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特表2024-527718様々な突出距離を有する反射性サブ要素を有するマルチビューバックライト、ディスプレイ、及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】様々な突出距離を有する反射性サブ要素を有するマルチビューバックライト、ディスプレイ、及び方法
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20240719BHJP
   G02B 26/02 20060101ALI20240719BHJP
   G02B 5/02 20060101ALI20240719BHJP
   H04N 13/351 20180101ALI20240719BHJP
   G02B 5/00 20060101ALN20240719BHJP
【FI】
F21S2/00 435
F21S2/00 431
G02B26/02 A
G02B5/02 Z
H04N13/351
G02B5/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580601
(86)(22)【出願日】2021-06-28
(85)【翻訳文提出日】2024-02-27
(86)【国際出願番号】 US2021039448
(87)【国際公開番号】W WO2023277866
(87)【国際公開日】2023-01-05
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514274546
【氏名又は名称】レイア、インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】LEIA INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100093676
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 純子
(74)【代理人】
【識別番号】100126354
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100221327
【弁理士】
【氏名又は名称】大川 亮
(72)【発明者】
【氏名】ファタル,デイビッド エー.
(72)【発明者】
【氏名】フークマン,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ブコウスキー,コルトン
(72)【発明者】
【氏名】マ,ミン
【テーマコード(参考)】
2H042
2H141
3K244
【Fターム(参考)】
2H042AA02
2H042AA26
2H042BA14
2H042BA20
2H141MA08
2H141MB23
2H141MB63
2H141ME29
2H141MG03
2H141MZ28
3K244AA01
3K244BA50
3K244CA03
3K244DA01
3K244EA02
3K244EA12
3K244ED22
3K244GA02
3K244GA08
(57)【要約】
マルチビューバックライト、マルチビューディスプレイ、及びマルチビューバックライトの動作方法は、マルチビュー画像のビュー方向に対応する方向を伴う指向性光ビームを有する、放射光を提供するように構成された反射性マルチビーム要素を含む。マルチビューバックライトは、光をガイドするように構成された導光体と、反射性マルチビーム要素のアレイとを含んでいる。各反射性マルチビーム要素は、複数の反射性サブ要素を含み、導波光の一部分を放射光として反射的に散乱させるように構成される。マルチビューディスプレイは、マルチビューバックライト、及びマルチビュー画像を提供するために指向性光ビームを変調するライトバルブのアレイを含む。各反射性サブ要素は、それぞれの突出距離だけ導光体のガイド面から突出する。突出距離の少なくとも一部は、導光体の長さに沿った距離の関数として変化し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチビューバックライトであって、
導光体であって、導波光として前記導光体の長さに沿って光を誘導するように構成された導光体と、
前記導光体を横切って互いに離間した反射性マルチビーム要素のアレイであって、前記反射性マルチビーム要素のアレイの各反射性マルチビーム要素が複数の反射性サブ要素を含み、マルチビューディスプレイのそれぞれのビュー方向に対応する方向を有する指向性光ビームを含む放射光として前記導波光の一部分を反射的に散乱させるように構成される、反射性マルチビーム要素のアレイと、
それぞれの突出距離だけ前記導光体のガイド面から突出し、前記突出距離の少なくとも一部が、前記導光体の前記長さに沿った距離の関数として変化する各反射性サブ要素と、
を含む、マルチビューバックライト。
【請求項2】
前記突出距離が、前記導光体の前記長さに沿って第1の伝播方向に増加する、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項3】
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させるように構成され、
前記突出距離が、前記反射性マルチビーム要素アレイの前記反射性マルチビーム要素の少なくとも一部について前記放射光の光パワーレベルが実質的に等しくなるように選択される、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項4】
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させるように構成され、
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、前記導光体の前記ガイド面に平行な方向にそれぞれの幅を有し、
前記幅及び前記突出距離が、前記放射光の光パワーレベルが前記反射性マルチビーム要素アレイの前記反射性マルチビーム要素の少なくとも一部について実質的に等しくなるように選択される、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項5】
各反射性マルチビーム要素のサイズが、前記マルチビューディスプレイのライトバルブのアレイのライトバルブのサイズの25パーセント~200パーセントである、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項6】
前記反射性マルチビーム要素が、前記導光体の表面上に配置され、前記複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素が、前記導光体の内部に延在する、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項7】
前記反射性マルチビーム要素が、前記導光体の表面上に配置され、前記複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素が、前記導光体の前記表面から、前記導光体の内部から離れるように突出し、前記導光体の材料を含む、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項8】
前記反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素が、前記複数の反射性サブ要素の反射面に隣接して、前記複数の反射性サブ要素の反射面をコーティングする反射性材料を更に含み、前記反射性材料の範囲が反射性アイランドを形成するため前記反射性マルチビーム要素の範囲に限定される、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項9】
前記導光体が、前記導光体の前記長さに沿った第1の伝播方向及び前記第1の伝播方向とは反対の第2の伝播方向に前記導波光を誘導するように更に構成され、前記複数の反射性サブ要素が、前記マルチビューディスプレイのそれぞれのビュー方向に対応する方向を有する指向性光ビームを含む放射光として、前記第2の伝播方向を有する前記導波光の一部分を反射的に散乱させるように更に構成される、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項10】
前記導光体の前記ガイド面に直交し、前記第1の伝播方向に平行な前記複数の反射性サブ要素の少なくとも一部の断面が、前記ガイド面から離れるように延在する第1のセグメントと、前記第1のセグメントから延在し、前記ガイド面に実質的に平行な第2のセグメントと、前記第2のセグメントから前記ガイド面に延在する第3のセグメントとを含み、前記第2のセグメントが、オフセット値だけ前記ガイド面からオフセットされ、前記オフセット値が、前記導光体の前記長さに沿って前記第1の伝播方向に増加する、請求項9に記載のマルチビューバックライト。
【請求項11】
請求項1に記載の前記マルチビューバックライトを備えるマルチビューディスプレイであって、前記マルチビューディスプレイが、前記マルチビューディスプレイの前記ビュー方向に対応する指向性ビューを有するマルチビュー画像を提供するように、前記指向性光ビームを変調させるように構成されたライトバルブのアレイを更に備える、マルチビューディスプレイ。
【請求項12】
マルチビューディスプレイであって、
導光体であって、導波光として前記導光体の長さに沿って光を誘導するように構成された、導光体と、
前記導光体を横切って互いに離間した反射性マルチビーム要素のアレイであって、前記反射性マルチビーム要素のアレイの各反射性マルチビーム要素が複数の反射性サブ要素を含み、マルチビュー画像のそれぞれのビュー方向に対応する方向を有する指向性光ビームを含む放射光として前記導波光を反射的に散乱させるように構成される、反射性マルチビーム要素のアレイと、
前記指向性光ビームを変調して前記マルチビュー画像を提供するように構成されたライトバルブのアレイと、
それぞれの突出距離だけ前記導光体のガイド面から突出し、前記突出距離の少なくとも一部が、前記導光体の前記長さに沿った距離の関数として変化する各反射性サブ要素と、
を備える、マルチビューディスプレイ。
【請求項13】
前記反射性マルチビーム要素のサイズの一方又は両方が、前記ライトバルブのアレイのライトバルブのサイズの25%~200%であり、前記導波光が所定のコリメーション係数に従ってコリメートされ、前記放射光の放射パターンが、前記導波光の前記所定のコリメーション係数の関数である、請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項14】
前記複数の反射性サブ要素の反射性サブ要素が、前記導光体の前記ガイド面上に配置され、前記反射性サブ要素が、前記導光体の内部へ延在することと、前記導光体の前記ガイド面から突出することとの一方である、請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項15】
前記反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素が、前記複数の反射性サブ要素の反射面に隣接し、前記反射性サブ要素の反射面をコーティングする反射性材料を更に含み、前記反射性材料が前記反射性マルチビーム要素の境界内に限定される、請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項16】
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させるように構成され、
前記突出距離が、前記反射性マルチビーム要素アレイの前記反射性マルチビーム要素の少なくとも一部について前記放射光の光パワーレベルが実質的に等しくなるように選択される、請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項17】
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させるように構成され、
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、前記導光体の前記ガイド面に平行な方向にそれぞれの幅を有し、
前記幅及び前記突出距離が、前記放射光の光パワーレベルが前記反射性マルチビーム要素アレイの前記反射性マルチビーム要素の少なくとも一部について実質的に等しくなるように選択される、請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項18】
前記ライトバルブのアレイのライトバルブが、前記マルチビューディスプレイのマルチビューピクセルを表すセットに配置され、
前記ライトバルブが、前記マルチビューピクセルのサブピクセルを表し、
前記反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素が、前記マルチビューディスプレイの前記マルチビューピクセルと一対一の対応関係である、
請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項19】
マルチビューバックライトの動作方法であって、
導波光として導光体の長さに沿って光を誘導するステップと、
反射性マルチビーム要素のアレイを使用して前記導波光の一部分を前記導光体から反射させて、マルチビューディスプレイのそれぞれの異なるビュー方向に対応する異なる方向を有する指向性光ビームを含む放射光を提供するステップであって、
前記反射性マルチビーム要素の前記アレイの反射性マルチビーム要素が複数の反射性サブ要素を含み、
各反射性サブ要素がそれぞれの突出距離だけ前記導光体のガイド面から突出し、
前記突出距離の少なくとも一部が、前記導光体の前記長さに沿った距離の関数として変化する、放射光を提供するステップと、を含む、方法。
【請求項20】
各反射性マルチビーム要素のサイズが、前記マルチビューディスプレイのライトバルブのアレイのライトバルブのサイズの25パーセント~200パーセントである、請求項19に記載のマルチビューバックライトの動作方法。
【請求項21】
前記複数の反射性サブ要素の反射性サブ要素が、前記導光体の前記ガイド面上に配置され、
前記反射性サブ要素が、前記導光体の内部へ延在する、及び前記導光体の前記ガイド面から突出するの一方であり、
前記導波光が、所定のコリメーション係数に従ってコリメートされ、
前記放射光の放射パターンが、前記導波光の前記所定のコリメーション係数の関数である、
請求項19に記載のマルチビューバックライトの動作方法。
【請求項22】
前記反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素が、前記複数の反射性サブ要素の反射面に隣接し、前記複数の反射性サブ要素の反射面をコーティングする反射性材料を更に含み、前記反射性材料が前記反射性マルチビーム要素の境界内に限定される、請求項19に記載のマルチビューバックライトの動作方法。
【請求項23】
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させるように構成され、
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、前記導光体の前記ガイド面に平行な方向にそれぞれの幅を有し、
前記幅及び前記突出距離が、前記放射光の光パワーレベルが前記反射性マルチビーム要素アレイの前記反射性マルチビーム要素の少なくとも一部について実質的に等しくなるように選択される、請求項19に記載のマルチビューバックライトの動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
