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特表2024-527327フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピング
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-24
(54)【発明の名称】フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピング
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/08 20060101AFI20240717BHJP
   H04B 7/06 20060101ALI20240717BHJP
   H01Q 3/26 20060101ALI20240717BHJP
【FI】
H04B7/08 982
H04B7/06 982
H01Q3/26 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023580731
(86)(22)【出願日】2022-06-09
(85)【翻訳文提出日】2024-02-26
(86)【国際出願番号】 US2022032880
(87)【国際公開番号】W WO2023278119
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】63/216,507
(32)【優先日】2021-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513180451
【氏名又は名称】ヴィアサット,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ViaSat,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ダンベルグ,マーク ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ビュアー,ケネス ヴイ.
【テーマコード(参考)】
5J021
【Fターム(参考)】
5J021AA06
5J021GA02
5J021GA04
5J021HA07
(57)【要約】
通信システムは、フェーズドアレイアンテナの設置中、フェーズドアレイアンテナの位置決め若しくは配向中、又はフェーズドアレイアンテナを使用する通信中など、フェーズドアレイアンテナの動作において指向性ビーム特性を考慮するように構成され得る。いくつかの実施例では、通信システムは、フェーズドアレイアンテナの指向性特性に対して、ローカル通信環境を評価又は特徴付けるための通信性能マップを生成するように構成され得、そのような性能マップは、通信動作を実行するための様々な境界又は指向性閾値を確立するために使用され得る。いくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナの指向性特性、又はその通信性能マップは、設置者によってフェーズドアレイアンテナにほぼ固定の配向が提供されるとき、又はフェーズドアレイアンテナが物理的位置決めと電子ビームフォーミングとの組み合わせを利用するときなど、フェーズドアレイアンテナをいつ再位置決め若しくは再配向するかを評価するために使用することができる。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衛星通信システム(100)における通信のための方法であって、
フェーズドアレイアンテナ(155)において複数の信号(315、335)を、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に従って受信することと、
前記複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた複数の指向性アンテナ特性(410)を決定することと、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、通信性能マップ(620)を生成することと、
前記生成された通信性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、衛星(120)と通信することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定することは、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられたアンテナ利得を決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定することは、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられたアンテナノイズメトリックを決定することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定することは、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられたビーム幅を決定することを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記通信性能マップ(620)を生成することは、
前記複数のうちの各受信された信号(315、335)について、前記受信された信号(315、335)のそれぞれの信号品質メトリック(510)を決定することと、
前記複数のうちの各受信された信号(315、335)について、前記受信された信号(315、335)に対応する前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた前記指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記受信された信号(315、335)の前記それぞれの信号品質メトリック(510)をスケーリングすることと、を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記通信性能マップ(620)を生成することは、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の場所に関連付けられた遮断マップを決定することを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記通信性能マップ(620)を生成することは、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記フェーズドアレイアンテナ(155)を使用する通信のためのビームフォーミングされたビーム配向(255)の境界(655)を決定することを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記衛星(120)と通信することは、
前記生成された通信性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、別の衛星(120)から前記衛星(120)へのハンドオフをスケジューリングすることを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
周期的間隔又はイベントトリガに少なくとも部分的に基づいて、ビーム走査動作を実行することを決定することと、
前記ビーム走査動作を実行することを決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記複数の信号(315、335)を受信することと、を更に含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記フェーズドアレイアンテナ(155)を使用して第2の複数の信号(365、385)を送信することを更に含み、
前記複数の信号(315、335)を受信することは、前記送信された第2の複数の信号(365、385)の反射を受信することを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記複数の信号(315、335)を受信することは、
送信デバイスに関連付けられていない周囲信号を受信することを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記周囲信号を受信することは、
前記衛星(120)との前記通信に使用されない周波数にわたって前記周囲信号を受信することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記生成された通信性能マップ(620)をネットワークスケジューリングエンティティ(130、141)に送信することと、
前記生成された通信性能マップ(620)を送信することに少なくとも部分的に基づいて、前記ネットワークスケジューリングエンティティ(130、141)から、前記衛星(120)と通信するための命令を受信することと、を更に含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記複数の信号(315、335)は、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第1の物理的配向(275)で受信され、前記方法は、
前記フェーズドアレイアンテナ(155)において第2の複数の信号(315、335)を、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に従って受信することであって、前記第2の複数の信号(315、335)は、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第2の物理的配向(275)で受信される、受信することと、
前記第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた第2の複数の指向性アンテナ特性(410)を決定することと、
前記受信された第2の複数の信号(315、335)及び前記決定された第2の複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記通信性能マップ(620)を生成することと、を更に含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記通信性能マップ(620)を生成することは、
グローバル座標系(260、270)における第1の性能マップ(620)を、前記受信された複数の信号(315、335)、前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)、及び前記第1の物理的配向(275)におけるアンテナ座標系(280)から前記グローバル座標系(260、270)への第1の変換に少なくとも部分的に基づいて生成することと、
前記グローバル座標系(260、270)における第2の性能マップ(620)を、前記受信された第2の複数の信号(315、335)、前記決定された第2の複数の指向性アンテナ特性(410)、及び前記第2の物理的配向(275)における前記アンテナ座標系(280)から前記グローバル座標系(260、270)への第2の変換に少なくとも部分的に基づいて生成することと、
前記第1の性能マップ(620)及び前記第2の性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、前記通信性能マップ(620)を生成することと、を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
衛星通信システム(100)における通信のための装置であって、
フェーズドアレイアンテナ(155)と、
前記フェーズドアレイアンテナ(155)に結合されたコントローラ(158)であって、
前記フェーズドアレイアンテナ(155)の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に従って、前記フェーズドアレイアンテナ(155)を使用して複数の信号(315、335)を受信し、
前記複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた複数の指向性アンテナ特性(410)を決定し、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、通信性能マップ(620)を生成し、
前記生成された通信性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、前記フェーズドアレイアンテナ(155)を使用して衛星(120)と通信するように構成されている、コントローラ(158)と、を備える、装置。
【請求項17】
前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定するために、前記コントローラ(158)は、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられたアンテナ利得を決定するように構成されている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定するために、前記コントローラ(158)は、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられたアンテナノイズメトリックを決定するように構成されている、請求項16又は17に記載の装置。
【請求項19】
前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定するために、前記コントローラ(158)は、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられたビーム幅を決定するように構成されている、請求項16~18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記通信性能マップ(620)を生成するために、前記コントローラ(158)は、
前記複数のうちの各受信された信号(315、335)について、前記受信された信号(315、335)のそれぞれの信号品質メトリック(510)を決定し、
前記複数のうちの各受信された信号(315、335)について、前記受信された信号(315、335)に対応する前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた前記指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記受信された信号の前記それぞれの信号品質メトリック(510)をスケーリングするように構成されている、請求項16~19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記通信性能マップ(620)を生成するために、前記コントローラ(158)は、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の場所に関連付けられた遮断マップを決定するように構成されている、請求項16~20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記通信性能マップ(620)を生成するために、前記コントローラ(158)は、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記フェーズドアレイアンテナ(155)を使用する通信のためのビームフォーミングされたビーム配向(255)の境界(655)を決定するように構成されている、請求項16~21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記衛星(120)と通信するために、前記コントローラ(158)は、
前記生成された通信性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、別の衛星(120)から前記衛星(120)へのハンドオフをスケジューリングするように構成されている、請求項16~22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記コントローラ(158)は、
周期的間隔又はイベントトリガに少なくとも部分的に基づいて、ビーム走査動作を実行することを決定し、
前記ビーム走査動作を実行することを決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記複数の信号(315、335)を受信するように更に構成されている、請求項16~23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記コントローラ(158)は、
前記フェーズドアレイアンテナ(155)を使用して第2の複数の信号(365、385)を送信するように更に構成され、
前記複数の信号(315、335)を受信するために、前記コントローラ(158)は、前記送信された第2の複数の信号(365、385)の反射を受信するように構成されている、請求項16~24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記複数の信号を受信するために、前記コントローラ(158)は、
送信デバイスに関連付けられていない周囲信号を受信するように構成されている、請求項16~25のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
前記周囲信号を受信するために、前記コントローラ(158)は、
前記衛星(120)との前記通信に使用されない周波数にわたって前記周囲信号を受信するように構成されている、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記コントローラ(158)は、
前記生成された通信性能マップ(620)をネットワークスケジューリングエンティティ(130、141)に送信し、
前記生成された通信性能マップ(620)を送信することに少なくとも部分的に基づいて、前記ネットワークスケジューリングエンティティ(130、141)から、前記衛星(120)と通信するための命令を受信するように更に構成されている、請求項16~27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
前記複数の信号(315、335)は、前記フェーズドアレイアンテナの第1の物理的配向(275)で受信され、前記コントローラ(158)は、
前記フェーズドアレイアンテナ(155)において第2の複数の信号(315、335)を、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に従って受信することであって、前記第2の複数の信号(315、335)は、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第2の物理的配向(275)で受信される、受信することと、
前記第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた第2の複数の指向性アンテナ特性(410)を決定することと、
前記受信された第2の複数の信号(315、335)及び前記決定された第2の複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記通信性能マップ(620)を生成することと、を行うように更に構成されている、請求項16~28のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
前記通信性能マップ(620)を生成するために、前記コントローラ(158)は、
グローバル座標系(260、270)における第1の性能マップ(620)を、前記受信された複数の信号(315、335)、前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)、及び前記第1の物理的配向(275)におけるアンテナ座標系(280)から前記グローバル座標系(260、270)への第1の変換に少なくとも部分的に基づいて生成し、
前記グローバル座標系(260、270)における第2の性能マップ(620)を、前記受信された第2の複数の信号(315、335)、前記決定された第2の複数の指向性アンテナ特性(410)、及び前記第2の物理的配向(275)における前記アンテナ座標系(280)から前記グローバル座標系(260、270)への第2の変換に少なくとも部分的に基づいて生成し、
前記第1の性能マップ(620)及び前記第2の性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、前記通信性能マップ(620)を生成するように構成されている、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
衛星通信システム(100)における通信のための装置であって、
フェーズドアレイアンテナ(155)において複数の信号(315、335)を、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に従って受信するための手段と、
前記複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた複数の指向性アンテナ特性(410)を決定するための手段と、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、通信性能マップ(620)を生成するための手段と、
前記生成された通信性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、衛星(120)と通信するための手段と、を備える、装置。
【請求項32】
前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定するための前記手段は、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられたアンテナ利得を決定するための手段を含む、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定するための前記手段は、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられたアンテナノイズメトリックを決定するための手段を含む、請求項31又は32に記載の装置。
【請求項34】
前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定するための前記手段は、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられたビーム幅を決定するための手段を含む、請求項31~33のいずれか一項に記載の装置。
【請求項35】
前記通信性能マップ(620)を生成するための前記手段は、
前記複数のうちの各受信された信号(315、335)について、前記受信された信号(315、335)のそれぞれの信号品質メトリック(510)を決定するための手段と、
前記複数のうちの各受信された信号(315、335)について、前記受信された信号(315、335)に対応する前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた前記指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記受信された信号(315、335)の前記それぞれの信号品質メトリック(510)をスケーリングするための手段と、を含む、請求項31~34のいずれか一項に記載の装置。
【請求項36】
前記通信性能マップ(620)を生成するための前記手段は、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の場所に関連付けられた遮断マップを決定するための手段を含む、請求項31~35のいずれか一項に記載の装置。
【請求項37】
前記通信性能マップ(620)を生成するための前記手段は、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記フェーズドアレイアンテナ(155)を使用する通信のためのビームフォーミングされたビーム配向(255)の境界(655)を決定するための手段を含む、請求項31~36のいずれか一項に記載の装置。
【請求項38】
前記衛星(120)と通信するための前記手段は、
前記生成された通信性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、別の衛星(120)から前記衛星(120)へのハンドオフをスケジューリングするための手段を含む、請求項31~37のいずれか一項に記載の装置。
【請求項39】
周期的間隔又はイベントトリガに少なくとも部分的に基づいて、ビーム走査動作を実行することを決定するための手段と、
前記ビーム走査動作を実行することを決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記複数の信号(315、335)を受信するための手段と、を更に備える、請求項31~38のいずれか一項に記載の装置。
【請求項40】
前記フェーズドアレイアンテナ(155)を使用して第2の複数の信号(365、385)を送信するための手段を更に備え、
前記複数の信号(315、335)を受信することは、前記送信された第2の複数の信号(365、385)の反射を受信することを含む、請求項31~39のいずれか一項に記載の装置。
【請求項41】
前記複数の信号(315、335)を受信するための前記手段は、
送信デバイスに関連付けられていない周囲信号を受信するための手段を含む、請求項31~40のいずれか一項に記載の装置。
【請求項42】
前記周囲信号を受信するための前記手段は、
前記衛星(120)との前記通信に使用されない周波数にわたって前記周囲信号を受信するための手段を含む、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記生成された通信性能マップ(620)をネットワークスケジューリングエンティティ(130、141)に送信するための手段と、
前記生成された通信性能マップ(620)を送信することに少なくとも部分的に基づいて、前記ネットワークスケジューリングエンティティ(130、141)から、前記衛星(120)と通信するための命令を受信するための手段と、を更に備える、請求項31~42のいずれか一項に記載の装置。
【請求項44】
前記複数の信号(315、335)は、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第1の物理的配向(275)で受信され、前記装置は、
前記フェーズドアレイアンテナ(155)において第2の複数の信号(315、335)を、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に従って受信するための手段であって、前記第2の複数の信号(315、335)は、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第2の物理的配向(275)で受信される、受信するための手段と、
前記第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた第2の複数の指向性アンテナ特性(410)を決定するための手段と、
前記受信された第2の複数の信号(315、335)及び前記決定された第2の複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記通信性能マップ(620)を生成するための手段と、を更に備える、請求項31~43のいずれか一項に記載の装置。
【請求項45】
前記通信性能マップ(620)を生成するための前記手段は、
グローバル座標系(260、270)における第1の性能マップ(620)を、前記受信された複数の信号(315、335)、前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)、及び前記第1の物理的配向(275)におけるアンテナ座標系(280)から前記グローバル座標系(260、270)への第1の変換に少なくとも部分的に基づいて生成するための手段と、
前記グローバル座標系(260、270)における第2の性能マップ(620)を、前記受信された第2の複数の信号(315、335)、前記決定された第2の複数の指向性アンテナ特性(410)、及び前記第2の物理的配向(275)における前記アンテナ座標系(280)から前記グローバル座標系(260、270)への第2の変換に少なくとも部分的に基づいて生成するための手段と、
前記第1の性能マップ(620)及び前記第2の性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、前記通信性能マップ(620)を生成するための手段と、を含む、請求項44に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
