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特表2024-526865腎癌の標的治療のための新規化合物及び組成物
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  • 特表-腎癌の標的治療のための新規化合物及び組成物 図1
  • 特表-腎癌の標的治療のための新規化合物及び組成物 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】腎癌の標的治療のための新規化合物及び組成物
(51)【国際特許分類】
   C07K 5/12 20060101AFI20240711BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240711BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20240711BHJP
   A61K 38/12 20060101ALI20240711BHJP
   A61P 35/04 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
C07K5/12
A61P35/00
A61P13/12
A61K38/12
A61P35/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503461
(86)(22)【出願日】2022-07-21
(85)【翻訳文提出日】2024-01-18
(86)【国際出願番号】 CN2022106976
(87)【国際公開番号】W WO2023001224
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】63/224,406
(32)【優先日】2021-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520426405
【氏名又は名称】シャンハイ ミクウルク ファーマシューティカル シーオー.エルティーディー
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゴルデエフ, ミハイル フェドロビッチ
(72)【発明者】
【氏名】リウ, ジンチェン
(72)【発明者】
【氏名】シュウ, ソウニン
(72)【発明者】
【氏名】ワン, シンハイ
【テーマコード(参考)】
4C084
4H045
【Fターム(参考)】
4C084AA01
4C084AA02
4C084AA03
4C084AA07
4C084BA01
4C084BA17
4C084BA28
4C084MA13
4C084MA17
4C084MA22
4C084MA23
4C084MA24
4C084MA28
4C084MA31
4C084MA35
4C084MA37
4C084MA43
4C084MA52
4C084MA55
4C084MA56
4C084MA59
4C084MA60
4C084MA63
4C084MA66
4C084NA14
4C084ZA811
4C084ZA812
4C084ZB261
4C084ZB262
4H045AA10
4H045AA30
4H045BA09
4H045BA30
4H045CA40
4H045EA20
4H045EA50
4H045FA10
(57)【要約】
本発明は、治療用化合物、例えば式Iの化合物、又は治療剤又は抗癌剤としてのそれらの薬学的に許容される塩、水和物又は溶媒和物、それらの医薬組成物、それらの使用方法、及びこれらの化合物の製造方法を提供している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式V-P又は式Vの化合物
【化1】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物であって、
そのうち、
(H)nR1中に存在する場合、R1は、NH、OH、SH、C(=O)OH、CONH、SO2NH及びS(=O)NHから独立して選択される水素含有基のいずれか1つで、前駆体構造(H)nR1から単一のH原子を削除して形成される残基であり、且つ各(H)nR1は、下記から独立して選択され、
a)細胞毒性化合物及び1つ又は複数の癌細胞に対する活性を有するか又は活性を誘導することができる免疫調節性化合物、
b)アファチニブ、ARS-1630、アキシチニブ、BGB-324、BLU-554、ブリバニブ、(R) -1-((4-((4-フルオロ-2-メチル-1H-インドール-5-イル)オキシ)-5 -メチルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル)オキシ)プロパン-2-オール、カボザント オーリスタチニブ、セジラニブ、セリチニブ、シフォラダノン、デラザンチニブ、ドビチニブ、エムタンシン、エンゲリン、モノメチル オーリスタチン E、イリノテカン、メタン キリノルクス、ネラチニブ、ニロチニブ、ニンテダニブ、オキサゾマイシン、パクリタキセル、パゾパニブ、レゴラフェニブ、サテリズマブ、セルパチニブ、セマニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、SN-38、テムシロリムス、ティファンチニブ、チボザニブ、バタラニブ塩基、ベリパリブ、ビンブラスチン、又はこれらの変異体、及び、
c)(H)nR1中に存在する複素環窒素原子でXに接続する、(a)及び(b)で提供される(H)nR1に含まれる含窒素複素環構造、そのうち、窒素原子がイミダゾリウム基、ピラゾリウム基、ピリジニウム基、インダゾリウム基などの単一の正電荷を有する窒素原子に変化し、
R6、R7、R8、R9及びR10は、H、NH2、ハロゲン、NH(C1-6アルキル基)、NH(OC1-6アルキル基)、C1-14アルキル基、C3-6シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ビアリール基、ビアリールアルキル基及びヘテロアリールアルキル基から独立して選択され、
R5は、H、NH2、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル又はヘテロアリールアルキルであり、又は、
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している原子と共に、4~7員の飽和又は不飽和複素環を形成し、当該複素環は、少なくとも1つのO原子を含み、又は1つのO原子とN及びSから独立して選択される別のヘテロ原子とを含み、且つ残りの原子が炭素原子であり、又は、
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している炭素原子とともに、4~7員の飽和又は不飽和のC3-6シクロアルキレンを形成し、又はi) R5及びR6、ii) R6及びR7、iii)R9及びR10のいずれか1つは、それらが結合している原子とともに、飽和又は不飽和のC3-6シクロアルキレンを形成し、又は、
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している原子と共に、5~7員の飽和又は不飽和複素環を形成し、そのうち、当該環は、N、O及びSから選択される別のヘテロ原子を任意に含み、且つ残りの原子は炭素原子であり、又は、得られた環は1,3-ジオキソール-2-オンを含み、又は、
R6及びR8は、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4~6員の飽和複素環を形成し、そのうち、当該複素環は、N、O及びSから選択される別のヘテロ原子を任意に含み、且つ残りの原子は炭素原子であり、又は、得られた環が1,3-ジオキソール-2-オンを含み、また、
R18は、H又はC1-12アルキルであり、
R19は、H、C1-12アルキル、C(=O)H、C(=O)C1-12アルキル、C(=O)OC1-12アルキル、C(=O)OC1-12アルキル、C(=O)NHC1-12アルキル、SO2C1-12-アルキル、SO2アリール、C(=O)C3-7シクロアルキル、C(=O)OC3-7シクロアルキル、C(=O)NHC3-7シクロアルキル、C(=O)NHC1 -12アルキル、SO2C3-7シクロアルキル、又はA1であり、
任意の基Lの各々は、アルキル基、CR20R21OC(=O)CR22R23 及び CR20R21C(=O)OCR22R23から選択され、
R20~R23は、独立に、H、C1-12アルキル又はC3-7シクロアルキルから選択され、又は、2つの隣接する基R20とR21、又はR22とR23のいずれかが、独立して一緒にC3-7シクロアルキル基を形成し、
A1~A8は、任意に選択されるものであり、存在すると置換されていないか又はいずれかのN原子で置換されている任意のアミノ酸残基から独立して選択され、各アミノ酸残基が存在するとα-、β-、又は γ-アミノ酸、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、L-ホモセリンからの L-ホモセリン、Thr、Trp、Tyr、Val、D-Ala、D-Arg、D-Asn、D-Asp、D-Cys、D-Glu、D-Gln、D-His、D-Ile、D-Leu、D-Lys、D-Met、D-Phe、D-Pro、D-Ser、D-ホモセリン、D-Thr、D-Trp、D-Tyr、D-Val、3-アミノプロリン、4-アミノプロリン、ビフェニルアラニン(Bip)、D-Bip、2,3-ジアミノプロピオン酸 (Dap)、2,4-ジアミノ酪酸 (Dab)、2,5-ジアミノペンタン酸、アゼチジン-2-カルボン酸、アゼチジン-3-カルボン酸、ピペリジン- 2-カルボン酸、6-アミノピペリジン-2-カルボン酸、5-アミノピペリジン-2-カルボン酸、4-アミノピペリジン-2-カルボン酸、3-アミノピペリジン-2-カルボン酸、ピペリジン-3-カルボン酸、6-アミノピペリジン- 3-カルボン酸、5-アミノピペリジン-3-カルボン酸、4-アミノピペリジン-3-カルボン酸、ピペラジン-2-カルボン酸、6-アミノピペラジン-2-カルボン酸、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2 -カルボン酸、4-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸、3-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸、6-アザビシクロ[[3.1. 1]ヘプタン-2-カルボン酸、3-アミノ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-2-カルボン酸、及び4-アミノ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-2-カルボン酸、4-アミノ-3-アリール酪酸、4-アミノ-3-(3-クロロフェニル)酪酸、及び5-アミノ-4-アリール吉草酸から独立して選択され、
整数hは1、又は2であり、
整数tは0、1、又は2であり、また
整数u及びwは独立して0又は1である、化合物。
【請求項2】
式Iの化合物
【化2】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒化合物又は水和物であって、そのうち
(H)nR1中に存在する場合、R1は、NH、OH、SH、C(=O)OH、CONH、SO2NH及びS(=O)NHから独立して選択される水素含有基のいずれかで、母体(前駆体)構造(H)nR1から単一のH原子を削除して形成される残基であり、また、
a)(H)nR1は、細胞毒性化合物及び1つ又は複数の癌細胞に対する活性を有するか又は活性を誘導することができる免疫調節性化合物であり、又は、
b)(H)nR1は、アファチニブ、ARS-1630、アキシチニブ、BGB-324、BLU-554、ブリバニブ、(R) -1-((4-((4-フルオロ-2-メチル-1H-インドール-5-イル)オキシ)-5 -メチルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル)オキシ)プロパン-2-オール、カボザント オーリスタチニブ、セジラニブ、セリチニブ、シフォラダノン、デラザンチニブ、ドビチニブ、エムタンシン、エンゲリン、モノメチル オーリスタチンE、イリノテカン、メタン キリノルクス、ネラチニブ、ニロチニブ、ニンテダニブ、オキサゾマイシン、パクリタキセル、パゾパニブ、レゴラフェニブ、サテリズマブ、セルパチニブ、セマニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、SN-38、テムシロリムス、ティファンチニブ、チボザニブ、バタラニブ塩基、ベリパリブ、ビンブラスチン、又はこれらの変異体から選択され、又は、
c)(H)nR1は、(a)及び(b)の(H)nR1に含まれる1つ又は複数の複素環構造であり、(H)nR1中に存在する1つ又は複数の複素環窒素原子のうちの1つでXに接続し、そのうち、前記窒素原子が単一の正電荷を有する窒素原子に変化し、例えば、イミダゾリウム基、ピラゾリウム基、ピリジニウム基、インダゾリウム基であり、
整数nは、1、2、3から独立して選択され、
整数a~kは、0、1、2から独立して選択され、
整数a~k のいずれか1つが 0 である場合、対応する存在しない基に隣接する2つの基のいずれか (存在しない基の整数 0 に応じて) は互いに直接接続し、また、
整数 a~gがすべて0の場合、基A1~A7は存在せず、且つ、基A8はCOOH、CH2OH又はC(=O)NR3R4で終端され、そのうちR3及びR4はH、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基又はヘテロ環基から独立して選択され、又は、基A8は基Yに直接接続し、また、
整数zzは、1、2、3から独立して選択され、
及び任意の2価の基Xは、下記から独立して選択され、O、NH、N(C1-6アルキル基)、S、S-S、S-N、S(=O)、SO2、C(=O)、OC(=O)、C(=O)O、NHC(=O)NH、N(C1-6アルキル基C(=O)NC1-6アルキル基)、NHC(=O)NC1-6アルキル基)、C1-12アルキレン基、アリーレン基、ビアリール基、(ヘテロアリール)アリーレン基、(アリール)ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基、
(C1-12アルキレン)C(=O)O、OC(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)OC(=O)、C(=O)O(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)C(=O)N(R4)、N(R4)C(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)N(R4)C(=O)、C(=O)N(R5)(C1-12アルキレン)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O) 、
C(=O)(CR7R8)p(CR9R10)rP(=O)(OCR5R6)m
P(=O)(NHCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)CF2, P(=O)(OCR5R6)CF2(CR7R8)rC(=O)、
P(=O)(OH)CF2, P(=O)(OH)CF2(CR7R8)rC(=O)、
C(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sP(=O)(NHCR5R6)p
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)(CR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)SO2(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)SO2C(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)rS-S(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-S-S-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)-(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(OH)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)H]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)Me]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH(Me)CH(Me)
C(=OCH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OC(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)O-C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH(Me)OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2 C(Me)2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH] CH2CH2OC(=O)-C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)C(Me)CH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)C(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)rC(=O)O(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)r OC(=O)(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pC(=O)O(CR7R8)r (CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pOC(=O)(CR7R8)r (CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CMe2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2OC(=O)CH(Me)-CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2N(C1-6アルキル)C(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2) COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH(C=O)R7)COOH]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH(C=O)R7)COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、及び、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
又は、フラグメントC(=O)、OC(=O)、N(R4)C(=O)、P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OH)CF2、又はC(=O)N(R4)SO2をその中で再配置、追加、又は削除することによって形成される前記基の任意の変異体、
R6、R7、R8、R9及びR10は、H、NH2、ハロゲン、NH(C1-6アルキル基)、NH(OC1-6アルキル基)、C1-14アルキル基、C3-6シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ビアリール基、ビアリールアルキル基又はヘテロアリールアルキル基から独立して選択され、
R5は、H、NH2、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル又はヘテロアリールアルキルであり、又は、
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している原子と共に、4~7員の飽和又は不飽和複素環を形成し、前記複素環は、少なくとも1つのO原子を含み、又は1つのO原子とN及びSから独立して選択される別のヘテロ原子とを含み、且つ残りの原子が炭素原子であり、又は、
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している炭素原子とともに、4~7員の飽和又は不飽和のC3-6シクロアルキレンを形成し、又はi) R5及びR6、ii) R6及びR7、iii)R9及びR10のいずれか1つは、それらが結合している原子とともに、飽和又は不飽和のC3-6シクロアルキレンを形成し、又は、
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している原子と共に、5~7員の飽和又は不飽和複素環を形成し、そのうち、当該環は、N、O及びSから選択される別のヘテロ原子を任意に含み、且つ残りの原子は炭素原子であり、又は、得られた環は1,3-ジオキソール-2-オンを含み、又は、
R6及びR8は、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4~6員の飽和複素環を形成し、そのうち、当該複素環は、N、O及びSから選択される別のヘテロ原子を任意に含み、且つ残りの原子は炭素原子であり、又は、得られた環が1,3-ジオキソール-2-オンを含み、また、
整数p、r及びsは、0、1及び2から独立して選択され、そのうち、
フラグメント(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)s又は(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sが存在する場合、[p+r+s]≧1であり、また、
フラグメント(CR5R6)p(CR7R8)r或(OCR5R6)p(CR6R7)rが存在する場合、[p+r]≧1であり、そのうち、
フラグメント(CR7R8)r(CR9R10)s又は(OCR7R8)r(CR9R10)sが存在する場合、[r+s]≧1であり、又は、
あるいは、任意の2価の基Xの各々は、1~2個のアミノ酸残基A12又はA13に任意に接続され、
又は、フラグメントC(=O)、OC(=O)、N(R5)C(=O)、P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OH)CF2、又はC(=O)N(R5)SO2をその中で再配置、追加、又は削除することによって形成される前記X基の任意の変異体、そのうち、アミノ酸残基A12及びA13の両方が前記基の右側に組み込まれて基Xを含む場合には、残基A12又はA13がペプチド結合A12-A13と相互接続し、また、
任意の基Xが存在しない場合、基R1は基A8、A9、A10又はA11のいずれかに直接接続し、又は、
さらに、任意の2価の基Xの各々は、独立して、C1-12アルキレン、C2-12アルケニレン、C2-12アルキニレン、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)及び同様の線状基から選択される1つ又は複数の別の2価基と結合し、
A1~A15は独立して任意であり、且つ存在すると置換されていないか又はいずれかのN原子で置換されている任意のアミノ酸残基から独立して選択され、各アミノ酸残基が存在するとα-、β-、又は γ-アミノ酸、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、L-ホモセリンからの L-ホモセリン、Thr、Trp、Tyr、Val、D-Ala、D-Arg、D-Asn、D-Asp、D-Cys、D-Glu、D-Gln、D-His、D-Ile、D-Leu、D-Lys、D-Met、D-Phe、D-Pro、D-Ser、D-ホモセリン、D-Thr、D-Trp、D-Tyr、D-Val、3-アミノプロリン、4-アミノプロリン、ビフェニルアラニン( Bip)、D-Bip、2,3-ジアミノプロピオン酸 (Dap)、2,4-ジアミノ酪酸 (Dab)、2,5-ジアミノペンタン酸、アゼチジン-2-カルボン酸、アゼチジン-3-カルボン酸、ピペリジン- 2-カルボン酸、6-アミノピペリジン-2-カルボン酸、5-アミノピペリジン-2-カルボン酸、4-アミノピペリジン-2-カルボン酸、3-アミノピペリジン-2-カルボン酸、ピペリジン-3-カルボン酸、6-アミノピペリジン- 3-カルボン酸、5-アミノピペリジン-3-カルボン酸、4-アミノピペリジン-3-カルボン酸、ピペラジン-2-カルボン酸、6-アミノピペラジン-2-カルボン酸、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2 -カルボン酸、4-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸、3-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸、6-アザビシクロ[[3.1. 1]ヘプタン-2-カルボン酸、3-アミノ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-2-カルボン酸、及び4-アミノ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-2-カルボン酸、4-アミノ-3-アリール酪酸、4-アミノ-3-(3-クロロフェニル)酪酸、及び5-アミノ-4-アリール吉草酸から独立して選択される、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項3】
整数a~gはそれぞれ1であり、また、
A1は、Thr又はSerであり、A2、A3、A6及びA7は、Dab、Dap、Ser及びThrから独立して選択され、A4はLeu又はIleであり、A5はPhe、D-Phe、Bip、D-Bip、Val、又はD-Valであることを特徴とする、請求項2に記載の式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項4】
式Iの化合物における環状ペプチド構造は、任意のアミノ酸残基A1~A7を含み、ポリミキシンA、ポリミキシンB、ポリミキシンE又はオクタペプチドミキシン又は同様の構造に存在する環状ペプチドと同じ環状ペプチド構造であることを特徴とする、請求項2~3に記載の式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項5】
式II-Pの化合物
【化3】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物であって、そのうち、
R11はCH2CH(CH3)2又はCH2Phであり、また、
R12はCH2NH2又はCH2CH2NH2であることを特徴とする、請求項2、3、4のいずれか一項に記載の式II-Pの化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項6】
式IIIの化合物
【化4】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物であって、そのうち、
整数zzは1又は2であり、
R1は、水素含有基のいずれかで単一のH原子を削除することによって形成される残基から独立して選択され、前記水素含有基は、アファチニブ、ARS-1630、アキシチニブ、BGB-324、BLU-554、ブリバニブ、カボザンチニブ、セジラニブ、セリチニブ、シフォラデナント、デラザンチニブ、ドビチニブ、フォレチニブ、レンバチニブ、モノメチルオーリスタチンE、イリノテカン、メイタンシノイド、ネラチニブ、ニロチニブ、ニンテダニブ、オゾガミで、パクリタキセル、パゾパニブ、レゴラフェニブ、サシツズマブ、セルペルカチニブ、セマキアニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、SN-38、トラスツズマブ、テシリン、テムシロリムス、チバンチニブ、又は、前記構造の化学修飾によって前記構造に由来する変異体に存在する、NH、OH、SH、C(=O)OH、CONH、SO2NH及びS(=O)NHから独立して選択され、且つ、
Xは、下記から選択され、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH(S)-CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(OH)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)H]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)Me]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2) COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、また、
R11は、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであることを特徴とする、請求項2、3、4及び5に記載の式IIIの化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項7】
各Xは、独立してその左側又は右側において、C1-12アルキレン、C2-12アルケニレン、C2-12アルキニレン、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O),及び N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)から選択される1つ又は複数の別の2価の基と結合していることを特徴とする、請求項2~5のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は水和物。
【請求項8】
各Xは、下記構造から独立して選択され、そのうち、基Xの左側又は右側がR1に接続していることを特徴とする、請求項2~7のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は水和物。
【化5】
【請求項9】
各Xは、下記構造から独立して選択され、そのうち、基Xの左側又は右側がR1に接続していることを特徴とする、請求項2~7のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は水和物。
【化6】
【請求項10】
式V-Pの化合物
【化7】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物であって、そのうち、
R18は、H又はC1-12アルキルであり、
R19は H、C1-12アルキル、C(=O)H、C(=O)C1-12アルキル、C(=O)OC1-12アルキル、C(=O)OC1-12 アルキル、C(=O)NHC1-12アルキル、C(=O)C3-7シクロアルキル、C(=O)OC3-7シクロアルキル、C(=O)NHC3-7シクロアルキル、又はC(=O)NHC1-12-アルキルであり、
任意の基Lの各々は、アルキル基、CR20R21OC(=O)CR22R23 及び CR20R21C(=O)OCR22R23から選択され、
R20~R23は、H及びC1-12アルキル基及びC3-7シクロアルキルから独立して選択され、
整数tは0、1、又は2であり、
整数nは0又は1であり、また、
整数uとwは1であることを特徴とする、請求項1に記載の式V-Pの化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項11】
式V化合物
【化8】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物であって、そのうち、
R18は、H又はC1-12アルキルであり、
R19は H、C1-12アルキル、C(=O)H、C(=O)C1-12アルキル、C(=O)OC1-12アルキル、C(=O)OC1-12 アルキル、C(=O)NHC1-12アルキル、C(=O)C3-7シクロアルキル、C(=O)OC3-7シクロアルキル、C(=O)NHC3-7シクロアルキル、又はC(=O)NHC1-12-アルキルであり、
任意の基Lの各々は、アルキル基、CR20R21OC(=O)CR22R23 及び CR20R21C(=O)OCR22R23から選択され、
R20~R23は、H及びC1-12アルキル基及びC3-7シクロアルキルから独立して選択され、
整数tは0、1、又は2であり、
整数nは0又は1であり、また、
整数uとwは1であることを特徴とする、請求項1に記載の式V化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項12】
R1は、アキシチニブル又はチボザニブである(H)R1のNH基のうち1つからHを削除することによって得られ、
R5~R8はHであり、また、
任意の基A8及びLが存在しない且つ存在しない基A8及びLに隣接する原子同士が直接接続するべく、整数h及びtは共に0であることを特徴とする、請求項10又は11に記載の化合物。
【請求項13】
R1は下記構造から選択されることを特徴とする、請求項1~12いずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【化9】
【請求項14】
下記構造から選択されることを特徴とする、請求項2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は水和物。
【化10】
【化11】
【化12】
【請求項15】
下記構造から選択されることを特徴とする、請求項2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は水和物。
【化13】
【化14】
【化15】
【請求項16】
下記構造から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は水和物。
【化16】
【請求項17】
哺乳動物への投与後に、(H)nR1を放出することにより治療効果を発揮することを特徴とする、請求項1~16のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項18】
イン・ビトロ細胞毒性試験もしくはアッセイを使用して癌細胞の増殖を阻害又は遅らせること、又は癌の動物モデルにおいて前記化合物を測定することによって決定される、癌細胞に対するイン・ビトロ及び/又はイン・ビボ抗癌活性を有することを特徴とする、請求項1~17のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項19】
前記癌は腎癌又は腎臓癌であることを特徴とする、請求項1~18のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項20】
前記化合物に組み込まれた試薬又は薬剤(H)nR1と比較すると、細胞増殖阻害試験などのイン・ビトロ細胞毒性試験によって決定されるように、非癌性哺乳動物細胞に対する細胞毒性が低下していることを特徴とする、請求項1~19のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は水和物。
【請求項21】
前記化合物に組み込まれた試薬又は薬剤(H)nR1と比較すると、細胞増殖阻害試験などのイン・ビトロ細胞毒性試験によって決定されるように、非癌性哺乳動物細胞に対する細胞毒性が少なくとも約50%低下していることを特徴とする、請求項1~20のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は水和物。
【請求項22】
前記化合物は、哺乳動物に投与された場合に、腎臓に優先的な蓄積を示し、腎臓におけるモル濃度と血中におけるモル濃度との比が約10~500であることを特徴とする、請求項1~21のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は水和物。
【請求項23】
前記化合物は、哺乳動物に投与された場合に、腎臓に優先的な蓄積を示し、腎臓におけるモル濃度と血中におけるモル濃度との比が少なくとも約20であることを特徴とする、請求項22に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は水和物。
【請求項24】
前記化合物は、試薬(H)nR1の標準治療用量(モル量)と等しい用量(モル量で表される)で哺乳動物に投与されたとき、((H)nR1の標準治療用量と比較すると、腎臓における試薬(H)nR1の負荷量(組織濃度)が約1.5~15倍高いことを示すことを特徴とする、請求項1~23のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項25】
前記化合物は、試薬(H)nR1の標準治療用量(モル量)と等しい用量(モル量で表される)で哺乳動物に投与されたとき、((H)nR1の標準治療用量と比較すると、腎臓における試薬(H)nR1の負荷量(組織濃度)が少なくとも2倍高いことを示すことを特徴とする、請求項1~24のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項26】
試薬(H)nR1の標準治療用量(モル量)に等しい用量(モル量で表される)で哺乳動物に投与されたとき 、(H)nR1の標準治療用量と比較すると、約1.5~15倍のより高い効力を示し、治療効果が癌の緩和、停止、又は逆転進行として決定される(癌腫瘍サイズの変化によって、及び/又は、癌の監視のための生化学的バイオマーカー又は類似の方法の使用によって決定される)ことを特徴とする、請求項1~25のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項27】
治療有効量の請求項1~25のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物と、薬学的に許容される担体とを含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項28】
治療有効量の請求項1~26のいずれかに記載の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物、又は請求項27に記載の医薬組成物を哺乳動物に投与することを特徴とする、治療を必要とする哺乳動物において癌を治療する方法。
【請求項29】
前記化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物、又は前記医薬組成物を、非経口投与、経皮投与、経口投与、鼻内投与、局所投与、直腸投与、又は腫瘍内投与によって医薬組成物として哺乳動物に投与することを特徴とする、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記癌は腎細胞癌又は転移性腎細胞癌であることを特徴とする、請求項28又は29に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2021年7月21日に提出された米国仮出願63/224,406の権利を主張するものであり、その全内容はあらゆる目的で参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、新規な活性化合物、その医薬組成物、それらの使用方法、及びそれらの製造方法を提供する。これらの新規な試薬及び組成物は、腎臓関連癌の治療に有用な治療活性を有する。
【背景技術】
【0003】
癌は多方面の致命的な疾患を含み、全世界の人類の生活に深い影響を与える。その中、腎細胞癌(RCC)は腎癌の最もよく見られる形式である。世界の範囲では、毎年200000人以上の患者がRCCと診断されている(例:EscudierとGoreよりDrugs R&D.2011,vol.11,p.113で記載されている内容を参照)。この深刻な病気により、年間約10万人が死亡している。懸念されるのは、RCCの発症率が増加していることである。1950年以降、米国だけで発症率が126%、死亡率が36.5%増加したと報告されている。特に、転移性RCC(mRCC)は従来の治療に対する耐性が高いことが知られており、通常診断される段階第IV期の疾患では5年生存率は0~10%と低い(MotzerらよりN. Engl. J. Med. 1996, vol. 335, pp. 865-75で記載されている内容を参照)。
【0004】
腎細胞癌(RCC)や転移性RCC(mRCC)などのいくつかの形態の腎癌の治療に使用される、アキシチニブやシュニチニブなどの標準治療薬を含む少量の薬剤が開発されている。しかし、抗癌剤は通常、高いレベルの副作用を示し、その治療効果を著しく制限している。これらの副作用は通常、抗癌剤の細胞毒性に起因する。化学療法剤の活性の細胞毒性モデルはその抗癌治療効果に必要である。そのため、ほとんどの抗癌剤は内在的に細胞毒性を持っている。この毒性は、重度の副作用を含む副作用として表れることがあり、死亡率は通常、化学療法に起因する。このように、現在腎臓癌の治療に用いられている標準治療薬の一つであるシュニチニブは、高い血液毒性発生率を示すことが知られている(例えば、KatoらよりBMC Cancer.2017,vol.17,p.214で報告されている内容を参照)。この望ましくない毒性(骨髄抑制又は骨髄毒性とも呼ばれる)は、一部患者群におけるシュニチニブの使用を著しく制限し、最善の抗癌効果のために必要な処方投与計画を潜在的に制限する(KatoらよりBMC Cancer. 2017, vol. 17, p. 214で記載されている内容を参照)。このような薬物の毒性で死亡した人も報告されている。例えば、腎癌治療薬アキシチニブ(InlytaR)の処方情報には、重度の高血圧(高血圧性発症 を含む)の警告と、この薬について心不全が観察され致命的な可能性があること(Prescribing Information. INLYTA-AxitinibTablet. June 2020, Pfizerで記載されている内容を参照)が含まれている。これらの副作用は、通常、細胞傷害性化学療法化合物の不標的化作用に起因することがあり、毒性作用の固有のパターンは骨髄や心臓などの予期しない生物学的区画に影響を及ぼす。この毒性に関して、癌細胞近傍にある健康なヒト細胞の治療誘発性「傍観者殺傷」も報告されている(例えばStaudacherとBrownよりBritish Journal of Cancer. 2017, vol. 117, p. 1736で記載されている内容を参照)。
【0005】
そのため、より安全な抗癌剤が緊急に必要とされている。より具体的には、新規抗癌療法は、健康な組織や臓器への影響を最小限に抑え、影響を受けた生物学的区画(臓器)の癌細胞のみを標的とし、同時に細胞毒性効果の選択性を向上させなければならない。
【0006】
