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特表2024-527449シートメタル要素をフランジ接合部に位置決めするための位置決め装置
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  • 特表-シートメタル要素をフランジ接合部に位置決めするための位置決め装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-25
(54)【発明の名称】シートメタル要素をフランジ接合部に位置決めするための位置決め装置
(51)【国際特許分類】
   F16J 15/08 20060101AFI20240718BHJP
【FI】
F16J15/08 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023544436
(86)(22)【出願日】2022-04-06
(85)【翻訳文提出日】2023-07-31
(86)【国際出願番号】 EP2022000035
(87)【国際公開番号】W WO2022218567
(87)【国際公開日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】102021001942.3
(32)【優先日】2021-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592007771
【氏名又は名称】ドイツ アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100092277
【弁理士】
【氏名又は名称】越場 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100155446
【弁理士】
【氏名又は名称】越場 洋
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー, マーティン
(72)【発明者】
【氏名】シュミッツ,オリビエ
(72)【発明者】
【氏名】シュリット, ビクター
【テーマコード(参考)】
3J040
【Fターム(参考)】
3J040AA01
3J040AA12
3J040BA01
3J040EA18
3J040EA22
3J040FA01
3J040HA04
(57)【要約】
媒体通路開口(6)を有するフランジ(1)と、媒体通路開口(7)を有する相手フランジ(2)と、当接部(18)を有するシートメタル要素(3)とを含み、相手フランジ(2)は複数の締付けネジ(13、22、28、33)によってフランジ(1)に接続され、フランジ(1)および相手フランジ(2)の各媒体通路開口(6、7)は互いに連通し、シートメタル要素(3)は当接部(18)と第1タブ(17)とを有し、上記当接部(18)はフランジ(1)と書く媒体通路開口(6、7)の周りでフランジ(1)と相手フランジ(2)との間の当接面に配置され、上記第1タブ(17)はシートメタル要素(3)の第1貫通孔(15)の所に配置され、上記当接面を横切って相手フランジ(2)の第1受け孔(14)内に突出し、シートメタル要素(3)は、第1受け孔(14)内に半径方向間隙を介して収容される少なくとも3つの第1タブ(17)を有し、シートメタル要素(3)は複数締付けネジの第1締付けネジ(13)上に第1タブ(17)を介して位置決めされ、第1締付けネジ(13)は第1受け孔(14)および第1貫通孔(15)を通ってフランジ(1)のネジ孔(16)にネジ込まれる、シートメタル要素をフランジ接合部に位置決めするための位置決め装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体通路開口(6)を有するフランジ(1)と、媒体通路開口(7)を有する相手フランジ(2)と、当接部(18)を有するシートメタル要素(3)とを含み、相手フランジ(2)は複数の締付けネジ(13、22、28、33)によってフランジ(1)に結合され、フランジ(1)および相手フランジ(2)の各媒体通路開口(6、7)は互いに連通し、上記当接部18)はフランジ(1)と相手フランジ(2)との間の当接面内で媒体通路開口(6、7)の周りに配置され、上記シートメタル要素(3)は第1タブ(17)をさらに有し、この第1タブ(17)はシートメタル要素(3)の第1貫通孔(15)上に配置され且つ上記当接面を横切って相手フランジ(2)の第1受け孔(14)中に突出する、シートメタル要素をフランジ継手上に位置決めする装置であって、
シートメタル要素(3)が第1受け孔(14)中に半径方向間隙を介して収容される少なくとも3つの第1タブ(17)を有し、
シートメタル要素(3)が複数の締付けネジの第1締付けネジ(13)上に第1タブ(17)によって位置決めされ、第1締付けネジ(13)は第1受け孔(14)および第1貫通孔(15)を貫通し、フランジ(1)のネジ孔(16)にネジ込まれ、シートメタル要素(3)が第1タブ(17)によってフランジ(1)に対して位置決めされることを特徴とする位置決め装置。
【請求項2】
