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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】半導体パッケージ構造及び製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20240719BHJP
   H10B 80/00 20230101ALI20240719BHJP
【FI】
H01L25/08 H
H10B80/00
H01L25/08 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022562587
(86)(22)【出願日】2022-08-01
(85)【翻訳文提出日】2022-10-13
(86)【国際出願番号】 CN2022109430
(87)【国際公開番号】W WO2024007392
(87)【国際公開日】2024-01-11
(31)【優先権主張番号】202210806439.8
(32)【優先日】2022-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522246670
【氏名又は名称】チャンシン メモリー テクノロジーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CHANGXIN MEMORY TECHNOLOGIES,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100125922
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 章子
(72)【発明者】
【氏名】孫 暁飛
(72)【発明者】
【氏名】全 昌鎬
(57)【要約】
本開示の実施例は、半導体パッケージ構造及び製造方法を提供する。前記半導体パッケージ構造は、第1面を有する第1基板と、第1基板に位置する第1チップ積層体であって、第1チップ積層体は、第1基板に垂直な方向に沿って順次積層された複数の第1半導体チップを含み、第1チップ積層体は、第1基板の第1面に電気的に接続されている、第1チップ積層体と、第1チップ積層体に位置する中間層であって、中間層は、第1相互接続面を有し、第1相互接続面は、第1相互接続領域及び第2相互接続領域を有し、第1相互接続領域は、第1基板に電気的に接続されている、中間層と、第1チップ積層体、中間層及び第1基板の第1面を封止するモールド層であって、第1相互接続領域は、モールド層によって封止されず、第2相互接続領域は、モールド層によって封止され、かつ第2相互接続領域上のモールド層の上面と第1相互接続領域との間の側壁に第1材料層が形成されている、モールド層と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体パッケージ構造であって、
第1面を有する第1基板と、
前記第1基板に位置する第1チップ積層体であって、前記第1チップ積層体は、前記第1基板に垂直な方向に沿って順次積層された複数の第1半導体チップを含み、前記第1チップ積層体は、前記第1基板の第1面に電気的に接続されている、第1チップ積層体と、
前記第1チップ積層体に位置する中間層であって、前記中間層は、第1相互接続面を有し、前記第1相互接続面は、第1相互接続領域及び第2相互接続領域を有し、前記第1相互接続領域は、前記第1基板に電気的に接続されている、中間層と、
前記第1チップ積層体、前記中間層及び前記第1基板の第1面を封止するモールド層であって、前記第1相互接続領域は、前記モールド層によって封止されず、前記第2相互接続領域は、前記モールド層によって封止され、かつ前記第2相互接続領域上の前記モールド層の上面と前記第1相互接続領域との間の側壁に第1材料層が形成されている、モールド層と、を含む、半導体パッケージ構造。
【請求項2】
前記第1材料層の材料は、導電性材料又は絶縁材料を含む、請求項1に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項3】
前記モールド層の上面に位置する第2材料層をさらに含み、
前記第2材料層の材料は、前記第1材料層の材料と同じである、請求項1に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項4】
第1導電線であって、各前記第1半導体チップは、前記第1導電線を介して前記第1基板に電気的に接続される、第1導電線と、
第2導電線であって、前記第2相互接続領域は、前記第2導電線を介して前記第1基板に電気的に接続される、第2導電線と、をさらに含む、請求項1に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項5】
前記第1相互接続領域には、複数の第1パッドが含まれ、前記第2相互接続領域には、複数の第2パッドが含まれ、前記第2パッドの数は、前記第1パッドの数よりも多く、前記第2パッドの面積は、前記第1パッドの面積よりも小さい、請求項1に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項6】
前記モールド層の上面と前記第1相互接続領域との間の側壁と、前記第1基板に垂直な方向と、の夾角は、第1夾角であり、前記第1夾角は、0°以上90°未満である、請求項1に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項7】
第1はんだボールを含む第2パッケージ構造であって、前記第1はんだボールは、前記第1相互接続領域に電気的に接続される、第2パッケージ構造をさらに含み、
前記第2相互接続領域上の前記モールド層の上面と前記第1相互接続領域との間に予め設定された高さがあり、前記第1はんだボールの高さは、前記予め設定された高さよりも大きい、請求項1に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項8】
半導体パッケージ構造の製造方法であって、
第1面を有する第1基板を提供するステップと、
前記第1基板に第1チップ積層体を形成するステップであって、前記第1チップ積層体は、前記第1基板に垂直な方向に沿って順次積層された複数の第1半導体チップを含み、前記第1チップ積層体は、前記第1基板の第1面に電気的に接続される、ステップと、
前記第1チップ積層体に中間層を形成するステップであって、前記中間層は、第1相互接続面を有し、前記第1相互接続面は、第1相互接続領域及び第2相互接続領域を有し、前記第1相互接続領域は、前記第1基板に電気的に接続される、ステップと、
モールド層を形成するステップであって、前記モールド層は、前記第1チップ積層体、前記中間層及び前記第1基板の第1面を封止し、前記第1相互接続領域は、前記モールド層によって封止されず、前記第2相互接続領域は、前記モールド層によって封止され、前記第2相互接続領域上の前記モールド層の上面と前記第1相互接続領域との間に予め設定された高さがあり、かつ前記第2相互接続領域上の前記モールド層の上面と前記第1相互接続領域との間の側壁に第1材料層が形成されている、ステップと、を含む、半導体パッケージ構造の製造方法。
【請求項9】
中間層が形成された後、
第1導電線を形成するステップであって、各前記第1半導体チップは、前記第1導電線を介して前記第1基板に電気的に接続される、ステップと、
第2導電線を形成するステップであって、前記第2相互接続領域は、前記第2導電線を介して前記第1基板に電気的に接続される、ステップと、をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1相互接続領域に複数の第1パッドを形成し、前記第2相互接続領域に複数の第2パッドを形成するステップであって、前記第2パッドの数は、前記第1パッドの数よりも多く、前記第2パッドの面積は、前記第1パッドの面積よりも小さい、ステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
中間層が形成された後、前記中間層の第1相互接続領域に被覆層を形成するステップであって、前記被覆層は、第1部分及び前記第1部分の両側に位置する第2部分を含み、前記第1部分と前記第2部分は、前記中間層と密閉キャビティを形成するように逆U字形に形成され、前記第2部分と前記第1基板に垂直な方向との夾角は、第1夾角であり、前記第1夾角は、0°以上90°未満である、ステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記被覆層の材料は、導電性材料又は絶縁材料を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1チップ積層体、前記中間層、前記被覆層及び前記第1基板の第1面を封止するモールド層前層を形成するステップと、
