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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】静電気放電保護構造及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/02 20060101AFI20240711BHJP
   H01Q 1/52 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
H04M1/02 C
H01Q1/52
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504183
(86)(22)【出願日】2022-04-26
(85)【翻訳文提出日】2024-01-23
(86)【国際出願番号】 CN2022089279
(87)【国際公開番号】W WO2023024551
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】202110993811.6
(32)【優先日】2021-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521218881
【氏名又は名称】オナー デバイス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】レイ,フェンシーン
(72)【発明者】
【氏名】ムオン,イン
【テーマコード(参考)】
5J046
5K023
【Fターム(参考)】
5J046AA02
5J046AA03
5J046UA07
5K023AA07
5K023BB28
5K023DD08
5K023HH08
5K023LL05
5K023LL06
5K023QQ02
(57)【要約】
本願は、静電気放電保護構造及び電子機器を説明する。金属隔壁(3)の一端は金属筐体(1)に接続され、金属隔壁(3)の他端は、金属筐体(1)から離れた一端で端面(31)を形成するよう、金属筐体(1)から離れる方向に延在し、金属隔壁(3)の側にスクリーンモジュール(4)が配置される。絶縁フレーム(2)とスクリーンモジュール(4)との間には連続的な導電層が配置され、絶縁フレーム(2)は、金属隔壁(3)の端面に面する接合面(211)を有し、導電層と端面(31)との間には絶縁層が配置され、絶縁層は、静電気によって破壊され得る絶縁層である。静電気放電保護構造は、接地不良によって引き起こされ、更にはアンテナ性能に影響及ぼす可能性があるRSEの問題を防ぎ、また、二次放電を防ぐ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属筐体(1)、絶縁フレーム(2)、及び金属隔壁(3)を有し、
前記金属隔壁(3)の一端は前記金属筐体(1)に接続され、前記金属隔壁(3)の他端は前記金属筐体(1)から離れる方向に延在し、前記金属筐体(1)から離れた一端に端面(31)が形成され、前記金属隔壁(3)の側にスクリーンモジュール(4)が配置され、
前記絶縁フレーム(2)は第1サイドエッジ(21)、接続部(22)及び第2サイドエッジ(23)を有し、
前記第1サイドエッジ(21)は、前記金属隔壁(3)の、前記スクリーンモジュール(4)とは反対の側に配置され、
前記接続部(22)は、前記第1サイドエッジ(21)の、前記金属筐体(1)から離れた一端に配置され、前記接続部(22)は、前記端面(31)に取り付けられた接合面(221)と、前記スクリーンモジュール(4)に面した第1表面(222)とを有し、前記接合面(221)と前記端面(31)との間には絶縁層が配置され、
前記第2サイドエッジ(23)は、前記接続部(22)の、前記スクリーンモジュール(4)に面した側に配置され、前記第2サイドエッジ(23)は、前記スクリーンモジュール(4)に面した第2表面(231)を有し、
前記接合面(221)、前記第1表面(222)及び前記第2表面(231)には連続的な導電層が配置される、
静電気放電保護構造。
【請求項2】
前記金属筐体(1)及び前記金属隔壁(3)は一体的に形成される、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項3】
前記絶縁フレーム(2)はプラスチックフレームを有する、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項4】
前記スクリーンモジュール(4)は、表示面(41)及び前記表示面(41)の反対側に配置される背面(42)を有し、
前記絶縁フレーム(2)は、前記スクリーンモジュール(4)の外周に配置され、
前記金属筐体(1)は、前記背面(42)の側に配置される、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項5】
前記絶縁層は、前記金属隔壁(3)の表面に配置されている金属陽極酸化物層である、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項6】
前記金属陽極酸化物層はアルミニウム陽極酸化物層を有する、