なし
【0002】
連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載
なし
【背景技術】
【0003】
電子ディスプレイは、多種多様なデバイス及び製品のユーザに情報を伝達するための、ほぼどこにでもある媒体である。最も一般的に利用される電子ディスプレイとしては、陰極線管(CRT)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、エレクトロルミネセンスディスプレイ(EL)、有機発光ダイオード(OLED)及びアクティブマトリクスOLED(AMOLED)ディスプレイ、電気泳動ディスプレイ(EP)、並びに電気機械的又は電気流体的光変調を利用する様々なディスプレイ(例えば、デジタルマイクロミラーデバイス、エレクトロウェッティングディスプレイなど)が挙げられる。一般に、電子ディスプレイは、アクティブディスプレイ(すなわち、光を放射するディスプレイ)、又はパッシブディスプレイ(すなわち、別の光源によって供給される光を変調するディスプレイ)のいずれかに分類することができる。アクティブディスプレイの例には、CRT、PDP、及びOLED/AMOLEDがある。パッシブディスプレイの例には、LCD及びEPディスプレイがある。パッシブディスプレイは、限定するものではないが本質的に低消費電力であることを含め、魅力的な性能特性を示すことが多いが、発光する能力がないために、多くの実用的なアプリケーションにおいて、幾分用途が限られる場合がある。
【0004】
本明細書に記載の原理による例及び実施形態の様々な特徴は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を参照することによって、より容易に理解することができ、図面では、同様の参照符号は同様の構造要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例におけるマルチビューディスプレイの斜視図を示す。
【0006】
図2】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例におけるマルチビューディスプレイの、ビュー方向に対応する特定の主角度方向を有する光ビームの角度成分の、図表的表現を示す。
【0007】
図3A】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例におけるマルチビューバックライトの断面図を示す。
【0008】
図3B】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例におけるマルチビューバックライトの平面図を示す。
【0009】
図3C】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例におけるマルチビューバックライトの斜視図を示す。
【0010】
図4A】本明細書に記載の原理の一実施形態による、一例におけるマルチビューバックライトの一部分の断面図を示す。
【0011】
図4B】本明細書に記載の原理の別の一実施形態による、一例におけるマルチビューバックライトの一部分の断面図を示す。
【0012】
図5】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における3つの反射性マルチビーム要素の斜視図を示す。
【0013】
図6A】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第1の反射性サブ要素の断面図を示す。
【0014】
図6B】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第2の反射性サブ要素の断面図を示す。
【0015】
図6C】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第3の反射性サブ要素の断面図を示す。
【0016】
図6D】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第1の反射性サブ要素の断面図を示す。
【0017】
図6E】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第2の反射性サブ要素の断面図を示す。
【0018】
図6F】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第3の反射性サブ要素の断面図を示す。
【0019】
図6G】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第1の反射性サブ要素の断面図を示す。
【0020】
図6H】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第2の反射性サブ要素の断面図を示す。
【0021】
図6I】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第3の反射性サブ要素の断面図を示す。
【0022】
図6J】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第1の反射性サブ要素の断面図を示す。
【0023】
図6K】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第2の反射性サブ要素の断面図を示す。
【0024】
図6L】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第3の反射性サブ要素の断面図を示す。
【0025】
図7】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例におけるマルチビューディスプレイのブロック図を示す。
【0026】
図8】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例におけるマルチビューバックライトの動作方法のフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
特定の例及び実施形態は、上記の図に示された特徴に加えて及びその代わりの1つである他の特徴を有する。これらの特徴及び他の特徴は、上記の参照図を参照して以下に詳述される。
【0028】
本明細書に記載の原理による例及び実施形態は、マルチビューディスプレイ又は三次元(3D)ディスプレイへ応用することのできる、マルチビューバックライトを提供する。特に、本明細書に記載の原理と一致する実施形態は、放射光を提供するように構成された反射性マルチビーム要素のアレイを利用する、マルチビューバックライトを提供する。この放射光は、マルチビューディスプレイのそれぞれのビュー方向に対応する方向を有する、指向性光ビームを含む。様々な実施形態によれば、反射性マルチビーム要素アレイのそれぞれの反射性マルチビーム要素は、放射光として導光体から光を反射的に散乱させるように構成された、複数の反射性サブ要素を含む。反射性マルチビーム要素内に複数の反射性サブ要素が存在することで、放射光の反射散乱特性の粒度制御が容易になり得る。例えば、反射性サブ要素は、様々な反射性マルチビーム要素に関連する散乱方向、大きさ、及びモアレ軽減の粒度制御を提供することができる。本明細書に記載のマルチビューバックライトを使用するマルチビューディスプレイの用途には、携帯電話(例えば、スマートフォン)、時計、タブレットコンピュータ、モバイルコンピュータ(例えば、ラップトップコンピュータ)、パーソナルコンピュータ及びコンピュータモニタ、自動車ディスプレイコンソール、カメラディスプレイ、及び様々な他のモバイル並びに実質的に非モバイルのディスプレイアプリケーションやデバイスが含まれるが、これらに限定されない。
【0029】
本明細書では、「2次元ディスプレイ」又は「2Dディスプレイ」は、画像が見られる方向にかかわらず(すなわち、2Dディスプレイの所定の視野角又は範囲内で)実質的に同じである画像のビューを提供するように構成されたディスプレイとして定義される。多くのスマートフォン及びコンピュータモニタに見られる従来の液晶ディスプレイ(LCD)が、2Dディスプレイの例である。本明細書では対照的に、「マルチビューディスプレイ」は、様々なビュー方向で、又は様々なビュー方向からマルチビュー画像の様々なビューを提供するように構成された、電子ディスプレイ又は電子ディスプレイシステムとして定義される。具体的には、いくつかの実施形態によれば、様々なビューは、マルチビュー画像のシーン又はオブジェクトの様々な斜視図を表すものである。
【0030】
図1は、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一実施例におけるマルチビューディスプレイ10の斜視図を示す。図1に示すように、マルチビューディスプレイ10は、見られることになるマルチビュー画像を表示するためスクリーン12を備える。スクリーン12は、例えば、電話(例えば、携帯電話、スマートフォンなど)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータのコンピュータモニタ、カメラのディスプレイ、又は実質的に他の任意のデバイスの電子ディスプレイの、ディスプレイスクリーンとすることができる。マルチビューディスプレイ10は、スクリーン12に対して様々なビュー方向16にマルチビュー画像の様々なビュー14を提供する。ビュー方向16は、スクリーン12から様々な異なる主角度方向に延在する矢印として示され、様々なビュー14は、矢印(すなわち、ビュー方向16を示す矢印)の終端において、影付きの多角形のボックスとして示され、4つのビュー14及び4つのビュー方向16のみが示されているが、すべて限定ではなく例として示されている。図1では様々なビュー14がスクリーンの上方にあるものとして示されているが、マルチビュー画像がマルチビューディスプレイ10に表示されるとき、ビュー14は、実際にはスクリーン12上、又はスクリーン12の近傍に現れることに留意されたい。ビュー14をスクリーン12の上方に示しているのは、単に説明を簡略にするためであり、特定のビュー14に対応するビュー方向16のそれぞれからマルチビューディスプレイ10を見ることを表すことを意味する。2Dディスプレイは、マルチビューディスプレイ10によって提供されるマルチビュー画像の異なるビュー14とは対照的に、2Dディスプレイは一般に、表示された画像の単一のビュー(例えば、ビュー14と同様の1つのビュー)を提供するように構成されていることを除いて、マルチビューディスプレイ10と実質的に同様であり得る。
【0031】
マルチビューディスプレイのビュー方向に対応する方向を有するビュー方向、あるいは光ビームは、一般に、本明細書の定義では、角度成分{θ,φ}によって与えられる主角度方向又は単に「方向」を有する。本明細書では、角度成分θは、光ビームの「仰角成分」又は「仰角」と呼ばれる。角度成分φは、光ビームの「方位角成分」又は「方位角」と呼ばれる。定義によれば、仰角θは、垂直面(例えば、マルチビューディスプレイスクリーンの平面に対して直交する面)内の角度であり、方位角φは、水平面(例えば、マルチビューディスプレイスクリーンの平面に対して平行な面)内の角度である。
【0032】
図2は、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例におけるマルチビューディスプレイのビュー方向(例えば、図1のビュー方向16)に対応する特定の主角度方向を有する光ビーム20の角度成分{θ,φ}の図式表示を示している。加えて、本明細書の定義により、光ビーム20は特定の点から放射される、又は発散する。つまり、定義により、光ビーム20は、マルチビューディスプレイ内の特定の原点に関連付けられた、中心光線を有する。図2は、光ビーム(又はビュー方向)の原点Oも示している。
【0033】
本明細書では、「マルチビュー画像」及び「マルチビューディスプレイ」という用語で使用される「マルチビュー」という用語は、様々な視点を表す、又は複数のビューのビュー間における角度視差を含む、複数のビューとして定義される。加えて、本明細書では、「マルチビュー」という用語は、2つを超える異なるビュー(すなわち、少なくとも3つのビューであり、一般的には3つを超えるビュー)を明示的に含み得る。したがって、本明細書で使用される「マルチビューディスプレイ」は、シーン又は画像を表すために2つの異なるビューしか含まない立体視ディスプレイとは、明示的に区別され得る。ただし、マルチビュー画像及びマルチビューディスプレイは、本明細書の定義によれば、2つを超えるビューを含むが、マルチビュー画像は、マルチビューのビューのうち2つのみ(例えば、各眼あたり1つのビュー)を一度に見るように選択することにより、(例えば、マルチビューディスプレイ上で)画像の立体視対として見る場合があることに留意されたい。
【0034】
「マルチビューピクセル」は、本明細書では、マルチビューディスプレイの同様の複数の異なるビューの各々の「ビュー」ピクセルを表すピクセルのセットとして定義される。具体的には、マルチビューピクセルは、マルチビュー画像の様々なビューの、それぞれのビューピクセルに対応する、又はビューピクセルを表す、個々のピクセル又はピクセルのセットを有することができる。したがって、本明細書の定義により、「ビューピクセル」は、マルチビューディスプレイのマルチビューピクセル内のビューに対応する、ピクセル又はピクセルのセットである。いくつかの実施形態では、ビューピクセルは、1つ又はそれ以上のカラーサブピクセルを含むことができる。更に、マルチビューピクセルのビューピクセルは、本明細書の定義により、ビューピクセルのそれぞれが、様々なビューのうちの対応するビューの所定のビュー方向に関連付けられるという点で、いわゆる「指向性ピクセル」である。更に、様々な例及び実施形態によれば、マルチビューピクセルの異なるビューピクセルは、異なるビューのそれぞれにおいて、同等又は少なくとも実質的に同様の位置、又は座標を有することができる。例えば、第1のマルチビューピクセルは、マルチビュー画像の異なるビューの各々において{x1,y1}に位置する個々のビューピクセルを有し得、一方、第2のマルチビューピクセルは、異なるビューの各々において{x2,y2}に位置する個々のビューピクセルを有し得るなど、以下同様である。
【0035】
本明細書では、「導光体」は、全内部反射を使用して構造内で光を誘導する構造として定義される。特に、導光体は、導光体の動作波長において実質的に透明なコアを含むことができる。「導光体」という用語は、一般に、全内部反射を利用して、導光体の誘電体材料と、その導光体を取り囲む材料又は媒質との間の界面で、光を誘導する誘電体光導波路を指す。定義により、全内部反射のための条件は、導光体の屈折率が、導光体材料の表面に隣接する周囲の媒質の屈折率より大きいことである。いくつかの実施形態では、導光体は全内部反射を更に促進するために、前述の屈折率差に加えて又はその代わりにコーティングを含んでもよい。コーティングは、例えば、反射コーティングであってもよい。導光体は、プレート導光体又はスラブ導光体、及びストリップ導光体のうちの一方又は両方を含むが、これらに限定されない、いくつかの導光体のうちの任意のものとすることができる。
【0036】
