(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】上りリンク伝送方法、装置及び端末
(51)【国際特許分類】
H04W 72/1268 20230101AFI20240711BHJP
H04W 72/21 20230101ALI20240711BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20240711BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20240711BHJP
【FI】
H04W72/1268
H04W72/21
H04W72/232
H04W28/04 110
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505617
(86)(22)【出願日】2022-07-28
(85)【翻訳文提出日】2024-03-28
(86)【国際出願番号】 CN2022108584
(87)【国際公開番号】W WO2023006026
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】202110875697.7
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】李 娜
(72)【発明者】
【氏名】曾 超君
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067HH28
5K067JJ13
(57)【要約】
本出願は、上りリンク伝送方法、装置及び端末を開示し、通信技術分野に属する。上りリンク伝送方法は、端末によって実行され、第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定することと、第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なる場合、半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいて前記第一のPUCCH及び/又は前記第二の上りリンクチャネルを伝送するかどうかを決定することであって、前記第二の上りリンクチャネルが第二のPUCCH及び/又は第二のPUSCHを含むこととを含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末によって実行される上りリンク伝送方法であって、
第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定することと、
第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なる場合、半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいて前記第一のPUCCH及び/又は前記第二の上りリンクチャネルを伝送するかどうかを決定することであって、前記第二の上りリンクチャネルが第二のPUCCH及び/又は第二のPUSCHを含むこととを含む、上りリンク伝送方法。
【請求項2】
第一のPUCCHの位置するセルを決定することは、
DCIの指示と、予め設定されるルールと、半静的上り下りリンク構成情報と、SFIとのうちの少なくとも一つに基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定することを含む、請求項1に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項3】
第一のPUCCHの位置するセルを決定することは、
前記DCIにおける特定の情報フィールドの指示に基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定することと、
半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいてPUCCHリソースの利用可能なセルを決定することとのうちのいずれか一つを含む、請求項2に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項4】
PUCCHリソースの利用可能なセルの数が1よりも大きいと決定する場合、セル識別子が最大又は最小となるセルを第一のPUCCHの位置するセルとして選択する、請求項3に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項5】
最後のDCIにおける情報フィールドの指示に基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定する、請求項3に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項6】
第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定した後に、前記上りリンク伝送方法は、
第一のPUCCHのリソースインデックスを決定することをさらに含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項7】
第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定する前に、前記上りリンク伝送方法は、
第一のPUCCHのリソースインデックスを決定することをさらに含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項8】
HARQ-ACKをフィードバックする必要がある時に、第一のPUCCHのリソースインデックスを決定する、請求項6又は7に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項9】
異なるDCIによりスケジューリングされるPDSCHから形成されるHARQ-ACKコードブックに対し、前記異なるDCIにより指示されるPUCCHセルが異なることを希望しない、請求項6に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項10】
前記第二の上りリンクチャネルは、第二のPUCCHを含み、前記第一のPUCCHと前記第二のPUCCHが同一のセル上にある場合、前記第一のPUCCHと前記第二のPUCCHを多重化する、請求項1に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項11】
第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なることは、
同一のセル上の第一のPUCCHと第二のPUCCHとの時間領域リソースが重なることと、
同一のPUCCHグループ内の異なるセル上の第一のPUCCHと第二のPUCCHとの時間領域リソースが重なることとのうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項12】
前記第一のPUCCHと前記第二のPUCCHが異なるセル上にあり、且つ前記第一のPUCCHの位置する第一のセルと前記第二のPUCCHの位置する第二のセルが異なるSCSを有する場合、第三のセル上のSCSに基づいて第一のPUCCHにより多重化される時間単位を決定し、前記第三のセルは、第一のセルと第二のセルから選択される、請求項11に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項13】
前記第三のセルは、
DCIの指示に基づいて決定されるPUCCHの位置するセルと、
DCIに基づいて指示される高優先度UCIの位置するPUCCHの位置するセルと、
高優先度UCIの位置するセルと、
セル識別子が最大となるセルと、
セル識別子が最小となるセルとのうちのいずれか一つに基づいて決定される、請求項12に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項14】
端末に用いられる上りリンク伝送装置であって、
第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定するための決定モジュールと、
第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なる場合、半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいて前記第一のPUCCH及び/又は前記第二の上りリンクチャネルを伝送するかどうかを決定するための処理モジュールであって、前記第二の上りリンクチャネルが第二のPUCCH及び/又は第二のPUSCHを含む処理モジュールとを含む、上りリンク伝送装置。
【請求項15】
前記決定モジュールは、DCIの指示と、予め設定されるルールと、半静的上り下りリンク構成情報と、SFIとのうちの少なくとも一つに基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定するために用いられる、請求項14に記載の上りリンク伝送装置。
【請求項16】
前記決定モジュールは、
前記DCIにおける特定の情報フィールドの指示に基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定すること、又は
半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいてPUCCHリソースの利用可能なセルを決定することのうちのいずれか一つを実行するために用いられる、請求項15に記載の上りリンク伝送装置。
【請求項17】
PUCCHリソースの利用可能なセルの数が1よりも大きいと決定する場合、セル識別子が最大又は最小となるセルを第一のPUCCHの位置するセルとして選択する、請求項16に記載の上りリンク伝送装置。
【請求項18】
最後のDCIにおける情報フィールドの指示に基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定する、請求項16に記載の上りリンク伝送装置。
【請求項19】
前記上りリンク伝送装置は、
第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定し後に、第一のPUCCHのリソースインデックスを決定するためのインデックス決定モジュールをさらに含む、請求項14から18のいずれか1項に記載の上りリンク伝送装置。
