(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-24
(54)【発明の名称】オイルタンク用のガスインレットアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B65D 90/44 20060101AFI20240717BHJP
B65G 65/32 20060101ALI20240717BHJP
【FI】
B65D90/44
B65G65/32 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023577643
(86)(22)【出願日】2022-06-17
(85)【翻訳文提出日】2024-01-31
(86)【国際出願番号】 NO2022050137
(87)【国際公開番号】W WO2022265518
(87)【国際公開日】2022-12-22
(32)【優先日】2021-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508225978
【氏名又は名称】ジービーエイ・マリーン・アーエス
【氏名又は名称原語表記】GBA MARINE AS
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】ベー,ルネ
(72)【発明者】
【氏名】アーセン,ヘルゲ・コー
【テーマコード(参考)】
3E170
3F075
【Fターム(参考)】
3E170BA03
3E170FA04
3F075AA10
3F075BA02
3F075BB01
3F075CA06
3F075CA09
3F075CD18
3F075DA01
3F075DA21
(57)【要約】
オイルタンク(11)からオイルを抜き取る間、圧力及び非爆発性雰囲気を維持するための、ガスインレット管(12)に接続可能な、オイルタンク用のガスインレットアセンブリであって、一方向のガス流をインレット管(12)から一次インレットノズル(14)に向けて送るように配設された少なくとも一つのインレット導管(13)を含み、一次インレットノズルが、流入する不活性ガスをタンク内で垂直方向速度成分よりも大きい水平方向速度成分をもって拡散させるように構成された拡散要素(141、141'、141''、141''')を含む、オイルタンク用のガスインレットアセンブリ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オイルタンク(11)からオイルを抜き取る間、圧力及び非爆発性雰囲気を維持するための、ガスインレット管(12)に接続可能な、オイルタンク用のガスインレットアセンブリであって、一方向のガス流を前記インレット管(12)から一次インレットノズル(14)に向けて送るように配設された少なくとも一つのインレット導管(13)を含み、前記一次インレットノズルが、流入する不活性ガスを前記タンク内で垂直方向速度成分よりも大きい水平方向速度成分をもって拡散させるように構成された拡散要素(141、141'、141''、141''')を含む、オイルタンク用のガスインレットアセンブリ。
【請求項2】
前記拡散要素(141、141'、141''、141''')が、前記不活性ガスを前記一次インレットノズル(14)から全360°の円形又は円錐形の流れとして拡散させるように設計されている、請求項1記載のオイルタンク用のガスインレットアセンブリ。
【請求項3】
前記拡散要素(141、141'、141''、141''')が、平らなディスク、円錐形のディスク及び湾曲したディスク(以下、逆円錐ディスク)からなる群より選択されるディスクの形状を有する、請求項1又は2記載のオイルタンク用のガスインレットアセンブリ。
【請求項4】
前記一次ノズルが、前記ノズルの3メートル下の高さで測定した場合で0.2m/s未満の垂直方向速度でガスを供給するように配設されている、前記請求項のいずれか1項記載のオイルタンク用のガスインレットアセンブリ。
【請求項5】
前記インレット導管(13)が供給管(12)と前記インレットノズル(14)との間で垂直方向に配設されている、前記請求項のいずれか1項記載のオイルタンク用のガスインレットアセンブリ。
【請求項6】
二次インレットノズル(16)をさらに含み、前記二次インレットノズル(16)が、高速で、かつ主に下向きの垂直方向速度成分をもってガスを供給するように設計されている、請求項1記載のオイルタンク用のガスインレットアセンブリ。
【請求項7】
