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特表2024-526954薄板構成、薄板構成を製造する方法、薄板構成を有するカバーアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】薄板構成、薄板構成を製造する方法、薄板構成を有するカバーアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/01 20060101AFI20240711BHJP
   B60K 35/23 20240101ALI20240711BHJP
【FI】
G02B27/01
B60K35/23
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503935
(86)(22)【出願日】2022-06-27
(85)【翻訳文提出日】2024-01-22
(86)【国際出願番号】 DE2022200143
(87)【国際公開番号】W WO2023001343
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】102021207972.5
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102021207976.8
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522388073
【氏名又は名称】コンチネンタル・オートモーティヴ・テクノロジーズ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive Technologies GmbH
【住所又は居所原語表記】Continental-Plaza 1, 30175 Hannover, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】イェンス ツィーマー
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル デブラー
(72)【発明者】
【氏名】ビイェム ヘーベシュトライト
(72)【発明者】
【氏名】ウルリッヒ ティーツ
(72)【発明者】
【氏名】ローベアト ヴォルフガング キッセル
【テーマコード(参考)】
2H199
3D344
【Fターム(参考)】
2H199DA03
2H199DA13
2H199DA15
2H199DA19
2H199DA26
2H199DA29
2H199DA33
2H199DA42
2H199DA44
3D344AA19
3D344AA21
3D344AA24
3D344AC25
(57)【要約】
本発明は、特にヘッドアップディスプレイのためのカバーアセンブリのための薄板構成(250)及びかかる薄板構成(250)を製造する方法に関する。本発明は、かかる薄板構成(250)を有するカバーアセンブリ及びヘッドアップディスプレイ、特にかかるカバーアセンブリを有する、交通手段のためのヘッドアップディスプレイにも関する。薄板構成(250)は、複数の歯(252)を有する第1の歯付きラック(251)及び第1の歯付きラック(251)上に配置され、且つ複数の歯(252)を有する第1の歯付きカバーストリップ(253)を含む。薄板構成(250)は、複数の歯(252)を有する第2の歯付きラック(254)及び第2の歯付きラック(254)上に配置され、且つ複数の歯(252)を有する第2の歯付きカバーストリップ(255)も含む。複数の薄板(256)は、歯付きラック(251、254)及び歯付きカバーストリップ(253、255)の歯(252)間に固定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄板構成(250)であって、
-複数の歯(252)を有する第1のラック(251)と、
-前記第1のラック(251)上に配置され、且つ複数の歯(252)を有する第1のカバーラックストリップ(253)と、
-複数の歯(252)を有する第2のラック(254)と、
-前記第2のラック(254)上に配置され、且つ複数の歯(252)を有する第2のカバーラックストリップ(255)と、
-前記ラック(251、254)及び前記カバーラックストリップ(253、255)の前記歯(252)間に固定される複数の薄板(256)と
を有する薄板構成(250)。
【請求項2】
前記ラック(251、254)、前記カバーラックストリップ(253、255)及び前記薄板(256)は、互いに接着接合される、請求項1に記載の薄板構成(250)。
【請求項3】
前記第1のラック(251)及び前記第2のラック(254)は、支持ストリップのための固定部分(257)を有する、請求項1又は2に記載の薄板構成(250)。
【請求項4】
前記薄板(256)は、弾性であるように設計される、請求項1~3のいずれか一項に記載の薄板構成(250)。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の薄板構成(250)を製造する方法であって、
-内側サブフレーム(30)上に第1のラック(251)及び第2のラック(254)を固定するステップ(S1)と、
-外側サブフレーム(31)に固定される第1の補助ラック(310)及び第2の補助ラック(311)に複数の薄板(256)を固定するステップ(S2)と、
