(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】エネルギー貯蔵及び供給システムのためのリフト駆動システム
(51)【国際特許分類】
F03G 3/00 20060101AFI20240719BHJP
【FI】
F03G3/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580467
(86)(22)【出願日】2022-07-06
(85)【翻訳文提出日】2023-12-27
(86)【国際出願番号】 US2022036244
(87)【国際公開番号】W WO2023283258
(87)【国際公開日】2023-01-12
(32)【優先日】2021-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521020778
【氏名又は名称】エナジー ヴォールト インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ペドレッティ アンドレア
(57)【要約】
エネルギー貯蔵及び供給のためのリフト駆動システムは、被駆動軸を回転させる電動機、被駆動軸の回転に選択的にブレーキをかけるためのブレーキアセンブリを含み、オプションとして、電動機を被駆動軸から切り離すように選択的に動作可能なクラッチを含む。スチールリボンは、被駆動軸の周りに、かつ被駆動軸に少なくとも部分的に接触して配置され、スチールリボンは、電動機による被駆動軸の回転によって平行移動させられる。スチールリボンは、一方の端部をエレベーターケージアセンブリに、反対側の端部をカウンターウェイトに接続し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギー貯蔵及び供給システムのためのリフト駆動システムであって、前記リフト駆動システムは、
出力軸を有する電動機と、
前記出力軸に結合されたクラッチと、
前記クラッチに結合された被駆動軸と、
スチールリボンであって、
前記スチールリボンは、前記被駆動軸の周りに、かつ前記被駆動軸に少なくとも部分的に接触して配置され、
前記スチールリボンは、前記被駆動軸の回転によって平行移動される、
スチールリボンと、
前記被駆動軸に動作可能に結合され、前記被駆動軸の回転にブレーキをかけるように選択的に動作可能なブレーキアセンブリと、
を備え、
前記クラッチが係合される時、前記出力軸の回転によって、前記被駆動軸は第1方向に回転させられ、前記スチールリボンは平行移動させられ、
前記クラッチが解放される時、前記出力軸の回転によっても、前記被駆動軸は回転させられず、前記ブレーキアセンブリが係合されることで、前記被駆動軸及び前記スチールリボンの位置が維持される、
リフト駆動システム。
【請求項2】
前記ブレーキアセンブリは、
ディスク及び被駆動軸が一緒に回転するように、前記被駆動軸の周りに、かつ前記被駆動軸に結合されて配置されるディスクと、
前記ディスクの回転を阻止し、それによって前記被駆動軸の回転を阻止するように、前記ディスクと選択的に係合可能であるブレーキパッドアセンブリと、
を備える、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記電動機は、電力系統からの電力で常に動作することによって、前記出力軸を一方向において回転させる、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記スチールリボンと係合する前記被駆動軸のうちの少なくとも一部は、ポリウレタンでコーティングされている、
請求項1-3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
被駆動軸は、第1部分及び第2部分を有し、前記ブレーキアセンブリは、前記第1部分及び前記第2部分の間に配置され、前記第1部分及び第2部分それぞれは、スチールリボンと係合するように構成される、
請求項1-4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記被駆動軸の片側にある前記スチールリボンの一部は、ブロックをより低い位置からより高い位置へ持ち上げるために、その中に前記ブロックを受け入れるように構成されたエレベーターケージアセンブリに結合され、
前記被駆動軸の反対側の前記スチールリボンの別の部分は、カウンターウェイトに結合され、
第1方向における前記被駆動軸の回転によって、前記スチールリボンは、前記エレベーターケージアセンブリを持ち上げ、同時に前記カウンターウェイトを下げるように平行移動させられる、
請求項1-5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記電動機から反対側の、前記被駆動軸の端部に結合された第2電動機をさらに備え、
いったん前記エレベーターケージアセンブリが、前記より高い位置に到達し、かつ、前記クラッチが、前記出力軸を前記被駆動軸から切り離すように解放された後、かつ、いったん前記ブレーキアセンブリが、前記第2電動機による前記被駆動軸の回転を可能にするように解放されたら、前記第2電動機は、前記第1方向の反対の第2方向において、前記被駆動軸を回転させるように動作可能である、
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記電動機の反対側の端部から延びる第2出力軸をさらに備え、
第2クラッチは、第2出力軸に結合され、
第2被駆動軸は、前記第2クラッチに結合され、
第2スチールリボンは、前記第2被駆動軸の周りに、かつ前記被駆動軸に少なくとも部分的に接触して配置され、
前記第2被駆動軸の回転によって、前記第2スチールリボンは平行移動させられ、かつ、
第2ブレーキアセンブリは前記第2被駆動軸に動作可能に結合され、
前記第2クラッチが係合される時、前記第2出力軸の回転によって、前記第2被駆動軸は、前記第1方向に回転され、前記第2スチールリボンを平行移動させ、
前記第2クラッチが解放される時、前記第2出力軸の回転によっても、前記第2被駆動軸は、回転させられず、前記第2ブレーキアセンブリが係合されることによって、前記第2被駆動軸及び前記第2スチールリボンの前記位置が維持される、
請求項1-7のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記第2被駆動軸の片側にある前記第2スチールリボンの一部は、ブロックをより低い位置からより高い位置へ持ち上げるために、その中に前記ブロックを受け入れるように構成された第2エレベーターケージアセンブリに結合され、
前記第2被駆動軸の反対側にある前記第2スチールリボンの別の部分は、第2カウンターウェイトに結合され、
第1方向における前記第2被駆動軸の回転によって、前記第2スチールリボンは平行移動させられ、前記第2エレベーターケージアセンブリはより高い位置へ持ち上げられ、同時に前記第2カウンターウェイトはより低い位置へ下げられる、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記電動機から反対側にある、前記第2被駆動軸の端部に結合された第3電動機をさらに備え、
いったん前記第2エレベーターケージアセンブリが、前記より高い位置に到達し、かつ、前記第2クラッチが、前記第2出力軸を前記第2被駆動軸から切り離すように解放された後、かつ、いったん前記第2ブレーキアセンブリが、前記第2被駆動軸の回転を可能にするように解放されたら、前記第3電動機は、前記第1方向の反対の第2方向において、前記第2被駆動軸を回転させるように動作可能である、
請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
エネルギー貯蔵及び供給システムのためのリフト駆動システムであって、前記リフト駆動システムは、
1つ以上のリフト駆動ユニットであって、前記リフト駆動ユニットは、
被駆動軸に結合され、前記被駆動軸を回転させるために動作可能である電動機と、
スチールリボンであって、
前記スチールリボンは、前記被駆動軸の周りに、かつ前記被駆動軸に少なくとも部分的に接触して配置され、
前記スチールリボンは、前記被駆動軸の回転によって平行移動される、
スチールリボンと、
前記被駆動軸に動作可能に結合され、前記被駆動軸の回転にブレーキをかけるように選択的に動作可能なブレーキアセンブリと、
前記被駆動軸に結合されたクラッチであって、
前記ブレーキアセンブリは、前記クラッチ及び前記電動機の間に配置された、
クラッチと、
前記クラッチに結合されたローラーであって、
前記クラッチは、前記ブレーキアセンブリ及び前記ローラーの間に配置され、
前記電動機、ブレーキアセンブリ、クラッチ及びローラーは、一列に配置される、
ローラーと、
を備えたリフト駆動ユニットと、
駆動軸の回転によって、ベルトを介して、同じ方向において前記ローラーを回転させるように、前記ローラーとは軸がずらされて、かつ、前記ベルトによって前記ローラーに結合された駆動軸と、
前記駆動軸に結合され、前記駆動軸を回転させるように動作可能な第2電動機と、
を備え、
前記クラッチが係合され、前記ブレーキアセンブリが解放され、かつ、前記電動機が止まっている時は、前記第2電動機によって前記駆動軸が回転することによって、前記ローラー及び前記被駆動軸が第1方向において回転させられ、前記スチールリボンが平行移動移動させられ、
前記クラッチが解放されている時、前記駆動軸が回転することによっても、前記被駆動軸は回転させられず、前記ブレーキアセンブリが係合されることによって、前記被駆動軸及び前記スチールリボンの位置を維持する、
リフト駆動システム。
【請求項12】
前記1つ以上のリフト駆動ユニットは、互いに一列に配置された、複数のリフト駆動ユニットである、
