(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】光ファイバ用クロージャ及びオーガナイザアセンブリ
(51)【国際特許分類】
G02B 6/46 20060101AFI20240711BHJP
【FI】
G02B6/46
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505393
(86)(22)【出願日】2022-07-29
(85)【翻訳文提出日】2024-03-28
(86)【国際出願番号】 US2022038896
(87)【国際公開番号】W WO2023009827
(87)【国際公開日】2023-02-02
(32)【優先日】2021-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513259104
【氏名又は名称】エーエフエル・テレコミュニケーションズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【氏名又は名称】松永 宣行
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ウィットメイヤー、 デビッド
(72)【発明者】
【氏名】ミラー、 ウィル
(72)【発明者】
【氏名】エブラヒミ、 ヴァヒド
【テーマコード(参考)】
2H038
【Fターム(参考)】
2H038CA37
2H038CA38
(57)【要約】
光ファイバ用クロージャが提供され、このクロージャは、第1の端部と第2の端部との間の長手軸に沿って延びる複数の側壁を含む。第1の端部は、ケーブルが前記複数の側壁によって形成される内部へ又は内部から延びることができるように開放端部を形成する。クロージャは、複数の側壁から長手軸及び横軸に沿って延びるベース壁と、複数の側壁の間で横軸に沿って延びる端壁とを含む。ブラケットアセンブリは、横断軸に沿って延びる。ブラケットアセンブリは、本体及び複数のヒンジアセンブリを含む。複数のヒンジアセンブリは横断軸に沿って直線的なアレイ状に間隔を置いて配置される。本体は、横断軸と長手軸との間で45度以上の角度を付けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端部と第2の端部との間の長手軸に沿って延びる複数の側壁であって、前記第1の端部は、ケーブルが前記複数の側壁によって形成される内部へ又は内部から延びることができるように開放端部を形成する、複数の側壁と、
前記複数の側壁から前記長手軸及び横軸に沿って延びるベース壁と、
前記複数の側壁の間で前記横軸に沿って延びる端壁と、
横断軸に沿って延びるブラケットアセンブリであって、前記ブラケットアセンブリは本体及び複数のヒンジアセンブリを備え、前記ブラケットアセンブリは前記横断軸に沿って直線的なアレイ状に間隔を置いて配置され、前記本体は横断軸と長手軸との間で45度以上の角度を付けられている、ブラケットアセンブリと
を備える、光ファイバ用クロージャ。
【請求項2】
前記複数のヒンジアセンブリは、前記横軸に沿って延びるチャネルを形成する、請求項1に記載の光ファイバ用クロージャ。
【請求項3】
前記複数のヒンジアセンブリは、前記チャネル内に弓形の開口部を形成する、請求項2に記載の光ファイバ用クロージャ。
【請求項4】
前記複数のヒンジアセンブリは、弓形の開口部を形成し、前記弓形の開口部は、前記チャネルから弦状に実質的に平坦に延びる面を備える、請求項2に記載の光ファイバ用クロージャ。
【請求項5】
トレイ本体を備えるオーガナイザトレイであって、一対のコネクタアームが、前記長手軸に沿って前記ブラケットアセンブリに向かって延びており、前記一対のコネクタアーム間で前記横軸に沿ってピンが延びており、前記ピンは、前記チャネルにおいて前記ブラケットアセンブリに解放可能に取り付けられるように構成される、オーガナイザトレイを備える、請求項2に記載の光ファイバ用クロージャ。
【請求項6】
前記オーガナイザトレイは、第3の位置において前記チャネルに入る又は前記チャネルから出るように構成され、前記第3の位置は、実質的に前記長手軸に沿った第1の位置と、前記第3の位置よりも大きい前記横断軸と前記長手軸との間の角度にある第2の位置との間である、請求項5に記載の光ファイバ用クロージャ。
【請求項7】
前記ピンは、湾曲面によって分離されかつ互いに平行に延びる一対の平坦面を備える、請求項5に記載の光ファイバ用クロージャ。
【請求項8】
前記光ファイバ用クロージャは、複数のオーガナイザトレイを備え、前記複数のオーガナイザトレイは、前記複数の側壁によって形成された前記内部の中に配置される第1のオーガナイザトレイを備え、前記光ファイバ用クロージャは、前記複数の側壁に形成されたリップに又はその上方に配置される第2のオーガナイザトレイを備える、請求項5に記載の光ファイバ用クロージャ。
【請求項9】
前記光ファイバ用クロージャは、2つの第1のオーガナイザトレイと、1つ以上の第2のオーガナイザトレイとを備える、請求項8に記載の光ファイバ用クロージャ。
【請求項10】
前記複数の側壁は、前記第2の端部に端部タブを形成し、前記端部タブは、前記複数の側壁の内面から前記長手軸に沿って延びる、請求項1に記載の光ファイバ用クロージャ。
【請求項11】
前記複数の側壁は、前記端部タブから実質的に前記横断軸に沿って延びるスロットを形成する、請求項10に記載の光ファイバ用クロージャ。
【請求項12】
前記複数の側壁に解放可能に取り付け可能なカバープレートを備え、前記カバープレートは、開位置と閉位置との間で回転可能である、請求項1に記載の光ファイバ用クロージャ。
【請求項13】
前記カバープレートは、前記カバープレートのプレート本体から長手軸に沿って延びる一対のアームを備え、前記カバープレートは、前記一対のアーム間において横軸に沿って延びるピンを備える、請求項12に記載の光ファイバ用クロージャ。
【請求項14】
前記複数の側壁は、前記カバープレートの前記ピンが回転可能となるチャネルを形成する弓形部分を備える、請求項13に記載の光ファイバ用クロージャ。
【請求項15】
第1の端部と第2の端部との間の長手軸に沿って延びる複数の側壁であって、前記第1の端部は、ケーブルが前記複数の側壁によって形成される内部へ又は内部から延びることができるように開放端部を形成する、複数の側壁と、
前記複数の側壁から前記長手軸及び横軸に沿って延びるベース壁と、
前記複数の側壁の間で前記横軸に沿って延びる端壁と、
横断軸に沿って延びるブラケットアセンブリであって、前記ブラケットアセンブリは本体及び複数のヒンジアセンブリを備え、前記複数のヒンジアセンブリは前記横断軸に沿って直線的なアレイ状に間隔を置いて配置され、前記本体は横断軸と長手軸との間で45度以上の角度を付けられている、ブラケットアセンブリと、
トレイ本体を備えるオーガナイザトレイであって、一対のコネクタアームが、前記長手軸に沿って前記ブラケットアセンブリに向かって延びており、前記一対のコネクタアーム間で前記横軸に沿ってピンが延びており、前記ピンは、第3の位置において前記ブラケットアセンブリに解放可能に取り付けられるように構成され、前記第3の位置は、実質的に前記長手軸に沿った第1の位置と、前記第3の位置よりも大きい前記横断軸と前記長手軸との間の角度にある第2の位置との間である、オーガナイザトレイと