前記二次インレットノズル(16)が、前記ノズルの3メートル下の高さで3m/sを超える垂直方向速度成分をもってガスを供給するように配設されている、請求項6記載のオイルタンク用のガスインレットアセンブリ。
【請求項8】
前記一次インレットノズル(14)及び前記二次インレットノズル(16)が共通の供給管(12)に接続され、切換弁(17)の位置に依存して間欠的に供給を受ける、請求項6又は7記載のオイルタンク用のガスインレットアセンブリ。
【請求項9】
前記二次インレットノズル(16)に接続されたパイプスタブ12cが、前記一次ノズル(141''')に接続された前記インレット導管(113)内でそれと同軸に配設されている、請求項8記載のオイルタンク用のガスインレットアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
オイルタンカの中などで大型タンク中の揮発性流体を取り扱う際の一つの課題が有意量のオイルの揮発である。一つには、そのような揮発は製品の損失、ひいては経済的損失である。もう一つの側面は、それが汚染及び環境に対する負荷を生じさせることである。最後に、他に劣らず重要なことに、そのような揮発は安全上のリスクであり、火災又は爆発の原因となるおそれがある。
【背景技術】
【0002】
したがって、そのような揮発を最小化する、又は失わせるためのシステムが設計されている。オイルから揮発した蒸気をオイルに再導入する一つのそのようなシステムがWO2007/086751に記載されている。このシステム及び他のシステムは主に、タンクが密閉され、「定常状態」にある輸送中の状況のために、又は貨物積み込み作業中のガス排出を取り扱うために設計されている。
【0003】
オイルをタンクから抜き取り、継続的に低下するオイル液面上の雰囲気を、一定の圧力を維持し、爆発の危険を防ぐために導入される不活性ガスで置換する状況で、ある特定の課題が生じる。本発明は、オイルの抜き取り中のそのような課題を最小化することを意図したものである。
【0004】
WO2013 162965 A1は、タンクに積み込まれ、タンクから荷降ろしされる液体炭化水素を取り扱うための方法及びデバイスを教示している。この刊行物は、タンクの荷降ろし中のVOCの過剰揮発の課題への対処を論じてはいない。
【0005】
US2008/011219 A1は、オイルタンクのための改良された換気手段を有する船舶に関するが、タンクの荷降ろし中の揮発を減らすための機構を記載してはいない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、荷降ろし中、機械的に誘発されるタンク雰囲気の対流及び乱流混合による揮発増加の傾向を低減するやり方で、荷降ろし中のオイルタンカのタンクへの不活性ガスの添加を可能にする方法及び/又はシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的は、請求項1によって開示される本発明の不活性ガス界面を通して達成される。
【0008】
本発明の好ましい実施形態が従属項によって開示される。
【0009】
本明細書中で使用される適度に円錐形とは、25°未満、より好ましくは15°未満、最も好ましくは5°未満の傾斜角を有する円錐形と理解される。
【0010】
本明細書中で使用される「逆円錐形」とは、中心点が周辺部よりも低い円錐形と理解される。
【0011】
本明細書中で使用される負の垂直方向速度成分とは、上向きの垂直方向速度成分と理解される。
【0012】
本発明の具体的な目的は、タンクインレット開口部のインレット面積を増すことである。理由は、これが、速度低下、乱流減少、ひいては揮発減少につながるからである。インレット導管の単なる延長はまた、速度低下にはつながるが、入ってくる流れにおける外乱又は乱流の影響を受けやすく、揮発を減らすという全般的課題への対処においては理想から程遠いであろう。
【0013】
本発明者らは、はるかに優れた解決手段が、延長されたインレット導管からの流れを、インレット流の360°拡散を生じさせる拡散ディスクへと垂直方向に送り、主要な速度成分が拡散ディスクからタンクの中まで水平になることを保証することであることを見いだした。
【0014】
拡散ディスクは、平らであってもよいし、数°の円錐角を有する適度な円錐形であってもよい。また、「逆」円錐形、すなわち、拡散ディスクの中心がその最下点である形であってもよい。この後者の実施形態が、実際、拡散ディスクから外向きの流れを主に水平にし、拡散ディスクの円周で小さな垂直方向速度成分を実際に上向きにする、好ましい実施形態である。
