(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】駆動モータステータ用のトレランスリング
(51)【国際特許分類】
H02K 1/20 20060101AFI20240711BHJP
【FI】
H02K1/20 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506206
(86)(22)【出願日】2022-08-16
(85)【翻訳文提出日】2024-01-31
(86)【国際出願番号】 EP2022072863
(87)【国際公開番号】W WO2023021035
(87)【国際公開日】2023-02-23
(32)【優先日】2021-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】310004529
【氏名又は名称】サン-ゴバン パフォーマンス プラスティックス レンコール リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャイルズ,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ブロードウェル,アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】フランシス,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】シュヴィーゲル,マーティン
【テーマコード(参考)】
5H601
【Fターム(参考)】
5H601AA16
5H601BB20
5H601CC01
5H601CC14
5H601DD01
5H601DD09
5H601DD11
5H601DD27
5H601GA02
5H601GE10
5H601GE14
(57)【要約】
【解決手段】 システム及び方法は、筐体と筐体内に配置されたステータとを有する電気駆動モータ組立体内にトレランスリングを設けることを含む。トレランスリングは、筐体内に配置され、ステータを筐体内に保持又は固定し、筐体内のステータの移動を制御する。トレランスリングは、金属材料から形成された環状リング形基板と、基板の内面から半径方向内向きに、又は基板の外面から半径方向外向きに突出する複数の突起とを備える。トレランスリングは、任意選択的に、基板内に形成され、筐体内に配置された流体とステータとの間の冷却を促進するように構成された1つ以上の冷却特徴部を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属材料から形成された環状リング形基板と、
前記基板の内面から半径方向内向きに、又は前記基板の外面から半径方向外向きに突出する複数の突起と、
前記基板に形成された1つ以上の冷却特徴部と、
を備える、トレランスリング。
【請求項2】
前記トレランスリングが、螺旋形状のトレランスリングを含む、請求項1に記載のトレランスリング。
【請求項3】
前記トレランスリングが、前記ステータに対する前記トレランスリングの回転を防止する少なくとも1つの位置決め特徴部を備える、請求項1又は2に記載のトレランスリング。
【請求項4】
前記トレランスリングが、前記ステータの周りに流体を案内するように構成されたビーディングを備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のトレランスリング。
【請求項5】
前記複数の突起が、複数の波のグループにグループ化された複数の波を備え、前記ステータが、複数のステータ歯を備え、前記突起の数が、前記ステータ歯の数に等しいか、又はその倍数である、請求項1~4のいずれか一項に記載のトレランスリング。
【請求項6】
前記複数の波の各グループが、前記1つ以上の冷却特徴部のうちの少なくとも1つによって周方向に分割される、請求項5に記載のトレランスリング。
【請求項7】
前記複数の波の各グループが、電気駆動組立体のステータのステータセグメントと位置合わせされ、前記1つ以上の冷却特徴部が、隣接するステータセグメントを分割する前記ステータ内に形成されたチャネルと位置合わせされる、請求項6に記載のトレランスリング。
【請求項8】
前記複数の波が、前記トレランスリングを通る流路を形成せず、前記複数の冷却特徴部が、前記電気駆動モータ組立体の前記筐体内に前記ステータを固定又は保持するように構成されていない、又はこれらの組合せである、請求項5~7のいずれか一項に記載のトレランスリング。
【請求項9】
前記1つ以上の冷却特徴部が、流体が、前記トレランスリングと前記電気駆動モータ組立体の筐体との間、前記トレランスリングと前記電気駆動モータ組立体のステータとの間、又はそれらの組合せを通過することを可能にするように構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載のトレランスリング。
【請求項10】
前記1つ以上の冷却特徴部が、前記トレランスリングの周りに配置された複数の平坦な帯状部分を備える、請求項1~9のいずれか一項に記載のトレランスリング。
【請求項11】
前記平坦な帯状部分が、前記電気駆動モータ組立体の前記筐体に実質的に当接して、前記流体が前記トレランスリングの前記平坦な帯状部分と前記電気駆動モータ組立体の前記ステータとの間を通過することを可能にする、請求項10に記載のトレランスリング。
【請求項12】
前記1つ以上の冷却特徴部が、前記トレランスリングの周りに配置された複数の冷却チャネルを備える、請求項1~11のいずれか一項に記載のトレランスリング。
【請求項13】
前記冷却チャネルが、前記流体が、前記トレランスリングの前記平坦な帯状部分と、前記電気駆動モータ組立体の前記筐体、前記ステータ、又はそれらの組合せとの間を通過することを可能にする、請求項12に記載のトレランスリング。
【請求項14】
前記基板内に形成された複数のディンプル、複数の隆起部分、又はそれらの組合せを更に備え、前記複数のディンプル、前記複数の隆起部分、又はそれらの組合せが、前記電気駆動モータ組立体の前記ステータの周りの流体の乱流を促進するように構成される、請求項1~13のいずれか一項に記載のトレランスリング。
【請求項15】
筐体を備える外側構成要素と、
ステータを備える内側構成要素と、
前記筐体内に配置され、前記ステータを前記筐体内に保持又は固定するように構成された少なくとも1つのトレランスリングであって、少なくとも1つのトレランスリングが、
金属材料から形成された環状リング形基板と、
前記基板の内面から半径方向内向きに、又は前記基板の外面から半径方向外向きに突出する複数の突起と、
前記基板に形成された1つ以上の冷却特徴部と、を備える少なくとも1つのトレランスリングと、
