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特表2024-527150内燃機関の排気管内への方向設定された二次空気供給
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】内燃機関の排気管内への方向設定された二次空気供給
(51)【国際特許分類】
   F01N 3/30 20060101AFI20240711BHJP
   F01N 3/20 20060101ALI20240711BHJP
   F01N 3/28 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
F01N3/30 C
F01N3/20 D
F01N3/20 K
F01N3/28 301B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506798
(86)(22)【出願日】2022-07-19
(85)【翻訳文提出日】2024-02-21
(86)【国際出願番号】 EP2022070262
(87)【国際公開番号】W WO2023011915
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】21189521.4
(32)【優先日】2021-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519031896
【氏名又は名称】ヴィテスコ テクノロジーズ ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】Vitesco Technologies GmbH
【住所又は居所原語表記】Siemensstrasse 12,93055 Regensburg,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】フランソワ ジャイヤ
【テーマコード(参考)】
3G091
【Fターム(参考)】
3G091AA01
3G091AB01
3G091AB12
3G091AB14
3G091BA03
3G091CA03
3G091FC04
3G091FC05
3G091GA06
3G091HB06
(57)【要約】
本発明は、内燃機関の排気管(2)内に一定量の二次空気を供給するための装置であって、内燃機関のガス出口の下流側に排ガスの流れの方向で配置された流れ経路と、この流れ経路内に供給ポイントで一定量の二次空気を供給するように設計された噴射装置とを有し、これによって、二次空気の供給が最初のハニカム体(3)の上流側で行われ、二次空気が、噴射装置の噴射パイプ(5,11)を通して流れセクション内に導入され、噴射パイプ(5,11)が流れセクションの外側に配置され、この流れセクションに開口している、装置に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の排気管(2)内に一定量の二次空気を供給するための装置であって、前記内燃機関のガス出口の下流側に排ガスの流れの方向で配置された流れ経路と、該流れ経路内に供給ポイントで一定量の二次空気を供給するように設計された噴射装置とを有する、装置において、
前記二次空気の供給は最初のハニカム体(3)の上流側で行われ、前記二次空気は、前記噴射装置の噴射パイプ(5,11)を通して流れセクション内に導入され、前記噴射パイプ(5,11)は前記流れセクションの外側に配置され該流れセクションに開口していることを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記二次空気を前記流れセクション内に供給する前記供給ポイントは、排ガスターボチャージャ(1)の下流側に位置していることを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記最初のハニカム体(3)は、電気的に加熱可能なハニカム体(3)によって形成されていることを特徴とする、請求項1または2記載の装置。
【請求項4】
前記噴射管(5)は円筒形の断面を有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置。
【請求項5】
前記噴射管(11)は、前記供給ポイントに向かって円錐形に拡幅する断面を有することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の装置。
【請求項6】
前記噴射管(5,11)は、流れを前記供給ポイントに向かって主流れ方向に沿って通過させる複数の流路を備えた金属製の基材(10)を有することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の装置。
