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特表2024-526991機械学習方法を用いた歯科用DVTボリュームからの再投影パノラマ図の自動生成
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】機械学習方法を用いた歯科用DVTボリュームからの再投影パノラマ図の自動生成
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/51 20240101AFI20240711BHJP
   A61B 6/00 20240101ALI20240711BHJP
【FI】
A61B6/51 510
A61B6/00 550Z
A61B6/00 560
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504245
(86)(22)【出願日】2022-07-11
(85)【翻訳文提出日】2024-02-20
(86)【国際出願番号】 EP2022069254
(87)【国際公開番号】W WO2023001612
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】21187468.0
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515304558
【氏名又は名称】デンツプライ・シロナ・インコーポレイテッド
(71)【出願人】
【識別番号】519410367
【氏名又は名称】シロナ・デンタル・システムズ・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベルトレフ、マルコ
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン、ティム
(72)【発明者】
【氏名】スタンニゲル、カイ
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA08
4C093AA12
4C093DA05
4C093FF16
4C093FF42
4C093FF45
(57)【要約】
本発明は、患者の歯科用DVTボリュームから投影パノラマ図(RPV)(1)を自動的に生成するための方法であって、(S1)機械学習方法を用いてDVTボリューム内で歯科関連解剖学的構造(2)を局所化するステップと、(S2)局所化された歯科関連解剖学的構造(2)の位置に基づいて案内曲線(3)を最適化することによって、案内曲線(3)を自動的に置くステップと、(S3)局所化された歯科関連解剖学的構造(2)が包含されるように、DVTボリューム内で手動ステップを有さずに、置かれた案内曲線(3)を用いて再投影パノラマ図(1)の投影領域(4)を定義するステップと、(S4)定義された投影領域(4)内でDVTボリュームを再投影することによって、再投影パノラマ図(1)を作成するステップとを備える、方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の歯科用DVTボリュームから再投影パノラマ図(RPV)(1)を自動的に生成するための方法であって、
(S1)機械学習方法を用いて前記DVTボリューム内で歯科関連解剖学的構造(2)を局所化するステップと、
(S2)前記局所化された歯科関連解剖学的構造(2)の位置に基づいて案内曲線を最適化することによって、前記案内曲線(3)を自動的に置くステップと、
(S3)前記局所化された歯科関連解剖学的構造(2)が包含されるように、前記DVTボリューム内で手動ステップを有さずに、前記置かれた案内曲線(3)を用いて前記再投影パノラマ図(1)の投影領域(4)を定義するステップと、
(S4)前記定義された投影領域(4)内で前記DVTボリュームを再投影することによって、前記再投影パノラマ図(1)を作成するステップとを備える、方法。
【請求項2】
前記局所化するステップ(S1)が、以下の変形形態:
(S1.1)閾値の上方に位置するボクセルによって前記歯科関連解剖学的構造(2)の位置を示すヒートマップに前記DVTボリュームを変換するために、少なくとも1つのトレーニングされたCNNを適用することによって前記歯科関連解剖学的構造(2)の中心(11)を局所化することと、
(S1.2)バウンディングボックスを出力する、トレーニングされた機械学習方法を用いて前記歯科関連解剖学的構造(2)の寸法を局所化し、決定することと、
(S1.3)セグメンテーションマスクを出力する、トレーニングされた機械学習方法を用いて前記歯科関連解剖学的構造(2)の正確な形状を局所化し、決定することと
のうちの1つを備えることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記案内曲線(3)が、以下:
自由に選択可能なノット点(10)および補間規則によって定義可能な曲線、
所定の曲線形状のセットから選択され、幾何変換のもとで適応され得る曲線
として得られる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記最適化が、次の基準:
