(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】方法、コンピュータプログラムプロダクト、駐車支援システム、及び駐車装置
(51)【国際特許分類】
G08G 1/14 20060101AFI20240711BHJP
【FI】
G08G1/14 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505086
(86)(22)【出願日】2022-07-20
(85)【翻訳文提出日】2024-03-21
(86)【国際出願番号】 EP2022070330
(87)【国際公開番号】W WO2023006539
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】102021119420.2
(32)【優先日】2021-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508108903
【氏名又は名称】ヴァレオ・シャルター・ウント・ゼンゾーレン・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【氏名又は名称】村越 卓
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス、イェッカー
(72)【発明者】
【氏名】ラッセ、シュネペル
(72)【発明者】
【氏名】マルテ、ヨース
(72)【発明者】
【氏名】ルドビック、モニエ-トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ティルマライ、クマラサミー、アヤッパン
(72)【発明者】
【氏名】ファビアン、フックス
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB12
5H181BB13
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181CC27
5H181FF05
5H181FF33
5H181KK01
5H181KK06
(57)【要約】
発明は、駐車設備(101)のための駐車支援システム(100)を運用するための方法に関する。駐車設備は、所定のエリア(110)に、自律的に走行する車両(202)のための複数の駐車スペース(120)を提供し、車両(202)をユーザー(300)から駐車支援システム(100)に又はその逆に引き渡すための引き渡しエリア(130)を含む。その方法は、車両(202)のユーザー(300)から、決定される時間間隔で駐車設備(101)を使用することのリクエスト(REQ)を受け取るステップ(S1)であって、前記リクエスト(REQ)は少なくとも1つの引き渡し時間を含む、ステップと、収容利用パラメーターの数に基づいて、引き渡し時間における駐車設備(101)の第1の予期される収容利用を確かめるステップ(S2)と、確定される第1の予期される利用を決定される収容利用閾値と比較するステップ(S3)と、前記比較に基づいて代替の引き渡し時間を確認するステップ(S4)であって、代替の引き渡し時間は、代替の引き渡し時間における第2の予期される収容利用が第1の予期される収容利用よりも低くなるように及び/又は決定される収容利用閾値よりも低く又は等しくなるように確かめられるステップと、代替の引き渡し時間を含むメッセージ(MSG)をユーザー(300)に送るステップ(S5)と、含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車設備(101)のための駐車支援システム(100)を運用するための方法であって、当該駐車設備(101)は、所定のエリア(110)において、自律的に走行する車両(202)のための複数の駐車スペース(120)を提供し、車両(202)をユーザー(300)から前記駐車支援システム(100)に又はその逆に引き渡すための引き渡しエリア(130)を含み、
前記車両(202)の前記ユーザー(300)から、特定の時間間隔で前記駐車設備(101)の使用に関するリクエスト(REQ)を受け取るステップ(S1)であって、前記リクエスト(REQ)は少なくとも1つの引き渡し時間を含む、ステップと、
複数の利用パラメーターに応じて、前記引き渡し時間における前記駐車設備(101)の第1の予期される利用を決定するステップ(S2)と、
決定される前記第1の予期される利用を特定の利用閾値と比較するステップ(S3)と、
前記比較に応じて代替の引き渡し時間を決定するステップ(S4)であって、前記代替の引き渡し時間は、前記代替の引き渡し時間における第2の予期される利用が前記第1の予期される利用よりも低くなるように及び/又は前記特定の利用閾値よりも低く又は等しくなるように決定される、ステップと
前記代替の引き渡し時間を含むメッセージ(MSG)をユーザー(300)に送るステップ(S5)と、
を含む方法。
【請求項2】
予期される引き渡し期間を決定し、当該予期される引き渡し期間は、決定される前記第1の予期される利用に応じた、前記引き渡し時間において前記車両(202)を前記ユーザー(300)から前記駐車支援システム(100)に又はその逆に引き渡すための予期される期間であり、前記メッセージ(MSG)は、決定される前記予期される引き渡し期間を追加的に含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
代替の予期される引き渡し期間を決定し、当該代替の予期される引き渡し期間は、決定される前記第2の予期される利用に応じた、決定される前記代替の引き渡し時間において前記車両(202)を前記ユーザー(300)から前記駐車支援システム(100)に又はその逆に引き渡すための予期される期間であり、前記メッセージ(MSG)は、決定される前記代替の予期される引き渡し期間を追加的に含む、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
決定される前記予期される引き渡し期間と、決定される前記代替の予期される引き渡し期間との間の差を決定し、前記メッセージ(MSG)は、決定される前記差を追加的に含み又は前記代替の引き渡し時間及び決定される前記差のみを含む、ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記利用パラメーターは:前記時間間隔又は前記時間間隔の部分的な間隔において、前記駐車設備(101)を使用する及び/又は前記所定のエリア(110)を通って移動する車両(201~204)の予期される数;及び/又は、別のユーザーによる前記駐車設備(101)の使用に関する少なくとも1つの更なる受け取られるリクエスト;及び/又は、前記時間間隔において、前記駐車設備(101)を使用する及び/又は前記所定のエリア(110)を通って移動する更なる車両(201~203)のタイプ及び/又は構成に関する情報;及び/又は、前記引き渡し時間の時間帯;及び/又は、特定の期間に関する天気予報;及び/又は、所定の期間内に予定されている公共又は民間のイベント;及び/又は、前記時間間隔内に前記駐車設備(101)の他のユーザーによって予約されるサービス;及び/又は、前記利用に関する学習された統計情報を含む、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記駐車設備(101)の前記インフラによって定められるパラメーターに応じて、前記駐車設備(101)を使用する及び/又は前記特定の時間間隔において前記所定のエリア(110)に位置する少なくとも1つの他の車両(201~203)のタイプ及び/又は技術的構成に応じて、及び/又は、所定の期間において計画される駐車設備(101)の制限及び/又は現在の制限に応じて、前記利用閾値は動的に決定される、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記利用閾値は、前記駐車設備(101)を使用する及び/又は前記所定のエリア(110)を通って移動する車両(201~203)の平均速度が所定の速度よりも低い前記駐車設備(101)の利用に対応する、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記駐車設備(101)の前記使用に関する前記リクエスト(REQ)は、少なくとも1つの降車時間及び駐車期間又は降車時間及び回収時間を含む、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記駐車設備(101)の前記使用に関する前記リクエスト(REQ)は、前記車両(202)のタイプに関する情報及び/又は技術的構成に関する情報を含む、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記ユーザー(300)への前記メッセージ(MSG)の送信に応答して、前記ユーザー(300)から新たなリクエスト(REQ)を受け取り、前記新たなリクエスト(REQ)は、前記第1のリクエスト(REQ)に対して異なる引き渡し時間を含む、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