いくつかのワイヤレス通信システムでは、地上ベースのユーザ端末アンテナを使用して、オーバーヘッド経路を横断し得る、衛星(例えば、非静止衛星、低地球軌道上の衛星)などの1つ以上のターゲットデバイスとの通信を提供し得る。ユーザ端末アンテナが搭載される環境は様々であり得、ユーザ端末アンテナにローカルな環境には、障害物又は他の信号減衰源が含まれ得る。ターゲットデバイスがユーザ端末に対して異なる位置を通って移動するにつれて、障害物又は減衰源は、ユーザ端末アンテナとターゲットデバイスとの間の通信を劣化又は遮断する場合がある。
【発明の概要】
【0002】
説明される特徴は、概して、衛星又は他のターゲットデバイスとの、又はそれらを介した通信に使用され得るものなどのフェーズドアレイアンテナを動作させるための通信性能マッピングのためのシステム及び技術に関する。フェーズドアレイアンテナは、フィードアレイアセンブリに物理的に配置されたフィード要素のセットを含み得る。それぞれのフィード要素の信号は、送信ビーム(例えば、指向性送信)、受信ビーム(例えば、指向性受信)、又はその両方をサポートするために、様々なビームフォーミング技術に従って操作され得る。いくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナは、フィード要素のアレイの物理的な位置決め又は配向に対するシグナリングの配向に応じて(例えば、フェーズドアレイアンテナのビーム配向と物理的なボアサイトとの間の相対的な分離に応じて、走査角度に応じて)変化する様々な特性を含む、本質的に指向性である特性に関連付けられ得る。
【0003】
本明細書に開示される実施例によれば、通信システムは、フェーズドアレイアンテナの動作において指向性ビーム特性を考慮するように構成され得る。いくつかの実施例では、通信システムは、フェーズドアレイアンテナの指向性特性に対してローカル通信環境を評価又は特徴付けるために通信性能マップを生成又は利用するように構成され得る。例えば、通信性能マップの境界又は配向は、他の通信動作の中でも、ターゲットデバイスが、フェーズドアレイアンテナとの通信をサポートする位置の範囲内にあるときを評価するか、ターゲットデバイスのセットのうちのどれが、フェーズドアレイアンテナとの通信に好都合な位置にあり得るかを評価するか、又は端末が、あるターゲットデバイスから別のターゲットデバイスへのフェーズドアレイアンテナを介した通信をハンドオフするべきときを評価するために使用することができる。いくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナの指向性特性、又はその通信性能マップは、設置者によってフェーズドアレイアンテナにほぼ固定の、又は固定化された配向が提供されるとき、又はフェーズドアレイアンテナが制御された物理的作動と電子ビームフォーミングとの組み合わせを利用するときなど、(例えば、フェーズドアレイアンテナのボアサイトの配向を決定するために)フェーズドアレイアンテナを再位置決め若しくは再配向するかどうか、又はいつ再位置決め若しくは再配向するかを評価するために使用することができる。(例えば、ユーザ端末の)アンテナアセンブリの動作においてフェーズドアレイアンテナの指向性特性を考慮することで、フェーズドアレイアンテナの指向性特性を考慮しない技術と比較して、通信の様々な態様が改善され得る。
【0004】
本開示の特徴は、最初に、図1及び図2を参照して、衛星通信システム及びフェーズドアレイアンテナの実施例のコンテキストで説明される。本開示の特徴は、図3A図6を参照して、ビームフォーミングネットワーク、アンテナ特性及び通信性能マッピングの実施例のコンテキストで説明される。通信動作及び設置のコンテキストにおける通信性能マッピングに関連するシステム及び方法の実施例は、図7図11を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1図1は、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートする通信システムの図を示す。
図2図2は、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートするアンテナアセンブリの実施例を示す。
図3A図3Aは、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートする受信ビームフォーミングネットワークのブロック図を示す。
図3B図3Bは、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートする送信ビームフォーミングネットワークのブロック図を示す。
図4図4は、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートするアンテナ特性マップの実施例を示す。
図5図5は、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートするシグナリングマップを示す。
図6図6は、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートする通信性能マップを生成する実施例を示す。
図7図7は、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナを使用する通信動作のために通信性能マッピングを使用する実施例を示す。
図8図8は、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナを位置決めするために通信性能マッピングを使用する実施例を示す。
図9図9は、本開示の態様による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートするアクション応答構成要素のブロック図を示す。
図10図10は、本開示の態様による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートする方法を説明するフローチャートを示す。
図11図11は、本開示の態様による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートする方法を説明するフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
説明される特徴は、概して、衛星又は他のターゲットデバイスとの、又はそれらを介した通信に使用され得るものなどのフェーズドアレイアンテナを動作させるための通信性能マッピングのためのシステム及び技術に関する。フェーズドアレイアンテナは、フィードアレイアセンブリに物理的に配置されたフィード要素のセットを含み得る。それぞれのフィード要素の信号は、送信ビーム(例えば、指向性送信)、受信ビーム(例えば、指向性受信)、又はその両方をサポートするために、様々なビームフォーミング技術に従って操作され得る。いくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナは、利得特性、ノイズ特性、ビーム幅特性、又はフェーズドアレイの物理的な位置決め又は配向に対するシグナリングの配向に応じて(例えば、フェーズドアレイアンテナのビーム配向と物理的なボアサイトとの間の相対的な分離に応じて、走査角度に応じて)変化する他の特性など、本質的に指向性である特性(例えば、指向性通信特性、指向性シグナリング特性)に関連付けられ得る。
【0007】
本明細書に開示される実施例によれば、通信システムは、フェーズドアレイアンテナの設置中、フェーズドアレイアンテナの位置決め若しくは配向中、又はフェーズドアレイアンテナを使用する通信中など、フェーズドアレイアンテナの動作において指向性ビーム特性を考慮するように構成され得る。いくつかの実施例では、通信システムは、フェーズドアレイアンテナの指向性特性に対してローカルシグナリング環境を評価又は特徴付けるために通信性能マップを生成又は利用するように構成され得る。例えば、システムは、ビームフォーミングされたビーム(例えば、ビームフォーミングされた受信ビーム、ビームフォーミングされた送信ビーム)の異なる配向に従ってフェーズドアレイアンテナを介して信号を受信又は送信し、フェーズドアレイアンテナの指向性アンテナ特性によって異なる方向の各々について決定されたそれぞれの信号品質メトリックをスケーリングするように構成され得る。スケーリングされた信号品質メトリックは、異なる方向(例えば、アンテナ座標系において、グローバル座標系において)に対してマッピングされ得、これは、通信動作を実行するための様々な境界又は閾値を確立するために使用され得る(例えば、障害物マップ、減衰マップ、ローカル環境に関連付けられた固有のシグナリングマップ)。
【0008】
いくつかの実施例では、通信マップの境界又は配向は、ターゲットデバイスが、フェーズドアレイアンテナとの通信をサポートする位置の範囲内にあるときを評価するか、ターゲットデバイスのセットのうちのどれが、フェーズドアレイアンテナとの通信に好都合な位置にあるかを評価するか、又は端末が、あるターゲットデバイスから別のターゲットデバイスへハンドオフするべきときを評価するために使用することができる。いくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナの指向性特性、又はその通信性能マップは、設置者によってフェーズドアレイアンテナにほぼ固定の、又は固定化された配向が提供されるとき、又はフェーズドアレイアンテナが制御された物理的作動と電子ビームフォーミングとの組み合わせを利用するときなど、(例えば、フェーズドアレイアンテナのボアサイトの配向を決定するために)フェーズドアレイアンテナをいつ再位置決め若しくは再配向するかを評価するために使用することができる。(例えば、ユーザ端末の)アンテナアセンブリの設置又は動作においてフェーズドアレイアンテナの指向性特性を考慮することで、フェーズドアレイアンテナの指向性特性を考慮しない技術と比較して、通信の様々な態様が改善され得る。
【0009】
図1は、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートする通信システム100(例えば、衛星通信システム)の図を示す。通信システム100は、宇宙セグメント101及び地上セグメント102を含むアーキテクチャなど、通信サービスをサポートするために様々なネットワークアーキテクチャを使用し得る。宇宙セグメントは、1つ以上の衛星120(例えば、1つ以上の通信衛星)を含み得る。地上セグメントは、1つ以上のユーザ端末150(例えば、衛星端末)、及び1つ以上のアクセスノード端末130(例えば、ゲートウェイ端末)、並びにネットワークオペレーションセンター(NOC)、及び衛星及びゲートウェイ端末コマンドセンターなどのネットワークデバイス141を含み得る。衛星通信システム100の端末(例えば、アクセスノード端末130)は、メッシュネットワーク、スターネットワークなどを介して、相互に、及び/又は1つ以上のネットワーク140に接続されてもよい。
【0010】
衛星120は、アクセスノード端末130及びユーザ端末150とのワイヤレス通信又はそれらの間のワイヤレス通信のために構成される任意の適切なタイプの衛星を含み得る。いくつかの実施例では、衛星120のうちのいくつか又は全ては、静止軌道にあり得、その結果、地上デバイスに対するそれらの場所は、比較的固定され得るか、又は動作公差若しくは他の軌道ウィンドウ内に固定され得る。追加的に又は代替的に、衛星120のうちのいくつか又は全ては、地球に対する衛星120の位置が経時的に変化する軌道にあり得る(例えば、低地球軌道(LEO)又は中地球軌道(MEO)などの非静止軌道)。(例えば、ユーザ端末150又はそのアンテナの)ターゲットデバイスの一例である衛星120を参照して、特定の技術が本明細書に説明されているが、本明細書に説明されている技術は、ユーザ端末150に対して一般的にオーバーヘッドの場所を有する他のタイプのターゲットデバイスを含む他のターゲットデバイスに適用可能である(例えば、飛行機、無人航空機、ドローン、飛行船)。
【0011】
衛星120は、1つ以上のアクセスノード端末130から順方向アップリンク信号132を受信し、1つ以上のユーザ端末150に順方向ダウンリンク信号172を送信し得る。追加的に又は代替的に、衛星120は、1つ以上のユーザ端末150からリターンアップリンク信号173を受信し、1つ以上のアクセスノード端末130にリターンダウンリンク信号133を送信し得る。(例えば、衛星120を介する)アクセスノード端末130とユーザ端末150との間の信号の通信のために、例えば、多周波数時分割多重アクセス(MF-TDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、周波数分割多重アクセス(FDMA)、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)、符号分割多重アクセス(CDMA)、又は当技術分野において知られている任意の数のハイブリッド若しくは他のスキームなどの様々な物理層変調及び符号化技術がサポートされ得る。様々な実施形態では、物理層技術は、信号132、133、172、及び173の各々について同一であってもよく、又は信号の一部が他の信号とは異なる物理層技術を使用してもよい。衛星120は、1つ以上の周波数帯域、及びその任意の数のサブバンドを使用して通信をサポートすることができる。例えば、衛星120は、国際電気通信連合(ITU)Ku、K、又はKaバンド、Cバンド、Xバンド、Sバンド、Lバンド、Vバンドなどにおける動作をサポートすることができる。
【0012】
衛星120は、フェーズドアレイアンテナアセンブリ、フェーズドアレイフィード反射器(PAFR)アンテナ、又は通信サービスの信号の送信及び/若しくは受信のための当技術分野で知られている任意の他の機構などのアンテナアセンブリ121を含んでいてもよい。いくつかの実施例では、アンテナアセンブリ121は、ビーム、サービスビーム、衛星ビーム、又は任意の他の適切な用語で呼ばれ得る、1つ以上のビームフォーミングされたスポットビーム125を介する通信をサポートすることができる。信号は、アンテナアセンブリ121を介して渡されて、スポットビーム125の空間電磁放射パターンを形成することができる。いくつかの実施例では、スポットビーム125は、単一の搬送波(例えば、1つの周波数又は連続した周波数範囲)を使用してもよく、又はそうでなければ単一の搬送波に関連付けられてもよい。いくつかの実施例では、スポットビーム125は、ユーザ端末150のみをサポートするように構成され得、その場合、スポットビーム125は、ユーザスポットビーム又はユーザビーム(例えば、ユーザスポットビーム125-a)と称され得る。例えば、ユーザスポットビーム125-aは、衛星120とユーザ端末150との間の1つ以上の順方向ダウンリンク信号172及び/又は1つ以上のリターンアップリンク信号173をサポートするように構成され得る。いくつかの実施例では、スポットビーム125は、アクセスノード端末130のみをサポートするように構成され得、その場合、スポットビーム125は、アクセスノードスポットビーム、アクセスノードビーム、又はゲートウェイビーム(例えば、アクセスノードスポットビーム125-b)と称され得る。例えば、アクセスノードスポットビーム125-bは、衛星120とアクセスノード端末130との間の1つ以上の順方向アップリンク信号132及び/又は1つ以上のリターンダウンリンク信号133をサポートするように構成され得る。他の実施例では、スポットビーム125は、ユーザ端末150とアクセスノード端末130の両方にサービスするように構成され得、したがって、スポットビーム125は、衛星120とユーザ端末150とアクセスノード端末130との間の順方向ダウンリンク信号172、リターンアップリンク信号173、順方向アップリンク信号132、又はリターンダウンリンク信号133の任意の組み合わせをサポートし得る。
【0013】
スポットビーム125は、スポットビームカバレッジエリア126内に位置しているターゲットデバイス(例えば、ユーザ端末150、アクセスノード端末130、衛星120)との通信サービスをサポートし得る。スポットビームカバレッジエリア126は、閾値を上回るか、又はそうでなければ閾値を満たす信号特性(例えば、信号強度、信号対ノイズ比(SNR)、信号対干渉プラスノイズ比(SINR))を有する、地面又は他の基準表面上に投影された関連付けられたスポットビーム125の電磁放射パターンのエリアによって画定され得る。スポットビームカバレッジエリア126は、任意の適切なサービスエリア(例えば、円形、楕円形、六角形、ローカル、地域、全国)をカバーすることができ、関連付けられたスポットビーム125内に位置するターゲットデバイスを含み得るが、空中端末など、スポットビームカバレッジエリア126の基準表面に必ずしも位置していない、スポットビームカバレッジエリア126内に位置する任意の数のターゲットデバイスとの通信サービスをサポートすることができる。
【0014】
いくつかの実施例では、衛星120は、それぞれのスポットビームカバレッジエリア126を各々がカバーする複数のビームフォーミングされたスポットビーム125をサポートすることができ、スポットビームカバレッジエリア126の各々は、隣接するスポットビームカバレッジエリア126と重複してもしなくてもよい。例えば、衛星120は、任意の数(例えば、数十、数百、数千)のスポットビームカバレッジエリア126の組み合わせによって形成されるサービスカバレッジエリア(例えば、地域カバレッジエリア、全国カバレッジエリア)をサポートすることができる。サービスカバレッジエリアは、そこから、及び/又はそこに向けて、地上の送信元又は地上の受信機のいずれかが、衛星120を介した通信サービスに参加する(例えば、通信サービスに関連付けられた信号を送信及び/又は受信する)ことができるカバレッジエリアとして広く定義され得、また、複数のスポットビームカバレッジエリア126によって画定され得る。一部のシステムでは、各通信リンクのサービスカバレッジエリア(例えば、順方向アップリンクカバレッジエリア、順方向ダウンリンクカバレッジエリア、リターンアップリンクカバレッジエリア、及び/又はリターンダウンリンクカバレッジエリア)は異なり得る。
【0015】
ユーザ端末150は、衛星120又は他のターゲットデバイスと信号を通信するように構成された任意の数のデバイスを含み得る。他のターゲットデバイスには、固定端末(例えば、地上ベースの定置型端末)、又は船、航空機、地上ベースの車両上の端末などのモバイル端末が含まれ得る。ユーザ端末150は、衛星120又は他のターゲットデバイスを介してデータ及び情報を通信し得る。該通信には、ネットワークデバイス141、又はネットワーク140に関連付けられた何らかの他のデバイス若しくは分散サーバなどの宛先デバイスへのアクセスノード端末130を介した通信が含まれ得る。ユーザ端末150は、例えば、DVB-S2、WiMAX、LTE、及びDOCSIS規格で定義されたものを含む、様々な物理層送信変調及び符号化技術に従って信号を通信することができる。
【0016】
ユーザ端末150(例えば、フェーズドアレイ消費者端末)は、(例えば、衛星120からの)順方向ダウンリンク信号172を受信するために、(例えば、衛星120に)リターンアップリンク信号173を送信するために、又はその両方のために構成され得るフェーズドアレイアンテナ155を含み得る。いくつかの実施例では、ユーザ端末150は、スポットビーム125(例えば、ユーザスポットビーム125-a)を介する衛星120との単方向通信又は双方向通信のために構成され得る。フェーズドアレイアンテナ155は、フィードアレイアセンブリに物理的に配置されたフィード要素156のアレイ(例えば、二次元アレイ)を含み得、それぞれのフィード要素156の信号は、送信ビーム(例えば、指向性送信)及び受信ビーム(例えば、指向性受信)などの端末スポットビーム(図示せず)をサポートするために、様々なビームフォーミング技術(例えば、位相及び/又は振幅操作)に従って操作され得る。換言すれば、フェーズドアレイアンテナ155を介した通信は、所望の方向(例えば、端末スポットビーム配向)に沿って信号送信及び/又は受信をアラインさせるために、フィード要素156のアレイを使用して電子的に構成可能であり得る。
【0017】
本明細書で使用される場合、供給要素156は、受信アンテナ要素、送信アンテナ要素、又は送信と受信の両方をサポートするように構成されたアンテナ要素(例えば、トランシーバ要素)を指し得る。受信アンテナ要素は、電磁信号を電気信号に変換する物理的トランスデューサ(例えば、RFトランスデューサ)を含み得、送信アンテナ要素は、電気信号によって励起されたときに電磁信号を放出する物理的トランスデューサを含み得る。場合によっては、送信及び受信のために同じ物理的トランスデューサが使用され得る。供給要素156の各々は、例えば、供給ホーン、偏波トランスデューサ(例えば、異なる偏波を有する2つの組み合わされた要素として機能し得るセプタム偏波ホーン)、マルチポートマルチバンドホーン(例えば、デュアル偏波LHCP/RHCPを有するデュアルバンド20GHz/30GHz)、キャビティ付きスロット、逆F、スロット付き導波路、ビバルディ、ヘリカル、ループ、パッチ、又はアンテナ要素若しくは相互接続されたサブ要素の組み合わせの任意の他の構成を含み得る。フィード要素156の各々はまた、RF信号トランスデューサ、低ノイズ増幅器(LNA)、又は高出力増幅器(HPA)を含み得るか、又はそうでなければそれらと結合され得、周波数変換、ビームフォーミング処理などの他の信号処理を実行するためのトランスポンダと結合され得る。
【0018】
フェーズドアレイアンテナ155は、アンテナアセンブリ151(例えば、ユーザ端末アンテナアセンブリ)の一部であり得、これはまた、フェーズドアレイアンテナ155を搭載又は配向するための様々なハードウェアを含み得る。また、アンテナアセンブリ151は、無線周波数(RF)通信信号(例えば、順方向ダウンリンク信号172及び/又はリターンアップリンク信号173)と、フェーズドアレイアンテナ155とユーザ端末コントローラ158との間で通信されるユーザ端末通信信号157とを変換(例えば、周波数変換、変調/復調、多重化/逆多重化、フィルタリング、転送などを実行)する回路及び/又はプロセッサを含んでもよい。そのような回路及び/又はプロセッサは、アンテナアセンブリ151に含まれてもよく、統合アンテナアセンブリ又はプロセッサ統合アンテナアセンブリと呼ばれる場合もある。追加的に又は代替的に、ユーザ端末コントローラ158が、様々なRF信号動作(例えば、受信、周波数変換の実行、変調/復調、多重化/逆多重化など)を実行するための回路及び/又はプロセッサを含んでもよい。アンテナアセンブリ151は、衛星屋外ユニット(ODU)としても知られている場合があり、ユーザ端末コントローラ158は、屋内ユニット(IDU)として知られている場合がある。
【0019】
ユーザ端末150は、有線又はワイヤレス接続161を介して1つ以上の消費者構内設備(CPE)160に接続され得、また、通信システム100を介してCPE160にネットワークアクセスサービス(例えば、ネットワーク140へのアクセス、インターネットアクセス)又は他の通信サービス(例えば、放送メディア)を提供し得る。CPE(複数可)160には、コンピュータ、ローカルエリアネットワーク、インターネット機器、ワイヤレスネットワーク、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、他のハンドヘルドデバイス、ネットブック、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、ラップトップ、ディスプレイデバイス(例えば、テレビ、コンピュータモニタなど)、プリンタなどのユーザデバイスが含まれ得るが、これらに限定されない。CPE(複数可)160にはまた、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、構内交換機(PBX)、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)ゲートウェイなどを含む、加入者の敷地内に位置する任意の機器も含まれ得る。いくつかの実施例では、ユーザ端末150は、衛星120及びアクセスノード端末(複数可)130を介するCPE(複数可)160とネットワーク(複数可)140との間の双方向通信を提供する。
【0020】
アクセスノード端末130は、(例えば、衛星120との間で)順方向アップリンク信号132及びリターンダウンリンク信号133をサービスすることができる。アクセスノード端末130は、地上局、ゲートウェイ、ゲートウェイ端末、又はハブとしても知られている場合がある。アクセスノード端末130は、アクセスノード端末アンテナシステム131と、アクセスノードコントローラ135とを含み得る。アクセスノード端末アンテナシステム131は双方向対応であり得、衛星120と確実に通信を行うための十分な送信電力と受信感度を備えて設計され得る。いくつかの実施例では、アクセスノード端末アンテナシステム131は、衛星120の方向に高い指向性を有し、他の方向に低い指向性を有するパラボラ反射器を備え得る。アクセスノード端末アンテナシステム131は、様々な代替的な構成を含み、直交偏波間の高い分離、動作周波数帯域における高効率、低ノイズなどの動作特徴を含み得る。
【0021】
いくつかの実施例では、アクセスノード端末130(例えば、アクセスノードコントローラ135)は、ユーザ端末150へのトラフィックをスケジューリングし得る。追加的に又は代替的に、スケジューリングは、通信システム100の他の部分において(例えば、ネットワークオペレーションセンター(NOC)及び/又はゲートウェイコマンドセンターを含み得る1つ以上のネットワークデバイス141にて)実行され得る。衛星120は、1つ以上のスポットビーム125(例えば、それぞれのアクセスノードスポットビームカバレッジエリア126-bに関連付けられ得るアクセスノードスポットビーム125-b)を介して、リターンダウンリンク信号133を送信することによって、及び/又は順方向アップリンク信号132を受信することによってアクセスノード端末130と通信し得る。アクセスノードスポットビーム125-bは、例えば、(例えば、衛星120によって中継される)1つ以上のユーザ端末150のための通信サービス、又は衛星120とアクセスノード端末130との間の任意の他の通信をサポートし得る。
【0022】
アクセスノード端末130は、ネットワーク140と衛星120との間のインターフェースを提供し得、ネットワーク140と1つ以上のユーザ端末150との間で送られるデータ及び情報を受信するように構成され得る。アクセスノード端末130は、それぞれのユーザ端末150に配信するために、データ及び情報をフォーマットし得る。追加的に又は代替的に、アクセスノード端末130は、ネットワーク140を介してアクセス可能な宛先に向けられた(例えば、1つ以上のユーザ端末150からの)衛星120から信号を受信するように構成され得る。アクセスノード端末130はまた、ネットワーク140上での送信のために、受信した信号をフォーマットすることができる。
【0023】
ネットワーク(複数可)140は、任意のタイプのネットワークであり得、例としては、インターネット、インターネットプロトコル(IP)ネットワーク、イントラネット、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)、仮想LAN(VLAN)、光ファイバネットワーク、ハイブリッドファイバ同軸ネットワーク、ケーブルネットワーク、公衆交換電話ネットワーク(PSTN)、公衆交換データネットワーク(PSDN)、公衆陸上移動ネットワーク、及び/又は本明細書に説明されているデバイス間の通信をサポートする任意の他のタイプのネットワークが挙げられ得る。ネットワーク(複数可)140には、有線及びワイヤレス接続の両方、並びに光リンクが含まれ得る。ネットワーク(複数可)140は、アクセスノード端末130を、衛星120又は他の衛星と通信し得る他のアクセスノード端末と接続し得る。1つ以上のネットワークデバイス141は、アクセスノード端末130に結合され得、通信システム100の態様を制御し得る。様々な実施例では、ネットワークデバイス141は、アクセスノード端末130とコロケートされ得るか、又は別様でアクセスノード端末130の近くにあり得るか、あるいは有線及び/又は無線通信リンクを介してアクセスノード端末130及び/又はネットワーク140と通信するリモートインストレーションであり得る。
【0024】
いくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナ155は、利得特性、ノイズ特性、ビーム幅特性、又はフェーズドアレイの物理的な位置決め又は配向に対するビームフォーミングの方向に応じて(例えば、フェーズドアレイのビーム配向と物理的なボアサイトとの間の相対的な分離に応じて)変化する他の特性など、本質的に指向性である特性(例えば、通信特性、シグナリング特性)に関連付けられ得る。本明細書に開示される実施例によれば、通信システム100の様々な構成要素は、フェーズドアレイアンテナ155の設置中、フェーズドアレイアンテナ155の位置決め若しくは配向中、又はフェーズドアレイアンテナ155を使用する通信中など、ユーザ端末150の動作(例えば、フェーズドアレイアンテナ155の動作)のために、フェーズドアレイアンテナ155の指向性ビーム特性を考慮するように構成され得る。
【0025】