【請求項20】
前記上りリンク伝送装置は、
第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定する前に、第一のPUCCHのリソースインデックスを決定するためのインデックス決定モジュールをさらに含む、請求項14から18のいずれか1項に記載の上りリンク伝送装置。
【請求項21】
HARQ-ACKをフィードバックする必要がある時に、前記インデックス決定モジュールは、第一のPUCCHのリソースインデックスを決定するために用いられる、請求項19又は20に記載の上りリンク伝送装置。
【請求項22】
異なるDCIによりスケジューリングされるPDSCHから形成されるHARQ-ACKコードブックに対し、前記異なるDCIにより指示されるPUCCHセルが異なることを希望しない、請求項19に記載の上りリンク伝送装置。
【請求項23】
前記第二の上りリンクチャネルは、第二のPUCCHを含み、前記第一のPUCCHと前記第二のPUCCHが同一のセル上にある場合、前記第一のPUCCHと前記第二のPUCCHを多重化する、請求項14に記載の上りリンク伝送装置。
【請求項24】
第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なることは、
同一のセル上の第一のPUCCHと第二のPUCCHとの時間領域リソースが重なることと、
同一のPUCCHグループ内の異なるセル上の第一のPUCCHと第二のPUCCHとの時間領域リソースが重なることとのうちの少なくとも一つを含む、請求項14に記載の上りリンク伝送装置。
【請求項25】
前記第一のPUCCHと前記第二のPUCCHが異なるセル上にあり、且つ前記第一のPUCCHの位置する第一のセルと前記第二のPUCCHの位置する第二のセルが異なるSCSを有する場合、第三のセル上のSCSに基づいて第一のPUCCHにより多重化される時間単位を決定し、前記第三のセルは、第一のセルと第二のセルから選択される、請求項24に記載の上りリンク伝送装置。
【請求項26】
前記第三のセルは、
DCIの指示に基づいて決定されるPUCCHの位置するセルと、
DCIに基づいて指示される高優先度UCIの位置するPUCCHの位置するセルと、
高優先度UCIの位置するセルと、
セル識別子が最大となるセルと、
セル識別子が最小となるセルとのうちのいずれか一つに基づいて決定される、請求項25に記載の上りリンク伝送装置。
【請求項27】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含む端末であって、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、請求項1から13のいずれか1項に記載の上りリンク伝送方法のステップを実現する、端末。
【請求項28】
プログラム又は命令が記憶されている可読記憶媒体であって、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、請求項1から13のいずれか1項に記載の上りリンク伝送方法を実現する、可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年07月30日に中国で提出された中国特許出願No.202110875697.7の優先権を主張しており、同出願の内容のすべては、ここに参照として取り込まれる。
【0002】
本出願は、通信技術分野に関し、具体的には、上りリンク伝送方法、装置及び端末に関する。
【背景技術】
【0003】
端末(User Equipment、UE)が、複数のセルに物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)リソースがあるように構成される場合、UEは、PUCCHキャリア切り替え(carrier switching)を行う必要があり、またUEはさらに、PUCCHリソースオーバーライド(resource overriding)、端末内多重化(intra-UE multiplexing)を行い、スロットフォーマット指示(Slot Format Indicator、SFI)に基づいて伝送状況などを決定する必要があり、UEの各機能プログラムの実行順序は、決定される必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の実施例は、通信システムの有効性を向上させることができる上りリンク伝送方法、装置及び端末を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第一の態様によれば、本出願の実施例は、端末によって実行される上りリンク伝送方法を提供し、この方法は、
第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定することと、
第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なる場合、半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいて前記第一のPUCCH及び/又は前記第二の上りリンクチャネルを伝送するかどうかを決定することであって、前記第二の上りリンクチャネルが第二のPUCCH及び/又は第二のPUSCHを含むこととを含む。
【0006】
第二の態様によれば、本出願の実施例は、端末に用いられる上りリンク伝送装置を提供し、この装置は、
第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定するための決定モジュールと、
第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なる場合、半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいて前記第一のPUCCH及び/又は前記第二の上りリンクチャネルを伝送するかどうかを決定するための処理モジュールであって、前記第二の上りリンクチャネルが第二のPUCCH及び/又は第二のPUSCHを含む処理モジュールとを含む。
【0007】
第三の態様によれば、本出願の実施例は、端末を提供し、この端末は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、第一の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0008】
第四の態様によれば、プロセッサと通信インターフェースとを含む端末を提供し、ここで、前記プロセッサは、第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定し、第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なる場合、半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいて前記第一のPUCCH及び/又は前記第二の上りリンクチャネルを伝送するかどうかを決定するために用いられ、前記第二の上りリンクチャネルが第二のPUCCH及び/又は第二のPUSCHを含む。
【0009】
第五の態様によれば、可読記憶媒体を提供し、前記可読記憶媒体には、プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、第一の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0010】
第六の態様によれば、チップを提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、第一の態様に記載の方法を実現するために用いられる。
【0011】
第七の態様によれば、コンピュータプログラム/プログラム製品を提供し、前記コンピュータプログラム/プログラム製品が非揮発性の記憶媒体に記憶されており、前記プログラム/プログラム製品が少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、第一の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0012】
第八の態様によれば、通信機器を提供し、この通信機器は、第一の態様に記載の方法のステップを実行するように構成される。
【発明の効果】
【0013】
本出願の実施例では、UEがPUCCHキャリア切り替えを構成される場合の、ステップを実行する順序が与えられており、通信システムの有効性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2】スロット(slot)が下りリンク(downlink)と、上りリンク(uplink)と、フレキシブル(flexible)のOFDMシンボルを含む概略図を示す。
【
図3】本出願の実施例の上りリンク伝送方法のフローチャートを示す。
【
図4】本出願の実施例のPUCCH resource overridingのプロセス概略図を示す。
【
図5】本出願の実施例の半静的上りリンク構成及び/又はSFI構成の概略図を示す。
【
図6】本出願の実施例のCC0とCC1にいずれもPUCCHリソースが構成されている概略図を示す。
【
図7】本出願の実施例の、DCIの指示に基づいてPUCCHの位置するcellを決定する概略図を示す。
【
図8】本出願の実施例の複数のcellにPUCCHリソースが構成されている概略図を示す。
【
図9】本出願の実施例の、端末に用いられる上りリンク伝送装置の構造概略図を示す。
【
図10】本出願の実施例の通信機器の構造概略図を示す。
【
図11】本出願の実施例の端末の構成概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭に記述する。明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者により得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0016】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一」、「第二」などは、類似している対象を区別するものであり、特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解すべきこととして、このように使用される用語は、適切な場合に交換可能であり、それにより本出願の実施例は、ここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることが可能であり、且つ「第一」、「第二」によって区別される対象は、一般的には同一種類であり、対象の個数を限定しない。例えば第一の対象は、一つであってもよく、複数であってもよい。なお、明細書及び請求項における「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0017】
