(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】少なくとも1つのウインドスクリーンワイパーブレードをパッケージングするための装置を製造するためのブランク、及び対応するパッケージング装置
(51)【国際特許分類】
B65D 85/00 20060101AFI20240711BHJP
【FI】
B65D85/00 P
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503976
(86)(22)【出願日】2022-07-22
(85)【翻訳文提出日】2024-03-15
(86)【国際出願番号】 EP2022070707
(87)【国際公開番号】W WO2023002053
(87)【国際公開日】2023-01-26
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512092737
【氏名又は名称】ヴァレオ システム デシュヤージュ
【氏名又は名称原語表記】VALEO SYSTEMES D’ESSUYAGE
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【氏名又は名称】村田 卓久
(72)【発明者】
【氏名】トマ、カエターノ
(72)【発明者】
【氏名】ギョーム、ムレール
(72)【発明者】
【氏名】マクシム、ラジェ
(72)【発明者】
【氏名】アグスティン、ゴンザレス
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ、ルカ
【テーマコード(参考)】
3E068
【Fターム(参考)】
3E068AA34
3E068AB08
3E068AC10
3E068BB01
3E068CC01
3E068CC14
3E068CD01
3E068CE02
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3E068DD01
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3E068DE10
3E068DE14
3E068EE01
3E068EE10
3E068EE31
3E068EE37
(57)【要約】
本発明は、少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレード(50)のためのパッケージング装置(10)を製造するためのブランクに関する。前記ブランク(1)は、長尺形状であるとともに、少なくとも第1及び第2の隣接する縦方向ゾーン(2,3)を備え、前記少なくとも第1及び第2の縦方向ゾーン(2,3)のそれぞれは、パッケージング装置(10)の縦方向面(2’、3’)を形成するようになっており、前記第1及び前記第2の縦方向ゾーン(2,3)はそれぞれ、それらの各端部が横方向折り目(11,12,13,14)を介して第1及び第2の端部ゾーン(21,22,31,32)にヒンジ結合され、前記第1及び前記第2の端部ゾーン(21,22,31,32)は、パッケージング装置(10)の第1及び第2の実質的に横方向のフラップ(R1、R2)をそれぞれ形成することができる。第1の端部ゾーン(21,22)の縦方向長さ(L1)は、第2の端部ゾーン(31,32)の縦方向長さ(L2)よりも大きく、第1のフラップ(R1)は、第2のフラップ(R2)の前に形成されるようになっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレード(50)のためのパッケージング装置(10)を製造するためのブランク(1)であって、前記ブランク(1)は、長尺形状であるとともに、少なくとも第1及び第2の隣接する縦方向ゾーン(2,3)を備え、前記少なくとも第1及び第2の縦方向ゾーン(2,3)のそれぞれは、前記パッケージング装置(10)の縦方向面(2’、3’)を形成するようになっており、前記第1及び前記第2の縦方向ゾーン(2,3)はそれぞれ、それらの各端部が横方向折り目(11,12,13,14)を介して第1及び第2の端部ゾーン(21,22,31,32)にヒンジ結合され、前記第1及び前記第2の端部ゾーン(21,22,31,32)は、前記パッケージング装置(10)の第1及び第2の実質的に横方向のフラップ(R1、R2)をそれぞれ形成することができる、ブランク(1)において、前記第1の端部ゾーン(21,22)の縦方向長さ(L1)は、前記第2の端部ゾーン(31,32)の縦方向長さ(L2)よりも大きく、前記第1のフラップ(R1)が前記第2のフラップ(R2)の前に形成されるようになっていることを特徴とするブランク(1)。
【請求項2】
前記横方向折り目(11,12,13,14)は、好ましくは円弧の形態で湾曲されるとともに、前記第1又は第2の縦方向ゾーン(2,3)の中心に向けて凹状に湾曲される、請求項1に記載のブランク(1)。
【請求項3】
前記第1の端部ゾーン(2)は、前記横方向折り目(11,12)の反対側に、前記横方向折り目(11,12)の形状に対して相補的な凸状湾曲縁部を備え、前記第2の端部ゾーン(3)は、前記横方向折り目(13,14)の反対側に、直線縁部(15)を備える、請求項2に記載のブランク。
