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特表2024-527611混合パレットを組み立ててオーダーピッキングを容易にするための自動倉庫システム、アセンブリ、装置、及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-25
(54)【発明の名称】混合パレットを組み立ててオーダーピッキングを容易にするための自動倉庫システム、アセンブリ、装置、及び方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 59/04 20060101AFI20240718BHJP
【FI】
B65G59/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501828
(86)(22)【出願日】2022-07-13
(85)【翻訳文提出日】2024-03-07
(86)【国際出願番号】 IB2022056439
(87)【国際公開番号】W WO2023285975
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】63/221,770
(32)【優先日】2021-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/863,104
(32)【優先日】2022-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】524014662
【氏名又は名称】ニューテック ホールディング ビー.ヴイ.
【氏名又は名称原語表記】NEWTEQ HOLDING B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】エイル, ハンス
【テーマコード(参考)】
3F030
【Fターム(参考)】
3F030AA04
3F030AB04
(57)【要約】
この本開示は、混合パレットを組み立てるように構成される自動倉庫設備に関する。倉庫設備は、遅延動作モードでパレットからレイヤーを除去し、パレタイジング動作モードでパレットにレイヤーを追加するように構成される1つ以上のレイヤーハンドリングデバイスを含むことができる。また、倉庫設備は、保管ラックから個々の物品を取り出すように構成される1つ以上の物品取り出しデバイスを含むこともできる。倉庫設備は、他の自動化デバイスも含むことができる。
【選択図】 図4F
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パレットのレイヤーを操作するように構成されるレイヤーハンドリングデバイスであって、
真空チャンバと、
前記真空チャンバ内に位置される把持部であって、該把持部の下方に受けられるパレットからレイヤーを除去するように構成される、把持部と、
前記真空チャンバの下方の第1の位置と自動コンベヤに隣接する第2の位置との間で移行するように構成される摺動プラットフォームを含むトレイシフトシステムと、
を備え、
前記把持部が前記レイヤーを前記パレットから除去するのに応じて、前記トレイシフトシステムが、前記摺動プラットフォームを前記第1の位置に移行させるとともに、前記真空チャンバの下方にトレイを位置させ、
前記レイヤーが前記トレイ上に配置されることに応じて、前記トレイシフトシステムが、前記レイヤーを伴う前記トレイを自動コンベヤに移送するために、前記摺動プラットフォームを第2の位置に移行させる、
レイヤーハンドリングデバイス。
【請求項2】
前記把持部の底面の近くに位置される1つ以上の真空プレートを含み、前記パレットの前記レイヤーに対する吸引機能を促進させるように構成される真空システムと、
前記把持部に接続され、その外周の周りで前記レイヤーと物理的に係合するように構成される複数のプッシャプレートを備えるクランプシステムと、
前記真空チャンバの近傍に真空を生成するように構成されるエアポンプシステムと
を更に備え、
前記真空システム、前記クランプシステム、及び前記エアポンプシステムが、前記パレットからの前記レイヤーの除去を容易にする、
請求項1に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項3】
前記1つ以上の真空プレートのそれぞれが、前記パレットから除去されるレイヤー又は物品の様々な高さに対応する変形可能な材料から形成され、
前記1つ以上の真空プレートのそれぞれが複数の穴又はチャンバを備え、これらの穴又はチャンバを通じて前記吸引機能が果たされる、
請求項2に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項4】
前記エアポンプシステムが、前記把持部の上方にあって前記クランプシステムの前記複数のプッシャプレート間の前記真空チャンバの領域内に真空を生成するように構成され、
前記エアポンプシステムによって生成される真空が、前記レイヤーを前記パレットから把持するとともに前記レイヤーの下方に配置されるスリップシートを把持するのを支援する、
請求項2に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項5】
前記パレットからの前記レイヤーの除去は、
前記レイヤーを前記複数のプッシャプレート内に位置させ、
前記レイヤーを握持するように前記複数のプッシャプレートのそれぞれを個別に制御する
ことを含む、請求項2に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項6】
中心調整機構が、
前記レイヤーの中心位置を検出し、
前記パレットからの前記レイヤーが前記把持部の下方に中心付けられるかどうかを決定し、
前記レイヤーが前記把持部の下方に中心付けられないことを検出することに応じて、前記把持部が前記レイヤーの中心位置と位置合わせされるように前記把持部の位置を調整するように構成される、
請求項5に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項7】
前記レイヤーハンドリングデバイスが、前記レイヤーの中心位置を検出するように構成され、及び
前記トレイシフトシステムが前記第1の位置に移行されるときに前記トレイが前記レイヤーの下方に位置合わせされるように前記摺動プラットフォーム上の前記トレイの配置を決定するために前記レイヤーの中心位置が使用される、
請求項1に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項8】
遅延動作モードとパレタイジング動作モードの両方で前記レイヤーハンドリングデバイスを構成することができ、
前記遅延動作モードでは、前記パレットから前記レイヤーを除去して前記レイヤーを前記トレイ上に配置するように前記レイヤーハンドリングデバイスが構成され、
前記パレタイジング動作モードでは、1つ以上の混合パレットを組み立てるために前記トレイからレイヤーを除去するように前記レイヤーハンドリングデバイスが構成される、
請求項1に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項9】
前記パレットから除去される前記レイヤーが、自動コンベヤ上に配置されるとともに、保管セクションに輸送され、
前記保管セクションが、混合パレットを組み立てる際に使用するためのレイヤーを保管する、
請求項1に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項10】
前記レイヤーハンドリングデバイスがエレベータの上方に位置され、
前記把持部が前記パレットから前記レイヤーを把持できるようにするために、前記エレベータが前記パレットの前記レイヤーを前記レイヤーハンドリングデバイスの下方のある距離まで上昇させる、
請求項1に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項11】
パレットのレイヤーを操作するように構成されるレイヤーハンドリングデバイスであって、
真空チャンバと、
前記真空チャンバ内に位置される把持部であって、該把持部の下方に位置されるレイヤーを把持するように構成される把持部と、
トレイシフトシステムと、
を備え、
前記トレイシフトシステムは、第1の位置と第2の位置との間で移行するように構成される摺動プラットフォームを含み、
前記第1の位置では、前記摺動プラットフォームが前記真空チャンバの下方に位置され、
前記第2の位置では、前記摺動プラットフォームが自動コンベヤに隣接して位置され、
前記摺動プラットフォームが、前記トレイを支持するように構成されるとともに、前記トレイを前記第1の位置と前記第2の位置との間で移行させることができるようにする、
レイヤーハンドリングデバイス。
【請求項12】
前記把持部の底面の近くに位置される1つ以上の真空プレートを含み、前記レイヤーに対する吸引機能を促進させるように構成される真空システムと、
前記把持部に接続され、その外周の周りで前記レイヤーと物理的に係合するように構成される複数のプッシャプレートを備えるクランプシステムと、
前記真空チャンバの近傍に真空を生成するように構成されるエアポンプシステムと
を更に備え、
前記真空システム、前記クランプシステム、及び前記エアポンプシステムが、前記パレットからの前記レイヤーの除去を容易にする、
請求項11に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項13】
前記1つ以上の真空プレートのそれぞれがレイヤー又は物品の様々な高さに対応する変形可能な材料から形成され、
前記1つ以上の真空プレートのそれぞれが複数の穴又はチャンバを備え、これらの穴又はチャンバを通じて前記吸引機能が果たされる、
請求項12に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項14】
前記エアポンプシステムが、前記把持部の上方にあって前記クランプシステムの前記複数のプッシャプレート間の前記真空チャンバの領域内に真空を生成するように構成され、
前記エアポンプシステムによって生成される真空が、前記レイヤーを把持するとともに前記レイヤーの下方に配置されるスリップシートを把持するのを支援する、
請求項12に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項15】
前記レイヤーの把持は、
前記レイヤーを前記複数のプッシャプレート内に位置させ、
前記レイヤーを握持するように前記複数のプッシャプレートのそれぞれを個別に制御する
ことを含む、請求項12に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項16】
中心調整機構が、前記レイヤーの中心位置を検出し、
前記レイヤーが前記把持部の下方に中心付けられるかどうかを決定し、
前記レイヤーが前記把持部の下方に中心付けられないことを検出することに応じて、前記把持部が前記レイヤーの中心位置と位置合わせされるように前記把持部の位置を調整するように構成される、
請求項15に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項17】
前記レイヤーハンドリングデバイスが、前記レイヤーの中心位置を検出するように構成され、
前記トレイシフトシステムが前記第1の位置に移行されるときに前記トレイが前記把持部の下方に位置合わせされるように前記摺動プラットフォーム上の前記トレイの配置を決定するために前記レイヤーの中心位置が使用される、
請求項11に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項18】
前記レイヤーハンドリングデバイスが前記パレットからレイヤーを除去して前記レイヤーをトレイ上に配置できるようにする遅延動作モードで構成される、請求項11に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項19】
前記レイヤーハンドリングデバイスが1つ以上の混合パレットを組み立てるためにトレイからレイヤーを除去できるようにするパレタイジング動作モードで構成される、請求項11に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項20】
前記レイヤーハンドリングデバイスがエレベータの上方に位置され、
前記レイヤーハンドリングデバイスが遅延動作モードで構成されるときに前記エレベータが前記レイヤーをパレットから除去できるようにし、又は前記レイヤーハンドリングデバイスがパレタイジング動作モードで構成されるときに前記エレベータが前記レイヤーを混合パレットのアセンブリ内で使用できるようにする、
請求項11に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項21】
倉庫内で混合パレットを組み立てるための自動倉庫システムであって、
同種のパレットを受けるように構成されるインバウンド処理セクションと、
遅延動作モードで構成される第1のレイヤーハンドリングデバイスであって、前記遅延動作モードが、前記同種のパレットを受け、前記同種のパレットから物品のレイヤーを除去するとともに、前記物品のレイヤーを保管セクションへの輸送のためにトレイ上に配置するように前記第1のレイヤーハンドリングデバイスを構成する、第1のレイヤーハンドリングデバイスと、
前記保管セクション内に位置される保管ラック上に前記トレイと共に物品の前記レイヤーを配置するとともに、前記保管セクション内の前記保管ラックから前記トレイと共に物品の前記レイヤーを取り出すように構成される少なくとも1つの自動取り出し保管システムと、
パレタイジング動作モードに構成される第2のレイヤーハンドリングデバイスであって、前記パレタイジング動作モードが、前記トレイ上の物品の前記レイヤーを前記保管セクションから受けるとともに、1つ以上の混合パレットを組み立てるために前記トレイから物品の前記レイヤーを除去するように前記第2のレイヤーハンドリングデバイスを構成する、第2のレイヤーハンドリングデバイスと、
注文の履行中に前記1つ以上の混合パレットを受けるように構成されるアウトバウンド処理セクションと、
前記同種のパレットを前記遅延動作モードで構成される前記第1のレイヤーハンドリングデバイスに輸送し、
前記トレイ上の物品の前記レイヤーを前記第1のレイヤーハンドリングデバイスから前記保管セクションに輸送し、
前記トレイ上の物品の前記レイヤーを前記保管セクションから前記パレタイジング動作モードで構成される前記第2のレイヤーハンドリングデバイスに輸送し、
前記1つ以上の混合パレットを前記アウトバウンド処理セクションに輸送する、
ように構成される自動コンベヤシステムと、
を備える自動倉庫システム。
【請求項22】
前記1つ以上の混合パレットのそれぞれが、物品の異種のレイヤー又は2つ以上の異なる種類の物品を含む少なくとも1つの混合レイヤーのいずれかを備える、請求項21に記載の自動倉庫システム。
【請求項23】
前記パレタイジング動作モードで構成される前記第2のレイヤーハンドリングデバイスが、物品の前記異種のレイヤーを前記1つ以上の混合パレットに組み込むことができるようにする、請求項22に記載の自動倉庫システム。
【請求項24】
前記自動倉庫システムが、前記保管ラック内に保管されるレイヤーから物品のサブセットを除去するように構成される物品取り出しデバイスを更に備え、
前記レイヤーから除去される物品の前記サブセットが、前記1つ以上の混合パレットのための前記少なくとも1つの混合レイヤーを組み立てるために利用される、
請求項22に記載の自動倉庫システム。
【請求項25】
前記自動倉庫システムが1つ以上の倉庫制御システムを更に備え、
前記1つ以上の倉庫制御システムが、前記遅延動作モードで構成される前記第1のレイヤーハンドリングデバイス、前記パレタイジング動作モードで構成される前記第2のレイヤーハンドリングデバイス、前記少なくとも1つの自動取り出し保管システム、及び前記自動コンベヤシステムの動作を制御するように構成される、
請求項21に記載の自動倉庫システム。
【請求項26】
自動コンベヤシステムが、同種のパレットを、第1のレイヤーハンドリングデバイスの下方に位置されるエレベータに輸送し、
前記エレベータが、前記第1のレイヤーハンドリングデバイスが前記同種のパレットの最上レイヤーを把持して除去できるようにする高さまで前記同種のパレットを持ち上げる、
請求項21に記載の自動倉庫システム。
【請求項27】
前記保管セクションが、前記トレイと共に前記同種のパレットから除去される物品の前記レイヤーを受けて保管する前記保管ラックを含むオーダーピッキング保管領域を備え、
前記保管セクションが、前記同種のパレットの一部を保管する第2の保管領域を含む、
請求項21に記載の自動倉庫システム。
【請求項28】
前記オーダーピッキング保管領域の前記保管ラック内に保管される物品の前記レイヤーが、前記1つ以上の混合パレットを組み立てるために取り出し可能であり、
前記自動コンベヤシステムが、注文の履行中に前記1つ以上の混合パレット及び同種のパレットの一部の両方を前記アウトバウンド処理セクションに輸送できるようにする、
