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特表2024-527596検体監視のためのシステム、装置、及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-25
(54)【発明の名称】検体監視のためのシステム、装置、及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/1473 20060101AFI20240718BHJP
【FI】
A61B5/1473
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501154
(86)(22)【出願日】2022-07-15
(85)【翻訳文提出日】2024-01-18
(86)【国際出願番号】 US2022037291
(87)【国際公開番号】W WO2023288063
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】63/222,851
(32)【優先日】2021-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】500211047
【氏名又は名称】アボット ダイアベティス ケア インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT DIABETES CARE INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100224775
【弁理士】
【氏名又は名称】南 毅
(72)【発明者】
【氏名】ラオ,ヴィヴェーク エス
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038KK10
4C038KL01
4C038KL09
4C038KX01
(57)【要約】
センサー制御装置を送達するためのセンサー取付器組立体の様々な実施形態が本明細書に開示され、実施形態はセンサー取付器又はセンサー制御装置の寿命を伸ばしある部品の機械的故障の起こり易さを低減するための特徴を含む。幾つかの実施形態は、例えばセンサー又は電池と結合されたプルタブ、センサー制御装置用の粘着性裏地、センサー制御装置をセンサー担体内に保持するための1つ以上の磁石、及び板ばね引込み機構を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサー取付器組立体であって、
第1位置と第2位置の間を遷移するように構成されたハウジングと、
前記ハウジングとスライド可能に結合された筒と、
前記ハウジングと結合されたセンサー担体と、
前記ハウジングとねじ締め結合された取付器キャップと
を備え、
前記取付器キャップと前記ハウジングは内部空間を画定し、前記内部空間は軽く加圧された不活性ガスを含む、センサー取付器組立体。
【請求項2】
前記ハウジングは前記取付器キャップと接するように構成された取付器キャップ封止唇を備える、請求項1記載のセンサー取付器組立体。
【請求項3】
前記取付器キャップは前記ハウジングの前記取付器キャップ封止唇を受けるように構成された封止境界面を有する、請求項2記載のセンサー取付器組立体。
【請求項4】
前記封止境界面と前記取付器キャップ封止唇は前記ハウジングと前記取付器キャップの間の封止材を形成するように構成される、請求項3記載のセンサー取付器組立体。
【請求項5】
前記封止材はガスケットを更に含む、請求項4記載のセンサー取付器組立体。
【請求項6】
前記軽く加圧された不活性ガスは前記封止材を横切る外方へ付勢された流れを生成する、請求項4記載のセンサー取付器組立体。
【請求項7】
前記軽く加圧された不活性ガスは窒素から成る、請求項1記載のセンサー取付器組立体。
【請求項8】
前記取付器キャップは乾燥剤を保持するように構成される、請求項1記載のセンサー取付器組立体。
【請求項9】
前記取付器キャップは乾燥剤を有しない、請求項1記載のセンサー取付器組立体。
【請求項10】
前記内部空間は第1圧力を有し、該センサー取付器組立体の外部空間は前記第1圧力より小さい第2圧力を有する、請求項1記載のセンサー取付器組立体。
【請求項11】
センサー取付器組立体であって、
第1位置と第2位置の間を遷移するように構成されたハウジングと、
前記ハウジングとスライド可能に結合された筒と、
1つ以上の磁石を備える鋭利体担体と、
検体センサー、センサー電子回路、及び1つ以上の強磁性部品を備えるセンサー制御装置と、
前記センサー制御装置を保持するように構成されたセンサー担体と
を備え、
前記1つ以上の磁石は、前記ハウジングが前記第1位置にある時、前記センサー制御装置は前記センサー担体に保持されるように、磁力を前記強磁性部品に基部方向に働かせるように構成される、センサー取付器組立体。
【請求項12】
前記1つ以上の強磁性部品は前記センサー制御装置内に配置される、請求項11記載のセンサー取付器組立体。
【請求項13】
前記1つ以上の強磁性部品は前記センサー制御装置のハウジング内に埋め込まれる、請求項11記載のセンサー取付器組立体。
【請求項14】
前記センサー担体は磁力だけで前記センサー制御装置を保持するように構成される、請求項11記載のセンサー取付器組立体。
【請求項15】
前記1つ以上の磁石は前記鋭利体担体の末端に面する表面に配置される、請求項11記載のセンサー取付器組立体。
【請求項16】
前記1つ以上の磁石は前記鋭利体担体の末端に埋め込まれる、請求項11記載のセンサー取付器組立体。
【請求項17】
前記1つ以上の磁石は単一の磁気素子から成る、請求項11記載のセンサー取付器組立体。
【請求項18】
前記単一の磁気素子は環状形状を有する、請求項17記載のセンサー取付器組立体。
【請求項19】
前記鋭利体担体の末端の少なくとも一部は磁性材料から成る、請求項17記載のセンサー取付器組立体。
【請求項20】
前記1つ以上の磁石は前記鋭利体担体の末端に面する表面に配置された2つの磁気素子から成る、請求項11記載のセンサー取付器組立体。
【請求項21】
前記1つ以上の磁石は前記鋭利体担体の末端に面する表面に配置された3つの磁気素子から成る、請求項11記載のセンサー取付器組立体。
【請求項22】
戻りばねを更に備える請求項11記載のセンサー取付器組立体。
【請求項23】
前記戻りばねは、前記ハウジングが前記第2位置に達した後、伸張し前記鋭利体担体を基部方向に移動させるように構成される、請求項22記載のセンサー取付器組立体。
【請求項24】
前記1つ以上の磁石は、前記鋭利体担体が前記基部方向に移動した後、前記強磁性部品に働く磁力が前記センサー制御装置を前記センサー担体に保持するのに十分でないように構成される、請求項23記載のセンサー取付器組立体。
【請求項25】
前記センサー制御装置は、前記鋭利体担体が前記基部方向に移動した後、前記センサー担体から外れるように構成される、請求項24記載のセンサー取付器組立体。
【請求項26】
センサー取付器組立体であって、
第1位置と第2位置の間を遷移するように構成されたハウジングと、
前記ハウジングとスライド可能に結合された筒と、
鋭利体と結合された鋭利体担体と、
センサー制御装置であって、
複数のセンサー接点を有する検体センサーと、
複数のセンサーモジュール又は複数のコネクター接点のうち1つ以上を有し前記検体センサーと結合するように構成されたコネクター組立体と、
電源と
を備えるセンサー制御装置と、
前記センサー制御装置を保持するように構成されたセンサー担体と
を備え、
前記コネクター組立体は電気絶縁材料から成るプルタブを更に有する、センサー取付器組立体。
【請求項27】
前記プルタブは前記複数のセンサー接点と取り外し可能に係合する第1部分を有する、請求項26記載のセンサー取付器組立体。
【請求項28】
前記プルタブの前記第1部分は前記センサー接点と前記複数のセンサーモジュールの間の電気的結合を防ぐように構成される、請求項27記載のセンサー取付器組立体。
【請求項29】
前記プルタブの前記第1部分は前記センサー接点と前記複数のコネクター接点の間の電気的結合を防ぐように構成される、請求項27記載のセンサー取付器組立体。
【請求項30】
前記プルタブは前記鋭利体又は前記鋭利体担体と結合する第2部分を有する、請求項27記載のセンサー取付器組立体。
【請求項31】
前記プルタブは、該センサー取付器組立体を作動させると前記鋭利体又は前記鋭利体担体の移動によって前記複数のセンサー接点から外れるように構成される、請求項30記載のセンサー取付器組立体。
【請求項32】
前記プルタブは、前記鋭利体又は前記鋭利体担体が該センサー取付器組立体内に引っ込むと前記複数のセンサー接点から外れるように構成される、請求項30記載のセンサー取付器組立体。
【請求項33】
センサー取付器組立体であって、
第1位置と第2位置の間を遷移するように構成されたハウジングと、
前記ハウジングとスライド可能に結合された筒と、
鋭利体と結合された鋭利体担体と、
センサー制御装置であって、
複数のセンサー接点を有する検体センサーと、
前記検体センサーと結合するように構成されたコネクター組立体と、
電源と
を備えるセンサー制御装置と、
前記センサー制御装置を保持するように構成されたセンサー担体と
を備え、
前記センサー制御装置は前記電源と結合されたプルタブを更に備え、前記プルタブは電気絶縁材料から成る、センサー取付器組立体。
【請求項34】
前記電源はコイン電池である、請求項33記載のセンサー取付器組立体。
【請求項35】
前記プルタブは前記電源と取り外し可能に係合する第1部分を有する、請求項33記載のセンサー取付器組立体。
【請求項36】
前記プルタブの前記第1部分は前記センサー制御装置の前記電源とセンサー電子回路の間の電気的結合を防ぐように構成される、請求項35記載のセンサー取付器組立体。
【請求項37】
前記プルタブは前記鋭利体又は前記鋭利体担体と結合する第2部分を有する、請求項35記載のセンサー取付器組立体。
【請求項38】
前記プルタブは、該センサー取付器組立体を作動させると前記鋭利体又は前記鋭利体担体の移動によって前記電源から外れるように構成される、請求項37記載のセンサー取付器組立体。
【請求項39】
前記プルタブは、前記鋭利体又は前記鋭利体担体が該センサー取付器組立体内に引っ込むと前記電源から外れるように構成される、請求項37記載のセンサー取付器組立体。
【請求項40】
センサー取付器組立体であって、
第1位置と第2位置の間を遷移するように構成されたハウジングと、
前記ハウジングとスライド可能に結合された筒と、
鋭利体と結合された鋭利体担体と、
センサー制御装置であって、
電子回路ハウジングと、
前記電子回路ハウジング内に配置されたセンサー電子回路と、
前記センサー電子回路と結合された検体センサーと、
前記電子回路ハウジングの底面に配置された粘着性パッチと、
前記粘着性パッチの底面に結合された粘着性裏地と
を備えるセンサー制御装置と、
前記センサー制御装置を保持するように構成されたセンサー担体と、
前記センサー制御装置と取り外し可能に結合されたセンサーキャップと
を備えるセンサー取付器組立体。
【請求項41】
前記粘着性裏地は、前記センサーキャップの取り外しが前記粘着性裏地の取り外しを引き起こすように前記センサーキャップと結合される、請求項40記載のセンサー取付器組立体。
【請求項42】
前記ハウジングとねじ締め結合された取付器キャップを更に備え、前記取付器キャップは、前記取付器キャップが前記ハウジングから外されると前記センサーキャップを該センサー取付器組立体から取り外すように構成される、請求項41記載のセンサー取付器組立体。
【請求項43】
前記センサー制御装置は前記電子回路ハウジングの上面に第1孔を有し、前記電子回路ハウジングの前記底面に第2孔を有し、
前記粘着性パッチは第3孔を有し、
前記粘着性裏地は第4孔を有し、
前記ハウジングが前記第1位置にある時、前記鋭利体は前記第1、第2、第3、及び第4孔を通って延在する、請求項41記載のセンサー取付器組立体。
【請求項44】
センサー取付器組立体であって、
第1位置と第2位置の間を遷移するように構成されたハウジングと、
前記ハウジングとスライド可能に結合された筒であって、該筒の末端が皮膚表面に当接するように構成される、筒と、
鋭利体と結合された板ばねと、
センサー電子回路と結合された検体センサーを備えるセンサー制御装置と、
前記ハウジングが前記第1位置にある時、前記センサー制御装置を保持するように構成されたセンサー担体と
を備え、
前記鋭利体は、前記ハウジングが前記第2位置に移ると前記皮膚表面下に前記検体センサーの少なくとも一部を配置するように構成され、
前記板ばねは、前記ハウジングが前記第2位置に移った後、前記鋭利体を該センサー取付器組立体内に引っ込めるように構成される、センサー取付器組立体。
【請求項45】
前記ハウジングが前記第1位置にある時、前記板ばねは前記皮膚表面に対して凸状である、請求項44記載のセンサー取付器組立体。
【請求項46】
前記板ばねは、前記ハウジングが前記第1位置と前記第2位置の間を遷移する時、変形するように構成される、請求項44記載のセンサー取付器組立体。
【請求項47】
前記板ばねは、前記鋭利体が該センサー取付器組立体内に引っ込められる前に前記皮膚表面に対して概ね平面状になる、請求項44記載のセンサー取付器組立体。
【請求項48】
前記センサー制御装置は、前記ハウジングが前記第2位置に移ると前記皮膚表面に付着するように構成され、前記板ばねは、前記センサー制御装置が前記皮膚表面に付着すると前記皮膚表面に対して概ね平面状になる、請求項44記載のセンサー取付器組立体。
【請求項49】
前記板ばねは、前記鋭利体が該センサー取付器組立体内に引っ込められた後に前記皮膚表面に対して凹状になる、請求項44記載のセンサー取付器組立体。
【請求項50】
前記板ばねは締まりばめによって前記鋭利体に結合される、請求項44記載のセンサー取付器組立体。
【請求項51】
前記板ばねは音波溶接によって前記鋭利体に結合される、請求項44記載のセンサー取付器組立体。
【請求項52】
前記板ばねはレーザー溶接によって前記鋭利体に結合される、請求項44記載のセンサー取付器組立体。
【請求項53】
前記板ばねは1つ以上の機械留め具によって前記鋭利体に結合される、請求項44記載のセンサー取付器組立体。
