(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】リサイクルプラスチック用の水ベースの洗浄可能な印刷インク
(51)【国際特許分類】
B29B 17/02 20060101AFI20240719BHJP
C09D 11/10 20140101ALI20240719BHJP
B29B 17/04 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
B29B17/02 ZAB
C09D11/10
B29B17/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023580570
(86)(22)【出願日】2022-06-28
(85)【翻訳文提出日】2023-12-27
(86)【国際出願番号】 US2022035309
(87)【国際公開番号】W WO2023278440
(87)【国際公開日】2023-01-05
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507385165
【氏名又は名称】サン ケミカル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー・ラー
(72)【発明者】
【氏名】ブルース・マーシャル
【テーマコード(参考)】
4F401
4J039
【Fターム(参考)】
4F401AA22
4F401AA27
4F401AB07
4F401AC10
4F401BA13
4F401BB12
4F401CA14
4F401CA22
4F401CA31
4F401CA41
4F401EA07
4F401EA46
4F401EA79
4F401FA01Z
4F401FA07Z
4J039AD09
4J039AE11
4J039BC07
4J039BE16
4J039BE24
4J039GA03
4J039GA09
(57)【要約】
リサイクルプラスチックを、印刷されたインクに起因する色で汚染又は染色することなく、印刷されたプラスチック物品をリサイクルするための方法。インクは、選択された自己架橋性アクリレートコポリマー又はポリウレタン樹脂を含む水ベースの組成物であって、当該インクは、使用条件において良好な接着性を示すが、高温苛性溶液にさらされると固形物粒子として容易に除去される。インクが固形物粒子として除去され、インクに溶解しないため、リサイクルプラスチックは、リサイクル中にインクによって汚染されないままである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック材料を、前記プラスチック材料と、水ベースのインクと、を含む、容器から、リサイクルするための方法であって、前記水ベースのインクが、前記容器又は前記容器に付着したラベルのいずれかに直接塗布されたものであり、前記プラスチック材料が、リサイクル中に前記水ベースのインクによって染色又は汚染されず、前記方法が、
a)プラスチック容器を提供することであって、前記プラスチック容器が、
水ベースのインクで印刷された表面、又は
水ベースのインクで印刷されたラベルを備え、
前記水ベースのインクが、i)水、及びii)自己架橋性アクリルコポリマー又はポリウレタン系樹脂から選択されるポリマーを含み、前記インクが、固形物粒子の形態で除去可能であるが、高温苛性洗浄液には溶解可能ではない、提供することと、
b)前記容器を高温苛性洗浄液に浸漬して、前記インクを前記苛性洗浄液には本質的に不溶性である粒子沈殿物として除去することと、
c)前記インク沈殿物及び前記高温苛性洗浄液から前記容器の前記プラスチック材料を分離することと、
d)前記リサイクル可能な容器を、変色が最小限の透明なリサイクルプラスチックフレークに粉砕することと、を含み、
前記高温苛性洗浄液が、70℃~95℃、典型的には80℃~90℃で、1重量%~3重量%のNaOH及び/又は非イオン性界面活性剤の水溶液である、方法。
【請求項2】
前記容器の前記プラスチック材料が、PETであり、前記ラベルが、結晶化可能なPETGから作製される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記インクが、合着剤及びシリコーンエマルションを更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記インク組成物が、苛性溶液中での溶解に耐性がある1つ以上の着色剤を更に含み、前記着色剤が、工程c)において前記容器の前記プラスチック材料からも分離される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ポリマーが、自己架橋性アクリルコポリマーである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記自己架橋性アクリルコポリマーが、水分散液の形態である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記自己架橋性アクリルコポリマーが、スチレン-アクリルエステルコポリマー、アクリルアミド基を含有するスチレン/アクリルエステルコポリマー、アクリロニトリル、メタクリルアミド、及びアクリルエステルに基づくコポリマー、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される、段落5に記載の方法。
【請求項8】
前記自己架橋性アクリルポリマーが、メチルアクリル酸(MAA)、メチルメタクリレート(MMA)、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、スチレン、メチルスチレン、N-ヒドロキシメチルアクリルアミド、及びN-アルコキシメチル、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される、少なくとも1つのモノマーを含む反応性モノマーから形成される、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記自己架橋性アクリルポリマーが、スチレン/アクリルエステルコポリマーである、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記自己架橋性アクリルコポリマーが、ペンデントN-メチロール又はN-アルコキシメチル基を有するアクリルモノマーを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記自己架橋性アクリルポリマーが、20~70℃のガラス転移温度を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記インク組成物が、2~20重量%の合着剤を含む、請求項3~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記合着剤が、アクリルエマルションであり、20℃未満のガラス転移温度を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記インク組成物が、20~70重量%のアクリルポリマーを含み、そのうち55~75重量%が自己架橋性である、先行段落のいずれか1つに記載の方法。
【請求項15】
