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特表2024-527209表示パネルの表示方法及びその表示制御装置、表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-24
(54)【発明の名称】表示パネルの表示方法及びその表示制御装置、表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/373 20060101AFI20240717BHJP
   G09F 9/302 20060101ALI20240717BHJP
   G09G 5/37 20060101ALI20240717BHJP
   H04N 13/31 20180101ALI20240717BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20240717BHJP
【FI】
G09G5/373 100
G09F9/302 Z
G09G5/37 100
H04N13/31
G09G5/36 500
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023549094
(86)(22)【出願日】2022-07-08
(85)【翻訳文提出日】2023-08-15
(86)【国際出願番号】 CN2022104542
(87)【国際公開番号】W WO2023000997
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】202110825722.0
(32)【優先日】2021-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】507134301
【氏名又は名称】北京京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 8 Xihuanzhonglu, BDA, Beijing, 100176, P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】史 天▲闊▼
(72)【発明者】
【氏名】段 欣
(72)【発明者】
【氏名】楚 明磊
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ ▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 小▲マン▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲碩▼
(72)【発明者】
【氏名】▲姫▼ 治▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ 炎
(72)【発明者】
【氏名】董 学
【テーマコード(参考)】
5C094
5C182
【Fターム(参考)】
5C094AA01
5C094CA20
5C094CA21
5C182AA28
5C182AC46
5C182BC45
5C182CA11
5C182CB13
5C182CB61
5C182CC21
5C182DA25
5C182DA44
(57)【要約】
表示パネルの表示方法及びその表示制御装置、表示装置であり、表示方法は、複数フレームの表示対象画像を取得し、隣接する2フレームの表示対象画像のうちの1フレームは奇数行画像であり、他の1フレームは偶数行画像であり、奇数行画像の解像度はM*(a*N)であり、偶数行画像の解像度はM*(a*N)又は(M-1)*(a*N)であり、aは1又は2であることと、奇数表示グループに奇数行画像を表示させ、偶数表示グループに偶数行画像を表示させ、奇数表示グループはM*(a*N)個の奇数表示ユニットを含み、偶数表示グループは(M-1)*(a*N)個の偶数表示ユニットを含み、第i行奇数表示ユニットは、第i行画素ユニットにおける第1サブ画素と、第2サブ画素と、第3サブ画素と、を含み、第j行偶数表示ユニットは、第j行画素ユニットにおける第2サブ画素と、第3サブ画素と、第(j+1)行画素ユニットにおける第1サブ画素と、第2サブ画素と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルの表示方法であって、前記表示パネルはM*N個の画素ユニットを備え、M及びNはいずれも自然数であり、各画素ユニットは、第1方向に配列された1個以上の第1サブ画素と、第1方向に配列された1個以上の第2サブ画素と、第1方向に配列された1個以上の第3サブ画素と、を備え、前記第1サブ画素、前記第2サブ画素、及び前記第3サブ画素間は第2方向に配列され、前記第1方向と第2方向とは交差し、前記表示方法は、
複数フレームの表示対象画像を取得し、隣接する2フレームの前記表示対象画像のうちの1フレームは奇数行画像であり、他の1フレームは偶数行画像であり、奇数行画像の解像度はM*(a*N)であり、偶数行画像の解像度はM*(a*N)又は(M-1)*(a*N)であり、aは1又は2であることと、
奇数表示グループに奇数行画像を表示させ、偶数表示グループに偶数行画像を表示させ、前記奇数表示グループはM*(a*N)個の奇数表示ユニットを含み、前記偶数表示グループは(M-1)*(a*N)個の偶数表示ユニットを含み、第i行奇数表示ユニットは、第i行画素ユニットにおける第1サブ画素と、第i行画素ユニットにおける第2サブ画素と、第i行画素ユニットにおける第3サブ画素と、を含み、第j行偶数表示ユニットは、第j行画素ユニットにおける第2サブ画素と、第j行画素ユニットにおける第3サブ画素と、第(j+1)行画素ユニットにおける第1サブ画素と、第(j+1)行画素ユニットにおける第2サブ画素と、を含み、iは1~Mの間の自然数であり、jは1~(M-1)の間の自然数であることと、を含む、表示パネルの表示方法。
【請求項2】
各前記画素ユニットは、第1方向に配列された2b個の前記第1サブ画素と、第1方向に配列された2b個の前記第2サブ画素と、第1方向に配列された2b個の前記第3サブ画素と、を備え、bは1以上の自然数であり、各前記画素ユニットは2つのサブ画素ユニットに分割され、各サブ画素ユニットは、第1方向に配列されたb個の前記第1サブ画素と、第1方向に配列されたb個の前記第2サブ画素と、第1方向に配列されたb個の前記第3サブ画素と、を備える、請求項1に記載の表示方法。
【請求項3】
a=2であり、前記奇数表示グループに奇数行画像を表示させることは、
1≦X≦M、1≦Y≦2*Nの場合、第X行第Y列のサブ画素ユニットにおける第1サブ画素に、前記奇数行画像における第X行第Y列の第1画像画素ユニットの階調値を表示させ、第X行第Y列のサブ画素ユニットにおける第2サブ画素に、前記奇数行画像における第X行第Y列の第2画像画素ユニットの階調値を表示させ、第X行第Y列のサブ画素ユニットにおける第3サブ画素に、前記奇数行画像における第X行第Y列の第3画像画素ユニットの階調値を表示させることを含む、請求項2に記載の表示方法。
【請求項4】
a=2であり、前記偶数表示グループに偶数行画像を表示させることは、
2≦c≦M、1≦Y≦2Nの場合、第c行第Y列のサブ画素ユニットにおける第1サブ画素に、前記偶数行画像における第c-1行第Y列の第1画像画素ユニットの階調値を表示させることと、
1≦Y≦2Nの場合、第1行第Y列のサブ画素ユニットにおける第2サブ画素に、前記偶数行画像における第1行第Y列の第2画像画素ユニットの階調値のA倍を表示させ、Aは0~1の間の実数であることと、
2≦d≦(M-1)、1≦Y≦2Nの場合、第d行第Y列のサブ画素ユニットにおける第2サブ画素に、前記偶数行画像における第d行第Y列の第2画像画素ユニットの階調値のA倍と前記偶数行画像における第(d-1)行第Y列の第2画像画素ユニットの階調値の(1-A)倍との和を表示させることと、
1≦Y≦2Nの場合、第M行第Y列のサブ画素ユニットにおける第2サブ画素に、前記偶数行画像における第(M-1)行第Y列の第2画像画素ユニットの階調値の(1-A)倍を表示させることと、
1≦e≦(M-1)、1≦Y≦2Nの場合、第e行第Y列のサブ画素ユニットにおける第3サブ画素に、前記偶数行画像における第e行第Y列の第3画像画素ユニットの階調値を表示させることと、を含む、請求項2に記載の表示方法。
【請求項5】
前記偶数表示グループに偶数行画像を表示させることは、更に、
1≦Y≦2Nの場合、第1行第Y列のサブ画素ユニットにおける第1サブ画素に、0階調又は前記奇数行画像における第1行第Y列の第1画像画素ユニットの階調値を表示させることと、
1≦Y≦2Nの場合、第M行第Y列のサブ画素ユニットにおける第3サブ画素に0階調又は前記奇数行画像における第M行第Y列の第3画像画素ユニットの階調値を表示させることと、を含む、請求項4に記載の表示方法。
