(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-25
(54)【発明の名称】機械的に積層された透過型太陽電池又はモジュール
(51)【国際特許分類】
H01L 31/043 20140101AFI20240718BHJP
H02S 30/10 20140101ALI20240718BHJP
H02S 40/34 20140101ALI20240718BHJP
H02S 40/36 20140101ALI20240718BHJP
H01L 31/054 20140101ALI20240718BHJP
H10K 30/50 20230101ALN20240718BHJP
H01L 31/078 20120101ALN20240718BHJP
【FI】
H01L31/04 510
H02S30/10
H02S40/34
H02S40/36
H01L31/04 620
H10K30/50
H01L31/06 600
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023577929
(86)(22)【出願日】2022-06-15
(85)【翻訳文提出日】2024-02-01
(86)【国際出願番号】 US2022033603
(87)【国際公開番号】W WO2022266207
(87)【国際公開日】2022-12-22
(32)【優先日】2021-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523472940
【氏名又は名称】コンティ イノベーション センター, エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】CONTI INNOVATION CENTER, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110002365
【氏名又は名称】弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コンティ, カート ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ワイブル, クィリン ジェイ.
【テーマコード(参考)】
5F251
【Fターム(参考)】
5F251AA02
5F251AA05
5F251AA09
5F251AA10
5F251AA11
5F251AA20
5F251DA15
5F251DA16
5F251DA20
5F251JA02
5F251JA09
5F251JA12
5F251JA13
5F251JA23
5F251JA27
5F251JA30
(57)【要約】
デバイスが提供される。当該デバイスは、機械的に積層された層を含む。機械的に積層された層は、底層及び上層を含む。各上層は、光エネルギーを電気に変換する透過型太陽電池を含む。各上層は、光エネルギーの未変換部分を底層に向けて伝達する。底層は、光エネルギーの未変換部分を電気に変換する太陽電池を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底層及び1つ以上の上層を含む、少なくとも2つの機械的に積層された層を備え、
前記1つ以上の上層の各々は、光エネルギーを電気に変換し、前記光エネルギーの未変換部分を前記底層に向けて通過させるように構成された、少なくとも1つの透過型太陽電池を含み、かつ
前記底層は、前記光エネルギーの前記未変換部分の少なくとも一部を電気に変換するように構成された少なくとも1つの太陽電池を含む、
デバイス。
【請求項2】
前記底層の前記少なくとも1つの太陽電池が、透過型太陽電池を含む、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記デバイスが、前記底層の下の反射層を備える、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記少なくとも2つの機械的に積層された層の各々が、前記少なくとも2つの機械的に積層された層の他の層と電気的に区別される、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記1つ以上の上層が、前記少なくとも1つの透過型太陽電池と、前記透過型太陽電池の太陽側の透明セクションを含む、第1の上層を含む、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記底層が、
前記少なくとも1つの太陽電池の太陽側の上部透明セクションと、
前記太陽側と反対側の後部セクションとを含む、
請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記第1の上層の前記少なくとも1つの透過型太陽電池と、前記底層の前記上部透明セクションが隣接している、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記第1の上層及び前記底層が、前記少なくとも2つの機械的に積層された層の周囲にシールされている、
請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記第1の上層が、前記太陽側と反対側の底部セクションを含む、
請求項5に記載のデバイス。
【請求項10】
前記第1の上層の前記底部セクションと、前記底層の前記上部透明セクションが隣接している、
請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記底層と前記第1の上層が互いに近接しており、これらの間に空間を形成している、
請求項9に記載のデバイス。
【請求項12】
前記空間が、ギャップ充填剤及び接着剤によって前記少なくとも2つの機械的に積層された層の周囲にシールされる、
請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記空間が、前記少なくとも2つの機械的に積層された層の周囲に、スクリーン、水密膜、又はエアフィルタによってシールされる、
請求項11に記載のデバイス。
【請求項14】
前記少なくとも2つの機械的に積層された層の機械的積層を固定する支持構造をさらに備える、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項15】
前記支持構造が、フレーム及びレールシステムを含む、
請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記支持構造が、スナップボタン及びスロットシステムを含む、
請求項14に記載のデバイス。
【請求項17】
前記支持構造が、前記少なくとも2つの機械的に積層された層の各々の外縁に沿った周辺モールドを含み、各周辺モールドが、隣接する周辺モールドと積層するように構成される、
請求項14に記載のデバイス。
【請求項18】
モジュール層及び1つ以上の上部モジュールを含む、少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールを備え、
前記1つ以上の上部モジュールの各々が、第1の側で受けた光エネルギーを電気に変換し、前記光エネルギーの未変換部分を第2の側の前記少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールの次のモジュールへと通過させるように構成された、複数の透過型太陽電池を含み、かつ
前記底部モジュールが、前記光エネルギーの前記未変換部分の少なくとも一部を電気に変換するように構成された、複数の太陽電池を含む、
モジュラー装置。
【請求項19】
前記少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールの前記機械的積層が、前記底部モジュールの前記複数の太陽電池を、前記1つ以上の上部モジュールの各々の前記複数の透過型太陽電池の各々に垂直に整列させる、
請求項18に記載のモジュラー装置。
【請求項20】
複数のモジュラー装置と、少なくとも2つのストリングと、支持構造とを備え、
各前記モジュラー装置が、少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールを含み、
前記少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールが、底部モジュール及び1つ以上の上部モジュールを含み、
前記1つ以上の上部モジュールの各々が、光エネルギーを電気に変換し、光エネルギーの未変換部分を前記底部モジュールに向けて通過させるように構成された複数の透過型太陽電池を含み、
前記底部モジュールが、前記光エネルギーの前記未変換部分の少なくとも一部を電気に変換するように構成された複数の太陽電池を含み、
前記少なくとも2つのストリングの各ストリングが、前記少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールのうちの1つに対応し、かつそこから電気を受けるように電気的に接続し、
各前記ストリングが、他のストリングと電気的に区別され、かつ
前記支持構造は、前記少なくとも2つの機械的に積み重ねられたモジュールの機械的積層を固定して、前記底部モジュールの前記複数の太陽電池を、前記1つ以上の上部モジュールの各々の前記複数の透過型太陽電池と垂直に整列させる、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年6月16日に出願された「モジュラーソーラーシステム)」と題する米国仮特許出願第63/211,263号からの優先権を主張しており、当該出願は、すべての目的のために本出願に完全に記載されているものとして参照により本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、モジュラーソーラーシステムによる太陽光発電に関する。より具体的には、本明細書の開示は、太陽光発電のための機械的に積層された透過型太陽電池又はモジュールを含む。