請求項5に記載の静電気放電保護構造。
【請求項7】
前記導電層は、次の、導電性銀ペースト、導電性銅シート、導電性グラファイト、及び導電性布、のうちの少なくともいずれか1つの材料を有する、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項8】
前記第1サイドエッジ(21)は第3表面(211)を更に有し、
前記第3表面(211)は、前記第1サイドエッジ(21)の、前記金属筐体(1)に面した側に配置され、
前記第3表面(211)と前記金属筐体(1)との間にはギャップが存在する、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項9】
前記絶縁フレーム(2)の、前記スクリーンモジュール(4)とは反対の側には、アンテナエリアが配置される、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項10】
当該静電気放電保護構造は折り畳み式の電子機器に使用される、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項11】
請求項1乃至10のうちいずれか一項に記載の静電気放電保護構造を有する電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、静電気放電保護技術の分野に、特に、静電気放電保護構造及び電子機器に関係がある。
【背景技術】
【0002】
携帯電話などの電子機器では、スクリーンモジュールのサイドエッジに静電気が発生する可能性がある。静電気放電が発生すると、携帯電話が頻繁にフリーズしたり、自動的に電源が切れたり、画質や音量が低下したり、信号品質が不安定になったりすることがある。そのため、静電気放電(Electro-Static discharge,ESD)は、電子製品の品質制御にとって重要なコンテンツになっている。従来のスクリーンと比較して、フレキシブルスクリーンは、柔軟性及び折り畳み性を特徴としており、電子デバイスに対するユーザのより多くの要求を満たすために、ユーザに折り畳み性に基づく新しいインタラクションモードを提供する。フレキシブルスクリーンは折り畳む際に変形するため、フレキシブルスクリーンのスクリーンモジュールのサイドエッジに位置する静電気放電保護構造の設計は、より多くの課題に直面している。
【0003】
既存の静電気放電保護構造は、次の2つの方法で折り畳み式フレキシブルスクリーンのスクリーンモジュールのサイドエッジに使用されている。第1の方法では、静電気放電保護構造は、接地により静電気を放電するよう電子機器の金属筐体に導電性接着剤で固定される。第2の方法では、静電気放電保護構造は、ギャップ内放電の形で静電気を金属筐体に放電する。
【0004】
しかし、上記の2つの方法には次の問題が存在する。第1の方法では、静電気放電保護構造の安定性を確保するために接着剤が塗布される。これにより、スクリーンの黒縁の幅は広くなる。更に、この接地方式は、接地不良に起因したアンテナへの放射スプリアス放射(Radiated Spurious Emission,RSE)のリスクを生じさせ、アンテナ性能に影響を及ぼす可能性がある。第2の方法では、静電気放電保護構造と金属筐体との間のギャップは、フレキシブルスクリーンが折り畳み過程で変形されるときに充電され、ギャップの充電により、二次放電のリスクが生じる。
【発明の概要】
【0005】
本願の実施形態は、接地不良により引き起こされるRSE及び二次放電のリスクを防ぐよう、静電気放電保護構造及び電子機器を提供する。
【0006】
第1の態様に従って、本願は静電気放電保護構造を提供する。金属隔壁の一端は金属筐体に接続され、金属隔壁の他端は金属筐体から離れる方向に延在する。金属筐体から離れた一端に端面が形成される。金属隔壁の側にスクリーンモジュールが配置される。絶縁フレームは第1サイドエッジ、接続部及び第2サイドエッジを含む。第1サイドエッジは、金属隔壁の、スクリーンモジュールとは反対の側に配置される。接続部は、第1サイドエッジの、金属筐体から離れた一端に配置される。接続部は、端面に取り付けられた接合面と、スクリーンモジュールに面した第1表面とを含む。接合面と端面との間には絶縁層が配置される。第2サイドエッジは、接続部の、スクリーンモジュールに面した側に配置される。第2サイドエッジは、スクリーンモジュールに面した第2表面を含む。接合面、第1表面及び第2表面には連続的な導電層が配置される。
【0007】
本願で提供される静電気放電保護構造によれば、絶縁層が接合面と端面との間に静電気なしで配置されるので、接合面と端面との間には直流絶縁が実装される。これは、従来の接地不良によって引き起こされるRSEのリストを防ぐ。スクリーンモジュールのサイドエッジから入る場合に、静電気は、第2表面、第1表面及び接合面に配置されている連続的な導電層を通って接合面に伝わり。静電気は高い電圧を有するので、絶縁破壊が引き起こされる可能性がある。そのため、静電気は、金属隔壁を通って金属筐体に伝わり、接地によって放電される。
【0008】