【請求項54】
前記板ばねは第1の材料から成り、前記鋭利体は前記第1の材料と異なる第2の材料から成る、請求項44記載のセンサー取付器組立体。
【請求項55】
前記板ばねと前記鋭利体はステンレス鋼材料から成る、請求項44記載のセンサー取付器組立体。
【請求項56】
前記板ばねは第1の剛性を有し、前記鋭利体は前記第1の剛性と異なる第2の剛性を有する、請求項44記載のセンサー取付器組立体。
【請求項57】
前記板ばねに前記センサー担体を付けるように構成された複数の係合特徴を更に備える請求項44記載のセンサー取付器組立体。
【請求項58】
前記板ばねに前記鋭利体担体を付けるように構成された複数の係合特徴を更に備える請求項44記載のセンサー取付器組立体。
【請求項59】
前記板ばねは力を前記センサー制御装置に末端方向に印加するように更に構成される、請求項44記載のセンサー取付器組立体。
【請求項60】
前記板ばねは力を前記センサー担体に末端方向に印加するように更に構成される、請求項44記載のセンサー取付器組立体。
【請求項61】
不活性ガスをハウジング及びキャップを備えるセンサー取付器組立体内に導入するための方法であって、
前記センサー取付器組立体を第1の所定の温度にある閉じた系内に置くステップであって、前記第1の所定の温度において前記ハウジング及びキャップは封止を形成する、ステップと、
前記閉じた系を前記第1の所定の温度から第2の所定の温度まで加熱するステップであって、前記第2の所定の温度において前記キャップの熱膨張は前記キャップに前記ハウジングとの封止を解かせる、ステップと、
前記不活性ガスを前記センサー取付器組立体の内部に拡散させるステップと、
前記閉じた系を前記第2の所定の温度から第3の所定の温度まで冷却するステップであって、前記第3の所定の温度において、前記キャップの収縮は前記キャップに前記ハウジングとの封止を形成させる、ステップと
を含む方法。
【請求項62】
前記不活性ガスはアルゴンである、請求項61記載の方法。
【請求項63】
前記第1の所定の温度は前記第3の所定の温度に等しい、請求項61記載の方法。
【請求項64】
前記不活性ガスを前記センサー取付器組立体の内部に拡散させるステップは、前記閉じた系を前記第2の所定の温度に所定の時間、維持することを含む、請求項61記載の方法。
【請求項65】
前記センサー取付器組立体を前記閉じた系内に置く前に前記不活性ガスを前記閉じた系内に導入するステップを更に含む、請求項61記載の方法。
【請求項66】
前記センサー取付器組立体を前記閉じた系内に置いた後に前記不活性ガスを前記閉じた系内に導入するステップを更に含む、請求項61記載の方法。
【請求項67】
センサー取付器組立体であって、
第1位置と第2位置の間を遷移するように構成されたハウジングと、
前記ハウジングとスライド可能に結合された筒と、
検体センサー、センサー電子回路、及び1つ以上の強磁性部品を備えるセンサー制御装置と、
1つ以上の磁石を備え、前記センサー制御装置を保持するように構成されたセンサー担体と
を備え、
前記1つ以上の磁石は、前記ハウジングが前記第1位置にある時、前記センサー制御装置が前記センサー担体に保持されるように、磁力を前記強磁性部品に基部方向に働かせるように構成される、センサー取付器組立体。
【請求項68】
前記1つ以上の強磁性部品は前記センサー制御装置内に配置される、請求項67記載のセンサー取付器組立体。
【請求項69】
前記センサー制御装置は粘着性パッチを更に備える、請求項67記載のセンサー取付器組立体。
【請求項70】
前記粘着性パッチは皮膚表面と結合されると、前記磁力より大きい粘着力を生成する、請求項69記載のセンサー取付器組立体。
【請求項71】
前記粘着性パッチは、前記センサー制御装置が前記皮膚に付着すると前記粘着力が前記センサー制御装置を前記センサー担体から外れさせるように構成される、請求項70記載のセンサー取付器組立体。
【請求項72】
センサー取付器組立体であって、
内部を有するハウジングと、
センサー制御装置を保持し前記ハウジングの前記内部内の第1位置と第2位置の間を移動するように構成されたセンサー担体であって、磁石を備えたセンサー担体と
を備え、
前記センサー制御装置はセンサー電子回路と結合されたグルコースセンサーを備え、前記センサー担体が前記第1位置にある時、前記センサー制御装置は前記ハウジングの前記内部内にある、センサー取付器組立体。
【請求項73】
鋭利体担体、鋭利体、及び戻りばねを更に備える請求項72記載のセンサー取付器組立体。
【請求項74】
前記戻りばねは伸張し前記鋭利体担体を基部方向に移動させるように構成される、請求項73記載のセンサー取付器組立体。
【請求項75】
前記磁石は前記センサー制御装置の少なくとも一部に係合する、請求項72記載のセンサー取付器組立体。
【請求項76】
前記センサー制御装置は前記センサー担体の前記磁石によって生成される磁場に反応する材料から成る、請求項72記載のセンサー取付器組立体。
【請求項77】
前記センサー制御装置は、前記センサー制御装置の底面に配置された粘着性パッチを更に備える、請求項72記載のセンサー取付器組立体。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2021年7月16日に出願された米国仮特許出願第63/222851号の優先権を主張するものであり、その全体を本明細書に引用する。
【技術分野】
【0002】
本明細書に記載された主題は、生体内検体監視のためのシステム、装置、及び方法に概ね関する。
【背景技術】
【0003】
検体レベル、例えばグルコース、ケトン、乳酸塩、酸素、ヘモグロビンAICなどの検出及び/又は監視は糖尿病を患う個人の健康に極めて重要でありうる。糖尿病を患う患者は意識の喪失、心臓血管疾患、網膜症、神経障害、及び腎症を含む合併症を経験しうる。糖尿病患者は一般に自分のグルコースレベルを監視し臨床的に安全範囲内に維持されていることを保証するように求められ、またこの情報を体内のグルコースレベルを下げるのにインスリンが必要か及び/又は何時必要かを、又は体内のグルコースレベルを上げるのに追加のグルコースが何時必要かを判断するのに使用してよい。
【0004】
増大する臨床データはグルコース監視の頻度と血糖制御の間の強い相関関係を示す。しかし、このような相関関係にも拘らず、糖尿病状態と診断された多くの個人は、都合、試験自由裁量、グルコース試験に伴う痛み、及び費用を含む要因の組み合わせにより自分のグルコースレベルを監視するべき頻度で監視しない。
【0005】
患者の頻繁なグルコース監視計画の順守を増やすために、生体内検体監視システムを利用できる。これらのシステムでは検体監視を必要とする個人の体にセンサー制御装置を装着してもよい。個人の快適さ及び便利さを増加させるために、センサー制御装置は小さな形状因子を有し、個人によってセンサー取付器を用いて組み立てられ付けられうる。取り付けプロセスは、センサーを取付器又は挿入機構を使って挿入しセンサーが体液に接触するようにすることを含む。また、センサー制御装置は検体データを別の装置に送信するように構成されてもよい。その装置で当該個人又は医療提供者(HCP)がデータを見て治療決断をすることができる。
【0006】
現在のセンサーはユーザーにとって便利でありうるが、またセンサー及び/又は取付器の不適切な扱い及び/又は保存、ユーザー誤り、適切な訓練の不足、拙いユーザー調整、非常に複雑な手順、及び他の問題による動作不良及び/又は機械的故障を起こし易い。この事は間質液(ISF)内の検体レベルを測定するのに使用され、鋭利なもの(導入器又は注射針としても知られる)を使って挿入される生体内検体センサーを有する検体監視システムに特に当てはまりうる。幾つかの従来システムは、例えば悪条件による故障を起こし易い又は効力が減少し易い機構及び特徴を使用することがある。これらの問題及び本書に記載された他の問題は、不適切に挿入された又は損傷したセンサーを生じ、その結果、患者の検体レベルを適切に監視するのに失敗しうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、患者による使用が容易で、誤りが起きにくく、動作不良又は機械的故障を起こし難いより信頼できるセンサー挿入装置とそれに関するシステム及び方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示された主題の目的及び利点が下記の説明に明記されその説明から明らかであり、また開示された主題の実施によって理解されるであろう。開示された主題の追加の利点が、明細書及び請求項に詳細に記述され添付図面に示された方法及びシステムによって実現され得られるであろう。
【0009】
これら及び他の利点を達成するために、具現化され広範に記述された本開示の主題の目的に従って、本開示の主題はセンサー制御装置を送達するための取付器に向けられる。取付器は第1位置と第2位置の間を遷移するように構成されたハウジングと、前記ハウジングとスライド可能に結合された筒と、鋭利体と結合された鋭利体担体と、センサー電子回路と結合された検体センサーを備えるセンサー制御装置と、センサー担体とを備えうる。
【0010】
幾つかの実施形態では、取付器は前記ハウジングとねじ締め結合された取付器キャップを備えうり、前記取付器キャップと前記ハウジングは内部空間を画定し、前記内部空間は軽く加圧された不活性ガスを含む。
【0011】
幾つかの実施形態によれば、取付器の鋭利体担体は1つ以上の磁石を備えうり、センサー制御装置は1つ以上の強磁性部品を更に備え、前記1つ以上の磁石は、前記ハウジングが前記第1位置にある時、前記センサー制御装置は前記センサー担体に保持されるように、磁力を前記強磁性部品に基部方向に働かせるように構成される。
【0012】
幾つかの実施形態では、センサー制御装置はプルタブを有するコネクター組立体を備えうり、プルタブは電気絶縁材料から成り検体センサーの複数のセンサー接点と取り外し可能に係合する。他の実施形態では、プルタブは前記センサー制御装置の電源と結合されうる。幾つかの実施形態によれば、センサー制御装置は、センサー制御装置の底面の粘着性パッチの底面に結合された粘着性裏地を更に備えうる。
【0013】
幾つかの実施形態では、取付器は鋭利体と結合された板ばねを更に備えうり、前記鋭利体は、前記ハウジングが前記第2位置に移ると皮膚表面下に前記検体センサーの少なくとも一部を配置するように構成され、前記板ばねは、前記ハウジングが前記第2位置に移った後、前記鋭利体を取付器内に引っ込めるように構成される。
【0014】
本書に記載された主題の他のシステム、装置、方法、特徴、及び利点が、下記の図及び詳細な説明を考察することで当業者に明らかとなろう。全てのそのような追加のシステム、装置、方法、特徴、及び利点が説明に含まれ、本書に記載された主題の範囲内であり、添付の請求項により保護されるよう意図されている。請求項における特徴の明白な記述がない限り、実施形態のこれらの特徴は添付の請求項を限定すると決して解釈されるべきでない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本書に明記された主題の構造と動作の両方に関する詳細は、添付図を考察することで明白であるかも知れない。図中、類似の符号は類似の部品を指す。図中の部品は必ずしも一定の縮尺でなく、主題の原理を例示することに重点が置かれている。また、全ての図は概念を伝えるよう意図され、相対的大きさ、形状、及び他の詳細な属性が、厳密でも正確でもなく概略的に例示されている場合がある。
図1】センサー取付器、読取装置、監視システム、ネットワーク、及び遠隔システムのシステム概略図である。
図2A】読取装置の実施形態を描くブロック図である。
図2B】センサー制御装置の実施形態を描くブロック図である。
図2C】センサー制御装置の実施形態を描くブロック図である。
図3A】2ピース構成を採る生体内検体監視システムの組み立て及び取り付けの実施形態の漸進図である。
図3B】2ピース構成を採る生体内検体監視システムの組み立て及び取り付けの実施形態の漸進図である。
図3C】2ピース構成を採る生体内検体監視システムの組み立て及び取り付けの実施形態の漸進図である。
図3D】2ピース構成を採る生体内検体監視システムの組み立て及び取り付けの実施形態の漸進図である。
図3E】2ピース構成を採る生体内検体監視システムの組み立て及び取り付けの実施形態の漸進図である。
図3F】2ピース構成を採る生体内検体監視システムの組み立て及び取り付けの実施形態の漸進図である。
図3G】2ピース構成を採る生体内検体監視システムの組み立て及び取り付けの実施形態の漸進図である。
図4A】キャップと結合された取付装置の実施形態を描く側面図である。
図4B】取付装置と外されたキャップの実施形態を描く側面斜視図である。
図4C】取付装置の末端と電子回路ハウジングの実施形態を描く斜視図である。
図4D】本開示の主題に係る代表的な取付装置の上部斜視図である。
図4E図4Dの取付装置の底部斜視図である。
図4F図4Dの取付装置の展開図である。
図4G図4Dの取付装置の側断面図である。
図5A】センサー担体の実施形態を描く基部斜視図である。
図5B】センサー担体の実施形態を描く末端斜視図である。
図5C】本開示の主題に係るセンサー担体の上部斜視図である。
図5D図5Cのセンサー担体の底面図である。
図6A】本開示の主題に係る鋭利体担体の斜視図である。
図6B図6Aの鋭利体担体の側断面図である。
図6C】本開示の主題に係る鋭利体担体の斜視図である。
図6D図6Cの鋭利体担体の側断面図である。
図7】本開示の1つ以上の実施形態に係る代表的なセンサーの側面図である。
図8A】1つ以上の実施形態に係るコネクター組立体例の斜視図である。
図8B】1つ以上の実施形態に係るコネクター組立体例の部分展開斜視図である。
図8C図8A及び8Bのコネクターの底部斜視図である。
図8D】1つ以上の実施形態に係る別のコネクター組立体例の斜視図である。
図8E】1つ以上の実施形態に係る別のコネクター組立体例の部分展開斜視図である。
図8F図8D及び8Eのコネクターの底部斜視図である。
図9A】本開示の1つ以上の実施形態に係るセンサー制御装置例の側面図である。
図9B】本開示の1つ以上の実施形態に係るセンサー制御装置例の斜視図である。
図10A】送達の段階1の取付器の実施形態を描く断面図を示す。