を備える、光ファイバ用クロージャ。
【請求項16】
前記複数のヒンジアセンブリは、チャネルが形成される弓形の開口部を形成し、前記弓形の開口部及びチャネルは、前記第3の位置において前記オーガナイザトレイのピンを受け入れ及び解放するように構成され、前記弓形の開口部は、約10度から約70度の間の角度で延びる第3の位置に対応する、請求項15に記載の光ファイバ用クロージャ。
【請求項17】
前記オーガナイザトレイは、前記トレイ本体の後端から延びる接触タブを備え、前記複数のヒンジアセンブリは、テーパ状の前面及び後面を形成する位置決めタブを備える、請求項16に記載の光ファイバ用クロージャ。
【請求項18】
前記複数のヒンジアセンブリにおける前記弓形の開口部は、前記第3の位置にあるときに、前記接触タブを前記位置決めタブの前面に近接し、かつ前記位置決めタブの後面に遠位に配置するように構成される、請求項17に記載の光ファイバ用クロージャ。
【請求項19】
前記複数の側壁は前記第2の端部において端部タブを形成し、前記端部タブは、前記複数の側壁によって形成される前記内部の中で前記オーガナイザトレイを支持するように、前記複数の側壁の内面から前記長手軸に沿って延びる、請求項15に記載の光ファイバ用クロージャ。
【請求項20】
前記オーガナイザトレイは、前記オーガナイザトレイの前記トレイ本体の前壁から前記長手軸に沿って延びる部材を備え、
前記複数の側壁は、前記端部タブから実質的に前記横断軸に沿って延びるスロットを形成し、前記スロットは、前記部材を受け入れ、かつ前記横軸に沿った動きを制限するように構成される、請求項19に記載の光ファイバ用クロージャ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、光ファイバケーブル接続用等のクロージャに関し、より具体的には、光ファイバ用クロージャのための改良されたオーガナイザアセンブリに関する。
【0002】
(優先権の主張)
本開示は、2021年7月29日に出願された米国仮特許出願63/227,031、及び2022年7月29日に出願されたPCT出願US2022/038896に対する優先権の利益を主張するものであり、これらの開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
ある種のクロージャは、光ファイバケーブル等の伝送ケーブルの接続を容易にするために屋外環境で利用される。このようなクロージャには、光ファイバケーブル接続用の「突合せ(butt)」クロージャ又は「ドーム型」クロージャが含まれ得る。ケーブルは密閉されたベースを通ってクロージャに入り、ケーブル要素の接続はクロージャ内で行われる。光ファイバケーブルの場合、互いにスプライシングされた光ファイバがクロージャ内に保持される。
【0004】
公知のクロージャに使用される多くのファイバオーガナイザアセンブリは、一般に、バッファチューブがこれらのエッジ上に引っ張られると、バッファチューブが捻れ得るエッジを有する。さらに、多くの場合、オーガナイザアセンブリのトレイは、他のトレイにファイバが充填され、スプライシングが行われている間、垂直又は上向きの位置に保持されなければならない。さらに、そのようなトレイに使用されるスプライスモジュールは、その中に保持され得るスプライス及び/又は他の構成要素の種類に関して、限られた柔軟性を提供する。
【0005】
スプライシングのためにトレイを準備し、かつトレイ及びクロージャの他の内部表面を格納するための構造及び方法は、ある程度のケーブル及びファイバ統合を提供し得るが、ケーブルにおける摩擦、摩耗、圧縮、又は張力に関連する損傷を軽減することができないか、又は軽減が不十分な場合がある。公知の方法及び構造は、タイラップ、ロール状発泡体、又は硬質プラスチックチューブを使用し得るが、これらはケーブルにおける望ましくない摩耗又は摩擦をもたらし得る。このような方法及び構造の結果は、ユーザに依存する場合があるため、ユーザ間で一貫性のない結果をもたらし得る。
【0006】
そのため、スプライシング及びケーブル配線のためのトレイの摩耗を低減又は軽減し、又はさらに準備時間を短縮する方法及び構造が有利である。さらに、ユーザ間の一貫性のなさを低減し、又はユーザ間の一貫性を向上させる方法及び構造が有利である。さらに、クロージャと共に使用するための改良されたオーガナイザ構造も有利である。具体的には、上記の欠点の1つ以上に対処するオーガナイザ構造が有利である。
【発明の概要】
【0007】
本発明の態様及び利点は、一部は以下の説明に記載されているか、又は説明から分かるか、又は本発明の実施を通じて学習されてもよい。
【0008】
本開示の態様は、光ファイバ用クロージャに関し、このクロージャは、第1の端部と第2の端部との間の長手軸に沿って延びる複数の側壁を含む。前記第1の端部は、ケーブルが前記複数の側壁によって形成される内部へ又は内部から延びることができるように開放端部を形成する。前記クロージャは、複数の側壁から長手軸及び横軸に沿って延びるベース壁と、複数の側壁の間で横軸に沿って延びる端壁とを含む。横断軸に沿ってブラケットアセンブリが延びる。前記ブラケットアセンブリは、本体及び複数のヒンジアセンブリを含む。前記ブラケットアセンブリは、横断軸に沿って直線的なアレイ状に間隔を置いて配置される。前記本体は、横断軸と長手軸との間で45度以上の角度を付けられている。
【0009】
本開示の別の態様は、光ファイバ用クロージャに関し、このクロージャは、第1の端部と第2の端部との間の長手軸に沿って延びる複数の側壁を含む。前記第1の端部は、ケーブルが前記複数の側壁によって形成される内部へ又は内部から延びることができるように開放端部を形成する。ベース壁が、前記複数の側壁から前記長手軸及び横軸に沿って延びる。端壁が、前記複数の側壁の間で前記横軸に沿って延びる。横断軸に沿ってブラケットアセンブリが延びる。前記ブラケットアセンブリは、本体及び複数のヒンジアセンブリを含む。前記複数のヒンジアセンブリは前記横断軸に沿って直線的なアレイ状に間隔を置いて配置される。前記本体は、横断軸と長手軸との間で45度以上の角度を付けられている。クロージャは、トレイ本体を含むオーガナイザトレイを含む。一対のコネクタアームが、前記長手軸に沿って前記ブラケットアセンブリに向かって延びる。前記一対のコネクタアームの間でピンが横軸に沿って延びる。前記ピンは、第3の位置において前記ブラケットアセンブリに解放可能に取り付けられるように構成され、前記第3の位置は、実質的に前記長手軸に沿った第1の位置と、前記第3の位置よりも大きい前記横断軸と前記長手軸との間の角度にある第2の位置との間である。
【0010】
本発明のこれら及び他の特徴、態様及び利点は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲を参照してよりよく理解されるであろう。本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を示し、説明と共に、本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0011】
当業者に向けられた、本発明の最良の形態を含む本発明の完全なかつそれを可能にする開示は、添付の図面を参照する本明細書に記載されている。
