(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-25
(54)【発明の名称】熱交換器の加工方法及び装置
(51)【国際特許分類】
B23P 21/00 20060101AFI20240718BHJP
F28F 9/26 20060101ALI20240718BHJP
B21D 53/08 20060101ALI20240718BHJP
F28D 1/047 20060101ALI20240718BHJP
【FI】
B23P21/00 301B
F28F9/26
B21D53/08 D
F28D1/047 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574666
(86)(22)【出願日】2022-06-02
(85)【翻訳文提出日】2023-12-04
(86)【国際出願番号】 CN2022096922
(87)【国際公開番号】W WO2022253325
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】202110624568.0
(32)【優先日】2021-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202121317562.0
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511091818
【氏名又は名称】杭州三花▲微▼通道▲換▼▲熱▼▲器▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】SANHUA(HANGHOU)MICRO CHANNEL HEAT EXCHANGER CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】#289,12th Street,Hangzhou Economic Development Area,Hangzhou,Zhejiang 310018,China
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】汪 峰
(72)【発明者】
【氏名】▲蒋▼ 建▲龍▼
(72)【発明者】
【氏名】高 ▲強▼
【テーマコード(参考)】
3C030
3L065
3L103
【Fターム(参考)】
3C030CA03
3L065FA19
3L103AA01
3L103DD03
(57)【要約】
本出願の実施例は熱交換器の加工方法及び装置を開示し、前記熱交換器の加工方法は、複数の熱交換管を第1の方向に間隔をあけて配列し、複数の熱交換管の第1の方向への移動を規制するように、位置規制装置によって複数の熱交換管を位置規制するステップと、第1の方向に沿って少なくとも一つの熱交換管の第1の管セグメントを当該熱交換管の他の部分に対して第1の方向に予め設定された距離だけ移動させて、第1の管セグメント上の部分管セグメントの長さ方向が該熱交換管の他の部分の長さ方向と角度をなすようにし、第1の管セグメントは1つまたは複数であるステップと、熱交換管の第1の管セグメントが第1の方向に移動するとともに、第2の方向において第1の管セグメントの両側に位置する該熱交換管の第2の管セグメントと第3の管セグメントが対向移動するステップと、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の熱交換管を第1の方向に間隔をあけて配列するステップと、
位置規制装置によって複数の前記熱交換管を位置規制するステップであって、前記熱交換管は第1の管セグメント、第2の管セグメント及び第3の管セグメントを含み、前記第1の管セグメントの一端に前記第2の管セグメントが接続され、前記第1の管セグメントの他端に前記第3の管セグメントが接続され、前記位置規制装置は、複数の前記熱交換管の前記第2の管セグメントと前記第3の管セグメントの前記第1の方向への移動を規制するステップと、
前記第1の方向に沿って少なくとも一つの前記熱交換管の第1の管セグメントを前記熱交換管の他の部分に対して前記第1の方向に予め設定された距離だけ移動させて、前記第1の管セグメント上の部分管セグメントの長さ方向が前記熱交換管の他の部分の長さ方向と角度をなすようにし、前記第1の管セグメントは1つまたは複数であるステップと、
前記熱交換管の第1の管セグメントが前記第1の方向に移動するとともに、第2の方向において前記第1の管セグメントの両側に位置する前記熱交換管の第2の管セグメントと第3の管セグメントが対向移動するステップと、を含む、
熱交換器の加工方法。
【請求項2】
前記第1の方向で前記第2の管セグメントの自由側の端部を面一にし、前記第1の方向で前記第3の管セグメントの自由側の端部を面一にし、前記第2の管セグメントの自由側の端部を第1の管に挿入し、前記第3の管セグメントの自由側の端部を第2の管に挿入するステップをさらに含む、
請求項1に記載の熱交換器の加工方法。
【請求項3】
前記位置規制装置の一部を移動させた後、所定の規制位置にフィンを配置し、前記第1の方向に隣り合う2つの第1の管セグメントの間にフィンを設けず、前記熱交換管、前記第1の管、前記第2の管および前記フィンを含む取り付けられた熱交換アセンブリを溶接加工することにより、前記熱交換管と前記第1の管と前記第2の管とが固定的に接続され、前記フィンと前記熱交換管が固定的に接続されるステップをさらに含む、
請求項1または2に記載の熱交換器の加工方法。
【請求項4】
前記第1の管と前記第2の管との間の前記熱交換管をU字状又はV字状に折り曲げるステップであって、前記第1の管セグメントは前記熱交換管のU字状又はV字状の折り曲げ部を含むステップをさらに含む、
請求項3に記載の熱交換器の加工方法。
【請求項5】
予定の長さの熱交換管をその厚さ方向に位置規制するステップであって、前記熱交換管は第1の管セグメント、第2の管セグメント及び第3の管セグメントを含み、前記第1の管セグメントの一端に前記第2の管セグメントが接続され、前記第1の管セグメントの他端に前記第3の管セグメントが接続され、第1の方向に前記第2の管セグメントと前記第3の管セグメントの移動を拘束するステップと、
前記第1の方向に沿って前記熱交換管の第1の管セグメントを前記熱交換管の長さ方向の第1の端と第2の端に対して予め設定された距離だけ移動させて、前記第1の管セグメントの一部の長さ方向が前記熱交換管の他の部分の長さ方向と角度をなすようにし、前記熱交換管の第1の管セグメントが前記第1の方向に移動するとともに、第2の方向において前記第1の管セグメントの両側に位置する前記熱交換管の前記第2の管セグメントと前記第3の管セグメントが対向移動するステップと、
上記のステップの後の複数の同じ長さの前記熱交換管を前記第1の方向に沿って間隔をあけて設置し、複数の前記熱交換管の長さ方向の第1の端を前記第1の管に接続させ、複数の前記熱交換管の長さ方向の第2の端を前記第2の管に接続させ、複数の前記熱交換管の第1の管セグメントを前記第1の管の長さ方向に面一にするステップと、を含む、
熱交換器の加工方法。
【請求項6】
フィンを配置するステップであって、前記第1の方向に隣り合う2つの前記熱交換管の第2の管セグメントの間にフィンを配置し、第1の方向に隣り合う2つの前記熱交換管の第3の管セグメントの間にフィンを配置するステップをさらに含む、
請求項1~5のいずれかに記載の熱交換器の加工方法。
【請求項7】
前記第1の方向に沿って前記第1の管セグメントを移動させる場合、前記第1の管セグメントの複数の部分管セグメントを移動させ、前記第1の管セグメント上の部分管セグメントの長さ方向が前記熱交換管の他の部分の長さ方向と角度をなすように、前記各部分管セグメントの前記第1の方向の移動距離を異ならせる、
請求項1又は5に記載の熱交換器の加工方法。
【請求項8】
前記熱交換管、前記第1の管、前記第2の管および前記フィンを含む取り付けられた熱交換アセンブリを溶接加工することにより、前記熱交換管と前記第1の管と前記第2の管とが固定的に接続されるステップをさらに含む、
請求項7に記載の熱交換器の加工方法。
【請求項9】
前記フィンと前記熱交換管を固定的に接続させ、前記第1の管と前記第2の管との間の前記熱交換管をU字状又はV字状に折り曲げるステップであって、前記第1の管セグメントは前記熱交換管のU字状又はV字状の折り曲げ部を含むステップをさらに含む、
請求項8に記載の熱交換器の加工方法。
【請求項10】
熱交換器の加工装置であって、