前記モールド層前層の一部及び前記被覆層の第1部分を除去し、前記第2部分を残して第1材料層を形成するステップと、をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
モールド層が形成された後、前記モールド層の上面に第2材料層を形成するステップであって、前記第2材料層の材料は、前記第1材料層の材料と同じである、ステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
接合面及び前記接合面に位置する第1はんだボールを含む第2パッケージ構造を形成するステップと、
前記第1はんだボールを前記第1相互接続領域に電気的に接続させるステップと、
前記接合面を前記第2材料層に接続させるステップと、をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本開示は、出願番号が202210806439.8であり、出願日が2022年7月8日であり、発明名称が「半導体パッケージ構造及び製造方法」である中国特許に基づいて提出され、当該中国特許出願の優先権を主張し、当該中国特許の全内容がここで参照により本開示に組み込まれる。
【0002】
本開示は、半導体技術分野に関し、特に半導体パッケージ構造及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
全ての部門、業界、地域において、電子業界は、より軽く、より速く、より小さく、用途がより広く、信頼性がより高く、費用対効果がより高い製品の提供を求め続けている。多くの異なる消費者からのこれらの増加し続けるニーズを満たすために、より多くの回路を統合して必要な機能を提供する必要がある。ほとんど全てのアプリケーションでは、サイズの縮小、性能の向上及び集積回路の機能の向上に対するニーズが増加し続ける。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに鑑み、本開示の実施例は、半導体パッケージ構造及び製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施例の第1態様によれば、
第1面を有する第1基板と、
前記第1基板に位置する第1チップ積層体であって、前記第1チップ積層体は、前記第1基板に垂直な方向に沿って順次積層された複数の第1半導体チップを含み、前記第1チップ積層体は、前記第1基板の第1面に電気的に接続される、第1チップ積層体と、
前記第1チップ積層体に位置する中間層であって、前記中間層は、第1相互接続面を有し、前記第1相互接続面は、第1相互接続領域及び第2相互接続領域を有し、前記第1相互接続領域は、前記第1基板に電気的に接続される、中間層と、
前記第1チップ積層体、前記中間層及び前記第1基板の第1面を封止するモールド層であって、前記第1相互接続領域は、前記モールド層によって封止されず、前記第2相互接続領域は、前記モールド層によって封止され、かつ前記第2相互接続領域上の前記モールド層の上面と前記第1相互接続領域との間の側壁に第1材料層が形成されている、モールド層と、を含む半導体パッケージ構造が提供される。
【0006】
幾つかの実施例では、前記第1材料層の材料は、導電性材料又は絶縁材料を含む。
【0007】
幾つかの実施例では、
前記モールド層の上面に位置する第2材料層をさらに含み、
前記第2材料層の材料は、前記第1材料層の材料と同じである。
【0008】
幾つかの実施例では、
第1導電線であって、各前記第1半導体チップは、前記第1導電線を介して前記第1基板に電気的に接続される、第1導電線と、
第2導電線であって、前記第2相互接続領域は、前記第2導電線を介して前記第1基板に電気的に接続される、第2導電線と、をさらに含む。
【0009】
幾つかの実施例では、前記第1相互接続領域には、複数の第1パッドが含まれ、前記第2相互接続領域には、複数の第2パッドが含まれ、前記第2パッドの数は、前記第1パッドの数よりも多く、前記第2パッドの面積は、前記第1パッドの面積よりも小さい。
【0010】
幾つかの実施例では、前記モールド層の上面と前記第1相互接続領域との間の側壁と前記第1基板に垂直な方向との夾角は、第1夾角であり、前記第1夾角は、0°以上90°未満である。
【0011】
幾つかの実施例では、
第1はんだボールを含む第2パッケージ構造であって、前記第1はんだボールは、前記第1相互接続領域に電気的に接続される第2パッケージ構造をさらに含み、
前記第2相互接続領域上の前記モールド層の上面と前記第1相互接続領域との間に予め設定された高さがあり、前記第1はんだボールの高さは、前記予め設定された高さよりも大きい。
【0012】
本開示の実施例の第2態様によれば、
第1面を有する第1基板を提供するステップと、
前記第1基板に第1チップ積層体を形成するステップであって、前記第1チップ積層体は、前記第1基板に垂直な方向に沿って順次積層された複数の第1半導体チップを含み、前記第1チップ積層体は、前記第1基板の第1面に電気的に接続される、ステップと、
前記第1チップ積層体に中間層を形成するステップであって、前記中間層は、第1相互接続面を有し、前記第1相互接続面は、第1相互接続領域及び第2相互接続領域を有し、前記第1相互接続領域は、前記第1基板に電気的に接続される、ステップと、
モールド層を形成するステップであって、前記モールド層は、前記第1チップ積層体、前記中間層及び前記第1基板の第1面を封止し、前記第1相互接続領域は、前記モールド層によって封止されず、前記第2相互接続領域は、前記モールド層によって封止され、前記第2相互接続領域上の前記モールド層の上面と前記第1相互接続領域との間に予め設定された高さがあり、かつ前記第2相互接続領域上の前記モールド層の上面と前記第1相互接続領域との間の側壁に第1材料層が形成されている、ステップと、を含む半導体パッケージ構造の製造方法が提供される。
【0013】
幾つかの実施例では、
中間層が形成された後、
第1導電線を形成するステップであって、各前記第1半導体チップは、前記第1導電線を介して前記第1基板に電気的に接続される、ステップと、
第2導電線を形成するステップであって、前記第2相互接続領域は、前記第2導電線を介して前記第1基板に電気的に接続される、ステップと、をさらに含む。
【0014】
幾つかの実施例では、
前記第1相互接続領域に複数の第1パッドを形成し、前記第2相互接続領域に複数の第2パッドを形成するステップであって、前記第2パッドの数は、前記第1パッドの数よりも多く、前記第2パッドの面積は、前記第1パッドの面積よりも小さい、ステップをさらに含む。
【0015】
幾つかの実施例では、
中間層が形成された後、前記中間層の第1相互接続領域に被覆層を形成するステップであって、前記被覆層は、第1部分及び前記第1部分の両側に位置する第2部分を含み、前記第1部分と前記第2部分は、前記中間層と密閉キャビティを形成するように逆U字形に形成され、前記第2部分と前記第1基板に垂直な方向との夾角は、第1夾角であり、前記第1夾角は、0°以上90°未満である、ステップをさらに含む。
【0016】
幾つかの実施例では、前記被覆層の材料は、導電性材料又は絶縁材料を含む。
【0017】
幾つかの実施例では、
前記第1チップ積層体、前記中間層、前記被覆層及び前記第1基板の第1面を封止するモールド層前層を形成するステップと、
前記モールド層前層の一部及び前記被覆層の第1部分を除去し、前記第2部分を残して第1材料層を形成するステップと、をさらに含む。
【0018】
幾つかの実施例では、
モールド層が形成された後、前記モールド層の上面に第2材料層を形成するステップであって、前記第2材料層の材料は、前記第1材料層の材料と同じである、ステップをさらに含む。
【0019】
幾つかの実施例では、
接合面及び前記接合面に位置する第1はんだボールを含む第2パッケージ構造を形成し、前記第1はんだボールを前記第1相互接続領域に電気的に接続させ、前記接合面を前記第2材料層に接続させるステップをさらに含む。
【0020】
本開示の実施例では、中間層を設けることにより、後で第2パッケージ構造は、中間層上の第1相互接続領域を介して第1チップ積層体及び第1基板に接続されてもよく、これにより、異なるタイプ又は異なる仕様のチップ構造間の相互接続を実現することができ、その結果、異なるチップ構造間の組み合わせがより柔軟になる。同時に、第1チップ積層体と、後で第1チップ積層体に接続される第2パッケージ構造とが独立してパッケージ化されるため、テスト及び故障分析を実行することもより容易になる。同時に、モールド層の上面と第1相互接続領域との間の側壁に第1材料層を形成することにより、中間層と後で中間層に接続される第2パッケージ構造との接触領域に対する保護を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本開示の実施例による半導体パッケージ構造の構造概略図である。