請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記電動機は、エンコーダを備える、
請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記電動機は、約55kWの非同期電動機である、
請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記第2電動機は、電力系統からの電力で常に動作することによって、前記駆動軸を一方向において回転させる、同期電動機である。
請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記第2電動機は、約6.5MWの電動機である、
請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
エネルギー貯蔵及び供給システムのためのリフト駆動システムであって、前記リフト駆動システムは、
1つ以上のリフト駆動ユニットであって、前記1つ以上のリフト駆動ユニットは、
被駆動軸に結合された電動機と、
前記電動機に動作可能に結合された可変周波数ドライブと、
スチールリボンであって、
前記スチールリボンは、前記被駆動軸の周りに、かつ前記被駆動軸に少なくとも部分的に接触して配置され、
前記スチールリボンは、前記電動機による前記被駆動軸の回転によって平行移動させられる、
スチールリボンと、
前記被駆動軸に動作可能に結合され、前記被駆動軸の回転にブレーキをかけるように選択的に動作可能なブレーキアセンブリと、
を備えた1つ以上のリフト駆動ユニット
を備え、
前記ブレーキアセンブリが解放される時、前記電動機によって、前記被駆動軸が第1方向において回転することによって、前記スチールリボンは、一方向において直線運動させられ、
前記第1方向と反対側の第2方向において、前記電動機によって前記被駆動軸が回転することによって、前記スチールリボンは、反対方向において直線運動させられ、
前記ブレーキアセンブリが係合されている時、前記被駆動軸及び前記スチールリボンの位置は維持される、
リフト駆動システム。
【請求項18】
前記1つ以上のリフト駆動ユニットは、複数のリフト駆動ユニットであり、前記リフト駆動ユニットのそれぞれは、前記リフト駆動ユニットとは軸がずらされて、かつ別の前記リフト駆動ユニットに対して、少なくとも部分的に平行に延びる、
請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記電動機は、約1MWの電動機である、
請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギー貯蔵及び供給システムに関し、より具体的には、ブロック又はレンガの鉛直移動を介してエネルギーを貯蔵及び放出するエネルギー貯蔵及び供給システムのためのリフト駆動システムに関する。
【背景技術】
【0002】
再生可能エネルギー源(例えば、太陽光エネルギー、風力、水力、バイオマス等)を用いた発電は増加し続けている。しかし、これらの再生可能エネルギー源(例えば、太陽光エネルギー、風力)の多くは、断続的で予測不可能であるので、断続的な再生可能エネルギー源から電力網に供給され得る電力量は制限されてしまう。
【発明の概要】
【0003】
したがって、再生可能エネルギー源によって生成された電気を、電力系統への予測可能な供給のために確保する、改良されたシステムが必要である。本明細書で使用されるように、電力系統は、発電事業者から消費者への電気供給のための相互接続されたネットワークであり、都市、州及び/又は国を含む、大きな地理的地域にまたがる。
【0004】
本開示のある局面によれば、エネルギー貯蔵及び供給システムが提供される。例示的なエネルギー貯蔵及び供給システムは、クレーン又はエレベーター及び複数のブロック群を含み、ここでクレーン又はエレベーターは、エネルギーを貯蔵するために、1つ以上のブロック群を、より低い位置からより高い位置へ移動させるように動作可能であり(例えば、より高い位置における、ブロックの位置エネルギーを介して)、電気を発生するように、1つ以上のブロック群を、より高い位置からより低い位置へ移動させるように動作可能である(例えば、より低い位置へ移動される時の、ブロックの運動エネルギーを介して)。
【0005】
本開示の別の局面によれば、エネルギー貯蔵及び供給システムは、ある例では、時間外の電気を生成するために、太陽エネルギーを貯蔵し得る。エネルギー貯蔵及び供給システムは、複数のブロック群を、より低い高さから、より高い高さへ移動させることによって、太陽光発電が豊富な日中の間、太陽エネルギーを、ブロック群において位置エネルギーとして貯蔵し得る。エネルギー貯蔵システムは、その後、夜間に、ブロック群を、より高い高さからより低い高さに移動させるように動作することによって、発電機を駆動し、電力系統への供給のための電気を生成し得る。
【0006】
本開示の別の局面によれば、エネルギー貯蔵及び供給システムのためのリフト駆動システムが提供される。本システムは、出力軸を有する電動機と、前記出力軸に結合されたクラッチと、前記クラッチに結合された被駆動軸とを備える。本システムは、スチールリボンであって、前記スチールリボンは、前記被駆動軸の周りに、かつ前記被駆動軸に少なくとも部分的に接触して配置され、前記スチールリボンは、前記被駆動軸の回転によって平行移動される、スチールリボンも備える。本システムは、前記被駆動軸に動作可能に結合され、前記被駆動軸の回転にブレーキをかけるように選択的に動作可能なブレーキアセンブリも備える。前記クラッチが係合される時、前記出力軸の回転によって、前記被駆動軸は第1方向に回転させられ、前記スチールリボンは平行移動させられ、前記クラッチが解放される時、前記出力軸の回転によっても、前記被駆動軸は回転させられず、前記ブレーキアセンブリが係合されることで、前記被駆動軸及び前記スチールリボンの位置が維持される。
【0007】
本開示の別の局面によれば、エネルギー貯蔵及び供給システムのためのリフト駆動システムが提供される。本システムは、1つ以上のリフト駆動ユニットを備える。それぞれのユニットは、被駆動軸に結合されて、被駆動軸を回転させるように動作可能な電動機と、スチールリボンであって、前記スチールリボンは、前記被駆動軸の周りに、かつ前記被駆動軸に少なくとも部分的に接触して配置され、前記スチールリボンは、前記電動機による前記被駆動軸の回転によって平行移動させられるスチールリボンと、前記被駆動軸に動作可能に結合され、前記被駆動軸の回転にブレーキをかけるように選択的に動作可能なブレーキアセンブリと、前記被駆動軸に結合されたクラッチであって、前記ブレーキアセンブリは、前記クラッチ及び前記電動機の間に配置されたクラッチと、前記クラッチに結合されたローラーであって、前記クラッチは、前記ブレーキアセンブリ及び前記ローラーの間に配置され、前記電動機、ブレーキアセンブリ、クラッチ及びローラーは、一列に配置されるローラーとを備える。本システムは、駆動軸の回転によって、ベルトを介して、同じ方向において前記ローラーを回転させるように、前記ローラーとは軸がずらされて、かつ、前記ベルトによって前記ローラーに結合された駆動軸と、前記駆動軸に結合され、前記駆動軸を回転させるように動作可能な第2電動機も備える。前記クラッチが係合され、前記ブレーキアセンブリが解放され、かつ、前記電動機が止まっている時は、前記第2電動機によって前記駆動軸が回転することによって、前記ローラー及び前記被駆動軸が第1方向において回転させられ、前記スチールリボンが平行移動移動させられ、前記クラッチが解放されている時、前記駆動軸が回転することによっても、前記被駆動軸は回転させられず、前記ブレーキアセンブリが係合されることによって、前記被駆動軸及び前記スチールリボンの位置を維持する。
【0008】
本開示の別の局面によれば、エネルギー貯蔵及び供給システムのためのリフト駆動システムが提供される。本システムは、1つ以上のリフト駆動ユニットを備える。それぞれのリフト駆動ユニットは、被駆動軸に結合された電動機と、前記電動機に動作可能に結合された可変周波数ドライブと、スチールリボンであって、前記スチールリボンは、前記被駆動軸の周りに、かつ前記被駆動軸に少なくとも部分的に接触して配置され、前記スチールリボンは、前記電動機による前記被駆動軸の回転によって平行移動させられる、スチールリボンと、前記被駆動軸に動作可能に結合され、前記被駆動軸の回転にブレーキをかけるように選択的に動作可能なブレーキアセンブリとを備える。前記ブレーキアセンブリが解放される時、前記電動機によって、前記被駆動軸が第1方向において回転することによって、前記スチールリボンは、一方向において直線運動させられ、前記第1方向と反対側の第2方向において、前記電動機によって前記被駆動軸が回転することによって、前記スチールリボンは、反対方向において直線運動させられ、前記ブレーキアセンブリが係合されている時、前記被駆動軸及び前記スチールリボンの位置は維持される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、要望に応じてエネルギーを貯蔵し電気を発生するための、エネルギー貯蔵及び供給システムのためのリフト駆動システムの一部分の概略斜視図である。
【
図2】
図2は、リフト駆動システムの一部分の概略側面図である。
【
図3】
図3は、リフト駆動システムの一部分の概略斜視図である。
【
図4】
図4は、リフト駆動システムの一部分の概略側面図である。
【
図5】
図5は、リフト駆動システムを実行するための例示的なクレーンシステムの概略斜視図である。
【
図6】
図6は、リフト駆動システムの一部分の概略斜視図である。
【
図7】
図7は、リフト駆動システムの一部分の概略側面図である。
【
図8】