プラットフォームを含み、前記プラットフォームは位置規制部品を含み、前記位置規制部品は前記プラットフォームから突出し、前記位置規制部品は複数であり、複数の前記位置規制部品は、第1の方向に沿って間隔をあけて設置され、複数の位置規制部品は、第2の方向に沿って間隔をあけて設置され、
前記プラットフォームは、第2の方向に沿って設けられる第1のプラットフォーム、第2のプラットフォームおよび第3のプラットフォームを含み、前記第2の方向において、前記第2のプラットフォームが前記第1のプラットフォームと前記第3のプラットフォームとの間に位置し、前記第2のプラットフォームは、前記第1の方向に沿って移動可能であり、前記熱交換器はマイクロチャンネル熱交換器であり、前記第1の方向に隣り合う2つの前記位置規制部品の間の最小距離は、加工される前記マイクロチャンネル熱交換器の熱交換管の厚さよりも大きい、
熱交換器の加工装置。
【請求項11】
前記プラットフォームは凹溝をさらに含み、前記凹溝は前記第2の方向に沿って延び、複数の前記凹溝は、前記第1の方向に沿って間隔をあけて設置され、前記第1のプラットフォームが前記凹溝を含み、及び/又は前記第2のプラットフォームが前記凹溝を含む、
請求項10に記載の熱交換器の加工装置。
【請求項12】
熱交換器の加工装置であって、
プラットフォームを含み、前記プラットフォームは位置規制部品を含み、前記プラットフォームは複数の凹溝を含み、前記凹溝は第2の方向に沿って延び、複数の前記凹溝は、第1の方向に沿って間隔をあけて設置され、
前記プラットフォームは、第2の方向に沿って設けられる第1のプラットフォーム、第2のプラットフォームおよび第3のプラットフォームを含み、前記第2の方向において、前記第2のプラットフォームが前記第1のプラットフォームと前記第3のプラットフォームとの間に位置し、前記第1のプラットフォーム、前記第2のプラットフォームおよび前記第3のプラットフォームはいずれも前記凹溝を含み、前記第2のプラットフォームは、前記第1の方向に沿って移動可能であり、前記熱交換器はマイクロチャンネル熱交換器であり、前記凹溝の前記第1の方向における最小寸法は、加工される前記マイクロチャンネル熱交換器の熱交換管の厚さよりも大きい、
熱交換器の加工装置。
【請求項13】
熱交換器の加工装置であって、第2のプラットフォームを含み、前記第2のプラットフォームは、
第1の部品と、
前記第1の部品に設けられ、前記第1の部品の長さ方向に沿って間隔をあけて設置される複数の第2の位置規制部品と、を含み、
前記第2のプラットフォームの動作時に、前記第1の部品の長さ方向に隣り合う2つの前記第2の位置規制部品の間に一つの前記熱交換管が配置可能であり、前記第1の部品の長さ方向と前記熱交換管の長さ方向とが角度をなし、前記角度はゼロではなく、
前記第1の部品の長さ方向において隣り合う2つの前記第2の位置規制部品の間の間隔はL1であり、前記第2の位置規制部品の幅はBであり、B>0.2L1という条件を満たす、
熱交換器の加工装置。
【請求項14】
前記熱交換器はマイクロチャンネル熱交換器であり、前記マイクロチャンネル熱交換器は複数の熱交換管を含み、前記第2のプラットフォームの動作時に、前記熱交換管は、第1の管セグメント、第2の管セグメントおよび第3の管セグメントを含み、前記第1の管セグメントは、前記熱交換管の長さ方向において、前記第2の管セグメントと第3の管セグメントとの間に位置し、
前記熱交換器は第1のフィンと第2のフィンとをさらに含み、前記第1のフィンが前記第2の管セグメントに接続され、前記第2のフィンが前記第3の管セグメントに接続され、前記第1の管セグメントは、前記熱交換管の長さ方向において、前記第1のフィンと前記第2のフィンとの間に位置し、前記第1の管セグメントの長さはAであり、前記第1の部品の長さ方向において隣り合う2つの前記熱交換管の間の間隔はL2であり、B≦0.7A、及び/又はL1≦L2という条件を満たす、
請求項13に記載の熱交換器の加工装置。
【請求項15】
前記熱交換管の幅はTwであり、前記第2の位置規制部品の高さはHであり、H≧0.25Twという条件を満たす、
請求項14に記載の熱交換器の加工装置。
【請求項16】
前記熱交換管の厚さはtであり、前記第2の位置規制部品の歯厚はTであり、T<L1-tという条件を満たす、
請求項14に記載の熱交換器の加工装置。
【請求項17】
前記第2の位置規制部品は円柱部と円錐台部とを含み、前記円錐台部は前記円柱部よりも前記第1の部品から離れて設置される、
請求項13~16のいずれかに記載の熱交換器の加工装置。
【請求項18】
前記第2の位置規制部品は、その高さ方向に沿って設置された第1の部と第2の部とを含み、前記第2の部は前記第1の部品に接続され、前記第1の部は、前記第2の部よりも前記第1の部品から離れて設置され、前記第1の部の厚さはT1であり、前記第2の部の厚さはT2であり、前記第2の部の厚さは、前記第1の部の厚さよりも大きい、
請求項13~16のいずれかにに記載の熱交換器の加工装置。
【請求項19】
前記第2の位置規制部品の横断面は楕円形であるか、又は前記第2の位置規制部品の横断面の外輪は円弧部を含む、
請求項13~16のいずれかに記載の熱交換器の加工装置。
【請求項20】
第2のアセンブリをさらに含み、前記第2のアセンブリは複数の間隔部を含み、複数の前記間隔部は、前記第1の部品の長さ方向に沿って間隔をあけて設置され、複数の前記間隔部は、前記第1の部品の幅方向に沿って間隔をあけて設置され、少なくとも2つの間隔部は前記第1の部品の幅方向の一方側に位置し、少なくとも2つの間隔部は前記第1の部品の幅方向の他方側に位置する、
請求項13又は14に記載の熱交換器の加工装置。
【請求項21】
一つの前記第2のプラットフォームの一つの前記第2の位置規制部品の幅はB1であり、もう一つの前記第2のプラットフォームの一つの前記第2の位置規制部品の幅はB2であり、もう一つの前記第2のプラットフォームの一つの第2の位置規制部品の長さはBnであり、前記B1と前記B2と前記Bnとを加えた合計値は0.7Aよりも小さい、
請求項13~20のいずれかに記載の熱交換器の加工装置。
【請求項22】
前記第2のプラットフォームは複数であり、複数の前記第2のプラットフォームの前記第2の位置規制部品の幅は順次B1、B2、B3……Bnであり、複数の前記第2のプラットフォームの前記第2の位置規制部品の幅が等しい、
請求項21に記載の熱交換器の加工装置。
【請求項23】
熱交換器であって、
第1の管と第2の管と、
熱交換管とを含み、
前記熱交換管は、第1の管セグメント、第2の管セグメントおよび第3の管セグメントを含み、前記第1の管セグメントは、前記熱交換管の長さ方向において、前記第2の管セグメントと第3の管セグメントとの間に位置し、前記第2の管セグメントは前記第1の管に接続され、前記第3の管セグメントは前記第2の管に接続され、前記第1の管セグメントの一端は前記第2の管セグメントに接続され、前記第1の管セグメントの他端は前記第3の管セグメントに接続され、前記第1の管セグメントは折り曲げ部を含み、前記熱交換管は複数であり、複数の前記折り曲げ部は前記第1の管の長さ方向に配列して設置され、前記第1の管の長さ方向に隣り合う2つの前記折り曲げ部の間には隙間がある、
熱交換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、中国特許出願番号が202110624568.0で、出願日が2021年06月04日である中国特許出願、及び中国特許出願番号が202121317562.0で、出願日が2021年06月11日である中国特許出願の優先権を主張し、そのすべての内容は参照として本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、熱交換器製造の技術分野に関し、より具体的に、熱交換器の加工方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術では、熱交換管の折り曲げ設計を有する熱交換器構造の製造過程において、通常、折り曲げる前に熱交換管を押す必要があり、熱交換管を押すと熱交換管の中間管セグメントが変形し、管セグメントに応力集中が生じやすくなり、熱交換管と熱交換器の信頼性に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【0004】
本出願の実施例は熱交換器の加工方法を提供し、この熱交換器の加工方法では、熱交換管を押すとき、熱交換管の第2の管セグメントと第3の管セグメントが対向移動することにより、加工中の熱交換管への応力集中を低減し、熱交換管の信頼性を高めるのに役立つ。
【0005】
本出願の別の態様の実施例は熱交換器の加工装置を提供する。
【0006】
