(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-25
(54)【発明の名称】押出成形された構造体
(51)【国際特許分類】
A24B 15/30 20060101AFI20240718BHJP
A24B 15/16 20200101ALI20240718BHJP
A24B 15/24 20060101ALI20240718BHJP
【FI】
A24B15/30
A24B15/16
A24B15/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500224
(86)(22)【出願日】2022-07-08
(85)【翻訳文提出日】2024-03-04
(86)【国際出願番号】 IB2022056348
(87)【国際公開番号】W WO2023281469
(87)【国際公開日】2023-01-12
(32)【優先日】2021-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クラーク,キャロライン・ダブリュ・エイチ
(72)【発明者】
【氏名】モンサルード・ジュニア,ルイス
(72)【発明者】
【氏名】コマー,ティファニー
(72)【発明者】
【氏名】ムーア,ジョン-ポール
(72)【発明者】
【氏名】クランプ,ブリジット・ビー
【テーマコード(参考)】
4B043
【Fターム(参考)】
4B043BA66
4B043BB08
4B043BB22
4B043BB25
4B043BC02
4B043BC03
4B043BC04
4B043BC14
4B043BC18
4B043BC20
4B043BC21
4B043BC22
4B043BC24
(57)【要約】
本開示は、ベース材料マトリックス内に封入された様々な成分を含む、成分含有押出成形構造体、及びこのような成分含有押出成形構造体を含有する製品を提供する。本開示はまた、成分を封入するための方法を含み、本方法は成分をベース材料と水中で混合するステップ、混合物を押出成形するステップ、及び水の少なくとも一部をそれから除去するステップを含む。次いで、生成した成分含有押出成形構造体は、様々な製品、例えば、消耗品、例えば、エアロゾル生成デバイス及び成分、経口用及び無煙製品及び従来の喫煙物品内に組み込むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の成分が放出可能に封入された組成物を提供するための方法であって、
前記1つ以上の成分及びベース材料を水中で混合して、混合物を得るステップであって、前記ベース材料が1つ以上のゲル化剤及び/又はバインダを含むステップと、
前記混合物を温度約25℃~約150℃で、ダイに通して押出成形して、押出形材を形成するステップと、
水の少なくとも一部を前記押出形材から除去して、成分含有押出成形構造体を得るステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記1つ以上のゲル化剤及び/又はバインダが、デンプン、ゴム、プルラン、ゼイン、カラギーナン、セルロース誘導体、ポビドン、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ以上のゲル化剤及び/又はバインダが、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(「HPC」)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(「HPMC」)、及びヒドロキシエチルセルロースからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上の成分が、香料、甘味料、エアロゾル形成剤、保湿剤、充填材、保存料、タバコ材料、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ以上の成分が、アルコール、アルデヒド、芳香族炭化水素、ケトン、エステル、テルペン、テルペノイド、三叉神経感覚剤、及びこれらの組合せからなる群から選択される香料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記1つ以上の成分が、バニリン、エチルバニリン、p-アニスアルデヒド、ヘキサナール、フルフラール、イソバレルアルデヒド、クミンアルデヒド、ベンズアルデヒド、シトロネラール、1-ヒドロキシ-2-プロパノン、2-ヒドロキシ-3-メチル-2-シクロペンテノン-1-オン、ヘキサン酸アリル、ヘプタン酸エチル、ヘキサン酸エチル、酢酸イソアミル、酢酸3-メチルブチル、サビネン、リモネン、γ-テルピネン、β-ファルネセン、ネロリドール、ツジョン、ミルセン、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、リナロール、ユーカリプトール、及びこれらの組合せからなる群から選択される香料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上の成分が、クリーム、茶、コーヒー、果実、カエデ、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、ショウガ、蜂蜜、アニス、セージ、ローズマリー、ハイビスカス、ローズヒップ、イェルバマテ、グアユサ、ハニーブッシュ、ルイボス、イェルバサンタ、バコパ・モニエラ、ギンコ・ビロバ、ウィザニア・ソムニフェラ、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリラ、ココア、リコリス、及びこれらの組合せから選択される香料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記1つ以上の成分が植物抽出物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記植物抽出物がタバコ抽出物である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記1つ以上の成分が、ニコチン成分、植物/薬草成分、医薬成分、栄養補助成分、薬用成分、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される活性成分を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記活性成分が、大麻、ユーカリ、ルイボス、フェンネル、カンキツ類、クローブ、ラベンダー、ペパーミント、カモミール、バジル、ローズマリー、ショウガ、ターメリック、緑茶、ホワイトマルベリー、カンナビス、ココア、アシュワガンダ、バオバブ、クロロフィル、コルディセプス、ダミアナ、ジンセン、ガラナ、マカ、ティザーヌ及び大麻、刺激剤、アミノ酸、ビタミン、カンナビノイド、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記1つ以上の成分が、多価アルコール、ソルビタンエステル、脂肪酸、ワックス、テルペン、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択されるエアロゾル形成剤を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記エアロゾル形成剤が、グリセロール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン(スパン60)、モノオレイン酸ソルビタン(スパン20)、トリステアリン酸ソルビタン(スパン65)、酪酸、プロピオン酸、吉草酸、オレイン酸、リノール酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、モノラウリン、モノステアリン酸グリセロール、トリオレイン、トリパルミチン、トリステアレート、三酪酸グリセリル、トリヘキサン酸グリセロール、カルナバワックス、蜜ろう、キャンデリア、リモネン、ピネン、ファルネセン、ミルセン、ゲラニオール、フェンネル、センブレン、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上の成分が、香料、充填材、エアロゾル形成剤、又はこれらのいずれかの組合せを含み、前記方法が、成分含有押出成形構造体を、非燃焼性エアロゾル送達デバイスの消耗部内に基材として組み込むステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記成分含有押出成形構造体が、円形、楕円形、正方形、又は長方形の断面を有するストリップ又は中空又は中実チューブの形態である、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
燃焼性エアロゾル送達のために構成された製品、非燃焼性エアロゾル送達のために構成された製品又はエアロゾルフリー送達のために構成された製品からなる群から選択される消耗品内に前記成分含有押出成形構造体を組み込むステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
ベース材料含有マトリックス内に放出可能に封入された1つ以上の成分を含み、含有押出成形構造体前記ベース材料含有マトリックスが1つ以上のゲル化剤及び/又はバインダを含み、前記1つ以上の成分が、香料、甘味料、エアロゾル形成剤、保湿剤、充填材、保存料、タバコ材料、植物抽出物、活性成分、及びこれらの組合せからなる群から選択される、成分含有押出成形構造体。
【請求項18】
前記1つ以上のゲル化剤及び/又はバインダが、デンプン、ゴム、プルラン、ゼイン、カラギーナン、セルロース誘導体、ポビドン、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項17に記載の成分含有押出成形構造体。
【請求項19】
前記1つ以上のゲル化剤及び/又はバインダが、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(「HPC」)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(「HPMC」)、及びヒドロキシエチルセルロースからなる群から選択される、請求項17に記載の成分含有押出成形構造体。
【請求項20】
前記1つ以上の成分が、アルコール、アルデヒド、芳香族炭化水素、ケトン、エステル、テルペン、テルペノイド、三叉神経感覚剤、及びこれらの組合せからなる群から選択される香料を含む、請求項17に記載の成分含有押出成形構造体。
【請求項21】
前記1つ以上の成分が、バニリン、エチルバニリン、p-アニスアルデヒド、ヘキサナール、フルフラール、イソバレルアルデヒド、クミンアルデヒド、ベンズアルデヒド、シトロネラール、1-ヒドロキシ-2-プロパノン、2-ヒドロキシ-3-メチル-2-シクロペンテノン-1-オン、ヘキサン酸アリル、ヘプタン酸エチル、ヘキサン酸エチル、酢酸イソアミル、酢酸3-メチルブチル、サビネン、リモネン、γ-テルピネン、β-ファルネセン、ネロリドール、ツジョン、ミルセン、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、リナロール、ユーカリプトール、及びこれらの組合せからなる群から選択される香料を含む、請求項17に記載の成分含有押出成形構造体。
【請求項22】
前記1つ以上の成分が、クリーム、茶、コーヒー、果実、カエデ、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、ショウガ、蜂蜜、アニス、セージ、ローズマリー、ハイビスカス、ローズヒップ、イェルバマテ、グアユサ、ハニーブッシュ、ルイボス、イェルバサンタ、バコパ・モニエラ、ギンコ・ビロバ、ウィザニア・ソムニフェラ、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリラ、ココア、リコリス、及びこれらの組合せから選択される香料を含む、請求項17に記載の成分含有押出成形構造体。
【請求項23】
前記1つ以上の成分が植物抽出物を含む、請求項17に記載の成分含有押出成形構造体。
【請求項24】
前記植物抽出物がタバコ抽出物である、請求項23に記載の成分含有押出成形構造体。
【請求項25】
前記1つ以上の成分が、ニコチン成分、植物/薬草成分、医薬成分、栄養補助成分、薬用成分、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される活性成分を含む、請求項17に記載の成分含有押出成形構造体。
【請求項26】
前記活性成分が、大麻、ユーカリ、ルイボス、フェンネル、カンキツ類、クローブ、ラベンダー、ペパーミント、カモミール、バジル、ローズマリー、ショウガ、ターメリック、緑茶、ホワイトマルベリー、カンナビス、ココア、アシュワガンダ、バオバブ、クロロフィル、コルディセプス、ダミアナ、ジンセン、ガラナ、マカ、ティザーヌ及び大麻、刺激剤、アミノ酸、ビタミン、カンナビノイド、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される、請求項25に記載の成分含有押出成形構造体。
【請求項27】
前記1つ以上の成分が、多価アルコール、ソルビタンエステル、脂肪酸、ワックス、テルペン、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択されるエアロゾル形成剤を含む、請求項17に記載の成分含有押出成形構造体。
【請求項28】
前記エアロゾル形成剤が、グリセロール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン(スパン60)、モノオレイン酸ソルビタン(スパン20)、トリステアリン酸ソルビタン(スパン65)、酪酸、プロピオン酸、吉草酸、オレイン酸、リノール酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、モノラウリン、モノステアリン酸グリセロール、トリオレイン、トリパルミチン、トリステアレート、三酪酸グリセリル、トリヘキサン酸グリセロール、カルナバワックス、蜜ろう、キャンデリア、リモネン、ピネン、ファルネセン、ミルセン、ゲラニオール、フェンネル、センブレン、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される、請求項27に記載の成分含有押出成形構造体。
【請求項29】
前記1つ以上の成分が、香料、充填材、エアロゾル形成剤、又はこれらのいずれかの組合せを含む、請求項17に記載の成分含有押出成形構造体。
【請求項30】
前記1つ以上の成分が、成分含有押出成形構造体に対して、約5重量%~約50重量%の量のエアロゾル形成剤及び/又は成分含有押出成形構造体に対して、約1重量%~約90重量%の量の、植物材料若しくは植物/薬草成分からなる群から選択される活性成分を含み、並びに/又は前記ゲル化剤及び/若しくはバインダが、成分含有押出成形構造体に対して、約1重量%~約50重量%の量で存在する、請求項17に記載の成分含有押出成形構造体。
【請求項31】
円形、楕円形、正方形、又は長方形の断面を有する、ストリップ又は中空又は中実チューブの形態である、請求項17に記載の成分含有押出成形構造体。
【請求項32】
エアロゾル送達製品及び従来の喫煙物品からなる群から選択される消耗品であって、請求項17~31のいずれかに記載の前記成分含有押出成形構造体を含む、消耗品。
【請求項33】
非燃焼性エアロゾル送達のために構成された製品の形態であり、前記成分含有押出成形構造体がその基材である、請求項32に記載の消耗品。
【請求項34】
少なくとも1つのエアロゾル形成材料を担持する基材を含み、前記基材が請求項17~31のいずれかに記載の成分含有押出成形構造体を含む、エアロゾル生成構成要素。
【請求項35】
前記成分含有押出成形構造体が香料及び充填材をさらに含む、請求項34に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項36】
前記エアロゾル形成材料がグリセリンを含み、前記充填材がセルロースベースの木材パルプを含む、請求項35に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項37】
前記成分含有押出成形構造体がニコチン成分をさらに含む、請求項34に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項38】
請求項34~37のいずれかに記載のエアロゾル生成構成要素と、
前記1つ以上のエアロゾル形成材料を担持する前記基材を加熱して、エアロゾルを形成するように構成された熱源と、
エアロゾル生成成分からエアロゾル送達デバイスのマウスエンドまで伸びるエアロゾル経路と、
を含む、エアロゾル送達デバイス。
【請求項39】
成分含有アルギン酸塩構造体内の1つ以上の成分が放出可能に封入された組成物を提供するための方法であって、
1つ以上の成分及びアルギン酸塩を水中で混合して、混合物を得るステップと、
前記混合物を温度約25℃~約150℃で、ダイに通して押出成形して、押出形材を形成するステップと、
水の少なくとも一部を前記押出成形形材から除去して、成分含有アルギン酸塩構造体を得るステップと、
を含む、方法。
【請求項40】
前記1つ以上の成分が、香料、甘味料、エアロゾル形成剤、保湿剤、充填材、保存料、タバコ材料、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記1つ以上の成分が、アルコール、アルデヒド、芳香族炭化水素、ケトン、エステル、テルペン、テルペノイド、三叉神経感覚剤、及びこれらの組合せからなる群から選択される香料を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項42】
前記1つ以上の成分が、バニリン、エチルバニリン、p-アニスアルデヒド、ヘキサナール、フルフラール、イソバレルアルデヒド、クミンアルデヒド、ベンズアルデヒド、シトロネラール、1-ヒドロキシ-2-プロパノン、2-ヒドロキシ-3-メチル-2-シクロペンテノン-1-オン、ヘキサン酸アリル、ヘプタン酸エチル、ヘキサン酸エチル、酢酸イソアミル、酢酸3-メチルブチル、サビネン、リモネン、γ-テルピネン、β-ファルネセン、ネロリドール、ツジョン、ミルセン、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、リナロール、ユーカリプトール、及びこれらの組合せからなる群から選択される香料を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項43】
前記1つ以上の成分が、クリーム、茶、コーヒー、果実、カエデ、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、ショウガ、蜂蜜、アニス、セージ、ローズマリー、ハイビスカス、ローズヒップ、イェルバマテ、グアユサ、ハニーブッシュ、ルイボス、イェルバサンタ、バコパ・モニエラ、ギンコ・ビロバ、ウィザニア・ソムニフェラ、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリラ、ココア、リコリス、及びこれらの組合せから選択される香料を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項44】
前記1つ以上の成分が植物抽出物を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項45】
前記植物抽出物がタバコ抽出物である、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記1つ以上の成分が、ニコチン成分、植物/薬草成分、医薬成分、栄養補助成分、薬用成分、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される活性成分を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項47】
前記活性成分が、大麻、ユーカリ、ルイボス、フェンネル、カンキツ類、クローブ、ラベンダー、ペパーミント、カモミール、バジル、ローズマリー、ショウガ、ターメリック、緑茶、ホワイトマルベリー、カンナビス、ココア、アシュワガンダ、バオバブ、クロロフィル、コルディセプス、ダミアナ、ジンセン、ガラナ、マカ、ティザーヌ及び大麻、刺激剤、アミノ酸、ビタミン、カンナビノイド、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記1つ以上の成分が、多価アルコール、ソルビタンエステル、脂肪酸、ワックス、テルペン、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択されるエアロゾル形成剤を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項49】
前記エアロゾル形成剤が、グリセロール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン(スパン60)、モノオレイン酸ソルビタン(スパン20)、トリステアリン酸ソルビタン(スパン65)、酪酸、プロピオン酸、吉草酸、オレイン酸、リノール酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、モノラウリン、モノステアリン酸グリセロール、トリオレイン、トリパルミチン、トリステアレート、三酪酸グリセリル、トリヘキサン酸グリセロール、カルナバワックス、蜜ろう、キャンデリア、リモネン、ピネン、ファルネセン、ミルセン、ゲラニオール、フェンネル、センブレン、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記1つ以上の成分が、香料、充填材、エアロゾル形成剤、又はこれらのいずれかの組合せを含み、前記方法が、前記成分含有アルギン酸塩構造体を、非燃焼性エアロゾル送達デバイスの消耗部内に基材として組み込むステップをさらに含む、請求項39に記載の方法。
【請求項51】
前記成分含有アルギン酸塩構造体が円形、楕円形、正方形、又は長方形の断面を有するストリップ又は中空又は中実チューブの形態である、請求項39に記載の方法。
【請求項52】
燃焼性エアロゾル送達のために構成された製品、非燃焼性エアロゾル送達のために構成された製品、又はエアロゾルフリー送達のために構成された製品からなる群から選択される消耗品内に前記成分含有アルギン酸塩構造体を組み込むステップをさらに含む、請求項39に記載の方法。
【請求項53】
アルギン酸塩を意図的に架橋するステップを含まない、請求項39に記載の方法。
【請求項54】
アルギン酸塩マトリックス内に放出可能に封入された1つ以上の成分を含み、成前記1つ以上の成分が、前記成分含有押出成形構造体に対して約5重量%~約50重量%の量のエアロゾル形成剤及び前記成分含有押出成形構造体に対して約1重量%~約90重量%の量の植物材料若しくは植物/薬草成分からなる群から選択される活性成分を含む、成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【請求項55】
前記1つ以上の成分が、香料、甘味料、エアロゾル形成剤、保湿剤、充填材、保存料、タバコ材料、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項54に記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【請求項56】
前記1つ以上の成分が、アルコール、アルデヒド、芳香族炭化水素、ケトン、エステル、テルペン、テルペノイド、三叉神経感覚剤、及びこれらの組合せからなる群から選択される香料を含む、請求項54に記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【請求項57】
前記1つ以上の成分が、バニリン、エチルバニリン、p-アニスアルデヒド、ヘキサナール、フルフラール、イソバレルアルデヒド、クミンアルデヒド、ベンズアルデヒド、シトロネラール、1-ヒドロキシ-2-プロパノン、2-ヒドロキシ-3-メチル-2-シクロペンテノン-1-オン、ヘキサン酸アリル、ヘプタン酸エチル、ヘキサン酸エチル、酢酸イソアミル、酢酸3-メチルブチル、サビネン、リモネン、γ-テルピネン、β-ファルネセン、ネロリドール、ツジョン、ミルセン、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、リナロール、ユーカリプトール、及びこれらの組合せからなる群から選択される香料を含む、請求項54に記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【請求項58】
前記1つ以上の成分が、クリーム、茶、コーヒー、果実、カエデ、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、ショウガ、蜂蜜、アニス、セージ、ローズマリー、ハイビスカス、ローズヒップ、イェルバマテ、グアユサ、ハニーブッシュ、ルイボス、イェルバサンタ、バコパ・モニエラ、ギンコ・ビロバ、ウィザニア・ソムニフェラ、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリラ、ココア、リコリス、及びこれらの組合せから選択される香料を含む、請求項54に記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【請求項59】
前記1つ以上の成分が植物抽出物を含む、請求項54に記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【請求項60】
前記植物抽出物がタバコ抽出物である、請求項59に記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【請求項61】
前記1つ以上の成分が、ニコチン成分、植物/薬草成分、医薬成分、栄養補助成分、薬用成分、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される活性成分を含む、請求項54に記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【請求項62】
前記活性成分が、大麻、ユーカリ、ルイボス、フェンネル、カンキツ類、クローブ、ラベンダー、ペパーミント、カモミール、バジル、ローズマリー、ショウガ、ターメリック、緑茶、ホワイトマルベリー、カンナビス、ココア、アシュワガンダ、バオバブ、クロロフィル、コルディセプス、ダミアナ、ジンセン、ガラナ、マカ、ティザーヌ及び大麻、刺激剤、アミノ酸、ビタミン、カンナビノイド、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される、請求項61に記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【請求項63】
前記1つ以上の成分が、多価アルコール、ソルビタンエステル、脂肪酸、ワックス、テルペン、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択されるエアロゾル形成剤を含む、請求項54に記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【請求項64】
前記エアロゾル形成剤が、グリセロール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン(スパン60)、モノオレイン酸ソルビタン(スパン20)、トリステアリン酸ソルビタン(スパン65)、酪酸、プロピオン酸、吉草酸、オレイン酸、リノール酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、モノラウリン、モノステアリン酸グリセロール、トリオレイン、トリパルミチン、トリステアレート、三酪酸グリセリル、トリヘキサン酸グリセロール、カルナバワックス、蜜ろう、キャンデリア、リモネン、ピネン、ファルネセン、ミルセン、ゲラニオール、フェンネル、センブレン、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される、請求項63に記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【請求項65】
前記1つ以上の成分が、香料、充填材、エアロゾル形成剤、又はこれらのいずれかの組合せを含み、前記組み込むステップが、成分含有押出成形アルギン酸塩構造体を、非燃焼性エアロゾル送達デバイスの消耗部内に基材として組み込むステップを含む、請求項54に記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【請求項66】
前記アルギン酸塩が架橋されていない、請求項54に記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【請求項67】
円形、楕円形、正方形、又は長方形の断面を有するストリップ又は中空又は中実チューブの形態である、請求項54に記載の成分含有アルギン酸塩構造体。
【請求項68】
エアロゾル送達製品及び従来の喫煙物品からなる群から選択される消耗品であって、請求項54~67のいずれかに記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体を含む、消耗品。
【請求項69】
非燃焼性エアロゾル送達のために構成された製品の形態であり、前記成分含有押出成形アルギン酸塩構造体がその基材である、請求項68に記載の消耗品。
【請求項70】
少なくとも1つのエアロゾル形成材料を担持する基材を含み、前記基材が請求項54~67のいずれかに記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体を含む、エアロゾル生成構成要素。
【請求項71】
前記成分含有押出成形アルギン酸塩構造体が香料及び充填材をさらに含む、請求項70に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項72】
前記エアロゾル形成材料がグリセリンを含み、前記充填材がセルロースベースの木材パルプを含む、請求項70に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項73】
前記成分含有押出成形アルギン酸塩構造体がニコチン成分をさらに含む、請求項70に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項74】
請求項70~73のいずれかに記載のエアロゾル生成構成要素と、
前記1つ以上のエアロゾル形成材料を担持する基材を加熱して、エアロゾルを形成するように構成された熱源と、
前記エアロゾル生成構成要素からエアロゾル送達デバイスのマウスエンドまで伸びるエアロゾル経路と、