実施において、金属筐体及び金属隔壁は一体的に形成される。このようにして、電子機器を製造する過程で、金属筐体及び金属隔壁は、製造工程を簡単にするように、一体的に流し込まれてもよい。更に、金属筐体及び金属隔壁は一体的に流し込まれて強固に接続されるので、静電気が伝導される場合に、静電気は、金属隔壁を通じて金属筐体に直に伝わって、接地によって放電され得るので、接地効果は良好である。
【0009】
実施において、絶縁フレームはプラスチック性の境界フレームを含む。このようにして、電子機器の製造過程で、金属製の境界フレームによって引き起こされる信号不良は防がれ得る。安定した絶縁材料としてのプラスチックは、アンテナ性能に対する影響を軽減することができる。
【0010】
実施において、スクリーンモジュールは、表示面及び表示面の反対側に配置される背面を含む。絶縁フレームはスクリーンモジュールの外周に配置される。金属筐体は背面の側に配置される。この実施によれば、スクリーンモジュール、絶縁フレーム、及び金属筐体の位置は、本願で示される技術的解決法が当該配置様式で配置された電子機器にとって適切であることを確かにするように、具体的に制限される。
【0011】
実施において、絶縁層は、金属隔壁の表面に配置されている金属陽極酸化物層である。表面陽極酸化処理が金属材料に対して実行された後、金属陽極酸化物層の耐食性、硬さ、耐摩耗性、絶縁、及び耐熱性は大幅に向上する。金属隔壁の絶縁層が金属陽極酸化物層から作られる場合、直流絶縁が確保され得る。
【0012】
実施において、金属陽極酸化物層はアルミニウム陽極酸化物層を含む。陽極酸化処理が実行される場合、アルミニウムの性能は優れている。アルミニウム陽極酸化物層に熱水、高温水蒸気、又はニッケル塩によるアルミニウム陽極酸化処理及び封孔処理を施すことにより、アルミニウム陽極酸化物層の耐食性及び耐摩耗性を更に向上させることができる。
【0013】
実施において、導電層は、次の、導電性銀ペースト、導電性銅シート、導電性グラファイト、及び導電性布、のうちの少なくともいずれか1つの材料を含む。このようにして、静電気放電保護構造の具体的な配置に基づいて、複数の材料が導電層の材料として選択されてもよい。
【0014】
実施において、第1サイドエッジは第3表面を更に含む。第3表面は、第1サイドエッジの、金属筐体に面した側に配置される。第3表面と金属筐体との間にはギャップが存在する。実施において、絶縁層は第1サイドエッジと金属隔壁との間に配置され、金属隔壁はクランピングの役割を果たす。従って、第3表面は、金属筐体に密接に取り付けられる必要がなく、絶縁フレーム及び金属筐体は、接着剤で固定される必要がなく、直流絶縁は、金属隔壁がクランプされているときに実装される。これは、絶縁フレームを導電性接着剤で金属筐体に固定することによって引き起こされるスクリーンの黒縁の幅の増大を防ぎ、また、導電性接着剤の接地不良によるアンテナのRSEリスクによって引き起こされるアンテナ性能への影響も防ぐ。
【0015】
実施において、絶縁フレームの、スクリーンモジュールとは反対の側には、アンテナエリアが配置される。信号強度に対する要求により、アンテナは通常、境界フレームの近くに配置される。アンテナエリアは絶縁フレームの側に配置され、それにより、信号伝送に対する影響は少なくなる。
【0016】
実施において、静電気放電保護構造は折り畳み式の電子機器に使用される。折り畳み式の電子機器は折り畳む過程で変形するので、接地不良により引き起こされるRSE及び二次放電のリスクは現在の技術的解決法では防ぐことができない。本実施で提供される静電気放電保護構造は折り畳み式の電子機器にとって適切であるから、接地不良により引き起こされるRSE及び二次放電のリスクを防ぐことができる。
【0017】
第2の態様に従って、本願は電子機器を更に提供する。電子機器は、第1の態様及び第1の態様の実施のいずれか1つに従う静電気放電保護構造を含む。
【0018】
本願で提供される電子機器によれば、絶縁層が金属隔壁の端面に配置されるので、接合面と端面との間に直流絶縁が実装される。これは、従来の接地不良によって引き起こされるRSEを防ぐ。スクリーンモジュールのサイドエッジから入る場合に、静電気は、第2表面、第1表面及び接合面に配置されている連続的な導電層を通って接合面に伝わる。静電気は高い電圧を有するので、絶縁破壊が引き起こされる可能性がある。そのため、静電気は、金属隔壁を通じて金属筐体に伝わって、接地によって放電される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本願に従うスクリーンモジュールのアセンブリシナリオの図である。
図2】本願に従うスクリーンモジュールのアセンブリの概略断面図である。
図3】本願に従うスクリーンモジュールのアセンブリの具体的な配置様式の模式図である。
図4】本願に従うスクリーンモジュールの折り畳みシナリオの図である。
図5】本願に従う静電気放電保護構造の模式図である。
図6】本願に従う他の静電気放電保護構造の模式図である。
図7】本願の実施形態に従う静電気放電保護構造の模式図である。
図8】本願の実施形態に従うスクリーンモジュールの配置様式の模式図である。
図9】本願の実施形態に従う金属ミドルフレームの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
