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特表2024-527735ロック装置、接続構造及び電力消費機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】ロック装置、接続構造及び電力消費機器
(51)【国際特許分類】
   F16B 43/00 20060101AFI20240719BHJP
   H01M 50/244 20210101ALI20240719BHJP
   F16B 37/04 20060101ALI20240719BHJP
   B60L 3/00 20190101ALN20240719BHJP
【FI】
F16B43/00 B
H01M50/244 A
F16B37/04 Z
B60L3/00 S
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500535
(86)(22)【出願日】2021-09-28
(85)【翻訳文提出日】2024-01-09
(86)【国際出願番号】 CN2021121476
(87)【国際公開番号】W WO2023050100
(87)【国際公開日】2023-04-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】游書兵
(72)【発明者】
【氏名】張文輝
【テーマコード(参考)】
3J034
5H040
5H125
【Fターム(参考)】
3J034AA07
3J034BA03
3J034DA06
5H040AA01
5H040AS04
5H040CC20
5H125AA01
5H125AC12
5H125FF04
(57)【要約】
本出願の実施例は、ロック装置、接続構造及び電力消費機器を提供する。ロック装置は、第一の開口が設置される第一の壁を含むハウジングと、ハウジング内に設置され、第一の開口から突き抜けるボルトと、ハウジング内に設置され且つボルトに嵌設され、ボルトと周方向にロッキングされ且つ軸方向に相対的に移動できるスリーブと、ハウジングに固定され、スリーブが第一の壁から離反する方向に沿ってハウジングから離脱することを阻止するためのリミット部材と、ハウジング内に設置され、スリーブがリミット部材と接合されるようにスリーブに軸方向に沿う弾性力を印加するために用いられ、スリーブと接合される時にスリーブを周方向にロッキングするように構成される弾性部材とを含み、ここで、弾性部材の両端は、第一の壁とスリーブにそれぞれ当接する。このロック装置は、占めている取り付け空間を減少させることができ、異なる取り付け環境に適用できる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロック装置であって、
第一の開口が設置される第一の壁を含むハウジングと、
前記ハウジング内に設置され、前記第一の開口から突き抜けるボルトと、
前記ハウジング内に設置され且つ前記ボルトに嵌設され、前記ボルトと周方向にロッキングされ且つ軸方向に相対的に移動できるスリーブと、
前記ハウジングに固定され、前記スリーブが前記第一の壁から離反する方向に沿って前記ハウジングから離脱することを阻止するためのリミット部材と、
前記ハウジング内に設置され、前記スリーブが前記リミット部材と接合されるように前記スリーブに軸方向に沿う弾性力を印加するために用いられ、前記スリーブと接合される時に前記スリーブを周方向にロッキングするように構成される弾性部材とを含み、
ここで、前記弾性部材の両端は、前記第一の壁と前記スリーブにそれぞれ当接する、ロック装置。
【請求項2】
前記ボルトは、軸方向に沿って順に分布するネジ部と、第一の伝動部と、ロッキング部とを含み、前記第一の伝動部と前記スリーブとの間は、伝動係合され、前記ロッキング部と前記スリーブとの間は、周方向にロッキング係合され、前記第一の伝動部の横断面積は、前記ロッキング部の横断面積より大きい、請求項1に記載のロック装置。
【請求項3】
前記スリーブは、スリーブ本体と前記スリーブ本体の一端から径方向に沿って延伸する第一のフランジとを含み、前記スリーブ本体は、前記ロッキング部に嵌設され且つ前記ロッキング部と周方向にロッキング係合され、前記第一のフランジに前記第一の伝動部に対応する第二の伝動部が設置され、前記第二の伝動部は、前記第一の伝動部と伝動係合されるために用いられ、前記弾性部材は、前記第一のフランジに当接する、請求項2に記載のロック装置。
【請求項4】
前記ボルトは、第二のフランジをさらに含み、前記第二のフランジと前記第一のフランジは、軸方向に沿って対向し、前記ネジ部と前記ロッキング部は、前記第二のフランジの両側に位置し、前記第一の伝動部は、前記第二のフランジに設置される、請求項3に記載のロック装置。
【請求項5】
前記第一の伝動部と前記第二の伝動部のうちの一方は、突起形状であり、他方は、前記突起形状にマッチングする凹溝である、請求項4に記載のロック装置。
【請求項6】
前記第一の伝動部と前記第二の伝動部は、スプライン係合である、請求項5に記載のロック装置。
【請求項7】
前記スリーブ本体の外周面は、多角形柱面である、請求項3から6のいずれか1項に記載のロック装置。
【請求項8】
前記スリーブ本体の内周面と前記ロッキング部の外周面は、いずれも多角形柱面である、請求項3から7のいずれか1項に記載のロック装置。
【請求項9】
前記スリーブに周方向に沿って分布する複数の第一の歯が設置され、前記リミット部材に周方向に沿って分布する複数の第二の歯が設置され、前記複数の第二の歯は、前記スリーブを周方向にロッキングするように前記複数の第一の歯と噛合するために用いられる、請求項1から8のいずれか1項に記載のロック装置。
【請求項10】
前記ハウジングは、第二の壁をさらに含み、前記第二の壁は、前記第一の壁を囲んで設置され、前記第二の壁の一端は、前記第一の壁のエッジに接続され、前記第二の壁の他端は、前記第一の壁に対向する第二の開口を画定し、前記リミット部材は、前記第二の開口に設置される、請求項1から9のいずれか1項に記載のロック装置。
【請求項11】
前記リミット部材の外周面に周方向に沿って分布する複数の第三の歯が設置され、前記第二の壁の内面に周方向に沿って分布する複数の第四の歯が設置され、前記複数の第三の歯は、前記複数の第四の歯と噛合し、それによって前記リミット部材を周方向にロッキングする、請求項10に記載のロック装置。
【請求項12】
前記第二の壁の内面に段差面が形成され、前記ロック装置は、係止バネをさらに含み、前記リミット部材の前記第一の壁に面する側は、前記段差面に当接し、前記リミット部材の前記第一の壁から離反する側は、前記係止バネに当接し、それによって前記リミット部材を軸方向にロッキングする、請求項10に記載のロック装置。
【請求項13】
接続構造であって、
第一の基体と、
第二の基体と、
前記第一の基体に固定されるナットと、
請求項1から12のいずれか1項に記載のロック装置と、を含み、
前記ロック装置は、前記第二の基体に固定され、前記ロック装置の前記ボルトは、前記ナットに接続されて、前記第二の基体を前記第一の基体にロックする、接続構造。
【請求項14】
前記第二の基体に収容キャビティが設置され、前記ロック装置の前記ハウジングは、前記収容キャビティ内に設置され、前記収容キャビティの内壁にスルーホールが設置され、前記ハウジングは、ボスをさらに含み、前記ボスは、前記第一の壁の外面に形成され且つ前記第一の開口を囲んで設置され、前記ボスは、前記スルーホールに挿入され且つ前記スルーホールに締まり嵌めされる、請求項13に記載の接続構造。
【請求項15】