を含む、エアロゾル送達デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル生成構成要素、エアロゾル送達デバイス、及び電気的発熱又は燃焼性発火源を利用してエアロゾル形成材料を加熱することによって、好ましくは著しい燃焼なしで、ヒトによる消費のためにエアロゾル形態で吸入用物質を提供するエアロゾル送達システムに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの喫煙物品が、使用のためのタバコの燃焼に基づく喫煙製品の改善、又は代替形態として長年の間提案されてきた。一部の例示的代替形態は、固体若しくは液体燃料が燃焼されて熱がタバコに伝わるデバイス又は化学反応が使用されて、このような熱源が提供されるデバイスを含んだ。追加の例示的代替形態は、電気エネルギーを使用して、例えば、その全体を参照により本明細書に組み込む、Wormらの米国特許第9,078,473号に記載されているタバコ及び/又は他のエアロゾル生成基材物質を加熱する。
【0003】
喫煙物品に対する改善又は代替のポイントは通常、かなりの量の不完全燃焼及び熱分解生成物を送達することなく、紙巻タバコ、葉巻、又はパイプ喫煙に伴う感覚を提供することであった。この目的を達成するために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化若しくは加熱する多くの喫煙製品、香味生成装置及び薬用吸入器が提案され、又はかなりの程度までタバコを燃やすことなく、紙巻タバコ、葉巻、若しくはパイプ喫煙の感覚を提供する試みがなされてきた。例えば、それぞれをそれら全体において参照により本明細書に組み込む、Robinsonらの米国特許第7,726,320号;及びGriffith,Jr.らの米国特許出願公開第2013/0255702号;及びSearsらの米国特許出願公開第2014/0096781号に記載されている背景技術に記載の様々な代替喫煙物品、エアロゾル送達デバイス及び熱発生源を参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第9,078,473号明細書
【特許文献2】米国特許第7,726,320号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
タバコ、タバコ由来の材料、又は他の植物由来の材料を電気的に加熱することにより、喫煙の味覚及び感覚を生成する物品は、性能特徴に一貫性がないという問題を抱えてきた。例えば、一部の物品は、香味又は他の吸入物質の一貫性のない放出に、エアロゾル形成材料の基材上への不十分な充填、又は感覚特性の乏しさという問題を抱える。したがって、紙巻タバコ、葉巻、又はパイプ喫煙の感覚を提供することができる喫煙物品であって、基材物質を燃焼することなくこれを行い、有利な性能特徴と共にこれを行う喫煙物品を提供することが望ましいと言える。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(簡単な要旨)
本開示は全般的に、ベース材料及びその中に封入された1つ以上の成分を含む、押出成形された基材(本明細書で成分含有押出成形構造体と呼ばれる)並びにこのような成分含有押出成形構造体を提供する方法及び使用することに関する。成分は異なることができ、これらに限定されないが、一時的に有利に封入され得る香料及び他の揮発性(及び非揮発性)化合物を含むことができる。例えば、成分含有押出成形構造体は、生産及び貯蔵中に成分が物品/デバイス内に封入されたまま留まり、使用中に放出することができるように、燃焼性エアロゾル送達のために構成された製品、非燃焼性エアロゾル送達のために構成された製品又はエアロゾルフリー送達のために構成された製品を含めた消耗品内で利用することができる。
【0007】
本開示は、制限なしで、以下の実施形態を含む:
実施形態1:1つ以上の成分が放出可能に封入された組成物を提供するための方法であって、1つ以上の成分及びベース材料を水中で混合して、混合物を得るステップであって、ベース材料が1つ以上のゲル化剤及び/又はバインダを含むステップと、混合物を温度約25℃~約150℃で、ダイに通して押出成形して、押出形材を形成するステップと、並びに水の少なくとも一部を押出形材から除去して、成分を含有押出成形構造体を得るステップと、を含む、方法。
【0008】
実施形態2:1つ以上のゲル化剤及び/又はバインダが、デンプン、ゴム、プルラン、ゼイン、カラギーナン、セルロース誘導体、ポビドン、及びこれらの組合せからなる群から選択される、実施形態1に記載の方法。
【0009】
実施形態3:1つ以上のゲル化剤及び/又はバインダが、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(「HPC」)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(「HPMC」)、及びヒドロキシエチルセルロースからなる群から選択される、実施形態1~2のいずれかに記載の方法。
【0010】
実施形態4:1つ以上の成分が、香料、甘味料、エアロゾル形成剤、保湿剤、充填材、保存料、タバコ材料、及びこれらの組合せからなる群から選択される、実施形態1~3のいずれかに記載の方法。
【0011】
実施形態5:1つ以上の成分が、アルコール、アルデヒド、芳香族炭化水素、ケトン、エステル、テルペン、テルペノイド、三叉神経感覚剤、及びこれらの組合せからなる群から選択される香料を含む、実施形態1~4のいずれかに記載の方法。
【0012】
実施形態6:1つ以上の成分が、バニリン、エチルバニリン、p-アニスアルデヒド、ヘキサナール、フルフラール、イソバレルアルデヒド、クミンアルデヒド、ベンズアルデヒド、シトロネラール、1-ヒドロキシ-2-プロパノン、2-ヒドロキシ-3-メチル-2-シクロペンテノン-1-オン、ヘキサン酸アリル、ヘプタン酸エチル、ヘキサン酸エチル、酢酸イソアミル、酢酸3-メチルブチル、サビネン、リモネン、γ-テルピネン、β-ファルネセン、ネロリドール、ツジョン、ミルセン、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、リナロール、ユーカリプトール、及びこれらの組合せからなる群から選択される香料を含む、実施形態1~5のいずれかに記載の方法。
【0013】
実施形態7:1つ以上の成分が、クリーム、茶、コーヒー、果実、カエデ、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、ショウガ、蜂蜜、アニス、セージ、ローズマリー、ハイビスカス、ローズヒップ、イェルバマテ、グアユサ、ハニーブッシュ、ルイボス、イェルバサンタ、バコパ・モニエラ(bacopa monniera)、ギンコ・ビロバ(gingko biloba)、ウィザニア・ソムニフェラ(withania somnifera)、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリラ、ココア、リコリス、
及びこれらの組合せから選択される香料を含む、実施形態1~6のいずれかに記載の方法。
【0014】
実施形態8:1つ以上の成分が植物抽出物を含む、実施形態1~7のいずれかに記載の方法。
【0015】
実施形態9:植物抽出物がタバコ抽出物である、実施形態8に記載の方法。
【0016】
実施形態10:1つ以上の成分が、ニコチン成分、植物/薬草成分、医薬成分、栄養補助成分、薬用成分、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される活性成分を含む、実施形態1~9のいずれかに記載の方法。
【0017】
実施形態11:活性成分が、大麻、ユーカリ、ルイボス、フェンネル、カンキツ類、クローブ、ラベンダー、ペパーミント、カモミール、バジル、ローズマリー、ショウガ、ターメリック、緑茶、ホワイトマルベリー、カンナビス、ココア、アシュワガンダ、バオバブ、クロロフィル、コルディセプス、ダミアナ、ジンセン、ガラナ、マカ、ティザーヌ及び大麻、刺激剤、アミノ酸、ビタミン、カンナビノイド、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される、実施形態10に記載の方法。
【0018】
実施形態12:1つ以上の成分が、多価アルコール、ソルビタンエステル、脂肪酸、ワックス、テルペン、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択されるエアロゾル形成剤を含む、実施形態1~11のいずれかに記載の方法。
【0019】
実施形態13:エアロゾル形成剤が、グリセロール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン(スパン60)、モノオレイン酸ソルビタン(スパン20)、トリステアリン酸ソルビタン(スパン65)、酪酸、プロピオン酸、吉草酸、オレイン酸、リノール酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、モノラウリン、モノステアリン酸グリセロール、トリオレイン、トリパルミチン、トリステアレート、三酪酸グリセリル、トリヘキサン酸グリセロール、カルナバワックス、蜜ろう、キャンデリア、リモネン、ピネン、ファルネセン、ミルセン、ゲラニオール、フェンネル、センブレン、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される、実施形態12に記載の方法。
【0020】
実施形態14:1つ以上の成分が、香料、充填材、エアロゾル形成剤、又はこれらのいずれかの組合せを含み、方法が、成分含有押出成形構造体を、非燃焼性エアロゾル送達デバイスの消耗部内に基材として組み込むステップをさらに含む、実施形態1~13のいずれかに記載の方法。
【0021】
実施形態15:成分含有押出成形構造体が、円形、楕円形、正方形、又は長方形の断面を有するストリップ又は中空又は中実チューブの形態である、実施形態1~14のいずれかに記載の方法。
【0022】
実施形態16:燃焼性エアロゾル送達のために構成された製品、非燃焼性エアロゾル送達のために構成された製品又はエアロゾルフリー送達のために構成された製品からなる群から選択される消耗品内に成分含有押出成形構造体を組み込むステップをさらに含む、実施形態1~15のいずれかに記載の方法。
【0023】
実施形態17:ベース材料含有マトリックス内に放出可能に封入された1つ以上の成分を含み、ベース材料含有マトリックスが1つ以上のゲル化剤及び/又はバインダを含み、1つ以上の成分が、香料、甘味料、エアロゾル形成剤、保湿剤、充填材、保存料、タバコ材料、植物抽出物、活性成分(例えば、ニコチン成分、植物/薬草成分、医薬成分、栄養補助成分、薬用成分、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される)、及びこれらの組合せからなる群から選択される、成分含有押出成形構造体。
【0024】
実施形態18:ベース材料含有マトリックス内に放出可能に封入された1つ以上の成分を含み、ベース材料含有マトリックスが1つ以上のゲル化剤及び/又はバインダを含み、1つ以上の成分が、香料、甘味料、エアロゾル形成剤、保湿剤、充填材、保存料、タバコ材料、及びこれらの組合せからなる群から選択される、成分含有押出成形構造体。
【0025】
実施形態19:1つ以上のゲル化剤及び/又はバインダが、デンプン、ゴム、プルラン、ゼイン、カラギーナン、セルロース誘導体、ポビドン、及びこれらの組合せからなる群から選択される、実施形態18に記載の成分含有押出成形構造体。
【0026】
実施形態20:1つ以上のゲル化剤及び/又はバインダが、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(「HPC」)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(「HPMC」)、及びヒドロキシエチルセルロースからなる群から選択される、実施形態18又は19に記載の成分含有押出成形構造体。
【0027】
実施形態21:1つ以上の成分が、アルコール、アルデヒド、芳香族炭化水素、ケトン、エステル、テルペン、テルペノイド、三叉神経感覚剤、及びこれらの組合せからなる群から選択される香料を含む、実施形態18~20のいずれかに記載の成分含有押出成形構造体。
【0028】
実施形態22:1つ以上の成分が、バニリン、エチルバニリン、p-アニスアルデヒド、ヘキサナール、フルフラール、イソバレルアルデヒド、クミンアルデヒド、ベンズアルデヒド、シトロネラール、1-ヒドロキシ-2-プロパノン、2-ヒドロキシ-3-メチル-2-シクロペンテノン-1-オン、ヘキサン酸アリル、ヘプタン酸エチル、ヘキサン酸エチル、酢酸イソアミル、酢酸3-メチルブチル、サビネン、リモネン、γ-テルピネン、β-ファルネセン、ネロリドール、ツジョン、ミルセン、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、リナロール、ユーカリプトール、及びこれらの組合せからなる群から選択される香料を含む、実施形態18~21のいずれかに記載の成分含有押出成形構造体。
【0029】
実施形態23:1つ以上の成分が、クリーム、茶、コーヒー、果実、カエデ、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、ショウガ、蜂蜜、アニス、セージ、ローズマリー、ハイビスカス、ローズヒップ、イェルバマテ、グアユサ、ハニーブッシュ、ルイボス、イェルバサンタ、バコパ・モニエラ、ギンコ・ビロバ、ウィザニア・ソムニフェラ、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリラ、ココア、リコリス、及びこれらの組合せから選択される香料を含む、実施形態18~22のいずれかに記載の成分含有押出成形構造体。
【0030】
実施形態24:1つ以上の成分が植物抽出物を含む、実施形態18~23のいずれかに記載の成分含有押出成形構造体。
【0031】
実施形態25:植物抽出物がタバコ抽出物である、実施形態24に記載の成分含有押出成形構造体。
【0032】
実施形態26:1つ以上の成分が、ニコチン成分、植物/薬草成分、医薬成分、栄養補助成分、薬用成分、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される活性成分を含む、実施形態18~25のいずれかに記載の成分含有押出成形構造体。
【0033】
実施形態27:活性成分が、大麻、ユーカリ、ルイボス、フェンネル、カンキツ類、クローブ、ラベンダー、ペパーミント、カモミール、バジル、ローズマリー、ショウガ、ターメリック、緑茶、ホワイトマルベリー、カンナビス、ココア、アシュワガンダ、バオバブ、クロロフィル、コルディセプス、ダミアナ、ジンセン、ガラナ、マカ、ティザーヌ及び大麻、刺激剤、アミノ酸、ビタミン、カンナビノイド、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される、実施形態26に記載の成分含有押出成形構造体。
【0034】
実施形態28:1つ以上の成分が、多価アルコール、ソルビタンエステル、脂肪酸、ワックス、テルペン、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択されるエアロゾル形成剤を含む、実施形態18~27のいずれかに記載の成分含有押出成形構造体。
【0035】
実施形態29:エアロゾル形成剤が、グリセロール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン(スパン60)、モノオレイン酸ソルビタン(スパン20)、トリステアリン酸ソルビタン(スパン65)、酪酸、プロピオン酸、吉草酸、オレイン酸、リノール酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、モノラウリン、モノステアリン酸グリセロール、トリオレイン、トリパルミチン、トリステアレート、三酪酸グリセリル、トリヘキサン酸グリセロール、カルナバワックス、蜜ろう、キャンデリア、リモネン、ピネン、ファルネセン、ミルセン、ゲラニオール、フェンネル、センブレン、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される、実施形態28に記載の成分含有押出成形構造体。
【0036】
実施形態30:1つ以上の成分が、香料、充填材、エアロゾル形成剤、又はこれらのいずれかの組合せを含み、組み込むステップが、成分含有押出成形構造体を、非燃焼性エアロゾル送達デバイスの消耗部内に基材として組み込むステップを含む、実施形態18~29のいずれかに記載の成分含有押出成形構造体。
【0037】
実施形態31:1つ以上の成分が、成分含有押出成形構造体に対して、約5重量%~約50重量%の量のエアロゾル形成剤及び/又は成分含有押出成形構造体に対して、約1重量%~約90重量%の量の、植物材料若しくは植物/薬草成分からなる群から選択される活性成分を含み、並びに/又はゲル化剤及び/若しくはバインダが、成分含有押出成形構造体に対して、約1重量%~約50重量%の量で存在する、実施形態18~30のいずれかに記載の成分含有押出成形構造体。
【0038】
実施形態32:円形、楕円形、正方形、又は長方形の断面を有する、ストリップ又は中空又は中実チューブの形態である、実施形態18~31のいずれかに記載の成分含有押出成形構造体。
【0039】
実施形態33:エアロゾル送達製品及び従来の喫煙物品からなる群から選択される消耗品であって、実施形態18~32のいずれかに記載の成分含有押出成形構造体を含む、消耗品。
【0040】
実施形態34:非燃焼性エアロゾル送達のために構成された製品の形態であり、成分含有押出成形構造体がその基材である、実施形態33に記載の消耗品。
【0041】
実施形態35:少なくとも1つのエアロゾル形成材料を担持する基材を含み、基材が実施形態18~32のいずれかに記載の成分含有押出成形構造体を含む、エアロゾル生成構成要素。
【0042】
実施形態36:成分含有押出成形構造体が香料及び充填材をさらに含む、実施形態35に記載のエアロゾル生成構成要素。
【0043】
実施形態37:エアロゾル形成材料がグリセリンを含み、充填材がセルロースベースの木材パルプを含む、実施形態35又は36に記載のエアロゾル生成構成要素。
【0044】
実施形態38:成分含有押出成形構造体がニコチン成分をさらに含む、実施形態35~37のいずれかに記載のエアロゾル生成構成要素。
【0045】
実施形態39:実施形態35~38のいずれかに記載のエアロゾル生成構成要素と、1つ以上のエアロゾル形成材料を担持する基材を加熱して、エアロゾルを形成するように構成された熱源と、エアロゾル生成構成要素からエアロゾル送達デバイスのマウスエンドまで伸びるエアロゾル経路と、を含む、エアロゾル送達デバイス。
【0046】
実施形態40:成分含有アルギン酸塩構造体内の1つ以上の成分が放出可能に封入された組成物を提供するための方法であって、1つ以上の成分及びアルギン酸塩を水中で混合して、混合物を得るステップと、混合物を温度約25℃~約150℃で、ダイに通して押出成形して、押出形材を形成するステップと、水の少なくとも一部を押出形材から除去して、成分含有アルギン酸塩構造体を得るステップと、を含む、方法。
【0047】
実施形態41:1つ以上の成分が、香料、甘味料、エアロゾル形成剤、保湿剤、充填材、保存料、タバコ材料、及びこれらの組合せからなる群から選択される、実施形態40に記載の方法。
【0048】
実施形態42:1つ以上の成分が、アルコール、アルデヒド、芳香族炭化水素、ケトン、エステル、テルペン、テルペノイド、三叉神経感覚剤、及びこれらの組合せからなる群から選択される香料を含む、実施形態40又は41に記載の方法。
【0049】
実施形態43:1つ以上の成分が、バニリン、エチルバニリン、p-アニスアルデヒド、ヘキサナール、フルフラール、イソバレルアルデヒド、クミンアルデヒド、ベンズアルデヒド、シトロネラール、1-ヒドロキシ-2-プロパノン、2-ヒドロキシ-3-メチル-2-シクロペンテノン-1-オン、ヘキサン酸アリル、ヘプタン酸エチル、ヘキサン酸エチル、酢酸イソアミル、酢酸3-メチルブチル、サビネン、リモネン、γ-テルピネン、β-ファルネセン、ネロリドール、ツジョン、ミルセン、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、リナロール、ユーカリプトール、及びこれらの組合せからなる群から選択される香料を含む、実施形態40~42のいずれかに記載の方法。
【0050】
実施形態44:1つ以上の成分が、クリーム、茶、コーヒー、果実、カエデ、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、ショウガ、蜂蜜、アニス、セージ、ローズマリー、ハイビスカス、ローズヒップ、イェルバマテ、グアユサ、ハニーブッシュ、ルイボス、イェルバサンタ、バコパ・モニエラ、ギンコ・ビロバ、ウィザニア・ソムニフェラ、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリラ、ココア、リコリス、及びこれらの組合せから選択される香料を含む、実施形態40~43のいずれかに記載の方法。
【0051】
実施形態45:1つ以上の成分が植物抽出物を含む、実施形態40~44のいずれかに記載の方法。
【0052】
実施形態46:植物抽出物がタバコ抽出物である、実施形態45に記載の方法。
【0053】
実施形態47:1つ以上の成分が、ニコチン成分、植物/薬草成分、医薬成分、栄養補助成分、薬用成分、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される活性成分を含む、実施形態40~46のいずれかに記載の方法。
【0054】
実施形態48:活性成分が、大麻、ユーカリ、ルイボス、フェンネル、カンキツ類、クローブ、ラベンダー、ペパーミント、カモミール、バジル、ローズマリー、ショウガ、ターメリック、緑茶、ホワイトマルベリー、カンナビス、ココア、アシュワガンダ、バオバブ、クロロフィル、コルディセプス、ダミアナ、ジンセン、ガラナ、マカ、ティザーヌ及び大麻、刺激剤、アミノ酸、ビタミン、カンナビノイド、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される、実施形態47に記載の方法。
【0055】
実施形態49:1つ以上の成分が、多価アルコール、ソルビタンエステル、脂肪酸、ワックス、テルペン、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択されるエアロゾル形成剤を含む、実施形態40~48のいずれかに記載の方法。
【0056】
実施形態50:エアロゾル形成剤が、グリセロール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン(スパン60)、モノオレイン酸ソルビタン(スパン20)、トリステアリン酸ソルビタン(スパン65)、酪酸、プロピオン酸、吉草酸、オレイン酸、リノール酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、モノラウリン、モノステアリン酸グリセロール、トリオレイン、トリパルミチン、トリステアレート、三酪酸グリセリル、トリヘキサン酸グリセロール、カルナバワックス、蜜ろう、キャンデリア、リモネン、ピネン、ファルネセン、ミルセン、ゲラニオール、フェンネル、センブレン、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される、実施形態40~49のいずれかに記載の方法。
【0057】
実施形態51:1つ以上の成分が、香料、充填材、エアロゾル形成剤又はこれらのいずれかの組合せを含み、方法が、成分含有アルギン酸塩構造体を、非燃焼性エアロゾル送達デバイスの消耗部内に基材として組み込むステップをさらに含む、実施形態40~50のいずれかに記載の方法。
【0058】
実施形態52:成分を含有するアルギン酸塩構造体が、円形、楕円形、正方形、又は長方形の断面を有するストリップ又は中空又は中実チューブの形態である、実施形態40~51のいずれかに記載の方法。
【0059】
実施形態53:燃焼性エアロゾル送達のために構成された製品、非燃焼性エアロゾル送達のために構成された製品、又はエアロゾルフリー送達のために構成された製品からなる群から選択される消耗品内に成分含有アルギン酸塩構造体を組み込むステップをさらに含む、実施形態40~52のいずれかに記載の方法。
【0060】
実施形態54:アルギン酸塩を意図的に架橋するステップを含まない、実施形態40~53のいずれかに記載の方法。
【0061】
実施形態55:アルギン酸塩マトリックス内に放出可能に封入された1つ以上の成分を含み、1つ以上の成分が、成分含有押出成形構造体に対して約5重量%~約50重量%の量のエアロゾル形成剤及び成分含有押出成形構造体に対して約1重量%~約90重量%の量の植物材料若しくは植物/薬草成分からなる群から選択される活性成分を含む、成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【0062】
実施形態56:1つ以上の成分が、香料、甘味料、エアロゾル形成剤、保湿剤、充填材、保存料、タバコ材料、及びこれらの組合せからなる群から選択される、実施形態55に記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【0063】
実施形態57:1つ以上の成分が、アルコール、アルデヒド、芳香族炭化水素、ケトン、エステル、テルペン、テルペノイド、三叉神経感覚剤、及びこれらの組合せからなる群から選択される香料を含む、実施形態55又は56に記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【0064】
実施形態58:1つ以上の成分が、バニリン、エチルバニリン、p-アニスアルデヒド、ヘキサナール、フルフラール、イソバレルアルデヒド、クミンアルデヒド、ベンズアルデヒド、シトロネラール、1-ヒドロキシ-2-プロパノン、2-ヒドロキシ-3-メチル-2-シクロペンテノン-1-オン、ヘキサン酸アリル、ヘプタン酸エチル、ヘキサン酸エチル、酢酸イソアミル、酢酸3-メチルブチル、サビネン、リモネン、γ-テルピネン、β-ファルネセン、ネロリドール、ツジョン、ミルセン、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、リナロール、ユーカリプトール、及びこれらの組合せからなる群から選択される香料を含む、実施形態55~57のいずれかに記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【0065】
実施形態59:1つ以上の成分が、クリーム、茶、コーヒー、果実、カエデ、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、ショウガ、蜂蜜、アニス、セージ、ローズマリー、ハイビスカス、ローズヒップ、イェルバマテ、グアユサ、ハニーブッシュ、ルイボス、イェルバサンタ、バコパ・モニエラ、ギンコ・ビロバ、ウィザニア・ソムニフェラ、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリラ、ココア、リコリス、及びこれらの組合せから選択される香料を含む、実施形態55~58のいずれかに記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【0066】
実施形態60:1つ以上の成分が植物抽出物を含む、実施形態55~59のいずれかに記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【0067】
実施形態61:植物抽出物がタバコ抽出物である、実施形態60に記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【0068】
実施形態62:1つ以上の成分が、ニコチン成分、植物/薬草成分、医薬成分、栄養補助成分、薬用成分、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される活性成分を含む、実施形態55~61のいずれかに記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【0069】
実施形態63:活性成分が、大麻、ユーカリ、ルイボス、フェンネル、カンキツ類、クローブ、ラベンダー、ペパーミント、カモミール、バジル、ローズマリー、ショウガ、ターメリック、緑茶、ホワイトマルベリー、カンナビス、ココア、アシュワガンダ、バオバブ、クロロフィル、コルディセプス、ダミアナ、ジンセン、ガラナ、マカ、ティザーヌ及び大麻、刺激剤、アミノ酸、ビタミン、カンナビノイド、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される、実施形態62に記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【0070】
実施形態64:1つ以上の成分が、多価アルコール、ソルビタンエステル、脂肪酸、ワックス、テルペン、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択されるエアロゾル形成剤を含む、実施形態55~63のいずれかに記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【0071】
実施形態65:エアロゾル形成剤が、グリセロール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン(スパン60)、モノオレイン酸ソルビタン(スパン20)、トリステアリン酸ソルビタン(スパン65)、酪酸、プロピオン酸、吉草酸、オレイン酸、リノール酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、モノラウリン、モノステアリン酸グリセロール、トリオレイン、トリパルミチン、トリステアレート、三酪酸グリセリル、トリヘキサン酸グリセロール、カルナバワックス、蜜ろう、キャンデリア、リモネン、ピネン、ファルネセン、ミルセン、ゲラニオール、フェンネル、センブレン、及びこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される、実施形態64に記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【0072】
実施形態66:1つ以上の成分が、香料、充填材、エアロゾル形成剤、又はこれらのいずれかの組合せを含み、組み込むステップが、成分含有押出成形アルギン酸塩構造体を、非燃焼性エアロゾル送達デバイスの消耗部内に基材として組み込むステップを含む、実施形態55~65のいずれかに記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【0073】
実施形態67:アルギン酸塩が架橋されていない、実施形態55~66のいずれかに記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【0074】
実施形態68:円形、楕円形、正方形、又は長方形の断面を有するストリップ又は中空又は中実チューブの形態である、実施形態55~67のいずれかに記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体。
