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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】グリッドフレームワーク構造
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20240711BHJP
   B65G 1/14 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
B65G1/14 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504248
(86)(22)【出願日】2022-07-21
(85)【翻訳文提出日】2024-02-28
(86)【国際出願番号】 EP2022070473
(87)【国際公開番号】W WO2023001955
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】2110636.4
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515134368
【氏名又は名称】オカド・イノベーション・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】パークス、イアン
(72)【発明者】
【氏名】イングラム-テッド、アンドリュー
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022EE05
3F022FF00
3F022JJ11
3F022MM01
(57)【要約】
スタック中の1つ以上のコンテナを移動させるように動作可能な積み荷取り扱いデバイスを支持するためのグリッドフレームワーク構造であって、本グリッドフレームワーク構造は、複数の直立部材と、ここで、複数の直立部材は、保管コンテナが直立部材間に積み重ねられるための複数の垂直保管カラムを備える3次元支持フレームワーク構造を形成するように空間的に配置され、下部構造と、ここで、支持フレームワーク構造は、下部構造に据え付けられ、水平平面にあり、3次元支持フレームワーク構造に据え付けられたグリッド構造と、ここで、グリッド構造は、グリッド部材の第1のセットとグリッド部材の第2のセットとを備える複数のグリッド部材を備え、グリッド部材の第1のセットは、第1の方向に延在し、グリッド部材の第2のセットは、第2の方向に延在し、第2の方向は、複数のグリッド部材が複数のグリッドセルを備えるグリッドパターンで配置されるように、第1の方向に対して実質的に垂直であり、複数のグリッドセルの各々は、グリッド開口部を備え、を備える、グリッドフレームワーク構造において、グリッドフレームワーク構造は、安定性をグリッドフレームワーク構造に提供するために、下部構造に固着された第1の端部とグリッド構造に固定された第2の端部とを有する3次元支持フレームワーク構造内のそれぞれの垂直平面に複数の中実壁パネルの各々があるように、フレームワーク構造内に内部的に分散された複数の中実壁パネルを更に備えることを特徴とする、グリッドフレームワーク構造。
【選択図】図20
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリッドフレームワークシステムであって、
A)下部構造210と、
B)スタック12中の1つ以上のコンテナ10を移動させるように動作可能な積み荷取り扱いデバイス30を支持するためのグリッドフレームワーク構造114と
を備え、前記グリッドフレームワーク構造は、
i)複数の直立部材116と、ここで、複数の前記直立部材116は、保管コンテナが前記直立部材間に積み重ねられるための複数の垂直保管カラムを備える3次元支持フレームワーク構造214bを形成するように空間的に配置され、前記3次元支持フレームワーク構造214bは、前記下部構造210に据え付けられ、
ii)水平平面にあり、前記3次元支持フレームワーク構造214bに据え付けられたグリッド構造40と、ここで、前記グリッド構造40は、グリッド部材の第1のセット118とグリッド部材の第2のセット120とを備える複数のグリッド部材118、120を備え、前記グリッド部材の第1のセットは、第1の方向に延在し、前記グリッド部材の第2のセットは、第2の方向に延在し、前記第2の方向は、複数の前記グリッド部材が複数のグリッドセルを備えるグリッドパターンで配置されるように、前記第1の方向に対して実質的に垂直であり、複数の前記グリッドセルの各々は、グリッド開口部を備え、
を備える、グリッドフレームワークシステムにおいて、
前記グリッドフレームワーク構造114は、
安定性を前記グリッドフレームワーク構造114に提供するために、前記下部構造210に固着された第1の端部と前記グリッド構造40に固定された第2の端部とを有する前記3次元支持フレームワーク構造214b内のそれぞれの垂直平面に複数の中実壁パネル200の各々があるように、前記3次元支持フレームワーク構造214b内に内部的に分散された複数の前記中実壁パネル200を更に備えることを特徴とする、グリッドフレームワークシステム。
【請求項2】
複数の前記直立部材116は、複数の前記グリッド部材によってそれらの上端において相互接続され、前記グリッド部材の第1のセット118及び前記グリッド部材の第2のセット120は、複数の前記垂直保管カラムの各々がそれぞれのグリッド開口部の下方に位置するように、前記グリッド構造40中で交差する、請求項1に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項3】
複数の前記中実壁パネル200のうちの1つ以上は、一対の複数の前記直立部材116に固定される、請求項1又は2に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項4】
複数の前記中実壁パネル200は、複数の前記中実壁パネル200のうちの2つ以上が複数の前記直立部材116のうちの1つ以上によって分離されるように、前記フレームワーク構造内に空間的に分散される、請求項1~3のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項5】
複数の前記中実壁パネル200は、中実壁パネルの第1のセット及び中実壁パネルの第2のセットを備え、前記中実壁パネルの第1のセットは、前記第1の方向に延在し、前記中実壁パネルの第2のセットは、前記第2の方向に延在する、請求項4に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項6】
前記中実壁パネルの第1のセットは、前記第1の方向に沿って空間的に分散され、前記中実壁パネルの第2のセットは、前記第2の方向に沿って空間的に分散される、請求項5に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項7】
前記グリッドフレームワーク構造は、前記第1の方向に延在する第1の寸法と前記第2の方向に延在する第2の寸法とを有する、複数の前記直立部材116の自己支持型直線集合体であって、前記中実壁パネルの第1のセットは、前記中実壁パネルの第1のセットが前記第1の寸法に沿って部分的に延在するように、前記第1の方向に沿って空間的に分散され、前記中実壁パネルの第2のセットは、前記中実壁パネルの第2のセットが前記第2の寸法に沿って部分的に延在するように、前記第2の方向に沿って空間的に分散される、請求項6に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項8】
複数の前記中実壁パネル200のうちの1つ以上は、隣接する中実壁パネル200が1つ以上のグリッドセルによって離間されるように、前記フレームワーク構造内に空間的に分散される、請求項1~7のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項9】
複数の前記中実壁パネルの各々は、前記グリッド部材の第1のセット118及び前記グリッド部材の第2のセット120が前記グリッド構造中で交差するか又は交わる1つ以上のノードにおいて前記グリッド構造に固定される、請求項1~8のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項10】
複数の前記直立部材116の各々は、第1のタイプのキャッププレート58によって前記グリッド構造に固定され、複数の前記中実壁パネルの各々は、第2のタイプのキャッププレート258によって前記グリッド構造に固定され、前記第1のタイプのキャッププレート58及び前記第2のタイプのキャッププレート258は各々、4つの垂直な端部60を有する十字形260を有し、前記4つの垂直な端部の各々は、前記第1の方向及び前記第2の方向に延在する複数の前記グリッド部材のうちの少なくとも1つと接続するように構成される、請求項9に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項11】
複数の前記中実壁パネル200の各々は、ブラケット262によってそのそれぞれの第2のタイプのキャッププレート258に固定される、請求項10に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項12】
前記ブラケット262は、前記中実壁パネルの最上部分を受け入れるために前記中実壁パネル200の厚さに対応して離間された下向きに延在するブラケット部材264を有するL字形である、請求項11に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項13】
複数の前記中実壁パネル200の各々は、前記中実壁パネルの両側に固定部材268を備える第2のタイプの直立部材によってそのそれぞれの第2のタイプのキャッププレート258に固定され、前記中実壁パネル200の両側の前記固定部材268は、前記中実壁パネル200の両側の前記固定部材268の上端が前記第2のタイプのキャッププレート258に固定されるように、前記下部構造210と前記グリッド構造40との間の前記中実壁パネル200に沿って少なくとも部分的に垂直に延在する、請求項10~12のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項14】
複数の前記直立部材116の各々は、中空中央断面を有する断面を有し、前記第1のタイプのキャッププレート58は、前記中空中央断面中にスナップフィットされるように配置されたスピゴット62を備える、請求項10~13のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項15】
複数の前記中実壁パネルのうちの1つ以上の幅は、複数の前記グリッドセルにわたって延在する、請求項1~14のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項16】
複数の前記中実壁パネル200のうちの前記1つ以上の幅は、1:Xの比で複数の前記グリッドセルにわたって延在し、ここで、Xは、1~5の範囲内である、請求項15に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項17】
前記第1又は第2の方向に延在する複数の前記中実壁パネルのうちの前記1つ以上の幅は、前記下部構造210への複数の前記中実壁パネル200のうちの前記1つ以上の固着の深さに反比例する、請求項15又は16に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項18】
前記固着の深さは、前記下部構造の深さに依存する、請求項17に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項19】
複数の前記中実壁パネル200のうちの前記1つ以上は、共に接合された複数の中実壁セグメント280を備える、請求項15~18のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項20】
複数の前記中実壁パネル200のうちの1つ以上は、外部板金プレート204間に挟まれた内部コア202を有する積層パネルを備える、請求項1~19のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項21】
前記内部コア202は、樹脂母材内に埋め込まれた鉱物繊維を備える複合材を備える、請求項20に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項22】
前記内部コア202は、上向きに延在するフレーム部材206の頂部及び底部において水平フレーム部材208によって共に接続された前記上向きに延在するフレーム部材を備える内部フレームを備える、請求項20又は21に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項23】
頂部及び底部において前記上向きに延在するフレーム部材206を接続する前記水平フレーム部材208の各々は、U字形チャネルを備える、請求項22に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項24】
複数の前記中実壁パネル200の各々は、1つ以上のボルトによって前記下部構造210に固着される、請求項1~23のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項25】
前記下部構造210は、コンクリートを備える、請求項1~24のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項26】
前記直立部材116のうちの1つ以上は、前記直立部材の高さを調節するための伸長可能な部分94を備える調節可能な足部90をその下端に備える、請求項1~25のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項27】
前記伸長可能な部分は、前記直立部材116の下端においてプッシュフィットキャップ96と螺合するねじ山付きスピンドル94を備える、請求項26に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項28】
複数の前記中実壁パネル200のうちの1つ以上は、前記3次元支持フレームワーク構造214b内に1つ以上のゾーンを作成するように前記3次元支持フレームワーク構造中に配置される、請求項1~27のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項29】
複数の前記中実壁パネル200のうちの1つ以上は、前記3次元支持フレームワーク構造内に防火障壁を作成するための耐火材料を備える防火帯を備える、請求項1~28のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項30】
保管及び取り出しシステム1であって、
i)請求項1~29のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステムと、
ii)前記グリッド構造40の下方に位置する保管カラム中に配置されたコンテナ10の複数のスタック12と、ここにおいて、各保管カラムは、グリッドセルの下方に垂直に位置し、
iii)前記スタック中に積み重ねられたコンテナを持ち上げて移動させるための複数の積み荷取り扱いデバイス30と
を備え、複数の前記積み荷取り扱いデバイス30は、前記グリッド構造40を通って前記コンテナにアクセスするために、前記保管カラムの上方の前記グリッド構造40上を横方向に移動するように遠隔操作され、複数の前記積み荷取り扱いデバイスの各々は、
a)前記グリッド構造上で前記積み荷取り扱いデバイスを案内するための車輪組み立て体と、
b)前記グリッド構造の上方に位置するコンテナ受け入れ空間と、
c)単一のコンテナをスタックから前記コンテナ受け入れ空間中に持ち上げるように配置された持ち上げデバイスと