【背景技術】
【0003】
現在、従来の太陽光電池で25%を上回る電力変換効率を達成する経済的に実行可能な技術はない。その結果、地表に当たる太陽エネルギーの少なくとも75%は使用されていない。
【発明の概要】
【0004】
1つ以上の実施形態によれば、デバイスが提供される。当該デバイスは、底層及び1つ以上の上層を含む、少なくとも2つの機械的に積層された層を含む。前記1つ以上の上層の各々は、光エネルギーを電気に変換し、光エネルギーの未変換部分を前記底層に向けて通過させるように構成された、少なくとも1つの透過型太陽電池を含む。前記底層は、光エネルギーの未変換部分の少なくとも一部を電気に変換するように構成された、少なくとも1つの太陽電池を含む。
【0005】
1つ以上の実施形態によれば、モジュラー装置が提供される。当該モジュラー装置は、モジュール層及び1つ以上の上部モジュールを含む、少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールを含む。前記1つ以上の上部モジュールの各々は、第1の側で受けた光エネルギーを電気に変換し、かつ光エネルギーの未変換部分を第2の側の前記少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールの次のモジュールに通過させるように構成された、複数の透過型太陽電池を含む。前記底部モジュールは、光エネルギーの未変換部分の少なくとも一部を電気に変換するように構成された、複数の太陽電池を含む。
【0006】
1つ以上の実施形態によれば、システムが提供される。当該システムは、複数のモジュラー装置を含む。各モジュラー装置は、少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールを含む。前記少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールは、底部モジュール及び1つ以上の上部モジュールを含む。前記1つ以上の上部モジュールの各々は、光エネルギーを電気に変換し、かつ光エネルギーの未変換部分を前記底部モジュールに向けて通過させるように構成された、複数の透過型太陽電池を含む。前記底部モジュールは、光エネルギーの未変換部分の少なくとも一部を電気に変換するように構成された、複数の太陽電池を含む。前記システムは、少なくとも2つのストリングを含む。各ストリングは、前記少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールの1つに対応し、かつそこから電気を受けるように電気的に接続する。各ストリングは、他のストリングと電気的に区別される。前記システムは、前記少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールの機械的積層を固定する支持構造を含み、前記底部モジュールの前記複数の太陽電池を、前記1つ以上の上部モジュールの各々の前記複数の透過型太陽電池の各々と垂直に整列させる。
【0007】
追加の特徴及び利点は、本開示の技術によって実現される。本開示の他の実施形態及び態様は、本明細書に具体的に記載される。当該利点及び特徴を有する開示をよりよく理解するために、説明及び図面を参照して下さい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
添付の図面と併せて例示的に示される以下の説明から、より詳細な理解が得られ得るものであり、当該添付の図面において、図中の同様の符号は同様の要素を示している。
【
図1】
図1は、1つ以上の実施形態に従うデバイスを示す。
【
図2】
図2は、1つ以上の実施形態に従うデバイスを示す。
【
図3】
図3は、1つ以上の実施形態に従うシステムを示す。
【
図4】
図4は、1つ以上の実施形態に従うグラフを示す。
【
図5】
図5は、1つ以上の実施形態に従うモジュールを示す。
【
図6】
図6は、1つ以上の実施形態に従うフレームを示す。
【
図7】
図7は、1つ以上の実施形態に従う支持構造を示す。
【
図8】
図8は、1つ以上の実施形態に従う環境を示す。
【
図9】
図9は、1つ以上の実施形態に従うシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書に開示されているのは、モジュラーソーラーシステムである。より具体的には、モジュラーソーラーシステムは、フレームワーク/装置内に複数の太陽モジュールを積層することに関する。複数の太陽モジュールは、透過特性を含む。透過性により、光エネルギー(すなわち放射照度)が何かを通過することができる。次に、複数の太陽モジュールの各々は、異なる光エネルギーを吸収し、他の(吸収されない)光エネルギーを通過させることができる。より具体的には、モジュラーソーラーシステム内の各太陽モジュールについて、放射照度の量(すべての方向や角度から)が電気に変換される一方、未使用の放射照度がそこを通過する。複数の太陽モジュールを積層することにより、集合体として、従来の太陽光電池よりも高い変換率を提供する態様で総放射輝度を電気に変換する。すなわち、1つ以上の技術的効果、利点、及び利益に従って、モジュラーソーラーシステムは、従来の太陽光電池よりも大きい全体的な光エネルギー電力変換効率を達成する。
【0010】
図1は、1つ以上の実施形態に従うデバイス100を示す。デバイス100は、モジュラーソーラーシステムの一例である。より具体的には、デバイス100は、機械的に積層された透過型太陽電池の一例である。
図1のデバイス100は、X1-X2軸(例えば、図中で方向づけられている通り概して水平であり、
図1のように軸は左右の方向である)及びY1-Y2軸(例えば、図中で方向づけられている通り概して垂直であり、
図1のように軸は上下の方向である)に従って方向づけられている。X1方向はX2方向の反対であり、Y1方向はY2方向の反対である。他の方向は、X1-X2軸及びY1-Y2軸に従って作成することができ、傾斜していても角度が付いていてもよい。記載された部品の左側又は左側に面した表面への言及は、当該部品のX1側又はX1面と呼び得るものであり、記載された部品の右側又は右側に面した表面への言及は、当該部品のX2側又はX2面と呼び得るものである。同様に、記載された部品の下側もしくは底側又は下向きの表面は、Y1側又はY1面と呼び得るものであり、記載された部品の上側又は上向きの表面は、Y2側又はY2表面と呼び得るものである。
【0011】
デバイス100は、少なくとも太陽101から(Y2方向から)光エネルギー又は光102を受ける。光102は、入射光又は自然光と考えることができる(他の光源も考慮されるが)。デバイス100は、異種のセルを集合させるなどして、光102の1つ以上の部分を電気又は電力に変換する。光102は、紫外線(UV)光、可視光、及び赤外線光を含むが、これらに限定されない光スペクトルの範囲に及ぶことが可能である。
【0012】
図示されるように、デバイス100は、透明セクション112及び透過型太陽電池114を含む上層110と、中間セクション120と、透明セクション132、太陽電池134、及び後部セクション136を含む底層130+とを含む。このようにして、デバイス100は、少なくとも2つの機械的に積層された層(例えば、上層110と底層130のうちの少なくとも1つ)を含むことができ、ここで各上層110は、少なくとも1つの透過型太陽電池114(例えば、場合によっては複数)を含むことができ、底層130は、少なくとも1つの太陽電池134(例えば、場合によっては複数)を含むことができる。1つ以上の実施形態によれば、デバイス100は、少なくとも2つの機械的に積層された層として2つの上層110を含むことができる。
【0013】
上層110の透過型太陽電池114は、光102の一部を電気に変換し、光102の未変換部分を底層130に向けて(Y1方向に)通過させる。底層130の太陽電池134は、光102の未変換部分の少なくとも一部を電気に変換する。1つ以上の実施形態によれば、少なくとも2つの機械的に積層された層の各々は、当該少なくとも2つの機械的に積層された層の他の層と電気的に区別される。この点に関して、透過型太陽電池114及び上層110は、太陽電池134及び底層130と電気的に区別される(例えば、それによって相互に電気的に依存しない部品と結合されない機械的に積層された構成によってタンデム型セルに代わる設計を提供する)。すなわち、デバイス100は、従来のタンデム型太陽光電池が分離された場合は単独では機能しない(すなわち、従来のタンデム型太陽光電池は有効に分離可能ではない)ため、従来のタンデム型太陽光電池の問題を解決する。
【0014】
透過型太陽電池114は、テルル化カドミウム(CdTe)、アモルファスシリコン(a-Si)、ペロブスカイト、有機、及び銅インジウムガリウムセレン化物(CIGS)を含むことができるが、これらに限定されない。透過型太陽電池114は、亜鉛、セレン、スズ、酸素、銅、アルミニウム、炭素、又は硫黄などの他の添加物を含むことができるが、これらに限定されない。例として、CdTe、a-Si、及びCIGSは、c-Siよりも高いバンドギャップを含む。このようにして、上層110は、従来の太陽光電池の結晶シリコン(c-Si)よりも高いバンドギャップを有する材料を含み、デバイス100の全体的な効率と電力出力を増加させる。例えば、c-Siのバンドギャップ(例えば、1.11電子ボルト(eV))に基づいて、オレンジ色及び赤色の可視領域、並びに近赤外領域の波長は、太陽電池134のc-Siが光エネルギーを受けて電気に変換するように、(Y1方向に)上層110から底層130に通過すべきである。1つ以上の実施形態によれば、太陽電池134は透過型太陽電池であり得る。この点に関して、後部セクション136は、太陽電池134からX1方向に出た光の未吸収部がデバイス136にX2方向に反射し得るように、反射性を有し得る。
