(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-25
(54)【発明の名称】満腹感を誘導する、及び代謝障害を治療するための方法
(51)【国際特許分類】
A61K 38/22 20060101AFI20240718BHJP
A61P 3/00 20060101ALI20240718BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20240718BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20240718BHJP
A61P 3/06 20060101ALI20240718BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20240718BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20240718BHJP
A61P 15/00 20060101ALI20240718BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20240718BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20240718BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20240718BHJP
A61P 27/02 20060101ALI20240718BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20240718BHJP
A61K 38/28 20060101ALI20240718BHJP
C07K 14/585 20060101ALI20240718BHJP
C07K 14/62 20060101ALI20240718BHJP
C07K 14/605 20060101ALI20240718BHJP
【FI】
A61K38/22
A61P3/00 ZNA
A61P3/04
A61P3/10
A61P3/06
A61P1/16
A61P13/12
A61P15/00
A61P9/00
A61P11/00
A61P9/10
A61P27/02
A61P25/00
A61K38/28
C07K14/585
C07K14/62
C07K14/605
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500433
(86)(22)【出願日】2022-07-08
(85)【翻訳文提出日】2024-02-13
(86)【国際出願番号】 US2022036439
(87)【国際公開番号】W WO2023283393
(87)【国際公開日】2023-01-12
(32)【優先日】2021-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】520231809
【氏名又は名称】ギラ セラピューティクス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】GILA THERAPEUTICS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100167623
【氏名又は名称】塚中 哲雄
(72)【発明者】
【氏名】トーマス バシチェック
【テーマコード(参考)】
4C084
4H045
【Fターム(参考)】
4C084AA01
4C084AA02
4C084BA01
4C084CA18
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4H045AA10
4H045AA30
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4H045CA40
4H045DA30
4H045DA36
4H045DA37
4H045EA27
(57)【要約】
本発明は、満腹感を誘導する、ならびに代謝障害、糖尿病、肥満、及び肥満関連状態の治療のための方法を提供する。本方法は、経鼻、局所的消化管、または直腸内経路による代謝ホルモンの投与を含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
満腹感を誘導する、またはメタボリックシンドローム、肥満、肥満関連障害、糖尿病、脂肪肝疾患、非アルコール性脂肪肝炎、慢性腎疾患、多嚢胞性卵巣症候群、心血管疾患、閉塞性睡眠時無呼吸、網膜症、末梢血管疾患、末梢動脈疾患、及び神経障害から選択される疾患もしくは障害を治療することを必要とする対象において、満腹感を誘導する、または前記疾患もしくは障害を治療するための方法であって、前記方法が、ペプチドYY(PYY)、グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)、レプチン、アミリン、インスリン、及びカルシトニン、またはその類似体、バリアント、もしくは生物学的に活性な断片から選択される作用物質を含む組成物を前記対象に投与することを含み、前記組成物が、経鼻的に、消化(GI)管に局所的に、または直腸内に投与され、前記組成物が、前記対象の血液中の前記作用物質の濃度を実質的に変化させることなく治療を提供する、前記方法。
【請求項2】
前記組成物が、経鼻的に投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記組成物が、スプレー、半固体、微粒子として、または脂質ベースの担体中に製剤化される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記組成物がGI管に局所投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記組成物がGIパッチとして製剤化される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記組成物が直腸内に投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記組成物が坐薬として製剤化される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記作用物質の用量が、体重100kgあたり1ng~20mgである、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記作用物質の用量が、体重100kgあたり1ng~1μgである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記作用物質の用量が、体重100kgあたり1μg~1mgである、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記作用物質の用量が、体重100kgあたり1mg~20mgである、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記組成物がPYYを含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記PYYがPYY(3-36)である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記組成物がGLP-1を含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記組成物がレプチンを含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記組成物がアミリンを含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記組成物がインスリンを含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記組成物がカルシトニンを含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
肥満の有病率は、世界中で増加し続けている。しかしながら、肥満及び他の代謝関連障害に対する有効な長期の非侵襲的治療は依然として不足している。既存の治療薬による満腹感の誘導、ならびにメタボリックシンドローム、糖尿病、肥満、及び肥満関連障害の治療では、好適な治療効果が得られないことが多い。したがって、新たな治療が必要とされている。
【発明の概要】
【0002】
