IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アルセロールミタルの特許一覧

<>
  • 特表-溶接方法 図1
  • 特表-溶接方法 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】溶接方法
(51)【国際特許分類】
   B23K 11/16 20060101AFI20240711BHJP
   B23K 11/24 20060101ALI20240711BHJP
   B23K 11/11 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
B23K11/16 101
B23K11/24 315
B23K11/11
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503890
(86)(22)【出願日】2022-06-21
(85)【翻訳文提出日】2024-03-08
(86)【国際出願番号】 IB2022055737
(87)【国際公開番号】W WO2023002269
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】PCT/IB2021/056661
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515214729
【氏名又は名称】アルセロールミタル
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ジーフェン
(72)【発明者】
【氏名】キオッカ,アレクシ
【テーマコード(参考)】
4E165
【Fターム(参考)】
4E165AA01
4E165AA02
4E165AA12
4E165AB02
4E165BB02
4E165BB12
4E165CA02
4E165CA05
4E165CA06
(57)【要約】
本発明は、少なくとも1つの溶接継手部を通して一緒にスポット溶接された少なくとも2枚の鋼基板のアセンブリの製造のための溶接方法であって:A.第1の基板が、アルミニウムベースのコーティングでコーティングされた鋼板のプレス硬化によって得られるプレス硬化鋼部品である、前記基板(3、3’)の提供、B. 前記基板を通して電流を適用する、溶接電極(1、T)と、スポット溶接電源(2)とを備えるスポット溶接機による、スポット溶接サイクルの適用であって、前記サイクル(21)が:- 少なくとも3回のパルセーション(22、32、42)であって、それぞれが、前記基板を通して適用される同じ最大パルセーション電流(Cp)を有し、各パルセーション持続時間pが、同一であり、20から60msに設定される、少なくとも3回のパルセーション(22、32、42)を含み、- 各パルセーションの後に続く、30から50msに設定される同じ冷却時間cを含み、溶接パラメータWp値が少なくとも0.8であり、WpがWp=(t×c)/pと定義され、tは単位mmの基板の平均厚さであり、cは単位msの冷却時間であり、pは単位msのパルセーション持続時間である、適用を含む、溶接方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのスポット溶接継手部を通して一緒にスポット溶接された少なくとも2枚の鋼基板(3、3’)のアセンブリの製造のための溶接方法であって、
A. 少なくとも2枚の金属基板(3、3’)の提供ステップであって、第1の鋼基板(3)が、コーティングされた鋼板のプレス硬化によって得られるプレス硬化鋼部品であり、前記コーティングが、プレス硬化の前に、重量で、7から12重量%のケイ素と、2から5重量%の鉄と、任意選択で、Sr、Sb、Pb、Ti、Ca、Mn、Sn、La、Ce、Cr、ZrまたはBiから選択される追加の元素であって、各追加の元素の含有量が、重量で、0.3重量%未満である追加の元素と、任意選択で、残留元素とを含み、残余がアルミニウムである、ステップ、
B. ステップAの少なくとも2枚の金属基板を通して電流を適用する、溶接電極(1、1’)と、スポット溶接電源(2)とを備えるスポット溶接機による、スポット溶接サイクルの適用ステップであって、前記スポット溶接サイクル(21)が、
- 少なくとも3回のパルセーション(22、32、42)であって、それぞれが、スポット溶接電源に接続された溶接電極を使用して一緒に接合される前記少なくとも2枚の金属基板を通して適用される同じ最大パルセーション電流(Cp)を有し、各パルセーション持続時間pが、同一であり、20から60msに設定される、少なくとも3回のパルセーション(22、32、42)、
- 各パルセーションの後に続く、30から50msに設定される同じ冷却時間c
からなり、
溶接パラメータWp値が少なくとも0.8であり、Wpが、
Wp=(t×c)/p
と定義され、
tは単位mmの基板の平均厚さであり、
cは単位msの冷却時間であり、
pは単位msのパルセーション持続時間である、ステップ
を含む、溶接方法。
【請求項2】
最大パルセーション電流(Cp)が0.1から30kAに設定される、請求項1に記載の溶接方法。
【請求項3】
パルセーションの数が3から9に設定される、請求項1または2に記載の溶接方法。
【請求項4】