請求項27に記載の自動倉庫システム。
【請求項29】
前記少なくとも1つの自動取り出し保管システムが、前記オーダーピッキング保管領域に含まれる第1の通路を横断し、前記保管ラック内の前記トレイに保管される物品の前記レイヤーを取り出すように構成され、
少なくとも1つの物品取り出しデバイスが、前記オーダーピッキング保管領域に含まれる第2の通路を横断し、前記保管ラックに保管される前記レイヤーに含まれる物品のサブセットを取り出すように構成され、
前記自動コンベヤシステムが、前記少なくとも1つの自動取り出し保管システムによって取り出される物品の前記レイヤー及び前記少なくとも1つの物品取り出しデバイスによって取り出される物品の前記サブセットを輸送するように構成され、
前記1つ以上の混合パレットが、前記少なくとも1つの自動取り出し保管システムによって取り出される物品の前記レイヤーと、前記少なくとも1つの物品取り出しデバイスによって取り出される物品の前記サブセットとを使用して組み立てられる、
請求項27に記載の自動倉庫システム。
【請求項30】
前記自動コンベヤシステムが、
前記インバウンド処理セクション内に配置されるインバウンドコンベヤシステムと、
前記インバウンドコンベヤシステムに接続される中間コンベヤシステムと、
前記中間コンベヤシステムに接続される保管コンベヤシステムと、
前記中間コンベヤシステムに接続されるオーダーピッキングコンベヤシステムと
を備える、請求項27に記載の自動倉庫システム。
【請求項31】
自動倉庫内で混合パレットを組み立てるための方法であって、
インバウンド処理セクションで同種のパレットを受けるステップと、
自動コンベヤシステムを使用して、同種のパレットを遅延動作モードで構成される第1のレイヤーハンドリングデバイスに輸送するステップであって、前記第1のレイヤーハンドリングデバイスが、前記同種のパレットから物品のレイヤーを除去してトレイ上に物品の前記レイヤーを配置するように構成される、ステップと、
前記自動コンベヤシステムを使用して、前記トレイ上の物品の前記レイヤーを保管セクションに輸送するステップと、
少なくとも1つの自動取り出し保管システムを使用して、前記保管セクション内に位置される保管ラック上に前記トレイと共に物品の前記レイヤーを配置するステップと、
前記少なくとも1つの自動取り出し保管システムを使用して、前記保管セクション内の前記保管ラックから前記トレイと共に物品の前記レイヤーを取り出すステップと、
パレタイジング動作モードで構成される第2のレイヤーハンドリングデバイスで、前記トレイ上の物品の前記レイヤーを受けるステップと、
前記第2のレイヤーハンドリングデバイスを使用して、少なくとも部分的に、物品の前記レイヤーを使用して、1つ以上の混合パレットを組み立てるステップと、
前記1つ以上の混合パレットをアウトバウンド処理セクションに輸送するステップと、
を含む方法。
【請求項32】
前記1つ以上の混合パレットのそれぞれが、物品の異種のレイヤー又は2つ以上の異なる種類の物品を含む少なくとも1つの混合レイヤーのいずれかを備える、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記パレタイジング動作モードで構成される前記第2のレイヤーハンドリングデバイスが、物品の前記異種のレイヤーを前記1つ以上の混合パレットに組み込むことができるようにする、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
物品取り出しデバイスを使用して、保管ラックに保管されるレイヤーから物品のサブセットを取り出すステップと、
前記レイヤーから除去される物品の前記サブセットを使用して、前記1つ以上の混合パレットのための前記少なくとも1つの混合レイヤーを組み立てるステップと、
を更に含む、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記自動コンベヤシステムを使用して、前記トレイ上の物品の前記レイヤーを前記保管セクションから前記第2のレイヤーハンドリングデバイスに輸送するステップと、
前記自動コンベヤシステムを使用して、前記1つ以上の混合パレットを前記アウトバウンド処理セクションに輸送するステップと、
を更に含む、請求項31に記載の方法。
【請求項36】
1つ以上の倉庫制御システムが、前記遅延動作モードで構成される前記第1のレイヤーハンドリングデバイス、前記パレタイジング動作モードで構成される前記第2のレイヤーハンドリングデバイス、前記少なくとも1つの自動取り出し保管システム、及び前記自動コンベヤシステムの動作を制御するように構成される、請求項31に記載の方法。
【請求項37】
前記自動コンベヤシステムを使用して、前記同種のパレットを前記第1のレイヤーハンドリングデバイスの下方に位置されるエレベータに輸送するステップと、
前記エレベータを使用して、前記同種のパレットを、前記第1のレイヤーハンドリングデバイスが前記同種のパレットの最上レイヤーを把持して除去できるようにする高さまで上昇させるステップと、
を更に含む、請求項31に記載の方法。
【請求項38】
前記同種のパレットから除去される物品の前記レイヤーを前記トレイと共にオーダーピッキング保管領域に位置される保管ラックに保管するステップと、
前記同種のパレットの一部を第2の保管領域に保管するステップと、
を更に含む、請求項31に記載の方法。
【請求項39】
前記オーダーピッキング保管領域の前記保管ラックに保管される物品の前記レイヤーが、前記1つ以上の混合パレットを組み立てるために取り出し可能であり、前記自動コンベヤシステムが、注文の履行中に1つ以上の混合パレット及び同種のパレットの一部の両方を前記アウトバウンド処理セクションに輸送できるようにする、
請求項38に記載の方法。
【請求項40】
自動倉庫内で混合パレットを組み立てるための倉庫制御システムによって実行されるコンピュータ化された方法であって、
自動コンベヤシステムを制御して、同種のパレットをインバウンド処理セクションから遅延動作モードで構成される第1のレイヤーハンドリングデバイスに輸送するステップと、
前記第1のレイヤーハンドリングデバイスを制御して、前記同種のパレットから物品のレイヤーを除去してトレイ上に物品の前記レイヤーを配置するステップと、
前記自動コンベヤシステムを制御して、前記トレイ上の物品の前記レイヤーを保管セクションに輸送するステップと、
少なくとも1つの自動取り出し保管システムを制御して、前記保管セクション内に位置される保管ラック上に前記トレイと共に物品の前記レイヤーを配置するステップと、
前記少なくとも1つの自動取り出し保管システムを制御して、前記保管セクション内の前記保管ラックから前記トレイと共に物品の前記レイヤーを取り出すステップと、
前記自動コンベヤシステムを制御して、前記トレイ上の物品の前記レイヤーをパレタイジング動作モードで構成される第2のレイヤーハンドリングデバイスに輸送するステップと、
前記第2のレイヤーハンドリングデバイスを制御して、少なくとも部分的に、物品の前記レイヤーを使用して1つ以上の混合パレットを組み立てるステップと、
前記自動コンベヤシステムを制御して、前記1つ以上の混合パレットをアウトバウンド処理セクションに輸送するステップと、
を含む方法。
【請求項41】
パレットから除去される物品のレイヤーを備えるトレイを保管するように構成される保管ラックと、
自動コンベヤと、
前記保管ラックから前記トレイを把持して前記トレイを前記物品取り出しデバイスに向けて引き寄せるように構成される下側ハンドリング部と、
前記下側ハンドリング部が前記トレイを前記物品取り出しデバイスに向けて引き寄せた後に前記トレイ上に含まれる前記レイヤーから前記物品のサブセットを除去するように構成される上側ハンドリング部と、
を備える、物品取り出しデバイスと、
を備え、
前記物品取り出しデバイスが、混合パレットを組み立てる際に使用するために前記トレイ上に含まれる物品の前記レイヤーから除去される物品の前記サブセットを前記自動コンベヤ上に配置するように構成される、
自動倉庫で使用するためのシステム。
【請求項42】
前記物品取り出しデバイスが、
下側支持プラットフォームと、
前記下側支持プラットフォームから垂直に延びる1つ以上のマストと、
前記1つ以上のマストに接続されて前記1つ以上のマストに沿って垂直に移動するように構成され、前記下側ハンドリング部及び前記上側ハンドリング部を含む、取り出し部と
を更に備える、請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
前記下側ハンドリング部が、前記保管ラックに向けて外側に延びて物品の前記レイヤーを備える前記トレイを把持するとともに、前記トレイを前記物品取り出しデバイスに向けて引き寄せるように内側に引き込むべく構成される伸長可能なアームを含む、
請求項41に記載のシステム。
【請求項44】
前記上側ハンドリング部が、前記伸長可能なアームが前記トレイを前記物品取り出しデバイスに向けて内側に引き込んだ後に、前記トレイ上に含まれる前記レイヤーから前記物品の前記サブセットを把持又は取り出すように構成される1つ以上の把持部を備える、
請求項43に記載のシステム。
【請求項45】
前記上側ハンドリング部が1つ以上の把持部を含み、
前記1つ以上の把持部が、前記トレイ上に含まれる前記レイヤーから前記物品の前記サブセットを把持して除去するために、クランプシステム、吸引システム、又は真空システムを利用する、
請求項41に記載のシステム。
【請求項46】
前記1つ以上の把持部が前記上側ハンドリング部の底面に接続され、
前記1つ以上の把持部が、前記上側ハンドリング部に接続される1つ以上のレールに沿って移動可能であり、
前記1つ以上のレールが移動可能となるように構成され、
前記トレイからの前記物品の前記サブセットの除去が、前記トレイが前記下側ハンドリング部によって前記物品取り出しデバイスに向けて内側に引き込まれた後に前記1つ以上の把持部及び前記1つ以上のレールの両方を前記物品の前記サブセットの上方の位置に移動させることを含む、
請求項45に記載のシステム。
【請求項47】
前記物品取り出しデバイスが1つ以上の検知システムを含み、
前記1つ以上の検知システムが、前記物品取り出しデバイスが前記トレイを保管する前記保管ラックにナビゲートできるようにし、
前記1つ以上の検知システムが、前記物品取り出しデバイスが前記トレイから物品の前記サブセットを除去できるようにする、
請求項41に記載のシステム。
【請求項48】
前記1つ以上の検知システムが、
前記トレイを含む前記保管ラックに隣接する位置まで1つ以上のガイドレールに沿って前記物品取り出しデバイスを駆動又は位置決めするように構成される1つ以上の位置決めセンサと、
前記トレイを把持する又は前記トレイから物品の前記サブセットを把持することに関して前記物品取り出しデバイスを支援する1つ以上の赤外線測定システムと
を含む、請求項47に記載のシステム。
【請求項49】
前記物品取り出しデバイスが、前記保管ラックを含む通路の長さにわたって延在する1つ以上のガイドレールに接続され、
前記物品取り出しデバイスが、前記保管ラックが位置される位置まで前記1つ以上のガイドレール上の前記通路を横断するように構成される、
請求項41に記載のシステム。
【請求項50】
前記物品取り出しデバイスが、
前記トレイ上に含まれる物品の前記レイヤーから単一の物品を把持することができ、
及び前記トレイに含まれる物品の前記レイヤーから複数の物品を把持することができる、
請求項41に記載のシステム。
【請求項51】
自動倉庫で用いるための物品取り出しデバイスであって、
物品のレイヤーを備えるトレイを保管ラックから把持し、前記トレイを前記物品取り出しデバイスに向けて引き寄せるように構成される下側ハンドリング部と、
前記下側ハンドリング部が前記トレイを前記物品取り出しデバイスに向けて引き寄せた後に前記トレイ上に含まれる前記レイヤーから前記物品のサブセットを除去するように構成される上側ハンドリング部と
を備え、
前記物品取り出しデバイスが、前記トレイ上に含まれる物品の前記レイヤーから除去される物品の前記サブセットを、混合パレットを組み立てるのに用いる自動コンベヤ上に配置するように構成される、
物品取り出しデバイス。
【請求項52】
前記物品取り出しデバイスが、
下側支持プラットフォームと、
前記下側支持プラットフォームから垂直に延びる1つ以上のマストと、
前記1つ以上のマストに接続されて前記1つ以上のマストに沿って垂直に移動するように構成され、前記下側ハンドリング部及び前記上側ハンドリング部を含む、取り出し部と
を更に備える、請求項51に記載の物品取り出しデバイス。
【請求項53】
前記下側ハンドリング部が、前記保管ラックに向けて外側に延びて物品の前記レイヤーを備える前記トレイを把持するとともに、前記トレイを前記物品取り出しデバイスに向けて引き寄せるように内側に引き込むべく構成される伸長可能なアームを含む、
請求項51に記載の物品取り出しデバイス。
【請求項54】
前記上側ハンドリング部が、前記伸長可能アームが前記トレイを前記物品取り出しデバイスに向けて内側に引き込んだ後に、前記トレイ上に含まれる前記レイヤーから前記物品の前記サブセットを把持又は取り出すように構成される1つ以上の把持部を備える、
請求項53に記載の物品取り出しデバイス。
【請求項55】
前記上側ハンドリング部が1つ以上の把持部を含み、
前記1つ以上の把持部が、前記トレイ上に含まれる前記レイヤーから前記物品の前記サブセットを把持して除去するために、クランプシステム、吸引システム、又は真空システムを利用する、
請求項51に記載の物品取り出しデバイス。
【請求項56】
前記1つ以上の把持部が前記上側ハンドリング部の底面に接続され、
前記1つ以上の把持部が、前記上側ハンドリング部に接続される1つ以上のレールに沿って移動可能であり、
前記1つ以上のレールが移動可能となるように構成され、
前記トレイからの前記物品の前記サブセットの除去が、前記トレイが前記下側ハンドリング部によって前記物品取り出しデバイスに向けて内側に引き込まれた後に前記1つ以上の把持部及び前記1つ以上のレールの両方を前記物品の前記サブセットの上方の位置に移動させることを含む、
請求項55に記載の物品取り出しデバイス。
【請求項57】
前記物品取り出しデバイスが1つ以上の検知システムを含み、
前記1つ以上の検知システムが、前記物品取り出しデバイスが前記トレイを保管する前記保管ラックにナビゲートできるようにし、
前記1つ以上の検知システムが、前記物品取り出しデバイスが前記トレイから物品の前記サブセットを除去できるようにする、
請求項51に記載の物品取り出しデバイス。
【請求項58】
前記1つ以上の検知システムが、
前記トレイを含む前記保管ラックに隣接する位置まで1つ以上のガイドレールに沿って前記物品取り出しデバイスを駆動又は位置決めするように構成される1つ以上の位置決めセンサと、
前記トレイを把持する又は前記トレイから物品の前記サブセットを把持することに関して前記物品取り出しデバイスを支援する1つ以上の赤外線測定システムと
を含む、請求項57に記載の物品取り出しデバイス。
【請求項59】
物品取り出しデバイスを動作させる又は利用するための方法であって、
前記物品取り出しデバイスの下側ハンドリング部を制御して物品のレイヤーを備えるトレイを保管ラックから把持するステップと、
前記物品取り出しデバイスの前記下側ハンドリング部を制御して、前記トレイを前記物品取り出しデバイスに向けて引き寄せるステップと、
前記物品取り出しデバイスの上側ハンドリング部を制御して、前記下側ハンドリング部が前記トレイを前記物品取り出しデバイスに向けて引き寄せた後に前記トレイ上に含まれる前記レイヤーから前記物品のサブセットを除去するステップと、
前記物品取り出しデバイスを使用して、前記トレイから除去される前記物品の前記サブセットを、混合パレットを組み立てるのに用いる自動コンベヤ上に配置するステップと
を含む方法。
【請求項60】
前記方法が、少なくとも部分的に、前記物品取り出しデバイスの動作を制御するように構成される1つ以上の倉庫制御システムを使用して実行される、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
真空チャンバと、
前記真空チャンバの内側に位置され、物品のレイヤーを把持して操作するように構成される把持部と、
前記把持部の底面の近くに位置される1つ以上の真空プレートを含み、物品の前記レイヤーに対する吸引機能を促進するように構成される、真空システムと、
前記把持部に接続され、その外周にわたって物品の前記レイヤーと物理的に係合するように構成される複数のプッシャプレートを備えるクランプシステムと、
前記真空チャンバの近傍に真空を生成するように構成されるエアポンプシステムと、
を備えるレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項62】
前記真空チャンバの下方の第1の位置と自動コンベヤに隣接する第2の位置との間で移行するように構成される摺動プラットフォームを含むトレイシフトシステム
を更に備える、請求項61に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【請求項63】