前記インク組成物が、湿潤助剤、アルコール、ワックス、ポリエチレンワックスエマルション、ワックス分散液、泡立ち防止剤、アンモニア、消泡剤、分散液、安定剤、シリコーン、レオロジー改質剤、可塑剤、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の添加剤を更に含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記インク組成物が、グラビア印刷又はフレキソ印刷に好適である、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記インク組成物が、湿潤助剤、アルコール、ワックス、ポリエチレンワックスエマルション、ワックス分散液、泡立ち防止剤、アンモニア、消泡剤、分散液、安定剤、シリコーン、レオロジー改質剤、可塑剤、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の添加剤を更に含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記インク組成物が、グラビア印刷又はフレキソ印刷に好適である、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記インク組成物が、間接的な食品接触状態を有する、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記結果として生じる透明なリサイクルプラスチックフレークが、
ΔL:<10
Δa:<2.5
Δb:<2.5
である未使用のフレークと比較してΔ値を有する、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記結果として生じる透明なリサイクルプラスチックフレークが、
ΔL:<5.0
Δa:<1.5
Δb:<1.5
である未使用のフレークと比較してΔ値を有する、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
請求項1~21のいずれか一項に記載の方法に従って調製された、リサイクルプラスチックフレーク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年6月30日に出願された米国仮特許出願第63/216598号の優先権を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、リサイクルプラスチックをインクの着色剤又は他の成分で汚染することなく、印刷されたプラスチック容器をリサイクルするための方法を提供する。本方法では、自己架橋性アクリレートコポリマー又は選択されたポリウレタン樹脂を含む特定の水ベースのインクを使用して容器又はラベル上に印刷し、インクは、使用条件において良好な接着性を示すが、高温苛性溶液にさらされると固形物粒子として容易に除去される。
【背景技術】
【0003】
ポリエチレンテレフタレート(PET)は、プラスチックの食品容器及び飲料容器、例えば、PETボトル、及び他の消費者製品の製造において広く使用されている。PETは、少なくとも部分的にはプラスチックのリサイクルがより重視されているため、ポリ塩化ビニル(PVC)などの他のプラスチック材料に大きく取って代わってきている。例えば、PVCは、主にその熱不安定性及びリサイクル中に塩素ガスを放出する傾向のために、容器及び他の消費者用途において好まれなくなったが、PETはより容易にリサイクルされる。
【0004】
フルボディシュリンクスリーブラベルも、食品容器及び飲料容器、例えば、PETボトルでの使用のための人気のある選択肢となっている。これらは、消費者にとって簡便であり、ブランド所有者にとって商業的に魅力的であることが証明されている。しかしながら、市場で広く受け入れられているにもかかわらず、フルボディシュリンクスリーブラベルは、リサイクル産業にとって困難を提示する。例えば、消費者後のPETボトルをリサイクルするとき、ボトル及びその上に含有されるラベルは、一緒にリサイクルプロセスに入り、下流で分離することが非常に困難である。ラベル上、又はボトル上に直接印刷されたインクが、リサイクルプロセスで典型的に使用される高温苛性洗浄液中に溶解する場合、更なる複雑な事態が生じる。これにより、洗浄溶液が汚染され、次に、再使用のために生成されるポリエステルフレークの染色を引き起こす可能性がある。フレークの着色は、その品質を低下させ、それによって、リサイクルPETフレークの価値を低減させる。これはまた、排水処理コストの増加、並びに自治体の水源に関わる潜在的な環境問題につながる可能性がある。
【0005】
フルボディシュリンクスリーブラベルを生成するために典型的に使用されるフィルムのうち、PETG(ポリエチレンテレフタレートグリコール)は、高温苛性洗浄液による処理中にボトルからのPETとともに、典型的にはフレーク形態で沈む傾向があるため、リサイクル業者にとって問題となる。次いで、PETフレークは、凝集しやすくなり、プロセスから分離及び除去することが非常に困難になる。結晶化可能なPETG樹脂という新しい種類のポリマーは、SKC films及びEastman Chemicalなどの企業によって開発され、ボトルからのPETフレークとともに完全にリサイクル可能であることが示されている。しかしながら、リサイクルポリマーの着色を引き起こすことなく、ボトル及びラベルからインクを除去することに関する問題が依然として存在する。
【0006】
US6,147,041は、ペットボトル及びシュリンクラベル等の印刷物品から特定のインクを、典型的には約80℃~90℃の熱湯の、最大3%のNaOHの水溶液に曝露することによって、除去することを開示しており、それにおいて、インク組成物は、(A)ウレタン樹脂及び/又はアクリル樹脂、並びに(B)インクビヒクルの主成分として、スチレン-アクリル酸コポリマー、スチレン-マレイン酸樹脂、ロジン-マレイン酸樹脂、及びフェノール樹脂からなる群から選択される1つ以上の物質を含む。US6,147,041のインクは、「不可欠な成分として」有機溶媒を含有する。溶媒ベースのインクは、プラスチック物品がリサイクルのために意図されるときに広く使用される。これは、水ベースのインクがNaOH溶液に対して耐性がなく、リサイクルプロセスで使用される高温苛性洗浄液に可溶化することを保持するインク技術における現状の最先端と一致する。US6147041は、ラベルにおけるPETG又は結晶化可能PETGの使用に関しては触れていない。
【0007】
EP2987822は、印刷されたPETG組成物を、ケトン、アルデヒド、アルコール、及びエステルからなる群から選択される、低分子量を有する有機極性溶媒の水性共沸混合物を含有する処理で処理することによって、印刷されたPETG基質から印刷物を除去するための方法を開示する。処理組成物は、切断された基材を処理組成物中において摩擦し、かき混ぜ、混合し、又は浸すことによって基材に適用することができる。しかしながら、EP2987822は、ラベル上で使用するための結晶化可能なPETG樹脂を開示しない。更に、水性共沸混合物による繰り返し処理の可能性は、EP2987822の方法を煩雑にし、「処理」における溶媒の使用は、環境問題を引き起こす。
【0008】
WO2021/081288は、高温苛性洗浄液に溶解する代わりに、インクが固形物又は沈殿物を形成するため、リサイクル中に高温苛性洗浄液によって除去されたときにプラスチック材料を汚染及び染色しないインク組成物を開示している。固形物又は沈殿物は、次いで、濾過などによって、リサイクルプラスチック及び洗浄溶液から容易に分離することができる。WO2021/081288のインク組成物は、(a)ポリ塩化ビニル-ポリ酢酸ビニルコポリマー、半脂肪族ポリウレタン、ポリメチルメタクリレートコポリマー、イソブチルメタクリレートコポリマー、セルロース系樹脂、無水スチレンコポリマー、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される樹脂、(b)有機溶媒、並びに(c)高温苛性溶液中での溶解に耐性がある着色剤を含む。
