(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】ソースかけ装置及び塗布方法
(51)【国際特許分類】
A23P 20/17 20160101AFI20240719BHJP
【FI】
A23P20/17
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500526
(86)(22)【出願日】2022-07-20
(85)【翻訳文提出日】2024-02-15
(86)【国際出願番号】 US2022073976
(87)【国際公開番号】W WO2023004372
(87)【国際公開日】2023-01-26
(32)【優先日】2021-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397058666
【氏名又は名称】カーギル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100221501
【氏名又は名称】式見 真行
(74)【代理人】
【識別番号】100197583
【氏名又は名称】高岡 健
(72)【発明者】
【氏名】チャイホーゴー、パチャルダ
(72)【発明者】
【氏名】チャイプラシットフォン、プレーヤヌク
(72)【発明者】
【氏名】コンプーンヴィラン、ジュタマス
【テーマコード(参考)】
4B048
【Fターム(参考)】
4B048PE17
4B048PN04
4B048PN20
4B048PN23
4B048PN24
(57)【要約】
ソースを串刺し状の食品にコーティングする方法であって、この方法は、串刺し状の食品を下部コンベヤの上面に位置付けるステップと、串刺し状の食品を自動かけ機のかけ位置に向けて搬送するステップであって、かけ位置は、底面を含む上部コンベヤと、上面を含む下部コンベヤと、を備え、上部コンベヤ及び下部コンベヤは、串刺し状の食品がかけ位置において上部コンベヤの底面と下部コンベヤの上面とに同時に接触するように、互いからある距離で離間されている、搬送するステップと、串刺し状の食品がかけ位置を通って搬送されるときに、ソースを串刺し状の食品の外面に移送するステップと、を含む、方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの食品にソースを塗布するための自動かけ機であって、前記かけ機が、
第1の方向に移動する上面を含む下部コンベヤと、
前記第1の方向とは異なる第2の方向に移動する底面を含む上部コンベヤであって、前記上部コンベヤが、前記少なくとも1つの食品が前記上部コンベヤの前記底面及び前記下部コンベヤの前記上面に同時に接触することを可能にする距離だけ、かけ位置において前記下部コンベヤから離間されている、上部コンベヤと、
前記かけ位置において前記少なくとも1つの食品にソースを移送するために前記下部コンベヤの下方に位置付けられたソーストレイと、を備える、自動かけ機。
【請求項2】
前記下部コンベヤが、メッシュコンベヤを含む、請求項1に記載の自動かけ機。
【請求項3】
前記下部コンベヤ及び上部コンベヤが、異なる速度で移動するように構成されている、請求項1又は2に記載の自動かけ機。
【請求項4】
前記下部コンベヤ及び上部コンベヤが、概ね同じ速度で移動するように構成されている、請求項1又は2に記載の自動かけ機。
【請求項5】
ソースをソース供給タンクから前記ソーストレイに圧送するためのソース供給管を更に備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の自動かけ機。
【請求項6】
ソースを串刺し状の食品にコーティングする方法であって、
串刺し状の食品を下部コンベヤの上面に位置付けるステップと、
前記串刺し状の食品を自動かけ機のかけ位置に向けて搬送するステップであって、前記かけ位置が、底面を含む上部コンベヤと、上面を含む下部コンベヤと、を備え、前記上部コンベヤ及び前記下部コンベヤが、前記串刺し状の食品が前記かけ位置において前記上部コンベヤの前記底面と前記下部コンベヤの前記上面とに同時に接触するように、互いからある距離で離間されている、搬送するステップと、
前記串刺し状の食品が前記かけ位置を通って搬送されるときに、ソースを前記串刺し状の食品の外面に移送するステップと、を含む、方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの串刺し状の食品が、前記かけ位置を通って搬送されているときに、中央にある串を中心に回転する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ソースを前記串刺し状の食品の外面に移送する前記ステップ中に、前記かけ位置において前記下部コンベヤの下に位置付けられたソーストレイにソースを移送するステップを更に含む、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