【請求項4】
前記第2の端部ゾーン(31,32)の縦方向長さ(L2)は、前記第1の端部ゾーン(21,22)の縦方向長さ(L1)の半分以下である、請求項3に記載のブランク(1)。
【請求項5】
前記第1の端部ゾーン(21,22)は、前記第2の端部ゾーン(31,32)から形成される前記第2のフラップ(R2)によってマスキングされるようになっているポカヨケ手段(40)を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のブランク(1)。
【請求項6】
前記ポカヨケ手段(40)は、文及び/又は記号及び/又はベタ一色の形態のインジケータを備える、請求項5に記載のブランク(1)。
【請求項7】
プラスチック材料又は厚紙から形成される、請求項1から6のいずれか一項に記載のブランク(1)。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載のブランク(1)から製造されることを特徴とする、少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレード(50)のためのパッケージング装置(10)。
【請求項9】
少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレード(50)を含むことを特徴とする請求項8に記載のパッケージング装置(10)。
【請求項10】
折り曲げ又は接着ステップを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のブランク(1)によって、少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレード(50)のためのパッケージング装置(10)を製造するための方法であって、前記第1のフラップ(R1)が前記第1の端部ゾーン(21,22)から形成され、その後、前記第2のフラップ(R2)が前記第2の端部ゾーン(31,32)から形成されることを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に自動車両用の予備部品をパッケージングする分野に関し、より詳細には、少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレードのためのパッケージング装置を製造するためのブランク、及び前記ブランクから製造される少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレードのためのパッケージング装置にも関連する。また、本発明は、パッケージング装置の製造方法にも関連する。
【背景技術】
【0002】
自動車両には、ウインドシールドが拭き取られるようにするとともに運転者の周囲の視界が妨げられないようにするために、ウインドシールドワイパーシステムが一般に装備される。そのようなシステムは、一般に、弾性材料から形成されるワイパーゴムを支持する1つ又は2つのウインドシールドワイパーブレードを備える。一方が運転者の前方に位置されて他方が助手席の前方に位置されるこれらのゴムは、フロントガラスを擦り、水を視界から出すことによって水を排出する。
【0003】
今日、一般的に使用される直線状のゴムブレードとは異なり、ヨケ構造を有さないことを特に特徴とする新世代のウインドシールドワイパーブレードがある。フラットブレードと呼ばれるこの新しいタイプのブレードは、依然として可撓性ワイパーゴムを有するが、それを支持する役割を果たす外部フレームは、ここではゴムに直接組み込まれる可撓性構造に置き換えられる。アセンブリは、静止時に、ゴムがその矢状面において縦方向で凹形状を有するが、拭き取られるべき表面と接触して、前記ゴムが、その可撓性構造の弾性変形によってそれ自体を真っ直ぐにして、その移動全体にわたって前記表面を最適に抱き締めることができるように配置される。
【0004】
正確には、湾曲したゴムを伴うそのようなウインドシールドワイパーブレードは、その湾曲した形状に起因して、静止時に、ヨケ構造及び直線ゴムを伴うその相手方よりもはるかに大きい全体サイズを有することができる。したがって、ブレードの嵩を減らすために、ブレードを真っ直ぐな位置に整えることができるようにする長尺な形状のパッケージング装置を使用することが望ましい。
【0005】
この目的のため、パッケージング装置の製造のために、縦方向折り目を介して互いにヒンジ結合され得る2つの隣接する縦方向ゾーンを備えるブランクを使用することが知られており、各縦方向ゾーンはパッケージング装置の縦方向面を形成するようになっている。2つの縦方向ゾーンのそれぞれは、その縦方向端部のそれぞれが横方向折り目を介して端部ゾーンにヒンジ結合される。各端部ゾーンは、パッケージング装置の実質的に横方向のフラップを形成することができる。
【0006】
その後、パッケージング装置は、パッケージング装置の縦方向面を備える横方向に閉じられた輪郭を形成するように、例えば縦方向面のうちの1つに接続される接着性縦方向フラップによって、縦方向折り目に沿ってブランクを折り曲げることによって製造される。パッケージング装置の製造は、パッケージング装置の横方向端面を形成するように、ブランクのフラップを横方向に閉じられた輪郭の方向に折り曲げることによって完了される。
