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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-24
(54)【発明の名称】冷却システム
(51)【国際特許分類】
   F25B 1/00 20060101AFI20240717BHJP
   F28D 20/02 20060101ALI20240717BHJP
【FI】
F25B1/00 399Y
F28D20/02 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024502076
(86)(22)【出願日】2022-07-07
(85)【翻訳文提出日】2024-03-08
(86)【国際出願番号】 GB2022051750
(87)【国際公開番号】W WO2023285784
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】2110279.3
(32)【優先日】2021-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】21275095.4
(32)【優先日】2021-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390038014
【氏名又は名称】ビ-エイイ- システムズ パブリック リミテッド カンパニ-
【氏名又は名称原語表記】BAE SYSTEMS plc
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】グレイシウナス、エバルダス
(57)【要約】
熱源(1000)の流体冷却回路(1100)から熱を除去するための冷却システム(100)。冷却システム(100)は、熱伝達流体の流れのための第1の流体マニホールド(200)であって、第1の流体マニホールド(200)は、流入口(210)および流出口(212)を備える、第1の流体マニホールド(200)と、各々が第1の流体マニホールド(200)と熱伝達連通する熱交換器(310)およびヒートシンクユニット(410)とを備える。第1の動作モードでは、熱伝達流体が流入口(210)に入り、熱伝達流体の流れの一部が熱交換器(310)と熱伝達連通するように制御され、熱伝達流体の流れの残りがヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通するように制御される。第2の動作モードでは、熱伝達流体が流入口(210)に入り、熱伝達流体の流れの全てが、最初にヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通し、次いで、熱交換器(310)と熱伝達連通するように制御される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱源(1000)流体冷却回路(1100)から熱を除去するための冷却システム(100)であって、前記冷却システム(100)は、
熱伝達流体の流れのための第1の流体マニホールド(200)と、前記第1の流体マニホールド(200)は、流入口(210)および流出口(212)を備える、
各々が前記第1の流体マニホールド(200)と熱伝達連通する熱交換器(310)およびヒートシンクユニット(410)と、
ここにおいて、第1の動作モードでは、熱伝達流体が前記流入口(210)に入り、前記熱伝達流体の流れの一部が前記熱交換器(310)と熱伝達連通するように制御され、前記熱伝達流体の流れの残りが前記ヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通するように制御され、その後、前記流れが前記流出口(212)を通過する前に組み合わされ、
第2の動作モードでは、熱伝達流体が前記流入口(210)に入り、前記熱伝達流体の流れの全てが、最初に前記ヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通し、次いで、前記熱交換器(310)と熱伝達連通するように制御される、
を備える、冷却システム(100)。
【請求項2】
前記第1の流体マニホールド(200)は、前記流入口(210)から前記流出口(212)まで延在し、前記熱交換器(310)と熱伝達連通して設けられる第1の流れセクション(300)を備える、請求項1に記載の冷却システム(100)。
【請求項3】
前記第1の流体マニホールド(200)は、前記流入口(210)と前記熱交換器(310)との間の前記第1の流れセクション(300)に設けられる第1の流れポート(500)から、
前記熱交換器(310)と前記流出口(212)との間の前記第1の流れセクション(300)に設けられる第2の流れポート(502)まで延在する第2の流れセクション(400)を備え、
前記第2の流れセクション(400)は、ヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通し、
ここにおいて、前記第1の動作モードでは、熱伝達流体は、前記第1の流れポート(500)を通って前記第1の流れセクション(300)に流入して前記ヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通し、その後、前記第2のポート(502)を通って流れ、
前記第1の流れポート(500)を通って前記第2の流れセクション(400)に流入して前記ヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通し、その後、前記第2の流れポート(502)を通って流れるように制御される、請求項2に記載の冷却システム(100)。
【請求項4】
前記第1の流体マニホールド(200)は、
前記ヒートシンクユニット(410)と前記第2の流れポート(502)との間の前記第2の流れセクション(400)に設けられる第3の流れポート(504)と、
前記第1の流れポート(500)と前記熱交換器(310)との間の前記第1の流れセクション(300)に設けられる第4の流れポート(506)から延在する第3の流れセクション(600)を備え、
ここにおいて、前記第2の動作モードでは、前記熱伝達流体の流れは、前記流れの全てが、直列に、前記第1の流れポート(500)を通って前記ヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通し、次いで、前記第3の流れポート(504)を通り、その後、前記第4の流れポート(506)を通って前記熱交換器(310)と熱伝達連通するように制御される、請求項2または3に記載の冷却システム(100)。
【請求項5】
前記第1の流体マニホールド(200)は、
前記流入口(210)と前記第1の流れポート(500)との間の前記第1の流れセクション(300)に設けられる第5の流れポート(508)から、
前記第2の流れポート(502)と前記流出口(212)との間の前記第1の流れセクション(300)に設けられる第6の流れポート(510)まで延在する第4の流れセクション(700)を備え、
ここにおいて、前記第1の動作モードでは、
前記熱伝達流体の流れの全てが前記流出口(212)を通って出て、
ここにおいて、前記第2の動作モードでは、
前記熱伝達流体の流れの一部は、前記流出口(212)を通って出て、前記熱伝達流体の流れの残りは、前記第4の流れセクション(700)に沿って前記第6の流れポート(510)から前記第5の流れポート(508)へ流れるように制御される、請求項3または4に記載の冷却システム(100)。
【請求項6】
前記第5の流れポート(508)と流入口(210)との間に流体ポンプ(230)が設けられる、請求項5に記載の冷却システム(100)。
【請求項7】
第2の流れ制御バルブ(802)が、前記第1の流れポート(500)と熱交換器(310)との間の前記第1の流れセクション(300)内に設けられ、
第3の流れ制御バルブ(804)が、前記第3の流れポート(504)と第4の流れポート(506)との間の前記第3の流れセクション(600)内に設けられ、
第4の流れ制御バルブ(806)が、前記第3の流れポート(504)と第2の流れポート(502)との間の前記第2の流れセクション(400)内に設けられ、
