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特表2024-527639ダイレクトドライブ搬送システムの制御方法及び関連装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】ダイレクトドライブ搬送システムの制御方法及び関連装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 43/00 20060101AFI20240719BHJP
   G05D 3/12 20060101ALI20240719BHJP
   H02P 25/06 20160101ALI20240719BHJP
   B65G 54/02 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
B65G43/00 K
G05D3/12 305Z
H02P25/06
B65G54/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022560356
(86)(22)【出願日】2022-09-09
(85)【翻訳文提出日】2022-10-03
(86)【国際出願番号】 CN2022118180
(87)【国際公開番号】W WO2024000820
(87)【国際公開日】2024-01-04
(31)【優先権主張番号】202210772227.2
(32)【優先日】2022-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517409583
【氏名又は名称】エーエーシー マイクロテック(チャンヂョウ)カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】No.3 changcao road, Hi-TECH Industrial Zone, Wujin District, Changzhou City, Jiangsu Province, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100147706
【弁理士】
【氏名又は名称】多田 裕司
(72)【発明者】
【氏名】▲銭▼ ▲林▼
(72)【発明者】
【氏名】郭 ▲順▼
(72)【発明者】
【氏名】朱 学▲園▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 敏
(72)【発明者】
【氏名】史 ▲衛▼▲領▼
(72)【発明者】
【氏名】秦 ▲ユー▼
【テーマコード(参考)】
3F021
3F027
5H303
5H540
【Fターム(参考)】
3F021AA05
3F021BA02
3F021CA02
3F021DA05
3F027AA01
3F027CA01
3F027DA02
3F027EA01
3F027FA02
3F027FA12
5H303CC01
5H303DD01
5H303FF03
5H303HH01
5H540AA01
5H540EE02
5H540EE05
5H540FA02
5H540FA12
5H540FA23
(57)【要約】
【課題】本発明は、ダイレクトドライブ搬送システムの制御方法及び関連装置を提供する。
【解決手段】当該制御方法は、ダイレクトドライブ搬送システムを起動して全体帰零を行って、全ての可動子を同一方向に移動させるステップS1と、各駆動器によって、対応する第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置が認識した第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置のゼロ点信号を読み取るステップS2と、いずれかの駆動器が2つのゼロ点信号を読み取ったかどうかを判断し、そうであれば、ステップS4を実行し、そうでなければ、ステップS1に戻るステップS3と、駆動器がフィードバックした2つのゼロ点信号の間の距離に基づいて、対応する可動子が帰零を完了したと判断し、さらにダイレクトドライブ搬送システムの帰零を完了するステップS4とを含む。従来技術に比べて、本発明では、位置決め精度が高くかつ駆動制御効果が高い。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイレクトドライブ搬送システムの制御方法であって、
前記ダイレクトドライブ搬送システムは、順次接続され且つ固定子ユニット全体をなす複数段の固定子と、前記固定子ユニットに取り付けられるガイドレールと、前記ガイドレールと摺動接続を形成し且つ複数段の前記固定子に対して移動可能な複数の可動子と、複数の第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置と、複数の第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置と、複数の駆動器と、制御器とを含み、各前記可動子には、1つの前記第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置が取り付けられ、各段の前記固定子には、1つの前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置が取り付けられ、各前記第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置には、互いに間隔を隔てる第1ゼロ点マーク及び第2ゼロ点マークが予め設定され、前記第1ゼロ点マークと前記第2ゼロ点マークとの間の距離は、予め設定された値であり、複数の前記駆動器は、それぞれ、複数の前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置に接続され、且ついずれも前記制御器に接続され、該制御方法は、
