(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】半導体パッケージ
(51)【国際特許分類】
H01L 25/07 20060101AFI20240719BHJP
【FI】
H01L25/08 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022563494
(86)(22)【出願日】2022-08-04
(85)【翻訳文提出日】2022-10-19
(86)【国際出願番号】 CN2022110286
(87)【国際公開番号】W WO2024007406
(87)【国際公開日】2024-01-11
(31)【優先権主張番号】202210806565.3
(32)【優先日】2022-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522246670
【氏名又は名称】チャンシン メモリー テクノロジーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CHANGXIN MEMORY TECHNOLOGIES,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】スン シャオフェイ
(72)【発明者】
【氏名】チュアン チャンハオ
(57)【要約】
半導体パッケージの実施例を開示し、半導体パッケージは、第1基板、第1半導体構造、第2基板及び充填層を備える。第1基板は第1面を有し、第1面は、第1信号伝送領域及び第2信号伝送領域を含み、第1半導体構造は、第1基板の第1面上に位置し、第1信号伝送領域に電気的に接続され、第2基板は、第1基板上に位置し、第2基板は、ベースと、ベース上に位置する第1相互接続面とを含み、第2基板の第1相互接続面は、第1基板の第1面とは反対側に面しており、第1相互接続面は、互いに連結されている第1相互接続領域及び第2相互接続領域を有し、第1相互接続領域と第2信号伝送領域とは電気的に接続され、充填層は、第1半導体構造、第2基板、及び第1基板の第1面を密封する。第1相互接続領域は、充填層で密封されず、第2相互接続領域は充填層で密封され、第2相互接続領域上の充填層の上面と第1相互接続領域との間には、所定の高さが存在する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体パッケージであって、
第1面を有する第1基板であって、前記第1面は、第1信号伝送領域及び第2信号伝送領域を含む、第1基板と、
前記第1基板の第1面上に位置し、前記第1信号伝送領域に電気的に接続された、第1半導体構造と、
前記第1基板上に位置する第2基板であって、前記第2基板は、ベースと、前記ベースに位置する第1相互接続面とを有し、前記第2基板の前記第1相互接続面は、前記第1基板の第1面とは反対側に面しており、前記第1相互接続面は、互いに連結されている第1相互接続領域及び第2相互接続領域を含み、前記第1相互接続領域と前記第2信号伝送領域とは電気的に接続される、第2基板と、
前記第1半導体構造、前記第2基板、及び前記第1基板の第1面を密封する充填層であって、前記第1相互接続領域は前記充填層によって密封されず、前記第2相互接続領域は前記充填層によって密封され、且つ前記第2相互接続領域上の前記充填層の上面と前記第1相互接続領域との間には、所定の高さが存在する、充填層と、を備える、前記半導体パッケージ。
【請求項2】
前記第1基板の第1面は、更に、前記第1信号伝送領域と前記第2信号伝送領域との間に位置する第3信号伝送領域を含み、前記第1半導体構造は、前記第3信号伝送領域上に位置する、
請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項3】
前記第1基板の第1面は、更に、第4信号伝送領域を含み、前記第2基板は、前記第4信号伝送領域上に位置し、前記第2信号伝送領域と前記第4信号伝送領域とは電気的に接続される、
請求項2に記載の半導体パッケージ。
【請求項4】
前記第2基板は、前記第1半導体構造上に位置し、前記第1相互接続領域は、前記第2相互接続領域を介して前記第2信号伝送領域に電気的に接続され、前記第3信号伝送領域は、第1サブ信号領域及び第2サブ信号領域を含み、前記第1サブ信号領域は、前記第1信号伝送領域と相互接続され且つ前記第1信号伝送領域の隣接領域に位置し、前記第2サブ信号領域は、前記第2信号伝送領域と相互接続され、且つ前記第2信号伝送領域の隣接領域に位置する、
請求項2に記載の半導体パッケージ。
【請求項5】
前記第4信号伝送領域と前記第1相互接続領域とは電気的に接続される、
請求項3に記載の半導体パッケージ。
【請求項6】
前記第1信号伝送領域及び前記第2信号伝送領域は、前記第1基板の向かい合う両側に位置し、前記第1半導体構造は、第1接続端子を備え、前記第1接続端子は、前記第1信号伝送領域と同じ側に位置し、且つ前記第1接続端子と前記第1信号伝送領域はリードワイヤによって相互接続され、前記第2相互接続領域は、前記第2信号伝送領域と同じ側に位置し、前記第2相互接続領域と前記第2信号伝送領域はリードワイヤによって相互接続される、
請求項2に記載の半導体パッケージ。
【請求項7】
前記第1半導体構造及び前記第1信号伝送領域は、前記第1基板に垂直な方向に相互接続される、
請求項2に記載の半導体パッケージ。
【請求項8】
前記第1半導体構造及び前記第3信号伝送領域は、前記第1基板に垂直な方向に相互接続され、前記第1信号伝送領域は、前記第3信号伝送領域と相互接続される、
請求項7に記載の半導体パッケージ。
【請求項9】
前記第2基板は更に、前記ベースの他面に位置する第2相互接続面を含み、前記ベースは、前記第1相互接続領域と前記第2相互接続面とを接続するチャネルを有し、前記第1相互接続領域は、前記チャネルを介して前記第1基板に垂直な方向に前記第2信号伝送領域と相互接続される、
請求項3に記載の半導体パッケージ。
【請求項10】
前記第2基板の前記ベースは、電磁シールド層を有する、
請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項11】
前記第1基板の前記第1サブ信号領域と前記第2サブ信号領域との間には、電磁シールド構造が設けられている、
請求項4に記載の半導体パッケージ。
【請求項12】
前記第1基板は、前記第1面とは反対側に面した第2面を有し、前記第1面と前記第2面との間には、回路チャネルが存在し、前記第1基板の前記第2面には、複数の第1接続パッドが設けられており、
前記第2基板の前記第1相互接続領域には、複数の第2接続パッドが設けられており、前記第2接続パッドの面積は、前記第1接続パッドの面積以上である、
請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項13】
前記第2基板の前記第2相互接続領域には、複数の第3接続パッドが設けられており、前記第3接続パッドの面積は、前記第2接続パッドの面積より小さい、
請求項12に記載の半導体パッケージ。
【請求項14】
前記第1基板の前記第1信号伝送領域には、複数の第4接続パッドが設けられており、前記第4接続パッドの面積は、前記第1接続パッドの面積以下である、
請求項12に記載の半導体パッケージ。
【請求項15】
前記第3接続パッドの数は、前記第2接続パッドの数より多い、
請求項13に記載の半導体パッケージ。
【請求項16】
前記第1基板に垂直な方向において、前記第1基板は第1厚さを有し、前記第2基板に垂直な方向において、前記第2基板は第2厚さを有し、前記第1厚さは、前記第2厚さより小さい、
請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項17】
前記半導体パッケージは更に、接触面を有する第2パッケージを備え、前記第2パッケージは、前記接触面を介して前記第1相互接続領域と相互接続される、
請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項18】
前記第2パッケージの前記接触面には、第1接触構造が設けられており、前記第1接触構造は、前記接触面に垂直な方向において、前記接触面から突出する第1高さを有し、前記第1高さは、前記所定の高さより大きい、
請求項17に記載の半導体パッケージ。
【請求項19】