溶接加圧力が50から650daNに設定される、請求項1から3のいずれか一項に記載の溶接方法。
【請求項5】
溶接周波数が500から5000Hzに設定される、請求項1から4のいずれか一項に記載の溶接方法。
【請求項6】
スポット溶接サイクルが、
- 矩形形状、
- 放物線形状、
- 三角形形状
のうちから選択されるセットポイント形状(21)を有するパルセーションを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の溶接方法。
【請求項7】
第2の金属基板(3’)が鋼基板またはアルミニウム基板である、請求項1から6のいずれか一項に記載の溶接方法。
【請求項8】
第2の鋼基板がプレス硬化鋼部品である、請求項7に記載の溶接方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つのスポット溶接継手部を通して一緒にスポット溶接された鋼基板のアセンブリの製造のための溶接方法に関する。本発明は、自動車の製造に特によく適する。
【背景技術】
【0002】
車両の重量を節減することを目的として、より軽量な車体を実現し、衝突安全性を向上させるために、高強度鋼板を使用することが知られている。車両の重量を低減するために特に硬化部品も使用される。実際、これらの鋼の引っ張り強さは、最小で1200MPaであり、最大2500MPaまでとすることができる。硬化部品は、優れた耐食性と熱特性を有するアルミニウムベースまたは亜鉛ベースのコーティングでコーティングすることができる。
【0003】
通常、コーティングされた硬化部品の製造のための方法は、以下のステップを含む:
A)アルミニウムをベースにした従来のコーティングである金属コーティングでプレコーティングされた鋼板の提供、
B)ブランクを得るためのコーティングされた鋼板の切断、
C)鋼における完全オーステナイト微細構造を得るための高温でのブランクの熱処理、
D)プレスツールへのブランクの移送、
E)部品を得るためのブランクの加熱成形、
F)マルテンサイトまたはマルテンサイト-ベイナイトであるか、あるいは少なくとも75%の等軸フェライトと、5%から20%のマルテンサイトと、10%以下の量のベイナイトとからなる、鋼における微小構造を得るための、ステップE)で得られた部品の冷却。
【0004】
部品は製造された後、スポット溶接によって車両の他の部品に組み付けられる。しかし、アルミニウムベースのコーティングがなされた硬化部品の溶接は実現するのが困難である。具体的には、このような材料は、通常、広い溶接範囲を持たせられない。適切な溶接電流範囲は、最小ナゲット直径が形成される電流から、散りが発生する電流までである。また、溶接電流が変動した場合でも所定範囲内でナゲット直径を制御することができるため、広い溶接電流範囲が望ましい。広い溶接電流範囲は、材料が、電極消耗、ミスフィット、および電力線電圧変動に対してより耐性があることを意味するという理由でも役に立つ。自動車製造業者の通常の要件は、1kA以上の溶接範囲を有することと、良質な溶接部を使用し、溶接電極を頻繁に交換する必要なしに、彼らの溶接ラインを稼働させることができることである。
【0005】
また、プレス硬化部品の溶接範囲は、それらを作り出すために使用されるプレス硬化パラメータに依存することが観察されている。プレス硬化に使用される温度が高く、時間が長いほど、溶接範囲が狭くなる。これは、プレス硬化工程によって生じる表面酸化物の存在に起因する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、電極寿命を最大限にしながら、プレス硬化パラメータとは関係なく、溶接範囲を少なくとも1kAまで増加させ、溶接散りを最小限にすることを可能にする、コーティングされたプレス硬化部品の製造のための溶接方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1による溶接方法を提供することによって達成される。この方法は、請求項2から9の特徴のいずれかまたは全部も含むことができる。
【0008】
本発明のその他の特徴および利点は、本発明の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0009】
本発明を例示するために、様々な実施形態および非限定的例の試行について、具体的に以下の図面を参照しながら説明する:
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明を実施するための機器を示す図である。
図2】本発明によるスポット溶接サイクルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、少なくとも1つのスポット溶接継手部を通して一緒にスポット溶接された少なくとも2枚の鋼基板のアセンブリの製造のための溶接方法に関する。
【0012】
図1に示すように、溶接電極1、1’とスポット溶接電源2とを備えるスポット溶接機(図示せず)が使用される。この例では、電極は、アルミニウムベースのコーティング4、4’、4”でコーティングされた鋼板のプレス硬化によって製造された2つのプレス硬化鋼部品3、3’を接合することを可能にする。溶接中、拡散により2つのプレス硬化鋼部品の間にナゲット5が形成され、最終的にスポット溶接継手部6、6’が形成される。電流は交流(AC)または直流(DC)とすることができる。好ましい実施形態では、電流は、AC電流源の変換によって得られる中波直流(MFDC:mid frequency direct current)である。