図2】本開示の実施例による第1基板の構造概略図である。
図3】本開示の実施例による中間層の構造概略図である。
図4a】本開示の実施例による半導体パッケージ構造の他の例である。
図4b】本開示の実施例による半導体パッケージ構造の他の例である。
図5】本開示の実施例による半導体パッケージ構造の製造方法のフローチャートである。
図6a】本開示の実施例による半導体パッケージ構造の製造プロセスにおけるデバイスの構造概略図である。
図6b】本開示の実施例による半導体パッケージ構造の製造プロセスにおけるデバイスの構造概略図である。
図6c】本開示の実施例による半導体パッケージ構造の製造プロセスにおけるデバイスの構造概略図である。
図6d】本開示の実施例による半導体パッケージ構造の製造プロセスにおけるデバイスの構造概略図である。
図6e】本開示の実施例による半導体パッケージ構造の製造プロセスにおけるデバイスの構造概略図である。
図6f】本開示の実施例による半導体パッケージ構造の製造プロセスにおけるデバイスの構造概略図である。
図6g】本開示の実施例による半導体パッケージ構造の製造プロセスにおけるデバイスの構造概略図である。
図6h】本開示の実施例による半導体パッケージ構造の製造プロセスにおけるデバイスの構造概略図である。
図6i】本開示の実施例による半導体パッケージ構造の製造プロセスにおけるデバイスの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示の実施例又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、以下に実施例に必要な図面を簡単に紹介するが、明らかに、以下に説明される図面は、本開示の幾つかの実施例だけであり、当業者であれば、創造的な労力をせずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0023】
以下に図面を参照して本開示で開示された例示的な実施形態をより詳しく説明する。図面に本開示の例示的な実施形態が示されるが、様々な形態で本開示を実現することができるが、ここで記載される具体的な実施形態に制限されない。逆に、これらの実施形態は、本開示をより明確に理解するために提供され、且つ本開示で開示された範囲を当業者に完全に伝えることができる。
【0024】
以下の説明では、本開示のより完全な理解を提供するために、多くの特定の詳細が記載される。しかしながら、本開示がこれらの詳細の1つ又は複数なしで実施され得ることは、当業者にとって明らかである。他の例では、本開示を不明瞭にすることを避けるために、当技術分野でよく知られている幾つかの技術的特徴は、説明されていなく、即ち、実際の実施例の全ての特徴が本明細書に記載されているわけではなく、よく知られている機能及び構造は、詳細に説明されていない。
【0025】
図面において、層、領域、素子のサイズ及びそれらの相対的なサイズは、明確にするために誇張されている場合がある。同じ符号は、明細書全体を通して同じ要素を表す。
【0026】
素子又は層が「…に位置する」、「…と隣接している」、他の素子又は層に「に接続されている」又は「結合されている」と呼ばれる場合、他の素子又は層に直接位置したり、それと隣接したり、他の素子又は層に接続又は結合されたりすることができ、又は、介在する素子又は層が存在することができる。逆に、素子が「…に直接位置する」、「…と直接隣接している」、他の素子又は層に「直接接続される」又は「直接結合される」と呼ばれる場合、介在する素子又は層が存在しない。第1、第2、第3などの用語を用いて様々な素子、部材、領域、層及び/又は部分を説明することができるが、これらの素子、部材、領域、層及び/又は部分は、これらの用語に制限されるべきではない。これらの用語は、1つの素子、部材、領域、層又は部分と別の素子、部材、領域、層又は部分を区別するためのものだけである。したがって、以下で論じる第1素子、部材、領域、層又は部分は、本開示の教示から逸脱することなく、第2素子、部材、領域、層又は部分として示されてもよい。第2素子、部材、領域、層又は部分を論じる場合、第1素子、部材、領域、層又は部分が本開示に必ず存在することを意味しない。
【0027】
例えば「…下に」、「…の下に」、「下の」、「…の下方に」、「…の上方に」、「上の」などの空間関係用語は、本明細書で説明を容易にするために使用され、それによって図に示されている1つの素子又は特徴と他の素子又は特徴との関係を説明することができる。空間関係用語は、図に示される方向に加えて、使用中及び動作中のデバイスの異なる方向を含むことを意図していることが理解すべきである。例えば、図中のデバイスが反転すると、その後、「他の素子の下に」又は「その下方に」又は「その下に」と説明される場合、素子又は特徴は、他の素子又は特徴の「上」として配向される。したがって、例示的な用語「…の下に」と「…下に」は、上及び下の2つの方向を含むことができる。デバイスは、別の方向に配向されてもよく(90度回転又は他の方向)、本明細書で使用される空間記述子は、それに応じて解釈される。
【0028】
本明細書で使用される用語は、具体的な実施例を説明するためのものだけであるが、本開示を限定することを意図していない。本明細書で使用されるとき、単数形「一」、「1つ」及び「前記/当該」は、文脈が明確に指示しない限り、複数形も含むことを意図している。また、「構成」及び/又は「含む」という用語が本明細書で使用される場合、前記特徴、整数、ステップ、操作、素子及び/又は部材の存在を決定するが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、素子、部材及び/又はグループの存在又は追加を排除しないことも理解すべきである。本明細書で使用される場合、「及び/又は」用語は、関連する、リストされる項目のいずれか及び全ての組み合わせを含む。
【0029】
本開示を完全に理解するために、以下の説明において詳細なステップ及び詳細な構造を提供して、本開示の技術案を説明する。本開示の好ましい実施例を以下に詳細に説明するが、本開示は、これらの詳細な説明に加えて他の実施形態も可能である。
【0030】
本開示の実施例は、半導体パッケージ構造を提供する。図1は本開示の実施例によるパッケージ構造の構造概略図である。
【0031】
図1及び図2を参照すると、前記半導体パッケージ構造は、
第1面101を有する第1基板10と、
前記第1基板10に位置する第1チップ積層体20であって、前記第1チップ積層体20は、前記第1基板10に垂直な方向に沿って順次積層された複数の第1半導体チップ21を含み、前記第1チップ積層体20は、前記第1基板10の第1面101に電気的に接続される、第1チップ積層体20と、
前記第1チップ積層体20に位置する中間層30であって、前記中間層30は、第1相互接続面301を有し、前記第1相互接続面301は、第1相互接続領域31及び第2相互接続領域32を有し、前記第1相互接続領域31は、前記第1基板10に電気的に接続される、中間層31と、
前記第1チップ積層体20、前記中間層30及び前記第1基板10の第1面101を封止するモールド層40であって、前記第1相互接続領域31は、前記モールド層40によって封止されず、前記第2相互接続領域32は、前記モールド層40によって封止され、かつ前記第2相互接続領域32上の前記モールド層40の上面401と前記第1相互接続領域31との間の側壁に第1材料層81が形成されている、モールド層40と、を含む。
【0032】
本開示の実施例では、中間層を設けることにより、後で第2パッケージ構造は、中間層上の第1相互接続領域を介して第1チップ積層体及び第1基板に接続されてもよく、これにより、異なるタイプ又は異なる仕様のチップ構造間の相互接続を実現することができ、その結果、異なるチップ構造間の組み合わせがより柔軟になる。同時に、第1チップ積層体と、後で第1チップ積層体に接続される第2パッケージ構造とが独立してパッケージ化されるため、テスト及び故障分析を実行することもより容易になる。同時に、モールド層の上面と第1相互接続領域との間の側壁に第1材料層を形成することにより、中間層と後で中間層に接続される第2パッケージ構造との接触領域に対する保護を形成することができる。
【0033】
図2は本開示の実施例による第1基板の構造概略図である。