を備える、保管及び取り出しシステム1。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グリッドフレームワーク構造中に積み重ねられた保管コンテナ又は容器を取り扱うための、グリッドフレームワーク構造上に位置するトラック上の遠隔操作される積み荷取り扱いデバイスの分野に関し、より具体的には、遠隔操作される積み荷取り扱いデバイスを支持するためのグリッドフレームワーク構造に関する。
【背景技術】
【0002】
保管コンテナ/容器が互いの上に積み重ねられた3次元保管グリッド構造を備える保管システム1は、良く知られている。PCT公報第WO2015/185628A号(Ocado)は、容器又はコンテナのスタックがグリッドフレームワーク構造内に配置される既知の保管及びフルフィルメントシステムを説明している。容器又はコンテナは、グリッドフレームワーク構造の頂部に位置するトラック上で遠隔操作可能な積み荷取り扱いデバイスによってアクセスされる。このタイプのシステムは、添付図面の図1~3に概略的に例示する。
【0003】
図1及び2に示すように、容器若しくはコンテナ又は保管コンテナ10として知られる積み重ね可能なコンテナは、互いの上に積み重ねられて、スタック12を形成する。スタック12は、倉庫又は製造環境におけるグリッドフレームワーク構造14中に配置される。グリッドフレームワークは、複数の保管カラム又はグリッドカラムで構成される。グリッドフレームワーク構造中の各グリッドは、コンテナのスタックを保管するための少なくとも1つのグリッドカラムを有する。図1は、グリッドフレームワーク構造14の概略斜視図であり、図2は、フレームワーク構造14内に配置された容器10のスタック12を示す上面図である。各容器10は、典型的には、複数の製品アイテム(図示せず)を保持し、容器10内の製品アイテムは、同一であり得るか、又は用途に応じて異なる製品タイプであり得る。
【0004】
グリッドフレームワーク構造14は、水平部材18、20を支持する複数の直立部材又は直立カラム16を備える。平行な水平グリッド部材の第1のセット18は、平行な水平グリッド部材の第2のセット20に対して垂直に配置され、直立部材16によって支持された複数の水平グリッドセル又はグリッド空間を備えるグリッド構造を形成するようにグリッドパターンで配置される。部材16、18、20は、典型的には、金属から製造され、典型的には、共に溶接若しくはボルト留めされるか、又は両方の組み合わせである。容器10は、グリッドフレームワーク構造14の部材16、18、20間に積み重ねられ、そのため、グリッドフレームワーク構造14は、容器10のスタック12の水平移動を防ぎ、容器10の垂直移動を案内する。
【0005】
グリッドフレームワーク構造14の頂部レベルは、スタック12の頂部にわたってグリッドパターンで配置されたレール22を含む。加えて図3を参照すると、レール22は、複数の積み荷取り扱いデバイス30を支持する。平行なレール22の第1のセット22aは、グリッドフレームワーク構造14の頂部にわたる第1の方向(例えばX方向)へのロボット積み荷取り扱いデバイス30の移動を案内し、第1のセット22aに対して垂直に配置された平行なレール22の第2のセット22bは、第1の方向に対して垂直な第2の方向(例えばY方向)への積み荷取り扱いデバイス30の移動を案内する。このようにして、レール22は、水平なX-Y平面において2次元で横方向にロボット積み荷取り扱いデバイス30の移動を可能にし、そのため、積み荷取り扱いデバイス30を、スタック12のうちのいずれの上方の位置にも移動させることができる。
【0006】
車体32を備える、図4及び5に示す既知の積み荷取り扱いデバイス30が、参照により本明細書に援用されるPCT特許公報第WO2015/019055号(Ocado)に説明されており、ここで、各積み荷取り扱いデバイス30は、グリッドフレームワーク構造14の1つのグリッド空間のみをカバーする。ここで、積み荷取り扱いデバイス30は、第1の方向へのデバイスの移動を案内するためにレール又はトラックの第1のセットと係合するための、車体32の前部上の一対の車輪及び車体32の後部上の一対の車輪34から成る車輪の第1のセット34と、第2の方向へのデバイスの移動を案内するためにレール又はトラックの第2のセットと係合するための、車体32の各側部上の一対の車輪36から成る車輪の第2のセット36とを備える車輪組み立て体を備える。車輪のセットの各々は、それぞれレールに沿ってx方向及びy方向への車両の移動を可能にするように駆動される。車輪の一方又は両方のセットを垂直に移動させて、車輪の各セットをそれぞれのレールから離して持ち上げることができ、それによって、車両が所望の方向に移動することを可能にする。
【0007】
積み荷取り扱いデバイス30は、上方から保管コンテナを持ち上げるための持ち上げデバイス又はクレーン機構を装備される。クレーン機構は、スプール又はリール(図示せず)上に巻き付けられたウィンチテザー又はケーブル38と、グラバーデバイス39とを備える。持ち上げデバイスは、垂直方向に延在し、保管コンテナ10への解放可能な接続のために、別名グラバーデバイスとして知られる持ち上げフレーム39の4つの角部の近くに又は4つの角部に接続された持ち上げテザー38のセット(グラバーデバイスの4つの角部の各々の近くに1つのテザー)を備える。グラバーデバイス39は、保管コンテナ10の頂部を解放可能に把持して、図1及び2に示すタイプの保管システム中のコンテナのスタックから保管コンテナ10を持ち上げるように構成される。
【0008】
車輪34、36は、下部において、コンテナ受け入れ空間40として知られる空洞又は凹部の周囲の周りに配置される。凹部は、図5(a)及び(b)に示すように、コンテナ10がクレーン機構によって持ち上げられたときにコンテナ10を収容するようなサイズにされる。凹部中にあるとき、コンテナは、下のレールから離れて持ち上げられ、そのため、車両は、異なる場所に横方向に移動することができる。目標の場所、例えば別のスタック、保管システム中のアクセス地点又はベルトコンベアに到達すると、容器又はコンテナを、コンテナ受け入れ部分から下降させ、グラバーデバイスから解放することができる。
【0009】
しかしながら、グリッドフレームワーク構造は、様々な外力及び内力を受ける。これらは、地面の組成又は土壌型に起因する可能性がある地面の動き、グリッドフレームワーク構造上の積み荷取り扱いデバイス(100kgを超える重さであり得る)の移動によって発生する力、近くの建造物、列車などの移動車両の結果としての動き、又は地震若しくは嵐の間の動きさえも含むが、それらに限定されない。グリッドフレームワークによって経験されるそのような外力の結果としての動きの間に、グリッドフレームワーク構造内の個々の要素を無傷に保つことが最も重要である。
【0010】
グリッドフレームワーク構造の安定性を確実にするために、先行技術の保管システムは、グリッド内に又はグリッドの周囲に少なくとも部分的に沿って配置された様々な支持体及び筋交いに大きく依存する。しかしながら、内力及び外力からグリッドフレームワーク構造を安定化させるために様々な支持体及び筋交い(動き防止ブレース)を使用することは、いくつかの理由により不利である。支持体及び筋交いは、コンテナを保管するためにグリッドが利用することができる空間又はエリアを占有し、コンテナの保管のために利用可能な空間又はエリアの最適な使用を妨げる。どの補助グリッド支持構造も、建物の内壁などの周囲の構造への接続を必要とすることが多く、支持構造を必要とすることは、コスト効率が高くないため、支持構造の必要性は、グリッドフレームワーク構造の位置付けのために利用可能な選択肢を制限し得る。
【0011】
WO2019/101367(Autostore Technology AS)は、自動保管システムの保管グリッド構造に一体化するためのグリッド支持構造を教示している。グリッド支持構造は、複数の垂直方向に傾斜した支持支柱によって相互接続された4つの保管カラムで構成される。保管カラムプロファイルは、中空中央断面と4つの角部断面とを備える断面を有し、各角部断面は、保管容器の角部を収容するための2つの垂直な容器案内プレートを備える。支持支柱は、コンテナ又は保管容器のスタックを収容するための保管カラムの能力を損なわないように、支持支柱が2つの平行な案内プレート間に嵌まることを可能にする幅を有する。
【0012】
このことから、自立型保管グリッドを提供するように、又は少なくともそれほど大規模でない補助グリッド支持構造を必要とするように、コンテナの保管のために利用可能な空間又はエリアに対する影響を最小限に抑える代替のグリッドフレームワーク構造が必要とされる。
【0013】
世界の人口の多くは、地震断層線に沿って、又はハリケーンや竜巻などの強力な嵐の通り道に住んでいる。そのようなエリア中にグリッドフレーム構造を設置することは、現在のグリッドフレームワーク構造がグリッド構造を共に保持しない場合があるので、地震及び嵐の事象からの構造的損傷のリスクを伴う。強力な地震及び嵐の事象は、例えば、構造締結具が、グリッドを直立部材にしっかりと取り付けられた状態に保つことができない結果として、グリッドフレームワーク構造の構造的完全性の欠陥をもたらし得る。地震は、A型が最も強力でない地震とみなされ、D型が最も強力な地震とみなされ、地震の激しさに応じてA、B、C、又はD型としてラベル付けされた4つのカテゴリに分けることができる。A~D型は、それらのスペクトル加速度によって等級分けすることができ、このスペクトル加速度は、地表レベルより上方の物体が地震の間に経験するであろうgで測定された最大加速度である。D型は、最も強力な地震事象を表すとみなされ、典型的には、0.5g~1.83gの領域内の測定されたスペクトル加速度を有し(短周期スペクトル応答加速度SDS、https://www.fegstructural.com/seismic-design-category-101/を参照)、大部分の建物の破壊をもたらす。強力な地震事象が構造物に作用すると、3次元の動的な力が、グリッドフレームワーク構造を共に保持している構造締結具を損傷させ、構造締結具が埋め込まれている部材から構造締結具が緩むか若しくは外れるように作用させるか、又は構造締結具が適所に残っている場合には、構造締結具を引き裂き得る。
【0014】
米国の州などの多くの管轄区域は、住宅用又は商業用の全ての新しい建物が、その中に組み込まれたある特定の耐震用筋交い特徴部を用いて建造されることを義務付ける法律を可決している。直立部材のうちの1つ以上が1つ以上の筋交い部材又は筋交いタワーによって共に筋交いを付けられる、グリッドフレームワーク構造内に組み込まれた内部筋交い特徴部を備えるグリッドフレームワーク構造を、図6に示す。典型的には、筋交い部材は、グリッドフレームワーク構造全体にわたって内部的に分散される。内部筋交いの分散は、グリッドフレームワーク構造のサイズ、地面条件、及び温度などの環境条件に大きく依存する。しかしながら、グリッドフレームワーク構造は、0.3g未満のスペクトル加速度を有する非常に低レベルの地震事象に耐えることが可能であるが、現在、0.5g~1.83gの領域内のスペクトル加速度によって分類されるより強力なC型及びD型の地震事象に耐えることが可能なグリッドフレームワーク構造用の地震抑制システムは存在しない。
【0015】
このことから、強力な地震事象に耐えることが可能な地震抑制グリッドフレームワーク構造が必要とされる。
【発明の概要】
【0016】
現在のグリッドフレームワーク構造は、通常0.33g未満のスペクトル加速度(短周期スペクトル応答加速度SDS、https://www.fegstructural.com/seismic-design-category-101/を参照)の比較的小さいレベルの地面の動きに耐えることが可能であるが、これは、通常C型及びD型の地震事象を表す0.33gを超える地面の動きには当てはまらない。大部分が共にボルト留めされている、グリッド部材と直立カラムとを連結するジョイントは緩む傾向、極端な場合には分離する傾向があり、グリッドフレームワーク構造の構造に影響を及ぼす。1つ以上の筋交いを付けられたタワーを直立部材間に組み込んで、グリッドフレームワーク構造の安定性を向上させることができるが、これは、C型又はD型の地震事象の場合にはグリッドフレームワーク構造の安定性を維持するのに十分ではない場合がある。本発明は、直立部材を共に接続する筋交い部材よりも良好に、グリッドフレームワーク構造が動いた結果としての力に抵抗することが可能な複数の個別の構造的支持部材をグリッドフレームワーク構造内に内部的に組み込むことによって、上記の問題を軽減した。より具体的には、本発明は、グリッドフレームワークシステムを提供し、
A)下部構造と、
B)スタック中の1つ以上のコンテナを移動させるように動作可能な積み荷取り扱いデバイスを支持するためのグリッドフレームワーク構造と
を備え、本グリッドフレームワーク構造は、
i)複数の直立部材と、ここで、複数の直立部材は、保管コンテナが直立部材間に積み重ねられるための複数の垂直保管カラムを備える3次元支持フレームワーク構造を形成するように空間的に配置され、3次元支持フレームワーク構造は、下部構造に据え付けられ、
ii)水平平面にあり、3次元支持フレームワーク構造に据え付けられたグリッド構造と、ここで、グリッド構造は、グリッド部材の第1のセットとグリッド部材の第2のセットとを備える複数のグリッド部材を備え、グリッド部材の第1のセットは、第1の方向に延在し、グリッド部材の第2のセットは、第2の方向に延在し、第2の方向は、複数のグリッド部材が複数のグリッドセルを備えるグリッドパターンで配置されるように、第1の方向に対して実質的に垂直であり、複数のグリッドセルの各々は、グリッド開口部を備え、
を備える、グリッドフレームワークシステムにおいて、
グリッドフレームワーク構造は、
安定性をグリッドフレームワーク構造に提供するために、下部構造に固着された第1の端部とグリッド構造に固定された第2の端部とを有する3次元フレームワーク構造内のそれぞれの垂直平面に複数の中実壁パネルの各々があるように、フレームワーク構造内に内部的に分散された複数の中実壁パネルを更に備えることを特徴とする。
【0017】
疑義を回避するために、支持「フレームワーク構造」という用語は、保管カラムを形成するように配置された直立部材を備える3次元構造を指し、「グリッド構造」という用語は、グリッド部材の第1及び第2のセットを備え、実質的に水平に延在する2次元構造を指し、「グリッドフレームワーク構造」という用語は、フレームワーク構造、グリッド構造、及び中実壁パネルを備える3次元構造を指す。
【0018】
任意選択で、複数の直立部材は、複数のグリッド部材によってそれらの上端において相互接続され、グリッド部材の第1のセット及びグリッド部材の第2のセットは、複数の垂直保管カラムの各々がそれぞれのグリッド開口部の下方に位置するように、グリッド構造中で交差する。
【0019】
グリッド部材の各々は、グリッド構造上でロボット積み荷取り扱いデバイスの移動を案内するためのトラックが据え付けられるトラック支持体として形成することができる。このことから、グリッド構造は、第1の方向に延在する平行なトラック支持体の第1のセット、及び第2の方向に延在する平行なトラックの第2のセットとして定義することができ、第2の方向は、平行なトラック支持体の第1及び第2のセットが複数のグリッドセル又はグリッド空間を備えるグリッドパターンで配置されるように、第1の方向に対して実質的に垂直である。横断面におけるグリッド構造を構成するトラック支持体は、C字形若しくはU字形若しくはI字形の断面の中実支持体、又は二重C字形若しくは二重U字形の支持体でさえあり得る。代替として、トラックは、グリッド部材に一体化されるという意味で、グリッド部材の一部を形成することができる。グリッド構造は、複数の保管カラムを形成する複数の垂直直立材を備える支持フレームワーク構造上に支持される。本発明の説明の目的のために、支持フレームワーク構造は、複数のグリッド部材を備えるグリッド構造を支持する耐荷重構造を表す。フレームワーク構造の構造的完全性を改善するために、複数の直立部材の1つ以上のサブグループが、1つ以上の筋交い部材によって共に筋交いを付けられて、1つ以上の筋交いタワーを形成する。サブグループは、2つ以上の直立部材を含むことができる。