【0015】
1つ以上の実施形態によれば、中間セクション120は、上層110の透過型太陽電池114と底層130の透明セクション132が隣接するデバイス100の領域である。この文脈における隣接とは、2つの部品が隣り合って接触している、または互いに結合されることなく隣接している(例えば、有効に触れている)こと、場合によっては互いに直接積み重ねられていることを含む。中間セクション120は、上層110及び底層130の周囲にシール等により維持することができる。シールは、接着剤又は他の粘着剤、ガスケット、プラスチック部材、及びギャップ充填剤のうちの1つ以上を含むことができるが、これらに限定されない。1つ以上の実施形態によれば、シールは、ギャップ充填剤と接着剤又は他の粘着剤の組み合わせである。1つ以上の実施形態によれば、中間セクション120は、上層110及び底層130の機械的積層を支持すると共に、異物(例えば、粉塵、昆虫、齧歯類等)が上層110と底層130の間を貫通するのを防ぐために、周囲にシールされる。
【0016】
1つ以上の実施形態によれば、中間セクション120は、上層110の透過型太陽電池114と底層130の透明セクション132が互いに近接して、これらの間に空間を形成するデバイス100の領域である。この文脈における近接とは、2つの部品が互いに結合されずに、近い、近位置である、又は事前に定義された距離にあることを含む。近接の例としては、1ミリメートル、5ミリメートル、1センチメートル、5センチメートル、1デシメートル、5デシメートル等が含まれるが、これらに限定されるものではない。空間(すなわち中間セクション120)は、本明細書に記載のシール及び/又は支持構造によって維持することができる。1つ以上の実施形態によれば、支持構造は、上層110及び底層130の機械的積層を支持して固定すると共に、上層110及び底層130の1つ以上の面にシールを提供する。支持構造のシールの例としては、スクリーン、水密膜、又はエアフィルタが含まれるが、これらに限定されない。機械的積層の例としては、水平積層、水平面との並列積層(すなわち、地球に対して平らである)、及びアレイ面との並列積層(すなわち、決められた設計)が含まれるが、これらに限定されない。
【0017】
1つ以上の実施形態によれば、上層110は、透過型太陽電池114と共に、透過型太陽電池114のY2側(例えば、太陽側)の透明セクション112を含むことができる。底層130は、太陽電池134と共に、太陽電池134のY2側(例えば、太陽側)の透明セクション132及び/又は太陽電池134のY1側(例えば、太陽側と反対側)の後部セクション136を含むことができる。本明細書に記載されているように、後部セクション136は、光102又はその一部がデバイス100からY1方向に出るのを防ぎ、又は光102又はその一部をY2方向に反射させるために、金属、プラスチック、又は他の不透明材料を含むことができる。
【0018】
透明セクション112及び132、並びにいくつかの実施形態における後部セクション136は、光102又はその一部を吸収せずに通過させることを可能にするガラス、プラスチック、又は他の透明材料を含むことができる。後部セクション136は、光102又はその一部がデバイス100からY1方向に出るのを防ぐために、金属、プラスチック、又は他の不透明材料を含むことができる。
【0019】
図2は、1つ以上の実施形態に従うデバイス200を示す。デバイス200は、モジュラーソーラーシステムの一例である。より具体的には、デバイス200は、機械的に積層された透過型太陽電池の一例である。
【0020】
他の図と同様の
図2のモジュラーソーラーシステムの例の要素は、説明を簡潔にするために再利用され(例えば、図中の同じ符号は同じ要素を示す)、必ずしも再度定義されないことを注記する。よって、図示されているように、デバイス200は、さらに、第1の上層210と、上部透明セクション212、透過型太陽電池214、及び底部透明セクション216を含む第2の上層211と、反射セクション250を含む底層230とを含む。第2の上層211と底層230は、距離260だけ分離されることができる。中間セクション120の空間の量及び/又は距離260は、デバイス200の熱係数に基づいて決定することができ、間隔は、デバイス200のコンパクトさと層210、211及び230の熱管理のバランスをとる最適な距離の値によって指示されることができる。このようにして、デバイス200は、少なくとも2つの機械的に積層された層(例えば、少なくとも第1の上層210又は第2の上層211)を含むことができ、これらの各層は、少なくとも1つの透過型太陽電池114及び214(例えば、場合によってはその複数)を含むことができる。1つ以上の実施形態によれば、中間セクション120及び/又は距離260は、周囲の部品が隣接している(例えば、互いに直接積み重ねることができる)ことを示してよい。
【0021】
1つ以上の実施形態によれば、第2の上層211の底部透明セクション216は、透過型太陽電池214のY1側(例えば、太陽側と反対側)にあり得る。第1の上層210は、2つの層210及び211のうちの上層と呼ぶことができ、第2の上層211は、これら2つの層210及び211のうちの底層と呼ぶことができる。底層230は、第2の上層211の下の反射層とすることができる。例えば、底層230は、少なくとも、底部透明セクション216からY1方向に出た光102の未吸収部を、第2の上層211へとY2方向に沿って反射する反射セクション250を含むことができる。反射セクション250は、反射Y2面を有する金属、プラスチック、又は他の不透明材料を含むことができる。1つ以上の実施形態によれば、第1の上層210の透過型太陽電池114及び第2の上層211の上部透明セクション212は、本明細書に記載されているように隣接又は近接することができる。デバイス200の任意の部分は、本明細書に記載されるようにシール又は支持され得る。中間セクション120は、第1の上層210の底部透明セクションを示すこともできる。
【0022】
図3は、1つ以上の実施形態に従うシステム300を示す。システム300は、少なくとも太陽101から、光102(他の光源も考慮されるが)を受ける。システム300は、任意の透過型太陽電池311を有する任意モジュール310と、透過型太陽電池331を有する透過モジュール330と、任意に透過性があり得る太陽電池341を有するモジュール340(例えば、モジュール340は透過モジュールであり得る)と、任意の反射モジュール350と、1つ以上のボックス370と、バス380とを含む。任意の部品又は任意の特徴の選択性は、点線の枠線で示される。任意モジュール310は、コンセントレータ、マイクロコンセントレータ、又は透過モジュールであり得る。各モジュールは、1つ以上のボックス370に接続され、これは、1つ以上のモジュール310、330、及び340によって生成された電気をバス380(例えば、PVバスコネクタ及びPVコネクタボックス)に供給する電気コンバイナボックス(例えば、本明細書に記載されるような支持構造のストリングに対応する)であり得る。
【0023】
1つ以上のボックス370は、1つ以上のモジュール310、330、及び340を受けるためのコンセント、接続等を提供するハードワイヤ電気接続であり得る。ハードワイヤ電気接続はセンサを含むことができ、ハードワイヤ電気接続は別個のモジュールから配線を結合することができることを注記する。例えば、モジュールの各配線ハーネスは、設置、修理、メンテナンスを容易にするために(例えば、プラグ&プレイ方式で)、各コンセントの背面に突出することができる。これらのハードワイヤ電気接続及びコンセントは、耐候性のクイック接続ハードウェアであることができる(例えば、配線をコンバイナボックスに接続して設置を簡素化し、現場品質エラーを低減するために使用される)。使用中の表示灯を有するヒューズは、設置及びメンテナンス中にモジュールの電源が確実に切れるように、各ハードワイヤ電気接続に含めることができる。さらに、システム300の動作は、本明細書に記載されるように、1つ以上のセンサによって監視することができる。
【0024】
システム300は、モジュラーソーラーシステムの一例である。より具体的には、システム300は、機械的に積み重ねられた太陽電池又はモジュラー装置の一例である。1つ以上の実施形態によれば、システム300は、任意モジュール310、透過モジュール330、及びモジュール340などの少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールを含む。1つ以上の実施形態によれば、任意モジュール310、透過モジュール330、及びモジュール340は、両面であることができ(例えば、両側から光エネルギーを吸収する)、光エネルギーが複数回通過することを可能にするために明確な配線を含むことができる。任意モジュール310及び透過モジュール330は、1つ以上の上部モジュールを代表することができる。モジュール340はモジュール層を代表することができ、このモジュール層は1つ以上の上部モジュールと同一であっても異なっていてもよい。任意モジュール310及び透過モジュール330は、複数の透過型太陽電池(例えば、任意の透過型太陽電池311及び透過型太陽電池331)を含み、これらは、Y2側(又は太陽側もしくは第1側)で受けた光エネルギーを電気に変換し、光エネルギーの未変換部分を次のモジュールに通過させる。例えば、任意モジュール310は、光エネルギーの未変換部分を任意モジュール310のY2側(又は太陽側もしくは第2側)で透過モジュール330へとY1方向に通過させる。さらに、透過モジュール330は、光エネルギーの未変換部分を透過モジュール330のY2側(又は太陽側もしくは第2側)でモジュール340へとY1方向に通過させる。
【0025】