レイヤーハンドリングデバイスであって、
真空チャンバと、
前記真空チャンバの内側に位置され、物品のレイヤーを把持して操作するように構成される把持部と、
を備え、
中心調整機構により、前記レイヤーハンドリングデバイスが、
物品の前記レイヤーの中心位置を検出することができ、
物品の前記レイヤーが前記把持部の下方に中心付けられるかどうかを決定でき、
物品の前記レイヤーが前記把持部の下方に中心付けられないことを検出することに応じて、前記把持部が物品の前記レイヤーの中心位置と位置合わせされるように前記把持部の位置を調整できる、
レイヤーハンドリングデバイス。
【請求項64】
物品の前記レイヤーの中心位置が、物品の前記レイヤーの下方のトレイの配置を決定するために使用される、請求項63に記載のレイヤーハンドリングデバイス。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001]この出願は、2022年7月12日に出願された米国特許出願第17/863,104号の優先権を主張し、米国特許出願第17/863,104号は、2021年7月14日に出願された仮出願第63/221,770号の利益及び優先権を主張する。上記出願の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
[0002]本開示は、自動倉庫においてカスタムオーダーピッキングを実行するための改善されたシステム、アセンブリ、装置、及び方法に関する。
【背景】
【0003】
[0003]物品が輸出又は顧客への配送のために流通される前に、物品(例えば、物品)を保管するために様々な種類の倉庫が使用される。例えば、倉庫は、パレットの出荷を最初に受けることができ、パレットのそれぞれは、パレット上に層状に積み重ねられた複数の同一の又は同種の物品を含む。倉庫は、保管領域にパレットを保管することができ、パレットは、倉庫で注文が受けられるときに保管領域から取り出され得る。
【0004】
[0004]多くの場合、倉庫は、それぞれが少なくとも2つの異なる種類の物品を備える異種又は混合パレットの組み立てを必要とする注文を受ける場合がある。例えば、場合によっては、混合パレットは、第1の物品種類の1つ以上のレイヤーと、第2の物品種類の1つ以上のレイヤーとを備えることができる。同様に、混合パレットは、2つの異なる物品種類を含む少なくとも1つのレイヤー(例えば、第1の種類の単一の物品と第2の種類の残りの物品とを含むレイヤー)を備えることができる。
【0005】
[0005]混合パレットを組み立てるための多くの従来技術は、人間のオペレータによるパレットの手動組み立てを伴う。例えば、混合パレットの組み立ては、人間のオペレータが同種のパレットから物品のレイヤーを手動で除去し、新しい物品のレイヤーをパレットの上に手動で配置し、それによって少なくとも2つの異なる種類の物品を伴う混合パレットを作成することを伴うことができる。混合パレットを組み立てるためのこの手動技術は、非効率的で時間がかかり、人間のオペレータを倉庫環境における危険に晒すことが多い。
【0006】
[0006]より限られた範囲で、混合パレットを組み立てるために幾つかの半自動化又は自動化技術を利用することもできる。幾つかのシナリオにおいて、これらの技術は、混合パレットの組み立てのために指定された領域にパレットを輸送及び配置するための無人搬送車(AGV)の使用を伴うことができる。混合パレットを組み立てるためのこの技術は、パレットを保管するための専用の広い床空間面積、並びにAGVが倉庫の周囲でナビゲートできるようにする経路を必要とする。更に、各AGVは一般に単一のパレットを運搬することしかできないため、プロセスは比較的時間がかかり非効率的であり得る。AGVは、指定された領域にパレットを常に補充し、組み立てられたパレットを倉庫の他の領域に常に輸送する必要がある。
【0007】
[0007]原理は、典型的であって限定的ではないことを意図した添付図面の図に示される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】特定の実施形態に係る典型的なパレットの図である。
図1B】特定の実施形態に係る典型的な混合パレットの図である。
図1C】特定の実施形態に係る他の典型的な混合パレットの図である。
図2A】特定の実施形態に係る典型的な倉庫設備の外観図である。
図2B】特定の実施形態に係る倉庫の一部の典型的なレイアウトである。
図3】特定の実施形態に係る倉庫設備内の自動コンベヤを示す図である。
図4A】特定の実施形態に係る典型的なレイヤーハンドリングデバイスの図である。
図4B】特定の実施形態に係る図4Aに示される典型的なレイヤーハンドリングデバイスの他の図である。
図4C】特定の実施形態に係る典型的な遅延及びパレタイジング領域の一部を示す。
図4D】特定の実施形態に係る典型的な遅延及びパレタイジング領域及びオーダーピッキング保管領域の一部を示す。
図4E】特定の実施形態に係るレイヤーハンドリングデバイスに含められ得る典型的な真空プレートを示す。
図4F】特定の実施形態に係る他の典型的なレイヤーハンドリングデバイスの図である。
図4G】特定の実施形態に係る図4Fに示される典型的なレイヤーハンドリングデバイスの他の図である。
図4H】特定の実施形態に係る図4Fに示される典型的なレイヤーハンドリングデバイスの内部構成を示す図である。
図4I】特定の実施形態に係るパレタイジング動作モードで構成された典型的なレイヤーハンドリングデバイスの図である。
図4J】特定の実施形態に係るレイヤーハンドリングデバイスの典型的な特徴を示すブロック図である。
図5】特定の実施形態に係るオーダーピッキング保管領域における典型的なレイアウトである。
図6】特定の実施形態に係る典型的な物品取り出しデバイスの図である。
図7】特定の実施形態に係るオーダーピッキング保管装置に含まれる他の典型的な物品取り出しデバイスの図である。
図8】特定の実施形態に係る物品取り出しデバイスの典型的な特徴を示すブロック図である。
図9】特定の実施形態に係る混合パレットを組み立てる典型的な方法を示すフロー図である。
図10】特定の実施形態に係る混合パレットを組み立てる他の典型的な方法を示すフロー図である。
【0009】
[0030]明細書及び特許請求の範囲における「第1の」、「第2の」、「第3の」、「第4の」などの用語は、存在する場合、同様の要素を区別するために使用され、必ずしも特定の連続した又は時系列の順序を説明するためのものではない。そのように使用される用語は、本明細書に記載される実施形態が、例えば、本明細書に例示又は他の様態で記載されたもの以外の順序で動作することができるように、適切な状況下で交換可能であることを理解すべきである。
【0010】
[0031]本明細書及び特許請求の範囲における「左(left)」、「右(right)」、「前(front)」、「後(rear)」、「後(back)」、「上端(top)」、「下端(bottom)」、「上方(over)」、「下方(under)」などの用語は、存在する場合、説明を目的として使用され、必ずしも永久的な相対位置を説明するために使用されるものではない。そのように使用される用語は、本明細書に記載の装置、方法、及び/又は製品の実施形態が、例えば、本明細書に図示又は他の様態で記載されているものとは異なる向きで動作することができるように、適切な状況下で交換可能であることを理解されたい。
【典型的な実施形態の詳細な説明】
【0011】
[0032]本開示は、自動倉庫設備においてオーダーピッキングを実行するための改良されたシステム、アセンブリ、装置、方法、及び技術に関する。特定の実施形態は、自動化された方法で混合パレットの組み立てを可能にする改善された倉庫設備及び技術に関する。これらの自動倉庫設備及び技術は、前述の問題、並びに混合パレットの組み立てに関連する他の問題を克服する。
【0012】
[0033]特定の実施形態では、自動倉庫設備は、パレット、レイヤー、及び/又は物品を自動倉庫設備の異なるセクションに経路付けることができる自動コンベヤシステムを備えている。混合パレットの組み立てを容易にするために、インバウンド処理セクションで受け取られたインバウンド同種のパレットは、最初に自動コンベヤシステムによって、オーダーピッキングセクションに配置された1つ以上のレイヤーハンドリングデバイスに経路付けられ得る。レイヤーハンドリングデバイスのそれぞれは、遅延動作モード及びパレタイジング動作モードの両方で動作するように構成することができる。遅延動作モードでは、1つ以上のレイヤーハンドリングデバイスは、パレットをレイヤーに分離し、オーダーピッキング保管セクションに含まれる1つ以上のラック構造上に保管するためにレイヤーをトレイ上に配置するように構成することができる。
【0013】
[0034]履行中、1つ以上のASRSは、保管ラックからレイヤーを有するトレイを把持し、パレタイジング動作モードで構成された1つ以上のレイヤーハンドリングデバイスに輸送するために、レイヤーを有するトレイを自動コンベヤシステム上に配置するように構成することができる。パレタイジング動作モードでは、レイヤーハンドリングデバイスは、組み立てられているパレットにレイヤーを選択的に追加することによって混合パレットを組み立てるように構成することができる。一旦組み立てられると、混合パレットは、自動コンベヤシステムによって出力処理セクションに輸送され、1つ以上の配送車両に積み込まれ得る。このようにして、自動倉庫設備は、2つ以上の異種のレイヤーを含む混合パレットを組み立てることができる。
【0014】
[0035]また、自動倉庫設備は、それぞれが2つ以上の異種物品を含む混合レイヤーを含む混合パレットの組み立てを容易にするため、及び/又は個々の物品をパレットに追加するために利用することができる。特定の実施形態では、パレットのレイヤーが分離されてオーダーピッキング保管セクションに保管された後、1つ以上の物品取り出しデバイスは、保管ラックに保管されたレイヤーから個々の物品(又は複数の物品)を把持するように構成することができる。次いで、取り出された物品は、自動コンベヤシステムによって1つ以上の組立ワークステーションに経路付けることができ、そこで物品は、組み立てられているパレットに追加され、及び/又は組み立てられているパレット用の1つ以上の混合レイヤーを作成するために利用され得る。
【0015】
[0036]レイヤーハンドリングデバイスの構成は様々であり得る。特定の実施形態では、レイヤーハンドリングデバイスは、パレットのレイヤーを把持及び操作するために、真空システム、エアポンプシステム、及び/又はクランプシステムの組み合わせを利用することができる(例えば、遅延機能及び/又はパレタイジング機能を実行する場合)。更に、レイヤーハンドリングデバイスは、レイヤーハンドリングデバイスが中心付けられないレイヤーを有するパレットを収容することを可能にする心出し検出機構を実行することができる。更に、レイヤーハンドリングデバイスは、遅延動作中にレイヤーをトレイ上に配置することを可能にするトレイシフトシステムを備えることができる。レイヤーハンドリングデバイスのこれら及び他の典型的な特徴は、以下で更に詳細に説明される。
【0016】
[0037]物品取り出しデバイスの構成も変化し得る。特定の実施形態では、各物品取り出しデバイスは、保管ラックからトレイを引き出すように構成された第1のハンドリング部と、トレイから1つ以上の物品を把持するように構成された第2のハンドリング部とを含むことができる。また、物品取り出しデバイスは、物品取り出しデバイスがレイヤーから物品を正確に取り出すことを可能にする高度な検知システムを備えることもできる。物品取り出しデバイスのこれら及び他の典型的な特徴は、以下で更に詳細に説明される。
【0017】
[0038]本明細書に記載の技術は、任意の種類の倉庫設備に組み込むことができ、又は適用することができる。本開示の特定の部分は、低温保管倉庫を含む実施形態を説明することができるが、本開示を通して説明したシステム、アセンブリ、装置、及び方法は、他の種類の倉庫、構造、及び/又は建物に適用できることを理解すべきである。
【0018】
[0039]倉庫レイアウト、装置、アセンブリ、及び方法の改善された設計は、様々な方法で倉庫の効率を大幅に向上させることができる。例えば、本明細書に記載の技術及び技術は、混合パレットを自動化された方法で組み立てることを可能にすることができる。更に、本明細書に記載の技術及び技術は、パレット、レイヤー、及び/又は物品の自動化された方法での自動保管を可能にすることができる。本明細書に記載の自動化システムは、倉庫作業の速度及び効率を大幅に向上させることができ、個人を危険な状態(例えば、危険な機械及び/又は気候制御区域)に晒すことを回避することができる。
【0019】
[0040]一実施形態について説明された任意の特徴は、本明細書に記載された任意の他の実施形態に組み込まれるか、又はそれと組み合わせることができることに留意すべきである。更に、当業者であれば分かるように、倉庫設備及び装置のシステム、構成、及び/又は構造を帰ることができ、倉庫設備及び装置の構成要素は他の配置で構成され得る。本明細書に記載された特徴のいずれも必須であると見なされるべきではなく、様々な実施形態では省略することができることも認識されるべきである。
【0020】
[0041]図1A図1Cは、特定の実施形態に係る典型的なパレット150を示す。各パレット150は、互いに積み重ねられた複数のレイヤー151を含む。各レイヤー151は、複数の物品152を含む。物品152は、一般に、箱、製品、物品などに対応することができる。レイヤー151は、一般に、物品152の行又は物品152のグループに対応する。
【0021】
[0042]この例では、パレット150は、4つのレイヤー151を含む4×4×4構成で構成され、各レイヤー151は16個の物品152を含む。しかしながら、パレットは一般に任意の数のレイヤー151を含むことができ、及び/又は各レイヤー151は一般に任意の数の物品152を含むことができることを理解すべきである。特定の実施形態では、パレット150は少なくとも2つのレイヤー151を含むことができ、各レイヤー151は少なくとも2つの物品152を含むことができる。しかしながら、パレット150のサイズ及び構成(並びにパレット150に含まれるレイヤー151及び物品152の数)は、物品152のサイズ及び/又は他の要因に基づいて変化し得る。
【0022】
[0043]同種のパレット150A(図1A)は、全ての物品152が単一の種類(例えば、同じ種類の物品又は箱)であるパレット150に相当し得る。混合パレット150B(図1B及び図1C)は、少なくとも2つの異なる種類の物品152及び/又は2つの異なる種類のレイヤー151を含むパレット150に相当し得る。図1Bには、物品152の他のレイヤー151とは異なる物品152のレイヤー151を含む混合パレット150Bが示されている。図1Cでは、混合パレット150Bは、2つ以上の異なる種類の物品152を含む混合レイヤー151A(パレットの上端に配置される)を含む。この例では、混合パレット150B内の他のレイヤーは同種のレイヤーに相当することができ、そのそれぞれは単一の種類の物品152を含む。
【0023】
[0044]パレット150に関連するレイヤー151及び物品152は、パレットプラットフォーム構造153上に支持される。レイヤー151及び物品152は、パレットプラットフォーム構造153の平坦な上面に配置される。平坦な下面は、パレットが下にある表面(例えば、床面又は保管ラック)上に載置できるようにする。間隔は、パレットプラットフォーム構造153の上面と下面との間に配置される。幾つかのシナリオでは、間隔は、輸送車両(例えば、フォークリフト及び/又は無人搬送車)がパレット150を持ち上げて輸送することを可能にする。更に、以下に説明するように、パレット150が組み立てられるときに、スリップシート155をパレット150の各レイヤー151の間に挿入又は含めることができる。
【0024】
[0045]図2Aは、特定の実施形態に係る典型的な倉庫設備100の外観図を開示する。一般的に言えば、倉庫設備100は、パレット150、レイヤー151、及び/又は物品152の保管、履行、及び/又は分配に関連するサービスを提供する任意の種類の構造に相当し得る。特定の実施形態では、倉庫設備100は、設備内の気候制御された環境で傷みやすい物品152(例えば、食品、農産物、花、及び/又は他の種類の傷みやすい物品)を保管し、該物品に関する注文を履行する冷蔵保管倉庫に相当し得る。これに加えて又は代えて、倉庫設備100は、気候制御された環境を必要としない傷みにくい物品152(例えば、製品、電子機器、家具など)を保管し、該物品に関する注文を履行する倉庫に相当し得る。
【0025】