従来のスクリーンと比較して、フレキシブルスクリーンは、強い柔軟性及び折り畳み性を特徴としており、電子デバイスに対するユーザのより多くの要求を満たすために、ユーザに折り畳み性に基づく新しいインタラクションモードを提供する。アクティブマトリクス有機発光ダイオード(Active-matrix organic light-emitting diode,AMOLED)はディスプレイ技術である。AMOLEDフレキシブルスクリーンには、広い表示色範囲、低い電力消費量、及び良好な柔軟性という特徴がある。既存の折り畳み式電子機器(例えば、折り畳み式携帯電話)は通常、ディスプレイとしてAMOLEDフレキシブルスクリーンを使用している。
【0021】
図1は、本願に従うスクリーンモジュールのアセンブリシナリオの図である。図1に示されるように、折り畳み式携帯電話が一例として使用される。最初に、スクリーンモジュール4が金属筐体1内に組み立てられ、境界フレーム2を介して、金属筐体1に接続されている金属隔壁3にクランプされ、それにより、スクリーンモジュール4は、境界フレーム2を介して金属筐体1にバックル留めされる。更に、境界フレーム2は、スクリーンモジュール4と金属筐体1との間に形成されているギャップを覆うこともできる。
【0022】
現在、電子機器のアンテナは通常、スクリーンモジュールのサイドエッジの側に設計されている。アンテナの断面における360°全方向での信号の放射強度が同じであることを確かにして、最良の通信効果を達成するために、遮蔽及び干渉なしで、電子機器のアンテナの周りの十分に広い空間(例えば、クリアランスエリア)が設けられるべきである。金属はアンテナに重大な干渉を引き起こすので、図1に示されるスクリーンモジュールのアセンブリシナリオでは、境界フレームは通常、絶縁フレームである。
【0023】
図2は、本願に従うスクリーンモジュールのアセンブリの概略断面図である。図3は、本願に従うスクリーンモジュールのアセンブリの具体的な配置様式の模式図である。図2及び図3に示されるように、図2で点線に沿って分割される場合に、金属隔壁3の一端は金属筐体1に接続され、金属隔壁3の他端は、金属筐体1から離れる方向に延在する。金属筐体1から離れた一端には端面31が形成される。スクリーンモジュール4は、金属隔壁3の側に配置される。絶縁フレーム2のエッジが一例として使用される。絶縁フレーム2は第1サイドエッジ21、接続部22、及び第2サイドエッジ23を含む。第1サイドエッジ21は、金属隔壁3の、スクリーンモジュール4とは反対の側に配置される。接続部22は、第1サイドエッジ21の、金属筐体1から離れた一端に配置される。接続部22は、金属筐体1に面した接合面221と、スクリーンモジュール4に面した第1表面222を含む。第2サイドエッジ23は、接続部22の、スクリーンモジュール4に面した側に配置される。第2サイドエッジ23は、スクリーンモジュール4に面した第2表面231を含む。接合面221、第1表面222、及び第2表面231には連続的な導電層が配置される。第1サイドエッジ21は、金属隔壁3及び金属筐体1によって形成された溝にクランプされるよう構成される。接続部22は接合面221を含む。接合面221は、静電気を伝導するように、端面31に接続される。第2サイドエッジ23は、スクリーンモジュール4を固定するよう構成される。図3で破線ボックス内に示されるように、スクリーンモジュールのサイドエッジの側に静電気感知エリアが配置され、それにより、静電気はスクリーンモジュールのサイドエッジに沿って入りやすいことに留意されたい。
【0024】
図4は、本願に従うスクリーンモジュールの折り畳みシナリオの図である。AMOLEDフレキシブルスクリーンが一例として使用される。AMOLEDフレキシブルスクリーンは、ポリマー基材及び一連の有機フィルムをパッケージ化することによって形成されるので、AMOLEDフレキシブルスクリーンは本質的に多層構造である。スクリーンモジュールが折り畳まれる場合、スクリーンモジュールは、スクリーンモジュールの特定の厚さのために、図4に示されるように変形される。スクリーンモジュールのポリマー基材層は最外層で折り畳まれるので、この層は若干変形する。厚さが増すと、折り畳み位置から離れた有機フィルム層は徐々に大きく変形する。
【0025】
スクリーンモジュールのサイドエッジには静電気が存在する。AMOLEDフレキシブルスクリーンにおいて、AMOLEDフレキシブルスクリーンは、ポリマー基材及び一連の有機フィルムをパッケージ化することによって形成される。図4で破線ボックス内に示されるように、AMOLEDフレキシブルスクリーンのスクリーンモジュールのサイドエッジの側に静電気感知エリアが配置されているので、静電気は発生しやすく、スクリーンモジュールのサイドエッジに沿って入りやすく、それから導電層を通って他のエリアへ伝えられる。静電気には、長時間の蓄積、高い電圧、低いバッテリレベル、小さい電流、及び短いアクション事象という特徴がある。静電気放電が発生すると、携帯電話が頻繁にフリーズしたり、自動的に電源が切れたり、画質や音量が低下したり、信号品質が不安定になったりすることがある。そのため、ESDは、電子製品の品質制御にとって重要なコンテンツになっている。ESD認証が、市場に電子機器を投入する過程で行われることになっている。従って、静電気放電保護は電子機器にとって重要である。静電気を解決するための既存のストラテジは絶縁又は接地である。