第5の流れ制御バルブ(808)が、前記第5の流れポート(508)と第6の流れポート(510)との間の前記第4の流れセクション(700)内に設けられ、
第6の流れ制御バルブ(810)が、前記第6の流れポート(510)と流出口(212)との間の前記第1の流れセクション(300)内に設けられ、
前記第1の動作モードでは、
前記第2の流れ制御バルブ(802)は、開状態となるように制御され、
前記第3の流れ制御バルブ(804)は、閉状態となるように制御され、
前記第4の流れ制御バルブ(806)は、開状態となるように制御され、
前記第5の流れ制御バルブ(808)は、閉状態となるように制御され、
前記第6の流れ制御バルブ(810)は、開状態となるように制御され、
前記第2の動作モードでは、
前記第2の流れ制御バルブ(802)は、閉状態となるように制御され、
前記第3の流れ制御バルブ(804)は、開状態となるように制御され、
前記第4の流れ制御バルブ(806)は、閉状態となるように制御され、
前記第5の流れ制御バルブ(808)は、開状態となるように制御され、
前記第6の流れ制御バルブ(810)は、開状態となるように制御される、
請求項5または6に記載の冷却システム(100)。
【請求項8】
前記第1の動作モードでは、前記第2の流れ制御バルブ(802)は、前記第1の流れセクション(300)および第2の流れセクション(400)を通る流体流れの割合が所定の量になるように制御されるように構成される、請求項7に記載の冷却システム(100)。
【請求項9】
前記第1の動作モードでは、前記第2の流れ制御バルブ(802)は、前記第1の流れセクション(300)および第2の流れセクション(400)を通る流体流れの割合を変更するように制御可能である、請求項7または8に記載の冷却システム(100)。
【請求項10】
前記第2の動作モードでは、前記第5の流れ制御バルブ(808)および/または第6の流れ制御バルブ(810)は、各々を通る流体流れの割合が所定の量になるように制御されるように構成される、請求項7乃至9のいずれか一項に記載の冷却システム(100)。
【請求項11】
前記第2の動作モードでは、前記第5の流れ制御バルブ(808)および/または第6の流れ制御バルブ(810)は、そこを通る流体流れの割合を変更するように制御可能である、請求項7乃至10のいずれか一項に記載の冷却システム(100)。
【請求項12】
前記熱交換器(310)は、エバポレータ(908)である、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の冷却システム(100)。
【請求項13】
前記エバポレータ(908)は、第2の流体マニホールド(910)と熱伝達連通しており、前記第2の流体マニホールド(910)は、前記第1の流体マニホールド(200)から流体的に隔離されており、
前記第2の流体マニホールド(910)は、蒸気サイクルシステムを提供するために、前記第2の流体マニホールド(910)の周りの作動流体流れの方向に直列に、前記エバポレータ(908)、圧縮機(904)、凝縮器(902)、および膨張器(906)が設けられた閉流れ回路を画定する、請求項12に記載の冷却システム(100)。
【請求項14】
前記ヒートシンクユニット(410)は、相変化材料熱交換器(412)である、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の冷却システム(100)。
【請求項15】
システム(2000)であって、
請求項1乃至14のいずれか一項に記載の冷却システム(100)と、
熱源(1000)および熱伝達流体と熱伝達連通する熱源(1000)流体冷却回路(1100)とを備え、
前記熱源(1000)流体冷却回路(1100)は、前記第1の流体マニホールド(200)の前記流入口(210)に前記熱伝達流体を送達し、前記第1の流体マニホールド(200)の前記流出口(212)から熱伝達流体を受け取る、システム(2000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷却システムに関する。
【0002】
具体的には、本開示は、熱源から熱を除去するための冷却システムに関する。
【背景技術】
【0003】
使用中に機器によって発生する熱を管理することは一般的な要件であり、この機能を提供する多くのタイプの冷却システムが存在する。
【0004】
多くの冷却システムは、熱発生がゆっくりと変化するか、比較的一定に留まるか、または、冷却システムが調整可能になる前、および損傷が発生する前の数秒以上にわたって危険なレベルまでピークに達する可能性が低いという予想に依存している。
【0005】
しかしながら、いくつかの用途では、熱負荷は、熱発生の非常に急速な増加によって特徴付けられ、温度を長期間にわたって非常に高いレベルまで上昇させ得る。従来、これは、システムが耐熱性であること(例えば、高温に耐えることができる材料で作られる)、そのようなレベルでの性能を回避すること、または機器の使用を時間制限することのいずれかを必要とする。
【0006】
相変化材料(PCM:Phase change material)熱交換器は、既知のヒートシンクソリューション(heat sink solution)であるが、使用される材料が熱源の温度に近づくまでヒートシンクとしてのみ有効であるという点で制限される。これは、非常に大きな相変化材料熱交換器を設けることによってある程度まで緩和され得るが、それでも、再生するための時間を必要とする前の有限期間の間だけ動作することができる。
【0007】
例えば、特殊な電気および電子機器のような、ある種の特殊な機器に対する要求が増えると、損傷を防止するために除去しなければならない大量の熱エネルギーが発生する。さらに、そのような機器の持ち運び可能および/または小型バージョンの必要性は、システムに含まれることができる相変化材料の量を本質的に制限する。したがって、そのような特殊な機器のための従来の冷却システムは、機器に性能制限をもたらし、これは、少なくともユーザにとって著しく不便であり、そのような機器の適用に制限をもたらす。
【0008】
したがって、熱負荷の広い範囲にわたって冷却を提供することができ、熱負荷の突然のスパイクに対処することができ、一方で、小型で持ち運び可能な構成を依然として可能にする冷却システムが非常に望ましい。
【発明の概要】
【0009】
本開示によれば、添付の特許請求の範囲に記載されている装置およびシステムが提供される。本発明の他の特徴は、従属請求項および以下の説明から明らかになるであろう。
【0010】
したがって、熱源(1000)流体冷却回路(1100)から熱を除去するための冷却システム(100)が提供され得る。冷却システム(100)は、熱伝達流体の流れのための第1の流体マニホールド(200)を備え得、第1の流体マニホールド(200)は、流入口(210)および流出口(212)を備える。また、各々が第1の流体マニホールド(200)と熱伝達連通する熱交換器(310)およびヒートシンクユニット(410)が提供され得る。第1の動作モードでは、熱伝達流体が流入口(210)に入り、熱伝達流体の流れの一部が熱交換器(310)と熱伝達連通するように制御され得る。熱伝達流体の流れの残りは、ヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通するように制御され得る。流れは、流出口(212)を通過する前に組み合わせられ得る。第2の動作モードでは、熱伝達流体が流入口(210)に入り、熱伝達流体の流れの全てが、最初に、ヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通し、次いで、熱交換器(310)と熱伝達連通するように制御され得る。
【0011】
第1の流体マニホールド(200)は、流入口(210)から流出口(212)まで延在し、熱交換器(310)と熱伝達連通して設けられる第1の流れセクション(300)を備え得る。
【0012】