前記ボスの外周面に周方向に沿って分布する複数の第五の歯が設置される、請求項14に記載の接続構造。
【請求項16】
前記ハウジングは、角型ハウジングであり、前記収容キャビティの形状は、前記ハウジングの形状にマッチングする、請求項14に記載の接続構造。
【請求項17】
電力消費機器であって、
機器本体と、
電池と、
請求項13から16のいずれか1項に記載の接続構造と、を含み、
前記第一の基体は、前記機器本体に固定され、前記第二の基体は、前記電池に固定される、電力消費機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電池組み立て技術分野に関し、特にロック装置、接続構造及び電力消費機器に関する。
【背景技術】
【0002】
新エネルギー車両の発展に伴い、電池の迅速な組み立てと取り外しを実現するために、一般的にはロック装置を採用して電池の固定を実現する。
【0003】
従来の技術では、ロック装置は、比較的に大きい取り付け空間を占め、取り付け環境に対する要求が比較的に高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の目的は、ロック装置、接続構造及び電力消費機器を提供することにある。このロック装置は、占めている取り付け空間を減少させることができ、異なる取り付け環境に適用できる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願は、以下のような技術案によって実現される。
【0006】
第一の態様によれば、本出願は、ロック装置を提供し、このロック装置は、
第一の開口が設置される第一の壁を含むハウジングと、
前記ハウジング内に設置され、前記第一の開口から突き抜けるボルトと、
前記ハウジング内に設置され且つ前記ボルトに嵌設され、前記ボルトと周方向にロッキングされ且つ軸方向に相対的に移動できるスリーブと、
前記ハウジングに固定され、前記スリーブが前記第一の壁から離反する方向に沿って前記ハウジングから離脱することを阻止するためのリミット部材と、
前記ハウジング内に設置され、前記スリーブが前記リミット部材と接合されるように前記スリーブに軸方向に沿う弾性力を印加するために用いられ、前記スリーブと接合される時に前記スリーブを周方向にロッキングするように構成される弾性部材とを含み、
ここで、前記弾性部材の両端は、前記第一の壁と前記スリーブにそれぞれ当接する。
【0007】
本出願の実施例のロック装置により、初期状態の時、スリーブは、弾性部材の弾性力作用でリミット部材と接合される。リミット部材は、スリーブと接合される時にスリーブを周方向にロッキングするように構成され、リミット部材と接合されたスリーブが第一の壁から離反する方向に沿ってハウジングから離脱することを阻止する。スリーブとボルトは、ハウジング内にリミットされ、ボルトがナットに接続される時、スリーブとボルトが軸方向に沿ってハウジングに対して第一の壁へ移動するように駆動することによって、スリーブとリミット部材とを分離する。スリーブとボルトをねじることで、ボルトとナットとの接続を実現することができる。ボルトがナットに接続されると、スリーブに印加された回転力が取り除かれ、スリーブは、弾性部材の弾性力作用でボルトに対して軸方向に沿ってスリーブがリミット部材と接合されるまで移動し、リミット部材により周方向にロッキングされる。スリーブがボルトと周方向にロッキングされるため、ボルトに対する周方向のロッキングを実現する。従来の技術では、弾性部材がボルトのフランジ面とスリーブとの間に設置されることで、ロック装置の軸方向に沿うサイズが比較的に大きく、それにより比較的に大きい取り付け空間を占めていた。本出願の実施例では、弾性部材が第一の壁とスリーブとの間に設置され、ハウジング内の軸方向の空間を合理的に利用したため、ボルトの軸方向に沿うサイズを減少させることができ、それによってロック装置の軸方向に沿うサイズを比較的小さく設計することができ、占めている取り付け空間を減少させて、異なる取り付け環境に適応する。
【0008】
本出願のいくつかの実施例により、前記ボルトは、軸方向に沿って順に分布するネジ部と、第一の伝動部と、ロッキング部とを含み、前記第一の伝動部と前記スリーブとの間は、伝動係合され、前記ロッキング部と前記スリーブとの間は、周方向にロッキング係合され、前記第一の伝動部の横断面積は、前記ロッキング部の横断面積より大きい。
【0009】
上記方案では、ネジ部によってボルトとナットとの接続を実現し、組み立てと取り外しを容易にし、第一の伝動部によってスリーブと伝動係合されるとともに、第一の伝動部の横断面積は、ロッキング部の横断面積より大きい。それによって第一の伝動部が耐えられる最大のトルクは、ロッキング部が耐えられる最大のトルクより大きく、ボルトが耐えられる最大のトルクを向上させ、ロック装置とナットとの接続の堅牢性を確保する。ロッキング部は、スリーブと周方向にロッキング係合され、スリーブは、ボルトに対して緩み防止の役割を果たし、スリーブが周方向にロッキングされる時、スリーブは、ボルトの回転を制限することができる。
【0010】
本出願のいくつかの実施例により、前記スリーブは、スリーブ本体と前記スリーブ本体の一端から径方向に沿って延伸する第一のフランジとを含み、前記スリーブ本体は、前記ロッキング部に嵌設され且つ前記ロッキング部と周方向にロッキング係合され、前記第一のフランジに前記第一の伝動部に対応する第二の伝動部が設置され、前記第二の伝動部は、前記第一の伝動部と伝動係合されるために用いられ、前記弾性部材は、前記第一のフランジに当接する。
【0011】
上記方案では、第一のフランジは、スリーブ本体の一端に設置され、弾性部材との当接を容易にして、弾性部材により印加された弾性力に耐える一方、第二の伝動部の設置を容易にして、第一の伝動部との係合を実現し、スリーブとボルトとの伝動係合の安定性を確保する。
【0012】
本出願のいくつかの実施例により、前記ボルトは、第二のフランジをさらに含み、前記第二のフランジと前記第一のフランジは、軸方向に沿って対向し、前記ネジ部と前記ロッキング部は、前記第二のフランジの両側に位置し、前記第一の伝動部は、前記第二のフランジに設置される。
【0013】
上記方案では、第二のフランジと第一のフランジは、軸方向に沿って対向して、第一の伝動部と第二の伝動部との係合を容易にする。ネジ部とロッキング部は、第二のフランジの両側に位置し、ネジ部の長さの要求を確保する前提で、第二のフランジを第一の壁により接近させることができる。第一の伝動部が第二の伝動部と伝動係合されるため、第二のフランジが第一の壁により接近した後、スリーブと第一の壁との間の距離を減少させ、ボルトの軸方向に沿うサイズを減少させることができ、ロック装置の軸方向に沿うサイズをさらに減少させ、占めている取り付け空間を減少させる。
【0014】
本出願のいくつかの実施例により、前記第一の伝動部と前記第二の伝動部のうちの一方は、突起形状であり、他方は、前記突起形状にマッチングする凹溝である。
【0015】
上記方案では、突起形状と凹溝との係合方式によって、第一の伝動部と第二の伝動部との間の接触面積が相対的に大きくなり、第一の伝動部と第二の伝動部との係合安定性を確保する。
【0016】
本出願のいくつかの実施例により、前記第一の伝動部と前記第二の伝動部は、スプライン係合である。
【0017】
上記方案では、スプライン係合方式は、より優れた支持能力を有するとともに、第一の伝動部と第二の伝動部が軸方向に沿って互いに移動できることを許可することができる。ボルトとナットが接続して固定された後、スリーブは、弾性部材の弾性力作用で第一の伝動部から分離でき、それによってスリーブは、リミット部材と接合され、ボルトに対する周方向のロッキングを実現する。