図8は、隣接するエレベーターシャフトにおいて、ブロック群を持ち上げるように動作可能な、タワー上のリフト駆動システムの概略側面図である。
【
図9】
図9は、タワーの異なるレベルの間でブロック群を移動させるように動作可能なリフト駆動システムを備えた、タワー又はフレームの概略斜視図である。
【
図10】
図10は、
図9のリフト駆動システムを備えたタワー又はフレームの概略側面図である。
【
図11】
図11は、リフト駆動システムの一部分を示す
図9における、タワーのより高い部分の端面図である。
【
図15】
図15は、タワーとともに使用する、
図11の複数のリフト駆動システムの一部分を示す、
図9のタワーのより低い部分の概略斜視図である。
【
図17】
図17は、リフト駆動システムを備えたタワー又はフレームの概略側面図である。
【
図18A】
図18Aは、ある位置にエレベーターアセンブリを備えた、
図17におけるタワー又はフレームのより高い位置の概略側面図である。
【
図18B】
図18Bは、別の位置にエレベーターアセンブリを備えた、
図17におけるタワー又はフレームのより高い位置の概略側面図である。
【
図19】
図19は、タワー又はフレームについての、
図17のリフト駆動システムのある位置の概略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
電気を位置エネルギーに変換し、電気の需要がある時に、位置エネルギーから電気を発生するように動作可能な、エネルギー貯蔵及び供給システムのためのリフト駆動システムが以下に記載される。エネルギー貯蔵及び供給システムは、電力系統を安定させ、家庭、商業及び/又は工業の消費者に対して電気を供給するために、電力系統に動作可能に結合され得る。
【0011】
図1-
図4は、タワーシステムにおいて使用されるための、リフト駆動システム2000の一部を示す。システム2000は、クラッチ2200に取付がされた出力軸2110(例えば、駆動軸)を持つ電動機2100を備える。クラッチ2200が、電動機2100及びシャフト2300の間にあるように、シャフト2300(例えば、被駆動軸)は、クラッチ2200の反対側の端部に結合される。シャフト2300は、第1部分2310及び第2部分2320を有する。ある実現例では、ブレーキアセンブリ2400は、シャフト2300に結合される。例えば、ブレーキアセンブリ2400は、シャフト2300の、第1部分2310及び第2部分2320の間に、少なくとも部分的に配置され得る。ある実現例では、ブレーキアセンブリ2400は、第1部分2310及び第2部分2320の間のシャフト2300の周りに取付がされたブレーキディスク2410と、ディスク2410の両側に配置されて、ディスク2410と選択的に係合するように動作可能なブレーキパッド機構2420とを備えることによって、ディスク2410の回転を阻止する(例えば、防止する)ようにディスク2410と摩擦して係合し、それによって、シャフト2300の回転を阻止し、ディスク2410の回転を可能にするようにディスク2410から選択的に解放し、それによって、シャフト2300の回転は妨げられないようにする。
図4を参照すると、シャフト2300の端部2330は、さらに下で説明されるように、電動機2500に結合され得る。ある実現例では、電動機2500は、50kWの電動機であってもよく、非同期電動機であってもよい。ある実現例では、電動機2100は、800kW-1000kWの電動機であってもよく、同期電動機であってもよい。
図1-
図7は、タワーの底部に配置されるリフト駆動システム2000、及び、そこから上方に延びるスチールリボンを示し、当業者であれば、リフト駆動システム2000は、タワー及びそこから下方に延びるスチールリボンの上部に取付がされ得ることを認識するであろう。
【0012】
図3に示されるように、リボン1520は、シャフト2300の周り、例えば、シャフト2300の第1部分2310の周りに延在し得る(例えば、リボン1520は、シャフト2300に直接に接触してもよい)。ある実現例では、シャフト2300(例えば、第1部分2310及び第2部分2320)は、リボン1520との係合のための良好な摩擦係数を提供するコーティング(例えば、ポリウレタン)を有する。リボン1520は、コーティングされていない(例えば、ポリウレタンに埋込されていない)。示されていないが、リボン1520は、シャフト2300の第2部分2320の周りに延在してもよい。リボン1520は、金属(例えば、鋼鉄)で作られてもよい。ある実現例では、リボン1520は、鋼鉄から作られてもよく、約0.3 mmの厚み、及び約200-500 mmの幅を有する。リボン1520は、シャフト2300に、直接に係合し得る(例えば、第1及び/又は第2シャフト部分2310,2320に係合する)。オプションとして、シャフト2300の、第1部分2310及び第2部分2320は、ポリウレタンでコーティングされ、リボン1520との適切な摩擦係合(例えば、適切な摩擦係数)を提供する。リボン1520は、直線的に敷設された時、平らになり得る(例えば、概ね長方形の断面を有する)。
【0013】
図5は、リフト駆動システム2000を組み込んだ、例示的なタワー2700を示す。1つ以上のリボン1520は、タワー2700の上部において、シャフト2300と、ローラーアセンブリ2800との間に延在する(例えば、第1及び/又は第2シャフト部分2310,2320の少なくとも一部分の周りに延在する)。引き続き
図5及び
図6を参照すると、リボン1520(例えば、スチールリボン)は、端部2820においてローラーアセンブリ2800に取付され得て、キャビン2900又はカウンターウェイト2920まで延び(例えば、キャビン2900又はカウンターウェイト2920の、シャフトの周りに延在し)、ローラーアセンブリ2800のローラー群2810の少なくとも一部に戻り、その上に延びる。その後、リボン1520は、他の方向に戻り、シャフト2300に、かつシャフト2300の周りに延在してもよい(例えば、第1部分2310の周りに延在する)。
図6は、ローラー群2810の一方のセット(セットA)の周りに延在するリボン1520のみを示すが、当業者であれば、リボン1520の少なくとも一部がシャフト2300の周りに延在する(例えば、第2部分2320の周りに延在する)ように、リボン1520は、
図6におけるローラー2810の他方のセット(セットB)の周りにも、上述されたのと同様の方法で延在し得ることを認識するであろう。リボン1520の2つのセットは、キャビン2900及びカウンターウェイト2920に取り付けられるように使用され得る。
【0014】
図6Aは、リボン(例えば、スチールリボン)1520の、シャフト2300の第1部分2310及びシャフト2300の第2部分2320、ローラー2810、キャビン2900及びカウンターウェイト2920のための近位ビーム群1430’,1430’’の周りの経路の略図であり、その経路は端部2820において終わる。下でより詳細に説明されるように、電動機2100は、電力系統からの電力で常に動作する同期電動機であり得るので、シャフト2300は一方向(例えば、
図6Aにおける時計回り)においてのみ回転するであろう。シャフト2300の回転によって、リボン1520は左に移動し、それによって、キャビン2900は持ち上げられ、カウンターウェイト2920は下げられる。
図6Aにおけるシステム2000は、地面に、電動機2100及びシャフト2300を有し、タワー又はフレームの、より高い位置(例えば、最上部)に端部2820を有する。しかしながら、当業者であれば、リフト駆動システム2000は、下でさらに説明されるように、タワー又はフレームの最上部における電動機2100を用いて実現され得て、そのような実現例では、一方のリボン1520がキャビンに接続し、反対側のリボン1520がカウンターウェイトに接続するように、リボン1520は、シャフト2300の反対側に延びることを認識するであろう。ある実現例では、キャビン2900は、カウンターウェイト2920とほぼ同じ重量であってもよい。例えば、キャビン2900及びカウンターウェイト2920の両方はそれぞれ、ほぼ10トンの重量であってもよい。ある実現例では、キャビン2900によって持ち上げられ得るそれぞれのブロックは、キャビン2900を上回る重量であってもよい。例えば、ブロックは、ほぼ30トンの重量であってもよい。
【0015】
ある実現例では、微調整機構(例えば、油圧システム)は、リボン1520の端部2820に取付され得て、例えば、リボン1520の端部の位置を調整することによって、エレベーターケージアセンブリ1400の位置の微調整をもたらし得る。そのような微調整機構が使用されることによって、例えば、使用中のスチールリボン1520の伸びを補償し得て、又は、エレベーターケージアセンブリ1400と、ブロックがそこから持ち上げられようとしている、又はそこに供給されようとしているタワー又はフレームの、階又はレベルとの間の位置関係の調整のずれを補償し得る。
【0016】
図7は、リフト駆動システム2000の実現例を示し、
図8は、タワー又はフレーム3100の最上部にある
図7のリフト駆動システムを示す。
図7を参照すると、電動機2100は、電動機2100の反対側の2つのクラッチ2200A,2200Bを結合する2つの出力軸群(不図示)を有し、それは、第1シャフト部分2310A,2310B、及び第2シャフト部分2320A,2320Bを有するシャフト2300A,2300Bを結合し、ブレーキアセンブリ2400A,2400Bは、第1シャフト部分2310A,2310B、及び第2シャフト部分2320A,2320Bの間に置かれる。シャフト2300A,2300Bは、端部2330A,2330Bを有する。示されていないが、電動機2500に類似している電動機は、端部2330A,2330Bのそれぞれと、動作可能に結合されてもよい。