前記案内曲線(3)と前記局所化された歯科関連解剖学的構造(2)との間の距離尺度を最小化すること、距離尺度が、
a)前記構造(2)と前記案内曲線(3)上のその最も近い垂直点との間の距離の和、
b)前記構造(2)と前記案内曲線(3)上のその最も近い垂直点との間の、いずれかの任意の距離メトリックによって算出された距離の、前記解剖学的構造(2)および/または曲線領域に応じて異なる加重値を用いた加重和であってもよい、と、
前記結果として得られたRPV(1)の美的特質を維持すること、ここにおいて、前記美的特質の尺度は、次の基準:前記RPV(1)の局所ひずみの回避、前記RPV(1)の撮像によって誘発された非対称性の低減の少なくとも1つに基づく、と、
自由に選択されたノット点(10)にまたがる曲線の場合の、ノット点(10)の数または多項式の次数によって決定される曲線複雑性の抑制と、
の1つまたは複数に関して実行される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記歯科関連解剖学的構造(2)が、次の構造:顎関節、顎骨、歯、根冠、インプラント、下顎孔、おとがい孔、切歯孔、大口蓋孔、眼窩下孔、筋突起、前鼻棘、後鼻棘、下顎管、切歯管の少なくとも1つであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記定義するステップ(S3)において、前記投影領域(4)が、固定された厚さまたは前記横断平面内で前記曲線に沿って事前に決定された厚さプロファイルを有する二次元表面まで、前記患者に対して横断する平面(6)内で前記案内曲線(3)を拡張し、その後、前記表面を前記患者の長手方向軸に沿って押し出すことによって決定される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記定義するステップ(S3)において、前記局所化するステップ(S1)において歯科関連解剖学的構造(2)が見つけられた前記横断平面内の前記投影領域(4)が、前記投影領域(4)が前記歯科関連解剖学的構造(2)を通って延びるように、その都度それぞれの投影方向に沿って局所的に変位される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記投影領域(4)の必要な変位が、歯科関連構造(2)を有する前記横断平面における全変位と、前記関連構造(2)と前記案内曲線(3)との間の適切に選択された距離から開始する無変位との間で補間される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記定義するステップ(S3)において、前記投影領域(4)の前記厚さ(D)が、前記歯科関連解剖学的構造(2)が前記投影領域(4)内に完全に、またはほとんどの部分に位置するように、局所的または全体的のいずれかに自動的に選択される、請求項6から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記局所化ステップ(S1)において、トレーニングのために、データ対が、DVTボリュームとアノテーションとを備え、前記アノテーションは、
前記局所化変形形態(S1.1)では、ヒートマップ、
前記局所化変形形態(S1.2)では、バウンディングボックス、
前記局所化変形形態(S1.3)では、セグメンテーションマスク
を有する、請求項2から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
コンピュータ支援DVTシステム(12)によって実行されたときに、前記コンピュータ支援DVTシステム(12)に請求項1から10のいずれか一項に記載の方法ステップを実行させるコンピュータ可読コードを備えるコンピュータプログラム。
【請求項12】
X線デバイス(13)と、請求項11に記載の前記コンピュータプログラムを実行するように構成されたコンピューティングユニット(19)とを備えるコンピュータ化されたDVTシステム(12)。
【請求項13】
請求項1から10のいずれか一項によって提供される、視覚化のためのデータセットの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者の歯科用DVTボリュームから再投影パノラマ図(RPV)を生成するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
歯科診断の分野では、パノラマX線断層撮影は、すべての歯ならびに顔の頭蓋骨の骨構造(顎骨、顎関節、および顎腔)の概観を1枚の画像に入れることを可能にする確立された重要なツールである。これは、特殊な撮像システムによって直接作成され得る。
【0003】
しかし、DVT撮像が患者の検査のために最初に必要とされる場合、または前回の検査から1つのそのような撮像しか利用可能でない場合、そのパノラマX線断層撮影に内容が近い概観もまた、DVTボリュームから3次元画像データを再投影することによってソフトウェアのサポートで算出され得る(以下では再投影パノラマ図またはRPVと称される)。図1は、典型的なRPVを示している。DVTボリュームからRPVを作成するために、通常、歯科関連解剖学的構造(歯列弓など)を可能な限り密に包囲するボリュームデータセットの湾曲したサブ領域が、選択される。この3次元サブ領域(以下では投影領域と称される)は、次いで、その二次元の外側または内側横表面上に(通常は湾曲線の法線に沿って画像データを累積することによって)投影され、その結果はその後、平面2D画像として表示される。