指摘すべきこととして、本出願の実施例に記述された技術は、ロングタームエボリューション型(Long Term Evolution、LTE)/LTEの進化(LTE-Advanced、LTE-A)システムに限らず、他の無線通信システム、例えば符号分割多重接続(Code Division Multiple Access、CDMA)、時分割多重接続(Time Division Multiple Access、TDMA)、周波数分割多重接続(Frequency Division Multiple Access、FDMA)、直交周波数分割多重接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、OFDMA)、単一キャリア周波数分割多重接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access、SC-FDMA)と他のシステムにも適用できる。本出願の実施例における用語である「システム」と「ネットワーク」は、常に交換可能に使用され、記述された技術は、以上に言及されたシステムとラジオ技術に用いられてもよく、他のシステムとラジオ技術に用いられてもよい。以下の記述は、例示の目的でニューラジオ(New Radio、NR)システムを記述しているとともに、以下の大部分の記述においてNR用語を使用しているが、これらの技術は、NRシステム応用以外の応用、例えば第六世代(6th Generation、6G)通信システムに適用されてもよい。
【0018】
図1は、本出願の実施例が適用可能な無線通信システムのブロック図を示す。無線通信システムは、端末11とネットワーク側機器12とを含む。ここで、端末11は、端末機器又はユーザ端末と呼ばれてもよく、端末11は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer、TPC)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer、LC)(又は、ノートパソコンと呼ばれる)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、パームトップコンピュータ、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device、MID)、拡張現実(augmented reality、AR)/仮想現実(virtual reality、VR)デバイス、ロボット、ウェアラブルデバイス(Wearable Device、WD)又は車載機器(Vehicle User Equipment、VUE)、歩行者端末(Pedestrian User Equipment、PUE)、スマートホーム(無線通信機能を有するホーム機器、例えば冷蔵庫、テレビ、洗濯機又は家具など)などの端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、スマートウォッチ、スマートブレスレット、スマートイヤホン、スマートメガネ、スマートアクセサリー(スマートブレスレット、スマートハンドチェーン、スマート指輪、スマートネックレス、スマート足首ブレスレット、スマートアンクレットなど)、スマートバンド、スマート衣類、ゲーム機などを含む。説明すべきこととして、本出願の実施例は、端末11の具体的なタイプを限定するものではない。ネットワーク側機器12は、基地局又はコアネットワーク機器であってもよい。ここで、基地局は、ノードB、進化ノードB、アクセスポイント、ベーストランシーバステーション(Base Transceiver Station、BTS)、ラジオ基地局、ラジオ送受信機、ベーシックサービスセット(Basic Service Set、BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)、Bノード、進化型Bノード(eNB)、家庭用Bノード、家庭用進化型Bノード、ワイアレスローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Networks、WLAN)アクセスポイント、ワイヤレスフィデリティ(Wireless Fidelity、WiFi)ノード、トランスミッションポイント(Transmitting Receiving Point、TRP)又は当分野における他のある適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術的効果が達成される限り、前記基地局は、特定の技術用語に限らない。説明すべきこととして、本出願の実施例においてNRシステムにおける基地局のみを例にするが、基地局の具体的なタイプを限定するものではない。
【0019】
従来の移動通信システムと比べて、第5世代(5th Generation、5G)移動通信システムは、より多様なシナリオと業務需要に適応する必要がある。NRの主なシナリオは、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)と、大規模なモノのインターネット(mMTC)と、超高信頼低遅延通信(Ultra-Reliable and Low Latency Communications、URLLC)とを含み、これらのシナリオは、システムに対して高信頼、低遅延、大帯域幅、広いカバレッジなどが要求される。
【0020】
これらの異なる業務は、異なるサービス品質(QoS)の要求があり、例えば、URLLCは、低遅延、高信頼性の業務をサポートする。より高い信頼性を達成するために、より低いビットレートを使用してデータを伝送する必要があるとともに、より速く、より正確なチャネル状態情報(Channel State Information、CSI)のフィードバックが必要とされる。eMBB業務は、高スループットの要求をサポートするが、遅延と信頼性についてURLLCほど敏感ではない。また、いくつかのUEに対し、異なる数値構成(numerology)の業務をサポートする可能性があり、UEは、URLLC低遅延と高信頼性の業務をサポートするとともに、大容量で高レートのeMBB業務をサポートする。
【0021】
関連技術では、基地局は、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)シグナリングによって各UEのために一つ又は複数(最大4つ)のPUCCH(物理上りリンク制御チャネル)リソースセット(PUCCH resource set)を構成することができ、RRCは、各リソースセット(Resource Set、RESET)に乗せられる上りリンク制御情報(Uplink Control Information、UCI)ペイロード(payload)の最大ビット数(例えば、一番目のRESETが最大2bitであり、2番目、3番目のRESETがN1、N2であり、4番目のRESETが最大1706bitであり、N1、N2はRRCにより構成される)を構成又は予め定義し、各RESET内には、複数のPUCCH resource(一番目のRESET内には最大32個のPUCCH resourceで、他のRESETにそれぞれ最大8つのPUCCH resourceが含まれる)が含まれてもよい。UE側で、UEは、物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel、PDSCH)といくつかの物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)を受信した後にハイブリッド自動再送要求-確認(Hybrid automatic repeat request acknowledgement、HARQ-ACK)をフィードバックする必要がある。HARQ-ACKフィードバックの位置するPUCCHリソースを決定するために、UEは、まず、PDSCHをスケジューリングするPDCCHにおけるK1(PDSCHからHARQ-ACKフィードバックへのタイミング指示)によってPUCCHの位置するスロット(slot)を決定してから、フィードバックする必要があるHARQ-ACKのビット数によってPUCCHの位置するRESETを決定し、決定されたRESET内で、PDCCHの物理上りリンク制御チャネルリソース指示(PUCCH resource indicator、PRI)フィールド(RESET内に含まれるリソースが8つ以下である場合)又はPRI+PDCCHの一番目の制御チャネル要素(Control Channel Element、CCE)のインデックス(first CCE index)に基づいて具体的にRESET内のどのPUCCHリソース(RESET内に含まれるリソースが8つを超える場合)であるかを決定する必要がある。複数のPDSCHのHARQ-ACKが一つのslotでフィードバックされる場合、UEは、これらのPDSCHをスケジューリングする最後の下りリンク制御情報(last Downlink Control Information、last DCI)におけるPRIとCCE indexに基づいてPUCCHリソースを決定する。
【0022】
関連技術では、ピーク対平均電力比(Peak-to-Average Power Ratio、PAPR)を低減させるために、同一の時間に、UEは、一つのPUCCH又はPUSCHしか伝送できない。そのため、一つのPUCCHグループ(PUCCH group)内において、PUCCHとPUCCH、又はPUCCHとPUSCHの時間領域リソースが重なる場合、UEは、PUCCHとPUCCH、又はPUCCHとPUSCHの時間領域リソースが重なるという問題、換言すればPUCCHとPUCCH、又はPUCCHとPUSCHの衝突問題を解決する必要がある。例えば、優先度が同じである場合、異なるPUCCHのUCIを多重化し、又はPUCCHにより乗せられるUCIをPUSCHに多重化して伝送する。優先度が異なる場合、低優先度のPUCCH/PUSCHの伝送をキャンセルし、高優先度のPUCCH/PUSCHのみを伝送する。
