもよい。一実施例に係るエアロゾル発生装置200は、複数のパッドユニット210の前面212c、214cが1つの中心軸(例えば、
図3の中心軸X-X)に向かって配置されるように変形されてもよい。エアロゾル発生装置200は複数のパッドユニット210が平面上に並んで配置される場合にスプレッドモードMS(
図2A参照)に該当し、エアロゾル発生装置200は、複数のパッドユニット210の前面212c、214cが1つの中心軸X-Xに向かうように配置される場合にローリングモードMRに該当することができる。
【0085】
図2A及び
図2Bを参照すると、一実施例に係る加熱ユニット220は、エアロゾル発生装置200が活性化する場合に温度が上昇して熱を発生させることができる。一実施例において、加熱ユニット220はパッドユニット212、214の前面212c、214c上に配置されてもよい。好ましくは、一実施例に係る加熱ユニット220は、パッドユニット212、214の第1の端面212a、214aに隣接して配置されてもよい。
【0086】
一実施例に係る加熱ユニット220は、カバー部224及び発熱部222を含むことができる。カバー部224は発熱部222を開閉するように構成される。発熱部222は、エアロゾル発生装置200が活性化する場合に熱を発生させることができる。カバー部224が発熱部222を覆っているとき、エアロゾル発生装置200が不活性化状態で維持されることができる。一実施例に係るカバー部224は、エアロゾル発生装置200のパッドユニット210の前面212c、214c上で上下に摺動することができる。エアロゾル発生物品(例えば、
図4のエアロゾル発生物品3)がエアロゾル発生装置200の細長型空洞(例えば、
図3の細長型空洞240)内部に挿入されると、エアロゾル発生物品3がカバー部224の一端を下方に押し出し、発熱部222を開放させることができる。その結果、エアロゾル発生装置200が活性化することができる。
【0087】
一実施例に係るヒンジユニット230は、隣接するパッドユニット210の間に配置され、エッジパッドユニット212とセンターパッドユニット214を互いに連結することができる。一実施例に係るヒンジユニット230は、各々の隣接するパッドユニット210の間に1つ以上が配置されてもよい。
図2A及び
図2Bを参照すると、一実施例に係るヒンジユニット230は、第1のヒンジユニット232及び第2のヒンジユニット234を含むことができる。ただし、隣接するパッドユニット210の間に配置されるヒンジユニット230の個数は本実施例に限定されず、第1のヒンジユニット232及び第2のヒンジユニット234の間に1つ以上の追加のヒンジユニット230が配置されてもよい。一実施例に係る第1のヒンジユニット232は、各々のパッドユニット212、214の第1の端面212a、214aと平行に配置され、一実施例に係る第2のヒンジユニット234は、各々のパッドユニット212、214の第2の端面212b、214bと平行に配置されてもよい。
【0088】
一実施例に係るヒンジユニット230は、エアロゾル発生装置200がスプレッドモードMSとローリングモードMRとの間で滑らかに変形できるようにする。一実施例に係るヒンジユニット230は、固定ヒンジ、シリンダヒンジ、テーブルヒンジ、ピアノヒンジ又はこれらの組み合わせであってもよく、必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0089】
図3は、一実施例に係るエアロゾル発生装置200のローリングモードMRの状態を示す図である。
【0090】
一実施例において、エアロゾル発生装置200は、エッジパッドユニット212の両方角が互いに接触するように変形されてもよい。一実施例に係るエアロゾル発生装置200がローリングモードMRに変形されると、各々のパッドユニット212、214の前面212c、214cが中心軸X-Xに向かって配置されるように変形されてもよい。一実施例に係るエアロゾル発生装置200が
図2AのスプレッドモードMSから
図3のローリングモードMRに変形されると、2つのエッジパッドユニット212の角側端部が互いに接触することができる。この場合、エッジパッドユニット212の角側端部は、マグネチック結合方式、スナップフィット結合方式、抑止嵌合結合方式、スナップ&アンド摺動方式などで結合されることができる。好ましくは、エッジパッドユニット212の角は、マグネチック結合方式で結合されることができる。ただし、エッジパッドユニット212の角側端部の結合は、このような結合方式に限定されず、その他の結合方式をいずれも含むことができる。
【0091】
一実施例に係るパッドユニット212、214は、第1の端面212a、214a及び第2の端面212b、214bの間に形成され、前面212c、214c及び後面212d、214dの間に形成されるサイド面212e、214eをさらに含むことができる。一実施例に係るエアロゾル発生装置200は、スプレッドモードMS(
図2A参照)で各々のパッドユニット212、214相互間にサイド面212e、214eが互いに隣接して配置されているが、各々のパッドユニット212、214のサイド面212e、214eが互いに離れ、ローリングモードMR(
図3参照)に変形されることができる。
【0092】