[0046]特定の実施形態では、倉庫設備100は、様々な機械、ロボット、及び/又はコンピュータ化されたデバイスを利用して1つ以上の倉庫保管機能を自動化する自動倉庫設備に相当し得る。例えば、自動倉庫は、設備で受け取られたインバウンドパレットを処理すること、インバウンドパレットを保管領域に輸送すること、インバウンドパレットを保管ラックに配置すること、保管ラックからパレットを取り出すこと、履行のためにアウトバウンドパレットを処理すること、履行のために混合パレットを保管し組み立てること、及び/又は本明細書に記載の他の倉庫保管機能に関連する機能を自動化するように構成することができる。以下で更に詳細に説明するように、これらの又は他の自動倉庫保管機能を実行するために倉庫設備100で利用される機械、ロボット、及び/又はコンピュータ化されたデバイスは、とりわけ、自動コンベヤシステム、自動保管取り出しシステム(ASRS)、レイヤーハンドリングデバイス、物品取り出しデバイス、及び/又は倉庫保管管理デバイス及びソフトウェアを含むことができる。
【0026】
[0047]倉庫設備100は、インバウンド処理セクション110と、アウトバウンド処理セクション120と、保管セクション130と、オーダーピッキングセクション140とを含むことができる。インバウンド処理セクション110は、一般に、インバウンドパレット150を(例えば、一台又は複数の配送車両105から)受け入れるように指定される倉庫設備100の領域に相当し得る。アウトバウンド処理セクション120は、一般に、配送又は履行のためにアウトバウンドパレット150を処理するように指定される倉庫設備100の領域に相当し得る。保管セクション130は、一般に、履行前にパレット150を保管する倉庫設備100の領域に相当し得る。幾つかの実施形態では、保管セクション130は、傷みやすい物品を保管することができる冷蔵又は冷却保管領域に相当し得る。オーダーピッキングセクション140は、一般に、混合パレット150Bの組み立てに関連する機能を実行する倉庫設備100の領域に相当し得る。
【0027】
[0048]典型的な一シナリオでは、一台又は複数の配送車両105(例えば、トラック、貨物用バン、飛行機、鉄道車両、ボート、船、海コンテナなど)は、最初にパレット150を倉庫設備100に配送することができる。倉庫設備100で受け取られたパレット150は、インバウンド処理セクション110又はその近くで配送車両105から荷下ろしすることができる。パレット150は、パレット150の第1の部分を保管セクション130に、パレット150の第2の部分をオーダーピッキングセクション140に輸送するように構成された自動コンベヤシステム上に配置されてもよい。
【0028】
[0049]パレット150の第1の部分に関して、保管セクション130に配置された1つ以上のASRS(例えば、図2BのASRS260)は、自動コンベヤシステムからパレットの第1の部分を取り出し、保管セクション130に含まれるラック構造上にパレット150を配置することができる。履行のための注文の受信に応じて、1つ以上のASRSは、保管セクション130に含まれるラック構造から1つ以上のパレット150を取り出し、パレットを自動コンベヤシステムに配置することができる。次いで、自動コンベヤシステムは、パレット150をアウトバウンド処理セクション120に輸送することができ、そこでパレット150を配送車両105に積み込むことができる。
【0029】
[0050]パレット150の第2の部分に関して、自動コンベヤシステムは、パレット150を倉庫設備100のオーダーピッキングセクション140に輸送することができる。特定の実施形態では、オーダーピッキングセクション140は、1つ以上のレイヤーハンドリングデバイス(例えば、図4A図4Iに示す典型的なレイヤーハンドリングデバイス410など)を含むことができる。各レイヤーハンドリングデバイスは、レイヤー151をパレット150から除去し、レイヤー151をトレイ上に配置するために、遅延動作モードで動作するように構成することができる。次いで、トレイは、オーダーピッキングセクション140内に含まれる別個のオーダーピッキング保管領域に輸送するために自動コンベヤシステム上に配置されることができる。オーダーピッキング保管領域に含まれる1つ以上のASRSは、自動コンベヤシステムからレイヤー151を有するトレイを取り出し、保管のためにレイヤー151を有するトレイをラック構造上に配置するように構成することができる。オーダーピッキング保管領域に保管されているトレイ及びレイヤー151、又はレイヤー151に含まれる個々の物品152は、カスタム又は混合パレット150Bを組み立てるために取り出すことができる。
【0030】
[0051]以下で更に詳細に説明するように、混合パレット150Bの組み立てを含む注文の受信に応じて、ASRS及び/又は物品取り出しデバイスは、オーダーピッキング保管領域142に含まれるラック構造からレイヤー151及び/又は個々の物品152を有するトレイを取り出し、レイヤー151及び/又は個々の物品152を自動コンベヤシステム上に配置することができる。次いで、ラック構造から取り出された任意のレイヤー151を、パレタイジング動作モード452で動作して混合パレット150Bを組み立てるように構成される、及び/又は新しいパレットを作成するために使用される、1つ以上のレイヤーハンドリングデバイスに輸送することができる。ラック構造から取り出された個々の物品152は、次に、個々の物品152が混合パレットを組み立てるために追加され、及び/又は新しいパレットを作成するために使用される、1つ以上のワークステーションに輸送することができる。次いで、組み立てられたパレットは、自動コンベヤシステムを介してアウトバウンド処理セクション120に輸送され、配送車両105に積載することができる。幾つかのシナリオでは、組み立てられた混合パレットは、アウトバウンド処理セクション120に輸送される前に、保管セクション130(又は別の保管領域)に一時的に保管することができる。
【0031】
[0052]レイヤーハンドリングデバイスの典型的な構成に関する更なる詳細は、図4A図4Iを参照して以下で更に詳細に説明される。物品取り出しデバイスの典型的な構成に関する更なる詳細は、図5図7を参照して以下で更に詳細に説明される。
【0032】
[0053]なお、図2Aに示す倉庫設備100は、倉庫設備100の一例に過ぎず、倉庫設備100は多様に変形可能である。例えば、倉庫設備100の任意のセクションを組み合わせることができ、倉庫設備100の任意のセクションを省略することができ、倉庫設備100は、本明細書に記載されたもの以外の追加のセクションを含むことができる。
【0033】
[0054]図2Bは、特定の実施形態に係る典型的な倉庫設備100(又はその少なくとも一部)の内部レイアウト200を開示する。前述したように、典型的な倉庫設備100は、インバウンド処理セクション110、アウトバウンド処理セクション120、保管セクション130、及びオーダーピッキングセクション140を含むことができる。特定の実施形態では、オーダーピッキングセクション140は、とりわけ、遅延及びパレタイジング領域141及びオーダーピッキング保管領域142を含むことができる。
【0034】
[0055]特定の実施形態では、倉庫設備100の内部構成は、これらのセクションの一部又は全部を分離する複数の壁構造(201,202,203,204)を含む。例えば、この典型的なレイアウト200では、インバウンド処理セクション110及びアウトバウンド処理セクション120は、壁構造201、壁構造202、及び壁構造203によって画定される領域とすることができる。保管セクション130は、壁構造201、壁構造203、及び壁構造204によって画定される領域とすることができる。オーダーピッキングセクション140は、壁構造202、壁構造203、及び壁構造204によって画定される領域とすることができる。壁構造203は、インバウンド処理セクション110及びアウトバウンド処理セクション120を保管セクション130及びオーダーピッキングセクション140から分離する。壁構造204は、オーダーピッキングセクション140を保管セクション130から分離する。場合によっては、別の壁構造を使用して、遅延及びパレタイジング領域141をオーダーピッキング保管領域142から分離することができる。図示したもの以外の壁構造の他の配置を設けることができ、図示した壁構造のいずれかを省略することができ、及び/又は追加の壁構造を含めることができる。
【0035】
[0056]インバウンド処理セクション110は、インバウンドコンベヤシステム210を含むことができる。インバウンドコンベヤシステム210は、パレット150(例えば、配送車両105から受け取ったパレット150)を保管セクション130及び/又はオーダーピッキングセクション140に輸送するように構成されたもう1つの自動コンベヤ205を含むことができる。
【0036】
[0057]特定の実施形態では、インバウンドコンベヤシステム210に含まれる自動コンベヤ205は、1つ以上の自動コンベヤ205も備える中間コンベヤシステム215に接続することができる。中間コンベヤシステム215は、場合によってはループ状に配置することができる。インバウンドコンベヤシステム210を介して受け取ったパレット150は、中間コンベヤシステム215に輸送することができ、中間コンベヤシステムは、保管セクション130及びオーダーピッキングセクション140(例えば、以下に説明する保管コンベヤシステム230及びオーダーピッキングコンベヤシステム240など)に配置されたコンベヤシステムにパレット150を輸送することができる。壁構造203は、パレット150が壁構造203を通って保管セクション130及びオーダーピッキングセクション140に入ることを可能にする開口又はゲート216を含むことができる。
【0037】
[0058]特定の実施形態では、保管セクション130に輸送されるパレット150は、同種のパレット150Aを含むことができ、同種のパレット150Aは、保管セクション130に含まれる保管ラック250に保管することができる。また、混合パレット150Bは、保管セクション130に輸送され、アウトバウンド処理セクション120に輸送される前に保管ラック250に保管され得る。特定の実施形態では、保管セクション130に含まれる1つ以上のASRS260は、保管コンベヤシステム230から混合パレット150B及び/又は同種のパレット150Aを取り出し、同種のパレット150Aを保管ラック250上に配置するように構成される。保管ラック250は、パレット150を保管するための棚及び/又はラック構造を含むことができる。
【0038】
[0059]特定の実施形態では、オーダーピッキングセクション140に輸送されたパレット150は、遅延及びパレタイジング領域141に含まれる1つ以上のレイヤーハンドリングデバイスに輸送され、それによって処理することができる。遅延及びパレタイジング領域141において、パレット150は、レイヤー151に分離され、レイヤーハンドリングデバイスによってトレイ上に配置されることができる。次いで、レイヤー151を有するトレイをオーダーピッキング保管領域142に輸送するために、1つ以上の自動コンベヤ205を利用することができる。オーダーピッキング保管領域142は、レイヤー151を保管するための1つ以上の保管ラック250を含むことができる。オーダーピッキング保管領域142に含まれる1つ以上のASRS260は、オーダーピッキングコンベヤシステム240からトレイ及びレイヤーを取り出し、レイヤーを有するトレイを保管ラック250上に配置することができる。遅延及びパレタイジング領域141及びオーダーピッキング保管領域142の更なる詳細は、図4A図4I及び図5図7を参照して以下に説明される。
【0039】
[0060]アウトバウンドコンベヤシステム220に含まれる自動コンベヤ205は、中間コンベヤシステム215に接続することができる。注文の履行中、保管セクション130の保管ラック250に保管された同種のパレット150Aは、1つ以上のASRS260によって取り出され、保管コンベヤシステム230上に配置され得る。特定の実施形態では、保管コンベヤシステム230は、同種のパレット150Aを中間コンベヤシステム215に輸送し、中間コンベヤシステムは、同種のパレット150Aを配送車両105に積み込むためにアウトバウンドコンベヤシステム220に輸送する。
【0040】
[0061]これに加えて又は代えて、オーダーピッキング保管庫142内の保管ラック250に保管されたレイヤー151は、注文の履行中に混合パレット150Bを組み立てるために取り出されてもよい。場合によっては、オーダーピッキング保管庫142に含まれる1つ以上のASRS260は、保管ラック250から保管レイヤー151を有するトレイを取り出し、レイヤー151及びトレイを自動コンベヤ205上に配置して、遅延及びパレタイジング領域141に含まれる1つ以上のレイヤーハンドリングデバイスに輸送することができる。これに加えて又は代えて、オーダーピッキング保管庫142に含まれる1つ以上の物品取り出しデバイスは、オーダーピッキング保管庫142に保管されたレイヤー151から個々の物品152又は物品152のサブセットを取り出し、個々の物品152が混合パレット150Bを組み立てるために使用している1つ以上のワークステーションに輸送するために自動コンベヤ205上に物品152を配置することができる。
【0041】
[0062]遅延及びパレタイジング領域141に含まれるレイヤーハンドリングデバイスは、パレタイジング動作モード452で動作するように構成されることができる。パレタイジング動作モード452において、レイヤーハンドリングデバイスは、オーダーピッキング保管領域142から取り出されたレイヤー151を組み立てられているパレットに追加することによって混合パレット150Bを組み立てるように構成することができる。次いで、混合パレット150Bは、オーダーピッキングコンベヤシステム240によって中間コンベヤ215に輸送することができ、中間コンベヤは次に、配送車両105に積み込むために混合パレット150Bをアウトバウンドコンベヤシステム220に輸送することができ、或いは、保管セクション130に保管するために混合パレットを保管コンベヤシステム230に輸送することができる。保管セクション130に保管された任意の混合パレットは、後で配送車両105に積み込むためにアウトバウンドコンベヤシステム220に輸送することができる。
【0042】
[0063]保管セクション130において、通路255は、様々な保管ラック250の間に含まれてもよい。保管領域に含まれるASRS260のそれぞれは、通路255の長さを延長する1つ以上のレールに沿って通路255を横断するように構成することができる。例えば、注文を満たすためにパレット150を取り出す際に、ASRS260は、パレット150が配置される場所まで通路255を横切り、保管ラック250のうちの1つに含まれる棚からパレット150を取り出すことができる。次いで、ASRS260は、アウトバウンドコンベヤシステム220への配送のために、取り出されたパレット150を保管コンベヤシステム230上に配置することができる。
【0043】
[0064]同様に、オーダーピッキング保管領域142は、通路255によって分離された複数の保管ラック250を含むこともでき、ASRS260及び物品取り出しデバイスは、通路255の長さを延長する1つ以上のトラック又はレールに沿って通路255を横断するように構成することができる。ASRS260及び物品取り出しデバイスは、保管ラック250からレイヤー151及び/又は物品152を有するトレイを取り出し、レイヤー及び/又は物品152を有するトレイをオーダーピッキングコンベヤシステム240上に配置することができる。レイヤーを有するトレイは、既存のパレット150に追加されるか、又は新しいパレット150を作成するために利用される場所に(例えば、レイヤーハンドリングデバイス及び/又は組立ワークステーションに)輸送することができる。オーダーピッキング保管領域142の更なる詳細は、図5を参照して後述する。
【0044】
[0065]本開示全体を通して説明したように、倉庫制御システム(WCS)270は、倉庫設備100の機能を自動化し、他の関連機能を実行するように構成することができる。例えば、幾つかの実施形態において、WCS270は、自動設備(例えば、自動コンベヤシステム、レイヤーハンドリングデバイス、ASRS、物品取り出しデバイスなど)の制御、インバウンドパレット150(並びにレイヤー151及び物品152)の保管の促進、アウトバウンドパレット150の履行の促進、混合パレット150Bの組み立て、パレット150及びレイヤー151(例えば、保管セクション130及びオーダーピッキング保管セクション142において)の保管の追跡、倉庫作業の監視、及び/又は自動コンベヤシステム上のパレット150、レイヤー151、及び/又は物品152の経路付けに関する本明細書に記載の動作のいずれかを制御するように構成することができる。WCS270は、他の関連機能も実行するように構成されてもよい。
【0045】
[0066]なお、図2Bに示すレイアウト200は、倉庫設備100の配置の一例である。このレイアウト200は、様々な方法で(例えば、特定のセクションを省略すること、追加のセクションを追加すること、セクションを再配置することなどによって)変更することができる。更に、本明細書に記載の技術は、任意の倉庫のレイアウト及び配置に適用することができる。
【0046】