を備える、電気駆動モータ組立体。
【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0001】
電気駆動モータは、広く様々な産業で一般に使用されている。電気車両用途における電気駆動モータ技術の使用は、進歩し続けており、より一般的になっている。このような電気車両用途で使用される電気駆動モータは、車両の駆動系に動力を供給するのに十分なトルクを生成するために使用される高電圧で動作する。電気駆動モータに対するこれらの要求のために、駆動ステータは、安全な取付けプラットフォームを必要とすることが多く、効率的かつ確実に動作するために冷却を必要とする場合がある。しかしながら、金属製締結具の使用などの駆動ステータを取り付ける一般的な方法は、磁気劣化を引き起こし、駆動ステータの性能を妨げる可能性がある。したがって、産業界は、そのような電気駆動モータ用途のための技術の改善を要求し続けている。
【図面の簡単な説明】
【0002】
実施形態の特徴及び利点が達成され、より詳細に理解され得るように、添付の図面に例解されるその実施形態を参照することによって、より具体的な説明が行われ得る。しかしながら、図面は、いくつかの実施形態のみを例解し、したがって、他の等しく有効な実施形態が存在し得るため、範囲を限定するものとみなされるべきではない。
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態によるトレランスリングの直交上面図である。
【
図2】
図2は、本開示の一実施形態によるトレランスリングの部分斜視図である。
【
図3】
図3は、本開示の一実施形態によるトレランスリングの直交上面図である。
【
図4】
図4は、本開示の一実施形態によるトレランスリングの斜視図である。
【
図5】
図5は、本開示の一実施形態によるトレランスリングを備える組立体の部分断面図である。
【
図6】
図6は、本開示の一実施形態による組立体の筐体の部分断面側面図である。
【
図7】
図7は、本開示の一実施形態による1つ以上のトレランスリングを備える組立体の部分斜視図を示す。
【0003】
異なる図面における同じ参照符号の使用は、同様の又は同一の部材を示す。
【発明を実施するための形態】
【0004】
図1は、本開示の一実施形態によるトレランスリング100の直交上面図を示す。トレランスリング100は、概して、材料の環状バンド又は環状リング形状に形成される基板102を備えてもよい。いくつかの実施形態では、トレランスリング100は、基板102の第1の周方向端部106及び第2の周方向端部108を画定する間隙104を有する中実リングを備えてもよい。いくつかの実施形態では、基板102は、弾性金属材料から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、基板102の金属材料は、ステンレス鋼などの非磁性材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、金属材料は、アルミニウム、ベリリウム、青銅、銅、鉄、マグネシウム、ばね鋼、ステンレス鋼、スズ、チタン、タングステン、又はそれらの合金を含んでもよい。
【0005】
トレランスリング100は、基板102内に形成され、基板102の周りに周方向に配置された複数の突起110(例えば、波112、フィンガ114、又はそれらの組合せ)を備えてもよい。いくつかの実施形態では、トレランスリング100は、非正弦波プロファイルを含んでもよい。いくつかの実施形態では、突起110は、基板102の内面128から半径方向内向きに、及び/又は外面130から半径方向外向きに突出することができる。いくつかの実施形態では、突起110は、互いに比較して同じ幾何学的形状及び/又はサイズを含んでもよい。他の実施形態では、いくつかの突起110は、互いに比較して異なる幾何学的形状及び/又はサイズを有してもよい。更に他の実施形態では、突起110のすべてが、互いに比較して異なる幾何学的形状及び/又はサイズを有してもよい。
【0006】
いくつかの実施形態では、複数の波112は、トレランスリング100の周りで周方向に1つ以上の帯に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、複数の波112は、波112の複数のグループにグループ化されてもよい。いくつかの実施形態では、波112の複数のグループの各々は、グループごとに同じ数の波112を含んでもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、波112の複数のグループのうちの少なくとも1つは、異なる数の波112を含んでもよい。いくつかの実施形態では、波112の複数のグループの各々は、グループ当たり少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、又は少なくとも5つの波を含んでもよい。更に、いくつかの実施形態では、波212の複数のグループの各々は、1つ以上のフィンガ114、1つ以上の冷却特徴部116、又はそれらの組合せによって分割されてもよい。突起110(例えば、波112、フィンガ114、又はそれらの組合せ)は、所望の弾性/塑性変形特徴、所望の力伝達特性を提供し、ハードウェア構成要素の製造公差を考慮し、及び/又は動作中にハードウェア構成要素間に生じ得る熱膨張及び摩耗を補償するように選択され得ることが理解されよう。
【0007】
図2は、本開示の一実施形態によるトレランスリング100の部分詳細斜視図を示す。いくつかの実施形態では、トレランスリング100はまた、トレランスリング100の基板102に形成された1つ以上の冷却特徴部116を備えてもよい。いくつかの実施形態では、トレランスリング100は、トレランスリング100の基板102に形成された複数の冷却特徴部116を備えてもよい。本明細書で後述するように、1つ以上の冷却特徴部116は、概して、ステータ404の冷却を促進するために、トレランスリング100と電気駆動モータ組立体400の筐体402との間、トレランスリング100と電気駆動モータ組立体400のステータ404との間、又はこれらの組合せを流体が通過できるように構成されてもよい。
【0008】
いくつかの実施形態では、1つ以上の冷却特徴部116は、トレランスリング100の周りに配置された複数の平坦な帯状部分118を備えることができる。いくつかの実施形態では、平坦な帯状部分118は、電気駆動モータ組立体400の筐体402に実質的に当接して、流体がトレランスリング100の平坦な帯状部分118と電気駆動モータ組立体400のステータ404との間を通過することを可能にする。いくつかの実施形態では、平坦な帯状部分118は、電気駆動モータ組立体400のステータ404に実質的に当接して、流体がトレランスリング100の平坦な帯状部分118と電気駆動モータ組立体400の筐体402との間を通過することを可能にし、電気駆動モータ組立体400のステータ404の冷却を促進することができる。
