(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】へアスタイリング装置
(51)【国際特許分類】
A45D 1/04 20060101AFI20240711BHJP
A45D 1/00 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
A45D1/04 C
A45D1/00 C
A45D1/00 503A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505434
(86)(22)【出願日】2022-07-27
(85)【翻訳文提出日】2024-02-26
(86)【国際出願番号】 EP2022071138
(87)【国際公開番号】W WO2023006849
(87)【国際公開日】2023-02-02
(32)【優先日】2021-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522045981
【氏名又は名称】ザ コンシャス ビューティー グループ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】ヨランダ、クーパー
(57)【要約】
ヘアスタイリング装置(2)のハウジング(4)。ハウジング(4)は、ヘアスタイリング装置(2)の構成要素部分を収納するように適合されている。ハウジング(4)は、ヘアスタイリング装置のアーム(6)が枢動可能に結合され得る第1の枢動部(10)、及び、ヘアスタイリング装置(2)の第2のアーム(8)が枢動可能に連結され得る第2の枢動部(12)を有する。第1の枢動部(10)の軸は、第2の枢動部(12)の軸から離間している。ハウジング(4)は、電源(14)及び電気配線(16)を収納できる。ハウジング(4)は、ストレートヘアアイロン及び/又はカーラーの一部として使用できる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘアスタイリング装置のハウジングであって、
ヘアスタイリング装置の構成要素部分を収納するように適合されており、
前記ハウジングは、ヘアスタイリング装置のアームが枢動可能に連結されている第1の枢動部、及び、ヘアスタイリング装置の第2のアームが枢動可能に連結されている第2の枢動部を備え、
前記第1の枢動部の軸が、前記第2の枢動部の軸から離間しており、
各アームは、スタイリング部分及びハンドルを有し、
前記スタイリング部分は、電源によって直接的に加熱可能である加熱可能なプレート及び/又は表面を有することを特徴とする、
ハウジング。
【請求項2】
前記第1の枢動部の前記軸は、前記第2の枢動部の前記軸と平行であることを特徴とする、請求項1に記載のハウジング。
【請求項3】
前記第1の枢動部及び/又は前記第2の枢動部は、組み立てられると、前記アームが、前記ヘアスタイリング装置のいずれの部分も屈曲させることなく、前記ハウジングに対して移動することを可能にすることを特徴とする、請求項1又は2に記載のハウジング。
【請求項4】
前記ハウジングは、電力ケーブルのコネクタを受け取って保持するように適合されていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のハウジング。
【請求項5】
前記ハウジングは、停止部であって、前記電力ケーブルが、該停止部を越えて前記ハウジング内に挿入されることを防止するための停止部を備え、前記停止部は、前記第1の枢動部及び/又は前記第2の枢動部から前記ハウジング内に内方に延在することを特徴とする、請求項4に記載のハウジング。
【請求項6】
前記ヘアスタイリング装置の電気的な配線は、前記第1の枢動部と前記第2の枢動部との間に延在することを特徴とする、請求項4又は5に記載のハウジング。
【請求項7】
前記第1の枢動部及び前記第2の枢動部は、前記ハウジング内で互いに対して対称に又は概ね対称に配置されていることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のハウジング。
【請求項8】
組み立てられると前記アームを付勢して離す付勢手段を更に備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のハウジング。
【請求項9】
前記付勢手段は、前記ハウジングを通って延在することを特徴とする、請求項8に記載のハウジング。
【請求項10】
付勢手段のエンクロージャを備える、請求項1~9のいずれか一項に記載のハウジング。
【請求項11】
前記付勢手段は、組み立てられると、前記ハウジングの単数又は複数の外側表面と前記アームの内側表面との間に延在して位置付けられていることを特徴とする、請求項8に記載のハウジング。
【請求項12】
前記アームを一緒に解放可能に係止する係止部を収容するための開口部を更に備える、請求項1~11のいずれか一項に記載のハウジング。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載のハウジングを備えるヘアスタイリング装置であって、
2つのアームを更に備え、
一方のアームは、前記第1の枢動部によって前記ハウジングに対して枢動し、
前記他方のアームは、前記第2の枢動部によって前記ハウジングに対して枢動し、
各アームは、スタイリング部分及びハンドルを有し、
前記スタイリング部分は、電源によって直接的に加熱される加熱可能なプレート及び/又は表面を有することを特徴とする、
ヘアスタイリング装置。
【請求項14】
前記アームを一緒に解放可能に係止するための係止部を更に備え、前記係止部の少なくとも一部は、前記ハウジングを通って延在することを特徴とする、請求項13に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項15】
前記係止部は、一方のアームに固定された第1の構成要素、及び、前記他方のアームに固定された第2の構成要素を備え、前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素は、前記アームを一緒に解放可能に係止するように相互作用し、前記第1の構成要素及び/又は前記第2の構成要素が固定された前記アームに対する前記第1の構成要素及び/又は前記第2の構成要素の位置は、前記アームが一緒に係止される係止位置と、前記アームが解放される係止解除位置との間で移動可能であることを特徴とする、請求項14に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項16】