【0075】
実施形態69:エアロゾル送達製品及び従来の喫煙物品からなる群から選択される消耗品であって、実施形態55~68のいずれかに記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体を含む、消耗品。
【0076】
実施形態70:非燃焼性エアロゾル送達のために構成された製品の形態であり、成分含有押出成形アルギン酸塩構造体がその基材である、実施形態69に記載の消耗品。
【0077】
実施形態71:少なくとも1つのエアロゾル形成材料を保持する基材を含むエアロゾル生成構成要素であって、基材が実施形態55~68のいずれかに記載の成分を含有する押出成形されたアルギン酸塩構造体を含む、エアロゾル生成構成要素。
【0078】
実施形態72:成分含有押出成形アルギン酸塩構造体が香料及び充填材をさらに含む、実施形態71に記載のエアロゾル生成構成要素。
【0079】
実施形態73:エアロゾル形成材料がグリセリンを含み、充填材がセルロースベースの木材パルプを含む、実施形態71又は72に記載のエアロゾル生成構成要素。
【0080】
実施形態74:成分含有押出成形アルギン酸塩構造体がニコチン成分をさらに含む、実施形態71~73のいずれかに記載のエアロゾル生成構成要素。
【0081】
実施形態75:実施形態71~74のいずれかに記載のエアロゾル生成構成要素と、1つ以上のエアロゾル形成材料を保持する基材を加熱して、エアロゾルを形成するように構成された熱源と、エアロゾル生成構成要素からエアロゾル送達デバイスのマウスエンドまで伸びるエアロゾル経路と、を含む、エアロゾル送達デバイス。
【0082】
実施形態76:成分含有押出成形構造体がタバコを実質的に含まない、実施形態1~16のいずれかに記載の方法、実施形態17~32のいずれかに記載の成分含有押出成形構造体、実施形態33又は34に記載の消耗品、実施形態35~38のいずれかに記載のエアロゾル生成構成要素又は実施形態39に記載のエアロゾル送達デバイス。
【0083】
実施形態77:成分含有押出成形アルギン酸塩構造体がタバコを実質的に含まない、実施形態40~54のいずれかに記載の方法、実施形態55~68のいずれかに記載の成分含有押出成形アルギン酸塩構造体、実施形態69又は70に記載の消耗品、実施形態71~74のいずれかに記載のエアロゾル生成構成要素又は実施形態75に記載のエアロゾル送達デバイス。
【0084】
本開示のこれら及び他の特徴、態様及び利点は、添付の図と一緒に以下の詳細な説明を読むことで明らかとなり、これらの図は以下に簡潔に記載されている。本発明は、このような特徴又は要素が本明細書の特定の実施形態の記載において明示的に組み合わせられているかに関わらず、上記に述べられた実施形態のうちの2つ、3つ、4つ、又はそれよりも多くのいずれかの組合せ並びにいずれか2つ、3つ、4つ、又はそれよりも多くの本開示に記載の特徴又は要素の組合せを含む。本開示は、全体的に読み取ることを意図し、これによって、このような文脈が他を明確に指示していない限り、開示された発明のいずれかの分離可能な特徴又は要素が、その様々な態様及び実施形態のいずれかにおいて、組合せ可能であることを意図すると考えられるべきである。本開示の他の態様及び利点は以下から明らかとなる。
【0085】
前述の一般的条件において本開示の態様をこうして記載してきたが、ここでは添付の図を参照する。これらの図は必ずしもスケール通りに描かれてはいない。図は単なる例であり、本開示を限定すると解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【
図1】成分含有押出成形構造体の生成に対して本明細書で概説されている方法の実施形態に関連する、ある特定の方法のステップの概説を提供している。
【
図2A】成分含有押出成形構造体の様々な非限定的な形態を例示している。
【
図2B】成分含有押出成形構造体の様々な非限定的な形態を例示している。
【
図2C】成分含有押出成形構造体の様々な非限定的な形態を例示している。
【
図2D】成分含有押出成形構造体の様々な非限定的な形態を例示している。
【
図3】本開示の例示的実施形態による、制御装置及びエアロゾル生成構成要素を含むエアロゾル送達デバイスの斜視図を提供しており、生成成分及び制御装置は互いに連結している。
【
図4】本開示の例示的実施形態による、
図3のエアロゾル送達デバイスの斜視図を例示しており、エアロゾル生成構成要素及び制御装置は、互いに切り離されている。
【
図5】本開示の例示的実施形態による、エアロゾル生成構成要素の概略的斜視図を例示している。
【
図6】本開示の例示的実施形態による、エアロゾル生成構成要素の基材部分の概略的断面図を例示している。
【
図7】本開示の1つ以上の実施形態による、制御装置及びエアロゾル生成構成要素を含むエアロゾル送達デバイスの斜視図を例示しており、生成成分及び制御装置は、互いに連結している。
【
図8】本開示の1つ以上の実施形態による、
図7のエアロゾル送達デバイスの斜視図を例示しており、エアロゾル生成構成要素及び制御装置は、互いに切り離されている。
【
図9】本開示の例示的実施形態による、パウチ又はフリースを含むパウチ製品の実施形態の斜視図であり、パウチ又はフリースが、開示された成分含有押出成形構造体の実施形態を含み、この構造体は経口使用のために構成された組成物が少なくとも部分的に充填されている。
【
図10】紙巻タバコの形態を有する従来の喫煙物品を分解図で示した斜視図であり、紙巻タバコの喫煙可能な材料、包装材料成分及びフィルター素子を示している。
【発明を実施するための形態】
【0087】
本開示はここで、その例示的実施形態を参照して、本明細書のこれより以下においてより完全に記載される。これらの例示的実施形態は、本開示が十分及び完全であるように、並びに本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように記載されている。実際に、本開示は多くの異なる形態に実施形態化することができ、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な正当な必要条件を満たすように提供されるものである。本明細書及び特許請求の範囲に使用された場合、文脈が他を明確に指示しない限り、単数形「a」、「an」及び「the」は複数の指示対象を含む。「乾燥重量パーセント」又は「乾燥重量ベース」についての言及は乾燥成分に基づく重量を指す(すなわち、水を除くすべての成分)。パーセントについての言及は、他に指摘されていない限り、重量によるパーセントを意味することを意図する。
【0088】
本明細書のこれより以下に記載されているように、本開示の例示的実施形態は、押出成形された構造体内に組み込まれた/封入された成分(例えば、揮発性成分を含む)、すなわち、成分含有押出成形構造体及びこのような構造体を提供する方法及び使用することに関する。本開示のさらなる例示的実施形態は、このような成分含有押出成形構造体を組み込んだ製品、例えば、これらに限定されないが、本明細書で開示されている、成分含有押出成形構造体(例えば、その基材内に);基材部分に含浸させたエアロゾル形成材料を加熱して、エアロゾルを形成する(及び1つ以上の成分を、成分含有押出成形構造体から放出する)ように構成された熱源;並びにエアロゾル生成構成要素からエアロゾル送達デバイスのマウスエンドまで伸びるエアロゾル経路を含むエアロゾル送達デバイスを含めた製品に関する。
【0089】
「封入された」又は「含有する」とは、本明細書で使用される場合、成分が押出成形された材料内にあることを意味する。1つ以上の成分を封入する/含有することは通常、物理的な封じ込めを含む、すなわち、成分は、放出されるまで、押出成形された材料の「ベース材料」内に物理的に保持される。通常、ベース材料内に1つ以上の成分を物理的に封じ込めることはベース材料のいずれかの成分を架橋することを含まないが、ただし、開示はこれに限定されない。さらに、本明細書に提供されている封入は、成分とベース材料との間のイオン結合又は共有結合の形成を除外しない。通常、封入された成分は、ある特定の期間の間及び/又はある特定の条件下でベース材料内に留まるように十分に含有されている。例えば、封入された成分は通常、成分含有押出成形構造体から実質的に放出されることなく、所望の製品(例えば、これらに限定されないが、エアロゾル送達デバイスを含む)内へのこれらの包含を可能にするよう、ベース材料内に十分に含有されたまま留まる。封入された成分は一般的に一時的にのみ封入されており、ある特定の刺激(例えば、熱)への曝露によりベース材料から放出されてもよい。よって、例えば、望ましくはエアロゾル送達デバイスのユーザーへ放出される成分はデバイスの生産及び貯蔵中に封入され、使用中に(成分を含有押出成形構造体が熱に供された時点で)ベース材料から放出され得るので、製品の生産及び貯蔵中に保持され、次いでユーザーに提供されるこのような成分の量は最大となる。
【0090】
「ベース材料」は広く異なることができる。通常、ベース材料は、少なくとも1つのゲル化剤及び/又はバインダ、例えば、本明細書で以下に提供されているものなどを含む。一部の実施形態では、ベース材料は、本明細書で以下に記載されているような1つ以上の充填材をさらに含むことができる。同様に、ベース材料内に封入された「成分」は広く異なることができ、これらに限定されないが、香料、タバコ材料、植物材料、活性成分、甘味料、エアロゾル形成剤及び保存料を含むことができる。一部の実施形態では、成分は揮発性成分を含む、よって、開示された方法に従い提供された、成分含有押出成形構造体内への封じ込めは、使用前(例えば、それが組み込まれる製品の調製又は貯蔵中)の早期揮散から成分を保護する働きがある。
【0091】
成分含有押出成形構造体の調製の例示的方法
様々な成分が本開示に従いベース材料内に一時的に封入されてもよく、本明細書でさらに記載されるような、成分含有押出成形構造体をもたらす。例示的プロセスは
図1に提供され、図の中でステップ10は構造体の中にカプセル化されるベース材料及び1つ以上の成分を含む混合物を形成するステップを含み、ステップ12は混合物を押出成形するステップを含み、ステップ14は、生成した押出成形された材料を乾燥させて、成分含有押出成形構造体を得るステップを含む。
【0092】
混合-ステップ10
ステップ10は一般的に、1つ以上の成分をベース材料(すなわち、ゲル化剤及び/又はバインダ、並びに任意選択的に、1つ以上の充填材)と混合するステップを含む。通常、これに限定されないが、1つ以上の成分及びベース材料は、溶媒、例えば、水中で混合する。生成した混合物は通常スラリーの形態である(しかし代替形態では、例えば、凝集した混合物であってもよい)。「スラリー」とは、本明細書で使用される場合、当技術分野で公知のその一般的な定義を有するもの、例えば、液体中に懸濁した固体の混合物と考えられている。スラリーは異なる濃度であることができ、その粘度は、例えば、成分の選択により、液体の添加又は除去により(及び/又は固体の添加若しくは除去により)調整することができる。スラリーの濃度はその後のプロセシングに対するその「流動性」に基づき具体的に最適化することができ、スラリーは有利なことに、適切な押出成形のためにその形状を保持するのに十分な濃さを有するが、スラリーが押出し機のダイを通過するのを阻止するほど濃すぎることもない。
【0093】
スラリーは、一部の実施形態では、その固形分/固形分質量パーセント(Фsl)により定義されてもよい。所与のスラリーに対する固形分は以下の式で計算することができる:
Фsl=質量(固体)/質量(スラリー)。
【0094】
有利なことに、ステップ10で提供される混合物(スラリー)は実質的に均質である(完全に均質を含む)。よって、混合ステップは通常、このような混合物/スラリーを得るのに十分な程度にその成分をある期間混合するために行われる。正確な時間は、例えば、スラリーの固形分(固形分が高いスラリーは、固形分の低いスラリーよりも、十分に混合するのにより多くの時間がかかり得る)に応じて異なることができる。このような混合は一般的に室温で行われる。しかし、条件が限定されることは意図されない(代わりに、混合はより低温又は高温で行うことができる)。混合速度は特に限定されない。この場合も同様に、混合速度は通常、妥当な期間で実質的な均一性(又は完全な均一性)を確実にするのに十分な速度である。混合は、例えば、機械的撹拌/かき混ぜにより行うことができる(手動で又はこのような目的のための装置、例えば、ミキサー、ブレンダーなどに通して行うことができる)。
【0095】
ベース材料
上記に参照された通り、ベース材料は、例えば、1つ以上のゲル化剤及び/又はバインダ、並びに任意選択的に、1つ以上の充填材を含むことができる。典型的なゲル化剤及びバインダは有機若しくは無機又はこれらの組合せであることができる。代表的なゲル化剤及びバインダとして、ポビドン、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、ゴム、カラギーナン、プルラン、ゼイン、セルロース誘導体など、及びこれらの組合せが挙げられる。一部の実施では、2種又はそれよりも多くのバインダ材料の組合せ又はブレンドを利用することができる。ゲル化剤及びバインダ材料の他の例は、例えば、それぞれその全体において参照により本明細書に組み込む、Jakobらによる米国特許第5,101,839号;及びRakerらによる米国特許第4,924,887号に記載されている。
【0096】
一部の実施形態では、ゲル化剤及び/又はバインダは、アルギン酸塩、デンプン、ゴム、プルラン、ゼイン、カラギーナン、セルロース誘導体、ポビドン、及びこれらの組合せからなる群から選択される。一部の実施形態では、ゲル化剤及び/又はバインダは、アルギン酸塩、セルロースエーテル、及びこれらの組合せからなる群から選択される。有利なことに、ある特定の実施形態では、ゲル化剤及び/又はバインダはタバコを含まない(ただし、一部の実施形態では、本明細書に提供されている成分含有押出成形構造体に関連する成分はタバコ由来のニコチンを含むことができる)。したがって、本明細書で以下に参照されているような一部の実施形態では、本明細書に提供されている成分含有押出成形構造体は、タバコ及び/又はタバコ由来の成分を実質的に含まない。
【0097】
適切なゲル化剤又はバインダの1つの例はアルギン酸塩である。アルギン酸塩とは、当技術分野で公知の直鎖、非分枝のアニオン性ヘテロ多糖を指す。アルギン酸塩は、β-(1-4)結合したD-マンヌロン酸及びβ-(1-4)結合したL-グルロン酸(多くの場合、「M」及び「G」残基とそれぞれ呼ばれる)の異なる量の線状コポリマーからなる。アルギン酸塩は通常、連続した残基のブロック(例えば、GGGGG及びMMMMMM)及び交互の残基GMGMGMGMGの領域を有するブロックコポリマーである。アルギン酸塩の分子量は、例えば、約32,000~400,000の間で広く異なることができ、高い分子量のアルギン酸塩は通常さらに粘性の高いスラリーをもたらし、低い分子量アルギン酸塩はさらに粘性の低いスラリーをもたらす。
【0098】
アルギン酸塩は通常天然ポリマーであり、一部の実施形態では、海藻由来であることができる。ある特定の市販のアルギン酸塩は褐藻類(褐藻綱(Phaeophycae))、例えば、(これらに限定されないが)ラミナリア・ハイパーボレア(Laminaria hyperborean)、ラミナリア・ディギタータ(Laminaria digitate)、ラミナリア・ジャポニカ(Laminaria japonica)、アスコフィルム・ノドスム(Ascophyllum nodosum)及びマクロシスチス・ピリフェラ(Macrocystis pyrifera)を含めた褐藻類から抽出される。異なる供給源由来のアルギン酸塩はM及びG残基含有量及びブロック長が異なる。アルギン酸塩はまた、合成ポリマーの形態であることができる(細菌性生合成を介して提供される、例えば、アゾトバクター(Azotobacter)又はシュードモナス(Pseudomonas)から生成される)。アルギン酸塩は通常ナトリウム、カルシウム又はマンガン塩の形態である(しかし他のアルギン酸塩の形態であることもできる)。一部の実施形態では、アルギン酸塩は水溶性の形態で利用される。アルギン酸塩のある特定の例として、これらに限定されないが、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸カリウム又はアルギン酸ナトリウムが挙げられる。アルギン酸塩、特に高い粘度のアルギン酸塩は、制御されたレベルの遊離カルシウムイオンと併せて利用することができる。一部の実施形態では、基材は、成分含有押出成形構造体の全乾燥重量に対して、乾燥重量ベースで約1~約35%のアルギン酸塩、例えば、約1~約20乾燥重量%又は約4~約10乾燥重量%のアルギン酸塩を含む。
【0099】
一部の実施形態では、ゲル化剤及び/又はバインダはゴム、例えば、天然ゴムを含む。本明細書で使用される場合、天然ゴムとは、結合特性を有し、また増粘剤又はゲル化剤としても有用な、天然起源の多糖材料を指す。通常ある程度水溶性である、代表的な植物由来の天然ゴムとして、キサンタンゴム、グアーゴム、アラビアゴム、ガッチゴム、トラガカントゴム、インドゴム、ローカストビーンゴム、ジェランゴム、及びこれらの組合せが挙げられる。一部の実施形態では、ゲル化剤及び/又はバインダはキサンタンゴム、グアーゴム、アラビアゴム、ローカストビーンゴム、トラガカントゴム、又はこれらの組合せを含む。
【0100】
一部の実施形態では、ゲル化剤及び/又はバインダはカラギーナンを含む。カラギーナンは、ゲル化、濃厚化及び/又は安定化特性を提供する、赤色の海藻から抽出された硫酸化多糖類である。一部の実施形態では、ゲル化剤及び/又はバインダは寒天を含む。
【0101】
一部の実施形態では、ゲル化剤及び/又はバインダは、1つ以上のセルロース誘導体(例えば、単一のセルロース誘導体又は例えば、いくつかのセルロース誘導体の組合せ、例えば、2又は3種の組合せ)を含む。成分含有押出成形構造体中に存在するセルロース誘導体の量は異なってもよい。一部の実施形態では、成分含有押出成形構造体は、基材の全乾燥重量に対して、乾燥重量ベースで、約0~約5%の1つ以上のセルロース誘導体、例えば、約0%、約1%、約2%、約3%、約4%又は約5%の1つ以上のセルロース誘導体を含む。成分含有押出成形構造体が1つより多くのセルロース誘導体を含む実施形態では、1つ以上のセルロース誘導体の述べられた重量ベース、約0%~約5%は、成分含有押出成形構造体の全乾燥重量に対する、セルロース誘導体の組合せの全乾燥重量を反映すると理解されたい。
【0102】
一部の実施形態では、セルロース誘導体はセルロースエーテルであり、これは、セルロース構造の中の1つ以上のヒドロキシル基の水素が、アルキル、ヒドロキシアルキル又はアリール基で置き換えられたセルロースポリマーを意味する。一部の実施形態では、セルロース誘導体はヒドロキシアルキルセルロースエーテルである。このようなセルロース誘導体の非限定的例として、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(「HPC」)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(「HPMC」)、及びヒドロキシエチルセルロースが挙げられる。適切なセルロースエーテルとして、以下が挙げられる:ヒドロキシプロピルセルロース、例えば、Klucel H、Aqualon Co.から入手可能;ヒドロキシプロピルメチルセルロース、例えば、Methocel K4MS、DuPontから入手可能;ヒドロキシエチルセルロース、例えば、Natrosol 250 MRCS、Aqualon Co.から入手可能;メチルセルロース、例えば、Methocel A4M、K4M、及びE15、DuPont.から入手可能;並びにカルボキシメチルセルロースナトリウム、例えば、CMC 7HF、CMC 7LF、及びCMC 7H4F、Aqualon Co.から入手可能。一部の実施形態では、少なくとも1つのバインダは、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及びこれらの組合せからなる群から選択されるセルロースエーテルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのバインダはHPCとHPMCの組合せを含む。一部の実施形態では、少なくとも1つのバインダはHPCとHPMCの組合せである。驚くことに、一部の実施形態では、HPCとHPMCの組合せは、例えば、本開示のある特定の成分含有押出成形構造体に対して望ましい特性、例えば、中心穴を有する押出成形された基材の所望の形状、及び一貫性を維持することなどの特性を提供するのに特に有用であることが判明した。一部の実施形態では、HPCのHPMCに対する重量比は少なくとも約1:1、例えば、約1:1~約5:1、若しくは約2:1~約4:1又は約3:1である。
【0103】
一部の実施形態では、成分含有押出成形構造体はCMCを含んでもよい。他の実施形態では、成分含有押出成形構造体はカルボキシメチルセルロース(CMC)を実質的に又は完全に含まないことを特徴とすることもできる。CMCを「実質的に含まない」とは、例えば、別のセルロースエーテル中に自然に存在し得る微量を超えて、いかなるCMCも意図的に添加されていないことを意味する。例えば、ある特定の実施形態は、成分含有押出成形構造体の全乾燥重量に対して、0.1乾燥重量%未満又は0.01乾燥重量%未満又は0.001乾燥重量%未満又は0乾燥重量%のCMCを有することを特徴とすることもできる。
【0104】
ゲル化剤及びバインダは、ある特定の実施形態では、所望の物理的特質及び物理的完全性を、成分含有押出成形構造体に提供するのに十分な量で利用される。利用するゲル化剤及び/又はバインダの量は異なることができるが、通常、成分含有押出成形構造体の全乾燥重量に対して、約80乾燥重量パーセントまでであり、ある特定の実施形態は、少なくとも約1乾燥重量%、約10乾燥重量%又は約20乾燥重量%、例えば、約1乾燥重量%~約80乾燥重量%、約1乾燥重量%~約50乾燥重量%、約10乾燥重量%~約80乾燥重量%又は約10乾燥重量%~約50乾燥重量%のバインダ含有量を特徴とする。
【0105】
充填材
充填材は、例えば、デンプン、糖、糖アルコール、木材繊維/木材パルプ、無機物質、不活性材料などの材料を含むことができる。一部の実施形態では、少なくとも1つの充填材は、天然デンプン及び加工デンプンを含めたデンプンを含む。「デンプン」は、本明細書で使用される場合、いかなる供給源、加工デンプン、又はデンプン誘導体由来の純粋なデンプンを指すことができる。デンプンは通常、ほとんどすべての緑色の植物中に及び様々な種類の植物組織及び器官内に(例えば、種子、葉、根茎、根、塊茎、苗条、果実、穀粒及び茎)顆粒状の形態で存在する。デンプンは、組成、並びに顆粒状の形状及びサイズにおいて多様であることができる。多くの場合、異なる供給源由来のデンプンは異なる化学的及び物理的特徴を有する。特定のデンプンは、ビーズに特定の官能特性を付与するデンプン材料の能力に基づき、ビーズ内に包含するために選択することができる。様々な供給源由来のデンプンを使用することができる。例えば、デンプンの主要な供給源として、穀物穀粒(例えば、米、小麦及びトウモロコシ)、及び根植物(例えば、ジャガイモ及びキャッサバ)が挙げられる。デンプンの供給源の他の例として、ドングリ、アロールート、アラカチャ、バナナ、オオムギ、マメ(例えば、ファーヴァ、レンズマメ、ヤエナリ、マメ、ひよこマメ)、パンノキ、ソバ、カンナ、クリ、サトイモ、カタクリ、クズ、マランガ、雑穀、カラスムギ、オカ、タシロイモ、サゴ、ソルガム、サツマイモ、キノア、ライムギ、タピオカ、タロイモ、タバコ、水クリ、及びヤムが挙げられる。適切なデンプンとして、これらに限定されないが、トウモロコシデンプン、米デンプン及び食用加工デンプンが挙げられる。ある特定のデンプンは加工デンプンである。加工デンプンには1つ以上の構造的修飾が施されており、多くの場合、その高熱特性を変化させるように構成されている。一部のデンプンは、遺伝子改変により生み出され、「加工」デンプンであると考えられる。他のデンプンは得られてから修飾される。例えば、加工デンプンは、化学反応、例えば、エステル化、エーテル化、酸化、酸性触媒作用又は塩基の存在下での酸化による脱重合(薄化)、漂白、グリコシル基転移及び脱重合(例えば、触媒の存在下でのデキストリン化)、架橋、酵素処理、アセチル化、ヒドロキシプロピル化及び/又は部分加水分解に供されたデンプンであることができる。他のデンプンは、加熱処理、例えば、アルファ化、デキストリン化及び/又は冷水膨潤プロセスにより修飾される。ある特定の加工デンプンとして、モノスターチホスフェート、ジスターチグリセロール、トリメタリン酸ナトリウムでエステル化したジスターチホスフェート、ホスフェートジスターチホスフェート、アセチル化ジスターチホスフェート、無水酢酸でエステル化した酢酸デンプン、酢酸ビニルでエステル化した酢酸デンプン、アセチル化ジスターチアジペート、アセチル化ジスターチグリセロール、ヒドロキシプロピルデンプン、ヒドロキシプロピルジスターチグリセロール及びオクテニルコハク酸デンプンナトリウムが挙げられる。
【0106】
充填材は、例えば、トウモロコシデンプン、米デンプン、食用加工デンプン、デキストラン、シクロデキストラン又はこれらの組合せを含むことができる。一部の実施形態では、充填材は、糖又は糖アルコール(本明細書では適切な甘味料としても参照されている)を含む。一部の実施形態では、充填材は、セルロース材料、例えば、微結晶セルロース(「mcc」)を含む。mccは合成若しくは半合成であってよいし、又は天然セルロースから完全に得ることもできる。mccは、AVICEL(登録商標)等級PH-100、PH-102、PH-103、PH-105、PH-112、PH-113、PH-200、PH-300、PH-302、VIVACEL(登録商標)等級101、102、12、20及びEMOCEL(登録商標)等級50M及び90Mなど、並びにこれらの混合物からなる群から選択されてもよい。充填材は木材繊維を含むことができる。一部の実施形態では、充填材は、無機物質又は不活性物質、例えば、これらに限定されないが、キトサン、炭素(グラファイト、ダイヤモンド、フラーレン、グラフェン)、石英、花崗岩、珪藻土、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、粘土、甲殻類及び他の海洋性シェル又はこれらの組合せを含む。ある特定の例の充填材として、マルトデキストリン、ブドウ糖、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、ラクトース、糖アルコール、微結晶性セルロース、又はこれらの組合せが挙げられる。
【0107】
充填材の量は異なることができるが、通常、ステップ10で形成された混合物の約5乾燥重量%又は10乾燥重量%より大きく、約90乾燥重量%までである(及び、相応して、最終の成分含有押出成形構造体においてこのような範囲内にある)。充填材の典型的な範囲は、混合物の約10乾燥重量%~約90乾燥重量%、例えば、約10乾燥重量%、約20乾燥重量%、約25乾燥重量%又は約30乾燥重量%から、約35乾燥重量%、約40乾燥重量%、約45乾燥重量%、約50乾燥重量%、約60乾燥重量%、約70乾燥重量%、約80乾燥重量%又は約90乾燥重量%であることができる(例えば、約20乾燥重量%~約50乾燥重量%、又は約50乾燥重量%~約90乾燥重量%)。ある特定の実施形態では、充填材の量は、混合物10の全乾燥重量(及び、相応して、最終の成分含有押出成形構造体)に対して、少なくとも約10重量%であり、例えば、少なくとも約50重量%又は少なくとも約70重量%又は少なくとも約80重量%である。
【0108】
成分
ステップ10でベース材料と混合した「成分」は混合物の固相又は液相であることができる。このような成分は広く異なり、最終生成物の所望の特質に依存することができる。例えば、一部の実施形態では、成分は、香料、タバコ材料、植物材料、活性成分、甘味料、エアロゾル形成剤、及び/又は保存料のうちの1つ以上を含むことができる。一部の実施形態では、上記に参照されたように、成分は揮発性成分を含む。
【0109】
香料
一部の実施形態では、成分は香料(「香味材料」、「香味」、「香り付け」、又は「香味剤」とも呼ばれる)を含む。広範囲な香料は公知であり、本方法に通して適切にカプセル化することができる。本明細書で使用される場合、「香料」についての言及は、エアロゾル化され、ユーザーに送達され、味覚及び/又は芳香の点から感覚的経験を付与することができる化合物又は成分を指す。香味材料により改変することができる感覚特性の例として、味覚、口の感触、湿り気、冷たさ/熱、及び/又はフレグランス/芳香が挙げられる。
【0110】
香料はタバコから又はタバコ以外の供給源から提供することができ、天然又は合成であることができ、これらの香味の性質は制限なしで、フレッシュ、甘い、ハーブ、菓子類、フローラル、果実又はスパイスと描写することができる。このような香味剤は、一部の実施形態では、濃縮物又は香味パッケージとして利用することができる。香料の一部の例として、これらに限定されないが、バニリン、エチルバニリン、クリーム、茶、コーヒー、果実(例えば、リンゴ、サクランボ、イチゴ、モモ、並びにライム及びレモンを含むカンキツ類の香味)、カエデ、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、ショウガ、蜂蜜、アニス、セージ、ローズマリー、ハイビスカス、ローズヒップ、イェルバマテ、グアユサ、ハニーブッシュ、ルイボス、イェルバサンタ、バコパ・モニエラ、ギンコ・ビロバ、ウィザニア・ソムニフェラ、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリラ、ココア、リコリス、並びに紙巻タバコ、葉巻及びパイプタバコの香り付けに対して慣習的に使用されているタイプ及び性質の香り付け及び香味パッケージが挙げられる。適切となり得る植物由来の組成物の一部の例は、Dubeらによる米国特許第9,107,453号及び米国特許出願公開第2012/0152265号において開示されており、これらは両方ともその開示をそれら全体において参照により本明細書に組み込む。このような香り付け成分の選択は、要素、例えば、成分が中に組み込まれるように構成された製品に対して所望される感覚特性、基材物質に対するこれらの親和性(及びスラリーの形成に対する適性)、これらの溶解度、及び他の生理化学的特性に基づき変化する。本開示は、タバコ及びタバコ関連又はタバコ由来の製品の当業者には容易に明らかな、このようなあらゆるさらなる成分を包含することを意図する。例えば、その開示をそれら全体において参照により本明細書に組み込む、Gutcho、Tobacco Flavoring Substances and Methods、Noyes Data Corp.(1972)及びLeffingwellら、Tobacco Flavoring for Smoking Products(1972)を参照されたい。香料についての言及は、上に記載されているようないずれか単一の香料に限定されるべきではなく、実際には1つ以上の香料の組合せを表すこともできることに注目されたい。追加の香料、香味剤、添加剤及び他の有力な増強性構成物質は、その全体を参照により本明細書に組み込む、Phillipsらによる米国特許出願公開第2019/0082735号に記載されている。