-前記外側サブフレーム(31)を使用して、前記第1のラック(251)及び前記第2のラック(254)に前記複数の薄板(256)を組み込むステップ(S3)と、
-第1のカバーラックストリップ(253)及び第2のカバーラックストリップ(255)を使用して、前記第1のラック(251)及び前記第2のラック(254)内に前記複数の薄板(256)を固定するステップ(S4)と、
-前記第1の補助ラック(310)及び前記第2の補助ラック(311)から前記複数の薄板(256)を分離するステップ(S5)と、
-前記内側サブフレーム(30)から前記第1のラック(251)及び前記第2のラック(254)を取り外すステップ(S6)と
を含む方法。
【請求項6】
前記ラック(251、254)、前記カバーラックストリップ(253、255)及び前記薄板(256)は、互いに接着接合される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記薄板(256)は、前記補助ラック(310、311)に固定される(S2)前に、定められた重量で張力を付与される、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
前記薄板(256)は、前記補助ラック(310、311)に接着接合される、請求項5~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
請求項1~4のいずれか一項に記載の薄板構成(250)を有するカバーアセンブリ(25)。
【請求項10】
請求項9に記載のカバーアセンブリ(25)を有する、交通手段のためのヘッドアップディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にヘッドアップディスプレイのためのカバーアセンブリのための薄板構成及びかかる薄板構成を製造する方法に関する。本発明は、かかる薄板構成を有するカバーアセンブリ及びヘッドアップディスプレイ、特にかかるカバーアセンブリを有する、交通手段のためのヘッドアップディスプレイにも関する。
【背景技術】
【0002】
ヘッドアップディスプレイは、HUDとも呼ばれ、表されるコンテンツが観察者の視野に重畳されるため、観察者が視線方向を維持できるディスプレイシステムを意味するものと理解される。このようなシステムは、その複雑性及びコストのため、当初、航空分野で主に使用されていたが、現在、自動車分野の大量生産でも使用されている。
【0003】
ヘッドアップディスプレイは、概して、イメージ生成器、光学ユニット及びミラーユニットから構成される。イメージ生成器は、イメージを生成する。光学ユニットは、イメージをミラーユニット上に向ける。イメージ生成器は、多くの場合、イメージングユニット又はPGU(ピクチャ生成ユニット)とも呼ばれる。ミラーユニットは、部分的に反射する光透過性鏡板である。したがって、観察者は、イメージ生成器によって表されるコンテンツを仮想イメージとして見ると同時に、鏡板の後ろに現実世界を見る。自動車分野では、フロントガラスがミラーユニットとして使用されることが多く、フロントガラスの湾曲形状が表現において考慮されなければならない。光学ユニットとミラーユニットとの相互作用により、仮想イメージは、イメージ生成器によって生成されたイメージの拡大表現である。
【0004】
観察者は、いわゆるアイボックスの位置からのみ仮想イメージを見ることができる。アイボックスとは、その高さ及び幅が理論上の覗き窓に対応する領域を指す。観察者の眼の片方がアイボックス内にある限り、眼には仮想イメージの全ての要素が見える。一方、眼がアイボックスの外側にある場合、観察者には仮想イメージが部分的にのみ見えるか又は全く見えない。したがって、アイボックスが大きいほど、観察者が着座位置を選択する際の制限が小さくなる。
【0005】
従来のヘッドアップディスプレイの仮想イメージのサイズは、光学ユニットのサイズによって制限される。仮想イメージを拡大するための1つの手法は、イメージ生成ユニットから到来する光を光導波路にカップリングすることである。光導波路にカップリングされ、イメージ情報を搬送する光は、光導波路の境界において内部全反射し、したがって光導波路内に導かれる。加えて、光の一部は、いずれの場合にも、伝播方向に沿った多数の位置でアウトカップリングされ、その結果、イメージ情報は、光導波路の表面上に分配されるように発せられる。光導波路により、このように射出瞳が拡大される。ここで、有効な射出瞳は、イメージ生成システムの開口のイメージから構成される。
【0006】
この背景技術に対して、米国特許出願公開第2016/0124223号明細書は、仮想イメージのためのディスプレイ装置を記載している。ディスプレイ装置は、イメージ生成ユニットから発せられ、第1の光入射面を通して入射する光を、第1の光入射面から離れて第1の方向に移動するように繰り返し内部全反射させる光導波路を含む。光導波路は、光導波路において導かれる光の一部が、第1の方向に拡大する第1の光出射面の領域を通して外側に出射する効果も有する。ディスプレイ装置は、入射光を回折して回折光が光導波路に入るようにする第1の光入射側回折格子と、光導波路から入射する光を回折する第1の光出射回折格子とをさらに含む。
【0007】