【0020】
直立部材のサブグループに筋交いを付けて、地震事象の際にブレースが緩むように作用しやすいグリッドフレームワーク構造内に内部的に1つ以上の筋交いタワーを形成することとは対照的に、本出願人は、グリッドフレームワーク構造内に内部的に複数の中実壁パネルを分散させることによってグリッドフレームワーク構造を構造的に支持することが、グリッドフレームワーク構造の構造的完全性を大幅に改善することを認識した。複数の中実壁パネルは、支持フレームワーク構造内の個別の中実壁パネルとして機能するか、又は支持フレームワーク構造内の複数の直立部材から個々に分離される。中実壁パネルは、直立部材に沿った様々な点で1つ以上の斜め筋交い部材によって直立部材のサブグループに共に筋交いを付けることと比較して、より良好なねじり抵抗を提供すると考えられる。地震事象又は他の事象の結果としての地面の動きは、横方向の力及びひねり力の両方を発生させ、それらの力は、地面又は下部構造に固着されたグリッドフレームワーク構造に伝えられる。そのような力は、印加される力が、緩みやすい筋交い部材によって提供される直立部材に沿った様々な点に沿ってとは対照的に、中実壁パネルの面全体にわたって分散されるので、中実壁パネルによってより良好に吸収される。複数の中実壁パネルの各々は、地震事象又は他の事象の結果として(例えば、近くの建造物又は列車などの移動車両の結果として)地面が動いている間に、地面に固着され、グリッド構造を支持する中実壁パネルのねじり剛性が、周囲のグリッドフレームワーク構造の過度の動きを低減又は軽減するのに役立つように、下部構造に固着され、グリッド構造に支持される。言い換えれば、複数の中実壁パネルは、地面が動いた結果としての過度の動きからグリッドフレームワーク構造を補強するのに役立つ。様々な締結具、例えばボルトを、複数の中実壁パネルの各々を下部構造に固着するために使用することができる。下部構造は、グリッドフレームワーク構造とは別個であり、グリッドフレームワーク構造は、下部構造上に載置される。疑義を回避するために、グリッドフレームワーク構造及び下部構造は、グリッドフレームワークシステムと集合的に称され、グリッドフレームワーク構造は、グリッドフレームワークシステムの一部を形成する。下部構造は、任意選択で、グリッドフレームワーク構造の一部とみなすことができ、グリッドフレームワーク構造が地面に据え付けられるエリアである。この事例では、グリッドフレームワークシステムは、グリッドフレームワーク構造であり得る。下部構造は、グリッドフレームワーク構造からの荷重を下部構造に伝達し、それを地面から水平方向に隔離する。下部構造は、基礎を含み、典型的にはコンクリートから成る。しかしながら、地面は十分に古く、下部構造は、中実壁パネルの第1の端部が下部構造に固着され、第2の端部がグリッド構造に固定されるように、地面自体を含むことができる。任意選択で、複数の中実壁パネルは、下部構造及び/又は地面に直接固着することができる。
【0021】
複数の中実壁パネルは、支持フレームワーク構造内で離間される。好ましくは、複数の中実壁パネルは、複数の中実壁パネルのうちの2つ以上が複数の直立部材のうちの1つ以上によって分離されるように、フレームワーク構造内に空間的に分散される。このことから、複数の中実壁パネルは、複数の中実壁パネルが支持フレームワーク構造の一部を形成するという意味で、支持フレームワーク構造のフレームワークに一体化される。任意選択で、複数の中実壁パネルは、直立部材のサブグループが共に筋交いを付けられる複数の筋交いを付けられたタワー間に一体化することができる。より好ましくは、複数の中実壁パネルは、中実壁パネルの第1のセット及び中実壁パネルの第2のセットを備え、中実壁パネルの第1のセットは、第1の方向に延在し(即ち、第1の方向に沿って水平に延在し)、中実壁パネルの第2のセットは、第2の方向に延在する(即ち、第2の方向に沿って水平に延在する)。任意選択で、中実壁パネルの第1のセットは、第1の方向に沿って空間的に分散され、中実壁パネルの第2のセットは、第2の方向に沿って空間的に分散される。第1及び第2の方向に空間的に分散された中実壁パネルの第1及び第2のセットは、支持フレームワーク構造内で内部的に両方向への横方向支持を提供する。任意選択で、複数の中実壁パネルのうちの1つ以上は、隣接する中実壁パネルが1つ以上のグリッドセルによって離間又は分離されるように、フレームワーク構造内に空間的に分散される。
【0022】
任意選択で、複数の中実壁パネルのうちの1つ以上は、一対の複数の直立部材に固定される。複数の中実壁パネルのうちの1つ以上をグリッド構造に固定することに加えて、複数の中実壁パネルは、中実壁パネルのうちの1つ以上を複数の直立部材に固定することによって、グリッドフレームワーク構造に支持を更に提供することができ、より具体的には、複数の中実壁パネルのうちの1つ以上は、複数の直立部材の対に固定することができる。このことから、地面の動きの結果としての直立部材の動きは、中実壁パネルに伝達され、中実壁パネルは、直立部材と比較して中実壁パネルの構造的完全性に起因して、そのような動きを吸収することが可能である。
【0023】
任意選択で、グリッドフレームワーク構造は、第1の方向に延在する第1の寸法と第2の方向に延在する第2の寸法とを有する、複数の直立部材の自己支持型直線集合体であって、中実壁パネルの第1のセットは、中実壁パネルの第1のセットが第1の寸法に沿って部分的に延在するように、第1の方向に沿って空間的に分散され、中実壁パネルの第2のセットは、中実壁パネルの第2のセットが第2の寸法に沿って部分的に延在するように、第2の方向に沿って空間的に分散される。第1及び第2の方向への複数の中実壁パネルの空間的分散は、中実壁パネルの第1のセットがグリッドフレームワーク構造の第1の寸法に沿って部分的に延在し、中実壁パネルの第2のセットがグリッドフレームワーク構造の第2の寸法に沿って部分的に延在するようなものである。
【0024】
好ましくは、複数の中実壁パネルの各々は、グリッド部材の第1のセット及びグリッド部材の第2のセットがグリッド構造中で交差するか又は交わる1つ以上のノードにおいてグリッド構造に固定される。本説明で使用される用語の定義の目的のために、「ノード」という用語は、グリッド部材の第1及び第2のセットがグリッドパターンで、即ち、グリッドセルの各々の角部において交差するグリッド構造のエリアを表す。複数の中実壁パネルのうちの1つ以上の幅に応じて、複数の中実壁パネルのうちの1つ以上は、グリッド構造の1つ以上のノードにおいてグリッド構造に支持され得る。任意選択で、複数の中実壁パネルのうちの1つ以上の幅は、複数のグリッドセルにわたって延在することができる。支持フレームワーク構造内に内部的に分散された複数の中実壁パネルの幅は、支持フレームワーク構造全体にわたって均一な可能性があるか、又は内部的に変化する可能性がある。このことから、複数の中実壁パネルのうちの1つ以上は、異なる数のグリッドセルにわたって第1及び/又は第2の方向に沿って水平に延在することができる。任意選択で、複数の中実壁パネルのうちの1つ以上の幅は、1:Xの比で複数のグリッドセルにわたって延在し、ここで、Xは、1~5の範囲内である。例えば、中実壁パネルの幅は、1つのグリッドセルから最大で任意の数のグリッドセル、例えば5つのグリッドセルにわたって第1及び/又は第2の方向に沿って水平に延在することができるが、中実壁パネルがグリッドフレームワーク構造に沿って第1又は第2の方向のうちのいずれかに空間的に分散されることを可能にする。地震事象の際など、地面が動いている間に、異なる力がグリッドフレームワーク構造に印加される。これらは、支持フレームワーク構造を下部構造に固着する固定具に掛かる剪断力と、地面が動いている間に固着部によって経験される揚圧力である上昇力とを含むが、それらに限定されない。主に水平方向に印加される力は、複数の中実壁パネルのうちの1つ以上を介して下部構造に伝達されるので、そのような印加される力は、下部構造から1つ以上の中実壁パネルを切り離す可能性がある傾向がある。水平方向に印加される力は、下部構造に固着された中実壁パネルの一端に上昇力を印加させ得る力のモーメントを中実壁パネルに与えることが推測される。このことから、支持フレームワーク構造内の複数の中実壁パネルのうちの1つ以上の、そのような上昇力に対する抵抗は、中実壁パネルが下部構造に固着される程度に非常に大きく依存する。これは、次に、中実壁パネルを下部構造に固着するために使用される固定具の深さに非常に大きく依存し、ここで、固定具の深さが大きいほど、固着が大きくなり、その逆も同様である。しかしながら、第1又は第2の方向に延在する複数の中実壁パネルのうちの1つ以上の幅は、下部構造への複数の中実壁パネルのうちの1つ以上の固着の深さに反比例することが見出されている。例えば、中実壁パネルの幅を2倍にすることは、中実壁パネルの両端の上昇力を半分に低減するなどし、それは、次に、中実壁パネルが下部構造に固着される必要があるであろう深さを低減する。結果として、グリッドフレームワーク構造の弾性は、下部構造の深さに合わせることができ、それは、次に、基礎の深さ又は地面の土壌型に依存する。下部構造の深さが浅い場合、より大きい幅又はより長い中実壁パネルを支持フレームワーク構造内に組み込んで、中実壁パネルに印加される上昇力を低減するようにグリッドフレームワーク構造を安定化させる必要があり、逆もまた同様である。第1又は第2の方向に沿って印加される力の結果としての上昇力を低減する同様の効果は、第1又は第2の方向に沿って延在する一連の個別の中実壁パネルを設けることによって達成することができる。任意選択で、いくつかのグリッドセルにわたって延在する幅を有する複数の中実壁パネル、又は同数のグリッドセルにわたって延在するように離間されたいくつかの個別のより小さい幅の中実壁パネルのうちの1つ以上によって、構造的支持をグリッドフレームワーク構造に提供することができる。結果として、複数の中実壁パネルのうちの1つ以上は、複数のノードにおいてグリッド構造を支持し、各ノードは、グリッド部材の第1及び第2のセットが交差するエリアを表す。中実壁パネルの幅が複数のグリッドセルにわたって延在することを可能にするために、任意選択で、複数の中実壁パネルのうちの1つ以上は、共に接合された複数の中実壁セグメントを備える。1つ以上のノードにおいてグリッド構造に固定された複数の中実壁パネルの各々は、支持フレームワーク構造の横方向の安定性を提供するだけでなく、複数の中実壁パネルに据え付けられたグリッド構造を支持するための耐荷重能力も提供する。
【0025】
支持フレームワーク構造をノードの各々においてグリッド構造に固定するために、好ましくは、複数の直立部材の各々は、第1のタイプのキャッププレートによってグリッド構造に固定され、複数の中実壁パネルの各々は、第2のタイプのキャッププレートによってグリッド構造に固定され、第1のタイプのキャッププレート及び第2のタイプのキャッププレートは各々、4つの垂直な端部を有する十字形を有し、4つの垂直な端部の各々は、第1の方向及び第2の方向に延在する複数のグリッド部材のうちの少なくとも1つと接続するように構成される。キャッププレートは、グリッド部材の第1及び第2のセットが支持フレームワーク構造にグリッド状パターンで固定されることを可能にする。支持フレームワーク構造中に複数の中実壁パネル及び直立部材の両方を収容するために、第1のタイプのキャッププレートを、複数の直立部材をグリッド構造に固定するために使用することができ、第2のタイプのキャッププレートを、複数の中実壁パネルをグリッド構造に固定するために使用することができる。任意選択で、複数の中実壁パネルの各々は、ブラケットによってそのそれぞれの第2のタイプのキャッププレートに固定される。例えば、ブラケットは、中実壁パネル200の最上部分を受け入れるために中実壁パネルの厚さに対応して離間された下向きに延在するブラケット部材264を有するL字形である。複数の中実壁パネルの各々をそのそれぞれの第2のタイプのキャッププレートに固定する1つの方法は、複数の中実壁パネルの各々が、中実壁パネルの両側に固定部材を有する第2のタイプの直立部材によってそのそれぞれの第2のタイプのキャッププレートに固定されることであり、中実壁パネルの両側の固定部材は、中実壁パネルの両側の固定部材の上端が第2のタイプのキャッププレートに固定されるように、下部構造とグリッド構造との間の中実壁パネルに沿って少なくとも部分的に垂直に延在する。例えば、第2のタイプの直立部材は、中実壁パネルの両側の固定部材が挟持部材として機能するように、クランプとして機能する。
【0026】
グリッドフレームワークシステムの構造的完全性は、グリッドフレームワーク構造が位置する環境の要件を満たすように調整することができる。例えば、中実壁パネルの内部コアは、上向きに延在する部材間に延在する水平構造又はフレーム部材によって上向きに延在する部材の頂部及び底部において共に接続された上向きに延在する部材を備える内部フレームを備え得る。任意選択で、頂部及び底部において上向きに延在する部材を接続する水平構造又はフレーム部材の各々は、U字形チャネルである。C型又はD型の地震事象に対してさえ、複数の中実壁パネルのうちの1つ以上の材料の選択は、グリッドフレームワーク構造の要件を満たすように調整することができる。例えば、複数の中実壁パネルのうちの1つ以上は、外部板金プレート間に挟まれた内部コアを有する積層パネルであり得る。任意選択で、内部コアは、樹脂母材内に埋め込まれた鉱物繊維を備える複合材であり得る。重くて高価な固体金属プレートと比較して、複合構造は、耐荷重性であり、軽量であり、優れた構造強度を提供する。
【0027】
構造支持体をグリッドフレームワーク構造に提供することに加えて、任意選択で、複数の中実壁パネルのうちの1つ以上は、支持フレームワーク構造内に1つ以上のゾーンを作成するように支持フレームワーク構造中に配置される。任意選択で、1つ以上のゾーンは、1つ以上の冷蔵チラーを備える冷蔵ゾーンを備える。
【0028】
任意選択で、複数の中実壁パネルのうちの1つ以上は、支持フレームワーク構造内の火災の拡散を抑制するための耐火材料を備える防火帯であり得る。複数の中実壁パネルのうちの1つ以上は、近隣する保管カラムへの火災の拡散を防止するために、耐火材料、例えば、ミネラルウール、バーミキュライト、等から成ることができる。
【0029】
本発明は、保管及び取り出しシステムを更に提供し、
i)本発明によるグリッドフレームワークシステムと、
ii)グリッド構造の下方に位置する保管カラム中に配置されたコンテナの複数のスタックと、ここにおいて、コンテナの複数のスタックの各々は、グリッドセルの下方に垂直に位置し、
iii)複数のスタック中に積み重ねられたコンテナを持ち上げて移動させるための複数のロボット積み荷取り扱いデバイスと
を備え、複数の積み荷取り扱いデバイスは、グリッド開口部を通ってコンテナにアクセスするために、保管カラムの上方のグリッド構造上を横方向に移動するように遠隔操作され、複数のロボット積み荷取り扱いデバイスの各々は、
a)グリッド構造上で積み荷取り扱いデバイスを案内するための車輪組み立て体と、
b)グリッド構造の上方に位置するコンテナ受け入れ空間と、
c)単一のコンテナをスタックからコンテナ受け入れ空間中に持ち上げるように配置された持ち上げデバイスと
を備える。
【0030】
本発明の更なる特徴及び態様は、図面を参照して行われる例示的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】既知のシステムによる、グリッドフレームワーク構造の概略図である。
図2図1のフレームワーク構造内に配置された容器のスタックを示す上面図の概略図である。
図3】グリッドフレームワーク構造上で動作する既知の積み荷取り扱いデバイスのシステムの概略図である。
図4】上方からコンテナを把持する持ち上げデバイスを示す積み荷取り扱いデバイスの概略斜視図である。
図5図4の積み荷取り扱いデバイスの概略斜視切欠図であり、(a)積み荷取り扱いデバイスのコンテナ受け入れ空間内に収容されたコンテナと、(b)積み荷取り扱いデバイスのコンテナ受け入れ空間とを示す。
図6】グリッドフレームワーク構造の一部分の斜視図である。