いくつかの実施例では、通信システム100の1つ以上の構成要素(例えば、ユーザ端末コントローラ158、アクセスノードコントローラ135、ネットワークデバイス141)は、フェーズドアレイアンテナ155の指向性特性に対して、ユーザ端末150にローカルな通信又はシグナリング環境を評価又は特徴付けるための通信性能マップを生成するように構成され得る。例えば、ユーザ端末150は、ビームフォーミングされたビーム(例えば、ビームフォーミングされた端末スポットビーム、フェーズドアレイアンテナ155のビームフォーミングされた受信ビーム、フェーズドアレイアンテナ155のビームフォーミングされた送信ビーム)の異なる方向に従ってフェーズドアレイアンテナ155を介して信号を受信又は送信し、(例えば、それぞれの方向に関連付けられている)フェーズドアレイアンテナ155の指向性アンテナ特性によって、異なる方向の各々について決定されたそれぞれの信号品質メトリックをスケーリングするように構成され得る。スケーリングされた信号品質メトリックは、異なる方向(例えば、アンテナ座標系において、グローバル座標系において)に対してマッピングされ得、これは、通信動作を実行するための様々な境界又は指向性閾値を確立するために使用され得る(例えば、障害物マップ、減衰マップ、ローカル環境に関連付けられた固有のシグナリングマップ)。例えば、通信マップの境界は、ターゲットデバイス(例えば、衛星120)が、フェーズドアレイアンテナ155との通信をサポートする位置の範囲内にあるときを評価するか、ターゲットデバイスのセットのうちのどれが、フェーズドアレイアンテナ155との通信に好都合な位置にあるかを評価するか、又はユーザ端末150が、あるターゲットデバイスから別のターゲットデバイスへハンドオフするべきときを評価するために使用することができる。フェーズドアレイアンテナ155の指向性特性を考慮することで、ユーザ端末150(例えば、ユーザ端末コントローラ158)、アクセスノード端末130(例えば、アクセスノードコントローラ135)、若しくはネットワークデバイス141、又はそれらの様々な組み合わせは、フェーズドアレイアンテナの指向性特性を考慮しない技術と比較して、他の利点の中でも、改善された通信性能、通信リソースの改善された利用(例えば、改善されたスペクトル効率)、ターゲットデバイス間のよりスムーズなハンドオーバー、又は信号ドロップアウトの発生の減少をサポートし得る。
【0026】
いくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナ155の指向性特性、又はその通信性能マップは、フェーズドアレイアンテナ155をどのように、又はいつ再位置決め又は再配向するかを評価するために使用することができる。例えば、設置者によってフェーズドアレイアンテナ155にほぼ固定の、又は固定化された配向が提供されるとき、フェーズドアレイアンテナ155の配向特性を利用して、例えば、フェーズドアレイアンテナ155の方向又は走査ボリュームを、(例えば、障害物又は他の減衰源に対する)明確な視野と、可能性のあるターゲットデバイスの場所の方向と、又はそれらの様々な組み合わせとアラインさせることなど、フェーズドアレイアンテナ155の好ましい物理的配向を決定することができる。いくつかの実施例では、アンテナアセンブリ151が物理的作動(例えば、アンテナアセンブリ151のアクチュエータ又は位置決め器)と電子ビームフォーミングとの組み合わせを利用するとき、フェーズドアレイアンテナ155の指向性特性を使用して、他の位置決め決定又は評価の中でも、(例えば、アンテナアセンブリ151の)1つ以上のアクチュエータを制御してフェーズドアレイアンテナ155を新しい配向に再配向するべきかどうか(例えば、フェーズドアレイアンテナ155をターゲットデバイスの現在又は将来の位置とアラインさせるために)、1つ以上のアクチュエータを定常位置に維持するべきかどうか(例えば、電子ビームフォーミングを使用してターゲットデバイスを追跡する間に)を決定することができる。フェーズドアレイアンテナ155のアライメント又は位置決めにおいてフェーズドアレイアンテナ155の指向性特性を考慮することで、フェーズドアレイアンテナ155は、フェーズドアレイアンテナの走査ボリューム内の障害物のない視野を最大化する配向とアラインされ得るか、又はフェーズドアレイアンテナ155は、フェーズドアレイアンテナ155の指向性特性を考慮しない位置決め技術と比較して、他の利点の中でも、ターゲットデバイスをスムーズに又は連続的に追跡することをサポートしない可能性のある、より少ない、又はより安価なアクチュエータとともに使用することができる。
【0027】
図2は、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートするアンテナアセンブリ151-aの実施例を示す。アンテナアセンブリ151-aは、フェーズドアレイアンテナ155-a、搭載構造220、及び搭載構造220とフェーズドアレイアンテナ155-aとの間に結合された位置決め器235を含む。位置決め器235は、(例えば、静的又は固定可能な位置決めのため、制御された又は作動された位置決めのための)フェーズドアレイアンテナ155-aの位置決め又は配向をサポートする1つ以上の構成要素を含み得る。様々な実施例では、搭載構造220は、ほぼ固定された地上ベースの場所(例えば、建物、搭載ポール)に搭載され得若しくは取り付けられ得、又は搭載構造220は、移動する設置物(例えば、車両、飛行機、船、ドローン、UAV)に搭載され得若しくは取り付けられ得、若しくはそれらの一部であり得る。
【0028】
いくつかの実施例では、アンテナアセンブリ151-aは、フェーズドアレイアンテナ155-aによって送信された及び/又はフェーズドアレイアンテナ155-aで受信されたRF信号を処理するための回路及び/若しくはプロセッサ(例えば、アンテナアセンブリ151-aがプロセッサ統合アンテナアセンブリであるとき)、フェーズドアレイアンテナ155-aの配向を制御するための回路及び/若しくはプロセッサ(例えば、位置決め器235のアクチュエータを制御するための)、又はそれらの様々な組み合わせを含み得る。いくつかの実施例では、アンテナアセンブリ151-aは、通信フィードを介して、ユーザ端末150のIDU(例えば、ユーザ端末コントローラ158)と結合され得る(例えば、アンテナアセンブリ151-aがODUとして構成されているとき)。フェーズドアレイアンテナ155-aは、フィード要素156のアレイ(例えば、二次元アレイ、図2には図示せず)を含み得、これらの各々には、フェーズドアレイアンテナ155-aとターゲットデバイス(例えば、衛星120)との間で信号を通信するように構成されたトランシーバが含まれ得るか、又はそうでなければそれに関連付けられ得る。フェーズドアレイアンテナ155-aは、ボアサイト240(例えば、物理的なボアサイト、物理的な配向)に関連付けられ得、これは、フェーズドアレイアンテナ155-aの主軸又はアライメントを示し得る。いくつかの実施例では、ボアサイト240は、(例えば、アレイ基準フレーム280内で)フェーズドアレイアンテナ155-aのピーク又は最大利得の方向にアラインされ得るか、又はそれに対応し得る。いくつかの実施例では、ボアサイト240は、フェーズドアレイアンテナ155-aの平坦な表面、曲面、又は他のタイプの表面であり得るフィード要素156のアパーチャに関連付けられた表面などの、フェーズドアレイアンテナ155-aの表面に垂直な方向であり得る。
【0029】
アンテナアセンブリ151-aの態様、又はその構成要素若しくは動作は、グローバル基準フレーム260、ベース基準フレーム270、アレイ基準フレーム280、又はそれらの様々な組み合わせを参照して説明され得る。いくつかの実施例では、基準フレームは、アンテナアセンブリ151-a、及び衛星120などの1つ以上のターゲットデバイスに関連付けられた位置又は配向情報を説明するために使用され得る。例えば、グローバル基準フレーム260、ベース基準フレーム270、又はアレイ基準フレーム280は、アンテナアセンブリ151-a、又は1つ以上のターゲットデバイスの場所を特定するために使用され得る。追加的に又は代替的に、グローバル基準フレーム260、ベース基準フレーム270、及び/又はアレイ基準フレーム280は、アンテナアセンブリ151-aと1つ以上のターゲットデバイスとの間のベクトル又は相対的な配向を特定するために使用され得る。基準フレームの各々は、相互に直交する軸を有する三次元基準フレーム(例えば、座標系)として説明され得るが、グローバル基準フレーム260、ベース基準フレーム270、又はアレイ基準フレーム280のうちの1つ以上は、本明細書に開示される実施例による技術をサポートするために他のタイプの基準フレーム(例えば、極基準フレーム、角度基準フレーム)であり得る。
【0030】
グローバル基準フレーム260は、三次元の測心デカルト座標フレームであり得る。グローバル基準フレーム260のX軸は、北(例えば、磁北又は真北)のコンパス方位とアラインされ得る。グローバル基準フレーム260のY軸は、東のコンパス方位とアラインされ得る。グローバル基準フレーム260のZ軸は、グローバル基準フレーム260の原点から発し、地球の中心を通って延在する地球ラジアンとアラインされ得る。グローバル基準フレーム260の説明されたアライメントは、北、東、下(NED)アライメントと呼ばれ得る。グローバル基準フレーム260の各軸は、他の軸の各々と直交し、90度の角度を形成し得る。いくつかの実施例では、グローバル基準フレーム260の原点は、アンテナアセンブリ151-aの緯度及び経度と一致し得る。いくつかの実施例では、グローバル基準フレーム260の高度又は仰角は、ゼロであると想定され得る(例えば、グローバル基準フレーム260の原点が地球表面にある場合、又はそれ以外の、海面などの適切な基準仰角である場合)。いくつかの実施例では、グローバル基準フレーム260の原点は、地球の中心にあり得、Z軸は、北(例えば、磁北又は真北)のコンパス方位とアラインされ得、X軸及びY軸は、各々、異なる地球の経度とアラインされ得る。
【0031】
ベース基準フレーム270も三次元デカルト座標フレームであり得、搭載構造220に関連付けられ得るか、又はそうでなければ、搭載構造220に対応し得る。ベース基準フレーム270のX’軸は、搭載構造220の第1の方向に沿って(例えば、幅方向に沿って、搭載面の第1のエッジに沿って)アラインされ得、ベース基準フレーム270のY’軸は、搭載構造220の第2の方向に沿って(例えば、深さ又は長さ方向に沿って、搭載面の第2のエッジに沿って)アラインされ得る。いくつかの実施例では、X’軸及びY’軸によって画定される平面は、搭載構造220の搭載平面又は他の基準平面と平行であり得るか、又はそうでなければそれを表し得る。ベース基準フレーム270のZ’軸は、X’軸及びY’軸に垂直な(例えば、搭載面又は他の基準平面に垂直な)方向に沿ってアラインされ得る。地球の位置又は配向に対して(例えば、姿勢において、又は位置において、又は姿勢及び位置において)固定されたままであり得るグローバル基準フレーム260とは異なり、ベース基準フレーム270は、搭載構造220に従い得る。換言すれば、ベース基準フレーム270の原点及び配向は、搭載構造220に対して固定され得る。いくつかの実施例では、(例えば、地球に対する、グローバル基準フレーム260に対する)搭載構造220の姿勢は、ベース基準フレーム270とグローバル基準フレーム260との間の1つ以上の回転(例えば、ロール、ピッチ、及びヨー)のセット、又は他の変換によって定義され得る。
【0032】
アレイ基準フレーム280も三次元デカルト座標フレームであり得、フェーズドアレイアンテナ155-aに関連付けられ得るか、又はそうでなければ、フェーズドアレイアンテナ155-aに対応し得る。アレイ基準フレーム280のX”軸は、フェーズドアレイアンテナ155-aの第1の方向に沿って(例えば、幅方向に沿って、フィード要素156の行の方向に沿って)アラインされ得、アレイ基準フレーム280のY”軸は、フェーズドアレイアンテナ155-aの第2の方向に沿って(例えば、深さ方向に沿って、フィード要素156の列の方向に沿って)アラインされ得る。いくつかの実施例では、X”軸及びY”軸によって画定される平面は、フェーズドアレイアンテナ155-aの開口面又は他の基準平面と平行であり得、又はそうでなければそれを表し得る。アレイ基準フレーム280のZ”軸は、X”軸及びY”軸に垂直な(例えば、開口面又は他の基準平面に垂直な)方向に沿ってアラインされ得、ボアサイト240とアラインされ得るか、又は一致し得る。いくつかの実施例では、アレイ基準フレーム280の配向、又はアレイ基準フレーム280の配向及び原点は、フェーズドアレイアンテナ155-aに対して固定され得る。いくつかの実施例では、アレイ基準フレーム280の原点は、(例えば、設置者によって)定義された又はプログラムされた位置であり得る(例えば、アンテナアセンブリ151-aの公称場所にある)ベース基準フレーム270の原点とコロケートされ得るか、又は、他のシステムの中でも、(例えば、アンテナアセンブリ151-aの、アンテナアセンブリ151-aを含むユーザ端末150の)グローバル測位システム(GPS)受信機を使用して決定された位置であってもよい。
【0033】
いくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナ155-aの(例えば、搭載構造220に対する、ベース基準フレーム270に対する)姿勢又は配向は、物理的な配向275(例えば、アレイ基準フレーム280とベース基準フレーム270との間の相対的な配向)に関連付けられ得る、アレイ基準フレーム280とベース基準フレーム270との間の1つ以上の回転(例えば、方位角回転、仰角回転、スキュー回転)のセットによって定義され得る。いくつかの実施例では、ベース基準フレーム270は省略されてもよく、又はベース基準フレーム270はグローバル基準フレーム260とアラインされてもよく、並進、回転、又はその両方(例えば、物理的な配向275)は、アレイ基準フレーム280とグローバル基準フレーム260との間で、直接的(例えば、物理的に、数学的に、計算的に)であり得る。いくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナ155-aの回転は、搭載構造220とフェーズドアレイアンテナ155-aとの間に結合された位置決め器235(の機構、結合器、アクチュエータなど)の態様によってサポート又は定義され得る。例えば、位置決め器235は、1つ以上の回転軸受若しくは球面軸受、1つ以上のピボット継手若しくは結合器、1つ以上の玉継手若しくは結合器、1つ以上のアクチュエータ、又は搭載構造220に対してフェーズドアレイアンテナ155-aを配向すること(例えば、アレイ基準フレーム280をベース基準フレーム270に対して、又はグローバル基準フレーム260に対して配向すること、方位角軸、仰角軸、交差仰角軸、若しくはスキュー軸、又はそれらの組み合わせについて配向すること)をサポートするそれらの様々な組み合わせを含み得る。
【0034】
いくつかの実施例(例えば、X’軸及びY’軸が水平面又は水平方向と平行である場合)では、ベース基準フレーム270のZ’軸周りのフェーズドアレイアンテナ155-aの回転は、フェーズドアレイアンテナ155-aの(例えば、ボアサイト240の)方位角調整に相当し得、位置決め器235は、少なくともZ’軸周りのフェーズドアレイアンテナ155-aの相対的な回転をサポートする回転若しくは球面結合器又はアクチュエータを含み得る。いくつかの実施例では、ベース基準フレーム270のX’軸周りの、ベース基準フレーム270のY’軸周りの、又は一般に、X’軸及びY’軸によって画定される平面と平行な任意の軸周りのフェーズドアレイアンテナ155-aの回転は、フェーズドアレイアンテナ155-aの(例えば、ボアサイト240の)仰角調整に相当し得、位置決め器235は、少なくともX’軸若しくはY’軸若しくはそれらの組み合わせ周りの、又はそうでなければ、X’-Y’平面に対するフェーズドアレイアンテナ155-aの相対的な回転をサポートする回転若しくは球面結合器又はアクチュエータを含み得る。いくつかの実施例では、アレイ基準フレーム280のX”軸周りのフェーズドアレイアンテナ155-aの回転は、(例えば、X”軸がX’軸及びY’軸によって画定される平面と平行な配向に維持される構成において、X”軸が水平面又は水平方向と平行である構成において)フェーズドアレイアンテナ155-aの仰角調整に相当し得、位置決め器235は、少なくともX”軸周りのフェーズドアレイアンテナ155-aの相対的な回転をサポートする回転若しくは球面結合器又はアクチュエータを含み得る。いくつかの実施例では、アレイ基準フレーム280のZ”軸周りの(例えば、ボアサイト240周りの)フェーズドアレイアンテナ155-aの回転は、フェーズドアレイアンテナ155-aのスキュー調整に相当し得、位置決め器235は、少なくともZ”軸周りのフェーズドアレイアンテナ155-aの相対的な回転をサポートする回転若しくは球面結合器又はアクチュエータを含み得る。本明細書に開示される実施例によるアンテナアセンブリ151の他の実施例には、その相対的な配向又は並進の異なる定義(例えば、異なる基準フレーム変換)、又は関連付けられる結合器又は作動を含み得る。
【0035】
フェーズドアレイアンテナ155-aは、1つ以上のビーム250(例えば、端末スポットビーム)によるターゲットデバイスとの電磁信号の通信をサポートし得る。例えば、順方向ダウンリンク信号172は、受信ビーム250(例えば、ダウンリンクビーム、指向性受信)を使用してフェーズドアレイアンテナ155-aで受信され得、リターンアップリンク信号173は、送信ビーム250(例えば、アップリンクビーム、指向性送信)を使用してフェーズドアレイアンテナ155-aによって送信され得る。ビーム250は、ボアサイト240に対して定義され得るビーム配向255(例えば、ビームフォーミングされたビーム配向、ビームフォーミングされたビーム250の配向、端末スポットビーム方向)に関連付けられ得る(例えば、それに沿って方向付けられ得る、それに沿って集束され得る)。例えば、ビーム配向255は、アレイ基準フレーム280のX”軸及びY”軸によって画定される平面内のビーム配向255の角度(例えば、ビーム方位角、X”-Y”平面上のビーム配向255の投影とX”軸の方向との間で測定される角度)であり得る第1の角度αに関連付けられ得る。また、ビーム配向255は、ボアサイト240に対するビーム配向255の角度(例えば、走査角、ビーム仰角、ビーム偏角、ビーム配向255の方向とZ”軸の方向との間で測定される角度)であり得る第2の角度βに関連付けられ得る。ビーム250は、(例えば、相対的な配向を示すために)フェーズドアレイアンテナ155-aの中心点又は原点を起点とする錐体として示されているが、ビーム250は、フェーズドアレイアンテナ155-aの表面にわたって分布する電磁シグナリングを介して形成され得る。例えば、ビーム250は、(例えば、X”方向に沿って、Y”方向に沿って、又はその両方で)フェーズドアレイアンテナ155-aにわたって分布するフィード要素156のフィード要素信号間又はフィード要素信号の中で(例えば、ビームフォーミング構成で定義されるように)建設的又は非建設的相互作用を介して、ビーム配向255に従って形成され得る。
【0036】
いくつかの実施例では、位置決め器235は、フェーズドアレイアンテナ155-a(例えば、ボアサイト240)が、(例えば、公称の指向方向における)他の方向の中でも、ターゲットデバイスの一般的な方向に、又は潜在的なターゲットデバイスの位置の統計的分布の一般的な方向に、又は明確な見通し線の方向に、設置者によって(例えば、1つ以上の軸の周りで、1つ以上の静的又は「固定可能な」位置決め器を使用して)物理的に指向若しくは配向され得る静的若しくは半静的設置の態様をサポートし得る。位置決め器235は、設置者によって(例えば、位置決め器235の結合器、ベース基準フレーム270の、アレイ基準フレーム280の)1つ以上の軸の周りに配向されたように、フェーズドアレイアンテナ155-aの配向(例えば、物理的配向275、搭載構造220に対する配向)を維持又は固定化するように構成されたクランプ又は固定機構を含み得る。そのような実施例では、ビーム250を通じた指向性送信又は受信は、フェーズドアレイアンテナ155-aの維持された物理的なアライメント(例えば、物理的な配向275)及び電子ビームフォーミングによって提供される配向(例えば、ビーム配向255、それぞれのフィード要素156を介して通信されるフィード要素信号を使用する配向)に基づき得る。
【0037】
追加的に又は代替的に、いくつかの実施例では、位置決め器235は、フェーズドアレイアンテナ155-a(例えば、ボアサイト240)が、位置決め器235の1つ以上のアクチュエータ(例えば、仰角アクチュエータ、方位角アクチュエータ、交差仰角アクチュエータ、若しくはスキューアクチュエータ、又はそれらの組み合わせ)によって配向され得る動的若しくは制御された設置又は位置決めの態様をサポートし得る。位置決め器235のアクチュエータは、ユーザ端末150又は通信システム100の別の構成要素において(例えば、アクセスノード端末130において、ネットワークデバイス141において、NOCにおいて、ゲートウェイコマンドセンターにおいて)決定され得る所望の又は決定された配向(例えば、物理的な配向275、ボアサイト240の配向)に少なくとも部分的に基づいて、アクチュエータにフェーズドアレイアンテナ155-aを配向させるように動作可能であるコントローラ(例えば、アンテナアセンブリ151-aのコントローラ、アンテナアセンブリ151-aを含むユーザ端末150のコントローラ、ユーザ端末コントローラ158、アクセスノードコントローラ135、ネットワークデバイス141)に応答し得る。そのような実施例では、指向性送信又は受信は、設置者によって提供され、その後維持される配向、又は1つ以上のアクチュエータによって提供される配向、又は電子ビームフォーミングによって提供される配向、又はそれらの様々な組み合わせに基づき得る。
【0038】
フェーズドアレイアンテナ155-aは、(例えば、ビーム配向255とボアサイト240との間の相対的な分離に基づいて)本質的に指向性である特性(例えば、通信特性、シグナリング特性)に関連付けられ得る。いくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナ155-aの性能は、一般に、角度βが(例えば、走査角が増加するにつれて)増加するにつれて低下し得る。例えば、ボアサイト240のアライメントとアラインしている、又はボアサイト240のアライメントに比較的近いビーム250(例えば、比較的小さい角度βを有するビーム配向255)は、他の指向性特性の中でも、比較的高い信号利得、比較的狭いビーム幅、比較的低い信号ノイズ又は短いサイドローブに関連付けられ得る。ボアサイト240のアライメントから比較的遠いビーム250(例えば、比較的大きな角度βを有するビーム配向255)は、他の特性の中でも、比較的低い信号利得、比較的広いビーム幅、比較的高い信号ノイズ又はサイドローブに関連付けられ得る。いくつかの実施例では、フロントエンド増幅器などのフィード要素信号の処理に関連付けられた回路に提示されるインピーダンスは、走査角とともに変化し得、したがって、1つ以上のアナログ又はデジタル信号処理特性(例えば、信号強度、SNR、SINR、ノイズフロア)もまた、(例えば、ビーム配向255とボアサイト240との間の相対角度に従って)指向性であり得る。
【0039】
いくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナ155-aの指向性特性は、非対称である(例えば、X”方向とY”方向との間で異なる、角度αに従って異なる)1つ以上の物理的特性に関連付けられ得る。例えば、フェーズドアレイアンテナ155-aは、(例えば、列方向又はY”方向におけるよりも行方向又はX”方向において多くのフィード要素156を有するフィード要素アレイにおいて)フィード要素の行よりも狭いフィード要素156の列を含み得る。そのような実施例では、フェーズドアレイアンテナ155-aは、Y”方向に沿ってよりもX”方向に沿って狭いビーム250(例えば、長方形、楕円形、又はそうでなければ細長い断面を有するビーム)を形成することをサポートし得る。様々な実施例(例えば、X”方向におけるフィード要素156の数がY”方向とは異なるとき)では、利得特性、ノイズ特性、サイドローブ特性、ビーム幅特性、又は他の特性若しくは特性の組み合わせは、フェーズドアレイアンテナに対して(例えば、角度αに対して)異なる方向に沿って異なり得る。更に、フェーズドアレイアンテナ155-aの特性は、追加的に又は代替的に、周波数、シグナリング方向(例えば、送信又は受信)、動作温度、動作電圧、又は他の特性若しくは条件などの様々な動作特性又は条件に基づいて変化し得る。
【0040】
本明細書に開示される様々な実施例によれば、通信システム100は、フェーズドアレイアンテナ155-aの設置中、フェーズドアレイアンテナ155-aの位置決め若しくは配向中、又はフェーズドアレイアンテナ155-aを使用する通信中など、フェーズドアレイアンテナ155-aの動作において、指向性ビーム特性を考慮するように構成され得る。いくつかの実施例では、このような技術を使用して、ローカル減衰環境の評価(例えば、ローカル環境の経路損失とフェーズドアレイアンテナの走査損失との区別)、又は実行される通信の評価を改善することができ、それによって、ユーザ端末150と衛星120などのターゲットデバイスとの間の通信の品質を改善する。いくつかの実施例では、このような技術を使用して、フェーズドアレイアンテナ155-aの走査ボリュームを障害物のない視野に向かってバイアスするなど、ローカル環境の評価に基づいて配向(例えば、物理的配向275、ボアサイト240の配向)を選択することができる。例えば、建物又は他の障害物が西方向に特定される場合、ボアサイト240を東方向にバイアスしてフェーズドアレイアンテナ155-aの有用性を改善し得る。追加的に又は代替的に、いくつかの実施例では、このような技術を使用して、フェーズドアレイアンテナの走査ボリュームをターゲットデバイスの可能性のある場所に向かって(例えば、1つ以上の衛星120の軌道経路が通過する可能性が高い方向に向かって)バイアスすることができる。(例えば、アンテナアセンブリ151-aを含むユーザ端末150の)アンテナアセンブリ151-aの動作においてフェーズドアレイアンテナ155-aの指向性特性を考慮することで、フェーズドアレイアンテナの指向性特性を考慮しない技術と比較して、通信の様々な態様が改善され得る。
【0041】
図3Aは、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートする受信ビームフォーミングネットワーク310のブロック図300を示す。様々な実施例では、受信ビームフォーミングネットワーク310の1つ以上の構成要素は、アンテナアセンブリ151に含まれていても、又はアンテナアセンブリ151とユーザ端末150の別の構成要素(例えば、ユーザ端末コントローラ158)との間に分散されていてもよい。
【0042】
受信ビームフォーミングネットワーク310は、m個のフィード要素156から受信されたフィード要素信号315(例えば、フィード要素受信信号)を取り込み、ビーム250(例えば、受信ビーム250)に対応するビーム受信信号335(例えば、ビーム信号、スポットビーム受信信号)を提供し得る。様々な信号操作技術を使用して、ビーム受信信号335は、ビーム配向255、ビーム幅、又はビーム250の様々な他の特性に従って提供され得る。例えば、それぞれのフィード要素156からの各フィード要素信号315は、それぞれの調整構成要素320にフィードされ得、これには、他の構成要素の中でも、振幅調整、位相調整、又はその両方を実行するように動作可能な回路又はデジタル処理が含まれ得る。調整構成要素320の各インスタンスは、(例えば、ビーム250に関連付けられた受信ビームフォーミング重みベクトルの受信ビーム重みを介して)対応するフィード要素信号315に対して振幅及び位相調整を実行して、それぞれの調整された信号325を提供し得る。調整された信号325は、合計構成要素330を使用して合計されて、ビームフォーミングされたビーム250からのビーム受信信号335を提供し得る。ビーム受信信号335は、指向性受信信号に対応し得、いくつかの実施例では、通信信号又は通信ストリーム(例えば、ダウンリンク通信ストリーム)に対応し得る。
【0043】
(例えば、調整構成要素320によって)フィード要素信号315の振幅及び位相を調整するプロセスは、信号の複素ベースバンド表現を複素数(例えば、複素重み)で乗算することとして数学的に説明され得る。複素数をw=I+jQとして表すと、wの大きさは振幅調整を表し得、wの位相は位相調整を表し得る。いくつかの実施例では、調整構成要素320には、I値及びQ値を(例えば、ユーザ端末150のコントローラから、ビームフォーミングコントローラから)受信することができるベクトル乗算器回路と、独立した位相及び振幅調整機構を有し、所望の振幅及び位相調整を入力として取る回路とが含まれ得る。受信ビームフォーミングネットワーク310は、m個の調整構成要素320の各々に、動的(例えば、変化する)及びプログラム可能な複素ビーム重み値を提供し得る。受信ビームフォーミングネットワーク310は、ビームフォーミング機能(例えば、分割、重み付け、及び組み合わせ)を実行するために使用されるデバイスの挿入損失の一部又は全てを説明するために、ビームフォーマ構造内の増幅段(例えば、低ノイズ増幅器)を含み得る。いくつかの実施例では、受信ビームフォーミングネットワークは、ダウンコンバータ、フィルタ、又は他の信号処理構成要素を更に含み得る。