モジュール340は複数の太陽電池(例えば、太陽電池341は任意に透過性であり得る)を含み、これらは光エネルギーの未変換部分の少なくとも一部を電気に変換することを注記する。システム300は、少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールを機械的に積層して、モジュール340の複数の太陽電池を、任意モジュール310及び透過モジュール330の各々の複数の透過型太陽電池の各々と垂直に整列させる。1つ以上の実施形態によれば、システム300による機械的積層は、本明細書に記載されているように、スクリーン、水密膜、又はエアフィルタなどによって1つ以上の面でさらにシールされることができる。機械的積層の例としては、水平積層、水平面との並列積層(すなわち、地球に対して平らである)及びアレイ面との並列積層(すなわち、決められた設計)が含まれるが、これらに限定されない。セル/モジュールを機械的かつ電気的に分離して維持することにより、1つ以上のモジュール310、330、及び340は、電気的凝集のために一緒に動作するように設計することができる(例えば、これはより広範な電気部品の範囲が電力凝集を達成することをさらに可能にする)。
【0026】
動作中、太陽光102は、1つ以上のモジュール310、330、及び340を通過する。モジュール310は、第1のスペクトル応答において第1の波長で光102を吸収することができる。第1の波長の外側にあり、かつ第1の波長の外側の第1のスペクトル応答の残留過剰の光391(すなわちその放射照度)は、さらに透過モジュール330へとY1方向に通過される。
【0027】
透過モジュール330は、第2のスペクトル応答において第2の波長で光391を吸収することができる。1つ以上の実施形態によれば、第1及び第2の波長は同じであり得る。1つ以上の実施形態によれば、第1のスペクトル応答及び第2のスペクトル応答も同じであり得る。第2の波長の外側にあり、かつ第2の波長の外側の第2のスペクトル応答の残留過剰である光393(すなわちその放射照度)は、さらにモジュール340へとY1方向に通過される。
【0028】
次に
図4では、グラフ400は、1つ以上の実施形態に従って示されている。グラフ400は、CdTe(例えば、透過型太陽電池331及び透過型モジュール330)及びc-Si(例えば、太陽電池341及びモジュール340)のスペクトル応答グラフの一例である。
図4はまた、グラフ400内の線を識別するためのキー401を含む。グラフ400は、波長のナノメータスケールを示すx軸、並びにスペクトル強度を示す左のy軸及びスペクトル応答、透過率を示す右のy軸を含む。CdTeのおおよその吸収範囲は、400~800ナノメートル(例えば、第2の波長)であることを注記する。例えば、システム300では、透過モジュール330は、400~800ナノメートルの波長範囲の光391の放射照度を吸収し、800ナノメートルを超える波長範囲の未吸収の光エネルギーを通過させる。
【0029】
モジュール340は、第3のスペクトル応答において第3の波長で光393を吸収することができる。1つ以上の実施形態によれば、第3の波長は、第2の波長を含むことができ、かつ/又は第2の波長よりも広くなり得る。
図4に戻って、c-Siのおおよその吸収範囲は、400~1200ナノメートル(例えば、第2の波長)であることを注記する。モジュール340は、少なくとも800~1200ナノメートルの波長範囲の光393の放射照度を吸収し、1200ナノメートルを超える波長範囲の光エネルギーを通過させることができる。モジュール340はまた、400~1200ナノメートルの波長範囲の光393の放射照度を吸収することができるが、ここで、400~800ナノメートルの波長範囲は、第2の波長の範囲における第2のスペクトル応答の残留過剰である光393(すなわちその放射照度)を含む。さらに、第3の波長の外側にあり、第3の波長の範囲における第3のスペクトル応答の残留過剰である光395(すなわちその放射照度)は、反射モジュール350へとY1方向にさらに通過される。
【0030】
反射モジュール350は、光395をY2方向にモジュール340へと反射させる。光395の残りの放射照度はさらに、モジュール340によって吸収されるか、又は光397として透過モジュール330へと通過される(例えば、光397はY2方向に進み続ける)。次に、光397の残りの放射照度はさらに、透過モジュール330によって吸収されるか、又は光399としてモジュール310へと通過される(例えば、光399はY2方向に進み続ける)。光102、391、393、395、397、及び399を示す矢印の退色は、光102がボックス370に送られる電気に変換されるので、放射照度の吸収及びエネルギーの減少を示していることを注記する。また、各々の特定の放射照度又はその一部は、第1のパスで吸収されず、第2のパスで(すなわち、Y2方向に)吸収されてもよいことにも注記する。
【0031】
図5は、1つ以上の実施形態に従うモジュール501及び502を示す。モジュール501及び502は、本明細書で説明するモジュール330及び340(又は層)のいずれかの構成例であり得る。モジュール501は、x-yグリッドに配置された1つ以上のセル510を含み、ここでxとyの両方は0より大きい整数である。モジュール502はx-yグリッドに配置された1つ以上のセル520を含み、ここでxは1であり、yは0より大きい整数である。セル510及び520の幅、配線、構成は、セル単位での発電を制御するように管理及び操作することができる。
【0032】
図6は、1つ以上の実施形態に従うフレーム600を示す。フレーム600は、斜視図及びその側壁を通した側面図で示されている。フレーム600は、シェル605、ベントの格子又は開口部610、穴615(例えば、フレーム600をフレームに取り付けるための締め具を受け入れるための穴)、及び1つ以上のシェルフ632、624、636、及び638を含む。
【0033】
1つ以上のシェルフ632、634、636、及び638は、モジュール330及び340と、ボックス380とのためのスペーサシェルフであることができ、これらの部品を垂直スタックに保持し、その間の空間640は通気、冷却等を可能にする。1つ以上のシェルフ632、634、636、及び638は、上部レベル632、上部中間レベル634、下部中間レベル636、及び下部レベル638などの複数のレベルをフレーム600内に提供するブラケット、L字型フランジ等であり得る。シェルフ632、634、636、及び638は、モジュール330と340の間の空間640を可能にすることを注記する。さらに、モジュール330及び340の各々は、モジュール330及び340を対応するボックス380と電気的に結合するコネクタ642を含むことを注記する。
【0034】
1つ以上の実施形態によれば、フレーム600は、モジュール330及び340の機械的積層を固定する(例えば、それによって、結合されていない機械的に積層された構成によってタンデム型セルに代わる設計を提供する)。1つ以上の実施形態によれば、フレーム600は、1つ以上のシェルフ632、634、636、及び638が、モジュール330及び340がその上に配置される水平スライダトラックとして機能するフレーム及びレールシステムである。フレーム600は、開いた上部(例えば、光102がその中のいずれかのモジュール330及び340に当たることができるようにする)及び開いた底部、並びに直接的な空気流を可能にするための通気格子もしくは開口部610又は開いた壁を含むことができることを注記する。フレーム600又はその任意の部分は、本明細書に記載されるように、金属、木材、プラスチック、グラスファイバー、炭素繊維、又は他の構造材料で作ることができる。
【0035】
図7は、1つ以上の実施形態に従う支持構造700を示す。支持構造700は、斜視図及びその側壁を通した正面図で示されている。支持構造700は、1つ以上のアーム706及び1つ以上のホルダ707を含むフレーム705を含む。支持構造700は、キャップ710、ビーム配置720、及びポスト730を含む。支持構造700は、1つ以上の締め具740(例えば、コッタピン及び/又はネジ)、導管750、及び1つ以上のストラップ760を含む。
【0036】
1つ以上のホルダ707は、1つ以上のアーム706を所定の位置に固定する。1つ以上のホルダ707は、締め具740によってアーム705とビーム配置720とに固定され得る。ビーム配置720は、1つ以上のビームであり得る。ビーム配置720の1つ以上のビームは、角ビーム、丸ビーム、Iビーム、又は可変角度を有する他の構造部材であり得る。ビーム配置720は、本明細書で説明するように、1つ以上のモジュール310、330、340、及び350をさらに支持する1つ以上のフレーム705を支持する。この点に関して、1つ以上のモジュール310、330、340、及び350(例えば、
図5のモジュール501及び/又は501)は、
図7の支持構造700のアーム706内に取り付けることができ、よって、1つ以上のモジュール310、330、340、及び350が隣接かつ/又は近接の構成で機械的に積層される。支持構造700は、1つ以上のモジュール310、330、340、及び350をアーム706内で所定の位置に保持するために金属、プラスチック、又はゴム製ウェッジなどのウェッジ770を含むことができる。
【0037】
ストラップ760は、ビーム配置720をキャップ710上の所定の位置に維持するように調節可能である。キャップ710は、ポスト730用のポストキャップであることができ、
図7に示すように、ポスト730に対してある角度に設定されたUブラケットを含む。ポスト730は、地面又は他の表面に固定され、取り付けられ、及び/又は部分的に埋設された角ビーム、丸パイプ、チャネル部材、又はIビームであり得る。導管750は、本明細書に記載されたストリングなどの電気配線を収容することができる。チャネルが支持構造700の1つ以上の部品又は部分に使用される場合は、電気配線をチャネル内に直接配置することができる。