指示を含むコンピュータプログラムプロダクトであって、前記指示は、前記プログラムがコンピュータによって実行されると、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法を前記コンピュータに実行させる、コンピュータプログラムプロダクト。
【請求項12】
駐車設備(101)のための駐車支援システム(100)であって、当該駐車設備(101)は、所定のエリア(110)において、自律的に走行する車両(202)のための複数の駐車スペース(120)を提供し、車両(202)をユーザー(300)から前記駐車支援システム(100)に又はその逆に引き渡すための引き渡しエリア(130)を含み、
前記車両(202)の前記ユーザー(300)から特定の時間間隔における前記駐車設備(101)の前記使用に関するリクエスト(REQ)を受け取るための受信ユニット(102)であって、前記リクエスト(REQ)が少なくとも1つの引き渡し時間を含む、受信ユニット(102)と、
複数の利用パラメーターに応じて、前記引き渡し時間における前記駐車設備(101)の第1の予期される利用を決定するための決定ユニット(104)と、
決定される前記第1の予期される利用を、特定の利用閾値と比較するための比較ユニット(106)であって、
前記決定ユニット(104)が、前記比較に応じて代替の引き渡し時間を決定するように追加的に設定され、前記代替の引き渡し時間が、前記代替の引き渡し時間における第2の予期される利用が前記第1の予期される利用よりも低くなるように及び/又は前記利用閾値よりも低く又は前記利用閾値と等しくなるように決定される、比較ユニット(106)と、
前記代替の引き渡し時間を含むメッセージ(MSG)を前記ユーザー(300)に送信するための送信ユニット(108)と、
を備える駐車支援システム(100)。
【請求項13】
所定のエリア(110)において、自律的に走行する車両(202)のための複数の駐車スペース(120)を提供し、且つ、車両(202)をユーザー(300)から駐車支援システム(100)に又はその逆に引き渡すための引き渡しエリア(130)を備える駐車設備(101)であって、前記駐車支援システム(100)が請求項12に記載のように設計される、駐車設備(101)。
【請求項14】
前記駐車支援システム(100)は、タイプ2バレーパーキング支援システムとして設計され、前記所定のエリア(110)に存在する前記車両(201~203)を検出するために且つそれぞれのセンサー信号を出力するために前記所定のエリア(110)に配置される複数のセンサーユニットを備え、前記駐車支援システム(100)は、前記センサーユニットによって出力される前記センサー信号に基づく車両(201~203)の遠隔制御のために設定される制御ユニットを備えることを特徴とする請求項13に記載の駐車設備。
【請求項15】
前記駐車支援システム(100)は、タイプ1バレーパーキング支援システムとして設計され、前記所定のエリア(110)におけるある位置に配置される光学的に検出可能であり且つ明確に区別可能な複数のマーカーを備え、当該マーカーは、自律的に走行する車両によって前記所定のエリア(110)内の自律的な走行の間に位置決定のために使用可能である、ことを特徴とする請求項12又は13に記載の駐車設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車支援システムを運用するための方法、コンピュータプログラムプロダクト、駐車支援システム、及び駐車設備に関する。
【発明の概要】
【0002】
自動駐車機能を持つ車両が知られており、これらは特に、適切な駐車施設における又は適切な駐車スペースにおける車両の自動駐車のために構成される。そのようなシステムは、例えば自動バレーパーキングシステム(valet parking systems)と呼ばれる。区別がこれらの2つのタイプ間でなされる。第1タイプにおいて、車両はそれ自体を制御し、例えば駐車施設はARUCOコードなどの車両を方向付けるための適切な機能を有する。第2タイプにおいて、車両は遠隔で制御可能であり、例えば駐車施設は車両を制御するためのセンサー及びルート計画手段を有する。これらの2つのタイプ間には、様々な中間段階があってもよく、当該様々な中間段階において車両と駐車施設との間で異なるように機能が配分される。
【0003】
そのような駐車支援システムの利点は、対応する車両のユーザーが自分で車両を駐車スペースまで運転する必要がなく、例えば駐車施設又は駐車場の入り口に車両を置いておくことができ、その後、車両が駐車スペースまで自律的に運転したり又は遠隔で操作されたりする。これはユーザーにとって便利であり、ユーザーの時間を節約する。車両を回収する場合でも、車両はリクエストに応じて出口まで自律的に走行するか或いは遠隔操作されるため、ユーザーはそもそも車両を探す必要がなく、それは大きな駐車場や大きな駐車施設では問題となりうる。
【0004】
DE 10 2017 222 658 A1は、複数の駐車スペースを備える駐車設備において自動車のドライバーレス運転をサポートするための方法であって、駐車スペースの占有状況が監視され、この情報に基づいて、個別の車両のための駐車スペースが決定される方法を開示する。そして、駐車スペースまでのルートが決定され、車両は、決定された駐車スペースまで、遠隔操作で誘導される。
【0005】
しかし、駐車場又は駐車施設の収容台数には限りがある;特に、駐車場又は駐車施設で同時に動く車両の数には限りがある。駐車場において又は駐車施設において同時に多過ぎる車両が動いていると、車両が互いにブロックし合うため渋滞となりうる。渋滞は不経済であり、なぜならば渋滞における車両は、何のメリットもなくエネルギーを消費するからである。更に、交通渋滞は、ユーザーが車両を降車又は回収するのに予定外の待ち時間をもたらしうるものであり、それはそのようなシステムが受け入れられにくくしうるものであり、ユーザーをイライラさせうる。
【0006】
このような背景において、本発明の目的は、駐車支援システムの動作を改善することである。
【0007】
第1態様によれば、駐車設備のための駐車支援システムを運用するための方法が提案される。駐車設備は、自律的に走行する車両のための複数の駐車スペースを所定のエリアにおいて提供し、車両をユーザーから駐車支援システムに、又はその逆に、引き渡すための引き渡しエリアを含む。その方法は以下のステップを含む:
車両のユーザーから特定の時間間隔で駐車設備の使用に関するリクエストを受け取り、そのリクエストは少なくとも引き渡し時間を含むこと、
複数の利用パラメーターに応じて、引き渡し時間における駐車設備の第1の予期される利用を決定すること、
決定される第1の予期される利用を、特定の利用閾値と比較すること、
その比較に応じて代替の引き渡し時間を決定し、その代替の引き渡し時間は、代替の引き渡し時間における第2の予期される利用が第1の予期される利用より低く及び/又は利用閾値以下となるように決定されること、及び
代替の引き渡し時間を含むメッセージをユーザーに送信すること。
【0008】