第1受け孔(14)に対する第1タブ(17)の半径方向間隙が第1締付けネジ(13)に対する第1タブ17の半径方向間隙よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の位置決め装置。
【請求項3】
シートメタル要素(3)が第2貫通孔(24)を有し、この第2貫通孔(24)に直径方向に対向する2つの第2タブ(26)が配置され、この第2タブ(26)は上記当接面に対して横方向に延在し且つ相手フランジ(2)の第2受け孔(23)中に半径方向間隙を介して突出し、シートメタル要素(3)は第2受け孔(23)および第2貫通孔(24)を通り、フランジ(1)のネジ孔(25)にネジ込まれ、シートメタル要素(3)はフランジ(1)に対して2つの上記第2タブ(26)を介して位置決めされ、第2タブ(26)は、第1締付けネジ(13)の第1の長手方向軸線(L1)および第2締付けネジ(22)の第2の長手方向軸線(L2)を含む第1の接続面(D1)の両側に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の位置決め装置。
【請求項4】
第1の接続面(D1)を横切る方向における第2受け孔(23)に対する第2タブ(26)の半径方向間隙が第2締付けネジ(22)に対する第2タブ(26)の半径方向間隙よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の位置決め装置。
【請求項5】
相手フランジ(2)が第1位置決め孔(29)有し、相手フランジ(2)が複数の締付けネジ(28)の1つの上に位置決めされ、この締付けネジ(28)はシートメタル要素(3)の第1位置決め孔(29)および貫通孔(30)を通り、第1位置決め孔(29)を介してフランジ(1)のネジ孔(31)にネジ込まれ、相手フランジ(2)が第1位置決め孔(29)を介してフランジ(1)に対して位置決めされることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の位置決め装置。
【請求項6】
相手フランジ(2)が第1位置決め孔(29)を介して第3締付けネジ(28)上に位置決めされ、第3締付けネジ(28)はシートメタル要素(3)の第3貫通孔(30)を通ってフランジ(1)のネジ孔(31)にネジ込まれ、相手フランジ(2)が第1位置決め孔(29)を介して第1締付けネジ(13)上に位置決めされることを特徴とする請求項5に記載の位置決め装置。
【請求項7】
第1受け孔(14)中の第1タブ(17)の半径方向間隙が第1位置決め孔(29)中の締付けネジ(28)の半径方向間隙よりも大きいことを特徴とする請求項5または6に記載の位置決め装置。
【請求項8】
相手フランジ(2)が第2位置決め孔(34)を有し、相手フランジ(2)が第2位置決め孔(34)を介して複数の締付けネジの1つ(33)の上に位置決めされ、締付けネジ(33)はシートメタル要素(3)の第2の位置決め孔(34)および貫通孔(35)を通ってフランジ(1)のネジ孔(36)にネジ込まれ、相手フランジ(2)は第2位置決め孔(34)を介してフランジ(1)に対して位置決めされ、第2位置決め孔(34)は上記当接面内で最長直径と最短直径を有する細長い孔として形成され、上記最長直径は第1位置決め孔(29)の方向を向いていることを特徴とする請求項5~7のいずれか一項に記載の位置決め装置。
【請求項9】
相手フランジ(2)が第4締付けネジ(33)を介して第2位置決め孔(34)上に位置決めされ、第4締付けネジ(33)はシートメタル要素(3)の第4貫通孔(35)を通ってフランジ(1)のネジ孔(36)にネジ込まれるか、または、相手フランジ(2)が第2位置決め孔(34)を介して第2締付けネジ(22)上に位置決めされることを特徴とする請求項8に記載の位置決め装置。
【請求項10】
第1位置決め孔(29)内の締付けネジ(28)の長手方向軸線(L3)および第2位置決め孔(34)内の締付けネジ(33)の長手方向軸線(L4)を含む第2の接続面(D2)を横切る第2位置決め孔(34)内の締付けネジ(33)の半径方向間隙が、第1の接続面(D1)を横切る第2受け孔(23)内の第2のタブ(26)の半径方向間隙よりも小さいことを特徴とする請求項2および3?9のいずれか一項に記載の位置決め装置。
【請求項11】
上記タブ(17、26)がそれぞれの締付けネジ(13、22)のネジ山ピッチよりも当接面に対して横方向に長いことを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の位置決め装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートメタル(金属薄板)要素をフランジ継手上に位置決めするための位置決め装置に関するものである。本発明の位置決め装置は媒体が通過する通路を有するフランジと、媒体が通過する通路を有する相手フランジとを含み、相手フランジは複数の締付けネジによってフランジに接続され、フランジおよび相手フランジのそれぞれの媒体が通過する通路は互いに連通するようになっている。本発明の位置決め装置はさらに、媒体の通過する通路の周囲でフランジと相手フランジとの間の当接面内にシール状態で配置される当接部を有するシートメタル要素を含み、このシートメタル要素はシートメタル要素の第1貫通孔の所に配置される第1タブを有し、この第1タブは上記当接面を横切って相手フランジの第1受け孔中に突出する。
