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特表2024-526832棚、倉庫保管装置、制御方法、装置、機器及び読み取り可能な記憶媒体
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  • 特表-棚、倉庫保管装置、制御方法、装置、機器及び読み取り可能な記憶媒体 図1A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】棚、倉庫保管装置、制御方法、装置、機器及び読み取り可能な記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/14 20060101AFI20240711BHJP
【FI】
B65G1/14 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024502698
(86)(22)【出願日】2022-06-24
(85)【翻訳文提出日】2024-01-17
(86)【国際出願番号】 CN2022101190
(87)【国際公開番号】W WO2023000923
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】202110833027.9
(32)【優先日】2021-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202121679914.7
(32)【優先日】2021-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519206553
【氏名又は名称】シャンハイ クイックトロン インテリジェント テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI QUICKTRON INTELLIGENT TECHNOLOGY CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Room 1030, Zone B, Room 1205, No.968, 128 Memorial Road, Baoshan District, Shanghai 200435, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン シンハオ
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022CC03
3F022FF01
3F022JJ11
3F022KK20
3F022LL07
3F022LL19
3F022MM01
(57)【要約】
本願は、棚(100)、倉庫保管装置(200)、制御方法、装置、機器及び読み取り可能な記憶媒体を提供し、該棚(100)は、棚(100)の周方向に沿って間隔を置いて設けられた複数の第1のカラム(110)及び複数の第2のカラム(120)であって、棚(100)の幅方向において、第1のカラム(110)は、2つの第2のカラム(120)の間に位置する、第1のカラム及び第2のカラムと、水平方向に沿って設けられた第1のビーム(131)と、第1のビーム(131)の両側に沿って間隔を置いて設けられた複数の一時保管部材(132)とを含み、第1のビーム(131)の両端は、それぞれ2つの第1のカラム(110)に設けられ、一時保管部材(132)は、2つの支持アーム(132A)と、2つの支持アーム(132A)の間に形成されたフォーク溝(132B)とを含み、複数の一時保管位置(130)を供給するために用いられる少なくとも一つの一時保管層板(130)と、第1のカラム(110)及び第2のカラム(120)を介して、一時保管層板(130)から鉛直方向において間隔を置いて設けられ、複数の保管位置を供給するために使用される少なくとも一つの保管層板(140)と、を備える。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棚であって、
前記棚の周方向に沿って間隔を置いて設けられた複数の第1のカラム及び複数の第2のカラムであって、前記棚の幅方向において、前記第1のカラムは、2つの前記第2のカラムの間に位置する、第1のカラム及び第2のカラムと、
水平方向に沿って設けられた第1のビームと、前記第1のビームの両側に沿って間隔を置いて設けられた複数の一時保管部材とを含み、前記第1のビームの両端は、それぞれ2つの前記第1のカラムに設けられ、前記一時保管部材は、2つの支持アームと、前記2つの支持アームの間に形成されたフォーク溝とを含み、複数の一時保管位置を供給するために用いられる少なくとも一つの一時保管層板と、
前記第1のカラム及び前記第2のカラムを介して、前記一時保管層板から鉛直方向において間隔を置いて設けられ、複数の保管位置を供給するために使用される少なくとも一つの保管層板と、を備える棚。
【請求項2】
前記複数の一時保管部材は、前記第1のビームに取り外し可能に設けられる、請求項1に記載の棚。
【請求項3】
前記第1のビームは、前記第1のカラムに取り外し可能に設けられる、請求項1に記載の棚。
【請求項4】
前記一時保管位置は、前記一時保管部材又は隣接する前記一時保管部材の隣接する前記支持アームによって形成される、請求項1に記載の棚。
【請求項5】
前記一時保管層板は、
それぞれ隣接する前記一時保管部材の間に接続され、前記第1のビームに接続された複数の固定板と、
それぞれ隣接する前記一時保管部材の間に接続され、且つ前記支持アームの前記第1のビームから離れた一端に設けられた複数の楔板と、を更に備える、請求項1に記載の棚。
【請求項6】
前記一時保管層板の下方には、第1のロボットが置かれる出し入れ通路が形成され、貨物を出し入れするとき、前記第1のロボットが前記出し入れ通路に位置する場合、前記フォーク溝は、前記第1のロボットにおけるフォークアームと協働して貨物を出し入れする、請求項1に記載の棚。
【請求項7】
前記出し入れ通路は、さらに、前記第1のロボットが空車の時に走行するために用いられる、請求項6に記載の棚。
【請求項8】
前記第2のカラムは、前記一時保管層板及び前記保管層板の外周に設けられ、前記第2のカラムの前記一時保管層板から離れる側には、前記第1のロボットが走行するための第1の走行通路が形成される、請求項6に記載の棚。
【請求項9】
複数の、請求項1~8のいずれか1項に記載の棚を備え、
隣接する前記棚の間には、第2のロボットが走行するための第2の走行通路が形成され、前記第2のロボットは、前記一時保管層板と前記保管層板との間で貨物を搬送するために用いられる、倉庫保管装置。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか1項に記載の棚に適用される入庫制御方法であって、
注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、前記ヒット回数が閾値条件を満たす第1の目標貨物を決定することと、
第1のロボットが前記第1の目標貨物を第1の一時保管位置に搬送するように指示することと、
前記第1の目標貨物のヒット指令が検出された場合、前記第1のロボットが前記第1の目標貨物を前記第1の一時保管位置から前記第1の目標貨物を出庫させるための作業エリアまで搬送するように指示することと、を備える入庫制御方法。
【請求項11】
前記注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、前記ヒット回数が閾値条件を満たさない第2の目標貨物を決定することと、