【0111】
一部の実施形態では、香料は植物抽出物である。開示された方法及び材料のある特定の実施形態における使用に対して選択された抽出物は、様々な使用可能な形態の抽出物、例えば、ニコチアナ属(Nicotiana)の種の植物由来のタバコ抽出物又は同様の香味を生成する様々な技術を使用して、様々な種から誘導することができる。本明細書で使用される場合、「タバコ抽出物」という用語は、タバコ抽出加工条件及び技術を使用して、タバコから分離した、除去した、又は誘導された成分を意味する。具体的には、タバコ又は他の植物の精製された抽出物を使用することができる。通常、タバコ抽出物は、例えば、水性の性質を有する溶媒(例えば、水)又は有機溶媒(例えば、アルコール、例えば、エタノール又はアルカン、例えば、ヘキサン)などの溶媒を使用して得られる。よって、抽出されたタバコ成分はタバコから除去され、非抽出タバコ成分から分離される。溶媒中に存在する、抽出されたタバコ成分に対しては、(i)溶媒は抽出されたタバコ成分から除去することができる、又は(ii)抽出されたタバコ成分と溶媒の混合物はそのまま使用することができる。タバコ抽出物の種類、タバコエッセンス、溶媒、タバコ抽出加工条件及び技術、並びにタバコ抽出物の収集物及び単離手順の例は、これら全体を参照により本明細書に組み込む、Schachnerによるオーストラリア特許第276,250号;Meriroによる米国特許第2,805,669号;Greenらによる米国特許第3,316,919号;Tughanによる米国特許第3,398,754号;Rookerによる米国特許第3,424,171号;Luttichによる米国特許第3,476,118号;Osborneによる米国特許第4,150,677号;Kiteによる米国特許第4,131,117号;Mullerによる米国特許第4,506,682号;Robertsらによる米国特許第4,986,286号;Faggによる米国特許第5,005,593号;Faggによる米国特許第5,065,775号;Whiteらによる米国特許第5,060,669号;Whiteらによる米国特許第5,074,319号;Whiteらによる米国特許第5,099,862号;Whiteらによる米国特許第5,121,757号;Munozらによる米国特許第5,131,415号;Smithらによる米国特許第5,230,354号;Sensabaughによる米国特許第5,235,992号;Smithによる米国特許第5,243,999号;Raymondによる米国特許第5,301,694号;Gonzalez-Parraらによる米国特許第5,318,050号;Clappらによる米国特許第5,435,325号;及びBrinkleyらによる米国特許第5,445,169号に記載されている。タバコ抽出物が成分として含まれている場合、タバコ抽出物は、ステップ10で提供された混合物に対して、約5重量パーセントまで、約3重量パーセントまで、約2重量パーセントまで、又は約1重量パーセントまで、例えば、約0.1~約5重量パーセントの量であることができる。
【0112】
本開示に有利に適用可能なある特定の香料は揮発性の香味成分である。本明細書で使用される場合、「揮発性」とは、周辺温度で容易に蒸気を形成する化学物質(すなわち、非揮発性物質と比べて、所与の温度で高い蒸気圧を有する化学物質)を指す。通常、揮発性香味化合物は約400Da未満の分子量を有し、多くの場合、少なくとも1つの炭素炭素二重結合、炭素酸素二重結合又は両方を含む。一部の実施形態では、本明細書に提供されている押出成形された構造体内に有利に組み込まれる揮発性の香味成分は、1つ以上のアルコール、アルデヒド、芳香族炭化水素、ケトン、エステル、テルペン、テルペノイド、三叉神経感覚剤を含む。アルデヒドの非限定的例として、バニリン、エチルバニリン、p-アニスアルデヒド、ヘキサナール、フルフラール、イソバレルアルデヒド、クミンアルデヒド、ベンズアルデヒド、及びシトロネラールが挙げられる。ケトンの非限定的例として、1-ヒドロキシ-2-プロパノン及び2-ヒドロキシ-3-メチル-2-シクロペンテノン-1-オンが挙げられる。エステルの非限定的例として、ヘキサン酸アリル、ヘプタン酸エチル、ヘキサン酸エチル、酢酸イソアミル及び酢酸3-メチルブチルが挙げられる。テルペンの非限定的例として、サビネン、リモネン、γ-テルピネン、β-ファルネセン、ネロリドール、ツジョン、ミルセン、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、リナロール、及びユーカリプトールが挙げられる。
【0113】
一部の実施形態では、香料はメントール、スペアミント及び/又はペパーミントを含む。一部の実施形態では、香料はキュウリ、ブルーベリー、柑橘果実、及び/又はレッドベリーの香味成分を含む。一部の実施形態では、香料はオイゲノールを含む。一部の実施形態では、香料はタバコから抽出された香味成分を含む。一部の実施形態では、香料はカンナビスから抽出された香味成分を含む。
【0114】
一部の実施形態では、香料は感覚剤を含むことができ、この感覚剤は、芳香又は味覚の神経に加えて又は代わりに、普通化学的に誘発され、第5脳神経(三叉神経)の刺激により認知される体性感覚を達成することを意図しており、これらは、加熱、冷却、ピリピリ感、しびれ作用をもたらす薬剤を含むことができる。適切な熱作用剤は、これらに限定されないが、バニリルエチルエーテルであってもよく、適切な清涼化剤は、これらに限定されない、ユーカリプトール又はWS-3であってもよい。香料は抽出物を含み、様々な形態、例えば、液体の形態又は実質的に固体(例えば、粉末又はペレットタイプ)の形態で提供され得る。香料はまた、一部の実施形態では、カプセル化された形態であってもよい。カプセル化された形態は、香味材料を含有する内部領域又は積載物を規定する壁又はバリア構造体を含むことができる。マイクロカプセル化形態における添加剤の使用は製品の貯蔵安定性、特に製品の官能プロファイルの安定性を改善することができ、時間の経過による分解からある特定の添加剤を保護する。マイクロカプセル化はまた、ある特定の充填材などのカプセル化成分に付随する望ましくない感覚特性からユーザーを防護すること、又はある特定の香料の放出を時間の経過と共に延長することによって、より穏やかな感覚的経験を提供することができる。代表的なマイクロカプセル実施形態は、液体又は固体のコア領域を包み込む外側カバー、シェル又はコーティングを有し、ある特定の実施形態では、マイクロカプセルは一般的に球状の形状を有することができる。マイクロカプセルのコア領域内に添加剤をカプセル化することによって、製品の他の成分と相互作用する添加剤の能力が縮小又は排除され、これによって生成した製品の貯蔵安定性を促進させることができる。コア領域は通常、外側シェルにある種類の物理的破壊、破損又は他の物理的完全性の損失(例えば、分散、軟化、粉砕、圧力の適用などを介して)が生じた時点で、香料の積載物を放出し、これによって、香料が組み込まれた製品の感覚特性の改変をもたらす。よって、多くの実施形態では、マイクロカプセルの外側シェルは使用中に断裂するように作られ、又は正常な使用の条件下で水溶性である。
【0115】
カプセル化された材料、例えば、マイクロカプセル化香味剤を提供するための方式及び方法の例は、参照により本明細書に組み込む、Gutcho、Microcapsules and Microencapsulation Techniques(1976)及びGutcho、Microcapsulesand Other Capsules Advances Since 1975(1979)に記載されている。ある特定のタイプのマイクロカプセルは100ミクロン未満の直径を有することができ、多くの場合、ゼラチンベース、シクロデキストリンベースなどである外側シェルを有することができる。マイクロカプセルは市販されており及びマイクロカプセル技術の種類の例は、Kondo、Microcapsule Processing and Technology(1979);Iwamotoら、AAPS Pharm.Sci.Tech.2002、3巻(3号):article25;並びにMcGlumphyによる米国特許第3,550,598号及びTakadaらによる米国特許第6,117,455号に記載されている種類である。香料はまた、一部の実施形態では、製品から香味を消費するかどうか、そのタイミング及び量をユーザーが制御することができるように構成されている選択的に破砕可能なカプセル剤で提供することもできる。
【0116】
本開示のステップ10で提供された混合物内に存在する香料の量(及び、相応して、成分含有押出成形構造体内の香料の量)は異なってもよい。本明細書に提供されている成分含有押出成形構造体が1つ以上の香料を含む場合、このような香料の含有量は一般的に最終基材の約40乾燥重量%まで、例えば、一部の実施形態では、基材の約40乾燥重量%若しくはそれ未満、約30乾燥重量%若しくはそれ未満、又は約20乾燥重量%若しくはそれ未満である。このような成分(及び関連する場合には、本明細書に提供されているその他のもの)は、湿性混合物において水分は異なり得るので、生成物の最終水分を用いた乾燥重量ベースで計算するのが好都合である。例えば、香料は、最終生成物の約0.1乾燥重量%、約0.5乾燥重量%、約1乾燥重量%又は約5乾燥重量%から、約10乾燥重量%、約20乾燥重量%、約30乾燥重量%、又は約40乾燥重量%の量で存在し得る。この量は一般的に、混合物及び最終基材中の水の量は異なり得るので、乾燥重量で提供される。ステップ10で提供される混合物(すなわち、スラリー)内に提供される香料の量は、最終の成分含有押出成形構造体内に所望量の香料を得るよう、適宜決定することができる。
【0117】
タバコ材料
ベース材料内に適切に組み込んで、本明細書に提供されているある特定の方法に従い成分含有押出成形構造体を得ることができる別の成分はタバコ材料である。例えば、一部の実施形態では、スラリー中に提供される成分はタバコ材料、例えば、微粒子形態のタバコ材料を含むことができる。タバコ(上記に参照されたような抽出物の形態又は代替の形態、例えば、微粒子形態)が混合ステップ10において成分として組み込まれた場合、タバコは様々な種、種類及び形態のタバコであることができることに注目されたい。一般的に、タバコ材料は、存在する場合、ニコチアナ属(Nicotiana)の種の収穫植物から得られる。例示的なニコチアナ属の種として、N.タバカム(N.tabacum)、N.ルスティカ(N.rustica)、N.アラタ(N.alata)、N.アレンツィイ(N.arentsii)、N.エクセルシオール(N.excelsior)、N.フォルゲッティアナ(N.forgetiana)、N.グラウカ(N.glauca)、N.グルチノサ(N.glutinosa)、N.ゴセイ(N.gossei)、N.カワカミイ(N.kawakamii)、N.ナイチアナ(N.knightiana)、N.ラングスドルフィ(N.langsdorffi)、N.オトフォラ(N.otophora)、N.セトケリ(N.setchelli)、N.シルウェストリス(N.sylvestris)、N.トメントーサ(N.tomentosa)、N.トメントシフォルミス(N.tomentosiformis)、N.ウンドゥラタ(N.undulata)、N.xサンデラエ(N.x sanderae)、N.アフリカナ(N.africana)、N.アンプレクシカウリス(N.amplexicaulis)、N.ベナビデシ(N.benavidesii)、N.ボナリエンシス(N.bonariensis)、N.デブネイ(N.debneyi)、N.ロンギフローラ(N.longiflora)、N.マリティマ(N.maritina)、N.メガロシフォン(N.megalosiphon)、N.オクシデンタリス(N.occidentalis)、N.パニクラタ(N.paniculata)、N.プランバギニホリア(N.plumbaginifolia)、N.ライモンディ(N.raimondii)、N.ロスラータ(N.rosulata)、N.シムランス(N.simulans)、N.ストックトニイ(N.stocktonii)、N.スアベオレンス(N.suaveolens)、N.アンブラティカ(N.umbratica)、N.ベルティナ(N.velutina)、N.ウィガンジオイデス(N.wigandioides)、N.アカウリス(N.acaulis)、N.アクミナタ(N.acuminata)、N.アテナータ(N.attenuata)、N.ベンサミアナ(N.benthamiana)、N.カビコラ(N.cavicola)、N.クレベランディイ(N.clevelandii)、N.コルディフォリア(N.cordifolia)、N.コリンボーサ(N.corymbosa)、N.フラグランス(N.fragrans)、N.グッドスピーディ(N.goodspeedii)、N.リネアリス(N.linearis)、N.ミエルシー(N.miersii)、N.ヌディカウリス(N.nudicaulis)、N.オブツシフォリア(N.obtusifolia)、N.オクシデンタリス亜種ヘスペリス(N.occidentalis subsp.Hersperis)、N.パウシフロラ(N.pauciflora)、N.ペツニオイデス(N.petunioides)、N.クアドリヴァルヴィス(N.quadrivalvis)、N.レパンダ(N.repanda)、N.ロツンディフォリア(N.rotundifolia)、N.ソラニフォリア(N.solanifolia)及びN.スペガジニー(N.spegazzinii)が挙げられる。ニコチアナ属の種由来の様々な代表的な他の種類の植物は、これらのそれぞれを参照により本明細書に組み込む、Goodspeed、The Genus Nicotiana、(Chonica Botanica)(1954);Sensabaugh,Jr.らによる米国特許第4,660,577号;Whiteらによる第5,387,416号、Lawsonらによる第7,025,066号;Lawrence,Jr.による第7,798,153号及びMarshallらによる第8,186,360号に記載されている。様々な種類のタバコ、生育の実施及び収穫の実施の説明は、参照により本明細書に組み込む、Tobacco Production,Chemistry and Technology、Davisら(編)(1999)に記載されている。
【0118】
適切なタバコ材料を得ることができるニコチアナ属の種は、遺伝子改変又は交雑育種技術(例えば、タバコ植物は、遺伝子操作又は交雑育種して、成分、特徴又は特質の生産を増加又は低減させることができる)を使用して誘導することができる。例えば、Fitzmauriceらによる米国特許第5,539,093号;Wahabらによる第5,668,295号;Fitzmauriceらによる第5,705,624号;Weiglによる第5,844,119号;Dominguezらによる第6,730,832号;Liuらによる第7,173,170号;Colliverらによる第7,208,659号及びBenningらによる第7,230,160号;Conklingらによる米国特許出願公開第2006/0236434号;及びNielsenらによるPCTWO2008/103935に記載された植物の遺伝子改変の種類を参照されたい。また、それぞれが参照により本明細書に組み込む、Sensabaugh,Jr.らによる米国特許第4,660,577号;Whiteらによる第5,387,416号;及びDominguezらによる第6,730,832号に記載されているタバコの種類も参照されたい。
【0119】
ニコチアナ属の種は、一部の実施形態では、その中に存在する様々な化合物の内容物に対して選択することができる。例えば、植物は、これら植物から単離する1つ以上の所望の化合物を比較的多い量で生成するということを踏まえて選択することができる。ある特定の実施形態では、ニコチアナ属の種(例えば、ガルパオコムンタバコ)の植物は、これらの葉表面化合物が大量にあることから特異的に栽培される。タバコ植物は温室、生育チャンバー、又は田畑の屋外で栽培することも、又は水耕により栽培することもできる。
【0120】
ニコチアナ属の種の植物の様々な部位又は部分が、本明細書で開示されている混合物内に含まれてもよい。例えば、植物の実質的にすべて(例えば、植物全体)を収穫し、そのまま利用することができる。代わりに、植物の様々な部位又は小片を、収穫後のさらなる使用のために収穫又は分離することもできる。例えば、花、葉、茎、ストーク、根、種子、及び様々なこれらの組合せは、本明細書に提供されている成分含有押出成形構造体内で成分としての使用に対して単離することができる。一部の実施形態では、タバコ材料はタバコ葉(葉身)を含む。本明細書で開示されている混合物は、加工したタバコ部位又は小片、本質的に天然の葉身及び/又は茎形態の乾燥及び熟成させたタバコ、タバコ抽出物、抽出されたタバコパルプ(例えば、水を溶媒として使用して)又は前述の混合物(例えば、抽出したタバコパルプを顆粒化した乾燥及び熟成させた天然のタバコ葉身と組み合わせた混合物)を含むことができる。
【0121】
ある特定の実施形態では、タバコ材料は葉身及び/又は茎からなる群から選択される固体タバコ材料を含む。混合物内のタバコの部分は、加工した形態、例えば、加工したタバコ茎(例えば、切断圧延した茎、切断圧延膨張した茎又は切断膨化した茎)又は容積拡張タバコ(例えば、膨化したタバコ、例えば、ドライアイス拡張したタバコ(DIET))を有することができる。例えば、すべてを参照により組み込む、de la Burdeらによる米国特許第4,340,073号;Guyらによる第5,259,403号;及びPoindexterらによる第5,908,032号;及びPoindexterらによる第7,556,047号に記載されているタバコ拡張方法を参照されたい。加えて、混合物は、発酵させたタバコを任意選択的に組み込むこともできる。また、参照により本明細書に組み込むAtchleyらによる国際特許出願公開WO2005/063060に記載されているタバコ加工技術の種類を参照されたい。
【0122】
タバコ材料は、存在する場合、微粒子と描写できる形態(すなわち、細かく刻まれた、粉砕された、顆粒化された又は粉末形態)で通常使用される。タバコ材料が、微細に分割された又は粉末タイプの形態で提供される方式は多様であってよい。好ましくは、植物部位又は小片は、粉砕、ミリング用などの装置及び技術を使用して、細かく砕かれ、粉砕され、又は微粉砕されて、微粒子形態にされる。最も好ましくは、植物材料は、装置、例えば、ハンマーミル、カッターヘッド、空気調節ミルなどを使用して、粉砕又はミリング中は比較的乾燥した形態である。例えば、タバコ部位又は小片は、その含水量が約15重量パーセント未満又は約5重量パーセント未満である場合、粉砕又はミリングすることができる。最も好ましくは、タバコ材料は1.4ミリメートル~400ミクロンの間の平均粒径を有する部位又は小片の形態で利用され、これには、約250ミクロン及びそれ未満の平均粒径を有するものも含まれる。ある場合には、タバコ粒子は、スクリーニングメッシュを通り抜けるようなサイズにして、必要とされる粒径範囲を得ることもできる。所望する場合、所望のサイズ、又はサイズの範囲の小さなサイズのタバコ粒子が確実に収集されるように、空気分級装置を使用することもできる。所望する場合、異なるサイズの顆粒状タバコの小片を一緒に混合してもよい。
【0123】
微粒子タバコが微細に分割された又は粉末タイプの形態で提供される方式は異なってもよい。好ましくは、タバコ部位又は小片は、粉砕、ミリング用などの装置及び技術を使用して、細かく砕かれ、粉砕され又は微粉砕されて、粉末タイプの形態にされる。最も好ましくは、タバコは、装置、例えば、ハンマーミル、カッターヘッド、空気調節ミルなどを使用して、粉砕又はミリング中は比較的乾燥した形態である。例えば、タバコ部位又は小片は、その含水量が約15重量パーセント未満~約5重量パーセント未満である場合、粉砕又はミリングすることができる。例えば、タバコ植物又はその部分は、個々の部位又は小片へと分離することができる(例えば、葉は茎から除去することができ、並びに/又は茎及び葉はストークから除去することができる)。収穫植物又は個々の部位若しくは小片は部位又は小片へとさらに分割することができる(例えば、葉は、充填材タイプの小片、顆粒、微粒子又は微細な粉末を特徴とすることができる小片又は部位へと細かく刻む、切断する、細かく砕く、微粉砕する、ミリングする又は粉砕することができる)。植物、又はその部位は、外力又は圧力に供することができる(例えば、圧縮される又はロール処理に供されることによって)。このような加工条件を実行する場合、植物又はその部分は、その天然の含水量に近似する含水量(例えば、収穫からすぐのその含水量)、水分を植物若しくはその部分に添加することにより達成される含水量、又は植物若しくはその部分の乾燥から生じる含水量を有することができる。例えば、粉末状の、微粉砕した、粉砕した又はミリングした植物又はその部分の小片は、約25重量パーセント未満、多くの場合約20重量パーセント未満、及び頻繁には約15重量パーセント未満の含水量を有することができる。
【0124】
例えば、本明細書に提供されているステップ10で提供されたように、ニコチアナ属の種の収穫植物を、混合物内への包含前に乾燥プロセスに供することは、典型的なことである。本明細書で開示されている製品内への包含のための混合物に任意選択的に組み込まれるタバコ材料は適切に乾燥させた及び/又は熟成させた材料である。様々なタイプのタバコのための様々なタイプの乾燥プロセスの説明が、参照により本明細書に組み込む、Tobacco Production、Chemistry and Technology、Davisら(編)(1999)に記載されている。黄色種タバコを乾燥するための技術及び条件の例は、参照により本明細書に組み込む、Nestorら、Beitrage Tabakforsch.Int.、20巻、467~475頁(2003)及びPeeleによる米国特許第6,895,974号に記載されている。代表的な技術及び条件に対する空気乾燥タバコは、参照により本明細書に組み込む、Grovesらによる米国特許第7,650,892号;Rotonら、Beitrage Tabakforsch.Int.、21巻、305~320頁(2005)及びStaafら、Beitrage Tabakforsch.Int.、21巻、321~330頁(2005)に記載されている。ある特定のタイプのタバコを、代替タイプの乾燥プロセス、例えば、火力乾燥又は日光乾燥に供することができる。ある特定の実施形態では、利用することができるタバコ材料は、黄色種又はバージニア(例えば、K326)、バーレー、日光乾燥(例えば、インディアンクルヌール及びオリエンタルタバコ、これらはカテリニ、プレリップ、コモティニ、クサンチ及びヤンボルタバコを含む)、メリーランド、暗色、ダーク焼成型、ダーク空気乾燥型(例えば、マドール、パサンダ、クバーノ、ジャティン及びベズキタバコ)、明色空気乾燥(例えば、ノースウィスコンシン及びガルパオタバコ)、インド空気乾燥、レッドロシアン及びルスティカタバコ、並びに前述のタバコのいずれかの様々な他の稀な又は専門タバコ及び様々なブレンドを含む。タバコ材料はまたいわゆる「ブレンドした」形態を有することができる。例えば、タバコ材料は、黄色種、バーレー(例えば、マラウイバーレータバコ)及びオリエンタルタバコの部位又は小片の混合物(例えば、タバコ葉身、又はタバコ葉身とタバコ茎の混合物で構成される、又はこれらから誘導されるタバコ)を含むことができる。
【0125】
本開示において成分として使用されているタバコ材料は、例えば、発酵、漂白などに供することができる。所望する場合、タバコ材料は、例えば、照射、低温殺菌、又は他のやり方で制御された加熱処理に供することができる。このような処理プロセスは、例えば、参照により本明細書に組み込む、Muaらによる米国特許第8,061,362号に詳述されている。ある特定の実施形態では、タバコ材料は、タバコ材料の加熱によりアクリルアミドを形成するアスパラギンの反応を阻害することが可能な水及び添加剤で処理することができる(例えば、リシン、グリシン、ヒスチジン、アラニン、メチオニン、システイン、グルタミン酸、アスパラギン酸、プロリン、フェニルアラニン、バリン、アルギニン、二価及び三価のカチオンを組み込んだ組成物、アスパラギナーゼ、ある特定の非還元性糖類、ある特定の還元剤、フェノール系化合物、少なくとも1つの遊離チオール基又は官能基を有するある特定の化合物、酸化剤、酸化触媒、天然植物抽出物(例えば、ローズマリー抽出物)及びこれらの組合せからなる群から選択される添加剤)。例えば、すべてが参照により本明細書に組み込む、Chenらによる米国特許公開第8,434,496号、第8,944,072号及び第8,991,403号に記載されている種類の処理プロセスを参照されたい。
【0126】
様々な代表的なタバコの種類、加工タイプのタバコ及びタバコブレンドの種類は、これら全体を参照により本明細書に組み込む、Lawsonらによる米国特許第4,836,224号;Perfettiらによる第4,924,888号;Brownらによる第5,056,537号;Brinkleyらによる第5,159,942号;Gentryによる第5,220,930号;Blakleyらによる第5,360,023号;Shaferらによる第6,701,936号;Liらによる第7,011,096号;及びLiらによる第7,017,585号;Lawsonらによる第7,025,066号;Perfettiらによる米国特許出願公開第2004-0255965号;BeremanによるPCT特許出願公開WO02/37990、並びにBombickら、Fund.Appl.Toxicol.、39巻、11~17頁(1997)に記載されている。
【0127】
本開示のステップ10で形成された混合物内の(及び生成した成分を含有押出成形構造体の中の)タバコ材料の量は、存在する場合、異なってもよい。本明細書に提供されている成分を含有押出成形構造体が1つ以上のタバコ材料を含む場合、タバコ材料に対する典型的な包含範囲は、タバコ材料の性質及び種類、並びに最終混合物/基材に対して意図された作用に応じて異なることができ、例示的範囲は、混合物の総重量に対して、約80重量%まで、約70重量%まで、約60重量%まで、約50重量%まで、約40重量%まで又は約30重量%まで(又は約20重量%まで又は約10重量%まで又は約5重量%まで)のタバコ材料(例えば、約0.1~約15重量%)である。
【0128】
ある混合物はタバコ又はタバコ由来の材料(例えば、タバコ抽出物及び/又は微粒子タバコ)を含有してもよく、他の実施形態では、ステップ10の混合物(及び、相応して、成分含有押出成形構造体)は、タバコ材料を完全に含まない又は実質的に含まない(例えば、活性成分としての精製されたニコチン以外)ことを特徴とすることができる。タバコ由来の材料を「実質的に含まない」とは、いかなるタバコ由来の材料も、例えば、別の植物又は植物由来の材料中に自然に存在し得る微量を超えて意図的に添加されていないことを意味する。例えば、ある特定の実施形態は、1重量%未満又は0.5重量%未満、又は0.1重量%未満のタバコ材料又は0重量%のタバコ材料を有することを特徴とすることができる。よって、一部の実施形態では、提供される成分含有押出成形構造体はタバコを実質的に含まないと記載されている。
【0129】
活性成分
本明細書に提供されている混合物10の成分のさらなる例は活性剤である(本明細書では「活性成分」とも呼ばれている)。本明細書で使用される場合、「活性成分」とは、以下のカテゴリーのいずれかに属する1つ以上の物質を指す:ヒトに対して作用を有することができるAPI(活性医薬成分)、食品添加物、天然の医薬、及び天然由来の物質。例示的活性成分として、体内の1つ以上の生物学的機能に影響することが公知の任意の成分、例えば、疾患の診断、治癒、軽減、処置、若しくは予防に薬理学的活性若しくは他の直接的作用を提供する成分、又はヒトの身体の構造又は任意の機能に影響を与える成分(例えば、中枢神経系に対して刺激作用をもたらす、活性化効果、解熱作用若しくは鎮痛作用を有する、又はその他の方法で身体に対して有用な作用を有する)を含む。一部の実施形態では、活性成分は、一般的に栄養補助食品、栄養補助食品、「植物化合物」又は「機能性食品」と呼ばれる種類であることができる。これらの種類の添加剤は時には、1つ以上の有利な生物学的作用(例えば、健康促進、疾患予防又は他の薬理作用)をもたらすが、薬物として分類されていない又は規制されていない天然由来の供給源(例えば、植物材料)から通常入手可能な物質を包含すると当技術分野で定義されている。
【0130】
活性成分の非限定的例には、植物成分、刺激剤、アミノ酸、ニコチン成分、及び/若しくは医薬成分、栄養補助成分及び薬用成分(例えば、ビタミン、例えば、A、B3、B6、B12及びC、並びに/又はカンナビノイド、例えば、テトラヒドロカンナビノール(THC)及びカンナビジオール(CBD))のカテゴリーに入る成分を含む。これらのカテゴリーのそれぞれは本明細書で以下にさらに記載されている。活性成分の特定の選択は、所望の香味、テクスチャ、及び/又は特定の生成物の所望の特徴に応じて異なってもよい。
【0131】
本明細書に記載されている活性成分の種類のいずれかは組成物、最終生成物又は両方においてカプセル化されることによって、化学分解を回避する又はこれらに限定されないが、カフェイン、ビタミンA、及び鉄(Fe)を含むこれら活性物質の強い味覚を減少させることができる。さらに、これらのカプセル化された活性物質は、これらの溶解度及び/又はバイオアベイラビリティーを増加させるために組成物中で賦形剤と対になる必要がある場合もある。これらの賦形剤の非限定的例として、β-カロテン、リコピン、ビタミンD、ビタミンE、コエンザイムQ10、ビタミンK、及びクルクミンが挙げられる。
【0132】
存在する活性成分の特定のパーセンテージは、特定の生成物の所望の特徴に応じて異なる。通常、活性成分又はその組合せは、組成物の少なくとも約0.001重量%、例えば、約0.001%~約20%の範囲の総濃度で存在する。一部の実施形態では、活性成分又は活性成分の組合せは、組成物の総重量に対して、約0.1%w/w~約90重量%、例えば、約0.1%w/w~約50重量%、約0.1%w/w~約20重量%、約0.1%w/w~約10重量%、約0.5%w/w~約10重量%、約1%w/w~約10重量%、約1%w/w~約5重量%の濃度で存在する。一部の実施形態では、活性成分又は活性成分の組合せは、組成物の総重量に対して、約0.001重量%、約0.01重量%、約0.1重量%又は約1重量%から、約20重量%まで、例えば、約0.001重量%、約0.002重量%、約0.003重量%、約0.004重量%、約0.005重量%、約0.006重量%、約0.007重量%、約0.008重量%、約0.009重量%、約0.01重量%、約0.02重量%、約0.03重量%、約0.04重量%、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%又は約0.9重量%から、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量%、約19重量%又は約20重量%までの濃度で存在する。特定の活性成分に対するさらなる適切な範囲は本明細書で以下に提供されている。