回折格子又はホログラムがその中に配置されるガラス板から光導波路が構成される、そのようなヘッドアップディスプレイの現在既知の設計では、太陽放射がある場合に問題が生じる。入射した日光は、光導波路内で複数回屈折し、スペクトル色に分解される。これらは、多数の位置において再び光導波路から出て、特に眼の方向に屈折する。これにより、虹のように見えるか又はコントラストが低下するといった品質の低下が生じる。その結果、実際のイメージは、さらに弱いイメージであるようにのみ知覚される。同様の問題は、光導波路上又は光学ユニットのカバー上での直射光の反射だけでなく、他の迷光源でも起こる。光導波路のない従来のヘッドアップディスプレイでさえ、日光又は周囲光による光の反射は、破壊的に作用する。
【0008】
したがって、従来の機器では、運転者の眼があると予期される領域に反射が到達しないように、反射が起こり得る構成要素が傾斜され、ビームトラップと組み合わされる。代替として、反射防止コーティングが採用され、反射強度を低下させるために構造の粗さが用いられる。
【0009】
構成要素を傾斜させることにより、自動車内で限られるかなりの設置スペースが占有される。さらに、構成要素の性能は、傾斜した設置のために概して低下する。レイヤ及び構造は、達成可能な強度を低下させるが、反射は、概して、明確に眼に見えるままであり、コントラストを著しく低下させる。
【0010】
反射を低減するために、ヘッドアップディスプレイには、代替として、カバーアセンブリを設けることができ、カバーアセンブリは、反射を低減するための、薄板構造又は多数の薄板を備えたグリッドを有する。薄板は、入射する迷光をほぼ遮断することができる。
【0011】
これに関連して、独国特許出願公開第102014214510号明細書は、自動車のためのフロントガラスディスプレイ装置について反射を低減するための構成を記載している。この構成は、投影装置を保護するための透明なカバープレートと、カバープレートの表面に対して垂直に配置された又は傾斜したグリッド構造の平坦なグリッド要素を備えた遮蔽グリッドとを含む。
【0012】
迷光の抑制をさらに改善するために、剛性の薄板構成の代わりに、調整可能な薄板を使用することができ、薄板の作動角は、観察者の頭部位置に基づいて調整される。
【0013】
例えば、独国特許出願公開第102017219069号明細書は、自動車のための視野表示装置について反射を低減するためのカバーアセンブリを記載している。カバーアセンブリは、視野表示装置の投影ユニットを保護するための透明なカバープレートと、カバープレートの表面に沿って分配された複数の平坦な薄板を含む動的遮蔽構造とを含む。カバープレートの面法線に対する薄板の傾斜角は、動的に調整することができる。
【0014】
しかしながら、かかる薄板構成の製造は、特に薄板が非常に薄くなる場合、かなりの複雑さを伴う。薄板の典型的な材料厚さは、材料に応じて20μm~30μmの範囲である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、ヘッドアップディスプレイのためのカバーアセンブリのための薄板構成に対する改善された解決策を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この目的は、請求項1の特徴を有する薄板構成及びかかる薄板構成を製造するための、請求項5に記載の方法によって達成される。本発明の好ましい実施形態は、従属請求項の主題である。
【0017】
本発明の第1の態様によれば、薄板構成は、
-複数の歯を有する第1のラックと、
-第1のラック上に配置され、且つ複数の歯を有する第1のカバーラックストリップと、
-複数の歯を有する第2のラックと、
-第2のラック上に配置され、且つ複数の歯を有する第2のカバーラックストリップと、
-ラック及びカバーラックストリップの歯間に固定される複数の薄板と
を有する。
【0018】
本発明に係る薄板構成では、薄板は、両側で薄板の端部において、ラックと、関連するカバーラックストリップとの間に固定される。ここで、ラックの歯又はカバーラックストリップの歯は、それぞれ薄板の正確な配置を決定する。薄板は、好ましくは、ラックの全長にわたって一定の距離及び一定の傾斜角を有する。しかし、当然のことながら、距離と傾斜角との両方は、必要に応じて、ラックの長さにわたって異なる可能性もある。
【0019】
本発明の一態様によれば、ラック、カバーラックストリップ及び薄板は、互いに接着接合される。このように、ラック及び関連するカバーラックストリップは、薄板の端部が埋め込まれる接着接合されたユニットをそれぞれ形成する。これにより、カバーアセンブリのフレームへのその後の組み付け中に薄板構成を取り扱うことがより容易になる。
【0020】
本発明の一態様によれば、第1のラック及び第2のラックは、支持ストリップのための固定要素を有する。次に、カバーアセンブリのフレームに支持ストリップを組み付けることができる。ここで、適合された支持ストリップの使用により、薄板構成を異なるカバーアセンブリ内に設置することが可能となる。
【0021】
本発明の一態様によれば、薄板は、弾性であるように設計される。このように、適切な作動要素を用いたカバーアセンブリへの組み付け後、薄板の傾斜角を調整することが可能である。特に、薄板は、プラスチックによって形成され得る。薄板は、好ましくは、ポリイミドで構成される。
【0022】
本発明のさらなる態様によれば、本発明に係る薄板構成を製造する方法は、
-内側サブフレーム上に第1のラック及び第2のラックを固定するステップと、
-外側サブフレームに固定される第1の補助ラック及び第2の補助ラックに複数の薄板を固定するステップと、