第1の流体マニホールド(200)は、第2の流れセクション(400)を備え得、第2の流れセクション(400)は、流入口(210)と熱交換器(310)との間の第1の流れセクション(300)に設けられた第1の流れポート(500)から、熱交換器(310)と流出口(212)との間の第1の流れセクション(300)に設けられた第2の流れポート(502)まで延在する。第2の流れセクション(400)は、ヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通し得る。第1の動作モードでは、熱伝達流体は、第1の流れポート(500)を通って第1の流れセクション(300)に流入してヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通し、その後、第2のポート(502)を通って流れるように制御され得る。熱伝達流体はまた、第1の流れポート(500)を通って第2の流れセクション(400)に流入してヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通し、その後、第2の流れポート(502)を通って流れるように制御され得る。
【0013】
第1の流体マニホールド(200)は、ヒートシンクユニット(410)と第2の流れポート(502)との間の第2の流れセクション(400)上に設けられた第3の流れポート(504)から延在する第3の流れセクション(600)と、第1の流れポート(500)と熱交換器(310)との間の第1の流れセクション(300)上に設けられた第4の流れポート(506)とを備え得る。第2の動作モードでは、熱伝達流体の流れは、流れの全てが、直列に、第1の流れポート(500)を通ってヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通し、次いで、第3の流れポート(504)を通り、その後、第4の流れポート(506)を通って熱交換器(310)と熱伝達連通するように制御される。
【0014】
第1の流体マニホールド(200)は、第4の流れセクション(700)を備え得、第4の流れセクション(210)は、流入口(210)と第1の流れポート(500)との間の第1の流れセクション(300)に設けられた第5の流れポート(508)から、第2の流れポート(502)と流出口(212)との間の第1の流れセクション(300)に設けられた第6の流れポート(510)まで延在する。第1の動作モードでは、熱伝達流体の流れの全てが、流出口(212)を通って出ることができる。第2の動作モードでは、熱伝達流体の流れの一部は、流出口(212)を通って出ることができ、熱伝達流体の流れの残りは、第4の流れセクション(700)に沿って第6の流れポート(510)から第5の流れポート(508)へ流れるように制御される。
【0015】
流体ポンプ(230)は、第5の流れポート(508)と流入口(210)との間に設けられ得る。
【0016】
第2の流れ制御バルブ(802)は、第1の流れポート(500)と熱交換器(310)との間の第1の流れセクション(300)内に設けられ得る。
【0017】
第3の流れ制御バルブ(804)は、第3の流れポート(504)と第4の流れポート(506)との間の第3の流れセクション(600)内に設けられ得る。
【0018】
第4の流れ制御バルブ(806)は、第3の流れポート(504)と第2の流れポート(502)との間の第2の流れセクション(400)内に設けられ得る。
【0019】
第5の流れ制御バルブ(808)は、第5の流れポート(508)と第6の流れポート(510)との間の第4の流れセクション(700)内に設けられ得る。
【0020】
第6の流れ制御バルブ(810)は、第6の流れポート(510)と流出口(212)との間の第1の流れセクション(300)内に設けられ得る。
【0021】
第1の動作モードでは、
第2の流れ制御バルブ(802)は、開状態となるように制御され得、
第3の流れ制御バルブ(804)は、閉状態となるように制御され得、
第4の流れ制御バルブ(806)は、開状態となるように制御され得、
第5の流れ制御バルブ(808)は、閉状態となるように制御され得、
第6の流れ制御バルブ(810)は、開状態となるように制御され得る。
【0022】
第2の動作モードでは、
第2の流れ制御バルブ(802)は、閉状態となるように制御され得、
第3の流れ制御バルブ(804)は、開状態となるように制御され得、
第4の流れ制御バルブ(806)は、閉状態となるように制御され得、
第5の流れ制御バルブ(808)は、開状態となるように制御され得、
第6の流れ制御バルブ(810)は、開状態となるように制御され得る。
【0023】
第1の動作モードでは、第2の流れ制御バルブ(802)は、第1の流れセクション300および第2の流れセクション400を通る流体の流れの割合が所定の量になるように制御されるように構成され得る。
【0024】
第1の動作モードでは、第2の流れ制御バルブ(802)は、第1の流れセクション300および第2の流れセクション400を通る流体の流れの割合を変更するように制御可能であり得る。
【0025】
第2の動作モードでは、第5の流れ制御バルブ(808)および/または第6の流れ制御バルブ(810)は、各々を通る流体の流れの割合が所定の量になるように制御されるように構成され得る。
【0026】
第2の動作モードでは、第5の流れ制御バルブ(808)および/または第6の流れ制御バルブ(810)は、そこを通る流体の流れの割合を変更するように制御可能であり得る。
【0027】
熱交換器(310)は、エバポレータ(908)であり得る。
【0028】
エバポレータ(908)は、第2の流体マニホールド(910)と熱伝達連通し得、第2の流体マニホールド(910)は、第1の流体マニホールド(200)から流体的に隔離されている。第2の流体マニホールド(910)は、蒸気サイクルシステムを提供するために、第2の流体マニホールド(910)の周りの作動流体流れの方向に直列に、エバポレータ(908)、圧縮機(904)、凝縮器(902)、および膨張器(906)が設けられた閉流れ回路(closed flow circuit)を画定し得る。
【0029】
ヒートシンクユニット(410)は、相変化材料熱交換器(412)であり得る。
【0030】
本開示による冷却システム(100)と、熱源(1000)と、熱伝達流体と熱伝達連通する熱源(1000)流体冷却回路(1100)とを備えるシステム(2000)も提供され得る。熱源(1000)流体冷却回路(1100)は、第1の流体マニホールド(200)の流入口(210)に熱伝達流体を送達し、第1の流体マニホールド(200)の流出口(212)から熱伝達流体を受け取り得る。
【0031】
したがって、関連技術の例と比較して、冷却能力が向上したシステムが提供される。ヒートシンクおよび熱交換器を通る熱伝達流体の流れを並列または直列に制御する機能は、システム全体の有効伝熱能力を変更することができる冷却システムを提供する。これは、より小さいヒートシンクおよび熱交換器が使用されること、および/または熱源を形成する機器のより高密度の電力サイクルを可能にする。加えて、本開示の冷却システムは、関連技術の例よりも応答性が高い場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
次に、本発明の実施形態が、図面を参照して、単なる例として説明される。
図1図1は、熱源と組み合わされた本開示による冷却システムの概略図を示す。
図2図2は、第1の動作モードにおける本開示の冷却システムを示す。
図3図3は、第2の動作モードにおける本開示の冷却システムを示す。
【詳細な説明】
【0033】
本開示は、熱源1000流体冷却回路1100から熱を除去するための冷却システム100に関する。本開示はまた、熱源1000および冷却システム100を備える装置またはシステム2000に関する。
【0034】
図1に示されるように、熱源1000には、その中に収容された熱伝達流体と熱伝達連通する流体冷却回路1100が設けられる。すなわち、熱源1000には、流体冷却回路1100が(例えば、熱伝達連通して)設けられ、熱伝達流体が流体冷却回路1100を通って収容され、流体冷却回路1100を通って流れ得る。
【0035】
図1に示されるように、(点線で囲まれている)熱源1000は、第1の熱発生ユニット1110および第2の熱発生ユニット1120を備え得、これらはそれぞれ、熱を流体冷却回路1100に送達する。示される例では、第1の熱発生ユニット1110および第2の熱発生ユニット1120は、流体冷却回路1100内に並列に設けられる。他の例では、それらは直列に設けられ得る。さらなる例では、熱を発生させる単一の機器のみが設けられ得る。第1の熱発生ユニット1110および第2の熱発生ユニット1120は、同じまたは異なるタイプの機器であり得る。冷却システムは、任意の熱源と共に使用され得るが、高出力密度用途、例えば、高性能エンジン、機械、電気モータ、通信機器、医療/科学走査/感知機器、コンピューティングシステム、および/または他の電気または電子機器を念頭に置いて構成される。