この駐車支援システムは、駐車設備のユーザーに適切な代替の引き渡し時間が提案されてユーザーはそれを採用できるため、駐車設備の利用が全体的により均一化されるという利点を有する。また、ユーザーの協力によって駐車支援システム及び駐車設備の利用が最適化されるとも言える。このための要件は、引き渡し時間及び代替の引き渡し時間において予期される利用の可能な限り正確な決定と、利用閾値の決定とである。全体の利用をバランスさせることで、所定のエリアでの車両の平均速度が増大され、特に所定のエリアでの交通渋滞を回避することができる。これは、所定のエリアにおいて又は所定のエリアを貫く移動のための車両のエネルギー消費が削減されるという利点を有する。またこれは、所定のエリアにおける交通の密度が低下すれば衝突のリスクが減少するため、有利である。
【0009】
駐車支援システムを用いて運用される駐車設備は、例えば駐車場又は駐車施設を具備する所定のエリアを含む。所定のエリアは、自律的に走行する車両のための複数の駐車スペースを含み、追加的に更に手動的に制御される車両のための複数の駐車スペースを含む。所定のエリアが自律的に制御される車両及び手動的に制御される車両の両方のための駐車スペースを提供する場合、これは混合運転とも称されうる。
【0010】
自律的に制御される車両に関し、引き渡しエリアが設けられ、当該引き渡しエリアにおいて、ユーザーが駐車支援システムに車両を引き渡したり或いはそれから車両を受け取ったりする。ユーザーが駐車支援システムに車両を引き渡したりそれから車両を受け取ったりという事実のおかげで、駐車支援システムに又は駐車設備において車両を自律的に制御するように構成される運転支援システムに、ユーザーが車両の制御を引き渡すこと又はユーザーが車両の制御を再び引き継ぐことが理解される。したがって、自律制御プロセスは引き渡しエリアで始まり、引き渡しエリアで終わる。引き渡しエリアは、複数の引き渡し位置を含みうる。引き渡し位置は、例えば、引き渡しの目的のために車両が駐車される駐車スペースである。これは、ユーザーが車両を引き渡す際に時間的なプレッシャーにさらされることがなく、例えばそれを引き渡す前に所持品等を車両から持ち出すことができるという利点を有する。他方、車両を回収する際、ユーザーは自身を車両に配置することができ、例えば子供をチャイルドシートに留めたり、購入品を積み込んだり、及び/又はルートプランを立てたりすることができ、車両が引き渡し位置にある限りユーザーはそれを行うことができる。複数の引き渡し位置の場合、それに応じて複数の車両が並行で引き渡されることができ、それによって1台の車両が駐車支援システムの作動を妨げたり駐車設備を塞いだりすることがないようになっている。
【0011】
自律的に制御される車両はそれら自身の自律制御システムを有していてもよく、及び/又は、車両は駐車支援システムによって遠隔で制御されてもよい。それらの独自の自律制御システムにより、車両は、超音波、カメラ、レーダー、ライダーなどの環境検出用の適切なセンサーシステムと、計画された軌道に沿って車両を制御するためのルート計画ツール及び制御ユニットとを有する。遠隔で制御される車両の場合、その車両は少なくとも、駐車支援システムの遠隔制御コマンドに従って車両を制御する制御ユニットを有する。この場合、駐車支援システムは外部センサーを使って車両の位置と場所を検出して、これに基づいて進路計画を行うので、環境検出のための車両の独自のセンサーシステムは必要ない。
【0012】
特定の時間間隔で駐車設備を使用することのリクエストは、少なくとも1つの引き渡し時間を含む。これは降車時間であったり或いは回収時間であったりしうる。そのリクエストは、任意で、降車時間及び回収時間の両方を含みうるものであり、及び/又は、それは降車時間及び予定される駐車期間を含む。更に、そのリクエストは、車両のタイプ及び/又は技術的な構成、緊急度、駐車期間中に実施される車両に関するサービスの予約等に関する情報などの更なる情報を含みうる。例えば、緊急度は、特定の時間に車両を引き渡したり回収したりするユーザーの重要性を示すステートメント(statement)としうる。緊急度は、ユーザー自身によって決定可能であり、及び/又は、医師の予約などの予定表の項目に基づいて自動的に決定可能であり。
【0013】
そのリクエストは、例えば通信ネットワーク、特にWLANやモバイルネットワークなどの無線データネットワークを介して受け取られる。特に、そのリクエストはインターネット経由で送信されることができる。
【0014】
特定の時間間隔が、特に引き渡し時間によって、決定される。例えば、特定の時間間隔は、引き渡し時間の前後にいくばくかのバッファーを有する引き渡し時間を含む。
【0015】
引き渡し時間に基づいて、引き渡し時間での又は指定された時間間隔での駐車設備の第1の予期される利用が、複数の利用パラメーターに応じて決定される。利用パラメーターは、例えば経験値、すでに予約されている車両の数、引き渡し時間の既知の制限、及びその他類似のものを含む。利用は、車両の引き渡し及び車両の回収に関して異なるように決定可能である。例えば、利用はパーセンテージで決めることができる。しかし、利用は、利用の様々な特性に影響を与え且つ全体的な利用を特徴付ける複数の異なる値によって、決定されることもできる。代替又は追加として、駐車設備の異なるエリアの利用は、例えば引き渡しエリアの利用、提供される駐車スペースの利用、レーンの利用などのように、別々に決定されることができる。
【0016】
このようにして決定される第1の予期される利用は、特定の利用閾値と比較される。利用閾値は、それぞれの駐車設備の特徴である値としうる。利用閾値は、予め定められた固定値であってもよいし、それは、駐車設備及び/又は駐車設備を使用する車両又は所定のエリアに位置する車両に関する特定の情報に基づいて、特定されてもよい。特に、具体的な情報に基づいて利用閾値が特定される場合、利用閾値を超えると駐車設備における交通の流れが急激に悪くなることが予期される。例えば、駐車設備における車両の平均速度は、利用の上昇に比べて不釣り合いに低下する。これは、所定のエリアにおいて交通渋滞を形成することをもたらしうる。
【0017】
利用が複数の値によって特定される場合、これらの値の各々がそれ自身の利用閾値が特定されるようになっていてもよい。更に、利用閾値は、様々な値に関連することができ及び/又は相互に影響し合うことができる。
【0018】
決定される第1の予期される利用は、特定の利用閾値と比較される。この場合、例えば比較結果が決定される。その比較結果はここではバイナリー形式(binary form)で特定されることができ、つまり利用が閾値を上回っているか又は下回っているかが決められる(利用が閾値に等しい場合が、任意的に、その2つのオプションのうちの一方に割り当てられることができる)。代替又は追加として、予期される利用と閾値との間の差の大きさが、比較結果として決定可能である。
【0019】
代替の引き渡し時間は、比較又は比較結果に応じて決定される。決定される第1の予期される利用が特定の利用閾値を超える場合、代替の引き渡し時間が決定される。決定される第1の予期される利用が特定の利用閾値を下回るが、例えば、それに対して所定の変動間隔内にある場合、代替の引き渡し時間も好ましくは決定される。実施形態において、決定される第1の予期される利用が特定の利用閾値を大幅に下回る場合には、代替の引き渡し時間の決定を省くことができる。
【0020】
利用が複数の値によって決定される場合、それらの値のうちの1つは、この値に関して特定される利用閾値を上回る又はそれに関連して対応する所定の変動インターバル内であれば十分でありうる。代替の引き渡し時間は、代替の引き渡し時間における第2の予期される利用が第1の予期される利用よりも低くなるように決定される。代替の引き渡し時間は、特に好ましくは、第2の予期される利用が利用閾値以下となるように決定される。これらの基準を満たすいくつかの代替の引き渡し時間を決定することも可能であることに留意されるべきである。ユーザーのリクエストが、ユーザーが所望の引き渡し時間の前又は所望の引き渡し時間の後の代替の引き渡し時間を受け入れる意思があることを示すステートメントを追加的に含む場合、代替の引き渡し時間は、このステートメントに従って決定可能である。
【0021】
代替の引き渡し時間は、正確な時間だけではなく、時間間隔も含むことができることに留意されるべきである。例えば、代替の引き渡し時間は、朝の9:00から10:00の間の期間とすることができ、それはこの期間中に第2の予期される利用が利用閾値を下回る場合である。