前記ソースが、前記ソーストレイに連続的に移送される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記上部コンベヤ及び前記下部コンベヤが、異なる方向に移動している、請求項6~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記上部コンベヤ及び前記下部コンベヤが、概ね同じ速度で移動している、請求項6~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記上部コンベヤ及び前記下部コンベヤが、異なる速度で移動している、請求項6~10のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年7月21日に出願された、米国特許仮出願第63/224,053号の利益を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して食品にかけるソースを塗布するための装置及び方法に関し、特に製造ラインに沿って移動する串刺し状の食品(例えば、ミートボール)にソース(例えば、甘露醤油)のコーティングを塗布するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
つくね又は日本風のミートボールは、ひき肉(例えば、鶏肉、豚肉、魚肉、若しくは他の肉の混合物、及び/又は製品)、卵、ショウガ、すり下ろしたタマネギ、醤油、香辛料、及び/又は他の材料などの多種多様な材料で作ることができる人気のある食品である。混合物は、ミートボール又はパティなどの個々の肉製品に容易に形成可能であることが望ましく、その後、それらは、煮沸、グリル、又はフライなどによって、任意選択的に部分的に調理することができる。次いで、ミートボール又はパティをソースでコーティングすることができ、これは一般に、ソースを手で肉製品に刷毛で塗るか、又は各肉製品をソースに浸すことによって達成される。次いで、ソースでコーティングされた肉製品は冷凍され、包装され得、その結果、消費者は、ソースでコーティングされた肉製品を消費のために所望の温度に加熱するための1つ以上の最終調理ステップを実施するだけでよい。
【0004】
調理ステップとコーティングプロセスとの間のある時点で、肉製品が、細い竹串などに串刺しされることが一般的である。これらの串は、消費者が各製品をその包装から取り出し、それを調理現場(例えば、グリル)に移動させ、次いで調理後に製品に手を触れる必要なく製品を食べるための便利な方法を提供する。しかしながら、串の使用は、串が比較的きれいであること、又は「ソースがついていない」こと、及び隣接する肉製品間のソースが最小限であることが望ましいので、コーティングプロセスを複雑にする。したがって、串刺し状の肉製品をその加工中にソースの容器に浸すことは、ソースが肉製品間の串に、及び/又は串自体に移送されることになるので、一般に望ましくない。加えて、このような塗布が手で行われているとき、作業者が一貫した量のソースを肉製品に塗布することは困難であり得る。したがって、外面に所望の量のソースを均一にコーティングするか、又はかけた製品を提供する、制御された量のソースを串刺し状の食品に自動的にコーティングする装置及び方法を提供することが望まれている。
【発明の概要】
【0005】
本明細書に説明される本発明の態様は、串刺し状のミートボールなどの食品にソース又はコーティングを自動的に塗布するか、又は「かける」ためのコーティング装置及び塗布方法を対象とする。本発明の実施形態では、コーティングプロセスは、ソースの使用量を制御し、各食品に塗布されるソースの量及び位置のばらつきを低減する。このような装置及び方法は、自動化することができ、それによって、製品の手動コーティングと比較して製造能力を増大させることができる。加えて、作業者による製品の取り扱いの必要性を排除することは、汚染物質が加工システムに入る機会をより少なくする。
【0006】