【0015】
さらに別の好ましい実施形態で、拡散ディスクは、小さな「漏れ」流がディスクを下向きに通過することを許すための小さな穴をいくつか備えている。穴は主に、ディスク上に液体が集まらないことを保証するためのものであり、穴は、タンクの中へのほぼ水平なガス流の一般的概念に有意に影響しないよう、十分に小さいものであるが、インレット面積全体を増すことにも寄与する。
【0016】
以下、図面に示される非限定的な実施形態において本発明をさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明が含まれるタンクの概略側断面図である。
【
図2a-2c】本発明に従う垂直インレット導管の三つの変形形態の上部断面図である。
【
図3a-3d】本発明に従うインレットガス供給ノズルの変形形態の概略側断面図である。
【
図4】
図3a~3dの実施形態とは異なる本発明の実施形態の概略側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明に従う、不活性ガス界面を備えたタンク11の概略簡略化側断面図である。ガスのための供給管12がタンク11に通じ、通常、二つ以上の数の垂直インレット導管13に分岐し、それらの垂直インレット導管それぞれが、特定の設計の一次インレットノズル14を備えている。
図1に示すインレットノズルは両方とも一次インレットノズルであり、その設計及び性質は以下さらに詳細に説明する。通常、インレット導管(13)は、供給管(12)とインレットノズル(14)との間に垂直に配設される。二次インレットノズルの存在は任意選択である。
図1はさらに、揮発性液体、通常はオイルのための吐出し管15を示す。
【0019】
吐出し管15を通してタンクからオイルを排出するとき、タンク中の低圧を避けるために、供給管12、インレット導管13及びインレットノズル14を通して不活性ガスがタンクに導入される。排出中にオイル表面からの過剰な揮発を避けるために、タンク中に一定の過圧を設定することが好都合である。また、同時に、いずれも揮発の増加を招くであろう、オイルとタンク雰囲気との間で機械的に誘発される対流又はオイル表面での乱流混合を避けることが重要である。タンク中の乱流の回避に寄与する一つの要素がインレット導管13の断面寸法であり、これは、非常に大きく、通常は供給管12の断面積よりも大きく、それにより、すべての関連するガス速度の場合でインレットガスの低速移動を可能にする。
【0020】
図2a、2b及び2cは、インレット導管13の三つの変形形態の上部断面図である。
図2aによって示される実施形態では、インレット導管は、隔壁131によって八つの平行なインレットセクションに分割され、それにより、インレットガスの流れが、低速になるだけでなく平行にもなることを保証し、それは、流れの中に乱流がほとんど又は全く発生しないことを意味する。したがって、インレットノズル14に到達するガス流全体が平行かつ層流状になり、比較的低速で動く。
【0021】
図2bは、他の点ではコンパクトな管要素を貫通する複数の平行な穿孔132からなる、インレット導管13'の異なる形態を示す。穿孔の数の多さが、入ってくるガスの極限の方向制御を保証する。
図2aの実施形態と比べた場合の不都合は、断面積のより大きな部分が固体材料によって占有されること及びガス流に利用可能である容積がより小さいことである。
【0022】
図2cによって示される実施形態では、インレット導管13''は隔壁133によって格子パターンに分割されている。これは、
図2aよりも良好な方向制御を提供し、固体材料によって占有される断面積が
図2bの実施形態よりも小さく、ひいては、より多くの容積をガス流のために利用可能にする。
【0023】
全体として、
図2a、2b及び2cに示すすべての変形形態は、インレットガスの高度な方向制御、すなわち、インレットノズル14に到達するガスの層流を可能にする。
【0024】
次に、一次インレットノズル14の四つの実施形態をより詳細に示す
図3a~3dに注目する。
図3aの一次インレットノズルは、インレット導管13の下端に接続され、逆円錐形状、すなわち中心点が最下点である円錐形状を有する拡散要素又は拡散ディスク141を含む。逆円錐形の拡散ディスク141は、インレット導管13の少なくとも一部を通って延びるロッド142に取り付けられている。ディスク141の逆円錐形状は、パイプスタブ(pipe stub)141を通って入ってきた不活性ガスが、ディスクの周辺部を離れるとき、半径方向外側かつわずかに上向きに、すなわち、本明細書中では負と定義される垂直方向速度成分をもって押し出されるようにする。