抗癌剤の選択性を向上させるために新たに出現した方法は、活性であるが有毒な薬剤を、疾患の影響を受けている臓器のみに、又はより具体的にはその中の癌細胞に標的送達することである(例えば、TekeweらよりInt. J. Pharm Sci. Res. 2013; Vol. 4, p. 1で記載されている内容を参照)。近年、このような切迫した需要は、癌細胞に対する抗体の先天的な親和性を利用し、その後、抗癌剤「ペイロード」を標的部位で直接放出するモノクローナル抗体薬物複合体(ADCs)の出現を促している(例えば、CazzamalliらよりJ. Am. Chem. Soc. 2018, vol. 140, p. 1617で記載されている内容を参照)。しかし、実行可能な治療法としてのADCsの開発は、製造コストの高さ、活性ペイロード/抗体比の可変性に専門的な生物分析特性を必要とすること、比較的低い化学的安定性、イン・ビボ循環時間の長さ、予期しない生物学的区画での有毒ペイロードの放出、固形腫瘍(例えば、腎臓関連癌)へのADCsの浸透能力の制限など、いくつかの重大な課題をもたらしている。
【0007】
他の方法としては、小分子薬物複合体(SMDCs)とも呼ばれる有機分子リガンド(標的複合構造)のような非抗体構築物を用いた標的薬物送達を達成するための努力が含まれ、葉酸受容体、前立腺特異的膜抗原、ソマトスタチン受容体、炭酸脱水酵素IXのような、癌細胞に存在する特定の標的を認識する分子(J. Am. Chem. Soc. 2018, vol. 140, p. 1617にCazzamalliらが引用しているような分子)を利用することが一般的である。しかし、この方法は、がんの影響を受けた臓器を選択的に識別することができる独自の低分子を同定することが非常に困難であるために限界がある。さらに、そのようなリガンドの大部分は、全身に広く存在するペプチダーゼ酵素によって急速に代謝されるため、イン・ビボでは一般的に不安定である線状ペプチドを含む(例えば、PageとCeraよりCell. Mol. Life Sci. 2008, vol. 65, p. 1220で記載されている内容を参照)。
【0008】
本願は、腎癌を含む種々の癌の標的治療に特に有用な、非環状ペプチド及び環状ペプチド(シクロペプチド)の独特な誘導体を提供している。
種々の環状ペプチドは、例えば、刊行物のWO 2016/083531、WO 2015/149131、WO 2015/135976、WO 2015/0031602、WO 2014/188178、WO 2014/108469、CN103923190、US2014/0162937、WO 2014/028087、WO 2013/112548、CN103130876、WO 2013/072695、WO 2012/0316105、WO 2012/0283176、US2010/0160215、WO 2008/0215677、WO 2006/017156、WO 2006/045156、US2006/0004188 5、US 6380356、US 3450687に記載されている。活性試薬の標的送達の可能性を有するいくつかの非環式ペプチド構造は、例えば、刊行物のWO 2019136298、US 20180015173、WO 2021/150792、及びその引用されている文献に記載されている。これらの引用文献は、いずれも、本願で提供される組成物を具体的に記載していないか、又は一般的に考慮していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際公開第2014/014890号公報
【特許文献2】国際公開第2018/073449号公報
【特許文献3】米国特許出願公開第2018099022号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2009215677号明細書
【特許文献5】国際公開第2016/100578号公報
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】HAMILL, K. M. et al., "Polymyxins Facilitatic entry into mammalian cells", Chemical Science, Vol. 7, 25 April 2016 (2016-04-25), Pages 5059-5068
【非特許文献2】WANG, Jiayi et al., "Rapid one-step enzyme immunoassay and lateral flow immunochromatographic assay for colistin in animal feed and food", Journal of Animal Science and Biotechnology, 17 October 2019 (2019-10-17), pages 1-10
【発明の概要】
【0011】
本発明は、癌、特に腎関連癌の標的治療に有用な新規化合物及び組成物を提供している。
【0012】
これらの新規化合物は、予想外に腎臓組織、特にその中の癌細胞を標的にすることができる。本願に記載された組成物は、腎臓癌の影響を受けた組織への特異的親和性により、これらの分子を癌部位に選択的に送達してその位置に蓄積させることを可能にし、また他の健康な組織においてこれらの治療薬の蓄積が最小であるか又は全く蓄積しない。
【0013】
これにより、例えば、腎癌の治療に現在使用されている標準治療薬(例えば、アキシチニブ、ブリニブ、パゾパニブ、及びスルニチニブ)に比べて、治療中の哺乳動物の他の正常器官への悪影響を著しく最小限に抑えた、選択的かつ一般的により安全な抗癌治療を実現する。
【0014】
一実施形態では、本願に記載の化合物の治療効果は、化合物に結合された1つ以上の抗癌要素(例えば、生物学的に活性ペイロード及び/又は薬剤)を放出することによって達成される。活性ペイロード(薬剤)は、癌細胞を死滅させるか、癌細胞の増殖を阻害するか、又は免疫調節反応を活性化することで同様の抗癌作用を生じさせる能力を有する生物学的に活性な構造からな選択される細胞傷毒性構造、抗体構造及び/又は免疫調節構造を含むことができる。
【0015】
一般に、本願に記載された化合物は、ペプチド、環状ペプチド、又は腎臓癌及び/又は腎臓細胞に対して高い親和性(結合能力)を有する別の「ターゲットシーカー(target seeker)」(リガンド)構造、及び単一分子内の活性薬物サブ構造を含む。活性薬剤(ペイロード)は、独特に設計されたリンカーとスペーサーのフレームを介して腎臓親和性構造体に接続されている。この独特な設計により、効果的な薬物(ペイロード)を腎臓癌細胞内又はその近傍に直接放出し、標的型抗癌効果を生じる。
【0016】
一実施形態では、前記組成物は、腎臓癌部位で活性な薬物ペイロード(投与構造内に含まれる)を放出することなく、癌細胞に対する細胞毒性特性を有する。この化合物は、腎臓癌の部位に蓄積された後、癌細胞を直接死滅させるか、又は癌細胞の増殖を阻害し、その後一般に無毒な代謝産物に分解する可能性がある。
【0017】
別の実施形態では、前記組成物は完全な分子として固有の癌細胞に対する毒性を適度にするか又は全く示さないが、逆に腎臓に蓄積されてから腎臓癌の影響を受けた器官で代謝され、それによって癌部位で抗癌薬(又は細胞毒性試薬)を放出し、抗癌治療効果を生じる。
【0018】
別の実施形態では、抗癌作用(癌部位に蓄積される場合)は、(i)前記化合物の直接的な細胞毒性作用と、(ii)構造内に含まれる活性ペイロード薬物の放出との複合作用によって達成される。
【0019】
別の態様では、チロシンキナーゼ阻害剤の環状ペプチド結合体が提供される。いくつか又はいずれかの実施形態では、環状ペプチドは、本願で提供されるポリミキシン環状ペプチドである。
【0020】
驚くべきことに、本願で提供されるいくつかの化合物及び組成物は、顕著な抗生物質及び/又は他の生物学的活性(例えば、抗菌活性)を欠き、癌疾患の影響を受けた腎臓にのみ所望の細胞毒性作用を及ぼす。
【0021】
さらに、本願で提供される組成物の中には、腎毒性を引き起こすことが一般に知られている化学クラスの環状ペプチド分子(構造)(例えば、ポリミキシン)を含むものもあるが、本願に記載の治療用化合物は、腎癌の治療に必要な治療用量レベルで、腎毒性がほとんど又は全くないことを示す。
【0022】
細胞毒性要素(ペイロード)と、適切なリンカーと精巧に配置されたスペーサー(リガンドと細胞毒性ペイロードの間に戦略的に配置される)を有する「ヒートシーカー(heat-seeker)」親和構造(腎臓及び/又は腎臓癌細胞を標的とするリガンド)とを結合する分子構造の各々が治療薬としての使用に適しているわけではないことは、当業者として容易に理解できる。驚くべきことに、本願で提供される化合物及び組成物は、良好な薬理学的特徴を有し、血漿中で適切な安定性を有し、時期尚早な細胞毒性作用を阻止し、腎癌細胞及び/又は性腎癌の影響を受けた腎臓に優先的に蓄積する。
【0023】
さらに驚くべきことに、本願で提供されるいくつかの化合物は、自己標的送達によって腎臓癌細胞に直接送達するか又は癌の影響を受けた組織の近傍でのみ、その細胞毒性抗癌作用を発揮する。部分的には、当該組成物は、癌細胞に特異的又は過剰発現(富化)した酵素(例えば、カテプシン、グルタミナーゼ及びペプチドデカルボキサナーゼ(PDF)、ペプチダーゼ、還元酵素及び同様の公知の酵素)の代謝分解の結果として、細胞毒性ペイロード(その構造内に結合)を特異的に放出することができるクラスの分子を含む。
【0024】
癌細胞で過剰発現する酵素類(カテプシン、グルタミナーゼ、PDF又は同様の酵素)の代謝分解に加えて、本願で提供されるいくつかの化合物は、開裂可能基(例えば、エステル、アミド又はウレタン基)及び遊離求核性基(例えば、アミン、アルコール又はチオール基)を有することが知られている分子のpH依存性自己開裂のような化学開裂によって生体内で分解される。この2種類の分解性基及び求核性基が空間的に近接し、且つ求核性基が基本的に遊離している場合(例えば、中性、塩基性又は生理学的pH条件下でアミン基)、求核性基はエステル基でアシル化され、その結果、アシル基が求核性原子(例えば、アミン基中の窒素原子)に転移することになる。別のシナリオでは、遊離アミンはカルバメート基の近傍のアミド官能基を活性化し、後者とのカルバメート反応を誘導して、天然アミドがビスアシル化イミド基に変換されることができる。本願のいくつかの組成物では、化学的に設計されたリンカーの開裂は、補助酵素開裂可能リンカー(例えば、ペプチドサブ構造又は類似のリンカー)の初期酵素代謝の後に起こり、全体的にがん標的における細胞毒性ペイロードの放出に影響を及ぼす。
【0025】
一態様において、本願は、式I-P-1の化合物
【0026】
【化1】
【0027】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒化合物又は水和物を提供しており、そのうち
R1及びR2は任意の基であり、R1及びR2の少なくとも一方は式I-P-1に存在し、及び、
R1及びR2は、アルキル基、アリール基、ビアリール基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアリール基及びアリールヘテロアリール基から独立して選択され、又は、
(H)nR1及び(H)oR2に存在する場合、R1及びR2は、それぞれ独立にX及びZに接続される残基であり、NH、OH、SH、C(=O)OH、CONH、SO2NH及びS(=O)NHから独立して選択される水素含有基のいずれか1つで、対応する母体(前駆体)構造(H)nR1及び(H)oR2から単一のH原子を削除して形成され、そのうち、
a)(H)nR1及び(H)oR2が独立して生物学的又は治療活性を有する化合物であり、又は、
b)(H)nR1及び(H)oR2が、それぞれ独立して、細胞毒性化合物、抗体、又は、1つ又は複数の癌細胞に対する活性を有するか又はその活性を誘導することができる免疫調節性化合物であり、1つ又は複数の腎癌細胞に対する活性を有する化合物を含み、又は、
c)(H)nR1及び(H)oR2が、それぞれ独立して1つ又は複数の癌細胞に対する活性を有する一価又は多価の抗体であり、又は
d)(H)nR1及び(H)oR2は独立して、アルファチニブ(afatinib)((E)-N-[4-(3-クロロ-4-フルオロアニリノ)-7-[(3S)-テトラヒドロフリル-3-イル]オキシキナゾリン-6-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エンアミド)、ARS-1630((R)-1-(4-(6-クロロ-8-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)キナゾリン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパン-2-エン-1-オン)、アキシチニブ(axitinib)(N-メチル-2-[[3-[(E)1H-インダゾール-6-イル]チオアルキル]ベンズアミド)、BGB-324(1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]シクロヘプタ[2,4-d]ピリダジン-3-イル)-3-N-[(7S)-7-ピロリジン-1-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]ロテニル-3-イル]-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン)、BLU-554(N-[(3S,4S)-3-[[6-(2,6-ジクロロ-3,5-ジメトキシフェニル)キナゾリン-2-イル]アミノ]オキサン-4-イル]プロパン-2-エナミド)、ブリニブ(brivanib)((S)-(R)-1-((4-((4-フルオロ-2-メチル-1H-インドール-5-イル)オキシ)-5-メチルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル)オキシ)プロパン-2-イル-2-アミノプロピオン酸エステル)、(R)-1-((4-((4-フルオロ-2-メチル-1H-インドール-5-イル)オキシ)プロパン-2-オール、カボジニブ(cabozantinib)、セジラニブ(cediranib)、セリチニブ(ceritinib)、シフラダノン(ciforadenant)、デラザンチニブ(derazantinib)、ドベチニブ(dovitinib)(4-アミノ-5-フルオロ-3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)キノリン-2(1H)-オンと同じ)、E-7046、(4-[(1S)-1-[[3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-5-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]カルボニル]アミノ]エチル]安息香酸)、エムタンシン(emtansine)、エングリン((1R,3aR,4S,5R,7R,8S,8aR)-5-(アセトキシ)-7-イソプロピル-1、4-ジメチルデカヒドロ-4,7-エポキシアズレン-8-イル(2E)-3-フェニルアクリレート)、フォルチニブ(foretinib)、ルバチニブ(lenvatinib)(4-[3-クロロ-4-(シクロプロピルカルバモイルアミノ)フェノキシ]-7-メトキシキノリン-6-カルボキサミド)、モノメチルオレスタチンE(monomethyl auristatin E)((S)-N-((3R,4S,5S)-1-((S)-2-((1R,2R)-1-ヒドロキシ-1-フェニルプロパン-2-イル)アミノ)-1-メトキシ-2-メチル-3-オキソプロピル)ピロリジン-1-イル)-3-メトキシ-5-メチル-1-オキソヘプタン-4-イル)-N、3-ジメチル-2-(S)-3-メチル-2-(メチルアミノ)ブタンアミド)ブタンアミド)、イリノテカン(irinotecan)、メタンシノイド(maytansinoid)、レナチニブ(neratinib)、ニロチニブ(nilotinib)、ニタニブ(nintedanib)、オゾガマイシン(ozogamicin)、パクリタキセル、パゾパニブ(pazopanib)(5-[[4-[(2、3-ジメチルインダゾール-6-イル)-メチルアミノ]ピリミジン-2-イル]アミノ]-2-メチルベンゼンスルホンアミド)、レゴフェニル(regorafenib)、サルチズマブ(sacituzumab)、セルパチニブ(selpercatinib)、スマラクサニブ(semaxanib)((Z)-3-((3,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)メチレン)インドール-2-オン)、ソラフェニル(sorafenib)(4-[4-[[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイルアミノ]フェノキシ]-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド)、スルニチニブb)((Z)-N-(2-(ジエチルアミノ)エチル)-5-((5-フルオロ-2-オキソインドール-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド)、SN-38(7-エチル-10-ヒドロキシカンプトテシン)、ソラフェニル(4-[4-[[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイルアミノ]フェノキシ]-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド)、トラスツズマブ(トラスツズマブ)、テシリン(テシリン)(4-[(2S)-2-[[(2S)-2-[3-[2-[2-[2-[2[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキシピロール-1-イル)プロピオニルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロピオニルアミノ]-3-メチルブタニル]アミノ]プロピオニル]アミノ]フェニル]メチル(6S,6aS)-3-[5-[[(6aS)-2-メトキシ-8-メチル-11-オキシ-6a,7-ジヒドロピロール[2,1-c][1,4]ベンゾジアゼピン-3-イル]オキシ]ペントキシ]-6-ヒドロキシ-2-メトキシ-8-メチル-11-オキシ-6a,7-ジヒドロ-6H-ピロロ[2,1-c][1,4]ベンゾジアゼピン-5-カルボキシレートと同じ)、テシロリムス(temsirolimus)([(1R,2R,4S)-4-[(2R)-2-[(1R,9S,12S,15R,16E,18R,19R,21R,23S,24E,26E,28E,30S,32S,35R)-1,18-ジヒドロキシ-19,30-ジメトキシ-15,17,21,23,29,35-ヘキサデカン-16,24,26,28-テトラエン12-イル]プロピル]-2-メトキシシクロヘキシル]-3-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)-2-メチルプロピオン酸エステル)、チバンチニブ(tivantinib)、チボザニブ(tivozanib)(1-[2-クロロ-4-[(6,7-ジメトキシ-4-キノリニル)オキシ]フェニル]-3-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)ウレア)、バタラニ塩基(vatalanib)、ベリパリブ(veliparib)、ビンブラスチン、又はその変異体であり、又は、
e)(H)nR1及び (H)oR2が、独立して腎癌疾患に対して活性を有する化合物であり、又は、
f)(H)nR1は、構造(H)nR1内に存在する1つ又は複数の複素環単原子のうちの1つでXに接続する1つ(複数)の複素環構造であり、そのうち、前記窒素原子が単一の正電荷を有する窒素原子に変化し、例えば、イミダゾリウム基、ピラゾリウム基、ピリジニウム基又はインダゾリウムであり、及び、
任意の基R1が存在しない場合、フラグメントR1XはR11aで置き換えられ、R11aは、H、Alk、C3-7シクロアルキル基、5~6員の複素環基、アリール基、ビアリール基、ヘテロアリール基、AlkC(=O)、AlkOC(=O)、AlkNHC(=O)、AlkN(C1-12アルキル基)C(=O)、AlkSO2、AlkNHSO2、C3-7シクロアルキル基C(=O)、C3-7シクロアルキル基NHC(=O)、C3-7シクロアルキル基N(C1-12アルキル基C(=O)、アリール基C(=O)、アリール基OC(=O)、アリール基OC(=O)、アリール基NHC(=O)、アリール基NHC)C(=O)、アリールSO2、アリールNHSO2、ヘテロアリールC(=O)、ヘテロアリールOC(=O)、ヘテロアリールNHC(=O)、ヘテロアリールN(C1-12アルキル)C(=O)、ヘテロアリールSO2、ヘテロアリールNHSO2から選択され、又は、
任意の基R2が存在しない場合、フラグメントR2ZはR12aで置換され、R12aは、H、Alk、C3-7シクロアルキル基、5~6員の複素環基、アリール基、ビアリール基、ヘテロアリール基、AlkC(=O)、AlkOC(=O)、AlkNHC(=O)、AlkN(C1-12アルキル基yl)C(=O)、AlkSO2、AlkNHSO2、C3-7シクロアルキル基ylC(=O)、C3-7シクロアルキル基OC(=O)、C3-7シクロアルキル基NHC(=O)、C3-7シクロアルキル基N(C1-12アルキル基)C(=O)、アリール基C(=O)、アリール基OC(=O)、アリール基OC(C1-12アルキル)C(=O)、アリールSO2、アリールNHSO2、ヘテロアリールC(=O)、ヘテロアリールOC(=O)、ヘテロアリールNHC(=O)、ヘテロアリールN(C1-12アルキル)C(=O)、ヘテロアリールSO2、ヘテロアリールNHSO2から選択され、又は、
整数n及びoは、[n+o]≧1となるように、0、1、2、3、4、5、6及び7から独立して選択され、また、
A1~A11は独立して任意であり、且つ存在すると置換されていないか又はN原子のいずれかで置換されている任意のアミノ酸残基から選択され、各アミノ酸残基が存在するとα-、β-、又は γ-アミノ酸、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、L-ホモセリンからの L-ホモセリン、Thr、Trp、Tyr、Val、D-Ala、D-Arg、D-Asn、D-Asp、D-Cys、D-Glu、D-Gln、D-His、D-Ile、D-Leu、D-Lys、D-Met、D-Phe、D-Pro、D-Ser、D-ホモセリン、D-Thr、D-Trp、D-Tyr、D-Val、3-アミノプロリン、4-アミノプロリン、ビフェニルアラニン( Bip)、D-Bip、2,3-ジアミノプロピオン酸 (Dap)、2,4-ジアミノ酪酸 (Dab)、2,5-ジアミノペンタン酸、アゼチジン-2-カルボン酸、アゼチジン-3-カルボン酸、ピペリジン- 2-カルボン酸、6-アミノピペリジン-2-カルボン酸、5-アミノピペリジン-2-カルボン酸、4-アミノピペリジン-2-カルボン酸、3-アミノピペリジン-2-カルボン酸、ピペリジン-3-カルボン酸、6-アミノピペリジン- 3-カルボン酸、5-アミノピペリジン-3-カルボン酸、4-アミノピペリジン-3-カルボン酸、ピペラジン-2-カルボン酸、6-アミノピペラジン-2-カルボン酸、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2 -カルボン酸、4-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸、3-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸、6-アザビシクロ[[3.1. 1]ヘプタン-2-カルボン酸、3-アミノ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-2-カルボン酸、及び4-アミノ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-2-カルボン酸、4-アミノ-3-アリール酪酸、4-アミノ-3-(3-クロロフェニル)酪酸、及び5-アミノ-4-アリール吉草酸、から独立して選択され、また、
整数a~k、m、zzは、0、1、2から独立して選択され、また、
[m+zz]≧1であり、且つそのうち、
整数 a ~ k のいずれか1つが 0 である場合、対応する存在しない基に隣接する2つの基のいずれか (存在しない基の整数 0 に応じて) は互いに直接接続し、また、
整数 a~gがすべて0の場合、A1~A7は存在せず、且つ、A8はCOOH、CH2OH又はC(=O)NR3R4で終端され、そのうちR3及びR4はH、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基及びヘテロ環基から独立して選択され、又は、基A8は基Yに直接接続し、また、
及び任意の2価の基Xは、下記から独立して選択され、O、NH、N(C1-6アルキル)、S、S-S、S-N、S(=O)、SO2、C(=O)、OC(=O)、C(=O)O、NHC(=O)NH、N(C1-6アルキル基C(=O)NC1-6アルキル)、NHC(=O)NC1-6アルキル)、C1-12アルキレン基、アリーレン基、ビアリール基、(ヘテロアリール)アリーレン基、(アリール)ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基、
(C1-12アルキレン)OC(=O)、OC(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)OC(=O)、C(=O)O(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)C(=O)、N(R5)C(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)N(R5)C(=O)、C(=O)N(R5)(C1-12アルキレン)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O) 、
C(=O)(CR7R8)p(CR9R10)rP(=O)(OCR5R6)m
P(=O)(NHCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)CF2, P(=O)(OCR5R6)CF2(CR7R8)rC(=O)、
P(=O)(OH)CF2, P(=O)(OH)CF2(CR7R8)rC(=O)、
C(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sP(=O)(NHCR5R6)p
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)N(R5)SO2(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)SO2C(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)rS-S(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-S-S-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(OH)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)H]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)Me]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH(Me)CH(Me)C(=O
CH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OC(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)O-C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH(Me)OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2 C(Me)2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH] CH2CH2OC(=O)-C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2 OC(=O)C(Me)CH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2 OC(=O)C(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、及び
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
又は、フラグメントC(=O)、OC(=O)、N(R5)C(=O)、P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OH)CF2、又はC(=O)N(R5)SO2をその中で再配置、追加、又は削除することによって形成される前記基Xの任意の変異体、そのうち、
R6、R7、R9、R9及びR10は、独立して、H、NH2、ハロゲン、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル又はヘテロアリールアルキルであり、また、
R5は、H、NH2、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル又はヘテロアリールアルキルであり、又は、
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している原子と共に、4~7員の飽和又は不飽和複素環を形成し、当該複素環は、少なくとも1つのO原子を含み、又は1つのO原子とN及びSから独立して選択される別のヘテロ原子とを含み、且つ残りの原子が炭素原子であり、又は、
R5~R10の任意の2つは、それらが結合している炭素原子とともに、4~7員の飽和又は不飽和のC3-6シクロアルキレン基を形成し、又は、i)R6及びR7、ii)R9及びR10のいずれか1つは、それらが結合している原子とともに、飽和又は不飽和のC3-6シクロアルキレン基を形成し、又は
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している原子と共に、5~7員の飽和又は不飽和複素環を形成し、そのうち、当該環は、N、O及びSから選択される別のヘテロ原子を任意に含み、且つ残りの原子は炭素原子であり、又は、得られた環は1,3-ジオキソール-2-オンを含み、又は、
R6及びR8は、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4~6員の飽和複素環を形成し、そのうち、当該複素環は、N、O及びSから選択される別のヘテロ原子を任意に含み、且つ残りの原子は炭素原子であり、又は、得られた環が1,3-ジオキソール-2-オンを含み、また、
整数p、r及びsは、0、1及び2から独立して選択され、そのうち、
フラグメント(CR7R8)r(CR9R10)s又は(OCR7R8)r(CR9R10)sが存在する場合、[r+s]≧1であり、又は、
あるいは、任意の2価の基Xの各々は、独立して以下の構造を有し、1~2個のアミノ酸残基A12又はA13に任意に接続され、
(C1-12アルキレン)OC(=O)、OC(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)OC(=O)、C(=O)O(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)C(=O)、N(R5)C(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)N(R5)C(=O)、C(=O)N(R5)(C1-12アルキレン)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR7R8)p(CR9R10)rP(=O)(OCR5R6)m
P(=O)(NHCR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OCR5R6)CF2(CR7R8)rC(=O)、
P(=O)(OH)CF2, P(=O)(OH)CF2(CR7R8)rC(=O)、
C(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sP(=O)(NHCR5R6)p
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)N(R5)SO2(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)SO2C(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)rS-S(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-S-S-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(OH)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)H]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)Me]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH(Me)CH(Me)C(=OCH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OC(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)O-C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH(Me)OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2 C(Me)2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH] CH2CH2OC(=O)-C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2 OC(=O)C(Me)CH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2 OC(=O)C(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、又は、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
又は、フラグメントC(=O)、OC(=O)、N(R5)C(=O)、P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OH)CF2、又はC(=O)N(R5)SO2をその中で再配置、追加、又は削除することによって形成される前記X基の任意の変異体、そのうち、アミノ酸残基A12及びA13の両方が前記基の右側に組み込まれて基Xを含む場合には、残基A12又はA13がペプチド結合A12-A13と相互接続し、また、
任意の基Xが存在しない場合、基R1は基A8、A9、A10又はA11のいずれかに直接接続し、又は、
さらに、任意の2価の基Xの各々は、C1-12アルキレン、C2-12アルケニレン、C2-12アルキニレン、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、及び同様の線状基から選択される別の2価基を独立して含み、
及び任意の2価の基Xは、下記から独立して選択され、O、NH、N(C1-6アルキル基)、S、S-S、S-N、S(=O)、SO2、C(=O)、OC(=O)、C(=O)O、NHC(=O)NH、N(C1-6アルキル基C(=O)NC1-6アルキル基)、NHC(=O)NC1-6アルキル基)、C1-12アルキレン基、アリーレン基、ビアリール基、(ヘテロアリール)アリーレン基、(アリール)ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基、
(C1-12アルキレン)OC(=O)、OC(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)OC(=O)、C(=O)O(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)C(=O)、N(R5)C(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)N(R5)C(=O)、C(=O)N(R5)(C1-12アルキレン)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O) 、
C(=O)(CR7R8)p(CR9R10)rP(=O)(OCR5R6)m
P(=O)(NHCR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OCR5R6)CF2(CR7R8)rC(=O)、
P(=O)(OH)CF2、P(=O)(OH)CF2(CR7R8)rC(=O)、
C(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sP(=O)(NHCR5R6)p
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)N(R5)SO2(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)SO2C(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)rS-S(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-S-S-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(OH)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)H]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)Me]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH(Me)CH(Me)C(=O
CH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OC(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)O-C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH(Me)OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2 C(Me)2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH] CH2CH2OC(=O)-C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2 OC(=O)C(Me)CH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2 OC(=O)C(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、及び
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
又は、C(=O)、OC(=O)、N(R5)C(=O)、P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OH)CF2又はC(=O)N(R5)SO2をその中で再配置、追加、又は削除することによって形成される前記基の任意の変異体、そのうち、R5~R10は、上記で限定されたようなものであり、又は、
代わりに、任意の2価の基Zは、以下の構造を有し、1~2個のアミノ酸残基A12又はA13に任意に接続し、
(C1-12アルキレン)OC(=O)、OC(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)OC(=O)、C(=O)O(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)C(=O)、N(R5)C(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)N(R5)C(=O)、C(=O)N(R5)(C1-12アルキレン)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O) 、
C(=O)(CR7R8)p(CR9R10)rP(=O)(OCR5R6)m
P(=O)(NHCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OCR5R6)CF2(CR7R8)rC(=O)、
P(=O)(OH)CF2、P(=O)(OH)CF2(CR7R8)rC(=O)、
C(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sP(=O)(NHCR5R6)p
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)N(R5)SO2(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)SO2C(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)rS-S(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-S-S-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(OH)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)H]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)Me]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH(Me)CH(Me)
C(=OCH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OC(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)O-C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH(Me)OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2 C(Me)2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH] CH2CH2OC(=O)-C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2 OC(=O)C(Me)CH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2 OC(=O)C(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、又は、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