【0009】
いくつかの実施形態では、1つ以上の冷却特徴部116は、トレランスリング100の周りに配置された複数の冷却チャネル120を備えることができる。いくつかの実施形態では、複数の冷却チャネル120は、流体が、トレランスリング100の平坦な帯状部分118と、電気駆動モータ組立体400の筐体402、ステータ404、又はそれらの組合せとの間を通過することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、複数の冷却チャネル120は、電気駆動モータ組立体400のステータ404の冷却を促進するために、流体が、トレランスリング100の冷却チャネル120と、筐体402、ステータ404、又はそれらの組合せとの間を通過することを可能にし得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、1つ以上の冷却特徴部116は、トレランスリング100の基板102に形成された複数の開口部122を備えてもよい。いくつかの実施形態では、複数の開口部122は、複数の波112、複数の平坦な帯状部分118、複数の冷却チャネル120、又はそれらの組合せに配置される。開口部122は、概して、トレランスリング100の基板102を通る流体の流れを可能にするか又は促進して、電気駆動モータ組立体400のステータ404の冷却を促進するように構成され得る。
【0011】
更に、いくつかの実施形態では、トレランスリング100は、トレランスリング100の基板102に形成された複数の隆起部分124及び/又はディンプル126、又はそれらの組合せを備えてもよい。いくつかの実施形態では、隆起部分124及び/又はディンプル126は、フィンガ114及び/又はチャネル120など、基板102の幅にわたって延在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、隆起部分124及び/又はディンプル126は、実質的に円形であってもよい。隆起部分124は、基板102から波112と同じ方向に延在してもよく、ディンプル126は、基板102から波112と反対の方向に延在してもよいことが理解されよう。更に、隆起部分124及び/又はディンプル126は、概して、電気駆動モータ組立体400のステータ404の周りの流体の乱流を促進するように構成することができる。
【0012】
図3は、本開示の一実施形態によるトレランスリング200の直交上面図である。いくつかの実施形態では、トレランスリング200はトレランスリング100と実質的に同様であってもよい。しかしながら、トレランスリング200は、複数のセグメントリング202の各々の間に間隙204を含む複数のセグメントリング202(マルチバンドトレランスリング)を備え、各間隙204は、隣接して配置されたセグメントリング202の端部206を画定する。いくつかの実施形態では、トレランスリング100は、少なくとも2つのセグメント、少なくとも3つのセグメント、又は少なくとも4つのセグメントを備えてもよい。更に、設置されると、複数のセグメントリング202は、周方向に位置合わせされ得る。
【0013】
図4は、本開示の一実施形態によるトレランスリング300の斜視図である。いくつかの実施形態において、トレランスリング300は、トレランスリング100又は200と実質的に同様であってもよい。しかしながら、トレランスリング300は、螺旋形状のトレランスリング300を含んでもよい。いくつかの実施形態では、トレランスリング300は、螺旋形状のトレランスリング300の1つ以上の遠位端に位置決め特徴部302を備えてもよい。いくつかの実施形態では、位置決め特徴部302は、電気駆動モータ組立体400の電気駆動モータステータ404内に形成された1つ以上の軸方向冷却チャネル408内に係止するように構成することができ、これにより、ステータ404に対するトレランスリング300の回転を防止することができる。更に、いくつかの実施形態では、トレランスリング300は、電気駆動モータ組立体400のステータ404の冷却を向上させるためにステータ404の周りに流体を案内するように構成されたビーディング304(例えば、金属、ポリマ、又はゴム)を備えることができる。
【0014】
図5は、本開示の一実施形態による1つ以上のトレランスリング100、200、300を備える組立体400の部分斜視図を示す。いくつかの実施形態では、組立体400は、電気駆動モータ組立体を含む。組立体400は、概して外側構成要素402及び内側構成要素404を備えてもよい。いくつかの実施形態では、外側構成要素402は、筐体を備えてもよい。いくつかの実施形態では、筐体402は、アルミニウム、鋼、ステンレス鋼、チタン、又はそれらの合金から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、筐体402は、1つ以上の入口403a及び1つ以上の出口403bを備えてもよい。
図6は、本開示の一実施形態による筐体402の部分断面側面図を示す。
図6に示されるように、いくつかの実施形態では、筐体402は、1つ以上の軸方向チャネル406a、1つ以上の周方向チャネル406b、1つ以上の螺旋状又は螺旋形状のチャネル406c、又はそれらの組合せを備えてもよい。
【0015】
いくつかの実施形態では、内側構成要素404は、電気駆動モータステータであってもよい。いくつかの実施形態では、ステータ404は、互いに接着又は溶接されたアルミニウム、鋼、ステンレス鋼、チタン、又はそれらの合金の複数の金属シートから形成することができる。いくつかの実施形態では、ステータ404は、実質的に円形であってもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、ステータ404は、ステータ404の構造に起因して完全に円形でなくてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の軸方向チャネル408は、ステータ404内に形成され、ステータ404をステータセグメントに分割することができる。いくつかの実施形態では、波112の複数のグループの各グループは、ステータセグメントと位置合わせすることができる。更に、いくつかの実施形態では、1つ以上の冷却特徴部116は、ステータ404内に形成された1つ以上の軸方向チャネル408と位置合わせすることができる。いくつかの実施形態では、これは、1つ以上のトレランスリング100、200、300とステータ404及び/又は筐体402との間に形成された流体通路の断面積を最大化することによって、ステータ404の冷却を更に向上させることができる。いくつかの実施形態では、複数の波112は、トレランスリング100を通る流体流路を形成しなくてもよく、複数の冷却特徴部116は、ステータ404を組立体400の筐体402内に保持の固定をするように構成されなくてもよく、又はそれらの組合せであってもよいことが理解されよう。