一態様では、本発明は、満腹感を誘導する、またはメタボリックシンドローム、肥満、肥満関連障害、糖尿病、脂肪肝疾患、非アルコール性脂肪肝炎、慢性腎疾患、多嚢胞性卵巣症候群、心血管疾患、閉塞性睡眠時無呼吸、網膜症、末梢血管疾患、末梢動脈疾患、及び神経障害(例えば、糖尿病性神経障害)から選択される疾患もしくは障害を治療することを必要とする対象において、満腹感を誘導する、または該疾患もしくは障害を治療するための方法を特徴とする。本方法は、ペプチドYY(PYY)、グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)、レプチン、アミリン、インスリン、及びカルシトニン、またはその類似体、バリアント、もしくは生物学的に活性な断片から選択される作用物質を含む組成物を対象に投与することを含む。組成物は、経鼻的に、消化(GI)管に局所的に、または直腸内に投与される。組成物は、対象の血液中の作用物質の濃度を実質的に変化させることなく治療を提供する。
【0003】
いくつかの実施形態では、組成物は経鼻投与される。組成物は、例えば、スプレー、半固体、微粒子として、または脂質ベースの担体中に製剤化され得る。
【0004】
いくつかの実施形態では、組成物はGI管に局所投与される。組成物は、例えば、GIパッチとして製剤化され得る。
【0005】
いくつかの実施形態では、組成物は直腸内投与される。組成物は、例えば、坐薬として製剤化され得る。
【0006】
いくつかの実施形態では、作用物質(例えば、PYY、GLP-1、レプチン、アミリン、インスリン、もしくはカルシトニン、またはその類似体、バリアント、もしくは生物学的に活性な断片)の用量は、体重100kgあたり1ng~20mgである。例えば、作用物質の用量は、体重100kgあたり1ng~10ng、例えば、体重100kgあたり1ng、2ng、3ng、4ng、5ng、6ng、7ng、8ng、9ng、もしくは10ng、例えば、体重100kgあたり10ng~100ng、例えば、体重100kgあたり20ng、30ng、40ng、50ng、60ng、70ng、80ng、90ng、もしくは100ng、例えば、体重100kgあたり100ng~1μg、例えば、体重100kgあたり200ng、300ng、400ng、500ng、600ng、700ng、800ng、900ng、もしくは1μg、例えば、100kgあたり1μg~10μg、例えば、体重100kgあたり2μg、3,μg、4μg、5μg、6μg、7μg、8μg、9μg、もしくは10μg、例えば、体重100kgあたり10μg~100μg、例えば、体重kgあたり10μg、20μg、30μg、40μg、50μg、60μg、70μg、80μg、90μg、もしくは100μg、例えば、体重kgあたり100μg~1mg、例えば、体重kgあたり100μg、200μg、300μg、400μg、500μg、600μg、700μg、800μg、900μg、もしくは1mg、または例えば、体重100kgあたり1mg~20mg、例えば、体重100kgあたり1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、
8mg、9mg、10mg、11mg、12mg、13mg、14mg、15mg、16mg、17mg、18mg、19mg、もしくは20mgであり得る。
【0007】
いくつかの実施形態では、組成物は、PYY、またはその類似体、バリアント、もしくは生物学的に活性な断片を含む。PYY断片は、例えばPYY(3-36)であり得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、組成物は、GLP-1、またはその類似体、バリアント、もしくは生物学的に活性な断片を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、組成物は、レプチン、またはその類似体、バリアント、もしくは生物学的に活性な断片を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、組成物は、アミリン、またはその類似体、バリアント、もしくは生物学的に活性な断片を含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、組成物は、インスリン、またはその類似体、バリアント、もしくは生物学的に活性な断片を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、組成物は、インスリン、またはその類似体、バリアント、もしくは生物学的に活性な断片を含まない。
【0013】
いくつかの実施形態では、組成物は、カルシトニン、またはその類似体、バリアント、もしくは生物学的に活性な断片を含む。
【0014】
定義
本発明の理解を促進するために、いくつかの用語を以下に定義する。本明細書で定義される用語は、本発明に関連する技術分野の当業者によって一般的に理解される意味を有する。「a」、「an」、及び「the」などの用語は、単数の実体のみを指すことを意図するものではなく、例示のために具体例が使用され得る一般的な部類を含むことを意図するものである。本明細書における用語は、本発明の特定の実施形態を説明するために使用されるが、それらの使用は、特許請求の範囲に概説される場合を除いて、本発明を限定しない。
【0015】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は記載されている値から10%以内で上回る、または下回る値を指す。
【0016】
「代謝障害」という用語は、本明細書で使用される場合、代謝系の機能または制御の異常に関連する、及び/またはその結果として生じるヒトまたは動物の状態または疾患(例えば、肥満、糖尿病、脂肪肝疾患、非アルコール性脂肪肝炎、多嚢胞性卵巣症候群、血糖値の上昇、慢性腎疾患、心血管疾患、閉塞性睡眠時無呼吸、網膜症、神経障害(例えば、糖尿病性神経障害)、末梢動脈疾患、及び/または末梢血管疾患)を指す。「障害」という用語は、一般に、正常な身体構造及び機能の破壊、または内部因子もしくは外部因子に対する病態生理学的応答を指す。
【0017】
本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、ヒトまたは非ヒト動物(例えば、哺乳動物)を指す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
概して、本発明は、満腹感を誘導する、ならびにメタボリックシンドローム、糖尿病、肥満、及び肥満関連障害などの代謝に影響を与える状態を治療するための方法を特徴とす
る。本発明は、代謝ホルモン、例えばPYYを、経鼻、局所的GI、または、直腸内経路を介して投与することにより、中枢神経系の神経受容体を活性化し、疾患または障害を効果的に治療することができるという驚くべき発見に一部基づいている。
【0019】
これらの経路の1つを介して代謝ホルモンを投与することによって、組成物は、対象の血液中の作用物質の濃度を実質的に変化させることなく対象に治療を提供することができる。さらに、これらの投与経路は、吐き気、注射部痛、または倦怠感などの望ましくない副作用を生じることが知られている全身投与を回避する。
【0020】
一般に、非全身性経路を介して代謝ホルモンを投与することによって、該ホルモンは、脳内の特定の快楽中枢を標的とし、重要な脳領域を活性化し、及び臨床的リスク(例えば毒性)または吐き気などの副作用を引き起こす可能性のある神経または非神経標的を回避することができる。例えば、代謝ホルモンの全身投与では、視床下部、孤束核(NTS)、及び最後野の神経受容体が活性化される一方で、本明細書に記載の非全身投与経路では、視床下部及びNTSの神経受容体は活性化されるが、最後野は実質的に回避される。例えば鼻、直腸、またはGI管における神経受容体を標的とすることによって、神経受容体及び結合は、満腹感を制御するCNSにおける快楽中枢を十分に活性化することができる。したがって、これらの快楽中枢の活性化は、脳における快楽中枢の調節不全に関連する代謝障害または満腹障害(satiety disorder)の治療を提供し得る。方法は、以下により詳細に記載される。
【0021】
代謝ホルモン組成物
本明細書に記載の方法は、代謝ホルモン、またはその生物学的に活性な断片もしくはバリアントの投与を含む。代謝ホルモンは、対象の、鼻腔、GI管、または直腸内のY2受容体を標的とする(例えば、それに結合、会合、またはそれと相互作用する)。いくつかの実施形態では、代謝ホルモンは、PYY、PYY(3-36)、レプチン、アミリン、インスリン、カルシトニン、もしくはGLP-1、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片である。
【0022】