【0038】
1つ以上の実施形態によれば、支持構造700は、モジュール310、330、340、及び350の機械的積層を固定する(例えば、それによって、結合されていない機械的に積層された構成によってタンデム型セルに代わる設計を提供する)。1つ以上の実施形態によれば、1つ以上のフレーム705は、アーム706及びホルダ707がモジュール310、330、340、及び350を所定の位置に固定又はクランプする、スナップボタン及びスロットシステム又は周辺モールドシステムであり得る。ホルダ707は、本明細書に記載されるように空間640が設けられた、モジュール310、330、340、及び350を垂直スタックに保持する、アーム706用のスペーサクランプであり得る。ウェッジ770は、モジュール310、330、340、及び350の挿入を支持する透明かつ/又はゴム製の部品であり得る。1つ以上の実施形態によれば、周辺モールドシステムは、モジュール310、330、340、及び350の各々の外縁に沿った周辺モールドを含むことができるが、各周辺モールドは隣接する周辺モールドと積層するように構成されている。支持構造700はまた、ビーム720をキャップ710内の所定の位置に保持するためのゴム製ウェッジなどのウェッジを含むことができる。支持構造700並びにモジュール310、330、340、及び350の任意の要素は、別個に出荷され、現場で組み立てられることを注記する。
【0039】
次に
図8を参照すると、環境800は、1つ以上の実施形態に従って示されている。環境800は、本明細書で説明するように、1つ以上のモジュラーソーラーシステムを含むことができる。より具体的には、環境800は、光を受ける(例えば、他の発生源も考慮されるがが、少なくとも太陽101から)ための1つ以上の装置内に1つ以上の機械的に積層された透過太陽モジュールを含むことができる。このようにして、環境800の実施形態は、任意の可能な技術的詳細レベルの統合での装置、システム、方法、及び/又はコンピュータプログラム製品を含む。
【0040】
1つ以上の実施形態によれば、環境800は、フィールド801内に位置し、1つ以上の支持構造810.n(nは整数)を含むモジュラーソーラーシステムを代表し得る。フィールド801は、1つ以上の支持構造810.nを支持するための開いた又はクリアされた地面の任意の地形又は広がり、並びに屋上及び/又は他の敷地領域であり得る。
【0041】
各支持構造810は、少なくともインバータ815、スイッチ817、ストリング820、及び1つ以上のモジュラー装置830(mは整数)を含む。各モジュラー装置830(例えば、
図1及び
図2のデバイス100及び200)は、1つ以上のモジュール832(例えば、
図1及び
図2の層110、130、230、及び250)を含むことができる。
【0042】
インバータ815は、直流(DC)から交流(AC)など、電流が変化する任意の電力電子デバイス又は回路であり得る。スイッチ817は、各支持構造810を接地する電源切断スイッチであることができる。1つ以上の実施形態によれば、スイッチ817は、支持構造810が通電される際に電気ラッチを提供し、排出を防ぐ。ストリング820は、特定の電気部品(例えば、インバータ815など)に直列であるか並列であるかにかかわらず、1つ以上の電気部品(例えば、1つ以上のモジュール832)を接続する任意の電子構成であり得る。
【0043】
各モジュール832は、対応するストリング820(例えば、ピン接続、ピッグテール接続等を介して)に接続され、少なくとも別のモジュール832から空間640(例えば、
図1の中間セクション120又は
図2の距離250)で分離され、かつ少なくとも1つのセンサ836及びコード838を有する。さらに、追加のセンサ836は、支持構造810及び環境800を介して配置することができる。環境800及びその中の要素(例えば、センサ836のいずれか)は、デバイス860で管理することができる。さらに、環境800は、グリッド870に接続することができ、メンテナンスロボット、ドローン、技術者等によって管理することができる。
【0044】
1つ以上の実施形態によれば、支持構造810及びモジュラー装置830は、品質を向上させながらフィールド801における現場組立コストを減らすための事前配線を含む、工場設定で組み立てることができる。モジュラー装置830がフィールド801に出荷される際に、モジュラー装置830は共に接続され、次にフレーム810に関してパズルのように設置される。1つ以上のモジュラー装置830は、モジュール832(例えば、長さと幅が1x2メートル)を収容し、冷却及びバンドギャップの分散を収容する間隔を提供する寸法を有することができる。1つ以上の実施形態によれば、1インチ間隔の高さ1インチのモジュールは、高さ8インチのモジュール(例えば、パンケーキの積み重ねのように見えるかもしれない)を提供する。次に、支持構造810は、左右の横方向の安定性を提供することができ、一方、モジュール830は、前後方向の安定性を提供する。1つ以上の実施形態によれば、モジュール832は隣接し得る(例えば、互いに間隔を空けずに直接積み重ねてもよい)。
【0045】
1つ以上の実施形態によれば、環境800は、支持構造810、モジュラー装置830、及びセンサ836を備えたフィールド801内の少なくとも2つの機械的モジュール832のシステムである。環境800は、マクロレベルでは、要素や物がアラートのためのより大きなネットワーク内でどのように接続され、電力をグリッド870又は他の負荷(例えば、1つ以上の電池)に供給するかを示している。少なくとも2つの機械的モジュール832は、本明細書に記載されるように、底部モジュールと、1つ以上の上部モジュールとを含む。各ストリング820は、少なくとも2つの機械的に積層されたモジュール832のうちの1つに対応し、そこから電気を受けるために電気的に接続する。各ストリング820は、他のストリング820と電気的に区別される。支持構造810は、少なくとも2つの機械的に積層されたモジュール832の機械的積層を固定して、少なくとも2つの機械的に積層されたモジュール832の複数の太陽電池及び/又は透過型太陽電池を垂直に整列させる。
【0046】
1つ以上の実施形態によれば、環境800は、モジュール832が直列又は並列に接続された均一な設計を含むこともできる。例えば、モジュール832の各セルは、1.5ボルトを供給することができる。さらに、各モジュール832内には32個のセルを直列に接続することができ、さらにこれをストリング820ごとに直列に接続することができる(例えば、ストリング820ごとに直列に接続した18個のモジュール832は、864ボルトを供給する)。インバータ815は、32個のストリング820を並列に結合して、グリッド870に供給される高電流を生成することができる。1つ以上の実施形態によれば、環境800は、階層化された設計を含むこともでき、かかる設計では、1つ以上のストリング820のモジュール832が並列に接続されるか、1つ以上のストリング820のモジュール832が直列に接続されるか、かつ/又はこれらの組み合わせ(例えば、ハイブリッド環境で管理される階層の集合)である。
【0047】
支持構造810は、本明細書に記載される1つ以上の技術的態様(例えば、モジュラーDCオプティマイザ)を組み込んだ予め配線されたモジュラーラックシステムであってもよい。1つ以上の実施形態によれば、支持構造810は、その1つ以上のモジュラー装置830の集合体であり得る。支持構造810の構造は、炭素繊維、鋼、金属、合金、木材、プラスチック、グラスファイバー、又はこれらの任意の組み合わせからなり得る。1つ以上の実施形態によれば、支持構造810は、センサ836と、デバイス860に通信可能に結合される能力とを与えられた 「スマートラック」 システムであり得る。
【0048】
モジュラー装置830(例えば、フレームワーク又は積層構造)は、三次元ソーラーシステムの応用を提供する任意の統合システムであり得る。1つ以上の技術的効果、利点、及び利益に従って、モジュラー装置830は、例えば次世代モジュール832のために、モジュール832を容易に移動、置換、かつ/又は交換することを可能にする。モジュラー装置830は、表面積の平方メートル当たりに取り込まれる太陽エネルギーを最大化するためにモジュール832を垂直に積み重ねる。さらに、モジュラー装置830内のモジュール832を整列させる垂直な態様は、各バンドギャップ、冷却、間隔等をキャプチャーすることを可能にする。1つ以上の実施形態によれば、モジュラー装置830は、複数の太陽モジュールを互いに他の太陽モジュールの上に保持するシェル又はケーシングを利用することができるが、その間に冷却のための空気流を可能にする空間640があっても空間がなくてもよい。1つ以上の実施形態によれば、上部太陽モジュールはコンセントレータ又はマイクロコンセントレータであることができ、1つ以上の中間モジュールは1つ以上の透過モジュールであることができ、底部モジュールは残っている光エネルギー(例えば、赤外線)をキャプチャーするか又は反射することができる。一例では、モジュラー装置830は、モジュール832の4つの層を積み重ね、各モジュール832はストリング820の1つに対応することを注記する。
【0049】