前記第1のロボットが前記第2の目標貨物を第2の一時保管位置に搬送するように指示することと、
前記第1のロボットから送信された搬送完了信号を受信した場合、第2のロボットが前記第2の目標貨物を前記第2の一時保管位置から前記第2の目標貨物に対応する目標保管位置まで搬送するように指示することと、を備える、請求項10に記載の入庫制御方法。
【請求項12】
請求項1~8のいずれか1項に記載の棚に適用される出庫制御方法であって、
注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、前記ヒット回数が閾値条件を満たす目標貨物を決定することと、
前記目標貨物が存在する保管位置に基づいて、対応する目標一時保管位置を決定することと、
第1の時刻で、第2のロボットが前記目標貨物を存在する保管位置から前記目標一時保管位置まで搬送するように指示することと、
前記第1の時刻よりも遅い第2の時刻で、第1のロボットが前記目標貨物を前記目標一時保管位置から前記目標貨物を出庫させるための作業エリアまで搬送するように指示することと、を備える出庫制御方法。
【請求項13】
請求項1~8のいずれか1項に記載の棚に適用される入庫制御装置であって、
注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、前記ヒット回数が閾値条件を満たす第1の目標貨物を決定する第1の決定モジュールと、
第1のロボットが前記第1の目標貨物を第1の一時保管位置に搬送するように指示する第1の指示モジュールと、
前記第1の目標貨物のヒット指令が検出された場合、前記第1のロボットが前記第1の目標貨物を前記第1の一時保管位置から前記第1の目標貨物を出庫させるための作業エリアまで搬送するように指示する第2の指示モジュールと、を備える入庫制御装置。
【請求項14】
前記注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、前記ヒット回数が閾値条件を満たさない第2の目標貨物を決定する第2の決定モジュールと、
前記第1のロボットが前記第2の目標貨物を第2の一時保管位置に搬送するように指示する第3の指示モジュールと、
前記第1のロボットから送信された搬送完了信号を受信した場合、第2のロボットが前記第2の目標貨物を前記第2の一時保管位置から前記第2の目標貨物に対応する目標保管位置まで搬送するように指示する第4指示モジュールと、を備える、請求項13に記載の入庫制御装置。
【請求項15】
請求項1~8のいずれか1項に記載の棚に適用される出庫制御装置であって、
注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、前記ヒット回数が閾値条件を満たす目標貨物を決定する第3の決定モジュールと、
前記目標貨物が存在する保管位置に基づいて、対応する目標一時保管位置を決定する第4の決定モジュールと、
第1の時刻で、第2のロボットが前記目標貨物を存在する保管位置から前記目標一時保管位置まで搬送するように指示する第5の指示モジュールと、
前記第1の時刻よりも遅い第2の時刻で、第1のロボットが前記目標貨物を前記目標一時保管位置から前記目標貨物を出庫させるための作業エリアまで搬送するように指示する第6の指示モジュールと、を備える出庫制御装置。
【請求項16】
プロセッサとメモリとを含み、前記メモリに指令が記憶され、前記指令がプロセッサによってロードされて実行されると、請求項10~12のいずれか1項に記載の方法を実現する、電子機器。
【請求項17】
コンピュータプログラムが記憶され、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項10~12のいずれか1項に記載の方法が実現される、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年07月22日に提出された名称が「棚、倉庫保管装置、制御方法、装置、機器及び読み取り可能な記憶媒体」である中国特許出願202110833027.9の優先権、及び2021年07月22日に提出された名称が「棚及び倉庫保管装置」である中国特許出願202121679914.7の優先権を主張し、該出願の全ての内容は引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、倉庫保管技術分野に関し、特に、棚、倉庫保管装置、制御方法、装置、機器及び読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
棚は、貨物を立体的に貯蔵する機器であり、倉庫の利用効率を高めることができる。
【0004】
現在、貨物の入出庫効率を向上させるために、通常、棚の底部に、搬送ロボットが貨物を積載する際に走行する走行通路が設けられるため、棚のスペースを占有し、棚の一時保管能力が制限され、それにより、貨物の流量が低いシーンでスペースの浪費を引き起こす。
【発明の概要】
【0005】
本願の目的の1つは、棚の流量が低い場合に生じる倉庫スペースの浪費の問題を少なくとも解決する棚、倉庫保管装置、制御方法、装置、機器及び読み取り可能な記憶媒体を提供することである。
【0006】
第1の態様において、本願の実施形態は、棚を提供し、該棚は、
棚の周方向に沿って間隔を置いて設けられた複数の第1のカラム及び複数の第2のカラムであって、棚の幅方向において、第1のカラムは、2つの第2のカラムの間に位置する、第1のカラム及び第2のカラムと、
水平方向に沿って設けられた第1のビームと、第1のビームの両側に沿って間隔を置いて設けられた複数の一時保管部材とを含み、第1のビームの両端は、それぞれ2つの第1のカラムに設けられ、一時保管部材は、2つの支持アームと、2つの支持アームの間に形成されたフォーク溝とを含み、複数の一時保管位置を供給するために用いられる少なくとも一つの一時保管層板と、
第1のカラム及び第2のカラムを介して、一時保管層板から鉛直方向において間隔を置いて設けられ、複数の保管位置を供給するために使用される少なくとも一つの保管層板と、を備える。
【0007】
一つの実施形態において、複数の一時保管部材は、第1のビームに取り外し可能に設けられる。
【0008】
第2の態様において、本願の実施形態は、上記のいずれかの実施形態に記載の棚を備える倉庫保管装置。
【0009】
第3の態様において、本願の実施形態は、上記のいずれか実施形態に記載の棚に適用される入庫制御方法を提供し、該方法は、
注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、ヒット回数が閾値条件を満たす第1の目標貨物を決定することと、
第1のロボットが第1の目標貨物を第1の一時保管位置に搬送するように指示することと、
第1の目標貨物のヒット指令が検出された場合、第1のロボットが第1の目標貨物を第1の一時保管位置から第1の目標貨物を出庫させるための作業エリアまで搬送するように指示することと、を備える。
【0010】
第4の態様において、本願の実施形態は、上記のいずれか実施形態に記載の棚に適用される出庫制御方法を提供し、該制御方法は、
注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、ヒット回数が閾値条件を満たす目標貨物を決定することと、
目標貨物が存在する保管位置に基づいて、対応する目標一時保管位置を決定することと、
第1の時刻で、第2のロボットが目標貨物を存在する保管位置から目標一時保管位置まで搬送するように指示することと、を備える。