図7】本発明による、直立部材をそれらの上端においてグリッド部材に相互接続するためのキャッププレートの斜視図である。
図8】本発明の実施形態による、グリッドフレームワーク構造中のグリッド部材への直立カラム又は部材の相互接続の断面図の概略図である。
図9】本発明による、トラック要素の斜視図である。
図10】本発明の実施形態による、コンテナが直立カラム間に積み重ねられるための垂直保管カラム又はグリッドカラムを形成する直立部材の配置を示す斜視図である。
図11図10に示す保管カラムの断面図である。
図12】本発明の実施形態による、調節可能な足部の斜視図である。
図13】本発明の実施形態による、調節可能な足部の挿入部分又はキャップの斜視図を示す。
図14】(a~c)本発明の実施形態による、筋交いを付けられたタワーの概略図である。
図15】本発明の実施形態による、(a)典型的なフルフィルメントセンター中のグリッドフレームワーク構造のレイアウトを示す上面図、及び(b)フルフィルメントセンターの側面図モデルである。
図16】本発明の実施形態による、コンテナが直立カラム間に積み重ねられるための垂直保管場所又はグリッドカラムを形成する直立部材の配置を示す斜視図である。
図17】本発明による、保管カラム内の保管コンテナのスタック斜視側面図である。
図18】本発明による、(a)内部フレーム構造を示す中実壁パネル、及び(b)中実壁パネルの内部フレーム構造上の外皮の積層配置、の斜視図である。
図19】本発明による、中実壁パネルによって安定化させられたグリッドフレームワーク構造の一部分の斜視図である。
図20】本発明による、2つの垂直方向への中実壁パネルの配置を示す支持フレームワーク構造の斜視図である。
図20b】本発明による、中実壁パネルの第1及び第2のセットの空間的分散の上面図の概略図である。
図21】本発明による、中実壁パネルによって支持されたグリッドフレームワーク構造を備えるグリッドフレームワークシステムの断面の斜視図である。
図22】本発明による、グリッド構造に支持されている中実壁パネルの最上部分を示す斜視図である。
図23】本発明による、中実壁パネルの最上部分をグリッド構造に固定するための第2のタイプのキャッププレートの斜視図である。
図24】本発明による、第2のタイプのキャッププレートと中実壁パネルの最上部分との間の接続を示す斜視図である。
図25】本発明の実施形態による、(a)一方向へのグリッド部材の接続を示す第2のタイプのキャッププレートの下側、及び(b)他方向への中実壁パネルの最上部分の固定、の斜視図である。
図26】本発明による、下部構造に固着された中実壁パネルの最下部分の斜視図である。
図27】本発明による、中実壁パネルの最下部分を下部構造に固着するためのブラケットの斜視図である。
図28】(a)単一幅の中実壁パネルに作用する印加される力、及び(b)二重幅の中実壁パネルに作用する印加される力、の概略図である。
図29】(a)単一幅の中実壁パネルに作用する印加される力、及び(b)合計幅が単一幅の中実壁パネルの2倍である複数の中実壁パネルに作用する印加される力、の概略図である。
図30】(a)3つのグリッドセルにわたって延在する幅を有する中実壁パネル、及び(b)4つのグリッドセルにわたって延在する幅を有する中実壁パネル、の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
グリッドフレームワーク構造
本発明が考案されたのは、図1~5を参照して上記で説明したグリッドフレームワーク構造体及び積み荷取り扱いデバイスなどの保管システムの既知の特徴に対抗するものである。図6は、保管コンテナ(別名、トートとして知られる)の保管及び取り出しのために使用される従来のグリッドフレームワーク構造114の斜視図を示す。グリッドフレームワーク構造114の基本構成要素は、水平平面にあり、支持フレームワーク構造214bを画定する複数の直立カラム又は直立部材116に据え付けられたグリッド構造40を備える。「直立部材(複数可)」、「直立カラム(複数可)」、及び「垂直カラム(複数可)」という用語は、同じもの又は特徴を意味するために、説明において交換可能に使用される。図6に示すように、グリッド構造40は、複数の矩形フレーム54を形成するように配置された一連の水平交差梁又はグリッド部材118、120を備える。より具体的には、グリッド部材の第1のセット118は、第1の方向Xに延在し、グリッド部材の第2のセット120は、第2の方向Yに延在し、グリッド部材の第2のセット120は、実質的に水平な平面においてグリッド部材の第1のセット118に対して横方向に延びる。グリッド部材の第1及び第2のセットは、積み荷取り扱いデバイスがグリッドフレームワーク構造上で1つ以上のコンテナを移動させるためのトラックの第1のセット57a及び第2のセット57bをそれぞれ支持する。本発明の説明の目的のために、交点56は、グリッド構造のノードを構成する。矩形フレーム54の各々は、グリッドセルを構成し、グリッドフレームワーク構造上を移動する遠隔操作される積み荷取り扱いデバイス又はボットが、直立カラム116間に積み重ねられた1つ以上のコンテナを取り出して降ろすようなサイズにされる。
【0033】
本発明のグリッド部材の各々は、トラック支持体118、120及び/又はトラック若しくはレール22a、22bを備えることができ、それによって、トラック又はレール22a、22bは、トラック支持体118、120に据え付けられる。積み荷取り扱いデバイスは、本発明のトラック又はレール22a、22bに沿って移動するように動作可能である。代替として、トラック22a、22bは、例えば押出成形によって、単体としてトラック支持体118、120に一体化することができる。本発明の特定の実施形態では、グリッド部材は、トラック支持体118、120及び/又はトラック22a、22bを備え、それによって、トラック又はレール22a、22bは、トラック支持体118、120に据え付けられる。セット中の少なくとも1つのグリッド部材、例えば、単一のグリッド部材は、共に接合又は連結されて第1の方向又は第2の方向に延在するグリッド部材118、120を形成することができる個別のグリッド要素に細分又は区分化することができる。グリッド部材がトラック支持体を備える場合、トラック支持体はまた、共に連結されてトラック支持体を形成する、第1の方向及び第2の方向の両方への個別のトラック支持要素に細分することができる。個別のトラック支持要素は、第1の軸方向及び第2の軸方向に延在するトラック支持体を構成する。
【0034】
図7に示すような接続プレート又はキャッププレート58は、複数のトラック支持要素がグリッド構造40中で交差する接合部において第1の方向及び第2の方向の両方への個々のトラック支持要素56a、56bを共に連結又は接合するために使用することができ(図8を参照)、即ち、キャッププレート58は、直立部材116にトラック支持要素56a、56bを共に接続するために使用される。結果として、直立部材116は、複数のトラック支持要素56a、56bがキャッププレート58によってグリッド構造中で交差する接合部において、それらの上端で相互接続され、即ち、キャッププレートは、グリッド構造40のノード50に位置する。図7に示すように、キャッププレート58は、トラック支持要素56a、56bの端部に、又はトラック支持要素56a、56bの長さに沿った任意の場所にそれらの交点50で接続するための4つの接続部分60を有する十字形である。キャッププレート58によるノード50における直立部材116へのトラック支持要素の相互接続は、図8に示すノード50の断面プロファイルに実証する。キャッププレート58は、図8に示すように、複数の直立部材116をトラック支持要素に相互接続するために、タイトフィットで垂直直立材116の中空中央断面46中に収まるようなサイズにされたスピゴット又は突出部62を含む。図8には、第1の方向(x方向)及び第2の方向(y方向)に対応する両方の垂直方向に延在するトラック支持要素56a、56bも示す。接続部分60は、第1の方向及び第2の方向に延在するトラック支持要素56a、56bに接続するために互いに垂直である。キャッププレート58は、トラック支持要素56a、56bの端部に、又はトラック支持要素の長さに沿ってボルト留めされるように構成される。本発明によると、トラック支持要素56a、56bの各々は、ノードにおいて互いにインターロックしてグリッド構造40を形成するように配置される。これを達成するために、トラック支持要素56a、56bの各々の遠位端又は対向する端部は、隣接するトラック支持要素の対応するロック特徴部66に相互接続するためのロック特徴部64を備える。本発明の特定の実施形態では、1つ以上のトラック支持要素の対向する端部又は遠位端は、トラック支持要素がグリッド構造40中で交差する接合部において、隣接するトラック支持要素56の中間の開口部又はスロット66中に受け入れ可能な少なくとも1つのフック又は舌部64を備える。図11と組み合わせて図8を再び参照すると、トラック支持要素56の端部におけるフック64は、トラック支持要素56が交差する接合部において垂直直立材16にわたって延在する隣接するトラック支持要素の開口部66中に受け入れられるように示す。ここで、フック64は、トラック支持要素56bの両側の開口部66まで提供される。本発明の特定の実施形態では、開口部66は、トラック支持要素56の長さに沿って中間にあり、そのため、共に組み立てられたとき、第1の方向及び第2の方向への隣接する平行なトラック支持要素56は、少なくとも1つのグリッドセルだけずらされる。
【0035】
トラック支持要素が共にインターロックされて、第1の方向に延在するトラック支持体118と第2の方向に延在するトラック支持体120とを備えるグリッドパターンを形成すると、グリッド構造40を完成させるために、トラックシステム22a、22bが、トラック支持要素56に据え付けられる。トラックシステム22a、22bは、スナップフィットされ、及び/又はスライドフィット構成でトラック支持体18、20上に嵌められるかのうちのいずれかである。本発明のトラック支持体のように、トラックシステムは、第1の方向に延在するトラックの第1のセット22aと、第2の方向に延在するトラックの第2のセット22bとを備え、第1の方向は、第2の方向に対して垂直である。本発明において同様に妥当なことは、トラックシステム22a、22bを、別個の構成要素ではなく、トラック支持体18、20に一体化することができることである。トラックの第1のセット22aは、組み立てられたときに、第1の方向への隣接する平行なトラック要素が少なくとも1つのグリッドセルだけずらされるように、第1の方向への複数のトラック要素68に細分することができる。同様に、トラックの第2のセット22bは、組み立てられたときに、第2の方向への隣接するトラック要素が少なくとも1つのグリッドセルだけずらされるように、第2の方向への複数のトラック要素68に細分することができる。単一のトラック要素68の例は、図9に示す。トラック支持要素と同様に、第1の方向及び第2の方向への複数のトラック要素が、両方向にトラックを形成するように共に置かれる。トラック支持体118、120へのトラック要素68の嵌合は、トラック支持体118、120の頂部を台に載せるか又はそれに重なるように成形された逆U字形断面プロファイルを備える。U字形プロファイルの各枝部から延在する1つ以上の突起が、トラック支持体118、120の端部とスナップフィット構成で係合する。
【0036】
グリッド構造40は、コンテナが直立部材116間に積み重ねられ、複数の実質的に矩形のフレーム54を通って垂直方向に直立部材116によって案内されるための複数の垂直保管場所59を形成するように、グリッド部材118、116が交差する交点又はノード56において複数の直立部材120に据え付けられることによって地表レベルより上方に持ち上げられる。本発明の目的のために、コンテナのスタックは、複数のコンテナ又は1つ以上のコンテナを包含することができる。グリッドフレームワーク構造114は、交差する水平グリッド部材118、120から形成されたグリッド構造40を支持する直立カラム116の直線集合体、即ち、4つの壁形状のフレームワークとみなすことができる。直立部材116の各々は、略管状である。図11の保管場所59の水平平面における横断面では、直立部材116の各々は、コンテナの移動を案内するために直立カラム116の長手方向長さに沿って延在する直立カラム116の少なくとも1つの壁に据え付けられたか又は形成された1つ以上の案内部72を有する中空中央断面70を備える。典型的には、中空中央断面70は、箱形断面である。案内部は、直立カラム116の長さに沿って長手方向に延在する2つの垂直プレート72a、72b(互いに対して垂直な2つのコンテナ案内プレート)を備える。
【0037】
複数の直立カラム116の少なくとも一部分は、隣接する直立カラム116間に接続された1つ以上のスペーサ又は支柱74によって、グリッドフレームワーク構造中で互いに離間された関係で保持される(図10を参照)。スペーサ74は、直立カラム116の長手方向に対して横方向に(又は垂直に)延在し、1つ以上のボルト又はリベットによって2つの隣接する直立カラムの対向する壁にボルト留め又はリベット留めされる。スペーサ又は支柱74の長さは、隣接する直立カラム116が直立カラム116間のスタック中に1つ以上のコンテナを占有するのに十分に離間されるようなサイズにされる。図10及び11は、1つ以上のスペーサ又は支柱74によって互いに離間された関係で保持されて、スタック中に1つ以上のコンテナを収容するようなサイズにされた保管カラム又は保管場所59を形成する4つの直立カラム116の斜視図を示す。
【0038】
スペーサ74は、直立カラムが隣接する直立カラム116間にコンテナのスタックを収容することを可能にするように、直立カラム116の案内部72を備える角部断面間に嵌まるようなサイズにされ、即ち、スペーサは、直立カラムの角部において案内部72又は案内プレートによって占有されるエリア(又は垂直保管場所)を妨げないか、又は横切らない(図11を参照)。1つ以上のスペーサ/支柱74が、グリッドフレームワーク構造中の2つの隣接する直立カラム116の長さに沿って離間された関係で分散される(図10を参照)。図10及び11は、1つ以上のスペーサ又は支柱74によってグリッドフレームワーク構造内に離間された関係で保持された4つの隣接する直立カラムを備えるスタック中に1つ以上のコンテナを占有するための本発明の保管場所又は保管カラムの例を示す。
【0039】
水平平面におけるグリッドのレベルは、主に遠隔操作される積み荷取り扱いデバイスがグリッド構造上を移動し、グリッドフレームワーク構造中の直立部材116のうちの1つ以上の高さのばらつきに起因して、トラック又はレールのうちのいずれかが歪みを受けることを防止するために、実質的に平坦であることが必須である。グリッドフレームワーク構造中の直立カラム116のうちの1つ以上の起こり得る高さのばらつきを軽減するために、グリッドの高さ、及びこのことからそのレベルは、直立カラム90のうちの1つ以上の下端(第1の端部)における調節可能な足部90によって調節される(図10を参照)。
【0040】
図12に示すような調節可能な足部90は、基部プレート92と、図13に示すような別個のプッシュフィットキャップ又はプラグ96と螺合可能なねじ山付きスピンドル又はロッド94とを備える。プッシュフィットキャップ96は、直立部材の高さを調節するように、直立部材116の下端にタイトフィットで嵌められるように配置される。図13に示すようなプッシュフィットキャップ96は、直立部材の中空中央断面中に挿入されるように成形された挿入部分98を備える。挿入部分98の周囲の周りには、挿入セクション98が直立カラムの中空中央断面70内に受け入れられたときに中空中央断面のリムに当接するように配置されたリップ100が形成される。プッシュフィットキャップ又はプラグ96は、プッシュフィットキャップ又はプラグ96の挿入部分98が直立カラム116の中空中央断面70中に挿入されるとタイトフィットを形成するように、挿入部分98の周りに配置された1つ以上の圧縮クリップ又は保持クリップ102を備える。本発明の特定の実施形態では、挿入部分98は、直立カラムの箱形断面中に挿入されるとタイトフィットを形成するように成形される。挿入部分98と直立カラム116の中空中央断面との間にタイトフィットを作成するために、挿入部分98は、4つの壁104を備え、壁104の各々には、保持クリップ又は圧縮クリップ102のうちの1つ以上を固定するための1つ以上の切り欠き106が設けられている。1つ以上の保持クリップ102は、弾性材料、例えばゴムから成ることができる。保持クリップ102と共に、挿入部分98は、挿入部分98が直立カラム116の箱形断面70中に挿入されるとタイトフィットを形成するように、直立カラム116の中空中央断面70(箱形断面である)に対して僅かにサイズが大きい。プッシュフィットキャップ又はプラグ96を説明する別の方法は、それが4つの角部断面を備え、4つの角部断面の各々が、プッシュフィット又はプラグ96の基部プレートの角部に配置された2つの垂直なストリップ又はプレートを備えることである。角部断面間の空間は、1つ以上の保持クリップ102を受け入れるようなサイズにされる。