一実施形態では、少なくとも1つの食品にソースを塗布するための自動かけ機が提供される。かけ機は、第1の方向に移動する上面を有する下部コンベヤと、第1の方向とは異なる第2の方向に移動する底面を有する上部コンベヤであって、この上部コンベヤは、少なくとも1つの食品が上部コンベヤの底面と下部コンベヤの上面とに同時に接触することを可能にする距離だけ、かけ位置において下部コンベヤから離間されている、上部コンベヤと、かけ位置において少なくとも1つの食品にソースを移送するために下部コンベヤの下方に位置付けられたソーストレイと、を含む。
【0007】
下部コンベヤは、メッシュコンベヤであり得る。下部コンベヤ及び上部コンベヤは、同じ速度又は異なる速度で移動するように構成され得る。かけ機は、ソース供給タンクからソーストレイにソースを圧送するためのソース供給管を更に含み得る。
【0008】
一実施形態では、ソースを串刺し状の食品にコーティングする方法が提供され、この方法は、串刺し状の食品を下部コンベヤの上面に位置付けるステップと、串刺し状の食品を自動かけ機のかけ位置に向けて搬送するステップであって、かけ位置は、底面を含む上部コンベヤと、上面を含む下部コンベヤと、を備え、上部コンベヤ及び下部コンベヤは、串刺し状の食品がかけ位置において上部コンベヤの底面と下部コンベヤの上面とに同時に接触するように、互いからある距離で離間されている、搬送するステップと、串刺し状の食品がかけ位置を通って搬送されるときに、ソースを串刺し状の食品の外面に移送するステップと、を含む。
【0009】
この方法では、少なくとも1つの串刺し状の食品は、かけ位置を通って搬送されているときに、中央にある串を中心に回転し得る。本方法は、ソースを串刺し状の食品の外面に移送するステップ中に、かけ位置において下部コンベヤの下に位置付けられたソーストレイにソースを移送するステップを更に含み得る。この方法では、ソースをソーストレイに連続的に移送することができる。上部コンベヤ及び下部コンベヤは、異なる方向に移動し得、同じ速度又は異なる速度で移動し得る。
【0010】
これら及び様々な他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明は、添付の図面を参照して更に解説され、同様の構造は、いくつかの図を通して同様の番号によって参照される。
【
図1】本明細書に説明されるソース塗布装置及び方法を使用してコーティングされた後に搬送される例示的な食品の串の正面図である。
【
図2】本明細書に説明されるソース塗布装置及び方法を使用してコーティングされた後に搬送される例示的な食品の複数の串の上面図である。
【
図3】本明細書に説明されるソース塗布装置及び方法を使用して食品を製造するための例示的な一連のステップのフローチャートである。
【
図4】食品にソースをコーティングするか、又はかけるための機器の例示的な実施形態の斜視図である。
【
図6】
図4に例解される機器の一部分の斜視図である。
【
図7】食品にソースをコーティングするか、又はかけるための機器の別の例示的な実施形態の斜視側面図である。
【
図8】コンベヤの一部分を更に例解している、
図7に例解される機器の正面図である。
【
図10】食品にソースをコーティングするか、又はかけるための機器の別の例示的な実施形態の正面図である。
【
図14】
図13の機器の、円Bで指定された部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここで図を参照すると、構成要素は、いくつかの図を通して同様の番号が付されており、最初に
図1及び
図2を参照すると、ソースのコーティング層が本明細書に説明される機器及びプロセスを使用して外面に塗布された後の、串上の複数のミートボール10が示されている。具体的には、
図1は、外面がソースでコーティングされた串上の3つのミートボール10が、機器から出るところを例解し、一方、
図2は、ソースでコーティングされた後、コンベヤに沿って別の加工ステップに移動しているときの、ミートボール10を有する複数の串を例解される。
【0013】
本明細書に説明される機器及びプロセスの例示的な実施形態によれば、ミートボール10を越えて延在する串の部分には最小限のソースが塗布されるか、又は全くソースが塗布されず、串に最も近いミートボール10の領域には最小限のソースが塗布されるか、又は全くソースが塗布されない。すなわち、ソースは、一般に、串から最も遠いミートボール10の外周面に塗布される。
【0014】
図3は、本明細書に説明されるソース塗布機器及び方法を使用して食品を製造するための例示的な方法20のフローチャートであり、これは、例解的であることが意図されている。いくつかの実施形態では、方法20は、説明されていない1つ以上の追加の動作を伴って、かつ/又は説明された動作のうちの1つ以上を伴わずに達成され得る。追加的に、方法20の動作が
図3に例解され、以下で説明される順序は、限定を意図するものではない。