【0012】
【
図1】本開示の実施形態によるクロージャの斜視図である。
【0013】
【
図2】本開示の実施形態によるオーガナイザアセンブリの後方斜視図である。
【0014】
【
図3】本開示の実施形態によるオーガナイザトレイが取り外されたオーガナイザアセンブリの後方斜視図である。
【0015】
【
図4】本開示の実施形態による
図3のオーガナイザアセンブリの斜視図である。
【0016】
【
図5】本開示の実施形態によるブラケットアセンブリに取り付ける又はブラケットアセンブリから取り外す第3の位置にあるオーガナイザトレイを含むオーガナイザアセンブリの斜視図である。
【0017】
【
図6】本開示の実施形態による
図5のオーガナイザアセンブリの一部の斜視図である。
【0018】
【
図7】本開示の実施形態による
図5のオーガナイザアセンブリの斜視図である。
【0019】
【
図8】本開示の実施形態による
図5のオーガナイザアセンブリの一部の斜視図である。
【0020】
【
図9】本開示の実施形態による第3の位置におけるオーガナイザアセンブリの一実施形態の一部の断面図である。
【0021】
【
図10】本開示の実施形態による第2の位置におけるオーガナイザアセンブリの一実施形態の一部の断面図である。
【0022】
【
図11】本開示の実施形態による第2の位置におけるオーガナイザアセンブリの一実施形態の一部の側面断面図である。
【0023】
【
図12】本開示の実施形態によるオーガナイザアセンブリの一実施形態の一部の斜視図である。
【0024】
【
図13】本開示の実施形態によるオーガナイザアセンブリの一実施形態の側面断面図である。
【0025】
【
図14】本開示の実施形態によるオーガナイザトレイが取り外されたオーガナイザアセンブリの一部の斜視図である。
【0026】
【
図15】本開示の実施形態によるオーガナイザアセンブリの一部の上面図である。
【0027】
【
図16】本開示の実施形態による
図15のオーガナイザアセンブリの拡大上面図である。
【0028】
【
図17】本開示の実施形態による
図15のオーガナイザアセンブリの斜視図である。
【0029】
【
図18】本開示の実施形態による第2の位置にあるオーガナイザトレイと、第1の位置にある複数のオーガナイザトレイとを含むオーガナイザアセンブリの側面図である。
【0030】
【
図19】本開示の実施形態による閉位置にあるカバープレートを含むオーガナイザアセンブリの斜視図である。
【0031】
【
図20】本開示の実施形態によるカバープレート及びオーガナイザトレイを含むオーガナイザアセンブリの背面斜視図である。
【0032】
【
図21】本開示の実施形態による開位置にあるカバープレートを含むオーガナイザアセンブリの斜視図である。
【0033】
【
図22】本開示の実施形態による閉位置にあるカバープレートを含むオーガナイザアセンブリの斜視図である。
【0034】
【
図23】本開示の実施形態による開位置にあるカバープレートを含むオーガナイザアセンブリの斜視図である。
【0035】
【
図24】本開示の実施形態による開位置にあるカバープレートを含むオーガナイザアセンブリの上面図である。
【0036】
【
図25】本開示の実施形態による閉位置にあるカバープレートを含むオーガナイザアセンブリの上面図である。
【0037】
【
図26】本開示の実施形態による閉位置にあるカバープレートの一部を含むオーガナイザアセンブリの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
次に、本発明の実施形態を詳細に参照し、その1つ以上の例示を図面に示す。各例示は、本発明の説明のために提供されており、本発明を限定するものではない。実際、当業者には、本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、本発明に様々な修正及び変形を行うことができることが明らかであろう。例えば、一実施形態の一部として図示又は説明される特徴は、別の実施形態と共に使用して、さらに別の実施形態をもたらし得る。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲に入るような修正及び変形を含むことが意図されている。
【0039】
次に図面を参照すると、本開示によるクロージャ10及びオーガナイザアセンブリの実施形態が提供される。本開示によるクロージャ10、特にオーガナイザアセンブリ及びトレイオーガナイザアセンブリは、有利には、捻れ及び減衰のリスクを低減する改善された配線機構を提供し得る。クロージャ10の特定の実施形態は、光ファイバケーブル接続のための突合せクロージャ又はドーム型クロージャを形成してもよい。本開示によるクロージャ10、オーガナイザバスケット110又はそのトレイ200等のレセプタクルは、有利には、様々な位置でオーガナイザトレイ及びバスケットにケーブル42を固定し、それらを通して位置決めするための改善された機能を提供し得る。本明細書に提供されるアダプタ280,380等のアダプタ構造は、有利には、効率的かつ効果的なファイバ充填、ファイバスプライシングを可能にし、ケーブル配線の一貫性を向上させ、クロージャに嵌合及び回転するように種々のトレイ形状の設置、実装、及びアクセスを可能にし、又は回転可能なレセプタクルを離して配置して、レセプタクルに出入りするケーブルのねじれ、結合、又は干渉を低減させ得る。
【0040】
次に
図1を参照すると、本開示によるクロージャ10は、カバー20を含む。カバー20は、一般に、内部22と、内部22へのアクセスを提供する開口部24とを画定するドーム型カバーである。カバー20は、内部22を画定する内面26と、外部環境に露出する反対側の外面28とを含んでもよい。
【0041】
オーガナイザアセンブリ30は、例えば、クロージャ10の長手軸に沿って、内部22に挿入可能であってもよい(したがって、内部に配置される)。オーガナイザアセンブリ30は、伝送構成要素の接続を容易にするために、1つ以上のオーガナイザトレイ200及び/又は他の適切な構成要素を含んでもよい。例えば、光ファイバケーブルと共に使用する場合、その光ファイバ間のスプライスが様々なスプライストレイに収容されてもよい。
【0042】
ベース40は、内部22に少なくとも部分的に挿入可能であってもよい(したがって、少なくとも部分的に内部に配置される)。いくつかの実施形態では、オーガナイザアセンブリ30は、ベース40の挿入によってトレイアセンブリ30が内部22に挿入されるように、ベース40に接続されてもよい。ケーブル42は、ベース40を介して内部22に挿入されてもよく、その伝送要素(光ファイバ等)間の接続は、オーガナイザアセンブリ30のオーガナイザトレイ200等の内部22の中で行われてもよい。
【0043】
図2から
図26は、本開示の実施形態によるオーガナイザアセンブリ30及びその構成要素の様々な実施形態を示す。本開示によるオーガナイザアセンブリ30に対して相互に直交する座標系が定義されてもよく、相互に直交する長手軸102、横軸104及び横断軸106を含んでもよい。
【0044】
図2から
図5、特に