本出願のさらに別の態様の実施例は熱交換器を提供する。
【0007】
本出願の実施例に係る熱交換器の加工方法は、複数の熱交換管を第1の方向に間隔をあけて配列するステップと、位置規制装置によって複数の前記熱交換管を位置規制するステップであって、前記熱交換管は第1の管セグメント、第2の管セグメント及び第3の管セグメントを含み、前記第1の管セグメントの一端に前記第2の管セグメントが接続され、前記第1の管セグメントの他端に前記第3の管セグメントが接続され、前記位置規制装置は、複数の前記熱交換管の前記第2の管セグメントと前記第3の管セグメントの前記第1の方向への移動を規制するステップと、前記第1の方向に沿って少なくとも一つの前記熱交換管の第1の管セグメントを前記熱交換管の他の部分に対して前記第1の方向に予め設定された距離だけ移動させて、前記第1の管セグメント上の部分管セグメントの長さ方向が前記熱交換管の他の部分の長さ方向と角度をなすようにし、前記第1の管セグメントは1つまたは複数であるステップと、前記熱交換管の第1の管セグメントが前記第1の方向に移動するとともに、第2の方向において前記第1の管セグメントの両側に位置する前記熱交換管の第2の管セグメントと第3の管セグメントが対向移動するステップとを含む。
【0008】
本出願の実施例に係る熱交換器の加工方法は、位置規制装置によって熱交換管を位置規制することにより、熱交換管が折り曲げられた場合、各熱交換管に折り曲げた後の熱交換管の位置ずれが生じることなく、熱交換管の第1管への挿入深さの均一性が確保される。また、熱交換管を押す際に、位置規制装置が熱交換管とともに同期して移動することにより、熱交換管の折れ曲がりにかかる張力を効果的に低減することができる。
【0009】
いくつかの実施例では、前記熱交換器の加工方法は、前記第1の方向で前記第2の管セグメントの自由側の端部を面一にし、前記第1の方向で前記第3の管セグメントの自由側の端部を面一にし、前記第2の管セグメントの自由側の端部を第1の管に挿入し、前記第3の管セグメントの自由側の端部を第2の管に挿入するステップをさらに含む。
【0010】
いくつかの実施例では、前記熱交換器の加工方法は、前記熱交換管、前記第1の管、前記第2の管および前記フィンを含む取り付けられた熱交換アセンブリを溶接加工することにより、前記熱交換管と前記第1の管と前記第2の管とが固定的に接続され、前記フィンと前記熱交換管が固定的に接続されるステップをさらに含む。
【0011】
いくつかの実施例では、前記熱交換器の加工方法は、前記第1の管と前記第2の管との間の前記熱交換管をU字状又はV字状に折り曲げるステップであって、前記第1の管セグメントは前記熱交換管のU字状又はV字状の折り曲げ部を含むステップをさらに含む。
【0012】
本出願の実施例に係る熱交換器の加工方法は、
予定の長さの熱交換管をその厚さ方向に位置規制するステップであって、前記熱交換管は第1の管セグメント、第2の管セグメント及び第3の管セグメントを含み、前記第1の管セグメントの一端に前記第2の管セグメントが接続され、前記第1の管セグメントの他端に前記第3の管セグメントが接続され、第1の方向に前記第2の管セグメントと前記第3の管セグメントの移動を拘束するステップと、
前記第1の方向に沿って前記熱交換管の第1の管セグメントを前記熱交換管の長さ方向の第1の端と第2の端に対して予め設定された距離だけ移動させて、前記第1の管セグメントの一部の長さ方向が前記熱交換管の他の部分の長さ方向と角度をなすようにし、前記熱交換管の第1の管セグメントが前記第1の方向に移動するとともに、第2の方向において前記第1の管セグメントの両側に位置する前記熱交換管の前記第2の管セグメントと前記第3の管セグメントが対向移動するステップと、
上記のステップの後の複数の同じ長さの前記熱交換管を前記第1の方向に沿って間隔をあけて設置し、複数の前記熱交換管の長さ方向の第1の端を前記第1の管に接続させ、複数の前記熱交換管の長さ方向の第2の端を前記第2の管に接続させ、複数の前記熱交換管の第1の管セグメントを前記第1の管の長さ方向に面一にするステップと、を含む、
【0013】
いくつかの実施例では、前記熱交換器の加工方法は、フィンを配置するステップであって、前記第1の方向に隣り合う2つの前記熱交換管の第2の管セグメントの間にフィンを配置し、第1の方向に隣り合う2つの前記熱交換管の第3の管セグメントの間にフィンを配置するステップをさらに含む。
【0014】
いくつかの実施例では、前記第1の方向に沿って前記第1の管セグメントを移動させる場合、前記第1の管セグメントの複数の部分管セグメントを移動させ、前記第1の管セグメント上の部分管セグメントの長さ方向が前記熱交換管の他の部分の長さ方向と角度をなすように、前記各部分管セグメントの前記第1の方向の移動距離を異ならせる。
【0015】
いくつかの実施例では、前記熱交換器の加工方法は、前記位置規制装置の一部を移動させた後、所定の規制位置にフィンを配置し、前記第1の方向に隣り合う2つの第1の管セグメントの間にフィンを設けず、前記熱交換管、前記第1の管、前記第2の管および前記フィンを含む取り付けられた熱交換アセンブリを溶接加工することにより、前記熱交換管と前記第1の管と前記第2の管とが固定的に接続され、前記フィンと前記熱交換管が固定的に接続されるステップをさらに含む。
【0016】
いくつかの実施例では、前記熱交換器の加工方法は、前記第1の管と前記第2の管との間の前記熱交換管をU字状又はV字状に折り曲げるステップであって、前記第1の管セグメントは前記熱交換管のU字状又はV字状の折り曲げ部を含むステップをさらに含む。
【0017】
本出願第2の態様の実施例に係る熱交換器の加工装置は、プラットフォームを含み、前記プラットフォームは位置規制部品を含み、前記位置規制部品は前記プラットフォームから突出し、前記位置規制部品は複数であり、複数の前記位置規制部品は、第1の方向に沿って間隔をあけて設置され、複数の位置規制部品は、第2の方向に沿って間隔をあけて設置され、前記プラットフォームは、第2の方向に沿って設けられる第1のプラットフォーム、第2のプラットフォームおよび第3のプラットフォームを含み、前記第2のプラットフォームが前記第1のプラットフォームと前記第3のプラットフォームとの間に位置し、前記第2のプラットフォームは、前記第1の方向に沿って移動可能である。いくつかの実施例では、前記熱交換器がマイクロチャンネル熱交換器である場合、前記第1の方向に隣り合う2つの前記位置規制部品の間の最小距離は、加工される前記マイクロチャンネル熱交換器の熱交換管の厚さよりも大きい。
【0018】
いくつかの実施例では、前記プラットフォームは凹溝をさらに含み、前記凹溝は前記第2の方向に沿って延び、複数の前記凹溝は、第1の方向に沿って間隔をあけて設置され、前記第1のプラットフォームが前記凹溝を含み、及び/又は前記第2のプラットフォームが前記凹溝を含む。
【0019】
本出願の実施例に係る熱交換器の加工装置は、プラットフォームを含み、前記プラットフォームは位置規制部品を含み、前記プラットフォームは複数の凹溝を含み、前記凹溝は第2の方向に沿って延び、複数の前記凹溝は、第1の方向に沿って間隔をあけて設置され、前記プラットフォームは、第2の方向に沿って設けられる第1のプラットフォーム、第2のプラットフォームおよび第3のプラットフォームを含み、前記第2のプラットフォームが前記第1のプラットフォームと前記第3のプラットフォームとの間に位置し、前記第1のプラットフォーム、前記第2のプラットフォームおよび前記第3のプラットフォームはいずれも前記凹溝を含み、前記第2のプラットフォームは、前記第1の方向に沿って移動可能である。前記熱交換器はマイクロチャンネル熱交換器である場合、前記凹溝の前記第1の方向における最小寸法は、加工される前記マイクロチャンネル熱交換器の熱交換管の厚さよりも大きい。
【0020】
本出願の実施例に係る熱交換器のための加工装置は、第2のプラットフォームを含み、前記第2のプラットフォームは、第1の部品と、前記第1の部品に設けられ、前記第1の部品の長さ方向に沿って間隔をあけて設置される複数の第2の位置規制部品と、を含み、前記第2のプラットフォームの動作時に、前記第1の部品の長さ方向に隣り合う2つの前記第2の位置規制部品の間に一つの前記熱交換管が配置可能であり、前記第1の部品の長さ方向と前記熱交換管の長さ方向とが角度をなし、前記角度はゼロではなく、前記第1の部品の長さ方向において隣り合う2つの前記第2の位置規制部品の間の間隔はL1であり、前記第2の位置規制部品の幅はBであり、B>0.2L1という条件を満たす。
【0021】