【0011】
第1の時刻よりも遅い第2の時刻で、第1のロボットが目標貨物を目標一時保管位置から目標貨物を出庫させるための作業エリアまで搬送するように指示することと、備える。
【0012】
第5の態様において、本願の実施形態は、上記のいずれか実施形態に記載の棚に適用される入庫制御装置を提供し、該制御装置は、
注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、ヒット回数が閾値条件を満たす第1の目標貨物を決定する第1の決定モジュールと、
第1のロボットが第1の目標貨物を第1の一時保管位置に搬送するように指示する第1の指示モジュールと、
第1の目標貨物のヒット指令が検出された場合、第1のロボットが第1の目標貨物を第1の一時保管位置から第1の目標貨物を出庫させるための作業エリアまで搬送するように指示する第2の指示モジュールと、を備える。
【0013】
第6の態様において、本願の実施形態は、上記のいずれか実施形態に記載の棚に適用される出庫制御装置を提供し、該制御装置は、
注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、ヒット回数が閾値条件を満たす目標貨物を決定する第3の決定モジュールと、
目標貨物が存在する保管位置に基づいて、対応する目標一時保管位置を決定する第4の決定モジュールと、
第1の時刻で、第2のロボットが目標貨物を存在する保管位置から目標一時保管位置まで搬送するように指示する第5の指示モジュールと、
第1の時刻よりも遅い第2の時刻で、第1のロボットが目標貨物を目標一時保管位置から目標貨物を出庫させるための作業エリアまで搬送するように指示する第6の指示モジュールと、を備える。
【0014】
第7の態様において、本願の実施形態は、プロセッサとメモリとを含む電子機器を提供する。該メモリおよび該プロセッサは、内部接続経路を使用することによって互いに通信し、メモリは、指令を記憶するように構成され、該プロセッサは、該メモリに記憶された指令を実行するように構成され、該プロセッサが該メモリに記憶された指令を実行するとき、該プロセッサは、前述の各態様のいずれか実施形態における方法を実行する。
【0015】
第8の態様において、本願の実施形態は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶し、コンピュータプログラムがコンピュータで実行されると、上記各態様のいずれかの実施形態における方法が実行される。
【0016】
上記技術案における利点又は有益な効果は、少なくとも、第1のビームの両側に間隔を置いて複数の一時保管部材を設置することにより、同一の一時保管層板が提供できる一時保管位置の数を増加させることができ、それにより棚の一時保管能力を向上させることができ、第2のロボットの作業時間を延長することにより第2のロボットの数を減少させることに有利であり、棚の空間が貨物の流量が低いシーンで十分に利用され、棚の空間リソースの浪費を回避することができることを含む。
【0017】
上記概要は、単に明細書の説明のためのものであり、いかなる方式で限定されることを意図しない。上記記載された例示的な態様、実施形態及び特徴に加えて、図面及び以下の詳細な説明を参照することにより、本願のさらなる態様、実施形態及び特徴は容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図面において、特に断らない限り、複数の図面における同一の符号は、同一又は類似の部材又は要素を示す。これらの図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。理解できるように、これらの図面は、本願によるいくつかの実施形態を示しており、本願の範囲を限定するものと見なされるべきではない。
【0019】
図1A】本願の第1の実施形態に係る棚の構造模式図である。
図1B】本願の第1の実施形態に係る一時貯蔵基板の構造模式図である。
図2】本願の第2の実施形態に係る倉庫保管装置の構造模式図である。
図3】本願の第3の実施形態に係る入庫制御方法を示すフローチャートである。
図4A】本願の第4の実施形態に係る入庫制御方法を示すフローチャートである。
図4B】本願の実施形態に係る1つのシーンの概略図である。
図5】本願の第5の実施形態に係る出庫制御方法を示すフローチャートである。
図6】本願の第6の実施形態に係る入庫制御装置の構造ブロック図である。
図7】本願の第7の実施形態に係る出庫制御装置の構造ブロック図である。
図8】本願の第8の実施形態に係る電子機器の構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、いくつかの例示的な実施形態について簡単に説明する。当業者が理解できるように、本願の精神又は範囲から逸脱することなく、様々な態様で説明された実施形態を修正することができる。したがって、図面および説明は、本質的に例示に過ぎず、限定的なものではないと考えられる。
【0021】
図1Aは、本願の第1の実施形態に係る棚100の構造模式図である。図1Bは、本願の第1の実施形態に係る一時保管層板130の概略構造図である。図1A及び図1Bに示すように、該棚100は、複数の第1のカラム110と、複数の第2のカラム120と、少なくとも1つの一時保管層板130と、少なくとも1つの保管層板140とを含んでもよい。
【0022】
複数の第1のカラム110及び複数の第2のカラム120は、棚100の周方向に沿って間隔を置いて設けられ、棚100の幅方向において、第1のカラム110は、隣接する2つの第2のカラム120の間に位置する。
【0023】
一時保管層板130は、水平方向に沿って設けられた第1のビーム131と、第1のビーム131の両側に沿って間隔を置いて設けられた複数の一時保管部材132とを含み、第1のビーム131の両端は、それぞれ2つの第1のカラム110に設けられ、一時保管部材132は、2つの支持アーム132Aと、2つの支持アーム132Aの間に形成されたフォーク溝132Bとを含み、一時保管層板130は、図1Bの破線枠に示すような複数の一時保管位置133を供給するために用いられる。
【0024】
保管層板140は、第1のカラム110及び第2のカラム120を介して、一時保管層板130から鉛直方向において間隔を置いて設けられ、保管層板140は、複数の保管位置(図示せず)を供給するために使用される。例示的に、保管層板140は、水平方向に沿って間隔を置いて設けられた第2のビーム141及び複数の第3のビーム142と複数の支持板143とを含み、第2のビーム141の両端はそれぞれ2つの第1のカラム110に設けられ、且つ第2のビーム141は第1のビーム131と平行であり、第3のビーム142の両端はそれぞれ2つの第2のカラム120に設けられ、且つ第3のビーム142は第2のビーム141と平行であり、複数の支持板143は棚100の長手方向に沿って間隔を置いて第2のビーム141と第3のビーム142との間に設けられる。好ましくは、保管層板140は、隣接する第1のカラム110と第2のカラム120との間に設けられた第4のビーム144をさらに含んでもよく、第4のビーム144は第2のビーム141に垂直である。
【0025】