【0004】
3次元のRPVの投影領域の完全に自由な手動定義は、多大な労力と、ユーザの空間想像力に対する高い要求とに関連付けられる。したがって、多くの既存のシステム(たとえば、Sicat Implant、Sidexis 4、Sante Dental)は、その代わりに、調整可能な厚さ(D’)によって横断平面において二次元表面まで最初に拡張される、横断平面において患者に関して定義された案内曲線を使用する。図2は、図1の基本とは異なるDVTボリュームの横断平面内の案内曲線(点線)を示す。その横断平面で導出された投影領域の前部および後部の境界表面のセクションは、実線で示される。
【0005】
DVTボリューム内の3次元投影領域は、次いで、患者の長手方向軸に沿った線形押し出しによってこの二次元表面から決定される。図3は、患者の長手方向軸(z)に沿った案内曲線の線形押し出しの後の、3次元投影領域の前部および後部の境界表面を示す。図1の例は、従来技術の再投影に好適な歯科解剖学的形態を有する頭蓋骨のRPVを示し、ここでは、上顎および下顎は、相対的に類似の形状を有しており、患者の長手方向軸に沿って良好に重複している。したがって、すべての関連する解剖学的構造もまた、RPV内にマッピングされている。
【0006】
投影領域の簡易化された決定(二次元案内曲線のみの指定、およびその後の3次元への線形押し出し)により、RPVの領域を手動で決定することがより容易になるが、歯列弓の解剖学的形態が「縦方向に上方向に」押し出された投影領域に完全にフィットしないという問題が起こることが多い。しばしば、そのような場合、一方の歯列弓が良好に覆われるが、他方が覆われないように、案内曲線の位置を選択することが可能である。従来技術の再投影に好適ではないそのような歯科解剖学的形態を有する頭蓋骨におけるRPVの一例が、図4および図5に示されている。ここでは、上顎および下顎は、互いからずれている。図4は、下顎に良好にフィットする案内曲線を示す(左:案内曲線(点線)および投影領域(実線間)を有する横断平面)。右:左に示される横断平面の高さの位置的な表示を有する結果として得られたRPV。図5は、次に、上顎内に位置する横断平面における図4からのこの案内曲線を示す。この曲線が、上顎に上手くフィットせず、したがって、結果として得られた投影領域から突起する前歯(楕円内)が、RPV内にマッピングされていないことが明確に分かる。案内曲線から投影領域を決定する際に大きい厚さを選択することにより、ずれて重なり合う上顎と下顎の両方も投影領域内に含まれるという可能性は高まる。しかし、この手法の欠点は、骨構造がよりぼやけ、また、それと同時に軟質組織成分がますます含まれていく結果、RPVの全体的なコントラストが低下することである。したがって、全体として、現況技術によるRPVの作成は、好適でない解剖学的形態を有する患者では問題となる。
【0007】
案内曲線を置くことにより、臨床医が投影領域を決定することはより容易になるが、この手動による処理ステップは、臨床医にとって時間がかかるものであり続ける。これを回避するために、RPVの案内曲線を自動的に生成するための方法が知られており、この方法は、骨の歯列弓を1つまたは複数の横断スライス内で検出し、次いで、案内曲線をこの検出された領域内に置くために、閾値セグメンテーションまたはエッジ検出などの画像処理からの手法を使用する。しかし、画像処理によるこれらの手法は、金属シャドウイングによる明るい過剰照明などの画像アーティファクトの存在下で対象の領域を誤特定しやすく、したがってその後、RPVが、DVTボリューム内で映し出されたすべての歯科関連構造を最適に映さなくなることを招く可能性がある。
【発明の概要】
【0008】
本発明の1つの目的は、ユーザからの手動入力を必要とせずに、撮像された患者の歯科関連解剖学的構造をすべて映し出す、患者の歯科用DVTボリュームからRPVを自動的に生成するための方法を提供することである。
【0009】
本目的は、請求項1による方法によって達成される。従属請求項の主題は、さらなる開発および好ましい実施形態を定義する。
【0010】
本発明による方法は、患者の歯科用DVTボリュームから再投影パノラマ図(RPV)を自動的に生成するためのものである。方法は、次のステップ:機械学習方法を用いてDVTボリューム内で歯科関連解剖学的構造を局所化するステップと、局所化された歯科関連解剖学的構造の位置に基づいて案内曲線を最適化することによって、自動的に案内曲線を置くステップと、局所化された歯科関連解剖学的構造が包含されるように、DVTボリューム内で手動ステップを有さずに、置かれた案内曲線を用いて再投影パノラマ図の投影領域を定義するステップと、定義された投影領域内でDVTボリュームを再投影することによって、再投影パノラマ図を作成するステップとを備える。
【0011】
本発明の有利な効果は、知られている画像分析方法と比べて、医師にとって歯科的に重要でもある解剖学的構造を案内曲線がより一層直接的および特異的に探すため、案内曲線の自動的な配置を改善することである。したがって、これは、たとえば、閾値フィルタリングまたはエッジ検出よりも、画像アーティファクト、撮像の光密度におけるばらつき、および可変のノイズ特性によって影響されにくい。