【0013】
本発明による方法は、スポット溶接サイクル21の適用をさらに含み、スポット溶接サイクル21は、
- 少なくとも3回のパルセーション22、32、42であって、それぞれが、スポット溶接電源に接続された溶接電極を使用して一緒に接合される金属基板を通して適用される同じパルセーション電流(Cp)を有し、各パルセーション持続時間pが、同一であり、20から60msに設定される、少なくとも3回のパルセーション22、32、42
- 各パルセーションの後に続く、30から50msに設定される同一の冷却時間c
からなり、
溶接パラメータWp値が少なくとも0.8であり、Wpが
Wp=(t×c)/p
と定義され、
tは単位mmの基板の厚さであり、
cは単位msの冷却時間であり、
pは単位msのパルセーション持続時間である。
【0014】
本発明による方法で使用されるパルセーションの数は、少なくとも3、好ましくは少なくとも5で存在する必要がある。好ましい実施形態では、パルセーションの最大数は、それらのうちの9に設定することができる。このような冷却時間によって分離されたこのようなパルセーションを使用した後、基板は完全に溶接され、すなわち、これらに加えていかなる種類の他の溶接サイクルも行われない。パルセーションの持続時間pは、1つのパルセーションから他のパルセーションまで同一であり、20から60ms、好ましくは30から50msの範囲内に設定される。
【0015】
すべてのパルセーションのうちの最大パルセーション電流(Cp)は、同一であり、好ましくは0.1から30kAに設定され、一方、溶接方法は好ましくは50から650daN、より好ましくは250から500daNに設定される。
【0016】
溶接強度は、好ましくは500から5000Hz、より好ましくは800から2000Hzに設定される。
【0017】
本発明によるスポット溶接サイクルは、様々な形態の電流セットポイントを有するパルセーションを含むことができる。このようなパルセーションは、所与の溶接サイクルにおいて同一とすることができる、または異なり得る。図2に、スポット溶接サイクル21が矩形形状、すなわち、同じ矩形パルセーションピーク22、32、42、52および62、を有するパルセーションセットポイントからなる、好ましい一実施形態を示す。このようなパルセーションのセットポイント形状の他の選択肢は:
- 放物線形状、
- 三角形形状、
または、所与の溶接サイクルのパルセーションがすべて同じ最大パルセーション電流(Cp)を有することを条件として、任意のその他の適切な形状である。
【0018】
溶接範囲を著しく減少させることになる早期の散りを低減するために、本発明による溶接サイクルの各パルセーションの間に特定の冷却時間cが順守される必要がある。このような冷却時間は30から50msに設定される。また、溶接パラメータWpの値は少なくとも0.8、好ましくは少なくとも0.9、またはさらに好ましくは少なくとも1.0であり、Wpは、
Wp=(t×c)/p
と定義され、
tは単位mmの基板の平均厚さであり、
cは単位msの冷却時間であり、
pは単位msのパルセーション持続時間である。
【0019】
基板の厚さを考慮に入れたこの溶接パラメータWpの値の設定は、本発明が目標とする溶接特性の向上の達成に寄与する。
【0020】
本発明の枠内で、プレス硬化鋼部品という用語は、ブランクのオーステナイト化とダイにおけるさらなる成形および焼き入れ後に、最大2500MPa、より好ましくは最大2000MPaの引っ張り強さを有する、熱成形またはホットスタンプ鋼部品を指す。たとえば、引っ張り強さは、500MPa以上、有利には1200MPa以上、好ましくは1500MPa以上である。
【0021】
本発明による方法は、いわゆるAlSiコーティングでコーティングされた鋼板のプレス硬化によって得られるプレス硬化鋼部品に適用される。前記コーティングは、7から12重量%のシリコンと、2から5重量%の鉄と、任意選択で、Sr、Sb、Pb、Ti、Ca、Mn、Sn、La、Ce、Cr、ZrまたはBiから選択される追加の元素であって、各追加の元素の含有量が、重量で、0.3重量%未満である、追加の元素と、任意選択で、残留元素とを含み、残余はアルミニウムである。
【0022】
このような鋼板のプレス硬化処理は、当業者にはよく知られており、たとえば、880から950℃、好ましくは900から950℃とすることができる温度での、3から10分、好ましくは6から10分間の、そのような鋼から切り出されたブランクのオーステナイト化と、それに続く成形ダイの焼き入れを含む。プレス硬化の後、上記のアルミニウムコーティングがブランクの加熱による鉄の拡散によって合金化されることになる。
【0023】
鋼基板の平均厚さは、たとえば、0.8から3mm、好ましくは1から2mmとすることができる。
【0024】
本発明による溶接方法は、このようなプレス硬化部品を同様のプレス硬化部品(同種溶接)または任意の鋼部品に溶接するために使用することができる。この溶接方法は、プレス硬化鋼部品とアルミニウム基板とのハイブリッド溶接にも使用することができる。