又は、フラグメントC(=O)、OC(=O)、N(R5)C(=O)、P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OH)CF2又はC(=O)N(R5)SO2をその中で再配置、追加、又は削除することによって形成される前記Z基の任意の変異体、そのうち、アミノ酸残基A12及びA13の両方が前記基の左側に組み込まれて基Zを含む場合には、残基A12又はA13がペプチド結合A12-A13と相互接続し、また、
任意の基Zが存在しない場合、基R2は、基Y、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7又はA8のいずれかに直接接続する。
【0028】
式I-P-1の代替実施形態では、R5及びR6は、それらが結合している原子と共に、飽和又は不飽和のC3-6シクロアルキレン基を形成する。
【0029】
式I-P-1の代替実施形態では、フラグメント(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)s又は(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sが存在し、且つ[p+r+s]≧1である。
【0030】
式I-P-1の代替実施形態では、フラグメント(CR5R6)p(CR7R8)r 又は (OCR5R6)p(CR7R8)r が存在し、[p+r]≧1である。
【0031】
式I-P-1の代替実施形態では、各任意の2価の基Xは、
N(R4)C(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)N(R4)C(=O)、C(=O)N(R4)(C1-12アルキレン)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)SO2C(=O)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、及び、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O、又は、フラグメントN(R4)C(=O)又はC(=O)N(R4)SO2を再配置、追加又は削除することによって形成される前記X基の任意の変異体から選択され、又は、
Xは、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O) 、
C(=O)(CR7R8)p(CR9R10)rP(=O)(OCR5R6)m
P(=O)(NHCR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)CF2, P(=O)(OCR5R6)CF2(CR7R8)rC(=O)、
P(=O)(OH)CF2, P(=O)(OH)CF2(CR7R8)rC(=O)、
C(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sP(=O)(NHCR5R6)p
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6) pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)rS-S(CR9R10)sOC(=O)、及び
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)から独立して選択され、
そのうち、R8は、H、NH2、ハロゲン、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル基、C3-6シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ビアリール基、ビアリールアルキル基、ヘテロアリールアルキル基から独立して選択され、又は、
R6及びR8は、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4~6員の飽和複素環を形成し、そのうち、当該複素環は、N、O及びSから選択される別のヘテロ原子を任意に含み、且つ残りの原子は炭素原子であり、又は、得られた環が1,3-ジオキソール-2-オンを含む。
【0032】
式I-P-1の代替実施形態では、任意の2価の基Xの各々は、
N(R4)C(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)N(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)(C1-12アルキレン)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)SO2(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)SO2C(=O)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、及びC(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、又は、フラグメントN(R4)C(=O)又はC(=O)N(R4)SO2を再配置、追加又は削除することによって形成される前記X基の任意の変異体から選択され、
そのうち、基Xは、1~2個のアミノ酸残基A12又はA13に任意に接続し、又は、
Xは、以下から独立して選択され、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR7R8)p(CR9R10)rP(=O)(OCR5R6)m
P(=O)(NHCR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)CF2, P(=O)(OCR5R6)CF2(CR7R8)rC(=O)、
P(=O)(OH)CF2, P(=O)(OH)CF2(CR7R8)rC(=O)、
C(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sP(=O)(NHCR5R6)p
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6) pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)rS-S(CR9R10)sOC(=O)、
そのうち、前記基Xは、1~2個のアミノ酸残基A12又はA13と任意に接続する。
【0033】
式I-P-1の代替実施形態において、任意の2価の基Xの各々は、S(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)であるか、又は以下の基から選択され、
【0034】
【化2】
【0035】
【化3】
【0036】
【化4】
【0037】
及び、フラグメントN(R4)C(=O)をその中で再配置、追加又は削除によって形成された上記X基の任意の変異体、又は、
そのうち、基Xは、1~2個のアミノ酸残基A12又はA13に任意に接続し、
そのうち、xxは1、2、又は3であり、
R100及びR101は、H及びアルキル基から独立して選択され、
X1及びX2は、O、NH及びCR5R6から独立して選択され、また、
他のすべての変数は、本願の式I-P-1で限定される。
【0038】
式I-P-1の代替実施形態では、任意の2価の基Y及びZの各々は、
N(R4)C(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)N(R4)C(=O)、C(=O)N(R4)(C1-12アルキレン)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、C(=O)N(R4)SO2(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)SO2C(=O)、C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、及びC(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、又はフラグメントN(R4)C(=O) 又はC(=O)N(R4)SO2を再配置、追加又は削除によって形成された上記基の任意の変異体から独立して選択され、又は、
任意の2価の基Y及びZの各々は、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O) 、
C(=O)(CR7R8)p(CR9R10)rP(=O)(OCR5R6)m
P(=O)(NHCR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)CF2, P(=O)(OCR5R6)CF2(CR7R8)rC(=O)、
P(=O)(OH)CF2, P(=O)(OH)CF2(CR7R8)rC(=O)、
C(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sP(=O)(NHCR5R6)p
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6) pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、及び、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)rS-S(CR9R10)sOC(=O)から独立して選択される。
【0039】
式I-P-1の代替実施形態では、任意の2価の基Zの各々は、
N(R4)C(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)N(R4)C(=O)、C(=O)N(R4)(C1-12アルキレン)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、C(=O)N(R4)SO2(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)SO2C(=O)、C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、及びC(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、又はフラグメントN(R4)C(=O) 又はC(=O)N(R4)SO2を再配置、追加又は削除によって形成された上記基の任意の変異体から独立して選択され、
そのうち、前記基Zは、1~2個のアミノ酸残基A12又はA13に任意に接続し、又は、
任意の2価の基Zの各々は、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR7R8)p(CR9R10)rP(=O)(OCR5R6)m
P(=O)(NHCR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OCR5R6)CF2(CR7R8)rC(=O)、
P(=O)(OH)CF2、P(=O)(OH)CF2(CR7R8)rC(=O)、
C(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sP(=O)(NHCR5R6)p
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)rS-S(CR9R10)sOC(=O)、及び、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)から独立して選択され、
そのうち、前記基Zは、1~2個のアミノ酸残基A12又はA13と任意に接続する。
【0040】
一実施形態において、式I-P-1の化合物は、式I化合物
【0041】
【化5】
【0042】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物であって、そのうち、
(H)nR1中に存在する場合、R1は、NH、OH、SH、C(=O)OH、CONH、SO2NH及びS(=O)NHから独立して選択される水素含有基のいずれかで、母体(前駆体)構造(H)nR1から単一のH原子を削除して形成される残基であり、且つ各(H)nR1は、
a)細胞毒性化合物及び1つ又は複数の癌細胞に対する活性を有するか又は活性を誘導することができる免疫調節性化合物、
b)アファチニブ、ARS-1630、アキシチニブ、BGB-324、BLU-554、ブリバニブ、(R) -1-((4-((4-フルオロ-2-メチル-1H-インドール-5-イル)オキシ)-5 -メチルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル)オキシ)プロパン-2-オール、カボザント オーリスタチニブ、セジラニブ、セリチニブ、シフォラダノン、デラザンチニブ、ドビチニブ、エムタンシン、エンゲリン、モノメチル オーリスタチンE、イリノテカン、メタン キリノルクス、ネラチニブ、ニロチニブ、ニンテダニブ、オキサゾマイシン、パクリタキセル、パゾパニブ、レゴラフェニブ、サテリズマブ、セルパチニブ、セマニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、SN-38、テムシロリムス、ティファンチニブ、チボザニブ、バタラニブ塩基、ベリパリブ、ビンブラスチン、及びこれらの変異体、及び、
c)(H)nR1内に存在する複素環式窒素原子の1つでXに接続する含窒素複素環構造であって、該窒素原子が単一の正電荷を有する窒素原子に変化し、例えばイミダゾリウム、ピラゾリウム、ピリジニウム又はインダゾリウム基などの含窒素複素環構造から独立して選択され、
整数nは、1、2、3から独立して選択され、
整数a~kは、0、1、2から独立して選択され、また、
整数 a ~ k のいずれか1つが 0 である場合、対応する存在しない基に隣接する2つの基のいずれか (存在しない基の整数 0 に応じて) は互いに直接接続し、また、
整数 a~gがすべて0の場合、A1~A7は存在せず、且つ、A8はCOOH、CH2OH又はC(=O)NR3R4で終端され、そのうちR3及びR4はH、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基及びヘテロ環基から独立して選択され、又は、基A8は基Yに直接接続し、また、
整数zzは、1、2、3から独立して選択され、
及び任意の2価の基Xの各々は、下記から独立して選択され、O、NH、N(C1-6アルキル基)、S、S-S、S-N、S(=O)、SO2、C(=O)、OC(=O)、C(=O)O、NHC(=O)NH、N(C1-6アルキル基C(=O)NC1-6アルキル基)、NHC(=O)NC1-6アルキル基)、C1-12アルキレン基、アリーレン基、ビアリール基、(ヘテロアリール)アリーレン基、(アリール)ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基、
(C1-12アルキレン)C(=O)O、OC(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)OC(=O)、C(=O)O(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)C(=O)N(R4)、N(R4)C(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)N(R4)C(=O)、C(=O)N(R4)(C1-12アルキレン)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR7R8)p(CR9R10)rP(=O)(OCR5R6)m
P(=O)(NHCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OCR5R6)CF2(CR7R8)rC(=O)、
P(=O)(OH)CF2、P(=O)(OH)CF2(CR7R8)rC(=O)、
C(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sP(=O)(NHCR5R6)p
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)(CR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)SO2(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)SO2C(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6) pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)rS-S(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-S-S-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)-(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(OH)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)H]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)Me]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH(Me)CH(Me)
C(=OCH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OC(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)O-C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH(Me)OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2 C(Me)2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH] CH2CH2OC(=O)-C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2 OC(=O)C(Me)CH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2 OC(=O)C(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)rC(=O)O(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pC(=O)O(CR7R8)r (CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pOC(=O)(CR7R8)r (CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CMe2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2OC(=O)CH(Me)-CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2N(C1-6アルキル)C(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2) COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH(C=O)R7)COOH]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH(C=O)R7)COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、及び、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、又は、任意の2価の基Xの各々は、以下からから独立して選択され、
【0043】
【化6】
【0044】
【化7】
【0045】
【化8】
【0046】
又は、フラグメントC(=O)、OC(=O)、N(R4)C(=O)、P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OH)CF2、又はC(=O)N(R4)SO2をその中で再配置、追加、又は削除することによって形成される前記基の任意の変異体、そのうち、
R6、R7、R8、R9及びR10は、H、NH2、ハロゲン、NH(C1-6アルキル基)、NH(OC1-6アルキル基)、C1-14アルキル基、C3-6シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ビアリール基、ビアリールアルキル基又はヘテロアリールアルキル基から独立して選択され、
R5は、H、NH2、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル又はヘテロアリールアルキルであり、又は、
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している原子と共に、4~7員の飽和又は不飽和複素環を形成し、前記複素環は、少なくとも1つのO原子を含み、又は1つのO原子とN及びSから独立して選択される別のヘテロ原子とを含み、且つ残りの原子が炭素原子であり、又は、
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している炭素原子とともに、4~7員の飽和又は不飽和のC3-6シクロアルキレンを形成し、又はi) R5及びR6、ii) R6及びR7、iii)R9及びR10のいずれか1つは、それらが結合している原子とともに、飽和又は不飽和のC3-6シクロアルキレンを形成し、又は、
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している原子と共に、5~7元飽和又は不飽和複素環を形成し、そのうち、前記環は、N、O及びSから選択される別のヘテロ原子を任意に含み、且つ残りの原子は炭素原子であり、又は、得られた環は1,3-ジオキソール-2-オンを含み、また、
R6及びR8は、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4~6員の飽和複素環を形成し、そのうち、前記複素環は、N、O及びSから選択される別のヘテロ原子を任意に含み、且つ残りの原子は炭素原子であり、又は、得られた環が1,3-ジオキソール-2-オンを含み、また、
xxは1、2、又は3であり、
R100及びR101は、H及びアルキル基から独立して選択され、
X1及びX2は、O、NH及びCR5R6から独立して選択され、
整数p、r及びsは、0、1及び2から独立して選択され、また、
そのうち、フラグメント(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)s又は(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sが存在する場合、[p+r+s]≧1であり、また、
そのうち、フラグメント(CR5R6)p(CR7R8)r又は(OCR5R6)p(CR7R8)rが存在する場合、[p+r]≧1であり、また、
そのうち、フラグメント(CR7R8)r(CR9R10)s又は(OCR7R8)r(CR9R10)sが存在する場合、[r+s]≧1であり、又は、
あるいは、任意の2価の基Xの各々は、1~2個のアミノ酸残基A12又はA13と任意に接続され、
又は、フラグメントC(=O)、OC(=O)、N(R5)C(=O)、P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OH)CF2、又はC(=O)N(R5)SO2をその中で再配置、追加、又は削除することによって形成される前記X基の任意の変異体、そのうち、アミノ酸残基A12及びA13の両方が前記基の右側に組み込まれて基Xを含む場合には、残基A12又はA13がペプチド結合A12-A13と相互接続し、また、
任意の基Xが存在しない場合、基R1は基A8、A9、A10又はA11のいずれかに直接接続し、又は、
さらに、任意の2価の基Xの各々は、独立して、C1-12アルキレン、C2-12アルケニレン、C2-12アルキニレン、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)及び同様の線状基から選択される1つ又は複数の別の2価基と結合し、
A1~A15は独立して任意であり、且つ存在すると置換されていないか又はN原子のいずれかで置換されている任意のアミノ酸残基から独立して選択され、各各アミノ酸残基が存在するとα-、β-、又は γ-アミノ酸、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、L-ホモセリンからの L-ホモセリン、Thr、Trp、Tyr、Val、D-Ala、D-Arg、D-Asn、D-Asp、D-Cys、D-Glu、D-Gln、D-His、D-Ile、D-Leu、D-Lys、D-Met、D-Phe、D-Pro、D-Ser、D-ホモセリン、D-Thr、D-Trp、D-Tyr、D-Val、3-アミノプロリン、4-アミノプロリン、ビフェニルアラニン( Bip)、D-Bip、2,3-ジアミノプロピオン酸 (Dap)、2,4-ジアミノ酪酸 (Dab)、2,5-ジアミノペンタン酸、アゼチジン-2-カルボン酸、アゼチジン-3-カルボン酸、ピペリジン- 2-カルボン酸、6-アミノピペリジン-2-カルボン酸、5-アミノピペリジン-2-カルボン酸、4-アミノピペリジン-2-カルボン酸、3-アミノピペリジン-2-カルボン酸、ピペリジン-3-カルボン酸、6-アミノピペリジン- 3-カルボン酸、5-アミノピペリジン-3-カルボン酸、4-アミノピペリジン-3-カルボン酸、ピペラジン-2-カルボン酸、6-アミノピペラジン-2-カルボン酸、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2 -カルボン酸、4-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸、3-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸、6-アザビシクロ[[3.1. 1]ヘプタン-2-カルボン酸、3-アミノ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-2-カルボン酸、及び4-アミノ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-2-カルボン酸、4-アミノ-3-アリール酪酸、4-アミノ-3-(3-クロロフェニル)酪酸、及び5-アミノ-4-アリール吉草酸、から独立して選択される。
【0047】
式Iの一実施形態において、(H)nR1は、(a)及び(b)の(H)nR1に含まれる含窒素複素環構造から独立して選択され、当該含窒素複素環構造は、(H)nR1中に存在する1つ又は複数の複素環窒素原子のうちの1つでXに接続し、そのうち、窒素原子が単一の正電荷を有する窒素原子に変化し、例えば、イミダゾリウム基、ピラゾリウム基、ピリジニウム基、インダゾリウム基などである。
【0048】
一実施形態において、式I、式I-P-1又は式I-P-2の化合物を提供し、そのうち、整数a~gはそれぞれ1であり、A1 は Thr 又は Ser であり、A2、A3、A6及びA7は2,3-ジアミノプロピオン酸 (Dap)、2,4-ジアミノ酪酸 (Dab)、Ser 又は Thrから独立して選択され、A4 は Leu 又は Ileであり、A5 は Phe、D-Phe、Bip、D-Bip、Val、及び D-Val である。
【0049】
別の態様では、式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III又は式IV-Pの化合物を提供し、そのうち、基Xは、その左側又は右側において、
C1-12アルキレン、C2-12アルケニル、C2-12アルキニル、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)及び同様の線状基から選択される1つ又は複数の別の2価基と結合する。一実施形態では、1、2、3、4又は5個の別の2価基と結合し、独立して選択される。
【0050】
別の態様では、式I、式I-P-1又は式I-P-2の化合物を提供し、そのうち、任意のアミノ酸残基A1~A7を含む環状ペプチド構造は、ポリミキシンB、ポリミキシンE又はオクタペプチン又は類似の環状ペプチド構造に存在する環状ペプチド構造と同一の環状ペプチド構造である。別の実施形態では、式I、式I-P-1又は式I-P-2の化合物を提供し、そのうち、任意のアミノ酸残基A1~A7を含む環状ペプチド構造は、ポリミキシンB、ポリミキシンE又はオクタペプチン又は環状ペプチド構造を含む類似構造に存在する環状ペプチド構造と同一の環状ペプチド構造である。他の実施形態において、式I、式I-P-1又は式II-P-2の化合物を提供し、そのうち、任意のアミノ酸残基A1~A7を含む環状ペプチド構造は、ポリミキシン A、ポリミキシン B、ポリミキシン B ノナペプチド (H-Thr-Dab-シクロ[Dab-Dab-D-Phe-Leu-Dab-Dab-Thr])、ポリミキシン B ヘプタペプチド (H-シクロ[Dab-Dab-D- Phe-Leu-Dab-Dab-Thr])、ポリミキシン E、又はオクタペプチン、又は環状ペプチド構造を含む類似構造に存在する環状ペプチド構造と同一の環状ペプチド構造である。
【0051】
別の態様では、哺乳動物に投与した後に分子(H)nR1を放出することにより治療効果を示す、式I、式II-P、式III、式IV-P、式V-P及び式Vのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態の化合物を提供している。別の態様では、哺乳動物に投与した後に分子(H)nR1及び/又は(H)oR2を放出することにより治療効果を示す、式I-P-1、式I-P-2及び式III-Pのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態の化合物を提供している。
【0052】
別の態様では、イン・ビトロ細胞毒性測定又は評価を利用して癌細胞の増殖を阻害又は遅らせることによって、又は癌動物モデルにおいて前記化合物を測定することによって決定される、癌細胞に対する抗癌活性を有する、式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III、式III-P、式IV-P、式V及び式Vのいずれか、又は、本願で提供されるいずれかの実施形態の化合物を提供している。
【0053】
別の態様では、上記の癌は腎癌又は腎臓癌である。
【0054】
別の態様では、哺乳動物に、式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III、式III-P、式IV-P、式V-P及び式Vのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態の化合物の治療有効量を投与することを含む、哺乳動物の腎臓癌疾患を治療する方法を提供している。
【0055】
別の態様では、式I、式I-P-1、式I-P-2、式III、式IV-P、式V-P及び式Vのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態の化合物を提供し、前記化合物に結合された関連する細胞毒性構造(化合物、例えば(H)nR1)と比較すると、イン・ビトロ細胞毒性測定又は評価により決定されるその非癌哺乳動物細胞に対する細胞毒性が低下している。別の態様では、式I-P-1、式I-P-2及び式III-Pのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態の化合物を提供し、前記化合物に結合された関連する細胞毒性構造(化合物、例えば(H)nR1及び/又は(H)oR2)と比較すると、イン・ビトロ細胞毒性測定又は評価により決定されるその非癌哺乳動物細胞に対する細胞毒性が低下している。
【0056】
別の態様では、式I、式II-P、式III、式IV-P、式V-P及び式Vのいずれか、又は、本願で提供されるいずれかの実施形態の化合物を提供し、前記化合物に結合された関連する(母体)細胞毒性構造(化合物、例えば(H)nR1)と比較すると、癌動物モデルにおけるイン・ビボ試験によって決定される癌に対するイン・ビボ効力が増加し、そのうち、前記化合物及び関連する細胞毒性構造(化合物、例えば(H)nR1)が、前記試験及び対照化合物における同一の細胞毒性構造と同一のモル量で動物に投与される。別の態様では、式I-P-1、式I-P-2和式III-Pのいずれか、又は、本願で提供されるいずれかの実施形態の化合物を提供し、前記化合物に結合された関連する(母体)細胞毒性構造(化合物、例えば(H)nR1及び/又は(H)oR2)と比較すると、癌動物モデルにおけるイン・ビボ試験によって決定される癌に対するイン・ビボ効力が増加し、そのうち、前記化合物及び関連する細胞毒性構造(化合物、例えば(H)nR1及び/又は(H)oR2)が、試験及び対照化合物における同一の細胞毒性構造と同一のモル量で動物に投与される。
【0057】
別の態様では、前記化合物に結合された関連する細胞毒性構造(化合物)と比較すると、イン・ビボでの抗癌効力が少なくとも2倍向向上した式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III、式III-P、式IV-P、式V-P、及び式Vのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態の化合物を提供している。
【0058】
別の態様では、式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III、式III-P、式IV-P、式V-P及び式Vのいずれか又は本願で提供されるいずれかの実施形態の化合物、又はその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物又は水和物、及び薬学的に許容される担体、賦形剤、又は希釈剤を含む薬学的組成物を提供している。
【0059】
別の態様では、治療を必要とする被験体に、式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III、式III-P、式IV-P、式V-P及び式Vのいずれかの化合物、又は本願で提供されるいずれかの実施形態の化合物、又はその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物又は水和物の治療有効量を投与することにより、ヒト又は他の温血動物の腎臓癌を治療する方法を提供している。
【0060】
式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III、式III-P、式IV-P、式V-P、及び式Vのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態の化合物は、例えば、経口投与、非腸管投与、経皮投与、局所投与、直腸投与、鼻内投与、又は腫瘍内投与することができる。
【0061】
さらに別の態様では、式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III、式III-P、式IV-P、式V-P、及び式Vのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態の化合物を製造するための新規な中間体及び製造方法を提供している。
【図面の簡単な説明】
【0062】
図1】実施例1の化合物vsアキシチニブの同所性モデルにおける治療効果を示す図である。実施例1の化合物は、12及び4mg/kgの用量で投与された(実施例1の化合物及びアキシチニブの分子量に基づいて、それぞれ2.0及び0.67mg/kgアキシチニブ遊離薬の形態に等しい:それぞれ2303.0ダルトン(6-TFA塩)及び386.47である)。実施例1の化合物は、溶媒和物や水含量に対して補正せずに測定された。BLIは生物発光を表す。
図2】実施例1の化合物vsアキシチニブの治療効果研究期間中の体重変化を示す図である。実施例1の化合物は12mg/kg及び4mg/kgで投与され、アキシチニブは30mg/kgで投与される。実施例1の化合物は、溶媒和物や水含量に対して補正せずに測定された。
【発明を実施するための形態】
【0063】
特に明記しない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される以下の用語は、以下に示す意味を有する。
【0064】
炭化水素を含む種々の分子の炭素原子含量は、その分子中の炭素原子の最小数と最大数を表す接頭辞によって表され、接頭辞Ci-jは、整数「i」から整数「j」までの炭素原子分子を表し、この数値も含まれる。例えば、C1-14アルキル基とは、1~14(1~14を含む)炭素原子を有するアルキル基を意味する。
【0065】
アルキルという用語とは、直鎖及び分岐鎖の飽和炭化水素基を意味する。個々の基(例えば「プロピル」)に言及されるときは直鎖基のみを含み、分岐鎖異性体(例えば「イソプロピル」)は具体的に言及される。「アルキル基」は、別段の規定がない限り、1~12個の炭素原子を含む。いずれかの実施形態又は請求項において具体的に挙げられる基に加えて、アルキル基は、ハロゲン、ヒドロキシル基、シアノ基、C1-12アルキル基、C3-7シクロアルキル基、アリール基、ビアリール基、複素環基及びヘテロアリール基から選択される1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で置換されてもよい。いくつかの実施形態では、アルキル基は、ジフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、トリフルオロエチル基、(アダマンタン-1-イル)メチル基、3-(シクロヘキシル)プロピル基、4-プロピルシクロヘキシル基、-CH=CHアリール基、-CH=CH-Het1、-CH2-フェニル基、ビフェニルメチル基などを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、アルキル基は置換されていない。「アルキル基」と「アルキル1」又は「アルキル2」と区別されるアルキルとは、独立して選択されるアルキルであって、互いに異なってもよいし、独立して同じであってもよい。「アルキル基」が同一グ基内で複数回使用されている場合、それぞれの「アルキル」は、出現するたびに他の「アルキル」から独立している。
【0066】
「Alk」という用語は、本願に定義されたアルキル基を意味する。
【0067】
「アルキレン」という用語は、2価のアルキル基を指す。「アルキレン基」は、別段の規定がない限り、1~12個の炭素原子を含む。いくつかの実施形態では、「アルキレン基」は線状基である。アルキレン基はアルキル基のように置換されていてもよい。いくつかの実施形態では、アルキレン基は置換されていない。「アルキレン」と「アルキレン1」又は「アルキレン2」と区別されるアルキレンとは、独立して選択されるアルキレンであって、互いに異なってもよいし、独立して同じであってもよい。
【0068】
「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの二重結合、一部の実施形態では1つ、2つ、又は3つの二重結合を含む直鎖及び分岐炭化水素基を意味する。「アルケニル」は、別段の規定がない限り、2~12個の炭素原子を含む。いずれかの実施形態又は請求項において具体的に挙げられる基に加えて、アルケニルは、ハロゲン、C1-12アルキル基、C3-7シクロアルキル基、アリール基、ビアリール基、Het1及びHet2から選択される1つ、2つ又は3つの置換基で置換されてもよい。いくつかの実施形態では、アルケニル基は置換されていないものである。いくつかの実施形態では、アルケニルは、ジフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、トリフルオロエチル基、(アダマンタン-1-イル)メチル基、3-(シクロヘキシル)プロピル基、4-プロピルシクロヘキシル基、-CH=CHアリール基、-CH=CH-Het1、-CH2-フェニル基、ビフェニルメチル基などを含むが、これらに限定されない。
【0069】
「アルキレン」という用語は、2価のアルケニル基を意味する。「アルキレン」は、別段の規定がない限り、2~12個の炭素原子を含む。アルケニレンは、アルケニルについて記載されたように置換されていてもよい。いくつかの実施形態では、アルキレン基は置換されていない。
【0070】
「シクロアルキル」という用語は、3~18個(いくつかの実施形態では3~6個)の炭素原子を有する環状飽和、一価、単環又は二環、飽和又は不飽和の炭化水素基を意味する。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、シクロドデカノイル基などを含むが、これらに限定されない。いずれかの実施形態又は請求項において具体的に挙げられる基に加えて、シクロアルキル基は、ハロゲン、C1-12アルキル基、C3-7シクロアルキル基、アリール基、Het1、Het2及びヘテロアリール基から選択される1つ、2つ又は3つの置換基で置換されてもよい。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は置換されていないものである。
【0071】
「シクロアルキレン基」という用語は、2価のシクロアルキル基を意味する。いずれかの実施形態又は請求項において具体的に挙げられる基に加えて、シクロアルキレン基は、シクロアルキル基について記載されたように置換されてもよい。いくつかの実施形態では、シクロアルキレン基は置換されていないである。いくつか又はいずれかの実施形態において、R5~R10のいずれか2つから形成されるC3-6シクロアルキレン基は、C1-6アルキル基及びアリール基から独立して選択される1つ又は2つの基で置換されてもよい。
【0072】
「ヘテロアルキル」という用語は、N、O及びS(O)nから選択されるヘテロ原子を含む置換基を有する、上記のように定義されたアルキル基又はシクロアルキル基を意味し、そのうち、nは0~2の整数であり、いくつかの実施形態では、置換基は、ヒドロキシル基(OH)、C1-4アルコキシ基、アミノ基、チオ基(-SH)などを含む。前記ヘテロ原子は、ヘテロアルキル基の任意の部分に取り込まれていてもよい(例えば、ヘテロアルキル基はC1-4アルキルC(=O)O又はC3-6シクロアルキルNH2であってもよい)、又はヘテロ環置換基を含んでいてもよい(例えば、ヘテロアルキル基は2-(4-モルホリノ)エチルであってもよい)。いくつかの実施形態では、置換基には、NRaRb、ORa及びS(O)nRcが含まれ、そのうち、各Ra1は独立してH、C1-4アルキル、C3-6シクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、又はC(O)R(そのうち、RはC1-4アルキルである)であり、各Rbは独立してH、C1-4アルキル、-SO2R(そのうち、RはC1-4アルキル又はC1-4ヒドロキシアルキルである)、-SO2NRR'(そのうち、R及びR'は互いに独立してH又はC1-4アルキルである)、又は-CONR'R"(そのうち、R'及びR"は互いに独立してH又はC1-4アルキルである)であり、nは0~2の整数であり、各Rcは独立してH、C1-4アルキル、C3-6シクロアルキル、任意に置換されアリール又はNRaRbであり、Ra及びRbは上記で定義されたとおりである。いくつかの実施形態では、ヘテロアルキル基は、2-メトキシエチル (-CH2CH2OCH3)、2-ヒドロキシエチル (-CH2CH2OH)、ヒドロキシメチル( -CH2OH)、2-アミノエチル (-CH2CH2NH2)、2-ジメチルアミノエチル (-CH2CH2NHCH3) 、ベンジルオキシメチル、チオフェン-2-イルチオメチルなどを含むが、これらに限定されない。