【0012】
以下の説明において、本発明は、例示的な実施形態を参照し、図を参照しながらより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】従来技術による典型的な再投影パノラマ図。
図2】従来技術によるDVTボリュームの横断平面内で手動で導出された投影領域の案内曲線の図。
図3】従来技術による、案内曲線からの線形押し出しによって決定された投影領域を示す図。
図4】DVTボリューム内に映し出された下顎歯列弓と良好にフィットする、従来技術によって導出された投影領域を有する案内曲線を示す図。
図5】DVTボリューム内に映し出された上顎歯列弓と上手く整合しない、従来技術によって導出された投影領域を有する同じ案内曲線を示す図。
図6】本発明の1つの実施形態による、歯科関連解剖学的構造に局所的に適応された投影領域を貫通する横断図。
図7】歯科関連解剖学的構造に適応された図6からの投影領域の3次元図。
図8】本発明の1つの実施形態による再投影パノラマ図。
図9】本発明の1つの実施形態によるDVT X線システムの概略図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明による方法は、患者の歯科用DVTボリュームから再投影パノラマ図(1)を自動的に生成するために使用される。
【0015】
方法は、ステップS1からS4を備える。ステップS1では、歯科関連解剖学的構造(2)が、機械学習方法を用いてDVTボリューム内で局所化される。図6は、局所化された歯科関連解剖学的構造(2)を有するDVTボリューム内の横断平面(6)を示す。
【0016】
歯科関連解剖学的構造(2)は、次の構造とすることができる:顎関節、顎骨、歯、根冠、インプラント、下顎孔、おとがい孔、切歯孔、大口蓋孔、眼窩下孔、筋突起、前鼻棘、後鼻棘、下顎管、切歯管。
【0017】
ステップS2において、案内曲線(3)が、局所化された歯科関連解剖学的構造(2)の位置に基づいてこれを最適化することによって、自動的に置かれる。この配置および最適化は、以下でより詳細に説明される。図6は、案内曲線(3)が置かれたDVTボリューム内の横断平面(6)を示す。
【0018】
ステップ(S3)において、再投影パノラマ図(1)の投影領域(4)が、局所化された歯科関連解剖学的構造(2)が包含されるように、DVTボリューム内で手動ステップを有することなく、置かれた案内曲線(3)を用いて定義される。図6は、局所化された歯科関連解剖学的構造(2)を包含する定義された投影領域(4)を有するDVTボリューム内の横断平面(6)を示す。
【0019】
ステップS4において、再投影パノラマ図(1)は、定義された投影領域(4)内でDVTボリュームを再投影することによって生成される。図8は、この方法によって生成された再投影パノラマ図(1)を示す。
【0020】
図6の投影領域から得られるRPVは、図8に示される。投影領域の解剖学的形態に適正な調整の結果、上顎のすべての切歯が映し出されていることが明確に分かる。これは、切歯が表示されない図5内の楕円によってマークされた領域と直接比較すると特に明確である、本発明の好ましい効果を示している。
【0021】
ステップS1において、方法は、ハードウエアまたはソフトウェアによって実装され得る、機械学習方法、特にニューラルネットワークを使用する。ニューラルネットワークは、以下の説明において後でより詳細に説明される。DVTボリュームは、DVT X線システム(12)によってニューラルネットワークに提供される。図9は、DVTボリュームに生画像データを提供するDVT X線システム(12)の例示的な実施形態を示す。本発明による方法は、コンピュータ実装可能方法であり、ニューラルネットワークの出力の算出がDVTボリュームの所与の入力によって実行されるコンピュータ(9)上に実装され得る。図9に示されるように、コンピュータ化されたDVTシステム(12)は、患者撮像を実行し、単一の2D画像またはサイノグラムを生成するためのX線デバイス(13)を含む。X線デバイス(13)は、撮像中に患者の頭部周りで回転されるX線源(14)およびX線検出器(15)を有する。患者の頭部は、バイト(18)および頭部固定具(17)によってX線デバイス内で位置決めされる。コンピュータ化されたDVT X線システム(12)は、制御ユニット(16)と、好ましくはX線デバイス(13)に接続可能なコンピュータ(19)またはコンピューティングユニットと、好ましくは、とりわけデータセットを視覚化するためのディスプレイ(20)とを備える。コンピュータ(19)は、ローカルエリアネットワーク(図示されず)を介して、または代替的にインターネットを介してX線装置(13)に接続されてもよい。コンピュータ(19)は、クラウドの一部であってもよい。代替的には、コンピュータ(19)は、X線デバイス(13)に組み込まれてもよい。DVTボリュームの算出は、代替的に、クラウド内で行われてもよい。コンピュータ(19)は、コンピュータプログラムを実行し、ディスプレイ(20)上での視覚化のためなどのデータセットを提供する。ディスプレイ(20)は、x線デバイス(13)から空間的に分離されてもよい。好ましくは、コンピュータ(19)はまた、X線デバイス(13)を制御してもよい。代替的には、別個のコンピュータが、制御および再構築に使用されてもよい。この目的のために、本発明はまた、コンピュータ可読コードを有するコンピュータプログラムを備える。コンピュータプログラムは、データ記憶デバイス上に局所的に、またはクラウド内に提供されてもよい。