【0044】
受信ビームフォーミングネットワーク310の信号処理は、アナログ及び/又はデジタル信号ドメインで実行され得る。例えば、信号処理がデジタルドメインにおいて受信ビームフォーミングネットワーク310によって実行されるとき、受信ビームフォーミングネットワーク310は、(例えば、フィード要素信号315をデジタルドメインに変換する)1つ以上のアナログ-デジタル変換器を含み得る。他の実施例では、フィード要素156の各々は、受信ビームフォーミングネットワーク310にデジタルフィード要素信号315を提供する独自のアナログ-デジタル変換器に関連付けられていてもよい。デジタルドメイン処理を含む実施例では、経路ハードウェアは、デジタルドメインにおけるビーム受信信号335を提供し得る。他の実施例では、受信ビームフォーミングネットワーク310の信号処理は、フィード要素信号315がアナログドメインで受信され、処理された信号が、アナログドメインでビーム受信信号335を提供する経路ハードウェアを通してアナログドメインのままであるように完全にアナログドメインで実行され得る。いくつかの実施例では、アナログ-デジタルコンバータ(例えば、復調器)を使用して、経路ハードウェアのアナログビーム受信信号335をデジタルドメインに変換し得る。
【0045】
図3Bは、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートする送信ビームフォーミングネットワーク360(例えば、フィードフォーミングネットワーク(FFN))のブロック図350を示す。様々な実施例では、送信ビームフォーミングネットワーク360の1つ以上の構成要素は、アンテナアセンブリ151に含まれていても、又はアンテナアセンブリ151とユーザ端末150の別の構成要素(例えば、ユーザ端末コントローラ158)との間に分散されていてもよい。
【0046】
送信ビームフォーミングネットワーク360は、ビーム送信信号365(例えば、スポットビーム送信信号)を取り込み、n個のフィード要素156(例えば、受信ビームフォーミングネットワーク310を参照して説明されたm個のフィード要素156とは異なるか、又は同じ)に、それぞれのフィード要素信号385(例えば、フィード要素送信信号)を提供し得る。ビーム送信信号365は、指向性送信のための信号に対応し得、いくつかの実施例では、通信信号又は通信ストリーム(例えば、アップリンク通信ストリーム)に対応し得る。
【0047】
様々な信号操作技術を使用して、ビーム受信信号335は、ビーム配向255、ビーム幅、又はビーム250の様々な他の特性に従って送信され得る。例えば、ビーム送信信号365は、スプリッタ370を使用して、各フィード要素156に対して1つでn個のビーム信号コピー375(例えば、重複信号)に分割され得る。それぞれのフィード要素156の各ビーム信号コピー375は、それぞれの調整構成要素380にフィードされ得、これには、他の構成要素の中でも、振幅及び相調整を実行するように動作可能な回路又はデジタル処理が含まれ得る。調整構成要素380の各インスタンスは(例えば、ビーム250に関連付けられた送信ビームフォーミング重みベクトルの送信ビーム重みを使用して)対応するビーム信号コピー375に対して振幅及び位相調整を実行して、それぞれのフィード要素156による送信のためにそれぞれのフィード要素信号385を提供し得る。
【0048】
ビーム信号コピー375の振幅及び位相を調整するプロセスも、信号の複素ベースバンド表現を複素数で乗算することとして数学的に説明され得る。いくつかの実施例では、調整構成要素380には、I値及びQ値を(例えば、ユーザ端末150のコントローラから、ビームフォーミングコントローラから)受信することができるベクトル乗算器回路と、独立した位相及び振幅調整機構を有し、所望の振幅及び位相調整を入力として取る回路とが含まれ得る。送信ビームフォーミングネットワーク360は、n個の調整構成要素380の各々に、動的(例えば、変化する)及びプログラム可能な複素ビーム重み値を提供し得る。送信ビームフォーミングネットワーク360も、ビームフォーミング機能(例えば、分割、重み付け、及び組み合わせ)を実行するために使用されるデバイスの挿入損失の一部又は全てを説明するために、ビームフォーマ構造内の増幅段(例えば、高出力増幅器)を含み得る。
【0049】
送信ビームフォーミングネットワーク360の信号処理は、アナログ及び/又はデジタル信号ドメインで実行され得る。例えば、信号処理がデジタルドメインにおいて送信ビームフォーミングネットワーク360によって実行されるとき、受信ビームフォーミングネットワーク360は、(例えば、デジタルフィード要素信号385を、フィード要素156のトランスデューサによる送信のためのアナログドメインに変換する、変調器)1つ以上のデジタル-アナログ変換器を含み得る。他の実施例では、フィード要素156の各々は、送信のために対応するフィード要素156にアナログ信号を提供する独自のデジタル-アナログ変換器に関連付けられ得る。いくつかの実施例では、送信ビームフォーミングネットワーク360の信号処理は、デジタルビーム送信信号365がアナログドメインで受信され又はアナログドメインに変換され、処理された信号が、アナログドメインでフィード要素信号385を提供する経路ハードウェアを通してアナログドメインのままであるように完全にアナログドメインで実行され得る。
【0050】
図4は、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートするアンテナ特性マップ400の実施例を示す。アンテナ特性マップ400は、異なるビームフォーミングされたビーム配向255に関連付けられ得る、フェーズドアレイアンテナ155の指向性アンテナ特性410をマッピングするための実施例を示す。
【0051】
アンテナ特性マップ400の実施例は、図2を参照して説明したような、アレイ基準フレーム280に対する角度であり得る、度を単位とする角度α及びβについてマッピングされたフェーズドアレイアンテナ155の利得(例えば、デシベル(dB)単位、受信利得、送信利得、相対利得、ビーム利得)を示す。アンテナ特性マップ400の原点405は、フェーズドアレイアンテナ155の公称又は主要な物理的配向を表し得るボアサイト240の配向に対応し得る。アンテナ特性マップ400の実施例では、示される利得は、原点405において最大又はユニティ利得(例えば、0db利得、ゼロ相対減衰)であると想定され得る。
【0052】
アンテナ特性マップ400によって示されるように、フェーズドアレイアンテナ155の性能は、角度βが増加するにつれて低下し得る(例えば、走査角が増加するにつれて原点405から離れる)。例えば、α=90度及びβ=45度の配向(例えば、ビーム配向255)でのアンテナ特性410-aは、-3dBに等しい場合があり、これは、ボアサイト240(例えば、原点405でのアンテナ特性410)とアラインされたビーム配向255と比較した利得(例えば、アンテナ利得)の相対的な減衰又は損失の程度を示し得る。いくつかの実施例では、アンテナ特性の減衰は、角度βに対して指数関数的な関係に従うか、又はそれによって近似されるロールオフを有するなどの数学的定式化に関連付けられ得る(例えば、利得=k*cos(β)1.3)。いくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナの最大走査角(例えば、β=90で又はそれに近い)での減衰は、木又は他の植生を通る減衰など、特定の障害物を通る減衰と同じくらい高い場合がある。
【0053】
アンテナ特性410の(例えば、走査角の増加に伴う、角度βの増加に伴う)減衰又はロールオフは、他の要因の中でも、より浅い入射角(例えば、X”-Y”平面に対してより小さい角度)でのフィード要素156の受信感度又は送信電力の減少、フィード要素156の所与の数又は配置についてのβの増加に伴う建設的又は破壊的信号伝搬の制限、より大きな走査角でのビームフォーミングのための回路のインピーダンスの増加など、様々な要因、又はそれらの組み合わせに基づき得る。いくつかの実施例では、アンテナ特性410の減衰又はロールオフは、フェーズドアレイアンテナ155の寸法に関連している場合がある。例えば、フィード要素156のほぼ正方形のアレイは、アンテナ特性マップ400のほぼ正方形から円形の輪郭に関連付けられ得、フィード要素156のほぼ長方形のアレイは、アンテナ特性マップ400のほぼ長方形から楕円形の輪郭に関連付けられ得る、などである。
【0054】
アンテナ特性マップ400は、フェーズドアレイアンテナ155の視野に対してアンテナ特性410をマッピングする一実施例を示し、フェーズドアレイアンテナ155は、任意の数の1つ以上のアンテナ特性マップ400に関連付けられ得る。例えば、フェーズドアレイアンテナ155は、シグナリング利得(例えば、利得メトリック)、シグナリングノイズ(例えば、ノイズメトリック)、サイドローブ特性(例えば、サイドローブメトリック)、又はビーム寸法(例えば、ビームロールオフメトリック、X”方向に沿ってのビーム幅メトリック、Y”方向に沿ってのビーム幅メトリック)、又はそれらの様々な組み合わせ(例えば、SNR、SINR)についてそれぞれのアンテナ特性マップ400に関連付けられ得る。
【0055】
アンテナ特性マップ400は、特定の動作条件に関連付けられていても、特定の動作条件についてスケーリングされていてもよい。例えば、異なる動作周波数若しくは周波数範囲、異なる動作温度若しくは温度範囲、異なる動作電圧若しくは電圧範囲、若しくは他の条件、条件の範囲、又はそれらの組み合わせに対して異なるアンテナ特性マップ400が定義され得る。追加的に又は代替的に、アンテナ特性マップ400又はそのアンテナ特性は、動作温度、動作周波数、動作電圧、又は他の条件若しくは条件の組み合わせに従ってスケーリングされてもよい。いくつかの実施例では、いくつかのアンテナ特性マップ400は、フェーズドアレイアンテナ155による信号送信に関連付けられているか、又は信号送信のために定義されている場合があり、一方、他の(例えば、異なる)アンテナ特性マップ400は、フェーズドアレイアンテナ155による信号受信に関連付けられているか、又は信号受信のために定義されている場合がある。いくつかの実施例では、複数のアンテナ特性を組み合わせて、様々なビーム配向255の相対的な強度又は有効性などの無次元又は無単位のアンテナ特性410のマップなどの実効アンテナ特性マップ400を生成してもよい。このような実効アンテナ特性マップ400を生成するために、異なる要因がシグナリング品質に対する相対的な重要性によって重み付けされ得る。
【0056】
いくつかの実施例では、アンテナ特性マップ400を使用して、通信シグナリングに使用されるフェーズドアレイアンテナ155のビーム配向255の範囲又は境界を定義することができる。例えば、アンテナ特性マップ400は、特定のシグナリング品質をサポートするアンテナ特性410の角度又は他の配向境界に対応し得る走査ボリューム境界420を示す。例示の目的のために、アンテナ特性マップ400の実施例では、走査ボリューム境界420内の走査ボリュームは、フェーズドアレイアンテナ155の利得が少なくとも-6dBであるビーム配向(例えば、角度α及びβ)の範囲(例えば、減衰が-6dB未満である範囲)に対応し得る。しかしながら、走査ボリューム境界420は、他の利得値、又は他のタイプのアンテナ特性410若しくはそれらの組み合わせに対応してもよく、更に、動作条件又はそれらの組み合わせに基づき得る。
【0057】
通信システム100は、1つ以上のアンテナ特性マップ400を使用して、フェーズドアレイアンテナ155を使用する様々な動作を改善することができる。例えば、1つ以上のアンテナ特性マップ400を、ローカル環境の評価と併せて使用して、(例えば、静的若しくは半静的な配向又は位置決め動作のために、制御された若しくは作動された配向又は位置決め動作のために)フェーズドアレイアンテナ155の物理的な配向275を決定することができる。追加的に又は代替的に、1つ以上のアンテナ特性マップ400を使用して、他の動作の中でも、ターゲットデバイスとの通信リンクを確立しようとするタイミングを評価する、通信を確立しようとするターゲットデバイスのセットを評価する、又は通信を実行するときに使用するパラメータ(例えば、動作周波数、変調レート又はスキーム、符号化スキーム、ビーム幅)を評価するなど、様々な通信動作を評価又は実行することができる。
【0058】
いくつかの実施例では、アンテナ特性マップ400は、アンテナアセンブリ151にローカルな通信特性をマッピングし得る通信性能マップの作成に使用され得る。例えば、アンテナアセンブリ151のフェーズドアレイアンテナ155は、シグナリングを受信する、シグナリングを送信する、又はその両方に使用され得、シグナリング品質の様々な評価は、受信又は送信したシグナリングに影響を与え得る指向性アンテナ特性410に従ってスケーリング又は正規化され得る。したがって、指向性アンテナ特性410のローカルシグナリング環境の評価への寄与は、通信性能マップが環境の固有のシグナリング特性を参照し得るように、相殺されるか、又はそうでなければ補償され得る。追加的に又は代替的に、アンテナ特性マップ400は、条件の1つのセット(例えば、1つ以上の第1の動作条件、第1の物理的配向275)に従って生成された通信性能マップを、条件の別のセット(例えば、異なる条件、1つ以上の第2の動作条件、第2の物理的配向275)での通信性能を評価するために使用することをサポートし得る、通信性能マップの解釈において使用されてもよい。
【0059】
図5は、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートするシグナリングマップ500の実施例を示す。シグナリングマップ500は、異なるビームフォーミングされたビーム配向255に関連付けられ得る、フェーズドアレイアンテナ155を介して通信された信号から決定される指向性信号品質メトリック510(例えば、フェーズドアレイアンテナ155による信号受信、フェーズドアレイアンテナによる信号送信)をマッピングするための実施例を示す。シグナリングマップ500の実施例は、図2を参照して説明したアレイ基準フレーム280に対する角度であり得る、度を単位とする角度α及びβに対するマッピングを示す。シグナリングマップ500の原点505は、フェーズドアレイアンテナ155の公称又は主要な物理的配向を表し得るボアサイト240の配向に対応し得る。
【0060】
シグナリングマップ500、又はその信号品質メトリック510は、様々な技術に従って生成され得る。いくつかの実施例では、シグナリングマップ500は、フェーズドアレイアンテナ155において、又はフェーズドアレイアンテナ155を介して、複数の信号(例えば、フィード要素信号315、ビーム受信信号335)を、複数のビームフォーミングされたビーム配向255に従って受信することに少なくとも部分的に基づき得る。追加的に又は代替的に、いくつかの実施例では、シグナリングマップ500は、フェーズドアレイアンテナ155において、又はフェーズドアレイアンテナ155を介して、複数の信号(例えば、信号365、信号385)を、複数のビームフォーミングされたビーム配向255に従って送信することに少なくとも部分的に基づき得る。様々な実施例では、そのような信号は、フェーズドアレイアンテナ155を介した通信に使用される周波数若しくは周波数帯域を使用して通信されても、又はそのような信号は、フェーズドアレイアンテナ155を介した通信のために使用されない周波数若しくは周波数帯域を使用して通信されても、又はそのような信号は、フェーズドアレイアンテナ155を介した通信に使用されてもされなくてもよい様々な周波数若しくは周波数帯域からの信号の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例では、シグナリングマップ500は後続の通信に使用される第2の物理的配向275とは異なり得る第1の物理的配向275に関連付けられ得る。
【0061】
フェーズドアレイアンテナ155において、又はフェーズドアレイアンテナ155を介して通信される信号は、様々な技術に従って評価されて、それぞれのビーム配向255について信号品質メトリック510を生成することができる。いくつかの実施例では、信号品質メトリック510には、信号強度(例えば、信号電力)、利得メトリック若しくは減衰メトリック、ノイズメトリック(例えば、ノイズ電力)、又はそれらの様々な組み合わせ(例えば、SNR、SINR)が含まれ得る。いくつかの実施例では、信号品質メトリック510は、バイナリ特性であり得、正の条件は、シグナリングが閾値を満たすことを示し得、負の条件は、シグナリングが閾値を満たさないことを示し得る。いくつかの実施例では、信号品質メトリック510は、無次元又は無単位の信号品質メトリック510などの複数の測定値又は評価の複合体であり得、このような信号品質メトリック510を生成するために、異なる要因がシグナリング品質に対する相対的な重要度によって重み付けされ得る。
【0062】
シグナリングマップ500がフェーズドアレイアンテナ155による受信に少なくとも部分的に基づいている実施例では、関連する信号評価のうちの少なくともいくつかがユーザ端末150において実行され得る。例えば、ユーザ端末150、又はそのいくつかの構成要素(例えば、ユーザ端末コントローラ158)は、受信した信号の特性を測定し、信号品質メトリック510を生成し得る。いくつかの実施例では、ユーザ端末150は、別のデバイスに(例えば、衛星120に、アクセスノード端末130に、ネットワークデバイス141に)信号品質メトリック510、又はサポートする測定値を通信して、シグナリングマップ500を生成し得る。シグナリングマップ500がフェーズドアレイアンテナ155による送信に少なくとも部分的に基づいている実施例では、関連する信号評価のうちの少なくともいくつかが、ターゲットデバイス又は他の受信デバイス(例えば、衛星120、アクセスノード端末130、ネットワークデバイス141)で実行され得る。例えば、衛星120は、フェーズドアレイアンテナ155からの送信を受信し得、受信した信号の特性を測定して、信号品質メトリック510を生成し得る。いくつかの実施例では、衛星120又は他のターゲットデバイスは、アクセスノード端末130に通信を中継し得、アクセスノード端末又は関連付けられるネットワークデバイス141は、中継された信号の特性を測定して、信号品質メトリック510を生成し得る。そのような実施例では、信号品質メトリック510は、アクセスノード端末130(例えば、アクセスノードコントローラ135)、ネットワークデバイス141、衛星120、又はユーザ端末150(例えば、ユーザ端末コントローラ158)のいずれかによって使用されるか、又はそれらのいずれかに通信されて、シグナリングマップ500を生成することができる。
【0063】
例示の目的のために、シグナリングマップ500の実施例は、フェーズドアレイアンテナ155の視野内のピーク又は最大信号強度に対する比較メトリックであり得る、信号品質メトリック510としての相対的な信号強度に関連付けられている。原点505におけるビーム配向255は、最大又は公称の測定された信号強度に関連付けられ得る。この信号強度から、他の測定された信号強度が(例えば、相対的な強度又は減衰をマッピングするために)比較される。シグナリングマップ500によって示されるように、信号品質メトリック510(例えば、相対的な信号強度)は、一般に、角度βが増加するにつれて低下し得る(例えば、走査角度が増加するにつれて原点505から離れる)。例えば、α=90度及びβ=45度の配向(例えば、ビーム配向255)での信号品質メトリック510-aは、-3dBに等しい場合があり、これは、ボアサイト240とアラインされたビーム配向255と比較した相対的な減衰又は低下した信号強度の程度(例えば、原点505での信号品質メトリック)を示し得る。
【0064】
いくつかの実施例では、所与のビーム配向255についての信号品質メトリック510の減衰又はロールオフは、所与のビーム配向255についてのフェーズドアレイアンテナ155に関連付けられたアンテナ特性410に少なくとも部分的に基づき得る。そのような実施例では、シグナリングマップ500のロールオフ又は減衰のエリアは、アンテナ特性マップ400のロールオフ又は減衰のエリアと同じ又は類似であり得る。追加的に又は代替的に、信号品質メトリック510の減衰又はロールオフは、障害物(例えば、建物、木、地質学的形成物)、経路損失源(例えば、送信機とフェーズドアレイアンテナ155との間の距離、環境的又は大気的な信号減衰、植生)、又は他の減衰若しくはノイズ源(例えば、地上レベル散乱)などのローカルの減衰源に基づいてもよい。本明細書に開示される実施例によれば、フェーズドアレイアンテナ155のシグナリング特性(例えば、アンテナ特性マップ400)の知識を使用して、(例えば、シグナリングマップ500から)そのような影響を補償又は相殺することができ、これは、(例えば、ユーザ端末150の)フェーズドアレイアンテナ155を介したシグナリングに影響を与え得る障害物、経路損失源、又は他のローカルの現象など、フェーズドアレイアンテナ155にローカルの環境の固有のシグナリング特性をより正確に評価又は特定することをサポートし得る。
【0065】
いくつかの実施例では、シグナリングマップ500を生成するためにフェーズドアレイアンテナ155で、又はフェーズドアレイアンテナ155を介して受信された信号は、通信システム100の1つ以上の他のデバイスによって実行される送信に少なくとも部分的に基づき得る。そのような1つ以上の衛星120又は他のターゲットデバイスは、フェーズドアレイアンテナ155を介した通信を実行するために動作可能である(例えば、ユーザ端末150との通信サービスをサポートするターゲットデバイス)。例えば、フェーズドアレイアンテナ155は、軌道経路に沿って衛星120を追跡するように配向された1つ以上のビーム250(例えば、受信ビーム250)に従って動作することができ、信号品質メトリック510は、軌道経路に沿った複数のビーム配向255の各々について決定することができる。そのような技術は、異なる軌道経路又は他のオーバーヘッド横断に沿った同じ若しくは異なる衛星120又は他のターゲットデバイスの複数の通過について繰り返され得る。更に、そのような技術は、通信サービスに関連付けられたシグナリング(例えば、順方向ダウンリンク信号172、リターンアップリンク信号173)を使用してもしなくてもよい。
【0066】
シグナリングマップ500の信号品質メトリック510は、指向性受信又は指向性送信に関連付けられた(例えば、ビーム配向255に対応する軌道経路に沿った)場所のみに限定される必要はない。例えば、空間フィルタリングが、様々な測定値に関連付けられたビーム配向255及び/又は測定値に関連付けられていないビーム配向255間で使用され得る。空間フィルタリングは、指向性受信又は指向性送信に関連付けられたビーム配向と、(例えば、これらの場所にデータがないことに起因する、特定の信号品質メトリック510のゼロ値に起因する)ゼロ値に関連付けられたビーム配向255との間の補間を含み得る。線形補間、多項式補間、指数補間などを含む様々な補間方法を適用することができる。空間フィルタは、軌道経路に沿った方向と軌道経路に垂直な方向との間で異なるフィルタパラメータ及び/又は係数を有し得る。
【0067】
いくつかの実施例では、シグナリングマップ500を生成するためにフェーズドアレイアンテナ155で、又はフェーズドアレイアンテナ155を介して受信された信号は、(例えば、レーダ撮像技術において)同じフェーズドアレイアンテナ155によって実行される送信に少なくとも部分的に基づき得る。例えば、フェーズドアレイアンテナ155は、信号(例えば、信号365、信号385)を送信するように構成され得、また、フェーズドアレイアンテナ155は、送信した信号の反射(例えば、フィード要素信号315又はビーム受信信号335として受信される)を走査するように構成され得る。フェーズドアレイアンテナ155によって送信された信号の反射を走査することによって、障害物又は遮断物に対応する配向又は場所(例えば、配向及び関連付けられる距離)など、ローカル通信環境の様々な態様を評価することができる。そのような技術は、シグナリングマップ500を生成するために別個の送信又は受信デバイスを伴うことなく実行され得るか、又は、他の技術の中でも、フェーズドアレイアンテナ155と別のデバイスとの間のシグナリングの1つ以上の態様と組み合わせられ得る。
【0068】
レーダ撮像技術におけるシグナリングの態様は、様々な有益な属性のために構成され得る。いくつかの実施例では、送信された信号は、通信周波数又は周波数帯域と同じ周波数又は周波数帯域で構成され得るので、周波数に依存する減衰又は遮断の任意の影響を、フェーズドアレイアンテナ155を介して実行される通信に関連するようにキャプチャすることができる。追加的に又は代替的に、いくつかの実施例では、送信された信号は、通信に使用される周波数又は周波数帯域を回避するように構成され得、これは、フェーズドアレイアンテナ155が(例えば、同じ通信周波数帯域を使用する)干渉送信機の近くに位置し得るとき、又はターゲットデバイス(例えば、衛星120)からの送信がレーダ撮像技術の実行を妨げる可能性がある場合に、関連技術の堅牢性をサポートし得る。いくつかの実施例では、レーダ撮像技術は、指向性送信(例えば、ビーム配向255に沿ったビーム250の送信)を利用することができ、これは、同じビーム配向255に沿った指向性受信を伴っても伴わなくてもよい。いくつかの実施例では、レーダ撮像技術は、非指向性又はコヒーレント送信(例えば、同相でアラインされた信号385の送信)を利用し得る。いくつかの実施例では、レーダ撮像技術における送信、受信、又はその両方は、ビーム配向255に従って送信電力をスケーリングすること、ビーム配向255に従って受信電力をスケーリングすること、又はその両方など、それぞれのシグナリングに関連付けられたアンテナ特性410に基づいて(例えば、正規化されて)補償され得る。
【0069】
いくつかの実施例では、シグナリングマップ500を生成するためにフェーズドアレイアンテナ155で、又はフェーズドアレイアンテナ155を介して受信された信号は、送信デバイスに関連付けられていない場合がある。例えば、フェーズドアレイアンテナ155は、フェーズドアレイアンテナ155にローカルの周囲信号(例えば、背景放出)を走査するように構成され得る。周囲信号は、フェーズドアレイアンテナ155の視野内の様々な物理体の温度又は他の熱的影響(例えば、分子的作用)に基づいている場合もある。温度又は他の熱的影響は、物理体(例えば、障害物)とその欠如(例えば、遮られていない視線、見通しのよい空の眺め)との間の区別をサポートし得る。いくつかの実施例では、シグナリングマップ500の生成のための周囲信号の受信は、時間帯に従ってスケジュールされ得る。例えば、夜空は、比較的低い空の温度(例えば、60ケルビンの範囲内)に起因して、周囲信号のいくつかの評価に有利であり得、そのような条件は、木や建物などの障害物を見通しのよい空から区別することを有益にサポートし得る(例えば、低温の空がより低い電磁放出に関連付けられ得る場合)。いくつかの実施例では、シグナリングマップ500の生成をサポートする周囲信号走査技術は、通信に使用される周波数又は周波数帯域を回避して、送信デバイスから発信された可能性があり、したがって、フェーズドアレイアンテナ155にローカルの環境の信号減衰源又は遮断源に関連し得ない信号を評価することを回避するように構成され得る。
【0070】
様々な実施例では、シグナリングマップ500を生成する態様(例えば、フェーズドアレイアンテナ155を介して信号を通信する)は、通常の動作中に実行されても、フェーズドアレイアンテナ155を介する通信をサポートすることに関連付けられない診断モード又は他のモードで実行されてもよい。例えば、場合によっては、シグナリングマップ500は、通常の動作条件下でターゲットデバイスと通信されたシグナリングに少なくとも部分的に基づいて(例えば、通信サービスの順方向ダウンリンク信号172又はリターンアップリンク信号173などの通信シグナリングに少なくとも部分的に基づいて)生成され得る。いくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナ155が、1つ以上の非定置型ターゲットデバイスを追跡するために使用されるとき(例えば、LEO衛星又はMEO衛星などの非対地同期衛星120を追跡するとき、オーバーヘッドプレーン又はUAVを追跡するとき、様々なターゲットデバイス間で通信ハンドオーバーを実行するとき)、又はフェーズドアレイアンテナ155が物理的に移動されるとき(例えば、ある場所から別の場所に移動される、車両アプリケーションに実装されて1つの物理的配向275から別の物理的配向に移動される)など、シグナリングマップ500を生成するのに十分なシグナリング環境に関する情報(例えば、フェーズドアレイアンテナ155の視野の実質的な部分にわたる信号品質メトリック510の数)は、通常の通信動作中に収集され得る。追加的に又は代替的に、シグナリングマップ500の生成をサポートするシグナリングは、ビーム走査動作に従って通信されてもよく、ビーム走査動作は、他の基準又は条件の中でも(例えば、通常動作間の)、周期的間隔に基づいて、又はイベントトリガに基づいて開始又は実行され得る。例えば、フェーズドアレイアンテナ155は、ローカル環境の周りのビーム配向255に沿って周期的に走査して、ローカルの遮断物を検出するように構成され得る。走査は、例えば、レーダ撮像技術(例えば、フェーズドアレイアンテナ155が信号を送信し、後方散乱の測定をサポートする場合)、周囲信号走査技術(例えば、背景放出の差を走査する、見通しのよい空を特定するためにノイズ温度を測定する)、又はその両方を利用し得る。いくつかの実施例では、ビーム配向255の走査には、遮断物又は他の減衰について環境を最初に走査するために(例えば、ビーム250の形状又はサイズを変更するために)より広いビーム250を作成するためにビーム250を「スポイルする」ことと、次いで、ビーム250を狭くし、特定された遮断物の周りを走査して、遮断物のエッジを正確に決定することとが含まれ得る。そのような走査アプローチは、シグナリングマップ500を生成するために比較的迅速に走査されるローカル環境をサポートし得る。