前記第1の構成要素及び/又は前記第2の構成要素が固定された前記アームに対して前記第1の構成要素及び/又は前記第2の構成要素を移動させるための係止部アクチュエータを更に備える、請求項15に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項17】
前記ハウジングは、付勢手段又は付勢手段エンクロージャを備え、前記ハウジングは、電力ケーブルを受け入れることができ、更に、前記係止部の少なくとも一部は、前記付勢手段又は付勢手段エンクロージャと、前記第1の枢動部及び前記第2の枢動部、並びに/又は、前記電力ケーブルを受け入れる前記ハウジングの部分との間に位置付けられていることを特徴とする、請求項14~16のいずれか一項に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項18】
一方のアームは、髪をクランプするクランプを備え、前記クランプは、前記アームにヒンジ接続されており、前記クランプは、前記アームの表面に対して付勢して閉じられることを特徴とする、請求項13~17のいずれか一項に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項19】
前記アームは各々、スタイリング部分及びハンドルを備えることを特徴とする、請求項13~18のいずれか一項に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項20】
前記スタイリング部分は、その長さの全体に沿ってテーパ状であり、各アームは、前記スタイリング部分に位置付けられた加熱可能なプレート及び/又は加熱可能な表面を備え、前記加熱可能なプレート及び/又は表面は、それらの長さに沿ってテーパ状であることを特徴とする、請求項19に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項21】
前記ヘアスタイリング装置は、ユーザの手が前記ハンドルから前記スタイリング部分に滑ることを防止するためのバリアを備えることを特徴とする、請求項19又は20に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項22】
前記アームは、閉じているときであっても、それらの間に隙間を提供するように構成されており、前記隙間は、前記ハンドル間に位置付けられており、一方又は双方のアームの内側表面は、一様に平面的ではなく、代わりに、前記アームの外側表面に向かって湾曲する湾曲部分を有して配置されており、前記湾曲部分は、前記アームが閉じているときであっても、前記アーム間の前記隙間を画成することを特徴とする、請求項19~21のいずれか一項に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項23】
一方又は双方のアームの前記外側表面の一部は、前記ハウジングの前記外側表面にわたって延在することを特徴とする、請求項13~22のいずれか一項に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項24】
一方又は双方のアームに位置付けられた動作制御部及び/又は状態インジケータを更に備える、請求項13~23のいずれか一項に記載のヘアスタイリング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘアスタイリング装置の構成要素部分を収納するヘアスタイリング装置のハウジングに関し、特に、ヘアスタイリング装置のアームを枢動可能に連結できるハウジングに関する。
【背景技術】
【0002】
ストレートヘアアイロン又はヘアカーラー等のヘアスタイリング装置が既知である。最近数十年で広く使用されるようになった典型的なストレートヘアアイロンは、一端部において一緒に枢動される2つのアームを伴う。ばねが、アームを付勢して離し、各アームは、電気的に加熱されるプレートを収納しており、プレートは、互いに相対するように配置されている。ユーザは、髪が2つの相対するプレート間に位置付けられるようにストレートヘアアイロンを配置することによって、ストレートヘアアイロンを操作し、次に、アームを、ばねの付勢力に抗して強制的に合わせ、プレート間に髪をクランプする。所望の時間にわたって保持した後、ユーザは、ストレートヘアアイロンに対する力を解放し、ばねがアームを離間させ、それによって、その時点で真っ直ぐにされた髪を解放する。
ヘアカーラーは、典型的には、バレル形状のスタイリング部分を有し、その周りに、ユーザの髪を巻き付けることができる。バレル形状のスタイリング部分は、電気的に加熱される。ユーザは、自身の髪をスタイリング部分の周りに巻いて短時間保持し、次いで、その時点でカールされた自身の髪をスタイリング部分からほどく。いくつかのヘアスタイリング装置は、上述したような真っ直ぐにする機能において使用できる2つのアームを伴うが、アームは、一緒になると、髪をカールさせるためにも使用できるバレル形状のスタイリング部分を形成する。
【0003】
典型的には、ヘアスタイリング装置のアームのうちの一方の端部には電力ケーブルが取着されており、内部の配線が、各アームに沿って、スタイリング部分に位置付けられた加熱可能なプレートまで延在する。アームは、典型的には、枢動ピンによって一緒に枢動され、枢動点は、電力ケーブルがアームのうちの一方に接続する場所の前に位置付けられている。一方のアームが電力ケーブルを収容するように適合されているため、アームは対称ではなく、ストレートヘアアイロンに対する重量の分布は均等ではない。
【0004】
アームが開かれると、アームは、枢動点の一方の側では離れるように移動するが、枢動点の他方の側では、アームは近づく。電力ケーブルが典型的にはデバイスの後方に存在するため、アームは、近づくアームに、但し電力ケーブルの場所に干渉することなく対応するように適合されなければならない。これは通常、枢動点の後ろにアーム間の隙間を作り、アームが開くことを可能にすることによって行われる。既知のストレートヘアアイロンでは、構造はしたがって、典型的には、ストレートヘアアイロンの後方から始まって前方に向かう方向に、アームが開くことに対応するように適合された電力ケーブルソケット/ハウジング、枢動ピン、次にアーム及び加熱可能なプレートである。したがって、ストレートヘアアイロンの長さの一部が、単に電力ケーブルを収容するために確保される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ストレートヘアアイロン及び他のヘアスタイリング装置に関して上記で概説した問題を取り除くか又は軽減することである。特に、目的は、アームの開閉及び電力ケーブルを収容するために使用されるスペースに関連する問題を取り除くか又は軽減することであり、本発明の更なる目的は、ヘアスタイリング装置における対称性及び重量分布に関連する問題を取り除くか又は軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様によると、ヘアスタイリング装置のハウジングが提供され、ハウジングは、ヘアスタイリング装置の構成要素部分を収納するように適合されており、ハウジングは、ヘアスタイリング装置のアームが枢動可能に連結され得る第1の枢動部、及び、ヘアスタイリング装置の第2のアームが枢動可能に連結され得る第2の枢動部を備える。