【0133】
植物
一部の実施形態では、活性成分は植物成分を含む。本明細書で使用される場合、「植物成分」又は「植物」という用語は、その天然形態の植物材料及び天然植物材料由来の植物材料を含むあらゆる植物材料又は菌類由来の材料、例えば、植物材料からの抽出物若しくは分離物又は処理された植物材料(例えば、加熱処理、発酵、漂白又は材料の物理的性質及び/若しくは化学的性質を改変することが可能な他の処理プロセスに供した植物材料)などが含まれる。本開示の目的のため、「植物」は、これらに限定されないが、「薬草材料」を含み、この薬草材料とは、持続性の木部組織を生み出さず、多くの場合これらの薬用又は感覚特性が高く評価されている(例えば、茶又はティザーヌ)種子生成植物を指す。植物材料を「非タバコ」と呼ぶことは、タバコ材料を除外すること(すなわち、いかなるニコチアナ属の種も含まない。)を意図する。一部の実施形態では、本明細書で開示されている組成物は、いかなるタバコ材料も含まないことを特徴とすることができる(例えば、本明細書で開示されている任意の実施形態は、いかなるタバコ材料も完全に又は実質的に含まなくてもよい)。「実質的に含まない」とは、いかなるタバコ材料も意図的に添加されていないことを意味する。例えば、ある特定の実施形態は、0.001重量%未満のタバコ又は0.0001未満%のタバコ又はさらには0重量%のタバコを有することを特徴とすることができる。
【0134】
存在する場合、植物は通常、組成物の総重量に対して、約0.01%w/w~約10重量%、例えば、約0.01%w/w、約0.05%w/w、約0.1%w/w又は約0.5%w/wから、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%又は約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%又は約15重量%までの濃度である。
【0135】
本開示において有用な植物材料は、制限なしで、これらの混合物を含めて、本明細書で記載されている化合物及び供給源のいずれかを含むことができる。このタイプのある特定の植物材料は、時には栄養補助食品、栄養補助食品、「植物化合物」又は「機能性食品」と呼ばれる。ある特定の植物は、植物材料又はその抽出物として、伝統的植物薬における使用を見出し、本明細書でさらに記載されている。植物又は植物由来の材料の非限定的例として、アシュワガンダ、バコパ・モニエラ、バオバブ、バジル、センテラ・アジアチカ(Centella asiatica)、ミシマサイコ、カモミール、桜の花、クロロフィル、シナモン、カンキツ類、クローブ、ココア、コルディセプス、クルクミン、ダミアナ、ドルステニア・アリフォリア(Dorstenia arifolia)、ドルステニア・オドラタ(Dorstenia odorata)、エッセンシャルオイル、ユーカリ、フェンネル、ガルフィミア・グラウカ(Galphimia glauca)、ショウガ、ギンコ・ビロバ、ジンセン(例えば、パナクスジンセン(Panax ginseng))、緑茶、グリフォニア・シンプリシフォリア(Griffonia simplicifolia)、ガラナ、カンナビス、大麻、ホップ、ジャスミン、ケンペリア・パルビフロラ(Kaempferia parviflora)(黒ショウガ)、カヴァ、ラベンダー、レモンバーム、レモングラス、リコリス、ルテイン、マカ、抹茶、ナルドスタキス・チネシス(Nardostachys chinensis)、ビオラ・オドラータ(Viola odorata)の油ベースの抽出物、ペパーミント、ケルセチン、リスベラトロール、リゾマ・ガストロディア(Rhizoma gastrodiae)、ロディオラ(Rhodiola)、ルイボス、ローズエッセンシャルオイル、ローズマリー、スケレチウム・トルトゥオスム(Sceletium tortuosum)、シサンドラ、スカルキャップ、スペアミント抽出物、スパイクナード、テルペン、ティザーヌ、ターメリック、ターネラ・アフロディーシアカ(Turnera aphrodisiaca)、バレリアン、ホワイトマルベリー、及びイェルバマテ(Yerba mate)が挙げられる。一部の実施形態では、植物材料はカプセル化形態である。
【0136】
一部の実施形態では、活性成分はレモンバームを含む。レモンバーム(メリッサ・オフィシナリス)はミント(ラミアセア(Lamiaceae))と同じファミリーの穏やかにレモンの香りがする薬草である。この薬草は欧州、北アフリカ及び西アジア原産である。レモンバームの茶、並びにエッセンシャルオイル及び抽出物は伝統的及び代替の薬で使用される。一部の実施形態では、活性成分はレモンバーム抽出物を含む。一部の実施形態では、レモンバーム抽出物は、組成物の総重量に対して、約1~約4重量%の量で存在する。
【0137】
一部の実施形態では、活性成分はジンセンを含む。ジンセンとは、パナクス属(genus Panax)の植物の根であり、独特なステロイドサポニン植物化合物(ジンセノサイド)及びジントニンの存在を特徴とする。ジンセンは、エナジードリンク剤又はハーブティー及び伝統的な薬において栄養補助食品としての使用を見出している。栽培種として、高麗人参(P.ginseng(ジンセン))、南中国人参(P.ノトジンセン(notoginseng))及びアメリカ人参(P.キンケフォリウス(quinquefolius))が挙げられる。アメリカ人参及び高麗人参は、存在する様々なジンセノサイドの種類及び量が異なる。一部の実施形態では、ジンセンはアメリカ人参又は高麗人参である。特定の実施形態では活性成分は高麗人参を含む。一部の実施形態では、ジンセンは、組成物の総重量に対して、約0.4~約0.6重量%の量で存在する。
【0138】
刺激剤
一部の実施形態では、活性成分は1つ以上の刺激剤を含む。本明細書で使用される場合、「刺激剤」という用語は、中枢神経系及び/又は身体の活性を増加させる、例えば、集中、認知、活力、気分、警戒などを増強する材料を指す。刺激剤の非限定的例として、カフェイン、テアクリン、テオブロミン及びテオフィリンが挙げられる。テアクリン(1,3,7,9-テトラメチル尿酸)は、カフェインに構造的に関係し、刺激作用、鎮痛作用及び抗炎症作用を保有するプリンアルカロイドである。存在する刺激剤は、天然であっても、自然由来であっても、又は完全に合成されたものであってもよい。例えば、ある特定の植物材料(ガラナ、茶、コーヒー、ココアなど)は、例えば、カフェイン又は関連アルカロイドの存在によって刺激作用を保有することができ、したがって「天然の」刺激剤である。「自然由来の」とは、刺激剤(例えば、カフェイン、テアクリン)はその自然(例えば、植物)マトリックスの外側で精製された形態であることを意味する。例えば、カフェインは、植物供給源(例えば、茶)からの抽出及び精製により得ることができる。「完全に合成」とは、刺激剤が化学合成により得たものであることを意味する。一部の実施形態では、活性成分はカフェインを含む。一部の実施形態では、カフェインはカプセル化形態で存在する。カプセル化されたカフェインの1つの例はVitashure(登録商標)であり、Balchem Corp.、52 Sunrise Park Road、New Hampton、NY、10958から入手可能である。
【0139】
存在する場合、刺激剤又は刺激剤の組合せ(例えば、カフェイン、テアクリン及びこれらの組合せ)は通常、組成物の総重量に対して、約0.1%w/w~約15重量%の濃度、例えば、約0.1%w/w、約0.2%w/w、約0.3%w/w、約0.4%w/w、約0.5%w/w、約0.6%w/w、約0.7%w/w、約0.8%w/w又は約0.9%w/wから、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%又は約15重量%までの濃度である。一部の実施形態では、組成物は、組成物の総重量に対して、約1.5~約6重量%の量のカフェインを含む。
【0140】
アミノ酸
一部の実施形態では、活性成分はアミノ酸を含む。本明細書で使用される場合、「アミノ酸」という用語は、側鎖(R基)と共にアミン(-NH2)及びカルボキシル(-COOH)又はスルホン酸(SO3H)官能基を含有する有機化合物を指し、この側鎖は各アミノ酸に特異的である。アミノ酸はタンパク質を構成してもよいし、又はタンパク質を構成しなくてもよい。「タンパク質を構成する」とは、アミノ酸がタンパク質に見出される20種の天然由来のアミノ酸のうちの1つであることを意味する。タンパク質を構成するアミノ酸として、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、及びバリンが挙げられる。「タンパク質を構成しない」とは、アミノ酸がタンパク質中に自然に見出されない、又は細胞機構により直接生成されたものではない(例えば、翻訳後修飾の生成物である)ことを意味する。タンパク質を構成しないアミノ酸の非限定的例として、γ-アミノ酪酸(GABA)、タウリン(2-アミノエタンスルホン酸)、テアニン(L-γ-グルタミルエチルアミド)、ヒドロキシプロリン、及びβ-アラニンが挙げられる。一部の実施形態では、活性成分はテアニンを含む。一部の実施形態では、活性成分はGABAを含む。一部の実施形態では、活性成分はテアニンとGABAの組合せを含む。一部の実施形態では、活性成分はテアニン、GABA及びレモンバームの組合せである。一部の実施形態では、活性成分はテアニンとトリプトファンの組合せを含む。一部の実施形態では、活性成分はテアニンと1つ以上のビタミンBの組合せを含む。一部の実施形態では、活性成分はカフェイン、テアニンと、任意選択的に、ジンセンの組合せである。一部の実施形態では、活性成分はタウリンを含む。一部の実施形態では、活性成分はカフェインとタウリンの組合せである。
【0141】
いかなる作用理論にも拘束されることなく、ある特定のアミノ酸、例えば、テアニン、トリプトファン、GABA又はタウリンは、特に他の活性成分、例えば、カフェイン又はある特定の植物と組み合わせた場合、気分、不安レベル、集中、又は認知性の行動に有益な影響を有することができると考えられている。
【0142】
存在する場合、アミノ酸又はアミノ酸の組合せ(例えば、テアニン、タウリン、GABA、トリプトファン及びこれらの組合せ)は通常、組成物の総重量に対して、約0.01%w/w~約15重量%の濃度、例えば、約0.1%w/w、約0.2%w/w、約0.3%w/w、約0.4%w/w、約0.5%w/w、約0.6%w/w、約0.7%w/w、約0.8%w/w又は約0.9%w/wから、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%又は約15重量%までの濃度である。
【0143】
一実施形態では、少なくとも1つの活性成分は、約0.03重量%~約1重量%又は約0.05重量%~約0.5重量%の量のトリプトファンを含む。
【0144】
ビタミン及びミネラル
一部の実施形態では、活性成分はビタミン又はビタミンの組合せを含む。本明細書で使用される場合、「ビタミン」という用語は、哺乳動物において代謝が適正に機能するために必要とされる主要な微量栄養素である有機分子(又は関連する分子のセット)を指す。13種のビタミンがヒトの代謝により必要とされ、これらは、ビタミンA(all-trans-レチノール、all-trans-レチニル-エステル、並びにall-trans-β-カロテン及び他のプロビタミンAカロチノイド)、ビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB3(ナイアシン)、ビタミンB5(パントテン酸)、ビタミンB6(ピリドキシン)、ビタミンB7(ビオチン)、ビタミンB9(葉酸又はフォレート)、ビタミンB12(コバラミン)、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンD(カルシフェロール)、ビタミンE(トコフェロール及びトコトリエノール)、及びビタミンK(キノン)である。一部の実施形態では、活性成分はビタミンCを含む。一部の実施形態では、活性成分はビタミンC、カフェイン及びタウリンの組合せである。一部の実施形態では、活性成分はビタミンB6及びB12のうちの1つ以上を含む。一部の実施形態では、活性成分はテアニン並びにビタミンB6及びB12のうちの1つ以上を含む。存在する場合、ビタミン又はビタミンの組合せ(例えば、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンE、ビタミンC、又はこれらの組合せ)は通常、組成物の総重量に対して、約0.0001重量%~約6重量%、例えば、約0.0001%w/w、約0.001%w/w、約0.01%w/w、約0.02%w/w、約0.03%w/w、約0.04%w/w、約0.05%w/w、約0.06%w/w、約0.07%w/w、約0.08%、約0.09%w/w又は約0.1%w/wから、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%又は約6重量%までの濃度である。
【0145】
一部の実施形態では、活性成分は、約0.008重量%~約0.06重量%又は約0.01重量%~約0.04重量%の量のビタミンB6を含む。一部の実施形態では、活性成分は、約0.0001重量%~約0.007重量%又は約0.0005重量%~約0.001重量%の量のビタミンB12を含む。一部の実施形態では、活性成分は、総量で、約0.008重量%~約0.07重量%のビタミンB6とビタミンB12の組合せを含む。一部の実施形態では、活性成分はビタミンAを含む。一部の実施形態では、ビタミンAはカプセル化されている。
【0146】
一部の実施形態では、活性成分はミネラルを含む。本明細書で使用される場合、「ミネラル」という用語は、哺乳動物において様々なシステムが適正に機能するために必要とされる主要な微量栄養素である無機分子(又は関連する分子のセット)を指す。ミネラルの非限定的例として、鉄、亜鉛、銅、セレン、クロム、コバルト、マンガン、カルシウム、リン、硫黄、マグネシウムなどが挙げられる。一部の実施形態では、活性成分は鉄を含む。鉄の適切な供給源として、これらに限定されないが、第一鉄塩、例えば、硫酸鉄及びグルコン酸第一鉄が挙げられる。一部の実施形態では、鉄はカプセル化されている。
【0147】
抗酸化剤
一部の実施形態では、活性成分は1つ以上の抗酸化剤を含む。本明細書で使用される場合、「抗酸化剤」という用語は、フリーラジカル反応を終結させることにより酸化を阻止又は抑制し、いくつかの種類の細胞の損傷を遅延又は阻止することができる物質を指す。抗酸化剤は天然由来であっても、又は合成であってもよい。天然由来の抗酸化剤として、食物及び植物材料に見出されるものが挙げられる。抗酸化剤の非限定的例として、ある特定の植物材料、ビタミン、ポリフェノール及びフェノール誘導体が挙げられる。
【0148】
抗酸化剤の特徴を伴う植物材料の例として、制限なしで、アサイベリー、アルファルファ、オールスパイス、アナトーシード、アンズ油、バジル、ビーバーム、野生型ベルガモット、黒コショウ、ブルーベリー、ルリジサ種子油、キランソウ、カカオ、ショウブ根、キャットニップ、カツアバ、カイエンペッパー、チャーガ、チャービル、シナモン、ダークチョコレート、ジャガイモの皮、ブドウ種子、ジンセン、ギンコ・ビロバ、セイヨウオトギリ、ノコギリパルメット、緑茶、紅茶、ブラックコホシュ、カイエン、カモミール、クローブ、ココア粉末、クランベリー、タンポポ、グレープフルーツ、ハニーブッシュ、エキナセア、ニンニク、マツヨイグサ、ナツシロギク、ショウガ、ゴールデンシール、ホーソン、ハイビスカスの花、アマチャヅル、カヴァ、ラベンダー、リコリス、マジョラム、マリアアザミ、ミント(ハッカ)、ウーロン茶、ビートルート、オレンジ、オレガノ、パパイヤ、ペニーロイヤルミント、ペパーミント、レッドクローバ、ルイボス(レッド又はグリーン)、ローズヒップ、ローズマリー、セージ、クラリセージ、セイボリー、スペアミント、スピルリナ、スリッパリーエルムの樹皮、高タンニンソルガム糠、高タンニンソルガム穀粒、スマックブラン、ヒレハリソウ、ゴジベリー、ゴツコラ、タイム、ターメリック、クマコケモモ、バレリアン、自然薯の根、ウィンターグリーン、ヤーコンの根、イエロードック、イェルバマテ、イェルバサンタ、バコパ・モニエラ、ウィザニア・ソムニフェラ、ヤマブシタケ、及びシルブム・マリアヌムが挙げられる。このような植物材料は新鮮若しくは乾燥した形態、エッセンシャルオイルで提供されてもよいし、又は抽出物の形態であってもよい。植物材料(並びにこれらの抽出物)は多くの場合、抗酸化剤作用をもたらすことが公知の様々なクラスの化合物、例えば、ミネラル、ビタミン、イソフラボン、フィトステロール(phytoesterols)、硫化アリル、ジチオールチオン、イソチオシアネート、インドール、リグナン、フラボノイド、ポリフェノール及びカロチノイドが挙げられる。植物抽出物又は油に見出される化合物の例として、アスコルビン酸、ピーナッツ内果皮(endocarb)、リスベラトロール、スルフォラファン、β-カロテン、リコピン、ルテイン、コエンザイムQ、カルニチン、ケルセチン、ケンフェロールなどが挙げられる。例えば、参照により本明細書に組み込む、Santhoshら、Phytomedicine、12巻(2005)216~220頁を参照されたい。
【0149】
他の適切な抗酸化剤の非限定的例として、クエン酸、ビタミンE又はその誘導体、トコフェロール、エピカテコール、エピガロカテコール、エピガロカテコールガレート、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、4-ヘキシルレゾルシノール、テアフラビン、テアフラビンモノガレートA又はB、テアフラビンジガレート、フェノール酸、グリコシド、クェルシトリン、イソクェルシトリン、ヒペロシド、ポリフェノール、カテコール、リスベラトロール、オレウロペイン、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、第三級ブチルヒドロキノン(TBHQ)、及びこれらの組合せが挙げられる。
【0150】
存在する場合、抗酸化剤は通常、組成物の総重量に対して、約0.001%w/w~約10重量%、例えば、約0.001%w/w、約0.005%w/w、約0.01%w/w、約0.05%w/w、約0.1%w/w又は約0.5%w/wから、約1%w/w、約2%w/w、約3%w/w、約4%w/w、約5%w/w、約6%w/w、約7%w/w、約8%w/w、約9%w/w又は約10%w/wまでの濃度である。
【0151】
ニコチン成分
ある特定の実施形態では、活性成分はニコチン成分を含む。「ニコチン成分」とは、存在するニコチンの少なくとも一部の経口吸収をもたらす任意の適切な形態のニコチン(例えば、遊離塩基又は塩)を意味する。通常、ニコチン成分は、ニコチン遊離塩基及びニコチン塩からなる群から選択される。一部の実施形態では、ニコチン成分は、その遊離塩基形態のニコチンであり、これは、例えば、微結晶性セルロース材料に簡単に吸着させて、微結晶性セルロース-ニコチン担体複合体を形成することができる。例えば、参照により本明細書に組み込む、Hanssonによる米国特許公開第2004/0191322号における遊離塩基形態のニコチンの考察を参照されたい。
【0152】
一部の実施形態では、ニコチン成分の少なくとも一部は塩の形態で利用することができる。ニコチンの塩は、参照により本明細書に組み込む、Coxらによる米国特許第2,033,909号及びPerfetti、Beitrage Tabakforschung Int.、12巻:43~54頁(1983)に記載された種類の成分及び技術を使用して提供することができる。さらに、ニコチンの塩は供給源、例えば、Pfaltz and Bauer,Inc.及びK&K Laboratories、Division of ICN Biochemicals,Inc.から入手可能である。通常、ニコチン成分は、ニコチン遊離塩基、ニコチン塩、例えば、塩酸塩、ジヒドロクロリド、モノ酒石酸塩、酒石酸水素塩、硫酸塩、サリチル酸塩、及びニコチン塩化亜鉛からなる群から選択される。
【0153】
一部の実施形態では、ニコチンの少なくとも一部はニコチンの樹脂複合体の形態であることができ、この複合体において、ニコチンはイオン交換樹脂に結合しており、例えば、ニコチンポラクリレックスであり、これは例えば、ポリメタクリル酸(polymethacrilic acid)、例えば、Amberlite IRP64、Purolite C115HMR又はDoshion P551に結合しているニコチンである。例えば、参照により本明細書に組み込む、Lichtneckertらによる米国特許第3,901,248号を参照されたい。別の例は、例えば、カーボポール974Pとのニコチン-ポリアクリルカルボマー複合体である。一部の実施形態では、ニコチンはニコチンポリアクリル複合体の形態で存在してもよい。
【0154】
通常、ニコチン成分(遊離塩基として計算)は、存在する場合、組成物の少なくとも約0.001重量%、例えば、約0.001重量%~約10重量%の範囲の濃度である。一部の実施形態では、ニコチン成分は、遊離塩基として計算し、組成物の総重量に対して、約0.1%w/w~約10重量%、例えば約0.1%w/w、約0.2%w/w、約0.3%w/w、約0.4%w/w、約0.5%w/w約0.6%w/w、約0.7%w/w、約0.8%w/w又は約0.9%w/wから、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、又は約10重量%の濃度で存在する。一部の実施形態では、ニコチン成分は、遊離塩基として計算し、組成物の総重量に対して、約0.1%w/w~約3重量%、例えば、約0.1%w/w~約2.5重量%、約0.1%w/w~約2.0重量%、約0.1%w/w~約1.5重量%、又は約0.1%w/w~約1重量%の濃度で存在する。ニコチンは上記に参照されたタバコ材料を介して導入することができ、一部の実施形態では、本明細書に提供されている方法及び材料でタバコを成分として包含することによって、ステップ10の混合物(及び、相応して、成分含有押出成形構造体)中の全ニコチン含有量を本明細書で述べられた範囲内で提供することができることにもまた注目されたい。
【0155】
一部の実施形態では、ステップ10の混合物(及び、相応して、本開示の成分含有押出成形構造体)はいかなるニコチン成分も含まないことを特徴とすることができる(例えば、本明細書で開示されている任意の実施形態は、任意のニコチン成分も完全に又は実質的に含まなくてもよい)。「実質的に含まない」とは、例えば、植物材料中に自然に存在し得る微量を超えて、いかなるニコチンも意図的に添加されていないことを意味する。例えば、ある特定の実施形態は、遊離塩基として計算した0.001重量%未満のニコチン、又は0.0001重量%未満、又はさらに0重量%のニコチンを有することを特徴とすることができる。
【0156】
一部の実施形態では、活性成分はニコチン成分を含む(例えば、本明細書で開示されているあらゆる活性成分又は活性成分の組合せを含むことに加えて本開示のあらゆる生成物又は組成物はニコチン成分をさらに含むこともできる)。
【0157】
カンナビノイド
一部の実施形態では、活性成分は1つ以上のカンナビノイドを含む。本明細書で使用される場合、「カンナビノイド」という用語は、カンナビノイド受容体に作用するクラスの多様な化学化合物を指し、脳内の神経伝達物質放出を変化させる、細胞内の内在性カンナビノイド系としてもまた公知である。これらの受容体タンパク質に対するリガンドとして、動物により体内で自然に生成される内在性カンナビノイド;カンナビスに見出される植物性カンナビノイド;及び人為的に製造される合成カンナビノイドが挙げられる。カンナビスに見出されるカンナビノイドとして、制限なしで以下が挙げられる:カンナビゲロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビノール(CBN)、カンナビノジオール(CBDL)、カンナビシクロール(CBL)、カンナビバリン(CBV)、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビクロメバリン(CBCV)、カンナビゲロバリン(CBGV)、カンナビゲロールモノメチルエーテル(CBGM)、カンナビネロール酸、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビノールプロピル変化形(CBNV)、カンナビトリオール(CBO)、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)、及びテトラヒドロカンナビバリン酸(THCV A)。ある特定の実施形態では、カンナビノイドは、カンナビスにおける主要な精神活性化合物であるテトラヒドロカンナビノール(THC)及びこの植物の別の主要成分であるカンナビジオール(CBD)から選択されるが、これらは精神作用を含まない。上記化合物のすべては、植物材料からの分離物又は合成的に誘導された形態で使用することができる。
【0158】
一部の実施形態では、カンナビノイドは、カンナビゲロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビノール(CBN)及びカンナビノジオール(CBDL)、カンナビシクロール(CBL)、カンナビバリン(CBV)、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビクロメバリン(CBCV)、カンナビゲロバリン(CBGV)、カンナビゲロールモノメチルエーテル(CBGM)、カンナビネロール酸、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビノールプロピル変化形(CBNV)、カンナビトリオール(CBO)、テトラヒドロカンナビノール酸(tetrahydrocannabmolic acid)(THCA)、テトラヒドロカンナビバリン酸(THCV A)、及びこれらの混合物からなる群から選択される。一部の実施形態では、カンナビノイドは少なくともテトラヒドロカンナビノール(THC)を含む。一部の実施形態では、カンナビノイドはテトラヒドロカンナビノール(THC)である。一部の実施形態では、カンナビノイドは少なくともカンナビジオール(CBD)を含む。一部の実施形態では、カンナビノイドはカンナビジオール(CBD)である。一部の実施形態では、CBDは合成CBDである。開示された経口用製品内に存在し得るカンナビノイド及びその特定のパーセンテージの選択は、経口用製品の所望の香味、テクスチャ及び他の特徴に応じて異なる。
【0159】
代わりに、活性成分はカンナビノイド様化合物であることもでき、このカンナビノイド様化合物とは、内在性カンナビノイド系に対して、カンナビノイドと同様の生物学的作用を有する、カンナビス以外の植物由来の化合物のクラスである。例として、ヤンゴニン、α-アミリン又はβ-アミリン(テルペンとしても分類される)、シアニジン、クルクミン(ターメリック)、カテキン、ケルセチン、サルビノリンA、N-アシルエタノールアミン、及びN-アルキルアミド脂質が挙げられる。このような化合物はカンナビノイドに対して本明細書で述べられた同じ量及び比率で使用することができる。
【0160】
存在する場合、カンナビノイド(例えば、CBD)又はカンナビノイド様化合物は通常、組成物の総重量に対して、組成物の少なくとも約0.1重量%、例えば、約0.1重量%~約30重量%の範囲、例えば、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、又は約0.9重量%から、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、又は約30重量%までの濃度である。一部の実施形態では、本明細書で開示されている組成物は、組成物の総重量に対して、約0.1~約30重量%又は約1~約20重量%の量のCBDを含む。
【0161】
テルペン
本開示における使用に適した活性成分はテルペンと分類することもでき、テルペンの多くは生物学的作用、例えば、沈静作用を伴う。テルペンは一般式(C5H8)nを有すると考えられ、モノテルペン、セスキテルペン及びジテルペンが挙げられる。テルペンは構造において非環式、単環式又は二環式であることができる。あるテルペンは、カンナビノイド又はカンナビノイド様化合物と組み合わせて使用される場合、アントラージュ効果をもたらす。例として、β-カリオフィレン、リナロール、リモネン、β-シトロネロール、酢酸リナリル、ピネン(α又はβ)、ゲラニオール、カルボン、ユーカリプトール、メントン、イソ-メントン、ピペリトン、ミルセン、β-ブルボネン、及びゲルマクレンが挙げられ、これらは個々に又は組み合わせて使用することができる。
【0162】
一部の実施形態では、テルペンは植物性カンナビノイドを生成する植物、例えば、カンナビス・サティヴァ(cannabis sativa)種の系統の植物、例えば、大麻から誘導可能なテルペンである。この関連で適切なテルペンとして、いわゆる「C10」テルペン(これらは10個の炭素原子を含むテルペンである)、及びいわゆる「C15」テルペン(これらは15個の炭素原子を含むテルペンである)が挙げられる。一部の実施形態では、活性成分は1つより多くのテルペンを含む。例えば、活性成分は本明細書で定義された1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、又はそれよりも多くのテルペンを含み得る。一部の実施形態では、テルペンはピネン(α及びβ)、ゲラニオール、リナロール、リモネン、カルボン、ユーカリプトール、メントン、イソ-メントン、ピペリトン、ミルセン、β-ブルボネン、ゲルマクレン、及びこれらの混合物から選択される。
【0163】
医薬成分
一部の実施形態では、活性成分は活性医薬成分(API)を含む。APIは、治療的、予防的又は診断用の使用に適応した公知のあらゆる薬剤であることができる。これらAPIとして、例えば、治療的、予防的又は診断用の活性を有する、合成有機化合物、タンパク質及びペプチド、多糖及び他の糖、脂質、リン脂質、無機化合物(例えば、マグネシウム、セレン、亜鉛、硝酸塩)、神経伝達物質又はその前駆体(例えば、セロトニン、5-ヒドロキシトリプトファン、オキシトリプタン、アセチルコリン、ドーパミン、メラトニン)及び核酸配列を挙げることができる。APIの非限定的例として、鎮痛剤及び解熱剤(例えば、アセチルサリチル酸、アセトアミノフェン、3-(4-イソブチルフェニル)プロパン酸)、ホスファチジルセリン、ミオイノシトール、ドコサヘキサエン酸(DHA、オメガ-3)、アラキドン酸(AA、オメガ-6)、S-アデノシルメチオニン(SAM)、β-ヒドロキシ-β-メチルブチレート(HMB)、シチコリン(シチジン-5’-ジホスフェート-コリン)、及びコチニンが挙げられる。一部の実施形態では、活性成分はシチコリンを含む。一部の実施形態では、活性成分はシチコリン、カフェイン、テアニン及びジンセンの組合せである。一部の実施形態では、活性成分はヒマワリレシチンを含む。一部の実施形態では、活性成分はヒマワリレシチン、カフェイン、テアニン及びジンセンの組合せである。
【0164】