【請求項6】
a=2であり、前記表示方法は、更に、
複数フレームのオリジナル画像を受信し、前記オリジナル画像の解像度はM*Nであることと、
前記複数フレームのオリジナル画像における物体の運動速度を判断することと、
前記複数フレームのオリジナル画像における物体の運動速度が事前設定された第1運動速度よりも大きい場合、前記オリジナル画像を水平複製して第1中間処理画像を取得し、前記第1中間処理画像の解像度はM*2Nであり、且つ第2Z-1列の画像画素ユニットの階調値は第2Z列の画像画素ユニットの階調値と同じであり、1≦Z≦Nであり、前記M*2N個のサブ画素ユニットに、前記第1中間処理画像におけるM*2N個の画像画素ユニットの階調値を表示させることと、
前記複数フレームのオリジナル画像における物体の運動速度が事前設定された第1運動速度以下である場合、前記オリジナル画像を伸張処理して第2中間処理画像を取得し、前記第2中間処理画像の解像度は2M*2Nであり、前記第2中間処理画像を前記奇数行画像と前記偶数行画像に分割して前記表示対象画像を取得することと、を含む、請求項2に記載の表示方法。
【請求項7】
a=1であり、前記奇数表示グループに奇数行画像を表示させることは、
1≦x≦M、1≦y≦Nの場合、第x行第y列の画素ユニットにおける第1サブ画素に、前記奇数行画像における第x行第y列の第1画像画素ユニットの階調値を表示させ、第x行第y列の画素ユニットにおける第2サブ画素に、前記奇数行画像における第x行第y列の第2画像画素ユニットの階調値を表示させ、第x行第y列の画素ユニットにおける第3サブ画素に、前記奇数行画像における第x行第y列の第3画像画素ユニットの階調値を表示させることを含む、請求項1に記載の表示方法。
【請求項8】
a=1であり、前記偶数表示グループに偶数行画像を表示させることは、
2≦c≦M、1≦y≦Nの場合、第c行第y列の画素ユニットにおける第1サブ画素に、前記偶数行画像における第c-1行第y列の第1画像画素ユニットの階調値を表示させることと、
1≦y≦Nの場合、第1行第y列の画素ユニットにおける第2サブ画素に、前記偶数行画像における第1行第y列の第2画像画素ユニットの階調値のA倍を表示させ、Aは0~1の間の実数であることと、
2≦d≦(M-1)、1≦y≦Nの場合、第d行第y列の画素ユニットにおける第2サブ画素に、前記偶数行画像における第d行第y列の第2画像画素ユニットの階調値のA倍と前記偶数行画像における第(d-1)行第y列の第2画像画素ユニットの階調値の(1-A)倍との和を表示させることと、
1≦y≦Nの場合、第M行第y列の画素ユニットにおける第2サブ画素に、前記偶数行画像における第(M-1)行第y列の第2画像画素ユニットの階調値の(1-A)倍を表示させることと、
1≦e≦(M-1)、1≦y≦Nの場合、第e行第y列の画素ユニットにおける第3サブ画素に、前記偶数行画像における第e行第y列の第3画像画素ユニットの階調値を表示させることと、を含む、請求項1に記載の表示方法。
【請求項9】
前記偶数表示グループに偶数行画像を表示させることは、更に、
1≦y≦Nの場合、第1行第y列の画素ユニットにおける第1サブ画素に、0階調又は前記奇数行画像における第1行第y列の第1画像画素ユニットの階調値を表示させることと、
1≦y≦Nの場合、第M行第y列の画素ユニットにおける第3サブ画素に0階調又は前記奇数行画像における第M行第y列の第3画像画素ユニットの階調値を表示させることと、を含む、請求項8に記載の表示方法。
【請求項10】
a=1であり、前記表示方法は、更に、
複数フレームのオリジナル画像を受信し、前記オリジナル画像の解像度はM*Nであることと、
前記複数フレームのオリジナル画像における物体の運動速度を判断することと、
前記複数フレームのオリジナル画像における物体の運動速度が事前設定された第1運動速度よりも大きい場合、前記M*N個の画素ユニットに前記オリジナル画像におけるM*N個の画像画素ユニットの階調値を表示させることと、
前記複数フレームのオリジナル画像における物体の運動速度が事前設定された第1運動速度以下である場合、前記オリジナル画像を伸張処理して第3中間処理画像を取得し、前記第3中間処理画像の解像度は2M*Nであり、前記第3中間処理画像を前記奇数行画像と前記偶数行画像に分割して前記表示対象画像を取得することと、を含む、請求項1に記載の表示方法。
【請求項11】
各フレームの前記表示対象画像は、ビデオ生成側によって前記奇数行画像と前記偶数行画像に分割され、又は、ビデオ再生側によって前記奇数行画像と前記偶数行画像に分割される、請求項1に記載の表示方法。
【請求項12】
前記複数フレームの表示対象画像を取得することは、
オリジナル画像を受信し、前記オリジナル画像の解像度はM*Nであることと、
前記オリジナル画像を伸張処理して第4中間処理画像を取得し、前記第4中間処理画像の解像度は2M*(a*N)であることと、
前記第4中間処理画像を前記奇数行画像と前記偶数行画像に分割し、前記表示対象画像を取得することと、を含む、請求項1に記載の表示方法。
【請求項13】
表示パネルの表示制御装置であって、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶されプロセッサにおいて実行できるコンピュータプログラムと、を備え、前記プロセッサが前記プログラムを実行する時、請求項1~12のいずれか1項に記載の表示方法のステップが実現される、表示パネルの表示制御装置。
【請求項14】
表示装置であって、表示パネルを備え、前記表示パネルはM*N個の画素ユニットを備え、各画素ユニットは、第1方向に配列された1個以上の第1サブ画素と、第1方向に配列された1個以上の第2サブ画素と、第1方向に配列された1個以上の第3サブ画素と、を備え、前記第1サブ画素、前記第2サブ画素、及び前記第3サブ画素間は第2方向に配列され、前記第1方向と第2方向とは交差し、
前記表示装置は更に請求項13に記載の表示制御装置を備える、表示装置。
【請求項15】
コンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータ実行可能な命令が記憶され、前記コンピュータ実行可能な命令は請求項1~12のいずれか1項に記載の表示方法を実行することに用いられる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年7月21日に中国特許局に提出され、出願番号がCN202110825722.0であり、発明の名称が「表示パネルの表示方法及びその表示制御装置、表示装置」である中国特許出願の優先権を主張し、その内容は引用の方式によって本願に組み込まれていると理解されるべきである。
【0002】
本開示の実施例は表示技術の分野に関するが、これには限らず、特に、表示パネルの表示方法及びその表示制御装置、表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ディスプレイの解像度とは、ディスプレイ画面の構成画素数を指し、例えば、4Kディスプレイとは、4K(4096×2160)解像度を有するディスプレイ装置を指し、即ち、ディスプレイ画面は横方向に4096個の画素、縦方向に2160個の画素を有する。画像解像度とは、1つの画像における画素の構成数を指し、例えば、2K(2048×1080)、4K(4096×2160)、8K(7680×4320)等の解像度の画像がある。
【0004】
画像の解像度がディスプレイの解像度よりも高い場合、2つの表示方法があり、1つの方法は部分表示であり、即ち、画面にどのぐらいの画素があればどのぐらいの画素を表示し、この場合は画像の一部しか見えず、上下左右に移動して完全な内容を見ることができ、もう1つの方法は、画面内に完全な画像を表示することであり、この場合は、画像の画素が圧縮され、例えば、8K解像度の画像は、4K解像度の画面に表示するためにその画素の一部が削除され、この場合、完全な画像内容を見えるが、細部においては画素の一部が失われるため、画面の細部が損なわれ、ユーザの観覧体験に深刻な影響を与える。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下は本文が詳細に説明するテーマについての概説である。本概説は特許請求の保護範囲を制限するためのものではない。
【0006】
本開示の実施例は表示パネルの表示方法を提供し、前記表示パネルはM*N個の画素ユニットを備え、M及びNはいずれも自然数であり、各画素ユニットは、第1方向に配列された1個以上の第1サブ画素と、第1方向に配列された1個以上の第2サブ画素と、第1方向に配列された1個以上の第3サブ画素と、を備え、前記第1サブ画素、前記第2サブ画素、及び前記第3サブ画素間は第2方向に配列され、前記第1方向と第2方向とは交差し、前記表示方法は、