前記第1基板の前記第1接続パッドには、前記第1基板から突出する第2接触構造が設けられており、前記第2接触構造は、前記第1基板に垂直な方向において、前記第1基板から突出する第2高さを有し、前記第2高さは、前記第1高さ以下である、
請求項18に記載の半導体パッケージ。
【請求項20】
前記第2パッケージは、第2半導体構造を備え、前記第2半導体構造のタイプは、前記第1半導体構造のタイプと同じ又は異なる、
請求項17に記載の半導体パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
本願は、2022年07月08日に中国特許局に提出された、出願番号が202210806565.3であり、発明の名称が「半導体パッケージ」である、中国特許出願に基づいて提出されるものであり、当該中国特許出願の優先権を主張し、当該中国特許出願の全ての内容が参照によって本願に援用される。
【0002】
本発明は、半導体技術分野に関し、特に、半導体パッケージに関する。
【背景技術】
【0003】
すべての部門、業界や地域において、電子産業は、より軽く、より速く、より小さく、より用途が広く、信頼性が高く、費用対効果の高い製品を求めている。ますます高まっている様々な異なる消費者のこのような要求を満たすために、より多くの回路を集積することで必要な機能を提供する必要がある。ほとんどの応用において、サイズの減少、性能の向上及び集積回路機能の改善に対する要求もますます高まっている。
【発明の概要】
【0004】
これを鑑みて、本発明の実施例は、半導体パッケージを提供する。
【0005】
本発明の実施例の第1態様によれば、半導体パッケージを提供し、前記半導体パッケージは、
第1面を有する第1基板であって、前記第1面は、第1信号伝送領域及び第2信号伝送領域を含む、第1基板と、
前記第1基板の第1面上に位置し、前記第1信号伝送領域に電気的に接続された、第1半導体構造と、
前記第1基板上に位置する第2基板であって、前記第2基板は、ベースと、前記ベース上に位置する第1相互接続面とを有し、前記第2基板の前記第1相互接続面は、前記第1基板の第1面とは反対側に面しており、前記第1相互接続面は、互いに連結されている第1相互接続領域及び第2相互接続領域を含み、前記第1相互接続領域と前記第2信号伝送領域とは電気的に接続される、第2基板と、
前記第1半導体構造、前記第2基板及び前記第1基板の第1面を密封する充填層であって、ここで、前記第1相互接続領域は前記充填層によって密封されず、前記第2相互接続領域は前記充填層によって密封され、且つ前記第2相互接続領域上の前記充填層の上面と前記第1相互接続領域との間には、所定の高さが存在する、充填層と、を備える。
【0006】
いくつかの実施例において、前記第1基板の第1面は、更に、前記第1信号伝送領域と前記第2信号伝送領域との間に位置する第3信号伝送領域を含み、前記第1半導体構造は、前記第3信号伝送領域上に位置する。
【0007】
いくつかの実施例において、前記第1基板の第1面は、更に、第4信号伝送領域を含み、前記第2基板は、前記第4信号伝送領域上に位置し、前記第2信号伝送領域と前記第4信号伝送領域とは電気的に接続される。
【0008】
いくつかの実施例において、前記第2基板は、前記第1半導体構造上に位置し、前記第1相互接続領域は、前記第2相互接続領域を介して前記第2信号伝送領域に電気的に接続され、前記第3信号伝送領域は、第1サブ信号領域及び第2サブ信号領域を含み、前記第1サブ信号領域は、前記第1信号伝送領域と相互接続され且つ前記第1信号伝送領域の隣接領域に位置し、前記第2サブ信号領域は、前記第2信号伝送領域と相互接続され且つ前記第2信号伝送領域の隣接領域に位置する。
【0009】
いくつかの実施例において、前記第4信号伝送領域と前記第1相互接続領域とは電気的に接続される。
【0010】
いくつかの実施例において、前記第1信号伝送領域及び前記第2信号伝送領域は、前記第1基板の向かい合う両側に位置し、前記第1半導体構造は、第1接続端子を備え、前記第1接続端子は、前記第1信号伝送領域と同じ側に位置し、前記第1接続端子と前記第1信号伝送領域はリードワイヤによって相互接続され、前記第2相互接続領域は、前記第2信号伝送領域と同じ側に位置し、前記第2相互接続領域と前記第2信号伝送領域はリードワイヤによって相互接続される。
【0011】
いくつかの実施例において、前記第1半導体構造及び前記第1信号伝送領域は、前記第1基板に垂直な方向に相互接続される。
【0012】
いくつかの実施例において、前記第1半導体構造及び前記第3信号伝送領域は、前記第1基板に垂直な方向に相互接続され、前記第1信号伝送領域は、前記第3信号伝送領域と相互接続される。
【0013】
いくつかの実施例において、前記第2基板は更に、前記ベースの他面に位置する第2相互接続面を有し、前記ベースは、前記第1相互接続領域と前記第2相互接続面とを接続するチャネルを有し、前記第1相互接続領域は、前記チャネルを介して前記第1基板に垂直な方向に前記第2信号伝送領域と相互接続される。
【0014】
いくつかの実施例において、前記第2基板の前記ベースは、電磁シールド層を有する。
【0015】
いくつかの実施例において、前記第1基板の前記第1サブ信号領域と前記第2サブ信号領域との間には、電磁シールド構造が設けられている。
【0016】
いくつかの実施例において、前記第1基板は、前記第1面とは反対側に面した第2面を有し、前記第1面と前記第2面との間には、回路チャネルが存在し、前記第1基板の前記第2面には、複数の第1接続パッドが設けられており、
前記第2基板の前記第1相互接続領域には、複数の第2接続パッドが設けられており、前記第2接続パッドの面積は、前記第1接続パッドの面積以上である。
【0017】
いくつかの実施例において、前記第2基板の前記第2相互接続領域には、複数の第3接続パッドが設けられており、前記第3接続パッドの面積は、前記第2接続パッドの面積より小さい。
【0018】
いくつかの実施例において、前記第1基板の前記第1信号伝送領域には、複数の第4接続パッドが設けられており、前記第4接続パッドの面積は、前記第1接続パッドの面積以下である。
【0019】
いくつかの実施例において、前記第3接続パッドの数は、前記第2接続パッドの数より多い。
【0020】
いくつかの実施例において、前記第1基板に垂直な方向において、前記第1基板は第1厚さを有し、前記第2基板に垂直な方向において、前記第2基板は第2厚さを有し、前記第1厚さは、前記第2厚さより小さい。
【0021】
いくつかの実施例において、前記半導体パッケージは更に、接触面を有する第2パッケージを備え、前記第2パッケージは、前記接触面を介して前記第1相互接続領域と相互接続される。
【0022】
いくつかの実施例において、前記第2パッケージの前記接触面には、第1接触構造が設けられており、前記第1接触構造は、前記接触面に垂直な方向において、前記接触面から突出する第1高さを有し、前記第1高さは、前記所定の高さより大きい。
【0023】
いくつかの実施例において、前記第1基板の前記第1接続パッドには、前記第1基板から突出する第2接触構造が設けられており、前記第2接触構造は、前記第1基板に垂直な方向において、前記第1基板から突出する第2高さを有し、前記第2高さは、前記第1高さ以下である。
【0024】
いくつかの実施例において、前記第2パッケージは、第2半導体構造を備え、前記第2半導体構造のタイプは、前記第1半導体構造のタイプと同じ又は異なる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の実施例では、第2基板を配置することにより、他の半導体構造は、後続で第2基板上の第1相互接続領域を介して、第1半導体構造及び第1基板に接続することができ、このようにして、異なるタイプ又は異なる仕様の半導体構造間の相互接続を実現することができ、これにより、異なる半導体構造間の組み合わせがより柔軟になる。一方、第1半導体構造及び後続で第1半導体構造に接続される他の半導体構造が個別にパッケージ化されるため、テストや故障分析も容易になる。更に、第2基板の第1相互接続領域と充填層の上面との間には、所定の高さが存在するため、第1相互接続領域の、充填層によって取り囲まれた領域内に他の半導体構造を配置することができ、それによって構造全体の高さ及びサイズを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の実施例による半導体パッケージの構造の概略図である。