本出願の実施例に係る熱交換器のための加工装置は、少なくとも一つの第2のプラットフォームを含み、第2のプラットフォームは、第1の部品と複数の第2の位置規制部品とを含み、複数の第2の位置規制部品は、第1の部品の平面に、第1の部品の長さ方向に沿って均一かつ間隔をあけて設けられ、複数の第2の位置規制部品は、隣り合う熱交換管の間に挿入可能であり、第2のプラットフォームを移動することで、複数の第2の位置規制部品が熱交換管を移動させることができる。本出願の実施例の熱交換器のための加工装置は、熱交換管の加工時に発生する応力集中を低減し、熱交換管の強度を向上させ、折り曲げ領域の形状の不均一を低減するのに役立つ。
【0022】
いくつかの実施例では、前記熱交換器はマイクロチャンネル熱交換器であり、前記マイクロチャンネル熱交換器は複数の熱交換管を含み、前記第2のプラットフォームの動作時に、前記熱交換管は、第1の管セグメント、第2の管セグメントおよび第3の管セグメントを含み、前記第1の管セグメントは、前記熱交換管の長さ方向において、前記第2の管セグメントと第3の管セグメントとの間に位置し、前記熱交換器は第1のフィンと第2のフィンとをさらに含み、前記第1のフィンが前記第2の管セグメントに接続され、前記第2のフィンが前記第3の管セグメントに接続され、前記第1の管セグメントは、前記熱交換管の長さ方向において、前記第1のフィンと前記第2のフィンとの間に位置し、前記第1の管セグメントの長さはAであり、前記第1の部品の長さ方向において隣り合う2つの前記熱交換管の間の間隔はL2であり、B≦0.7A、及び/又はL1≦L2という条件を満たす。
【0023】
いくつかの実施例では、前記熱交換管の幅はTwであり、前記第2の位置規制部品の高さはHであり、H≧0.25Twという条件を満たす。
【0024】
いくつかの実施例では、前記熱交換管の厚さはtであり、前記第2の位置規制部品の歯厚はtであり、T<L1-tという条件を満たす。
【0025】
いくつかの実施例では、前記第2の位置規制部品は円柱部と円錐台部とを含み、前記円錐台部は前記円柱部よりも前記第1の部品から離れて設置される。
【0026】
いくつかの実施例では、前記第2の位置規制部品は、その高さ方向に沿って設置された第1の部と第2の部とを含み、前記第2の部は前記第1の部品に接続され、前記第1の部は、前記第2の部よりも前記第1の部品から離れて設置され、前記第1の部の厚さはt1であり、前記第2の部の厚さはt2であり、前記第2の部の厚さは、前記第1の部の厚さよりも大きい。
【0027】
いくつかの実施例では、前記第2の位置規制部品の横断面は楕円形であるか、又は前記第2の位置規制部品の横断面の外輪は円弧部を含む。
【0028】
いくつかの実施例では、前記の熱交換器のための加工装置は第2のアセンブリをさらに含み、前記第2のアセンブリは複数の間隔部を含み、複数の前記間隔部は、前記第1の部品の長さ方向に沿って間隔をあけて設置され、複数の前記間隔部は、前記第1の部品の幅方向に沿って間隔をあけて設置され、少なくとも2つの間隔部は前記第1の部品の幅方向の一方側に位置し、少なくとも2つの間隔部は前記第1の部品の幅方向の他方側に位置する。
【0029】
いくつかの実施例では、前記第2のプラットフォームは複数であり、複数の前記第2のプラットフォームの前記第2の位置規制部品の幅は順次B1、B2、B3……Bnであり、複数の前記第2のプラットフォームの前記第2の位置規制部品の幅が等しい。
【0030】
いくつかの実施例では、1つの前記第2のプラットフォームの一つの前記第2の位置規制部品の幅はB1であり、もう1つの前記第2のプラットフォームの一つの前記第2の位置規制部品の幅はB2であり、もう1つの前記第2のプラットフォームの一つの第2の位置規制部品の長さはBnであり、前記B1と前記B2と前記Bnとを加えた合計値は0.7Aよりも小さい。
【0031】
本出願の実施例に係る熱交換器は、第1の管と第2の管と、熱交換管とを含み、前記熱交換管は、第1の管セグメント、第2の管セグメントおよび第3の管セグメントを含み、前記第1の管セグメントは、前記熱交換管の長さ方向において、前記第2の管セグメントと第3の管セグメントとの間に位置し、前記第2の管セグメントは前記第1の管に接続され、前記第3の管セグメントは前記第2の管に接続され、前記第1の管セグメントの一端は前記第2の管セグメントに接続され、前記第1の管セグメントの他端は前記第3の管セグメントに接続され、前記第1の管セグメントは折り曲げ部を含み、前記熱交換管は複数であり、複数の前記折り曲げ部は前記第1の管の長さ方向に配列して設置され、前記第1の管の長さ方向に隣り合う2つの前記折り曲げ部の間には隙間がある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本出願の実施例に係る熱交換器の加工装置の模式図である。
【
図2】
図1中熱交換器の加工装置の一つの平面図である。
【
図3】
図1中熱交換器の加工装置の別の平面図である。
【
図4】本出願の別の実施例に係る熱交換器の加工装置の正面図である。
【
図5】本出願のさらに別の実施例に係る熱交換器の加工装置の正面図である。
【
図6】本出願の一実施例に係る熱交換器の加工方法における熱交換管の並進前の模式図である。
【
図9】本出願の別の実施例に係る熱交換器の加工方法における熱交換管の並進前の模式図である。
【
図10】
図9の熱交換管の並進過程の模式図である。
【
図11】本出願のさらに別の実施例に係る熱交換器の加工方法における熱交換管の並進前の模式図である。
【
図13】本出願の実施例に係る熱交換器のための加工装置が隣り合う熱交換管の間に插入される模式図である。
【
図14】本出願の実施例に係る熱交換器のための加工装置が熱交換管を押す模式図である。
【
図15】本出願の実施例に係る熱交換器のための加工装置の第2のアセンブリの模式図である。
【
図16】本出願の実施例に係る熱交換器のための加工装置の複数の第2のプラットフォームの模式図である。
【
図17】本出願の一実施例に係る熱交換器のための加工装置の正面図である。
【
図18】本出願の一実施例に係る熱交換器のための加工装置の側面図である。
【
図19】本出願の別の実施例に係る熱交換器のための加工装置の正面図である。
【
図20】本出願の別の実施例に係る熱交換器のための加工装置の側面図である。
【
図21】本出願のさらに別の実施例に係る熱交換器のための加工装置の側面図である。
【
図22】本出願のさらに別の実施例に係る熱交換器のための加工装置の正面図である。
【
図23】本出願のさらに別の実施例に係る熱交換器のための加工装置の側面図である。
【
図24】本出願のさらに別の実施例に係る熱交換器のための加工装置の正面図である。
【
図25】本出願のさらに別の実施例に係る熱交換器のための加工装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本明細書に開示される一実施例について以下に詳細に説明し、その一例が図面に示されている。以下に添付の図面を参照して説明される実施形態は例示的なものであり、本願を説明するためのものであり、本出願の制限と理解されてはならない。
【0034】
図1に示すように、本出願の実施例に係る熱交換器の加工装置100はプラットフォーム1を含む。
【0035】
プラットフォーム1は位置規制部品2を含み、位置規制部品2はプラットフォーム1から突出し、位置規制部品2は複数であり、複数の位置規制部品2は第1の方向(例えば
図2に示す前後方向)に沿って間隔をあけて設置され、複数の位置規制部品2は第2の方向(例えば
図2に示す左右方向)に沿って間隔をあけて設置される。
【0036】
プラットフォーム1は、第2の方向に沿って設けられる第1のプラットフォーム11、第2のプラットフォーム12および第3のプラットフォーム13を含む。第2のプラットフォーム12は第1のプラットフォーム11と第3のプラットフォーム13との間に位置し、第1のプラットフォーム11と第3のプラットフォーム13は第2の方向に沿って移動可能であり、第2のプラットフォーム12は第1の方向に沿って移動可能であり、熱交換器はマイクロチャンネル熱交換器であり、第1の方向に隣り合う2つの位置規制部品2の間の最小距離は、加工されるマイクロチャンネル熱交換器の熱交換管201厚さよりも大きい。
【0037】
具体的に、