【0007】
しかしながら、そのようなパッケージング装置は、一般に、例えばパッケージング装置の輸送による外部衝撃に対してブランクのフラップを介した閉鎖の位置で脆弱である。換言すれば、少なくとも1つの折り曲げられたフラップを、外部衝撃後に、特に縦方向表面上で展開状態にすることが容易である。この状態では、折り曲げられていないフラップに起因してパッケージング装置がより嵩張るようになる。したがって、パッケージング装置の箱詰め作業を実行することはより困難であり、その結果、折り曲げられていないフラップを折り曲げるために更なる取り扱いステップを実行する必要がある。
【0008】
フラップの折り曲げ状態を確保するために、粘着テープ又は接着剤などの固定手段を使用することも可能である。しかしながら、それは追加の手段及び少なくとも1つの追加のステップを必要とし、それにより、パッケージング装置を製造するための方法がより高価で且つより複雑になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、ブランクの製造方法が維持されたコストで複雑さを低減しながら進行するようにしつつ、ブランクから製造される少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレードをパッケージングするための装置の箱詰め作業を容易にできるようにする技術的解決策を提案する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一態様によれば、少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレードのためのパッケージング装置を製造するためのブランクが提案される。前記ブランクは、長尺形状であるとともに、少なくとも第1及び第2の隣接する縦方向ゾーンを備え、前記少なくとも第1及び第2の縦方向ゾーンのそれぞれは、パッケージング装置の縦方向面を形成するようになっており、前記第1及び前記第2の縦方向ゾーンはそれぞれ、それらの各端部が横方向折り目を介して第1及び第2の端部ゾーンにヒンジ結合され、前記第1及び前記第2の端部ゾーンは、パッケージング装置の第1及び第2の実質的に横方向のフラップをそれぞれ形成することができ、第1の端部ゾーンの縦方向長さが第2の端部ゾーンの縦方向長さよりも長く、第1のフラップが第2のフラップの前に形成されるようになっていることを特徴とする。
【0011】
第1のフラップは、第2のフラップの前に折り曲げられ又は曲げられるようになっていることが理解され得る。言い換えると、第2のフラップは、第1及び第2のフラップが折り曲げられる又は曲げられるときに第1のフラップ上に配置されるように構成される。言い換えると、2つのフラップが重ね合わされるときに、第2のフラップは、第1のフラップに対してパッケージング装置の外側に向けて位置される。
【0012】
そのようなブランクは、好適には、その縦方向長さが第1のフラップの縦方向長さよりも短い第1のフラップ及び第2のフラップを有することを可能にする。第1のフラップは第2のフラップの前に折り曲げられるようになっているため、外部衝撃の場合に最初に展開されるのは常に第2のフラップである。第2のフラップの縦方向の長さが短くなると、そのようなブランクは、第2のフラップが展開されても、全体のサイズを維持することを有利に可能にする。
【0013】
更に、締結手段が付加されていないため、そのようなブランクからパッケージング装置を製造するための追加のコスト又は追加の方法ステップはない。
【0014】
一実施形態によれば、横方向折り目は、好ましくは円弧の形態で湾曲されるとともに、第1又は第2の縦方向ゾーンの中心に向けて凹状に湾曲される。
【0015】
第1の端部ゾーンは、例えば、横方向折り目の反対側に、横方向折り目の形状に対して相補的な凸状湾曲縁部を備えてもよく、第2の端部ゾーンは、例えば、横方向折り目の反対側に、直線縁部を備えてもよい。
【0016】
非限定的な例として、第2の端部ゾーンの縦方向長さは、第1の端部ゾーンの縦方向長さの半分以下である。
【0017】
好適には、第2の端部ゾーンのそのような縦方向長さ、言い換えれば第2のフラップの縦方向長さは、第2のフラップが展開される場合であっても、ブランクから製造されるパッケージング装置の同一の嵩を確保することを可能にする。したがって、パッケージング装置の箱詰め作業に悪影響を及ぼさないことが有利である。
【0018】
一実施形態によれば、第1の端部ゾーンは、第2の端部ゾーンから形成される第2のフラップによってマスキングされるようになっているポカヨケ手段を備える。
【0019】
ポカヨケ手段を備えるそのようなブランクは、ブランクからのパッケージング装置の製造中に使用の可能性のある誤った取り扱いを回避することを可能にする。ポカヨケ手段は、第2のフラップの形成後に第2の端部ゾーンによってマスキングされるようになっているため、パッケージング装置の製造後にポカヨケ手段が依然として見えるままである場合、ユーザは自分が不十分な操作を行なったことに気付く。