【0002】
このようなシール構造の位置決め装置は[特許文献1](ドイツ特許公開第DE102017214662A1号公報)で公知である。この特許では平坦なガスケット状のシートメタル要素が2つの締付け装置を有し、各締付装置はそれぞれが相手フランジの対応する締付孔と係合する2つのタブを備えている。相手フランジに平坦なガスケットを事前に組み立てる時に意図せず緩むのを防ぐために、各タブはその端部に突起を有し、この突起は上記締付孔のアンダーカットの後ろにぴったりと係合する。締付孔にはタブを係合させるために放射状凹部が設けられていて、締付けネジは締付孔によって心出しされ、タブの影響は受けない。
【0003】
タブのない従来の平らなガスケットも知られている。このガスケットは貫通孔および締付けネジによってフランジと相手側フランジに保持されるだけである。しかし、この場合には公差が大きく、シール部分が狭いため、フラットガスケットがずれて、漏れが発生することがある。
【0004】
特に、非常に平坦な平形ガスケットの場合には、平らなガスケットが貫通孔の領域で横方向に移動し、締付けネジのネジ山に入り込み、それによって、フラットガスケットは製造公差および組立公差内でも横方向に移動する危険がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】ドイツ特許公開第DE102017214662A1号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、簡単なデザインで高い信頼性のあるシートメタル要素の位置決め装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的はシートメタル要素をフランジ継手上に位置決めするための位置決め装置によって解決される。この位置決め装置は媒体通路開口(Mediumdurchgangsoffnungen)を有するフランジと、媒体通路開口を有する相手フランジ(Gegenflansch、カウンターフランジ)とを含む。相手フランジは複数の締付けネジによってフランジに結合され、フランジおよび相手フランジの各媒体通路開口は互いに連通する。本発明の位置決め装置はさらにシートメタル要素(Blechelement)と第1タブ(Laschen)とを含み、このシートメタル要素はフランジと相手フランジとの間の当接面内で媒体通路開口の周囲をシールするように配置された当接部(Anlageabschnitt)を有し、上記の第1タブはシートメタル要素の第1貫通孔に配置され且つ上記当接面を横切って相手フランジの第1受け孔(Aufnahme bohrung)中に突出する。シートメタル要素は第1受け孔内に半径方向の間隙を持って収容される少なくとも3つの第1タブを有する。シートメタル要素は第1タブによって締付けネジの中の第1締付けネジ上に位置決めされる。この第1締付けネジは第1受け孔および第1貫通孔を通って延び、フランジのネジ孔にネジ込まれ、それによってシートメタル要素は第1タブによってフランジに対して位置決めされる。
【0008】
上記の位置決め装置は、例えばシートメタル要素がフランジおよび相手フランジのそれぞれの媒体通路開口の間の媒体通路をシールする平らなガスケットであるシール装置にすることができる。この場合、上記当接部はシールセクションとして機能し、これには例えばエラストマー製の外周シールビードまたは外周シール要素をさらに設けることもできる。このようなシール構成は例えば内燃機関の排気管内に配置することができる。
【0009】
シートメタル要素は別の要素、例えばオリフィスプレート、チョーク、バッフルなどでもよい。媒体通路は種々の媒体、例えば排気ガスなどの気体媒体または冷却液などの液体媒体の通路として機能させることができる。
【0010】
上記の3つの第1タブは第1締付けネジの長手方向軸線に対してシートメタル要素を心出し(センタリング)する。第1締付けネジはフランジのネジ孔中にネジ込まれるので、シートメタル要素もフランジに対して位置決めされる。従って、位置決め補助具として位置決めピンや位置決め孔などの追加の要素を設ける必要はない。
【0011】
第1受け孔に対する第1タブの半径方向間隙を第1締付けネジに対する第1タブの半径方向間隙よりも大きくすることができる。
【0012】
フランジに対するシートメタル要素の位置決めをさらに確実にするために、本発明の一つの実施形態では、シートメタル要素が第2貫通孔を有し、この第2貫通孔に直径方向で互いに反対側にある2つの第2タブが配置される。第2タブは当接面に対して横方向に延び、半径方向の間隙を介して相手フランジの第2受け孔中に入る。この場合、シートメタル要素は2つの第2タブを介して第2締付けネジ上に位置決めされる。第2締付けネジは第2受け孔および第2貫通孔を通ってフランジのネジ孔にネジ込まれ、それによってシートメタル要素はフランジに対して位置決めされる。この場合、第2タブはさらに、第1締付けネジの第1の長手方向軸線と第2締付けネジの第2の長手方向軸線とを含む第1の接続面の反対側に配置される。