【0022】
ニューラルネットワークは、DVTシステム(12)に統合されて提供され得る。代替的には、ニューラルネットワークは、別個に提供されてもよい。DVTシステム(12)は、ニューラルネットワークに局所的に、またはネットワークを介して接続され得る。
【0023】
本発明によれば、上記の実施形態によって生成されたデータセットは、好ましくはディスプレイ(20)または印刷によって、視覚化のために、特に診断目的で医師に提示されてもよい。
【0024】
代替的な実施形態では、異なる変形形態が、局所化ステップS1において使用されてもよい。
【0025】
第1の実施形態S1.1では、歯科関連解剖学的構造(2)の中心点(11)(図6を参照)は、閾値の上方に位置するボクセルによって歯科関連解剖学的構造(2)の位置を示すヒートマップにDVTボリュームを変換するために、少なくとも1つのトレーニングされたCNNを適用することによって局所化される。図6は、局所化された歯科関連解剖学的構造(2)の中心点(11)を有するDVTボリューム内の横断平面(6)を示す。この実施形態は、中心点を局所化するために必要とされるDVT画像データの解像度が他の実施形態に比べて低く、したがって、ニューラルネットワークアプリケーションがDVTボリュームのダウンスケールバージョンで実行され得るという利点を有する。これは、3次元ボリュームデータでは、たとえば、解像度を半分にすると、処理されなければならない画像要素は1/8だけであるという事実に至るため、算出を非常に加速させる。ユーザに対する、RPVを提供する際の遅れは、こうして回避され得る。
【0026】
第2の実施形態S1.2では、歯科関連解剖学的構造(2)の寸法は、それぞれの構造の周りのバウンディングボックス(図示されず)を算出する、トレーニングされた機械学習方法を用いて位置付けられ、決定される。この実施形態は、前記構造(2)の全体寸法が投影領域(4)を決定する際により正確に知られており、したがって、投影領域(4)がより良好にキャプチャされ得るという利点を有する。また、投影領域の厚さ(D)の適応的選択が、こうして可能である。厚さの適応的選択は、平面内の交差されたすべてのバウンディングボックスがちょうど包含されるようになされてもよい。代替的には、曲線に沿って事前に決定された厚さプロファイルが、使用されてもよい。
【0027】
第3の変形形態S1.3では、歯科関連解剖学的構造(2)の正確な形状は、セグメンテーションマスク(図示されず)を出力する、トレーニングされた機械学習方法によって決定される。この実施形態は、解剖学的構造(2)の正確な形状についての完全な情報が利用可能であり、したがって、投影領域(4)がこれらに最適に適応され得るという利点を有する。
【0028】
変形形態S1.1、S1.2、およびS1.3において使用されるニューラルネットワークは、DVTボリュームおよびアノテーションを有するデータ対によってトレーニングされ得る。これらのアノテーションは、局所化変形形態(S1.1)におけるヒートマップ、局所化変形形態(S1.2)におけるバウンディングボックス、および局所化変形形態(S1.3)におけるセグメンテーションマスクである。これらは、自動的にまたは手動で生成され得る。
【0029】
1つの実施形態では、案内曲線(3)は、次のように得られる。曲線(3’)(図6を参照)は、自由に選択可能なノット点(10)および補間規則(たとえばスプラインまたは多項式)によって定義され得る。代替的には、曲線(3’)は、所与の曲線形状のセットから選択され、幾何変換(たとえば、並進、回転、変形またはスケーリング)のもとで適応される。ノット点(10)の自由選択は、案内曲線(3)がすべての歯科関連解剖学的構造(2)に共通するコースをすでに最適に再生することができており、したがって投影領域(4)の局所調整が低減され得るという利点を有する。他方では、案内曲線(3)を所定の曲線形状に制限することは、その形状が、既存のシステムからのユーザにすでに似ており、その形状から得られる画像印象が温存されるという利点を有する。これは、ユーザがRPVを解釈するのをより容易にする。
【0030】
1つの実施形態では、最適化は、以下の基準(i)、(ii)および(iii)の1つまたは複数に関して実行される。
【0031】
第1の基準(i)によれば、たとえば、案内曲線(3)と局所化された歯科関連解剖学的構造(2)との間の距離の和は、最小化され得る。次のものが距離尺度として使用されてもよい:a)構造(2)と案内曲線(3)上のその最も近い垂直点との間の距離の和、またはb)前記構造(2)と案内曲線(3)上のその最も近い垂直点との間の、いずれかの任意の距離メトリックによって算出された距離の、解剖学的構造(2)および/または曲線領域に応じて異なる加重値を用いた加重和。