【0026】
折り畳み式電子機器において、スクリーンモジュールは折り畳む際に変形する。そのため、スクリーンモジュールと金属筐体の間に形成されたギャップを覆うために使用される絶縁フレームとスクリーンモジュールとの間には相対滑りが発生し、従来のホットメルト接着剤や裏面接着剤などによる接着によっては絶縁が実現できない場合があり、スクリーンモジュールは損傷しやすい。従って、折り畳み式の電子機器では、静電気放電保護は通常、接地によって実装される。
【0027】
図5は、本願に従う静電気放電保護構造の模式図である。図5に示されるように、第1サイドエッジ21は、金属筐体1の側面に面した第3表面211と、スクリーンモジュールの側面に面した第4表面212とを含む。連続的な導電層は、第2表面231、第1表面222、接合面221、及び第4表面212の上に配置される。第3表面211と金属筐体1との間には導電性接着剤が配置され、導電層は導電性接着剤により金属筐体1に接続される。スクリーンモジュールのサイドエッジから入る場合に、静電気の電荷は、導電層に沿って導電性接着剤に導かれ、次いで導電性接着剤により金属筐体1に導かれ、最終的に接地によって放電される。従って、静電気放電保護構造を製造する過程で、導電性接着剤は、金属隔壁3及び金属筐体1によって形成された溝の底に塗布される。既存の製造工程は、塗布の均一性及び緊密性を保証しない。導電性接着剤の性能及び密着性の程度を確保するために、接着剤が特定の深さを持った溝に塗布される場合に、導電性接着剤の量はスクリーンの黒縁の幅を広げる可能性がある。これは製品の外観上の競争力に影響する。更に、アンテナエリアが、絶縁フレーム2の、スクリーンモジュール4とは反対の側に配置されるので、干渉を引き起こす部品からアンテナを極力離して配置して、アンテナに対して部品によって引き起こされる高調波干渉を防止するようにする。図5に示される静電気放電保護構造によれば、アンテナエリアは導電層及び導電性接着剤の接地位置に近いので、RSEリスクは接地不良により発生しやすい。
【0028】
ギャップ内放電は2つの電極を含む。一方の電極は絶縁体に固定され、他方の電極は、補助ギャップを介して接地装置に接続され、2つの電極間には特定のギャップ距離が保たれる。瞬間的な過電圧が起こると、ギャップは破断され、過電圧電荷の一部が接地に流れ込む。これにより、保護されているデバイスの電圧の上昇が防止される。図6は、他の静電気放電保護構造の模式図である。静電気はギャップで放電される。図6に示されるように、連続的な導電層は第2表面231、第1表面222、接合面221、及び第4表面212の上に配置される。第4表面212の上に配置されている導電層は、第1サイドエッジ21の、金属筐体1から離れた一端から、第1サイドエッジ21の中間位置まで延在し、絶縁体に固定された電極に相当する。第4表面212の上の導電層と金属隔壁3との間には、ギャップ内放電のために、指定されたギャップ距離が保たれる。金属隔壁3及び金属筐体1は接続され、静電気を放電するよう接地される。金属隔壁3は、補助ギャップを介して接地装置に接続される電極に相当する。静電気がスクリーンモジュール4のサイドエッジから入る場合に静電気の電荷は、導電層に沿って導かれてギャップを破断し、金属隔壁3を通って金属筐体1に導かれ、接地によって放電される。
【0029】
二次放電とは、孔食生成物等の介在による加工面での異常放電を意味する。この異常放電中にアークスパークが発生する。電子機器でのこのような二次放電により、携帯電話機のフリーズや通話品質の低下といった問題が起こる可能性がある。導電層を設ける場合、既存の導電層実装技術は進んでいない。導電性銅シートの例として挙げると、図6に示される静電気放電保護構造では、第4表面212の上の導電層は、第1サイドエッジ21の、金属筐体1から離れた一端から、第4表面212の中間位置まで延在する。導電層と金属隔壁3との間には特定のギャップが配置されるべきである。導電層が導電性銅シートから作られる場合に、実装技術の制限により、導電性銅シートは中間位置で固定されずカールしやすい。静電気放電保護構造が折り畳み式電子機器に配置される場合、スクリーンモジュール4は、電子機器の折り畳み過程で変形する。そのため、導電層と金属隔壁3との間のギャップ距離は折り畳みにより変化し、カールした導電性銅シートは金属隔壁3と接触しやすくなり、その結果、二次放電が起こる。
【0030】
従来技術での問題を解決するために、本願のこの実施形態は静電気放電保護構造を説明する。静電気放電保護構造によれば、スクリーンモジュール4のサイドエッジでの静電気は有効に放電され、静電気放電保護はスクリーンモジュール4のサイドエッジごとに有効に提供され、アンテナ性能は確保され、従来技術で接地不良により引き起こされるRSE及び二次放電のリスクは防止される。
【0031】