【
図2】本発明の実施例による第1基板の構造の概略図である。
【
図3】本発明の実施例による第2基板の構造の概略図である。
【
図4】本発明の実施例による半導体パッケージの他の例である。
【
図5】本発明の実施例による半導体パッケージの他の例である。
【
図6】本発明の実施例による半導体パッケージの他の例である。
【
図7】本発明の実施例による半導体パッケージの製造方法の例示的なフローチャートである。
【
図8a】製造過程における本発明の実施例による半導体パッケージの構造の概略図である。
【
図8b】製造過程における本発明の実施例による半導体パッケージの構造の概略図である。
【
図8c】製造過程における本発明の実施例による半導体パッケージの構造の概略図である。
【
図8d】製造過程における本発明の実施例による半導体パッケージの構造の概略図である。
【
図8e】製造過程における本発明の実施例による半導体パッケージの構造の概略図である。
【
図8f】製造過程における本発明の実施例による半導体パッケージの構造の概略図である。
【
図8g】製造過程における本発明の実施例による半導体パッケージの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の実施例又は従来の技術における技術的解決策をより明確に説明するために、実施例で必要とされる図面について以上で簡単に紹介した。明らかに、上記の図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力なしに、これらの図面に従って他の図面を得ることもできる。
【0028】
以下では、図面を参照して、本発明で開示される例示的な実施形態をより詳細に説明する。図面には、本発明の例示的な実施形態が示されているが、本発明は、様々な形態で実現でき、本明細書に示される特定の実施形態によって限定されないことを理解されたい。むしろ、これらの実施形態は、本発明をより完全に理解させ、本発明の範囲を当業者に十分に伝えるために提供される。
【0029】
以下の説明では、本発明のより完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が与えられている。しかし、当業者なら自明であるが、本発明は、これらの詳細の1つ又は複数なしで実施可能である。他の例では、本発明との混同を避けるために、当技術分野で周知のいくつかの技術的特徴は説明されていない。即ち、本明細書には、実際の実施例のすべての特徴が記載されておらず、周知の機能及び構造が詳細に記載されていない。
【0030】
図面において、明確にするために、層、領域、素子のサイズ及びその相対的なサイズは誇張されている場合がある。全体を通して、同じ符号は同じ素子を表す。
【0031】
理解できるように、素子又は層が、他の素子又は層「上に位置する」か、他の素子又は層「に隣接する」か、他の素子又は層「に接続される」か、又は他の素子又は層「に結合される」場合、当該素子又は層は、他の素子又は層に直接に位置、隣接、接続又は結合されてもよく、又は介在する素子又は層が存在してもよい。逆に、素子が、他の素子又は層「上に直接位置する」、他の素子又は層「に直接に隣接する」、他の素子又は層「に直接に接続される」又は他の素子又は層「に直接に結合される」場合、介在する素子又は層は存在しない。理解できるように、第1、第2、第3などの用語を使用して、様々な素子、部品、領域、層及び/又は部分を説明することができるが、これらの素子、部品、領域、層及び/又は部分は、これらの用語によって限定されない。これらの用語は、ある素子、部品、領域、層又は部分を、他の素子、部品、領域、層又は部分と区別するためのものに過ぎない。したがって、本発明の教示から逸脱することなく、以下で論じる第1素子、部品、領域、層又は部分は、第2素子、部品、領域、層又は部分として表し得る。第2素子、部品、領域、層又は部分が論じられる場合、本発明に第1素子、部品、領域、層又は部分が必然として存在することを意味しない。
【0032】
「…の下」、「…の下方」、「下の」、「…の下の」、「…の上の」、「…上方の」などの空間関係用語は、本明細書では、説明の便宜上、図示されたある素子又は特徴と、他の素子又は特徴との間の関係を説明するために使用されることができる。理解できるように、図面に示された向きに加えて、空間関係用語は、使用中及び動作中のデバイスの異なる向きを含むことを意図する。例えば、図面におけるデバイスが反転した場合、「他の素子の下に位置し」又は「それの下」又は「その下」と記載された素子又は特徴は、他の素子又は特徴「上」に向けられる。よって、「…の下方」及び「……の下」という例示的な用語は、上及び下の2つの向きを含み得る。デバイスは、別の方向に向けられてもよく(90度回転又は他の方向に向けられる)ことができ、本明細書で使用される空間説明用語は、それに応じて解釈されるべきである。
【0033】
本明細書で使用される用語は、特定の実施例を説明することのみを目的としており、本発明を限定するためのものではない。本明細書で使用されるとき、文脈において別段の定義がない限り、単数形の「1」、「1つ」及び「前記/当該」は、複数形も含むことを意図する。更に、「構成」及び/又は「含む」という用語が、本明細書で使用される場合、記載された特徴、整数、ステップ、動作、素子及び/又は部品の存在がするが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、素子、部品及び/又は組み合わせの存在又は追加を除外しないことを意味する。本明細書で使用される「及び/又は」という用語は、関連付けられた項目のいずれか及びそれらのすべての組み合わせを含む。
【0034】
本発明を徹底的に理解させるために、以下では、詳細なステップ及び詳細な構造を例挙して、本発明の技術的解決策を説明する。以下、本発明の好ましい実施例について詳細に説明するが、本発明は、これらの詳細な説明に加えて、他の実施形態を有することができる。
【0035】
現在の半導体パッケージ技術において、通常、離散(Discrete)方式又はマルチチップパッケージ(UMCP:UFS Multi Chip Package)方式を採用している。離散方式は、例えば、DRAMチップやNANDチップを分散してパッケージ化することである。マルチチップパッケージは、例えば、メモリチップや制御チップを同一パッケージ構造にパッケージ化することである。離散方式のパッケージ化では、PCBボードにおいてパッケージ構造が占める面積は比較的に大きくなり、マルチチップパッケージ方式では、テストや故障分析が比較的に困難になり、コントローラは熱をうまく放散できず、容量の異なるチップ同士の組み合わせが柔軟に実行できない。
【0036】
これに基づいて、本発明の実施例は、半導体パッケージを提供する。
図1は、本発明の実施例による半導体パッケージの構造の概略図である。
【0037】
図1を参照すると、前記半導体パッケージは、
第1面101を有する第1基板10であって、前記第1面101は、第1信号伝送領域11及び第2信号伝送領域12を含む、第1基板10と、
前記第1基板10の第1面101上に位置し、前記第1信号伝送領域11に電気的に接続された、第1半導体構造20と、
前記第1基板10上に位置する第2基板30であって、前記第2基板30は、ベース33と、前記ベース33上に位置する第1相互接続面301とを含み、前記第2基板30の前記第1相互接続面301は、前記第1基板10の第1面101とは反対側に面しており、前記第1相互接続面301は、互いに連結されている第1相互接続領域31及び第2相互接続領域32を含み、前記第1相互接続領域31と前記第2信号伝送領域12とは電気的に接続される、第2基板30と、
前記第1半導体構造20、前記第2基板30、及び前記第1基板10の第1面101を密封する充填層40であって、ここで、前記第1相互接続領域31は前記充填層40によって密封されず、前記第2相互接続領域32は前記充填層40によって密封され、前記第2相互接続領域32の上の前記充填層40の上面と前記第1相互接続領域31との間には、所定の高さhが存在する、充填層40と、を備える。
【0038】