【0023】
フレキシブルなネットワーク配備を実現するために、NRシステムでは、スロットフォーマット(slot format)の方式によって一つのスロットにおける各シンボルの伝送方向を構成する。
【0024】
NRにおけるスロットの伝送方向は、3種類の定義、即ち下りリンク(Downlink、DL)と、上りリンク(Uplink、UL)と、フレキシブル(flexible)とがある。ネットワークが一つのスロット又はシンボルをDL又はULとして構成する場合、この時刻の伝送方向は、明確であり、ネットワークが一つのスロット又はシンボルをflexibleとして構成する場合、この時刻の伝送方向は、未定である。ネットワークは、動的シグナリング、例えば、dynamicスロットフォーマット指示によってflexibleのスロット又はシンボルの伝送方向に対して修正を行うことができる。
【0025】
図2に示すように、一つのslotは、下りリンク(downlink)と、上りリンク(uplink)とフレキシブル(flexible)の直交周波数分割多重化(Orthogonal Frequency Division Multiplex、OFDM)シンボルを含んでもよく、Flexibleシンボルは、下りリンク又は上りリンクシンボルとして書き直すことができる。
【0026】
SFIは、一つ又は複数のslotのフォーマットを指示することができる。SFIは、グループ共通-物理下りリンク制御チャネル(GC-PDCCH)で送信される。
【0027】
SFIは、需要に応じて半静的に構成されるslotのフォーマットをフレキシブルに変えて、業務伝送の需要を満たすことができる。
【0028】
UEは、SFIの指示に基づいてPDCCHを監視するかどうかを決める。
【0029】
基地局は、上位層パラメータUL-DL-configuration-commonとUL-DL-configuration-common-Set2(選択的)によって半静的にUEに一つ又は複数のセル固有(cell-specific)のslotフォーマットを構成してもよい。
【0030】
基地局は、上位層パラメータUL-DL-configuration-dedicatedによって半静的にUEに一つ又は複数のUE固有(UE-specific)のslotフォーマットを構成してもよい。
【0031】
基地局は、GC-PDCCHに乗せられるSFIによって半静的構成におけるflexible symbol又はslotを書き直してもよい。
【0032】
UE固有のRRC構成により非明示的に指示される伝送方向は、測定(measurement)と総称され、
UE固有のRRCシグナリングにより構成される周期的又は半持続的なチャネル状態情報-リファレンス信号(CSI-RS)測定、周期的なCSI報告、周期的又は半持続的なサウンディングリファレンス信号(Sounding Reference Signal、SRS)により非明示的に指示される上り下りリンク伝送方向と、
UE固有のRRCにより構成される物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel、PRACH)リソース、type1とtype2の許可不要上りリンク伝送とを含み、
type2の許可不要上りリンク伝送に対し、一番目のアクティブ化されるリソース上の伝送のみが、UE固有のデータ(UE-specific data)とみなされる。
【0033】
UE-specific伝送は、物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel、PDCSH)、物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Control Channel、PUSCH)、PDSCHのA/Nフィードバック、DCIによりトリガーされる非周期的測定などを含む。
【0034】
関連技術では、上りリンク制御情報伝送の遅延をさらに低減させるために、PUCCH carrier switchingの特徴、即ちPUCCHキャリア切り替えが導入されている。従来技術において、一つのPUCCHグループ内に、PUCCHリソースは、一つのcell、即ちプライマリセル(Pcell)又はプライマリセカンダリセル(PScell)又はPUCCHセカンダリセル(SCell)にのみ構成されることができる。PUCCH伝送は、半静的に構成され又は動的に指示されるスロットフォーマットの制限を受け、例えば、PUCCHは、DLとして構成されるシンボル上で伝送することができない。そのため、PUCCHリソースがすべて又は部分的にDLシンボル上に構成される場合、このPUCCHは、伝送できず、その乗せられるUCIも廃棄することしかできない。UEがPUCCH carrier switchingをサポートする場合、一つのPUCCHグループ内に、PUCCHリソースは、一つ以上のcellに構成することができ、例えば、PUCCHリソースは、2つのcellに構成される。ある時間に、PUCCHがどのcell上で伝送されるかは、一定のルール又は動的指示に基づいて決定されてもよい。
【0035】
関連技術においてPUCCH/PUSCHの伝送は、SFIの制限(フロー1、SFIに基づいてPUCCH又はPUSCHが伝送できるかどうかを決定する)を受けるとともに、UEはさらに、UE内部のPUCCHとPUCCH又はPUCCHとPUSCHの間の衝突処理(フロー2、PUCCH overriding/intra-UE multiplexing/prioritization)を行う必要がある。具体的には、まず、フロー2を実行してから、フロー1を実行する。関連技術はさらに、PUCCH carrier switching(フロー3、PUCCHの位置するcellを決定する)をサポートする。このようなシナリオにおいて、UEがどの順序で上記三つのフローを行うかは、検討する必要がある。
【0036】
本出願の実施例は、端末によって実行される上りリンク伝送方法を提供し、
図3に示すように、前記方法は、
第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定することと、
第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なる場合、半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいて前記第一のPUCCH及び/又は前記第二の上りリンクチャネルを伝送するかどうかを決定することであって、前記第二の上りリンクチャネルが第二のPUCCH及び/又は第二のPUSCHを含むこととを含む。
【0037】
本出願の実施例では、UEがPUCCHキャリア切り替えを構成される場合の、ステップを実行する順序が与えられており、通信システムの有効性を向上させることができる。
【0038】
いくつかの実施例では、前記第二の上りリンクチャネルは、第二のPUCCHを含み、前記第一のPUCCHと前記第二のPUCCHが同一のセル上にある場合、前記第一のPUCCHと前記第二のPUCCHを多重化する。
【0039】
いくつかの実施例では、第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なることは、
同一のセル上の第一のPUCCHと第二のPUCCHとの時間領域リソースが重なることと、
同一のPUCCHグループ内の異なるセル上の第一のPUCCHと第二のPUCCHとの時間領域リソースが重なることとのうちの少なくとも一つを含む。
【0040】
いくつかの実施例では、第一のPUCCHの位置するセルを決定することは、
DCIの指示と、予め設定されるルールと、半静的上り下りリンク構成情報と、SFIとのうちの少なくとも一つに基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定することを含む。
【0041】
いくつかの実施例では、第一のPUCCHの位置するセルを決定することは、具体的に、
前記DCIにおける特定の情報フィールドの指示に基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定することであって、選択的に、特定の情報フィールドが上り下りリンクリソース割り当て情報フィールド、HARQ情報フィールド又は電力制御情報フィールドなどであってもよいこと、又は
半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいてPUCCHリソースの利用可能なセルを決定することとのうちのいずれか一つを含む。
【0042】
いくつかの実施例では、PUCCHリソースの利用可能なセルの数が1よりも大きいと決定する場合、セル識別子が最大又は最小となるセルを第一のPUCCHの位置するセルとして選択する。
【0043】
いくつかの実施例では、最後のDCIにおける情報フィールドの指示に基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定する。
【0044】
いくつかの実施例では、第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定した後に、前記方法は、
第一のPUCCHのリソースインデックスを決定することをさらに含む。
【0045】
いくつかの実施例では、第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定する前に、前記方法は、
第一のPUCCHのリソースインデックスを決定することをさらに含む。
【0046】
いくつかの実施例では、HARQ-ACKをフィードバックする必要がある時に、第一のPUCCHのリソースインデックスを決定する。
【0047】
いくつかの実施例では、異なるDCIによりスケジューリングされるPDSCHから形成されるHARQ-ACKコードブックに対し、前記異なるDCIにより指示されるPUCCHセルが異なることを希望しない。
【0048】
いくつかの実施例では、前記第一のPUCCHと前記第二のPUCCHが異なるセル上にあり、且つ前記第一のPUCCHの位置する第一のセルと前記第二のPUCCHの位置する第二のセルが異なるSCSを有する場合、第三のセル上のSCSに基づいて第一のPUCCHにより多重化される時間単位を決定し、前記第三のセルは、第一のセルと第二のセルから選択される。