【0013】
これによって、シートメタル要素は第2タブを介してフランジに対して第1締付けネジの第1の長手方向軸線の周りで回転しないように支持されることが保証される。
【0014】
第1および/または第2の受け孔は円筒状に形成することができる。
【0015】
第1の接続面を横切る方向における第2受け孔に対する第2タブの半径方向間隙は第2締付けネジに対する第2タブの半径方向間隙よりも大きくできる。
【0016】
別の実施形態では、相手フランジが第1位置決め孔を有し、相手フランジはこの第1位置決め孔を介して1つの締付けネジの上に位置決めされる。この締付けネジはシートメタル要素の第1位置決め孔および貫通孔を通って延び、フランジのネジ孔にネジ込まれ、それによってフランジに対して位置決めされる。
【0017】
従って、第1締付けネジを介してシートメタル要素をフランジに対して位置決めすることに加えて、締付けネジの1つを介してフランジに対して相手フランジの位置決めも確実に行われる。これは、相手フランジがシートメタル要素とは独立してフランジに対して位置決めされることを意味する。
【0018】
第1の代替案では、相手フランジは第1位置決め孔によって第3締付けネジ上に位置決めすることができる。この第3締付けネジはシートメタル要素の第3貫通孔を通ってフランジのネジ孔にネジ込まれる。すなわち、フランジに対する相手フランジの位置決めは別の締付けネジによるシートメタル要素の位置決めとは無関係に達成される。
【0019】
第2の代替案では、相手フランジは第1位置決め孔によって第1締付けネジ上に位置決めできる。すなわち、相手フランジは、シートメタル要素と同じ締付けネジを介してフランジに対して位置決めされる。ここでは、第1受け孔と第1位置決め孔とは互いに同軸上に配置され、従って、第1受け孔と第1位置決め孔は共通の長孔の孔の一部として形成される。第1受け孔の直径は第1位置決め孔の直径よりも大きい寸法にされ、従って、段付きの長手方向孔が形成される。
【0020】
第1受け孔内の第1タブの半径方向間隙は第1位置決め孔内の締付けネジの半径方向間隙よりも大きくできる。
【0021】
これによって、相手フランジが当接面に平行に移動した時に、第1タブが第1受け孔の内壁に当接することなしに、第1位置決め孔中で締付けネジを介して常に半径方向が支持されることが保証される。
【0022】
相手フランジはさらに、第2位置決め孔を含むことができ、相手フランジは締付けネジの1つの上に位置決めされる。この締付けネジはシートメタル要素の第2位置決め孔および貫通孔を通って延在し、フランジのネジ孔にネジ込まれる。これによって相手フランジはフランジに対して位置決めされる。第2位置決め孔は当接面内で最長直径と最短直径を有する長穴として形成され、最長直径は第1位置決め孔に向いている。
【0023】
ここで、第1の代替案では、第2位置決め孔を有する相手フランジが第4締付けネジ上に配置することができる。この第4締付けネジはシートメタル要素の第4貫通孔を通って延び、フランジのネジ孔にネジ込まれる。
【0024】
第2の代替案では、相手フランジを第2の締付けネジの第2位置決め孔を用いて位置決めすることもできる。すなわち、相手フランジはシートメタル要素と同じ締付けネジを介してフランジに対して位置決めされる。この場合、第2受け孔と第2位置決め孔は同軸上に配置され、共通の長穴の孔部として形成される。第2受け孔の直径は第2位置決め孔の直径よりも大きい寸法にされ、従って、段付きの長手方向孔が形成される。
【0025】
第2の接続面(第1位置決め孔内の締付けネジの長手方向軸線および第2位置決め孔内の締付けネジの長手方向軸線を含む)を横断する第2位置決め孔内の締付けネジの半径方向間隙は第1の接続面を横断する第2受け孔内の第2タブの半径方向間隙よりも小さい寸法に形成することができる。
【0026】
これによって、相手フランジがフランジに対して回転した場合、フランジは常に第2位置決め孔の締付けネジを介して半径方向に支持され、第2タブが第2受け孔の内壁に当接することはない。これは、相手フランジも、シートメタル要素とは無関係に、フランジに対する相対回転をしないように配置されていることを意味する。
【0027】
「半径方向間隙(Radialspiel)」という用語は、各受け孔または位置決め孔内で締め付けネジの移動が可能であるか否かとは無関係に、それぞれの締付けネジまたはそれぞれのタブとそれぞれの受け孔または位置決め孔との間の間隙(クリアランス)を意味する。
【0028】
シートメタル要素が当接面内で移動した時に、シートメタル要素が半径方向に締付けネジのネジ山まで到達してシートメタル要素の半径方向間隙が増大するのを防止するために、タブを当接面に対して横方向にそれぞれの締付けネジのネジ山ピッチよりも長くすることができる。特に、タブの長さはそれぞれの締付けネジのネジ山ピッチの少なくとも1.2倍にすることができる。
【0029】
以下、図面を参照して好ましい実施形態についてより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】位置決め装置の分解図。