-外側サブフレームを使用して、第1のラック及び第2のラックに複数の薄板を組み込むステップと、
-第1のカバーラックストリップ及び第2のカバーラックストリップを使用して、第1のラック及び第2のラック内に複数の薄板を固定するステップと、
-第1の補助ラック及び第2の補助ラックから複数の薄板を分離するステップと、
-内側サブフレームから第1のラック及び第2のラックを取り外すステップと
を含む。
【0023】
薄板構成を製造するための本発明に係る方法では、外側サブフレームと、外側サブフレームに固定された補助ラックとから構成された補助構造は、組み立て前に薄板を定められた位置に合わせるために使用される。次いで、外側サブフレームは、薄板がラックの歯間に載置されるように内側サブフレームに対して配置される。その後、その場所で、薄板は、カバーラックストリップを使用して固定することができ、最後に補助ラックから分離することができる。これには、薄板がラックに均一に移されるという利点がある。内側サブフレームからラックを取り外した後、薄板構成をさらに加工することができる。
【0024】
本発明の一態様によれば、ラック、カバーラックストリップ及び薄板は、互いに接着接合される。このように、ラック及び関連するカバーラックストリップは、薄板の端部が埋め込まれる接着接合されたユニットをそれぞれ形成する。これにより、カバーアセンブリのフレームへのその後の組み付け中に薄板構成を取り扱うことがより容易になる。
【0025】
本発明の一態様によれば、補助ラックに固定される前に、薄板は、定められた重量で張力を付与される。このように、全ての薄板が補助ラックに固定され、続いてラックとカバーラックストリップとの間に固定されたとき、全ての薄板は、全く同じ予荷重をかけられる。薄板構成をカバーアセンブリのフレームに組み付けた後、このように薄板の傾斜を調整するために、定められた力が必要とされることを確実にする。
【0026】
本発明の一態様によれば、薄板は、補助ラックに接着接合される。これにより、定められた構成を薄板が確実に維持し、ラックに組み込まれたときに薄板に予荷重がかかることが確実になる。
【0027】
好ましくは、カバーアセンブリ、特にヘッドアップディスプレイのためのカバーアセンブリは、本発明に係る薄板構成を有する。このようなカバーアセンブリは、好ましくは、交通手段のためのヘッドアップディスプレイ、例えば自動車のためのヘッドアップディスプレイで使用される。しかしながら、本発明に係る薄板構成は、反射回避が望ましい他の応用分野、例えば防衛用途において、例えばライフルスコープの反射回避又はカメラ及び監視カメラの反射回避のために使用することもできる。さらに、本発明に係る解決策は、ディスプレイのためのプライバシースクリーンとして、すなわちプライバシーフィルタとして又は窓/ドーム状の採光窓のためのプライバシースクリーンとして使用することもできる。
【0028】
本発明のさらなる特徴は、図面と併せて以下の説明及び添付の特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】自動車のための先行技術に係るヘッドアップディスプレイを概略的に示す。
図2】2次元拡大した光導波路を示す。
図3】光導波路を備えたヘッドアップディスプレイを概略的に示す。
図4】自動車における光導波路を備えたヘッドアップディスプレイを概略的に示す。
図5】薄板を有するカバーアセンブリの動作を概略的に示す。
図6】カバーアセンブリの拡大断片を示す。
図7】本発明に係る薄板構成の斜視図を示す。
図8】本発明に係る薄板構成の側面図を示す。
図9】本発明に係る薄板構成を製造する方法を概略的に示す。
図10】本発明に係る薄板構成を作製する際のサブフレームの使用を示す。
図11】内側サブフレームから外れる前の完成した薄板構成を示す。
図12図7の薄板構成がカバーアセンブリに組み込まれたものを示す。
図13図12のカバーアセンブリを通る断面を示す。
図14】薄板構成の薄板のための調整要素の動作を図示する。
図15】共通のスプルーによってグループ化された複数のアクチュエータを示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の原理をよりよく理解するために、本発明の実施形態について、図面を用いて以下でより詳細に説明する。同じ参照符号は、図中の同一又は機能的に均等な要素に使用され、必ずしも各図に対して再度記載されるわけではない。本発明は、例示の実施形態に限定されず、記載の特徴も、添付の特許請求の範囲で定義されるように本発明の保護の範囲から逸脱することなく組み合わされるか又は修正され得ることは言うまでもない。
【0031】
まず、光導波路を備えたヘッドアップディスプレイの基本概念について、図1図4を用いて説明する。
【0032】
図1は、自動車のための従来のヘッドアップディスプレイの概略図を示す。ヘッドアップディスプレイは、イメージングユニット10と光学ユニット14とを備えたディスプレイ装置1を有する。ビームSB1は、ディスプレイ要素11から発せられ、折り返しミラー21によって曲面ミラー22上に反射され、曲面ミラー22は、前記ビームSB1をミラーユニット2の方向に反射する。ミラーユニット2は、ここでは、自動車のフロントガラス20として図示されている。そこから、ビームSB2は、観察者3の眼の方向に進行する。
【0033】