【0016】
いくつかの実施形態では、ステータ404は、電気部分404a及び非電気部分404bを備えることができる。いくつかの実施形態では、ステータ404の電気部分404aは、複数の積層金属シートから形成されてもよく、1つ以上のトレランスリング100、200、300は、ステータ404の電気部分404aの周りに配置されてもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、1つ以上のトレランスリング100、200、300は、ステータ404の非電気部分404bの周りに配置されてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上のトレランスリング100、200、300を非電気部分404bの周りに配置することは、筐体402内にステータ404を取り付ける従来の方法(例えば、締結具)によって一般的に引き起こされるステータ404の磁気劣化及び/又はライン溶接固定を更に抑止又は完全に防止することができる。ステータ404は、小型電気モータ又は車両駆動モータなどの用途に応じて適切なサイズにすることができることが理解されよう。したがって、ステータ404は、少なくとも25mmから500mm以下の直径を含むことができる。
【0017】
1つ以上のトレランスリング100、200、300は、概して、筐体402内に配置され、ステータ404を筐体402内に保持又は固定するように構成されてもよい。1つ以上のトレランスリング100、200、300はまた、筐体402内のステータ404の移動を制御するために、筐体402内に保持力を生成するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上のトレランスリング100、200、300は、加熱されたときにより高い保持力を生成するように構成されてもよい。上述したように、1つ以上のトレランスリング100、200、300は、概して、ステンレス鋼などの非磁性材料を含む金属材料から形成されてもよい。1つ以上のトレランスリング100、200、300は、概して、弾性であってもよく、ステータ404の外側プロファイルを形成してもよい。1つ以上のトレランスリング100、200、300は、ステータ404の実質的に円形の形状を保持し、筐体402内にステータ404を取り付ける従来の方法(例えば、締結具)によって引き起こされるステータ404の磁気劣化及び/又はライン溶接固定を防止することができる。したがって、いくつかの実施形態では、1つ以上のトレランスリング100、200、300の利用は、ステータ404の理想的な磁気挙動を助長し、それによって、電気駆動モータ組立体400の性能を増加させ得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、1つ以上のトレランスリング100、200、300は、単一のトレランスリング100、200、300を含んでもよい。いくつかの実施形態では、単一のトレランスリング100、200、300は、筐体02及び/又はステータ404の後部に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、単一のトレランスリング100、200、300は、筐体402及び/又はステータ404の前部に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、単一のトレランスリング100、200、300は、筐体402又はステータ404の後部及び前部から離れて筐体402及び/又はステータ404の軸方向長さに沿って配置されてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上のトレランスリング100、200、300は、複数のトレランスリングを含んでもよい。いくつかの実施形態では、複数のトレランスリング100、200、300は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、又は少なくとも6つのトレランスリング100、200、300を含んでもよい。いくつかの実施形態では、複数のトレランスリング100、200、300は、実質的に同様であってもよい。他の実施形態では、複数のトレランスリング100、200、300は異なってもよい。したがって、組立体100は、ステータ404を筐体100内に固定するために、任意の数及び/又はトレランスリング100、200、300の組合せを含んでもよい。更に、1つ以上のトレランスリング100、200、300は、ステータ404の有益な軸方向長さに沿って延在してもよい。したがって、いくつかの実施形態では、1つ以上のトレランスリング100、200、300は、ステータの軸方向長さの少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくとも10%、又は少なくとも15%に沿って延在してもよい。
【0019】
1つ以上のトレランスリング100、200、300は、概して、1つ以上のトレランスリング100、200、300の基板102内に形成され、その周りに周方向に配置された複数の突起110(例えば、波112、フィンガ114、又はそれらの組合せ)を備えてもよい。いくつかの実施形態では、複数の波112、複数のフィンガ114、又はそれらの組合せは、トレランスリング100、200、300の内面128から半径方向内向きに突出し、ステータ404と接触してもよい。いくつかの実施形態では、複数の波112、複数のフィンガ114、又はそれらの組合せは、トレランスリング100、200、300の外面130から半径方向外向きに突出し、筐体402と接触してもよい。いくつかの実施形態では、複数の波112及び/又はフィンガ114は、筐体402内のステータ404の移動を制御するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、複数の波112及び/又はフィンガ114は、筐体402内でステータ404の移動を制御するために、筐体402内で保持力を生成するように構成されてもよく、及び/又は予荷重をかけられてもよい。
【0020】