【0020】
非限定的な表示として、ポカヨケ手段は、文及び/又は記号及び/又はベタ一色の形態のインジケータを備える。
【0021】
したがって、これは、ユーザがパッケージング装置の正しい製造順序に従うのを明確に助けることができる。
【0022】
別の実施形態によれば、ブランクは、プラスチック材料又は厚紙から形成される。
【0023】
ブランクは、好ましくは透明又は半透明であるプラスチック材料から、好ましくは硬質プラスチック材料から形成されてもよい。したがって、材料は、ポリ(エチレンテレフタレート)(より一般的にはPETと呼ばれる)、ポリ(塩化ビニル)(PVC)又はポリプロピレン(PP)から選択され得る。変形例として、ブランクを厚紙から形成することもできる。
【0024】
他の態様によれば、少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレードのためのパッケージング装置が提案される。パッケージング装置は、上で規定したブランクから製造される。
【0025】
一実施形態によれば、パッケージング装置は、少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレードを含む。
【0026】
更に他の態様によれば、前述のようなブランクによって、少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレードのためのパッケージング装置を製造するための方法が提案される。方法は、折り曲げ又は接着ステップを含む。第1のフラップが第1の端部ゾーンから形成され、その後、第2のフラップが第2の端部ゾーンから形成される。
【0027】
そのような製造方法は、好適には、第2のフラップが展開されてもパッケージング装置の維持された嵩を確保することを可能にする。
【0028】
本発明の他の利点及び特徴は、決して限定的ではない実施形態の詳細な説明及び添付図面を検討することによって明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレードのためのパッケージング装置を製造するためのブランクの典型的な実施形態を斜視図で示す。
【
図2】ブランクから製造される少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレードのためのパッケージング装置の典型的な実施形態を斜視図で示す。
【
図3】ブランク1を用いて少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレード50のためのパッケージング装置10を誤った順序で製造するための方法を示す。
【
図4】ブランク1を用いて少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレード50のためのパッケージング装置10を正しい順序で製造するための方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1から
図4の全てにおいて、同一の要素が同じ参照番号を有することに留意すべきである。
【0031】
図1の参照符号1は、少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレードのためのパッケージング装置を製造するための本発明の一例に係るブランクを示し、該ブランクは、第1の縦方向折り目4によって互いにヒンジ結合される少なくとも2つの縦方向ゾーン2、3を備える。
【0032】
例として、
図1は、第1の縦方向ゾーン2及び第2の縦方向ゾーン3を備えるブランクを示し、これにより、2つの縦方向側面、ここでは、例えば、第1の縦方向折り目4によって形成された第1の縁部4’により接続される前面2’及び後面3’を備えたパッケージング装置の製造につながる。しかしながら、ブランク1は、3つ以上の縦方向ゾーンを備えてもよく、この場合、複数の縦方向ゾーンが、製造された時点でパッケージング装置のための多角形の縦方向プロファイルを画定する。
【0033】
ブランク1は、ここでは例えば第1の縦方向ゾーン2に隣接して第2の縦方向折り目6を介して第1の縦方向ゾーン2にヒンジ結合される縦方向フラップ5を更に備える。第1及び第2の縦方向折り目4、6は、ここでは実質的に平行である。
【0034】
この縦方向フラップ5は、好適には、この縦方向フラップ5の1つの面を第2の縦方向ゾーン3の1つの面の一部に接着剤、糊付け又は溶着によって接着できるようにするフラップである。そのような接着の後、第2の縦方向折り目6は、第1の折り目4の反対側に位置される第2の縦方向ゾーン3の縦方向縁部9と実質的に一致する。
【0035】
少なくとも1つの縦方向ゾーン2、3、ここでは例えばそれらのうちの2つは、その縦方向端部のそれぞれが、横方向折り目11、12、13、14を介して、端部ゾーン21,22;31,32に、すなわち、2つの第1の端部ゾーン21、22及び2つの第2の端部ゾーン31、32にヒンジ結合される。
【0036】