【0018】
本出願のいくつかの実施例により、前記スリーブ本体の外周面は、多角形柱面である。
【0019】
上記方案では、多角形柱面によって、工具との係合を容易にし、動力の伝達を容易にして、スリーブ及びボルトをねじり、ボルトとナットとの接続係合を実現し、組み立て効率を向上させるとともに、加工製造に便利である。
【0020】
本出願のいくつかの実施例により、前記スリーブ本体の内周面と前記ロッキング部の外周面は、いずれも多角形柱面である。
【0021】
上記方案では、スリーブ本体の内周面とロッキング部の外周面の多角形柱面係合方式によって、スリーブ本体とロッキング部との間の摩擦力を増加させることができ、より優れた周方向のロッキング効果を有するとともに、加工製造に便利である。
【0022】
本出願のいくつかの実施例により、前記スリーブに周方向に沿って分布する複数の第一の歯が設置され、前記リミット部材に周方向に沿って分布する複数の第二の歯が設置され、前記複数の第二の歯は、前記スリーブを周方向にロッキングするように前記複数の第一の歯と噛合するために用いられる。
【0023】
上記方案では、第一の歯と第二の歯との噛合によって、構造を簡単にし、スリーブがリミット部材に対して回転することを効果的に阻止することができ、より優れた周方向のロッキング効果を有する。
【0024】
本出願のいくつかの実施例により、前記ハウジングは、第二の壁をさらに含み、前記第二の壁は、前記第一の壁を囲んで設置され、前記第二の壁の一端は、前記第一の壁のエッジに接続され、前記第二の壁の他端は、前記第一の壁に対向する第二の開口を画定し、前記リミット部材は、前記第二の開口に設置される。
【0025】
上記方案では、第二の壁と第一の壁は、ハウジングの内部空間を画定し、第二の壁の第一の壁から離反する端は、第二の開口を画定することによって、スリーブ、弾性部材は、容易にハウジングの内部に設置される。
【0026】
本出願のいくつかの実施例により、前記リミット部材の外周面に周方向に沿って分布する複数の第三の歯が設置され、前記第二の壁の内面に周方向に沿って分布する複数の第四の歯が設置され、前記複数の第三の歯は、前記複数の第四の歯と噛合し、それによって前記リミット部材を周方向にロッキングする。
【0027】
上記方案では、第三の歯と第四の歯との噛合によって、構造を簡単にし、リミット部材がハウジングに対して回転することを効果的に制限し、リミット部材に対する周方向のロッキング効果を確保する。
【0028】
本出願のいくつかの実施例により、前記第二の壁の内面に段差面が形成され、前記ロック装置は、係止バネをさらに含み、前記リミット部材の前記第一の壁に面する側は、前記段差面に当接し、前記リミット部材の前記第一の壁から離反する側は、前記係止バネに当接し、それによって前記リミット部材を軸方向にロッキングする。
【0029】
上記方案では、段差面と係止バネとの係合によって、リミット部材が軸方向に沿って移動するように制限することができるとともに、係止バネの組み立てと取り外しが容易になり、軸方向リミットを確保すると同時に、組み立てとメンテナンス効率を向上させることができる。
【0030】
第二の態様によれば、本出願は、接続構造をさらに提供し、この接続構造は、
第一の基体と、
第二の基体と、
前記第一の基体に固定されるナットと、
上記実施例におけるロック装置とを含み、前記ロック装置は、前記第二の基体に固定され、前記ロック装置の前記ボルトは、前記ナットに接続されて、前記第二の基体を前記第一の基体にロックする。
【0031】
本出願の実施例の接続構造により、ロック装置のボルトとナットとの接続係合によって、第二の基体を第一の基体にロックすることを実現し、組み立てやすく、取り外しが容易になり、組み立てとメンテナンス効率を向上させる。
【0032】
本出願のいくつかの実施例により、前記第二の基体に収容キャビティが設置され、前記ロック装置の前記ハウジングは、前記収容キャビティ内に設置され、前記収容キャビティの内壁にスルーホールが設置され、前記ハウジングは、ボスをさらに含み、前記ボスは、前記第一の壁の外面に形成され且つ前記第一の開口を囲んで設置され、前記ボスは、前記スルーホールに挿入され且つ前記スルーホールに締まり嵌めされる。
【0033】
上記方案では、ボスを収容キャビティの内壁上のスルーホール内に挿入し且つこのスルーホールに締まり嵌めすることによって、ハウジングと第二の基体との接続面積を増加させ、ハウジングと第二の基体との接続強度に対する確保を容易にする。
【0034】
本出願のいくつかの実施例により、前記ボスの外周面に周方向に沿って分布する複数の第五の歯が設置される。
【0035】
上記方案では、複数の第五の歯とスルーホールとの締まり嵌めによって、より優れた回転防止効果を有し、ハウジングと第二の基体との接続強度をさらに向上させる。
【0036】
本出願のいくつかの実施例により、前記ハウジングは、角型ハウジングであり、前記収容キャビティの形状は、前記ハウジングの形状にマッチングする。
【0037】
上記方案では、角型ハウジング形式によって、ハウジングが第二の基体に対して回転することを防止することができ、より優れた回転防止効果を有する。
【0038】
第三の態様によれば、本出願は、電力消費機器をさらに提供し、この電力消費機器は、
機器本体と、
電池と、
上記実施例における接続構造とを含み、前記第一の基体は、前記機器本体に固定され、前記第二の基体は、前記電池に固定される。
【0039】
上記説明は、本出願の技術案の概要に過ぎず、本出願の技術的手段をより明瞭に理解するために、明細書の内容に従って実施することができ、且つ、本出願の上記と他の目的、特徴と利点をより明らかで理解しやすくするために、以下は、特に本出願の具体的な実施の形態を挙げて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
本出願の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本出願の実施例に使用される必要のある図面を簡単に紹介し、自明なことに、以下に記述された図面は、ただ本出願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
図1】本出願のいくつかの実施例によるロック装置の分解図である。
図2】本出願のいくつかの実施例によるロック装置の断面図である。
図3】本出願のいくつかの実施例によるボルトの構造概略図である。
図4】本出願のいくつかの実施例によるスリーブの構造概略図のその一である。
図5】本出願のいくつかの実施例によるスリーブの構造概略図のその二である。
図6】本出願のいくつかの実施例によるリミット部材の構造概略図である。
図7】本出願のいくつかの実施例によるハウジングの断面図である。
図8】本出願のいくつかの実施例による係止バネの構造概略図である。
図9】本出願のいくつかの実施例による接続構造の分解図である。
図10】本出願のいくつかの実施例による接続構造の断面図である。
図11】本出願のいくつかの実施例による第二の基体の構造概略図である。 図面において、図面は実際の縮尺通りに描かれていない。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下は、図面を結び付けながら本出願の技術案の実施例を詳細に記述する。以下の実施例は、本出願の技術案をより明瞭に説明するためのものであり、例示に過ぎず、これによって本出願の保護範囲が制限されるものではない。
【0042】