S1であって、前記ダイレクトドライブ搬送システムを起動して全体帰零を行って、全ての前記可動子を同一方向に移動させるステップと、
S2であって、各前記駆動器によって、対応する前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置が認識した前記第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置のゼロ点信号を読み取るステップと、
S3であって、いずれかの前記駆動器が2つの前記ゼロ点信号を読み取ったかどうかを判断し、そうであれば、ステップS4を実行し、そうでなければ、前記ステップS1に戻るステップと、
S4であって、前記駆動器がフィードバックした2つの前記ゼロ点信号の間の距離に基づいて、対応する前記可動子が帰零を完了したと判断し、さらに前記ダイレクトドライブ搬送システムの帰零を完了するステップと、
S5であって、前記制御器は、帰零後のダイレクトドライブ搬送システムに基づいて各前記可動子の位置情報を取得し、各前記可動子が移動するように駆動するステップと、を含む、ことを特徴とするダイレクトドライブ搬送システムの制御方法。
【請求項2】
前記ステップS4は、具体的に、
S41であって、前記2つのゼロ点信号の間の距離が予め設定された値である場合、対応する前記可動子の帰零が完了したと判定し、帰零が完了した前記可動子に対応する前記固定子の次の前記固定子の位置情報を、帰零が完了した前記可動子の正確な位置情報に特定するステップと、
S42であって、前記正確な位置情報に基づいて前記ダイレクトドライブ搬送システムの座標システムを確立し、前記直駆動搬送システムの帰零を実現するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のダイレクトドライブ搬送システムの制御方法。
【請求項3】
前記第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置は、前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置に正対して取り付けて設けられていることを特徴とする請求項1に記載のダイレクトドライブ搬送システムの制御方法。
【請求項4】
前記第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置は、インクリメンタル型の格子定規である請求項1に記載のダイレクトドライブ搬送システムの制御方法。
【請求項5】
前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置は、読み取りヘッドであり、前記読み取りヘッドは、前記インクリメンタル型の格子定規に正対して設けられていることを特徴とする請求項4に記載のダイレクトドライブ搬送システムの制御方法。
【請求項6】
前記インクリメンタル型の格子定規は、光学格子定規又は磁気格子定規であることを特徴とする請求項4に記載のダイレクトドライブ搬送システムの制御方法。
【請求項7】
前記可動子の下方には、第1プーリと第2プーリとが対向して設けられており、前記第1プーリと前記第2プーリとは、それぞれ前記ガイドレールの両側に当接し、且つ摺動接続を形成することを特徴とする請求項1に記載のダイレクトドライブ搬送システムの制御方法。
【請求項8】
コンピュータ装置であって、
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムとを含み、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行するときに、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のダイレクトドライブ搬送システムの制御方法におけるステップが実施されることを特徴とするコンピュータ装置。
【請求項9】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のダイレクトドライブ搬送システムの制御方法におけるステップが実施されることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送システムの制御技術分野に関し、特にダイレクトドライブ搬送システムの制御方法及び関連装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイレクトドライブ搬送システムの技術の発展に伴い、ダイレクトドライブ搬送システムの制御方法は、各種のダイレクトドライブモータにおいて広く応用されている。
【0003】
従来技術の前記ダイレクトドライブ搬送システムは、複数段の固定子と複数の可動子からなり、固定子が可動子が移動するように駆動することにより、直線駆動の効果を奏する。従来のダイレクトドライブ搬送システムに、ダイレクトドライブ搬送システムは、絶対式の位置フィードバック案が多く採用されて、移動位置のフィードバック作用を実現する。ここで、フィードバックユニットには、絶対式格子定規又は磁気格子定規、リニアホール及び格子定規が採用されることが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来技術において絶対式格子定規又は磁気格子定規の位置決め精度が高いが、コストが相対的に高い。リニアホール及び格子定規のコストが低いが、位置検出精度が同様に低い。このような場合、フィードバックユニットのコストと位置決め精度とは、バランスを取りにくく、位置フィードバックの効果が低く、位置決め精度が悪い。
【0005】