図1に示すように、プラットフォーム1は、左右方向に沿って間隔をあけて設置される第1のプラットフォーム11、第2のプラットフォーム12および第3のプラットフォーム13を含む。プラットフォーム1には位置規制部品2が設けられ、ここで、第1のプラットフォーム11と第3のプラットフォーム13には、第1の位置規制部品21が設置され、第1の位置規制部品21は、熱交換管201がプラットフォーム1に固定するように、熱交換管201を規制するために使用される。第2のプラットフォーム12には第2の位置規制部品22が設けられ、第2の位置規制部品22は熱交換管201を押すために使用され、第2のプラットフォーム12は、前後方向に沿って移動可能であり、第2のプラットフォーム12は、第2の位置規制部品22が熱交換管201を押すように、第2の位置規制部品22を移動させる。
【0038】
図1から
図3に示すように、本出願の実施例に係る熱交換器の加工装置100はプラットフォーム1を含む。
【0039】
プラットフォーム1は位置規制部品2を含み、プラットフォーム1は複数の凹溝(図示せず)を含み、凹溝は第2の方向に沿って延び、複数の凹溝は、第1の方向に沿って間隔をあけて設置される。
【0040】
プラットフォーム1は、第2の方向に沿って設けられる第1のプラットフォーム11、第2のプラットフォーム12および第3のプラットフォーム13を含む。第2のプラットフォーム12は、第1のプラットフォーム11と第3のプラットフォーム13との間に位置し、第1のプラットフォーム11、第2のプラットフォーム12および第3のプラットフォーム13はいずれも凹溝を含み、第1のプラットフォーム11と第3のプラットフォーム13は第2の方向に沿って移動可能であり、第2のプラットフォーム12は第1の方向に沿って移動可能であり、熱交換器はマイクロチャンネル熱交換器であり、凹溝の第1の方向における最小寸法は、加工されるマイクロチャンネル熱交換器の熱交換管201厚さよりも大きい。
【0041】
なお、熱交換管201は凹溝内に設置することができ、本出願は、位置規制部品2と凹溝の単独使用又は共同作用により、熱交換管201をプラットフォーム1に固定することで、熱交換管201が移動中に受ける力をより安定させ、熱交換管201への応力集中を効果的に低減している。いくつかの実施例では、プラットフォーム1は凹溝(図示せず)をさらに含み、凹溝は第2の方向に沿って延び、複数の凹溝は、第1の方向に沿って間隔をあけて設置され、第1のプラットフォーム11は凹溝を含み、及び/又は第2のプラットフォーム12は凹溝を含む。
【0042】
なお、凹溝は第1のプラットフォーム11及び/又は第2のプラットフォーム12及び/又は第3のプラットフォーム13に設置することができる。ここで、第1のプラットフォーム11、第2のプラットフォーム12および第3のプラットフォーム13のいずれにも凹溝が設けられている場合、本出願の熱交換器の加工装置100は熱交換管201に対する規制作用が最も高い。
【0043】
なお、位置規制部品2の熱交換管201に接触する表面には、樹脂材料などの比較的表面硬度の低い材料を用いることができ、熱交換管201への摩耗を低減することができる。凹溝と熱交換管201とが接触する可能性のある表面は、樹脂などの比較的硬度の低い材料を含み、熱交換管201を保護することができる。
【0044】
図13から
図15に示すように、本出願の実施例に係る熱交換器のための加工装置100は第2のプラットフォーム12を含み、第2のプラットフォーム12は第1の部品121と複数の第2の位置規制部品22とを含む。
【0045】
複数の第2の位置規制部品22は第1の部品121に設けられ、複数の第2の位置規制部品22は第1の部品121の長さ方向に沿って間隔をあけて設置される。
【0046】
熱交換器はマイクロチャンネル熱交換器であり、マイクロチャンネル熱交換器は複数の熱交換管201を含み、第2のプラットフォーム12の動作時に、第1の部品121の長さ方向(例えば
図1に示す前後方向)に隣り合う2つの第2の位置規制部品22の間に一つの熱交換管201が配置可能であり、第1の部品121の長さ方向と熱交換管201の長さ方向(例えば
図1に示す左右方向)とが角度をなし、角度はゼロではない。
【0047】
第1の部品121の長さ方向に隣り合う2つの第2の位置規制部品22の間の間隔はL1であり、第2の位置規制部品22の幅はBであり、B>0.2L1という条件を満たす。
【0048】
本出願の実施例に係る熱交換器のための加工装置100は、少なくとも一つの第2のプラットフォーム12を含み、第2のプラットフォーム12は第1の部品121と複数の第2の位置規制部品22とを含む。ここで、第1の部品121はほぼ平板形状であり、複数の第2の位置規制部品22は、第1の部品121の平面に、第1の部品121の長さ方向に沿って均一かつ間隔をあけて設けられ、複数の第2の位置規制部品22は、一対一に対応して隣り合う熱交換管201の間に挿入可能であり、第2のプラットフォーム12を移動することで、複数の第2の位置規制部品22が熱交換管201を移動させることができる。本出願の実施例の熱交換器のための加工装置100は、熱交換管201を加工する際の押し力を低減し、応力集中を低減し、熱交換管201の強度を高め、折り曲げ領域の形状の不均一を低減するのに役立つ。熱交換器の折り曲げ領域の形状が一致していることは、その後の加工に有利であり、折り曲げ領域の隣接する熱交換管201の間に相当の大きさの隙間を形成するのに役立つ。
【0049】
図13から
図16に示すように、本出願の実施例に係る熱交換器のための加工装置100の一つの具体的な実施過程は以下の通りである。
【0050】
第2のプラットフォーム12の複数の第2の位置規制部品22が隣り合う熱交換管201の間に順次挿入するように、第2のプラットフォーム12を熱交換器の下方から上方に移動させ、第2のプラットフォーム12は前後方向に延び、熱交換管201は左右方向に延び、第2のプラットフォーム12の長さ方向が熱交換管201の長さ方向と略直交する。
【0051】
第2のプラットフォーム12を前後方向に前方から後方に移動させると、第2の位置規制部品22が熱交換管201に徐々に当接し、第2の位置規制部品22が熱交換管201の部分管セグメントを前後方向に徐々に押して、該部分管セグメントを熱交換管201の残りの管セグメントに対して予め設定された距離だけ移動させる。
【0052】
いくつかの実施例では、
図13から
図16に示すように、第2のプラットフォーム12の動作時に、熱交換管201は第1の管セグメント2011、第2の管セグメント2012および第3の管セグメント2013を含み、第1の管セグメント2011は熱交換管201の長さ方向において、第2の管セグメント2012と第3の管セグメント2013との間に位置している。
【0053】
熱交換器は第1のフィンと第2のフィンとをさらに含み、第1のフィンは第2の管セグメント2012に接続され、第2のフィンは第3の管セグメント2013に接続され、第1の管セグメント2011は、熱交換管201の長さ方向において第1のフィンと第2のフィンとの間に位置している。
【0054】
第1の管セグメントの長さはAであり、第1の部品121の長さ方向に隣り合う2つの熱交換管201の間の間隔はL2であり、B≦0.7A、及び/又はL1≦L2という条件を満たす。
【0055】
なお、B、A、L1およびL2は、
B>0.2L1及びB≦0.7A、又はB>0.2L1及びL1≦L2、又はB>0.2L1、B≦0.7A及びL1≦L2という条件を満たす。ここで、L1≦L2のため、第2の位置規制部品22の間の間隔と隣り合う熱交換管201の間の間隔とがほぼ一致し、第2の位置規制部品22が隣り合う熱交換管201間に挿入されるときに熱交換管201に損傷や摩擦を与えない。同時に、加工中に熱交換管201がその長さ方向に移動することができ、折り曲げ領域の熱交換管201の過度の変形が少なくなり、熱交換管201の信頼性の向上に有利である。
【0056】
いくつかの実施例では、熱交換管201の幅はTw(図示せず)であり、第2の位置規制部品22の高さはHであり、H≧0.25Twという条件を満たす。これにより、第2の位置規制部品22と熱交換管201との接触面積が効果的に向上し、熱交換管201が受ける単位圧力が小さくなり、熱交換管201が並進中に受ける力がより安定し、熱交換管201にねじれや滑りが生じにくくなるとともに、第2の位置規制部品22が熱交換管201を摩擦損傷することが回避される。
【0057】
いくつかの実施例では、
図13から
図16に示すように、熱交換管201の厚さはtであり、第2の位置規制部品22の歯厚はTであり、T<L1-tという条件を満たす。これにより、第2の位置規制部品22が隣り合う熱交換管201の間に挿入されやすくなり、第2の位置規制部品22と熱交換管201との衝突の確率が効果的に低減される。
【0058】
いくつかの実施例では、
図19から