第2基板を配置することにより、他の半導体構造は、後続で第2基板上の第1相互接続領域を介して、第1半導体構造及び第1基板に接続することができ、このようにして、異なるタイプ又は異なる仕様の半導体構造間の相互接続を実現することができ、これにより、異なる半導体構造間の組み合わせがより柔軟になる。一方、第1半導体構造及び後続で第1半導体構造に接続される他の半導体構造が個別にパッケージ化されるため、テストや故障分析も容易になる。更に、第2基板の第1相互接続領域と充填層の上面との間には、所定の高さが存在するため、第1相互接続領域の、充填層によって取り囲まれた領域内に他の半導体構造を配置することができ、それによって構造全体の高さ及びサイズを低減することができる。
【0039】
図2は、本発明の実施例による第1基板の構造の概略図である。
【0040】
いくつかの実施例において、前記第1基板10は、印刷回路基板(PCB)又は再分配基板であってもよい。
【0041】
図2に示すように、前記第1基板10は、第1ベース15、及び前記第1ベース15の上面及び下面にそれぞれ位置する第1上部絶縁誘電体層16及び第1下部絶縁誘電体層17を備える。
【0042】
前記第1ベース15は、シリコンベース、ゲルマニウムベース、シリコンゲルマニウムベース、炭化シリコンベース、絶縁体上シリコン(SOI:Silicon On Insulator)ベース又は絶縁体上ゲルマニウム(GOI:Germanium On Insulator)ベースなどであってもよいし、ガラスベース又はIII-V族化合物ベース(例えば、窒化ガリウムベース又は砒化ガリウムベースなど)などの他の元素半導体又は化合物半導体を含むベースであってもよいし、Si/SiGeなどの積層構造であってもよいし、絶縁体上ゲルマニウムシリコン(SGOI)などの他のエピタキシャル構造であってもよい。
【0043】
前記第1上部絶縁誘電体層16及び前記第1下部絶縁誘電体層17は、ソルダレジスト層であってもよく、例えば、前記第1上部絶縁誘電体層16及び前記第1下部絶縁誘電体層17の材料は、緑色塗料であってもよい。
【0044】
1つの実施例において、前記第1基板10は、前記第1面101とは反対側に面した第2面102を有し、前記第1面101と前記第2面102との間には、回路チャネル151が存在し、前記第1基板10の前記第2面102には、複数の第1接続パッド171が設けられている。
【0045】
前記第1基板10の第1面には、複数の第6接続パッド161が設けられており、前記回路チャネル151は、前記第6接続パッド161と前記第1接続パッド171とを接続する。
【0046】
1つの実施例において、前記第1基板10の前記第1信号伝送領域11には、複数の第4接続パッド111が設けられており、前記第4接続パッド111の面積は、前記第1接続パッド171の面積以下である。本実施例では、第4接続パッド111の面積を第1接続パッド171の面積未満にする設計により、第1半導体構造20と第1基板10の第1信号伝送領域11との間の信号伝送効率がより効率的になり、チップ面積が減少し、更に、第1接続パッド171の面積を第4接続パッド111より大きくする設計により、第1半導体構造20と第1基板10との間の導電効率及び熱伝導率を向上させ、第1基板10の第1信号伝送領域と第2面との間の電気接続通過を向上させる。
【0047】
前記第1基板10の前記第1接続パッド171には、前記第1基板10から突出する第2接触構造18が設けられている。
【0048】
前記第2接触構造18は、半導体パッケージを外部装置に電気的に接続することができ、外部装置から、第1半導体構造を動作させる制御信号、電力信号及び接地信号のうちの少なくとも1つを受信することができ、又は外部装置から、第1半導体構造に記憶されるデータ信号を受信したり、第1半導体構造内のデータを外部装置に提供したりすることができる。
【0049】
前記第2接触構造18は、導電材料を含む。本発明の実施例において、前記第2接触構造18は、はんだボールであり、理解できるように、本発明の実施例による第2接触構造の形状は、本発明の実施例における1つの下位の、実行可能な具体的な実施形態に過ぎず、本発明に対する限定を構成するものではなく、前記第2接触構造は、他の形状構造であってもよい。第2接触構造の数、間隔及び位置は、任意の所定の配置に限定されず、様々な変更が可能である。
【0050】
前記第1基板10の第1面101は、第1信号伝送領域11及び第2信号伝送領域12を含む。前記第1信号伝送領域11と第1半導体構造20とは電気的に接続され、前記第2信号伝送領域12と前記第2基板30とは電気的に接続される。
【0051】
1つの実施例において、第1信号伝送領域11と第2信号伝送領域12は相互接続されてない。
【0052】
1つの実施例において、前記第1基板10の第1面101は、更に、前記第1信号伝送領域11と前記第2信号伝送領域12との間に位置する第3信号伝送領域13を含み、前記第1半導体構造20は、前記第3信号伝送領域13上に位置する。本実施例では、第1半導体構造20を第3信号伝送領域13の直上に配置することにより、第1信号伝送領域11が、第1半導体構造20の外側に位置するようにし、第1信号伝送領域11と第1半導体構造20との接続安定性を向上させる。
【0053】
1つの実施例において、第1基板10における第1信号伝送領域11の分布領域の面積を、第1基板10における第3信号伝送領域13の分布領域の面積未満にすることにより、第1パッケージの横方向のサイズを低減し、集積度を向上させることができる。
【0054】
前記第1半導体構造20は、前記第1基板10に垂直な方向に沿って順次積層された複数の第1半導体チップ21を備える。この実施例において、複数の第1半導体チップを下から上の順に積層する方式を採用することで、半導体パッケージの横面積を節約することができる。前記第1半導体チップは、DRAMチップであってもよい。
【0055】
1つの実施例において、
図1及び
図2に示すように、前記第2基板30は、前記第1半導体構造20上に位置し、前記第1相互接続領域31は、前記第2相互接続領域32を介して前記第2信号伝送領域12に電気的に接続され、前記第3信号伝送領域13は、第1サブ信号領域131及び第2サブ信号領域132を含み、前記第1サブ信号領域131は、前記第1信号伝送領域11と相互接続され且つ前記第1信号伝送領域11の隣接領域に位置し、前記第2サブ信号領域132は、前記第2信号伝送領域12と相互接続され且つ前記第2信号伝送領域12の隣接領域に位置する。
【0056】
1つの実施例において、第1サブ信号領域131と第2サブ信号領域132は相互接続されてない。
【0057】
1つの実施例において、前記第1基板10の前記第1サブ信号領域131と前記第2サブ信号領域132との間には、電磁シールド構造(未図示)が設けられている。
【0058】
第1サブ信号領域131は第1信号伝送領域11と相互接続されており、第2サブ信号領域132は第2信号伝送領域と相互接続されており、第1信号伝送領域は第1半導体構造と相互接続されているので、第2信号伝送領域は、第2基板と相互接続されることにより、第2パッケージと間接的に相互接続され、したがって、第1サブ信号領域と第2サブ信号領域との間に電磁シールド構造を配置することにより、第1半導体構造と第2パッケージとの間の信号干渉を防止することができる。
【0059】
図3は、本発明の実施例による第2基板の構造の概略図である。
【0060】
図3に示すように、前記第2基板30は、ベース33と、前記ベース33の上面と下面にそれぞれ位置する上部絶縁誘電体層34及び下部絶縁誘電体層35を備える。
【0061】
前記ベース33は、シリコンベース、ゲルマニウムベース、シリコンゲルマニウムベース、炭化シリコンベース、絶縁体上シリコン(SOI:Silicon On Insulator)ベース又は絶縁体上ゲルマニウム(GOI:Germanium On Insulator)ベースなどであってもよいし、ガラスベース又はIII-V族化合物ベース(例えば窒化ガリウムベース又は砒化ガリウムベースなど)などの他の元素半導体又は化合物半導体を含むベースであってもよいし、Si/SiGeなどの積層構造であってもよいし、絶縁体上ゲルマニウムシリコン(SGOI)などの他のエピタキシャル構造であってもよい。
【0062】
前記上部絶縁誘電体層34及び前記下部絶縁誘電体層35は、ソルダレジスト層であってもよく、例えば、前記上部絶縁誘電体層34及び前記下部絶縁誘電体層35の材料は、緑色塗料であってもよい。
【0063】
前記第2基板30の前記第1相互接続領域31には、複数の第2接続パッド311が設けられており、前記第2接続パッド311の面積は、前記第1接続パッド171の面積以上である。