図2】[図1]の位置決め装置の第1締付け装置の平面図。
図3】[図1]の位置決め装置の第2締付け装置の平面図。
図4】[図1]の位置決め装置の第3締付け装置の平面図。
図5】[図1]の位置決め装置の第4締付け装置の平面図。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1]は、相手フランジ2が取付けられるフランジ1を有する位置決め装置の一つの実施形態の分解図で、フランジ1と相手フランジ2との間にシートメタル(金属薄板)要素3が配置される。このシートメタル要素3は金属材料で作られ、平坦なガスケットとして機能する。図示の実施形態ではフランジ1は燃焼機関、特に内燃機関のEGR(排気ガス再循環)クーラー4の一部である。このEGRクーラー4は相手フランジ2を含むEGRライン5にフランジ1を介してライン接続される。その目的のために、EGRクーラー4のフランジ1はEGRクーラー4からの排気ガスが通過できる媒体通過開口6を有している。相手フランジ2も媒体通路開口7を有し、この媒体通路開口7はEGRライン5に接続され、従って、媒体通路となっている。
【0032】
上記の媒体通路を外部に対してシールするために、シートメタル要素(Blechelement)3は当接部(Anlageabschnitt)18を有する。この当接部18は本実施形態ではシール部分として機能し、媒体通路通路部8も形成する。従って、当接部分18はシール装置の長手方向軸線線Lを横切る当接面内にフランジ1と相手フランジ2との間をシールするように配置される。この場合、当接部18はフランジ1の媒体通過開口6の周囲のシール面19とシール接触し且つ相手フランジ2の媒体通過開口7の周囲のシール面20とシール接触する。これらのシール面19、20は互いに対向し、上記当接面内に配置され、それらの間にシートメタル要素3を受け入れる。
【0033】
図示した実施形態では、相手フランジ2は締付け構造(Befestigungsanordnung)によって、すなわち第1締付け構造9、第2締付け構造10、第3締付け構造11および第4締付け構造12によってフランジ1に接続される。
【0034】
図2]は相手フランジ2の方向で見た時のシートメタル要素3の拡大平面図で、この図には第1締付け構造9が示されている。第1締付け構造9は第1締付けネジ13、相手フランジ2の第1受け孔14、シートメタル要素3の第1貫通孔15およびフランジ1の第1ネジ孔16を含む。第1締付けネジ13は第1受け孔14および第1貫通孔15を通して本発明の位置決め装置の長手方向の軸線Lに平行な第1軸線L1に沿って案内され、第1ネジ孔16にネジ込まれる。ここでは、第1締付けネジ13はネジ頭21を介してフランジ1とは反対側の相手フランジ2の側で軸方向が支持され、従って、相手フランジ2はフランジ1に対して付勢され、シートメタル要素3はフランジ1と相手フランジ2との間に固定される。
【0035】
図示した実施形態では、3つの第1タブ17がシートメタル要素3の当接部18に接続されている。これらの第1タブ17は第1貫通孔15上に配置され、図示した実施例では第1長手軸線L1の周りに均一に分散して配置されている。第1タブ17は3つ以上あってもよい。第1タブ17は原則として不均一に分布させることができる。第1タブ17はシートメタル要素3と一体部材にすることができ、すなわち当接部18と一体形成できる。第1タブ17は成形プロセスで曲げられ、当接面に対して横方向に延びることができる。あるいは、第1タブ17を当接部18に結合される別体の構成要素、例えばスリーブの一部にすることもできる。
【0036】
第1タブ17は当接面を横切って、相手フランジ2の第1受け孔14内に突出し、締付けネジ13は第1貫通孔15を通り、第1タブ17の間を通過する。従って、シートメタル要素3は第1タブ17によって第1締付けネジ13の中心に位置決めされる。少なくとも3つの第1タブ17が設けられるので、シートメタル要素3が第1締付けネジの中心に配置されることが保証される。さらに、シートメタル要素3もフランジ1に対して位置決めされる。
【0037】
シートメタル要素3が当接面内で移動した時にシートメタル要素3が第1締付けネジ13のネジ山に到達するのを防止し、さらに、当接面内でシートメタル要素3の間隙が増加するのを防ぐために、第1タブ17の当接面に対して横方向の寸法は第1締付けネジ13のネジ山ピッチよりも長くなるように設定されている。これは第1タブ17が第1締付けネジ1の2つのネジ山の間の距離よりも長いということを意味し、従って、第1タブ17は半径方向で常に第1締付けネジ13のネジ山の先端上に支持される。
【0038】
さらに、図示ひた実施形態では、相手フランジ2は第2締付け装置10によってフランジ1に結合されている。
【0039】