1つ以上の技術的効果、利点、及び利益に従って、モジュラー装置830は、単一のp-n接合セル(他の技術と比較して費用対効果が高い)を積層構造で層にすることを可能にし、この構造は、モジュール832を結合して層を電気的に区別することなしに、タンデム型セルの概念を模倣する。さらに、1つ以上の技術的効果、利点、及び利益に従って、モジュラー装置830は、バランスオブプラント(BOP)のコスト構造を減らすために現場設置を容易にするように改良されたモジュール化を提供する。例えば、太陽モジュールの価格は、現在、米国の発電所規模の太陽光発電プロジェクトのコストに対してワット当たり約0.40ドルに相当し、太陽電池のコスト削減における収益逓減を含んでいる。また、BOPのコスト削減は、従来の太陽光発電技術ではほとんど進展しておらず、従来の太陽光発電技術の進歩に比例して下がってはいない。様々な政府機関が、従来の化石燃料とのコスト競争力を確保するために、太陽光発電所の総コストの閾値をワット当たり0.50ドル(DC)にすることを目標にしている。この目標は、BOPコストが大幅に改善された場合にのみ達成可能である。この目標を達成する方法は、地表面積当たりの太陽光のキャプチャー率を上げることによって、BOPコストをより高いkWhの電力生産に分散させることによって、電力生産コストを下げることである。さらに、1つ以上の技術的効果、利点、及び利益に従って、モジュラー装置830は、屋上及び敷地面積が制限されている家庭及び商業ビルでより実現可能である。次に、モジュラー装置830は、建物をネットゼロの電力消費者にし、実質的にグリッド870を外すことができる。さらに、1つ以上の技術的効果、利点、及び利益に従って、環境800は、将来の技術的改良を利用する柔軟性を有しながらインフラストラクチャを救済することができる(例えば、太陽光の寿命は平均15年であるが、一方、対照的に環境800は現在その寿命を50年以上に延長することができる)。
【0050】
次に
図9を参照すると、コンピューティングシステム900が1つ以上の実施形態に従って示されている。コンピューティングシステム900は、任意のコンピューティングデバイス、コンピューティング装置、及び/又はコンピューティング環境を代表することができ、これは、ハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせを含む。さらに、開示されたコンピューティングシステム900の実施形態は、任意の可能な技術的詳細レベルの統合の装置、システム、方法、及び/又はコンピュータプログラム製品を含んでよい。一般に、
図9のコンピューティングシステム900は、少なくとも
図1のデバイス100及びその部品を監視するように動作する。例えば、コンピューティングシステム900は、異常、劣化、動作等を検出し、他のシステム及びこれらのシステムのデータ(例えば、気象データ)と調整して、少なくとも
図1のデバイス100及びその部品の健全性を受け入れ、処理し、推定する(例えば、機械学習や人工知能に関するビッグデータの操作を利用する)ことができる。
【0051】
コンピューティングシステム900は、1つ以上の中央処理装置(CPU)を備えたデバイス905(例えば、
図8のデバイス860)を有し、これらは総称して又は一般にプロセッサ910と呼ばれる。プロセッサ910は処理回路とも呼ばれ、システムバス915を介してシステムメモリ920及び多様な他の部品に結合される。コンピューティングシステム900及び/又はデバイス905は、オンラインプラットフォーム、サーバー、埋め込み式コンピューティングシステム、パーソナルコンピュータ、コンソール、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、携帯電話、タブレットコンピューティングデバイス、量子コンピューティングデバイス、クラウドコンピューティングデバイス、モバイルデバイス、スマートフォン、固定モバイルデバイス、スマートディスプレイ、ウェアラブルコンピュータなどとして実行するように適合又は構成されてもよい。
【0052】
プロセッサ910は、中央処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、グラフィック処理装置(GPU)、コントローラ、マルチコア処理装置、三次元プロセッサ、量子コンピューティングデバイス、又はこれらの任意の組み合わせを含む、任意のタイプの汎用又は特定用途のプロセッサであってよい。プロセッサ910は、複数の処理コアを有してもよく、コアの少なくともいくつかは、特定の機能を実行するように構成されてもよい。マルチ並列処理が構成されてもよい。さらに、少なくともプロセッサ910は、生体ニューロンを模倣する処理要素を含む神経形態回路であってもよい。
【0053】
システムバス915(又は他の通信機構)は、情報又はデータをプロセッサ910、システムメモリ920、及びアダプタ925などの他の様々な部品と通信するように構成される。
【0054】
システムメモリ920は、(非一時的な)コンピュータ可読記憶媒体の一例であり、ここでソフトウェア930は、本明細書に記載されるように、デバイス905を動作させるためにプロセッサ910によって実行されるソフトウェア部品、モジュール、エンジン、命令等として記憶され得る。システムメモリ920は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、内部又は外部フラッシュメモリ、埋め込みスタティックRAM(SRAM)、ソリッドステートメモリ、キャッシュ、磁気ディスク又は光ディスクなどの静的ストレージ、又は任意の他のタイプの揮発性又は不揮発性メモリの任意の組み合わせを含むことができる。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサ910によってアクセス可能な任意の媒体であってよく、かつ揮発性媒体、不揮発性媒体等を含んでよい。例えば、ROMはシステムバス915に結合され、デバイス905の特定の基本機能を制御する基本入出力システム(BIOS)を含んでよく、そしてRAMは、プロセッサ910によって使用されるためにシステムバス915に結合された読み書きメモリである。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、取外し可能、取外し不可能等の任意の媒体を含むことができる。
【0055】
1つ以上の実施形態によれば、ソフトウェア930は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハイブリッド実装で構成することができる。ソフトウェア930は、相互に動作通信し、情報又は命令を渡すモジュールで構成することができる。1つ以上の実施形態によれば、ソフトウェア930は、オペレーティングシステム又は他のアプリケーションに代わって、かつ/又は必要に応じて直接、1つ以上のユーザインタフェースを提供することができる。ユーザインタフェースは、グラフィックユーザインタフェース、ウィンドウインタフェース、インターネットブラウザ、及び/又はアプリケーション、オペレーティングシステム、ファイルフォルダ等のための他のビジュアルインタフェースを含むが、これらに限定されない。よって、ユーザアクティビティは、ソフトウェア930によって提供されるユーザインタフェースの任意の相互作用又は操作を含むことができる。ソフトウェア930はさらに、コンピューティングシステム900が追加の機能性を含み得るように、アプリケーション固有のプロセス又はその派生物を実行するためのカスタムモジュールを含むことができる。例えば、1つ以上の実施形態によれば、ソフトウェア930は、本明細書に記載された方法(例えば、機械学習や人工知能に関するビッグデータ操作)を論理的に実施するために、プロセッサ910によって実行又は処理される情報、命令、コマンド、又はデータを格納するように構成されてよい。
図9のソフトウェア930は、コンピューティングシステム900用のデバイス905のためのオペレーティングシステム、モバイルアプリケーション、クライアントアプリケーション等を代表することができる。
【0056】
アダプタ925は、入出力(I/O)アダプタ、デバイスアダプタ、及び/又は通信アダプタなどのデバイス905の1つ以上のアダプタを代表することができる。1つ以上の実施形態によれば、アダプタ925は、中間バスブリッジを介してシステムバス915に接続される1つ以上のI/Oバスに接続されてよい。ハードディスクコントローラ、ネットワークアダプタ、及びグラフィックアダプタなどの周辺機器を接続するための適切なI/Oバスは、通常、周辺要素相互接続(PCI)などの一般的なプロトコルを含む。
【0057】
1つ以上の実施形態によれば、I/Oアダプタは、周波数分割多元接続(FDMA)、単一キャリアFDMA(SC-FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、直交周波数分割多重(OFDM)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、グローバルシステムフォーモバイル(GSM)通信、汎用パケット無線サービス(GPRS)、ユニバーサル移動通信システム(UMTS)、cdma2000、広帯域CDMA(W-CDMA)、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)、高速パケットアクセス(HSPA)、ロング・ターム・エヴォリューション(LTE)、LTEアドバンスト(LTE-A)、802.11x、Wi-Fi、Zigbee、超広帯域(UWB)、802.16x、802.15、ホームノードB(HnB)、Bluetooth、無線周波数識別(RFID)、赤外線データアソシエーション(IrDA)、近距離無線通信(NFC)、第5世代(5G)、新しい無線(NR)、又は通信用の他の無線又は有線のデバイス/トランシーバを考慮したスモールコンピュータシステムインターフェース(SCSI)として構成することができる。
【0058】
1つ以上の実施形態によれば、デバイスアダプタは、ディスプレイ941、センサ942、コントローラ943等(例えば、カメラ、スピーカ等)などのシステムバス915に入出力デバイスを相互接続する。
【0059】