【0036】
熱源流体冷却回路1100は、熱伝達流体を冷却システム100に送達し、熱伝達流体が冷却された後、冷却システム100から熱伝達流体を受け取り、それにより、熱伝達流体は、熱源からさらなる熱を抽出し得る。したがって、冷却システム100は、熱源1000流体冷却回路1100から熱を除去するように動作可能である。
【0037】
図1に示すように、冷却システム100は、熱伝達流体を流すための第1の流体マニホールド200を備える。したがって、第1の流体マニホールド200は、熱源流体冷却回路1100から受け取った熱伝達流体の流れを方向付けるように構成される。
【0038】
第1の流体マニホールド200は、熱源流体冷却回路1100から熱伝達流体を受け取るための流入口210と、流体を熱源流体冷却回路1100に送達するための流出口212とを備える。流入口210および流出口212は、流体継手として設けられ得る。他の例では、流入口210および流出口212は、単に熱源1000と冷却システム1000との間の移行領域であり得る。さらなる例では、第1の流体マニホールド200および熱源流体冷却回路1100は、単一のシステムの異なる領域として設けられ得る。
【0039】
図1に示されるように、冷却システム100は、熱交換器310とヒートシンクユニット410とを備える。冷却システムの動作中、熱交換器310とヒートシンクユニット410の両方は、第1の流体マニホールド200と熱伝達連通しており、第1の流体マニホールド200内の熱伝達流体が熱交換器310およびヒートシンクユニット410と熱伝達連通するようになっている。例えば、第1の流体マニホールド200の配管は、熱交換器310および/またはヒートシンクユニット410のそれぞれを通過し得る、および/または、それらの周りを通り得る。追加的または代替的に、第1の流体マニホールド200は、熱交換器を介して熱交換器310と熱伝達連通し得る。追加的または代替的に、第1の流体マニホールド200は、熱交換器を介してヒートシンクユニット410と熱伝達連通し得る。
【0040】
ヒートシンクユニット410は、相変化材料熱交換器412として設けられ得る。非限定的な例として、相変化材料は、水和塩、有機材料、金属相変化材料、共晶溶液、またはアルコール系溶液を備えるリストから選択され得る。
【0041】
熱交換器310は、エバポレータ908として設けられ得る。例えば、エバポレータ908は、熱伝達流体から熱を除去するように動作するように構成された装置、例えば、蒸気サイクルシステム(Vapour Cycle system)または逆ブレイトンサイクルシステム(reverse Brayton Cycle system)の一部として設けられ得る。このようなシステムは、熱交換器310のような熱源から熱エネルギーを伝達する有効性により選択され得る。
【0042】
図1は、冷却システムが蒸気サイクルシステムを備える一例を例示する。したがって、図1の例では、エバポレータ908は、第2の流体マニホールド910と熱伝達連通している。第2の流体マニホールド910は、作動流体が設けられている(すなわち、含まれている)。すなわち、作動流体は、第2の流体マニホールド910内に含まれ、その周囲を流れる。第2の流体マニホールド910は、第1の流体マニホールド200から流体的に隔離されている。すなわち、第1の流体マニホールド200と第2の流体マニホールド910との間に流体移送(fluid transfer)はない。
【0043】
図1に示される例では、第2の流体マニホールド910は、第2の流体マニホールド910の周りの作動流体の流れの方向に直列に、エバポレータ908、圧縮機904、凝縮器902、膨張器906が設けられた閉流れ回路を画定する。この構成は、熱交換器310/エバポレータ908を介して第1の流体マニホールド200から熱エネルギーを伝達するための蒸気サイクルシステムとして動作可能である。
【0044】
いくつかの例では、熱交換器310およびエバポレータ908は、同じ機器であり得る。他の例では、熱交換器310は、エバポレータ908と熱伝達連通し得る。いずれの場合も、機能的には、両方の例は、同じように、すなわち、第1の流体マニホールド200内の熱伝達流体から第2の流体マニホールド910内の作動流体に熱を伝達するように動作する。したがって、本開示では、熱交換器310およびエバポレータ908という用語は、冷却システムがエバポレータ908を備える例に関して交換可能である。
【0045】
凝縮器902は、ヒートシンク、例えば、空気または水のリザーバと熱伝達連通し得る。例えば、空気は、周囲空気またはシステムを取り囲む周囲空気(図1の矢印920によって例示される)であり得る。膨張器906は、膨張流れ制御バルブ(expansion flow control valve)として設けられ得る。
【0046】
蒸気サイクルシステムの動作の詳細は、当該技術分野において周知であるため、詳細には説明しない。
【0047】
一例として、相変化材料熱交換器は、蒸気サイクルシステムよりも300%~400%大きい熱容量(heat capacity)を有し得る。
【0048】
第1の流体マニホールド200内の熱伝達流体は、第2の流体マニホールド910内の作動流体と同じであるか、または異なり得る。
【0049】
非限定的な例として、熱伝達流体は、水/エチレングリコール、水/プロピレングリコール、水または熱伝達油(heat transfer oil)を備えるリストから選択され得る。
【0050】
非限定的な例として、作動流体は冷媒であり得る。
【0051】
第1の流体マニホールド200は、流入口210から流出口212まで延在し、熱交換器310(例えば、エバポレータ908)と熱伝達連通して設けられた第1の流れセクション300を備え、第1の流れセクション300を通って流れる熱伝達流体に蓄積された熱エネルギーが熱交換器310に伝達されるようになっている。
【0052】
第1の流体マニホールド200は、第2の流れセクション400を備える。第2の流れセクション400は、流入口210と熱交換器310との間の流路内の第1の流れセクション300に設けられた第1の流れポート500から、熱交換器310と流出口212との間の流路内の第1の流れセクション300に設けられた第2の流れポート502まで延在する。したがって、第2の流れセクション400は、熱交換器310をバイパスするように動作可能な流路を画定する。
【0053】
さらに、第2の流れセクション400は、第2の流れセクション400を通って流れる熱伝達流体に蓄積された熱エネルギーがヒートシンクユニット410に伝達されるように、ヒートシンクユニット410と熱伝達連通している。
【0054】
第1の流体マニホールド200は、第3の流れセクション600を備える。第3の流れセクション600は、ヒートシンクユニット410と第2の流れポート502との間の流路内の第2の流れセクション400上に設けられた第3の流れポート504から、第1の流れポート500と熱交換器310との間の流路内の第1の流れセクション300上に設けられた第4の流れポート506まで延在する。すなわち、いくつかの例では、第3の流れセクション600は、ヒートシンクユニット410からの流体出口と第2の流れポート504との間の流路内の第2の流れセクション400上に設けられた第3の流れポート502から、第1の流れポート500と熱交換器310への入口との間の流路内の第1の流れセクション300上に設けられた第4の流れポート506まで延在する。
【0055】
冷却システム100は、第1の動作モードでは、熱伝達流体が第1の流れセクション300および第2の流れセクション400を通って流れるように制御され、それにより、熱伝達流体の流れが熱交換器310およびヒートシンクユニット410と熱伝達連通する(例えば、通過する)ように構成される(すなわち、動作可能である)。したがって、第1の動作モードでは、図2を参照して説明されるように、システムは、熱伝達流体が流入口210に入り、熱伝達流体の流れの一部が熱交換器310と熱伝達連通するように制御され、熱伝達流体の流れの残りがヒートシンクユニット410と熱伝達連通するように制御されるように構成される。