図3]は相手フランジ2の方向で見たのシートメタル要素3の拡大平面図で、この図には第2締付け装置10が示されている。この第2締付け構造10は第2締付けネジ22、相手フランジ2の第2受け孔23、シートメタル要素3の第2貫通孔24およびフランジ1の第2ネジ孔25を含む。第2締付けネジ22は本発明の位置決め装置の縦軸線Lに平行に配置され第2縦軸L2に沿って第2受け孔23および第2貫通孔24を通して案内され、第2ネジ孔25にネジ込まれる。すなわち、第2の締付けネジ22はネジ頭27によって相手フランジ2に対して軸方向が支持される。
【0040】
この実施形態では、2つの第2タブ26がシートメタル要素3の当接部18に結合されており、その設計は第1タブ17と同一でもよい。しかし、原理的には、第2タブ26が第1タブ17とは異なる形状を有することもできる。例えば、第2締付けネジ22との接触面積を大きくするために幅を広くすることができる。第2タブ26は当接面から軸方向に第2受け孔内に突出する。この場合、第1締付けネジ13の第1長手方向軸線L1と第2締付けネジ22の第2長手方向軸線L2とを含む[図1]で対角線D1で示した結合面の両側に2つの第2タブ26が配置される。シートメタル要素3は第2タブ26によって第2締付けネジ22上に位置決めされる。従って、シートメタル要素3もフランジ1に対して正確に位置決めされる。
【0041】
図示した実施形態ではさらに、相手フランジ2は第3締付け構造11にとってフランジ1に接続される。
【0042】
しかし、原理的には、第1締付け構造9および第2締付け構造10のみを設けることも考えられる。この場合には、相手フランジはシートメタル要素と同じ締付けネジによってフランジに対して位置決めされる。この場合には、第1受け孔および第1位置決め孔並びに第2受け孔および第2位置決め孔が互いに同軸に配置され、従って、受け孔と位置決め孔が共通の長軸孔の孔部として形成される。受け孔の直径はそれぞれの位置決め孔の直径より大きくして、段付きの長手方向孔にする必要がある。
【0043】
図4]はシートメタル要素3を相手フランジ2の方向に見た時の第3締付け構造11の拡大平面図である。この第3締付け構造11は第3締付けネジ28、相手フランジ2の第1位置決め孔29、シートメタル要素3の第3貫通孔30およびフランジ1の第3ネジ孔31を含む。第3締付けネジ28は位置決め装置の長手方向軸線Lに平行な第3長手方向軸線L3に沿って第1位置決め孔29および第3貫通孔30を通過する。また、第3締付けネジ28はネジ頭32によって相手フランジ2に対して軸方向が支持される。第1固定構造9および第2固定構造10とは対照的に、第3ネジ孔30にはタブが配置されていない。図示した実施形態では第3貫通孔30が第1位置決め孔29に比べて大径であり、第1位置決め孔29は円筒状に形成されている。相手フランジ2は第1位置決め孔29によって第3締付けネジ28に心出しされ、従って、フランジ1に対して位置決めされる。
【0044】
図示した実施形態ではさらに、相手フランジ2が第4締付け構造12によってフランジ1に結合されている。
【0045】
図5]はシートメタル要素3を相手フランジ2の方向に見た時の第4締付け構造12の拡大平面図である。この第4取付装置12は第4締付けネジ33と、相手フランジ2の第2位置決め孔34と、シートメタル要素3の第の貫通孔35と、フランジ1の第4ネジ孔36とを含む。第4締付けネジ33は位置決め装置の長手方向軸線Lに平行な第4の長手方向軸線L4に沿って第2位置決め孔34および第4貫通孔35を通り、第4ネジ孔36にネジ込まれる。第4締付けネジ33もネジ頭37によって相手フランジ2に対して軸方向に支持される。第3締付けネジ28と同様に、第4固定構造12はタブのないシートメタル要素3上に第4貫通孔35を有する。第2位置決め孔34は第1位置決め孔29に向かう最長の直径を有する長穴として形成され。従って、相手フランジ2も第2位置決め孔34によって第4締付けネジ33上に位置決めされ、従って、フランジ1に対して相対的に位置決めされる。
【0046】
図示した実施形態では、第1受け孔14と第2受け孔23は同一に形成される。すなわち、これらは同一の直径を有する。第1位置決め孔29は第1受け孔14および第2受け孔23よりも小さい直径を有する。例えば、第1位置決め孔29の直径は2つの第2タブ26の間の距離または第1タブ17によって外接する内径にほぼ対応させることができる。第1位置決め孔29は第1受け孔14および第2受け孔23と同様に円筒状に形成される。第2位置決め孔34は[図1]の対角線D2で示すさらに別の接続面の方向で最長の直径で延びる長穴として設計される。別の接続面は第3の長手方向軸線L3と長手方向軸線L4を含む。
【符号の説明】
【0047】
1 フランジ
2 相手フランジ
3 シートメタル要素
4 EGRクーラー
5 EGRライン
6 媒体通路開口
7 媒体通路開口
8 媒体通路開口
9 第1締付け構造
10 第2締付け構造
11 第3締付け構造
12 第4締付け構造
13 第1締付けネジ
14 第1受け孔
15 第1貫通孔
16 第1ネジ孔
17 第1タブ
18 当接部
19 シール面
20 シール面
21 ネジ頭
22 第2締付けネジ
23 第2受け孔
24 第2貫通孔
25 第2ネジ孔
26 第2タブ
27 ネジ頭
28 第3締付けネジ
29 第1位置決め孔
30 第3貫通孔
31 第3ネジ孔
32 ネジ頭
33 第4締付けネジ
34 第2位置決め孔