ディスプレイ941は、ユーザがデバイス905と対話する際に、ソフトウェア930によってキャプチャーされかつ分析され得る1つ以上のUI又はグラフィックUI(GUI)を提供するように構成される。ディスプレイ941の例としては、プラズマ、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)、電界放出ディスプレイ(FED)、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、フレキシブルOLEDディスプレイ、フレキシブル基板ディスプレイ、投影ディスプレイ、4Kディスプレイ、高解像度(HD)ディスプレイ、Retina(登録商標)ディスプレイ、面内切替(IPS)ディスプレイなどを含み得るが、これらに限定されるものではない。ディスプレイ941は、入出力(I/O)のための当業者によって理解されるように、抵抗、容量、表面音響波(SAW)容量、赤外線、光学イメージング、分散信号技術、音響パルス認識、漏れ全反射などを使用するタッチ、三次元(3D)タッチ、マルチ入力タッチ、又はマルチタッチのディスプレイとして構成されてよい。
【0060】
1つ以上の環境条件を電気信号に変換するように構成された任意のトランスデューサなどのセンサ942は、さらに、デバイス905への入力用のシステムバス915に結合されてもよい。さらに、1つ以上の入力は、通信中の他のコンピューティングシステム(例えば、コンピューティングシステム955)を介してリモートでコンピューティングシステム900に提供されてもよく、又はデバイス905は自律的に動作してもよい。例えば、センサ942は、電極、温度センサ(例えば、熱電対)、電流センサ、光センサ、加速度センサ、マイクロホン、放射線センサ、近接センサ、位置センサ、及び長距離(LoRa)センサ(例えば、任意の低電力広域ネットワーク変調センサ)のうちの1つ以上を含むことができる。1つ以上の実施形態によれば、センサ942は、各レベルに設置され、かつ環境(例えば、
図8の環境800のセンサ845)に統合されることができ、特定のモジュール(例えば、
図8の環境800のモジュール832)が正しく機能していない場合を識別するなど、当該環境における動作を監視する。例えば、モジュールの電流が定義された閾値を下回ると、センサ942(例えば、電流センサ)は、誤動作しているモジュールの正確な位置を識別するためにソフトウェア930に信号を送信する。各センサ942は、各モジュール/モジュラー装置/フレーム等(例えば、スキャン可能なコードで識別される)及び対応するレベルの環境(例えば、
図8の環境800)と一致させることができるシリアル番号を含む。
【0061】
コンピュータマウス、タッチパッド、タッチスクリーン、キーボード、キーパッド等のコントローラ943は、さらに、デバイス905への入力用のシステムバス915に結合されてよい。さらに、1つ以上の入力は、通信中の他のコンピューティングシステム(例えば、コンピューティングシステム955)を介してリモートでコンピューティングシステム900に提供されてよく、又はデバイス905は、自律的に動作してよい。コントローラ943は、環境(例えば、
図8の環境800)の一部を移動、ロック、アンロックするための1つ以上のアクチュエータ等を代表し得る。
【0062】
1つ以上の実施形態によれば、通信アダプタは、システムバス915を外部ネットワークであり得るネットワーク950と相互接続し、デバイス905が他の同様のデバイス(例えば、ネットワーク950を介したコンピューティングシステム955など)とデータを通信することを可能にする。
【0063】
1つ以上の実施形態によれば、ソフトウェア930に関するデバイス905の機能性は、ソフトウェア990の別の事例によって示されるように、コンピューティングシステム955で実施することもできる。ソフトウェア990は、デバイス905及び/又はコンピューティングシステム955に配置された共通のリポジトリに格納することができ、デバイス995及び/又はコンピューティングシステム955の各々に、かつ又は各々から(オンデマンドで)ダウンロードすることができることを注記する。
【0064】
1つ以上の実施形態によれば、デバイスが提供される。デバイスは、底層及び1つ以上の上層を含む、少なくとも2つの機械的に積層された層を含む。前記1つ以上の上層の各々は、光エネルギーを電気に変換し、光エネルギーの未変換部分を前記底層に向けて通過させるように構成された、少なくとも1つの透過型太陽電池を含む。前記底層は、前記光エネルギーの前記未変換部分の少なくとも一部を電気に変換するように構成された、少なくとも1つの太陽電池を含む。
【0065】
本明細書における1つ以上の実施態様又は前記装置の実施態様のうちのいずれかによれば、前記底層の少なくとも1つの太陽電池は、透過型太陽電池を含むことができる。
【0066】
本明細書における1つ以上の実施態様又は前記装置の実施態様のうちのいずれかによれば、前記デバイスは、前記底層の下に反射層を含むことができる。
【0067】
本明細書における1つ以上の実施態様又は前記装置の実施態様のうちのいずれかによれば、前記少なくとも2つの機械的に積層された層の各々は、前記少なくとも2つの機械的に積層された層の他の層から電気的に区別することができる。
【0068】
本明細書における1つ以上の実施態様又は前記装置の実施態様のうちのいずれかによれば、前記1つ以上の上層は、前記少なくとも1つの透過型太陽電池と、前記透過型太陽電池の太陽側の透明セクションとを含む第1の上層を含むことができる。
【0069】
本明細書における1つ以上の実施態様又は前記装置の実施態様のうちのいずれかによれば、前記底層は、前記少なくとも1つの太陽電池の太陽側の上部透明セクションと、前記太陽側と反対側の側面の後部セクションとを含むことができる。
【0070】
本明細書における1つ以上の実施態様又は前記装置の実施態様のうちのいずれかによれば、前記第1の上層の少なくとも1つの透過型太陽電池と、前記底層の前記上部透明セクションは隣接していてもよい。
【0071】
本明細書における1つ以上の実施態様又は前記装置の実施態様のうちのいずれかによれば、前記第1の上層及び前記底層は、前記少なくとも2つの機械的に積層された層の周囲にシールされ得る。
【0072】
本明細書における1つ以上の実施態様又は前記装置の実施態様のうちのいずれかによれば、前記第1の上層は、前記太陽側と反対側の底部セクションを含むことができる。
【0073】
本明細書における1つ以上の実施態様又は前記装置の実施態様のうちのいずれかによれば、前記第1の上層の前記底部セクションと、前記底層の前記上部透明セクションは隣接することができる。
【0074】
本明細書における1つ以上の実施態様又は前記装置の実施態様のうちのいずれかによれば、前記底層と前記第1の上層は互いに近接しており、これらの間に空間を形成することができる。
【0075】
本明細書における1つ以上の実施態様又は前記装置の実施態様のうちのいずれかによれば、前記空間は、ギャップ充填剤及び接着剤によって前記少なくとも2つの機械的に積層された層の周囲にシールされ得る。
【0076】
本明細書における1つ以上の実施態様又は前記装置の実施態様のうちのいずれかによれば、前記空間は、スクリーン、水密膜、又はエアフィルタによって前記少なくとも2つの機械的に積層された層の周囲にシールされ得る。
【0077】
本明細書における1つ以上の実施態様又は前記装置の実施態様のうちのいずれかによれば、前記デバイスは、前記少なくとも2つの機械的に積層された層の機械的積層を固定する支持構造をさらに含むことができる。
【0078】
本明細書における1つ以上の実施態様又は前記装置の実施態様のうちのいずれかによれば、前記支持構造は、フレーム及びレールシステムを含むことができる。
【0079】
本明細書における1つ以上の実施態様又は前記装置の実施態様のうちのいずれかによれば、前記支持構造は、スナップボタン及びスロットシステムを含むことができる。
【0080】
本明細書における1つ以上の実施態様又は前記装置の実施態様のうちのいずれかによれば、前記支持構造は、前記少なくとも2つの機械的に積層された層の各々の外縁に沿った周辺モールドを含むことができ、各周辺モールドは、隣接する周辺モールドと積層するように構成されることができる。
【0081】
1つ以上の実施形態によれば、モジュラー装置が提供される。当該モジュラー装置は、モジュール層及び1つ以上の上部モジュールを含む、少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールを含む。前記1つ以上の上部モジュールの各々は、第1の側で受けた光エネルギーを電気に変換し、かつ光エネルギーの未変換部分を第2の側の前記少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールの次のモジュールに通過させるように構成された、複数の透過型太陽電池を含む。前記底部モジュールは、前記光エネルギーの前記未変換部分の少なくとも一部を電気に変換するように構成された複数の太陽電池を含む。
【0082】
本明細書における1つ以上の実施形態又は前記モジュラー装置の実施形態のいずれかによれば、前記少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールの前記機械的積層は、前記底部モジュールの前記複数の太陽電池を、前記1つ以上の上部モジュールの各々の前記複数の透過型太陽電池の各々と垂直に整列させることができる。
【0083】