第1の端部ゾーン21及び22のそれぞれは、パッケージング装置の実質的に横方向の第1のフラップR1を形成するようになっており、第2の端部ゾーン31及び32のそれぞれは、パッケージング装置の実質的に横方向の第2のフラップR2を形成するようになっている。また、第1フラップR1は、第2のフラップR2の前に形成されるようになっている。
【0037】
横方向折り目は、一般に同一であり、特に円弧の形態で湾曲され得る。それらの凸部は、第1又は第2の端部ゾーン2又は3の中心に向けて凹状に湾曲されるように、互いに向けて方向付けられてもよい。一例として、パッケージング装置は、製造後に、凸状の湾曲した前縦方向面2’及び3’と、2つの凹状の湾曲した横方向面31’及び32’とを有する。
【0038】
第1の端部ゾーン21又は22は第1の縦方向長さL1を含み、第2の端部ゾーン31又は32は第2の縦方向長さL2を含む。この第1の縦方向長さL1は、第2の縦方向長さL2よりも長い。
【0039】
例として、
図1に示されるように、第1及び第2の端部ゾーン21、22、31、32はそれぞれ、対応する横方向折り目11、12、13、14の反対側に、対応する横方向折り目11、12、13、14の形状に対して実質的に相補的な凸状湾曲縁部を備える。
【0040】
前述のように、第1のフラップR1は、第2のフラップR2の前に形成されるようになっている。この場合、ブランク1から製造されるパッケージング装置が外部衝撃を受ける場合、第2のフラップR2が展開する可能性が高くなる。第2の端部ゾーン31、32、言い換えれば第2のフラップR2の縦方向長さL2は、第1の端部ゾーン21、22、言い換えれば第1のフラップR1の縦方向長さL1よりも短いため、第2のフラップR2が展開されたパッケージング装置は、あまり嵩張らないようになり、そのようなパッケージング装置の箱詰め作業は、接着剤又は他の締結手段を使用することなく容易になる。
【0041】
ここで、本発明に係るブランク1から製造されるパッケージング装置10の他の典型的な実施形態を示す
図2を参照する。
【0042】
具体的には、
図2は、ブランク1から製造されるパッケージング装置10の1つの縦方向側面のみを示す。
図2では、後面3’のみが見える。横方向折り目13、14は、ここでは点線の形態で示される。第1及び第2の端部ゾーン21、22、31、32は、それらの展開状態にある。
【0043】
図1に示される例に対する変形例として、第2の端部ゾーン31、32、言い換えれば第2のフラップR2は、横方向折り目13、14の反対側に、直線縁部15を備える。
【0044】
更に、第2の端部ゾーン31、32の縦方向長さL2は、第1の端部ゾーン21、22の縦方向長さL1の半分以下である。
【0045】
図2に見られるように、第2の端部ゾーン31、32、言い換えれば第2のフラップR2がその展開状態にあっても、その直線縁部15は、第2の縦方向ゾーンの端部を超えて延びない。言い換えると、ブランク1から製造されるパッケージング装置は、第1のフラップR1の後に形成された第2のフラップR2がその展開状態にある場合でも、その全体サイズを有利に維持することができる。
【0046】
したがって、第2のフラップR2の形成順序の前の第1のフラップR1の形成順序が適切に観察されれば、パッケージング装置に収容された前記少なくとも1つのブレードの流出を防止するために第1のフラップR1を折り曲げることが依然として可能であり、また、第2のフラップR2は、第2のフラップR2がその展開状態にあってもパッケージング装置の箱詰め作業を妨げない。
【0047】
第1及び第2のフラップR1及びR2の形成の正しい順序を確保するために、ポカヨケ手段40を備える第1の端部ゾーン21、22を備えるブランク1から製造されるパッケージング装置の他の例を示す
図3及び
図4を参照する。
【0048】
図3は、ブランク1を用いて少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレード50のためのパッケージング装置10を誤った順序で製造する方法を示す。
【0049】
ここで、
図3及び
図4は、前面2’及び後面3’の形成後のパッケージング装置10の縦方向側面の図を示すことに留意すべきである。
図3及び
図4のシースを形成する曲線はそれぞれ前面2’及び後面3’を示す。
【0050】
シースが形成された時点で、ブランク1から製造されるパッケージング装置10は、少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレード、ここでは例えばウインドシールドワイパーブレード50、及び場合によってはその関連するアダプタ及びコネクタを受けることができる。第1のフラップR1の縦方向長さよりも短い縦方向長さを有する第2のフラップR2が、ポカヨケ手段40を備える第1のフラップR1の形成前に形成される場合、第1のフラップR1が形成された後、ポカヨケ手段40が依然として見えることが分かる。
【0051】
表示として、ポカヨケ手段40は、パッケージング装置10のユーザに、彼らが誤った順序で第1の及び第2のフラップR1及びR2を形成していることを警告するために、警告文及び/又は感嘆符などの文及び/又は記号及び/又はベタ一色の形態のインジケータを備えてもよい。
【0052】