図10B】送達の段階2の取付器の実施形態を描く断面図を示す。
図10C】送達の段階3の取付器の実施形態を描く断面図を示す。
図10D】送達の段階4の取付器の実施形態を描く断面図を示す。
図10E】送達の段階5の取付器の実施形態を描く断面図を示す。
図11A】本開示の1つ以上の実施形態に係る板ばね及び鋭利体組立体の側面図である。
図11B】本開示の1つ以上の実施形態に係る板ばね及び鋭利体組立体の側面図である。
図11C】本開示の1つ以上の実施形態に係る板ばね及び鋭利体組立体の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本主題を詳細に説明する前に、本開示は記載された特定の実施形態に限定されず、従って、勿論変わりうることは理解されるべきである。また、本書で使用される用語は特定の実施形態だけを説明する目的のためであり、限定するように意図されていないことは理解されるべきである。本開示の範囲は添付の請求項によってのみ限定される。
【0017】
本書で使用されるように及び添付の請求項において、文脈からそうでないと明らかに指示されない限り、英語の単数形「a」、「an」、及び「the」は複数の指示対象を含む。
【0018】
本書に記載された公開は、本願の出願日前の開示のためだけに提供される。本開示が事前開示によってそのような公開に先行する資格がないと認めていると解釈されるべきでない。また、提供された公開の日付は実際の公開日(独立に確認する必要がある)と異なる場合がある。
【0019】
概ね、本開示の実施形態は、生体内検体監視システムと共に使用するための検体センサー挿入取付器の使用のためのシステム、装置、及び方法を含む。取付器はセンサー制御装置の電子回路ハウジングが収容された無菌パッケージに入れられてユーザーに提供されうる。幾つかの実施形態によれば、取付器とは別の構造体、例えば容器もセンサーモジュール及び鋭利体モジュールが収容された無菌パッケージとしてユーザーに提供されうる。ユーザーはセンサーモジュールを電子回路ハウジングに結合し、指定されたやり方で取付器を容器内に挿入することを含む組み立てプロセスにより鋭利体を取付器に結合しうる。他の実施形態では、取付器、センサー制御装置、センサーモジュール、及び鋭利体モジュールは単一のパッケージに入れて提供されうる。取付器はセンサー制御装置を人体に付けセンサーを着用者の体液と接触させるのに使用されうる。本書に提供された幾つかの実施形態は保存中に取付器、センサー制御装置、及び/又は検体センサーの無菌状態を維持する改善である。本書に提供された幾つかの実施形態は取付器、センサー制御装置、及び/又は検体センサーの誤動作及び機械的故障の起こり易さを低減する。他の改善及び利点も提供される。これらの装置の様々な構成が例に過ぎない実施形態として詳細に記述される。
【0020】
また、多くの実施形態は、センサーの少なくとも一部が体の少なくとも1つの検体の情報を得るためにユーザーの体内に配置され、又はされうるように構造上構成された生体内検体センサーを含む。しかし、本書に開示された実施形態は、試験管内能力を持つ生体内検体監視システム及び純粋に試験管内又は生体外検体監視システム(完全に非侵襲性のシステムを含む)と共に使用されうることに注意されたい。
【0021】
また、本書に開示した方法の各及び全ての実施形態の場合、これらの実施形態のそれぞれを実行できるシステム及び装置は本開示の範囲内に含まれる。例えば、センサー制御装置の実施形態が開示され、これらの装置は1つ以上のセンサー、検体監視回路(例えば、アナログ回路)、メモリ(例えば、命令群を記憶するための)、電源、通信回路、送信機、受信機、任意の及び全ての方法ステップを実行しうる又は実行を可能にしうるプロセッサ及び/又はコントローラ(例えば、命令群を実行するための)を有しうる。これらのセンサー制御装置実施形態は、本書に記載の方法のうちどれでも及び全てに含まれセンサー制御装置によって実行されステップを実行するのに使用されうり及び使用可能でありうる。 上述のように、生体内検体監視システムと共に使用されるセンサー挿入装置及びセンサー制御装置の改善を可能にするシステム、装置、及び方法の複数の実施形態が本書に説明される。特に、本開示の幾つかの実施形態はセンサー取付装置のある部品の寿命を伸ばし機械的故障の起こり易さを低減するように構成される。幾つかの実施形態は、例えばセンサー接点、電源、又はセンサー電子回路の別の部品のうち1つ以上に結合された電気絶縁材料から成るプルタブを含む。ある実施形態では、プルタブはセンサー制御装置の電源とセンサー電子回路の間の電気的結合を防ぎ、それにより保存中又は出荷時にセンサー制御装置の電源を保護するように構成されうる。別の実施形態では、板ばね引込み機構がセンサー取付器に設けられ機械的故障を起こし易いセンサー取付装置部品の数を低減する。更に別の実施形態では、複数の磁気素子がセンサー制御装置を取付器のセンサー担体内に保持するのに使用され、機械的故障を起こし易いセンサー取付装置部品の数を低減する。従って、これらの実施形態はセンサー取付装置及びセンサー制御装置の寿命と機能を改善しうる。
【0022】
しかし、実施形態のこれらの態様を詳細に説明する前に、先ず生体内検体監視システム内に存在しうる装置の例及びそれらの動作の例を説明することが望ましい。それらの例の全てが本書に記載された実施形態と共に使用されうる。
【0023】
様々な種類の生体内検体監視システムが存在する。例えば、連続検体監視システム(又は連続グルコース監視システム)は、センサー制御装置から読取装置へデータを、例えばスケジュールに従って自動的に促されることなく連続的に送信できる。別の例としてフラッシュ検体監視システム(又はフラッシュ・グルコース監視システム又は単にフラッシュシステム)は、読取装置による走査又はデータ要求に応答してセンサー制御装置からデータを、例えば近距離無線通信(NFC)又は無線自動識別(RFID)プロトコルを用いて転送しうる。また、生体内検体監視システムは指穿刺較正の必要なく動作しうる。
【0024】
生体内検体監視システムは、体外で生物試料に接触し計器を通常含む生体外システムと区別されうる。その計器はユーザーの血糖値を測るために分析されうるユーザーの体液を載せた検体試験細片を受け取るためのポートを有する。
【0025】
生体内監視システムは、体外で生物試料に接触し計器を通常含む生体外システムと区別されうる。その計器はユーザーの血糖値を測るために分析されうるユーザーの体液を載せた検体試験細片を受け取るためのポートを有する。
【0026】
生体内監視システムは、体内に位置しユーザーの体液と接触しその中の検体レベルを検知するセンサーを含みうる。センサーは、検体検知を可能にし制御する電子回路及び電源を含みユーザーの体に付けられたセンサー制御装置の一部でありうる。センサー制御装置及びそのバリエーションはまた、「センサー制御ユニット」、「体に付けた電子回路」装置もしくはユニット、「体に付けた」装置もしくはユニット、又は「センサーデータ通信」装置もしくはユニットなどと呼ばれうる。
【0027】
生体内監視システムは、センサー制御装置から検知された検体データを受信し処理し及び/又はユーザーに任意の数の形式で表示する装置も含みうる。この装置及びそのバリエーションは、「手持ち読取装置」、「読取装置」(又は単に「読取機」、「手持ち電子機器」(又は単に「ハンドヘルド」)、「携帯データ処理」装置もしくはユニット、「データ受信機」、「受信」装置もしくはユニット(又は単に「受信機」)、又は「遠隔」装置もしくはユニットなどと呼ばれうる。パーソナルコンピュータなどの他の装置も生体内監視システム及び生体外監視システムと共に利用され、又は組み込まれてきた。
【0028】
代表的な生体内検体監視システム
図1は、検体監視システム100の実施形態を描く概念図であり、監視システム100は、センサー取付器150、センサー制御装置102、及び読取装置120を含む。センサー取付器150はセンサー制御装置102をユーザーの皮膚の監視位置に届けるのに使用されうる。センサー104は粘着性パッチ105によってある期間適切な位置に維持される。センサー制御装置102は図2B及び2Cに更に説明され、読取装置120と通信路140を介して有線又は無線技術を使用して通信できる。例としての無線プロトコルはBluetooth、Bluetooth低エネルギー(BLE、BTLE、Bluetooth SMARTなど)、近距離無線通信(NFC)などを含む。ユーザーは読取装置120のメモリにインストールされたアプリケーションを画面122及び入力121を使って監視でき、装置バッテリーは電源ポート123を使って再充電されうる。読取装置120はローカルコンピュータシステム170と通信路141を介して有線又は無線技術を使用して通信できる。ローカルコンピュータシステム170はラップトップ、デスクトップ、タブレット、ファブレット、スマートフォン、セットトップボックス、ビデオゲームコンソール、又は他の計算装置のうち1つ以上を含みうり、無線通信はBluetooth、Bluetooth低エネルギー(BTLE)、Wi‐Fiなどを含む適用可能な無線ネットワークプロトコルのどれでも含みうる。前述したように読取装置120が通信路142を介してネットワーク190と有線又は無線技術により通信できるやり方と同じように、ローカルコンピュータシステム170は通信路143を介してネットワーク190と通信できる。ネットワーク190は私有ネットワーク、公衆ネットワーク、ローカルエリア又は広域ネットワークなどのネットワークのどれであってもよい。信頼できるコンピュータシステム180はサーバーを含みうり、認証サービス及び安全なデータ記憶を提供し、通信路144を介してネットワーク190と有線又は無線技術により通信できる。
【0029】
代表的な読取装置
図2Aはスマートフォンとして構成された読取装置の実施形態を描くブロック図である。ここで、読取装置120は表示器122、入力部品121、及びメモリ223と結合された通信プロセッサ222とメモリ225と結合されたアプリケーションプロセッサ224とを含む処理コア206を備えうる。別のメモリ230、アンテナ229を有するRF送受信機228、及び電力管理モジュール238を有する電源226も備えうる。更に、アンテナ234を用いてWi‐Fi、NFC、Bluetooth、BTLE、及びGPSを通じて通信できる多機能送受信機232を備えうる。当業者は理解するように、これらの部品は機能デバイスを構成するように電気的に及び通信可能に結合される。
【0030】
代表的なセンサー制御装置
図2B及び2Cは検体センサー104及びセンサー電子回路160(検体監視回路を含む)を有するセンサー制御装置102の実施形態を描くブロック図である。センサー制御装置は、最終結果データをユーザーへの表示に適するようにするための処理能力の大部分を有しうる。図2Bには、カスタム特定用途集積回路(ASIC)でありうる単一の半導体チップ161が描かれている。アナログ・フロントエンド(AFE)162、電力管理(又は制御)回路164、プロセッサ166、及び通信回路168(通信プロトコルに応じて送信機、受信機、送受信機、受動回路などでありうる)を含むある高レベル機能ユニット群がASIC161内に示されている。この実施形態では、AFE162及びプロセッサ166両方が検体監視回路として使用されるが、他の実施形態では、どちらかの回路が検体監視機能を実行しうる。プロセッサ166は1つ以上のプロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、及び/又はマイクロコントローラ(それぞれ個別チップ又は複数の異なるチップに分散されて(かつ一部であって)よい)を含みうる。
【0031】
メモリ163も、ASIC161内に含まれ、ASIC161内に存在する様々な機能ユニットによって共有されるか、それらのうち2つ以上に分散されうる。メモリ163も別チップでありうる。メモリ163は揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリでありうる。この実施形態では、ASIC161は電源173(コイン電池などでありうる)と結合される。AFE162は生体内検体センサー104と接続しそれから測定データを受信し、そのデータをデジタル形式でプロセッサ166に出力し、プロセッサ166はそのデータを処理して最終結果のグルコース個別値及び傾向値などを得る。このデータはアンテナ171を経由して読取装置120(不図示)に送信するために通信回路168に提供されうる。読取装置120では、常駐ソフトウェアアプリケーションはそのデータを表示するために最小の追加処理を必要とする。
【0032】
図2C図2Bに類似するが、代わりに2つの個別の半導体チップ162及び174を含み、それらは一緒に又は別々にパッケージに入れられうる。AFE162はASIC161内に存在する。プロセッサ166は電力管理回路164及び通信回路168とチップ174上に一体化される。AFE162はメモリ163を含み、チップ174は単独又は分散されうるメモリ165を含む。1つの実施形態では、AFE162は1チップ上で電力管理回路164及びプロセッサ166と結合され、通信回路168は別のチップ上にある。別の実施形態では、AFE162及び通信回路168両方が1チップ上にあり、プロセッサ166及び電力管理回路164は別のチップ上にある。それぞれが別の機能を担う又はフェイルセーフ冗長のため1つ以上の機能を共有する3つ以上のチップを含む他のチップ組み合わせが可能であることに注意されたい。
【0033】
センサー制御装置のための代表的な組み立てプロセス
センサー制御装置102の部品は複数のパッケージに入れられユーザーによって取得されうり、適切なユーザー位置への送達の前にユーザーによる最後の組み立てを必要とする。図3A~3Dはユーザーによるセンサー制御装置102の組み立てプロセスであって、センサーを送達できるように別々の部品を結合する前に部品を準備することを含む組み立てプロセスの実施形態を描く。図3E、3Fは適切な送達位置を選択しセンサー制御装置102をその位置に取り付けることによるセンサー制御装置102の適切なユーザー位置への送達の実施形態を描く。
【0034】