更に本明細書では、「プレート導光体」のように導光体に適用される場合の「プレート」という用語は、「スラブ」導光体と呼ばれることもある、区分的又は差別的に平面の層又はシートとして定義される。特に、プレート導光体は、導光体の頂面及び底面(すなわち、対向面)によって境界を定められた、2つの実質的に直交する方向に光を誘導するように構成された導光体として定義される。更に、本明細書の定義により、上面及び底面は両方とも互いに分離されており、少なくとも差別的な意味で互いに実質的に平行であってもよい。すなわち、プレート導光体の任意の差別的に小さな区画内で、上面及び底面は実質的に平行又は同一平面上にある。いくつかの実施形態では、プレート導光体は実質的に平坦(すなわち、平面に限定される)であってよく、したがって、プレート導光体は平面導光体である。他の実施形態では、プレート導光体は、1つの直交次元、又は2つの直交次元で湾曲してもよい。例えば、プレート導光体を一次元で湾曲されて、円筒形状のプレート導光体を形成することができる。ただし、いかなる曲率も光を誘導するためプレート導光体内で確実に全内部反射が維持されるように十分に大きい曲率半径を有する。
【0037】
本明細書の定義によれば、「マルチビーム要素」は、複数の指向性光ビームを含む放射光を生成する、バックライト又はディスプレイの構成物又は要素である。いくつかの実施形態では、マルチビーム要素は、バックライトの導光体に光学的に結合されて、導光体内で導かれた光の一部分を結合又は散乱させることによって、複数の光ビームを提供することができる。他の実施形態では、マルチビーム要素は、指向性光ビームとして放射される光を生成することができる(例えば、光源を備えていてもよい)。更に、マルチビーム要素によって生成された複数の指向性光ビームの指向性光ビームは、本明細書の定義により、互いに異なる主角度方向を有する。特に、定義により、複数の指向性光ビームは、複数の指向性光ビームの別の指向性光ビームとは異なる、所定の主角度方向を有する。更に、複数の指向性光ビームは、ライトフィールドを表すことができる。例えば、複数の指向性光ビームは、実質的に円錐形の空間領域に限定されてもよく、又は複数の光ビームにおける指向性光ビームの異なる主角度方向を含む、所定の角度の広がりを有してもよい。したがって、組み合わせた指向性光ビーム(すなわち、複数の光ビーム)の所定の角度の広がりは、ライトフィールドを表すことができる。
【0038】
様々な実施形態によれば、様々な複数の指向性光ビームの異なる主角度方向は、限定するものではないが、マルチビーム要素のサイズ(例えば、長さ、幅、面積など)、及び向き又は回転によって決定される。いくつかの実施形態では、マルチビーム要素は、本明細書の定義により、「拡張された点光源」、すなわち、マルチビーム要素の範囲にわたって分布した複数の点光源と考えることができる。更に、マルチビーム要素によって生成された指向性光ビームは、本明細書の定義によれば、図2に関して上述したように、角度成分{θ,φ}で与えられる主角度方向を有する。
【0039】
本明細書では、「コリメータ」は、光をコリメートするように構成された実質的に任意の光学デバイス又は装置として定義される。様々な実施形態によれば、コリメータによって提供されるコリメーションの量は、実施形態ごとに所定の程度又は量で変動し得る。更に、コリメータは、2つの直交する方向(例えば、垂直方向及び水平方向)の、一方又は両方においてコリメーションを提供するように構成することができる。すなわち、いくつかの実施形態によれば、コリメータは、光コリメーションを提供する2つの直交する方向の一方又は両方の形状を含み得る。
【0040】
本明細書では、「コリメーション係数」は、光がコリメートされる程度として定義される。具体的には、本明細書の定義により、コリメーション係数は、コリメート光ビーム内の光線の、角度の広がりを定義する。例えば、コリメーション係数σは、コリメートされた光ビーム内の光線の大部分が、特定の角度の広がり(例えば、コリメート光ビームの中心又は主角度方向を中心に±σ度)内にあることを、指定することができる。いくつかの例によれば、コリメート光ビームの光線は角度に関してガウス分布を有することができ、角度の広がりはコリメート光ビームのピーク強度の半分によって決定される角度であり得る。
【0041】
本明細書では、「光源」は、光の源(例えば、光を生成し放出するように構成された光エミッタ)として定義される。例えば、光源には、起動又はオンにされると光を放射する発光ダイオード(LED)などの光エミッタを含むことができる。具体的には、本明細書では、光源には、実質的に任意の光の源であるか、又は発光ダイオード(LED)、レーザ、有機発光ダイオード(OLED)、ポリマー発光ダイオード、プラズマベースの光エミッタ、蛍光灯、白熱灯、及び実質的に任意であるその他光源のうちの1つ又はそれ以上が含まれるが、これらに限定されない、実質的に任意の光エミッタを含むことができる。光源によって生成される光は、色を有してもよい(すなわち、特定の波長の光を含んでもよい)し、又は様々な波長(例えば、白色光)であってもよい。いくつかの実施形態では、光源は複数の光エミッタを含んでもよい。例えば、光源は、光エミッタのうちの少なくとも1つが、セット又はグループの少なくとも1つの別の光エミッタによって生成された光の色又は波長とは異なる、色、又は同等に波長を有する光を生成する、光エミッタのセット又はグループを含んでもよい。異なる色は、例えば原色(例えば、赤、緑、青)を含むことができる。
【0042】
本明細書で使用する場合、冠詞「a」は、特許技術におけるその通常の意味、すなわち「1つ又はそれ以上」を有することを意図している。例えば、「反射性マルチビーム要素」は1つ又はそれ以上の反射性マルチビーム要素を意味し、したがって、本明細書では「反射性マルチビーム要素」は「反射性マルチビーム要素(複数可)」を意味する。また、本明細書における「頂部」、「底部」、「上側」、「下側」、「上向き」、「下向き」、「正面」、「背面」、「第1の」、「第2の」、「左」、又は「右」に対するいかなる言及も、本明細書では限定を意図するものではない。本明細書では、「約」という用語が値に適用されるとき、特に明記されない限り、概してその値を生成するために使用される機器の許容範囲内を意味するか、又は±10%、若しくは±5%、若しくは±1%を意味する場合がある。更に、本明細書で使用される「実質的に」という用語は、大多数、又はほとんどすべて、又はすべて、又は約51%~約100%の範囲内の量を意味する。更に、本明細書の例は、例示のみであることが意図され、限定目的ではなく、説明目的で提示されている。
【0043】
本明細書に記載の原理のいくつかの実施形態によれば、マルチビューバックライトが提供される。図3Aは、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例におけるマルチビューバックライト100の断面図を示す。図3Bは、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例におけるマルチビューバックライト100の平面図を示す。図3Cは、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例におけるマルチビューバックライト100の斜視図を示す。図3Cの斜視図は、本明細書での説明を容易にするためにのみ、一部を切り取って図示されている。
【0044】
図3A図3Cに示すマルチビューバックライト100は、互いに異なる主角度方向を有する指向性光ビーム(例えばライトフィールドとして、又はライトフィールドを表す)を含む、放射光102を提供するように構成される。具体的には、放射光102の指向性光ビームは、マルチビューバックライト100から反射的に散乱され、マルチビューディスプレイのそれぞれのビュー方向、又は同等にマルチビューディスプレイによって表示されるマルチビュー画像の様々なビュー方向に対応する様々な方向に、マルチビューバックライト100から離れるように向けられる。いくつかの実施形態では、放射光102の指向性光ビームは、マルチビューコンテンツ、例えばマルチビュー画像を有する情報の表示を容易にするために(例えば、以下で説明するようにライトバルブを使用して)、変調することができる。マルチビュー画像は、例えば、三次元(3D)コンテンツを表すか、又は含むことができる。図3A図3Cはまた、ライトバルブ108のアレイを含むマルチビューピクセル106を示す。そこから放射光102の各指向性光ビームが反射的に散乱され、ライトバルブ108に向かう、マルチビューバックライト100の表面は、マルチビューバックライト100の「放射面」と呼ばれることがある。
【0045】
図3A図3Cに示すように、マルチビューバックライト100は、導光体110を備える。導光体110は、所定のコリメーション係数σを有するか、又はそれに従った導波光104として、導光体110の長さに沿って第1の伝播方向103に光を誘導するように構成される。例えば、導光体110は、光導波路として構成された誘電体材料を含んでもよい。誘電体材料は、誘電体光導波路を取り囲む媒質の第2の屈折率よりも大きい、第1の屈折率を有することができる。屈折率の差は、導光体110の1つ又はそれ以上の導波モードに従って導波光104の全内部反射を促進するように構成されてもよい。
【0046】
いくつかの実施形態では、導光体110は、光学的に透明な誘電体材料の広がった実質的に平面状のシートを含む、スラブ又はプレート光導波路(すなわち、プレート導光体)であってもよい。誘電体材料の実質的に平坦なシートは、全内部反射を使用して導波光104を導くように構成される。様々な例によれば、導光体110の光学的に透明な材料には、これらに限定されないが、様々なタイプのガラス(例えばシリカガラス、アルミノケイ酸アルカリガラス、ホウケイ酸ガラスなど)、及び実質的に光学的に透明なプラスチック又はポリマー(例えば、ポリ(メタクリル酸メチル)又は「アクリルガラス」、ポリカーボネートなど)のうちの1つ又はそれ以上を含む、様々な誘電体材料のいずれかを含む、又はいずれかで作ることができる。いくつかの例では、導光体110は、導光体110の表面(例えば頂面及び底面の一方又は両方)の少なくとも一部分に、クラッド層(図示せず)を更に含むことができる。いくつかの例によれば、このクラッド層を使用して、全内部反射を更に促進することができる。具体的には、クラッディングは、導光体材料の屈折率よりも大きい屈折率を有する材料を含むことができる。
【0047】
更に、いくつかの実施形態によれば、導光体110は、導光体110の第1の表面110’(例えば、「前」又は「上部」の表面又は側面)と第2の表面110”(例えば、「後」又は「底面」の表面又は側面)との間の非ゼロ伝播角度での全内部反射に従って導波光104を誘導するように構成されている。具体的には、導波光104は、導光体110の第1の表面110’と第2の表面110”との間で、非ゼロ伝播角度で反射又は「反発性」によって、導波光ビームとして伝播する。いくつかの実施形態では、導波光104は、様々な色の光を表す、複数の導波光ビームを含むことができる。様々な色の光は、様々な色固有の非ゼロ伝播角度のそれぞれで、導光体110によって誘導され得る。説明を簡略にするために、非ゼロ伝播角度は、図3A図3Cには示されていないことに留意されたい。ただし、第1の伝播方向103を示す太矢印は、図3Aの導光体の長さに沿った、導波光104の一般的な伝播方向を示すものである。
【0048】
本明細書で定義されるように、「非ゼロ伝搬角度」とは、導光体110の表面(例えば、第1の表面110’又は第2の表面110”)に対する角度である。更に、様々な実施形態によれば、非ゼロ伝播角度は、ゼロよりも大きく、導光体110内の全内部反射の臨界角よりも小さい。例えば、導波光104の非ゼロ伝播角度は、約10度~約50度の間、又はいくつかの実施形態では、約20度~約40度の間、又は約25度~約35度の間であり得る。例えば、非ゼロ伝播角度は約30度であってもよい。他の例では、非ゼロ伝播角度は約20°、又は約25°、又は約35°であってもよい。更に、特定の非ゼロ伝播角度が導光体110内の全内部反射の臨界角よりも小さくなるように選択される限り、特定の実装に対して特定の非ゼロ伝播角度が(例えば、任意に)選択されてもよい。
【0049】
導光体110内の導波光104は、非ゼロ伝播角度(例えば、約30~35度)で導光体110内に導入又は導かれ得る。いくつかの実施形態では、限定されないが、レンズ、ミラー又は同様のリフレクタ(例えば、傾斜コリメートリフレクタ)、回折格子、及びプリズム(図示せず)、並びにそれらの様々な組み合わせなどの構造体を利用して、光を導波光104として導光体110に導入することができる。他の例では、構造体を使用せずに、又は実質的に使用せずに(すなわち、直接又は「突き合わせ」結合を利用して)導光体110の入力端部に光を直接導入することができる。導波光104は、導光体110内に導かれると、導光体110に沿って、通常は入力端部から離れる第1の伝播方向103に伝播するように構成される。
【0050】
更に、所定のコリメーション係数σを有する導波光104は、「コリメート光ビーム」又は「コリメートされた導波光」と呼ばれる場合がある。本明細書では、「コリメート光」又は「コリメート光ビーム」は、コリメーション係数σによって許容される場合を除いて、通常、光ビームの光線が光ビーム(例えば、導波光ビーム)内で、互いに実質的に平行である光のビームとして定義される。更に、本明細書の定義により、コリメート光ビームから発散する、又は散乱される光線は、コリメート光ビームの一部とは見なされない。
【0051】
いくつかの実施形態では、導光体110は、導波光104を「リサイクル」するように構成することができる。具体的には、第1の伝播方向103で導光体の長さに沿って誘導された導波光104は、第1の伝播方向103とは異なる別の伝播方向、すなわち第2の伝播方向103’に、その長さに沿って方向転換され得る。例えば、導光体110は、光源に隣接する入力端部とは反対側の、導光体110の端部にリフレクタ(図示せず)を含むことができる。リフレクタは、導波光104をリサイクルされた導波光104として反射して、入力端部に向かって戻すように構成することができる。いくつかの実施形態では、(例えばリフレクタを使用して)光再利用の代わりに、又はこれに加えて、別の光源が、他の伝播方向すなわち第2の伝播方向103’の導波光104を提供することができる。第2の伝播方向103’を有する導波光104を提供するため、導波光104を再利用すること及び別の光源を使用することの一方又は両方は、導波光104を複数回又は複数の方向から、例えば、後述する反射性マルチビーム要素に利用可能にすることによって、マルチビューバックライト100の輝度を増加させる(例えば、放射光102の指向性光ビームの強度を増加させる)ことができる。いくつかの実施形態によれば、第1の伝播方向103及び第2の伝播方向103’のそれぞれに伝播する導波光104(例えば、コリメートされた導波光ビーム)は、同じ所定のコリメーション係数σを有するか、又はそれに従ってコリメートされてもよい。他の実施形態では、第2の伝播方向103’に伝播する導波光104は、第1の伝播方向103に伝播する導波光104の所定のコリメーション係数σとは、異なる所定のコリメーション係数を有することができる。図3Aでは、導波光104の第2の伝播方向103’(例えば、負のx方向に向けられる)を表す太矢印が示されている。
【0052】
図3A図3Cに示すように、マルチビューバックライト100は、導光体110にわたって互いに離間した、反射性マルチビーム要素120のアレイを更に備える。特に、アレイの反射性マルチビーム要素120は、有限の間隔で互いに分離され、導光体110にわたって、個々の別個の要素を表す。すなわち、本明細書の定義により、アレイの反射性マルチビーム要素120は、有限(すなわち、非ゼロ)の要素間距離(例えば、有限の中心間距離)に従って互いに離間している。更に、いくつかの実施形態によれば、アレイの反射性マルチビーム要素120は、一般に、交差したり重なり合ったり、そうでなければ互いに接触することはない。すなわち、アレイの各反射性マルチビーム要素120は、一般に別個のものであり、他の反射性マルチビーム要素120から分離されている。いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素120は、反射性マルチビーム要素120の個々のサイズよりも、大きい距離だけ離間していてもよい。