1つの応用シーンにおいて、図2を参照すると、貨物230を保管するとき、第1のロボット220はフォークアーム221を一時保管層板130のフォーク溝132Bに挿入して高さを下げ、運搬された貨物230を一時保管層板130に置いて一時保管し、第2のロボット(図示せず)により一時保管層板130における貨物230を保管層板140に運搬して保管する。貨物230を取り出すとき、第2のロボットは、保管層板140における貨物230を一時保管層板130に搬送して一時保管し、第1のロボット220は、フォークアーム221を使用して一時保管層板130におけるフォーク溝132Bに挿入し、貨物230を持ち上げ、貨物230を一時保管層板130から搬出する。第1のロボット220と第2のロボットとは棚100の一時保管層板を利用して貨物230を受け渡す。
【0026】
ここで、第1のロボット220は、フォークアーム221を有する無人搬送車(Automated Guided Vehicle、AGV)であってもよく、そのフォークアーム221が、第一ロボット220の頂部に設けられてもよく、第一ロボット220の側辺に設けられてもよく、本願の実施形態は、第1のロボット220のフォークアーム221の設置方式を限定しない。第2のロボットは、昇降機構及び出し入れ機構を有するAGV車であってもよく、スタッカ等であってもよく、本願の実施形態は、貨物230の出し入れ及び貨物230の搬送機能を備えていれば、第2のロボットのタイプを限定しない。
【0027】
上記技術案において、第1のビーム131の両側に複数の一時保管部材132を間隔を置いて設置することにより、同一の一時保管層板130が供給できる一時保管位置133の数を増加させることができ、それにより棚100の一時保管能力を向上させることができ、第2のロボットの作業時間を延長することにより第2のロボットの数を減少させることに有利であり、貨物の流量が低いシーンで棚100の空間を十分に利用することができ、棚100の空間リソースの浪費を回避することができる。
【0028】
また、第2のロボットのコストは、通常、第1のロボット220のコストよりも数倍又は数十倍高いため、第2のロボットを十分に利用することにより、リソースの浪費を回避し、入出庫コストを低減することもできる。
【0029】
1つの選択可能な実施形態において、一時保管層板130により供給される一時保管位置133は、棚100における保管位置の数を増加させるように、保管位置としても用いられる。
【0030】
一つの実施形態では、図1A及び図1Bに示すように、複数の一時保管部材132は、第1のビーム131に取り外し可能に設けられる。
【0031】
例示的に、第1のビーム131の第1の側131Aの一時保管部材132を取り外して、第1のビーム131の第1の側131Aと第2のカラム120との間に第1のロボット220が走行するための走行通路を形成することができ、第1のロボット220と第2のロボットとが走行通路を共用することを回避することができ、棚100が貨物の流量の高いシーンに適するようになる。
【0032】
これに基づいて、一時保管部材132を第1のビーム131の一側又は両側に設置することができるため、棚100は貨物の流量の高いシーン及び貨物の流量の低いシーンに柔軟に適用することができる。
【0033】
一つの実施形態において、第1のビーム131は、第1のカラム110に取り外し可能に設けられる。このように、実際のニーズに応じて棚100に一時保管層板130を設置するか又は一時保管層板130を設置しないことにより、棚100を異なる入出庫ニーズに適合させ、棚100の使用の多様性の向上に有利である。
【0034】
一つの実施形態では、図1Bに示すように、一時保管位置133は、一時保管部材132または隣接する一時保管部材132の隣接する支持アーム132Aによって形成される。
【0035】
一例において、一時保管位置133は、一時保管部材132の2つの支持アーム132A及びそれによって囲まれた領域から構成されてもよい。図1Bにおける左側に位置する一時保管位置133に示すように、該一時保管層板130のフォーク溝132Bは、2つの支持アーム132Aの間に位置し、一時保管層板130と単一のフォークアーム221を有する第1のロボット220との協働に有利である。例えば、第1のロボット220は、一時保管層板130のフォーク溝132B側から単一のフォークアーム221を一時保管層板130のフォーク溝132Bに位置合わせし、フォークアーム221をフォーク溝132Bに直接挿入させて、貨物230の出し入れを行う。
【0036】
別の例では、一時保管位置133は、隣接する一時保管部材132の隣接する支持アーム132A及びそれによって囲まれた領域から構成され、図1Bの右側に位置する一時保管位置133に示すように、一時保管層板130のフォーク溝132Bは、一時保管位置133の両側に位置し、一時保管層板130とダブルフォークアーム221を有する第1のロボット220との協働に有利である。例えば、第1のロボット220は、一時保管層板130のフォーク溝132B側から2つのフォークアーム221を一時保管位置133の両側のフォーク溝132Bに位置合わせし、2つのフォークアーム221を2つのフォーク溝132Bに直接挿入させて、貨物230の出し入れを行う。
【0037】
一つの実施形態において、図1A及び図1Bに示すように、一時保管層板130は、複数の固定板134及び複数の楔板135をさらに含む。
【0038】
各固定板134は、それぞれ隣接する一時保管部材132の間に接続され、第1のビーム131に接続される。これにより、支持アーム132Aと第1のビーム131との間の強度を強化するだけでなく、支持アーム132Aの安定性を向上させることができる。
【0039】
各楔板135は、それぞれ隣接する一時保管部材132の間に接続され、且つ支持アーム132Aの第1のビーム131から離れた一端に設けられる。例えば、楔板135は、隣接する一時保管部材132の隣接する支持アーム132Aの外側の間に接続され、このように、隣接する一時保管部材132の隣接する支持アーム132Aの間の接続強度を増加させることができ、一時保管部材132の積載能力の向上に有利である。
【0040】
一つの実施形態では、図1A図1B及び図2を併せて参照すると、一時保管層板130の下方には、第1のロボット220が置かれる貨物出し入れ通路150が形成される。貨物230を出し入れするとき、第1のロボット220が貨物出し入れ通路150に位置する場合、フォーク溝132Bは、第1のロボット220におけるフォークアーム221と協働して、貨物230の出し入れを行う。このようにして、第1のロボット220が貨物230を出し入れする際に棚100の周辺の空間を占有することを回避し、空間の利用率を向上させることができる。
【0041】
一つの実施形態において、貨物出し入れ通路150は、更に第1のロボット220が空車時走行するために用いられる。例示的に、第1のロボット220が空車である場合、第1のロボット220のフォークアーム221に貨物230が載せられていないと、第1のロボット220の高さが低く、出し入れ通路150を走行することができ、このようにして、第1のロボット220が空車である場合、第2のロボットと走行通路を共用しなくてもよく、入出庫効率の向上に有利である。
【0042】
一つの実施形態において、図1A図1B及び図2を併せて参照すると、第2のカラム120は、一時保管層板130及び保管層板140の外周に設けられ、第2のカラム120の一時保管層板130と反対する側には、第1のロボット220が走行するための第1の走行通路(図示せず)が形成される。このようにして、第1のロボット220に貨物230が積載された場合、第1のロボット220は、第1の走行通路に沿って走行して、貨物230を搬送することができる。
【0043】