複数フレームの表示対象画像を取得し、隣接する2フレームの前記表示対象画像のうちの1フレームは奇数行画像であり、他の1フレームは偶数行画像であり、奇数行画像の解像度はM*(a*N)であり、偶数行画像の解像度はM*(a*N)又は(M-1)*(a*N)であり、aは1又は2であることと、
奇数表示グループに奇数行画像を表示させ、偶数表示グループに偶数行画像を表示させ、前記奇数表示グループはM*(a*N)個の奇数表示ユニットを含み、前記偶数表示グループは(M-1)*(a*N)個の偶数表示ユニットを含み、第i行奇数表示ユニットは、第i行画素ユニットにおける第1サブ画素と、第i行画素ユニットにおける第2サブ画素と、第i行画素ユニットにおける第3サブ画素と、を含み、第j行偶数表示ユニットは、第j行画素ユニットにおける第2サブ画素と、第j行画素ユニットにおける第3サブ画素と、第(j+1)行画素ユニットにおける第1サブ画素と、第(j+1)行画素ユニットにおける第2サブ画素と、を含み、iは1~Mの間の自然数であり、jは1~(M-1)の間の自然数であることと、を含む。
【0007】
本開示の実施例は更に表示パネルの表示制御装置を提供し、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶されプロセッサにおいて実行できるコンピュータプログラムと、を備え、前記プロセッサが前記プログラムを実行する時、上記いずれかの表示方法のステップが実現される。
【0008】
本開示の実施例は更に表示装置を提供し、表示パネルを備え、前記表示パネルはM*N個の画素ユニットを備え、各画素ユニットは、第1方向に配列された1個以上の第1サブ画素と、第1方向に配列された1個以上の第2サブ画素と、第1方向に配列された1個以上の第3サブ画素と、を備え、前記第1サブ画素、前記第2サブ画素、及び前記第3サブ画素間は第2方向に配列され、前記第1方向と第2方向とは交差し、前記表示装置は更に前記の表示制御装置を備える。
【0009】
添付図面及び詳しい説明を読んで理解した後、その他の態様を分かることができる。
【0010】
図面は本開示の技術案をより理解するためのものであり、且つ明細書の一部を構成し、本開示の実施例と一緒に本開示の技術案を説明することに用いられ、本開示の技術案を制限するためのものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は本開示の実施例による表示パネルの構造模式図である。
図2図2は本開示の実施例による表示パネルの裸眼3D表示原理の模式図である。
図3図3は本開示の実施例による表示パネルのサブ画素の時分割多重原理の模式図である。
図4図4は本開示の実施例による表示パネルの表示方法の模式図である。
図5図5は本開示の実施例による他の表示パネルの表示方法の模式図である。
図6図6は本開示の実施例による表示パネルの表示方法のフローチャート模式図である。
図7図7は本開示の実施例による1フレーム画像の分割方法の模式図である。
図8図8は本開示の実施例による奇数行画像の画像処理方式の模式図である。
図9図9は本開示の実施例による偶数行画像の画像処理方式の模式図である。
図10図10は本開示の実施例によるまた1つの表示パネルの表示方法の模式図である。
図11図11は本開示の実施例による別の表示パネルの表示方法のフローチャート模式図である。
図12図12は本開示の実施例によるまた1つの表示パネルの表示方法の模式図である。
図13図13は本開示の実施例によるまた1つの表示パネルの表示方法のフローチャート模式図である。
図14図14は本開示の実施例による別の表示パネルのサブ画素の時分割多重原理の模式図である。
図15図15は本開示の実施例による別の奇数行画像の画像処理方式の模式図である。
図16図16は本開示の実施例による別の偶数行画像の画像処理方式の模式図である。
図17図17は本開示の実施例による表示制御装置の構造模式図である。
図18図18は本開示の実施例による別の表示制御装置の構造模式図である。
図19図19は本開示の実施例による表示装置の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の目的、技術案及びメリットをよりはっきりさせるために、以下は図面を参照しながら、本開示の実施例を詳しく説明する。但し、実施形態は、複数の異なる形式によって実施されてもよい。当業者が容易に理解できるように、方式及び内容は本開示の主旨及びその範囲を離脱せずに様々な形式に変換されてもよい。従って、本開示は以下の実施形態に記載される内容に限定されると解釈されるべきではない。衝突しない限り、本開示における実施例及び実施例における特徴は任意に組み合わせることができる。
【0013】
図面においては、明確にするために、各構成要素のサイズ、層の厚さ又は領域が誇張表示される場合がある。従って、本開示の1つの方式は必ずしも該サイズに限定されず、図における各部品の形状及びサイズは実際の縮尺を反映するものではない。尚、図面には理想的な例が模式的に示されるが、本開示の1つの方式は図に示される形状又は数値等に限らない。
【0014】
本明細書における「第1」、「第2」、「第3」等の序数は構成要素の混同を回避するために設定されたものであり、数量の面で限定するためのものではない。
【0015】
本明細書では、便利のために、「中部」、「上」、「下」、「前」、「後」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」等の、方位又は位置関係を指示する記載が使用されることによって、構成要素の位置関係を図面を参照しながら説明されるが、それは本明細書を簡単に説明するためのものに過ぎず、指示される装置や素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位で構成及び操作されることを明示又は暗示するものではなく、従って本開示に対する制限と理解されるべきではない。構成要素の位置関係は各構成要素を説明する方向によって適切に変更される。従って、明細書に記載される用語に制限されず、状況に応じて適切に置き換えることができる。
【0016】
本明細書では、特に明確な規定や限定がない限り、用語「取り付け」、「接続」は広い意味で理解されるべきである。例えば、固定的に接続されること、又は取り外し可能に接続されること、又は一体的に接続されることであってもよく、機械的接続又は電気的接続であってもよく、直接接続、又は中間部材を介した間接接続、又は2つの素子内部の連通であってもよい。当業者にとって、具体的な状況によって上記用語の本開示での具体的な意味を理解することができる。
【0017】
本明細書では、「平行」とは、2本の直線のなす角度が-10°以上且つ10°以下である状態を指し、従って該角度が-5°以上且つ5°以下である状態も含む。尚、「垂直」とは、2本の直線のなす角度が80°以上且つ100°以下である状態を指し、従って、85°以上且つ95°以下の角度の状態も含む。
【0018】
本開示の実施例は表示パネルの表示方法を提供し、該表示パネルはM*N個の画素ユニットを備え、各画素ユニットは、第1方向に配列された1個以上の第1サブ画素と、第1方向に配列された1個以上の第2サブ画素と、第1方向に配列された1個以上の第3サブ画素と、を備え、第1サブ画素、第2サブ画素、及び第3サブ画素間は第2方向に配列され、第1方向と第2方向とは交差し、該表示方法は、
複数フレームの表示対象画像を取得し、隣接する2フレームの表示対象画像のうちの1フレームは奇数行画像であり、他の1フレームは偶数行画像であり、奇数行画像の解像度はM*(a*N)であり、偶数行画像の解像度はM*(a*N)又は(M-1)*(a*N)であり、aは1又は2であることと、
奇数表示グループに奇数行画像を表示させ、偶数表示グループに偶数行画像を表示させ、奇数表示グループはM*(a*N)個の奇数表示ユニットを含み、偶数表示グループは(M-1)*(a*N)個の偶数表示ユニットを含み、第i行奇数表示ユニットは、第i行画素ユニットにおける第1サブ画素と、第i行画素ユニットにおける第2サブ画素と、第i行画素ユニットにおける第3サブ画素と、を含み、第j行偶数表示ユニットは、第j行画素ユニットにおける第2サブ画素と、第j行画素ユニットにおける第3サブ画素と、第(j+1)行画素ユニットにおける第1サブ画素と、第(j+1)行画素ユニットにおける第2サブ画素と、を含み、iは1~Mの間の自然数であり、jは1~(M-1)の間の自然数であることと、を含む。
【0019】
本開示の実施例の表示パネルの表示方法は、表示パネルにおける画素ユニットを奇数表示グループと偶数表示グループに分割し、奇数表示グループに奇数行画像を表示させ、偶数表示グループに偶数行画像を表示させることによって、サブ画素の時分割多重を実現し、それによって表示パネルの解像度の表示効果が高められ、表示パネルにより鮮明でより豊かな詳細の画像を表示させることができる。
【0020】