図3aの拡散ディスク141はさらに、拡散ディスク上に液体が蓄積するのを防ぐいくつかの小さな穴143を示す。
図3a~3dでは、
図2a、2b及び2cに示される、全体的に平行な流れを保証する類のインレット導管13の内部構造は省略されている。
【0025】
図3bもまた、一次インレットノズル14'を示す。
図3aと比べた場合の
図3bの唯一の違いは、取り付け地点から平ら、かつ水平に延びる拡散ディスク141'の設計である。この設計は、インレット導管13を通って入ってきたガスが外側かつ主に水平に、すなわち、拡散ディスクの周辺部で垂直方向速度成分なしで押し出されるようにする。
【0026】
次に、一次インレットノズル14''を示す
図3cを参照する。
図3a及び3bと比べた場合の
図3cの唯一の違いは、中心点が最上点である適度な円錐形を有する拡散ディスク141''の設計である。この設計は、インレット導管13を通って入ってきたガスが、外側かつわずかに下向きに、すなわち、拡散ディスクの周辺部で限られた垂直方向速度成分をもって押し出されるようにする。
【0027】
次に、一次インレットノズル14'''を示す
図3dを参照する。
図3a~3cと比べた場合の
図3dの唯一の違いは、凹面が上を向き、中心点が最下点である湾曲形状を有する拡散ディスク141'''の設計である。この設計は、どちらかといえば
図3aの設計と同様に、インレット導管13を通って入ってきたガスが、外側かつわずかに上向きに、すなわち、拡散ディスクの周辺部でわずかに負の垂直方向速度成分をもって押し出されるようにする。
【0028】
すべての実施形態3a~3dに共通することは、ガス流が一次インレットノズル14を離れる場合、水平方向速度成分が絶対値に関しても垂直方向速度成分よりも大きいという事実である。加えて、流入する不活性ガスが拡散ディスクの全円周に、すなわち360°に拡散するという事実により、全体的な線速度が比較的小さい。
【0029】
平らな、特に逆円錐形の湾曲した拡散ディスクは、好ましくは、その上に液体が蓄積するのを防ぐために、
図3aの穴143のような小さな排出穴を備えるべきである。これらの穴は、ノズル(又は界面)の全体的性質を変えないように十分に小さいべきである。すなわち、そのような穴を通って流れる不活性ガスの量は、拡散ディスクの周辺部を流れる不活性ガスの流量よりもずっと少ないべきである。通常、穴143などを通過する流量は、不活性ガスの流量の10体積%未満、より好ましくは5体積%未満を構成すべきである。
【0030】
上記で説明し、
図1~3に示す構造は、インレット開口部の周囲の乱流が最小限になり、オイルの表面の乱流がなくなることを保証し、それにより、オイルの抜き取り中の揮発を最小限に減らす所望の目的を達成する。
【0031】
図4は、主に、インレット導管113の下に配設された、
図3dに示すような拡散ディスク141'''を含む一次ノズルと、二次インレットノズル16とを示すという点で、先に示したものとは異なる不活性ガス界面の実施形態を示す。不活性ガスの供給管12は、インレット導管113に接続された第一のパイプスタブ12aと、二次インレットノズルに接続された第二のパイプスタブ12bとに分岐している。第二のパイプスタブ12bは、図示の実施形態では二回折れ曲がり、セクション12cを示し、このセクションが、インレット導管113の中をそれと同軸に延び、さらに拡散ディスク141'''のホルダとして使用されたのち、二次インレットノズル16で終端している。
【0032】
切換弁部材17が、いちどきにパイプスタブ12a及び12bの一方だけを開状態に保持する、すなわち、一方のパイプスタブ12a又は12bがガス供給に利用可能であるとき、他方は利用可能でないようにするために配置されている。
【0033】
弁部材17が、
図4に示すような水平位置にあるとき、供給されたガスは、パイプスタブ12aを通って一次ノズルに入り、一次ノズルに接続された幅広のインレット導管113を通って流れ、最終的に、
図1及び3a~3dに関して説明した同じやり方で拡散ディスク141'''によって拡散される。
【0034】
他方、バルブ部材17が垂直位置に切り換わると、供給ガスはパイプスタブ12bに入り、このパイプスタブは、拡散ディスク又は類似の要素を有しない、垂直に配設された二次インレットノズル16に接続されている。二次インレットノズル(16)は、比較的高速で、かつ主に下向きの垂直方向速度成分をもってガスを供給するように設計されており、垂直方向速度成分の大きさは、加えられる圧力及び選択された寸法に依存する。通常、二次インレットノズル(16)は、ノズルの3メートル下の高さで3m/sを超える垂直方向速度成分をもってガスを供給するように配設される。