【請求項7】
前記噴射管(5)は、二次空気流れに渦流を発生させるための要素(9)を備えることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の装置。
【請求項8】
前記渦流を発生させるための要素(9)は、前記噴射管(5)に配置された、開口を有するプレートによって形成されており、前記開口を通る流れは、予め形成された羽根要素に沿って生じることを特徴とする、請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記噴射管(5)内の二次空気の流れは、前記渦流を発生させるための要素(9)に起因してサイクロン状であることを特徴とする、請求項7または8記載の装置。
【請求項10】
前記噴射管(5,11)に空気供給セクションを介して二次空気流れが供給され、前記噴射管(5,11)はチャンバ(6)内の中央に配置されており、前記二次空気は、前記チャンバ(6)の内部で前記噴射管(5,11)を取り囲むように流れることができ、前記二次空気は、前記チャンバ(6)から前記噴射管(5,11)の入口開口内に流れ込むことができることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の排気管内に一定量の二次空気を供給するための装置であって、内燃機関のガス出口の下流側に排ガスの流れの方向で配置された流れ経路と、この流れ経路内に供給ポイントで一定量の二次空気を供給するように設計された噴射装置とを有する、装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関からの排ガスを後処理するためには、種々の触媒が使用される。特に、触媒は、特に大きな通流表面と、排ガス中に含まれている汚染物質をより害の少ない生成物に化学的に変換することを促進する触媒活性のコーティングとを有する通流体である。先行技術では、特に、主流れ方向に沿って流れを生じさせることができる複数の流路を備えた触媒が知られている。排ガス後処理用の一般的な触媒は、セラミック材料から形成されているかまたは金属製のハニカムとして設計されている。
【0003】
こういった触媒に共通していることは、触媒が所定の最低温度、いわゆるライトオフ温度に達した場合にしか各々の汚染物質の十分な変換を行わないということである。ライトオフ温度に達する前には、汚染物質の不十分な変換しか行われない。
【0004】
現在および将来の排ガス法規の要件を満たすためには、このライトオフ温度に可能な限り急速に達することが必要となる。より迅速な加熱を達成するために、先行技術の方法、例えば二次空気噴射が知られている。このプロセスでは、内燃機関の排気ポート内に付加的な空気が噴射され、これによって、排気ポート内に吹き込む排ガスの燃料含有量を増加させるべく、内燃機関が燃料の割合を高めて駆動される。結果として、排気管内で、触媒の加熱に繋がる発熱反応が生じる。
【0005】
排気管内への二次空気の上述した噴射は、排気管内に電気加熱式の触媒コンバータが設けられている場合に実施されてもよい。これは、汚染物質エミッションの発生を減らす別の方法に相当している。電気加熱式の触媒コンバータは、例えば300℃である始動温度(ライトオフ温度)に達した場合にしか汚染物質の変換を生じさせない。
【0006】
内燃機関が作動されるよりも前に電気加熱式の触媒コンバータにエネルギーが供給されると、予熱が行われる。触媒の加熱ディスクが、電気的な抵抗を利用することによって加熱される。機関が回転していなければ、排ガスが排気管内に送られることはなく、したがって、電気加熱式の触媒コンバータからの熱は、二次空気流れによって対流の手段を介して後続の触媒コンバータ、例えば熱ディスクの支持触媒に搬送されることになる。
【0007】
先行技術の装置の特有の欠点は、二次空気の噴射の方向が定まっていないことである。二次空気が供給されるポイントと最初のハニカムとの間の排気管路内の二次空気流れには、通常、一様ではない。これは、加熱が最適に行われず、極端な場合、ハニカム体の局所的な過熱が生じてしまうことを意味している。この現象は、最初のハニカム体が電気的に加熱可能な加熱ディスクによって形成されている場合には特に有害となってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の課題は、内燃機関の排気管内への二次空気の方向設定された供給を可能にする装置を形成することである。特に、最初のハニカム体の直前および最初のハニカム体での二次空気流れの均一な分配を達成することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