いくつかの実施形態では、代謝ホルモン、またはその生物学的に活性な断片、バリアント、もしくは類似体の用量は、0.1ng~20mgである。例えば、作用物質の用量は、0.1ng~1ng、例えば、例えば、0.2ng、0.3ng、0.4ng、0.5ng、0.6ng、0.7ng、0.8ng、0.9ng、または1ng、例えば、1ng~10ng、例えば、1ng、2ng、3ng、4ng、5ng、6ng、7ng、8ng、9ng、または10ng、例えば、10ng~100ng、例えば、20ng、30ng、40ng、50ng、60ng、70ng、80ng、90ng、または100ng、例えば、100ng~1μg、例えば、200ng、300ng、400ng、500ng、600ng、700ng、800ng、900ng、または1μg、例えば、1μg~10μg、例えば、2μg、3,μg、4μg、5μg、6μg、7μg、8μg、9μg、または10μg、例えば、10μg~100μg、例えば、10μg、20μg、30μg、40μg、50μg、60μg、70μg、80μg、90μg、または100μg、例えば、100μg~1mg、例えば、100μg、200μg、300μg、400μg、500μg、600μg、700μg、800μg、900μg、または1mg、例えば、1mg~20mg、例えば、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、11mg、12mg、13mg、14mg、15mg、16mg、17mg、18mg、19mg、または20mgであり得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、代謝ホルモンは、PYY、またはその類似体、バリアント、もしくは生物学的に活性な断片である。いくつかの実施形態では、PYY、またはそのバ
リアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片は、配列番号1に対して少なくとも70%(例えば、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、99%、または100%)の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、PYYは、配列番号1に記載のアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約2.5μg~約2.5mgの用量のPYY、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約10μg~約1mgの用量のPYY、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約25μg~約250μgの用量(例えば、約25μg、50μg、75μg、100μg、125μg、150μg、175μg、200μg、225μg、または250μgの用量)のPYY、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、PYY断片は、PYY(3-36)、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片である。いくつかの実施形態では、PYY(3-36)、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片は、配列番号2に対して少なくとも70%(例えば、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、99%、または100%)の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、PYY(3-36)は、配列番号2に記載のアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約2.5μg~約2.5mgの用量のPYY(3-36)、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約10μg~約1mgの用量のPYY(3-36)、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約25μg~約250μgの用量(例えば、約25μg、50μg、75μg、100μg、125μg、150μg、175μg、200μg、225μg、または250μgの用量)のPYY(3-36)、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、PYYバリアントは[Pro34]PYYである。いくつかの実施形態では、[Pro34]PYY、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片は、配列番号11に対して少なくとも70%(例えば、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、99%、または100%)の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、[Pro34]PYYは配列番号11に記載のアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、PYY類似体はNNC065-1273であり、これは35位にベータ-ホモ-アルギニンを有するPYY(3-36)ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、PYY類似体はNNC0165-1875である。いくつかの実施形態では、PYY類似体はNNC0165-1562である。いくつかの実施形態では、PYY類似体は、例えば、Lear et al.J.of Med.Chem.63:9660-9671,2020(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている。いくつかの実施形態では、PYY類似体は、例えば、Rangwala et al.Cell Metab.29:837-843,2019(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されているPYY-抗体、及び1つ以上のPEG部分に結合したPYYである。いくつかの実施形態では、PYY類似体またはバリアントは、米国特許第8,217,001号(その開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれている)に記載されている。
【0026】
いくつかの実施形態では、PYY(3-36)バリアント、類似体、またはその生物学的に活性な断片は、Balasubramaniam et al.,Pept Res
1:32-35,1998;Liu et al.,J.Gastrointest
Surg.5:147-152,2001(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)におけるように、PYY(26-36)、PYY(25-36)、PYY(24-36)、PYY(23-36)、PYY(22-36)、PYY(21-36)、PYY(20-36)、PYY(19-36)、PYY(18-36)、PYY(17-36)、PYY(16-36)、PYY(15-36)、PYY(14-36)、PYY(13-36)、PYY(12-36)、PYY(11-36)、PYY(10-36)、PYY(9-36)、PYY(8-36)、PYY(7-36)、PYY(6-36)、PYY(5-36)、またはPYY(4-36)である。いくつかの実施形態では、PYY(3-36)バリアント、類似体、またはその断片は、単一点変異、例えば、PYY(25-36)の単一点変異、例えば[Lys25]PPY(25-36)、[Thr27]PPY(25-36)、[Phe21]PPY(25-36)、[Ile28]PYY(25-36)、[Val28]PYY(25-36)、[Gln29]PYY(25-36)、[Ile30]PYY(25-36)、[Val30]PYY(25-36)、[Ile31]PYY(25-36)、[Leu31]PYY(25-36)、[Ser32]PYY(25-36)、[Lys33]PYY(25-36)、[Asn34]PYY(25-36)、[Lys35]PYY(25-36)、[Thr36]PYY(25-36)もしくは[Phe36]PYY(25-36)、またはPYY(24-36)の単一点変異、例えば[Ile24]PYY(24-36)もしくは[Val24]PYY(24-36)を有する断片であり得る。