図21に示すように、第2の位置規制部品22は円柱部31と円錐台部32とを含み、円錐台部32は円柱部31よりも第1の部品121から離れて設置される。
【0059】
具体的に、
図19から
図20に示すように、第2の位置規制部品22は略円柱状であり、第2の位置規制部品22の挿入端が円錐台構造であるため、第2の位置規制部品22が隣り合う熱交換管201の間に挿入されるとき、第2の位置規制部品22の円錐台部32と熱交換管201との摩擦がより小さくなり、第2の位置規制部品22の摩擦による熱交換管201の損傷が効果的に低減される。
【0060】
いくつかの実施例では、
図21に示すように、第2の位置規制部品22の插入端が円錐形または円錐台形であり、これにより、隣り合う熱交換管201の間に第2の位置規制部品22が挿入されやすくなる。熱交換管201の表面に親水コーティングや防食コーティングなどのコーティングが施す場合があり、第2の位置規制部品22の插入端を円錐形や円錐台形にすることで、熱交換管201の表面コーティングへの損傷を低減することができる。
【0061】
いくつかの実施例では、
図22から
図23に示すように、第2の位置規制部品22はその高さ方向に沿って設置された第1の部33と第2の部34とを含み、第2の部34は第1の部品121に接続され、第1の部33は第2の部34よりも第1の部品121から離れて設置され、第1の部33の厚さはT1であり、第2の部34の厚さはT2であり、第2の部34の厚さは第1の部33の厚さよりも大きい。
【0062】
なお、T1≦Tであり、これにより、第2の位置規制部品22の第1の部33は、隣り合う熱交換管201の間に正常に挿入することができる。
【0063】
第2の部34の厚さが第1の部33の厚さよりも大きいことは、第2の位置規制部品22と第1の部品121との接続の安定性を高めるのに有利である。
【0064】
いくつかの実施例では、
図24から
図25に示すように、第2の位置規制部品22の横断面は楕円形であるか、又は第2の位置規制部品22の横断面の外輪は円弧部を含む。これにより、熱交換管201の並進中に、第2の位置規制部品22と熱交換管201とが相対的に摺動したとき、第2の位置規制部品22と熱交換管201との接触がより円滑になり、第2の位置規制部品22と熱交換管201との間の摩擦力を低減し、熱交換管201の表面を保護し、熱交換管201の信頼性を高めるのに有利である。
【0065】
いくつかの実施例では、
図15に示すように、熱交換器のための加工装置100は、第2のアセンブリ8をさらに含み、第2のアセンブリ8は複数の間隔部81を含み、複数の間隔部81は、第1の部品121の長さ方向に沿って間隔をあけて設置され、複数の間隔部81は、第1の部品121の幅方向に沿って間隔をあけて設置され、少なくとも2つの間隔部は、第1の部品121の幅方向の一方側に位置し、少なくとも2つの間隔部は、第1の部品121の幅方向の他方側に位置する。
【0066】
具体的に、
図15に示すように、複数の間隔部81は、平均して2つのグループに分けることができ、1組の間隔部81は第1の管セグメント2011の左端に設けられ、もう1組の間隔部81は第1の管セグメント2011の右端に設けられ、ここで、間隔部81は前後方向に固定され、間隔部81は左右方向に移動自在である。
【0067】
熱交換管201の並進中、第1の管セグメント2011の部分管セグメントは後方に並進し、この場合、第1の管セグメント2011は、第2の管セグメント2012と第3の管セグメント2013を移動させ、第1の管セグメント2011は、第2の管セグメント2012と第3の管セグメント2013に対して後方に引っ張る力を有する。これにより、複数の間隔部81は第1の管セグメント2011の左端と右端に設けられ、第2の管セグメント2012と第3の管セグメント2013が後方に移動する傾向を効果的に阻止し、熱交換管201の変形を低減している。
【0068】
いくつかの実施例では、
図16に示すように、第2のプラットフォーム12は複数であり、複数の第2のプラットフォーム12の第2の位置規制部品22の幅は順次B1、B2、B3……Bnであり、複数の第2のプラットフォーム12の第2の位置規制部品22の幅は等しい。
【0069】
なお、隣り合う熱交換管201の第1の管セグメント2011の間には複数の第2のプラットフォーム12が設けられ、複数の第2のプラットフォーム12はいずれも前後方向に移動自在であり、複数の第2のプラットフォーム12の変位が異なる。これにより、本出願の実施例の熱交換器のための加工装置100は、複数の第2のプラットフォーム12で熱交換管201を一括して並進させることにより、熱交換管201の受ける力がより均一になり、並進過程がより安定し、その後の熱交換管201の折り曲げがより容易になる。
【0070】
いくつかの実施例では、
図16に示すように、一つの第2のプラットフォーム12の一つの第2の位置規制部品22の幅はB1であり、もう一つの第2のプラットフォーム12の一つの第2の位置規制部品22の幅はB2であり、もう一つの第2のプラットフォーム12の一つの第2の位置規制部品22の長さはBnであり、B1、B2およびBnを加えた合計値は0.7Aよりも小さい。
【0071】
具体的に、
図16に示すように、本出願の実施例の熱交換器のための加工装置100は、合計3つの第2のプラットフォーム12を有し、3つの第2のプラットフォーム12の第2の位置規制部品22の幅は順次B1、B2およびB3であり、B1、B2およびB3の和はΣB=B1+B2+B3であり、ΣB≦0.7Aである。なお、第2のプラットフォーム12は、2個、3個、4個またはそれ以上であってもよく、各第2のプラットフォーム12の第2の位置規制部品22の幅の和が0.7倍の熱交換管の折り曲げセグメントの長さよりも小さい。
【0072】
図6から
図8に示すように、本出願の実施例に係る熱交換器の加工方法は以下のステップを含む。
【0073】
第1の方向(例えば
図6に示す前後方向)に沿って複数の熱交換管201を間隔をあけて配列し、位置規制装置3によって複数の熱交換管201を位置規制して、複数の熱交換管201の第1の方向への移動を規制する。
【0074】
第1の方向に沿って、少なくとも一つの熱交換管201の第1の管セグメント2011をこの熱交換管の他の部分に対して第1の方向に予め設定された距離だけ移動させて、第1の管セグメント2011の部分管セグメントの長さ方向(例えば
図6に示す左右方向)がこの熱交換管の他の部分の長さ方向と角度をなすようにし、第1の管セグメント2011は1つまたは複数である。
【0075】
熱交換管201の第1の管セグメント2011が第1の方向に移動するとともに、第2の方向(例えば
図6に示す左右方向)において第1の管セグメント2011の両側に位置するこの熱交換管の第2の管セグメント2012と第3の管セグメント2013が対向移動する。
【0076】
いくつかの実施例では、
図6から
図7に示すように、複数の熱交換管201は、前後方向に沿って間隔をあけて配列され、位置規制装置3は2つであり、一方の位置規制装置3は熱交換管201の左側部分の管セグメントに挟持され、他方の位置規制装置3は熱交換管201の右側部分の管セグメントに挟持され、2つの位置規制装置3の間の管セグメントは熱交換管201の第1の管セグメント2011である。
【0077】
少なくとも1つの熱交換管201の第1の管セグメント2011を前後方向に水平移動させ、第1の管セグメント2011を熱交換管201の他の管セグメントに対して前後方向に突出させるとともに、第1の管セグメント2011を並進させる際に、当該熱交換管201の第2の管セグメント2012と第3の管セグメント13とを対向移動させることにより、熱交換管201への応力分布の集中を低減し、信頼性の向上に寄与する。
【0078】
いくつかの実施例では、
図8に示すように、熱交換器の加工方法は、第1の方向に第2の管セグメント2012の自由側の端部を面一にし、第1の方向に第3の管セグメント2013の自由側の端部を面一にし、第2の管セグメント2012の自由側の端部を第1の管41に挿入し、第3の管セグメント2013の自由側の端部を第2の管42に挿入するステップをさらに含む。
【0079】
図8に示すように、複数の熱交換管201の構造は一致しており、複数の熱交換管201の左端を前後方向に面一にするとともに、複数の熱交換管201の右端も前後方向に面一にすることにより、複数の熱交換管201を第1の管41と第2の管42とに接続させる際に、熱交換管201の集流管への挿入深さが一致する。
【0080】
図4から
図12に示すように、本出願の実施例に係る熱交換器の加工方法は以下のステップを含む。
【0081】