【0034】
幾つかの実施例では、前記第1基板10は、印刷回路基板(PCB:Printed Circuit Board)又は再配線基板であってもよい。
【0035】
図2に示すように、前記第1基板10は、基板ベース11と、前記基板ベース11の上面及び下面にそれぞれ設けられた基板上部絶縁誘電体層12と、基板下部絶縁誘電体層13とを含む。
【0036】
前記基板ベース11は、シリコンベース、ゲルマニウムベース、シリコンゲルマニウムベース、シリコンカーバイドベース、SOI(絶縁体上シリコン:Silicon On Insulator)ベース又はGOI(絶縁体上ゲルマニウム:Germanium On Insulator)ベースなどであってもよいし、他の元素半導体又は化合物半導体を含むベース、例えばガラスベース又はIII-V族化合物ベース(例えば窒化ガリウムベース又は砒化ガリウムベースなど)であってもよいし、積層構造、例えばSi/SiGeなどであってもよいし、他のエピタキシャル構造、例えばSGOI(絶縁体上シリコンゲルマニウム)などであってもよい。
【0037】
前記基板上部絶縁誘電体層12及び前記基板下部絶縁誘電体層13は、はんだマスク層であってもよく、例えば、前記基板上部絶縁誘電体層12及び前記基板下部絶縁誘電体層13の材料は、グリーンペイントであってもよい。
【0038】
本開示の実施例では、前記第1基板10の第1面101は、前記基板上部絶縁誘電体層12の上面である。前記第1基板10は、前記基板下部絶縁誘電体層13の下面である第2面102をさらに含む。
【0039】
前記第1基板10は、前記基板上部絶縁誘電体層12内に位置する基板上部接続パッド14と、前記基板下部絶縁誘電体層13内に位置する基板下部接続パッド15と、前記基板ベース11を貫通して前記基板上部接続パッド14と前記基板下部接続パッド15とを相互接続させる基板接続ビア16とをさらに含む。
【0040】
前記基板上部接続パッド14と前記基板下部接続パッド15の材料は、アルミニウム、銅、ニッケル、タングステン、白金及び金のうちの少なくとも1つを含むことができる。前記基板接続ビア16は、シリコン貫通ビア(TSV:Through-Silicon-Via)であってもよい。
【0041】
前記第1基板10は、基板接続バンプ17をさらに含み、前記基板接続バンプ17は、半導体パッケージ構造を外部装置に電気的に接続することができ、外部装置から第1チップ積層体を操作するための制御信号、電力信号及び接地信号のうちの少なくとも1つを受信することができ、又は、外部装置から第1チップ積層体内に記憶されるデータ信号を受信することができ、第1チップ積層体内のデータを外部装置に提供することもできる。
【0042】
前記基板接続バンプ17は、導電性材料を含む。本開示の実施例では、前記基板接続バンプ17は、はんだボールであり、本開示の実施例で提供される基板接続バンプの形状は、本開示の実施例における下位の実行可能な特定の実施形態に過ぎず、本開示に対する限定を構成せず、前記基板接続バンプは、他の形状構造であってもよい。基板接続バンプの数、間隔及び位置は、いかなる特定の配置に限定されず、様々な変更が可能である。
【0043】
引き続き図2を参照すると、前記第1基板10は、前記第1基板10の対向する両側にそれぞれ位置する第1信号伝送領域110及び第2信号伝送領域120をさらに含む。前記第1信号伝送領域110は、第1チップ積層体20に電気的に接続され、前記第2信号伝送領域120は、前記中間層30に電気的に接続される。
【0044】
前記第1基板10は、前記第1信号伝送領域110と前記第2信号伝送領域120との間に位置する第3信号伝送領域130をさらに含み、前記第1チップ積層体20は、前記第3信号伝送領域130に位置する。
【0045】
引き続き図1を参照すると、前記第1チップ積層体20は、前記第1基板10に垂直な方向に沿って順次積層された複数の第1半導体チップ21を含む。本実施例では、複数の第1半導体チップを上方向に順次積み重ねることにより、半導体パッケージ構造の水平面積を節約することができる。
【0046】
本開示の1つの実施例では、前記第1半導体チップは、DRAMチップであってもよい。
【0047】
図3は本開示の実施例による中間層の構造概略図である。
【0048】
図3に示すように、前記中間層30は、ベース33と、前記ベース33の上面及び下面にそれぞれ設けられた中間上部絶縁誘電体層34及び中間下部絶縁誘電体層35とを含む。
【0049】
前記ベース33は、シリコンベース、ゲルマニウムベース、シリコンゲルマニウムベース、シリコンカーバイドベース、SOI(絶縁体上シリコン:Silicon On Insulator)ベース又はGOI(絶縁体上ゲルマニウム:Germanium On Insulator)ベースなどであってもよいし、他の元素半導体又は化合物半導体を含むベース、例えばガラスベース又はIII-V族化合物ベース(例えば窒化ガリウムベース又は砒化ガリウムベースなど)であってもよいし、積層構造、例えばSi/SiGeなどであってもよいし、他のエピタキシャル構造、例えばSGOI(絶縁体上シリコンゲルマニウム)などであってもよい。
【0050】
前記中間上部絶縁誘電体層34及び前記中間下部絶縁誘電体層35は、はんだマスク層であってもよく、例えば、前記中間上部絶縁誘電体層34及び前記中間下部絶縁誘電体層35の材料は、グリーンペイントであってもよい。
【0051】
一実施例では、前記中間層30のベース33には、電磁シールド層(図示せず)がある。中間層のベース内に電磁シールド層を設けることにより、第2パッケージ構造と第1チップ積層体との間の情報干渉がデバイスの動作に影響を与えるのを防止することができる。
【0052】
前記中間層30は、第1相互接続領域31と第2相互接続領域32とを含み、前記第1相互接続領域31には、複数の第1パッド311が含まれ、前記第2相互接続領域32には、複数の第2パッド321が含まれ、前記第2パッド321の数は、前記第1パッド311の数よりも多く、前記第2パッド321の面積は、前記第1パッド311の面積よりも小さい。
【0053】
第1パッドが後で第2パッケージ構造とマッチングして相互接続する必要があるため、レイアウト設計は、比較的固定されており、第2パッドが第2パッケージ構造と第1基板とを相互接続するため、レイアウト設計は、より柔軟になり、第2パッドは、数が多く面積が小さいように設計され、これにより、信号伝送効率を向上させることができる。
【0054】
前記第1パッド311と前記第2パッド321の材料は、アルミニウム、銅、ニッケル、タングステン、白金及び金のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0055】
一実施例では、前記第1基板10に垂直な方向において、前記第1基板10は、第1厚さを有し、前記中間層30は、第2厚さを有し、前記第1厚さは、前記第2厚さよりも大きい。
【0056】
引き続き図1を参照すると、前記半導体パッケージ構造は、第1導電線51であって、各前記第1半導体チップ21が前記第1導電線51を介して前記第1基板10に電気的に接続される第1導電線51と、第2導電線52であって、前記第2相互接続領域32が前記第2導電線52を介して前記第1基板10に電気的に接続される第2導電線52と、をさらに含む。
【0057】
具体的には、前記第1半導体チップ21は、第1接続端201を有し、前記第1接続端201と前記第1信号伝送領域110は、同じ側に位置し、前記第1接続端201から第1導電線51を前記第1伝送領域110に引き出し、前記第1半導体チップ21と前記第1基板10との間の電気的接続を実現する。
【0058】
前記第2相互接続領域32には、第2パッド321が形成され、第2パッド321から第2導電線52を前記第2伝送領域120に引き出し、前記中間層30と前記第1基板10との間の電気的接続を実現する。
【0059】
本開示の実施例では、前記第1チップ積層体と前記第1基板は、ワイヤボンディング方式で電気的に接続され、ワイヤボンディング方式は、オーバーハング(Overhang)方式とフィルムオンワイヤー(FOW:Film on Wire)方式とを含む。
【0060】
図1に示す実施例では、オーバーハング方式でワイヤボンディングを行う。隣接する2つの第1半導体チップ21は、粘着フィルム60によって接続されており、前記粘着フィルム60は、その下層の第1半導体チップ21上の第1接続端子201及び第1導電線51を覆っていなく、前記粘着フィルム60とその下層の前記第1半導体チップ21は、ずらして設けられている。
【0061】