【0073】
「ハロゲン」という用語は、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)又はヨウ素(I)を意味する。
【0074】
「アリール基」とは、置換又は非置換のフェニル基、ビフェニル基、トリフェニル基又はナフチル基を意味する。いずれかの実施形態又は請求項において具体的に挙げられる基に加えて、アリール基は、ハロゲン、-C1-12 アルキル(非置換又は置換、一実施形態では1、2又は3ハロゲンを有する)、アリール、-OH、-OC1-12アルキル、S(O)nC1-4アルキル (n は 0、1、又は 2である)、-C14 アルキルNH2、-NH1-4 アルキル、-C(=O)H、C(=O)ORa、OC(=O)Ra、OC(=O)NRaRc、OC(=O)ヘテロアリール、OC(=O)(複素環)、及びC=N-ORd(RdはH又はC1-4アルキルである)から独立して選択される1~3個の置換基で任意に置換されている。アリール基の中の2つの隣接する置換基は、前記アリール基と縮合するC4-7シクロアルキル基又は4~7員の複素環基を形成するように接続されてもよい。「アリール」と「アリール1」又は「アリール2」と区別されるアリールとは、独立して選択されるアリールであって、互いに異なっていてもよいし、独立して同じであってもよい。「アリール」という用語が同じ基の中で複数回使用される場合、各「アリール」は、出現するたびに他の「アリール」から独立している。
【0075】
「アリーレン」という用語は、本明細書で定義される二価のアリール基を指す。
【0076】
「アリールアルキル」という用語は、アリール基によって置換されたアルキル基を意味し、本願でそれぞれ定義されるように、アリール及びアルキルは、それぞれ定義されたように任意に置換されている場合を含む。
【0077】
「アリールヘテロアリール」という用語は、ヘテロアリール基によって置換されたアリール基を意味し、本願でそれぞれ定義されているように、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ定義されたように任意に置換されている場合を含む。
【0078】
「(ヘテロアリール)アリーレン」という用語は、本明細書で定義されるヘテロアリール基で置換された二価のアリール基を意味する。
【0079】
「ヘテロアリールアリール」という用語は、アリール基によって置換されたヘテロアリール基を意味し、本明細書でそれぞれ定義されているように、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ定義されたように任意に置換されている場合を含む。
【0080】
「(アリール)ヘテロアリール」という用語は、本明細書で定義されるアリール基で置換された二価のヘテロアリール基を意味する。
【0081】
「ビアリール」という用語は、本願で定義された別のアリール基によって置換された本願で定義されたアリール基を意味し、アリール基が独立して定義されたように任意に置換されている場合を含む。
【0082】
「ビアリール」という用語は、本明細書で定義された二価のビアリール基を意味する。
【0083】
「ビアリールアルキル」という用語は、別のアリール基で置換されたアリール基で置換されたアルキル基を指し、それぞれ本願で定義されるように、各アリール基及びアルキル基は、それぞれ定義されたように独立して任意に置換されている場合を含む。
【0084】
複素環(「heterocyclic ring」、「heterocyclic ring」又は「heterocycle」)という用語は、単環又は二環の芳香環、又は環内に3~12個の炭素原子と、酸素、窒素、P(=O)及びS(O)mから独立して選択される1~4個のヘテロ原子とを含む飽和又は不飽和の非芳香族単環又は二環を意味し、そのうち、mは0~2の整数である。いずれかの実施形態又は請求項において具体的に挙げられる基に加えて、複素環は、1つ、2つ又は3つのハロゲン、C(=O)ORa、OC(=O)Ra、OC(=O)NRaRb、-C1-20アルキル、-OH、-NH2、-OC1-20アルキル、S(O)mC1-20アルキル(mは0、1、又は2である)、C120アルキル-NH2、-NHC1-4アルキル、-C(=O)H、又はC=N-ORdによって任意に置換されてもよく、そのうち、Ra、Rb及びRdは独立してH又はC1-20アルキルである。いくつかの実施形態では、複素環は置換されていない。いくつか又はいずれかの実施形態では、R5~R10のいずれか2つによって形成され、及び/又はR6とR8によって形成された4~7又は5~7員環は、本願に記載のように複素環で置換されてもよい。いくつか又はいずれかの実施形態では、R11とR12によって形成され、及び/又は、R4とR11によって形成され、及び/又は、R6とR12によって形成される5~7員環は、C1-6アルキル基及びアリール基から独立して選択される1つ又は2つの基で置換されていてもよい。
【0085】
いくつかの実施形態において、複素環は、アゼチジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドール、イソインドール、インドール、インドリン、インダゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、キノリン、オフタルメタジン、ナフチルピリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、イソチアゾール、フェナジン、イソキサゾール、イソオキサリノン、フェノキサジン、フェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドリン、フタルイミド、1,2,3,4ヒドロイソキノリン、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン、チアゾール、チアジアゾールテトラゾール、チアゾリジン、チオフェン、ベンゾ[b]チオフェン、モルホリニル、チオモルホリン(チアモルホリニルとも呼ばれる)、ピペリジニル、ピロリジン、テトラヒドロフラニル、1,3-ベンゾオキサジン、1,4-オキサジン-3-オン、1 ,3-ベンゾオキサジン-4-オン、ピロリジン、ピロリジン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、アザピン、ペルヒドロジアゼパム、ペルヒドロジアゼパム-2-オン、ペルヒドロ-1,4-オキシラン、ペルヒドロ-1,-4-オキサン- 2-オン、ペルヒドロ-1,4-オキサン-3-オン、ペルヒドロ-1,3-オキサン-2-オン、窒素ヘテロビシクロ[3.1.0]ヘキサンなど、及び前記窒素複素環のN-オキシドを含むが、これらに限定されない。いずれかの実施形態また請求項において具体的に挙げられる基に加えて、複素環は、C(=O)ORa1、OC(=O)Ra、OC(=O)NRaRbから選択される基を含む置換及び非置換環をさらに含み、そのうち、Ra及びRbは、独立してH又はC1-6アルキル基である。
【0086】
Het1は、出現するたびに独立して、5又は6員のC-結合複素環であり、環内に酸素、窒素及び硫黄の基から選択される1~4個のヘテロ原子を有する。
【0087】
Het2は、出現するたびに独立して5又は6員のN-結合複素環であり、環内に1~4個の窒素を有し、環内に1個の酸素又は硫黄原子を任意に有する。
【0088】
「ヘテロシクリレン」という用語は、本明細書で定義される二価のヘテロシクリル基を意味する。
【0089】
「不飽和」という用語は、シクロアルキル基、シクロアルキレン基及び複素環という用語の文脈において、部分的に飽和していないが芳香環ではないことを意味する。
【0090】
「ヘテロアリール」という用語は、五(5)又は六(6)員のC-又はN-結合複素環を意味し、任意にベンゼン又は別の複素環と縮合する(そのうち、少なくとも1つの複素環は芳香族である)。ベンゼン環に縮合した複素環はベンゾ複素環基とも呼ばれる。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、ピリジン、チオフェン、フラン、ピラゾール、インドール、ベンズイミダゾール、キノリン、ピリミジン、2ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、3-ピリダジニル、4ピリダジニル、3ピラジニル、4- オキソ-2-イミダゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル、5-ピラゾリル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、4-オキソ- 2-オキサゾリル、5-オキサゾリル、1,2,3-オキサチアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4 オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、2-チアゾリル 、4-チアゾリル、5 チアゾリル、3-イソチアゾール、4 イソチアゾール、5-イソチアゾール、2-フラニル、3-フラニル、2 チエニル、3-チエニル、2-ピロリル、3 ピロリル、3-イソピロリル、4-イソピロリル、5 イソピロリル、1,2,3,-オキサチアゾール-1-オキシド、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、1,2,4-オキサジアゾール-5-イル、5-オキソ-1,2,4-オキサジアゾール -3-イル、1,2,4 チアジアゾール-3-イル、1,2,5-チアジアゾール-3-イル、1,2,4 チアジアゾール-5-イル、3-オキソ-1,2,4 チアジアゾール- 5-イル、1,3,4-チアジアゾール-5-イル、2オキソ1,3,4 チアジアゾール-5-イル、1,2,4 トリアゾール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-5- イル、1,2,3,4-テトラゾール、5-オキサゾリル、3-イソチアゾリル、4-イソチアゾリル及び5-イソチアゾリル、1,3,4-オキサジアゾール、4-オキソ-2-チアゾリニル、又は5-メチル- 1,3,4-チアジアゾール-2-イル、チアゾールジオン、1,2,3,4-チアトリアゾール、及び1,2,4 ジチアゾロンを含むが、これらに限定されない。いずれかの実施形態又は請求項に具体的に挙げられる基に加えて、ヘテロアリールは、C(=O)ORa、OC(=O)Ra及びOC(=O)NRaRbから選択される基で置換された環を含む置換環及び無置換環をさらに含み、そのうち、Ra及びRbはそれぞれ独立してH又はC1-6アルキル基である。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは置換されていない。「ヘテロアリール」と「ヘテロアリール1」又は「ヘテロアリール2」と区別されるヘテロアリールとは、独立して選択されるヘテロアリールであって、互いに異なっていてもよいし、同じであってもよい。「ヘテロアリール」という用語が同じ基の中で複数回使用される場合、それぞれの「ヘテロアリール」は、出現するたびに他の「ヘテロアリール」から独立していてもよい。
【0091】
「ヘテロアリールアルキル」という用語は、本明細書にそれぞれ定義されるように、ヘテロアリールで置換されるアルキル基を意味する。
【0092】
「単置換」という用語は、その基中に少なくとも1つの置換基を有する基を意味し、その基と主要構造又は一般式との結合点を含まない。「多重置換」という用語は、その基中に少なくとも2つの置換基を有する基を意味し、その基と主要構造又は一般式との結合点を含まない。
【0093】
別段の規定がない限り、「炭素原子」とは、H、ハロゲン、NR1Rb、C1-12アルキル基、C3-7シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基又は複素環で任意に置換される炭素元素の原子を意味する。炭素原子は、sp3、sp2及びsp電子ハイブリダイゼーションを有する原子を含む。
【0094】
「任意」又は「任意に」とは、その後に記載される事象又は状況が発生してもよいが、必ずしも発生する必要はないことを意味し、且つ、及びその記載は、その事象又は状況が発生する場合と発生しない場合とを含む。例えば、「任意にアルキル基で単置換又は二置換されるアリール基」とは、アルキル基が存在してよいが、存在していなくてもよいことを意味し、且つ、その記載には、アリール基がアルキル基で単置換又は二置換されている場合と、アリール基がアルキル基で置換されていない場合とを含む。
【0095】
同じ分子式を持っているが原子結合の性質や順序が異なっていたり、原子の空間的な配列が異なっていたりする化合物は「異性体」と呼ばれる。原子の空間的な配列が異なる異性体は「立体異性体」と呼ばれる。
【0096】
互いに鏡像でない立体異性体は「ジアステレオマー」と呼ばれ、互いに重ね合わせることのできない鏡像である立体異性体は「エナンチオマー」と呼ばれる。例えば、化合物が非対称中心を有する場合、それは4つの異なる基と結合し、一対のエナンチオマーが可能である。エナンチオマーは、その非対称中心の絶対配置によって特徴付けられ、CahnとPrelogのR-とS-の順序付けルール(sequencing rule)によって記述されるか、分子が偏光の平面を回転させる方法によって記述され、右旋性又は左旋性(即ち、それぞれ(+)又は(-)-異性体)として指定される。キラル化合物は、単独のエナンチオマー又はその混合物として存在することができる。等比率のエナンチオマーを含む混合物は「ラセミ混合物」と呼ばれる。
【0097】
本願で提供される化合物は、1つ又は複数の非対称中心を有していてもよく、したがって、このような化合物は、単独の(R)-又は(S)-立体異性体又はその混合物として生成することができる。別段の記載がない限り、明細書及び特許請求の範囲における特定の化合物に対する記載又は命名は、すべての単独のエナンチオマー及びそれらのいずれかの混合物、ラセミ体、部分的ラセミ体、又はその他を含むことを意図している。立体化学の決定及び立体異性体の分離方法は本分野でよく知られている(「Advanced Organic Chemistry,4th edition J. March, John Wiley and Sons, New York, 1992の第4章の議論を参照)。
【0098】
式I-V-Pの化合物の水素(H)、炭素(C)又は窒素(N)置換は、対応する原子の任意の同位体による置換を含む。よって、水素(H)置換は、例えば、特定の治療又は診断治療、代謝研究への応用、又は安定性向上のために望ましい1H、2H(重水素)又は3H(三重水素)同位体置換を含む。本願に記載の化合物には、対応する式I-V-Pの放射性標識の化合物を提供するために、任意の数の3H、15O、12C又は13N同位体など、本分野で知られている放射性同位体(radioactive isotope又はradioisotope)が組み込まれるができる。
【0099】
「薬学的に許容される担体」とは、一般的に安全、無毒で、生物学的にも他にも望ましくないものもない医薬組成物を調製するために有用な担体を意味し、獣用及びヒト用の薬剤に有用な担体を含む。明細書及び特許請求の範囲で使用される「薬学的に許容される担体」は、1つ又は複数のこのような担体を含む。
【0100】
化合物の「薬学的に許容される塩」とは、薬学的に使用可能な塩であって、母体化合物に必要とされる薬理学的活性を有する塩を意味する。このような塩は、
(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸から形成される、又は、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4- ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、2ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4 メチルビシクロ[2.2.2]オクト-2-エン-1-カルボン酸、グルコヘプトン酸、4,4'メチレンビス-(3-ヒドロキシ-2-エン-1-カルボン酸)、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、第三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸など等の有機酸から形成される酸付加塩、又は、
(2)母体化合物中に存在する酸性プロトンが、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、アルミニウムイオン等の金属イオンで置換されて形成される、又は、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N-メチルグルカミンなどの有機塩基と配合して形成される塩を含む。
【0101】
疾患の「治療」(「Treating」、「treatment」、又は「therapy」)は、
(1)当該疾患を予防すること、すなわち、当該疾患に曝露されているか又は罹患しやすいが、当該疾患の症状を経験していないか又は発現していない哺乳動物において、当該疾患の臨床症状が進行しないようにすること、
(2)疾患の抑制、即ち疾患若しくはその臨床症状の進行を阻止し若しくは減少させること、又は、
(3)疾病の緩和、すなわち、疾病又はその臨床症状を退行させることを含む。
【0102】
「治療有効量」とは、哺乳動物に疾患を治療するために投与された際に、当該疾患の治療に影響を与えるのに十分な化合物の量を意味する。「治療有効量」は、化合物、疾患及びその重症度、治療対象の哺乳動物の年齢、体重等に応じて変化する。
【0103】
「脱離基」とは、合成有機化学において一般的にそれに関連する意味を有し、すなわち、ハロゲン、C1-4アルキルスルホニルオキシ(C1-4alkylsulfonyloxy)、エステル基、又はクロロ、ブロモ、ヨウ素発生、ホルミルオキシ、トルオイルオキシ、トリフルオロスルホニルオキシ、メトキシ、N,O-ジメチルヒドロキシルアミノ(N,Odimethylhydroxyl-amino)などを含む、求核試薬で置換され得る原子又は基である。
【0104】
「プロドラッグ」とは、哺乳動物の被験体にプロドラッグが投与された場合、本願で提出される化合物に応じて生体内で活性母体薬物を放出する化合物を意味する。本願に記載の化合物のプロドラッグは、本願で提供される化合物中に存在する官能基を修飾することによって調製され、この修飾は、生体内で開裂して母体化合物を放出することができる。プロドラッグは、化合物中のヒドロキシ、スルフヒドリル、アミド、又はアミノ基が、生体内で開裂されて遊離のヒドロキシル、アミド、アミド、又はスルフヒドリル基をそれぞれ再生することができる任意の基と結合する、本願で提供される化合物を含む。プロドラッグの実施例は、本願で提供される化合物中のヒドロキシ官能基のエステル(例えば、酢酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、リン酸塩又はホスホン酸塩誘導体)、カルバメート(例えば、N,Nジメチルアミノカルボニル)等を含むが、これらに限定されない。本発明で提供される化合物のプロドラッグは、特定の治療応用、例えば、このような化合物のプロドラッグを含有するエアゾール剤の肺送達のため、又は同じ薬剤に対する耐性を向上させるために有用である。例えば、ポリミキシン薬物コリスチンのメタンスルホン酸プロドラッグ形態(例えばBergenらがAntimicrob. Agents Chemother. 2006, vol. 50, p. 1953に記載される内容を参照)は、神経毒性に対するコリスチンの影響を低減するために使用され、この薬物のエアゾール投与に使用される。このようなプロドラッグ及び他の既知の形態も同様に、本願で提供される合物の医薬特性をさらに改善するために使用することができる。
【0105】
「哺乳動物」という用語は、ヒト、家畜、及び伴侶動物を含むすべての哺乳動物を指す。
【0106】
本願に記載される化合物は、通常、IUPAC又はCAS命名システムに従って命名される。当業者によく知られている略語(例えば、フェニル基を表す「Ph」、メチル基を表す「Me」、エチル基を表す「Et」、時間を表す「h」、室温を表す「rt」)を用いることができる。
【0107】
例示的な実施例
別の態様では、本願は、式I-P-2の化合物
【0108】
【化9】
【0109】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒化合物又は水和物を提供しており、そのうち
R1及びR2は任意の基であり、R1及びR2の少なくとも1つは式I-P-2に存在し、また、
R1及びR2は、アルキル基、アリール基、ビアリール基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアリール基及びアリールヘテロアリール基から独立して選択され、又は、
(H)nR1及び(H)oR2に存在する場合、R1及びR2は、独立して残基であり、NH、OH、SH、C(=O)OH、CONH、SO2NH及びS(=O)NHから独立して選択される水素含有基のいずれか1つで、対応する母体(前駆体)構造(H)nR1及び(H)oR2から単一のH原子を削除して形成され、そのうち、
a)(H)nR1及び(H)oR2が独立して生物学的又は治療活性を有する化合物であり、又は、
b)(H)nR1及び(H)oR2が、細胞毒性化合物、抗体又は癌細胞に対する活性を有するか又はその活性を誘導することができる免疫調節性化合物(腎癌細胞に対する活性を有する化合物を含む)であり、又は、
c)(H)nR1及び(H)oR2が、癌細胞に対する活性を有する一価又は多価の抗体構造であり、又は
d)構造(H)nR1及び(H)oR2は、独立して、アファチニブ ((E)-N-[4-(3-クロロ-4-フルオロアニリノ)-7-[(3S)-オキソラン-3-イル]オキシキナゾリン-6-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブト-2- エナミド)、ARS-1630、アキシチニブ (N-メチル-2-[[3-[(E)-2-ピリジン-2-イルエテニル]-1H-インダゾール-6-イル]スルファニル]ベンズアミド)、BGB-324、BLU-554、ブリバニブ ((S)-(R)-1-((4-((4-フルオロ-2-メチル-1H-インドール-5-イル)オキシ)-5-メチルピロロ[2,1-f ][1,2,4]トリアジン-6-イル)オキシ)プロパン-2-イル 2-アミノプロパン酸)、(R)-1-((4-((4-フルオロ-2-メチル-1H-インドール- 5-イル)オキシ)-5-メチルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル)オキシ)プロパン-2-オール、カボザンチニブ、セジラニブ、セリチニブ、シフォラデナント、デラザンチニブ、ドビチニブ (4-アミノ-5-フルオロ-3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)キノリン-2(1H)-オン)、E-7046と同じ 、エムタンシン、エングレリン ((1R,3aR,4S,5R,7R,8S,8aR)-5-(グリコロイルオキシ)-7-イソプロピル-1,4-ジメチルデカヒドロ-4,7-エポキシアズレン-8-イル (2E)- 3-フェニルアクリレート)、フォレチニブ、レンバチニブ (4-[3-クロロ-4-(シクロプロピルカルバモイルアミノ)フェノキシ]-7-メトキシキノリン-6-カルボキサミド)、モノメチル アウリスタチン E ((S)-N-((3R,4S,5S) )-1-((S)-2-((1R,2R)-3-(((1S,2R)-1-ヒドロキシ-1-フェニルプロパン-2-イル)アミノ)-1-メトキシ-2-メチル -3-オキソプロピル)ピロリジン-1-イル)-3-メトキシ-5-メチル-1-オキソヘプタン-4-イル)-N,3-ジメチル-2-((S)-3-メチル-2-(メチルアミノ) )ブタンアミド)ブタンアミド)、イリノテカン、メイタンシノイド、ネラチニブ、ニロチニブ、ニンテダニブ、オゾガマイシン、パクリタキセル、パゾパニブ(5-[[4-[(2,3-ジメチルインダゾール-6-イル)-メチルアミノ]ピリミジン-2-イルと同じ]アミノ]-2-メチルベンゼンスルホンアミド)、レゴラフェニブ、サシツズマブ、セルペルカチニブ、セマキサニブ ((Z)-3-((3,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)メチレン)インドリン-2-オン)、ソラフェニブ(4-[4-[[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイルアミノ]フェノキシ]-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド)、スニチニブ ((Z)-N-(2-(ジエチルアミノ)エチル)-5 -((5-フルオロ-2-オキソインドリン-3-イリデン)メチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド)、SN-38 (7-エチル-10-ヒドロキシ-カンプトテシン)、ソラフェニブ(4-[4-[[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイルアミノ]、フェノキシ]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド)、トラスツズマブ、テシリン([4-[[(2S)-と同じ] 2-[[(2S)-2-[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソピロール-1-イル) )プロパノイルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロパノイルアミノ]-3-メチルブタノイル]アミノ]プロパノイル]アミノ]フェニル]メチル (6S,6aS)-3-[5-[[(6aS) )-2-メトキシ-8-メチル-11-オキソ-6a,7-ジヒドロピロロ[2,1-c][1,4]ベンゾジアゼピン-3-イル]オキシ]ペントキシ]-6-ヒドロキシ-2-メトキシ- 8-メチル-11-オキソ-6a,7-ジヒドロ-6H-ピロロ[2,1-c][1,4]ベンゾジアゼピン-5-カルボキシレート)、テムシロリムス ([(1R,2R,4S)-4-[ (2R)-2-[(1R,9S,12S,15R,16E,18R,19R,21R,23S,24E,26E,28E,30S,32S,35R)-1,18-ジヒドロキシ-19,30-ジメトキシ -15,17,21,23,29,35-ヘキサメチル-2,3,10,14,20-ペンタオキソ-11,36-ジオキサ-4-アザトリシクロ[30.3.1.04,9]ヘキサトリアコンタ-16,24,26 ,28-テトラエン-12-イル]プロピル]-2-メトキシシクロヘキシル] 3-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)-2-メチルプロパン酸)、チバンチニブ、チボザニブ (1-[2-クロロ-4-[(6,7- ジメトキシ-4-キノリニル)オキシ]フェニル]-3-(5-メチル-1,2-オキサゾール-3-イル)尿素)、バタラニブ、ベリパリブ、ビンブラスチン、又はその変異体であり、又は、
(H)nR1及び (H)oR2が、独立して腎癌疾患に対して活性を有する化合物構造であり、又は、
任意の基R1が存在しない場合、フラグメントR1XはR11aで置き換えられ、R11aは、H、Alk、C3-7シクロアルキル基、5~6員の複素環基、アリール基、ビアリール基、ヘテロアリール基、AlkC(=O)、AlkOC(=O)、AlkNHC(=O)、AlkN(C1-12アルキル基)C(=O)、AlkSO2、AlkNHSO2、C3-7シクロアルキル基C(=O)、C3-7シクロアルキル基NHC(=O)、C3-7シクロアルキル基N(C1-12アルキル基C(=O)、アリール基C(=O)、アリール基OC(=O)、アリール基OC(=O)、アリール基NHC(=O)、アリール基NHC)C(=O)、アリールSO2、アリールNHSO2、ヘテロアリールC(=O)、ヘテロアリールOC(=O)、ヘテロアリールNHC(=O)、ヘテロアリールN(C1-12アルキル)C(=O)、ヘテロアリールSO2、ヘテロアリールNHSO2から選択され、又は、
任意の基R2が存在しない場合、フラグメントR2ZはR12aで置換され、R12aは、H、Alk、C3-7シクロアルキル基、5~6員の複素環基、アリール基、ビアリール基、ヘテロアリール基、AlkC(=O)、AlkOC(=O)、AlkNHC(=O)、AlkN(C1-12アルキル基yl)C(=O)、AlkSO2、AlkNHSO2、C3-7シクロアルキル基ylC(=O)、C3-7シクロアルキル基OC(=O)、C3-7シクロアルキル基NHC(=O)、C3-7シクロアルキル基N(C1-12アルキル基)C(=O)、アリール基C(=O)、アリール基OC(=O)、アリール基OC((C1-12アルキル)C(=O)、アリールSO2、アリールNHSO2、ヘテロアリールC(=O)、ヘテロアリールOC(=O)、ヘテロアリールNHC(=O)、ヘテロアリールN(C1-12アルキル)C(=O)、ヘテロアリールSO2、ヘテロアリールNHSO2から選択され、又は、
e)(H)nR1は、(a)及び(b)の(H)nR1に含まれる1つ又は複数の複素環構造であり、(H)nR1中に存在する1つ又は複数の複素環窒素原子のうちの1つでXに接続し、そのうち、前記窒素原子が、単一の正電荷を有する窒素原子に変化し、例えば、イミダゾリウム基、ピラゾリウム基、ピリジニウム基、インダゾリウム基であり、また、
整数n及びoは[n+o]≧1となるように、0、1、2、3、4、5、6及び7から独立して選択され、また、
A1~A11は独立して任意であり、且つ存在すると置換されていないか又はN原子のいずれかで置換されている任意のアミノ酸残基から選択され、各アミノ酸残基が存在するとα-、β-、又は γ-アミノ酸、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、L-ホモセリンからの L-ホモセリン、Thr、Trp、Tyr、Val、D-Ala、D-Arg、D-Asn、D-Asp、D-Cys、D-Glu、D-Gln、D-His、D-Ile、D-Leu、D-Lys、D-Met、D-Phe、D-Pro、D-Ser、D-ホモセリン、D-Thr、D-Trp、D-Tyr、D-Val、3-アミノプロリン、4-アミノプロリン、ビフェニルアラニン( Bip)、D-Bip、2,3-ジアミノプロピオン酸 (Dap)、2,4-ジアミノ酪酸 (Dab)、2,5-ジアミノペンタン酸、アゼチジン-2-カルボン酸、アゼチジン-3-カルボン酸、ピペリジン- 2-カルボン酸、6-アミノピペリジン-2-カルボン酸、5-アミノピペリジン-2-カルボン酸、4-アミノピペリジン-2-カルボン酸、3-アミノピペリジン-2-カルボン酸、ピペリジン-3-カルボン酸、6-アミノピペリジン- 3-カルボン酸、5-アミノピペリジン-3-カルボン酸、4-アミノピペリジン-3-カルボン酸、ピペラジン-2-カルボン酸、6-アミノピペラジン-2-カルボン酸、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2 -カルボン酸、4-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸、3-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸、6-アザビシクロ[[3.1. 1]ヘプタン-2-カルボン酸、3-アミノ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-2-カルボン酸、及び4-アミノ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-2-カルボン酸、4-アミノ-3-アリール酪酸、4-アミノ-3-(3-クロロフェニル)酪酸、及び5-アミノ-4-アリール吉草酸、から独立して選択され、また、
整数a~k、m、zzは、0、1、2から独立して選択され、また、
[m+zz]≧1であり、且つそのうち、
整数 a ~ k のいずれか1つが 0 である場合、対応する存在しない基に隣接する 2 つの基のいずれか (存在しない基の整数 0 に応じて) は互いに直接接続し、また、
隣接する基A1 - A2、A3 - A4、A5 - A6又はA1 - A7において、a~kのうち2つの整数がいずれも0であるとき、対応する隣接する基A1 - A2、A3 - A4、A5 - A6又はA1 - A7は存在せず、式I-Pの非環式(acylic)構造を生成し、そのうち、A1~A7から選択される残りの基の1つは、A8又はYに接続し、得られるペプチド配列の最後のアミノ酸残基(基A8又は基Yに接続しない)は、COOH、CH2OH又はC(=O)NR3R4で終端され、そのうち、R3及びR4は、独立して、H、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基及びヘテロ環基から選択され、
整数 a~gがすべて0の場合、A1~A7は存在せず、且つ、基A8はCOOH、CH2OH又はC(=O)NR3R4で終端され、又は、基A8は基Yに直接接続し、また、
及び任意の2価の基X、Y及びZは、下記から独立して選択され、O、NH、N(C1-6アルキル基)、S、S-S、S-N、S(=O)、SO2、C(=O)、OC(=O)、C(=O)O、NHC(=O)NH、N(C1-6アルキル基C(=O)NC1-6アルキル基)、NHC(=O)NC1-6アルキル基)、C1-12アルキレン基、アリーレン基、ビアリール基、(ヘテロアリール)アリーレン基、(アリール)ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基、
(C1-12アルキレン)C(=O)O、OC(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)OC(=O)、C(=O)O(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)C(=O)N(R5)、N(R5)C(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)N(R5)C(=O)、C(=O)N(R5)(C1-12アルキレン)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O) 、
C(=O)(CR7R8)p(CR9R10)rP(=O)(OCR5R6)m
P(=O)(NHCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)CF2, P(=O)(OCR5R6)CF2(CR7R8)rC(=O)、
P(=O)(OH)CF2, P(=O)(OH)CF2(CR7R8)rC(=O)、
C(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sP(=O)(NHCR5R6)p
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)N(R5)SO2(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)SO2C(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6) pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)rS-S(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-S-S-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)-(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(OH)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)H]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)Me]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH(Me)CH(Me)C(=OCH
(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OC(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)O-
C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH(Me)OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2 C(Me)2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH] CH2CH2OC(=O)-
C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2 OC(=O)C(Me)CH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2 OC(=O)C(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)rC(=O)O(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pC(=O)O(CR7R8)r (CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pOC(=O)(CR7R8)r (CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CMe2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2OC(=O)CH(Me)-CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2N(C1-6アルキル)C(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2) COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH(C=O)R7)COOH]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH(C=O)R7)COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、及び、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
又は、フラグメントC(=O)、OC(=O)、N(R5)C(=O)、P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OH)CF2、又はC(=O)N(R5)SO2をその中で再配置、追加、又は削除することによって形成される前記基の任意の変異体、そのうち、
R6、R7、R9、R9及びR10は、独立して、H、NH2、ハロゲン、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル又はヘテロアリールアルキルであり、
R5は、H、NH2、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル又はヘテロアリールアルキルであり、又は、
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している原子と共に、4~7員の飽和又は不飽和複素環を形成し、前記複素環は、少なくとも1つのO原子を含み、又は1つのO原子とN及びSから独立して選択される別のヘテロ原子とを含み、且つ残りの原子が炭素原子であり、又は、
R5~R10の任意の2つは、それらが結合している炭素原子とともに、4~7員の飽和又は不飽和のC3-6シクロアルキレン基を形成し、又は、i)R6及びR7、ii)R9及びR10のいずれか1つは、それらが結合している原子とともに、C3-6シクロアルキレン基を形成し、又は
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している原子と共に、5~7元飽和又は不飽和複素環を形成し、そのうち、前記環は、N、O及びSから選択される別のヘテロ原子を任意に含み、且つ残りの原子は炭素原子であり、又は、得られた環は1,3-ジオキソール-2-オンを含み、また、
R6及びR8は、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4~6員の飽和複素環を形成し、そのうち、前記複素環は、N、O及びSから選択される別のヘテロ原子を任意に含み、且つ残りの原子は炭素原子であり、又は、得られた環が1,3-ジオキソール-2-オンを含み、また、
整数p、r及びsは、0、1及び2から独立して選択され、そのうち、
フラグメント(CR7R8)r(CR9R10)s又は(OCR7R8)r(CR9R10)sが存在する場合、[r+s]≧1であり、又は、
X、Y及びZは、ペプチド結合を介して接続される1~4個のアミノ酸残基A12、A13、A14及びA15から独立して選択され、そのうち
A12、A13、A14又はA15は、置換されていないか、又はN原子のいずれかで置換されているものであり、独立して、α-、β-又はγアミノ酸、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Phe、Pro、Ser、L-ホモセリン、Thr、Trp、Tyr、Val、D-Ala、D-Arg、D-Asn、D-Asp、D-Glu、D-His、D-Pro、D-Ser、D-ホモセリン、D-Thr、D-Trp、D-Tyr、D-Val、3-アミノ基プロリン、4-アミノプロリン、ビフェニルアラニン(Bip)、D-Bip、2,3-ジアミノプロピオン酸(Dap)、2,4-ジアミノ酪酸(Dab)、2,5-ジアミノ吉草酸、アゼチジン-2-カルボン酸、アゼチジン-3-カルボン酸、ピペリジン-2-カルボン酸、6-アミノピペリジン-2-カルボン酸、5-アミノピペリジン-2-カルボン酸、4-アミノピペリジン-2-カルボン酸、ピペリジン-3-カルボン酸、ピペラジン-2-カルボン酸、6-アミノピペリジン-3-カルボン酸、ピペラジン-2-カルボン酸、4-アミノピペリジン-3-カルボン酸、ピペラジン-2-カルボン酸、アルキル-2-カルボン酸、4-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸、3-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸、6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-2-カルボン酸、3-アミノ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-2-カルボン酸、及び4-アミノ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-2-カルボン酸、4-アミノ-3-(3-クロロベンゼン)ブタン酸、4-アミノ-3-(3-クロロベンゼン)ブタン酸、5-アミノ-4-アリール吉草酸、又は同様の天然又は非天然のアミノ酸残基から選択され、又は、
Xは、以下の構造を含む基であり、以下の構造の右側において1~2個のアミノ酸残基A12又はA13とさらに接続し、