従って、上記問題を解決するために、新たなダイレクトドライブ搬送システムの制御方法及び関連装置を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明が解決しようとする技術的課題は、位置フィードバック効果が良く、位置決め精度が高く且つコストを効果的に低減するダイレクトドライブ搬送システムの制御方法及び関連装置を提供することである。
【0007】
上記技術的課題を解決するために、第1態様では、本発明は、ダイレクトドライブ搬送システムの制御方法を提供し、前記ダイレクトドライブ搬送システムは、順次接続され且つ固定子ユニット全体をなす複数段の固定子と、前記固定子ユニットに取り付けられるガイドレールと、前記ガイドレールと摺動接続を形成し且つ複数段の前記固定子に対して移動可能な複数の可動子と、複数の第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置と、複数の第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置と、複数の駆動器と、制御器とを含み、各前記可動子には、1つの前記第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置が取り付けられ、各段の前記固定子には、1つの前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置が取り付けられ、各前記第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置には、互いに間隔を隔てる第1ゼロ点マーク及び第2ゼロ点マークが予め設定され、前記第1ゼロ点マークと前記第2ゼロ点マークとの間の距離は、予め設定された値であり、複数の前記駆動器は、それぞれ複数の前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置に接続され、且ついずれも前記制御器に接続され、該制御方法は、
S1であって、前記ダイレクトドライブ搬送システムを起動して全体帰零を行って、全ての前記可動子を同一方向に移動させるステップと、
S2であって、各前記駆動器によって、対応する前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置が認識した前記第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置のゼロ点信号を読み取るステップと、
S3であって、いずれかの前記駆動器が2つの前記ゼロ点信号を読み取ったかどうかを判断し、そうであれば、ステップS4を実行し、そうでなければ、前記ステップS1に戻るステップと、
S4であって、前記駆動器がフィードバックした2つの前記ゼロ点信号の間の距離に基づいて対応する前記可動子が帰零を完了したと判断し、さらに前記ダイレクトドライブ搬送システムの帰零を完了するステップと、
S5であって、前記制御器は、帰零後のダイレクトドライブ搬送システムに基づいて各前記可動子の位置情報を取得し、各前記可動子が移動するように駆動するステップと、を含む。
【0008】
好ましくは、前記ステップS4は、具体的に、
S41であって、前記2つのゼロ点信号の間の距離が予め設定された値である場合、対応する前記可動子が帰零を完了したと判定し、帰零が完了した前記可動子に対応する前記固定子の次の前記固定子の位置情報を、帰零が完了した前記可動子の正確な位置情報に特定するステップと、
S42であって、前記正確な位置情報に基づいて前記ダイレクトドライブ搬送システムの座標システムを確立し、前記直駆動搬送システムの帰零を実現するステップと、を含む。
【0009】
好ましくは、前記第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置は、前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置に正対して取り付けて設けられている。
【0010】
好ましくは、前記第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置は、インクリメンタル型の格子定規である。
【0011】
好ましくは、前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置は、読み取りヘッドであり、前記読み取りヘッドは、前記インクリメンタル型の格子定規に正対して設けられている。
【0012】
好ましくは、前記インクリメンタル型の格子定規は、格子定規又は磁気格子定規である。
【0013】
好ましくは、複数の前記固定子は、隣接して配置されている。
【0014】
好ましくは、前記可動子の下方には、第1プーリと第2プーリとが対向して設けられ、前記第1プーリと前記第2プーリとは、それぞれ前記ガイドレールの両側に当接し、且つ摺動接続を形成する。
【0015】
第2態様では、本発明に係る実施例は、さらにコンピュータ装置を提供し、該コンピュータ装置は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムとを含み、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行するときに、上記実施例における前記ダイレクトドライブ搬送システムの制御方法におけるステップが実施される。
【0016】
第3態様では、本発明に係る実施例は、さらにコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに、上記実施例におけるダイレクトドライブ搬送システムの制御方法におけるステップが実施される。
【発明の効果】
【0017】