【0022】
代替の引き渡し時間はメッセージでユーザーに送信される。そしてユーザーは、代替の引き渡し時間を受け入れることができる、当該代替の引き渡し時間は、例えば駐車設備の利用をバランスさせる。ユーザーが、例えばユーザーにとって不便であるため、代替の引き渡し時間を受け入れない場合、ユーザーによって選択される引き渡し時間における駐車設備の利用が利用閾値を上回っていることを理由に、ユーザーに予期される待ち時間が知らされることが提供されうる。
【0023】
複数の代替の引き渡し時間が決定された場合、これら全てがメッセージによってユーザーに送信されることができ、例えばリストの形でユーザーに出力されることができる。これは、ユーザーに、自分のニーズに最も適した代替の引き渡し時間を選択する機会を与える。
【0024】
このように全体として、提案される方法は、ユーザーを含めて駐車設備の利用が均等に分配されることを可能にし、特に利用が利用閾値を超えることを避けることを可能にする。このように、駐車支援システムによって駐車設備の運営は全体的に改善され、それは、エネルギー消費量の低減及び向上されたユーザー体験を有利にはもたらす。このように提案される方法は、エネルギー節約を達成することができ、駐車設備の可能な限り均等な利用を促進することによって、交通の流れを改善することができ、それによって事故のリスクを減らすことができるという技術的効果をもたらす。
【0025】
その方法の一実施形態によれば、それは以下を含む:
予期される引き渡し期間を決定し、当該予期される引き渡し期間は、第1の予期される利用に応じて、引き渡し時間において車両をユーザーから駐車支援システムに引き渡したり或いは逆に引き渡されたりする推定期間であり、そのメッセージは、決定される予期される引き渡し期間を追加的に含む。
【0026】
予期される引き渡し時間は、予期される待ち時間とも呼ばれうる。
【0027】
その方法の更なる実施形態によれば、それは以下を含む:
代替の予期される引き渡し期間を決定し、当該代替の予期される引き渡し期間は、決定される第2の予期される利用に応じて、決定される代替の引き渡し時間において車両をユーザーから駐車支援システムに引き渡したり又は逆に引き渡されたりするための予期される期間であり、そのメッセージは、決定される代替の予期される引き渡し期間を追加的に含む。
【0028】
その方法の更なる実施形態によれば、それは以下を含む:
決定される予期される引き渡し期間と決定される代替の予期される引き渡し期間との間の差を決定し、そのメッセージは、その決定される差を追加的に含み又は代替の引き渡し時間及び決定される差のみを含む。
【0029】
実施形態において、例えば、引き渡し時間における予期される引き渡し期間と、代替の引き渡し時間における予期される引き渡し期間と、それらの間の差と、が決定される。ユーザーへのメッセージは、代替の引き渡し時間及び決定される差を含み、又はメッセージは、代替の引き渡し時間及び決定される引き渡し期間及び決定される差を含み、又はメッセージは、代替の引き渡し時間及び決定される代替の引き渡し期間及び決定される差を含む。これらの実施形態は、特に、ユーザーへのメッセージに含まれる情報が異なる。
【0030】
その方法の更なる実施形態によれば、駐車設備の予期される利用を決定するための利用パラメーターは、時間間隔又は時間間隔の部分的な間隔において駐車設備を利用する及び/又は所定のエリアを通って移動する車両の予期される数を含み;及び/又は、別のユーザーによる駐車設備の利用のための少なくとも1つの更なる受け取られるリクエストを含み;及び/又は、時間間隔において駐車設備を利用する及び/又は所定のエリアを通って移動する更なる車両のタイプ及び/又は構成に関する情報を含み;及び/又は、引き渡し時間の時間帯を含み;及び/又は、特定の期間に関連する天気予報を含み;及び/又は、所定期間内に計画される公的又は私的なイベントを含み;及び/又は、時間間隔内における駐車設備の他のユーザーにより予約されるサービスを含み;及び/又は、利用に関する学習された統計を含む。
【0031】
予期される利用を、前述の利用パラメーターに基づいて非常に正確に見積もることができる。
【0032】
時間間隔又は時間間隔の部分的なインターバルにおいて駐車設備を利用する及び/又は所定のエリアを通って移動する車両の予期される数は、この場合、最も重要な利用パラメーターの1つであり、それは、その数が最終的に所定のエリアにおける交通密度を決め、したがって交通渋滞のリスクにも大きく影響するからである。
【0033】
更なる車両のタイプ及び/又は技術的構成に関する情報を、例えば、シャーシ番号又は車両識別番号に基づいて決定することができる。この情報は、例えば、更なる車両のユーザーによるリクエストとの関連において、更なる車両によって受け取られていてもよい。更なる車両のタイプ及び/又は技術的構成は、更なる車両が所定のエリアにおいていかに迅速に移動できるかに、特にそれが狭いスペースで運転操作を行う場合に、影響を及ぼしうる。例えば、最大操舵角、最小回転半径(turning circle)、後軸操舵の存在、既存のセンサーシステムなどが、ここで役割を果たすことができる。
【0034】
駐車設備の場所によっては、天気予報が予期される交通量に影響を与えうる。悪天候の場合、市内の交通量が、ひいては駐車スペースの需要が、増加しうる。他方、レクリエーションエリアでは、天候に恵まれれば増加される交通量を予期しうる。
【0035】
スポーツイベントや文化行事などの計画的なイベントも、駐車スペースに関する増大された需要につながりうる。ここで基準とする所定期間は、引き渡し時間前であってもよいし、引き渡し時間後であってもよいし、引き渡し時間を含んでいてもよい。
【0036】
車両が駐車されている期間の間に実行されるあるサービスを、例えば車両清掃、一般点検、排気ガス検査、修理、ホイール交換などを、駐車設備が提供するようになされていてもよい。サービスの利用は、該当の車両がサービスを提供する位置に到達するために所定のエリアを通って移動しなければならないため、駐車設備の利用を高める。
【0037】
その方法の更なる実施形態によれば、利用閾値は、駐車設備のインフラによって定められるパラメーターに応じて、時間間隔において駐車設備を利用する及び/又は所定のエリアに位置する少なくとも1つの他の車両のタイプ及び/又は技術構成に応じて、及び/又は所定の期間において計画される駐車設備の現在及び/又は制限に応じて、動的に決定される。
【0038】
これは、利用閾値が厳密には固定されずに動的に決定可能であるので、有利である。駐車設備のインフラによって定められるパラメーターは、例えば、レーン幅、駐車スペースの寸法、所定のエリアがどの程度「角度がついているか」の大きさ、既存の引き渡し位置の数などを含む。現在の制限及び/又は駐車設備の所定期間に予定されている制限は、例えば、所定のエリアで予定される工事や修理作業、動かせない車両等を含む。
【0039】
例えば、利用閾値が動的に決定されるということは、それが、リクエストが受け取られる度に決定されること、及び/又はそれが1日毎、1時間毎又は1分毎など定期的に決定されること、及び/又はそれが、例えば新しいイベントが予定される場合、天気予報が変わる場合、所定のエリアでの渋滞が検知される場合など、イベントによって推進される方法で再決定されることを意味すると理解される。
【0040】
その方法の更なる実施形態によれば、利用閾値は、駐車設備を利用する及び/又は所定のエリアを通って移動する車両の平均速度が所定速度よりも低い駐車設備の利用に対応する。
【0041】
代替として、利用閾値は、駐車操作の平均期間に関連して決定されてもよい。
【0042】
上記のような利用閾値を決定するために、インフラが指定された特定の駐車設備について、それぞれのシミュレーションを実施することができる。この場合のシミュレーションは、例えば、異なる交通密度での、異なるタイプの車両及び異なる技術的構成を持つ車両などの存在下における交通の流れをシミュレートする。
【0043】
その方法の更なる実施形態によれば、駐車設備の利用のためのリクエストは、少なくとも1つの降車時間及び駐車期間又は降車時間及び回収時間を含む。