図3Aはここではトレイ(他のパッケージを使用できるが)として構成された容器810をユーザーが組み立てプロセスのために準備する実施形態を描く基部斜視図である。ユーザーは、例えば蓋812の非付着部分をトレイ810から剥がし蓋812の付着部分を取り去ることで、蓋812をトレイ810から取り外し台808を露出させることで、この準備を達成しうる。様々な実施形態で、台808がトレイ810内で適切に露出される限り、蓋812の取り去りは適切でありうる。次に蓋812は脇に置かれうる。
【0035】
図3Bはユーザーが取付器150を組み立てのために準備する実施形態を描く側面図である。取付器150はキャップ708で封止された無菌パッケージに入れられて提供されうる。取付器150の準備はハウジング702をキャップ708から外し筒704(図3C)を露出させることを含みうる。キャップ708をハウジング702からねじを緩めて取り外すことでこの準備を達成しうる。次にキャップ708は脇に置かれうる。
【0036】
図3Cはユーザーが組み立て時に取付器150をトレイ810内に挿入する実施形態を描く基部斜視図である。最初にユーザーはハウジング向きづけ特徴1302(スロット又は凹部)とトレイ向きづけ特徴924(台又は戻り止め)を位置合わせ後に筒704をトレイ810内の台808に挿入できる。筒704を台808に挿入することは筒704をハウジング702に対して一時的にロック解除し、また台808をトレイ810に対して一時的にロック解除する。この段階で、取付器150のトレイ810からの取り出しは、取付器150のトレイ810内への最初の挿入前と同じ状態を生じさせる(即ち、このプロセスを逆転させ又はこの時点で中止し次に繰り返えしうる)。
【0037】
ハウジング702を末端方向に進めて台808と結合させ、台808をトレイ810に対して末端方向に進める間、筒704は台808内でハウジング702に対する位置を維持できる。このステップは台808をロック解除し、トレイ810内で台808を崩す。筒704はトレイ810内のロック特徴(不図示)と接触し離し筒704をハウジング702に対してロック解除し、ハウジング702が台808を末端方向に進める間、筒704が移動する(相対的に)のを防ぐ。ハウジング702と台808の進行の終りにおいて、筒704はハウジング702に対して永久にロック解除される。ハウジング702の末端方向進行の終りにおいて、トレイ810内の鋭利体及びセンサー(不図示)はハウジング702内の電子回路ハウジング(不図示)に結合されうる。取付器150とトレイ810の動作及び相互作用は下記に更に説明される。
【0038】
図3Dはユーザーが組み立て時に取付器150をトレイ810から取り外す実施形態を描く基部斜視図である。ハウジング702をトレイ810に対して基部方向に進める又は取付器150とトレイ810を互いから外す同じ効果を有する他の動きによって、ユーザーは取付器150をトレイ810から取り外すことができる。取付器150はその中に不図示のセンサー制御装置102(鋭利体、センサー、電子回路)が完全に組み立てられ送達されうる状態で取り外される。
【0039】
図3Eは患者がセンサー制御装置102を取付器150を使って皮膚の目標領域、例えば腹部又は他の適切な位置に取り付ける実施形態を描く基部斜視図である。ハウジング702を末端方向に進めることは筒704をハウジング702内で崩し、センサー制御装置102の底面の粘着性層が皮膚に付着してセンサーを目標位置に取り付ける。ハウジング702を完全に進めると鋭利体は自動的に引っ込められ、センサー(不図示)は検体レベルを測定するために適所に残される。
【0040】
図3Fはセンサー制御装置102が取付け位置に取り付けられた患者の実施形態を描く基部斜視図である。ユーザーは次に取付器150を取付け箇所から取り外すことができる。
【0041】
図3A~3Fに関して及び本書中他で説明したシステム100は、従来システムに比べ取付器部品の偶然の破損、永久の変形、又は不適正な組み立ての可能性を低減又は無くしうる。筒704がロック解除されると、筒704を介した間接係合ではなく取付器ハウジング702は台808と直接係合するので、筒704とハウジング702の間の相対的な角度はアーム又は他の部品の破損又は永久の変形を引き起こさない。組み立て時に相対的に強い力の可能性(従来装置におけるような)が減り、失敗したユーザー組み立ての可能性を低減する。
【0042】
代表的なセンサー取付器
図4Aはねじキャップ708と結合された取付器150の実施形態を描く側面図である。これはユーザーによるセンサーとの組み立ての前に取付器150がユーザーへ出荷され受け取られる状態の例である。図4Bは分離された後の取付器150及びキャップ708を描く側面斜視図である。図4Cは電子回路ハウジング706及び粘着性パッチ105がキャップ708が付いている時の筒704のセンサー担体710内のそれらの位置から取り外された取付器150の末端の実施形態を描く斜視図である。
【0043】
図4D~4Gを限定ではなく例示のために参照すると、取付器20150が単一の統合組立体としてユーザーに提供されうる。図4D及び4Eは取付器20150の上部及び底部斜視図を提供し、図4Fは取付器20150の展開図を提供し、図4Gは側断面図を提供する。斜視図は取付器20150が出荷されユーザーによって受け取られる状態を例示する。展開図と断面図は取付器20150の部品を例示する。取付器20150はハウジング20702、ガスケット20701、筒20704、鋭利体担体201102、ばね205612、センサー担体20710(パック担体とも呼ばれる)、鋭利体ハブ205014、センサー制御装置(パックとも呼ばれる)20102、粘着性パッチ20105、乾燥剤20502、キャップ20708、シリアルラベル20709、及び開封証拠特徴20712を含みうる。ユーザーが受け取った時、ハウジング20702、キャップ20708、開封証拠特徴20712、及びラベル20709だけが見える。開封証拠特徴20712は、例えばハウジング20702とキャップ20708のそれぞれに結合されたステッカーでありえ、ハウジング20702とキャップ20708を互いから外すことで、例えば修復不可能に損傷しうり、それによりユーザーにハウジング20702とキャップ20708は前に外されていることを示す。これらの特徴は下記により詳細に説明される。
【0044】
図4Gを参照すると、幾つかの実施形態では、ハウジング20702とキャップ20708の内部は組み立て時に不活性ガスで軽く加圧されうる。幾つかの実施形態の一態様によれば、ハウジング20702とキャップ20708の内部を組み立て時に不活性で乾燥したガス(例えば、窒素又はアルゴン)で満たすことが乾燥剤の代りに又は加えて使用されうる。幾つかの実施形態の別の態様によれば、ハウジング20702とキャップ20708の内部を不活性ガスで軽く加圧することはまた、ハウジング20702とキャップ20708によって形成された封止を横切る物質の流れを外方へ向けさせ、望ましくない汚染物質の入来の可能性を低減しうる。また、幾つかの実施形態の追加の利点として、ユーザーがキャップ20708を外す時の取付器からのガス圧の若干の解放は聞こえうり、ユーザーに出荷及び/又は保存中に封止が損なわれていないことを示しうる。
【0045】
幾つかの実施形態の別の態様によれば、不活性ガスは温度制御された閉じた系(不図示)を使ってハウジング20702内部に導入されうる。先ず、閉じた系が第1の所定温度である時、1つ以上の取付器20150が閉じた系内に置かれうる。幾つかの実施形態では、取付器20150が中に置かれる前に、閉じた系は不活性ガスで既に満たされうる。他の実施形態では、取付器20150が中に置かれた後に、閉じた系は不活性ガスで満たされうる。不活性ガスが逃げず外部ガスが入れないように閉じた系は封止される。幾つかの実施形態の1つの態様によれば、閉じた系が第1の所定温度に維持されている時、取付器ハウジング20702とキャップ20708は前述したように封止を形成する。次に閉じた系は第1の所定温度より高い第2の所定温度まで加熱される。幾つかの実施形態の1つの態様によれば、第2の所定温度で、1つ以上の取付器20150のそれぞれに対してキャップ20708の熱膨張はハウジング20702の熱膨張と異なりうり(例えば、より大きい又は小さい)、各取付器20150の封止が破られる。その結果、取付器20150は封止が破られた状態にある時、不活性ガスは各ハウジング20702の内部に拡散しうる。不活性ガスが各ハウジング20702内に拡散するのを許すのに十分な所定の量の時間が経過後、閉じた系の温度はより低い温度まで下げられうる。幾つかの実施形態では、このより低い温度は第1の所定温度でありうる。他の実施形態では、このより低い温度は第1の所定温度と異なり第2の所定温度より低い第3の所定温度でありうる。このより低い温度でキャップ20708は収縮しハウジング20702との封止が再び形成されうる。最後に、1つ以上の取付器は閉じた系から取り出されうる。
【0046】
代表的なセンサー担体
図5Aは取付器150内のセンサー制御装置を保持できるセンサー担体710の実施形態を描く基部斜視図である。センサー担体は鋭利体モジュール2500を有する鋭利体担体2102も保持できる。この実施形態では、センサー担体710は概ね中空で丸い平らな円筒形状を有し、ばね1104の位置合わせを維持するための中心に位置するばね位置合わせ隆起1516を囲む基部側表面から基部方向に延びる1つ以上(例えば、3つ)の曲げ可能鋭利体担体ロックアーム1524を備えうる。各ロックアーム1524は基部側端に又は近くに位置する戻り止め又は保持特徴1526を有する。衝撃ロック1534はセンサー担体710の外周に位置し外方へ延びるタブであり、発射前の追加の安全のためにセンサー担体710をロックしうる。回転制限具1506はセンサー担体710の基部側表面上の基部方向に延びる比較的短い突起でありうり、担体710の回転を制限する。鋭利体担体ロックアーム1524は下記に図6A~6Eを参照して説明される鋭利体担体2102と接続しうる。
【0047】
図5Bはセンサー担体710の末端斜視図である。ここで、1つ以上(例えば、3つ)のセンサー電子回路保持ばねアーム1518は、通常図示の位置に向けバイアスされ、凹部又は空洞1521内に収容された時、装置102の電子回路ハウジング706の末端側表面を横切りうる戻り止め1519を含む。ある実施形態では、センサー制御装置102が取付器150で皮膚に付着された後、ユーザーは取付器150を基部方向に引く、即ち皮膚から離す。粘着力がセンサー制御装置102を皮膚上に保持し、ばねアーム1518によって加えられた横方向力に打ち勝つ。結果として、ばねアーム1518は半径方向外方へ曲がり、戻り止め1519をセンサー制御装置102から外し、それによりセンサー制御装置102を取付器150から解放する。
【0048】
図5C及び5Dを限定ではなく例示のために参照すると、代表的なセンサー担体20710が提供される。センサー担体20710はセンサー担体に関して本書に説明した特徴のうち1つ以上を含みうり、類似の特徴は本書に説明したように動作しうる。例えば、センサー担体20710は基部20710Aと第1及び第2保持アーム20710Bとを含みうる。各保持アーム20710Bは基部20710Aに結合された第1端部20710Cと自由端部20710Dとを含みうる。例えば、各保持アーム20710Bは基部20710Aの第1半分において基部20710Aに結合され、自由端部20710Dは基部20710Aの第2半分に向かって延在しうる。各保持アーム20710Bはセンサー保持アーム20710Bの内面上に配置されたセンサー保持特徴20710Eを含みうる。センサー保持特徴20710Eは自由端部20710D上に配置されうる。センサー保持特徴20710Eはセンサー制御装置20102をハウジング20702内に保持するように構成されうる。保持特徴20710Eは送達後にセンサー制御装置20102の解放を可能にしうる円錐面と斜め見切り線とを含みうる。各保持アーム20710Bは保持アーム20710Bの外面に配置されたロック部20710Fを含みうる。ロック部20710Fは筒20704のリブ20704Uと係合しうる。上述したように、リブ20704Uはセンサー保持アーム20710Bが、例えば衝撃時に外方へ曲がるのを防ぎ、保持特徴20710Eをセンサー制御装置20102と係合したままに保つことができ、衝撃時にセンサー制御装置20102の移動を防ぎうる。
【0049】
幾つかの実施形態では、センサー制御装置(例えば、102又は20102)は、鋭利体担体に配置された1つ以上の磁石(不図示)によってセンサー担体(例えば、710又は20710)に保持されうる。幾つかの実施形態の1つの態様によれば、下記に図6A~6Dに関して更に説明されるように、鋭利体担体に配置された1つ以上の磁石はセンサー制御装置(例えば、102又は20102)に配置された1つ以上の強磁性部品を引き付け、従ってセンサー制御装置(例えば、102又は20102)をセンサー担体(例えば、710又は20710)に保持するように構成されうる。幾つかの実施形態では、1つ以上の強磁性部品はセンサー制御装置(例えば、102又は20102)のハウジング内に配置されうる。幾つかの実施形態では、1つ以上の磁石がセンサー担体710の1つ以上のセンサー電子回路保持ばねアーム1518及び対応する戻り止め1519(図5A、5B)又はセンサー担体20710の保持アーム20710B及び対応するセンサー保持特徴20710E(図5C、5D)に加えて又は代りに使用されうる。ある実施形態では、ばねアーム1518、戻り止め1519、保持アーム20710B、及びセンサー保持特徴20710E無しで1つ以上の磁石を使用することが望ましいことがある(そのような構造特徴は保存又は使用時に時間と共に、例えば材料クリープを引き起こしうる悪条件に影響され易いため)。
【0050】
他の実施形態では、センサー制御装置(例えば、102又は20102)はセンサー担体(例えば、710又は20710)にセンサー担体自体に配置された1つ以上の磁石によって保持されうる。幾つかの実施形態の1つの態様によれば、1つ以上の磁石をセンサー担体(例えば、710又は20710)に配置することの1つの利点は1つ以上の磁石とセンサー制御装置(例えば、102又は20102)の近接である。結果として、幾つかの実施形態では、センサー担体の1つ以上の磁石はセンサー制御装置の少なくとも一部(例えば、上部)と直接係合するように構成されうるので、必要な磁力はより小さくてよい。また、幾つかの実施形態の別の態様によれば、粘着力が1つ以上の磁石とセンサー制御装置の間の磁力より大きいように粘着性パッチが構成されうる。従って、センサー制御装置が末端位置に到達し粘着性パッチが皮膚と結合された後、ユーザーが取付器を皮膚から引き離すとセンサー制御装置はセンサー担体から離れうる。