従来技術に比べて、本発明のダイレクトドライブ搬送システムの制御方法及び関連装置は、各可動子には1つの第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置が取り付けられ、各段の固定子には1つの第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置が取り付けられ、各第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置には、互いに間隔を隔てる第1ゼロ点マーク及び第2ゼロ点マークが予め設定され、第1ゼロ点マークと第2ゼロ点マークとの間の距離は、予め設定された値であり、複数の駆動器は、それぞれ複数の第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置に接続され、且ついずれも制御器に接続され、ダイレクトドライブ搬送システムを起動して全体帰零を行って、全ての可動子が同一方向に移動させ、各駆動器によって対応する第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置が認識した第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置のゼロ点信号を読み取り、いずれかの駆動器が2つのゼロ点信号を読み取った場合、駆動器がフィードバックした2つのゼロ点信号の間の距離に基づいて対応する可動子が帰零を完了したと判断し、さらにダイレクトドライブ搬送システムの帰零を完了し、制御器は、帰零後のダイレクトドライブ搬送システムに基づいて各可動子の位置情報を取得し、各可動子が移動するように駆動し、認識したゼロ点に基づいて、各固定子に取り付けられる第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置は、対応する可動子の位置情報をリアルタイムにフィードバックし、運転中の位置情報をダイレクトドライブ搬送システムに伝達し、可動子の駆動制御を行うように構成されることによって、可動子の位置フィードバック効果が高く、位置決め精度が高く、且つコストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施例における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に使用する必要がある図面を簡単に説明し、明らかに、以下の説明における図面は単に本発明のいくつかの実施例であり、当業者にとって、創造的な労働をしない前提で、さらにこれらの図面に基づいて他の図面を得ることができ、そのうち、
図1】本発明に係るダイレクトドライブ搬送システムのブロック図である。
図2】本発明に係るダイレクトドライブ搬送システムの制御方法の方法フローチャートである。
図3図2に示すステップS4の方法フローチャートである。
図4】本発明に係るダイレクトドライブ搬送システムの構成模式図である。
図5図4に示すA-A線に沿う断面図である。
図6図4の左側図である。
図7】本発明に係るダイレクトドライブ搬送システムの制御方法的予め設定された値の特定の模式図である。
図8】本発明に係るコンピュータ装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例における図面を参照し、本発明の実施例における技術的解決手段を明瞭、完全に説明し、明らかに、説明された実施例は本発明の一部の実施例だけであり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労働をしない前提で得られた全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0020】
図1~7に示すように、ダイレクトドライブ搬送システムの制御方法が提供され、前記ダイレクトドライブ搬送システム100は、順次接続され且つ固定子ユニット全体(未図示)をなす複数段の固定子1と、前記固定子ユニットに取り付けられるガイドレール3と、前記ガイドレール3と摺動接続を形成し且つ複数段の前記固定子1に対して移動可能な複数の可動子2と、複数の第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4と、複数の第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5と、複数の駆動器6と、制御器7とを含み、各前記可動子2には、1つの前記第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4が取り付けられ、各段の前記固定子1には、1つの前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5が取り付けられ、各前記第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4には、互いに間隔を隔てる第1ゼロ点マーク及び第2ゼロ点マークが予め設定され、前記第1ゼロ点マークと前記第2ゼロ点マークとの間の距離は、予め設定された値であり、複数の前記駆動器6は、それぞれ複数の前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5に接続され、且ついずれも前記制御器7に接続されている。
【0021】
ここで、複数段の定子1は、2段及び2段以上を含み、具体的には、実際の需要に応じて選択して設置することができる。
【0022】
具体的には、第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4の両端の位置には、それぞれ第1ゼロ点マーク及び第2ゼロ点マークを刻むことにより、可動子2の正、逆方向移動のゼロ点の認識要求を満たすことができ、第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4における第1ゼロ点マーク及び第2ゼロ点マークが移動して第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5を通過すると、第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5は、ゼロ点レベル信号を出力することになり、ここで、ゼロ点レベル信号は、Z点信号出力である。