観察者3は、自動車の外側、エンジンフードの上又はさらに自動車の正面に位置する仮想イメージVBを見る。光学ユニット14とミラーユニット2との相互作用により、仮想イメージVBは、ディスプレイ要素11によって表示されるイメージの拡大表現である。ここで、制限速度、現在の自動車の速度及びナビゲーション命令が象徴的に表されている。観察者3の眼が、長方形で示されるアイボックス4内に位置する限り、仮想イメージVBの全ての要素が観察者3に見える。観察者3の眼がアイボックス4の外側に位置する場合、観察者3には仮想イメージVBが部分的にのみ見えるか又は全く見えない。アイボックス4が大きいほど、観察者が着座位置を選択する際の制限が小さくなる。
【0034】
曲面ミラー22の曲率は、フロントガラス20の曲率に適合され、イメージ歪みがアイボックス4全体にわたって不変であることを確実にする。曲面ミラー22は、ベアリング221を用いて回転可能に取り付けられる。これにより可能になる曲面ミラー22の回転は、アイボックス4をずらすこと、したがってアイボックス4の位置を観察者3の位置に適合させることを可能にする。折り返しミラー21は、ディスプレイ要素11と曲面ミラー22との間のビームSB1が進行する経路が長くなると同時に光学ユニット14がそれにもかかわらずコンパクトであることを確実にする役割を果たす。イメージングユニット10及び光学ユニット14は、透明なカバープレート23を有するハウジング15によって環境から隔離される。したがって、光学ユニット14の光学要素は、例えば、車両内の埃から保護される。光学フィルム又は偏光子24がさらにカバープレート23上に位置し得る。ディスプレイ要素11は、典型的には、向きが偏向され、ミラーユニット2は、検光子のように作用する。そのため、偏光子24の目的は、有用な光の均一な視認性を達成するために偏光に影響を及ぼすことである。カバープレート23上に配置されたカバーアセンブリ25は、観察者が眩しく感じないように、カバープレート23の境界によって反射された光を確実に吸収する役割を果たす。日光SLに加えて、別の迷光源5からの光もディスプレイ要素11に到達し得る。偏光フィルタと組み合わせて、入射する日光SLを低減するために偏光子24を追加的に使用することもできる。
【0035】
図2は、2次元拡大した光導波路6の概略的空間図を示す。イメージングユニット(図示せず)から到来する光L1が光導波路6にカップリングされる、入力カップリングホログラム63が、左下の領域において明らかである。光は、矢印L2に従って、その中で図面中の右上に伝播する。光導波路6のこの領域には、前後に配置された多くの部分透過ミラーと同様に作用し、Y方向に広幅化してX方向に伝播する光ビームを生成する折り返しホログラム61がある。光ビームは、3つの矢印L3で示されている。図中右側に延びる光導波路6の部分において、同じく前後に配置された多くの部分透過ミラーと同様に作用し、矢印L4によって示される光を光導波路6からZ方向上方にアウトカップリングする、出力カップリングホログラム62がある。この出力カップリングホログラム62はX方向に広がり、結果として、元の入射光束L1は、2次元的に拡大された光束L4として光導波路6から光方向Lαに出射する。
【0036】
図3は、3つの光導波路6R、6G、6Bを有するヘッドアップディスプレイの空間図を示し、光導波路6R、6G、6Bは、上下に配置され、それぞれが原色の赤、緑及び青を表す。それらは共に、光導波路6を形成する。光導波路6に存在するホログラム61、62、63は、波長依存であり、それによりいずれの場合にも1つの光導波路6R、6G、6Bが原色の1つに使用される。イメージングユニット10及び光学ユニット14は、光導波路6の上に概略的に示されている。光学ユニット14は、ミラー16を有し、ミラー16は、イメージングユニット10によって生成され、光学ユニット14によって成形された光を、それぞれのカップリングホログラム63の方向に偏向させる。イメージングユニット10は、3原色に対する3つの光源17R、17G、17Bを有する。図示されるユニット全体は、その発光面と比較して小さい全体の構造高さを有することが明らかである。
【0037】
図4は、図1と類似の自動車内のヘッドアップディスプレイを、ここでは光導波路6と共に空間図で示す。平行ビームSB1を生成する、概略的に示されるイメージングユニット10が明らかであり、平行ビームSB1は、ミラー平面623を用いて光導波路6にカップリングされる。簡略化するために、光学ユニットは、図示しない。複数のミラー平面622は、その上に入射する光の一部をフロントガラス20、ミラーユニット2の方向にそれぞれ反射する。光は、ここから観察者3に向けて反射される。観察者3は、フードの上又は自動車の正面のさらに遠くの距離に仮想イメージVBを見る。この技術でも、光学系全体は、透明なカバーによって周囲から区切られるハウジングに組み込まれ、迷光を防止するためのカバーアセンブリを有する。
【0038】
図5は、調整可能な薄板256を備えたカバーアセンブリ25の動作を概略的に示す。この例では、カバープレート23と一緒にハウジング15に組み込まれ、光導波路6の上に配置された、カバーアセンブリ25を通る横断面が図示されている。イメージングユニット10は、光ビームL1を光導波路6にカップリングする。光導波路6の上側境界面601において、増加した光束L4が、主方向角度αをなして出射する。主方向角度αによって定められた光方向Lαは、光導波路6又はハウジング15の法線方向Nからそれぞれ逸脱する。光束L4は、ミラーユニット2としての役割を果たす、フロントガラス20によって反射され、観察者3の眼に到達するため、観察者3は、仮想イメージVBを見る。スペース上の理由から、この仮想イメージVBは、ここで、フロントガラス20に偏って近接して示されている。カバーアセンブリ25は、複数の傾斜した薄板256を有する薄板構成250を含み、これらの薄板256は、光方向Lαに従って位置合わせされる、すなわち、薄板の傾斜角βが光方向Lαに適合される。傾斜角βは、調整要素(図示せず)を使用して調整することができる。観察者3の位置を追跡するために、視線追跡システム26を使用することができる。