(C1-12アルキレン)C(=O)O、OC(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)OC(=O)、C(=O)O(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)C(=O)N(R5)、N(R5)C(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)N(R5)C(=O)、C(=O)N(R5)(C1-12アルキレン)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR7R8)p(CR9R10)rP(=O)(OCR5R6)m
P(=O)(NHCR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OCR5R6)CF2(CR7R8)rC(=O)、
P(=O)(OH)CF2、P(=O)(OH)CF2(CR7R8)rC(=O)、
C(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sP(=O)(NHCR5R6)p
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)N(R5)SO2(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)SO2C(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6) pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)rS-S(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-S-S-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)-(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(OH)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)H]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)Me]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH(Me)CH(Me)C(=O
CH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OC(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)O-
C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH(Me)OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2 C(Me)2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH] CH2CH2OC(=O)-
C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2 OC(=O)C(Me)CH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2 OC(=O)C(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)rC(=O)O(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pOC(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pOC(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CMe2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2OC(=O)CH(Me)-CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2N(C1-6アルキル)C(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2) COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH(C=O)R7)COOH]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH(C=O)R7)COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、又は、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
又は、フラグメントC(=O)、OC(=O)、N(R5)C(=O)、P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OH)CF2、又はC(=O)N(R5)SO2をその中で直接再配置、追加、又は削除することによって形成される前記基の任意の変異体、そのうち、アミノ酸残基A12及びA13の両方が前記基の右側に組み込まれて基Xを含む場合には、残基A12又はA13がペプチド結合A12-A13と相互接続し、また、
任意の基Xが存在しない場合、基R1は基A8、A9、A10又はA11のいずれかに直接接続し、又は、
Zは、以下の構造を含む基であり、以下の構造の左側において1~2個のアミノ酸残基A12又はA13とさらに接続し、
(C1-12アルキレン)C(=O)O、OC(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)OC(=O)、C(=O)O(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)C(=O)N(R5)、N(R5)C(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)N(R5)C(=O)、C(=O)N(R5)(C1-12アルキレン)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR7R8)p(CR9R10)rP(=O)(OCR5R6)m
P(=O)(NHCR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OCR5R6)CF2(CR7R8)rC(=O)、
P(=O)(OH)CF2、P(=O)(OH)CF2(CR7R8)rC(=O)、
C(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sP(=O)(NHCR5R6)p
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)N(R5)SO2(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)SO2C(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6) pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)rS-S(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-S-S-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)-(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(OH)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)H]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH[NHC(=O)Me]]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH(Me)CH(Me)C(=O
CH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OC(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)O-
C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH(Me)OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2 C(Me)2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH] CH2CH2OC(=O)-
C3-6シクロアルキレン-C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2 OC(=O)C(Me)CH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2 OC(=O)C(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)rC(=O)O(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pC(=O)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pOC(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、,
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CMe2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2OC(=O)CH(Me)-CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2N(C1-6アルキル)C(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2) COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH(C=O)R7)COOH]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH(C=O)R7)COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、又は、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
又は、フラグメントC(=O)、OC(=O)、N(R5)C(=O)、P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OH)CF2又はC(=O)N(R5)SO2をその中で直接再配置、追加、又は削除することによって形成される前記基の任意の変異体、そのうち、アミノ酸残基A12及びA13の両方が前記基の左側に組み込まれて基Zを含む場合には、残基A12又はA13がペプチド結合A12-A13と相互接続し、また、
任意の基Zが存在しない場合、基R2は、基Y、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7又はA8のいずれかに直接接続する。
【0110】
式I-P-2の代替実施形態では、R5及びR6は、それらが結合している原子とともに、C3-6シクロアルキレン基を形成する。
【0111】
式I-P-2の代替実施形態では、フラグメント(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)s又は(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sが存在し、且つ[p+r+s]≧1である。
【0112】
式I-P-2の代替実施形態では、フラグメント(CR5R6)p(CR7R8)r 又は (OCR5R6)p(CR7R8)r が存在し、[p+r]≧1である。
【0113】
式I-P-2の代替実施形態では、任意の2価の基X、Y及びZは、下記から独立して選択され、
(C1-12アルキレン)C(=O)N(R4)、N(R4)C(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)N(R4)C(=O)、C(=O)N(R4)(C1-12アルキレン)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)SO2(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)SO2C(=O)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
又は、フラグメンN(R4)C(=O) 又は C(=O)N(R4)SO2を直接再配置、追加又は削除することにより形成される前記基の任意の変異体、又は、
任意の2価の基X、Y及びZは、下記から独立して選択され、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR7R8)p(CR9R10)rP(=O)(OCR5R6)m
P(=O)(NHCR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OCR5R6)CF2(CR7R8)rC(=O)、
P(=O)(OH)CF2、P(=O)(OH)CF2(CR7R8)rC(=O)、
C(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sP(=O)(NHCR5R6)p
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)rS-S(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)-(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)rC(=O)O(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pC(=O)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pOC(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
そのうち、R8は、H、NH2、ハロゲン、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル基、C3-6シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ビアリール基、ビアリールアルキル基、ヘテロアリールアルキル基から独立して選択され、又は、
R6及びR8は、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4~6員の飽和複素環を形成し、そのうち、前記複素環は、N、O及びSから選択される別のヘテロ原子を任意に含み、且つ残りの原子は炭素原子であり、又は、得られた環が1,3-ジオキソール-2-オンを含む。
【0114】
式I-P-2の代替実施形態では、任意の2価の基Xの各々は、
(C1-12アルキレン)C(=O)N(R4)、N(R4)C(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)N(R4)C(=O)、C(=O)N(R4)(C1-12アルキレン)、
C(=O)N(R4)(CR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)SO2(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)SO2C(=O)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、及び、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、又は、フラグメンN(R4)C(=O) 又は C(=O)N(R4)SO2を直接再配置、追加又は削除することにより形成される前記基の任意の変異体から独立して選択され、そのうち、Xは、1~2個のアミノ酸残基A12又はA13にさらに接続し、又は、
任意の2価の基Xの各々は、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR7R8)p(CR9R10)rP(=O)(OCR5R6)m
P(=O)(NHCR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OCR5R6)CF2(CR7R8)rC(=O)、
P(=O)(OH)CF2、P(=O)(OH)CF2(CR7R8)rC(=O)、
C(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sP(=O)(NHCR5R6)p
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)rS-S(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)-(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)rC(=O)O(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pC(=O)O(CR7R8)r (CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pOC(=O)(CR7R8)r (CR9R10)sC(=O)から独立して選択され、そのうち、Xは、1~2個のアミノ酸残基A12又はA13にさらに接続している。
【0115】
式I-P-2の代替実施形態において、任意の2価の基Xの各々は、S(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)であるか、又は以下の基から選択され、
【0116】
【化10】
【0117】
【化11】
【0118】
【化12】
【0119】
及び、フラグメントN(R4)C(=O)をその中で再配置、追加又は削除によって形成された上記X基の任意の変異体、又は、
そのうち、基Xは、1~2個のアミノ酸残基A12又はA13に任意に接続し、
そのうち、xxは1、2、又は3であり、
R100及びR101は、H及びアルキル基から独立して選択され、
X1及びX2は、O、NH及びCR5R6から独立して選択され、また、
他のすべての変数は、本願の式I-P-2において限定される。
【0120】
式I-P-2の代替実施形態では、任意の2価の基Zの各々は、
(C1-12アルキレン)C(=O)N(R4)、N(R4)C(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)N(R4)C(=O)、C(=O)N(R4)(C1-12アルキレン)、
C(=O)N(R4)(CR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)SO2(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)SO2C(=O)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、及び、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
又は、フラグメンN(R4)C(=O) 又は C(=O)N(R4)SO2を直接再配置、追加又は削除することにより形成される前記基の任意の変異体から独立して選択され、
そのうち、Zは、1~2個のアミノ酸残基A12又はA13にさらに接続し、又は、
任意の2価の基Zの各々は、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR7R8)p(CR9R10)rP(=O)(OCR5R6)m
P(=O)(NHCR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OCR5R6)CF2(CR7R8)rC(=O)、
P(=O)(OH)CF2、P(=O)(OH)CF2(CR7R8)rC(=O)、
C(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sP(=O)(NHCR5R6)p
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R5)(CR5R6) p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)N(R5)SO2(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6) pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R5)C(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)rS-S(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)-(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)rC(=O)O(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pOC(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pOC(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)から独立して選択され、そのうち、Xは、1~2個のアミノ酸残基A12又はA13にさらに接続している。
【0121】
最も広い範囲では、式I-P-1、式I-P-2又は式Iのいくつかの化合物が好ましい。以下に列挙される基、置換基及び範囲の具体的かつ好ましい値は、例示のみに使用され、それらは、基及び置換基の限定範囲内の他の限定値又は他の値を除外するものではない。
【0122】
本願に記載のいくつかの好ましい化合物において、C1-14アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、オクチル、ノニル、デシル、及びそれらの異性体形態であってもよい。
【0123】
本願に記載のいくつかの好ましい化合物において、C212アルケニルは、ビニル、プロペニル、アリール、ブテニル、及びそれらの異性体形態(シス及びトランス異性体を含む)であってもよい。
【0124】
本願に記載のいくつかの好ましい化合物において、C3-7シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びそれらの異性体形態であってもよい
【0125】
本願に記載のいくつかの好ましい化合物において、C1-14ヘテロアルキル基は、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル基、2-(4-モルホリノ)エチル基、及び2-メトキシエチル基であってもよい。
【0126】
本願に記載のいくつかの好ましい化合物において、ハロゲンはフッ素(F)又は塩素(Cl)であってもよい。
【0127】
当業者であれば、本願に記載の化合物は、追加のキラル中心を有し、光学活性及びラセミ体の形態で分離され得ることも理解されるであろう。本願に記載の化合物は、ラセミ体、光学活性体、互変異性体、幾何学的又は、的異性体、又はそれらの混合物のいずれかであってもよい。
【0128】
本願に記載のいずれかの実施例は、本願に記載の他のいずれかの実施例と組み合わせることができる。
【0129】
実施形態1:上記の式I、式I-P-1又は式I-P-2の化合物、且つそのうち、
整数a~gはそれぞれ1であり、また、
A1は、Thr又はSerであり、A2、A3、A6及びA7は、Dab、Dap、Ser及びThrから独立して選択され、A4はLeu又はIleであり、A5はPhe、D-Phe、Bip、D-Bip、Val、又はD-Valである。
【0130】
実施形態2:式I、式I-P-2又は式I-P-2の化合物又は実施形態1の化合物を提供し、そのうち、式I、式I-P-1又は式I-P-2の環状ペプチド構造は、任意のアミノ酸残基A1~A7を含み、且つ、ポリミキシン A、ポリミキシン B、ポリミキシン B ノナペプチド (H-Thr-Dab-cyclo[Dab-Dab-D-Phe-Leu-Dab-Dab-Thr)、ポリミキシン B ヘプタペプチド (H-シクロ[Dab-Dab-D- Phe-Leu-Dab-Dab-Thr])、ポリミキシン E、又はオクタペプチン、又は類似構造の中の環状ペプチド構造と同一の環状ペプチド構造である。
【0131】
実施形態3:式I-P-1の化合物、又は式II-Pによる実施形態1又は2の化合物
【0132】
【化13】
【0133】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物であって、そのうち、
R11はCH2CH(CH3)2又はCH2Phであり、及び、
R12はCH2NH2又はCH2CH2NH2である。
【0134】
実施形態4:式Iの化合物、又は式IIIによる実施形態1又は2の化合物
【0135】
【化14】
【0136】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物であって、そのうち、
整数zzは1又は2であり、
R1は、水素含有基のいずれかで単一のH原子を削除することによって形成される残基から独立して選択され、前記水素含有基は、アファチニブ、ARS-1630、アキシチニブ、BGB-324、BLU-554、ブリバニブ、カボザンチニブ、セジラニブ、セリチニブ、シフォラデナント、デラザンチニブ、ドビチニブ、フォレチニブ、レンバチニブ、モノメチルオーリスタチンE、イリノテカン、メイタンシノイド、ネラチニブ、ニロチニブ、ニンテダニブ、オゾガミで、パクリタキセル、パゾパニブ、レゴラフェニブ、サシツズマブ、セルペルカチニブ、セマキアニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、SN-38、トラスツズマブ、テシリン、テムシロリムス、チバンチニブ、又は、前記構造の化学修飾によって前記構造に由来する変異体に存在する、NH、OH、SH、C(=O)OH、CONH、SO2NH及びS(=O)NHから独立して選択され、且つ、
Xは、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、及び
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)を含む構造である。
【0137】
実施の形態5:式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P又は式IIIの化合物であって、そのうち、
基Xは、以下の構造から選択され、基Xの左側又は右側がR1に接続し、
【0138】
【化15】
【0139】
実施形態6:式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、又は実施形態4の式IIIの化合物であって、基Xは、その左側又は右側において、C1-12アルキレン、C2-12アルケニル、C2-12アルキニル、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)及び同様の線状基から選択される1つ又は複数の別の2価基と結合する。一実施形態では、1、2、3、4又は5個の別の2価基が導入され、独立して選択される。
【0140】
実施形態7:式I-P-2の化合物、又は式III-Pによる実施形態1又は2の化合物であって、
【0141】
【化16】
【0142】
そのうち、R13及びR14が独立して、H、ハロゲン、NH2、CN、OH、OC1-14アルキル、O-アリール、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、C(=O)OH、C1-14アルキルC(=O)-OC1-14アルキルから選択される。
【0143】
実施形態8:基Zが以下の構造から選択され、基Zの右側がR2に接続している、実施形態7の式III-Pの化合物である。
【0144】
【化17】
【0145】
一実施形態において、式I-P-1の化合物は、式II-Pの化合物
【0146】
【化18】
【0147】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物であり、そのうち、
R11はCH2CH(CH3)2又はCH2Phであり、
R12はCH2NH2又はCH2CH2NH2であり、また、
式II-Pの化合物中の他の基及び整数は、式I-P-1の化合物又はそのいずれかの実施形態について上記で限定されるようなものである。
【0148】
式I、式I-P-1、式I-P-2、式II、式II-P、式III又は式III-Pの好ましい化合物群は以下のように示され、そのうち、各Xは下記の構造から独立して選択され、そのうち、Xの左側又は右側がR1に接続されている。
【0149】
【化19】
【0150】
式I、式I-P-1、式I-P-2、式II、式II-P、式III又は式III-Pの好ましい化合物群は以下のように示され、そのうち、各Xは下記の構造から独立して選択され、そのうち、Xの左側又は右側がR1に接続されている。
【0151】
【化20】
【0152】
別の実施形態では、式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式II、式III-P又は式IIIの化合物を提供し、そのうち、各Xは、下記の構造から独立して選択され、Xの左側でR1に接続されている。
【0153】
【化21】
【0154】
別の実施形態では、式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式II、式III-P又は式IIIの化合物を提供し、そのうち、各Xは、下記の構造から独立して選択され、Xの左側でR1に接続されている。
【0155】
【化22】
【0156】
別の好ましい実施形態では、上記2つの段落に示されるXのそれぞれは、その左側又は右側において、
C1-12アルキレン、C2-12アルケニレン、
C2-12アルキニレン、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、O(CH2)pO(CHg2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)及び同様の線状基から選択される1つ又は複数の別の2価基と結合する。一実施形態では、1、2、3、4又は5個の別の2価基と結合し、独立して選択される。一実施形態において、式I-P-1の化合物は、式III-Pの化合物であり、
【0157】
【化23】
【0158】
そのうち、R13及びR14が独立して、H、ハロゲン、NH2、CN、OH、OC1-14アルキル、O-アリール、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、C(=O)OH、C1-14アルキルC(=O)-OC1-14アルキルから選択され、また、
そのうち、式III-Pの化合物中の他の基及び整数は、式I-P-1の化合物又はそのいずれかの実施形態について上記で限定されるように選択される。
【0159】
式III-Pの化合物の好ましい基は、Zが下記構造から選択され、Zの右側がR2に接続されている。
【0160】
【化24】
【0161】
別の好ましい実施形態では、上記Z各々は、その左側において、C1-12アルキレン、
C2-12アルケニレン、C2-12アルキニレン、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)及び同様の線状基から選択される1つ又は複数の別の2価基と結合する。一実施形態では、1、2、3、4又は5個の別の2価基と結合し、独立して選択される。
【0162】
別の好ましい実施形態において、式I-P-1の化合物は、式IV-Pの化合物
【0163】
【化25】
【0164】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物であり、そのうち、
Xは下記構造から選択され、且つXの左側でR1に接続され、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CMe2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2OC(=O)CH(Me)CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2N(C1-6アルキル)C(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2) COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH(C=O)R7)COOH]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH(C=O)R7)COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、又は、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
R11はC1-12アルキル、CH(CH3)2、CH2アリール、又はCH2Phであり、
R12は、CH2NH2、CH2CH2NH2、又はCH2CH2CH2CH2NH2であり、
R15、R17及びR17は、それぞれ独立して、H、Me又はC1-12アルキルであり、また、
他の基及び整数は、式I-P-1の化合物について限定されるようなものである。
【0165】
別の好ましい実施形態において、式I-P-1の化合物は、式V-Pの化合物
【0166】
【化26】
【0167】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物であり、そのうち、
R18は、H又はC1-12アルキル基であり、
R19は、H、C1-12アルキル、C(=O)H、C(=O)C1-12アルキル、C(=O)OC1-12アルキル、C(=O)OC1-12アルキル、C( =O)NHC1-12アルキル、SO2C1-12-アルキル、SO2アリール、C(=O)C3-7シクロアルキル、C(=O)OC3-7シクロアルキル、C(=O)NHC3-7シクロアルキル、C(=O)NHC1 -12アルキル、SO2C3-7シクロアルキル、又はA1であり、
任意の基Lンの各々は、アリール基、CR20R21OC(=O)CR22R23 及び CR20R21C(=O)OCR22R23から選択され、
R20~R23は、独立に、H、C1-12アルキル及びC3-7シクロアルキルから選択され、又は、2つの隣接する基R20とR21、又はR22とR23のいずれかが、独立して一緒にC3-7シクロアルキル基を形成し、
整数tは0、1、又は2であり、
整数u及びwは独立して0又は1であり、また、
他の基及び整数は、式I-P-1の化合物について限定されるようなものである。
【0168】
別の好ましい実施形態において、式I-P-1の化合物は、式Vの化合物
【0169】
【化27】
【0170】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物であり、そのうち、
R18は、H又はC1-12アルキルであり、
R19は、H、C1-12アルキル、C(=O)H、C(=O)C1-12アルキル、C(=O)OC1-12アルキル、C(=O)OC1-12アルキル、C( =O)NHC1-12アルキル、SO2C1-12-アルキル、SO2アリール、C(=O)C3-7シクロアルキル、C(=O)OC3-7シクロアルキル、C(=O)NHC3-7シクロアルキル、C(=O)NHC1 -12アルキル、SO2C3-7シクロアルキル、又はA1であり、
任意の基Lの各々は、アリール基、CR20R21OC(=O)CR22R23 及び CR20R21C(=O)OCR22R23から選択され、
R20~R23は、独立に、H、C1-12アルキル及びC3-7シクロアルキルから選択され、又は、2つの隣接する基R20とR21、又はR22とR23のいずれかが、独立してC3-7シクロアルキル基を形成し、
整数tは0、1、又は2であり、
整数u及びwは独立して0又は1であり、また、
他の基及び整数は、式I-P-1の化合物について限定されるようなものである。
【0171】
式V-P又は式Vの一実施形態において、R18は、H又はC1-12アルキルであり、R19は H、C1-12アルキル、C(=O)H、C(=O)C1-12アルキル、C(=O)OC1-12アルキル、C(=O)OC1-12 アルキル、C(=O)NHC1-12アルキル、C(=O)C3-7シクロアルキル、C(=O)OC3-7シクロアルキル、C(=O)NHC3-7シクロアルキル、又はC(=O)NHC1-12-アルキルであり、任意の基Lの各々は、アルキル基、CR20R21OC(=O)CR22R23 及び CR20R21C(=O)OCR22R23から選択され、R20~R23は、H及びC1-12アルキル基及びC3-7シクロアルキルから独立して選択され、整数tは0、1、又は2であり、整数nは0又は1であり、整数u及びwは1である。
【0172】
好ましい実施形態では、式V-P又は式Vに記載の化合物を提供し、そのうち、
R1は、R1(H)中のいずれかのNH基からHを削除したものであり、そのうち、R1(H)は、アキシチニブ (N-メチル-2-[[3-[(E)-2-ピリジン-2-イルエテニル]-1H-インダゾール-6-イル]スルファニル]ベンズアミド) 又はチボザニブ (1-[2 -クロロ-4-[(6,7-ジメトキシ-4-キノリニル)オキシ]フェニル]-3-(5-メチル-1,2-オキサゾール-3-イル)尿素)であり、
R5~R8はHであり、また、
任意の基A8及びLが存在しない且つ存在しない基A8及びLに隣接する原子同士が直接接続するべく、整数h及びtは共に0である。
【0173】
R1の非限定的な例には、次のものが含まれる。
【0174】
【化28】
【0175】
【化29】
【0176】
【化30】
【0177】
【化31】
【0178】
【化32】
【化33】
【0179】
【化34】
【0180】
【化35】
【0181】
好ましい実施形態では、式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III、式III-P、式IV-P、式V-P及び式Vのいずれかの化合物を提供し、そのうち、R1は下記構造から選択される。
【0182】
【化36】
【0183】
好ましい一実施形態において、前記化合物は、以下の構造、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物から選択される。
【0184】
【化37】
【0185】
【化38】
【0186】
好ましい一実施形態において、前記化合物は、以下の構造、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物から選択される。
【0187】
【化39】
【0188】
【化40】
【0189】
【化41】
【0190】
好ましい一実施形態において、前記化合物は、以下の構造、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物から選択される。
【0191】
【化42】
【0192】
【化43】
【0193】
【化44】
【0194】
好ましい一実施形態において、前記化合物は、以下の構造、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物から選択される。
【0195】
【化45】
【0196】
【化46】
【0197】
【化47】
【0198】
好ましい一実施形態において、前記化合物は、以下の構造、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物から選択される。
【0199】
【化48】
【0200】
いくつか又はいずれかの実施形態において、前記化合物は、式I、式II-P、式III、式IV-P、式V-P及び式Vのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係るものであり、哺乳動物に投与された後に、生物活性又は細胞毒性薬剤(H)nR1を放出することによって治療効果を発揮する。いくつか又はいずれかの実施形態において、前記化合物は、式I-P-1、式I-P-2及び式III-Pのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係る化合物であり、哺乳動物に投与された後に、生物活性又は細胞毒性薬剤H)nR1及び/又は((H)oR2を放出することによって治療効果を発揮する。
【0201】
いくつか又はいずれかの実施形態では、前記化合物は、式I、式II-P、式III、式IV-P、式V-P及び式Vのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係るものであり、前記化合物に組み込まれた試薬又は薬剤(H)nR1と比較すると、細胞増殖阻害測定のようなイン・ビトロ細胞毒性測定によって決定される、その非癌哺乳動物細胞に対する細胞毒性が低下している。いくつか又はいずれかの実施形態では、前記化合物は、式I-P-1、式I-P-2及び式III-Pのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係るものであり、前記化合物に組み込まれた試薬又は薬剤(H)nR1 及び/又は (H)oR2と比較すると、細胞増殖阻害測定のようなイン・ビトロ細胞毒性測定によって決定される、その非癌哺乳動物細胞に対する細胞毒性が低下している。
【0202】
いくつか又はいずれかの実施形態では、前記化合物は、式I、式II-P、式III、式IV-P、式V-P及び式Vのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係るものであり、式(H)nR1の対応する試薬又は薬剤と比較すると、細胞増殖阻害測定のようなイン・ビトロ細胞毒性測定によって決定される、その非癌哺乳動物細胞に対する細胞毒性は少なくとも約50%低減している。いくつか又はいずれかの実施形態では、前記化合物は、式I-P-1、式I-P-2及び式III-Pのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係るものであり、式(H)nR1 及び/又は (H)oR2の対応する試薬又は薬剤と比較すると、細胞増殖阻害測定のようなイン・ビトロ細胞毒性測定によって決定される、その非癌哺乳動物細胞に対する細胞毒性は少なくとも約50%低減している。
【0203】
いくつか又はいずれかの実施形態では、前記化合物は、式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III、式III-P、式IV-P、式V-P及び式Vのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係るものであり、哺乳動物に投与されたときに腎臓において優先的な蓄積を示し、その腎臓における濃度と血中における濃度との比が約10~500である。
【0204】