別の幾つかの実施例では、ワイヤボンディングは、ワイヤボンディング方式で行われる(図示せず)。複数の前記第1半導体チップは、前記第1基板に垂直な方向に沿って位置合わせして設けられており、隣接する2つの第1半導体チップ間の粘着フィルムは、その下層の第1半導体チップ上の第1接続端及び第1導電線を覆う。
【0062】
本開示の実施例におけるワイヤ引き出しによる電気的接続は、本開示の実施例における下位の実行可能な特定の実施形態として用いられるものだけであり、本開示に対する限定を構成せず、例えばハイブリッドボンディング又はバンプ相互接続などの他の方式で電気的に接続することもできることが理解できる。
【0063】
一実施例では、前記モールド層40の上面401と前記第1相互接続領域31との間の側壁と前記第1基板10に垂直な方向との夾角は、第1夾角であり、第1夾角は、0°以上0°かつ90°よりも小さい。
【0064】
例えば、図1に示す実施例では、前記モールド層40の上面401と前記第1相互接続領域31との間の側壁と前記第1基板10に垂直な方向との夾角は、0°であり、即ち、モールド層40の上面401と前記第1相互接続領域31との間の側壁は、前記第1基板10に垂直である。モールド層の側壁を垂直形状に設けることにより、工程はより簡単になる。
【0065】
図4aに示す実施例では、前記モールド層40の上面401と前記第1相互接続領域31との間の側壁と前記第1基板10に垂直な方向との夾角は、aであり、夾角aは、0°よりも大きくかつ90°よりも小さい。モールド層の側壁を非垂直形状に設けることにより、第2パッケージ構造との後続の相互接続をより容易にすることができる。
【0066】
一実施例では、前記第1材料層81の材料は、導電性材料又は絶縁材料を含む。前記第1材料層の材料が導電性材料である場合、静電保護の役割を果たすことができ、前記第1材料層が絶縁材料である場合、絶縁隔離の役割を果たすことができる。
【0067】
一実施例では、前記半導体パッケージ構造は、前記モールド層40の上面401に位置する第2材料層82をさらに含み、前記第2材料層82の材料は、前記第1材料層81の材料と同じである。
【0068】
第2材料層がモールド層と第2パッケージ構造との間に位置することにより、第1チップ積層体と第2パッケージ構造の封止を実現することができ、同時に、モールド層と第2パッケージ構造との接合面を保護し、また、外部の水気及び電磁干渉を防止することもできる。
【0069】
一実施例では、第1材料層81及び第2材料層82の両方が導電性材料である場合、中間層上の第1相互接続領域31の周辺からモールド層40に熱伝導チャネルを形成し、製品の熱性能を向上させることができ、具体的には、第1材料層81及び第2材料層82は、銅、スズ又は銅-スズ合金などであってもよい。
【0070】
一実施例では、第1材料層81及び第2材料層82の両方が絶縁材料である場合、中間層上の第1相互接続領域31の周辺からモールド層40に封止保護リングを形成し、製品の構造安定性を向上させることができ、具体的には、第1材料層81と第2材料層82は、シリコン酸化物層、シリコン窒化物層又はシリコン酸窒化物層であってもよい。
【0071】
1つの実施例では、第1材料層81は、銅、スズ又は銅-スズ合金などであってもよく、第2材料層82は、二酸化シリコンであってもよい。
【0072】
1つの実施例では、第1材料層81は、二酸化シリコンであってもよく、第2材料層82は、銅、スズ又は銅-スズ合金などであってもよい。
【0073】
一実施例では、前記半導体パッケージ構造は、第2パッケージ構造70をさらに含み、前記第2パッケージ構造70は、第1はんだボール71を含み、前記第1はんだボール71は、前記第1相互接続領域31に電気的に接続され、前記第2相互接続領域32上の前記モールド層40の上面401と前記第1相互接続領域31との間には予め設定された高さhがあり、前記第1はんだボール71の高さHは、前記予め設定された高さhよりも大きい。
【0074】
本開示の実施例では、第1はんだボールの高さをモールド層の上面と第1相互接続領域との間の高さよりも高く設定することにより、第2パッケージ構造は、中間層に緊密に接続されてもよく、同時に、第2パッケージ構造が中間層に接続された後、第2パッケージ構造とモールド層との間に隙間が存在することができ、これにより、コントローラの放熱効率を高め、チップへの熱の影響を減らすことができる。
【0075】
前記第2パッケージ構造70は、第2基板72をさらに含み、前記第2基板72の構造は、前記基板10の構造と同じであっても異なっていてもよいが、ここでは説明を省略する。
【0076】
本開示の実施例では、第2パッケージ構造70は、接合面701をさらに含み、前記第1はんだボール71は、前記接合面701に位置し、かつ前記接合面701を通過して前記第2基板72に電気的に接続される。
【0077】
本開示の実施例では、図1に示すように、接合面701の材料は、二酸化シリコンであってもよく、接合面701の材料が二酸化シリコンである場合、モールド層40上の第2材料層82は、二酸化シリコン層であり、このような設置により、第1はんだボール71が第1パッド311に接合されると、第2材料層82によってモールド層40と第2パッケージ構造70との接合が実現される。
【0078】
本開示の実施例では、図4b示すように、第2材料層82は、銅層、スズ層又は銅-スズ層であってもよく、第2材料層82が銅層、スズ層又は銅-スズ層である場合、接合面701の第2材料層82に対応する位置には、銅層、スズ層又は銅-スズ層が設けられており、第1はんだボール71が第1パッド311に接合される場合、第2材料層82によってモールド層40と第2パッケージ構造70との接合が実現される。
【0079】
一実施例では、前記第1基板10に垂直な方向において、前記モールド層40は、第1厚さを有し、前記第2パッケージ構造70は、第2モールド層73を含み、前記第1基板10に垂直な方向において、前記第2モールド層73は、第2厚さを有し、前記第1厚さは、前記第2厚さ以上である。このような厚さの設定により、第2パッケージ構造が中間層に接合された後に反りが発生することを効果的に防止することができる。
【0080】
前記第2パッケージ構造70は、第2半導体チップ構造(図示せず)をさらに含み、前記第2半導体チップ構造は、前記第1チップ積層体20のタイプと同じ又は異なる。第2パッケージ構造70の第2半導体チップ構造は、第2基板72に電気的に接続される。
【0081】
例えば、前記第2半導体チップ構造は、ユニバーサルフラッシュメモリチップ(UFS:Universal File Store)であってもよい。
【0082】
本開示の実施例によって提供される半導体パッケージ構造は、パッケージオンパッケージ(PoP:Package on Package)構造のマルチチップパッケージ(UMCP:UFSマルチチップパッケージ)に適用することができる。
【0083】
本開示の実施例は、半導体パッケージ構造の製造方法をさらに提供する。その詳細については図5を参照する。図に示すように、前記方法は、以下のステップを含む。
【0084】
ステップ501において、第1面を有する第1基板を提供する。
【0085】
ステップ502において、前記第1基板に第1チップ積層体を形成し、前記第1チップ積層体は、前記第1基板に垂直な方向に沿って順次積層された複数の第1半導体チップを含み、前記第1チップ積層体は、前記第1基板の第1面に電気的に接続される。
【0086】
ステップ503において、前記第1チップ積層体に中間層を形成し、前記中間層は、第1相互接続面を有し、前記第1相互接続面は、第1相互接続領域及び第2相互接続領域を有し、前記第1相互接続領域は、前記第1基板に電気的に接続される。
【0087】
ステップ504において、モールド層を形成し、前記モールド層は、前記第1チップ積層体、前記中間層及び前記第1基板の第1面を封止し、前記第1相互接続領域は、前記モールド層によって封止されず、前記第2相互接続領域は、前記モールド層によって封止され、前記第2相互接続領域上の前記モールド層の上面と前記第1相互接続領域との間に予め設定された高さがあり、かつ前記第2相互接続領域上の前記モールド層の上面と前記第1相互接続領域との間の側壁に第1材料層が形成されている。
【0088】
以下に具体的な実施例を参照して本開示の実施例による半導体パッケージ構造の製造方法をさらに詳細に説明する。
【0089】
図6aから図6iは本開示の実施例による半導体パッケージ構造の製造プロセスにおける構造概略図である。
【0090】
まず、図6aを参照すると、第1面を有する第1基板10を提供するというステップ501を実行する。
【0091】
幾つかの実施例では、前記第1基板10は、印刷回路基板(PCB)又は再配線基板であってもよい。
【0092】