図1は本開示の例示的な実施例による表示パネルの構造模式図である。該表示パネル10はM*N個の画素ユニットPを備えてもよく、各画素ユニットPは、第1方向D1に配列された1個以上の第1サブ画素P1と、第1方向D1に配列された1個以上の第2サブ画素P2と、第1方向に配列された1個以上の第3サブ画素P3と、を備え、第1サブ画素P1、第2サブ画素P2、及び第3サブ画素P3間は第2方向D2に配列され、第1方向D1と第2方向D2とは交差する。
【0021】
幾つかの例示的な実施形態では、第1サブ画素P1は赤色光線を出射する赤色サブ画素(R)であってもよく、第2サブ画素P2は緑色光線を出射する緑色サブ画素(G)であってもよく、第3サブ画素P3は青色光線を出射する青色サブ画素(B)であってもよい。他の幾つかの例示的な実施形態では、第1サブ画素P1、第2サブ画素P2、及び第3サブ画素P3は他の色のサブ画素であってもよく、又は、各画素ユニットの備える異なる色のサブ画素の個数は3個を超えてもよく、例えば、4つの異なる色のサブ画素であってもよく、本開示はこれについて限定しない。
【0022】
例示的な実施形態では、サブ画素の形状は、矩形、菱形、五角形、又は六角形等の形状であってもよい。
【0023】
幾つかの例示的な実施形態では、第1サブ画素P1、第2サブ画素P2、及び第3サブ画素P3の3つのサブ画素は、垂直並列方式で配列されて、RGB画素配列を形成してもよい。他の幾つかの例示的な実施形態では、複数のサブ画素は正方形(Square)、ダイヤモンド形(Diamond)、又は水平並列等の方式で配列されてもよく、本開示はこれについて限定しない。
【0024】
幾つかの例示的な実施形態では、第1方向D1は表示領域における走査信号線の延伸方向(行方向)であってもよく、第2方向D2は表示領域におけるデータ線の延伸方向(列方向)であってもよく、第1方向D1と第2方向D2とは交差し、例示的には、第1方向D1と第2方向D2とは互いに垂直であってもよい。
【0025】
3D表示は近年徐々に普及しており、3D表示技術の主な原理は、観覧者の左眼と右眼にそれぞれ異なる画像を受信させることであり、左眼と右眼の2種類の画像は人間の脳で分析されそして重なり合い、それによって観覧者は画像画面の階層感を感知し、更に立体感が生じる。裸眼3D表示技術は3D表示技術の研究の焦点である。
【0026】
裸眼3D表示技術は、主に、ホログラフィック3D表示技術、立体3D表示技術、自由立体3D表示技術等を含む。その中で、自由立体3D表示技術は、動的、カラー、そして大視野角の3D表示効果を得ることができるため、最も早く商業化推進が可能な裸眼3D表示技術とされてきた。自由立体3D表示技術には、幾何光学に基づく裸眼3D表示技術、例えば、カラムレンズアレイ技術、視差バリア技術、マイクロレンズアレイ技術等が含まれる。このような技術は主に光線の直線伝播、反射、屈折等の原理に基づいて、構造の設計によって、表示パネルにおける各画素の出射方向を変えて、各画角画像を異なる視点位置に投射して、人間の左右の目に異なる画角画像を見させて、立体視感を形成する、ということである。
【0027】
現在、裸眼3D表示には通常、多視点(Multi View)技術が採用され、即ち、ユーザが複数の位置でいずれも3D表示画面を見ることができるように、複数の視点を設定する。図2に示すように、表示パネル10の前には垂直に配置された光学格子構造20が設けられ、表示パネル10は4つの視点画像(1、2、3、4)を表示することに用いられ、観覧者は3D画像を複数の位置で見え、より大きな観覧自由度を観覧者に提供することができる。
【0028】
本開示の実施例の表示パネルは、通常では横方向に配列されるRGB画素を、縦方向に配列されるRGB画素に変更し、同時に、各画素ユニットは行方向においていずれも個別に制御可能な複数の同色表示サブ画素を有する(図1に示すように、各画素ユニットは行方向において個別に制御可能な4個の同色表示サブ画素を有する。実際には16個以上有してもよく、例示的に、各画素ユニットPにおける同色表示サブ画素の個数は偶数個であってもよい)。該表示配列の利点は、垂直配列の光学格子構造を貼り合わせることにより、M*N解像度の裸眼3D多視点表示を達成できる(4個の同色表示サブ画素は即ち4視点表示を実現し、16個の同色表示サブ画素は即ち16視点表示を実現する)ことであり、ここで、Mは画素ユニットの行数であり、Nは画素ユニットの列数である。同時に電圧制御回路により光学格子構造の光学特性を制御し、2Dと3D表示モードを切り替えることができる。2D表示が必要な場合は、各画素ユニットPに2D画面を表示させることができ、この場合、同一画素ユニットP内の複数の同色表示サブ画素にいずれも同じ階調値が入力され、そうすると、観覧者は該2D画面を見え、解像度はM*Nである。
【0029】
画像解像度とは、1つの画像における画素の構成数を指し、例えば、2K(2048×1080)、4K(4096×2160)、8K(7680×4320)等の解像度の画像がある。現在の画像の解像度が通常大きいため、表示パネルの解像度が画像の解像度よりも低い場合が多い。
【0030】
画像の解像度がディスプレイの解像度よりも高い場合、2つの表示方法があり、1つの方法は部分表示であり、即ち、画面にどのぐらいの画素があればどのぐらいの画素を表示し、この場合は画像の一部しか見えず、上下左右に移動して完全な内容を見ることができ、もう1つの方法は、画面内に完全な画像を表示することであり、この場合は、画像の画素が圧縮され、例えば、8K解像度の画像は、4K解像度の画面に表示するためにその画素の一部が削除され、この場合、完全な画像内容を見えるが、細部においては画素の一部が失われるため、画面の細部が損なわれ、ユーザの観覧体験に深刻な影響を与える。
【0031】
本開示の実施例は表示パネルの表示方法を提供し、図3に示すように、該表示パネルはM*N個の画素ユニットPを備え、各画素ユニットPは、第1方向D1に配列された複数の第1サブ画素P1と、第1方向D1に配列された複数の第2サブ画素P2と、第1方向D1に配列された複数の第3サブ画素P3と、を備え、第1サブ画素P1、第2サブ画素P2、及び第3サブ画素P3間は第2方向D2に配列され、第1方向D1と第2方向D2とは交差し、該表示方法は、
複数フレームの表示対象画像を取得し、隣接する2フレームの表示対象画像のうちの1フレームは奇数行画像であり、他の1フレームは偶数行画像であり、奇数行画像の解像度はM*2Nであり、偶数行画像の解像度はM*2N又は(M-1)*2Nであることと、
奇数表示グループに奇数行画像を表示させ、偶数表示グループに偶数行画像を表示させ、該奇数表示グループはM*2N個の奇数表示ユニットを含み、該偶数表示グループは(M-1)*2N個の偶数表示ユニットを含み、第i行奇数表示ユニットは、第i行画素ユニットにおける第1サブ画素と、第i行画素ユニットにおける第2サブ画素と、第i行画素ユニットにおける第3サブ画素と、を備え、第j行偶数表示ユニットは、第j行画素ユニットにおける第2サブ画素と、第j行画素ユニットにおける第3サブ画素と、第(j+1)行画素ユニットにおける第1サブ画素と、第(j+1)行画素ユニットにおける第2サブ画素と、を備え、iは1~Mの間の自然数であり、jは1~(M-1)の間の自然数であることと、を含む。
【0032】
本開示の実施例による表示パネルの表示方法は、本来の解像度がM*Nである表示パネルについて、垂直方向では2Nの解像度に分割し、即ち、本来の1つの画素ユニットを2つに分割してそれぞれ個別に制御し、水平方向では2フレーム多重の方式を採用し、そのうちの1フレームは第2サブ画素を画素の重心としてM解像度を構築し、他の1フレームは第3サブ画素及び第1サブ画素を画素の重心として(M-1)解像度を構築し、2フレームを交互に表示して(2M-1)解像度の表示を構築し、これにより画像表示解像度を強化し、2D表示モードでの解像度向上を実現する。
【0033】
該表示方法は、アルゴリズムIP(Intellectual property)モジュールとして表示パネルの駆動チップに集積されてもよく、入力された画像のデータを処理することにより、2M*2Nの高解像度画像を2フレームのM*2Nの画像に分割して交互に表示し、解像度の向上を実現する。一方、2フレーム表示を1フレームに融合する効果のため、実際の表示周波数はディスプレイ表示周波数の半分であり、従ってディスプレイの周波数は高いほど良く、低リフレッシュレートの表示パネルでは2フレーム表示のジッタが発生し、現在のディスプレイ技術では一般的に120Hzリフレッシュレートを達成することができ、本開示の実施例の表示方法を利用すると、リフレッシュレートは60Hzに達することができ、比較的に良い視覚効果を得ることもできる。
【0034】
幾つかの例示的な実施例では、各フレームの表示対象画像は、ビデオ生成側によって奇数行画像と偶数行画像に分割され、又は、ビデオ再生側によって奇数行画像と偶数行画像に分割される。