図2は、本願の第2の実施形態に係る倉庫保管装置200の構造模式図である。図2に示すように、該倉庫保管装置200は、複数の上記いずれかの実施形態の棚100を含んでもよく、隣接する棚100の間に、一時保管層板130と保管層板140との間で貨物230を搬送するための第2のロボットが走行するための第2の走行通路210が形成されている。
【0044】
例示的に、第2の走行通路210の鉛直方向に沿う投影領域は、第1の走行通路の鉛直方向に沿う投影領域と重なることで、第1のロボット220は、貨物230が積載されたときに第2のロボットと走行通路を共用し、倉庫保管装置200は、貨物の流量の低いシーンに適するようになる。
【0045】
第2のロボットは、同一の棚100又は隣接する棚100の一時保管層板130と保管層板140との間で貨物を搬送することができる。
【0046】
図3は、本願の第3の実施形態に係る入庫制御方法を示すフローチャートである。この入庫制御方法は、上記いずれかの実施形態の棚に適している。図3に示すように、該制御方法は、以下のステップを含んでもよい。
【0047】
S301では、注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、ヒット回数が閾値条件を満たす第1の目標貨物を決定する。
【0048】
注文情報は、複数の履歴注文情報又は注文プールに記憶された貨物の需要数であってもよい。
【0049】
一例では、第1の目標貨物を決定することは、履歴注文情報における各貨物のヒット回数を決定することと、ヒット回数が回数閾値以上である貨物を第1の目標貨物とすることとを含む。このように、履歴注文情報を用いて第1の目標貨物を予測することができる。
【0050】
別の例では、第1の目標貨物を決定することは、注文プールにおける貨物の需要数が数量閾値以上である貨物を第1の目標貨物とすることを含む。このように、注文プールにおける貨物の需要数を利用して第1の目標貨物を統計することができる。
【0051】
S302では、第1のロボットが第1の目標貨物を第1の一時保管位置に搬送するように指示する。
【0052】
S303では、第1の目標貨物のヒット指令が検出された場合、第1のロボットが第1の目標貨物を第1の一時保管位置から第1の目標貨物を出庫させるための作業エリアまで搬送するように指示する。
【0053】
上記技術案によれば、第1のロボットがヒット回数が閾値条件を満たす第1の目標貨物を第1の一時保管位置に搬送して一時保管するように指示し、第2のロボットが第1の目標貨物を第1の一時保管位置から目標保管位置まで搬送するように指示せず、第2のロボットが第1の一時保管位置と目標保管位置との間で第1の目標貨物を搬送する操作を省略し、第1の目標貨物の受け渡し頻度を減少させる。それにより、第1の目標貨物のヒット指令が検出された場合、第1のロボットが第1の目標貨物を第1の一時保管位置から作業エリアに搬送して出庫するように直ちに指示し、低い貨物流量シーンでの入出庫効率の向上に有利である。
【0054】
図4Aは、本願の第4の実施形態に係る入庫制御方法を示すフローチャートである。図4Aに示すように、制御方法は、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0055】
S401では、注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、ヒット回数が閾値条件を満たさない第2の目標貨物を決定する。
【0056】
ここで、第2の目標貨物を決定することは、履歴注文情報におけるヒット回数が回数閾値よりも小さい貨物を第2の目標貨物とすることであってもよく、注文プールにおける貨物の需要数が数量閾値よりも小さい貨物を第2の目標貨物とすることであってもよい。
【0057】
S402では、第1のロボットが第2の目標貨物を第2の一時保管位置に搬送するように指示する。
【0058】
S403では、第1のロボットから送信された搬送完了信号を受信した場合、第2のロボットが第2の目標貨物を第2の一時保管位置から第2の目標貨物に対応する目標保管位置まで搬送するように指示する。
【0059】
上記技術案によれば、第1のロボットがヒット回数が閾値条件を満たさない第2の目標貨物を第2の一時保管位置に搬送するように指示し、第1のロボットの搬送完了信号を受信した場合、第2のロボットが第2の目標貨物を第2の一時保管位置から対応する目標保管位置まで搬送して保管するように直ちに指示し、第2の目標貨物が一時保管位置を占有することを回避することができる。
【0060】
一つの実施形態において、図4Bに示すように、第1の一時保管位置133Aと第2の一時保管位置133Bは隣接して設けられる。
【0061】
例示的に、図4Bにおいて、複数の棚100は、一時保管位置133が6行12列の方式で配列されるように行列状に配列されて形成される。一例では、第1の一時保管位置133Aと第2の一時保管位置133Bとは、棚100の幅方向に沿って隣接して設けられてもよく、例えば、第1の行L1に位置する一時保管位置133を第1の一時保管位置133Aとして設置し、第2の行L2に位置する一時保管位置133を第2の一時保管位置133Bとして設置する。このように、第1のロボット220及び第2のロボットは、それぞれ棚100の長手方向に沿って棚100の両側を走行し、それにより第1のロボット220と第2のロボットとの間の通路の占有する状況を減少させ、低い流量の貨物シーンでの入出庫効率の向上に有利である。
【0062】
あるいは、別の例では、第1の一時保管位置133A及び第2の一時保管位置133Bは、棚100の長さ方向に沿って隣接して設けられてもよく、例えば、第1の列R1及び第3の列R3に位置する一時保管位置133を第1の一時保管位置133Aとして設置し、第2の列R2及び第4の列R4に位置する一時保管位置133を第2の一時保管位置133Bとして設置することで、第1のロボット220及び第2のロボットが第1の一時保管位置133A及び第2の一時保管位置133Bを利用して貨物を受け渡す効率を向上させることに役立ち、高い流量の貨物シーンでの入出庫効率を向上させることに役立つ。
【0063】
図5は、本願の第5の実施形態に係る出庫制御方法を示すフローチャートである。この出庫制御方法は、上記いずれかの実施形態の棚に適用される。図5に示すように、該制御方法は、以下のステップを含んでもよい。
【0064】
S501では、注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、ヒット回数が閾値条件を満たす目標貨物を決定する。
【0065】
ここで、目標貨物の決定方法は、上記入庫制御方法における第1の目標貨物の決定方法を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0066】
S502では、目標貨物が存在する保管位置に基づいて、対応する目標一時保管位置を決定する。
【0067】
例示的に、目標一時保管位置を決定することは、目標貨物が存在する保管位置から最も近い一時保管位置を目標貨物の目標一時保管位置とすることであってもよい。
【0068】
S503では、第1の時刻において、第2のロボットが目標貨物を存在する保管位置から目標一時保管位置まで搬送するように指示する。
【0069】
S504では、第2の時刻において、第1のロボットが目標貨物を目標一時保管位置から目標貨物を出庫させるための作業エリアまで搬送するように指示し、第2の時刻は第1の時刻よりも遅い。
【0070】