[0067]更に、本開示の特定の部分は、特定の自動コンベヤシステム(例えば、インバウンドコンベヤシステム210、中間コンベヤシステム215、アウトバウンドコンベヤシステム220、保管コンベヤシステム230、及び/又はオーダーピッキングコンベヤシステム240)及び/又はそれらのシステムに関連する自動コンベヤ205を別個の又は別個のものとして参照することができるが、この区別は、本開示の理解を助けるために物理的ではなく論理的であり得る。例えば、特定の実施形態では、自動コンベヤシステムのそれぞれは、単一のシステム(例えば、単一の制御システムによって制御される)に統合されてもよい。これに加えて又は代えて、自動コンベヤシステムの1つ以上は、別個の又は別個のシステムであり得る(例えば、別々に制御される)。
【0047】
[0068]図3は、特定の実施形態に係るパレット150を輸送する典型的な自動コンベヤ205を開示する。自動コンベヤ205の構成は変更可能である。特定の実施形態では、自動コンベヤ205(又は対応するコンベヤシステム)の機能は、WCS270及び/又は他の制御システムによって制御されてもよい。
【0048】
[0069]一般的に言えば、倉庫100に(例えば、インバウンドコンベヤシステム210、中間コンベヤシステム215、アウトバウンドコンベヤシステム220、保管コンベヤシステム230、及び/又はオーダーピッキングコンベヤシステム240に)含まれる自動コンベヤ205は、パレット150、レイヤー151(トレイあり又はなし)、及び/又は物品152をある場所から別の場所に輸送するように構成された任意の種類の機械的ハンドリング機器を含むことができる。特定の実施形態では、倉庫設備100に含まれる自動コンベヤ205は、1つ以上のベルトコンベヤ、1つ以上のモータ付きローラコンベヤ、1つ以上のチェーンコンベヤ、及び/又は他の種類のコンベヤを含むことができる。自動コンベヤ205は、自動コンベヤ205に動力を供給し、パレット150、トレイ、レイヤー151、及び/又は物品152が自動コンベヤ205を使用して輸送されることを可能にする1つ以上のモータ(例えば、1つ以上の電気モータ及び/又は他の種類のモータ)を含むことができる(又は接続されることができる)。自動コンベヤ205の機能は、WCS270及び/又は他の制御システムによって制御されてもよい。
【0049】
[0070]特定の実施形態では、自動コンベヤ205の少なくとも一部は、パレット150、レイヤー151を有するトレイ、及び/又は物品152をある場所から別の場所に輸送するように構成された1つ以上の電動ローラコンベヤを含むことができる。例えば、モータ付きローラコンベヤのそれぞれは、モータ付きローラを含む剛性材料(例えば、鋼又はアルミニウム)で構成されたフレームを含むことができる。特定の実施形態では、自動コンベヤ205の少なくとも一部は、トレイ325、パレット150、トレイ、レイヤー151、及び/又は物品152をある場所から別の場所に輸送するように構成された回転ベルトを含む1つ以上のベルトコンベヤを含むことができる。
【0050】
[0071]トレイスタッカデバイス320は、複数のトレイ325を格納し、必要に応じて自動コンベヤ205の上端にトレイ325を分配してレイヤー151(幾つかの実施形態では、パレット150及び/又は物品152)を輸送するように構成されている。パレット150、レイヤー151、及び/又は物品152をトレイ325の上に配置することができ、自動コンベヤ205を使用して、トレイ325に含まれるパレット150、レイヤー151、及び/又は物品152を倉庫設備100内の所望の場所に経路付けることができる。
【0051】
[0072]幾つかのシナリオでは、1つ以上の輸送車両310を使用して、パレット150を自動コンベヤ205に積み込むことができる。例えば、輸送車両310を利用して、パレット150を配送車両105から荷下ろしし、及び/又はパレット150を、インバウンド処理セクション110及び/又はオーダーピッキングセクション140に配置された1つ以上の自動コンベヤ205上に配置することができる。
【0052】
[0073]場合によっては、一台又は複数の輸送車両310は、人間のオペレータによって手動で操作されるフォークリフトに相当し得る。これに加えて又は代えて、輸送車両310はAGVに相当し得る。幾つかの実施形態では、AGVは、人間のオペレータを必要とせずに倉庫設備100内(及び/又は倉庫設備100の外部)で動作するコンピュータ制御のホイールベースの荷役搬送車を含むことができる。AGVは、ガス、電気、及び/又はバッテリ駆動であってもよい。特定の実施形態では、AGVは、AGVの動作及びナビゲーションを制御するためのカメラ、レーザ、及び/又はフロアマーカを含むことができる。任意のAGVの機能は、WCS270及び/又は他の制御システムによって制御されてもよい。
【0053】
[0074]図4A図4Iは、特定の実施形態に係る典型的なレイヤーハンドリングデバイス410を示す。図4Jは、特定の実施形態に係るレイヤーハンドリングデバイス410の典型的な特徴及び/又は構成要素を示すブロック図である。前述したように、レイヤーハンドリングデバイス410は、遅延及びパレタイジング領域141及び/又はオーダーピッキングセクション140の他の部分に配置されてもよい。レイヤーハンドリングデバイス410は、遅延動作モード451及びパレタイジング動作モード452の両方で動作するように構成することができる。本開示に記載された任意のレイヤーハンドリングデバイス410の任意の機能は、WCS270及び/又は他の制御システムによって制御されてもよい。
【0054】
[0075]レイヤーハンドリングデバイス410は、インバウンドパレット150(例えば、オーダーピッキング保管セクション142に在庫を補充するための配送車両105から受け取ったパレット150及び/又は保管セクション130から受け取ったパレット150)を処理するときに、遅延動作モード451で動作することができる。遅延動作モード451では、レイヤーハンドリングデバイス410は、パレット150から最上レイヤー151を把持して除去し、除去されたレイヤー151を自動コンベヤ205によって輸送されるトレイ上に配置するように構成することができる。次いで、自動コンベヤ205は、レイヤー151を保管のためにオーダーピッキング保管領域142に輸送することができる。
【0055】
[0076]レイヤーハンドリングデバイス410は、注文の履行中にパレタイジング動作モード452で動作することができる。パレタイジング動作モード452では、レイヤーハンドリングデバイス410は、遅延動作モード451に対して逆の方法で動作することができる。例えば、レイヤーハンドリングデバイス410は、(例えば、オーダーピッキング保管領域142から)パレット150のレイヤー151を有するトレイを自動コンベヤ205上に受け入れ、レイヤー151を利用して混合パレット150Bを組み立てるように構成することができる。場合によっては、自動コンベヤ205上にレイヤー151を有するトレイを受け取ると、レイヤーハンドリングデバイス410は、レイヤー151を把持し、レイヤー151を、組み立てられている混合パレット150Bの上及び/又はパレットプラットフォーム構造153の上に配置して、新しい混合パレット150Bの組み立てを開始することができる。
【0056】
[0077]レイヤーハンドリングデバイス410の構成は変更することができる。一般的に言えば、レイヤーハンドリングデバイス410は、パレット150のレイヤー151を(例えば、パレット150からレイヤー151を除去すること、及び/又はパレット150を組み立てるためにレイヤー151を追加することに関連して)把持又は操作することができる任意のデバイス又は装置を含むことができる。
【0057】
[0078]図4A図4B及び図4F図4Hは、レイヤーハンドリングデバイス410が把持部415を備えた筐体に一体化されている実施形態を開示している。図4C図4D及び図4Iは、把持部415が可動ロボットアーム411に接続されているレイヤーハンドリングデバイス410の実施形態を開示している。レイヤーハンドリングデバイス410は、他の構成でも構成することができる。
【0058】
[0079]インバウンドパレット150は、新しい出荷が配送車両105に到着することに応じて、及び/又はWCS270がオーダーピッキング保管領域142内の在庫を検出することに応じて、オーダーピッキングセクション140に移送されてもよい。パレット150は、オーダーピッキングコンベヤシステム240で受け取ることができる。オーダーピッキングコンベヤシステム240に関連する1つ以上の自動コンベヤは、パレットを1つ以上のエレベータ(図4Cを参照されたい)に経路付けることができる。各エレベータ430は、パレット150が載置され得る下側プラットフォームを含むことができる。エレベータ430は、エレベータ430の上方に配置される表面又は高さに位置する(又はそれを通って延びる)シャフト420へとパレット150を持ち上げ、又は上昇させるように構成することができる。シャフト420は、中空であり、開口を備えており、該開口を通じてパレット150を持ち上げて分解することができる。
【0059】
[0080]エレベータ430は、パレット150を、レイヤーハンドリングデバイス410の把持部415がパレット150の最上レイヤー151にアクセスして除去することを可能にする適切なレベルまで上昇させることができる(図4A図4B参照)。特定の実施形態では、エレベータ430は、サーボ周波数制御機構を利用して、パレット150を把持部415の作業範囲又は到達可能範囲に持ち上げることができる。パレット150上のレイヤー151を握持又は把持した後、レイヤーハンドリングデバイス410の把持部415を上方に上昇させ又は引き込んで、パレット150から最上レイヤー151を除去することができる。次いで、レイヤー151を、トレイ325に移送し、1つ以上の自動コンベヤ205を介してオーダーピッキング保管領域142に経路付けることができる。
【0060】
[0081]レイヤー151がトレイ315及び/又は自動コンベヤ205に移送される方法は、様々であってよい。特定の実施形態では、レイヤーハンドリングデバイス410は、レイヤー151をトレイ325に移送するトレイシフトシステム440(図4A図4B及び図4F図4H参照)を含むことができる。トレイシフトシステム440の更なる詳細については後述する。代替的又は追加的に、レイヤーハンドリングデバイス410は、把持されたレイヤー151を移動させてトレイ上に配置することができるロボットアーム411を含むことができる(図4C図4D参照)。レイヤーハンドリングデバイス410の構成にかかわらず、エレベータ430は、レイヤーハンドリングデバイス410の把持部415がパレット150の次のレイヤー151にアクセスして把持することができるように、レイヤー151がパレット150の上端から除去されるたびにパレット150を上方に上昇又は移動させることができる。
【0061】
[0082]特定の実施形態では、トレイスタッカデバイス320は、レイヤーハンドリングデバイス410に隣接して配置され、自動コンベヤは、レイヤーハンドリングデバイス410とトレイスタッカデバイス320との間に配置される。最上レイヤー151がパレット150から分離されると、トレイスタッカデバイス320は、レイヤー151が配置されたトレイ325を分配又は排出するように構成することができる。次いで、トレイ325(及びトレイ325上に載置されているレイヤー151)は、保管ラック250上に配置するために、自動コンベヤを介してオーダーピッキング保管領域142に輸送することができる(図4D参照)。以下に更に詳細に説明するように、トレイスタッカデバイス320に含まれるトレイ325は、トレイ325(例えば、混合パレット150Bの組み立て中に空にされるか又は降ろされるトレイ325を有する)を自動的に補充又は差し替えることができる。トレイスタッカデバイス320の任意の機能は、WCS270及び/又は他の制御システムによって制御することができる。
【0062】
[0083]特定の実施形態では、壁構造401は、遅延及びパレタイジング領域141をオーダーピッキング保管領域142から分離することができ、オーダーピッキング保管領域142は傷みやすい物品152を保管するために冷蔵又は冷却される保管領域に相当し得る。自動コンベヤ205は、レイヤー151を含むトレイ325が壁構造401に含まれる開口又はゲート216を通ってオーダーピッキング保管領域142に輸送されることを可能にすることができる。
【0063】
[0084]保管セクション130と同様に、オーダーピッキング保管領域142は、通路255によって分離された複数の保管ラック250を含むことができる。トレイ325がオーダーピッキング保管領域142内の保管ラック250の近くに配置されるか、又はその近くに輸送されると、トレイ325はASRS260の支持プラットフォーム上に積み込まれ得る。ASRS260は、保管ラック250の間の通路255に配置することができ、各ASRS260は、対応する通路255(例えば、1つ以上のガイドレールに沿って)を横断するように構成することができる。
【0064】
[0085]例えば、レイヤー151を含むトレイ325を受け取ると、ASRS260は、トレイ325の保管のために通路255を通ってWCS270によって識別される場所まで移動することができる。次いで、ASRS260は、その可動プラットフォームを使用してトレイ325を上昇させ、トレイ325を指定の保管位置に押し込むことができる。次いで、トレイ325及びレイヤー151は、レイヤー151が注文を満たす必要があるまで保管ラック250に保管することができる。
【0065】
[0086]倉庫設備のオーダーピッキングセクション140におけるプロセスフローは、注文を履行するときに逆の方法で動作する。幾つかの実施形態では、注文を受信すると、オーダーピッキング保管セクション142に保管されたレイヤー151のうちの1つ以上を使用して混合パレットを組み立てるためのプロセスをWCS270に開始させる。注文の受信に応じて、WCS270は、混合パレット150Bを組み立てる際に使用される保管ラック250内のレイヤー151(又は複数のレイヤー151)の位置を識別することができる。レイヤー151が格納されている通路255に配置されるASRS260は、通路255を横切ってレイヤー151の位置まで移動することができる。ASRS260は、レイヤー151を含むトレイ325を保管ラック250からASRS260の支持プラットフォーム上に引き出すように構成されたグリッパ部を含むことができる。次いで、ASRS260は、通路255の前に配置された自動コンベヤ205にトレイ325を送出することができる。次いで、自動コンベヤ205は、トレイ325をレイヤーハンドリングデバイス410に経路付ける。
【0066】
[0087]履行中、レイヤーハンドリングデバイス410は、前述のようにパレタイジング動作モードで構成することができる。このモードでは、レイヤーハンドリングデバイス410は、オーダーピッキング保管領域142に含まれる保管ラック250から取り出されたトレイ325(及び関連するレイヤー151)を受け取ることができる。レイヤーハンドリングデバイス410は、トレイ325からレイヤー151を把持して持ち上げ、組み立てられているパレット150にレイヤー151を追加することができる。
【0067】
[0088]図4Iに示すように、組み立てられるパレット150は、シャフト420の開口の近くでエレベータ430上に配置されてもよい。トレイ325から除去されたレイヤー151は、エレベータ430によって支持されたパレット150の上に配置することができる。レイヤーハンドリングデバイス410がレイヤー151に移送し、及び/又は組み立てられるパレット150に組み立てる方法は、様々であってよい。
【0068】
[0089]レイヤーハンドリングデバイス410が筐体を伴って構成される実施形態(図4A図4B及び図4F図4H参照)の場合、レイヤーハンドリングデバイス410の把持部415は、引き込み位置又は上方位置に位置することができ、トレイ325は、把持部415の下方の筐体内に(例えば、トレイシフトシステム440を使用して)摺動することができる。次いで、把持部415は、トレイ325上に含まれるレイヤー151を把持するために下方に延在し、レイヤー151をトレイ325から持ち上げることができる。その後、トレイ325は、自動コンベヤ205を介して近くのトレイスタッカデバイス320に経路付けられ、その後の再使用のためにトレイスタッカデバイス320に保管され得る。次いで、レイヤー151は、エレベータ430によって支持されたパレット150の上及びシャフト420内に配置することができる。レイヤーハンドリングデバイス410は、混合パレット150Bが組み立てられる(又はその少なくとも一部が組み立てられる)まで、このようにしてレイヤー151を連続的に追加することができる。
【0069】