いくつか又はいずれかの実施形態では、前記化合物は、式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III、式III-P、式IV-P、式V-P及び式Vのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係るものであり、哺乳動物に投与されたときに腎臓において優先的な蓄積を示し、その腎臓における濃度と血中における濃度との比が少なくとも20である。
【0205】
いくつか又はいずれかの実施形態では、前記化合物は、式I、式II-P、式III、式IV-P、式V-P及び式Vのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係るものであり、(H)nR1の標準治療用量(モル量)と等しい用量(モル量で表される)で哺乳動物に投与されたとき、(H)nR1の標準治療用量と比較すると、腎臓における試薬(H)nR1の負荷量(組織濃度)が約1.5~15倍高いことを示す。いくつか又はいずれかの実施形態では、前記化合物は、式I-P-1、式I-P-2及び式III-Pのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係るものであり、(H)nR1 及び/又は (H)oR2の標準治療用量(モル量)と等しい用量(モル量で表される)で哺乳動物に投与されたとき、(H)nR1 及び/又は (H)oR2の標準治療用量と比較すると、腎臓における試薬(H)nR1 及び/又は (H)oR2の負荷量(組織濃度)が約1.5~15倍高いことを示す。
【0206】
いくつか又はいずれかの実施形態では、前記化合物は、式I、式II-P、式III、式IV-P、式V-P及び式Vのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係るものであり、(H)nR1の標準治療用量(モル量)と等しい用量(モル量で表される)で哺乳動物に投与されたとき、(H)nR1の標準治療用量と比較すると、腎臓における試薬(H)nR1の負荷量(組織濃度)が少なくとも2倍高いことを示す。いくつか又はいずれかの実施形態では、前記化合物は、式I-P-1、式I-P-2及び式III-Pのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係るものであり、(H)nR1 及び/又は (H)oR2の標準治療用量(モル量)と等しい用量(モル量で表される)で哺乳動物に投与されたとき、(H)nR1 及び/又は (H)oR2の標準治療用量と比較すると、腎臓における試薬(H)nR1 及び/又は (H)oR2の負荷量(組織濃度)が少なくとも2倍高いことを示す。
【0207】
いくつか又はいずれかの実施形態では、前記化合物は、式I、式II-P、式III、式IV-P、式V-P、及び式Vのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係るものであり、(H)nR1の標準治療用量(モル量)と等しい用量(モル量で表される)で哺乳動物に投与されたとき、(H)nR1の標準治療用量と比較すると、約1.5~15倍の高い効力を示し、治療効果は、癌の遅延、停止、又は逆進行として決定される(癌の腫瘍サイズの変化、及び/又は癌監視のための生化学的バイオマーカー又は類似の方法の使用によって決定される)。いくつか又はいずれかの実施形態では、前記化合物は、式I-P-1、式I-P-2及び式III-Pのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係るものであり、(H)nR1 及び/又は (H)oR2の標準治療用量(モル量)と等しい用量(モル量で表される)で哺乳動物に投与されたとき、(H)nR1 及び/又は (H)oR2の標準治療用量と比較すると、約1.5~15倍の高い効力を示し、治療効果は、癌の遅延、停止、又は逆進行として決定される(癌の腫瘍サイズの変化、及び/又は癌監視のための生化学的バイオマーカー又は類似の方法の使用によって決定される)。
【0208】
いくつか又はいずれかの実施形態では、前記化合物は、式I、式II-P、式III、式IV-P、式V-P、及び式Vのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係るものであり、(H)nR1の標準治療用量(モル量)と等しい用量(モル量で表される)で哺乳動物に投与されたとき、(H)nR1の標準治療用量と比較すると、少なくとも2倍の高い効力を示し、治療効果は、癌の遅延、停止、又は逆進行として決定される(癌の腫瘍サイズの変化、及び/又は癌監視のための生化学的バイオマーカー又は類似の方法の使用によって決定される)。いくつか又はいずれかの実施形態では、前記化合物は、式I-P-1、式I-P-2及び式III-Pのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係るものであり、(H)nR1 及び/又は (H)oR2の標準治療用量(モル量)と等しい用量(モル量で表される)で哺乳動物に投与されたとき、(H)nR1 及び/又は (H)oR2の標準治療用量と比較すると、少なくとも2倍の高い効力を示し、治療効果は、癌の遅延、停止、又は逆進行として決定される(癌の腫瘍サイズの変化、及び/又は癌監視のための生化学的バイオマーカー又は類似の方法の使用によって決定される)。
【0209】
いくつか又はいずれかの実施形態では、前記化合物は、式I、式II-P、式III、式IV-P、式V-P、及び式Vのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係るものであり、(H)nR1の標準治療用量(モル量)と等しい用量(モル量で表される)で哺乳動物に投与されたとき、(H)nR1の標準治療用量と比較すると、副作用及び/又は標的外毒性の発現の少なくとも2倍の減少率を示し、それは、治療対象の哺乳動物に対する一般的観察、血球計数、組織生検、及び/又は生化学的バイオマーカーの分析又は類似の方法によって決定される。いくつか又はいずれかの実施形態では、前記化合物は、式I-P-1、式I-P-2及び式III-Pのいずれか、又は本願で提供されるいずれかの実施形態に係るものであり、(H)nR1 及び/又は (H)oR2の標準治療用量(モル量)と等しい用量(モル量で表される)で哺乳動物に投与されたとき、(H)nR1 及び/又は (H)oR2の標準治療用量と比較すると、副作用及び/又は標的外毒性の発現の少なくとも2倍の減少率を示し、治療対象の哺乳動物に対する一般的観察、血球計数、組織生検、及び/又は生化学的バイオマーカーの分析又は類似の方法によって決定される。
【0210】
いくつか又はいずれかの実施形態では、式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III、式III-P、式IV-P、式V-P、及び式Vのいずれかの化合物又は本願に記載のいずれかの実施例で限定されるような化合物の治療有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の癌疾患(例えば、腎臓又は癌腎疾患)を治療するための方法を提供している。
【0211】
いくつか又はいずれかの実施形態では、式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III、式III-P、式IV-P、式V-P、及び式Vのいずれかの化合物又は本願に記載のいずれかの実施例で限定されるような化合物の治療有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の癌疾患を治療するための方法を提供し、そのうち、前記化合物は、エアロゾル形態を含む、経口、非経口、経皮、局所、直腸、鼻腔内又は腫瘍内投与(例えば、注射)を介して医薬組成物として哺乳動物に投与される。いくつか又はいずれかの実施形態では、前記方法は、癌が腎臓癌(RCC)又は転移性腎細胞癌(mRCC)疾患である方法である。
【0212】
いくつかの実施形態及び態様では、本願で提供される化合物は、相乗的に作用し、及び/又は、前記化合物自体又は補助剤、あるいはその両方の治療効果を高めるために、補助剤と組み合わせて使用されてもよい。このような補助剤には、モノクローナル抗体剤などの他の抗癌剤又は免疫調節剤、又は別の細胞毒性剤、又は別の腫瘍(癌)剤、又はペムブロリジマブ(pembrolizimab)などのヒト化抗体が含まれる。
【0213】
本発明で提供されるこれらの化合物の組み合わせは、癌疾患、特に腎臓癌の症状の予防、治療及び軽減に有用である。
【0214】
このような一態様において、本願で提供される化合物は、イン・ビトロでは適度な抗癌活性を有するか、又は抗癌活性を有さないが、癌治療を必要とする哺乳動物に投与されると高い抗癌効力を示す。
【0215】
いくつか又はいずれかの実施形態では、治療有効量の式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III、式III-P、式IV-P、式V-P及び式Vのいずれかの化合物、又は本願に記載のいずれかの実施形態で限定される化合物と薬学的に許容される担体とを含む、薬学的組成物担体を提供している。
【0216】
別の態様では、式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III、式III-P、式IV-P、式V-P、及び式Vのいずれかの化合物又は本願に記載のいずれかの実施形態で限定されるような化合物、又はその薬学的組成物(即ち化合物と薬学的に許容される担体)の治療有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の癌疾患を治療するための方法を提供している。いくつか又はいずれかの実施形態では、前記化合物は、非経口、経皮、経口、鼻内、局所、直腸、又は腫瘍内投与を介して、医薬組成物として哺乳動物に投与されてもよい。いくつか又はいずれかの実施形態では、癌は腎細胞癌(RCC)及び転移性RCC(mRCC)を含む腎癌である。
【0217】
一般的な合成方法
本願に記載の化合物は、例えば、以下の参照文献において、1つ以上の方法によって調製することができる。いくつかの関連する出発物質の一般的な合成が文献に記載されている。例えば、O'DowdらによりTetrahedron Lett.2007,vol.48,p.2003に、Boc保護のポリミキシンナプペプチドの調製が記載されている。Okimuraらにより、Chem.Pharm.Bull.2007,vol.55,p.1724-1730に記載されているように、保護されたポリミキシンBナプペプチド及びコリスチンナプペプチド誘導体をさらに調製することができる。同様にTetrahedron Lett.2007,vol.48,p.2003-2005に、一般的なペプチドアシル化化学が記載されている。
【0218】
式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III、式III-P、式IV-P、式V-P又は式Vの化合物の製造に適した他の一般的な方法は、次の出版物WO 2021/150792、WO 2016/083531、WO 2015/149131、WO 2015/135976、US 2015/0031602、WO 2014/188178、WO 2014/108469、CN 103923190、US 2014/0162937、WO 2014/028087、WO 2013/112548、CN 103130876、WO 2013/072695、WO 2012/168820、WO 2012051663、US 2012/0316105、US 2012/0283176、US 2010/0160215、US 2009/0215677、WO 2008/017734、WO 2006/045156、US 2006/0004185、US 6380356、及び US 3450687に記載されている。
【0219】
式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III、式III-P、式IV-P、式V-P又は式Vの化合物に、適切な酵素的及び/又は化学的開裂可能な基X、Y及びZ(及び別の同じスペーサー/リンカー)を組み込むのに適した方法は、ADCs及び他の試薬を調製するための一般的に関連する合成技術に記載されており、例えば、次の出版物に報告されている:US 20170355769;J. Am. Chem. Soc. 2018, vol. 140, p. 1617;Bioconjugate Chem. 2016, vol. 27, p. 1606;Bioconjugate Chem. 2016, vol. 27, p. 1645;Bioconjugate Chem. 2015, vol. 26, p. 919;Mol. Pharmaceutics 2015, vol. 12, p. 1813;ACS Med. Chem. Lett. 2017, vol. 8, p. 1037;ACS Med. Chem. Lett. 2016, vol. 7, p. 983;Org. Process Res. Dev. 2019, vol. 23, p. 2647;Bioconjugate Chem. 2016, vol. 27, p. 1880;Bioconjugate Chem. 2017, vol. 28, p. 620; Org. Process Res. Dev. 2018, vol. 22, p. 286;Bioconjugate Chem. 2015, vol. 26, p. 2216;J. Med. Chem. 2014, vol. 57, p. 6949;Bioconjugate Chem. 2018, vol. 29, p. 1155;J. Am. Chem. Soc. 2015, vol. 137, p. 3229;Mol. Pharmaceutics 2018, vol. 15, p. 2384;ACS Med. Chem. Lett. 2016, vol. 7, p. 988;Chem. Biodiversity 2019, vol. 16, e1800520;Nature Commun. 2018, vol. 9, p. 2512;Mol. Pharmaceutics 2011, vol. 8, p. 901;ACS Med. Chem. Lett. 2019, vol. 10, p. 1393;J. Nat. Prod. 2017, vol. 80, p. 2447;ACS Med. Chem. Lett. 2019, vol. 10, p. 1674;Pharmaceutics 2013, vol. 5, p. 220、及び前記出版物で引用されている他の参考文献。
【0220】
上記文献に記載された特定の方法、特定の試薬及び保護/保護解除スキームの直接的な変化によってアミノ酸試薬、及びリンカー/スペーサー構造は、式I、式I-P-1、式I-P-2、式II-P、式III、式III-P、式IV-P、式V-P又は式Vの化合物の製造に直接適用することができることは、合成有機化学分野の技術者にとって容易に想到し得るものである
【0221】
本願に記載の特定の化合物の別の合成は、以下の実施例の様々な合成スキームによって説明され、本願に記載の別の化合物の調製にも同様に適用される。
【0222】
実施例
以下、本開示の範囲を限定するのではなく、例示するものであ実施例を説明する。現在の合成分野の一般的な技術者によく知られている一般的な略語は全編にわたって使用される。NMRとは、別段の規定がない限り、D2Oに記録された400MHz 1H NMRスペクトル(delta,ppm)を意味する。LCMSとは、液体クロマトグラフィー-質量分析を意味する。MSとは、正イオン化法の質量分析データ (m/z) を意味する。クロマトグラフィーとは、別段の規定がない限り、有機溶媒を用いたシリカゲルクロマトグラフィーを意味する。TLCとは、薄層クロマトグラフィーを意味する。HPLCとは、市販のC18カラムを用いた高性能逆相液体クロマトグラフィーを意味する。CDIとは、カルボニルジイミダゾールを意味する。DCMとは、ジクロロメタンを意味する。TESは、Et3SiHTFAはCF3COOH、EAはEtOAc又は酢酸エチル、ACNはMeCN、DMFはN,N-ジメチルホルムアミド、DCCはN,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド、DCEは1,2-ジクロロエタン、NMPはN-メチルピロリドン、PEはヘキサン又は軽質石油エーテルを意味する。MeOHはメタノール、t-BuOHはtert-ブチルアルコールを意味する。THFとはテトラヒドロフランを意味する。Cs2CO3は炭酸セシウム、NaHCO3は炭酸水素ナトリウム、Na2SO4は硫酸ナトリウムを意味する。HClとは、塩酸を意味する。T3Pとは、プロパンホスフィン酸無水物を意味する。DIEAはN,N-ジイソプロピルエチルアミ、DMAPは4-ジメチルアミノピリジンを意味する。HATUとは、(1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム 3-オキシド ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロリン酸 アザベンゾトリアゾール テトラメチルウロニウムを意味する。Bocはt-ブトキシカルボニル、Cbzはベンジルオキシカルボニルを意味する。Pdはパラジウムを意味する。r・t又はRTは室温を意味する。Arはアルゴンを意味する。C18 クロマトグラフィーは、水とアセトニトリル (ACN) の勾配、又は 0.05% ~ 1% の TFA を含む同じ勾配を使用する逆相クロマトグラフィーを意味する。試薬PMBN(Boc)4 は、H-Thr-Dab(Boc)-cyclo[Dab(Boc)-Dab(Boc)-D-Phe-Leu- Dab(Boc)-Dab(Boc)-Thr]である。試薬Dab(Boc)PMBN(Boc)4[Dab(Boc)-PMBN(Boc)4と同じ]は、H-Dab(Boc)-Thr-Dab(Boc)-cyclo[Dab(Boc)-Dab(Boc)-D-Phe-Leu-Dab(Boc)-Dab(Boc)-Thr][Dab(Boc)-Thr-Dab(Boc)-cyclo[Dab(Bofc)-Dab(Boc)-D-Phe-Leu-Dab(Boc)-Dab(Boc)-Thr]と同じ]である。アキシチニブ-Pnp (Axitinib-Pnp)は、(E)-4-ニトロフェニル 6-((2-(メチルカルバモイル)フェニル)チオ)-3-(2-(ピリジン-2-イル)ビニル)-1H-インダゾール-1-カルボキシレートである。その他の試薬略語は、Journal of Organic Chemistry又はJournal of Peptide Chemistryなどに示されているアメリカ化学会の略語リストを含む、一般的な合成文献で使用されているものと同様である。別段の規定がない限り、すべての試薬は、市販のもの、又は既存の文献に記載されている従来の方法で調製されるものである。
【0223】
実施例1
実施例1の化合物の合成:
【0224】
【化49】
【0225】
【化50】
【0226】
中間体1
DMF(4mL) 中で(S)-5-(tert-ブトキシ)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-オキソ吉草酸(505mg,1.67mmol)とCDI(324mg,2mmol)を室温で1.5時間撹拌した後、エタン-1,2-ジアミン(1.1mL,16.7mmol)を投入した。反応液を室温で1.5時間撹拌した。水(20mL)で希釈し、DCM(15mL × 4)で抽出し、H2O(10mL×2)と塩水(10mL)で洗浄した。乾燥、蒸発して粗製中間体1(0.62g)を得た。MS: 346.16 [M+H]+
【0227】
中間体2
ACN(4mL)中で中間体1(0.62g,1.67mmol)とアクリル酸ベンジルエステル(0.24g,1.5mmol)のを45℃、Ar下で36時間撹拌した。揮発分を除去し、残留物をC18カラム(ACN/H2O=0~80%)で精製して中間体2(0.5g)を得た。MS: 508.31 [M+H]+
【0228】
中間体3
t-BuOH(5mL)中で中間体2(0.5g,0.99mmol)と10%Pd/C(0.15g)をH2で5回脱気した後、H2、室温で4.5時間撹拌した。濾過、乾燥して粗製中間体3(0.42g)を得た。MS: 418.25 [M+H]+
【0229】
中間体4
NMP(5mL)中で中間体3(0.313mg,0.75mmol)、アキシチニブ-Pnp(0.413g,0.75mol)及びDIEA(0.2mL,1.13mmol)を室温、Ar下で一晩撹拌した後、希釈してEA(50mLx3)で抽出し、H2O(5mL×2)と塩水(5mL)で洗浄した。乾燥、蒸発させた。C18カラム(ACN/H2O=0~90%)で精製し、中間体4(0.35g)を得た。MS: 830.16 [M+H]+
【0230】
中間体5
DMF(3mL)中で中間体4(0.34g,0.41mmol)、PMBN(Boc)4(0.56g,0.41mmol)、HATU(0.187g,0.49mmol)、DIEA(0.145mL,0.82mmol)を室温で4時間撹拌した。混合液をEA(60mL)で抽出し、H2O(10mL×2)と塩水(10mL)で洗浄した。乾燥、蒸発させた。C18カラム(ACN/H2O=0~80%)で精製し、中間体5(0.45g)を得た。MS: 1087.95 [M+2H]2+
【0231】
実施例1の化合物
TFA/DCM(0.5mL/1.5mL)中で中間体5(110mg,0.05mmol)を室温で3時間撹拌した。揮発分を蒸発させ、粗生成物をHPLC(ACN/H_2O=0~50%)で精製して実施例1の化合物(43mg)を得た。NMR:8.45 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.97 - 7.86 (m, 2H), 7.82 (t, J = 6.6 Hz, 1H), 7.65 (s, 2H), 7.50 - 7.38 (m, 4H), 7.25 (dq, J= 14.9, 7.3 Hz, 4H), 7.14 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 4.47 (dt, J = 11.4, 5.9 Hz, 1H), 4.42 - 4.31 (m, 2H), 4.22 - 4.00 (m, 8H), 3.88 (s, 2H), 3.74 (s, 3H), 3.38 (s, 1H), 3.21 (s, 1H), 3.09 - 2.87 (m, 9H), 2.83 - 2.55 (m, 7H), 2.26 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 2.20 - 2.03 (m, 5H), 1.92 (s, 4H), 1.87 - 1.66 (m, 3H), 1.39 (ddd, J = 14.0, 9.6, 4.3 Hz, 1H), 1.30 (ddd, J = 14.4, 10.6, 4.1 Hz, 1H), 1.07 (t, J = 5.2 Hz, 3H), 0.98 (s, 3H), 0.78 - 0.64 (m, 4H), 0.59 (t, J = 5.0 Hz, 3H)。MS: 1619.68 [M+H]+
【0232】
実施例2
実施例2の化合物の合成:
【0233】
【化51】
【0234】
中間体6
中間体6は、中間体4がPMBN(Boc)4ではなくPMBH(Boc)3と結合する点を除いて、中間体5と同様の工程で製造された。MS: 887.7 [M-99]2+
【0235】
実施例2の化合物
実施例2の化合物は、中間体4をPMBN(Boc)4ではなくPMBH(Boc)3と結合する点を除いて、実施例1の化合物と同様の工程で製造された。NMR (600 MHz, 酸化重水素) δ 8.55 (dt, J = 6.1, 2.7 Hz, 1H), 8.46 - 8.37 m, 1H), 8.18 (s, 1H), 7.90 - 7.84 (m, 1H), 7.78 (ddd, J = 7.3, 5.9, 1.2 Hz, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.42 - 7.32 (m, 4H), 7.22 - 7.14 (m, 3H), 7.09 - 7.03 (m, 2H), 4.33 (s, 1H), 4.18 - 3.56 (m, 13H), 3.30 (s, 1H), 3.07 (dt, J = 13.9, 7.3 Hz, 1H), 2.93 (dddd, J = 37.3, 15.9, 10.9, 6.4 Hz, 5H), 2.83 - 2.68 (m, 3H), 2.58 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 2.18 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 2.14 - 1.72 (m, 9H), 1.64 (d, J = 44.5 Hz, 2H), 1.31 (d, J = 9.8 Hz, 2H), 0.96 (s, 3H), 0.62 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.58 - 0.51 (m, 3H)。MS: 1417.62 [M+H]+
【0236】
実施例3A
実施例3の化合物の合成:
【0237】
【化52】
【0238】
【化53】
【0239】
実施例3の化合物
実施例3の化合物は、(S)-5-(tert-ブトキシ)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-オキシペンタン酸でなく、(S)-2-アセトアミド-5-(tert-ブトキシ)-5-オキソペンタン酸から始まる点を除いて、実施例1の化合物と同様の工程で製造された。
【0240】
実施例3B
実施例3の化合物の別の合成:
【0241】
【化54】
【0242】
【化55】
【0243】
中間体7B
MeOH(250mL)中の(2-アミノエチル)カルバミン酸tert-ブチル(25g,156mmol)にプロ-2-エン酸メチル(10.8g,125mmol)を0℃、N2雰囲気下で滴下した後、室温で12時間撹拌した。蒸発させてシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、中間体7B(25.0g、65.1%収率)を得た。NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.98 (br s, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.20 (q, J = 5.7 Hz, 2H), 2.88 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 2.73 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.50 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 1.43 (s, 9H)。
【0244】
中間体8B
中間体7B(25.0g,102 mmol)とNaHCO3(17.1g,203 mmol)のジオキサン(125mL)とH2O(125mL)の混合液中にCbzCl(22.5g,132 mmol)を0℃で滴下した。反応混合液を25℃までゆっくり加熱し、4時間撹拌した。混合液をH2O(300mL)で希釈し、EtOAc(100mL × 3)で抽出した。混合有機層を塩水(10mL×2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過、濃縮して黄色油状中間体8B(40g粗品)を得た。NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.39 - 7.35 (m, 3H), 7.34 - 7.27 (m, 2H), 5.12 (s, 2H), 3.64 (d, J = 10.7 Hz, 3H), 3.56 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.40 (br s, 2H), 3.26 (d, J = 11.6 Hz, 2H), 2.70 - 2.47 (m, 2H), 1.42 (s, 9H)。
【0245】
中間体9B
中間体8B(10.0g,26.3mmol)のTHF(90.0mL)溶液に、H2O(30.0mL)に溶解したLiOH(1.43g,34.2mmol)を0℃で投入した。反応混合液を25℃に加熱し、2.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してTHFを除去した。水相は2M HClでpH=4まで酸化し、DCM 150mL(50mL×3)で抽出した。混合有機層を塩水(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過、濃縮して黄色油状中間体9B(13.0g粗品)を得た。MS: 267.1 [M-99]+
【0246】
中間体10B
中間体9B(11.0g,30mmol)のDMF(100mL)溶液にCs2CO3(29.3g,90.1mmol)を投入し、室温で(ブロモメチル)ベンゼン(7.70g,45.0mmol)を滴下した。反応混合液を12時間撹拌する。混合液をH2O(30mL)に注入し、EtOAc(40mL × 3)で抽出した。混合有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、茶色油状の中間体10(9.00g、65.7%収率)を得た。MS: 357.2 [M-99]+
【0247】
中間体11B
中間体10B(9.00g、19.7mmol)のDCM(90mL)溶液にHCl(4M、ジオキサン中、29.6mL、118mmol)を投入した。反応混合液を室温で4時間撹拌した。混合液を濃縮して白色固体の中間体11B(粗品7.00g)を得た。
【0248】
中間体12
(S)-2-アセチルアミノ-5-(tert-ブトキシ)-5-オキソ吉草酸(2.00g,8.15mmol)と中間体11B(3.84g,9.79mmol)のDCM(10mL)混合液にTEA(3.40mL,24.5mmol)とT3P(7.78g,12.2mmol)を0℃で投入した。反応混合液を12時間撹拌した。混合液を塩水(30mL × 2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、淡黄色固体の中間体12B(1.80g、37.8%収率)を得た。MS: 528.2 [M-55]+
【0249】
中間体13B
中間体12B(1.75g,3.00mmol)の2、2、2-トリフルオロエタン-1-オール(20.0mL)溶液に10%のPd/C(0.350g,3.29mmol)を投入し、得られた混合液を室温で12時間撹拌した。懸濁液をシリカゲルのパッドを通して濾過し、フィルターケーキを2,2,2-トリフルオロエタン-1-オール(20.0mL×3)で洗浄した。混合濾液を減圧下で濃縮し、黄色油状中間体13B(1.00g、92.6%収率)を得た。MS: 360.2 [M+H]+
【0250】
中間体14B
中間体14Bは、中間体4と同様の工程で58.2%の収率で製造された。MS: 772.3 [M+H]+
【0251】
中間体15B
中間体15Bは、中間体5と同様の工程で55%の収率で製造された。MS: 1059.7 [M+2H]2+
【0252】
実施例3の化合物
実施例3の化合物は、実施例1の化合物と同様の工程で製造された。NMR (400 MHz, 酸化重水素) δ 8.67 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 8.57 - 8.50 (m, 1H), 8.34 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.07 - 7.98 (m, 2H), 7.90 (t, J = 6.6 Hz, 1H), 7.80 - 7.68 (m, 2H), 7.58 - 7.45 (m, 4H), 7.36 - 7.26 (m, 4H), 7.23 - 7.15 (m, 2H), 4.28 - 4.05 (m, 10H), 3.98 - 3.72 (m, 5H), 3.61 - 3.41 (m, 3H), 3.33 - 3.20 (m, 2H), 3.17 - 2.94 (m, 10H), 2.89 - 2.61 (m, 8H), 2.30 - 2.11 (m, 7H), 2.02 (s, 1H), 1.94 - 1.78 (m, 7H), 1.53 - 1.29 (m, 3H), 1.21 - 0.99 (m, 6H), 0.78 - 0.62 (m, 6H). MS: 831.4 [M+2H]2+
【0253】
実施例4A
実施例4の化合物の合成:
【0254】
【化56】
【0255】
【化57】
【0256】
実施例4の化合物
実施例4の化合物は、(S)-5-(tert-ブトキシ)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-オキシペンタン酸でなく、(S)-2-カルボキサミド-5-(tert-ブトキシ)-5-オキソペンタン酸から始まる点を除いて、実施例1の化合物と同様の工程で製造される。
【0257】
実施例4B
実施例4の化合物の別の合成:
【0258】
【化58】
【0259】
【化59】
【0260】
中間体16B
(S)-2-アミノ-5-(tert-ブトキシ)-5-酸オキソペンタン酸(5.00g,24.6mmol)のギ酸(3.17mL,246mmol)溶液にAc2O(1.01mL,10.8mmol)をゆっくり投入した。混合液を室温で0.5時間撹拌した。室温でH2O(20.0 mL)を投入して反応混合液をクエンチさせ、濾過し減圧下で濃縮して、白色固体の中間体16B(2.60g、45.7%収率)を得た。MS: 230.0 [M-H]-
【0261】
中間体17B
中間体17Bは、中間体12Bと同様の工程で製造された。収率は19.5%であり、黄色の油状物であった。MS: 514.3 [M-55]+
【0262】
中間体18B
中間体18は、中間体13Bと同様の工程で製造された白色固体である。MS: 346.2 [M+H]+
【0263】
中間体19B
中間体19は、中間体4と同様の工程で製造された白色固体である。MS: 758.4 [M+H]+
【0264】
中間体20B
中間体20Bは、中間体5と同様の工程で製造された白色固体であり、収率は28.8%であった。MS: 1002.6 [M+2H]2+
【0265】
実施例4の化合物
実施例4の化合物は、実施例1の化合物と同様の工程で製造された。NMR (400 MHz, 酸化重水素) δ 8.67 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.58 - 8.51 (m, 1H), 8.35 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.05 - 7.95 (m, 3H), 7.94 - 7.87 (m, 1H), 7.76 - 7.68 (m, 2H), 7.57 - 7.44 (m, 5H), 7.37 - 7.24 (m, 5H), 7.19 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 4.53 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 4.41 (td, J = 9.1, 4.7 Hz, 2H), 4.30 - 4.10 (m, 11H), 3.98 - 3.69 (m, 5H), 3.49 (br s, 2H), 3.32 - 3.23 (m, 1H), 3.13 - 2.97 (m, 11H), 2.89 - 2.69 (m, 5H), 2.67 (s, 3H), 2.32 - 2.13 (m, 8H), 2.10 - 1.95 (m, 3H), 1.93 - 1.83 (m, 3H), 1.77 (br s, 3H), 1.50 - 1.31 (m, 2H), 1.17 - 1.02 (m, 7H), 0.86 - 0.75 (m, 2H), 0.75 - 0.71 (m, 3H), 0.65 (d, J = 5.9 Hz, 3H)。MS: 824.2 [M+2H]2+
【0266】
実施例5A
実施例5の化合物の合成:
【0267】
【化60】
【0268】
【化61】
【0269】
実施例5の化合物
以上の工程により、中間体1から実施例5の化合物を製造した。
【0270】
実施例5B
実施例5の化合物の別の合成:
【0271】
【化62】
【0272】
中間体21B
2-メチルエチレンオキシド(0.164mL,2.34mmol)を中間体1(810mg,2.34mol)、TEA(0.418mL,3mmol)の10mLEtOH溶液中に投入する。混合液を室温で一晩撹拌した。混合液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、無色油状の中間体21B(220mg)を得た。MS: 404.3 [M+H]+
【0273】
中間体22B
中間体21B(112mg,0.28mmol)、Axi-PNP.HCl(127mg,0.22mmol)及びTEA(0.2mL,1.4mmol)のDMF溶液(2mL)を室温で3時間撹拌した。113mgの無水コハク酸と38.6mgのDMAPを投入した。混合液を室温で一晩撹拌した。混合液をH2O(10mL)、0.5M HCl(5mL)とEtOAc(10mL)の間で分離し、水相をEtOAc(5mL)で抽出し、混合有機層を塩水(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過、濃縮した。残留物を逆相C18PRE-HPLCにより精製して中間体22B(43mg)を得た。MS: 916.2 [M+H]+
【0274】
中間体23B
中間体23Bは、中間体5と同様の工程で製造された白色固体であり、収率が28.8%であった。MS: 1131.4 [M+2H]2+
【0275】
実施例5の化合物
実施例5の化合物は、実施例1の化合物と同様の工程で製造された。NMR (600 MHz, 酸化重水素) δ 8.63 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.58 - 8.51 (m, 1H), 8.35 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.45 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.30 - 7.21 (m, 4H), 7.16 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 4.51 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 4.38 (m, 2H), 4.20 - 4.11 (m, 11H), 3.91 - 3.69 (m, 5H), 3.37 - 3.22 (m, 3H), 3.03 - 2.94 (m, 11H), 2.80 (m, 2H), 2.72 - 2.61 (m, 5H), 2.46 - 2.42 (m, 2H), 2.29 - 2.25 (m, 2H), 2.21 - 1.76 (m, 13H), 1.44 - 1.32 (m, 2H), 1.10 - 1.09 (m, 9H), 0.80 - 0.75 (m, 2H), 0.70 - 0.68 (m, 3H), 0.63 - 0.61 (m, 3H)。MS: 1705.3 [M+H]+
【0276】
実施例6
実施例6の化合物の合成:
【0277】
【化63】
【0278】
【化64】
【0279】
中間体24
中間体3(1.2g,2.87mmol)とTEA(0.8mL,5.75mmol)のDCM(15mL)混合液を0℃で撹拌し、反応液にCbzCl(0.45mL,3.16mmol)を滴下した。反応液を室温で3時間撹拌した。DCM(80mL)で抽出し、H2O(30mL)と塩水(30mL)で洗浄した。乾燥、蒸発させた。C18カラム(ACN/H2O=0~80%)で精製し、中間体24(635mg)を得た。MS: 552.15 [M+H]+
【0280】
中間体25
中間体24(600mg,1.09mmol)、2-ヒドロキシ酢酸ベンジル(451mg,2.72mmol)、DCC(671mg,3.26mmol)及びDMAP(27mg,0.22mmol)のDCM(20mL)反応液をAr雰囲気下、室温で18時間撹拌した。DCM(80mL)で抽出し、H2O(30mL)と塩水(30mL)で洗浄した。乾燥、蒸発させた。C18カラム(ACN/H2O=0~90%)で精製し、中間体25(407mg)を得た。MS: 700.16 [M+H]+
【0281】
中間体26
中間体25(400mg,0.57mmol)とPd/C(56%H2O,200mg)のt-BuOH(10mL)懸濁液をH2で5回脱気した後、室温、H2で6時間撹拌した。濾過し、蒸発させて中間体26(250mg)を得た。MS: 476.26 [M+H]+
【0282】
中間体27
中間体26(250mg,0.53mmol)、Axi-Pnp(319mg,0.57mmol)及びDIEA(0.23mL,1.31mmol)のNMP(5mL)混合液を室温で6時間撹拌した。EA(20mL×3)で抽出し、H2O(10mL×2)塩水(10mL)で洗浄した。乾燥、蒸発させた。C18カラム(ACN/H2O=0~80%)で精製し、中間体27(280mg)を得た。MS: 888.89 [M+H]+
【0283】
中間体28
中間体27(240mg,0.27mmol)、PMBN(Boc)4(368mg,0.27mmol)、HATU(113mg,0.30mmol)及びDIEA(0.096mL,0.54mmol)のDMF(6mL)反応液を25℃、Ar雰囲気下で5時間撹拌した。EA(50mL)で抽出し、H2O(5mL×2)と塩水(5mL)で洗浄した。乾燥、蒸発させた。C18カラム(ACN/H2O=0~90%)により精製し、中間体28(85mg)を得た。MS: 1117.00 [M+2H]2+
【0284】
実施例6の化合物
中間体28(83mg,0.037mmol)のTFA/DCM(1mL/3mL)溶液を室温で1時間撹拌した。揮発分を除去し、残留物をC18カラム(ACN/H2O=0~70%)で精製し、実施例6の化合物(23mg)を得た。NMR:δ 8.56 - 8.51 (m, 1H), 8.34 (t, J= 8.1 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 16.7, 1.9 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 6.7 Hz, 1H), 7.63 - 7.55 (m, 2H), 7.46 - 7.42 (m, 1H), 7.40 - 7.35 (m, 3H), 7.20 (dt, J = 6.9, 4.7 Hz, 3H), 7.18 - 7.14 (m, 1H), 7.09 - 7.05 (m, 2H), 4.42 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 4.31 (ddd, J = 9.6, 5.2, 2.3 Hz, 2H), 4.18 - 4.11 (m, 3H), 4.09 - 4.00 (m, 6H), 3.90 (s, 1H), 3.67 (s, 2H), 3.33 (s, 1H), 3.16 (dq, J = 14.6, 7.4 Hz, 1H), 3.00 - 2.86 (m, 10H), 2.76 (s, 2H), 2.73 - 2.68 (m, 1H), 2.62 (q, J = 11.8, 10.2 Hz, 1H), 2.55 (s, 3H), 2.18 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.13 - 1.59 (m, 15H), 1.33 (ddd, J = 14.0, 9.9, 4.2 Hz, 1H), 1.29 - 1.20 (m, 1H), 1.00 (dd, J = 15.3, 6.4 Hz, 6H), 0.61 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.54 (d, J = 6.4 Hz, 3H)。MS: 1677.92 [M+H]+