いくつかの実施形態では、PYY(3-36)バリアント、類似体、またはその生物学的に活性な断片は、二重点変異、例えばPYY(25-36)の二重点変異、例えば[Lys25,Thr27]PPY(25-36)、[Lys25,Phe27]PPY(25-36)、[Lys25,Ile28]PPY(25-36)、[Lys25,Val28]PPY(25-36)、[Lys25,Gln29]PPY(25-36)、[Lys25,Ile30]PPY(25-36)、[Lys25,Val30]PPY(25-36)、[Lys25,Ile31]PPY(25-36)、[Lys25,Leu31]PPY(25-36)、[Lys25,Ser32]PPY(25-36)、[Lys25,Lys33]PPY(25-36)、[Lys25,Asn34]PPY(25-36)、[Lys25,Lys35]PPY(25-36)、[Lys25,Thr36]PPY(25-36)、[Lys25,Phe36]PPY(25-36)、[Thr27,Ile28]PPY(25-36)、[Thr27,Val28]PPY(25-36)、[Thr27,Gln29]PPY(25-36)、[Thr27,Ile30]PPY(25-36)、[Thr27,Val30]PPY(25-36)、[Thr27,Ile31]PPY(25-36)、[Thr27,Leu31]PPY(25-36)、[Thr27,Ser32]PPY(25-36)、[Thr27,Lys33]PPY(25-36)、[Thr27,Asn34]PPY(25-36)、[Thr27,Lys35]PPY(25-36)、[Thr27,Thr36]PPY(25-36)、[Thr27,Phe36]PPY(25-36)、[Phe27,Ile28]PPY(25-36)、[Phe27,Val28]PPY(25-36)、[Phe27,Gln29]PPY(25-36)、[Phe27,Ile30]PPY(25-36)、[Phe27,Val30]PPY(25-36)、[Phe27,Ile31]PPY(25-36)、[Phe27,Leu31]PPY(25-36)、[Phe27,Ser32]PPY(25-36)、[Phe27,Lys33]PPY(25-36)、[Phe27,Asn34]PPY(25-36)、[Phe27,Lys35]PPY(25-36)、[Phe27,Thr36]PPY(25-36)、[Phe27,Phe36]PPY(25-36)、[Gln29,Ile30]PYY(25-36)、[Gln29,Val30]PYY(25-36)、[Gln29,Ile31]PYY(25-36)、[Gln29,Leu31]PYY(25-36)、[Gln29,Ser32]PYY(25-36)、[Gln29,Leu33]PYY(25-36)、[Gln29,Asn34]PYY(25-36)、[Gln29,Leu33]PYY(25-36)、[Gln29,Thr
36]PYY(25-36)、[Gln29,Phe30]PYY(25-36)、[Ile30,Ile31]PYY(25-36)、[Ile30,Leu31]PYY(25-36)、[Ile30,Ser32]PYY(25-36)、[Ile30,Lys33]PYY(25-36)、[Ile30,Asn34]PYY(25-36)、[Ile30,Lys33]PYY(25-36)、[Ile30,Thr30]PYY(25-36)、[Ile30,Phe30]PYY(25-36)、[Val30,Ile31]PYY(25-36)、[Val30,Leu31]PYY(25-36)、[Val30,Ser32]PYY(25-36)、[Val30,Lys33]PYY(25-36)、[Val30,Asn34]PYY(25-36)、[Val30,Lys35]PYY(25-36)、[Val30,Thr30]PYY(25-36)、[Val30,Phe30]PYY(25-36)、[Ile31,Ser32]PYY(25-36)、[Ile31,Lys33]PYY(25-36)、[Ile31,Asn34]PYY(25-36)、[Ile31,Lys33]PYY(25-36)、[Ile31,Thr30]PYY(25-36)、[Leu31,Phe30]PYY(25-36)、[Leu31,Ser32]PYY(25-36)、[Val31,Lys33]PYY(25-36)、[Leu31,Asn34]PYY(25-36)、[Leu31,Lys33]PYY(25-36)、[Leu31,Thr30]PYY(25-36)、[Leu31,Phe30]PYY(25-36)、[Ser32,Lys33]PYY(25-36)、[Ser32,Asn34]PYY(25-36)、[Ser32,Lys35]PYY(25-36)、[Ser32,Thr36]PYY(25-36)、[Ser32,Phe36]PYY(25-36)、[Lys33,Asn34]PYY(25-36)、[Lys33,Lys35]PYY(25-36)、[Lys33,Thr36]PYY(25-36)、[Lys33,Phe36]PYY(25-36)、[Asn34,Lys35]PYY(25-36)、[Asn34,Thr36]PYY(25-36)、[Asn34,Phe36]PYY(25-36)、[Lys35,Thr36]PYY(25-36)、または[Lys35,Phe36]PYY(25-36)を有する断片であり得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、代謝ホルモンは、レプチン、またはその類似体、バリアント、もしくは生物学的に活性な断片である。いくつかの実施形態では、レプチン、またはそのバリアントもしくは生物学的に活性な断片は、配列番号6に対して少なくとも70%(例えば、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、99%、または100%)の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、レプチンは、配列番号6に記載のアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、レプチンの類似体は、組換え類似体メトレレプチン(MYALEPT(登録商標))であり、配列番号9に記載の配列を有するポリペプチドを含み、アミノ酸残基97及び147を連結するジスルフィド架橋を含む。いくつかの実施形態では、レプチンの類似体は、例えば、Peters et al.Endocrinol.148:2878-2885,2007(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されるようにマウスレプチン類似体である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約2.5μg~約2.5mgの用量のレプチン、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約10μg~約1mgの用量のレプチン、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約25μg~約250μgの用量(例えば、約25μg、50μg、75μg、100μg、125μg、150μg、175μg、200μg、225μg、または250μgの用量)のレプチン、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、代謝ホルモンは、アミリン、またはそのバリアントもしくは生物学的に活性な断片である。いくつかの実施形態では、アミリン、またはそのバリアン
ト、類似体、もしくは生物学的に活性な断片は、配列番号7に対して少なくとも70%(例えば、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、99%、または100%)の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、アミリンは、配列番号7に記載のアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、アミリンのバリアントはプラムリンタイド(SYMLIN(登録商標))であり、これは配列番号8に記載の配列を有するポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約2.5μg~約2.5mgの用量のアミリン、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約10μg~約1mgの用量のアミリン、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約25μg~約250μgの用量(例えば、約25μg、50μg、75μg、100μg、125μg、150μg、175μg、200μg、225μg、または250μgの用量)のアミリン、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、代謝ホルモンは、GLP-1、またはその類似体、バリアント、もしくは生物学的に活性な断片である。いくつかの実施形態では、GLP-1、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片は、配列番号3に対して少なくとも70%(例えば、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、99%、または100%)の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、GLP-1は、配列番号3に記載のアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、GLP-1断片は、GLP-1(7-36)、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片である。