特に定義されない限り、本明細書に使用されるすべての技術的と科学的用語は、本出願の技術分野に属する当業者によって一般的に理解される意味と同じであり、本明細書に使用される用語は、具体的な実施例を記述するためのものに過ぎず、本出願を限定することを意図しておらず、本出願の明細書と特許請求の範囲及び上記図面の説明における用語である「含む」と「有する」及びそれらの任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものである。
【0043】
本出願の実施例の記述において、技術用語である「第一」、「第二」などは、異なる対象を区別する目的だけに用いられ、相対的な重要性を指示又は暗示し、又は指示される技術的特徴の数、特定の順序又は主従関係を暗黙的に示すと理解されない。本出願の実施例の記述において、特に具体的な限定が明確化されない限り、「複数」は二つ以上を意味する。
【0044】
本明細書に言及された「実施例」は、実施例を結び付けて記述された特定の特徴、構造又は特性が本出願の少なくとも一つの実施例に含まれ得ることを意味している。明細書における各位置でのこのフレーズの出現は、必ずしも全てが同じ実施例を指すものではなく、他の実施例と互いに排他する独立した又は代替的な実施例でもない。当業者は、本明細書に記述された実施例が他の実施例と組み合わされることが可能であることを明示的かつ非明示的に理解することができる。
【0045】
本出願の実施例の記述において、用語である「及び/又は」は、関連対象の関連関係を説明するものに過ぎず、三つの関係が存在し得ることを表し、例えばA及び/又はBは、単独のA、AとBとの組み合わせ、単独のBという3つのケースを表すことができる。また、本明細書における文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」という関係であることを表す。
【0046】
本出願の実施例の記述において、用語である「複数」は、二つ以上(二つを含む)を指し、同様に、「複数組」は、二組以上(二組を含む)を指し、「複数枚」は、二枚以上(二枚を含む)を指す。
【0047】
本出願の実施例の記述において、技術用語である「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などの用語によって示された方位又は位置関係は、図面に基づいて示される方位又は位置関係であり、本出願の実施例の記述の便宜上又は記述の簡略化のためのものに過ぎず、言及された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成して操作しなければならないことを指示又は暗示するものではなく、本出願の実施例を限定するものと理解されるべきでない。
【0048】
本出願の実施例の記述において、特に明確に規定、限定されていない限り、技術用語である「取り付け」、「繋がり」、「接続」、「固定」などの用語は、広義に理解されるべきであり、例えば固定接続されていてもよいし、取り外し可能に接続されていてもよいし、又は一体化されてもよく、機械的に接続されてもよいし、電気的に接続されてもよく、直接的に繋がってもよいし、中間媒体を介して間接的に繋がってもよく、二つの素子内部の連通又は二つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本出願の実施例における具体的な意味を理解することができる。
【0049】
現在、新エネルギー車両は、組み立てプロセスにおいて、クイックチェンジ接続構造を採用して、組み立てとメンテナンス効率を向上させることが多い。例えば、電池は、一般的にはロック装置を採用して車体に固定される。
【0050】
従来の技術では、ロック装置は、比較的に大きい取り付け空間を占め、取り付け環境に対する要求が比較的に高い。発明者は、ロック装置が比較的に大きい取り付け空間を占めることを引き起こす原因は、ボルトの軸方向のサイズが比較的に大きいことであることに気づいた。さらなる研究によって、ロック装置のボルトに径方向に沿って突出するフランジ面が設置され、フランジ面とスリーブは、軸方向に沿って対向し、ロック装置のハウジング内の弾性部材は、ボルトのフランジ面とスリーブとの間に設置されることで、ボルトのフランジ面とスリーブとの間に比較的に大きい距離があり、それによってボルトの軸方向のサイズを比較的に大きくし、スリーブとボルトのネジ部との間の距離を比較的に大きくし、さらにロック装置の軸方向のサイズを比較的に大きくし、ロック装置は、組み立てプロセスにおいて比較的に大きい取り付け空間を占め、取り付け環境に対する要求が比較的に高いということを見出した。
【0051】
これに鑑みて、ロック装置が比較的に大きい取り付け空間を占め、取り付け環境に対する要求が比較的に高いという問題を解決するために、発明者は、鋭意研究を重ねた結果、ロック装置を設計した。このロック装置は、ハウジングと、ボルトと、スリーブと、リミット部材と、弾性部材とを含む。ハウジングは、第一の壁を含み、第一の壁に第一の開口が設置される。ボルトは、ハウジング内に設置され、第一の開口から突き抜けている。スリーブは、ハウジング内に設置され且つボルトに嵌設され、ボルトと周方向にロッキングされ且つ軸方向に相対的に移動できる。リミット部材は、ハウジングに固定され、スリーブが第一の壁から離反する方向に沿ってハウジングから離脱することを阻止するために用いられる。弾性部材は、ハウジング内に設置され、スリーブがリミット部材と接合されるようにスリーブに軸方向に沿う弾性力を印加するために用いられる。リミット部材は、スリーブと接合される時にスリーブを周方向にロッキングする。弾性部材の両端は、第一の壁とスリーブにそれぞれ当接する。
【0052】
このようなロック装置において、初期状態の時、スリーブは、弾性部材の弾性力作用でリミット部材と接合されるとともに、リミット部材は、スリーブと接合される時にスリーブを周方向にロッキングするように構成され、リミット部材と接合されたスリーブが第一の壁から離反する方向に沿ってハウジングから離脱することを阻止する。スリーブとボルトは、ハウジング内にリミットされ、ボルトがナットに接続される時、スリーブとボルトが軸方向に沿ってハウジングに対して第一の壁へ移動するように駆動して、スリーブとリミット部材とを分離する。スリーブとリミット部材が分離された後、スリーブとボルトをねじることで、ボルトをナットに接続する。ボルトがナットに接続されると、スリーブに印加された作用力が取り除かれ、スリーブは、弾性部材の弾性力の作用で軸方向に沿ってリミット部材と接合されるまで移動する。リミット部材は、スリーブを周方向にロッキングし、スリーブがボルトと周方向にロッキングされるため、ボルトに対する周方向のロッキングを実現する。
【0053】
弾性部材の両端が第一の壁とスリーブにそれぞれ当接するため、スリーブと第一の壁との間の距離を減少させ、ハウジングの内部空間を合理的に利用し、ボルトの軸方向に沿うサイズを減少させることができ、それによってロック装置の軸方向に沿うサイズを比較的小さく設計することができ、占めている取り付け空間を減少させて、異なる取り付け環境に適応する。
【0054】
本出願の実施例は、ロック装置を提供し、ロック装置は、自動車の組み立て、例えば新エネルギー車両の電池と車体の組み立てに用いられてもよいが、それに限定されず、他の接続を必要とする二つの部材の間の組み立てにも用いられてもよい。
【0055】