【0044】
その方法の更なる実施形態によれば、駐車設備の利用のためのリクエストは、車両のタイプに関する情報及び/又は車両の技術的構成に関する情報を含む。
【0045】
その情報は、例えば、車両のシャーシ番号及び/又は構成コードのリストを含む。
【0046】
その方法の更なる実施形態によれば、それは以下を含む:
メッセージのユーザーへの送信に応答して、ユーザーから新たなリクエストを受け取り、その新たなリクエストは、第1のリクエストとは異なる引き渡し時間を含む。
【0047】
その異なる引き渡し時間は、特に、決定される代替の引き渡し時間に対応する。
【0048】
第2態様によれば、提案されるのはコマンドを含むコンピュータプログラムプロダクトであり、当該コマンドは、プログラムがコンピュータによって実行されると、当該コンピュータに第1態様による方法を実行させることを引き起こす。
【0049】
コンピュータプログラム手段などのコンピュータプログラムプロダクトは、例えば、メモリカード、USBメモリ、CD-ROM、DVDなどの記憶媒体として、又はネットワークにおけるサーバからダウンロード可能なファイルの形態で提供され又は送られてもよい。これは、例えば無線通信ネットワークにおいて、コンピュータプログラムプロダクト又はコンピュータプログラム手段を含む対応するファイルを送信することによって、行われてもよい。
【0050】
第3態様によれば、駐車設備のための駐車支援システムが提案される。その駐車設備は、自律的に走行する車両のための複数の駐車スペースを所定のエリアにおいて提供し、車両をユーザーから駐車支援システムへ又はその逆に引き渡すための引き渡しエリアを含む。駐車支援システムは以下を含む:
車両のユーザーから特定の時間間隔で駐車設備の利用に関するリクエストを受け取るための受け取りユニットであって、そのリクエストは少なくとも1つの引き渡し時間を含む、受け取りユニット、
複数の利用パラメーターに応じて、引き渡し時間における駐車設備の第1の予期される利用を決定するための決定ユニット、
決定される第1の予期される利用を、指定される利用閾値と比較するための比較ユニットであって、
決定ユニットが、その比較に応じて代替の移動時間を決定するように追加的に構成され、代替の移動時間が、代替の移動時間における第2の予期される利用が第1の予期される利用よりも低く及び/又は利用閾値以下となるように決定される、比較ユニット、及び
代替の移動時間を含むメッセージをユーザーに送信するための送信ユニット。
【0051】
この駐車支援システムは、第1態様による方法について述べたのと同じ利点を有する。提案される方法に関する第1態様に従って説明した実施形態及び特徴は、提案される駐車支援システムにも適宜適用される。駐車支援システムは、好ましくは、駐車設備と、第1態様による方法と連動して作動する。
【0052】
駐車支援システムの各ユニットは、ハードウェア及び/又はソフトウェアで実装されうる。ハードウェアでの実装の場合、それぞれのユニットは、例えばコンピュータやマイクロプロセッサの形態としうる。ソフトウェアでの実装の場合、それぞれのユニットは、コンピュータプログラムプロダクト、関数、ルーチン、アルゴリズム、プログラムコードの一部、又は実行可能オブジェクトの形態としうる。
【0053】
第4態様によれば、所定のエリアに、自律的に走行する車両のための複数の駐車スペースを提供し、車両をユーザーから駐車支援システムに引き渡すための又はその逆のための引き渡しエリアを備える駐車設備であって、駐車支援システムが第3態様に従って設計されている、駐車設備が提供される。
【0054】
駐車設備の一実施形態によれば、駐車支援システムは、タイプ2バレーパーキング支援システムとして設計され、所定のエリアに存在する車両を検出するために及びそれぞれのセンサー信号を出力するために所定のエリアに配置された複数のセンサーユニットを備える。駐車支援システムは、センサーユニットによって出力されるセンサー信号に基づく車両の遠隔制御のために構成された制御ユニットを備える。
【0055】
本ケースにおいて、タイプ2バレーパーキング支援システムという用語は、駐車支援システムが、インフラに配置されたセンサーシステム及びルート計画手段を備え、所定のエリアで車両を遠隔で制御するように設定されることを意味するものと理解される。タイプ2バレーパーキングシステムは、それらを使用する車両が、いかなる複雑なセンサー技術及び制御ロジックも有する必要がなく、遠隔で操作されることができるように設定されるだけでよいので、有利である。
【0056】
センサーユニットは、例えばカメラ、ライダー、レーダーなどを含む。
【0057】
駐車設備の更なる実施形態によれば、駐車支援システムは、タイプ1バレーパーキング支援システムとして設計され、所定のエリアにおいてある位置に配置された、光学的に検出可能で明確に区別可能な複数のマーカーを備え、当該マーカーは、所定のエリア内の自律走行中に、位置決定のために自律的に制御される車両によって使用されうる。
【0058】
タイプ1バレーパーキング支援システムという用語は、本ケースにおいて、駐車支援システム自体はいかなるセンサーシステムも含まない又は少なくとも車両を安全に遠隔制御するのに十分なセンサーシステムを含まないこと、ただし車両は対応するセンサーシステムを有し、光学マーカーに基づいて所定のエリアを通って自動的に進むことを意味すると理解される。例えば、光学マーカーはARUCOコードを含む。
【0059】
駐車設備の実施形態において、駐車支援システムは、タイプ2バレーパーキング支援システムとして且つタイプ1バレーパーキング支援システムとして同時に設計される。
【0060】
これは、駐車支援システムが、タイプ2バレーパーキング支援システムの特徴と、タイプ1バレーパーキング支援システムの特徴との両方を有することを意味する。そして、この駐車支援システムは、それらの複雑な独自のセンサーシステム及び制御ロジックを持たない遠隔操作車両によっても、光学的特徴に基づく自律的に制御される運転のための適切なセンサーシステム及び制御ロジックを持つ自律車両によっても、両方で使用可能である。
【0061】
第5態様によれば、駐車設備のための駐車支援システムを運用するための方法が提案される。駐車設備は、自律的に走行する車両のための複数の駐車スペースを所定のエリアにおいて提供し、車両をユーザーから駐車支援システムへ又はその逆に引き渡すための引き渡しエリアを含む。その方法は以下のステップを含む:
車両のユーザーから特定の時間間隔で駐車設備の使用に関するリクエストを受け取り、そのリクエストは少なくとも1つの受け渡し時間を含み、
複数の利用パラメーターに応じて、引き渡し時間における駐車設備の第1の予期される利用を決定し、
予期される引き渡し期間を決定し、当該予期される引き渡し期間は、決定される第1の予期される利用に応じて、引き渡し時間において車両をユーザーから駐車支援システムに引き渡す又はその逆に引き渡す推定期間であり、及び
予期される引き渡し期間を含むメッセージをユーザーに送る。
【0062】
これは、所望の引き渡し時間において、予期される引き渡し期間についてユーザーに知らせるという利点がある。その後、ユーザーは、例えば、自分で代替の引き渡し時間を提案することもできるし、或いは駐車支援システムからの代替の引き渡し時間をリクエストすることもできる。駐車支援システムは、例えば第1態様に基づいて説明したように、代替の引き渡し時間を決定するように設定されてもよい。提案される方法について第1態様に従って説明した実施形態及び特徴は、第4態様による提案される方法にも適宜適用される。
【0063】
発明の更に可能な実施はまた、例示的な実施態様に関して上述又は後述する特徴又は実施態様の明示的に言及されていない組み合わせを含む。当業者であれば、この場合にも、発明のそれぞれの基本的な形態に対する改良又は追加として個々の態様を加えるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0064】
発明の更に有利な構成及び態様は、従属請求項及び以下に説明する発明の例示的な実施形態の対象である。以下、添付図を参照しながら、好ましい実施形態に基づいて発明を更に詳細に説明する。
【
図1】