【0053】
いくつかの実施形態によれば、アレイの反射性マルチビーム要素120は、一次元(1D)アレイ又は二次元(2D)アレイのいずれかとして構成することができる。例えば、反射性マルチビーム要素120は、線形1Dアレイ(例えば、反射性マルチビーム要素120の千鳥状のラインを含む複数のライン)として配置することができる。別の例では、反射性マルチビーム要素120は、長方形の2Dアレイ又は円形の2Dアレイとして配置することができる。更に、アレイ(すなわち、1D又は2Dアレイ)は、いくつかの例では、規則的又は均一なアレイとすることができる。具体的には、反射性マルチビーム要素120間の要素間距離(例えば、中心間距離又は間隔)は、アレイにわたって、実質的に均一又は一定とすることができる。他の例では、反射性マルチビーム要素120間の要素間距離を、このアレイにわたって導光体110の長さに沿って、あるいは導光体110にわたって、一方又は両方で変動させることができる。
【0054】
様々な実施形態によれば、反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素120は、複数の反射性サブ要素122を含む。更に、反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素120は、導波光104の一部分を、指向性光ビームを含む放射光102として、反射的に散乱させるように構成される。特に、様々な実施形態によれば、導波光部分は、反射又は反射散乱を使用して、反射性マルチビーム要素120の反射性サブ要素によって、集合的に、反射的に散乱される。図3A及び図3Cは、放射光102の各指向性光ビームを、導光体110の第1の表面110’(すなわち、放射面)から方向付けられた、複数の発散矢印として示している。
【0055】
様々な実施形態によれば、そのサイズ内に複数の反射性サブ要素を含む各反射性マルチビーム要素120のサイズ(例えば、図3Aの下側の「s」で示す)は、マルチビューディスプレイのライトバルブ108のサイズ(例えば、図3Aの上側の「S」で示す)に相当する。本明細書では、「サイズ」は、長さ、幅、又は面積を含むがこれらに限定されない、様々な方法のいずれかで定義することができる。例えば、ライトバルブ108のサイズをその長さとすることができ、反射性マルチビーム要素120の相当するサイズも、反射性マルチビーム要素120の長さとすることができる。別の例では、サイズとは、反射性マルチビーム要素120の面積がライトバルブ108の面積に相当するような、面積を指すこともある。
【0056】
いくつかの実施形態では、各反射性マルチビーム要素120のサイズは、マルチビューディスプレイのライトバルブアレイ内にある、ライトバルブ108のサイズの約25パーセント(25%)~約200パーセント(200%)である。他の例では、反射性マルチビーム要素のサイズは、ライトバルブのサイズの約50パーセント(50%)超、又はライトバルブサイズの約60パーセント(60%)超、又はライトバルブサイズの約70パーセント(70%)超、又はライトバルブサイズの約75パーセント(75%)超、又はライトバルブサイズの約80パーセント(80%)超、又はライトバルブサイズの約85パーセント(85%)超、又はライトバルブサイズの約90パーセント(90%)超である。他の例では、反射性マルチビーム要素のサイズは、ライトバルブのサイズの約180パーセント未満、又はライトバルブサイズの約160パーセント未満、又はライトバルブサイズの約140%未満、又はライトバルブサイズの約120パーセント未満である。いくつかの実施形態によれば、反射性マルチビーム要素120及びライトバルブ108の相当するサイズは、マルチビューディスプレイのビュー間の暗いゾーンを低減する、又はいくつかの実施形態では最小化するように、選択することができる。更に、反射性マルチビーム要素120及びライトバルブ108の相当するサイズは、マルチビューディスプレイのビュー(又はビューピクセル)間の重なりを低減する、及びいくつかの実施形態では最小化するように、選択することができる。図3A図3Cは、放射光102の指向性光ビームを変調するように構成された、ライトバルブ108のアレイを示す。ライトバルブアレイは、例えば、マルチビューバックライト100を利用する、マルチビューディスプレイの一部とすることができる。説明を容易にするために、ライトバルブ108のアレイはマルチビューバックライト100と共に、図3A図3Cに示してある。
【0057】
図3A図3Cに示すように、異なる主角度方向を有する放射光102の指向性光ビームの個々の1つが、ライトバルブアレイ内にあるライトバルブ108の個々の1つを通過し、それによって変調することができる。更に、図示のように、アレイのライトバルブ108はマルチビューピクセル106のサブピクセルに対応し、ライトバルブ108のセットは、マルチビューディスプレイのマルチビューピクセル106に対応し得る。特に、いくつかの実施形態では、ライトバルブアレイのライトバルブ108の異なるセットは、反射性マルチビーム要素120の対応する1つによって、又はそこから供給される放射光102の指向性光ビームを受信し、変調するように構成され、すなわち、図示のように、各反射性マルチビーム要素120に対して、ライトバルブ108の1つの固有のセットがある。様々な実施形態では、液晶ライトバルブ、電気泳動ライトバルブ、及びエレクトロウェッティングに基づくライトバルブのうちの1つ又はそれ以上を含むが、これらに限定されない様々なタイプのライトバルブを、ライトバルブアレイのライトバルブ108として使用することができる。
【0058】
図3Aに示すように、マルチビューピクセル106のサブピクセルのサイズは、ライトバルブアレイ内のライトバルブ108のサイズに相当し得ることに留意されたい。他の例では、ライトバルブのサイズは、ライトバルブアレイの隣接するライトバルブ108間の距離(例えば、中心間距離)として定義することができる。例えば、ライトバルブ108は、ライトバルブアレイ内のライトバルブ108間の中心間距離よりも小さくてもよい。ライトバルブのサイズは、例えば、ライトバルブ108のサイズ、又はライトバルブ108間の中心間距離に相当するサイズの、いずれかとして定義することができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素120と、対応するマルチビューピクセル106(すなわち、サブピクセルのセット及び対応するライトバルブ108のセット)との間の関係は、一対一の関係とすることができる。すなわち、マルチビューピクセル106と反射性マルチビーム要素120とが、同数存在してもよい。図3Bは、例として、ライトバルブ108の異なるセットを含む各マルチビューピクセル106を、破線で囲んで示されている一対一の関係を明示的に示す。他の実施形態(図示せず)では、マルチビューピクセル106の数及び反射性マルチビーム要素120の数は、互いに異なることもある。
【0060】
いくつかの実施形態では、複数の反射性マルチビーム要素120の対間の要素間距離(例えば中心間距離)は、例えば、ライトバルブセットによって表される、対応するマルチビューピクセル106の対間のピクセル間距離(例えば中心間距離)に等しくすることができる。例えば、図3Aに示すように、第1の反射性マルチビーム要素120aと第2の反射性マルチビーム要素120bとの間の中心間距離は、第1のライトバルブセット108aと第2のライトバルブセット108bとの間の中心間距離に実質的に等しい。他の実施形態(図示せず)では、反射性マルチビーム要素120の対と、対応するライトバルブセットとの相対的な中心間距離は異なっていてもよく、例えば、反射性マルチビーム要素120は、マルチビューピクセル106を表すライトバルブセット間の間隔よりも大きい、又は小さい要素間の間隔を有することがある。
【0061】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素120の形状は、マルチビューピクセル106の形状に類似しているか、又は同等に、マルチビューピクセル106に対応するライトバルブ108のセット(又は「サブアレイ」)の形状に類似している。例えば、反射性マルチビーム要素120は正方形の形状を有してもよく、マルチビューピクセル106(又は対応するライトバルブ108のセットの配置)は実質的に正方形であってもよい。別の例では、反射性マルチビーム要素120は、長方形の形状を有してもよく、すなわち、幅又は横方向寸法よりも大きい、長さ又は長手方向寸法を有してもよい。この例では、反射性マルチビーム要素120に対応するマルチビューピクセル106(又は同等にライトバルブ108のセットの配置)は、類似した長方形の形状を有することができる。図3Bは、正方形の反射性マルチビーム要素120、及びライトバルブ108の正方形のセットを含む、対応する正方形のマルチビューピクセル106の、上面図又は平面図を示す。更に他の例(図示せず)では、反射性マルチビーム要素120及び対応するマルチビューピクセル106は、限定するものではないが、三角形、六角形、及び円形を含むか、少なくともこれらに近似する様々な形状を有する。
【0062】
更に(例えば、図3Aに示すように)、いくつかの実施形態によれば、各反射性マルチビーム要素120は、放射光102の指向性光ビームを、ただ1つのマルチビューピクセル106に提供するように構成される。特に、反射性マルチビーム要素120の所与の1つについて、マルチビューディスプレイの様々なビューに対応する異なる主角度方向を有する指向性光ビームは、図3Aに示すように、単一の対応するマルチビューピクセル106及びそのサブピクセル、すなわち、反射性マルチビーム要素120に対応するライトバルブ108の単一のセットに実質的に限定される。したがって、マルチビューバックライト100の各反射性マルチビーム要素120は、マルチビューディスプレイの様々なビューに対応する、異なる主角度方向のセットを有する放射光102の対応する指向性光ビームのセットを提供する(すなわち、指向性光ビームのセットは、様々なビュー方向のそれぞれに対応する方向を有する光ビームを含む)。
【0063】
具体的には、図3Aに示すように、第1のライトバルブセット108aは、第1の反射性マルチビーム要素120aからの放射光102の各指向性光ビームを受光し、変調するように構成される。更に、第2のライトバルブセット108bは、第2の反射性マルチビーム要素120bからの放射光102の指向性光ビームを受光し、変調するように構成される。結果として、ライトバルブアレイ内のライトバルブセット(例えば、第1のライトバルブセット108a及び第2のライトバルブセット108b)のそれぞれは、異なる反射性マルチビーム要素120(例えば、要素120a、120b)と、異なるマルチビューピクセル106の両方にそれぞれ対応し、ライトバルブセットの個々のライトバルブ108は、それぞれのマルチビューピクセル106のサブピクセルに対応する。
【0064】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素120は、導光体110の表面上、又は表面に配置することができる。例えば、反射性マルチビーム要素120は、導光体110の放射面(例えば、第1の表面110’)とは反対側の、第2の表面110”上に配置することができる。これらの実施形態のいくつかでは、複数の反射性サブ要素の反射性サブ要素122は、導光体110の内部に延在してもよい。反射性マルチビーム要素120が導光体の表面上に配置される他の実施形態では、反射性サブ要素122は導光体の表面から突出し、導光体110の内部から離れてもよい。いくつかの実施形態では、例えば反射性サブ要素122が導光体の表面から突出する場合などに、反射性サブ要素122は導光体110の材料を含むことができる。他の実施形態では、反射性サブ要素122は、別の材料、例えば誘電体材料を含んでもよい。これらの実施形態のいくつかでは、他の材料は、導光体110と反射性サブ要素122との間の界面での、光の反射を低減又は実質的に最小化するために、導光体の材料の屈折率と屈折率整合させることができる。別の一実施形態では、他の材料は、導光体の材料の屈折率よりも高い屈折率を有してもよい。例えば、そのような屈折率のより高い材料又は材料層を使用して、放射光102の輝度を改善することができる。他の実施形態(図示せず)では、反射性マルチビーム要素120は、導光体110内に配置することができる。特に、これらの実施形態では、複数の反射性マルチビーム要素120の反射性サブ要素は、導光体110の第1の表面110’と第2の表面110”の両方の間にあり、両表面から離間していてもよい。
【0065】
図4Aは、本明細書に記載の原理の一実施形態による、一例におけるマルチビューバックライト100の一部分を示す断面図である。図4Aに示すように、マルチビューバックライト100は、導光体110の第2の表面110”に配置された反射性マルチビーム要素120を有する導光体110を備える。図4Aに示す反射性マルチビーム要素120は、導光体110の内部に延在する反射性サブ要素を有する、複数の反射性サブ要素を備える。導波光104は、反射性サブ要素122によって反射され、指向性光ビームを含む放射光102として導光体110の放射面(第1の表面110’)を出る。
【0066】
図4Bは、本明細書に記載の原理の別の一実施形態による、一例におけるマルチビューバックライト100の一部分を示す断面図である。図4Bに示すように、このマルチビューバックライト100も、導光体110の第2の表面110”に配置された反射性マルチビーム要素120を有する導光体110を備える。ただし、図4Bでは、反射性マルチビーム要素120は、導光体の表面から導光体110の内部から離れるように突出する反射性サブ要素を有する、複数の反射性サブ要素を備える。図4Aと同様に、導波光104は、反射性サブ要素122によって反射され、指向性光ビームを含む放射光102として導光体110の放射面(第1の表面110’)を出るものとして、図4Bに示されている。
【0067】
図4A及び図4Bに示す反射性マルチビーム要素120の各反射性サブ要素122は、すべて互いに類似しているように示されているが、いくつかの実施形態(図示せず)では、複数の反射性サブ要素の各反射性サブ要素122は、互いに異なっていてもよいことに留意されたい。例えば、反射性サブ要素122は、反射性マルチビーム要素120内、及び反射性マルチビーム要素にわたって、異なるサイズ、異なる断面プロファイル、更には異なる向き(例えば、導波光の伝播方向に対する回転)のうちの、1つ又はそれ以上を有することができる。別の例では、第1の反射性サブ要素122が、導光体内部に延在し、第2の反射性サブ要素122が、反射性マルチビーム要素120内で導光体の表面から離れて突出してもよい。特に、いくつかの実施形態によれば、複数の反射性サブ要素のうち、少なくとも2つの反射性サブ要素122は、放射光102内で互いに異なる反射散乱プロファイルを有することができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素120は、複数の反射性サブ要素122の反射面に隣接して、これをコーティングする反射性材料を更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、反射性材料の範囲は、反射性アイランドを形成するために、反射性マルチビーム要素120の範囲又は境界に限定されるか、又は実質的に限定される。
【0069】