図1は、本出願のいくつかの実施例によるロック装置100の分解図であり、図2は、本出願のいくつかの実施例によるロック装置100の断面図である。本出願のいくつかの実施例により、図1図2に示すように、本出願は、ロック装置100を提供し、ロック装置100は、ハウジング10と、ボルト20と、スリーブ30と、リミット部材40と、弾性部材50とを含む。ハウジング10は、第一の壁11を含み、第一の壁11に第一の開口111が設置される。ボルト20は、ハウジング10内に設置され、第一の開口111から突き抜ける。スリーブ30は、ハウジング10内に設置され且つボルト20に嵌設され、ボルト20と周方向にロッキングされ且つ軸方向に相対的に移動できる。リミット部材40は、ハウジング10に固定され、スリーブ30が第一の壁11から離反する方向に沿ってハウジング10から離脱するように制限するために用いられる。弾性部材50は、ハウジング10内に設置され、スリーブ30がリミット部材40と接合されるようにスリーブ30に軸方向に沿う弾性力を印加するために用いられる。リミット部材40は、スリーブ30と接合される時にスリーブ30を周方向にロッキングするように構成される。
【0056】
指摘すべきこととして、スリーブ30がボルト20に嵌設され、ボルト20が第一の開口111に穿設されるため、スリーブ30の軸線とボルト20の軸線は重なり合い、ボルト20の軸線と第一の開口111の軸線は重なり合い、記述を容易にするために、本出願の実施例に言及された周方向は、ボルト20の周方向であり、軸方向は、ボルト20の軸方向であり、径方向は、ボルト20の径方向である。周方向のロッキングは、周方向の回転を制限することを指し、例えば互いに係合される二つの部材が相対的に周方向の回転を行えないように制限する。軸方向のロッキングは、軸方向に部材をリミットし、部材の軸方向での移動を制限することを指す。
【0057】
第一の壁11は、ハウジング10を構成する部材を指し、且つ一定の厚さを有する。
【0058】
ボルト20が第一の開口111から突き抜けることは、大部分のボルト20がハウジング10内に位置し、ボルト20の一端の端部が第一の開口111からハウジング10から突き抜けることを指す。
【0059】
スリーブ30は、ボルト20に嵌設され、ボルト20と周方向にロッキングされる。スリーブ30とボルト20との間の係合によって、ボルト20がスリーブ30の周方向に沿って相対的に回転するように制限することができる。スリーブ30がボルト20の軸方向に相対的に移動できることは、スリーブ30がボルト20に相対して軸方向に沿って移動できることを指し、スリーブ30が弾性部材50の弾性力を克服して第一の壁11へ移動する時、スリーブ30とリミット部材40との接合面積は、徐々に減少し、スリーブ30とリミット部材40が分離された後、スリーブ30は、弾性部材50の周方向に対して回転でき、スリーブ30に対する周方向ロックを解除する。
【0060】
リミット部材40がハウジング10に固定されることは、リミット部材40がハウジング10の位置に相対的に固定されることを指し、例えば取り外し可能な部材によってリミット部材40をハウジング10に固定してもよく、この取り外し可能な部材を取り除いた後、リミット部材40は、ハウジング10から分離できる。リミット部材40は、スリーブ30が第一の壁11から離反する方向に沿ってハウジング10から離脱することを阻止するために用いられ、スリーブ30の第一の壁11から離反する側でスリーブ30に阻止力を印加する。リミット部材40は、スリーブ30の第一の壁11から離反する側に設置されてもよい。
【0061】
弾性部材50は、ボルト20の外部に嵌設され、弾性部材50の両端は、第一の壁11とスリーブ30にそれぞれ当接する。弾性部材50は、スリーブ30の第一の壁11に面する側に位置し、リミット部材40と結び付けてスリーブ30が第一の壁11から離反する方向に沿ってハウジング10から離脱することを阻止するために用いられる。弾性部材50とリミット部材40は、共同してスリーブ30の軸方向リミットを実現する。
【0062】
本出願の実施例のロック装置100により、初期状態の時、スリーブ30は、弾性部材50の弾性力作用でリミット部材40と接合されるとともに、リミット部材40は、スリーブ30と接合される時にスリーブ30を周方向にロッキングするように構成され、リミット部材40と接合されたスリーブ30が第一の壁11から離反する方向に沿ってハウジング10から離脱することを阻止する。スリーブ30とボルト20は、ハウジング10内にリミットされ、ボルト20がナットに接続される時、スリーブ30とボルト20が軸方向に沿ってハウジング10に対して第一の壁11へ移動するように駆動することによって、スリーブ30は、弾性部材50を押圧し、スリーブ30は、第一の壁11に徐々に接近する。スリーブ30とリミット部材40が分離された後、ボルト20がナットに接触され、スリーブ30とボルト20をねじり、ボルト20とナットとの接続を実現することができる。ボルト20がナットに接続されると、スリーブ30に印加された回転力が取り除かれ、スリーブ30は、弾性部材50の弾性力作用でボルト20に対して軸方向に沿って、スリーブ30がリミット部材40と接合されるまで移動する。スリーブ30は、リミット部材40により周方向にロッキングされ、スリーブ30がボルト20と周方向にロッキングされるため、ボルト20に対する周方向のロッキングを実現する。従来の技術では、弾性部材50は、ボルト20のフランジ面とスリーブ30との間に設置されることで、ロック装置100の軸方向に沿うサイズは、比較的に大きく、比較的に大きい取り付け空間を占める。本出願の実施例では、弾性部材50が第一の壁11とスリーブ30との間に設置されるため、スリーブ30とハウジング10の第一の壁11との間の距離を減少させ、ハウジング10内の軸方向の空間を合理的に利用し、ボルト20の軸方向に沿うサイズを減少させることができ、それによってロック装置100の軸方向に沿うサイズは、比較的小さく設計されてもよく、占めている取り付け空間を減少させて、異なる取り付け環境に適応する。
【0063】
図3は、本出願のいくつかの実施例によるボルト20の構造概略図であり、且つ図1図2を結び付ける。本出願のいくつかの実施例により、選択的に、図1から図3に示すように、ボルト20は、軸方向に沿って順に分布するネジ部21と、第一の伝動部22と、ロッキング部23とを含み、第一の伝動部22とスリーブ30との間は、伝動係合であり、ロッキング部23とスリーブ30との間は、周方向のロッキング係合であり、第一の伝動部22の横断面積は、ロッキング部23の横断面積より大きい。
【0064】
横断面積は、部材のボルト20の軸方向に垂直な平面での投影面積を指し、例えば第一の伝動部22の横断面積は、第一の伝動部22の軸方向に垂直な平面での投影面積を指し、ロッキング部23の横断面積は、ロッキング部23の軸方向に垂直な平面での投影面積を指す。
【0065】
第一の伝動部22とスリーブ30との間が伝動係合であることは、ボルト20とスリーブ30の周方向に回転する動力伝達が第一の伝動部22とスリーブ30との伝動係合によって実現されることを指し、即ち、外力は、スリーブ30に作用し、スリーブ30が受けた作用力は、第一の伝動部22に伝達されて、ボルト20が回転するように駆動する。例えば、ボルト20が回転するように駆動する時、駆動力は、スリーブ30に作用し、スリーブ30は、駆動力を第一の伝動部22に伝達して、ボルト20が回転するように駆動する。第一の伝動部22がスリーブ30と伝動係合される時、第一の伝動部22とスリーブ30との間は、周方向のロッキングを実現することもでき、即ち、第一の伝動部22は、スリーブ30がボルト20に対して回転するように制限することができる。
【0066】