【0017】
図8を参照すると、スチールリボン1520Aは、第1部分及び第2部分2310A,2320Aの周りに、少なくとも部分的に延在し、フレーム又はタワー3100のエレベーターシャフト3130A内を移動するキャビン1400Aに、動作可能に結合し得る。スチールリボン1520Bは、第1部分及び第2部分2310B,2320Bの周りに、少なくとも部分的に延在し、フレーム又はタワー3100のエレベーターシャフト3130B内を移動するキャビン1400Bに、動作可能に結合し得る。示されていないが、第1シャフト部分2310A,2310B、及び第2シャフト部分2320A,2320Bの上に延在する、リボン1520A,1520Bの部分は、
図5におけるカウンターウェイト2920と接続するのと同様の方法で、カウンターウェイト群に接続する。
【0018】
図7-
図8を参照すると、動作中、電動機2100は電力系統に接続され得て、電力系統で常に動作され得る。電動機2100のシャフト2110は、一方向のみに回転する。
図8は、タワー3100のより低い位置におけるキャビン1400Bと、タワー3100のより高い位置におけるキャビン1400Aとを示す。キャビン1400Bは、クラッチ2200Bを電動機2100から解放することによって、かつ鉛直位置においてキャビン1400Bを維持するようにブレーキ2400Bを係合することによって、より低い位置で維持される(例えば、より高い位置に移動させるようにブロックを持ち上げるために)。いったんキャビン1400Bが持ち上げられる準備ができると、クラッチ2200Bが完全に係合される(例えば開放)まで、クラッチ2200Bは徐々に係合され、ブレーキ2400Bは徐々に解放され、電動機2100のシャフト2110の回転によって、シャフト2300Bは回転され、キャビン1400Bは持ち上げられる(例えば、スチールリボン1520Bが第1及び第2部分2310B,2320Bを越えて持ち上げられることによって)。キャビン1400Bが持ち上げられると、スチールリボン1520Bの反対側に動作可能に結合されたカウンターウェイト(不図示)は下げられる。いったんキャビン1400Bが、タワー3100の、所望のより高い位置に到達すると、クラッチ2200Bは解放され、ブレーキ2400Bは係合され、ブロックが、キャビン1400Bから移動されることを可能にする。いったんブロックがキャビン1400Bから移動され、キャビン1400Bが下げられる準備ができると、それは、キャビン1400Aを下げるために下で説明されるのと同様の方法で、下げられ得る。
【0019】
引き続き
図8を参照すると、キャビン1400Bは持ち上げられる準備ができており、キャビン1400Aは、より高い位置において、下げられる準備ができている。このより高い位置において、クラッチ2200Aは解放されており、ブレーキ2400Aが係合されることによって、ブロックが、キャビン1400Aから移動されることを可能にする。いったんキャビン1400Aが空になると、ブレーキ2400Aは解放され、クラッチ2200Aは解放されたままになり、シャフト2300Aの端部2330Aに取付がされた電動機2500は、シャフト2300Aを反対方向に回転させることによって、別のブロックを持ち上げるために、急速にキャビン1400Aをより低い位置に下げる。電動機2500は、可変周波数ドライブを用いて動作することによって、下げられた時に、キャビン1400Aを正確に配置し得る。いったんブロックがキャビン1400A上に積まれ、キャビン1400Aが引き上げられる準備ができると、それは、キャビン1400Aを引き上げるために上述されたのと同様の方法で、引き上げられ得る。
【0020】
上述の方法において、クラッチ群2200A,2200Bのうちの1つは、常に係合され、クラッチ群2200B,2200Aのうちの他方は、常に解放され、キャビン群1400A,1400Bのうちの1つは、キャビン群1400B,1400Aのうちの他方が下げられている間に、引き上げられる。したがって、電力の継続性は、1つのクラッチを解放し(例えば、いったんブロックが引き上げられ、そのキャビンは下げられる準備ができること)、別のクラッチを係合すること(例えば、いったんブロックがキャビン上に積まれ、引き上げられる準備ができること)によって達成される。好適には、電動機2100は、電力系統からの電力で常に動作し、変速機も、パワーエレクトロニクスも利用せず、それによって、リフト駆動システム2000の複雑さが軽減され、コストは低くなる。加えて、電動機2100は、電力系統からの電力で常に動作しているものの、荷を持ち上げていない時には、電気コストは比較的小さい。
【0021】
タワー3100のより高い位置からより低い位置へブロックを下げることによって、電気を発生し供給するために、キャビン1400Aを下げるための上述のプロセスの改変が用いられる。非同期電動機2500の回路が開かれ、ブレーキ2400Aが解放されると、電動機2500は反対方向に回転することが可能になり、発生された電気は電力系統に移され得る。いったんキャビン1400Aがより低い位置に到達すると、ブレーキ2400Aは係合される。
【0022】
図9-
図10は、エレベーターケージアセンブリ1400’を持つシステム1000のフレーム又はタワー1100の、異なるロウ又はフロア1140の間で、ブロック群1300を移動させるための(例えば、Z方向つまり鉛直方向において)、エネルギー貯蔵及び供給システム1000の実現例を示す。フレーム又はタワー1100は、奥行き方向(つまりY方向)において、複数のモジュール群(例えば、3個のモジュール、12個のモジュール等)を有する。それぞれのモジュールは、複数のカラム群、及びロウ群又はフロア群1140を有し得る。
【0023】
図示された実現例では、トロリー3000は、フレーム又はタワー1100の最上部に配置され、アクチュエータ(例えば、リニアアクチュエータ)によって、フレーム又はタワー1100の最上部のレール又はトラックに沿って、横方向に(例えば、X方向つまり水平方向に)、選択的に動き得る(例えば、駆動されることによって動く)。エレベーターケージアセンブリ1400’は、エレベーターケージアセンブリ1400’から延び、トロリー3000のローラー3050,3060を越え、リフト駆動システム2000’に向かう、1つ以上のケーブル又はリボン1520(例えば、1つ以上の、例えば複数の、スチールリボン)に結合される。
【0024】
ケーブル(群)又はリボン(群)1520は、リフト駆動システム2000’の、1つ以上のローラー又は滑車の上に延び、タワー1100の最上部におけるローラーRに向かって、ローラーRを越えて延び、その後、カウンターウェイトCWまで下方に延びる。リフト駆動システム2000’で用いられるケーブル(群)又はリボン群1520は、
図1-
図8におけるリフト駆動システム2000で使用するための、上述のケーブル群又はリボン群1530と同一であり得る。
図9-
図10で示されるように、リフト駆動システム2000’は、フレーム又はタワー1100の底部(例えば、下部のロウ又はフロア1140において、又は下部のロウ又はフロア1140の下に)配置される。
【0025】
リフト駆動システム2000’は、
図1-
図4、及び
図7におけるリフト駆動システム2000と類似している(例えば、同一の構成要素を有する)。したがって、リフト駆動システム2000’のさまざまな構成要素を示すために使用される参照番号は、数値識別子の前に「’」が追加されていることを除いては、
図1-
図4、及び
図7におけるリフト駆動システム2000の、対応する構成要素を示すために使用される参照番号と同一である。したがって、リフト駆動システム2000のさまざまな特徴についての構造及び説明、及び、どのようにそれが操作され制御されるかということは、後述のものを除き、
図9-
図10におけるリフト駆動システム2000’の、対応する特徴にも当てはまることが理解されよう。
【0026】
エレベーターケージアセンブリ1400’は、基部1420’に対して横方向に移動する(例えば、ブロック1300をフロア1140から持ち上げるために、又は、ブロック1300をフロア1140に供給するために)エレベーターケージ1410’を有し得る。エレベーターケージアセンブリ1400’は、ケーブル(群)又はリボン(群)1520を動かす(例えば、移動させる)リフト駆動システム2000’を介して、タワー1100に沿って上下に動く(例えば、エレベーターケージアセンブリ1400’持ち上げることによってカウンターウェイトCWを下げるために、又はエレベーターケージアセンブリ1400’を下げることによってカウンターウェイトCWを持ち上げるために)。好適には、ブロック1300をロウ又はフロア1140から持ち上げるため、又はブロック1300をロウ又はフロア1140に供給するためのような、エレベーターケージ1410’が基部1420’に対して横方向に移動するときに、ケーブル又はリボン1520が実質的に垂直のままであるように、トロリー3000は、リニアアクチュエータ(例えば、油圧又は空気圧式のアクチュエータ)を介して、横方向に(例えば、基部1420’に対するエレベーターケージ1410’の動きと同時に動く)、選択的に動かされる(例えば、駆動されることによって動く)。好適には、これは、ケーブル又はリボン1520が、エレベーターケージアセンブリ1400’(例えば、エレベーターケージ1410’)に、フレーム又はタワー1100のガイドレールに力を加える原因となり得る傾倒力又はモーメント加えることを阻止(例えば、防止)し、その結果、ブロック1300を引き上げる又は供給するためのエレベーターケージアセンブリ1400’の操作中、ガイドレールにかかる負荷又は応力が低くなる。
【0027】