【0039】
図6は、図5のカバーアセンブリ25の拡大断面を示す。外部から入射する日光SLを迷光とみなすことができる。この迷光は、基本的に、薄板256も同じく傾斜している角度と同じ角度でのみ発生することができる。そのため、迷光は、カバープレート23によって反射された後に薄板256によって吸収される。
【0040】
図7及び図8は、本発明に係る薄板構成250の斜視図及び側面図を示す。薄板構成250は、複数の歯252を有する第1のラック251と、第1のラック251上に配置された、複数の歯252を有する第1のカバーラックストリップ253とを有する。薄板構成250は、複数の歯252を有する第2のラック254及び第2のラック254上に配置された、複数の歯252を有する第2のカバーラックストリップ255も有する。複数の薄板256は、ラック251、254及びカバーラックストリップ253、255の歯252間に固定される。特に、ラック251、254、カバーラックストリップ253、255及び薄板256は、互いに接着接合され、第1の端部片258と第2の端部片259とを形成することができる。好ましくは、薄板256は、プラスチックフィルム、例えばポリイミドフィルムによって形成される。カバーアセンブリへの組み付けのための支持ストリップの固定のために、第1のラック251及び第2のラック254は、固定部分257を有することができる。図示の例では、薄板256は、ラック251の全長にわたって一定の距離d及び一定の傾斜角βを有する。しかし、当然のことながら、距離dと傾斜角βとの両方は、必要に応じて、ラック251の長さにわたって異なる可能性もある。
【0041】
図9は、本発明に係る薄板構成を製造する方法を概略的に示す。まず、第1のラック及び第2のラックが内側サブフレームに固定されるS1。次いで、複数の薄板が第1の補助ラック及び第2の補助ラックに固定されるS2。2つの補助ラックは、外側サブフレームに固定される。補助ラックに固定される前に、好ましくは、薄板は、定められた重量で張力を付与され、次いで薄板が補助ラックに接着接合される。次に、薄板は、外側サブフレームを使用して第1のラックと第2のラックとに挿入されるS3。次いで、第1のカバーラックストリップ及び第2のカバーラックストリップを使用して、薄板がラック内に固定されるS4。ラック、カバーラックストリップ及び薄板は、好ましくは、この目的のために互いに接着接合される。その後、薄板が補助ラックから分離されるS5。最後に、ラックが内側サブフレームから取り外されるS6。
【0042】
図10は、本発明に係る薄板構成250を作製する際のサブフレーム30、31の使用を示す。2つの補助ラック310、311は、外側サブフレーム31に固定される。次いで、薄板256は、張力が付与された状態で補助ラック310、311上において外側サブフレーム31に接着接合される。薄板256を受けるための2つのラック251、254は、内側サブフレーム30に固定される。次いで、張力が付与された薄板256を備えた外側サブフレーム31は、内側サブフレーム30の上に配置され、張力が付与された薄板256は、ラック251、254に移されるか又は接着接合される。その後、カバーラックストリップ253、255は、ラック251、254上に配置され、ラック251、254に接着接合される。ここで、薄板は、ラック251、254とカバーラックストリップ253、255との間にサンドイッチ状に位置する。
【0043】
図11は、内側サブフレーム30から取り外される前の完成した薄板構成250を示す。薄板256がラック251、254とカバーラックストリップ253、255との間に固定された後、薄板256が分離される。ここで、薄板256は、ラック251、254に均一に移される。最後に、内側サブフレーム30からラック251、254を取り外しさえすればよい。
【0044】
図12は、図7の薄板構成250がカバーアセンブリ25に組み込まれたものを示す。カバーアセンブリ25は、2つの端部片258、259を固定できるフレーム300を有する。図示の例では、第1の端部片258は、例えば、接着又はねじ止めにより、第1の支持ストリップ331を用いてフレーム300に固定され、したがって薄板256のための固定ベアリングを形成する。代替として、第1の支持ストリップ331を省略することができ。フレーム300に第1の端部片258を直接固定することができる。第2の端部片259は、対照的に、ばね荷重方式で固定され、薄板256のためのフローティングベアリングを形成する。この目的のために、第2の端部片259は、最初に第2の支持ストリップ32にねじ止めされるか、ピンで固定されるか又は接着接合される。第2の端部片259と第2の支持ストリップ32とで構成されたユニットは、フレーム300上に配置され、ばね33で押さえつけられる。図示の例では、2つのばね33が使用されているが、異なる数のばね33を使用することもできる。ばね33の代わりに、押さえつけるための他の選択肢、例えば第2の支持ストリップ32のための横方向ガイド又は第2の支持ストリップ32における長孔を用いた可動固定などを追加的に使用することもできる。次いで、第2の支持ストリップ32とフレーム300との固定点35に固定された、引張ばね34によって薄板256に張力が付与される。図示の例では、5つの引張ばね34が使用されているが、異なる数の引張ばね34を使用することもできる。薄板256の傾斜を調整するために、カバーアセンブリ25は、ステッピングモータ37によって作動させる、調整要素36を有する。