図4は、ブランク1を用いて少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレードのためのパッケージング装置10を正しい順序で製造するための方法を示す。
【0053】
前面2’及び後面3’の形成に続いて、パッケージング装置10は、少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレード、ここでは例えばウインドシールドワイパーブレード50を受けることができる。
【0054】
正しい順序に従うことによって、第1のフラップR1は、まずポカヨケ手段40を備える第1の端部ゾーン21、22から形成される。
図4に見られるように、第1のフラップR1は、前記ウインドシールドワイパーブレード50をパッケージング装置10内に保持するようにパッケージング装置10の側面を良好に閉じる。
【0055】
次いで、第2のフラップR2が第2の端部ゾーン31、32から形成される。第1のフラップR1の後に第2のフラップR2が形成されるため、ポカヨケ手段40は、第2のフラップR2によって十分にマスキングされ、第2のフラップR2の形成後にはもはや見えない。
【0056】
この場合、たとえ外部衝撃に起因して第2のフラップR2が展開されるとしても、パッケージング装置10の嵩は、
図2においてより明確に分かるように、第2のフラップR2の縦方向の長さが短くなっているため、良好に維持される。したがって、パッケージング装置10の箱詰め作業は、好適には、第2の展開フラップR2によって妨害されず、追加の締結手段は必要ない。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレード(50)のためのパッケージング装置(10)を製造するためのブランク(1)であって、前記ブランク(1)は、長尺形状であるとともに、少なくとも第1及び第2の隣接する縦方向ゾーン(2,3)を備え、前記少なくとも第1及び第2の縦方向ゾーン(2,3)のそれぞれは、前記パッケージング装置(10)の縦方向面(2’、3’)を形成するようになっており、前記第1及び前記第2の縦方向ゾーン(2,3)はそれぞれ、それらの各端部が横方向折り目(11,12,13,14)を介して第1及び第2の端部ゾーン(21,22,31,32)にヒンジ結合され、前記第1及び前記第2の端部ゾーン(21,22,31,32)は、前記パッケージング装置(10)の第1及び第2の実質的に横方向のフラップ(R1、R2)をそれぞれ形成することができる、ブランク(1)において、前記第1の端部ゾーン(21,22)の縦方向長さ(L1)は、前記第2の端部ゾーン(31,32)の縦方向長さ(L2)よりも大きく、前記第1のフラップ(R1)が前記第2のフラップ(R2)の前に形成されるようになっていることを特徴とするブランク(1)。
【請求項2】
前記横方向折り目(11,12,13,14)は、好ましくは円弧の形態で湾曲されるとともに、前記第1又は第2の縦方向ゾーン(2,3)の中心に向けて凹状に湾曲される、請求項1に記載のブランク(1)。
【請求項3】
前記第1の端部ゾーン(2)は、前記横方向折り目(11,12)の反対側に、前記横方向折り目(11,12)の形状に対して相補的な凸状湾曲縁部を備え、前記第2の端部ゾーン(3)は、前記横方向折り目(13,14)の反対側に、直線縁部(15)を備える、請求項2に記載のブランク。
【請求項4】
前記第2の端部ゾーン(31,32)の縦方向長さ(L2)は、前記第1の端部ゾーン(21,22)の縦方向長さ(L1)の半分以下である、請求項3に記載のブランク(1)。
【請求項5】
前記第1の端部ゾーン(21,22)は、前記第2の端部ゾーン(31,32)から形成される前記第2のフラップ(R2)によってマスキングされるようになっているポカヨケ手段(40)を備える、請求項
1に記載のブランク(1)。
【請求項6】
前記ポカヨケ手段(40)は、文及び/又は記号及び/又はベタ一色の形態のインジケータを備える、請求項5に記載のブランク(1)。
【請求項7】
プラスチック材料又は厚紙から形成される、請求項
1に記載のブランク(1)。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載のブランク(1)から製造されることを特徴とする、少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレード(50)のためのパッケージング装置(10)。
【請求項9】
少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレード(50)を含むことを特徴とする請求項8に記載のパッケージング装置(10)。
【請求項10】
折り曲げ又は接着ステップを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のブランク(1)によって、少なくとも1つのウインドシールドワイパーブレード(50)のためのパッケージング装置(10)を製造するための方法であって、前記第1のフラップ(R1)が前記第1の端部ゾーン(21,22)から形成され、その後、前記第2のフラップ(R2)が前記第2の端部ゾーン(31,32)から形成されることを特徴とする、方法。
【国際調査報告】