【0007】
好ましくは、各アームは、スタイリング部分及びハンドルを有する。
【0008】
理想的には、スタイリング部分は、電源によって直接加熱できる加熱可能なプレート及び/又は表面を有する。直接的に言えば、本発明では、電源によって直接的に加熱される別の部分からの伝導を通じた間接的な加熱とは対照的に、スタイリング部分において熱を発生させるのが電源であることを意味する。
【0009】
理想的には、第1の枢動部は、第2の枢動部とは別個の枢動部である。
【0010】
理想的には、第1の枢動部の軸は、第2の枢動部の軸から離間している。
【0011】
好ましくは、第1の枢動部の軸は、第2の枢動部の軸と平行である。
【0012】
好ましくは、第1の枢動部は、ハウジングの一方の側に又はその周りに位置付けられており、第2の枢動部は、ハウジングの他方の側に又はその周りに位置付けられている。
【0013】
理想的には、第1の枢動部及び/又は第2の枢動部は、組み立てられると、アームが、ヘアスタイリング装置のいずれの部分も屈曲させることなく、ハウジングに対して移動することを可能にする。
【0014】
好ましくは、第1の枢動部及び/又は第2の枢動部の枢動軸は、ヘアスタイリング装置が組み立てられると、各アームの長尺軸に対して垂直であるか又は概ね垂直である。
【0015】
理想的には、ハウジングは、電源を収容するように適合されている。理想的には、電源は、電力ケーブルであるが、別の実施形態では、ハウジングは、バッテリ等の電源を収容するように適合されてもよく、バッテリを充電するためにケーブルの一部を更に収容してもよい。
【0016】
理想的には、ヘアスタイリング装置の電気配線は、第1の枢動部と第2の枢動部との間に延在する。有利には、従来技術のヘアスタイリング装置とは異なり、ヘアスタイリング装置の配線に干渉する位置に位置付けられたアーム間の枢動点はなく、これは、配線が電源からアームに沿って進むためである。
【0017】
理想的には、ハウジングは、電力ケーブルのコネクタを受け入れて保持するように適合されている。
【0018】
好ましくは、第1の枢動部及び第2の枢動部は、ハウジング内で互いに対して対称に又は概ね対称に配置されている。
【0019】
理想的には、第1の枢動部及び第2の枢動部とハウジングとの間の対称軸は、ハウジングの長尺軸と位置合わせされているか又は概ね位置合わせされている。
【0020】
理想的には、ハウジングは、停止部であって、電力ケーブルが、停止部を越えてハウジング内に挿入されることを防止するための停止部を備える。
【0021】
好ましくは、第1の枢動部及び/又は第2の枢動部は、ハウジング内の停止部の場所に又はその周りに位置付けられている。
【0022】
理想的には、第1の枢動部及び/又は第2の枢動部は、ハウジングの停止部と位置合わせしている。
【0023】
好ましくは、停止部は、第1の枢動部及び/又は第2の枢動部からハウジング内へ内方に延在する。
【0024】
有利には、電力ケーブルに対する枢動部の場所は、電力ケーブルが終端し、枢動部が始まる場所の間にほぼ距離がないため、最適である。したがって、ヘアスタイリング装置のサイズが最小限に抑えられ、製造に必要な材料を低減するとともに、保管及び運搬をより簡便にする。
【0025】
理想的には、第1の枢動部及び/又は第2の枢動部は、枢動ピンを備える。
【0026】
理想的には、枢動ピンは、アームをハウジングに連結するように配置されている。
【0027】
好ましくは、枢動ピンは、ハウジング上のピンエンクロージャを通って延在する。
【0028】
理想的には、ハウジングは、組み立てられるとアームを付勢して離す付勢手段を備える。
【0029】
好ましくは、付勢手段は、ハウジング内に配設されている。
【0030】
理想的には、付勢手段は、ハウジングを通って延在する。
【0031】
一実施形態では、付勢手段は、単一のばねであり、最も好ましくは、圧縮ばねである。ねじりばね又は板ばね等の他の好適なタイプのばねを、付勢手段として都合よく実装してもよい。
【0032】
好ましくは、ハウジングは、付勢手段のエンクロージャを備える。有利には、これは、ヘアスタイリング装置の配線が、付勢手段の動作に干渉することを防止する。
【0033】
別の実施形態では、付勢手段は、組み立てられると、ハウジングの外側表面(単数又は複数)とアームの内側表面との間に延在して位置付けられている。理想的には、この実施形態では、付勢手段は、2つのばねを含み、理想的には、一方がハウジングと一方のアームとの間に位置付けられ、別のものがハウジングと他方のアームとの間に位置付けられた、圧縮ばね又は板ばねを含む。ばねはしたがって、アームとハウジングとの間に捕捉される。ばねは、アーム及び/又はハウジングに固定されるか又は接着取り付けされ得る。ハウジング及び/又はアームはまた、ばねの端部を収容するために座部又はエンクロージャを有するように適合され得る。
【0034】
理想的には、付勢手段は、電力ケーブルを受け入れる端部とは反対側の、ハウジングの端部の周りに位置付けられている。
【0035】
理想的には、ハウジングは、アームを一緒に解放可能に係止する係止部を収容するための開口部を有する。
【0036】
好ましくは、係止部を収容するための開口部は、ハウジングの相対する表面に位置付けられている。
【0037】
ハウジングは、概ね楕円形状の長尺方向断面を有し得るが、任意の好適な所望の断面形状を使用し得る。
【0038】
本発明の更なる態様によると、ヘアスタイリング装置が提供され、ヘアスタイリング装置は、ヘアスタイリング装置の構成要素部分を収納するハウジングを備え、ヘアスタイリング装置は、2つのアームを更に備え、一方のアームは、第1の枢動部によってハウジングに対して枢動し、他方のアームは、第2の枢動部によってハウジングに対して枢動する。
【0039】
好ましくは、各アームは、スタイリング部分及びハンドルを有する。
【0040】