図1は、駐車支援システムを有する駐車設備及びユーザーの概略図を示す。
【
図2】
図2は、低い利用の駐車支援システムを備えた駐車設備の更なる概略図を示す。
【
図4】
図4は、代替の引き渡し時間の概略例を示す。
【
図5】
図5は、駐車支援システムを運用するための方法の例示的な実施形態の概略ブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0065】
特に断りのない限り、図面において、同一又は機能的に同一の要素には、同一の参照符号が付されている。
【0066】
図1は、ユーザー300及び駐車設備101のための駐車支援システム100の概略図を示す。駐車支援システム100は、例えば演算装置を備え、
図2及び
図3に詳細に示されている。駐車設備101は、複数の駐車スペース120(
図2又は
図3参照)を含む所定のエリア110(
図2又は
図3参照)と、引き渡しエリア130(
図2又は
図3参照)とを備える。駐車支援システム100は、自律的に走行する車両又は遠隔で操作可能な車両による使用のために設定されるタイプ1及び/又はタイプ2バレーパーキング支援システムである。駐車支援システム100は、自律的に走行する及び/又は遠隔操作される車両と、手動的に操作される車両との両方が同時に駐車設備101を利用する混合運転に関して設定されることができる。
【0067】
ユーザー300は、ある時間間隔で駐車設備101を利用することを希望する。この目的のために、ユーザー300は、対応するリクエストREQを駐車支援システム100に提出する。この例において、ユーザー300はこのためにスマートフォンなどのモバイルデバイス301を使用する。駐車支援システム100の受信ユニット102(
図2又は
図3参照)は、演算ユニットに統合可能であり、リクエストREQを受け取る。例えば、リクエストREQは移動無線ネットワークを介して送信される。リクエストREQは、ユーザー300がユーザーの車両を降りること又は回収することを希望する少なくとも1つの所望の引き渡し時間を含む。リクエストREQが降車時間を含む場合、これは、好ましくは、予定される駐車期間又は回収時間を追加的に含む。特定の時間間隔は、特に、引き渡し時間によって決定される。例えば、特定の時間間隔は、引き渡し時間を、引き渡し時間の前及び後のバッファーとともに含む。バッファーは、例えば、車両を引き渡しエリア130から駐車スペース120へ又はその逆へ制御するのに必要な期間を含む。駐車スペース120は、車両が移動しなければならない軌跡も決定されることができるように、ここで決定されることができ、それは期間に大きく影響する。
【0068】
駐車支援システム100の決定ユニット104(
図2又は
図3参照)は、引き渡し時間を、引き渡し時間における駐車設備101の第1の予期される利用を決定するための基礎としており、当該決定ユニットは演算ユニットに統合されることができる。これは利用パラメーターに基づいて行われ、当該利用パラメーターは特に時間に依存する。利用パラメーターは、時間間隔又は時間間隔の部分的な間隔において駐車設備101を利用する及び/又は所定のエリア110を通って移動する車両の予期される数;及び/又は、他のユーザーによる駐車設備101の利用のための少なくとも1つの更なる受け取られるリクエスト;及び/又は、時間間隔において駐車設備101を利用する及び/又は所定のエリア110を通って移動する更なる車両のタイプ及び/又は構成に関する情報;及び/又は、引き渡し時間の時間帯;及び/又は、特定の期間に関連する天気予報;及び/又は、所定の期間内に計画された公共又は民間のイベント;及び/又は、時間間隔内に駐車設備101の他のユーザーによって予約されたサービス;及び/又は、利用に関する学習された統計、を含む。
【0069】
決定ユニット104は、指定された時間間隔における駐車設備101に関する特定の利用閾値を決定するように、追加的に設定されてもよい。これは、例えば、決定される時間間隔において駐車設備101を使用する及び/又は所定のエリア110に位置する少なくとも1つの他の車両のタイプ及び/又は技術的構成に応じて、及び/又は現在の制限及び/又は所定の期間において計画される駐車設備101の制限に応じて、レーン幅、駐車スペースのサイズなどの駐車設備101のインフラによって定められるパラメーターによって、行われる。利用閾値は動的に決定されるとも言える。代替として、特定の利用閾値を固定することもできる。
【0070】
駐車支援システム100の比較ユニット106(
図2又は
図3参照)は、決定される第1の予期される利用を指定される利用閾値と比較するために設定され、当該比較ユニットは演算ユニット101に統合可能である。比較結果は、ここではバイナリー形式で規定されることができ、すなわち利用が閾値を上回っているか下回っているかが決定される(利用が閾値に等しい場合は、任意的に、2つのオプションのうちの一方に割り当てられることができる)。代替又は追加として、予期される利用と閾値との間の差の大きさが、比較結果として決定されることができる。
【0071】
決定ユニット104はまた、その比較に応じて代替の引き渡し時間を決定するように設定される。決定される第1の予期される利用が特定の利用閾値を上回る場合、代替の引き渡し時間が決定される。決定される第1の予期される利用が特定の利用閾値を下回るが、例えば、それに関する所定の変動間隔内にある場合、代替の引き渡し時間も好ましくは決定される。
【0072】
代替の引き渡し時間は、代替の引き渡し時間における第2の予期される利用が第1の予期される利用よりも低くなるように、決定される。代替の引き渡し時間は、特に好ましくは、第2の予期される利用が利用閾値を下回る又は当該利用閾値と等しくなるように決定される。
【0073】
このようにして決定される代替の引き渡し時間は、メッセージMSGによってユーザー300に送信される。
図4は、ユーザー300のモバイルデバイス301の例を示し、当該モバイルデバイス301は、代替の引き渡し時間とともに対応の送信されるメッセージを表示装置においてユーザー300に対して出力する。この例において、ユーザー300は、午前の8時(降車時間)に車両から降車し且つ午後の16時(回収時間)に車両を回収するリクエストREQを送った。降車時間及び回収時間は、各々、引き渡し時間を表す。これらの時間において、駐車設備101は各ケースにおいて増大した利用に晒され、それは予期される増加される待ち時間に反映される。予期される待ち時間は、各ケースにおいて、対応の引き渡し時間の後に示されている。午前8時に10分あり、午後16時に15分ある。そのため、駐車支援システム100は、代替の引き渡し時間とそれに対応する予期される待ち時間とを決定し、メッセージMSGを用いてこれらをユーザー300に送信した。この例では、代替の降車時間として、午前の8時30分に、2分の待ち時間しか予期されないと決定された。回収時間について、2つの代替期間が決定された。午後3:00~3:30の第1の代替期間では、5分の待ち時間が予期され、午後17:00~18:00の第2の代替期間では、2分の待ち時間が予期される。このメッセージMSGに応答して、ユーザー300は、降車時間及び/又は回収時間に関する代替の引き渡し時間のうちの1つを選択してもよく、及び/又は別の引き渡し時間をリクエストしてもよく、及び/又は当初の引き渡し時間を主張してもよく、そしてその場合、ユーザー300は、引き渡しにおいてそれぞれの増加した待ち時間を予期しなければならない。
【0074】
代替の引き渡し時間及び/又は対応する待ち時間の表現は、有利には色で強調されることができる。例えば、より短い待ち時間は緑色で示されることができ、より長い待ち時間は赤色で示されることができる。これは、ユーザー300が、引き渡し時間を変更することによる可能性のある利益を登録することを、より容易にする。
【0075】
図4は有利な実施形態に過ぎないことに留意される。特に、絶対的な待ち時間を決定してそれらをメッセージを使って送信する必要があるわけではない。有利には、所望の引き渡し時間の代わりに代替の引き渡し時間を選択する場合の時間節約及び/又は予期される待ち時間の質的な表示(「長い」、「中」、「短い」)のみが、決定されてメッセージを使用して送信されることもできる(例えば、午前の8時から8時30分に変更する場合に「8分」)。