装置に関する課題は、請求項1の特徴を有する装置によって解決される。
【0010】
本発明の一実施形態は、内燃機関の排気管内に一定量の二次空気を供給するための装置であって、内燃機関のガス出口の下流側に排ガスの流れの方向で配置された流れ経路と、この流れ経路内に供給ポイントで一定量の二次空気を供給するように設計された噴射装置とを有し、これによって、二次空気の供給が最初のハニカム体の上流側で行われ、二次空気が、噴射装置の噴射パイプを通して流れセクション内に導入され、噴射パイプが流れセクションの外側に配置され、この流れセクションに開口している、装置に関する。
【0011】
噴射パイプを通した排ガスの供給は特に有利である。なぜならば、噴射パイプの正確に規定された開口と、排気管の内部の正確に規定された位置とによって、二次空気の供給を正確に制御することができるからである。噴射パイプの内部では、排気管内に流入する二次空気が排気管内の各々の状況に正確に適合するように、二次空気の流れを予め状態調整することができる。このことは、例えば、二次空気が通流する断面にわたる二次空気の流速、流れ方向および一様な分配に当てはまる。
【0012】
噴射パイプを排ガス流れ経路の外側に配置することは、その内部の排ガスの流れに悪い影響を与えない。排ガスは自由に流れ続けることができ、不要な背圧は発生しない。
【0013】
二次空気を流れセクション内に供給する供給ポイントが、排ガスターボチャージャの下流側に位置していると、特に有利である。
【0014】
このことは、電気的に加熱可能な触媒コンバータから後続の触媒、例えば熱ディスクの支持触媒への熱伝達をより容易かつ迅速にするために有利である。
【0015】
最初のハニカム体が、電気的に加熱可能なハニカム体によって形成されていても有利である。
【0016】
電気的に加熱可能なハニカム体は、最も迅速に可能な加熱を達成し、ひいては、個別の触媒のライトオフ温度に可能な限り急速に達するために有利である。二次空気は、電気的に加熱可能なハニカム体において、特に、高い割合の未使用の炭化水素を含む排ガスと強く発熱反応することができ、これによって、加熱効果が高められる。また、二次空気は、ガスタンクから取り出されてもよいし、二次空気流れがその中に高められた割合の未燃焼の炭化水素を含んでいることを確かめるべく、ガスタンクからの自由に浮遊している炭化水素を濾過するために使用されるフィルタから取り出されてもよい。これは、機関が低温で、特に、機関がリッチな燃料混合物で作動される氷点未満の温度で始動する場合に特に有利である。二次空気を未燃焼の炭化水素と共に使用することによって、後続の触媒を化学量論的に作動させることを確実に行うことができる。
【0017】
好適な実施形態は、噴射管が円筒形の断面を有することを特徴としている。
【0018】
円筒形の断面積は、可能な限り最も均一な流れを発生させるために特に有利である。これは、特に、排気管内の下流側の流れ経路も通常では円筒形の断面積を有しているという理由に当てはまる。
【0019】
噴射管が、供給ポイントに向かって円錐形に拡幅する断面を有しても好ましい。
【0020】
円錐形の拡幅によって、二次空気の均一な流れ分散を促進することができるディフューザが形成される。
【0021】
さらに、噴射管が、流れを供給ポイントに向かって主流れ方向に沿って通過させる複数の流路を備えた金属製の基材を有すると有利である。
【0022】
噴射管内の金属製の基材は、流れを多数の流路に沿って通過させることができるハニカム体によって形成されていてよい。好ましくは、このようなハニカム体は、30mm~40mmの直径と、流れ方向における25mm~30mmの軸線方向長さとを有している。ハニカム体のセル密度は、好ましくは50cpsi(1平方インチ当たりのセル数)~100cpsiである。ハニカム体用に使用される金属箔の箔厚さと、ハニカム体の壁厚さとは、好ましくは50μm~65μmである。
【0023】
さらに、噴射管が、二次空気流れに渦流を発生させるための要素を備えていると有利である。
【0024】
渦流れの生成は、噴射パイプおよび/または排ガスの流れ経路の断面にわたって二次空気量および二次空気の流速の可能な限り最も均一な分配を達成したい場合に特に有利である。
【0025】
渦流を発生させるための要素が、噴射管に配置された、開口を有するプレートによって形成されており、開口を通る流れが、予め形成された羽根要素に沿って生じても有利である。
【0026】