【0035】
図4に示すように、各フレームの表示対象画像がビデオ生成側によって奇数行画像と偶数行画像に分割されると、ビデオ生成側のシステムは、1フレームの高解像度(2M*2N)の画像を奇数行画像及び偶数行画像の2フレーム画像に分割し(通常はグラフィックスプロセッサ(GPU、graphics processing unit)が奇数行・偶数行データ抽出の要求に従って処理する)、そして表示パネルに伝送する。これにより、各フレームの2M*2N画像はいずれも2フレームのM*2N解像度の画像に分割され、そしてF1及びF2の2フレームによって表示パネルに伝送されることができ、これはこの規則で繰り返される。この場合、表示パネルは、キャッシュに1行分の表示データを事前に記憶させる必要がある。
【0036】
図5に示すように、各フレームの表示対象画像がビデオ再生側によって奇数行画像と偶数行画像に分割される場合、ビデオ生成側のシステムはシステムの伝送する画像の形状を変更する必要はなく、直接に表示パネル側においてビデオ生成側のシステムから伝送されてきた画像を分割し、この際、表示パネルは事前に半分のフレームデータをキャッシュに記憶させる必要があり(表示対象画像が8K画像である場合、表示パネルは4K画像データをキャッシュする必要がある)、表示パネルの駆動チップの記憶リソースをより占有する。
【0037】
図6に示すように、ビデオ生成側は解像度が2M*2Nの画像を生成し、それからビデオ生成側又はビデオ再生側によって奇数行画像と偶数行画像に分割し、奇数表示グループに奇数行画像を1行ずつ表示させ、偶数表示グループに偶数行画像を表示させる。
【0038】
画像分割の方法は、図7に示すように、行番号に従って奇数行・偶数行の分割を行うことであり、ここで、奇数行画像データは奇数行画像を構成し、偶数行画像データは偶数行画像を構成し、奇数行画像及び偶数行画像は逐次に表示パネルに伝送され、偶数行表示グループが偶数行画像を表示する際に1行分のデータが落とされるため、オリジナル画像の最後の行は伝送されなくてもよく、即ち、偶数行画像(F2フレーム)は奇数行画像(F1フレーム)よりもデータが1行分少なく伝送される。
【0039】
幾つかの例示的な実施例では、各画素ユニットは、第1方向に配列された2b個の第1サブ画素と、第1方向に配列された2b個の第2サブ画素と、第1方向に配列された2b個の第3サブ画素と、を備え、bは1以上の自然数であり、各画素ユニットは2つのサブ画素ユニットに分割され、各サブ画素ユニットは、第1方向に配列されたb個の第1サブ画素と、第1方向に配列されたb個の第2サブ画素と、第1方向に配列されたb個の第3サブ画素と、を備える。例示的には、図3に示すように、b=2である。
【0040】
幾つかの例示的な実施例では、奇数表示グループに奇数行画像を表示させることは、
1≦X≦M、1≦Y≦2Nの場合、第X行第Y列のサブ画素ユニットにおける第1サブ画素に、奇数行画像における第X行第Y列の第1画像画素ユニットの階調値を表示させ、第X行第Y列のサブ画素ユニットにおける第2サブ画素に、奇数行画像における第X行第Y列の第2画像画素ユニットの階調値を表示させ、第X行第Y列のサブ画素ユニットにおける第3サブ画素に、奇数行画像における第X行第Y列の第3画像画素ユニットの階調値を表示させることを含む。
【0041】
本実施例では、F1フレームの画像であれば、図8のようにM*2N解像度の画像表示が行われる。ここで、入力されるF1フレームの画像における「00」画素RGBは、表示画像における、第2サブ画素「00」を中心とするRGB画素にそれぞれ対応する。図8に示すように、左側の入力画像の各矩形ボックスは、入力されるRGB画素データを表し、右側の表示画像における各太字黒色の矩形ボックスは1つの奇数表示ユニットに対応し、ここで、第i行における1つの奇数表示ユニットは、第i行画素ユニットにおけるb個の第1サブ画素と、第i行画素ユニットにおけるb個の第2サブ画素と、第i行画素ユニットにおけるb個の第3サブ画素と、を備え、iは1~Mの間の自然数であり、各奇数表示ユニットにおける幾つかの同じ色のサブ画素は、同じ表示階調値が与えられる。入力データから表示画素への値割り当ては、1対1で対応するという方式を取り、以下の式を参照する。
【0042】
表示R(X、Y)(1-b)=入力R(X、Y)であり、表示G(X、Y)(1-b)=入力G(X、Y)であり、表示B(X、Y)(1-b)=入力B(X、Y)であり、ここで、X=1~M、Y=1~2Nである。
【0043】
幾つかの例示的な実施例では、偶数表示グループに偶数行画像を表示させることは、
2≦c≦M、1≦Y≦2Nの場合、第c行第Y列のサブ画素ユニットにおける第1サブ画素に、偶数行画像における第c-1行第Y列の第1画像画素ユニットの階調値を表示させることと、
1≦Y≦2Nの場合、第1行第Y列のサブ画素ユニットにおける第2サブ画素に、偶数行画像における第1行第Y列の第2画像画素ユニットの階調値のA倍を表示させ、Aは0~1の間の実数であることと、
2≦d≦(M-1)、1≦Y≦2Nの場合、第d行第Y列のサブ画素ユニットにおける第2サブ画素に、偶数行画像における第d行第Y列の第2画像画素ユニットの階調値のA倍と偶数行画像における第(d-1)行第Y列の第2画像画素ユニットの階調値の(1-A)倍との和を表示させることと、
1≦Y≦2Nの場合、第M行第Y列のサブ画素ユニットにおける第2サブ画素に、偶数行画像における第(M-1)行第Y列の第2画像画素ユニットの階調値の(1-A)倍を表示させることと、
1≦e≦(M-1)、1≦Y≦2Nの場合、第e行第Y列のサブ画素ユニットにおける第3サブ画素に、偶数行画像における第e行第Y列の第3画像画素ユニットの階調値を表示させることと、を含む。
【0044】
幾つかの例示的な実施例では、偶数表示グループに偶数行画像を表示させることは、更に、
1≦Y≦2Nの場合、第1行第Y列のサブ画素ユニットにおける第1サブ画素に、0階調又は奇数行画像における第1行第Y列の第1画像画素ユニットの階調値を表示させることと、
1≦Y≦2Nの場合、第M行第Y列のサブ画素ユニットにおける第3サブ画素に0階調又は奇数行画像における第M行第Y列の第3画像画素ユニットの階調値を表示させることと、を含む。
【0045】
幾つかの例示的な実施例では、A=0.5である。
【0046】
本実施例では、F2フレームの画像であれば、図9のように(M-1)*2N解像度の画像表示が行われる。図9に示すように、左側の入力画像の各矩形ボックスは、入力されるRGB画素データを表し、右側の表示画像における各太字黒色の矩形ボックスは1つの偶数表示ユニットに対応し、ここで、第j行における1つの偶数表示ユニットは、第j行画素ユニットにおけるb個の第2サブ画素と、第j行画素ユニットにおけるb個の第3サブ画素と、第(j+1)行画素ユニットにおけるb個の第1サブ画素と、第(j+1)行画素ユニットにおけるb個の第2サブ画素と、を備え、jは1~(M-1)の間の自然数であり、それぞれ第j行及び第j+1行に位置する隣接する2つの偶数表示ユニットは、第(j+1)行の画素ユニットにおけるb個の第2サブ画素を共有する必要があり、各偶数表示ユニットにおける幾つかの同じ色のサブ画素は、同じ表示階調値を与える。入力データから表示画素への値割り当ては、以下の(1)~(3)のステップを参照できる(第1サブ画素は赤色サブ画素、第2サブ画素は緑色サブ画素、第3サブ画素は青色サブ画素であると仮定する)。
(1)最初行の赤色サブ画素を特殊処理し、いずれも0にするか、又は、F1フレームにおける値と同じにしてもよい(この場合、F1フレームにおける1行分のデータをF2フレーム用として記憶してもよい)。
【0047】
表示R(1,Y)(1-b)=0であり、又は、表示R(1,Y)(1-b)(F2)=表示R(1,Y)(1-b)(F1)であり、1≦Y≦2Nである。
【0048】
最初行でない赤色サブ画素のデータ処理は、次の式に従って行われる。
表示R(c,Y)(1-b)=入力R(c-1,Y)であり、2≦c≦Mである。
【0049】
(2)緑色サブ画素の処理では、表示の「10」Gサブ画素は入力の「10」Gサブ画素をG1とG2の2つのサブ画素に分割し、そのうち、「10」G1サブ画素は表示の「10」Gサブ画素において表示され、G2はキャッシュ(linebuffer)に記憶され、「30」画素が分割された後にそれに加算して「30」Gに割り当てられ、そして「30」に対応するG2もまた記憶され、「50」Gが分割された後に加算されて値割り当てられる、等々である。分割のアルゴリズムは元のG画素値を直接2で割ることができる。以下の式を参照できる。
最初行Gでは、表示G(1,Y)(1-b)=A*入力G(1,Y)であり、
他の行Gでは、表示G(d,Y)(1-b)=A*入力G(d,Y)+(1-A)*入力G(d-1,Y)であり、2≦d≦(M-1)であり、