ステップ1では、予定の長さの熱交換管201をその厚さ方向(例えば
図9に示す前後方向)に位置規制し、第1の方向に(例えば
図9に示す前後方向)熱交換管201の移動を拘束又は規制する。
【0082】
ステップ2では、第1の方向に沿って熱交換管201の第1の管セグメント2011をこの熱交換管201の長さ方向の第1の端(例えば
図9の熱交換管201の左端)と第2の端(例えば
図9の熱交換管201の右端)に対して、予め設定された距離だけ移動させて、第1の管セグメント2011の一部の長さ方向とこの熱交換管201の他の部分の長さ方向とが角度をなすようにする。
【0083】
熱交換管201の第1の管セグメント2011が第1の方向に移動するとともに、第2の方向(例えば
図9に示す左右方向)において第1の管セグメント2011の両側に位置するこの熱交換管201の第2の管セグメント2012と第3の管セグメント2013が対向移動する。
【0084】
ステップ3では、ステップ2の後の複数の同じ長さの熱交換管201を第1の方向に沿って間隔をあけて設置し、複数の熱交換管201の長さ方向の第1の端を第1の管41に接続させ、複数の熱交換管201の長さ方向の第2の端を第2の管42に接続させ、複数の熱交換管201の第1の管セグメント2011を第1の管41の長さ方向に面一にする。
【0085】
いくつかの実施例では、
図6から
図12に示すように、複数の熱交換管201は前後方向に沿って間隔をあけて配列され、位置規制装置3は2つであり、一つの位置規制装置3は熱交換管201の左側部分の管セグメントに挟持され、他方の位置規制装置3は熱交換管201の右側部分の管セグメントに挟持され、2つの位置規制装置3の間の部分管セグメントは熱交換管201の第1の管セグメント2011である。
【0086】
複数の熱交換管201の第1の管セグメント2011を前後方向に水平移動させ、第1の管セグメント2011を熱交換管201の他の管セグメントに対して前後方向に突出させるとともに、第1の管セグメント2011を並進させる際に、当該熱交換管201の第2の管セグメント2012と第3の管セグメント13とを対向移動させることにより、熱交換管201への応力分布の集中を低減し、信頼性の向上に寄与する。いくつかの実施例では、
図8に示すように、熱交換器の加工方法は、フィン5を配置するステップであって、第1の方向に隣り合う2つの熱交換管201の第2の管セグメント2012の間にフィン5を配置し、第1の方向に隣り合う2つの熱交換管201の第3の管セグメント2013の間にフィン5を配置するステップを含む。
【0087】
なお、本出願の実施例の熱交換器の加工方法では、熱交換管201が移動した後にフィン5を隣り合う熱交換管201の間に取り付けてもよいし、フィン5を隣り合う熱交換管201の間に取り付けてから熱交換管201を並進させてもよい。
【0088】
図6から
図8に示すように、本出願の具体的な一実施例では、熱交換管201を移動させ、そして、フィン5を隣り合う熱交換管201の間に取り付ける。
【0089】
いくつかの実施例では、
図9から
図12に示すように、一方の位置規制装置3は複数の熱交換管201の左端に挟持され、他方の位置規制装置3は複数の熱交換管201の右端に挟持され、隣り合う熱交換管201の第2の管セグメント2012の間にフィン5が設けられ、隣り合う熱交換管201の第3の管セグメント2013の間にフィン5が設けられ、隣り合う熱交換管201の第1の管セグメント2011の間にフィン5が設けられない。
【0090】
いくつかの実施例では、熱交換器の加工方法は、支持装置6によって熱交換管201の変位を規制することを含む。支持装置6は2つあり、一方の支持装置6は第1の管セグメント2011の左端に設けられ、第1の管セグメント2011に当接し、この一方の支持装置6はフィン5に隣接し、他方の支持装置6は第1の管セグメント2011の右端に設けられ、第1の管セグメント2011に当接し、この他方の支持装置6はフィン5に隣接している。第1セグメント2011が前後方向に並進したとき、支持装置6は前後方向に固定され、支持装置6は左右方向に自由に移動できるため、第1の管セグメント2011の移動時に熱交換管201のフィン領域を動かすことができず、熱交換管201のフィン領域が第1の管セグメント2011によって変形することがなく、本出願の実施例の熱交換器の表面品質が向上し、熱交換性能の向上に有利である。
【0091】
さらに、支持装置6には、複数の支持軸が設けられており、支持軸が熱交換管201に当接し、支持軸がその軸方向に回転自在であり、これにより、熱交換管201の移動中の熱交換管201と支持軸との間の摩擦力が低減されている。
【0092】
いくつかの実施例では、
図11から
図12に示すように、第1の方向に沿って第1の管セグメント2011を移動させる時、第1の管セグメント2011の複数の部分管セグメントを移動させ、各部分管セグメントの第1の方向の移動距離は、第1の管セグメント2011の部分管セグメントの長さ方向とこの熱交換管201の他の部分の長さ方向とが角度をなすように異なる。
【0093】
なお、本出願は、複数の押圧装置7によって第1の管セグメント2011を一括して押すことができ、ここで、複数の押圧装置7は左右方向に間隔をあけて配置され、本出願は、単一の押圧装置7に対して、複数の押圧装置7で第1の管セグメント2011を押すことにより、第1の管セグメント2011にかかる力点の単位圧力を低減し、第1の管セグメント2011の受ける力をよる合理的にし、圧力が過大になって第1の管セグメント2011に損害を与えることを回避する。
【0094】
いくつかの実施例では、熱交換器の加工方法は、熱交換管201、第1の管41、第2の管42およびフィン5を含む取り付けられた熱交換アセンブリを溶接加工することにより、熱交換管201と第1の管41と第2の管42とが固定的に接続され、フィン5と熱交換管201とが固定的に接続され、第1の管41と第2の管42の間の熱交換管201をU字状又はV字状に折り曲げるステップであって、第1の管セグメント2011は、熱交換管のU字状又はV字状の折り曲げ部を含むステップを含む。
【0095】
なお、熱交換管201の折り曲げ領域の第1の管セグメント2011が互いに離間するように、熱交換管201の第1の管セグメント2011を予め設定された距離だけ押すことにより、熱交換管201の熱交換效率を向上させるとともに、熱交換管201の折り曲げ領域の清掃が容易になり、熱交換管201の寿命を効果的に延ばすことができる。
【0096】
好ましくは、並進した第1の管セグメント2011はU字状又はV字状であってもよい。
【0097】
いくつかの実施例では、
図6から
図8に示すように、熱交換器の加工方法は、位置規制装置3の一部を移動させた後、所定の規制位置にフィン5を配置し、第1の方向に隣り合う2つの第1の管セグメント2011の間にフィン5を設けず、熱交換管201、第1の管41、第2の管42およびフィン5を含む取り付けられた熱交換アセンブリを溶接加工することにより、熱交換管201と第1の管41と第2の管42とが固定的に接続され、フィン5と熱交換管201とが固定的に接続され、第1の管41と第2の管42の間の熱交換管201をU字状又はV字状に折り曲げるステップであって、第1の管セグメント2011には熱交換管のU字状又はV字状の折り曲げ部が含まれるステップを含む。
【0098】
具体的に、
図6から
図8に示すように、熱交換管201の移動が完了したら、左側の位置規制装置3を左右方向に左に、右側の位置規制装置3を右に並進させる。好ましくは、左側の位置規制装置3は熱交換管201の左端部に挟持可能であり、右側の位置規制装置3は熱交換管201の右端部に挟持可能である。
【0099】
隣り合う熱交換管201の間にフィン5を配置し、第1の方向に隣り合う2つの熱交換管201の第2の管セグメント2012の間にフィン5を配置し、第1の方向に隣り合う2つの熱交換管201の第3の管セグメント2013の間にフィン5を配置する。
【0100】
本出願の実施例に係る熱交換器は、本出願の上記の実施例に係る熱交換器の加工方法又は熱交換器の加工装置を用いて製造することができる。
図6から
図8に示すように、本出願の実施例に係る熱交換器は、第1の管41、第2の管42および熱交換管201を含む。熱交換管201は、第1の管セグメント2011、第2の管セグメント2012および第3の管セグメント2013を含み、第1の管セグメント2011は、熱交換管201の長さ方向において第2の管セグメント2012と第3の管セグメント2013との間に位置する。第2の管セグメント2012が第1の管41に接続され、第3の管セグメント2013が第2の管42に接続される。第1の管セグメント2011の一端が第2の管セグメント2012に接続され、第1の管セグメント2011の他端が第3の管セグメント2013に接続される。第1の管セグメント2011は折り曲げ部を含む。熱交換管201は複数であり、複数の折り曲げ部は第1の管41の長さ方向に配列して設置され、第1の管41の長さ方向に隣り合う2つの折り曲げ部の間には隙間がある。