【0049】
いくつかの実施例では、前記第三のセルは、
DCIの指示に基づいて決定されるPUCCHの位置するセルと、
DCIに基づいて指示される高優先度UCIの位置するPUCCHの位置するセルと、
高優先度UCIの位置するセルと、
セル識別子が最大となるセルと、
セル識別子が最小となるセルとのうちのいずれか一つに基づいて決定される。
【0050】
一つの具体的な実施の形態では、
図4に示すように、PUCCH resource overridingのプロセスである。ここで、DCI 1は、UEがスロットnにHARQ-ACKをフィードバックするようにスケジューリングし、UEは、DCI 1を受信した後にこのスロットでフィードバックする必要のあるHARQ-ACKのビット数とDCI 1におけるPRIの指示に基づいて、HARQ-ACKをフィードバックするPUCCH、例えばPUCCH1を決定する。DCI 1の後に、UEは、DCI2をまた受信しており、同様にUEがスロットnにHARQ-ACKをフィードバックするようにスケジューリングすれば、UEは、DCI 1によりスケジューリングされるPDSCHのHARQ-ACKと、DCI2によりスケジューリングされるPDSCHのHARQ-ACKとを統合してフィードバックする必要がある。そのため、UEは、新たなHARQ-ACKのビット数(+DCI2によりスケジューリングされるPDSCHのHARQ-ACK)及びDCI2のPRI指示に基づいてHARQ-ACKをフィードバックするPUCCH、例えばPUCCH2を決定する。即ちUEが受信したDCIに基づき、一つのスロット内にHARQ-ACKをフィードバックするPUCCHリソースを絶えず更新するプロセスは、PUCCH overridingと呼ばれる。
【0051】
図5に示すように、半静的上りリンク構成及び/又はSFI構成である。ここで、各シンボルは、DLシンボル、フレキシブルシンボル又は上りリンクシンボルとして構成/指示されてもよい。PUCCHは、上りリンク及び/又はフレキシブルシンボル上でのみ伝送できる。ここで、PUCCH/PUSCHを伝送する前にその位置するシンボルの上り下りリンク構成及び/又はSFI指示に基づき、それが伝送できるかどうかを決定する必要があり、例えば、PUCCHがSFIにより指示されるULシンボル上にある場合、PUCCHは、伝送することができ、PUCCHの一部又はすべてのシンボルがDLシンボルである場合、このPUCCHは、伝送することができない。
【0052】
図6に示すように、制御チャネル(Control Channel、CC)0とCC1上には、いずれもPUCCHリソースが構成されている。ある時間単位において、UEがどのCC上でPUCCHを伝送するかは、一定の方式に基づいて決定されてもよい。例えば、DCIの指示に基づいて、及び/又は上位層により構成されるPUCCH cell時間patternに基づき(例えば、PUCCH cell時間pattern構成に基づいて、このスロットにどのCC上のPUCCHリソースが利用可能であるかを決定することができる)又は他の方式に基づいて決定されてもよい。
【0053】
別の具体的な実施の形態では、UEが、一つのPUCCHグループ内の複数のCC上にPUCCHリソースがあるように構成されている場合、UEは、以下の実施例に基づいてPUCCH/PUSCH伝送を決定する。
【0054】
実施例1
本実施例は、以下のステップを含む。
【0055】
ステップ(Step)1:PUCCH伝送のcellを決定し、例えば、UEは、DCIの指示に基づいて、及び/又は予め設定されるルール(例えばPUCCH cell(resource)時間pattern)に基づいてある時間単位内にPUCCH伝送の位置するcellを決定してもよく(半静的上り下りリンク構成又はSFIを考慮しない)、例えば、PUCCH伝送のcellをPUCCH cell 1として決定する。
【0056】
Step 2:ある時間単位にフィードバックする必要のあるHARQ-ACKがある場合、PUCCH resource overridingプログラムを実行し、即ちlast DCIの指示に基づいてHARQ-ACKをフィードバックするPUCCH resourceを決定する。
【0057】
選択的に、異なるDCIによりスケジューリングされるPDSCHから形成される一つのHARQ-ACKコードブック(例えば、同一の時間単位にフィードバックされる同一の優先度のHARQ-ACK)に対し、端末は、DCIにより指示されるPUCCH cellが異なることを希望しない。
【0058】
Step 3:PUCCHとPUCCH又はPUCCHとPUSCHの間の時間領域リソースが重なる場合、PUCCHとPUCCH及び/又はPUCCHとPUSCHの間の多重化又は優先を実行し、以下のいずれか一つを含む。
【0059】
(1)PUCCHが同一のcell上にある場合にのみ、PUCCHとPUCCHの多重化をサポートする。
【0060】
(2)上記PUCCHとPUCCHとの時間領域リソースが重なることは、同一のcell上のPUCCHとPUCCHとの時間領域リソースの重なり、及び同一のPUCCHグループ内における異なるcell上の時間領域リソースの重なりを含み、選択的に、重なるPUCCHが異なるcell上にある場合、異なるcellが異なるサブキャリア間隔(SCS)を有すれば、cell 1上のSCSに基づいてPUCCH多重化/優先の時間単位を決定し、ここで、cell 1は、
方式1:DCI指示に基づいてPUCCH cellを決定することと、
方式2:DCI指示に基づいて決定される高優先度UCIの位置するPUCCH cellと、
方式3:高優先度UCIの位置するcellと、
方式4:cell indexが最大又は最小となるcellとのうちのいずれか一つの方式に基づいて決定される。
【0061】
Step 4:半静的上り下りリンク構成及び/又はSFIに基づいてstep 3に決定されたPUCCH、PUSCHが伝送できるかどうかを決定する。
【0062】
実施例2
本実施例は、以下のステップを含む。
【0063】
Step 1:PUCCH伝送のcellを決定する。例えば、UEは、DCIの指示、予め設定されるルール、半静的上り下りリンク構成及び/又はSFIに基づいてある時間単位内にPUCCH伝送の位置するcellを決定してもよく、例えば、PUCCH伝送のcellをPUCCH cell 1として決定する。
【0064】
例えば、DCIには、PUCCHの位置するcellを指示する情報フィールドが含まれ、又は半静的上り下りリンク構成及び/又はSFIに基づいてPUCCHリソースの利用可能なcellを選択し、複数のcell上のPUCCHリソースがいずれも利用可能である場合、cell index最大又は最小のものを選択してもよい。
【0065】
Step 2:ある時間単位にフィードバックする必要のあるHARQ-ACKがある場合、PUCCH resource overridingプログラムを実行する。即ちlast DCIの指示に基づいてHARQ-ACKをフィードバックするPUCCH resourceを決定する。
【0066】
Step 3:PUCCHとPUCCH又はPUCCHとPUSCHの間の時間領域リソースが重なる場合、PUCCHとPUCCH又はPUCCHとPUSCHの間の多重化又は優先を実行する。
【0067】
Step 4:半静的上りリンク構成又はSFIに基づいてstep 3に決定されたPUCCH、PUSCHが伝送できるかどうかを決定する。
【0068】
実施例3
本実施例は、以下のステップを含む。
【0069】
Step 1:ある時間単位にフィードバックする必要のあるHARQ-ACKがある場合、PUCCH resource overridingプログラムを実行し、即ちlast DCIの指示に基づいてHARQ-ACKをフィードバックするPUCCH resourceを決定する。
【0070】
Step 2:PUCCH伝送のcellを決定し、例えば、UEは、DCIの指示、予め設定されるルール、半静的上り下りリンク構成及び/又はSFIに基づいてある時間単位内にPUCCH伝送の位置するcellを決定してもよく、例えば、PUCCH伝送のcellをPUCCH cell 1として決定する。
【0071】
選択的に、last DCIの指示に基づいてPUCCHの位置するcellを決定してもよい。
【0072】
Step 3:PUCCHとPUCCH又はPUCCHとPUSCHの間の時間領域リソースが重なる場合、PUCCHとPUCCH又はPUCCHとPUSCHの間の多重化又は優先を実行する。
【0073】
Step 4:半静的上りリンク構成及び/又はSFIに基づいてstep 3に決定されたPUCCH、PUSCHが伝送できるかどうかを決定する。
【0074】
別の具体的な実施の形態では、DCIの指示に基づいてPUCCHの位置するcellを決定することができる。ここで、DCI 1は、スロットnに低優先度(Low Priority、LP)HARQ-ACKをフィードバックするように指示し、そのcellがcell 1であるように指示し、DCI 2は、スロットnにLP HARQ-ACKをフィードバックするように指示する。一つの方式において、UEは、DCI 2により指示されるPUCCHの位置するcellがcell 1であることを希望し、そうでなければ、エラーシナリオとする。別の方式として、UEは、DCI 2の指示に従ってスロットnにおけるLP HARQ-ACKフィードバックの位置するcellを決定し、例えば、DCI 2が、cell 1上でHARQ-ACKをフィードバックするように指示する場合、UEは、スロットnにcell 1上でDCI 1とDCI 2に対応するPDSCHのHARQ-ACKをフィードバックする。DCI 2が、そのcellがcell 1以外のcell、例えばcell 2であるように指示する場合、UEは、スロットnにcell 2上でHARQ-ACKをフィードバックし、選択的に、以下のいずれか一つの方式を採用する。
【0075】
方式1:スロットnに、UEは、cell 1上でDCI 1に対応するPDSCHのHARQ-ACKをフィードバックし、cell 2上でDCI 2に対応するPDSCHのHARQ-ACKをフィードバックする。
【0076】
方式2:スロットnに、cell 2上でDCI 1とDCI 2に対応するPDSCHのHARQ-ACKをフィードバックする。