末尾行Gでは、表示G(M,Y)(1-b)=(1-A)*入力G(M-1,Y)であり、
ここで、Aは0~1の間の任意の値に設定されてもよく、例示的に、A=0.5である。
【0050】
(3)末尾行でない青色サブ画素のデータ処理は、次の式に従う。
表示B(e,Y)(1-b)=入力B(e,Y)であり、1≦e≦(M-1)である。
【0051】
末尾行の青色サブ画素を特殊処理し、いずれも0にするか、又は、F1フレームにおける値と同じにしてもよい(F1フレームにおける1行分のデータをF2フレーム用として記憶する)。
【0052】
表示B(M,Y)(1-b)=0であり、又は、表示B(M,Y)(1-b)(F2)=表示B(M,Y)(1-b)(F1)である。
【0053】
幾つかの例示的な実施例では、複数フレームの表示対象画像を取得することは、
オリジナル画像を受信し、オリジナル画像の解像度はM*Nであることと、
該オリジナル画像を伸張処理して第4中間処理画像を取得し、該第4中間処理画像の解像度は2M*2Nであることと、
第4中間処理画像を奇数行画像と偶数行画像に分割し、表示対象画像を取得することと、を含む。
【0054】
本実施例では、図10及び図11に示すように、表示パネルの駆動チップ側においてビデオ生成側から入力された低解像度画像(解像度はM*N)を先にサイズ拡大処理する必要があり、通常ではバイキュービック補間等の補間アルゴリズムで処理して高解像度の画像(解像度は2M*2N)を取得することができ、その後、取得された高解像度画像を更に上記の表示方法により奇数行画像と偶数行画像に分割し、そして上記の表示方法で表示する。この場合、表示パネルはキャッシュにおいて1/4のフレームデータを事前に記憶しておく必要がある(表示対象画像が8K画像である場合、表示パネルは2K画像データをキャッシュする必要がある)。
【0055】
幾つかの例示的な実施例では、該表示方法は、更に、
複数フレームのオリジナル画像を受信し、該オリジナル画像の解像度はM*Nであることと、
複数フレームのオリジナル画像における物体の運動速度を判断することと、
複数フレームのオリジナル画像における物体の運動速度が事前設定された第1運動速度よりも大きい場合、オリジナル画像を水平複製して第1中間処理画像を取得し、第1中間処理画像の解像度はM*2Nであり、且つ第2Z-1列の画像画素ユニットの階調値は第2Z列の画像画素ユニットの階調値と同じであり、1≦Z≦Nであり、M*2N個のサブ画素ユニットに、該第1中間処理画像におけるM*2N個の画像画素ユニットの階調値を表示させることと、
複数フレームのオリジナル画像における物体の運動速度が事前設定された第1運動速度以下である場合、オリジナル画像を伸張処理して第2中間処理画像を取得し、第2中間処理画像の解像度は2M*2Nであり、第2中間処理画像を奇数行画像と偶数行画像に分割して表示対象画像を取得し、前述の実施例の表示方法に従って該表示対象画像を表示することと、を含む。
【0056】
本実施例では、図12及び図13に示すように、システムにより伝送された解像度がM*Nの画像について、多重化(MUX)モジュール又は表示パネル内の駆動チップによって判断して後続処理を選択してもよく、システムにより伝送された画像における物体の運動が遅く、静止画像に近い場合は、前述の表示方法を用いてそれに対して伸張処理を行い、第2中間処理画像を取得し、該第2中間処理画像の解像度は2M*2Nであり、第2中間処理画像を奇数行画像と偶数行画像に分割して表示対象画像を取得し、そして上記の表示方法に従って表示し、システムにより伝送された画像の各フレーム間の差異が大きい場合は、縦方向2倍複製という方式のみを採用して元の縦方向の解像度を維持し、そして横方向の解像度を上げる必要はない。このような手段によって、動的画像の高リフレッシュレート、静的画像の高解像度の効果を実現することができ、より人間の目の特性に合うことができる。
【0057】
本開示の実施例は更に表示パネルの表示方法を提供し、図14に示すように、該表示パネルはM*N個の画素ユニットPを備え、各画素ユニットPは、1個の第1サブ画素P1と、1個の第2サブ画素P2と、1個の第3サブ画素P3と、を備え、第1サブ画素P1、第2サブ画素P2、及び第3サブ画素P3間は第2方向D2に配列され、該表示方法は、
複数フレームの表示対象画像を取得し、隣接する2フレームの表示対象画像のうちの1フレームは奇数行画像であり、他の1フレームは偶数行画像であり、奇数行画像の解像度はM*Nであり、偶数行画像の解像度はM*N又は(M-1)*Nであることと、
奇数表示グループに奇数行画像を表示させ、偶数表示グループに偶数行画像を表示させ、該奇数表示グループはM*N個の奇数表示ユニットを含み、該偶数表示グループは(M-1)*N個の偶数表示ユニットを含み、第i行奇数表示ユニットは、第i行画素ユニットにおける第1サブ画素P1と、第i行画素ユニットにおける第2サブ画素P2と、第i行画素ユニットにおける第3サブ画素P3と、を備え、第j行偶数表示ユニットは、第j行画素ユニットにおける第2サブ画素P2と、第j行画素ユニットにおける第3サブ画素P3と、第(j+1)行画素ユニットにおける第1サブ画素P1と、第(j+1)行画素ユニットにおける第2サブ画素P2と、を備え、iは1~Mの間の自然数であり、jは1~(M-1)の間の自然数であることと、を含む。
【0058】
本開示の実施例による表示パネルの表示方法は、本来の解像度がM*Nである表示パネルについて、水平方向では2フレーム多重の方式を採用し、そのうちの1フレームは第2サブ画素を画素の重心としてM解像度を構築し、他の1フレームは第3サブ画素及び第1サブ画素を画素の重心として(M-1)解像度を構築し、2フレームを交互に表示して(2M-1)解像度の表示を構築し、これにより画像表示解像度を強化し、2D表示モードでの解像度向上を実現する。
【0059】
該表示方法は、アルゴリズムIP(Intellectual property)モジュールとして表示パネルの駆動チップに集積されてもよく、入力された画像のデータを処理することにより、2M*Nの高解像度画像を2フレームのM*Nの画像に分割して交互に表示し、解像度の向上を実現する。一方、2フレーム表示を1フレームに融合する効果のため、実際の表示周波数はディスプレイ表示周波数の半分であり、従ってディスプレイの周波数は高いほど良く、低リフレッシュレートの表示パネルでは2フレーム表示のジッタが発生し、現在のディスプレイ技術では一般的に120Hzリフレッシュレートを達成することができ、本開示の実施例の表示方法を利用すると、リフレッシュレートは60Hzに達することができ、比較的に良い視覚効果を得ることもできる。
【0060】
幾つかの例示的な実施例では、各フレームの表示対象画像は、ビデオ生成側によって奇数行画像と偶数行画像に分割され、又は、ビデオ再生側によって奇数行画像と偶数行画像に分割される。
【0061】
各フレームの表示対象画像がビデオ生成側によって奇数行画像と偶数行画像に分割されると、ビデオ生成側のシステムは、1フレームの高解像度2M*Nの画像を奇数行画像及び偶数行画像の2フレーム画像に分割し(通常はGPUが奇数行・偶数行データ抽出の要求に従って処理する)、そして表示パネルに伝送する。これにより、各フレームの2M*N画像はいずれも2フレームのM*N解像度の画像に分割され、そしてF1及びF2の2フレームによって表示パネルに伝送されることができ、これはこの規則で繰り返される。この場合、表示パネルは、キャッシュに1行分の表示データを事前に記憶させる必要がある。
【0062】
各フレームの表示対象画像がビデオ再生側によって奇数行画像と偶数行画像に分割される場合、ビデオ生成側のシステムはシステムの伝送する画像の形状を変更する必要はなく、直接に表示パネル側においてビデオ生成側のシステムから伝送されてきた画像を分割し、この際、表示パネルは事前に半分のフレームデータをキャッシュに記憶させる必要があり(表示対象画像が8K画像である場合、表示パネルは4K画像データをキャッシュする必要がある)、表示パネルの駆動チップの記憶リソースをより占有する。
【0063】
本実施例では、ビデオ生成側は解像度が2M*Nの画像を生成し、それからビデオ生成側又はビデオ再生側によって奇数行画像と偶数行画像に分割し、奇数表示グループに奇数行画像を1行ずつ表示させ、偶数表示グループに偶数行画像を表示させる。
【0064】
画像分割の際は、行番号に従って奇数行・偶数行の分割を行い、ここで、奇数行画像データは奇数行画像を構成し、偶数行画像データは偶数行画像を構成し、奇数行画像及び偶数行画像は逐次に表示パネルに伝送され、偶数行表示グループが偶数行画像を表示する際に1行分のデータが落とされるため、オリジナル画像の最後の行は伝送されなくてもよく、即ち、偶数行画像(F2フレーム)は奇数行画像(F1フレーム)よりもデータが1行分少なく伝送される。