【0285】
実施例7
実施例7の化合物の合成:
【0286】
【化65】
【0287】
【化66】
【0288】
中間体29
2-アミノエタン-1-オール(47.8g,295mmol)とTEA(41.0mL,295mmol)のACN(500mL)混合液を50℃、N2雰囲気下で4時間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、黄色固体中間体29(71.3g粗品)を得た。
【0289】
中間体30
中間体29(73.1g,327mmol)のACN/MeOH=2/1(600mL)溶液中にクロロギ酸ベンジル(92.2mL,655mmol)とTEA(50.1mL,360mmol)を投入した。混合液を室温で12時間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、黄色油状の中間体30(103g、88.0%収率)を得た。
【0290】
中間体31
中間体30(10.0g,27.9mmol)のDCM(100mL)溶液中に(S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-オキソ吉草酸(8.49g,27.9mmol)、DMAP(4.10g,33.5mmol)及びDCC(6.93g,33.5mmol)を投入した。混合物を室温で12時間撹拌した。H2O(100mL)を投入して反応混合液をクエンチングし、DCM(50mL×2)で抽出した。混合有機層を塩水(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し減圧下で濃縮して残留物を得た。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、黄色油状の中間体31(13.0g、72.2%収率)を得た。MS: 543.2 [M-99]+
【0291】
中間体32
N2雰囲気下、中間体31(5.00g,7.77mmol)の2,2,2-トリフルオロエタノール(100mL)溶液中にPd/C10%(0.83g,7.77mol)を投入した。懸濁液を脱気し、H2で2回パージした。混合物をH2(15psi)雰囲気下、室温で12時間撹拌した。反応混合液を濾過し、減圧下で濃縮し、白色固体の中間体32(3.00g、92%収率)を得た。MS: 419.2 [M+H]+
【0292】
中間体33
中間体32(700mg,1.67mmol)のNMP(7mL)溶液にAxi PNP(590mg,1.00mmol)とDIEA(648mg,5.01mmol)を投入した。混合液を室温で12時間撹拌した。粗生成物をprep-HPLC(TFA)で精製し、中間体33(600mg、43%収率)を得た。MS: 831.5 [M+H]+
【0293】
中間体34
中間体33(900mg,1.08mmol)、PMBH(Boc)3(1.15g,1.08mmol)、DIEA(419mg,3.24mmol)及びHATU(617mg,1.625mmol)のTHF(8mL)での反応液を室温で12時間撹拌する。反応混合液を減圧下で濃縮する。残留物をprep-HPLC(TFA条件)で精製し、中間体33(1.30g、64%収率)を得る。MS: 888.5 [M+2H]2+
【0294】
実施例7の化合物
中間体34(1.30g,0.693mmol)のTFA/DCM(3mL/15mL)溶液を室温で12時間撹拌した。揮発分を除去し、残留物を逆相C18カラムで精製し、実施例7の化合物(1126mg、0.601mmol、86.7%純度)を得た。NMR (400 MHz, 酸化重水素): δ 8.60 - 8.40 (m, 2H), 8.22 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.92 - 7.78 (m, 3H), 7.66 (br s, 1H), 7.57 (d, J = 16.3 Hz, 1H), 7.46 - 7.34 (m, 4H), 7.20 (d, J = 7.3 Hz, 3H), 7.13 (br s, 1H), 7.08 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 4.45 - 4.21 (m, 6H), 4.13 (d, J = 5.1 Hz, 3H), 4.05 (br s, 2H), 3.92 (br s, 6H), 3.08 (dd, J = 13.8, 7.3 Hz, 2H), 3.03 - 2.88 (m, 5H), 2.87 - 2.69 (m, 5H), 2.60 (s, 6H), 2.23 - 1.96 (m, 7H), 1.94 - 1.59 (m, 7H), 1.32 (br s, 2H), 0.95 (br s, 3H), 0.76 (br s, 1H), 0.63 (d, J = 5.9 Hz, 3H), 0.55 (d, J = 5.5 Hz, 3H)。 MS: 710.2 [M+2H]2+
【0295】
実施例8
実施例8の化合物の合成:
【0296】
【化67】
【0297】
【化68】
【0298】
中間体35
N1-(2-アミノエチル)エタン-1,2-ジアミン(3.35g,32mmol)をDCM(30mL)に溶解し、0℃に冷却した。トリフルオロ酢酸エチル(9.69g,68mmol)をDCM(10mL)中にゆっくり投入した。1時間後、TEA(3.87g,38.4mmol)を投入し、CbzCl(6.0g,35.2mmol)のDCM(10mL)での溶液を0℃で投入した。混合液を室温で16時間撹拌した。DCM溶液を水で希釈して分離、濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して白色固体の中間体35(2.9g)を収率21%で得た。MS: 430.0 [M+H]+
【0299】
中間体36
中間体35(200mg,0.47mmol)のMeOH(5mL)/H2O(1mI)溶液にK2CO3(129mg,0.93mmol)を投入する。混合液を室温で一晩撹拌した。溶媒を除去しprep-HPLC(TFA)で精製し、無色油状の中間体36(90mg、81%収率)を得た。MS: 238.2 [M+H]+
【0300】
中間体37
0℃で(S)-5-(tert-ブトキシ)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-オキソ吉草酸(115mg,0.38mmol)のDMF(1mL)での溶液中にCDI(58mg,0.36mmol)を投入した後、中間体36(90mg,0.38mmol)を投入する。得られた混合液を室温で4時間撹拌する。混合物を10mLのEtOAcで希釈し、10mLの水で洗浄し、有機層を分離して濃縮する。残留物をpre-HPLC(CH3CN(0.1%TFA)/H2O,0-60%)で精製し、無色油状の中間体37(93mg,47%収率)を得る。MS: 523.3 [M+H]+
【0301】
中間体38
0℃で冷却された(S)-5-(ベンジルオキシ)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-オキソ吉草酸(72mg,0.21mmol)のDMF(2mL)溶液にHATU(88mg,0.23mmol)とDIEA(68.9mg,0.53mmol)を投入し、混合液を0℃で20分間撹拌した。次に中間体37(93mg,0.18mmol)を投入した。得られた混合液を室温で一夜撹拌した。混合液を10mLのEtOAcで希釈し、10mLの水で洗浄し、有機層を分離して濃縮した。残留物をpre-HPLC(CH3CN(0.1%TFA)/H2O,0-90%)で精製し、無色油状の中間体38(110mg,73%収率)を得た。MS: 842.2 [M+H]+
【0302】
中間体39
中間体38(110mg,0.13mmol)のEtOAc(20mL)溶液に10%Pd/C(50%含有量,10mg)を投入した後、混合液をH2雰囲気下、室温で一晩撹拌した。混合液を珪藻土で濾過し、濃縮して、無色の油状中間体39(粗品94mg)を得た。MS: 618.4 [M+H]+
【0303】
中間体40
DIEA(53mg,0.41mmol)を、中間体39(84mg,0.13mmol)と4-ニトロフェニル(E)-6-((2-(メチルカルバモイル)フェニル)チオ)-3-(2-(ピリジン-2-イル)ビニル)-1H-インダゾール-1-カルボキシレート(75mg,0.136mmol)をDMF(2mL)に溶解した溶液に投入した。混合液を室温で一晩撹拌した。混合液を10mLのEtOAcで希釈し、10mLの水で洗浄し、有機層を分離して濃縮した。残留物をpre-HPLC(CH3CN(0.1%TFA)/H2O,0-80%)で精製し、白色固体の中間体40(24mg,17%収率)を得た。MS: 1030.3 [M+H]+
【0304】
中間体41
中間体40(21mg,0.02mmol)のDMF(2mL)溶液にHATU(9.8mg,0.024mmol)を投入し、DIEA(19.2mg,0.14mmol)とPMBH-Boc3(25mg,0.022mmol)を投入した。混合液を室温で3時間撹拌した。混合液を10mLのEtOAcで希釈し、10mLの水で洗浄し、有機層を分離して濃縮した。残留物をpre-HPLC(CH3CN(0.1%TFA)/H2O,0-80%)で精製し、白色固体の中間体41(17mg,41%収率)を得た。MS: 1037.6 [M+2H]2+
【0305】
実施例8の化合物
中間体41(17mg,0.008mmol)のDCM(2mL)での溶液にTFA(0.5mL)を投入した。得られた混合液を室温で16時間撹拌した。混合液を濃縮し、逆相C18カラム(TFA 0.05%のCH3CN:H2O=5~30%)で精製し、白色固体の実施例8の化合物(6.2mg、収率32%)を得た。NMR (400 MHz, 酸化重水素): δ 8.66 - 8.55 (m, 1H), 8.38 - 8.36 (m, 1H), 8.19 - 8.14 (m, 1H), 8.05 - 7.88 (m, 3H), 7.80 - 7.68 (m, 3H), 7.56 - 7.47 (m, 4H), 7.32 - 7.29 (m, 3H), 7.21 - 7.16 (m, 2H), 4.48 - 4.41 (m, 6H), 4.20 - 4.11 (m, 4H), 3.85 - 3.77 (m, 8H), 3.08 - 2.97 (m, 10H), 2.77 - 2.60 (m, 6H), 2.25 - 2.12 (m, 14H), 1.98 - 1.36 (m, 16H), 1.09 - 1.08 (m, 3H), 0.72 - 0.70 (m, 3H), 0.65 - 0.63 (m, 3H)。MS: 1517.7 [M+H]+
【0306】
実施例9
実施例9の化合物の合成:
【0307】
【化69】
【0308】
【化70】
【0309】
中間体42
N-Bc-エチレンジアミン(2.4g,15mmol)とアクリル酸メチル(0.86g,10mmol)のMeOH(4mL)混合液を0~4℃、Ar雰囲気下で4時間撹拌した。揮発分を真空下で蒸発させ、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配0.1%TEA-EA/0.1%TEA-PE0~100%)により残留物を精製して中間体42(1.3g)を得た。MS: 247.2 [M+H]+
【0310】
中間体43
中間体42(1.3g,5.3mmol)、CbzCl(1g,5.8mmol)及びTEA(1.5mL,10.6mmol)のDCM(10mL)混合液を5℃、Ar雰囲気下で4時間撹拌した。揮発分を除去し、EA(50mL)で抽出し、H2O(5mL x 2)と塩水(5mL)で洗浄した。EA層を乾燥(Na2SO4)し、濾過して蒸発させた。粗製品をシリカゲルクロマトグラフィー(EA/PE0~60%)により精製し、中間体43(2.0g)を得た。MS: 381.2 [M+H]+
【0311】
中間体44
中間体43(2.0g,5.26mmol)のTFA/DCM(2mL/15mL)溶液を室温で1.5時間撹拌した。揮発物を真空下で除去して、そのまま次の工程に用いる中間体44(2.1g)を得た。MS: 281.2 [M+H]+
【0312】
中間体45
中間体44(2.1g,5.26mmol)、(S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-オキソ吉草酸(1.33g,4.38mmol)、HATU(2.33g,6.14mmol)及びDIEA(1.55mL,8.77mmol)のDMF(12mL)混合液を40℃で4時間撹拌した。混合液を室温まで冷却し、EA(100 mL)で抽出し、H2O(15 mL x 2)と塩水(15 mL)で洗浄した。EA層を乾燥(Na2SO4)し、真空中で溶媒を蒸発させた。生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(EA/PE 0~80%)で精製し、中間体45(2.6g)を得た。MS: 566.1 [M+H]+
【0313】
中間体46
中間体45(0.4g,0.7mmol)をLiOH・H2O(45mg,1.1mmol)のMeOH/H2O(2mL/1mL)溶液に投入した。反応液を室温で6.5時間撹拌し、酸化した後、EA(50mL)で抽出し、H2O(5mL x 2)と塩水(5mL)で洗浄した。EA層を乾燥し、蒸発させた。生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(EA/PE0~90%)により精製し、中間体46(0.22g)を得た。MS: 552.0 [M+H]+
【0314】
中間体47
中間体46(0.22g,0.4mmol)、PMBN(Boc)4(0.544g,0.4mmol)、HATU(0.182g,0.48mmol)及びDIEA(0.172mL,0.8mmol)のDMF(6mL)混合溶液を40℃で4時間撹拌した。反応混合液を室温まで冷却し、水でクエンチし、EA(100mL)で抽出した。有機層をH2O(15mLx2)、塩水(15mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)して真空で蒸発させた。生成物をC18カラムクロマトグラフィー(ACN/H2O0~100%)により精製し、中間体47(0.49g)を得た。MS: 1896.5 [M+H]+
【0315】
中間体48
中間体47(0.49g,0.28mmol)と10%Pd/C(0.1g)のMeOH(10mL)混合液を室温H2で4.5h撹拌し、濾過、蒸発、乾燥して中間体48(0.385g)を得た。MS: 1762.8 [M+H]+
【0316】
中間体49
中間体48(0.35g,0.2mmol)、Axitinib Pnp(0.175g,0.35mmol)及びDMAP(0.049g,0.4mmol)のNMP(5mL)混合液を50℃、Ar雰囲気下で5時間撹拌する。混合液を室温まで冷却し、EA(50 mL)で抽出し、H2O(5 mL x 2)と塩水(5 mL)で洗浄した。EA層を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。生成物をC18カラムクロマトグラフィー(ACN/H2O 0~90%)により精製し、中間体49(0.208g)を得た。
【0317】
実施例9の化合物
中間体49(0.27g,0.124mmol)のTFA(1mL)とDCM(6mL)の混合溶液を室温で約1時間撹拌した。揮発分を真空下で除去し、残留物をC18カラムクロマトグラフィー(ACN/H2O0~40%)により精製し、TFA塩の形態の実施例9の化合物(125mg)を得た。MS: 1618.9 [M+H]+。NMR:8.44 (d, J 8.2 Hz, 1H), 8.25 (d, J 8.0 Hz, 1H), 7.95 (s, 2H), 7.82 (t, J 6.7 Hz, 1H), 7.66 (s, 2H), 7.49 (s, 1H), 7.47 - 7.40 (m, 3H), 7.31 - 7.20 (m, 5H), 7.14 (d, J 7.6 Hz, 2H), 4.48 (t, J8.1 Hz, 1H), 4.36 (d, J 7.0 Hz, 2H), 4.23 - 4.16 (m, 3H), 4.14 - 4.00 (m, 7H), 3.87 (s, 2H), 3.75 (s, 3H), 3.37 (s, 1H), 3.20 (d, J 13.0 Hz, 1H), 3.00 (d, J 43.2 Hz, 12H), 2.72 (d, J 53.7 Hz, 4H), 2.62 (s, 4H), 2.24 (t, J 7.6 Hz, 2H), 2.13 (s, 7H), 2.02 - 1.65 (m, 10H), 1.08 - 1.04 (m, 3H), 0.97 (s, 3H), 0.73 (s, 1H), 0.67 (d, J 6.5 Hz, 3H), 0.60 (d, J 6.4 Hz, 3H)。
【0318】
あるいは、実施例9の化合物のTFA塩は、HCl塩、H2SO4塩、クエン酸塩、乳酸塩、マンデル酸塩、又は別の薬学的に許容される塩に変換される。一般的に適用されるように、これは、陰イオン交換樹脂 (たとえば、Elder よりJ. Chem. Education. 2005、vol. 82、p. 575 に記載される内容を参照)のHCl (又は別の酸) の形を使用した標準的なイオン交換手順によって達成でき、又は、TFA塩を水性媒体に溶解し、過量のHCl溶液を加え、その後、真空下で凍結乾燥するか、溶液を直接蒸発させてもよい。得られた固体生成物は、EtOH-EtOAc、イソプロピルアルコール-水、又は同様の溶媒系等のアルコール含有媒体から、任意に再結晶してもよい。
【0319】
効用と測定
本発明の化合物は、RCCs及びmRCCsを含む様々な腎臓癌に対して顕著な治療効果(効能)を示す。従って、これらの試薬は、腎関連癌の標的治療に有用である。
【0320】
本願で提供される新規化合物は、典型的に担体ペプチドフラグメント(例えば、ポリミキシン環状ペプチド誘導体)に結合した抗癌生物活性分子を含む。後者は、前記ペプチドフラグメントは腎臓組織に結合する独特の能力により、このような化合物を腎臓に送達するためのベクターとして使用される。
【0321】
第一に、本願で提供される化合物の中には、完全な分子構造として、癌細胞に対する固有的活性(又は抗癌細胞毒性)を示すものもある。このような内在活性は、分子に固有のものであり、構造内に結合された抗癌剤の代謝放出に依存しない(言い換えれば、前記ペプチド部分は腎臓組織に結合する傾向があるため、化合物を腎臓に送達するための担体として使用されるペプチドフラグメントに共有結合している)。
【0322】
第二に、本願で提供されるいくつかの化合物は、完全な分子として適度な固有の抗癌細胞毒性を示すか、又は固有の抗癌細胞毒性を示さない。投与後、これらの物質は腎臓に蓄積されて、腎臓癌の影響を受けた器官で代謝される。この代謝により、投与された化合物に組み込まれた抗癌剤(又は細胞傷害剤)が放出され、がん部位での抗癌治療効果を生じる(例えば、癌腫瘍サイズの縮小又は腫瘍増殖の停止として現れる)。重要なのは、この代謝分解は選択的に起こり、活性成分が必要な薬剤の形で放出されることである(望ましい抗癌活性を低下させる可能性のある代謝変化は発生しない)。
【0323】
第三に、本願で提供される化合物の中には、完全な分子としての本来の抗癌活性と、投与分子内に結合した活性抗癌剤(細胞毒性剤)の代謝放出による抗癌効果とを組み合わせるものもある。この組合せ効果は、本質的に相加的な効果であってもよく、相乗的な効果であってもよい。この様式は、完全な結合化合物の固有活性と、そのような投与された結合体に組み込まれた代謝‐放出薬物(生物活性)の活性とを有利に組み合わせる二重作用様式を含む。
【0324】
重要なことは、上記のすべての治療モードが、本明細書で提供された化合物の選択的又は標的化された腎臓への送達の際に発現することである。言い換えれば、治療を必要とする哺乳動物に投与された化合物は、がんの影響を受けた腎臓に急速に蓄積する。
【0325】
本願で提供される化合物の腎臓(又は腎臓癌の部位の近傍)における優先的な集積は、薬物動態(PK)測定、例えば標準ラットPK測定によって評価することができる。PKデータは、通常、所定の時点の薬物濃度(C)、標的組織の薬物濃度(CTarget)、全身の薬物濃度の経時変化を監視するグラフの曲線下面積(AUC)及びその他のパラメータなど、治療結果を予測するための重要なパラメータを確立するために用いられる。したがって、がんの影響を受けた器官(又は身体区画)における薬物濃度は、抗癌剤の有効作用に対して重要である(例えば、ZhangらよりDrug Metabolism and Disposition.2019,vol.47,p.1122に記載されている内容を参照)。
【0326】
本願で提供される代表的な化合物は、モノグラフCurrent Protocols in Pharmacology,2005,7.1.1-7.1.26,John Wiley&Sons,Incに記載されている方法と同様の方法で実施される、静脈投与のげっ歯類PKモデルにおいて測定される。
【0327】
PK研究では、治療薬のレベル(濃度)は、血液や所定の器官組織などの重要な身体区画において、所定の時間プロセスによって決定される。活性化合物はその疾患を標的とすることを意図するため、疾患の影響を受けた器官におけるその活性化合物のレベルは特に重要である。腎臓癌の治療では、標的器官は腎臓である。
【0328】
抗癌効果(イン・ビボ活性)は、治療を必要とする哺乳動物における抗癌剤のある必要レベルに依存し、そのレベルを直接追跡する(例えば、FogliらよりCancer Treatment Reviews.2020,vol.84,101966に、Hu-LowらよりClin.Cancer Research.2008,vol.14,p.7272に、ZhangらよりDrug Metabolism and Disposition.2019,vol.47,p.1122に記載されている内容を参照)。この濃度‐治療の関係は、抗癌剤の作用モードに根ざしており、通常、癌細胞増殖(例えば、腫瘍として発現する癌細胞)の濃度依存性抑制に基づくものである。
【0329】
したがって、薬剤の濃度が低すぎて癌細胞(又は腫瘍の増殖)の抑制を実現できない場合には、抑制が不完全であったり、抑制がなかったりする可能性がある。これは通常、効果のない治療をもたらし、通常は、がんの薬剤耐性への進行のリスクが高まるにつれて増加する(例えば、KomarovaらよりPNAS.2005,vol 102,p.9714に記載されている内容を参照)。逆に、標的器官の薬剤濃度がより高い場合は、抗癌効果の増強が観察され、がんの薬剤耐性のリスクを最小限に抑えることができる。
【0330】
例えば、腎臓癌治療薬アキシチニブの有効性は、疾患の影響を受けた腎臓を取り囲む血液循環による血中濃度から確実に予測される(Hu-LoweらよりClin.Cancer Research.2008,vol.14,p.7272に記載されている内容を参照)。具体的には、約40ng/mLの全アキシチニブ血中濃度が、腎癌に対する治療効果の高いマーカー(予測因子)として報告されている。よって、薬剤濃度が40ng/mL以下になると、治療効果が低下することが予想される(Hu-LoweらよりClin.Cancer Research.2008,vol.14,p.7272に記載されている内容を参照)。アキシチニブを投与した後、腎臓の薬物濃度は通常、血液中の薬物濃度を超えない(また、腎臓の薬物濃度は通常、血液中の薬物濃度より低い。例えば、次の表2を参照する)。
【0331】
よって、40ng/mL又は約39ng/mL(腎臓組織密度1.03g/mLあたり)のアキシチニブ腎臓濃度は、一般に、哺乳動物の治療を成功させるために必要な、腎癌に対する効果的抑制を予測することができる。
【0332】
実施例1の化合物の例示的なマウスPKデータは、次の表1にまとめられている。マウスPKモデルのデータから分かるように、この化合物は、標的器官の腎組織に高いレベルで優先的に蓄積されていることにより、腎臓を標的とする有効な能力を示す。
【0333】
【表1】
【0334】
本願の実施例1、2及び7の化合物及び実施例9の参照化合物のげっ歯類における別のPKデータを次の表2に示す。そのデータから分かるように、抗癌剤アキシチニブの標的送達は、これらの化合物から腎臓に優先的に放出される。
【0335】
【表2】
【0336】
マウスのPKデータから分かるように、3 mg/kgで投与された実施例1、2及び7の化合物及び参照化合物9は、腎臓を標的とする有効な能力(>40ng/g)を示した。実際、腎臓の活性薬物のレベルは、30mg/kgで投与されたアキシチニブよりもはるかに高かった。これは、本願に記載の化合物が、抗癌治療において、少なくとも活性剤であるアキシチニブと同様に有効であることを示している。
【0337】
驚くべきことに、表2から分かるように、腎組織では実施例1の化合物から放出されたアキシチニブが高いレベルで検出されており、例えば、3時間で実施例1の化合物から検出されたアキシチニブは、アキシチニブ自体の6倍以上(1955.3/301.0=6.50)であり、6時間では約15倍である。また、実施例9の参照化合物からは、アキシチニブ自体よりもはるかに高いレベルのアキシチニブが検出されたが、その量は実施例1の化合物と比較するとはるかに低い。さらに驚くべきことに、実施例2及び7の化合物では、腎臓で検出されたアキシチニブのレベルが、実施例1の化合物よりも著しく高かった。これらのデータは、抗癌剤アキシチニブの標的送達、好ましくは本願に記載の化合物から腎臓への放出を示唆する。具体的には、本願で提供される化合物の投与は、標準遊離薬剤の形態でアキシチニブを投与する場合と比較すると、腎臓における治療薬の有益な高レベルを許容する。
【0338】
逆に、アキシチニブ自体の投与は、腎癌の治療においてアキシチニブや他の薬物による標的外の副作用の主要な原因である高い血中濃度をもたらす(例えば、FogliらよりCancer Treatment Reviews.2020,vol.84,101966に記載されている内容を参照)。
【0339】
前述したように、少なくとも40 ng/mLの血漿中全薬物濃度からアキシチニブの治療効果が予測されている(Hu-LoweらよりClin.Cancer Research.2008,vol.14,p.7272に記載されている内容を参照)。表2の実験データによれば、実施例1の化合物は、アキシチニブを腎臓に効率的かつ選択的に送達し、薬物が40ng/mLよりもはるかに高いレベルで前記化合物から放出される。これらのデータは、実施例1の化合物のような本明細書に記載の化合物を用いた腎癌の治療に有効であることを示している。
【0340】
上記のデータから分かるように、本願で提供される例示的な化合物は腎臓(疾患部位)に腎臓癌薬剤を選択的に送達し、そのレベルはアキシチニブ自体の使用によって達成される腎臓レベルを大幅に上回る。例えば、投与後24時間では、アキシチニブ濃度は微量(BLQ、定量レベルより低い)しかげっ歯動物の腎臓で検出されなかった(表2)。対照的に、実施例1の化合物の投与により、治療性>40ng/mLレベルの薬物が、代表的なPK時点を通じて腎臓に送達され、T=24時間で約708ng/mLという驚くべき高い薬物レベルを示した。
【0341】
実施例1の化合物をわずか3mg/kgの適度な投与量で投与して得られたアキシチニブの腎臓レベルは、24時間の時点で707.8mg/mLであったことは注目に値するし、驚くべきことである。対照的に、30mg/kgという非常に高い投与量(ヒトに使用される約0.17mg/kgの標準治療用量を超える)で経口投与されたアキシチニブの腎臓レベルは、標準遊離(非共役)の形態で24時間投与した後に確定されたレベルが低すぎて定量化(BLQ)できなかった。これらのデータは、最終的に、本願で提供される化合物の有効性が、腎癌の標準であるアキシチニブ治療と比較して大幅に増加していることを示している。
【0342】
アキシチニブの標準投与と比較すると、腎癌部位における顕著な薬物レベルの向上(例示的化合物を用いて得られる)は、前記化合物の治療効果(イン・ビボ活性)の向上を示している。重要なことに、これは、本願で提供される化合物(例えば実施例例1の化合物)の形態で投与されるアキシチニブの量を減らすことができる。
【0343】
さらに、これらの有利で驚くべきPKデータは、アキシチニブと比較すると、本願で提供される化合物の投与頻度が少ないこと及び/又は投与量が減少していることを示唆している。例えば、アキシチニブの標準の1日2回の投与は、本願で提供される化合物の1日1回又は週1回の投与によって置き換えることができる。これにより、癌治療を受けている患者の利便性を著しく向上させた。
【0344】
さらに、本願で提供される化合物の選択的(又は標的化)腎臓送達は、顕著な安全上の利点を含む。細胞傷害性癌治療薬の標準治療は通常、著しい副作用を伴う。例えば、アキシチニブ治療には、薬剤(Inlytaとして発売される)の処方情報の警告に記載されているように、複数の副作用がある。特に、高血圧の副作用が報告され(例えば、FogliらよりCancer Treatment Reviews.2020,vol.84,101966に記載されている内容を参照)、その発症率が高血圧の危機を含め40~64%である。主に、これらの副作用は、血中に循環する高レベルのアキシチニブによって引き起こされるため、腎癌の影響を受けない重要な器官に分布している。
【0345】
実際には、表1のPKデータは、マウスに遊離アキシチニブを標準投与した後の血中薬物レベルが腎臓中薬物レベルと類似することを示している。よって、ヒトにおけるアキシチニブの使用で観察されたように、この薬剤は、そのような癌治療を目的としていない健康な器官において、通常「オフターゲット活性」と呼ばれる有害な細胞毒性効果を及ぼす可能性がある(例えば、FogliらよりCancer Treatment Reviews.2020,vol.84,101966に記載されている内容を参照)。
【0346】
対照的に、本願で提供される例示的化合物の投与は、血液中の(放出された)活性薬物の量を大幅に減少させ、有益には、薬物選択的(標的化された)送達により腎臓へ投与される。したがって、本発明の化合物による治療は、抗癌剤を有する標準薬(例えば、アキシチニブ)と比較すると、オフターゲット活性(毒性)を大幅に低下させることが期待される。
【0347】
本願で提供される化合物のイン・ビトロ活性は、例えばACS Pharmacol.Transl.Sci.2019,vol.2,p.18 J.Med.Chem.2018,vol.61,p.5304において記載される方法及びその引用されている参照文献の方法等、種々の癌細胞株(正常細胞対照物とともに)の標準測定工程を使用することにより評価することができる。
【0348】
イン・ビトロ活性(効力)とイン・ビボ活性(効能)を区別することが重要である。イン・ビトロ測定は、通常、細胞増殖を可能にする栄養剤溶液中に懸濁した癌細胞に測定化合物を導入することにより、測定化合物と癌細胞との直接相互作用を可能にする。
【0349】
イン・ビトロ測定とは対照的に、イン・ビボ評価では哺乳類(例えばげっ歯類)への静脈注射などの化合物の投与が必要である。その後、この化合物は血液中を循環し、器官や組織に分布する。このような分布は、異なる器官で異なる効率で発生する可能性があり、ある器官では薬物が蓄積する一方で、他の器官では同じ薬物が低レベルで存在する可能性がある。重要なことは、このプロセスでは、体内の測定の間に化合物を代謝(分解)する可能性がある多くのタンパク質や酵素(エステラーゼやペプチダーゼなど)に化合物が曝露されることである。
【0350】
例えば、本願で提供されるいくつかの化合物は、代謝分解可能なリンカーを使用して、前記化合物ないに結合された活性な薬物分子を放出するために、イン・ビボで代謝される。したがって、イン・ビトロで測定した場合には固有のイン・ビボ活性(効力)を有しないか又は適度な分を有するこの化合物は、イン・ビボで測定した場合に高いイン・ビボ活性(効力)を示す可能性がある。
【0351】
本願で提供されるある化合物のイン・ビトロ抗癌活性は驚くべきものである。これらは新規な化学組成物に抗癌剤構造が結合されているが、アキシチニブなどの非結合(高度に最適化された)のオリジナル抗癌剤構造と比較すると、それに結合されている抗癌分子は著しく変化している。
【0352】
本発明で提供される新規なアキシチニブペプチド結合体の固有の抗癌活性は、その類似体の非常に制限的な構造‐活性関係(SAR)に対して、特に驚くべきものである。例えば、Molecules.2018,23,747では、アキシチニブの構造を厳密に模倣した複数のアイソステリックデザインは、この薬物の活性を再現できず、アキシチニブ自体と比較して、標的癌酵素 (VEGFR-2 キナーゼなど) の阻害が何倍も低下したことが報告されている。具体的には、これらの基をNMeで置換してNHの水素結合を阻害することは、VEGFR-2酵素等の癌酵素の阻害に有害であることを見出した。したがって、本願の化合物が癌細胞の内在的能力を阻害することを示すイン・ビトロ抗癌活性は全く予期されていない。
【0353】
前述したように、本願に記載のある化合物は、癌細胞に対するイン・ビトロ細胞毒性が低下し、健康器官に対するオフターゲット活性を有益に低下させる(このオフターゲット効果は、標準癌治療におけるほとんどの副作用の原因である)。完全な結合体分子の細胞毒性はイン・ビトロでは低下しているが、これらの化合物は、がんの標的器官で活性薬物(投与分子内に結合される)の放出に伴って代謝された後、イン・ビボで治療的抗癌作用を発揮する。したがって、癌治療を必要とする哺乳動物にこの化合物(イン・ビトロでは不活性である可能性がある)を投与すると、イン・ビボで顕著な抗癌活性が観察される選択的標的送達療法がもたらされる。
【0354】
驚くべきことに、実施例1の化合物はポリミキシン構造を結合しているが、ポリミキシンBやコリスチンのようなポリミキシン抗生物質に対しても最小の抗菌活性(イン・ビトロでのMIC測定、最小の抑制濃度)を示している。
【0355】
本願で提供される化合物のイン・ビボ活性は、例えばJ.Vis.Exp.2014,(86),e51485 Experimental&Molecular Medicine.2018,vol.50,p.30及びその引用されている参考文献中の方法のような測定工程によって評価することができる。
【0356】
驚くべきことに、げっ歯類腎臓癌モデルにおいて、アキシチニブ、ブリニブ、パゾパニブ、シュニチニブの標準治療用量(モル量)に等しい用量(モル量で表示される)で静脈(IV)投与して測定するとき、アキシチニブ、ブリニブ、パゾパニブ、シュニチニブ、チボザニブの標準治療用量と比較すると、2倍以上の効果を示し、治療効果は、癌の遅延、停止、又は逆進行として決定される(癌の腫瘍サイズの変化、及び/又は癌監視のための生化学的バイオマーカー又は類似の方法の使用によって決定される、例えば、J.Vis.Exp.2014,(86),e51485;Experimental&.50,p.30に記載されている)。
【0357】
本願に記載の化合物の例示的な治療効果に関する研究は、同所性マウスモデルにおいて行われた。このモデルでは、ルシフェラーゼを発現するA498癌細胞株(A498-luc)を用いる。癌細胞を腎嚢胞に移植し、IVIS Lumina III(Perkin Elmer)の画像サイズとマウスの体重変化によって腫瘍の成長と効果を観測した。具体的には、24時間断食させた後、マウスをZoletiTM 50(Virbac S.A.)のSC注射により麻酔する。麻酔マウスの皮膚をヨウ素で消毒した後、アルコールで消毒する。4×106ルシフェラーゼ-発現A498-luc細胞をインスリン注射器で左腎に移植する。皮膚切開部は自動縫合クリップで縫合する。腫瘍の成長を画像で分析し観測する。マウスをランダムに4組(10匹マウス/組)に分け、それぞれは、腹膜内投与(ip)で1日1回(QD)と投与する実施例1の2投与量の4と12mg/kg、対照組の生理食塩水、及び経口投与(PO)で1日2回(BID)投与する対照組のアキシチニブである。マウスに15 mg/mL(体重5mL/g)のD-フルオレセイン(Pharmaron)を投与し、1-2%イソフルランで吸入麻酔する。ルシフェリン注射の10分後にマウスの画像を撮影する (週に1回)。生体画像ソフトウェア(Perkin Elmer)は、関心領域(ROI)を計算し、各ROI内の全生体発光信号を積分するために使用される。ROIからの生物発光シグナル(photos/s)を定量し、腫瘍の成長と抗腫瘍活性の指標として用いる。研究プロセス全体では、すべてのマウスの体重が週2回測定される。実施例1の化合物の例示的な治療効果の結果を図1及び図2にまとめる。
【0358】
図1に示されるように、実施例1の化合物は、投与量12及び4mg/kg(2.0及び0.67mg/kgのアキシチニブ)で腫瘍増殖抑制(TGI)の有効性(82.5%及び52%)、QDを実現したのに対し、アキシチニブは投与量30mg/kg/日で89.7%、BIDを達成した。これらのデータから、アキシチニブの投与量の約15分の1で、実施例1の化合物から放出されたアキシチニブは、80%超のTGIを実現できることが示された。重要なことは、実施例1の化合物もアキシチニブ(BID)より投与頻度(QD)が低いことである。
【0359】
実施例1の化合物は、腹膜内注射の場合12mg/kg/日(2.0mg/kg遊離アキシチニブに相当)で高い有効性を示した一方、図2のデータに示されるように、遊離アキシチニブ30mg/kg/日と比較すると、より優れた安全性も示され、体重減少が最小限に抑えられた。体重減少は多くのがん薬物の毒性を示す確立されたマーカーであり、通常は他の副作用と関連している。本願のデータは、本願に記載の化合物が、癌治療における安全性係数(治療指数)を著しく向上させると同時に、腫瘍の増殖を効果的に抑制することを示している。
【0360】
驚くべきことに、哺乳動物において高い抗癌効果を有するにもかかわらず、本発明の化合物の非癌性腎細胞に対する毒性は限定的である。それは以下の分析で証明されている。実施例1の化合物の細胞毒性は、健常ヒト腎臓由来の不死化(immortalized)近位尿細管細胞株であるHK-2細胞株を用いたイン・ビトロアッセイにおいて評価される。当該測定は、例えば、KeirsteadらよりToxicol. Sci.2014,vol.137,p.278-291に記載されている測定に類似する。結果を表3にまとめる。
【0361】
【表3】
【0362】
表3に示されるように、実施例1の化合物(共役形態のアキシチニブ)の活性は少なくとも2~ 3倍低く、アキシチニブ(遊離薬剤形態)よりも安全であることが示された。
【0363】
実施例1の例示的化合物は、少なくとも18mg/kg/日の用量で試験動物に投与された場合に、14‐日の反復用量のマウス耐性試験においても良好な耐性を有する。
【0364】
腎毒性を予測するためのバイオマーカーアッセイにおいて、本願に記載の化合物の改良された安全性の特徴がさらに確立された。例えば、KeirsteadらよりToxicol. Sci.2014,vol.137,p.278-291にこのような測定(NGAL測定を含む)がいくつか記載されている。
【0365】
驚くべきことに、本願で提供される特定の化合物は、アキシチニブ、ブリバニブ、パゾパニブ、スニチニブの標準治療用量(モル量)に等しい用量(モル量で)を哺乳動物に投与した場合、標準治療用量のアキシチニブ、ブリバニブ、パゾパニブ、スニチニブと比較すると、望ましくない反応及び/又は標的外毒性発現(例えば、骨髄抑制又は骨髄毒性)の発生率(頻度又は発生率)が少なくとも2倍低下し(例えば、骨髄抑制又は骨髄毒性の血小板及び/又は他の血球計数により決定される)。
【0366】
したがって、本願で提供されるいくつかの化合物は、高い抗癌効果を示すが、腎癌の影響を受けていない器官に対して過剰な脱標的毒性を示さず、正常な腎細胞に対してほとんど又は全く腎毒性を示さない。
【0367】
したがって、本願で提供される、従来にないタイプの新規化合物及び組成物は、腎癌(転移性腎癌を含む)の長期的、より安全かつ効果的な標的治療を提供する可能性がある。
投与剤及び薬剤処方
【0368】
一般に、本願に記載の化合物は、類似の用途剤のための任意の許容可能な投与パターンによって治療上有効な量で投与することができる。例えば、本願で提供される化合物は、経口、非経口、経皮、局所、直腸、もしくは鼻腔内に、あるいは腫瘍内投与を介して癌腫瘍に直接投与することができる。本願で提供される化合物(即ち、活性成分)の実際の量は、治療すべき疾患(即ち、感染症)の重症度、被験者の年齢及び相対的な健康状態、使用される化合物の効果、投与経路及び形態、及びその他の要因等の多くの要因に依存するが、これらはすべて、主治医の範囲にある。
【0369】
細胞培養アッセイ及び動物研究から得られたデータは、ヒトに投与される一連の投与量を決定するために使用することができる。このような化合物の用量は、毒性がほとんどないか又は全くない治療効果を含む循環濃度の範囲内であることが好ましい。投与量は、使用される剤形及び使用される投与経路に応じて、この範囲内で変化することができる。本願で提供される方法に使用される化合物のいずれについても、動物モデルから治療有効量を予め推定することができる。投与量は、細胞培養において決定されたIC50(すなわち、症状を最大で半分抑制する測定化合物の濃度)を含む循環血漿濃度範囲になるように動物モデルで調製することができる。このような情報は、ヒトの有用投与量をより正確に決定するために用いることができる。
【0370】
医薬として使用される場合、本願で提供される化合物は、通常、医薬組成物の形態で投与される。これらの化合物は、経口投与、非腸管投与、経皮投与、局所投与、直腸投与及び鼻内投与を含む様々な経路で投与することができる。
【0371】
本願で提供される化合物は、注射、経口、吸入、局所、又は腫瘍内投与用組成物として有効である。このような組成物は、医薬分野で周知の方法で調製され、少なくとも1つの活性化合物を含む。
【0372】
本願はまた、薬学的に受容可能な担体を伴う上記の1つ以上の化合物を有効成分として含む薬学的組成物を含む。本願の組成物を調製する際に、活性成分は、一般的に賦形剤と混合し、賦形剤で希釈されるか、又はカプセル、小袋、紙又は他の容器の形態とすることができるような担体内に封入される。賦形剤が希釈剤として使用される場合には、活性成分の媒質、担体又は媒体として機能する固体、半固体又は液体材料であってもよい。したがって、この組成物は、錠剤、丸薬、粉末、錠剤、小袋、扁平カプセル、エリキシル剤、懸濁液、エマルジョン、溶液、シロップ、エアロゾル(固体又は液体媒体)、例えば活性化合物を10%まで含む軟膏、軟質ゼラチンカプセル及び硬質ゼラチンカプセル、ざ薬、無菌注射溶液、及び無菌包装粉末の形態であってもよい。
【0373】
この組成物は、好ましくは単位用量の形態で配合され、各用量は約0.1~約2000mg、より一般的には約1~約900mgの有効成分を含む。「単位剤形」という用語は、ヒト被験体及び他の哺乳動物の単位用量として適切な物理的に離散した単位を意味し、各単位は、所望の治療効果をもたらすために適切な薬用賦形剤と組み合わせて計算された所定量の活性物質を含む。好ましくは、上記の化合物は、医薬組成物の約20重量%以下、より好ましくは約15重量%以下で使用され、残りは薬学的に不活性な担体である。