【0077】
方式3:スロットnに、cell 2上でDCI 2に対応するPDSCHのHARQ-ACKのみをフィードバックし、DCI 1に対応するPDSCHのHARQ-ACKをフィードバックしない。
【0078】
別の実施例では、
図7に示すように、DCI 1とDCI 2は、同じ時間単位、例えばスロットnにHARQ-ACKをフィードバックするように指示する。しかし、そのHARQ-ACKは、それぞれ異なる優先度に対応し、例えば、DCI 1は、LPを指示し、DCI 2は、高優先度(High Priority、HP)を指示し、且つDCI 1とDCI 2により指示されるPUCCHの位置するcellは、異なる。この場合、以下のいずれか一つの方式を採用する。
【0079】
方式1:スロットnに、UEは、異なるcell上でLP HARQ-ACKとHP HARQ-ACKをそれぞれフィードバックする。即ちUEは、cell 1上でDCI 1に対応するPDSCHのHARQ-ACKをフィードバックし、cell 2上でDCI 2に対応するPDSCHのHARQ-ACKをフィードバックする。
【0080】
方式2:スロットnに、UEは、HP HARQ-ACKの位置するcell上でHP HARQ-ACKとLP HARQ-ACKをフィードバックする。即ちcell 2上でDCI 1とDCI 2に対応するPDSCHのHARQ-ACKをフィードバックする。
【0081】
方式3:スロットnに、UEは、HP HARQ-ACKの位置するcell上でHP HARQ-ACKをフィードバックする。即ちcell 2上でDCI 2に対応するPDSCHのHARQ-ACKのみをフィードバックし、DCI 1に対応するPDSCHのHARQ-ACKをフィードバックしない。
【0082】
方式4:UEが二つのcell上でPUCCHを同時に伝送することをサポートする場合、方式1をとり、そうでなければ、方式2又は3をとる。
【0083】
従来技術では、PUCCHとPUCCHの多重化/優先は、いずれも同一のcellのPUCCHに対するものである。複数のcell上でPUCCHリソースを構成することをサポートする場合、PUCCHが異なるcellにあるシナリオが発生する可能性がある。
図8に示すように、例えば、DCIは、HARQ-ACKがcell 1上にフィードバックされるように指示するが、スケジューリング要求(Scheduling Request、SR)は、UL伝送を構成しており、PUCCH cell時間patternに基づいてそれがcell 2上にあると決定する。この場合、以下のいずれか一つの方式を実行する。
【0084】
方式1:UEは、DCIの指示に基づいてPUCCHの位置するcellを決定し、
方式1-1:UEは、SRとHARQ-ACKをHARQ-ACKの位置するcellのPUCCHに多重化し、
方式1-2:SRを廃棄し、HARQ-ACK onlyを伝送し、
方式1-3:HARQ-ACK PUCCHがデータパケットフロー(Packet Flow、PF)1であり、SRがPF 1である場合、SRを廃棄し、HARQ-ACKを伝送し、その他の場合、従来技術に従って処理すし、
方式2:UEは、HP UCIの位置するcellに基づいてPUCCHの位置するcellを決定し、
方式3:(UE能力がサポートする場合)UEは、二つの異なるcell上でそれぞれ伝送する。
【0085】
説明すべきこととして、本出願の実施例による上りリンク伝送方法では、実行本体は、上りリンク伝送装置、又はこの上りリンク伝送装置における上りリンク伝送方法のロードを実行するためのモジュールであってもよい。本出願の実施例において、上りリンク伝送装置による上りリンク伝送方法のロードの実行を例にして、本出願の実施例による上りリンク伝送方法を説明する。
【0086】
本出願の実施例は、上りリンク伝送装置を提供し、端末300に用いられ、
図9に示すように、前記装置は、
第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定するための決定モジュール310と、
第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なる場合、半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいて前記第一のPUCCH及び/又は前記第二の上りリンクチャネルを伝送するかどうかを決定するための処理モジュール320であって、前記第二の上りリンクチャネルが第二のPUCCH及び/又は第二のPUSCHを含む処理モジュール320とを含む。
【0087】
いくつかの実施例では、前記決定モジュールは、具体的に、
DCIの指示と、予め設定されるルールと、半静的上り下りリンク構成情報と、SFIとのうちの少なくとも一つに基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定することを実行するために用いられる。
【0088】
いくつかの実施例では、前記決定モジュールは、具体的に、
前記DCIにおける特定の情報フィールドの指示に基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定すること、又は
半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいてPUCCHリソースの利用可能なセルを決定することのうちのいずれか一つを実行するために用いられる。
【0089】
いくつかの実施例では、PUCCHリソースの利用可能なセルの数が1よりも大きいと決定する場合、セル識別子が最大又は最小となるセルを第一のPUCCHの位置するセルとして選択する。
【0090】
いくつかの実施例では、最後のDCIにおける情報フィールドの指示に基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定する。
【0091】
いくつかの実施例では、前記装置は、
第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定し後に、第一のPUCCHのリソースインデックスを決定するためのインデックス決定モジュールをさらに含む。
【0092】
いくつかの実施例では、前記装置は、
第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定する前に、第一のPUCCHのリソースインデックスを決定するためのインデックス決定モジュールをさらに含む。
【0093】
いくつかの実施例では、HARQ-ACKをフィードバックする必要がある時に、前記インデックス決定モジュールは、第一のPUCCHのリソースインデックスを決定するために用いられる。
【0094】
いくつかの実施例では、異なるDCIによりスケジューリングされるPDSCHから形成されるHARQ-ACKコードブックに対し、前記異なるDCIにより指示されるPUCCHセルが異なることを希望しない。
【0095】
いくつかの実施例では、前記第二の上りリンクチャネルは、第二のPUCCHを含み、前記第一のPUCCHと前記第二のPUCCHが同一のセル上にある場合、前記第一のPUCCHと前記第二のPUCCHを多重化する。
【0096】
いくつかの実施例では、第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なることは、
同一のセル上の第一のPUCCHと第二のPUCCHとの時間領域リソースが重なることと、
同一のPUCCHグループ内の異なるセル上の第一のPUCCHと第二のPUCCHとの時間領域リソースが重なることとのうちの少なくとも一つを含む。
【0097】
いくつかの実施例では、前記第一のPUCCHと前記第二のPUCCHが異なるセル上にあり、且つ前記第一のPUCCHの位置する第一のセルと前記第二のPUCCHの位置する第二のセルが異なるSCSを有する場合、第三のセル上のSCSに基づいて第一のPUCCHにより多重化される時間単位を決定し、前記第三のセルは、第一のセルと第二のセルから選択される。
【0098】
いくつかの実施例では、前記第三のセルは、
DCIの指示に基づいて決定されるPUCCHの位置するセルと、
DCIに基づいて指示される高優先度UCIの位置するPUCCHの位置するセルと、
高優先度UCIの位置するセルと、
セル識別子が最大となるセルと、
セル識別子が最小となるセルとのうちのいずれか一つに基づいて決定される。
【0099】
本出願の実施例における上りリンク伝送装置は、装置、オペレーティングシステムを有する装置又は電子機器であってもよく、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。この装置又は電子機器は、移動端末であってもよく、非移動端末であってもよい。例示的には、移動端末は、以上に列挙された端末11のタイプを含んでもよいが、それらに限らず、非移動端末は、サーバ、ネットワーク接続型ストレージ(Network Attached Storage、NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、テレビ(television、TV)、預入支払機又はセルフサービス機などであってもよく、本出願の実施例は、具体的に限定しない。
【0100】
本出願の実施例による上りリンク伝送装置は、
図3の方法の実施例により実現される各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0101】
選択的に、
図10に示すように、本出願の実施例は、通信機器500をさらに提供し、プロセッサ501と、メモリ502と、メモリ502に記憶されており、且つ前記プロセッサ501上で運行できるプログラム又は命令とを含む。例えばこの通信機器500が端末である場合、このプログラム又は命令がプロセッサ501により実行される時、端末に用いられる上記上りリンク伝送方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。
【0102】
本出願の実施例は、端末をさらに提供し、プロセッサと通信インターフェースとを含み、プロセッサは、第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定し、第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なる場合、半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいて前記第一のPUCCH及び/又は前記第二の上りリンクチャネルを伝送するかどうかを決定するために用いられ、前記第二の上りリンクチャネルが第二のPUCCH及び/又は第二のPUSCHを含む。