【0023】
ここで、第1ゼロ点マーク及び第2ゼロ点マークは、目盛線、目盛点などであってもよい。選択的には、第1ゼロ点マーク及び第2ゼロ点マークは、他の形状のマーク線であってもよく、具体的には、実際の状況に応じて選択することができる。
【0024】
ここで、予め設定された値は、△Lに設定され、第1ゼロ点マーク及び第2ゼロ点マークのゼロ点信号は、それぞれZであり、△Lは、2つのZの間のフィードバック距離である。
【0025】
該制御方法は、以下のステップS1~S4を含む。
S1であって、前記ダイレクトドライブ搬送システム100を起動して全体帰零を行って、全ての前記可動子2が同一方向に移動させる。
【0026】
具体的には、全体帰零を行うことにより、ゼロ点位置に対する動的選択を完了しやすくなる。
【0027】
ここで、前記駆動器6は、全ての前記可動子2が正方向又は逆方向に移動するように制御することにより、第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5は、第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4の情報をリアルタイムに読み取り、且つ情報を駆動器6にフィードバックする。
【0028】
S2であって、各前記駆動器6によって、対応する前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5が認識した複数の前記第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4のゼロ点信号を読み取る。
【0029】
具体的には、可動子2の位置情報をリアルタイムに取得することができ、移動位置決めを容易に行う。第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5によって、第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4の情報をリアルタイムに読み取って、フィードバック情報を生成し、前記駆動器6によって、前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5フィードバックのゼロ点信号を読み取る。
【0030】
S3であって、いずれかの前記駆動器6が2つの前記ゼロ点信号を読み取ったかどうかを判断し、そうであれば、ステップS4を実行し、そうでなければ、前記ステップS1に戻る。
【0031】
S4であって、前記駆動器6がフィードバックした2つの前記ゼロ点信号の間の距離に基づいて対応する前記可動子2が帰零を完了したと判断し、さらに前記ダイレクトドライブ搬送システムの帰零を完了する。
【0032】
S5であって、前記制御器7は、帰零後のダイレクトドライブ搬送システムに基づいて各前記可動子の位置情報を取得し、各前記可動子が移動するように駆動する。
【0033】
ここで、認識されたゼロ点に基づいて、各固定子1に取り付けられる第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5は、対応する可動子2の位置情報をリアルタイムにフィードバックし、運転中の位置情報を駆動制御システムに伝達して可動子2の駆動制御を行うことになるため、可動子2の位置フィードバック効果は良く、位置決め精度は高く、且つコストを効果的に低減させる。
【0034】
具体的には、各可動子2には、第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4が取り付けられ、各段の固定子1には、1つの第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5が取り付けられ、各第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4には、互いに間隔を隔てる第1ゼロ点マーク及び第2ゼロ点マークは予め設定され、第1ゼロ点マークと第2ゼロ点マークとの間の距離は、予め設定された値であり、複数の駆動器6は、それぞれ複数の第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5に接続され、且ついずれも制御器7に接続され、ダイレクトドライブ搬送システム100を起動して全体帰零を行うことによって、全ての可動子2を同一方向に移動させる、各駆動器6によって、対応する第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5が認識した第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4のゼロ点信号を読み取り、いずれかの駆動器6が2つのゼロ点信号を読み取った場合、駆動器6がフィードバックした2つのゼロ点信号の間の距離が予め設定された値であるかどうかに基づいて対応する可動子2が帰零を完了したかどうかを判断し、さらにダイレクトドライブ搬送システム100の帰零を完了し、制御器7は、帰零後のダイレクトドライブ搬送システム100に基づいて可動子の位置情報を取得し、各可動子が移動するように駆動する。第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5によって第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4の位置情報をリアルタイムに読み取り、第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5が第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4的2つのゼロ点信号を認識し、且つ2つのゼロ点信号の間の位置のフィードバック距離がある設定値である場合、認識されたゼロ点に基づき、各固定子1に取り付けられる第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5は、対応する可動子2の位置情報をフィードバックして運転中の位置情報を駆動制御システムにフィードバックし、可動子2の駆動制御を行うことになるため、可動子2の位置フィードバック効果が良く、位置決め精度が高く、且つコストを効果的に低減させることができる。