【0101】
第1の管セグメント2011の部分管セグメントの長さ方向(例えば
図6に示す左右方向)とこの熱交換管201の他の部分(例えば第2の管セグメント2012と第3の管セグメント2013)の長さ方向とが角度をなす。
【0102】
熱交換器は第1のフィンと第2のフィンとをさらに含み、第1のフィンが第2の管セグメント2012に接続され、第2のフィンが第3の管セグメント2013に接続され、第1の管セグメント2011は、熱交換管201の長さ方向において第1のフィンと第2のフィンとの間に位置する。
【0103】
いくつかの実施例では、熱交換器はマイクロチャンネル熱交換器であり、前記マイクロチャンネル熱交換器は複数の熱交換管201を含む。複数の熱交換管201の第1の端(例えば左端)は熱交換管201の厚さ方向(例えば前後方向)に沿って面一にされ、複数の熱交換管201の第2の端(例えば右端)は熱交換管201の厚さ方向(例えば前後方向)に沿って面一にされている。
【0104】
本開示の説明では、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などという用語が示す方位または位置関係は図面に基づいて示される方位または位置関係であり、本開示を説明し説明を簡素化するためのものに過ぎず、示された装置または素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位によって構造及び操作することを示しまたは暗示するものではないため、本開示に対する限定として理解されない。
【0105】
また、「第1」、「第2」という用語は説明の目的にのみ使用され、相対的な重要性を示しまたは暗示し、示された技術的特徴の数を暗黙的に示すと理解されない。これにより、「第一」、「第二」と限定された特徴は、少なくとも1つの当該特徴を明示または暗黙的に含むことができる。本開示の説明では、「複数の」という意味は、特に具体的な明確な限定がない限り、例えば、2つ、3つなど、少なくとも2つである。
【0106】
本出願では、明確な規定と限定がない限り、「取り付け」、「つながる」、「接続」、「固定」などの用語は広義的な理解とすべきであり、例えば、固定的な接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体となってもよく、または機械的接続であってもよいし、電気的接続であってもよく、または直接接続であってもよいし、中間媒体による間接的な接続であってもよいし、2つの素子の内部の連通または2つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとっては、具体的な状況に応じて上記用語の本開示において具体的な意味を理解することができる。
【0107】
本出願では、特に明確な規定と限定がない限り、第1の特徴は第2の特徴の「上」または「下」にあることは、第1と第2の特徴が直接的に接触し、または第1と第2の特徴は中間媒体によって間接的に接触することであってもよい。また、第1特徴が第2特徴の「上」、「上方」、及び「上面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上または斜め上にあり、または第1の特徴の水平高さが第2の特徴より高いことを示すだけであってもよい。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」、「以下」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の直下又は斜め下にあり、又は第1の特徴の水平高さは第2の特徴より低いことを示すだけであってもよい。
【0108】
本発明では、「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体的な例」、または「いくつかの例」などの用語を参照する説明は、当該実施例または例を併せて説明した具体的な特徴、構造、材料、または特性は、本開示の少なくとも1つの実施例または例に含まれることを意味する。本明細書では、上記用語に対する概略的な説明は必ずしも同じ実施例又は例を対象とするとは限らない。また、説明された具体的な特徴、構造、材料又は長所はいずれか或いは複数の実施例又は例において適切な方式で組み合わせることができる。さらに、互いに衝突しない限り、当業者は本明細書で説明された異なる実施例又は例、及び異なる実施例又は例の特徴を結合したり組み合わせたりすることができる。
【0109】
以上、本発明の実施例を示し説明したが、なお、上記の実施例は例示的なものであり、本発明に対する制限として理解されず、当業者は本開示の範囲内で上記の実施例を変更、修正、置換、及び変形することができる。
【符号の説明】
【0110】
熱交換器の加工装置100、プラットフォーム1、第1のプラットフォーム11、第2のプラットフォーム12、第1の部品121、第3のプラットフォーム13、位置規制部品2、第1の位置規制部品21、第2の位置規制部品22、円柱部31、円錐台部32、第1の部33、第2の部34、位置規制装置3、熱交換管201、第1の管セグメント2011、第2の管セグメント2012、第3の管セグメント2013、第1の管41、第2の管42、フィン5、支持装置6、推移装置7、第2のアセンブリ8、間隔部81。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0070】
いくつかの実施例では、
図16に示すように、一つの第2のプラットフォーム12の一つの第2の位置規制部品22の幅はB1であり、もう一つの第2のプラットフォーム12の一つの第2の位置規制部品22の幅はB2であり、もう一つの第2のプラットフォーム12の一つの第2の位置規制部品22の
幅はBnであり、B1、B2およびBnを加えた合計値は0.7Aよりも小さい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項3】
前記位置規制装置の一部を移動させた後、所定の規制位置にフィンを配置し、前記第1の方向に隣り合う2つの第1の管セグメントの間にフィンを設けず、前記熱交換管
、第1の管
、第2の管および前記フィンを含む取り付けられた熱交換アセンブリを溶接加工することにより、前記熱交換管と前記第1の管と前記第2の管とが固定的に接続され、前記フィンと前記熱交換管が固定的に接続されるステップをさらに含む、
請求項
1に記載の熱交換器の加工方法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項18
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項18】
前記第2の位置規制部品は、その高さ方向に沿って設置された第1の部と第2の部とを含み、前記第2の部は前記第1の部品に接続され、前記第1の部は、前記第2の部よりも前記第1の部品から離れて設置され
、前記第2の部の厚さは、前記第1の部の厚さよりも大きい、
請求項13~16のいずれかにに記載の熱交換器の加工装置。
【手続補正4】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項21
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項21】
一つの前記第2のプラットフォームの一つの前記第2の位置規制部品の幅はB1であり、もう一つの前記第2のプラットフォームの一つの前記第2の位置規制部品の幅はB2であり、もう一つの前記第2のプラットフォームの一つの第2の位置規制部品の
幅はBnであり、前記B1と前記B2と前記Bnとを加えた合計値は0.7Aよりも小さい、
請求項13~
16のいずれかに記載の熱交換器の加工装置。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項22
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項22】
前記第2のプラットフォームは複数であり
、複数の前記第2のプラットフォームの前記第2の位置規制部品の幅が等しい、
請求項21に記載の熱交換器の加工装置。
【国際調査報告】