図2を参照すると、本開示によるオーガナイザアセンブリ30は、主バスケット110を含んでもよい。主バスケット110は、一般に、オーガナイザアセンブリ30のベース外側の少なくとも一部を形成し、外面112及び内面114を含む。主バスケット110は、第1の端部116と第2の端部118との間で長手軸102に沿って延びてもよい。第1の端部116は、図示のように開放端部であってもよく、それによって、長手軸102に沿って平行に導かれるケーブル42又はその伝送要素は、第1の端部116を通って主バスケット110の内部120に出入りすることができる。第2の端部118は、図示のように閉鎖端部であってもよく、それによって、長手軸102に沿って実質的に平行に導かれるケーブル42(
図1)又はその伝送要素は、第2の端部118を通って主バスケット110の内部120に入ることができず、その代わりに主バスケット110の表面にぶつかり得る。
【0045】
主バスケット110は、第1の側面122と第2の側面124との間で横軸104に沿ってさらに延在してもよく、その両方は(第2の端部118に関して上述したように)閉じていてもよい。例示的な実施形態では、第1の端部116と第2の端部118との間の長さは、第1の側面122と第2の側面124との間の長さよりも大きい。さらに、例示的な実施形態では、閉じられた第2の端部118部分とベース部分126との間、閉じられた第1の側面部分122とベース部分126との間、閉じられた第2の側面部分124とベース部分126との間、閉じられた第2の端部118部分と閉じられた第1の側面部分122との間、及び/又は閉じられた第2の端部118部分と閉じられた第2の側面部分124との間の遷移は、湾曲している。
【0046】
バスケット110は、一般に、ケーブル42及び/又はその伝送要素がクロージャ10及びオーガナイザアセンブリ30を通って配線されるときに、余分なケーブル42及び/又はその伝送要素を収容するために利用されてもよい。
【0047】
主バスケット110は、上側周辺リップ128をさらに含んでもよく、これは、側面122,124等において第1の端部116と第2の端部118との間に延在してもよく、閉じられた第2の端部118に沿って側面122,124との間にさらに延在してもよい。例えば、リップ128は、側面122,124及び第2の端部118等に沿って、(横断軸106に沿って)主バスケット110の上縁に沿って延びてもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、バスケット110は、それぞれがバスケット110から内部120の中に延びる複数の保持タブ132をさらに含んでもよい。タブ132は、例えば、リップ128に隣接して、バスケット110の上縁でバスケット110に接続されてもよい。さらに、例示的な実施形態では、タブ132は取り外し可能である。いくつかの実施形態では、タブ132は、内部120の中の内部表面114でバスケット110に接続されてもよい。タブ132は、一般に、ケーブル42及び伝送要素を、組み立て、スプライシング等の際に、内部120に配線し、かつ保持するのを支援し得る。
【0049】
コネクタシャフト138は、コネクタシャフト138の少なくとも一部が主バスケット110の外部にあるように、長手軸102に沿って第1の端部116から延びてもよい。コネクタシャフト138は、ベース40(
図1)に接続されてもよく、すなわちオーガナイザアセンブリ30とベース40とが互いに接続され得る。
【0050】
次に、
図2から
図3、特に
図5から
図8を参照すると、例えば、第1の端部116において、主バスケット110から横断軸106に沿って、ブラケットアセンブリ140が延びてもよい。ブラケットアセンブリ140は、本体142及び複数のヒンジアセンブリ144を含んでもよい。ヒンジアセンブリ144は、横断軸106に沿って直線的なアレイ状に離間して配置されてもよい。例示的な実施形態では、ヒンジアセンブリ144は、横断軸106に沿って階段状に配置される。これらの実施形態では、ヒンジアセンブリ144の直線的なアレイは、横断軸106に沿って又は平行に方向付けられるのではなく、横断軸106に対して角度を付けられる。ヒンジアセンブリ144を含む本体142の少なくとも一部も、そのように角度を付けられてもよい。そのような角度は、図示されているように、横断軸106と長手軸102との間であってもよい。特に、角度143は、長手軸102に対して45度以上である。さらに特定の実施形態では、角度143は、約70度から45度の間、又は約65度から45度の間、又は約60度から45度の間である。さらに特定の実施形態では、角度143は、約55度、又は50度から60度の範囲内である。本明細書で提供される特定の範囲の角度は、ブラケットアセンブリ140とバスケット110との間に光ファイバを配線するための距離を長くすることを有利に可能にする。
【0051】
図2から
図3及び
図5から
図11を参照すると、各ヒンジアセンブリ144は、少なくとも1つの位置決めタブ180を含んでもよい。各ヒンジアセンブリ144は、少なくとも1つの解放タブ182をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、例えば、各ヒンジアセンブリ144は、2つの位置決めタブ180及び解放タブ182を含んでもよく、解放タブ182は、横軸104に沿って位置決めタブ180の間に配置される。各位置決めタブ180は、本体142から横断軸106に沿って延びる略テーパ状の突出部であってもよい。各解放タブ182は、本体142から長手軸102に沿って延びてもよく、したがって、長手軸102に沿って位置決めタブ180よりも本体142から遠くに突出してもよい。
【0052】
次に
図5から
図17を参照すると、本開示によるオーガナイザアセンブリ30は、1つ以上のオーガナイザトレイ200をさらに含んでもよい。各オーガナイザトレイ200は、回転可能に接続可能及び取り外し可能であり、したがって、ブラケットアセンブリ140に、例えば、複数のヒンジアセンブリ144のうちの1つに回転可能に接続され得る。各オーガナイザトレイ200は、例えば、オーガナイザトレイ200が(
図2に示すような)長手軸102に沿って整列される第1の位置と、オーガナイザトレイ200が(
図10から
図11に示すような)横断軸106と長手軸102との間の角度に沿って整列される第2の位置との間で回転可能であってもよい。
【0053】
例えば、
図2及び
図6により明確に示すように、各オーガナイザトレイ200は、トレイ本体202を含んでもよい。トレイ本体202は、例えば、ベース壁204、第1の側壁206、第2の側壁208、及び前壁210を含んでもよく、後端212をさらに画定してもよい。第1の側壁206及び第2の側壁208は、横軸104に沿って離間されてもよい。前壁210及び後端212は、(例えば、第1の位置にあるときに長手軸102に沿って)離間されてもよい。後端212は、図示のように開放端であってもよく、それによって、長手軸102に沿って平行に向けられたケーブル42(
図1)又はその伝送要素は、オーガナイザトレイ200が第1の位置にあるときに、後端212を通ってオーガナイザトレイ200の内部214に出入りすることができる。前壁210及び側壁206,208は、閉鎖された端部及び閉鎖された側面を画定してもよい。
【0054】