【0015】
いくつかの実施形態では、方法20のステップは、様々なプロセスステップを調整するために情報を電子的に処理する1つ以上の処理デバイスによって制御され得る。処理デバイスは、電子記憶媒体に電子的に記憶された命令に応答して、方法20の動作のいくつか又は全てを実行する1つ以上のデバイスを含み得る。処理デバイスは、方法20の動作のうちの1つ以上の実行のために特に設計されるハードウェア、ファームウェア、及び/又はソフトウェアを通して構成される1つ以上のデバイスを含み得る。
【0016】
引き続き
図3を参照すると、例解される方法20は、概して、生の食品混合物(例えば、ひき肉(例えば、鶏肉、豚肉、魚肉、若しくは他の肉の混合物、及び/又は製品)、卵、ショウガ、すり下ろしたタマネギ、醤油、香辛料、及び/又は他の材料)を、いくつかの加工ステップが行われる製造ラインに提供することを含む。しかしながら、このような食品混合物は、代表的なものであることのみを意図しており、任意の肉製品を含まない食品混合物を含む多種多様な異なる材料が代わりに使用され得ることが理解される。例えば、果物、野菜、及び他の食料品、又は混合物が、本明細書に説明される方法及び機器とともに使用され得る。したがって、ミートボールに言及する本明細書の説明は、他の食料品の同様の加工を包含することが意図されていると理解される。いずれにしても、本明細書に説明される加工ステップが完了した後、加工された食料品は、一般に冷凍され、包装されることになり、その結果、消費者が行う必要がある更なるステップは、これらの冷凍食品を包装から取り出し、提供された指示に従って何らかのタイプのオーブンで食料品を調理することだけである。
【0017】
方法20は、所望の粘稠度が達成されるまで生の食品混合物をブレンド又は混合するステップ又は動作22を含む。また、食品混合物は、ステップ又は動作24によって表されるように、任意選択的に漬け込むか、又は他の方法で加工することができる。漬け汁は、水、調味料、香辛料、塩、ソース、砂糖、デンプン、香味料、乳化剤などを含む、比較的均質な溶液などの多種多様な材料を含み得る。漬け汁は、レシピ並びに最終製品の所望の味及び質感に応じて、広く変化する可能性がある。食品混合物への漬け汁の混合及び任意選択的な組み込みの後、更なる加工の準備が整う。
【0018】
次のステップ26は、本明細書では「ミートボール」と称される食品混合物を個々のボールに形成することを含むが、上で説明されるように、場合によっては、混合物がいかなる肉製品も含まない場合があり、実際には、既に最終形態で提供されている果物又は野菜などの食料品を含む場合があることが理解される。肉混合物がステップ26に提供される場合、ミートボールは、一例では手で形成され得る。しかしながら、代わりに形成機械を使用して、ミートボールを特定の所望の形状及びサイズに自動的又は半自動的に形成することができる。更に、食品混合物の計量された部分を形成動作に提供するために、計量及び/又は分注機が使用され得る。多くの場合、形成されたミートボールの形状は、概して球状であるが、ミートボールは、異なる規則的又は不規則的な形状に成形され得ることが企図される。形成されたミートボールは、プロセスの次の段階にそれらを運ぶためにコンベヤ又は他の表面上に置かれる。例示的な実施形態では、各ピース又はミートボールの重量は、およそ35グラム~およそ45グラムの範囲内とすることができるが、各ピースのサイズは、この例示的な重量よりもわずかに若しくは大幅に小さく、又は大きくすることができる。
【0019】
任意選択的に、ミートボールは、次に食料品が計量され、かつ/又は視覚的に検査され得る検査ステーションを通過し得る。代替として、ミートボールは、現場から離れて、又は他の加工ステップと「インライン」でない場所で形成することができる。このような場合、ミートボールは、ミートボールが制御された方法でコンベヤ上に単層で堆積されることを可能にする特徴を含むホッパー又は他の大きな容器にバルクで供給することができる。代替的に、食料品をバルク容器から手で取り出し、移動コンベヤ上の特定の位置に置くことができる。
【0020】