【0045】
図13は、図12のカバーアセンブリ25を通る線A-Aに沿った断面を示す。第2の支持ストリップ332は、ねじ320を用いて第2のラック254にねじ止めされる。記載したように、第2のラック254及び第2のカバーラックストリップ255は、接着によってユニットを形成する。図示の実施形態では、第2の支持ストリップ332は、第2のカバーラックストリップ255を取り囲む。この目的のために、第2の支持ストリップ332は、架橋部321を有する。引張ばね34の引張力は、剛性の第2の支持ストリップ332に伝達される。一方では、連結によって第2のカバーラックストリップ255に、且つねじ接続によって第2のラック254に力が伝達される。これにより、サンドイッチ状の薄板256の接着部に中心荷重がかかる。ばねは、薄板256の中心を引っ張る。結果として生じる薄板256の張力により、薄板256が振動から保護される。さらに、ばね荷重による固定により、薄板256の長手方向の膨張における温度に関連する変化に対する補償が確実に行われる。
【0046】
図13で容易に分かるように、調整要素36は、下側多孔ストリップ360と、上側多孔ストリップ361と、複数のアクチュエータ362とを含む。ここで、各薄板256には、調整要素36のアクチュエータ362が割り当てられる。アクチュエータ362は、下側突起3621と上側突起3622とに加えて、それぞれ本体3620を有する。下側突起3621は、下側多孔ストリップ360における割り当てられた切り欠き3600内に係合し、上側突起3622は、上側多孔ストリップ361における割り当てられた切り欠き3610内に係合する。多孔ストリップ360、361の切り欠き3600、3610は、好ましくは、矩形のデザインを有する。矩形のデザインは、下側突起3621及び上側突起3622の略矩形断面と併せて、アクチュエータ362が多孔ストリップ360、361に対して定められた向きを有し、多孔ストリップ360、361に対するアクチュエータ362のねじれが起こらないことを確実にする。
【0047】
カバーアセンブリ25の第1の組み立てステップの1つは、下側多孔ストリップ360がフレーム300に強固に接続されることにある。次いで、薄板構成250が配置され、上記のように、薄板256に張力が付与される。ここで、アクチュエータ362は、その下側突起3621がいずれの場合も下側多孔ストリップ360の関連する切り欠き3600内に係合するように、張力が付与された薄板256間に配置される。この目的のために、アクチュエータ362のグループ又はさらに全てのアクチュエータ362が、共通のスプルーによってグループ化される場合に有利である。スプルーは、例えば、本体3620の上端部に横方向に配置することができる。次いで、上側多孔ストリップ361は、アクチュエータ362の上側突起3622が上側多孔ストリップ361の関連する切り欠き3610内にそれぞれ係合するように配置される。最後に、スプルーを折り取ることによってアクチュエータ362が分離される。下側多孔ストリップ360は、好ましくは、組み立て後に薄板256がそれぞれ本体3620の片側に載置されるようにフレーム300上に配置される。薄板256を本体3620上に載置することにより、横断方向に的確に薄板256の形状に影響を及ぼすことができる。関連する薄板256が載置される領域において本体3620が平坦であるように設計される場合、薄板256も平坦な表面を有する。
【0048】
図14は、薄板構成の薄板のための調整要素36の動作を可視化する。下側多孔ストリップ360は、フレーム300上に強固に配置される。傾斜を調整するために、上側多孔ストリップ361を、下側多孔ストリップ360に平行に、ステッピングモータによって長手方向に水平移動させる。これらの変位は、図14に二重矢印で示されている。変位の結果として、全てのアクチュエータ362が同時に傾斜される。薄板は、弾性を有するため、アクチュエータ362の傾斜に従って調整される。アクチュエータ362の本体3620は、好ましくは、凸形状を有する。この目的のために、それぞれの薄板から離れる方向に面する本体3620の側は、好ましくは、湾曲状であるように設計することができる。本体3620は、湾曲部により、調整中に下側多孔ストリップ360の表面上を転動することができ、これにより円滑な調整が確実に行われる。アクチュエータ362又はアクチュエータ362の本体3620は、薄板がアクチュエータ362上を摺動できるようにも設計される。このように、長期間にわたってさえ、薄板への損傷が防止されるように、アクチュエータ362と薄板との間の相対運動の可能性が確保される。
【0049】
図15は、容易な組み立てのために、下側多孔ストリップ360と上側多孔ストリップ361との間の共通のスプルー3623によってグループ化された、複数のアクチュエータ362を示す。スプルー3623は、スプルー3623が折り取られた後にスプルー3623の残り部分が薄板に触れないように、本体3620の上端部に横方向に配置される。これにより、薄板が損傷を受けないことが保証される。