【0051】
図5C及び5Dに戻ると、センサー担体20710は複数のハウジング取付特徴20710F1を備えうる。幾つかの実施形態では、例えば、センサー担体20710は3つのハウジング取付特徴20710F1を備えうる。他の実施形態では、センサー担体20710は2つ、4つ、5つ、6つ又はより多くのハウジング取付特徴20710F1を備えうる。ハウジング取付特徴20710F1はセンサー担体20710上に等間隔で配置されセンサー担体20710の上面から上方へ延在しうる。各センサーハウジング取付特徴20710F1はハウジングスナップ20710G、ハウジング位置決め特徴20710H、バイアス用特徴20710I、及びハウジング止め20710Jを備えうる。センサー担体20710とハウジング20702が結合される時、ハウジング位置決め特徴20710Hはセンサー担体20710をハウジング20702に対して軸に沿って配置しうる。ハウジングスナップ20710Gはハウジング20702のセンサー担体取付スロット20702Kと係合しセンサー担体20710をハウジング20702に結合しうる。バイアス用特徴20710Iはセンサー担体20710とハウジング20702の間のスロップを取り除くように構成されたハウジング20702のセンサー担体バイアス用特徴20702Mと係合しうる。
【0052】
センサー担体20710は複数の、例えば3つの鋭利体担体ロックアーム20710Kを更に備えうる。鋭利体担体ロックアーム20710Kはセンサー担体20710上に等間隔で配置されセンサー担体20710の上面から上方へ延在しうる。各鋭利体担体ロックアーム20710Kは鋭利体担体保持特徴20710L及びリブ20710Mを備えうる。リブ20710Mは、鋭利体担体ロックアーム20710Kを内方へ付勢し鋭利体担体保持特徴20710Lに鋭利体担体201102を保持させる筒20704の内面と係合しうる(下記により詳細に説明される)。担体保持特徴20710Lは側面図で見て三角形で、上面図で見てU字形である。
【0053】
開示された主題によれば、センサー担体20710は上述した筒20704のロックアーム界面20704Mと係合するように構成された複数のロックレッジ20710Nを備えうる。例えば、センサー担体20710は2つのロックレッジ20710Nを備えうる。センサー担体20710は各ロックレッジ20710Nに近接し発射時にロックアーム界面20704Mを受けロックアーム20704Jがハウジング20702と係合するのを防ぐように構成された凹部20710Oを備えうる。センサー担体20710は基部20710Aの中央を貫通する孔20710Pを備えうる。孔20710Pは挿入時に鋭利体ハブ205014の移動を導き制限しうる。加えて又は或いはセンサー担体20710はばね位置決め20710Qを備えうる。
【0054】
センサー担体20710の底面は補強リブ20710Rと、センサー担体20710に対するセンサー制御装置20102の平面運動を制限しうるセンサー位置決めリブ20710Sとを備えうる。センサー担体20710の底面はセンサー制御装置20102を支持するように構成されたセンサー支持面20710Tを含みうる。
【0055】
代表的な鋭利体担体
図6A及び6Bはそれぞれ鋭利体担体2102の実施形態を描く基部斜視図と側断面図である。鋭利体担体2102は取付器150内の鋭利体モジュール2500を掴み保持できる。鋭利体担体2102はまた、挿入時、1つ以上のバネが負荷が加えられ圧縮された状態から伸張した状態へ変化することで自動的に引っ込みうる(図10A~10Eに関して説明される)。鋭利体担体ロックアーム1524(図9Aに示す)の中央領域内に位置する時、鋭利体担体2102が回転するのを防ぐ回転防止スロット1608が鋭利体担体2102の末端近くにありうる。回転防止スロット1608は鋭利体担体基部面取り1610の部分間に位置しうり、配備手順の終りの鋭利体担体2102の引っ込み後に筒704を通る鋭利体担体2102の完全引っ込みを保証しうる。
【0056】
図6Bに示すように、鋭利体保持アーム1618は鋭利体担体2102の内部に中心軸の周りに位置し、各アーム1618の末端に鋭利体保持クリップ1620を含みうる。鋭利体保持クリップ1620は中心軸にほぼ垂直で鋭利体ハブ2516の末端に面する表面に当接しうる基部表面を有しうる。
【0057】
図6C及び6Dを限定ではなく例示のために参照すると、代表的な鋭利体担体201102が提供される。鋭利体担体201102は鋭利体担体に関して本書で説明した1つ以上の特徴を備えうり、類似の特徴は本書に記述したように動作しうる。例えば、鋭利体担体201102はセンサー担体20710の3つの鋭利体担体ロックアーム20710Kと係合するための一連の特徴を備えうる。これらの特徴は前部分引込み保持面201102A及び後部分引込み保持面201102Bを含みうる。前部分引込み保持面201102Aは、例えば出荷及び保存時に部分引込みの前に鋭利体担体保持特徴20710Lに係合しうる。後部分引込み保持面201102Bは部分引込み後に鋭利体担体保持特徴20710Lに係合しうる。例えば、筒20704が初めセンサー担体20710に対して基部方向に動く時、保持アーム20710Lのリブ20710Mは筒20704のスロット20704Qに係合し、これが保持アーム20710Lが半径方向外方へ動くのを許し鋭利体担体保持特徴20710Lが前部分引込み保持面201102Aを越して後部分引込み保持面201102Bに係合するのを許しうる。前部分引込み保持面201102Aの終りと後部分引込み保持面201102Bの始めの間の高さは部分引込みの距離でありうる。走行面201102Cは後部分引込み保持面201102Bの下に配置され、鋭利体担体201102が引っ込むと、引込み保持アーム20710Lに対して滑りうる。位置合わせ壁201102Dは部分引込み時に鋭利体担体201102をセンサー担体20704と位置合わせされた状態に保つのを助けうる。鋭利体担体201102はセンサー担体20710の保持アーム20710Lと係合する回転防止スロット201102Eを有しうる面取り201102Fを有しうる。
【0058】
鋭利体担体201102は内部に導入面201102I及び鋭利体ハブ接触面201102Hを有する鋭利体保持アーム201102Gを備えうる。保持アーム201102Gは鋭利体ハブ205014を受けて保持しうる。ばね止め201102Jは引込みばね205612と係合しうる。
【0059】
図6Dを参照すると、幾つかの実施形態によれば、鋭利体担体201102はまた、センサー制御装置をセンサー担体(例えば、図5A~5Dの710又は20710)に保持するための1つ以上の磁石201102Kを備えうる。例示として、鋭利体担体201102は鋭利体担体201102の末端に面する表面に配置された1つ以上の磁石201102Kを備えうる。幾つかの実施形態の1つの態様によれば、1つ以上の磁石201102Kはセンサー制御装置に配置された1つ以上の強磁性部品を引き付けるように構成され、これは鋭利体担体201102とセンサー担体が互いに近接している時にセンサー制御装置をセンサー担体に保持させうる。より具体的には、図10A~10Cに描かれているように鋭利体担体201102Kとセンサー担体が結合されると、1つ以上の磁石201102Kはセンサー制御装置に配置された強磁性部品に引力を基部方向に働かせるのに十分な強さの磁場を生成するように構成され、センサー制御装置はセンサー担体に保持される。
【0060】
幾つかの実施形態の別の態様によれば、図10Eに示すように、鋭利体の引っ込み時の戻りばねの伸張は鋭利体担体201102にセンサー担体から離れさせ基部方向に変位させる。鋭利体担体201102がセンサー担体から更に離れると、1つ以上の磁石201102Kはセンサー制御装置をセンサー担体に保持するのに十分な磁力をもう働かせない。続いて、センサー制御装置はセンサー担体から離れうる。
【0061】
幾つかの実施形態によれば、1つ以上の磁石201102Kが鋭利体担体201102の末端に埋め込まれ、末端に面する表面がセンサー担体にぴったり接するようになりうる。幾つかの実施形態では、1つ以上の磁石201102Kは単一の磁気素子又は複数の個別磁気素子からなりうる。例えば、幾つかの実施形態では、1つ以上の磁石201102Kは環状の単一の磁気素子からなりうる。他の実施形態では、1つ以上の磁石201102Kは鋭利体担体201102の末端に面する表面に配置された2つ、3つ、4つ、5つ、又はより多くの個別磁気素子からなりうる。更に他の実施形態では、鋭利体担体201102の末端の少なくとも一部自体が磁性材料でできていてよい。当業者はセンサー制御装置をセンサー担体に保持するために1つ以上の磁石を使用するための他の構成及び形状が可能であり完全に本開示の範囲内であることを理解するであろう。
【0062】
代表的なセンサー及びコネクター組立体
図7は本開示の1つ以上の実施形態に係るセンサー例11900の側面図である。センサー11900は本書に記載されセンサーのいずれとも幾つかの点で類似し、従って検体監視システムで特定の検体濃度を検出するのに使用されてもよい。例示のように、センサー11900はテール11902、フラッグ11904、及びテール11902とフラッグ11904を相互接続する首11906を有する。テール11902は酵素又は他の化学もしくは生物物質を含み、幾つかの実施形態では薄膜が化学物質を覆ってもよい。使用時、テール11902はユーザーの皮膚下に経皮的に受容され、含まれる化学物質は体液内の検体監視を可能にするのを助ける。
【0063】
テール11902は鋭利体(不図示)の中空又は凹部内に受容され、センサー11900のテール11902は少なくとも部分的に囲まれてよい。例示のように、テール11902は水平からの角度Qで延在してよい。幾つかの実施形態では、角度Qは約85°であってもよい。従って、他のセンサーテールと異なり、テール11902はフラッグ11904から垂直ではなく、垂直からずれた角度で延びることがある。これはテール11902を鋭利体の凹部内に維持するのを助ける点で有利でありうる。
【0064】
テール11902は第1又は下端11908aと下端11908aと反対側の第2又は上端11908bとを有する。タワー11910は上端11908bに又は近くに設けられ、首11906がテール11902をフラッグ11904に相互接族する位置から垂直上方へ延びていてよい。動作時、鋭利体が横方向に移動すると、タワー11910はテール11902を鋭利体に向け旋回させるのを助け、それ以外は鋭利体の凹部内に留まる。また、幾つかの実施形態では、タワー11910はそれから横方向に延びる突起11912を提供又は有してもよい。センサー11900が鋭利体と合わさり、テール11902が鋭利体の凹部内に延在する時、突起11912は凹部の内面に係合しうる。動作時、突起11912はテール11902を凹部内に保つのを助けうる。
【0065】
フラッグ11904は1つ以上のセンサー接点11914が配置された概ね平面の表面を有してよい。センサー接点11914はコネクター内に内包された対応する数の柔軟な炭素含浸重合体モジュールと整合するように構成されてよい。
【0066】
幾つかの実施形態では、例示のように、首11906はフラッグ11904とテール11902の間に延在する窪み又は曲げ11916を提供又は有してもよい。曲げ11916は柔軟性をセンサー11900に与え、首11906が曲がるのを防ぐのを助ける点で有利でありうる。
【0067】
幾つかの実施形態では、ノッチ11918(破線で示す)をフラッグに首11906の近くに設けてもよい。ノッチ11918はセンサー11900が台に装着された時にセンサー11900に柔軟性と許容性を与えうる。より具体的には、ノッチ11918はセンサー11900が台内に装着された時に発生しうる干渉力を吸収するのを助けうる。
【0068】
図8A及び8Bは1つ以上の実施形態に係るコネクター組立体12000の斜視図と部分展開斜視図である。例示のように、コネクター組立体12000はコネクター12002を含んでよく、図8Cはコネクター12002の底部斜視図である。コネクター12002は1つ以上(図8Bでは4つ)の柔軟な炭素含浸重合体モジュール12004を台12006に固定するのを助けるのに使用される射出成形部を含んでよい。より具体的には、コネクター12002はモジュール12004をセンサー11900に隣接する位置にフラッグ11904上に設けられたセンサー接点11914(図7)と接触するように固定するのを助けうる。モジュール12004は導電性材料で作られセンサー11900と台12006内に設けられた対応する回路接点(不図示)の間の導電性連通を提供する。
【0069】
図8Cで最も良く分かるように、コネクター12002はモジュール12004を受容する大きさのポケット12008を有してもよい。また、幾つかの実施形態では、コネクター12002は台12006上の1つ以上の対応するフランジ12012(図8B)と嵌合するように構成された1つ以上の窪み12010を更に有してもよい。窪み12010をフランジ12012と嵌合することは、コネクター12002を台12006に締り嵌めなどにより固定しうる。他の実施形態では、コネクター12002は台12006に接着剤を使って又は音波溶接により固定されてもよい。
【0070】
図8D及び8Eは1つ以上の実施形態に係る別のコネクター組立体12100の斜視図と部分展開斜視図である。例示のように、コネクター組立体12100はコネクター12102を含んでよく、図8Fはコネクター12102の底部斜視図である。コネクター12102は1つ以上(図8Eでは4つ)の柔軟な金属接点12104が台12106上のセンサー11900に固定され続けるのを助けるのに使用される射出成形部を含んでよい。より具体的には、コネクター12102は接点12104をセンサー11900に隣接する位置にフラッグ11904上に設けられたセンサー接点11914(図7)と接触するように固定するのを助けうる。接点12104は、センサー11900と台12106内に設けられた対応する回路接点(不図示)の間の導電性連通を提供する打ち抜かれた導電性材料でできていてもよい。幾つかの実施形態では、例えば接点12104は台12106内に配置されたPCB(不図示)に半田付けされてもよい。