【0056】
言い換えると、第1の動作モードでは、システムは、熱伝達流体が流入口210に入り、熱伝達流体の流れのX%が、熱交換器310と熱伝達連通するように第2の流れセクション400に沿って通過するように制御され、熱伝達流体の流れの(100-X)%が、ヒートシンクユニット410と熱伝達連通するように第1の流れセクション300に沿って通過するように制御されるように構成される(すなわち、動作可能である)。2つの流れは、熱伝達ステップが完了した後に組み合わされる。Xは、50~90の範囲であり得る。Xは、60~80の範囲であり得る。Xは、約70の値を有し得る。
【0057】
図3に示されるように、第2の動作モードでは、熱伝達流体が流入口210に入り、熱伝達流体の流れの全てが、最初にヒートシンクユニット410と熱伝達連通し、次いで、熱交換器310と熱伝達連通するように制御される。
【0058】
言い換えると、第2の動作モードでは、システムは、熱伝達流体が流入口210に入り、熱伝達流体の流れの100%が、ヒートシンクユニット410と熱伝達連通するように第2の流れセクション400に沿って流れるように制御され、次いで、熱伝達流体の流れの100%が、熱交換器310と熱伝達連通するように第1の流れセクション300に流れるように制御されるように構成される(すなわち、動作可能である)。
【0059】
すなわち、冷却システム100は、第2の動作モードでは、流れの全てが、直列に、第1の流れポート500を通ってヒートシンクユニット410と熱伝達連通し、次いで、第3の流れポート504を通り、その後、第4の流れポート506を通って熱交換器310と熱伝達連通し、次いで、第2の流れポート502を通るように制御されるように構成される(すなわち、動作可能である)。
【0060】
第1の流体マニホールド200は、流入口210と第1の流れポート500との間の流路内の第1の流れセクション300上に設けられた第5の流れポート508から、第2の流れポート502と流出口212との間の流路内の第1の流れセクション300上に設けられた第6の流れポート510まで延在する第4の流れセクション700を備える。
【0061】
図に示されるように、流体ポンプ230は、第5の流れポート508と流入口210との間の流路内の第1の流れマニホールド200内に設けられ、第1の流れマニホールド200および熱源1000の流体冷却回路1100の周りに熱伝達流体をポンプで送るように動作可能である。追加的にまたは代替的に、流体ポンプ230は、第2の流れポート502と第6の流れポート510との間の流路内の第1の流れマニホールド200内に設けられ、第1の流れマニホールド200および熱源1000の流体冷却回路1100の周りに熱伝達流体をポンプで送るように動作可能である。
【0062】
第1の流れ制御バルブ800は、第1の流れポート500とヒートシンクユニット410との間の流路内の第2の流れセクション400内に設けられ得る。これは、例えば、補修中に、ヒートシンクユニット410の隔離を可能にするように、および/または第2の流れセクション400を通る流れのバランスを補助するように動作可能であり得る。
【0063】
第2の流れ制御バルブ802は、第1の流れポート500と熱交換器310との間の流路内の第1の流れセクション300内に設けられ得る。第3の流れ制御バルブ804は、第3の流れポート504と第4の流れポート506との間の流路内の第3の流れセクション600内に設けられ得る。第4の流れ制御バルブ806は、第3の流れポート504と第2の流れポート502との間の流路内の第2の流れセクション400内に設けられ得る。第5の流れ制御バルブ808は、第5の流れポート508と第6の流れポート510との間の流路内の第4の流れセクション700内に設けられ得る。第6の流れ制御バルブ810は、第6の流れポート510と流出口212との間の流路内の第1の流れセクション300内に設けられてもよい。これは、流体出口212を通って熱源1000の流体冷却回路1100に入る流れと第4の流れセクション700とのバランスを制御するように動作可能であり得る。
【0064】
冷却システム100は、第1の動作モードでは、以下のように構成される(すなわち、動作可能である):
・第1の流れ制御バルブ800(存在する例において)が、開状態となるように制御される(すなわち、設定される);
・第2の流れ制御バルブ802が、開状態となるように制御される(すなわち、設定される);
・第3の流れ制御バルブ804が、閉状態となるように制御される(すなわち、設定される);
・第4の流れ制御バルブ806が、開状態となるように制御される(すなわち、設定される);
・第5の流れ制御バルブ808が、閉状態となるように制御される(すなわち、設定される);
・第6の流れ制御バルブ810は、開状態となるように制御される(すなわち、設定される)。
【0065】
冷却システム100は、第2の動作モードでは、以下のように構成される(すなわち、動作可能である):
・第1の流れ制御バルブ800(存在する例において)が、開状態となるように制御される(すなわち、設定される);
・第2の流れ制御バルブ802が、閉状態となるように制御される(すなわち、設定される);
・第3の流れ制御バルブ804が、開状態となるように制御される(すなわち、設定される);
・第4の流れ制御バルブ806が、閉状態となるように制御される(すなわち、設定される);
・第5の流れ制御バルブ808が、開状態となるように制御される(すなわち、設定される);
・第6の流れ制御バルブ810が、開状態となるように制御される(すなわち、設定される)。
【0066】
いくつかの例では、第1の動作モードでは、第1の流れ制御バルブ800および/または第2の流れ制御バルブ802は、各々を通る流体の流れの割合が所定の量になるように制御される(すなわち、設定される)ように構成される。すなわち、第1の流れ制御バルブ800および/または第2の流れ制御バルブ802は、ヒートシンクユニット410と熱伝達連通する第2の流れセクション400に沿った熱伝達流体の流れの割合を制御し、熱交換器310と熱伝達連通する第1の流れセクション300に沿った熱伝達流体の流れの割合を制御するように構成される。さらなる例では、第1の動作モードでは、第1の流れ制御バルブ800および/または第2の流れ制御バルブ802は、そこを通る流体の流れの割合を変更するように制御可能である。すなわち、第1の流れ制御バルブ800および/または第2の流れ制御バルブ802は、熱交換器310と熱伝達連通する第1の流れセクション300に沿った流体の流れと、ヒートシンクユニット410と熱伝達連通する第2の流れセクション400に沿った流体の流れとの割合を変更するように制御可能である。
【0067】
さらなる例では、第2の動作モードでは、第5の流れ制御バルブ808および/または第6の流れ制御バルブ810は、そこを通る流体の流れの割合を変更するように制御可能(すなわち、動作可能)である。追加的にまたは代替的に、第2の動作モードでは、第5の流れ制御バルブ808および/または第6の流れ制御バルブ810は、流体の流れの割合を変更するように制御可能(すなわち、動作可能)である。したがって、熱源1000、流体冷却回路1100、および第4の流れセクション700を通る相対的な流れは制御され得る。
【0068】
言い換えれば、第2の動作モードでは、第5の流れ制御バルブ808および/または第6の流れ制御バルブ810は、第6の流れポート510に入る熱伝達流体のうち、熱伝達流体の流れのZ%が流出口212を通って熱源1000流体冷却回路1100に入るように制御され、熱伝達流体の流れの(100-Z)%が熱源1000流体冷却回路1100をバイパスするために第4の流れセクション700に沿って通過するように制御されるように動作可能である。Zは、20~60の範囲であり得る。Zは、30~50の範囲であり得る。Zは、約40の値を有し得る。
【0069】
弁の開閉および調整を制御するように動作可能な制御システム(図示せず)を設けられ得る。制御システムはまた、本明細書に説明されるシステムの他の要素を制御するように動作可能であり得る。
【0070】