APIの量は異なってもよい。例えば、存在する場合、APIは通常、組成物の総重量に対して、約0.001%w/w~約10重量%、例えば、約0.01%w/w、約0.02%w/w、約0.03%w/w、約0.04%w/w、約0.05%w/w、約0.06%w/w、約0.07%w/w、約0.08%w/w、約0.09%w/w、約0.1%w/w、約0.2%w/w、約0.3%w/w、約0.4%w/w、約0.5%w/w約0.6%w/w、約0.7%w/w、約0.8%w/w、約0.9%w/w、又は約1%w/wから、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%又は約10重量%までの濃度である。
【0165】
一部の実施形態では、組成物はいかなるAPIも実質的に含まない。「いかなるAPIも実質的に含まない」は、組成物は、本明細書で定義されたあらゆるAPI、例えば、あらゆる医学的状態を処置することを意図したあらゆる食品医薬品局(FDA)認可済み治療剤の存在を含有せず、選択的に排除することを意味する。
【0166】
ある特定の実施形態では、活性成分は、カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ジンセン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びこれらの組合せからなる群から選択される。例えば、活性成分はカフェイン、テアニン及び任意選択的にジンセンの組合せを含むことができる。別の実施形態では、活性成分はテアニン、γ-アミノ酪酸(GABA)及び任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む。さらなる実施形態では、活性成分はテアニン、テアニン及びトリプトファン、テアニン及びビタミンB6及びビタミンB12のうちの1つ以上又はトリプトファン、テアニン及びビタミンB6及びビタミンB12のうちの1つ以上を含む。またさらなる実施形態では、活性成分はカフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含み、1つ以上のビタミンB(例えば、ビタミンB6又はB12)を任意選択的にさらに含む。マグネシウム塩(例えば、マグネシウムグルコン酸塩)を上記組合せのいずれかに添加することもでき、特に組合せはまたテアニンも含む。
【0167】
一部の実施形態では、本明細書に記載されている活性成分は、経口用製品の加工中又は貯蔵時に分解に対して感応性があってもよい(例えば、酸化的、光分解、熱的、蒸発)。このような実施形態では、活性成分(例えば、カフェイン、ビタミンA及び鉄(Fe))がカプセル化されてもよいし、又はマトリックスが別の方法でより多量の充填材、バインダなどにより改変されて、活性成分に対して促進された安定性をもたらしてもよい。例えば、バインダは、例えば、機能性セルロース(例えば、これらに限定されないが、ヒドロキシプロピルセルロースを含むセルロースエーテル)を利用することによって、分解に対向してこのような活性物質の安定性を促進することができる。さらに、カプセル化された活性物質は、組成物中で賦形剤と対になって、これらの溶解度及び/又はバイオアベイラビリティーを増加させる必要がある場合もある。適切な賦形剤の非限定的例として、β-カロテン、リコピン、ビタミンD、ビタミンE、コエンザイムQ10、ビタミンK及びクルクミンが挙げられる。
【0168】
他の実施形態では、重量による所望の濃度の活性成分を提供するために、活性成分の最初の量は、ゆっくりとした分解消失を埋め合わせるために増加させてもよい。したがって、最初の量は、本明細書で開示されているより多量であると本開示により想定される。
【0169】
甘味料
開示された方法に従い成分含有押出成形構造体を提供するために、ベース材料内に組み込むことができる成分のさらなる例は甘味料である。甘味料は、自然若しくは人工の形態又は人工甘味料と自然甘味料の組合せとして使用することができる。自然甘味料の例として、フルクトース、スクロース、グルコース、マルトース、ブドウ糖、フルクトース、マンノース、ガラクトース、ラクトース、ステビア、蜂蜜などが挙げられる。人工甘味料の例として、スクラロース、イソマルツロース、マルトデキストリン、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムK、ネオテームなどが挙げられる。一部の実施形態では、甘味料は1つ以上の糖アルコールを含む。糖アルコールは、部分的に又は完全に水素化された形態を有する、単糖又は二糖由来のポリオールである。糖アルコールは、例えば、約4~約20個の炭素原子を有し、エリスリトール、アラビトール、リビトール、イソマルト、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、ソルビトール、及びこれらの組合せ(例えば、水素化デンプン加水分解物)を含む。
【0170】
存在する場合、甘味料又は甘味料の組合せは、混合物の全乾燥重量に対して、混合物10の約0.1~約20乾燥重量%又はそれよりも多くを構成してもよく、例えば、約0.1~約1重量%、約1~約5重量%、約5~約10重量%又は約10~約20重量%を構成してもよい。一部の実施形態では、甘味料の組合せは、混合物(及び、相応して、成分含有押出成形構造体)の約1乾燥重量%~約3乾燥重量%の濃度で存在する。
【0171】
エアロゾル形成剤
本明細書で概説されている方法に従い、ベース材料に組み込んで、成分含有押出成形構造体を形成することができる成分の別の例はエアロゾル形成剤である。エアロゾル形成剤(また「エアロゾル形成物質」又は「保湿剤」とも呼ばれる)とは、本開示の特徴を示すアトマイザーの正常な使用中に生じる条件下で、熱への曝露により気化する際に可視のエアロゾルを生成する能力を有する成分である。エアロゾル形成材料は、水、多価アルコール、ポリソルベート、ソルビタンエステル、脂肪酸、脂肪酸エステル、ワックス、テルペン、糖アルコール、活性成分のうちの1つ以上又はこれらの組合せを含むことができる。エアロゾル形成剤は、保湿剤、例えば、グリセリン、プロピレングリコールなどを含む。他の例示的エアロゾル形成剤として、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソ-エリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、ベンジルフェニルアセテート、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸及び炭酸プロピレンが挙げられる。
【0172】
一部の実施形態では、エアロゾル形成材料は1つ以上のポリソルベートを含む。ポリソルベートの例として、ポリソルベート60(ポリオキシエチレン(20)モノステアリン酸ソルビタン、Tween60)、及びポリソルベート80(ポリオキシエチレン(20)モノオレイン酸ソルビタン、Tween80)が挙げられる。使用されるポリソルベート又は使用されるポリソルベートの組合せの種類は、異なるポリソルベートは分子のサイズにより異なる特質を提供するため、意図した所望の作用に依存する。例えば、ポリソルベート分子は、ポリソルベート20からポリソルベート80へとサイズが増加する。より小さなサイズのポリソルベート分子を使用すると、より低い蒸気量を作り出すが、より深い肺への浸透を可能にする。これは、ユーザーが「煙」の大きなプルーム(すなわち蒸気)を作り出すことを望まない公共の場所にいる場合、望ましいものとなり得る。逆に、高密度の蒸気が所望される場合には、タバコの芳香族構成物質を伝えることができるため、より大きなポリソルベート分子を利用することができる。化合物のポリソルベートファミリーを使用する追加のメリットは、これらが存在する混合物の蒸発熱をポリソルベートが低下させることである。
【0173】
一部の実施形態では、エアロゾル形成材料は1つ以上のソルビタンエステルを含む。ソルビタンエステルの例として、モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン(スパン60)、モノオレイン酸ソルビタン(スパン20)、及びトリステアリン酸ソルビタン(スパン65)が挙げられる。一部の実施形態では、エアロゾル形成材料は1つ以上の脂肪酸を含む。脂肪酸は、短鎖、長鎖、飽和、不飽和、直鎖、又は分枝鎖のルボン酸を含むことができる。脂肪酸はC4~C28脂肪族カルボン酸を一般的に含む。短鎖又は長鎖の脂肪酸の非限定的例として、酪酸、プロピオン酸、吉草酸、オレイン酸、リノール酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、及びパルミチン酸が挙げられる。一部の実施形態では、エアロゾル形成材料は1つ以上の脂肪酸エステルを含む。脂肪酸エステルの例として、アルキルエステル、モノグリセリド、ジグリセリド及びトリグリセリドが挙げられる。モノグリセリドの例として、モノラウリン及びモノステアリン酸グリセロールが挙げられる。トリグリセリドの例として、トリオレイン、トリパルミチン、トリステアレート、三酪酸グリセリル、及びトリヘキサン酸グリセロールが挙げられる。一部の実施形態では、エアロゾル形成材料は1つ以上のワックスを含む。ワックスの例として、カルナバ、蜜ろう、キャンデリアが挙げられ、これらは、エアロゾル粒子を安定化させ、嗜好性を改善し、又は喉の刺激を減少させることが公知である。一部の実施形態では、エアロゾル形成材料は1つ以上のカンナビノイドを含む。一部の実施形態では、カンナビノイドはカンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)又はこれらの組合せを含む。一部の実施形態では、エアロゾル形成材料は1つ以上のテルペンを含む。本明細書で使用される場合、「テルペン」という用語は、ピロリン酸イソペンテニルから植物により生合成的に生成される水素化合物を指す。テルペンの非限定的例として、リモネン、ピネン、ファルネセン、ミルセン、ゲラニオール、フェンネル、及びセンブレンが挙げられる。一部の実施形態では、エアロゾル形成材料は1つ以上の糖アルコールを含む。糖アルコールの例として、ソルビトール、エリスリトール、マンニトール、マルチトール、イソマルト、及びキシリトールが挙げられる。糖アルコールはまたある特定の香味化合物、例えばメントール及び他の揮発物に対して香味向上剤として機能することもでき、生成したエアロゾルの口当たり、触感、喉への影響及び他の感覚特性を一般的に改善する。糖アルコールは甘味料に関して上記で参照された通りである。
【0174】
存在する場合、エアロゾル形成物質は、混合物(及び、相応して、最終の成分含有押出成形構造体)の全乾燥重量に対して、混合物10の約1~約60乾燥重量%を構成してもよく、例えば、約5乾燥重量%~約50乾燥重量%、約10乾燥重量%~約60乾燥重量%、約20乾燥重量%~約60乾燥重量%、約10乾燥重量%~約40乾燥重量%、又は約15乾燥重量%~約30乾燥重量%を構成してもよく、1つの具体例では、約20乾燥重量%を構成してもよい。
【0175】
押出成形-ステップ12
本方法のステップ12は、ステップ10に通して提供された混合物を押出しに供するステップを含む。一部の実施形態では、混合物はそのまま押出しに供する。他の方法では、押出し前に混合物を加工してもよい(例えば、顆粒化する)。押出し方法は一般的に当技術分野で公知であり、混合物10を、加圧下でダイに通して、一定の断面を有する所与の形状の押出物を得ることを含む。ステップ10の混合物が押出成形される正確な方法及び装置は異なることができる。押出しは、押出し機、例えば、スクリュー、シーブ、バスケット、ロール、及びラム型押出し機を使用して行うことができる。このような押出し機内では、ダイのフィーチャーを特に改変することによって、成分を含有押出成形構造体として使用するのに適した所望のサイズ及び形状を有する押出物を得ることができる。
【0176】
ダイは一般的に、1つ以上の開口部又は開口を含有する構造体(例えば、ディスク形状の形態)であり、これらに通して混合物10を押し込む。一連のダイの形状が公知である。ダイは中実/フラットダイ(通常中実形状の押出物を提供する)及び中空ダイ(これらは通常中空又は半中空の押出物を生成する)であることができる。押出物を提供するために使用することができるダイの非限定的例として、これらに限定されないが、フラットシート型又はフィルム形状、円形、卵形、球状、溝付きエッジを有する形状、多角形の形状、例えば、三角形、正方形/長方形の形状、五角形から十角形の形状、ロッド形状、中空管の形状、星の形状などが挙げられる。
【0177】
押出し装置のパラメーターを調整することによって、適切な押出物を得ることができる。例えば、混合物10がダイに通して押し込まれる速度は異なることができる。装置は1つのダイ又は多数のダイを、例えば、並べて含むことができる。混合物10は室温で又は高温でダイを通り抜けることができる。例えば、一部の実施形態では、ダイは加熱することもできる。ダイを加熱することができる例示的な温度は、約25℃以上、約30℃以上、又は約40℃以上、約50℃以上、約60℃、約70℃以上、又は約80℃以上、例えば、約100℃まで、約120℃まで、又は約150℃まで(例えば、約25℃~約150℃、約25℃~約75℃、約25℃~約50℃、約50℃~約150℃、約75℃~約150℃、又は約50℃~約100℃)の温度である。一部の実施形態では、押出し機のトルクは約15~約39%の範囲である。圧力はまた、例えば、約400~約850psiで異なることができる。
【0178】
様々な形状の押出物が、ダイの形状を主にベースとして提供され得る。生成することができる例示的形状として、これらに限定されないが、
図2A~2Dに示されているもの(すなわち、シート、ストリップ、チューブ(中空又は非中空であることができ、円形、楕円形又は多角形の断面を有することができる)及び正方形のチューブ(中空又は非中空であることができる)が挙げられる。さらなる形状は、それを介した2つ又はそれよりも多くのチャネルを含む。他の形状として、例えば、星の形状、及び多角形(例えば、三角形、正方形、五角形、六方晶形など)が挙げられる。ある特定の好ましい実施形態では、このような材料がそのために生成される用途のサイズ/形状の必要条件にマッチする、すなわち、使用前にいかなる有意なさらなる加工も必要とされない(例えば、適切なサイズの生成物を得るために押出物を切断又は細かく刻むことが必要とされない)押出物が提供される。一部の実施形態では、押出物に対して行われる唯一の加工(基本的加工、例えば、押出し後の押出物の冷却以外の加工)は押出物を所望の長さに切断することである。
【0179】
ある特定の実施形態では、押出物は、加熱式(HNB)生成物内で基材として機能するのに適切であるように提供される。一部の実施形態では、このような押出物は、集められ、又は捲縮されて、例えば、シリンダーを形成することができる(このシリンダーを切断及び包装して、消耗品の材料を生成することができる)。
【0180】
乾燥-ステップ14
ステップ14は、押出物を乾燥させて、成分含有押出成形構造体を得るステップを含む。これらに限定されないが、蒸発乾燥、凍結乾燥及び超臨界乾燥を含めた、様々な乾燥技術が公知であり、開示された方法に利用することができる。以下のような乾燥方法は公知である。蒸発乾燥は液相(ゲル中の溶媒)から気相への物質移動を提供し、凍結乾燥は、固形物を残して、溶媒を冷凍及び昇華させることを含み、超臨界乾燥はエアロゲルを一般的に提供する。ある特定の実施形態では、押出物は、風乾を介して及び/又は加熱により、例えば、大気圧で乾燥させる。乾燥のためのある特定の、非限定的な方法は流動床乾燥又はオーブン乾燥を含む。他の乾燥方法はエプロン乾燥器、回転式乾燥器、フラッシュ乾燥器、及びトレイ乾燥器を含む。乾燥ステップ14は、一部の実施形態では、遠心分離、濾過などを含むことができる。
【0181】
乾燥ステップ14は、押出物に付随するすべて又は一部の水の除去(よって「脱水」と呼ぶこともできる)を含むことができる。ある特定の実施形態では、例えば、材料がその後の用途に対してあまりに壊れやすくならないことを確実にするため、最終の成分含有押出成形構造体中にあるレベルの水分を維持することが望ましい。一部の実施形態では、水分レベルは、成分をベース材料内に保持すること及び/又はこのような成分をベース材料から放出することに関して、構造体の特性に寄与し得ると考えられている。成分含有押出成形構造体は「乾燥した」材料と描写することができるが、これら構造体はそれでもなおある量の水を含むことができ、ある量の水を含むことが有利であることに注目されたい。本明細書に提供されている最終の成分を含有押出成形構造体に対する関連する含水量の例は約1重量%~約25重量%、例えば、約3重量%~約20重量%の範囲であってよい。一部の実施形態では、成分を含有押出成形構造体の含水量は約10~約15重量%(例えば、約11重量%)である。
【0182】
用途
生成した「乾燥した」成分含有押出成形構造体は、一連の用途に対して使用することができる。構造体は、燃焼性エアロゾル送達システム、例えば、パイプ用若しくは手巻き用若しくは自作の紙巻タバコ用の紙巻タバコ、シガリロ、葉巻及びタバコ、又はエアロゾル生成材料を燃焼することなく化合物をエアロゾル生成材料から放出する非燃焼性エアロゾル送達システム、例えば、エアロゾル生成材料の組合せを使用してエアロゾルを生成するための電子タバコ、加熱式タバコ製品及びハイブリッドシステムにおいて使用することができる。代わりに、成分含有押出成形構造体は、エアロゾルを形成することなく、活性成分又は香味をユーザーに経口的に、経鼻的に、経皮的に又は別の方式で送達する、エアロゾルフリー送達システム、例えば、これらに限定されないが、ロゼンジ剤、ゴム、パッチ、吸入用粉末を含む物品及び経口用製品、例えば、スヌース又は湿ったスナッフを含む経口用タバコ(活性成分はニコチンを含んでも、含まなくてもよい)を含めた送達システムの成分として使用することができる。例えば、ある特定の経口用製品において、成分は、例えば、咀嚼又は唾液の浸透によってベース材料から放出することができる。したがって、本明細書で開示されている方法及び製品の記載は、エアロゾル送達デバイスに関する実施形態の点から例示によってのみ論じられており、様々な他の製品及び方法において実施形態化され、使用され得ることが理解されるべきである。本開示に従い、「非燃焼性」エアロゾル送達システムは、少なくとも1つの物質のユーザーへの送達を促進するために、エアロゾル送達システムの構成物質のエアロゾル生成材料(又はその成分)が燃焼されない、又は燃やされないシステムである。一部の実施形態では、送達システムは非燃焼性エアロゾル送達システム、例えば、強化した非燃焼性エアロゾル送達システムである。一部の実施形態では、非燃焼性エアロゾル送達システムは電子タバコ、またベーピングデバイス又は電子的ニコチン送達システム(END)として公知であるが、ただし、エアロゾル生成材料におけるニコチンの存在は必要条件ではないことに注目されたい。一部の実施形態では、非燃焼性エアロゾル送達システムはエアロゾル生成材料加熱装置、また加熱式装置として公知である。このような装置の一例はタバコ加熱装置である。
【0183】
一部の実施形態では、非燃焼性エアロゾル送達システムは、エアロゾル生成材料の組合せ(このうちの1つ又は複数は加熱されてもよい)を使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステムである。エアロゾル生成材料のそれぞれは、例えば、固体、液体又はゲルの形態であってもよく、ニコチンを含有してもしなくてもよい。一部の実施形態では、ハイブリッドシステムは液体又はゲルのエアロゾル生成材料及び固体エアロゾル生成材料を含む。固体エアロゾル生成材料は、例えば、タバコ又は非タバコ生成物を含むことができる。
【0184】
通常、非燃焼性エアロゾル送達システムは、非燃焼性エアロゾル送達デバイス及び非燃焼性エアロゾル送達デバイスで使用するための消耗品を含むことができる。一部の実施形態では、本開示はエアロゾル生成材料を含む消耗品に関し、非燃焼性エアロゾル送達デバイスと共に使用するように構成されている。これらの消耗品は本開示全体にわたり、時には物品と呼ばれる。
【0185】
一部の実施形態では、非燃焼性エアロゾル送達システム、例えば、その非燃焼性エアロゾル送達デバイスはエネルギー源及びコントローラーを含むことができる。エネルギー源は、例えば、電源又は発熱性エネルギー源であってよい。一部の実施形態では、発熱性エネルギー源は、熱の形態で力をエアロゾル生成材料又は発熱性エネルギー源に近接した熱伝達材料に分配するためにエネルギー印加することができる炭素基材を含む。一部の実施形態では、非燃焼性エアロゾル送達システムは、消耗品を受け取るための領域、エアロゾル発生器、エアロゾル生成領域、筺体、マウスピース、フィルター、及び/又はエアロゾル変性剤を含むことができる。
【0186】
一部の実施形態では、非燃焼性エアロゾル送達デバイスによる使用のための消耗品は、エアロゾル生成材料、エアロゾル生成材料貯蔵領域、エアロゾル生成材料伝達成分、エアロゾル発生器、エアロゾル生成領域、筺体、ラッパー、フィルター、マウスピース及び/又はエアロゾル-変性剤を含むことができる。
【0187】
開示された成分含有押出成形構造体が組み込まれ得るエアロゾル送達デバイスは一般的に当技術分野で公知のものを含む。一部の実施形態では、開示された成分含有押出成形構造体はエアロゾル生成デバイス、例えば、吸入用物質(例えば、電気的に加熱した製品)を形成する材料を加熱するための電気エネルギーを使用する、又は材料を加熱して(好ましくは、いずれか有意な程度まで材料を燃焼することなく)吸入用物質(例えば、炭素により加熱した製品)を形成する点火可能な熱源を使用するエアロゾル生成デバイスに組み込まれる。このようなシステムの成分は、手持ち式デバイスと考えるのに十分小型な物品の形態を有する。すなわち、好ましいエアロゾル送達デバイスの成分の使用によって、エアロゾルがタバコの燃焼又は熱分解の副産物から主に生成するという意味で、煙の生成を結果としてもたらさないというよりも、むしろこれらの好ましいシステムの使用により、その中に組み込まれたある特定の成分の揮散又は蒸発から蒸気の生成をもたらす。一部の例示的実施形態では、エアロゾル送達デバイスの成分は、電子タバコと特徴付けることもでき、これらの電子タバコは最も好ましくはタバコ及び/又はタバコ由来の成分を組み込んでおり、したがってタバコ由来の成分をエアロゾル形態で送達する。
【0188】
成分含有押出成形構造体は、ある特定のこのようなデバイス内に、例えば、十分な熱の適用によりエアロゾルを生成することが可能な基材部分を含むエアロゾル生成構成要素内に有利に組み込むこともできる。基材は、少なくとも部分的に、本明細書に提供されている成分含有押出成形構造体を含むことができる(これによって一部の実施形態では、熱の適用が、少なくとも1つの成分のベース材料からの放出を生み出す)。一部の実施形態では、デバイスは、基材物質を加熱するように構成された、点火可能な熱源を含む(この基材は成分含有押出成形構造体を含み、熱源は熱を生成して、成分をベース材料から放出することも、基材内でこのような成分をエアロゾル化することも可能にする)。
【0189】
ある特定の好ましいエアロゾル送達デバイスのエアロゾル生成構成要素は、そのいずれかの成分の任意の実質的な程度の燃焼なしに、タバコに火を付ける及び燃やす(したがってタバコ煙を吸入する)ことにより得られる紙巻タバコ、葉巻又はパイプの喫煙の多くの感覚(例えば、吸入及び呼気の行為、味覚又は香味の種類、感覚刺激性作用、物理的感触、使用の行為、目視での合図、例えば、可視のエアロゾルなどにより提供されるものなど)を提供することができる。例えば、本開示のいくつかの例示的実施形態によるエアロゾル送達デバイスのユーザーは、喫煙者が伝統的タイプの喫煙物品を利用するのとほぼ同じようにその成分を保持し、使用し、その小片により生成されたエアロゾルの吸入のためにその小片の1つのエンドを利用して、選択された時間間隔などでパフを取り込む、又は吸い込むことができる。
【0190】
本方法及びシステムは、エアロゾル送達デバイス及び/又はエアロゾル生成構成要素、例えば、いわゆる「e-シガレット」又は「加熱式タバコ製品」に関連する実施形態の点から全般的に本明細書に記載されているが、この機序、成分、特徴及び方法は、多くの異なる形態で実施形態化され、様々な物品に関連し得ることを理解されたい。例えば、本明細書に提供されている説明は、伝統的喫煙物品(例えば、紙巻タバコ、葉巻、パイプなど)、加熱式タバコ、及び本明細書で開示されている製品のいずれかに対する関連した包装の実施形態と併せて利用することができる。したがって、本明細書で開示されている機序、成分、特徴及び方法の説明は、エアロゾル送達デバイスに関する実施形態の点から、例示によってのみ論じられ、様々な他の製品及び方法において実施形態化され、使用され得ることを理解されたい。
【0191】
エアロゾル送達デバイス及び/又はエアロゾル生成構成要素はまた、蒸気生成物品又は医薬送達物品であることも特徴とすることができる。よって、このような物品又はデバイスは、吸入用形態又は状態で1つ以上の物質(例えば、香味及び/又は薬学的活性成分)を提供するよう適応させることもできる。例えば、吸入用物質は実質的に蒸気の形態であってもよい(すなわち、その臨界点よりも低い温度で気相にある物質)。代わりに、吸入用物質はエアロゾルの形態であってもよい(すなわち、微細な固体粒子の懸濁体又は気体中の液体小滴)。簡潔に述べるため、可視であるかどうか及び煙と同様と考えることができる形態であるかどうかに関わらず、「エアロゾル」という用語は、明細書で使用される場合、ヒトの吸入に対して適した形態又は種類の蒸気、気体及びエアロゾルを含むことを意図している。吸入用物質の物理的形態は、それが蒸気状態又はエアロゾル状態で存在するかどうかについて、媒体及び吸入用物質それ自体の性質に依存し得る。一部の実施形態では、「蒸気」及び「エアロゾル」という用語は交換可能であり得る。よって、わかりやすく述べると、「蒸気」及び「エアロゾル」という用語は、本開示の態様を記載するために使用される場合、別途述べられていない限り、交換可能であると考えられる。
【0192】
エアロゾル生成構成要素及びエアロゾル送達デバイスについてのより具体的な詳細は、
図2~7を参照して本明細書で以下に開示されている。
【0193】
基材
一般的に、本開示のエアロゾル生成構成要素は、例えば、最終の基材の所望の組成又は特定のエアロゾル送達デバイスに対して必要とされる基材の形状及びサイズに応じて、いくつかの異なる方法を介して生成することができる。製造プロセス及び基材組成物の様々な例が本明細書で以下に記載されている。一部の実施形態では、本明細書に提供されている成分含有押出成形構造体を含むことができる、エアロゾル生成構成要素(例えば、
図6~8の基材110)についてのより具体的な詳細は、
図5~8を参照して本明細書でこれより以下に開示されている。
【0194】
有利なことに、このようなデバイスの基材は成分含有押出成形構造体を含むことができ、この構造体はその押出成形された形態/乾燥形態でそのまま利用される(すなわち、任意の実質的な修正、例えば、押出物全長から個々の基材を切断することなど以外、実質的な修正をすることなく所望の形態へと押出成形される)。有利なことに、基材は比較的一貫した厚さ及び均一なサイズ/形状を有する。一部のこのような実施形態では、基材はストリップとして、又はロッド/シリンダー(中実又は中空であることができる)としてそのまま提供される。このような実施形態は通常、ステップ10の混合物内に少なくとも1つのバインダ、例えば、セルロース誘導体又はセルロース誘導体の組合せを採用している。
【0195】
以前の実施形態のいずれかにおいて、キャスティング、押出しなどの前に、全部の量のエアロゾル形成材料を添加して、本明細書で開示されているエアロゾル生成構成要素を形成することもできる。ある特定の実施形態では、エアロゾル形成材料の全量又は一部は、本明細書に提供されている、成分含有押出成形構造体により提供されてもよい。代わりに、又は加えて、エアロゾル形成材料の一部又はすべては、形成後に基材に含浸させて(例えば、1つ以上のエアロゾル形成材料を基材物質の中又は上にスプレー又は別途配置することができる)、本明細書で開示されているエアロゾル生成構成要素を形成することもできる。
【0196】
一部の実施形態では、基材は、これらに限定されないが、大麻、アマ、サイザル麻、米わら、エスパルト及び/又はセルロースパルプ材料を含む、植物由来の非タバコ材料含むことができる。ある場合には、加工した基材は、縦方向に延長するストランドとして利用することができる。例えば、その全体を参照により本明細書に組み込む、Rakerによる米国特許第5,025,814号に記載されている構成の種類を参照されたい。さらなる他の実施では、基材物質は、様々な種類の無機繊維(例えば、繊維ガラス、金属導線/スクリーンなど)及び/又は(有機)合成ポリマーを含むことができる。様々な実施では、これらの「繊維状」材料は非構造化された(例えば、タバコキャストシート中にセルロース繊維のようにランダムに分配されたもの)又は構造化された(例えば、ワイヤーメッシュ)材料であることができる。一部の実施形態では、基材は、重量ベースで、約0~約5%の木材繊維又は木材由来の繊維、例えば、約0%、約1%、約2%、約3%、約4%、又は約5%の木材繊維又は木材由来の繊維を含む。
【0197】
一部の実施形態では、基材は、燃焼遅延材料、熱伝導/誘導加熱のための伝導性繊維又は粒子又はこれらのいずれかの組合せをさらに含むことができる。燃焼遅延材料の1つの例はリン酸アンモニウムである。一部の実施形態では、他の火炎/燃焼遅延材料及び添加剤が基材内に含まれていてもよく、これらは、オルガノ-リン化合物、ホウ砂、水和アルミナ、グラファイト、カリウム、シリカ、トリポリリン酸塩、ジペンタエリトリトール、ペンタエリトリトール及びポリオールを含んでもよい。他の燃焼遅延材料、例えば、窒素性ホスホン酸塩、リン酸一アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、臭化アンモニウム、ホウ酸アンモニウム、エタノール-ホウ酸アンモニウム、スルファミン酸アンモニウム、ハロゲン化有機化合物、チオウレア及び酸化アンチモンを本開示の基材に組み込むこともできる。基材に使用されている難燃材料、燃焼遅延材料及び/又はスコーチ遅延材料の各態様において、望ましい特性は独立しており、望ましくないオフガス又は溶融タイプの挙動に対して強い。材料を喫煙物品、特に意図的に燃焼しないように構成された喫煙物品に組み込むための様々な方式及び方法は、その開示がそれら全体において参照により本明細書に組み込む、Brooksらによる米国特許第4,947,874号;Cantrellらによる米国特許第7,647,932号;Robinsonらによる米国特許第8,079,371号;Banerjeeらによる米国特許第7,290,549号;及びCrooksらによる米国特許出願公開第2007/0215167号に記載されている。
【0198】
記述されているように、基材はまた、熱伝導又は誘導加熱のための伝導性繊維又は粒子も含むことができる。一部の実施形態では、伝導性繊維又は粒子は、実質的に線状及び並行したパターンで配置することができる。一部の実施形態では、伝導性繊維又は粒子は実質的にランダムな配置を有することもできる。一部の実施形態では、伝導性繊維又は粒子は、アルミニウム材料、ステンレススチール材料、銅材料、炭素材料、及びグラファイト材料のうちの1つ以上で構築されていてもよい。一部の実施形態では、異なるキュリー温度を有する1つ以上の伝導性繊維又は粒子を基材物質中に含めることで、異なる温度で誘導による加熱を促進させることができる。