図2に示すように、前記第1基板10は、基板ベース11と、前記基板ベース11の上面及び下面にそれぞれ設けられた基板上部絶縁誘電体層12と、基板下部絶縁誘電体層13とを含む。
【0093】
前記基板ベース11は、シリコンベース、ゲルマニウムベース、シリコンゲルマニウムベース、シリコンカーバイドベース、SOI(絶縁体上シリコン:Silicon On Insulator)ベース又はGOI(絶縁体上ゲルマニウム:Germanium On Insulator)ベースなどであってもよいし、他の元素半導体又は化合物半導体を含むベース、例えばガラスベース又はIII-V族化合物ベース(例えば窒化ガリウムベース又は砒化ガリウムベースなど)であってもよいし、積層構造、例えばSi/SiGeなどであってもよいし、他のエピタキシャル構造、例えばSGOI(絶縁体上シリコンゲルマニウム)などであってもよい。
【0094】
前記基板上部絶縁誘電体層12及び前記基板下部絶縁誘電体層13は、はんだマスク層であってもよく、例えば、前記基板上部絶縁誘電体層12及び前記基板下部絶縁誘電体層13の材料は、グリーンペイントであってもよい。
【0095】
本開示の実施例では、前記第1基板10の第1面101は、前記基板上部絶縁誘電体層12の上面である。前記第1基板10は、前記基板下部絶縁誘電体層13の下面である第2面102をさらに含む。
【0096】
前記第1基板10は、前記基板上部絶縁誘電体層12内に位置する基板上部接続パッド14と、前記基板下部絶縁誘電体層13内に位置する基板下部接続パッド15と、前記基板ベース11を貫通して前記基板上部接続パッド14と前記基板下部接続パッド15とを相互接続させる基板接続ビア16とをさらに含む。
【0097】
前記基板上部接続パッド14と前記基板下部接続パッド15の材料は、アルミニウム、銅、ニッケル、タングステン、白金及び金のうちの少なくとも1つを含むことができる。前記基板接続ビア16は、シリコン貫通ビア(TSV)であってもよい。
【0098】
前記第1基板10は、前記第1基板10の対向する両側にそれぞれ位置する第1信号伝送領域110及び第2信号伝送領域120をさらに含む。前記第1信号伝送領域110は、後で形成される第1チップ積層体に電気的に接続され、前記第2信号伝送領域120は、後で形成される中間層に電気的に接続される。
【0099】
幾つかの実施例では、第1信号伝送領域110は、第2信号伝送領域120に相互接続されていない。
【0100】
前記第1基板10は、前記第1信号伝送領域110と前記第2信号伝送領域120との間に位置する第3信号伝送領域130をさらに含み、後で第1チップ積層体は、前記第3信号伝送領域130に位置する。
【0101】
幾つかの実施例では、第1信号伝送領域110は、第3信号伝送領域130に相互接続されており、第3信号伝送領域130は、第2信号伝送領域120に相互接続されていない。
【0102】
次に、図6bを参照すると、前記第1基板10に第1チップ積層体20を形成し、前記第1チップ積層体20は、前記第1基板10に垂直な方向に沿って順次積層された複数の第1半導体チップ21を含み、前記第1チップ積層体20は、前記第1基板10の第1面101に電気的に接続されるというステップ502を実行する。
【0103】
本開示の実施例では、複数の第1半導体チップを上方向に順次積み重ねることにより、半導体パッケージ構造の水平面積を節約することができる。
【0104】
隣接する2つの前記チップ21は、粘着フィルム60によって接続されており、前記チップ積層体20と基板10も粘着フィルム60によって接続されている。
【0105】
次に、図6c及び図6dを参照すると、前記第1チップ積層体20に中間層30を形成し、前記中間層30は、第1相互接続面301を有し、前記第1相互接続面301は、第1相互接続領域31及び第2相互接続領域32を有し、前記第1相互接続領域31は、前記第1基板10に電気的に接続されるというステップ503を実行する。
【0106】
具体的には、まず、図6cを参照し、リング1にキャリアテープ2を貼り付け、次に粘着フィルム60をキャリアテープ2に貼り付け、次に中間層を粘着フィルム60に貼り付け、このとき、中間層は、ストリップ全体の形状であり、中間層を切ることにより、図6cに示す個々のユニットを形成する。
【0107】
次に、図6dを参照すると、前記第1チップ積層体20に中間層30を形成する。
【0108】
具体的には、まず、前記第1チップ積層体20に粘着層60を形成し、次に図6cで形成された単一の中間層30を粘着層60に貼り付ける。
【0109】
図3に示すように、前記中間層30は、ベース33と、前記ベース33の上面及び下面にそれぞれ設けられた中間上部絶縁誘電体層34及び中間下部絶縁誘電体層35とを含む。
【0110】
前記ベース33は、シリコンベース、ゲルマニウムベース、シリコンゲルマニウムベース、シリコンカーバイドベース、SOI(絶縁体上シリコン:Silicon On Insulator)ベース又はGOI(絶縁体上ゲルマニウム:Germanium On Insulator)ベースなどであってもよいし、他の元素半導体又は化合物半導体を含むベース、例えばガラスベース又はIII-V族化合物ベース(例えば窒化ガリウムベース又は砒化ガリウム基板など)であってもよいし、積層構造、例えばSi/SiGeなどであってもよいし、他のエピタキシャル構造、例えばSGOI(絶縁体上シリコンゲルマニウム)などであってもよい。
【0111】
前記中間上部絶縁誘電体層34及び前記中間下部絶縁誘電体層35は、はんだマスク層であってもよく、例えば、前記中間上部絶縁誘電体層34及び前記中間下部絶縁誘電体層35の材料は、グリーンペイントであってもよい。
【0112】
一実施例では、前記中間層30のベース33には、電磁シールド層(図示せず)がある。中間層のベース内に電磁シールド層を設けることにより、第2パッケージ構造と第1チップ積層体との間の情報干渉がデバイスの動作に影響を与えるのを防止することができる。
【0113】
一実施例では、前記方法は、前記第1相互接続領域31に複数の第1パッド311を形成し、前記第2相互接続領域32に複数の第2パッド321を形成するステップであって、前記第2パッド321の数は、前記第1パッド311の数よりも多く、前記第2パッド321の面積は、前記第1パッド311の面積よりも小さいステップをさらに含む。
【0114】
第1パッドが後で第2パッケージ構造とマッチングして相互接続する必要があるため、レイアウト設計は、比較的固定されており、第2パッドが第2パッケージ構造と第1基板とを相互接続するため、レイアウト設計は、より柔軟になり、第2パッドは、数が多く面積が小さいように設計され、これにより、信号伝送効率を向上させることができる。
【0115】
前記第1パッド311と前記第2パッド321の材料は、アルミニウム、銅、ニッケル、タングステン、白金及び金のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0116】
一実施例では、前記第1基板10に垂直な方向において、前記第1基板10は、第1厚さを有し、前記中間層30は、第2厚さを有し、前記第1厚さは、前記第2厚さよりも大きい。
【0117】
次に、引き続き図6dを参照すると、中間層30が形成された後、前記中間層30の第1相互接続領域31に被覆層80を形成し、前記被覆層80は、第1部分801及び前記第1部分801の両側に位置する第2部分802を含み、前記第1部分801と前記第2部分802は、前記中間層30と密閉キャビティを形成するように逆U字形に形成され、前記第2部分802と前記第1基板10に垂直な方向との夾角は、第1夾角であり、前記第1夾角は、0°以上90°未満である。
【0118】
図6dに示す実施例では、前記被覆層80の第2部分802と第1基板10に垂直な方向との夾角は0°であり、形成されたモールド層の構造は、図1に示されるものであり、他の実施例では、前記被覆層の第2部分と前記第1基板に垂直な方向との夾角は、0°よりも大きく、かつ90°よりも小さく、形成されるモールドコンパウンドの構造は、図4aに示される。
【0119】
本開示の実施例では、前記中間層の第1相互接続領域に被覆層を形成することにより、後でモールド層が形成された後、第1相互接続領域を露出させるために、異形のパッケージ金型を使用する必要がなく、被覆層の第1部分を除去することにより第1相互接続領域を直接露出させることができ、異形パッケージ金型の作製コストが高く、工程がより複雑になり、このように、第1相互接続領域に被覆層を形成することにより、コストを削減することができ、同時に、形成工程もより簡単になる。
【0120】
一実施例では、前記被覆層80の材料は、導電性材料又は絶縁材料を含む。