[0090]レイヤーハンドリングデバイス410がロボットアーム411を伴って構成される実施形態(図4I参照)の場合、ロボットアーム411は、トレイ325が隣接する自動コンベヤ205上に位置するときに、把持部415をレイヤー151の上に配置することができる。次いで、ロボットアーム411は、レイヤー151を把持してトレイ325から持ち上げ、把持部415が組み立てられているパレット150の上方に位置する位置にロボットアーム411を移動させ、レイヤーをエレベータ430によって支持されたパレット150の上及びシャフト420内に配置することができる。その後、トレイ325は、自動コンベヤ205を介して近くのトレイスタッカデバイス320に経路付けられ、その後の再使用のためにトレイスタッカデバイス320に保管され得る。レイヤーハンドリングデバイス410は、混合パレット150Bが組み立てられる(又はその少なくとも一部が組み立てられる)まで、このようにしてレイヤー151を連続的に追加することができる。
【0070】
[0091](例えば、遅延及び/又はパレタイジング中に)レイヤー151を適切に把持するようにレイヤーハンドリングデバイス410を構成することは、技術的に困難であり得る。ある問題は、レイヤー151又はレイヤー151に含まれる物品152が様々な特性を有する可能性があり(例えば、重量、サイズ、脆弱性などが異なり得る)、これらの様々な特性を考慮しないと、レイヤーに含まれる物品152を損傷する可能性があるという事実に起因する。更に、レイヤー151がレイヤーハンドリングデバイス410の把持部415の下方に適切に中心付けられない場合、レイヤー151に含まれる物品152が損傷する可能性がある。別の困難は、パレット150の安定性を改善するためにレイヤー151間にスリップシートを含むパレット150を取り扱うことに関する。
【0071】
[0092]特定の実施形態では、本明細書に記載のレイヤーハンドリングデバイス410は、真空システム、エアポンプシステム、及び/又はクランプシステムを含む技術を組み合わせることによって、これら及び他の技術的課題を克服することができる。以下、構成例を説明する。
【0072】
[0093]図4F図4Hは、特定の実施形態に係るレイヤーハンドリングデバイス410の典型的な構成を開示する。特定の実施形態では、レイヤーハンドリングデバイス410は、1つ以上の真空ポンプ413、1つ以上の真空プレート414、1つ以上の把持部415、1つ以上のプッシャプレート416、1つ以上のクランプシステム417、1つ以上の真空チャンバ418、1つ以上の真空システム419、1つ以上のエアポンプシステム409、及び/又は1つ以上のトレイシフトシステム440を含む。レイヤーハンドリングデバイスは、レイヤーハンドリングデバイス410の任意の前述の構成要素及び/又は他の構成要素に電力を供給するように構成することができる1つ以上の電源412を更に含む。
【0073】
[0094]図4Hに示すように、把持部415は、真空チャンバ418内に配置され得る。把持部415は、真空チャンバ418内で上下に移動するように構成することができる。把持部415は、真空チャンバ418内で横方向(前後左右)に移動又はシフトするように構成することもできる。
【0074】
[0095]把持部415は、場合によっては、正方形又は長方形に配置することができる。把持部415を画定する側壁(例えば、4つの側壁)のそれぞれは、壁を内側に移動させ、外側に引き込むことを可能にするクランプシステム417に(例えば、ブラケットを使用して)接続することができる。各側壁は、対応するプッシャプレート416を含むこともできる。プッシャプレート416は、場合によってはクランプシステム417及び/又は側壁に接続されてもよい。特定の実施形態では、側壁及び/又はプッシャプレート416のそれぞれは、サーボ空気圧システムによって個別に制御可能であり得る。
【0075】
[0096]把持部415の底面には、遅延又はパレタイズ動作中に把持又は握持されている物品152のレイヤー151を受け入れるための凹部又は開口を形成することができる(図4E参照)。1つ以上の真空プレート414は、凹部又は開口の上面を画定することができ、4つのプッシャプレート416は、凹部又は開口の側面を画定する。凹部又は開口内に位置するレイヤー151を握持するとき、サーボ空気圧システムは、レイヤー151に含まれる物品152の損傷を回避するために、プッシャプレート416がレイヤー151を押圧する力を正確に測定及び制御することができる。場合によっては、レイヤー151上でのより確実な握持を容易にするために、レイヤー内の物品152の下縁部に向かってレイヤー151をクランプすることができる。
【0076】
[0097]特定の実施形態では、プッシャプレート416は、水平壁に垂直に接続された垂直壁を含む逆L字形又は逆L字形(G)に形成することができる。レイヤー151が各側壁に接続されたプッシャプレート416の4つの垂直壁内に配置されると、クランプシステム417及び/又はサーボ空気圧システムは、プッシャプレート416を個別に制御してレイヤー151を正確に把持することができる。
【0077】
[0098]特定の実施形態では、複数の真空プレート414は、レイヤーハンドリングデバイス410によって把持又は移動されているレイヤー151の上に配置される真空システム419を形成する。真空プレート414及び/又は真空システム419は、レイヤーハンドリングデバイス410がレイヤー151を把持することを支援する吸引又は真空機能を与える。特定の実施形態では、吸引及び/又は真空機能を容易にするために、真空プレート414及び/又は真空システム419は、1つ以上の真空ポンプ413(例えば、比較的低い空気流を有する1つ以上の周波数制御モータ)を含むか、又はそれに接続することができる。
【0078】
[0099]真空プレート414及び/又は真空システム419の構成は変更することができる。特定の実施形態では、真空プレート414のそれぞれは、変形可能な発泡体(例えば、厚さ30mmのEPDM又はエチレンプロピレンジエンモノマー)又はゴムで形成することができ、吸引が実行される複数の穴又はチャンバを含むことができる。真空プレート414を形成するために使用される発泡体又はゴム材料は、把持部415が異なる高さのレイヤー151又は物品152を収容することを可能にするので、有益であり得る。更に、特定の実施形態では、真空プレート414に含まれる穴又はチャンバは、特定の穴又はチャンバの下方に配置される物品152がない場合に、覆われていない穴又はチャンバを閉じる必要がないようなサイズにすることができる。
【0079】
[0100]特定の実施形態では、把持部415にエアポンプシステム409を装備することもできる。エアポンプシステム409は、レイヤーハンドリングデバイス410に含まれる1つ以上の真空ポンプ413に接続されてもよい。エアポンプシステム409は、真空システム419と同じ真空ポンプ413、又は異なる真空ポンプ413に接続することができる。真空システム419は、真空プレート414に含まれる穴又はチャンバを介した吸引をもたらすが、エアポンプシステム409は、真空チャンバ418内のプッシャプレート416と真空プレート414の上方の領域との間の領域に真空を作り出すことができる。
【0080】
[0101]前述したように、倉庫設備100で受け入れられる特定のパレット150は、パレット150のレイヤー151間にスリップシートを含み、パレット150の安定性を高めることができる。レイヤー151の握持又は把持を支援することに加えて、エアポンプシステム409は、真空チャンバ418内に真空を生成することによって、レイヤー151の下方にあるスリップシートがレイヤー151と共に把持及び輸送されることを可能にすることもできる。例えば、場合によっては、エアポンプシステム409は、レイヤー152の物品152間の小さな空間内に真空を生成し、物品152間に生成された真空は、レイヤー151と共にスリップシートを吸引して移動させることを可能にする。
【0081】
[0102]レイヤーハンドリングデバイス410が遅延動作モード451で動作しているとき、エアポンプシステム409は、スリップシートが対応するレイヤー151と共に輸送され、オーダーピッキング保管領域142内に保管するためにトレイ325上に配置されることを可能にする。レイヤーハンドリングデバイス410がパレタイジング動作モード452で動作しているとき、エアポンプシステム409は、スリップシートをトレイ325からレイヤー151と共に移動させ、組み立てられているパレット150上に配置することを可能にする。したがって、エアポンプシステム409は、レイヤーハンドリングデバイス410がスリップシートの利点を失うことなく混合パレット150Bを組み立てることを可能にする。
【0082】
[0103]特定の実施形態では、レイヤーハンドリングデバイス410は、前述のようなトレイシフトシステム440(図4F参照)を含むこともできる。トレイシフトシステム440は、レイヤーハンドリングデバイス410が遅延動作モード451で動作しているときに、パレット150から除去されたレイヤー151をトレイ325上に移送するのを助けることができる。次いで、トレイ325及びレイヤー151は、自動コンベヤシステムを介してオーダーピッキング保管領域142に移送され、1つ以上の保管ラック250に保管することができる。
【0083】
[0104]トレイシフトシステム440の構成は変更可能である。特定の実施形態では、パレット150は、最初にレイヤーハンドリングデバイス410下で持ち上げられる。前述したように、パレット150は、レイヤーハンドリングデバイス410の下方に配置されたシャフト420(図4G参照)を介してエレベータ430によって上昇させることができる。レイヤーハンドリングデバイス410の把持部415がパレット150からレイヤー151を除去した後、把持部415は、レイヤー151を保持しながら真空チャンバ418内に上方に引き込むことができる。場合によっては、エレベータ430は、トレイシフトシステム440との干渉を防止するために、パレット150をわずかに下方に移動させることができる。
【0084】
[0105]その後、トレイシフトシステム440に含まれる摺動プラットフォーム441は、把持部415及び/又は真空チャンバ418の下を摺動することができる。次いで、把持部415は、下方に延在し、摺動プラットフォーム441上に含まれるトレイ325上にレイヤー151を配置することができる。次いで、摺動プラットフォーム441は、自動コンベヤ205上に位置するトレイ325に隣接する第2の位置へ横方向に摺動することができる。次いで、機械的アーム、プッシャ、又は他のデバイスが、トレイ325及びレイヤー151を自動コンベヤ205上に押すことができる。
【0085】
[0106]摺動プラットフォーム441が自動コンベヤの近くの第2の位置に移動されると、エレベータのシャフト420は摺動プラットフォーム441によってブロックされず、把持部415はエレベータ430上に位置するパレット150にアクセスすることができる。パレット150は、把持部415がパレット150上に現在配置されるレイヤー151にアクセスできるように、エレベータ430によって再び上昇させることができる。次いで、把持部415は、パレット150の最上レイヤー151を把持することができる。次いで、このプロセスは、パレット150内にそれ以上のレイヤー151がなくなるまで、トレイシフトデバイス440がレイヤー151をトレイ325、ひいては自動コンベヤ205に連続的に移送するように繰り返すことができる。
【0086】
[0107]特定の実施形態では、トレイシフトシステム440は、レイヤーハンドリングデバイス410がパレタイジング動作モード452で動作しているときに、オーダーピッキング保管領域142からレイヤーハンドリングデバイス410へのレイヤー151の移送を支援することもできる。例えば、特定の実施形態では、オーダーピッキング保管領域142から受け取ったトレイ325及びレイヤー151は、自動コンベヤ205を介してトレイシフトシステム440の摺動プラットフォーム441に移送されてもよい。次いで、摺動プラットフォーム441は、把持部415及び/又は真空チャンバ418の下方の位置に摺動することができ、把持部415は、レイヤー151を摺動プラットフォーム441上のトレイ325から把持して除去することができる。次いで、トレイシフトシステム440は、把持部415がエレベータ430上に組み立てられているパレット150上にレイヤー151を配置することを可能にするために、把持部415から離れた第2の位置に摺動することができる。摺動プラットフォーム441が第2の位置に配置されるとき、トレイ325は、トレイを保管のためにトレイスタッカデバイス320に経路付ける自動コンベヤ205に移送されてもよい。
【0087】
[0108]特定の実施形態では、レイヤーハンドリングデバイス410は、下にあるパレット150上に中心付けられない、及び/又はレイヤーハンドリングデバイス410の把持部415の下方に中心付けられないレイヤー151の握持又は把持を改善するように構成された中心調整機構405を含むことができる。中心付けられないレイヤーが握持されているそのようなシナリオでは、4つのプッシャプレート416のそれぞれを個別に移動及び制御してレイヤー151に圧力を加えることができ、レイヤー151に加えられた力を測定することができる(例えば、1つ以上の圧力センサ及び/又は他のセンサを使用して)。レイヤー151に加えられる測定された力を使用して、レイヤー151の中心点(図1BにおいてCと標記されている)が正確にどこに配置されるかを計算することができる。レイヤー151の中心点を決定すると、次いで、把持部415をレイヤー151の中心点の真上の適切な位置(例えば、左、右、前、又は後)に移動させることができる。次いで、把持部415の中心点が下にあるレイヤー151と中心付けられるときに、レイヤー151を把持することができる。
【0088】
[0109]レイヤーハンドリングデバイス410が遅延動作モード451で動作しているとき、計算された中心位置を使用して、摺動プラットフォーム441上のレイヤー151の下にトレイ325を正確に位置決めすることもできる。例えば、場合によっては、レイヤー151を把持しながら把持部415を真空チャンバ418内に引き込んだ後、摺動プラットフォーム441上に位置するトレイ325を把持部415の下に配置することができ、トレイ325を測定された中心位置に基づいて配置することができる。次いで、把持部415は、下方に延在し、レイヤー151をトレイ325上に配置することができる。
【0089】
[0110]前述の中心調整機構405は、レイヤーハンドリングデバイス410が適切に中心付けられないレイヤー151を把持することを可能にする。これは、レイヤー151に含まれる物品152の損傷を回避し、遅延動作の中断を回避するために有利であり得る。これはまた、レイヤー151がトレイ325上に適切に配置されることを確実にするために有利であり得る。
【0090】
[0111]特定の実施形態では、把持部415のクランプシステム417は、所定の動作設定を利用して、レイヤー151内の物品152が把持部415によって損傷されないことを更に確実にすることもできる。例えば、把持部415に関連するWCS270及び/又は他の制御システムは、レイヤーハンドリングデバイスによって処理されている物品152の特性に基づいて複数の所定の設定を保管してもよい。異なる動作設定は、物品の重量(例えば、軽い対重い)、物品の脆弱性(例えば、脆いもの対頑丈なもの)、及び/又は他の物品特性を考慮することができる。動作設定は、クランプシステム417がレイヤー151を(例えば、クランプシステム417によってレイヤー151に加えられる圧力を調整するために)把持する態様を制御するために使用することができる。特定の実施形態では、複数の動作設定のうちの1つが、レイヤー151を処理する前にレイヤーハンドリングデバイス410を事前構成するように選択される。
【0091】
[0112]前述したように、レイヤーハンドリングデバイス410の構成は変化することができ、多くの場合、レイヤーハンドリングデバイス410が様々な種類のレイヤー151及び物品152を収容し、レイヤー151に含まれる物品152の安全性を保証することを可能にする様々な改善(例えば、把持技術、中心調整機構、及びクランプ動作設定など)を含むことができる。
【0092】
[0113]様々な変更を本明細書に記載のレイヤーハンドリングデバイス410に組み込むことができ、特定の実施形態に関連する任意の特徴を任意の他の実施形態と組み合わせるか、又は統合することができる。更に、パレット150を処理するために、他の種類のレイヤーハンドリングデバイス410も利用される。
【0093】
[0114]図5に移ると、特定の実施形態に係るオーダーピッキング保管領域142の典型的なレイアウト500。オーダーピッキング保管領域142は、混合パレット150Bを組み立てるためのレイヤー151を有するトレイを保管することができる。特定の実施形態では、オーダーピッキング保管領域142は、完全なパレット150が保管される保管セクション130とは物理的に別個の領域である。特定の実施形態では、オーダーピッキング保管領域142は、保管セクション130の一部に相当し得る。幾つかの実施形態では、オーダーピッキング保管領域142及び/又は保管セクション130は、傷みやすい物品152の保管を容易にするために冷蔵及び/又は冷却することができる。