次に、形成されたミートボールは、第1のフライヤに搬送され、そこで、第1の揚げるステップ又は動作28において食用油で揚げられる。これらの食料品を、所望の予備調理又は外面の調理を提供するために適切な温度及び時間で揚げる(例えば、「高温でさっと揚げる」)。このようにして、ミートボールの外面は、少なくともわずかに硬化され、その結果、製品形状は、次の串刺しステップのために「固定される」ことになる。揚げる量を制御する方法の1つは、これらのプロセスを通して食料品を移動させるコンベヤの速度を変化させることとすることができる。ミートボールは、任意選択的に、第1の揚げるステップの後に第2のフライヤに搬送され得る。例示的なプロセスでは、ミートボールは、およそ60秒間、およそ摂氏190度の温度の油で第1のフライヤにおいて揚げられ、次いで、およそ130秒間、およそ摂氏160度の温度の油で第2のフライヤにおいて揚げられる。時間及び温度は、これらの例示的な揚げパラメータからわずかに又は大幅に変化する可能性がある。ミートボールの内側の少なくとも一部分は、揚げるステップの後に完全に調理されておらず、例えば、およそ摂氏50~60℃の深部温度を有し得る。
【0021】
次に、揚げられた食料品又は部分的に揚げられた食料品は、串刺し動作30が行われる串刺しステーションに搬送される。このステップでは、個々のミートボールを拾い上げ、串(例えば、竹串)で貫通することができるように、1人以上の作業者をコンベヤに対して位置付けることができる。この串刺しプロセスは、手動又は自動で実施することができる。例示的な例解される実施形態では、このようなミートボールのうちの3つが各串上に置かれているが、3つより多い又は少ないミートボールも可能である。一般に、消費者がミートボールに触れる必要なく串部分を握ることができるように、串の一部分がミートボールを越えて延在していることが所望される。
【0022】
その後、串刺し状のミートボールは、ステップ又は動作32によって表されるように、更に調理されるオーブンに搬送される。このステップは、串刺し状のミートボールを適切な温度及び時間で焼いて、ミートボールの所望の調理を達成することを含む。例示的な実施形態では、オーブン温度は、およそ摂氏125℃であり、ミートボールは、この温度でおよそ11~14分間、かつ/又はこれらの深部温度がおよそ摂氏70~88℃の範囲になるまで調理されることになる。調理時間及び温度は、ミートボールのサイズ、行われた予備調理の量、及び多種多様な他の要因に応じて、この例示的な実施形態からわずかに又は大幅に変化する可能性がある。例示的な動作では、ミートボールは、コンベヤを介してオーブンを通って移動される。オーブンを出る前又は出た後のいずれかにおいて、串刺し状のミートボールは、串の長さが、串刺し状のミートボールが搬送されている方向に対して概して垂直であるように、手動又は自動のいずれかで操作することができる。
【0023】
次に、串刺し状のミートボールは、かけ機に搬送され、そこで、かけステップ34によって表されるように、かけダレ又はソースが串刺し状のミートボールの外面に塗布される。一般に、このようなかけ機は、串刺し状のミートボールを前方に移動させて下部ソーストレイを通過させるために、1つ以上のベルト(例えば、メッシュベルト)、コンベヤ、及び/又はローラを含む。コンベヤは、ソースが、コンベヤの上面で搬送されている食料品と接触することができる開口部又は空間を含む。複数の開口又はメッシュパターンを含む上部コンベヤ又はベルトを提供することができる。コンベヤは、上部コンベヤ又はベルトが、下部コンベヤによって搬送されている製品と接触するように位置付けられ得る。上部コンベヤ及び下部コンベヤの速度は、両方のコンベヤがミートボールと接触しているときに、串刺し状のミートボールがかけ動作中にそれらの関連する串の軸を中心に回転するように、同じ速度又は異なる速度で走行することができる。このかけステップのために企図される例示的な機器の更なる詳細は、本明細書に説明及び例解される。
【0024】
本明細書に説明されるこのかけステップのための機器及び方法とともに使用されるかけダレは、最終製品の所望の味、質感などに応じて、多種多様な特性を有することができる。幅広い範囲のかけダレ粘度が使用され得、例示的なかけダレは、40秒~1分の粘度範囲を有することができる。いずれにしても、かけるために使用されるソースは、最終食品に所望の質感及び味を提供するように選択される。
【0025】
かけステップが完了した後、ミートボールは、冷凍ステップ36によって表されるように、ミートボールを十分に冷凍するのに必要な時間保持される冷凍ステーションに更に搬送することができる。例示的なプロセスでは、これらの製品は、およそ摂氏-22℃より低い温度でスパイラル冷凍庫によって急速冷凍される。次に、冷凍された食料品は、包装ステップ38によって表されるように、冷凍庫から取り出され、消費者への出荷のために包装することができる。また、冷凍された食料品は、加工領域からの出荷前又は後に冷蔵場所に保管され得る。
【0026】
ここで
図4~