ロッキング部23とスリーブ30との間は、周方向のロッキング係合であり、ロッキング部23は、ボルト20とスリーブ30との間のボルト20の回転に必要な動力伝達に関与せず、ロッキング部23は、ボルト20とスリーブ30との間の周方向の回転の制限だけに関与する。
【0067】
ネジ部21によってボルト20とナットとの接続を実現し、組み立てと取り外しを容易にし、第一の伝動部22がスリーブ30と伝動係合されるとともに、第一の伝動部22の横断面積は、ロッキング部23の横断面積より大きくなる。それによって第一の伝動部22が耐えられる最大のトルクは、ロッキング部23が耐えられる最大のトルクより大きく、ボルト20が耐えられる最大のトルクを向上させ、ロック装置100とナットとの接続の堅牢性を確保する。ロッキング部23は、スリーブ30と周方向にロッキング係合され、スリーブ30は、ボルト20に対して緩み防止の役割を果たし、スリーブ30が周方向にロッキングされる時、スリーブ30は、ボルト20の回転を制限することができる。
【0068】
図4は、本出願のいくつかの実施例によるスリーブ30の構造概略図のその一(上面方向)であり、図5は、本出願のいくつかの実施例によるスリーブ30の構造概略図のその二(底面方向)であり、図4図5は、軸方向の両側から展示されたスリーブ30の構造である。本出願のいくつかの実施例により、選択的に、図2図4図5に示すように、スリーブ30は、スリーブ本体31とスリーブ本体31の一端から径方向に沿って延伸する第一のフランジ32とを含む。スリーブ本体31は、ロッキング部23に嵌設され且つロッキング部23と周方向にロッキング係合される。第一のフランジ32には第一の伝動部22に対応する第二の伝動部33が設置される。第二の伝動部33は、第一の伝動部22に伝動係合するために用いられる。弾性部材50は、第一のフランジ32に当接する。
【0069】
第一のフランジ32は、スリーブ本体31の一端に位置するとともに、径方向に沿ってスリーブ本体31から突出する。換言すれば、第一のフランジ32は、スリーブ本体31の外周面に接続される。
【0070】
第二の伝動部33は、第一の伝動部22に伝動係合するために用いられ、即ち、スリーブ30とボルト20との間の動力伝達は、第二の伝動部33と第一の伝動部22との間の係合によって実現される。
【0071】
弾性部材50は、第一のフランジ32に当接する。第一のフランジ32は、スリーブ本体31の第一の壁11に接近する端に位置することによって、第二の伝動部33が第一の伝動部22と伝動係合され、ボルト20の軸方向に沿うサイズを減少させ、ロック装置100の軸方向に沿うサイズを減少させる。
【0072】
第一のフランジ32は、スリーブ本体31の一端に設置され、弾性部材50に当接することを容易にして、弾性部材50により印加された弾性力を受ける一方、第二の伝動部33の設置を容易にして、第一の伝動部22との係合を実現し、スリーブ30とボルト20との伝動係合の安定性を確保する。
【0073】
図6は、本出願のいくつかの実施例によるリミット部材40の構造概略図である。図6に示すように、リミット部材40は、環状構造であり、スリーブ本体31がリミット部材40(図2を参照する)を貫通することによって、工具は、スリーブ本体31に作用してスリーブ30が回転するように駆動する。
【0074】
本出願のいくつかの実施例により、選択的に、図2図3に示すように、ボルト20は、第二のフランジ24をさらに含み、第二のフランジ24と第一のフランジ32は、軸方向に沿って対向し、ネジ部21とロッキング部23は、第二のフランジ24の両側に位置し、第一の伝動部22は、第二のフランジ24に設置される。
【0075】
第二のフランジ24と第一のフランジ32は、軸方向に沿って対向するとともに、軸方向に順に分布する。第二のフランジ24は、第一の伝動部22が第二の伝動部33に係合されるように、第一のフランジ32に面する。
【0076】
ネジ部21とロッキング部23が第二のフランジ24の両側に位置することは、軸方向に沿い、第二のフランジ24がネジ部21とロッキング部23を分離することを指す。第一のフランジ32は、スリーブ本体31の第一の壁11に接近する端に位置することで、第一のフランジ32と第二のフランジ24との間の距離が比較的短くなり、ひいては第一のフランジ32と第二のフランジ24との対向する両面は、貼り合わせることができる。
【0077】
第二のフランジ24と第一のフランジ32は、軸方向に沿って対向することによって、第一の伝動部22と第二の伝動部33との係合を容易にする。ネジ部21とロッキング部23は、第二のフランジ24の両側に位置し、ネジ部21の軸方向に沿う長さの要求を確保する前提で、第二のフランジ24を第一の壁11により接近させることができる。第一の伝動部22と第二の伝動部33との伝動係合のため、第二のフランジ24は、第一の壁11により接近し、スリーブ30と第一の壁11との間の距離を減少させ、ボルト20の軸方向に沿うサイズを減少させ、ロック装置100の軸方向に沿うサイズをさらに減少させ、占めている取り付け空間を減少させることができる。
【0078】
本出願のいくつかの実施例により、選択的に、第一の伝動部22と第二の伝動部33のうちの一方は、突起形状であり、他方は、突起形状にマッチングする凹溝である。
【0079】
第一の伝動部22と第二の伝動部33の係合方式は、二つの場合を有してもよく、一つは、図3図4に示すように、第一の伝動部22が突起形状であり、第二の伝動部33が凹溝であることであり、もう一つは、第一の伝動部22が凹溝であり、第二の伝動部33が突起形状であることである。突起形状は、凹溝の輪郭にマッチングし、突起形状が凹溝内に挿入された後、突起形状は、凹溝と伝動係合される。
【0080】
突起形状と凹溝との係合方式によって、第一の伝動部22と第二の伝動部33との間の接触面積が相対的に大きくなり、第一の伝動部22と第二の伝動部33との係合の安定性を確保する。
【0081】
いくつかの実施例では、ボルト20が第二のフランジ24を有しない場合、第一の伝動部22は、ボルト20上の突出部位であってもよい。
【0082】
本出願のいくつかの実施例により、選択的に、第一の伝動部22と第二の伝動部33は、スプライン係合である。
【0083】
第一の伝動部22が突起形状であり、第二の伝動部33が凹溝である実施例では、図3図4に示すように、第一の伝動部22は、花形の突起形状であり、第二の伝動部33は、花形の凹溝であり、スプライン係合は、比較的に大きいトルクを伝達することができる。
【0084】
第一の伝動部22と第二の伝動部33との係合方式は、スプライン係合であり、より優れた支持能力を有するとともに、第一の伝動部22と第二の伝動部33が軸方向に沿って互いに移動できることを許可することができる。ボルト20がナットに接続して固定された後、スリーブ30は、弾性部材50の弾性力作用で第一の壁11から離反する方向へ移動することができ、第二の伝動部33は、第一の伝動部22から徐々に分離する。第二の伝動部33と第一の伝動部22が分離された後、スリーブ30は、移動し続け、スリーブ30がリミット部材40と接合されるまで移動し、スリーブ30がリミット部材40と接合された後、ボルト20に対する周方向のロッキングを実現する。
【0085】
本出願のいくつかの実施例により、選択的に、図4図5に示すように、スリーブ本体31の外周面は、多角形柱面である。
【0086】
多角形柱面は、スリーブ本体31の外周面が複数の柱面によって構成され、複数の柱面が周方向を囲んで順に接続され、多角形柱状構造となるように囲むことを指す。
【0087】
多角形柱面によって、工具との係合を容易にし、動力の伝達を容易にして、スリーブ30及びボルト20をねじり、ボルト20とナットとの接続係合を実現し、組み立て効率を向上させるとともに、加工製造に便利である。