【0071】
図8Fで最も良く分かるように、コネクター12102は接点12104を受容する大きさのポケット12108を有してもよい。また、幾つかの実施形態では、コネクター12102は台12006上の1つ以上の対応するフランジ12112と嵌合するように構成された1つ以上の窪み12110を更に有してもよい。窪み12110をフランジ12112と嵌合することは、コネクター12102を台12106に締り嵌めなどにより固定するのを助けうる。他の実施形態では、コネクター12102は台12106に接着剤を使って又は音波溶接により固定されてもよい。
【0072】
幾つかの実施形態では、コネクター組立体(例えば、12000又は12100)は、電池の寿命を延ばし及び/又は保存時の電流漏れを防ぐように構成された1つ以上の電気絶縁材料でできているプルタブ(不図示)を備えうる。幾つかの実施形態によれば、例えばプルタブの第1部分はセンサー11900と取り外し可能に係合し、一方でセンサー接点11914と他方で図8Bのモジュール12004又は図8Eの接点12104のどちらかの間の電気的結合を防ぎうる。また、幾つかの実施形態では、プルタブの第2部分は鋭利体又は鋭利体担体と結合されうり、取付器が作動されるとプルタブはセンサー11900から外れる。他の実施形態では、プルタブの第2部分は鋭利体又は鋭利体担体と結合されうり、鋭利体の引っ込み中又は後にプルタブはセンサー11900から外れる。
【0073】
他の実施形態によれば、プルタブの第1部分(不図示)は電源(例えば、電池)と取り外し可能に係合し、電源とセンサー電子回路(例えば、PCB)の残りの間の電気的結合を防ぎうる。前記実施形態では、プルタブの第2部分は鋭利体又は鋭利体担体と結合されうり、取付器が作動されると、又は鋭利体の引っ込み中(又は後)にプルタブは電源から外れる。更に他の実施形態では、プルタブの第1部分(不図示)はセンサー制御装置のセンサー電子回路(さもなくば電源と閉回路を生成する)の任意の部品と取り外し可能に係合しうる。保存時に電池寿命を延ばし電流漏れを防ぐ他の構成が可能であり、完全に本開示の範囲内であることを当業者は認識するであろう。
【0074】
センサー制御装置の実施形態
図9A及び9Bはそれぞれ本開示の1つ以上の実施形態に係る例としてのセンサー制御装置9102の側面図と斜視図である。センサー制御装置9102は図1のセンサー制御装置102に幾つかの点で類似し、従ってそれを参照して最も良く理解されうる。また、センサー制御装置9102は図1のセンサー制御装置102を置き換え、従って図1のセンサー取付器102と共に使用され、センサー取付器はセンサー制御装置9102をユーザーの皮膚上の目標監視位置に届けうる。
【0075】
例示のように、センサー制御装置9102は概ね円盤形状で円形断面を有する電子回路ハウジング9104を備える。しかし他の実施形態では、電子回路ハウジング9104は他の断面形状、例えば卵形又は多角形を呈することがあり、本開示の範囲から逸脱しない。電子回路ハウジング9104は殻9106と、殻9106に嵌合可能な台9108を含む。殻9106は台9108に様々な方法、例えばスナップフィット係合、締まりばめ、音波溶接、レーザー溶接、1つ以上の機械留め具(例えば、ねじ)、ガスケット、接着剤、又はそれらの任意の組み合わせで固定されうる。幾つかの場合、殻9106は台9108に固定され封止接続がそれらの間に生成されることがある。粘着性パッチ9110が台9108の下面に配置及び取り付けられてもよい。実施形態の1つの態様によれば、粘着性パッチ9110(図9Aに非斜線陰影で示されている)は作用時にセンサー制御装置9102をユーザーの皮膚の適所に固定し維持するように構成されうる。
【0076】
センサー制御装置9102はセンサー9112とセンサー制御装置9102の取付時センサー9112をユーザーの皮膚下に経皮的に届けるのを助けるために使用される鋭利体9114とを更に含んでもよい。センサー9112及び鋭利体9114の対応する部分は電子回路ハウジング9104の底(例えば、台9108)から末端方向に延在する。鋭利体ハブ9116は鋭利体9114上に重ね成形され鋭利体9114を固定し担うように構成されてもよい。図9Aで最も良く分かるように、鋭利体ハブ9116は嵌合部材9118を含んで又は有してもよい。鋭利体9114をセンサー制御装置9102に組み付ける時に、鋭利体9114を軸方向に電子回路ハウジング9104を通って鋭利体ハブ9116が電子回路ハウジング9104又はその内部部品の上面に係合し嵌合部材9118が台9108の底から末端方向に延びるまで進行させてよい。下記に説明するように、少なくとも1つの実施形態では、鋭利体ハブ9116は台9108に重ね成形された封止材の上部に封止係合してよい。鋭利体9114が電子回路ハウジング9104を貫通する時、センサー9112の露出部分は鋭利体9114の空洞又は凹(弓形)部内に受容されてよい。センサー9112の残りの部分は電子回路ハウジング9104の内部に配置される。
【0077】
センサー制御装置9102は図9A、9Bで電子回路ハウジング9104から外されて示されたセンサーキャップ9120を更に含んでよい。センサーキャップ9120はセンサー9112及び鋭利体9114の露出部を囲い保護する封止障壁を提供するのを助けうる。例示のように、センサーキャップ9120は第1端9122aと第1端9122aと反対側の第2端9122bとを有する概ね円筒形の本体を備えてもよい。第1端9122aは本体内の内部室9124内へのアクセスを提供するよう開いていてよい。一方、第2端9122bは閉じており係合特徴9126を提供又は有してよい。下記により詳細に説明するように、係合特徴9126はセンサーキャップ9120をセンサー取付器(例えば、図1のセンサー取付器102)の取付器キャップに嵌合させるのを助けうり、センサー取付器からセンサーキャップを取り外した後、センサーキャップ9120をセンサー制御装置9102から取り外すのを助けうる。
【0078】
センサーキャップ9120は電子回路ハウジング9104に台9108の底において又は近くに取り外し可能に結合されてよい。より具体的には、センサーキャップ9120は台9108の底から末端方向に延在する嵌合部材9118に取り外し可能に結合されてよい。少なくとも1つの実施形態では、例えば嵌合部材9118は、センサーキャップ9120の内部室9124内に形成された一組の内部ねじ山9128b(図9B)と嵌合可能な一組の外部ねじ山9128a(図9A)を有してよい。幾つかの実施形態では、外部及び内部ねじ山9128a、9128bは平らなねじ山構造(例えば、らせん曲率のない)から成ってもよいが、或いは、らせんねじ山係合から成ってもよい。従って、少なくとも1つの実施形態では、センサーキャップ9120は鋭利体ハブ9116の嵌合部材9118においてセンサー制御装置9102にねじにより結合されてよい。他の実施形態では、センサーキャップ9120は嵌合部材9118に、これらに限定されないが干渉又は摩擦フィット、又は最小の分離力(例えば、軸方向又は回転力)で壊れうる脆い部材又は物質(例えば、ワックス、接着剤など)を含む他の種類の係合により取り外し可能に結合されてよい。
【0079】
幾つかの実施形態では、センサーキャップ9120は第1及び第2端9122a、9122b間に延在する一体(単一)構造体であってもよい。しかし、他の実施形態では、センサーキャップ9120は2つ以上の部品から成ってもよい。例示された実施形態では、例えばセンサーキャップ9120の本体は第2端9122bに配置された乾燥剤キャップ9130を備えてよい。乾燥剤キャップ9130は乾燥剤を収容又は備え、内部室9124内で望ましい湿度レベルを維持するのを助けてよい。また、乾燥剤キャップ9130は、センサーキャップ9120の係合特徴9126を有して又は提供してよい。少なくとも1つの実施形態では、乾燥剤キャップ9130はセンサーキャップ9120の底端内に挿入されたエラストマープラグを備えてもよい。
【0080】
幾つかの実施形態では、センサー制御装置9102はまた、粘着性パッチ9110の底面と結合した粘着性裏地9110B(図9Aに斜線陰影で示されている)を備えうる。ある条件下で取付器のハウジング及びキャップ内において、粘着性パッチ9110、閉じ込められた空気、乾燥剤、及び材料のガス放出の間の化学的相互作用は取付器の保存又は出荷時に粘着剤を劣化させうる。粘着性裏地9110Bを付けることは粘着性パッチ9110の粘着剤の劣化を緩和できる。実施形態の別の態様によれば、センサーキャップ9120の取り外しは粘着性裏地9110Bの取り外しを引き起こすように、裏地9110Bはセンサーキャップ9120と結合されうる。
【0081】
一体取付器及び2ピース取付器の代表的な発射機構
図10A~10Eは取付器216を作動させてセンサー制御装置222をユーザーに取り付け、鋭利体1030を使用した取付器216内に安全に引っ込める内部装置機構の実施形態の詳細を例示する。これらの図面は一緒に鋭利体1030(センサー制御装置222に結合されたセンサーを支持する)をユーザーの皮膚内に打ち込み、センサーをユーザーの間質液に接触したまま後に残して鋭利体を引っ込め、センサー制御装置をユーザーの皮膚に粘着剤で付着させるシーケンス例を表す。代わりの取付器組立体実施形態及び部品と共に使用するための上記の動作の変更は上記動作を参照して当業者によって理解されうる。また、取付器216は本書に開示した一体構成又は2ピース構成のセンサー取付器であってよい。
【0082】
図10Aを参照すると、センサー1102はユーザーの皮膚1104の少し上に鋭利体1030内に支持される。上案内部1108のレール1106(任意選択で3つ)が設けられ筒318に対する取付器216の動きを制御してよい。筒318は取付器216内に戻り止め特徴1110によって保持され、取付器216の縦軸に沿った適切な下方力が戻り止め特徴1110による抗力に勝って鋭利体1030とセンサー制御装置222がユーザーの皮膚1104内へ縦軸に沿って平行移動できる。また、センサー担体1022の捕捉アーム1112は鋭利体引込組立体1024に係合し鋭利体1030をセンサー制御装置222に対して適所に維持する。
【0083】
図10Bで、ユーザーの力が加えられ、戻り止め特徴1110に打ち勝ち又は優先し、筒318がハウジング314内に崩れ、センサー制御装置222(関連する部品と)を縦軸に沿って矢印Lで示すように下方へ平行移動するように駆動する。筒318の上案内部1108の内径は、センサー/鋭利体挿入プロセスの全行程を通して担体アーム1112の位置を制限する。鋭利体引込組立体1024の相補面1116に当接した担体アーム1112の止め表面1114の保持は、戻りばね1118が一杯にエネルギーをためた状態で、これらの部材の位置を維持する。
【0084】
図10Cでは、センサー1102及び鋭利体1030は一杯の挿入深さに達している。そうする時、担体アーム1112は上案内部1108内径を通り抜ける。次に、コイル戻りばね1118の圧縮された力は斜めの止め表面1114を半径方向外方へ駆動し、力を解放して鋭利体引込組立体1024の鋭利体担体2102を駆動し、ユーザーから(溝付き)鋭利体1030を引き抜きセンサー1102から離す(図10Dに矢印Rで示す)。
【0085】
図10Eで示すように鋭利体1030が完全に引っ込められた状態で、筒318の上案内部1108は最終ロック特徴1120で固定される。次に、使用された取付器216は挿入箇所から取り除かれ、センサー制御装置222を後に残し、鋭利体1030は取付器216内に安全に固定されている。使用された取付器216を廃棄できる。
【0086】
センサー制御装置222を取り付ける時の取付器216の動作は、ユーザーに鋭利体1030の挿入及び引っ込みが取付器216の内部機構によって自動的に行われる感覚を提供するように設計されている。言い換えると、本発明はユーザーが手動で鋭利体1030を自分の皮膚内に打ち込む感覚を経験するのを防ぐ。従って、ユーザーが取付器216の戻り止め特徴からの抗力に打ち勝つのに十分な力を加えると、取付器216の結果の動作は、取付器が作動されたことへの自動応答であると認識される。全ての駆動力がユーザーによって提供され鋭利体1030を挿入するのに追加のバイアス/駆動手段は使用されないにも拘らず、ユーザーは鋭利体1030を駆動し皮膚を突き刺すために自分が追加の力を供給していると認識しない。図10Cで詳述したように、鋭利体1030の引っ込みは取付器216のコイル戻りばね1118によって自動化される。
【0087】
図11A~11Cはセンサー取付器内で実施されるばね付勢引込み機構の別の実施形態を描く。幾つかの実施形態の1つの態様によれば、センサー取付器の部品数を減らす(及び可能性のある機械的故障の数を減らす)ために、板ばね1118Bをセンサー取付器、例えば図10A~10Eの取付器216でコイル戻りばね1118の代りに使用できる。
【0088】
図11Aを先ず参照すると、幾つかの実施形態に係るあるセンサー取付器部品の部分側断面図が発射前段階で示されている(図10Aに類似)。特に、図11Aは鋭利体1030Bと結合された板ばね1118Bを描き、鋭利体1030Bは皮膚表面1104と離れている。図11Aに更に示すように、板ばね1118Bは第1状態にあり、板ばね1118Bの末端に面する表面は皮膚表面1104に対して凸状になっている。
【0089】
幾つかの実施形態によれば、鋭利体1030Bは板ばね1118Bの中央部と締まりばめ、音波溶接、レーザー溶接、1つ以上の機械留め具(例えば、ねじ)、ガスケット、接着剤、又はそれらの任意の組み合わせで結合されうる。幾つかの実施形態では、板ばね1118Bは鋭利体1030Bと同じ材料(例えば、ステンレス鋼)で作られうる。他の実施形態では、板ばね1118Bは第1の剛性を有する第1材料(例えば、ステンレス鋼)で作られうり、鋭利体1030Bは第1の剛性と異なる第2の剛性を有する第2材料(例えば、プラスチック)で作られうる。幾つかの実施形態の別の態様によれば、図10Aに描かれた実施形態と同様、鋭利体1030Bはセンサー制御装置222Bを通って延在し、グルコースセンサー1102Bの一部は鋭利体1030Bの末端部分と結合又はその中に部分的に配置されうる。