【0009】
自己架橋性ポリマー、例えば自己架橋性アクリルコポリマーを含有する水ベースの組成物が知られている。GB2045768は、水ベースのラテックス結合剤中の磁化可能粒子の分散液を含む水性磁気記録媒体を開示する。典型的な結合剤は、主に低級アルキル(メタ)アクリレートモノマー、少量の(メタ)アクリル酸、及びグリシジル(メタ)アクリレートを含むモノマー混合物のエマルション重合生成物として製造される自己架橋性コポリマーである。水ベースの結合剤を用いることによって、公害及び火災の危険が回避される。
【0010】
米国特許出願公開第2017/0275483号は、0℃を超えるガラス転移温度を有する自己架橋性アクリルコポリマー、合着剤、及びシリコーンエマルションを含む印刷インク又はコーティング組成物、コーティングされた基材、特にポリーボード基材を調製するためのプロセス、並びに牛乳又はジュースカートンなどのコーティングされた基材から作製された物品を開示する。印刷インク及びコーティング組成物は、水ベースであり、これは、改善された顔料湿潤を提供し、印刷インク及びコーティング組成物がより少ない着色剤を含有することを可能にし、したがって、より多くの量のワニスを可能にする。これにより、色の強度を維持しながら最大限の耐性を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
リサイクル中に、リサイクルポリマーの染色又は着色を引き起こすことなく、PET及びPETGなどのポリマーからインクを除去するための改善された方法が必要である。好ましくは、方法は、上記の考察を考慮して、水ベースのインクを使用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
出願人は、リサイクルプロセス中に、自己架橋性アクリルポリマーなどの特定のアクリル又はウレタンポリマーを含む水ベースのインクを、高温苛性洗浄液中で、溶解することなく、及びリサイクルポリマーを汚染することなく、ポリマー基材、例えば、ポリエチレンテレフタレート容器、ラベルなどから固形物粒子の形態で除去することができることを見出した。多くの実施形態では、インクは、高温苛性洗浄液に耐性があり、固形物として除去することもできる着色剤を含有する。
【0013】
本発明は、インクが最初に存在することに起因してプラスチックを汚染又は染色することなく、印刷されたプラスチック物品をリサイクルするための方法を提供する。
【0014】
一実施形態は、リサイクル可能なプラスチック材料及び水ベースのインクを含む、プラスチック容器などのリサイクル可能なプラスチック物品からリサイクルプラスチック材料を製造するための方法であり、これは、物品、例えば、容器、又はそれに付着したラベルに直接適用され、リサイクルプラスチック材料は、リサイクルプロセス中に水ベースのインクによって染色又は汚染されない。
【0015】
方法の一広範な実施形態は、
a)プラスチック容器を提供することであって、プラスチック容器は、
水ベースのインクで印刷された表面、又は
水ベースのインクで印刷されたラベルを、を含み、
水ベースのインクは、i)水、及びii)ポリマー、典型的には自己架橋性アクリルコポリマー又はポリウレタン樹脂、例えば、ポリエステルウレタン樹脂、を含み、
インクは、高温苛性洗浄液中で固形物粒子の形態で除去可能であるが、高温苛性洗浄液によって溶解されない、提供することと、
b)容器と、存在する場合はラベルと、を高温苛性洗浄液に浸漬して、インクと、存在する場合は、着色剤と、を、苛性洗浄液には本質的に不溶性である粒子又は沈殿物として除去することと、
c)高温苛性洗浄液からリサイクル可能なプラスチックを除去することと、
d)リサイクル可能な容器を、容器から変色が最小限の透明なリサイクルプラスチックフレークに粉砕することと、を含み、
高温苛性洗浄液が、約70℃~約95℃、典型的には約80℃~約90℃、例えば約85℃で、最大3重量%のNaOH及び/又は非イオン性界面活性剤の水溶液である、方法。
【0016】
典型的には、インク組成物は、苛性溶液中での溶解に耐性がある1つ以上の着色剤を含む。一部の場合において、印刷された、リサイクル可能な基材、例えば、物品、容器、ポリマー断片、フレーク等は、複数時間浸漬され得るが、浸漬時間は、典型的には、2時間未満、例えば、1時間未満、例えば、45分未満、30分未満、又は15分未満である。多くの実施形態では、インクは、合着剤及びシリコーンエマルションを更に含む。
【0017】
一実施形態では、容器のプラスチック材料は、PET又はPETGであり、ラベルは、存在する場合、PET、PETG、又は結晶化可能なPETGを含む。
【0018】
広範な実施形態では、インクのポリマーは、自己架橋性アクリルコポリマーであり、典型的には、水性分散液又はエマルションの形態であり、少なくとも2つのモノマーの生成物として製造される。例えば、自己架橋性アクリルコポリマーは、メチルアクリル酸(MAA)、メチルメタクリレート(MMA)、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、スチレン、メチルスチレン、N-ヒドロキシメチルアクリルアミド、N-アルコキシメチルアクリルアミド、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのモノマーを含む反応性モノマーから形成される。
【0019】
自己架橋性アクリルポリマーは、概して、20℃~70℃のガラス転移温度を有する。インク組成物は、多くの場合、組成物の総重量に基づいて、20~70重量%のアクリルポリマーを含み、55~75重量%のアクリレートが、自己架橋性である。
【0020】
多くの実施形態では、合着剤は、組成物の総重量に基づいて、2重量%~20重量%、例えば、5重量%~15重量%で存在するエマルションの形態であり、20℃未満のガラス転移温度を有する。例えば、合着剤は、アクリルエマルションであり、20℃未満、多くの場合、0℃未満のガラス転移温度を有する。
【0021】
また、インク組成物は、典型的には、組成物の総重量に基づいて、0.2重量%~3重量%、例えば、1重量%~2重量%のシリコーンエマルションを含む。
【0022】
また、本発明によって提供されるのは、本発明のインクで印刷されたリサイクル可能なプラスチック容器、例えば、PET容器、本発明のインクで印刷されたPETGラベル、例えば、結晶化可能なPETGラベルが付着された、リサイクル可能なプラスチック容器、例えば、PET容器、及びラベルの有無にかかわらず、リサイクル可能なプラスチック容器を調製するための方法である。
【0023】
発明のこれら及び他の目的、利点、及び特色は、以下により完全に説明される配合物及び方法の詳細を閲読する際に、当業者に明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の一実施形態は、印刷されたプラスチック容器及び/又は印刷されたラベルが完全にリサイクル可能であることを可能にする方法を提供する。本発明によれば、容器及び/又はラベルを印刷するために使用される特定の水ベースのインクは、高温苛性洗浄液(NaOH溶液)中で固形物粒子の形態で除去可能である。インクは洗浄液中に溶解せず、したがって、リサイクルプラスチックの染色はない。多くの実施形態では、本インクの使用は、一連の濾過によって、印刷されたプラスチック容器及び/又は印刷されたラベル、例えば、プラスチック基材、インク担体、及び固形物としての着色剤の主要成分を分離することを可能にする。
【0025】