図9に示されるように、タワー1100は、Y方向つまり奥行き方向に複数のモジュール群を有し得て、それぞれのモジュールは、そのモジュールのフロア1140の間にブロック1300を移動させるエレベーターケージアセンブリ1400’を有し、それぞれのモジュールは、その上に1つ以上のケーブル又はリボン1520が延びるトロリー3000を有し、それぞれのモジュールは、それにケーブル又はリボン1520が延びてから、そのモジュールのためのエレベーターケージアセンブリ1400’に関連付けられたカウンターウェイトCWに続く、リフト駆動システム2000’を有する。
図10は、異なるモジュールにおける、2つのエレベーターケージアセンブリ1400’を示し、それぞれは、別個の、関連付けられたカウンターウェイトCWに接続され、それらの関連付けられたケーブル(群)又はリボン(群)1520は、別個の、関連付けられたトロリー3000の上を、リフト駆動システム2000’に向かって延びる。
図9-
図10は、システム1000の右側を示す。システムの左側(不図示)は、システム1000が、タワー又はフレーム1100の左側に、トロリー3000(例えば、それぞれのモジュールについて1つ)及びエレベーターケージアセンブリ1400’(例えば、それぞれのモジュールについて1つ)の別のセットを有するように、
図9-
図10に示される構造の鏡像で有り得る(例えば、それぞれのモジュールは、タワー又はフレーム1100の左側及び右側の両方に、トロリーとエレベーターケージアセンブリ1400’とを有する)。
【0028】
図11-
図15Aは、リフト駆動システム2000’を持つエレベーターケージアセンブリ1400’を持つ、フレーム又はタワー1100’の異なるロウ又はフロア1140’の間で、ブロック1300を移動させる(例えば、Z方向つまり鉛直方向において)ための、エネルギー貯蔵及び供給システム1000’の部分図を示す。リフト駆動システム2000’は、
図9-
図10におけるリフト駆動システム2000’と類似しており(例えば、同一の構成要素を有する)、それはリフト駆動システム2000と類似している。したがって、リフト駆動システム2000’のさまざまな構成要素を示すために使用される参照番号は、
図9-
図10におけるリフト駆動システム2000’の、対応する構成要素を示すために使用される参照番号と同一である。したがって、リフト駆動システム2000’のさまざまな特徴についての構造及び説明、及び、
図9-
図10おいて、どのようにそれが操作され制御されるかということは、後述のものを除き、
図11-
図15におけるリフト駆動システム2000’の、対応する特徴にも当てはまることが理解されよう。フレーム又はタワー1100’は、
図9-
図10におけるフレーム又はタワー1100と類似(例えば、同一)であってもよい。明瞭さのために、トロリー3000’の構成要素を図示するために、トロリー3000’がその上に移動するフレーム又はタワー1100’の一部は、これらの図から除外される。
図11-
図13を参照すると、モジュールM1,M2それぞれのためのローラーR’が取付されるフレーム又はタワー1100’の部分は除外されている。フレーム又はタワー1100’のための2つのモジュールM1,M2しか示されていないが、上述のように、フレーム又はタワーは複数のモジュール(例えば、奥行き方向つまりY方向において、6個のモジュール,12個のモジュール)を有し得る。
【0029】
システム1000’は、トロリー3000’は、ケーブル又はリボン1520がその上に延びる、トロリー3000’のフレーム3010’の下に配置されたローラー3050’,3060’を有するという点において、システム1000とは異なる。別の実現例では、ローラー3050’,3060’は、フレーム3010’の上に配置され得る。トロリー3000’は、フレーム3010’(例えば、フレーム又はタワー1100’の最上部の、又はフレーム又はタワー1100’の上層のフロア1140’の上の、レール又はトラックを転がるトラスフレーム)に取付がされた車輪3020’(例えば、4つの車輪3020’)を介して、フレーム又はタワー1100’に沿って横方向に移動する。前述のとおり、タワー又はフレーム1100’は、複数のモジュール群を有し得る(例えば、Y方向つまり奥行き方向に)。
図11に示されるように、それぞれのモジュールM1,M2は、タワー1100’のモジュールM1,M2の上層のフロア1140’を移動する別個のトロリー3000’と、それの関連付けられたリフト駆動システム2000’を介して、それぞれのトロリー3000’のローラー3050’,3060’の上を移動し、一方は、関連付けられたエレベーターケージアセンブリ1400’に到達し、他方は、関連付けられたカウンターウェイトCWに到達する、ケーブル又はリボン1520’とを有してもよい。トロリー3000’は、フレーム3010’に結合し、トロリー3000’を、フレーム又はタワー1100’の上で横方向に移動させるように(例えば、基部1420’に対するエレベーターケージ1410’の移動中に、ケーブル又はリボン1520’を実質的に垂直に維持するために)駆動させることができるアクチュエータ(例えば、リニアアクチュエータ、油圧又は空気圧ピストンシリンダアセンブリ)3030’も有し得る。例えば、アクチュエータ3030’がピストンシリンダアセンブリ3030’である場合(例えば、油圧アセンブリ)、ピストンは、フレーム3010’を移動させるようにピストンシリンダアセンブリ3030’のシリンダ内で移動し得て、それによって、トロリー3000’を、タワー1100’の最上部に沿って(例えば、
図12に示されるような、X方向において)移動させることができる。
【0030】
図14-
図15Aを参照すると、タワー1100’のそれぞれのモジュールについてのリフト駆動システム2000’は、フレーム又はタワー1100’の地表面(例えば、底部フロア又はロウ1140’に、又はその下に)に配置され得る。リフト駆動システム(群)2000’は、ある実現例では、フレーム又はタワー1100’の端部から間隔が空けられ、かつ分離して配置され得る。別の実現例では、リフト駆動システム(群)2000’は、フレーム又はタワー1100’の底面部分に取付がされ結合され得る(
図14-
図15から除外)。
図15に示されるように、フレーム又はタワー1100’のモジュールのそれぞれについてのリフト駆動システム(群)2000’は、ある実現例では、互いに一列に配置され得る。それぞれのリフト駆動システム2000’は、ケーブル又はリボン1520が少なくとも部分的に延びるシャフト2300’(例えば、被駆動軸)を回転させるエンコーダ2525’を持つ電動機2500’を有する。ある実現例では、電動機2500’は、50kW又は55kWの非同期電動機であり得て、電力系統から電力を受け取り得る。電動機2500’は、一方向にシャフト2300’を回転させるように操作されることによって、エレベーターケージアセンブリ1400’が空の時(例えば、それがブロック1300を運んでいない時)、エレベーターケージアセンブリ1400’を持ち上げ得て(例えば、あるフロア1140’から別のフロア1140’に)、反対方向にシャフト2300’を回転させるように操作されることによって、エレベーターケージアセンブリ2300’が空の時(例えば、それがブロックを運んでいない時)、エレベーターケージアセンブリ2300’下げ得る(例えば、あるフロア1140’から別のフロア1140’に)。電動機2500’は、エレベーターケージアセンブリ1400’がブロック1300を運んでいる(例えば、ブロック1300を持ち上げるために、又はブロック1300を下げるために)時は、動作しない。
【0031】
リフト駆動システム2000’は、例えば、ブロック1300が、エレベーターケージアセンブリ1400’によってロウ又はフロア1140’から持ち上げられつつある時、又は、ブロック1300が、エレベーターケージアセンブリ1400’からロウ又はフロア1140’に降ろされつつある時に、シャフト2300’の回転にブレーキをかける(例えば、エレベーターケージアセンブリ1400’の位置を固定する)ように選択的に動作可能な、ブレーキアセンブリ2400’も含み得る。リフト駆動システム2000’は、シャフト2300’に結合された(例えば、ブレーキアセンブリ2400’を介して)クラッチ2200’、及びクラッチ2200’に結合されたローラー2185’(例えば、ギア、滑車)も含み得る。ベルト2175’は、ローラー2185’を駆動軸2150’に接続する(例えば、ベルト2175’が延在するローラーを介して)。
図15に示されるように、電動機2100’の動作によって駆動軸2150’が回転し、それぞれのリフト駆動システム2000’(例えば、フレーム又はタワー1100’のモジュールのそれぞれについての)のローラー2185’に、それらに関連付けられたベルト2175’を介して回転運動を伝えることができるように、シャフト2150’は、電動機2100’に延びる。
図15に示されるように、フレーム又はタワー1100’の一方(例えば、右側)の、全てのモジュール群のリフト駆動システム2000’(例えば、リフト駆動ユニットの全て)は、互いに一列に配置され得る。ある実現例では、電動機2100’は、フレーム又はタワー1100’の左側のモジュールについてのリフト駆動システム2000’に結合された、フレーム又はタワー1100’の反対側(例えば、左側)の駆動軸(例えば、駆動軸2150’のような)にも結合され得て、かつ回転させ得る。電動機2100’は、6.5MWの電動機であり得て、電力系統に接続された同期電動機であり得る。
【0032】
引き続き
図14-