【0071】
図6は、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートする通信性能マップ620を生成する実施例600を示す。実施例600には、シグナリングマップ500-a(例えば、複数のビーム配向255に従ってフェーズドアレイアンテナ155によって受信又は送信された信号に基づいて)及びアンテナ特性マップ400-a(例えば、複数のビームフォーミングされたビーム配向に関連付けられた指向性アンテナ特性)に基づいて通信性能マップ620を生成する生成動作610が含まれる。通信性能マップ620は、異なるビームフォーミングされたビーム配向255に関連付けられ得る、(例えば、シグナリングマップ500-aの)信号品質メトリック510及び(例えば、アンテナ特性マップ400-aの)アンテナ特性410から決定されたスケーリングされた信号品質メトリック625をマッピングするための実施例を示す。通信性能マップ620は、フェーズドアレイアンテナ155を含むアンテナアセンブリ151にローカルな通信環境を示し得る。
【0072】
実施例600は、通信性能マップ620が、シグナリングマップ500-aとアンテナ特性マップ400-aとの間の差異(例えば、それらの間の減算、それらの間のスケーリング、それらの積又は乗算)として生成され得、各々、共通の物理的配向275に関連付けられ得る簡略化された生成動作610を示す。例えば、シグナリングマップ500-aが、フェーズドアレイアンテナ155を介して実行されるシグナリングの相対的な信号強度(例えば、フェーズドアレイアンテナ155で受信又は送信される信号の測定値に基づいている)を提供し、アンテナ特性マップ400-aが、フェーズドアレイアンテナ155の相対的な利得(例えば、ボアサイト240に対して指向性であるフェーズドアレイアンテナ155の物理的な特性に基づいて、フェーズドアレイアンテナ155による送信又は受信のための)を提供する場合、生成動作610には、アンテナ特性マップ400-aのアンテナ特性410に基づいて、シグナリングマップ500-aの信号品質メトリック510をスケーリングすること(例えば、ビーム配向255の各々について)、又はそうでなければ、アンテナ特性410を補償することが含まれ得る。したがって、通信性能マップ620は、フェーズドアレイアンテナ155のローカルの減衰環境に関する情報を含み得、フェーズドアレイアンテナ155の特性(例えば、シグナリング特性、ビームフォーミング特性、指向性特性)は、(例えば、シグナリングマップ500と比較して)除去され得るか、又はそうでなければ補償され得る。例えば、スケーリングされた信号品質メトリック625-aは、ローカル減衰に関連付けられないビーム配向255を示し得る(例えば、信号品質メトリック510-aに反映される減衰が、アンテナ特性410-aに反映される減衰と同じであるか、又は同等である場合)。
【0073】
通信性能マップ620は、ローカル環境内のフェーズドアレイアンテナ155の通信性能に関連する異なる領域に分割されるか、又はそうでなければ示すことができる。例えば、通信性能マップ620は、フェーズドアレイアンテナ155自体の指向的な減衰に起因しない高減衰又は信号遮断の領域を示す障害物のある領域630を含み得る。したがって、生成動作610は、障害物635を特定することができる。障害物635は、アレイ基準フレーム280のビーム配向255の範囲に割り当てられ得るか、又は(例えば、図示しないフェーズドアレイアンテナ155の位置に対する)ベース基準フレーム270又はグローバル基準フレーム260内の配向又は場所に割り当てられ得る。したがって、生成動作610は、シグナリングマップ500-a及びアンテナ特性マップに基づいて、フェーズドアレイアンテナ155の場所に関連付けられた遮断マップを決定する実施例であり得る。
【0074】
いくつかの実施例では、通信性能マップ620は、フェーズドアレイアンテナ155を使用する通信には適さないビーム配向255に対応し得る制限領域640と、フェーズドアレイアンテナ155を使用する通信に適したビーム配向255に対応し得る利用可能な領域650とを含み得る。利用可能な領域650は、例えば、視野に障害物がない場合、又は(例えば、通信性能マップ620を生成するために使用されるアンテナ特性マップ400及びシグナリングマップ500に関連付けられる物理的な配向275と同じであってもなくてもよい所与の物理的な配向275において)ローカル経路損失とアンテナ走査損失との組み合わせが通信を妨げない場合など、ローカル環境におけるフェーズドアレイアンテナ155の性能が閾値を満たす(例えば、閾値利得、SNR、SINRを満たす、又は上回る)ビーム配向255に対応し得る。例えば、通信性能マップ620は、障害物635によって少なくとも部分的に妨げられているフェーズドアレイアンテナ155の走査ボリューム境界420-aを反映し得る。したがって、利用可能な領域650は、フェーズドアレイアンテナ155の走査ボリュームの利用可能な部分を示している。したがって、境界655は、フェーズドアレイアンテナ155を使用する通信のためのビーム配向255の境界の例を示し得る。この境界は、フェーズドアレイアンテナ155に関連付けられた境界(例えば、経路損失に関連付けられていないシグナリングマップ500の領域内のアンテナ特性410に関連付けられた境界)と、障害物のある領域630の境界との組み合わせであり得る。
【0075】
生成動作610の簡略化された実施例は、走査ボリューム全体の使用を防止する障害物635を参照して説明されるが、いくつかの実施例では、境界655は、環境的若しくは大気的な減衰、又は特定のビーム配向255での距離に基づく減衰を含む、他の経路損失源に起因して、走査ボリューム境界420内にあり得る。更に、いくつかの実施例では、通信性能マップ620は、境界655が、フェーズドアレイアンテナ155自体の性能に関連しない他の減衰源の中で、ローカルの経路損失源及び障害物の推論にのみ基づいているように、制限領域640の決定からアンテナ特性410を省略する場合がある。そのような実施例では、利用可能な領域650と制限領域640との間の境界、又は制限領域640及び利用可能な領域650自体は、通信性能マップ620及び(例えば、通信に使用される周波数に従って、通信性能マップ620を生成するときとは異なり得る現在の動作温度又は電圧に従って)関心の特定の動作条件に基づいている別のアンテナ特性マップ400(例えば、走査ボリューム)に基づいて決定され得る。追加的に又は代替的に、利用可能な領域650と制限領域640との間の境界、又は制限領域640及び利用可能な領域650自体は、通信性能マップ620の他の態様の中でも、1つの物理的配向275から別の物理的配向への再配向の前又は後に評価され得る新しい物理的配向275(例えば、第2の物理的配向275、通信を実行するための条件の評価に関連付けられた物理的配向)に関連付けられたアンテナ特性マップ400に基づいて決定又は評価され得るか、又はフェーズドアレイアンテナ155の新しい物理的配向275を決定するために使用され得る。
【0076】
生成動作610又はその一部は、通信システム100の様々な構成要素によって(例えば、ローカル環境マネージャとして動作する1つ以上の構成要素によって)実行され得る。いくつかの実施例では、生成動作610は、ユーザ端末150(例えば、ユーザ端末コントローラ158)で実行され得、通信性能マップ620は、ユーザ端末での様々な動作のために使用され得、又はユーザ端末150は、通信性能マップ620を別のデバイス(例えば、アクセスノード端末130、ネットワークデバイス141、ユーザ端末150と結合されたサービス若しくは設置デバイス)に送信し得るか、又はそれらの様々な組み合わせ。いくつかの実施例では、シグナリングマップ500は、ユーザ端末150で、又はアンテナアセンブリ151で決定され、生成動作610を実行するために別のデバイス(例えば、アクセスノード端末130、ネットワークデバイス141、ユーザ端末150又はアンテナアセンブリ151と結合されたサービス又は設置デバイス)に送信され得る。
【0077】
いくつかの実施例では、生成動作610、又は他のサポートする動作は、シグナリングマップ500の決定に関与する第2のアンテナなどの第2のアンテナの特性を更に考慮し得る。例えば、通信性能マップ620を生成するために、生成動作610には、(例えば、ユーザ端末150におけるアンテナアセンブリ151の)受信フェーズドアレイアンテナ155でのアンテナ特性マップ400に基づく補償、並びに送信アンテナ(例えば、衛星120又は他のターゲットデバイスのアンテナ、アンテナアセンブリ121、送信フェーズドアレイアンテナ155、第2のアンテナ特性マップ400を使用する補償)の特性に対する補償が含まれ得る。例えば、様々な技術によれば、フェーズドアレイアンテナ155で受信された信号に基づく通信性能マップ620には、送信衛星120の利得又はSNRに対する補償が含まれ得るか、又はそうでなければ、送信アンテナアセンブリ121の走査特性(例えば、走査損失、範囲)を考慮することが含まれ得る。いくつかの実施例では、そのような補償は、生成動作610中ではなく、シグナリングマップ500の生成中に既に実行されている場合があるが、それにもかかわらず、通信性能マップ620に考慮され得る。
【0078】
いくつかの実施例では、生成動作610には、複数のシグナリングマップ500(例えば、レーダ撮像マッピング、熱又は周囲信号マッピング、既知の送信機マッピングのうちの1つ以上の組み合わせ)を使用して通信性能マップ620を生成することが含まれ得る。いくつかの実施例では、各マッピング(例えば、各シグナリングマップ500)は、信頼性、パターン認識の強度、データの解像度、データ量、周波数若しくは周波数範囲、又は(例えば、通信サービスをサポートするための)フェーズドアレイアンテナ155の動作への他の関連性のスケーリング若しくは重み付けなど、他のマッピングとの組み合わせのためにスケーリング又は重み付けされ得る。いくつかの実施例では、そのような技術には、衛星画像からの推定される視野など、(例えば、初期条件として、ベースライン条件としての)想定される又は予測される通信性能マップ620が含まれ得る。
【0079】
いくつかの実施例では、生成動作610は、フェーズドアレイアンテナ155の複数の配向(例えば、異なる物理的配向275、ボアサイト240の異なる配向)に従って生成されたシグナリングマップ500を含み得るか、又はそうでなければ、フェーズドアレイアンテナ155の異なる配向に関連付けられた通信性能マップ620が組み合わされてもよい。例えば、第1の通信性能マップ620は、第1のボアサイト配向(例えば、第1の物理的配向275)に関連付けられたアレイ基準フレーム280内で生成され、ベース基準フレーム270又はグローバル基準フレーム260内の対応する第1の通信性能マップ620に(例えば、座標系又は基準フレーム変換に従って)変換され得、第2の通信性能マップ620は、第2のボアサイト配向(例えば、第2の物理的配向275)に関連付けられたアレイ基準フレーム280内で生成され、ベース基準フレーム270又はグローバル基準フレーム260内の対応する第2の通信性能マップ620に変換され得る。第1及び第2の通信性能マップ620は組み合わされてもよく、これには、様々な平均化技術又は加重平均化技術が含まれ得る。したがって、通信性能マップ620は、アレイ基準フレーム280のビーム配向255に限定される必要はなく、様々な物理的位置決め、様々な電子ビームフォーミング、又は物理的位置決め及び電子ビームフォーミングの様々な組み合わせに従って、フェーズドアレイアンテナ155によってサポートされ得る任意のビーム配向255に関連し得る。
【0080】
生成動作610又は通信性能マップ620は、フェーズドアレイアンテナにローカルの遮断物又は減衰環境の様々な態様を推論するために使用され得る。いくつかの実施例では、そのような動作は、通常の動作中に衛星120と通信された信号(例えば、順方向ダウンリンク信号172、リターンアップリンク信号173)の測定された信号品質データから環境を推論するために機械学習を使用するなど、フェーズドアレイアンテナ155の通常の動作中に実行され得る。いくつかの実施例では、機械学習又は人工知能技術を利用して、通信性能マップ620の様々な態様を特徴付けることができる。例えば、生成動作610又は通信性能マップ620は、放出体又は放出デバイスとして推論され得る、特定の方向(例えば、ビーム配向255、アレイ基準フレーム280、ベース基準フレーム270、若しくはグローバル基準フレーム内の方向又は場所)におけるヌルを特定し得る。いくつかの実施例では、既知の送信機に関連付けられていないビーム配向255に沿った通信周波数又は周波数帯域にわたるシグナリングを受信することに基づいて干渉物が特定され得る。様々な実施例では、放出体若しくは干渉物の方向又は場所は、通信のために回避され得るか、周波数帯域の特定の周波数(例えば、放出体に関連付けられた、又は放出体に起因する1つ以上の周波数)を使用するシグナリングのために回避され得るか、又は完全に回避され得る。いくつかの実施例では、他の技術の中でも、パターン認識などの技術を適用して、特定のビーム配向255に沿った減衰又は遮断の程度を特徴付けること、又は特定のビーム配向255に沿った反射率又は散乱の程度を特定することなど、建物と木又は他の植生とを区別することができる。いくつかの実施例では、植生に関連付けられた特性は、植生が葉を出す可能性のある期間(例えば、夏の月)及び植生が葉を落とす可能性のある期間(例えば、冬の月)にわたって異なる通信性能マップ620を維持するか、又は別様で、そのような変化に応答して通信性能マップ620の調整を開始するなど、季節的影響のために調整され得る。
【0081】
したがって、本明細書に開示される実施例によれば、(例えば、ユーザ端末コントローラ158の、アクセスノードコントローラ135の)ローカル環境マネージャは、アンテナ性能プロファイル(例えば、1つ以上のアンテナ特性マップ400)を使用して、測定された信号品質データ(例えば、1つ以上のシグナリングマップ500)を調整又は正規化し得る。そうすることで、ローカル減衰又は障害物635の場所(例えば、ビーム配向255、アレイ基準フレーム280、ベース基準フレーム270、若しくはグローバル基準フレーム260内の配向又は位置)及び深刻度をより正確に決定することができ、それによってフェーズドアレイアンテナ155の利用又はそれを介した通信の改善をサポートする。例えば、ローカル環境を評価するために使用されるシグナリングに影響を与える指向性アンテナ特性は、ローカル通信性能マップ620から相殺され得、次いで、動作条件(例えば、通信に使用される周波数)に関連する異なるアンテナ特性410を、フェーズドアレイアンテナ155を用いた様々な動作を実行又は評価するために使用することができる。
【0082】
図7は、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナを使用する通信動作のために通信性能マッピングを使用する実施例700を示す。実施例700は、障害物のある領域630-a、制限領域640-a、及び利用可能な領域650-aを含み得る通信性能マップ620-aを参照して説明される。いくつかの実施例では、説明される技術のうちの1つ以上は、通信性能マップ620-aに少なくとも部分的に基づいて衛星120又は他のターゲットデバイスと通信するための動作を例示するためのものであり得、ユーザ端末150、別のネットワークエンティティ(例えば、スケジューリングエンティティ、アクセスノード端末130、ネットワークデバイス141)、又はそれらの組み合わせで実行される動作が含まれ得る。例えば、ユーザ端末150が、通信性能マップ620-aを生成し、通信性能マップ620-a自体を使用して様々な動作を実行し得るか、又はユーザ端末150が、通信性能マップ620-aをネットワークスケジューリングエンティティに送信し、送信された通信性能マップ620-aに基づいてコマンドを受信し得るか、又はその両方である。いくつかの実施例では、通信性能マップ620-aは、アレイ基準フレーム280内の(例えば、通信性能マップ620-aの生成をサポートするためにシグナリングを受信するために使用されるのと同じ物理的配向275であってもなくてもよい物理的配向275での)ビーム配向255を例示するものであり得る。しかしながら、説明される技術はまた、1つの基準フレームと別の基準フレームとの間の1つ以上の変換が関与し得る、ベース基準フレーム270又はグローバル基準フレーム260にも適用可能である。
【0083】
様々な実施例では、通信性能マップ620-a、又は通信性能マップ620-aを使用する動作は、フェーズドアレイアンテナ155を使用して通信を実行するための動作条件、並びにシグナリングマップ500のシグナリングの送信又は受信に関連付けられた動作条件を考慮し得る。例えば、通信性能マップ620-aは、通信を実行するための条件とは異なる条件に基づいて生成されている場合があり、したがって、通信性能マップ620-aを生成することは、第1のアンテナ特性マップ400に関連付けられ得、通信を実行することは、第1のアンテナ特性マップ400とは異なる第2のアンテナ特性マップ400に関連付けられ得る(例えば、第2のアンテナ特性マップ400に少なくとも部分的に基づき得る、第2のアンテナ特性マップ400を考慮して実行され得る)。追加的に又は代替的に、通信性能マップ620-aは、通信を実行又は評価するための物理的配向275とは異なる物理的配向275に基づいて生成されている場合があり、したがって、通信性能マップ620-aを生成することは、第1の物理的配向275でのアンテナ特性マップ400に関連付けられ得、通信性能マップ620-aを使用して通信を実行又は評価することは、第1の物理的配向275とは異なる第2の物理的配向275での第2のアンテナ特性マップ400に関連付けられ得る(例えば、第2のアンテナ特性マップ400に少なくとも部分的に基づき得る、第2のアンテナ特性マップ400を考慮して実行され得る)。又は、いくつかの実施例では、通信性能マップ620-a自体が、第2の物理的配向275に関連付けられていてもよく、また、第2の物理的配向275でのアンテナ特性マップ400、並びに1つ以上の第1の物理的配向275に関連付けられた1つ以上のアンテナ特性マップ400(例えば、それぞれのシグナリングマップ500に対してシグナリングが通信され、評価された)に少なくとも部分的に基づいていてもよい。様々な実施例では、第2の物理的配向275で通信を実行するための評価(例えば、第2の物理的配向275でのアンテナ特性マップ400に少なくとも基づいた評価)は、第2の物理的配向275でフェーズドアレイアンテナ155を実際に位置決めする前、後、又は実際に位置決めすることなく実行され得る。
【0084】
したがって、様々な実施例では、通信性能マップ620-aは、現在の動作条件に対する補償を含んでいてもいなくてもよく(例えば、第2のアンテナ特性マップ400に対する補償を含まない)、したがって、フェーズドアレイアンテナ155のローカルの固有の減衰環境に関連し得る。したがって、通信性能マップ620-aを使用する動作には、物理的配向275、動作温度、動作周波数、若しくは動作電圧、又は他の条件若しくは条件の組み合わせなど、(例えば、第2のアンテナ特性マップ400を使用するユーザ端末150によって、スケジューリングエンティティによって)現在の動作条件でのアンテナ特性410に対する補償又はスケーリングを適用することが更に含まれ得る。いくつかの実施例では、通信性能マップ620-aは、第1のアンテナ特性マップ400の信号品質メトリック510を補償し、次いで、第2のアンテナ特性マップ400を適用することによって(例えば、通信を実行するためにフェーズドアレイアンテナ155の現在の条件に合わせて調整された通信性能マップ620を生成するために)生成されている場合がある。
【0085】
いくつかの実施例では、通信性能マップ620-aは、ターゲットデバイス(例えば、衛星120)がフェーズドアレイアンテナ155との通信をサポートするビーム配向255の範囲内にあるときを評価するために使用され得る。例えば、ユーザ端末150又は他のスケジューリングエンティティは、1つ以上のターゲットデバイスの場所の知識を有し得るか、又はそれらの場所で通信がサポートされているかどうかにかかわらず特定の配向を通してターゲットデバイスを追跡することができる場合があり、また、通信のために特定のターゲットデバイス(例えば、衛星120-a又は衛星120-b)を、それが利用可能な領域650-a内に位置決めされている間に選択し得る。いくつかの実施例では、ユーザ端末150は、利用可能な領域650-a内にある衛星120-a又は衛星120-bのうちの1つを選択し、選択された衛星との通信リンクを確立しようとし得る。いくつかの実施例では、スケジューリングエンティティは、そのような選択を行って、通信リンクを確立するために、ユーザ端末150又は選択された衛星120の一方又は両方にコマンドを送信することができる。
【0086】
いくつかの実施例では、通信性能マップ620-aは、通信を実行するために利用可能なターゲットデバイスのセットのうちの1つを選択するために使用され得、例えば、ターゲットデバイスのセットのうちのどれが、フェーズドアレイアンテナ155との通信に好都合な位置にあるのかを評価する。例えば、通信性能マップ620-aを使用して、ユーザ端末150又は他のスケジューリングエンティティは、衛星120-bが衛星120-aよりもフェーズドアレイアンテナ155のボアサイト配向に近いと決定し得、したがって、(例えば、フェーズドアレイアンテナ155の比較的低い走査損失に少なくとも部分的に基づいて)通信を実行するための衛星120-bを選択し得る。通信性能マップ620-aは、境界に従って異なる領域に分割されているように示されているが、通信性能マップ620-aは、ある領域では又はより一般的に、ローカル減衰環境又はローカル減衰環境と(例えば、通信を実行するための動作条件での)現在のアンテナ特性410との組み合わせに関するより細かい粒度での情報を含み得、その結果、異なるビーム配向255の相対的な性能特性がそのような評価(例えば、経路損失と走査損失との比較的低い組み合わせを有する位置に位置するターゲットデバイスを選択する)のために比較され得る。
【0087】
いくつかの実施例では、通信性能マップ620-aは、ターゲットデバイスとの通信リンクを確立又は切断するタイミングを評価するために使用され得る。例えば、ユーザ端末150又は他のスケジューリングエンティティは、ターゲットデバイスの経路の知識を有し得るか、又はそれらの場所で通信がサポートされているか否かにかかわらず、特定の経路に沿ってターゲットデバイスを追跡することができる場合があり、また、ターゲットデバイスがいつ境界655-aと交わるか若しくは境界655-aを越えるか、又はフェーズドアレイアンテナ155を使用して比較的好ましいシグナリング特性を有する領域に入るか若しくは出るかを予測することができる場合がある。したがって、ユーザ端末150、スケジューリングエンティティ、又はその両方は、そのような予測に少なくとも部分的に基づいて、通信スケジューリング決定を行い得る。いくつかの実施例では、これら及び他の技術は、生成された通信性能マップ620-aに少なくとも部分的に基づいて、ある衛星から別の衛星(例えば、衛星120-aから衛星120-bへ、又はその逆)へのハンドオフをスケジューリングするなど、ユーザ端末150があるターゲットデバイスから別のターゲットデバイスへハンドオフすべきタイミングを評価するために使用され得る。
【0088】
いくつかの実施例では、通信性能マップ620-aは、通信を実行するときに使用すべきパラメータを評価するために使用され得る。例えば、通信性能マップ620-aによって表されるシグナリング特性に基づいて、ユーザ端末150、スケジューリングエンティティ、又はその両方は、通信を実行するための他のパラメータ又はそれらの組み合わせの中で、動作周波数若しくは周波数範囲、変調レート若しくはスキーム、符号化スキーム、又はビーム幅を決定し得る。いくつかの実施例では、通信性能マップ620-aの特定の領域が、いくつかの通信(例えば、より低い帯域幅の通信、通信リンクを確立するための通信)には適しているが、特定の通信(例えば、より高い帯域幅の通信)には適していない場合がある。したがって、フェーズドアレイアンテナ155の特性の知識を利用することによって、システムは、ターゲットデバイスが、より高い帯域幅の通信などの他の通信をサポートし得る領域に移動する前に、(例えば、経路損失、走査損失、又はそれらの組み合わせに起因して)比較的強く減衰され得るシグナリングを使用して、通信リンクを先制して確立するなど、いくつかの通信を実行し得る。いくつかの実施例では、通信性能マップ620-a、又は通信性能マップ620の組み合わせは、所与のビーム配向255について、通信を実行するための周波数の選択において考慮され得る、ある周波数の通信が別の周波数の通信よりも強く減衰され得ることを示し得る。
【0089】
したがって、これら及び他の実施例によれば、通信システム100の様々な構成要素は、フェーズドアレイアンテナ155の動作において通信性能マップ620-aを使用するように構成することができ、フェーズドアレイアンテナ155の動作には、フェーズドアレイアンテナ155の指向性特性を考慮する様々な動作が含まれ得る。そのような指向性特性を考慮することによって、通信システム100の様々な構成要素は、フェーズドアレイアンテナ155の指向性特性を考慮しない技術と比較して、他の利点の中でも、改善された通信性能、通信リソースの改善された利用(例えば、改善されたスペクトル効率)、ターゲットデバイス間のよりスムーズなハンドオーバー、又は通信ドロップアウトの発生の減少をサポートし得る。
【0090】
図8は、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナを位置決めするために通信性能マッピングを使用する実施例800を示す。実施例800は、(例えば、ボアサイト240の第1の配向に対する、第1の物理的配向275に対する)障害物のある領域630、制限領域640、及び利用可能な領域650の第1のインスタンスを含み得る(例えば、第1の物理的配向275における)第1の通信性能マップ620-b、並びに、(例えば、ボアサイト240の第2の配向に対する、第2の物理的配向275に対する)障害物のある領域630、制限領域640、及び利用可能な領域650の第2のインスタンスを含み得る、位置決め動作810の後の(例えば、第2の物理的配向275における)第2の通信性能マップ620-cを参照して説明することができる。
【0091】
説明された技術のうちの1つ以上は、通信性能マップ620-bに少なくとも部分的に基づいてフェーズドアレイアンテナ155を位置決めするための動作の例示であり得、ユーザ端末150(例えば、ユーザ端末コントローラ158の動作、位置決め器235の動作)、別のネットワークエンティティ(例えば、スケジューリングエンティティ、アクセスノード端末130、ネットワークデバイス141)、又はそれらの組み合わせで実行される動作が含まれ得る。例えば、ユーザ端末150は、フェーズドアレイアンテナ155を再位置決めするための様々な動作を実行し得、若しくは、ユーザ端末150は、通信性能マップ620-bをネットワークスケジューリングエンティティに送信し、送信された通信性能マップ620-bに基づいてコマンド(例えば、再位置決めコマンド又は指示、作動コマンド)を受信し得、又はその両方であり得る。いくつかの実施例では、通信性能マップ620-b及び620-cは、アレイ基準フレーム280内のビーム配向255を例示し得る。しかしながら、説明される技術はまた、1つの基準フレームと別の基準フレームとの間の1つ以上の変換が関与し得る、ベース基準フレーム270又はグローバル基準フレーム260にも適用可能である。
【0092】
様々な実施例では、通信性能マップ620-b、又は通信性能マップ620-bを使用する動作は、フェーズドアレイアンテナ155を使用して通信を実行するための動作条件、並びにシグナリングマップ500のシグナリングの送信又は受信に関連付けられた動作条件を考慮し得る。例えば、通信性能マップ620-bは、通信を実行するための条件とは異なる条件に基づいて生成されている場合があり、したがって、通信性能マップ620-bを生成することは、第1のアンテナ特性マップ400に関連付けられ得、通信を実行することは、第1のアンテナ特性マップ400とは異なる第2のアンテナ特性マップ400に関連付けられ得る。したがって、いくつかの実施例では、通信性能マップ620-bは、現在の動作条件に対する補償を含んでいてもいなくてもよく(例えば、第2のアンテナ特性マップ400に対する補償を含まない)、したがって、フェーズドアレイアンテナ155のローカルの固有の減衰環境に関連し得る。したがって、通信性能マップ620-bを使用する動作には、現在の物理的配向275、動作温度、動作周波数、若しくは動作電圧、又は他の条件若しくは条件の組み合わせなど、(例えば、第2のアンテナ特性マップ400を使用するユーザ端末150によって、スケジューリングエンティティによって)現在の動作条件でのアンテナ特性410に対する補償又はスケーリングを適用することが更に含まれ得る。いくつかの実施例では、通信性能マップ620-bは、第1のアンテナ特性マップ400の信号品質メトリック510を補償し、次いで、第2のアンテナ特性マップ400を適用することによって(例えば、通信を実行するためにフェーズドアレイアンテナ155の現在の条件に合わせて調整された通信性能マップ620を生成するために)生成されている場合がある。