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、例示的及び説明的なものに過ぎず、特許請求される任意の主題を限定するものではないことを理解されたい。
【0026】
見出しは、体系化の目的のためにのみ使用され、決して発明を限定することを意図するものではない。
【0027】
別段に定義されない限り、本明細書で使用されている全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する分野の当業者に共通に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書の開示全体を通して言及される全ての特許、特許出願、公開出願、及び刊行物、ウェブサイト、並びに他の公開資料は、別段留意されない限り、任意の目的のために参照によりその全体が組み込まれる。本明細書に説明されるものと同様又は同等の任意の方法及び材料が、本発明の実施又は試験で使用され得るが、好ましい方法が説明される。
【0028】
定義
本願では、単数の使用は、別段具体的に記述されない限り、複数を含む。本明細書で使用される場合、別段文脈が明確に示さない限り、「a」、「an」、及び「the」という単数形は、同様に複数形を含むことが意図される。
【0029】
本願では、「又は」の使用は、別段記述されない限り、「及び/又は」を意味する。
【0030】
本明細書で使用される場合、「含む(comprise)」及び/又は「含むこと(comprising)」という用語は、記述される特色、整数、工程、操作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特色、整数、工程、操作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在又は追加を排除しない。更に、「含む(includes)」、「有すること(having)」、「有する(has)」、「有する(with)」、「構成される(composed)」、「構成される(comprised)」という用語、又はそれらの変形が、詳細な説明又は特許請求の範囲のいずれかで使用される範囲まで、そのような用語が、「含むこと(comprising)」という用語と同様の様式で包含されることが意図される。
【0031】
「からなる(consist of)」、「からなる(consists of)」、又は「からなる(consisting of)」という用語が特許請求の範囲の本文で使用される場合、「からなる(consist of)」、「からなる(consists of)」、及び/又は「からなる(consisting of)」で始まる特許請求の範囲の用語が、「からなる(consist of)」、「からなる(consists of)」、又は「からなる(consisting of)」の直後に列挙される要素に限定され、その特定の特許請求の範囲の用語に関連する列挙されていない要素に対して閉鎖的である。「それらの組み合わせ」という用語は、「からなる(consist of)」、「からなる(consists of)」、又は「からなる(consisting of)」の後に続く列挙された要素のリストに含まれる場合、列挙された要素のうちの2つのみ又は3つ以上の組み合わせを意味する。
【0032】
本明細書で使用される場合、範囲及び量は、特定の値又は範囲について「約」として表され得る。「約」は、正確な量も含むことを意図する。したがって、「約5パーセント」は、「約5パーセント」及び「5パーセント」も意味する。「約」は、意図された用途又は目的のための典型的な実験誤差内であることを意味する。
【0033】
数値範囲が列挙されている場合、これは、具体的に列挙されているか否かにかかわらず、その範囲内の全ての値及びその範囲内の全てのより狭い範囲を含むと理解されたい。
【0034】
本明細書で使用される場合、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリル酸」、又は「アクリレート」という用語は、別段の指定がない限り、アクリレート及びメタクリレート化合物の両方、並びにアクリル酸及びメタクリル酸の両方を含む。
【0035】
本明細書で使用される場合、「結合剤」という用語は、インク成分を互いに、及び印刷された基材に結合させるのを助けるポリマー成分又は樹脂成分を意味する。結合剤は、1種のポリマー成分若しくは樹脂成分、又は1種よりも多くのポリマー成分若しくは樹脂成分の組み合わせであり得る。結合剤は、顔料を基材に接着すること、又は顔料を流体インクビヒクル内に均一に分散させて維持することに役立ち得る。組成物中の結合剤の量に言及するとき、列挙されている重量が組成物の総重量に基づいている場合、実際の結合剤樹脂及び任意の希釈剤、又は結合剤が使用される形態で存在する他の添加剤(例えば、エタノール中の結合剤)を含む、使用される材料の重量を指す。結合剤の量が固形物重量ベースで列挙されているとき、これは、他の成分(例えば、エタノール)が除去された後の実際の樹脂(固形物)の量を指す。例えば、組成物は、組成物の総重量に基づいて、エタノール中の25%の固形物の溶液である30重量%の結合剤材料を含み得る。固形物重量ベースで存在する実際の結合剤樹脂(固形物)は、30(0.25)=7.5重量%である。
【0036】
本明細書で使用される場合、「ポリマー」という用語は、ホモポリマー及びコポリマーの両方を含む。
【0037】
本明細書で使用される場合、「水ベースのインク又はコーティング組成物」、「水ベースのコーティング組成物」、「水ベースのインク組成物」、「水ベースのコーティング」、「水ベースのインク」、「コーティング」、「コーティング組成物」、「インク」、「インク組成物」、「組成物」などの用語は、交換可能に使用される。本明細書で使用される場合、コーティング及び関連用語はインクを含み、その逆もまた同様である。
【0038】
本明細書で使用される場合、「物品(article)」又は「物品(articles)」という用語は、基材又は生成物を意味する。物品の例としては、容器(例えば、ボトル、缶)、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン)、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、金属化ポリエステルなどの基材が挙げられるが、これらに限定されない。
【0039】
本開示を通して、別途示されない限り、全ての部分及び割合は、重量単位(総重量に基づく重量%又は質量%)であり、全ての温度は℃である。
【0040】
「高温苛性槽」、「高温苛性洗浄液」、及び「高温苛性溶液」という用語は、70℃~95℃、例えば80℃~95℃、又は80℃~90℃の温度で1.0重量%~3.0重量%のNaOHを含有する水溶液として定義される。これらの用語は、本明細書では交換可能に使用される。更に、高温苛性槽、洗浄液又は溶液は、0.1重量%~1.0重量%の量の非イオン性界面活性剤などの界面活性剤を含有し得る。本文書に報告される、説明されるインク組成物の試験において、「高温苛性槽」又は「高温苛性溶液」は、85℃の温度で2.0重量%のNaOHを含む水溶液である。
【0041】
組成物及び方法
本発明は、自己架橋性ポリマーを利用する。架橋は、共有結合によって2つ以上のポリマー鎖を化学的に結合することを含み、多くの場合、2つ以上の化合物、例えば、架橋可能なポリマー及び架橋剤又は鎖延長剤を含む。類似の2Kシステムとは異なるプロセスでは、本発明では、自己架橋性システムは、架橋剤を樹脂中のポリマー骨格に付着させることを伴う。次いで、ポリマーは、互いに直接結合することができる。