【0041】
プッシュフィットキャップ96は、調節可能な足部90のねじ山付きスピンドル94と螺合するためのねじ山付き穴108を備える。角部断面の各頂点からねじ山付き穴108まで延在する1つ以上のウェブ120は、プッシュフィットキャップ96の構造的完全性を強化する。本発明のプッシュフィットキャップ96は、金属又は他の適切な材料、例えば金属、プラスチック、セラミックから作製することができ、別個の部品から形成することができ、好ましくは単体として、例えば鋳造又は成形によって形成することができる。使用時に、ねじ山付きスピンドル94は、プッシュフィットキャップ96のねじ山付き穴108と螺合する。ねじ山付きスピンドル94の回転は、床に載置された基部プレート92とプッシュフィットキャップ96との間の距離を変化させ、それによって、グリッドフレームワーク構造中の直立部材の高さを変化させる。
【0042】
グリッドフレームワーク構造114は、交差する水平梁又はグリッド部材から形成されたグリッド構造を支持する複数の直立部材116の自立型(又は自己支持型)直線集合体、即ち、4つの壁形状のフレームワークとみなすことができる。隣接する直立カラム116を接続するスペーサ又は支柱74は、グリッドフレームワーク構造114のある程度の構造的剛性を提供するが、グリッドフレームワーク構造の構造的剛性及びモーメント抵抗は、グリッドフレームワーク構造の周囲の周りに及び/又は本体内に少なくとも部分的に1つ以上のトラス組み立て体又は筋交いを付けられたタワー80を組み込むことによって主に提供される(図6を参照)。トラス組み立て体は、三角形又は他の非台形の形状を有し得る。例えば、トラス組み立て体は、ワーレントラス、又はKトラス、又はフィンクトラス、又はプラットトラス、又はギャンブレルトラス、又はハウトラスを含むが、それらに限定されない、横方向の力に対して構造的剛性をグリッドフレームワーク構造に提供するあらゆるタイプのトラスであり得る。ボルト又は他の適切な取り付け手段が、斜めブレースを直立カラムに固定するために使用され得る。異なる力が、地面が動いている間に支持フレームワーク構造に作用し、下部構造に固着された複数の直立部材のうちの1つ以上によって経験される任意の上向きの圧力である上昇力を含むが、それに限定されない。本発明の特定の実施形態では、下部構造は、グリッドフレームワーク構造114とは別個であり、グリッドフレームワーク構造114は、下部構造210上に載置される。疑義を回避するために、グリッドフレームワーク構造114及び下部構造210は、グリッドフレームワークシステム114dと総称される(図21を参照)。下部構造は、任意選択で、グリッドフレームワーク構造の一部とみなすことができ、グリッドフレームワーク構造がグリッドフレームワーク構造の荷重を伝達し、それを地面から水平に隔離するエリアである。下部構造は、基礎を含み、典型的にはコンクリートから成る。他の力は、剪断力及びねじり力を含む。剪断力は、支持フレームワーク構造に作用する水平力の結果である。これは、下部構造の固着を剪断力にさらす効果を有する。地面がグリッドフレームワーク構造を固着するのに十分に安定している場合、下部構造は、地面自体を含むこともできる。
【0043】
図14に示す筋交いを付けられたタワー80は、1つ以上の角度を付けられた若しくは斜めブレース又は斜め筋交い部材82によって複数の直立部材116のサブセット又はサブグループを剛性接合することによって形成することができる。斜めブレース82は、筋交いを付けられたタワー80中の直立部材116と協働して、1つ以上の三角形を形成する。共に筋交いを付けられて、筋交いを付けられたタワー80を形成する複数の直立部材のサブセットは、同じ又は単一の垂直平面にあり、1つ以上の斜めブレース82によって共に接合された2つ以上の隣接する直立部材116であり得る。別の言い方をすれば、1つ以上の斜めブレース82によって接続された2つ以上の隣接する直立部材116は、同じ又は単一の垂直平面にあり、即ち、それらは、同一平面上にある。典型的には、筋交いを付けられたタワー80の各々は、平行関係にあり、複数の斜めブレース82によって共に剛性接続された単一の垂直平面(同一平面上)にある3つの直立部材を備える。3つの直立部材116a、116bのうちの2つは、中央直立部材116cの両側に横方向に配設され、2つの横方向に配設された直立部材116a、116bは、複数の斜めブレース82によって中央直立部材116cに剛性接続される。1つ以上の斜めブレース82によってグリッドフレームワーク構造内で内部的に直立部材116の1つ以上のサブグループに筋交いを付けることによって、グリッドフレームワーク構造の構造的剛性が改善される。直立部材116の全てが筋交い組み立て体によって共に剛性接続されるわけではない。筋交いを付けられたタワー80の一部を形成しない残りの直立部材は、上記で議論したように、1つ以上のスペーサ又は支柱74によってグリッドフレームワーク構造内に離間された関係で保持される(図10を参照)。
【0044】
1つ以上の筋交いを付けられたタワー80が、コンクリート基礎又は下部構造に固着される。筋交いを付けられたタワー80は、グリッドフレームワーク50によって経験される横方向の力を床に伝達するように機能する。筋交いを付けられたタワー80は、1つ以上の固着部足部132(a及びb)によってコンクリート基礎に固着される(図14を参照)。図14に示す特定の実施形態では、外部直立カラム116a、116b又は横方向に配設された直立部材116a、116bは、1つ以上の固着部足部132によってコンクリート基礎に固着され、中央直立部材116cは、上記で議論したように調節可能な足部90上に支持される。筋交いを付けられたタワーの下端(第1の端部)は、1つ以上の固着部ボルトによってコンクリート基礎に固着される。筋交いを付けられたタワーをコンクリート基礎に剛性固着するための様々なタイプの固着部足部132a、132bが、本発明において適用可能である。固着部足部は、直立部材の荷重と、筋交いを付けられたタワー80の筋交い組み立て体82の筋交い荷重とに耐えるように機能する。
【0045】
注文を受けると、トラック上を移動するように動作する積み荷取り扱いデバイスは、グリッドフレームワーク構造中のスタックから注文のアイテムを収容する保管容器をピックアップし、保管容器をピッキングステーションに運搬するように命令され、そのすぐ後に、アイテムを、保管容器から取り出し、1つ以上の配送コンテナに移送することができる。典型的には、ピッキングステーションは、1つ以上のコンテナをアクセスステーションに搬送するためのコンテナ搬送組み立て体を備え、アクセスステーションでは、コンテナの中身にアクセスすることができる。コンテナ搬送組み立て体は、典型的には、複数の隣接するコンベアユニットを備えるコンベアシステムである。
【0046】
注文の履行のためのフルフィルメントセンターの典型的なレイアウトを図15(a及びb)に示す。フルフィルメントセンターは、周囲グリッドエリア114b及び冷却グリッドエリア114cとして知られる2つの別個のグリッドエリアを備える。周囲グリッドエリア114b及び冷却グリッドエリア114cの各々は、グリッドフレームワーク構造を備え、即ち、周囲グリッドエリア114bは、第1のグリッドフレームワーク構造を備え、冷却グリッドエリア114cは、第2のグリッドフレームワーク構造を備える。本発明の目的のために、周囲グリッドエリア114bは、周囲制御温度で食品及び食料品を保管する。本発明の目的のために、周囲制御温度は、実質的に4℃~実質的に21℃、好ましくは実質的に4℃~実質的に18℃の範囲をカバーする。同様に、冷却グリッドエリア114cは、冷却温度で食品及び食料品を保管する。本発明の目的のために、冷却温度は、実質的に0℃~実質的に4℃の範囲をカバーする。冷却エリア114cは、冷却エリア114c内の温度を実質的に0℃~実質的に4℃の領域に維持するために、1つ以上の冷蔵チラーを備える。2つのグリッドエリア-周囲及び冷蔵-は、様々な食料品を収容するコンテナ(別名、保管コンテナ、トート、又は容器として知られる)で満たされる。コンテナは、プラスチック、又は任意の他の適切な材料であり得る。各グリッドエリア114b、114cは、高さが異なる可能性がある。例えば、図15a及び15bに例示するフルフィルメントセンターでは、周囲グリッドエリアの大部分は、21個の高さのコンテナスタック(約7.7m)を備え、冷却グリッドエリアは、8個の高さのコンテナスタック(約3.0m)を備え、ピッキングステーションの上方のグリッドの領域は、1つのコンテナ高さ(約448mm)のスタックを備える。コンテナは、床上で互いの上に積み重ねられ、グリッドカラム間に嵌まる。
【0047】
各グリッドエリアは、ピッキング通路として知られるトンネル117を備え、それは、商品アイテムが保管容器又はコンテナからピッキングされ、1つ以上の配送コンテナに移送されるための1つ以上のピッキングステーションを収容する。図15(b)は、2つのグリッドエリア間のピッキング通路117を示す冷却グリッドエリア114cの側面図を示す。図15(b)には示していないが、トンネルピッキング通路117は、隣接するグリッドフレームワーク構造間に垂直梁によって支持されたメザニンを組み込むことによって提供される別個のエリアである。メザニンは、独立型構造であり得る。メザニンは、例えばピッキングステーションを収容するためのトンネルを提供する。
【0048】
商品及び食料品アイテムを保管する保管コンテナ又は容器は、グリッド構造上で動作可能な積み荷取り扱いデバイスによって、ピッキング通路117中のピッキングステーションに運搬され、そこで、1つ以上のアイテムが、ピッキングステーションにおいて保管容器又はコンテナからピッキングされ、1つ以上の配送コンテナに移送される。図16は、垂直保管場所59内に保管されるべきコンテナ10のための垂直保管場所59を形成するように配置された直立部材116の斜視図を示す。図17は、直立部材116間のコンテナ10の垂直な積み重ねの図を示す。
【0049】
上記の説明から認識されるように、グリッドフレームワーク構造の異なる部分を共に接続するために、いくつかの締結具、例えばボルトが使用される。これらは、複数の直立部材がグリッドフレームワーク構造内で離間された関係で保持されること、グリッド部材と直立部材との間の相互接続、及び筋交いを付けられたタワー中の直立部材のサブグループへの筋交い部材上の接続を確実にすることを含む。地震事象又は他の外部事象によって引き起こされる可能性がある地面の動きの間に、そのような締結具は、それらの締結具が緩むように作用する傾向を有し得、極端な場合、グリッドフレームワーク構造の崩壊をもたらし得る。直立部材の1つ以上のサブグループに共に筋交いを付けることによって、支持フレームワーク構造内に1つ以上の筋交いを付けられたタワーを組み込んだとしても、筋交いを付けられたタワーは、支持フレームワーク構造及びその上に据え付けられたグリッド構造が動かないように安定化させるのに十分ではない場合がある。
【0050】
地面が動いた結果として支持フレームワーク構造が動くことはまた、グリッド構造上で動作可能な1つ以上のロボット積み荷取り扱いデバイスを不安定にし得る。ロボット積み荷取り扱いデバイスの車輪組み立て体は、トラックに沿って案内されるように構成される。レール又はトラックは、典型的には、グリッド構造上で積み荷取り扱いデバイスを案内するようにプロファイル形成され、且つ典型的には、単一の積み荷取り扱いデバイスがトラック上を移動することを可能にするように単一のトラック表面を提供するか、又は2つの積み荷取り扱いデバイスが同じトラック上で互いに擦れ違うことを可能にするように二重トラックを提供するかのうちのいずれかを行うようにプロファイル形成された細長い要素を備える。細長い要素が単一のトラックを提供するようにプロファイル形成される場合、トラックは、各車輪がトラック上で横方向に移動するのを案内又は拘束するために、トラックの長さに沿って対向するリップ(トラックの一方の側に一方のリップ、及びトラックの他方の側に他方のリップ)を備える。細長い要素のプロファイルが二重トラックである場合、トラックは、隣接する積み荷取り扱いデバイスの車輪が同じトラック上で両方向に擦れ違うことを可能にするために、トラックの長さに沿って二対のリップを備える。ロボット積み荷取り扱いデバイスの車輪がトラックのリップによって拘束される方法に起因して、地面の動きに起因するグリッド構造のあらゆる突然の動きは、グリッド構造上の1つ以上のロボット積み荷取り扱いデバイスを不安定にする傾向を有し、トラックからロボット積み荷取り扱いデバイスのうちの1つ以上を切り離させ、極端な場合には、グリッド構造上で転倒させる可能性がある。グリッド構造上のロボット積み荷取り扱いデバイスの不安定化は、このことから、支持フレームワーク構造の振動の振幅及び/又は周波数に依存し、それは、トラックシステムを備えるグリッド構造に伝えられる。支持フレームワーク構造の振動の振幅が大きいほど、トラックシステム上で動作可能なロボット積み荷取り扱いデバイスが不安定にされる可能性が高くなる。
【0051】
中実壁パネル
本発明は、グリッドフレームワーク構造の本体内に複数の補強材要素を組み込むことによってグリッドフレームワーク構造を強化することによって、上記の問題を軽減した。複数の補強材要素は、グリッドフレームワーク構造の安定性を複数の補強材要素と筋交いを付けられたタワーとの間で共有することができるように、グリッドフレームワーク構造内の1つ以上の筋交いを付けられたタワー間に組み込むことができる。複数の補強材要素は、上記で議論した筋交いを付けられたタワーと比較して変形に抵抗し、それによって、地面が動いている間のグリッド構造の振動を低減することが可能である。変形に抵抗する補強材要素を提供するために、補強材要素は、中実壁パネル200(図18a及び18b参照)によって提供される。直立部材が、直立部材に沿って垂直方向に離散点において1つ以上の筋交い部材によって筋交いを付けられる筋交いを付けられたタワーと比較して、中実壁パネルは、下部構造又は基礎からグリッド構造まで延在する中実壁パネルの長さ又は高さに沿って連続的な支持を提供すると共に、第1及び/又は第2の方向(X-Y方向)に沿って水平に支持を提供する。中実壁パネルは、連続的な横方向支持を提供するだけでなく、中実壁パネルはまた、筋交いを付けられたタワーと比較して増大したねじり抵抗を提供する。中実壁パネルは、単一の材料、例えば金属、プラスチックから成るという意味でモノリシックであり得るか、又は中実壁パネルの構造的剛性を増大させるために異なる材料の組み合わせを備える複合材料、例えば樹脂母材中に分散された繊維材料に基づくことができる。図18(a及びb)に示す本発明の特定の実施形態では、中実壁パネルは、外部板金プレート204間に挟まれた内部コア202を備える積層パネルを備える。内部コア202は、水平構造フレーム部材208によってそれらのそれぞれの頂端及び底端において共に接続された上向きに延在する部材206を有する内部フレーム構造を備える。本発明の特定の実施形態では、上向きに延在する部材206及び水平構造フレーム部材208は、U字形の断面プロファイルを有する。内部フレーム構造202は、図18bに示すように、板金を備える外皮204によって両側において積層される。上向きに延在する部材206及び水平構造フレーム部材のU字形プロファイルは、外皮204を内部フレームに取り付けるための上部フランジ、下部フランジ、及び側部フランジを提供する。本発明の特定の実施形態では、外皮204は、内部フレーム構造の外面に固定される。代替として、上向きに延在する部材206及び水平構造フレーム部材208のU字形断面プロファイルは、外皮204の縁部を受け入れるためのチャネルとして構成することができる。上向きに延在する部材及び水平構造フレーム部材などの内部フレーム構造の構成要素は、金属構造体、例えばアルミニウム又は鋼から成ることができ、ボルト、リベット、溶接、接着剤、又は異なる締結具の組み合わせを含むが、それらに限定されない、当該技術分野において一般に知られている様々な締結具を使用して共に締結することができる。中実壁パネルの内部コアは、内部フレーム構造に限定されるものではなく、金属、例えば複合繊維強化材料を含むが、それに限定されない任意の構造的に一体化された構造に基づくことができる。例えば、内部コアは、中実壁パネルであり得、上向きに延在する部材及び水平構造フレーム部材は、中実壁パネルの周縁部の周りに取り付けられる。