いくつかの実施形態では、GLP-1(7-36)、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片は、配列番号4に対して少なくとも70%(例えば、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、99%、または100%)の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、GLP-1(7-36)は、配列番号4に記載のアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、GLP-1断片は、GLP-1(7-37)、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片である。いくつかの実施形態では、GLP-1(7-37)、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片は、配列番号5に対して少なくとも70%(例えば、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、または100%)の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、GLP-1(7-37)は、配列番号5に記載のアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約2.5μg~約2.5mgの用量のGLP-1、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約10μg~約1mgの用量のGLP-1、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約25μg~約250μgの用量(例えば、約25μg、50μg、75μg、100μg、125μg、150μg、175μg、200μg、225μg、または250μgの用量)のGLP-1、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、代謝ホルモンは、カルシトニン、またはその類似体、バリアント、もしくは生物学的に活性な断片である。いくつかの実施形態では、カルシトニン、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片は、配列番号10に対して少なくとも70%(例えば、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、99%、または100%)の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、カルシトニンは、配列番号10に記載のアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約2.5μg~約2.5mgの用量のカルシトニン、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。いくつかの実施形態で
は、本明細書に記載の方法は、約10μg~約1mgの用量のカルシトニン、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約25μg~約250μgの用量(例えば、約25μg、50μg、75μg、100μg、125μg、150μg、175μg、200μg、225μg、または250μgの用量)のカルシトニン、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与を含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、代謝ホルモンは、インスリン、またはその類似体(例えば、インスリンアスパルト(NOVOLOG(登録商標))、インスリングラルギン(LANTUS(登録商標))、インスリンリスプロ(LYUMJEV(商標))、インスリングルリジン(APIDRA(登録商標))、またはインスリンデテミル(LEVEMIR(登録商標))、インスリンデグルデク(TRESIBA(登録商標))、NPHインスリン(HUMULIN(登録商標)NまたはNOVOLIN(登録商標)N)、バリアント、もしくは生物学的に活性な断片である。いくつかの実施形態では、インスリン、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片は、配列番号12に対して少なくとも70%(例えば、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、99%、または100%)の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、インスリンは、配列番号12に記載のアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、インスリンの類似体はインスリンアスパルト(NOVOLOG(登録商標))であり、配列番号13に記載の配列を有するA鎖と配列番号14に記載の配列を有するB鎖とを有する。いくつかの実施形態では、インスリンの類似体はインスリングラルギン(LANTUS(登録商標))であり、配列番号15に記載の配列を有するA鎖と、配列番号16に記載の配列を有するB鎖とを有する。いくつかの実施形態では、インスリンの類似体はインスリンリスプロ(LYUMJEV(商標))であり、配列番号17に記載の配列を有するA鎖と、配列番号18に記載の配列を有するB鎖とを有する。いくつかの実施形態では、インスリンの類似体はインスリングルリジン(APIDRA(登録商標))であり、配列番号19に記載の配列を有するA鎖と、配列番号20に記載の配列を有するB鎖とを有する。いくつかの実施形態では、インスリンの類似体はインスリンデテミル(LEVEMIR(登録商標))であり、配列番号21に記載の配列を有するA鎖と、配列番号22に記載の配列を有するB鎖とを有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約2.5μg~約2.5mgの用量でのインスリン、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与(例えば、局所的)を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約10μg~約1mgの用量でのインスリン、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片の投与(例えば、局所的)を含む。
【0032】
医薬組成物及び投与経路
本明細書に記載の代謝ホルモン、またはそのバリアント、もしくは生物学的に活性な断片は、in vivoでの投与に好適な生物学的に適合性のある形態で、ヒト対象に投与するための医薬組成物として製剤化することができる。
【0033】
本明細書に記載の組成物は、当業者により理解されるように、選択された投与経路に応じて様々な形態で対象(例えば、ヒト)に投与され得る。本明細書に記載の組成物は、例えば、対象の血液中の代謝ホルモンの濃度を実質的に変化させることなく組成物(例えば、代謝に関する)を標的受容体に到達させる任意の経路によって投与され得る。組成物は、例えば、経鼻、直腸内、または局所的GI経路で投与され得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物は、経鼻送達のために製剤化される。経鼻組成物は、例えば、スプレー、半固体、微粒子として、または脂質ベースの担体中に製剤化され得る。製剤は、例えば、液剤、懸濁剤、粉末剤、またはゲル剤であり得る。好適な経鼻製剤は、例えば、Marx et al.Drug Discov Dev
299-320,2015(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている。いくつかの好ましい実施形態では、本明細書に記載の組成物は吸入により、例えば経鼻吸入により投与される。本明細書に記載の吸入可能な組成物は、液体剤形、または乾燥粉末剤形として提供することができる。乾燥粉末組成物は、例えば、そのままで、または、ビヒクル、例えば、生理食塩水(例えば、等張食塩水)、リン酸緩衝生理食塩水、または水で再構成した後で、吸入により投与することができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物は、GI管への局所投与のために製剤化される。局所組成物は、例えば、GIパッチとして製剤化され得る。好適なGIパッチ製剤は、例えば、Tao,et al Drug discovery Today 10:909-915,2005(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている。