【0042】
本発明の1つの特定の実施形態は、以下の工程を含む、水ベースのインク組成物を含むプラスチック容器(又は水ベースのインク組成物を含む容器ラベル)をリサイクルするための方法を提供する。
1.水ベースのインク組成物を含むリサイクル可能なプラスチック容器(又は水ベースのインク組成物を含む容器ラベル)を提供することであって、このインクは、水性苛性溶液中の粒子沈殿物として容器(又はラベル)から除去可能であるように配合されており、典型的には、約70℃~約95℃、例えば、約80℃~約90℃、例えば約85℃の温度で加熱され、当該溶液にはインクは不溶性である。
2.粒子沈殿物として苛性洗浄液に浸漬することによって、容器又はラベルからインクを除去すること。この時点で、リサイクル混合物は、水性洗浄液、固形物容器、又は固形物容器の片、容器に含まれる場合は容器ラベル、固形物インク粒子、及びほとんどの実施形態では、インクからの着色剤を固形物形態で含む。
3.典型的には、濾過によって、無傷の又はリサイクル可能なプラスチック片のいずれかの、少なくともリサイクル可能な容器をリサイクル混合物から分離すること。
4.リサイクル可能な容器を透明なリサイクルフレークに粉砕し、結果として生じるフレークは、変色が最小限である。
【0043】
工程3では、容器、又は容器がリサイクル前に最初に小片に切断された場合は容器からのリサイクル可能なプラスチック片が、リサイクル混合物から分離される。これは、濾過によって簡便に行うことができる。リサイクル混合物は、複数の固形物を含有するが、固形物材料、すなわち、容器又はリサイクル可能な容器用プラスチック片、インク組成物、着色剤は、異なるサイズである。概して、リサイクル可能な容器又はリサイクル可能なプラスチック片は、最大のサイズを有しており、適切な細孔径を有するフィルタを選択することは、最大の固形物材料を除く全てが通過することを可能にするであろう。
【0044】
本方法は、しばしば、サイズに基づいて、苛性溶液から上記固形物成分の各々を簡便に単離することを可能にする。これにより、苛性溶液を含む各成分を、環境に優しい方法で単離及び/又は再使用又は適切に処分することができる。例えば、相対的に大きい又は相対的に小さい細孔径を有するフィルタを使用することによって、第1の濾過において最小又は最大の材料を単離し、次いで、異なる細孔径を有するフィルタを使用して第2の濾過において残りの固形物を単離することができる。WO2021/081288は、全く異なるインクを使用し、同様の濾過方法、例えば、
図6a~6Cを例解する。
【0045】
容器のリサイクル可能なプラスチックは、HDPE、PET、PETG、スチレンなどを含む、この目的に使用される任意のものであり得る。例示的な実施形態では、プラスチックボトルは、PETであり、ラベルは、結晶化可能なPETGである。
【0046】
本発明の方法で用いられるインク組成物は、以下に説明されるように、水及びポリマー、並びに多くの実施形態では、合着剤、シリコーンエマルション、及び着色剤を含む。
【0047】
水
インクは、水ベースである。何らかの有機溶媒が存在する可能性があるが、インク中に存在する任意の水/有機溶媒混合物の大部分は、水である。溶媒は、例えば、脂肪族炭化水素、環状炭化水素、芳香族炭化水素、ケトン、アルデヒド、アルコール、エーテル、及びエステル、例えば、ケトン、アルコール、エーテル、及びエステルを含む。好ましい実施形態では、溶媒は、EuPIA、REACH、スイス条例、Nestle、カナダ、日本、中国、及びオーストラリアNZのイベントリなどの様々な規制基準を満たす。
【0048】
ポリマー
ポリウレタン又は自己架橋性アクリルポリマーを用いて良好な結果が得られた。例えば、脂肪族、ポリエステル系ポリウレタン又は自己架橋性アクリルポリマーを使用すると、優れた結果が得られた。特に有用なポリマーは、約20~約70℃、例えば、約40~約60℃のガラス転移(Tg)温度を有する自己架橋性アクリルコポリマーである。自己架橋性アクリルポリマーは、通常、互いに反応する少なくとも2つのモノマーの生成物として形成される水性分散液又はエマルションの形態である。
【0049】
本発明の自己架橋性アクリルコポリマーは、典型的にはカルボニル/アミン反応を介して、周囲温度下で硬化を達成することができる1部のアクリルである。これは、コポリマー中に存在するカルボニル基、例えば、カルボキシ基、ケト基、又はアルデヒド基と、コポリマー中にも存在する、カルボニル基に対して反応性であるアミン基との間で生じ得る。これらのアクリルコポリマーは、結果として生じる乾燥フィルムにおいて強化された耐性及び接着特性を示す。ほとんどの条件下でこの強化された耐性を示すにもかかわらず、これらの硬化したコポリマーは、高温苛性槽又は洗浄液で固形物粒子として容易に除去される。
【0050】
自己架橋性アクリルポリマーは、例えば、スチレン-アクリルエステルコポリマー、アクリルアミド基を含有するスチレン/アクリルエステルコポリマー、並びに好ましくはアクリロニトリル、メタクリルアミド、及びアクリルエステルに基づくコポリマーからなる群から選択される結合剤を含み得る。
【0051】
架橋反応は、アクリルタイプに応じて、乾燥時の水分の蒸発、ビヒクルのpHの変化、又は架橋反応がより速く生じる高温での硬化、又は保護された反応性基がデブロッキングされることによって開始され得る。典型的には、自己架橋性アクリルポリマーは、メチルアクリル酸(MAA)、メチルメタクリレート(MMA)、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、スチレン、メチルスチレン、N-ヒドロキシメチルアクリルアミド、及びN-アルコキシメチルから選択される少なくとも1つのモノマーを含む反応性モノマーから形成される。
【0052】
例えば、自己架橋性アクリルポリマーは、スチレン/アクリルエステルコポリマーであり得、1つの特定の実施形態では、自己架橋性スチレン/アクリルエステルコポリマーは、N-ヒドロキシメチルアクリルアミドモノマー又はN-アルコキシメチルアクリルアミドモノマー、例えば、N-イソブトキシメチルアクリルアミド(NiBMA)を更に含む。この特定の実施形態では、架橋反応は、カルボニル基とアミド基の窒素との間で生じ得る。
【化1】
【0053】
そのようなモノマーから形成される市販の自己架橋性アクリレートの例としては、ALBERDINGK AC2714VP、SYNTHOMER AM00035、ORGANIKKIMYA ORGAL PO86V、並びにDSM NEOCRYL XK12及び14が挙げられる。
【0054】
合着剤
多くの実施形態では、インク又はコーティングは、合着剤を含む。ほとんどの任意の合着剤が使用され得るが、合着剤は有利にはアクリルエマルションであり、典型的には20℃未満、有利には0℃未満のガラス転移温度を有する。通常、本発明の方法のインク組成物は、2~20重量%の合着剤、好ましくは5~15重量%の合着剤を含む。
【0055】
市販の合着剤の例としては、DOW LUCIDENE 605、DSM NEOCRYL A1125及びA 2095、並びにBASF JONCRYL 8052及びECO 2124が挙げられる。
【0056】
シリコーンエマルション
本発明の方法のインク組成物は、多くの場合、シリコーンエマルション、好ましくは高分子量シリコーンエマルションを含む。配合物中にシリコーンエマルションを添加することは、全体的な耐性特性を改善することに役立つ。市販のシリコーンの例としては、DOW CORNING DC84、DC 51、DC 209 S、並びにWORLEEADD 350及びKEIM-ADDITEC SILCOGLIDE T53が挙げられる。これらのシリコーンは、反応性シラノール基を含有する高分子量ポリジメチルシロキサンエマルションである。代替的に、ブロッキングされた反応性シリコーンエマルションが使用され得る。典型的には、本発明の方法のインク組成物は、0.2~3重量%のシリコーンエマルション、より好ましくは1~2重量%のシリコーンエマルションを含む。