理想的には、スタイリング部分は、電源によって直接的に加熱できる加熱可能なプレート及び/又は表面を有する。直接的に言えば、本発明では、電源によって直接的に加熱される別の部分からの伝導を通じた間接的な加熱とは対照的に、スタイリング部分において熱を発生させるのが電源であることを意味する。
【0041】
好ましくは、ヘアスタイリング装置は、電力ケーブルを備える。
【0042】
理想的には、電力ケーブルは、コネクタを有し、ハウジングは、コネクタを受け入れるように適合されている。
【0043】
好ましくは、ハウジングは、電力ケーブルのコネクタを受け入れて保持する。
【0044】
理想的には、電力ケーブルのコネクタは、中心の長尺軸を有し、第1の枢動部及び第2の枢動部は、中心の長尺軸の両側に位置付けられている。
【0045】
一実施形態では、組み立てられると、電力ケーブル又は電源の少なくとも一部又は全部が、第1の枢動部と第2の枢動部との間に位置付けられている。
【0046】
好ましくは、第1の枢動部及び/又は第2の枢動部は、アームをハウジングに連結する。
【0047】
理想的には、組み立てられると、一方又は双方のアームは、自由にハウジングに対して枢動するか、又はそのように自由にされることができる。
【0048】
理想的には、枢動ピンは、ハウジング上のピンエンクロージャを通って延在し、アームに固定されている。
【0049】
理想的には、ヘアスタイリング装置は、アームを付勢して離す付勢手段を備える。
【0050】
理想的には、ヘアスタイリング装置は、アームを一緒に解放可能に係止するための係止部を備える。
【0051】
好ましくは、係止部の少なくとも一部は、ハウジングを通って延在する。
【0052】
理想的には、係止部は、一方のアームに固定された第1の構成要素、及び、他方のアームに固定された第2の構成要素を備え、第1の構成要素及び第2の構成要素は、アームを一緒に解放可能に係止するように相互作用する。
【0053】
理想的には、係止部は、一方のアームに移動可能に固定された第1の構成要、及び、他方のアームに移動可能に固定された第2の構成要素を備え、第1の構成要素及び第2の構成要素は、アームを一緒に解放可能に係止するように相互作用する。
【0054】
理想的には、第1の構成要素及び/又は第2の構成要素は、ハウジング内に延在するように適合されている。
【0055】
好ましくは、第1の構成要素及び/又は第2の構成要素が移動可能に固定されたアームに対する第1の構成要素及び/又は第2の構成要素の位置は、アームが一緒に係止される係止位置と、アームが解放される係止解除位置との間で移動可能である。
【0056】
好ましくは、ヘアスタイリング装置は、第1の構成要素及び/又は第2の構成要素が移動可能に固定されたアームに対して第1の構成要素及び/又は第2の構成要素を移動させるための係止部アクチュエータを備える。係止部アクチュエータを操作すると、第1の構成要素及び第2の構成要素が互いから解放され、それによって、アームを自由にする。
【0057】
一実施形態では、係止部アクチュエータは、第1の構成要素及び/又は第2の構成要素を、第1の構成要素及び/又は第2の構成要素が移動可能に固定されたアームに対して枢動可能に移動させるための摺動機構である。
【0058】
好ましくは、係止部アクチュエータは、アームの表面からアクチュエータに作用するユーザによってアクセス可能である。
【0059】
理想的には、係止部の第1の構成要素及び第2の構成要素は、係止位置にあるときに相互係止部を形成するように適合されている。
【0060】
好ましくは、第1の構成要素及び/又は第2の構成要素は、L字形状又は概ねL字形状である。有利には、第1の構成要素及び第2の構成要素のL字形状は、構成要素が一緒にフック留めすることを可能にする。
【0061】
理想的には、第1の構成要素は、第2の構成要素とは異なる形状を有する。
【0062】
好ましくは、第1の構成要素は、ハウジングの高さを通して半分にわたって延在し、一方で、第2の構成要素は、ハウジングの高さの半分未満を通してのみ延在する。代替的には、第1の構成要素は、ハウジングの高さの半分未満を通して延在してもよく、第2の構成要素は、ハウジングの高さを通して半分にわたって延在してもよい。
【0063】
理想的には、係止部の少なくとも一部又は全部は、付勢手段又は付勢手段エンクロージャと、第1の枢動部及び第2の枢動部、並びに/又は、電力ケーブルを受け入れるハウジングの部分との間に位置付けられている。
【0064】
理想的には、少なくとも一方のアームは、加熱可能なプレート及び/又は加熱可能な表面を備える。好ましくは、加熱可能なプレート及び/又は表面は、電源によって加熱され得る。
【0065】
理想的には、双方のアームは、加熱可能なプレート及び/又は加熱可能な表面を備える。好ましくは、加熱可能なプレート及び/又は表面は、電源によって加熱され得る。
【0066】
理想的には、一方のアームは、髪をクランプするクランプを備える。
【0067】
好ましくは、クランプは、アームにヒンジ接続されている。
【0068】
理想的には、クランプは、アームの表面に対して付勢して閉じられる。
【0069】
好ましくは、ヘアスタイリング装置は、クランプを、アームの表面に対して付勢して閉じるクランプ付勢手段を備える。
【0070】
理想的には、クランプ付勢手段は、ばね、最も好ましくは、ねじりばねであるが、他の実施形態では、圧縮ばね等の任意の好適なばねであり得る。
【0071】
好ましくは、クランプは、クランプを開放するレバーを備える。
【0072】
理想的には、レバーの動作は、クランプ付勢手段の付勢力に抗して作用する。
【0073】
好ましくは、クランプは、アームからの伝導によって間接的に加熱され、このアームは、電源によって直接的に加熱される。
【0074】
好ましくは、アームは各々、スタイリング部分及びハンドルを備える。
【0075】
理想的には、スタイリング部分は、最も好ましくはその長さの全体に沿ってテーパ状である。
【0076】
好ましくは、スタイリング部分は、アームが閉じられると概ね円錐台形の形状を形成する。有利には、これは、ユーザが、直径方向に増大又は減少するカールを作り出すことを可能にする。
【0077】
好ましくは、アームのスタイリング部分は、半円錐台形の形状を有する。
【0078】
理想的には、加熱可能なプレート及び/又は加熱可能な表面は、スタイリング部分に位置付けられている。
【0079】
好ましくは、加熱可能なプレート及び/又は表面は、それらの長さに沿ってテーパ状である。
【0080】
ヘアスタイリング装置は、ストレートヘアアイロン及び/又はカーラーであり得る。
【0081】