図4Aは、限定ではなく例として、複数の反射性サブ要素の各反射性サブ要素122を充填する、反射性材料層として反射性材料124を示す。更に、この反射性材料層は、図示のように、反射性マルチビーム要素120の範囲に限定される範囲を有し、反射性アイランドを形成する。他の実施形態(図示せず)では、反射性材料層は、導光体内部に延在する反射性サブ要素122の反射面をコーティングするが、それを充填しない、又は実質的に充填しないように構成することができる。
【0070】
図4Bは、複数の反射性サブ要素の、図示された反射性サブ要素122の反射面をコーティングするように構成された、反射性材料層として反射性材料124を示す。他の実施形態(図示せず)では、反射性材料層は、図4Aに示すものと同様の方法で、導光体の表面から離れるように突出する反射性サブ要素122の周りに、反射性アイランドを形成することができる。
【0071】
様々な実施形態では、これらに限定されないが、反射性金属(例えば、アルミニウム、ニッケル、銀、金など)及び様々な反射性金属ポリマー(例えば、ポリマーアルミニウム)など、多数の反射性材料のいずれかを、反射性材料124として使用することができる。反射性材料124の反射性材料層は、例えば、スピンコーティング、蒸着、及びスパッタリングを含むが、これらに限定されない様々な方法によって付着させることができる。いくつかの実施形態によれば、フォトリソグラフィ又は同様のリソグラフィ方法を使用して、堆積後の反射性材料層の範囲を画定して、反射性材料124を反射性マルチビーム要素120の範囲に限定し、反射性アイランドを形成することができる。
【0072】
上述したように、反射性マルチビーム要素120の、複数の反射性サブ要素の各反射性サブ要素122は、様々な断面プロファイルを有することができる。具体的には、断面プロファイルは、反射性マルチビーム要素120の放射パターンを制御するために、様々な傾斜角及び様々な表面曲率の一方又は両方を有する、様々な反射散乱面を呈することができる。例えば、いくつかの実施形態では、複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素122は、放射光102内の指向性光ビームの放射パターンを制御するように構成された傾斜角を有する、反射ファセットを備えることができる。この傾斜角は、例えば、導光体の表面に対して約10°~約50°、又は約25°~約45°であり得る。別の例では、複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素122は、湾曲した反射面を有することができる。これらの実施形態では、反射性サブ要素122の断面プロファイルにおける湾曲反射面の曲率又は曲線半径は、指向性光ビームの放射パターンを制御するように構成することができる。
【0073】
いくつかの実施形態では、マルチビューバックライト100の導光体110は、第1の伝播方向103とは反対側の、第2の伝播方向103’に光を誘導するように、更に構成される。これらの実施形態のいくつかでは、複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素122は、マルチビューディスプレイのそれぞれのビュー方向に対応する方向を有する指向性光ビームを含む、放射光102として、第2の伝播方向103’を有する導波光104の一部分を反射的に散乱させるように構成され得る。特に、第2の伝播方向103’を有する導波光104からの反射的に散乱出力された導波光部分は、反射性サブ要素122によって散乱出力された、第1の伝播方向103を有する導波光104から反射的に散乱出力された導波光部分と、組み合わされるように構成することができる。いくつかの実施形態によれば、反射的に散乱された光を組み合わせることで、放射光102の強度をより大きくすること、及び放射光102内の指向性光ビームの対称的な散乱プロファイルを提供することの、一方又は両方ができる。図4A図4Bは、2つの伝播方向(例えば、図3Aに示す第1の伝播方向103及び第2の伝播方向103’の両方)を有する導波光104、並びに、導波光部分の両方の伝播方向について、反射的に散乱出力させるように構成された、図示の反射性マルチビーム要素120内の反射性サブ要素122を示す。
【0074】
図5は、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における複数の反射性マルチビーム要素120の斜視図を示す。図5に示す複数の反射性マルチビーム要素120は、導光体110の長さに沿って離間した反射性サブ要素を含む。図5の例では、第1の反射性マルチビーム要素120Aは第1の反射性サブ要素122Aを含むことができ、第2の反射性マルチビーム要素120Bは第2の反射性サブ要素122Bを含むことができ、第3の反射性マルチビーム要素120Cは第3の反射性サブ要素122Cを含むことができる。3つよりも多い又は少ない反射性マルチビーム要素120及び3つよりも多い又は少ない対応する反射性サブ要素122を使用できることが理解されよう。
【0075】
各反射性サブ要素は、導光体110からの導波光の一部分を反射的に散乱させるので、導波光における光パワーの量は、導光体110の長さに沿って減少することができる。例えば、導波光の光パワーの量は、光源130に近い導光体の部分では比較的高く、光源130からより遠い導光体の他の部分では比較的低くすることができる。反射性マルチビーム要素120のすべてが構造が同一であり、導光体110の領域にわたって等間隔に配置されている場合、光パワーのこの減少は、光源130に近い反射性マルチビーム要素120によって反射的に散乱される光パワーがより多くなり、光源130からより遠い反射性マルチビーム要素120によって反射的に散乱される光パワーがより少なくなり、マルチビューディスプレイの領域にわたって輝度が不均一になる可能性がある。
【0076】
マルチビューディスプレイの領域にわたる輝度の均一性を改善するために、反射性マルチビーム要素120は、導光体110の領域にわたって分布させることができるなど、反射性マルチビーム要素120の異なるインスタンス間でサイズが異なる反射面を有する反射性サブ要素122を有することができる。例えば、光源130から比較的遠くに位置付けられた特定の反射性サブ要素122は、光源130の近くに位置付けられた異なる反射性サブ要素122の反射面よりも大きい反射面を有することができる。
【0077】
更に、反射性マルチビーム要素120は、任意選択的に、周期的若しくは反復パターン、長方形アレイ、又は導光体110の領域にわたって均一若しくは実質的に均一な密度を有する規則的若しくは不規則なパターンなど、導光体の領域にわたって規則的なパターンで位置付けられることができる。反射性マルチビーム要素120の密度が導光体110の領域にわたって変化するパターンと比較して、均一なパターンは、導光体110から照明を受けるディスプレイにおけるエイリアシングなどのアーチファクトを低減又は排除するのに役立つことができる。
【0078】
図5の例では、第1の反射性マルチビーム要素120Aが導光体110からの導波光の一部分を反射的に散乱させることができるため、第2の反射性マルチビーム要素120Bに利用可能な導波光が少なくなり得る。結果として、導波光の減少を少なくとも部分的に補償するために、第2の反射性サブ要素122Bは、第1の反射性サブ要素122Aの反射面よりも大きい表面積を有する反射面を有することができ、その結果、第2の反射性サブ要素122Bによって反射的に散乱される光パワー(又は強度、若しくはビーム強度)は、第1の反射性サブ要素122Aによって反射的に散乱される光パワー(又は強度、若しくはビーム強度)に匹敵する(又は等しい、若しくはほぼ等しい)。同様に、第3の反射性サブ要素122Cは、第2の反射性サブ要素122Bの反射面よりも大きい表面積を有する反射面を有することができる。
【0079】
図6A図6Lに示され、以下に説明される例などのいくつかの実施形態では、反射性サブ要素122の反射面は長方形又は実質的に長方形であり得るが、他の形状も使用することができる。反射面が長方形又は実質的に長方形である構成の場合、反射面は、導光体110のガイド面に平行又は実質的に平行な縁部と、導光体110のガイド面に平行又は実質的に平行な対向する縁部とを有するように配置することができる。
【0080】
各反射性サブ要素122は、それぞれの突出距離又は高さを延ばすことができるなど、導光体110のガイド面に1つ又はそれ以上の突出部を含むことができる。一例では、突出部は、導光体110の内部に突出又は延在する特徴を含むことができる。一例では、突出部は、導光体110の内部から突出又は延在する特徴を含むことができる。各反射性マルチビーム要素120は、導光体110のガイド面に平行な方向にそれぞれの幅を有することができる(例えば、図5のy方向に沿って、又はx-y平面内で)。様々なサブ要素の幅及び突出距離は、放射光の光パワーレベルが反射性マルチビーム要素120の少なくとも一部について実質的に等しくなり得るように選択することができる。
【0081】
いくつかの実施形態では、各反射性マルチビーム要素120は、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させることができる。いくつかの実施形態では、突出距離は、放射光の光パワーレベルが反射性マルチビーム要素120の少なくとも一部について等しいか又は実質的に等しくなり得るように選択することができる。例えば、放射光の光パワーレベルは、互いに10%以内、互いに5%以内、互いに2%以内、互いに1%以内、又は別の適切な値であり得る。
【0082】
いくつかの実施形態では、突出距離の少なくとも一部は、導光体110の長さに沿った距離の関数として変化し得る。例えば、突出距離は、導光体110の長さに沿って第1の伝播方向103に増加し得る。突出距離のこのような変化は、導光体110の領域にわたる輝度、知覚される輝度、強度、光パワー、又は別の適切な量の変化を低減するのに役立つことができる。
【0083】
図6A図6Fは、導光体110の長さに沿った突出距離の変化の例を示す。図6A図6Fはすべて、反射性サブ要素の例の断面図を示しており、断面は、導光体110の長さ(例えば、図5の第1の伝播方向103に沿って)に平行であり、導光体110の第2の表面110”に直交している。
【0084】
図6A図6Cでは、反射性サブ要素は、導光体110の内部に延在する。すなわち、図6A図6Cの例に示される反射性サブ要素は、導光体110の第2の表面110”から第1の表面110’に向かってなど、内側に延在する突出部を含む。図6A図6Cの例は、図5の例から122A、122B、及び122Cにそれぞれ対応する離間マルチビーム要素の第1のグループを示す。反射性サブ要素122A、122B、及び122Cは、反射性サブ要素122A、122B、及び122Cがマルチビューディスプレイの同じ視野角に向かって光を向けるように、導光体110の第2の表面110”に対して同じ傾斜で傾斜しているように示されている。他の反射性サブ要素もまた、図6A図6Cに示すように変化する突出距離を有することができることが理解されよう。
【0085】
いくつかの例では、第1の反射性マルチビーム要素120Aは、第1の突出距離を有する反射性サブ要素を含むことができる。これらの例では、伝播方向に沿って更に離間した第2の反射性マルチビーム要素120Bは、第1の突出距離よりも大きい第2の突出距離を有する反射性サブ要素を含むことができる。
【0086】
図6Aは、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第1の反射性サブ要素122Aの断面図を示す。導光体110のガイド面(第2の表面110”など)に直交し、第1の伝播方向103(図5)に平行な第1の反射性サブ要素122Aの断面は、ガイド面から離れるように延在する第1のセグメント126Aと、第1のセグメント126Aから延在し、ガイド面に実質的に平行な第2のセグメント128Aと、第2のセグメント128Aからガイド面に延在する第3のセグメント130Aとを含むことができる。第2のセグメント128Aは、オフセット値Hだけガイド面からオフセットされ得る。オフセット値は、導光体の長さに沿って第1の伝播方向に増加することができる。いくつかの実施形態では、第2のセグメント128A(例えば、第1のセグメント126Aに隣接し、第2の表面110”に実質的に平行な棚部又は実質的に平坦な部分)は、導波光が対向するガイド面に向かって反射する前に横切る光路を減少させることによって、導光体110内の導波光の再利用を改善するのを助けることができる。
【0087】
図6Bは、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第2の反射性サブ要素122Bの断面図を示す。導光体110のガイド面(第2の表面110”など)に直交し、第1の伝播方向103(図5)に平行な第2の反射性サブ要素122Bの断面は、ガイド面から離れるように延在する第1のセグメント126Bと、第1のセグメント126Bから延在し、ガイド面に実質的に平行な第2のセグメント128Bと、第2のセグメント128Bからガイド面に延在する第3のセグメント130Bとを含むことができる。第2のセグメント128Bは、オフセット値Hだけガイド面からオフセットされ得る。オフセット値は、導光体の長さに沿って第1の伝播方向に増加することができる。例えば、第2の反射性サブ要素122Bは第1の反射性サブ要素122Aと比較して第1の伝播方向に沿って前進するため、オフセット値Hはオフセット値Hよりも大きくすることができる。
【0088】
図6Cは、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第3の反射性サブ要素122Cの断面図を示す。導光体110のガイド面(第2の表面110”など)に直交し、第1の伝播方向103(図5)に平行な第3の反射性サブ要素122Cの断面は、ガイド面から離れるように延在する第1のセグメント126Cと、第1のセグメント126Cからガイド面に延在する第3のセグメント130Cとを含むことができる。(第2のセグメントは、この構成では比較的短くてもよく、又は存在しなくてもよいことに留意されたい。)第1のセグメント126Cと第3のセグメント130Cとの交点は、オフセット値Hだけガイド面からオフセットされ得る。オフセット値は、導光体の長さに沿って第1の伝播方向に増加することができる。例えば、第3の反射性サブ要素122Cは第2の反射性サブ要素122Bと比較して第1の伝播方向に沿って前進するため、オフセット値Hはオフセット値Hよりも大きくすることができる。
【0089】
図6D図6Fでは、反射性サブ要素は、導光体110の第2の表面110”から突出し、導光体110の内部から離れるように延在する。図6D図6Fの例は、図5の例から122A、122B、及び122Cにそれぞれ対応する離間マルチビーム要素の第2のグループを示す。
【0090】
図6Dは、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における反射性サブ要素122Aの断面図を示す。導光体110のガイド面(第2の表面110”など)に直交し、第1の伝播方向103(図5)に平行な第1の反射性サブ要素122Aの断面は、ガイド面から離れるように延在する第1のセグメント126Aと、第1のセグメント126Aから延在し、ガイド面に実質的に平行な第2のセグメント128Aと、第2のセグメント128Aからガイド面に延在する第3のセグメント130Aとを含むことができる。第2のセグメント128Aは、オフセット値Hだけガイド面からオフセットされ得る。オフセット値は、導光体の長さに沿って第1の伝播方向に増加することができる。
【0091】