【0057】
着色剤
多くの実施形態では、本発明の方法のインクは、着色剤を含む。そのような着色剤は、典型的には、有機及び無機顔料分散液及び染料を含む。多くの実施形態では、着色剤は、顔料分散液の形態であるが、着色剤は、他の形態、例えば、乾燥顔料として導入され得、乾燥顔料は、次いで、インク及び/又はコーティングの液体媒体に分散される得ることが理解される。苛性槽又は洗浄液中に可溶性ではない顔料が好ましい。
【0058】
多くの実施形態では、本発明の方法のインク組成物は、約5~約50重量%の顔料分散液、例えば、約20~約45重量%の顔料分散液、及び有利には30~40重量%の顔料分散液を含む。
【0059】
典型的には、印刷インク又はコーティング組成物は、1~35重量%の量の顔料分散液を含有する標準的なアクリルベース、及び本発明に係る自己架橋性アクリルコポリマー、合着剤、及びシリコーンエマルションを含有するワニスを、好ましくは65~99重量%の量で含む。
【0060】
概して、本発明の方法のインク組成物は、組成物の総重量に基づいて、20~70重量%のアクリルポリマーを含み、そのうち55~75重量%が自己架橋性である。
【0061】
本発明の方法のインク組成物は、任意の種類の印刷に使用され得るが、それらは有利には、グラビア印刷又はフレキソ印刷に好適である。
【0062】
必須ではないが、本発明の方法のインク組成物は、好ましくは、間接的な食品接触状態を有し、移動試験に成功しており、その中で使用される全ての材料は、好ましくは、有毒物質規制法(TOSCA)及び食品医薬品局(FDA)により承認されている。
【0063】
好ましい実施形態では、PETGラベルを印刷するために使用されるインクは、EuPIA、REACH、スイス条例、Nestle、カナダ、日本、中国、及びオーストラリアNZのイベントリなどの国際的な規制仕様に準拠する。
【0064】
本発明の方法のインク組成物は、好ましくは、トルエンなどの芳香族溶媒、又はMEKなどの強力な溶媒を必要とせず、したがって、それらの溶媒に感受性のあるフィルムに適用するためのオペレーティングウィンドウを広げる。また、フレキソ印刷及びデジタル(インクジェット)など、グラビア印刷以外の印刷プロセスのウィンドウを広げる。
【0065】
本発明の方法のインク組成物は、リサイクルPETフレークを染色するリスク及び洗浄水の汚染を最小限に抑える。当該組成物は、好ましくは、それら印刷物品が高温苛性溶液(典型的には、最大3%のNaOH及び/又は非イオン性界面活性剤を含有する)と接触すると、当該組成物が塗布された印刷された表面から完全に除去可能である。本発明の方法のインク組成物は、好ましくは、高温苛性溶液に可溶化せず、代わりに、小さな粒子に分解し、この粒子は沈殿し、すすぎ工程における濾過を介して物理的に除去され得る。
【0066】
多くの実施形態では、発明の方法のインク組成物は、好ましくは、PETG又は他の好適なシュリンクフィルム上で使用するために配合されている。
【0067】
大部分のインク及びコーティング組成物と同様、様々な特性を強化するために添加剤が組み込まれ得る。そのような添加剤の部分的なリストには、シリコーン、光安定剤、脱気添加剤、アンモニア、アルコール、流れ促進剤、消泡剤、抗酸化剤、安定剤、界面活性剤、分散液、可塑剤、レオロジー添加剤、湿潤助剤、ポリエチレンワックスエマルション、ワックス分散液などを含むワックスが含まれるが、これらに限定されない。好ましい実施形態では、添加剤は、EuPIA、REACH、スイス条例、Nestle、カナダ、日本、中国、及びオーストラリアNZのイベントリなどの様々な規制基準を満たす。
【0068】
そのような添加剤の例としては、イソプロパノール及びn-プロパノール、MUNZING LUBAPRINT 2036及びBYK AQUACER531などのポリエチレンワックスエマルション、MUNZING LUBRINT499及びW5700、KEIM ULTRALUBE D816及びCRAYVALLAC WW1001などのワックス分散液、BYK023及びEVONIKTEGOFOAMEX1488などの泡立ち防止剤、EVONIK TEGOWET 500、BYK DYNWET 800及びAIR PRODUCTS SURFYNOL AD01などの湿潤助剤、Thor ChemicalsからのACTICIDE B20などの殺生剤、並びにBYK DISPERBYK190などの分散液が挙げられる。
【0069】
印刷インクはまた、限定されないが、ポリプロピレンワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ワックス、カルナウバワックス、アミドワックス、エルカミドワックスなどのワックスを含み得る。ワックスは、当該ワックスの組み合わせであってよい。ワックスは、アミドワックスとエルカミドワックスとのブレンドであることが好ましい。ワックスは、存在する場合、好ましくは、最大約4重量%の量である。ワックスは、約0重量%~約2重量%の量で存在することが好ましい。好ましい実施形態では、ワックスは、EuPIA、REACH、スイス条例、Nestle、カナダ、日本、中国、及びオーストラリアNZのイベントリ等の様々な規制基準を満たす。
【0070】
好ましい実施形態では、本発明の方法のインク組成物中の着色剤は、苛性溶液中での溶解に耐性がある顔料である。そのような顔料の部分的なリストは、表1の以下を含む。
【表1】
【0071】
別の好ましい実施形態では、顔料は、EuPIA、REACH、スイス条例、Nestle、カナダ、日本、中国、及びオーストラリアNZのイベントリなどの様々な規制基準を満たす。
【0072】
別の好ましい実施形態では、顔料は、FD&C顔料又はD&C顔料である。
【0073】
本発明の方法のインク組成物は、粘土、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、又はシリカなどの通常の延長剤を含有し得る。好ましい実施形態では、延長剤は、EuPIA、REACH、スイス条例、Nestle、カナダ、日本、中国、及びオーストラリアNZのイベントリなどの様々な規制基準を満たす。
【0074】
本発明の方法のインク組成物は、フルボディシュリンクスリーブラベル用の結晶化可能なPETGフィルム上での使用に特に好適である。好ましくは、これらのインクは、リサイクルプロセス中に高温苛性溶液を介してラベルから容易に除去して、フィルムを完全にリサイクル可能にすることができる。
【0075】
本発明の方法のインク組成物は、好ましくは、ビスフェノールA(BPA)を実質的に含まず、有利には、好ましくはエポキシエステルを実質的に含まない。
【実施例】
【0076】
本発明を更に例解するする以下の非限定的な実施例によって、本発明は更に説明され、発明の範囲を限定することを意図するものではなく、またそのように解釈するべきではない。
【0077】
インク形成で使用される材料の説明
自己架橋性アクリルコポリマー-多くの異なるアクリルポリマーは、本発明に好適であろう。好ましい材料としては、例えば、Neocryl XK-14 又はJoncryl 541が挙げられ、これは、自己架橋性、乳化剤フリーの、アクリルコポリマーであり、洗浄性のためのコア成分を提供する、優れた水、洗剤、及び耐薬品性を有する。
【0078】