【0199】
一部の実施形態では、基材は1つ以上の追加の成分をさらに含み、これらはその種類及び量において異なることができる。例えば、基材は、例えば、バインダ、充填材、タバコ材料、活性成分、非タバコ植物、香料、ニコチン成分又はこれらのいずれかの組合せを含むことができる。このような適切な成分の例として、例えば、セルロース誘導体、デンプン、ゴム(例えば、キサンタンゴム、グアーゴム、アラビアゴム、ローカストビーンゴム及びトラガカントゴム)、デキストラン、カラギーナン、炭酸カルシウムなどが挙げられ、このような適切な成分のさらなる例は、成分含有押出成形構造体に関して本明細書の上記に記載されている。本明細書に提供されている種類の基材内で提供され得る材料に関するさらなる手引きは、例えば、その全体を参照により本明細書に組み込む、米国特許第10,201,187号に記載されている。本明細書に提供されている成分含有押出成形構造体は、一部の実施形態では、基材内に組み込まれた場合、基材の中で所望の機能のうちの1つ以上を満たすことができることに注目されたい。よって、基材は成分含有押出成形構造体を含むことができ、この場合その中の「成分」は、基材内に含まれるのが有利な、本明細書で概説された成分のいずれか1つ以上を含む。一部の実施形態では、さらなる成分は、基材内で独立して提供することもできる(すなわち、成分含有押出成形構造体内ではない)。
【0200】
エアロゾル送達デバイス
図3は、本開示の例示的実施形態によるエアロゾル生成構成要素の概略的斜視図を図示している。特に、
図4は、基材部分110を有するエアロゾル生成構成要素104を例示しており、このエアロゾル生成構成要素は本開示による消耗品の一例である。上記説明を参照して、示されている実施形態において、基材部分110は、一部の実施形態では、本明細書で上記に提供されているような基材の典型的な成分に加えて及び/又はこの代替として1つ以上の成分含有押出成形構造体を含むことができる。様々な実施形態では、「重複する層」という用語はまた、束にされた、丸められた、捲縮された及び/又はそうでなければ個々の層が明白であり得ない集められた層を含むことができる。
【0201】
例えば、
図5は、本開示の例示的実施形態によるエアロゾル生成構成要素の基材部分の概略的断面図を図示している。特に、
図5は基材部分110を図示しており、この基材部分110は基材シート120の一連の重複する層130を含む(これは一部の実施形態では、本明細書に記載されている成分含有押出成形構造体を含むことができる)。
図6の示された実施形態では、重複する層130の少なくとも一部は、第1のカバー層132でその外面の周りが実質的に取り囲まれている。様々な実施形態では、第1のカバー層132の組成は異なってもよいが、示されている実施形態では、第1のカバー層132は、繊維状材料、エアロゾル形成材料及びバインダ材料の組合せを含む。この場合も同様に、この層は、一部の実施形態では本明細書に記載されている成分含有押出成形構造体であってもよい)。可能なエアロゾル形成材料及びバインダ材料に関しては、本明細書の考察を参照されたい。様々な実施形態において、第1のカバー層132は、キャスティングプロセス、例えば、その開示がその全体において参照により本明細書に組み込まれる、Seymourらによる米国特許第5,697,385号に記載されている方法などを介して構築することができる。
【0202】
示されている実施形態では、重複する層130の少なくとも一部及び第1のカバー層132は、第2のカバー層134で外面の周りが実質的に取り囲まれている。第2のカバー層134の組成物は異なってもよいが、示されている実施形態では、第2のカバー層134は金属ホイル材料、例えば、アルミ箔材料を含む。他の実施形態では、第2のカバー層は、これらに限定されないが、銅材料、スズ材料、金材料、合金材料、セラミック材料、又は他の熱伝導性の非晶質の炭素ベースの材料及び/又はこれらの任意の組合せを含む、他の材料を含むことができる。示されている実施形態は第3のカバー層136をさらに含み、第3のカバー層136は、重複する層130、第1のカバー層132及び第2のカバー層134でその外面の周りが実質的に取り囲まれている。示されている実施形態では、第3のカバー層136は、紙材料、例えば、従来の紙巻タバコ用巻紙を含む。様々な実施形態では、紙材料は、ラグ繊維、例えば、非木材植物繊維を含むことができ、アマ、大麻、サイザル麻、米わら及び/又はエスパルト繊維を含むことができる。
【0203】
図7は、本開示の別の例示的実施形態によるエアロゾル生成構成要素の斜視図を図示しており、
図8は、外包装材を除去した、
図7のエアロゾル生成構成要素の斜視図を図示している。特に、
図7は、外包装材202を含むエアロゾル生成構成要素200を図示しており、
図8は、エアロゾル生成構成要素200の他の構成要素を明らかにするために、外包装材202を除去した状態で、エアロゾル生成構成要素200を図示している。示されている実施形態では、示されている実施形態のエアロゾル生成構成要素200は、熱源204、基材部分210、中間構成要素208及びフィルター212を含む。示されている実施形態において、中間構成要素208及びフィルター212はマウスピース214を一緒に含む。
【0204】
本開示によるエアロゾル送達デバイス及び/又はエアロゾル生成構成要素は、以下に詳細に論じられているように様々な実施形態を取ることができるが、消費者によるエアロゾル送達デバイス及び/又はエアロゾル生成構成要素の使用は同様の範囲内にある。エアロゾル送達デバイス及び/又はエアロゾル生成構成要素の使用の前述の説明は、マイナーな修正を介して記載されている様々な実施形態に対して適用可能であり、これらは本明細書に提供されているさらなる開示を考慮すると当業者には明らかである。しかし、使用の説明は本開示の物品の使用を限定することを意図しておらず、本明細書の開示のすべての必要な必要条件に従うように提供される。
【0205】
様々な実施形態では、熱源204は、その点火により熱を生成するように構成され得る。示されている実施形態では、熱源204は、一般的に円柱状の形状を有し、燃焼性の炭素質材料を組み込んでいる燃焼性の燃料要素を含む。他の実施形態では、熱源204は、異なる形状、例えば、三角形、立方体、又は六方晶形の断面を有するプリズム形状を有することができる。炭素質材料は一般的に高い炭素含有量を有する。好ましい炭素質材料は、主に炭素で構成されてもよく及び/又は通常乾燥重量ベースで、およそ60パーセントより大きい、一般的におよそ70パーセントより大きい、多くの場合およそ80パーセントより大きい、及び頻繁におよそ90パーセントより大きい炭素含有量を有していてもよい。
【0206】
ある場合には、熱源204は、燃焼性炭素質材料以外の要素(例えば、本明細書で上記に記載されている、タバコ成分、例えば、粉末状タバコ若しくはタバコ抽出物;香味剤;塩、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム及び炭酸ナトリウム;熱安定性グラファイト繊維;酸化鉄粉末;ガラスフィラメント;粉末状炭酸カルシウム;アルミナ顆粒;アンモニア供給源、例えば、アンモニア塩;バインダ、例えば、グアーゴム、アルギン酸アンモニウム及びアルギン酸ナトリウム;並びに/又は熱源の温度の低下に対する相変化材料)を組み込むことができる。適用可能な熱源の具体的な寸法は異なり得るが、一部の実施形態では、熱源204は、およそ7mm~およそ20mmの範囲(両端の値を含む)の長さを有することができ、一部の実施形態では、およそ17mmであってもよく、全体の直径はおよそ3mm~およそ8mmの範囲(両端の値を含む)であってもよく、一部の実施形態ではおよそ4.8mm(及び一部の実施形態では、およそ7mm)であってもよい。他の実施形態では、熱源は様々な方式で構築することができるが、示されている実施形態では、熱源204は、粉砕した又は粉末状の炭素質材料を使用して、押し出し又は混合し、乾燥重量ベースで、およそ0.5g/cm3より大きい、多くの場合およそ0.7g/cm3より大きい、頻繁におよそ1g/cm3より大きい密度を有する。例えば、これら全体が参照により本明細書に組み込む、Riggsらによる米国特許第5,551,451号及びBorschkeらによる米国特許第7,836,897号に記載されている燃料供給源の成分、配合物及び構成の種類を参照されたい。
【0207】
様々な実施形態において、熱源は、例えば、実質的に中実円柱状の形状又は中空円柱状の(例えば、チューブ)形状を含む様々な形態を有することができ、示されている実施形態の熱源204は押し出されたモノリシック構造の炭素質材料を含み、これは一般的に円柱状の形状を有するが、複数の溝216が、押し出されたモノリシック構造の炭素質材料の第1のエンドから、押し出されたモノリシック構造の炭素質材料の対向する第2のエンドへと縦方向に伸びる。一部の実施形態では、エアロゾル送達デバイス、特に熱源は熱伝達構成要素を含むことができる。様々な実施形態では、熱伝達構成要素は熱源に近位にあってもよく、一部の実施形態では、熱伝達構成要素は、熱源の中又は範囲内に位置していてもよい。熱伝達構成要素のいくつかの例は、その全体を参照により本明細書に組み込む、Hejaziらによる米国特許出願公開第2019-0281891号に記載されている。
【0208】
示されている実施形態において、熱源204の溝216は幅及び深さが実質的に等しく、熱源204の外周に実質的に同等に分配されているが、他の実施形態は、わずか2つの溝だけを含んでもよく、さらなる他の実施形態はわずか単一の溝だけを含んでもよい。さらなる他の実施形態はいかなる溝もまったく含まなくてもよい。追加の実施形態は、同等でない幅及び/又は深さのものであってもよく、熱源の外周に同等でない間隔で配置されてもよい多数の溝を含んでもよい。さらなる他の実施形態では、熱源は、押し出されたモノリシック構造の炭素質材料の第1のエンドから、その対向する第2のエンドまで縦方向に伸びる溝及び/又はスリットを含んでもよい。一部の実施形態では、熱源は、その全体を参照により本明細書に組み込む、Lobovskyによる米国特許第7,615,184号に開示された種類の発泡プロセスで形成された発泡した炭素モノリスを含んでもよい。よって、いくつかの実施形態は、熱源を点火するのに費やされる時間の減少に関する利点を提供することができる。いくつかの他の実施形態では、熱源は断熱材の層と(示されていない)共押出しされてもよく、これによって製造時間及び費用が削減される。燃料要素の他の実施形態は、Brooksらによる米国特許第4,922,901号に記載されている種類の炭素繊維又は他の熱源の実施形態、例えば、Takeuchiらによる米国特許出願公開第第2009/0044818号に開示されたものなどを含み、それぞれがその全体において参照により本明細書に組み込む。
【0209】
一般的に、熱源は、熱源からエアロゾル化可能な成分(並びに任意の香料、医薬、及び/又はユーザーへの送達に対して同様に提供されるものなど)への熱の適用により形成される/揮発されるエアロゾルがマウスピースを通してユーザーに送達されるように、1つ以上のエアロゾル化可能な成分を有するエアロゾル生成構成要素(例えば、基材部分)の十分近くに配置される。すなわち、熱源が基材部分を加熱すると、エアロゾルが形成され、放出され、又は消費者による吸入に適した物理的形態で生成される。前述の用語は、放出する(release)、放出している(releasing)、放出する(releases)、又は放出された(released)についての言及が、形成する(form)又は生成する(generate)、形成している(forming)又は生成している(generating)、形成する(forms)又は生成する(generates)及び形成された(formed)又は生成された(generated)を含むように、交換可能であることが意図されていることに注目されたい。具体的には、吸入用物質は蒸気又はエアロゾル又はその混合物の形態で放出される。さらに、様々なエアロゾル送達デバイス要素の選択は、市販の電子エアロゾル送達デバイス、例えば、本開示の背景技術のセクションに列挙されているような代表的な製品を考慮して認められる。
【0210】
図7及び8を再び参照すると、外包装材202は、熱源204の少なくとも一部を、基材部分210及びマウスピース214の少なくとも一部と一緒に係合させるように、又はそうでなければ接合させるように提供することができる。様々な実施形態では、外包装材202は、接着剤又は留め具などを介することを含む方式のいずれかの方法で包装された位置に保持されて、外包装材202が包装された位置に留まることを可能にするように構成されている。そうでなければ、いくつかの他の態様では、外包装材202は、所望する場合、除去可能なように構成されていてもよい。例えば、外包装材202を包装された位置に保持したまま、外包装材202を、熱源204、基材部分210及び/又はマウスピース214から除去することもできる。
【0211】
一部の実施形態では、外包装材202に加えて、エアロゾル送達デバイスはまた、基材部分210及び熱源204の少なくとも一部の周囲を囲むように構成されたライナーを含むこともできる。他の実施形態ではライナーは、基材部分210の長さの一部の周囲しか囲むことができないが、一部の実施形態では、ライナーは、基材部分210全長の周囲を実質的に囲むことができる。一部の実施形態では、外包装材料202はライナーを含むことができる。よって、一部の実施形態では、外包装材料202及びライナーは、一緒に提供される別個の材料であってもよい(例えば、結合した、融合した、又はそうでなければ積層体として一緒に接合した)。他の実施形態では、外包装材202及びライナーは同じ材料であってもよい。いずれにしても、ライナーは、点火された熱源204により生成された熱を、ライナーから放射状に外側に伝導させるよう熱的に調節するように構成することができる。よって、一部の実施形態では、ライナーは、金属ホイル材料、合金材料、セラミック材料、又は他の熱伝導性の非晶質の炭素ベースの材料及び/又はアルミニウム材料で構築することができ、一部の実施形態では、積層体を含むことができる。一部の実施形態では、外包装材202及び/又はライナーの材料に応じて、断熱材の薄層は、ライナーから放射状に外側に提供され得る。よって、ライナーは、一部の態様では、エアロゾル生成構成要素200の2種又はそれよりも多くの別個の成分(例えば、熱源204、基材部分210及び/又はマウスピース214の一部)を係合する方式を有利に提供することができ、その一方でまた熱伝達をそれに沿って軸方向に促進させるが、熱伝導を放射状に外側へと限定する方式を提供することができる。
【0212】
図7に示されている通り、外包装材202(及び、必要に応じて、ライナー及び基材部分210)はまた、マウスピース214で吸込みを行う際に空気の侵入を可能にする、それに介して形成された1つ以上の開口を含むことができる。様々な実施形態では、これらの開口のサイズ及び数は、特定の構成の必要条件に基づき多様であってよい。示されている実施形態では、複数の開口220は、熱源204に最も近い基材部分210のエンドの近位に位置し、複数の別個の冷却開口221は、マウスピース214のフィルター212の近位の領域内の外包装材202(及び、一部の実施形態では、ライナー)に形成される。他の実施形態は異なり得るが、示されている実施形態では、開口220はエアロゾル生成構成要素200の外面周囲に実質的に均一に配置された複数の開口を含み、開口221もまたエアロゾル生成構成要素200の外面周辺に実質的に均一に配置された複数の開口を含む。様々な実施形態において、複数の開口が外包装材202(及び、一部の実施形態では、ライナー)に通して様々な方式で形成され得るが、示されている実施形態では、複数の開口220及び複数の別個の冷却開口221はレーザー穿孔に通して形成される。
【0213】
図8を再び参照すると、示されている実施のエアロゾル生成構成要素200はまた中間構成要素208及び少なくとも1つのフィルター212も含む。様々な実施では、中間構成要素208又はフィルター212は、個々に又は一緒に、エアロゾル生成構成要素200のマウスピース214と考えられてもよいことに注目されたい。様々な実施において、中間構成要素もフィルターも含まれる必要はないが、示されている実施では、中間構成要素208は、その縦方向の軸に沿って実質的に柔軟性のない実質的に剛性の部材を含む。示されている実施では、中間構成要素208は中空管構造を含み、エアロゾル生成構成要素200に構造的完全性を付加し、生成されたエアロゾルの冷却を提供するために含まれる。いくつかの実施では、中間構成要素208を容器として使用して、エアロゾルを収集することができる。様々な実施では、このような構成要素は様々な材料のいずれかから構築することができ、1つ以上の接着剤を含むことができる。例示的材料として、これらに限定されないが、ペーパー、ペーパー層、ペーパーボード、プラスチック、厚紙、及び/又は複合材料が挙げられる。示されている実施では、中間構成要素208は、ペーパー又はプラスチック材料(例えば、エチル酢酸ビニル(EVA)、又は他のポリマー材、例えば、ポリエチレン、ポリエステル、シリコーンなど)、又はセラミクス(例えば、炭化ケイ素、アルミナ、など)、又は他のアセテート繊維)で構築された中空円柱状の要素を含み、フィルターは、気体透過性材料(例えば、酢酸セルロース又は繊維、例えば、ペーパー又はレーヨン、又はポリエステル繊維)で構築された包装されたロッド又は円柱状ディスクを含む。
【0214】
記述されているように、いくつかの実施では、マウスピース214は、マウスピース214に適用された吸込みに応答して、それに通してエアロゾルを受け取るように構成されたフィルター212を含むことができる。様々な実施では、フィルター212は、一部の態様では、中間構成要素208の第2のエンドの近位に放射状に及び/又は縦方向に配置された円形ディスクとして提供される。このように、マウスピース214で吸込みを行うと、フィルター212は、エアロゾル生成構成要素200の中間構成要素208に通して流動するエアロゾルを受け取る。いくつかの実施では、フィルター212は別個のセグメントを含むことができる。例えば、いくつかの実施は、フィルタリングを提供するセグメント、吸込み抵抗を提供するセグメント、エアロゾルを冷却する空間を提供する中空セグメント、より高い構造的完全性を提供するセグメント、他のフィルターセグメント及び上記のうちのいずれか1つの又はいずれかの組合せを含むことができる。いくつかの実施では、フィルター212は、さらに又は代わりに、タバコを含有する材料のストランド、例えば、その全体を参照により本明細書に組み込む、Rakerらによる米国特許第5,025,814号に記載されているものなどを含有することもできる。
【0215】
様々な実施では、中間構成要素208及び/又はフィルター212のサイズ及び形状は異なってもよく、例えば中間構成要素208の長さはおよそ10mm~およそ30mmの範囲(両端の値を含む)であってよく、中間構成要素208の直径はおよそ3mm~およそ8mmの範囲(両端の値を含む)であってよく、フィルター212の長さはおよそ10mm~およそ20mmの範囲(両端の値を含む)であってよく、フィルター212の直径はおよそ3mm~およそ8mmの範囲(両端の値を含む)であってよい。示されている実施では、中間構成要素208はおよそ20mmの長さ及びおよそ4.8mmの直径(及びいくつかの実施では、およそ7mm)を有し及びフィルター212はおよそ15mmの長さ及びおよそ4.8mmの直径(又はいくつかの実施では、およそ7mm)を有する。
【0216】
様々な実施では、熱源204の点火は、基材部分210に関連するエアロゾル形成材料のエアロゾル化を結果として生じる。好ましくは、基材部分210の要素はいずれか有意な程度まで熱的分解(例えば、炭化、スコーチング又は焼け)を受けず、エアロゾル化した成分はフィルター212を含むエアロゾル生成構成要素200に通して、ユーザーの口まで吸い込まれた空気中に取り込まれる。様々な実施では、マウスピース214(例えば、中間構成要素208及び/又はフィルター212)はユーザーによりマウスピース214に適用された吸込みに応答して、それに通して生成されたエアロゾルを受け取るように構成されている。いくつかの実施では、マウスピース214は基材部分210に固定されて係合され得る。例えば、接着剤、結合、溶接などは、マウスピース214を基材部分210に固定して係合するのに適切となり得る。1つの例では、マウスピース214は基材部分210のエンドに超音波で溶接され、密閉される。本開示の成分含有押出成形構造体を組み込んだ基材と共に使用することができる例示的電動エアロゾル送達デバイスがここに記載されている。一部の実施形態では、エアロゾル送達デバイスは、エネルギー源(例えば、電力供給源)のいくつかの組合せ、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、エネルギー源からの物品の他の構成要素、例えば、マイクロプロセッサーへの電流を、個々に又はマイクロコントローラーの一部として制御することによって、発熱のための力を発動させる、制御する、調整する及び停止するための手段)、熱源(例えば、電気的抵抗性のある発熱体若しくは他の構成要素及び/又は誘導的コイル又は他の関連する構成要素及び/又は1つ以上の放射式加熱素子)及び開示されている基材を含むエアロゾル生成構成要素を含むことができ、これらは十分な熱の適用によりエアロゾルを生成することが可能である。
【0217】
上記に述べられた構成要素の1つ以上を物理的に組み合わせることが可能であることに注目されたい。例えば、ある特定の実施形態では、伝導性ヒータートレースは、ヒータートレースをエネルギー源により作動させ、抵抗性発熱体として使用することができるように、伝導性インクを使用して、本明細書に記載されているような基材物質の表面上に印刷することができる(例えば、ナノセルロース基材フィルム)。例示的伝導性インクとして、グラフェンインク及び様々な金属を含有するインク、例えば、銀、金、パラジウム、白金及び合金又は他のこれらの組合せ(例えば、銀-パラジウム又は銀-白金インク)を含むインクが挙げられ、これらのインクは、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット方式印刷などのプロセス、又は他の適当な印刷方法などを使用して表面に印刷することができる。
【0218】
様々な実施形態では、いくつかのこれらの構成要素は、外装体又はシェルを備えることができ、これは一部の実施形態では、筺体と呼ぶことができる。外装体又はシェルの全体的な構成は異なってもよく、エアロゾル送達デバイスの全体的なサイズ及び形状を規定し得る外装体のフォーマット又は構成は異なってもよい。他の構成も可能ではあるが、一部の実施形態では、紙巻タバコ又は葉巻の形状に類似している細長い本体が1つの、単一の筺体から形成されてもよく、又は細長い筺体は2つ又はそれよりも多くの分離可能な本体で形成することもできる。例えば、エアロゾル送達デバイスは、形状が実質的に管状であり、よって、従来の紙巻タバコ又は葉巻の形状に類似し得る細長いシェル又は本体を含むことができる。1つの例では、エアロゾル送達デバイスの構成要素のすべてが1つの筺体又は本体内に含有されている。他の実施形態では、エアロゾル送達デバイスは、接合している、分離可能な2つ又はそれよりも多くの筺体を含むことができる。例えば、エアロゾル送達デバイスは、1つ以上の再利用可能な構成要素を含有する筺体を含む制御装置を一方のエンドに(例えば、アキュムレーター、例えば、充電式電池及び/又は充電式スーパーコンデンサー並びに物品の作動を制御するための様々なエレクトロニクス)及び他方のエンドに、取外し可能なように、これに連結可能な、使い捨て部分を含有する外装体又はシェル(例えば、使い捨ての香味含有エアロゾル生成構成要素)を保有することができる。
【0219】
他の実施形態では、本開示のエアロゾル生成構成要素は一般的に、上に記載されている基材物質を加熱するように構成された点火可能な熱源を含むことができる。基材物質及び/又は熱源の少なくとも一部は、外包装材又は包み込み、ケーシング、部品、モジュール、部材などに覆われていることができる。エンクロージャーの全体的な構成は変化し、エアロゾル生成構成要素の全体的サイズ及び形状を規定するエンクロージャーのフォーマット又は構成もまた変化する。他の構成が可能ではあるが、一部の態様では、これらの実施形態の全体的な構成、サイズ及び/又は形状が従来の紙巻タバコ又は葉巻のものと類似していることが望ましいこともある。
【0220】
この関連で、
図3は、本開示の例示的実施形態によるエアロゾル送達デバイス100を図示している。エアロゾル送達デバイス100は、制御装置102及びエアロゾル生成構成要素104を含むことができる。様々な実施形態では、エアロゾル生成構成要素104及び制御装置102は、機能する関係で永久的に又は分離可能なように整列していてもよい。この関連で、
図3は、連結した構成でのエアロゾル送達デバイス100を図示しているのに対して、
図4は、切り離された構成でのエアロゾル送達デバイス100を図示している。様々な機序により、エアロゾル生成構成要素104を、制御装置102と接続させて、例えば、螺合、圧入係合、締まりばめ、滑りばめ、磁気係合などをもたらすことができる。
【0221】
様々な実施形態では、本開示の例示的実施形態によるエアロゾル送達デバイス100は様々な全体的形状を有することができ、これらは、これらに限定されないが、実質的にロッド状又は実質的に管状の形状の又は実質的に円柱状の形状であると定義され得る全体的な形状を含む。
図3及び4の実施形態では、デバイス100は実質的に円形の断面を有する。しかし、他の断面形状(例えば、楕円形、正方形、三角形など)もまた本開示により包含されている。例えば、一部の実施形態では、制御装置102又はエアロゾル生成構成要素104(及び/又はいずれかのサブ構成要素)のうちの1つ又は両方は、実質的に長方形の形状、例えば、実質的に長方形の立方体状の形状(例えば、USBフラッシュドライブと類似の形状)を有することができる。他の実施形態では、制御装置102又はエアロゾル生成構成要素104のうちの1つ又は両方(及び/又はいずれかのサブ構成要素)は他の手持ち型の形状を有することができる。例えば、一部の実施形態では制御装置102は小さなボックス形状、様々なポッドモッド形状、又はフォブ形状を有することができる。よって、物品の物理的形状を説明するこのような言語もまた、制御装置102及びエアロゾル生成構成要素104を含めた、その個々の構成要素に適用することができる。
【0222】
本開示のエアロゾル送達デバイス内の構成要素の整列は、実施形態にわたり異なってもよい。一部の実施形態では、基材部分は、ユーザーへのエアロゾルの送達を最大にするため、熱源の近位に配置されてもよい。しかし、他の構成は除外されない。一般的に、熱源は基材部分の十分近くに配置されて、熱源からの熱が基材部分(並びに、一部の実施形態では、ユーザーへの送達用に同様に提供され得る、1つ以上の香料、医薬など)を揮発させ、ユーザーへの送達用にエアロゾルを形成できるようにすることができる。熱源が基材部分を加熱すると、エアロゾルが、消費者による吸入に適した物理的な形態で形成され、放出され、又は生成される。前述の用語は、放出(release)、放出する(releasing)、放出(releases)又は放出された(released)についての言及が、形成する(form)又は生成する(generate)、形成する(forming)又は生成する(generating)、形成する(forms)又は生成する(generates)、及び形成された(formed)又は生成された(generated)を含むように、交換可能であることが意図されていることに注目されたい。具体的には、吸入用物質は、蒸気又はエアロゾル又はその混合物の形態で放出され、このような用語もまた、他に特定された場合を除いて、本明細書で交換可能なように使用されている。
【0223】
上述のように、様々な実施形態のエアロゾル送達デバイス100は、電池及び/又は他の電力供給源を組み込んで、例えば、熱源に電力を供給する、制御システムに電力を供給する、インジケーターに電力を供給するなど、様々な機能性をエアロゾル送達デバイスに提供するのに十分な電流の流れを提供することができる。エネルギー源は様々な構成を取ることができる。好ましくは、エネルギー源は、熱源を急速に活性化させて、エアロゾルの形成をもたらし、望まれた期間の間、使用を介してエアロゾル送達デバイスに電力を供給するのに十分な電力を送達することができる。一部の実施形態では、エネルギー源は、エアロゾル送達デバイスが簡単に取り扱えるよう、エアロゾル送達デバイス内に好都合にフィットするサイズである。有用なエネルギー源の例として、好ましくは充電式であるリチウム-イオン電池が挙げられる(例えば、充電式リチウム-二酸化マンガン電池)。特に、リチウムポリマー電池は、このような電池より高い安全性を提供することができるので、使用することができる。他の種類の電池、例えば、N50-AAACADNICAニッケル-カドミウム細胞もまた使用することができる。さらに、好ましいエネルギー源は、望ましい喫煙経験が損なわれないよう十分に軽量である。可能なエネルギー源のいくつかの例は、その開示がこれらそれぞれの全体において参照により本明細書に組み込む、Peckerarらによる米国特許第9,484,155号及びSurらによる米国特許出願公開第2017/0112191号に記載されている。
【0224】
特定の実施形態では、制御装置102及びエアロゾル生成構成要素104のうちの1つ又は両方は、使い捨て又は再利用可能と呼ぶことができる。例えば、制御装置102は、置換え可能な電池又は充電式電池、固体電池、薄膜固体電池、充電式スーパーコンデンサーなどを有することができ、よって、壁の充電器への接続、自動車充電器への接続(すなわち、紙巻タバコライター容器)及びコンピュータへの接続、例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブル又はコネクター(例えば、USB2.0、3.0、3.1、USBタイプC)を介した、太陽電池(時にはソーラーセルとも呼ばれる)又はソーラーパネル太陽電池への接続、ワイヤレス充電器、例えば、誘導式ワイヤレス充電を使用する充電器(例えば、Wireless Power Consortium(WPC)のQiワイヤレス充電規格によるワイヤレス充電を含む)、又はワイヤレス無線高周波(RF)ベースの充電器を含むいずれかの種類の再充電技術と組み合わせることができる。誘導式ワイヤレス充電システムの例は、その全体を参照により本明細書に組み込む、Surらによる米国特許出願公開第2017/0112196号に記載されている。さらに、一部の実施形態では、エアロゾル生成構成要素104は単回使用のデバイスを含むことができる。制御装置での使用のための単回使用の構成要素は、その全体を参照により本明細書に組み込む、Changらによる米国特許第8,910,639号に開示されている。
【0225】