【0094】
[0115]保管セクション130と同様に、オーダーピッキング保管領域142は、通路255によって分離された複数の保管ラック250を含むことができる。各通路255において、ASRS260は、ガイドレール256に沿って通路255を横断するように構成することができる。ASRS260は、自動コンベヤ205からトレイ及び対応するレイヤー151を受け取り(例えば、レイヤー151がレイヤーハンドリングデバイス410によって除去された後)、レイヤー151を、WCS270によって識別された保管場所に基づいて保管のためのラック位置に配置することができる。同様に、注文を履行する際に、ASRS260は、レイヤー151を有するトレイを、WCS270によって識別された保管場所に基づいて保管ラック250から取り出し、取り出されたトレイ及びレイヤーを自動コンベヤ205上に配置して、レイヤーを使用するレイヤーハンドリングデバイス410に、組み立てられた混合パレット150Bまで輸送することができる。
【0095】
[0116]この典型的なレイアウト500では、中央通路255は他の通路よりも広く、1つ以上の物品取り出しデバイス510は中央通路255に配置される。特定の実施形態では、物品取り出しデバイス510を含む任意の通路255は、オーダーピッキング保管領域142内の他の通路255(例えば、ASRS260を含むもの)よりも広くてもよい。
【0096】
[0117]ASRS260と同様に、物品取り出しデバイス510のそれぞれは、1つ以上のガイドレールに沿って通路を横切ることができる。物品取り出しデバイス510のそれぞれは、中央通路256に隣接して配置された保管ラック250内のトレイに保管された指定レイヤー151から個々の物品152又は複数の物品152を把持することができる。特定の実施形態では、物品取り出しデバイス510によって取り出された物品152は、物品取り出しデバイス510が配置されている通路255の長さにわたって延在する自動コンベヤ205上に配置することができる。次いで、自動コンベヤ205は、物品152をワークステーションに輸送することができ、そこで物品は、混合パレット150Bの最上レイヤー(例えば、混合パレット150Bはレイヤーハンドリングデバイス410によって組み立てられた)、同種のパレット150Aの最上レイヤー(例えば、保管セクション130から受け取ったもの)、及び/又は新しいパレット150(例えば、パレットプラットフォーム構造153上の初期レイヤー151)に追加することができる。
【0097】
[0118]なお、図5に示すレイアウト500は、オーダーピッキング保管領域142の配置の一例である。このレイアウト500は、様々な方法で(例えば、保管ラック250、レイヤーピック通路255、物品ピック通路255などを省略、追加、及び/又は再配置することによって)変更することができる。更に、特定の実施形態では、オーダーピッキング保管領域142は、倉庫設備100の他のセクション(例えば、保管セクション130)に統合されるか、又はその中に含まれることができる。
【0098】
[0119]物品取り出しデバイス510の構成は様々であり得る。特定の実施形態では、物品取り出しデバイス510は、レイヤー151(例えば、保管ラック250に保管されたレイヤー151)から単一の物品152又は物品152のサブセットを取り出すことができる任意の無人又は自動化デバイスに相当し得る。物品取り出しデバイス510によって実行される任意の機能は、WCS270及び/又は他の制御システムによって制御することができる。
【0099】
[0120]図6は、特定の実施形態に係る物品取り出しデバイス510の一例を開示する。図7は、特定の実施形態に係るオーダーピッキング保管領域142の物品ピッキング通路255内に位置する物品取り出しデバイス510の別の例を開示する。図8は、特定の実施形態に係る物品取り出しデバイス510の典型的な特徴を示すブロック図である。他の種類の物品取り出しデバイスを利用することができ、本明細書に記載の任意の物品取り出しデバイス510の特徴を任意の方法で組み合わせることができる。更に、オーダーピッキング保管領域142及び/又は保管セクション130は、任意の数の物品取り出しデバイス510を含むことができる。
【0100】
[0121]図6を参照すると、物品取り出しデバイス510は、通路255の長さにわたって延在する1つ以上のガイドレール520に接続される。物品取り出しデバイス510が1つ以上の物品152を取り出しているとき、1つ以上のガイドレール520は、物品取り出しデバイス510が通路255を、1つ以上の物品152が配置される場所まで直線的又は横方向に横断することを可能にする。
【0101】
[0122]ガイドレール520の構成は変更可能である。一般的に言えば、ガイドレールは、物品取り出しデバイス510の移動を指示又は案内するのを助ける任意の種類のトラック又はレールを含むことができる。特定の実施形態では、ガイドレール520は、互いに平行に配置された一対のトラックを含むデュアルトラック構成を含む。物品取り出しデバイス510は、物品取り出しデバイス510が軌道に沿って走行することを可能にする車輪を含む。特定の実施形態では、ガイドレール520は、直線ギヤが各トラックの中心に配置され、各ライナギヤが物品取り出しデバイス510のホイールに組み込まれる円形ギヤに係合するラックアンドピニオン構成を利用する。
【0102】
[0123]特定の実施形態では、物品取り出しデバイス510は、プラットフォーム511から垂直に延びる1つ以上のマスト530を支持し、及び/又はそれに接続される下側支持プラットフォーム511を含むことができる。特定の実施形態では、物品取り出しデバイス510は、一対のマスト530が下側支持プラットフォーム511に接続される二重マスト構成を含むことができる。
【0103】
[0124]取り出し部550は、一本以上のマスト530に沿って垂直に(例えば、上下)移動することができる。取り出し部550は、保管ラック250内のトレイに保管されたレイヤー151から1つ以上の物品152を取り出すように構成することができる。保管レイヤー151から1つ以上の物品152を取り出すとき、取り出し部550の垂直移動性は、取り出し部550がそれらの物品152が保管されている特定の行又は保管場所にアクセスすることを可能にする。
【0104】
[0125]取り出し部550の構成は変更可能である。特定の実施形態(例えば、図6に示すような実施形態)では、取り出し部550は、下側ハンドリング部560及び上側ハンドリング部570を含む。下側ハンドリング部560は、物品取り出しデバイス510が保管レイヤー151から一以上の物品152を取り出しているときに、保管ラック250の位置からトレイ325を取り出すように構成される。下側ハンドリング部560が保管ラック250からトレイ325を取り出す態様は、様々であってよい。
【0105】
[0126]特定の実施形態では、下側ハンドリング部560に含まれるトレイ把持機構565は、トレイ325を把持するために保管ラック250上の位置に向かって外側に(例えば、図6の方向矢印Aによって示されるように)延びるように構成された伸長可能なアームを含むことができる。トレイ325を把持又は握持した後、トレイ把持機構565の伸長可能なアームは、次いで、内側に(例えば、図6の方向矢印Bによって示されるように)引き込んで、トレイ325を物品取り出しデバイス510の下側ハンドリング部560に向けて及び/又は下側ハンドリング部560上へと引き寄せることができる。
【0106】
[0127]上側ハンドリング部570は、トレイ把持機構565によってトレイ325が下側ハンドリング部560に向かって引き寄せられた後に、トレイ325上に含まれるレイヤー151から1つ以上の物品152を把持又は取り出すように構成することができる。例えば、幾つかの実施形態では、1つ以上の物品把持部575は、上側ハンドリング部570の底面に接続されてもよい。図6に示す例では、2つの把持部575が上側ハンドリング部570に接続される。しかしながら、任意の数の物品把持部575が物品取り出しデバイス510に組み込まれてもよい。
【0107】
[0128]特定の実施形態では、物品把持部575のそれぞれは、トレイ325上のレイヤーから個々の物品152を把持するように個別に制御可能であり得る。特定の実施形態では、物品把持部575のそれぞれは、トレイ325内のレイヤー151から個々の物品152を握持するために、レイヤーハンドリングデバイス410に含まれる把持部415と同じ又は類似の握持技術(例えば、吸引、真空、及び/又はクランプ技術)を利用することができる。特定の実施形態では、物品把持部575のそれぞれは、可撓性又は変形可能な材料(例えば、EDPM、発泡体、及び/又はゴムなど)で形成された真空プレートを含むことができ、それぞれは、1つ以上の吸引ポンプを含むか又はそれに接続することができる。この典型的な構成では、真空機能を使用して、トレイ325から物品152を把持して取り出すことができる。
【0108】
[0129]下側ハンドリング部560に含まれるトレイ把持機構565は、物品把持部575がトレイ325に含まれる物品152にアクセスできるように、上側ハンドリング部570の下に十分にトレイ325を引き込むべく構成することができる。幾つかの実施形態では、物品把持部575のそれぞれは、上側ハンドリング部570に対して垂直に位置するレール571に接続され、物品把持部575は、レール571に沿って直線的に移動するように構成される。更に、幾つかの実施形態では、レール571のそれぞれは、内側(例えば、方向矢印Cによって示されるように)及び外側(例えば、方向矢印Dによって示されるように)に移動するように構成することができる。
【0109】
[0130]物品把持部575及び/又はレール571の可動性は、物品取り出しデバイス510がトレイ325から取り出される物品152の上に物品把持部575を正確に配置することを可能にする。物品把持部575が取り出しのために指定された物品152上に配置されると、把持部575は、物品を握持するために下方に延在し、トレイ325から物品325を除去するために上方に引き込むことができる。次いで、トレイ325から取り出された物品152は、パレット150(例えば、混合パレット)を組み立てるために物品152を使用することができる場所に物品152を経路付ける自動コンベヤ205上に配置することができる。
【0110】
[0131]特定の実施形態では、物品取り出しデバイス510は、物品取り出しデバイス510が、所望の位置に正確にナビゲートすること、トレイ325から物品152を把持すること、自動コンベヤ205上に物品152を置くこと、及び/又は他の関連機能を可能にするために、1つ以上の検知システム580を含むことができる。検知システムの構成は様々であり得る。例えば、検知システムは、これらの機能を実行するために、赤外線(IR)センサ、位置決めセンサ、近接センサ、フォトセル、タッチセンサ、磁気接触センサ、圧力センサ、接触センサ、光センサ、温度センサ、音響センサ、音センサ、ビデオセンサ、撮像センサ、画像/ビデオ分析ソフトウェア、及び/又は他の検知デバイスのいずれかからのフィードバックを利用することができる。
【0111】
[0132]特定の実施形態では、物品取り出しデバイス510の検知システム580は、1つ以上の位置決めセンサ581を含む。1つ以上の位置決めセンサ581の出力を利用して、ガイドレール520に沿った適切な位置に物品取り出しデバイス510を駆動又は位置決めすることができる。場合によっては、位置決めセンサは、固定基準点に対するガイドレール520上のその位置を決定するために、物品取り出しデバイス510によって使用されてもよい。物品取り出しデバイス510が固定基準点に対するその位置を理解できるようにすることにより、物品取り出しデバイス510は、物品152を取り出すために指定されたラック位置に正確にナビゲートすることができる。特定の実施形態では、物品取り出しデバイス510の検知システム580はまた、1つ以上のフォトセル(光電セル)を利用して、物品取り出しデバイス510がその位置を検出するのを支援する。
【0112】
[0133]特定の実施形態では、物品取り出しデバイス510の検知システム580は、1つ以上の赤外線測定システム582(例えば、1つ以上の赤外線センサを備える)を利用して、物品取り出しデバイス510が物体(例えば、トレイ325、物品152、保管ラック250、及び/又は自動コンベヤ205など)を把持するか又はそれと相互作用するのを支援する。例えば、場合によっては、1つ以上の赤外線測定システム582の出力は、物品取り出しデバイス510の物体への近接性を決定する制御システムに提供することができる。場合によっては、フィードバックループを使用して、赤外線測定システムの出力に基づいて、それに応じて物品取り出しデバイス510の動きを調整することができる。
【0113】
[0134]更に、もう1つの電源540を利用して、物品取り出しデバイス510及び/又はガイドレール520に電力を供給することができる。幾つかの実施形態では、第1の電源540は、物品取り出しデバイス510のガイドレール520(例えば、ガイドレール520に含まれる直線ギヤ)及び/又は車輪(例えば、車輪に含まれる円形ギヤ)を駆動するギヤモータに電力を供給するように構成されたレール電源を含んでもよい。第2の電源540は、物品取り出しデバイス510の他の部分(例えば、モータ、ギヤ、ポンプ、検知システム、及び/又は、1つ以上のマスト530、下側ハンドリング部560、及び上側ハンドリング部570に含まれる他の構成要素)に電力を供給するために、物品取り出しデバイス510の1つ以上のマスト530に接続され得る。幾つかの実施形態では、全ての構成要素に電力を供給する単一の電源が物品取り出しデバイス510に含まれてもよい。
【0114】
[0135]物品取り出しデバイス510の機能の一例を更に説明するために、混合パレット150Bの組み立てを含む注文が倉庫設備100で受け取られるシナリオを考える。注文の受信に応じて、WCS270又は倉庫制御システムは、混合パレット150Bに含めるために特定の物品種類の2つの物品152を取り出すために、物品取り出しデバイス510(又は物品取り出しデバイス510に関連付けられた制御システム)に信号、要求、及び/又は命令を送信することができる。
【0115】
[0136]WCS270又は倉庫制御システムは、保管セクション130内の保管ラック250に含まれる各パレット150の正確な位置、及びオーダーピッキングセクション140内の保管ラック250に含まれる各レイヤー151の正確な位置を知る在庫管理ソフトウェアを実行することができる。在庫管理ソフトウェアは、保管された各レイヤー151に含まれる各物品152の正確な位置、及び各レイヤー151内の物品152の残量を追跡することもできる。この追跡情報を使用して、WCS270又は倉庫制御システムは、オーダーピッキング保管領域142に保管されたレイヤー151を選択して、2つの物品152を取り出すことができる。この情報は、物品取り出しデバイス510に送信することができ、2つの物品152が取り出されるレイヤー151及び/又は保管場所を識別することができる。
【0116】
[0137]それに応じて、物品取り出しデバイス510は、指定された保管ラック構造250の前方の適切な位置まで、1つ以上のガイドレール520に沿ってナビゲートすることができる。物品取り出しデバイス510は、受信した位置情報を用いて、指定された行や保管場所に応じた適切な高さに取り出し部550を上下調整することができる。下側ハンドリング部560は、トレイ325を保管ラック250から部分的に引き出すことができ、物品把持部575は、受け取った位置情報を使用してレイヤー151から2つの物品152を把持することができる。次いで、物品把持部575を移動させて、物品取り出しデバイス510に隣接して配置された自動コンベヤ205の上方に配置することができ、保管ラック構造250から取り出された2つの物品152を自動コンベヤ205上に配置することができる。
【0117】
[0138]次いで、自動コンベヤは、物品152をワークステーションに輸送することができ、そこで物品152が混合パレット150Bに追加される。次いで、混合パレットは、1つ以上の自動コンベヤ205を介して倉庫設備のアウトバウンド処理セクション120に経路付けられてもよい。
【0118】
[0139]図6及び図7に示される物品取り出しデバイス510は、ラック構造から物品を取り出すように構成することができる自動化デバイスの例として提供される。他の種類の物品取り出しデバイス510も利用することができる。
【0119】
[0140]図2Bに戻ると、倉庫設備100は、倉庫設備100の機能を自動化し、前述したような他の関連機能を実行するように構成することができる倉庫制御システム(WCS)270を含むことができる。とりわけ、WCS270は、限定はしないが、自動コンベヤ205、ASRS260、トレイスタッカデバイス320、レイヤーハンドリングデバイス410、エレベータ430、物品取り出しデバイス510、AGV、及び/又は倉庫設備100に含まれる他の自動化機器を含む、倉庫設備100に含まれる自動化デバイスの機能を制御するように構成することができる。