ポリウレタン分散液-多くの異なるポリウレタン分散液は、本発明に好適であろう。1つの好ましい材料は、Neorez R-9330である。優れた湿潤性、膜形成性、膜への接着特性、及び優れた柔軟性を提供するように設計された脂肪族、非イオン性ポリエステルウレタン分散液。
【0079】
アクリルエマルション-好適な材料の非限定的な例は、次の通りである。
Joncryl ECO 2124フィルム上の水性インク用の非常に柔らかく、超低VOC、グリコールエーテルフリーのアクリルエマルション。特長は、しわ及びテープの接着などの最終使用特性の接着性及び柔軟性を含む。もともと水ベースのフレキソ及びグラビアインク用に設計されており、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルフィルムに良好な接着性を示す。
HYDRIPRINT 605 NV:低Tgの非常に柔らかいスチレンアクリルエマルションポリマーで、インク及びコーティングに優れた接着性及び耐水性を示す。グラフィックアート業界で使用される幅広い範囲のアルコール及びグリコールエーテル溶媒並びにスチレン/アクリルポリマーと相溶性がある。
【0080】
ワックスエマルション-好適な材料の非限定的な例は次の通りである。
Aquacer 531修飾ポリエチレンワックスの非イオン性エマルション。印刷インクのスクラッチ耐性、摩耗耐性、及びブロッキング耐性を改善する。
Luba-print SC 5700:水性印刷インクにおけるスリップ特性及び傷耐性を改善させるためのポリエチレンワックスエマルション。
Michem Lube 743水ベースの用途において優れた相溶性を持つカルナウバ及びパラフィンベースのワックスエマルション。耐水性、損耐性、及びブロッキング耐性を提供する。
【0081】
消泡剤-好適な材料の非限定的な例は次の通りである。
Tego Foamex 1488ポリエーテルシロキサン技術に基づく非常に有効な消泡剤エマルション。泡抑制特性及び長期的な有効性を提供する。
BYK-094:ポリシロキサン及び疎水性固形物を破壊する泡の化合物。優れた長期的泡制御効率を提供する。
Dapro DF 975オレフィン系固形物の分散液に基づく、シリコーンフリーの水系消泡剤。印刷インクに優れた泡制御特性を付与する。
【0082】
界面活性剤-好適な材料の非限定的な例は次の通りである。
BYK Dynwet 800 N水性印刷インク用の基材湿潤剤を含有する、シリコーンフリーのアルコールアルコキシレート。動的表面張力を低減し、したがって、フィルム用途での基板湿潤を改善する。
Surfynol 440基板湿潤に用いられる非イオン性エトキシ化アセチレン系界面活性剤。水溶液系において中程度の溶解度で良好な泡制御を提供する。
【0083】
シリコーン-好適な材料の非限定的な例は次の通りである。
DOWSIL 51添加剤水溶液系においてスリップ耐性及び傷耐性を付与する超高分子量ポリジメチルシリコーン分散液。
SILCO GLIDE T-52水溶液系においてスリップ耐性、摩耗耐性、ブロッキング耐性、及び摩擦耐性を改善するための超高分子量シリコーン分散液。
【0084】
アミン-任意選択的な、特に研削効率を改善するための白色(TiO2含有)インクに有用-好適な材料の非限定的な例は次の通りである。
ジメチルアミノエタノール主に水溶液系においてpH制御剤として使用される。
顧客/条件に応じて、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、及びジエチルエタノールアミン。
【0085】
溶媒-好適な材料の非限定的な例は次の通りである。
イソプロピルアルコール:フィルム上の水性インクの乾燥速度及び印刷品質の増加に寄与する。
顧客/条件に応じて、通常のプロピルアルコール、エタノール、プロピレングリコール。
【0086】
試験方法
以下の実施例では、試験ラベルは、Harper QDブレードフレキソハンドプルーファ、Meyerグラビアロッド、又はGeigerグラビアシリンダーを使用してコーティングされる。別段の指定がない限り、Harper QDブレードフレキソハンドプルーファを使用した。
【0087】
試験ラベルは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、又はポリオレフィン(POF)からなることができる。別段の指定がない限り、試験ラベルは、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる。
【0088】
典型的なコーティング/印刷プロセスでは、潜在的なしわ又は折り目を排除するために、4インチ幅のPETのストリップを、張力を有するようにベンチトップにテーピングした。Harperハンドプルーファにドクターブレードを係合させた後、水性ベースのインクを使用してHarperアニロックスのセルを充填した。Harperハンドプルーファを20°の角度の状態で、ハンドプルーファを基材の表面に沿って引っ張りながら、中程度の圧力を加えた。フィルムが印刷されたら、ヒートガンを使用して、コーティング/印刷された表面に熱を加えた。所望のウェブ温度は、印刷硬化を確実にするために約140°Fであった。
【0089】
結晶化可能なPETなどの収縮性フィルム上の印刷されたラベルを有するPETボトルをリサイクルするプロセスをシミュレートするための、消費後のPETボトルの欧州(EPBP)リサイクルのシミュレーション:
実施例1~6のインクで個別にコーティングされた75cm2の印刷ラベルを0.64cm×0.64cmの片に切断し、37.5gの清潔なPETフレークとブレンドする。
6グラムのNaOHで構成される300mLの苛性溶液を入れたビーカーを、ホットプレート上で85℃に達するまで加熱する。
ビーカー内の苛性溶液が85℃に達したら、ラベルとPETフレークとの混合物を高温苛性水に導入し、ベンチトップミキサーを用いて1000rpmで45分間撹拌する。
45分後、ビーカーを熱源から外し、高温苛性洗浄液及びフレークを、フィルタ(ふるい又はオーガンジー布)を通して濾過する。溶液をガラス瓶に回収する。
すすぎ液が透明になるか、変色が最小限になるまでフレークをすすぎ、フレークを乾燥させる。
【0090】
PETフレークが乾燥したら、PETフレークに対してX-rite分光光度計を使用してL*a*b*色値を測定する。測定は、10個のフレークの平均読み取り値としてとられる。より良好な分光光度計の読み取り易さのために、好ましくはより平坦なフレークが選択される。
【0091】
制御は、ラベル片がない場合を除き、同じ方法で調製される。これにより、インクからの変色がないPETフレーク及び洗浄液が生成される。
【0092】
分光光度計データの収集
リサイクルPETフレークの読み取り値は、X-Rite eXact又はX-Rite Spectroeyeを使用して測定した。色データ収集には、X-Riteの色品質ソフトウェアを使用した。洗浄及びすすぎプロセスの後、リサイクルPETフレークを白い裏地シート上で圧縮し、X-Rite分光光度計を使用して走査した。リサイクルPETの5つの個々のフレークを選択し、平均読み取り値について走査する。関心対象のポイントは、Delta L(±5.0)、Delta a(±1.5)、及びDelta b(±1.5)である。全てのフレークが測定されると、各フレークの平均が計算され、清潔でテストされていないフレークと比較される。
【0093】
APR(Association of Plastics Recyclers)によって確立された対照に対するPETフレークの色変化の目標値は次の通りである。
ΔL:<5.0
Δa:<1.5
Δb:<1.5
【0094】