【0121】
被覆層80が形成された後、中間層が汚れて半導体パッケージ構造の性能に影響を与えることを回避するために、前記リング1に貼り付けられた中間層をクリーニングする必要がある。
【0122】
次に、中間層30が形成された後、第1導電線51を形成し、各前記第1半導体チップ21は、前記第1導電線51を介して前記第1基板10に電気的に接続され、第2導電線52を形成し、前記第2相互接続領域32は、前記第2導電線52を介して前記第1基板10に電気的に接続される。
【0123】
具体的には、前記第1半導体チップ21は、第1接続端201を有し、前記第1接続端201と前記第1信号伝送領域110は、同じ側に位置し、前記第1接続端201から第1導電線51を前記第1伝送領域110に引き出し、前記第1半導体チップ21と前記第1基板10との間の電気的接続を実現する。
【0124】
前記第2相互接続領域32には、第2パッド321が形成され、第2パッド321から第2導電線52を前記第2伝送領域120に引き出し、前記中間層30と前記第1基板10との間の電気的接続を実現する。
【0125】
本開示の実施例では、前記第1チップ積層体と前記第1基板は、ワイヤボンディング方式で電気的に接続され、ワイヤボンディング方式は、オーバーハング(Overhang)方式とフィルムオンワイヤー(FOW:Film on Wire)方式とを含む。
【0126】
図6dに示す実施例では、ワイヤボンディングは、オーバーハング方式で行われる。隣接する2つの第1半導体チップ21は、粘着フィルム60によって接続されており、前記粘着フィルム60は、その下層の第1半導体チップ21上の第1接続端子201及び第1導電線51を覆っていなく、前記粘着フィルム60とその下層の前記第1半導体チップ21は、ずらして設けられている。
【0127】
別の幾つかの実施例では、ワイヤボンディングは、フィルムオンワイヤー方式で行われる(図示せず)。複数の前記第1半導体チップは、前記第1基板に垂直な方向に沿って位置合わせして設けられ、隣接する2つの第1半導体チップ間の粘着フィルムは、その下層の第1半導体チップ上の第1接続端及び第1導電線を覆っている。
【0128】
次に、図6eから図6gを参照すると、モールド層40を形成するステップであって、前記モールド層40は、前記第1チップ積層体20、前記中間層30及び前記第1基板10の第1面101を封止し、前記第1相互接続領域31は、前記モールド層40によって封止されず、前記第2相互接続領域32は、前記モールド層40によって封止され、前記第2相互接続領域32上の前記モールド層40の上面401と前記第1相互接続領域31との間に予め設定された高さhがあり、かつ前記第2相互接続領域32上の前記モールド層40の上面401と前記第1相互接続領域31との間の側壁に第1材料層81が形成されているというステップ504を実行する。
【0129】
具体的には、まず、図6eを参照すると、被覆層80が形成された後、第1パッケージ金型91及び第2パッケージ金型92を形成し、前記第1パッケージ金型91の表面は、前記第1基板10の表面に平行であり、前記第1パッケージ金型91は、前記被覆層80の上方に位置し、かつ前記被覆層80から一定の距離があり、前記第2パッケージ金型92は、前記第1基板10の下方に位置し、かつ前記第1基板10の表面に平行である。
【0130】
次に、図6fを参照すると、前記方法は、前記第1パッケージ金型91及び前記第2パッケージ金型92をマスクとして用い、前記第1チップ積層体20、前記中間層30、前記被覆層80及び前記第1基板10の第1面101を封止するモールド層前層400を形成するステップをさらに含む。
【0131】
一実施例では、モールド層前層400は、EMC材料を含む。
【0132】
モールド層前層400が形成された後、前記第1パッケージ金型91及び前記第2パッケージ金型92を除去する。
【0133】
次に、図6gを参照すると、前記モールド層前層400の一部、及び前記被覆層80の第1部分801を除去し、前記第2部分802を残し、第1材料層81を形成する。
【0134】
具体的には、研磨工程を用いて前記モールドコンパウンド前層400の表面を研磨し、モールドコンパウンド前層400の一部及び前記被覆層80の第1部分801を除去することができる。
【0135】
引き続き図6gを参照すると、モールド層40が形成された後、前記第1基板10の第2面102に基板接続バンプ17を形成し、前記基板接続バンプ17は、導電性材料を含む。
【0136】
次に、図6hを参照すると、前記方法は、モールド層40が形成された後、前記モールド層10の上面401に第2材料層を形成するステップであって、前記第2材料層82の材料は、前記第1材料層81の材料と同じであるステップをさらに含む。
【0137】
具体的には、まず、前記モールド層40の上面401及び中間層30の表面に第2材料層前層(図示せず)を形成し、次に中間層30の表面上の第2材料層前層を除去し、モールド層40の上面401上の第2材料層前層を残し、第2材料層82を形成することができる。
【0138】
次に、図6iを参照すると、前記方法は、接合面701及び前記接合面701に位置する第1はんだボール71を含む第2パッケージ構造70を形成し、前記第1はんだボール71を前記第1相互接続領域31に電気的に接続させ、前記接合面701を前記第2材料層82に接続させるステップをさらに含む。
【0139】
一実施例では、前記第1はんだボール71の高さHは、モールド層40の上面と第1相互接続領域31との間の高さhよりも大きい。
【0140】
本開示の実施例では、第1はんだボールの高さをモールド層の上面と第1相互接続領域との間の高さよりも高く設定することにより、第2パッケージ構造は、中間層に緊密に接続されてもよく、同時に、第2パッケージ構造が中間層に接続された後、第2パッケージ構造とモールド層との間に隙間が存在することができ、これにより、コントローラの放熱効率を高め、チップへの熱の影響を減らすことができる。
【0141】
前記第2パッケージ構造70は、第2基板72をさらに含み、前記第2基板72の構造は、前記基板10の構造と同じであり、又は異なるが、ここでは説明を省略する。
【0142】
本開示の実施例では、第2パッケージ構造70は、接合面701をさらに含み、前記第1はんだボール71は、前記接合面701に位置し、かつ前記接合面701を通過して前記第2基板72に電気的に接続される。
【0143】
本開示の実施例では、図6iに示すように、接合面701の材料は、二酸化シリコンであってもよく、接合面701の材料が二酸化シリコンである場合、モールド層40上の第2材料層82は、二酸化シリコン層であり、このような設置により、第1はんだボール71が第1パッド311に接合されると、第2材料層82によってモールド層40と第2パッケージ構造70との接合が実現される。
【0144】
本開示の実施例では、図4b示すように、第2材料層82は、銅層、スズ層又は銅-スズ層であってもよく、第2材料層82が銅層、スズ層又は銅-スズ層である場合、接合面701の第2材料層82に対応する位置には、銅層、スズ層又は銅-スズ層が設けられ、第1はんだボール71が第1パッド311に接合される場合、第2材料層82により、モールド層40と第2パッケージ構造70との接合が実現される。
【0145】
一実施例では、前記第1基板10に垂直な方向において、前記モールド層40は、第1厚さを有し、前記第2パッケージ構造70は、第2モールド層73を含み、前記第1基板10に垂直な方向において、前記第2モールド層73は、第2厚さを有し、前記第1厚さは、前記第2厚さ以上である。一実施例では、第2モールド層73は、EMC材料を含む。
【0146】
前記第2パッケージ構造70は、第2半導体チップ構造(図示せず)をさらに含み、前記第2半導体チップ構造は、前記第1チップ積層体20のタイプと同じ又は異なる。第2パッケージ構造70の第2半導体チップ構造は、第2基板72に電気的に接続される。
【0147】
例えば、前記第2半導体チップ構造は、ユニバーサルフラッシュメモリチップ(UFS:Universal File Store)であってもよい。
【0148】
上記は、本開示の好ましい実施例に過ぎず、本開示の保護範囲を限定することを意図するものではなく、本開示の精神及び原則内でなされるいかなる修正、同等の置換及び改良などは、いずれも本開示の保護範囲に含まれるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0149】