図15Aを参照すると、システム1000’は、蓄電モード又は発電モードで操作され得る。蓄電モードで操作される時、クラッチ2200’が係合され、ブレーキ2400’が解放される時に、シャフト2300’を回転させる(例えば、ベルト2175’及びローラー2185’を介して)ように、電動機2100’は、一方向に駆動軸2150’を回転させ、それによって、エレベーターケージアセンブリ1400’は持ち上げられる(例えば、ブロック1300を、より低いロウ又はフロア1140’からより高いロウ又はフロア1140’に運ぶ間に)。クラッチ2200’は、シャフト2300’から、駆動軸2150’の回転を切断するように(例えば、電動機2500’が、エレベーターケージアセンブリ1400’が空の間に、それをフロア1140’の間で移動させることを可能にするように)、リフト駆動システム2000’(例えば、フレーム又はタワー1100’の特定のモジュールのリフト駆動システム2000’)に対して選択的に解放される。
【0033】
図15を参照すると、システム1000’が蓄電モードで操作される時(例えば、朝、昼間)、フレーム又はタワー1100’の奥行き方向(例えば、Y方向)における、異なるモジュール群についてのリフト駆動システム2000’のクラッチ2200’は、電動機2100’による、異なるモジュール群のエレベーターケージアセンブリ1400’の動き(例えば、持ち上げること)を、所定の期間(例えば、4秒)の分だけずらすように操作され得る。ある例において、フレーム又はタワー1100’の、第1モジュールのリフト駆動システム2000’は、クラッチ2200’と係合して電動機2100’による駆動軸2150’の回転を可能にすることによって、その関連付けられたエレベーターケージアセンブリ1400’をより高い位置に持ち上げ得る(例えば、ブロック1300を運ぶこと)。4秒後、第1エレベーターケージアセンブリ1400’がそのフロア1140’の目的地に到達した時点で、次のモジュールに(例えば、隣接するモジュール)ついてのリフト駆動システム2000’のクラッチ2200’は、係合することによって、その関連付けられたエレベーターケージアセンブリ1400’を持ち上げることを可能にし得て、以下同様である。
【0034】
システム1000’が発電モードで操作される時、駆動軸2150’が反対方向に回転されるように電動機2100’の位相が切り替えられ、タワー又はフレーム1100’のさまざまなモジュールについてのリフト駆動システム2000’のクラッチ2200’は、電動機2100’による、異なるモジュール群のエレベーターケージアセンブリ1400’の動き(例えば、下げる)を、所定の期間(例えば、4秒)の分だけずらすように選択的に駆動されてもよい。モジュール群のエレベーターケージアセンブリ1400’を持ち上げるための、リフト駆動システム2000’のクラッチ2200’を操作することについての上記の同じ例は、エレベーターケージアセンブリ1400’を下げる(例えば、ブロック1300を運んでいる間に)ことについて適用し得る。エレベーターケージアセンブリ1400’が下げられると、電動機2100’は電気を発し(例えば、エレベーターケージアセンブリ1400’が自由落下しないように、エレベーターケージアセンブリ1400’が下げられる速度を減速することによって)、その電気を電力系統に供給する。
【0035】
上述のように、システム1000’のフレーム又はタワー1100’は、フレーム又はタワー1100’のそれぞれのモジュールについて、左側及び右側に、エレベーターケージアセンブリ1400’を有し得て、それぞれは、関連付けられたトロリー3000’及びリフト駆動システム2000’を備える。リフト駆動システム2000’の動作は片側にずらされ得る(上述のように)のと同じように、フレーム又はタワー1100’の反対側のリフト駆動システム2000’の動作もずらされ得る。さらに、それぞれのモジュールについて、フレーム又はタワー1100’の片側での、リフト駆動システム2000’及び関連付けられたエレベーターケージアセンブリ1400’の動作は、フレーム又はタワー1100’の反対側でのそれらの動作の、逆又は反対であり得る。例えば、フレーム又はタワー1100’のそれぞれのモジュールについて、片側のエレベーターケージ1400’がより高いフロアに到達しつつある(例えば、ブロックを引き上げるために空である、又はブロックを降ろすためにブロックを運んでいる)時、反対側のエレベーターケージ1400’はより低いフロアに到達しつつある(例えば、ブロックを引き上げるために空である、又はブロックを降ろすためにブロックを運んでいる)。
【0036】
図16A-
図16Bは、2つの異なる位置における、システム1000’のフレーム又はタワーの、1つのモジュールについての、リフト駆動システム2000’及びトロリー3000’の概略図を示す。
図16Aに示されるように、ケーブル(群)又はリボン(群)1520’は、カウンターウェイトCWから延び、上に向かってローラーR’の上を移動し、下に向かってリフト駆動システム2000’の周り(例えば、リフト駆動システム2000’のシャフト2300’の周り)を移動する。ケーブル(群)又はリボン(群)1520’は、それから、トロリー3000’に向かって上に延び、少なくとも部分的にローラー1350’,1360’を越えて移動し、その後、ケーブル(群)又はリボン(群)1520’は、エレベーターケージアセンブリ1400’に向かって(例えば、エレベーターケージアセンブリ1400’のエレベーターケージ1410’に向かって)、下に延びる。
図16Aでは、エレベーターケージアセンブリ1400’は、フロア1140’の間を上下に移動している(例えば、空である、又はブロック1300を運んでいる間である)時のような、格納された位置(例えば、エレベーターケージ1410’が基部1420’の上にある状態)にある。
図16Bでは、エレベーターケージアセンブリ1400’は、エレベーターケージアセンブリ1400’が、ブロック1300を持ち上げ又は下ろすために、ロウ又はフロア1140’に向かって移動した時のような、展開された位置(エレベーターケージ1410’が基部1420’に対して展開された状態)にある。エレベーターケージ1410’が基部1420’に対して移動すると、ケーブル(群)又はリボン(群)を、ローラー1360’とエレベーターケージアセンブリ1400’との間で鉛直方向に維持するために(例えば、好適には、ケーブル又はリボン1520’が、エレベーターケージアセンブリ1400’に、フレーム又はタワーのガイドレールに力を加える原因となり得る傾倒力又はモーメント加えることを阻止又は防止するために)、トロリー3000’は、横方向に(X方向に)移動するように駆動される(例えば、リニアアクチュエータ3030’によって)。
【0037】
図17-
図19は、リフト駆動システム2000’’を使用して、トロリー3000’’及びエレベーターケージアセンブリ1400’’を備えたフレーム又はタワー1100’’の、異なるロウ又はフロア1140’’の間でブロック群1300を移動させる(例えば、Z方向つまり鉛直方向に)ための、エネルギー貯蔵及び供給システム1000’’を示す。システム1000’’、フレーム又はタワー1100’’、トロリー3000’’、エレベーターケージアセンブリ1400’’、及びリフト駆動システム2000’’は、
図9-
図16Bについて上述の、システム1000,1000’、フレーム又はタワー1100,1100’、トロリー3000,3000’、エレベーターケージアセンブリ1400’、及びリフト駆動システム2000’と類似のものである。したがって、システム1000’’、フレーム又はタワー1100’’、トロリー3000’’、エレベーターケージアセンブリ1400’’、及びリフト駆動システム2000’’のさまざまな構成要素を示すために使用される参照番号は、数値識別子が「’’」で終わることを除いては、
図11-
図16Bにおける、システム1000,1000’、フレーム又はタワー1100,1100’、トロリー3000,3000’、エレベーターケージアセンブリ1400’’、及びリフト駆動システム2000’の、対応する構成要素を示すために使用される参照番号と同一である。したがって、
図11-
図16Bにおける、システム1000,1000’、フレーム又はタワー1100,1100’、トロリー3000,3000’、エレベーターケージアセンブリ1400’’、及びリフト駆動システム2000’のさまざまな特徴についての構造及び説明、及び、どのようにそれらが操作され制御されるかということは、後述のものを除き、
図17-
図19におけるシステム1000’’、フレーム又はタワー1100’’、トロリー3000’’、エレベーターケージアセンブリ1400’’、及びリフト駆動システム2000’’の、対応する特徴にも当てはまることが理解されよう。
【0038】
トロリー3000’’は、ケーブル(群)又はリボン(群)1520’’がその上に延びるローラー3050’’,3060’’が、トロリー3000’’のフレーム3010’’の上(下ではなく)に配置されるという点において、トロリー3000’とは異なる。エレベーターケージアセンブリ1400’’は、それが、2つのブロック群1300を、2つの隣接する、鉛直方向のロウ又はフロア1140’’に(例えば、フレーム又はタワー1100’’の同じモジュールに)、同時に、持ち上げ、運び(例えば、フレーム又はタワー1100’’において、上又は下に)、かつ供給し得るエレベーターケージ1410’’を有するという点において、エレベーターケージアセンブリ1400’とは異なる。エレベーターケージアセンブリ1400’’の基部1420’’は、
図18A,