注:本発明の本発明の方法で製造されたフレークが、色変化のためのこれらのΔL、Δa、Δb値を満たすことは絶対的な要件ではない。いくつかの用途では、より広い範囲が許容可能であり得る。例えば、
ΔL:<7.5又は10.0
Δa:<2.0又は2.5
Δb:<2.0又は2.5
【0095】
水ベースの印刷インクの例
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【0096】
表2は、本発明の方法で製造されたフレークの最小限の変色を明確に示す。ΔL、a、bの値の全ては、目標閾値をはるかに下回っている。非自己架橋性アクリルポリマーに基づく示された比較例、及び非自己架橋性アクリルポリマーに基づく示された他の例は、色テストに失敗した。
【表9】
【0097】
本発明は、その好ましい実施形態を含めて詳細に説明されている。しかしながら、当業者は、本開示を考慮すると、本発明の範囲及び趣旨に含まれる本発明の修正及び/又は改善を行うことができることを理解されたい。
【手続補正書】
【提出日】2023-03-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器からプラスチック材料を
リサイクルするための方法であって、前記容器が、前記プラスチック材料
を含み、水ベースのイン
クが、前記容器
に直接、又は前記容器に付着したラベルのいずれかに
適用され、前記方法が、
a)プラスチック容器を提供することであって、前記プラスチック容器が、
水ベースのインクで印刷された表面、又は
水ベースのインクで印刷されたラベルを備え、
前記水ベースのインクが、i)水、及びii)自己架橋性アクリルコポリマー
樹脂、又は水中の脂肪族非イオン性ポリエステルポリウレタンベースの樹脂分散液から選択されるポリマーと、を含み、前記自己架橋性アクリルコポリマー樹脂が、前記樹脂中のポリマー骨格に付着した架橋剤を含み、前記インクが、固形物粒子の形態で除去可能であるが、高温苛性洗浄液
に溶解可能では
なく、
前記インクに存在する任意の水/有機溶媒混合物の大部分が、水である、プラスチック容器を提供することと、
b)前記容器を高温苛性洗浄液に浸漬して、前記インクを前記苛性洗浄液には本質的に不溶性である粒子沈殿物として除去することと、
c)前記インク沈殿物及び前記高温苛性洗浄液から前記容器の前記プラスチック材料を分離することと、
d
)リサイクル可能な容器を、変色が最小限の透明な
リサイクルされたプラスチックフレークに粉砕することであって、前記プラスチック材料が、リサイクル中に前記水ベースのインクによって染色又は汚染されない、プラスチックフレークに粉砕することと、を含み、
前記高温苛性洗浄液が、70℃~95℃、典型的には80℃~90℃で、1重量%~3重量%のNaOH及び/又は非イオン性界面活性剤の水溶液である、方法。
【請求項2】
前記容器の前記プラスチック材料が、PETであり、前記ラベルが、結晶化可能なPETGから作製される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記インクが、合着剤及びシリコーンエマルションを更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記インク組成物が、苛性溶液中での溶解に耐性がある1つ以上の着色剤を更に含み、前記着色剤が、工程c)において前記容器の前記プラスチック材料からも分離される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ポリマーが、自己架橋性アクリルコポリマー
樹脂である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記自己架橋性アクリルコポリマーが、水分散液の形態である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記自己架橋性アクリルコポリマーが、
自己架橋性スチレン-アクリルエステルコポリマー、アクリルアミド基を含有する
自己架橋性スチレン/アクリルエステルコポリマー、アクリロニトリル、メタクリルアミド、及びアクリルエステルに基づく
自己架橋性コポリマー、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される、
請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記自己架橋性アクリルポリマーが、メチルアクリル酸(MAA)、メチルメタクリレート(MMA)、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、スチレン、メチルスチレン、N-ヒドロキシメチルアクリルアミド、及びN-アルコキシメチル、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される、少なくとも1つのモノマーを含む反応性モノマーから形成される、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記自己架橋性アクリルポリマーが、スチレン/アクリルエステルコポリマーである、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記自己架橋性アクリルコポリマーが、ペンデントN-メチロール又はN-アルコキシメチル基を有するアクリルモノマーを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記自己架橋性アクリルポリマーが、20~70℃のガラス転移温度を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記インク組成物が、2~20重量%の合着剤を含む、請求項3~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記合着剤が、アクリルエマルションであり、20℃未満のガラス転移温度を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記インク組成物が、20~70重量%のアクリルポリマーを含み、そのうち55~75重量%が自己架橋性である、先行段落のいずれか1つに記載の方法。
【請求項15】
前記インク組成物が、湿潤助剤、アルコール、ワックス、ポリエチレンワックスエマルション、ワックス分散液、泡立ち防止剤、アンモニア、消泡剤、分散液、安定剤、シリコーン、レオロジー改質剤、可塑剤、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の添加剤を更に含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記インク組成物が、グラビア印刷又はフレキソ印刷に好適である、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記インク組成物が、間接的な食品接触状態を有する、請求項1~
16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記結果として生じる透明なリサイクルプラスチックフレークが、
ΔL:<10
Δa:<2.5
Δb:<2.5
である未使用のフレークと比較してΔ値を有する、請求項1~
17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記結果として生じる透明なリサイクルプラスチックフレークが、
ΔL:<5.0
Δa:<1.5
Δb:<1.5
である未使用のフレークと比較してΔ値を有する、請求項1~
18のいずれか一項に記載の方法。
【国際調査報告】