【0035】
本実施形態では、前記ステップS4は、具体的に以下のステップを含み、
S41であって、前記2つのゼロ点信号の間の距離が予め設定された値である場合、対応する前記可動子の帰零が完了したと判定し、帰零を完了した前記可動子に対応する次の前記固定子に取り付けられる第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5がリアルタイムにフィードバックした位置情報を、帰零を完了した前記可動子の正確な位置情報に特定する。
【0036】
具体的には、2つのゼロ点信号は、第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4に対応する第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5が通過する位置によって読み取られた2つのゼロ点マークのゼロ点信号であり、前記2つのゼロ点信号の間の位置のフィードバック距離が予め設定された値である場合、前記可動子2が帰零を完了したと判定し、可動子2の帰零効果がよい。それと同時に、次の前記固定子1の前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5のフィードバック位置が該可動子2の正確な位置であると特定することもできる。
【0037】
ここで、予め設定された値は、1mm、10mm、100mmなどであってもよく、具体的には、実際の状況に応じて選択することができる。
【0038】
S42であって、前記正確な位置情報に基づいて前記ダイレクトドライブ搬送システムの座標システムを確立し、前記直駆動搬送システムの帰零を実現する。
【0039】
具体的には、可動子2の位置フィードバック情報に基づいて、グローバル位置座標システムを確立し、グローバル位置座標システムによって第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4及び第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5の位置座標を形成することによって、駆動器6は、第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5フィードバックのゼロ点信号を速やかに且つ精度良く読み取ることができ、制御器7がそれを駆動制御することに用いられ、それにより前記ダイレクトドライブ搬送システムの帰零の完了を実現させる。
【0040】
本実施形態では、前記第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4は、前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5に正対して取り付けて設けられている。前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5が第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4の位置情報をリアルタイムに読み取ることを容易にする。
【0041】
本実施形態では、前記第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4は、インクリメンタル型の格子定規41である。インクリメンタル型の光学格子定規の測定原理は、光を2つの相対的に移動する格子によってモアレ縞に変調し、モアレ縞をカウントし、細分した後、変位変化量を得て、スケール格子に1つ又は複数の基準点を設定して位置を特定する。選択的に、前記インクリメンタル型の格子定規41は、前記可動子2に取り付けられ、インクリメンタル型の光学格子定規41のフィードバック位置の精度が高い。
【0042】
本実施形態では、前記第2インクリメンタル型の位置フィードバック装置5は、読み取りヘッド51であり、前記読み取りヘッド51は、前記インクリメンタル型の格子定規41に正対して設けられ、これにより、読み取りヘッド51がインクリメンタル型の格子定規41の情報をリアルタイムに認識しやすく、認識の読み取り効率が良い。
【0043】
選択的に、前記読み取りヘッド51は、前記固定子1に取り付けられ、可動子2の第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4が読み取りヘッド51を通過するとき、読み取りヘッド51は、第1インクリメンタル型の位置フィードバック装置4の情報をリアルタイムに取得することができ、取得した位置精度が高い。
【0044】
本実施形態では、前記インクリメンタル型の格子定規41は、光学格子定規又は磁気格子定規であり、光学格子定規又は磁気格子定規のコストが低い。ここで、インクリメンタル型の格子定規41は、光学格子定規又は磁気格子定規に限定されない。
【0045】
本実施形態では、複数の前記固定子1は、隣接して配置されている。複数の前記固定子1は、緊密に配置されることによって、固定子1の可動子2に対する駆動制御の効果が良い。