さらなる実施形態では、エネルギー源はまたコンデンサーを含むことができる。コンデンサーは、電池より速く放電することが可能であり、パフの間に帯電し、熱源に直接電力を供給するために使用された場合よりも遅い速度での電池のコンデンサーへの放電を可能にすることができる。例えば、スーパーコンデンサー、例えば、電気の二重層コンデンサー(EDLC)は、電池とは別に、又は電池と組み合わせて使用することができる。単独で使用される場合、スーパーコンデンサーは、物品のそれぞれの使用の前に、再充電することができる。よって、デバイスはまた、各使用の間に喫煙物品に取り付けてスーパーコンデンサーを補充することができる充電器構成要素を含んでもよい。
【0226】
さらなる構成要素を本開示のエアロゾル送達デバイスにおいて利用することができる。例えば、エアロゾル送達デバイスは、消費者が物品で吸込みを行うと(例えば、パフにより発動するスイッチ)、圧力の変化又は気流の変化のいずれかに感応する流れセンサーを含むことができる。他の可能な電流発動/停止機序は、温度により発動するオン/オフスイッチ又は唇の圧力で発動するスイッチを含むことができる。このようなパフによる発動能力を提供できる例示的機序として、モデル163PC01D36ケイ素センサー、MicroSwitch division of Honeywell,Inc.、Freeport、Ill製造、を含む。エアロゾル送達デバイスのための様々なマイクロコントローラー、センサー及びスイッチを含む、代表的な流れセンサー、電流調整構成要素及び他の電流制御構成要素が、これら全体がすべて参照により本明細書に組み込む、Gerthらによる米国特許第4,735,217号、すべてがBrooksらによる米国特許第4,922,901号、第4,947,874号及び第4,947,875号、McCaffertyらによる米国特許第5,372,148号、Fleischhauerらによる米国特許第6,040,560号、Nguyenらによる米国特許第7,040,314号並びにPanによる米国特許第8,205,622号に記載されている。その全体を参照により本明細書に組み込む、Ampoliniらによる米国特許第9,423,152号に記載されている制御スキームもまた参照されたい。
【0227】
別の例では、エアロゾル送達デバイスは、デバイスを保持するユーザーの第1の身体部分と接触するように構成された第1の伝導性表面及び第1の伝導性表面から伝導的に分離され、ユーザーの第2の身体部分と接触するように構成された第2の伝導性表面を含むことができる。よって、エアロゾル送達デバイスが第1の伝導性表面と第2の伝導性表面との間の導電率の変化を検出した場合、気化器は、蒸気がユーザー保持ユニットにより吸入され得るように、活性化して、物質を気化する。第1の身体部分及び第2の身体部分は唇又は手の部位であってもよい。2つの伝導性表面はまた、パーソナル気化器ユニット内に含有された電池を充電するために使用することができる。2つの伝導性表面はまた、メモリー内に保存されたデータを出力させるために使用することができるコネクター又はコネクターの一部を形成することができる。その全体を参照により本明細書に組み込むTerryらによる米国特許第9,861,773号を参照されたい。
【0228】
加えて、Sprinkelらによる米国特許第5,154,192号は、喫煙物品のためのインジケーターを開示している。Sprinkel,Jr.による米国特許第5,261,424号は、吸込みを行うことに伴うユーザーの唇の活動を検出し、次いで加熱デバイスの加熱を始動させるデバイスのマウスエンドに関連し得る圧電気センサーを開示している。McCaffertyらによる米国特許第5,372,148号は、マウスピースを介した圧力降下に応答して熱負荷アレイへのエネルギーの流れを制御するためのパフセンサーを開示している。Harrisらによる米国特許第5,967,148号は、挿入された構成要素の赤外透過率における不均一性を検出する識別子及び構成要素が容器に挿入されると検出ルーティンを実行するコントローラーを含む喫煙デバイスにおける容器を開示している。Fleischhauerらによる米国特許第6,040,560号は、多数の微分位相を有する定義された実行可能なパワーサイクルについて記載している。Watkinsらによる米国特許第5,934,289号は、フォトニックオプトロニック構成要素を開示している。Countsらによる米国特許第5,954,979号は、喫煙デバイスを介した吸込み抵抗を改変するための手段を開示している。Blakeらによる米国特許第6,803,545号は、喫煙デバイスでの使用のための特定の電池構成を開示している。Griffenらによる米国特許第7,293,565号は、喫煙デバイスで使用する様々な充電システムを開示している。Fernandoらによる米国特許第8,402,976号は、充電を容易にし、デバイスのコンピュータ制御を可能にする喫煙デバイスのためのコンピュータインターフェース手段を開示している。Fernandoらによる米国特許第8,689,804号は、喫煙デバイスに対する識別システムを開示している。FlickによるPCT特許出願公開WO2010/003480は、エアロゾル生成システムにおけるパフを示す流体流動検知システムを開示している。前述の開示のすべてはそれら全体において参照により本明細書に組み込む。
【0229】
電子的エアロゾル送達物品に関係した構成要素及び本発明のデバイスに使用することができる開示している材料又は構成要素のさらなる例として、それぞれがその全体において参照により本明細書に組み込む、Gerthらによる米国特許第4,735,217号;Morganらによる米国特許第5,249,586号;Higginsらによる米国特許第5,666,977号;Adamsらによる米国特許第6,053,176号;Whiteによる米国特許第6,164,287号;Vogesによる米国特許第6,196,218号;Felterらによる米国特許第6,810,883号;Nicholsによる米国特許第6,854,461号;Honによる米国特許第7,832,410号;Kobayashiによる米国特許第7,513,253号;Hamanoによる米国特許第7,896,006号;Shayanによる米国特許第6,772,756号;Honによる米国特許第8,156,944号及び第8,375,957号;Thorensらによる米国特許第8,794,231号;Oglesbyらによる米国特許第8,851,083号;Monseesらによる米国特許第8,915,254号及び第8,925,555号;DePianoらによる米国特許第9,220,302号;Honによる米国特許出願公開第2006/0196518号及び第2009/0188490号;Oglesbyらによる米国特許出願公開第2010/0024834号;Wangによる米国特許出願公開第2010/0307518号;HonによるPCT特許出願公開WO2010/091593;及びFooによるPCT特許出願公開WO2013/089551が挙げられる。さらに、Wormらにより2015年10月13日に出願された米国特許出願公開第2017/0099877号は、エアロゾル送達デバイスに含まれ得るカプセル剤及びエアロゾル送達デバイスに対するフォブ形状構成を開示しており、その全体を参照により本明細書に組み込む。前述の文献により開示された様々な材料は、様々な実施形態において本発明のデバイスに組み込まれてもよく、前述の開示のすべてはそれら全体において参照により本明細書に組み込む。
【0230】
図4を参照すると、示されている実施形態において、エアロゾル生成構成要素104は、加熱されるエンド106(制御装置102へと挿入されるように構成されている)及びマウスエンド108(ユーザーがここで吸込みを行ってエアロゾルを作り出す)を含む。加熱されるエンド106の少なくとも一部は以前に記述された基材部分110を含むことができる。様々な実施形態では、エアロゾル生成構成要素104のマウスエンド108はフィルター114を含むことができ、このフィルター114は、例えば、酢酸セルロース又はポリプロピレン材料で作製することができる。フィルター114は、さらに又は代わりに、タバコを含有する材料のストランド、例えば、その全体を参照により本明細書に組み込む、Rakerらによる米国特許第5,025,814号に記載されているものなどを含有することもできる。様々な実施形態では、フィルター114はエアロゾル供給源部材のマウスエンドの構造的完全性を増加させ、及び/又はフィルタリング能力を提供し、所望する場合、及び/又は吸込み抵抗を提供することができる。一部の実施形態では、フィルターは別個のセグメントを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態は、フィルタリングを提供するセグメント、吸込み抵抗を提供するセグメント、エアロゾルを冷却するための空間を提供する中空セグメント、より高い構造的完全性を提供するセグメント、他のフィルターセグメント、及び上記のうちのいずれか1つ又はいずれかの組合せを含むことができる。
【0231】
一部の実施形態では、外側上包112の材料は、熱伝達に抵抗する材料を含むことができ、これは、紙又は他の繊維状材料、例えば、セルロース材料を含むことができる。外側上包材料はまた、繊維状材料内に埋め込まれた又は分散した少なくとも1つの充填材料を含むことができる。様々な実施形態では、充填材料は水不溶性の粒子の形態を有することができる。さらに、充填材料は無機成分を組み込むことができる。様々な実施形態では、外側上包は、多数の層、例えば、根底にある、バルク層及び上層の層、例えば、紙巻タバコの典型的な包装ペーパーで形成され得る。このような材料として、例えば、軽量の「ラグ繊維」、例えば、アマ、大麻、サイザル麻、米わら及び/又はエスパルトを挙げることができる。外側上包はまた、従来の紙巻タバコのフィルター要素で通常使用されている材料、例えば、酢酸セルロースを含むことができる。さらに、エアロゾル生成構成要素のマウスエンド108における外側上包の過剰の長さは、消費者の口から基材部分110を単に分離するため、又は以下に記載されているようなフィルター材料の位置決めのための空間を提供するため、又は物品の吸込みに影響を与えるため、又は吸込みの間デバイスから脱離する蒸気若しくはエアロゾルの流れ特性に影響を与えるために機能することができる。本開示で使用することができる外側上包材料に対する構成に関するさらなる考察は、その全体を参照により本明細書に組み込む、Wormらによる米国特許第9,078,473号に見出すことができる。
【0232】
様々な実施形態では、他の構成要素が、基材部分110と、エアロゾル生成構成要素104のマウスエンド108との間で存在してもよい。例えば、一部の実施形態では、以下のうちの1つ又はいずれかの組合せを、基材部分110とエアロゾル生成構成要素104のマウスエンド108との間に配置することができる:空隙;中空管構造;冷却用空気のための相変化材料;香味放出媒体;選択的化学的吸着が可能なイオン交換繊維;フィルター媒体としてのエアロゲル粒子;及び他の適切な材料。可能な相変化材料のいくつかの例として、これらに限定されないが、塩、例えば、AgNO3、AlCl3、TaCl3、InCl3、SnCl2、AlI3及びTiI4;金属及び金属合金例えば、セレン、スズ、インジウム、スズ-亜鉛、インジウム-亜鉛、又はインジウム-ビスマス;及び有機化合物、例えば、D-マンニトール、コハク酸、p-ニトロ安息香酸、ヒドロキノン及びアジピン酸が挙げられる。他の例は、その全体を参照により本明細書に組み込む、Potterらによる米国特許第8,430,106号に記載されている。
【0233】
以下により詳細に論じられる通り、本発明により開示されたエアロゾル生成構成要素は、エアロゾルを形成する基材物質を加熱するための伝導性及び/又は誘導的熱源を用いた使用に対して構成されている。様々な実施形態では、伝導性熱源は、抵抗加熱部材を含む加熱集合体を含むことができる。抵抗加熱部材は、電流がそれを介して誘導された場合、熱を生成するように構成することができる。抵抗加熱部材として有用な導電性材料は、低い質量、低密度及び中程度の抵抗性を有し、使用の間に適用される温度で熱的に安定している材料であってよい。有用な加熱部材は、急速に加熱し、急速に冷却する、よってエネルギーの効率的な使用を提供する。部材の急速な加熱は、これに近接したエアロゾル形成材料のほとんど即時的揮散を提供するのに有益となり得る。急速な冷却は、エアロゾル形成が、望まれない期間の間のエアロゾル形成材料の実質的な揮散(したがって廃棄)を阻止する。このような加熱部材はまた、特に時間ベースの電流制御が利用される場合、エアロゾル形成材料に適用される温度範囲の比較的正確な制御を可能にし得る。有用な導電性材料は、好ましくは加熱される材料とは化学的に非反応性であり(例えば、エアロゾル形成材料及び他の吸入用物質材料)、これによって、生成されるエアロゾル又は蒸気の香味又は内容物に悪影響を及ぼさないようにする。導電性材料として使用することができるいくつかの例示的、非限定的な材料として、炭素、グラファイト、炭素/グラファイト複合体、金属、セラミクス例えば、金属及び非金属カーバイド、窒化物、酸化物、ケイ化物、金属間化合物、サーメット、金属合金及び金属ホイルが挙げられる。特に、耐火性材料は有用であり得る。様々な、異なる材料を混合して、抵抗性、質量及び熱的導電率の所望の特性を達成することができる。特定の実施形態では、利用することができる金属として、例えば、ニッケル、クロム、ニッケルとクロムの合金(例えば、ニクロム)及びスチールが挙げられる。抵抗加熱を提供するのに有用であることができる材料は、これらの開示がそれら全体において参照により本明細書に組み込む、Countsらによる米国特許第5,060,671号;Deeviらによる米国特許第5,093,894号;Deeviらによる第5,224,498号;SprinkelJr.らによる第5,228,460号;Deeviらによる第5,322,075号;Deeviらによる米国特許第5,353,813号;Deeviらによる米国特許第5,468,936号;Dasによる米国特許第5,498,850号;Dasによる米国特許第5,659,656号;Deeviらによる米国特許第5,498,855号;Hajaligolによる米国特許第5,530,225号;Hajaligolによる米国特許第5,665,262号;Dasらによる米国特許第5,573,692号;及びFleischhauerらによる米国特許第5,591,368号に記載されている。
【0234】
様々な実施形態では、加熱部材は、様々な形態、例えば、ホイル、発泡体、メッシュ、中空球、半球、ディスク、らせん状、繊維、ワイヤー、フィルム、糸、ストリップ、リボン、又は円柱の形態で提供され得る。このような加熱部材は、多くの場合金属材料を含み、それに通して電流を通すことに伴う電気抵抗の結果として熱を生成するように構成されている。このような抵抗加熱部材は、基材部分に近接して、及び/又はこれと直接接触させて配置することができる。例えば、一実施形態では、加熱部材は制御装置102に位置する円柱又は他の加熱デバイスを含むことができ、円柱は、これらに限定されないが、銅、アルミニウム、白金、金、銀、鉄、スチール、真ちゅう、青銅、炭素(例えば、グラファイト)、又はこれらのいずれかの組合せを含む1つ以上の導電材料で構築される。様々な実施形態では、加熱部材はまた、これら又は他の導電材料のいずれかでコーティングされていてもよい。加熱部材は制御装置102の係合エンドの近位に位置することができ、基材部分110を含むエアロゾル生成構成要素104の加熱されるエンド106の一部を実質的に取り囲むように構成することができる。このような方式で、加熱部材は、エアロゾル供給源部材が制御装置102に挿入されると、エアロゾル生成構成要素104の基材部分110の近位に位置することができる。他の例では、加熱部材の少なくとも一部は、エアロゾル生成構成要素が制御装置に挿入されると、エアロゾル生成構成要素の少なくとも一部に(例えば、エアロゾル生成構成要素に貫通する1つ以上の突起及び/又はスパイク)浸透することができる。一部の実施形態では、加熱部材は円柱を含むことができるが、他の実施形態では、加熱部材は様々な形態を取ることができ、一部の実施形態では、基材部分に直接接触する、及び/又はこれに浸透することができることに注目されたい。
【0235】
上に記載されているように、伝導性熱源を用いた使用に対して構成されていることに加えて、本開示はまた、基材部分を加熱してエアロゾルを形成する誘導的熱源を用いた使用に対して構成されていてもよい。様々な実施形態では、誘導的熱源は、共振変圧器を含むことができ、これは共振送信機及び共振受信機(例えば、サセプター)を含むことができる。一部の実施形態では、共振送信機及び共振受信機は制御装置102に位置することができる。他の実施形態では、共振受信機、又はその一部はエアロゾル供給源部材104に位置することができる。例えば、一部の実施形態では、制御装置102は、例えば、ホイル材料、コイル、円柱、又は振動磁界を生成するように構成された他の構造を含む共振送信機、及び共振受信機を含むことができ、この共振受信機は、基材部分まで延びる1つ以上の突起を含むことができるか、又は基材部分で取り囲まれている。一部の実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、共振受信機と密接に接触している。
【0236】
他の実施形態では、共振送信機は、エアロゾル生成構成要素、特に、エアロゾル生成構成要素の基材部分を受け入れる空洞の周囲を囲むように構成された螺旋状コイルを含むことができる。一部の実施形態では、螺旋状コイルは、デバイスの外壁と受入空洞との間に位置することができる。一実施形態では、コイル巻線は円形の断面形状を有することができる。しかし、他の実施形態では、コイル巻線は様々な他の断面形状を有することもでき、この形状は、これらに限定されないが、楕円形の形状、長方形の形状、L形状、T形状、三角形の形状及びこれらの組合せを含む。別の実施形態では、ピンは受入空洞の一部まで延びていてもよく、ピンは、例えば、ピン周辺又はピン内にコイル構造を含み、よって共振送信機を含むことができる。様々な実施形態では、エアロゾル供給源部材は受入空洞内に受け入れてもよく、エアロゾル供給源部材の1つ以上の構成要素は共振受信機として機能することができる。一部の実施形態では、エアロゾル生成構成要素は共振受信機を含む。共振送信機及び共振受信機を含む他の可能な共振変圧器成分は、その全体を参照により本明細書に組み込む、Sebastianらによる米国特許第10,517,332号に記載されている。
【0237】
一部の実施形態ではエアロゾル生成構成要素及び制御装置は、一般的に完全な喫煙物品又は薬学的送達物品として一緒に提供され得るが、成分は別々に提供されてもよい。例えば、本開示はまた、再利用可能な喫煙物品又は再利用可能な薬学的送達物品を用いた使用のための使い捨てユニットも包含する。特定の実施形態では、このような使い捨てユニット(付加された図に例示されているようなエアロゾル生成構成要素であってもよい)は、再利用可能な喫煙物品又は薬学的送達物品と係合するように構成された加熱されるエンド、吸入用物質を消費者まで運ぶことを可能にするように構成された対向するマウスエンド、並びに内部空間を規定する外面及び内面を有する壁を有する実質的に管状の形状の本体を含むことができる。エアロゾル生成構成要素(又はカートリッジ)の様々な実施形態が、その全体を参照により本明細書に組み込む、Wormらによる米国特許第9,078,473号に記載されている。
【0238】
本明細書に記載されているいくつかの図は、作動する関係で制御装置及びエアロゾル生成構成要素を図示しているが、制御装置及びエアロゾル生成構成要素は個々のデバイスとして存在することもできると理解されている。したがって、組み合わせた成分と関連する本明細書に別途提供されているあらゆる考察はまた、個々の及び分離した成分として制御装置及びエアロゾル生成構成要素にも適用されると理解されたい。
【0239】
本明細書に提供されている成分含有押出成形構造体は、一部の実施形態では、上記に概説されたタイプのデバイス内に有利に組み込むことができるが、これらの使用はこれに限定されないことに注目されたい。
【0240】
経口用製品
一部の実施形態では、成分含有押出成形構造体は経口使用のために構成された製品内に組み込まれる。「経口使用に対して構成された」という用語は、本明細書で使用される場合、使用中に、ユーザーの口内唾液が組成物の1つ以上の成分(例えば、香味剤及び/又は活性成分)をユーザーの口に運ぶような形態で製品が提供されることを意味する。ある特定の実施形態では、製品は、ユーザーの口の粘膜、ユーザーの消化系又は両方に通してユーザーに成分を送達するように適合されており、ある場合には、前記成分は製品が使用された際に、口内粘膜に通して吸収され得る又は消化管に通して吸収され得る活性成分(これらに限定されないが、例えば、刺激剤、ビタミン、味覚修飾因子、又はこれらの組合せを含む)である。一部の実施形態では、経口使用のために構成された製品はニコチン成分を含む。経口用製品の成分のいずれか(例えば、香料、活性成分、ニコチン成分、甘味料などを含む)は、成分含有押出成形構造体の形態で任意選択的に提供することができる。
【0241】
本明細書に記載されているような経口使用のために構成された製品は、ゲル剤、パステル剤、ゴム、ロゼンジ剤、粉末剤及びパウチを含む様々な形態を取ることができる。ゲル剤は柔らかいゲル又は固いゲルであることができる。経口使用のために構成されたある特定の製品は、パステル剤の形態である。本明細書で使用される場合、「パステル剤」という用語は、最終生成物がいくらか硬化した固体ゲルであるように、液体又はゲル組成物を凝固することにより作製される、溶解可能な経口用製品を指す。ゲル剤の剛性は極めて可変である。本開示のある特定の製品は固体の形態である。ある特定の製品は、例えば、以下の特徴のうちの1つ以上を示すことができる:クリスピー、ザラザラした、噛みごたえがある、シロップ状、ペースト状、フワフワした、平滑な及び/又はクリーム状。ある特定の実施形態では、所望のテクスチャ特性は、接着性、粘着性、密度、乾燥、脆性、粒状性、ゴム状化、硬度、重感、水分吸収性、水分放出性、マウスコーティング、粗さ、滑り、滑らかさ、粘度、湿り度及びこれらの組合せからなる群から選択することができる。
【0242】
他の実施形態では、経口使用のために構成された製品は、透湿性容器(例えば、透水性パウチ)内に配置された組成物の形態である。透水性パウチフォーマットのこのような組成物は通常、組成物を含有する1つのパウチをヒト対象/ユーザーの口内に配置することにより使用される。一般的に、パウチは、湿ったスナッフ製品が一般的に使用されるのと同じようにユーザーの口腔内のどこか、例えば、唇の下に配置される。パウチは好ましくは咀嚼又は嚥下されない。よって、唾液への曝露により、その中の組成物のいくつかの成分(例えば、香味剤及び/又は活性成分)が、例えば、透水性パウチを通り抜け、ユーザーに香味及び満足度を提供し、ユーザーは組成物のいかなる部分も吐き出す必要はない。およそ10分間からおよそ60分間の、通常およそ15分間からおよそ45分間の使用/楽しみの後、相当量の組成物はヒト対象の口腔粘膜に通して吸収され、パウチはヒト対象の口から取り出して、廃棄することができる。
【0243】
様々なタイプの経口使用のために構成された製品(開示された成分含有押出成形構造体を組み込むことができる)は、例えば、これらの全体においてすべてを参照により本明細書に組み込む、Kjerstadによる米国特許第5,167,244号及びSebastianらによる第8,931,493号;並びにEngstromらによる米国特許出願公開第2008/0196730号;Crawfordらによる第2008/0305216号;Kumarらによる第2009/0293889号;Gaoらによる第2010/0291245号;Muaらによる第2011/0139164号;Cantrellらによる第2012/0037175号;Huntらによる第2012/0055494号;Cantrellらによる第2012/0138073号;Cantrellらによる第2012/0138074号;Holton,Jr.による第2013/0074855号;Holton,Jr.による第2013/0074856号;Muaらによる第2013/0152953号;Jacksonらによる第2013/0274296号;Moldoveanuらによる第2015/0068545号;Marshallらによる第2015/0101627号;Lampeらによる第2015/0230515号;Sebastianらによる第2016/0000140号;Sebastianらによる第2016/0073689号;Chapmanらによる第2016/0157515号;及びSebastianらによる第2016/0192703号に記載されている。
【0244】
一部の実施形態では、パウチ製品が提供され、これは、経口使用のために構成された組成物を少なくとも部分的に充填したパウチを一般的に含む。パウチは、一部の実施形態では、本明細書に提供されている成分含有押出成形構造体で構築することができる。
図9を参照すると、パウチ製品300の第1の実施形態が示されている。パウチ製品300はパウチ302の形態の透湿性容器を含み、この容器は本明細書に提供されている成分含有押出成形構造体で形成することができ、この構造体は経口使用のための組成物を含む材料304を含有する。一部の実施形態では、無煙製品が提供され、この製品の容器は本明細書に提供されている成分含有押出成形構造体で形成される。このような実施形態では、ユーザーが経口組成物又はその中に提供される他の無煙タバコ組成物を一度楽しんだら、ユーザーは、空になった残骸を吐き出す及び/又は廃棄する代わりに、パウチ/容器を咀嚼及び服用することができる。
【0245】
喫煙物品
さらに、一部の実施形態では、開示された成分含有押出成形構造体は従来の喫煙物品に組み込むことができる。いくつかのこのような実施形態では、成分含有押出成形構造体は喫煙物品のタバコロッド又はフィルター素子内に組み込まれる。喫煙物品の正確な構成及び成分は異なってもよい。
図10を参照すると、紙巻タバコの形態があり、本発明の配合物を含有することができる喫煙物品のある特定の代表的な成分を保有する、喫煙物品400が示されている。紙巻タバコ400は一般的に、周囲を囲む包装材料416の中に含有されている喫煙可能な充填材料(例えば、およそ0.3gからおよそ1.0gの喫煙可能な充填材料、例えば、タバコ材料)の充填物又はロールの円柱状ロッド412を含む。ロッド412は慣例的に「タバコロッド」と呼ばれる。タバコロッド412のエンドは開いており、喫煙可能な充填材料を曝露している。紙巻タバコ410は包装材料416に適用された1つの任意選択のバンド422(例えば、膜形成剤、例えば、デンプン、エチルセルロース又はアルギン酸ナトリウムを含む印刷されたコーティング)を有することが示されており、そのバンドは紙巻タバコの縦方向軸に対して横断方向に、紙巻タバコロッドの周囲を囲んでいる。バンド422は、包装材料の内面(すなわち、喫煙可能な充填材料に向かって)印刷することができる、又はあまり好ましくはないが、包装材料の外面に印刷することもできる。
【0246】
タバコロッド412の1つのエンドにあるのは、火を付けるエンド418であり、マウスエンド420はフィルター素子426に配置される。フィルター素子426は、フィルター素子及びタバコロッドが端から端まで軸方向に整列するような関係となるように、好ましくは互いに突き合わせた状態で、タバコロッド412の1つのエンドに隣接するように配置される。フィルター素子426は一般的に円柱状の形状を有することができ、その直径はタバコロッドの直径と本質的に等しくてよい。フィルター素子426のエンドはそれを介した空気及び煙の通過を可能にする。換気される又は空気希釈される喫煙物品は、任意選択の空気希釈手段、例えば、一連の穿孔430を備えることができ、これらのそれぞれは先端部の材料及びプラグ包装紙に通して延びている。任意選択の穿孔430は、当業者に公知の様々な技術、例えば、レーザー穿孔技術により作製することができる。代わりに、いわゆるオフラインでの空気希釈技術を使用することができる(例えば、多孔質の紙プラグ包装紙及び予め穿孔処理した先端部の紙の使用に通して)。本明細書に提供されている成分含有押出成形構造体は、これらに限定されないが、タバコ充填物の成分として、包装紙の成分として(例えば、紙として又は紙の内側又は外側のコーティングとして)、接着剤として、フィルター素子の成分及び/又は喫煙物品のいずれか領域内に位置するカプセル剤として(例えば、タバコロッドのフィルター内の破砕可能なカプセル剤)を含めた、喫煙物品の成分のいずれかの中に組み込むことができる。
【0247】
本発明のいくつかの例示的実施形態がここまで記載されてきたが、前述の実施形態は、例示によってのみ提示されているもので、単なる例示であり、限定的ではないことが当業者には明らかなはずである。多くの修正及び他の実施形態は、当業者の範囲内であり、本発明の範囲内に入ることが想定される。特に、本明細書で提示された例の多くは方法ステップ又はシステム要素の具体的な組合せを含むが、これらのステップ及びこれらの要素は他の方式で組み合わせて、同じ目的を遂行することができることを理解されたい。
【0248】
さらに、本明細書に記載されているパラメーター及び構成は例示のみであり、実際のパラメーター及び/又は構成は、本発明のシステム及び技術が使用される具体的な用途に依存することは当業者であれば認識している。当業者であればまた、ただの慣例的実験を使用して、本発明の特定の実施形態の同等物を認識する又は確定することができる。したがって、本明細書に記載されている実施形態は、例示によってのみ、並びに任意の添付の特許請求の範囲及びこの同等物の範囲内で提示されていることが理解されるものとする。本発明は具体的に記載されている以外にも実施することができる。
【0249】
本明細書で使用されている語法及び用語は説明目的のためのものであり、限定的であると考えられるべきではない。本明細書で使用される場合、「複数」という用語は2つ又はそれよりも多くの項目又は成分を指す。「含む(comprising)」「含む(including)」「保持する(carrying)」「有する(having)」「含有する(containing)」及び「含む(involving)」という用語は、明細書又は請求項などに書かれているかどうかに関わらず、制限のない用語であり、すなわち「を含むが、これらに限定されない」ことを意味する。よって、このような用語の使用は、その後に列挙された項目及びそれらの同等物、並びに追加の項目を包含することを意図する。移行句「からなる(consisting of)」及び「から本質的になる(consisting essentially of)」のみが、任意の請求項に関して、それぞれ閉鎖した又は半ば閉鎖した移行句である。順序数、例えば、請求項において請求項要件を修飾する「第1の」、「第2の」、「第3の」などの使用は、それ自体で1つの請求項要件が別の請求項要件を上回って任意の優先権、先行又は順序を有する、又は方法の行為が実施される一時的な順序を有することを暗示するものではなく、請求項要件を区別するために、ある特定の名称を有する1つの請求項要件を(順序数の使用以外は)同じ名称を有する別の要素から区別するための単なる標識として使用される。
【国際調査報告】