【0374】
活性化合物は、広範な用量の範囲において有効であり、一般に薬学的又は治療的に有効な量で投与される。しかしながら、実際に投与される化合物の量は、治療すべき病態、治療中の細菌感染症の重症度、選択された投与経路、実際に投与される化合物、個々の患者の年齢、体重及び反応、患者の症状の重症度等を含む状況に応じて、医師によって決定され得ることを理解すべきである。
【0375】
温血動物の細菌感染症を治療するか又は闘うための治療用用途において、その化合物又は医薬組成物は、抗菌的に有効であろう一定の濃度、すなわち一定の量、又は治療対象動物の有効成分の血中レベルを得て維持するために、一定の用量で経口投与、局所投与、経皮投与及び/又は非腸管投与することができる。一般に、有効成分のこのような抗菌的又は治療的有効量(すなわち、有効量)は、約0.1mg/kg~約250mg/kg体重/日の範囲、より好ましくは約1.0mg/kg~約50mg/kg体重/日の範囲内である。
【0376】
錠剤のような固体組成物を調製するために、本願に記載された化合物の均質な混合物を含む固体前製剤組成物を形成するために、主要な有効成分を医薬用賦形剤と混合する。これらの前製剤組成物をホモジニアス(homogeneous)と呼ぶ場合、有効成分が組成物全体に均一に分散されていることを意味し、組成物を錠剤、錠剤、カプセルのような同等に有効な単位用量形態に容易に細分化することができる。次に、この固体前製剤は、例えば、本明細書に記載の有効成分を0.1~約500mg含む上記タイプの単位用量形態に細分化される。
【0377】
本願に記載の錠剤又は丸剤は、延長作用の利点を有する投与形態を提供するために、コーティング又は他の方法で配合することができる。例えば、錠剤又は丸剤は、内部用量成分及び外部用量成分を含んでもよく、後者は、前者の上にあるエンベロープ形態である。これらの2つの成分は、胃内での崩壊に抵抗し、内部成分が十二指腸に完全に入るか、又は遅延放出されることを可能にする腸溶解層によって分離することができる。このような腸溶性層又はコーティングには、複数のポリマー酸、及びポリマー酸とセラック、セチルアルコール及びセルロースアセテートのような材料との混合物を含む複数の材料が使用され得る。
【0378】
本願に記載の新規組成物を経口又は注射による投与のために組み込むことができる液体形態には、水溶液、適切に風味付けされたシロップ、水懸濁液又は油懸濁液、ならびにトウモロコシ油、綿実油、ゴマ油、ココナッツ油又は落花生油のような食用油で風味付けされたエマルジョン、ならびにエリキシル剤及び同様の薬物担体を含む。
【0379】
さらに、本願に記載の化合物のリポソーム製剤は、例えば、肺炎又は肺感染のようなある感染に対する治療効果を増強するために使用することができる。
【0380】
本発明で提供される化合物の腫瘍内投与は、適切な賦形添加剤(例えば、グルコース、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンヒマシ油、シクロデキストリン等)を含む適切な水溶液中で調製された溶液又はゲルを用いる。
【0381】
吸入又は吹送用の組成物には、薬学的に許容される溶液及び懸濁液、水性もしくは有機溶媒、又はそれらの混合物、及び粉末が含まれる。液体又は固体組成物は、上述した適切な薬学的に許容される賦形剤を含んでもよい。好ましくは、本発明の組成物は、局所的又は全身的な効果を達成するために、口腔又は鼻腔呼吸経路を介して投与される。好ましくは、薬学的に許容される溶媒中の組成物は、不活性ガスを用いて噴霧することができる。噴霧された溶液は噴霧装置から直接吸引することができ、噴霧装置はフェイスマスクテントや又は間欠的陽圧呼吸器に接続することができる。溶液、懸濁液又は粉末組成物は、製剤を送達する装置から適切な方法で、好ましく経口又は経鼻で投与することができる。
【0382】
使用に適した他の製剤はRemington」s Pharmaceutical Sciences,Mace Publishing Company,Philadelphia,PA,17th ed.(1985)に記載されている。
【0383】
任意に、本願に記載された化合物は、他の薬剤と併用して投与することができ、アスコルビン酸のような抗酸化剤、又はポリミキシン薬物の副作用を軽減することが一般に知られているメガリン受容体阻害剤を含む。
【0384】
上述したように、本願に記載の化合物は、上述した種々の薬物送達システムに適している。さらに、投与された化合物のイン・ビボ血清半減期を改善するために、化合物をカプセル化するか、リポソームの管腔に導入するか、コロイドとして調製するか、又は化合物の血清半減期を延長する他の従来技術を採用することができる。リポソームの調製には、例えばSzokaらの米国特許4,235,871、4,501,728及び4,837,028に記載されているような様々な方法が使用でき、これらの特許の各々は引用によって本願に組み込まれている。任意に、本願に記載の化合物は、Pharmaceut.,2012,vol.3,p.1092にTakiらによって記載されたように、ナノミセル又はナノ材料でカプセル化された組成物として投与することができる。
【0385】
上記のように、患者に投与される化合物は、上記の医薬組成物の形態である。これらの組成物は、従来の滅菌技術により滅菌することができ、又は滅菌濾過することができる得られた水溶液は、そのまま包装して使用することも、凍結乾燥して使用することもでき、凍結乾燥された製剤は、投与前に無菌水性担体と組み合わせて使用することもできる。化合物製剤のpHは、通常3~11、より好ましくは5~9、最も好ましくは7~8である。いくつかの上記の賦形剤、担体、又は安定化剤を使用すると、薬学的塩が形成されることが理解されるべきである。
【0386】
本願で引用されている各特許、特許出願及び刊行物(例えば、定期刊行物、記事及び/又は教科書)の開示内容は、引用によって全体として本願に組み込まれる。さらに、本願及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、「a」、「an」及び「one」のような単数の冠詞は、単数又は複数を意味することを意図している。本願は、好ましい態様と結び付けて本開示を説明しているが、当業者は、前述の明細書を読んだ後に、本願に記載された開示の変更、同等の代替、及び他のタイプの変更に影響を与えることができる。上記の各態様はまた、任意又はすべての他の態様に関して開示された、そのような変化又は態様を含むか又は組み込むことができる。本開示は本願に記載された特定の態様に限定されるものではなく、本願に記載された様々な態様の単一の説明として意図されている。本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、本開示に多くの修正及び変更を加えることができ、これは当業者にとって容易に想到し得る。本願に列挙した方法に加えて、本開示の範囲内で機能的に同等の方法は、前述の説明から当業者にとって容易に想到し得る。本開示は、特定の方法、試薬、工程条件、材料などに限定されないことが理解されるべきであり、これらの方法、試薬、及び材料は変化することができるのは当然である。本願で使用される用語は、特定の態様を説明するためにのみ使用され、限定することを意図していないことも理解されるべきである。したがって、本明細書は例示としてみなされるべきである。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2024-01-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式V-P又は式Vの化合物
【化1】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物であって、
そのうち、
(H)nR1中に存在する場合、R1は、NH、OH、SH、C(=O)OH、CONH、SO2NH及びS(=O)NHから独立して選択される水素含有基のいずれか1つで、前駆体構造(H)nR1から単一のH原子を削除して形成される残基であり、且つ各(H)nR1は、下記から独立して選択され、
a)細胞毒性化合物及び1つ又は複数の癌細胞に対する活性を有するか又は活性を誘導することができる免疫調節性化合物、
b)アファチニブ、ARS-1630、アキシチニブ、BGB-324、BLU-554、ブリバニブ、(R) -1-((4-((4-フルオロ-2-メチル-1H-インドール-5-イル)オキシ)-5 -メチルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル)オキシ)プロパン-2-オール、カボザント オーリスタチニブ、セジラニブ、セリチニブ、シフォラダノン、デラザンチニブ、ドビチニブ、エムタンシン、エンゲリン、モノメチル オーリスタチン E、イリノテカン、メタンキリノルクス、ネラチニブ、ニロチニブ、ニンテダニブ、オキサゾマイシン、パクリタキセル、パゾパニブ、レゴラフェニブ、サテリズマブ、セルパチニブ、セマニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、SN-38、テムシロリムス、ティファンチニブ、チボザニブ、バタラニブ塩基、ベリパリブ、ビンブラスチン、又はこれらの変異体、及び、
c)(H)nR1中に存在する複素環窒素原子で接続する、(a)及び(b)で提供される(H)nR1に含まれる含窒素複素環構造、そのうち、窒素原子がイミダゾリウム基、ピラゾリウム基、ピリジニウム基及びインダゾリウム基から選択される、単一の正電荷を有する窒素原子に変化し、
R6、R7、R8、R9及びR10は、H、NH2、ハロゲン、NH(C1-6アルキル基)、NH(OC1-6アルキル基)、C1-14アルキル基、C3-6シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ビアリール基、ビアリールアルキル基及びヘテロアリールアルキル基から独立して選択され、
R5は、H、NH2、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル又はヘテロアリールアルキルであり、又は、
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している原子と共に、4~7員の飽和又は不飽和複素環を形成し、当該複素環は、少なくとも1つのO原子を含み、又は1つのO原子とN及びSから独立して選択される別のヘテロ原子とを含み、且つ残りの原子が炭素原子であり、又は、
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している炭素原子とともに、4~7員の飽和又は不飽和のC3-6シクロアルキレンを形成し、又はi) R5及びR6、ii) R6及びR7、iii)R9及びR10のいずれか1つは、それらが結合している原子とともに、飽和又は不飽和のC3-6シクロアルキレンを形成し、又は、
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している原子と共に、5~7員の飽和又は不飽和複素環を形成し、そのうち、当該環は、N、O及びSから選択される別のヘテロ原子を任意に含み、且つ残りの原子は炭素原子であり、又は、得られた環は1,3-ジオキソール-2-オンを含み、又は、
R6及びR8は、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4~6員の飽和複素環を形成し、そのうち、当該複素環は、N、O及びSから選択される別のヘテロ原子を任意に含み、且つ残りの原子は炭素原子であり、又は、得られた環が1,3-ジオキソール-2-オンを含み、また、
R18は、H又はC1-12アルキルであり、
R19は、H、C1-12アルキル、C(=O)H、C(=O)C1-12アルキル、C(=O)OC1-12アルキル、C(=O)OC1-12アルキル、C(=O)NHC1-12アルキル、SO2C1-12-アルキル、SO2アリール、C(=O)C3-7シクロアルキル、C(=O)OC3-7シクロアルキル、C(=O)NHC3-7シクロアルキル、C(=O)NHC1 -12アルキル、SO2C3-7シクロアルキル、又はA1であり、
任意の基Lの各々は、アルキル基、CR20R21OC(=O)CR22R23及び CR20R21C(=O)OCR22R23から選択され、
R20~R23は、独立に、H、C1-12アルキル又はC3-7シクロアルキルから選択され、又は、2つの隣接する基R20とR21、又はR22とR23のいずれかが、独立して一緒にC3-7シクロアルキル基を形成し、
A8は、任意に選択されるものであり、存在すると置換されていないか又はいずれかのN原子で置換されている任意のアミノ酸残基から選択され、各アミノ酸残基が存在するとα-、β-、又は γ-アミノ酸、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、L-ホモセリンからの L-ホモセリン、Thr、Trp、Tyr、Val、D-Ala、D-Arg、D-Asn、D-Asp、D-Cys、D-Glu、D-Gln、D-His、D-Ile、D-Leu、D-Lys、D-Met、D-Phe、D-Pro、D-Ser、D-ホモセリン、D-Thr、D-Trp、D-Tyr、D-Val、3-アミノプロリン、4-アミノプロリン、ビフェニルアラニン(Bip)、D-Bip、2,3-ジアミノプロピオン酸 (Dap)、2,4-ジアミノ酪酸 (Dab)、2,5-ジアミノペンタン酸、アゼチジン-2-カルボン酸、アゼチジン-3-カルボン酸、ピペリジン- 2-カルボン酸、6-アミノピペリジン-2-カルボン酸、5-アミノピペリジン-2-カルボン酸、4-アミノピペリジン-2-カルボン酸、3-アミノピペリジン-2-カルボン酸、ピペリジン-3-カルボン酸、6-アミノピペリジン- 3-カルボン酸、5-アミノピペリジン-3-カルボン酸、4-アミノピペリジン-3-カルボン酸、ピペラジン-2-カルボン酸、6-アミノピペラジン-2-カルボン酸、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2 -カルボン酸、4-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸、3-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸、6-アザビシクロ[[3.1. 1]ヘプタン-2-カルボン酸、3-アミノ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-2-カルボン酸、及び4-アミノ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-2-カルボン酸、4-アミノ-3-アリール酪酸、4-アミノ-3-(3-クロロフェニル)酪酸、及び5-アミノ-4-アリール吉草酸から選択され、
整数hは1、又は2であり、
整数tは0、1、又は2であり、また
整数u及びwは独立して0又は1である、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物
【請求項2】
式Iの化合物
【化2】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒化合物又は水和物であって、そのうち
(H)nR1中に存在する場合、R1は、NH、OH、SH、C(=O)OH、CONH、SO2NH及びS(=O)NHから独立して選択される水素含有基のいずれかで、母体(前駆体)構造(H)nR1から単一のH原子を削除して形成される残基であり、また、
a)(H)nR1は、細胞毒性化合物及び1つ又は複数の癌細胞に対する活性を有するか又は活性を誘導することができる免疫調節性化合物であり、又は、
b)(H)nR1は、アファチニブ、ARS-1630、アキシチニブ、BGB-324、BLU-554、ブリバニブ、(R) -1-((4-((4-フルオロ-2-メチル-1H-インドール-5-イル)オキシ)-5 -メチルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル)オキシ)プロパン-2-オール、カボザント オーリスタチニブ、セジラニブ、セリチニブ、シフォラダノン、デラザンチニブ、ドビチニブ、エムタンシン、エンゲリン、モノメチルオーリスタチンE、イリノテカン、メタン キリノルクス、ネラチニブ、ニロチニブ、ニンテダニブ、オキサゾマイシン、パクリタキセル、パゾパニブ、レゴラフェニブ、サテリズマブ、セルパチニブ、セマニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、SN-38、テムシロリムス、ティファンチニブ、チボザニブ、バタラニブ塩基、ベリパリブ、ビンブラスチン、又はこれらの変異体から選択され、又は、
c)(H)nR1は、(a)及び(b)の(H)nR1に含まれる1つ又は複数の複素環構造であり、(H)nR1中に存在する1つ又は複数の複素環窒素原子のうちの1つでXに接続し、そのうち、前記窒素原子がイミダゾリウム基、ピラゾリウム基、ピリジニウム基及びインダゾリウム基から選択される、単一の正電荷を有する窒素原子に変化し
整数nは、1、2、3から独立して選択され、
整数a~kは、0、1、2から独立して選択され、
整数a~k のいずれか1つが 0 である場合、対応する存在しない基に隣接する2つの基のいずれか (存在しない基の整数 0 に応じて) は互いに直接接続し、また、
整数 a~gがすべて0の場合、基A1~A7は存在せず、且つ、基A8はCOOH、CH2OH又はC(=O)NR3R4で終端され、そのうちR3及びR4はH、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基及びヘテロ環基から独立して選択され、また、
整数zzは、1、2、3から独立して選択され、
及び任意の2価の基Xは、下記から独立して選択され、O、NH、N(C1-6アルキル基)、S、S-S、S-N、S(=O)、SO2、C(=O)、OC(=O)、C(=O)O、NHC(=O)NH、N(C1-6アルキル基C(=O)NC1-6アルキル基)、NHC(=O)NC1-6アルキル基)、C1-12アルキレン基、アリーレン基、ビアリール基、(ヘテロアリール)アリーレン基、(アリール)ヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基、
(C1-12アルキレン)C(=O)O、OC(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)OC(=O)、C(=O)O(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)C(=O)N(R4)、N(R4)C(=O)(C1-12アルキレン)、
(C1-12アルキレン)N(R4)C(=O)、C(=O)N(R5)(C1-12アルキレン)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)O(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O) 、
C(=O)(CR7R8)p(CR9R10)rP(=O)(OCR5R6)m
P(=O)(NHCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
P(=O)(OCR5R6)CF2, P(=O)(OCR5R6)CF2(CR7R8)rC(=O)、
P(=O)(OH)CF2, P(=O)(OH)CF2(CR7R8)rC(=O)、
C(=O)(CR7R8)r(CR9R10)sP(=O)(NHCR5R6)p
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N(R4)SO2(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)SO2C(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)r(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)O(CR5R6)p(CR7R8)rS-S(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N(R4)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)(CR5R6)pS-S(CR7R8)rS-S(CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)CR5=CR7-S-S-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)OCR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、C(=O)N(R4)CR5=CR7-(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sOC(=O)、C(=O)CR5=CR7-(CR9R10)sN(R4)C(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sNHC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)A14](CR9R10)sOC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sN(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rOC(=O)A14A15](CR9R10)sO(C=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rNHC(=O)(CR9R10)sNCH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[(CR5R6)p(CR7R8)rN(C1-6アルキル)C(=O)-(CR9R10)sNCH(NH2)
COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(OH)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-{(S)-CH[NHC(=O)H]}CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)-{(S)-CH[NHC(=O)Me]}CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OCH(Me)CH(Me)
C(=OCH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)OC(Me)2
C(Me)2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)O-C3-6シクロ
アルキレン-C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH(Me)OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2C(Me)2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH] CH2CH2OC(=O)-C3-6シクロアルキ
レン-C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH}CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)C(Me)CH(Me)C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)C(Me)2C(Me)2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)C1-6アルキル]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOC1-6アルキル]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)rC(=O)O
(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)p(CR7R8)r
OC(=O)(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pC(=O)O(CR7R8)r
(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH](CR5R6)pOC(=O)
(CR7R8)r(CR9R10)sC(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CMe2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2OC(=O)CH(Me)-
CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2N(C1-6アルキル)C(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2) COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH(C=O)R7)COOH]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH(C=O)R7)COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、及び、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
又は、フラグメントC(=O)、OC(=O)、N(R4)C(=O)、P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OH)CF2、又はC(=O)N(R4)SO2をその中で再配置、追加、又は削除することによって形成される前記基の任意の変異体、
R6、R7、R8、R9及びR10は、H、NH2、ハロゲン、NH(C1-6アルキル基)、NH(OC1-6アルキル基)、C1-14アルキル基、C3-6シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ビアリール基、ビアリールアルキル基又はヘテロアリールアルキル基から独立して選択され、
R5は、H、NH2、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル又はヘテロアリールアルキルであり、又は、
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している原子と共に、4~7員の飽和又は不飽和複素環を形成し、前記複素環は、少なくとも1つのO原子を含み、又は1つのO原子とN及びSから独立して選択される別のヘテロ原子とを含み、且つ残りの原子が炭素原子であり、又は、
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している炭素原子とともに、4~7員の飽和又は不飽和のC3-6シクロアルキレンを形成し、又はi) R5及びR6、ii) R6及びR7、iii)R9及びR10のいずれか1つは、それらが結合している原子とともに、飽和又は不飽和のC3-6シクロアルキレンを形成し、又は、
R5~R10のいずれか2つは、それらが結合している原子と共に、5~7員の飽和又は不飽和複素環を形成し、そのうち、当該環は、N、O及びSから選択される別のヘテロ原子を任意に含み、且つ残りの原子は炭素原子であり、又は、得られた環は1,3-ジオキソール-2-オンを含み、又は、
R6及びR8は、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4~6員の飽和複素環を形成し、そのうち、当該複素環は、N、O及びSから選択される別のヘテロ原子を任意に含み、且つ残りの原子は炭素原子であり、又は、得られた環が1,3-ジオキソール-2-オンを含み、また、
整数p、r及びsは、0、1及び2から独立して選択され、そのうち、
フラグメント(CR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)s又は(OCR5R6)p(CR7R8)r(CR9R10)sが存在する場合、[p+r+s]≧1であり、また、
フラグメント(CR5R6)p(CR7R8)r或(OCR5R6)p(CR6R7)rが存在する場合、[p+r]≧1であり、そのうち、
フラグメント(CR7R8)r(CR9R10)s又は(OCR7R8)r(CR9R10)sが存在する場合、[r+s]≧1であり、又は、
あるいは、任意の2価の基Xの各々は、1~2個のアミノ酸残基A12又はA13に任意に接続され、
又は、フラグメントC(=O)、OC(=O)、N(R5)C(=O)、P(=O)(OCR5R6)CF2、P(=O)(OH)CF2、又はC(=O)N(R5)SO2をその中で再配置、追加、又は削除することによって形成される前記X基の任意の変異体、そのうち、アミノ酸残基A12及びA13の両方が前記基の右側に組み込まれて基Xを含む場合には、残基A12又はA13がペプチド結合A12-A13と相互接続し、また、
任意の基Xが存在しない場合、基R1は基A8、A9、A10又はA11のいずれかに直接接続し、又は、
さらに、任意の2価の基Xの各々は、独立して、C1-12アルキレン、C2-12アルケニレン、C2-12アルキニレン、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)及び同様の線状基から選択される1つ又は複数の別の2価基と結合し、
A1~A15は独立して任意であり、且つ存在すると置換されていないか又はいずれかのN原子で置換されている任意のアミノ酸残基から独立して選択され、各アミノ酸残基が存在するとα-、β-、又は γ-アミノ酸、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Glu、Gln、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、L-ホモセリンからの L-ホモセリン、Thr、Trp、Tyr、Val、D-Ala、D-Arg、D-Asn、D-Asp、D-Cys、D-Glu、D-Gln、D-His、D-Ile、D-Leu、D-Lys、D-Met、D-Phe、D-Pro、D-Ser、D-ホモセリン、D-Thr、D-Trp、D-Tyr、D-Val、3-アミノプロリン、4-アミノプロリン、ビフェニルアラニン( Bip)、D-Bip、2,3-ジアミノプロピオン酸 (Dap)、2,4-ジアミノ酪酸 (Dab)、2,5-ジアミノペンタン酸、アゼチジン-2-カルボン酸、アゼチジン-3-カルボン酸、ピペリジン- 2-カルボン酸、6-アミノピペリジン-2-カルボン酸、5-アミノピペリジン-2-カルボン酸、4-アミノピペリジン-2-カルボン酸、3-アミノピペリジン-2-カルボン酸、ピペリジン-3-カルボン酸、6-アミノピペリジン- 3-カルボン酸、5-アミノピペリジン-3-カルボン酸、4-アミノピペリジン-3-カルボン酸、ピペラジン-2-カルボン酸、6-アミノピペラジン-2-カルボン酸、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2 -カルボン酸、4-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸、3-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸、6-アザビシクロ[[3.1. 1]ヘプタン-2-カルボン酸、3-アミノ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-2-カルボン酸、及び4-アミノ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-2-カルボン酸、4-アミノ-3-アリール酪酸、4-アミノ-3-(3-クロロフェニル)酪酸、及び5-アミノ-4-アリール吉草酸から独立して選択される、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項3】
整数a~gはそれぞれ1であり、また、
A1は、Thr又はSerであり、A2、A3、A6及びA7は、Dab、Dap、Ser及びThrから独立して選択され、A4はLeu又はIleであり、A5はPhe、D-Phe、Bip、D-Bip、Val、又はD-Valであることを特徴とする、請求項2に記載の式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項4】
式Iの化合物における環状ペプチド構造は、任意のアミノ酸残基A1~A7を含み、ポリミキシンA、ポリミキシンB、ポリミキシンE又はオクタペプチドミキシン又は同様の構造に存在する環状ペプチドと同じ環状ペプチド構造であることを特徴とする、請求項2に記載の式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項5】
式II-Pの化合物
【化3】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物であって、そのうち、
R11はCH2CH(CH3)2又はCH2Phであり、また、
R12はCH2NH2又はCH2CH2NH2であることを特徴とする、請求項2に記載の式II-Pの化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項6】
式IIIの化合物
【化4】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物であって、そのうち、
整数zzは1又は2であり、
R1は、水素含有基のいずれかで単一のH原子を削除することによって形成される残基から独立して選択され、前記水素含有基は、アファチニブ、ARS-1630、アキシチニブ、BGB-324、BLU-554、ブリバニブ、カボザンチニブ、セジラニブ、セリチニブ、シフォラデナント、デラザンチニブ、ドビチニブ、フォレチニブ、レンバチニブ、モノメチルオーリスタチンE、イリノテカン、メイタンシノイド、ネラチニブ、ニロチニブ、ニンテダニブ、オゾガミで、パクリタキセル、パゾパニブ、レゴラフェニブ、サシツズマブ、セルペルカチニブ、セマキアニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、SN-38、トラスツズマブ、テシリン、テムシロリムス、チバンチニブ、及びその異性体に存在する、NH、OH、SH、C(=O)OH、CONH、SO2NH及びS(=O)NHから独立して選択され、且つ、
Xは、下記から選択され、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH(S)-CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(OH)CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)-[(S)-CH(NH2)]CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)-[(R)-CH(NH2)]CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)-{(S)-CH[NHC(=O)H]}CH2CH2COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)-{(S)-CH[NHC(=O)Me]}CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)CH[NH(A1)]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH(NH2)CH2CH2COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)H]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N{CH2CH2NHC(=O)CH[NHC(=O)Me]CH2CH2COOH}CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2OC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)OCH2CH2C(=O)、
C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2OC(=O)CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2)COOH]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CH2CH2CH(NH2) COOH]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(Me)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(S)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、
(R)-C(=O)N[CH2CH2NHC(=O)CHNH(CH2CH2NH2)]CH2CH2C(=O)、また、
R11は、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであることを特徴とする、請求項2に記載の式IIIの化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項7】
各Xは、独立してその左側又は右側において、C1-12アルキレン、C2-12アルケニレン、C2-12アルキニレン、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
O(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O)、
NH(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sOC(=O)、
N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sNHC(=O),及び N(C1-14アルキル)(CH2)pO(CH2)rO(CH2)sN(C1-14アルキル)C(=O)から選択される1つ又は複数の別の2価の基と結合していることを特徴とする、請求項2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は水和物。
【請求項8】
各Xは、下記構造から独立して選択され、そのうち、基Xの左側又は右側がR1に接続していることを特徴とする、請求項2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は水和物。
【化5】
【化6】
【請求項9】
式V-P又は式Vの化合物
【化7】
【化8】
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物であって、そのうち、
R18は、H又はC1-12アルキルであり、
R19は H、C1-12アルキル、C(=O)H、C(=O)C1-12アルキル、C(=O)OC1-12アルキル、C(=O)OC1-12 アルキル、C(=O)NHC1-12アルキル、C(=O)C3-7シクロアルキル、C(=O)OC3-7シクロアルキル、C(=O)NHC3-7シクロアルキル、又はC(=O)NHC1-12-アルキルであり、
任意の基Lの各々は、アルキル基、CR20R21OC(=O)CR22R23及び CR20R21C(=O)OCR22R23から選択され、
R20~R23は、H及びC1-12アルキル基及びC3-7シクロアルキルから独立して選択され、
整数tは0、1、又は2であり、
整数hは0、1又は2であり、また、
整数uとwは1であることを特徴とする、請求項1に記載の式V-Pの化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項10】
R1は、アキシチニブル又はチボザニブである(H)R1のNH基のうち1つからHを削除することによって得られ、
R5~R8はHであり、また、
任意の基A8及びLが存在しない且つ存在しない基A8及びLに隣接する原子同士が直接接続するべく、整数h及びtは共に0であることを特徴とする、請求項9に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物
【請求項11】
R1は下記構造から選択されることを特徴とする、請求項1~10のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【化9】
【請求項12】
下記構造から選択されることを特徴とする、請求項2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は水和物。
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【請求項13】
イン・ビトロ細胞毒性試験もしくはアッセイを使用して癌細胞の増殖を阻害又は遅らせること、又は癌の動物モデルにおいて前記化合物を測定することによって決定される、癌細胞に対するイン・ビトロ及び/又はイン・ビボ抗癌活性を有し、
前記癌は腎癌又は腎臓癌であることを特徴とする、請求項1~10及び12のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項14】
前記化合物に組み込まれた試薬又は薬剤(H)nR1と比較すると、細胞増殖阻害試験などのイン・ビトロ細胞毒性試験によって決定されるように、非癌性哺乳動物細胞に対する細胞毒性が低下しており、
式(H) n R 1 に対応する試薬又は薬剤と比較すると、細胞増殖阻害試験などのイン・ビトロ細胞毒性試験によって決定されることを特徴とする、請求項1~10及び12のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は水和物。
【請求項15】
前記化合物は、哺乳動物に投与された場合に、腎臓に優先的な蓄積を示し、腎臓におけるモル濃度と血中におけるモル濃度との比が約10~500であることを特徴とする、請求項1~10及び12のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は水和物。
【請求項16】
前記化合物は、試薬(H)nR1の標準治療用量(モル量)と等しい用量(モル量で表される)で哺乳動物に投与されたとき、((H)nR1の標準治療用量と比較すると、腎臓における試薬(H)nR1の負荷量(組織濃度)が約1.5~15倍高いことを示すことを特徴とする、請求項1~10及び12のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項17】
治療有効量の請求項1~10及び12のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物と、薬学的に許容される担体とを含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項18】
療を必要とする哺乳動物において癌を治療するために使用される、請求項1~10及び12のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は水和物
【国際調査報告】