【0032】
第2の基準(ii)によれば、結果とした得られた再投影パノラマ図(1)の美的特質が取得され得る。美的特質の尺度として、次のさらなる基準の少なくとも1つが基本として得られ得る:RPV(1)の局所ひずみ、RPV(1)の撮像関連非対称性。
【0033】
第3の基準(iii)によれば、自由に選択されるノット点(10)にまたがる曲線(3’)の場合、ノット点(10)の数または多項式の次数によって決定される曲線複雑性は、抑制され得る。
【0034】
以下では、定義するステップ(S3)は、実施形態の1つによってより詳細に説明される。図7に示されるように、定義するステップ(S3)では、位置特定するステップ(S1)において歯科関連解剖学的構造(2)が見つけられた横断平面(6)内の投影領域(4)は、投影領域(4)が歯科関連解剖学的構造(2)を通過するように、それぞれの投影方向(すなわち案内曲線の法線)それぞれに沿ってシフトされる。投影領域(4)の必要な変位は、好ましくは、歯科関連構造を有する横断平面(6)における全変位と、関連構造と案内曲線との間の適切に選択された距離からの無変位との間で補間される。これは、見つけられた構造(2)だけがその3次元空間環境において投影領域(4)の形状に影響することを保証する。補間関数を選択する際、放射ガウス関数などのさまざまな手法が可能である。投影領域(4)のそのような局所的適応の一例が、図6および図7で分かる。歯科関連解剖学的構造(2)(上側犬歯)は、投影領域中心の外方向のシフトを生じさせており、補間により、これは、距離が増すにつれて初期位置に戻る。
【0035】
好ましいさらなる実施形態では、投影領域(4)は、好ましくは、固定された厚さまたは横断平面内で曲線に沿って事前に決定された厚さプロファイルを有する二次元表面を形成するために患者に対して横断平面(6)内で案内曲線(3)を拡張し、次いで、この表面を患者の長手方向軸に沿って押し出すことによって、定義ステップ(S3)において決定される。それにより、局所化ステップ(S1)において歯科関連解剖学的構造(2)が見つけられた横断平面内の投影領域(4)は、投影領域(4)が歯科関連解剖学的構造(2)を通過するように、その都度それぞれの投影方向に沿って局所的に変位される。それにより、投影領域(4)の厚さ(D)は、歯科関連解剖学的構造(2)が投影領域(4)内に完全に、またはほとんどの部分に位置するように、局所的または全体的のいずれかに自動的に選択される。
【0036】
図に示される参照番号は、例示的な実施形態の説明において参照される以下に挙げられる要素を示す。
【符号の説明】
【0037】
1 再投影パノラマ図(RPV)
2 歯科関連解剖学的構造
3,3’ 案内曲線、曲線
4 投影領域
5 縦方向押し出し軸
6 横断平面
7 線形押し出し
8 下歯列弓
9 上側弓
10 ノット点
11 中心点
12 DVTシステム
13 X線デバイス
14 X線源
15 X線検出器
16 制御ユニット
17 頭部固定具
18 バイト
19 コンピュータ
20 ディスプレイ
D (横断平面(6)内の)投影領域(4)の厚さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-06-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の歯科用DVTボリュームから再投影パノラマ図(RPV)(1)を自動的に生成するための方法であって、
(S1)機械学習方法を用いて前記DVTボリューム内で歯科関連解剖学的構造(2)を局所化するステップと、
(S2)前記局所化された歯科関連解剖学的構造(2)の位置に基づいて案内曲線を最適化することによって、前記案内曲線(3)を自動的に置くステップと、
(S3)前記局所化された歯科関連解剖学的構造(2)が包含されるように、前記DVTボリューム内で手動ステップを有さずに、前記置かれた案内曲線(3)を用いて前記再投影パノラマ図(1)の投影領域(4)を定義するステップと、
(S4)前記定義された投影領域(4)内で前記DVTボリュームを再投影することによって、前記再投影パノラマ図(1)を作成するステップとを備える、方法。
【請求項2】
前記局所化するステップ(S1)が、以下の変形形態:
(S1.1)閾値の上方に位置するボクセルによって前記歯科関連解剖学的構造(2)の位置を示すヒートマップに前記DVTボリュームを変換するために、少なくとも1つのトレーニングされたCNNを適用することによって前記歯科関連解剖学的構造(2)の中心(11)を局所化することと、
(S1.2)バウンディングボックスを出力する、トレーニングされた機械学習方法を用いて前記歯科関連解剖学的構造(2)の寸法を局所化し、決定することと、
(S1.3)セグメンテーションマスクを出力する、トレーニングされた機械学習方法を用いて前記歯科関連解剖学的構造(2)の正確な形状を局所化し、決定することと
のうちの1つを備えることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記案内曲線(3)が、以下:
自由に選択可能なノット点(10)および補間規則によって定義可能な曲線、
所定の曲線形状のセットから選択され、幾何変換のもとで適応され得る曲線