理想的には、ヘアスタイリング装置は、ユーザの手がハンドルからスタイリング部分に滑ることを防止するためのバリアを備える。好ましくは、バリアは、一方又は双方のアームに位置付けられている。ヘアスタイリング装置がクランプを有する実施形態では、クランプの場所は、ユーザの手がハンドルからスタイリング部分上に滑ることを防止する。他方のアームはしたがって、バリアを有し得る。
【0082】
理想的には、クランプは、クランプが取り付けられるアームの外側表面の形状に対応するように形状決めされる。
【0083】
理想的には、アームは、ハウジングを収容し、アームが枢動して開閉するときにハウジングの周りで移動するように適合されている。
【0084】
理想的には、アームは、閉じているときであっても、それらの間に隙間を提供するように構成されており、隙間は、ハンドル間に位置付けられている。
【0085】
理想的には、アームは、内側表面及び外側表面を有する。理想的には、加熱可能なプレートは、真っ直ぐにする機能を提供するように内側表面上に位置付けられているが、理想的には、外側表面も加熱可能であり、加熱可能なプレート、加熱可能な表面又はバレルヒータ等の加熱素子を備え得る。外側表面を加熱することは、ヘアスタイリング装置を、ヘアカーラーとしてより効果的に使用することを可能にする。
【0086】
好ましくは、一方又は双方のアームの外側表面の一部は、ハウジングの外側表面にわたって延在する。
【0087】
理想的には、ハウジングは、アーム間に位置付けられている。
【0088】
好ましくは、ヘアスタイリング装置は、一方又は双方のアームに位置付けられた動作制御部及び/又は状態インジケータを備える。最も好ましくは、動作制御部及び/又は状態インジケータは、一方又は双方のアームのハンドルに位置付けられており、理想的には、相対するハンドルの相対する内側表面に対向する、ハンドルの内側表面に位置付けられている。
【0089】
理想的には、動作制御部は、電源スイッチを備える。
【0090】
理想的には、状態インジケータは、加熱可能なプレート及び/又は表面がどれくらい高温であるかを、例えば特定の温度で点灯するLEDによって視覚的に示すためのインジケータを備え得る。
【0091】
理想的には、ヘアスタイリング装置がオンであるとき、アームの外側表面も加熱され得る。これは、装置がカーラーとして使用されるときにより高いカール効果を提供する。
【0092】
好ましくは、動作制御部、状態インジケータ、電源、係止部、並びに/又は、加熱可能なプレート及び/若しくは表面は、直接的又は間接的に電気的に接続されている。理想的には、動作制御部は、スイッチオフにされると、アームの内側表面若しくは外側表面のいずれか又は双方の加熱可能なプレート及び/又は表面に電源が給電することを防止するように機能するが、スイッチオンにされると、加熱可能なプレート及び/又は表面に電源が給電することを可能にする。
【0093】
理想的には、アームが係止位置にあるとき、アームの内側表面上の加熱可能なプレート及び/又は表面は、給電されない。理想的には、係止位置にあるとき、アームの外側表面上の加熱可能なプレート及び/又は表面は、給電される。好ましくは、係止解除位置にあるとき、内側表面上の加熱可能なプレート及び/又は表面は、給電される。理想的には、係止解除位置にあるとき、外側表面上の加熱可能なプレート及び/又は表面は、給電されない。
【0094】
一実施形態では、係止部は、電源並びに加熱可能なプレート及び/又は表面に動作可能に接続されており、それによって、係止部は、係止位置にあるとき、アームの内側表面上の加熱可能なプレート及び/若しくは表面には給電せず、並びに/又は、アームの外側表面上の加熱可能なプレート及び/若しくは表面には給電する。さらに、理想的には、係止部は、係止解除位置にあるとき、アームの内側表面上の加熱可能なプレート及び/又は表面には給電し、アームの外側表面上の加熱可能なプレート及び表面には給電しない。
【0095】
理想的には、一方又は双方のアームの内側表面は、一様に平面的ではないが、代わりに、アームの外側表面に向かって湾曲する湾曲部分を有して配置されている。この湾曲部分はしたがって、アームが閉じているときであっても、アーム間の隙間を画成する。
【0096】
理想的には、湾曲部分は、一方又は双方のアームのハンドルに位置付けられている。
【0097】
隙間は、代替的に又は付加的に、アームの内側表面にある段部によって形成されてもよく、そのため、アームの一部は異なる高さにある。
【0098】
理想的には、動作制御部及び/又は状態インジケータは、隙間に位置付けられており、最も好ましくは、アーム(単数又は複数)の湾曲部分に位置付けられている。
【0099】
ここで、本発明を、添付の図面を参照して専ら例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【
図1】ヘアスタイリング装置が閉位置にある、本発明によるヘアスタイリング装置の側面図である。
【
図2】開位置にある
図1のヘアスタイリング装置の側面図である。
【
図3】閉位置にある
図1のヘアスタイリング装置の斜視図である。
【
図4】開位置にある
図1のヘアスタイリング装置の斜視図である。
【
図5】開位置にある、
図1のヘアスタイリング装置の断面側面図である。
【
図6】閉位置にある、
図1のヘアスタイリング装置の断面側面図である。
【
図7】閉位置にある、
図1のヘアスタイリング装置の断面斜視図である。
【
図8】開位置にある、
図1のヘアスタイリング装置の断面斜視図である。
【
図9】閉位置にある、本発明によるヘアスタイリング装置の更なる実施形態の断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0101】
図1~
図8において、参照符号2によって全体的に示されるヘアスタイリング装置が示されている。図示のヘアスタイリング装置は、ストレートヘアアイロン及びカーラーの双方である。ヘアスタイリング装置は、ヘアスタイリング装置2の構成要素部分を収納するハウジング4を有する。
ヘアスタイリング装置2は、2つのアーム6、8を更に有し(第1のアーム6及び第2のアーム8)、一方のアーム6は、第1の枢動部10によってハウジング4に対して枢動し、他方のアーム8は、第2の枢動部12によってハウジング4に対して枢動する。第1の枢動部10は、第2の枢動部12とは別個の枢動部である。より詳細には、第1の枢動部10の軸は、第2の枢動部12の軸から離間している。また更に詳細には、第1の枢動部10の軸は、第2の枢動部12の軸と平行である。第1の枢動部10は、ハウジング4の一方の側に位置付けられており、第2の枢動部12は、ハウジング4の他方の側に位置付けられている。第1の枢動部10及び/又は第2の枢動部12の軸は、各アーム6、8の長尺軸に垂直である。