ガス流れ内の渦流は様々な形態で生成されてもよい。好ましくは、流れを通過させることができる複数の開口を有する渦流プレートが使用される。通流開口は、流れの方向変向に寄与するガイド要素を有している。このガイド要素は、例えば、あらゆる種類のガイド面であってよい。
【0027】
さらに、噴射管内の二次空気の流れが、渦流を発生させるための要素に起因してサイクロン状であると有利である。
【0028】
このような流れ伝播は、流れ断面全体にわたって可能な限り最も均一な流れを達成するために特に有利である。
【0029】
さらに、噴射管に空気供給セクションを介して二次空気流れが供給され、噴射管がチャンバ内の中央に配置されており、二次空気が、チャンバの内部で噴射管を取り囲むように流れることができ、二次空気が、チャンバから噴射管の入口開口内に流れ込むことができると好都合である。
【0030】
チャンバは、二次空気流れを予め状態調整するために使用されてよい。特に、二次空気流れの一様さを達成することができ、流れに好ましい方向ベクトルを与えることができる。チャンバは、流れの方向で噴射管の上流側に位置しており、したがって、二次空気によって横断され、その後、二次空気は噴射管を通流するかまたは流れセクション内に流入する。
【0031】
チャンバは、有利には、二次空気流れに影響を与えるための更なる要素、特にフィン、ガイドベーンまたは特別な表面コーティングを有していてよい。さらに、チャンバの容積および各々の形状が、各々の事例における特定の用途に応じて変更されてよい。
【0032】
本発明の有利な更なる実施形態は、従属請求項および以下の図面の説明に記載してある。
【0033】
以下に、本発明を実施形態の例を用いて図面を参照しながら詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】排ガスターボチャージャから電気的に加熱可能な触媒コンバータまでの排気管の概略図であり、二次空気が排気管路に供給されている。
図2】二次空気を噴射管内に供給するためのチャンバを示す図である。
図3】二次空気を噴射管内に供給するためのチャンバを示す図であり、噴射管内に金属製のハニカムが配置されている。
図4】二次空気を供給するためのチャンバの断面図であり、左側には、円筒形の噴射管が示してあり、右側には、円錐形に拡張した噴射管が示してある。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1には、排ガスターボチャージャ1と、この排ガスターボチャージャ1の下流側の排ガス管2とが示してある。この排ガス管2は、排ガスを排ガスターボチャージャ1から電気的に加熱可能な触媒コンバータ3に導く。
【0036】
電気的に加熱可能な触媒コンバータ3は、電気的なフィードスルー(図示せず)を介して電圧源に接続されていてよい電気的に加熱可能なハニカム体から成っている。電気的に加熱可能な触媒コンバータ3の下流側には、更なる触媒コンバータ4が存在している。この更なる触媒コンバータ4には、電気的に加熱可能な触媒コンバータ3が支持ピンによって支持されていてよい。
【0037】
排気管2は、この排気管2に噴射パイプ5が開口した供給ポイントを有している。噴射パイプ5を介して排気管2内に二次空気流が供給されてよい。この目的のために、噴射パイプ5は、排気管2内に二次空気の方向設定された流れを発生させる、流れを方向設定するための適切な手段、例えばノズル要素、ベーンまたはフィンを有していてよい。
【0038】
図2には、すでに図1に示したような噴射管5が示してある。この噴射管5はチャンバ6内に配置されている。このチャンバ6には、導管7を通して二次空気が供給されてよい。二次空気の可能な流れは流線8によって示してある。
【0039】
チャンバ6は、導管7を介して流入した二次空気を噴射管5内に可能な限りむらなく方向設定するように設計された閉鎖ハウジングを成している。この目的のために、チャンバ6内に案内要素が設けられていてよい。さらに、チャンバ6は、流れを導管7から噴射管5内に可能な限り最良の方向でむらなく分配して移送するために、図示の円筒形状と異なる形状を有していてもよい。特に、チャンバ6の内部の流れ断面の変化とともに、チャンバ6の壁に設けられ、流れをガイドするために役立つ隆起が提供されていてよい。
【0040】
図2の噴射管5はその流入側に複数の空気ガイド要素9を有している。これらの空気ガイド要素9はベーンによって形成されており、噴射管5内に流入する二次空気を方向設定して、噴射管5内に二次空気の改善された一様な分配を発生させるのに役立つ。
【0041】
図3には、図2の実施形態に類似の実施形態が示してある。図2と異なり、噴射管5内に金属製のハニカム体10が挿入されている。このハニカム体10は、チャンバ6に面した流入側から、排ガス管路内への供給ポイントを形成する流出側に延びる複数の流路を有している。