図7は、本願の実施形態に従う静電気放電保護構造の模式図である。図7に示されるように、本願のこの実施形態で提供される静電気放電保護構造は、金属筐体1、絶縁フレーム2、及び金属隔壁3を含む。金属隔壁3の一端は金属筐体1に接続され、金属隔壁3の他端は金属筐体1から離れる方向に延在する。金属筐体1から離れた一端には端面31が形成される。スクリーンモジュール4は金属隔壁3の側に配置される。絶縁フレーム2は第1サイドエッジ21、接続部22及び第2サイドエッジ23を含む。第1サイドエッジ21は、金属隔壁3の、スクリーンモジュール4とは反対の側に配置される。第1サイドエッジ21と金属隔壁3との間には絶縁層が配置される。接続部22は、第1サイドエッジ21の、金属筐体1から離れた一端に配置される。接続部22は、端面31に取り付けられた接合面221と、スクリーンモジュール4に面した第1表面222とを含む。接合面221と端面31との間には絶縁層が配置され、金属隔壁3とスクリーンモジュール4との間には絶縁層が配置される。第2サイドエッジ23は、接続部22の、スクリーンモジュール4に面した側に配置される。第2サイドエッジ23は、スクリーンモジュールに面した第2表面231を含む。接合面221、第1表面222及び第2表面231の上には、連続的な導電層が配置される、金属隔壁3の端面31に絶縁層が配置されるので、接合面221と端面31との間には直流絶縁が実装される。これは、従来の接地不良によって引き起こされるRSEリスクを防ぐ。スクリーンモジュール4のサイドエッジから入る場合に、静電気は、第2表面231、第1表面222、及び接合面221に配置されている連続的な導電層を介して接合面221に導かれ、接合面221は端面31に密に取り付けられる。静電気は高い電圧を有するので、絶縁破壊が引き起こされる可能性があり、端面31の絶縁層は破壊される。そのため、静電気は、金属隔壁3を介して金属筐体1に導かれ、接地によって放電される。
【0032】
実施において、金属隔壁3は金属筐体1に対して垂直である。金属隔壁3は、中空でない立方体又は中空の立方体を含むが限られない。金属隔壁3が中空でない立方体であるとき、製造工程は簡単であり、金属隔壁は容易に流し込まれ、全体的に導電性である。金属隔壁3が中空の立方体であるとき、材料の一部が製造過程で削がれ、これによりスクリーンモジュール4の放熱が容易になる。第1サイドエッジ21及び第2サイドエッジ23はL字形で垂直に配置され、接続部22はL字形の角に配置される。第1表面222と、金属隔壁3の、スクリーンモジュール4の側に面したサイドエッジとは、同じ平面上に位置している。金属筐体1、金属隔壁3、第1表面222、及び第2表面231は、スクリーンモジュール4を収容するための空間を形成する。金属隔壁3の、スクリーンモジュール4と反対のサイドエッジと、金属筐体1とは、長方形の溝を形成し、長方形の溝は第1サイドエッジ21にクランプされる。
【0033】
実施において、金属筐体及び金属隔壁は一体的に形成される。このようにして、電子機器を製造する過程で、金属筐体及び金属隔壁は、製造工程を簡単にするように、一体的に流し込まれてもよい。更に、金属筐体及び金属隔壁は一体的に流し込まれて強固に接続されるので、静電気が伝導される場合に、静電気は、金属隔壁を通じて金属筐体に直に伝わって、接地によって放電され得るので、接地効果は良好である。
【0034】
図8は、本願の実施形態に従うスクリーンモジュールの配置様式の模式図である。図8に示されるように、実施において、スクリーンモジュール4は、表示面41と、表示面41の反対側に配置された背面42とを含む。絶縁フレーム2はスクリーンモジュール4の外周に配置される。金属筐体1は背面42の側に配置される。この実施によれば、スクリーンモジュール4、絶縁フレーム2、及び金属筐体1の位置は、本願で示される技術的解決法が当該配置様式で配置された電子機器にとって適切であることを確かにするように、具体的に制限される。AMOLEDフレキシブルスクリーンは、ポリマー基材及び一連の有機フィルムをパッケージ化することによって形成されるので、AMOLEDフレキシブルスクリーンは本質的に多層構造である。
【0035】
実施において、金属筐体1は金属ミドルフレームである。図9は、本願の実施形態に従う金属ミドルフレームの模式図である。図9に示されるように、金属ミドルフレームは一般的に、ミドルプレート11と、ミドルプレート11の縁を囲む金属境界フレーム12とを含む。金属ミドルフレームは、電子機器の支持構造と見なされてもよい。メインボード、カメラ、スピーカ、バッテリ、及び受信などの、電子機器内の部品は、金属ミドルフレームに固定され得る。金属ミドルフレーム上の金属隔壁3は、スクリーンモジュールを固定するよう構成され得る。金属ミドルフレーム及び金属隔壁3によって形成される溝は、絶縁フレーム2にクランプされるよう構成される。これは、スクリーンモジュール4が絶縁フレーム2を介して金属ミドルフレームにバックル留めされ、スクリーンモジュール4と金属ミドルフレームとの間のギャップを覆うことを可能にする。
【0036】
実施において、金属筐体1は、接地を実装するよう構成される。金属筐体1が金属ミドルフレームである場合に、金属ミドルフレームは、静電気を放電するという目的を達成するために接地され得る。
【0037】