【0103】
この端末の実施例は、上記端末側方法の実施例に対応し、上記方法の実施例の各実施プロセスと実現方式は、いずれもこの端末の実施例に適用でき、且つ同じ技術的効果を達成することができる。具体的には、
図11は、本出願の実施例の端末を実現するハードウェア構造概略図である。
【0104】
この端末1000は、無線周波数ユニット1001、ネットワークモジュール1002、オーディオ出力ユニット1003、入力ユニット1004、センサ1005、表示ユニット1006、ユーザ入力ユニット1007、インターフェースユニット1008、メモリ1009、及びプロセッサ1010などのうちの少なくとも一部の部材を含むが、それらに限らない。
【0105】
当業者であれば理解できるように、端末1000は、各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ1010にロジック的に接続されてもよく、それにより電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
図11に示す端末構造は、端末に対する限定を構成せず、端末は、図示された部材の数よりも多く又は少ない部材、又はいくつかの部材の組み合わせ、又は異なる部材の配置を含んでもよく、ここでこれ以上説明しない。
【0106】
理解すべきこととして、本出願の実施例では、入力ユニット1004は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)10041とマイクロホン10042を含んでもよく、グラフィックスプロセッサ10041は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。表示ユニット1006は、表示パネル10061を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの形式で表示パネル10061が構成されてもよい。ユーザ入力ユニット1007は、タッチパネル10071及び他の入力機器10072を含む。タッチパネル10071は、タッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル10071は、タッチ検出装置とタッチコントローラという二つの部分を含んでもよい。他の入力機器10072は、物理的キーボード、機能キー(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らず、ここでこれ以上説明しない。
【0107】
本出願の実施例では、無線周波数ユニット1001は、ネットワーク側機器からの下りリンクのデータを受信した後に、プロセッサ1010に処理させる。また、上りリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。一般的には、無線周波数ユニット1001は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。
【0108】
メモリ1009は、ソフトウェアプログラム又は命令及び様々なデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ1009は、主にプログラム又は命令記憶領域とデータ記憶領域を含んでもよく、ここで、プログラム又は命令記憶領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム又は命令(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができる。なお、メモリ1009は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリを含んでもよい。ここで、非揮発性メモリは、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Electrically EPROM、EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスであってもよい。
【0109】
プロセッサ1010は、一つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ1010は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを統合してもよい。ここで、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインタフェースとアプリケーションプログラム又は命令などを処理するものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するものであり、例えばベースバンドプロセッサである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ1010に統合されなくてもよい。
【0110】
ここで、プロセッサ1010は、第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定し、第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なる場合、半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいて前記第一のPUCCH及び/又は前記第二の上りリンクチャネルを伝送するかどうかを決定するために用いられ、前記第二の上りリンクチャネルが第二のPUCCH及び/又は第二のPUSCHを含む。
【0111】
いくつかの実施例では、プロセッサ1010は、具体的に、
DCIの指示と、予め設定されるルールと、半静的上り下りリンク構成情報と、SFIとのうちの少なくとも一つに基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定することを実行するために用いられる。
【0112】
いくつかの実施例では、プロセッサ1010は、具体的に、
前記DCIにおける特定の情報フィールドの指示に基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定すること、又は
半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいてPUCCHリソースの利用可能なセルを決定することのうちのいずれか一つを実行するために用いられる。
【0113】
いくつかの実施例では、PUCCHリソースの利用可能なセルの数が1よりも大きいと決定する場合、セル識別子が最大又は最小となるセルを第一のPUCCHの位置するセルとして選択する。
【0114】
いくつかの実施例では、最後のDCIにおける情報フィールドの指示に基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定する。
【0115】
いくつかの実施例では、プロセッサ1010は、第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定した後に、第一のPUCCHのリソースインデックスを決定するために用いられる。
【0116】
いくつかの実施例では、プロセッサ1010は、第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定する前に、第一のPUCCHのリソースインデックスを決定するために用いられる。
【0117】
いくつかの実施例では、HARQ-ACKをフィードバックする必要がある時に、プロセッサ1010は、第一のPUCCHのリソースインデックスを決定するために用いられる。
【0118】
いくつかの実施例では、異なるDCIによりスケジューリングされるPDSCHから形成されるHARQ-ACKコードブックに対し、前記異なるDCIにより指示されるPUCCHセルが異なることを希望しない。
【0119】
いくつかの実施例では、前記第二の上りリンクチャネルは、第二のPUCCHを含み、前記第一のPUCCHと前記第二のPUCCHが同一のセル上にある場合、前記第一のPUCCHと前記第二のPUCCHを多重化する。
【0120】
いくつかの実施例では、第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なることは、
同一のセル上の第一のPUCCHと第二のPUCCHとの時間領域リソースが重なることと、
同一のPUCCHグループ内の異なるセル上の第一のPUCCHと第二のPUCCHとの時間領域リソースが重なることとのうちの少なくとも一つを含む。
【0121】
いくつかの実施例では、前記第一のPUCCHと前記第二のPUCCHが異なるセル上にあり、且つ前記第一のPUCCHの位置する第一のセルと前記第二のPUCCHの位置する第二のセルが異なるSCSを有する場合、第三のセル上のSCSに基づいて第一のPUCCHにより多重化される時間単位を決定し、前記第三のセルは、第一のセルと第二のセルから選択される。
【0122】
いくつかの実施例では、前記第三のセルは、
DCIの指示に基づいて決定されるPUCCHの位置するセルと、
DCIに基づいて指示される高優先度UCIの位置するPUCCHの位置するセルと、
高優先度UCIの位置するセルと、
セル識別子が最大となるセルと、
セル識別子が最小となるセルとのうちのいずれか一つに基づいて決定される。
【0123】
本出願の実施例は、可読記憶媒体をさらに提供し、前記可読記憶媒体上にはプログラム又は命令が記憶されており、このプログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、上記上りリンク伝送方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0124】
ここで、前記プロセッサは、上記実施例に記載の端末におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータリードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどを含む。