35 第4貫通孔
36 第4ネジ孔
37 ネジ頭
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-11-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体通路開口(6)を有するフランジ(1)と、媒体通路開口(7)を有する相手フランジ(2)と、当接部(18)を有するシートメタル要素(3)とを含み、相手フランジ(2)は複数の締付けネジ(13、22、28、33)によってフランジ(1)に結合され、フランジ(1)および相手フランジ(2)の各媒体通路開口(6、7)は互いに連通し、上記当接部18)はフランジ(1)と相手フランジ(2)との間の当接面内で媒体通路開口(6、7)の周りに配置され、上記シートメタル要素(3)は複数の第1タブ(17)をさらに有し、この第1タブ(17)はシートメタル要素(3)の第1貫通孔(15)の所に配置され且つ上記当接面を横切って相手フランジ(2)の第1受け孔(14)中に突出
シートメタル要素(3)半径方向間隙を介して第1受け孔(14)中に収容される少なくとも3つの第1タブ(17)を有し、
シートメタル要素(3)は第1タブ(17)によって第1締付けネジ(13)上に位置決めされ、第1締付けネジ(13)は第1受け孔(14)および第1貫通孔(15)を貫通し、フランジ(1)のネジ孔(16)にネジ込まれ、シートメタル要素(3)第1タブ(17)によってフランジ(1)に対して位置決めされる、シートメタル要素をフランジ継手上に位置決めする装置であって、
シートメタル要素(3)が第2貫通孔(24)を有し、この第2貫通孔(24)には直径方向で反対側にある互いに対向する2つの第2タブ(26)が配置され、これらの第2タブ(26)は上記当接面を横切って半径方向隙間を介して相手フランジ(2)の第2受け孔23)の中に延び、
シートメタル要素(3)は上記の2つの第2タブ(26)によって第2締付けネジ(22)上に位置決めされ、第2締付けネジ(22)は第2受け孔(24)および第2貫通孔(25)を通ってフランジ(1)のネジ孔(25)にねじ込まれ、
第2タブ(26)は第1締付けネジ(13)の第1の長手方向軸線(L1)第2締付けネジの第2の長手方向軸線(L2)を含む第1の接続面(D)の両側に配置される,
ことを特徴とする位置決め装置。
【請求項2】
第1受け孔(14)に対する第1タブ(17)の半径方向間隙が第1締付けネジ(13)に対する第1タブ17の半径方向間隙よりも大きい請求項1に記載の位置決め装置。
【請求項3】
第1の接続面(D1)を横切る方向における第2受け孔(23)に対する第2タブ(26)の半径方向間隙が第2締付けネジ(22)に対する第2タブ(26)の半径方向間隙よりも大きい請求項1に記載の位置決め装置。
【請求項4】
相手フランジ(2)が第1位置決め孔(29)有し、相手フランジ(2)が締付けネジ(28)上に位置決めされ、この締付けネジ(28)はシートメタル要素(3)の第1位置決め孔(29)および貫通孔(30)を通り、第1位置決め孔(29)を介してフランジ(1)のネジ孔(31)にネジ込まれ、相手フランジ(2)が第1位置決め孔(29)を介してフランジ(1)に対して位置決めされる請求項に記載の位置決め装置。
【請求項5】
相手フランジ(2)が第1位置決め孔(29)によって第3締付けネジ(28)上に位置決めされ、第3締付けネジ(28)はシートメタル要素(3)の第3貫通孔(30)を通ってフランジ(1)のネジ孔(31)にネジ込まれ、相手フランジ(2)が第1位置決め孔(29)を介して第1締付けネジ(13)上に位置決めされる請求項4に記載の位置決め装置。
【請求項6】
第1受け孔(14)中の第1タブ(17)の半径方向間隙が第1位置決め孔(29)中の締付けネジ(28)の半径方向間隙よりも大きい請求項に記載の位置決め装置。
【請求項7】
相手フランジ(2)が第2位置決め孔(34)を有し、相手フランジ(2)が第2位置決め孔(34)を介して締付けネジ(33上に位置決めされ、締付けネジ(33)はシートメタル要素(3)の第2の位置決め孔(34)および貫通孔(35)を通ってフランジ(1)のネジ孔(36)にネジ込まれ、相手フランジ(2)は第2位置決め孔(34)を介してフランジ(1)に対して位置決めされ、第2位置決め孔(34)は上記当接面内で最長直径と最短直径を有する細長い孔として形成され、上記最長直径は第1位置決め孔(29)の方向を向いている請求項に記載の位置決め装置。
【請求項8】
相手フランジ(2)が第4締付けネジ(33)によって第2位置決め孔(34)上に位置決めされ、第4締付けネジ(33)はシートメタル要素(3)の第4貫通孔(35)を通ってフランジ(1)のネジ孔(36)にネジ込まれるか、または、相手フランジ(2)が第2位置決め孔(34)によって第2締付けネジ(22)上に位置決めされる請求項7に記載の位置決め装置。
【請求項9】
第1位置決め孔(29)内の締付けネジ(28)の長手方向軸線(L3)および第2位置決め孔(34)内の締付けネジ(33)の長手方向軸線(L4)を含む第2の接続面(D2)を横切る第2位置決め孔(34)内の締付けネジ(33)の半径方向間隙が、第1の接続面(D1)を横切る第2受け孔(23)内の第2のタブ(26)の半径方向間隙よりも小さい請求項に記載の位置決め装置。