実施において、絶縁フレーム2はプラスチック性の境界フレームを含む。電子機器の製造過程で、金属製の境界フレームによって引き起こされる信号不良は防がれ得る。安定した絶縁材料としてのプラスチックは、アンテナ性能に対する影響を軽減することができる。本願で示される絶縁フレーム2の絶縁材料はプラスチックを含むが限られず、プラスチックなどの他の絶縁材料であってもよい。
【0038】
実施において、絶縁層は、金属隔壁3の表面に配置されている金属陽極酸化物層である。表面陽極酸化処理が金属材料に対して実行された後、金属陽極酸化物層の耐食性、硬さ、耐摩耗性、絶縁、及び耐熱性は大幅に向上する。金属隔壁の絶縁層が金属陽極酸化物層から作られる場合、直流絶縁は改善され得る。静電気がないという条件下で、金属陽極酸化物層が金属隔壁3の外側に配置されているので、絶縁性能は良好である。従って、通常の環境下で、金属隔壁は直流絶縁状態にあり、電荷は導かれず、アンテナエリアに対する影響は小さい。静電気がスクリーンのサイドエッジに沿って入る場合、静電気は高い電圧を有するので、絶縁破壊が引き起こされる可能性があり、導電層は静電気を接合面を介して金属隔壁に導き、それから金属筐体を介して接地される。
【0039】
実施において、金属陽極酸化物層はアルミニウム陽極酸化物層を含む。陽極酸化処理が実行される場合、アルミニウムの性能は優れている。アルミニウム陽極酸化物層に熱水、高温水蒸気、又はニッケル塩によるアルミニウム陽極酸化処理及び封孔処理を施すことにより、アルミニウム陽極酸化物層の耐食性及び耐摩耗性を更に向上させることができる。
【0040】
実施において、導電層は、次の、導電性銀ペースト、導電性銅シート、導電性グラファイト、及び導電性布、のうちの少なくともいずれか1つの材料を含む。このようにして、静電気放電保護構造の具体的な配置に基づいて、複数の材料が導電層の材料として選択されてもよい。本願の実施形態で示される導電層は接合面221、第1表面222、及び第2表面231の上にのみ配置されるので、本願で示される導電層はより簡単に配置され、絶縁フレーム2と金属隔壁3との間のギャップの公差は小さくなり得る。すなわち、導電層の実装の誤差は考慮されない。銅シートを例として挙げると、本願の導電層が導電性銅シートから作られる場合に、図7に示される静電気放電保護構造と比較して、導電性銅シートの実装の難しさは低下し、スクリーンモジュールが折り畳まれる場合に、カールした導電性銅シートによってスクリーンモジュールが傷つけられるためにスクリーンモジュールが損傷を受けるリスクは、防止され得る。
【0041】
実施において、第1サイドエッジ21は第3表面211を更に含む。第3表面211は、第1サイドエッジ21の、金属筐体1に面した側に配置される。第3表面211と金属筐体1との間にはギャップが存在する。第1サイドエッジ21と金属隔壁3との間には絶縁層が配置され、金属隔壁3はクランピングの役割を果たす。従って、第3表面211は、金属筐体1に密接に取り付けられて接着剤で固定される必要がなく、直流絶縁は、金属隔壁3がクランプされているときに実装される。これは、金属筐体を導電性接着剤で固定することによって引き起こされるスクリーンの黒縁の幅の増大を防ぎ、また、接地不良によるアンテナのRSEリスクも防ぐ。第3表面211と金属筐体1との間のギャップは端面31への接合面221の取り付けの密接性を制御し、それから静電気によって絶縁層を破壊する効果を制御するために使用されてもよいことが留意されるべきである。絶縁フレーム2は一般的に、変形可能な材料によって作られる。従って、第1サイドエッジ21が金属隔壁3にクランプされ、ギャップが小さい場合に、接合面221は端面31に密に取り付けられる。第1サイドエッジ21が金属隔壁3にクランプされ、ギャップが大きい場合に、接合面221と端面31との間には小さいギャップが存在し、静電気は小さいギャップを飛び越えて伝えられる。
【0042】
実施において、絶縁フレーム2の、スクリーンモジュールとは反対の側には、アンテナエリアが配置される。信号強度に対する要求により、アンテナは通常、境界フレームの近くに配置される。アンテナエリアは絶縁フレームの側に配置され、それにより、信号伝送に対する影響は小さくなる。
【0043】
実施において、静電気放電保護構造は折り畳み式の電子機器に使用される。折り畳み式の電子機器は折り畳む過程で変形するので、接地不良により引き起こされるRSE及び二次放電のリスクは現在の技術的解決法では防ぐことができない。
【0044】
本願の実施形態は電子機器を更に提供する。電子機器は、上記の実施形態で提供される静電気放電保護構造を含む。電子機器は、例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータ、ワークステーションデバイス、大画面デバイス(例えば、スマートスクリーン及びインテリジェントテレビジョン)、携帯型ゲーム機、家庭用ゲーム機、仮想現実デバイス、拡張現実デバイス、複合現実デバイス、インテリジェント車両端末、自動運転車、顧客宅内機器(customer-premises equipment,CPE)、などを含んでもよい。
【0045】