【0125】
本出願の実施例は、チップをさらに提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、上記上りリンク伝送方法の実施例の各プロセスを実現するために用いられ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0126】
理解すべきこととして、本出願の実施例に言及されたチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップなどと呼ばれてもよい。
【0127】
本出願の実施例は、コンピュータプログラム製品をさらに提供し、前記コンピュータプログラム製品は、非一時的記憶媒体に記憶されており、前記コンピュータプログラム製品が少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、上記上りリンク伝送方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0128】
本出願の実施例は、通信機器をさらに提供し、上記のような上りリンク伝送方法の実施例の各プロセスを実行するように構成され、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0129】
説明すべきこととして、本明細書では、用語である「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それによって一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「・・・を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。なお、指摘すべきこととして、本出願の実施の形態における方法と装置の範囲は、図示又は討論された順序で機能を実行することに限らず、関わる機能に基づいて基本的に同時である方式又は逆の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば記述されたものとは異なる手順で記述された方法を実行することができるとともに、様々なステップを追加、省略又は組み合わせることができる。また、いくつかの例を参照して記述された特徴は、他の例で組み合わせられることができる。
【0130】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されることができる。無論、ハードウェアによって実現されてもよいが、多くの場合、前者は、より好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案が実質には又は従来の技術に寄与した部分は、コンピュータソフトウェア製品の形式で具現化されてもよく、このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の命令を含む。
【0131】
以上は、図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記の具体的な実施の形態に限らない。上記の具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆で、本出願の趣旨と特許請求の範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
第七の態様によれば、コンピュータプログラム/プログラム製品を提供し、前記コンピュータプログラム/プログラム製品が非揮発性の記憶媒体に記憶されており、前記コンピュータプログラム/プログラム製品が少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、第一の態様に記載の方法のステップを実現する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末によって実行される上りリンク伝送方法であって、
第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定することと、
第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なる場合、半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいて前記第一のPUCCH及び/又は前記第二の上りリンクチャネルを伝送するかどうかを決定することであって、前記第二の上りリンクチャネルが第二のPUCCH及び/又は第二のPUSCHを含むこととを含む、上りリンク伝送方法。
【請求項2】
第一のPUCCH
伝送の位置するセルを決定することは、
DCIの指示と、予め設定されるルールと、半静的上り下りリンク構成情報と、SFIとのうちの少なくとも一つに基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定することを含む、請求項1に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項3】
第一のPUCCH
伝送の位置するセルを決定することは、
前記DCIにおける特定の情報フィールドの指示に基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定することと、
半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいてPUCCHリソースの利用可能なセルを決定することとのうちのいずれか一つを含む、請求項2に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項4】
PUCCHリソースの利用可能なセルの数が1よりも大きいと決定する場合、セル識別子が最大又は最小となるセルを第一のPUCCHの位置するセルとして選択する、請求項3に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項5】
最後のDCIにおける情報フィールドの指示に基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定する、請求項3に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項6】
第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定した後に、前記上りリンク伝送方法は、
第一のPUCCHのリソースインデックスを決定することをさらに含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項7】
第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定する前に、前記上りリンク伝送方法は、
第一のPUCCHのリソースインデックスを決定することをさらに含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項8】
HARQ-ACKをフィードバックする必要がある時に、第一のPUCCHのリソースインデックスを決定する、請求項
6に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項9】
異なるDCIによりスケジューリングされるPDSCHから形成されるHARQ-ACKコードブックに対し、前記異なるDCIにより指示されるPUCCHセルが異なることを希望しない、請求項6に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項10】
前記第二の上りリンクチャネルは、第二のPUCCHを含み、前記第一のPUCCHと前記第二のPUCCHが同一のセル上にある場合、前記第一のPUCCHと前記第二のPUCCHを多重化する、請求項1に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項11】
第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なることは、
同一のセル上の第一のPUCCHと第二のPUCCHとの時間領域リソースが重なることと、
同一のPUCCHグループ内の異なるセル上の第一のPUCCHと第二のPUCCHとの時間領域リソースが重なることとのうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の上りリンク伝送方法。
【請求項12】
端末に用いられる上りリンク伝送装置であって、
第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定するための決定モジュールと、
第一のPUCCHと第二の上りリンクチャネルとの時間領域リソースが重なる場合、半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいて前記第一のPUCCH及び/又は前記第二の上りリンクチャネルを伝送するかどうかを決定するための処理モジュールであって、前記第二の上りリンクチャネルが第二のPUCCH及び/又は第二のPUSCHを含む処理モジュールとを含む、上りリンク伝送装置。
【請求項13】
前記決定モジュールは、DCIの指示と、予め設定されるルールと、半静的上り下りリンク構成情報と、SFIとのうちの少なくとも一つに基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定するために用いられる、請求項12に記載の上りリンク伝送装置。
【請求項14】
前記決定モジュールは、
前記DCIにおける特定の情報フィールドの指示に基づいて第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定すること、又は
半静的上り下りリンク構成情報及び/又はSFIに基づいてPUCCHリソースの利用可能なセルを決定することのうちのいずれか一つを実行するために用いられる、請求項13に記載の上りリンク伝送装置。
【請求項15】
前記上りリンク伝送装置は、
第一のPUCCH伝送の位置するセルを決定し後に、第一のPUCCHのリソースインデックスを決定するためのインデックス決定モジュールをさらに含む、請求項12から14のいずれか1項に記載の上りリンク伝送装置。
【国際調査報告】