【0052】
図14を参照して上記で議論した筋交いを付けられたタワーと同様に、複数の中実壁パネル200は、図19及び20に示すように、支持フレームワーク構造214bの本体内に空間的に分散される。中実壁パネルは、複数の直立部材116のうちの1つ以上によって離間及び/又は分離のうちのいずれかが行われる、支持フレームワーク構造214bの個別の部分を占有するものとして示す。近隣する又は隣接する中実壁パネル間の間隔は、支持フレームワーク構造214bの構造的完全性、及びこのことから、地面が動いている間の変形に対する支持フレームワーク構造の抵抗を制御する。いくつかの実施形態では、複数の中実壁パネル200は、第1の方向に沿って水平に空間的に分散された中実壁パネルの第1のセット、第2の方向に沿って水平に空間的に分散された中実壁パネルの第2のセットとを備え、中実壁パネルの第1のセットは、第1の方向に沿って印加される力からの支持を提供し、中実壁パネルの第2のセットは、第2の方向に沿って印加される力からの支持を提供する。中実壁パネルの第1及び第2のセットは、第1の方向に沿って及び第2の方向に沿って個別の部分中で互いに分離されるという意味で、支持フレームワーク構造214b内に空間的に分散される。複数の中実壁パネルの空間的分散の例を図20bに示しており、X方向に延在する中実壁パネルの第1のセット200bと、Y方向に延在する中実壁パネルの第2のセット200cとを示している。中実壁パネルの第1のセット200b及び/又は第2のセット200cの各々は、同じ垂直平面にあり得るか、又は異なる垂直平面にあり得る。図20bに示す例では、中実壁パネルの第1のセット200b及び/又は第2のセット200cのうちの1つ以上は、異なる垂直平面にある。X及びY方向への複数の中実壁パネル200b、200cの空間的分散は、グリッドフレームワーク構造に必要とされる支持のレベルに依存し、それは、次に、下にある地面又は土壌に依存する。X方向若しくはY方向のうちのいずれか、又は両方に延在する中実壁パネルの第1及び第2のセットの密度がより高いと、より大きな支持をグリッドフレームワーク構造に提供するであろう。第1及び/又は第2の方向に延在する複数の壁パネルの密度は、グリッドフレームワーク構造の第1及び/又は第2の方向に提供される支持を調整するために使用することができる。第1及び/又は第2の方向に提供される支持は、このことから、第1及び/又は第2の方向に延在する複数の壁パネルの密度を制御することによって変動することができる。図20bに示す特定の例では、Y方向よりもX方向に、より高密度の中実壁パネルが延在する。しかしながら、支持フレームワーク構造内に空間的に分散された中実壁パネルのパターンは、図20bに示すパターンに限定されるものではなく、異なるレベルの支持をグリッドフレームワーク構造に提供する他のパターンが本発明において適用可能である。
【0053】
グリッドフレームワーク構造の概略図から認識することができるように、直立部材116の集合体を備える支持フレームワーク構造の一部分は、複数の中実壁パネルによって置き換えられる。例えば、第1及び/又は第2の方向に沿って空間的に分散された複数の直立部材のうちの1つ以上は、図20に実証するように、保管コンテナのスタックを保管するための垂直保管カラムを依然として維持しながら、本発明の中実壁パネル200によって置き換えられる。言い換えれば、複数の中実壁パネル200は、それらが保管カラム内のエリアと交差しないように、支持フレームワーク構造214b内に分散される。図21に示す本発明の特定の実施形態では、複数の中実壁パネルの各々は、直立部材116から中実壁パネル200まで延在する1つ以上のスペーサ74によって直立部材間に空間的関係で保持される。1つ以上のスペーサ74は、直立部材と中実壁パネルの内部フレーム構造との間に延在する。中実壁パネルの両側の直立部材の長手方向長さに対して実質的に垂直な方向に延在する1つ以上のスペーサを、図21に示す。
【0054】
図21には、中実壁パネル200の長さ又は高さが下部構造210とトラックシステムを備えるグリッド構造40との間に延在することも示す。中実壁パネル200が支持フレームワーク構造214b中の直立部材116の一部分に置き換わっているので、及び、複数の直立部材116が、トラックシステム上で動作可能な1つ以上のロボット積み荷取り扱いデバイス用のトラックシステムを支持するという意味で耐荷重性であるので、本発明による中実壁パネルもまた、耐荷重性である。上記で議論した中実壁パネルの内部フレーム構造、特に上向きに延在するフレーム部材206は、トラックシステムとトラックシステム上で動作可能な1つ以上のロボット積み荷取り扱いデバイスとを支持するように耐荷重性である。複数の中実壁パネル200の各々をグリッドフレームワーク構造内に固定するために、複数の中実壁パネルの各々の最下部分は、下部構造210に固着され、複数の中実壁パネルの各々の最上部分は、上方のグリッド構造40に支持される。本発明によると、様々な締結具及び/又はブラケットを、複数の中実壁パネルの各々を下部構造210及びグリッド構造40に固定するために使用することができる。
【0055】
図22に示す特定の実施形態では、中実壁パネル200の最上部分は、第2のタイプのキャッププレート258によってグリッド構造40に支持される(図23及び24を参照)。第1のタイプのキャッププレート58が直立部材116の中空箱形断面70中に受け入れられるためのスピゴット62を備える図7に示す第1のタイプのキャッププレートと比較して、第2のタイプのキャッププレート258は、十字形プレート260と、十字形プレート260の下側に固定されたブラケット262とを備える。ブラケットの各々は、図24に示すように、中実壁パネル200の最上部分を受け入れるために中実壁パネルの厚さに対応して離間された下向きに延在するブラケット部材264を有するL字形である。図24に示す特定の実施形態では、ブラケット262の各々は、十字形プレート260の下側にボルト留めされる。下向きに延在するブラケット部材264は、図25bのグリッド部材と第2のタイプのキャッププレートとの間の固定の断面図の概略図に示すように、1つ以上のボルト267を受け入れるための1つ以上の開口部266を有することによって、中実壁パネルに固定される。ブラケットは、第2のタイプのキャッププレートに中実壁パネルの最上部分を挟持するように機能する。図7に示す第1のタイプのキャッププレート58と同様に、十字形プレート260は、第1及び/又は第2の方向に延在するグリッド部材又はトラック支持要素に接続するための接続部分を備える。図25aの第2のタイプのキャッププレート258と中実壁パネル200との間の接続の概略図は、一方向に延在する十字形プレート260に接続されたグリッド部材120と、他方向に延在する中実壁パネル200とを示す。
【0056】
ブラケットの下向きに延在する部材が中実壁パネルの最上部分に直接固定される代わりに、第2のタイプのキャッププレートによって中実壁パネルの最上部分をグリッド構造に固定するまた更なる例では、ブラケットの下向きに延在する部材は、図22に示すように、中実壁パネル200の対向する面に据え付けられた固定部材268に固定される。中実壁パネル200の長さ又は高さに沿って延在し、中実壁パネルの対向する面に据え付けられる固定部材268を、図22に示す。固定部材268の上部は、ブラケット262の下向きに延在する部材264を受け入れるための開口部を備える。中実壁パネルの対向する面に据え付けられた固定部材268は、中実壁パネルが第2のタイプのキャッププレート258に固定されるときに、中実壁パネルを挟持するように機能する。
【0057】
第1及び第2のタイプのキャッププレートの両方は、複数のグリッド部材がグリッド構造40中で交差する接合部、において、第1及び第2の方向に沿って個々のグリッド部材118、120を共に連結又は接合するために使用されるという点で共通点を有し、即ち、それらは、第1及び第2の方向に延在する対応するグリッド部材と接続するための4つの垂直端部を有する十字形である。複数のグリッド部材がグリッド構造中で交差する接合部、即ち、第1のタイプのキャッププレート58がグリッド構造40のノード50に位置する接合部において、直立部材がそれらの上端で相互接続されるのとは異なり、複数の中実壁パネルの各々は、第2のタイプのキャッププレート258によって、グリッド部材の第1及び第2のセットがグリッド構造中で交差するか又は交わる1つ以上のノードにおいてグリッド構造に固定される。中実壁パネル200をグリッド構造に固定するための第2のタイプのキャッププレート258の数は、中実壁パネルの幅と、中実壁パネルが延在するグリッドセルの数とに依存する。図22に示す特定の実施形態では、中実壁パネルは、一方向に4つのグリッドセル、より具体的には3つのグリッドセル及び2つの半分のグリッドセルにわたって延在するように示す。結果として、中実壁パネルの対向する端部又は縁部のうちの少なくとも一方は、自由端であり、即ち、直立材に接続されていない。これは、図20においてはっきりと明らかである。図20では、支持フレームワーク構造内の中実壁パネルの対向する端部又は縁部は、自由端又は縁部であり、それは、グリッド構造上で動作可能な積み荷取り扱いデバイスからグリッドフレームワーク構造によって経験される力の大部分が、中実壁パネルを介して下部構造に伝達されることの反映である。中実壁パネルは、グリッド構造40中の4つのノードに分散された4つの第2のタイプのキャッププレート258によってグリッド構造に固定される。第1のタイプのキャッププレートと同様に、第2のタイプのキャッププレート258は、グリッド部材の端部に、又はグリッド部材の長さに沿ってボルト留めされるように構成される。
【0058】
複数の中実壁パネルの各々をグリッド構造に固定することに加えて、複数の中実壁パネルの各々の最下部分を、下部構造に直接固着することができる。中実壁パネルの幅に沿って分散された1つ以上のボルトは、中実壁パネルの最下部分を下部構造に固着するために使用することができる。図26に示す中実壁パネルの下部の概略図では、角部ブラケット270が、中実壁パネル200の対向する最下角部を下部構造210に固着するために使用される。留め具を受け入れ、中実壁パネル200を下部構造210に固着するための固着部受け入れ部分272を備える角部ブラケット270を、図27に示す。角部ブラケット270は、1つ以上のボルトによって中実壁パネルの角部に固定されるが、角部ブラケットを中実壁パネルの角部に固定するための他の適切な締結具もまた、本発明において適用可能である。図27に示す特定の実施形態における角部ブラケット270は、中実壁パネルの端壁に固定するための上向き固定部分274と、角部ブラケット270を下部構造210に固着するための下部固定部分276とを有する三角形の形状である。角部ブラケットの最下固定部分276は、角部ブラケットを下部構造に固着するためのボルトを受け入れるための開口部278を備える。また、図26には、中実壁パネルを囲む複数の直立部材116が、直立部材の高さ、及びこのことからトラックシステムのレベルを調節するために、上記で議論した調節可能な足部90に各々据え付けられることを示す。図26には示していないが、中実壁パネルの最下部分を、下部構造に対して、及びこのことから、中実壁パネルに据え付けられたトラックシステムのレベルに対して中実壁パネルを上昇又は下降させるための1つ以上の調節可能な足部に据え付けることができる。1つ以上の調節可能な足部は、図12及び13を参照して上記で議論したのと同じタイプの調節可能な足部であり得るか、又は中実壁パネルの最下部分を下部構造に固着するために適用可能な別のタイプの調節可能な足部であり得る。例えば、1つ以上のねじ山付きボルトは、1つ以上のねじ山付きボルトの回転が下部構造に対して中実壁パネルを上昇又は下降させるように、中実壁パネルの最下端及び下部構造と螺合することができる。
【0059】
図26に示す特定の実施形態は、中実壁パネルの最下部分において対向する端壁に据え付けられた角部ブラケット270によって下部構造に固着されている中実壁パネルを示すが、代替として、中実壁パネルの幅に沿って離間された複数のボルトを、中実壁パネルを下部構造210に固着するために使用することができる。同様に、本発明は、中実壁パネルの最上部分をグリッド構造に固定するためのブラケットを備える第2のタイプのキャッププレートの使用に限定されず、中実壁パネルの最上部分をグリッド構造に固定するための他の手段が、本発明において適用可能である。例えば、中実壁パネルの最上部分は、1つ以上のボルトによってグリッド構造に直接固定することができる。
【0060】
グリッドフレームワーク構造の構成要素は、地面が動いている間に印加されるいくつかの力を受ける。これらの印加される力は、直立部材を下部構造に固着する締結具、例えばボルトの剪断をもたらす可能性がある。締結具に作用する剪断力に加えて、下部構造から直立部材を切り離すように作用する上向きの力を発生させる、地面が動いた結果として印加される力の成分もある。この影響を軽減するために、より長い締結具が、直立部材を下部構造中により深く固着するために使用される。しかしながら、これは、下部構造及び下にある土壌構造の厚さ又は深さに非常に大きく依存する。いくつかの状況では、下にある土壌構造又は地面は、深い下部構造が設置されることを許容しないであろう。グリッドフレームワーク構造を安定化させるために中実壁パネルを使用することは、中実壁パネルの寸法のうちの1つ以上を、中実壁パネルが下部構造に固着される必要がある程度を制御するために使用することができるので、この問題を軽減するのに役立つ。図28及び29は、水平方向に外力Fを印加した結果として、異なる幅Lを有する中実壁パネルによって経験される、参照符号Uによって示す上昇力の概略図を示す。中実壁パネルの幅Lを増加させることは、中実壁パネルの最下角部において経験される上昇力Uを低減する効果を有する。図28に示す特定の例では、中実壁パネルの幅を2倍にする(L=2)ことは、中実壁パネルの最下角部における上昇力を半分にする効果U/2を有する。このことから、中実壁パネルの幅は、中実壁パネルの最下角部における上昇力に反比例する。中実壁パネルによって経験される上昇力は、力のモーメントの結果であり、従って、中実壁パネルの幅を増加させることは、所与のモーメントに対して最下角部における上昇力を低減する効果を有することが規定される。これは、以下の式によってより良く説明することができる:
F=U×L (1)
ここで、Fは、モーメントであり、予想される地震活動に基づき、
Uは、上昇力であり、中実壁パネルが下部構造又は基礎にどれほど深く固着されるかによって制限され、
Lは、中実壁パネルの幅である。
【0061】
式1によると、中実壁パネルの幅は、予想される力のモーメントと、下部構造又は基礎への中実壁パネルの固着の深さとに依存する。
【0062】