【0046】
本実施形態では、前記可動子2の下方には、第1プーリ8及び第2プーリ9が対向して設けられ、前記第1プーリ8及び前記第2プーリ9は、それぞれ前記ガイドレール3の両側に接触して設けられている。これによって、可動子2がガイドレール3を摺動しやすくなる。
【0047】
具体的には、可動子2には、磁性鋼11及び導磁体12が設けられ、固定子1には、複数の隣接する巻線コイル10が設けられ、巻線コイル10及び読み取りヘッド51は、固定子1に設けられ、巻線コイル10及び読み取りヘッド51は、ケーブルを介してそれぞれ駆動器6に接続されている。格子定規が読み取りヘッド51を通過するとき、ゼロを迅速にマーキングする方法を利用することによって、駆動器6は、読み取りヘッド51のフィードバックしたゼロ点信号を迅速に、精度良く読み取ることができる。ここで、1つの駆動器6は、それぞれ1つの巻線コイル10及び1つの読み取りヘッド51に接続されている。1つの制御器7は、それぞれ複数の駆動器6に接続され、同一の制御器7によって複数の異なる駆動器6を制御してシステム的なダイレクトドライブ移動を実現する。
【0048】
ここで、磁性鋼11は、まず導磁体12に取り付けられ、次に導磁体12は、可動子2に取り付けられ、導磁体12と磁性鋼11がともに可動子2に固定されることを実現し、これによって巻線コイル10が磁性鋼11が移動するように駆動しやすく、ガイドレール3によって可動子2と固定子1がガイド移動を実現する。
【0049】
具体的には、巻線コイル10に通電して、磁性鋼12と電磁界を生成することにより、磁性鋼12が移動するように駆動し、前記可動子2をガイドレールに移動させる。
【0050】
本発明に係る実施例は、さらにコンピュータ装置200を提供し、図8を参照し、コンピュータ装置200は、メモリメモリ202と、プロセッサ201と、前記メモリに記憶されかつ前記プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムとを含み、前記プロセッサ201が前記コンピュータプログラムを実行するときに、上記実施例における前記ダイレクトドライブ搬送システムの制御方法におけるステップが実現される。
【0051】
前記コンピュータ装置200は、本発明に係る実施例のダイレクトドライブ搬送システム100における制御器7に相当する。
【0052】
前記プロセッサ201は、前記メモリ202に記憶されたコンピュータプログラムを呼び出して、前記コンピュータプログラムを実行するときに、上記実施例における前記ダイレクトドライブ搬送システムの制御方法におけるステップが実現される。
【0053】
本発明に係る実施例は、さらにコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶され、該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに、上記実施例におけるダイレクトドライブ搬送システムの制御方法におけるステップを実現し、且つ同様な技術的効果を奏することができ、重複を避けるために、ここで繰り返し述べない。
【0054】
当業者であれば理解できるように、上記実施例方法における全部又は一部のフローを実現することは、コンピュータプログラムによって関連するハードウェアを指示して完了することができ、上記のプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶することが可能であり、該プログラムを実行する時、上記各方法の実施例のフローを含むことができる。ここで、上記の記憶媒体は、磁気ディスク、光ディスク、読み取り専用記憶メモリ(Read-Only Memory、ROM)又はランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAMと略称する)などであってもよい。
【0055】
なお、本明細書において、用語「含む」、「包含」又はそのいずれかの他の変形は非排他的な包含を含むことを意図し、それにより一連の要素の過程、方法、物品又は装置はそれらの要素を含むだけでなく、また明確に列挙されていない他の要素を含み、又はこのような過程、方法、物品又は装置に固有の要素を含む。より多くの制限がない場合、語句「一つの…を含む」によって限定された要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置にさらに他の同じ要素が存在することを排除するものではない。
【0056】
以上の実施形態の説明により、当業者であれば上記実施例の方法はソフトウェア及び必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態で実現することができ、当然ハードウェアであってもよいが、多くの場合に前者はより好ましい実施形態である。このような理解に基づき、本発明の技術的解決手段は本質的に又は従来技術に寄与する部分はソフトウェア製品の形式で表すことができ、該コンピュータソフトウェア製品は1つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、複数のコマンドを含んで一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク装置等であってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法を実行させる。
【0057】
以上に記載のものは本発明の実施形態に過ぎず、ここで指摘すべきことは、当業者にとって、本発明の創造思想を逸脱しない前提で、さらに改善することができるが、これらはいずれも本発明の保護範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】