【0065】
幾つかの例示的な実施例では、奇数表示グループに奇数行画像を表示させることは、
1≦x≦M、1≦y≦Nの場合、第x行第y列の画素ユニットにおける第1サブ画素に、前記奇数行画像における第x行第y列の第1画像画素ユニットの階調値を表示させ、第x行第y列の画素ユニットにおける第2サブ画素に、前記奇数行画像における第x行第y列の第2画像画素ユニットの階調値を表示させ、第x行第y列の画素ユニットにおける第3サブ画素に、前記奇数行画像における第x行第y列の第3画像画素ユニットの階調値を表示させることを含む。
【0066】
本実施例では、F1フレームの画像であれば、図15のようにM*N解像度の画像表示が行われる。ここで、入力されるF1フレームの画像における「00」画素RGBは、表示画像における、第2サブ画素「00」を中心とするRGB画素にそれぞれ対応する。図15に示すように、左側の入力画像の各矩形ボックスは、入力されるRGB画素データを表し、右側の表示画像における各太字黒色の矩形ボックスは1つの奇数表示ユニットに対応し、ここで、第i行における1つの奇数表示ユニットは、第i行画素ユニットにおける1個の第1サブ画素と、第i行画素ユニットにおける1個の第2サブ画素と、第i行画素ユニットにおける1個の第3サブ画素と、を備え、iは1~Mの間の自然数である。入力データから表示画素への値割り当ては、1対1で対応するという方式を取り、以下の式を参照する。
【0067】
表示R(x、y)=入力R(x、y)であり、表示G(x、y)=入力G(x、y)であり、表示B(x、y)=入力B(x、y)であり、ここで、x=1~M、y=1~Nである。
【0068】
幾つかの例示的な実施例では、偶数表示グループに偶数行画像を表示させることは、
2≦c≦M、1≦y≦Nの場合、第c行第y列の画素ユニットにおける第1サブ画素に、前記偶数行画像における第c-1行第y列の第1画像画素ユニットの階調値を表示させることと、
1≦y≦Nの場合、第1行第y列の画素ユニットにおける第2サブ画素に、前記偶数行画像における第1行第y列の第2画像画素ユニットの階調値のA倍を表示させ、Aは0~1の間の実数であることと、
2≦d≦(M-1)、1≦y≦Nの場合、第d行第y列の画素ユニットにおける第2サブ画素に、前記偶数行画像における第d行第y列の第2画像画素ユニットの階調値のA倍と前記偶数行画像における第(d-1)行第y列の第2画像画素ユニットの階調値の(1-A)倍との和を表示させることと、
1≦y≦Nの場合、第M行第y列の画素ユニットにおける第2サブ画素に、前記偶数行画像における第(M-1)行第y列の第2画像画素ユニットの階調値の(1-A)倍を表示させることと、
1≦e≦(M-1)、1≦y≦Nの場合、第e行第y列の画素ユニットにおける第3サブ画素に、前記偶数行画像における第e行第y列の第3画像画素ユニットの階調値を表示させることと、を含む。
【0069】
幾つかの例示的な実施例では、偶数表示グループに偶数行画像を表示させることは、更に、
1≦y≦Nの場合、第1行第y列の画素ユニットにおける第1サブ画素に、0階調又は前記奇数行画像における第1行第y列の第1画像画素ユニットの階調値を表示させることと、
1≦y≦Nの場合、第M行第y列の画素ユニットにおける第3サブ画素に0階調又は前記奇数行画像における第M行第y列の第3画像画素ユニットの階調値を表示させることと、を含む。
【0070】
本実施例では、F2フレームの画像であれば、図16のように(M-1)*N解像度の画像表示が行われる。図16に示すように、左側の入力画像の各矩形ボックスは、入力されるRGB画素データを表し、右側の表示画像における各太字黒色の矩形ボックスは1つの偶数表示ユニットに対応し、ここで、第j行における1つの偶数表示ユニットは、第j行画素ユニットにおける1個の第2サブ画素と、第j行画素ユニットにおける1個の第3サブ画素と、第(j+1)行画素ユニットにおける1個の第1サブ画素と、第(j+1)行画素ユニットにおける1個の第2サブ画素と、を備え、jは1~(M-1)の間の自然数であり、それぞれ第j行及び第j+1行に位置する隣接する2つの偶数表示ユニットは、第(j+1)行の画素ユニットにおける1個の第2サブ画素を共有する必要がある。入力データから表示画素への値割り当ては、以下の(1)~(3)のステップを参照できる(第1サブ画素は赤色サブ画素、第2サブ画素は緑色サブ画素、第3サブ画素は青色サブ画素であると仮定する)。
(1)最初行の赤色サブ画素を特殊処理し、いずれも0にするか、又は、F1フレームにおける値と同じにしてもよい(この場合、F1フレームにおける1行分のデータをF2フレーム用として記憶してもよい)。
【0071】
表示R(1,y)=0であり、又は、表示R(1,y)(F2)=表示R(1,y)(F1)であり、1≦y≦Nである。
【0072】
最初行でない赤色サブ画素のデータ処理は、次の式に従って行われる。
表示R(c,y)=入力R(c-1,y)であり、2≦c≦Mである。
【0073】
(2)緑色サブ画素の処理では、表示の「10」Gサブ画素は入力の「10」Gサブ画素をG1とG2の2つのサブ画素に分割し、そのうち、「10」G1サブ画素は表示の「10」Gサブ画素において表示され、G2はキャッシュ(linebuffer)に記憶され、「30」画素が分割された後にそれに加算して「30」Gに割り当てられ、そして「30」に対応するG2もまた記憶され、「50」Gが分割された後に加算されて値割り当てられる、等々である。例示的に、分割のアルゴリズムは元のG画素値を直接2で割ることができる。以下の式を参照できる。
最初行Gでは、表示G(1,y)=A*入力G(1,y)であり、
他の行Gでは、表示G(d,y)=A*入力G(d,y)+(1-A)*入力G(d-1,y)であり、2≦d≦(M-1)であり、
末尾行Gでは、表示G(M,y)=(1-A)*入力G(M-1,y)であり、
ここで、Aは0~1の間の任意の値に設定されてもよく、例示的に、A=0.5である。
【0074】
(3)末尾行でない青色サブ画素のデータ処理は、次の式に従う。
表示B(e,y)=入力B(e,y)であり、1≦e≦(M-1)である。
【0075】
末尾行の青色サブ画素を特殊処理し、いずれも0にするか、又は、F1フレームにおける値と同じにしてもよい(F1フレームにおける1行分のデータをF2フレーム用として記憶する)。
【0076】
表示B(M,y)=0であり、又は、表示B(M,y)(F2)=表示B(M,y)(F1)である。
【0077】
幾つかの例示的な実施例では、複数フレームの表示対象画像を取得することは、
オリジナル画像を受信し、オリジナル画像の解像度はM*Nであることと、
該オリジナル画像を伸張処理して第4中間処理画像を取得し、該第4中間処理画像の解像度は2M*Nであることと、
第4中間処理画像を奇数行画像と偶数行画像に分割し、表示対象画像を取得することと、を含む。
【0078】
本実施例では、表示パネルの駆動チップ側においてビデオ生成側から入力された低解像度画像(M*N)を先にサイズ拡大処理する必要があり、通常ではバイキュービック補間等の補間アルゴリズムで処理して高解像度の画像(解像度は2M*N)を取得することができ、その後、取得された高解像度画像を更に上記の表示方法により奇数行画像と偶数行画像に分割し、そして上記の表示方法で表示する。この場合、表示パネルはキャッシュにおいて1/4のフレームデータを事前に記憶しておく必要がある(表示対象画像が8K画像である場合、表示パネルは2K画像データをキャッシュする必要がある)。
【0079】
幾つかの例示的な実施例では、該表示方法は、更に、
複数フレームのオリジナル画像を受信し、該オリジナル画像の解像度はM*Nであることと、
複数フレームのオリジナル画像における物体の運動速度を判断することと、
複数フレームのオリジナル画像における物体の運動速度が事前設定された第1運動速度よりも大きい場合、M*N個のサブ画素ユニットにオリジナル画像におけるM*N個の画像画素ユニットの階調値を直接に表示させることと、
複数フレームのオリジナル画像における物体の運動速度が事前設定された第1運動速度以下である場合、オリジナル画像を伸張処理して第3中間処理画像を取得し、第3中間処理画像の解像度は2M*Nであり、第3中間処理画像を奇数行画像と偶数行画像に分割して表示対象画像を取得し、前述の実施例の表示方法に従って該表示対象画像を表示することと、を含む。
【0080】
本実施例では、システムにより伝送された解像度がM*Nの画像について、多重化(MUX)モジュール又は表示パネル内の駆動チップによって判断して後続処理を選択してもよく、システムにより伝送された画像における物体の運動が遅く、静止画像に近い場合は、前述の表示方法を用いてそれに対して伸張処理を行い、第1中間処理画像を取得し、該第1中間処理画像の解像度は2M*Nであり、第1中間処理画像を奇数行画像と偶数行画像に分割して表示対象画像を取得し、そして上記の表示方法に従って表示し、システムにより伝送された画像の各フレーム間の差異が大きい場合は、直接に表示する。このような手段によって、動的画像の高リフレッシュレート、静的画像の高解像度の効果を実現することができ、より人間の目の特性に合うことができる。