【0042】
代替的な実施形態では、ハニカム体がセラミック材料から形成されていてもよい。ハニカム体の構造を適合させることによって、様々な特性を形成することができる。特に、セル密度、壁厚さ、長さおよび直径を適合させることができる。さらに、ハニカム体の流路内にガイド要素が設けられていてもよいし、多数の流路の間での選択的なオーバフローを可能にするように、開口が製作されていてもよい。
【0043】
図4の左側部分には、円筒形状を有する噴射パイプ5が示してある。図面の右手部分には、流入側から流出側に円錐形に拡幅した噴射管11が示してある。右手側のこの噴射管11は、左手側の噴射管5に対する代替的な実施形態である。
【0044】
両方の噴射管5,11内には、これらの噴射管5,11を通流する二次空気のサイクロン状の流れ案内が示してある。噴射管5,11の設計に応じて、それぞれ異なる形態で拡がる二次空気流れを達成することができる。
【0045】
個々の実施形態の例の様々な特徴は互いに組み合わされてもよい。
【0046】
特に、図1図4の実施形態は限定的な性質のものではなく、本発明の思想を説明するために役立つ。
【符号の説明】
【0047】
01 ターボチャージャ
02 排ガス管
03 加熱可能な触媒
04 触媒
05 噴射パイプ
06 チャンバ
07 導管
08 流線
09 ガイド要素
10 ハニカム体
11 噴射管
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-02-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の排気管(2)内に一定量の二次空気を供給するための装置であって、前記内燃機関のガス出口の下流側に排ガスの流れの方向で配置された流れ経路と、該流れ経路内に供給ポイントで一定量の二次空気を供給するように設計された噴射装置とを有する、装置において、
前記二次空気の供給は最初のハニカム体(3)の上流側で行われ、前記二次空気は、前記噴射装置の噴射パイプ(5,11)を通して流れセクション内に導入され、前記噴射パイプ(5,11)は前記流れセクションの外側に配置され該流れセクションに開口していることを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記二次空気を前記流れセクション内に供給する前記供給ポイントは、排ガスターボチャージャ(1)の下流側に位置していることを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記最初のハニカム体(3)は、電気的に加熱可能なハニカム体(3)によって形成されていることを特徴とする、請求項1または2記載の装置。
【請求項4】
前記噴射管(5)は円筒形の断面を有することを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記噴射管(11)は、前記供給ポイントに向かって円錐形に拡幅する断面を有することを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項6】
前記噴射管(5,11)は、流れを前記供給ポイントに向かって主流れ方向に沿って通過させる複数の流路を備えた金属製の基材(10)を有することを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項7】
前記噴射管(5)は、二次空気流れに渦流を発生させるための要素(9)を備えることを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項8】
前記渦流を発生させるための要素(9)は、前記噴射管(5)に配置された、開口を有するプレートによって形成されており、前記開口を通る流れは、予め形成された羽根要素に沿って生じることを特徴とする、請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記噴射管(5)内の二次空気の流れは、前記渦流を発生させるための要素(9)に起因してサイクロン状であることを特徴とする、請求項7または8記載の装置。
【請求項10】
前記噴射管(5,11)に空気供給セクションを介して二次空気流れが供給され、前記噴射管(5,11)はチャンバ(6)内の中央に配置されており、前記二次空気は、前記チャンバ(6)の内部で前記噴射管(5,11)を取り囲むように流れることができ、前記二次空気は、前記チャンバ(6)から前記噴射管(5,11)の入口開口内に流れ込むことができることを特徴とする、請求項1記載の装置。
【国際調査報告】