【0064】
第2接続パッド311の面積を比較的に大きく設定することにより、第2パッケージと第2接続パッド311とが接触する際の接触面積を増大させることができ、接触面積が比較的に小さいと、溶接後に分解しにくくなり、したがって、接触面積を大きくすることにより、後続の分解と再組立が容易になる。
【0065】
1つの実施例において、前記第2基板30の前記第2相互接続領域32には、複数の第3接続パッド321が設けられており、前記第3接続パッド321の面積は、前記第2接続パッド311の面積より小さい。
【0066】
前記第3接続パッド321の数は、前記第2接続パッド311の数より多い。
【0067】
第2接続パッドは後続で第2パッケージとマッチングして相互接続する必要があるため、レイアウト設計は比較的に固定されているが、第3接続パッドは、第2パッケージと第1基板との相互接続を担持するため、レイアウト設計はより柔軟であり、第3接続パッドの数を大きくし、その面積を小さく設計することにより、信号伝送効率を向上させ、第1パッケージの集積度を向上させることができる。
【0068】
1つの実施例において、前記第2基板30の前記ベース33は、電磁シールド層(未図示)を有する。第2基板のベースに電磁シールド層を配置することにより、第2パッケージと第1半導体構造との間の情報干渉がデバイスの動作に影響を及ぼすことを防止することができる。
【0069】
図4は、本発明の別の実施例による半導体パッケージの構造の概略図である。
【0070】
図4に示すように、この実施例において、前記第2基板30は、前記第1半導体構造20の上に位置せず、前記第1基板10上に直接位置する。
【0071】
1つの実施例において、前記第1基板10の第1面101は、更に、第4信号伝送領域14を含み、前記第2基板30は、前記第4信号伝送領域14上に位置し、前記第2信号伝送領域12と前記第4信号伝送領域14とは電気的に接続される。
【0072】
1つの実施例において、前記第4信号伝送領域14と前記第1相互接続領域31とは電気的に接続される。
【0073】
1つの実施例において、第4信号伝送領域14と第1信号伝送領域11とは相互接続されてない。
【0074】
具体的には、前記第1相互接続領域31は、第2相互接続領域32を介して前記第2信号伝送領域12に電気的に接続され、第2信号伝送領域12は、前記第4信号伝送領域14に電気的に接続されるため、第4信号伝送領域14は、第2信号伝送領域12及び第2相互接続領域32を介して第1相互接続領域に電気的に接続される。
【0075】
本発明の実施例において、第1半導体構造20及び第2基板30と、第1基板10との間の電気接続方式は、ワイヤボンディング(Wire bonding)方式及びシリコン貫通電極(TSV:Through Silicon Via)相互接続方式を含む。
【0076】
図1を参照すると、第1半導体構造20及び第2基板30は、ワイヤボンディングにより第1基板10に電気的に接続される。
【0077】
前記第1信号伝送領域11及び前記第2信号伝送領域12は、前記第1基板10の向かい合う両側に位置し、前記第1半導体構造20は、第1接続端子201を備え、前記第1接続端子201は、前記第1信号伝送領域11と同じ側に位置し、前記第1接続端子201と前記第1信号伝送領域11とはリードワイヤ50によって相互接続され、前記第2相互接続領域32は、前記第2信号伝送領域12と同じ側に位置し、前記第2相互接続領域32と前記第2信号伝送領域12とはリードワイヤ50によって相互接続される。
【0078】
第1半導体構造20と第1基板10とがワイヤボンディングにより電気的に接続される方式は、オーバーハング(Overhang)方式及びフィルムオンワイヤ(FOW:Film on wire)方式を含む。
【0079】
図1に示す実施例では、オーバーハング方式でワイヤボンディングを実行する。隣接する2つの第1半導体チップ21は、接着フィルム60によって接続され、前記接着フィルム60は、その下層の第1半導体チップ21の第1接続端子201及びリードワイヤ50を被覆しなく、前記接着フィルムは、その下層の前記第1半導体チップ21からずらして配置されている。
【0080】
別のいくつかの実施例では、フィルムオンワイヤ方式を採用してワイヤボンディングを実行する(未図示)。複数の前記第1半導体チップは、前記第1基板に垂直な方向に沿って整列して配置され、隣接する2つの第1半導体チップ間の接着フィルムは、その下層の第1半導体チップの第1接続端子及びリードワイヤを被覆する。
【0081】
他の実施例において、
図5及び
図6を参照すると、第1半導体構造20と第1基板10は、シリコン貫通電極(TSV)相互接続方式で電気的に接続される。
【0082】
図5に示すように、前記第1半導体チップ21は、上面及び下面にそれぞれ位置する第1チップ接続パッド212及び第2チップ接続パッド213と、前記第1半導体チップ21を貫通し且つ前記第1チップ接続パッド212と第2チップ接続パッド213とを接続する第1チャネル211とを備える。前記第1チャネル211は、シリコン貫通電極を含む。
【0083】
隣接する2つの第1半導体チップ21の間、及び第1半導体構造20と前記第1基板10とは、前記第1チップ接続パッド212、第2チップ接続パッド213、前記第1チャネル211及び第1はんだボール214を介して電気的に接続される。
【0084】
前記第1半導体構造20及び前記第1信号伝送領域11は、前記第1基板10に垂直な方向に相互接続される。
【0085】
前記第1半導体構造20及び前記第3信号伝送領域13は、前記第1基板10に垂直な方向に相互接続され、前記第1信号伝送領域11は、前記第3信号伝送領域13と相互接続される。
【0086】
本実施例では、第1半導体構造と第1基板は、シリコン貫通電極相互接続方式によって電気的に接続されているため、ワイヤボンディングは必要とされず、よって、第1信号伝送領域及び第3信号伝送領域は、1つの領域に統合されることができる。
【0087】
図6に示すように、前記第2基板30は更に、前記ベース33の他面に位置する第2相互接続面302を含み、前記ベース33は、前記第1相互接続領域31と前記第2相互接続面302とを接続するチャネル36を有し、前記第1相互接続領域31は、前記チャネル36を介して、前記第1基板10に垂直な方向に前記第2信号伝送領域12と相互接続される。
【0088】
前記第2基板30は、第1相互接続領域31内に位置する第2接続パッド311と、前記第2基板30の第2相互接続面302上に位置する第5接続パッド37と、前記ベース33を貫通し且つ第2接続パッド311と第5接続パッド37とを接続するチャネル36と、を備える。前記チャネル36は、シリコン貫通電極を含む。前記第2基板30と前記第1基板10との間には、第2はんだボール38が更に設けられている。
【0089】
前記第2基板30と前記第1基板10とは、前記第2接続パッド311、前記チャネル36、前記第5接続パッド37及び前記第2はんだボール38を介して電気的に接続される。
【0090】
本実施例では、第2基板と第1基板は、シリコン貫通電極相互接続方式によって電気的に接続されているため、ワイヤボンディングは必要とされず、よって、第2信号伝送領域及び第4信号伝送領域は、1つの領域に統合されることができる。
【0091】
1つの実施例において、前記第1基板10に垂直な方向において、前記第1基板10は第1厚さを有し、前記第2基板30に垂直な方向において、前記第2基板30は第2厚さを有し、前記第1厚さは、前記第2厚さより小さく、このような構成により、充填層が第1基板及び第2基板を密封するとき、第1基板10と第2基板30の間のサイズの差異による第2基板30の反りが密閉効果に影響を及ぼすことを回避することができる。
【0092】
1つの実施例において、前記半導体パッケージは、更に、第2パッケージ70を備え、前記第2パッケージ70は、接触面701を有し、前記第2パッケージ70は、前記接触面701を介して前記第1相互接続領域31と相互接続される。
【0093】
前記第2パッケージ70の前記接触面701には、第1接触構造71が設けられており、前記第1接触構造71は、前記接触面701に垂直な方向において、前記接触面701から突出する第1高さHを有し、前記第1高さHは、前記所定の高さhより大きい。
【0094】