複数のトレランスリング100、200、300を含むいくつかの実施形態では、1つ以上のトレランスリング100、200、300上の複数の突起110(例えば、波112、フィンガ114、又はそれらの組合せ)は、隣接するトレランスリング100、200、300の複数の突起に対して周方向にオフセットされてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上のトレランスリング100、200、300上の複数の突起110(例えば、波112、フィンガ114、又はそれらの組合せ)は、トレランスリング100、200、300の基板102の内面128から半径方向内向きに突出してもよく、別のトレランスリング100、200、300上の複数の突起110(例えば、波112、フィンガ114、又はそれらの組合せ)は、トレランスリング100、200、300の基板102の外面130から半径方向外向きに突出してもよい。いくつかの実施形態では、基板102の内面128から半径方向内向きに突出する複数の突起110(例えば、波112、フィンガ114、又はそれらの組合せ)を備えるトレランスリング100、200、300は、ステータ402の後部に配置されてもよく、基板102の外面130から半径方向外向きに突出する複数の突起110(例えば、波112、フィンガ114、又はそれらの組合せ)を備えるトレランスリング100、200、300は、ステータ404の前部に配置されてもよい。
【0021】
1つ以上のトレランスリング100、200、300は、概して、トレランスリング100、200、300の基板102に形成された1つ以上の冷却特徴部116(例えば、平坦な帯状部分118、チャネル120、開口部122、隆起部分124、ディンプル126など)を備えてもよい。1つ以上の冷却特徴部116は、概して、ステータ404の冷却を促進するために、流体が組立体400のトレランスリング100と筐体402との間、組立体400のトレランスリング100とステータ404との間、又はそれらの組合せを通過することを可能にするように構成されてもよい。
【0022】
いくつかの実施形態では、1つ以上の冷却特徴部116は、トレランスリング100の周りに配置された複数の平坦な帯状部分118を備えることができる。いくつかの実施形態では、平坦な帯状部分118は、流体がトレランスリング100の平坦な帯状部分118と組立体400のステータ404との間を通過することを可能にするように、筐体402に実質的に当接する。いくつかの実施形態では、平坦な帯状部分118は、流体がトレランスリング100の平坦な帯状部分118と組立体400の筐体402との間を通過することを可能にするように、ステータ404に実質的に当接してもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、1つ以上の冷却特徴部116は、トレランスリング100の周りに配置された複数の冷却チャネル120を備えることができる。いくつかの実施形態では、複数の冷却チャネル120は、流体が、トレランスリング100の平坦な帯状部分118と、組立体400の筐体402、ステータ404、又はそれらの組合せとの間を通過することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、複数の冷却チャネル120は、流体が、トレランスリング100の冷却チャネル120と、組立体400の筐体402、ステータ404、又はそれらの組合せとの間を通過することを可能にし得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、1つ以上の冷却特徴部116は、トレランスリング100の基板102に形成された複数の開口部122を備えてもよい。いくつかの実施形態では、複数の開口部122は、複数の波112、複数の平坦な帯状部分118、複数の冷却チャネル120、又はそれらの組合せに配置することができる。開口部122は、概して、組立体400のステータ404の冷却を促進するために、トレランスリング100の基板102を通る流体の流れを可能にするか又は促進するように構成されてもよい。
【0025】
更に、いくつかの実施形態では、トレランスリング100は、トレランスリング100の基板102に形成された複数の隆起部分124及び/又はディンプル126、又はそれらの組合せを備えてもよい。いくつかの実施形態では、隆起部分124及び/又はディンプル126は、フィンガ114及び/又はチャネル120など、基板102の幅にわたって延在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、隆起部分124及び/又はディンプル126は、実質的に円形であってもよい。隆起部分124は、基板102から波112と同じ方向に延在してもよく、ディンプル126は、基板102から波112と反対の方向に延在してもよいことが理解されよう。更に、隆起部分124及び/又はディンプル126は、概して、ステータ404の周りの流体の乱流を促進して、組立体400のステータ404の冷却を促進するように構成することができる。
【0026】
図7は、本開示の一実施形態による1つ以上のトレランスリング100、200、300を備える組立体500の部分斜視図を示す。
図5及び
図6に示されるように、いくつかの実施形態では、筐体402は、実質的に一定の直径を含んでもよい。
図7に示すように、いくつかの実施形態では、筐体502は、1つ以上のトレランスリング100、200、300に半径方向に隣接する1つ以上の縮径部520を備えてもよい。そのような実施形態では、筐体502は、1つ以上のトレランスリング100、200、300に半径方向に隣接しない1つ以上の拡大直径部分522を備えてもよい。これは、少なくともいくつかの実施形態では、筐体502の冷却能力を増加させ、及び/又は筐体502内で運ばれる流体の流体容量を増加させて、ステータ504の冷却を更に促進することができる。
【0027】
トレランスリング100、200、300及び/又は電気駆動モータ組立体400、500の実施形態は、以下のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0028】
実施形態1.金属材料から形成された環状リング形基板と、基板の内面から半径方向内向きに、又は基板の外面から半径方向外向きに突出する複数の突起と、基板内に形成された1つ以上の冷却特徴部と、を備える、トレランスリング。
【0029】
実施形態2.基板の金属材料が、ステンレス鋼などの非磁性材料を含む、実施形態1に記載のトレランスリング。
【0030】
実施形態3.トレランスリングが、基板の周方向端部を画定する間隙を有する中実リングを含む、実施形態1~2のいずれか1つに記載のトレランスリング。
【0031】
実施形態4.トレランスリングが、複数のセグメントリングの各々の間に間隙を含む複数のセグメントリング(マルチバンドトレランスリング)を備え、各間隙が、隣接して配置されたセグメントリングの端部を画定する、実施形態1~2のいずれか1つに記載のトレランスリング。