本願で提供される電子機器によれば、絶縁層が金属隔壁の端面に配置されるので、接合面と端面との間に直流絶縁が実装される。これは、従来の接地不良によって引き起こされるRSEを防ぐ。スクリーンモジュールのサイドエッジから入る場合に、静電気は、第2表面、第1表面及び接合面に配置されている連続的な導電層を通って接合面に伝わる。静電気は高い電圧を有するので、絶縁破壊が引き起こされる可能性がある。そのため、静電気は、金属隔壁を通じて金属筐体に伝わって、接地によって放電される。
【0046】
本願は、2021年8月27日に中国国家知識産権局に出願された、発明の名称が「ELECTRO-STATIC DISCHARGE PROTECTION STRUCTURE AND ELECTRONIC DEVICE」である中国特許出願第202110993811.6号に対する優先権を主張するものであり、先の中国特許出願は、その全文を参照により本願に援用される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-01-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属筐体、絶縁フレーム、及び金属隔壁を有し、
前記金属隔壁の一端は前記金属筐体に接続され、前記金属隔壁の他端は、前記金属筐体から離れた一端で端面を形成するように、前記金属筐体から離れる方向に延在し、前記金属隔壁の側にスクリーンモジュールが配置され、
前記絶縁フレームは、前記スクリーンモジュールの上に位置する第1部分と、前記金属隔壁の上に位置する第2部分とを有し、前記絶縁フレームの前記第1部分と前記スクリーンモジュールとの間には連続的な導電層が配置され、前記連続的な導電層は、前記スクリーンモジュールの上から前記金属隔壁と前記絶縁フレームの前記第2部分との間の位置まで延在し、
前記絶縁フレームの前記第2部分は、接合面を有し、前記接合面は、前記金属隔壁の前記端面に面し、前記接合面と前記端面との間には絶縁層が配置され、前記絶縁層は、前記導電層と前記端面との間に配置され、前記絶縁層は、静電気によって破壊され得る絶縁層である
静電気放電保護構造。
【請求項2】
前記接合面及び前記端面は向かい合って配置される、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項3】
前記金属筐体及び前記金属隔壁は一体的に形成される、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項4】
前記絶縁フレームはプラスチックフレームを有する、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項5】
前記スクリーンモジュールは、表示面及び前記表示面の反対側に配置される背面を有し、
前記絶縁フレームは、前記スクリーンモジュールの外周に配置され、
前記金属筐体は、前記背面の側に配置される、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項6】
前記絶縁層は、前記金属隔壁の表面に配置されている金属陽極酸化物層である、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項7】
前記金属陽極酸化物層はアルミニウム陽極酸化物層を有する、
請求項に記載の静電気放電保護構造。
【請求項8】
前記導電層は、次の、導電性銀ペースト、導電性銅シート、導電性グラファイト、及び導電性布、のうちの少なくともいずれか1つの材料を有する、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項9】
前記絶縁フレームは第3部分を更に有し、前記第3部分は、前記金属隔壁の、前記スクリーンモジュールから離れた側に配置され、前記第3部分と前記金属筐体との間にはギャップが存在する、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項10】
前記絶縁フレームは第3部分を更に有し、前記第3部分は、前記金属隔壁の、前記スクリーンモジュールから離れた側に配置され、前記第3部分は第3表面を有し、
前記第3表面は、前記絶縁フレームの、前記金属筐体に面した面であり、
前記第3表面と前記金属筐体との間にはギャップが存在する、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項11】
前記絶縁フレームの、前記スクリーンモジュールとは反対の側には、アンテナエリアが配置される、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項12】
当該静電気放電保護構造は折り畳み式の電子機器に使用される、
請求項1に記載の静電気放電保護構造。
【請求項13】
請求項1乃至12のうちいずれか一項に記載の静電気放電保護構造を有する電子機器。
【請求項14】
前記静電気放電保護構造は、当該電子機器のスクリーンの縁に配置される、
請求項13に記載の電子機器。
【請求項15】
複数の静電気放電保護構造が配置され、前記複数の静電気放電保護構造は、当該電子機器のフレーム位置に配置される、
請求項14に記載の電子機器。
【国際調査報告】