本発明の実施例では、第1高さを所定の高さより大きく設定することにより、第2パッケージが、第2基板と密接に接続できるようにするとともに、第2パッケージが第2基板に接続された後、第2パッケージと充填層との間に隙間が存在することができ、これにより、コントローラの熱放散効率を向上させ、チップへの熱放散の影響を低下させることができる。
【0095】
1つの実施例において、
図2を参照すると、前記第1基板10の前記第1接続パッド171には、前記第1基板10から突出する第2接触構造18が設けられており、前記第2接触構造18は、前記第1基板10に垂直な方向において、前記第1基板10から突出する第2高さを有し、前記第2高さは、前記第1高さ以下である。このような構成により、第1接触構造71を支持体とする第2パッケージと、第1パッケージとは、より安定した接合効果を実現することができる。
【0096】
1つの実施例において、前記第2パッケージ70は、第2半導体構造(未図示)を備え、前記第2半導体構造のタイプは、前記第1半導体構造20のタイプと同じ又は異なる。
【0097】
例えば、前記第2半導体構造は。ユニバーサル・フラッシュ・ストレージ(UFS:Universal Flash Storage)チップであってもよい。
【0098】
本発明による半導体パッケージにおいて、第2パッケージ70内の第2半導体構造は、第2基板30を介して第1基板10上の第2信号伝送領域と相互接続され、第1半導体構造20は、第1基板10上の第1信号伝送領域と相互接続され、このように、第1半導体構造及び第2半導体構造の伝送経路を第1基板の異なる領域に分散させることにより、第1半導体構造と第2半導体構造との間の相互干渉を防止し、信号伝送の安定性を向上させることができる。
【0099】
本発明の実施例による半導体パッケージは、積層パッケージ(PoP:Package on Package)構造のマルチチップパッケージ(UMCP:UFS Multi Chip Package)に適用されることができる。
【0100】
本発明の実施例は更に、半導体パッケージの製造方法を提供し、詳細については
図7を参照されたい。図に示すように、前記方法は、以下のステップを含む。
【0101】
ステップ701において、第1基板を提供し、前記第1基板は、第1面を有し、前記第1面は、第1信号伝送領域及び第2信号伝送領域を含む。
【0102】
ステップ702において、前記第1基板の第1面に第1半導体構造を形成し、前記第1半導体構造と前記第1信号伝送領域とは、電気的に接続される。
【0103】
ステップ703において、前記第1基板上に第2基板を形成し、前記第2基板は、ベースと、前記ベース上に位置する第1相互接続面とを含み、前記第2基板の前記第1相互接続面は、前記第1基板の第1面とは反対側に面しており、前記第1相互接続面は、互いに連結されている第1相互接続領域及び第2相互接続領域を含み、前記第1相互接続領域と前記第2信号伝送領域とは電気的に接続される。
【0104】
ステップ704において、充填層を形成し、前記充填層は、前記第1半導体構造、前記第2基板及び前記第1基板の第1面を密封し、ここで、前記第1相互接続領域は前記充填層によって密封されず、前記第2相互接続領域は前記充填層によって密封され、且つ前記第2相互接続領域の上の前記充填層の上面と前記第1相互接続領域との間には、所定の高さが存在する。
【0105】
以下は、具体的な実施例を参照して、本発明の実施例による半導体パッケージの製造方法を更に詳細に説明する。
【0106】
図8aないし
図8gは、製造過程における本発明の実施例による半導体パッケージの構造の概略図である
【0107】
まず、
図8aを参照すると、ステップ701を実行して、第1基板10を提供し、前記第1基板10は、第1面101を有し、前記第1面101は、第1信号伝送領域11及び第2信号伝送領域12を含む。
【0108】
前記第1基板10は、第1ベース15と、前記第1ベース15の上面及び下面にそれぞれ位置する第1上部絶縁誘電体層16及び第1下部絶縁誘電体層17とを備える。
【0109】
前記第1ベース15は、シリコンベース、ゲルマニウムベース、シリコンゲルマニウムベース、炭化シリコンベース、絶縁体上シリコン(SOI:Silicon On Insulator)ベース又は絶縁体上ゲルマニウム(GOI:Germanium On Insulator)ベースなどであってもよいし、ガラスベース又はIII-V族化合物ベース(例えば窒化ガリウムベース又は砒化ガリウムベースなど)などの他の元素半導体又は化合物半導体を含むベースであってもよいし、Si/SiGeなどの積層構造であってもよいし、絶縁体上ゲルマニウムシリコン(SGOI)などの他のエピタキシャル構造であってもよい。
【0110】
前記第1上部絶縁誘電体層16及び前記第1下部絶縁誘電体層17は、ソルダレジスト層であってもよく、例えば、前記第1上部絶縁誘電体層16及び前記第1下部絶縁誘電体層17の材料は、緑色塗料であってもよい。
【0111】
前記第1基板10は、前記第1面101とは反対側に面した第2面102を有し、前記第1面101と前記第2面102との間には、回路チャネル151が存在し、前記第1基板10の前記第2面102には、複数の第1接続パッド171が設けられている。
【0112】
前記第1基板10の第1面には、複数の第6接続パッド161が設けられており、前記回路チャネル151は、前記第6接続パッド161と前記第1接続パッド171とを接続する。
【0113】
1つの実施例において、前記第1基板10の前記第1信号伝送領域11には、複数の第4接続パッド111が設けられており、前記第4接続パッド111の面積は、前記第1接続パッド171の面積以下である。
【0114】
前記第1基板10の第1面101は、第1信号伝送領域11及び第2信号伝送領域12を含む。前記第1信号伝送領域11は、後続で形成される第1半導体構造20と電気的に接続され、前記第2信号伝送領域12は、後続で形成される前記第2基板30と電気的に接続される。
【0115】
1つの実施例において、前記第1基板10の第1面101は、更に、前記第1信号伝送領域11と前記第2信号伝送領域12との間に位置する第3信号伝送領域13を含み、後続で形成される前記第1半導体構造20は、前記第3信号伝送領域13上に位置する。
【0116】
他のいくつかの実施例において、例えば、
図4に示すように、前記第1基板10は、更に、第4信号伝送領域14を含み、後続で形成される第2基板30は、前記第4信号伝送領域14上に位置し、前記第2信号伝送領域12と前記第4信号伝送領域14とは、電気的に接続される。
【0117】
続いて、
図8bを参照すると、ステップ702を実行して、前記第1基板10の第1面101に第1半導体構造20を形成し、前記第1半導体構造20と前記第1信号伝送領域11とは、電気的に接続される。
【0118】
前記第1半導体構造20は、前記第1基板10に垂直な方向に沿って順次積層された複数の第1半導体チップ21を備える。
【0119】
隣接する2つの前記第1半導体チップ21は、接着フィルム60によって接続され、前記第1半導体構造20と第1基板10も接着フィルム60によって接続される。
【0120】
続いて、
図8c及び
図8dを参照すると、ステップ703を実行して、前記第1基板10に第2基板30を形成し、前記第2基板30は、ベース33と、前記ベース33上に位置する第1相互接続面301とを含み、前記第2基板30の前記第1相互接続面301は、前記第1基板10の第1面101とは反対側に面しており、前記第1相互接続面301は、互いに連結されている第1相互接続領域31及び第2相互接続領域32を有し、前記第1相互接続領域31と前記第2信号伝送領域12とは、電気的に接続される。
【0121】
具体的には、まず、
図8cを参照すると、リング1にキャリアテープ2を貼り付け、その後、キャリアテープ2に接着フィルム60を貼り付け、次に、接着フィルム60に第2基板を貼り付け、このときの第2基板は一片の縞状であり、第2基板を切断して、
図8cに示すような個々のセルを形成する。
【0122】
続いて、
図8dを参照すると、前記第1半導体構造20上に第2基板30を形成する。
【0123】
具体的には、前記第1半導体構造20に接着層60を形成し、次に、
図8cで形成された1つの第2基板を第1半導体構造20に貼り付ける。
【0124】
他のいくつかの実施例において、例えば、
図4に示すように、第1半導体構造20上に第2基板30を形成する代わりに、第1基板10上に第2基板30を直接に形成する。