【0032】
実施形態5.複数のセグメントリングが、少なくとも2つのセグメント、少なくとも3つのセグメント、又は少なくとも4つのセグメントを含む、実施形態4に記載のトレランスリング。
【0033】
実施形態6.複数のセグメントリングが、周方向に位置合わせされる、実施形態4~5のいずれか1つに記載のトレランスリング。
【0034】
実施形態7.トレランスリングが、螺旋形状のトレランスリングを含む、実施形態1~2のいずれか1つに記載のトレランスリング。
【0035】
実施形態8.トレランスリングが、螺旋形状のトレランスリングの1つ以上の遠位端に位置決め特徴部を備える、実施形態7に記載のトレランスリング。
【0036】
実施形態9.位置決め特徴部が、電気駆動モータ組立体の電気駆動モータステータ内に形成された1つ以上の冷却チャネル内に係止するように構成される、実施形態8に記載のトレランスリング。
【0037】
実施形態10.位置決め特徴部が、ステータに対するトレランスリングの回転を防止する、実施形態9に記載のトレランスリング。
【0038】
実施形態11.トレランスリングが、ステータの周りに流体を案内するように構成されたビーディングを備える、実施形態7~10のいずれか1つに記載のトレランスリング。
【0039】
実施形態12.複数の突起が複数の波を含む、実施形態1~11のいずれか1つに記載のトレランスリング。
【0040】
実施形態13.複数の波が基板の内面から半径方向内向きに突出する、実施形態12に記載のトレランスリング。
【0041】
実施形態14.複数の波が基板の外面から半径方向外向きに突出する、実施形態12に記載のトレランスリング。
【0042】
実施形態15.複数の波が、トレランスリングの円周の周りの1つ以上の帯に配置される、実施形態12~14のいずれか1つに記載のトレランスリング。
【0043】
実施形態16.複数の波が、複数の波のグループにグループ化される、実施形態12~15のいずれか1つに記載のトレランスリング。
【0044】
実施形態17.複数の波の各グループが、1つ以上の冷却特徴部のうちの少なくとも1つによって周方向に分割される、実施形態16に記載のトレランスリング。
【0045】
実施形態18.複数の波の各グループが、電気駆動組立体のステータのステータセグメントと位置合わせされ、1つ以上の冷却特徴部が、隣接するステータセグメントを分割するステータ内に形成されたチャネルと位置合わせされる、実施形態17に記載のトレランスリング。
【0046】
実施形態19.複数の波が、トレランスリングを通る流路を形成せず、複数の冷却特徴部が、電気駆動モータ組立体の筐体内にステータを保持の固定をするように構成されていない、又はこれらの組合せである、実施形態12~18のいずれか1つに記載のトレランスリング。
【0047】
実施形態20.少なくとも1つのトレランスリングが、電気駆動モータ組立体の筐体内に配置され、電気駆動モータ組立体の駆動モータステータを筐体内に保持又は固定するように構成される、実施形態1~19のいずれか1つに記載のトレランスリング。
【0048】
実施形態21.駆動モータステータが、複数の積層金属シートから形成された電気部分を備え、少なくとも1つのトレランスリングが、ステータの電気部分の周りに配置されるように構成される、実施形態20に記載のトレランスリング。
【0049】
実施形態22.駆動モータステータが、非電気部分を備え、少なくとも1つのトレランスリングが、ステータの非電気部分の周りに配置されるように構成される、実施形態20に記載のトレランスリング。
【0050】
実施形態23.1つ以上の冷却特徴部が、流体が、トレランスリングと電気駆動モータ組立体の筐体との間、トレランスリングと電気駆動モータ組立体のステータとの間、又はそれらの組合せを通過することを可能にするように構成される、実施形態20~22のいずれか1つに記載のトレランスリング。
【0051】
実施形態24.1つ以上の冷却特徴部が、トレランスリングの周りに配置された複数の平坦な帯状部分を備える、実施形態1~23のいずれか1つに記載のトレランスリング。
【0052】
実施形態25.平坦な帯状部分が、電気駆動モータ組立体の筐体に実質的に当接して、流体がトレランスリングの平坦な帯状部分と電気駆動モータ組立体のステータとの間を通過することを可能にする、実施形態24に記載のトレランスリング。
【0053】
実施形態26.平坦な帯状部分が、電気駆動モータ組立体のステータに実質的に当接して、流体が、トレランスリングの平坦な帯状部分と電気駆動モータ組立体の筐体との間を通過することを可能にする、実施形態24~25のいずれか1つに記載のトレランスリング。
【0054】
実施形態27.1つ以上の冷却特徴部が、トレランスリングの周りに配置された複数の冷却チャネルを備える、実施形態1~26のいずれか1つに記載のトレランスリング。
【0055】
実施形態28.冷却チャネルが、流体が、トレランスリングの平坦な帯状部分と、電気駆動モータ組立体の筐体、ステータ、又はそれらの組合せとの間を通過することを可能にする、実施形態27に記載のトレランスリング。
【0056】
実施形態29.1つ以上の冷却特徴部が、トレランスリングの基板に形成された複数の開口部を備える、実施形態1~26のいずれか1つに記載のトレランスリング。
【0057】
実施形態30.複数の開口部が、複数の波、複数の平坦な帯状部分、複数の冷却チャネル、又はそれらの組合せに配置される、実施形態29に記載のトレランスリング。
【0058】
実施形態31.基板に形成された複数のディンプル、複数の隆起部分、又はこれらの組合せを更に備える、実施形態1~30のいずれか1つに記載のトレランスリング。
【0059】
実施形態32.複数のディンプル、複数の隆起部分、又はそれらの組合せが、電気駆動モータ組立体のステータの周りの流体の乱流を促進するように構成される、実施形態31に記載のトレランスリング。
【0060】
実施形態33.筐体を備える外側構成要素と、ステータを備える内側構成要素と、筐体内に配置され、筐体内にステータを保持又は固定するように構成された少なくとも1つのトレランスリングであって、少なくとも1つのトレランスリングが、金属材料から形成された環状リング形基板と、基板の内面から半径方向内向きに、又は基板の外面から半径方向外向きに突出する複数の突出部と、基板内に形成された1つ以上の冷却特徴部と、を備える少なくとも1つのトレランスリングと、を備える、電気駆動モータ組立体。
【0061】
実施形態34.基板の金属材料が、ステンレス鋼などの非磁性材料を含む、実施形態33に記載の組立体。
【0062】