図6により明確に示されているようないくつかの実施形態では、複数の開口部216が、ベース壁204、例えば後端212に画定されてもよい。各開口部216は、例えば、適切なジップタイ又は他の適切な締結具を使用して、ケーブル42(
図1)又は伝送要素をベース壁204及びそのオーガナイザトレイ200に直接固定するために利用されてもよい。特に、そのような実施形態では、オーガナイザトレイ200には、追加のケーブル/伝送要素の固定構成要素は含まれない。
【0055】
次に
図5から
図11を参照して、
図9から
図11に提供されている断面図により詳細に示すと、オーガナイザトレイ200は、トレイ本体202から延び得る1つ以上のコネクタアーム220をさらに含んでもよい。例えば、各コネクタアーム220は、第1の位置にあるときに横断軸106等に沿って、ベース壁204から延びてもよい。コネクタアーム220は、ヒンジアセンブリ144に取り外し可能に接続されてよく、すなわち、そこにオーガナイザトレイ200を回転可能に接続し得る。
【0056】
図8により明確に示されているような特定の実施形態では、オーガナイザトレイ200は、一対のコネクタアーム220の間に延びるピン222を含む。ピン222は、ヒンジアセンブリ144に形成されたチャネル146内に配置されるように構成される。チャネル146は、実質的に横軸104に沿って延びる。ピン222は、それに対応して、一対のコネクタアーム220の間で横軸104に沿って延びる。
図6により明確に示されているようなさらに特定の実施形態では、ヒンジアセンブリ144の本体142は、ピン222がチャネル146内に入ることができる弓形の開口部148を形成する。
【0057】
さらに
図6を参照すると、所定の実施形態では、弓形の開口部148は、開口部148に形成され、かつチャネル146からチャネル146又は開口部148の外側に延びる面150を含む。特定の実施形態では、面150は、例えば、円形のチャネル146に対する弦に沿って、実質的に平坦に延びる。面150は、特に、チャネル146を通る中心線等に対して、互いに離れて延びてもよい。ピン222が開口部148を通って摺動し、かつチャネル146内に収容することを可能にするように、それぞれの面150の間にギャップ又は円弧が形成される。さらに特定の実施形態では、開口部148は、横断軸106と長手軸102との間の弓形のセクタ内に形成される。さらに特定の実施形態では、開口部148は、90度未満の開口、又は85度未満の開口、又は80度未満の開口、又は75度未満の開口を形成する。さらなる特定の実施形態では、開口部148は、30度を超える開口、又は35度を超える開口、又は40度を超える開口、又は45度を超える開口を形成する。
【0058】
次に
図12を参照すると、特定の実施形態では、ピン222は、実質的に平坦な面228と、丸みを帯びた又は湾曲した面226とを含む。所定の実施形態では、平坦な面228は、互いに平行に延び、横断軸106に対して互いに離れている。湾曲した面226は、実質的に平坦な面228の間で横断軸106に沿って延びる。平坦な面228は、実質的にブラケットアセンブリ140における面150の間の領域に寸法的に対応する。湾曲した面226は、実質的にチャネル146に対応する。したがって、ブラケットアセンブリ140における面150は、オーガナイザトレイ200における面228をチャネル146内に摺動させ得る。湾曲面226は、本明細書でさらに説明するように、チャネル146内でのピン222の回転をさらに可能にし、好ましくは、オーガナイザトレイ200をチャネル146内に保持させ得る。
【0059】
オーガナイザトレイ200のコネクタアーム220と、チャネル146及び開口部148を形成するヒンジアセンブリ144との間に延びるピン222を含む取り付けインターフェースの実施形態は、従来の取り付け機構よりも高い強度を可能にする。追加的に又は代替的に、本明細書で提供される取り付けインターフェースは、オーガナイザトレイ200を(すなわち、長手軸102に沿って整列している)第1の位置と(すなわち、長手軸102と横断軸106との間の開位置で角度が付けられている)第2の位置との間の中間位置からヒンジアセンブリ144に取り付けられ、はめ込まれ、又は取り外され得る第3の位置を可能にする。
【0060】
上述のように、複数のオーガナイザトレイ200のそれぞれは、長手軸102に実質的に平行な第1の位置と、実質的に横断軸106に沿った又は軸102と軸106との間の角度の第2の位置との間で回転可能であってもよい。さらに、各オーガナイザトレイ200は、有利には、第2の位置において解放可能に固定可能であってもよく、したがって、他のオーガナイザトレイ200及びアセンブリ30へのケーブル42(
図1)及びその伝達要素の効率的な装填、スプライシング等が容易になる。オーガナイザトレイ200をブラケットアセンブリ140に回転可能に接続するヒンジアセンブリ144は、オーガナイザトレイ200を第2の位置に解放可能に固定してもよい。
【0061】
例えば、
図9から
図11に示すような例示的な実施形態では、関連するヒンジアセンブリ144の1つ以上の位置決めタブ180は、オーガナイザトレイ200と接触し、それを第2の位置に解放可能に固定してもよい。いくつかの実施形態では、オーガナイザトレイ200は、1つ以上の接触タブ224を含んでもよく、その各々は、本体202の後端212から延びる。オーガナイザトレイ200が第2の位置に移動されると、各接触タブ224は、それぞれの位置決めタブ180と接触し、オーガナイザトレイ200を第2の位置に解放可能に固定してもよい。例えば、各接触タブ224は、位置決めタブ180のテーパ状の前面184を上昇して、オーガナイザトレイ200が第2の位置に到達すると、位置決めタブ180の後面186と接触して静止してもよい。
【0062】
所定の実施形態では、弓形の開口部148(
図6から
図8)は、接触タブ224が位置決めタブ180の前面184に近接し、後面186に対して遠位である間に、ピン222がチャネル146に入ることができるように形成されかつ延びる。例えば、オーガナイザトレイ200がチャネル146においてブラケット140アセンブリに挿入されると、本明細書に提供されるような弓形の開口部148の特定の範囲では、ユーザは、ピン222を長手軸102又は横断軸106に平行ではなく、鋭角からチャネル146にスライドさせる必要がある。したがって、チャネル146が形成される壁は、第1の位置又は第2の位置にあるときに、ピン222がチャネル146を離れる動きを防止し得る。さらに別の実施形態では、弓形の開口部148は、オーガナイザトレイ200がチャネル146に出入りし得る第3の位置を形成するように、位置決めタブ180に対して形成される。上述のように、第3の位置は、特に、接触タブ224が前面184に近接し、かつ後面186に遠位であるように、横断軸106と長手軸102との間の角度位置を含んでもよい。
【0063】