したがって、冷却システム100は、第1の動作モードでは、熱伝達流体の流れの全てが、熱源1000の流体冷却回路1100に入るために流出口212を通って出るように構成される(すなわち、動作可能である)。したがって、第1の動作モードでは、熱源1110、1120に対して最大冷却(maximum cooling)が提供される。
【0071】
冷却システム100は、第2の動作モードでは、熱伝達流体の流れの一部が流出口212を通って出て、熱伝達流体の流れの残りが第4の流れセクション700に沿って第6の流れポート510から第5の流れポート508へ流れるように制御されるように構成される(すなわち、動作可能である)。したがって、第2の動作モードでは、システムは、熱源1110、1120に冷却を提供し、ヒートシンクユニット410から熱が除去される速度を増加させるように動作可能であり、それによって、ヒートシンクユニット410が、関連技術の例よりも迅速に再充電することを可能にする。
【0072】
図1のシステムの動作、および流体の経路がどのように制御されるかは、図2および図3を参照して説明され得る。図2および図3では、開いた流路は実線で示され、閉じた流路は破線で示されている。
【0073】
動作中、例えば、熱源機器が高レベルの熱エネルギーを生成するように動作しているとき、冷却システムは、第1の動作モードで動作するように制御される。これは図2に例示されている。したがって、
・第1の流れ制御バルブ800(存在する例において)および第4の流れ制御バルブ806が開いており、熱伝達流体が第2の流れセクション400に流れ込む;
・第2の流れ制御バルブ802が開き、熱伝達流体が第1の流れセクション300に流れ込む;
・第3の流れセクション600に沿った流れを防止するために、第3の流れ制御バルブ804が閉じられる;
・第4の流れセクション700に沿った流れを防止するために、第5の流れ制御バルブ808が閉じられる;
・第6の流れ制御バルブ810が開き、熱伝達流体が流体冷却回路1100に流れ込む。
【0074】
したがって、熱伝達流体は、流入口210に入り、熱伝達流体の流れの一部は、熱交換器310と熱伝達連通するように制御され、熱伝達流体の流れの残りは、ヒートシンクユニット410と熱伝達連通するように制御される。分割された流れは、その後、流れポート502で再び組み合わされ、流れ制御バルブ810を通過し、次に、流出口212を通過して、熱源1000の流体冷却回路1100に入る。その後、熱源1000の流体冷却回路1100の周りを移動し、流入口210を介して第1の流れマニホールド200に再び入る。
【0075】
熱源機器が第1の動作モードの追加の冷却を必要としないとき、および/またはヒートシンクユニット410が容量に達したとき、冷却システムは、第2の動作モードで動作するように制御される。これは図3に例示されている。したがって、
・第1の流れ制御バルブ800(存在する例において)を開き、第2の流れ制御バルブ802は、ヒートシンクユニット410と熱伝導連通するように第2の流体流れセクション400に沿って熱伝導流体の流れの全てを方向付けるために、および熱伝導流体流れのいずれかが第2の制御バルブ802を介して第1の流れセクション300に入ることを防止するために、閉じるように制御される;
・第4の流れ制御バルブ806を閉じ、第3の流れ制御バルブ804を開いて、第3の流れセクション600に沿った流れの全てが熱交換器310と熱伝達連通するように(すなわち、最初にヒートシンクユニット410と熱伝達連通した後に)方向付けられる;
・第5の流れ制御バルブ808および第6の流れ制御バルブ810は、熱伝達流体の流れの一部が流れ制御バルブ810を通過し、その後、流出口212を通過して、熱源1000の流体冷却回路1100に入るように開くように制御される。その後、熱源1000の流体冷却回路1100の周りを移動し、流入口210を介して第1の流れマニホールド200に再び入る。熱伝達流体の流れの残りは、第4の流れセクション700に沿って通過し、流入口210を介して第1の流れマニホールド200に入る熱伝達流体と組み合わされる。
【0076】
したがって、図3に示されるように、第2の動作モードでは、熱伝達流体は流入口210に入り、熱伝達流体の流れの全ては、最初にヒートシンクユニット410と熱伝達連通し、次いで、熱交換器310と熱伝達連通するように制御され、全ての流れの一部のみが、熱源1000の流体冷却回路1100の周りを通過する。
【0077】
第5の流れ制御バルブ808および第6の流れ制御バルブ810は、必要に応じて(および本明細書に説明されるように)、熱供給源1000の流体冷却回路1100と第4の流れセクション700との間で流れを分割するように制御される。
【0078】
したがって、第2の動作モードでは、熱源1000の冷却は、蓄積された熱エネルギーがヒートシンクユニット410から除去されて、次の冷却サイクルのために準備されるのと同時に達成される。
【0079】
したがって、関連技術の例と比較して、冷却能力が向上したシステムが提供される。ヒートシンクおよび熱交換器を通る熱伝達流体の流れを並列または直列に制御する機能は、システム全体の有効伝熱能力を変更することができる冷却システムを提供する。
【0080】
例えば、ヒートシンク410および熱交換器310が(例えば、図2に示されるように、第1の動作モードで)並列に動作する(すなわち、熱伝達流体を受け取る)ように制御されるとき、システムの冷却能力は最大化される。しかしながら、ヒートシンク410および熱交換器310が(例えば、図3に示されるように、第2の動作モードで)直列に動作する(すなわち、熱伝導流体を受け取る)ように制御される場合、システムは、熱源を提供する機器に冷却を提供するとともに、次のピーク熱負荷が発生するときに備えてヒートシンク410から熱を除去する。
【0081】
熱源1000の第1の流れマニホールド200および流体冷却回路1100の構成は、規定された位置にあるポンプが第1の流れマニホールド200および流体冷却回路1100の両方の周りに流体を移動させることができるので、1つの流体ポンプ230のみを必要とすることになる。
【0082】
本開示の装置の操作性は、より小さいヒートシンクおよび熱交換器が使用されること、および/または熱源として作用する機器をより高密度の電力サイクルで動作させることを可能にする。
【0083】
本開示の装置の構成はまた、2つの異なるタイプの冷却システム(すなわち、ヒートシンク410および(例えば)蒸気サイクルシステム)を組み合わせるので、関連技術の例よりも本質的に応答性の高いシステムをもたらし得る。
【0084】
本出願に関連して本明細書と同時またはそれより前に提出され、本明細書と共に公衆の閲覧に供される全ての論文および文書に注意が向けられ、そのような全ての論文および文書の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0085】
本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書および図面を含む)に開示された特徴の全て、および/またはそのように開示された任意の方法またはプロセスのステップの全ては、そのような特徴および/またはステップの少なくともいくつかが相互に排他的である組合せを除いて、任意の組合せで組み合わせられ得る。
【0086】
本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書および図面を含む)に開示された各特徴は、特に明記しない限り、同じ、同等、または類似の目的を果たす代替の特徴によって置き換えられ得る。したがって、特に明記しない限り、開示される各特徴は、包括的な一連の同等または類似の特徴の一例にすぎない。
【0087】
本発明は、前述の実施形態の詳細に限定されない。本発明は、本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書および図面を含む)に開示された特徴の任意の新規なもの、または任意の新規な組合せ、あるいはそのように開示された任意の方法またはプロセスのステップの任意の新規なもの、または任意の新規な組合せに及ぶ。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2024-03-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
源流体冷却回路から熱を除去するための冷却システムであって、前記冷却システムは