【0125】
図3を参照すると、前記第2基板30は、ベース33と、前記ベース33の上面及び下面にそれぞれ位置する上部絶縁誘電体層34及び下部絶縁誘電体層35とを備える。
【0126】
前記ベース33は、シリコンベース、ゲルマニウムベース、シリコンゲルマニウムベース、炭化シリコンベース、絶縁体上シリコン(SOI:Silicon On Insulator)ベース又は絶縁体上ゲルマニウム(GOI:Germanium On Insulator)ベースなどであってもよいし、ガラスベース又はIII-V族化合物ベース(例えば窒化ガリウムベース又は砒化ガリウムベースなど)などの他の元素半導体又は化合物半導体を含むベースであってもよいし、Si/SiGeなどの積層構造であってもよいし、絶縁体上ゲルマニウムシリコン(SGOI)などの他のエピタキシャル構造であってもよい。
【0127】
前記上部絶縁誘電体層34及び前記下部絶縁誘電体層35は、ソルダレジスト層であってもよく、例えば、前記上部絶縁誘電体層34及び前記下部絶縁誘電体層35の材料は、緑色塗料であってもよい。
【0128】
前記第2基板30の前記第1相互接続領域31には、複数の第2接続パッド311が設けられており、前記第2接続パッド311の面積は、前記第1接続パッド171の面積以上である。
【0129】
第2接続パッド311の面積を比較的に大きく設定することにより、第2パッケージと第2接続パッド311とが接触する際の接触面積を増大させることができ、接触面積が比較的に小さいと、溶接後に分解しにくくなり、したがって、接触面積を大きくすることにより、後続の分解と再組立が容易になる。
【0130】
1つの実施例において、前記第2基板30の前記第2相互接続領域32には、複数の第3接続パッド321が設けられており、前記第3接続パッド321の面積は、前記第2接続パッド311の面積より小さい。
【0131】
前記第3接続パッド321の数は、前記第2接続パッド311の数より多い。
【0132】
第2接続パッドは後続で第2パッケージとマッチングして相互接続する必要があるため、レイアウト設計は比較的に固定されているが、第3接続パッドは、第2パッケージと第1基板との相互接続を担持するため、レイアウト設計はより柔軟であり、第3接続パッドの数を大きくし、その面積を小さく設計することにより、信号伝送効率を向上させることができる。
【0133】
1つの実施例において、前記第2基板30の前記ベース33は、電磁シールド層(未図示)を有する。第2基板のベースに電磁シールド層を配置することにより、第2パッケージと第1半導体構造との間の情報干渉がデバイスの動作に影響を及ぼすことを防止することができる。
【0134】
引き続き
図8dを参照すると、第2基板30を形成した後、第1半導体構造20及び第2基板30は、ワイヤボンディングによって第1基板10に電気的に接続される。
【0135】
前記第1信号伝送領域11及び前記第2信号伝送領域12は、前記第1基板10の向かい合う両側に位置し、前記第1半導体構造20は、第1接続端子201を備え、前記第1接続端子201は、前記第1信号伝送領域11と同じ側に位置し、前記第1接続端子201と前記第1信号伝送領域11とはリードワイヤ50によって相互接続され、前記第2相互接続領域32は、前記第2信号伝送領域12と同じ側に位置し、前記第2相互接続領域32と前記第2信号伝送領域12とはリードワイヤ50によって相互接続される。
【0136】
他のいくつかの実施例において、第1半導体構造20及び第2基板30は、シリコン貫通電極(TSV)相互接続方式で第1基板10に電気的に接続される。
【0137】
図5に示すように、前記第1半導体チップ21は、上面及び下面にそれぞれ位置する第1チップ接続パッド212及び第2チップ接続パッド213と、前記第1半導体チップ21を貫通し且つ前記第1チップ接続パッド212と第2チップ接続パッド213とを接続する第1チャネル211とを備える。前記第1チャネル211は、シリコン貫通電極を含む。
【0138】
隣接する2つの第1半導体チップ21の間、及び第1半導体構造20と前記第1基板10とは、前記第1チップ接続パッド212、第2チップ接続パッド213、前記第1チャネル211及び第1はんだボール214を介して電気的に接続される。
【0139】
図6に示すように、前記第2基板30は更に、前記ベース33の他面に位置する第2相互接続面302を含み、前記ベース33は、前記第1相互接続領域31と前記第2相互接続面302とを接続するチャネル36を有し、前記第1相互接続領域31は、前記チャネル36を介して、前記第1基板10に垂直な方向に前記第2信号伝送領域12と相互接続される。
【0140】
前記第2基板30は、第1相互接続領域31内に位置する第2接続パッド311と、前記第2基板30の第2相互接続面302上に位置する第5接続パッド37と、前記ベース33を貫通し且つ第2接続パッド311と第5接続パッド37とを接続するチャネル36と、を備える。前記チャネル36は、シリコン貫通電極を含む。前記第2基板30と前記第1基板10との間には、第2はんだボール38が更に設けられている。
【0141】
前記第2基板30と前記第1基板10とは、前記第2接続パッド311、前記チャネル36、前記第5接続パッド37及び前記第2はんだボール38を介して電気的に接続される。
【0142】
続いて、
図8e及び
図8fを参照すると、ステップ704を実行して、充填層40を形成し、前記充填層40は、前記第1半導体構造20、前記第2基板30及び前記第1基板10の第1面101を密封し、ここで、前記第1相互接続領域31は前記充填層40によって密封されず、前記第2相互接続領域32は前記充填層40によって密封され、前記第2相互接続領域32上の前記充填層40の上面と前記第1相互接続領域31との間には、所定の高さhが存在する。
【0143】
具体的には、
図8eを参照すると、第1パッケージ金型91を形成し、前記第1パッケージ金型91は、第1部分911と、前記第1部分911の両側に位置する第2部分912と、前記第1部分911と前記第2部分912とを接続する第3部分913と、を備え、前記第2部分912の表面は、前記第1部分911の表面より高く、前記第2部分912の表面及び前記第1部分911の表面は両方とも、前記基板10の表面と平行であり、前記第1部分911は、前記第2基板30の第1相互接続領域31に位置する。
【0144】
前記方法は、第2パッケージ金型92を形成することを更に含み、前記第2パッケージ金型92は、前記第1基板10の下に位置し且つ前記第1基板10の表面と平行である。
【0145】
続いて、
図8fを参照すると、前記第1パッケージ金型91及び前記第2パッケージ金型92をマスクとして、充填層40を形成し、充填層40を形成した後、前記方法は、前記第1パッケージ金型91及び第2パッケージ金型92を除去することで、前記第1部分911によって被覆された第1相互接続領域31を露出させることを更に含む。
【0146】
引き続き
図8fを参照すると、充填層40を形成した後、前記第1基板10の第1接続パッド171に、前記第1基板10から突出する第2接触構造18を形成し、前記第2接触構造18は、導電材料を含む。
【0147】
続いて、
図8gを参照すると、第2パッケージ70を形成し、前記第2パッケージ70は、接触面701を有し、前記第2パッケージ70は、前記接触面701を介して前記第1相互接続領域31と相互接続される。
【0148】
前記第2パッケージ70の前記接触面701には、第1接触構造71が設けられており、前記第1接触構造71は、前記接触面701に垂直な方向において、前記接触面701から突出する第1高さHを有し、前記第1高さHは、前記所定の高さhより大きい。
【0149】
1つの実施例において、前記第1基板10上の第2接触構造18は、前記第1基板10に垂直な方向において、前記第1基板10から突出する第2高さを有し、前記第2高さは、前記第1高さ以下である。
【0150】
1つの実施例において、前記第2パッケージ70は、第2半導体構造(未図示)を備え、前記第2半導体構造のタイプは、前記第1半導体構造20のタイプと同じ又は異なる。
【0151】
上記は、本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではなく、本発明の趣旨及び原則内でなされたあらゆる修正、同等置換及び改善などは、すべて本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0152】