【0093】
通信性能マップ620-bを、様々な技術に従って使用して、静的若しくは半静的な配向又は位置決めのための動作、制御若しくは作動された配向又は位置決め動作、又はそれらの様々な組み合わせを含み得る、フェーズドアレイアンテナ155を位置決めする方法又はタイミングを決定するための様々な評価などのフェーズドアレイアンテナ155の位置決め動作810を実行することができる。位置決め動作810の実施例では、フェーズドアレイアンテナ155は、走査ボリューム境界420-cを障害物635-bから離すように再位置決めされ得、これには、ボアサイト240をα=45度の方向に向かって移動させることが含まれ得る。いくつかの実施例では、このような再配向には、(例えば、位置決め器235の結合器又はアクチュエータの)仰角の再位置決め及び方位角の再位置決めの組み合わせ、又は位置決め器235のいくつかの他の再配向が含まれ得る。位置決め動作810の実施例では、フェーズドアレイアンテナ155はまた、障害物635-bのエッジに対して走査ボリューム境界420-cのエッジをアラインさせるために回転されてもよく、これには、Z”軸の周り(例えば、ボアサイト240の周り)にフェーズドアレイアンテナ155を回転させることが含まれ得る。いくつかの実施例では、そのような再配向には、障害物635-bが通信性能マップ620-cに関連付けられたアレイ基準フレーム280に対して回転されるように、(例えば、位置決め器235の結合器又はアクチュエータの)スキュー回転が含まれ得る。
【0094】
いくつかの実施例では、1つ以上の位置決め動作810の静的又は半静的位置決めのために反復設置プロセスが実行され得る。例えば、フェーズドアレイアンテナ155のボアサイト240は、第1の配向(例えば、第1の物理的配向275、設置者による配向)に沿ってアラインされ得、これに続いて、(例えば、第1のシグナリングマップ500を生成するために)第1の配向に沿ってアラインされたフェーズドアレイアンテナ155にローカルな環境の走査が行われ得る。(例えば、ユーザ端末コントローラ158の、ユーザ端末150、アクセスノード端末130といったネットワークエンティティ、又はネットワークデバイス141と結合された設置デバイス若しくはCPE160の)ローカル環境マネージャは、その後、(例えば、ローカル環境の走査に基づいて)通信性能マップ620-bを決定し得る。これには、他の減衰源の中でも、障害物635-bを特定することが含まれ得る。ローカル環境マネージャは、通信性能マップ620-bに少なくとも部分的に基づいて、フェーズドアレイアンテナ155の新しい配向(例えば、ボアサイト240の新しい配向、新しい物理的配向275)を決定するか、又はそうでなければ、フェーズドアレイアンテナ155が再位置決めされることを決定し、これは、いくつかの実施例では、1つ以上の候補位置(例えば、位置決め動作810の前に、1つ以上の候補物理的配向275)に適用されるか、そうでなければ関連付けられたアンテナ特性マップ400を考慮し得る。いくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナ155の新しい配向は、(例えば、CPE160を介して)設置者に通信され得、これは、フェーズドアレイアンテナ155を第1の配向から第2の配向に再位置決めするためにユーザ(例えば、設置者)のための指示を含むか、又はその一部であり得る。位置決め動作810の一例では、設置者は、位置決め器235の1つ以上の結合器の周りに(例えば、通信性能マップ620-bに基づいて決定された新しい物理的配向275に従って)フェーズドアレイアンテナ155を移動又は配向し得、これには、フェーズドアレイアンテナ155の所望の配向に到達したときに、結合器のうちの1つ以上を固定又は固定化することが含まれ得る。いくつかの実施例では、そのようなアプローチの反復が複数回実行され得る。
【0095】
追加的に又は代替的に、いくつかの実施例では、位置決め動作810は、作動コマンドに応答する位置決め器235のアクチュエータを使用することによって少なくとも部分的に実行され得る。例えば、(例えば、ユーザ端末コントローラ158の、ユーザ端末150と結合された設置デバイス又はCPE160の、アクセスノード端末130又はネットワークデバイス141などのネットワークエンティティの)ローカル環境マネージャは、通信性能マップ620-bに少なくとも部分的に基づいて、フェーズドアレイアンテナ155の新しい物理的な配向(例えば、ボアサイト240の新しい配向)を決定し、フェーズドアレイアンテナ155を新しい物理的な配向275に再位置決めするように位置決め器235のアクチュエータに命令し得る。いくつかの実施例では、そのような技術は、位置決め器235のアクチュエータがターゲットデバイスを継続的に追跡するために使用されないときなど、周期的に(例えば、数日、数週間、数ヶ月の期間に従って)実行され得るか、通信条件(例えば、劣化した通信リンク、ターゲットデバイスの交換)に少なくとも部分的に基づいてトリガされ得る。
【0096】
通信システム100は、フェーズドアレイアンテナ155のための所望の又は命令された物理的配向275を決定するために様々な技術を実施し得る。いくつかの実施例では、所望の又は命令された配向は、アンテナの走査ボリューム内の視界の障害物のない視野を最大化するように選択され得(例えば、ステラジアン単位で)、これは、遮断マップの障害物のない視野に対してフェーズドアレイアンテナ155の走査ボリュームをアラインさせる実施例であり得る。追加的に又は代替的に、所望の又は命令された配向は、走査角を有するスラット範囲及びアンテナ性能などの要因に起因して、視野内を横断する衛星のリンク条件を考慮してもよい。追加的に又は代替的に、所望の又は命令された配向は、他の考慮事項又は考慮事項の組み合わせの中で、ノイズ源(例えば、既知のエミッタ又は干渉源)を回避すること、物理的な障害物を回避すること(例えば、障害物635-bを回避すること、ボアサイト240を遮断マップの障害物のない部分とアラインさせること)、協調的又は非協調的エミッタを考慮することに少なくとも部分的に基づいて選択されてもよい。
【0097】
いくつかの実施例では、ボアサイト240の所望の又は命令された配向は、可能性のあるターゲットデバイスの場所の方向に少なくとも部分的に基づき得る(例えば、ターゲット衛星120の場所の確率分布に少なくとも部分的に基づいて物理的配向275を決定する)。例えば、いくつかのLEO衛星120は、±45度の緯度内にある又はそれによって境界される軌道経路のために構成され得、そのような衛星120は、そのような傾斜角の周りにクラスタリングし得る。したがって、ボアサイト240の所望の又は命令された配向は、障害物のない視野を最大化する一方で、衛星120のより大きな密度に関連付けられた配向に向かって(例えば、45度の緯度を指向するか、又はそれに向かって)重み付けすることの組み合わせとして選択されてもよい。追加的に又は代替的に、所望の又は命令された配向は、他のアライメントの中でも、軌道経路に沿って、又は軌道経路に垂直に、又は障害物635のエッジ若しくは他の減衰特徴に沿って、フェーズドアレイアンテナ155の幾何学的特徴(例えば、走査ボリュームの伸長方向、ビーム250のより大きい又はより小さい寸法若しくは幅の方向、走査ボリュームの長軸若しくは短軸)のアライメントに基づいて決定され得る。
【0098】
位置決め動作810を実行するためにフェーズドアレイアンテナ155の指向性特性(例えば、通信性能マップ620-b)を考慮することで、フェーズドアレイアンテナ155は、フェーズドアレイアンテナ155の走査ボリュームの利用を改善する配向とアラインされ得るか、又はフェーズドアレイアンテナ155は、フェーズドアレイアンテナ155の指向性特性を考慮しない位置決め技術と比較して、他の利点の中でも、より少ない、又はより安価なアクチュエータ(例えば、ターゲットデバイスをスムーズに又は連続的に追跡するために使用され得ないアクチュエータ)とともに使用することができる。
【0099】
図9は、本開示の態様による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートする通信システム920のブロック図900を示す。通信システム920は、図1図8を参照して説明された通信システム100の1つ以上の態様の実施例であり得る。いくつかの実施例では、通信システム920は、ユーザ端末150の1つ以上の構成要素を指し得る。いくつかの実施例では、通信システム920の1つ以上の構成要素は、ユーザ端末150とは別個であり得、アクセスノード端末130(例えば、アクセスノードコントローラ135)の、ネットワークデバイス141の、又はそれらの組み合わせの1つ以上の構成要素を指し得る。
【0100】
通信システム920、又はその様々な構成要素は、本明細書で説明されたフェーズドアレイアンテナの通信性能マッピング及び設置の様々な態様を実行するための手段の実施例であり得る。例えば、通信システム920は、信号受信機925、アンテナ特性マネージャ930、性能マッピング構成要素935、通信マネージャ940、アンテナ位置決め器945、信号品質評価構成要素950、信号品質スケーリング構成要素955、信号送信機960、再位置決めインジケータ965、位置決めアクチュエータ970、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。これらの構成要素の各々は、(例えば、1つ以上のバスを介して)直接又は間接的に相互に通信され得る。
【0101】
信号受信機925は、(例えば、通信システム920の)フェーズドアレイアンテナ155を介して信号を受信するように構成された1つ以上の構成要素を指し得る。いくつかの実施例では、信号受信機925は、フェーズドアレイアンテナ155を含み得、フェーズドアレイアンテナ155は、複数のフィード要素156、若しくは電磁放射線を電気信号(例えば、フィード要素信号)に変換するように構成された複数のトランスデューサ、又はその両方を含み得る。いくつかの実施例では、信号受信機925は、他の構成要素又はそれらの組み合わせの中でも、受信されたフィード要素信号を(例えば、位相変換、振幅変換、又はそれらの様々な組み合わせに従って)ビーム信号に変換するように構成されたアナログ又はデジタルビームフォーマ(例えば、受信ビームフォーミングネットワーク310)と、アナログ信号をデジタル信号に復調するように構成された復調器とを含み得る。いくつかの実施例では、信号受信機925は、フェーズドアレイアンテナ155を介して通信された信号を受信するように別様に構成されている、ユーザ端末150の外部の構成要素を指し得る。
【0102】
アンテナ特性マネージャ930は、フェーズドアレイアンテナ155の他の特性の中でも、利得特性、ノイズ特性、又はビーム幅特性など、フェーズドアレイアンテナ155の特性(例えば、通信特性、シグナリング特性)を管理するように構成された1つ以上の構成要素を指し得る。いくつかの実施例では、そのような特性は、他の特性又はそれらの組み合わせの中でも、ビーム方向、周波数、温度に少なくとも部分的に基づき得る(例えば、それらに依存し得る、それらに従って定義され得る)。アンテナ特性マネージャ930は、そのような特性を記憶するように構成された通信システム920のメモリ、又は他の場所から(例えば、要求又はポーリングに基づいて、ネットワークデバイス141から)そのような特性を受信するように構成された構成要素を含むか、指し得る。この構成要素は、ユーザ端末150の構成要素又はユーザ端末150とは別個の構成要素であってもよい。
【0103】
信号送信機960は、(例えば、通信システム920の)フェーズドアレイアンテナ155を介して信号を送信するように構成された1つ以上の構成要素を指し得る。いくつかの実施例では、信号送信機960は、フェーズドアレイアンテナ155を含み得、フェーズドアレイアンテナ155は、複数のフィード要素156、若しくは電磁放射線を電気信号(例えば、フィード要素信号)に変換するように構成された複数のトランスデューサ、又はその両方を含み得、これらは、信号受信機925のそれぞれの構成要素と共通していてもいなくてもよい。いくつかの実施例では、信号送信機960は、信号受信機925のそれぞれの構成要素と共通していてもいなくてもよい他の構成要素又はそれらの組み合わせの中でも、受信されたフィード要素信号を(例えば、それぞれのフィード要素信号に適用される位相変換、振幅変換、又はそれらの様々な組み合わせに従って)受信されたスポットビーム信号に変換するように構成されたアナログ又はデジタルビームフォーマ(例えば、送信ビームフォーミングネットワーク360)と、アナログ信号をデジタル信号に復調するように構成された復調器とを含み得る。
【0104】
通信システム920は、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングのための1つ以上の技術をサポートし得る。例えば、信号受信機925は、フェーズドアレイアンテナで、又はフェーズドアレイアンテナを介して複数の信号(例えば、フィード要素信号315、ビーム受信信号335)を受信するための手段として構成され得るか、又はそうでなければサポートし得、これには、フェーズドアレイアンテナの複数のビームフォーミングされたビーム配向に従って受信すること、又はビームフォーミングすることが含まれ得る。アンテナ特性マネージャ930は、複数のビームフォーミングされたビーム配向に関連付けられた複数の指向性アンテナ特性を決定するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。性能マッピング構成要素935は、信号受信機925によって受信された複数の信号及びアンテナ特性マネージャ930によって決定された複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて、通信性能マップ(例えば、空間マップ、指向性マップ)を生成するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。通信マネージャ940は、性能マッピング構成要素935によって生成された通信性能マップに少なくとも部分的に基づいて、衛星又は他のターゲットデバイスと通信する(例えば、送信する、受信する)ための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。
【0105】
いくつかの実施例では、複数の指向性アンテナ特性の決定をサポートするために、アンテナ特性マネージャ930は、複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向について、ビームフォーミングされたビーム配向に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられたアンテナ利得、アンテナノイズメトリック、若しくはビーム幅、又はそれらの任意の組み合わせを決定するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。
【0106】
いくつかの実施例では、通信性能マップの生成をサポートするために、信号品質評価構成要素950は、複数のうちの各受信された信号について、受信された信号のそれぞれの信号品質メトリック(例えば、信号強度、SNR、SINR)を決定するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。いくつかの実施例では、通信性能マップの生成をサポートするために、信号品質スケーリング構成要素955は、複数のうちの各受信された信号について、受信された信号に対応するビームフォーミングされたビーム配向に関連付けられた指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて、受信された信号のそれぞれの信号品質メトリックをスケーリングするための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。
【0107】
いくつかの実施例では、通信性能マップの生成をサポートするために、性能マッピング構成要素935は、信号受信機925によって受信された複数の信号及びアンテナ特性マネージャ930によって決定された複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて、フェーズドアレイアンテナの場所に関連付けられた遮断若しくは障害物マップ、又は物理的な視野を決定するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。いくつかの実施例では、通信性能マップの生成をサポートするために、性能マッピング構成要素935は、信号受信機925によって受信された複数の信号及びアンテナ特性マネージャ930によって決定された複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて、フェーズドアレイアンテナを使用する通信のためのビームフォーミングされたビーム配向の境界(例えば、有効視野、動作視野)を決定するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。
【0108】
いくつかの実施例では、ターゲットデバイスとの通信をサポートするために、通信マネージャ940は、性能マッピング構成要素935によって生成された通信性能マップに少なくとも部分的に基づいて(例えば、1つ以上の衛星又は他のターゲットデバイスの位置又は軌道を、生成された通信性能マップの境界又は他の通信特性と比較又は評価する)、別の衛星又はターゲットデバイスからの衛星又はターゲットデバイスへのハンドオフをスケジューリングするための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。
【0109】
いくつかの実施例では、性能マッピング構成要素935は、周期的間隔又はイベントトリガ(例えば、初期性能マッピングを実行するための決定、性能マッピングを更新するための決定、物理的アンテナ配向の変化の決定、減衰環境の変化)に少なくとも部分的に基づいて、ビーム走査又はビームスイープ動作を実行することを決定するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。いくつかの実施例では、信号受信機925は、性能マッピング構成要素935がビーム走査動作を実行することを決定することに少なくとも部分的に基づいて、複数の信号を受信するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。
【0110】
いくつかの実施例では、信号送信機960は、フェーズドアレイアンテナを使用して(例えば、信号受信機925と同じフィード要素のセットを使用して、信号受信機925とは異なるフィード要素のセットを使用して)第2の複数の信号を送信するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。いくつかの実施例では、複数の信号を受信する信号受信機925は、信号送信機960によって送信された第2の複数の信号の反射を受信することを含み得る。
【0111】
いくつかの実施例では、複数の信号の受信をサポートするために、信号受信機925は、送信デバイスに関連付けられていない周囲信号(例えば、周囲放出、環境放出、温度ベースのバックグラウンド放出)を受信するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。いくつかの実施例では、周囲信号の受信をサポートするために、信号受信機925は、衛星又は他のターゲットデバイスとの通信に使用されない周波数又は周波数範囲にわたって周囲信号を受信するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。
【0112】
いくつかの実施例では、性能マッピング構成要素935は、性能マッピング構成要素935によって生成された通信性能マップをネットワークスケジューリングエンティティ(例えば、ネットワークデバイス141、アクセスノード端末130、衛星通信リンクを介して、地上通信リンクを介して、信号送信機960を介して)に送信するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。いくつかの実施例では、通信マネージャ940は、性能マッピング構成要素935によって生成された通信性能マップに少なくとも部分的に基づいて(例えば、送信に応答して、それに従って決定されて)、ネットワークスケジューリングエンティティから(例えば、衛星通信リンクを介して、地上通信リンクを介して、信号受信機925を介して)、衛星又は他のターゲットデバイスと通信するための命令を受信するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。
【0113】
いくつかの実施例では、複数の信号は、フェーズドアレイアンテナの第1の物理的配向を有する信号受信機925によって受信され得、信号受信機925は、フェーズドアレイアンテナにおいて、又はフェーズドアレイアンテナを介して第2の複数の信号を、フェーズドアレイアンテナの第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向に従って受信するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得、第2の複数の信号は、フェーズドアレイアンテナの第2の物理的配向を有する信号受信機925によって受信され得る。いくつかの実施例では、アンテナ特性マネージャ930は、第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向に関連付けられた第2の複数の指向性アンテナ特性を決定するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。いくつかの実施例では、性能マッピング構成要素935は、信号受信機925によって受信された第2の複数の信号及び性能マッピング構成要素935によって決定された第2の複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて、通信性能マップを生成するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。
【0114】
いくつかの実施例では、通信性能マップの生成をサポートするために、性能マッピング構成要素935は、グローバル座標系(例えば、グローバル基準フレーム260、ベース基準フレーム270)における第1の性能マップを、信号受信機925によって受信された複数の信号、アンテナ特性マネージャ930によって決定された複数の指向性アンテナ特性、及び第1の物理的配向におけるアンテナ座標系からグローバル座標系への第1の変換に少なくとも部分的に基づいて生成するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。いくつかの実施例では、通信性能マップの生成をサポートするために、性能マッピング構成要素935は、グローバル座標系における第2の性能マップを、信号受信機925によって受信された第2の複数の信号、アンテナ特性マネージャ930によって決定された第2の複数の指向性アンテナ特性、及び第2の物理的配向におけるアンテナ座標系からグローバル座標系への第2の変換に少なくとも部分的に基づいて生成するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。いくつかの実施例では、通信性能マップの生成をサポートするために、性能マッピング構成要素935は、第1の性能マップ及び第2の性能マップに少なくとも部分的に基づいて、通信性能マップを生成するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。
【0115】
追加的に又は代替的に、通信システム920は、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイ端末アンテナ設置のための1つ以上の技術をサポートし得る。例えば、信号受信機925は、フェーズドアレイアンテナにおいて、又はフェーズドアレイアンテナを介して複数の信号を、フェーズドアレイアンテナの複数のビームフォーミングされたビーム配向に従って受信するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。いくつかの実施例では、アンテナ特性マネージャ930は、複数のビームフォーミングされたビーム配向に関連付けられた複数の指向性アンテナ特性を決定するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。いくつかの実施例では、性能マッピング構成要素935は、信号受信機925によって受信された複数の信号及びアンテナ特性マネージャ930によって決定された複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて、通信性能マップを生成するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。アンテナ位置決め器945は、性能マッピング構成要素935によって生成された通信性能マップに少なくとも部分的に基づいて決定される物理的配向にフェーズドアレイアンテナを位置決めするための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。
【0116】
いくつかの実施例では、再位置決めインジケータ965は、性能マッピング構成要素935によって生成された通信性能マップに少なくとも部分的に基づいて、フェーズドアレイアンテナを、信号受信機925によって受信された複数の信号に関連付けられた第1の物理的配向から第2の物理的配向に再位置決めするためにユーザへの指示(例えば、再位置決めメッセージ、再位置決めアラート、再位置決めアラーム、ターゲット若しくは所望の物理的配向の指示、又は物理的配向のターゲット変更)を生成するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。
【0117】
いくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナの位置決めをサポートするために、位置決めアクチュエータ970は、(例えば、フィードアレイアセンブリとベースアセンブリとの間で)フェーズドアレイアンテナと結合された(例えば、通信システム920の)アクチュエータに、信号受信機925によって受信された複数の信号に関連付けられた第1の物理的配向から第2の物理的配向にフェーズドアレイアンテナを再位置決めするように命令するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。
【0118】
いくつかの実施例では、アンテナ位置決め器945は、フェーズドアレイアンテナと通信している衛星端末において、また、性能マッピング構成要素935によって生成された通信性能マップに少なくとも部分的に基づいて、位置決めのためのフェーズドアレイアンテナの物理的配向を決定するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。
【0119】
いくつかの実施例では、性能マッピング構成要素935は、性能マッピング構成要素935によって生成された通信性能マップ及び衛星又は他のターゲットデバイスの場所の確率分布に少なくとも部分的に基づいて、位置決めのためのフェーズドアレイアンテナの物理的配向を決定するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。
【0120】
いくつかの実施例では、通信性能マップの生成をサポートするために、性能マッピング構成要素935は、信号受信機925によって受信された複数の信号及びアンテナ特性マネージャ930によって決定された複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて、フェーズドアレイアンテナを使用する通信のための遮断マップ、障害物マップ、又はビームフォーミングされたビーム配向の境界を生成するための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。
【0121】
いくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナの位置決めをサポートするために、アンテナ位置決め器945は、フェーズドアレイアンテナの物理的なボアサイトを遮断マップ又は障害物マップの障害物のない部分とアラインさせるための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。いくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナの位置決めをサポートするために、アンテナ位置決め器945は、遮断マップ又は障害物マップの障害物のない視野に対してフェーズドアレイアンテナの走査ボリューム(例えば、ビームフォーミングされた方向の動作範囲)をアラインさせるための手段として構成され得るか、又はそうでなければそれをサポートし得る。
【0122】
図10は、本開示の態様による、フェーズドアレイアンテナの通信性能マッピングをサポートする方法1000を説明するフローチャートを示す。方法1000の動作は、本明細書に説明されたように通信システム又はその構成要素(例えば、ユーザ端末150、アクセスノード端末130、又はそれらの組み合わせ)によって実施され得る。例えば、方法1000の動作は、図9を参照して説明したように通信システム920によって実行され得る。いくつかの実施例では、通信システムは、説明した機能を実行するように通信システムの機能要素を制御するための命令のセットを実行し得る。追加的に又は代替的に、通信システムは、専用ハードウェアを使用して、説明した機能の態様を実行し得る。
【0123】
1005において、方法は、フェーズドアレイアンテナにおいて、又はフェーズドアレイアンテナを介して複数の信号を、フェーズドアレイアンテナの複数のビームフォーミングされたビーム配向に従って受信することを含み得る。1005の動作は、本明細書に開示される実施例に従って実行され得る。いくつかの実施例では、1005の動作の態様は、図9を参照して説明されたように、信号受信機925によって実行され得る。
【0124】
1010において、方法は、複数のビームフォーミングされたビーム配向に関連付けられた複数の指向性アンテナ特性を決定することを含み得る。1010の動作は、本明細書に開示される実施例に従って実行され得る。いくつかの実施例では、1010の動作の態様は、図9を参照して説明されたように、アンテナ特性マネージャ930によって実行され得る。
【0125】
1015において、方法は、受信された複数の信号及び決定された複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて、通信性能マップを生成することを含み得る。1015の動作は、本明細書に開示される実施例に従って実行され得る。いくつかの実施例では、1015の動作の態様は、図9を参照して説明されたように、性能マッピング構成要素935によって実行され得る。
【0126】
1020において、方法は、生成された通信性能マップに少なくとも部分的に基づいて、ターゲットデバイス(例えば、衛星)と通信することを含み得る。1020の動作は、本明細書に開示される実施例に従って実行され得る。いくつかの実施例では、1020の動作の態様は、図9を参照して説明されたように、通信マネージャ940によって実行され得る。
【0127】
いくつかの実施例では、本明細書に説明される装置(例えば、ユーザ端末150)は、方法1000などの1つ以上の方法を実行し得る。装置は、フェーズドアレイアンテナにおいて、又はフェーズドアレイアンテナを介して複数の信号を、フェーズドアレイアンテナの複数のビームフォーミングされたビーム配向に従って受信し、複数のビームフォーミングされたビーム配向に関連付けられた複数の指向性アンテナ特性を決定し、受信された複数の信号及び決定された複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて通信性能マップを生成し、生成された通信性能マップに少なくとも部分的に基づいてターゲットデバイスと通信するための特徴、回路、論理、手段、又は命令(例えば、プロセッサによって実行可能な命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体)を含み得る。
【0128】
本明細書に説明される方法1000及び装置のいくつかの実施例では、複数の指向性アンテナ特性を決定することは、複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向について、ビームフォーミングされたビーム配向に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられたアンテナ利得、アンテナノイズメトリック、ビーム幅、又はそれらの任意の組み合わせを決定するための動作、特徴、回路、論理、手段、又は命令を含み得る。
【0129】
本明細書に説明される方法1000及び装置のいくつかの実施例では、通信性能マップを生成することは、複数のうちの各受信された信号について、受信された信号のそれぞれの信号品質メトリックを決定し、複数のうちの各受信された信号について、受信された信号に対応するビームフォーミングされたビーム配向に関連付けられた指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて、受信された信号のそれぞれの信号品質メトリックをスケーリングするための動作、特徴、回路、論理、手段、又は命令を含み得る。
【0130】
本明細書に説明される方法1000及び装置のいくつかの実施例では、通信性能マップを生成することは、受信された複数の信号及び決定された複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて、フェーズドアレイアンテナの場所に関連付けられた遮断マップを決定するための動作、特徴、回路、論理、手段、又は命令を含み得る。本明細書に説明される方法1000及び装置のいくつかの実施例では、通信性能マップを生成することは、受信された複数の信号及び決定された複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて、フェーズドアレイアンテナを使用する通信のためのビームフォーミングされたビーム配向の境界を決定するための動作、特徴、回路、論理、手段、又は命令を含み得る。
【0131】
本明細書に説明される方法1000及び装置のいくつかの実施例では、ターゲットデバイスと通信することは、生成された通信性能マップに少なくとも部分的に基づいて、別のターゲットデバイスからターゲットデバイスへのハンドオフをスケジューリングするための動作、特徴、回路、論理、手段、又は命令を含み得る。
【0132】
本明細書に説明される方法1000及び装置のいくつかの実施例は、周期的間隔又はイベントトリガに少なくとも部分的に基づいて、ビーム走査動作を実行することを決定し、ビーム走査動作を実行することを決定することに少なくとも部分的に基づいて複数の信号を受信することを決定するための動作、特徴、手段、又は命令を更に含み得る。
【0133】
本明細書に説明される方法1000及び装置のいくつかの実施例は、フェーズドアレイアンテナを使用して第2の複数の信号を送信するための動作、特徴、手段、又は命令を更に含み得、複数の信号を受信することは、送信された第2の複数の信号の反射を受信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得る。
【0134】
本明細書に説明される方法1000及び装置のいくつかの実施例では、複数の信号を受信することは、送信デバイスに関連付けられていない周囲信号を受信するための動作、特徴、回路、論理、手段、又は命令を含み得る。本明細書に説明される方法1000及び装置のいくつかの実施例では、周囲信号を受信することは、ターゲットデバイスとの通信に使用されない周波数にわたって周囲信号を受信するための動作、特徴、回路、論理、手段、又は命令を含み得る。
【0135】
本明細書に説明される方法1000及び装置のいくつかの実施例は、生成された通信性能マップをネットワークスケジューリングエンティティに送信し、生成された通信性能マップを送信することに少なくとも部分的に基づいて、ネットワークスケジューリングエンティティから、ターゲットデバイスと通信するための命令を受信するための動作、特徴、手段、又は命令を更に含み得る。
【0136】
本明細書に説明される方法1000及び装置のいくつかの実施例では、複数の信号は、フェーズドアレイアンテナの第1の物理的配向で受信され得る。本明細書に説明される方法1000及び装置のいくつかの実施例は、フェーズドアレイアンテナにおいて第2の複数の信号を、フェーズドアレイアンテナの第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向に従って受信することであって、第2の複数の信号は、フェーズドアレイアンテナの第2の物理的配向で受信される、受信することと、第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向に関連付けられた第2の複数の指向性アンテナ特性を決定することと、受信された第2の複数の信号及び決定された第2の複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて通信性能マップを生成することと、を行うための動作、特徴、回路、論理、手段、又は命令を更に含み得る。
【0137】
本明細書に説明される方法1000及び装置のいくつかの実施例では、通信性能マップを生成することは、グローバル座標系における第1の性能マップを、受信された複数の信号、決定された複数の指向性アンテナ特性、及び第1の物理的配向におけるアンテナ座標系からグローバル座標系への第1の変換に少なくとも部分的に基づいて生成することと、グローバル座標系における第2の性能マップを、受信された第2の複数の信号、決定された第2の複数の指向性アンテナ特性、及び第2の物理的配向におけるアンテナ座標系からグローバル座標系への第2の変換に少なくとも部分的に基づいて生成することと、第1の性能マップ及び第2の性能マップに少なくとも部分的に基づいて、通信性能マップを生成することと、を行うための動作、特徴、回路、論理、手段、又は命令を含み得る。
【0138】
図11は、本明細書に開示される実施例による、フェーズドアレイ端末アンテナ設置のための技術をサポートする方法1100を説明するフローチャートを示す。方法1100の動作は、本明細書に説明されたように通信システム又はその構成要素(例えば、ユーザ端末150、アクセスノード端末130、又はそれらの組み合わせ)によって実施され得る。例えば、方法1100の動作は、図9を参照して説明したように通信システム920によって実行され得る。いくつかの実施例では、衛星通信システムは、説明した機能を実行するように衛星通信システムの機能要素を制御するための命令のセットを実行し得る。追加的に又は代替的に、衛星通信システムは、専用ハードウェアを使用して、説明した機能の態様を実行し得る。
【0139】
1105において、方法は、フェーズドアレイアンテナにおいて、又はフェーズドアレイアンテナを介して複数の信号を、フェーズドアレイアンテナの複数のビームフォーミングされたビーム配向に従って受信することを含み得る。1105の動作は、本明細書に開示される実施例に従って実行され得る。いくつかの実施例では、1105の動作の態様は、図9を参照して説明されたように、信号受信機925によって実行され得る。
【0140】
1110において、方法は、複数のビームフォーミングされたビーム配向に関連付けられた複数の指向性アンテナ特性を決定することを含み得る。1110の動作は、本明細書に開示される実施例に従って実行され得る。いくつかの実施例では、1110の動作の態様は、図9を参照して説明されたように、アンテナ特性マネージャ930によって実行され得る。
【0141】
1115において、方法は、受信された複数の信号及び決定された複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて、通信性能マップを生成することを含み得る。1115の動作は、本明細書に開示される実施例に従って実行され得る。いくつかの実施例では、1115の動作の態様は、図9を参照して説明されたように、性能マッピング構成要素935によって実行され得る。
【0142】
1120において、方法は、生成された通信性能マップに少なくとも部分的に基づいて決定される物理的配向にフェーズドアレイアンテナを位置決めすることを含み得る。1120の動作は、本明細書に開示される実施例に従って実行され得る。いくつかの実施例では、1120の動作の態様は、図9を参照して説明されたように、アンテナ位置決め器945によって実行され得る。
【0143】
いくつかの実施例では、本明細書に説明される装置は、方法1100などの1つ以上の方法を実行し得る。装置は、フェーズドアレイアンテナにおいて、又はフェーズドアレイアンテナを介して複数の信号を、フェーズドアレイアンテナの複数のビームフォーミングされたビーム配向に従って受信し、複数のビームフォーミングされたビーム配向に関連付けられた複数の指向性アンテナ特性を決定し、受信された複数の信号及び決定された複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて通信性能マップを生成し、生成された通信性能マップに少なくとも部分的に基づいて決定される物理的配向にフェーズドアレイアンテナを位置決めするための特徴、回路、論理、手段、又は命令(例えば、プロセッサによって実行可能な命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体)を含み得る。
【0144】
本明細書に説明される方法1100及び装置のいくつかの実施例は、通信性能マップを生成することに少なくとも部分的に基づいて、フェーズドアレイアンテナを、受信された複数の信号に関連付けられた第1の物理的配向から第2の物理的配向に再位置決めするためにユーザへの指示を生成するための動作、特徴、手段、又は命令を更に含み得る。
【0145】
本明細書に説明される方法1100及び装置のいくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナを位置決めすることは、フェーズドアレイアンテナと結合されたアクチュエータに、受信された複数の信号に関連付けられた第1の物理的配向から第2の物理的配向にフェーズドアレイアンテナを再位置決めするように命令するための動作、特徴、回路、論理、手段、又は命令を含み得る。
【0146】
本明細書に説明される方法1100及び装置のいくつかの実施例は、フェーズドアレイアンテナと通信している衛星端末において、また、生成された通信性能マップに少なくとも部分的に基づいて、位置決めのためのフェーズドアレイアンテナの物理的配向を決定するための動作、特徴、手段、又は命令を更に含み得る。
【0147】
本明細書に説明される方法1100及び装置のいくつかの実施例は、生成された通信性能マップ及び1つ以上のターゲットデバイス(例えば、ターゲット衛星)の確率分布場所に少なくとも部分的に基づいて、位置決めのためのフェーズドアレイアンテナの物理的配向を決定するための動作、特徴、手段、又は命令を更に含み得る。
【0148】
本明細書に説明される方法1100及び装置のいくつかの実施例では、通信性能マップを生成することは、受信された複数の信号及び決定された複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて、遮断マップを生成するための動作、特徴、回路、論理、手段、又は命令を含み得る。本明細書に説明される方法1100及び装置のいくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナを位置決めすることは、フェーズドアレイアンテナの物理的なボアサイトを遮断マップの障害物のない部分とアラインさせるための動作、特徴、回路、論理、手段、又は命令を含み得る。
【0149】
本明細書に説明される方法1100及び装置のいくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナを位置決めすることは、遮断マップの障害物のない視野に対してフェーズドアレイアンテナの走査ボリュームをアラインさせるための動作、特徴、回路、論理、手段、又は命令を含み得る。
【0150】
上で説明された方法は、可能な実装形態を説明したものであり、また、動作及びステップは、並び替えたり、さもなければ修正したりでき、そして、他の実装形態が可能であることに留意されたい。更に、2つ以上の方法からの部分が組み合わされ得る。
【0151】
装置について説明される。装置は、フェーズドアレイアンテナと、(例えば、フェーズドアレイアンテナと結合された)コントローラとを含み得る。コントローラは、フェーズドアレイアンテナを使用して、フェーズドアレイアンテナの複数のビームフォーミングされたビーム配向に従って複数の信号を受信し、複数のビームフォーミングされたビーム配向に関連付けられた複数の指向性アンテナ特性を決定し、受信された複数の信号及び決定された複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて通信性能マップを生成し、生成された通信性能マップに少なくとも部分的に基づいてフェーズドアレイアンテナを使用してターゲットデバイス(例えば、衛星)と通信するように構成され得る。
【0152】
装置のいくつかの実施例では、複数の指向性アンテナ特性を決定するために、コントローラは、複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向について、ビームフォーミングされたビーム配向に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられたアンテナ利得、アンテナノイズメトリック、若しくはビーム幅、又はそれらの任意の組み合わせを決定するように構成され得る。
【0153】
装置のいくつかの実施例では、通信性能マップを生成するために、コントローラは、複数のうちの各受信された信号について、受信された信号のそれぞれの信号品質メトリックを決定し、複数のうちの各受信された信号について、受信された信号に対応するビームフォーミングされたビーム配向に関連付けられた指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて、受信された信号のそれぞれの信号品質メトリックをスケーリングするように構成され得る。
【0154】
装置のいくつかの実施例では、通信性能マップを生成するために、コントローラは、受信された複数の信号及び決定された複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて、フェーズドアレイアンテナの場所に関連付けられた遮断マップを決定するように構成され得る。装置のいくつかの実施例では、通信性能マップを生成するために、コントローラは、受信された複数の信号及び決定された複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて、フェーズドアレイアンテナを使用する通信のためのビームフォーミングされたビーム配向の境界を決定するように構成され得る。
【0155】
装置のいくつかの実施例では、ターゲットデバイスと通信するために、コントローラは、生成された通信性能マップに少なくとも部分的に基づいて、別のターゲットデバイスからターゲットデバイスへのハンドオフをスケジューリングするように構成され得る。
【0156】
装置のいくつかの実施例では、コントローラは、周期的間隔又はイベントトリガに少なくとも部分的に基づいて、ビーム走査動作を実行することを決定し、ビーム走査動作を実行することを決定することに少なくとも部分的に基づいて複数の信号を受信するように更に構成され得る。
【0157】
装置のいくつかの実施例では、コントローラは、フェーズドアレイアンテナを使用して第2の複数の信号を送信し、複数の信号を受信するように更に構成され得、また、コントローラは、送信された第2の複数の信号の反射を受信するように構成され得る。
【0158】
装置のいくつかの実施例では、複数の信号を受信するために、コントローラは、送信デバイスに関連付けられていない周囲信号を受信するように構成され得る。装置のいくつかの実施例では、周囲信号を受信するために、コントローラは、ターゲットデバイスとの通信に使用されない周波数にわたって周囲信号を受信するように構成され得る。
【0159】
装置のいくつかの実施例では、コントローラは、生成された通信性能マップをネットワークスケジューリングエンティティに送信し、生成された通信性能マップを送信することに少なくとも部分的に基づいて、ネットワークスケジューリングエンティティから、ターゲットデバイスと通信するための命令を受信するように更に構成され得る。
【0160】
装置のいくつかの実施例では、複数の信号は、フェーズドアレイアンテナの第1の物理的配向で受信され得、コントローラは、フェーズドアレイアンテナにおいて第2の複数の信号を、フェーズドアレイアンテナの第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向に従って受信することであって、第2の複数の信号は、フェーズドアレイアンテナの第2の物理的配向で受信される、受信することと、第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向に関連付けられた第2の複数の指向性アンテナ特性を決定することと、受信された第2の複数の信号及び決定された第2の複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて通信性能マップを生成することと、を行うように更に構成され得る。
【0161】
装置のいくつかの実施例では、通信性能マップを生成するために、コントローラは、グローバル座標系における第1の性能マップを、受信された複数の信号、決定された複数の指向性アンテナ特性、及び第1の物理的配向におけるアンテナ座標系からグローバル座標系への第1の変換に少なくとも部分的に基づいて生成することと、グローバル座標系における第2の性能マップを、受信された第2の複数の信号、決定された第2の複数の指向性アンテナ特性、及び第2の物理的配向におけるアンテナ座標系からグローバル座標系への第2の変換に少なくとも部分的に基づいて生成することと、第1の性能マップ及び第2の性能マップに少なくとも部分的に基づいて、通信性能マップを生成することと、を行うように構成され得る。
【0162】
別の装置を説明する。装置は、フェーズドアレイアンテナと、(例えば、フェーズドアレイアンテナと結合された)コントローラとを含み得る。コントローラは、フェーズドアレイアンテナにおいて複数の信号を、フェーズドアレイアンテナの複数のビームフォーミングされたビーム配向に従って受信し、複数のビームフォーミングされたビーム配向に関連付けられた複数の指向性アンテナ特性を決定し、受信された複数の信号及び決定された複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて通信性能マップを生成し、生成された通信性能マップに少なくとも部分的に基づいてフェーズドアレイアンテナの物理的配向を決定するように構成され得る。
【0163】
装置のいくつかの実施例は、決定された物理的配向に少なくとも部分的に基づいて、フェーズドアレイアンテナを位置決めするように動作可能な位置決めシステムを更に含み得る。装置のいくつかの実施例では、コントローラは、位置決めシステムのアクチュエータに、フェーズドアレイアンテナを決定された物理的配向にアラインさせるように命令するように構成され得る。
【0164】
装置のいくつかの実施例では、コントローラは、通信性能マップを生成することに少なくとも部分的に基づいて、フェーズドアレイアンテナを、受信された複数の信号に関連付けられた第1の物理的配向から第2の物理的配向に再位置決めするためにユーザへの指示を生成するように構成され得る。
【0165】
装置のいくつかの実施例では、コントローラは、生成された通信性能マップ及び1つ以上のターゲットデバイス(例えば、ターゲット衛星)の場所の確率分布に少なくとも部分的に基づいて、フェーズドアレイアンテナの物理的配向を決定するように構成され得る。
【0166】
装置のいくつかの実施例では、通信性能マップを生成するために、コントローラが、受信された複数の信号及び決定された複数の指向性アンテナ特性に少なくとも部分的に基づいて、遮断マップを生成するように構成され得る。装置のいくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナを位置決めするために、コントローラは、フェーズドアレイアンテナの物理的なボアサイトを遮断マップの障害物のない部分とアラインさせるように構成され得る。装置のいくつかの実施例では、フェーズドアレイアンテナを位置決めするために、コントローラは、フェーズドアレイアンテナの走査ボリュームを遮断マップの障害物のない視野に対してアラインさせるように構成され得る。
【0167】
添付の図面に関連して上記で説明された詳細な説明は、例を説明しており、実施され得るか、又は特許請求の範囲の範囲内にある唯一の例を表すものではない。本明細書で使用される「実施例」という用語は、「実施例、実例、又は例証としての役割を果たす」を意味し、「好ましい」又は「他の実施例より有利」を意味しない。詳細な説明には、説明された技術の理解を提供するための具体的な詳細が含まれる。しかしながら、これらの技術は、これらの具体的な詳細を伴わずに実践されてもよい。いくつかの例では、説明されている例の概念を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造及び装置がブロック図の形態で示されている。
【0168】
本明細書に説明されている情報及び信号は、様々な異なるテクノロジー及び技術のいずれかを使用して表され得る。例えば、説明全体を通して参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場又は粒子、光学場又は粒子、若しくはこれらの任意の組み合わせによって表され得る。
【0169】
本明細書の開示に関連して説明される様々な例示のブロック及びモジュールは、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA又は他のプログラム可能な論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア構成要素、又は本明細書に記載の機能を実行するように設計されたそれらの任意の組み合わせを用いて実装又は実行されてもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、制御器、マイクロ制御器、又は状態機械であってよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ(例えば、デジタル信号プロセッサ(DSP)とマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つ以上のマイクロプロセッサ、又は任意の他のそのような構成)として実装され得る。
【0170】
本明細書に説明される機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアで実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つ以上の命令又はコードとして格納され得るか、又は送信され得る。他の実施例及び実装形態は、本開示及び添付の特許請求の範囲内にある。例えば、ソフトウェアの性質上、本明細書に説明される機能は、プロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、ハード配線、又はこれらのいずれかの組み合わせによって実行されるソフトウェアを使用して実装することができる。機能を実装する特徴はまた、機能の部分が異なる物理的場所に実装されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に位置し得る。
【0171】
コンピュータ可読媒体には、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にするあらゆる媒体を含む、通信媒体及び非一時的なコンピュータ記憶媒体の双方が含まれる。非一時的な記憶媒体は、汎用又は専用のコンピュータからアクセス可能なあらゆる利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、非一時的コンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CDROM)若しくは他の光ディスク記憶デバイス、磁気ディスク記憶デバイス若しくは他の磁気記憶デバイス、又は命令若しくはデータ構造の形態で所望のプログラムコード手段を実行若しくは記憶するために使用することができ、汎用若しくは専用コンピュータ、又は汎用若しくは専用プロセッサによってアクセスすることができる任意の他の非一時的媒体を含み得る。また、任意の接続も、コンピュータ可読媒体と適切に称される。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、又は赤外線、ラジオ、及びマイクロ波などのワイヤレス技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、ラジオ、及びマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。ディスク(disk)及びディスク(disc)は、本明細書で使用されるとき、CD、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク及びブルーレイディスクを含み、ディスクは通常、レーザで光学的にデータを再生する。上記の組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲に含まれる。