【0090】
幾つかの実施形態の別の態様によれば、複数の係合特徴1023A、1023Bが板ばね1118Bにセンサー担体(不図示)又は鋭利体引込組立体(不図示)を付けるように構成され、ハウジング、センサー担体、及び鋭利体引込組立体の下降は板ばね1118Bの少なくとも縁部を末端方向に移動させる。
【0091】
図11Bは幾つかの実施形態に係る上記センサー取付器部品の別の部分側断面図であり、取付器は挿入段階で描かれている(図10Cに類似)。特に、図11Bは皮膚表面1104に突き刺さった後の鋭利体1030Bを示し、センサー1102Bは所定の挿入深さに達している。幾つかの実施形態の1つの態様によれば、挿入段階では、センサー制御装置222Bの底面の粘着性パッド(不図示)は皮膚表面1104に付着される。
【0092】
図11Bで分かりうるように、板ばね1118Bは第2状態にあり、板ばね1118Bの表面は凸状(皮膚表面1104に対して)から概ね平面状に変化していて、取付器のハウジング、センサー担体、及び鋭利体引込組立体(不図示)が末端方向に進み続ける。幾つかの実施形態では、板ばね1118Bの概ね平面な表面はまた、センサー制御装置222B又はセンサー担体(不図示)に力を末端方向に印加するように構成されうる。
【0093】
図11Cは幾つかの実施形態に係る上記取付器部品の別の部分側断面図であり、取付器は引込み段階で描かれている(図10D及び10Eに類似)。特に、取付器のハウジング(不図示)は末端方向に更に変位されると、板ばね1118Bは第3状態にあり、板ばね1118Bの表面は変形閾値に達しているか又は超えていて、板ばね1118Bは皮膚表面1104に対して凹状に突然なる。凹状の結果として、幾つかの実施形態の1つの態様によれば、鋭利体1030Bは基部方向に引っ込められ皮膚表面1104から離れ一方、センサー1102Bを皮膚表面1104下に残す。幾つかの実施形態では、凹状はまた、板ばね1118Bをセンサー制御装置222Bから外れさせうる。
【0094】
次に、幾つかの実施形態によれば、取付器は挿入箇所から取り外されうり、センサー制御装置222Bを後に残し、鋭利体1030Bは取付器組立体内に安全に固定されている。ここで取付器組立体は廃棄されうる。
【0095】
本書に記載のどの取付器実施形態及びそれらの部品(これらに限定されないが鋭利体、鋭利体モジュール、及びセンサーモジュール実施形態を含む)のどれに関しても、これらの実施形態は被験者の表皮、真皮、又は皮下組織内の体液の検体レベルを検知するように構成されたセンサーと共に使用されるよう寸法が決められ構成されうることを当業者は理解するであろう。幾つかの実施形態では、例えば本書に開示した鋭利体と検体センサーの末端部は両方特定の端深さ(即ち、被験者の体の組織又は層内、例えば表皮、真皮、又は皮下組織内への貫通の最深点)に位置するように寸法が決められ構成されうる。幾つかの取付器実施形態に関して、鋭利体のある実施形態は検体センサーの最終端深さに対して被験者の体内の異なる端深さに位置するように寸法が決められ構成されうることを当業者は理解するであろう。幾つかの実施形態では、例えば鋭利体は引込み前に被験者の表皮内の第1端深さに位置しうり、検体センサーの末端部は被験者の真皮内の第2端深さに位置しうる。他の実施形態では、鋭利体は引込み前に被験者の真皮内の第1端深さに位置しうり、検体センサーの末端部は被験者の皮下組織内の第2端深さに位置しうる。更に他の実施形態では、鋭利体は引込み前に被験者の第1端深さに位置しうり、検体センサーは被験者の第2端深さに位置しうり、第1端深さと第2端深さは両方被験者の体の同じ層又は組織内である。
【0096】
また、本書に記載の取付器実施形態のうちどれに関しても、検体センサー及びそれに結合された1つ以上の構造部品(これらに限定されないが1つ以上のばね機構を含む)は取付器内で取付器の1つ以上の軸に対してずれた位置に配置されうることを当業者は理解するであろう。幾つかの取付器実施形態では、例えば検体センサーとばね機構は取付器の第1側で取付器の軸に対して第1のずれた位置に配置されうり、センサー電子回路は取付器の第2側で取付器の軸に対して第2のずれた位置に配置されうる。他の取付器実施形態では、検体センサー、ばね機構、及びセンサー電子回路は同じ側で取付器の軸に対してずれた位置に配置されうる。検体センサー、ばね機構、センサー電子回路、及び取付器の他の部品のどれでも又は全てが取付器の1つ以上の軸に対して中心として又はずれた位置に配置される他の並べ替え及び構成が可能であり、完全に本開示の範囲内であることを当業者は理解するであろう。
【0097】
これらに限定されないが曲がる戻り止めスナップ、曲がるロックアーム、鋭利体担体ロックアーム1、鋭利体保持アーム、及びモジュールスナップを含む複数の曲がる構造体が本書に説明されている。これらの曲がる構造体はプラスチック又は金属などの弾力のある材料で作られ、当業者に周知の仕方で動作する。曲がる構造体はそれぞれ、弾力のある材料がそれに向けバイアスされる休止状態又は位置を有する。構造体を曲げる又は休止状態又は位置から移動させる力が加わっている場合、その力を取り除く又は緩めると、弾力のある材料のバイアスは構造体を休止状態又は位置に戻させる。多くの例で、これらの構造体は戻り止め又はスナップ付きアームとして構成されるが、同じ曲がる特性及び休止位置に戻る能力を有する他の構造体又は構成体(これらに限定されないが脚、クリップ、留め具、曲がる部材上の当接特徴などを含む)を使用できる。
【0098】
適切な装置、システム、方法、部品、及びそれらの動作の追加の詳細と関係する特徴が国際公開第2018/136898号、第2019/236850号、第2019/236859号、第2019/236876号、及び2019年6月6日に出願された米国特許出願公開第2020/0196919号に明記されている。それらのそれぞれの全体を本明細書に引用する。取付器、それらの部品、及びそれらの変形物の実施形態に関する追加の詳細が米国特許出願公開第2012/0197222号、2013/0150691号、2016/0128615号、2016/0331283号、2018/0235520号、2019/0298240号、及び2020/0397356号に記載されている。それらの全ての全体を本明細書に引用する。鋭利体モジュール、鋭利体、それらの部品、及びそれらの変形物の実施形態に関する追加の詳細が米国特許出願公開第2014/0171771号に記載されている。その全体を本明細書に引用する。
【0099】
代表的な実施形態及び特徴が下記の番号付き項に明記される。
1.センサー取付器組立体であって、
第1位置と第2位置の間を遷移するように構成されたハウジングと、
前記ハウジングとスライド可能に結合された筒と、
前記ハウジングと結合されたセンサー担体と、
前記ハウジングとねじ締め結合された取付器キャップと
を備え、
前記取付器キャップと前記ハウジングは内部空間を画定し、前記内部空間は軽く加圧された不活性ガスを含む、センサー取付器組立体。
2.前記ハウジングは前記取付器キャップと接するように構成された取付器キャップ封止唇を備える、項1記載のセンサー取付器組立体。
3.前記取付器キャップは前記ハウジングの前記取付器キャップ封止唇を受けるように構成された封止境界面を有する、項2記載のセンサー取付器組立体。
4.前記封止境界面と前記取付器キャップ封止唇は前記ハウジングと前記取付器キャップの間の封止材を形成するように構成される、項3記載のセンサー取付器組立体。
5.前記封止材はガスケットを更に含む、項4記載のセンサー取付器組立体。
6.前記軽く加圧された不活性ガスは前記封止材を横切る外方へ付勢された流れを生成する、項4又は5記載のセンサー取付器組立体。
7.前記軽く加圧された不活性ガスは窒素から成る、項1~6のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
8.前記取付器キャップは乾燥剤を保持するように構成される、項1~7のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
9.前記取付器キャップは乾燥剤を有しない、項1~8のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
10.前記内部空間は第1圧力を有し、該センサー取付器組立体の外部空間は前記第1圧力より小さい第2圧力を有する、項1~9のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
11.センサー取付器組立体であって、
第1位置と第2位置の間を遷移するように構成されたハウジングと、
前記ハウジングとスライド可能に結合された筒と、
1つ以上の磁石を備える鋭利体担体と、
検体センサー、センサー電子回路、及び1つ以上の強磁性部品を備えるセンサー制御装置と、
前記センサー制御装置を保持するように構成されたセンサー担体と
を備え、
前記1つ以上の磁石は、前記ハウジングが前記第1位置にある時、前記センサー制御装置は前記センサー担体に保持されるように、磁力を前記強磁性部品に基部方向に働かせるように構成される、センサー取付器組立体。
12.前記1つ以上の強磁性部品は前記センサー制御装置内に配置される、項11記載のセンサー取付器組立体。
13.前記1つ以上の強磁性部品は前記センサー制御装置のハウジング内に埋め込まれる、項11又は12記載のセンサー取付器組立体。
14.前記センサー担体は磁力だけで前記センサー制御装置を保持するように構成される、項11~13のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
15.前記1つ以上の磁石は前記鋭利体担体の末端に面する表面に配置される、項11~14のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
16.前記1つ以上の磁石は前記鋭利体担体の末端に埋め込まれる、項11~15のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
17.前記1つ以上の磁石は単一の磁気素子から成る、項11~16のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
18.前記単一の磁気素子は環状形状を有する、項17記載のセンサー取付器組立体。
19.前記鋭利体担体の末端の少なくとも一部は磁性材料から成る、項11~18のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
20.前記1つ以上の磁石は前記鋭利体担体の末端に面する表面に配置された2つの磁気素子から成る、項11~16のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
21.前記1つ以上の磁石は前記鋭利体担体の末端に面する表面に配置された3つの磁気素子から成る、項11~16のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
22.戻りばねを更に備える項11~21のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
23.前記戻りばねは、前記ハウジングが前記第2位置に達した後、伸張し前記鋭利体担体を基部方向に移動させるように構成される、項22記載のセンサー取付器組立体。
24.前記1つ以上の磁石は、前記鋭利体担体が前記基部方向に移動した後、前記強磁性部品に働く磁力が前記センサー制御装置を前記センサー担体に保持するのに十分でないように構成される、項23記載のセンサー取付器組立体。
25.前記センサー制御装置は、前記鋭利体担体が前記基部方向に移動した後、前記センサー担体から外れるように構成される、項24記載のセンサー取付器組立体。
26.センサー取付器組立体であって、
第1位置と第2位置の間を遷移するように構成されたハウジングと、
前記ハウジングとスライド可能に結合された筒と、
鋭利体と結合された鋭利体担体と、
センサー制御装置であって、
複数のセンサー接点を有する検体センサーと、
複数のセンサーモジュール又は複数のコネクター接点のうち1つ以上を有し前記検体センサーと結合するように構成されたコネクター組立体と、
電源と
を備えるセンサー制御装置と、
前記センサー制御装置を保持するように構成されたセンサー担体と
を備え、
前記コネクター組立体は電気絶縁材料から成るプルタブを更に有する、センサー取付器組立体。
27.前記プルタブは前記複数のセンサー接点と取り外し可能に係合する第1部分を有する、項26記載のセンサー取付器組立体。
28.前記プルタブの前記第1部分は前記センサー接点と前記複数のセンサーモジュールの間の電気的結合を防ぐように構成される、項27記載のセンサー取付器組立体。
29.前記プルタブの前記第1部分は前記センサー接点と前記複数のコネクター接点の間の電気的結合を防ぐように構成される、項27記載のセンサー取付器組立体。
30.前記プルタブは前記鋭利体又は前記鋭利体担体と結合する第2部分を有する、項27~29のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
31.前記プルタブは、該センサー取付器組立体を作動させると前記鋭利体又は前記鋭利体担体の移動によって前記複数のセンサー接点から外れるように構成される、項30記載のセンサー取付器組立体。
32.前記プルタブは、前記鋭利体又は前記鋭利体担体が該センサー取付器組立体内に引っ込むと前記複数のセンサー接点から外れるように構成される、項30記載のセンサー取付器組立体。
33.センサー取付器組立体であって、
第1位置と第2位置の間を遷移するように構成されたハウジングと、
前記ハウジングとスライド可能に結合された筒と、
鋭利体と結合された鋭利体担体と、
センサー制御装置であって、
複数のセンサー接点を有する検体センサーと、
前記検体センサーと結合するように構成されたコネクター組立体と、
電源と
を備えるセンサー制御装置と、
前記センサー制御装置を保持するように構成されたセンサー担体と
を備え、
前記センサー制御装置は前記電源と結合されたプルタブを更に備え、前記プルタブは電気絶縁材料から成る、センサー取付器組立体。