【0081】
本開示の実施例は更に表示パネルの表示制御装置を提供し、該表示パネルはM*N個の画素ユニットを備え、各画素ユニットは、第1方向に配列された1個以上の第1サブ画素と、第1方向に配列された1個以上の第2サブ画素と、第1方向に配列された1個以上の第3サブ画素と、を備え、該第1サブ画素、第2サブ画素、及び第3サブ画素間は第2方向に配列され、第1方向と第2方向とは交差する。
【0082】
図17に示すように、該表示制御装置は、画像処理ユニット1701と表示制御ユニット1702とを備え、画像処理ユニット1701は複数フレームの表示対象画像を取得することに用いられ、隣接する2フレームの前記表示対象画像のうちの1フレームは奇数行画像であり、他の1フレームは偶数行画像であり、奇数行画像の解像度はM*(a*N)であり、偶数行画像の解像度はM*(a*N)又は(M-1)*(a*N)であり、aは1又は2であり、
表示制御ユニット1702は、奇数表示グループに奇数行画像を表示させ、偶数表示グループに偶数行画像を表示させることに用いられ、奇数表示グループはM*(a*N)個の奇数表示ユニットを含み、偶数表示グループは(M-1)*(a*N)個の偶数表示ユニットを含み、第i行奇数表示ユニットは、第i行画素ユニットにおける第1サブ画素と、第i行画素ユニットにおける第2サブ画素と、第i行画素ユニットにおける第3サブ画素と、を含み、第j行偶数表示ユニットは、第j行画素ユニットにおける第2サブ画素と、第j行画素ユニットにおける第3サブ画素と、第(j+1)行画素ユニットにおける第1サブ画素と、第(j+1)行画素ユニットにおける第2サブ画素と、を含み、iは1~Mの間の自然数であり、jは1~(M-1)の間の自然数である。
【0083】
本実施例では、画像処理ユニット1701及び表示制御ユニット1702の具体的な機能については前述の内容を参照でき、ここでは繰り返して説明しない。
【0084】
本開示の実施例は更に表示パネルの表示制御装置を提供し、図18に示すように、該表示制御装置は、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのメモリと、を備え、
メモリはコンピュータ実行命令を記憶し、
少なくとも1つのプロセッサはメモリに記憶されたコンピュータ実行命令を実行し、それによって、少なくとも1つのプロセッサは前項に記載の表示パネルの表示方法を実行する。
【0085】
本開示の実施例は更にコンピュータ可読記憶媒体を提供し、該コンピュータ可読記憶媒体にコンピュータ実行命令が記憶され、プロセッサが前記コンピュータ実行命令を実行する時、前述のいずれか1項に記載の表示パネルの表示方法が実現される。
【0086】
本開示の実施例は更に表示装置を提供し、図19に示すように、該表示装置は表示パネルを備え、表示パネルはM*N個の画素ユニットを備え、各画素ユニットは、第1方向に配列された1個以上の第1サブ画素と、第1方向に配列された1個以上の第2サブ画素と、第1方向に配列された1個以上の第3サブ画素と、を備え、第1サブ画素、第2サブ画素、及び第3サブ画素間は第2方向に配列され、第1方向と第2方向とは交差し、該表示装置は更に前述のような表示制御装置を備える。
【0087】
本開示の実施例は、サブ画素の時分割多重及びサブ画素の輝度差異制御により、表示パネルの解像度の表示効果を向上させ、それによって、表示パネルはより鮮明でより豊かな詳細の画像を表示することができ、これにより、表示パネルの解像度不足の問題が解決される。
【0088】
本開示の提供する幾つかの実施例において、理解されるように、開示される装置及び方法は、他の方式によって実現されてもよい。例えば、上記の装置実施例は単に模式的なものであり、例えば、モジュールの区分は論理的な機能区分に過ぎず、実際の実施では他の区分方式があってもよく、例えば、複数のモジュール又はコンポーネントが組み合わせられてもよく、又は他のシステムに統合されてもよく、又は幾つかの特徴が省略されても、又は実行されなくてもよい。尚、表示又は検討される相互間のカップリング又は直接カップリング又は通信接続は幾つかのインタフェース、装置又はモジュールによる間接カップリング又は通信接続であってもよく、電気的、機械的又は他の形式であってもよい。
【0089】
分離部材として説明されるモジュールは物理的に分離したものであってもよく、物理的に分離したものでなくてもよく、モジュールとして表示される部材は物理モジュールであってもよく、物理モジュールでなくてもよく、即ち、一箇所に位置してもよく、又は複数のネットワークモジュールに分散されてもよい。実際の必要に応じて、その一部又は全部のモジュールを選択して本実施例の案の目的を実現してもよい。
【0090】
また、本開示の各実施例において、各機能モジュールは1つの処理モジュールに統合されてもよく、各モジュールは独立して物理的に存在してもよく、2つ以上のモジュールが1つのモジュールに統合されてもよい。上記の集積されるモジュールはハードウェアの形で実現されてもよく、ハードウェア+ソフトウェア機能モジュールの形で実現されてもよい。
【0091】
本開示の方法を実施するためのプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせを用いて記述することができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供されてもよく、それによって、プログラムコードがプロセッサ又はコントローラによって実行される時に、フローチャート及び/又はブロック図に規定の機能/動作が実施される。プログラムコードは、完全に機械上で実行されてもよく、部分的に機械上で実行されてもよく、独立したソフトウェアパッケージとして部分的に機械上で実行され且つ部分的に遠隔機械上で実行されてもよく、又は完全に遠隔機械又はサーバー上で実行されてもよい。
【0092】
本開示の文脈では、機械可読媒体は、命令実行システム、装置又は設備が使用するためのプログラム、又は命令実行システム、装置又は設備と組み合わせて使用するためのプログラムを含む又は格納することができる有形の媒体であってもよい。機械可読媒体は、機械可読信号媒体又は機械可読記憶媒体であってもよい。機械可読媒体は、電子的なもの、磁気的なもの、光学的なもの、電磁的なもの、赤外線的なもの、又は半導体システム、装置又は設備、又は上記内容の任意の適切な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。機械可読記憶媒体のより具体的な例は、1つ又は複数の線に基づく電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、又は上記内容の任意の適切な組み合わせを含む。
【0093】
尚、各操作は特定の順序で説明されているが、これは、この操作は、期待の結果を得るために、示された特定の順序で又は順番順序で実行されること、又は、図示された操作が全て実行されべきことが要求されていると理解されるべきである。一定の環境下では、マルチタスク及び並行処理が有利である可能性がある。同様に、上記の説明には幾つかの具体的な実現の詳細が含まれるが、これらは本開示の範囲に対する制限として解釈されるべきではない。単独の実施例の文脈で説明される幾つかの特徴は、組み合わせて単一の実現において実現されてもよい。逆に、単一の実現の文脈で説明される様々な特徴は単独で又は任意の適切なサブ組み合わせの方式で、複数の実現において実現されてもよい。
【0094】
本主題は、構造的特徴及び/又は方法的論理動作に固有の言語を用いて説明されてきたが、添付の特許請求の範囲に規定の主題は、必ずしも上述の特定の特徴又は動作に限定されるものではないと理解されるべきである。逆に、上述した特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実現する例示的な形式に過ぎない。
【0095】
本開示に開示される実施形態は以上の通りであるが、その記載内容は本開示を理解するために採用される実施形態に過ぎず、本開示を限定するためのものではない。当業者は本開示に開示される精神と範囲を離脱せずに、実施の形式及び詳細において修正と変更を行うことができるが、本発明の特許保護範囲は、特許請求の範囲に記載の範囲に準じるべきである。
【符号の説明】
【0096】
P 画素ユニット
P1 第1サブ画素
P2 第2サブ画素
P3 第3サブ画素
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【国際調査報告】