【0036】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物は、直腸内送達のために製剤化される。直腸内組成物は、例えば、坐薬、浣腸剤、軟膏、または注腸フォームとして製剤化され得る。好適な直腸内製剤は、例えば、Hua Front. Pharmacol.10:1196,2019(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている。直腸内投与用組成物は、ココアバターなどの従来の坐薬基剤を含有する坐薬の形態であり得る。
【0037】
本明細書に記載の組成物の溶液は、ヒドロキシプロピルセルロースなどの界面活性剤と適切に混合された水中で調製され得る。分散液は、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、DMSO、及びアルコールを含むまたは含まないそれらの混合物、及び油中でも調製され得る。これらの製剤は、通常の保存条件及び使用条件下で、微生物の増殖を防止するための保存剤を含有してもよい。好適な製剤を選択及び調製するための従来の手順及び成分は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences(2012,22nd ed.)、及び、2018年に発行されたThe United States Pharmacopeia:The National Formulary(USP 41 NF 36)に記載されている。
【0038】
本明細書に記載の組成物は、本明細書に記載されるように、動物、例えば、ヒトに、単独で、または薬学的に許容される担体と組み合わせて投与され得、その割合は、組成物の溶解性及び化学的性質、選択された投与経路、及び標準的な医薬慣行によって決定される。
【0039】
いくつかの実施形態では、組成物は、代謝ホルモン(例えば、PYY(3-36))が粘膜(例えば、鼻粘膜、GI粘膜、または直腸粘膜)と接触する時間を増加させる賦形剤を含む。賦形剤は、粘性増強、カプセル化、及び制御放出を提供し得る。理論に束縛されるものではないが、医薬製剤と粘膜の接触時間が増加すると、代謝ホルモンのその受容体への結合が増加すると考えられる。粘性増強に好適な賦形剤としては、レオロジー調整剤が挙げられ、これはまた、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸、ポリビニルピロリドン、及びカルボキシメチルセルロースナトリウムなどの粘膜付着剤であってもよい。粘膜での代謝ホルモンの放出調節に好適な賦形剤としては、粘膜付着性透過促進剤、例えば、23-ラウリルエーテル、アプロチニン、アゾン、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、シクロデキストリン、硫酸デキストラン、及びラウリン酸が挙げられる。本明細書に記載の組成物に使用される他の好適な粘膜付着性ポリマーとしては、アガロース、キトサン、ゼラチン、ヒアルロン酸、ガム(例えば、グアー、ハケア、キサンタン、ジェラン、カラギーナン、ペクチン、及びアルギン酸ナトリウム)、セルロース誘導体(例えば、CMC、チオール化CMC、CMCナトリウム、HEC、HPMC、MC、メ
チルヒドロキシルエチルセルロース)、ポリ(アクリル酸)系ポリマー(例えば、CP、PC、PAA、ポリアクリレート、ポリ(メチルビニルエーテル-co-メタクリル酸)、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(アルキルシアノアクリレート)、ポリ(イソヘキシルシアノアクリレート)、ポリ(イソブチルシアノアクリレート)、アクリル酸とPEGのコポリマー、ポリ(N-2-ヒドロキシプロピルメタクリルアミド)、PHPMAm、ポリオキシエチレン、PVA、PVP、及び他のチオール化ポリマー;スクレログルカン、PVA、ステロイド洗浄剤、非イオン性界面活性剤、ラウレス-9、フシジン酸ナトリウム、包含されるラウリルナトリウム(included sodium lauryl)、ラウリン酸ナトリウム(例えば、pH8.9)、パルミトイルカルニチン、ラウリン酸/プロピレングリコールビヒクル、Brij 78、デオキシコール酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、レシチン、及びPVPが挙げられる。例えば、International Journal of Pharmaceutics,Volume 53,Issue 3,1 August 1989,Pages 227-235を参照のこと。
【0040】
本明細書に記載の代謝ホルモンを含む組成物は、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤、例えば、プロピレングリコール、ソルビン酸カリウム、L-アルギニン、エデト酸二ナトリウム、リン酸一ナトリウム、及びポリソルベート20を含み得る。さらに、本明細書に記載の組成物は、プロピレングリコールなどの共溶媒安定剤または他の好適な共溶媒安定剤(例えば、PEG200及び400などの低分子量ポリエチレングリコール(PEG)、グリセリン、及びエタノールを含むことができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物は、L-アルギニンなどのアミノ酸安定剤または他の好適なアミノ酸安定剤(例えば、アラニン、アスパラギン酸、グリシン、リジン、プロリン、またはメチオニン)を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物は、ソルビン酸カリウムなどの防腐剤または他の好適な防腐剤(例えば、アスコルビン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、クエン酸、クロロブタノール、m-クレゾール、グルタチオン、メチオニン、メチルパラベン、プロピルパラベン、亜硫酸ナトリウム、パラヒドロキシ安息香酸エステル(ヒドロキシ安息香酸メチル及びヒドロキシ安息香酸プロピル)、ホウ酸及びホウ酸塩、ソルビン酸及びカリウムを除く他のソルビン酸塩、ならびにフェノール類)を含むことができる。本明細書に記載の組成物は、酸化防止剤、例えばエデト酸二ナトリウムまたは別の好適な酸化防止剤(例えば、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、ブチルヒドロキシアニソール、及びブチルヒドロキシトルエン)を含むことができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物は、緩衝液(例えば、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、クエン酸塩-リン酸塩、グリシン、HEPES、ヒスチジン、マレイン酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、及びトリエタノールアミン(Tris))を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物は、界面活性剤、例えば、ポリソルベート20または他の好適な界面活性剤(例えば、ポロキサマー188/407、ポリソルベート40もしくは80、またはラウリル硫酸ナトリウム)を含むことができる。
【0041】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、単位用量形態で、または患者の質量もしくは重量あたりの用量として、0.01ng/kg~250μg/kg(例えば、体重75kgのヒトの場合)投与され得る。例えば、代謝ホルモンの用量は、0.01ng/kg~0.1ng/kg、例えば、0.01ng/kg、0.02ng/kg、0.03ng/kg、0.04ng/kg、0.05ng/kg、0.06ng/kg、0.07ng/kg、0.08ng/kg、0.09ng/kg、もしくは0.1ng/kg、例えば、0.1ng/kg~1ng/kg、例えば、0.1ng/kg、0.2ng/kg、0.3ng/kg、0.4ng/kg、0.5ng/kg、0.6ng/kg、0.7ng/kg、0.8ng/kg、0.9ng/kg、もしくは1ng/kg、例えば、1ng/kg~10ng/kg、例えば、1ng/kg、2ng/kg、3ng/kg、4ng/kg、5ng/kg、6ng/kg、7ng/kg、8ng/kg、9ng/kg、もし