本発明の実施例では、第2基板を配置することにより、他の半導体構造は、後続で第2基板上の第1相互接続領域を介して、第1半導体構造及び第1基板に接続することができ、このようにして、異なるタイプ又は異なる仕様の半導体構造間の相互接続を実現することができ、これにより、異なる半導体構造間の組み合わせがより柔軟になる。一方、第1半導体構造及び後続で第1半導体構造に接続される他の半導体構造が個別にパッケージ化されるため、テストや故障分析も容易になる。更に、第2基板の第1相互接続領域と充填層の上面との間には、所定の高さが存在するため、第1相互接続領域の、充填層によって取り囲まれた領域内に他の半導体構造を配置することができ、それによって構造全体の高さ及びサイズを低減することができる。
【符号の説明】
【0153】
1 リング
2 キャリアテープ
10 第1基板
101 第1面
102 第2面
11 第1信号伝送領域
12 第2信号伝送領域
13 第3信号伝送領域
131 第1サブ信号領域
132 第2サブ信号領域
14 第4信号伝送領域
15 第1ベース
16 第1上部絶縁誘電体層
17 第1下部絶縁誘電体層
18 第2接触構造
111 第4接続パッド
151 回路チャネル
161 第6接続パッド
171 第1接続パッド
20 第1半導体構造
21 第1半導体チップ
201 第1接続端子
211 第1チャネル
212 第1チップ接続パッド
213 第2チップ接続パッド
214 第1はんだボール
30 第2基板
31 第1相互接続領域
32 第2相互接続領域
33 ベース
34 上部絶縁誘電体層
35 下部絶縁誘電体層
36 チャネル
37 第5接続パッド
38 第2はんだボール
301 第1相互接続面
302 第2相互接続面
311 第2接続パッド
321 第3接続パッド
40 充填層
50 リードワイヤ
60 接着フィルム
70 第2パッケージ
71 第1接触構造
701 接触面
91 第1パッケージ金型
911 第1部分
912 第2部分
913 第3部分
92 第2パッケージ金型
【手続補正書】
【提出日】2022-10-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体パッケージであって、
第1面を有する第1基板であって、前記第1面は、第1信号伝送領域及び第2信号伝送領域を含む、第1基板と、
前記第1基板の第1面上に位置し、前記第1信号伝送領域に電気的に接続された、第1半導体構造と、
前記第1基板上に位置する第2基板であって、前記第2基板は、ベースと、前記ベースに位置する第1相互接続面とを有し、前記第2基板の前記第1相互接続面は、前記第1基板の第1面とは反対側に面しており、前記第1相互接続面は、互いに連結されている第1相互接続領域及び第2相互接続領域を含み、前記第1相互接続領域と前記第2信号伝送領域とは電気的に接続される、第2基板と、
前記第1半導体構造、前記第2基板、及び前記第1基板の第1面を密封する充填層であって、前記第1相互接続領域は前記充填層によって密封されず、前記第2相互接続領域は前記充填層によって密封され、且つ前記第2相互接続領域上の前記充填層の上面と前記第1相互接続領域との間には、所定の高さが存在する、充填層と、を備える、前記半導体パッケージ。
【請求項2】
前記第1基板の第1面は、更に、前記第1信号伝送領域と前記第2信号伝送領域との間に位置する第3信号伝送領域を含み、前記第1半導体構造は、前記第3信号伝送領域上に位置する、
請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項3】
前記第1基板の第1面は、更に、第4信号伝送領域を含み、前記第2基板は、前記第4信号伝送領域上に位置し、前記第2信号伝送領域と前記第4信号伝送領域とは電気的に接続される、
請求項2に記載の半導体パッケージ。
【請求項4】
前記第2基板は、前記第1半導体構造上に位置し、前記第1相互接続領域は、前記第2相互接続領域を介して前記第2信号伝送領域に電気的に接続され、前記第3信号伝送領域は、第1サブ信号領域及び第2サブ信号領域を含み、前記第1サブ信号領域は、前記第1信号伝送領域と相互接続され且つ前記第1信号伝送領域の隣接領域に位置し、前記第2サブ信号領域は、前記第2信号伝送領域と相互接続され、且つ前記第2信号伝送領域の隣接領域に位置
し、
前記第1基板の前記第1サブ信号領域と前記第2サブ信号領域との間には、電磁シールド構造が設けられている、
請求項2に記載の半導体パッケージ。
【請求項5】
前記第4信号伝送領域と前記第1相互接続領域とは電気的に接続される、
請求項3に記載の半導体パッケージ。
【請求項6】
前記第1信号伝送領域及び前記第2信号伝送領域は、前記第1基板の向かい合う両側に位置し、前記第1半導体構造は、第1接続端子を備え、前記第1接続端子は、前記第1信号伝送領域と同じ側に位置し、且つ前記第1接続端子と前記第1信号伝送領域はリードワイヤによって相互接続され、前記第2相互接続領域は、前記第2信号伝送領域と同じ側に位置し、前記第2相互接続領域と前記第2信号伝送領域はリードワイヤによって相互接続される、
請求項2に記載の半導体パッケージ。
【請求項7】
前記第1半導体構造及び前記第1信号伝送領域は、前記第1基板に垂直な方向に相互接続され
、
前記第1半導体構造及び前記第3信号伝送領域は、前記第1基板に垂直な方向に相互接続され、前記第1信号伝送領域は、前記第3信号伝送領域と相互接続される、
請求項2に記載の半導体パッケージ。
【請求項8】
前記第2基板は更に、前記ベースの他面に位置する第2相互接続面を含み、前記ベースは、前記第1相互接続領域と前記第2相互接続面とを接続するチャネルを有し、前記第1相互接続領域は、前記チャネルを介して前記第1基板に垂直な方向に前記第2信号伝送領域と相互接続される、
請求項3に記載の半導体パッケージ。
【請求項9】
前記第2基板の前記ベースは、電磁シールド層を有する、
請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項10】
前記第1基板は、前記第1面とは反対側に面した第2面を有し、前記第1面と前記第2面との間には、回路チャネルが存在し、前記第1基板の前記第2面には、複数の第1接続パッドが設けられており、
前記第2基板の前記第1相互接続領域には、複数の第2接続パッドが設けられており、前記第2接続パッドの面積は、前記第1接続パッドの面積以上である、
請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項11】
前記第2基板の前記第2相互接続領域には、複数の第3接続パッドが設けられており、前記第3接続パッドの面積は、前記第2接続パッドの面積より小さ
く、前記第3接続パッドの数は、前記第2接続パッドの数より多い、
請求項
10に記載の半導体パッケージ。
【請求項12】
前記第1基板の前記第1信号伝送領域には、複数の第4接続パッドが設けられており、前記第4接続パッドの面積は、前記第1接続パッドの面積以下である、
請求項
10に記載の半導体パッケージ。
【請求項13】
前記第1基板に垂直な方向において、前記第1基板は第1厚さを有し、前記第2基板に垂直な方向において、前記第2基板は第2厚さを有し、前記第1厚さは、前記第2厚さより小さい、
請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項14】
前記半導体パッケージは更に、接触面を有する第2パッケージを備え、前記第2パッケージは、前記接触面を介して前記第1相互接続領域と相互接続され
、
前記第2パッケージは、第2半導体構造を備え、前記第2半導体構造のタイプは、前記第1半導体構造のタイプと同じ又は異なる、
請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項15】
前記第2パッケージの前記接触面には、第1接触構造が設けられており、前記第1接触構造は、前記接触面に垂直な方向において、前記接触面から突出する第1高さを有し、前記第1高さは、前記所定の高さより大き
く、
前記第1基板の第1接続パッドには、前記第1基板から突出する第2接触構造が設けられており、前記第2接触構造は、前記第1基板に垂直な方向において、前記第1基板から突出する第2高さを有し、前記第2高さは、前記第1高さ以下である、
請求項
14に記載の半導体パッケージ。
【国際調査報告】