【請求項10】
上記タブ(17、26)がそれぞれの締付けネジ(13、22)のネジ山ピッチよりも当接面に対して横方向に長い請求項に記載の位置決め装置。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
このようなシール構造の位置決め装置は[特許文献1](ドイツ特許公開第DE102017214662A1号公報)で公知である。この特許では平坦なガスケット状のシートメタル要素が2つの締付け装置を有し、各締付装置はそれぞれが相手フランジの対応する締付孔と係合する2つのタブを備えている。相手フランジに平坦なガスケットを事前に組み立てる時に意図せず緩むのを防ぐために、各タブはその端部に突起を有し、この突起は上記締付孔のアンダーカットの後ろにぴったりと係合する。締付孔にはタブを係合させるために放射状凹部が設けられていて、締付けネジは締付孔によって心出しされ、タブの影響は受けない。
シール装置の形をした別の位置決め構造は[特許文献2](米国特許出願公開第2003/0102636号明細書)で公知である。この装置は複数の開口部を備え、その各々は3つの半径方向内側に延びるタブを有している。このタブによってタブに挿入されたボルトをそれぞれの開口部に保持し、事前に組み立てることができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
【特許文献1】ドイツ特許公開第DE102017214662A1号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2003/0102636号明細書
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記の目的はシートメタル要素をフランジ継手上に位置決めするための位置決め装置によって解決される。この位置決め装置は媒体通路開口(Mediumdurchgangsoffnungen)を有するフランジと、媒体通路開口を有する相手フランジ(Gegenflansch、カウンターフランジ)とを含む。相手フランジは複数の締付けネジによってフランジに結合され、フランジおよび相手フランジの各媒体通路開口は互いに連通する。本発明の位置決め装置はさらにシートメタル要素(Blechelement)と第1タブ(Laschen)とを含み、このシートメタル要素はフランジと相手フランジとの間の当接面内で媒体通路開口の周囲をシールするように配置された当接部(Anlageabschnitt)を有し、上記の第1タブはシートメタル要素の第1貫通孔に配置され且つ上記当接面を横切って相手フランジの第1受け孔(Aufnahme bohrung)中に突出する。シートメタル要素は第1受け孔内に半径方向の間隙を持って収容される少なくとも3つの第1タブを有する。シートメタル要素は第1タブによって締付けネジの中の第1締付けネジ上に位置決めされる。この第1締付けネジは第1受け孔および第1貫通孔を通って延び、フランジのネジ孔にネジ込まれ、それによってシートメタル要素は第1タブによってフランジに対して位置決めされ、フランジに対するシートメタル要素の位置決めをさらに確実にするために、シートメタル要素は第2貫通孔を有し、この第2貫通孔には直径方向で反対側にある互いに対向する2つの第2タブが配置される。これらのタブは当接面を横切って半径方向隙間を介して相手フランジの第2受け孔中に延びる。この場合、シートメタル要素は2つの第2タブを介して締付けネジの中の第2締付けネジ上に位置決めされ、第2締付けネジは第2受け孔および第2貫通孔を通ってフランジのネジ孔にねじ込まれる。従って、シートメタル要素がフランジに対して位置決めされる。第2タブはさらに、第1締付けネジの第1の長手方向軸線および第2締付けネジの第2の長手方向軸線を含む第1の接続面の両側に配置される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
(削除)
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
(削除)
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
(削除)
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
図示した実施形態では、3つの第1タブ17がシートメタル要素3の当接部18に接続されている。これらの第1タブ17は第1貫通孔15上に配置され、第1長手軸線L1の周りに均一に分散して配置されている。第1タブ17は3つ以上あってもよい。第1タブ17は原則として不均一に分布させることができる。第1タブ17はシートメタル要素3と一体部材にすることができ、すなわち当接部18と一体形成できる。第1タブ17は成形プロセスで曲げられ、当接面に対して横方向に延びることができる。あるいは、第1タブ17を当接部18に結合される別体の構成要素、例えばスリーブの一部にすることもできる。
【国際調査報告】