【0076】
図2は、駐車設備101が低い利用である駐車支援システム100の更なる概略図を示し、
図3は、駐車設備101が高い利用或いは過負荷である同じ駐車支援システム100を示す。
【0077】
駐車支援システム100は、受信ユニット102、決定ユニット104、比較ユニット106及び送信ユニット108を含む演算ユニット101を備える。これらは、
図1を参照して前述したように設定される。駐車設備101は所定のエリア110を備え、当該所定のエリア110は駐車スペース120及び引き渡しエリア130を含む。この例において、駐車設備101の引き渡しエリア130は、降車エリア及び回収エリアに分かれている。これらのエリアの各々は、4つのそれぞれの引き渡し位置132(「A」と表示)を有する。引き渡し位置132は、例えば、引き渡しのために車両202が駐車される駐車スペースである。これは、ユーザー300(
図1参照)が、車両を引き渡す際に時間的なプレッシャーを受けずに、例えば、車両202から、それを引き渡す前に、私物などを取り出すことができるという利点を有する。他方、車両202を回収する際、ユーザー300は、例えば、子供をチャイルドシートに固定し、買い物を積み込み、及び/又はルート計画を実行するなど、車両において自身を調整することができ、それを、車両202が引き渡し位置132にある限りユーザーは行うことができる。このケースでは、引き渡し位置132の側に十分なスペースが残されているため、更なる車両201が通過でき、駐車設備101は塞がれない。
【0078】
例として7台の車両201~203が示される。図示の状況では2台の車両201が動いており、1台は駐車設備101に入ろうとしているところであり、1台は駐車設備101から出ようとしているところである。1台の車両202は、ちょうど引き渡し位置132に位置しており、ユーザー300は、車両202をそのまま駐車支援システム100に引き渡す。4台の車両203が、駐車設備101のそれぞれの駐車スペースに駐車されている。
【0079】
図2に示す状況は、駐車設備101の低い利用に対応する。これが駐車設備101の稼働に影響を与えることなく、駐車設備101のすべてのエリアに追加の車両が存在してもよい。“「すべてのエリア」には、例えば、降車及び回収エリア132、駐車スペース120、更に所定のエリア110を通るレーンが含まれる。つまり、追加車両201は現在走行中であることが可能であり、追加車両202は現在引き渡し中であることが可能であり、追加車両203は駐車されることが可能である。
【0080】
車両201、202、203、204(
図3参照)は、例えば乗用車、緊急車両、トラック等である。それぞれのユーザー300によって駐車支援システム100に引き渡される車両202は自律的に走行する車両であり、当該自律的に走行する車両は、車両の走行状態を検出するために及び車両の環境を検出するために据え付けられる複数のセンサーユニットを有する。車両のそのようなセンサーユニットの例は、カメラ、radar(電波検出と測距)又はlidar(光検出と測距)などの画像取得デバイス、超音波センサー、位置センサー、車輪角センサー及び/又は車輪速度センサーである。センサーユニットは各々、センサー信号を出力するように構成され、例えば検出されたセンサー信号に基づいて半自律又は完全自律運転を行う運転支援システムに、センサー信号を出力する。代替又は追加として、車両202は、駐車支援システム100がそれに応じて設定されていれば、駐車支援システム100によって遠隔制御されるように設定されてもよい(タイプ2バレーパーキング支援システム)。
【0081】
図3に示す状況は、駐車設備101の非常に高い利用に対応し、ここではほぼすべての駐車スペース120が占有されているので、より多くの車両201が所定のエリア110内を移動し、その過程で部分的に互いにブロックし合っており、それは交通渋滞をもたらし、ほぼすべての引き渡し位置132が車両202によって占有されている。更に、駐車設備101の入り口の前には、すでに複数の追加車両204が行列を作っている。
【0082】
特定の時間間隔における駐車設備101の予期される利用は、利用パラメーターに基づいて推定されることができる。利用パラメーターは特に時間的に可変であり、それによって、様々な期間について様々な予期される利用率を決定することができる。例えば、いくつかの利用パラメーターは周期的であり、それにおいて周期は1日(時間帯)、1週間(曜日)、或いは1年を含むことができる。他の利用パラメーターはイベントに依存しており、イベントの例は、休日、休暇、予定されているイベントなどを含む。
【0083】
図3に示されるような状況を可能な限り回避するために、
図1及び
図4を参照して上述したように、特に、所望の引き渡し時間における予期される利用が特定の利用閾値を超える場合に、代替の引き渡し時間をユーザーに提案することができる。
【0084】
また利用閾値は、時間に関して可変としうる。特に、利用閾値は、計画された建設措置及び/又は修理などによる駐車設備101の制限に依存しうる。駐車設備施設101の各エリア(例えば、降車及び回収エリア132、駐車スペース120、及び所定のエリア110を通るレーン)に関して別個の利用閾値を決定することができ、これらのエリアの各々に関して予期される利用が別個に決定されることも可能である。そして特に、それぞれの予期される利用は、対応する利用閾値と比較される。
【0085】
図5は、駐車設備101のための駐車支援システム100を運用するための方法に関する実施形態の概略ブロック図を示し、例えば駐車支援システム100は
図1~
図3の1つからであり、駐車設備は
図2に示される。第1のステップS1において、車両202(
図2又は
図3参照)のユーザー300から、駐車設備101の利用に関するリクエストREQ(
図1参照)がある時間間隔で受信され、リクエストREQは少なくとも1つの引き渡し時間を含む。第2のステップS2において、駐車設備101の第1の予期される利用が、複数の利用パラメーターに応じて、引き渡し時間に決定される。第3のステップS3において、決定される第1の推定利用が特定の利用閾値と比較される。第4のステップS4において、代替の引き渡し時間がその比較に応じて決定され、代替の引き渡し時間は、代替の引き渡し時間における第2の予期される利用が第1の予期される利用よりも低くなるように及び/又は指定される利用閾値よりも低く又は等しくなるように、決定される。第5のステップS5において、代替の引き渡し時間を含むメッセージMSG(
図1参照)がユーザー300に送信される。
【0086】
本発明は例示的な実施形態に基づいて説明されているが、それは多様な方法で変更されうる。
【0087】
参照符号のリスト
100 駐車支援システム
101 駐車設備
102 受信ユニット
104 決定ユニット
106 比較ユニット
108 送信ユニット
110 所定のエリア
120 駐車スペース
130 引き渡しエリア
132 引き渡し位置
201 車両
202 車両
203 車両
204 車両
300 ユーザー
301 モバイルデバイス
MSG メッセージ
REQ リクエスト
S1 方法ステップ
S2 方法ステップ
S3 方法ステップ
S4 方法ステップ
S5 方法ステップ
【手続補正書】
【提出日】2024-04-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車設備(101)のための駐車支援システム(100)を運用するための方法であって、当該駐車設備(101)は、所定のエリア(110)において、自律的に走行する車両(202)のための複数の駐車スペース(120)を提供し、車両(202)をユーザー(300)から前記駐車支援システム(100)に又はその逆に引き渡すための引き渡しエリア(130)を含み、
前記車両(202)の前記ユーザー(300)から、特定の時間間隔で前記駐車設備(101)の使用に関するリクエスト(REQ)を受け取るステップ(S1)であって、前記リクエスト(REQ)は少なくとも1つの引き渡し時間を含む、ステップと、
複数の利用パラメーターに応じて、前記引き渡し時間における前記駐車設備(101)の第1の予期される利用を決定するステップ(S2)と、