様々な実施形態では、第3の位置は、長手軸102と横断軸106との間で約10度から約70度の間にある。特定の実施形態では、弓形の開口部148は、第3の位置の角度範囲に対応する。したがって、特定の実施形態では、弓形の開口部148は、約60度の円弧を描くように延びる。さらに様々な実施形態では、第2の位置は、90度より小さく、約60度より大きい。特定の実施形態では、第2の位置及び第3の位置は、重複しない範囲である。例えば、第2の位置が60度より大きい実施形態は、10度から60度の間の第3の位置を含む。別の例では、第3の位置が10度とから70度の間の実施形態は、70度より大きい第2の位置を含む。さらに様々な実施形態では、第1の位置は、長手軸102に対して実質的に水平又は平行(すなわち、実質的に0度)である。他の実施形態では、第1の位置は、10度より小さくてもよい。したがって、様々な実施形態では、第1の位置、第2の位置、及び第3の位置のそれぞれは、重複しない範囲を形成する。
【0064】
さらに、例示的な実施形態では、オーガナイザトレイ200が第3の位置に配置された後で、オーガナイザトレイは第1の位置又は第2の位置に回転されてもよい。特定の実施形態では、オーガナイザトレイ200は、第2の位置から第1の位置に移動するように、第2の位置における固定から解放されてもよい。例えば、解放タブ182の移動は、オーガナイザトレイ200が第2の位置から第1の位置に移動できるように、オーガナイザトレイ200((複数の)接触タブ224等)と接触しないように(複数の)位置決めタブ180の移動を引き起こし得る。例示的な実施形態では、ユーザは、解放タブ182に力を加えて、そのような移動を引き起こしてもよい。例えば、そのような力は、解放タブ182を旋回させてもよく、解放タブ182と(複数の)位置決めタブ180との間の材料接続により、(複数の)位置決めタブ180の旋回も引き起こし得る。
【0065】
次に、
図13を参照すると、例示的な実施形態では、複数のオーガナイザトレイ200のうちの1つ以上が、第1の位置において、オーガナイザバスケット110の内部120の中に置かれてもよい。具体的には、オーガナイザトレイ200Aとして示されているような、1つ以上のオーガナイザトレイ、特に2つ以上のオーガナイザトレイが、第1の位置において、バスケット110の内部120の中でリップ128の下に置かれてもよい。リップ128の下の内部表面114から延びるタブ132が、内部120の中に光ファイバたるみ保持機構を提供してもよい。いくつかの実施形態では、タブ132は、1つ以上のオーガナイザトレイAが内部120の中に置かれ得る支持面を提供してもよい。
【0066】
図3から
図5及び
図13から
図14に示すような特定の実施形態では、バスケット110は、1つ以上のオーガナイザトレイAが第1の位置で内部120の中に置かれ得る端部タブ134を形成する。端部タブ134は、実質的に長手軸102に沿ってバスケット110の第2の端部118から内部120に延びるプラットフォームを形成する。所定の実施形態では、端部タブ134は、1つ以上のオーガナイザトレイAが内部120の中に支持される主支持面を形成する。
【0067】
図14から
図17を参照すると、所定の実施形態では、バスケット110は、オーガナイザトレイ200から延びる部材236を受け入れるように構成されるスロット又は開口部136を形成する。部材236は、オーガナイザトレイ200の前壁210から実質的に長手軸102に沿って延びる。開口部136は、オーガナイザトレイ200が第1の位置にあるときに部材236を受け入れるように構成され、オーガナイザトレイ200の横軸104に沿った移動を制限するようにさらに構成される。
【0068】
図17を再び参照すると、各オーガナイザトレイ200は、一般に、1つ以上のスプライスモジュールを収容してもよい。各スプライスモジュールは、オーガナイザトレイ200のベース壁204等に取り外し可能に接続されてもよい。例えば、ベース壁204は、複数のモジュール取り付け位置240を含んでもよい。例示的な実施形態では、モジュール取り付け位置240の各々は、ベース壁204を貫通して画定され得る複数の脚スロット242と、ベース壁204を貫通して画定され得る1つ以上の位置決めスロット244とを含んでもよい。脚スロット242は、例えば、モジュール取り付け位置240の周囲の少なくとも一部を画定してもよく、例えば、モジュール取り付け位置240の角部に配置されてもよい。複数の位置決めスロット244の各々は、モジュール取り付け位置240の周囲内に画定されてもよく、例えば、直線的なアレイ状に延在してもよい。脚スロット242及び位置決めスロット244は、一般に、モジュール取り付け位置240におけるオーガナイザトレイへのスプライスモジュールの取り外し可能な接続を容易にし得る。
【0069】
次に
図18を参照すると、各オーガナイザトレイ200は、第1及び第2の位置において、互いに対するオーガナイザトレイ200の適切な位置決めを確実に確保するための機構を有利に含んでもよい。有利には、オーガナイザトレイ200の位置決めタブ232は、隣接するオーガナイザトレイ200に対して長手軸102に沿った異なる長手方向位置に位置決めされてもよい。例えば、各オーガナイザトレイ200は、1つ以上の位置決めタブ232を含んでもよい。位置決めタブ232は、例えば、ベース壁204に対向するオーガナイザトレイ200の頂部において、第1の側壁206及び/又は第2の側壁208から延びてもよい。本明細書に記載するようなブラケットアセンブリ140の角度を付けた延長により、第1の位置にある各オーガナイザトレイ(オーガナイザトレイC)の各位置決めタブ232を、隣接するオーガナイザトレイ200に対して長手軸102に沿ってオフセットさせることができる。
図10及び
図11に関連して図示及び説明されるように、1つ以上のオーガナイザトレイが、第2の位置に回転されかつ固定されてもよい(オーガナイザトレイ200D)。
【0070】
図18は、特に、リップ128の上に配置された6つのオーガナイザトレイ200を示す。所定の実施形態では、オーガナイザアセンブリ30は、
図13に関連して図示及び説明されたように、リップ128の下に配置された1つ以上のオーガナイザトレイ200をさらに含む。特定の実施形態では、オーガナイザアセンブリ30は、バスケット110の内部120の中にオーガナイザトレイ200Aを受け入れ、リップ128の上方にオーガナイザトレイ200Bを受け入れ、オーガナイザトレイ200Aの上に積み重ねられてもよい。他の実施形態では、オーガナイザトレイAは取り外されて、バスケット110の内部120の中に追加の光ファイバたるみ収納部又は他の配線要素を可能にする。したがって、オーガナイザアセンブリ30の所定の実施形態は、6つのオーガナイザトレイ200Bと2つのオーガナイザトレイ200Aとを含んでもよい。しかしながら、他の実施形態は、他の数のオーガナイザトレイ200A、200Bを含み得ることを理解されたい。さらに、バスケット110及びブラケットアセンブリ140の単一の構成は、そのような構成の変動を可能にし、オーガナイザアセンブリ30における光ファイバケーブル、スプライス、及び他の動作要素のタイプのより大きな変動を可能にすることを理解されたい。
【0071】
いくつかの実施形態では、
図19から
図26に示すように、カバープレート130が設けられてもよい。カバープレート130は、バスケット110のリップ128等に取り外し可能に配置されてもよい。フックアンドループファスナ又は他の適切な締結装置を利用して、カバープレート130をバスケット110に取り外し可能に固定してもよい。カバープレート130は、バスケット110の内部120に配置されかつその中に配線されるケーブル42(