【符号の説明】
【0050】
1 ディスプレイ装置
2 ミラーユニット
3 観察者
4 アイボックス
5 迷光源
6、6R、6G、6B 光導波路
601 上側境界面
61 折り返しホログラム
62 出力カップリングホログラム
622 ミラー平面
623 ミラー平面
63 入力カップリングホログラム
10 イメージングユニット
11 ディスプレイ要素
14 光学ユニット
15 ハウジング
16 ミラー
17R、17G、17B 光源
20 フロントガラス
21 折り返しミラー
22 曲面ミラー
221 取付部
23 カバープレート
24 光学フィルム/偏光子
25 カバーアセンブリ
250 薄板構成
251 第1のラック
252 歯
253 第1のカバーラックストリップ
254 第2のラック
255 第2のカバーラックストリップ
256 薄板
257 固定部分
258 第1の端部片
259 第2の端部片
26 視線追跡システム
30 内側サブフレーム
300 フレーム
31 外側サブフレーム
310 第1の補助ラック
311 第2の補助ラック
320 ねじ
321 架橋部分
33 ばね
331 第1の支持ストリップ
332 第2の支持ストリップ
34 引張ばね
35 固定点
36 調整要素
360 下側多孔ストリップ
3600 切り欠き
361 上側多孔ストリップ
3610 切り欠き
362 アクチュエータ
3620 本体
3621 下側突起
3622 上側突起
3623 スプルー
37 ステッピングモータ
α 主方向角度
β 傾斜角
d 距離
L1...L4 光
Lα 光方向
N 法線
SB1、SB2 ビーム
SL 日光
VB 仮想イメージ
S1 内側サブフレームにラックを固定する
S2 外側サブフレーム上の補助ラックに薄板を固定する
S3 ラックに薄板を組み込む
S4 ラック内に薄板を固定する
S5 補助ラックから薄板を分離する
S6 内側サブフレームからラックを取り外す
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2024-01-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄板構成(250)であって、
-複数の歯(252)を有する第1のラック(251)と、
-前記第1のラック(251)上に配置され、且つ複数の歯(252)を有する第1のカバーラックストリップ(253)と、
-複数の歯(252)を有する第2のラック(254)と、
-前記第2のラック(254)上に配置され、且つ複数の歯(252)を有する第2のカバーラックストリップ(255)と、
-前記ラック(251、254)及び前記カバーラックストリップ(253、255)の前記歯(252)間に固定される複数の薄板(256)と
を有する薄板構成(250)。
【請求項2】
前記ラック(251、254)、前記カバーラックストリップ(253、255)及び前記薄板(256)は、互いに接着接合される、請求項1に記載の薄板構成(250)。
【請求項3】
前記第1のラック(251)及び前記第2のラック(254)は、支持ストリップのための固定部分(257)を有する、請求項1又は2に記載の薄板構成(250)。
【請求項4】
前記薄板(256)は、弾性であるように設計される、請求項1に記載の薄板構成(250)。
【請求項5】
請求項1に記載の薄板構成(250)を製造する方法であって、
-内側サブフレーム(30)上に第1のラック(251)及び第2のラック(254)を固定するステップ(S1)と、
-外側サブフレーム(31)に固定される第1の補助ラック(310)及び第2の補助ラック(311)に複数の薄板(256)を固定するステップ(S2)と、
-前記外側サブフレーム(31)を使用して、前記第1のラック(251)及び前記第2のラック(254)に前記複数の薄板(256)を組み込むステップ(S3)と、
-第1のカバーラックストリップ(253)及び第2のカバーラックストリップ(255)を使用して、前記第1のラック(251)及び前記第2のラック(254)内に前記複数の薄板(256)を固定するステップ(S4)と、
-前記第1の補助ラック(310)及び前記第2の補助ラック(311)から前記複数の薄板(256)を分離するステップ(S5)と、
-前記内側サブフレーム(30)から前記第1のラック(251)及び前記第2のラック(254)を取り外すステップ(S6)と
を含む方法。
【請求項6】
前記ラック(251、254)、前記カバーラックストリップ(253、255)及び前記薄板(256)は、互いに接着接合される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記薄板(256)は、前記補助ラック(310、311)に固定される(S2)前に、定められた重量で張力を付与される、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
前記薄板(256)は、前記補助ラック(310、311)に接着接合される、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
請求項1に記載の薄板構成(250)を有するカバーアセンブリ(25)。
【請求項10】
請求項9に記載のカバーアセンブリ(25)を有する、交通手段のためのヘッドアップディスプレイ。
【国際調査報告】