図6Eは、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第2の反射性サブ要素122Bの断面図を示す。導光体110のガイド面(第2の表面110”など)に直交し、第1の伝播方向103(図5)に平行な第2の反射性サブ要素122Bの断面は、ガイド面から離れるように延在する第1のセグメント126Bと、第1のセグメント126Bから延在し、ガイド面に実質的に平行な第2のセグメント128Bと、第2のセグメント128Bからガイド面に延在する第3のセグメント130Bとを含むことができる。第2のセグメント128Bは、オフセット値Hだけガイド面からオフセットされ得る。オフセット値は、導光体の長さに沿って第1の伝播方向に増加することができる。例えば、第2の反射性サブ要素122Bは第1の反射性サブ要素122Aと比較して第1の伝播方向に沿って前進するため、オフセット値Hはオフセット値Hよりも大きくすることができる(図6D)。
【0092】
図6Fは、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第3の反射性サブ要素122Cの断面図を示す。導光体110のガイド面(第2の表面110”など)に直交し、第1の伝播方向103(図5)に平行な第3の反射性サブ要素122Cの断面は、ガイド面から離れるように延在する第1のセグメント126Cと、第1のセグメント126Cからガイド面に延在する第3のセグメント130Cとを含むことができる。(第2のセグメントは、この構成では比較的短くてもよく、又は存在しなくてもよいことに留意されたい。)第1のセグメント126Cと第3のセグメント130Cとの交点は、オフセット値Hだけガイド面からオフセットされ得る。オフセット値は、導光体の長さに沿って第1の伝播方向に増加することができる。例えば、第3の反射性サブ要素122Cは第2の反射性サブ要素122Bと比較して第1の伝播方向に沿って前進するため、オフセット値Hはオフセット値Hよりも大きくすることができる(図6E)。
【0093】
図6G図6Lは、導光体110の長さに沿ったこの幅の変化の例を示す。図6G図6Lはすべて、反射性サブ要素の例の断面図を示しており、断面は、導光体110の長さ(例えば、図5の第1の伝播方向103に直交する)に直交してとられている。
【0094】
図6G図6Iでは、反射性サブ要素は、導光体110の内部に延在する。図6G図6Iの例は、図5の例から122A、122B、及び122Cにそれぞれ対応する離間マルチビーム要素の第3のグループを示す。
【0095】
図6Gは、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第1の反射性サブ要素122Aの断面図を示す。第1の伝播方向103(図5)に直交する第1の反射性サブ要素122Aの断面は、ガイド面から離れるように延在する第1のセグメント126Aと、第1のセグメント126Aから延在し、ガイド面に実質的に平行な第2のセグメント128Aと、第2のセグメント128Aからガイド面に延在する第3のセグメント130Aとを含むことができる。第2のセグメント128Aは、幅Wを有することができる。幅は、導光体の長さに沿って第1の伝播方向に増加することができる。
【0096】
図6Hは、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第2の反射性サブ要素122Bの断面図を示す。第1の伝播方向103(図5)に直交する第2の反射性サブ要素122Bの断面は、ガイド面から離れるように延在する第1のセグメント126Bと、第1のセグメント126Bから延在し、ガイド面に実質的に平行な第2のセグメント128Bと、第2のセグメント128Bからガイド面に延在する第3のセグメント130Bとを含むことができる。第2のセグメント128Bは、幅Wを有することができる。幅は、導光体の長さに沿って第1の伝播方向に増加することができる。例えば、第2の反射性サブ要素122Bは第1の反射性サブ要素122Aと比較して第1の伝播方向に沿って前進するため、幅Wは幅Wよりも大きくすることができる。
【0097】
図6Iは、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第3の反射性サブ要素122Cの断面図を示す。第1の伝播方向103(図5)に直交する第3の反射性サブ要素122Cの断面は、ガイド面から離れるように延在する第1のセグメント126Cと、第1のセグメント126Cから延在し、ガイド面に実質的に平行な第2のセグメント128Cと、第2のセグメント128Cからガイド面に延在する第3のセグメント130Cとを含むことができる。第2のセグメント128Cは、幅Wを有することができる。幅は、導光体の長さに沿って第1の伝播方向に増加することができる。例えば、第3の反射性サブ要素122Cは第2の反射性サブ要素122Bと比較して第1の伝播方向に沿って前進するため、幅Wは幅Wよりも大きくすることができる。
【0098】
図6J図6Lでは、反射性サブ要素は、導光体110の第2の表面110”から突出し、導光体110の内部から離れるように延在する。図6J図6Lの例は、図5の例から122A、122B、及び122Cにそれぞれ対応する離間マルチビーム要素の第4のグループを示す。
【0099】
図6Jは、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第1の反射性サブ要素122Aの断面図を示す。第1の伝播方向103(図5)に直交する第1の反射性サブ要素122Aの断面は、ガイド面から離れるように延在する第1のセグメント126Aと、第1のセグメント126Aから延在し、ガイド面に実質的に平行な第2のセグメント128Aと、第2のセグメント128Aからガイド面に延在する第3のセグメント130Aとを含むことができる。第2のセグメント128Aは、幅Wを有することができる。幅は、導光体の長さに沿って第1の伝播方向に増加することができる。
【0100】
図6Kは、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第2の反射性サブ要素122Bの断面図を示す。第1の伝播方向103(図5)に直交する第2の反射性サブ要素122Bの断面は、ガイド面から離れるように延在する第1のセグメント126Bと、第1のセグメント126Bから延在し、ガイド面に実質的に平行な第2のセグメント128Bと、第2のセグメント128Bからガイド面に延在する第3のセグメント130Bとを含むことができる。第2のセグメント128Bは、幅Wを有することができる。幅は、導光体の長さに沿って第1の伝播方向に増加することができる。例えば、第2の反射性サブ要素122Bは第1の反射性サブ要素122Aと比較して第1の伝播方向に沿って前進するため、幅Wは幅Wよりも大きくすることができる。
【0101】
図6Lは、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例における第3の反射性サブ要素122Cの断面図を示す。第1の伝播方向103(図5)に直交する第3の反射性サブ要素122Cの断面は、ガイド面から離れるように延在する第1のセグメント126Cと、第1のセグメント126Cから延在し、ガイド面に実質的に平行な第2のセグメント128Cと、第2のセグメント128Cからガイド面に延在する第3のセグメント130Cとを含むことができる。第2のセグメント128Cは、幅Wを有することができる。幅は、導光体の長さに沿って第1の伝播方向に増加することができる。例えば、第3の反射性サブ要素122Cは第2の反射性サブ要素122Bと比較して第1の伝播方向に沿って前進するため、幅Wは幅Wよりも大きくすることができる。
【0102】
図6A図6Fに示す例では、幅は一定であり、突出距離(又は高さ)は、導光体110の長さに沿った距離の関数として変化する。図6G図6Lに示す例では、突出距離(又は高さ)は一定であり、幅は、導光体110の長さに沿った距離の関数として変化する。幅及び突出距離(又は高さ)は、任意選択的に、反射性サブ要素122の反射面の表面積(例えば、幅と高さの積)が導光体110の長さに沿って第1の伝播方向103に距離と共に増加することができるように、任意選択的に一緒に変化し得ることが理解されよう。
【0103】
本明細書に記載の原理のいくつかの実施形態によれば、マルチビューディスプレイが提供される。マルチビューディスプレイは、マルチビュー画像を提供するために、マルチビューディスプレイのビューピクセルとして、変調光ビームを放射するように構成される。放射された変調光ビームは、互いに異なる主角度方向を有する。更に、放射された変調光ビームは、マルチビューディスプレイ又はマルチビュー画像の同等物の、複数のビュー方向又はビューに、選択的に向けることができる。非限定的な例では、マルチビュー画像は、対応する数のビュー方向を有する1×4、1×8、2×2、4×8、又は8×8のビューを含み得る。1方向のみで別の方向にはない複数のビュー(例えば、1×4及び1×8のビュー)を含むマルチビューディスプレイは、これらの構成が、1方向(例えば、水平視差としての水平方向)では異なるビュー又はシーンの視差を表すビューを提供することができるが、直交方向ではできない(例えば、垂直方向では視差がない)という点で、「水平視差単独」マルチビューディスプレイと呼ぶことができる。直交する2つの方向に2つ以上のシーンを含むマルチビューディスプレイは、そのビュー又はシーンの視差が、直交する両方の方向(例えば、水平視差と垂直視差の両方)で変化し得るという点で、完全視差マルチビューディスプレイと呼ぶことができる。いくつかの実施形態では、マルチビューディスプレイは、3次元(3D)のコンテンツ又は情報を有するマルチビューディスプレイを提供するように構成されている。マルチビューディスプレイ又はマルチビュー画像の異なるビューは、例えば、マルチビューディスプレイによって表示されているマルチビュー画像内の情報について、「眼鏡なし」(例えば、自動立体視)表現を提供することができる。
【0104】
図7は、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例におけるマルチビューディスプレイ200のブロック図を示す。様々な実施形態によれば、マルチビューディスプレイ200は、様々なビュー方向の異なるビューに従って、マルチビュー画像を表示するように構成される。具体的には、マルチビューディスプレイ200によって放射された放射光202の変調指向性光ビームは、マルチビュー画像を表示するために使用することができ、様々なビューのピクセル(すなわち、ビューピクセル)に対応することができる。図7では、限定ではなく例として、破線付き矢印を使用して、放射光202の各変調指向性光ビームを表してある。
【0105】
図7に示すように、マルチビューディスプレイ200は、導光体210を備える。導光体210は、導波光として第1の伝播方向に光を誘導するように構成される。様々な実施形態において、この光は、全内部反射に従って、例えば導波光ビームとして誘導され得る。例えば、導光体210は、その入光縁部からの光を導波光ビームとして誘導するように構成された、プレート導光体であってもよい。いくつかの実施形態では、マルチビューディスプレイ200の導光体210は、マルチビューバックライト100に関して上述した、導光体110と実質的に同様であってもよい。
【0106】
図7に示すマルチビューディスプレイ200は、反射性マルチビーム要素220のアレイを更に備える。様々な実施形態によれば、反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素220は、導光体210にわたって互いから離間している。反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素220は、複数の反射性サブ要素を備える。更に、反射性マルチビーム要素220は、マルチビューディスプレイ200によって表示されるマルチビュー画像のそれぞれのビュー方向に対応する方向を有する指向性光ビームを含む、放射光202として、導波光を反射的に散乱させるように構成される。放射光202の指向性光ビームは、互いに異なる主角度方向を有する。特に、様々な実施形態によれば、指向性光ビームの異なる主角度方向は、マルチビュー画像の様々なビューのそれぞれの、異なるビュー方向に対応する。
【0107】
いくつかの実施形態では、各反射性サブ要素は、それぞれの突出距離だけ導光体のガイド面から突出することができる。いくつかの実施形態では、突出距離の少なくとも一部は、導光体の長さに沿った距離の関数として変化し得る。いくつかの実施形態では、突出距離は、図6A図6Fに関して上述したように変化し得る。
【0108】
図7に示すように、マルチビューディスプレイ200は、ライトバルブ230のアレイを更に備える。ライトバルブ230のアレイは、放射光202の指向性光ビームを変調して、マルチビュー画像を提供するように構成される。いくつかの実施形態では、ライトバルブ230のアレイは、マルチビューバックライト100に関して上述したライトバルブ108のアレイと実質的に同様であってもよい。いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素のサイズは、ライトバルブアレイのライトバルブ230のサイズの約25パーセント(25%)~約200パーセント(200%)である。他の実施形態では、反射性マルチビーム要素120及びライトバルブ108に関して上述したように、反射性マルチビーム要素220及びライトバルブ230には、他の相対サイズを使用することができる。
【0109】
いくつかの実施形態では、導波光は、所定のコリメーション係数に従ってコリメートすることができる。いくつかの実施形態では、放射光の放射パターンは、導波光の所定のコリメーション係数の関数である。例えば、所定のコリメーション係数は、マルチビューバックライト100に関して上述した、所定のコリメーション係数σと実質的に同様であってもよい。
【0110】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素220の反射性サブ要素複数の反射性サブ要素は、導光体210のガイド面上に配置されている。例えば、ガイド面は、マルチビューバックライト100に関して上述したように、導光体210の放射面とは反対側の導光体210の表面であってもよい。いくつかの実施形態では、反射性サブ要素は、導光体の内部に延在してもよい。他の実施形態では、反射性サブ要素は、導光体210のガイド面から突出している場合がある。
【0111】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素220は、複数の反射性サブ要素の反射面に隣接して、これをコーティングする反射性材料(例えば、これらに限定されないが、反射性金属又は金属ポリマー)を更に含む。いくつかの実施形態では、この反射性材料は、反射性マルチビーム要素220及び境界を限定された反射性材料を含む、反射性アイランドを形成するために、反射性マルチビーム要素220の境界内に限定される。反射性材料は、上述した、反射性マルチビーム要素120の反射性材料124と実質的に同様であってもよい。
【0112】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素は、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させるように構成することができる。いくつかの実施形態では、突出距離は、放射光の光パワーレベルが反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素の少なくとも一部について実質的に等しくなるように選択することができる。例えば、突出距離は、光源から遠ざかるにつれて増加し得る。