上昇力を低減することは、より短い締結具が中実壁パネルを下部構造に固着するために必要とされるであろうという効果を有し、それは、次に、中実壁パネルの幅Lを下部構造の深さ及び/又は下にある土壌条件に合わせることができることを意味するであろう。このことから、浅い下部構造又は基礎に対しては、より大きい幅の中実壁パネルが、上昇力の結果としての下部構造からの中実壁パネルの切り離しを軽減するために望ましいであろう。逆に、深い下部構造又は基礎に対しては、より小さい幅の中実壁パネルが、上昇力の結果として下部構造からの中実壁パネルの切り離しを軽減するために実現可能であろう。
【0063】
図28(a及びb)は、中実壁パネルの幅を増加させることが、中実壁パネルの最下角部によって経験される上昇力を効果的に低減することを実証するが、図29(a及びb)に実証されるように、個々の中実壁パネルの長さの合計が単一の中実壁パネルの幅よりも大きくなるように、より大きい幅の中実壁パネルを複数の個別の離間された中実壁パネルに分解することによって、同じ効果を達成することができる。このことから、図28bに実証するように中実壁パネルの幅を2倍にする代わりに、等しい全幅の2つの離間された中実壁パネルは、上昇力を半分にするのと同じ効果を有する。図29(a及びb)に示す特定の実施形態では、同じ長さの2つの個別の中実壁パネルを設けることによって、上昇力Uが半分にされる。このことから、個別の中実壁パネルの幅の合計は、単一の中実壁パネルの幅の倍数である。個別の中実壁パネルの数が多いほど、単一の長さの単一の中実壁パネルと比較して、上昇力の低減が大きくなる。中実壁パネルによって経験される上昇力と、個別の中実壁パネルの数との間の関係は、以下の式によってより良く説明される:
F=U×L×N (2)
ここで、Fは、モーメントであり、予想される地震活動に基づき、
Uは、上昇力であり、中実壁パネルが下部構造又は基礎にどれほど深く固着されるかによって制限され、
Lは、中実壁パネルの幅であり、
Nは、個別の中実壁パネルの数である。
【0064】
式2によると、力Fの所与の移動に対して、上昇力Uは、個別の中実壁パネルの数を増加させることによって低減される。
【0065】
上昇力に加えて、地面の動きの結果としての外力はまた、印加される力の方向に剪断力を発生させる。中実壁パネルを下部構造に固着するために使用される締結具は、そのような剪断力に抵抗するのに十分に強くある必要があるであろう。締結具がボルトである場合、ボルトの剪断抵抗は、ボルトの断面直径に依存する。剪断抵抗を増大させるために、より大きい断面直径又はより厚いボルトが、中実壁パネルを下部構造に直接固着するために使用される。本発明の特定の実施形態では、複数のボルトが、印加される剪断力を分散させるために、中実壁パネルの幅に沿って分散される。結果として、剪断力が、中実壁パネルの両端の少数のボルトではなく、複数のボルト間に分散されるので、より細いボルトを使用することができる。中実壁パネルを下部構造に直接固着するために複数のボルトを使用することはまた、上昇力からの下部構造への中実壁パネルの固着を増大させるのに役立つ。
【0066】
中実壁パネルは、1つ以上のグリッドセルにわたって延在する単一の中実壁パネルに基づくことができる。図30a及び30bに示す本発明の特定の実施形態では、中実壁パネル200は、共に接合された別個のセグメント280から構築されたモジュール式である。図30aは、中実壁パネル200が、共に接合された3つの中実壁セグメントから構築され、及びこのことから3つのグリッドセルにわたって延在する例である。図30bは、中実壁パネル200が4つの中実壁セグメント280から構築され、及びこのことから4つのグリッドセルにわたって延在する例である。中実壁セグメント280の各々は、内部コアと、内部コアの両側の外皮とを有する上記で議論した積層構造に基づくことができる。内部コアは、上記で議論したように、水平構造フレーム部材によってそれらのそれぞれの頂端及び底端において共に接続された上向きに延在する部材を有する内部フレーム構造に基づくことができる。当該技術分野で一般に知られている様々な締結具は、単一の中実壁パネル中に中実壁セグメント280の各々を共に接合するために使用することができ、ねじ、ボルト、接着剤、溶接、等を含むが、それらに限定されない。図30a及び30bには、中実壁パネル200の各々の対向する端部が、下部構造210に別個に固着される端部材又はコード282を備えることも示す。端部材又は弦材282は任意選択であり、地面が動いている間に中実壁パネルから伝達される張力及び圧縮を伝える。端部材又は弦材282は、上記で議論した固定部材268とは異なり、上記で議論したような1つ以上の締結具、例えばねじ、ボルト、等によって中実壁パネルの対向する端部に接合される。端部材又は弦材282は、中実壁パネルの構造的一体性を増大させる役割を果たす。結果として、中実壁パネルの対向する端部に対する端部材又は弦材が、中実壁パネルに優先的に追加されて、地震事象の際など、ある特定のタイプの地面の動きに対するグリッドフレームワーク構造の抵抗を改善する。下部構造から伝達される力が弱い、より安定した下部構造の場合、端部材又は弦材の使用は必要ではなく、中実壁パネルは、上記で議論した筋交いを付けられたタワーの単純な代替品であり得る。張力及び圧縮力など、地面が動いた結果として発生する力は、端部材又は弦材282によって伝えられる。端部材又は弦材282は、上記で議論した上昇力に抵抗するように下部構造に適切に固着される。
【0067】
グリッドフレームワーク構造の安定性を増大させることに加えて、支持フレームワーク構造内に空間的に分散された複数の中実壁パネルは、グリッドフレームワーク構造、より具体的には、支持フレームワーク構造内に1つ以上のゾーンを作成するように適合することができる。1つ以上のゾーンは、1つ以上の冷蔵チラーを備える冷蔵ゾーンであり得る。複数の中実壁パネルによって作成されたゾーンのうちの1つ以上からの熱の伝達を低減又は防止するために、好ましくは、複数の中実壁パネルの各々は、断熱性である。支持フレームワーク構造内に空間的に分散された複数の中実壁パネルはまた、グリッドフレームワーク構造内の火災の拡散を抑制するためにグリッドフレームワーク構造内に防火帯を提供することができる。上記で議論したように、通常はプラスチックから成る1つ以上の保管コンテナが、支持フレームワーク構造内の保管カラム中に積み重ねられる。火災が単一の場所で発生し、いかなる防火帯もない場合、火災は、複数の保管カラムにわたってスタック中の保管コンテナ間に拡散する可能性がある。支持フレームワーク構造と共に空間的に分散された複数の中実壁パネルは、保管コンテナの近隣するスタックへの火災の拡散を抑制するように作用する。防火帯として機能するために、中実壁パネルのうちの1つ以上は、ミネラルウール又はバーミキュライトなどの断熱材料を備える。中実壁パネルが、外皮間に挟まれた内部コアを備える積層構造である例を挙げると、内部コアは、火災が近隣する保管カラムに拡散することを防止するために、耐火材料から成ることができる。
【0068】
本発明の好ましい実施形態を上記で詳細に説明したが、上記で説明した異なる特徴を包含する中実壁パネルの様々な修正形態が、特許請求の範囲で定義されるような本発明の範囲内で適用可能であることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14(a)】
図14(b)】
図14(c)】
図15(a)】
図15(b)】
図16
図17
図18(a)】
図18(b)】
図19
図20
図20b
図21
図22
図23
図24
図25(a)】
図25(b)】
図26
図27
図28(a)】
図28(b)】
図29(a)】
図29(b)】
図30(a)】
図30(b)】
【手続補正書】
【提出日】2024-02-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリッドフレームワークシステムであって、
A)下部構造210と、
B)スタック12中の1つ以上のコンテナ10を移動させるように動作可能な積み荷取り扱いデバイス30を支持するためのグリッドフレームワーク構造114と
を備え、前記グリッドフレームワーク構造は、
i)複数の直立部材116と、ここで、複数の前記直立部材116は、保管コンテナが前記直立部材間に積み重ねられるための複数の垂直保管カラムを備える3次元支持フレームワーク構造214bを形成するように空間的に配置され、前記3次元支持フレームワーク構造214bは、前記下部構造210に据え付けられ、
ii)水平平面にあり、前記3次元支持フレームワーク構造214bに据え付けられたグリッド構造40と、ここで、前記グリッド構造40は、グリッド部材の第1のセット118とグリッド部材の第2のセット120とを備える複数のグリッド部材118、120を備え、前記グリッド部材の第1のセットは、第1の方向に延在し、前記グリッド部材の第2のセットは、第2の方向に延在し、前記第2の方向は、複数の前記グリッド部材が複数のグリッドセルを備えるグリッドパターンで配置されるように、前記第1の方向に対して実質的に垂直であり、複数の前記グリッドセルの各々は、グリッド開口部を備え、
を備える、グリッドフレームワークシステムにおいて、
前記グリッドフレームワーク構造114は、
安定性を前記グリッドフレームワーク構造114に提供するために、前記下部構造210に固着された第1の端部と前記グリッド構造40に固定された第2の端部とを有する前記3次元支持フレームワーク構造214b内のそれぞれの垂直平面に複数の中実壁パネル200の各々があるように、前記3次元支持フレームワーク構造214b内に内部的に分散された複数の前記中実壁パネル200を更に備えることを特徴とする、グリッドフレームワークシステム。
【請求項2】
複数の前記直立部材116は、複数の前記グリッド部材によってそれらの上端において相互接続され、前記グリッド部材の第1のセット118及び前記グリッド部材の第2のセット120は、複数の前記垂直保管カラムの各々がそれぞれのグリッド開口部の下方に位置するように、前記グリッド構造40中で交差する、請求項1に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項3】
複数の前記中実壁パネル200のうちの1つ以上は、一対の複数の前記直立部材116に固定される、請求項1又は2に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項4】
複数の前記中実壁パネル200は、複数の前記中実壁パネル200のうちの2つ以上が複数の前記直立部材116のうちの1つ以上によって分離されるように、前記フレームワーク構造内に空間的に分散される、請求項1又は2に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項5】
複数の前記中実壁パネル200は、中実壁パネルの第1のセット及び中実壁パネルの第2のセットを備え、前記中実壁パネルの第1のセットは、前記第1の方向に延在し、前記中実壁パネルの第2のセットは、前記第2の方向に延在する、請求項4に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項6】
前記中実壁パネルの第1のセットは、前記第1の方向に沿って空間的に分散され、前記中実壁パネルの第2のセットは、前記第2の方向に沿って空間的に分散される、請求項5に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項7】
前記グリッドフレームワーク構造は、前記第1の方向に延在する第1の寸法と前記第2の方向に延在する第2の寸法とを有する、複数の前記直立部材116の自己支持型直線集合体であって、前記中実壁パネルの第1のセットは、前記中実壁パネルの第1のセットが前記第1の寸法に沿って部分的に延在するように、前記第1の方向に沿って空間的に分散され、前記中実壁パネルの第2のセットは、前記中実壁パネルの第2のセットが前記第2の寸法に沿って部分的に延在するように、前記第2の方向に沿って空間的に分散される、請求項6に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項8】
複数の前記中実壁パネル200のうちの1つ以上は、隣接する中実壁パネル200が1つ以上のグリッドセルによって離間されるように、前記フレームワーク構造内に空間的に分散される、請求項1又は2に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項9】
複数の前記中実壁パネルの各々は、前記グリッド部材の第1のセット118及び前記グリッド部材の第2のセット120が前記グリッド構造中で交差するか又は交わる1つ以上のノードにおいて前記グリッド構造に固定される、請求項1又は2に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項10】
複数の前記直立部材116の各々は、第1のタイプのキャッププレート58によって前記グリッド構造に固定され、複数の前記中実壁パネルの各々は、第2のタイプのキャッププレート258によって前記グリッド構造に固定され、前記第1のタイプのキャッププレート58及び前記第2のタイプのキャッププレート258は各々、4つの垂直な端部60を有する十字形260を有し、前記4つの垂直な端部の各々は、前記第1の方向及び前記第2の方向に延在する複数の前記グリッド部材のうちの少なくとも1つと接続するように構成される、請求項9に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項11】
複数の前記中実壁パネル200の各々は、ブラケット262によってそのそれぞれの第2のタイプのキャッププレート258に固定される、請求項10に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項12】
前記ブラケット262は、前記中実壁パネルの最上部分を受け入れるために前記中実壁パネル200の厚さに対応して離間された下向きに延在するブラケット部材264を有するL字形である、請求項11に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項13】
複数の前記中実壁パネル200の各々は、前記中実壁パネルの両側に固定部材268を備える第2のタイプの直立部材によってそのそれぞれの第2のタイプのキャッププレート258に固定され、前記中実壁パネル200の両側の前記固定部材268は、前記中実壁パネル200の両側の前記固定部材268の上端が前記第2のタイプのキャッププレート258に固定されるように、前記下部構造210と前記グリッド構造40との間の前記中実壁パネル200に沿って少なくとも部分的に垂直に延在する、請求項10に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項14】
複数の前記直立部材116の各々は、中空中央断面を有する断面を有し、前記第1のタイプのキャッププレート58は、前記中空中央断面中にスナップフィットされるように配置されたスピゴット62を備える、請求項10に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項15】
複数の前記中実壁パネルのうちの1つ以上の幅は、複数の前記グリッドセルにわたって延在する、請求項1又は2に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項16】
複数の前記中実壁パネル200のうちの前記1つ以上の幅は、1:Xの比で複数の前記グリッドセルにわたって延在し、ここで、Xは、1~5の範囲内である、請求項15に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項17】
前記第1又は第2の方向に延在する複数の前記中実壁パネルのうちの前記1つ以上の幅は、前記下部構造210への複数の前記中実壁パネル200のうちの前記1つ以上の固着の深さに反比例する、請求項15に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項18】
前記固着の深さは、前記下部構造の深さに依存する、請求項17に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項19】