例示的に、第1の時刻は、1日目の20:00であってもよく、第2の時刻は、2日目の8:00であってもよく、1日目の20:00である場合、第2のロボットが目標貨物を目標一時保管位置に搬送するように指示し、2日目の8:00である場合、第1のロボットが目標貨物を作業エリアに搬送するように指示する。
【0071】
2日目の8:00で、引き続き第2のロボットが搬送されていない目標貨物を目標一時保管位置まで搬送するように指示し、又は、第2のロボットがヒット回数が閾値条件を満たさない貨物を一時保管位置から保管位置まで搬送するように指示し、又は、第2のロボットが充電待機領域で充電を行うように指示することもできる。これにより、第2のロボットを十分に利用することができる。
【0072】
上記技術案において、第1の時刻で、第2のロボットが目標貨物を保管位置から目標一時保管位置まで搬送するように指示し、第2の時刻で、第1のロボットが目標貨物を目標一時保管位置から作業エリアまで搬送するように指示し、第2のロボットの作業時間を延長することにより、第2のロボットの配置数を減少させ、第2のロボットの利用率を向上させ、貨物の入出庫コストの低減に有利である。
【0073】
図6は、本願の第6の実施形態に係る入庫制御装置600の構造ブロック図である。この入庫制御装置600は、上記いずれかの実施形態の棚に適用される。図6に示すように、この入庫制御装置600は、
注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、ヒット回数が閾値条件を満たす第1の目標貨物を決定する第1の決定モジュール610と、
第1のロボットが第1の目標貨物を第1の一時保管位置に搬送するように指示する第1の指示モジュール620と、
第1の目標貨物のヒット指令が検出された場合、第1のロボットが第1の目標貨物を第1の一時保管位置から第1の目標貨物を出庫させるための作業エリアまで搬送するように指示する第2の指示モジュール630と、を備えることができる。
【0074】
1つの実施形態において、該入庫制御装置600は、
注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、ヒット回数が閾値条件を満たさない第2の目標貨物を決定する第2の決定モジュールと、
第1のロボットが第2の目標貨物を第2の一時保管位置に搬送するように指示する第3の指示モジュールと、
第1のロボットから送信された搬送完了信号を受信した場合、第2のロボットが第2の目標貨物を第2の一時保管位置から第2の目標貨物に対応する目標保管位置まで搬送するように指示する第4の指示モジュールと、を備えることができる。
【0075】
図7は、本願の第7の実施形態に係る出庫制御装置700の構造ブロック図である。この出庫制御装置700は、上記いずれかの実施形態の棚に適用される。図7に示すように、この出庫制御装置700は、
注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、ヒット回数が閾値条件を満たす目標貨物を決定する第3の決定モジュール710と、
目標貨物が存在する保管位置に基づいて、対応する目標一時保管位置を決定する第4の決定モジュール720と、
第1の時刻で、第2のロボットが目標貨物を存在する保管位置から目標一時保管位置まで搬送するように指示する第5の指示モジュール730と、
第1の時刻よりも遅い第2の時刻で、第1のロボットが目標貨物を目標一時保管位置から目標貨物を出庫させるための作業エリアまで搬送するように指示する第6の指示モジュール740と、を備えることができる。
【0076】
本願の実施形態の各装置における各モジュールの機能については、上記の方法の対応する説明を参照することができるが、ここで説明を省略する。
【0077】
図8は、本願の第8の実施形態に係る電子機器の構造ブロック図である。図8に示すように、該電子機器は、メモリ810及びプロセッサ820を含み、メモリ810には、プロセッサ820で実行可能なコンピュータプログラムが記憶されている。プロセッサ820は、該コンピュータプログラムを実行すると、上記実施形態における方法を実現する。メモリ810及びプロセッサ820の数は、1つ以上であってもよい。
【0078】
該電子機器は、外部機器と通信し、データのインタラクション伝送を行うための通信インターフェース830をさらに含む。
【0079】
メモリ810、プロセッサ820、および通信インターフェース830が独立して実装される場合、メモリ810、プロセッサ820、および通信インターフェース830は、バスを使用することによって互いに接続され、互いに通信することができる。該バスは、業界標準アーキテクチャ(Industry Standard Architecture、ISA)バス、外部デバイスの相互接続(Peripheral Component Interconnect、PCI)バス、拡張業界標準アーキテクチャ(Extended Industry Standard Architecture、EISA)バスなどであってもよい。該バスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分類され得る。表示を容易にするために、図8において、1つの太線のみで示されるが、1つのバスまたは1つのタイプのバスのみが存在することを示すものではない。
【0080】
選択可能に、特定の実装において、メモリ810、プロセッサ820、および通信インターフェース830が1つのチップに統合される場合、メモリ810、プロセッサ820、および通信インターフェース830は、内部インターフェースを使用することによって互いに通信することができる。
【0081】
本願の実施形態は、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、該プログラムがプロセッサ820によって実行されると、本願の実施形態に係る方法が実現される。
【0082】
本願の実施形態は、チップをさらに提供し、該チップは、メモリ810からメモリ810に記憶された指令を呼び出して実行することにより、チップがインストールされた電子機器が本願の実施形態に係る方法を実行するように構成されるプロセッサ820を含む。
【0083】
本願の実施形態は、入力インターフェース、出力インターフェース、プロセッサ820、およびメモリ810を含むチップをさらに提供し、入力インターフェース、出力インターフェース、プロセッサ820、およびメモリ810は、内部接続経路を介して接続され、プロセッサ820は、メモリ810内のコードを実行するように構成され、コードが実行されると、プロセッサ820は、本願の実施形態において提供される方法を実行するように構成される。
【0084】
上記プロセッサ820は、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)であってもよく、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)、又は別のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントなどであってもよいことを理解されたい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は任意の従来のプロセッサなどであってもよい。なお、プロセッサ820は、ARM(Advanced RISC Machine)アーキテクチャをサポートするプロセッサであってもよい。
【0085】