【0113】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素は、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させるように構成することができる。いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素は、導光体のガイド面に平行な方向にそれぞれの幅を有することができる。いくつかの実施形態では、幅及び突出距離は、放射光の光パワーレベルが反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素の少なくとも一部について等しいか又は実質的に等しくなり得るように選択することができる。
【0114】
いくつかの実施形態では、ライトバルブアレイのライトバルブ230は、マルチビューディスプレイ200のマルチビューピクセルを表すセットに配置される。いくつかの実施形態では、ライトバルブは、マルチビューピクセルのサブピクセルを表す。いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素220と、マルチビューディスプレイ200の各マルチビューピクセルは、一対一の対応関係である。
【0115】
これらの実施形態のいくつか(図7には図示せず)では、マルチビューディスプレイ200は、光源を更に備えることができる。光源は、非ゼロ伝播角度で導光体210に光を提供するように構成することができ、いくつかの実施形態では、導光体210内に、導波光の所定の角度広がりを提供するために、所定のコリメーション係数に従ってコリメートされる。いくつかの実施形態によれば、光源は、マルチビューバックライト100に関して上述した、光源130と実質的に同様であってもよい。いくつかの実施形態では、複数の光源を利用することができる。例えば、一対の光源を、導光体210の2つの異なる縁部又は端部(例えば、対向する端部)で使用して、2つの異なる伝播方向を有する導波光として、光を導光体210に提供することができる。
【0116】
本明細書に記載の原理のいくつかの実施形態によれば、マルチビューバックライトの動作方法が提供される。図8は、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例におけるマルチビューバックライトの動作方法300のフロー図を示す。図8に示すように、マルチビューバックライトの動作方法300は、導波光として導光体の長さに沿った伝播方向に光を誘導するステップ310を含む。いくつかの実施形態では、光は、非ゼロ伝播角度で誘導され得る310。更に、導波光はコリメートされてもよく、例えば、所定のコリメーション係数に従ってコリメートすることができる。いくつかの実施形態によれば、導光体は、マルチビューバックライト100に関して上述した、導光体110と実質的に同様であってもよい。特に、様々な実施形態によれば、この光は、導光体内で全内部反射に従って導かれてもよい。
【0117】
図8に示すように、マルチビューバックライトの動作方法300は、マルチビューディスプレイの様々なビュー方向のそれぞれに対応する、様々な方向を有する指向性光ビームを含む放射光を提供するために、反射性マルチビーム要素のアレイを使用して、導波光の一部を導光体から反射するステップ320を更に含む。様々な実施形態では、指向性光ビームの様々な方向は、マルチビューディスプレイのそれぞれのビュー方向に対応する。様々な実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素は、複数の反射性サブ要素を含む。いくつかの実施形態では、各反射性サブ要素は、それぞれの突出距離だけ導光体のガイド面から突出することができる。いくつかの実施形態では、突出距離の少なくとも一部は、導光体の長さに沿った距離の関数として変化し得る。いくつかの実施形態では、各反射性マルチビーム要素のサイズは、マルチビューディスプレイのライトバルブのアレイ内にある、ライトバルブのサイズの25%~200%である。
【0118】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素は、上述のマルチビューバックライト100の反射性マルチビーム要素120と、実質的に同様である。特に、反射性マルチビーム要素の複数の反射性サブ要素は、上述の複数の反射性サブ要素122と、実質的に同様であってもよい。
【0119】
いくつかの実施形態では、反射性サブ要素複数の反射性サブ要素は、導光体のガイド面上に配置されている。いくつかの実施形態では、反射性サブ要素の1つは、導光体の内部へ延在する、及び導光体のガイド面から突出するの一方である。様々な実施形態では、放射光の放射パターンは、導波光の所定のコリメーション係数の関数とすることができる。
【0120】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素は、複数の反射性サブ要素の反射面に隣接してこれをコーティングする、反射性材料を更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、反射性材料は、反射性マルチビーム要素の境界内に限定される。この反射性材料は、上述した反射性マルチビーム要素120の反射性材料124と実質的に同様であってもよい。
【0121】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素は、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させるように構成することができる。いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素は、導光体のガイド面に平行な方向にそれぞれの幅を有することができる。いくつかの実施形態では、幅及び突出距離は、放射光の光パワーレベルが反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素の少なくとも一部について等しいか又は実質的に等しくなるように選択することができる。
【0122】
いくつかの実施形態(図示せず)では、マルチビューバックライトの動作方法は、光源を使用して導光体に光を供給することを更に含む。提供された光は、導光体内で非ゼロ伝播角度を有することができる、及びコリメーション係数に従って導光体内でコリメートされて、導光体内で導波光の所定の角度広がりを提供することができるの一方又は両方である。いくつかの実施形態では、この光源は、上述したマルチビューバックライト100の光源130と実質的に同様であってもよい。
【0123】
いくつかの実施形態(例えば、図8に示すように)では、マルチビューバックライトの動作方法300は、マルチビュー画像を提供するために、反射性マルチビーム要素によって反射的に散乱された放射光の指向性光ビームを、ライトバルブを使用して変調するステップ330を更に含む。いくつかの実施形態によれば、複数のライトバルブ又はライトバルブのアレイは、マルチビューピクセルのサブピクセルに対応し、ライトバルブアレイのライトバルブのセットは、マルチビューディスプレイのマルチビューピクセルに対応しているか、又はマルチビューディスプレイのマルチビューピクセルとして配置されている。すなわち、ライトバルブは、サブピクセルのサイズと比較できるサイズ、又は、例えば、マルチビューピクセルのサブピクセル間の中心間間隔と比較できるサイズを有することができる。いくつかの実施形態によれば、複数のライトバルブは、上述したように、マルチビューバックライト100の上述したライトバルブ108のアレイと実質的に同様であってもよい。特に、ライトバルブの異なるセットは、第1のライトバルブセット108a及び第2のライトバルブセット108bが、異なるマルチビューピクセル106へ対応するのと同様の方法で、異なるマルチビューピクセルに対応することができる。更に、ライトバルブアレイの個々のライトバルブは、上述のライトバルブ108が上記参照の説明においてサブピクセルに対応するように、マルチビューピクセルのサブピクセルに対応することができる。
【0124】
このように、マルチビュー画像の様々な指向性ビューに対応する方向を有する指向性光ビームを含む、放射光を提供するために、反射性サブ要素を含む反射性マルチビーム要素を使用する、マルチビューバックライト、マルチビューバックライトの動作方法、及びマルチビューディスプレイの例及び実施形態を説明してきた。上述の例は、本明細書に記載の原理を表す多くの具体的な例の、いくつかの例示にすぎないことを理解されたい。明らかに、当業者は、以下の特許請求の範囲によって定義される範囲から逸脱することなく、多数の他の構成を容易に考案し得る。
【符号の説明】
【0125】
10 マルチビューディスプレイ
12 スクリーン
14 ビュー
16 ビュー方向
20 光ビーム
100 マルチビューバックライト
102 放射光
103 伝播方向
104 導波光
106 マルチビューピクセル
108 ライトバルブ
110 導光体
120 反射性マルチビーム要素
122 反射性サブ要素
124 反射性材料
130 光源
200 マルチビューディスプレイ
202 放射光
210 導光体
220 反射性マルチビーム要素
230 ライトバルブ
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図6I
図6J
図6K
図6L
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-02-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチビューバックライトであって、
導光体であって、導波光として前記導光体の長さに沿って光を誘導するように構成された導光体と、
前記導光体を横切って互いに離間した反射性マルチビーム要素のアレイであって、前記反射性マルチビーム要素のアレイの各反射性マルチビーム要素が複数の反射性サブ要素を含み、マルチビューディスプレイのそれぞれのビュー方向に対応する方向を有する指向性光ビームを含む放射光として前記導波光の一部分を反射的に散乱させるように構成される、反射性マルチビーム要素のアレイと、
それぞれの突出距離だけ前記導光体のガイド面から突出し、前記突出距離の少なくとも一部が、前記導光体の前記長さに沿った距離の関数として変化する各反射性サブ要素と、
を含む、マルチビューバックライト。
【請求項2】
前記突出距離が、前記導光体の前記長さに沿って第1の伝播方向に増加する、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項3】
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させるように構成され、
前記突出距離が、前記反射性マルチビーム要素アレイの前記反射性マルチビーム要素の少なくとも一部について前記放射光の光パワーレベルが実質的に等しくなるように選択される、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項4】
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させるように構成され、
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、前記導光体の前記ガイド面に平行な方向にそれぞれの幅を有し、
前記幅及び前記突出距離が、前記放射光の光パワーレベルが前記反射性マルチビーム要素アレイの前記反射性マルチビーム要素の少なくとも一部について実質的に等しくなるように選択される、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項5】
各反射性マルチビーム要素のサイズが、前記マルチビューディスプレイのライトバルブのアレイのライトバルブのサイズの25パーセント~200パーセントである、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項6】
前記反射性マルチビーム要素が、前記導光体の表面上に配置され、前記複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素が、前記導光体の内部に延在する、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項7】
前記反射性マルチビーム要素が、前記導光体の表面上に配置され、前記複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素が、前記導光体の前記表面から、前記導光体の内部から離れるように突出し、前記導光体の材料を含む、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項8】
前記反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素が、前記複数の反射性サブ要素の反射面に隣接して、前記複数の反射性サブ要素の反射面をコーティングする反射性材料を更に含み、前記反射性材料の範囲が反射性アイランドを形成するため前記反射性マルチビーム要素の範囲に限定される、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項9】
前記導光体が、前記導光体の前記長さに沿った第1の伝播方向及び前記第1の伝播方向とは反対の第2の伝播方向に前記導波光を誘導するように更に構成され、前記複数の反射性サブ要素が、前記マルチビューディスプレイの前記それぞれのビュー方向に対応する前記方向を有する前記指向性光ビームを含む前記放射光の一部分として、前記第2の伝播方向を有する前記導波光の一部分を反射的に散乱させるように更に構成される、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項10】
前記導光体の前記ガイド面に直交し、前記第1の伝播方向に平行な前記複数の反射性サブ要素の少なくとも一部の断面が、前記ガイド面から離れるように延在する第1のセグメントと、前記第1のセグメントから延在し、前記ガイド面に実質的に平行な第2のセグメントと、前記第2のセグメントから前記ガイド面に延在する第3のセグメントとを含み、前記第2のセグメントが、オフセット値だけ前記ガイド面からオフセットされ、前記オフセット値が、前記導光体の前記長さに沿って前記第1の伝播方向に増加する、請求項9に記載のマルチビューバックライト。
【請求項11】
請求項1に記載の前記マルチビューバックライトを備えるマルチビューディスプレイであって、前記マルチビューディスプレイが、前記マルチビューディスプレイの前記ビュー方向に対応する指向性ビューを有するマルチビュー画像を提供するように、前記指向性光ビームを変調させるように構成されたライトバルブのアレイを更に備える、マルチビューディスプレイ。
【請求項12】
マルチビューディスプレイであって、
導光体であって、導波光として前記導光体の長さに沿って光を誘導するように構成された、導光体と、
前記導光体を横切って互いに離間した反射性マルチビーム要素のアレイであって、前記反射性マルチビーム要素のアレイの各反射性マルチビーム要素が複数の反射性サブ要素を含み、マルチビュー画像のそれぞれのビュー方向に対応する方向を有する指向性光ビームを含む放射光として前記導波光の一部分を反射的に散乱させるように構成される、反射性マルチビーム要素のアレイと、
前記指向性光ビームを変調して前記マルチビュー画像を提供するように構成されたライトバルブのアレイと、
それぞれの突出距離だけ前記導光体のガイド面から突出し、前記突出距離の少なくとも一部が、前記導光体の前記長さに沿った距離の関数として変化する各反射性サブ要素と、