図6を参照すると、食品にソースをコーティングするか、又はかけるためのかけ機又は機器40の例示的な実施形態の様々な図が提供されている。この機械40は、
図3の例示的な方法に関して上記で考察したかけステップ34を実施するように設計されている。一般に、機械40は、かけプロセス中に食品を移動させることができる下部コンベヤ42と、上部コンベヤのためのガイド支持体44(機械40の他の構成要素をより明確に例解するために、この図には例解されていない)と、を含む。
図5を参照すると、例えば、上部コンベヤは、時計回り方向に移動することができ、一方、下部コンベヤは、反時計回り方向に移動している。上部コンベヤ及び下部コンベヤが互いに対して移動している速度は、ソースがミートボールの外面に移送される間に串刺し状のミートボールなどの食料品を回転させるように調節及び調整することができる。一実施形態では、コンベヤ速度は、かけ動作中にミートボールの少なくとも完全な1回転が生じるように調整され、それによって、ミートボールの外周全体にソースを塗布することができる。
【0027】
図6に最良に示されるように、かけ機40の上部は、機械40の幅にわたって位置付けられた2つのガイド支持体44を有する上部ベルトシステム46を含む。上部ベルトシステム46は、ガイド支持体44と少なくとも1つのメインシャフト50との間に延在するいくつかのシャフトローラ48を含む。上部ベルトシステム46は、駆動シャフト52の回転を制御するために、結合部56を介してモータ54に結合された上部駆動シャフト52を更に含む。モータ54は、モータカバー58によって保護され得る。例解を明確にするために、
図6は、これらのローラ及びガイド支持体の周りに位置付けられたコンベヤベルトを示していない。しかしながら、動作中、メッシュ又は別の材料で作られたコンベヤベルトは、(
図6の上部ベルトシステム46の右側から見て)時計回りの動きのためにこれらのローラ及びガイド支持体によって支持される。
【0028】
また、かけ機40は、コンベヤベルト(例えば、ワイヤメッシュコンベヤベルト)を支持するように位置付けられた下部コンベヤ40の幅にわたって互いから離間された複数のガイドレール72を含むガイドシステム70(例えば、
図4を参照)を含み得る。これらのレール72(及びコンベヤベルト)の下には、(以下で説明ように)ソースが供給タンクから提供される空間が設けられている。
【0029】
かけ機40は、ソース充填パイプ又は管60を含み、それを通してソースがメインソース供給タンク68から移動されてソースをソース分注器又はトレイ62に移動させる。ポンプカバー66によって覆われたポンプ(図示せず)は、供給タンク68からソース充填パイプ又は管60へのソースのこの移動を提供する。供給されるソースの量は、所望される際、ポンプの速度を調節することによって、制御することができる。レール72及び関連するコンベヤベルトの下の空間は、供給タンク68からソースが供給されるソーストレイとして機能する。このソースは、ミートボールが位置付けられた下部コンベヤ40と接触するのに十分な深さである。下部コンベヤ40が走行しているとき、搬送されているミートボールは、このソースを通過する。ミートボールがコンベヤ表面上を転がるにつれて、外側のミートボールには、所望の量のソースがコーティングされるか、又はかけられる。
【0030】
ソース分注器62と、ソースが供給されている中央領域との間に間隙又はスロットを設けることができ、間隙又はスロットは、串刺し状のミートボール製品の一番上又は最初のミートボールの上側又は縁部の経路の上方に位置付けられる。このようにして、ソースは、串刺し状のミートボールが底部コンベヤに沿って移動しているときに、重力を介してこの間隙又はスロットを通って流れ、それによって、ソースを各串の一番上又は最初のミートボールの上側又は縁部に塗布する。
【0031】
かけ機40は、あふれるか、又はそうでなければかけプロセスによって使用されないソースを再循環させるための構成要素及び特徴を更に含み得る。このような再循環は、過剰なソースをポンプ66に戻して上で説明されるかけプロセスでソースを再使用するパイプ又は管75によって容易にすることができる。
【0032】
ここで
図7~
図9を参照すると、食品にソースをコーティングするか、又はかけるためのかけ機又は機器140の別の例示的な実施形態の様々な図が提供されている。この機械140は、
図3の例示的な方法に関して上記で考察したかけステップ34を実施するように設計されている。一般に、機械140は、かけプロセス中に食品を搬送することができる下部コンベヤ142と、上部コンベヤ145のためのガイド支持体144と、を含む。