ハウジング4は、一緒にねじ留めされた2つの半体から形成されており、したがって、2つの半体を接続するためのねじを収容するねじ孔24を有する。当然ながら、ハウジング4は、一体部品として形成されるか、又は2つよりも多い部分から形成されてもよく、これらの部分の間の接続部は、ねじである必要はなく、機械的及び/又は接着性である任意の好適な接続部である。ハウジング4の各半体は、半体が1つにされたときに、他方の半体のねじ孔24と位置合わせする5つのねじ孔24を有する。他の実施形態では、より多いか又は少ないねじ孔を必要に応じて使用できる。ハウジング4は、図示の実施形態では概ね楕円形の長尺方向断面を有する。
【0102】
ハウジング4は、電源14を収容するように適合されている。図示の実施形態では、電源14は、電力ケーブル18であるが、別の実施形態では、ハウジングは、バッテリ等の電源を収容するように適合されてもよく、バッテリを充電するためのケーブルの一部を更に収容してもよい。ヘアスタイリング装置4は、電源14からアーム6、8に沿って延在する電気配線16を有する。電気配線16は、第1の枢動部10と第2の枢動部12との間に延在する。
【0103】
電力ケーブル18は、コネクタ20を有し、ハウジング4は、コネクタ20を受け入れるように適合されている。特に、ハウジング4は、電力ケーブル18のコネクタ20を受け入れて保持できる。ハウジング4は、コネクタ20を回転可能に保持するように適合されているため、コネクタ20がハウジング4内に保持された後、コネクタは、ハウジング4に対して回転できる。
電力ケーブルコネクタ20は、中心の長尺軸を有し、第1の枢動部10及び第2の枢動部12は、コネクタ20の中心の長尺軸の両側に位置付けられている。第1の枢動部10及び第2の枢動部12は、ハウジング4において互いに対して対称に配置されている。第1の枢動部10及び第2の枢動部12とハウジング4との間の対称軸は、ハウジング4の長尺軸と位置合わせされている。
【0104】
ハウジング4は、停止部22を備え、電力ケーブル18が停止部22を越えてハウジング4内に挿入されることを防止する。第1の枢動部10及び第2の枢動部12は、ハウジング4内の停止部22の位置に又はその周りに位置付けられている。特に、第1の枢動部10及び第2の枢動部12は、ハウジング4の停止部22と位置合わせされている。
停止部22は、第1の枢動部10及び第2の枢動部12からハウジング4内に内方に延在する。電力ケーブル14が終端する場所と枢動部10、12が開始する場所との間にはほぼ距離がない。したがって、ヘアスタイリング装置2のサイズが最小限に抑えられ、製造するのに必要な材料を低減するとともに、保管及び運搬をより簡便にする。
【0105】
第1の枢動部10及び第2の枢動部12は、アーム6、8をハウジング4に連結しており、各枢動部10、12は、枢動ピンを有する。ピンは、アーム6、8をハウジング4に連結するように配置されている。ハウジング4は2つのエンクロージャ26、28を有し、枢動ピン毎に1つである。枢動ピンは、ハウジングのエンクロージャ26、28を通って延在し、次いで、アーム6、8に固定されている。枢動ピンは、エンクロージャ26、28内で自由に回転することができ、それによって、ハウジング4に対するアーム6、8の枢動移動を可能にする。アーム6、8は、枢動ピンを受け入れる座部を有する。特に、アーム6、8には、ピンを受け入れる、ハウジング4内のエンクロージャ26、28と位置合わせしているボアがある。
【0106】
ヘアスタイリング装置2は、アーム6、8を付勢して離す付勢手段30を有する。付勢手段30は、図示の実施形態では、ハウジング4内に配設されており、特に、ハウジング4を通って延在する。この実施形態では、付勢手段30は、単一の圧縮ばね32である。ハウジング4は、付勢手段30のエンクロージャ34を有する。これは、装置2の配線が、付勢手段30の動作に干渉することを防止する。付勢手段30は、電力ケーブル18を受け入れる端部とは反対側の、ハウジング4の端部に又はその周りに位置付けられている。
【0107】
図9には、参照符号102によって示されるヘアスタイリング装置の更なる実施形態が示されている。この実施形態では、付勢手段130は、ハウジング104の外側表面とアーム106、108の内側表面との間に延在して位置付けられている。この実施形態では、付勢手段130は、2つの板ばね131a、131bを伴う。板ばね131a、131bの一部が、ハウジング104の外側表面上のエンクロージャ133a、133b内に捕捉され、別の部分が、アーム106、108の内側表面に対して当接し、アーム106、108をハウジング104から押し離す。板ばね131a、131bは、各々、エンクロージャ133a、133b内のばね131a、131bの部分と、アームに当接する部分との間で概ね180°の屈曲部を有する。屈曲部は、アーム106、108をハウジング104から押し離すばね力を発生させる。代替的には、ハウジング104の外側表面とアーム106、108の内側表面との間に位置付けられた圧縮ばねを使用してもよい。
【0108】
ここで、
図1~
図8に図示された実施形態を参照する。ヘアスタイリング装置2は、アーム6、8を一緒に解放可能に係止するための係止部36を有する。係止部36は、第1の枢動部10及び第2の枢動部12と、付勢手段30及び付勢手段エンクロージャ34との間に位置付けられている。係止部36の部分は、ハウジング4を通って延在して配置されている。ハウジング4は、係止部36を収容するための開口部を有する。特に、ハウジング4は、2つの開口部を有し、開口部は、相互に相対しており、ハウジング4の両側にある。1つの開口部が、ハウジング4の上側に位置付けられており、更なる開口部が、ハウジング4の下側に位置付けられている。
係止部36は、一方のアーム6に固定された第1の構成要素38を備える。第1の構成要素38は、図示の実施形態では、上側アーム6に位置付けられている。第1の構成要素38の一部が、ハウジング4の外側表面とアーム6の内側表面との間に延在する。第1の構成要素38はそれによって、ハウジング4とアーム6との間に捕捉される。次いで、第1の構成要素38の更なる部分が、ハウジング4とアーム6との間に位置付けられた部分に概ね垂直に、ハウジング4内に延在する。ヘアスタイリング装置2は、第1の構成要素38をアーム6に固定する固定要素40を更に有する。
【0109】