熱伝達流体の流れのための第1の流体マニホールドと、前記第1の流体マニホールドは、流入口および流出口を備える、
各々が前記第1の流体マニホールドと熱伝達連通する熱交換器およびヒートシンクユニットと
ここにおいて、第1の動作モードでは、熱伝達流体が前記流入口に入り、前記熱伝達流体の流れの一部が前記熱交換器と熱伝達連通するように制御され、前記熱伝達流体の流れの残りが前記ヒートシンクユニットと熱伝達連通するように制御され、その後、前記流れが前記流出口を通過する前に組み合わされ、
第2の動作モードでは、熱伝達流体が前記流入口に入り、前記熱伝達流体の流れの全てが、最初に前記ヒートシンクユニットと熱伝達連通し、次いで、前記熱交換器と熱伝達連通するように制御される、
を備える、冷却システム。
【請求項2】
前記第1の流体マニホールドは、前記流入口から前記流出口まで延在し、前記熱交換器と熱伝達連通して設けられる第1の流れセクションを備える、請求項1に記載の冷却システム。
【請求項3】
前記第1の流体マニホールドは、前記流入口と前記熱交換器との間の前記第1の流れセクションに設けられる第1の流れポートから、
前記熱交換器と前記流出口との間の前記第1の流れセクションに設けられる第2の流れポートまで延在する第2の流れセクションを備え、
前記第2の流れセクションは、ヒートシンクユニットと熱伝達連通し、
ここにおいて、前記第1の動作モードでは、熱伝達流体は、前記第1の流れポートを通って前記第1の流れセクションに流入して前記ヒートシンクユニットと熱伝達連通し、その後、前記第2のポートを通って流れ、
前記第1の流れポートを通って前記第2の流れセクションに流入して前記ヒートシンクユニットと熱伝達連通し、その後、前記第2の流れポートを通って流れるように制御される、請求項2に記載の冷却システム。
【請求項4】
前記第1の流体マニホールドは
前記ヒートシンクユニットと前記第2の流れポートとの間の前記第2の流れセクションに設けられる第3の流れポートと
前記第1の流れポートと前記熱交換器との間の前記第1の流れセクションに設けられる第4の流れポートから延在する第3の流れセクションを備え、
ここにおいて、前記第2の動作モードでは、前記熱伝達流体の流れは、前記流れの全てが、直列に、前記第1の流れポートを通って前記ヒートシンクユニットと熱伝達連通し、次いで、前記第3の流れポートを通り、その後、前記第4の流れポートを通って前記熱交換器と熱伝達連通するように制御される、請求項2に記載の冷却システム。
【請求項5】
前記第1の流体マニホールドは
前記流入口と前記第1の流れポートとの間の前記第1の流れセクションに設けられる第5の流れポートから、
前記第2の流れポートと前記流出口との間の前記第1の流れセクションに設けられる第6の流れポートまで延在する第4の流れセクションを備え、
ここにおいて、前記第1の動作モードでは、
前記熱伝達流体の流れの全てが前記流出口を通って出て、
ここにおいて、前記第2の動作モードでは、
前記熱伝達流体の流れの一部は、前記流出口を通って出て、前記熱伝達流体の流れの残りは、前記第4の流れセクションに沿って前記第6の流れポートから前記第5の流れポートへ流れるように制御される、請求項3に記載の冷却システム。
【請求項6】
前記第5の流れポートと前記流入口との間に流体ポンプが設けられる、請求項5に記載の冷却システム。
【請求項7】
第2の流れ制御バルブが、前記第1の流れポートと熱交換器との間の前記第1の流れセクション内に設けられ、
第3の流れ制御バルブが、前記第3の流れポートと第4の流れポートとの間の前記第3の流れセクション内に設けられ、
第4の流れ制御バルブが、前記第3の流れポートと第2の流れポートとの間の前記第2の流れセクション内に設けられ、
第5の流れ制御バルブが、前記第5の流れポートと第6の流れポートとの間の前記第4の流れセクション内に設けられ、
第6の流れ制御バルブが、前記第6の流れポートと流出口との間の前記第1の流れセクション内に設けられ、
前記第1の動作モードでは、
前記第2の流れ制御バルブは、開状態となるように制御され、
前記第3の流れ制御バルブは、閉状態となるように制御され、
前記第4の流れ制御バルブは、開状態となるように制御され、
前記第5の流れ制御バルブは、閉状態となるように制御され、
前記第6の流れ制御バルブは、開状態となるように制御され、
前記第2の動作モードでは、
前記第2の流れ制御バルブは、閉状態となるように制御され、
前記第3の流れ制御バルブは、開状態となるように制御され、
前記第4の流れ制御バルブは、閉状態となるように制御され、
前記第5の流れ制御バルブは、開状態となるように制御され、
前記第6の流れ制御バルブは、開状態となるように制御される、
請求項5に記載の冷却システム。
【請求項8】
前記第1の動作モードでは、前記第2の流れ制御バルブは、前記第1の流れセクションおよび第2の流れセクションを通る流体流れの割合が所定の量になるように制御されるように構成される、請求項7に記載の冷却システム。
【請求項9】
前記第1の動作モードでは、前記第2の流れ制御バルブは、前記第1の流れセクションおよび第2の流れセクションを通る流体流れの割合を変更するように制御可能である、請求項7に記載の冷却システム。
【請求項10】
前記第2の動作モードでは、前記第5の流れ制御バルブおよび/または第6の流れ制御バルブは、各々を通る流体流れの割合が所定の量になるように制御されるように構成される、請求項7に記載の冷却システム。
【請求項11】
前記第2の動作モードでは、前記第5の流れ制御バルブおよび/または第6の流れ制御バルブは、そこを通る流体流れの割合を変更するように制御可能である、請求項7に記載の冷却システム。
【請求項12】
前記熱交換器は、エバポレータである、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の冷却システム。
【請求項13】
前記エバポレータは、第2の流体マニホールドと熱伝達連通しており、前記第2の流体マニホールドは、前記第1の流体マニホールドから流体的に隔離されており、
前記第2の流体マニホールドは、蒸気サイクルシステムを提供するために、前記第2の流体マニホールドの周りの作動流体流れの方向に直列に、前記エバポレータ、圧縮機、凝縮器、および膨張器が設けられた閉流れ回路を画定する、請求項12に記載の冷却システム。
【請求項14】
前記ヒートシンクユニットは、相変化材料熱交換器である、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の冷却システム。
【請求項15】
システムであって、
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の冷却システムと
源および熱伝達流体と熱伝達連通する熱源流体冷却回路とを備え、
前記熱源流体冷却回路は、前記第1の流体マニホールドの前記流入口に前記熱伝達流体を送達し、前記第1の流体マニホールドの前記流出口から熱伝達流体を受け取る、システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0087
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0087】
本発明は、前述の実施形態の詳細に限定されない。本発明は、本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書および図面を含む)に開示された特徴の任意の新規なもの、または任意の新規な組合せ、あるいはそのように開示された任意の方法またはプロセスのステップの任意の新規なもの、または任意の新規な組合せに及ぶ。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[C1]
熱源(1000)流体冷却回路(1100)から熱を除去するための冷却システム(100)であって、前記冷却システム(100)は、
熱伝達流体の流れのための第1の流体マニホールド(200)と、前記第1の流体マニホールド(200)は、流入口(210)および流出口(212)を備える、
各々が前記第1の流体マニホールド(200)と熱伝達連通する熱交換器(310)およびヒートシンクユニット(410)と、