【0088】
選択的に、スリーブ本体31の外周面は、六角形柱面であり、三対の対向する柱面を有し、スリーブ本体31と工具との係合を容易にする。
【0089】
本出願のいくつかの実施例により、選択的に、図3図4に示すように、スリーブ本体31の内周面とロッキング部23の外周面は、いずれも多角形柱面である。
【0090】
スリーブ本体31は、ロッキング部23に嵌設され、スリーブ本体31の内周面は、ロッキング部23の外周面にマッチングする。即ち、スリーブ本体31の内周面の形状は、ロッキング部23の外周面の形状にマッチングする。
【0091】
スリーブ本体31の内周面とロッキング部23の外周面の多角形柱面との係合方式によって、スリーブ本体31とロッキング部23との間の摩擦力を増加させることができ、より優れた周方向のロッキング効果を有するとともに、加工製造に便利である。
【0092】
選択的に、スリーブ本体31の内周面とロッキング部23の外周面は、いずれも六角形柱面であり、加工製造に便利である。
【0093】
本出願のいくつかの実施例により、選択的に、図5図6に示すように、スリーブ30に周方向に沿って分布する複数の第一の歯34が設置され、リミット部材40に周方向に沿って分布する複数の第二の歯41が設置される。複数の第二の歯41は、複数の第一の歯34と噛合するために用いられて、スリーブ30を周方向にロッキングする。
【0094】
スリーブ30がスリーブ本体31とスリーブ本体31の一端から径方向に沿って延伸する第一のフランジ32を含む実施例では、複数の第一の歯34は、第一のフランジ32に設置されるとともに、第一のフランジ32のリミット部材40に向かう側に位置することによって、複数の第二の歯41と噛合する。リミット部材40が環状構造である実施例では、複数の第二の歯41は、リミット部材40の内周面に位置する。
【0095】
第一の歯34と第二の歯41との噛合によって、構造を簡単にし、スリーブ30がリミット部材40に対して回転することを効果的に阻止することができ、より優れた周方向のロッキング効果を有する。
【0096】
選択的に、第一の歯34と第二の歯41は、いずれも斜め歯であり、それによってスリーブ本体31とリミット部材40との間の接触面積が相対的に大きくなる。図5図6に示すように、複数の第一の歯34は、第一のフランジ32の第一の壁11から離反する側に位置し、複数の第二の歯41は、リミット部材40の内周面に位置する。
【0097】
図7は、本出願のいくつかの実施例によるハウジング10の断面図である。本出願のいくつかの実施例により、選択的に、図7に示すように、ハウジング10は、第二の壁12をさらに含み、第二の壁12は、第一の壁11を囲んで設置され、第二の壁12の一端は、第一の壁11のエッジに接続され、第二の壁12の他端は、第一の壁11に対向する第二の開口121を画定し、リミット部材40(図2を参照する)は、第二の開口121に設置される。
【0098】
第二の壁12は、第一の壁11を囲んで設置され、且つ第二の壁12の一端は、第一の壁11のエッジに接続され、第一の壁11の内面と第二の壁12の内面は、ハウジング10の内部空間を画定する。
【0099】
リミット部材40は、第二の開口121に設置される。リミット部材40は、ハウジング10内に位置してもよく、ハウジング10外に位置してもよく、スリーブ30が第一の壁11から離反する方向に沿って第二の開口121を介してハウジング10から離脱することを阻止すればよい。
【0100】
第二の壁12の内面は、円柱面であることによって、ボルト20及びスリーブ30は、ハウジング10内で回転する。
【0101】
第一の開口111と第二の開口121は、いずれも円形構造であり、第二の開口121の直径は、第一の開口111の直径より大きい。これにより、スリーブ30、弾性部材50は、第二の開口121を介してハウジング10内に設置される。
【0102】
第二の壁12と第一の壁11は、ハウジング10の内部空間を画定し、第二の壁12の第一の壁11から離反する端は、第二の開口121を画定する。これにより、スリーブ30、弾性部材50は、第二の開口121を介してハウジング10の内部に設置される。
【0103】
本出願のいくつかの実施例により、選択的に、図6に示すように、リミット部材40の外周面に周方向に沿って分布する複数の第三の歯42が設置され、第二の壁12の内周面に周方向に沿って分布する複数の第四の歯(図示しない)が設置される。複数の第三の歯42は、複数の第四の歯と噛合し、それによってリミット部材40を周方向にロッキングする。
【0104】
リミット部材40の外周面は、リミット部材40の第二の壁12に接続するための表面を指す。
【0105】
第三の歯42と第四の歯との噛合によって、構造を簡単にし、リミット部材40がハウジング10に対して回転することを効果的に制限し、リミット部材40に対する周方向のロッキング効果を確保する。
【0106】
本出願のいくつかの実施例により、選択的に、図1図2図7に示すように、第二の壁12の内面に段差面122が形成される。ロック装置100は、係止バネ60をさらに含み、リミット部材40の第一の壁11に面する側は、段差面122に当接し、リミット部材40の第一の壁11から離反する側は、係止バネ60に当接し、それによってリミット部材40を軸方向にロッキングする。
【0107】
図7に示すように、第二の壁12の内面の一部は、ボルト20の軸線から離反する方向へ凹んだ第一の溝123が形成される。第一の溝123の溝壁は、段差面122を形成し、段差面122は、第一の壁11に平行に設置される。リミット部材40の一部は、第一の溝123内に収容され、リミット部材40の第一の壁11に面する側は、段差面122に当接し、段差面122は、リミット部材40が第一の壁11へ移動するように制限する。
【0108】
図7に示すように、第二の壁12の内面に第二の溝124が形成される。第二の溝124は、第一の溝123の軸方向に沿って第一の壁11から離れる端に位置する。第二の溝124内に係止バネ60が設置され、係止バネ60と段差面122との間にリミット部材40が設置される。
【0109】
段差面122と係止バネ60との係合によって、リミット部材40が軸方向に沿って移動するように制限することができるとともに、係止バネ60によって組み立てと取り外しを容易にし、軸方向リミットを確保すると同時に、組み立てとメンテナンス効率を向上させることができる。
【0110】
図8は、本出願のいくつかの実施例による係止バネ60の構造概略図である。いくつかの実施例では、図8に示すように、係止バネ60は、係止バネ本体61と係止バネ本体61の両端に位置する係止バネラグ62とを含み、係止バネ本体61は、弧状構造であり、係止バネラグ62にペンチ穴が設置されて、係止バネにペンチ係合される。選択的に、係止バネ本体61の角度は、180度より大きい。
【0111】
本出願のいくつかの実施例により、弾性部材50は、スプリング、ゴムなどの弾性を有する部材であってもよい。選択的に、図1に示すように、弾性部材50は、スプリングである。
【0112】
図9は、本出願のいくつかの実施例による接続構造1000の分解図であり、図10は、本出願のいくつかの実施例による接続構造1000の断面図である。本出願のいくつかの実施例により、図9図10に示すように、本出願は、接続構造1000をさらに提供し、それは、第一の基体700と、第二の基体800と、ナット900と、以上のいずれか一つの方案に記載のロック装置100とを含む。ナット900は、第一の基体700に固定され、ロック装置100は、第二の基体800に固定される。ロック装置100のボルト20は、ナット900に接続されて、第二の基体800を第一の基体700にロックする。