図18Bに示されるように、それに対してエレベーターケージ1410’’が横方向に移動し得る(例えば、ロウ又はフロア1140’’の端部に向かって移動する、又は端部から移動する)、2つの基部であってもよい。上述のように、フレーム又はタワー1100’’は、システム1000’’の右側に、トロリー3000’’、エレベーターケージアセンブリ1400’’、及びリフト駆動システム2000’’のみを示すが、システム1000’’のフレーム又はタワー1100’’は、フレーム又はタワー1100’’のそれぞれのモジュールについて、左側に、エレベーターケージアセンブリ1400’’を有し得て、それぞれは、関連付けられたトロリー3000’’及びリフト駆動システム2000’’を備える。フレーム又はタワー1100’’の左側の構造は、
図17に示される構造の鏡像で有り得る。
【0039】
リフト駆動システム2000’’は、隣接するモジュールM1,M2についてのリフト駆動システム2000’’(つまりリフト駆動ユニット)が、X方向において互いに軸がずらされている(例えば、一列ではない)という点で、リフト駆動システム2000,2000’と異なる。(フレーム又はタワー1100’’におけるそれぞれのモジュールについての)リフト駆動システム2000’’は、クラッチを除外し、可変周波数ドライブ2125’’を使用して動作することによって、フレーム又はタワー1100’’のロウ又はフロア1140’’の間で、関連付けられたエレベーターケージアセンブリ1400’’を(空であろうと、ブロック(群)1300を運びつつあろうと)引き上げて、又は下げる(例えば、被駆動軸2300’’を回転させることによって)電動機2100’’を有する。したがって、1つの電動機2100’’は、空であろうとブロック(群)1300を運びつつあろうと、関連付けられたエレベーターケージアセンブリ1400’’を持ち上げ、又は下げるために、リフト駆動システム2000’’において使用される(例えば、電動機2100’’のシャフトの回転方向を切替えることによって、ケーブル又はリボン1520’’を介して)。電動機2100’’は、ブロック(群)1300を運んでいるエレベーターケージアセンブリ1400’’が、電動機2100’’について上述されたのと同様の方法で、フレーム又はタワー1100’’のより高いフロア1140’’からより低いフロア1140’’に下げられる時、(電力系統に移され得る)電気を発生する(例えば、エレベーターケージアセンブリ1400’’が自由落下しないように、エレベーターケージアセンブリ1400’’が下げられる速度を減速することによって)。ある実現例では、電動機2100’’は、1MWの電動発電機であってもよい。
[追加の実施形態]
本発明の実施形態において、エネルギー貯蔵システムのためのリフト駆動システム、前記システムを操作する方法は、以下の条項のうちのいずれかによるものであり得る。
【0040】
条項1:エネルギー貯蔵及び供給システムのためのリフト駆動システムであって、前記リフト駆動システムは、
出力軸を有する電動機と、
前記出力軸に結合されたクラッチと、
前記クラッチに結合された被駆動軸と、
スチールリボンであって、
前記スチールリボンは、前記被駆動軸の周りに、かつ前記被駆動軸に少なくとも部分的に接触して配置され、
前記スチールリボンは、前記被駆動軸の回転によって平行移動される、
スチールリボンと、
前記被駆動軸に動作可能に結合され、前記被駆動軸の回転にブレーキをかけるように選択的に動作可能なブレーキアセンブリと、
を備え、
前記クラッチが係合される時、前記出力軸の回転によって、前記被駆動軸は第1方向に回転させられ、前記スチールリボンは平行移動させられ、
前記クラッチが解放される時、前記出力軸の回転によっても、前記被駆動軸は回転させられず、前記ブレーキアセンブリが係合されることで、前記被駆動軸及び前記スチールリボンの位置が維持される、
リフト駆動システム。
【0041】
条項2:前記ブレーキアセンブリは、
ディスク及び被駆動軸が一緒に回転するように、前記被駆動軸の周りに、かつ前記被駆動軸に結合されて配置されるディスクと、
前記ディスクの回転を阻止し、それによって前記被駆動軸の回転を阻止するように、前記ディスクと選択的に係合可能であるブレーキパッドアセンブリと、
を備える、
条項1に記載のシステム。
【0042】
条項3:前記電動機は、電力系統からの電力で常に動作することによって、前記出力軸を一方向において回転させる、
条項1に記載のシステム。
【0043】
条項4:前記スチールリボンと係合する前記被駆動軸のうちの少なくとも一部は、ポリウレタンでコーティングされている、
条項1-3のいずれか1項に記載のシステム。
【0044】
条項5:被駆動軸は、第1部分及び第2部分を有し、前記ブレーキアセンブリは、前記第1部分及び前記第2部分の間に配置され、前記第1部分及び第2部分それぞれは、スチールリボンと係合するように構成される、
条項1-4のいずれか1項に記載のシステム。
【0045】
条項6:前記被駆動軸の片側にある前記スチールリボンの一部は、ブロックをより低い位置からより高い位置へ持ち上げるために、その中に前記ブロックを受け入れるように構成されたエレベーターケージアセンブリに結合され、
前記被駆動軸の反対側の前記スチールリボンの別の部分は、カウンターウェイトに結合され、
第1方向における前記被駆動軸の回転によって、前記スチールリボンは、前記エレベーターケージアセンブリを持ち上げ、同時に前記カウンターウェイトを下げるように平行移動させられる、
条項1-5のいずれか1項に記載のシステム。
【0046】
条項7:前記電動機から反対側の、前記被駆動軸の端部に結合された第2電動機をさらに備え、
いったん前記エレベーターケージアセンブリが、前記より高い位置に到達し、かつ、前記クラッチが、前記出力軸を前記被駆動軸から切り離すように解放された後、かつ、いったん前記ブレーキアセンブリが、前記第2電動機による前記被駆動軸の回転を可能にするように解放されたら、前記第2電動機は、前記第1方向の反対の第2方向において、前記被駆動軸を回転させるように動作可能である、
条項6に記載のシステム。
【0047】
条項8:前記電動機の反対側の端部から延びる第2出力軸をさらに備え、
第2クラッチは、第2出力軸に結合され、
第2被駆動軸は、前記第2クラッチに結合され、
第2スチールリボンは、前記第2被駆動軸の周りに、かつ前記被駆動軸に少なくとも部分的に接触して配置され、
前記第2被駆動軸の回転によって、前記第2スチールリボンは平行移動させられ、かつ、
第2ブレーキアセンブリは前記第2被駆動軸に動作可能に結合され、
前記第2クラッチが係合される時、前記第2出力軸の回転によって、前記第2被駆動軸は、前記第1方向に回転され、前記第2スチールリボンを平行移動させ、
前記第2クラッチが解放される時、前記第2出力軸の回転によっても、前記第2被駆動軸は、回転させられず、前記第2ブレーキアセンブリが係合されることによって、前記第2被駆動軸及び前記第2スチールリボンの前記位置が維持される、
条項1-7のいずれか1項に記載のシステム。
【0048】
条項9:前記第2被駆動軸の片側にある前記第2スチールリボンの一部は、ブロックをより低い位置からより高い位置へ持ち上げるために、その中に前記ブロックを受け入れるように構成された第2エレベーターケージアセンブリに結合され、
前記第2被駆動軸の反対側にある前記第2スチールリボンの別の部分は、第2カウンターウェイトに結合され、
第1方向における前記第2被駆動軸の回転によって、前記第2スチールリボンは平行移動させられ、前記第2エレベーターケージアセンブリはより高い位置へ持ち上げられ、同時に前記第2カウンターウェイトはより低い位置へ下げられる、
条項8に記載のシステム。
【0049】
条項10:前記電動機から反対側にある、前記第2被駆動軸の端部に結合された第3電動機をさらに備え、
いったん前記第2エレベーターケージアセンブリが、前記より高い位置に到達し、かつ、前記第2クラッチが、前記第2出力軸を前記第2被駆動軸から切り離すように解放された後、かつ、いったん前記第2ブレーキアセンブリが、前記第2被駆動軸の回転を可能にするように解放されたら、前記第3電動機は、前記第1方向の反対の第2方向において、前記第2被駆動軸を回転させるように動作可能である、
条項9に記載のシステム。
【0050】
条項11:エネルギー貯蔵及び供給システムのためのリフト駆動システムであって、前記リフト駆動システムは、
1つ以上のリフト駆動ユニットであって、前記リフト駆動ユニットは、
被駆動軸に結合され、前記被駆動軸を回転させるために動作可能である電動機と、
スチールリボンであって、
前記スチールリボンは、前記被駆動軸の周りに、かつ前記被駆動軸に少なくとも部分的に接触して配置され、
前記スチールリボンは、前記被駆動軸の回転によって平行移動される、
スチールリボンと、
前記被駆動軸に動作可能に結合され、前記被駆動軸の回転にブレーキをかけるように選択的に動作可能なブレーキアセンブリと、
前記被駆動軸に結合されたクラッチであって、
前記ブレーキアセンブリは、前記クラッチ及び前記電動機の間に配置された、
クラッチと、
前記クラッチに結合されたローラーであって、
前記クラッチは、前記ブレーキアセンブリ及び前記ローラーの間に配置され、
前記電動機、ブレーキアセンブリ、クラッチ及びローラーは、一列に配置される、
ローラーと、
を備えたリフト駆動ユニットと、
駆動軸の回転によって、ベルトを介して、同じ方向において前記ローラーを回転させるように、前記ローラーとは軸がずらされて、かつ、前記ベルトによって前記ローラーに結合された駆動軸と、
前記駆動軸に結合され、前記駆動軸を回転させるように動作可能な第2電動機と、
を備え、
前記クラッチが係合され、前記ブレーキアセンブリが解放され、かつ、前記電動機が止まっている時は、前記第2電動機によって前記駆動軸が回転することによって、前記ローラー及び前記被駆動軸が第1方向において回転させられ、前記スチールリボンが平行移動移動させられ、