係止部36は、下側アーム8に固定されており、かつ下側アーム8の下面に存在する第2の構成要素42を更に伴う。第1の構成要素38及び第2の構成要素42は、アーム6、8を一緒に解放可能に係止するように相互作用する。第1の構成要素38及び第2の構成要素42はともに、ハウジング4内に延在し、アーム6、8が一緒に閉じられると、互いに係合できる。アーム8に対する第2の構成要素42の位置は、アーム6、8が一緒に係止される係止位置(
図6参照)と、アーム6、8が解放される係止解除位置(
図5参照)との間で移動可能である。係止部36は、第2の構成要素42をアーム8に対して移動させる係止部アクチュエータ44を有する。第2の構成要素42は、アーム8の開口部を通って延在し、アーム8の開口部内に捕捉され、かつ開口部内で移動できるように構成されている。
係止部アクチュエータ44は、ユーザによって、アーム8の表面から、特にアーム8の下側表面からアクセス可能である。更に詳細には、第2の構成要素は、開口部の内側に位置付けられた第1の部分72、及び、アーム8の開口部の外側に位置付けられた第2の部分74を伴い、第1の部分72及び第2の部分74は、一体的に形成されているか、又は、2つの別個であるが接続された部分である。第1の部分72及び第2の部分74、並びにアーム8の開口部は、各々、第2の構成要素42がアーム8の開口部内に移動可能に捕捉されるように構成されている。係止部アクチュエータ44は、ユーザによって、第2の構成要素42をアーム8内の開口部を通して移動させるように操作されることができ、そのときに、アーム6、8を一緒に係止できるか、又は、アーム6、8を解放できる。
図示の実施形態では、第1の部分72は、ねじ76によって第2の部分に接続されている。第2の構成要素42は、第1の構成要素72を覆うカバー78を更に有する。これは、ねじ76を隠すように機能し、したがって、審美的に有利であるが、この実施形態ではまた、カバーは、ユーザの親指によって容易に握ることができる可撓性のポリマー材料から形成されている。カバー78は、他の実施形態では、他の好適な材料から形成してもよく、所望であれば把持を高めるために隆起部又は窪みを有してもよい。
【0110】
第1の構成要素38は、ハウジング4内に延在する概ねL字形状の部分を有する。L字形状の部分は、アーム6、8が一緒に閉じられたときにハウジング4を通ってほぼ全体的に延在する。この場合、第2の構成要素42も、アーム6、8が一緒に閉じられたときにハウジング4内に部分的に延在する概ねL字形状の部分を有する。
各構成要素38、42におけるL字形状の短い方の脚は、アームが閉じられるときに互いに対向し、係止部アクチュエータ44の動作は、第2の構成要素42のL字形状の短い方の脚を、第1の構成要素38のL字形状の短い方の脚にわたって移動させる。アーム6、8が次いで(例えば付勢手段30の作用によって)押し離されると、第1の構成要素38及び第2の構成要素42の短い方の脚の間の重なりが、その力に抵抗し、アーム6、8が離れるように移動することを防止する。アーム6、8は、係止部アクチュエータ44を操作して、第2の構成要素42をアーム8に対して移動させることによって解放することができ、これは、第1の構成要素38及び第2の構成要素42を離すように移動させる。
当業者には変形形態が明らかであろう。例えば、第1の構成要素38は、第2のアーム8上にあってもよく、第2の構成要素42は、第1のアーム6上にあってもよい。係止部アクチュエータ44は、第2のアーム8ではなく第1のアーム6上に存在してもよい。第1の構成要素38及び第2の構成要素42の形状は、アーム6、8の分離を防止するために解放可能な係止部が形成されるのであれば、任意の所望の形状に変更してもよい。当業者はまた、第1の構成要素40の形状及び/又は機能を、本明細書において説明されるような第2の構成要素42の形状及び/又は機能と全体的に入れ替え可能であることを理解するであろう。例えば、係止部アクチュエータは、第2の構成要素とは対照的に第1の構成要素を作動するように配置されてもよく、第1の構成要素は、アームを係止/係止解除するように移動してもよい。
【0111】
アーム6、8は、各々、加熱可能なプレート46を有する。更に、一方のアーム6は、アーム6の表面との間に髪をクランプするクランプ48を有する。クランプ48は、アーム6にヒンジ接続されており、アーム6の表面に対して付勢して閉じられる。ヘアスタイリング装置2は、クランプ48をアーム6の表面に対して付勢して閉じるクランプ付勢手段50を更に有する。図示の実施形態では、クランプ付勢手段50は、ねじりばねである。クランプ48は、クランプを開くレバー52を更に有し、レバー52の動作は、クランプ付勢手段50の付勢力に抗して作用する。クランプ48は、クランプ48が取り付けられているアーム6の外側表面の形状に対応するように形状決めされている。
【0112】
各アーム6、8は、スタイリング部分54a、54b及びハンドル56a、56bを伴う。スタイリング部分54a、54bは、その長さの全体に沿ってテーパ状であり、特に、アーム6、8のスタイリング部分54a、54bは、半円錐台形状を有し、アーム6、8が閉じられたときに概ね円錐台形状を形成する。これは、ユーザが、直径方向に増大又は減少するカールを作り出すことを可能にする。加熱可能なプレート46は、スタイリング部分54a、54bに位置付けられており、それらの長さに沿って横方向にテーパ状である。
【0113】
ヘアスタイリング装置2は、ユーザの手がハンドル56a、56bからスタイリング部分54a、54bに滑ることを防止するためのバリア58を有する。バリア58は、第2のアーム8上に位置付けられている。クランプ48も、ユーザの手がハンドル56a、56bからスタイリング部分54a、54b上に滑ることを防止するためのバリアとして機能する。バリア58は、アーム8の外側表面の隆起した部分である。
【0114】
アーム6、8は、ハウジング4を収容し、かつ開閉して枢動するときにハウジング4の周りを移動するように適合されている。各アーム6、8の外側表面の部分が、ハウジング4の外側表面にわたって延在し、ハウジング4は、アーム間に位置付けられている。アーム6、8は、閉じているときであっても、それらの間に隙間60を提供するように構成されており、隙間60は、ハンドル56a、56b間に位置付けられている。
【0115】
アーム6、8は、内側表面62a、62b及び外側表面64a、64bを有し、電源14によって加熱される、内側表面62a、62b上の加熱可能なプレート46がある。ヘアスタイリング装置2は、図示の実施形態では、ハンドル56b上に、第2のアーム8の内側表面62b上に位置付けられた、動作制御部66及び状態インジケータ68を有する。動作制御部66は電源スイッチを有し、状態インジケータ68は、加熱可能なプレート46及び/又はスタイリング部分54a、54bの外側表面64a、64bの温度を視覚的に示すためのライトを有する。