決定される前記第1の予期される利用を特定の利用閾値と比較するステップ(S3)と、
前記比較に応じて代替の引き渡し時間を決定するステップ(S4)であって、前記代替の引き渡し時間は、前記代替の引き渡し時間における第2の予期される利用が前記第1の予期される利用よりも低くなるように及び/又は前記特定の利用閾値よりも低く又は等しくなるように決定される、ステップと
、
前記代替の引き渡し時間を含むメッセージ(MSG)をユーザー(300)に送るステップ(S5)と、
を含む方法。
【請求項2】
予期される引き渡し期間を決定し、当該予期される引き渡し期間は、決定される前記第1の予期される利用に応じた、前記引き渡し時間において前記車両(202)を前記ユーザー(300)から前記駐車支援システム(100)に又はその逆に引き渡すための予期される期間であり、前記メッセージ(MSG)は、決定される前記予期される引き渡し期間を追加的に含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
代替の予期される引き渡し期間を決定し、当該代替の予期される引き渡し期間は、決定される前記第2の予期される利用に応じた、決定される前記代替の引き渡し時間において前記車両(202)を前記ユーザー(300)から前記駐車支援システム(100)に又はその逆に引き渡すための予期される期間であり、前記メッセージ(MSG)は、決定される前記代替の予期される引き渡し期間を追加的に含む、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
決定される前記予期される引き渡し期間と、決定される前記代替の予期される引き渡し期間との間の差を決定し、前記メッセージ(MSG)は、決定される前記差を追加的に含み又は前記代替の引き渡し時間及び決定される前記差のみを含む、ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記利用パラメーターは:前記時間間隔又は前記時間間隔の部分的な間隔において、前記駐車設備(101)を使用する及び/又は前記所定のエリア(110)を通って移動する車両(201~204)の予期される数;及び/又は、別のユーザーによる前記駐車設備(101)の使用に関する少なくとも1つの更なる受け取られるリクエスト;及び/又は、前記時間間隔において、前記駐車設備(101)を使用する及び/又は前記所定のエリア(110)を通って移動する更なる車両(201~203)のタイプ及び/又は構成に関する情報;及び/又は、前記引き渡し時間の時間帯;及び/又は、特定の期間に関する天気予報;及び/又は、所定の期間内に予定されている公共又は民間のイベント;及び/又は、前記時間間隔内に前記駐車設備(101)の他のユーザーによって予約されるサービス;及び/又は、前記利用に関する学習された統計情報を含む、ことを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項6】
前記駐車設備(101)の前記インフラによって定められるパラメーターに応じて、前記駐車設備(101)を使用する及び/又は前記特定の時間間隔において前記所定のエリア(110)に位置する少なくとも1つの他の車両(201~203)のタイプ及び/又は技術的構成に応じて、及び/又は、所定の期間において計画される駐車設備(101)の制限及び/又は現在の制限に応じて、前記利用閾値は動的に決定される、ことを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項7】
前記利用閾値は、前記駐車設備(101)を使用する及び/又は前記所定のエリア(110)を通って移動する車両(201~203)の平均速度が所定の速度よりも低い前記駐車設備(101)の利用に対応する、ことを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項8】
前記駐車設備(101)の前記使用に関する前記リクエスト(REQ)は、少なくとも1つの降車時間及び駐車期間又は降車時間及び回収時間を含む、ことを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項9】
前記駐車設備(101)の前記使用に関する前記リクエスト(REQ)は、前記車両(202)のタイプに関する情報及び/又は技術的構成に関する情報を含む、ことを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項10】
前記ユーザー(300)への前記メッセージ(MSG)の送信に応答して、前記ユーザー(300)から新たなリクエスト(REQ)を受け取り、前記新たなリクエスト(REQ)は、前記第1のリクエスト(REQ)に対して異なる引き渡し時間を含む、ことを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項11】
指示を含むコンピュータプログラムプロダクトであって、前記指示は、前記プログラムがコンピュータによって実行されると、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法を前記コンピュータに実行させる、コンピュータプログラムプロダクト。
【請求項12】
駐車設備(101)のための駐車支援システム(100)であって、当該駐車設備(101)は、所定のエリア(110)において、自律的に走行する車両(202)のための複数の駐車スペース(120)を提供し、車両(202)をユーザー(300)から前記駐車支援システム(100)に又はその逆に引き渡すための引き渡しエリア(130)を含み、
前記車両(202)の前記ユーザー(300)から特定の時間間隔における前記駐車設備(101)の前記使用に関するリクエスト(REQ)を受け取るための受信ユニット(102)であって、前記リクエスト(REQ)が少なくとも1つの引き渡し時間を含む、受信ユニット(102)と、
複数の利用パラメーターに応じて、前記引き渡し時間における前記駐車設備(101)の第1の予期される利用を決定するための決定ユニット(104)と、
決定される前記第1の予期される利用を、特定の利用閾値と比較するための比較ユニット(106)であって、
前記決定ユニット(104)が、前記比較に応じて代替の引き渡し時間を決定するように追加的に設定され、前記代替の引き渡し時間が、前記代替の引き渡し時間における第2の予期される利用が前記第1の予期される利用よりも低くなるように及び/又は前記利用閾値よりも低く又は前記利用閾値と等しくなるように決定される、比較ユニット(106)と、
前記代替の引き渡し時間を含むメッセージ(MSG)を前記ユーザー(300)に送信するための送信ユニット(108)と、
を備える駐車支援システム(100)。
【請求項13】
所定のエリア(110)において、自律的に走行する車両(202)のための複数の駐車スペース(120)を提供し、且つ、車両(202)をユーザー(300)から駐車支援システム(100)に又はその逆に引き渡すための引き渡しエリア(130)を備える駐車設備(101)であって、前記駐車支援システム(100)が請求項12に記載のように設計される、駐車設備(101)。
【請求項14】
前記駐車支援システム(100)は、タイプ2バレーパーキング支援システムとして設計され、前記所定のエリア(110)に存在する前記車両(201~203)を検出するために且つそれぞれのセンサー信号を出力するために前記所定のエリア(110)に配置される複数のセンサーユニットを備え、前記駐車支援システム(100)は、前記センサーユニットによって出力される前記センサー信号に基づく車両(201~203)の遠隔制御のために設定される制御ユニットを備えることを特徴とする請求項13に記載の駐車設備。
【請求項15】
前記駐車支援システム(100)は、タイプ1バレーパーキング支援システムとして設計され、前記所定のエリア(110)におけるある位置に配置される光学的に検出可能であり且つ明確に区別可能な複数のマーカーを備え、当該マーカーは、自律的に走行する車両によって前記所定のエリア(110)内の自律的な走行の間に位置決定のために使用可能である、ことを特徴とする請求項12又は13に記載の駐車設備。
【国際調査報告】