一実施例に係るエアロゾル発生装置200がローリングモードMRに変形されて細長型空洞240を形成することができる。一実施例に係る細長型空洞240は、エアロゾル発生物品が収容される空間であってもよい。エアロゾル発生物品は細長型空洞240の内部に収容され、エアロゾル発生装置200のヒーティングユニット220によって加熱されることができる。これに関する内容は、
図5A及び
図5Bを参照してさらに詳細に説明する。
【0093】
図4は、一実施例に係るエアロゾル発生装置200のローリングモードMRの状態でエアロゾル発生物品3が収容されたエアロゾル発生システムSを示す図である。
【0094】
一実施例に係るエアロゾル発生システムSにおいて、エアロゾル発生装置200の細長型空洞240にエアロゾル発生物品3が収容されてもよい。
【0095】
一実施例に係るエアロゾル発生物品3がエアロゾル発生装置200の細長型空洞240に収容される場合、エアロゾル発生物品3は、エアロゾル発生装置200の各々のパッドユニット212、214の前面212c、214c上に配置される加熱ユニット220のカバー部(例えば、
図2Bのカバー部224)を開放させることができる。エアロゾル発生物品3は、細長型空洞240の内部に挿入される過程で加熱ユニット220のカバー部224を下方に押し出すことによってカバー部224を開放させることができる。加熱ユニット220のカバー部224が開放されると、カバー部224によって覆われていた発熱部222が各々のパッドユニット212、214の前面212c、214cと同一の平面上に配置されるように露出することができる。一実施例に係る発熱部222は、エアロゾル発生物品3と接触して、エアロゾル発生物品3の内部に配置された媒質及びその他のエアロゾル発生物質を加熱することによってユーザの口部に向かってエアロゾルが移行することができる。以下では、
図5A及び
図5Bを参照して、エアロゾル発生物品3を効率よく加熱する構造について詳細に説明する。
【0096】
図5A及び
図5Bは、いくつかの実施例に係るエアロゾル発生装置200にエアロゾル発生物品3が挿入されない状態の平面図である。
【0097】
図5Aを参照すると、一実施例に係るエアロゾル発生装置200は、ローリングモードMR(
図3参照)で三角形の形状を有する細長型空洞240を含むことができる。前述したように、エアロゾル発生装置200の細長型空洞240の内部にエアロゾル発生物品3が挿入されることができ、エアロゾル発生物品3は、加熱ユニット220のカバー部224を下方に押し出して挿入されることによって発熱部222と接触することができる。この場合、エアロゾル発生物品3は円形の断面を有するので、三角形の断面を有する細長型空洞240の各面に対して線接触して加熱されることができる。
【0098】
エアロゾル発生装置200に含まれるパッドユニット210のうち、センターパッドユニット214の個数が増加するほど、ローリングモードMRで細長型空洞240の角数(number of angle)は増加する。例えば、センターパッドユニット214が2つであるエアロゾル発生装置の細長型空洞は四角形状であり、センターパッドユニット214が4つであるエアロゾル発生装置の細長型空洞は六角形状であってもよい。すなわち、センターパッドユニット214の個数が増加するほど、エアロゾル発生装置がローリングモードMRで形成する細長型空洞は円形に近づくことができる。細長型空洞が円形に近づくほど、細長型空洞の内部に挿入されるエアロゾル発生物品3と発熱部222の接触面積が広くなり、効率的な加熱が可能である。
【0099】
図5Bを参照すると、エアロゾル発生装置200は、ローリングモードMR(
図3参照)で円形の断面を有する細長型空洞240を含むことができる。他の実施例に係る加熱ユニット(例えば、
図2A及び/又は
図2Bの加熱ユニット220)のカバー部224及び発熱部222はアーチ状の構造を有することができる。他の実施例に係るカバー部224及び発熱部222がアーチ状の構造を有すると、
図5Bに示すように、エアロゾル発生装置200がローリングモードMRで円形の断面を有する細長型空洞240を形成することができる。細長型空洞240が円形に形成される場合、細長型空洞240の内部に挿入されるエアロゾル発生物品3と発熱部222は面接触が可能となり、より効率的な加熱が可能である。
【0100】
図5A及び
図5Bを参照すると、エッジパッドユニット212に含まれるサイド面212eは、第1のサイド面212e-1及び第2のサイド面212e-2を含むことができる。一実施例において、第1のサイド面212e-1はセンターパッドユニット214に隣接して配置されるサイド面に該当し、第2のサイド面212e-2はセンターパッドユニット214と離隔して配置されるサイド面に該当することができる。
【0101】
一実施例において、エッジパッドユニット212の第2のサイド面212e-2が前面212cと成す角度aは、90度以上180度以下、すなわち、鈍角に該当することができる。この場合、
図5A及び/又は
図5Bのように、ローリングモードMRで前記第2のサイド面212e-2はローリングモードMRで互いに対向して密着することができる。2つのエッジパッドユニット212の第2のサイド面212e-2が前面212cと成す角度aは、鈍角であることを満足しながら異なる角度を有することができるが、