図1)及びその伝送要素の一部を保護しかつ固定するのを支援し得る。所定の実施形態では、カバープレート130は、リップ128の上方でオーガナイザトレイ200Bを支持するようなプラットフォーム又は表面を提供してもよい。
【0072】
特定の実施形態では、カバープレート130は、第2の端部118においてバスケット110に取り付け可能である。カバープレート130は、バスケット110の第2の端部118から第1の端部116に向かって延びる。特定の実施形態では、カバープレート130は、第2の端部118から第1の端部116まで内部120の寸法に沿って部分的に延びるように構成される。特に、カバープレート130は、内部120へのアクセスを可能にしながら、オーガナイザトレイ200Bのための支持表面を提供するように延びるように構成されてもよい。様々な実施形態において、カバープレート130は、一対のアーム164の間で横軸104に沿って延びるピン162を含む。アーム164は、カバープレート130のプレート本体166から延びる。特に、アーム164は、バスケット110の第2の端部118に向かって長手軸102に沿って延びる。カバープレート130がバスケット110上に位置決めされると、アーム164は、例えば、リップ128の周りに延びて、外面112に近接し、内面114から遠位に、内部120の外側に延びる。
【0073】
さらに
図19及び
図26を参照すると、
図17及び
図20にさらに示されるように、様々な実施形態において、バスケット110は、バスケット110の外面112から延びるコネクタアーム176を形成する。特に、コネクタアーム176は、バスケット110の第2の端部118から延びる。バスケット110は、カバープレート130の各対のアーム164を接続し得る一対のコネクタアーム176を形成してもよい。コネクタアーム176は、カバープレート130の各アーム164の位置決め機構を提供するボタン又は突起178を含んでもよい。
【0074】
さらに所定の実施形態では、バスケット110は、カバープレート130のピン162が位置決めされ得るチャネルを形成する第1の弓形部分172及び第2の弓形部分174を形成する。第1の弓形部分172及び第2の弓形部分174のそれぞれは、環状経路の一部を少なくとも部分的に形成する。特定の実施形態では、弓形部分172,174は、弓形開口部148及びチャネル146を形成するヒンジアセンブリ144に関して説明したのと同様に構成される。さらに特定の実施形態では、カバープレート130のピン162は、オーガナイザトレイ200のピン222と実質的に同様に構成される。したがって、ピン162は、ピン222の平坦面228及び湾曲面226に関して説明したような、弓形部分172,174に対応する平坦部分及び湾曲部分を含んでもよい。
【0075】
次に
図22から
図26を参照すると、バスケット110は、リップ128にスロット又は開口部129を形成する。開口部129は、特に、リップ128又はリップ128から延びるプラットフォームに形成されてもよい。さらに特定の実施形態では、開口部129は、バスケット110の第1の側面122又は第2の側面124の一方又は両方のリップ128に形成される。カバープレート130は、(
図22及び
図25から
図26に示すように)カバープレート130が閉位置に回転すると、バスケット110の開口部129内へ、例えば、横断軸106に沿って開口部129内へと延びるように構成される部材141を含むタブ139を含む。
図26を参照すると、所定の実施形態では、タブ139が開口部129を介して位置決めされると、タブ139は、外面122に向かって延びるロック145をさらに含む。ロック145は、タブ139を開口部129内に保持し、カバープレート130が閉位置に留まることを可能にする。タブ139、又は部材141又はロック145等のその特定の部分は、柔軟な材料から形成されてもよい。柔軟な材料を含むタブ139は、ユーザがタブ139を曲げて、ロック145がバスケット110とのインターフェース接続から移動することを可能にし、例えば、(
図23から
図24に示すように)カバープレート130が開位置に回転することを可能にするようにタブ139が開口部129を通って出て行くことを可能にする。
【0076】
クロージャ10及びオーガナイザアセンブリ30の例示的な実施形態では、オーガナイザアセンブリ30は、リップ128に及びその上方に配置された6つの第2のオーガナイザトレイ200Bと、内部120の中に配置された2つの第1のオーガナイザトレイ200Aとを含んでもよい。8つのオーガナイザトレイ200は、6,912本のファイバをリボンスプライスでスプライシングすることを可能にする。内部120の中にたるみ収納部が収容される一方で、2つの第1のオーガナイザトレイ200Aをさらに含んでもよい。
【0077】
クロージャ10及びオーガナイザアセンブリ30の別の例示的な実施形態では、オーガナイザアセンブリ30は、リップ128に及びその上方に配置された6つのオーガナイザトレイ200Bを含む一方で、内部120には第1のオーガナイザトレイ200Aがなくてもよい。6つのオーガナイザトレイ200は、864本の単一スプライスを可能にし、たるみ収納のために内部120を利用する。
【0078】
他の実施形態は、リボンスプライス、単一スプライス、又は光ファイバ用クロージャ用のスプライス、モジュール、コネクタ、又は他の動作構成要素の他のタイプ又は構成の任意の所望の組み合わせを含み得ることを理解されたい。本明細書で提供されるクロージャ10及びオーガナイザアセンブリ30の実施形態は、バスケット110及びブラケットアセンブリ140の単一構成を使用して、ファイバ数、スプライスのタイプ、又は他の動作要素の変化を可能にする。
【0079】
本発明のさらなる態様は、以下の実施形態の1つ以上によって提供される。
【0080】
光ファイバ用クロージャにおいて、前記クロージャは、第1の端部と第2の端部との間の長手軸に沿って延びる複数の側壁であって、前記第1の端部は、ケーブルが前記複数の側壁によって形成される内部へ又は内部から延びることができるように開放端部を形成する、複数の側壁と、前記複数の側壁から前記長手軸及び横軸に沿って延びるベース壁と、
前記複数の側壁の間で前記横軸に沿って延びる端壁と、横断軸に沿って延びるブラケットアセンブリであって、前記ブラケットアセンブリは本体及び複数のヒンジアセンブリを含み、前記複数のヒンジアセンブリは前記横断軸に沿って直線的なアレイ状に間隔を置いて配置され、前記本体は横断軸と長手軸との間で45度以上の角度を付けられている、ブラケットアセンブリとを含む。
【0081】
2.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、前記複数のヒンジアセンブリは、前記横軸に沿って延びるチャネルを形成する。
【0082】
3.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、前記複数のヒンジアセンブリは、前記チャネル内に弓形の開口部を形成する。
【0083】