実施形態35.トレランスリングが、基板の周方向端部を画定する間隙を有する中実リングを備える、実施形態33~34のいずれか1つに記載の組立体。
【0063】
実施形態36.トレランスリングが、複数のセグメントの各々の間に間隙を含む複数のセグメントリング(マルチバンドトレランスリング)を備え、各間隙が、隣接して配置されたセグメントリングの端部を画定する、実施形態33~34のいずれか1つに記載の組立体。
【0064】
実施形態37.複数のセグメントリングが、少なくとも2つのセグメント、少なくとも3つのセグメント、又は少なくとも4つのセグメントを含む、実施形態36に記載の組立体。
【0065】
実施形態38.複数のセグメントリングが、ステータの周りに周方向に位置合わせされる、実施形態36~37のいずれか1つに記載の組立体。
【0066】
実施形態39.トレランスリングが、螺旋形状のトレランスリングを含む、実施形態33~34のいずれか1つに記載の組立体。
【0067】
実施形態40.トレランスリングが、螺旋形状のトレランスリングの1つ以上の遠位端に位置決め特徴部を備える、実施形態39に記載の組立体。
【0068】
実施形態41.位置決め特徴部が、組立体のステータに形成された1つ以上の冷却チャネルに係止するように構成される、実施形態40に記載の組立体。
【0069】
実施形態42.位置決め特徴部が、電気駆動モータステータに対するトレランスリングの回転を防止する、実施形態41に記載の組立体。
【0070】
実施形態43.トレランスリングが、ステータの周りに流体を案内するように構成されたビーディングを備える、実施形態39~42のいずれか1つに記載の組立体。
【0071】
実施形態44.複数の突起が複数の波を含む、実施形態33~43のいずれか1つに記載の組立体。
【0072】
実施形態45.複数の波が基板の内面から半径方向内向きに突出する、実施形態44に記載の組立体。
【0073】
実施形態46.複数の波が基板の外面から半径方向外向きに突出する、実施形態44に記載の組立体。
【0074】
実施形態47.複数の波がトレランスリングの円周の周りの1つ以上の帯に配置される、実施形態44~46のいずれか1つに記載の組立体。
【0075】
実施形態48.複数の波が、複数の波のグループにグループ化される、実施形態44~47のいずれか1つに記載の組立体。
【0076】
実施形態49.複数の波の各グループが、1つ以上の冷却特徴部のうちの少なくとも1つによって周方向に分割される、実施形態48に記載の組立体。
【0077】
実施形態50.ステータが、ステータをステータセグメントに分割する1つ以上の軸方向チャネルを備え、複数の波の各グループがステータセグメントと位置合わせされ、1つ以上の冷却特徴部が軸方向チャネルと位置合わせされる、実施形態49に記載の組立体。
【0078】
実施形態51.複数の波が、トレランスリングを通る流路を形成せず、1つ以上の冷却特徴部が、電気駆動モータ組立体の筐体内にステータを保持の固定をするように構成されず、又はそれらの組合せである、実施形態44~50のいずれか1つに記載の組立体。
【0079】
実施形態52.駆動モータステータが、複数の積層金属シートから形成される電気部分を備え、少なくとも1つのトレランスリングが、ステータの電気部分の周りに配置されるように構成される、実施形態33~51のいずれか1つに記載の組立体。
【0080】
実施形態53.駆動モータステータが、非電気部分を備え、少なくとも1つのトレランスリングが、ステータの非電気部分の周りに配置されるように構成される、実施形態33~51のいずれか1つに記載の組立体。
【0081】
実施形態54.1つ以上の冷却特徴部が、流体がトレランスリングと電気駆動モータ組立体の筐体との間、トレランスリングと電気駆動モータ組立体のステータとの間、又はこれらの組合せを通過することを可能にするように構成される、実施形態33~53のいずれか1つに記載の組立体。
【0082】
実施形態55.1つ以上の冷却特徴部が、トレランスリングの周りに配置された複数の平坦な帯状部分を備える、実施形態33~54のいずれか1つに記載の組立体。
【0083】
実施形態56.平坦な帯状部分が、電気駆動モータ組立体の筐体に実質的に当接して、流体がトレランスリングの平坦な帯状部分と電気駆動モータ組立体のステータとの間を通過することを可能にする、実施形態55に記載の組立体。
【0084】
実施形態57.平坦な帯状部分が、電気駆動モータ組立体のステータに実質的に当接して、流体がトレランスリングの平坦な帯状部分と電気駆動モータ組立体の筐体との間を通過することを可能にする、実施形態53~56のいずれか1つに記載の組立体。
【0085】
実施形態58.1つ以上の冷却特徴部が、トレランスリングの周りに配置された複数の冷却チャネルを備える、実施形態33~57のいずれか1つに記載の組立体。
【0086】
実施形態59.冷却チャネルが、流体が、トレランスリングの平坦な帯状部分と、電気駆動モータ組立体の筐体、ステータ、又はそれらの組合せとの間を通過することを可能にする、実施形態58に記載の組立体。
【0087】
実施形態60.1つ以上の冷却特徴部が、トレランスリングの基板に形成された複数の開口部を備える、実施形態33~59のいずれか1つに記載の組立体。
【0088】
実施形態61.複数の開口部が、複数の波、複数の平坦な帯状部分、複数の冷却チャネル、又はこれらの組合せに配置される、実施形態60に記載の組立体。
【0089】
実施形態62.基板に形成された複数のディンプル、複数の隆起部分、又はこれらの組合せを更に備える、実施形態33~61のいずれか1つに記載の組立体。
【0090】
実施形態63.複数のディンプル、複数の隆起部分、又はそれらの組合せが、電気駆動モータ組立体のステータの周りの流体の乱流を促進するように構成される、実施形態62に記載の組立体。
【0091】
実施形態64.少なくとも1つのトレランスリングが、筐体内のステータの移動を制御するように構成される、実施形態33~63のいずれか1つに記載の組立体。
【0092】
実施形態65.少なくとも1つのトレランスリングが、筐体内のステータの移動を制御するために、筐体内に保持力を生成するように構成される、実施形態64に記載の組立体。
【0093】
実施形態66.少なくとも1つのトレランスリングが、加熱されたときにより高い保持力を生成するように構成される、実施形態65に記載の組立体。
【0094】
実施形態67.少なくとも1つのトレランスリングが、単一のトレランスリングを含む、実施形態33~66のいずれか1つに記載の組立体。
【0095】
実施形態68.単一のトレランスリングが、筐体又はステータの後部に配置される、実施形態67に記載の組立体。
【0096】
実施形態69.単一のトレランスリングが、筐体又はステータの前部に配置される、実施形態67に記載の組立体。