【0172】
特許請求の範囲を含めて、本明細書で使用されるとき、項目のリスト(例えば、「少なくとも1つの」又は「1つ以上の」などの句によって前置きされた項目のリスト)において使用される「又は」は、例えば、「少なくとも1つのA、B、又はC」のリストが、A又はB又はC又はAB又はAC又はBC又はABC(すなわち、A及びB及びC)を意味するように、包括的なリストを示す。また、本明細書で使用されるとき、「に基づく」という語句は、条件の限定されたセットへの参照として解釈されてはならない。例えば、「条件Aに基づく」と記載される例示的なステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、条件A及び条件Bの両方に基づき得る。換言すれば、本明細書で使用されるとき、「に基づく」という語句は、「に少なくとも部分的に基づく」という語句と同じように解釈されるものとする。
【0173】
添付の図では、類似の構成要素又は特徴が同一の参照ラベルを有し得る。更に、同じタイプの様々な構成要素は、参照ラベルの後にダッシュ及び類似した構成要素を区別する第2のラベルを付けて、区別する場合がある。第1の参照ラベルのみが本明細書で使用される場合、説明は、第2の参照ラベル、又は他の後続の参照ラベルに関係なく、同じ第1の参照ラベルを有する類似の構成要素のうちのいずれか1つに適用可能である。
【0174】
添付の図面に関して本明細書に記載された説明は、例示的な構成について説明しており、実装され得る又は特許請求の範囲内に入る全ての実施例を表すとは限らない。本明細書で使用される「例示的な」という用語は、「例、実例、又は例証としての役割を果たす」を意味し、「好ましい」又は「他の例より有利」ではない。詳細な説明は、説明された技術の理解を供給する目的のための具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの技術は、これらの具体的な詳細を伴わずに実践することができる。いくつかの事例では、説明されている実施例の概念を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造及びデバイスがブロック図の形態で示されている。
【0175】
本明細書における説明は、当業者が、開示内容を作成又は使用することを可能にするように提供されている。開示内容への様々な変更は、当業者にとって明白であり、本明細書で定義されている一般原則は、開示の範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用することができる。したがって、本開示は、本明細書に説明される実施例及び設計に限定されず、本明細書に開示される原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるものである。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-07-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衛星通信システム(100)における通信のための方法であって、
フェーズドアレイアンテナ(155)において複数の信号(315、335)を、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に従って受信することと、
前記複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)の複数の指向性アンテナ特性(410)を決定することと、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、通信性能マップ(620)を生成することと、
前記生成された通信性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、衛星(120)と通信することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定することは、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)のアンテナ利得を決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定することは、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)のアンテナノイズメトリックを決定することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定することは、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)のビーム幅を決定することを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記通信性能マップ(620)を生成することは、
前記複数のうちの各受信された信号(315、335)について、前記受信された信号(315、335)のそれぞれの信号品質メトリック(510)を決定することと、
前記複数のうちの各受信された信号(315、335)について、前記受信された信号(315、335)に対応する前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記受信された信号(315、335)の前記それぞれの信号品質メトリック(510)をスケーリングすることと、を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記通信性能マップ(620)を生成することは、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の場所に関連付けられた遮断マップを決定することを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記通信性能マップ(620)を生成することは、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記フェーズドアレイアンテナ(155)を使用する通信のためのビームフォーミングされたビーム配向(255)の境界(655)を決定することを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記衛星(120)と通信することは、
前記生成された通信性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、別の衛星(120)から前記衛星(120)へのハンドオフをスケジューリングすることを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
周期的間隔又はイベントトリガに少なくとも部分的に基づいて、ビーム走査動作を実行することを決定することと、
前記ビーム走査動作を実行することを決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記複数の信号(315、335)を受信することと、を更に含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記フェーズドアレイアンテナ(155)を使用して第2の複数の信号(365、385)を送信することを更に含み、
前記複数の信号(315、335)を受信することは、前記送信された第2の複数の信号(365、385)の反射を受信することを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記複数の信号(315、335)を受信することは、
送信デバイスに関連付けられていない周囲信号を受信することを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記周囲信号を受信することは、
前記衛星(120)との前記通信に使用されない周波数にわたって前記周囲信号を受信することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記生成された通信性能マップ(620)をネットワークスケジューリングエンティティ(130、141)に送信することと、
前記生成された通信性能マップ(620)を送信することに少なくとも部分的に基づいて、前記ネットワークスケジューリングエンティティ(130、141)から、前記衛星(120)と通信するための命令を受信することと、を更に含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記複数の信号(315、335)は、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第1の物理的配向(275)で受信され、前記方法は、
前記フェーズドアレイアンテナ(155)において第2の複数の信号(315、335)を、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に従って受信することであって、前記第2の複数の信号(315、335)は、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第2の物理的配向(275)で受信される、受信することと、
前記第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第2の複数の指向性アンテナ特性(410)を決定することと、
前記受信された第2の複数の信号(315、335)及び前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された第2の複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記通信性能マップ(620)を生成することと、を更に含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記通信性能マップ(620)を生成することは、
グローバル座標系(260、270)における第1の性能マップ(620)を、前記受信された複数の信号(315、335)、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)、及び前記第1の物理的配向(275)におけるアンテナ座標系(280)から前記グローバル座標系(260、270)への第1の変換に少なくとも部分的に基づいて生成することと、
前記グローバル座標系(260、270)における第2の性能マップ(620)を、前記受信された第2の複数の信号(315、335)、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された第2の複数の指向性アンテナ特性(410)、及び前記第2の物理的配向(275)における前記アンテナ座標系(280)から前記グローバル座標系(260、270)への第2の変換に少なくとも部分的に基づいて生成することと、
前記第1の性能マップ(620)及び前記第2の性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、前記通信性能マップ(620)を生成することと、を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
衛星通信システム(100)における通信のための装置であって、
フェーズドアレイアンテナ(155)と、
前記フェーズドアレイアンテナ(155)に結合されたコントローラ(158)であって、
前記フェーズドアレイアンテナ(155)の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に従って、前記フェーズドアレイアンテナ(155)を使用して複数の信号(315、335)を受信し、
前記複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)の複数の指向性アンテナ特性(410)を決定し、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、通信性能マップ(620)を生成し、
前記生成された通信性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、前記フェーズドアレイアンテナ(155)を使用して衛星(120)と通信するように構成されている、コントローラ(158)と、を備える、装置。
【請求項17】
前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定するために、前記コントローラ(158)は、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)のアンテナ利得を決定するように構成されている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定するために、前記コントローラ(158)は、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)のアンテナノイズメトリックを決定するように構成されている、請求項16又は17に記載の装置。
【請求項19】
前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定するために、前記コントローラ(158)は、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)のビーム幅を決定するように構成されている、請求項16~18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記通信性能マップ(620)を生成するために、前記コントローラ(158)は、
前記複数のうちの各受信された信号(315、335)について、前記受信された信号(315、335)のそれぞれの信号品質メトリック(510)を決定し、
前記複数のうちの各受信された信号(315、335)について、前記受信された信号(315、335)に対応する前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記受信された信号の前記それぞれの信号品質メトリック(510)をスケーリングするように構成されている、請求項16~19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記通信性能マップ(620)を生成するために、前記コントローラ(158)は、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の場所に関連付けられた遮断マップを決定するように構成されている、請求項16~20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記通信性能マップ(620)を生成するために、前記コントローラ(158)は、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記フェーズドアレイアンテナ(155)を使用する通信のためのビームフォーミングされたビーム配向(255)の境界(655)を決定するように構成されている、請求項16~21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記衛星(120)と通信するために、前記コントローラ(158)は、
前記生成された通信性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、別の衛星(120)から前記衛星(120)へのハンドオフをスケジューリングするように構成されている、請求項16~22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記コントローラ(158)は、
周期的間隔又はイベントトリガに少なくとも部分的に基づいて、ビーム走査動作を実行することを決定し、
前記ビーム走査動作を実行することを決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記複数の信号(315、335)を受信するように更に構成されている、請求項16~23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記コントローラ(158)は、
前記フェーズドアレイアンテナ(155)を使用して第2の複数の信号(365、385)を送信するように更に構成され、
前記複数の信号(315、335)を受信するために、前記コントローラ(158)は、前記送信された第2の複数の信号(365、385)の反射を受信するように構成されている、請求項16~24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記複数の信号を受信するために、前記コントローラ(158)は、
送信デバイスに関連付けられていない周囲信号を受信するように構成されている、請求項16~25のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
前記周囲信号を受信するために、前記コントローラ(158)は、
前記衛星(120)との前記通信に使用されない周波数にわたって前記周囲信号を受信するように構成されている、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記コントローラ(158)は、
前記生成された通信性能マップ(620)をネットワークスケジューリングエンティティ(130、141)に送信し、
前記生成された通信性能マップ(620)を送信することに少なくとも部分的に基づいて、前記ネットワークスケジューリングエンティティ(130、141)から、前記衛星(120)と通信するための命令を受信するように更に構成されている、請求項16~27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
前記複数の信号(315、335)は、前記フェーズドアレイアンテナの第1の物理的配向(275)で受信され、前記コントローラ(158)は、
前記フェーズドアレイアンテナ(155)において第2の複数の信号(315、335)を、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に従って受信することであって、前記第2の複数の信号(315、335)は、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第2の物理的配向(275)で受信される、受信することと、
前記第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第2の複数の指向性アンテナ特性(410)を決定することと、
前記受信された第2の複数の信号(315、335)及び前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された第2の複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記通信性能マップ(620)を生成することと、を行うように更に構成されている、請求項16~28のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
前記通信性能マップ(620)を生成するために、前記コントローラ(158)は、
グローバル座標系(260、270)における第1の性能マップ(620)を、前記受信された複数の信号(315、335)、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)、及び前記第1の物理的配向(275)におけるアンテナ座標系(280)から前記グローバル座標系(260、270)への第1の変換に少なくとも部分的に基づいて生成し、
前記グローバル座標系(260、270)における第2の性能マップ(620)を、前記受信された第2の複数の信号(315、335)、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された第2の複数の指向性アンテナ特性(410)、及び前記第2の物理的配向(275)における前記アンテナ座標系(280)から前記グローバル座標系(260、270)への第2の変換に少なくとも部分的に基づいて生成し、
前記第1の性能マップ(620)及び前記第2の性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、前記通信性能マップ(620)を生成するように構成されている、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
衛星通信システム(100)における通信のための装置であって、
フェーズドアレイアンテナ(155)において複数の信号(315、335)を、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に従って受信するための手段と、
前記複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)の複数の指向性アンテナ特性(410)を決定するための手段と、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、通信性能マップ(620)を生成するための手段と、
前記生成された通信性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、衛星(120)と通信するための手段と、を備える、装置。
【請求項32】
前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定するための前記手段は、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)のアンテナ利得を決定するための手段を含む、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定するための前記手段は、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)のアンテナノイズメトリックを決定するための手段を含む、請求項31又は32に記載の装置。
【請求項34】
前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記複数の指向性アンテナ特性(410)を決定するための前記手段は、
前記複数のうちの各ビームフォーミングされたビーム配向(255)について、前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に沿った電子ビームフォーミングに関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)のビーム幅を決定するための手段を含む、請求項31~33のいずれか一項に記載の装置。
【請求項35】
前記通信性能マップ(620)を生成するための前記手段は、
前記複数のうちの各受信された信号(315、335)について、前記受信された信号(315、335)のそれぞれの信号品質メトリック(510)を決定するための手段と、
前記複数のうちの各受信された信号(315、335)について、前記受信された信号(315、335)に対応する前記ビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記受信された信号(315、335)の前記それぞれの信号品質メトリック(510)をスケーリングするための手段と、を含む、請求項31~34のいずれか一項に記載の装置。
【請求項36】
前記通信性能マップ(620)を生成するための前記手段は、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の場所に関連付けられた遮断マップを決定するための手段を含む、請求項31~35のいずれか一項に記載の装置。
【請求項37】
前記通信性能マップ(620)を生成するための前記手段は、
前記受信された複数の信号(315、335)及び前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記フェーズドアレイアンテナ(155)を使用する通信のためのビームフォーミングされたビーム配向(255)の境界(655)を決定するための手段を含む、請求項31~36のいずれか一項に記載の装置。
【請求項38】
前記衛星(120)と通信するための前記手段は、
前記生成された通信性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、別の衛星(120)から前記衛星(120)へのハンドオフをスケジューリングするための手段を含む、請求項31~37のいずれか一項に記載の装置。
【請求項39】
周期的間隔又はイベントトリガに少なくとも部分的に基づいて、ビーム走査動作を実行することを決定するための手段と、
前記ビーム走査動作を実行することを決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記複数の信号(315、335)を受信するための手段と、を更に備える、請求項31~38のいずれか一項に記載の装置。
【請求項40】
前記フェーズドアレイアンテナ(155)を使用して第2の複数の信号(365、385)を送信するための手段を更に備え、
前記複数の信号(315、335)を受信することは、前記送信された第2の複数の信号(365、385)の反射を受信することを含む、請求項31~39のいずれか一項に記載の装置。
【請求項41】
前記複数の信号(315、335)を受信するための前記手段は、
送信デバイスに関連付けられていない周囲信号を受信するための手段を含む、請求項31~40のいずれか一項に記載の装置。
【請求項42】
前記周囲信号を受信するための前記手段は、
前記衛星(120)との前記通信に使用されない周波数にわたって前記周囲信号を受信するための手段を含む、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記生成された通信性能マップ(620)をネットワークスケジューリングエンティティ(130、141)に送信するための手段と、
前記生成された通信性能マップ(620)を送信することに少なくとも部分的に基づいて、前記ネットワークスケジューリングエンティティ(130、141)から、前記衛星(120)と通信するための命令を受信するための手段と、を更に備える、請求項31~42のいずれか一項に記載の装置。
【請求項44】
前記複数の信号(315、335)は、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第1の物理的配向(275)で受信され、前記装置は、
前記フェーズドアレイアンテナ(155)において第2の複数の信号(315、335)を、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に従って受信するための手段であって、前記第2の複数の信号(315、335)は、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第2の物理的配向(275)で受信される、受信するための手段と、
前記第2の複数のビームフォーミングされたビーム配向(255)に関連付けられた前記フェーズドアレイアンテナ(155)の第2の複数の指向性アンテナ特性(410)を決定するための手段と、
前記受信された第2の複数の信号(315、335)及び前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された第2の複数の指向性アンテナ特性(410)に少なくとも部分的に基づいて、前記通信性能マップ(620)を生成するための手段と、を更に備える、請求項31~43のいずれか一項に記載の装置。
【請求項45】
前記通信性能マップ(620)を生成するための前記手段は、
グローバル座標系(260、270)における第1の性能マップ(620)を、前記受信された複数の信号(315、335)、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された複数の指向性アンテナ特性(410)、及び前記第1の物理的配向(275)におけるアンテナ座標系(280)から前記グローバル座標系(260、270)への第1の変換に少なくとも部分的に基づいて生成するための手段と、
前記グローバル座標系(260、270)における第2の性能マップ(620)を、前記受信された第2の複数の信号(315、335)、前記フェーズドアレイアンテナ(155)の前記決定された第2の複数の指向性アンテナ特性(410)、及び前記第2の物理的配向(275)における前記アンテナ座標系(280)から前記グローバル座標系(260、270)への第2の変換に少なくとも部分的に基づいて生成するための手段と、
前記第1の性能マップ(620)及び前記第2の性能マップ(620)に少なくとも部分的に基づいて、前記通信性能マップ(620)を生成するための手段と、を含む、請求項44に記載の装置。
【国際調査報告】