を備える、マルチビューディスプレイ。
【請求項13】
前記反射性マルチビーム要素のサイズの一方又は両方が、前記ライトバルブのアレイのライトバルブのサイズの25%~200%であり、前記導波光が所定のコリメーション係数に従ってコリメートされ、前記放射光の放射パターンが、前記導波光の前記所定のコリメーション係数の関数である、請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項14】
前記複数の反射性サブ要素の反射性サブ要素が、前記導光体の前記ガイド面上に配置され、前記反射性サブ要素が、前記導光体の内部へ延在することと、前記導光体の前記ガイド面から突出することとの一方である、請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項15】
前記反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素が、前記複数の反射性サブ要素の反射面に隣接し、前記反射性サブ要素の反射面をコーティングする反射性材料を更に含み、前記反射性材料が前記反射性マルチビーム要素の境界内に限定される、請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項16】
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させるように構成され、
前記突出距離が、前記反射性マルチビーム要素アレイの前記反射性マルチビーム要素の少なくとも一部について前記放射光の光パワーレベルが実質的に等しくなるように選択される、請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項17】
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させるように構成され、
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、前記導光体の前記ガイド面に平行な方向にそれぞれの幅を有し、
前記幅及び前記突出距離が、前記放射光の光パワーレベルが前記反射性マルチビーム要素アレイの前記反射性マルチビーム要素の少なくとも一部について実質的に等しくなるように選択される、請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項18】
前記ライトバルブのアレイの前記ライトバルブが、前記マルチビューディスプレイのマルチビューピクセルを表すセットに配置され、
前記ライトバルブが、前記マルチビューピクセルのサブピクセルを表し、
前記反射性マルチビーム要素アレイの前記反射性マルチビーム要素が、前記マルチビューディスプレイの前記マルチビューピクセルと一対一の対応関係である、
請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項19】
マルチビューバックライトの動作方法であって、
導波光として導光体の長さに沿って光を誘導するステップと、
反射性マルチビーム要素のアレイを使用して前記導波光の一部分を前記導光体から反射させて、マルチビューディスプレイのそれぞれの異なるビュー方向に対応する異なる方向を有する指向性光ビームを含む放射光を提供するステップであって、
前記反射性マルチビーム要素のアレイの反射性マルチビーム要素が複数の反射性サブ要素を含み、
各反射性サブ要素がそれぞれの突出距離だけ前記導光体のガイド面から突出し、
前記突出距離の少なくとも一部が、前記導光体の前記長さに沿った距離の関数として変化する、放射光を提供するステップと、を含む、方法。
【請求項20】
前記複数の反射性サブ要素の反射性サブ要素が、前記導光体の前記ガイド面上に配置され、
前記反射性サブ要素が、前記導光体の内部へ延在することと記導光体の前記ガイド面から突出することとの一方であり、
前記導波光が、所定のコリメーション係数に従ってコリメートされ、
前記放射光の放射パターンが、前記導波光の前記所定のコリメーション係数の関数である、
請求項19に記載のマルチビューバックライトの動作方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0124
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0124】
このように、マルチビュー画像の様々な指向性ビューに対応する方向を有する指向性光ビームを含む、放射光を提供するために、反射性サブ要素を含む反射性マルチビーム要素を使用する、マルチビューバックライト、マルチビューバックライトの動作方法、及びマルチビューディスプレイの例及び実施形態を説明してきた。上述の例は、本明細書に記載の原理を表す多くの具体的な例の、いくつかの例示にすぎないことを理解されたい。明らかに、当業者は、以下の特許請求の範囲によって定義される範囲から逸脱することなく、多数の他の構成を容易に考案し得る。
なお、本発明には以下の態様が含まれ得ることを付記する。
[態様1]
マルチビューバックライトであって、
導光体であって、導波光として前記導光体の長さに沿って光を誘導するように構成された導光体と、
前記導光体を横切って互いに離間した反射性マルチビーム要素のアレイであって、前記反射性マルチビーム要素のアレイの各反射性マルチビーム要素が複数の反射性サブ要素を含み、マルチビューディスプレイのそれぞれのビュー方向に対応する方向を有する指向性光ビームを含む放射光として前記導波光の一部分を反射的に散乱させるように構成される、反射性マルチビーム要素のアレイと、
それぞれの突出距離だけ前記導光体のガイド面から突出し、前記突出距離の少なくとも一部が、前記導光体の前記長さに沿った距離の関数として変化する各反射性サブ要素と、
を含む、マルチビューバックライト。
[態様2]
前記突出距離が、前記導光体の前記長さに沿って第1の伝播方向に増加する、態様1に記載のマルチビューバックライト。
[態様3]
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させるように構成され、
前記突出距離が、前記反射性マルチビーム要素アレイの前記反射性マルチビーム要素の少なくとも一部について前記放射光の光パワーレベルが実質的に等しくなるように選択される、態様1に記載のマルチビューバックライト。
[態様4]
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させるように構成され、
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、前記導光体の前記ガイド面に平行な方向にそれぞれの幅を有し、
前記幅及び前記突出距離が、前記放射光の光パワーレベルが前記反射性マルチビーム要素アレイの前記反射性マルチビーム要素の少なくとも一部について実質的に等しくなるように選択される、態様1に記載のマルチビューバックライト。
[態様5]
各反射性マルチビーム要素のサイズが、前記マルチビューディスプレイのライトバルブのアレイのライトバルブのサイズの25パーセント~200パーセントである、態様1に記載のマルチビューバックライト。
[態様6]
前記反射性マルチビーム要素が、前記導光体の表面上に配置され、前記複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素が、前記導光体の内部に延在する、態様1に記載のマルチビューバックライト。
[態様7]
前記反射性マルチビーム要素が、前記導光体の表面上に配置され、前記複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素が、前記導光体の前記表面から、前記導光体の内部から離れるように突出し、前記導光体の材料を含む、態様1に記載のマルチビューバックライト。
[態様8]
前記反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素が、前記複数の反射性サブ要素の反射面に隣接して、前記複数の反射性サブ要素の反射面をコーティングする反射性材料を更に含み、前記反射性材料の範囲が反射性アイランドを形成するため前記反射性マルチビーム要素の範囲に限定される、態様1に記載のマルチビューバックライト。
[態様9]
前記導光体が、前記導光体の前記長さに沿った第1の伝播方向及び前記第1の伝播方向とは反対の第2の伝播方向に前記導波光を誘導するように更に構成され、前記複数の反射性サブ要素が、前記マルチビューディスプレイのそれぞれのビュー方向に対応する方向を有する指向性光ビームを含む放射光として、前記第2の伝播方向を有する前記導波光の一部分を反射的に散乱させるように更に構成される、態様1に記載のマルチビューバックライト。
[態様10]
前記導光体の前記ガイド面に直交し、前記第1の伝播方向に平行な前記複数の反射性サブ要素の少なくとも一部の断面が、前記ガイド面から離れるように延在する第1のセグメントと、前記第1のセグメントから延在し、前記ガイド面に実質的に平行な第2のセグメントと、前記第2のセグメントから前記ガイド面に延在する第3のセグメントとを含み、前記第2のセグメントが、オフセット値だけ前記ガイド面からオフセットされ、前記オフセット値が、前記導光体の前記長さに沿って前記第1の伝播方向に増加する、態様9に記載のマルチビューバックライト。
[態様11]
態様1に記載の前記マルチビューバックライトを備えるマルチビューディスプレイであって、前記マルチビューディスプレイが、前記マルチビューディスプレイの前記ビュー方向に対応する指向性ビューを有するマルチビュー画像を提供するように、前記指向性光ビームを変調させるように構成されたライトバルブのアレイを更に備える、マルチビューディスプレイ。
[態様12]
マルチビューディスプレイであって、
導光体であって、導波光として前記導光体の長さに沿って光を誘導するように構成された、導光体と、
前記導光体を横切って互いに離間した反射性マルチビーム要素のアレイであって、前記反射性マルチビーム要素のアレイの各反射性マルチビーム要素が複数の反射性サブ要素を含み、マルチビュー画像のそれぞれのビュー方向に対応する方向を有する指向性光ビームを含む放射光として前記導波光を反射的に散乱させるように構成される、反射性マルチビーム要素のアレイと、
前記指向性光ビームを変調して前記マルチビュー画像を提供するように構成されたライトバルブのアレイと、
それぞれの突出距離だけ前記導光体のガイド面から突出し、前記突出距離の少なくとも一部が、前記導光体の前記長さに沿った距離の関数として変化する各反射性サブ要素と、
を備える、マルチビューディスプレイ。
[態様13]
前記反射性マルチビーム要素のサイズの一方又は両方が、前記ライトバルブのアレイのライトバルブのサイズの25%~200%であり、前記導波光が所定のコリメーション係数に従ってコリメートされ、前記放射光の放射パターンが、前記導波光の前記所定のコリメーション係数の関数である、態様12に記載のマルチビューディスプレイ。
[態様14]
前記複数の反射性サブ要素の反射性サブ要素が、前記導光体の前記ガイド面上に配置され、前記反射性サブ要素が、前記導光体の内部へ延在することと、前記導光体の前記ガイド面から突出することとの一方である、態様12に記載のマルチビューディスプレイ。
[態様15]
前記反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素が、前記複数の反射性サブ要素の反射面に隣接し、前記反射性サブ要素の反射面をコーティングする反射性材料を更に含み、前記反射性材料が前記反射性マルチビーム要素の境界内に限定される、態様12に記載のマルチビューディスプレイ。
[態様16]
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させるように構成され、
前記突出距離が、前記反射性マルチビーム要素アレイの前記反射性マルチビーム要素の少なくとも一部について前記放射光の光パワーレベルが実質的に等しくなるように選択される、態様12に記載のマルチビューディスプレイ。
[態様17]
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させるように構成され、
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、前記導光体の前記ガイド面に平行な方向にそれぞれの幅を有し、
前記幅及び前記突出距離が、前記放射光の光パワーレベルが前記反射性マルチビーム要素アレイの前記反射性マルチビーム要素の少なくとも一部について実質的に等しくなるように選択される、態様12に記載のマルチビューディスプレイ。
[態様18]
前記ライトバルブのアレイのライトバルブが、前記マルチビューディスプレイのマルチビューピクセルを表すセットに配置され、
前記ライトバルブが、前記マルチビューピクセルのサブピクセルを表し、
前記反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素が、前記マルチビューディスプレイの前記マルチビューピクセルと一対一の対応関係である、
態様12に記載のマルチビューディスプレイ。[態様19]
マルチビューバックライトの動作方法であって、
導波光として導光体の長さに沿って光を誘導するステップと、
反射性マルチビーム要素のアレイを使用して前記導波光の一部分を前記導光体から反射させて、マルチビューディスプレイのそれぞれの異なるビュー方向に対応する異なる方向を有する指向性光ビームを含む放射光を提供するステップであって、
前記反射性マルチビーム要素の前記アレイの反射性マルチビーム要素が複数の反射性サブ要素を含み、
各反射性サブ要素がそれぞれの突出距離だけ前記導光体のガイド面から突出し、
前記突出距離の少なくとも一部が、前記導光体の前記長さに沿った距離の関数として変化する、放射光を提供するステップと、を含む、方法。
[態様20]
各反射性マルチビーム要素のサイズが、前記マルチビューディスプレイのライトバルブのアレイのライトバルブのサイズの25パーセント~200パーセントである、態様19に記載のマルチビューバックライトの動作方法。
[態様21]
前記複数の反射性サブ要素の反射性サブ要素が、前記導光体の前記ガイド面上に配置され、
前記反射性サブ要素が、前記導光体の内部へ延在する、及び前記導光体の前記ガイド面から突出するの一方であり、
前記導波光が、所定のコリメーション係数に従ってコリメートされ、
前記放射光の放射パターンが、前記導波光の前記所定のコリメーション係数の関数である、
態様19に記載のマルチビューバックライトの動作方法。
[態様22]
前記反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素が、前記複数の反射性サブ要素の反射面に隣接し、前記複数の反射性サブ要素の反射面をコーティングする反射性材料を更に含み、前記反射性材料が前記反射性マルチビーム要素の境界内に限定される、態様19に記載のマルチビューバックライトの動作方法。
[態様23]
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、それぞれの放射光の光パワーレベルを有するそれぞれの放射光を反射的に散乱させるように構成され、
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が、前記導光体の前記ガイド面に平行な方向にそれぞれの幅を有し、
前記幅及び前記突出距離が、前記放射光の光パワーレベルが前記反射性マルチビーム要素アレイの前記反射性マルチビーム要素の少なくとも一部について実質的に等しくなるように選択される、態様19に記載のマルチビューバックライトの動作方法。
【国際調査報告】