さらに、選択可能に、上記メモリ810は、読み取り専用メモリおよびランダムアクセスメモリを含み得、不揮発性ランダムアクセスメモリをさらに含み得る。該メモリ810は、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよく、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの両方を含んでもよい。不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(Programmable Read-Only Memory、PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable Programmable Read-Only Memory、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROM)、またはフラッシュメモリを含み得る。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)を含んでもよい。限定的な説明ではないが、例示として、多くの形態のRAMが利用可能である。例えば、静的ランダムアクセスメモリ(Static Random Access Memory、SRAM)、動的ランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory、DRAM)、同期動的ランダムアクセスメモリ(Synchronous Dynamic Random Access Memory、SDRAM)、ダブルデータレート同期動的ランダムアクセスメモリ(Double Data Rate Synchronous Dynamic Random Access Memory、DDR SDRAM)、拡張型同期動的ランダムアクセスメモリ(Enhanced Synchronous Dynamic Random Access Memory、ESDRAM)、同期接続動的ランダムアクセスメモリ(Synch Link Dynamic Random Access Memory、SLDRAM)、及び直接メモリバスランダムアクセスメモリ(direct rambus Random Access Memory、DRRAM)である。
【0086】
上記実施形態において、全部又は一部をソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はそれらの任意の組み合わせによって実現してもよい。ソフトウェアを用いて実現する場合、全部又は一部をコンピュータプログラム製品の形態で実現することができる。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ指令を含む。コンピュータプログラム指令がコンピュータ上でロードされ実行されるとき、本願によるプロセスまたは機能は、全部または部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラマブル装置であってもよい。コンピュータ指令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、又は1つのコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されてもよい。
【0087】
本明細書の説明において、「一つの実施形態」、「いくつかの実施形態」、「例示」、「具体的な例示」、又は「いくつかの例示」などの用語を参照した説明は、該実施形態又は例を参照して説明した具体的な特徴、構造、材料又は特性が本願の少なくとも1つの実施形態又は例に含まれることを意味する。また、説明された具体的な特徴、構造、材料又は特性は、いずれか1つ又は複数の実施形態又は例示において、適切な方式で組み合わせることができる。また、互いに矛盾しない限り、当業者は、本明細書に記載された異なる実施形態又は例示及び異なる実施形態又は例示的な特徴を結合して組み合わせることができる。
【0088】
また、「第1」、「第2」という用語は、単に説明を容易にするためのものであり、相対的な重要性を指示するか又は暗示するか又は指示された技術的特徴の数量を暗黙的に示すと理解されるべきではない。これにより、「第1」、「第2」が限定された特徴は、一つ又は複数の該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本願の説明において、特に明確で具体的な限定がない限り、「複数」の意味は2つ又は2つ以上である。
【0089】
フローチャートまたは本明細書において他の方法で説明される任意のプロセスまたは方法の説明は、特定の論理機能またはプロセスのステップを実現するための1つまたは複数の実行可能指令を含むコードのモジュール、セグメント、または部分を表すものとして理解され得る。また、本願の好ましい実施形態の範囲には、他の実施形態が含まれ、ここで、図示または説明された順序とは異なる順序で機能が実行され得、係る機能に応じて実質的に同時または逆の順序で実行されることを含める。
【0090】
フローチャートにおいて表される、または本明細書において他の方法で説明される論理および/またはステップは、例えば、論理機能を実現するための実行可能指令の順序付きリストとみなされ、指令実行システム、装置又は機器(例えば、コンピュータに基づくシステム、プロセッサを含むシステム、又は指令実行システム、装置又は機器から指令を取得して指令を実行することができる他のシステム)に使用され、又はこれらの指令実行システム、装置又は機器と組み合わせて使用されるように、任意のコンピュータ可読媒体に具体的に実現されてもよい。
【0091】
本願の各部分は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせによって実現され得ることを理解されたい。上記実施形態において、複数のステップ又は方法は、メモリに記憶され且つ適切な指令実行システムにより実行されるソフトウェア又はファームウェアにより実現されてもよい。上記実施形態の方法の全部又は一部のステップは、プログラムによって関連するハードウェアを指令して完成させることができ、該プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶され、該プログラムが実行されるとき、方法の実施形態のステップの1つ又はその組み合わせを含む。
【0092】
また、本願の各実施形態における各機能ユニットは、1つの処理モジュールに統合されてもよく、各ユニットが単独で物理的に存在してもよく、2つ以上のユニットが1つのモジュールに統合されてもよい。上記統合されたモジュールは、ハードウェアの形態で実現されてもよく、ソフトウェア機能モジュールの形態で実現されてもよい。上記統合されたモジュールがソフトウェア機能モジュールの形態で実現され、独立した製品として販売又は使用される場合、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよい。該記憶媒体は、読み取り専用メモリ、磁気ディスク又は光ディスクなどであってもよい。
【0093】
前記のように、本願の具体的な実施形態に過ぎず、本願の保護範囲はこれらに限定されず、当業者は、本願に開示された技術的範囲内で、その様々な変更又は置換を容易に想到することができるが、これらはいずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。したがって、本願の保護範囲は、特許請求の範囲を基準とすべきである。