として得られる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記最適化が、次の基準:
前記案内曲線(3)と前記局所化された歯科関連解剖学的構造(2)との間の距離尺度を最小化すること、距離尺度が、
a)前記構造(2)と前記案内曲線(3)上のその最も近い垂直点との間の距離の和、
b)前記構造(2)と前記案内曲線(3)上のその最も近い垂直点との間の、いずれかの任意の距離メトリックによって算出された距離の、前記解剖学的構造(2)および/または曲線領域に応じて異なる加重値を用いた加重和であってもよい、と、
前記結果として得られたRPV(1)の美的特質を維持すること、ここにおいて、前記美的特質の尺度は、次の基準:前記RPV(1)の局所ひずみの回避、前記RPV(1)の撮像によって誘発された非対称性の低減の少なくとも1つに基づく、と、
自由に選択されたノット点(10)にまたがる曲線の場合の、ノット点(10)の数または多項式の次数によって決定される曲線複雑性の抑制と、
の1つまたは複数に関して実行される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記歯科関連解剖学的構造(2)が、次の構造:顎関節、顎骨、歯、根冠、インプラント、下顎孔、おとがい孔、切歯孔、大口蓋孔、眼窩下孔、筋突起、前鼻棘、後鼻棘、下顎管、切歯管の少なくとも1つであることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
前記定義するステップ(S3)において、前記投影領域(4)が、固定された厚さまたは前記横断平面内で前記曲線に沿って事前に決定された厚さプロファイルを有する二次元表面まで、前記患者に対して横断する平面(6)内で前記案内曲線(3)を拡張し、その後、前記表面を前記患者の長手方向軸に沿って押し出すことによって決定される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項7】
前記定義するステップ(S3)において、前記局所化するステップ(S1)において歯科関連解剖学的構造(2)が見つけられた前記横断平面内の前記投影領域(4)が、前記投影領域(4)が前記歯科関連解剖学的構造(2)を通って延びるように、その都度それぞれの投影方向に沿って局所的に変位される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記投影領域(4)の必要な変位が、歯科関連構造(2)を有する前記横断平面における全変位と、前記関連構造(2)と前記案内曲線(3)との間の適切に選択された距離から開始する無変位との間で補間される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記定義するステップ(S3)において、前記投影領域(4)の前記厚さ(D)が、前記歯科関連解剖学的構造(2)が前記投影領域(4)内に完全に、またはほとんどの部分に位置するように、局所的または全体的のいずれかに自動的に選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記局所化ステップ(S1)において、トレーニングのために、データ対が、DVTボリュームとアノテーションとを備え、前記アノテーションは、
前記局所化変形形態(S1.1)では、ヒートマップ、
前記局所化変形形態(S1.2)では、バウンディングボックス、
前記局所化変形形態(S1.3)では、セグメンテーションマスク
を有する、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
コンピュータ支援DVTシステム(12)によって実行されたときに、前記コンピュータ支援DVTシステム(12)に請求項1または2に記載の方法ステップを実行させるコンピュータ可読コードを備えるコンピュータプログラム。
【請求項12】
X線デバイス(13)と、請求項11に記載の前記コンピュータプログラムを実行するように構成されたコンピューティングユニット(19)とを備えるコンピュータ化されたDVTシステム(12)。
【請求項13】
請求項1または2に記載の方法によって提供される、視覚化のためのデータセットの使用。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0037】
1 再投影パノラマ図(RPV)
2 歯科関連解剖学的構造
3,3’ 案内曲線、曲線
4 投影領域
5 縦方向押し出し軸
6 横断平面
7 線形押し出し
8 下歯列弓
9 上側弓
10 ノット点
11 中心点
12 DVTシステム
13 X線デバイス
14 X線源
15 X線検出器
16 制御ユニット
17 頭部固定具
18 バイト
19 コンピュータ
20 ディスプレイ
D (横断平面(6)内の)投影領域(4)の厚さ
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
患者の歯科用DVTボリュームから再投影パノラマ図(RPV)(1)を自動的に生成するための方法であって、
(S1)機械学習方法を用いて前記DVTボリューム内で歯科関連解剖学的構造(2)を局所化するステップと、