【0035】
二次インレットノズルは、タンクからオイルを抜き取るときの使用を意図したものではなく、むしろ、タンクがすでに空であり、揮発性流体の揮発の心配がないときタンク雰囲気を効率的に置換するための使用を意図したものである。この種の操作は通常、タンクの点検、修理作業などの前に求められ、はじめに、爆発性のタンク雰囲気を、まず不活性ガスで置換し、次いで呼吸可能な空気で置換するために使用される。
【0036】
同じく
図4によって示されるように、二次インレットノズル16の外面は、拡散ディスク242のためのホルダとして働き、それにより、
図3a~3dに示すロッド142の役割をも果たす。
【0037】
当然、切換弁17を、パイプスタブ12a、12bそれぞれに一つずつの二つの別々の弁に置き換えることもできる。弁は、手動だけでなく、自動又は遠隔で制御することもできる。
【0038】
概して、本発明による一次ノズルは、ノズルの3メートル下の高さで測定した場合で0.2m/s未満の垂直方向速度でガスを供給するように配設される。
【0039】
一般に、本発明のすべての実施形態は、液体(オイル)のすぐ上のVOCガスの層が、VOC層の上にガス層を形成する、導入される不活性ガスによって乱されないまま留まることを可能にし、これが、液体の揮発を減らす際の主要な要因である。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オイルタンク(11)からオイルを抜き取る間、圧力及び非爆発性雰囲気を維持するための、ガス
の供給管(12)に接続可能な、オイルタン
クガスインレットアセンブリであって、一方向のガス流を前記
供給管(12)から一次インレットノズル(14)に向けて送るように配設された少なくとも一つのインレット導管(13)を含み、前記一次インレットノズルが、流入する不活性ガスを前記タンク内で垂直方向速度成分よりも大きい水平方向速度成分をもって拡散させるように構成された拡散要素(141、141'、141''、141''')を含
み、前記インレット導管(13)の断面積が前記供給管(12)の断面積よりも大きいことを特徴とする、オイルタン
クガスインレットアセンブリ。
【請求項2】
前記拡散要素(141、141'、141''、141''')が、前記不活性ガスを前記一次インレットノズル(14)から全360°の円形又は円錐形の流れとして拡散させるように設計されている、請求項1記載のオイルタン
クガスインレットアセンブリ。
【請求項3】
前記拡散要素(141、141'、141''、141''')が、平らなディスク、円錐形のディスク及び湾曲したディスク(以下、逆円錐ディスク)からなる群より選択されるディスクの形状を有する、請求項1又は2記載のオイルタン
クガスインレットアセンブリ。
【請求項4】
前記一次ノズルが、前記ノズルの3メートル下の高さで測定した場合で0.2m/s未満の垂直方向速度でガスを供給するように配設されている、前記請求項のいずれか1項記載のオイルタン
クガスインレットアセンブリ。
【請求項5】
前記インレット導管(13)が供給管(12)と前記インレットノズル(14)との間で垂直方向に配設されている、前記請求項のいずれか1項記載のオイルタン
クガスインレットアセンブリ。
【請求項6】
二次インレットノズル(16)をさらに含み、前記二次インレットノズル(16)が、高速で、かつ主に下向きの垂直方向速度成分をもってガスを供給するように設計されている、請求項1記載のオイルタン
クガスインレットアセンブリ。
【請求項7】
前記二次インレットノズル(16)が、前記ノズルの3メートル下の高さで3m/sを超える垂直方向速度成分をもってガスを供給するように配設されている、請求項6記載のオイルタン
クガスインレットアセンブリ。
【請求項8】
前記一次インレットノズル(14)及び前記二次インレットノズル(16)が共通の供給管(12)に接続され、切換弁(17)の位置に依存して間欠的に供給を受ける、請求項6又は7記載のオイルタン
クガスインレットアセンブリ。
【請求項9】
前記二次インレットノズル(16)に接続されたパイプスタブ12cが、前記一次ノズル(141''')に接続された前記インレット導管(113)内でそれと同軸に配設されている、請求項8記載のオイルタン
クガスインレットアセンブリ。
【国際調査報告】