ここにおいて、第1の動作モードでは、熱伝達流体が前記流入口(210)に入り、前記熱伝達流体の流れの一部が前記熱交換器(310)と熱伝達連通するように制御され、前記熱伝達流体の流れの残りが前記ヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通するように制御され、その後、前記流れが前記流出口(212)を通過する前に組み合わされ、
第2の動作モードでは、熱伝達流体が前記流入口(210)に入り、前記熱伝達流体の流れの全てが、最初に前記ヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通し、次いで、前記熱交換器(310)と熱伝達連通するように制御される、
を備える、冷却システム。
[C2]
前記第1の流体マニホールド(200)は、前記流入口(210)から前記流出口(212)まで延在し、前記熱交換器(310)と熱伝達連通して設けられる第1の流れセクション(300)を備える、C1に記載の冷却システム(100)。
[C3]
前記第1の流体マニホールド(200)は、前記流入口(210)と前記熱交換器(310)との間の前記第1の流れセクション(300)に設けられる第1の流れポート(500)から、
前記熱交換器(310)と前記流出口(212)との間の前記第1の流れセクション(300)に設けられる第2の流れポート(502)まで延在する第2の流れセクション(400)を備え、
前記第2の流れセクション(400)は、ヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通し、
ここにおいて、前記第1の動作モードでは、熱伝達流体は、前記第1の流れポート(500)を通って前記第1の流れセクション(300)に流入して前記ヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通し、その後、前記第2のポート(502)を通って流れ、
前記第1の流れポート(500)を通って前記第2の流れセクション(400)に流入して前記ヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通し、その後、前記第2の流れポート(502)を通って流れるように制御される、C2に記載の冷却システム(100)。
[C4]
前記第1の流体マニホールド(200)は、
前記ヒートシンクユニット(410)と前記第2の流れポート(502)との間の前記第2の流れセクション(400)に設けられる第3の流れポート(504)と、
前記第1の流れポート(500)と前記熱交換器(310)との間の前記第1の流れセクション(300)に設けられる第4の流れポート(506)から延在する第3の流れセクション(600)を備え、
ここにおいて、前記第2の動作モードでは、前記熱伝達流体の流れは、前記流れの全てが、直列に、前記第1の流れポート(500)を通って前記ヒートシンクユニット(410)と熱伝達連通し、次いで、前記第3の流れポート(504)を通り、その後、前記第4の流れポート(506)を通って前記熱交換器(310)と熱伝達連通するように制御される、C2または3に記載の冷却システム。
[C5]
前記第1の流体マニホールド(200)は、
前記流入口(210)と前記第1の流れポート(500)との間の前記第1の流れセクション(300)に設けられる第5の流れポート(508)から、
前記第2の流れポート(502)と前記流出口(212)との間の前記第1の流れセクション(300)に設けられる第6の流れポート(510)まで延在する第4の流れセクション(700)を備え、
ここにおいて、前記第1の動作モードでは、
前記熱伝達流体の流れの全てが前記流出口(212)を通って出て、
ここにおいて、前記第2の動作モードでは、
前記熱伝達流体の流れの一部は、前記流出口(212)を通って出て、前記熱伝達流体の流れの残りは、前記第4の流れセクション(700)に沿って前記第6の流れポート(510)から前記第5の流れポート(508)へ流れるように制御される、C3または4に記載の冷却システム(100)。
[C6]
前記第5の流れポート(508)と流入口(210)との間に流体ポンプ(230)が設けられる、C5に記載の冷却システム(100)。
[C7]
第2の流れ制御バルブ(802)が、前記第1の流れポート(500)と熱交換器(310)との間の前記第1の流れセクション(300)内に設けられ、
第3の流れ制御バルブ(804)が、前記第3の流れポート(504)と第4の流れポート(506)との間の前記第3の流れセクション(600)内に設けられ、
第4の流れ制御バルブ(806)が、前記第3の流れポート(504)と第2の流れポート(502)との間の前記第2の流れセクション(400)内に設けられ、
第5の流れ制御バルブ(808)が、前記第5の流れポート(508)と第6の流れポート(510)との間の前記第4の流れセクション(700)内に設けられ、
第6の流れ制御バルブ(810)が、前記第6の流れポート(510)と流出口(212)との間の前記第1の流れセクション(300)内に設けられ、
前記第1の動作モードでは、
前記第2の流れ制御バルブ(802)は、開状態となるように制御され、
前記第3の流れ制御バルブ(804)は、閉状態となるように制御され、
前記第4の流れ制御バルブ(806)は、開状態となるように制御され、
前記第5の流れ制御バルブ(808)は、閉状態となるように制御され、
前記第6の流れ制御バルブ(810)は、開状態となるように制御され、
前記第2の動作モードでは、
前記第2の流れ制御バルブ(802)は、閉状態となるように制御され、
前記第3の流れ制御バルブ(804)は、開状態となるように制御され、
前記第4の流れ制御バルブ(806)は、閉状態となるように制御され、
前記第5の流れ制御バルブ(808)は、開状態となるように制御され、
前記第6の流れ制御バルブ(810)は、開状態となるように制御される、
C5または6に記載の冷却システム(100)。
[C8]
前記第1の動作モードでは、前記第2の流れ制御バルブ(802)は、前記第1の流れセクション(300)および第2の流れセクション(400)を通る流体流れの割合が所定の量になるように制御されるように構成される、C7に記載の冷却システム(100)。
[C9]
前記第1の動作モードでは、前記第2の流れ制御バルブ(802)は、前記第1の流れセクション(300)および第2の流れセクション(400)を通る流体流れの割合を変更するように制御可能である、C7または8に記載の冷却システム(100)。
[C10]
前記第2の動作モードでは、前記第5の流れ制御バルブ(808)および/または第6の流れ制御バルブ(810)は、各々を通る流体流れの割合が所定の量になるように制御されるように構成される、C7乃至9のいずれか一項に記載の冷却システム(100)。
[C11]
前記第2の動作モードでは、前記第5の流れ制御バルブ(808)および/または第6の流れ制御バルブ(810)は、そこを通る流体流れの割合を変更するように制御可能である、C7乃至10のいずれか一項に記載の冷却システム(100)。
[C12]
前記熱交換器(310)は、エバポレータ(908)である、C1乃至11のいずれか一項に記載の冷却システム(100)。
[C13]
前記エバポレータ(908)は、第2の流体マニホールド(910)と熱伝達連通しており、前記第2の流体マニホールド(910)は、前記第1の流体マニホールド(200)から流体的に隔離されており、
前記第2の流体マニホールド(910)は、蒸気サイクルシステムを提供するために、前記第2の流体マニホールド(910)の周りの作動流体流れの方向に直列に、前記エバポレータ(908)、圧縮機(904)、凝縮器(902)、および膨張器(906)が設けられた閉流れ回路を画定する、C12に記載の冷却システム(100)。
[C14]
前記ヒートシンクユニット(410)は、相変化材料熱交換器(412)である、C1乃至13のいずれか一項に記載の冷却システム(100)。
[C15]
システム(2000)であって、
C1乃至14のいずれか一項に記載の冷却システム(100)と、
熱源(1000)および熱伝達流体と熱伝達連通する熱源(1000)流体冷却回路(1100)とを備え、
前記熱源(1000)流体冷却回路(1100)は、前記第1の流体マニホールド(200)の前記流入口(210)に前記熱伝達流体を送達し、前記第1の流体マニホールド(200)の前記流出口(212)から熱伝達流体を受け取る、システム。
【国際調査報告】