図9を参照すると、例えば、上部コンベヤは、時計回り方向に移動することができ、一方、下部コンベヤは、反時計回り方向に移動している。下部コンベヤ142及び上部コンベヤ145が互いに対して移動している速度は、ソースがミートボールの外面に塗布されている間に、串刺し状のミートボールなどの、両方のコンベヤと接触している食料品を回転させるように調節及び調整することができる。一実施形態では、コンベヤ速度は、かけ動作中にミートボールの少なくとも完全な1回転が生じるように調整され、それによって、ソースが、ミートボールの外周全体に塗布されることを可能にする。
【0033】
かけ機140の上部は、機械140の幅にわたって位置付けられた2つのガイド支持体144を有する上部ベルトシステムを含む。上部ベルトシステムは、上部ベルトシステム46に関して上で説明されるものと同様に、ガイド支持体144と少なくとも1つのメインシャフト150との間に延在するいくつかのシャフトローラを含む。上部ベルトシステムは、駆動シャフト152の回転を制御するための上部ベルトモータ(この図では見えない)によって駆動される。上部ベルトモータは、モータカバー158によって保護され得る。下部コンベヤ142は、下部ベルトモータカバー159によって保護された下部ベルトモータ(この図では見えない)によって駆動される。
【0034】
かけ機140は、ソース充填パイプ又は管160を更に含み、それを通してソースがメインソース供給タンクから移動されてソースをソース分注器又はトレイ162に供給する。ポンプカバー166によって覆われたポンプ(図示せず)は、供給タンクからソース充填パイプ又は管160へのソースのこの移動を提供する。供給されるソースの量は、所望される際、ポンプの速度を調節することによって、制御することができる。ソース用トレイ又は空間が下部コンベヤベルトの下に位置付けられており、その結果、食品がこのトレイ又は空間の領域でコンベヤに沿って移動するときに、食品がソースと接触する。このソースをミートボールに移送して、ミートボールの外面に所望の量のかけダレ又はソースを提供する。
【0035】
ここで
図10~
図15を参照すると、食品にソースをコーティングするか、又はかけるためのかけ機又は機器240の別の例示的な実施形態の様々な図が提供されている。かけ機240のこの説明では、串刺し状のミートボール210が図のいくつかに示されており、これらのミートボールの移動は、
図10の機械又は機器240の右側から機械又は機器240の左側に向かっている。この機械240は、
図3の例示的な方法に関して上記で考察したかけステップ34を実施するように設計されている。一般に、機械240は、かけプロセス中に食品を搬送することができる下部コンベヤ242と、上部コンベヤ245と、を含む。下部コンベヤ242及び上部コンベヤ245が互いに対して移動している速度は、ソースがミートボールの外面に塗布されている間に、串刺し状のミートボール210などの、両方のコンベヤと接触している食料品を回転させるように調節及び調整することができる。一実施形態では、コンベヤ速度は、かけプロセス中にミートボール210の少なくとも完全な1回転が生じるように調整され、それによって、ソースが、ミートボールの外周全体に塗布されることを可能にする。
【0036】
また、かけ機240は、コンベヤベルト(例えば、ワイヤメッシュコンベヤベルト)を支持するように位置付けられた下部コンベヤの幅にわたって互いから離間した複数のガイドレール272を含むガイドシステム270を含み得る。これらのレール272(及びコンベヤベルト)の下には、ソースが供給タンクから提供される空間が設けられている。
【0037】
かけ機240の上部は、上部ベルトシステム46に関して上で説明されるものと同様に、ガイド支持体と少なくとも1つのメインシャフトとの間に延在するいくつかのシャフトローラを有する上部ベルトを含む。上部ベルトシステムは、駆動シャフト252の回転を制御するための上部ベルトモータ(この図では見えない)によって駆動される。上部ベルトモータは、上部ベルトモータカバー258によって保護され得る。下部コンベヤ242は、下部ベルトモータカバー259によって保護された下部ベルトモータ(この図では見えない)によって駆動される。
【0038】
以上、本発明をそのいくつかの実施形態を参照して説明した。前述の詳細な説明及び実施例は、理解を明確にするためにのみ与えられたものである。本明細書から無用の限定を解するべきではない。本発明の範囲から逸脱することなく、説明された実施形態において多くの変更を行うことができることは、当業者には明らかであろう。上で説明される実装形態及び他の実装形態は、以下の特許請求の範囲内にある。
【国際調査報告】