(S2)前記局所化された歯科関連解剖学的構造(2)の位置に基づいて案内曲線を最適化することによって、前記案内曲線(3)を自動的に置くステップと、
(S3)前記局所化された歯科関連解剖学的構造(2)が包含されるように、前記DVTボリューム内で手動ステップを有さずに、前記置かれた案内曲線(3)を用いて前記再投影パノラマ図(1)の投影領域(4)を定義するステップと、
(S4)前記定義された投影領域(4)内で前記DVTボリュームを再投影することによって、前記再投影パノラマ図(1)を作成するステップとを備える、方法。
[C2]
前記局所化するステップ(S1)が、以下の変形形態:
(S1.1)閾値の上方に位置するボクセルによって前記歯科関連解剖学的構造(2)の位置を示すヒートマップに前記DVTボリュームを変換するために、少なくとも1つのトレーニングされたCNNを適用することによって前記歯科関連解剖学的構造(2)の中心(11)を局所化することと、
(S1.2)バウンディングボックスを出力する、トレーニングされた機械学習方法を用いて前記歯科関連解剖学的構造(2)の寸法を局所化し、決定することと、
(S1.3)セグメンテーションマスクを出力する、トレーニングされた機械学習方法を用いて前記歯科関連解剖学的構造(2)の正確な形状を局所化し、決定することと
のうちの1つを備えることを特徴とする、C1に記載の方法。
[C3]
前記案内曲線(3)が、以下:
自由に選択可能なノット点(10)および補間規則によって定義可能な曲線、
所定の曲線形状のセットから選択され、幾何変換のもとで適応され得る曲線
として得られる、C1または2に記載の方法。
[C4]
前記最適化が、次の基準:
前記案内曲線(3)と前記局所化された歯科関連解剖学的構造(2)との間の距離尺度を最小化すること、距離尺度が、
a)前記構造(2)と前記案内曲線(3)上のその最も近い垂直点との間の距離の和、
b)前記構造(2)と前記案内曲線(3)上のその最も近い垂直点との間の、いずれかの任意の距離メトリックによって算出された距離の、前記解剖学的構造(2)および/または曲線領域に応じて異なる加重値を用いた加重和であってもよい、と、
前記結果として得られたRPV(1)の美的特質を維持すること、ここにおいて、前記美的特質の尺度は、次の基準:前記RPV(1)の局所ひずみの回避、前記RPV(1)の撮像によって誘発された非対称性の低減の少なくとも1つに基づく、と、
自由に選択されたノット点(10)にまたがる曲線の場合の、ノット点(10)の数または多項式の次数によって決定される曲線複雑性の抑制と、
の1つまたは複数に関して実行される、C1から3のいずれか一項に記載の方法。
[C5]
前記歯科関連解剖学的構造(2)が、次の構造:顎関節、顎骨、歯、根冠、インプラント、下顎孔、おとがい孔、切歯孔、大口蓋孔、眼窩下孔、筋突起、前鼻棘、後鼻棘、下顎管、切歯管の少なくとも1つであることを特徴とする、C1から4のいずれか一項に記載の方法。
[C6]
前記定義するステップ(S3)において、前記投影領域(4)が、固定された厚さまたは前記横断平面内で前記曲線に沿って事前に決定された厚さプロファイルを有する二次元表面まで、前記患者に対して横断する平面(6)内で前記案内曲線(3)を拡張し、その後、前記表面を前記患者の長手方向軸に沿って押し出すことによって決定される、C1から5のいずれか一項に記載の方法。
[C7]
前記定義するステップ(S3)において、前記局所化するステップ(S1)において歯科関連解剖学的構造(2)が見つけられた前記横断平面内の前記投影領域(4)が、前記投影領域(4)が前記歯科関連解剖学的構造(2)を通って延びるように、その都度それぞれの投影方向に沿って局所的に変位される、C6に記載の方法。
[C8]
前記投影領域(4)の必要な変位が、歯科関連構造(2)を有する前記横断平面における全変位と、前記関連構造(2)と前記案内曲線(3)との間の適切に選択された距離から開始する無変位との間で補間される、C7に記載の方法。
[C9]
前記定義するステップ(S3)において、前記投影領域(4)の前記厚さ(D)が、前記歯科関連解剖学的構造(2)が前記投影領域(4)内に完全に、またはほとんどの部分に位置するように、局所的または全体的のいずれかに自動的に選択される、C6から8のいずれか一項に記載の方法。
[C10]
前記局所化ステップ(S1)において、トレーニングのために、データ対が、DVTボリュームとアノテーションとを備え、前記アノテーションは、
前記局所化変形形態(S1.1)では、ヒートマップ、
前記局所化変形形態(S1.2)では、バウンディングボックス、
前記局所化変形形態(S1.3)では、セグメンテーションマスク
を有する、C2から9のいずれか一項に記載の方法。
[C11]
コンピュータ支援DVTシステム(12)によって実行されたときに、前記コンピュータ支援DVTシステム(12)にC1から10のいずれか一項に記載の方法ステップを実行させるコンピュータ可読コードを備えるコンピュータプログラム。
[C12]
X線デバイス(13)と、C11に記載の前記コンピュータプログラムを実行するように構成されたコンピューティングユニット(19)とを備えるコンピュータ化されたDVTシステム(12)。
[C13]
C1から10のいずれか一項によって提供される、視覚化のためのデータセットの使用。
【国際調査報告】