【0097】
実施形態70.単一のトレランスリングが、筐体又はステータの後部及び前部から離れてステータの軸方向長さに沿って配置される、実施形態67に記載の組立体。
【0098】
実施形態71.少なくとも1つのトレランスリングが、複数のトレランスリングを含む、実施形態33~66のいずれか1つに記載の組立体。
【0099】
実施形態72.複数のトレランスリングが、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、又は少なくとも6つのトレランスリングを含む、実施形態71に記載の組立体。
【0100】
実施形態73.複数のトレランスリングが実質的に同様である、実施形態69~72のいずれか1つに記載の組立体。
【0101】
実施形態74.複数のトレランスリングが異なる、実施形態69~72のいずれか1つに記載の組立体。
【0102】
実施形態75.複数のトレランスリングが、ステータの軸方向長さの少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくとも10%、又は少なくとも15%に沿って延在する、実施形態69~74のいずれか1つに記載の組立体。
【0103】
実施形態76.複数のトレランスリングの各々の複数の突起が、隣接するトレランスリングの複数の突起に対して周方向にオフセットされる、実施形態69~75のいずれか1つに記載の組立体。
【0104】
実施形態77.複数のトレランスリングの少なくとも1つが、基板の内面から半径方向内向きに突出する複数の突起を備え、複数のトレランスリングの少なくとも1つが、基板の外面から半径方向外向きに突出する複数の突起を備える、実施形態69~76のいずれか1つに記載の組立体。
【0105】
実施形態78.基板の内面から半径方向内向きに突出する複数の突起を備える複数のトレランスリングのうちの少なくとも1つが、ステータの後部に配置され、基板の外面から半径方向外向きに突出する複数の突起を備える複数のトレランスリングのうちの少なくとも1つが、ステータの前部に配置される、実施形態77に記載の組立体。
【0106】
実施形態79.筐体が、アルミニウム鋼、ステンレス鋼、チタン、又はそれらの合金から形成される、実施形態33~78のいずれか1つに記載の組立体。
【0107】
実施形態80.筐体が、1つ以上の入口及び1つ以上の出口を備える、実施形態33~79のいずれか1つに記載の組立体。
【0108】
実施形態81.筐体が、1つ以上の軸方向チャネルを備える、実施形態33~80のいずれか1つに記載の組立体。
【0109】
実施形態82.筐体が、1つ以上の周方向チャネルを備える、実施形態33~81のいずれか1つに記載の組立体。
【0110】
実施形態83.筐体が、1つ以上の螺旋状又は螺旋形状チャネルを備える、実施形態33~82のいずれか1つに記載の組立体。
【0111】
実施形態84.筐体が、少なくとも1つのトレランスリングに半径方向に隣接する1つ以上の縮径部を備える、実施形態33~83のいずれか1つに記載の組立体。
【0112】
実施形態85.筐体が、少なくとも1つのトレランスリングに半径方向に隣接しない1つ以上の拡大直径部分を備える、実施形態33~84のいずれか1つに記載の組立体。
【0113】
実施形態86.ステータが、少なくとも25mmから500mm以下の直径を含む、実施形態33~85のいずれか1つに記載の組立体。
【0114】
一般的な説明又は実施例において、上で説明される活動の全てが必要とされるわけではなく、特定の活動の一部が必要とされない場合があり、説明される活動に加えて1つ以上の更なる活動が行われ得ることに留意されたい。更に、活動が列挙される順序は、必ずしもそれらが行われる順序ではない。
【0115】
前述の明細書では、特定の実施形態を参照して概念を記載してきた。しかしながら、当業者であれば、以下の特許請求の範囲に掲げる本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更を行うことができることを理解する。そのため、明細書及び図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味で考慮されるべきであり、全てのこのような修正は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
【0116】
本明細書で使用される場合、「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語、又はそれらの任意の他の変形は、非排他的な包含を網羅することが意図される。例えば、特徴のリストを含むプロセス、方法、物品、又は装置は、必ずしもそれらの特徴のみに限定されず、明示的に列挙されていないか、又はそのようなプロセス、方法、物品、若しくは装置に固有の他の特徴を含み得る。更に、矛盾する記載がない限り、「又は/若しくは(or)」は、包含的な「又は/若しくは(or)」を指し、排他的な「又は/若しくは(or)」を指すものではない。例えば、条件A又はBは、以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(又は存在し)、Bが偽である(又は存在しない)、Aが偽であり(又は存在せず)、Bが真である(又は存在する)、及び、AとBとの両方が真である(又は存在する)。
【0117】
また、「1つの(a)」又は「1つの(an)」の使用は、本明細書に記載の要素及び構成成分を説明するために用いられる。これは、単に便宜上、及び本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われる。この記載は、1つ又は少なくとも1つを含むように読まれるべきであり、単数はまた、そうでないことを意味することが明らかでない限り、複数も含む。
【0118】
利益、他の利点、及び問題の解決策は、特定の実施形態に関して上で説明されている。しかしながら、利益、利点、問題の解決策、及び任意の利益、利点、又は解決策をもたらすかより顕著にする可能性がある任意の特徴は、請求項のいずれか又は全ての重要な、必要な、又は本質的な特徴として解釈されるべきではない。
【0119】
本明細書を読んだ後、当業者には、特定の特徴が、明確にするために、別個の実施形態の文脈において本明細書に記載されており、単一の実施形態において組み合わせて提供され得ることが理解されよう。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で説明されている様々な特徴は、別個に又は任意の部分的な組み合わせで提供され得る。更に、範囲で述べられた値への言及は、その範囲内のありとあらゆる値を含む。
【国際調査報告】