1つ以上の実施形態によれば、システムが提供される。当該システムは、複数のモジュラー装置を含む。各モジュラー装置は、少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールを含む。前記少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールは、底部モジュール及び1つ以上の上部モジュールを含む。前記1つ以上の上部モジュールの各々は、光エネルギーを電気に変換し、かつ光エネルギーの未変換部分を前記底部モジュールに向けて通過させるように構成された、複数の透過型太陽電池を含む。前記底部モジュールは、前記光エネルギーの前記未変換部分の少なくとも一部を電気に変換するように構成された、複数の太陽電池を含む。前記システムは、少なくとも2つのストリングを含む。各ストリングは、前記少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールの1つに対応し、かつそこから電気を受けるように電気的に接続する。各ストリングは、他のストリングと電気的に区別される。前記システムは、前記少なくとも2つの機械的に積層されたモジュールの機械的積層を固定する支持構造を含み、前記底部モジュールの複数の太陽電池を、前記1つ以上の上部モジュールの各々の前記複数の透過型太陽電池と垂直に整列させる。
【0084】
図中のフローチャート及びブロック図は、本発明の多様な実施形態に従うシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実施のアーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、モジュール、セグメント、又は命令の一部を代表し得るが、これは、特定の論理関数を実施するための1つ以上の実行可能命令を含む。いくつかの代替的な実施では、ブロック内に記載された関数は、図中に記載された順序とは異なって生じてもよい。例えば、連続して示された2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、また、当該ブロックが、関連する機能性に応じて逆の順序で実行される場合もあり得る。また、ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、並びにブロック図及び/又はフローチャート図のブロックの組み合わせは、特定の機能又は動作を実行するか、又は特殊用途のハードウェア及びコンピュータ命令の組み合わせを実行する特殊用途のハードウェアベースのシステムによって実施可能であることを注記する。
【0085】
特徴及び要素は特定の組み合わせで上述したが、当業者は、各特徴又は要素が単独で又は他の特徴及び要素との任意の組み合わせで使用できることを理解するであろう。さらに、本明細書に記載された方法は、コンピュータ又はプロセッサによって実行されるようにコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、又はファームウェアで実施されてよい。本明細書で使用されるコンピュータ可読媒体は、それ自体が、電波又は他の自由に伝播する電磁波、導波管又は他の伝送媒体(例えば、光ファイバケーブルを通過する光パルス)を介して伝播する電磁波、又はワイヤを介して伝送される電気信号などの一時的な信号であると解釈されてはならない。
【0086】
コンピュータ可読媒体の例には、電気信号(有線又は無線接続を介して送信される)及びコンピュータ可読記憶媒体が含まれる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスク及びリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、コンパクトディスク(CD)及びデジタル汎用ディスク(DVD)などの光学媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、及びメモリスティックが含まれるが、これらに限定されるものではない。ソフトウェアに関連するプロセッサは、端末、基地局、又は任意のホストコンピュータで使用するための無線周波数トランシーバを実施するために使用され得る。
【0087】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり、限定することを意図していない。本明細書で使用されるように、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明確に別段の内容を示しているのでない限り、複数形も含むことが意図されている。さらに、「comprises」及び/又は 「comprising」の用語が、本明細書中で使用される場合、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は部品の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素部品、及び/又はこれらのグループの存在又は追加を妨げるものではないことが理解される。
【0088】
本明細書の様々な実施形態の説明は、例示の目的のために提示されているが、開示された実施形態を網羅する又は限定することを意図していない。多くの修正及び変形は、記載された実施形態の範囲及び精神から逸脱することなく、当業者に明らかであろう。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、市場で発見された技術に対する実用的応用又は技術的改良を最もよく説明するため、又は当業者が本明細書に開示された実施形態を理解できるようにするために選択されている。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスであって、
機械的に積層された
少なくとも2つの電気的に区別された層を備え、
前記少なくとも2つの電気的に区別された層は、前記デバイスから移動、置換、又は交換されるように構成されており、前記少なくとも2つの電気的に区別された層は、電気的に接続されておらず、前記デバイス内で独立して動作し、前記少なくとも2つの電気的に区別された層は、
シリコンと透明な上面とを含む底層と、
1つ以上の上層と
を含み、
前記1つ以上の上層の各々は、
カドミウム合金を含む少なくとも1つの透過型太陽電池を含み、光エネルギーを
第1の電気に変換
するように構成され、
かつ、前記光エネルギーの未変換部分を前記底層に向けて
伝達するように構成され、
前記底層は、前記光エネルギーの前記未変換部分の少なくとも一部を
第2の電気に変換するように構成された少なくとも1つの太陽電池を含む、
デバイス。
【請求項2】
前記デバイスが、前記底層の下の反射層を備える、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
モジュラー装置であって、
機械的に積層された
少なくとも2つの電気的に区別されたモジュールを備え、
前記少なくとも2つの電気的に区別されたモジュールは、前記モジュラー装置から移動、置換、又は交換されるように構成されており、前記少なくとも2つの電気的に区別されたモジュールは、電気的に接続されておらず、前記少なくとも2つの電気的に区別されたモジュールの各々は、前記モジュラー装置の前記少なくとも2つの電気的に別個のモジュールの他のモジュールとは独立して電気を生成し、前記少なくとも2つの電気的に区別されたモジュールは、
シリコンと、透明な上面と、複数の太陽電池とを含むシリコンモジュールと、
複数の透過型太陽電池を含む透過型モジュールと
を含み、前記複数の透過型太陽電池の各透過型太陽電池が、カドミウム合金を含み、
前記
透過型モジュールが、第1の側で受けた光エネルギーを
第1の電気に変換
するように構成され、
前記透明な上面に隣接し、前記光エネルギーの未変換部分を
前記シリコンモジュールに伝達するように構成され、
前記シリコンモジュールが、前記光エネルギーの前記未変換部分の少なくとも一部を
第2の電気に変換するように構成された、
モジュラー装置。
【請求項4】
前記少なくとも2つの
電気的に区別されたモジュールの機械的積層が、前記複数の太陽電池の各々
を前記複数の透過型太陽電池の各々に垂直に整列させる、
請求項
3に記載のモジュラー装置。
【請求項5】
システムであって、
複数のモジュラー装置を備え、
各前記モジュラー装置が、
当該モジュラー装置に機械的に積層された
少なくとも2つの電気的に区別されたモジュールを含み、
前記少なくとも2つの
電気的に区別されたモジュールが、
前記モジュラー装置から移動、置換、又は交換されるように構成されており、
前記少なくとも2つの電気的に区別されたモジュールが、前記モジュラー装置内で電気的に接続されておらず、独立して動作し、
前記少なくとも2つの電気的に区別されたモジュールが、
底部モジュールと、
1つ以上の上部透過型モジュールと
を含み、
前記1つ以上の上部
透過型モジュールの各々が、光エネルギーを
第1の電気に変換し、
前記光エネルギーの未変換部分を前記底部モジュールに向けて
伝達するように構成され、
前記底部モジュールが、前記光エネルギーの前記未変換部分の少なくとも一部を
第2の電気に変換するように構成され
、
前記システムは、更に、少なくとも2つのストリングを備え、
前記少なくとも2つのストリングの各ストリングが、
前記複数のモジュラー装置にまたがる層に対応し
て電気的に接続し、
前記少なくとも2つのストリングの各残りのストリングと電気的に区別される、
システム。
【請求項6】
前記複数の太陽電池を前記複数の透過型太陽電池に垂直に整列させる機械的積層は、前記透過型モジュールを機械的に積層することによって引き起こされる前記シリコンモジュールの電力変換効率に対する負の影響を低減する、
請求項3に記載のモジュラー装置。
【請求項7】
前記少なくとも2つの電気的に区別されたモジュールの機械的積層が、前記底部モジュールの複数の太陽電池を前記上部透過型モジュールの複数の透過型太陽電池に垂直に整列させる、
請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記複数の太陽電池を前記複数の透過型太陽電池に垂直に整列させる前記機械的積層は、前記1つ以上の上部透過型モジュールを機械的に積層することによって引き起こされる前記底部モジュールの電力変換効率に対する負の影響を低減する、
請求項7に記載のシステム。
【国際調査報告】