前記クラッチが解放されている時、前記駆動軸が回転することによっても、前記被駆動軸は回転させられず、前記ブレーキアセンブリが係合されることによって、前記被駆動軸及び前記スチールリボンの位置を維持する、
リフト駆動システム。
【0051】
条項12:前記1つ以上のリフト駆動ユニットは、互いに一列に配置された、複数のリフト駆動ユニットである、
条項11に記載のシステム。
【0052】
条項13:前記電動機は、エンコーダを備える、
条項11に記載のシステム。
【0053】
条項14:前記電動機は、約55kWの非同期電動機である、
条項11に記載のシステム。
【0054】
条項15:前記第2電動機は、電力系統からの電力で常に動作することによって、前記駆動軸を一方向において回転させる、非同期電動機である。
条項11に記載のシステム。
【0055】
条項16:前記第2電動機は、約6.5MWの電動機である、
条項15に記載のシステム。
【0056】
条項17:エネルギー貯蔵及び供給システムのためのリフト駆動システムであって、前記リフト駆動システムは、
1つ以上のリフト駆動ユニットであって、前記1つ以上のリフト駆動ユニットは、
被駆動軸に結合された電動機と、
前記電動機に動作可能に結合された可変周波数ドライブと、
スチールリボンであって、
前記スチールリボンは、前記被駆動軸の周りに、かつ前記被駆動軸に少なくとも部分的に接触して配置され、
前記スチールリボンは、前記電動機による前記被駆動軸の回転によって平行移動させられる、
スチールリボンと、
前記被駆動軸に動作可能に結合され、前記被駆動軸の回転にブレーキをかけるように選択的に動作可能なブレーキアセンブリと、
を備えた1つ以上のリフト駆動ユニット
を備え、
前記ブレーキアセンブリが解放される時、前記電動機によって、前記被駆動軸が第1方向において回転することによって、前記スチールリボンは、一方向において直線運動させられ、
前記第1方向と反対側の第2方向において、前記電動機によって前記被駆動軸が回転することによって、前記スチールリボンは、反対方向において直線運動させられ、
前記ブレーキアセンブリが係合されている時、前記被駆動軸及び前記スチールリボンの位置は維持される、
リフト駆動システム。
【0057】
条項18:前記1つ以上のリフト駆動ユニットは、複数のリフト駆動ユニットであり、前記リフト駆動ユニットのそれぞれは、前記リフト駆動ユニットとは軸がずらされて、かつ別の前記リフト駆動ユニットに対して、少なくとも部分的に平行に延びる、
条項17に記載のシステム。
【0058】
条項19:前記電動機は、約1MWの電動機である、
条項11に記載のシステム。
【0059】
本発明のある実施形態が記載されてきたが、これらの実施形態は、例として提示されているのに過ぎず、本開示の範囲を限定することは意図されていない。実際、本明細書に記載された新規の方法及びシステムは、さまざまな他の形態において、具体化され得る。さらに、本明細書に記載されたシステム及び方法におけるさまざまな省略、置換、及び変更は、本開示の精神から逸脱することなく行われ得る。添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物は、本開示の範囲及び精神に包含されるものとしてそのような形態又は改変を含むように意図される。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照することによってのみ規定される。
【0060】
特定の局面、実施形態、又は例に関連して記載された特徴、材料、特性、又はグループは、本開示と矛盾しない限り、本明細書のこの部分又は他の部分に記載された、任意の他の局面、実施形態、又は例に適用可能であると理解されるべきである。そのような特徴及び/又はステップの少なくともいくつかが相互に排他的である組み合わせを除き、本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約書、及び図面を含む)に開示されている特徴の全て、及び/又はそのように開示されている任意の方法又はプロセスのステップの全ては、任意の組み合わせで組み合わせられ得る。保護は、前述のどの実施形態の詳細にも限定されない。保護は、本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約書、及び図面を含む)に開示されている特徴群のうちの任意の新規な1つのもの、又は任意の新規な組み合わせ、又はそのように開示された任意の方法又はプロセスのステップ群のうちの任意の新規な1つのもの、又は任意の新規な組み合わせに及ぶ。
【0061】
さらに、別個の実現例群の文脈において本開示に記載されているある特徴は、単一の実現例においても、組み合わせて実現され得る。逆に、単一の実現例の文脈において記載されているさまざまな特徴は、複数の実現例において別個に実現されてもよいし、又は任意の適切なサブコンビネーションにおいて実現されてもよい。さらに、特徴は、上記では、ある組み合わせにおいて作用するように記載されているかもしれないが、場合によっては、クレームされた組み合わせからの1つ以上の特徴が、当該組み合わせから省略されてもよく、その組み合わせは、サブコンビネーション又はサブコンビネーションの変形例としてクレームされてもよい。
【0062】
さらに、操作は、特定の順序で図面に描かれているか、又は特定の順序で明細書に記載されているかもしれないが、そのような操作は、所望の結果を達成するために、示されている特定の順番で実行される必要はなく、一連の順番で実行される必要もなく、全ての操作が実行される必要もない。図示されていない又は記載されていない他の操作が、例示的な方法及びプロセスに包含されてもよい。例えば、1つ以上の追加の操作が、記載されている操作のうちの任意のものの前に、後に、同時に、又はその間に実行され得る。さらに、これら操作は、他の実現例においては、再編成され、又は順序を変更されてもよい。当業者であれば、いくつかの実施形態において、図示されたプロセス及び/又は開示されたプロセスにおいて行われる実際のステップが、図において示されたステップと異なることがあることを理解するであろう。実施形態によっては、上で記載されたステップのうちの特定のステップが削除されてもよく、他のステップが追加されてもよい。さらに、上で開示されている特定の実施形態の特徴及び特性は、追加の実施形態を形成するために、異なる方法で組み合わせられてもよく、それらの全ては、本開示の範囲に含まれる。また、上で記載されている実現例における、さまざまなシステムの構成要素を分離することは、そのような分離が全ての実現例において必要であると理解されるべきではなく、記載されている構成要素及びシステムは、概して単一の製品に共に統合されてもよく、又は複数の製品にまとめられてもよいことが理解されるべきである。
【0063】
本開示の目的のために、本明細書においては、ある局面、利点、及び新規の特徴が記載されている。必ずしも、全てのそのような効果が、任意の特定の実施形態に従って達成され得るわけではない。よって、例えば、当業者であれば、本明細書で教示又は示唆されている他の効果を必ずしも達成せずに、本明細書において教示されているような、ある効果又は一群の効果群を達成するような方法で、本開示が実現又は実行され得ることが理解できるであろう。
【0064】
「できる(can)」、「できた(could)」、「かもしれない(might)」、又は「でもよい(may)」のような条件付き表現は、特段の記載がない限り、又は使用される文脈内で理解されない限り、一般には、特定の実施形態は、ある特徴、要素及び/又はステップを含むが、他の実施形態はそれらを含まないことを伝えるように意図されている。よって、そのような条件付き言語は、一般には、特徴、要素、及び/又はステップが、何らかの形で1つ以上の実施形態に必要であること示唆することを意図したものではなく、1つ以上の実施形態が、これらの特徴、要素、及び/又はステップは任意の特定の実施形態に含まれるか、又は任意の特定の実施形態において実行されるべきかを、ユーザのインプット又は指示の有無にかかわらず決定するためのロジックを必ず含むことを示唆するように意図したものでもない。
【0065】
「X、Y、及びZのうちの少なくとも1つ」という句のような接続語は、特段の記載がない限り、項目、用語等がX、Y、又はZのいずれかであってよいことを伝えるために、一般に使用されるものとして、文脈に応じて理解される。よって、そのような接続後は、一般には、特定の実施形態が、Xのうちの少なくとも1つ、Yのうちの少なくとも1つ、及びZのうちの少なくとも1つの存在を要求することを示唆するように意図するものではない。
【0066】
本明細書で使用される「ほぼ」、「約」、「一般に」、及び「実質的に」の語のような程度を示す用語は、所望の機能を実行する、又は所望の結果を達成する、記載された値、量、又は特性に近い値、量、又は特性を表す。例えば、「ほぼ」、「約」、「一般に」、及び「実質的に」という語は、記載された量の10%未満、5%未満、1%未満、0.1%未満、及び0.01%未満の範囲内の量を表し得る。別の例として、特定の実施形態において、「概ね平行」及び「実質的に平行」という語は、平行から、15度以下、10度以下、5度以下、3度以下、1度以下、又は0.1度以下の誤差で離れている値、量、又は特性を表す。
【0067】
本開示の範囲は、この部分又は本明細書における他の箇所の好ましい実施形態の、特定の開示によって限定されることを意図するものではなく、この部分又は本明細書における他の箇所で表されるように、請求項によって規定されてもよいし、将来において提示されるものであってもよい。特許請求の範囲の文言は、特許請求の範囲で用いられた用語に基づいて、広く解釈されるべきであり、本明細書において又は本願の審査において記載された実施例に限定されるものではなく、それらの例は非排他的であると解釈されるべきである。
【国際調査報告】