34.前記電源はコイン電池である、項33記載のセンサー取付器組立体。
35.前記プルタブは前記電源と取り外し可能に係合する第1部分を有する、項33又は34記載のセンサー取付器組立体。
36.前記プルタブの前記第1部分は前記センサー制御装置の前記電源とセンサー電子回路の間の電気的結合を防ぐように構成される、項35記載のセンサー取付器組立体。
37.前記プルタブは前記鋭利体又は前記鋭利体担体と結合する第2部分を有する、項35又は36記載のセンサー取付器組立体。
38.前記プルタブは、該センサー取付器組立体を作動させると前記鋭利体又は前記鋭利体担体の移動によって前記電源から外れるように構成される、項37記載のセンサー取付器組立体。
39.前記プルタブは、前記鋭利体又は前記鋭利体担体が該センサー取付器組立体内に引っ込むと前記電源から外れるように構成される、項37記載のセンサー取付器組立体。
40.センサー取付器組立体であって、
第1位置と第2位置の間を遷移するように構成されたハウジングと、
前記ハウジングとスライド可能に結合された筒と、
鋭利体と結合された鋭利体担体と、
センサー制御装置であって、
電子回路ハウジングと、
前記電子回路ハウジング内に配置されたセンサー電子回路と、
前記センサー電子回路と結合された検体センサーと、
前記電子回路ハウジングの底面に配置された粘着性パッチと、
前記粘着性パッチの底面に結合された粘着性裏地と
を備えるセンサー制御装置と、
前記センサー制御装置を保持するように構成されたセンサー担体と、
前記センサー制御装置と取り外し可能に結合されたセンサーキャップと
を備えるセンサー取付器組立体。
41.前記粘着性裏地は、前記センサーキャップの取り外しが前記粘着性裏地の取り外しを引き起こすように前記センサーキャップと結合される、項40記載のセンサー取付器組立体。
42.前記ハウジングとねじ締め結合された取付器キャップを更に備え、前記取付器キャップは、前記取付器キャップが前記ハウジングから外されると前記センサーキャップを該センサー取付器組立体から取り外すように構成される、項41記載のセンサー取付器組立体。
43.前記センサー制御装置は前記電子回路ハウジングの上面に第1孔を有し、前記電子回路ハウジングの前記底面に第2孔を有し、
前記粘着性パッチは第3孔を有し、
前記粘着性裏地は第4孔を有し、
前記ハウジングが前記第1位置にある時、前記鋭利体は前記第1、第2、第3、及び第4孔を通って延在する、項41又は42記載のセンサー取付器組立体。
44.センサー取付器組立体であって、
第1位置と第2位置の間を遷移するように構成されたハウジングと、
前記ハウジングとスライド可能に結合された筒であって、該筒の末端が皮膚表面に当接するように構成される、筒と、
鋭利体と結合された板ばねと、
センサー電子回路と結合された検体センサーを備えるセンサー制御装置と、
前記ハウジングが前記第1位置にある時、前記センサー制御装置を保持するように構成されたセンサー担体と
を備え、
前記鋭利体は、前記ハウジングが前記第2位置に移ると前記皮膚表面下に前記検体センサーの少なくとも一部を配置するように構成され、
前記板ばねは、前記ハウジングが前記第2位置に移った後、前記鋭利体を該センサー取付器組立体内に引っ込めるように構成される、センサー取付器組立体。
45.前記ハウジングが前記第1位置にある時、前記板ばねは前記皮膚表面に対して凸状である、項44記載のセンサー取付器組立体。
46.前記板ばねは、前記ハウジングが前記第1位置と前記第2位置の間を遷移する時、変形するように構成される、項44又は45記載のセンサー取付器組立体。
47.前記板ばねは、前記鋭利体が該センサー取付器組立体内に引っ込められる前に前記皮膚表面に対して概ね平面状になる、項44~46のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
48.前記センサー制御装置は、前記ハウジングが前記第2位置に移ると前記皮膚表面に付着するように構成され、前記板ばねは、前記センサー制御装置が前記皮膚表面に付着すると前記皮膚表面に対して概ね平面状になる、項44~47のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
49.前記板ばねは、前記鋭利体が該センサー取付器組立体内に引っ込められた後に前記皮膚表面に対して凹状になる、項44~48のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
50.前記板ばねは締まりばめによって前記鋭利体に結合される、項44~49のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
51.前記板ばねは音波溶接によって前記鋭利体に結合される、項44~49のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
52.前記板ばねはレーザー溶接によって前記鋭利体に結合される、項44~49のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
53.前記板ばねは1つ以上の機械留め具によって前記鋭利体に結合される、項44~49のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
54.前記板ばねは第1の材料から成り、前記鋭利体は前記第1の材料と異なる第2の材料から成る、項44~53のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
55.前記板ばねと前記鋭利体はステンレス鋼材料から成る、項44~53のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
56.前記板ばねは第1の剛性を有し、前記鋭利体は前記第1の剛性と異なる第2の剛性を有する、項44~55のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
57.前記板ばねに前記センサー担体を付けるように構成された複数の係合特徴を更に備える項44~56のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
58.前記板ばねに前記鋭利体担体を付けるように構成された複数の係合特徴を更に備える項44~56のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
59.前記板ばねは力を前記センサー制御装置に末端方向に印加するように更に構成される、項44~58のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
60.前記板ばねは力を前記センサー担体に末端方向に印加するように更に構成される、項44~59のいずれかに記載のセンサー取付器組立体。
61.不活性ガスをハウジング及びキャップを備えるセンサー取付器組立体内に導入するための方法であって、
前記センサー取付器組立体を第1の所定の温度にある閉じた系内に置くステップであって、前記第1の所定の温度において前記ハウジング及びキャップは封止を形成する、ステップと、
前記閉じた系を前記第1の所定の温度から第2の所定の温度まで加熱するステップであって、前記第2の所定の温度において前記キャップの熱膨張は前記キャップに前記ハウジングとの封止を解かせる、ステップと、
前記不活性ガスを前記センサー取付器組立体の内部に拡散させるステップと、
前記閉じた系を前記第2の所定の温度から第3の所定の温度まで冷却するステップであって、前記第3の所定の温度において、前記キャップの収縮は前記キャップに前記ハウジングとの封止を形成させる、ステップと
を含む方法。
62.前記不活性ガスはアルゴンである、項61記載の方法。
63.前記第1の所定の温度は前記第3の所定の温度に等しい、項61又は62記載の方法。
64.前記不活性ガスを前記センサー取付器組立体の内部に拡散させるステップは、前記閉じた系を前記第2の所定の温度に所定の時間、維持することを含む、項61~63のいずれかに記載の方法。
65.前記センサー取付器組立体を前記閉じた系内に置く前に前記不活性ガスを前記閉じた系内に導入するステップを更に含む、項61~64のいずれかに記載の方法。
66.前記センサー取付器組立体を前記閉じた系内に置いた後に前記不活性ガスを前記閉じた系内に導入するステップを更に含む、項61~64のいずれかに記載の方法。
67.センサー取付器組立体であって、
第1位置と第2位置の間を遷移するように構成されたハウジングと、
前記ハウジングとスライド可能に結合された筒と、
検体センサー、センサー電子回路、及び1つ以上の強磁性部品を備えるセンサー制御装置と、
1つ以上の磁石を備え、前記センサー制御装置を保持するように構成されたセンサー担体と
を備え、
前記1つ以上の磁石は、前記ハウジングが前記第1位置にある時、前記センサー制御装置が前記センサー担体に保持されるように、磁力を前記強磁性部品に基部方向に働かせるように構成される、センサー取付器組立体。
68.前記1つ以上の強磁性部品は前記センサー制御装置内に配置される、項67記載のセンサー取付器組立体。
69.前記センサー制御装置は粘着性パッチを更に備える、項67又は68記載のセンサー取付器組立体。
70.前記粘着性パッチは皮膚表面と結合されると、前記磁力より大きい粘着力を生成する、項69記載のセンサー取付器組立体。
71.前記粘着性パッチは、前記センサー制御装置が前記皮膚に付着すると前記粘着力が前記センサー制御装置を前記センサー担体から外れさせるように構成される、項70記載のセンサー取付器組立体。
72.センサー取付器組立体であって、
内部を有するハウジングと、
センサー制御装置を保持し前記ハウジングの前記内部内の第1位置と第2位置の間を移動するように構成されたセンサー担体であって、磁石を備えたセンサー担体と
を備え、
前記センサー制御装置はセンサー電子回路と結合されたグルコースセンサーを備え、前記センサー担体が前記第1位置にある時、前記センサー制御装置は前記ハウジングの前記内部内にある、センサー取付器組立体。
73.鋭利体担体、鋭利体、及び戻りばねを更に備える項72記載のセンサー取付器組立体。
74.前記戻りばねは伸張し前記鋭利体担体を基部方向に移動させるように構成される、項73記載のセンサー取付器組立体。
75.前記磁石は前記センサー制御装置の少なくとも一部に係合する、項72記載のセンサー取付器組立体。
76.前記センサー制御装置は前記センサー担体の前記磁石によって生成される磁場に反応する材料から成る、項72記載のセンサー取付器組立体。
77.前記センサー制御装置は、前記センサー制御装置の底面に配置された粘着性パッチを更に備える、項72記載のセンサー取付器組立体。
【0100】
上記説明は体外で実行される非外科手術・非侵襲性方法である方法を含み明らかに想定する。これらの方法は通常医療専門家である必要がないユーザーによって実行される。
【0101】
なお、本明細書で提供されたいずれの実施形態もそれに関して説明した全ての特徴、要素、部品、機能、及びステップは、他のいずれの実施形態のそれらと自由に組み合わせ及び置き換えが可能であるように意図されている。ある特徴、要素、部品、機能、又はステップが1つの実施形態のみに関して説明された場合、そうでないと明記しない限り、その特徴、要素、部品、機能、又はステップは本書に記載された他の全ての実施形態と共に使用できうることは理解されるべきである。従って、この段落は、複数の異なる実施形態の特徴、要素、部品、機能、及びステップを組み合わせるか、又は1つの実施形態の特徴、要素、部品、機能、及びステップを別の実施形態のそれらと置き換える請求項の導入のための前出及び裏付けとして、そのような組み合わせ又は置き換えが可能であると本説明の特定の例に明記されていなくても、働く。従って、開示された主題の特定の実施形態の上記説明は例示及び説明の目的で提示されている。全てのそのような組み合わせ及び置き換えは許容されると当業者が容易に認識するであろうことを考えると、全ての可能な組み合わせ及び置き換えを明記することは過度な負担になることは明らかに認められる。
【0102】
実施形態は様々な変形および代替の形態が可能であるが、それらの特定の例を図示し本明細書に詳細に説明した。様々な部分変更及び変形を開示した主題の方法及びシステムに開示した主題の要旨又は範囲を逸脱することなく行いうることは当業者には明らかであろう。従って、開示した主題は添付の請求項及びそれらの等価物の範囲内の部分変更及び変形を含むことが意図されている。また、実施形態のいずれの特徴、機能、ステップ、又は要素も請求項に記載又は追加されることがあり、その範囲内にない特徴、機能、ステップ、又は要素によって特許請求の範囲を定義する負の限定も記載されることがある。
【符号の説明】
【0103】
102 センサー制御装置
104 検体センサー
105 粘着性パッチ
120 読取装置
121 入力部品
122 表示器
123 電源ポート
140、141、142、143、144 通信路
150 センサー取付器
160 センサー電子回路
162 アナログ・フロントエンド
170 ローカルコンピュータシステム
180 信頼できるコンピュータシステム
222 通信プロセッサ
223、225、230 メモリ
224 アプリケーションプロセッサ
226 電源
228 RF送受信機
232 多機能送受信機
238 電力管理モジュール
702 ハウジング
704 筒
706 電子回路ハウジング
708 キャップ
710 センサー担体
808 台
810 容器
812 蓋
2102 鋭利体担体
2500 鋭利体モジュール
9102 センサー制御装置
9104 電子回路ハウジング
9112 センサー
9114 鋭利体
11900 センサー
12000 コネクター組立体
12002 コネクター
20102 センサー制御装置
20105 粘着性パッチ
20150 取付器
20502 乾燥剤
20701 ガスケット
20702 ハウジング
20704 筒
20708 キャップ
20709 ラベル
20710 センサー担体
20712 開封証拠特徴
201102 鋭利体担体
205014 鋭利体ハブ
205612 ばね
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図11A
図11B
図11C
【国際調査報告】