くは10ng/kg、例えば、10ng/kg~100ng/kg、例えば、10ng/kg、20ng/kg、30ng/kg、40ng/kg、50ng/kg、60μg/kg、70ng/kg、80ng/kg、90ng/kg、もしくは100ng/kg、例えば、100ng/kg~1μg/kg、例えば、100ng/kg、200ng/kg、300ng/kg、400ng/kg、500ng/kg、600ng/kg、700ng/kg、800ng/kg、900ng/kg、もしくは1μg/kg、例えば、1μg/kg~10μg/kg、例えば、1μg/kg、2μg/kg、3μg/kg、4μg/kg、5μg/kg、6μg/kg、7μg/kg、8μg/kg、9μg/kg、もしくは10μg/kg、または例えば、10μg/kg~250μg/kg、例えば、10μg/kg、20μg/kg、30μg/kg、40μg/kg、50μg/kg、60μg/kg、70μg/kg、80μg/kg、90ng/kg、100μg/kg、110μg/kg、120μg/kg、130μg/kg、140μg/kg、150μg/kg、160μg/kg、170μg/kg、180μg/kg、190μg/kg、200μg/kg、210μg/kg、220μg/kg、230μg/kg、240μg/kg、もしくは250μg/kgであり得る。
【0042】
一般に、医薬組成物、または医薬組成物中の活性物質(例えば、代謝ホルモン、例えば、PYY(例えば、PYY(3-36))、GLP-1、レプチン、アミリン、インスリン、もしくはカルシトニン、またはそのバリアント、類似体、もしくは生物学的に活性な断片)の用量は、体重kgあたり約10ng~約200μgの範囲、例えば、体重kgあたり約100ng~約10μgの範囲、または例えば、体重kgあたり約100ng~約2.5μgの範囲、例えば、体重kgあたり約100ng、200ng、300ng、400ng、500ng、600ng、700ng、800ng、900ng、1μg、2μg、または2.5μgの用量(例えば、体重75kgのヒトの場合)であり得る。
【0043】
さらに、活性物質の類似体、バリアント、または生物学的に活性な断片の用量は、活性物質のモル当量として投与され得ることが理解される。当業者であれば、例えば、翻訳後修飾または半減期延長部分を含む代謝ホルモン類似体は、翻訳後修飾または半減期延長部分を含まない対応する代謝ホルモンの用量よりも増加した(例えば、5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、200%、300%、またはそれ以上)用量を必要とし得ることを理解するであろう。
【0044】
医薬組成物は、単位日あたりの患者の質量または重量あたり用量として投与することもできる(例えば、0.01ng/kg/日~250μg/kg/日)。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、10ng/kg/日~200μg/kg/日(例えば、50ng/kg/日~100μg/kg/日、100ng/kg/日~50μg/kg/日、500ng/kg/日~1μg/kg/日)の用量で投与される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、100ng/kg/日~10μg/kg/日(例えば、100ng/kg/日、110ng/kg/日、120ng/kg/日、130ng/kg/日、140ng/kg/日、150ng/kg/日、160ng/kg/日、170ng/kg/日、180ng/kg/日、190ng/kg/日、200ng/kg/日、210ng/kg/日、220ng/kg/日、230ng/kg/日、240ng/kg/日、250ng/kg/日、260ng/kg/日、270ng/kg/日、280ng/kg/日、290ng/kg/日、300ng/kg/日、310ng/kg/日、320ng/kg/日、330ng/kg/日、340ng/kg/日、350ng/kg/日、360ng/kg/日、370ng/kg/日、380ng/kg/日、390ng/kg/日、400ng/kg/日、410ng/kg/日、420ng/kg/日、430ng/kg/日、440ng/kg/日、450ng/kg/日、460ng/kg/日、470ng/kg/日、480ng/kg/日、490ng/kg/日、500ng/kg
/日、510ng/kg/日、520ng/kg/日、530ng/kg/日、540ng/kg/日、550ng/kg/日、560ng/kg/日、570ng/kg/日、580ng/kg/日、590ng/kg/日、600ng/kg/日、610ng/kg/日、620ng/kg/日、630ng/kg/日、640ng/kg/日、650ng/kg/日、660ng/kg/日、670ng/kg/日、680ng/kg/日、690ng/kg/日、700ng/kg/日、710ng/kg/日、720ng/kg/日、730ng/kg/日、740ng/kg/日、750ng/kg/日、760ng/kg/日、770ng/kg/日、780ng/kg/日、790ng/kg/日、800ng/kg/日、810ng/kg/日、820ng/kg/日、830ng/kg/日、840ng/kg/日、850ng/kg/日、860ng/kg/日、870ng/kg/日、880ng/kg/日、890ng/kg/日、900ng/kg/日、910ng/kg/日、920ng/kg/日、930ng/kg/日、940ng/kg/日、950ng/kg/日、960ng/kg/日、970ng/kg/日、980ng/kg/日、990ng/kg/日、1μg/kg/日、2μg/kg/日、3μg/kg/日、4μg/kg/日、5μg/kg/日、6μg/kg/日、7μg/kg/日、8μg/kg/日、9μg/kg/日、または10μg/kg/日)の用量で投与される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、約100ng/kg/日~約2.5μg/kg/日(例えば、100ng/kg/日、110ng/kg/日、120ng/kg/日、130ng/kg/日、140ng/kg/日、150ng/kg/日、160ng/kg/日、170ng/kg/日、180ng/kg/日、190ng/kg/日、200ng/kg/日、210ng/kg/日、220ng/kg/日、230ng/kg/日、240ng/kg/日、250ng/kg/日、260ng/kg/日、270ng/kg/日、280ng/kg/日、290ng/kg/日、300ng/kg/日、310ng/kg/日、320ng/kg/日、330ng/kg/日、340ng/kg/日、350ng/kg/日、360ng/kg/日、370ng/kg/日、380ng/kg/日、390ng/kg/日、400ng/kg/日、410ng/kg/日、420ng/kg/日、430ng/kg/日、440ng/kg/日、450ng/kg/日、460ng/kg/日、470ng/kg/日、480ng/kg/日、490ng/kg/日、500ng/kg/日、510ng/kg/日、520ng/kg/日、530ng/kg/日、540ng/kg/日、550ng/kg/日、560ng/kg/日、570ng/kg/日、580ng/kg/日、590ng/kg/日、600ng/kg/日、610ng/kg/日、620ng/kg/日、630ng/kg/日、640ng/kg/日、650ng/kg/日、660ng/kg/日、670ng/kg/日、680ng/kg/日、690ng/kg/日、700ng/kg/日、710ng/kg/日、720ng/kg/日、730ng/kg/日、740ng/kg/日、750ng/kg/日、760ng/kg/日、770ng/kg/日、780ng/kg/日、790ng/kg/日、800ng/kg/日、810ng/kg/日、820ng/kg/日、830ng/kg/日、840ng/kg/日、850ng/kg/日、860ng/kg/日、870ng/kg/日、880ng/kg/日、890ng/kg/日、900ng/kg/日、910ng/kg/日、920ng/kg/日、930ng/kg/日、940ng/kg/日、950ng/kg/日、960ng/kg/日、970ng/kg/日、980ng/kg/日、990ng/kg/日、1μg/kg/日、1.1μg/kg/日、1.2μg/kg/日、1.3μg/kg/日、1.4μg/kg/日、1.5μg/kg/日、1.6μg/kg/日、1.7μg/kg/日、1.8μg/kg/日、1.9μg/kg/日、2μg/kg/日、2.1μg/kg/日、2.2μg/kg/日、2.3μg/kg/日、2.4μg/kg/日、または2.5μg/kg/日)の用量で投与される。
【0045】
本明細書に記載の組成物(例えば、代謝ホルモンを含む組成物)の用量は、代謝ホルモンの薬力学的特性、投与様式、治療対象の年齢、健康状態、及び体重、症状の性質及び程