ヘアスタイリング装置2がオンであるとき、アーム6、8のスタイリング部分54a、54bの外側表面64a、64bも加熱され得る。これは、ヘアスタイリング装置2がカーラーとして使用されるときに、より高いカール効果を提供する。図示の実施形態では、スタイリング部分54a、54bの外側表面64a、64bは、バレルヒータであり、電源14からの電力によって加熱され得る。
【0116】
動作制御部66、状態インジケータ68、電源14、係止部36及び加熱可能なプレート又は表面46、並びに、スタイリング部分54a、54bの外側表面64a、64bは、電気的に接続されている。動作制御部66は、スイッチオフであるときは、電源14が加熱可能なプレート若しくは表面46又はスタイリング部分54a、54bの外側表面64a、64bに給電することを防止するが、スイッチオンであるときは、電源14が加熱可能なプレート若しくは表面46又はスタイリング部分54a、54bの外側表面64a、64bに給電することを可能にするように機能する。
アーム6、8が係止位置にあるとき、アーム6、8の内側表面62a、62b上の加熱可能なプレート/表面46は、給電されず、アーム6、8のスタイリング部分54a、54bの外側表面64a、64bは、給電される。係止解除位置では、アーム6、8の内側表面62a、62b上の加熱可能なプレート/表面46は、給電され、アーム6、8のスタイリング部分54a、54bの外側表面64a、64bは、給電されない。
【0117】
図示の実施形態では、係止部36は、電源14、並びに、アーム6、8のスタイリング部分54a、54bの加熱可能なプレート/表面46及び外側表面64a、64bに動作可能に接続されており、それによって、係止部36は、係止位置(
図6参照)にあるときに、アーム6、8の内側表面62a、62b上の加熱可能なプレート/表面46には給電せず、スタイリング部分54a、54bの外側表面64a、64bには給電する。更に、係止部36は、係止解除位置(
図5参照)にあるとき、アーム6、8の内側表面62a、62b上の加熱可能なプレート/表面46には給電し、スタイリング部分54a、54bの外側表面64a、64bには給電しない。
【0118】
各アーム6、8の内側表面62a、62bは、一様に平面的ではないが、代わりに、アーム6、8の外側表面64a、64bに向かって湾曲する湾曲部分70a、70bを有して配置されている。この湾曲部分70a、70bはしたがって、アーム6、8が閉じているときであっても、アーム6、8間の隙間60を画成する。湾曲部分70a、70bは、アーム6、8のハンドル56a、56bに位置付けられている。代替的に又は付加的に、隙間60は、アーム6、8の内側表面62a、62bにある段部によって形成されてもよく、そのため、アーム6、8の一部は異なる高さにある。動作制御部66及び/又は状態インジケータ68は、隙間60に位置付けられており、特に、アーム6、8の湾曲部分70a、70bに位置付けられている。
【0119】
使用時に、ユーザは、ヘアスタイリング装置2を、電力ケーブル18を介して電気プラグソケットに差し込む。ヘアスタイリング装置2は、動作制御部66を使用してスイッチオンにされる。ユーザは、自身の髪を真っ直ぐにするために、係止部36を介して、係止部アクチュエータ44を操作することによってアーム6、8を係止解除する。アーム6、8の内側表面62a、62b上の加熱可能なプレート46は次いで、電源14、具体的には電力ケーブル18からの電力によって加熱され、温度は、状態インジケータ68によって示される。付勢手段30は、アーム6、8を強制的に離す。
ユーザは、自身の髪を、アーム6、8間、及び加熱可能なプレート46間に挿入し、次いで、自身の髪が加熱可能なプレート46間にクランプされるように、アーム6、8を強制的に合わせる。ユーザは、次いで、ヘアスタイリング装置2を、自身の髪に沿って走らせ、自身の髪を真っ直ぐにすることができる。ユーザは、自身の髪をカールさせるために、係止部アクチュエータ42を介して係止部36を操作することによって、アーム6、8を一緒に移動させ、アーム6、8を一緒に係止できる。アーム6、8の内側表面62a、62b上の加熱可能なプレート46は、もはや加熱されず、代わりに、スタイリング部分54a、54bの外側表面64a、64bが、電源14からの電力によって加熱される。
ユーザは、クランプレバー52を操作し、クランプ48をアーム6の外側表面から離すことができる。ユーザは、次いで、自身の髪をクランプ48とアーム6との間に配置し、レバー52を解放できる。クランプ付勢手段50は、クランプ48をアーム6に向かって強制的に押し、髪がクランプされる。ユーザは、次いで、ヘアスタイリング装置2を回転させ、自身の髪を、アーム6、8の周りに巻き付けることができる。所望の時間の後、ユーザは、その時点でカールされた自身の髪をほどき、解放できる。
【0120】
ヘアスタイリング装置2に対する変形が、当業者には明らかであろう。例えば、電力ケーブル又は電源は、第1の枢動部と第2の枢動部との間に位置付けてもよい。
【0121】
当業者は、本発明のいくつかの態様又は実施形態のみを参照して説明した本発明の全ての好ましいか又は任意選択的な特徴を、本発明の全ての態様に適用できることを認識するであろう。
【0122】
本発明の1つの態様に適用可能な任意選択的な特徴を、任意の組み合わせで、任意の数で使用できることが認識されるであろう。更に、本発明の1つの態様に適用可能な任意選択的な特徴は、任意の組み合わせ及び任意の数で、本発明の他の態様のいずれかとともに使用することもできる。これは、限定はされないが、本願の特許請求の範囲において任意の他の請求項に対して従属項として使用される任意の請求項からの従属項を含む。
【0123】
本発明の異なる実施形態の詳細な説明に関して、1つの実施形態の1つ又は複数の技術的特徴は、任意の他の実施形態の1つ又は複数の技術的特徴と組み合わせて使用できることが理解され、この場合、他の実施形態において同様の方法で同様の機能を実行するための1つ又は複数の技術的特徴の移行された使用が、当業者には即座に明らかとなるであろう。
【0124】
それらの特定の形態若しくは開示された機能を実施するための手段に関して表現されている上記の説明若しくは以下の図面、又は、開示された結果を達成する方法若しくはプロセスは、必要に応じて、添付の特許請求の範囲において規定されるようなその多様な形態で本発明を実現するために、別個に、又はそのような特徴の任意の組み合わせで使用できる。
【国際調査報告】