複数の前記中実壁パネル200のうちの前記1つ以上は、共に接合された複数の中実壁セグメント280を備える、請求項15に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項20】
複数の前記中実壁パネル200のうちの1つ以上は、外部板金プレート204間に挟まれた内部コア202を有する積層パネルを備える、請求項1又は2に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項21】
前記内部コア202は、樹脂母材内に埋め込まれた鉱物繊維を備える複合材を備える、請求項20に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項22】
前記内部コア202は、上向きに延在するフレーム部材206の頂部及び底部において水平フレーム部材208によって共に接続された前記上向きに延在するフレーム部材を備える内部フレームを備える、請求項20に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項23】
頂部及び底部において前記上向きに延在するフレーム部材206を接続する前記水平フレーム部材208の各々は、U字形チャネルを備える、請求項22に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項24】
複数の前記中実壁パネル200の各々は、1つ以上のボルトによって前記下部構造210に固着される、請求項1又は2に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項25】
前記下部構造210は、コンクリートを備える、請求項1又は2に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項26】
前記直立部材116のうちの1つ以上は、前記直立部材の高さを調節するための伸長可能な部分94を備える調節可能な足部90をその下端に備える、請求項1又は2に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項27】
前記伸長可能な部分は、前記直立部材116の下端においてプッシュフィットキャップ96と螺合するねじ山付きスピンドル94を備える、請求項26に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項28】
複数の前記中実壁パネル200のうちの1つ以上は、前記3次元支持フレームワーク構造214b内に1つ以上のゾーンを作成するように前記3次元支持フレームワーク構造中に配置される、請求項1又は2に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項29】
複数の前記中実壁パネル200のうちの1つ以上は、前記3次元支持フレームワーク構造内に防火障壁を作成するための耐火材料を備える防火帯を備える、請求項1又は2に記載のグリッドフレームワークシステム。
【請求項30】
保管及び取り出しシステム1であって、
i)請求項に記載のグリッドフレームワークシステムと、
ii)前記グリッド構造40の下方に位置する保管カラム中に配置されたコンテナ10の複数のスタック12と、ここにおいて、各保管カラムは、グリッドセルの下方に垂直に位置し、
iii)前記スタック中に積み重ねられたコンテナを持ち上げて移動させるための複数の積み荷取り扱いデバイス30と
を備え、複数の前記積み荷取り扱いデバイス30は、前記グリッド構造40を通って前記コンテナにアクセスするために、前記保管カラムの上方の前記グリッド構造40上を横方向に移動するように遠隔操作され、複数の前記積み荷取り扱いデバイスの各々は、
a)前記グリッド構造上で前記積み荷取り扱いデバイスを案内するための車輪組み立て体と、
b)前記グリッド構造の上方に位置するコンテナ受け入れ空間と、
c)単一のコンテナをスタックから前記コンテナ受け入れ空間中に持ち上げるように配置された持ち上げデバイスと
を備える、保管及び取り出しシステム1。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0068】
本発明の好ましい実施形態を上記で詳細に説明したが、上記で説明した異なる特徴を包含する中実壁パネルの様々な修正形態が、特許請求の範囲で定義されるような本発明の範囲内で適用可能であることを理解されたい。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] グリッドフレームワークシステムであって、
A)下部構造210と、
B)スタック12中の1つ以上のコンテナ10を移動させるように動作可能な積み荷取り扱いデバイス30を支持するためのグリッドフレームワーク構造114と
を備え、前記グリッドフレームワーク構造は、
i)複数の直立部材116と、ここで、複数の前記直立部材116は、保管コンテナが前記直立部材間に積み重ねられるための複数の垂直保管カラムを備える3次元支持フレームワーク構造214bを形成するように空間的に配置され、前記3次元支持フレームワーク構造214bは、前記下部構造210に据え付けられ、
ii)水平平面にあり、前記3次元支持フレームワーク構造214bに据え付けられたグリッド構造40と、ここで、前記グリッド構造40は、グリッド部材の第1のセット118とグリッド部材の第2のセット120とを備える複数のグリッド部材118、120を備え、前記グリッド部材の第1のセットは、第1の方向に延在し、前記グリッド部材の第2のセットは、第2の方向に延在し、前記第2の方向は、複数の前記グリッド部材が複数のグリッドセルを備えるグリッドパターンで配置されるように、前記第1の方向に対して実質的に垂直であり、複数の前記グリッドセルの各々は、グリッド開口部を備え、
を備える、グリッドフレームワークシステムにおいて、
前記グリッドフレームワーク構造114は、
安定性を前記グリッドフレームワーク構造114に提供するために、前記下部構造210に固着された第1の端部と前記グリッド構造40に固定された第2の端部とを有する前記3次元支持フレームワーク構造214b内のそれぞれの垂直平面に複数の中実壁パネル200の各々があるように、前記3次元支持フレームワーク構造214b内に内部的に分散された複数の前記中実壁パネル200を更に備えることを特徴とする、グリッドフレームワークシステム。
[2] 複数の前記直立部材116は、複数の前記グリッド部材によってそれらの上端において相互接続され、前記グリッド部材の第1のセット118及び前記グリッド部材の第2のセット120は、複数の前記垂直保管カラムの各々がそれぞれのグリッド開口部の下方に位置するように、前記グリッド構造40中で交差する、[1]に記載のグリッドフレームワークシステム。
[3] 複数の前記中実壁パネル200のうちの1つ以上は、一対の複数の前記直立部材116に固定される、[1]又は[2]に記載のグリッドフレームワークシステム。
[4] 複数の前記中実壁パネル200は、複数の前記中実壁パネル200のうちの2つ以上が複数の前記直立部材116のうちの1つ以上によって分離されるように、前記フレームワーク構造内に空間的に分散される、[1]~[3]のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
[5] 複数の前記中実壁パネル200は、中実壁パネルの第1のセット及び中実壁パネルの第2のセットを備え、前記中実壁パネルの第1のセットは、前記第1の方向に延在し、前記中実壁パネルの第2のセットは、前記第2の方向に延在する、[4]に記載のグリッドフレームワークシステム。
[6] 前記中実壁パネルの第1のセットは、前記第1の方向に沿って空間的に分散され、前記中実壁パネルの第2のセットは、前記第2の方向に沿って空間的に分散される、[5]に記載のグリッドフレームワークシステム。
[7] 前記グリッドフレームワーク構造は、前記第1の方向に延在する第1の寸法と前記第2の方向に延在する第2の寸法とを有する、複数の前記直立部材116の自己支持型直線集合体であって、前記中実壁パネルの第1のセットは、前記中実壁パネルの第1のセットが前記第1の寸法に沿って部分的に延在するように、前記第1の方向に沿って空間的に分散され、前記中実壁パネルの第2のセットは、前記中実壁パネルの第2のセットが前記第2の寸法に沿って部分的に延在するように、前記第2の方向に沿って空間的に分散される、[6]に記載のグリッドフレームワークシステム。
[8] 複数の前記中実壁パネル200のうちの1つ以上は、隣接する中実壁パネル200が1つ以上のグリッドセルによって離間されるように、前記フレームワーク構造内に空間的に分散される、[1]~[7]のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
[9] 複数の前記中実壁パネルの各々は、前記グリッド部材の第1のセット118及び前記グリッド部材の第2のセット120が前記グリッド構造中で交差するか又は交わる1つ以上のノードにおいて前記グリッド構造に固定される、[1]~[8]のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
[10] 複数の前記直立部材116の各々は、第1のタイプのキャッププレート58によって前記グリッド構造に固定され、複数の前記中実壁パネルの各々は、第2のタイプのキャッププレート258によって前記グリッド構造に固定され、前記第1のタイプのキャッププレート58及び前記第2のタイプのキャッププレート258は各々、4つの垂直な端部60を有する十字形260を有し、前記4つの垂直な端部の各々は、前記第1の方向及び前記第2の方向に延在する複数の前記グリッド部材のうちの少なくとも1つと接続するように構成される、[9]に記載のグリッドフレームワークシステム。
[11] 複数の前記中実壁パネル200の各々は、ブラケット262によってそのそれぞれの第2のタイプのキャッププレート258に固定される、[10]に記載のグリッドフレームワークシステム。
[12] 前記ブラケット262は、前記中実壁パネルの最上部分を受け入れるために前記中実壁パネル200の厚さに対応して離間された下向きに延在するブラケット部材264を有するL字形である、[11]に記載のグリッドフレームワークシステム。
[13] 複数の前記中実壁パネル200の各々は、前記中実壁パネルの両側に固定部材268を備える第2のタイプの直立部材によってそのそれぞれの第2のタイプのキャッププレート258に固定され、前記中実壁パネル200の両側の前記固定部材268は、前記中実壁パネル200の両側の前記固定部材268の上端が前記第2のタイプのキャッププレート258に固定されるように、前記下部構造210と前記グリッド構造40との間の前記中実壁パネル200に沿って少なくとも部分的に垂直に延在する、[10]~[12]のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
[14] 複数の前記直立部材116の各々は、中空中央断面を有する断面を有し、前記第1のタイプのキャッププレート58は、前記中空中央断面中にスナップフィットされるように配置されたスピゴット62を備える、[10]~[13]のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
[15] 複数の前記中実壁パネルのうちの1つ以上の幅は、複数の前記グリッドセルにわたって延在する、[1]~[14]のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
[16] 複数の前記中実壁パネル200のうちの前記1つ以上の幅は、1:Xの比で複数の前記グリッドセルにわたって延在し、ここで、Xは、1~5の範囲内である、[15]に記載のグリッドフレームワークシステム。
[17] 前記第1又は第2の方向に延在する複数の前記中実壁パネルのうちの前記1つ以上の幅は、前記下部構造210への複数の前記中実壁パネル200のうちの前記1つ以上の固着の深さに反比例する、[15]又は[16]に記載のグリッドフレームワークシステム。
[18] 前記固着の深さは、前記下部構造の深さに依存する、[17]に記載のグリッドフレームワークシステム。
[19] 複数の前記中実壁パネル200のうちの前記1つ以上は、共に接合された複数の中実壁セグメント280を備える、[15]~[18]のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
[20] 複数の前記中実壁パネル200のうちの1つ以上は、外部板金プレート204間に挟まれた内部コア202を有する積層パネルを備える、[1]~[19]のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
[21] 前記内部コア202は、樹脂母材内に埋め込まれた鉱物繊維を備える複合材を備える、[20]に記載のグリッドフレームワークシステム。
[22] 前記内部コア202は、上向きに延在するフレーム部材206の頂部及び底部において水平フレーム部材208によって共に接続された前記上向きに延在するフレーム部材を備える内部フレームを備える、[20]又は[21]に記載のグリッドフレームワークシステム。
[23] 頂部及び底部において前記上向きに延在するフレーム部材206を接続する前記水平フレーム部材208の各々は、U字形チャネルを備える、[22]に記載のグリッドフレームワークシステム。
[24] 複数の前記中実壁パネル200の各々は、1つ以上のボルトによって前記下部構造210に固着される、[1]~[23]のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
[25] 前記下部構造210は、コンクリートを備える、[1]~[24]のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
[26] 前記直立部材116のうちの1つ以上は、前記直立部材の高さを調節するための伸長可能な部分94を備える調節可能な足部90をその下端に備える、[1]~[25]のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
[27] 前記伸長可能な部分は、前記直立部材116の下端においてプッシュフィットキャップ96と螺合するねじ山付きスピンドル94を備える、[26]に記載のグリッドフレームワークシステム。
[28] 複数の前記中実壁パネル200のうちの1つ以上は、前記3次元支持フレームワーク構造214b内に1つ以上のゾーンを作成するように前記3次元支持フレームワーク構造中に配置される、[1]~[27]のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
[29] 複数の前記中実壁パネル200のうちの1つ以上は、前記3次元支持フレームワーク構造内に防火障壁を作成するための耐火材料を備える防火帯を備える、[1]~[28]のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステム。
[30] 保管及び取り出しシステム1であって、
i)[1]~[29]のいずれか一項に記載のグリッドフレームワークシステムと、
ii)前記グリッド構造40の下方に位置する保管カラム中に配置されたコンテナ10の複数のスタック12と、ここにおいて、各保管カラムは、グリッドセルの下方に垂直に位置し、
iii)前記スタック中に積み重ねられたコンテナを持ち上げて移動させるための複数の積み荷取り扱いデバイス30と
を備え、複数の前記積み荷取り扱いデバイス30は、前記グリッド構造40を通って前記コンテナにアクセスするために、前記保管カラムの上方の前記グリッド構造40上を横方向に移動するように遠隔操作され、複数の前記積み荷取り扱いデバイスの各々は、
a)前記グリッド構造上で前記積み荷取り扱いデバイスを案内するための車輪組み立て体と、
b)前記グリッド構造の上方に位置するコンテナ受け入れ空間と、
c)単一のコンテナをスタックから前記コンテナ受け入れ空間中に持ち上げるように配置された持ち上げデバイスと
を備える、保管及び取り出しシステム1。
【国際調査報告】