度、治療頻度、及び同時治療の種類(存在する場合)、ならびに、治療される動物における組成物のクリアランス率などの多くの因子に応じて左右される可能性がある。本明細書に記載の組成物は、臨床応答に応じて、必要に応じて調節され得る好適な用量で最初に投与され得る。いくつかの実施形態では、組成物(例えば、代謝ホルモンを含む組成物)の用量は、予防的にまたは治療的に有効な量である。さらに、すべての用量は、連続して与えてもよく、または所与の時間枠ごとに与えられる用量に分割してもよいことが理解される。組成物は、例えば、時間ごと、日ごと、週ごと、月ごと、または年ごとに投与することができる。いくつかの実施形態では、組成物は連続して投与され得る。例えば、直腸製剤またはGIパッチは、持続的な時間にわたって(例えば、少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、12時間、24時間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、2週間、3週間、4週間、2ヶ月、3ヶ月、またはそれ以上)対象に存在し得る。
【0046】
本明細書に記載の医薬組成物(例えば、代謝ホルモンを含む)は、医薬組成物(例えば、容器中)及びその使用説明書を含むキットで提供することができる。キットは1つ以上の容器を含むことができ、各容器には本発明の異なる組成物が含まれる。キットに封入されている説明書は、本明細書に記載の方法の実施を使用者に指示するために使用することができる。
【0047】
本明細書に記載の方法は、代謝ホルモン(例えば、PYY、PYY(3-36)、レプチン、アミリン、インスリン、GLP-1、またはその類似体、バリアント、もしくは生物学的に活性な断片を、対象の直腸、鼻腔、またはGI管に局所的に投与することを含み、該局所投与は、対象の血液及び/または血漿中の代謝ホルモンのレベルに実質的な変化をもたらさない。一般に、対象の血液及び/または血漿中の代謝ホルモンレベルは、代謝ホルモンの投与前レベルの最大10%(例えば、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、またはそれ未満)を超えて増加しない。いくつかの実施形態では、PYY(3-36)の血液及び/または血漿レベルは、Batterham et al,Cell Metabolism,4:223-233,2006(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に報告されているように、PYY(3-36)の投与(例えば、局所的)後、約15pmol/l~約25pmol/lの食前レベルを実質的に上回らない。いくつかの実施形態では、レプチンの血液及び/または血漿レベルは、Considine et al,N.Engl.J.Med.334:292-295,1996(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に報告されているように、レプチンの投与(例えば、局所的)後、約5ng/ml~約35ng/mlの食前レベルを実質的に上回らない。いくつかの実施形態では、アミリンの血液及び/または血漿レベルは、Cooper et al,Hypertension,26:460-464,1995(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に報告されているように、アミリンの投与(例えば、局所的)後、約20pmol/lの食前レベルを実質的に上回らない。
【0048】
適応症
本明細書に記載の方法は、満腹感の誘導、及び/またはメタボリックシンドローム、糖尿病、肥満、もしくは任意の肥満関連障害の治療のための、代謝ホルモンの投与を含む。
【0049】
いくつかの実施形態では、治療を必要とする対象は、メタボリックシンドローム、肥満、肥満関連障害、糖尿病、脂肪肝疾患、非アルコール性脂肪肝炎、慢性腎疾患、多嚢胞性卵巣症候群、心血管疾患、閉塞性睡眠時無呼吸、網膜症、末梢血管疾患、末梢動脈疾患、及び神経障害(例えば、糖尿病性神経障害)と診断されているか、またはそのリスクがある。いくつかの実施形態では、本方法は、体重の維持または体重増加の予防に使用される。
【0050】
配列
PYY
配列番号1
MVFVRRPWPALTTVLLALLVCLGALVDAYPIKPEAPREDASPEELNRYYASLRHYLNLVTRQRYGKRDGPDTLLSKTFFPDGEDRPVRSRSEGPDLW
PYY(3-36)
配列番号2
IKPEAPGEDASPEELNRYYASLRHYLNLVTRQRY
GLP-1
配列番号3
MKSIYFVAGLFVMLVQGSWQRSLQDTEEKSRSFSASQADPLSDPDQMNEDKRHSQGTFTSDYSKYLDSRRAQDFVQWLMNTKRNRNNIAKRHDEFERHAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRGRRDFPEEVAIVEELGRRHADGSFSDEMNTILDNLAARDFINWLIQTKITDRK
GLP-1(7-36)
配列番号4
HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR
GLP-1(7-37)
配列番号5
HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRG
レプチン
配列番号6
MHWGTLCGFLWLWPYLFYVQAVPIQKVQDDTKTLIKTIVTRINDISHTQSVSSKQKVTGLDFIPGLHPILTLSKMDQTLAVYQQILTSMPSRNVIQISNDLENLRDLLHVLAFSKSCHLPWASGLETLDSLGGVLEASGYSTEVVALSRLQGSLQDMLWQLDLSPGC
アミリン
配列番号7
MGILKLQVFLIVLSVALNHLKATPIESHQVEKRKCNTATCATQRLANFLVHSSNNFGAILSSTNVGSNTYGKRNAVEVLKREPLNYLPL
プラムリンタイド
配列番号8
KCNTATCATQRLANFLVHSSNNFGPILPPTNVGSNTY
メトレレプチン
配列番号9
MVPIQKVQDDTKTLIKTIVTRINDISHTQSVSSKQKVTGLDFIPGLHPILTLSKMDQTLAVYQQILTSMPSRNVIQISNDLENLRDLLHVLAFSKSCHLPWASGLETLDSLGGVLEASGYSTEVVALSRLQGSLQDMLWQLDLSPGC
(ジスルフィド架橋:97-147)
カルシトニン
配列番号10
CGNLSTCMLGTYTQDFNKFHTFPQTAIGVGAP
[Pro34]PYY
配列番号11
YPIKPEAPGEDASPEELNRYYASLRHYLNLVTRPRY
インスリン
配列番号12
MALWMRLLPLLALLALWGPDPAAAFVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTRREAEDLQVGQVELGGGPGAGSLQPLALEGSLQKRGIVEQCCTSICSLYQLENYCN
インスリンアスパルト
A鎖
配列番号13
GIVEQCCTSICSLYQLENYCN
インスリンアスパルト
B鎖
配列番号14
FVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTDKT
インスリングラルギン
A鎖
配列番号15
GIVEQCCTSICSLYQLENYCG
インスリングラルギン
B鎖
配列番号16
FVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTRR
インスリンリスプロ
A鎖
配列番号17
GIVEQCCTSICSLYQLENYCN
インスリンリスプロ
B鎖
配列番号18
FVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTKPT
インスリングルリジン
A鎖
配列番号19
GIVEQCCTSICSLYQLENYCN
インスリングルリジン
B鎖
配列番号20
FVKQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPET
インスリンデテミル
A鎖
配列番号21
GIVEQCCTSICSLYQLENYCN
インスリンデテミル
B鎖
配列番号22
FVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPK
【0051】
他の実施形態
本発明はその特定の実施形態と共に記載されているが、本発明は、さらなる修正が可能であり、かつ、本出願が、一般に、本発明の原理に従った、本発明のあらゆる変化、使用、または適応をカバーし、本発明が関係する当技術で知られるようになる、または、習慣
的に実践される、本発明からの逸脱を含むことが意図され、上記で説明した本質的な特徴に適用可能であり、特許請求の範囲に従うことが理解されよう。他の実施形態は、特許請求の範囲内である。
【配列表】
【国際調査報告】