図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-01-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棚であって、
前記棚の周方向に沿って間隔を置いて設けられた複数の第1のカラム及び複数の第2のカラムであって、前記棚の幅方向において、前記第1のカラムは、2つの前記第2のカラムの間に位置する、第1のカラム及び第2のカラムと、
水平方向に沿って設けられた第1のビームと、前記第1のビームの両側に沿って間隔を置いて設けられた複数の一時保管部材とを含み、前記第1のビームの両端は、それぞれ2つの前記第1のカラムに設けられ、前記一時保管部材は、2つの支持アームと、前記2つの支持アームの間に形成されたフォーク溝とを含み、複数の一時保管位置を供給するために用いられる少なくとも一つの一時保管層板と、
前記第1のカラム及び前記第2のカラムを介して、前記一時保管層板から鉛直方向において間隔を置いて設けられ、複数の保管位置を供給するために使用される少なくとも一つの保管層板と、を備える棚。
【請求項2】
前記複数の一時保管部材は、前記第1のビームに取り外し可能に設けられる、請求項1に記載の棚。
【請求項3】
前記第1のビームは、前記第1のカラムに取り外し可能に設けられる、請求項1に記載の棚。
【請求項4】
前記一時保管位置は、前記一時保管部材又は隣接する前記一時保管部材の隣接する前記支持アームによって形成される、請求項1に記載の棚。
【請求項5】
前記一時保管層板は、
それぞれ隣接する前記一時保管部材の間に接続され、前記第1のビームに接続された複数の固定板と、
それぞれ隣接する前記一時保管部材の間に接続され、且つ前記支持アームの前記第1のビームから離れた一端に設けられた複数の楔板と、を更に備える、請求項1に記載の棚。
【請求項6】
前記一時保管層板の下方には、第1のロボットが置かれる出し入れ通路が形成され、貨物を出し入れするとき、前記第1のロボットが前記出し入れ通路に位置する場合、前記フォーク溝は、前記第1のロボットにおけるフォークアームと協働して貨物を出し入れする、請求項1に記載の棚。
【請求項7】
前記出し入れ通路は、さらに、前記第1のロボットが空車の時に走行するために用いられる、請求項6に記載の棚。
【請求項8】
前記第2のカラムは、前記一時保管層板及び前記保管層板の外周に設けられ、前記第2のカラムの前記一時保管層板から離れる側には、前記第1のロボットが走行するための第1の走行通路が形成される、請求項6に記載の棚。
【請求項9】
複数の、請求項1~8のいずれか1項に記載の棚を備え、
隣接する前記棚の間には、第2のロボットが走行するための第2の走行通路が形成され、前記第2のロボットは、前記一時保管層板と前記保管層板との間で貨物を搬送するために用いられる、倉庫保管装置。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか1項に記載の棚に適用される入庫制御方法であって、
注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、前記ヒット回数が閾値条件を満たす第1の目標貨物を決定することと、
第1のロボットが前記第1の目標貨物を第1の一時保管位置に搬送するように指示することと、
前記第1の目標貨物のヒット指令が検出された場合、前記第1のロボットが前記第1の目標貨物を前記第1の一時保管位置から前記第1の目標貨物を出庫させるための作業エリアまで搬送するように指示することと、を備える入庫制御方法。
【請求項11】
前記注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、前記ヒット回数が閾値条件を満たさない第2の目標貨物を決定することと、
前記第1のロボットが前記第2の目標貨物を第2の一時保管位置に搬送するように指示することと、
前記第1のロボットから送信された搬送完了信号を受信した場合、第2のロボットが前記第2の目標貨物を前記第2の一時保管位置から前記第2の目標貨物に対応する目標保管位置まで搬送するように指示することと、を備える、請求項10に記載の入庫制御方法。
【請求項12】
請求項1~8のいずれか1項に記載の棚に適用される出庫制御方法であって、
注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、前記ヒット回数が閾値条件を満たす目標貨物を決定することと、
前記目標貨物が存在する保管位置に基づいて、対応する目標一時保管位置を決定することと、
第1の時刻で、第2のロボットが前記目標貨物を存在する保管位置から前記目標一時保管位置まで搬送するように指示することと、
前記第1の時刻よりも遅い第2の時刻で、第1のロボットが前記目標貨物を前記目標一時保管位置から前記目標貨物を出庫させるための作業エリアまで搬送するように指示することと、を備える出庫制御方法。
【請求項13】
請求項1~8のいずれか1項に記載の棚に適用される入庫制御装置であって、
注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、前記ヒット回数が閾値条件を満たす第1の目標貨物を決定する第1の決定モジュールと、
第1のロボットが前記第1の目標貨物を第1の一時保管位置に搬送するように指示する第1の指示モジュールと、
前記第1の目標貨物のヒット指令が検出された場合、前記第1のロボットが前記第1の目標貨物を前記第1の一時保管位置から前記第1の目標貨物を出庫させるための作業エリアまで搬送するように指示する第2の指示モジュールと、を備える入庫制御装置。
【請求項14】
前記注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、前記ヒット回数が閾値条件を満たさない第2の目標貨物を決定する第2の決定モジュールと、
前記第1のロボットが前記第2の目標貨物を第2の一時保管位置に搬送するように指示する第3の指示モジュールと、
前記第1のロボットから送信された搬送完了信号を受信した場合、第2のロボットが前記第2の目標貨物を前記第2の一時保管位置から前記第2の目標貨物に対応する目標保管位置まで搬送するように指示する第4指示モジュールと、を備える、請求項13に記載の入庫制御装置。
【請求項15】
請求項1~8のいずれか1項に記載の棚に適用される出庫制御装置であって、
注文情報における各貨物のヒット回数に基づいて、前記ヒット回数が閾値条件を満たす目標貨物を決定する第3の決定モジュールと、
前記目標貨物が存在する保管位置に基づいて、対応する目標一時保管位置を決定する第4の決定モジュールと、
第1の時刻で、第2のロボットが前記目標貨物を存在する保管位置から前記目標一時保管位置まで搬送するように指示する第5の指示モジュールと、
前記第1の時刻よりも遅い第2の時刻で、第1のロボットが前記目標貨物を前記目標一時保管位置から前記目標貨物を出庫させるための作業エリアまで搬送するように指示する第6の指示モジュールと、を備える出庫制御装置。
【請求項16】
プロセッサとメモリとを含み、前記メモリに指令が記憶され、前記指令がプロセッサによってロードされて実行されると、請求項10に記載の方法を実現する、電子機器。
【請求項17】
コンピュータプログラムが記憶され、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項10に記載の方法が実現される、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4A
【補正方法】変更
【補正の内容】
図4A
【国際調査報告】