【0120】
[0141]WCS270は、単一のアプリケーションもしくはプログラムとして、又は複数のアプリケーション及びプログラムとして実装されてもよい。幾つかの実施形態では、WCS270は、自動化デバイスのそれぞれを直接制御する集中コントローラに相当し得る。これに加えて又は代えて、WCS270は、それぞれが1つ以上の自動化デバイスを制御する複数の別個のコントローラ(例えば、自動コンベヤ205、ASRS260、トレイスタッカデバイス320、レイヤーハンドリングデバイス410、エレベータ430、物品取り出しデバイス510、AGVなどの制御を容易にする別個のコントローラ)を備えてもよい。後者に関して、複数のコントローラは、倉庫設備100の全体的な動作を制御する集中コントローラと通信することができる。
【0121】
[0142]WCS270は、インバウンドパレット150、レイヤー151及び/又は物品152を格納すること、配送の履行注文、混合パレット150Bの組み立て、パレット150、レイヤー151、及び/又は物品152の保管を追跡すること(例えば、保管セクション130及びオーダーピッキング保管領域142内)、倉庫設備100全体にわたって自動コンベヤ205上にパレット150、レイヤー151、及び/又は物品152を経路付けること、エレベータ430の制御、トレイシフトシステム440の制御、トレイスタッカデバイス330の制御、及び/又は他の関連機能を伴う本明細書に記載の任意の機能の制御を自動化するように構成することができる。WCS270は、他の関連機能も実行するように構成されてもよい。
【0122】
[0143]特定の実施形態では、WCS270は、倉庫設備100における動作を最適化するように構成される、1つ以上の倉庫管理システム(WMS)アプリケーションを含んでもよい。場合によっては、1つ以上のWMSアプリケーションは、とりわけ、倉庫設備100内の在庫を追跡し(例えば、保管セクション130及びオーダーピッキング保管領域142において)、パレット150及びレイヤー151のための最適な保管場所(例えば、保管セクション130及びオーダーピッキング保管領域142に含まれる保管ラック250内の位置)を選択し、機能を実行するために個人及び自動化された機器を割り当て(例えば、保管及び保管機能)、倉庫設備で実行される文書活動を行い、倉庫設備100全体の様々なメトリック及び状況のリアルタイム監視を行うように構成することができる。
【0123】
[0144]WCS270は、1つ以上のコンピューティングデバイスに格納され、それを使用して実装されてもよい。典型的なコンピューティングデバイスは、デスクトップコンピュータデバイス、ラップトップサーバ、モバイルデバイスなどを含むことができる。コンピューティングデバイス及び倉庫設備コンポーネント(例えば、コンベヤ205、ASRS260、トレイスタッカデバイス320、レイヤーハンドリングデバイス410、エレベータ430、物品取り出しデバイス510、AGVなど)のそれぞれは、1つ以上のストレージデバイス及び1つ以上のプロセッサを更に含むことができる。1つ以上の保管デバイスは、1つ以上のプロセッサと通信することができ、1つ以上のプロセッサは、1つ以上の保管デバイスに保管された任意の命令を実行することができる。1つ以上の保管デバイスは、i)例えば読み出し専用メモリ(ROM)又はプログラム可能読み出し専用メモリ(PROM)などの不揮発性メモリ、及び/又は(ii)例えばランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、スタティックRAM(SRAM)などの揮発性メモリを含むことができる。特定の実施形態では、1つ以上の保管デバイス263は、(i)非一時的メモリ及び/又は(ii)一時的メモリを含むことができる。1つ以上のプロセッサは、1つ以上の中央処理ユニット(CPU)、グラフィックプロセッサユニット、コントローラ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、及び/又は計算回路を含むことができる。1つ以上の保管デバイスは、本明細書に記載の機能のいずれかを実装するための命令(例えば、自動化デバイスの制御、在庫の追跡、在庫の保管の開始、注文の履行の開始、倉庫活動の監視などに関連する)を格納することができる。
【0124】
[0145]倉庫設備デバイス(例えば、自動コンベヤ205、WCS270コンピューティングデバイス、ASRS260、トレイスタッカデバイス320、レイヤーハンドリングデバイス410、エレベータ430、物品取り出しデバイス510、AGVなど)のそれぞれは、デバイスが互いに通信することを可能にする1つ以上の通信デバイス(例えば、トランシーバ、有線通信インターフェースなど)を含むこともできる。全てのデバイスは、互いに直接通信するように、及び/又は有線もしくは無線通信リンク、又はこれらの組み合わせを介してネットワーク190を介して通信するように構成することができる。ネットワークは、例えば、ローカル領域ネットワーク(例えば、Wi-Fiネットワーク及び/又はイーサネットネットワーク)、パーソナル領域ネットワーク(例えば、ブルートゥースネットワーク)、ワイド領域ネットワーク、イントラネット、インターネット、セルラーネットワーク、電気通信ネットワーク、及び/又は他の種類のネットワークを含むものなどの、任意の種類の通信ネットワークに相当し得る。
【0125】
[0146]図9は、特定の実施形態に係る混合パレット150Bを組み立てるための典型的な方法900を示すフロー図である。方法900は単なる例示であり、本明細書に提示される実施形態に限定されない。方法900は、本明細書に具体的に図示又は記載されていない多くの異なる実施形態又は例で用いることができる。幾つかの実施形態では、方法900のステップは、提示された順序で実行することができる。他の実施形態では、方法900のステップは、任意の適切な順序で実行することができる。更に他の実施形態では、方法900のステップのうちの1つ以上を組み合わせるか、又はスキップすることができる。特定の実施形態では、方法900(及び/又は方法900のステップのうちの1つ以上)は、1つ以上の倉庫制御システム、1つ以上の自動コンベヤデバイス、1つ以上のASRS、1つ以上のレイヤーハンドリングデバイス、及び/又は本明細書に記載の他の構成要素を使用して実行又は実施することができる。これら又は他の実施形態では、方法900のステップのうちの1つ以上は、1つ以上の処理デバイスで実行するように構成され、1つ以上の非一時的コンピュータ記憶デバイスに記憶されるように構成された1つ以上のコンピュータ命令として実施することができる。そのような非一時的メモリ記憶デバイスは、1つ以上の倉庫制御システム、1つ以上の自動コンベヤデバイス、1つ以上のASRS、1つ以上の物品取り出しデバイス、及び/又は本明細書に記載の他の構成要素の一部とすることができる。
【0126】
[0147]ステップ910において、1つ以上の同種のパレット150Aがインバウンド処理セクション110で受けられる。例えば、1つ以上の同種のパレット150Aは、1つ以上の配送車両105によって自動倉庫設備100に配送され、1つ以上の輸送車両310及び/又は1つ以上のAGVを使用してインバウンド処理セクション110に移送することができる。
【0127】
[0148]ステップ920において、1つ以上の同種のパレット150Aは、1つ以上の同種のパレット150Aから物品152のレイヤー151を除去し、トレイ325上に物品のレイヤー151を配置するように構成された第1のレイヤーハンドリングデバイス410に輸送される。特定の実施形態では、第1のレイヤーハンドリングデバイス410は、遅延動作モード451で構成することができ、1つ以上の同種のパレット150Aは、1つ以上の自動コンベヤシステム(例えば、そのそれぞれは、1つ以上の自動コンベヤ205を含むことができる)を使用して第1のレイヤーハンドリングデバイス410に輸送することができる。
【0128】
[0149]ステップ930において、トレイ325上の物品152のレイヤー151は、保管セクション(例えば、オーダーピッキング保管セクション140及び/又は保管セクション130)に輸送される。トレイ325上に含まれる物品152のレイヤー151は、1つ以上の自動コンベヤシステムを使用して輸送することができる。
【0129】
[0150]ステップ940において、トレイ325を有する物品152のレイヤー151は、保管セクションに位置する保管ラック250上に配置される。例えば、1つ以上のASRS160は、1つ以上の自動コンベヤ205からトレイ325上の物品152のレイヤー151を取り出し、トレイ325と共に物品152のレイヤー151を保管ラック250上に配置するように構成することができる。
【0130】
[0151]ステップ950において、トレイ325に含まれる物品152のレイヤー151は、保管セクション内の保管ラック250から取り出される。例えば、1つ以上のASRS160は、保管ラック250からトレイ325上の物品152のレイヤー151を取り出すように構成することができる。
【0131】
[0152]ステップ960において、トレイ325上の物品152のレイヤー151は、第2のレイヤーハンドリングデバイス410で受けられる。特定の実施形態では、第2のレイヤーハンドリングデバイス410は、パレタイジング動作モード452で構成することができ、トレイ325上の物品152のレイヤー151は、1つ以上の自動コンベヤシステムを使用して第2のレイヤーハンドリングデバイス410に輸送することができる。
【0132】
[0153]ステップ970において、第2のレイヤーハンドリングデバイス410を使用して、少なくとも部分的に、1つ以上の混合パレット150Bが組み立てられる。例えば、第2のレイヤーハンドリングデバイス410は、異なる種類の物品152を含む異種のレイヤーを受け、異種のレイヤーを互いに積み重ねて、1つ以上の混合パレット150Bを組み立てることができる。
【0133】
[0154]ステップ980において、1つ以上の混合パレット150Bは、アウトバウンド処理セクション120に輸送される。例えば、1つ以上の自動コンベヤシステムは、1つ以上の混合パレット150Bをアウトバウンド処理セクション120に輸送することができる。場合によっては、アウトバウンド処理セクション120に輸送された1つ以上の混合パレット150Bは、注文の履行に関連して1つ以上の輸送車両105に積み込むことができる。
【0134】
[0155]図10は、特定の実施形態に係る混合パレットを組み立てるための典型的な方法1000を示すフロー図を示す。方法1000は単なる例示であり、本明細書に提示される実施形態に限定されない。方法1000は、本明細書に具体的に図示又は記載されていない多くの異なる実施形態又は例で用いることができる。幾つかの実施形態では、方法1000のステップは、提示された順序で実行することができる。他の実施形態では、方法1000のステップは、任意の適切な順序で実行することができる。更に他の実施形態では、方法1000のステップのうちの1つ以上を組み合わせるか、又はスキップすることができる。特定の実施形態では、方法1000(及び/又は方法100のステップのうちの1つ以上)は、1つ以上の倉庫制御システム、1つ以上の自動コンベヤデバイス、1つ以上のASRS、1つ以上の物品取り出しデバイス、及び/又は本明細書に記載の他の構成要素を使用して実行又は実施することができる。これら又は他の実施形態では、方法1000のステップのうちの1つ以上は、1つ以上の処理デバイスで実行するように構成され、1つ以上の非一時的コンピュータ記憶デバイスに記憶されるように構成された1つ以上のコンピュータ命令として実施することができる。そのような非一時的メモリ記憶デバイスは、1つ以上の倉庫制御システム、1つ以上の自動コンベヤデバイス、1つ以上のASRS、1つ以上の物品取り出しデバイス、及び/又は本明細書に記載の他の構成要素の一部とすることができる。
【0135】
[0156]ステップ1010において、1つ以上の同種のパレット150Aがインバウンド処理セクション110で受けられる。このステップは、ステップ910に関して前述したのと同じ方法で実行することができる。
【0136】
[0157]ステップ1020において、1つ以上の同種のパレット150Aは、1つ以上の同種のパレット150Aから物品152のレイヤー151を除去し、トレイ325上に物品のレイヤー151を配置するように構成されたレイヤーハンドリングデバイス410に輸送される。このステップは、ステップ920に関して前述したのと同じ方法で実行することができる。
【0137】
[0158]ステップ1030において、トレイ325上の物品152のレイヤー151は、保管セクション(例えば、オーダーピッキング保管セクション140及び/又は保管セクション130)に輸送される。このステップは、ステップ930に関して前述したのと同じ方法で実行することができる。
【0138】
[0159]ステップ1040において、トレイ325を有する物品152のレイヤー151は、保管セクションに位置する保管ラック250上に配置される。このステップは、ステップ940に関して前述したのと同じ方法で実行することができる。
【0139】
[0160]ステップ1050において、物品取り出しデバイス510を使用して、保管ラック250に含まれるトレイ325から物品152のサブセットが取り出される。例えば、物品取り出しデバイス510は、保管ラック250のうちの1つに含まれるトレイ325から単一の物品又は複数の物品152を取り出し、単一の物品152又は複数の物品152を自動コンベヤ205上に配置するように構成することができる。
【0140】
[0161]ステップ1060において、少なくとも部分的に、物品取り出しデバイス510によって取り出された物品のサブセットを使用して、1つ以上の混合パレット150Bが組み立てられる。例えば、場合によっては、自動コンベヤシステムは、物品取り出しデバイス510によって取り出された物品のサブセットを、物品のサブセット152が組み立てられている混合パレット150Bに追加される組立ステーションに輸送するように構成することができる。物品152のサブセットは、自動化デバイスを使用して、混合パレット150Bに手動で組み込まれてもよく、及び/又は混合パレット150Bに組み込まれてもよい。
【0141】
[0162]ステップ1070において、1つ以上の混合パレット150Bは、アウトバウンド処理セクション120に輸送される。このステップは、ステップ980に関して前述したのと同じ方法で実行することができる。場合によっては、アウトバウンド処理セクション120に輸送された1つ以上の混合パレット150Bは、注文の履行に関連して1つ以上の輸送車両105に積み込むことができる。
【0142】
[0163]図9及び図10に示された方法900及び1000は、様々な方法で組み合わせることができることが認識されるべきである。方法900及び1000の両方を自動倉庫設備100で利用して、混合パレット150Bを含む注文を満たすことができる。更に、場合によっては、倉庫制御システム270(又は複数の倉庫制御システム270)を、倉庫設備100の構成要素(例えば、自動コンベヤ205、ASRS260、レイヤーハンドリングデバイス410、物品取り出しデバイス510など)を制御して、方法900及び1000のステップの一部又は全てを実施するように構成することができる。
【0143】
[0164]更に、本開示に記載された実施形態は、様々な方法で組み合わせることができることを認識すべきである。一実施形態に関連して説明される任意の態様又は特徴は、本開示で言及される任意の他の実施形態に組み込むことができる。本発明の範囲から逸脱することなく、前述のシステム及び方法に対して多数の変形を行うことができる。
【0144】
[0165]本発明の様々な新規な特徴が、その特定の実施形態に適用されるように示され、記載され、指摘されているが、本明細書に記載され例示されるシステム及び方法の形態及び詳細における様々な省略及び置換及び変更が、本発明の精神から逸脱することなく当業者によってなされ得ることを理解すべきである。とりわけ、任意の方法のステップは、適切であり得る多くの場合、異なる順序で実行されてもよい。当業者であれば分かるように、上記の開示及び本発明の教示の理解に基づいて、本明細書に記載のシステムの一部である特定のハードウェア及びデバイス、並びにそれによって提供され組み込まれる一般的な機能は、本発明の異なる実施形態では異なり得る。したがって、特定のシステム構成要素は、そのシステム及び方法の実施形態で実現される本発明の特定の実施形態の様々な態様及び機能の完全かつ完全な理解及び認識を容易にするための例示目的のためのものである。当業者であれば分かるように、本発明は、限定ではなく例示の目的で提示されている記載された実施形態以外で実施され得る。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図4J
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】