図5A及び/又は
図5Bのように互いに同一の角度aを有することが好ましい。一実施例において、エッジパッドユニット212の第1のサイド面212e-1が前面212cと成す角度及びセンターパッドユニット214のサイド面214eが前面214cと成す角度はそれぞれ90度であってもよいが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0102】
図6は、一実施例に係るエアロゾル発生装置200のパッドカバー216が剥がれた状態を示す図である。
【0103】
図6を参照すると、各々のパッドユニット212、214の内部には様々な電子/機械コンポネントが含まれてもよい。一実施例において、各々のパッドユニット212、214の内部には、磁性体M1、M2、断熱部材250、バッテリ260及び制御部270が収容されてもよい。
【0104】
一実施例に係る磁性体M1、M2は、エッジパッドユニット212のサイド面に配置されてもよい。一実施例に係るエアロゾル発生装置200がローリングモードMR(
図3参照)の状態にある場合、両角に配置されたエッジパッドユニット212の角が互いに接触することができる。この場合、エッジパッドユニット212の角は、好ましくはマグネチック結合方式で結合されることができる。エアロゾル発生装置の一端に配置されたエッジパッドユニット212のサイド面に配置される磁性体M1及びエアロゾル発生装置の他端に配置されたエッジパッドユニット212のサイド面に配置される磁性体M2は、互いに引力を形成して取り付けられることによって、エアロゾル発生装置200はローリングモードMRの状態を維持することができる。
【0105】
一実施例に係る断熱部材250は、ヒーティングユニット220の発熱部222で発生した熱がパッドユニット212、214の後面(例えば、
図2Bの後面212d、214d)に伝達されるのを防ぐことができる。一実施例に係る断熱部材250は、
図6に示すように、発熱部222の少なくとも一面を囲むように配置され、好ましくはパッドユニット212、214の前面(例えば、
図2Aの前面212c、214c)に向かう面を除く残りの面のうち少なくとも3つの面を囲むように配置され、さらに好ましくはパッドユニット212、214の前面(例えば、
図2Aの前面212c、214c)に向かう面を除く全ての面を囲むように配置されてもよい。一実施例に係る断熱部材250によって、エアロゾル発生装置200のエアロゾル発生物品3に対する加熱効率が増大し、ユーザがエアロゾル発生装置200を用いる場合、把持部に伝達される熱感を減らすことができる。
【0106】
一実施例において、バッテリ260は、複数のパッドユニット210のうち少なくとも一つに配置されてもよい。複数のパッドユニット210のうち1つのパッドユニットにのみバッテリ260が配置される場合、エアロゾル発生装置200の重さが減少して携帯性が増大することができる。複数のパッドユニット210のうち2つ以上のパッドユニットにバッテリ260が配置される場合、エアロゾル発生装置200の総バッテリ量が増加して電力効率及び使用時間が増加することができる。
【0107】
一実施例において、制御部270は、エアロゾル発生装置200の全般的な動作を制御することができる。一実施例において、制御部270は少なくとも1つのプロセッサを含むことができる。プロセッサは、複数の論理ゲートのアレイで実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサとこのマイクロプロセッサで実行することができるプログラムが貯蔵されたメモリの組み合わせで実現されてもよい。また、他の形態のハードウェアで実現されてもよいことを本実施例が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば理解することができる。一実施例に係る制御部270は、2つ以上のパッドユニット210にわたって配置されてもよく、この場合、エアロゾル発生装置200のスプレッドモードMS及びローリングモードMRで円滑に作動するためには、制御部270はフレキシブルなプリント回路基板(FPCB:Flexible Printed Circuit Board)を含むことができる。一実施例において、制御部270は、エアロゾル発生装置200がスプレッドモードMS(
図2A参照)で不活性化状態に維持され、ローリングモードMR(
図3参照)になる場合に作動が活性化するように制御することができる。
【0108】
以上のように、実施例はたとえ限られた図面によって説明されたが、該当技術分野における通常の知識を有する者であれば、上記に基づいて様々な技術的修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法とは異なる順序で実行され、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素は、説明された方法とは異なる形態で結合又は組み合わせられる、あるいは、他の構成要素又は均等物によって代替又は置換されても、適切な結果を達成することができる。
【0109】
したがって、他の実施形態、他の実施例及び特許請求の範囲と均等なものも後述する特許請求の範囲に属する。
【国際調査報告】