本開示の実施例では、中間層を設けることにより、後で第2パッケージ構造は、中間層上の第1相互接続領域を介して第1チップ積層体及び第1基板に接続されてもよく、これにより、異なるタイプ又は異なる仕様のチップ構造間の相互接続を実現することができ、その結果、異なるチップ構造間の組み合わせがより柔軟になる。同時に、第1チップ積層体と、後で第1チップ積層体に接続される第2パッケージ構造が独立してパッケージ化されるため、テスト及び故障分析を実行することも容易になる。同時に、モールド層の上面と第1相互接続領域との間の側壁に第1材料層を形成することにより、中間層と後で中間層に接続される第2パッケージ構造との接触領域に対する保護を形成することができる。
【符号の説明】
【0150】
1 リング
2 キャリアテープ
10 第1基板
101 第1面
102 第2面
11 基板ベース
12 基板上部絶縁誘電体層
13 基板下部絶縁誘電体層
14 基板上部接続パッド
15 基板下部接続パッド
16 基板接続ビア
17 基板接続バンプ
110 第1信号伝送領域
120 第2信号伝送領域
130 第3信号伝送領域
20 第1チップ積層体
21 第1半導体チップ
201 第1接続端
30 中間層
31 第1相互接続領域
32 第2相互接続領域
301 第1相互接続面
311 第1パッド
321 第2パッド
33 ベース
34 中間上部絶縁誘電体層
35 中間下部絶縁誘電体層
40 モールド層
401 上面
400 モールド層前層
51 第1導電線
52 第2導電線
60 粘着フィルム
70 第2パッケージ構造
701 接合面
71 第1はんだボール
72 第2基板
73 第2モールド層
80 被覆層
801 第1部分
802 第2部分
81 第1材料層
82 第2材料層
91 第1パッケージ金型
92 第2パッケージ金型
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5
図6a
図6b
図6c
図6d
図6e
図6f
図6g
図6h
図6i
【手続補正書】
【提出日】2022-10-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体パッケージ構造であって、
第1面を有する第1基板と、
前記第1基板に位置する第1チップ積層体であって、前記第1チップ積層体は、前記第1基板に垂直な方向に沿って順次積層された複数の第1半導体チップを含み、前記第1チップ積層体は、前記第1基板の第1面に電気的に接続されている、第1チップ積層体と、
前記第1チップ積層体に位置する中間層であって、前記中間層は、第1相互接続面を有し、前記第1相互接続面は、第1相互接続領域及び第2相互接続領域を有し、前記第1相互接続領域は、前記第1基板に電気的に接続されている、中間層と、
前記第1チップ積層体、前記中間層及び前記第1基板の第1面を封止するモールド層であって、前記第1相互接続領域は、前記モールド層によって封止されず、前記第2相互接続領域は、前記モールド層によって封止され、かつ前記第2相互接続領域上の前記モールド層の上面と前記第1相互接続領域との間の側壁に第1材料層が形成されている、モールド層と、を含む、半導体パッケージ構造。
【請求項2】
前記第1材料層の材料は、導電性材料又は絶縁材料を含み、
半導体パッケージ構造は、前記モールド層の上面に位置する第2材料層をさらに含み、
前記第2材料層の材料は、前記第1材料層の材料と同じである、請求項1に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項3】
第1導電線であって、各前記第1半導体チップは、前記第1導電線を介して前記第1基板に電気的に接続される、第1導電線と、
第2導電線であって、前記第2相互接続領域は、前記第2導電線を介して前記第1基板に電気的に接続される、第2導電線と、をさらに含む、請求項1に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項4】
前記第1相互接続領域には、複数の第1パッドが含まれ、前記第2相互接続領域には、複数の第2パッドが含まれ、前記第2パッドの数は、前記第1パッドの数よりも多く、前記第2パッドの面積は、前記第1パッドの面積よりも小さい、請求項1に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項5】
前記モールド層の上面と前記第1相互接続領域との間の側壁と、前記第1基板に垂直な方向と、の夾角は、第1夾角であり、前記第1夾角は、0°以上90°未満である、請求項1に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項6】
第1はんだボールを含む第2パッケージ構造であって、前記第1はんだボールは、前記第1相互接続領域に電気的に接続される、第2パッケージ構造をさらに含み、
前記第2相互接続領域上の前記モールド層の上面と前記第1相互接続領域との間に予め設定された高さがあり、前記第1はんだボールの高さは、前記予め設定された高さよりも大きい、請求項1に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項7】
半導体パッケージ構造の製造方法であって、
第1面を有する第1基板を提供するステップと、
前記第1基板に第1チップ積層体を形成するステップであって、前記第1チップ積層体は、前記第1基板に垂直な方向に沿って順次積層された複数の第1半導体チップを含み、前記第1チップ積層体は、前記第1基板の第1面に電気的に接続される、ステップと、
前記第1チップ積層体に中間層を形成するステップであって、前記中間層は、第1相互接続面を有し、前記第1相互接続面は、第1相互接続領域及び第2相互接続領域を有し、前記第1相互接続領域は、前記第1基板に電気的に接続される、ステップと、
モールド層を形成するステップであって、前記モールド層は、前記第1チップ積層体、前記中間層及び前記第1基板の第1面を封止し、前記第1相互接続領域は、前記モールド層によって封止されず、前記第2相互接続領域は、前記モールド層によって封止され、前記第2相互接続領域上の前記モールド層の上面と前記第1相互接続領域との間に予め設定された高さがあり、かつ前記第2相互接続領域上の前記モールド層の上面と前記第1相互接続領域との間の側壁に第1材料層が形成されている、ステップと、を含む、半導体パッケージ構造の製造方法。
【請求項8】
中間層が形成された後、
第1導電線を形成するステップであって、各前記第1半導体チップは、前記第1導電線を介して前記第1基板に電気的に接続される、ステップと、
第2導電線を形成するステップであって、前記第2相互接続領域は、前記第2導電線を介して前記第1基板に電気的に接続される、ステップと、をさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1相互接続領域に複数の第1パッドを形成し、前記第2相互接続領域に複数の第2パッドを形成するステップであって、前記第2パッドの数は、前記第1パッドの数よりも多く、前記第2パッドの面積は、前記第1パッドの面積よりも小さい、ステップをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
中間層が形成された後、前記中間層の第1相互接続領域に被覆層を形成するステップであって、前記被覆層は、第1部分及び前記第1部分の両側に位置する第2部分を含み、前記第1部分と前記第2部分は、前記中間層と密閉キャビティを形成するように逆U字形に形成され、前記第2部分と前記第1基板に垂直な方向との夾角は、第1夾角であり、前記第1夾角は、0°以上90°未満である、ステップをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1チップ積層体、前記中間層、前記被覆層及び前記第1基板の第1面を封止するモールド層前層を形成するステップと、
前記モールド層前層の一部及び前記被覆層の第1部分を除去し、前記第2部分を残して第1材料層を形成するステップと、をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
モールド層が形成された後、前記モールド層の上面に第2材料層を形成するステップであって、前記第2材料層の材料は、前記第1材料層の材料と同じである、ステップをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項13】
接合面及び前記接合面に位置する第1はんだボールを含む第2パッケージ構造を形成するステップと、
前記第1はんだボールを前記第1相互接続領域に電気的に接続させるステップと、
前記接合面を前記第2材料層に接続させるステップと、をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【国際調査報告】