4.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、前記複数のヒンジアセンブリは、弓形の開口部を形成し、前記弓形の開口部は、前記チャネルから弦状に実質的に平坦に延びる面を含む。
【0084】
5.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、トレイ本体を含むオーガナイザトレイを含み、一対のコネクタアームが、前記長手軸に沿って前記ブラケットアセンブリに向かって延び、前記一対のコネクタアーム間で前記横軸に沿ってピンが延びており、前記ピンは、前記チャネルにおいて前記ブラケットアセンブリに解放可能に取り付けられるように構成される。
【0085】
6.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、前記オーガナイザトレイは、第3の位置において前記チャネルに入る又は前記チャネルから出るように構成され、前記第3の位置は、実質的に前記長手軸に沿った第1の位置と、前記第3の位置よりも大きい前記横断軸と前記長手軸との間の角度にある第2の位置との間である。
【0086】
7.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、前記ピンは、湾曲面によって分離されかつ互いに平行に延びる一対の平坦面を含む。
【0087】
8.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、前記光ファイバ用クロージャは、複数のオーガナイザトレイを含み、前記複数のオーガナイザトレイは、前記複数の側壁によって形成された前記内部の中に配置される第1のオーガナイザトレイを含み、前記光ファイバ用クロージャは、前記複数の側壁に形成されたリップに又はその上方に配置される第2のオーガナイザトレイを含む。
【0088】
9.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、前記光ファイバ用クロージャは、2つの第1のオーガナイザトレイと、1つ以上の第2のオーガナイザトレイとを含む。
【0089】
10.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、前記複数の側壁は、前記第2の端部に端部タブを形成し、前記端部タブは、前記複数の側壁の内面から前記長手軸に沿って延びる。
【0090】
11.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、前記複数の側壁は、実質的に前記端部タブから前記横断軸に沿って延びるスロットを形成する。
【0091】
12.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、前記複数の側壁に解放可能に取り付け可能なカバープレートを含み、前記カバープレートは、開位置と閉位置との間で回転可能である。
【0092】
13.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、前記カバープレートは、前記カバープレートのプレート本体から長手軸に沿って延びる一対のアームを含み、前記カバープレートは、一対のアーム間において横軸に沿って延びるピンを含む。
【0093】
14.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、前記複数の側壁は、前記カバープレートの前記ピンが回転可能となるチャネルを形成する弓形部分を含む。
【0094】
15.光ファイバ用クロージャにおいて、前記クロージャは、第1の端部と第2の端部との間の長手軸に沿って延びる複数の側壁であって、前記第1の端部は、ケーブルが前記複数の側壁によって形成される内部へ又は内部から延びることができるように開放端部を形成する、複数の側壁と、前記複数の側壁から前記長手軸及び横軸に沿って延びるベース壁と、前記複数の側壁の間で前記横軸に沿って延びる端壁と、横断軸に沿って延びるブラケットアセンブリであって、前記ブラケットアセンブリは本体及び複数のヒンジアセンブリを含み、前記複数のヒンジアセンブリは前記横断軸に沿って直線的なアレイ状に間隔を置いて配置され、前記本体は横断軸と長手軸との間で45度以上の角度を付けられている、ブラケットアセンブリと、トレイ本体を含むオーガナイザトレイであって、一対のコネクタアームが、前記長手軸に沿って前記ブラケットアセンブリに向かって延びており、前記一対のコネクタアーム間で前記横軸に沿ってピンが延びており、前記ピンは、第3の位置において前記ブラケットアセンブリに解放可能に取り付けられるように構成され、前記第3の位置は、実質的に前記長手軸に沿った第1の位置と、前記第3の位置よりも大きい前記横断軸と前記長手軸との間の角度にある第2の位置との間である、オーガナイザトレイとを含む。
【0095】
16.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、前記複数のヒンジアセンブリは、チャネルが形成される弓形の開口部を形成し、前記弓形の開口部及びチャネルは、前記第3の位置において前記オーガナイザトレイのピンを受け入れ及び解放するように構成され、前記弓形の開口部は、約10度から約70度の間の角度で延びる第3の位置に対応する。
【0096】
17.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、前記オーガナイザトレイは、前記トレイ本体の後端から延びる接触タブを含み、前記複数のヒンジアセンブリは、テーパ状の前面及び後面を形成する位置決めタブを含む。
【0097】
18.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、前記複数のヒンジアセンブリにおける前記弓形の開口部は、前記第3の位置にあるときに、前記接触タブを前記位置決めタブの前面に近接し、かつ前記位置決めタブの後面に遠位に配置するように構成される。
【0098】
19.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、前記複数の側壁は前記第2の端部において端部タブを形成し、前記端部タブは、前記複数の側壁によって形成される前記内部の中で前記オーガナイザトレイを支持するように、前記複数の側壁の内面から前記長手軸に沿って延びる。
【0099】
20.本明細書のいずれか1つ以上の節に記載の光ファイバ用クロージャにおいて、前記オーガナイザトレイは、前記オーガナイザトレイの前記トレイ本体の前壁から前記長手軸に沿って延びる部材を含み、前記複数の側壁は、前記端部タブから実質的に前記横断軸に沿って延びるスロットを形成し、前記スロットは、前記部材を受け入れ、かつ前記横軸に沿った動きを制限するように構成される。
【0100】
この記載は、最良の形態を含む本発明を開示し、また、任意のデバイス又はシステムの作成及び使用、並びに組み込まれた任意の方法の実行を含む、当業者が本発明を実施することを可能にするために例示を用いている。本発明の特許可能な範囲は、請求項によって定義されており、当業者が思いつく他の例を含んでもよい。そのような他の例示は、請求項の文言と異ならない構造要素を含む場合、又は請求項の文言と実質的に異ならない均等な構造要素を含む場合、請求項の範囲内にあることを意図している。
【国際調査報告】