【0025】
以下、本発明について、情報提供のためにのみ実施された試行で説明する。これらは限定的ではない。
【0026】

アルミニウムベースの合金でコーティングされた異なる組成および平均厚さの鋼板を用意し、表1にまとめた条件下でプレス硬化させた。
【0027】
【表1】
【0028】
U1500は、炭素0.22重量%、マンガン1.2重量%、ケイ素0.25重量%、クロム0.2重量%、アルミニウム0.04重量%、チタン0.04重量%、ホウ素0.003重量%の組成を有する。
【0029】
AlSiコーティングは、ケイ素を9重量%、鉄を3重量%含み、残余がアルミニウムである。
【0030】
次に、各試行で2つの同一のプレス硬化部品を一緒に溶接した。溶接範囲を、規格ISO18278-2:2016を使用して決定した。溶接試験を3kAなどの低電流から開始し、0.2kAだけ増加させ、各電流レベルについて2回のスポット溶接を行った。両方の溶接が4√tの最小サイズ要件を満たしたときに、同じ電流Iminで3回目の溶接を行い、したがって3回の溶接すべてが4√t以上であり、ここでtは板厚である。この基準は、溶接品質および強度を保証するナゲットの最小の許容可能な直径値を定義する。次に、3回の連続溶接のうちの2回が、同じ電流レベルでスプラッシングを発生させるまで、電流強度をさらに0.2kAステップで増加させた。この電流レベルを電流範囲の溶接上限Iexpと定義する。次に、溶接範囲を(Iexp-Imin)として計算する。パルセーションセットポイントは矩形形状であった。
【0031】
周波数を1000Hzに設定し、様々な厚さについて350daNから500daNまでの溶接加圧力をISO18278-2:2016に従って設定した。試行の結果を表2にまとめる。
【0032】
【表2】
【0033】
試行6、8、10、13、16、17および18は溶接可能ではなく、すなわち、規格ISO18278-2で定義されている溶接範囲が達成されなかった。試行7、9および11で顕著に実証されているように、本発明による試行はすべて、きわめて高いプレス硬化温度および時間で作り出された部品の場合でも1kA以上の溶接範囲を有する。
【0034】
また、本発明による方法を使用したとき、電極寿命が劇的に向上し、電極は従来の方法の100溶接サイクルと比較して、1000サイクルを超える溶接サイクルを行うことができることが観察された。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2024-03-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのスポット溶接継手部を通して一緒にスポット溶接された少なくとも2枚の鋼基板(3、3’)のアセンブリの製造のための溶接方法であって、
A. 少なくとも2枚の金属基板(3、3’)の提供ステップであって、第1の鋼基板(3)が、コーティングされた鋼板のプレス硬化によって得られるプレス硬化鋼部品であり、前記コーティングが、プレス硬化の前に、重量で、7から12重量%のケイ素と、2から5重量%の鉄と、任意選択で、Sr、Sb、Pb、Ti、Ca、Mn、Sn、La、Ce、Cr、ZrまたはBiから選択される追加の元素であって、各追加の元素の含有量が、重量で、0.3重量%未満である追加の元素と、任意選択で、残留元素とを含み、残余がアルミニウムである、ステップ、
B. ステップAの少なくとも2枚の金属基板を通して電流を適用する、溶接電極(1、1’)と、スポット溶接電源(2)とを備えるスポット溶接機による、スポット溶接サイクルの適用ステップであって、前記スポット溶接サイクル(21)が、
- 少なくとも3回のパルセーション(22、32、42)であって、それぞれが、スポット溶接電源に接続された溶接電極を使用して一緒に接合される前記少なくとも2枚の金属基板を通して適用される同じ最大パルセーション電流(Cp)を有し、各パルセーション持続時間pが、同一であり、20から60msに設定される、少なくとも3回のパルセーション(22、32、42)、
- 各パルセーションの後に続く、30から50msに設定される同じ冷却時間c
からなり、
溶接パラメータWp値が少なくとも0.8であり、Wpが、
Wp=(t×c)/p
と定義され、
tは単位mmの基板の平均厚さであり、
cは単位msの冷却時間であり、
pは単位msのパルセーション持続時間である、ステップ
を含む、溶接方法。
【請求項2】
最大パルセーション電流(Cp)が0.1から30kAに設定される、請求項1に記載の溶接方法。
【請求項3】
パルセーションの数が3から9に設定される、請求項1または2に記載の溶接方法。
【請求項4】
溶接加圧力が50から650daNに設定される、請求項1または2に記載の溶接方法。
【請求項5】
溶接周波数が500から5000Hzに設定される、請求項1または2に記載の溶接方法。
【請求項6】
スポット溶接サイクルが、
- 矩形形状、
- 放物線形状、
- 三角形形状
のうちから選択されるセットポイント形状(21)を有するパルセーションを含む、請求項1または2に記載の溶接方法。
【請求項7】
第2の金属基板(3’)が鋼基板またはアルミニウム基板である、請求項1または2に記載の溶接方法。
【請求項8】
第2の鋼基板がプレス硬化鋼部品である、請求項7に記載の溶接方法。
【国際調査報告】