【0113】
第一の基体700と第二の基体800は、二つの接続を必要とする部材である。図10に示すように、ナット900は、ネジ締め具910によって第一の基体700に固定される。
【0114】
ロック装置100のボルト20とナット900との接続係合によって、第二の基体800を第一の基体700にロックすることを実現し、組み立てやすく、取り外しが容易になり、組み立てとメンテナンス効率を向上させる。
【0115】
図11は、本出願のいくつかの実施例による第二の基体800の構造概略図である。本出願のいくつかの実施例により、選択的に、図10図11に示すように、第二の基体800に収容キャビティ810が設置される。ロック装置100のハウジング10は、収容キャビティ810内に設置され、収容キャビティ810の内壁にスルーホール820が設置される。ハウジング10は、ボス13(図1図9を参照する)をさらに含み、ボス13は、第一の壁11の外面に形成され且つ第一の開口111を囲んで設置され、ボス13は、このスルーホール820内に挿入され且つこのスルーホール820に締まり嵌めされる。
【0116】
収容キャビティ810の内壁は、収容キャビティ810を囲んで形成した壁を指し、スルーホール820は、収容キャビティ810の内部と外部を連通させる。ボス13が収容キャビティ810の内壁上のスルーホール820内に挿入された後、ボルト20は、第一の基体700に固定されるナット900に接続されるように、このスルーホール820から伸び出すことができる。
【0117】
ボス13が収容キャビティ810の内壁上のスルーホール820内に挿入され且つこのスルーホール820に締まり嵌めされることによって、ハウジング10と第二の基体800との接続面積を増加させて、ハウジング10と第二の基体800との接続強度を確保する。
【0118】
本出願のいくつかの実施例により、選択的に、図9に示すように、ボス13の外周面に周方向に沿って分布する複数の第五の歯131が設置される。
【0119】
ロック装置100のハウジング10が第二の基体800に係合される時、ボス13は、収容キャビティ810の内壁上のスルーホール820内に挿入され、複数の第五の歯131は、スルーホール820に締まり嵌めされ、複数の第五の歯131の設置によって、ボス13とスルーホール820の穴壁との接触面積を増加させ、より優れた回転防止効果を有し、ハウジング10と第二の基体800との接続強度をさらに向上させる。
【0120】
本出願のいくつかの実施例により、選択的に、図9図11に示すように、ハウジング10は、角型ハウジングであり、収容キャビティ810の形状は、ハウジング10の形状にマッチングする。
【0121】
ハウジング10は、角型ハウジングであり、ハウジング10の外周面は、四辺形柱面であり、即ち、ハウジング10は、周方向に沿って順に接続される四つの柱面を有し、四つの柱面は、二つずつ対向して設置される。
【0122】
角型ハウジング形式によって、ハウジング10が第二の基体800に対して回転することを防止することができ、より優れた回転防止効果を有する。
【0123】
本出願のいくつかの実施例により、選択的に、ナット900は、フローティングナットであり、ボルト20とナット900との組み立てを容易にし、組み立て精度を確保する。
【0124】
本出願のいくつかの実施例により、本出願は、電力消費機器をさらに提供し、それは、機器本体と、電池と、以上のいずれか一つの方案に記載の接続構造1000とを含む。第一の基体700は、機器本体に固定され、第二の基体800は、電池に固定される。
【0125】
電力消費機器は、車両、例えば新エネルギー車両であってもよく、また、他の電池を電源として採用する機器であってもよい。例えば本出願のいくつかの実施例により、図1図2に示すように、本出願は、ロック装置100を提供し、このロック装置100は、ハウジング10と、ボルト20と、スリーブ30と、リミット部材40と、弾性部材50とを含む。
【0126】
ハウジング10は、第一の壁11と第二の壁12とを含み、第一の壁11に第一の開口111が設置される。第二の壁12は、第一の壁11を囲んで設置され、第二の壁12の一端は、第一の壁11のエッジに接続され、第二の壁12の他端は、第一の壁11に対向する第二の開口121を画定する。
【0127】
ボルト20は、ハウジング10内に設置され、ボルト20は、第一の開口111から突き抜ける。ボルト20は、軸方向に沿って順に分布するネジ部21と、第一の伝動部22と、ロッキング部23とを含み、第一の伝動部22の横断面積は、ロッキング部23の横断面積より大きい。
【0128】
スリーブ30は、ハウジング10内に設置され且つボルト20に嵌設され、スリーブ本体31とスリーブ本体31の一端から径方向に沿って延伸する第一のフランジ32とを含む。スリーブ本体31は、ロッキング部23に嵌設され且つロッキング部23と周方向にロッキング係合され、第一のフランジ32に第一の伝動部22に対応する第二の伝動部33が設置される。第二の伝動部33は、第一の伝動部22と伝動係合される。
【0129】
リミット部材40は、ハウジング10に固定されるとともに、第二の開口121に設置される。リミット部材40は、環状構造であり、リミット部材40の外周面は、ハウジング10の第二の壁12と周方向にロッキング係合される。リミット部材40がスリーブ30と接合される時、リミット部材40の内周面は、第一のフランジ32と周方向にロッキング係合される。
【0130】
弾性部材50は、ハウジング10内に設置され、弾性部材50の両端は、第一の壁11とスリーブ30の第一のフランジ32にそれぞれ当接する。弾性部材50は、スリーブ30がリミット部材40と接合されるようにスリーブ30に軸方向に沿う弾性力を印加するために用いられる。
【0131】
弾性部材50が第一の壁11とスリーブ30との間に設置されるため、ハウジング10内の軸方向の空間を合理的に利用し、ボルト20の軸方向に沿うサイズを減少させることができ、それによってロック装置100の軸方向に沿うサイズは、比較的小さく設計されてもよく、占めている取り付け空間を減少させて、異なる取り付け環境に適応する。
【0132】
好ましい実施例を結び付けながら本出願を記述したが、本出願の範囲から逸脱することなく、それに対していろいろな改良を行ってもよく、その中の部品を同等のもので置き換えてもよい。特に、構造的矛盾が存在しない限り、各実施例で言及した各技術的特徴を、任意の形態で組み合わせてもよい。本出願は、本明細書に開示された特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内のすべての技術案を含むものである。
【符号の説明】
【0133】
100-ロック装置;10-ハウジング;11-第一の壁;111-第一の開口;12-第二の壁;121-第二の開口;122-段差面;123-第一の溝;124-第二の溝;13-ボス;131-第五の歯;20-ボルト;21-ネジ部;22-第一の伝動部;23-ロッキング部;24-第二のフランジ;30-スリーブ;31-スリーブ本体;32-第一のフランジ;33-第二の伝動部;34-第一の歯;40-リミット部材;41-第二の歯;42-第三の歯;50-弾性部材;60-係止バネ;61-係止バネ本体;62-係止バネラグ;700-第一の基体;800-第二の基体;810-収容キャビティ;820-スルーホール;900-ナット;910-ネジ締め具;1000-接続構造
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】